平成21年3月 本会議 定例会(第2号) 本文

1.会議の経過
 午前10時00分 開議

◯議長(林 忠男君) ただいまの出席議員は21名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第2号のとおりであります。
 これより本日の日程に入ります。

                  日程第1
        議案第29号から議案第34号まで(提案理由説明)

◯議長(林 忠男君) 日程第1 議案第29号から議案第34号まで、平成20年度砺波市一般会計補正予算(第6号)外5件についてを議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。
 市長 上田信雅君。
  〔市長 上田信雅君 登壇〕

◯市長(上田信雅君) おはようございます。
 ただいま追加して提出いたしました議案について御説明を申し上げます。
 議案第29号から議案第34号まで、平成20年度一般会計ほか各会計の補正を行うものであります。
 まず、一般会計歳出予算の増額補正の主なものとしましては、
   定額給付金給付事業費       7億9,536万3,000円
   子育て応援特別手当給付事業費     3,434万7,000円
   斎場増改築事業費         1億5,094万5,000円
   病院事業会計費               1億5,000万円
などであり、国の第2次補正予算に呼応した事業費等を精査の上、計上したものであります。
 これらの財源の主なものとしましては、
   地方交付税            1億5,509万4,000円
   国庫支出金           10億1,163万8,000円
   県支出金               3,764万5,000円
などを充てるものであります。
 また、保留しておりました繰越金を全額充当し、基金からの繰入金を3億1,961万7,000円減額するものであります。
 このほか、継続費につきましては、出町子供歌舞伎曳山会館建設事業費について総額及び年割額の変更を行うものであります。
 繰越明許費につきましては、やむを得ず翌年度に繰り越すものであり、地方債につきましては、それぞれの事業費の補正に伴い変更するものであります。
 次に、後期高齢者医療事業特別会計につきましては、保険料軽減などの改正により電算システムの改修費などについて補正するものであります。
 次に、霊苑事業特別会計につきましては、墓地使用料、基金繰入金等について歳入予算の組みかえを行うものであります。
 次に、下水道事業特別会計につきましては、下水道受益者負担金、分担金の納期前の納付が大幅に増えたため、財政調整基金からの繰り入れを取りやめ、あわせて繰越金を活用して積み立てを行うものであります。
 次に、企業会計における補正予算の内容につきましては、工業用水道事業会計におきましては、事業費の確定により収入支出の減額を行うものであります。病院事業会計につきましては、国庫補助事業により新型インフルエンザに係る機器等の整備について補正を行うものであります。
 以上をもちまして、本日提出いたしました議案の説明といたします。何とぞ慎重に御審議の上、可決賜りますようお願いを申し上げます。以上であります。

◯議長(林 忠男君) この際、暫時休憩いたします。

 午前 10時04分 休憩

 午前 11時07分 再開

◯議長(林 忠男君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

                  日程第2
     市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(代表質問)

◯議長(林 忠男君) 日程第2 市政一般に対する質問、並びに議案第4号から議案第34号まで、平成21年度砺波市一般会計予算外30件についてを議題といたします。
 これより、市政全般に対する代表質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 18番 堀田信一君。
  〔18番 堀田信一君 登壇〕

◯18番(堀田信一君) 私は、砺波市議会平成自民会を代表し、上田市長に5項目にわたり質問と要望をいたしますので、前向きな答弁をお願いしたいと思います。
 質問に入る前に、2月10日午前3時55分、村中昭二議員が急逝されました。2月12日に開催されました臨時議会において黙祷並びに平成4年、市議会初当選をされた同期の高田隼水議員から御丁重なる追悼の言葉に感動を覚えた一人であります。まことにありがとうございました。
 故村中議員は交通問題、農業問題、教育問題など多方面に取り組むとともに、北部苑開設に当たっては、用地交渉に全力を傾注されたのであります。平成18年5月に結成した政策集団・平成自民会の初代会長に就任していただき、力強いリーダーシップを発揮され、是々非々をはっきりと示す気丈な政治家でありました。ここに謹んで御冥福をお祈りしたいと思います。
 それでは、最初に、平成21年度予算編成についてお伺いをいたします。
 平成21年度予算・財務省原案が12月20日に内示された後、2月28日衆議院を通過し参議院に送られていますが、今年度成立が確定したところであります。
 国の予算規模を示す一般会計総額は、対前年度比5兆4,867億円増の88兆5,480億円で戦後最高額となりました。しかし、景気の後退局面を迎え、歳入面のうち税収額は7兆4,510億円減の46兆1,030億円、大幅な税収減が見込まれるため、いわゆる埋蔵金4兆2,350億円を財政投融資特別会計から歳入に繰り入れ、それでも不足する分について財務省は国債の増発で乗り切ることになりました。国債の発行額は7兆9,460億円増の33兆2,940億円に上り、公債依存度は37.6%となり、20年度の公債依存度は30.5%だったため、実に7.1%も上昇することになりました。
 歳出面では、一般歳出が4兆4,465億円増の5兆7,310億円、基礎年金国庫負担割合の引き上げ分2兆3,002億円や、経済緊急対応予備費の新設による1兆円などが歳出額を押し上げております。
 そのほか地方交付税等は9,597億円増の16兆5,733億円。麻生総理の指示により1兆円の増額措置が講じられたために対前年度増となりました。
 7兆円にも及ぶ税収減が見込まれ、交付税算定の原資が大幅に減る局面での増額確保となりましたが、以上のことは全国市議会議長会、また、林議長が地方財政委員会副委員長として活躍していただいておりますが、諸団体の皆さんが麻生総理、総務大臣、財務大臣に強く要望していただいたことが、交付税の復元、増額、三位一体改革の名目で傷を受けた地方財政ヘ手当てを受けることになったことに、高く評価をいたしております。
 以上のような国・県とも厳しい状況の中で、砺波市の一般会計予算は190億7,500万円。国保と老人保健など6特別会計で37億7,700万円。病院・工業用水・水道事業の企業会計で146億2,370万円、総合計が409億3,190万円の予算案を提示されました。対前年対比22億8,420万円減の94.7%の堅縮型予算となっております。
 上田市長には、就任されて初の予算編成で御苦労も多々あったかと存じますが、昨年12月平成自民会が平成21年度活動方針として新しい砺波市づくりの最重要事項10項目、重要事項40項目、特に新年度予算実施要望として学校施設への耐震化、総合病院への経営支援、本店を砺波に置く地元産業の育成と地産地消の推進を特に強くお願いを申し上げましたが、その点についてどのように配分いただいたか御配慮をいただいたかを御説明をお願いしたいと思います。
 また、歳出削減、重点配分など知恵を絞った内容、新規事業、特色等について、また、今後数年間の歳入の見通しについて、また、今後の市債残高、公債費比率の推移についてをお伺いしたいと思います。
 次に、まちづくりの羅針盤・新砺波市総会計画についてお尋ねをいたしたいと思います。
 この計画は平成19年度から平成28年度を目標年度とし、基本構想、基本計画、実施計画が組まれ毎年3年分を見直すとのことでありますが、市民への浸透が薄いように思われてなりません。上田市長は市民協働の精神を掲げていらっしゃいますので、ぜひ上田市長の今後のお考えをお聞かせいただきたいと、このように思います。
 行政主導型、審議会主導型では、市民・若者が参加・参画してくれるのでしょうか。事業をするお金はすべて市民の重要な血税であり、市民が、住民が主役でなければなりません。行政はまちづくりのプロですから、民間の発想、民間の手法を参考にし、大胆に取り入れることも必要です。なぜなら、民間は顧客、お客様御満足に全神経を張り詰めているのであります。ぜひ、ローリング時に若者や公募での市民で構成する、仮称ではありますが、砺波まちづくり塾等を構成されて、ぜひ市民の皆さんの意見を取り入れる。そういうようなことを御提案したいと思いますが、いかがでございますでしょうか。
 また、過年度の実績評価はどのような評価だったか、その事業はと。こういうような実績評価に対しての議論が少ないように感じられます。この辺はすごく大事なことではないかなと思いますが、この点についてのお考えをお尋ねいたします。
 次に、砺波総合病院の健全経営についてお尋ねをいたします。
 最初に、砺波医療圏での中核病院としての位置づけについてお伺いいたします。
 自治体病院の経営はたび重なる診療報酬の改定、臨床研修医制度等、極めて厳しい難問と不況・不景気の影響も微妙に重なり、外来患者の減、入院患者の減と厳しい経営状況と言えますが、そのような背景の中でも、砺波総合病院は杉本院長を中心に、砺波医療圏の地域中核病院として、一般医療の確保を初め、民間では困難な高度医療や特殊医療、救急、急性期医療、小児医療、周産期医療、精神医療、僻地医療など採算、不採算にかかわらず、市民・圏域住民に信頼と安心な医療を提供し続けてきていただくことに、敬意と感謝を申し上げたいと思います。
 砺波医療圏として、中核・砺波総合病院はどうあるべきかを上田市長に、まことに大変とは存じますが、南砺市、小矢部市に働きかけをしていただき、医療分野について話し合う時期がまさに来たのではないかと考えますが、上田市長のお考えをお聞かせください。なぜなら、この問題は病院関係者の話では私は進まないのではないかなと思います。やはり大きな砺波地方の先を見たプラン、ビジョン、こういうようなところを上田市長の長年の政治手腕を持って、政治的に解決の方法を見出していただきたいと、こういうことを期待するものであります。
 次に、経営改革プランについてお伺いをいたします。
 総合病院では、経営改善策を定めるために、金子周一金大医学部長を委員長に、外部有識者を含めた砺波総合病院改革プラン検討委員会を3回にわたり開催されてきましたが、今後の重要な課題、各部門の行動計画の策定、経営損益黒字化の対策、改革プランの考案についてなど、どのような中身で取りまとめられたのかお伺いをいたします。
 総務省は、公立病院の7割以上の赤字状況を受け、自治体支援策について、2009年度から財政支援策として、2008年度の2,930億円から700億円の上積みや周産期医療、小児医療への特別交付税を増やし、医師不足などや深刻な医療現場への待遇改善策が決定されたとのことですが、砺波総合病院には21年度予算にどのように反映されているのかをお伺いいたします。また、議案18号とも関連があるかについてもお伺いしたいと思います。
 このような対策を含めて、平成21年度の医師の確保状況、見通しについてもお聞かせをいただきたいと思います。
 ここ5年間、病院事業に対する財政支援の繰り出し金、来年度予算では10億5,000万の繰り出し、それから、ただいま補正でまた1億5,000万のお話も提案を伺いましたが、繰り出し金と国・県からの交付税、関係者の皆さんの中では理論値という言葉でなっておりますが、この推移並びに21年度以降についてはどのような方針で支援をしていくのか、この点について明確にお聞きしたいと思います。
 次に、重要なテーマになる砺波市の観光対策についてお尋ねをしたいと思います。
 平成20年7月5日、待ち望んだ東海北陸自動車道が全線開通し、あらゆる産業や人々にとって魅力が増す一方、砺波市は通過都市になってはいけません。開通後の市内広域圏IC出入り交通量の状況や砺波市、南砺市、高岡市、氷見市等の観光施設への入り込み状況についてお尋ねをいたしますとともに、砺波市観光協会が所属する観光誘致組織団体との取り組みはどのようになさっておられるのかについてお尋ねをいたします。
 次に、北陸新幹線の工事が鋭意進められておりますが、2014年、いや、前倒して早く開業してはとの金子国土交通大臣の発言が報道されておりますが、新高岡駅に城端線は接続されるのかどうか。この点について関係機関と協議がされているのか否か、また、今後についてはどう対処されるのか。また、現在、高岡駅が橋上駅化を目指して建設中でありますが、氷見線との直接乗り入れを協議されたことはあるのかどうかについてお尋ねをしたいと思います。
 私は、今後の社会は化石燃料、CO2を減らす、環境を考えた施策が最も大切と考えます。そのためにも新しい魅力づくりとして、氷見線との直接乗り入れが相乗効果を増し極めて重要な施策ではないかと考えますが、幅広い所見をお持ちの上田市長のお考えをお尋ねしたいと思います。
 次に、県内外、自治体との観光協定について御提案をしたいと思います。
 高速網が発展してきた今、土曜・日曜1回1,000円政策も取り込み、さらなる地方自治体同士の活性化を考えて、自治体間での観光協定を提案したいと思います。
 これは、特に上田市長の大きな、幅広い人脈も生かしていただいて、例えば県内でも氷見市や黒部市であってもいいでしょうし、石川県小松や七尾と、また、防災協定をしている安城市や、また、フラワー交流都市等と協定して、お互いの市の直営する観光入場料は半額にすると。砺波のチューリップフェアも半額にしてもいいんじゃないかと思いますが、人と人との交流が盛んになる施策、そして、それが、上田市長はいつも言っておられます交流人口の増大につながることになるのではないかなと、このように考えますが、上田市長のお考えもお伺いしたいと思います。
 最後に、職員の資質向上策についてお伺いをしたいと思います。
 上田市長には就任の後、すべての職員が市民奉仕の精神に徹して仕事をすること。1つ、市民に明るく親切に対応すること。1つ、常に創意工夫を発揮して、積極的に仕事に取り組むこと。1つ、自分のまちのことをよく知り、自分のまちに愛着と誇りを持って仕事をすること。1つ、社会奉仕活動に参加することは人の結びつきを強くし地域社会における温かい人間関係をもたらす。以上5項目にわたって、市職員に期待のメッセージを発信されました。
 まことにすばらしい内容と思っていた矢先、2月26日の朝刊に大きく、砺波市職員のハレンチな盗撮行為が書類送検されたとの報道に大きなショックを感じたのは私一人ではないのではないでしょうか。
 ここ数年間、事もあろうか、消防職員の無免許運転、飲酒・酒気帯び運転が続き、その都度市当局は綱紀粛正に努めるとのことでございました。市民から、市の職員のOBの皆さん、OGの皆さんからもトカゲのしっぽ切りで大丈夫なのか、疑問視の声が上がっていたことも公然の事実であります。
 上田市長を初め、幹部職員の監督責任のあり方。私は、きょうの新聞にも、呉東の市の職員が飲酒運転という報道もありましたが、免職、停職、減給いろいろ、それぞれ個人にはあるかもわかりませんが、私はやはり指導する人がどういう指導をしているのか。ここが一番ポイントではないでしょうか。民間だったらどうなるでしょうか。私は、そういう点について公務員はすごく甘いのではないかなと、このような声も聞かれるわけでございます。
 また、今回の事件も事後の報告についてが、事件が起きて4カ月後だったと。弁護士に相談したら、書類送検された後でもいいのではないかなと。どちらの考え方を重視すべきなのか。それも指導する立場にある職員の判断力、私は情けなくなるわけであります。そういう意味で民間発想も、そして、また幅広い政治キャリアの上田市長の毅然とした今後の方針をお聞かせいただきたいと思います。
 次に、適正な人員配置、移動と人事交流、職員研修についてお伺いをしたいと思います。
 私は、地方分権が叫ばれ、中央政府の方針に忠実に従う以前の上意下達方式から、その地方独自の文化、民俗、風土など、特色、特性を大切にする地方主権が国の活性化につながると確信しております。そのためには、市職員の皆さん方が専門性を持ち、意欲が出る人員配置が必要ではないかなと思うわけであります。まちづくりは人づくりであります。人を生かすことではないでしょうか。
 自治体職員には、幅の広い行政内容を心得ておくために、一定の部署を経験した後に、その人の能力、適性を考慮して、その人にふさわしい地位や仕事につけることが必要ではないでしょうか。
 その手段として、私はかねがね、その本人、人間は感情動物であります。自分にやりたい仕事こんなことを経験したからこういう部門で頑張ってみたいんだと、そのような意向調査を取り入れるべきではないかということを提案し続けてまいりましたが、その取り組みについては現在はどのようになっているのか。この点についてもお伺いしたいと思いますし、自治体職員はとかく事なかれ主義と、隣接市や県内自治体との比較で調査が終わるケースが多いのですが、上田市長が言われる創意工夫といった発想転換が不得意になりがちではないかと思います。
 そこで、例えば商工会議所や農協といった専門の諸団体、時には安城市など、当市とかかわりがある自治体や、また、かかわりのある自治体病院等との職員交流、その中での研修が活性化の突破口になるのではないかなと、このように思いますが、ぜひ検討されてはいかがかなと思います。
 以上をお伺いし、質問を終わります。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 市長 上田信雅君。
  〔市長 上田信雅君 登壇〕

◯市長(上田信雅君) 堀田議員の平成自民会を代表しての御質問にお答えをいたします。
 まず、平成21年度の当初予算の編成方針についてのお尋ねでございますが、予算編成は砺波市総合計画の将来像である「庄川と散居に広がる健康フラワー都市」の実現に向け、私の政治理念であります「人が輝く 活力あふれる砺波」を目指し、総合計画の5つの基本方針に沿って編成したものであります。
 御承知のとおり、世界的な景気の後退により日本経済も急速に悪化しており、このことにより国、地方問わず、財政状況は大変厳しい状況に落ち至っております。こうした中にあって、市民の要望、期待は年々多種多様化しており、それにこたえるべき限られた財源の中から創意工夫を凝らし、予算編成したものであります。
 そこで、平成自民会から特に平成21年度実施要望として、大きな3つについて申し上げます。
 まず、第1点目の学校施設の耐震化については、昨年度から実施してまいりました庄川中学校の耐震補強改修工事はこのほどすべて完了したところであり、また、先の2月臨時議会でお認めをいただきました般若中学につきましても、今月18日に入札を行い早期完成を目指すものであります。
 さらに、新年度におきましては、北部小学校の耐震化工事に向けて実施設計等を行うほか、残っております出町中学校及び庄川、庄東、庄南の3つの小学校の耐震診断を実施、今後の学校耐震化の実施計画を確立してまいりたいと考えております。
 次に、2点目に、総合病院への経営支援でございますが、国の医療制度改革の一環としての診療報酬の引き下げなど大変厳しい経営状況となっておりますことから、総合計画を1億5,000万を上回る10億5,000万円の経営支援を行うこととしております。また、平成20年度におきましても同様の支援を考えて、補正予算を追加提案したところであり、市民の医療への安心確保のためにも、ぜひ御理解を賜りますようにお願いをいたします。
 次に、3点目の本店を砺波に置く地元企業の育成と地産地消の推進についてでありますが、まず、中小企業等の金融対策として、融資制度枠を拡大するとともに、融資保証料の助成制度も拡大をしております。
 また、地元企業への公共工事の発注機会の拡大につきましては、かねてより意を配しておりますが、昨今の厳しい経済情勢下では、さらに徹底すべきものと考え、新年度より制度化をしてまいりたいと思います。具体的には、入札参加者は物品の購入も含め、市内に業者がいないか、数少ない特殊な業種や物品などを除いたすべてについて、市内業者を指名することとし、一般競争入札においても地域要件を付し、市内業者の参加にいたします。差し当たり18日に実施します般若中学校の改修事業においては、そのように指名したところであります。
 また、地産地消の推進の面につきましては、引き続きとなみ野米を初め、球根や里芋、ユズ、ふく福柿などの特産作物の生産振興を図り、学校給食にも活用するとともに、伝統工芸品である庄川木工など、中学校の卒業式や成人式の記念品として活用してまいります。
 次に、歳出削減や重点配分など、知恵を絞った内容等についてのお尋ねでございますが、まず、歳出削減の大きなものとして、職員数は定員適正化計画を上回る削減を毎年続けてきており、人件費の圧縮を図っております。さらに、私を初め、副市長、教育長の給料を減額するとともに、管理職手当においても削減措置を継続し、職員の意識改革にも努めているところであります。また、物件費など行政管理経費につきましても極力圧縮するため、需用費、光熱水費など小さなものまで見直して、無駄の排除に努めたところであります。
 次に、予算重点配分についてでありますが、合併から5年目を迎え、合併特例債事業のうち、いわゆる箱物の大型事業が一定程度進捗し収束に向かっていることから、緊急課題となっております小中学校の耐震補強事業など、安全・安心分野に重点を置きながら、ソフト面も充実を図り、市民が元気になるよう意を用いたところであります。
 具体的に幾つか申し上げますと、民具展示館は6月に、出町子供歌舞伎曳山会館は10月にそれぞれオープン予定をしており、それに合わせて施設機能を十分生かし、既存施設との連携により相乗効果が出るよう取り組んでまいります。また、砺波消防署庄東出張所が9月に完成しますし、斎場の増改築に着手するとともに、高齢者向け優良賃貸住宅の建設に支援を行ってまいります。
 ソフト面では、乳児・妊産婦及び幼児・児童の医療費の助成措置の継続、妊婦健康診査の助成措置の拡大、障害者・障害児に対する市単独補助金の継続、公立、私立合わせての6カ所の子育て支援センターの充実などを行います。
 また、教育に関しては、スタディ・メイトの増員、心の教育相談員の増員を行い、児童生徒が安心して学習に励めるよう、よりきめ細かな配慮をいたしました。
 若者対策として、「となみ‘もっと’元気事業」により、青年リーダーを養成するとともに、高校生の就労体験事業や市内企業ガイドのパンフレットを作成いたします。
 観光振興といたしましては、名古屋事務所の開設、各種イベントの支援、さらには宿泊観光客を増やすため、コンベンション開催に対する補助制度を設けます。
 このほか新砺波市誕生5周年記念として、5つの事業を行います。
 さらに、市民が参加し、市民と協働の市政を目指し、市民1ボランティアの推進を図るとともに、消防団員が昼夜を問わず災害出動された場合の出動手当の充実を図ります。
 また、水道事業の健全経営に努めながら、1市2制度の解消に向けて、旧砺波市給水エリアの水道料金を引き下げてまいります。
 以上、順不同で幾つかを申し上げましたが、極めて厳しい財政状況下にありますので、財源見通しのため、さらなる行財政改革を急ぎ、市民の幸せに努めてまいる所存であります。
 次に、新砺波市総合計画についての御質問にお答えいたします。
 現在の新砺波市総合計画は、50名の市民と市の職員で構成するまちづくり研究会のワークショップの議論を経て、策定されたことが大きな特徴であります。このことは市民と職員の協働作業による手づくりで、市民の目線に立った計画に仕上がり、研究会に参加された市民にとって、総合計画の中身の理解をいただき、施策の周知を図るいい機会であったと存じております。
 現在の前期基本計画は平成23年度までの計画であり、平成22年度に新たな後期計画を策定予定いたしております。したがって、これからは準備作業を進めることになりますが、その中で、議員も御提案の市民参加による計画への意見反映を図るため、新たなまちづくり研究会のあり方を検討してまいりたいと考えております。さらに、各種団体と市長と語る会に加えて、新年度から各地区でタウンミーティングを順次開催をいたしてまいりたいと思っております。市民協働の観点から、住民の皆さんの意見を承るとともに、行政側から総合計画に基づく施策の説明と提案を行い、みんなで活力あるまちづくりを考える機会にいたしたいと考えております。
 このほか、行政出前講座などで、各地で地域へまちづくりの関心を呼びかけてまいりますが、議員各位におかれましても、機会をとらえてまちづくりについての市民の御意見をいただけるよう努めていただければ大変ありがたいと思っております。
 実施計画のローリングにつきましては、基本計画を進行管理する意味合いから、また、予算編成の基礎となるものであることから、総合計画審議会において実施面の確認と評価をお願いしているものであります。
 いずれにしろ、後期基本計画に当たっては、前期5年間の実績にも留意して策定作業を進めることになりますので、評価を踏まえたものになると考えております。
 次に、砺波総合病院の健全経営についてのお尋ねでございます。
 その中での砺波医療圏での地域中核病院としての位置づけと取り組みについて御質問にお答えいたします。
 市立砺波総合病院は、砺波医療圏の中核病院としてどのようにあるべきか、砺波市だけでなく、南砺市、小矢部市も含めて、砺波医療圏自治体全体で医療分野について協議をしていく時期に来ているのではないかとの御見解でございます。
 国の医療費削減施策による診療報酬引き下げの影響と新医師臨床研修医制度の導入による医師の都市部への集中や産科医、小児科医の不足などによる医師の偏在化が進み、医師確保が困難な状況にあることから、全国の多くの自治体病院では経営成績や財政状態の悪化を招いており極めて厳しい運営状況にあります。本市の病院事業も増改築により減価償却費などの増大した時期と重なったことから、赤字決算も余儀なくされているところであります。このような状況下で医学・医療の進歩と幅広い医療ニーズに対応し、限られた医療資源の中で市民が満足できる安全で質の高い医療を提供していくことは、医師の確保や財源面において一次医療機関では限界もあり、なかなか困難な時代になってきたものと考えております。
 このような実情を医療圏の自治体全体で共有し、砺波医療圏の砺波市、南砺市、小矢部市の枠組みの中で、民間医療機関も含め各医療機関の役割分担と連携促進による新しい地域医療を検討していくことは必要なことと考えております。
 しかしながら、一方では、自治体病院の再編を行うことにより、近隣の自治体病院の医療機関が縮小したり診療所になったりすることも考えられ、住民の不安が増すことや遠方の医療機関への受診を余儀なくされ、通院手段や時間経費の増加や地域の中核医療への患者集中も予想されることから、慎重に検討をする必要があると考えております。
 いずれにいたしましても、砺波医療圏内の今後の地域医療のあり方につきましては、行政と医療関係者、住民が一体となって考え、理解と納得を得た上でなければ前進しないと考えるところであります。
 なお、砺波医療圏内における病院の再編整備につきましては、まずは行政、医療機関同士が協議できる場を設け、自主的な現状分析と解決策を検討することが大切であり、砺波医療圏に地域医療対策に関する協議会などの設置を検討してまいりたいと存じております。また、富山県医療計画との整合性を図る必要のあることから、県も参画をいただき、検討してまいりたいと考えております。
 次に、新幹線高岡駅と城端線の接続に関する御質問にお答えいたします。
 新高岡駅の整備につきましては、平成16年度に高岡市が策定した北陸新幹線新高岡駅(仮称)周辺整備計画をもとに、平成19年4月に県や砺波市を含む関係自治団体や鉄道関係者、経済団体など幅広いメンバーからなる北陸新幹線新高岡駅まちづくり計画検討委員会によって、城端線新駅を設置する計画が答申をされております。その計画においては、JR城端線新駅の設置と利便性の確保について、特に重要な要件であるとして報告が取りまとめられているところであります。このあと、JR西日本との協議を持つことになろうと承知いたしております。
 また、御提案をいただきました城端線と氷見線との直接乗り入れにつきましては、ユニークな発想でございますが、その実現の可能性につきましては、現在列車運行いたしておりますJR西日本や新幹線開通に伴う並行在来線の運営のありようを含め、今後検討されるべきものと考えております。
 次に、交流人口を目指す自治体間での観光協定に関する御質問にお答えいたします。
 観光交流は、交流人口を増大し地域活性化に結びつく重要な役割を果たすことから、砺波市のチューリップや散居村、庄川温泉峡など地域の独特のシーンを全国に発信するため、特に協定の有無にかかわらずさまざまな形の合意のもと交流都市の連携を深め、積極的に交流促進を図ることが重要と考えております。なお、当市の自治体間相互の観光交流促進に関する合意としては、現在のところ、フラワー都市交流の協議会規約に盛り込まれております。
 今後は、東海北陸自動車道が全線開通し、高速道路料金も今月末より土曜・日曜・祝日は1回1,000円となることから、砺波市の魅力を効果的に全国に発信するため、新年度に設置する広域圏の名古屋拠点を活用することはもとより、日ごろから交流のある安城市や金沢市を初め、主要都市と連携を深めたいと考えており、新たなに取り組むコンベンション開催事業補助のPRに加えて、観光文化施設の入場割引パスの発行などを検討し、交流人口の増加を図ってまいります。
 次に、職員の不祥事に関する質問にお答えいたします。
 今回の職員による不祥事は人としてしてはならない行為であり、大変申しわけなく思っておる次第であります。このことは市民の信頼を失う大変な問題であると認識をしており、公私にわたり規律確保については速やかに職員に対して訓令をしたところであります。また、幹部職員に対しても、市民から極めて厳しい目が向けられているとことを自覚し率先して法令遵守に心がけるとともに、市民の信頼回復に向け全力を挙げて業務に励むよう命じたところであります。
 今回の事件についての報告が相当後になったことは極めて遺憾に思うのであります。職員を指導監督する立場にある者がたとえ弁護士などの助言があったとしても、公務員の立場を考えると、自らの判断で直ちに報告すべきものであります。したがいまして、懲戒の処分は報告が遅れたことを重視して、同様の事案の例によらず、より重い停職3カ月としたものであります。
 今後は事故・事件の当事者となった場合は、速やかに上司に報告することを徹底するとともに、公務員倫理に関する研修を継続的に実施していきたいと存じております。また、所属長に対しても、部下との風通しをよくし、仕事の悩み、心の悩みなどについて、いつでも相談に応じることを呼びかけていくとともに、問題の発生防止に向け規律の保持、公務員の倫理の確立の徹底を課内会議などの機会にしっかり指導するよう促してまいりたいと存じます。
 私からの答弁は以上といたしまして、その他の質問につきましては、担当部長からお答えをいたします。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 企画総務部長 吉田孝夫君。
  〔企画総務部長 吉田孝夫君 登壇〕

◯企画総務部長(吉田孝夫君) 私からは、まず、平成21年度予算編成方針についてのうち、今後、数年間の歳入の見通しと市債残高、公債費比率の推移についてお答えいたします。
 アメリカ経済に端を発した経済不況とはいえ、だれもが予想し得なかった急激な経済悪化、後退局面から財政状況は一段と悪化をいたしております。このような中において、今後の歳入見通しのお尋ねでございますが、市の財政状況は、国の制度改正や社会経済情勢の変動などにより、大きく影響を受けるので、景気不透明な折、今後の見通しを立てることは不確定要素が多く甚だ困難でございます。そのため、現段階では総合計画上での見込みということになりますので、御了承賜りたいと存じます。
 歳入見通しを財政規模に置きかえて申し上げますと、平成22年度は183億余、平成23年度は178億円余と見込んでおります。
 中でも市税につきましては、企業の設備投資が進むものとして、平成22年度は69億円余、平成23年度は70億円余と見込んでおります。
 また、地方交付税につきましては、平成22年度は47億円余、平成23年度も同額程度と見込んでいるものでございます。
 しかしながら、今後の経済情勢によっては市税、地方交付税などは下振れする懸念を内在していることも御承知おき願いたいと存じます。
 次に、今後の市債残高、公債費比率の推移でございますが、これにつきましても総合計画の数値で申し上げますので、よろしくお願いをいたします。
 なお、市債は国の公共投資の抑制を受けたこともあり、年々残高は減少してきており、平成21年度末では246億年余、そして、平成23年度末では220億円余になるものと見込んでおります。
 次に、公債費比率でございますが、現在公表が義務づけられています財務指標の実質公債費比率で申し上げますと、平成20年度では23.4%となり、総合計画の財政規模で推移するとして、以後逓減をしていきます。平成23年度では21.9%になる見込みでございます。
 次に、砺波総合病院の健全化のうち、交付税措置など財源支援についてお答えをいたします。
 まず、地方交付税につきまして、平成21年度は、国において700億円程度の増額が図られますが、算定に用いる指標、算定方法などに未定の部分があることや特別交付税から普通交付税への移行措置などがありますので、大まかではございますが、総額で今回、砺波市分として8,000万円程度措置されるものと見込んでおります。
 次に、5年間の繰り出しと交付税の推移でございますが、繰り出し金につきましては実績値で、また、交付税につきましては普通及び特別を合わせた理論値として申し上げますので御理解賜りたいと存じます。
 まず、繰り出し金につきましては、平成17年度は6億8,700万円、以降順次増額しており、平成20年度は補正分を入れまして10億5,000万円、そして、平成21年度は当初予算で前年度額を措置しております。
 次に、交付税でございますが、平成17年度は4億5,000万円、以降はこれを若干下回る額で推移し平成21年度は先ほど申し上げた加算措置がありますので、4億8,000万円程度と見込んでいるものでございます。
 最後に、今後どのように臨むのかとのお尋ねでございますが、以前より両方の会計の収支状況を見ながら、地方交付税をはるかに上回る繰り出しを行っており、これを順次増やしてきております。病院を安定して運営することは、市民の安全・安心につながると考えておりますので、頑張ってもらわなければなりませんし、市民の皆様にも利用していただき、砺波市全体でしっかり支えていく必要があると考えておりますので、引き続き双方の会計状況を見ながら、繰り出し金による経営支援を続けてまいります。
 次に、職員の資質向上策に関して適切な人事配置、移動と人事交流についてお答えいたします。
 市では、平成20年度から新しい人事評価制度を施行しております。この人事評価制度では、職員自身が1年間の目標設定を行い、所属長との面談を通して目標達成を確認し、仕事に対する意識を高められるものとしておりますが、その面談の際、職員の異動についても意向を確認しております。その内容につきましては、人事評価のヒアリングを通じて人事担当課長に伝えられており、判断の上定期異動に反映しているものでございます。
 次に、他団体との交流に関する御提案でありますが、おっしゃるとおり職員の研修や交流は人材育成の観点から大変有意義なことと思っております。来年度においては、富山県に2年間の予定で1名を研修派遣する予定で、さらに、広域圏から富山県の名古屋事務所への職員派遣につきましても、まず、砺波市から派遣することとなりまして、民間の流れに身を置き実践的な業務内容を考えますと、民間への派遣研修に匹敵するものと存じております。
 定員適正化計画により職員数を削減している中、長期の研修に人員を割くことはなかなか困難な面がありますが、職員の能力を最大限に引き出す意味からも、御提案の他団体や関係自治体への研修派遣について、どういう形なら可能か検討してまいりたいと存じます。
 私からは以上でございます。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 商工農林部長 小幡和日出君。
  〔商工農林部長 小幡和日出君 登壇〕

◯商工農林部長(小幡和日出君) 私からは、東海北陸自動車道全線開通後のインター出入り交通量と観光施設の入り込み状況に関する御質問にお答えいたします。
 7月の全線開通後、12月までの高速道路インターの出入り交通量は東海北陸道沿線で、福光インターが17%増、五箇山インターが44%増、白川郷インターが22%増、さらに、氷見・高岡北区間では9%増であり、全線開通の効果があらわれております。また、北陸自動車道本線では、他のインターチェンジが軒並み減少している中で、砺波インターはほぼ横ばいとなっております。
 観光施設の入り込み数につきましては、同じく前年同期と比較しますと、市内では、チューリップ四季彩館が、台湾方面からの観光客の減少により16%減となっているものの、庄川温泉郷が7%増、散居村ミュージアムが29%増、道の駅となみが55%増となっており、五箇山インター方面からの周遊効果が増加しているものと推察しております。
 今回の全線開通に伴う観光客誘客の取り組みにつきましては、県観光連盟砺波地区会が中京圏を対象に、リピーター増に向けて2月末までに取り組んだ宿泊推進キャンペーンで1,500名を上回る応募となったほか、2月下旬には、市と観光協会、フラワーランドとなみ、となみ野農協が連携し、ナゴヤドームで観光物産キャンペーンを実施いたしました。また、3月下旬には、全線開通後初めてとなるチューリップフェアのPRを中心に、中京方面へ積極的なキャンペーン活動を展開することといたしております。
 今後は東海北陸道の全通効果を持続し、より発展させることが重要であり、広範囲なテーマ別、コース別のメニューを充実して提案するなど工夫を重ね、PRに努めてまいりたいと存じております。
 以上でございます。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 病院事務局長 五嶋親秀君。
  〔病院事務局長 五嶋親秀君 登壇〕

◯病院事務局長(五嶋親秀君) 私からは、総合病院の健全経営のうち、経営改革プランの内容について、それから、医師確保の見通しについてお答えさせていただきます。
 最初に、病院経営の改革プランについてお答え申し上げます。
 総務省は、平成19年12月に公立病院改革ガイドラインを示し、病院事業を設置する各地方自治団体は、平成20年度中に経営の効率化、病院機能の再編とネットワーク化、それから、経営形態の見直しの3つの視点から数値目標を設定いたしました公立病院改革プランを策定し、それを公表することとされています。
 改革プランの策定に当たりましては、病院経営に知見を有する外部の有識者の助言を得ながら行うように求められていることから、当院では、金子周一金沢大学医学部長を初めとして、砺波医師会や市民団体の代表、学識経験者、さらには行政関係者といった8名の委員からなる市立砺波総合病院改革プラン検討委員会を組織し、合計3回にわたり協議、検討を重ねてきたところであります。
 改革プランの内容につきましては、市民に対し安心・安全な医療を提供していくため、公設公営の堅持を基本とし、経営形態につきましては、当面は現在の地方公営企業法一部適用の形態で経営の効率化を進めることといたしております。
 経営効率化に係る計画といたしましては、平成23年度までに経常損益の黒字化を目標として一般会計からの所定の繰り出しをいただくとともに、今後、収益を上げるためには患者数の増加対策が最優先であるといたしまして、病院内の各部門に対しまして数値目標の設定と具体的な行動計画の策定を求め、この数値目標の積み上げにより、収支計画を初めとした経営の健全化に係る計画を取りまとめようとしているものであります。
 今後は、この改革プランに基づき一層の健全経営に努めるとともに、プランの実施状況につきまして、年1回以上点検評価公表を行ってまいりたいと考えているところであります。
 なお、改革プランの詳細につきましては、改めて後日、議員各位に御説明申し上げたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、医師の確保についてお答え申し上げます。
 まず、総務省の自治体に対する財政支援につきましては、公立病院の財政措置のあり方研究会の報告を受け、過疎地や産科・小児科の公立病院に対します財政措置の拡充を行うことを決め、平成21年度において交付税により増額され、市への普通交付税、あるいは特別交付税として算入されるものであります。
 それから、議案第18号との関連につきましては、勤務1時間当たりの給与額の算定方法の見直しを図ったこと、また、人事院勧告に基づく国などの初任給調整手当の改正に準じまして所要の改正を行うためのものであります。いずれも、医師確保の観点から待遇改善を図るため平成21年度予算に計上したものであります。
 このような状況で、平成21年度の医師の確保の見込みにつきましては、麻酔科医で2名、放射線科で1名の医師の増員となります。特に、麻酔科医不足で手術を予定しておりましたが、なかなか組むことが困難であったことを解消いたしまして、手術件数も増え、収入の改善が見込めるものと期待をいたしておるところであります。
 一方では、病理科などで減員になること、それから、単独型の初期研修医がいなくなることから、今後は医師の雇用形態を見直し、嘱託職員の正職化や待遇改善を図ったことを広く周知するとともに、医師の就労環境を改善するため、医師の医療事務作業補助者をつけ、医師の事務の作業を軽減化を図ること、それから、医師の救急当番時間の短縮を実施するとともに、今後とも院長自ら大学医局へ医師の派遣要請、それから、当院及び関係機関へのホームページへの求人情報の掲載、当院におきます学会指定施設、それから、認定施設としての実績などをアピールし、医師、それから、研修医の確保に努めてまいりたいと考えておるところであります。
 以上でございます。

◯議長(林 忠男君) この際、暫時休憩いたします。

 午後 0時16分 休憩

 午後 1時00分 再開

     市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(一般質問)

◯議長(林 忠男君) これより、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 通告に基づき順次発言を許します。
 9番 嶋村信之君。
  〔9番 嶋村信之君 登壇〕

◯9番(嶋村信之君) 通告に基づき、市政一般について提案並びに質問いたします。
 先般、市長の施政方針を拝聴いたしました。
 そこで、1点目、新年度予算案に伴う諸政策について、本市の平成21年度当初予算案は、国・県の予算編成方針、地方財政計画等を勘案し、総合計画に基づき編成されたものと認識をいたしております。
 一般会計では190億7,500万円で、前年度対比4億4,000万円の減となっております。
 歳入については、経済情勢の悪化に伴う個人・法人市民税の減収、3年に1度の評価替えによる固定資産税の減収等により、税収全体では前年度比4%の減であります。さらに、三位一体改革の影響等を受けて、地方交付税が減少しているにもかかわらず、新年度の地方債の中で臨時財政対策債7億1,000万円が計上されております。その累積額はどのぐらいになっているのか、また、今後の見通しについてお聞かせください。
 一方、歳出面については、義務的経費のうち扶助費が1.8%の増、人件費は職員定数や退職者数の減などから2.4%減になると見込まれております。行財政改革の取り組みの成果であると受けとめておりますが、定員管理及び給与の適正化に向けた取り組みと新年度の方針についてお聞かせください。また、退職者数の今後の推移についてもお示しください。
 昨年度の一般会計の財政指標は経常収支比率は90.5%、実質公債費比率は22.4%で、いずれも前年度より悪くなっておりますが、今後の財政指標の推移についてお答えください。
 また、公債費は、繰り上げ償還などの影響から5.5%増の31億1,003万4,000円となっております。今後の公債費対策の取り組みと市債残高の推移についてお示しください。
 なお、新年度は、砺波市総合計画の見直しがされますが、総合計画に掲げる施策や実施計画も含め、市長の新年度予算案に対する思いを改めてお尋ねいたします。
 さて、どの自治体も選挙により市長がかわることにより、従前の慣習を見直し、前はこのようにやっていたとの慣習に流されることなく、より一層市民本位のサービスがなされるのが常であります。また、職員一人一人の意識改革ができるときであります。
 市役所はだれのためにあるのか。市役所は市民がいるからこそ存立するわけであります。したがって、職員がいて市役所がありそのもとに市民がいると考え方でありません。学校においてもしかりであります。子どもこそ主体者であり、その子ども一人一人を教育の力で幸福にするため教職員がいるのです。市民が主体者であり、職員は市民にサービスをするためにいることを改めて認識していただきたいのであります。
 昨年12月定例会で、市長は、施政方針で「人が輝く 活力あふれる砺波」の理念のもと、市民奉仕の精神に立った信頼される市政を構築したい。そのために、職員の資質をさらに高め、市民の視点に立った市民に身近な市民に信頼される市役所の実現を目指したいと述べられておられます。
 市役所という組織は市民のためにあり、その市民生活の一層の向上のために組織があると考えるわけであります。これを勘違いして、やってあげているとか、あるいは用事があれば市役所に来なさいとか、そういうような考え違いをしている職員が残念ながらいないとは言えません。ともかく退職まで大過なく勤めればよい、そういう職員ではなく、市役所に勤めて退職するまでの間に自分はこういう仕事をしたのだと後に残るような、自分自身に言い聞かせて、自分に与えられた立場で仕事ができる。そういう市職員になっていただきたい。そういう市職員が多くなれば砺波市政は進展すると思います。
 全職員が誇りを持って仕事ができるようにするのが、市長のリーダーシップであると思います。あるいは自分が市民のために、市政のためにこれだけ貢献できたとの誇りを持てるような、そういう市職員の養成を切にお願いをしたいものであります。
 2点目、行政サービスについて。
 以前、議会でも質問いたしましたが、職員へサービス精神を意識づけするために、例えば市民課を市民サービス課、生活環境課を生活環境サービス課することをことによって、職員の市民に対する意識改革ができると思いますがいかがでしょうか。
 関連して言いますが、JR砺波駅は橋上駅として全国的に珍しい駅であります。現在の所管は砺波駅前広場は生活環境課、階段等は市道であるので土木課、市民コミュニティプラザは都市整備課となっておりますが、市民の目線で見ると、何で1つの施設なのに3つの課に分担しているのか疑問を持っております。せめて管理は一元化すべきではないでしょうか、お答えをください。
 3点目、地域の再生について。
 この何十年かの間に子育て、介護、地域環境の維持など、かつては当然のこととして家庭や地域で担っていた分野に、いつしか税金が使われるようになり、そうしたことは、知らないうちに住民の自立の精神を減退させ、行政依存の体質を助長してきたのではないかと思われます。長期間十分検証されないまま、住民や住民組織に対して補助金を支出したり、安易な事業委託を行ったりしていることがあながちなかったと言えないのではないかと思います。
 また、住民相互の交流機会の減少等により、町内会、婦人会などの伝統的な支援団体が力強さを維持しづらくなってきていることも指摘をされております。このような状況下であることを考えるならば、地方自治の本旨にかんがみ、安全・安心ネットワークを立ち上げることが大切であるかと思いますが、いかがでしょうか。
 一方、地域は縦割りの多くの構成団体があり、何人もの方が兼務され、忙しく頑張ってくださっております。重複は負担にもなっており、効率面でも課題があります。その意味では、そろそろ発展的統合など多面的、多角的に見直しを検討する時期が来ているのではないでしょうか。
 縦割りじゃなく再構築し、学区で一本化した地域協議会を立ち上げて、学校支援地域本部をそこに入れて、必要に応じて職員を派遣しサポートしてはいかがでしょうか。お金の流れも一本化をする。最終的な目標を目指して検討を始める時期に来ているのではないかと思いますが、お考えはいかがしょうか。
 4点目、1市民1ボランティアの推進について。
 市長は、公約にボランティアの推進を掲げております。なぜ、ボランティアなのか。私なりの意見を述べさせていただきます。
 市長は「人が輝く 活力あふれる砺波」を理念に掲げておりますが、人が輝くときには、必ず相手がいることです。人がいなければ、自分が輝くことができないのであります。今、明るいニュースとして、滝田洋二郎監督の「おくりびと」がアメリカのアカデミー賞を日本映画として初受賞いたしました。これは、日本人が持つ豊かな感性、他人を思いやる日本古来の人情味あふれる豊さや、古来持っている惻隠の情が評価されたと思います。私は、一人一人が内在している、すばらしい生命活動の働きがボランティアの原点であると認識しております。まさに人間のあかしがボランティア活動であると考えております。
 市民に呼びかける前に、まず職員が積極的に参加することが急務と思いますが、現在、職員の恒常的にボランティア活動をしている人数はどうなっているのでしょうか。市長の御所見を賜りたいと存じます。
 5点目、市の収入増対策について、民間広告の拡大について。
 私は、やはり市役所は経営感覚が必要であると思います。教育現場でも、教育指導とともに学校経営・学級経営に取り組んでおります。市役所が例外であるはずがありません。市長は、職員に対し、アイデア、知恵を出せ。それができなければ、自ら汗を出せ。と職員を叱咤激励されております。また、市長自らがトップセールスを率先されていることに対しましては、惜しみなく敬意を表します。
 そこで、市役所自ら、収入増の対策を検討すべき時期でないかと思います。県内において、砺波市以外のすべての市では、既に市のホームページへのバナー広告、ごみ分別のパンフレット、標識案内、公共施設、市営バスの車体全体にラッピング広告、ごみ収集車などに広告を掲載しております。また、ベビー用品店等の広告があれば、広告効果も大きく、掲載希望もあると思われます。
 このように、大は公共施設から、小は市の広報、母子手帳、パンフレットに至るまで、小さな本市といえども、広告収入を拡大する余地が大いにあり、公共性や品格を損なわないことを条件に拡大されるよう提案をいたします。
 6点目、定額給付金及び子育て特別手当等について。
 定額給付金は、本市において市民の生活支援や消費拡大につながるものと期待をしている一人であります。当局は年度末を迎え、関係職員は5万市民に対し、1日でも早く支給するために努力をされているものと存じます。
 そこで、給付金の支給の手続等を含め、市民に1人の漏れもなく支給されるために、市民へのPRを含め今後の対応や他市で取り組んでいる、商店街の活性化にもつながるプレミアム商品券との対応、子育て応援特別手当を含めてお答えください。また、市長も給付金を受け取るものと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。
 なお、今国会で2次補正の自治体の雇用創出予算が成立いたしました。その対応についてもお答えください。
 次に、「人」と「心」が育むまちづくりについて教育長にお尋ねいたします。
 1点目、舘教育長は教育、とりわけ学校教育現場での豊富な御経験のある方ですが、今回、教育長職に就任され、砺波市における教育、市民の生涯にわたる生き方を含め、教育をどのような理念のもとに具現化しようとされているのか、御高見をお聞かせください。
 2点目、本市が目指す子どもの未来像について。
 新しい学習指導要領では、いわゆる学力観として、1、自ら学ぶ意欲と社会の変化に主体的に対応できる能力、2、基礎的・基本的内容の徹底、3、個性を生かす教育を掲げ、この学力観にのっとって到達度評価に行われるようです。このことについての御所見、また、義務教育においては、1人の落伍者をもつくらないことが第一前提であると認識しておりますが、御高見を披歴願いたいと思います。あわせて、平成21年度から、一部の教科で学習指導要領による学習が展開されようとしておりますが、教育委員会としてのその対応策についてお答えをください。
 3点目、2学期制の導入について。
 今、小中学校では卒業時期を迎えるとともに、中学3年生は、高校入試という人生の関門に挑戦をしております。
 教育現場では、教職員が一丸となって日々一生懸命、子ども一人一人の成長のため御苦労をされております。しかし、教師には限られた時間、そして、子どもたちにかかわれる内容にも限界があります。教育現場は大変忙しく、教師にゆとりがないのであります。
 例えば7月の行事を見ても、教師は成績の処理、学級事務、校務分掌の仕事、保護者会等の準備、保護者会等があります。本来、夏季休業へ向けての一番大事な児童生徒への個別指導、生徒指導や夏季休業中の児童生徒一人一人の課題学習の相談等が、多忙なために十分できていないのが現状ではないかと危惧するわけであります。
 そこで、1つは、子どもの学習評価をもう少し長いスパンで見ることはできないのか。現在の3学期制から2学期制へ移行する考え方が可能であるのかどうか。近年、全国的に見ても、各自治体で既に2学期制の導入を検討しております。お隣の金沢市は平成15年度から導入し、全国的にも年々増加しております。
 また、過日、新聞等で報道されておりますとおり、保護者のさまざまな事情や児童生徒の心情等に十分配慮されることのない地域区分による現在の学区制の撤廃や小中学校一貫教育等、住民生活の大切なことの1つとして、自治体によっては柔軟かつ適切に進められております。その背景には、小学校から中学校への移行によって生じる心理的負担を軽減した、ゆとりのある安定した生活や子どもの多様な資質や能力を伸ばす系統的、継続的な学習、心の教育や生活指導と関連づけた生き方の指導等々が求められていることも依拠としております。
 本県も、ようやく新年度から中学生1学年対象に35人学級が実現します。しかし、いじめ、小中学生の不登校数も増えてきております。関係者は、少子化や核家族化の進行で、低学年を中心に、良好な人間関係を築けない児童が増えつつあるとも分析をしております。
 教育にも今、将来を見据えた発想の転換が求められております。
 4点目、GTA(祖父母と教師の会)の結成について。
 早くから地域の教育力が必要であると識者が力説し、今、少子高齢社会の進展に伴い、各家庭における祖父母の存在がクローズアップされてきております。そこで、小学校区においてGTAをつくってはどうでしょうか。
 GTAとは祖父母と教師の会です。既に地域の老人会を初めとするお年寄りの皆さんが見守り隊などで活躍しておられますが、一方では、老人会は行政の便利屋ではないとの声も聞かれるほどいろいろ協働されております。GTAは、自分たちの孫が通う学校のために、何かできることがあれば積極的に手伝う任意の会であります。ボランティアの団体はすべて任意の会に違いありませんが、重層的な実効性ある組織化を図ることは、元気なお年寄りの活動の場の提供という意味合いからも必要であると思います。
 GTAを位置づけをした場合の事業には、1、児童の学習を支援する活動、2、児童の体験を豊かにする活動、3、児童との交流活動、4、花づくりなど学校環境を整える活動、5、児童の安全に関する活動などが考えられます。
 地域協議会が中学校区につくられておりますが、小学校におけるGTA組織はPTAとは別の学校・地域を支える組織として、大いに力を発揮していただけるものと確信いたします。検討してはいかがでしょうか。
 次に、笑顔があふれるまちづくりについてお尋ねいたします。
 1点目、健康増進法の推進について。
 過去2回にわたり、定例会で健康増進法の受動喫煙の防止について一般質問させていただきました。御存じのように、2005年5月に施行されました健康増進法第25条によって、受動喫煙の防止が設置管理者に義務づけられました。
 国立がんセンター・がん予防・検診研究センターでは今回は数値を盛り込むなど、8項目についてより具体的に生活改善を指導しております。指針にはまず、禁煙を、がんになる確率を3分の2に減らせる最も確実な予防法として推奨。吸わない人には、受動喫煙の危惧を警告しております。
 本市においてもがんによる死亡率は一番高く、そのうち、がん死亡数は平成19年度108名、肺がんによる死亡者数が近年最も高く27名となっております。受動喫煙の防止、また、市民への健康増進の促進、疾病予防の啓発のためにも庁内には一部分煙の措置をとられております。各部長室以上は来客のために大義名分と喫煙されておりますがいかがなものでしょうか。
 2点目、雇用促進住宅について。
 雇用・能力開発機構より既に譲渡・廃上についての方針が明らかにされておりますが、本市に対しての説明はどのようになされているのか。譲渡・廃止の経緯や時期と管理戸数や入居状況など、現在までの状況をお聞かせください。また、本市への譲渡についてはどのようにお考えになっているのか、お答えください。
 以上で一般質問を終わりますが、実りのある答弁を期待いたします。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 市長 上田信雅君。
  〔市長 上田信雅君 登壇〕

◯市長(上田信雅君) 新年度予算に伴う諸施策について、嶋村議員の御質問にお答えをいたします。
 1点目は、新年度予算案に伴う諸施策についてということで、幾つかの数字的なことをお尋ねでございますが、これについては後ほど企画総務部長から答弁をさせていただきます。
 私からは、新年度予算に対する思いを述べさせていただきます。
 堀田議員の代表質問でお答えをいたしましたが、厳しい財政環境下、限られた財源の中から、ソフト面など創意工夫を凝らし、市民生活と直結する福祉、医療、雇用、教育を初め、市の活性化のために観光や農業にも重点を置きながら、市民の幸せのため、幾つかの新規事業に取り組み、元気な砺波市になるよう努めたところでございます。
 なお、このような状況下において健全財政を堅持することは極めて重要なことであり、歳出抑制のためにさらに行財政改革を推進し、長期安定的な財政運営に力を注いでまいる所存でございます。
 次に、定員管理などについてお答えいたします。
 砺波市では、平成16年、合併と同時に定員適正化計画を策定し、以降10年間で60名の職員を削減する計画を立てておりました。その後、総合計画において、それを前倒しして進めた結果、実際には計画を上回る削減数となり、平成21年度当初ではほぼ計画数を達成する見込みであります。今後につきましては、新しい定員適正化計画を平成21年度内に策定いたしますが、組織機構の改革や民間活力の検討などを進める中に、さらに職員定数を見直し、適正規模にもっていきたいと考えております。
 定額給付金についてでありますが、私が受け取るかどうかという御質問でありましたが、地域経済の活性化に資するとともに、この事業の趣旨にかんがみ、しっかりと受給し、市内の商店などで消費させていただく所存でございます。
 私からは以上でございます。
 その他の質問については、教育長並びに担当部長からお答えいたします。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 教育長 舘 俊博君。
  〔教育長 舘 俊博君 登壇〕

◯教育長(舘 俊博君) 嶋村議員の御質問のうち、私からは、「人」と「心」を育むまちづくりについての御質問にお答えをいたします。
 初めに、教育長に就任して、どのような理念のもとに教育を具現化していくのかとの御質問にお答えをいたします。
 私は、今日の生涯学習社会において、家庭教育、学校教育、社会教育の連携を通して、自立と共生を目標とした人づくりを推進することがとても大切であると考えております。
 自立は、一人一人が主体的に学び、自らを高めながら、豊かな人生をつくっていくということであり、共生は世代を越えて、互いに敬愛し、助け合い、支え合う社会をつくることであると思います。また、このことは市民一人一人が輝く活力あるまちづくりにつながるものと考えております。
 この自立と共生の基礎を身につける学校教育におきましては、知・徳・体の調和のとれた教育の実現を図りたいと考えております。
 知・徳・体の調和のとれた教育とは、すなわち児童生徒の生きる力を育む教育であるととらえております。
 生きる力とは、子どもたちが自己の人格を磨き、豊かな人生を送る上で不可欠な確かな学力、豊かな心、健やかな体であるととらえられており、知・徳・体と一体の考え方をなすものというふうに思っております。これらの考え方に立ちまして、砺波らしい特色ある学校教育を創造していきたいと考えております。
 具体的には、幼稚園や保育所、小学校、中学校の連携を踏まえた子どもたちの成長の連続性を図る教育や砺波市の自然や歴史、文化について学ぶことによって、郷土・砺波を愛し、誇りを持つことができるふるさと学習の展開。さらには、家庭の教育力の向上を図りつつ、学校、地域、家庭・3者の一層の連携強化等に努めてまいりたいと、このように考えております。
 また、学校現場におきましては、感動する心や素直な心、かけがえのない命を大切にし、他人を思いやる心など、子どもたちの心を育む教育をさらに推進し、その実践を通して子どもたちが輝く、信頼される学校づくりにつなげてまいりたいと思っております。
 次に、新学習指導要領にある到達度評価に対する所見についてお尋ねでございます。
 新学習指導要領につきましては、生きる力を育むという理念を継承し、今後の知識基盤社会においてはますます重要になるととらえております。基礎的な知識及び技能を習得活用し、課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力等の能力を育み、主体的に学習に取り組む態度を養うことが求められております。
 確かな学力とは、この学力観に立つものであり、これらの観点に立って到達度評価がなされ、子どもたちの成長や指導に生かされることにつきましては私も賛同しているところでございます。
 次に、1人の落伍者もつくらないという前提についての私の考えについてでございますが、このことは、基礎的な知識や技能を身につける義務教育にとりましては大変重要なことだと考えております。
 先生が一人一人の子どもと身近にかかわり、子どもたちにわかったという実感を持たせることが何よりも大切であると考えております。
 次に、平成21年度からの新学習指導要領への移行開始に向けての対応についてでございますが、御存じのとおり小学校では平成23年度、中学校では平成24年度からの新学習指導要領による教育課程の全面実施に向け、来年度から移行措置が開始されます。この中で、平成21年度につきましては、特に小学校におきまして、算数、理科、体育の標準授業時数が増えることから、各学年において1週間当たり1時間、授業時数が増えることになります。
 また、砺波市では、小学校五、六年生における週1時間の外国語活動を来年度より先行実施することにしております。このため、市といたしまして、現在各中学校に配置しております外国語指導助手・ALTの小学校への派遣を工夫するほか、教育センターを中心に、各小学校の英語活動中核教員等による小学校外国語活動推進委員会を立ち上げ、調査研究を行うとともに、広く幼・保・小・中学校の先生を対象とする小学校外国活動研修会を開催するなどの支援をしていきたいと考えております。
 次に、2学期制の導入についてお答えをいたします。
 議員の御発言のとおり、教育現場では、教職員が一丸となって日々一生懸命、子どもたちのため忙しい日々を送っております。そのような中で時間的ゆとりを少しでも増やすことができれば、相当の効果が期待できるものと考えます。
 一方で、現在の3学期制につきましては、学校だけでなく、地域や保護者に定着しており、四季がはっきりしている日本の風土に対しても合致していると思われます。
 私が学校現場におりましたときに、子どもたちの様子を見ておりますと、1学期は学習のスタートの学期であり、2学期は学習の充実期、そして、3学期はそれをまとめる時期ということで、ホップ・ステップ・ジャンプという子どもたちの思いがあったように思っております。
 なお、県内で実施しているところがない現状の中では、より広域的なエリアでの検討が必要だろうと考えております。現在、砺波地区や県西部、そして、富山県内といったエリアにおいて教育委員会の協議組織がございますので、そのような場において提起してまいりたいと考えております。
 次に、GPA・祖父母と教師の会の結成についての御質問にお答えをいたします。
 核家族化が進行する現在、子どもたちが高齢者の方々など、さまざまな世代の人々とかかわる機会が減ってきており、子どもたちの健全育成を考えたとき、高齢者の方と交流の場を持つことはとても重要なことだと考えております。
 現在、市内の各小学校においては祖父母参観を行い、お孫さんたちの学校での様子などを見ていただいております。
 また、小学校の生活科や総合的な学習の時間に、近所の高齢者の方に、講師として授業の支援をお願いしており、伝承遊びの指導、戦争体験や地域歴史の講話など、さまざまな形で御協力をいただいて交流しております。また、小学校のクラブ活動において、地域の高齢者の方に、お華やお茶の講師をお願いしている学校や花壇づくや学校農園の活動を通して交流している学校もあります。
 現在、市内の学校にはGTAという組織はありませんが、今後も学校教育の場のさまざまな場面での地域の皆様の御協力をお願いし、地域との連携を図ってまいりたいと考えており、GTAの組織化も含めてさらに研究してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 企画総務部長 吉田孝夫君。
  〔企画総務部長 吉田孝夫君 登壇〕

◯企画総務部長(吉田孝夫君) 私からは、1点目の新年度予算に伴う諸施策について幾つかお尋ねでございますので、まず、臨時財政対策債について申し上げます。
 これは、地方の一般財源の不足に対処するため、投資的経費だけでなく、経常経費にも充当できる地方債でございます。
 さて、平成21年度地方財政計画では、市町村の臨時財政対策債の発行可能額、前年度比55.3%増となったことから、当市では7億1,000万円を計上したところであります。なお、臨時財政対策債の平成20年度末現在高は44億5,300万円となり、平成21年度末には49億7,900万円と見込んでいるところであります。
 また、今後の見通しでございますが、経済が好転し、税収が増えない限り、しばらくは財源不足が生じますので、臨時財政対策債の発行が続くとみられ、このため残高は増えていく傾向にあります。
 しかしながら、この元利償還額はすべて地方交付税で措置されますので、第2の地方交付税と言われている最も有利な市債であることを申し添えておきます。
 次に、財政指標についてお答えいたします。
 議員が申されたとおり、平成19年度決算における経常収支比率、実質公債費比率につきましては、いずれも平成18年度決算に比べて数値が高くなっているところでございます。これは地方交付税が大きく削減された一方で、扶助費の増加や他会計への繰り出し金が増加したことによるものと承知しております。また、平成19年度から取り組んでまいりました借りかえによる保証金免除の繰り上げ償還を3億3,700万円余計上しておりますことから、公債費は前年度を上回ることになっております。
 これら指標の将来見込みでございますが、経常収支比率につきましては当面は90%前後の水準で推移し、実質公債費比率につきましては、今後2年間は23%台で推移し、その後は逓減していく見込みでございます。市債残高につきましても漸次逓減し、平成23年度末では220億円余になるものと見込んでいるところであります。
 次に、定員管理に関する御質問のうち、退職者の今後の推移について申し上げます。
 市職員のうち、病院の医師や看護師などを除く定年退職予定者数で申し上げますと、平成21年度には11名、平成22年度に23名、平成23年度に20名とこれまでよりやや多目に推移する予定であり、これらを見込んだ定員管理によりまして、人件費の圧縮を引き続き図っていくものであります。
 次に、2点目の行政サービスについてお答えいたします。
 課名を変えて、職員の市民に対する意識改革を図ってはという御提案でございますが、現在の課名などは合併の際、シンプルで、かつ市民にわかりやすいということを前提に定めたものであります。したがいまして、既に市民の皆様に広く浸透しており、当面は現行のとおりといたしますが、機構改革の機会に検討していくものと考えております。
 また、一体の施設については管理を一元化すべきとの御意見をいただきましたが、平成21年度における行政改革推進計画の見直しの一環として、施設の統廃合や管理のあり方を検討する予定にしており、御指摘の点もその中に加えてまいりたいと存じます。
 次に、地域の再生についてお答えします。
 地域には多くの縦割り団体があり、それらを再構築して、学区で一本化した地域協議会を立ち上げてはどうかという御提案でありますが、砺波市においては、旧市町村単位の地区自治振興会が教育、福祉、ごみ、あるいは安心・安全など各分野の地域課題に対処されていることは、皆様、御承知のとおりと存じます。
 もし、それらを学区単位に再編することになりますと、砺波市におけるこれまでの住民自治のあり方を大きく変更することとなり、まずは、住民の皆様の中で必要性を議論していただく事柄であるというふうに存じております。
 なお、現在の砺波市における自治振興会や自治会の活動は全国的にも高水準にあります。再編を考える必要はないものと認識しております。こうした自治組織につきましては、地域の住民で組織する共通の利益増進のための任意の団体であり、行政がその組織のあり方に口を挟むことではないものと解しております。
 次に、1市民1ボランティアの推進に関して、市職員のボランティアの参加についてお尋ねでございます。
 市職員のボランティアにつきましては、従来より地元や地域での諸活動、例えば、定期的に行われている資源ごみの分別収集に進んで参加をしております。また、地区自治会を初め、公民館、体育振興会、自主防災組織、あるいはPTA、それから、農地・水・環境保全向上対策などの諸活動にそれぞれ自発的に参加しているところでございます。
 本年4月から、市民協働ボランティア支援係も新設し、全市を挙げてボランティア活動の推進を図るもので、市職員が率先して参加することは極めて重要でございます。近く現状の参加実態を把握することとしており、この状況を踏まえまして、積極的に参加の呼びかけを強めてまいりたいと考えております。
 次に、市の増収対策についてお答えします。
 議員御意見のとおり、全国の自治体において新たな財源の道として、近年、民間の広告掲載の流れが広まっております。このことは、平成17年、平成18年の議会におきまして、嶋村議員にお答えしておりましたが、広告内容の審査の徹底や広告主の営業内容の調査が必要などの問題点を踏まえまして、時代の推移を見ていたところであります。
 その後、県内の状況を見ますと、市が管理するホームページのバナー広告はほとんどの市で実施されるようになった半面、市の広報誌に載せる広告は半数近くに応募がない状況にあります。
 その内容は、ホームページのバナー広告は概ね年間を通じて応募があるようですが、広報誌においては配付が市内に限られることから、低調な傾向にございます。また、広告の募集活動や審査に時間を要して、本来の広報編集に影響が生じたり、また、広告主の固定化という好ましくない現状もあるようでございます。
 しかし、自治体に経営感覚が必要との御指摘も承知しておりますので、企業が持つ自治体への広告掲載のニーズはどれくらいあるのか、あるいは、また、モラルが守られるのかなど調査研究し、方向性を出してまいりたいと考えております。
 次に、定額給付金等の推進に関する市民へのPRについてお尋ねでございます。
 定額給付金の申請手続は4月1日から開始する旨、過日、担当課長から御説明を申し上げたところでございますが、趣旨や申請手続、受給方法などにつきまして市の広報誌やTST、ホームページなどあらゆる媒体を通じましてPRしてまいります。
 また、申請書用紙の送付の際には、わかりやすく解説をしたお知らせを同封することにいたしております。
 定額給付金の申請に関して、ひとり暮らし、高齢者など、いわゆる社会的弱者の皆さんへの対応につきましては、必要な世帯に民生児童委員に自宅訪問をお願いし、申請支援を行っていただくよう準備いたしております。
 次に、子育て応援特別手当につきましても、定額給付金と同様に簡単な手続で受給できるようにするとともに、PRにも努めてまいります。
 定額給付金に連動した商店街の活性化につきましては、砺波商工会議所と庄川町商工会が連携して、10%のプレミアムつき商品券を発行するとお聞きしており、その場合、市として補助金の交付などで支援をしてまいりたいと考えております。
 次に、公共施設における受動喫煙の防止に関するお尋ねでございます。
 健康増進法第25条は、多数の者が利用する施設において、喫煙されない方に受動喫煙による健康への影響を取り除くため、その施設の管理者は受動喫煙を防止する措置を講ずる努力義務を課すものでございます。
 市におきましては、法の趣旨にのっとり幼稚園及び保育所などとともに、総合病院や庄川健康プラザでは全面禁煙、その他の公共施設では分煙とするなど、逐次禁煙・分煙対策に取り組んできたところでございます。
 そこで、今後の取り組み方針でございますが、喫煙は社会的に個人の嗜好物として認められている面はありますが、市としては、たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約や健康増進法の趣旨を十分踏まえますと、喫煙者の健康面、受動喫煙の防止といった観点に立って、これまでの分煙推進から、建物内禁煙推進へと取り組みを進めていくことについて検討してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 建設水道部長 安念 茂君。
  〔建設水道部長 安念 茂君 登壇〕

◯建設水道部長(安念 茂君) 私からは、雇用促進住宅の対応についてお答えいたします。
 雇用促進住宅の譲渡・廃止につきましては、これまで独立行政法人雇用・能力開発機構と協議を重ねてきたところであります。
 砺波市に対する説明では、市が譲渡を受けない場合、民間に照会し買い手が見つからない場合は取り壊して、更地で処分するとのこと。また、入居者の移転先が見つからないなど、やむを得ない事情のある方については、退去期限を平成22年11月末まで延期したことなどを聞いております。その他、市営住宅への受け入れについても依頼を受けておりますが、所得基準や同居親族が要ることなど、一定の条件が必要となることを伝えております。
 次に、雇用促進住宅の入居状況につきましては、昨年4月に入居受付を中止されたことなどから、徐々に減少し、現在80戸のうち52世帯が入居されており、入居率は65%になっております。
 次に、譲渡についての市の考え方でありますが、昨年12月末に、国の新たな動きがありました。厚生労働省では、100年に1度と言われる経済不況の中、住宅を必要とする離職者の増加対策として、既に廃止決定を行った雇用促進住宅の活用を発表しております。この発表では、雇用促進開発能力機構が平成23年度までに2分の1程度の住宅を譲渡・廃止するという中期目標や、これを踏まえて閣議決定された整理合理化計画のあり方、さらには廃止決定を行った入居者への退去のあり方などについて、見直しを含め検討することとしております。
 要約いたしますと、国では、雇用促進住宅の譲渡・廃止計画の見直しと住宅を必要とする離職者への再活用について検討が進められております。このため、今後は国の動向を見極め、雇用促進住宅の需要見込みや費用対効果などをさらに検討してまいりたいと考えているところであります。
 以上でございます。

◯議長(林 忠男君) 2番 今藤久之君。
  〔2番 今藤久之君 登壇〕

◯2番(今藤久之君) 質問通告書に従い、質問をさせていただきます。
 最初に、新型インフルエンザについてです。
 ここ数年、世界では、H5N1型の鳥インフルエンザが、鳥から人に感染することが多く報告されており、この鳥インフルエンザウイルスが変異をして、人から人への感染をする新型インフルエンザウイルスとなり、新型インフルエンザがパンデミックと言われる世界的な大流行となるのではないかと危惧されております。
 これは、文字どおり新しい型のインフルエンザですので、人類は免疫を持ちません。そのために、人命や健康被害だけにとどまらず、社会生活に大きく深刻な影響が出るものと予想されています。
 そのため、厚生労働省は、本年2月17日に新型インフルエンザ対策行動計画の最終改定版と新型インフルエンザ対策ガイドラインを発表しました。
 県においても、平成17年12月に新型インフルエンザ対策行動計画・暫定版をまとめ、対策本部を設置したとのことで、国の動きと連動して現在見直し作業を進めているとお聞きしています。また、昨年11月には、病院などの医療機関に設置する(仮称)発熱センターの運営に主眼を置いた訓練も実施したとの報道もありました。年度内には、県民の意識を高めるためにリーフレットを配布するようでもあります。
 さて、先ほど述べました厚生労働省の新型インフルエンザ対策行動計画の最終改定版によりますと、対策推進のための役割分担として、国、都道府県、市区町村、社会機能の維持にかかわる事業者、一般の事業者、国民のそれぞれに役割を示しております。
 それによりますと、国の役割としては、新型インフルエンザの発生に備え、新型インフルエンザ及び鳥インフルエンザに関する関係省庁対策会議の枠組みを通じ、政府一体となった取り組みを総合的に推進する。また、各省庁では行動計画等を踏まえ、相互に連携を図りつつ、新型インフルエンザが発生した場合の所管行政分野における発生段階に応じた具体的な対応をあらかじめ決定しておく。新型インフルエンザが発生した場合は、速やかに内閣総理大臣及びすべての国務大臣からなる新型インフルエンザ対策本部を設置し、政府一体となった対策を講ずることともに、各省庁においてもそれぞれ対策本部等を開催し、対策を強力に推進する。また、新型インフルエンザ対策本部は新型インフルエンザ対策専門家委員会を設置し、医学・公衆衛生の専門的見地からの意見を聞いて対策を進める。
 都道府県については、行動計画等を踏まえ、医療の確保等に関し、それぞれの地域の実情に応じた計画を作成するなど、新型インフルエンザの発生に備えた準備を急ぐとともに、新型インフルエンザの発生時には対策本部等を開催し、対策を強力に推進する。
 市区町村の役割については、住民に最も近い行政単位であり、地域の実情に応じた計画を作成するとともに、住民の生活支援、独居高齢者や障害者等、社会的弱者への対策や医療対策を行うとあります。
 県は、全県的な対策には県だけではなく、住民に近い市町村でしっかりとした対応が重要になるとの見地から、昨年9月に、市町村担当者に新型インフルエンザ対策を講じるように要請をしております。
 県内の各市町村の対応を見てみますと、現時点での対応は大きく分かれているようです。新型インフルエンザ対策行動計画を策定する予定のある自治体が5市2町1村、それに対して、未定の自治体が5市2町となっております。
 この新型インフルエンザウイルスがいつ発生するのか、どの程度の感染力を持つのか。不確定な要素があることは承知していますが、何らかの対応は必要であると思われます。
 そこで、まず、この問題に関して、新型インフルエンザ対策行動計画を含めて、市長の御所見をお伺いいたします。
 また、大流行があった場合、当市において予想される感染者数や被害、さらには、必要と思われる対応策について医療の専門家として、病院長に御答弁をお願いいたします。
 次に、臨床研修医についてお尋ねいたします。
 過日、研修医の地元定着率についての新聞報道がありました。それによりますと、医学部卒業生のうち、出身大学のある都道府県に残って研修医となった人は2008年度では49.1%と、2人に1人は他の都道府県へ流失しているとのことでした。記事によりますと、この定着状況調査は2003年度と2008年度の比較があり、2003年度では57.1%であったとのことで、定着率としてはこの5年間で8.7%低下しております。
 富山県では、2003年度が40から45%であったものが、2008年度は30から35%で、特に北陸や山陰、九州などの12県での研修医の地元確保が難しくなっている現状が判明して、地方の医師不足や偏在が明らかとなったと言えます。この傾向が続けば、医師不足に悩む地方はさらに深刻さの度合いが増すことになります。
 免許取得後の医師に病院での研修を義務づける臨床研修医制度ですが、新人医師の研修先としては、従来は出身大学の付属病院が7割以上であったそうです。しかし、2004年度の制度改正により、医師と病院双方の希望をコンピューターで照合するマッチングシステムで、研修先を医師が自由に選択できるようになったため、症例数が多く、待遇にすぐれ、研修内容の充実した大都市の民間病院などに人気が集中し、大学や関連病院の人手不足を招き、派遣していた医師を引き揚げる動きとなり、結果として地方の自治体病院の医師不足を招くことになったと言われています。
 そのような状況の中、2月18日、厚生労働省、文部科学省両省の有識者会議で2009年度以降の研修医の定員について、都道府県ごとの上限新設とすべての研修先病院の募集枠を制限、また、必修科目の数を減らすこと、さらには、研修医が将来、専門としたい診療科の研修を手厚くするなどの提言をまとめたとのことです。
 そこでお尋ねいたします。
 このことは、市立砺波総合病院にとってどのような影響があるのでしょうか。あわせて新年度を迎えるにあたり、平成21年度の臨床研修医の状況についても御答弁をお願いいたします。
 最後に、大きい項目の3つ目、チャレンジデーについてお尋ねいたします。
 これは、毎年5月の最終水曜日に、人口規模がほぼ同じ自治体間で、午前0時から午後9時までの間に15分以上継続して運動を行い、その住民参加率を競い合うというユニークなスポーツイベントです。勝敗そのものもさることながら、運動を通じて、市民の一体感の醸成や健康意識の高揚、住民参加型スポーツイベントとしての意義があるものと思っています。
 私自身も何度か地域の皆さんと参加をさせていただきましたが、普段あまり顔を合わせる機会のない方とも世間話ができるなど、地域の良好なコミュニティー育成にも一役買っていると感じています。
 この事業は、旧庄川町において平成15年から始まったとお聞きしています。
 過去3年間の勝敗や参加率を見てみますと、平成18年は砺波市62.2%に対して、三好市52.2%で○。平成19年は砺波市54.4%に対して、雲南市53.7%で○。平成20年は砺波市53.5%に対して、筑後市56.3%で●と2勝1敗となっています。勝敗はともかくとして、参加率が下がる傾向にあるのが残念なところです。平成21年のチャレンジデーについての協議も行われたとお聞きしています。
 そこで、新年度のチャレンジデーについて、参加率向上の工夫などあるのかを含めまして概要についてお伺いいたして、今回の質問を終えさせていただきます。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 病院長 杉本立甫君。
  〔病院長 杉本立甫君 登壇〕

◯病院長(杉本立甫君) 私からは、新型インフルエンザ流行時の当市における被害予想と対策についてお答えいたします。
 最初に、新型インフルエンザ対策行動計画と考え方についてでありますが、新型インフルエンザにつきましては、高病原性鳥インフルエンザH5N1型や先日、愛知県でウズラに感染したH7型などが変異し、新型インフルエンザとなるのではないかと考えられております。
 2月25日、富山県新型インフルエンザ対策検討委員会のワーキンググループ関係者連絡会が開催され、国の新型インフルエンザ対策行動計画及びガイドラインの説明、富山県における新型インフルエンザに対する入院対応病床、発熱外来設置医療機関等について話し合ったところです。
 まず、現在考えられている流行の規模ですが、国の行動計画では全人口25%が罹患、流行が約8週間持続、新型インフルエンザの病原性が中等度の場合、1日当たり最大入院患者数については10万1,000人と試算しています。
 県の人口は全国のおよそ100分の1とした場合、最大1日1,000床が確保すべき病床の目安となり、砺波医療圏では125床の病床が必要となります。砺波市の場合、罹患患者数は1万2,500人が予想され、必要病床数は36床となります。また、発熱外来の設置場所としましては、砺波医療圏急患センターを想定していますが、流行期では、市内に何カ所か設置する必要があると考えています。
 新型インフルエンザが発生し、流行した場合、これは単に1つの病気が流行した場合と異なり、災害として対応しなくてはいけないと考えます。しかも、どこからも応援はなく、その地域の人たちの力だけですべてを賄わなくてはいけないことを念頭に置いておく必要があると思います。
 当院では、新型インフルエンザ発生時に備え、タミフルなどの薬の備蓄を行ったほか、現在、人工呼吸器5台とマスク・ガウンなどの個人防護具330人分を追加整備したところであります。
 新型インフルエンザの決定的な予防対応策が現在ないことから、これからの検討課題でありますが、国・県の指導に基づき、医療体制の整備と情報収集に努めながら、対応策に検討を加えていきたいと思っております。
 以上です。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 福祉市民部長 藤沢まゆみ君。
  〔福祉市民部長 藤沢まゆみ君 登壇〕

◯福祉市民部長(藤沢まゆみ君) 私からは、新型インフルエンザ対策行動計画と考え方についてお答えいたします。
 世界保健機関は、新型インフルエンザ出現の可能性はかつてないほど高まってきていると警告しており、新型インフルエンザが出現した場合には、世界中での大流行は不可避であると言われております。
 このことから、富山県では、国のガイドライン等を踏まえ、富山県新型インフルエンザ対策行動計画(暫定版)を平成17年12月に策定しているところであります。
 感染力が強い上に、だれも免疫を持っていない新型ウイルスが出現しますと、砺波市におきましても大流行に伴う健康被害だけにとどまらず、社会的、経済的にも混乱を生じることが懸念されることは、地震や水害などの災害と同様であると考えております。
 そのため、砺波市におきましても関係機関と連携して、新型インフルエンザ情報の早期把握、医療体制の把握など健康危機管理の観点からの対策を実施し、健康被害とともに社会的、経済的被害を最小限に、新型インフルエンザの脅威から市民の健康と生活を守り、安全・安心を確保するための体制を構築しておくことは大変重要なことであると考えております。
 現在、県の富山県新型インフルエンザ対策検討委員会で、富山県新型インフルエンザ対策行動計画の見直しを行っているところであり、砺波市におきましても、新たに見直された行動計画を踏まえ、今後の対応を検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 病院事務局長 五嶋親秀君。
  〔病院事務局長 五嶋親秀君 登壇〕

◯病院事務局長(五嶋親秀君) 私からは、臨床研修医制度についてお答えいたしたいと思います。
 最初に、臨床研修医制度の見直しによる市立砺波総合病院への影響についてお答えいたします。
 現行の臨床研修医制度では、研修医は2年間の研修期間のうち、7つの必修科目を1年4カ月かけて回り、最後の8カ月間に将来、専門としたい診療科での研修を受ける内容でありました。
 しかしながら、2010年度に研修を始める医師から導入される新たな臨床研修医制度では、必修科目を内科、救急、地域医療の3つに絞り、現行制度で必修科目になっている5項目については選択必修として2科目を受けさせることと、希望する診療科の研修期間を5カ月程度増やすこととされています。
 また、研修医の都市部への集中を回避するため、都道府県ごとに定員の上限が設けられております。
 専門的な資料能力を持つ医師を早期に育成することから、即効性のある医師不足の解消策と期待される一方、総合的な診療能力を持つ医師を養成するという制度当初の理念が損なわれ、好ましくないという賛否両論があるようでございます。
 平成22年度から始まります新しい制度が当院にどのような影響を与えるかという御質問でございますが、富山県は平成20年度の採用実績54人に比べ、41人増の95人とされ、募集定員の上限は採用実績を上回ったものの、全国的には平成20年度採用実績に比べ、上限措置で削減されたのは東京都を初めとする4府県のみであり、富山県において95人の研修医が確保されたわけではありません。
 しかしながら、この制度により都市部に集中していた研修医が富山県に誘導され、1人でも多く残ってもらうことを当院としても期待するものであります。
 次に、新年度の研修医の状況についてお答えいたします。
 当院では、平成19年度も今年度も単独型の研修医の応募がなかったことから、平成21年度では単独型の研修医がいなくなる厳しい状況にあり、必然的に勤務医への負担増につながることが懸念されているところであります。ただし、協力型の研修医1名を受け入れる予定と歯科研修医1名の応募があったことから、2名の研修医の受け入れができることとなっております。
 4月からは、教育研修部の組織指導者を若い人に一新して、研修医がより親しみやすい環境整備を図り、確保に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 教育委員会事務局長 戸田 保君。
  〔教育委員会事務局長 戸田 保君 登壇〕

◯教育委員会事務局長(戸田 保君) 私からは、チャレンジデーについての御質問にお答えをいたします。
 議員が申されましたように、チャレンジデーは、市民の一体感の醸成と地域のコミュニティーづくりに寄与し、明るいまちづくりにつながるものでございます。また、このイベントをきっかけとして、健康づくりへの意識向上により砺波スポーツプランの目標である、市民1人1スポーツを実現するものと考えております。
 今年は合併後4回目のチャレンジデーとなりますが、従来から行っている各地区での早朝ウオーキングを引き続き実施するほか、夜間は身近な地域体育館などを利用して、大縄跳び大会やチャレンジ・エクササイズで体を動かすなど、小さな子どもから高齢者までが気軽に参加できるよう計画されているところでございます。
 また、日中におきましては、各種団体などの御協力をいただきながら、市内各地から自由に参加できるようなスポーツイベントを企画することにより、多くの市民の皆さんの参加を募りたいと考えているところでございまして、現在その具体的内容、運営方法等につきまして、地区体育振興会で組織されているチャレンジデー運営委員会で検討していただいているところでございます。
 いずれにいたしましても、チャレンジデー実行委員会を中心に各種団体の皆さんの御協力をいただき、市民が一丸となって取り組むことに意義があるものと存じますので、多くの市民の皆さんの御参加をお願いしたいと考えております。つきましては、これらの内容をポスターやチラシ、のぼり旗などを利用し、市民の皆様にPRをして、参加率の向上を図りたいと考えております。
 なお、今回は、1回目で対戦し勝利した徳島県三好市と沖縄県南城市との3市による対戦となった旨、連絡がありましたので、御案内をさせていただきます。
 以上でございます。

◯議長(林 忠男君) この際、10分間程度、休憩いたします。

 午後 2時19分 休憩

 午後 2時30分 再開

◯議長(林 忠男君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑を続けます。
 8番 井上五三男君。
  〔8番 井上五三男君 登壇〕

◯8番(井上五三男君) 初めに、上田市長におかれましては、前安念市長の後を引き継がれて就任され、早いもので3カ月余り経過いたしましたが、その間休む間もなく、平成20年12月定例会、それに、関係行事への出席、それから、県庁、各関係諸官庁へのあいさつ、そして、平成21年度予算の作成と大変忙しい日程をこなしてこられ、3月定例会を迎えたのでありますが、日ごろから体力に自信のある上田市長でありますが、健康には十分注意されて、砺波市のますますの発展に御尽力いただきますようお願いをいたしまして、私の質問に入らせていただきます。

◯議長(林 忠男君) 静粛に。

◯8番(井上五三男君) 上田市長は、市議会議員、県会議員として長年活躍された中で、特に農業問題についても専門分野とお聞きいたしております。そこで、これからの農業について質問をさせていただきます。
 まずは、米作農業、いわゆる米づくり農業の概要と現況については、米は日本における食文化の基盤であり、租税・年貢としての役割や、農村共同体を初めとする社会組織の形成など、米は元来、農業国である日本の国家生成において、その中核として大きな役割を果たしてきた作物であると言えます。また、高温多湿である日本の気候は、農作物が育ちやすい環境に適していることは御承知のとおりです。
 米飯は、魚や野菜、みそなどとの相性がよく、日本人は古来より米を主食とし、栄養価にすぐれた副菜とともに、和食として形づくられた特有の食生活で健康を保つことにより、年々寿命を伸ばしてきたのが現実であります。
 しかし、食の欧米化が年々進んで、主食をパンやパスタなどに切りかえる世帯が増えたことにより、米の1人当たりの年間消費量は昭和35年の114.9キログラムがピークで、年々減少して、平成18年度では実に約半分の61キログラムまでになり、減少がとまらない状況であります。
 そこで、今までは、古米、古古米の貯蔵によって、収穫が少ないときでも安定的な供給がなされてきた米だが、今、世界的な異常気象、温暖化が深刻化している中、農作物に与える影響がこの先、徐々に大きくなってくることが懸念されます。
 次に、農業、農村が直面している課題については、今、砺波市、富山県で、そして、全国の農業、農村では、農家戸数、農業就業人口、農業所得とも一貫して減少しており、また、一番心配なのは、農業就業者の高齢化が一段と進み、後継者不足の中、耕作放棄田の拡大や土地持ち非農家が多く発生しており、このままでは持続可能性の維持すら危うい状況になっており、若い世代を初めとする新規参入や元気な農業経営体の育成が急務であると思います。
 そこで、我が国の農家戸数、農業者数では、昭和35年、農家戸数は606万戸であったのが、25年後の昭和60年では423万戸、45年後の平成17年では280万戸、実に半分以下に、47%まで減少したのであります。また、基幹的農業従事者数からいきますと、昭和35年1,175万人、25年後の60年が347万人、45年後の平成17年が224万人と5分の1以下に減少いたしまして、年齢では65歳以上が57%を占め、結果は、農家戸数、農業従事者の減少及び高齢化が進んでいるのがわかります。
 次に、農業総生産額ではピーク時の昭和59年度・11兆7,000億円であって、品目別では、1位が米、3兆9,000億円・33%、2位が畜産、3兆3,000億円・28%、3位が野菜、2兆1,000億円・18%、4位果実、5位その他となっておりますが、22年後の平成18年度の農業総生産額では8兆3,000億円で、品目別では、1位が畜産、2兆4,000億円・29%、2位が野菜、2兆4,000億円・25%、3位が米、1兆8,000億円・22%、4位果実、その他でございます。となり、平成18年度農業総生産額は実に30%の減少となり、品目別で1位の米は2兆1,000億円の減少で、3位になったのであります。
 そんな中、国の食料・農業・農村基本計画は、平成17年に策定された基本計画は5年ごとに見直すことになっており、基本計画の見直しが始まり、現在の食糧自給率39%を概ね10年後において、50%に達成の検討がなされていると承知いたしております。
 それでは、なぜ食糧自給率がここまで低下していったのか。それは、高度成長とともに食生活が変化して、副食の割合が増え、特に畜産物、肉、乳製品や油脂の消費が増加したことが大きな要因であると考えます。
 そこで、昭和40年度と平成19年度を比較してみると、中でも小麦、砂糖、魚介類、大豆、野菜、果実等の品目別消費においては、データ上から見ると43%から47%で、この40年間あまり変わっていないのが現実であります。
 昭和40年度の食糧自給率は73%であったときの品目別消費では、米、畜産物、油脂類で全体の約57%であり、そのうち米だけで46%を占めておりました。残り11%は畜産、油脂類であったのが、42年後の平成19年度の食糧自給率は39%で、品目別消費では米、畜産物、油脂類で全体の約53%で、昭和40年度とあまり変わりませんが、米は実に半分の23%に落ち込み、多くが輸入に頼る畜産物、油脂類が31%と増加して、米と逆転して食生活の大きな変化がうかがえます。
 こうした食生活の変化によって、自給率の高い米の消費が徐々に減り、自給率の低い畜産物や油脂類の消費が増え、全体の食糧自給率が低下していったのは明らかです。そんな中で我々の食生活の見直しも必要であるが、一方では、食糧の自給力を早急に向上していかなければならない。そして、幾つかの問題もありますが思い切った政策転換で、今後の我々の食糧の安全保障と途上国の食糧問題に貢献するために、米粉米によって輸入小麦の代替をして、また、飼料用米の活用によって、畜産の自給率の向上を図ることが大事ではないかと思います。
 そこで、今、全国に約39万ヘクタール・埼玉県ほどの面積の耕作放棄田をフル活用して、また、富山県や砺波市においても同様に米粉用、飼料用の米生産や麦、大豆の生産拡大、そして、安全な農産物を生産し、地産地消により地域農業の活性化を図り、かつ食糧自給率の向上を図っていくことが重要ではないでしょうか。地域の活性化なくして、市・県・国の発展はありません。農業について高い見識を持っておられる上田市長はいかがお考えか、所信をお伺いいたします。
 次に、平成の農政改革の問題点として、世界の栄養不足人口が急増する中で、我が国は、自国でつくることのできる食糧をつくらずに国土を荒廃させることは、世界の食糧需給や環境問題に照らして許されない状況であります。国民的議論を踏まえ、国の基盤となる農業を持続可能なものとし、国民の安心と農業者に希望を、そして、農村に雇用とにぎわいをもたらす意気込みで頑張ることが必要ではないでしょうか。そういった観点から、今回の農政改革では、1つ、国土が狭小な我が国において、農地に対する転用規制を強化し、優良農地の確保を図り、国民に対する食糧の安定供給を確保する。1つ、野菜や畜産などと異なり、稲作は依然として規模の小さい経営が多く、産出額に占める主業農家の割合が38%と低いので、そこで、意欲のある者に農地を集めることにより、国内の食糧生産の増大を図り、国民に対する食糧の安定供給を確保する。また、食糧自給率の向上、米生産調整の見直し、担い手の確保、農地の有効利用、そして、食の安全・安心確保。これらのポイントを農政改革の中心議題として、2010年の実施を目指して、今年の4月に検討方向を取りまとめるとお聞きいたしております。
 この中で最大の焦点は、米の生産調整である減反政策を維持すべきか、どうか検討・議論されていると存じております。これは、米の価格維持を目的に作付面積を減らして、生産量を減らす一方、麦、大豆への転作を奨励しているが、1971年に本格導入されたが、強制力がないために、2007年の生産調整実施農家は全国農家での実績は70%でしかなく、過剰作付になっているなど、生産調整・減反が曲がり角に来ているのは否定できないところであります。
 一方、実施計画に従い、まじめに生産調整を実施している県、そして、砺波市の生産農家の皆さんには大変な不公平感が漂っていると思います。そこで、生産調整に対する現場の声は、まず、生産調整実施者は、米価が下れば、経営へのダメージが大きくなるので生産調整は必要である。また、生産調整をやらない人が、生産調整に取り組んだ自分たちの恩恵を受けて、高い所得を得ており大変不公平である。一方、生産調整非実施者は、消費者直売など有利な販路を確保しており、生産調整をやれば販路を失い、所得が減少する。また、自宅用や親戚に送る米生産がほとんどであり、それについてまでとやかく言われたくない。また、水田が湿田地帯であり、米以外の作物はつくれないということで、お互いの意見がかみ合っていないのが事実です。
 今、本市では、各地区水田農業推進協議会で生産調整実施計画に従い、生産組合員が協議して、100%実施しているのが現実であります。このたび、政府は追加経済対策に、2008年度産米の生産調整を実施した農家に、作付面積10アール当たり3,000円の助成金を初めて支給することを、今国会で提案された2008年追加第2次補正予算関連法が3月4回無事成立され、支給の運びとなり、頑張って生産調整されてきた農家の皆さんは少しは報われたのではないかと思います。
 また、新聞等の情報では、生産調整の大幅な見直しや米価維持見直し、そして、各農家や集落営農組織、認定農業者に生産調整をゆだねる減反選択性の導入等の議論が報道されていますが、どちらにしても、価格が下落するのは農家にとって大変不安であります。
 そこでお伺いいたします。
 1971年に始めた生産調整・減反政策を現在まで37年間にわたり実施・継続してきた今日までの結果についてどのように評価され、また、どんな問題があるのか。また、今後、砺波市において、どんな形態で農業政策の取り組みを進めていったら活力のある農業になるか。生産調整期間とほぼ同年数の豊富な議員経験の上田市長のお考え、御見解をお聞かせください。
 次に、新たな緊急雇用対策について。
 昨年のアメリカでのサブプライムローンから始まって、あっという間に世界中が金融危機に見舞われ、大変な事態になりました。日本でも100年に1度と言われる世界恐慌の入り口に差しかかりつつあり、特に今まで不況知らずの自動車産業にも、不況の嵐が吹き荒れ、それに関連する企業で輸出製造業の業績悪化が深刻であります。
 今、全国で、昨年の10月から今年の2月末で、職を失う非正規労働者は15万7,806人に達し、内定取り消しは1,574人であります。同じく県内では、職を失う非正規労働者は3,141人で、今後さらに増加する見込みとのことで、このままでは正社員にも削減の動きが出ることが考えられます。
 そして、富山県の有効求人倍率は5年7カ月ぶりの低水準の0.64倍で、ちなみに全国の有効求人倍率は0.67倍となっております。なお、1月の完全失業率は4.1%で、県内失業率は3.1%となっております。
 また、我が国においては、この10年間で非正規労働者比率が3分の1を超え、非正規労働者は大幅に増加して、現下の厳しい経済情勢の中で、企業は非正規労働者を雇用の調整弁として、解雇・雇いどめ等を行う動きが急速に強くなっております。このままでは、完全失業率は過去最悪の5.5%の水準を上回ることも予想されます。
 それで、政府は、新たな緊急雇用対策として、140万人の雇用の下支えを図ることとし、再就職支援対策事業の取り組みをしていくとのことで、内容は、雇用保険のセーフティーネット機能の強化、地域の実情に応じた雇用機会の開発、派遣労働者へのワンストップによるきめ細かな相談、援助、住宅の確保、職業訓練の拡充等の対策を強化し、円滑な再就職を促進するとなっております。
 今回、新たな雇用対策で、新規に講じる再就職支援対策として、ふるさと雇用再生特別交付金事業と緊急雇用創出事業が実施されるとお聞きいたしておりますが、この2つの事業はそれぞれにどんな特徴があるのか、また、ここの予算はどのようになっているのか。
 そこで、これから砺波市として、それぞれの事業を早急に展開され、雇用の再生、雇用の創出につなげていかれるものと存じますが、上田市長は、今後どのように進めていかれるのか、お考えなのか、所信をお聞かせいただきまして、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 市長 上田信雅君。
  〔市長 上田信雅君 登壇〕

◯市長(上田信雅君) 井上議員のまず農業についての御質問でございますが、大変大きな問題であると、このように思っておりまして、特に、国の農政にかかわる問題が大変重要なことであると、このように思っております。議員には大変詳しく分析され、食糧問題について今、述べられたとおりであると思います。また、私に対しまして大変温かい激励をいただき、ありがたく存じておる次第でございます。
 さて、食糧自給率がここまで低下した要因は、まずは食生活の欧米化とライフスタイルの変化であると、このように思っておる次第でございます。私も農業は砺波の散居を守り、地球の温暖化防止と環境保全の役割を果たす大事な産業であると、このように思っております。農業は国のもとなりということわざもあるとおり、農業はおろそかにしてはならないと、このように思っておる次第でございます。さて、また、効率的農業経営を図ることが砺波としても最も大切であると存じております。
 さて、議員の御質問の農業の現状と直面している課題についてお答えいたします。
 農業もやはり経営が第一でありまして、営農によって生計が成り立たなければならないと思います。それには経営の安定とコストの軽減でありまして、そうした農業、農産物の生産と農業形態、農業の規模拡大を推進することと、売れる米づくりであり、販路の確立と拡大が重要であると思っております。
 また、価格の安定対策の米の生産調整については、食糧自給率の低い作物作付が向上につながるものであり、農家は堅持する必要があると思っております。そして、米価格の低迷と米消費量の減少対策としては、複合経営で経営の安定化を図るべきであると、このように思っております。
 砺波市では、昭和50年から始まった農用地利用増進事業に、利用促進事業による富山県でいち早く協業化や集落化に取り組んでおり、現在では64組織となり、昨今の少子高齢化や担い手不足から、今、国の進めている担い手型農業としては全国的にも先進的な地域でありますから、また、コストの低減の農地集積については昭和60年の4.5倍に拡大をいたしております。
 また、農産物作付面積では、大豆は昭和60年の2倍、大麦は30倍といずれも拡大をいたしております。
 市では、これまで100%の米の生産調整を実施してまいりました。これからも関係機関と連携を図りながら、生産調整に取り組んでまいります。これまでの転作作物の中で、大豆の連作障害も見られるところでありますが、市として、新たに農産物を取り入れた複合経営を図るべきであると考えております。
 これからも砺波市に即した米づくりのほか、地産地消費、安全・安心な農産物の生産を進め、砺波ブランドの確立、生産拡大、農産物加工などを図ることが地域農業の活性化につながると存じております。また、食育という観点から、消費者教育も進め、地元野菜の購入や調理方法を提案するとともに、学校給食のおける「となみ野米」使用に向けて、検討してまいりたいと考えております。
 今、国ではさまざまな施策が講じられておりますが、米粉や食料米が生産者に定着できるよう、国に強く働きかけてまいりたいと存じております。
 次に、新たな緊急雇用対策の御質問についてお答えいたします。
 最近の情勢につきましては議員の御指摘のとおりであり、非正規労働者の雇用どめなどの動きが全国的に広がり、企業の業績がさらに深刻化すれば、一段と厳しさが増すものと懸念しております。
 また、市内の状況につきましては、工業高校の就職希望者の内定は100%となったものの、ハローワークとなみ管内の本年1月の有効求人倍率が0.45倍となっており、迅速かつ効率的な雇用対策が必要と存じております。
 こうした中、国の第2次補正予算における再就職支援対策として、ふるさと雇用再生特別交付金事業及び緊急雇用創出事業が創設され、新年度から3年間、総額4,000億円の予算が措置されたところであります。
 個別に申し上げますと、ふるさと交付金事業は、事業実施後も雇用継続が見込まれる事業を民間事業者や各種法人に委託して実施するもので、雇用期間は原則として1年間となっており、更新も可能になっております。
 一方、緊急雇用創出事業につきましては、市が主体となって緊急的・短期的な就職機会を提供するものであり、雇用期間は6カ月未満となっております。
 県では、先般の雇用対策推進会議において、3カ年で75億9,000万円という予算を確保されており、4,400人の雇用創出を見込んでいると発表されたところであり、砺波市分につきましては3カ年で1億540万円の内示をいただいております。
 市といたしましては、この緊急対策を活用して就業機会の創出につなげたいと存じております。関係各課に照会し、対象需要の掘り起こしを行ったところ、ふるさと交付金事業を活用するものとしては、市農業のてこ入れにつながるチューリップの特産振興を初め、ボランティア制度の導入や増山城の周辺整備、子育てサポート事業、緊急雇用創出事業。緊急雇用創出事業では、各種施設の整理業務などを実施することとして、県の担当窓口と詰めを行っているところであります。
 これらの事業を取り組んだ場合、3年間で100人余りの雇用創出を見込んでいるところでありますが、各事業費については現在、事業内容の細部について調整中であり、内容が固まった段階で予算措置を講じたいと存じております。
 なお、砺波商工会議所においてもこの事業を活用し、新年度において、市街地空き店舗対策などに3名程度の雇用創出を検討されると伺っております。
 以上で、私の答弁を終わります。

◯議長(林 忠男君) 3番 村岡修一君。
  〔3番 村岡修一君 登壇〕

◯3番(村岡修一君) 議長のお許しをいただきましたので、通告書に従い、市政一般について質問をいたします。
 最初に、民具展示館の管理・運営についてお尋ねをいたします。
 民具展示館の建設地については、現在のとなみ散居村ミュージアム敷地内南側に建設中であり、本年6月完成予定とお聞きしております。建屋については旧出町小学校校舎を活用し、館内の展示品としては、市内の農家で昔から使用されていたくわやすきなどの農具や生活民具を、現在、展示保存してある郷土資料館や旧般若中学校寄宿舎などから一堂に管内に収集して、展示されるものと思っており、今から開館が待たれます。また、施設内では貴重な体験や研修などもできるとお聞きいたしております。
 そこで、具体的に施設内でどのような展示品が収集され、展示されるのか。構想と施設の管理運営方法について詳しくお聞かせください。あわせて、旧般若中学校寄宿舎に保管してある生活民具や農具など、今回の民具館オープンに伴い、どの程度整理されるのか、お尋ねいたします。
 現在、庄東センターを利用して各種教室が開催されておりますが、利用者の方から、この機を通して、寄宿舎を教室として、地元で利用させていただきたいとの強い要望もあり、整理後、施設はどのように考えていらっしゃるのか、市当局の考えをお聞かせください。
 第2に、最近注目を浴びてきている次世代エネルギー・住宅用太陽光発電システムについてお尋ねをいたします。
 住宅用太陽光発電システムは、従来からの石油を中心とした化石燃料依存型社会から次世代エネルギーとして、今日、着目されてきました。太陽光発電システムは、発電時に二酸化炭素を発生しないため、エネルギー資源問題の有力な解決策の一つとして注目視されています。
 富山県のとやま温暖化ストップ計画では、基準設定として、1990年に温室効果ガス排出量を1,260.5万トンとし、毎年削減に努め、取り組んできましたが、2006年度調査では、逆に6.6%増の1,344万トンという結果に増加しました。目標とした2010年度では、12.6%削減の1,184万トンにはほど遠く、今後より一層の二酸化炭素削減が求められております。また、普及率では、平成19年度末では0.9%で、全国平均の1.52%を大きく下回る結果となっています。
 こうした中で最近注目されてきたのが、住宅用向け太陽光発電システムです。県内では、住宅用向け太陽光発電システム導入が高まる中で、補助制度を実施する自治体が以前ありましたが、その後の普及が伸びず、平成17年度末に国の補助制度廃止を受けて、県や砺波市など6市町村がやむなく廃止することになりました。
 以来、今日まで制度導入への動きがありませんでしたが、温暖化対策を重視した施策として、国の補助制度が昨年末に復活したのを受けて、富山県は再び制度を創設して、システム導入希望者に対し、申請1件当たり5万円の補助制度を実施しています。
 一方、国や他市町村の動きでは、国は、今年度補正予算補助金給付として、1キロワット当たり7万円を、富山市や射水市は5万円、朝日町は2万円の補助金制度を導入しています。また、新年度に制度創設を検討しているのは滑川、黒部、入善の3市町村となっております。
 一方、太陽光発電の買い取り制度については、昼は太陽電池で発電し、家庭で使える電力にして使用し、夜は電力会社より電気を買うという仕組みで、学校や家庭と電力会社、電力利用者の3者間での契約となっております。電力会社では家庭での余剰電力を1キロワット当たり約24円で購入しておりますが、将来は価格を2倍に引き上げて、長期買い取り制度化をする動きであります。
 一方、補助対象価格については、一般住宅用の場合で平均出力は3から4キロワットであるために、申請1件当たりの補助額は約20万円から30万円前後となっております。なお、これにかかる設置費用は一般家庭で200万円から300万円程度と言われており、約1割程度が補助対象となります。また、導入後約10年間で回収することも可能であるとの見解を示しております。
 砺波市でも、以前に2万円の補助制度を実施していたとお聞きいたしておりますが、導入時点で障害とされている日照時間の短い北陸の地域性と導入費用や財政上の負担も大きな課題であったことから普及が進まず、今日に至っております。しかし、今日、地球温暖化防止対策の観点から、県内でも既成住宅への設置や新築の際の条件として、南向きの住宅建築が目立ってきております。
 そこで、住宅用太陽光発電システムに関連する市内の設置状況と補助金制度活用についてどのような考えでいるのか、市当局の考えをお聞かせください。
 次に、昨年9月定例会で質問をいたしました雇用促進住宅譲渡・廃止問題について、いま一度質問をし、市当局の見解をお尋ねします。
 当初、行政改革の一端として、先般、国の独立行政法人雇用・能力開発機構の雇用促進住宅管理経営評価会が、平成33年度までに段階的に雇用促進住宅を譲渡や売却を進めながら、将来全廃するという方針を打ち出しました。
 砺波市では、十年明地内に昭和43年11月運営した2棟80戸、延べ床面積3,108.2平米が対象となっております。
 先の定例会では、安念市長より、「今回出された国の方針に対し、市として遺憾に思っている。また、当時、商工会より物品販売するので、強く建設してほしいとの要請があり、昭和43年に建設に至った」との経緯も明らかにされました。施設入居者は80戸のうち60戸で、現在は52世帯が入居されており、当初より若干減少はしたものの、現時点でまだ大半の方が入居されているとお聞きしております。以来、窓口での入居者申し込みを中止して、入居者への理解を求めながら対応してきました。
 こうした中で、入居者の中には既に市営住宅や一般住宅への転居をされた方もあるとのことでありますが、残された入居者の中には収入が少なく、退去できない方も現実に存在する中で、入居者の皆さん方は大変困惑しているともお聞きいたしております。
 この際、国から安価で市に譲渡されれば、政策的に市の財産として市営住宅とし、また、条件等が整えば購入したいとの前市長さんとの答弁でありましたが、それから、約半年間が経過いたしました。現時点での入居状況と県内市町村の動向や今後の市の対応などについて、市長さんの考えをお聞かせください。
 最後に、2009となみチューリップフェアについて質問と要望をお願いしたいと思います。
 となみ野の散居に春を告げる、4大花イベントのとなみチューリップフェアは、新砺波市誕生5年記念・2009となみチューリップフェアとして、今年のメインテーマはチューリップの万華鏡と題して、4月23日から5月6日までの14日間盛大に開催され、国内最多の450品種100万本のチューリップが、訪れる観光客に紹介されます。あわせて、上田市長さんも就任以来、今年のチューリップフェアは昨年の東海北陸自動車道の全線開通を機に、中京圏からの大幅な観光客の増加を見込んでいるほか、広く関東方面や全国各地からの多くの観光客が砺波市を訪れるものと期待をされています。言うまでもなく、市長を初め5万人市民は、訪れる県外の観光客の皆様を温かい心で歓迎する、砺波市の最大イベントでもあります。
 一方、近年、世界的な異常気象のもと、開幕に向け、きれいな花を見ていただくために、先日遮光ネットがかけられ、下支えな苦労も大変かと存じます。また、屋外イベントが中心であり、開園中の天候にも左右されますが、今年は昨年の入場者数30万3,000人を上回る観光客が訪れるものと期待を寄せるものであります。
 そこで、昨年開催を踏まえて、現在計画されている今年のイベント内容と会場への案内、周辺の駐車場やボランティアの方の状況などについてお聞かせください。
 あわせて、毎年、フェアに花を添えている連合婦人会の皆さん方によるチューリップ踊りも毎年大好評ですが、踊り手さんが身につけている浴衣について要望をお願いしたいと思います。
 先日、婦人会の総会に出席の折、執行部の方より、ぜひ新調したいので、行政側で一度検討していただけないかと相談をいただきました。今日、国・県・市町村財政状況も大変厳しいこととは十二分承知いたしておりますが、市民挙げてのイベントでもあり、あわせて砺波市のイメージアップを一層図る上で、今後、御検討いただきたいと存じますが、いかがでしょうか、お聞かせください。
 以上で、私の質問を終わります。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 市長 上田信雅君。
  〔市長 上田信雅君 登壇〕

◯市長(上田信雅君) 村岡議員の雇用促進住宅に関する質問にお答えいたします。
 雇用促進住宅の譲渡・廃止問題は、国の行政改革の一環として閣議決定されたもので、国の方針に基づき雇用促進住宅が廃止されるとなれば、多くの入居者の転居先の確保など大きな課題が生じてまいりますので、適切な対応が必要であると認識をしております。
 県内の市町村の動向につきましては、現在、高岡市が2棟・80戸、上市町が4棟・160戸を人口対策などとして購入されることを聞いております。また、雇用促進住宅の入居状況につきましては、80戸のうち52世帯が入居されており、65%の入居率となっております。
 今後の対応につきましては、先ほど、嶋村議員さんにも申し上げましたが、国では、雇用促進住宅を譲渡・廃止する計画と住宅を必要とする離職者への再活用する計画の2本立てで、事を進めているところでございます。
 できれば、国で引き続き管理していただければ、いただきたいと存じますが、市で譲渡を受けた場合、大きな経費が必要となることから、将来の需要見込みや費用対効果をさらに慎重に検討することが必要であると思います。また、市で譲渡を受けることができない場合は、入居者の転居先の確保が必要となります。このことについて市営住宅へ受け入れの不可、最近は民間の賃貸住宅もかなり増え、空き部屋も出ていることなども聞いておりますので、これらの活用も含め対応策を検討してまいりたいと考えております。
 以上、私からの答弁は以上といたしまして、その他の質問につきましては、担当部長からお答えいたします。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 福祉市民部長 藤沢まゆみ君。
  〔福祉市民部長 藤沢まゆみ君 登壇〕

◯福祉市民部長(藤沢まゆみ君) 私からは、2、住宅用太陽光発電システムについてのうち、まず、1番目、市内の設置状況についてお答えいたします。
 家庭における温室効果ガス削減の取り組みとして、国では新たに住宅用太陽光発電システム導入に対して補助制度を設け、平成21年1月から補助申請の受付を開始いたしました。富山県におきましても、新たに国と協調した補助制度を設け、県内における太陽光発電システムの普及を推進しているところでございます。
 砺波市内の設置状況でありますが、電力会社に問い合わせましたところ、平成19年度末で、電力会社との新エネルギー等発電設備として、経済産業大臣の認定を受けた住宅用太陽光発電施設は218軒であるとのことでございました。
 なお、新たに導入された補助制度について、財団法人富山環境財団に問い合わせましたところ、本年1月より2月末まで、砺波市内の申請件数は3件であるとのことでした。
 市といたしましては、国の補助窓口である財団法人富山環境財団と連携を図り、補助制度の内容や申請手続等について、市民の皆様からの問い合わせの窓口として対応してまいりたいと考えているところでございます。
 次に、補助金制度問題についてお答えいたします。
 砺波市におきましては、平成15年度に環境基本計画を策定し、市の環境審議会とも相談の上、平成16年度に資源循環型社会の構築を目指し、屋敷林の保存を条件にした住宅用太陽光発電システム設置補助金要綱を制定し、平成19年度まで補助してきたところであります。その中で、平成17年度に国、平成18年度に県の補助制度が相次いで廃止されましたが、砺波市では平成18年度と平成19年度の2カ年、市単独で一部を補助事業として継続してまいりました。
 今回、新たに創設された国の補助制度は平成21年1月から復活したものであり、平成21年度、すなわち4月1日以降の補助金事業についての詳細はいまだ未定であると伺っております。また、電力会社が、太陽光発電設備を設置している家庭から買い取る余剰電力の買い取り価格についても同様に未定と伺っております。
 富山県においても、平成20年度において再び制度を創設されたものであり、砺波市におきましては、他市の動向を見極めながら、市の補助制度について、厳しい財政状況でもあり、慎重に対応してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 商工農林部長 小幡和日出君。
  〔商工農林部長 小幡和日出君 登壇〕

◯商工農林部長(小幡和日出君) 私からは、まず、民具展示方法及び管理運営体制についてお答えいたします。
 民具館は、砺波地方が歴史ある穀倉地帯であり、そこに何百年と根づいてきた農具や民具は先人の苦労、暮らしを今に伝える大変貴重なものであり、それを一堂に集め、体系的に展示する、県内にも類似のない民具展示施設として開館いたします。
 展示方法につきましては、現在、郷土資料館が収蔵しております約9,000点の民具の中から選定して展示し、先人が築いてきた農具や生活の用具及び民芸、民俗にかかわるいろいろな道具やとなみ散居村での先人の暮らし、知恵や文化を学び、理解し、これからの地域の風土に根づいた豊かで、楽しい生活のあり方を創造する展示とするものであります。
 具体的には、砺波市の文化財に指定された民具等を企画展示、常設展示として順次入れかえを行い、春の稲作道具展、秋の収穫道具展などテーマを設けた特徴的なものといたします。また、児童生徒の郷土学習への活用や民具制作の技術の伝承など、いろいろな研修、体験、実習等を企画・開催してまいります。
 次に、管理運営体制についてでありますが、民具館につきましては、となみ散居村ミュージアムの施設として管理運営を行うことにしており、4月からは臨時職員1名を専属として配置し、砺波郷土資料館との連携のもと、各ソフト事業を進めていく方針であります。さらには、民具や民芸、民俗に関心のある人たちでボランティアの会を組織し、展示解説、維持管理等を応援していただける体制づくりを進めてまいりたいと考えております。
 次に、2009となみチューリップフェアのイベント内容等に関する質問にお答えいたします。
 今年のチューリップフェアはチューリップの万華鏡をテーマとして、チューリップ産地ならではの多品種の特徴を生かし、チューリップタワーから見渡すメインの大花壇の絵模様を、万華鏡をのぞいたような幾何学模様にデザインするとともに、公園内のフラワーヒルに万華鏡を設置し、実際にお客様にのぞいてごらんいただけるような工夫を凝らしております。
 また、チューリップ四季彩館では、スクエア内に万華鏡を通した画像を50インチモニターで映し出すほか、期間中は春季特別企画展、魅惑の黒いチューリップとして、国内初お目見えとなるパシフィックパールの特別展示や皇室献上品種もあわせて御紹介いたします。
 期間中の催事イベントといたしましては、青空コンサートや吹奏楽演奏のほか、地元民謡のえんじゃら節や越中八尾おわら、また、子供歌舞伎や太鼓競技会など、さまざまなイベントを開催する予定にしております。
 また、毎年多くのボランティアの皆さんに運営に御協力をいただいておりますが、今年も募集をして、運営に携わっていただく予定といたしております。
 会場への案内につきましては、会場周辺道路に交通誘導看板を設置するとともに、主要交差点には交通警備員を配置し、県外からのお客様も安全かつスムーズにお迎えできるよう、万全の準備を進めております。
 また、駐車場につきましては、公共施設駐車場を中心に、大型バス100台、普通車3,500台分を確保しておりますが、高速道路料金の引き下げに伴い、土日・祝日に来場車両が集中することが予想されることから、周辺の民間駐車場とも連携し、スムーズな交通誘導に努めてまいりたいと存じます。
 なお、連合婦人会の皆さんには、毎年、チューリップ踊りでチューリップフェアを盛り上げていただき、深く感謝を申し上げる次第であります。チューリップフェアなどの市内のイベントでは連合婦人会を初め、さまざまの市民団体に積極的に参画いただいており、その際使用する消耗品や備品につきましては、その都度主催者側と協議の上、準備し使用されているものであり、具体的なことにつきましては今後、関係の方々と協議、相談させていただきたいと存じます。
 以上でございます。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 教育委員会事務局長 戸田 保君。
  〔教育委員会事務局長 戸田 保君 登壇〕

◯教育委員会事務局長(戸田 保君) 私からは、民具展示館運営についてのうち、旧般若中学校寄宿舎の活用についての御質問にお答えをいたします。
 現在、旧般若中学校寄宿舎は、郷土資料館が管理する般若民具室として、小型の農具、生活用具、衣類を中心として約6,500点の民具を収蔵いたしております。
 お尋ねの散居村ミュージアム内の民具展示館開館に伴う整理につきましては、民具展示館では、今ほど商工農林部長から答弁がありましたように、企画展などで民具をローテーションしながら展示されることから、般若民具室と相互に補完する体制となりますので、郷土資料館としても展示に協力をしてまいりたいと考えております。
 そうしたことから、般若民具室を多目的に利用することは難しいと考えているところでございます。
 なお、般若民具室につきましては、昨年は小学校のふるさと学習の一環として、庄東小学校児童が地元の高齢者を指導者として迎えて、実際に民具を使用し学習しておりますし、平成19年からは年1回ではありますが、市民の方を対象に施設内の民具を公開し、民具に関する関心を高めていただく催事を企画いたしているところでございます。
 そうしたことから、般若民具室につきましては、今後も砺波に住む先人の生活を感じていただけるよう、市民の学習の場として公開をしていく予定でございますので御理解を賜りたいと存じます。
 以上でございます。

◯議長(林 忠男君) 以上をもって、本日の日程を終了いたします。
 次回は、明3月12日午前10時から開会いたします。
 本日はこれをもって散会いたします。
 どうも御苦労さまでございました。

 午後 3時29分 閉議