平成8年3月定例会(第1号) 本文

1.会議の経過
 午前10時20分 開議

◯議長(平木君) ただいまより、平成8年3月砺波市議会定例会を開会し、直ちに本日の会議を開きます。

◯議長(平木君) 本日の日程に入るに先立ち、報告事項を申し上げます。
 監査委員より、地方自治法第235条の2第1項の規定により実施した、例月出納検査の結果報告を、お手元に配付のとおり受けておりますので、御検討をお願い申し上げます。

◯議長(平木君)  これより、本日の日程に入ります。
 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第109条の規定により、
  議長において
    4番 村 中 昭 二 君
    5番 南 本 友 一 君
    6番 堀 田 信 一 君
を指名いたします。

◯議長(平木君) 次に、日程第2 会期の決定についてを議題といたします。
 お諮りいたします。本3月定例会の会期は、本日から3月19日までの13日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(平木君) 御異議なしと認めます。よって、会期は本日から3月19日まで13日間と決定いたしました。

◯議長(平木君) 次に、日程第3 施政方針並びに議案第1号から議案第27号まで、平成8年度富山県砺波市一般会計予算ほか26件及び報告第1号 専決処分の承認を求めることについてを議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) まだ退院後、本格的体調が十分でございませんので、お許しをいただきまして、座って提案理由の説明を申し上げますので御了承いただきたいと思います。
 本日、ここに平成8年3月砺波市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位にはおそろいで御出席を賜り、まことにありがたく深く御礼を申し上げます。
 まず、私の病気療養について申し上げます。
 昨年末に受けた精密検査の結果、大腸に炎症を起こしていることがわかり、その後入院し、加療を続けてまいりましたが、治癒に時間が要すると判断されたので、先月初旬、手術を行いました。幸い、手術後の経過はよく、順調に回復し、今月の初めに退院することができました。
 この間、議員各位をはじめ、市民の皆様には御心配と御迷惑をおかけいたしましたこと、心からお詫び申し上げますとともに、入院中に皆様から数々の見舞いや激励のお言葉をいただきましたこと、心から感謝申し上げます。今後は、健康に留意し、一層職務に専念したいと考えておりますので、議員各位の変わらぬ御指導、御協力をお願い申し上げる次第でございます。
 それでは、本議会に提出いたしました平成8年度予算案及びその他の議案の御審議をお願いするに当たりまして、その概要を申し上げ、あわせて市政運営に係る所信と施策の大綱を申し述べたいと存じます。
 さて、今日の国際情勢は、東西両大国の対峙による戦後秩序が既に過去のものとなり、また、国内にあっては、高齢化、情報化、少子化など社会全体にわたって構造変化が起こりつつあります。
 私は、今こそ戦後長く続いた政治・経済・社会のもろもろの制度を謙虚に見直し、新たな歩みを始めなければならないと考えております。
 本年は、あと5年で新世紀を迎える節目の年であります。21世紀が希望に満ちた世紀となるかどうかは、この期における思い切った行政改革、政治改革、経済改革への取り組みいかんによるといっても過言ではないと考えております。
 この新たな時代に向けて、地方自治体は、ますます高度化、多様化する市民ニーズに的確に対応しながら、豊かな市民生活の実現と福祉の向上を目指し、21世紀を見据えた諸施策を推進していかなければなりません。
 そのためには、地方分権を強力に推進することにより、地域の個性を生かした地域づくりができるような、国と地方の関係を構築していくことが最も重要であると確信しております。
 私は、時代の推移をしっかり見定め、社会経済情勢の変化を的確に把握し、市民の皆様の負託にこたえるよう、第6次砺波市総合計画のまちづくり基本戦略に基づき、「イメージづくり」、「パワーづくり」、「システムづくり」に全力を傾注してまいる所存であります。
 特に、今年はその第6次総合計画後期修正計画のスタートの年であり、すべての市民が希望に満ち、幸せに暮らすことができるよう、創意と英知を生かして諸施策を推進し、「うるわし 散居のなかに花と緑の活力に満ちたふるさと となみ」の実現に向け、努力してまいります。
 さて、当市においては、人口が少しずつ増加しており、本年2月26日には3万9,000人を突破しました。都市間競争の激しい中で、人口が増加しているということは、第6次総合計画に掲げた12の戦略プロジェクトが順調に進展し、その効果が徐々にあらわれ、住みよい魅力あるまちづくりが着実に進展してきていることのあかしではないかと考えております。
 しかしながら、若者や労働力の流出、出生率の低下、本格的な少子・高齢化社会の到来など、解決すべき課題は山積しております。
 これらの現状を踏まえ、将来を展望し、真に豊かな地域社会の実現を目指して、創意工夫を凝らした諸施策を実行し、市民の皆様と一体となり、活力あふれるまちづくりを推進してまいりたいと考えておりますので、市民の皆様並びに議員各位の御指導、御協力を切にお願い申し上げる次第であります。
 次に、平成8年度の予算編成の基本方針について申し上げます。
 最近の我が国経済は、景気の足踏み状態が続いているものの、経済対策の実施等による公共投資の増加とともに、個人消費や民間設備投資にも緩やかな回復傾向がみられ、景気回復にようやく明かりがともってきたのではないかと考えております。
 政府の平成8年度の経済運営は、この景気回復の足取りを確実なものにし、中長期的な安定成長につなげるため内需振興に一層努めるとともに、自由で活力があり、同時に豊かで安心できる経済社会の創造を進める一方、行財政改革を強力に推進するなどを基本として、その方針が定められました。
 その基本方針のもとに、国の平成8年度予算案が編成されたところであり、その総額は、対前年度比5.8%増の75兆1,049億円となっております。
 また、国の地方財政対策は、地方財政の健全性を確保しつつ、住民に身近な社会資本の整備、災害に強い安全なまちづくり、地域の特色を生かした自主的・主体的な活力ある地域づくりを積極的に推進することとしております。
 さらに、平成8年度において所得税・住民税の減税が平成7年度と同規模で実施されることから、これによる影響額を減税補てん債の発行により補てんするとともに、地方交付税につきましても、交付税特別会計において対応額を借り入れることにより補てんし、地方財政に悪影響が及ばないように配慮されたところであります。
 このような状況を踏まえ、本市の新年度予算案は、基本的には我が国の経済情勢、国・県の新年度予算案、地方財政計画等を勘案するとともに、高齢化、情報化、国際化が進展する中で、時代の要請と住民のニーズにこたえるため、市民が希望に満ち、幸せに暮らせることができるような社会基盤づくりを着実に推進するとともに、今までおろそかにされがちであった、豊かな心を持ち、文化的感覚のすぐれた人材の育成など人づくりにも重点を置いて編成いたしました。
 とりわけ、平成8年度が第6次砺波市総合計画後期修正計画の第1年次に当たることから、花と緑の活力に満ちたまちづくりを推進するため、積極的に対応することといたしました。
 平成8年度予算案の重点項目としましては、
 第1に、「第13回全国都市緑化とやまフェアへの対応」であります。
 今年はチューリップ公園がオープニング会場となって、全国都市緑化とやまフェアが開催されることから、そのメインパビリオンとなるチューリップ四季彩館を完成させるとともに、そのオープン記念事業及びとやまフェアへの参画事業などを推進し、その成功に万全を期してまいります。
 第2に、「社会基盤の整備促進及び産業の振興」であります。
 21世紀を展望した諸施策を積極的に進めるため、住みよいまちづくりの基礎となる社会基盤づくりを継続的に進めることとし、道路整備事業、土地区画整理事業、下水道事業などを推進してまいります。
 また、産業の振興と地域の活性化を図るため、ハイテク・ミニ企業団地建設事業、集落営農推進協議会活動補助事業、革新的農業技術等導入促進事業などに積極的に取り組んでまいります。
 第3に、「保健・医療・福祉施策の推進」であります。
 人生80年時代に入り、本格的な高齢化社会を迎えようとしている中で、市民がすこやかに生きがいをもって暮らすことができるよう、市民の福祉・健康づくりを積極的に進めることとし、(仮称)南部福祉センター基本計画の策定、訪問看護ステーションの設置、総合病院増改築の基本計画の策定・調査などに努めてまいります。
 第4に、「文教施策、児童福祉施策の推進」であります。
 豊かな心や文化的な心を養い育てるとともに、次代を担う子どもたちの健全な育成を図るため、出町文教ゾーンの整備事業や(仮称)砺波市美術館の建設事業、東部保育所乳児保育室の増築事業等を進めるとともに、ソフト事業としてオペラ事業への協力や人間形成の基礎である道徳教育を推進してまいります。
 第5に、「2000年とやま国体の準備態勢の確立と体育施設の整備促進」であります。
 富山県での開催が内定した2000年国体まで、あと4年となったことから、その準備態勢を整えるとともに、総合運動公園などの体育施設の整備を図ってまいります。
 地方公共団体を取り巻く財政環境は、財源不足に加え、多額の借入金残高を抱えていることから、依然厳しい状況にありますが、財源の確保に全力を尽くし、地方自治の本旨である住民福祉の向上を図るため、長期的展望に立って健全な財政運営を堅持し、市政の運営に全力を傾注してまいる所存であります。
 このような基本方針に基づき編成いたしました平成8年度の会計別予算案の規模は、
 一般会計 153億8,800万円
      (対前年度比  6億2,000万円 4.2%増)
 特別会計  66億1,850万円
      (対前年度比 △1億3,120万円 1.9%減)
 企業会計 114億9,260万円
      (対前年度比  2億8,770万円 2.6%増)
 総  額 334億9,910万円
      (対前年度比  7億7,650万円 2.4%増)となっております。
 次に、歳出予算の概要及び市政の運営と施策について総合計画に掲げる9つのまちづくり施策の項目ごとに御説明申し上げます。
 第1に、「うるわし 散居のなかに花と緑の活力に満ちたふるさと となみの基盤づくり」について申し上げます。
 市民一人ひとりが、ゆとりのある快適な生活を実感できる地域社会の形成を図るためには、地域振興の根幹となる都市基盤の計画的かつ着実な整備が必要であると考えております。
 まず、道路整備の状況について申し上げます。
 高速自動車道の整備につきましては、東海北陸自動車道は、上平インターチェンジ・福光インターチェンジ間の工事の発注状況が41%となっており、トンネルや橋梁の大規模工事に取りかかっております。また、上平インターチェンジ・清見インターチェンジ間につきましては、完成すれば日本第2位の長大トンネルとなる天生トンネルの避難抗の工事が始まる予定であります。
 能越自動車道は、小矢部砺波ジャンクション・氷見インターチェンジ間約30キロメートルにおいて事業が進められておりますが、そのうち、小矢部砺波ジャンクション・福岡インターチェンジ間6.9キロメートルについては、3月28日に供用が開始されることになりました。
 一般国道の整備につきましては、国道156号除雪拡幅事業は、現在、五郎丸地内において本工事が進められており、五郎丸交差点までの4車線化が本年12月ごろまでに完成する予定であり、荒高屋・庄川町天正間は、設計協議が完了し、平成8年度に用地買収が進められる予定であります。
 また、国道359号につきましては、残されておりました大辻地内の工事が進められており、平成8年度に完成する予定であります。
 また、国道359号東バイパスについても、測量調査を進めており、平成8年度に着工できるよう努力しているところであります。
 県道の整備につきましては、砺波福光線は、地元の協力を得て用地買収、物件移転が順調に進んでおり、現在、横江宮川を中心に工事が発注されております。井栗谷大門線は、和田川架橋工事の下部工を進めているところですが、平成8年度には上部工に着手する予定であります。
 市道の整備につきましては、市道十年明鷹栖線は国庫補助金の追加があったことから、事業の一層の促進に努めてまいります。また、市道安川栃上線につきましても、完成に向け努力をしているところであります。また、新規事業として、平成8年度に市道インター苗加線の道路改良工事を実施したいと考えております。
 次に、雪寒事業につきましては、平成7年度に市道栄町千保線の消雪工事の一部に着手しましたが、引き続き工事を進めることとし、平成8年度中には完了する予定であります。また、雪に強いまちづくりを目指して、第2次雪国快適まちづくり事業を進めてまいりましたが、さらに地域ぐるみの除排雪活動の推進を図るため、第3次の同事業の計画を策定したいと考えております。
 次に、都市計画事業について申し上げます。
 街路事業につきましては、西町・末広地内の国道359号の拡幅を平成7年度から県施行の街路事業として取り組むこととし、測量及び設計を実施したところであり、平成8年度には用地買収に入る予定であります。
 また、新たな事業として、平成8年度に都市計画道路豊町高道線の築造に着手する予定であります。これは、砺波インターチェンジから市道中村高道線を結ぶ延長約1キロメートルのこの都市計画道路のうち、太郎丸東部地区土地区画整理事業の区域界から国道359号までの約165メートルの区間について、街路事業で施行しようとするものであります。
 組合施行による土地区画整理事業につきましては、鍋島北地区が1月27日に、鍋島中央地区が2月28日にそれぞれ解散総会が行われ、清算業務を経て、事業がすべて完了することになります。
 現在、施行中の太郎丸西部地区につきましては、都市計画道路等の道路整備が完了しましたので、今後は公園等の整備を行い、工事の完了を目指してまいります。砺波駅南地区につきましては、物件移転を促進し、都市計画道路山王町苗加線などの道路の築造工事を進めるとともに、JR砺波駅の橋上化を進めるなど事業の促進を図ってまいります。太郎丸東部地区につきましては、物件移転を進め、都市計画道路豊町高道線をはじめ都市計画道路の築造工事を本格的に進めてまいります。
 また、出町文教ゾーンの整備に関連する深江地区につきましては、平成7年度中に事業計画が策定される予定であり、今後は組合の設立に向け、本同意の取りまとめなどに、より一層指導と助言に努めてまいります。
 そのほか、市街地周辺の未整備地区につきましては、区画整理事業に対する関係住民の理解や協力を得ることができるよう、説明会や計画の策定などの指導を行い、事業の推進に努めてまいります。
 市営住宅建設事業につきましては、継続事業でありました東鷹栖団地の5号棟15戸が完成し、さらに周辺施設の集会場及び雁木通路等がこの3月中に完成いたしますので、本年4月から入居を開始いたします。また、近くまとまります公営住宅再生マスタープランに基づき、新栄町団地の建替え事業の基本設計を平成8年度に策定する予定であります。
 第2は、「豊かな暮らしを支えて21世紀を拓く産業づくり」について申し上げます。
 都市が生き生きと機能するためには、より一層、産業の振興を図る必要があります。このため、地域に密着した地場産業や中小企業の育成を図るとともに、企業の誘致、新しい産業の導入を進め、社会の変動に対応できる産業基盤を確立することが必要であると考えております。
 まず、工業の振興について申し上げます。
 若林工場団地につきましては、昨年の笹谷工業株式会社の誘致により、完売したところであります。
 第4工業団地につきましては、冬期間の地下水調査が終了し、県への開発行為の届け出を行ったところであり、今後、造成工事に着手するとともに、引き続き優良企業の誘致に努力してまいります。
 次に、ハイテク・ミニ企業団地につきましては、砺波商工会議所が事業主体となり、平成8年度において用地の取得造成を計画しておりますが、市といたしましても積極的に支援してまいります。
 第3は、「競いあう時代の農林業づくり」について申し上げます。
 国民生活にとって、最も基礎的な食糧や木材などの安定供給、自然環境の保全、地域経済の維持、水資源のかん養など農林業の持つ役割は極めて重要であり、今後、国際競争に対抗できる産業として自立できる農林業を確立することが必要であると考えております。
 まず、食糧制度につきましては、昨年11月にいわゆる新食糧法がスタートし、主要食糧である米の流通については全体需給の調整を図ることが基本とされております。そして、米を今後とも安定的に供給するため、生産者の自主性を生かした米づくりの体質強化を図るとともに、市場原理の導入、規制緩和を通じて流通の合理化が進められることになりました。
 平成8年度においては、米の潜在生産量が需要量を上回ることが予想されることから、新生産調整推進対策が進められることになり、県から生産調整目標面積のガイドラインとして、市の水田面積の20.63%に当たる916.9ヘクタールが示されたところであります。市といたしましては、これを受けて1月12日に各地区へ生産調整目標面積を提示し、これが確実に達成できるよう団地化などへの誘導を図り、とも補償事業の活用を指導しているところであります。
 農林業施策の主なものといたしましては、まず、「砺波型農業」の早期実現に向けて、集落営農体制の整備や意欲ある組織経営体の育成を図るほか、米の流通において需給情勢を反映する市場性を重視し、消費者ニーズに的確に対応するため、新たに「うまい砺波米」の生産販売体制の確立に取り組み、となみ野農業協同組合と生産者が一体となって、有機米等付加価値の高い米の生産の拡大に努めてまいります。また、農業の魅力を高めるとともに、さらなる省力化に向けて、無人ヘリの取り組みを支援したいと考えております。
 園芸特産関係につきましては、チューリップ球根の生産面積の拡大や、ほ場条件の改良に向け、良質堆肥の投入、新規参入農家への支援など各種施策を強力に推進してまいります。また、稲作農家の経営安定に向けて、野菜、花き、球根などの複合経営への取り組みを推進してまいります。
 畜産関係につきましては、農村地帯における混住化が進みつつあることから、地域の住環境の保全に留意し、環境に配慮した畜産経営の確立に向けて努力してまいります。
 栴壇山定住施設につきましては、利用促進と運営管理を指導するとともに、都市と農村の交流づくりを推進してまいります。
 農業農村整備事業につきましては、団体営農道整備事業等3地区のほか、ふるさと農道整備事業で県営及び市営の各1地区、さらに県単独事業などを進めてまいります。
 また、かんがい排水事業及び土地改良総合整備事業では、県営、団体営など新規1地区及び継続地区の事業促進を図り、生産性の高い安定した農業経営の基盤づくりを進めてまいります。
 一方、中山間地域の活性化を図るため、中山間地域総合整備事業を導入し、庄川町と連携しながら農業生産基盤と生活環境を一体的に整備する広域連携型の事業に着手してまいります。
 具体的には、特定農山村地域の指定を受けている栴壇山地区を中心に、ため池改修、集落道整備、ポケットパークの新設などを行うとともに、夢の平県定公園や庄川峡県定公園を中心に、広域観光ネットワークの形成と農業生産基盤の整備をあわせた総合的な地域づくりを目指してまいります。
 第4に、「人と自然の調和した生活環境づくり」について申し上げます。
 快適でやすらぎのある生活環境の整備は、住みよいまちづくりの基本であります。このため、恵まれた自然環境を生かしたまちづくり、ゆとりと潤いのあるまちづくり、そして災害のない安心して暮らせるまちづくりを進めていく必要があると考えております。
 まず、緑花関係事業につきましては、花と緑のまちづくり条例に基づき、各種緑花推進施策を市民総ぐるみで展開し、花と緑に包まれた活力に満ちたまちづくりを積極的に推進してまいります。
 具体的には、チューリップ四季彩館や夢の平コスモス荘周辺の緑化、地域花壇の整備充実に努めるとともに、公園や道路等の植栽につきましても適切な維持管理に努めてまいります。
 また、各種記念樹等の交付や住宅団地における緑花協定の締結、花と緑のモデル地区の指定を促進するほか、地域ぐるみによる沿道緑花や花壇のリフレッシュ、花と緑の協定の締結を促進するなど、地域の緑花を積極的に推進してまいります。
 さらに、市民参加の花壇・生け垣等のコンクールや花と緑のフォーラム等を開催するとともに、緑の相談員の配置や保存樹等のPRを積極的に行ってまいります。
 庄川左岸の桜づつみモデル事業につきましては、東開発・下中条地区を整備して、市民が憩える桜の名所づくりに努めてまいります。また、柳瀬地先で整備しておりますポケットパークにつきましては、近く完成する運びであります。
 砺波総合運動公園につきましては、2000年とやま国体の開催に向けて、公園の実施設計や敷地造成等の工事を実施して整備を進めてまいります。
 次に、下水道事業について申し上げます。
 公共下水道事業は、現在328ヘクタールの事業区域の認可を受け、事業を推進しているところでありますが、平成8年度は、太郎丸東部地区土地区画整理事業にあわせて、その区域内の整備を主に推進したいと考えております。また、水洗化の推進につきましては、これまでも普及勧奨を行ってまいりましたが、さらに積極的に啓発を行い、水洗化率の向上に努めてまいります。
 油田地区の一部において実施しております特定環境保全公共下水道事業につきましては、平成8年1月に事業区域拡大の認可を得、事業区域の面積が73.7ヘクタールになりましたが、引き続き、事業の推進を図ってまいります。
 農業集落排水事業につきましては、東般若地区における事業がこのたび完工し、去る3月1日に竣工式を行い、本格的に稼働を開始いたしました。また、般若地区につきましては、現在管渠工事を進めておりますが、平成8年度には下水処理場の建設に着手してまいります。
 次に、上水道事業について申し上げます。
 上水道は、市民生活に欠かすことのできないライフラインの1つとして「安全でおいしい水」を的確に供給することが使命であると考えており、経営の健全化を図りながら、市民から信頼される水道を目指して企業努力を続けてまいります。
 また、災害時における水の確保や災害に耐え得る施設の整備を進める必要があることから、老朽管の更新などを計画的に進め、災害に強い水道施設の整備に努めてまいります。
 次に、ごみ対策につきましては、容器包装リサイクル法の関連政令省令が昨年12月に公布され、制度の詳細について明らかになってまいりました。この容器包装リサイクル法は、消費者に分別収集への協力を、市町村に分別収集を、事業者に収集された廃棄物の再商品化を義務づけるなど、それぞれが責任を分担しあうことにより、ごみをつくらない「ごみゼロ社会」の実現を目指そうとするものであります。
 そこで、これまで分別収集していた瓶や缶に加え、リサイクル可能なごみとして、紙パックやペットボトルなどの分別収集について検討するとともに、市民の皆様の御理解と御協力が得られるよう啓発に努めてまいります。
 次に、交通安全対策の推進につきましては、高齢者と子供、そして若者の交通事故防止、シートベルト着用の徹底を平成7年度年間活動の重点と定め、関係機関、関係団体との連携により、市民総参加の活動として取り組んできたところであります。
 その結果、昨年中の交通事故死者につきましては、4人と過去5年間で最少となり、一応の成果を挙げることができました。しかしながら、交通事故死者4人のうち3人が65歳以上の高齢者であったこと、事故発生件数及び負傷者数が前年に比して、いずれも約20%増加したことなど、依然として予断を許さない状況にあります。このようなことから、今後も高齢者の交通事故防止対策を中心に、道路交通の危険性をみずからの身で体験する「体験型講習会」を積極的に開催するとともに、反射材などの夜間安全機材の利用を促進するなど、市民ぐるみで交通安全意識の一層の高揚を図ってまいります。
 次に、防災対策について申し上げます。
 昨年1月17日未明に発生しました阪神・淡路大震災をきっかけにして、県では平成7年度において、地域防災計画の見直しが行われているところであり、これにあわせ当市においても、地域防災計画の見直しを行い、ほぼ取りまとめを終えたところであります。
 主な見直し事項については、住民、事業所、市職員の災害時における行動マニュアルの作成、情報の伝達体制の整備、災害時における生活必需物資等の調達協定の締結などでありますが、これに加え、砺波広域圏内町村と災害時における防災相互支援協定を締結することとし、さらに有事に際し効率的に機能する施設、資機材の確保について具体的に検討を進め、災害に強いまちづくりに努めてまいります。
 なお、本年の富山県総合防災訓練は、砺波市を中心に開催される予定となっており、市民及び各種防災関係機関の協力を得ながら諸準備を進めてまいります。この防災訓練を通して防災、災害復旧、救援に関する技術、ノウハウを体得して非常時に備えたいと考えております。
 次に、消防防災事業につきましては、消防力の充実強化を図るため、消防活動関係事業として消防職員の増員を図るとともに、県消防防災ヘリコプターの導入に伴い発足した航空隊への職員派遣、救急業務の高度化に対処するための救急救命士研修所への職員派遣などを行う予定であります。また、消防施設整備事業として消防器具置場敷地造成工事、可搬動力ポンプ積載車の更新、消火栓新設工事及び防火水槽の新設工事を計画的に進めてまいります。
 また、昨年3月にモデル広域消防の指定を受け、検討しております消防の広域化計画につきましては、関係市町村の担当者をメンバーとするプロジェクトチームを編成し、組織体制及び人事管理、消防施設整備及び財産処理等について鋭意検討を進めております。
 第5に、「健康で生きがいのあるくらしづくり」について申し上げます。
 本格的な少子・高齢化社会の到来を控え、すべての市民が健康で明るく、生きがいのある充実した生活を営むことのできるまちづくりを目指し、家庭や地域に根ざしたきめ細かな保健・医療・福祉施策を展開する必要があると考えております。
 まず、健康増進対策について申し上げます。
 各種検診事業、健康教育、健康相談、訪問指導、機能訓練事業などにつきましては、その内容を充実するとともに、啓発に努め、より一層魅力ある健康づくり施策を推進してまいります。なお、平成7年度から開始いたしました婦人の健康づくり検診の1つである骨粗鬆症検診につきましては、さらに、事業の充実を図ってまいります。
 また、近年、8020運動など歯科保健への関心も高まりつつ、口腔衛生指導として健康教育・相談の推進に努めておりますが、生涯を通じた歯科保健対策として、県の「むし歯予防パーフェクト作戦」の事業を導入し、平成8年度は、特に乳幼児を対象に、むし歯予防対策を進め、歯科保健事業の強化を図ってまいります。
 地域に根ざした健康づくり活動につきましては、地域の健康アドバイザーとして活動いただく食生活改善推進員やヘルスボランティアを引き続き養成し、食生活、健康づくりに理解を持ち、地域での実践活動を通じて生活に密着したきめ細かい健康づくりに役立つよう支援してまいります。
 母子保健対策につきましては、妊娠から乳幼児期までの一環した保健指導、健康診査、訪問指導などその内容の充実に努めるとともに、家庭できめ細かな援助活動を行う母子保健推進員を増員し、地域において子育てのよき援助者となるよう努力してまいります。
 また、平成9年度からの母子保健事業の市町村移譲に向け、母子保健サービスが一元的に取り組める体制の整備を図ってまいります。
 これからの保健サービスの基盤整備につきましては、寝たきり予防の観点から老人保健福祉計画における整備目標に向けて、保健・福祉・医療連携の体制を確立するとともに、新たに看護ケアサービスとして訪問看護事業を創設し、医師会など医療機関の協力を得ながら、市が設置主体となって訪問看護ステーションを開設したいと考えております。
 この事業は、在宅の寝たきりの人などに対し、かかりつけの医師の指示に基づき訪問看護サービスを提供しようとするものであります。
 次に、病院事業について申し上げます。
 砺波総合病院につきましては、地域の中核病院として、住民の健康保持・増進に必要な医療の推進のため、保健や福祉との連携を図りながら、高度先進医療、救急医療、在宅医療の充実に努め、市民に親しまれ、信頼される病院を目指して努力してまいります。
 診療態勢につきましては、優秀な医療技術者を確保し、医療技術の向上や患者サービスの徹底を図り、また、設備面として高度医療機器の導入を図るとともに、医療サービスの改善と事務の効率化のため推進しております最新医療情報システムの構築に努め、これまで導入してきた各種システムに加え、さらに病理検査画像システムを導入してまいります。
 病院の経営につきましては、それを取り巻く環境は引き続き非常に厳しい状態にありますが、近年の病院利用者の動向や地域社会の医療ニーズを見極め、これからの高齢化社会に適応した医療の供給を目指し、このほど策定いたしました病院将来構想に基づき、平成8年度において病院の増改築の基本計画づくりを進めるとともに、今後とも業務の効率化、経営の健全化を図り、地域中核病院としての使命達成に一層努力してまいります。
 次に、社会福祉事業について申し上げます。
 高齢者福祉につきましては、特養ホーム「やなぜ苑」の増築工事がこのほど完成し、30床が増え合計80床になりました。4月1日から入所が始まることから、施設入所の待機者が大幅に減少することになりました。
 また、南部福祉ゾーンの福祉センターの整備につきましては、高齢者に要望の多いデイサービスセンターと一体になった施設の整備を目指して、具体的な基本計画の策定を進めてまいります。
 また、シルバーワークプラザにつきましては、高齢者の意欲と能力に応じた多様な就業機会を確保し、提供するシルバー人材センターの拠点施設として整備するため、建設の準備を進めてまいります。
 在宅福祉につきましては、家庭における介護者の負担を軽減するため、これまでのホームヘルプサービス、デイサービス、ショートステイの三本柱を軸とした従来のソフト事業に、新たに福祉機器のリサイクル事業、住宅リフォーム事業を加え、在宅福祉サービスの充実を図ってまいります。また、ホームヘルパーを昨年に引き続き増員し、常勤18名、非常勤15名で介護支援態勢を取り、在宅福祉の一層の充実を図ってまいります。
 今後も、市民の多様なニーズに対応できるよう、保健・医療・福祉サービスを一体的に提供する体制を整備してまいります。
 障害者福祉につきましては、障害者の自立と社会経済活動への参加を支援するため、ノーマライゼーションの考え方に立って、在宅生活の援護をしながら住みよいまちづくりを推進してまいります。
 また、かねてから建設中でありました精神障害者通所授産施設「ワークハウスとなみ野」につきましては、3月26日に竣工式を予定しており、精神障害者の就労及び社会的自立の促進を目指して4月1日から運営を開始してまいります。
 児童福祉対策につきましては、市内東部地区の保育児童数の急増に対応するため、平成8年度に東部保育所において保育室、授乳室を増築し、乳幼児の受入れに万全を期してまいります。また、近年の保育ニーズの多様化に対応して、延長保育等をさらに進め、子育て支援を図ってまいります。
 第6に、「ふるさとを愛し世界にひらかれた人づくり」について申し上げます。
 ふるさとを愛し、思いやりのある心をはぐくむとともに、社会や科学の進歩に対応しながら、世界の仲間とともに21世紀を力強く生きる人づくりが求められています。
 このため、豊かな心を持ち、たくましく生きる人間の形成を目指し、家庭、学校及び地域社会が一体となって諸施策を推進していくことが必要であると考えております。
 今日、学校においては、いじめや不登校の問題が潜在化しておりますが、私は、これは基本的には人間教育に問題があると考えております。
 戦後、日本は民主主義社会となりましたが、民主主義、自由、平等を履き違え、真の意味を理解せず、権利の行使だけが強調され、また、経済の発展にのみに目を奪われて、拝金主義がはびこり、大切な人間の内面を磨く教育をおろそかにしたところに問題があるのではないでしょうか。今、これを正さなければ、将来憂うべき状態に陥るだろうことを思うとき、人間教育の立て直しが急務であると考えております。
 学校教育につきましては、人間としての生涯における基礎的能力を身につけ、豊かな人間性と創造性をはぐくみ、社会への適応力を助長する重要な課程であります。人間尊重の精神に満ち、人間として必要な基本的資質を養いながら、個性や能力を伸ばす教育を進めることが大切であると考えております。
 このような基本的認識のもとで、いじめや不登校の問題が潜在している教育現場については、小学校2校において、新たに心豊かな人間性を養い育てるための「心の教育推進事業」を展開してまいります。
 また、国際化の進展に対応するため、外国語指導助手を1人増員し、合計3人として各中学校に1人ずつ配置し、英語教育の充実を図り、地域レベルでの国際交流を図ってまいります。
 かねてから要望のありました幼稚園における3歳児からの受入れにつきましては、現在、出町幼稚園、北部幼稚園において実施しておりますが、平成8年度から般若幼稚園においても実施してまいります。また、その他の幼稚園での受入れにつきましては、さまざまな課題もありますが鋭意検討を進めてまいります。
 次に、出町文教ゾーンの整備のうち、出町幼稚園の建設でありますが、出町小学校管理棟及び教育センターを取り壊し、その跡地に建設することとし、平成8年度内に完成させたいと考えております。
 また、出町小学校につきましては、深江地区で事業が予定されております土地区画整理事業の区域内で移転先の用地の確保に目途がつきましたので、今後は土地区画整理組合設立後の事業の進捗状況を見て対応してまいります。
 なお、出町幼稚園の建設により取り壊されることとなった出町小学校の管理棟や教育センターにつきましては、小学校が新築されるまでの間、仮設建物や空き教室を利用して対応してまいります。
 生涯学習の振興につきましては、楽しみながら学ぼうとする人を応援し、その環境を整備するため、地区公民館活動の充実に努め、「生涯学習と連帯感にあふれた地域づくり」を目指してまいります。また、高齢者生きがい促進事業、公民館活性化事業、すこやか家庭教育支援事業など、国・県のソフト事業を導入し、学習機会の拡大を図ってまいります。
 図書館業務につきましては、情報化時代に対応した図書利用の推進と整理事務の迅速化、効率化を図るため、平成8年度に図書館業務の電算化を図り、図書館情報ネットワークシステムの導入に備えたいと考えております。
 郷土資料館につきましては、駐車場を増設するとともに、市史編纂で収集した資料の整理及び公開展示の準備を進めてまいります。
 文化財保護につきましては、平成9年度から県で予定されている中世山城分布調査に先立ち、(仮称)増山城跡保存活用検討委員会を発足させ、保存整備の基本構想をまとめたいと考えております。
 青少年の国際交流につきましては、4月15日から4月28日までの間、当市の中学生使節団を、姉妹都市であるオランダ王国リッセ市へ派遣し、ホームステイなどを通じて交流を深める予定であります。また、富山県青年・女性の翼派遣事業へも積極的に参加し、国際理解を含め、相互交流を図ってまいります。
 次に、スポーツの振興につきましては、市民がいつでもどこでも気軽にスポーツに親しめるよう市内小・中学校で体育施設開放事業を実施するとともに、推進役である体育指導委員、スポーツ指導員の研修会などを開催し、資質の向上を図ってまいります。
 昨年、開催が内定した2000年とやま国体につきましては、開催まであと4年となり、そのスローガンも「あいの風 夢のせて」に決定し、少しずつ機運が高まってまいりました。当市で開催が予定されている3競技につきましては、県とともに本格的な準備を進めるとともに、競技会場の施設整備を進めてまいります。
 また、体育協会と連携して2000年とやま国体に向けた指導者の育成や、選手の強化・育成に努めてまいります。
 (仮称)富山県西部総合体育館及び(仮称)砺波市温水プールにつきましては、平成7年度中に基本設計が策定され、さらに体育館につきましては、平成8年度に実施設計が行われる予定となっております。
 第7に、「となみ野に根ざした文化づくり」について申し上げます。
 文化は、その土地の風土によって培われたものであり、そこに住む人々の誇りであります。また、すぐれた芸術文化は都市の魅力の醸成に不可欠であり、人々に感動とやすらぎを与えてくれるとともに、人間形成に大きな影響を与えるものであります。国際化が進展するとともに、外国人と接する機会が多くなりますが、芸術や文化に親しむ心が非常に役立つものであります。
 まず、芸術文化の振興につきましては、9月28日から10月7日までの間、県内一円で第11回国民文化祭が開催されます。砺波地区では「となみ野お祭り一揆」が企画され、会期中は砺波平野の民家や文化財を訪ねながら、散居の文化を探究するイベントが開催されます。また、滋賀県長浜市及び石川県小松市からも御参加をいただき、「子供歌舞伎競演会」を開催する予定であります。
 文化会館につきましては、幼稚園児から中学生までの発達段階に応じた団体鑑賞プログラムを組むとともに、6月23日に安念千重子さん主演による本格的なオペラ「カルメン」公演を開催するなど、多彩な自主事業を計画しております。また、文化協会と連携し、文化祭の開催やアマチュア団体の育成に努めてまいります。
 (仮称)砺波市美術館につきましては、平成9年度春の開館を目指して建設工事を進めているところですが、平成8年度は収蔵美術品の選定及び収集、開館記念展の企画及び準備を進めてまいります。また、子供と美術館とのかかわりについて考えるため、第3回美術館教育シンポジウムを開催してまいります。
 第8に、「魅力ある観光とレクリエーションランド『丘の夢』づくり」について申し上げます。
 週休2日制の普及などにより、余暇時間が増加するとともに、生活に対する価値観が変化し、観光レクリエーションの需要がますます増大してきております。これらが背景となり、若者の行政要望も娯楽施設の充実がトップにランクされるようになりました。若者の定住対策としても「自然の中で都市と農村の交流」をテーマに、花と緑を主体とした観光レクリエーションの創出が必要となってきております。
 まず、第13回全国都市緑化とやまフェアにつきましては、4月20日の開会まであと40日余りとなりました。現在、事務局体制の強化を図って臨戦態勢で諸準備を進めておりますが、施設整備面では、アクセス道路の整備、エントランスゲートをはじめとする公園のリフレッシュ工事、四季彩館エリアと水車苑とのジョイント工事が進み、近く完成する予定であります。
 フェアの展開としましては、まず、会場内見会を4月18日に実施し、ついで19日にチューリップ四季彩館の竣工式とフェアの前夜祭を開催し、20日にフェアの開会式を開催することにしております。
 会場には、チューリップ四季彩館、エレガガーデン、フラワーロード及び周辺ほ場を取り込んだ約13ヘクタールの区域内に約100万本のチューリップを植え込み、仮設庭園やフラワーヒル、高岡市から出展される立体花壇などを設け、ワールドバザールやレストラン等が入る大テントを設置します。
 イベントといたしましては、従来のものに加え、NHKの番組「趣味の園芸」の収録、花咲か爺のつどい、みつばちキャラバン隊、アマチュアバンド、アニメキャラクターショー等の催事を予定しております。
 また、駐車場対策として、新たに1,200台分を確保するとともに、混雑するトイレ対策につきましても、チューリップ四季彩館内の利用や恒設の屋外トイレの新設、会場内等への仮設トイレの効率的配置により万全を期してまいります。
 また、市内9カ所のサテライト会場や中心市街地でのアピール花壇、デモンストレーションディスプレイ、デコレーションなどにつきましても、関係者や企業の協力を得ながら準備を進めております。
 なお、このフェアのプレイベントとして、2月23日から3月3日まで開催いたしました第10回春を呼ぶチューリップ展につきましては、市民をはじめ多くの方々に御来場いただき、好評のうちに終了することができました。
 次に、チューリップ四季彩館につきましては、現在、植栽及び内装工事がほぼ完了する段階であり、また展示工事も順調に進んでおり、フェアの開幕にあわせ花の情報発信基地としてスタートする運びとなっております。
 その管理につきましては、砺波市花と緑の財団に委託し、通年観光施設として、チューリップに関連した資料の常設展示や1年中チューリップの花を見ていただくコーナーを設け、四季折々の企画展示や各種教室を開催するなど、さまざまな事業を展開する予定であります。
 第9に、「担いあうまちづくり」について申し上げます。
 まちづくりの基本は、行政に対する市民のさまざまな要望を的確に把握し、これを行政の施策として統合あるいは調和させ、その実現に向けて行政と住民がそれぞれ役割を分担し、一体となって進むことにあると考えております。
 当市におきましては、従来から簡素で効率的な行政運営に努めてまいりましたが、近年の住民の価値観の多様化、高度化による新しい住民ニーズにこたえ、効率的な行政を実施するため、急速に進歩している情報処理技術や通信技術を行政に積極的に導入することにより、これまで以上に行政の情報化、事務処理の効率化、高度化を推進し、住民サービスの向上を図ってまいります。
 また、行政の情報化や事務のOA化に加え、文書管理の適正化、事務事業の見直しによる定員管理の適正化、研修の充実による職員の資質の向上などに努めてまいります。
 次に、行政改革の推進につきましては、住民と地方が主役である地域づくりを目指して、地方分権の時代にふさわしい行政システムの確立を図るため、新しい行政改革大綱を策定することとし、このたび砺波市行政改革推進本部を設置いたしました。また、市民の皆様から行政改革に関する御意見をお聞きするため、過日、行政改革懇談会を開催したところであり、この後、さらに検討を進めて新行政改革大綱を策定したいと考えております。
 次に、第6次総合計画後期修正計画につきましては、計画の円滑な推進を図るためには、市民の皆様の御理解と御協力が不可欠でありますので、この計画の内容を十分に理解していただくため、総合計画のPR版を作成し、市政懇談会を実施して、広報、公聴に努めてまいります。そして、市民と行政が一体となって諸施策を推進し、開かれた市政を推進してまいります。
 また、市のイメージアップ事業として、当市の玄関口の一つである北陸自動車道の砺波インターチェンジの下り口に、花と緑をテーマにした「砺波市の顔と情報提供」施設を設置し、当市を訪れる方々に的確な情報をわかりやすく提供することにより、市のイメージアップを図ってまいります。
 次に、広域行政の推進につきましては、圏域内の市町村がそれぞれの長所を生かし、特色のあるまちづくりを活発に進めておりますが、これらを有機的に結び、機能を分担しあうことにより、圏域全体の発展を目指し、広域事業の推進に取り組んでまいります。
 現在、ごみ処理、福祉、保健、医療、観光、各種コミュニティ事業等を中心に広域行政を行っておりますが、今後は情報化時代に対応して、現在第三セクター方式により実施しているCATV事業についても、本年より国の補助制度、起債制度が確立されましたので、これを全域に普及するよう、現在、情報化計画調査研究会において検討しております。
 このことにより、行政としても有効に利用でき、広報、福祉、医療、産業、教育など広範囲に映像情報を住民にリアルタイムで提供するとともに、双方向の通信を可能にし、みずからも情報の発信ができることにより、既に到来している情報化時代に備えようとするものであります。いずれ計画案がまとまれば、皆様の御意見を賜り、計画の実現を目指してまいりたいと考えております。
 次に、花と緑の国際交流事業につきましては、4月のチューリップ四季彩館のオープン及び全国都市緑化とやまフェアの開会式に、姉妹・友好都市である盤錦市、リッセ市、ヤロバ市からもお客様をお招きし、式典に花を添えていただく予定にしております。また、本年は砺波市と中国盤錦市との友好都市盟約の締結5周年に当たり、盤錦市においてその記念式典が開催される予定になっておりますので、私もこの式典に出席し、盤錦市と親善を深めるとともに、さらなる友好の促進を図ってまいります。
 また、市内に滞在する外国人の数は年々増え続け、外国人登録者は現在400人弱を数えております。その中でも特にブラジル人が多いことから、これらの方々の生活を支援するため、英語、ポルトガル語併記の外国人ガイドブックを作成し、外国人にやさしいまちづくりを進めてまいります。
 以上、総合計画に掲げる9つの施策項目ごとに、平成8年度の歳出予算の概要を御説明し、あわせて市政運営に当たっての私の所信を申し述べましたが、議員各位をはじめ市民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げる次第であります。
 次に、歳入予算のうち、主なものについて御説明申し上げます。
 まず、一般会計におきましては、市税は、48億5,426万5,000円(前年度比7.6%増)を計上いたしました。この見積りに当たりましては、経済情勢や資産評価等の動向、税制改正の内容及び地方財政計画を勘案し、過去の実績等を参酌し、見込み得る額を計上いたしました。特に、個人市民税につきましては、減税による減収分を差し引いても、人口の増加が見込まれることから、前年度比8.6%の増加を見込んで計上いたしました。
 地方交付税につきましては、基準財政需要額では公共事業等の建設地方債への振替が、引き続き実施されることや、単位費用の算定の基礎となる人口が平成7年の国勢調査の速報値を用いることによる単位費用の増加が見込まれるほか、基準財政収入額において、松下電子工業株式会社など企業誘致による不均一課税が算入されること等を勘案し、36億円(前年度比9.8%増)を計上いたしました。
 国・県支出金につきましては、民生費負担金、教育費補助金、公共事業費補助金など歳出に見合う額を算定し、国庫支出金8億8,307万2,000円(前年度比13.1%減)及び県支出金9億9,961万5,000円(前年度比20.7%増)を計上いたしました。
 市債につきましては、地方財政計画や地方債計画等を勘案して、減税補てん債やふるさとづくり事業によるチューリッププラザ建設事業、砺波市美術館建設事業など適債事業を慎重に検討の上、22億3,760万円(前年度比9.2%減)を計上いたしました。
 その他の収入につきましては、使用料及び手数料の一部の改定を行うほか、社会・経済情勢の動向を考慮するとともに、過去の実績などを検討の上、見込み得る額を計上いたしました。
 また、特別会計及び企業会計につきましては、国庫支出金、使用料及び手数料、繰入金、市債、事業収益などの収入につきましては、過去の実績、業務予定量などを検討の上、見込み得る額を計上いたしました。
 次に、予算以外の案件について申し上げます。
 条例関係につきましては、新たに制定するものは、農業集落排水事業の健全な運営に資するため、創設する財政調整基金の管理運営等に関する基本的事項を定めるもの、訪問看護の実施に関する基本的事項を定めるものなど3件であります。また、一部改正するものは、市職員の定数を改定するもの、市職員の特殊勤務手当ての額を改定するもの、災害対策基本法の改正に伴い、所要の改正を行うものなど12件であります。
 条例関係以外の案件につきましては、栴壇山南部辺地に係る総合整備計画の変更に関するもの、市道路線の認定及び廃止に関するものなど3件であります。
 報告案件といたしましては、専決処分の承認を求めるもの1件であります。
 以上をもちまして、平成8年度における市政運営の基本方針及び本日提出いたしました諸議案の説明といたします。
 何とぞ、慎重に御審議の上、議決、承認を賜りますようお願いを申し上げます。
 以上であります。

◯議長(平木君) 以上をもって、本日の日程はすべて終了いたしました。
 どうも御苦労さまでございました。

 午前11時15分 閉議