令和2年8月 本会議 定例会(第2号) 本文

1.会議の経過
 午前10時00分 開会

○議長(山本善郎君) ただいまの出席議員は17名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第2号のとおりであります。

               追加日程第1
○議長(山本善郎君) さきの本会議において、会議録署名議員に指名いたしました大楠匡子議員から欠席届の提出がありましたので、ここで会議録署名議員の追加指名を日程に追加したいと思います。これに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(山本善郎君) 御異議なしと認めます。よって、会議録署名議員の追加指名を日程に追加し、日程第1として議題にすることに決定いたしました。

            会議録署名議員の追加指名
○議長(山本善郎君) 会議録署名議員の追加指名を行います。
 会議録署名議員に、
 16番 嶋 村 信 之 君
を指名いたします。

                日程第2
           決算特別委員会の設置について
○議長(山本善郎君) 次に、日程第2 決算特別委員会の設置についてを議題といたします。
 お諮りいたします。令和元年度における砺波市各会計の決算を審査するため、8名の委員をもって構成する決算特別委員会を設置することにいたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(山本善郎君) 御異議なしと認めます。よって、8名の委員をもって構成する決算特別委員会を設置することに決しました。
 お諮りいたします。ただいま設置することに決定いたしました決算特別委員会委員の選任につきましては、委員会条例第7条第1項の規定により、指名いたしたいと思います。
 決算特別委員会委員に、
 1番 開 田 哲 弘 君
 3番 山 本 篤 史 君
 5番 有 若   隆 君
 7番 雨 池 弘 之 君
11番 島 崎 清 孝 君
13番 大 楠 匡 子 君
15番 稲 垣   修 君
17番 林   忠 男 君
 以上、8名を指名いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(山本善郎君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしました8名の諸君を決算特別委員会委員に選任することに決しました。

                日程第3
               議案第82号
○議長(山本善郎君) 次に、日程第3 議案第82号 財産の取得についてを議題といたします。

              (提案理由の説明)
○議長(山本善郎君) 提案理由の説明を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) おはようございます。
 ただいま追加して提出いたしました議案について御説明を申し上げます。
 議案第82号 財産の取得につきましては、GIGAスクール構想に基づき、児童生徒1人1台の端末を購入するため、法令の定めるところにより、議会の議決を求めるものでございます。
 何とぞ御審議の上、可決いただきますようお願いを申し上げます。
○議長(山本善郎君) この際、暫時休憩いたします。

 午前10時02分 休憩

 午前10時20分 再開

                日程第4
   市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(代表質問)
○議長(山本善郎君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第4、市政一般に対する質問、並びに議案第74号 令和2年度砺波市一般会計補正予算(第6号)から議案第82号 財産の取得について、認定第1号 令和元年度砺波市一般会計歳入歳出決算認定についてから認定第8号 令和元年度砺波市病院事業会計決算認定についてを議題といたします。
 これより、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 15番 稲垣 修君。
 〔15番 稲垣 修君 登壇〕
○15番(稲垣 修君) マスクを取らせていただきます。
 改めまして、おはようございます。
 厳しい残暑、そして新型コロナウイルスの感染防止と大変な日々が続いておりますが、今朝は本当に多くの皆様に傍聴いただき、厚く御礼を申し上げます。
 議長からお許しがありましたので、私は令和2年8月の定例会において、自由民主党砺波市議会議員会を代表し、通告した4項目について分割質問、分割答弁方式で質問をさせていただきます。
 なお、質問の前に一言申し上げます。
 先頃、賃貸住宅建設大手が実施した県内市町村の移住満足度調査結果で、砺波市がトップであったとの明るい報道がありました。内容は、大型商業施設の充実や生活、交通利便性の高さが評価されたとのこと、1つの指標ではありますが、本市が目指す住みよいまち、選ばれるまちに向けて大きな弾みになるものと考えております。
 それでは、前向きな御答弁を期待して質問に入ります。
 最初に、市長の提案理由の中でも、引き続き新型コロナウイルス感染症対策のための緒施策に切れ目なく取り組むとの説明があったところでありますが、今後の新型コロナウイルス感染症対策と支援の5点についてお尋ねをいたします。
 さて、8月17日に発表された今年4月から6月までの第2四半期GDPは、物価の変動を除いた実質の伸び率が年率に換算してマイナス27.8%となり、リーマンショック時のマイナス17.8%を超える過去最大の落ち込み幅となりました。
 このうち、GDPの半分以上を占める個人消費は前期比マイナス8.2%、また、これまで景気を支えてきた設備投資もマイナス1.5%となりました。緊急事態宣言時に伴う外出の自粛や企業の休業による傷跡の深さを表しております。また、今後の見通しも依然不透明であります。
 7月以降、幾分持ち直しはあるものの、宿泊、観光といったサービス消費を中心とする低迷が続き、V字回復は難しく、日本経済が以前の水準に回復するには、少なくとも3年から5年はかかるのではないかという見方が強まっております。
 そこで、1点目に、市内の雇用情勢についてお尋ねをいたします。
 日本経済の長期低迷が心配される中、私が特に懸念しているのは、今後の雇用への影響であります。日本総研では、リーマンショックのときは120万人を超える雇用が失われたが、それ以上の雇用が来年末までに失われるリスクもあると警告をいたしております。さらに、新規採用への影響も心配されます。リクルートワークス研究所の調べでは、来年度の大卒の求人数は前の年より15%減るとも言われており、雇用情勢の悪化が長期化し、第2の就職氷河期時代を生まないような工夫が必要となってまいります。
 そのような中で、まず市内直近の有効求人倍率の推移と今後の見通しについて夏野市長にお尋ねをいたします。あわせて、2021年卒業予定者の就職内定率の現状についてもお聞かせ願います。
 2点目に、新型コロナウイルス感染症に対応する富山県の新たな流行シナリオを踏まえた確保病床計画についてお尋ねをいたします。
 新型コロナウイルスの感染確認が、7月以降減少傾向にあるものの、依然として全国、県内で相次ぐ中、富山県は7月28日に入院患者数のフェーズを新たに3段階に分け、病床を計画的に確保することを決めました。
 感染拡大に備えて示された国の推計では、県内の患者数がピーク時には新たに318人に達するとされ、このうち医療機関への入院が必要な患者数は、重症者31人を含めて219人、宿泊施設等で療養する患者数は99人と見込まれております。
 フェーズ1においては、県内の7病床に73床、うち重症者用12床が確保されていますが、この試算を踏まえ、入院患者数が20人以上となるとフェーズ2に移行し、134床に増床、入院患者数が40人以上となればフェーズ3に移り、340床を確保、うち重症者向けの36床を感染症指定医療機関などに振り分けるほか、さらに病床が逼迫した場合は、他の医療機関にも協力を要請し、最大で500床まで増やす計画としております。
 このうち、市立砺波総合病院では、フェーズ1の4床からフェーズ2では9床に、また、フェーズ3では40床、うち重症者用3床を確保する計画でありますが、これら病床確保に向けた対応策についてお伺いをいたします。
 また、今回の措置は、第1波で課題となった医療従事者の圧倒的な不足や人工呼吸器ECMO、個人防護具PPE等の医療用資機材の不足に対する具体的な解決策がなければ機能せず、むしろ医療崩壊につながりかねない危険性をはらんでいると思います。
 感染拡大時の市立砺波総合病院の医療提供体制の再整備について、河合病院長にお伺いをいたします。
 3点目に、障害者、介護事業所の現場支援についてお尋ねをいたします。
 新型コロナウイルス感染症の拡大により、障害者施設や介護事業所も実質的な自粛の対策が取られました。厚生労働省が公表した令和元年度経営概況調査によりますと、平成30年度決算の収支差率は、居宅サービスで平均3.2%、施設サービスで平均2.1%であり、サービス利用者が激減している今を何とか生き延びている介護事業所の経営状況を回復させるのはかなり困難な状況と言えます。施設、事業所が継続できるような支援を行うことが、砺波市の持続可能な福祉施策につながると思います。
 そこで、今後も障害者、高齢者が必要なサービスを受けられる環境を維持するために、コロナ禍でしわ寄せを受けている障害者施設や介護事業所に対し継続的な支援が必要と考えますが、市長の御見解をお伺いいたします。
 4点目に、介護従事者の感染症対策についてお尋ねをいたします。
 医療従事者に対しては、社会的な関心が高く、財政的な支援にも目が向けられがちでありますが、介護従事者に対しての関心は残念ながら低いと言わざるを得ません。
 介護の現場は、体を抱きかかえての移動など、体を密着する機会が非常に多い仕事であり、限られた空間の中での密着したサービスは感染率が非常に高く、自分たちが感染源にならないかという危惧を抱えながら従事されているのではないでしょうか。
 民間の団体が介護サービスを行う2,000以上の法人に実施した調査によると、8割の施設で介護物資が不足し、優先的に調達してほしいとの回答が寄せられております。
 介護施設で集団感染が発生すると感染者の数が一気に増え、重篤になる高齢者も多くなると予測され、介護崩壊のおそれが高いと言えます。市として、マスクや消毒液などの衛生資材、個人防護具の配布について、介護福祉事業所に優先的に調達する仕組みをつくることが介護現場のモチベーションを上げることにもつながり、感染の第2波をより小さなものにすることができるものと思います。
 そこで、介護従事者の感染症対策について市長のお考えをお伺いいたします。
 5点目に、高齢者への感染症対策についてお伺いをいたします。
 緊急事態宣言が全面解除となり、社会経済活動が再び動き始めた一方で、在宅介護の現場では、感染リスクの高さかから、いまだに緊迫した状況が続いており、持ち込まない、広げないための対策が必要であります。
 ある調査で、今回のコロナ禍によって介護サービスの利用を控えている高齢者の6割に機能低下が見られることが分かったそうであります。外出自粛が長期化することで、高齢者の閉じこもりや健康への影響も懸念される中、感染のリスクには十分に留意しつつも介護予防等を進めなければなりません。
 そこで、本市として、高齢者の生活の維持のための取組について御見解をお聞かせ願います。
 また、施設に入所の場合、家族と会えずにコミュニケーションが取れないことは、利用者にとっても家族にとっても不安を与えます。今後、ICT化を進めていくことも検討しなければなりません。例えば家族でオンライン面会ができるように、タブレット端末整備の補助などは考えられないでしょうか。市長の御見解をお聞きし、項目1の質問を終わります。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) それでは、自由民主党砺波市議会議員会を代表しての稲垣議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、1項目めの今後の新型コロナウイルス感染症対策と支援についてのうち、1点目の市内の雇用情勢についての御質問にお答えをいたします。
 内閣府の月例経済報告では、雇用情勢は新型コロナウイルス感染症の影響により弱い動きとなっており、先行きについては、社会経済活動のレベルを段階的に引き上げていく中で、底堅く推移することが期待されておりますが、雇用情勢の動きいかんによっては弱さが増すおそれもあり、感染症の影響に十分注意する必要があるとのことでございます。
 そのような中、市内の直近の有効求人倍率の推移といたしましては、就業地別では、4月は1.76倍、5月では1.64倍、6月は1.55倍、7月では1.63倍となっておりまして、新型コロナウイルス感染症の影響前の昨年12月、これは2.73倍と比べますと、1ポイント下回っているという状況ではございますが、依然として県内市町村の中では最も高い数値となっております。
 一方で、これは昨年の2.73という数値そのものが尋常ではなかったとも言えまして、業種別のばらつきはともかく、ここ数年の数値と比べますと、ある程度落ち着いたということも言えるかと存じます。
 ただ、今後の有効求人倍率の見通しといたしましては、富山労働局では有効求人数がわずかに増加したものの求人の動きに弱さが見られ、先行きを注視する必要があると言われておりまして、引き続き低水準で推移するのではないかと考えております。
 このほか、2021年の大学卒業予定者の就職内定率の現状につきましては、民間の調査によりますと、8月1日時点で81.2%と、昨年の同時期に比べますと10ポイント下回っているという状況でございます。
 こうしたことから、今後、就職活動されます学生の皆さんが安心して就職活動ができるよう、また、新型コロナウイルス感染症の感染防止に配慮した採用選考活動を実施いただきますように、商工団体に対しまして企業への働きかけを要請してまいりたいと考えております。
 次に、3点目になりますが、障害者、介護事業所の現場支援についての御質問にお答えいたします。
 4月から5月にかけての国の緊急事態宣言期間中におきまして、一部の障害者就労継続支援施設や通所介護施設で、利用者等の感染防止の観点から、事業の休止や利用者への自粛要請などが行われましたが、現在では、ほぼ通常どおりのサービスが提供されているというふうに伺っております。
 市では、このような市内の障害者施設及び介護施設の従業者等の感染防止対策並びに事業の継続を支援するために、国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用しまして、県内の市町村に先駆けて、1施設当たり20万円――1法人が2つ以上運営されている場合には2つ目から5万円でございますが――を交付する砺波市独自の臨時交付金事業を創設しまして、6月中には早々に全施設、これは19の障害福祉施設と92の介護施設でございますが、この交付は完了しております。
 また、国は新型コロナウイルス感染症の患者等への対応により、介護施設等において一時的に人員基準を満たすことができなくなる場合などが想定されることから、介護報酬、人員、施設・設備及び運営基準などについて柔軟な取扱いを可能としたところでございます。
 現在、市内の障害者施設及び介護施設の経営は、いずれも比較的安定していると伺っておりますが、今のところ、そういった意味でも、直ちに追加の支援というものは考えておりませんが、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、今後、必要であれば、国や県と連携して再度支援を検討していくということも考えております。
 次に、4点目の介護従事者の感染症対策についての御質問でございます。
 介護従事者に対する感染症防止対策といたしましては、国は、4月のマスクが最も不足している時期に、全ての介護施設の職員、それから利用者に対しまして、布製マスクを2枚ずつ配布し、その後も継続して配布を行っているほか、衛生資材や個人防護具については、県が備蓄しているものを各介護サービス事業所へ配布をしております。
 また、市内の介護施設では、3点目の御質問でもお答えいたしました市独自の臨時交付金事業の活用によりまして、マスクや消毒液などの衛生資材を購入されるなど、タイムリーな支援をいただき助かったというような評価もいただいているところでございます。
 次に、国は今般の第2次補正予算におきまして、新型コロナウイルスの感染が拡大する中で、介護、福祉の現場で働きます職員の危険性や負担が増したことを踏まえ、介護福祉現場の職員に対し、全額国費で新たな給付金――慰労金でございますが――を支給することに決定をいたしました。
 支給金額につきましては、感染者が発生した、あるいは濃厚接触者に対応した介護障害福祉事業所の職員には1人当たり20万円が、また、感染者や濃厚接触者がいない事業所で働く職員には1人当たり5万円が県を通じて支給されているものでありまして、県においては8月から申請受付を開始しております。
 次に、5点目の高齢者の感染症対策についての御質問にお答えをいたします。
 高齢者は、新型コロナウイルスに感染した場合、重症化するリスクが高いことがデータとして示されておりまして、とりわけ感染防止対策が重要となってまいります。
 感染防止のためには外出を控えることが有効と考えられますが、外出を控えますと身体活動量が減少し、転倒、骨折しやすくなるとか、要介護状態に至りやすくなるなどの危険性も増してまいります。
 本市におきましては、国の緊急事態宣言期間中は、感染拡大の防止のため、やむを得ず市の福祉センターなどを休館したほか、いきいき百歳体操やふれあい・いきいきサロンなどの代表者に自粛要請を行いましたが、緊急事態宣言の解除を受けまして、これら地域のいわゆる通いの場は順次再開をいたしまして、現在はほぼ通常の状態に戻っております。
 再開に当たりましては、いわゆる3つの密の回避のほか、手洗いの徹底とマスクの着用、アルコール消毒などの基本的な感染防止対策を継続いたします新しい生活様式の徹底を図っているところでございます。
 また、施設入所の方の家族とのオンライン面会につきましては、既に実施をされている施設もかなりあるようでございますが、国の第2次補正予算を活用して、県において介護施設を対象に通信機器整備の補助事業を創設したところでありまして、県とも連携して本事業の積極的な推進を図ってまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。その他につきましては病院長のほうからお答えをさせていただきます。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 病院長 河合博志君。
 〔病院長 河合博志君 登壇〕
○病院長(河合博志君) 私からは、2点目の感染症に対応する県の新たな流行シナリオを踏まえた確保病床計画についての御質問にお答えいたします。
 当院では、これまで感染症病床4床と結核病床5床の計9床で新型コロナウイルス感染陽性患者及び検査結果待ちの患者の受入れを行ってまいりました。
 富山県の新たな確保病床計画で示す40床の確保に向けましては、救急及び一般診療の継続と院内感染防止の2つを前提とした上で、感染拡大状況に応じた病床確保が可能となるよう、既にベッドコントロールと人員配置のプランを進めるなど、準備段階に入っているものであります。
 なお、重症者につきましては、集中治療室での管理が必要であり、一般の重症患者や術後患者の受入れ継続を考慮すると、常に求められる病床数を確保していくことは容易ではないと考えられることから、富山大学附属病院や富山県立中央病院など、より多くの重症者の受入れが可能な他の医療機関との連携によって対応してまいりたいと考えております。
 次に、病床確保に伴う医療従事者の不足に対する御指摘につきましては、感染拡大状況に応じて、地域の医療機関など関係者の皆様の御理解と御協力を得た上で、急を要さない手術や検査の延期並びに電話診療による処方箋の発行などにより、診療の一部を制限させていただくことで、医師や看護師のほか、医療に必要な人員の確保に努めてまいりたいと考えております。
 また、医療用資機材につきましては、今後の感染拡大に備えるため、既に保有している体外式膜型人工肺(ECMO)などの機器に加えて、人工呼吸器や血液浄化装置、生体情報モニター、個人防護具などの充足を図りたいと考えております。
 これらの整備に当たりましては、国の新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金を活用することとしております。
 私からは以上であります。
○議長(山本善郎君) 稲垣 修君。
 〔15番 稲垣 修君 登壇〕
○15番(稲垣 修君) 次に、項目2の情報化社会に対応したまちづくりについて市長の御見解をお聞かせ願います。
 近年、社会を取り巻く環境の変化から、地方分権に対応したまちづくり、少子高齢化社会への対応、循環型社会の構築など、新しい課題への対応が求められております。
 また一方、インターネットや携帯電話に代表されるITの急速な普及が、市民、事業者、行政をはじめとする地域社会に大きな影響を与えております。例えば電子メールやホームページは多くの人と瞬時に情報のやり取りをしたり、遠隔地を結んだ管理や事業をすることも可能となっております。
 このような社会的背景を踏まえ、暮らしや地域経済や行政など、あらゆる場面において、ITをどのように活用していくのかという情報化社会への取組がこれからさらに大きな行政の課題になるものと思われます。
 総務省の令和元年通信利用動向調査によりますと、令和元年末のスマートフォンを有している世帯の割合が8割を超え、固定電話の69.1%、パソコンの69%を上回り、また、世帯でのインターネット利用率も9割に迫るまでに増加し、多くの家庭でインターネットが利用されているという状況であります。
 平成23年7月にはテレビも地上デジタル化され、家庭にあるテレビからも様々な情報を取得することができることになり、今や、テレビも4K、8Kの時代を迎え、ローカル5G実現に向けた研究開発、総合実証実験も行われております。
 国は、ITが様々な産業や業種に浸透していることを踏まえ、ICT活用を我が国の成長戦略に位置づけ、2014年6月に、これまでの世界最先端IT国家創造宣言を見直し、世界最高水準のIT利活用社会の実現を目指しております。
 国や各自治体にあっては、総合行政ネットワークを利用した情報の交換や共有といった広域情報通信が可能となっており、電子自治体の実現に向けた取組も行われていると聞いております。
 また、広域連携の手段として、クラウドコンピューティングを利用した最新の研究も行われ、国と自治体あるいは自治体間でのシステム導入共同利用に向けた新たな研究も行われているとも聞いております。
 新型コロナウイルス感染拡大によって、テレワークやオンラインの教育に改めて注目が集まる中、本市においては、光ファイバー回線網が国、県の支援を受けて来年度中に市内全域が整備されることになったことは、情報化社会を推進する上で絶好の機会になるのではないでしょうか。
 そこで1点目に、第2次砺波市総合計画に示す将来像の実現に向け、行政と地域の情報化に向けた課題等に対し、行政と地域が一体となって、ICTを総合的、効果的に活用し、住民生活の質の向上を図るべく、令和4年度から始まる第2次砺波市総合計画後期計画、基本計画の個別施策に、例えば情報化社会に適応したまちづくりを位置づけられ、情報化をさらに推進されることを提案するものでございますが、市長の御見解をお尋ねいたします。
 2点目に、本市においては、これまでにも情報社会に対応した情報インフラの整備を進められ、業務のシステム化や事務の効率化や地域情報化などを推進されてきたと認識いたしているところでありますが、これまでのICTに加え、近年ではIoTが注目されております。
 この最先端のIoTを活用した防災、医療、介護、教育、農業等の各種産業への応用について、産学官連携した検討を行い、もう一つの情報化社会に対応したまちづくりの推進が必要かと存じますが、市長の御見解をお尋ねし、項目2の質問を終わります。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 御質問の2項目めの情報化社会に対応したまちづくりについての御質問でございます。
 まず、1点目の情報化社会に適応したまちづくりに向けた提案についての御質問でございますが、情報化の推進は、市民の生活や経済、働き方など多くの場面において、人々の生活をよりよい方向に変化させるために重要な施策であると認識をしております。
 情報化を生活の変革に生かすことを一般的にデジタル・トランスフォーメーションと呼ばれておりますが、国の情報通信白書におきましても、地方がチャンスをつかむためには、地方においてもデジタル・トランスフォーメーションを進めていく必要があるとの見解を示しており、その前提としてICTインフラの整備を掲げております。
 このようなことから、本市では、リモート授業やテレワークなど、新しい生活様式の対応に加えまして、市民誰もがICTの恩恵が受けられるよう、超高速の通信網が必要であると考えまして、このたび市内全てのケーブルテレビ網を光化することとしたところでございます。
 しかしながら、一方では、同白書によりますと、若い世代のインターネット普及率は9割を超えるものの、年齢が高くなるほど普及率が低くなる高齢社会のひずみが見られ、さらには、世帯年収が200万円未満の家庭では、約半数の世帯がネット環境を有していないなど、いわゆるデジタル格差が課題となっておりまして、ICTの恩恵を受けられない方もいることにも配慮する必要があると考えております。
 このようなことから、本市といたしましては、総合計画に位置づけた上で、今後ともさらなる情報化の推進が必要であると考えておりまして、個別施策の策定に当たりましては、日々進化いたします情報化社会への対応や、今ほど申し上げました格差の是正、解消などにも留意しながら、今後実施いたしますアンケートなど、市民の皆さんの意見を十分お聞きした上で検討をしてまいりたいと考えております。
 なお、こういったことを進める中でも、人と人とのつながりですとか、ふれあいを大切にしていくということは、人間社会をしっかり維持、発展させていく中で非常に重要なものと考えております。このような点にも配慮していくことも忘れてはならないと思っておるところでございます。
 次に、2点目のIoTを活用したまちづくりの推進についてお答えいたします。
 まず、一般的にIoTとは、コンピューターなどの情報・通信機器だけではなくて、世の中に存在する様々な物体、いわゆる物に通信機能を持たせてインターネットに接続したり相互に通信することにより、自動認識や自動制御、遠隔計測などを行うこととされております。
 その上で、総務省では地域IoT実装推進ロードマップが取りまとめられまして、その中で、議員も述べられましたが、防災、教育などの各分野の活用について、重点分野として位置づけられております。
 また、国の未来投資戦略2018におきましては、「頭脳としてのAI」、「筋肉としてのロボット」、「神経としてのIoT」が掲げられており、IoTによります様々な通信基盤を軸として、AIやロボットが稼働するなど、Society5.0がさらに進展していくものと考えております。
 砺波市では、来る情報化社会の到来を見据え、平成26年度から、国の地域情報化アドバイザー制度を活用してIoTを進めているところであり、具体的に成果を申し上げますと、不破泰信州大学の工学部の教授と、ソニーですとかNECなどの民間事業者とも連携して、防災・減災の観点から農業用水の水位センサーの実証実験を行いまして、その成果として、今年度7月に全国で初となります超遠距離・低電力通信技術を活用いたしました若林口用水路の遠隔監視システムが稼働しているところでございます。
 また、毎年、子どもプログラミング教室を開催し、小型のコンピューターや簡易なセンサーを用いたシステムの作りを通じまして、これからの情報化社会の発展に寄与できる未来のIoTの担い手育成にも取り組んでおります。
 また、今年度は新しい通信規格でありまして、近年注目されている5Gにつきまして、職員の知識向上と防災、教育等の重点分野におけます利活用の研究の一環といたしまして、これも信州大学とリモートで講演会を開催いただくこととしておりまして、職員も大いに関心を寄せているところでございます。
 情報化社会に対応したこれらの取組につきましては、今後も継続することとしておりまして、IoTを活用した新たなまちづくり、社会基盤づくりに努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(山本善郎君) 稲垣 修君。
 〔15番 稲垣 修君 登壇〕
○15番(稲垣 修君) 次に、項目3、本市の観光施策についてお尋ねをいたします。
 国の緊急事態宣言による活動自粛により、初期段階での感染拡大が抑えられたとのことでありますが、宣言の解除後は、県をまたぐ移動や観光イベント、各種スポーツなどが入場制限や感染防止対策を徹底することで行われるようになったことは喜ばしいことでございます。
 市においても、チューリップフェアをはじめとする各種イベントや行事など、今年度はこれまでほとんどが中止されたものの、その後、国の動向に合わせ、市民生活や活動は徐々に戻ってきておりますが、現状では感染拡大の第2波とも言える状況になっており、今後どうなっていくのか危惧されるところでございます。
 それで、1点目に、コロナ禍に対応した今後の観光施策についてお尋ねをいたします。
 市内でも、新型コロナウイルス感染症により、様々な業種において収益悪化等の影響を受けていますが、最も影響を受けているのは飲食や観光関連の業種ではないでしょうか。
 市では感染症の拡大に伴い、国や県の支援に加えて、市独自の支援策も市民向けと事業者向けに用意されましたが、事業者の皆さんは依然として厳しい状態が続いているものと考えます。
 今、全国的に第2波の到来とも言われる状況の中、国のGo Toキャンペーン、県の「地元で泊まろう!県民割引キャンペーン」、市の「TONAMI―STAYキャンペーン」がスタートいたしました。これは、新型コロナウイルスの感染拡大によって深刻なダメージを受けた観光業等の需要を喚起する取組でありますが、コロナ禍の長期化によっては、今後もこの取組は必要であると考えます。
 そこで、コロナと共存・共生していくウィズコロナの状況下における今後の市内観光施策についてどのように取り組んでいかれるのか、市長のお考えをお尋ねいたします。
 2点目は、来年開催予定の第70回砺波チューリップフェアについてお尋ねをいたします。
 砺波市には、観光イベントや祭りなど、人を呼び込むための観光資源がたくさんありますが、中でも最も多くの観光客を呼ぶことができる一大イベントは砺波チューリップフェアであります。毎年30万人以上の方々に訪れてもらえるチューリップフェアも、今年は残念ながら新型コロナウイルス感染症の影響で中止となり、また、人の集まりを避けるために、ゴールデンウイークを含む一定期間、砺波チューリップ公園を閉鎖せざるを得ないという苦渋の決断をされました。
 しかし、来年は、今年お披露目のはずであったスカイウオークや、今年度中に完成予定の新チューリップタワー、そして旧のチューリップタワーも残っている唯一の年であります。
 ぜひとも多くの方々にリニューアルされた砺波チューリップ公園に御来園をいただき、第70回の節目にふさわしい記念すべきチューリップフェアを開催していただきたいものと強く願うものであります。
 そこで、市長をはじめ当局の皆さんもその思いは強いものと思いますが、今、我々が闘っている新型コロナウイルス感染症に有効なワクチンや治療薬が開発されない限り現状が続くものと予測される状況下において、第70回砺波チューリップフェアに向け、どのような状況を想定し、準備され、取組されるのか、市長の想い描かれているチューリップフェア開催への意気込みも含め、お考えをお尋ねし、項目3の質問を終わります。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 3点目の観光施策についての御質問にお答えをいたします。
 まず、1点目のコロナ禍に対応した観光施策についての御質問につきましては、議員御発言のとおり、新型コロナウイルス感染症の拡大により、飲食をはじめ観光関連の業種の収益が急激に悪化したことから、地域経済回復事業として、商工団体や事業者の皆さんと連携を図り、「砺波市プレミアム付商品券」や「グルとな&安心おかえり券」を発行して、速やかな消費の回復に努めているところでございます。
 また、市内のホテルや旅館の事業継続を図るため、砺波市ホテル旅館組合や庄川峡観光協同組合の皆さんと連携を図り、「本物を魅せる となみへお出かけ宿泊割引券」や「本物を魅せる 砺波へお出かけ優待券」を県内他市町村に先駆けて発行することにより、関係の皆さんに行ったところですが、大変順調に誘客が進んでいるということでございまして、経営回復につながっているものと考えております。
 なお、お出かけ優待券の発行に当たりましては、首都圏をはじめ、全国的に新型コロナウイルス感染症が再拡大していることから、感染者が比較的少ない県内及び近県の顧客を対象にダイレクトメールを送付するなど、感染拡大の防止にも十分配慮しながら、観光事業の回復に努めているところであります。
 また、観光イベントにつきましては、軒並み中止となりましたが、現在、「となみ夢の平コスモスウオッチング」や「砺波チューリップ公園KIRAKIRAミッション」の実施に向け準備を進めております。
 実施に当たりましては、国の新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針に基づき、入場時等の検温をはじめ、会場内でのマスク着用や、小まめな消毒や手洗いなど、十分な感染予防対策を実施するものでありますが、感染拡大の状況によりましては、関係者の意向によりまして中止せざるを得ないということもあると考えております。
 このような中、今後の観光施策につきましては、観光イベント開催時には、引き続き国や県のコロナ対策指針などを的確に行うことによりまして、感染リスクの低下に努めるほか、県内など身近な地域を行き来する旅行、いわゆるマイクロツーリズムを推奨するなど、新たな取組も研究しながら、地域経済の回復と新型コロナウイルスとの共存、また共生に努めてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の第70回砺波チューリップフェアについての御質問にお答えをいたします。
 第70回フェアは、4月22日から5月5日の14日間にわたり開催する予定でございますが、議員も御発言のとおり、世界で有効な治療薬やワクチンが開発されていない現在においては、新型コロナウイルス感染が収束しているとは考えにくい現状であります。
 このような状況を踏まえまして、今定例会において、「ウィズコロナ砺波チューリップフェア開催準備経費」として、体温測定器や測定器設置のためのテント購入費のほか、アルコール消毒液やフェースシールドの購入などの費用について補正予算案を上程しており、開催に当たっては感染防止対策を徹底してまいりたいと考えております。
 さらには、多くの来場者が予想される中でのソーシャルディスタンスの確保といった感染防止策についても、全国のテーマパークなどの事例を参考に、効果的な対策について研究しているところでございます。
 次に、これは私というよりも関係者全ての強い思いでありますが、第70回フェアに対する意気込みについてでございますが、本年の第69回フェアの開催に向けて御尽力いただきました関係の皆様のほか、来場を楽しみにされておりました国内外のファンの皆様の悔しい思いを胸に、新型コロナウイルス感染症対策をしっかりと行いながら、第70回のフェアは、それこそ2年分の思いを込めて開催に取り組むという決意でございます。
 その意味で、フェアのテーマを「受け継ぐ想い70回 そして未来へ」といたしまして、これまでフェアを育んでこられました先人に感謝し、思いを受け継ぎながら、節目の開催を市民の皆さんと一緒に祝いますとともに、また、この記念すべき70回の周年の開催を機に、もう一つ上のフェアを目指して未来へ羽ばたきたいという熱い思いも込めております。
 さらに、御紹介もありましたが、第70回フェアは、公園のシンボルでありますセンチュリータワーのお披露目がありますことや、来春に限りますが、旧タワーとのツインタワーが見られます。また、本年完成したチューリップスカイウオークもフェアとしては初披露になりますことから、特別感のある記念すべき第70回を象徴する展示内容にしたいと考えております。
 いずれにいたしましても、新型コロナウイルス感染症防止策を徹底するなど、安全で安心な第70回フェアの開催に向けて、しっかりと準備を進めてまいります。
 以上でございます。
○議長(山本善郎君) 稲垣 修君。
 〔15番 稲垣 修君 登壇〕
○15番(稲垣 修君) それでは、最後の質問となりますが、夏野市長に2か月に迫った砺波市長選挙に向けた3期目の質問について、気持ちを込めてお尋ねをいたします。
 夏野市長には、平成24年10月の初当選以来、2期8年間にわたる今日まで、豊富な行政経験と培ってこられた様々な人的ネットワークを生かされ、モットーである前向き現場主義の下に行動されてまいりました。
 また、急激な時代の変化と多様化する市民ニーズの中で取り組むべき施策については、選択と集中、従来からの内容と新しい視点をプラスした、めり張りのある市政運営に邁進され、さらなる砺波市の発展と住民福祉の向上に向けて真摯に取組をされており、改めて深甚なる敬意を表する次第であります。
 夏野市政のこの間を振り返れば、1期目においては、「もうひとつ上の“となみ”」のスローガンの下、将来を担う子どもたちの安全・安心の確保、教育環境の整備を最優先され、小中学校の耐震化や小中学校の施設環境改善整備にスピード感を持って傾注されてこられました。
 また、新たな取組のための芽出し事業として、砺波チューリップ公園の再整備、チューリップ四季彩館のリニューアル、新図書館の整備、保育所、幼稚園の整備、砺波駅前広場の整備など数々の事業を展開され、それぞれが着実に芽吹き開花へとつながっております。
 さて、2期目の平成29年3月には、市の将来像「~庄川と散居が織りなす花と緑のまち~もっと元気 もっと安心 ずっと幸せ“やっぱり砺波”」を目指した令和8年度までの第2次砺波市総合計画を策定されました。
 特に基本計画の中で10WAVEプロジェクトを設定し、3世代同居推進事業をはじめ、子育て支援や防災対策、情報発信など、将来像の実現に向け、前期の5か年で、特に重点的かつ優先的に取り組むべき施策を明確に掲げられ、着実に推進され、今年度はその4年目を迎えて、市政の順調な進展を見ております。
 今後も厳しい財政運営に対応しつつ、砺波市のさらなる発展と、いつまでも暮らし続けたい「選ばれるまち砺波」に向けて、新型コロナウイルス感染症への地域経済活性化も含めた適時適切な対応、令和4年度を始期とする第2次砺波市総合計画後期計画の策定、耐震化を含めた本庁舎整備計画の策定、将来に向けた学校の適正規模、適正配置等、教育環境の取組、少子化や施設の老朽化に伴う保育所の在り方、下水道整備基本計画の見直し、高齢化に対応した健康福祉施設の充実、出町東部第3土地区画整理事業の推進、城端線・氷見線LRT化の実現可能性の検討などなど、今後、引き続いて夏野市長が手がけられるべき喫緊の課題が山積いたしております。市民の期待に応えるためにも、次期市長選挙に出馬されることを強く強く望むものであります。私ども自民会としても、夏野市長の政治姿勢と実績、卓越した行政手腕を高く評価いたしております。3期目の出馬に向けての夏野市長の強い決意をお伺いし、以上で私からの質問を終わります。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 質問4項目めの次期砺波市長選挙についての稲垣議員の熱い御質問にお答えをいたします。
 本年当初から、新型コロナウイルス感染症対策への市を挙げての対応という異例の事態であったということもありますことから、今回、稲垣議員からの8月議会での自由民主党砺波市議会議員会自民会の代表質問という形で、次期市長選挙への決意をお尋ねいただいたものと理解をしております。
 また、その御質問の中で、これまでも私の市政運営に対しまして深く御理解をいただき、また、具体的な事例も挙げて前向きな評価もいただきましたことにつきまして、本当に心強く、またありがたく存じます。
 このような評価をいただけますのも、適宜適切な御助言をいただきます議員各位をはじめ、各施策について共に考え理解し、現場でしっかりと実行してくれている砺波市やその関係団体職員の協力、これは議員も御紹介されました先般の居住満足度調査のランキングでも、行政サービス部門で第1位にランキングされている、高い評価も得ているところでございますが、そういった方々、そして何よりも、これらの施策を理解いただき御支援、御協力をいただいております市民の皆さんのお力添えのおかげであると改めて深く感謝を申し上げます。
 私は、平成24年11月の市長就任以来、先人の方々の御尽力や市民の皆さんのたゆまぬ御努力によって築いてこられました、農・商・工のバランスが取れ、市民が地域と連携し、地域力がしっかりと機能しているこの住みよい砺波市をさらに発展させるため、誠心誠意、全力で公約の実現に取り組んでまいりました。
 適切な表現かは分かりませんが、いわゆる役人経験者のさがからか、いたずらに実体や現実味のない大風呂敷を広げたり誇張したりすることをよしとせず、いろいろな方々と相談をしながら、地に足をつけて、地道に一つ一つの課題に真摯に向き合ってきたと考えております。
 中でも、平成29年度からの新たなまちづくりの指針として策定いたしました第2次砺波市総合計画では、「協働と持続可能な自治体運営」の共通方針と、「ともに輝き支えあう 人づくり」、「なごやかな暮らしを育む 安心づくり」、「みらいに活力をつなげる まちづくり」の3つの基本方針を掲げ、特に重点的かつ優先的に実施すべき事業を10WAVEプロジェクトとして、子育て支援や防災力の強化、情報発信力の強化など10のプロジェクトを柱に、「さらに質の高い“となみ”」を目指し、市民の皆さんが将来に希望の持てる活力ある砺波市の実現に向け取り組んでまいりました。
 その実施に当たっては、単に計画だけにとらわれることなく、時々の市民の皆さんのニーズをしっかりと受け止め、臨機応変な対応も含め様々な取組を着実に実行し、議員各位をはじめ、市民の皆さんの御理解と御協力により一定の成果を上げられたものと考えているところでございます。
 また、予想もしておりませんでした今般の新型コロナウイルス感染症という私たちの生活を一変させました新たな脅威に対しましても、市民の生命、健康と経済活動を守るため、砺波市の責任者として、多くの市民の皆さんの御要望や御意見にも耳を傾けながら、適時適切に、医療、介護、福祉、教育、経済、観光などへの幅広い対策を、様々な方々の御協力も得ながら、市役所の全力を挙げて、スピード感を持って取り組んでおります。
 今、全国的に人口減少対策を迎え、加えて新型コロナウイルス感染症の影響もある中、砺波市におきましても、今後一段と厳しい財政運営が予想されます。その中で、現在進めております地方創生関連事業や人口減少対策をはじめとする各種重点施策などの取組は切れ目なく進める必要がございます。
 加えて、確かに砺波市には、多方面から「元気で住みよいまち」という評価をいただいてはおりますが、議員御指摘のような将来に向けての課題があることも事実でありまして、市民の皆さんが将来に希望の持てる活力ある砺波市の実現のため、さらなる幅広い取組が必要であると考えております。
 先行き不透明で、様々な面で今より厳しくなることが確実に予想され、市民ニーズも多様化、複雑化するこれからの時代に、市長という重責を担い砺波市のかじ取りが自分にできるかを考えるに当たり、市長に就任した当時とは体力的には年齢を重ねているという事実の一方、それまでの様々な経験や人的ネットワークに加え、2期8年で培った得がたい経験や様々なネットワークも生かせるのではないかという思いもあり、いろいろと熟考熟慮いたしました。
 その結果、あと1期4年間の間に、現在、調整途上の案件の対応はもとより、御指摘の諸課題やアフターコロナ時代の新たな課題や難局に対しましても、前途は多難ではありますが、議員各位をはじめ、多くの市民の皆さんの御理解と御協力をいただければ、これらを強力な後ろ盾として、市職員と共に力強く取り組むことが可能であり、自分としても引き続き今後の砺波市の発展のためにできることがあるのではないかといった考えに至りました。
 つきましては、本日の稲垣議員の御発言を受けまして、今後とも多くの市民の皆さんの御理解と御支援をいただけるのであれば、引き続き砺波市政を担わせていただき、これまで先人が築き上げてこられましたこのすばらしい砺波市のさらなる発展と市民の幸せ、そして「選ばれるまち砺波」を目指し、目は星に、足は大地に、これは高い志を持って将来を見据え、地に足をつけて着実にという意味でございますが、こういった姿勢で、皆さんと共に全力を傾注してまいりたいと決意をいたしたところでございます。
 改めまして、砺波市議会の議員各位、そして市民の皆さんには、今まで以上の御支援と御協力をいただきますよう心からお願い申し上げまして、少し長くなりましたが、稲垣議員の自民会を代表しての御質問へのお答えとさせていただきます。どうもありがとうございました。
○議長(山本善郎君) この際、暫時休憩いたします。

 午前11時26分 休憩

 午後 1時00分 再開

   市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(一般質問)
○議長(山本善郎君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
 通告により発言を許します。
 3番 山本篤史君。
 〔3番 山本篤史君 登壇〕
○3番(山本篤史君) 議長より発言の許可をいただきましたので、通告に基づき質問します。
 1項目めに、ウィズコロナ時代の学校環境について、保護者とPTAの観点から5点質問します。
 1点目に、今年度の中学校における修学旅行の実施についてお伺いします。
 学校の教育課程の上では、特別活動の学校行事の中に位置づけられています。新型コロナウイルスの発生に伴い様々な学校行事が中止、削減される中で、保護者の中からも、修学旅行は思い出づくりにぜひ実施してほしいという声が上がってきています。
 文部科学省は、修学旅行の実施の可否については、新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針や、学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえて、学校や教育委員会等の学校設置者において適切に判断し、実施する際には、一般社団法人日本旅行業協会等が作成した「旅行関連業における新型コロナウイルス対応ガイドライン」に基づく国内修学旅行の手引等を参考に、旅行業事業者等と連携し、新型コロナウイルスの感染症対策の徹底に努めることになっています。
 また、本定例会においても、修学旅行のキャンセル料について、国の令和2年度補正予算に計上されている修学旅行の中止や延期に伴うキャンセル料等への支援の対象となり、62万円の予算を計上し、保護者の経済的負担を軽減する措置を講じることとなっています。
 当市は、今年度の修学旅行について、9月中旬から下旬にかけて、般若中学校を皮切りに、4中学校とも1泊2日で実施する決断をされましたが、その経緯と実施における新型コロナウイルス対策についてどのように考えておられるのかお伺いします。
○議長(山本善郎君) 構教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 構 富士雄君 登壇〕
○教育委員会事務局長(構 富士雄君) 市内4中学校におきましては、当初、修学旅行の実施を4月あるいは5月に関東または関西方面などへ2泊3日で予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、9月への延期を決定しております。
 このことにより、各学校では新型コロナウイルス感染症への対策といたしまして、日程、行き先、交通手段の見直しを進めるとともに、PTA役員や旅行業者などとも相談しながら、実施内容等について検討を重ねてまいりました。
 その結果、日程につきましては、2泊3日から1泊2日に短縮すること、行き先は感染リスクの高い地域を避けて近県を中心に実施すること、交通手段は公共交通機関を使用せず、3密を避けた形でバスを利用すること、宿泊、食事、見学などに当たりましても、できる限り感染症に対する備えをした上で実施することとしたところでございます。
 また、各校におきましてましては、既に保護者の方から参加申込みをいただいておりますが、今後の感染拡大の状況などにより変更せざるを得ない対応もあるものと思っております。
 なお、参加しなかった生徒に対しましては、不利益などが生じることのないよう配慮することとしているところでございます。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 山本篤史君。
 〔3番 山本篤史君 登壇〕
○3番(山本篤史君) 近日、運動会も開催されましたが、このように、ウィズコロナのことを考えながら、しっかり学校行事を進めていただきたいと思います。
 2点目に、修学旅行にGo To トラベルキャンペーン等を活用することについてお伺いします。
 この事業には、観光庁の補正予算として、1兆6,794億円が計上されています。6月26日に、文部科学省、観光庁から、都道府県教育委員会等へ修学旅行の実施にGo To トラベルキャンペーンの活用を求める依頼が出されています。修学旅行の場合、旅行会社に依頼してオリジナルプランを作成した上で実施する受注型企画旅行であることが多く、宿泊、移動、食事などを含む旅行代金の35%が補助されるとのことです。そのほかにも、各県、各自治体によって独自の補助を行っているケースもあるので、積極的に活用すべきだと思います。保護者の経済的負担を軽減する面からもこの制度を活用すべきと考えますが、当局の見解をお伺いします。
○議長(山本善郎君) 構教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 構 富士雄君 登壇〕
○教育委員会事務局長(構 富士雄君) 議員御発言のとおり、修学旅行にこのキャンペーンが活用できますことから、市内4中学校全てにおいて、保護者の経済的負担の軽減を図るため、有効に活用することが予定されているところでございます。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 山本篤史君。
 〔3番 山本篤史君 登壇〕
○3番(山本篤史君) それでは、3点目に、今年度の小学校における水泳授業の実施についてお伺いします。
 水質問題に詳しいプール水質管理コンサルタントの関秀行氏によると、プール水による新型コロナウイルス感染は限りなくゼロに近いとのことです。インフルエンザウイルスは水に弱く、プールなど湿度50%以上の環境下では不活化する傾向にあり、新型コロナウイルスも同様と見られているようで、さらに、プール水に含まれる次亜塩素酸がウイルスの不活化に効果があるとの研究結果も公表されています。
 スポーツ庁も5月、水泳授業に関しての通達で、プール水の遊離残留塩素濃度が適切に管理にされている場合においては、水中感染のリスクは低いと指摘されているとしています。
 一方で懸念されるのが更衣室やトイレでの感染であり、これらの場所は狭い空間に多くの人が集まる、いわゆる3密の状態が想定され、新型コロナウイルスは便から感染するケースもあると言われていますし、唾液や鼻水などの体液がついた手で更衣室のロッカーに触れれば、接触感染が起こり得る可能性もあります。
 スイミングスクールを含むフィットネス業界は、感染防止のガイドラインとして、可能な限り酵素を間引いて、利用者の前後の距離は2メートル以上取る、更衣室は人数制限を行う、塩素濃度の適切な管理を行うなどを示しているようです。
 県内各自治体の教育委員会が水泳授業中止の判断をする中で、当市の教育委員会は当初は実施の予定で計画していました。子どもたちにとって、気分転換の意味でもいい決断をされたなと思っていました。水泳学習の実施見合わせを延べ4回にわたって行いましたが、最終的に残念ながら今年度は中止という結果になりました。
 市学校保健会からの助言はどのようなものであり、最終的に実施の可否を検討されたのかお伺いします。
○議長(山本善郎君) 構教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 構 富士雄君 登壇〕
○教育委員会事務局長(構 富士雄君) 水泳授業につきましては、スポーツ庁からの通知や市、学校保健会からの御助言の下に、児童の毎朝の検温と健康観察等の健康状況を把握するほか、プール内はもとより、着替えの際の密集を避け、身体的距離の確保に留意することとし、教育委員会では6月上旬に実施を承諾したものであります。
 その後、都道府県をまたぐ移動が全国で解禁されたことなどにより、国内で再び新型コロナウイルス感染症が増加したことに伴いまして、市学校保健会等から学校が感染対策に十分留意しても感染のリスクが高いとの御助言を受け、7月2日から水泳授業の実施を中断してきたところであります。
 この間は暑い時期でもあり、何とか子どもたちに水泳をさせてあげたいとの思いもあり、およそ2週間ごとに期間を区切りながら、その都度、水泳授業の実施の可否について検討してまいりました。
 最終的には、今年度は中止とする決定をいたしましたが、これは専門的な知見を下に、児童の安全・安心を第一に判断したところでございます。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 山本篤史君。
 〔3番 山本篤史君 登壇〕
○3番(山本篤史君) 来年度以降も、当初から中止ではなく、しっかりそのときに開催の是非を判断していただきたいなというふうに思っております。
 4点目に、学校給食の献立の考え方についてお伺いします。
 短い夏休みも終えて、学校から帰ってきた子どもたちが、「腹減ったー」と言って帰ってきました。給食が物すごく少なかったというので、改めて給食センターから配布されている8月の献立表を見ると、学校が始まって初日と2日目の8月20日、21日は、わずかパン、牛乳、ソーセージ、ゼリーで構成され、400キロカロリーと非常に少ないメニューになっていました。また、そのほかにも、小学校中学年の基準量である650キロカロリーに満たない日が13日中7日と半数以上もありました。さらに、9月の献立表を見ても、全20日間を通して平均しての摂取カロリーは638キロカロリーと平均を下回っていました。
 文部科学省の学校給食摂取基準によると、6から7歳で560キロカロリー、8から9歳で660キロカロリー、10から11歳で770キロカロリーが必要と示されています。しっかり栄養を取ることが学校生活を送るために必要とされると思いますが、全体的にやや不足している感が否めない印象を受けます。これらの献立についてどのように判断し考えられたのかお伺いします。
○議長(山本善郎君) 構教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 構 富士雄君 登壇〕
○教育委員会事務局長(構 富士雄君) 文部科学省が公表の学校給食摂取基準では、学校給食の提供に期待する栄養量として、それぞれの年齢に応じたエネルギー量等が示されておりますが、平成30年7月31日付で、「本基準は平均値を示したものであるから、適用に当たっては、児童生徒の個々の健康及び生活活動などの実態並びに地域の実情などに十分配慮し、弾力的に運用すること」と通知がされております。
 このことから、本市におきましては、児童生徒の身長や体重などの体位に基づき、必要な摂取量を調査して年齢別に算出いたしましたところ、国の基準に比べると、おおむね低い値となっており、給食の提供につきましては、これらの値を目安に児童生徒がバランスよく必要な栄養を取ることができるよう実施しております。
 なお、毎月の献立表は事前に児童生徒を通じて配布しているところであり、8月20日及び21日の給食につきましては、安全で安心できる給食を提供するため、例年、夏季休業期間中に実施しております施設及び設備の点検補修などに日数を確保する必要があったことや、夏場の高温が予想されるため、食中毒への対策及び児童生徒が無理なく食べることができる量という点から、学校給食センターで調理を要しない簡易給食としたところでございます。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 山本篤史君。
 〔3番 山本篤史君 登壇〕
○3番(山本篤史君) 特に摂取カロリーが少ない2日間については、メニューをもう1点増やすとか、それができないのであれば、体育などカロリーを消費する授業をしないとか、何か工夫ができたのではないかなというふうに個人的には思っています。
 5点目に、新型コロナウイルス対策として、学校トイレの手洗いを自動水洗にすることについてお伺いします。
 トイレ関連企業でつくる学校のトイレ研究会の調査によると、全国の1,787自治体を対象に実施し、204自治体が回答したとのことです。学校のトイレにある蛇口の形状を複数回答で尋ねると、建築または改修から5年以上の学校において、手で蛇口をひねって水を流すハンドル水洗が78%を占めたほか、レバー水洗が23%で、自動水洗が17%にとどまる一方で、建築または改修から5年未満の新しい学校では、自動水洗が60%に上り、ハンドル水洗は26%、レバー水洗は25%となったとのことです。
 私が小学校のときのトイレの手洗いは、足元にボタンがあり、そのボタンを押せば水が出てくるタイプとなっており、トイレから出ても、栓を触らずに水が出る仕組みになっていました。現在の小中学校における自動水洗は数校の学校のみの状況となっています。
 当市の小中学校は耐震化が既に完了しており、トイレも耐震改修の際に騒音の更新をしてあるのですが、新型コロナウイルス感染症対策の面から、学校トイレの手洗いを自動水洗化することについてどのように考えておられるのかお伺いします。
○議長(山本善郎君) 構教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 構 富士雄君 登壇〕
○教育委員会事務局長(構 富士雄君) 文部科学省の「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル」のとおり、新型コロナウイルス感染症の感染経路を絶つには、せきエチケット、清掃、消毒とともに手洗いが大切であるとされており、本市におきましても、接触感染を避けるため、児童生徒の手洗いの徹底をしております。
 議員御発言の学校トイレの手洗いの給水栓につきましては、市内の小中学校の一部を除いてほとんどが従来型のねじ式となっております。これを全て自動水洗化するためには様々な課題がありますことから、手指でハンドルを触れずに開閉できるレバー式に交換することによる有効性を研究してまいりたいというふうに考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(山本善郎君) 山本篤史君。
 〔3番 山本篤史君 登壇〕
○3番(山本篤史君) 当然コストもかかることですので、しっかり研究していただきたいなというふうに思います。
 続いて、1点目に、行政のテレワーク実施に対する効果と課題についてお伺いします。
 働き方改革の切り札として、また、新型コロナウイルス対策としても、テレワークの普及が官民を挙げて期待されています。
 総務省によると、全国1,721ある市町村のテレワーク導入状況を調査したところ、3月26日の時点では3%の51自治体にとどまっていたとのことですが、その後、緊急事態宣言で、やむを得ずテレワークに踏み切る自治体が増えたようです。
 テレワークには様々な効果があり、人材の採用、離職防止、育児や介護と仕事の両立、生産性の向上などがあります。しかしながら、平成29年度の情報通信白書によると、地方自治体がテレワークを導入する際の課題について、セキュリティー確保の懸念が64.5%、テレワークによる業務が限定されているが63.4%、労務管理が難しいが46.6%などとなっており、これらの課題を解決することも必要になってくるようです。
 当市では、職場内の感染拡大防止策として、4月20日から5月16日までの期間において、出勤者の3分の1削減や、3人の方がテレワークの活用などを行われましたが、今回の実施を受けて、テレワークによる効果と課題、今後、再び緊急事態宣言が出た場合のテレワークの方針についてどのように考えておられるのかお伺いします。
○議長(山本善郎君) 畑企画総務部長。
 〔企画総務部長 畑  進君 登壇〕
○企画総務部長(畑  進君) 一般的に、テレワークにつきましては、通勤時間や場所を有効に活用でき、働き方改革とワーク・ライフ・バランスを実現するために推進されているものであり、特にコロナ禍におきましては、3密となりやすい都市部の満員電車での通勤中の感染リスクを減らす、そういうことが大きなメリットとして注目をされております。
 本市では、多くの職員が自動車通勤で他者との接触がない、また、通勤が短時間で済むものが多いことから、テレワークでは、職場内での密を回避できることや、体調管理が必要な職員が安心して仕事ができる、そういったメリットがあったものと考えております。
 一方、課題といたしましては、市では個人情報を扱う業務が多く、テレワークではそれらに関するシステムが使えないこと、個人情報掲載書類などを持ち出すことができない、そういった制限があることから、パソコンのみで行う業務につきましては限界があると、そういった声も聞かれたところであります。
 今後、再び緊急事態宣言が発せられた場合の対応につきましては、当初3台でありましたテレワーク用端末を現在では10台に増設ということが完了しておりまして、現在、在宅でさらに可能な業務内容の精査を行っているところであり、精査の内容を業務に適用してまいりたいと考えております。
 なお、テレワークは、コロナウイルス感染症拡大防止に限らず、職員の子育てや仕事と介護、そういったものの両立を支援し、ワーク・ライフ・バランスの推進を図る観点からも必要と考えており、本年7月から在宅型テレワーク制度を試行実施しているところであります。
 一方、テレワークではありませんけれども、通常業務におきましては、携帯電話や自宅のパソコンで職員グループウェアアプリを活用できる環境が整っており、引き続き、職員が安全に家庭と仕事が両立できる効率的な働き方の推進に努めてまいりたいと考えております。
 議員が課題として挙げられましたセキュリティーにつきましては、本市では、テレワーク用端末におきましては専用回線を用いていること、また、個人のプリンターからは印刷できない、そういうような対策を施すなど、ネットワーク上でのセキュリティー対策に万全を期しておりますので、申し添えさせていただきます。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 山本篤史君。
 〔3番 山本篤史君 登壇〕
○3番(山本篤史君) 当市のテレワークに対する環境がかなり整っているということが分かりました。今後、また緊急事態宣言のようなことになったとしても、しっかり対応していただけるよう、今後も試行錯誤しながら進めていただきたいと思います。
 2点目に、Net119緊急通報システムについてお伺いします。
 このシステムは、音声によって119番通報が困難な聴覚・言語機能障害者が円滑に消防への通報を行えるようになっています。
 スマートフォンなどから通報用サイトにアクセスし、救急または火事の選択をし、通報者の位置情報を入力すれば即座に消防本部に通報がつながり、その後にテキストチャットで詳細を確認する仕組みとなっています。
 聴覚や言語に障害のある方から通報を受ける手段としては、ファクスやメールなどがありますが、このシステムによって、本人の意思で即時に通報できるので、利用者の心理的負担の軽減にもつながるようです。
 全国726消防本部中235本部が導入済みであり、砺波地域消防組合は今年度中のサービス開始を予定しているとのことですが、これに伴う市内在住の聴覚障害者への周知はどのように行おうと考えておられるのかお伺いします。
○議長(山本善郎君) 畑企画総務部長。
 〔企画総務部長 畑  進君 登壇〕
○企画総務部長(畑  進君) Net119緊急通信システムにつきましては、国の第4次障害者基本計画に、令和2年度までに全国全ての消防本部に導入することが掲げられたことを受け、消防指令事務を共同運用しております高岡市・氷見市・砺波地域消防組合において、令和3年4月の運用開始に向け、現在、関係機関等と調整を行っているところであります。
 システムの登録方法や操作手順などの運用方法については現在調整中であることから、それらが整い次第、速やかに福祉部署と連携し、広報となみや障害者の皆さんに配布しております「障がい者ハンドブック」などでの広報に加え、人命に関わることでもありますから、運用方法の講習会の開催など、丁寧なシステム周知と利用拡大を図ってまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(山本善郎君) 山本篤史君。
 〔3番 山本篤史君 登壇〕
○3番(山本篤史君) せっかくのシステム開始ですので、該当される方に速やかに情報を伝えていただきたいと思います。
 3点目に、新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)の登録促進についてお伺いします。
 新型コロナウイルス接触確認アプリは、本人の同意を前提に、スマートフォンのBluetooth機能を利用して、新型コロナウイルス感染症の陽性者と接触した可能性について通知を受けることができる機能です。
 利用者は、陽性者と接触した可能性が分かることで、検査の受診など保健所のサポートを早く受けることができ、利用者が増えることで、結果的に気づかないうちに感染が拡大することを防止することにつながることが期待されます。
 この議場の中にも、どの程度の方がこのアプリを登録しておられるでしょうか。広報となみ9月号最終ページには、アプリの登録について記載されていますが、まだまだ登録者は少ないと思われますので、ぜひ登録していただきたいと思います。
 また、厚生労働省が8月21日に、COCOAで通知を受け取った人が、希望すれば全額公費でPCR検査を受けられるよう自治体に要請したことも登録を促すための要素となると考えます。
 先月21日午後5時時点では1,416万回のダウンロードがされ、要請者の登録が360件あったとのことです。特に陽性者の登録が必要となるわけですが、感染予防の意識を高める観点で、市民にどのように登録を促していく計画があるのかお伺いします。
○議長(山本善郎君) 黒河福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 黒河英博君 登壇〕
○福祉市民部長(黒河英博君) 新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)は、利用者が増えるほど国内での新型コロナウイルス感染症の拡大防止に対する効果が大きくなると期待されております。
 現在、市では、広報となみや市ホームページ等を通じて、市民の皆さんに登録を呼びかけているところでありますが、今後は、市が開催するイベント等の参加者に対して、接触確認アプリのインストールを促すなど、様々な機会を捉え、COCOAの登録について周知を図ってまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 山本篤史君。
 〔3番 山本篤史君 登壇〕
○3番(山本篤史君) 4点目に、新型コロナウイルス感染症に伴うインフルエンザ予防接種事業についてお伺いします。
 これから迎える冬季に向けて、県では、生後6か月から小学校6年生までのインフルエンザ予防接種に対し約6億円の補正予算を計上し、予防接種1人2回分を助成する計画です。
 さらに、本市においては8月定例会に、子どもインフルエンザ予防接種助成事業として445万円の予算を計上し、中学生の接種について、1人1回分3,000円を独自に助成し、インフルエンザとコロナウイルスの同時流行を抑制することで、医療現場の負担軽減と同時に、保護者の経済的負担も軽減できることになります。
 今回、接種助成対象者は中学生1,450名となっており、例年よりも接種者が増加することが当然想定され、ワクチンの確保とワクチン接種の予約がどのようになるのか懸念されるところです。
 そこで、ほぼ全ての助成対象者が接種することになったとしても、市内の各医療機関での接種がしっかり受けられる体制をどのように整えられるのかお伺いします。
○議長(山本善郎君) 黒河福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 黒河英博君 登壇〕
○福祉市民部長(黒河英博君) 市では県と連携し、今年度、子どものインフルエンザ予防接種助成事業を実施することとしておりますが、今年のインフルエンザワクチンの供給については、国家検定に係る省令の改正により、製造から出荷までの期間が短縮され、全体的に出荷が早まる見込みであります。
 供給されるインフルエンザワクチンの見込み量は約3,178万本と、昨年度から約7%増加し、統計のある平成8年以降、最大であった昨年度使用量2,825万本と比較しますと、約12%多い状況であります。
 日本感染症学会の提言では、今冬は新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行を最大限に警戒すべきとし、特に医療関係者や高齢者、妊婦等ハイリスク群、小児、特に乳幼児から小学校低学年の2年生までを中心に、インフルエンザワクチンの接種が強く推奨されております。
 接種に際しましては、原則として、65歳以上の定期接種対象者の方々で希望される方は10月全般から接種を開始し、それ以外の方は10月後半まで接種をお待ちいただき、10月後半からは、感染症学会の提言を踏まえ、特に医療従事者、65歳未満の基礎疾患を有する方、妊婦、乳幼児から小学校低学年(2年生)までを対象に、接種を呼びかけるよう検討されているところであります。
 市といたしましては、こうした国の動向を注視しながら、医師会とも十分連携し、広報となみや市ホームページ等で、接種の時期等について市民の皆さんに周知を図ってまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 山本篤史君。
 〔3番 山本篤史君 登壇〕
○3番(山本篤史君) 接種をしたくても受けられない人が出ないよう、しっかり体制を整えていただきたいと考えます。
 最後に、信号機のない横断歩道における歩行者優先をさらに徹底するための取組についてお伺いします。
 警察庁の調査によると、平成27年から令和元年までの過去5年間で、自動車と歩行者が衝突した交通死亡事故は5,931件発生しており、そのうち7割の4,278件は歩行者が横断中の事故となっています。
 道路交通法第38条では、横断歩道等により横断しようとする歩行者等があるときは、直前で一時停止し、通行を妨げないようにしなければならないと記載されています。
 横断歩道等における歩行者の優先があり、罰則で3か月以下の懲役または5万円以下の罰金となり、反則金は大型車1.2万円、普通車9,000円などであり、基礎点数は2点となっています。
 市内には、交差点を含めて横断歩道が408か所ありますが、信号機のない横断歩道での一時停止がまだまだ徹底されていないというふうに考えます。
 2月に警察庁から出された「歩行者優先と正しい横断の徹底に向けた取組の強化について」によると、近年は、横断歩行者妨害等の取締りを強化している県警察等における横断中歩行者の死亡、重傷事故の減少率は高くなっているが、一層の減少対策が必要であるとのことです。
 そこで、当市はどのような取組を行い、事故防止に努めておられるのかお伺いします。
○議長(山本善郎君) 黒河福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 黒河英博君 登壇〕
○福祉市民部長(黒河英博君) 信号機のない横断歩道における車両の一時停止率についての民間調査によりますと、富山県は全国平均の17.1%を大きく下回る5.3%という結果が出ております。
 そこで、富山県警察では、6月の横断歩行者対策の推進結果に際して広報活動を実施したほか、夏の交通安全県民運動においても、横断歩道における交通安全対策の推進を重点として巡回活動等を実施しております。
 また、8月に行われた通学路点検におきまして、安全対策のさらなる徹底が必要と認められたことから、信号機のない横断歩道について、さらに取締りを強化する方針であると伺っております。
 本市におきましては、9月21日から30日までの秋の全国交通安全運動について、先日、砺波市交通安全対策会議を開催し、街頭監視活動や各種キャンペーン等の実施を決定したところでありますが、今後とも砺波警察署や交通安全協会、地区自治振興会等、各種団体と連携をし、信号機のない横断歩道における歩行者優先をはじめとした安全運転の意識啓発を行ってまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(山本善郎君) この際、換気のため暫時休憩いたします。

 午後 1時38分 休憩

 午後 1時41分 再開

○議長(山本善郎君) 再開いたします。
 1番 開田哲弘君。
 〔1番 開田哲弘君 登壇〕
○1番(開田哲弘君) 議長より発言の許可をいただきましたので、質問通告書に従い、市政一般に関する質問と若干の提案をさせていただきます。
 まず、質問項目1、市民との連携による資産維持管理について質問いたします。
 砺波市内には様々な道路が網の目のように張りめぐらされており、国道、県道、市道、農道、宅道、人の移動があるところは必ず道ができ、車社会が進むにつれて道路の幅が広がり、アスファルト化が進んでまいりました。
 子どもに家の横を走る道路が昔は砂利道だったんだよと話しても、全く信じてもらえません。今の子どもたちにはアスファルトの道が当たり前になってしまっています。生活に密着したアスファルト化された道路ですが、使用されるアスファルトは永久にもつということはなく、10年が一つの目安となっています。しかし、しっかりとした路盤形成、路盤を維持するための速やかな補修等で長く使えることになります。道路ごとに管理者が決まっており、砺波市では主に市道の管理を行っています。この市道ですが、総延長は約744.7キロメートル、定期的に道路パトロールが行われ、昨年度のその回数は年間約66日、走行距離にすると2,300キロメートルと、パトロールの業務には大変な手間がかかっております。
 このパトロールで発見した異常箇所は、昨年は310件ありました。穴や段差、ひび割れ、側溝蓋の破損、マンホールの浮き上がり等々、道路上の異常箇所は車両の事故につながる可能性もあることから、目視による早期発見に努めておられます。そして、異常が発見された場合には、道路の修繕を手配することとなっていきます。
 パトロールの目的が異常箇所の早期修繕ならば、その道路の異常箇所に気づくのは誰が一番早いのかと考えたとき、これは近隣住民、通勤等で利用される方々、そういった方々が一番真っ先に気づくのではないでしょうか。
 このことから、市のホームページでは、市民からの情報提供も受け付けていますと、そういった発信もしており、市民が異常に気づいた場合には市役所に電話する方法も取られております。昨年は147件の情報提供がありました。電話での情報提供では、道路異常の内容、その異常のある場所を伝えることになっています。それを受けて職員が現地に赴き、実際の異常内容を確認することになります。
 ただ、電話での連絡にちゅうちょする方も相当いるのではと考えます。時間が取られることを懸念し、誰か伝えているやろうとか、後でいいか、そういった判断をされ、結果そのことが伝わらずに終わることにもつながっているのではないかと考えられます。
 電話での連絡の場合では気になる点もあります。場所とか異常の内容がうまく伝わらない場合もあるのではないかと。例えば散居村内の市道だと、目印になるようなものがあまりなく、そういった中での情報だと、異常箇所の場所特定に時間を要することにもなるものと思われます。
 そこで、市民からの情報提供にスマートフォンを活用することを提案します。スマートフォンには地図アプリやカメラの機能を備えたものが多く、写真を撮ることやメールで写真を送るとか、そういったことには慣れている方が相当いるかと考えます。自分が今いる場所は地図アプリでは現在地として表示され、送信することもできます。このことから、気に入った場所を写真に撮り、自分の現在地情報をつけてメールで送る、そういった作業自体は、若い方を中心に既に広く行われていると考えます。
 このことから、スマートフォンを利用した情報提供の仕組みは、多くの人に受け入れやすいものではないかと考えております。
 加えて、スマートフォンから送られた情報をデータベース化し公表することで、複数の市民からの通報という二度手間を防ぐことにもつながるのではないかと考えます。
 調べてみますと、そのような活用をしている自治体が多数あることを知りました。スマートフォン向けのアプリを開発している業者もありますが、自治体独自で仕組みを構築したところもありました。この仕組みにはいろいろありますが、コンテンツとして共通している項目は、地図の位置情報を活用すること、異常箇所の近景と遠景の2枚の写真を送信すること、投稿が公開され、その状況報告を随時掲載すること、この3点であるように思われます。
 通報された案件については、市の職員で現地を確認し、その状況に適した対応が始まるわけですけれども、非常に軽微な場合には、しばらく様子を見るということも行われるかと思います。そういった旨の情報も、データベースにおいて回答を行い公表すれば、市民の方々の安心にもつながるかと思います。スマートフォンを利用した市民からの道路異常箇所投稿の仕組みについて、当局の答弁を求めます。
 この項目での2番目は、この1番目の質問の展開形になります。
 市の保有する物件は道路ばかりではなく、市庁舎、体育館、図書館などの大型施設、公衆トイレなどのスモール施設、公園遊具などの小さなものまで、すごく多くのものがあるかと思います。
 これらの物件についても、ただいま述べました項目1のように、スマートフォンを活用した市民からの投稿をまとめて受け付けをする仕組みがつくれないかということです。
 質問項目を2つに分けた理由は、これらの物件に対しては指定管理者が置かれているものが多いことから分けております。スマートフォンを利用することの有用性は、先ほどの質問項目1で述べたとおりですが、道路以外の施設では、指定管理者の置かれているものは指定管理者が、そうでないものは市が直接管理しています。異常箇所の早期発見とそれに対応する、それが指定管理者の業務と考えております。
 市民一人一人が、市の資産は自分たちで守るという意識を持って大事に使い、異常箇所を早く解消してほしいという思いを伝えていくことが設備の長寿命化にもつながっていくものと考えます。
 公園遊具などに異常があれば、使っている子どもたちにとっても大変な問題を起こす、そういうことにもつながることになっていきます。長く安全に使いたいから、不具合なことはそこの職員に伝えたりしている方もいるでしょう。
 一方で、どこに伝えたらいいか分からない、誰かが言っているやろうと、そういった感情で何も言わず、結果、伝えてもらいたかった管理者は何も聞いていない、そのような状況に陥るかもしれません。
 管理者は施設を安全に長く使ってもらうことを目標としているはずで、そのための早期の不具合解消に取り組みたいと望んでいるはずです。
 このことから、項目1で述べた指導の異常箇所を情報提供とする仕掛けと同様に、市民からの声をピックアップする仕掛けが必要であると考えております。
 項目1で述べた道路異常通報の仕組みがあれば、この2の施設に対する異常箇所の仕組みは転用できると考えております。指定管理者が対応状況とかをデータベースに掲載すればよいので、市が直接回答することはあまりないのではと考えます。
 道路に対するスマートフォンを利用した情報提供の仕組みがなぜ世の中に広まってきているかと。それは、手軽に情報が発信できるからだと考えております。長く愛される施設であり続けるためにも、市が保有する施設でも道路と同様の仕掛けを考えてもよいのではと考えます。当局の答弁を求めます。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 私からは、1項目めの市民との連携による資産維持管理についての御質問にまとめてお答えをしたいと思います。
 議員御提案のスマートフォンを使用した市民からの道路異常箇所の通報につきましては、迅速かつ適切に通報を受けるツールとして大変効果的であると考えております。
 全国でも実施されている事例でありまして、県内他の市などの取組もされておりますラインの機能を活用した状況写真や位置情報など、より正確な情報伝達が可能であり、通報者がいつでも手軽に活用できるなど、多くのメリットがある通報システムというふうに考えられます。
 本市といたしましては、スマートフォンを活用した道路情報の提供について、先進自治体の活用事例等を参考として、個人情報の取扱い等にも十分注意した上で、早ければ新年度から取り組めるよう準備を進めてまいりたいと考えております。
 また、道路以外の公共施設等への情報提供につきましては、道路会議における取組状況等を検証した上で、効果があるようであれば引き続き検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(山本善郎君) 開田哲弘君。
 〔1番 開田哲弘君 登壇〕
○1番(開田哲弘君) 続けて、防災についてお伺いします。
 砺波市には洪水ハザードマップがあります。県内でも、市町村ごとに洪水ハザードマップが作成され、その周知に努めているところであります。これらは主に一級河川と言われる大きな川の氾濫を想定し、それに基づき浸水深をマップ上に記載したものであり、住民はその居住地の浸水深を把握することで洪水時に避難をする、そういった一助となっております。
 全国的に認知されているこの洪水ハザードマップでありますが、近年の異常気象の中で問題点が指摘されました。これは、2019年10月の東日本台風、台風19号に起因しております。このときの台風では、浸水想定区域図のない小規模河川で多くの氾濫が起きました。このため、従来のハザードマップで浸水想定のなかった地区での浸水が起きてしまったのです。
 国交省では、この小規模河川での氾濫による浸水を受け、本年の6月29日に「小規模河川の氾濫推定図作成の手引き」、これを発表いたしました。小規模河川は、私の身近なところでは谷内川、和田川が該当するのではと思うところですが、市内にはほかにも数本川が流れており、それらは全て小規模河川に該当するのではと考えています。
 国交省が発表した手引によりますと、ハザードマップ作成時ほどの大規模な測量を必要とせずに氾濫推定図が作成されるようではありますが、私には専門的知識がなく、実際のところはどれほどの作業がかかるのかは分かりかねております。
 そこで、防災についての最初の質問は、国交省の発表したこの手引書に該当する河川は市内に幾つあり、今後、この手引書にのっとり、氾濫想定図がどのようなスケジュールで作成されることになるのかをお伺いいたします。
 次は、家庭での防災意識を高めるための有用ツールを砺波市では作成し、各家庭に配っております。1つ目が「防災となみ」、これは防災・減災意識の向上と家庭での防災対策を目的としてつくられております。2つ目が「砺波市洪水ハザードマップ」、これは県が管理する河川について想定し得る最大規模の降雨条件による洪水浸水想定区域図であります。3つ目が「マイ・タイムラインシート」、台風や大雨などの風水害に備えて、いつ、誰が、何をするか、これらをあらかじめ時系列で整理した家族の避難計画書です。これら3点のツールは、防災への意識が高いと言われる砺波市民が目にしているツールでして、有用な情報は満載です。9月1日には防災の日があることから、多くの防災のイベントが行われます。市民の皆様方におかれては、いま一度これら3点のツールを引っ張り出し、目を通していただきたいと強く願うところでございます。
 さて、この3点セットに関して疑問に感じることがあります。それは、砺波市の宝物である乳幼児、小学生、これらをお持ちの子育てパパママ向けの避難時に用意するもの、そういった注意事項をはっきり書いた資料がないということです。
 乳児用のミルク、おむつ、アレルギーをお持ちの子どもがいれば専用の非常食の用意、ぐずったときに使えるお気に入りの小物の確保、妊婦さん向けの減塩食事、子どもたちに必要な薬などなど、避難所では準備し切れない可能性があるものを伝えていく必要があるのではと考えます。
 子育て世帯の親が常に手元に置いてあるツールがあります。それは母子手帳です。この母子手帳に収まる、子育てパパママが災害時の避難時に必要な情報や持ち物が記載された、そういったお助けブックがあれば、妊婦さんや乳幼児のママさんの避難準備も適切に行われていくのではないでしょうか。
 最後の質問は、母子手帳のサイズに収まる、いざというときの情報を掲載した乳幼児パパママ用防災ミニブック、こういったものを作成することについて当局の見解を伺います。
 私の質問は以上です。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 私からは、2項目めのうち、2点目の子育て世帯向けの防災手引書の取組についてお答えをいたします。
 本市で作成しております――御紹介もありましたが――「防災となみ」は、様々な災害における事前の備えや避難などの対応についての知識と意識づけを行う情報を掲載しているものであり、乳幼児や高齢者といった要配慮者に必要と思われる備蓄品を例示して記載しているものでございます。
 あとまた、加えてですが、各家庭の実情に合わせて必要な事項も記入できるようになっておりますし、もう一つ紹介がありました「マイ・タイムラインシート」でも、そのようにそれぞれの家庭に合わせたものを記入するということになっております。
 ですから、書いていないからどうのこうのというのはちょっとどうかなというふうに思いますが、その意味では、乳幼児の家庭でも、その家庭に合わせた内容にできるものというふうになっていることを御理解いただきたいと思います。
 一方、母子健康手帳は、妊娠時からの妊婦の健康状態ですとか検査の記録、乳幼児の予防接種や健康診査の記録など、子どもの成長について記録されているものでありますから、今後の健康、成長管理の上でも、災害などの有事の際に持ち出していただくことは必要なことだというふうに思います。
 これらのことを踏まえまして、議員御提言の母子健康手帳に防災情報を掲載した、仮称ですが、乳幼児パパママ防災ミニブックを付け加えるアイデアにつきましては、意識づけや事前の準備、また、災害時も安心して子育てを行うという観点からも、一定の効果が期待できるものだというふうに考えております。
 なお、この取組については、先行の自治体も幾つか見られる一方で、その内容や配布方法、また、普及のための広報などが様々でありますことから、それらを参考とし、防災部署と母子保健部署が連携して、新年度の実施に向けて準備してまいりたいと考えております。
 何度も言いますが、これがないからそれがないということではないことをまず前提に踏まえた上で、来年もっと分かりやすいものにしたいという趣旨で申し上げているところでございます。
 私からは以上でございます。その他につきましては担当部長からお答えをさせていただきます。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 老松建設水道部長。
 〔建設水道部長 老松 司君 登壇〕
○建設水道部長(老松 司君) 私からは、2項目めの1点目、小規模河川氾濫推定図の対象河川と今後の対応についての御質問にお答えいたします。
 砺波市内における小規模河川は、県が管理する10河川のうち、現在、洪水ハザードマップに記載されていないものは7河川あり、その内訳につきましては、庄川水系では、合口ダムから上流側の庄川、あと和田川、坪野川、谷内川の4河川と、小矢部川水系では荒俣川、山王川、上黒石川の3河川となります。
 そこで、小規模河川氾濫推定図の検討対象となりますこれらの7つの河川につきまして、県に今後の判断推定図の作成予定等を確認いたしましたところ、現在検討が行われるところであり、今後の具体的な取組スケジュールにつきましては、現段階では未定であるというふうに伺っており、今後の県の対応を注視してまいりたいというふうに考えております。
 なお、砺波市が管理する河川は小規模であるため、河川氾濫推定図の作成の対象としておりませんが、堆積物などで水路断面が狭くなっている箇所等につきましては、調査の上、氾濫の原因を除去し、浸水被害が発生しないよう、河川の点検や安全の確保に努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(山本善郎君) この際、暫時休憩いたします。

 午後 2時02分 休憩

 午後 2時10分 再開

○議長(山本善郎君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に関する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
 8番 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 新型コロナウイルス感染の収束がなお見通せない状況にあり、新しい生活様式が求められているが、人知を超える自然に畏敬の念を覚えます。世界のファンダメンタルズが大きく変化していくと思います。このため、住民の一人一人の命と生活を守り地域社会を持続していくためには、成長モデルから縮小モデルへいかに豊かに賢く縮むか、地域社会の意識改革が求められると思います。
 このような基本認識で、愛する郷土の未来を切り開く基盤づくりのためにはどのようにすべきかという観点で、市民の目線で、一問一答方式により、大項目、持続可能な病院経営、1項目に絞って質問します。
 市立砺波総合病院は、砺波医療圏の中核病院として、地域の医療施設との連携を図り、一般医療の確保はもとより、高度医療や特殊医療をはじめ、救急医療、急性期医療、小児医療、周産期医療、精神医療、へき地医療など、質の高い医療を継続的、安定的に提供し、地域住民の安全・安心を守っていただいております。
 今なお収束を見ていない新型コロナウイルス感染症には、感染症指定医療機関として、感染の恐れを顧みず、入院加療の対応をいただいております。感謝の言葉しかありません。
 また、広く地域住民の医療機関を対象に、予防啓発活動や研修会、安全管理等を通じて、地域医療全体の質の向上を図り、自治体病院として信頼される医療提供に努めていただいているところです。
 さらに、経営の健全化のため、改革プランに基づき、効率的、効果的な運営体制を推進し、努力されています。しかし、2025年には団塊の世代が75歳となり、本格的少子化、人口減少社会を迎えます。そのときにあっても、市立砺波総合病院が砺波医療圏の中核病院として、質の高い医療を継続的、安定的に提供し、地域住民の安全・安心を守っていく必要があります。
 おおむね改革プランに沿った進捗と考えますが、順を追ってお尋ねをします。
 そこで、第1、新改革プランに定める地域医療構想を踏まえた果たすべき役割(2020年度末における具体的な将来像)及び2025年における具体的な将来像の評価をお尋ねします。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 病院長 河合博志君。
 〔病院長 河合博志君 登壇〕
○病院長(河合博志君) 地域医療構想を踏まえた果たすべき役割(2020年度末における具体的な将来像)につきましては、紹介患者への医療提供、医療機器等の共同利用、救急医療の提供及び地域の医療従事者の資質向上のために研修を行うなど、かかりつけ医に対する支援と連携を推進し、既に御存じのとおり、新改革プランにおいて目標としておりました地域医療支援病院の承認を平成30年5月に受けております。
 その後も継続して診療所等との連携を進めており、地域医療構想の中で当院が担うべき重要な役割である砺波医療圏内の急性期・高度急性期機能の中心的な役割を果たしているものと考えております。
 また、2025年における具体的な将来像につきましては、引き続き中期的に地域医療支援病院として診療所等との連携をさらに強化することを将来像として掲げているものでありますが、その評価につきましては、地域において求められる今後の医療の動向とそれに対する取組も含めて不断に行っていくべきものと考えております。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) ありがとうございます。
 次は、数値目標に対する状況として、第2、医療機能等指標に掲げる救急患者数、手術件数、患者紹介率、患者逆紹介率及び在宅復帰率は、数値目標に対してどのような状況にあるのかお尋ねします。
○議長(山本善郎君) 堀池病院事務局長。
 〔病院事務局長 堀池純一君 登壇〕
○病院事務局長(堀池純一君) 令和元年度の実績で申し上げますと、まず、救急患者数は、目標値1万2,500人に対し実績は1万2,830人、患者紹介率は50%の目標に対し55.9%、患者逆紹介率は70%の目標に対し82%、在宅復帰率は95%の目標に対し97%と、それぞれ目標を達成しております。
 一方、手術件数は年間3,800件の目標に対し3,646件と若干下回っておりますが、これは計画時よりも人口減少や高齢化が急速に進んだことによる急性期医療の減少が要因と考えております。
 数値目標に対しての現状の数値につきましては、今後、分析してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 続いては第3、経営指標の収支改善に係る経常収支比率及び医業収支比率、経費削減に係る材料費の対医業収益比率及び後発医薬品の使用割合、収入確保に係る1日当たり入院患者数及び外来患者数、1日1人当たり入院収益及び外来収益、病床利用率の許可、稼働並びに経営の安定に係る医師数は、それぞれ数値目標に対してどのような状況かお尋ねをします。
○議長(山本善郎君) 堀池病院事務局長。
 〔病院事務局長 堀池純一君 登壇〕
○病院事務局長(堀池純一君) 令和元年度の実績で申し上げますと、まず、経費削減に係るものとして設定しております材料費の対医業収益比率は、24%の目標に対し実績は23.9%、後発医薬品の使用割合は84%に対し84.3%、収入確保に係る1日1人当たりの入院収益は4万8,400円に対し4万9,871円、外来収益は1万4,300円に対し1万4,648円、経営の安定に係る医師数につきましては、82人に対し83人と、それぞれ目標を達成しております。
 一方、経常収支比率は100%の目標に対し実績は98.8%、医業収支比率は96.7%に対し94.9%、1日当たりの入院患者数は402人に対し358人、外来患者数は887人以下に対し895人、許可病床利用率は78.2%に対し69.6%、稼働病床利用率は85.3%に対し76%と、目標に達していない状況であります。
 令和元年度の目標達成状況につきましてはこのような状況にありますが、平成29年度以降の新改革プラン計画期間といたしましては、総じておおむね順調に推移してきたと考えております。
 こうした中、今後は特に収入確保に直結する入院患者数の増加や、地域医療支援病院として専門的な治療を必要とする診療所等からの紹介患者の増加を目指し、地域医療連携の強化に引き続き取り組み改善に努めていくことが喫緊の課題であると考えております。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) これまで、新改革プランに定める将来像や目標などに対する状況の説明を受けたところです。全体としては振幅はあるものの、おおむねよい方向にあるように思います。
 ただ、私だけの解釈かもしれませんが、地域医療支援病院の承認要件への対応等、これは大きいんですが、新型コロナウイルス感染対策が経営に影を落としているように思います。これに人口減少が加わると、経営見通しが厳しさを増すものと予想されます。
 なお、法令等の視点も欠かせない視点でないかと思っております。
 次は、医師等医療従事者の働き方改革です。少子化が進み労働力人口が減少する中で、長時間労働等、日本的労働慣行は非効率であり、生産性を高めること等を目的に、2018年7月6日、いわゆる働き方改革関連法が公布されました。昨年4月から残業時間が規制され、残業時間の上限月45時間、年間360時間、臨時的な特別な事情があって労使合意する場合でも、年間720時間以内、複数月平均80時間以内、月100時間未満を超えることはできない。原則を超えることができるのは6か月までです。
 医師の勤務時間は、勤務の実態に鑑み、経過措置を講じた上で5年間猶予されます。それで、2024年4月の時間外労働の上限規制適用まで、各医療機関は自らの状況を適切に分析し、労働時間短縮に計画的に取り組むことが必要とされております。
 そこで、第4番目、勤務時間管理システムによる実態把握をされているが、現状はどのような実態にあり、どのような課題があるのかお尋ねをいたします。
○議長(山本善郎君) 堀池病院事務局長。
 〔病院事務局長 堀池純一君 登壇〕
○病院事務局長(堀池純一君) 勤務時間の管理システムにつきましては、今年度から稼働しているものであり、正規職員及び会計年度任用職員にICカードを貸与し、出勤時と退勤時に職員が利用する出入口や更衣室等に設置する認証機にカードを読み取らせ、勤務時間を記録しているものであります。
 周知期間を経て7月から本格的に運用を開始したところであり、今後、勤務時間管理システムのデータベースと職員の時間外勤務実績及び休暇実績との整合性の点検に活用していくこととしているものであります。
 また、課題といたしましては、運用開始間もないこともあり、認証忘れ等がありますと正確な情報が得られないことになることから、時間管理の精度を高めるため、職員の周知を徹底してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 正確な機能実態の把握を急いでいただきたいと思っております。
 次は、働き方改革、勤務の厳しい実態と課題です。
 この働き方は、長年の労働慣行、組織風土、人員体制をはじめ、たくさんの課題があるように思います。病院は、医師や看護師などを雇用して医療を提供することにより収益を上げる組織で、いかに医療人材を集めるかが経営に大きく影響します。
 医師をはじめとする医療従事者について、その実態と課題を、例えば副院長を責任者として検討を進める方法もあります。
 そこで、第5、労働時間上限規制の導入までの5年間における医師労働時間短縮計画を、どのような責任体制で、いつまで、どのように作成し、PDCAサイクルを回して2024年度までに労働時間を短縮するのかお尋ねをします。
○議長(山本善郎君) 病院長 河合博志君。
 〔病院長 河合博志君 登壇〕
○病院長(河合博志君) 当院ではこれまで、部長級の医師を院長とする医師等業務改善委員会において、タスクシフト(業務の移管)の推進など、医師や看護師の負担軽減及び処遇の改善に資する計画策定と業務内容の検証を行っているほか、今年度に運用を開始いたしました勤務時間管理システムによる労働時間の適正把握や病状説明の原則勤務時間内での実施など、医師の労働時間短縮に向けて様々な取組を行ってきたところであります。
 また、議員お尋ねの医師の労働時間短縮計画につきましては、具体的には今後、国から示される予定の同計画策定のガイドラインに基づき作業を進めることになりますが、当院といたしましては、労働安全衛生委員会や医師等業務改善委員会を中心に検討を行い、計画策定後も、これらの委員会において取組に対する検証、評価並びに改善作業を進め、医師の労働時間の短縮に向けて進行管理をしてまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 的確にお願いしたいと思います。
 次は、目標達成に向けた取組です。
 この目標達成に向けた取組として、適正な職員配置と職員の健康増進と職員のインセンティブ制度が掲げられています。
 このうち職員のインセンティブ制度として人事評価制度の検証を掲げますが、何となく評価は実績、結果に重きを置く制度のように私には感じられます。業務に直接つながる研修のみでなくても、基本である業務に関する一般的な研修があってもいいように思います。病院には、医師、看護師など様々な専門職種の皆さんが在籍して働いておられます。
 そこで、第6番目、医師以外の職種の研修計画及び実態はどのようなものかお尋ねをします。
○議長(山本善郎君) 堀池病院事務局長。
 〔病院事務局長 堀池純一君 登壇〕
○病院事務局長(堀池純一君) 医療従事者の業務は、患者さんの生命・身体・精神を支える重要な業務であり、様々な職種の中でも特に高い専門性が要求されるため、高度な知識や技術の習得に際しましては、常日頃から研さんを重ねているところであります。
 一方、自治体病院で働く職員には、公務員として法令を遵守した上で、高い倫理感を持って行動することが強く求められております。そのため当院では、特に個人情報の取扱い、守秘義務の徹底、接遇、コミュニケーション能力の向上などの個人的な支出に関わる項目につきましても、新規採用職員研修はもちろんのこと、年に2回開催する医療安全・倫理研修会及び年に1回開催する接遇研修会など、複数の機会を通じて職員に啓発しているところであります。
 また、職場内においても、日頃から所属長によるきめ細かな指導・教育を行い、職員の能力向上と育成につなげているところであります。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 次に進みます。次は、砺波広域圏域の人口の見通しです。
 市立砺波総合病院は、砺波市、南砺市及び小矢部市の患者、住民によって多くを支えられております。本格的少子化、人口減少社会を迎えることは、人口の規模、構成の両面で、病院経営に大きな影響を与えます。悲観的に考えて、楽観的に行動することが求められると思います。
 そこで、第7、砺波医療圏域の人口の推移と病院経営の関連及び将来(2030年)人口見通しによる病院経営への影響(医療対象・医療人材)をどのように見ておられるのかお尋ねをします。
○議長(山本善郎君) 堀池病院事務局長。
 〔病院事務局長 堀池純一君 登壇〕
○病院事務局長(堀池純一君) 砺波医療圏域の人口推移につきましては、過去10年間は、砺波、小矢部、南砺の3市合わせて、毎年1,000人を超える減少が続いております。そのような傾向の中で、例えば令和元年度の75歳以上の後期高齢者の割合は18.6%となっておりますが、当院の入院患者延べ数では全体の52.4%と半数以上を占めております。
 また、今後はいわゆる団塊の世代が75歳を迎えることから、この値はさらに増加していくものと見ております。
 このような状況を考慮して、将来における患者数の試算を行っているところでありますが、2030年までの試算では、当院受診患者の年齢構成上、わずかではありますが、人口減少以上の患者総数の減少を予測しているところであります。
 そこで、人口構造の変化の中で高齢化が進展し、それに伴う疾病構造など医療需要の変化が予想されるため、当院といたしましては、医師等人材の確保と医療提供体制の構築が病院経営にとりまして最も重要であると認識しており、今後も様々な角度からの分析・評価をより一層進めてまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 人口減少は厳しいですね。
 さて、新市誕生の2004年11月に、許可病床を514床とし、2014年度には、一般461床のうち43床。北棟5階は看護師雇用ができず休床とされています。
 6年も経過するので減損提言を予定しておりましたが、発熱外来開設のため、情報支援棟に入居する訪問看護ステーション、医療情報管理室、居宅介護支援事業所の移転先として、北棟を――休床のところですが――活用されることとなりました。病院で働く者も含め大いに歓迎されます。
 それでは、次は累積欠損金の課題です。
 この累損は、2008年度末49億8,900万円で最高を記録していましたが、2019年度末34億7,700万円まで圧縮されました。医師、看護師など、様々な専門職種の皆さんの努力によるものと思っております。
 それで、この累損の発生原因は何によるものかをよく理解する必要があり、収支改善によって解消することは私は極めて難しいのではないかと思います。
 そこで、第8です。累積欠損金、赤字はどのような原因によって発生したものか、地方公営企業法(制度)の下でどのように認識しているのかお尋ねをします。
○議長(山本善郎君) 堀池病院事務局長。
 〔病院事務局長 堀池純一君 登壇〕
○病院事務局長(堀池純一君) 当院における累積欠損金発生の主な原因といたしましては、まず、病院増改築事業により一部診療を制限した影響などで大幅な赤字となった平成13年度に6億7,300万円余を計上したことが挙げられます。その後、平成14年度から4回連続した診療報酬のマイナス改定などにより、年々欠損額は増加し、議員御指摘のとおり、平成20年度には、それまでで最大の49億8,800万円余の累積欠損金となったものであります。
 以降、様々な経営努力により、令和元年度末での累積欠損金は34億円余と、約15億円の収益の改善を行ってきたところであります。
 また、地方公営企業法の下で、累積欠損金をどのように認識しているかとのお尋ねでありますが、制度化における累積欠損金には、減価償却費など現金の支出を伴わない費用も含まれており、キャッシュフローに問題がなければ、直ちに資金不足につながるなど、病院経営に深刻な影響を与えるものではありませんが、公営企業として独立採算制の基本原則に基づき、健全な資金計画を立てながら経営改善を一層進め、今後とも欠損金の解消に努めてまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 地方公営企業法を適用するわけですから、減価償却費はしようがありませんね。
 次は、一般会計における繰出基準の考え方です。
 まず、新型コロナウイルス感染症対策に要する経費については、ここでは除外して考えます。
 救急医療など採算を確保することが困難な医療に要する経費の一部について、国が定める地方公営企業繰出基準に基づく一般会計における経費負担の考え方については、1つは必要額を繰り入れる、2つは繰出基準で繰り入れる、3つは地方交付税措置のみを繰り入れる、4つは地方交付税分以下の金額を繰り入れるの4つの大まかな水準があるように考えます。
 そこで、第9、国が定める地方公営企業繰出基準に基づく病院事業会計への一般会計の経費負担の基本的な考え方をお尋ねします。
○議長(山本善郎君) 畑企画総務部長。
 〔企画総務部長 畑  進君 登壇〕
○企画総務部長(畑  進君) 病院事業会計への一般会計繰出金の考え方につきましては、地方交付税による財政措置額を基準としており、病院事業の経営状況により必要額を加算することとしております。
 ただし、本市の財政状況により、これによることができない場合は、別に協議をするということにしております。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 答弁の繰出方針を基本とした場合、何年度先に累損解消のめどは立つのか、本格的少子化、人口減少社会の到来を迎え、大きな課題だと思います。10年後、砺波医療圏域では1万5,000人、12%も人口が減ります。それ以上の病院会計の影響があるというお話もありましたが。
 そこで、第10番目は、病院事業会計の累損はいつまでに解消する考えかお尋ねをします。
○議長(山本善郎君) 堀池病院事務局長。
 〔病院事務局長 堀池純一君 登壇〕
○病院事務局長(堀池純一君) 議員御発言のとおり、本格的な少子化、人口減少社会の到来は、病院経営にとって大きな課題であると考えております。
 当院といたしましては、これまでも外部コンサルタントの意見を踏まえ、診療プロセスの適正化による収支の改善や適切な価格交渉により材料費を節減するなど、費用の節減に取り組んできたところであります。
 今後もこのような取組を継続し、経営改善を図りながら、地域の中核病院としての役割を果たし、市民の生命と健康を守るため、不採算部門をも含めて、安全で安心な地域医療を確保していくべきものと考えております。
 このようなことから、明確にいつまでとその目途を定めることは非常に難しいと考えますが、今後も健全経営に努め、累積欠損金の解消に向けて引き続き努力をしてまいります。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) そういうことでしょうが、病院で働く人々の立場で考えていただきたいというふうに思っております。
 次は、本年度の病院事業会計です。
 新型コロナウイルス感染症対策が病院経営に大きな影を落としておるように思います。新型コロナウイルス感染症対策に要する費用と一般診療における影響額はどのような状況にあるのか、大きな関心事です。
 それで、本年度のこれまでの実績をこの2つの分類で大ざっぱにつかみ、それを元に単純に年間に推しはかる手法で把握できないものでしょうか。その他の医療業務に大きな影響があります。
 そこで、第11、新型コロナウイルス感染症対策に要する費用及び一般診療における影響額はどのように見込まれるのか、また、これらに対する国の交付金や一般会計繰出金の見通しはどうかお尋ねをいたします。
○議長(山本善郎君) 堀池病院事務局長。
 〔病院事務局長 堀池純一君 登壇〕
○病院事務局長(堀池純一君) まず、新型コロナウイルス感染症対策に要する費用につきましては、5月並びに7月の市議会臨時会におきまして、合わせて2億6,540万円余の補正予算を承認いただいているところでありますが、これらは、国からの交付金や一般会計からの繰出金において全額補塡されるものであります。
 また、一般診療における影響額につきましては、本年4月から7月の入院収益や外来収益等の医業収益を前年同期と比較いたしますと、約5億1,200万円余の減収となっており、これを単純に年間に置き換えますと、約15億3,600万円の減収が想定されます。
 なお、この減収分につきましては、新型コロナウイルス感染症のみに起因するものかどうかを明確に検証するすべがないこと、また、今後の感染動向を予想できないことなど、影響度の判断は非常に難しいところでありますが、安定的経営を確保するために必要な財政措置や収益減少に対します国費による財政支援につきましては、全国市長会や全国自治体病院協議会などを通じて、国に提言、要望しているところであります。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 次に行きます。
 これまで累積欠損金の課題について、一般会計等の繰出基準の改善策を取り上げてきました。
 次は、累積欠損金の会計処理による解消です。
 経営状況は、まず単年度損益が黒字、いわゆる単黒か赤字かに注目します。地方公営企業にあっては住民の福祉に資することが究極の目標で、利益を出すことそれ自体が目標になりませんが、企業として独立採算制を堅持し、健全な経営を持続するためには、損益収支の均衡が取れていることが最低限の条件だと思います。
 また、この収支均衡は、企業の経営が十分能率的、経済的に行われているのかどうかの重要な判断材料です。また、単黒であっても、中長期的な観点からも企業の健全性を見る必要があり、累損の有無が重要な指標になります。収益の構成内容に十分注意して、赤字、黒字の要因を明らかにした上で判断することが重要です。
 自治体病院において建物や医療機械へ投資を行う場合は、地方交付税の裏づけのある企業債の起債が認められており、企業債の元本や利息の返済は、一般会計の繰出基準が定められ、交付税の基準財政需要額に算入されております。
 貸借対照表上で一定の現預金の額を確保していれば、累積欠損金が巨額になっても、キャッシュフローが回っていれば病院運営上、特に支障はないと。病院の設置コストは現役世代が負担するのか、将来世代が負担するのかの問題であるように考えます。そもそも自治体本体の信用力の問題です。
 また、病院憲章では、職員が働く喜びと誇りの持てる職場を目指す、健全な病院経営に努める旨、定めます。過大な累損は、病院勤務者にとっては勤労意欲が湧きません。
 それで、資本金の額は議会の議決を経て減少することができる旨、地方公営企業法第32条第4項の定めに基づき、本改革プラン期間において減資して、次期改革プランで再出発することを提言したいと思います。先例では、仙北市、横手市、青梅市、枚方市、豊後大野市などあります。
 そこで、第12番、職員が働く喜びと誇りの持てる職を目指し、健全な病院経営に努めることができるよう、資本金の減少による累積欠損金の解消を図る会計処理を本年度に実施することを提言いたします。
○議長(山本善郎君) 堀池病院事務局長。
 〔病院事務局長 堀池純一君 登壇〕
○病院事務局長(堀池純一君) 議員御提言のとおり、平成24年4月改正の地方公営企業法では、議会の議決を経ることにより、減資と言われる資本金の額を減少させることができるとされております。
 過去にこの減資を行った自治体病院の例を見ますと、病院勤務者の勤労意欲向上や経営理念の実践などといった理由ではなく、退職手当金の引き当てのために多額の費用を要したり、施設の建て替え等により病院規模が変更されたりしたときなど、資本金の額を減少させるべき具体的な理由があった場合に減資が行われております。
 また、地方公営企業法等の一部改正に関する総務省の通知では、議会の議決を経て減資を行うことができる場合として、事業規模の変更、資本金として留保すべき水準の見直し等、地方公営企業の経営の在り方を変更する場合としております。
 したがいまして、当院といたしましては、数値にありますような経営の在り方を変更する場合でない限り減資は実施できないものと認識しており、法改正以降、現在に至るまでもそのような対応を行っていないのは以上の理由によるものであります。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 減資は分権改革の中で行われてきているんですが、法文上は特に制限はしていないんですね。働く者の意思も酌んであげる必要があるんじゃないかと思います。
 次は、経営形態の見直しです。
 新改革プランの計画期間では、現経営形態での経営健全化目標達成の状況の検証をし、次の段階では、「現状の経営形態での経営効率化が厳しいと予測される場合、不採算部門確保のため公設を堅持しつつより効率的な経営を目指すため、地方公営企業法全部適用等を調査・検討する」とあります。
 それで、新型コロナウイルス感染拡大などの緊急事態や人口見通しなどの時代環境に的確に対応して、経営内容に砺波市が直接責任を持ち、持続可能な病院経営を維持していくことが必須と考えます。このためには、不良資産、累積欠損金の解消であり、また医療人材の雇用です。いかに時代環境に的確に対応するかにかかっていると思います。
 そこで、第13番、次期改革プランは厳しいものになると予想されますが、病院の経営形態は現状を維持すべきと考えるが、どのように考えるのかお尋ねをします。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 設置者の立場から、市立砺波総合病院の改革プランに関してお答えをいたしたいと思います。
 議員も御発言のとおり、経営形態の見直しにつきましては、令和3年度以降に「現状の経営形態での経営効率化が厳しいと予想される場合、不採算部門確保のため公設を堅持しつつより効率的な経営を目指すため、地方公営企業法全部適用等を調査・検討する」というふうに記載してあるわけでございます。
 市立砺波総合病院では、毎年度収益の改善や経費の節減に係る様々な取組や経営健全化の目標達成状況の検証を積み重ねてきておりまして、それにつきましては先ほどから幾つか御説明しているところでありますが、その結果、現状における経営の効率化につきましては、引き続き改善可能な状況にあるというふうに判断しております。
 先ほど減資もしたらどうかという話もありましたが、逆に言うと、働く者の意欲云々の話もありましたが、適当にやっていたら減資でごまかしてくれるがやというふうになってしまう、そういう印象のほうがなお私は心配であります。そういった意味では、まるで議員は帳簿操作をしろというふうに言っておられるようにまで聞こえるわけでして、ちょっとそれは違うんじゃないかなというふうに理解をしております。
 したがいまして、その前段のところですが、直ちに経営形態を見直すことなく、地方公営企業法の、全部適用でなくて財務適用の現行の形態であっても、引き続き経営改善に取り組んでいくことで、良質な医療の提供を維持できるものというふうに考えております。
 経営改善につきましては、なかなか厳しい面もございますけれども、逆に言うと、今までそういった中で努力してきた歴代の院長はじめスタッフについては、よく頑張ってくれているなというふうに思いますし、また、こういった医療環境の中で、厳しい時代でありますが、引き続き次の改革プランに向けても頑張っていただきたいというふうにお願いしたいというふうに思っております。
 以上でございます。
○議長(山本善郎君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) ぜひ直営で努力していただきたいと思います。
 次は、最後、次期総合病院改革プランの策定です。
 国のガイドラインがいまだに示されていない状況ですが、市立砺波総合病院新改革プランは今年度が最終年度です。ワクチンや新薬が開発、試薬されて、新型コロナウイルス感染症が終息した暁には、以前の日常ではなく、進化した新たな日常を迎えることができれば、コロナによって立ち止まった時間も無駄にはならないと私は考えます。
 本格的少子化、人口減少社会を迎えます。そのときにあっても、市立砺波総合病院が砺波医療圏の中核病院として質の高い医療を継続的、安定的に提供し、地域住民の安全・安心を守っていく必要があります。
 そこで、第14番、次期改革プランは、今の改革プランを評価した上で、どのような方針で、どのような目標を立て、どのような日程で、2025年、2030年の具体的な将来像、持続可能な病院経営を描き、次期改革プランまたはそれに代わるものを策定するのかお尋ねをします。
 以上、持続可能な病院経営について通告した質問は終わります。
○議長(山本善郎君) 病院長 河合博志君。
 〔病院長 河合博志君 登壇〕
○病院長(河合博志君) 公立病院の改革プランは、国の公立病院改革ガイドラインに基づき、都道府県の地域医療構想を踏まえて策定されるものであります。
 議員御発言のとおり、現行の改革プランは、国が平成27年3月に示したガイドラインに基づき、本年を最終年度として作成されたものであり、全国の公立病院が同様に改定の時期を迎えております。
 しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、地域医療構想に関する議論が中断していることから、現時点においても新たな公立病院改革ガイドラインは示されず、今後の見通しも立たない状況にあります。
 以上のことから、現状における当面の対応といたしまして、今年度中に現在の改革プランを1年度延長したものを作成し、今後、国のガイドラインが示された際に、それらを踏まえたプランを改めて策定することを考えております。
 いずれにいたしましても、公営企業としてしっかりとした戦略を持ち、経営に当たることは重要なことでありますので、現行プランの評価を行い、経営改善委員会の皆様の意見を頂戴しながらプランの策定を進めてまいりたいと考えております。
 以上であります。
○8番(堺 武夫君) ありがとうございます。
○議長(山本善郎君) この際、換気のため暫時休憩いたします。

 午後 2時56分 休憩

 午後 2時59分 再開

○議長(山本善郎君) それでは再開いたします。
 4番 桜野孝也君。
 〔4番 桜野孝也君 登壇〕
○4番(桜野孝也君) 議長のお許しをいただきましたので、通告に従い市政一般に関する質問をさせていただきます。
 まず1項目めは、コロナ禍をチャンスに変える取組についてお伺いします。
 1点目は、アフターコロナを見据えた移住の促進についてであります。
 今もなお、世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルスでありますが、この新型コロナウイルスの感染拡大により、私たちの日常生活は大きく変化しました。人が多く集まるイベントや祭りはほぼ中止となり、会議や会合などは、今では対策をしながら行われるようになりましたが、飲食を伴う懇親会や会食は自粛傾向のままであります。マスクの着用や手指の消毒は当たり前になり、今ではちょっとした外出のときでも、マスクをしていないと違和感を感じるようになりました。
 そして、日常生活だけでなく、働き方においても大きく変化しました。在宅勤務ができるテレワーク、対面での感染リスクを避けるオンライン会議の実施、通勤手段や通勤時間も見直されました。このように、新型コロナウイルスを機に働き方が変化してきたことによって、都市部から地方への移住に関心を持つ人が増えていると言われております。
 内閣府の調査によると、東京23区に住む20代のうち地方移住に関心を持つ人は35.4%とのことで、これまで住む場所を勤務地に合わせて決める人がほとんどだったのが、テレワークなどが普及したことによって、自分の生活を第一に住む場所や働き方を考えるという動きが広がっているとのことであります。このような動きは、地方にとって大きなチャンスではないでしょうか。これまで多くの人材が東京に集まる東京一極集中だったものが、地方に分散される可能性が大いに期待できると思うのです。砺波市としてもこの機をチャンスと捉え、人材を呼び込むためのチャレンジをすべきだと考えます。
 私は、まずは、空き家などを利用して、お試しで田舎暮らしができるようにしたらどうかと考えます。お試しといっても、二、三日ではなく、一定期間住んでもらうのです。お試しで人を呼ぶことができ、地元の人とも触れ合ってもらえれば、きっと砺波の魅力を感じてもらえると思うのです。そのことは、関係人口の拡大や移住につながると思うのであります。いかがでしょうか。アフターコロナを見据えた移住の促進についてどのように取り組んでいかれるのか、当局のお考えをお聞かせください。
 2点目は、ワーケーションの推進についてお伺いします。
 ワーケーションとは、ワーク(仕事)とバケーション(休暇)を合わせた造語であり、ふだんの職場から離れ、リゾート地や地方で働きながら休みを取るといった新しいワークスタイルのことであります。
 アメリカで広がったこのスタイルですが、日本では和歌山県が2017年にスタートしたことをきっかけに知られるようになりました。2019年11月には、65の自治体によってワーケーション自治体協議会が発足し、今年の3月時点では83の自治体にまで増えております。
 ワーケーションの普及には、まず企業がこの制度を導入しなければなりません。企業が導入するためには、時間や場所の制約を受けることなく、柔軟に働けるテレワークの環境整備や就業ルールなどの条件整備が必要となるほか、費用負担等の問題もあり、これまでは導入に消極的な企業が多かったようであります。しかし、コロナ禍で企業の働き方や取り巻く状況が変化したことによって、今後は導入する企業が増えていくことも十分予想されます。また、政府もインバウンドが極めて難しい状況の中で、新しい旅行や働き方のスタイルとして普及に取り組んでいくということを示されております。
 砺波市には、ワーケーションの受入れ施設となり得るホテルや旅館も多くありますし、空き家を活用するということも考えられます。ワーケーションを推進することにより関係人口の拡大を図ることができれば、将来、移住やサテライトオフィスの誘致にもつながる可能性は大いにあると考えます。
 働き方やライフスタイルが大きく変化しようとしている今、自然が豊かな場所で休日を楽しみながら仕事もしたいというニーズは今後も高まると思いますし、観光需要の創出にもつながるワーケーションの推進について検討してはいかがでしょうか。当局のお考えをお聞かせください。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 畑企画総務部長。
 〔企画総務部長 畑  進君 登壇〕
○企画総務部長(畑  進君) 私からは、1項目めの、コロナ禍をチャンスに変える取組についてのうち、1点目のアフターコロナを見据えた移住の促進についての御質問にお答えをいたします。
 今般の新型コロナウイルス感染症の影響から、8月27日、総務省は7月の人口移動報告において、東京圏、いわゆる埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、そういった1都3県から他の都道府県への転出が転入を1,459人上回り、初の人口流出に当たる転出超過となったことを公表しております。
 このことは、東京一極集中の緩和が今後進んでいくのか一時的なものなのかは不透明な部分はあるものの、議員が述べられましたように、テレワークの急速な普及などによって住む場所と働き場所を分けて考えると、そういう動きが広がり、地方への移住をこれまで以上に現実的なものとして捉える方が増えることが大いに期待できるものと考えております。
 本市の移住に関する取組として、これまで東京など現地へ出向いて実施しておりました移住フェアや移住セミナーを、コロナ禍の中で県や関係企業等との連携によりオンライン相談に切り替えて実施をしているところであり、8月29日の相談会では、オンライン上で数名の方からの相談を受け、砺波市の魅力や住みよさなどをお伝えしたところであります。
 また、本市の空き家情報バンクの利用者登録につきましては、昨年同期に比べ1.5倍となり、そのうち大阪の夫婦が賃貸で空き家に入られるなど、空き家の売買や賃貸といった制約が既に7件あるほか、電話による空き家の問合せも増えているという状況にございます。
 加えて、本年度から砺波市三世代同居推進事業の新たな施策であります移住・定住引越し支援事業には、県外からの引っ越し4件を含め、既に6件の申請があったということなど、手応えを感じているところであります。
 このような状況の中、議員御提案の空き家でのお試しでの田舎暮らし体験につきましては、現在、砺波市定住体験施設「佐々木邸」におきまして、1週間を限度に滞在できることとなっております。
 ただ、滞在期間の延長につきましては、他の方の利用も考えますと難しいものと考えておりますが、回数には制限がございませんので、春夏秋冬、四季折々に御利用いただければ、より砺波のよさを知っていただけるものと考えております。
 移住・定住希望者には、滞在中には市内の様々な施設を御紹介し、さらに、地元の方とのふれあいの場を積極的に提供することにより、より多くの移住につながることを期待しているものであります。
 本市といたしましては、今後も移住・定住希望者などとはオンラインでの相談が増えるものの、基本的には人と人のつながりを大切にし、相談等には丁寧に応じるとともに、関係機関や団体、企業等と連携を図りながら、ウィズコロナ、アフターコロナに対応してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 島田商工農林部長。
 〔商工農林部長 島田繁則君 登壇〕
○商工農林部長(島田繁則君) 私からは、2点目のワーケーションの推進についての御質問にお答えいたします。
 議員御提言の休暇を楽しみながらテレワークをするワーケーションにつきましては、コロナ禍の中、落ち込んだ観光産業の回復や新しい働き方のスタイルの普及の取組の一つとして注目されております。
 そのことから、国では、休暇の分散や取得の推進のほか、ワーケーションの普及をするためのコンテンツや受入れ環境の整備などの支援について検討されているとのことでございます。
 一方で、仕事とプライベートの線引きが難しく、また、長時間勤務になりやすく、そもそも労働者がそうした働き方を望んでいるのかという疑問が残るとも言われるなど、課題も多いところでございます。
 このようなことから、本市では、新型コロナウイルスの感染状況を見極めつつ、国や県、先例市の動向を注視するとともに、ワーケーションの受入れ施設となり得る市内のホテル、旅館業者の方々の御意見をお聞きし、その効果等について調査研究するなど慎重に対応してまいります。
 以上でございます。
○議長(山本善郎君) 桜野孝也君。
 〔4番 桜野孝也君 登壇〕
○4番(桜野孝也君) 次に、2項目め、ウィズコロナにおける高齢者対策についてお伺いします。
 まず1点目は、高齢者の外出等の現状についてお伺いします。
 コロナ禍により、人との接触を避けるため、あらゆることが自粛されるようになりました。特に高齢者の皆さんは、もし感染したら重症化の危険性も高いため、なるべく集まることを控えておられるように思います。
 高齢者の方が集まる機会といえば、砺波市の場合ですと、いきいき百歳体操をはじめとする各種教室や各地域で行われている、いきいきふれあいサロン、老人会の集まりなど、ほかにも多くあると思います。
 こうした集まりの中でも、体操教室やふれあいサロン、あと、趣味の会なんかは、高齢者の皆さんの健康維持や生きがいにもつながるものであります。
 そこで、このような高齢者の方が集まる場というのは、今のコロナ禍において、市内ではどのような状況になっているのかお尋ねいたします。
 2点目は、見守り体制についてお伺いします。
 外出の機会が減ってくると、当然、人と会う機会も少なくなります。市内には、ひとり暮らしの高齢者の方も大勢いらっしゃいます。そういう方たちが家に閉じこもりぎみになり、人と会って話すことも少なくなれば、体力の低下や認知症といった心配も増えてくると思います。
 砺波市には、高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けられるようにと、様々な生活支援サービスがあります。その中でも、ケアネット事業や見守り配食サービス、民生委員による見守りなど、安否確認や見守り支援というのは重要になってくると思われます。
 コロナの終息がなかなか見えてこず、自粛ムードが続く中で、見守り体制を強化していくことは大変重要であると思うのですが、いかがでしょうか。
 私は、こういうときこそ、砺波の強みである地域のつながりを最大限に利用するということも考えるべきだと思います。お隣、御近所さんで何かおかしいなと思ったときはすぐに連絡をするというふうにして、みんなで地域の高齢者を見守るという機運を高めていくことができれば、よりよいまちになっていくと思います。ウィズコロナでの高齢者の見守り体制について、今後どのように取り組んでいかれるのかお尋ねいたします。
 3点目は、高齢者の健康維持対策についてお伺いします。
 私は、高齢者の健康で大事なことは、まずは外に出ること、そして人と会って話をすること、体を動かすことではないかと思っております。
 新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言や自粛要請が解除となった頃、また、小中学校が6月から通常どおり始まったぐらいから、徐々にいろいろな活動が行われるようになってきました。
 砺波市はおかげさまでまだ一人の感染者も出ておりませんが、ここへ来て富山県内では毎日のように数名の感染者が発生している状況であります。
 そのような状況の中、市民の皆さんは、新しい生活様式を取り入れながら、日常の生活、社会活動を行っておられます。
 そこで、いきいき百歳体操など各種教室やふれあいサロンなどは、今や市内の高齢者にとって健康維持のためにはなくてはならないものになっておりますが、そういった教室や団体の責任者の方は、常にコロナ感染者を出してはならないというプレッシャーを感じておられると思います。
 これは若い方からもお聞きしたのですが、本当はもっと集まりたいのだけれども、もし万が一自分の団体から感染者が出たらと思うと、どうしても消極的になってしまうというものでした。みんなをまとめて引っ張っていく立場の方たちがそういう思いをされているとしたら、少しでもその思いを楽にしてあげることが必要だと思います。
 コロナを理由にあらゆることを中止にすれば楽なはずなのですが、それでも何とかして活動したいという思いを持ってもらうことは大変ありがたいことだと思います。そういう方たちのために、市独自のガイドラインをつくるというのも一つだと思っております。
 コロナ禍であっても、高齢者が生きがいを持って暮らしていけるようにするには、外出や人と話す機会をつくってあげることは必要であります。
 そこで、ウィズコロナにおける高齢者の健康維持対策について、今後どのように取り組んでいかれるのか当局のお考えをお聞かせください。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 黒河福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 黒河英博君 登壇〕
○福祉市民部長(黒河英博君) 私からは、ウィズコロナにおける高齢者対策についてのうち、まず1点目の高齢者の外出等の現状についての御質問にお答えいたします。
 午前中の稲垣議員の代表質問に対する答弁と一部重複いたしますが、高齢者の閉じこもり防止等のための通いの場としてのいきいき百歳体操につきましては、国の緊急事態宣言期間中は、各グループの代表者に対し活動の自粛を要請いたしましたが、市から屋外での「おそとでいきいき百歳体操」を提案し、複数のグループで実践されたところであります。
 現在では88グループ、約1,600人の皆さんが活動されておりますが、市といたしましては、感染防止対策として、毎日の体温計測やマスクの着用、小まめな手洗いのほか、3つの密を避けるように呼びかけるとともに、熱中症予防のため、小まめな水分補給や室温調整などについて注意喚起をしております。
 また、同じく通いの場としてのふれあいいきいきサロンにつきましても、いきいき百歳体操同様に、感染防止対策を講じるとともに、座席の配置を横並びにしたり、茶菓は個別包装されたものを用意するなど、それぞれ工夫をしながら、市内142グループのうちの大半のグループが活動を再開されております。
 こうした取組以外にも、市福祉センターの各種教室や庄川健康プラザの体操教室なども再開したところであり、今後とも高齢者の通いの場の充実を目指してまいりたいと考えております。
 次に、2点目の見守り体制についての御質問にお答えいたします。
 国の緊急事態宣言期間中におきましても、市地域包括支援センターでは、電話等による安否確認をはじめ、在宅介護支援センターと連携したひとり暮らし高齢者等を対象とした訪問相談を実施してまいります。
 また、ケアネット活動や避難行動要支援者への見守り活動、見守り配食サービス等につきましても、民生委員児童委員等の皆さんの御協力を得て継続実施をしてまいりました。
 なお、国の緊急事態宣言解除後においては、市地域包括支援センター職員による健診や医療未受診のため健康状態を把握できない後期高齢者の方への訪問や、在宅介護支援センターと連携した満80歳を迎えられる方の実態調査も開始しております。
 また、認知症高齢者対策として、緊急SOSダイヤルシステム事業登録者を対象に、日常生活における偶発的な事故による法律上の損害賠償責任を負う場合に備え、市が保険加入する「認知症高齢者等おでかけあんしん損害保険事業」を新たに実施するなど、見守り支援体制の強化も図っております。
 今後の高齢者の見守り体制の強化及び見守りネットワークの充実につきましては、現在、計画策定を進めております第3次砺波市地域福祉計画及び第8期砺波市高齢者保健福祉計画の中で検討してまいりたいと考えております。
 次に、3点目の高齢者の健康維持対策についての御質問にお答えいたします。
 高齢者の健康維持のためには、議員が述べられましたとおり、外出することや人と会って話をすること、体を動かすことが大切であり、本市におけるいきいき百歳体操やふれあいいきいきサロン等の住民主体の通いの場につきましては、1点目の御質問にお答えしましたとおり、現在はほぼ通常の状態に戻っております。
 また、市ではいきいき百歳体操の一部映像をケーブルテレビで継続して放映しているほか、となみ元気体操を広報となみやケーブルテレビ、動画共有サービスで紹介をし、自宅でも気軽に取り組んでいただけるよう努めております。
 なお、議員御提案の活動のガイドラインにつきましては、現在、国において、「新型コロナウイルス感染症の対応について(高齢者の皆様へ)」と題し情報提供しており、その内容としましては、感染防止対策のほか、日々の健康の維持や通いの場の再開、体調不良時の対応など、幾つかのポイントに分けて分かりやすく解説しております。
 市といたしましても、こうした国の情報等につきましては、いきいき百歳体操等のグループ代表者宛て適宜郵送するとともに、節目開催等の際に職員を派遣し情報提供しているほか、広報となみや市ホームページ等で紹介するなど、広く周知を図ってまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(山本善郎君) 桜野孝也君。
 〔4番 桜野孝也君 登壇〕
○4番(桜野孝也君) 3項目めは、子どもの視力低下対策についてお伺いします。
 1点目、視力検査、眼科検診の強化についてであります。
 本年2月定例会において山本篤史議員が視力対策について質問されていますが、新型コロナウイルスにより子どもたちの生活も変化してきております。特に約3か月にわたる休校の間は、外で遊んだりすることもあまりできず、家にいる時間が長くなり、そうなれば当然、テレビやゲーム、スマホやパソコンなどを使用する時間が多くなります。
 学校が再開されて、黒板の文字が見えづらくなったという児童生徒も少なくないのではないかと思いますし、最近、眼鏡をかけている子どもが増えたなと思うのは私だけではないと思います。
 先日、知り合いの息子さんがコンタクトレンズをつけるようになったので、話を聞いてみると、右目は2.0だが、左目が0.1だったので、片方の目だけコンタクトレンズをつけているということでした。その保護者の方は、子どもがスポーツをしていることもあり、ふだんから目のことは気にしていたようですが、まさか左右でこれほどの違いがあるとは気づかなかったということでした。
 小中学校では年に数回、視力検査を実施されておりますが、検査をして悪くなっていれば眼鏡をかければいいというのではなく、子どもの目の異常に早く気づいてあげるということが大事であると考えます。
 今は、子どもの近視の進行を抑えるため、早期発見や新技術により対処できる可能性が広がってきていると言われております。
 子どもたちは自分自身で目の異常に気づくことはなかなかできませんので、周りの大人が気づいてあげることが大切であると思います。そのためにも、視力検査や眼科検診を強化していけばいいと思うのですが、いかがでしょうか。当局のお考えをお聞かせください。
 2点目は、近視予防の啓発についてお伺いします。
 本市ではこれまでも、児童生徒と保護者に対して近視予防の指導をしてこられております。また、3歳6か月児健診の視力検査で、県内で初めて屈折検査機器を導入した実績もあります。
 子どもたちのことを考えた取組をされていることは十分承知しておりますが、今後も続くことが予想されるウィズコロナの時代を生きていかなければいけない子どもたちのために、より保健指導や啓発に努めていくことが重要であると考えます。特に発達段階にある子どもは近視が進みやすいと言われておりますので、保護者の方にも理解、協力してもらえるよう伝えていくことが必要だと思います。つきましては、今後の近視予防の取組についてどのように取り組んでいかれるのかお尋ねいたしまして、私の質問を終わります。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 構教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 構 富士雄君 登壇〕
○教育委員会事務局長(構 富士雄君) 3項目めの、子どもの視力低下対策についての御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の視力検査、眼科検診の強化についての御質問につきましては、現在、小中学校において、少なくとも年1回以上実施しております視力検査及び眼科検診の結果に基づき、左右どちらか片方の視力が1.0未満の場合は、学校において視力検査連絡票を作成し、眼科医への受診を勧めているところであります。
 今後とも現状の検査の取組を続けていくほか、日常の学校生活において、子どもからの黒板の字が見えにくいなどのサインを見逃さず、眼科医による検査や治療につなげていくことで、子どもの目の異常に早期に対応してまいりたいと考えております。
 次に、2点目の近視予防の啓発についての御質問につきましては、これまでも各学校において、定期的に発行する保健だよりを活用しながら、明るい屋外で活動することや、正しい姿勢の重要性について周知を図ってきたところであります。
 その視力低下の要因は様々ではありますが、テレビやゲーム機、スマートフォンなどを近くで見たりする生活行動が近視の進行に影響している可能性があることから、それらの長時間使用を避け、定期的に目を休めることや、姿勢の指導などを継続しているところであります。
 また、これらの実際の使用機会はほとんどが家庭内であるということもあり、講演会などを開催し、児童生徒だけではなく、保護者等への理解が深まるような取組を続けてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

○議長(山本善郎君) 以上をもちまして本日の日程は終了いたします。
 次回は、明9月8日午前10時から再開いたします。
 本日はこれをもちまして散会いたします。
 どうも御苦労さまでした。

 午後 3時31分 閉議