平成27年3月 本会議 定例会(第1号) 本文

1.会議の経過
 午前10時00分 開会

               開 会 の 宣 告
◯議長(山森文夫君) ただいまの出席議員は20名であります。定足数に達しておりますので、これより平成27年3月砺波市議会定例会を開会し、直ちに本日の会議を開きます。
 本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第1号のとおりであります。

                  日程第1
               会議録署名議員の指名

◯議長(山森文夫君) これより、本日の日程に入ります。
 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第88条の規定により、議長において
  9番 島 崎 清 孝 君
 10番 川 岸   勇 君
 11番 大 楠 匡 子 君
を指名いたします。

                  日程第2
               会期の決定について

◯議長(山森文夫君) 次に、日程第2 会期の決定についてを議題といたします。
 お諮りいたします。本3月定例会の会期は、本日から3月18日までの17日間といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(山森文夫君) 御異議なしと認めます。よって、会期は、本日から3月18日までの17日間と決定いたしました。

                  日程第3
                特別委員会の報告

◯議長(山森文夫君) 次に、日程第3 特別委員会の報告を議題といたします。
 各特別委員長の報告を求めます。
 城端線活性化対策特別委員長 川岸 勇君。
  〔城端線活性化対策特別委員長 川岸 勇君 登壇〕

◯城端線活性化対策特別委員長(川岸 勇君) 城端線活性化対策特別委員会の御報告を申し上げます。
 当委員会は、これまでに特別委員会のほかに委員協議会を開催しております。
 まず、平成26年8月12日、「JR在来線の現状等について」と題し、JR西日本金沢支社北陸新幹線・並行在来線担当部長、谷本光宏氏による講演をいただきました。また、9月26日には、南砺市議会観光・公共交通等対策特別委員会との合同研修会を高岡市において開催し、北陸新幹線新高岡駅、城端線高岡新駅を行政視察した後、南砺市福光庁舎において「並行在来線対策」と題し、富山県知事政策局総合交通政策室主幹、堀 徹氏を講師に研修会を実施しました。その後、合同委員会を開催し、JR西日本に対する「JR城端線活性化・利便性向上に向けての要望書」の内容を協議しました。さらに1月22日にはJR城端線の現状と市営駐車場について協議を行い、JR城端線活性化に対する各委員の意見集約に努めたところであります。
 去る2月3日、関係部課長の出席を得て特別委員会を開催し、JR城端線を巡る動向について説明を受け、協議を行ったのであります。
 まず、城端線の現状及び課題、連携計画の取り組み等について申し上げます。
 城端線は、明治30年に鷹栖出の大矢四郎兵衛翁によって創設された中越鉄道に端を発し、富山県内で最初にできた鉄道です。中越鉄道は大正9年に国有化され、昭和17年には名称も城端線に改称され、城端─高岡間29.9キロを結び、砺波平野の住民にとって重要な地域輸送路線となりました。また、大正11年に、石動─青島間、現在の庄川町間に加越線が全線開通したことにより、砺波地方は福野で2つの鉄道が交差し、砺波地方の経済、文化、観光の大きな原動力となりました。
 しかしながら、マイカーが普及した昭和40年代から50年代にかけてのマイカーブームの影響により、昭和47年には加越線が廃止され、その後、沿線地域の活力が大きく損なわれるという現象が起きました。その意味からも、砺波地方の産業、経済、文化、観光等に与える影響を考えると、城端線を活性化させ存続させることがいかに大切であるか、認識を新たにしたところであります。
 また、今日の城端線の運行列車は古い気動車であり、ラッシュ時、イベント時以外はワンマン運転の1または2両編成で運転されている現状にあります。朝のラッシュ時には、平日は上り2本、土曜日は上り1本が富山駅まで直通運転のダイヤ配慮がなされているものの、平日はほぼ1時間ごとの普通列車のみの運転で、主要鉄道との連絡・連携が十分図られていない実態にあります。
 旅客輸送状況は、平成の初めにあっては、1日の利用者は6,000人強でありましたが、人口減・少子高齢化時代を迎えた今日では4,000人までに利用客数が減り、その8割が通学・通勤の定期利用者となっているという実態にもあります。
 このような城端線の現状等を踏まえて、その活性化、利便性を図るに当たっての当委員会の取り組み指針を第1点目としてJRに改善要望する事項は何か、第2点目として沿線市としてできることは何か。沿線住民初め市民が主体的に取り組める事項は何かとし、城端線活性化に向けての協議を進めてきたところであります。
 次に、当委員会の指針に基づき取り組んだ事項並びにその成果・課題について御報告いたします。
 指針の1点目のJRに要望した事項について申し上げます。
 南砺市議会とは2回の合同研修会を開催したところであり、JR城端線の利便性向上に向けて、要望書をJR西日本に提出することを申し合わせました。北陸新幹線及びあいの風とやま鉄道との接続並びに通勤・通学の利用者の利便性向上に配慮したダイヤ設定及び最大可能な運行本数の増便を図ること。車両の更新を図ること。ICカードの導入によるあいの風とやま鉄道との共通利用の促進を図ること。以上3項目を要望書に取りまとめ、平成26年11月28日、両市議会連名でJRに要望書を提出したところであります。
 沿線4市で構成する城端・氷見線活性化推進協議会の動きを踏まえての今回の要望活動は、現行の朝の富山駅への直通2便の確保、北陸新幹線早朝便に連結したダイヤ設定、そして1月にJR西日本から発表されたコンセプト列車の運行、上り下り各4本の増便等に少なからず結びついたものと考えています。
 2点目の沿線市の取り組むべき事項について申し上げます。
 城端線活性化にかかわる団体として行政では、城端・氷見線活性化推進協議会があります。また、市民レベルの団体として、城端線砺波市利用促進実行委員会(通称:城端線もりあげ隊)、となみ野公共交通創造市民会議がありますが、特に城端線もりあげ隊については、駅周辺や観光イベントと連携し、飲食代割引券を配布することでも利用促進を図っています。
 また、近年、城端線利用者がわずかながらも増加しているという状況を踏まえると、このような着実な取り組みが、マイレール意識の醸成等につながることもあり、活動を展開する団体等の行事に市民が積極的に参画するなど、行政もさらなる支援をすべきと考えているものであります。
 城端線利用者の8割が定期利用者であることからも、一般住民の利用促進をいかに高めるかが喫緊の課題です。城端線は、砺波地方にとっていかに重要な公共鉄道であるか、そのためにも愛着や関心を持っていかに利用してもらえるかが大きな鍵となります。ダイヤや施設の充実で乗客を増やす努力も必要ですが、人口減少・少子高齢化社会を迎える地域にある城端線が存続し活性化するためにも、さらに市民一人一人にマイレール意識の醸成を働きかけていく取り組みが今まで以上に重要になるとのことであります。
 次に、特別委員会で出された主な意見、要望について申し上げます。
 城端線砺波市利用促進実行委員会平成26年度事業の成果、課題等についてただしたところ、JR城端線の利用促進などを図る目的で平成25年9月に設立し、JROB、商工会、観光関係者等10名で構成し、メンバーは固定している。今年度は「乗ろうよ城端線」と題して、キャンペーン活動をチューリップフェアやコスモスウォッチング会場など6会場で実施し、多くの方々の参加により、城端線に関心を持っていただいた。また、市内3駅でのJROB会が実施する緑化運動に合わせて、クリーンアップ事業を5月、10月に開催したところ、高校生、地域の方々を初め138名に参加をいただき、年々参加者が増えている。今年度は、市補助金60万円とTシャツ販売利益で事業を遂行したが、フォトコンテスト、うちわの作成費等が経費の大半を占めていることから、ノベルティー作成を初め、事業遂行に当たってはさらに工夫、検討を重ねて、城端線利用促進につなげたいとのことでありました。
 次に、コンセプト列車運行計画及び城端線増便運行計画についてただしたところ、コンセプト列車は定員約50名とし、土曜、休日を中心に年100日程度、城端線・氷見線で走行する。運行については、各方面と連携し、今後検討される。また、城端線の増便計画は、来る3月14日から平成29年春にかけて、上下合わせて8本の試行運行を予定している。また、かつてはチューリップフェア開催時に臨時列車が走り、ミスチューリップが乗車し歓迎の気運を高めたことがあることから、このたびJR側からプリンセスチューリップ等の乗車について打診があり、今後の列車運行計画をにらみ、協力していきたいとのことでありました。
 そのほかの意見、要望として、パーク・アンド・ライドとしての市営駐車場の割引制度継続実施について、わたしの城端線・氷見線フォトコンテストの活用について、城端線と北陸新幹線との接続対策について、1日フリー切符の発行計画について、城端線らしい車両内部の改善について等の意見、要望があったところであります。
 以上、当面する課題についての審議の概要を申し上げ、城端線活性化対策特別委員会の御報告といたします。

◯議長(山森文夫君) 地域観光振興対策特別委員長 山本善郎君。
  〔地域観光振興対策特別委員長 山本善郎君 登壇〕

◯地域観光振興対策特別委員長(山本善郎君) 地域観光振興対策特別委員会の御報告を申し上げます。
 当委員会はこれまで、特別委員会のほかに委員協議会を開催しております。
 まず、平成26年7月25日、「新幹線開業に向けた富山県の観光戦略」について、富山県観光・地域振興局課長、砂田賢司氏を講師に研修会を実施しました。また、10月24日には、「新幹線開業と富山県の観光経済」と題し、株式会社JTB中部富山支店長、古邸幸裕氏による講演をいただきました。さらに、平成27年1月23日には、新高岡駅の概要と観光案内所の設置について、高岡市役所及び新高岡駅において行政視察を実施したところであります。
 去る2月3日、関係部課長の出席を得て委員会を開催し、地域観光振興についてなど説明を受け、協議を行ったのであります。
 まず、北陸新幹線開業を見据えた観光施策の実績及び予定について申し上げます。
 平成26年9月に富山県西部地区6市連携イベントとして、首都圏キャンペーンをJR東京駅構内及び周辺にて開催し、その内容としては、おもてなし懇談会や観光旅行商品の商談会として、観光説明会、観光物産祭り及びご当地グルメ&物産フェアを行っております。本市のグルメとして、となみ野カレー、よごっち及び焼きおにぎりと伝統芸能歌舞伎浄瑠璃を披露したほか、全国宣伝販売促進会議に出席し、伝承料理や農家レストラン大門のPRなどを行ったとのことであります。
 また、今後のイベント予定としては、3月2日、本日からの一週間、東京丸の内JPタワーにおいて県の主催で開催される「とやま Week in 東京2015」に参加する。その内容については、会場をチューリップ鉢で装飾して、プリンセスチューリップ及びキャラクターによる砺波市のPRや庄川挽物木地展示即売や皿絵つけ体験を行うとのことであります。
 次に、北陸新幹線開業イベントについて申し上げます。
 第29回春を呼ぶチューリップ展を北陸新幹線開業に合わせ、3月13日から10日間の開催とし、チューリップと北陸新幹線の展示コーナーを組み合わせた空間を演出するとのことであります。また、開業日には、新高岡駅周辺において県西部6市による出発式、到着式に当たり、ゆるキャラショーや伝統芸能の披露を初め、観光PRや物産販売を行い、その同日に高岡テクノドームにおいて、飛越能の食を初め、物産、郷土芸能や各都市の観光PRを行う。また、3月21日からの2日間、富山県民会館において県内のふるさと名物を一堂に展示販売するかがやきとやま逸品フェスタに参加するとのことであります。
 次に、となみグッと誘致事業について申し上げます。
 台湾キャンペーンとして、昨年7月に台湾の旅行業者12社に旅行商談を行い、10月には台湾・嘉義市を表敬訪問し、市長のトップセールスによる誘致キャンペーンや旅行業者を訪問し誘客に努めた。また、パンフレット2万部と外国語表記パンフレット1万部を作成し、PRに努めたとのことであります。
 次に、主な意見、要望について申し上げます。
 まず、北陸新幹線開業を見据えた観光施策についてただしたところ、JR東京駅構内での県西部首都圏キャンペーンは6市共同で実施したところであり、その経費については、富山県西部地区観光協議会での特別会計として約3,520万円余りを計上しており、出展ブースは面積割り、歓迎レセプション等については参加人数割りで計算し、参加6市がそれぞれに相応の負担をしたとのことでした。また、市独自の事業としては、春を呼ぶチューリップ展を開業日に合わせて記念イベントとして開催するとのことでありました。
 次に、北陸新幹線開業やスマートインターチェンジが供用開始となることから飛越能観光PRについてただしたところ、飛越能観光では、新高岡駅をハブ的役割として担う玄関口と位置づけ、観光PRを含めた形で2次交通、3次交通の整備が重要である。これからさらに連携を深める必要があり、その中でも岐阜県や石川県能登地方とは、高岡市を発着点とする観光周遊バスを整備する。また、本市においては、砺波市観光協会が地域限定旅行業を取得することから、いろいろな旅行商品を売り出していきたいとのことでありました。
 次に、イベントの開催において子供歌舞伎を積極的にPRすべきではないかとただしたところ、首都圏キャンペーンでの地下ビュースクエアや観光商談会において、子供歌舞伎などをまとめたDVDや観光パンフレットで紹介しているとのことでありました。
 次に、台湾旅行者が増えてきているが、庄川遊覧船の利用状況をただしたところ、平成25年度の12月時点では769名、今年度の同月には1,507名と1.96倍に、そのうち海外客は、平成25年度では327名、今年度には595名と1.82倍に増加している。今後は、立山黒部アルペンルート等と連携をさらに図り、色鮮やかなチューリップを満喫いただけるよう、本市の魅力をさらにPRしていくとのことでありました。
 次に、観光振興における交流人口についてただしたところ、砺波市観光戦略プランは平成27年度までの計画期間となっていることから、これまでの事業を検証し、新たな基本方針や目標などを定めたい。また、北陸新幹線開業効果としては、本市の魅力をさらにPRするとともに、産業観光などにも取り組み、交流・滞在人口を増やし活性化させていきたいとのことでありました。
 そのほか、大門素麺のPRとその対応について、となみ野伝承料理や農家レストラン大門について、砺波を売り込むための民間活力について、IT機器による観光PRについてなどの意見や要望があったところです。
 以上、当面する課題についての審議の概要を申し上げ、地域観光振興対策特別委員会の御報告といたします。

                  日程第4
        施政方針、並びに議案第1号から議案第30号まで

◯議長(山森文夫君) 次に、日程第4 施政方針並びに議案第1号から議案第30号まで、平成27年度砺波市一般会計予算外29件についてを議題といたします。

           (施政方針表明並びに提案理由の説明)

◯議長(山森文夫君) 提案理由の説明を求めます。
 市長 夏野 修君。
  〔市長 夏野 修君 登壇〕

◯市長(夏野 修君) おはようございます。
 平成27年3月砺波市議会定例会の開会に当たりまして、提出いたしました平成27年度予算案を初めとする諸案件につきまして、その概要と施政方針について所信の一端を申し上げ、議員各位を初め、市民の皆さんの御理解と御協力をいただきたいと存じます。
 まず初めに、合併10周年記念の各種事業につきましては、昨年4月の記念式典を皮切りに、年度を通じてさまざまな取り組みを実施してまいりました。いずれの事業におきましても、議員各位や市民の皆さんを初め多くの方々の御協力により、成功裏に終えることができました。これもひとえに多くの皆様のお力添えによるものであり、改めて感謝を申し上げます。今後も未来を見据え、本市のさらなる発展と飛躍に向け、皆さんとともに市政推進に努めてまいります。
 さて、政府は、デフレからの脱却を確実なものとするため、政府、労働者、使用者がそれぞれの取り組みを通じて、好調な企業収益を設備投資の増加や賃上げ、雇用環境の一層の改善等につなげ、地域経済も含めた経済の好循環の拡大を図ることとされております。また、昨年12月には、地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策が閣議決定され、経済の脆弱な部分に的を絞り、かつスピード感を持って対応することとしております。
 これらを踏まえまして、国においては、個人消費の喚起や地方活性化に向けた経済対策を柱とする補正予算が去る2月3日に成立し、消費税増税後の長く低迷する個人消費を勢いづけようと、プレミアムつき商品券の発行に対する助成などの即効性のある消費喚起対策が盛り込まれました。
 また、平成27年度の国の一般会計総額は前年度比0.5%増で、過去最大の96兆3,420億円とされ、平成26年度補正予算や平成27年度税制改正とあわせ、経済再生と財政再建の両立を実現するものとされております。
 本市といたしましては、市民が安全に、そして安心して生活できるまちづくりを推進しているところであり、このような国の動向を踏まえながら、地方版総合戦略などの策定や個人消費の喚起、地方経済の活性化に向けた補正予算案を今議会に追加提案する予定としているほか、平成27年度におきましても、当面する課題や中長期的な課題等を見極めながら、「もうひとつ上の“となみ”」を実現する施策を積極的に展開し、市民福祉のより一層の向上と人口減少の克服、地方創生に向けて努めてまいります。
 それでは、平成27年度の予算編成の基本方針について申し上げます。
 本市の平成27年度の一般会計当初予算の規模につきましては、国の予算動向や地方財政計画等を勘案しながら、総合計画後期計画の第4年次実施計画に基づき編成したところであり、前年度比4.4%増の213億3,000万円としたところであります。
 まず、歳入のうち市税につきましては、法人市民税において、税制改正に伴う法人税割税率の見直しによって減収が見込まれるほか、固定資産税において、平成27年度が3年に1度の固定資産評価替えの年に当たり、これに伴う減収が見込まれることなどから、前年度比2.2%減の63億3,000万円を見込んだものであります。
 また、地方譲与税及び交付金につきましては、地方財政計画やこれまでの実績を鑑みて算定したところであります。
 そのうち地方消費税交付金は、平成26年4月からの消費税率の引き上げにより、36.0%増の6億8,000万円としたほか、地方交付税につきましては、合併算定替えに伴う減額があるものの、交付税に算入される公債費等の増額が見込まれることから、前年度と同額の55億5,000万円としたところであります。
 これらの歳入を踏まえ、なお不足する財源につきましては、基金からの繰入金と繰越金で補填するものであります。
 一方、歳出につきましては、総合計画の5つの基本方針に沿って編成したところでありますが、特に、「さらに質の高い“となみ”」、「活力がつながる“となみ”」、そして「健全で安心な“となみ”」として、「もうひとつ上の“となみ”」を実現する施策について積極的に取り組むこととし、事業の優先度、緊急度、事業効果等を十分検討した上、財源の重点的かつ効率的な配分に努めたところであります。
 また、先例にとらわれない自由な発想によって新しい事業を創出する「もうひとつ上の“となみ”」づくり事業につきましては、人口減少の抑制対策の一つとして、家族に視点を置き、家庭内での子育てや介護など、世代間で支え合うことが重要と考え、新たに三世代同居推進事業を全庁的に取り組むなど、砺波らしい特色ある事業を積極的に展開していくこととしております。
 このような方針に基づき編成いたしました平成27年度の会計別予算案の規模は、
 一般会計  213億3,000万円
       (前年度比で9億円、4.4%増)
 特別会計   79億5,370万円
       (前年度比で2億2,410万円、2.9%増)
 企業会計  147億5,480万円
       (前年度比で9億4,570万円、6.0%減)
 総  額  440億3,850万円
       (前年度比で1億7,840万円、0.4%増)
となったところであります。
 それでは、歳出予算につきまして、私が公約として掲げております3つの施策ごとに申し上げます。
 1つ目の施策は、「さらに質の高い“となみ”」であります。
 まず、砺波市総合計画の策定について申し上げます。
 現在の総合計画の計画期間は平成28年度までとなっていることから、本市の新たな将来ビジョンの柱を明確にする総合計画を策定するため、新年度から作業を進めてまいります。
 また、国から策定を求められております砺波市人口ビジョン並びに地方版総合戦略につきましても、国や県の戦略と調整を図りながら、本市総合計画と同時進行で策定をしてまいります。
 なお、策定に当たりましては、市総合計画審議会や庁内策定委員会等において、市民と行政が協働するまちづくりの基本方針のもと、さまざまな方の御意見をお伺いし、その意見をしっかりと反映させてまいります。
 次に、国勢調査の実施について申し上げます。
 国勢調査は、国や地方公共団体の各種行政施策の基礎資料を得るため、5年ごとに実施する国の最も基本的な統計調査であり、本年10月1日を基準日に実施いたします。今後の調査に際しまして、市民の皆さんの御協力をお願いいたします。
 次に、一般国道359号砺波東バイパス事業につきましては、地権者を初め地域の皆さんの御協力によりまして、用地取得が全て完了いたしました。新年度は、埋蔵文化財発掘調査の完了を図るとともに、引き続き事業の推進に向けた取り組みを支援してまいります。
 北陸自動車道高岡砺波スマートインターチェンジにつきましては、昨日3月1日に開通式が開催されました。事業の実施に御協力をいただきました地権者を初め、地域の皆さんや関係各位に心から感謝を申し上げます。今後は、このインターチェンジを生かし、企業誘致や観光振興など、地域経済の活性化につなげてまいります。
 また、庄川水辺プラザ整備事業につきましては、パークゴルフ場のオープンに向け、公認コースの認定手続やコース備品等の整備を進めてまいります。
 下水道事業につきましては、平成18年度から実施しておりました中野、五鹿屋地内の管渠工事が完了いたしました。引き続き平成27年度内の完了を目指し、中神、一番町及び種田地内の管渠工事を進めるとともに、県施行の小矢部川流域下水道事業高岡砺波幹線工事の進捗に合わせ、高波及び林地内において、新年度から本市の枝線管渠工事に着手してまいります。
 次に、都市計画事業について申し上げます。
 砺波チューリップ公園の再整備につきましては、今年度末までに基本計画の策定を終え、新年度から、老朽化の著しい北門の改築等の工事を進めてまいります。また、砺波駅前広場イメージアップ事業につきましても、今年度末までに基本計画の策定を行い、新年度において現地測量及び実施設計業務を進めてまいります。
 次に、中神土地区画整理事業につきましては、環状機能を持つ都市計画道路栄町苗加線や商業区域内の道路を供用開始したことから、順調に市街化が進展しております。今後は、残る都市計画道路中神線や公園の整備を進め、早期の事業完了に向け、引き続き技術支援を行ってまいります。
 また、出町東部第3地区の都市基盤整備につきましては、地域住民の皆さんが今後決定されます施行区域に基づき、区画整理事業調査を進めてまいります。
 市営住宅につきましては、公営住宅等長寿命化計画に基づき、東鷹栖団地の旧館の外壁改修を行うなど、施設の耐久性の向上に努めてまいります。また、老朽化している東矢木団地住替事業につきましては、新年度において住みかえを完了した住戸の解体工事を行う一方、引き続き残る入居者の住みかえを進めてまいります。
 次に、景観まちづくりの取り組みについて申し上げます。
 昨年10月から開始いたしました建築行為等の届出制度につきましては、本市景観まちづくり計画に対する市民や事業者の皆さんの深い御理解によりまして、順調に届け出が進められており、引き続き制度の普及啓発に努めてまいります。また、地域ぐるみで景観保全に取り組む散居景観モデル事業につきましては、去る2月23日に、4自治会を散居景観モデル地域として指定したところであります。
 今後は、他の自治会へも本事業の拡大を図り、散居景観を初めとする砺波市らしい景観まちづくりを進めてまいります。
 次に、新砺波図書館の整備につきましては、去る2月27日に新砺波図書館整備計画に関する意見書を提出いただいたところであり、今後この意見を参考に、公募委員も含めた委員会を設置し、建設に向けた基本構想となる整備計画を策定してまいります。
 また、図書館サービスの拡充につきましては、本年4月から、民間事業者等との共同による雑誌スポンサー制度を新たに導入し、図書館で購入する雑誌の提供を受け、図書館資料の充実を図ってまいります。
 次に、市営バスの運行につきましては、庄川線で使用しております車両1台の更新を行うほか、乗客の大半を占める通院・通学客及び福祉施設利用者の利便性を高めるとともに、一番身近な公共交通手段としての利用促進に努めてまいります。さらに新年度において、社会環境の変化を踏まえ、市内における公共交通のあり方に関する研究会を立ち上げ、新たな公共交通に関する検討を進めてまいります。
 次に、JR城端線の活性化につきましては、去る1月22日に、沿線4市とJR西日本が合同で、城端線の増便試行とコンセプト列車導入について発表を行ったところでありますが、このうち城端線増便につきましては、北陸新幹線開業時から、上り下り合わせて8本の増便を行うものであり、通勤・通学者のほか、北陸新幹線やあいの風とやま鉄道利用者の利便性の向上が図られるものと期待をしております。
 また、この秋ごろからの運行が予定されていますコンセプト列車につきましては、城端線・氷見線沿線の魅力を広く伝えることができますことから、JR西日本に対し、コンセプト列車を活用した沿線地域の魅力を観光関係者等とも連携して発信するなど、その活用策について提案してまいります。
 次に、商工業の振興につきましては、砺波市商工業振興計画に基づき、地元の多様な地域資源等を活用した新商品、サービスの開発、販路開拓及び市内外への情報発信など、農商工連携による地域経済の活性化に取り組んでまいります。
 また、空き店舗再生みんなでチャレンジ事業を推進し、商店街の空き店舗の解消や起業家の育成などに努めるほか、若い力で商店街の活性化を図る中心市街地創造研究会の活動支援を継続し、市街地の魅力とにぎわい創出に取り組んでまいります。
 企業誘致関係につきましては、都市圏で開催される立地セミナーにおいて、高岡砺波スマートインターチェンジ及び砺波インターチェンジ周辺などの工場適地を重点的にPRするほか、本年9月に県内外の事業者とのビジネスマッチングなどを目的に開催されます、となみ産業フェアに対して支援を行ってまいります。
 次に、観光振興について申し上げます。
 北陸新幹線の開業が3月14日に迫る中、北陸のすぐれた観光資源が多くのマスコミで紹介されるなど、開業機運が次第に高まってきております。
 3月7日、8日には、北陸新幹線開業直前イベントとして、「とやま Week in 東京2015」を県及び関係市町と連携して東京都丸の内で開催するほか、3月14日、15日には、飛越能関係自治体が連携して、北陸新幹線開業記念イベントを新高岡駅及び高岡テクノドームにおいて開催いたします。
 このほか、本市におきましては、春を呼ぶチューリップ展を開業日に合わせ、3月13日から22日までの日程で開催いたします。第64回砺波チューリップフェアにつきましては、「夢見る未来へとなみの花物語」をテーマに、4月23日から5月6日までの14日間開催いたします。今回のフェアでは新たに50品種追加し、国内最多の650品種250万本の色鮮やかなチューリップをごらんいただけます。
 特に、高岡砺波スマートインターチェンジの開通と北陸新幹線の開業、そしてフェアに合わせたかがやき臨時便の運行を弾みにして、30万人の入場者数を目指してまいります。
 主な見どころといたしましては、チューリップが咲き誇る丘、フラワーヒルを6年ぶりに復活させるほか、ミニ展望台を新設いたします。また、チューリップ球根生産農家に御協力をいただき、一面に広がるチューリップ畑を会場近くに設置し、日本一のチューリップ球根生産地をアピールしてまいります。
 次に、農業振興について申し上げます。
 平成26年産の富山県産コシヒカリが13年ぶりに特Aとなるなど、本県農業政策において明るい話題もありますが、平成27年産の米の生産数量目標に対する転作率につきましては、昨年度よりも約2ポイント高い37.9%の配分となったところであります。
 今後は、主穀作経営体の園芸作物の導入による複合経営や農地中間管理事業を活用した農地の集積・集約化を進め、足腰の強い農業経営体の育成を図ってまいります。
 今年度から取り組んでおります農地中間管理事業につきましては、農地集積が進んでいる本市におきましてはさまざまな課題もありましたが、富山県農林振興センターや農協等の関係機関と連携して取り組んだ結果、193戸の農家から約140ヘクタールの農地が農地中間管理機構に貸し付けられ、新たに63経営体の意欲のある担い手に貸し付けられる見込みであります。
 また、国の平成26年度補正予算において、稲作農業の体質を強化し生産コスト低減の取り組みを支援する稲作農業の体質強化緊急対策事業が設けられたところであり、今後は、県や農協などの関係機関と連携し、取り組み農家への指導、支援に努めるほか、チューリップ球根の生産振興につきましては、現在開発を進めているネット栽培専用機械の操作性、作業精度等を向上させるため、国のロボット技術開発実証事業を活用してまいります。
 今年度から事業内容が拡充された多面的機能支払交付金につきましては、本年4月から新たに12地区において活動が始められる予定であり、市内の農振農用地の71%に相当する約3,263ヘクタール、90活動組織において取り組まれることとなります。本市といたしましても、これらの取り組みを継続的に支援してまいります。
 次に、人間力のある人材の育成について申し上げます。
 教育基本法の改正に始まりました教育改革では、小学校における外国語活動の拡充や道徳の教科化、土曜授業の見直しなどの新しい課題について議論が進められております。このような状況の中、今後とも本市教育委員会が教育の本質を見失うことなく、自立と共生の人間形成を目指した学校教育の充実と、知・徳・体の調和のとれた子どもたちを育成できるよう、必要な環境整備に努めてまいります。
 また、引き続き、心の教育の研究指定や14才の挑戦事業、家庭、地域、学校の連携による小中学校でのいじめ防止講演会などの開催等を通じて、社会性を身につけた心豊かな子どもたちの育成に取り組んでまいります。
 2つ目の施策は、「活力がつながる“となみ”」であります。
 まず、地域と連携した官民一体の子育て支援について申し上げます。
 子ども・子育て関連3法が施行されまして、新年度から、幼児教育・保育の提供と地域の子ども・子育て支援を総合的に推進する子ども・子育て支援新制度がスタートいたします。
 そうした中、保育所等の入所申し込み申請につきましては、これまでと異なる点もございますが、保護者の御理解をいただきながら、順調に手続を進めております。なお、これまでの保育所入所申し込み状況は、核家族や共働き世帯の増加などに伴い、引き続き3歳未満児の入所希望が増加しておりますので、砺波市子ども・子育て支援事業計画に基づき、保育施設の整備や子育て支援の拡充に努めてまいります。
 保育施設の整備につきましては、新年度において鷹栖保育所及び東山見保育所の耐震補強計画と耐震設計を行うとともに、移転、改築を予定しております出町保育所、油田保育所並びに五鹿屋幼稚園と東野尻幼稚園を統合して整備する南部地区保育施設につきましては、地域の皆さんの御意見をいただきながら、平成29年4月の開所に向けて取り組んでまいります。
 また、放課後児童クラブの整備につきましては、出町小学校区放課後児童教室を出町小学校近接地に移転、新築いたします。
 次に、子育て世帯への支援につきましては、新年度から保護者の所得にかかわらず、第3子以上の保育所並びに幼稚園の保育料を無料化するとともに、市独自で実施している市民税非課税世帯の保育所保育料及び幼稚園授業料の無料化に加えて、市民税非課税世帯の幼稚園の給食費を無料化するなど、より一層の支援に努めてまいります。
 次に、健康づくりの推進について申し上げます。
 多世代のがんの早期発見につなげるため、がん検診受診率向上モデル事業に取り組み、レディース検診の実施、マイカルテ等を活用した受診勧奨の強化に努めてまいります。また、高齢者を中心に歯科口腔ケアの重要性が指摘されていることから、新年度から、従来のお口の相談窓口を歯科口腔支援窓口として常設化の上、専任職員を配置するとともに、歯科医師会などとの連携を図り、訪問支援や訪問歯科診療へつなぐなど、健全な口腔機能の維持、向上に努めてまいります。
 次に、高齢者福祉・介護の充実について申し上げます。
 今後、団塊の世代が75歳以上となり、要介護認定者や認知症高齢者のさらなる増加が見込まれます2025年の将来予測を踏まえ策定を進めております第6期砺波市高齢者保健福祉計画に基づき、必要と見込まれます介護基盤の整備、新たな介護予防事業の導入、介護サービスの充実や地域力を生かした支え合いなど、地域包括ケア体制の構築を目指してまいります。
 また、在宅医療・介護の連携につきましては、本年4月から市立砺波総合病院の患者総合支援センターに併設いたしました地域包括支援センターを街なか包括として機能を充実させ、病院からの退院支援や在宅医療・介護等への対応を図るなど、砺波市版地域包括ケア体制として、多くの高齢者が住みなれた在宅生活を可能とする仕組みづくりに取り組んでまいります。
 次に、男女共同参画の推進につきましては、第2次砺波市男女共同参画推進計画の計画期間が平成27年度に満了することから、男女共同参画に係る市民の意識や実態の把握等に努め、新たな計画を策定することとしております。
 青少年の国際交流につきましては、本年4月下旬にオランダ・リッセ市からジュニア使節団を招請し、チューリップフェア開会式への出席やホームステイなどを通じて交流を深める予定としております。
 若者や女性の自主的な地域活動への支援につきましては、まちづくりに積極的に参画するとなみ元気道場や、砺波市連合婦人会を初めとする各種女性団体の活動について、引き続き支援をしてまいります。
 次に、郷土の歴史や伝統文化の継承につきましては、これまで収集してまいりました砺波地方の民具を収蔵展示するため、本年4月に、庄東小学校3階部分を全面的に活用し、砺波民具展示室を開設することとしており、より質の高い情報発信に努めてまいります。
 また、文化財の保護につきましては、同じく本年4月に、庄東小学校の旧寄宿舎を改修して、砺波市埋蔵文化財センターを開館することとしており、市内から出土した遺物を収蔵展示するほか、埋蔵文化財の普及啓発活動を行うこととしております。
 生涯スポーツの推進につきましては、昨年11月23日に合併10周年記念事業として開催いたしましたとなみ庄川散居村縦断マラソンに、市内外から3,000人を超える多くのランナーに参加をいただいたところであり、引き続き同マラソンの開催を求める意見が多数寄せられたことなどから、本年11月22日に第2回大会を開催することとし、実行委員会において準備を進めることとなっております。
 3つ目の施策は、「健全で安心な“となみ”」であります。
 まず、公共施設の耐震化について申し上げます。
 学校施設の耐震化につきましては、躯体補修工事の追加により工期を延長いたしました庄川小学校の特別教室棟及び体育館棟を除きまして、本年3月末までに完了する予定であります。なお、庄川小学校耐震改修事業につきましては、耐震改修工事の完了が早くとも本年11月末ごろとなることから、耐震改修工事完了後、速やかに外構工事及びグラウンド改修工事に着手してまいります。
 また、庄南小学校及び庄東小学校耐震改修事業につきましては、耐震改修工事が本年3月末までに完了し、引き続き国の補助金交付が決まり次第、速やかにグラウンド改修工事に着手してまいります。
 次に、小中学校非構造部材の耐震化事業につきましては、今年度実施いたしました調査結果に基づき、体育館等のつり天井の撤去改修工事や脱落のおそれがある外壁の補修工事などを実施することとしております。
 次に、農地防災事業庄川左岸地区の国営及び附帯県営事業につきましては、県において整備が進められている狐島調整池が本年4月に運用を開始するとともに、国において整備が進められている岸渡洪水調整池は、来年3月の完成を目指し、鋭意工事が進められております。また、国の2月補正予算において事業費の追加配分がなされたところであり、今後とも、事業の早期の効果発現と計画どおりの事業進捗に向け、引き続き予算確保と地元調整に努めてまいります。
 上水道事業につきましては、安全・安心な水道水の安定的かつ継続的な供給に向け、老朽管の更新計画を策定し、計画的に耐震化を進めるとともに、今年度策定いたしました水道管水圧不足改善事業計画に基づき、水量及び水圧不足の解消に努めてまいります。
 次に、交通安全対策について申し上げます。
 本市における昨年の交通事故死者数は1名と、一昨年に比べ2名の減となりましたが、人身事故発生件数は52件、負傷者数は69名の増加となりました。特に、児童や交通事故死者数の半数を占める高齢者を悲惨な交通事故から守るため、引き続き関係機関・団体との連携を深め、信号機等の交通安全施設の整備や交通安全活動の推進により一層努めてまいります。
 次に、地域福祉について申し上げます。
 災害対策基本法の改正により、新たに避難行動要支援者名簿の作成が市町村に義務づけられたことから、民生委員、児童委員の協力をいただきながら、現行の災害時要支援者リストからの移行作業を進めてまいります。
 さらに新年度においては、ほっとなみ“地域の力でささえ愛”事業を実施し、支援が必要な方の名簿や位置マップのシステム化を行い、同意が得られた方の情報を自治振興会や地域自主防災会に提供するなど、日ごろからの地域での見守りや支え合い活動の構築に努めてまいります。
 また、やまぶき荘及び周辺施設整備検討事業につきましては、やまぶき荘及び周辺整備構想検討委員会から提出されました意見書を踏まえ、基本計画を策定いたしました。本計画に基づき、新年度において、庄川清流温泉を楽しめる健康・福祉・交流施設としての建設に向け、実施設計及び既存建物の解体等に取り組んでまいります。
 次に、障害福祉について申し上げます。
 障害者が地域で安心して自立した生活ができるよう、障害者基本法に基づき、相談支援や就労支援、社会参加などの施策に関する基本的な計画としての砺波市障がい者福祉計画を策定し、障害者福祉の推進に努めてまいります。
 次に、病院事業について申し上げます。
 市立砺波総合病院の経営につきましては、患者数の減少や平成26年度診療報酬改定の影響のほか、昨年4月の消費税率の引き上げ、増改築及び高額医療器械の購入などによる減価償却費の増大等により、厳しい経営状況が続いているところであります。平成25年に策定いたしました砺波総合病院中長期計画(後期計画)に基づき、職員が一丸となり、診療収入の確保や経費の削減など、より一層の経営の効率化に努めてまいります。
 また、2025年を目途とする地域の包括的な支援・サービス提供体制──地域包括ケアシステムでございますが──の構築を見据え、医師や看護師等の増員により重篤な入院患者の診療体制の強化を図るとともに、本年4月から訪問看護ステーションを病院事業に移管し、機能強化を図るため、医療、介護の連携を強化してまいります。
 今後ともさらなる医療の質向上を図り、より一層地域の皆さんに信頼される病院を目指すとともに、安心・安全な医療の提供に努めてまいります。
 次に、国民健康保険について申し上げます。
 国は、収支環境が厳しい国民健康保険を将来にわたって持続可能な制度とするため、平成30年度に、財政運営責任を市町村から都道府県に移行する方針を決定しております。
 このような状況の中、本市の国民健康保険事業につきましては、これまで医療費の適正化等に取り組み、保険税率の据え置きに最大限の努力をしてまいりましたが、実質的な収支赤字が続いているとともに、今後も高齢化や医療の高度化等による1人当たりの医療費のさらなる増加が見込まれることから、引き続き本事業の健全運営に努めながら、当面必要となる税財源の確保について検討を進めてまいります。
 次に、行財政改革の推進につきましては、現行の砺波市行政改革大綱とその推進計画が平成27年度をもって終了することから、より簡素で効率的かつ持続可能な行政運営を進めるため、行政改革市民会議の皆さんの御意見もいただきながら、これからの地方創生の時代にふさわしい、新たな行政改革大綱等の策定に取り組んでまいります。
 以上3つの施策のほか、冒頭で御説明したとおり、総合計画の事業枠とは別に「もうひとつ上の“となみ”」づくり事業として特別枠を設け、総額で5,000万円の事業費を計上したところであります。
 まず、三世代同居推進事業として、3歳まで家庭で保育を行った保護者に対して給付金を贈呈するほか、3世代同居の高齢者に対して、節目の年に市内宿泊施設等で利用できる利用券を配布、3世代同居住宅の新増改築工事費の一部を補助、また、富山市と連携し、祖父母と孫が一緒にチューリップ四季彩館などを訪れた場合に入場料を無料とする孫とお出かけ支援事業など、3世代同居を推進することにより、家族のきずなや次世代への文化の継承等を図りながら、持続性のある豊かな社会の構築を目指してまいります。
 次に、みんなで進めるカラス環境被害対策モデル事業として、美観または快適性など環境面での被害が特に大きい市街地地域をモデル地区として、地域の皆さんと連携しながら、カラスの行動調査や被害防止等について取り組んでまいります。
 次に、となみ中山間地域チャレンジ事業として、耕作放棄地の解消とその防止対策を通じて、中山間地域農業の特色を生かした農産物生産への取り組みを積極的に支援し、中山間地域の農業振興と農村の活性化を図ってまいります。
 次に、空き家利活用移住・定住事業として、都市地域からの公募によりまして地域おこし協力隊員を採用し、空き家物件の掘り起こし、移住、定住に関する情報の発信や移住・定住ツアーなどの取り組みについて、より一層の充実を図ってまいります。
 次に、砺波駅観光案内所機能向上事業として、北陸新幹線開業に伴い、駅利用者の利便性向上と誘客強化を図ることを目的に、JR砺波駅観光案内所で物販業務を行うことができるよう、施設改修を実施いたします。
 次に、となみイングリッシュ・サマー・キャンプとして、市内中学校2年生を対象に、夏休み期間中において、外国語指導助手、ALTとともに、英語のみによる1泊2日の生活体験を実施するものであり、さまざまな活動を通じて英語に親しむことで、国際社会への興味や関心の高まり、英語力の向上等を期待しているところであります。
 以上、私が公約として掲げました3つの施策及び総合計画特別枠ごとに、新年度の市政運営に当たって所信を申し述べましたが、議員各位を初め、市民の皆さんの御理解と御協力を重ねてお願い申し上げる次第であります。
 次に、その他の案件について申し上げます。
 まず、条例関係につきましては、使用料等の改定に伴う関係条例の整備に関する条例の制定、砺波市行政手続条例の一部改正など18件であります。条例関係以外の案件につきましては、辺地に係る総合整備計画の策定、市道路線の認定外2件でございます。
 以上をもちまして、平成27年度における市政運営の基本方針及び提出いたしました諸議案などの説明といたします。何とぞ慎重に御審議の上、可決いただきますようお願い申し上げます。

◯議長(山森文夫君) 以上をもって、本日の日程は全て終了いたしました。
 お諮りいたします。明3月3日から3月8日までの6日間は、議案調査のため休会いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(山森文夫君) 御異議なしと認めます。よって、3月3日から3月8日までの6日間は、議案調査のため休会することに決定いたしました。
 次回は、3月9日午前10時から開会いたします。
 本日はこれをもって散会いたします。

 午前11時07分 閉議