1.会議の経過
午前10時00分 開議
◯議長(山森文夫君) ただいまの出席議員は20名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第2号のとおりであります。
日程第1
市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(一般質問)
◯議長(山森文夫君) これより本日の日程に入ります。
日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第47号から議案第54号まで、平成26年度砺波市一般会計補正予算(第1号)外7件について、及び報告第2号から報告第8号まで、継続費の逓次繰越しについて外6件についてを議題といたします。
これより、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
通告により発言を許します。
7番 川辺一彦君。
〔7番 川辺一彦君 登壇〕
◯7番(川辺一彦君) 皆さん、おはようございます。今年度が始まりまして初めての定例会でございます。そのトップバッターを務めさせていただきたいと思っております。頑張らせていただきます。
それでは、議長のお許しを得ましたので、通告に従いまして、大きく3項目の質問をさせていただきます。
1番目の項目といたしまして、砺波チューリップ公園についてのチューリップ公園再整備計画策定への基本方針についてをお伺いいたします。
昨年度末に、砺波チューリップ公園再整備に関する意見書が再整備検討委員会から市長へ提出されました。
その内容は4月の全員協議会で説明され、樹木や公園設備の再構成などによる新たな快適空間の創出や市民の快適な利用に向けた施設の改善、そして、公園内の5ゾーン分割など、私は市民の声をしっかり取り入れた、斬新で、大規模な再整備に向けて基本方針が描かれている意見書であると感じました。
市は、この意見書をもとに、今年度、砺波チューリップ公園再整備基本計画を作成するとしていますが、計画策定に当たりまして、いま一つ意見を述べさせていただきます。
皆様も御承知のとおり、この公園は、長い年月をかけて順次整備されてきました。それは、その時々の整備方針によって造形成され、その都度の公園全体の調和にも配慮されたものとは思いますが、随所に違和感を覚える整合性のなさを感じておりました。具体的に言いますと、洋風樹木の合間に松やカエデなどの和風樹木が植えてあったり、洋風芝が合いそうな場所に和風のコケが群生していたりなど、和と洋とが入り混じっていることで、公園全体がちぐはぐになっているのです。
全国的に催し自体のレベルが低かったこともあって、来園者が公園のチューリップだけでも満足していた平成の初めごろまでとは違って、これからの都市公園としては、広大な芝生エリアや整然と並ぶ樹木など、全体で公園のコンセプト、概念がしっかりと描かれ、それだけでも公園を訪れた人々の心を捉えていることが必要であると思われるのです。和の要素を全部排除すべきとまでは言えませんが、チューリップやカンナなど西洋花にふさわしい公園づくりを目指さなければならないのではないでしょうか。この機会を逃したら、次回は早くて50年後と思われます。
市長がうたわれている、大きく成長した樹木や公園施設の再配置による新たな空間の創出、チューリップ公園ルネサンス構想に、和と洋の基調を明確にされたコンセプトを期待しておりますので、いま一度、これから始まる再整備基本計画策定に向けた市長の御所見をお聞かせください。
次に、キューケンホフ公園との交流事業についてお聞きいたしますが、市長は、5月初旬に姉妹都市であるオランダ王国リッセ市を訪問され、キューケンホフ公園の開園65周年式典に参加なさいました。お城の一部だったというキューケンホフ公園の庭園や壮観な花の展覧会はいかがだったでしょうか。私はいまだ現地へ行ったことはありませんが、写真やビデオを見ただけでも、公園の歴史や規模の壮大さが伝わってきましたし、何といっても、洋風の雰囲気漂う公園に咲き乱れるチューリップの圧巻さは、砺波チューリップ公園と比較できるものではないと感じました。
そこで市長は、オランダ王国リッセ市のキューケンホフ公園へ継続的に職員を研修に派遣すると発表されたのですが、研修の成果によっては、ここ砺波市でも、キューケンホフ公園の雰囲気を堪能できるのではないかと想像を膨らませますと、大変価値ある交流事業だと思います。
市として、チューリップ公園全体のコンセプトを確立していくためにも、キューケンホフ公園のノウハウを習得し、限りなくその公園に近づけることも必要なことの一つかと思いますので、キューケンホフ公園との交流事業の意図を市長はどのようにお考えなのか、お伺いいたします。
次に、2項目めとして、生きる力を育む教育の中の道徳心を育む教育とその指導についてお伺いいたします。
砺波市教育委員会では、新しい学習指導要領に基づき、生きる力の育成という理念を継承され、確かな学力と豊かな心、そして、健やかな体の調和のとれた教育の実現に邁進されております。今日のように変化が激しく、行き先不透明なこの社会を、この先、未来に向かって生き抜いていかなければならない宿命にあるのは子どもたちです。そのため、生きる力では、学力や健康、体力は不可欠とした上で、今後、いかに社会が変化しようとも自分で課題を見つけ、学び、考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決するという資質や能力が必要であるとされておりますが、私は、このことこそ人間としての心の育成であり、道徳心だと考えております。
市では、これまでも道徳心を育む教育について、学級活動や研究指定事業の中で道徳教育の充実に努めてこられましたが、その成果や効果について現状をどのように捉えておいででしょうか。そして、指導方法の分析や内容の変更など、どのように実践されているのでしょうか。
また、子どもたちは学校だけでなく、家庭や地域社会の中で育てられていますので、社会全体での取り組みも必要なことと思います。このことも既に実施されているものと思いますが、道徳心を育む教育を取り入れた学校、家庭、地域連携事業の現状とその効用や効果はどのように捉えておいででしょうか、お聞かせください。
次に、自分自身を自分で守る、危険回避の感性の育成についてお伺いいたします。
昨今の社会は、安全と安心を第一に掲げながらも、生活文化の向上や交通基盤の進展などに伴う社会環境の変化により、遊具の老朽化、学校給食の異物混入、交通事故など子どもたちを取り巻く環境には危険が多く存在し、不慮の事故に遭遇している子どもたちのことをよく耳にいたします。人間は、安全と安心が確保されればされるほど、安心感に包まれて、心のゆとりが生まれ、不安を感じなくなりますが、このことは危険を予知したり、危険を回避するという能力を減退させてしまうものではないかと思われます。これからの新たな危険と隣り合わせの社会で生きていく子どもたちには、自分自身は自分で守るという心の育成も大切なことと思われます。
先ほどの道徳心の育成とも関係するのかはわかりませんが、学校における危険回避の感性の育成について、どのようなお考えをお持ちでしょうか。また、この育成についても、本来であれば家庭が主となって取り組まれ、学校、家庭、地域の連携が必要であろうと思われるのですが、いかがでしょうか。
このたび、教育長に就任され、長きにわたる学校教育の現場経験を豊富にお持ちの山本教育長に、道徳心を育む教育と危険回避の感性の育成についてお伺いいたしますとともに、教育長自身が掲げておられる、健やかな砺波っ子を育む砺波市の教育のあり方とこれからの教育指針についても、あわせて御所見をお聞かせください。
最後に、3項目めとして、市立砺波総合病院の経営についての中で、平成25年度の病院事業会計が黒字決算見込みとなった理由及び5年連続黒字決算達成の要因についてお伺いいたします。
平成21年度から5年計画で作成された病院改革プランは、初年度から4年連続の黒字決算を達成されてこられましたが、さらに、今定例会の初日、市長の提案理由説明で、平成25年度も黒字決算見込みであるとお聞きいたし、5年連続となる黒字決算の達成が見込まれることとなりました。このことは、病院スタッフの総合的な経営努力による大変すばらしい結果であると評価させていただきます。
されど、私が、昨年12月定例会で平成25年度上半期の経営状況をお尋ねしたときは、入院患者数の1日平均や外来診療単価の増加などにより、収益全体は伸びたものの、薬品費や診療材料費などの増加もあり、費用全体も増していることに加え、病院耐震化整備事業による固定資産除却費3億2,500万円余りを計上することから、年度末では赤字決算となる見込みであるとのことでした。しかし、平成25年度においても黒字決算の見込みとなったその理由についてお聞かせください。
また、病院改革プラン策定以前まで経営が思わしくなかった病院事業会計が、5年連続の黒字決算となった要因をどのように分析されておいでなのか、あわせてお伺いいたします。
次に、診療報酬の改定と病棟再編による今後の経営効果についてお伺いいたします。
新年度に入り、市立砺波総合病院は、待望しておりました救急専従医の廣田先生を初めとする新任医療スタッフや5名の研修医、そして、初々しい新規採用職員を加え、スタートされました。
今年度の病院経営からすると、今回改正された診療報酬の改定率は0.1%のプラスではありますが、消費税は8%となり、その補填分を差し引いても実質1.26%のマイナス改正であるとお聞きしておりますし、7月末に完成する南棟の減価償却は、平成27年度からとはいえ、今年度からそのことも含め見通していかなければならないものと考えます。そのような中で、当院は病棟再編を実施されましたが、このことは、診療報酬改定への対応や人員体制の再編に関係し、ひいては病院経営にも影響を与えるものと思われます。
そこで、今回の診療報酬改定と病棟再編の内容及び、それらによる今後の経営効果についてお伺いいたします。
続いて、院内養成による看護師の確保についてですが、先ほどもお伝えしましたとおり、着任された医療スタッフや研修医、新規採用の看護師を加えスタートした今年度でありますが、医師、看護師ともに完全に充足された体制ではないようです。
特に看護師においては、過去にない数の休職者の発生により、看護師の手当てに大変苦慮されているようです。以前の答弁には、万一の状況が生じても、現場がゆとりを持って、十分な看護体制がとれるよう看護師を充足していかなければならないとのことでしたが、実際に見込みはあるのでしょうか。外からの補充が難しいとなれば、今後の看護師確保を目指し、院内において看護師を養成していくことはできないものでしょうか。
市立砺波総合病院で看護師志望の職員を採用され、当院で実習しながら看護学校へ通ってもらい、奨学金などの制度支援を行うことで、当院に長く勤務してもらえるのではないでしょうか。そして、別途状況に応じて看護師の採用を行うことも可能と思いますが、いかがでしょうか。院内養成による看護師の確保について、お考えをお聞かせください。
続きまして、病院事務局力の機能強化についてお尋ねいたします。
少し古いデータですが、厚生労働省によりますと、平成23年の全国自治体病院は4,578施設あり、その多くは、外科、内科、小児科など幅広い診療科を備えた総合病院としてその地域住民の医療を担っているのですが、昨今の自治体病院では、自治体の財政難や医師不足などによって、病院の統廃合や民間への譲渡などによる病院再編が進んでおり、平成19年から平成23年までの5年間に、全国で413施設が減少したと聞いております。
このように自治体病院が相次いで経営破綻や医療崩壊を起こす要因の一つには、病院の事務局力が挙がっているのです。病院事務局は、単なる医療費請求事務をしているのではなく、病院事務局として、医療関係も含めた法律をもとに専門的な知識とノウハウを蓄積し、病院の経営力や競争力を大きく左右する仕事に当たるとともに、病院スタッフのパイプ役として、院内全体の調整も果たすといった非常に重要な部署、セクションとして位置づけされております。
こういったことからすると、当院の事務局は、過去5年間の病院事務会計が概ね順調な推移をしていることから見ても、医療行政のプロとしての自覚と意識を持ち、病院運営に携わっていただいているものと心強く感じているところです。
したがいまして、先ほども申し上げましたとおり、今年度から新しく着任された専従医及び医療スタッフにより、当院の組織状況はより盤石さが増したと拝察できますし、現在の事務局体制もしっかり確立されているものと思っております。
しかし、病院事務局には市役所の一般職員を登用していることから、医療行政のプロ意識は持てていても、プロになり切れていない感があるように見受けられるのです。医療スタッフだけでは経営はできません。よりしっかりとした事務局の確立こそ、自治体病院の健全経営と体質強化、そして、地域住民からの信頼につながるものと思います。
そこで、今後とも行われる病院の事務局員人事には、異動のサイクルを長目にするなど、病院のかなめである事務局力の機能強化を十分考慮されるよう要望いたしますとともに、病院行政及び病院事務局力の機能強化についてのお考えを、人事を担当しておいでの齊藤副市長にお伺いいたしまして、質問を終えさせていただきます。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
市長 夏野 修君。
〔市長 夏野 修君 登壇〕
◯市長(夏野 修君) おはようございます。
川辺議員の御質問のうち、私からは、1項目めの砺波チューリップ公園についてのうち、まず、1点目のチューリップ公園再整備基本計画策定への基本方針についてお答えいたします。
砺波チューリップ公園は、長期間にわたって順次、区域を拡張し、施設内容も大幅に拡充してまいりましたが、先ほど議員御指摘のとおり、その時々のベストの状態で進められたものと存じております。
しかしながら、大規模な整備が完了いたしましてから約30年が経過しておりまして、樹木の成長によります影響や施設の老朽化も目立ってきているということから、新たな視点で公園のコンセプトを再整理して、公園の再整備を行うこととしたものでございます。
公園のコンセプトにつきましては、再整備検討委員会の意見書にもございましたが、チューリップをシンボルとした花と緑と水が豊かな公園として、洋風を基調としながら、自然、文化、歴史に親しみながら、くつろぎ、安らげる公園として、旧中嶋家や水車苑などの和の要素も最大限に生かした公園づくりを行いたいと考えておりまして、その核となります日本一の五連揚水水車の改修に昨年度から取り組んでいるところでございます。
旧中嶋家からひょうたん池、水車苑にかけての水と緑のゾーンは、和を中心といたしましたゾーンでございますが、まさに議員御指摘のとおり、和と洋が混在するところも一部見られます。樹木の移植ですとか、和のエリアと洋のエリアとの間に緩衝帯を設けるなど新たな魅力と快適空間の創出を行いたいと考えております。
また、周辺施設と連携した一体的な利用を促進したいと考えておりまして、その手始めといたしまして、文化会館の屋上に展望テラスを設け、チューリップフェアの多くの来場者に楽しんでいただいたところでございます。
再整備基本計画につきましては、再整備検討委員会の意見書を十分に参考といたしまして、北門ゲートを初めとする老朽化の著しい施設から順次整備をしていきたいと考えております。引き続き検討委員会の意見を伺いながら、市民の快適な利用に向けた施設の改善ですとか、安全・安心で、環境に配慮した施設整備を行うことなども基本方針と掲げまして策定してまいりたいと思っております。
次に、2点目のキューケンホフ公園との交流事業についてお答え申し上げます。
先般、キューケンホフ公園開園65周年式典に招待を受けまして、リッセ市を訪問いたしました。スプラウト市長を初め、関係者の心温まる歓迎を受け、両市が22年かけて培ってまいりました交流の深さを改めて感じ取ることができました。今後とも、この交流をしっかりと推進してまいりたいというふうに考えております。
さて、御質問にございましたとおり、私は、この訪問の際に、キューケンホフ公園のヤンセン理事長及びシーメリンク園長に対しまして、本市の職員、財団も含めてですが、職員の研修について提案を行いまして、両氏から快諾されたところでございます。
御承知のとおり、キューケンホフ公園は世界中から観光客が訪れます世界有数のチューリップ公園であり、3月中旬から5月中旬までの2カ月間のみ開園しておりまして、他の期間は閉園しているという、そういうような公園でございます。ただ、開園期間中には、絶え間なく美しい花を見せる技術と洗練されました花壇デザインは、チューリップだけではなくて、スイセンやヒヤシンスなどを脇役といたしまして、またさらに樹木など、自然の中にあるチューリップという感じで、多くの人々を魅了し続けております。よくポスターにあるのはこの絵だというふうに思っております。
なお、キューケンホフ公園の運営方法につきましては、もともとが球根ですとか、花農家、それから、球根の商売をされている方などによります見本市を開いたことが始まりとされておりまして、基本的には今も、その方法による花壇づくりが行われております。つまり、例えば球根の手配などは、基本的にはその生産者等から無償で提供されているというようなことでありまして、本市の開催状況とは全く違う点もあるということでございます。
ちなみに、となみチューリップフェアは、2週間程度の会期で開催しておりますが、自然条件を相手に開花を調整し、また期間中、花を維持することはたいへん難しいということで、スタッフも大変苦労しているというふうに思っております。また、花の見せ方ですとか組み合わせ方、それから、仮設物などのたたずまいですとか、球根販売方法などの運営面にももっと磨きをかけられるのではないかというふうに今回の訪問で私自身も感じました。
そういう意味で、3年前に、砺波市の、当時は花と緑の財団ですが、職員がキューケンホフ公園に技術研修に行きまして、砺波チューリップ公園東側にオランダ風花壇というものがございますが、そういうところの植栽にその成果の一部を見ていただけるということでございます。今後、ほかの職員にも研修の機会を与えまして、新しい取り組みにチャレンジしてもらいたいというふうに考えております。
また一方で、本市のチューリップフェアには、例えば大花壇の花の地上絵ですとか、水上花壇のようなキューケンホフ公園にはない、そういう魅力もございます。議員からは、限りなくキューケンホフ公園に近づけることも必要ではないかというような御提案ではございますが、例えば一般の植物園ですとか、公園にございます普通の花壇植えといいますか、ああいうものももちろんすてきではあるんですが、畝栽培をしているチューリップを見ていただくという方法は、球根の産地・砺波ならではのこだわりでもありますし、大切なものではないかなというふうに考えております。こういった特徴を大切にしていくとともに、これらの特徴に、先ほど申し上げました世界に誇るべき技術ですとかアイデアなども加えまして、さらに魅力あるチューリップフェアにしたいと考えております。
また、地元の砺波市民の皆さんが、やはりこの先人のいろんな努力によってできました砺波チューリップ公園ですとか、60年以上も続いているチューリップフェアに対しまして、本当にこれは、ほかに誇るべきすばらしいものであるという点を改めて認識をしていただきたいというふうに思います。もちろんそれにかなう公園ですとか、フェアとなるように努力をする必要もあるんですが、それに加えまして、ぜひ市民の皆様方には、積極的にそういう点を外に向かって発信していただければなというふうに思いますので、川辺議員を初め、議員各位にもこの点、どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。
私からの答弁は以上でございます。その他につきましては、副市長、教育長、病院長並びに担当部局長からお答えをさせていただきます。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
副市長 齊藤一夫君。
〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕
◯副市長(齊藤一夫君) 私からは、川辺議員の3項目め、市立砺波総合病院の経営についてのうち、4点目の病院事務局力の機能強化についての御質問にお答えをいたします。
自治体病院の半数余りが依然として赤字決算という厳しい状況の中で、今年度から地方公営企業会計が、民間企業会計原則の考え方を最大限取り入れた会計制度に改められたことから、総合病院事務局には民間に準じた経営感覚がさらに必要になると考えております。
また、総合病院に限らず、職員には日ごろから、法制度や他の自治体の動向など新しい情報を広く収集し、業務に生かすとともに、研修などを通じて必要な知識や技術を習得し、資質向上に取り組んでいるところであります。
病院事務局は、医師など医療スタッフの調整や医療費請求事務、専門的な施設の維持管理など多岐にわたっており、病院事務職員には一定の専門性が必要であると理解しておりますが、一方で、行政職員として時代の趨勢も考慮に入れ、総合的に判断するための幅広い知識も必要であると考えております。
また、市行政とのかかわりも多くあることから、今後とも適材適所の職員配置を考慮しながら、病院職員としての資質向上を図り、市民の皆さんに安心・安全な医療を提供し、健全な病院経営の継続性が図られるよう、職員の異動についても配慮してまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
教育長 山本仁史君。
〔教育長 山本仁史君 登壇〕
◯教育長(山本仁史君) 私からは、2項目めの生きる力を育む教育についての御質問にお答えいたします。
まず、1点目の道徳心を育む教育の現状とその指導についてでございますが、道徳心とは、人間として、よりよい生き方の実現を目指す行為を可能にする心の働きであり、人間らしい、よさであるとも言えます。また、人格の基盤をなすものであり、その育成を目指す教育が道徳教育でございます。
さて、この道徳教育は、学校のみならず、家庭、地域などいろいろな時と場所においてなされるのは当然のことであり、特に学校においては、児童生徒にどのようにして道徳性を育み、道徳的実践のできる子どもを育てるかが課題となります。
そのような中で、各学校においては、毎年、道徳教育の全体計画を作成し、各教科の授業、学級活動及び学校行事等に当たっては、常に道徳の内容との関連性を意識しながら取り組んでおります。
次に、教育委員会としても、平成13年度から心の教育研究指定校を定め、道徳教育の研究推進を行っております。
また、ふるさと学習推進では、地域教材の開発や校外学習、地域の方をゲストティーチャーとして招いた学習会の開催など、地域に根差した道徳教育の工夫、実践も行っているところであります。
さらに、家庭や地域社会との連携活動事業としては、道徳の時間の積極的な授業公開や懇談会、学校とPTAが連携して取り組むあいさつ運動などを通じて、学校、家庭、地域が一体となって児童生徒を育てる取り組みを行っております。
そうした取り組みの中で、例えば地区民運動会では、児童生徒の種目への参加のみならず、中学生らがその運営に進んで協力し、活動する姿はどの地区でもすっかり定着してまいりました。
また、先日行われた庄川観光祭やとなみ夜高祭りでは、生徒会が企画して、早朝清掃ボランティアにたくさんの児童生徒、そして、保護者が参加するようになりました。これらのことは、これまでの取り組みの成果が少しずつではありますが、目に見える形であらわれているものと考えております。
なお、本年3月に、市内の全戸に配付した「健やかな砺波っ子を育てる子育ての輪」では、五本指のめあて、挨拶を交わしましょう、悪いことは悪いとしっかり教えましょう、言葉遣いや振る舞いなど、大人が手本を示しましょうなど、家庭や地域において取り組むべき目標を例示し、啓発を行ったところであります。
道徳心を育てることは一朝一夕にその効果があらわれるものではございませんので、教育委員会といたしましては、今後ともこうした活動を継続的に実践し、子どもたちの道徳心を育んでまいりたいと考えております。
次に、2点目の自分自身を自分で守る危機回避の感性の育成についての御質問にお答えいたします。
議員御指摘のとおり、自分自身を自分で守るための危機を回避する感性は、人が生きていく上で必須のものであります。
一方で、子どもの感性は、知的発達と同じくひとりでに育つものではなく、人との交流の中で発達すると言われております。また、感性を育てるためには、働きかけや経験が繰り返されることが重要であるとも言われております。
現在、市内各学校では、学校生活におけるけが、交通事故防止や不審者対応、インターネットにおけるトラブル等について、発達段階に応じた危機予測及び危機回避能力を高めるため、日々の安全指導を行っております。そこでは日常生活の具体的な場面を想定し、児童生徒に対して、より実践的な対処方法を身につけるよう努めております。
また、各学校におきましては、多いところでは月に1回程度、計画的かつ実践的な避難訓練、危機対応訓練を実施いたしております。
さらには、昨年度から市内の小学5年生全員が県の四季防災館を訪れ、富山の春夏秋冬の災害や自然の特性を疑似体験することにより、災害時における判断力と防災意識の高揚に努めております。
また、先にも述べましたとおり、感性を育てるためには働きかけや経験が重要であることから、学校以外の場である各家庭においては、家族との会話を通じて、また、地域においては危険な場面での声かけなどを通して、学校、家庭、地域が連携し、子どもたちの危険回避の感性の育成も含めた人間力の育成を図っていくことが大切であると考えております。
教育委員会といたしましては、今後ともあらゆる教育活動において、児童生徒が自ら考え、正しい判断と責任ある行動ができるよう、日ごろから体験学習や校外活動などの機会を通して、自己選択や自己決定の場を多く設定することにより、危険回避の感性の育成に努めてまいりたいと考えております。
次に、3点目の砺波市教育のあり方と教育方針についての御質問にお答えいたします。
私は、教育は継続が重要であり、基本的にはこれまで砺波市が推進してこられた施策を受け継ぐとともに、微力ではございますが、それをさらに一歩進めていくための努力をしてまいりたいと存じます。
今日の生涯学習社会において、家庭教育、学校教育、そして、社会教育の連携を通して、自立と共生を目標とした人づくりを推進することがとても大切であると考えております。なぜなら、自立し、共生できる人間こそが、地域を、そして、国を支える公民たると考えているからであります。
そして、この自立と共生の基礎となるのが知・徳・体の調和であります。深く物事を考えていくための知、考えたことを実行していくための体、仲間と助け合い、よりよい関係をつくりだす徳を身につけてこそ、自立し、共生できる人間に育つものと考えております。
具体的には、幼少期を過ごす保育所、幼稚園、小学校、中学校において、知・徳・体を実際に育てる教職員等の資質向上に努めてまいりたいと思います。ベテラン教員の大量退職が進む中、次の世代を担う若手教員の指導力向上なくして成果は望めません。より実践的な研修等を通じ、ベテランからの指導力の継承と向上を図る所存でございます。
また、子どもたちは、学校だけで育つわけではありません。地域や家庭の教育力が基盤となります。したがって、学校、地域、家庭の一層の連携強化等に努めてまいりたいと考えております。そして、感動する心や素直な心、かけがえのない命を大切にし、他人を思いやる心など、子どもたちの心を育む教育を推進し、子どもたちが輝く、信頼される幼稚園、保育所、学校づくりを目指したいと考えております。
さらに、生涯学習・スポーツ分野におきましては、公民館や文化・体育諸団体等と協働し、人が生涯にわたり、健康で、楽しく学び続けることのできる環境の整備に努めることで、地域の歴史や文化を守り、心豊かな人生を送っていただく手助けをしてまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
病院長 伊東正太郎君。
〔病院長 伊東正太郎君 登壇〕
◯病院長(伊東正太郎君) 私からは、川辺議員の3項目め、市立砺波総合病院の経営についての御質問のうち、まず、2点目の診療報酬の改定と病棟再編による今後の経営効果についてお答えいたします。
平成22年度と平成24年度の診療報酬改定は、わずかではありましたがプラス改定となり、病院医療従事者の勤務体制の改善を初め、手術点数の増額改定も盛り込まれるなど、当院のような急性期病院には比較的手厚い改定でありました。
一方で、今年度の診療報酬改定では、消費税率の引き上げ対応分を含めて、医師の技術料などの診療報酬本体を0.73%引き上げる一方、薬価等は0.63%引き下げ、診療報酬全体で0.1%の引き上げとなりました。この中には消費税率の引き上げ対応分1.36%も含まれていることから、消費税対応分を除く実質ベースではマイナス1.26%と、6年ぶりのマイナス改定となったところであります。
また、消費税率の引き上げに伴う措置として、初診料や再診料といった基本診療料、調剤基本料が上乗せされましたが、消費税対応分を除けば実質マイナス改定となりました。さらに、今回の改定が在宅医療も含め、急性期後の受け皿機能の拡充に重点配分されていることから、前2回の改定とは異なり、当院のような一般急性期病院には厳しい改定内容であると考えております。
今回の改定に伴う影響について、平成26年4月診療分で改定前と比較したところ、入院診療分がマイナス1.10%、月額にしますと580万円、外来診療分がマイナス1.32%、月額にしますと320万円となっており、今後の病院経営に大きく影響するものと考えております。
また、今回の改定では、団塊の世代が全員75歳以上の後期高齢者となる2025年に向け、医療提供体制の再構築や地域包括ケアシステムの構築を図るため、7対1入院基本料算定病床の削減と、その受け皿となる回復期、長期療養、在宅医療の充実の方向性が示され、地域包括ケア病床が新設されたものであります。
当院におきましても、7対1入院基本料算定要件の厳格化など急性期病院に厳しい内容になった診療報酬改定の内容や今後の医療提供体制の再構築の方向性などから、4月に病棟機能の見直しを行いました。
病棟を東棟及び西棟に集約することで、病棟看護師の配置を見直すとともに、救急専従医の確保に伴い、ICUに重点的に看護師を配置したところであります。
また、東棟4階に地域包括ケア病棟を新設し、急性期治療後の患者の在宅復帰支援と在宅などで療養を行っている患者の入院を受け入れているものであります。
また、当院のような急性期病院にとって、7対1入院基本料が算定できませんと経営が厳しくなりますので、今回の病棟機能の見直しにより、例えば脳神経外科と眼科のように、重症度、医療・看護必要度や平均在院日数が異なる診療科を組み合わせた病棟に再編し、病床を管理することで7対1入院基本料を算定できるようにするものであります。これにより年間約2億5,000万円の7対1入院基本料を確保できるものと考えております。
また、今後、県において策定される地域医療構想(ビジョン)の基礎となる病棟単位の医療機能、病床機能報告制度にも対応できるものと考えております。
次に、3点目の院内養成による看護師の確保についてお答えいたします。
看護師につきましては、産休者、育休者が増加していることから人員配置が厳しい状況にあり、本年10月に、看護師5名程度の採用を計画しております。幸い、募集人員を超える応募があり、安堵しているところであります。
また、来年4月採用の看護師については、定年退職者や中途退職者に加え、育休者の増加による看護師不足を考慮し、20名程度の採用を計画しております。
しかしながら、看護師の確保は依然として厳しいものがあることから、県内の看護専門学校を初め、近県の看護専門学校などにも赴き、看護学生に当院への就職を働きかけるとともに、当院での看護実習や病院見学を通じて、特に看護教育の充実など当院のよさをPRしているところであります。
また、看護師志望の職員を採用し、奨学金制度を利用して看護大学や看護専門学校で看護師の育成を行うという意見でございますが、看護師受験資格取得まで最低でも3年間必要となることから、看護師として採用できるまでに時間を要し、自治体職員としての制度上の課題もありますので、難しいというふうに考えております。
しかしながら、看護師の確保は重要な課題と考えておりますので、市独自の看護学生奨学金制度の創設などの方策について今後、検討してまいりたいと考えております。
なお、現在、県においては、看護学生修学資金貸与制度を設け、県内の指定施設に看護職員として一定期間勤務した場合は一部が免除されることになっており、当院も対象施設に含まれておりますので、その利用についても積極的に周知し、看護師の確保に努めてまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
病院事務局長 竹林秀明君。
〔病院事務局長 竹林秀明君 登壇〕
◯病院事務局長(竹林秀明君) 私からは、川辺議員の3項目め、市立砺波総合病院の経営についての御質問のうち、1点目の平成25年度黒字決算見込みの理由及び5年連続黒字決算達成の要因についてお答えします。
平成25年度の病院の決算につきましては、黒字決算が見込まれるところでありますが、詳しくは、監査委員による審査の後、9月定例会におきまして議会の認定に付することになります。
ここで、その概要について申し上げます。
まず、入院患者数は、対前年度比マイナス0.4%、延べ患者数で約600人の減となり、外来患者数も対前年度比マイナス1.4%、延べ患者数で約3,400人減少となったところであります。
また、収益的収入では、入院収益が前年度を下回ったものの、外来収益は診療単価が上昇したことから、約6,900万円の増収となりました。また、治験実施収入も増加したことから、収益全体では、前年度に対して約8,900万円の増収となる見込みであります。
一方、収益的費用につきましては、給与の臨時的減額措置や看護師等の産休者、育休者の増加により、給与費が約1億9,000万円減少し、南棟建てかえに伴う除却による減価償却費や医療器械の修繕費などの経費も減少したことから、計上経費は、前年度に対し約1億2,500万円減少する見込みであります。
また、病院耐震化整備事業に伴う固定資産除却費約3億2,500万円を特別損失として計上したため、費用全体では、対前年度比約4,100万円の増を見込んだものであります。
この結果、収益から費用を差し引いた総収支では、前年度に対し約5,000万円上回る、約1億4,000万円の黒字の見通しとなったものであります。
昨年12月の時点では赤字決算を見込んでおりましたが、最終的に黒字決算の見込みとなった理由として、収益面では、患者数の減少に比べ、入院診療単価がわずかでありますが高くなったため、入院収益の落ち込みが小さかったことや外来がん化学療法などの影響で、外来診療単価が見込みよりも高く推移したものと考えております。
また、費用面では、経営改善の取り組みなどから、材料費や経費の伸びが見込みよりも小さかったことなどが影響したものと考えております。
平成21年度以降5年連続の黒字決算となる見込みでありますが、この要因として平成22年度と平成24年度の診療報酬改定がプラス改定となり、当院のような急性期病院に手厚い改定となったこと、また、経営改革プランに基づく各科の行動計画の実践など経営改善に対する病院全体での取り組みが成果になったと考えております。
しかしながら、平成22年度、平成24年度と異なり、今年度の診療報酬改定が急性期病院にとって厳しい内容であることから、今後とも収入の確保や経費の削減に努め、患者さんに質の高い医療を継続的、安定的に提供し、地域住民の安心・安全を守るよう努めてまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
◯議長(山森文夫君) 5番 雨池弘之君。
〔5番 雨池弘之君 登壇〕
◯5番(雨池弘之君) 議長からお許しをいただきましたので、通告に従い、質問と若干の要望並びに提案をさせていただきます。
さて、昨年の初当選以来、あっという間に1年が過ぎました。この間、市長を初め、市当局の皆さんや先輩議員並びに同期の方々に支えられ、議会活動に取り組んでまいりました。今後ともよろしくお願い申し上げまして、1点目の庄川と散居に広がる健康フラワー都市を目指してについてお伺いいたします。
砺波市総合計画で、観光資源の魅力創出について、散居やチューリップフェア、庄川などすぐれた観光資源を地域全体で発掘し、保全し、磨き上げるとともに、住民が地域に愛着や誇りを持って来訪者を迎える体制づくりを推進することで、交流・滞在人口の拡大を図り、暮らしたい、訪れたいなど、個性的なまちづくりを進めるとあります。
この魅力創出に向け、いろいろと観光資源を発掘し、例えば金屋石採掘跡の再発見等、地域おこしに取り組んでいただいているのは庄川峡観光協同組合ではないでしょうか。このことを踏まえ、質問をしたいと思います。
春の訪れとともに、庄川合口ダム周辺のエドヒガンザクラに始まり、チューリップフェア、スイセン、しょうぶ祭り、カンナ、コスモスなど、散居景観と四季折々の花と緑が調和した景色は、緑化を推進する砺波市の象徴となっております。
そこで、今年も、4月5日から13日にかけ、庄川水記念公園では、2014庄川峡桜まつりが開催され、今年は、例年のような強風が吹かず、大きな被害もなく、花見には絶好の日和となり、大勢の花見客が訪れました。特に今年は、北日本新聞社創刊130年記念で、読者が選ぶ、とやまキトキト100選・第1回桜の名所で、庄川水記念公園が第2位となったこと、また、桜の開花時期に合わせ、NPO法人の庄川峡わくわく倶楽部による、庄川嵐山一帯とソメイヨシノ並木へのライトアップが実施され、マスコミにこれらが取り上げられたこともあり、4月13日の日曜日には、大勢の方々が庄川水記念公園を訪れ、駐車場が不足し、公園の周りをたくさんの車が右往左往していました。
従来から、イベント時には駐車場が不足し、来訪者に不便を与えています。この庄川水記念公園の駐車場の整備拡大については、前から要望されており、庄川地区でのタウンミーティングにおいて、以前より要望は聞いていたが、用地の問題もあり、現在は舟戸荘跡地や庄川中学校を利用し、シャトルバスなどを運行させながら、道路などが混雑しないよう配慮している。また、特産館の西側にある私有地については、地権者と相談した上で、駐車場整備など検討していきたいと答えておられましたが、その後、この駐車場整備計画はどこまで進んでいるのか、市当局にお伺いいたします。
次に、庄川水記念公園周辺には、エドヒガンを初め、コシノヒガン、ヨウコウ、カンザンなど十数種類の約300本の桜があり、4月早々から5月の連休にかけ花見ができるほか、庄川右岸の庄川嵐山には、エドヒガンが多数自生し、中には樹齢300年の大木もあり、山、川、桜のハーモニーを奏で、県下に類を見ない桜の名所であります。
こうした中、高岡砺波スマートインターチェンジが平成26年度の供用開始に向け、鋭意、事業が進められています。そのインターから太田橋にかけて、新砺波市誕生5周年記念事業、庄川桜づつみモデル事業として、382本の桜が植樹され、平成21年11月完成し、今年も満開で見ごろでありましたが、太田橋から旧山だやの間、約2.5キロメートルには桜が少なく、堤防沿いには、水辺ふれあいロード、県道富山庄川小矢部自転車道が走っており、庄川水記念公園には県内で先駆けてサイクリングステーション1が設置され、にぎわいを見せておりますので、この空白の区間に桜を植樹され、桜並木としてつなげてはいかがでしょうか。堤防の西側には用水が流れており、条件的には難しいとは思いますが、霞提や2番堤を利用するなど、英知を集め、スマートインターから庄川水記念公園まで桜づつみロードを続け、1つの流れをつくることで、秋田県角館の桧木内川堤では2キロメートルにわたり桜のトンネルをつくり、国の名勝に指定されています。それに匹敵するような一大桜づつみロードとされてはいかがでしょうか、市当局の考えをお伺いいたします。
次に、庄川水記念公園は、合併後、庄川特産館、庄川ふれあいプラザ、庄川ウッドプラザの施設管理を、平成19年度から、庄川峡観光協同組合が水記念公園カンパニーを立ち上げ、また、庄川水記念公園の公園管理部門も平成21年度から指定管理を受け、順調に管理運営されています。
指定管理を受けた後、キャンドルナイトや足湯、ゆず入りソフト、サイクリングステーション1や庄川峡桜まつりの実施など、民間のノウハウを生かし、新たな事業を展開され、運営に努力されています。
庄川峡観光協同組合が指定管理を受けてから、平成21年度の売り上げが約4,300万円で当初の2.5倍に、来訪者も約16万人と大幅に伸びていると聞いております。また過日、NHK・BSプレミアムの番組で、火野正平氏が、手紙に書かれた「こころの風景」を自転車で訪れる旅で、庄川水記念公園が全国に紹介されていました。このように成果を上げ、砺波市の観光振興に貢献していることから、そこで、もっと観光客が庄川水記念公園を訪れるよう、夏野市長には市長就任以来、鋭意施設改修工事に取り組んでおられますが、ほかにも整備を必要とする施設が見受けられます。指定管理者とも協議され、早急に環境整備等を実施し、支援すべきと思いますが、市当局の考えをお伺いいたします。
2点目の姉妹友好都市北海道むかわ町との今後の交流についてお伺いいたします。
改めて、むかわ町との姉妹都市提携について振り返ってみると、鵡川町は、庄川町と同様に町の中を一級河川鵡川が流れ、その川の名前がそのまま町名となっています。同様の由来を持つ15市町村が集まって、平成4年8月に第1回川サミットが庄川町で開催され、翌第2回川サミットを鵡川町で開催されたのがきっかけに、両町の交流が始まりました。歴史的には、大正、昭和初期に、庄川町から鵡川町へ、エドマツやトドマツなどの製紙用原木の流送作業をするため、多くの方々が出稼ぎに出て、そのまま定住した方やその子孫の皆さんが住んでおられます。
このような川が取り持つ縁がもとで、鵡川町が開町100周年記念式典を実施した平成7年7月8日に、姉妹都市提携が締結されました。
これ以降、両町の職員交互派遣事業を初め、小学生相互交流事業、自治会や民間グループによる友好交流、スポーツ団体の友好親善試合、庄川のエドヒガンザクラが鵡川町に植樹されるなど、さまざまな分野で幅広い交流が行われてきました。平成14年3月の第74回選抜高校野球大会に、21世紀枠として鵡川高校野球部が初出場を果たしたときには、庄川町応援団を結成し、多くの町民が甲子園球場に駆けつけました。両町では、鵡川のシシャモ、庄川ゆずに代表される地元の特産品を生かしたイベントが開催され、それぞれのイベントに参加して、町の特産品のPRや販売に力を注いできました。
しかし、庄川町は、砺波市と平成16年11月に合併し砺波市に、鵡川町は、穂別町と平成18年3月に合併しむかわ町となり、それぞれ合併したことにより、近年は、残念ながらその交流も小規模化、あるいは個人レベルの交流にとどまっているような気がしております。
そこで、旧庄川町と姉妹都市提携を締結して、来年、平成27年は20周年に当たります。この記念すべき年に当たり、むかわ町が国内で唯一の姉妹友好都市であることから、そのきずなを深めるため、改めて記念行事や交流事業について検討されてはいかがでしょうか、市当局の考えをお伺いいたします。
さらに、この秋には、それぞれ甲子園に出場した鵡川高校と砺波工業高校、さらに砺波高校野球部との交流試合が予定されています。これを契機に、幅広い分野でのスポーツ交流事業として今後とも続けられてはいかがでしょうか、市当局の考えをお伺いいたします。
次に、外国との姉妹都市提携を締結後は各友好交流協会が設立されていますが、むかわ町との友好交流協会が設立されておりません。この20周年に当たり、外国同様に、国内交流についても友好交流協会の設立に向け、何らかの支援を検討されてはいかがでしょうか、市当局の考えをお伺いします。
そして、それによる交流事業として、姉妹都市訪問ツアーの企画やむかわファンクラブの設立等について提案するものですが、市当局の考えをお伺いいたします。
いずれにいたしましても、20周年を契機に、姉妹都市交流が、両市町によって、ますます交流の輪が広がることを御期待申し上げ、次の質問に移ります。
3点目の閑乗寺高原夢木香村についてお伺いいたします。
閑乗寺高原夢木香村は、当初は雇用促進事業団の補助金によって、勤労者が余暇時間を利用し、自然に親しみ、健康増進、雇用の促進などを図る施設として、砺波平野の散居村を眺望しながら、野外活動が楽しめる快適な施設として、昭和60年10月に、センターハウス、ハウスにはレストランや研修室を備え、テニスコート、キャンプ場、あずまやや芝生広場等を設置し、管理運営についてはセンターハウスのテナントを募集し、その方に依頼し、庄川勤労者野外活動施設としてオープンしたのであります。その後、平成8年7月には、林野庁の補助を受け、森林資源を総合的に活用して、個性豊かな森林むらづくりを推進するためとして、コテージ6棟とバーベキューハウス1棟を整備し、木の香りと夢がいっぱいのレジャースポットとして、閑乗寺高原夢木香村と名づけ、宿泊施設を中心に、楽しく森林体験ができる交流広場を設け、夏は森林浴、冬はスキーなど、季節に合った楽しみ方ができる施設として、コテージは全棟、冷暖房・浴室完備、タオル、バスタオル、かみそり、ドライヤーなども備え、都市型ホテル並みの施設としてオープンしたのであります。
平成9年度の利用状況は1万3,884人で、合併時の平成16年度は9,744人、平成21年度は、砺波市との合併効果か1万594人と、平成16年度に対し850人の増となっておりますが、それをピークにだんだん減少し、平成25年度の利用状況は8,109人と大幅な減となっております。
平成18年4月からは指定管理者制度がスタートし、有限責任事業組合夢木香村として指定管理を受け、今日まで管理運営を続けられています。
指定管理者制度は、住民の福祉を増進する目的を持って、公の施設について、民間業者の有するノウハウを活用することにより、住民サービスの質の向上を図っていくということで、施設の設置目的を効果的に達成することが目的であります。
そこで、砺波市指定管理者制度による管理施設は、平成25年4月現在、71施設で、そのうち、指定管理料を受けずに努力している施設は13施設であります。夢木香村はそのうちの一つであり、まさに、公設民営化の手本として管理運営されている施設であると思います。
このような状況下で、今年の冬には、南砺市が運営していたスキー場が閉鎖され、冬期間のコテージの利用に多大な影響があり、利用者数が減になったものと考えられます。
なお、スキー場の休止に伴い、ナイタースキーがなくなったことによって、南砺市井波側からの除雪が早朝のみとなり、終日降雪がある日は、コテージの宿泊客が上がってこられなくて、キャンセルとなったこともあったと聞きました。砺波市側では除雪されていますが、お客さんの大半は井波側を利用されている状況であります。
このような状況について、どのように認識されているのでしょうか。また、指定管理を委託した当初と現況において、大きく変化した冬期間の利用に対する指定管理について、どのように考えておられるのか、市当局にお伺いするものであります。
次に、南砺市井波地区では、閑乗寺高原から見る砺波散居村のすばらしさを広く皆さんに知ってもらおうと、大型バスの乗り入れを考え、道路の拡幅計画を検討されています。南砺市井波側からの道路拡幅だけでは、そのまま井波側に帰ることになります。
そこで、南砺市の道路拡幅に合わせ、前山閑乗寺線を拡幅し、大型バスが156号線経由で庄川水記念公園や庄川遊覧船に乗り入れすることで、広域観光の相乗効果が発揮されると思います。
しかし、現実的にはなかなか難しいと考えられますので、市道ケアポート庄川線を利用して観光客を閑乗寺高原に誘導する動線を南砺市と協議されて、新たな案内看板等を設置するべきであると思いますが、市当局の考えをお伺いいたします。
次に、庄川峡観光協同組合と南砺市観光協会井波支部で協議がなされ、庄川地区と井波地区を統一したマップの作成が検討されています。
また、となみ元気道場の皆さんが砺波ローターアクトクラブと共催し、2週にわたり砺波平野が一望できる高台で、美しい広大な自然の中で、そこを訪れる人に音楽を聞きながら、くつろいでいただくという、CHILL OUT IN KANJOJIが開催され、多数の若者たちが、また県外ナンバーの車も見られ、散居に沈む夕日を堪能されていました。
このように閑乗寺高原を盛り上げようとされている民間の方々がいらっしゃいますので、砺波市でも、これに合わせ、指定管理者任せでなく、夢木香村を利用してもらうようアクションプランを講ずるべきと思いますが、市当局の考えをお伺いいたします。
次に、再び訪れたいと思うとき、その施設の管理運営状態がよくなくてはなりません。そこで、非常に利用度の高いテニスコートについてですが、このコートは、過去にもリフレッシュ工事を実施されていますが、いま一度点検され、改修整備されるべきと思います。また、コテージによっては、その入り口などが危険なものもあり、安全性を確認され、整備すべきと思います。
このほか、あずまややその付近の高台から庄川方面の展望が、雑木や杉林に遮られて見晴らしが悪くなっております。そこで、早急に夢木香村関連施設を点検され、改修整備を検討されるべきであると思います。
いずれに対しましても、頑張っている人には、それに応じた支援をされるべきと思いますが、市当局の考えをお伺いいたします。
以上をもちまして、私の一般質問を終えさせていただきます。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
市長 夏野 修君。
〔市長 夏野 修君 登壇〕
◯市長(夏野 修君) 雨池議員の御質問にお答えいたします。
私からは、2項目めの姉妹友好都市北海道むかわ町との今後の交流についてのうち、1点目の姉妹都市提携締結20周年に当たり記念行事や交流事業についての点と2点目のスポーツ交流事業についての御質問にお答え申し上げます。
まずもって、本年2月、急逝されました山口前町長の御冥福を心よりお祈りしたいと思います。
また、5月末に、竹中現町長を訪問した折には、議会や町の幹部ともお会いいたしまして、姉妹都市としての交流促進や災害時の相互応援などについて改めて理解を深めてまいりました。
それで、むかわ町との交流の現状といたしましては、毎年、むかわ町観光協会が、庄川ゆずまつりにおきまして、当地の名物でありますシシャモなどの物販を行われるほか、むかわ町の皆さんには、となみチューリップフェアにたびたび御来訪いただいておりまして、また一方、砺波市からも、チューリップフェアのキャンペーンとして商工関係団体や観光協会、行政職員など関係団体の代表が毎年、むかわ町を訪問するなどの交流は定着しているというふうに思っております。
そのような中でありますが、来年度は、議員御指摘のとおり、旧庄川町と旧鵡川町が姉妹都市提携を締結いたしまして20周年という節目を迎えますことから、どのような行事や事業を行うことがふさわしいのか、今後、むかわ町側の意向も確かめながら協議してまいりたいというふうに考えております。
次に、2点目のスポーツ交流事業につきましては、まず、鵡川高校と砺波工業高校と砺波高校との高校野球の交流試合につきましてでありますが、砺波市合併10周年記念事業の一つといたしまして、本年11月に砺波市において実施するため、市内の両校の校長、それから、野球部の部長、監督、OB会の関係者、有識者によります実行委員会を立ち上げて、準備が進められております。
市といたしましても、この事業に対しまして支援、協力をしてまいりたいと考えておりまして、交流試合を通じて技術の向上を図りますとともに、それぞれの高校生の皆さんの友好と両市町のきずながさらに深まることを願っております。
幅広い分野でのスポーツの交流事業についてでございますが、近年、スポーツや文化活動において市民交流が盛んな安城市のケースと同様に、歴史あるむかわ町との交流につきましても、スポーツ交流に限らず、さまざまな分野で市民団体が主体となって推進されることを期待しているところでございます。
市といたしましては、安城市のケースと同様に、市民交流を目的として事業を実施されます団体等に対しましては砺波市市民交流支援事業補助金というものを交付いたしまして、むかわ町との市民交流も積極的に支援したいと考えております。
若干、安城市と違って、ちょっと遠いということで、なかなかその点は苦労もあるかと思いますが、ぜひ、そういう形で市民のほうから盛り上げていただきたいというふうに思っているところでございます。
私からの答弁は以上でございまして、その他につきましては、副市長、担当部長からお答え申し上げます。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
副市長 齊藤一夫君。
〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕
◯副市長(齊藤一夫君) 私からは、雨池議員の2項目めの質問のうち、3点目の砺波市むかわ町友好交流協会の設立について、それと、4点目の姉妹都市訪問ツアーやむかわファンクラブの設立についての御質問について、関連がありますので、あわせてお答えさせていただきます。
まず、明年度に20周年を迎えるむかわ町の友好交流協会の設立に向けて支援をしてはどうかということでありますが、市が最初にアクションを起こすよりも、まずは、むかわ町との交流に携わってこられた方々が中心となって、協会設立に向けた準備を進めていただくことがスタートだと思っております。
その中で、市といたしましては、協会設立の準備や運営面において側面的な支援をしてまいります。
また、各種の交流事業等の実施につきましては、むかわ町が北海道であるという距離的な問題もありますが、設立の折には、設立いただいた交流協会の事業として実施いただくものと考えており、参加者募集などについて広報等を活用し、広くPRするなど協力してまいりたいと考えております。
なお、雨池議員には、これまでの御経験を生かしていただきまして、率先して協会の設立に向け御尽力をいただければと思っております。
私からは以上であります。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
商工農林部長 八田俊伸君。
〔商工農林部長 八田俊伸君 登壇〕
◯商工農林部長(八田俊伸君) 私からは、1項目めの庄川と散居に広がる健康フラワー都市を目指しての御質問にお答えいたします。
まず、1点目の庄川水記念公園の駐車場の整備拡大についての御質問につきましては、議員御指摘のとおり、イベント時に駐車場が不足していることは十分認識いたしております。
庄川地区では、4月の庄川峡桜まつりを初め、庄川木工まつり、庄川観光祭、庄川水まつり、それから、庄川ゆずまつりと多彩なイベントを開催して誘客を図られ、多くの来場者が予想される場合は、庄川小学校や庄川中学校のグラウンドを駐車場として活用しております。
そこで、以前より要望がございました庄川特産館西側に、砂利舗装でございますが、約50台収容可能な駐車場を整備したところであり、イベントや学校行事に活用しているところでございます。
しかし、現状におきましても、駐車場不足の声が聞かれますことから、まずは、今の駐車場が分散しておりますので、各駐車場への誘導方法を再検討するとともに、さらに必要となる駐車場面積や利用可能な遊休地などを調査してまいりたいと考えております。
次に、3点目の環境整備を実施し、支援すべきではないかの御質問につきましては、昨年度の整備状況を申し上げますと、庄川特産館の通路雨漏り改修工事と非常灯改修工事、庄川ふれあいプラザの蛍光灯改修工事、それから、庄川ウッドプラザの冷暖房取りかえ工事、そして、庄川水記念公園のちびっこ広場通路橋補強工事、桟橋改修工事、それから、旧二万石用水導水路しゅんせつ工事などを実施してきたところでございます。
また、平成26年度におきましては、庄川特産館や庄川ウッドプラザの消防関係の工事などを予定しているところでございます。今後も必要に応じまして、庄川水記念公園を初め周辺施設の環境整備につきましては、指定管理者である庄川峡観光協同組合と協議を重ね、順次、計画的に進めてまいりたいと考えております。
次に、3項目めの閑乗寺高原夢木香村についてのうち、1点目の冬期間の運営に対する指定管理についての御質問にお答えいたします。
夢木香村へ通じる道路の冬期間の道路除雪につきましては、昨年度、閑乗寺スキー場の営業が中止されたことから、南砺市と道路除雪について協議した結果、井波側から上る南砺市の市道については、南砺市で早朝除雪を実施していただき、庄川側から上がる砺波市の市道につきましては、当市で除雪を行うとともに、夢木香村駐車場の除雪にも対応してきたところでございます。
しかしながら、スキー場の営業が中止されたことから、日中のきめ細かな井波側の市道の除雪を行っていただくことは難しく、除雪状態が悪い場合は、庄川側の市道利用を御案内してきたところでございます。
閑乗寺高原は、御存じのとおり眺望もよく、多くの方々に通年利用いただいているゾーンでございます。夢木香村は、その核となる施設でもございます。今後は南砺市と十分な協議を行い、除雪の対応をより徹底することで、冬期間の施設利用者に対する利便性を確保し、冬期間の指定管理に支障を来さないように努めてまいりたいと考えております。
次に、2点目の誘導案内看板等の設置についての御質問にお答えいたします。
夢木香村への誘導につきましては、先ほど申し上げましたとおり、2つのルートがございます。
案内看板等につきましては、国道156号の市道前山閑乗寺線の入り口に設置してありますが、市道ケアポート庄川線入り口においては、ケアポート庄川とあわせて案内、設置されていた看板が国道の改良工事に伴い撤去され、未設置のままとなっております。
夢木香村への案内については、道路交通の安全性、利便性を考慮いたしますと、市道ケアポート庄川線からの誘導がより好ましいと考えられますことから、閑乗寺高原への案内等を含め、南砺市と連携した対応について協議を行ってまいりたいと考えております。
次に、3点目の夢木香村を利用してもらうためのアクションプランについての御質問にお答えいたします。
閑乗寺高原におきましては、砺波市、南砺市両市の若者の間で、このエリアを盛り上げようという機運が高まり、イベントも取り組まれており、大変喜ばしいことだと思っております。
夢木香村は、指定管理者制度により民間のノウハウなどを活用し、施設の管理運営を行っており、市といたしましても指定管理者と随時協議をしながら、施設の適切な維持管理と施設利用の活性化に努めております。
夢木香村の施設は南砺市との境界にあることから、今後、さらなる活性化を図るには南砺市との連携が必要不可欠でございます。議員御提案のアクションプランにつきましては、指定管理者や関係団体との連携を図り、利用者ニーズに対応した活性化策などを検討してまいりたいと考えております。
次に、4点目の夢木香村関連施設の改修整備についての御質問にお答えいたします。
施設の改修、修繕につきましては、指定管理委託契約に伴う協定書に基づき、指定管理者と協議をしながら、随時現場を確認し、利用者への安全性や利便性を考慮し、双方合意のもと対応しているところでございます。今後も改修等が必要な箇所については、改修内容や優先順位などを考慮しながら、速やかな対応に努めてまいりたいと存じます。
なお、あずまや付近の高台からの展望につきましては、周囲の山林が民地で個人所有の財産であること、それから、伐採が広範囲になるということなどから、見晴らしを確保することは大変難しく、近くにございます閑乗寺高原展望施設を案内するなど、南砺市と連携した対応を検討してまいります。
私からは以上でございます。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
建設水道部長 大浦正治君。
〔建設水道部長 大浦正治君 登壇〕
◯建設水道部長(大浦正治君) 私からは、1項目めの2点目、桜づつみロードの整備についてお答えいたします。
桜づつみモデル事業は、堤防の強化を目的とした盛り土を行い、その上に桜の木などを植樹していくもので、治水と水辺空間に親しむという2つの機能を兼ね備えた事業であります。
事業の実施に当たりましては、国が堤防の盛り土や芝張りを行い、市は必要な用地を確保した上、桜の植栽や必要な施設整備を行い、後の維持管理をしなければなりません。
当時、旧砺波市では、柳瀬地内から太田地内まで、建設中の総合運動公園や既設の自転車道とも一体となった延長約5.8キロメートルの日本一の桜づつみを目指して、平成2年に事業認定を受け、整備を進めてまいりました。
ただ、太田工業団地に隣接する区間の用地確保には工場の移転等に多額の経費を要することから施行がかなわず、3.9キロメートルで完了したところであります。
現在、桜づつみモデル事業は、河川事業の整理統合により支援が終了しており、さらなる延伸をとの御提案でございますが、太田橋から旧山だやの区間の霞堤や2番堤には既に桜が植栽されており、これらの桜も桜づつみの一つとして代用できるのではと考えております。
今後、これらの霞堤や2番堤にさらに植栽するには、必要な用地の確保、施設整備の費用に加え、盛り土費用などにも多額の経費が見込まれ、全て市が負担することになり、大変難しいことであると存じますが、有志の皆さんで桜を植える動きがあれば、御相談に応じてまいりたいと思っております。
秋田県角館の桧木内川の桜は、2キロメートルで400本、植栽されてから41年後に国の名勝に指定されております。庄川の桜づつみは、3.9キロメートルで382本、この桧木内川にほぼ匹敵する規模であります。30年後、40年後に国の名勝に指定されるようしっかりと管理してまいりたいと存じます。
私からは以上でございます。
◯議長(山森文夫君) 16番 嶋村信之君。
〔16番 嶋村信之君 登壇〕
◯16番(嶋村信之君) それでは、通告に基づき、市政一般に関する提案並びに質問をします。
最初に、人と心が育むまちづくりについてお尋ねします。
教育は、個人の精神的な価値の形成に直接影響を与える営みであり、その内容は特定の党派的勢力から影響を受けることなく、中立・公正であることが求められております。このような教育の中立性は、次世代における我が国の公正な民主主義の維持にかかわる問題であり、立憲政治、すなわち憲法の趣旨を具現化する観点から、教育基本法においても同様であると言えます。
教育界におけるイデオロギー対立はない。政治的中立性の確保にことさら留意する必要はないとの意見もありますが、現在、安全保障、国際貢献、歴史認識教育など政治的立場の違いから分かれる場合があり、教育における中立性の確保がいかに大切であるかということは言うまでもないのであります。
とりわけ、国民として、ともに必要なものを身につけさせる学校教育においては、学校の基本的な運営方針の決定や教育に直接携わる教職員の人事についても中立性の確保が強く求められています。
さて、教育委員会について、今、指摘される問題点は、1、教育委員会は、事務局の提出する案を追認するだけで、実質的な意思決定は行われていない。2、教育委員会が、地域住民等の意向を十分に反映したものとなっていない。教員など教育関係者の意向に沿って、教育行政を行う傾向が強い。3、地域住民にとって、教育委員会がどのような役割を持っているのか、どのような活動を行っているのかがよく知られていない。地域住民との接点がなく、住民から遠い存在となっている。4、国や都道府県が示す方向性に沿うことに集中し、必ずしもそれぞれの地域の実情に応じた施策を行うようになっていない。5、学校は、設置者である市町村ではなく、国や都道府県の方針を重視する傾向が強い。また、教職員の市町村に対する帰属意識が弱い。
その問題点として考えられることは、1、現在の教育委員会制度は、自治体の種類や規模等にかかわらず、ほぼ一律であり、地域の実情に応じた工夫ができない。2、教育委員会の意思決定の機会が月1回程度、短時間開かれる会議のみであり、十分な論議がなされておらず、適時、迅速な意思決定を行うことができない。3、教育委員に対して、事務局から十分な情報が提供されない。また、教育委員が、学校など所管機関についての情報を得ていない。4、教育委員の人選に首長や議会が関心を持たない場合は、適する人材が得られてない。5、教育委員が職務を遂行する上で、地域住民と接する機会が少なく、また、委員会の広報活動や会議の開示も十分ではない。6、教育長や教育委員など学校教育関係者ポストが教員出身者によって占められ、教員の立場を強く意識するものとなっている。7、小規模の市町村教育委員会では、指導主事を置くことができないなど事務体制が弱く、学校指導などが十分にできない。8、教育委員会に財政的な権限がないため、財政支出を行う施策は教育委員会が独立して企画、実施することができない。9、小中学校が市町村立でありながら、その教職員の人事権は都道府県教育委員会の権限となっている。
これらについては、以下の観点から制度を改め、運用を改善することが必要であります。
教育に求められている要件は、1、政治的中立性の確保、2、持続安定性の確保、3、地域住民の意向の反映、4、首長からの独立性。
今国会では、教育委員会制度を見直す地方教育行政法の改正案が可決。教育委員会を教育行政の執行機関として残した上で、自治体の首長の権限を強化する内容となっております。来年4月に施行され、戦後における教育行政の大きな転換点となります。
そこで、現場に精通し、今日的課題等についても把握し、見識のある山本新教育長から、以下について御高見を賜りたいと思います。
1、教育制度見直しによる首長の権限強化について。
2、総合教育会議を設定し、首長が教育方針である大綱の決定について。
3、教育委員長と教育長を一本化した新教育の制度について。
4、学校等のいじめ問題の防止策及び対応について。
5、全国学力調査の開示について。
6、制度改革によって、学校や子ども、保護者にとって何が変わるのか。
次に、笑顔があふれるまちづくりについてお尋ねいたします。
1点目、地域包括ケアシステムについて。
世界でも例のない超高齢化社会に突入する日本、医療や介護、生活支援などへの充実で、高齢者が住みなれた地域で、これからもサービスを受けられるよう地域包括ケアシステムの構築が喫緊の課題です。
こうした中、埼玉県和光市では、10年前から独自の高齢者福祉施策を展開し、全国の自治体から視察が相次ぐなど、注目を集めております。
埼玉県の南部に位置し、都心へのアクセスが良好なことから、ベッドタウンとして発展してきた和光市。市内の高齢者率は全国平均より低いものの、急激な高齢化に対応するため、全国に先駆けて介護予防事業を中心に取り組み、要介護認定者の割合は、全国では17%前後で推移している平均を大きく下回り、約10%にとどまっております。
同市では、地域の課題や高齢者個別のニーズを的確に把握し、一人一人に寄り添った支援プランの作成が重要と考えているようです。そのため、その核となるのがニーズ調査と地域ケア会議を的確に位置づけることにあります。
ニーズ調査では、市内に住む65歳以上の高齢者に調査票を送付し、生活状況や日常生活動作、健康状態などを細かく把握。一方、地域ケア会議では、市の担当者や地域包括ケアセンターの職員、そのほかケアマネジャーやサービス事業者、助言者として外部の専門家、看護師、理学療法士、薬剤師などが出席し、支援プランを検討しております。
このようにして浮き彫りになった多様なニーズへの対応のため、同市は、さまざま事業を展開、要介護認定者が在宅で生活を継続するための定期巡回・随時対応型訪問介護・看護サービスでは、事業者が利用者宅を1日数回訪問し、食事や服薬、排せつなどの日常的な介護援助のほか、利用者からの緊急の呼び出しに24時間対応しております。利用者からは、安心して生活できる。住みなれた家で暮らせて、ありがたいなど好評を博していると伺っております。
今、国会では、地域包括ケアシステムを構築するための医療・介護総合確保推進法案が審議されております。一方、同法案は、病院の役割分担の明確化や在宅医療の推進などにより、効率的で質の高い医療の提供を目指しております。その上で、入院時から病院と地域の介護、看護が連携し、在宅でも継続性のある医療が受けられる体制の構築が質の高い医療の提供となることが大切です。厚労省は、医療、介護が連携して提供できる体制の整備が重要と考え、在宅医療協議会設置やチーム医療研修へ財政的支援などを通じ、退院支援など充実することの考えを示しております。
また、地域包括ケアシステムにおける地域ケア会議の体制充実や看護師や介護士の労働時間整備の重要性も大切であります。
厚労労働省によれば、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、重度な要介護状態となっても住みなれた地域で、自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい、医療、介護、予防、生活支援が一体的に提供されるシステムの構築とあります。今後、ますます認知症高齢者の増加が見込まれます。認知症高齢者の地域での生活を支えるためにも地域包括ケアシステムの構築が必要となると考えられます。
そこで、本市の将来を見据えた地域包括ケアシステムの構築についてお答えください。
2点目、介護予防について。
平成12年に、介護保険制度が始まりました。本市は、介護保険事業給付費が、制度当初では約17億円、平成25年度では約40億円です。要介護認定者数も平成12年度では1,114人、平成25年度では2,483人と、大きく伸びております。今後もますます増加が予想される中で、介護が必要にならないよう予防することが大切であります。現在、本市で取り組んでいる介護予防事業にはどのようなことがあるのでしょうか、具体的にお聞かせください。
介護予防事業でユニークな取り組みをされている宮崎市の事例を御紹介させていただきます。
宮崎市では、元気な高齢者と介護が必要な人との間の層をげんかつ高齢者と呼んでおります。げんかつ高齢者とは、元気に活動するという意味だそうです。このげんかつ高齢者に対して、要介護になることを予防する取り組みをしております。
具体的には、市内の民間スポーツジムやデイサービス事業所などで、ストレッチやマシンによるトレーニングを行っております。利用者は3カ月3,000円で、自身が利用しやすい施設を選ぶことができます。また、市独自に介護予防アドバイザーを養成し、高齢者が地域で行う体操教室などを支援することによって、継続的な活動が進むとのことです。これまでに介護予防アドバイザーを300人以上養成しております。このような宮崎市の介護予防に対する取り組みについて、本市としても参考にしながら取り入れることを検討し、介護予防事業の裾野を広げることができるのではないでしょうか。
本市でも、第5期介護保険事業計画に基づき、高齢者が住みなれた地域での生活を継続できるよう、定期巡回・随時対応型訪問介護・看護等、身近な地域や居宅でサービスを提供する地域密着型サービスの基盤整備の方向性を示しております。
そこで、現状での課題とその課題に対する市の取り組み、考え方についてお答えください。
3点目、難病2法案の対応について。
今国会で、難病関連2法案、難病医療法、改正児童福祉法が成立いたしました。
これまで法律に基づかない予算措置で実施されていたため、予算案の策定時期に患者や関係者の声を受けて対象を拡大してきましたが、今回、対策が抜本的に改革された画期的なものであります。
難病関連2法案では、社会保障と税の一体改革に基づく措置として、難病や小児慢性特定疾患の患者に対する医療費助成に関して、公平で、安定的な制度を確立するほか、支援事業を実施するなど対策を拡充することが求められております。
新制度では、助成対象の疾患を現行の56から約300に拡大、小児慢性特定疾患についても、助成対象が現行の514から約600に広がりました。新たな難病対策は、公平、安定的な制度確立を目指すとともに、医療費助成の対象疾患を現行の56から300程度と大幅に拡大し、受給対象者数も約78万人から約150万に広げることなどが柱になっております。
政府は、2015年1月からの実施を目指しております。患者団体は、1972年以来、42年ぶりとなる今回の難病対策の改革について、患者、家族は大きな期待を寄せている難病対策が、法的根拠を持つことによって、多くの希少疾患患者への医療費助成の拡大や患者の社会参加に向けての総合的な支援が充実すると期待されております。
そこで、病院長にお尋ねいたします。
1、市立砺波総合病院での難病患者の診療の対応及び課題について。
2、小児の難病対策に、成人後も切れ目のない支援の対応について。
3、患者のよりよい療養生活実現への対応について。
4点目、マイナンバー制度について。
共通番号制度の関連法案が平成25年5月24日に可決成立し、平成28年1月から番号の利用がスタートいたします。
制度の活用による効果として、所得情報の正確性の向上により、国民一人一人の所得、自己負担等の状況に応じたきめ細かな制度設計が可能となり、より適切なサービスを行うことができるとされております。一人一人に合った行政機関などからのお知らせを表示する、いわゆるプッシュ型サービスや行政機関などへの手続を一度で済ませるワンストップ機能など、効果が期待されております。
そこで、本市において、マイナンバー制度の導入で、
1、市民サービスはどう向上するのか。
2、個人情報保護や情報格差等の新たな問題は生じないのか。
3、住民基本台帳カードとの関連性は。
過日、有識者でつくる政策発信組織・日本創成会議の人口減少問題検討分科会が、2040年に、若年女性の流出により全国の896市町村が消滅の危機に直面するとの試算結果を発表しました。分科会では、地域崩壊や自治体運営が行き詰まる懸念があるものとして、東京一極集中の是正や魅力ある地方の拠点都市づくりなどの提言をいたしております。この提言内容は衝撃的なものであり、市政に携わる者として看過できません。この提言内容を踏まえ、当局の明確な答弁を期待して、質問を終わります。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
教育長 山本仁史君。
〔教育長 山本仁史君 登壇〕
◯教育長(山本仁史君) 私からは、1項目めの人と心を育むまちづくりについての1点目、教育委員会制度の改革等についての御質問にお答えいたします。
まず、教育制度見直しによる首長権限の強化につきまして、今回の改正案では、教育長の任命のあり方が変更されます。
すなわち、現行法では、教育長は教育委員会が任命することになっておりますが、改正案では、地方公共団体の長が任命することとなります。これが首長の権限が強化するような印象を受けるゆえんであります。しかしながら、改正案においても、また現行法においても、地方公共団体の長は、議会の同意を得て任命するという点は変わりありません。
また、教育長の任命のあり方が変更となるものの、本市では、従来からも市長と教育委員会とがしっかりと連携をとり、円滑に教育行政が推進されてきたところであると認識しており、今後とも、そうした関係を維持できるものと考えております。
次に、総合教育会議を設定し、首長が教育方針である大綱の決定についての御質問にお答えいたします。
改正案では、地方公共団体の長は、地方公共団体の長及び教育委員会によって構成される総合教育会議を設けるものとされ、さらに、地方公共団体の長は、総合教育会議において、教育委員会と協議し、教育の振興に関する施策の大綱を策定するとされております。
本市では、これまでも、まちづくりの羅針盤ともいうべき総合計画を策定し、それに沿った計画的なまちづくりを推進しております。御存じのとおり、総合計画は教育に関する施策を含めて市長が策定しております。法改正により、市長が大綱を策定する場合においても、総合計画との整合性を図りながら進められていくと考えております。
次に、教育委員長と教育長を一本化した新教育長の制度についての御質問にお答えします。
現行法では、教育委員長は、教育委員会を代表し、教育委員会の会議を招集し、教育長は、教育委員会の指揮監督のもとに、教育委員会の事務をつかさどると、それぞれの職務を分けております。
これに対し、改正案では、教育長は、教育委員会の会務を総理し、教育委員会を代表するとともに、教育委員会の会議を招集するとされております。
すなわち、改正案では、御質問にもありますとおり、教育委員長と教育長を一本化した新たな責任者、新教育長を置くことになります。
これまでも市民の皆さんから見て、教育委員長と教育長の関係がわかりにくいという指摘がございました。そのため、教育行政における責任の明確化を図る改正であるとされており、改正法のもとでの教育長の責任は、現行法よりも重くなるものと考えております。
次に、学校等のいじめ問題の防止策及び対応についての御質問にお答えいたします。
本市では、昨年6月に、いじめ防止基本方針を策定するとともに、あわせて砺波市小中学校いじめ防止の手引を作成し、市内各小中学校に周知、徹底したところであります。それを受け、各小中学校では、それぞれの学校の実情に応じ、いじめ防止基本方針及び防止マニュアルを策定し、いじめ防止に積極的に取り組んでおります。
また、他市に先駆けて取り組んでおります中学生生徒活動研修会においては、生徒自らが、いじめのない学校づくりについての意見交換を行い、その意見をそれぞれの学校、小学校へも伝えるなど、子どもたち自身によるいじめ防止に関する取り組みも行っております。
そのほか健やか砺波っ子を育む学校、家庭、地域連携事業により、いじめをテーマとした講演会の開催等を通じて、学校、家庭、地域が連携して、いじめに対する理解を深めるとともに、いじめの防止等に努めているところでございます。
教育委員会といたしましては、こういう取り組みにつきまして引き続き校長会と協力し、継続して取り組んでまいりたいと考えております。
次に、全国学力調査結果の開示についての御質問にお答えいたします。
御存じのとおり、本市における全国学力・学習状況調査の結果の取り扱いにつきましては、これまで、この調査は、国が全国の学力、学習状況を見るための包括的な調査であり、地域の教育活動の特色や特性が加味された調査ではないこと、測定できる学力は特定の一部分であるにもかかわらず、学力全体の調査結果であるかのように評価されること、また、学校間の序列化や過度な競争につながるおそれがあり、正常な教育活動が妨げられることになる等の理由から調査結果を公表しないこととしてきたところでございます。
そのような中で、今年度から市町村教育委員会の判断に基づき、それぞれの学校の状況について公表が可能となりましたが、基本的に調査の内容については変わっていないことから、特に学校別の結果を公表することによる懸念や影響は変わらないものと考えており、結果の公表につきましては慎重に対応すべきと考えております。
次に、制度改革によって、学校や子ども、保護者にとって何が変わるのかとの御質問にお答えいたします。
今回の法改正の趣旨は、教育の政治的中立性、継続性、安定性を確保しつつ、地方教育行政における責任の明確化、迅速な危機管理体制の構築、首長との連携の強化を図るとともに、地方に対する国の関与の見直しを図るためとされ、議員御質問にありますとおりの教育委員会制度の見直しがなされるものであります。
そこで、学校や子ども、保護者にとって何が変わるのかとの御質問でありますが、今回の改正条文において、教育長は、児童生徒の教育を受ける権利の保障に万全を期して教育行政の運営が行われるよう意を用いなければならないと示されておりますとおり、法改正の趣旨を踏まえ、今後とも、子どもたちの健やかな成長を最優先にして教育行政に取り組んでまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
病院長 伊東正太郎君。
〔病院長 伊東正太郎君 登壇〕
◯病院長(伊東正太郎君) 私からは、嶋村議員の2項目めの笑顔があふれるまちづくりについてのうち、3点目の難病2法案の対応についての1番目の市立砺波総合病院での難病患者の診療対応及び課題についてお答えいたします。
昭和47年に定められた難病対策要綱において、難病は、1、原因不明、治療方針未確定であり、かつ、後遺症を残すおそれが少なくない疾病、2、経過が慢性にわたり、単に経済的な問題のみならず介護等に著しく人手を要するために家族の負担が重く、また精神的にも負担の大きい疾病と定義されております。
先ごろ難病関連2法が成立し、助成対象の疾患が拡大されるとともに、今後、効果的な治療方法の開発と医療の質の向上が図られるものと考えております。
当院では、総合病院として難病の診断はできますが、特殊な難病については、治療経験の多い病院に紹介しているのが実情であります。また、現在、当院は難病医療協力病院に指定されており、難病医療拠点病院である富山大学附属病院からの依頼により、在宅の重症難病患者を一時的に受け入れ、治療しております。
今後、国において、難病を正確に診断し、適切な治療方針を立てることを主な役割とする、仮称でありますが難病指定医の指定や入院、療養施設の確保のために、2次医療圏に1カ所程度、これも仮称でありますが、難病医療地域基幹病院が指定されることから、当院といたしましても今後、対応が必要になるものと考えております。
しかしながら、当院には難病が比較的多いとされている神経内科や呼吸器科の常勤医師がいないことから、これらの専門医を確保することが今後の課題であると考えております。
私からは以上でございます。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
企画総務部長 水落 仁君。
〔企画総務部長 水落 仁君 登壇〕
◯企画総務部長(水落 仁君) 私からは、2項目めの笑顔があふれるまちづくりについてのうち、4点目のマイナンバー制度についての御質問にお答えいたします。
まず、社会保障・税番号制度、いわゆるマイナンバー制度の導入により市民サービスはどう向上するのかにつきましては、社会保障給付等の申請を行う際に、申請を受け付けた行政機関などが関係機関に照会を行うことで必要な情報を取得することが可能となるため、書類の添付が省略できるなど申請者の負担が軽減されるとともに、窓口事務も簡素化されることとなります。
加えて、関係課や行政機関等の連携が行われることで、より正確な情報を得ることができるようになり、きめ細やかな支援が可能となります。
次に、個人情報保護や情報格差等の新たな問題は生じないかにつきましては、マイナンバー制度が導入された後も、個人情報は従来どおり各行政機関が分散管理し、個人番号のかわりに符号を用いた情報連携を行うことで、個人情報が芋づる式に漏えいすることを防止するシステムになっております。
また、この制度において、自分の情報が、いつ、どのように使われたか確認できるシステムとして情報提供等記録開示システム、マイ・ポータルが設置されます。
このシステムは、インターネットを利用して、パソコンで個人情報などを確認するものですが、パソコンをお持ちでない方にもこのシステムが利用できるよう公的機関への端末機器の設置が予定されており、その操作画面は高齢者や障害者の方の使いやすさにも配慮されたものになると聞いており、情報格差等の新たな問題は生じないものと考えております。
次に、住民基本台帳カードとの関連性につきましては、平成28年1月に予定されております個人番号カードの交付開始以降、住民基本台帳カードの新規発行はいたしませんが、それまで発行された住基カードは、有効期間内であれば引き続き利用することが可能であります。
私からは以上でございます。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
福祉市民部長 川原國昭君。
〔福祉市民部長 川原國昭君 登壇〕
◯福祉市民部長(川原國昭君) 私からは、2項目めの笑顔があふれるまちづくりについてのうち、まず、1点目の地域包括ケアシステムについての御質問にお答えをいたします。
御紹介いただきました和光市の事例につきましては、都心に近い新興地域で、人口構成も若く、面積もコンパクトな都市であり、地域包括支援センターは民間法人に、多くのサービスも民間委託されるなど、本市との条件設定などには大きな差がございます。しかしながら、要介護認定率が極めて低いという目に見える成果は、全国的に評価されており、学ぶ点は学んでまいりたいと考えております。
この和光モデルと言われます特徴といたしましては、要介護になる前の介護予防に力点を置いていることで、高齢者を中心とする出会いの場を数多く設け、外出促進などにつなげる交流の場とする一方、看護師、管理栄養士を加えた栄養指導や健康チェックなど、複合的なサービスを提供していると聞いております。
本市におきましても、第1は、次の御質問で具体的にお答えいたしますが、介護予防であり、第2は、在宅での生活支援、第3は、介護サービスの充実であると考えており、基本的な構図は同様となっております。
また、ニーズの的確な把握につきましては、65歳以上の高齢者から無作為抽出して、介護保険組合におきまして、サービス利用意向や在宅医療に関することなどを、また、地域包括支援センターにおきましては、県の委託による認知症実態調査をそれぞれ実施しているところであり、次の高齢者保健福祉計画の策定に生かすなど適切なサービスの提供につなげてまいりたいと考えております。
次に、地域包括ケアシステムの構築につきましては、今後、2025年に向けての初動計画を推進するため、1、在宅医療・介護連携の推進、2、認知症施策の推進、3、地域ケア会議の充実、4、介護サービスを支える生活支援の充実の4項目が示されております。
市といたしましては、次の第6期高齢者保健福祉計画において、8月ごろに国から示される基本指針を踏まえ、地域包括ケア体制の構築に向けた施策を盛り込んでまいりたいと考えております。
次に、2点目の介護予防の取り組みについての御質問にお答えします。
本市の要介護認定者数を本年3月末で見ますと2,483名で、認定率は18.9%となり、県平均の17.9%を上回っており、今後とも介護状態にならないように、また、介護状態の重度化を防ぐ介護予防事業の取り組みは重要であります。
取り組みといたしましては、元気な高齢者を対象とする1次予防事業では、いっぷく体操、脳トレ出前講座など11教室を開催しており、今年度は口腔機能の維持を重点とし、一部教室に歯科医師等の協力をいただいております。
また、高齢期にかかる方々に対し、生きがいづくり、運動習慣の動機づけを行い、介護等の知識を得ていただく65歳の健康づくり教室を開催し、また、高齢者団体のふれあいいきいきサロン事業の開催などを支援しております。
一方、生活機能の低下が見られる高齢者を対象とする2次予防事業では、いきいき元気教室の3会場に加え、今年度は、はつらつ元気アップ教室を開催しております。
今後とも参加してみたくなる教室、参加しやすい教室づくり、新たなメニューとして関節疾患、骨折、転倒などの防止に向けたロコモ予防事業などに取り組んでまいりたいと考えております。
また、多くの事業の取り組みには、行政のみならず、一般ボランティア、あるいは元気な高齢者の支え合いが重要であります。本市でも、砺波らしい、地域に根づくヘルスボランティアなど地域ボランティアの積極的な協力をいただいておりますが、個別の養成事業としては、認知症事業に協力いただく認知症キャラバンメイトを昨年43名養成し、合計73人とするなど、御紹介の事例も参考にさせていただきながら、ボランティアの輪を広げてまいりたいと存じます。
課題といたしましては、2次予防事業への参加者が対象者の3割程度にとどまっており、とりわけ男性の参加者が少ないこと、また、元気な高齢者の方々にも、地域の中で役割を持って暮らしていただけるよう居場所づくりや出番づくりが介護予防につながる効果があると考えておりますので、これらの取り組みなども必要と考えております。
次に、3点目の難病2法案の対応についてのうち、小児の難病対策に成人後も切れ目のない支援の対応について及び、患者のよりよい療養生活実現への対応についての御質問に一括してお答えいたします。
嶋村議員御指摘のとおり、治療方法が確立していない難病患者の長期にわたる療養と地域での自立した生活に対し、社会全体で支える体制の充実が必要であります。
本市の本年3月末現在で申し上げますと、児童福祉法による小児慢性特定疾患医療費の対象者は36名、いわゆる難病新法による特定疾患医療費の対象者は343名となっており、今回、対象疾病の拡大が図られ、支援の拡大が期待されております。
なお、本事業を実施する県におきましては、難病患者の生活を支援するため、富山県難病相談支援センターにおいて、随時、難病患者や家族等に対する面接相談や就労支援などを実施し、砺波厚生センターでは、難病患者の医療費助成の申請時に相談に応じるとともに、パーキンソン病などの神経難病の患者について、勉強会、患者同士の交流会、家族への支援も行っているなどと伺っております。
一方、本市では、昨年4月に施行された障害者総合支援法により、障害者の定義に難病等が追加され、130疾患の難病患者の方が身体障害者手帳の所持の有無にかかわらず、必要と認められた障害福祉サービス等の受給が可能となっております。
現在、手帳をお持ちでない難病患者の方への障害福祉サービス等の支援事例はございませんが、小児から成人に至った後も、地域や施設、病院などで医療や障害福祉サービス等を必要とされる場合には、厚生センターなどと連携を図りながら、安心した生活が送れるよう取り組んでまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
◯議長(山森文夫君) この際、暫時休憩いたします。
午後 0時15分 休憩
午後 1時10分 再開
◯議長(山森文夫君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
11番 大楠匡子君。
〔11番 大楠匡子君 登壇〕
◯11番(大楠匡子君) それでは、議長のお許しを得ましたので、通告に従い、質問と提案をさせていただきます。
大きい項目の1つ目として、公共施設等総合管理計画の策定についてお伺いします。
市においては、行政改革の一環として、平成25年度において、公共施設の適正配置について検討され、平成26年度は、さらに建物以外の公共施設についての適正配置や地区集会場の整備等に関する調査研究について、行政改革市民会議で検討されることになっており、市内の公共施設の統廃合、整備が進められています。
過去に建設された公共施設等がこれから大量に更新時期を迎える一方で、地方公共団体の財政は依然として厳しい状況にあり、また、人口減少等により、今後の公共施設等の利用需要が変化していくことが予想される中、公共施設等の全体を把握し、長期的な視点を持って更新、統廃合、長寿命化などを計画的に行うことにより、財政負担を軽減、平準化するとともに、公共施設等の最適な配置を実現することが必要となっています。
国においては、昨年、インフラ長寿命化基本計画を策定し、それぞれの自治体においても、適切な維持管理を行うよう求めています。そして、先月5月、総務省は、自治体の公共施設等総合管理計画を2016年度末までに策定するよう求めました。これを受け、早速取り組みを始めている自治体もあるようですが、砺波市として、今後、どのようなスケジュールでこの計画策定に取り組まれる予定か、お聞かせいただきたいと思います。
また、計画策定の基礎となる公共施設白書の作成は欠かせないものと考えます。
公共施設白書とは、公共施設の建設年、面積、構造など建築物の保全管理に必要な静的な情報だけでなく、施設の管理運営に要するコスト、利用状況といった動的な情報が盛り込まれているものです。
白書の作成により、データの把握や施設間の比較が可能になり、市民と行政が施設の存続、統廃合の判断、管理体制の見直しなどの議論を共有化して、公共施設の更新優先順位、再配置計画の検討を行うのに役立ちます。市は、行政改革として調査された具体的な数字をお持ちでもあります。白書の作成の見通しとその活用について、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
大きい項目の2つ目として、生涯学習の場の整備についてお伺いします。
行政改革の取り組みとして、公共施設の適正配置について検討され、類似施設の統合が進められました。そして、改修した砺波まなび交流館を生涯学習施設として利用するという方針で、となみ野サロンが使用できなくなり、今、勤労青少年ホームも解体目前となっています。勤労青少年ホームで活動していたサークルの新しい活動場所として、市は、砺波まなび交流館等での活動継続を勧められていますが、利用料金が高くなるなどの問題もあり、活動場所を求めて右往左往されている現状があります。
市は、砺波まなび交流館を耐震改修する際、学習室を増やして整備され、これで十分砺波市民の生涯学習の場を確保できたと説明されてきました。しかし、砺波まなび交流館は、前身が職業訓練センターであったこともあり、多様な講座が開催されており、資格を取るために必死で勉強を進めておられる方が他数受講されています。また、改修された教室は、防音設備なども整備されていない状況にあります。職業訓練を目的とした施設と生涯学習を楽しむ施設には、目的の違いによる相入れない部分があるため、楽器などの音を出すサークルの活動を控えていただかなくてはいけないことになり、活動場所を求めておられるという現状もあります。
市内の公共施設の中には、耐震構造になっていないということで今後、数年間で取り壊し、または耐震工事をするなどしなくては使用できなくなる施設が砺波体育センターを初めとし、出町ふれあいセンターなど多々あります。生涯学習を楽しめる場所の減少が懸念されているのです。また、高齢化社会が進む中、このような生涯学習にいそしむ人口は増加が見込まれます。今の状況では、それらの方々を全て受け入れることはますます困難になることが見込まれます。
住みよさがトップクラスの砺波市において、このように生涯学習をする場所の不足に頭を悩ませなくてはいけない状況を放置しておくわけにはいきません。今検討中の新図書館に生涯学習の機能を充実させて整備していただくなど、市民が気軽に生涯学習を楽しむことができる施設整備について、お考えをお聞かせください。
大きい項目の3つ目として、一つ上の砺波市を目指す施策についてお伺いします。
少子高齢化が叫ばれて久しく、おのおのの自治体では、その対策に悪戦苦闘しています。知恵を出し、工夫を凝らして、今後とも対策を進めていかなくてはいけないと強く思っていますが、人口が減少していく中、活動人口を増やすという発想の転換が必要になってくると思うのです。
市民活動などにかかわる人たち、活動人口が増えていけば、定住人口が減っても、町は豊かになるという発想です。活動する人たち、活動人口が増えれば、人のつながりが増えることになり、孤立化していた市民が一まとまりのコミュニティーを形成し、豊かなまちになるという考え方なのです。
緩やかに人口が減っている地方都市において、若者と高齢者の関係をうまくつなぎながら、あるいは地域の資源をうまく生かしながら、幸せに暮らしていく方法に関心が寄せられています。人口が増えなければ、利益が出ない。地域経済が成長しなければ、豊かになれないという発想ではなく、地域の適正人口規模を見据え、目標とする人口規模になったときに、地域でどう暮らしていくのかを考え、それを1つずつ実践することが大事なのではないでしょうか。
人口が減っていくことを過疎化すると嘆くのではなく、適切にまばらである、適疎を前提として町の将来を考えることが求められています。このような発想の転換で砺波市の将来について考えていくことはとても重要なことであると考えます。人口減少社会を見据えた対策について、市長の御見解をお聞かせください。
次に、市民協働の定着という観点から質問いたします。
一つ上の砺波市を目指すときに、市民協働の推進は重要ポイントであると思います。市民がお客さん化する社会の中で、あなたと一緒にすぐやる課というような主体的にまちとかかわる市民の意識を取り戻さねばなりません。
お隣の南砺市は、この市民協働の取り組みがうまく機能してきているように思います。実際、市に頼っているわけにはいかないという逼迫した現状があるからかもしれません。そういう意味では、砺波市はまだまだ頼ることができる自治体として市民も認めているので、この協働という必然性が市民の間に広がらないのかもしれません。
けれども、砺波市もこのまま安穏とはしていられません。砺波市では、平成21年度から、まちづくり協働事業を進めています。市民と行政によるまちづくりを推進するため、主体性を持った市民及び砺波市が提案し、協働して行うまちづくり事業に選定された団体に市から補助金を出し、事業が進められています。これまで13団体から提案があり、そのうち8団体が選定されていますが、既存の自治会や団体が中心でした。今年度は、自主的に活動を進められている元気なメンバーの集まりである、カイニョお手入れ支援隊や庄川もりあげ隊サンフラワーズの2団体が選定され、このまちづくり協働事業が定着してきたのを感じています。
砺波市をさらに元気に、そして、活力ある市とするため、持続可能なまちづくりを進めていくためには、元気な市民の力は重要で、砺波市の市民協働事業をもっと進める必要があると思います。そのためには、協働でのまちづくりという意識を市民にもっと広めていかなくてはいけません。この考えは、市民一人一ボランティアをという砺波市の市政運営とも大きな関連を持っています。
そこで、まちづくり協働事業を進めてこられた団体による実践発表会やセミナーを企画して、市民協働の意識づけをすることが必要であると考えます。また、このまちづくり協働事業に取り組まれる市民を増やすため、予算枠を広げていただくことも必要です。市民協働事業のさらなるパワーアップを図り、一つ上の砺波市づくりを進めていただきたいと思います。当局のお考えをお聞かせください。
大きい項目の4つ目として、観光振興についてお伺いします。
砺波市の観光サイトを見ますと、春のチューリップフェアに始まり、先日行われた庄川観光祭、そして、花しょうぶ祭り、カンナフェスティバルと続き、コスモスウォッチングに、ゆずまつり、KIRAKIRAミッションなど、イベントがめじろ押しとなっています。花のまち砺波ならではのラインナップと自負するものですが、新しい観光イベントとして、2011年から庄川峡桜まつりが仲間入りしています。
庄川水記念公園を中心とした桜まつりで、4月5日のオープニングはあいにくの悪天候でしたが、最終日の13日は、お天気もよく、過去最高の人出でにぎわったようです。周辺の庄川ウッドプラザの入館者数は、昨年より2,601人多い9,205人、庄川特産館は695人多い、2,199人と報告されています。また、桜まつり後の1週間においても人出は多く、桜まつり全体では約3万5,000人の入り込み数となり、昨年比、約1万人の増となっています。これによる周辺施設における売り上げも大幅アップが図られたようで、新年度のトップを飾る花イベントとして定着してきていることを感じています。まず、庄川峡桜まつりの総括についてお聞かせください。
庄川峡桜まつりですが、庄川水記念公園の周辺には、コシノヒガンやソメイヨシノ、エドヒガンなど約9種類の桜が約300本咲き誇っています。種類、本数ともに見事であり、他の桜まつりに遜色ないどころか、他の桜まつりよりも見応えがあるように思っています。また、庄川沿岸の堤防沿いには約3キロメートルにわたり桜並木が続き、絶景ポイントとなっています。そして、庄川の対岸の嵐山にも山桜がそこかしこと咲いています。これだけすばらしい桜ですので、花のまち砺波市の花イベントとしてきちんと位置づけ、観光地の一つとしてPRすべきであると考えます。砺波市公式観光サイトの年間イベントの中や観光パンフレットなどにも庄川峡桜まつりを載せていただくなど、砺波市の花イベントとしてのきちんとした位置づけを求めるものです。お考えをお聞かせください。
お花見といえば、だんごにお酒なのかもしれませんが、きれいな桜を見ながら、おいしいとなみ野弁当を食べるのもおつなものではないでしょうか。よごっちやとなみ野弁当などの販売をするなど、来年度に向け、さらに一つ上の庄川峡桜まつりとなるような取り組みを期待するものです。お考えをお聞かせください。
さて、この庄川峡桜まつりで、チンドンさんとそぞろ歩きお花見などの楽しいイベントがあることを知らなかった人がたくさんおられました。若い人からは、フェイスブックなどで発信してあるとすぐわかるのにという声を聞きました。砺波市は、2011年1月から公式ツイッターで、市の行政情報や防災緊急情報等をリアルタイムで発信しておられますが、ツイッターは情報量が少ないとか、双方向の情報発信ができないなどのデメリットがあり、フェイスブックの導入も必要になってきています。
庄川水記念公園のホームページ上ではフェイスブックが既に導入されています。砺波市のホームページ上においてもこのフェイスブックを導入され、さらなる情報発信を進められることを望むものです。昨年、同僚議員の質問に対して、検討中であるとの答弁でしたが、フェイスブックの今後の導入方針についてお聞かせください。
小さい項目の3つ目として、国内の都市交流の推進についてお伺いします。
平成23年5月に制定された砺波市市民交流支援事業補助金交付要綱には、市民交流推進戦略として、国内の姉妹都市、フラワー交流都市、市民交流協定都市、観光交流都市、そして、市長が認める都市において、交流を目的として開催される観光や文化、スポーツなどの事業に参加し、宿泊された場合には、一定の要件で補助金を交付すると定められています。
これまで3年間のこの補助金の利用状況は12万3,000円で、延べ人数123人の利用状況となっており、あまり活用されていません。
この市民交流支援事業の指定都市となっているのは、国内の姉妹都市として旧庄川町が平成7年に締結した北海道むかわ町の1町、市民交流協定都市は愛知県安城市の1市、フラワー交流都市は5市3町、観光交流都市は福井県越前市1市で、全部で7市4町ありますが、どれだけ周知されているのでしょうか。10周年を迎えた今年、交流人口を増やし、観光客の誘致につなげる取り組みとして、事業内容や指定都市の拡大などについて見直しが必要になっているように思います。
まず、この市民交流支援事業ですが、現在は、砺波市から指定都市を訪問した場合だけが対象となっています。指定都市から砺波市に来られた場合は、コンベンションで宿泊補助をされているようですが、コンベンションは、基本的には大学や団体の合宿や大会などを対象にしていることもあり、延べ50人以上が宿泊する場合という条件がついています。市民交流として、延べ50人以上が宿泊される場合しか補助されないのでは少しハードルが高いように思います。そこで、指定都市から砺波市に来られた場合も、この市民交流支援事業の補助金が適用できるような見直しが必要であるように思います。
また、砺波市観光振興戦略プランの中には、中京圏や関東圏の都市と新たに市民交流協定都市を締結する計画もあるようです。国内の都市交流をさらに推進するための手だてについて当局のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
以上で、私の質問を終わります。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
市長 夏野 修君。
〔市長 夏野 修君 登壇〕
◯市長(夏野 修君) 大楠議員の御質問にお答えいたします。
私からは、まず、1項目めの公共施設等総合管理計画の策定についてのうち、1点目の計画策定に向けての取り組み、それから、2点目の公共施設白書の作成に関する御質問にお答えいたします。
議員御指摘のとおり、本市におきましても公共施設の老朽化が進んでおりまして、今後、多くの施設が更新時期を迎えますことから、財政負担の軽減及び平準化を図りますために、インフラ施設も含めた公共施設について一体的に管理し、社会情勢や市民ニーズの変化に応じた施設の更新、統廃合、長寿命化について計画、実施していくことが重要な課題だと認識しております。
この総合管理計画を策定しますには相当な事務量が必要となりますことが想定されますが、現在、公共施設の維持管理及び保全、整備につきましては、施設を所管しますそれぞれの課で行っております。一元的に管理していないという状況にありますことから、例えば施設管理部門の創設も含めた全庁的な取り組みが必要になるというふうに考えております。
また、各施設の老朽度、安全度を見極めるなど、特に専門知識を必要とします業務が発生することが予想されますとともに、多大な経費を要することが懸念されますため、本市が提案いたしまして、公共施設等総合管理計画策定に対する支援ということにつきまして、市長会の全国要望として国に要望することとなっております。
つきましては、より実効性のある計画を策定するために、今年度は、まずその準備期間として、国から示される整備指針や他自治体の動向等について情報の収集や調査研究を行いまして、来年度から具体的に着手してまいりたいというふうに考えております。
なお、公共施設白書につきましては、公共施設等総合管理計画を策定するための基礎資料として各施設の基礎データや利用状況等の動的要因を積み上げることが必要となってまいりますが、計画とは別に作成するのか、その必要性も含めて今後、検討してまいりたいと考えております。
次に、3項目めの一つ上の砺波市を目指す施策についてのうち、人口減少社会を見据えた対策についての御質問にお答えいたします。
本市の人口は、住民基本台帳の毎年4月1日現在の人口で、平成23年以降、緩やかな減少傾向にありまして、他市と比べますとその程度は低いわけではありますが、本市におきましても、人口減少対策というものは重要課題であると認識しております。このことから現行の砺波市総合計画後期計画におきましては、人口は緩やかに減少していくものと推計しまして、将来的な人口減少や超高齢社会の到来を中長期的な課題として見据え、各種施策を策定してきたものであります。
また当然ながら、この計画を基本としながらも、毎年の予算編成ですとか総合計画実施計画の見直し作業におきまして、その都度対応もしてきております。
なお、議員御指摘の、御紹介されました活動人口の増加、それから、適疎ということを前提としたまちづくりにつきましては、今後、中長期的な計画を検討する場合の一つの発想として、参考の一つとして考えていけるものではないかなというふうに思っております。
私からの答弁は以上でございます。その他につきましては、担当部局長からお答えをさせていただきます。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
企画総務部長 水落 仁君。
〔企画総務部長 水落 仁君 登壇〕
◯企画総務部長(水落 仁君) 私からは、3項目めの一つ上の砺波市を目指す施策についての2点目の市民協働の定着についての御質問にお答えいたします。
議員御指摘のとおり、一つ上の砺波市を目指すためには、市民協働の推進は重要であると考えております。
本市では、既に市民の皆さんには、チューリップフェアを初め、地域行事や防災活動など、市民協働の一つとしてのボランティア活動に積極的に取り組んでいただいております。また、キラキラ・アップ事業や水まつりなどの観光イベントにおいても、市民の自主的な力を結集いただき、各種事業の準備や運営などに御協力いただいているところであります。
このように、本市では、多くの市民の皆さんのお力をおかりし、地域の課題に取り組み、住みよいまちづくりを推進しているところであり、市民協働による地域づくりが十分に定着しているのではないかと感じております。そして、このことが、県内の他市と比較しても人口減少率の推移を緩やかにし、住みよさランキング上位の評価につながる要因の一つとなっているのではないかと考えております。
また、御存じのとおり本市では、毎年、活力あるまちづくりを推進するため、まちづくり協働事業を募集し、支援をしております。
議員御提案のまちづくり協働事業を行われた団体による実践発表会の実施につきましては、ボランティアフェスティバルなどにおいて、市民の皆さんに発表できる場を設け、広くPRしてまいりたいと考えております。
また、まちづくり協働事業の予算枠につきましては、今後、応募される団体の数の動向を調査し、必要があれば対応してまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
商工農林部長 八田俊伸君。
〔商工農林部長 八田俊伸君 登壇〕
◯商工農林部長(八田俊伸君) 私からは、4項目めの観光推進についての御質問にお答えいたします。
まず、1点目の庄川峡桜まつりの砺波市の花イベントとしての位置づけについての御質問につきましては、議員御承知のとおり、今年は大変暖かい日が続いたこともあり、昨年に比べて会期が7日間短かったにもかかわらず、ここ数年では、最高の桜まつりとなり、祭り終了後も多くの人出がございました。
その関係から周辺施設などの入り込み数が昨年より約4割以上も増加となり、庄川ウッドプラザの売り上げも過去最高に近いものとなったと聞いております。
さて、砺波市の花イベントとしての位置づけにつきましては、4月の庄川峡桜まつりから始まり、となみチューリップフェア、せんだん山水仙そば祭り、頼成の森花しょうぶ祭り、となみカンナフェスティバル、そして、となみ夢の平コスモスウォッチングを市の花イベントとしてしっかりと位置づけて、PRに努めているところでございます。
また、桜まつりのPR内容につきましては、市では広報となみや市ホームページで、また主催の実行委員会では、チラシの新聞折り込みなどでPRをしているほか、ホームページで見どころや開花状況などを掲載しております。さらに、庄川峡観光協同組合によって、スマートフォン向けの観光アプリが開発されましたので、この中で庄川温泉峡新聞を発刊するなど、さまざまな角度から情報が発信されております。
来年度の桜まつりにつきましては、庄川峡観光協同組合とさらに連携を強化し、今回盛況に至った内容等を検証し、ライトアップの充実なども検討し、今年度以上の誘客につながるよう努めてまいりたいと考えております。
次に、2点目のフェイスブックを導入し、イベントなどのさらなる情報発信をについてお答えいたします。
フェイスブックにつきましては、議員が述べられた庄川水記念公園のほか、砺波市観光協会や庄川水まつり運営委員会などで既に導入され、最新情報が発信されております。
市では、さらなる情報発信に向けて本市独自のフェイスブックの導入について調査研究を進めてまいりましたが、情報の調整や随時寄せられるコメントに対応するために常に運用環境をチェックする職員の配置が必要となりますことなどの理由から、現在のところ、フェイスブックを新たに運用するよりも、当面、ホームページをより活用することで情報をさらに発信していくべきものと考えております。
したがいまして、砺波市公式観光サイトでは、イベントの案内などに「いいね!」ボタンが設けてございます。フェイスブック登録者がこの「いいね!」ボタンをクリックすることで、その市ホームページの記事が瞬時に登録者とつながっている友達のフェイスブックに通知されます。今後は、この機能をより活用していただけるよう積極的にPRし、情報発信の強化に努めてまいりたいと考えております。
次に、3点目の国内の都市交流の推進についての御質問にお答えいたします。
市民交流支援事業補助金につきましては、砺波市から指定都市を訪問した場合が対象で、1つの申請につき、計10泊以上の宿泊が補助対象となります。市が指定しております都市の中には、この補助金要綱と同様の要綱を設置している都市もございます。砺波市に来られます場合には、向こうの都市の補助金を活用して来ておられる方も多くございますので、1つの申請に対して両方の市で支援するのはどうかということもございます。一方、コンベンション開催事業補助金につきましては、コンベンションに参加する県外からの宿泊者が対象で、1つの申請につき、市内宿泊施設において延べ50泊以上の宿泊が必要になってまいります。
補助事業の見直しにつきましては、交流人口をさらに増やしていく方策の一つとして、議員の御提案も含めまして、また、他市の状況等も考慮して、補助金要綱を検討してまいりたいというふうに考えております。
次に、国内の都市交流の推進につきましては、フラワー都市交流連絡協議会において、加盟都市を増やしていくことが確認されているところでございます。各都市が鋭意努力しているところでございます。
また、来年3月には待望の北陸新幹線が開業することから、中京圏との交流に加え、砺波市とゆかりのある関東圏や北陸新幹線沿線都市との交流を模索し、交流人口、定住人口の拡大に結びつけまして、地域経済の活性化や市民文化の振興に努めてまいりたいというふうに考えております。
私からは以上でございます。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
教育委員会事務局長 横山忠司君。
〔教育委員会事務局長 横山忠司君 登壇〕
◯教育委員会事務局長(横山忠司君) 私からは、2項目めの生涯学習の場の整備についての御質問にお答えいたします。
まず、御指摘の砺波まなび交流館につきましては、類似施設の統合の観点から、砺波市職業能力開発センターととなみ野サロンとを統合することとし、昨年4月に、市民に職業能力の開発と生涯学習の機会を一体的に提供する砺波まなび交流館として、施設機能を拡充した上で開館したものでございます。
また、この際、これまでとなみ野サロンの使用料については無料であったことから、それまで利用されていたサークルの発足日によって異なりますが、最長で5年間、使用料を半額にするという措置を講じてきたところでございます。
なお、砺波まなび交流館につきましては、主に職業訓練と生涯学習の2つの機能を有していることから、お互いの迷惑とならないよう、楽器等で大きな音を発するサークルへの対応といたしまして、砺波市文化会館などの防音可能な施設等を紹介させていただいているところでございます。
そこで、議員御懸念の生涯学習を楽しめる場所が減少しているのではとのことでございますが、市内には、生涯教育機能を有する施設として砺波文化会館や砺波チューリップ四季彩館、庄川生涯学習センター、庄川農村環境改善センター、さらには、各地区にあります公民館など多くの施設がございます。また、中には使用について十分に余裕のある施設もありますので、これらの施設を積極的に有効に御活用いただければと考えております。
なお、御質問にありました新図書館の整備に当たりましては、図書館本来の目的である生涯学習機能の充実については十分配慮してまいりたいと考えているところでございます。
私からは以上でございます。
◯議長(山森文夫君) 2番 桜野孝也君。
〔2番 桜野孝也君 登壇〕
◯2番(桜野孝也君) それでは、議長のお許しを得ましたので、通告に従い、市政一般に対する質問と若干の提案をさせていただきます。
まず、1項目めの活力あるまちづくりについてお伺いします。
1点目は、砺波市庄川プールの今後の活用についてお伺いいたします。
砺波市庄川プールは、昭和37年につくられた屋外プールで、大プールと小プールがありますが、現在は、大プールのほうは使えない状況にあり、小プールのほうは、夏休みの期間中、小学生や幼児が利用しているという状況であります。
私は、今後、大プールを改修しない方向であるならば、ほかの活用法を考えるべきではないかと考えます。砺波市と庄川町が合併して今年で10年。その間に庄川地区では、庄川健康プラザのウオーキングプールが整備されました。また現在、庄川小学校の耐震改修工事に合わせて、小学校のプールも改修工事をしております。そのほかにも青島保育所には温室プールが整備されていますので、これらの施設を有効に活用することができれば、現在、小プールしか使っていない砺波市庄川プールはその役目を終わらせてもいいのではないかと思っております。
しかし、プールには、もう一つの役割があります。それは、防火水槽としての役割であります。そこで、消防関係の方にお聞きしたところ、現在、砺波市庄川プールは、防火水槽としては計画には入っていないとのことでありました。
これらのことを踏まえて、私は、砺波市庄川プールの場所を、近くにある庄川生涯学習センターの駐車場にできないかと思うのであります。
庄川生涯学習センターは、300席を有する多目的ホールとそのほか研修室など7部屋を備える施設であります。主な自主事業として、映画鑑賞会、落語会、講演会などを開催されており、ほかには教育委員会関係の事業や公民館事業、合唱クラブや音楽バンド、それから、となみミュージカルキッズの練習会場としても利用されています。参加者の多い事業のときには、駐車場が足りなくて、周辺の道路にとめなければならない場合もあります。合併後は、庄川地区の方だけでなく、砺波市内全域からも多くの利用者が来られるようになったことやまた、砺波市としてコンベンション等の誘致にも力を注いでいるということを考えますと、今以上の駐車スペースがあれば、もっと多くの市民の方が利用しやすい施設になり、利用者も増えると思います。
また、会議と温泉宿泊をセットにしてコンベンション誘致をするというのも、おもしろいと思います。
また、今年も行われます落語会は、既にチケットが完売しており、そのような満席になる事業のときでも心配は要りません。このように市民が集い、交流する場として、また、芸術や文化にふれあう場として、庄川生涯学習センターを利用する人が増えるということは本市にとっても大変いいことだと思いますが、いかがでしょうか。砺波市庄川プールの今後の活用について当局のお考えをお聞かせください。
2点目は、舟戸荘跡地の利活用についてお伺いします。
舟戸荘跡地は、現在、冬期の雪の捨て場所になっており、それ以外では、庄川水記念公園等で行われるイベント時の臨時駐車場となっている場所であります。
これまで庄川地区で開催されたタウンミーティングにおいても、舟戸荘跡地についての質問や提案が出されておりましたが、そのときには、具体的な回答はいただけなかったようであります。
御存じのように、庄川峡は景観もよく、また、イベント時には多くのお客さんがお越しになります。つい先日行われた庄川観光祭の花火大会では、まさに舟戸荘跡地周辺が一番、人が集まる場所となっていますし、春の庄川峡桜まつりでは、北日本新聞社のとやまキトキト100選・第1回桜の名所で、庄川水記念公園が第2位に選ばれたということもあり、地元の方がびっくりするぐらい、大勢の方が来られていました。ほかにも庄川木工まつり、庄川水まつり、庄川ゆずまつりなど多くの人でにぎわうイベントが数多くあります。そういうことからしても、舟戸荘跡地は地元の人にとっても、また、観光客にとっても利用できる場所として生かしていかなければならないと考えます。
私は、舟戸荘跡地の利活用については、ワークショップを行うというのも1つの方法ではないかと思いますが、いかがでしょうか、当局のお考えをお聞かせください。
次に、2項目めの安心・安全なまちづくりについてお伺いします。
1点目は、防災・減災に向けたITの活用についてであります。
平成23年の東日本大震災以降、全国的に防災・減災に対する意識が向上しており、これからは特に災害時の被害を最小化する減災という考え方が重要であると言われております。そして、この減災に向けて取り組むには、ハード、ソフトのさまざまな対策を、行政だけではなく、地域、市民、企業が一体となって取り組む必要があります。
ただ、そうはいっても、私たちの住んでいる地域は比較的災害の少ない地域でありますので、市民レベルでは、まだまだ防災に対する意識は高いとは言えないのが現状だと思っています。災害はいつ起きてもおかしくない、災害は起こるものだという考えのもと、自治体の使命であります市民の安全を守るために、可能な限りの備えや取り組みを行うことが大事ではないでしょうか。
砺波市総合計画後期計画には、地域防災対策の充実ということで、地震や風水害を初めとしたさまざまな災害に対する知識の普及に努め、防災意識の高揚を図ることや災害時の情報伝搬手段の充実を図ることがしっかりと明記してあります。
私は、市民の防災意識を高めるためにも、また、万が一というときのためにもITを活用した防災に取り組むべきだと思います。現在、砺波市では、緊急メールと行政情報をリアルタイムで発信しているツイッターで災害情報や緊急避難などの情報を配信することになっております。また、先日の市長の提案理由説明において、Wi-Fi機能を備えた防災情報ステーションを整備するという説明もございました。これは大変いいことだと思います。全国の他の自治体では、さまざまな防災情報を提供することができる防災アプリを独自で開発する自治体も増えてきているようであります。
このようにITを活用した防災への取り組みは今後、重要になってくると思われますが、そこで問題になるのが、ITツールを使いこなせる人にとっては非常に有効なものになりますが、使えない人にとっては、全く意味のないものであるということであります。ですから、ITツール利用のための講習会を開くなどして、1人でも多くの人に使い方を周知していくことが大事だと思います。
そこで、本市における、万が一に備えた防災・減災に向けたITの活用について、また、その周知について今後、どのように取り組んでいかれるおつもりなのか、当局のお考えをお聞かせください。
次に、2点目は、災害協定の締結についてお伺いします。
現在、砺波市は、17の市町、22の企業・団体などと災害協定を締結しています。災害協定には、災害発生時に各種応急復旧活動に関する人的・物的支援について、自治体間において、あらかじめ結ぶ災害時相互応援協定と物資や労力提供を行う業界団体や民間企業などと結ぶ協定がありますが、私が今回お聞きするのは、民間企業などと結ぶ協定についてであります。
先ほども言いましたが、防災・減災は、行政、地域、市民、企業が一体となって取り組むことが大事であります。砺波市の災害協定締結一覧を見ますと、さまざまな業種の企業、協会、組合などと協定を締結されていますが、私は、もっと市内に多く立地している中小企業の方にも呼びかけて、地域防災対策の充実を図ればいいのではないかと考えます。
経営者の方の中には、何かあったときには自分も協力したいと思っておられる方もいらっしゃるのではないかと思います。ちょっとしたことでもいいのです。そういう意識を持った方が増えることによって、市民全体の防災・減災に対する意識が少しでも向上するのではないでしょうか。市内の中小企業と災害応援協定を結ぶことについて当局のお考えをお聞かせください。
次に、3項目めの外国人観光客の誘致についてお伺いします。
まず、1点目は、受け入れ体制の整備についてお聞きします。
昨年の6月定例会でも質問をさせていただきましたが、そのときの市長の答弁では、今後も台湾からの観光客が増えると予想される中で、台湾の地域のさまざまな団体などとの交流も検討していきたいというものでした。
市長の予想どおり、台湾からの観光客は順調に増えており、昨年は、立山黒部アルペンルートへの台湾からの観光客が初めて10万人を突破したということでありますし、また、先月行われました富山県日台友好議員連盟の総会では、来賓の蔡台北駐大阪経済文化弁事処長が、今年、日本を訪れる台湾からの観光客数は、予想では250万人から300万人だと言っておられました。
本市においては、昨年、外国人観光客にも対応した小牧公衆トイレの改修やWi-Fi環境の整備などハード面での整備をしてこられました。今後も台湾を初めとする外国人観光客は増えていくと予想され、各自治体も誘致に力を入れてくると思います。そこで、本市としても外国人観光客の誘致にしっかり取り組んでいただきたいと思っております。
そこで、大事になってくるのは受け入れ体制だと思います。本市の外国人観光客の受け入れ体制の整備について、特にソフト面のほうでは現在、どのような状況なのか、また今後、どのように取り組んでいかれるのか、お聞かせください。
最後に、モニターツアーについてお聞きします。
外国人の方が砺波市を訪れたときに、何を見て感動したか、よかったことは何か、また、気に入らなかったことは何かということを把握しておくことはとても大切なことであると思います。いくら地元の私たちが、あそこがすばらしいとか、ここがいいよと言っても、生活や文化も違うわけですから、必ずしも私たちの思いと一致するとは限りません。これから外国人観光客を誘致するときに、何を前面に押し出せばいいか、それを知るには、外国人の方に体験してもらい、聞くのが一番いい方法だと思います。ですから、私は、モニターツアーというのは効果的だと思いますし、そこからいかにして本音の情報を聞き出すかということがとても大事なことだと考えますが、いかがでしょうか。モニターツアーの実施について当局のお考えをお聞かせください。
以上で、私の質問を終わります。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
市長 夏野 修君。
〔市長 夏野 修君 登壇〕
◯市長(夏野 修君) 桜野議員の御質問にお答えいたします。
私からは、2項目めの安心・安全なまちづくりについてのうち、1点目、防災・減災に向けたITの活用についての御質問にお答えいたします。
議員御発言のとおり、災害時に情報を伝達する手段としてITを活用することは大変有効であるというふうに考えております。今回提案しております予算でも、ハード整備として光ネットワークのダブルトラック化と無線LANアクセスポイントの増設を進めてまいります。
これらアクセスポイントの利用につきましては、平時にも利用できるスマートフォンやタブレット用のアプリケーションを活用している自治体もありますので、今後は、先行自治体の事例を参考にしながら、無線LANアクセスポイントがより積極的に活用されますよう、アプリケーションの検討を進めてまいりたいと思っております。
また、情報伝達手段を災害時のみならず平時にも活用することによりまして、効果的にITツールの習熟度を高めておくことも防災の観点から重要なことと考えておりますので、市のホームページやケーブルテレビを使った解説やまた、さらには各種の社会教育講座などの活用を通しまして、日常的に市民の皆さんにその利用方法を周知していきたいと考えております。
次に、2点目の災害協定の締結についてお答えいたします。
企業、また民間団体等との災害協定は、大規模な災害が発生した場合、行政や防災関係機関だけの災害対策には限界がありますため、災害時に人的・物的支援の協力を確保する上で、大変重要であるというふうに考えております。
このことから本市では、議員が述べられましたように、企業、民間団体と物資供給や活動支援に関する協定を締結しておりまして、建設業関係を初め幾つかの会社で構成された団体とも協定を締結しているということになっております。
そこで、市内の中小企業に災害協定の締結を呼びかけてはどうかとの御提案でございますが、個々の企業とではなくて、やはり全国的にも商工会議所や商工会などの経済団体や業界団体等と協定を締結して、その組織を通じて、個々の企業の協力が可能なものについて、分野を、協会のほうでおわかりになっておりますから、その分野を活用できるように会員企業と連携や協力を行っているという事例が多いようでございます。
砺波市としても今後、地元企業を初めとして、業界団体を通じて連携や協力がより一層広がるよう、引き続き、例えば災害のときに、個別に何社にも連絡するというよりも、やはり団体のネットワークがございますし、それぞれ同じ企業でも得意分野があるんだと思います。そういうこともありますので、基本は団体を通じることがいいのかなと思いますが、いずれにしても、引き続き企業、団体等への働きに努めて、災害時に対して連携してできるようにしたいというふうに考えております。
私からの答弁は以上でございます。その他につきましては、担当部局長からお答えさせていただきます。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
企画総務部長 水落 仁君。
〔企画総務部長 水落 仁君 登壇〕
◯企画総務部長(水落 仁君) 私からは、1項目めの活力あるまちづくりについてのうち、2点目の舟戸荘跡地の利活用についての御質問にお答えいたします。
舟戸荘跡地につきましては、庄川温泉郷の玄関口にも当たる重要な場所でございますので、その立地条件を生かし、有効な活用方法がないか、これまでも検討してきているところでありますが、議員御指摘のとおり、現在は冬期の雪捨て場や近隣会場で開催される各種イベント時の臨時駐車場として利用されている状態であります。
近隣では、議員御指摘の砺波市庄川プールの活用方策ややまぶき荘周辺の再整備計画についての議論も進められているところでもあり、周辺の未利用地なども含めて総合的に有効活用を改めて検討する必要があるのではないかと考えております。
先ほど、大楠議員の質問にもありました公共施設等総合管理計画におきましては、全ての公共施設に関して施設の更新を含めた計画を策定することを求められているところでありますので、未利用地の今後の活用策についても関係者の御意見を伺い、その中で、検討課題として取り組んでまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
商工農林部長 八田俊伸君。
〔商工農林部長 八田俊伸君 登壇〕
◯商工農林部長(八田俊伸君) 私からは、3項目めの外国人観光客の誘致についての御質問にお答えいたします。
まず、1点目の受け入れ体制の整備についての御質問につきましては、議員御指摘のとおり、チューリップフェアや庄川遊覧船など、当市への外国人観光客は年々増加しており、今後も伸びていくものと予想されますことから、小牧公衆トイレの改修などハード面の整備を進めてきたところでございます。
また、ソフト面につきましては、砺波市の観光パンフレットである散策マップの英語版を、また、チューリップフェアのチラシにおいては英語、中国語の併記版を、そして、チューリップ四季彩館のパンフレットには英語、中国語、台湾語版を作成し、PR等に活用しております。また、チューリップフェアの総合案内放送では、英語や中国語でも御案内しているところでございます。
このほか、本年度においては、となみグッと誘致事業として、海外からの誘客について県内で最大の実績がございます立山黒部貫光株式会社などと連携しながら、台湾キャンペーンを実施し、誘客増加に努めてまいりたいと存じます。さらには、新たな滞在型観光の一環として、産業観光及び外国語観光パンフレットを作成するなど、外国人に対するおもてなし力をさらにパワーアップしてまいりたいと考えております。
次に、2点目のモニターツアーについての御質問にお答えいたします。
議員御指摘のとおり、外国人の方とは生活、文化が違うことから、当然ながら日本人と一般的な感覚が異なることもございます。こちらが最高のおもてなしを提供していると思っても、受けとめていただけないことも考えられます。
つきましては、今回実施いたします台湾キャンペーンの中で、現地旅行会社等の御意見や注意点などをしっかりお聞きするほか、市の外国語指導助手(ALT)や市内在住の外国人の方からアドバイスをいただくなど、受け入れ体制をさらに整えてまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
教育委員会事務局長 横山忠司君。
〔教育委員会事務局長 横山忠司君 登壇〕
◯教育委員会事務局長(横山忠司君) 私からは、1項目めのうち、1点目の砺波市庄川プールの今後の活用についての御質問にお答えいたします。
議員が述べられましたとおり、砺波市庄川プールにつきましては、昭和37年7月の完工から既に52年が経過しており、プール本体だけでなく、ポンプやろ過装置などの附帯設備につきましても老朽化が進んでいることから、これまでも維持管理に苦慮してきたところでございます。
また、根本的な改修には多額の費用を要することなどから、これまでも夏休み期間中に小プールのみを使用してまいりましたが、昨年の使用期間中にろ過機能の低下による設備の故障が発生したことから、その後の使用を休止したところでございます。
議員御指摘のとおり、庄川地区には、このほか庄川健康プラザや庄川小学校、青島保育所にそれぞれプールが整備されており、現在では、砺波市庄川プールの果たす役割は低下していると思われ、今年度の行政改革において、その取り扱いが検討されることとなっております。その際には、議員御提案の駐車場への転用も有力な選択肢の一つとして検討されるものと考えております。
私からは以上でございます。
◯議長(山森文夫君) 3番 有若 隆君。
〔3番 有若 隆君 登壇〕
◯3番(有若 隆君) それでは、議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして、市政一般に関する質問と、若干の要望と提案をさせていただきます。
まず初めに、活力ある元気なまちづくりのための農業対策についてのチューリップ球根栽培の推進についてお伺いをいたします。
チューリップは、砺波市の花であり、富山県の花でもあります。また、となみブランドであり、とやまブランドでもあります。
現在、チューリップ球根の掘り取り、収穫の最盛期でもありますが、当市でチューリップ球根の栽培が始められたのは、富山のチューリップの父であります庄下の水野豊造翁によって、大正7年の試作に始まり、その後、大正12年からは砺波地方にチューリップ球根栽培が本格的に始まり、国内の販売に加えて、昭和12年から平成3年までは、アメリカなどへも輸出されていました。先人たちのたゆまぬ努力により砺波のチューリップ球根は、積雪の多い水田裏作の有望な特産品として定着し、我が国を代表する一大チューリップ球根産地を形成して、90年余の歳月がたちました。長い歴史の中で、チューリップの砺波、チューリップの富山の名は全国津々浦々に知れ渡り、花のまち砺波のイメージアップに大きく貢献しております。
富山県は、全国一のチューリップ球根の出荷量を誇っているものの、平成5年には、生産者358戸、栽培面積252ヘクタールとなり、球根出荷球数は5,965万球と過去最高となりましたが、その後、後継者不足、新規生産者の減少、生産者の高齢化、安価なオランダ産球根との競争による単価の低迷、土壌問題による品質低下などの影響、そして、省力化を図るための機械化が進んでまいりましたが、収穫期には多くの人手を要する労働集約的なことから、平成25年には、生産者90戸、栽培面積85ヘクタール、出荷球数1,985万球と、生産者、栽培面積、出荷球数は約3分の1に減少しております。
当市においても、平成5年には、生産者119戸、栽培面積72ヘクタール、出荷球数1,630万球でありましたが、平成25年には、生産者33戸、栽培面積27ヘクタール、出荷球数670万球と減少しており、生産者、栽培面積、出荷球数のいずれも減少傾向に歯どめがかからない状況であり、チューリップ球根栽培の将来を憂える状況にあります。これからのチューリップ球根栽培を推進するためには、新たな担い手の確保と新規生産者への支援強化が必要であると考えます。
市では、チューリップ球根新規生産を支援するため、平成22年度に、チューリップ球根新規生産振興モデル事業を立ち上げられました。この事業は、1年目は新規生産の支援と2年目は生産拡大の支援となっており、対象者は営農組織もしくは農業者と球根栽培農家の後継者として新規に取り組む者となっております。また、新規生産組織などに栽培技術指導ができるベテランのチューリップ球根生産者を指導の匠として認定し、指導活動支援が行われています。この事業によって、平成22年度には、1営農組織と1球根栽培農家の後継者が、平成24年度には、1営農組織と2球根栽培農家の後継者が新たにチューリップ球根生産に取り組まれました。
現在、新規に取り組む営農組織もしくは農業者に対して、生産拡大を支援するのは2年目までとなっておりますが、生産を拡大してステップアップするためには、種球や資材、さらに機械や設備などに対する財政支援が必要であると考えます。つきましては、期間を延長して支援すべきと考えます。
また、新たな担い手の確保を図るために、市は、県や県花卉球根組合、となみ野農業協同組合等の関係機関と連携をとって、営農組合や集落営農組織に対し、先進栽培者の取り組み事例など具体的なビジネスモデルを提示して、新規生産者を掘り起こすことが必要と考えますが、今後のチューリップ球根生産の推進に対する市長の考えをお伺いいたします。
次に、中山間地域の農業対策についてお伺いをいたします。
中山間地域は、水源の涵養、洪水の防止、土壌の浸食や崩壊の防止などの多面的機能を持っております。しかし、地理的な条件から農業を営むことが厳しく、人口の流出による過疎化や生産者の高齢化や担い手不足などにより、農家人口が減少している状況にあります。
1点目は、有害鳥獣による農作物被害防止対策の強化についてお伺いをいたします。
近年、中山間地域を中心に野生鳥獣の生息域分布が拡大して、熊、イノシシ、猿、カモシカの出没が多くなり、特にイノシシの出没による、サツマイモから水稲まで食害して、農作物への被害が急増しております。
当市においては、鳥獣被害防止特別措置法に基づき、平成24年度に鳥獣被害防止計画を策定し、農作物への被害防止に努めておられますが、有害鳥獣による農作物被害の約7割がイノシシによるものであり、平成24年度から、国や農業共済の補助事業を活用した電気柵や捕獲用おりによるイノシシ対策に取り組んでおられますが、対策が十分であるとは言えません。
今年は、冬場の降雪も少なく、越冬できたイノシシが多くいるのではないかと言われております。そのためイノシシの出没は例年に比べて早く、春には、餌となる自然薯を求めて斜面を掘り、崩れた土砂が道路や排水用の側溝を覆う被害が多発いたしました。また、タケノコを食い荒らす被害も出ました。
イノシシなどの有害鳥獣の捕獲によって農作物の被害を軽減するためには、狩猟免許を持った捕獲担い手の確保が必要であります。平成24年度に設置されました鳥獣被害対策実施隊員が現在27名おられますが、捕獲用おりの増設などの捕獲体制の強化を図るためには、鳥獣被害対策実施隊員の増員が必要と考えますが、今後の増員計画についてお伺いをいたします。
田畑への侵入を防ぐ電気柵は、集落の一部の設置では、イノシシが他の田畑へ移動して被害を発生させます。そのため電気柵の設置は集落単位の地域ぐるみで対策を進めることが大切であると考えます。電気柵については、平成24年度に栴檀山地区で8キロメートルを、平成25年度には、栴檀山地区と栴檀野地区で15.9キロメートルを設置しておられます。
議案第47号 砺波市一般会計補正予算(第1号)の中で、電気柵補助金217万4,000円を計上されておられますが、具体的な内容と今後の増設計画についてお伺いをいたします。
次に、抜本的に被害の拡大を防ぐためには、狩猟免許の必要な捕獲用おりの増設を図ることが必要であると考えます。
捕獲用おりによる県内の捕獲状況は、平成24年度では292頭で、平成25年度は517頭でありました。当市の捕獲用おりと捕獲状況につきましては、平成24年度に4基が設置されましたが、捕獲数はゼロでありました。平成25年度は9基を設置し、捕獲数は24頭でありましたが、今年度の設置予定地区と設置数増設についてお伺いをいたします。
捕獲されたイノシシは、ほとんどが埋められている状況であります。イノシシなどの肉は、ジビエといって、野趣あふれる味が楽しめる高級食材であり、ジビエ料理に有効利用するためには、捕獲した獣肉を解体処理、加工できる施設がなければできません。捕獲したイノシシなどを食材として有効利用するために、必要な加工施設を整備して、ジビエ料理の普及を進めることで捕獲を積極的に推進して、被害の軽減を図ることができるわけであります。
獣肉解体処理施設は現在、県の東部に2カ所ありますが、県の西部にはありません。つきましては、県の西部に獣肉解体処理施設の整備を、隣接市と協力して県に強く働きかけるべきと考えますが、考えをお伺いいたします。
鳥獣被害防止対策は、中山間地域農業の振興、耕作放棄地の発生を防止するためにも大変重要であり、対策の強化を図るべきと考えますが、市長の考えをお伺いいたします。
次に、鳥類の中で農作物被害の多いカラス対策の強化についてお伺いをいたします。
カラスによる水稲の発芽期や定植期における苗を踏みつける害や直まき田での食害、チューリップ球根や収穫期の農作物の食害が発生しています。また、人に対する威嚇行動などの生活環境被害も発生しています。平成25年度の県内の捕獲数は3,611羽で、当市の捕獲数は18羽でありましたが、鳥獣被害対策実施隊による銃器による捕獲や銃器による捕獲が難しい地域では、箱縄による捕獲の強化が必要と考えますが、市長の考えをお伺いいたします。
2点目は、中山間地域の渇水対策についてお伺いをいたします。
昨年、栴檀山地区では、春先から雨の日が少なく、深刻な水不足が続き、場所によっては、水がほとんどないため池や干し上がってひび割れした田んぼがあり、大きなひび割れも発生して、稲の生育にも支障が出ました。また、田植えを見送った田んぼもありました。
市では、となみ野農業協同組合と協議をされ、平成17年と同様の支援措置が行われました。水をポンプアップするために緊急に要した経費やポンプやホースなどのリース料、ポンプの燃料費について、市ととなみ野農業協同組合がそれぞれ3分の1を支援されました。
過去、平成6年は大渇水でありました。また、平成17年にも渇水となり、農作物に被害が出ました。農作物に被害を出さないために応急的な対策だけではなく、中長期的な生産基盤の整備が必要と考えます。そのためには、土地改良事業によるため池の整備が必要であると考えます。
しかしながら、新たに土地改良事業を起こす場合、受益者負担の問題により、事業がなかなか進展しない状況にあります。現在、事業を進めておられます中山間地域総合整備事業のような受益者負担の少ない事業や受益者負担の伴わない震災対策農業水利施設整備事業などにより、ため池の整備を計画的に推進していくことが必要と考えますが、当局の考えをお伺いいたします。
次に、人と心を育むまちづくりのための無形民俗文化財の出町子供歌舞伎曳山についてお伺いをいたします。
砺波に春の訪れを告げる出町子供歌舞伎曳山祭りは、出町神明宮の春の祭礼として、以前は4月16日、17日に行われていましたが、平成21年からは4月29日、30日に行われています。
出町子供歌舞伎曳山は、西町、中町、東の3基があり、曳山は、天明9年(西暦1789年)に西町の曳山が建造され、その後、中町、東と建造されて、225年の歴史があります。昭和43年までは3基がそれぞれ子供歌舞伎を上演していましたが、昭和44年からは当番町を決めて、毎年1基で上演されています。富山県で唯一の曳山子供歌舞伎であり、昭和42年に市の文化財に指定をされ、平成6年には県の無形民俗文化財に指定されております。
市では、出町子供歌舞伎曳山会館を、約8億円を投じて平成19年度から平成21年度にかけて整備をいたしました。以前は別々に保管されてきた3基の曳山を一堂に展示し、四季を通じて鑑賞でき、また、浄瑠璃や三味線を初めとした文化、芸能の発表の場としても利用されております。今後とも砺波市の次代を担う子どもたちが、歌舞伎や曳山を通じてふるさとの歴史や伝統文化とふれあう機会をつくることは非常に大切であると考えます。
現在、出町小学校では、出町子供歌舞伎曳山祭りの上演を校外学習に取り入れておられますが、市内小中学校の校外学習に出町子供歌舞伎曳山祭りや曳山会館をもっと活用すべきと考えますが、教育長の考えをお伺いいたします。
次に、伝統芸能の伝承に対する支援充実についてお伺いをいたします。
多くの市民のサポートにより子供歌舞伎が伝承されてきております。市では、伝統芸能である子供歌舞伎を後世に伝承するための指導者の養成に対する支援を行っておられます。子供歌舞伎曳山振興会が中心となって、後継者の育成に取り組み、平成13年からは子ども三味線教室、平成15年からは出町浄瑠璃教室が始められ、次代を担う子どもたちや若者たちに三味線や浄瑠璃が伝承され、太夫や三味線の後継者が育ってきています。
しかしながら、振りつけ師の後継者育成は行われていない状況であります。そのため、振りつけ師は県外から招聘している状況であります。また、衣装の着つけや顔つけ師も県外から招聘しており、子供歌舞伎の上演には多額の経費がかかっている状況であります。つきましては、市からの支援充実が必要と考えますが、具体的な支援策について当局の考えをお伺いいたします。
次に、全国子供歌舞伎曳山との交流についてお伺いいたします。
全国で、子供歌舞伎曳山は、滋賀県長浜市、米原市、岐阜県垂井町、揖斐川町、石川県小松市と当市の6市町にあります。交流状況を調べてみますと、小松市は、平成11年より、全国の子供歌舞伎団体との交流を図っておられます。また、高岡市が中心となって、平成21年より県内曳山サミットが行われております。砺波子供歌舞伎曳山振興会と小松市との交流はしておられますが、他市町との交流は行われていない状況であります。
当市は、花をまちづくりのシンボルにし、花にまつわる行事を通じて、活力とやすらぎのある住みよいまちづくりを目指す全国の9都市とフラワー交流をしております。また、散居村を有する全国の6自治体と全国散居村連絡協議会を組織して、隔年、散居村サミットを開催しております。つきましては、今後、市と子供歌舞伎曳山振興会が一体となって、子供歌舞伎曳山のある他の市町とも交流を図って、子供歌舞伎曳山を振興していくべきと考えますが、全国の6市町との交流についてお伺いをいたします。
私は、5月10日、TST主催の小松市のお旅まつりに行ってまいりました。稲垣議員も一緒でございましたが、大変、祭りは多くの人出がありまして、大変にぎわっておりました。当市も子供歌舞伎曳山振興会と観光協会が一体となって、子供歌舞伎のまち砺波を積極的にPRし、もっと出町子供歌舞伎曳山祭りや曳山会館を訪れてもらえるようにすべきと考えますが、当局の考えをお伺いし、私からの一般質問を終えさせていただきます。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
市長 夏野 修君。
〔市長 夏野 修君 登壇〕
◯市長(夏野 修君) 有若議員の御質問にお答えいたします。
私からは、1項目めの活力ある元気なまちづくりのための農業対策のうち、まず、1点目のチューリップ球根栽培の推進についての御質問にお答えします。
チューリップ球根の生産の現状につきましては、議員御紹介のとおりでありまして、生産農家数、栽培面積ともに年々減少し、このままでは、チューリップ球根生産発祥の地としての存続も一段と厳しいということになるのではないかと危惧をしております。一刻も早い担い手の確保や育成が、チューリップのまち砺波としての喫緊の課題となっていることは十分認識しております。
市では、上田市長の時代からも含めまして、これまで新たな担い手農家の確保に向け、花卉チャレンジ講座の開催ですとか、チューリップ球根新規生産者への支援事業を行ってきたところでございます。このような積極的な支援策を行っているのはもちろん県内でも本市のみでございますし、おかげさまで、少しずつではありますが、新規生産者の確保や育成もなされてきているということでございます。
また、チューリップ球根栽培を新たに個人で始めることは、労働力や資金力、圃場の確保などの面において大変厳しいというふうに思われますことから、営農組合や集落営農組織でも取り組んでもらうことを目的としました研修会を開催いたしました結果、これまでに2つの営農組織が新たに球根生産に取り組まれており、新たな担い手の形として今後も支援してまいりたいと思っております。
このような中、今年度において、チューリップ球根のネット栽培機械の導入が進められており、成功すれば、球根生産の効率化や省力化が図られますことから、今後、若い方々に対する新たな担い手確保にもつながっていくのではないかと期待をしているところであり、引き続きしっかりと支援をしてまいりたいと思っております。
チューリップ球根の新規生産者の生産拡大に対する支援に関しましては、市独自の補助制度におきまして、1年目には、新規生産者支援事業として、初期投資に要する経費を助成、2年目には、生産拡大支援事業として、1年目を上回る作付拡大に要する経費を助成しており、さらに新規生産者への栽培技術の指導支援としまして指導の匠と呼ばれます専門知識を有する球根生産者を派遣して、支援を行っております。
また、市の制度に引き続き、県でも、新規生産者で3年目、4年目となる方に対しまして、チューリップ球根新規担い手育成支援事業として、初度的経費であります種球根や専用機械リース等の一部を助成する支援を行い、市の制度とも連携しながら、新たな担い手の確保、育成に取り組んでいるところでございます。
昨年9月から今年2月までの間に、新規生産者と指導の匠や関係機関を交えまして、チューリップ球根生産振興検討会というものを4回開催いたしました。改めて、今まで申し上げたような支援内容等について協議を行ったところでございますが、この会議では、新規生産農家には、親の跡を継ぐ後継者と全く新規から始める生産農家があって、全くの新規生産農家では、やはり種球や専用機械など初度的経費が多額になるほか、栽培技術の習得にも経験を要するということから支援期間を延長してもらいたいという御意見もいただいているところであります。
現在、これまでの新規生産農家が要しました経費について、県や県球根組合など関係機関とともに調査と検証を進めているところであります。今後は、御意見のありました支援期間の延長をちょっと前向きに考えていく必要があるのではないかなというふうに思っておりますが、これも含めまして制度内容をよりよいものにしてまいりたいというふうに思っております。
有力なチューリップ栽培農家であります有若議員におかれましても、今回いろいろ御指摘がありました、大変な御苦労もあるということはよくわかっておりますが、今後とも、ぜひ本市のチューリップ栽培の振興に一層の御尽力をお願い申し上げたいと思います。
次に、2点目の中山間地域の農業対策についてのうち、有害鳥獣による農作物被害防止対策の強化についての御質問にお答えいたします。
議員が述べられましたとおり、鳥獣によります農作物への被害は年々深刻化しておりまして、イノシシによります被害だけを見ましても、平成24年度では、面積で108アール、被害金額が119万円であったものが、昨年度は、面積で215アール、被害金額は227万円ということで、いずれも倍増しております。早急な対策が必要だというふうに考えております。
そこで、まず、鳥獣被害対策実施隊員の増員につきましてでありますが、現在、実施隊員につきましては、猟友会会員の中から任命いたしました20名の方と市担当課の職員7名によります27名により組織しております。今年度から、砺波市鳥獣被害防止対策協議会に、市内の中山間地域に該当します6地区全ての自治振興会長さんに加わっていただきまして、地域との連携を図りながら対策を進めていくこととしております。
ただ、残念ながら、まだ現状では6地区全てに実施隊員がいるということではございません。今後、実施隊員の増員には、狩猟免許の取得ですとか、担い手そのものの不足の課題もございますので、今後は関係の地区や猟友会と協議を行いながら、狩猟免許取得に対する支援を考えていきたいというふうに思っております。
次に、電気柵や捕獲おりの増設についてお答えいたします。
イノシシの侵入防止の電気柵につきましては、昨年度まで栴檀野と栴檀山の2地区で23.9キロメートルの整備を行いましたが、本年度、新たに雄神地区を加えました3地区で32.9キロメートルの新たな整備を計画しておりまして、今年度末には56.8キロメートルの整備が完了するということになります。
整備に当たりましては、国、県、農業共済組合の補助制度を活用するほか、となみ野農業協同組合にも協力をいただきまして、市とともに、国、県、農業共済組合、JAとなみ野、関係機関が連携して、最終的な出口では事業費の85%の補助という形で支援を行っていくこととしております。
なお、その支援内容ですが、電気柵の設置に伴います資材購入に対して補助をするというものでありまして、設置そのものや管理につきましては、関係機関はもちろん協力しますが、地元住民の方々でしっかりやっていただきたいというふうに考えております。
電気柵につきましては、先ほど申し上げましたように、今年度で大幅に整備ができる予定でありまして、次年度以降につきましても、地元と協議しながら進めたいというふうに考えております。
一方、今年度の捕獲おりの設置につきましては、昨年度より6基増設いたしまして、15基が設置済みであります。栴檀野地区に4基、栴檀山地区に5基、東山見地区に2基、雄神地区には4基設置しておりますが、ちょうどまだ季節的な問題もあるのかもわかりませんが、現段階では捕獲頭数はゼロでございます。
今年度、さらに6基を増設しようと考えておりまして、今後の捕獲状況や出没状況等を見ながら、自治会の皆さんや地区の協議会の皆さんと協議をしながら、適切な場所に設置を進めたいと考えております。
次に、獣肉処理加工施設の設置についてですが、イノシシなどの肉をジビエ料理とするには、やはり捕獲した獣肉を、時間を置かずに、何か2時間ぐらいで処理をしなくてはいけないということなんですが、時間を置かずに解体処理、加工する施設が必要でありますが、残念ながら、県西部にはございません。
富山市の東のほうには2カ所ありますが、そこへ捕まえてから2時間で持っていくというのはちょっと厳しいということですので、それを活用することはちょっと厳しいのではないかと思っております。
ということで、やはり西部につくらなくてはいけないんですが、新たな施設の整備にはかなり多額のコストがかかるということや捕獲頭数と需給バランス、会社としてというか、施設としても運転していかなくてはなりませんから、一定数が来ないといかんということがあります。
さらに、施設管理面を考えますと、やはり市単独でということは難しいことで、先ほど議員からもありましたように、県西部で、やはりしっかりと県に要望していくべきではないかということでございますので、県西部の各市が連携して、改めて県に対して強く働きかけていきたいというふうに考えております。
最後に、カラスの問題でございますが、カラスにつきましては、被害については、田植え後の苗の踏みつけ被害などが多く寄せられまして、6月に入ってからは、先ほども話がありましたが、人に対する威嚇行動の情報も届いております。今週から、若林地区と林地区においては銃器による捕獲も実施しております。
ただ、銃器によります捕獲に当たりましては、狩猟区域としての確認許可というものをとらなくてはなりませんし、安全確保の観点から、地元ですとか、関係機関等へのしっかりとした周知の後、実施しなくてはならないということから、カラスが出たからすぐに撃ってくれというわけにはいかないということであります。
捕獲おり、いわゆる箱縄でございますが、については、餌などの管理を地元で行っていただくということで用意はしているわけですが、昨年は設置申請がございませんでした。本年度では、これまで林地区で1基設置いたしましたので、まだ2基ございます。改めて活用先なり、希望先を探すなどして、少しでもカラスの被害防止に取り組んでいきたいというふうに考えております。
私からの答弁は以上でございます。その他につきましては、教育長並びに担当部長からお答えをさせていただきます。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
教育長 山本仁史君。
〔教育長 山本仁史君 登壇〕
◯教育長(山本仁史君) 私からは、2項目めの人と心を育むまちづくりのための無形民俗文化財対策についての1点目、無形民俗文化財の出町子供歌舞伎曳山対策についての御質問にお答えいたします。
まず、伝統芸能の出町子供歌舞伎曳山に対する校外学習についての御質問につきましては、ふるさとに対する誇りや愛着を持つことは非常に大切なことと考えおり、本市では、平成23年度から、歴史や文化財への理解と郷土への愛着を深めるため、市内の全小学校の6年生を対象にふるさと「となみ」探訪事業を実施しているところでございます。
この事業は、出町子供歌舞伎曳山会館、増山城跡、庄川水資料館、合口ダム、散居村ミュージアムなどの市の特色ある施設や文化財を各小学校の実情に合わせて見学し、印象に残った風景等の絵葉書を作成し、伝えたい人に送り、砺波の魅力を市内外に発信するものでございます。
このふるさと「となみ」探訪事業におきまして、出町子供歌舞伎曳山会館を毎年多くの児童が見学しており、今年度の計画では、市内の8小学校のうち6小学校、約330名、全体の7割ですが、その児童が見学する予定にしております。議員御提案の校外学習での子供歌舞伎曳山祭りや曳山会館の活用につきましては、各学校の実情に応じて利用されるよう、今後とも校長会等を通じて働きかけてまいりたいと考えております。
次に、伝統芸能の伝承に対する支援充実についての御質問にお答えいたします。
市では、子供歌舞伎を後世に伝承するため、郷土芸能伝承指導者育成事業として、三味線などの後継者の育成事業に対し、財政的な支援を行っております。
こうした地域の積極的な取り組みにより、今年の曳山祭りでは、新たな担い手として三味線奏者と太夫の2人がひとり立ちをされたと聞いており、大変うれしく、また、これまでの御努力に敬意を表したいと思っております。
このように伝統文化が確実に後世に伝承されていくためには、まずは地域の主体的な取り組みが何より大切であり、そのことにより地域に対する愛着と誇りが生まれてくるものと考えております。
なお、市といたしましては、子供歌舞伎が確実に伝承されていくよう、引き続き後継者育成事業に対し支援してまいりたいと考えておりますが、議員御提言の振りつけ師や衣装の着つけ、顔つけ師の育成につきましても、現行の郷土芸能伝承指導者育成事業補助金を有効に活用していただければと考えております。
また、市では、出町子供歌舞伎曳山や獅子舞の練習状況、夜高行燈の制作風景を特集した『砺波ライフスタイルブック(祭り編)』を発刊するとともに、市内の文化財や祭り、伝統行事、歴史、芸術などをまとめたデジタルミュージアム「砺波正倉」を市のホームページに開設するなど、貴重な伝統文化を積極的に情報発信していくことで側面からも支援しているところでございます。
私からは以上でございます。
◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
商工農林部長 八田俊伸君。
〔商工農林部長 八田俊伸君 登壇〕
◯商工農林部長(八田俊伸君) 私からは、1項目めの活力ある元気なまちづくりのための農業対策についての御質問にお答えいたします。
まず、2点目の中山間地域の農業対策についてのうち、渇水対策についてのため池の整備についての御質問にお答えいたします。
中山間地域農業の渇水対策として、ため池の整備を行うには、費用負担以外にもさまざまな課題を整理し、調整する必要があることから、現実的には、既存ため池の容量を確保するため、堆積しております汚泥などを取り除くしゅんせつ工事が最も取り組みやすく、有効と考えております。
既存制度においてかんがい用のため池を新設しようとするには、設置箇所や導水路などの新たな用地の確保が、また、水源に湧き水を利用する場合は、渓流等の既存水利使用者との調整のほか、完成後の施設管理者の選定などが必要となります。
また、ため池整備などの新たな土地改良事業の施行には、合意形成に基づく地元関係者からの申請が不可欠でありますので、まずは地元で費用対効果や課題をしっかり整理していただき、その上で、ため池の整備を進めることになれば、事業化を国や県に要望してまいりたいと考えております。
次に、2項目めの人と心を育むまちづくりのための無形民俗文化財対策についてのうち、1点目の無形民俗文化財の出町子供歌舞伎曳山対策についての全国子供歌舞伎曳山との交流についての御質問にお答えいたします。
議員が述べられたとおり、現在、全国で子供歌舞伎曳山は6市町にあり、そのうち小松市の全国子供歌舞伎フェスティバル実行委員会と砺波市子供歌舞伎曳山振興会が民間レベルでの交流を行っているところでございます。
また、富山県内には山、鉾、屋台、行燈を有する保存団体の交流と地域文化の向上等を目的とした交流会議があり、昨年の4月に、出町子供歌舞伎曳山会館で総会が開催されたところでございます。
今後の6市町の交流につきましては、未来的には望ましいことと存じますが、距離的な課題や各都市の温度差もあることなどから、もうしばらく時間がかかるものと考えております。まずは、小松市や県内の交流をさらに深めてまいりたいと考えております。
また、出町子供歌舞伎曳山祭りと曳山会館のPR強化につきましては、引き続きチューリップフェアで全国の皆さんに御紹介するとともに、県内の宿泊施設や文化観光施設などとの連携をさらに緊密にして、入場者数の増加を図ってまいりたいというふうに考えております。
私からは以上でございます。
◯議長(山森文夫君) 以上をもって、本日の日程を終了いたします。
次回は、明6月19日、午前10時から開会いたします。
本日はこれをもちまして散会いたします。
午後 2時52分 閉議