平成26年12月 本会議 定例会(第3号) 本文

1.会議の経過
 午前10時00分 開議

◯議長(山森文夫君) ただいまの出席議員は20名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第3号のとおりであります。

                  日程第1
     市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(一般質問)

◯議長(山森文夫君) これより本日の日程に入ります。
 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第66号から議案第79号まで、平成26年度砺波市一般会計補正予算(第4号)外13件について及び報告第10号 専決処分の承認を求めることについてを議題といたします。
 昨日に引き続き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 2番 桜野孝也君。
  〔2番 桜野孝也君 登壇〕

◯2番(桜野孝也君) 皆さん、おはようございます。2日目のトップバッターということで少々緊張しておりますけれども、一生懸命務めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 去る11月23日に、合併10周年記念となみ庄川散居村縦断マラソンが盛大に行われ、天候には恵まれなかったものの、県内外から大勢のランナーが参加されました。ある職員さんのフェイスブック情報によると、参加人数は3,500名以上、これは申し込み人数のことを言っておられると思うので、実際は3,300名以上であります。スタッフは700名以上で、大会規模で言うと、県内では黒部名水マラソンに次ぐ2番目だそうであります。
 私は無謀にも20キロメートルのハーフマラソンにチャレンジしたのでありますが、結果は17キロメートル地点を2時間5分以内に通過することができず、強制リタイヤとなり、完走はできませんでした。しかし、庄川町出身の私にとって、合併10周年の年に、砺波チューリップ公園と庄川水記念公園を結ぶコースを、沿道の大勢の市民の皆さんから声援をいただきながら走ることができたということは大変よかったというふうに思っています。私は、今回のマラソン大会は、ハーフマラソンを加えた初めての大会としては大成功だったのではないかと思っております。とはいえ、課題も見つかったと思いますので、その課題をクリアしながら、来年以降もぜひ続けていただき、砺波市の一大イベントにしていってもらいたいと思います。今回のとなみ庄川散居村縦断マラソンの準備、運営等に携わった全ての皆様に敬意と感謝を申し上げ、以下、質問に入らせていただきます。
 まず、1項目めは、観光資源の魅力創出についてであります。
 1点目は、体験交流型観光についてお伺いいたします。
 砺波市では、平成22年12月に観光振興戦略プランを策定され、その中で、これからの観光は、団体から個人の時代であり、旅の形は、生活・文化体験型の着地型、旅の目的は、学びなどテーマ性の強い旅、地域との関係では、生活エリアで地域との交流であるとなっています。
 私は、砺波市として、このような体験交流型の観光を推進していくための大きなテーマとして、農業と食が挙げられると思っております。
 日本の原風景である散居村を山の上から見るだけでなく、実際にそこでの生活や農作業を体験してもらうことも重要だと思います。そうすることによって、どうしてこういう散居の形態になったのか理解してもらうことができますし、また、砺波のおいしい水や郷土料理を味わってもらうことで、ちょっとした感動も与えられるのではないかと考えます。そして、そのときに最も大事なことは、旅行者が地域の方と交流し、ふれあうということです。例えば旅行者にとって、初めて訪れた場所で、地元の方に予想を超える対応をしてもらったとしたら、どうでしょうか。きっとその地域に対してよい印象を持ち、また来たいと思うのと同時に、自分の周りの人にも教えたくなるのではないでしょうか。一方、地元の人にとっては、もし旅行者が自分の住んでいる地域のこと、自然環境や食べ物などを褒めてくれたり、喜んでくれたら、どうでしょうか。自分たちにとっては当たり前のことや物でも、人が喜んでくれたり、感動を与えられるということに気づくことができ、自分の地域のよさを再認識することにもつながると思うのです。最近では、都市部に住んでいる方で、子どもの教育のために農業の体験をさせてみたいという親やまた、退職後の楽しみの一つとして、農業をやってみたいという年配の方などもいらっしゃると聞きます。
 もうすぐ北陸新幹線が開業します。そうすれば、関東圏からの旅行者は来やすくなり、来やすくなるということはリピーターになってくれる可能性があるということなので、そういった方々をターゲットにして、例えば農業留学とか週末農業、また、昔の道具を使った農業体験のような試みもおもしろいと思うのですが、いかがでしょうか。
 本市の体験交流型観光について、今後、どのように取り組んでいかれるおつもりなのか、お聞かせください。
 次に、2点目は、地域資源の活用についてお伺いいたします。
 まず、去る11月8日に、市内において、庄川ゆずで冷え知らず美人ツアーというツアーが実施されました。これは、砺波市内の4人の女性が結成したKO・RA・REというグループが、となみ野の魅力を発掘して、発信するため砺波市観光協会が公募した体験交流型モニターツアーに提案し、採用されたもので、その第1弾として行われたツアーであります。
 市営バスで砺波市庄川町金屋のユズ畑を尋ねて、もぎ取りを体験し、名水百選にも選ばれている瓜裂清水や庄川大仏を歩いて回り、紅葉が深まる庄川水記念公園でアユの塩焼きとユズ味噌の焼きおにぎりなどを味わい、足湯につかるという内容であります。
 KO・RA・REの代表をしておられる河合さんにお話を聞いたところ、非常に評判がよく、特に食べ物に関しては皆さん感動しておられたとのことでした。ちなみに第2弾ツアーとして、砺波のしめ飾りとお神酒でお正月を迎えようツアーが、ちょうどあす12月13日に、油田地区で行われる予定となっております。また、来年2月ごろには、大門素麺に関するツアーも実施したいとのことでありました。
 続いて、去る11月1日に、金屋石に関する祭事が行われ、私も参加させていただきました。これは、かつて庄川地域で盛んに採掘された金屋石に光を当てるため、草木で覆われていた採掘跡を金屋石を語る会のメンバーらがきれいに整備して、しめ縄をかけ、神を祭るというものであります。
 金屋石というのは、緑色凝灰岩のことで、色が美しく、弾力性があり、細工のしやすい石で、石仏や建物の基礎に用いられ、県東部の十二貫野用水の石管や兼六園から金沢城へ水を引き込む木管を石管に取りかえる際にも使われたという石であります。
 また、同日、市文化財保護審議会委員の尾田武雄さんによる講演会も行われました。私は、今回尾田さんの話を聞いて、金屋石が本当にたくさんの石仏や建物の基礎などに使われていることを知りました。また同時に、庄川峡観光協同組合のメンバーと市民有志で構成される金屋石を語る会さんの地域の資源を活用して、何とか観光の活性化等につなげていきたいという熱い思いを感じることができました。
 このように地域の資源に光を当て、活用していくことはとても重要なことであり、特に砺波市にはそのような地域資源がたくさん眠っていると思うので、そういった地域資源を有効に活用するための取り組みをしていくと同時に、今申し上げたような民間で頑張っていただいている皆さんを支援していくこともとても大事なことであると思います。尾田さんは講演の中で、この金屋石をぜひ富山県の石にしたいとおっしゃっていました。そういうことが現実に可能かどうかわかりませんが、市としても前向きに考えていただければと思います。
 このように砺波の魅力をもっと高めるために、今後の地域資源の有効活用をどのように推進していかれるのか、当局のお考えをお聞かせください。
 続いて、2項目め、高齢者の外出機会の創出についてお伺いします。
 人はみんな、自分の住みなれた地域で健康に長生きしたいと思っているものです。しかし、高齢になるにつれて足腰が弱くなったり、いろんな団体活動に参加することが少なくなったり、また、親しい友人がいなくなったりするなどして、だんだんと外出する機会も減り、閉じこもりがちになっていく方もいらっしゃいます。そして、閉じこもりになった高齢者は、日常生活の行動範囲が縮小されることで体力も低下しますし、ますます外出するのがおっくうになります。今後ますます高齢化が進む中で、高齢者の外出する機会をつくってあげることはとても大切なことであると思います。
 実際、本市においてもいろいろな取り組みがなされていることは承知しておりますが、さらに外出機会を創出するために、2点ほど提案をさせていただきたいと思います。
 まず1点目は、公共施設料金の割引についてであります。
 高齢者が外出するきっかけの一つとして、お孫さんの存在があると思います。皆さんも経験ないでしょうか。近所のおじいちゃんやおばあちゃんが、お孫さんができてから見違えるように元気になったとか、それまであまり外で見かけなかったのに、頻繁にお孫さんを連れて散歩するようになったというようなことです。
 私は、公共施設の料金を、おじいちゃんやおばあちゃんがお孫さんと一緒に来館されたときには無料にするとか、割り引きするとか、何らかの特典があるというふうにしてみるのもいいのではないかと思います。そうすることで、少しでも外出のきっかけになると思いますし、また、世代間の交流にもなり、家族円満にもつながると思います。また、この取り組みは、富山市が、孫とおでかけ支援事業ということで既に実施されていますので、ぜひ参考にして、砺波市でも取り組めばどうかと思うのですが、いかがでしょうか。当局のお考えをお聞かせください。
 次に、2点目は、トイレの整備についてであります。
 高齢者の方に外出時にどのような点に不安や不便さを感じるかということを聞きますと、トイレと答える方は意外と多いそうです。私のように車も運転でき、膝が痛いというようなこともない者にしてみれば、不安や不便はありませんが、高齢者の方にしてみたら、まず自分の行動範囲の中に公衆トイレがあるかどうか、もしあったとして、そのトイレが洋式になっているか、これは案外深刻な問題ではないかと思います。そういう不安を一つ一つ取り除いてあげることが外出機会の創出につながると思いますし、また、これからの長寿社会に向けて、市内の公衆トイレや公共施設のトイレなどを総合的に考えて配置していくことも必要ではないかと考えます。また、そうすることによって、障害者にとってもやさしいまちづくりにつながると思うのです。
 そこで、砺波市の今後のまちづくりにおいて、トイレの整備について、どのように考えておられるのかお尋ねをいたしまして、私の質問を終わります。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
  〔市長 夏野 修君 登壇〕

◯市長(夏野 修君) 私からは、桜野議員の2項目めの高齢者の外出機会の創出についての御質問にお答えいたします。
 当市では、11月末現在で高齢化率が27.1%を超えまして、今後も高齢化が進むと見込まれる中で、高齢者の外出機会の創出についてはしっかりと支援していくことが必要だというふうに考えております。
 その中で、平成24年度から、公共施設の料金の見直しを行った折に、全ての公共施設に対する65歳以上の高齢者の入館料等を2割引きに統一いたしまして、拡充してきたところであります。
 また、今回、議員からの提案もありました、おじいちゃん、おばあちゃんとお孫さんが一緒に公共施設にお越しになった場合の料金の割引制度の御提案ですけれども、富山市の例えば科学博物館ですとか、ファミリーパークのような利用施設が本市では想定されません。しかしながら、3世代同居が非常に多い砺波市としては、世代間交流を推進することは重要だというふうに思いますので、砺波市花と緑と文化の財団などとも連携して、例えば四季彩館、美術館、それから、水資料館みたいなところでできないかということを少し前向きに検討していきたいというふうに思います。
 次に、2点目のトイレの整備でございますが、高齢者にやさしい社会全体の基盤整備といたしまして、バリアフリー化ですとか、ユニバーサルデザインの視点は大変重要だというふうに思っております。
 こういった中で、砺波市高齢者保健福祉計画、それから、砺波市障がい者福祉計画におきましては、高齢者や障害をお持ちの方々が、安心して日常生活や社会参加活動を行うための環境整備を目指しているところであります。
 具体的には市内の公共施設のトイレや公衆トイレにつきましては、既に、御承知とは思いますが、道の駅砺波や道の駅庄川、それから、小牧の庄川船舶の公衆トイレを初めとして、市庁舎、市文化会館の多目的ホールの公共施設トイレを洋式化しております。今後、チューリップ四季彩館におきましても同様の改修を予定しておりまして、市長になってからトイレばっかり直しているんじゃないかというくらいに、トイレは直しております。今後も、引き続き市民の要望などをお聞きしながら、計画的な整備を進めてまいりたいというふうに考えております。
 私からは以上でございます。その他につきましては、担当部長からお答えをさせていただきます。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 商工農林部長 八田俊伸君。
  〔商工農林部長 八田俊伸君 登壇〕

◯商工農林部長(八田俊伸君) 私からは、1項目めの観光資源の魅力創出についての御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の体験交流型観光につきましては、本市でも、農業や散居村の魅力を生かした幾つかの体験事業を実施しております。本年度の実績を申し上げますと、4月には、チューリップファン倶楽部事業においてフラワー体験ツアーを、5月には、農業・定住体験交流事業として田植え体験ツアーを、9月には、稲刈り体験ツアーをそれぞれ実施し、計69名が参加されております。
 また、田舎暮らしを初めとした移住・定住に関心のある方や農林業を体験したい方などを対象に、6月にはとやま帰農塾を実施したほか、定住体験施設佐々木邸では、11月末現在で26件、191名の宿泊があり、多くの方々に砺波市の魅力を御堪能いただき、また、交流を深めていただけたものと思っております。
 さて、いよいよ北陸新幹線が開業しますが、この開業を弾みにさらなる誘客強化を図るためには、議員が述べられましたとおり、農業や食に関する体験交流型観光は重要な施策の一つとして捉えておりますので、今後とも関係機関及び団体と連携し、より充実させてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の地域資源の活用についての御質問にお答えいたします。
 砺波市観光協会では、地域資源を生かした魅力的な観光商品やサービスをさらに充実させるため、地域限定旅行業の資格を取得したところであり、現在、その旅行業登録申請手続を進めているところでございます。
 また、観光客の消費額や滞在時間の増加を図る、となみ野の魅力発掘モニターツアー制度を立ち上げ、公募されるなど、民間の取り組みにも支援されているところでございます。
 最近のモニターツアーとしては、議員が述べられました、となみ野魅力発信グループ、KO・RA・REさんが、民間による市内体験ツアーとしては初となる、庄川ゆずで冷え知らず美人ツアーを実施されたところです。第2弾としては、12月に、砺波のしめ飾りとお神酒でお正月を迎えようというモニターツアーが企画され、参加者を募集されているところでございます。
 また、合併記念日である11月1日には、地域資源の活性化策として、金屋石を語る会及び庄川峡観光協同組合の主催で、「金屋石採掘跡 金山彦神・金山姫神の祭り」や金屋石に関する講演会が開催されたところでございます。
 この金屋石に関しましては、これまでも採掘場の測量とか、県内や石川県での歴史調査を実施されるなど積極的な活動をされており、まさに地域資源に光を当て、磨き上げるモデル的な取り組みでございます。今後、金屋石の学術研究が進み、文化財としても価値あるものになりますことを、また、日本地質学会が募集されている県の石に金屋石が富山県を代表する石として決定されますことを期待いたしております。
 議員御提案のとおり、砺波の魅力をさらに高めるためには、このような埋もれた地域資源に光を当て活用していくことや民間で頑張っておられる方々を支援していくことはとても重要なことであると認識しております。今後とも砺波市観光協会を初め、関係諸団体と連携をさらに強め、しっかり支援してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(山森文夫君) 1番 山本篤史君。
  〔1番 山本篤史君 登壇〕

◯1番(山本篤史君) 議長より発言の許可をいただきましたので、通告に基づき、質問いたします。
 まずは、大きな項目の1つ目として、介護保険制度の改正に伴う変化についてお尋ねいたします。
 介護保険制度は、平成12年に制度施行され、以来、約15年が経過しました。発足時に、保険料の全国平均が2,911円だったものが、本年では4,972円になり、同じく費用においても、発足時3.6兆円規模であったものが、現在は10兆円規模にまで膨張しています。団塊の世代が75歳以上となる2025年には、日本の人口の3人に一人が65歳以上、5人に一人が75歳以上となるいわゆる大介護時代となり、保険料が8,200円程度、費用が21兆円規模になるとの試算もあり、介護保険制度の効率化は急務であると言えるのです。そのような状況の中、来年度より制度の大きな見直しがあり、そのポイントは2つあるとのことです。
 1つは、自己負担の引き上げ、2つ目は、サービス対象の縮小です。
 自己負担の引き上げについては、所得が単身で280万円以上、もしくは夫婦で359万円以上の方は、介護サービス料の自己負担が1割から2割に引き上げられることです。さらには、個人の預貯金が1,000万円以上、夫婦で2,000万円以上ある方々は、特別養護老人ホーム等に入所する場合、部屋代、食費などの補助を打ち切り、所得に関係なく全額自己負担するとなるものです。
 また、サービス対象の縮小については、特別養護老人ホームの入所を要介護3以上とすることや要支援1と2の訪問介護と通所介護、いわゆるデイサービスの2つを市町村が取り組む地域支援事業へと移管されることになりました。
 そこで、以下の4点について質問いたします。
 来年度から介護予防サービス等、具体的には訪問介護や通所介護が新しい総合事業となり、介護予防・日常生活支援総合事業として市町村サービスへと移行されるわけですが、砺波市の取り組みはどのようになるのでしょうか。その計画と具体的な取り組みについてお聞かせください。
 次に、現在実施されている予防給付は、全国どこに住んでいたとしても、同じサービスを受けることができましたが、それぞれの市町村に移行されるということであれば、市町村の取り組み次第で他市町村とのサービス内容や利用料に格差が発生する可能性があるのではないかと危惧されます。サービスの低下はないのか、また、市町村の負担増についても気になるところであり、このことについてもあわせてお聞かせいただければと思います。
 続いて、介護予防策についてお尋ねします。介護保険の円滑で効率のよい運営のためには、介護予防について効果のある取り組みが必要不可欠であると思われます。そこで、要介護、要支援者をわずかでも少なくするための当市における介護予防策について答弁を求めます。
 最後に、この介護保険制度の改正における今後の施設等の整備についてお尋ねします。先ほどもお伝えしました2025年問題は、これからの15年間で75歳以上の高齢者人口がピークを迎えることを指しているわけですが、政府が示す介護保険事業計画では、今までの第5次計画や来年度から始まります第6次計画の方針として、予防介護や在宅介護等における健康寿命の延伸や自立支援の推進等により、重篤な介護状態の高齢者をできるだけ抑制していくことを重視してあります。しかしながら、絶対数が多くなる以上、老人福祉施設等の利用を希望される高齢者も多くなると考えるものです。
 現在、南砺市、小矢部市、砺波市における特別養護老人ホームの定員数に対し、介護認定者に占める1床当たりの人数は、南砺市7名、小矢部市9名、そして、砺波市は、今年16床増床されたにもかかわらず12名と多く、施設定員数の少なさが指摘されているのです。
 そこで、老人福祉施設には多額な施設整備費やサービス給付費が必要とされるのですが、今後の高齢者の増加を考えたとき、砺波市において、ある程度の定員数を確保することも必要でないかなと思いますので、第6次介護保険事業計画を迎えるに当たり、今後の砺波市における施設等の整備について当局の考えをお聞かせください。
 続きまして、大きな項目の2つ目として、冬期の除雪体制についてお尋ねいたします。
 新潟地方気象台が11月25日に発表しました北陸地方の3カ月予報によりますと、この期間の平均気温は、例年よりも高い確率が50%、降水量は、平年並みまたは少ない確率ともに40%、そして、降雪量は、平年並みまたは少ない確率ともに40%とのことで、今年は暖冬傾向にあると言えます。一斉出動として補正予算も含めた計11回分の除雪の予算も使い切らずに済みそうな予報に、土木課もほっと胸をなでおろしているのではないかなと思います。
 しかしながら、夏期には全国各地で豪雨による災害が発生したことや当市でも、7月に局地的な豪雨が発生し、被害があったことを考えると、同様に冬期でも、短時間や局地的な豪雨になる可能性があります。また、先週末には、氷見、高岡、南砺でも雪による死者が出たり、昨日の代表質問でもあったように、当市井栗谷地内では、大規模な斜面の崩壊があったりと、改めて降雪時は気を引き締めて臨まなければいけないなという意識が高まったのではないかなと思います。
 昨年12月の定例会では、オペレーターの育成について質問しました。その後、当局は、オペレーターの資格取得に対して1人約2万円、およそ10名分の補助金を支給することを予算に盛り込みました。つい最近に担当課にお尋ねしたところ、まだ申請が1件もないとのことで、どの地区も、新たなオペレーターの後継者を探すことはそう簡単ではないのだろうと感じております。私もオペレーターの一人ではありますが、オペレーターは何より地区の安心・安全を願う者の冬期限定結束集団であり、少しでも皆さんの生活の不便さを解消するため、除雪作業を行っております。不眠不休で、何時間も除雪車の振動に耐えながらの作業となり、オペレーターは年々高齢化し、体力的にも厳しいため、引退したいなと思っていても、後継者が見つからないため、やむを得ず引き受けているという方が多いのではないかなと思います。
 除雪体制について、呉西地区の他市を確認したところ、ほとんどが民間企業への委託であり、地区全体を地区内住民によって除雪する体制はほぼ皆無に等しいことがわかりました。砺波市では、市の車道と歩道の機械除雪延長合計578.1キロメートルのうち、およそ7割の409.7キロメートルが各地区の除雪対策委員会等で、残り3割の168.2キロメートルを民間企業が除雪することとなっており、他市とは異なる地域除雪の体制は、砺波市民の共助精神の高さをあらわす一例ではないかなと思います。
 そこで、これらの現状を踏まえた上で、このようなすばらしい除雪体制を今後も継続維持していくための体制づくりについて質問します。
 砺波市にはさまざまな表彰制度がありますが、除雪に携わっていただいている企業、そして、個人のオペレーターに対して、例えばですが、5年ごとに、ねぎらいの意味を込めて、賞状1枚でもいいので渡す制度をつくるべきではないでしょうか。それが励みになり、1年でも長く頑張ろうと、そういう機運につながるのではないかなと思います。砺波市民特有の冬期における快適な道路環境の整備体制を市内外にPRする効果もあると思います。ぜひ検討するべきだと思うのですが、当局の見解についてお尋ねします。
 終わりに、あすから大雪に、そして、来週の半ばにかけてさらに強い寒気が到来するとのことで、皆様の安全をお祈りしまして、私の質問を終わらせていただきます。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
  〔市長 夏野 修君 登壇〕

◯市長(夏野 修君) 私からは、山本篤史議員の1項目めの介護保険制度の改正に伴う変化についてのうち、個別の改正点に対する御質問については担当の部長からお答えいたしますが、御質問前段の所見などを含めまして、総括的に介護保険制度の改正に対してお答えをしたいと思います。
 介護保険制度は、家庭の介護力を補うため、公的な介護サービスを提供するもので、砺波地方3市で構成する砺波地方介護保険組合が運営しているところであります。この組合におきましても、平成12年度は保険料基準額が2,800円だったものが、現在5,080円となっております。また、介護給付費についても、この砺波市だけを見ても、平成12年度は16億9,200万円余りから、平成25年度は40億4,300万円余りとなっており、今後の高齢化の情勢を考えますと、介護保険制度を取り巻く状況は、いずれの保険者にとっても、また、国や地方自治体にとってもまことに厳しいと言わざるを得ません。
 このため国においては、有識者の議論を進め、関係法令の整備を行い、厚生労働省の社会保障審議会・介護保険部会の具体的な提言を受け、持続可能な保険制度の構築を図るため、費用負担の公平化、今後の高齢化を見据えたさらなるサービスの充実、あわせて給付の重点化、効率化等を通じた一体改革を進めるものとなっております。
 そのような今回の改正に対しまして、議員のほうからは、自己負担の引き上げ、サービス対象の縮小というふうに述べられましたが、私に言わせますと、自己負担及びサービス対象の適正化または公平化というべきではないかというふうに思います。
 まず、サービス利用の一部負担につきましてですが、我が国の国民皆年金制度の恩恵を受ける年金受給者が増えていること、また、これ以上の給付の伸びに対する現役世代の負担を増やすことには限界があることなどから、高齢者世代内においても所得による負担力の差があり、年金収入の多い方に一定の負担をしていただくことが必要な状況となっております。本市の被保険者の1割程度がこの場合、該当してくるのではないかというふうに見込んでおります。
 また、特別養護老人ホームの部屋代、食費の助成につきましては、従来から、在宅で生活されます要介護者と施設に入所されております要介護者との公平性の観点が議論になっておりました。うちにいたら、食費は全部出さなくちゃいけない。施設に入ったら、全部出してもらえる。これはおかしいんじゃないかということになっておりまして、平成17年10月から、これらのサービスの費用を自己負担の原則としており、その際に、ただ、経過措置として、低所得者に考慮して補足給付という制度で実施してきたものであります。
 今回、その補足給付について、例えば大変多くの預貯金など、ストックがないなどの本当に恵まれない方にこの原則を徹底しようということで、公平性の原則からも、この流れは理解できるのでないかというふうに思っております。ただ、その預貯金の捕捉方法あたりが、どういうふうにしていくかというその手法については、ちゃんと公平に調べてくださいねという、そういう課題がありますので、その点はしっかりとした担保をしてほしいなというふうに思っております。
 また、特別養護老人ホームの入所基準につきましても、要介護度3以上とすることとなりますが、現状としても、例えばやなぜ苑を例にとりますと、平均介護度は4.1弱となっております。各施設の入所判定基準に従った入所状況に、改正後もあまり変化はないというふうに思っております。
 その上で、今後、高齢者が増加して介護保険料の上昇が確実に見込まれているわけですので、消費税財源を生かした低所得者等に対する保険料の軽減措置の強化ということが確実に実施されるのか、また、介護予防給付の地域支援事業化に伴って、議員もおっしゃいましたが、サービスの地域格差や低下を招くことなくスムーズな事業移行ができるよう必要な財源が措置されるのか、もう市町村の事業になったから、知らないよというわけでは困るということであります。今後、具体的に今、制度設計が示されていくと思いますので、そういった中で、まさに、まだ山本議員はお若いですので、山本議員が要介護になっても大丈夫なような、そういう持続可能な制度となるように、例えば全国市長会など関係団体を通じて、必要な意見を述べていきたいというふうに思っております。
 私からは以上でございます。その他につきましては、担当の部長からお答えをさせていただきます。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 福祉市民部長 川原國昭君。
  〔福祉市民部長 川原國昭君 登壇〕

◯福祉市民部長(川原國昭君) 私からは、1項目めの介護保険制度の改正に伴う変化についての御質問に対し、具体的な部分についてお答えをいたします。
 まず、1点目の制度改正に伴う砺波市の取り組みと計画についての御質問につきましては、今回の介護保険制度の改正により、介護予防給付のうち、訪問介護と通所介護の2つのサービスのみが平成29年度末までに市町村の地域支援事業に移行することになっております。
 このことにつきましては、予防給付を受けることができる要支援1、2の方々は、日常生活動作の一部が難しくなっているものの、排せつ、食事などの身の回りのことは自立している場合が多いとされており、必ずしも制度によるサービスだけでなくても、行政、事業者、住民、地域、ボランティアなどが実施する多様なサービスの提供によっても対応が可能と判断されたもので、サービスを受ける側においても、選択の幅が広がるものと考えております。
 このため、事業の移行を受けます市町村におきましては、新たなサービス形態の創出や担い手の確保が迫られることになっておりますが、国からは、高齢者が地域での担い手としての役割を持ち、ボランティア活動などの社会参加を行い、自らの生きがいや介護予防に役立てるような取り組みも示されております。
 市といたしましては、介護保険組合の構成3市間の調整も必要と考えていますが、従来の介護サービス事業者による基準を緩和したサービス、住民主体によるサービス、行政等が提供するサービスなど多様な手法を想定し、まず、関係のある社会福祉法人や介護サービス事業者などとの調整を行うものとしており、平成28年度からの段階的な移行を考えております。
 次に、2点目のサービスの地域間格差と低下及び市町村の負担増についての御質問につきましては、市町村事業へ移行します訪問型サービス、通所型サービスにつきましては、介護保険サービス全体ではごく一部となりますが、サービス基準や単価等について、市町村が、地域の実情に応じて多様で、柔軟かつ効果的で、効率的な提供を工夫できるものとなっております。
 このような背景につきましては、今後、従来の予防給付の対象者に限らず、ひとり暮らし高齢者世帯、高齢者のみ世帯など支援が必要と思われる方々や要支援に該当するかしないか程度の軽度の要支援者の利用も想定し、日常生活の細やかな支援サービスの対象の幅を広げるためとなっております。
 移行後のサービス単価につきましては、国が定める予防給付の単価が上限としてガイドラインで定められる予定であり、介護保険組合の構成3市間で、緩和したサービスに対する単価設定の調整を行うとともに、サービス内容の調整も検討するなど大きな格差が生じないよう進めてまいりたいと考えております。
 また、財源につきましては、地域支援事業に対する市の負担割合は12.5%となり、介護保険サービス費の負担割合と変更が生じないものとなります。しかしながら、地域支援事業となりますと、配分額の上限枠が設定されることから、先ほど市長がおっしゃいましたとおり、必要な財源が確保されるよう注視してまいりたいと考えております。
 次に、3点目の砺波市における介護予防策の取り組みについての御質問につきましては、本市の介護予防事業につきましては、地域包括支援センターを初め、健康センター、庄川健康プラザ、各福祉センターなどで組織の特色を生かした事業を実施しており、また、市以外の社会福祉法人等におきましてもいろいろと取り組まれているところでございます。
 本市の事業で申し上げますと、要支援や要介護状態になるのを防止するための介護予防教室、あるいは生活機能の低下が見られる高齢者を対象とし、機能を回復させるための介護予防教室などを開催しており、本年度は、新たに口腔衛生の維持を図るための教室を開催しており、特徴的なところといたしましては、増加傾向にある認知症対策として、ボランティアを中心としたとなみ野脳トレクラブと共同で、脳トレ教室や脳トレ出前講座を開催しております。
 介護給付費の伸びを抑えるためにも、介護予防事業の取り組みはさらに重要となりますので、今後とも参加しやすい手法、あるいは参加してみたくなる手法を工夫してまいりたいと存じます。
 一方、介護予防におきましては、高血圧や肥満、糖尿病予防などの生活習慣病予防が大切でありますので、高齢期になる前の世代層から、各種健診、保健指導等の取り組みを重視しております。
 次に、4点目の今後の施設等の整備についての御質問につきましては、介護施設の基盤整備につきましては、現在の第5期高齢者保健福祉計画におきまして、5つの日常生活圏域ごとに、認知症高齢者グループホームは各2カ所、小規模多機能型居宅介護の施設は各1カ所、それぞれ整備を終えるよう進めておりますほか、富山型デイサービス事業所2カ所、ショートステイ24床の増床など、順調に進めているところでございます。
 また、議員の御指摘でございますが、特別養護老人ホームの要介護認定者に占める整備率で見ますと、近隣2市と比べ低い水準にありますが、同じく施設型の老人保健施設、療養型医療施設、この2つの施設も含めますと近隣市と同様な水準と言えます。
 つきましては、次期の第6期高齢者保健福祉計画に盛り込む来年度以降3カ年の施設等の整備方針でありますが、大枠といたしましては、地域包括ケアシステムの構築に向けた整備を推進してまいりたいと考えておりまして、現在、高齢者のニーズ調査、既存施設の利用状況などの把握を行うとともに、来年度引き上げざるを得ない介護保険料の水準をできる範囲で抑制することも必要と考えており、砺波地方介護保険組合と調整を進めているところであります。
 その上で、本市の方向性といたしましては、計画の枠外にありますサービスつき高齢者住宅、有料老人ホームの整備が見込まれることなどから、訪問型の看護・介護サービス、通所リハビリなど在宅介護を支えるサービスの拡充が必要と考えており、施設系につきましては、地域密着型の施設整備が一定程度必要と考えているところであります。
 私からは以上でございます。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 建設水道部長 大浦正治君。
  〔建設水道部長 大浦正治君 登壇〕

◯建設水道部長(大浦正治君) 私からは、2項目めの1点目、除雪体制を維持継続していくための体制づくりについての御質問にお答えします。
 本市では、御存じのとおり、地域の除雪は地域住民の力でという趣旨により、地域の除雪機械を使って、地域のオペレーターが除雪するという地域ぐるみによる除排雪活動を推進してまいりました。
 現在、出町地区と庄川4地区を除く16地区におきまして、地区除雪委員会、またはそれにかわる組織が設置されております。また、除雪委員会のない地区では、自治振興会や地元民間企業の協力を得て、除雪作業を実施しております。
 雪国に欠かせない道路除雪作業は、寒さの中で、高い技能と強い責任感を持って取り組まなくてはならない大変な業務であります。特に本業の傍らなれない作業を行う砺波型の地域除排雪体制を今後も安定して維持していくためには、オペレーターの確保は極めて重要な課題であります。新たな人材の確保はもとより、現在のオペレーターの皆さんにもやりがいと誇りを感じていただけるのであれば、議員御提案の表彰制度も1つのアイデアではないかと存じます。
 現在、表彰制度がある富山県のほか、県内他市の状況を調査するとともに、どのような表彰制度がこれまでの労をねぎらい、これからの励みにつながるのかを今後、前向きに検討してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(山森文夫君) 8番 山本善郎君。
  〔8番 山本善郎君 登壇〕

◯8番(山本善郎君) きょうは、傍聴席あふれんばかりの皆様にお越しいただきました。本当に感謝申し上げるところでございます。今後とも、ひとつよろしくお願いいたします。
 それでは、議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、市政一般について質問をしたいというふうに思います。
 さて、今年も残すところ20日足らずとなり、この時期、各所において、今年の10大ニュースが発表されるところであります。市は、今年度、新市誕生10周年を迎え、気持ちも新たに、次世代へと踏み出したことで筆頭かと考えますが、市長はどのように考えておられるのか、まず最初に、市政10大ニュースについてをお尋ねいたします。
 次に、市の税収入の見通しについて尋ねるものであります。
 さて、次年度予算編成作業も順調に推移しているところと考えますが、総務省が地方交付税の5%削減を公表されるにあたり、各省庁への要望もままならぬ状況かとお察しいたします。また、県は、一般行政経費のうち、政策的経費でマイナス20%の予算要求基準を継続し、経常的事務経費はこれまでのマイナス5%を2%に緩和されるようでありますが、砺波市の財政も、同じくマイナスシーリングを課す状況にあるのかどうか、尋ねるものであります。
 そこで、次年度予算の見通しについてお尋ねしたいというふうに思っております。
 次に、各種税収の見通し及び影響について尋ねるものであります。
 まず、消費税の増税先送りが決まったことに対し、どのような影響があるかを尋ねたいというふうに思います。
 先月、内閣府の7月から9月期のGDP速報値は、実質前年比0.4%減と報じられ、年率換算で1.6%減と大きく報じられ、プラス2%と見込んだ民間予測を大きく下回ることとなり、消費税増税は先送りと判断されたところであります。昨年の増税の折は景気判断条項が盛り込まれていたため、このような判断に至ったと考えますが、1年半後には、無条件となっていることから、実施は間違いないと考えます。消費税増税先送りは消費者には歓迎されるところでありますが、市の財政や市民生活に大きな影響があるものと考えます。
 そこで、消費税増税先送りが市の税収及び市民生活に及ぼす影響について尋ねたいというふうに思います。
 次に、地方消費税についてもお尋ねいたします。
 この地方消費税は、平成25年度4億6,000万円余りで、前年度対比0.9%となったところでありますが、平成26年度は、税率が1%から1.7%に引き上げられ、期待できる要素があるにしても、先送りとなったことから見通しと影響について尋ねたいというふうに思います。
 そこで、地方消費税の見通しとその影響についてをお尋ねいたします。
 次に、狩猟税の廃止に伴う影響について尋ねるものであります。
 中山間地では、鳥獣被害が減るどころか、年々増加する傾向にあり、これぞという対策もなく、一説によるとヒガンバナの植栽が成果を上げているということでありますが、いずれにしろ、何らかの方法で個体を減らすことができればいいわけでありますが、狩猟免許を持つハンターの皆様への依存度はさらに今後も大きくなるものと考えます。
 しかし、こうした皆様も高齢化や新たに猟を始める方が減少していることから、狩猟税の廃止を、検討の段階ではありますが、実施されようとしています。これにより少しでもハンター人口の減少に歯どめがかかるものなら、歓迎するところであります。県税であるため、市には直接関連はないところでありますが、市としての実施された場合の影響について尋ねるものです。
 そこで、狩猟税の廃止に伴う影響についてお尋ねいたします。
 次に、地方創生交付金について尋ねるものであります。
 国は、全国の自治体に、各地区の実情に応じた取り組みや数値目標を定める地方版総合戦略の策定を自治体に求め、交付支給する制度の構築が想定されます。これは、国と地方が手を携え、地域活性化や人口減対策について柔軟に使える新たな交付金の様相を呈していることから、市として、どのように要望し、対応されるのかを尋ねるものであります。
 そこで、地方創生交付金の取り組みについてをお尋ねいたします。
 最後に、市独自のとなみ未来創生戦略枠の創設を要望するものであります。
 平成26年度における地域再生事業補助金の資金使途は各地区さまざまであったわけでありますが、大変好評の事業補助金でありました。これは、大きな事業でもなく、なかなか取り組みや改善できないようなちょっとした事業に利用ができ、住民の皆様への安心・安全に期することができたものと評価できたところであります。ところが、継続的に事業に取り組み完成していない事業もあり、大変に困っているところであります。
 県は、財源不足の厳しい環境にもありながら、予算要求枠に上限を設けないとやま未来創生戦略枠を新設し、地方創設を生かす施策に配分し、今年度の重要ポイントと位置づけています。
 地域再生事業補助金は、平成26年度で打ち切りであるということは重々承知しているところでありますが、市においても、財政厳しい折、要望するのもつらいところではありますが、改めて要望したいというふうに考えます。
 そこで、となみ未来創生戦略枠の新設についてをお尋ねいたします。
 次に、農業関連事項についてお尋ねいたします。
 さて、TPP交渉協議が難航し、年内の決着が困難となっている状況において、今後も国会決議された農産物の重要品目の聖域確保を前提に進めていただきたいところであります。
 さて、農家は、米生産において、今日まで所得を確保しようと努力して、生産調整にも協力し、今日まで営農を続けてまいりました。しかしながら、生産調整に協力しても、14年産の米価の下落に歯どめをかけることができず、このまま年末に向け、大幅な赤字計上が余儀なくされるところと考えます。
 こういったことを踏まえ、行政として、農業施策に今後の方向性をうたい、打ち出す必要があるものと考えます。JAグループも、農林水産省に対して、収入減少緩和対策の補填や充実策を訴えているほど、せっぱ詰まった状況に置かれています。米価低迷の不安材料が混乱を招いていることに、再生産可能な所得を確保する対策を構築されたいと考えます。
 現在の補填対策は、現行収入が標準額から2割下落した分までが補填の対象でありますが、それ以上の下落も対象範囲に含めていただきたいということと、下落幅が9割補填の上限を引き上げることにあると考えます。また、標準額算定基準対象年の拡大も求められているところであります。
 さて、こういった状況を打開するためにも、農家に経済的支援する方策について、まず最初に尋ねたいというふうに思っております。
 そこで、1つ、砺波市農業の今後の方向性について、2つ目には、農業者への経済的支援策についてお尋ねいたします。
 次に、ある営農組合で遭遇した問題についてお尋ねいたします。
 その営農組合は、他地区の一筆圃場について、前年度、大麦の栽培を引き受ける契約を結び、受託し、今年度、刈り取りを、収穫を終えたところでありますが、この月に入って、その生産調整の直接支払い交付金が支給されないとのことが判明し、大変困惑しているところであります。
 そこで、当局は、現行制度上、不作付水田として取り扱いされ、不作付地は改善計画が必要であり、この制度については細かく説明をし、関係者にも通知しているところであり、理解してほしいとのことでありました。
 しかし、こういった意味を含む語句があること自体初めて知ったことや、営農組合は、このような水田であることを認識しているわけでもなく、少しでも生産調整に協力していく、前向きな気持ちで引き受けているわけであります。
 生産調整の制度自身、毎回、改正されるたびに複雑になり、細部まで熟知するのは専門家でも必要になるくらいでありまして、また、少しでも不作付地を減らすことに協力し、国土保全にも貢献している状況からは、この制度から相反するものではないかというふうに考えます。
 また、このような制度を運用するに今回のような問題が発生することを想定し、救済措置として事業に取り組むのも必要ではないかというふうに考えます。
 そこで、不作付水田に関する支援策及び対策についてをお尋ねいたします。
 次に、北陸高速道路ののり面の管理についてお尋ねいたします。
 この件については、昨年9月の定例会において質問したところでございます。関係者の御理解のもと、のり面の適正管理が実施されたものと思います。
 今回、鷹栖地内から南般若地内まで巡回し、現状をつぶさに見てまいりましたが、刈り取ってあるところ、防草シートを張り詰めてあるところ、のり面上部と下方は刈り終えているが、中間は残したところ、中低木の管理が行われていないところ等々さまざまでありました。この後も、管理を続けられさらなる進展があるものと期待いたします。
 過去、該当自治振興会が申し入れをして、なかなか聞き入れていただけないことや個人的に申し入れをしたところだけが適正管理を実施されたとも耳にいたします。前回は、産米の関係で9月にいたしましたが、今回は、予算編成前に要望するところであります。
 そこで、1つは、行政からのアプローチの経緯について、2つ目は、高速道路の次年度対策についてを尋ね、農業関連の質問を終わります。
 次に、公共施設のインフラ整備について尋ねるものであります。
 市道の亀裂を起こし、亀の子状態になり、その一部が剥がれ、陥没したところが頻繁に見受けられ、気づいたときには連絡をして、素早い対応をしていただいているところでありますが、根本的な解決とは至らないところかと考えます。
 そこで、道路を含めた市所有の公共施設はどうなっているのか、長期的な計画、公共施設等の総合管理計画の策定についての必要性を感じます。
 国は、公共施設の老朽化や人口減少等を見据え、修繕等を計画的に行い、税制負担の軽減化、平準化をするための施策を考え、県では、公共施設の調査を行い、3,300余りの施設のうち、築50年を経過しているものは1割程度と確認されています。市は、どのような状況であるのかをお尋ねしたいと思います。
 そこで、1つには、公共施設等総合管理計画の策定について、2つ目には、道路等の整備計画について、3つ目については、公共施設の現状と対策についてをお尋ねいたします。
 次に、その公共施設のうち、砺波市福祉センター北部苑についてお尋ねいたします。
 先般、北部地区の3地区合同の催事に出席したところ、マイクを通して流れる音声がはっきり聞き取れないことで、せっかくの催しも十分伝わらず、効果が半減し、音響施設の改善が求められているところであります。
 また、低い机では、式典でもあり、長時間高齢者の皆さんは正座を余儀なくされ、大変つらそうであり、長足の机も今の時代、必要ではないかというふうに思いました。
 この施設は、平成19年に運用を開始され、地域に親しまれ、愛され、地域とともに歩むことをモットーとし、老若男女関係なく、福祉や健康増進をサポートする施設として以来8年目を迎え、市内4施設のうち最も新しい施設であり、さらに年間2万人以上、平成25年度には2万4,000人の利用者に愛され続けており、さらなる利用者の利便性を最優先に考えるべきではないかというふうに考えます。
 そこで、北部苑の備品の拡充等についてをお尋ねいたします。
 最後に、市街地周辺の都市計画通りに、親しみやすい道路呼称、ニックネームを付与することを提案いたします。
 これは、杉木や中神土地区画整理事業により都市型整備を行ってきたことに伴い、住宅系を中心とした宅地整備が進み、生活環境に大きな変化をもたらしたことから、特に市街地へ誘導する基本となる都市計画道路について、例えば市道○○何号線といっても非常にわかりにくいのではないかということで、この愛称を付して、市街地周辺の活性化に期待するものであります。
 そこで、新市街地形成にふさわしい道路愛称の付与についてを尋ね、質問を終わりたいというふうに思います。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
  〔市長 夏野 修君 登壇〕

◯市長(夏野 修君) 私からは、山本善郎議員の質問のうち、1項目めの砺波市10大ニュースのことについてお答えします。
 本市においても、例年、1年を振り返って、砺波市政記者クラブ加盟の記者の皆さんに砺波市10大ニュースを選んでいただいておりまして、その結果を市の広報ですとか、それぞれの新聞にも掲載されているというものでございます。
 今年につきましては、議員のおっしゃったとおり、合併10周年記念の年として市民の皆さんの御理解と御協力を得ながら、さまざまな記念行事に取り組んでおりますので、私としても10大ニュースの候補の一つに挙げられるというふうに思っておりますが、1番かどうかは私が決めるわけではありませんので、それ以上は何とも申し上げられないという状況でございます。
 次に、3点目になりますが、消費税増税の先送りの影響と4点目の地方消費税の見通しについての御質問には関連がありますので、一部、井上議員の代表質問でお答えしたものと重なる点もございますが、あわせてお答えします。
 消費税及び地方消費税については、地方自治体に関係するものとして、直接自治体に配分されます地方消費税交付金と地方交付税の原資となり間接的に自治体に配分されるという2つのものがあります。
 まず、地方消費税交付金につきましては、平成26年4月から消費税率換算で1%から1.7%になり、平成27年10月には2.2%となるという予定でありました。
 その中で、平成25年度の本市の地方消費税交付金の決算額は約4億6,000万円でございます。平成26年度の交付見込みは5億3,000万円、大体7,000万円ぐらい増えるというふうに試算しております。
 ただ、今回の2.2%への引き上げの見送りによりまして、そのうち0.5%に相当する額が配分されなくなるということですので、砺波市では、最終的には1年で約2億3,000万円に相当する額となって、かなり大きい影響だというふうに考えられます。
 また、地方交付税の原資となる消費税についても、平成26年4月からの消費税率換算で1.18%から1.4%になり、平成27年4月には1.47%となる予定でありました。この引き上げが先送りされたことによりまして、地方交付税の原資が増加しないということになりますので、影響があるわけですが、地方交付税の原資というものは、消費税だけではありません。所得税ですとか、その他消費税以外の原資もありますので、総額に影響することは間違いないですけれども、国の地方財政計画自身がまだ固まっておりませんので、どの程度の影響があるのかはわかりませんが、普通交付税総額には少なからず影響が出る、いろんな特例の交付金等が入ってくる可能性もありますので、何とも出口ベースでは申し上げられませんが、影響があることは間違いないというふうに思っています。
 この増税先送りが市民生活に及ぼす影響につきましては、消費税の引き上げ分というのが全額、年金、医療及び介護の社会保障給付、それから、少子化に対応するための施策に要する経費に充てるものというふうにされておりましたので、国がいろいろ、それを受けて各省庁計画していたこれらに関する施策に、もしそのままやるとすれば、市の既存財源だけでやらなくてはいけないということになりますので、そういう面でも危惧をしております。
 次に、2項目めの1点目の砺波市農業の方向性と2点目の農業者への経済的支援についての御質問にあわせてお答えいたします。
 皆様御承知のとおり、富山県の14年産米の米価については、コシヒカリの概算金が1万500円ということで、60キロ当たりですが、昨年の1万2,300円から1,800円も下がったということで、農家の皆さんに聞いても、大変なショックだということ、本当に農家の経営が厳しく、著しく影響を受けるというふうに思っております。
 そういった中で、国では、農業者への経済的支援策ということで、米、畑作物の収入減少緩和対策、いわゆるナラシ対策において、認定農業者等に対しまして、当年度の販売収入が標準的収入を下回った場合に、下落幅の2割までを対象として、その差額の9割を国からの交付金と農業者が3対1の割合で積み立てた積立金によって補填するという措置が行われておりまして、当市での対象は111経営体、1,812ヘクタール分になるというふうに思っております。
 また、本年度は、大きな農政改革がありましたことから、本市では、一般農業者の1,298経営体、面積にしますと1,208ヘクタールでありますが、ナラシ対策への移行のための円滑化対策ということで、平成26年産に限りまして、国が認定農業者等に交付する額の2分の1を交付する措置がとられることになっておりますが、2分の1ですから、十分とは言えないというものであります。
 今後は、安定した農業経営の上でも、再生産可能な所得を確保する対策が喫緊の課題でありまして、ナラシ対策の補填割合をもうちょっと上げてもらうとか、担い手農家のみならず、一般農業者も含めて対象としてもらうとか、制度改善の要望を国に対して、関係団体等と協力しながら要望していかなくてはならないというふうに思っております。
 また、富山県では、平成20年度の米価下落時において、1年限りの施策ということで、農業振興資金の農業経営安定資金特別枠というものをつくりまして、市とJAも一定の負担を行って、関係機関が連携して、農業の担い手への経営安定に対する支援を行ったものであります。
 今年度も、県において、同様の措置として収入減少影響緩和対策、いわゆるナラシ対策に加入する米の生産者で、米価の下落等により運転資金に支障を来す農業者に対して、無利子の資金を融資する制度の設置が検討されているというふうに聞いております。年内に運用されるという見込みですので、前回同様に、また市やJAなど関係機関が連携して、支援を行っていきたいというふうに思っております。
 次に、砺波市農業の方向性につきましては、6月の定例会においても山本議員から農政の見通しについてということで、ほぼ同様の質問をいただいておりますが、答弁が重なる点もありますが、改めての御質問ですので、お答えいたしますと、今後も米の需給バランスが大幅に改善されるという見通しはないのではないかと思いますし、先ほどもありましたが、TPP交渉の状況によっては、農業情勢はさらに一段と厳しさを増すということが危惧されるところであります。
 このようなことから、米に特化した農業生産から脱却して、野菜ですとか、砺波の場合、球根、果樹など地域の特産品や特色ある農産物として、園芸作物の栽培を取り入れて、主穀作とのバランスのとれた経営の複合化を推進し、農業経営の安定を図る取り組みを既に幅広く実施しているところでありまして、議員も十分御承知のことと思います。
 さらに生産面においては、それぞれの地域に適した作物の選定ですとか、安定的な供給と品質の向上に取り組むとともに、農産物のブランド化ですとか、地産地消を積極的に推進することが大切でありまして、農業者の皆さんとともに関係機関がしっかりと連携、協力して、今後の砺波市の農業をしっかり守り支えてまいりたいというふうに思っております。
 特に若手の農業者の方々は、非常に意欲的にいろんなものにチャレンジされております。そういう点についてしっかりと支援をしていきたいというふうに思っております。
 私からの答弁は以上でございます。その他につきましては、担当の部長からお答えをさせていただきます。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 企画総務部長 水落 仁君。
  〔企画総務部長 水落 仁君 登壇〕

◯企画総務部長(水落 仁君) 私からは、1項目めの市民と行政が協働するまちづくりのうち、まず、2点目の次年度予算の見通しについての御質問にお答えいたします。
 次年度予算の見通しにつきましては、井上議員の代表質問に市長がお答えしたとおり、歳入面では増加は見込めず、歳出面では、さまざまな要因により増加となる見込みであり、財源不足が一層膨らむため、本年度よりも非常に厳しい財政状況になるものと考えております。
 そのため、経常経費につきまして、マイナスシーリングの目標を定めて予算編成に臨むという手法もありますけれども、本市におきましては、これまでも総合計画の実施計画におきまして、各事業の要求の上限を定めるとともに、個々の事業につきまして厳しく精査してきていることから、一律にマイナスシーリングを課すことはしていないところであります。
 次に、6点目の地方創生交付金についての御質問にお答えいたします。
 過日成立いたしました、まち・ひと・しごと創生法では、地方版総合戦略の策定が努力義務となっており、国は、戦略を策定した自治体に地方創生交付金を支給することを想定しているようであります。
 また、新聞報道によれば、人口減少対策や地域の活性化等を進めるために、自治体が自由に使える新たな交付金として、早ければ来年3月までに創設することとなっているようであります。
 この交付金制度につきましては、今申し上げましたように、新聞報道などでの情報しかない状況でありますので、今後とも制度の情報収集に努め、スピード感を持って対応できるよう準備を進めてまいります。
 次に、7点目のとなみ未来創生戦略枠の新設についての御質問にお答えいたします。
 当市の地域再生事業につきましては、合併算定替え終了による地方交付税の減額など、財政状況が大変厳しくなることから、3年目となる今年度は150万円を限度として各地区に助成し、これをもって終了することで、市議会、それから、地区自治振興会に御説明をし、御理解を求めたところであります。
 また、先ほども申しましたように、平成27年度の財政見通しにつきましては、非常に厳しいというお答えをこれまでしているところであります。平成27年度におきましては、名称は異なるにしても、補助金の一律交付を実施する予定は今のところありません。地域コミュニティーの活性化を支援する宝くじ助成事業や各種事業目的ごとに整備しております補助事業をもって代替いただきたいと考えております。
 次に、3項目めの笑顔があふれる福祉のまちづくりのうち、1点目の公共施設等総合管理計画についてと3点目の公共施設の現状と対策についての御質問にあわせてお答えいたします。
 本市におきましても公共施設の老朽化が進んできておりまして、市の公共施設、約160施設のうち、建築後30年を経過した建物は約30%、40年を経過した建物は約8%、50年を経過した建物は約2%となっております。
 このように今後、多くの施設が更新時期を迎えることから、財政負担の軽減及び平準化を図るために、インフラ施設も含めた公共施設について一体的に管理し、社会情勢や市民ニーズの変化に応じた施設の更新、統廃合、長寿命化について計画、実施していくことが重要な課題だと認識しております。
 つきましては、計画の策定には相当な事務量が必要となることが想定されますので、全庁的に取り組むための体制を整え、交付税措置の対象となる平成28年度までに計画を策定したいと考えております。
 なお、新年度におきましては、計画を策定するための基礎資料として、各施設の基礎データや利用状況等の情報収集、整理に取り組んでまいります。
 私からは以上でございます。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 商工農林部長 八田俊伸君。
  〔商工農林部長 八田俊伸君 登壇〕

◯商工農林部長(八田俊伸君) 私からは、1項目めのうち、5点目の狩猟税廃止に伴う影響についての御質問にお答えいたします。
 狩猟税は、地方税法に基づき道府県により課されている税であり、議員が述べられましたとおり、現在、国において、狩猟税の廃止が2015年度の税制改正に向けて議論されております。
 狩猟税の廃止は、納税するハンターの立場としては、金銭的負担が軽減され、歓迎されることであり、このことでハンター人口が増加すれば、有害鳥獣実施隊の増員にもつながるものと考えております。
 一方、税収は、全国で約17億円と言われており、富山県でも、平成25年度の実績で約1,100万円余りの税収があります。この収入は、鳥獣保護やイノシシ等の電気柵など有害鳥獣対策にも充てられていることから、廃止されますと、県からいただいております補助金に影響が出るおそれがございます。
 なお、現在の税制におきましても、一定の所得に満たない方には約3分の1減額、また、実施隊への加入によって約2分の1が減額されるなどの制度となっていることから、ハンターに対して一定の考慮がなされた税制であると考えております。
 いずれにいたしましても、国の税制であり、今後の状況を注視してまいりたいと考えております。
 次に、2項目めのうち、3点目の不作付水田に関する支援策についての御質問にお答えいたします。
 不作付水田に関しましては、3年以上作付されなかった場合は、4年目以降、水稲、大麦、大豆などの作付が行われても国の交付金が受けられないという制度になっております。
 このことから、市を含めた関係機関では、日ごろから不作付地を発生させないよう指導に努めており、万が一発生した場合でも、速やかに解消を図るよう関係機関等が協力し、新たな耕作者を選定するなどの取り組みを進めております。
 また、不作付地の土地所有者に対しましては、改善計画を提出していただくよう砺波市水田農業推進協議会より案内をしているところであります。
 議員が述べられました今回の案件につきましては、高齢等を理由に平成22年から不作付地となっていたものであり、土地所有者からは改善計画が提出されていることから、作付しない状況が続いた場合の措置については一定の理解をされていたものと思っております。
 したがいまして、本制度は国の制度に基づくものでありますし、今回の案件は、委託者と耕作者の双方の問題でありますので、当事者間で解決すべきものであることを御理解いただきたいと存じます。
 なお、不作付地の新たな解決策といたしまして、本年度から創設された農地中間管理機構に農地を預け、管理機構から担い手へ貸し付けられた場合は、交付金の交付を再開するという救済的な制度ができましたので、本制度の活用をしっかり働きかけてまいりたいと存じます。
 私からは以上でございます。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 建設水道部長 大浦正治君。
  〔建設水道部長 大浦正治君 登壇〕

◯建設水道部長(大浦正治君) 私からは、まず、2項目めのうち、4点目の行政からのアプローチの経緯について及び5点目の高速道路の次年度対策についての御質問にお答えします。
 本市においては、これまで、高速道路ののり面がカメムシのすみかとならないよう県内区間を管理する中日本高速道路株式会社に対して再三再四、適切なのり面の除草など維持管理について申し入れをしてまいりましたが、同社では、のり面下部の2メートルの範囲を、草の繁茂状況に応じて草刈りやカメムシ対策の防除を実施しているとのことで、なかなか関係者の望むような進展が見られませんでした。
 一方、市議会においても高速道路ののり面対策についていろいろと御意見をいただき、本年4月に、同社に対し、地域の実情に応じたのり面の管理として、定期的な除草や散居景観の保全に資するよう不要な立木の伐採について、改めて副市長が出向き、強く要望してまいりました。
 その結果、5月から7月にかけて、市内の高速道路のり面のうち、農地に面したのり面の除草や一部ではございますが、立木の伐採がなされたものであります。また、現在、一部の区間で、試験的に雑草繁茂を抑制する対応として防草シートの設置も進められております。
 このような中日本高速道路の今までにない対応は、これまで個人や集落単位で個別要望していたものを、他市に例のない形でいち早く市内各地域の意見、要望を取りまとめた上で、副市長が出向き詳細に説明したことにより、砺波市の本気で取り組んでいる姿勢や熱意が通じた結果と思っております。
 次年度の対策につきましては、本市として、引き続き沿線地域の環境に配慮した適切な管理を行っていただくよう中日本高速道路に働きかけてまいりたいと存じております。
 次に、3項目めのうち、2点目、道路等の整備計画についての御質問にお答えします。
 本市の市道の舗装延長は677キロメートルであり、大半の舗装道路は、圃場整備後の高度経済成長期以降に施工され、30年以上経過しているものがほとんどであります。日ごろから、道路パトロールや市民の皆様からの通報により迅速な修繕に努めておりますが、相当の路線において、舗装にクラックなどの損傷が見受けられるようになりました。
 国におきましては、笹子トンネル天井板落下事故を受け、道路施設等のインフラの長寿命化を図るため、今年度から、橋梁やトンネルについては5年に1度の点検が義務づけられたところでありますが、舗装については、点検計画等の策定までは義務づけられておりません。
 現在、舗装の打ちかえやオーバーレイなどの舗装補修には多額の経費を要することから、軽微な修繕は市単独費で修繕し、規模の大きな箇所については国の交付金事業を活用して補修しております。
 ただ、交付金の対象となるには一定以上のひび割れ率やわだち掘れ量の区間とされており、交通量によりそれぞれの進行度合いが異なるため、議員お尋ねの長期的な計画の策定にはなじみにくいものと考えております。
 今後も、老朽化が激しく、交通量の多い幹線道路から順にひび割れ率などを測定する路面性状調査を実施し、調査結果に基づき、国の交付金事業を最大限活用しながら、舗装補修を実施し、適切な道路の管理に努めてまいりたいと存じます。
 次に、3項目のうち、5点目、新市街地形成にふさわしい道路愛称の付与についての御質問にお答えします。
 市街地の都市計画道路のほとんどは土地区画整理事業の中で整備されており、地域のシンボルロードとなる道路につきましては、土地区画整理組合が中心となって愛称をつけられた道路が幾つか存在しております。
 また、平成23年には、出町子供歌舞伎曳山会館前の道路をシンボルロードとして整備したことから、観光の中心的道路としての愛称を広く募集して、その愛称を花ぶきロードと決定いたしました。
 御指摘の杉木及び中神土地区画整理事業区域内におきましては、シンボルロードとして整備されている道路がないことや観光の中心的道路でもないことから、道路の愛称をつけることは市としまして今のところ考えておりません。
 しかしながら、地域の方々が道路の愛称をつけることによって地域の活性化につながるものであれば、道路管理者と協議の上、愛称をつけていただくこともできるものと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 福祉市民部長 川原國昭君。
  〔福祉市民部長 川原國昭君 登壇〕

◯福祉市民部長(川原國昭君) 私からは、3項目めの笑顔があふれる福祉のまちづくりのうち、4点目の北部苑の備品の拡充についての御質問にお答えをいたします。
 市福祉センター北部苑につきましては、市民の健康増進と福祉の向上に資することを目的に平成19年4月にオープンし、市社会福祉協議会が指定管理を受け、管理、運営がなされております。
 議員御発言のとおり、地域に親しまれ、愛され、地域とともに歩むことをモットーに、施設職員の独自の魅力ある企画も相まって、地元住民はもちろん、市内各地区を初め、市外からも多くのお客さんがお越しになり、年間2万4,000人以上の方々に御利用いただいております。
 また、北部4地区から推薦された方々で組織されます北部苑協力会の方々が、施設利用の周知や各種事業運営に御協力いただいているほか、施設管理ボランティアの方々には、庭木剪定や雪囲いなどに御協力いただくなど、多くの地域住民の皆さんの御理解と御協力のもと管理、運営されていることに感謝を申し上げます。
 そこで、北部苑につきましては、オープンから7年が経過したものであり、利用頻度が高い備品など、耐用年数の経過とともに一部不良が出始めているものがあると認識しております。
 市といたしましては、北部苑のほかにもより古い福祉センターを設置しておりますので、市全体の施設や備品等の老朽ぐあい等の点検を行い、優先順位を設け、順次対応を図っておりますので、北部苑につきましても、利用者の要望を聞いております施設職員や指定管理先であります市社会福祉協議会と協議を行いながら、適切な施設修繕や備品整備に努め、利用者の利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(山森文夫君) 5番 雨池弘之君。
  〔5番 雨池弘之君 登壇〕

◯5番(雨池弘之君) まず冒頭に、変な服装で質問することに対しまして、お許しをいただきたいと思っております。
 議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、質問と若干の要望、並びに提案、提言をさせていただきます。
 地域資源を生かした観光の発信についての1点目、観光大使・観光特使等の設置についてお伺いいたします。
 2015年3月の北陸新幹線開業、高岡砺波スマートインターチェンジが平成26年度に供用開始するなど、高速交通網の整備を踏まえ、新たな観光振興戦略を展開する必要があるとし、砺波市観光振興戦略アクションプランが平成23年度に作成されました。この戦略プランを有効に実施していくために、また、これらの地域資源を生かした観光を発信するため観光大使を委嘱し、PRに努められてはいかがでしょうか。
 この観光大使には、2通りの選任や活動方法があると思います。
 1つは、その地域にゆかりのある芸能人または有名人、あるいは地域に在住する若い女性の中から参加者を公募し、選考する。例えばプリンセスチューリップ等を観光大使に選任し、その活動は東京や観光客の見込める大都市圏を巡回し、砺波市の広報活動を展開するほか、シンポジウムや観光振興に関する行事に出席し、PRすることです。
 2つ目は、地域振興のため、一般市民や地元以外の人にふるさと大使として依頼することです。
 富山県では、富山ブランド及び富山県の地域イメージの向上を図るため、とやま大使を設置されています。その職務は、1つ、分野の日常的な活動における富山ブランド及び富山県の魅力を紹介する、2つ目として、富山ブランド及び富山県の地域イメージの向上に関する提案または助言をするとあり、これを受け、とやま産業技術大使にパロの開発者の柴田崇徳氏、とやまワハハ大使に女優の柴田理恵さん、とやま落語大使に落語家の立川志の輔氏、その他文化大使、介護大使、映画大使、科学技術大使、マンガ大使、産業大使などに9名の方々が委嘱されています。
 そこで、砺波市においても、砺波らしいアイデアで、文化、芸能、スポーツ等さまざまな分野で地域を越えて活躍されている本市出身の方や本市にゆかりのある方に、砺波市の魅力や情報を発信してもらうためです。市当局の考えをお伺いします。
 次に、近年、地域の魅力をアピールするため、各自治体において、ご当地キャラを活用する動きが全国的に広まっており、関連グッズが好調な売れ行きを示すなど、くまモンに始まり、社会的現象となっております。インターネットで投票するゆるキャラグランプリ2014は、全国で1,699体、県内からは20体が参戦し、我が砺波市からも、チューリ君、リップちゃん、ユズ太君、ユズ香ちゃんがエントリーし、各地では上位を目指し、いろいろと活動されておりましたが、今回は群馬県のぐんまちゃんが優勝し、富山県からはジャンボ~ル三世が28位と健闘しておりました。
 そこで、砺波市では、このゆるキャラグランプリの取り組みについてどのように捉え、また、これまでどのような取り組みを実施されてきたのか、お伺いします。
 そのゆるキャラについて、昨年12月議会で、これまで本市のシンボルキャラクターマークという性格上、その使用範囲を特定の個人や団体の営利目的となる行為に対し制限をかけていたが、本年3月より実施しているとなみブランド認定品目での使用に関し、シンボルキャラクターの一部使用を承認したところである。今後、使用範囲を拡大していくと答弁されております。
 この4月以降、要綱を改正し、これまで営利目的の使用を認めていなかったが、制限を緩和し、市のPRと地域産業の活性化を図るとされ、お菓子やキーホルダーなどのお土産品グッズのほか、看板、包装紙、広告等に活用するとあります。その要綱の概要を含め、現在まで、その使用あるいは利用状況はどのようになっているのでしょうか、まず、お伺いいたします。
 なお、シンボルキャラクターの着ぐるみを更新され、貸出窓口を一元化され実施されていますが、その貸出状況や実施内容についてもお伺いいたします。
 そこで、提案でありますが、過日、KIRAKIRAミッションの点灯式にゆるキャラが勢ぞろいし、花を添えられていたように、砺波市観光協会や庄川水記念公園に着ぐるみを配置し、イベント時ばかりでなく、砺波チューリップ公園や庄川水記念公園でお客さんをお招きするパフォーマンスに利用、また、式典や野球、バスケ等の大会等の応援団として登場させるなど、キャラクターの存在を前面に出すなどの仕掛けが必要と思いますが、市当局の考えをお伺いいたします。
 次に、過日、総務文教常任委員会で、北海道苫小牧市を行政視察してきました。まちなか再生総合プロジェクトで、地域の成長戦略として地域ブランド戦略を掲げ、観光客など交流人口を増やすため、地域活性化へつなげていく取り組みに取り組んでおられました。
 その中で、苫小牧市公式キャラクター・とまチョップのPR事業に平成22年度から積極的に取り組まれ、とまチョップブログやフェイスブックの開設、平成24年度からは観光大使に就任し、苫小牧市のPRのため、さまざまなプロモーション活動をされています。また、グッズの販売やとまチョップの商品化へ民間事業者等の参入も認め、ゆるキャラグランプリでは2012年に14位、2013年は20位と2年連続でトップ20入りしたことで、各種のメディアにおいて全国的に取り上げられる機会が増え、とまチョップの活躍がまちおこしに貢献しているとのことでありました。
 過日、出町子供歌舞伎曳山会館5周年記念、砺波商工会議所60周年記念事業として、歌舞伎和菓子がお披露目されておりましたが、砺波市においても、チューリ君、リップちゃん、ユズ太君、ユズ香ちゃんを活用したスイーツ等の商品化に取り組み、となみブランドとして登録し、発信されてはいかがでしょうか。市当局の考えをお伺いします。
 次に、今年は、合併10周年という節目の年であり、道の駅庄川で実施されたあゆまつりは多数のお客さんが来訪され、大変なにぎわいを見せておりました。過去にも、庄川河川敷で町制施行50周年記念事業としてあゆまつりが開催され、町内外から多数の家族連れが訪れ、庄川あゆを堪能されていました。市内にあるアユ専門店でも、季節によると開店の30分以上も前から並んでおられるなど、大変人気があります。
 そこで、提案でありますが、このアユを、庄川あゆとしてとなみブランドに認定すべきであると思いますが、いろいろと問題も多くあり、なかなか難しいことと承知していますが、20センチ以下、塩焼きとしてブランド化を図り、庄川あゆとして広くPRしていくべきと思いますが、市当局の考えをお伺いいたします。
 また、となみブランドとして既に15品目が認定されていますが、その後の認定状況はどのようになっているのでしょうか。認定するからには、その活用やPRについてどのように考え、また、今後どのような価値観を求めようとされているのか、お伺いします。
 次に、有識者でつくる日本創成会議の分科会の試算によると、2040年に、2010年と比べ人口が半数以下となる自治体数は、過疎地を中心に896市町村で、全体の5割になると指摘されています。県内の氷見・城端線沿いの氷見市では3万725人と見込まれ、約2万1,000人の減に、高岡市では12万1,166人、約2万4,900人の減に、南砺市では3万2,130人で、約2万2,600人の減に、砺波市では4万1,243人で、約8,200人の減で、他市から見れば減少率は少ないものの、それでも減少することにはかわりなく、沿線全体では、約7万6,700人も減少すると見込まれており、このように定住人口が減少する中での城端線の活性化対策についてお伺いするものであります。
 富山県は、全国に類を見ない鉄軌道王国であると思います。JR、地鉄、ライトレール、トロッコ電車、ケーブルカー、万葉線など、多彩なレールが県内15市町村全域に走っています。特に近年は、富山ライトレールが脚光を浴びており、鉄道ファンのみならず、一般観光客にとっては魅力あふれる鉄道路線であります。
 その始まりは、日本海側初の民営鉄道である中越鉄道、現在のJR城端線であり、1897年(明治30年)5月に、大矢四郎兵衛氏の尽力により開業し、地域産業の近代化に貢献し、1924年の県統計によると、鉄路1マイル当たりの収益は、北陸線の130円に対し、1.6倍の212円のドル箱路線であったとあります。
 ところで、富山県では、この秋、県内鉄軌道6社による初の試みとして合同周遊スタンプラリーが実施され、各駅に置かれたスタンプを集めた人に、抽選で景品を贈るとありました。
 そこで、提言でありますが、北陸新幹線開業を受け、多様な鉄道網を持つ鉄軌道王国とやまを発信するため、県内鉄軌道各路線を自由に乗りおりできる共通の周遊切符の発売に取り組まれるよう、各関係機関に働きかけられてはいかがでしょうか。市当局の考えをお伺いします。
 次に、富山県の外国人宿泊者数は、平成25年度12万人、平成26年度は16万人が見込まれると言われております。また、近年、富山─台湾便のデイリー運行化により、富山を訪れる台湾からの観光客が増加し、県内の観光地はにぎわっております。もちろん庄川峡の遊覧船も大変好評であり、このたび、冬のダイヤに合わせ、週4便に増便されることになっております。
 立山黒部アルペンルートのほか、万葉線のドラえもん電車では、台湾観光客の乗車が急激に伸びており、ドラえもんは台湾でも人気が高く、多い日には100人以上が訪れており、低床車両・アイトラムの内外装にドラえもんのキャラクターをデザインしたドラえもん電車は、2012年9月8日に運行を開始し、当初、13年8月末までだった運行予定を15年夏まで延長し、利用客が30万人を突破したとありました。この万葉線で、架線・蓄電池ハイブリッド型電車、ハイトラムの完走試験が始まったとあります。
 そこで、夢のような提案でありますが、橘先生も提案されていますが、JR城端線・氷見線への乗り入れについて、乗り入れによって架線やプラットホーム等の改修に多大な費用がかかりますが、活性化推進協議会で検討されてはいかがでしょうか。市当局の考えをお伺いします。
 次に、沿線市の副市長、課長級で構成されている城端・氷見線活性化施策研究会では、増便や車両改善、直通化等、活性化策についていろいろと事業の進め方や順番などを検討し、実現可能な事業から順次実施するとされています。私は、北陸新幹線開業に合わせて、ダイヤの見直し及び増便、車両更新やラッピングの見直し、城端線における新駅の整備が最重要課題であると思います。
 ところで、JR城端・氷見線のラッピング列車でありますが、全24両のうち8両がラッピング車両となっており、忍者ハットリ君列車が3両、新・忍者ハットリ君列車が1両、各市のラッピング列車が4両となっておりますが、先ほど申し上げたように、ドラえもん電車が大人気であります。
 そこで、提案でありますが、各市のラッピング列車4両の更新時には、ドラえもん等子どもに人気のあるアニメ列車とされてはいかがでしょうか。また、現在の車両は大変古く、みすぼらしいと思います。JR西日本では、来年10月から、JR七尾線に観光列車・花嫁のれん号、また、北陸本線富山─泊間には新型車両521系が導入されようとしております。城端線においても、至急更新の働きかけをすべきと思いますが、市当局の考えをお伺いいたします。
 次に、過日、南砺市では、JR城端線を利用した催し物として、親子連れが運転手や車掌、販売員の業務体験などの企画に多数参加され、好評であったとありました。城端線の貸し切り列車が運行されるのは今回が初めてであったと聞いておりますが、県内の他の鉄道でも、ビール電車の運行や自転車持ち込みを可能にしたサイクルトレインなどユニークな企画が行われており、また、砺波ブロック料飲業連合会では、JR城端沿線の各飲食店めぐり、食事などを楽しむとなみ野バル街を企画され、同線の盛り上げと砺波、南砺両市の市民交流を深めようとされています。
 市でも、城端線もりあげ隊でいろいろと活動されていますが、先ほど申し上げたように、人口減少化時代にあって、なかなか乗車人員の増加が見込めない中、イベント事業や観光客での利用増に向けた諸施策に取り組むべきと思いますが、市当局の考えをお伺いいたします。
 そこで、提案でありますが、イベント事業として、城端線に蒸気機関車(SL)を復活させてはいかがでしょうか。全国では、北はJR北海道・釧網本線から南はJR九州・鹿児島本線肥薩線の22路線で、イベント時や土日、祝日及び休み期間中などに運行され、撮り鉄ファン等から人気を集めております。
 ところで、城端線では、平成9年に、JR城端線全線開通100周年記念として、C56型160号が、高岡─城端間を昭和44年の廃止以来、28年ぶりに1日1往復で3日間運行され、その後、そのC56型は、JR氷見線全線開通90周年を記念し、平成14年に33年ぶりに高岡─氷見間を1日2往復の3日間運行され、4,000人が乗車し、沿線には約6万5,000人の地元住民や鉄道ファンが詰めかけたとありました。JR西日本では、このC56型を含め8両の蒸気機関車を動ける状態で保存されているとあり、実現は不可能ではないと思います。また、SLの運行には多額の費用を要するということで、鳥取県の若桜鉄道では、SL復活へとして、沿線の民間団体等で若桜線SL運行委員会を立ち上げ、広く募金活動に取り組まれて、運行されている事例もあります。
 そこで、城端線にSLを復活し、運行されてはいかがでしょうか。市当局の考えをお伺いいたします。
 また、中越鉄道が開通した明治30年5月に高岡─福野間を走っていた中越弁慶号が砺波チューリップ公園にひっそりと展示されています。この保管等についていろいろと議論されていますが、この弁慶号をJR城端線に走らせてはいかがでしょうか。問題点は多くあると思いますが、市当局の前向きな答弁を期待するものであります。
 以上で私の一般質問を終えさせていただきます。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
  〔市長 夏野 修君 登壇〕

◯市長(夏野 修君) 私からは、雨池議員の御質問のうち、1項目めの地域資源を生かした観光の発信についてのうち、1点目の観光大使等の設置についての御質問にお答えをいたします。
 御提案のとおり、2種類の選任や活動方法があると思いますが、そのうち1つ目の地域にゆかりのある芸能人、または有名人、あるいは地域に在住する若い女性の中から参加者を公募し、選考するという御提案につきましては、実際、議員もおっしゃったとおり、まさしくプリンセスチューリップそのものが観光大使であるわけでございます。
 プリンセスチューリップは、毎年2月中旬までに公募した後、第2次までの審査を経て決定し、約1カ月余りの研修を受けているところでありまして、活動内容としては、各イベントやマスメディア等を通じて、砺波市のすぐれた魅力を伝えており、歴代のプリンセスの活動ぶりには高い評価をいただいていると思いますし、他に例を見ない活動をしているというふうに思っております。
 次に、2つ目の地域振興のため一般市民や地元以外の人に、ふるさと大使として著名な人に依頼するという御提案については、確かに著名な方を観光大使に任命されている自治体もございます。砺波市らしい観光大使を設けるとなれば、その活動目標とか運営方法、さらには自他ともに認める郷土愛にあふれる方の人選など、いろんなことを考えたときに、それを全て十分に満たすような方が果たしていらっしゃるのかどうか、ちょっと私、思い浮かばないので、もしいい例がありましたら教えていただきたいんですが、そういう面で、安易に入れるのはいかがなものかというふうに思っております。
 砺波市では、観光戦略プランに基づきまして、市民の手による観光PRの推進に努めているということでございまして、この流れからも、市民の皆様一人一人が、地域に愛着や誇りを持って情報発信やおもてなしをしていただくと、まさにふるさと大使になっていただくという施策を積極的に進めてまいりたいと思いますし、また、砺波市の温かさとか、そういう砺波市民の気質がおもてなしの一番ではないかなというふうに思っております。
 次に、6点目にありました庄川あゆのブランド化についての御質問にお答えします。
 庄川あゆといえば、炭火でじっくり焼き上げて、小ぶりで、頭から尻尾まで、子持ちになっても食べられると、大変魅力的な地域資源だというふうに思っております。今年の7月に道の駅庄川で開催されましたあゆまつりでは、約4,000人の方が訪れて、庄川あゆを堪能されたというふうに聞いておりますし、庄川沿いの多くの専門店では、庄川あゆのシーズンになりますと、本当に多くの方々が訪れて、その魅力と人気度の高さがうかがわれるところであります。
 御提案の庄川あゆのブランド認定につきましては、私自身もそれをやりたくてならんので、市といたしまして、以前から関係機関とそれから、諸団体に呼びかけて、本当に再三にわたり検討して、調整を図ってまいりました。しかし、やはり幾つかの問題が、課題があって、関係者の統一見解が得られないという状況であります。
 認定におきましては、やはり砺波らしさや品質や特徴のほか、その環境や販路、仕入れも含めですね、それから、営利面での課題といった多くの面からの判断が必要であることから、現段階で関係者の思惑が異なっておりまして、ぜひ関係者には大局的な判断をいただきたいというふうに願っているところであります。
 今後は、何とかいろんな、今、手詰まりでございますので、何とかいろんな方法、例えばアユの大きさだけで縛るとか、生育環境が例えば庄川の水にどれくらいいるとかと、調理方法、さっきおっしゃったように塩焼きがいいとか、小さいサイズで塩焼きだけに限定するとか、何かそういうことで、何とか一致点が見出せないかというふうに担当者も非常に苦労しているわけですが、何とかそのブランド化できないかというふうに思っておりますので、庄川地区の事情に大変詳しい雨池議員におかれましても、ぜひお力をお貸しいただければというふうに思っております。
 庄川あゆにつきましては、市のブランド化もそうですが、既に県内外に多くのファンがいらっしゃいます。そういう意味では、ある意味、すばらしい産品という認定はされているわけでございますが、何とかこの砺波市の庄川あゆということで特徴を前面に出すということで差別化できないか、ブランド化に限らず、何かできないかということも含めて広くPRしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 最後に、2項目めの城端線の活性化について幾つか御質問いただきましたので、まとめてお答えをしたいと思います。
 御承知のとおり、本市と沿線3市、それから関係の団体で構成いたします城端・氷見線活性化推進協議会では、北陸新幹線の開業等を見据えまして、城端線・氷見線の活性化を目的に連携計画というものを定めまして、4市が足並みをそろえて、それぞれのいろんな事業について推進しているところであります。
 具体的な事業としては、城端線の新高岡駅の新設、それから、ラッピング列車の導入、また、ダイヤの増便や見直し、また、車両の改善や更新、ICカードの導入など、新幹線利用者や乗客の8割を占めます通勤・通学者の利便性の向上に資するものでありまして、何とかこの計画を進めたいということで、当面はこれらの計画に定められた事業を優先的に行いたいと、既に新高岡駅のようにできたものもありますが、まだまだ課題が多いものもございます。
 こうしたことを念頭に置きまして、議員の御質問に順次お答えしますと、まず、1点目の県内鉄軌道各路線を自由に乗降できる共通の周遊切符の発売ということでありますが、御質問の中にもありましたように今年度、県が主催しまして、県内の公共交通機関が協力して、呉西地区、呉東地区、それぞれ実施をいたしました。
 県では、この事業を終えた呉西地区について、その成果を現在検証中ということでありますが、アンケートによりますと、本当に多くの方々に喜んでいただいたということで、来年度も何らかの形で実施の方向で検討中というふうに聞いております。
 その中で、城端線・氷見線は周遊コースではなかったわけですが、城端・氷見線活性化の研究会などの機会に、県に対して、城端線や氷見線を活用した、周遊というのは、行きどまりなのでちょっと難しいかもしれませんが、1日フリー切符のような形で城端線や氷見線を含めたような形のものが実現できないかということを提案していきたいというふうに思っております。
 次に、2点目のハイトラム、万葉線で走りましたハイトラムの城端線・氷見線への乗り入れでありますけれども、議員自身もおっしゃっていたように、施設の大幅な改善とか、そういう経費もあります。また、事業者も万葉線会社とJRということもあって、多くの課題があることはおっしゃったとおりであります。推進協議会で検討するにしても、まだまだ先の、次の次ぐらいの段階のものかなと思いますが、そもそもハイトラムは路面電車タイプですので、じゃ、城端線は万葉線に乗り入れたほうがいいのか、本当はそうじゃなくて、北陸線に入れたほうがいいんじゃないかという意見もあると思います。北陸本線に入れるようなタイプは、実はJR東日本で実用化されておりまして、宇都宮のほうに走っている電車なんですけれども、この間ちょっと詳しい方に聞いたんですが、宇都宮から本線までは電車で走るんですね、乗りかえ駅からはバッテリーにためた電車で、それは非電化のところですから、行くそうです。それで、終点に充電する施設があって、そこで充電して力をためて、また戻るという、そういう電車が既に実用化されているんですね。ですから、本当に万葉線というか、路面電車のタイプで乗り入れるのがいいのかどうかということもあるので、いずれにしても、それも含めてかなり長期的な課題かなというふうに思っております。
 次に、3点目のラッピング列車のアニメ列車化及び車両の更新でありますけれども、おっしゃるとおりラッピングの更新期が近づいておりますので、効果が本当にどうだったのかという検証はもちろん必要だというふうに思っています。そういった意味で、その集客効果、確かにおっしゃるとおり、アニメ列車系は本当にやっぱり人気がありますので、そのほうにいくのか、そういうことも含めて乗客の皆さんに喜んでもらえるデザインを4市で研究していきたいというふうに思っております。
 一方、車両の更新につきましては、これは特に通勤・通学の方からの要望も多いわけですが、昨年の11月に、4市長の連名でJR西日本の金沢支社に対しまして要望書を提出いたしました。なかなかいい返事はいただけたわけではないわけですけれども、引き続き施策研究会においても車両の改善について研究、協議、全部一遍にというか、車両全体を新しくというのはなかなか大変なら、せめて内装だけでもできないかとか、何かできないかというようなことも含めて提案をしていきたいというふうに思っておりますし、引き続き粘り強く車両の更新ですとか、先ほどありましたコンセプト列車なんかが入らないのかということも含めて働きかけをしていきたいというふうに思っております。
 次に、4点目のイベント事業や観光客での利用増についてでございますけれども、本市におきましては、城端線もりあげ隊という民間の方々と市の職員等が一緒に入って城端線の活性化を図ろうというグループですが、それらの企画によりまして、例えばチューリップフェアですとか、コスモスウォッチング、それから、市街地で行われます、先般ですと冬のふれあい市など、各種イベントと連携しまして、城端線を利用して来場された方に対して、入場の割引ですとか、飲食券など特典を提供するほか、今年は、城端線・氷見線フォトコンテストというものを実施中であります。この中で、フォトコンテストというと、外から撮った写真が多いんですが、これだと乗ってくれないのでお金が落ちませんので、車内・車窓からの風景部門というのをつくりまして、乗らないと撮れない写真という、そういう部門のいろいろ知恵を出した職員がおりまして、そういうものを設けるなど、何とか利用促進に、そういうイベントも含めてつなげていきたいというふうに思っています。
 また、子どものころから城端線に親しむ機会を提供するために、城端線を活用した親子体験ツアーを年2回、既に実施しておりまして、これまでもさまざまな城端線の利用促進事業を展開しているところであります。今後も、引き続き推進協議会や先ほど申し上げましたもりあげ隊などと連携を図りながら、議員がいろいろ御提案になったようなことも含めて、城端線に乗りたくなるような仕掛けを実施、提案していきたいというふうに思います。
 次に、5点目の城端線でのSLの運行でありますが、先ほど御紹介もありました過去の運行例によれば、数千万円単位の経費を要しているということですが、おっしゃられたとおり鉄道ファンのみならず、沿線住民に夢を与える事業として大変魅力的であるというふうに思っています。SLを持ってきて走らせる経費だけではなくて、要所要所に人が立って警備をするといいますか、そういうような経費もかなり多額に上るということであります。
 これまで同様、例えば周年事業、何周年とかいうときにやるとか、記念事業として、地域の方々ですとか、関係の方々が本当に絶対SLがいいんだということになれば、先ほどおっしゃったような手法で、推進協議会など、推進の組織を立ち上げてやることも必要だというふうに思いますが、数千万円使うなら、ほかに使えよという意見も聞こえそうな、一時的な集客イベントに使うのか、日々利用者の利便性の向上につながるようなものに使うのかという御意見もあると思います。そういう点について、夢は夢として、そういうことについても議論をする価値はあると思いますので、またお話があれば、進めたいと思います。
 最後に、もっと夢の話で、中越弁慶号を城端線に走らせてくれという話ですが、いろいろちょっと調べてみますと、整備するだけで、ひょっとしたら億に行くんじゃないかという話です。後段、もうおわかりだと思いますが、県外の実例であると、なかなか難しいのかなというふうに思います。
 ただ、議員もおっしゃいましたけれども、現在、中越弁慶号の取り扱い、議員はひっそりと言われましたが、公園の中で知る人ぞ知る状態になっておりますので、何とかもう少し、本当に貴重なものですので、多くの方に見ていただける方法はないのかなというふうに思っておりますが、いずれにしても、今、チューリップ公園の再整備の検討委員会の中でいろんな協議をいただいております。そういった報告の中で、この後定めます再整備の基本計画の中で、何とか方向性を出したいなというふうに思っておりますので、走らせるということはちょっと困難だと思いますが、その計画に基づいて何らかの対応をしていきたいというふうに考えております。
 本当にいろいろ御提案をいただきましたが、やはりこの城端線の活性化というのは、乗る人がいないとどうしようもない話でありまして、飾っておくものではありませんので、ぜひ、私も富山で会議があるときなんか、帰り、帰ってきたりするんです、城端線に乗ったりですね。議員の皆さんも、高岡で飲むことも多いと思いますので、ぜひ帰りは城端線で帰ると。城端線で帰れば、後ろの時間も決まって、ずらずら飲まないと思いますし、砺波駅でまた飲みかえていただいてもいいですが、そういう形で少しでも、通勤・通学に使っている方は本当に大変なことなんですが、そうでない方も何かの機会に乗っていただいて、また通勤・通学の方のお話も聞いていただければというふうに思います。ぜひ、これからも本当に城端線は地域の宝だと思いますし、今からつくろうと思ってもつくれるものではないので、先般、先ほど話ありました大矢四郎兵衛さんの銅像のリニューアルといいますか、台座を直して、きれいに化粧直しをされました。四郎兵衛さんの思いに応えるためにも、しっかりと市民一丸となって残していくような努力をしていかなくてはいけないと思っておりますので、どうぞ御協力をよろしくお願いいたします。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 商工農林部長 八田俊伸君。
  〔商工農林部長 八田俊伸君 登壇〕

◯商工農林部長(八田俊伸君) 私からは、1項目めの地域資源を生かした観光の発信についてのうち、まず、2点目のゆるキャラグランプリ2014の取り組みについての御質問にお答えいたします。
 当市のシンボルキャラクターにつきましては、市の魅力や知名度をさらに高めることや地域の活性化を図ることなどを目的に4つのキャラクターを設けております。
 今年度は、砺波市合併10周年記念に合わせ、経年劣化が著しい着ぐるみを更新するとともに、より多くの方々に利用していただくため、キャラクターをより愛らしいデザインとし、要綱を改正したところでございます。
 ゆるキャラグランプリは、地域の活性化などPR活動に頑張っている全国各地のゆるキャラのお祭りであります。本市では、市のイメージアップやPR効果のほか、市民の皆さんに愛着を持っていただくことを目的に昨年より参加しているところでございます。
 今年度のゆるキャラグランプリに関する取り組みといたしましては、関係機関、諸団体への案内やフェイスブックなどを活用しPRしたほか、各イベント会場等で投票の呼びかけを行ったところでございます。
 議員も御承知のとおり、グランプリの結果につきましては上位に入ることはできませんでしたが、当市のキャラクターには2,300余りの票を入れていただきましたことに感謝を申し上げたいと存じますし、また、インターネットや新聞報道などで取り上げられましたことにより、砺波市やキャラクターの知名度アップのほか、となみブランドになっておりますチューリップや庄川ゆずのPRにもつながったものと思っております。
 次に、3点目のゆるキャラの使用あるいは利用状況、また、貸出状況や実施内容についての御質問にお答えいたします。
 まず、新たなシンボルキャラクター取扱要綱の概要につきましては、1番は、さまざまな用途に無料で使いやすくしたことであります。また、学校や自治会、マスコミ関係などは申請事務を簡略化しております。そのほか企業の使用につきましても、市のPRに関する協働事業として捉えておりまして、積極的に使用を推進させることを改正したところでございます。
 次に、キャラクターマークの11月末現在での使用件数につきましては、昨年同期に比べ13件増の29件となっております。その内訳として、17件が民間からの申請で、飲料品や工芸品、それから、営業車のデザインとして使用されているほか、広報媒体での掲載、スマホアプリへの使用など、各分野で活用が広がっているところでございます。
 また、着ぐるみの貸出件数につきましては、11月末現在、前年同期に比べて14件増の16件であり、キャラクターマークや着ぐるみの使用に係る承認基準を改正した効果が早々にあらわれてきているものと考えております。
 今後とも、より多くの機会で御活用いただき、地域の活性化につなげていただきたいと思います。
 次に、4点目のキャラクターを前面に出す仕掛けについての御質問にお答えします。
 議員御提案のとおり、着ぐるみの活用については、イベント以外でも数多く登場させることは有意義なことだと考えております。これまでも観光キャンペーンやイベントのほか、市で開催される各種大会や保育所の運動会、それから、小学校の学習発表会、さらには、先日に開催されましたとなみ庄川散居村縦断マラソンにおきましても、キャラクターが参加し、会場を盛り上げたところでございます。
 今後とも市の関連事業はもとより、関係施設や各種団体にもキャラクターをより活用していただきたいことから、大変使いやすくなったことなどを積極的にPRしてまいりたいと考えております。
 次に、5点目のゆるキャラのスイーツ等の商品化についての御質問にお答えいたします。
 先ほども申し上げましたが、砺波市シンボルキャラクター及びマークについては、どんどん使って広めていただくため、使用取扱要綱を改正したところでございます。
 議員御提案のスイーツ等の商品化への取り組みにつきましては、砺波飲食店組合や和菓子協会などで取り組まれておりますので、ゆるキャラを自発的に活用していただき、新たな商品開発につなげていただきたいと考えております。
 市といたしましては、農商工連携事業や新規事業のふるさと資源パワーアップ事業、これらにおいて新商品開発等を支援しているところでございます。ぜひ、そのような中でキャラクターを活用した新商品を生み出していただき、となみブランドを目指していただきたいというふうに思っております。
 このように市のキャラクターにつきましては、イベント等の盛り上げや誘客のほか、販売促進など多くの活用方法がございます。今後、より多くの方々に使用していただくことで、キャラクターの知名度はもとより、イベントや特産品のPR、さらには市の魅力アップ等にもつながるものと思いますので、引き続き積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、7点目のとなみブランドのその後の認定状況並びに今後の価値観についての御質問にお答えいたします。
 となみブランド認定制度につきましては、砺波市の豊かな自然や文化などに育まれてきた素材と、すぐれた技術・技法から生み出された数多くの特産品の中から、特にすぐれたものをとなみブランドとして認定し、市内外へその魅力を発信することにより、認知度の向上、観光物産の振興、事業者の意欲向上及び地域の活性化を図ることを目的として、平成25年2月に実施要綱を定めたところでございます。
 となみブランドの認定状況につきましては、平成24年度に11事業者、11品目を認定し、平成25年度においては6事業者の4品目を認定しております。今年度においては、広報となみやホームページを通じて募集いたしましたが、追加申請がなく、昨年同様の17事業者、15品目の認定状況となっているところでございます。
 また、となみブランドの活用やPRにつきましては、キャンペーンや各種イベントで、また、県人会などでも積極的に活用し、PRに努めているほか、となみ野弁当などにも取り入れているところでございます。
 となみブランド認定後のメリットといたしましては、市ホームページでの紹介やパンフレット及びポスターによる広告宣伝のほか、となみブランド専用ロゴマークを使用することができます。また、事業者自らが行う販路拡大や広告宣伝活動に対する支援、例えばイベントなどや物産展などへの出店ですとか、パンフレットやホームページの作成、それから、新たなパッケージ及び包装容器作成などに対して支援を行っております。
 このように、市では、特産品などを単にとなみブランドとして認定するだけでなく、認定後の活用やPRを、さらには販路拡大に向けた取り組みなどに対する支援を行っているところでございます。今後も、引き続き地域資源を活用し、ブランド化することで、地場産業の振興と地域活性化、さらには砺波市の魅力向上を図ってまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(山森文夫君) この際、暫時休憩といたします。

 午後 0時16分 休憩

 午後 1時08分 再開

◯議長(山森文夫君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
 11番 大楠匡子君。
  〔11番 大楠匡子君 登壇〕

◯11番(大楠匡子君) 傍聴席が少し寂しいですが、元気を出して頑張りたいと思います。
 議長のお許しを得ましたので、通告に従い、質問と提案をさせていただきます。
 大きい項目の1つ目として、高齢者福祉の充実についてお伺いします。
 まず、介護支援ボランティアの推進についてお伺いします。
 民生病院常任委員会では、10月に、東京都稲城市の介護支援ボランティア制度を視察してまいりました。
 稲城市の介護支援ボランティア制度は、介護保険法に規定する介護予防事業で、高齢者が介護支援ボランティア活動を通して地域貢献することを奨励及び支援し、高齢者自身が介護予防を推進するために実施している事業です。具体的には、高齢者が行った介護支援ボランティア活動の実績にポイントを付与し、その高齢者の申し出により、ポイントを換金して交付しています。この介護支援ボランティアの対象となる高齢者は、稲城市の介護保険第1号被保険者とし、市長の指定を受けた介護支援ボランティア受入機関等で活動されています。
 この事業実施による介護保険料の引き下げ効果は、平成22年度は一月当たり9.3円、平成23年度は12.8円、平成24年度は9.4円ということでした。また、介護支援ボランティア活動をした高齢者の要介護出現率は0.0034人で、介護支援ボランティア活動をしなかった高齢者の要介護出現率0.0317人に比べ、要介護になる可能性は約10分の1という結果も出ており、介護予防の効果はもちろん、介護保険における介護給付費等の費用抑制効果も見られ、着実に大きな成果を上げておられました。
 砺波市では、平成22年7月から、ボランティアポイント制度が導入され、年々ボランティア活動に参加する市民も増え、定着してきています。この時期を捉え、介護予防という観点から、高齢者自らが主体的にボランティアを行い、元気な高齢者を増やしていく地域づくりのためにも、介護支援ボランティア制度導入について検討されることを提案するものです。市長のお考えをお聞かせください。
 次に、デイホームの充実についてお伺いします。
 旧庄川町には、地域の集会場を利用して行われているデイホーム事業があります。種田地区もみの家、青島地区つわぶき、雄神地区おがみの郷、金屋地区あすなろ、東山見東部地区白百合の5カ所で行われており、近所の人が交代で管理されています。月曜日から金曜日まで毎日開館しているところもあり、高齢者の方が気軽に立ち寄れる居場所となっているようです。これらのホームは、高齢者等のボランティアによる自主運営となっており、すばらしい取り組みであると思うものです。
 市内には、庄東センターや苗加苑などの福祉センターや市内各地区で行われている、ふれあいいきいきサロンなど、元気な高齢者が集まる場所はいろいろありますが、歩いて集まることができるような、小さな集落単位での居場所は必要であると考えます。誰とも会話することなく1日を過ごすことがないようにすることは認知症予防にもなるといいます。このデイホームでのボランティアは、先ほどの介護支援ボランティアとしても適用できると思います。旧庄川町以外でのデイホーム推進について、市としてのお考えをお聞かせください。
 次に、地域包括支援センターの充実についてお伺いします。
 砺波市では、介護予防拠点である地域包括支援センターを市役所内に1カ所、サブセンターを市内4カ所に設置し、高齢者の生活を総合的に支えていくための拠点としています。今年10月からは、市立砺波総合病院の患者総合センター内にも週2回設置されています。高齢者住民のさまざまな課題に対応する拠点ということで、多岐にわたる各種の事業が行われています。1つ目として、介護予防事業、2つ目として、包括的支援事業、具体的には総合相談支援、権利擁護、包括的・継続的ケアマネジメント、3つ目として、任意事業、家族介護支援など、4つ目として、予防給付です。地域包括ケアシステムを進める上で、キーポイントとなるこの地域包括支援センターの機能充実は重要であると考えます。
 そこで、まず、市として、地域包括支援センターの機能充実についてどのようにお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
 また、あわせて次の4点についてお伺いいたします。
 1つ目として、職員の増員について。
 現在、地域包括支援センターは、保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャー等8人の職員体制で運営されていますが、高齢化が進む中で、職員増員は必要不可欠であると考えます。
 2つ目として、今後の地域ケア会議の方向性について。
 医療連携やネットワーク強化を図るため、地域包括支援センターや福祉相談センターの現場職員を中心に、管理職も含めた市高齢介護課などの職員、社会福祉協議会、シルバー人材センター、消費生活センター、そして、地域医療連携室の職員が一堂に顔を合わせる地域ケア会議の開催は必要であると考えます。砺波市においても、地域ケア会議は開催されていますが、メンバーや開催内容を見直すことでより中身のある会議となり、地域包括ケアシステムの推進に効果があるものと考えます。
 3つ目として、地域福祉コーディネーターの活用について。
 東京都立川市では、社会福祉協議会職員で社会福祉士の資格を持つ職員が、地域福祉コーディネーターとして、市内6生活圏域のうち半分の3圏域に配置され、効果的な活動をしていることを視察してきました。社会福祉協議会職員であるので、社協に蓄積されたネットワークや情報を活用できるとか、地域包括支援センターに配置したことで、福祉コーディネーターと包括の情報共有や協働が促進され、包括とのインフォーマルサービスの連携やネットワーク構築も進むなどの効果が出ているとのことでした。
 砺波市では、地域福祉コーディネーターを市内21地区に配置していますが、3年目を迎える平成27年度から、さらに一歩進んだ活動ができるよう、活用を図るための方策を講じていただきたいと思います。
 4つ目として、土日の相談体制等の周知について。
 高齢者の突発的な相談業務は、土曜日、日曜日にも発生しますが、地域包括支援センターは休みとなっています。在宅介護支援センター3カ所では、土日でも対応していただけるようですが、その周知はどの程度されているのでしょうか。今後、住みなれた地域で生活する高齢者を地域全体でケアしていくために地域包括支援センターの果たす役割は大きく、充実を早急に進めていただきたいと思います。
 大きい項目の2つ目として、新幹線開業等による観光振興についてお伺いします。
 平成22年から4回続けてこられた観光推進市民大会ですが、今年度は計画されていません。新幹線開業を目前として、機運を盛り上げるためのイベントの企画はないのでしょうか。夏野市長のキーワード、何もないちゃなし作戦の効果は上がっているのでしょうか。奥ゆかしい砺波市民の砺波観光ブランド意識を盛り上げるようなイベントの企画を望むものです。これまでに実施された北陸新幹線開業対策の観光・交流戦略の手応えと今後の予定についてお聞かせいただきたいと思います。
 さて、平成22年に策定された観光振興戦略プランに、平成27年の観光入り込み客数の目標値を、イベント76万人、観光施設等104万人、合計180万人と掲げています。昨年、平成25年は、イベント76万3,323人、観光施設等97万1,227人となっており、イベントの入り込み数では平成27年の目標値もクリアしており、取り組みを評価したいと思います。しかし、観光施設の入り込み数は目標値に到達していません。この入り込み数についてどのように分析されているのか、来年度、目標値達成に向けてどのような取り組みを検討されているのか、お聞かせいただきたいと思います。
 次に、国際交流や国内交流の推進についてお伺いします。
 砺波市では、平成10年から、婦翔会等の協力のもと、国際交流のつどいを企画され、市内在住の外国人との交流を深める事業を進めてこられましたが、昨年の行政改革の事務事業の見直しで、一応の成果を達したので中止もしくは廃止が妥当であるという評価が下され、今年は予算も減額されました。これまで協力されてきた庄川の海外派遣団員の会・庄船会も解散の運びとなり、婦翔会も高齢化などから、今年度、国際交流のつどいは実施しないことになりました。
 しかし、国際交流にかかわるボランティアの育成や国際理解を高める機会の創設は今後も必要であると感じています。砺波市として、今後どのように国際交流の推進や国際理解の推進を進めていかれるのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
 あわせて観光交流を進める上で、国際交流や国内交流の推進が必要となってきます。今後の方向性についてもお聞かせいただきたいと思います。
 大きい項目の3つ目として、砺波市子ども・子育て支援事業計画についてお伺いします。
 砺波市においては、これまで、次世代育成支援行動計画に基づき、子どもたちを安心して産み育てることができる、やさしいまちづくりを進めてこられました。今、策定が進められている子ども・子育て支援事業計画も次世代育成支援行動計画と整合性のある内容となるものと思いますが、この子ども・子育て支援事業計画の特徴と今後の策定スケジュールをお聞かせいただきたいと思います。
 さて、国から、認定こども園の方向性がなかなかはっきり示されない中ではありますが、砺波市として、これまでの砺波型のこども園のあり方とこれからの方向性として、認定こども園をどのように位置づけられていかれるのか、お聞かせいただきたいと思います。
 また、保育料、利用者負担もあわせて見直されることになり、これまで一律であった幼稚園の授業料が所得階層区分による負担額となります。区分の見直しとか、第3子の無料化などを検討いただき、幼稚園においても、保育所においても、負担増とならない見直しとなるよう望むものであります。お考えをお聞かせください。
 次に、先般の女性議会でも質問の出ていました病後児保育のPRについてお伺いいたします。
 この支援計画を策定される際にとられたアンケートでは、病後児保育を利用したいという割合が未就学児で48.4%、小学生で18.1%と、要望が大変多くなっていました。しかし、現在の利用者はまだ少ない状況にあるようです。教育長がお話しされましたように、砺波市内はまだまだ大家族も多く、家族や近所などのネットワークで対応されているため、利用者は少ないようで、利用者が多ければいいというものでもないのですが、問題は、利用したいのに、そのような支援制度があるのを知らなくて利用できなかったという方々がいないのかということです。ぜひとも、そういうことのないようPR対策を進めていただきたいと思います。お考えをお聞かせください。
 大きい項目の4つ目として、文化活動等の振興についてお伺いします。
 まず、郷土資料館の活用と今後のあり方についてお伺いします。
 チューリップ公園の年間通しての活用を模索している市では、チューリップ公園再整備検討委員会を立ち上げ、再整備基本計画の作成を進めておられます。3月にまとめられた意見書の中で、南門エリアについては、砺波郷土資料館の施設(旧中越銀行)を有効活用し、敷地の拡張も含め、公共交通利用者の玄関口としてふさわしい整備を検討するとしています。この旧中越銀行の建物は、昭和58年から砺波市立砺波郷土資料館として、郷土の地理、歴史、民俗等の展示のほか、それらの調査や資料収集を行われてきました。毎年2回、春と秋に特別展を開催し、郷土文化や歴史、民俗等にスポットを当てたすばらしい展示を行ってこられた砺波市の大事な資料館でありますので、チューリップ公園の再整備のために簡単に移転されることを懸念いたしております。
 今後の郷土資料館のあり方については、その機能を十分考慮していただき、砺波市として、どこの場所に、どのような形で整備されることが望ましいのかという議論をしっかりしていただきたいと思うのです。
 また、今、砺波市の大きな関心事であります新図書館の整備計画とも関連してくると思います。郷土資料館を含めた砺波市の文化施設のあり方について、合併10周年を迎えた今、検討委員会を立ち上げるなどして、あわせてしっかり検討し、砺波市としての方向性を決めていただきたいと考えます。市長のお考えをお聞かせください。
 次に、生涯学習推進のため、公共施設の予約期間改善についてお伺いします。
 市内の公共施設はほとんどが有料となりましたが、その利用に際して不便を感じることがあるという話を聞きました。市では、総合計画後期計画の中にも、各文化施設の機能が十分発揮できるよう適切で、計画的な維持、管理に努めますと位置づけられていますのに、現実はそうではないようで、施設の予約に苦労されている現状です。
 総会シーズンである3月、4月の会場の予約が3カ月前でないとできないというところがあるのです。確認しましたところ、その所管課に限らず、対応がばらばらでありました。半年前、6カ月前から予約ができるのは文化会館など4施設、3カ月前がとなみ散居村ミュージアムなど4施設となっていました。場所によっては期間前でも仮予約を受け付けておられますが、年度をまたぐと期間内でも予約がとれない場合もあるようです。総会などは特に早いうちから日程や場所を決めることが多い中で、このような予約体制では利用しにくい状況となっています。施設の性格上、一律に決めることができないとしても、せめて仮予約ができるような予約体制にしていただけないかと要望するものです。公共施設の予約期間など利用手続の不便さ解消についてお考えをお聞かせください。
 以上で私の質問を終わります。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
  〔市長 夏野 修君 登壇〕

◯市長(夏野 修君) 私からは、まず、大楠議員の1項目め、高齢者福祉の充実についてのうち、1点目の介護支援ボランティアの推進についての御質問にお答えをいたします。
 議員が御紹介になりました稲城市の介護支援ボランティア制度は、平成19年9月から、元気な高齢者の方々が、ボランティアとして介護支援を行った場合に換金可能なポイントを付与する制度として、介護保険制度の地域支援事業に組み入れる形で実施されているものとして承知しております。元気な高齢者の方々など限られた層に対する支援になりがちなことから、制度全体に対する効果としては異なる意見も存在しており、他の保険者には一定の広がりを見せているという状況であるというふうに思っております。
 一方、本市におきましては、御紹介もありましたが、市民一人一ボランティアを合言葉に、平成22年7月よりボランティアポイント制度を試行の上、平成23年7月から、市社会福祉協議会、それから、ボランティアセンターを拠点に本格実施をしております。
 この制度は、地域ボランティア、それから、災害救助ボランティア、その他幅広いボランティア活動を対象に推進しており、現在、登録団体は102団体で、個人会員数は4,792人となっております。
 このように、本市の制度は、登録団体数が多いことや新たな加入が見られること、また、社会福祉施設などボランティア活動の場が多くあることなど、他市にない特徴があり、学生さんから高齢者までの幅広い年齢層により、全国的に見てもレベルの高い、すばらしい活動が幅広く展開されているというふうに認識しております。
 こういった状況の中で、地域包括ケアシステムの構築という新たな状況が生まれたわけでございますが、元気な高齢者が支援を必要とする高齢者を支え、また、支援を受ける高齢者についても、自分ができることについては積極的に介護予防活動に参加するなど、高齢者同士が支え合い、自立を継続する仕組みが求められるというふうにされております。
 そういう中で、現行のボランティアポイント制度が、議員もおっしゃいましたが、市民に定着し、社会参加活動の推進、自らの介護予防活動の推進にもつながっており、住民の共助意識の向上、高齢者の活躍の場の創出にも効果が上がっているというふうに思っております。
 その上で、介護支援ボランティア制度につきましては、介護保険制度の新たな介護予防・日常生活支援総合事業としての財源が期待できるという面はございます。また、それを、では、どういうふうに現行のボランティアポイント制度に入れていくのか、また、ボランティアの共助が可能となる介護ボランティアの活動の場自体も確保の必要があるということなどがございます。幾つか課題がございます。いずれにしても、ボランティアポイントとの調整のほかにも、構成3市で取り組む必要があるというふうに思いますので、介護保険組合ですとか、まさに今申し上げました活動の場となる介護サービス事業者などと、そういった課題について、果たしてどういうものなのかという協議を行う段階ではないかというふうに思っております。
 次に、4項目めの文化活動等の振興についてのうち、1点目の郷土資料館の活用と今後のあり方についての御質問にお答えいたします。
 郷土資料館の建屋につきましては、昭和54年に当時の北陸銀行砺波支店を現在地に移築した後、昭和57年に市の指定文化財に指定されたもので、昭和58年4月に砺波郷土資料館を開設し、昭和60年に収蔵庫と事務所を増築したというものでございます。
 今回、本市のシンボルゾーンと言えます砺波チューリップ公園の再整備を検討する中で、砺波チューリップ公園再整備検討委員会から、その貴重な建物を活用するため、その機能を移転し、南側玄関口にふさわしい整備を検討すべきという提言をされたという御紹介もいただきました。
 また、念のために申し上げますが、質問の中で、簡単に移転されることを懸念というお話もありましたが、建物自体をどこかに持っていくという話ではありませんし、そもそも現在の郷土資料館が、例えば展示施設として適切なのかということは、いろんな御意見もあるかと思いますが、建物自体との親和性を考えますと、いかがなものかなと思いますし、また、研究施設としての機能としても、必ずしも機能性があるとも思えません。
 そこで、郷土資料館、ここで言うのは、あくまでも建物ではなくて、機能とか組織のことでありますが、その有効な移転先について、行政改革庁内会議においても検討したところ、第1専門部会からの意見として、既に砺波散村地域研究所が移転しており、また、砺波市の歴史、風土の研究、紹介に最もふさわしいとなみ散居村ミュージアムへの機能移転について検討すべきという1つの方向性が示されたという状況でございます。
 議員からは、あわせて郷土資料館の移転に当たっては、新砺波図書館などを含めた砺波市の文化施設のあり方について検討委員会を立ち上げるなど、その方向性を決められたらどうかという御提言ですが、本市には、既に今申し上げた散居村ミュージアムやまた、現在建設中であります埋蔵文化財センターなどの郷土資料を調査、研究、紹介する施設が整備されております。新図書館の役割は、代表質問等でもお答えしましたが、それらの施設を有効に結びつけることが重要、ハブ機能ということを申し上げていたと思いますが、ということは考えておりますので、必ずしも今回の移転そのものとは全体としてリンクする話ではないと思いますし、まずは、散居村ミュージアムへの移転を基本に考えていきたいというふうに思っております。
 私からの答弁は以上でございます。その他につきましては、教育長、また担当部局長からお答えをさせていただきます。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 福祉市民部長 川原國昭君。
  〔福祉市民部長 川原國昭君 登壇〕

◯福祉市民部長(川原國昭君) 私からは、1項目めの高齢者福祉の充実についてのうち、まず、2点目のデイホームの充実についての御質問にお答えいたします。
 デイホーム事業は、高齢者の認知症や閉じこもりを予防し、地域の高齢者同士の交流を図るため、旧庄川町の4地区において、平成12年から平成14年にかけて順次開設されたものであります。対象者は概ね65歳以上の高齢者で、介護を要しない方となっており、昨年度の利用実績は、庄川4地区の5カ所で、672日開所され、延べ5,502名の利用となっておりますが、事業を支える方々が高齢化し、新たな支援者の確保が難しい状況となっており、平成25年度から開所日を縮減されております。
 一方、同様の趣旨で市内全域で活動されているものとしましては、市社会福祉協議会が中心となり、常会などの比較的小さな単位でふれあいいきいきサロン事業が実施されており、現在134カ所の活動となっております。また、比較的大きな単位で、出町生きがいセンターの高齢者生きがい活動支援通所事業があり、その他にも砺波市老人クラブ連合会の地区クラブの92単位の活動なども挙げられるところでございます。
 そこで、議員御発言のとおり、高齢者の介護予防のため、地域に多様な通いの場をつくり、社会参加を促進していくことは重要な視点でありまして、今後、さらに地域や支援が必要な方々に対する活動の場への広がり、自らの生きがいの創出につながるような場への広がりなど好循環を期待しているところでありまして、また、その場が持続可能な規模として維持されていくことも重要と考えております。
 市といたしましては、このような視点により、旧庄川町以外での新たなデイホーム事業の展開にこだわらず、地域、関係団体が実施主体となり、現在全市的に活動しておりますふれあいいきいきサロン事業などを含め、身近な地域公民館から市の公共施設までの多様な場を活用していただき、支援者などの担い手の支障が生じないよう、実施可能な運営規模を弾力的に求めていただきたいと考えております。
 なお、今後、介護保険法の改正に伴います新たな介護予防・日常生活支援総合事業の実施が予定されておりますことから、申し上げましたような事業に対する支援体系につきましては、その折、改めて検討してまいりたいと考えております。
 次に、3点目の地域包括支援センターの充実についての御質問につきまして、細部の御質問も含めてお答えをいたします。
 まず、地域包括支援センターは、介護、医療、住まい、生活支援、介護予防が一体的に提供される体制を地域の特性に応じてつくり上げていく地域包括ケアシステムの構築を進める上で、今後、中枢となるべき組織であります。
 具体的に今回の介護保険法の改正により地域支援事業の充実方針が示され、新たに1つとして、在宅医療・介護連携の推進、2つとして、認知症施策の推進、3つとして、地域ケア会議を推進、4つとして、生活支援サービスの充実などが明記され、これを担う地域包括支援センターの機能充実は必要になるものと考えております。
 そこで、1つ目といたしまして、職員の増員についての御質問でございますが、御承知のとおり、去る10月1日から、市立砺波総合病院の患者総合支援センターおあしすの開設に合わせ、総合病院地域包括支援センターを設置し、在宅医療・介護連携の推進を図っておりますが、来年4月から保健師等を常駐化させるなど、センターとしての人員の充実を図ることとしております。
 一方、本体の地域包括支援センターは、現在、保健師、社会福祉士、主任ケアマネの8人に加え、ケアマネ5名の13名体制で運営しておりますが、新たな介護予防・日常生活支援総合事業の取り組みや取り扱います予防給付サービスの件数の推移、一方で、外部社会福祉法人に委託しております在宅介護支援センターの見守り活動などを初め、民間委託を進めるなど、事業量の増減要素を見極めながら、適切な対処を進めたいというふうに考えております。
 次に、2つ目といたしまして、地域ケア会議の方向性についての御質問でございますが、地域包括ケアシステムの構築に向けて、高齢者の個別支援の充実とそれを支える地域づくりを同時に進めていく組織として、国により拡充方針が示されております。
 つきましては、医療、福祉、介護の連携を推進するため、これまで地域連携推進室で所管しておりました地域から医療・福祉を考える会を地域ケア会議の本体会議として改組し、これまで事業関係者のみによる地域ケア会議を事業者会議とし、個別支援を担当者間で協議する個別ケース会議とするなど体系的な位置づけを行い、参加者や協議内容を整備するなど、体制の整備を図ってまいりたいと考えております。
 次に、3つ目といたしまして、地域福祉コーディネーターの活用についての御質問につきましては、本市の地域福祉コーディネーターにつきましては、自治振興会などの自治関係者と民生・児童委員や地区福祉推進協議会などの福祉関係者との間で情報の受け渡し役となっていただき、地域の福祉情報の共有化を図り、適切かつ速やかな福祉活動が行われるよう、市の社会福祉課が連携し、市社会福祉協議会において、平成24年度から21地区に各1名を配置しております。
 今年度も、地域間でばらつきの見られる活動状況の改善を図るため、年3回の研修会を開催していただくほか、各地区のケアネット事業の支援者の調整などに活躍していただいており、この10月からの安心ポケット事業におきましても、地域福祉コーディネーターが、自治振興会と福祉関係者との間の情報共有を支援し、事業が円滑に進んでいるものと考えております。
 このように、本市の地域福祉コーディネーター制度につきましては、特に福祉関係の資格がなくても、住みなれた地域から選んでいただき、地域のことをよく理解されている方にお願いしており、福祉の裾野を広げる目的を持っており、議員御発言のような、社会福祉協議会の職員として中核的な役割を求めているところと進め方が異なっていることをよく御理解いただきたいと思います。
 市といたしましては、引き続き地域福祉コーディネーターの活動につきましては、市社会福祉協議会と連携を図りながら、さらなる資質の向上に努めていただくとともに、今回、地域支援事業の新たな取り組みの中で、地域での生活支援コーディネーター、地域支え合い推進員の設置が求められておりますことから、今後、地域福祉の担い手の拡充については調整を行う必要があるものと考えております。
 次に、4つ目といたしまして、土曜、日曜日の相談体制等の周知についての御質問につきましては、市内の社会福祉施設の在宅介護支援センターでは、本体施設の勤務体系に組み込まれている関係で、土曜、日曜でも相談ができる場合もあるようでございますが、本市の対応といたしましては、介護予防給付に係るケアプラン契約をされている高齢者には緊急時の連絡先をお渡しして対応しているところであり、それ以外の高齢者につきましては、宿日直などを通じて担当者などに連絡がとれるような体制をとっております。
 また、相談体制等につきましては、月曜日の窓口延長などの利用を呼びかけるなどの周知も図っており、現状としては、相談業務には十分対応できているものと考えておりますが、今後の状況などを見極めながら、必要な対応を図ってまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 商工農林部長 八田俊伸君。
  〔商工農林部長 八田俊伸君 登壇〕

◯商工農林部長(八田俊伸君) 私からは、2項目めの新幹線開業等による観光振興についてのうち、まず、1点目の北陸新幹線開業対策の観光・交流戦略についての御質問にお答えいたします。
 議員が述べられました砺波市観光推進市民大会は、市民に観光の意義や重要性の啓発と普及を図り、また、交流人口の拡大、観光資源の活用と保全を図るため、平成22年度から平成25年度までの4回、開催してきたところでございます。
 その成果として、観光ボランティアとして活躍されているとなみ野ガイドが発足し、チューリップフェアにおいては、市内の小中学生を初め、自治振興会、女性団体など延べ4,000人余りの方々に、会場清掃や花の装飾などに御協力をいただいております。また、コンベンションや市民交流人口も年々増加し、市民意識も随分向上してきたものと思っております。
 そこで、今年度は、北陸新幹線の開業を見据え、次のステップとして、観光推進市民大会の目的としていた活動を自主的、主体的に実施している団体への支援や農商工連携によるとなみのブランドや特産品などを使った新商品の開発と販路拡大に向けた取り組みに力を入れているところでございます。
 次に、これまでに実施してまいりました北陸新幹線開業対策の観光・交流戦略につきましては、本年9月26日からの3日間、新高岡駅を玄関口とする県西部6市が連携して、JR東京駅周辺等において、富山県西部地区首都圏観光キャンペーンを開催しました。また、10月15日からの3日間におきましては、県内において、全国宣伝販売促進会議を北陸3県で連携して開催し、全国各地から参加された多くの旅行会社等の関係者よる体験型見学会(エクスカーション)などを通して、当市のすぐれた観光素材の売り込みやとなみ伝承料理を堪能していただいたところでございます。このほか、新しく市の観光パンフレットを作成したほか、市の特産品を使った新たな弁当などの商品開発に取り組んでいるところでございます。
 今後の予定につきましては、新幹線開業日の明年3月14日に、県及び高岡市等の関係自治体と連携し、新高岡駅で開業イベントを予定しているほか、高岡テクノドームにおいて、飛越能経済観光都市懇談会主催での大型イベントの開催を計画しております。
 また、県の観光課と連携し、東京駅周辺で開催されるとやまWeek in 東京2015や、県の農産食品課と連携した東京駅構内等での北陸新幹線開業イベントを初め、恵比寿三越でのチューリップ球根の販路拡大に合わせたフェアPRを、さらには、浅野総一郎で砺波市とゆかりのある川崎市、横浜市でのキャンペーンを新たに実施するほか、墨田区や台東区で開催される春のイベントにおいても、誘客キャンペーンを実施してまいりたいと考えております。
 なお、市独自の新幹線開業イベントにつきましては、例年2月に開催しております春を呼ぶチューリップ展を、新幹線開業に合わせ、3月13日から22日までの10日間開催し、チューリップのまち砺波の魅力の発信と誘客促進に努めてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の観光振興戦略プランの目標達成に向けてについてお答えいたします。
 おかげさまで、観光協会を初め、関係機関や団体における多彩な企画やPR等により、観光入り込み客数は順調に年々増加してきております。この観光入り込み客数は、イベントの入り込み数と観光施設等の入り込み数を合わせたものであり、イベントの入り込み数は平成25年の目標値を上回っておりますが、観光施設等の入り込み数については目標値の97万9,000人を1%弱下回っている状況でございます。
 施設ごとの主な入り込み客数の増減を見てみますと、となみ野の郷や庄川遊覧船が増加しているものの、庄川水記念公園では、春の花見時期の悪天候の影響などにより減少しております。現在、庄川水記念公園につきましては、指定管理者となっている庄川峡観光協同組合において、庄川温泉郷活性化ビジョンに基づき、地域発信型の観光情報アプリを初め、クラウド型おもてなしアプリケーションの構築に取り組まれるなど、地域の魅力発信、誘客促進に努められております。
 今後とも指定管理者を初めとする関係機関、団体とさらに連携を強化し、現在検討を進めておりますチューリップ四季彩館展示改装やチューリップ公園再整備計画のほか、夢の平レクリエーション地帯などの環境整備を順次計画的に進めることで、さらなる誘客促進を図ってまいりたいと考えております。
 このほか、インバウンドや産業観光対策などを着実に進め、北陸新幹線開業を弾みに、観光戦略プランに掲げております観光入り込み客数180万人の目標をしっかり達成してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 企画総務部長 水落 仁君。
  〔企画総務部長 水落 仁君 登壇〕

◯企画総務部長(水落 仁君) 私から、同じく2項目めの新幹線開業等による観光振興についてのうち、3点目の国際交流や国内交流の推進についての御質問にお答えいたします。
 議員御発言のとおり、国際交流のつどいは、市内在住の外国人の皆さんと市民が交流を深める場として平成10年度から開催してきましたが、関係団体の皆さんと協議した結果、こうした形の集いは開催しないこととしたものであります。
 この集いの廃止は、国際交流や国際理解の推進を停滞させるものではなく、時代に合った新しい取り組みを進めるためのよい機会と捉えるべきではないかと考えております。
 関係団体の協議の中では、今後は、トルコ、日中、オランダの3友好交流協会が連携した国際交流、国際理解が推進できる新たな事業について検討していくとの意見が出されたようでありまして、国際経験が豊富な3つの友好交流協会が連携し、それぞれの協会の活性化も含めて協議を進めていただき、新たな取り組みが生まれることを期待いたしております。
 本市におきましては、国際交流員を保育所、幼稚園や小学校、また放課後児童教室に派遣し、遊びを通じ英語に親しむ機会を設けたり、外国語指導助手を小中学校に派遣し、外国語指導を行ったりしているほか、オランダ・リッセ市中学生相互交流事業の実施や中国・盤錦市に中学生使節団を派遣するなど若い世代からの国際交流、国際理解の推進を図っているところであり、今後とも市民が国際理解を深める機会を増やしてまいりたいと考えております。
 また、最近では、庄川峡遊覧船や夢の平スキー場を訪れる外国人観光客が年々増加しており、11月には台湾への誘客キャンペーンも実施したことから、さらに外国人観光客が増加するものと見込んでおります。
 今後は、外国人観光客を温かくお迎えするための通訳や翻訳ができるボランティアの育成に努めるなど、さらに砺波市の観光イメージを高めるとともに、国内友好都市等との交流も進めながら、交流人口の拡大に努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 教育長 山本仁史君。
  〔教育長 山本仁史君 登壇〕

◯教育長(山本仁史君) 私からは、最初に、3項目めの子ども・子育て支援事業計画についてのうち、まず、1点目の子ども・子育て支援事業計画の特徴等についての御質問にお答えします。
 初めに、砺波市子ども・子育て支援事業計画は、子ども・子育て支援法に基づき、幼児期の教育や保育、地域のさまざまな子育て支援を拡充させることによって、全ての子どもがその支援を受けることができ、その親も子育てしながら働き続けることができる社会を実現するため、国の指針に即して策定したものでございます。
 計画には、平成27年度から5年間の教育・保育や地域子ども・子育て支援事業の量を見込み、並びにそれに対して実施しようとする教育・保育や地域子ども・子育て支援事業提供体制の確保の方法、その時期などを記載することが求められております。また、市町村は、その計画に基づき教育・保育体制、子ども・子育て支援体制を拡充していくこととなります。
 そこで、これから策定いたします本市事業計画については、昨年11月に提出いただきました砺波市保育所・幼稚園整備検討委員会の意見書にある、出町保育所及び油田保育所の移転改築や南部地区における保育所機能を有した施設の整備、そして、出町青葉幼稚園が幼稚園型認定こども園への移行を希望されていることを踏まえた内容となっております。
 なお、次代を担う子どもたちが健やかに育つ社会をつくることを目的としていた次世代育成支援対策推進法が平成27年度から10年間延長されました。これまで次世代育成支援対策の中核となっておりました保育サービスや子育て支援事業の推進などは、子ども・子育て支援法に引き継がれ、子ども・子育て支援事業計画において位置づけられるとされたことなどから、新たな次世代育成支援行動計画の策定は、これまで市町村の義務であったものが今回、任意とされたところでございます。
 そこで、本市は、次世代育成支援行動計画の策定は任意化されたものの、総合的な子育て支援には、婚活事業を初めとする結婚、妊娠、出産、育児の切れ目のない支援の推進や子育て支援に関する人材確保のためには、地域の人材養成などが大変重要なことから、これらを今回の子ども・子育て支援事業計画に加え、一体的に策定したいと考えているところでございます。
 なお、今後のスケジュールでございますが、来年1月に、第6回砺波市子ども・子育て会議を開催し、子ども・子育て支援事業計画案についてお示しをし、御意見を伺った上で、パブリックコメントを行い、3月末までには計画を策定したいと考えております。
 次に、2点目、認定こども園への移行見込みについてお答えいたします。
 砺波型のこども園につきましては、全国に先駆け、同一敷地内に幼稚園と保育所を併設し、それぞれにおいて幼稚園教育要領や保育所保育指針に基づく教育、保育を提供しながら、各種園行事や保護者会の一体的運営、さらには職員の人事異動を含めた砺波市独自の幼保一体化を図るため、平成13年4月に北部こども園を、平成15年4月に太田こども園を開設したものでございます。
 一方、平成27年度から導入されます認定こども園は、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律をその設置根拠として、幼保連携型認定こども園については、幼保連携型認定こども園教育・保育要領に基づいて教育、保育を同一施設で提供することとなります。
 この幼保連携型認定こども園の特徴として、幼稚園と保育所の両方の児童が共通の時間では同じ教室内で教育を受けることとなり、保育時間が短い幼稚園の児童の下校後は、保育を受けることとなります。
 なお、職員の配置基準等につきましては、保育所の配置基準と同様ですが、職員は保育教諭という名称となり、保育士と幼稚園教諭の両方の資格を有する必要があります。
 また、保育及び教育時間については、それぞれの児童ごとに保育所または幼稚園での保育、教育時間に対応し、保育料や給食費についてもそれぞれ区別されることになります。
 このような特徴を持つ幼保連携型認定こども園については、保護者の勤務状況等に関係なく、地域の子どもたちが同一施設に入所できる大きなメリットもあることから、今後の施設整備に当たっては、幼保連携型認定こども園も1つの選択肢として検討すべきものと考えておりまして、あわせて、現行の砺波型のこども園のあり方についても検討していく必要があるものと考えております。
 次に、3点目、幼稚園・保育所の保育料の見込みについてお答えいたします。
 議員御指摘のように、新制度での利用者負担につきましては、世帯の所得の状況、その他の事情を勘案して定めるとされており、現行の幼稚園、保育所の利用者負担の水準をもとに国が定める水準を限度として、実施主体である市町村が定めることとなります。その国の定める水準は、最終的には平成27年度予算編成を経て決定されることとなりますが、新制度の円滑な施行に向けて、地方自治体、事業者等の関係者が準備を進められるよう、事前にそのイメージが示されております。
 また、現在示されております国の定める水準は、国、県負担金の精算基準となるものであり、現行の私立施設の保育料の設定を基礎として設定されております。あわせて幼稚園授業料については、新制度において、その名称が保育料となります。
 なお、幼稚園の保育料算定のイメージについては、給食費などの実費を除き、現在、市では月額で定額としておりますが、新制度では、現行の幼稚園就園奨励補助を考慮した額として、市民税所得割額に応じた5つの階層により算定する方式が示されております。
 次に、保育所保育料については、新制度においてもその名称は保育料となり、現在、国が所得税額に応じた8階層であるものが、新制度においては、市民税所得割額に応じた8階層により算定する方式が示されております。
 ただ、本市では、これまで最も対象者が多い第5階層を2つの区分に分け、あわせて9階層とすることで保護者負担に配慮してきたところでございます。
 そこで、所得階層の見直しや第3子の無料化などの検討により負担増とならないようにという議員からの御提言でございますが、現在、国が示す利用者負担につきましては、現行の利用者負担額を基準に算定されていることから、市では、今年度から市民税非課税世帯の保育料及び幼稚園授業料の無償化に取り組んできたことや、従来から子育て支援の一環として保育料の軽減に努めてきたこと、さらには、これまでも第3子以降については児童手当の上乗せのほか、同時に入所している場合等に保育料を無償化するなどの優遇策を既にとっていることを含め、利用者の負担額を基本として算定してまいりたいと考えております。
 次に、4点目、病後児保育のPRについてお答えいたします。
 現在の病後児保育施設につきましては、就労中の保護者の子育て支援の一環として、平成25年11月にちゅうりっぷ保育園に併設して開設したもので、現在、11月末までに10名の方に利用されております。
 また、そのPRにつきましては、これまでも市広報紙やホームページの活用のほか、各保育所、幼稚園への利用案内パンフレットの配付、さらには、出生届を提出された際にお渡しする砺波市子育て支援情報への掲載などを行い、その周知に努めてまいったところであります。今後は、さらに各保育所や幼稚園が発行している園だよりなどでもPRするなど、一層の周知に努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 教育委員会事務局長 横山忠司君。
  〔教育委員会事務局長 横山忠司君 登壇〕

◯教育委員会事務局長(横山忠司君) 私からは、4項目めのうち、2点目の生涯学習推進のため公共施設の予約期間改善についての御質問にお答えいたします。
 楽しく学び、自らを高める生涯学習を推進するため、市内の生涯学習施設等におきましては、芸術・文化、地域交流、スポーツ・レクリエーションなど、それぞれの利用目的に即した施設運営を行っております。
 そこで、お尋ねのそれら施設の申し込み受付期間でございますが、それぞれの施設では、これまでの利用状況等を踏まえた上で、施設の規模や利用目的、対象者等に応じ、多くの利用者並びに施設運営上、最も適当と考えられる期間を採用しているところであり、例えば大規模イベント等に利用され、収容人数の多い文化会館では、早い時期に開催日程等を決定する必要のある事業が多いことから14カ月前からの受け付けをしております。
 一方、中・小規模な会合等に利用される施設につきましては、利用者の御意見や公的な利用での利便も考慮し、施設ごとに、3カ月や半年など期間を区切って受け付けているもので、この申し込み受付期間を一律にすることで、かえって利用しにくくなることも考えられることから、それらを統一するのはまずは難しいと考えております。
 また、仮に申し込み受付期間を長くしたり、本来の受付期間の前に仮予約を受けたりした場合は、多くの利用者がそれぞれ、それに対応されることで、結果的に、これまでと同じ状況になることやかえって営利目的でも計画的な利用が増えることも考えられます。
 また、仮予約につきましては、申し込みされる方の便宜を図るため、ほとんどの施設において、基本的には予約できる期間内での一時的な取り扱いを行っており、その期間内であれば、年度をまたいで仮予約することもできます。
 市といたしましては、いずれの施設におきましても、条例や規則等に基づき運営しているところであり、今後とも、市民の皆さんに安心して御利用いただけるよう丁寧な説明をさせていただくとともに、利用者全体にとって利便がよくなるような改正につきましては柔軟に対応してまいりたいと考えているところでございます。
 私からは以上でございます。

◯議長(山森文夫君) 10番 川岸 勇君。
  〔10番 川岸 勇君 登壇〕

◯10番(川岸 勇君) 通告書に従い、市政一般について、以下、質問と提案をさせていただきます。
 最初に、将来の農業を見据えた市の農業施策について尋ねるものです。
 その1点目は、農業用水路に対する市の支援措置についてお伺いをいたします。
 農業は、私たちが生きていくのに必要な米や野菜などの生産の場としての役割を果たすばかりではなく、農業が継続されることにより、私たちの生活にさまざまな恵みをもたらしています。この恵みを農業の多面的機能と呼んでいます。水田は、雨水を一時的に貯留、洪水や土砂災害を防いだり、多様な生き物を育み、また、美しい農村の風景は、私たちの心を育むなど大きな役割を果たしています。
 しかしながら、農業の現状は、日本の人口の3%にも満たない約260万人の農業者が食料の大半を支え、農業従事者の平均年齢は65.8歳、35歳未満は3%という数字が示すように、後継者不足もあって、埼玉県と同じ面積の耕作放棄地が広がるなど、近年は、生産者米価の下落により、土地持ち非農家が増大するという現状にも直面しています。土地持ち非農家が増大するということは、農地、地域環境を保全しようという意識が日々薄れ、地域環境の破壊につながっていくことにもなりかねません。そのような現状並びに過去の定例会を踏まえ、以下、質問するものです。
 平成24年3月定例会において、私は、農業用水路改修に伴う課題と市の支援についてただしたところであります。その趣旨は、市の土地改良事業は、昭和37年から始まり、四十数余年経過した今日、用水路の破損は激しいことから、諸般の情勢によって、県経営体育成事業、団体営等有利な土地改良事業に取り組めない地域もあり、市の補助率を他市の状況を鑑み、補助率をかさ上げし、地域の環境保全に資するべきではないかとただしたところであります。
 続く6月定例会においても、同僚議員から、農業排水路に係る市補助の補助率のかさ上げについて質問がなされました。そのときの質問趣旨は、さまざまな事情から、県単独補助事業に取り組めない地域があって、その末端負担率をせめて団体営かんがい排水事業と同等の20%、ないしそれ以下とし、要綱を改正し、需要に応じていただきたいと記憶しています。
 それらに対する答弁は、混住化社会の進展や土地持ち非農家の増加により、土地改良事業の農家負担が重荷になっている状況や用排水路対策の重要性は認識している。そのため、農家負担の少ない国営防災附帯県営事業を推進してきた。今後も県経営体育成基盤整備事業、県営中山間地域総合整備事業など、地域ぐるみで整備水準を引き上げるなど、積極的に取り組んでいきたいとの回答にとどまっています。
 地区初め、土地改良区の関係者からは、有利な土地改良事業に取り組めない地域にあっては、県単事業や適正化事業で用水路の改修を図らねばならない。そうなると、受益者負担が問題となる。どうして砺波市は、その事業に対する補助率が他市と比べて低いのか、補助率を他市並みにすべきではないかと。議員として何とかしろなどの要望が寄せられています。私は、市当局の考えを終始説明するばかりであります。事実、その事業に対する本市の補助率は、他市と比し差異があります。
 このことについては当然、当局は周知されていると思いますが、県単独地域営農確立促進事業の末端負担率を用水事業については30%以下、排水事業については20%以下に要綱を改正いただくことを強く要望するものです。あわせて、本市土地改良事業の進捗並びに課題について説明を求めるものです。
 それに関する2点目の質問は、農地等自然災害に対する市の支援策について尋ねるものであります。
 去る7月20日未明の庄東地区における豪雨自然災害については、この9月定例会等においても、大きな問題として取り上げられたところであります。
 本市において、自然災害により被害を受けた農業施設の復旧事業に対しては、独自の支援措置を講じられていますが、農地については、個人財産であるという理由から支援措置がなされないまま、今日に至っています。昨年の農地災害の例では、市内の用水やため池など農業施設に対する災害国庫補助率は87.8%でありました。それに市の補助率10%を上乗せすると、地元負担はわずか2.2%となっています。一方、個人が有する農地災害復旧事業に対する国庫補助率は76.4%にとどまっており、そして、それに対する市の補助はありません。この結果、農地所有者が23.6%を負担しなければならないという状況にもなっています。
 ところで、今年7月20日未明の120ミリという集中豪雨によって、庄東地区の山間部にあっては、農地のあぜが崩壊するなど多くの被害が発生したところであります。9月定例会でもあったように、被害に遭われた農家の方々は、私は高齢者になったし、農業後継者もいないし、今になって多額の金をかけてまで災害復旧できんちゃという、復旧事業に取り組めない意向を示す農家もあったところであります。このことも踏まえ、市当局は、集中豪雨や台風などで被災した農地に対しては、農地の多面的機能を確保するため、市独自の復旧支援策を検討するとの方針を出されたことは高く評価するところであります。
 県内各自治体にあっては、農地災害に対する農家負担を最大限軽減すべく対策を講じています。具体的な数字はここでは申し上げませんが、近隣市並みの補助を講じられんことを切に要望するものであります。次年度以降の農地災害に対する支援についてどのような施策を講じられるのか、また、7月20日未明の集中豪雨による庄東地区の農地災害等に対する復旧措置が図られたとお聞きしますが、その復旧事業の進捗についても説明を願います。
 3点目は、市内の中山間地域を初めとする農地の集積化について尋ねるものであります。
 平成23年10月25日、政府は、我が国の食と農林漁業の再生のための基本方針・行動計画をまとめ、これをもとに各農業施策が展開されていると認識しているところであります。
 1つとして、持続可能な力強い農業を実現するため、大規模な土地利用型の農業を目指し、新規就農を増やし、そして、競争力、体質強化を図るとしています。
 なお、新規就農を促す施策として、青年就農者の経営安定、法人雇用就農の促進、6次産業への女性の参画、経営の複合化、法人化、機械化、6次化産業を図ると打ち出していることについては私は異を唱えるものではありません。
 しかしながら、農地集積に当たっては、徹底的な話し合いを通じた合意形成により、実質的な規模拡大を図り、そして、平地では20ヘクタールから30ヘクタール、中山間地では10ヘクタールから20ヘクタール規模の経営体が多数を占める構造を目指すという点にあります。政策的には、既存の農地利用集積円滑化事業や農地集積を促す規模拡大加算をより実効性ある新規施策として農地集積協力金を提示していますが、それだけで農地の集積化が進むとも思いません。
 先日、情報誌『農林金融』の農地集積化の動向と課題という記事を目にしました。都道府県においては、農業条件が比較的有利な東北、北陸、九州といった農地の集積は進むが、中山間地を抱える中国、四国といった地域では進まない。農地集積における地域格差が広がっていると分析されております。
 そこで、当市の農地集積化の現状と指針について尋ねるものです。
 また、当地の農地集積率は現在52.4%となり、県下平均以上に農地集積化が進んでいます。そこで、その最終目標値、年次目標値をどのように考えておられるのか、また、特に中山間地域の農地集積化に当たっては課題が山積して、大変難しい実態にあると認識しています。私は、その地にあっては、固有の地形を生かした米初め、園芸作物等振興の導入にもっと力を入れるべきと思いますが、中山間地域の農地活用並びに集積化についてどのような指針をお持ちなのか、説明を求めるものです。
 大項目の2点目は、庄東丘陵地帯とその周辺地域をめぐる地域振興策についてお尋ねいたします。
 庄川右岸の庄東丘陵地帯周辺地域は、年少人口、生産人口比率とも市平均を3.7ポイントから3.9ポイントも下回り、おのおのその数値は10.2%、55.2%となっています。一方、老齢人口比率は市平均を7.6ポイント上回り、34.6%となるなど、他地区に比べて少子高齢化が一段と進んでいる状況にあります。
 この地域の多くは、中山間地域に指定されており、基幹産業の農業にあっては、耕作放棄地の増加や鳥獣被害の増加、渇水対策等により農業経営が一段と厳しさを増しています。そして、過疎化、高齢化の進行等により担い手不足という現状にもあります。観光においては、豊かな自然や伝統文化等、貴重な地域資源に恵まれているものの、その魅力を高め、観光振興に生かす取り組みには至っていない状況にもあります。医療体制においても、無医師地区があり、人口減少等により利用客が減り、商店の閉鎖、自ら運転できない高齢者の増加等により、買い物、通学、通院といった日常生活も支障が生じております。また、局地的な豪雨などによる想定を超える洪水や土砂災害、道路災害により、集落が孤立化することが懸念されています。それよりももっと深刻なことは、将来を担う園児、児童生徒数が減少しており、幼稚園の存続や小中学校のあり方も問われる現状にもなっています。
 このような状況を打破すべく、各自治体にあっては、中山間地域基本条例、地域再生計画等を策定するなど、地域振興や活性化に向けた取り組みを自主的かつ積極的に展開しています。
 今、政府は、少子高齢化、人口減少に歯どめをかけ、それぞれの地域で、住みよい環境を確保し、将来にわたって活力ある日本社会を維持することを狙いとした地方創生関連2法案を可決いたしました。当市にあっても、政府が取り組もうとしている地方再生法に呼応し、中山間地域を初めとする周辺地域が抱える諸課題に対応できる施策を構築すべきと考えます。そのため、この施策を講じる組織、部局の設置を検討してみてはどうかと提案するものです。昨年の6月定例会での私の質問も踏まえ、市内のこれらの地域の活性化に向けて、どのような施策、対策を講じられるのか、ただすものです。
 大項目の3点目の質問は、行財政計画についてお尋ねいたします。
 これに関する1点目は、職員適正化計画についてお伺いいたします。
 本市の職員体制については、平成16年度に策定した定員適正化計画並びに平成21年度の後期定員適正化計画に基づき、職員数の見直しが図られてきました。その結果、平成27年4月までに職員数を98名削減するという目標値を前倒しして達成されたことについては評価するものであります。
 今後の職員体制について、去る2月の定例会において、市長は、さらなる地方分権が進み、より地方自治体の、特にその中でも市町村の業務が増えていくことが予想されることから、当面大幅な削減は難しい。現在の職員数をベースに類似団体とも比較しながら、適正な人事配置に努めたいと答弁されています。
 本市の財政状況は依然として厳しさを増すことから、市民サービスやまちづくりの財源を確保するためにも職員を削減し、人件費を抑制すべしという意見も一部にあることも事実です。しかしながら、特に私は、少子高齢化社会の進展、行政事務の増大、人口の動向、市民の価値観の多様化に伴う行政需要の変化なども考慮しながら、職員増も視野に入れて、さまざまな諸課題に対処できるような体制を整えるべきだと思っております。
 平成27年4月に後期定員適正化計画は終了いたしますが、引き続きさらなる市民サービスの向上と効率的な財政運営を目指した職員適正化計画に着手すべきと考えますが、その計画の有無についてただすものです。
 また、引き続き職員適正化を推進されるに当たっては、次のことを十分しんしゃくしていただきたく、以下、提案するものです。
 1点目は、行政事務増加に対する対応は極力、適正配置で臨むこと、2点目は、今後の定年退職者を見据え、市民サービスの低下につながらないように職員採用に努めること、3点目は、定年退職職員のノウハウ活用等を図るため、再任用制度導入も検討してみてはどうか、4点目は、事務の委託化や指定管理制度など民間活力を積極的に活用し、人件費の抑制に努めること、5点目は、事務の効率化と人件費抑制を図るため、よりIT化に努めること、以上、5点であります。提案した各施策について、当局の考えをお聞かせ願います。
 2点目は、市税の未収金対策と還付加算金の支払い不足についてお尋ねします。
 今定例会において、砺波市の平成25年度の会計決算が決算特別委員会委員長より報告がなされました。この報告にもあったとおり、市税の滞納、未収金が増加していることが懸念されます。特に国民健康保険税、後期高齢者医療保険料において、多額の未収金等が生じております。来年度から、公的年金においては、マクロ経済スライド制度が導入されます。この制度により、来年度の年金水準は実質1.1%目減りするというニュースもあります。そうなると、両会計の未収金増が一層懸念されるところです。当局の未収金対策について、委員長報告にあると思いますが、税の公平性等も踏まえて、改めて延滞解消に向けた当局の指針について尋ねるものであります。
 また、昨今、市税等還付加算金の算定事務処理において、多くの自治体が地方税法の解釈を誤って取り扱っていた報道がなされています。当市にあっても、同様な処理が判明しています。そのことについては、9月19日並びに11月21日、議会に報告され、年内に還付手続を終えたいとの説明でありました。この還付加算金対象者は、地方税法の第17条の4第1項第1号を適用すべきところを、その同条第3号によって取り扱われた方々であったと伺っています。同法を読んでもなかなか理解できません。
 そこで、地方税法17条の4第1項における過誤納付金処理について、以下、尋ねるものです。
 この問題の発覚から対応までの経緯、還付加算金の計算期間、地方税還付加算金の始期についてどのようにやっているのか、お伺いをしたいと思っております。
 あわせて、この問題を契機として、各部署における事務適正化に向けた取り組みを一層、庁内挙げて取り組んでいただきたいと思います。
 最後に、財政見通しに立った合併特例債初め起債の発行計画についてお伺いをいたします。
 6月定例会において、市長から今後の財政見通しについて、地方交付税の算定替えもあり、大変厳しいものです。自主財源の確立や市税等の延納対策、適正な使用料、手数料についてもしっかりと取り組む。そして、事業の優先順位を精査しながら、合併特例債等の活用を図っていきたい。そして、財政運営に努めたいとの答弁をいただきました。
 当市の合併特例債の限度額は、平成31年度末で98億円であります。そのうち65億円を活用し、さまざまな事業の進捗を見ております。合併特例債といえども、借金であります。市民の幸せ、市政の発展に資する事業に有効に活用していただくことをお願いするものです。市の自主財源だけでは市民の負託に応える事業はできません。合併特例債を初め、有利な起債を有効に活用するなど、市の事業推進を進めねばなりません。今後の事業として、新図書館の建設、庁舎、幼稚園、保育園初め公共施設の耐震化事業等に着手検討しなければなりません。
 そこで、合併特例債を初め市債等の活用についてどのような計画、指針に立っておられるのかお尋ねし、当本会議での私の質問を終わりたいと思います。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
  〔市長 夏野 修君 登壇〕

◯市長(夏野 修君) 私からは、まず、川岸議員の1項目めの農業施策についてのうち、1点目、農業用水路改修に係る支援と土地改良事業についての御質問にお答えをいたします。
 県単独地域営農確立促進事業に対して、本市では、用水路には10%、排水路には20%を補助しており、補助残につきましては、中山間地域の用水路では40%、排水路では30%が地元負担というふうになっております。
 このことから、本市の土地改良事業の取り組み方針につきましては、平成24年の3月議会で川岸議員の御質問に対してお答えしたとおり、地元負担がより少ない、これは11.5%になるんですが、県営経営体育成基盤整備事業を積極的に導入し、整備を進めているところでありまして、今年度におきましては、県の当初予算ベースで約4割が本市での施工実績となっております。
 また、地域全体で取り組めない地域については、地元負担が用水路では30%、排水路では20%となる団体営かんがい排水事業などの高率補助事業の導入を優先し、県単独農業農村整備事業や市単独補助事業につきましては、高率補助事業が望めない場合の補完的事業と捉え、少しでも多くの地域の要望に応えているところでございます。
 議員御提案のとおり、末端負担率を下げれば地元負担は軽減いたしますが、一方で、限られた予算の中でありまして、より多くの地域の要望に応えるということができなくなります。実際、加えて今後、さらに県営経営体育成基盤整備事業や県営基幹水利施設ストックマネジメント事業の要望地区が増えていること、また、附帯県営農地防災事業の負担や国営農地防災事業の負担金の償還が始まってまいります。今日の厳しい財政状況を鑑みますと、議員さん方の苦労は大変よくわかるわけでございますが、当面、現支援体制にならざるを得ないと、非常に土地改良関係の負担がこれからどんどん増えてまいりますということを御理解いただきたいと思います。
 次に、砺波市内の土地改良事業の進捗状況につきましては、県営基幹水利施設ストックマネジメント事業、庄西1期地区ほか2地区、県営経営体育成基盤整備事業、東野尻東部地区ほか5地区並びに県営中山間地域総合整備事業、となみ・なんと山麓地区につきましては、いずれも概ね順調な予算配分により、計画どおり事業が進捗しておりまして、それぞれ工期どおりの完成を予定しております。
 団体営維持管理適正化事業及び県単独農業農村整備事業につきましても、土地改良区において全て工事契約がなされ、順調に進捗しております。
 次に、土地改良事業の課題等につきましては、砺波市内の圃場整備を主体とする基盤整備は昭和40年代を中心に施行されておりまして、完成後40年以上を経過していることから、施設の老朽化等により同時期に改修が集中することが予想されますので、計画的に整備ができるよう、国や県にもしっかりと働きかけてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の農地等自然災害に対する市の支援策についての御質問につきましては、本年の9月議会において山本篤史議員の質問に対してお答えしたとおりでありますが、本来、農地については私的財産でありまして、支援のメニューに差があるということについては一定の合意性があった、当然であったということでございますが、国が進めております農地の多面的機能を確保するという観点、また、中山間地域の農業の活性化を図るため、先ほど議員が御紹介されたような案件も、事例も出てまいりましたので、新年度からでありますが、農地災害復旧事業への支援につきましては、中山間地域及び中山間地域に準じる地域については、受益者負担率を事業費の1%とし、その他の地域については、国費等を除いた額の2分の1、従来の受益者負担の2分の1ということになりますが、とするように、市土地改良事業等補助金交付要綱の改正を考えております。そうなれば、支援内容は県内でもトップレベルに位置するというふうに考えております。
 次に、本年7月の集中豪雨により被災いたしました農地、農業用施設災害につきましては、本市が事業主体となる災害復旧工事3件、また、土地改良区が事業主体となる災害復旧工事が7件でございますが、これらいずれも工事発注を完了いたしまして、来季の作付に間に合うように進めているところでございます。
 次に、3項目めの行財政についてのうち、3点目の今後の財政見通しに立った合併特例債はじめ起債発行計画の御質問にお答えをいたします。
 市債の発行につきましては、御承知のとおり、これまでもできるだけ高い交付税措置のある有利な地方債を活用してきたところでありまして、平成25年度の市債発行額の25億円は、算入率の差こそありますが、全て交付税措置のあるものを発行しているところであります。
 特に学校耐震改修事業につきまして、それに充てました市債の発行額8億円につきましては、今後返済する元利償還金の約7割から、場合によっては8割が交付税措置されるという起債でございます。
 御承知のとおり、市債の発行が増えますと将来的には当然、公債費も増えることになります。それに伴って、財政の健全性を示す実質公債費比率や経常収支比率等も高くなってまいりまして、健全な財政運営に支障を来すということになってまいります。
 砺波市では、学校耐震改修事業ですとか、さまざまな施設がちょうど更新時期を迎えておりまして、それらへの対応から、ここ数年の間にはある程度の比率の悪化は避けられないのではないかというふうに考えているところでありますが、一応、注意マーカーであります実質公債費比率が18%を上回らないように注意をしながら、将来見通しを立てて、計画的な市債の発行に努めていきたいと思っております。18を超えたらすぐだめだというものではありませんが、健康診断でいえば、要観察とか要注意ぐらいですから、そこら辺はならないように頑張っていきたいというふうに思っております。
 次に、合併市町村だけが使えます有利な合併特例債につきましては、御承知のとおり、起債に限度額がございます。御指摘のとおり、発行済みの65億円を除きますと、今後発行できる額は33億円ということになっております。
 新図書館の建設ですとか、保育所、幼稚園の整備など、合併特例債が発行できます平成31年度、実は今回の議会に、新市まちづくり計画の延長をお願いしておりますが、それが認められれば、平成31年度までということになるわけですが、平成31年度までに予定されている事業について、もし合併特例債よりもさらに有利な地方債、また補助金等が出た場合は、まず、それらを活用していきたいと思っています。今までも、学校の耐震には合併特例債ということを最初は考えていたんですが、耐震に係る防災対策債という非常に有利な先ほど申し上げた起債が出ましたので、そちらに振りかえて、特例債を留保しているという状況でございます。まず、それら、もし有利な起債や補助金がありますれば、まず、それらを充当して、それでも足りないという場合は、事業の優先度等を考えながら、合併特例債を活用していきたいというふうに考えております。
 私からは以上でございます。その他につきましては、副市長、また担当部長のほうからお答えをさせていただきます。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 副市長 齊藤一夫君。
  〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕

◯副市長(齊藤一夫君) 私からは、川岸議員御質問のうち、2項目めの中山間地域とその周辺地域をめぐる地域振興についてお答えをいたします。
 中山間地域につきましては、遠隔地や山林などの厳しい自然環境、さらには農林業等の第一次産業の不振に加え、働く場を求めての若者の流出など、厳しい地理的・社会的条件の中で少子高齢化が進み、人口の流出に歯どめがかからない状況にあります。
 一方、近年では、里山再生など中山間地域の歴史、文化、自然の見直しを初め、東日本大震災を契機とした自然エネルギーへの回帰や日本人が忘れかけている温かい人情など、中山間地域を含め地方を見直そうという機運の中で、都会の人たちの田舎暮らしを求める地方志向が高まりを見せております。
 こうした中で、国においても、このたび平成17年度に整備された地方再生法を各自治体が一層地域の活性化に取り組みやすく改正し、地域の課題を整理し、自主的に地域再生計画を作成することで、この計画に基づく施策については国は交付金の支援を行うこととしております。このように、国では現在、地方創生を大きな政策課題としております。
 一方、当市では、今まで里山再生事業を初め、地元の皆さんによるとなみブランドのふく福柿やせんだん山そばなどの取り組み、さらには各地区で、地場産野菜の直売所の開設が行われているほか、国指定の増山城跡の整備を進める中で、地元の皆さんとともに増山城戦国祭りなどのイベントを開催し、地域の活性化を進めております。
 また、医療面でも、高齢者のみの世帯やひとり暮らしの世帯に対し、へき地医療や訪問診療など在宅医療を積極的に進めております。
 しかしながら、耕作放棄地の拡大や高齢者の交通手段の確保、若者の流出による少子化など、多くの課題も残されております。
 そうした中で、議員提案の地域活性化を担う専任組織の設置につきましては、取り組み内容が多岐にわたっていることから、それらを統括することは必要と考えております。しかしながら、そのために新たに専任の部署を設けるのではなく、既存の部署の中で統括する部署を決め、今まで以上に関係課の連携を密にしながら、全庁的に取り組んでまいりたいと考えております。また、これから策定する新しい総合計画の中でも施策の一つとして位置づけていきたいと考えております。
 一方、中山間地域の活性化には、地域の皆さんの協力が不可欠であり、今まで以上にそれぞれの皆さんが危機意識を持っていただき、地域の特色を生かしたさまざまな提案を期待するものであり、地域再生計画の作成に当たっても、地域の皆さんの意思を十分尊重し、進めてまいりたいと考えています。
 私からは以上であります。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 商工農林部長 八田俊伸君。
  〔商工農林部長 八田俊伸君 登壇〕

◯商工農林部長(八田俊伸君) 私からは、1項目めのうち、3点目の農地の集積化についての御質問にお答えいたします。
 本市においては、従来より利用権設定による農地の集積化が進んでいることから、議員が述べられたとおり、現在の市の農地集積率は50%を超えており、県内平均の30%台を大きく上回るとともに、地区別には80%を超えている地区も幾つかございます。
 また、担い手農家における所有農地を含めたシェア率は、全農地の約3分の2を占める割合となっております。
 農業経営を効率的かつ安定的に営むためには、農地の利用集積が不可欠であり、今後、さらに担い手農家への農地の集積を進めるため、今年度、国において農地中間管理事業が創設されたことから、当市におきましても積極的に本事業に取り組んでいるところでございます。
 富山県では、本事業の推進に関する基本方針として、効率的かつ安定的な農業経営を営む者が利用する農用地の面積を平成35年に90%とする目標を掲げて、事業を推進しております。
 本市におきましては、農地中間管理事業への対応に伴い、農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想を本年9月に見直したところであります。計画の中において、認定農業者や集落営農組織などの育成を図り、担い手が占める農地面積を、県と同様に、平成35年に90%にする目標を設定いたしております。
 中山間地域におきましては、圃場条件の問題や担い手農家の減少などから、農地の集積化には数多くの課題がありますが、集積をより高めるためには、地域において、人・農地プランによる話し合いをより深め、将来のビジョンをしっかり検討していただくことが最も大切なことでありますので、引き続き地元の皆様と関係機関が連携して、農地の集積化をしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
 また、中山間地域の農地の活用につきましては、中山間地域の特色を生かした適地適作を進めるなど、その地域ならではの農業の取り組みが求められております。
 このような中、当市の中山間地域におきましては、既に野菜や果樹、山菜などのさまざまな園芸作物等の生産に取り組まれており、となみブランドのふく福柿やせんだん山そばなどのほか、戦国米とか、最近は、遊休農地を活用した山菜づくりにも取り組まれております。
 今後も、これら特産品の取り組みをしっかり支援するとともに、県農林振興センターやとなみ野農協などと連携を図り、地域に適した新たな作物への取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(山森文夫君) 答弁を求めます。
 企画総務部長 水落 仁君。
  〔企画総務部長 水落 仁君 登壇〕

◯企画総務部長(水落 仁君) 私からは、3項目めの行財政についてのうち、まず、1点目の職員の適正化計画についてお答えいたします。
 平成21年12月に策定しました定員適正化計画後期計画につきましては、平成27年4月をもって、6年間の計画期間が終了いたします。この後期計画では40人を、合併した平成16年からの計画では98人をそれぞれ削減目標として適正化を進めてきており、平成26年4月現在で既に削減目標を達成しているところであります。
 今後の新たな定員適正化計画につきましては、現在のところ策定の予定はありませんが、厳しい財政見通しも踏まえ、引き続き適正な定員管理を行っていきたいと考えております。
 次に、今後の職員適正化に関する御提案について、それぞれ考え方を申し上げます。
 1点目の適正配置につきましては、議員御指摘のとおり、行政事務は一部で増えており、引き続き節目節目において所属長等からヒアリングを行いながら、そのときの業務量に応じた適正な職員の配置に努めてまいります。
 2点目の職員採用につきましては、今後とも退職者を十分見据えながら、職員採用計画を立て、実施していく予定であります。
 なお、平成26年度は、社会人経験者枠を設け、即戦力が期待できる職員の採用を行ったところであり、その時々に応じて必要な職員の確保に努めてまいります。
 3点目の再任用制度の導入につきましては、これまでも退職した職員を嘱託や臨時職員として雇用することにより、その蓄積したノウハウを生かしてきておりますが、再任用制度を導入することによる効果等についても引き続き検討してまいりたいと思っております。
 4点目の民間活力の活用につきましては、これまでもかなりの施設において指定管理者制度を導入するなど、職員の採用抑制のために民間活力を活用してきていますが、さらに新しい分野で民間活力を導入できないか検討してまいります。
 5点目の一層のIT化につきましては、これまでも財務会計を初め、電算システムの導入や更新を行ってきたところであります。今後、マイナンバー制度の推進等による一層のIT化が進められようとしていることもあり、それらの普及に対応していくことが必要と考えております。
 また、その一方で、職員研修等で職員個人の能力を高めることもあわせて行いながら、限られた人員で、さまざまな課題に対処できる環境を整えていきたいと考えております。
 次に、2点目の市税等の未収金対策と還付加算金の支払い不足についての御質問にお答えいたします。
 まず、未収金対策についてでありますが、税負担の公平性確保と納税秩序の維持の立場から重要な課題と認識しており、滞納はさせない、滞納は放置しない、滞納は逃さないという方針のもと、督促状、催告書の送付、電話による納付催告、さらには職員並びに嘱託徴収員による訪問徴収など、徴収の強化に取り組んでいるところであります。
 また、悪質な滞納者につきましては、適時適切な法的手続により債権回収を行うこととしており、多重債務等で放棄された固定資産等については、民法に基づく相続財産管理人制度を活用した資産の整理を実施するなど、滞納繰越額の圧縮に努めているところでございます。
 特に国民健康保険事業、後期高齢者医療事業につきましては、構造的に高齢者に加えて、保険税負担能力の低い被保険者が多く加入するものとなっており、議員御指摘のとおり、滞納額も増加傾向が見られるところでありますが、早期の納付指導、納付相談に努め、悪質と判断される場合には、資格証明書の交付を適切に運用するほか、財産・預貯金調査の実施、差し押さえなど、市税と同様に未収金の回収、滞納処分に努めているところであります。
 今後とも、新たな滞納者が生じないよう口座振替の推進を図るとともに、国民健康保険税等における長期滞納者に対しては、短期被保険者証の交付の際において交付期間を短くし、来庁機会を多く設け、相談回数を増やすなどの工夫を行い、適切な納付が行われるようきめ細やかな対策を強化してまいりたいと考えております。
 次に、還付加算金の支払い不足についてであります。
 まず、今回の件では、関係する市民の皆さんに御迷惑をおかけしましたことをおわび申し上げます。
 さて、還付加算金とは、個人住民税等を納め過ぎた方にその納め過ぎた額を還付する際、あわせて支払うそれまでの利子相当分であります。その算定について誤りがあり、支払いに不足が生じている事例が全国の自治体で多数見受けられたことから、再確認を促す県の通知に基づき点検したところ、本市にも同様の事例があることが判明したところであります。
 本市におけるこの算定誤りは、市県民税ほか4税で160万円余となったものであり、不足する額の支払い手続を順次進めております。
 このような地方税法の解釈の誤りは、住民税の還付加算金の起算日を、納付または納入のあった日の翌日とすべきところを、誤って、所得税の更正の通知がされた日から起算して1カ月を経過する翌日としたことにより、その分、還付加算金の計算期間が短くなったものであります。
 今回の事例は、国税である所得税と地方税の還付加算金の制度上の違いにより解釈誤りを発生させているとする見方もあることから、地方税法を所管する総務省において、還付加算金の計算方法を見直す方針であるとしており、動向を注視するものであります。
 なお、今回は多数の自治体で起こった事例ではありますが、法に基づく適正な事務処理が行われるよう、改めて庁内に対し注意を促していきたいと考えております。
 私からは以上であります。

◯議長(山森文夫君) 以上で、通告による質問並びに質疑は終わりました。
 ほかに質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(山森文夫君) 質疑なしと認めます。これをもって、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を終結いたします。

               議案の常任委員会付託

◯議長(山森文夫君) ただいま議題となっております議案第66号から議案第79号まで、平成26年度砺波市一般会計補正予算(第4号)外13件について及び報告第10号 専決処分の承認を求めることについては、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の各常任委員会に付託いたします。

◯議長(山森文夫君) 以上をもって、本日の日程は全て終了いたしました。
 お諮りいたします。明12月13日から12月18日までの6日間は、議案審査等のため休会いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(山森文夫君) 御異議なしと認めます。よって、明12月13日から12月18日までの6日間は、議案審査等のため休会することに決しました。
 なお、次回の本会議は12月19日、午後2時から開会いたします。
 本日はこれをもちまして散会いたします。

 午後 2時56分 閉議