平成22年3月 本会議 定例会(第4号) 本文

.会議の経過
 午後 2時00分 開議

◯議長(山田幸夫君) ただいまの出席議員は21名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第4号のとおりであります。
 本日の日程に入るに先立ち、報告事項を申し上げます。
 監査委員より、地方自治法第235条の2第3項の規定に基づく例月出納検査の結果報告について、お手元に配付してあるとおり提出がありましたので、御確認をお願いいたします。

                  日程第1
        議案第1号から議案第22号まで、及び報告第1号

◯議長(山田幸夫君) これより、本日の日程に入ります。
 日程第1 議案第1号から議案第22号まで、平成22年度砺波市一般会計予算外21件について及び報告第1号 専決処分の承認を求めることについてを議題といたします。

              (各常任委員会の審査報告)

◯議長(山田幸夫君) 以上の案件につきましては、各常任委員会に付託してありますので、その審査結果について各常任委員長の報告を求めます。
 産業建設常任委員長 村岡修一君。
  〔産業建設常任委員長 村岡修一君 登壇〕

◯産業建設常任委員長(村岡修一君) 産業建設常任委員会の審査結果とその概要について、御報告申し上げます。
 今3月定例会におきまして、当委員会に付託されました、議案第1号 平成22年度砺波市一般会計予算所管部分外6議案及び報告1件を審査するため、去る3月15日午前10時から、市長を初め関係部課長の出席を得て、委員会を開会いたしました。
 それでは、本定例会において、産業建設常任委員会に付託されました諸案件の審査結果を御報告いたします。
 付託案件は、議案第1号 平成22年度砺波市一般会計予算(所管部分)、議案第6号 平成22年度砺波市下水道事業特別会計予算、議案第7号 平成22年度砺波市水道事業会計予算、議案第8号 平成22年度砺波市工業用水道事業会計予算、議案第14号 市道路線の認定及び廃止について、議案第15号 平成21年度砺波市一般会計補正予算(第7号)所管部分、議案第19号 平成21年度砺波市下水道事業特別会計補正予算(第2号)、報告第1号 専決処分の承認を求めることについて、以上、議案7件及び報告1件であります。
 当局から議案等の詳細な説明を受け、慎重に審議いたしました結果、付託案件については、それぞれ原案のとおり可決、または承認することに決したのであります。
 ここで、主な質疑、意見、要望について申し上げます。
 まず、農業振興費、園芸振興費についてただしたところ、農業振興費については、特産振興事業のチューリップ球根振興策を実施したい。従来の1ヘクタールに加え、新たにことし4月には開花しますが、国の緊急雇用対策事業を農業公社へ委託をし、高波地区で昨年秋、地元農家が2ヘクタール、農業公社が1ヘクタールの圃場に球根を作付して、計3ヘクタールの大花壇としたとのことでありました。また、経営体育成交付金事業補助金については、農業経営体や組織の皆さんへの農業機械購入資金として、国から市を経由して助成する予算であるとのことでした。
 園芸振興費については、野菜自給力強化対策事業補助として、農協のタマネギ特産化事業に支援し、今年度、タマネギ栽培面積が60ヘクタールから100ヘクタールに拡大されたことに伴い、機械購入や整備への助成である。また、野菜自給率向上と価格の安定を図るための基金として計上したとのことでありました。
 次に、土地改良事業費予算の特徴についてただしたところ、土地改良費については、栴檀野地区での県営ため池等整備事業で約700万円、県営経営体育成基盤整備事業で約1,200万の負担金の減少等により、昨年度対比で減額となったとのことでありました。
 次に、砺波商工会議所と庄川商工会の補助金の違いについて、また、観光協会運営補助金についてただしたところ、それぞれの組織については、根拠法令や成り立ち、補助項目の違いもあることから、単純な比較による差ではないとのことでありました。
 砺波商工会議所では幅広い事業を実施しており、県から直接補助金が交付されているので、市からは管理運営補助金として260万円、小規模事業経営指導補助金として50万円の合計310万円となっている。
 一方、庄川商工会については、管理運営補助金として120万円、経営改善指導補助金410万円、経営改善普及補助金240万円、地域振興補助金として80万円の合計850万円で、小規模事業所等の経営指導に対する補助金が大きくなっている。また、観光協会運営費については、今年度、車両購入が予定されるとのことでありました。
 次に、企業誘致対策と観光推進大会の内容について並びに観光戦略室の設置についてただしたところ、企業誘致については大変難しいが、砺波情報センターやとなみの会などから企業の動向などの情報を収集するとともに、金融機関が主催するビジネスマッチングや、市内の企業が都会で開催される産業フェアで商品の紹介をするなどして、取り組んでいきたいとのことでありました。
 観光対策では、飛騨と県西部の6市で観光圏を形成し、2泊3日の連泊を目指して、おのおのの観光資源を上手に連携させることが大切であり、市としては、散居村展望台を調査して観光の目玉にしていくことなど、滞在型に結びつけて推進していきたいとのことでありました。
 また、観光推進大会については、まず、観光客の受け入れ体制を整えるため、市民に砺波の観光資源を広く知ってもらうなど、交流人口の拡大に向けてどのようにするのか議論をしていただきたいとのことでありました。
 なお、第1回の会議では、観光庁は指定地域として全国の中から5カ所くらいを検討していきたいとのことであり、現在20カ所が手を挙げており、県内6市では力が弱いため、高山と飛騨と白川を入れて観光庁へ要望しているとのことでありました。
 また、観光戦略室については、観光振興をより促進させるため観光まちづくり計画の練り直しや、全庁的な観光振興戦略のプロジェクトチームを構成し、交流人口の拡大へ総力を挙げて取り組んでいくために設置するもので、今後、観光にかかわる人と企業と団体と行政が一体となった取り組みが大切であるとのことでありました。
 次に、金融対策費の預託金と保証料助成金についてただしたところ、金融対策費の預託金については、融資の実績に応じた中小企業向けの制度である。保証料助成金については、小口事業資金等への保証料に対する助成金であり、保証料の助成率は、平成20年度は50%から80%に、22年度は80%から90%へ引き上げ、負担の軽減を図っているとのことでありました。
 次に、市道等補修原材料交付金事業の目的についてただしたところ、市道等補修原材料交付金については、圃場整備事業の除外地の里道補修や、管理者不在の用・排水路などの不都合なところの補修にかかわる材料費であり、地域の方が労力を提供して道路などを補修することに行政が協力する協働の施策であるとのことでありました。なお、今後、事業の周知を図るため、自治振興会連絡協議会を通して説明していきたいとのことでありました。
 次に、散居村展望台の整備事業と砺波駅コミュニティー施設管理についてただしたところ、展望台への道路については、現在、県道山田湯谷線がある。昨年は藤橋も完成したので、庄川温泉郷や庄川峡から展望台へ抜ける周遊ルートの整備を図ることや、関係市と広域連携をしていきたい。展望台の位置については確定はしていないが、眺望のよい鉢伏山頂上付近を中心に考えているとのことでありました。
 また、砺波駅のコミュニティー施設管理については、他県から市内を訪れる観光客から、手荷物の預かり場所がないことから要望も強く、自由通路にコインロッカーを新たに設置したいとのことでありました。なお、駅のふれあいプラザについては現在、散居村と庄川峡の大型パネルやフォトコンテスト入賞作品を展示している。また、特産品展示棚は中身を入れかえし、新しくしたとのことでありました。
 次に、除雪対策費と出動基準について並びに溢水対策事業費の市街地用悪水路維持補修交付金についてただしたところ、新年度予算では厳しい財政事情の中で平年並みの一斉出動10回を予定して計上した。出動基準である新深雪10センチメートルの理由については、県内統一基準となっている。また、基準変更についてただしたところ、年によっては出動回数が減少し、除雪機械の維持管理費や修繕費が見込めないとの強い要望もあることから、事情を考慮し止むなしと思われるとのことでありました。
 また、溢水対策事業費の市街地用悪水路維持補修交付金については、出町市街地には土地改良区で管理しない水路や道路側溝など多くあり、用水や市道側溝とかの兼用物の修繕工事に係る工事費について交付金として補助しているものである。なお、昨年度予算の執行については現地を検分するとともに、支出書類を確認し120万円を限度として適正に交付しているとのことでありました。
 次に、電気さくの設置についてと鳥獣捕獲委託料についてただしたところ、鳥獣捕獲用の電気さく設置については、最近、市内でイノシシ被害が発生していることを受けて、設置を要望される方には、費用負担について協議をしながら需要者と連携を図っていきたいとのことでありました。また、鳥獣捕獲委託料については、16名の隊員との年間委託契約料である。なお、昨年の捕獲数はクマ1頭とカラス138羽であった。また、有害鳥獣捕獲の第一要件は農作物に被害を与える場合のみであり、捕獲隊1名につきカラスは20羽となっているとのことでありました。
 次に、当委員会に関する市政一般に関する質疑、意見では、下水道の接続状況について、米粉加工への取り組みについて、漏水調査費と有収率の向上について、金融対策について、第3セクターへの貸付金について、観光案内板の外国語表示についてなど意見及び要望があったところであります。
 最後にその他として、市長よりニチマ倶楽部の営業停止について報告があり、先日、ニチマの中本社長にお会いをして、市民の声として、砺波市の発展にマイナスとならないよう有効な活用を要望した。これに対し中本社長さんから、今後についてはよく検討させていただきたいとの返事があったとのことでありました。
 以上、まことに簡単ではありますが、審査結果の一端を申し上げまして、産業建設常任委員会の御報告といたします。

◯議長(山田幸夫君) 民生病院常任委員長 山森文夫君。
  〔民生病院常任委員長 山森文夫君 登壇〕

◯民生病院常任委員長(山森文夫君) 民生病院常任委員会の審査結果とその概要について、御報告を申し上げます。
 今3月定例会におきまして、当委員会に付託されました、議案第1号 平成22年度砺波市一般会計予算所管部分外10件及び請願1件を審査するため、去る3月17日午前10時より、市長を初め関係部課長の出席を得て、委員会を開会いたしました。
 それでは、本定例会において、当委員会に付託されました案件の審査結果を御報告いたします。
 付託案件は、議案第1号 平成22年度砺波市一般会計予算(所管部分)、議案第2号 平成22年度砺波市国民健康保険事業特別会計予算、議案第3号 平成22年度砺波市老人保健医療事業特別会計予算、議案第4号 平成22年度砺波市後期高齢者医療事業特別会計予算、議案第5号 平成22年度砺波市霊苑事業特別会計予算、議案第9号 平成22年度砺波市病院事業会計予算、議案第15号 平成21年度砺波市一般会計補正予算(第7号)所管部分、議案第16号 平成21年度砺波市国民健康保険事業特別会計補正予算(第4号)、議案第17号 平成21年度砺波市老人保健医療事業特別会計補正予算(第2号)、議案第18号 平成21年度砺波市霊苑事業特別会計補正予算(第2号)、議案第20号 平成21年度砺波市病院事業会計補正予算(第3号)、受理番号4番「後期高齢者医療制度の中止・撤廃を求める請願」、以上、議案11件及び請願1件であります。
 当局から議案についての詳細な説明を受け、慎重に審議いたしました結果、付託議案につきましては、原案のとおり可決することに決したのであります。また、請願1件については、不採択とすることに決したのであります。
 ここで、今3月定例会に議案として提出されているものについての主な質疑、意見、要望について申し上げます。
 まず、今後の在宅福祉の考え方についてただしたところ、多くの市民が住みなれた家庭、地域で暮らし続けることを望んでおり、生活上の安心・安全、健康を確保するため、介護や福祉のみならず、医療系サービスを含めた生活支援サービスが、地域において確保される仕組みが求められております。この考えに基づいて、国では、身近な地域における医療、介護、福祉の一体的提供となるよう地域包括ケアの体制を目指しており、この枠組み、報酬体系づくりを見ながら、これらに対応していきたい。
 現状では、自立を支える在宅福祉サービスにおいて実効性あるメニューの提供を図るとともに、より生活が困難な方を支える介護サービスの提供においては、地域ケア会議などにより、介護事業者、必要に応じて民生委員、訪問看護事業者などが参加し、各種サービスを調整しているが、より地域社会、地域医療との連携を模索しながら、在宅福祉を充実していきたいとのことでありました。
 次に、ボランティアポイント制度についてただしたところ、ボランティア意識の醸成とボランティアへの参加を目的として、今年度、社会福祉協議会に職員を配置し、その啓蒙に向け準備を進めてきたところであります。ポイント制度については、いろいろな意見があるところであるが、市民にボランティアへの関心を持ってもらうために導入するとのことでありました。
 具体的には、ポイントの対象となる福祉施設と3月、4月に協議を行い、5月、6月に市民への周知活動を展開し、7月から来年の3月まで試行的に実施し、11月からは制度を検証する予定とのことでありました。
 次に、病院群輪番制度についてただしたところ、平成20年度まで、砺波医療圏の2次救急は4病院で輪番していたが、南砺中央病院が昨年の4月から外れ、残る3病院で分担している。また、輪番日数については、病院の病床数で案分していたが、22年度からは、病床数と人口を基準とすることで協議しているとのことでありました。
 砺波医療圏地域医療検討会の中間報告では、形骸化している輪番制に対し、現場の声を反映させた新たな搬送ルールづくりを行うことを求めている。また、各医療機関の特徴を考慮した、機能分担による体制づくりを考えていく必要があるとのことでありました。
 次に、病院改革プランの現状についてただしたところ、2月末現在での医業収益は、計画では93億6,400万円を見込んでいたが、実績では89億円余りと4億5,500万の大きな隔たりがあった。一方、費用合計は、計画では102億7,800万円を見込んでいたが、実績では96億円余りで、6億7,800万円余りの削減となっている。このような状況から、計画より2億2,000万円余り改善されているとのことでありました。
 次に、総合病院の平成22年度の医師数の見込みについてただしたところ、現在の医師数は77名であり、3月には内科の部長、外科の主任部長などが退職するが、後任を補充できる見込みであり、4月以降も現在の77名が確保できる見込みであるとのことでありました。
 また、臨床研修医については、21年度は歯科医師が1名だったが、22年度は医師の単独型で2名、大学とのたすきがけで3名、計5名が増加し、研修する予定とのことでありました。
 次に、高齢者運転免許自主返納支援事業についてただしたところ、警察署で免許証を返納すると、免許の取消通知書が交付され、その写し等を添えて2カ月以内に市役所窓口で申請をしていただく予定とのことでありました。対象は70歳以上の高齢者で、支援内容は、市営バス定期券1年分または1万5,000円相当の加越能バスの回数券、またはタクシー利用券の中から1点を2年間支援するとのことでありました。
 次に、女性特有のがん検診についてただしたところ、女性特有のがん検診は、検診受診率が低い子宮頸がん検診と乳がん検診を対象とし、一定年齢の対象者にがん検診無料クーポンを配付し、市広報、ケーブルテレビ、婦人会への啓発など広くPRし、受診勧奨に努めた結果、受診者数は今年度の目標をほぼ達成しているとのことでありました。
 また、子宮頸がんの予防ワクチンは、昨年10月に承認され12月より接種できるようになりましたが、高価なワクチンであることから、公費助成を実施している県内の市町村はないとのことでありました。
 次に、太田診療所の休止についてただしたところ、太田診療所は3月末で休止するが、4月以降は開業医において週一回の診療を継続する予定である。特別会計は廃止するが設置条例はそのままとし、特別会計に属する権利義務は、一般会計に帰属することとし、運営委員会も継続するとのことでありました。開業を予定している医師との調整に時間がかかり、地元への説明が遅くなりましたが、調整後は運営委員会で了解をいただくとともに、地元説明会の開催及びチラシを配布し地域の皆さんに周知をしたとのことでありました。医師の絶対数が少ない中で、地域医療の灯を守るため最大限の努力をされた結果であると考えます。
 次に、当委員会に関する市政一般に関する質疑、意見などでは、公害苦情件数について、前立腺密封小線源治療システムのPRについてなどの意見及び要望があったところであります。
 終わりに当委員会は、調査研究の一環として、去る3月16日、総合病院の高額医療機器の導入経過について及び富山県で最初の導入となった前立腺密封小線源治療システム、64列マルチCT装置、新型インフルエンザ対策機器について視察を行ったところであります。
 以上、まことに簡単ではありますが、審査結果の一端を申し上げまして、民生病院常任委員会の御報告といたします。

◯議長(山田幸夫君) 総務文教常任委員長 稲垣 修君。
  〔総務文教常任委員長 稲垣 修君 登壇〕

◯総務文教常任委員長(稲垣 修君) 総務文教常任委員会の審査結果とその概要について、御報告申し上げます。
 今3月定例会におきまして、当委員会に付託されました、議案第1号 平成22年度砺波市一般会計予算(所管部分)外7議案を審査するため、去る3月19日午前10時から、市長を初め関係部課長の出席を得て、委員会を開催いたしました。
 それでは、本定例会において、総務文教常任委員会に付託されました諸案件の審査結果を御報告いたします。
 付託案件は、議案第1号 平成22年度砺波市一般会計予算(所管部分)、議案第10号 砺波市職員の勤務時間、休暇等に関する条例及び砺波市地域包括支援センター条例の一部改正について、議案第11号 砺波市保育所条例の一部改正について、議案第12号 砺波市特別会計条例の一部改正について、議案第13号 辺地に係る総合整備計画の策定について、議案第15号 平成21年度砺波市一般会計補正予算(第7号)所管部分、議案第21号 工事請負契約の締結について、議案第22号 工事請負契約の締結について、以上、議案8件であります。
 当局から議案等の詳細な説明を受け、長時間にわたり慎重に審議いたしました結果、付託案件については、それぞれ原案のとおり可決することに決したのであります。
 ここで、主な質疑、意見、要望について申し上げます。
 まず、平成21年度末の財政調整基金の残高見込み額と平成22年度末の見通し並びに財政調整基金の適正規模について、また、平成22年度地方債の限度額の算定基準についてただしたところ、平成22年3月補正後における平成21年度末の財政調整基金残高見込み額は約15億円であり、これに新年度予算案では、6億円を取り崩すこととしていることから、平成22年度末では約9億円となる見込みである。一般的に、財政調整基金の適正規模は、標準財政規模の10%程度と言われており、当市では約13億円となる。また、地方債の限度額の算定に当たっては、基本的には、それぞれの事業に充当できる限度の率に基づいて算定しているとのことでありました。
 次に、平成22年度当初予算の総合事務組合負担金の増額計上についてただしたところ、負担金は職員の退職手当分の負担金で、そのうちの一般負担金は、個人の給料の1,000分の230の割合で負担する3億9,300万円余を予算計上した。また、退職者の人数に合わせた特別負担金については、平成22年度中の退職者を平成21年度より12名増の23名を見込み、前年度費約1,800万円増の3,750万円余を予算計上したとのことでありました。
 次に、平成22年度当初予算の奨学資金貸付金として、継続30人、新規16人の合計46人分の予算が、新年度に向けた新規の応募状況と今後、応募者が超過した場合の対応についてただしたところ、平成22年度の新規申込者は、今月中旬に締め切ったところ9名の申し込みがあったところで、奨学生選考委員会に諮り4月に奨学生を決定する。
 また、昨今の厳しい経済情勢にかんがみ、平成21年5月から12月まで8カ月間、申込み受付期間を延長した結果、期間中に大学生6名の応募があり奨学資金の貸し付けを行ってきた。平成22年度においても継続して同様に随時受け付けを行い、学資の支弁の困難な方に対して、砺波市として支援してまいりたい。なお、今後、申し込みが増えて当初予算を超過する場合は、追加の予算補正をお願いしたいとのことでありました。
 次に、平成21年度3月の補正予算で計上されている、庄南小学校体育館の雨漏りに対する屋根改修工事について、雨漏りの原因と途中の補修状況、今回の施行方法及び今後の建築物への配慮すべき点についてただしたところ、庄南小学校については今後耐震化を予定しているが、それまで待てない状況であり予算計上した。体育館は昭和54年に建築され30年余り経過し、途中2回のアスファルト塗装による補修をしている。そのため、雨漏りの場所が特定できない状況で、今回はその上に、カラー鉄板で覆い隠す施工方法を考えている。なお、今後の砺波北部小学校体育館を含めた建築物については、設計段階からデザインのみならず、耐久性や維持管理面にも配慮しながら検討し、取り組んでまいりたいとのことでありました。
 次に、平成22年度当初予算で計上されている出町中学校の耐震改修基本設計の考え方についてただしたところ、出町中学校があるゾーンには、老朽化した砺波図書館、出町保育所、プールなどがあり、さらには、出町児童センターの取り扱い、旧出町小学校校舎を活用している出町ふれあいセンターの位置づけなど考慮すべきものが多数あり、周辺一帯の文教ゾーンのレイアウトを念頭に置き、優先的に出町中学校の耐震改修を進めていく。
 なお、設計に当たってはプロポーザル方式も考えられるが、耐震改修工事は工事期間や工事内容など限定される部分が多いことから、要所要所で地元の意見を聞いて進めていくなど、手法について検討していきたいとのことでありました。
 次に、平成21年度3月の補正予算で計上されている出町保育所の改修事業の内容についてただしたところ、今回の改修は、国からの交付金を活用し、子どもたちの環境面と安全面を配慮し、緊急やむを得ないところの改修であり、外壁塗装工事、屋上防水改修工事及び屋内の消火栓設備改修工事を予定しているとのことでありました。
 次に、平成22年度当初予算で委託料が計上されている顧問弁護士の年間相談件数と更新時期についてただしたところ、年間の相談件数は、五、六件で現在は高岡市の作井弁護士に依頼している。有能な弁護士であり、特に行政に詳しく長年にわたり依頼しているため砺波市の状況もよく理解されている。これからも引き続き依頼する予定であり、更新は考えていないとのことでありました。
 次に、当委員会に関する市政一般に関する質疑、意見では、市職員の業務始業体制について、入札運用マニュアルの公開と予定価格、低入札価格について、行政全般に向けた、ボランティアポイント制度について、総合病院の医師職に対する時間外割り増しと代休制度の運用について、農業分野に対する減税政策について、営農法人に対する課税の状況について、庁舎内部での市長への円滑な情報伝達について、砺波市散村景観を考える市民懇話会からの提言書の内容について、退職職員の市関連団体への再就職の考え方についてなど意見及び要望があったところであります。
 以上、まことに簡単ではありますが、審査結果の一端を申し上げ、総務文教常任委員会の御報告とさせていただきます。

◯議長(山田幸夫君) 以上をもって、各常任委員長の審査結果の報告を終わります。

                 (質  疑)

◯議長(山田幸夫君) これより、委員長報告に対する質疑に入ります。
 質疑はございませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(山田幸夫君) 質疑なしと認めます。

                 (討  論)

◯議長(山田幸夫君) これより討論に入ります。
 討論の通告がありましたので、発言を許します。
 1番 多田裕計君。
  〔1番 多田裕計君 登壇〕

◯1番(多田裕計君) 議案第1号 平成22年度砺波市一般会計予算、議案第12号 砺波市特別会計条例の一部改正について、議案第13号 辺地に係る総合整備計画の策定について、賛成できない部分がありますので反対討論を行います。
 議案第1号、一般会計予算について、全体のバランスのとり方として、市民の暮らしや農業などを下支えするという姿勢が弱いと言わざるを得ません。財政が厳しいという中、例えば県内でも子ども医療費無料の対象拡大が広がる中、子ども手当は養育費として支給される、医療費も養育費であるなどという発想は認められないものです。病気になりたくてなる人はだれもいません。
 学童保育についても予算配分だけで地域に任せきりとしか言えないような実態。行政改革の名のもとで、受益と負担と観点といって高砂会館の講座受講料を設定するなど、あるいは、国の交付金が減額になる中、チューリップ球根新規生産振興事業補助金がわずか50万円など、今、求められている市民の思いにこたえる内容について不十分である一方で、市民的な議論の前に、観光施策には目玉とする大型バス受け入れ可能な新たな散居村展望台整備などが目立つ構成となっていることが問題であります。
 観光施策を否定するものではありませんが、優先度、緊急度、事業効果という点からして、今本当に必要なことなのでしょうか。地方自治体は住民福祉が第一の任務ということが前の市長時代はそれなりに前面に出ておりましたが、いわゆる上田カラーはそれが薄れていっていると不安を感じる市民も少なからずいます。今のままの方向では、市民の安全・安心を強調される市長と、市民の思いが離れていくばかりではないかと危惧するものです。
 福祉、医療、教育等のバランスのとれた編成に努めたという市長の言葉のような内容の予算案ではないということから反対をするものであります。
 議案第12号について、太田診療所の運営をめぐる今回の経緯は、何よりも地元を軽視した仕業であるとしか言えません。医師の確保が困難であることは、全国どこでも起こっている事態であるのに、医師の確保が困難である中、やってくれる医師がいたということを機に市から切り離そうとしたことは許されません。地元の強い反対を受け、太田診療所の設置条例と運営委員会は現行どおり残すことにはなりましたが、市から切り離そうとする意思がうかがわれる中、今回の議会で太田診療所の特別会計をなくすことを認めることはできません。このこともまた、市民の安全・安心、市民との対話を強調される市長の言葉に反して、市民に不信、不安を感じさせたものと言わざるを得ません。地域医療の灯を守ると言われるので、今後とも市の責任のもとに、地域医療を発展させることが必要であると考えます。
 議案第13号について、辺地に係る取り組みは、辺地債の活用も含め生活の上で必要なものに対しては大いに取り組むべきものであると考えます。しかし、今回の計画の中には、散居村展望台整備ほか1億6,100万円が含まれており、このことについては、生活上の必要や緊急度から見て疑問のあるところであり、賛成をしかねるものであります。
 さて、市民1ボランティアを提唱されている市長ですが、ボランティア活動への参加は大いに結構ですが、一方で、首長が提案すべきことではない。行政がやらなければならないことまで市民ボランティアに頼るのかという声も聞かれることも事実であります。行政として、市民の福祉優先の姿勢を強められることを期待するものであります。
 なお、県のPETセンターへの追加出資500万円の件に関し、常任委員会ではあえて反対をしませんでしたが、これまで出資要請に満額こたえてこなかった砺波市の大きな方針転換です。県のPET設置計画の無謀さ、強引さという根本問題があるということを忘れてはなりません。もともと、健診目的ということだったのが、現状では医療としての利用が多くなっているなどの変化があることは事実であるとしても、根本問題が解決したわけではありません。今回、上田市長のもとで追加出資をされるわけですから、出資者として、今後のPETセンターの運営について厳しく見ていかなければならない、そういう問題であるということを言い添えて討論とします。

◯議長(山田幸夫君) 以上で討論を終結いたします。

                 (採  決)

◯議長(山田幸夫君) これより採決をいたします。
 まず、議案第1号、議案第12、議案第13号を採決いたします。
 お諮りいたします。以上の案件に対する各委員長の報告は原案のとおり可決であります。以上の案件は各委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕

◯議長(山田幸夫君) 起立多数であります。よって、以上の案件は各委員長の報告のとおり可決されました。
 次に、残りの議案、議案第2号から議案第11号まで、議案第14号から議案第22号及び報告第1号を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。以上の案件に対する各委員長の報告は原案のとおり可決または承認であります。以上の案件は各委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕

◯議長(山田幸夫君) 起立全員であります。よって、以上の案件は各委員長の報告のとおり可決または承認されました。

                  日程第2
         後期高齢者医療制度の中止・撤廃を求める請願

◯議長(山田幸夫君) 次に、日程第2 後期高齢者医療制度の中止・撤廃を求める請願を議題といたします。
 請願に対する委員会の審査結果につきましては、お手元に配付してあります委員会審査報告書のとおりであります。

                 (質  疑)

◯議長(山田幸夫君) これより、受理番号4番 「後期高齢者医療制度の中止・撤廃を求める請願」について質疑に入ります。
 質疑はございませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(山田幸夫君) 質疑なしと認めます。

                 (討  論)

◯議長(山田幸夫君) これより討論に入ります。
 討論の通告がありましたので、発言を許します。
 1番 多田裕計君。
  〔1番 多田裕計君 登壇〕

◯1番(多田裕計君) 受理番号4番 「後期高齢者医療制度の中止・撤廃を求める請願」について賛成の討論を行います。
 この制度の狙いは、病気にかかりやすく、治療に時間がかかる後期高齢者をほかの年齢層から切り離し、別枠の医療保険に囲い込み負担増を我慢するか、不十分な医療を我慢するかの二者択一に追い込んで、医療、社会保障に係る国の予算を削減するというものです。
 しかし、制度導入に前後して国民から批判が噴出、昨年8月総選挙の国民の審判により、衆議院でも後期高齢者医療制度の廃止を掲げる勢力が多数となり、これで悪法を廃止できると多くの国民が期待をしました。ところが、民主党政権は廃止を先延ばし、保険料抑制のための国庫補助も行わないという態度で国民の期待を裏切っています。差別的な診療報酬は廃止するという民主党政権の方針に基づく2010年度の診療報酬改定の中で、90日を超える入院患者の追い出しを狙った後期高齢者特定入院基本料がすべての年齢に拡大をされ、長期入院の摘発、早期退院を勧める、後期高齢者退院調整加算が65歳から74歳にも拡大をされるなど、差別解消の名で被害をほかの年齢層にも拡大したことに注意をしなければなりません。
 民主党政権は新制度をつくってから後期高齢者医療制度を廃止すると言いますが、新制度の名前で形を変えた高齢者差別や給付削減の仕組みが導入されてしまったら本末転倒であります。民主党自身がかつて高齢者の独立保険を主張し、医療費削減や病床減らしなど構造改革路線を自民党と競い合っていたことを考えざるを得ません。後期高齢者医療制度は、法第1条で、医療費の適性化を推進とうたい、医療費削減が最大の目的であり、国民の老後における健康の保持をうたったもとの老人保健制度とは全く異なる制度であり、ここに問題の根本があります。
 現在、新たな高齢者医療制度をつくるために、厚労省主催の改革会議がつくられていますが、肝心の目的をどうするかには触れられていません。地方自治体は住民福祉を第一任務として、とりわけ高齢者の医療は大きな柱の1つであります。これを後期高齢者医療制度とともに、直接住民の声が届かない広域連合に運営させることにも、福祉切り捨ての構造改革路線があらわれています。民主党政権が廃止を先送りする理由の出発点は、もとの老人保健制度に戻す事務作業に2年かかるというものでしたが、東京自治労連の田川副委員長は、3カ月から半年もあれば戻すことは可能と述べています。高齢者への差別を解消し、その犠牲を食いとめるための手間と費用を惜しむような考えは間違いであり、これ以上の被害の拡大を防ぐためには、後期高齢者医療制度の即時廃止しかあり得ません。
 廃止先送りの原因には財源問題もありますが、軍事費と大企業への行き過ぎた減税という聖域にメスを入れることができるかどうかがこの問題でも問われています。廃止を新しい制度まで待てというのは、後期高齢者医療制度の存続にほかならず、容認できるものではありません。高齢者が長生きしてよかったと思える社会、必要な医療が必要な人に必要なだけ与えられる社会にすることは、国も自治体はやればできる課題であるはずです。後期高齢者医療制度の即時撤廃は高齢者の切実な要求であるとともに、日々、後期高齢者の年齢を迎える人が増えていく中、命を守る政治の原点を取り戻すことでもあるということを強調し、ぜひこの請願を採択していただけますようお願いをし、討論とします。

◯議長(山田幸夫君) 以上で討論を終結いたします。

                 (採  決)

◯議長(山田幸夫君) これより、受理番号4番を採決いたします。
 お諮りいたします。受理番号4番 「後期高齢者医療制度の中止・撤廃を求める請願」に対する委員長の報告は不採択であります。本請願は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕

◯議長(山田幸夫君) 起立多数であります。よって、本請願は委員長の報告のとおり不採択とすることに決しました。
 この際、暫時休憩いたします。10分間休憩いたします。

 午後 2時57分 休憩

 午後 3時10分 再開

◯議長(山田幸夫君) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。

                  日程第3
               議員提出議案第1号

◯議長(山田幸夫君) 次に、日程第3 議員提出議案第1号 砺波市議会議員の定数に関する条例の一部改正についてを議題といたします。

               (提案理由の説明)

◯議長(山田幸夫君) 本案について提案理由の説明を求めます。
 18番 江守俊光君。
  〔18番 江守俊光君 登壇〕

◯18番(江守俊光君) 議員提出議案第1号 砺波市議会議員の定数に関する条例の一部改正について、提出者を代表いたしまして、提案理由の説明を申し上げます。
 税収が伸び悩む中、市の行財政改革に対して、議会においても議会改革に取り組むべく、議員定数について、民意の反映に支障のない範囲として現員から2名を減じた20名とするものであり、所要の改正を行うものであります。
 議員各位には、何とぞ慎重審議の上、御賛同を賜りますようお願い申し上げまして、提案理由の説明とさせていただきます。

                 (質  疑)

◯議長(山田幸夫君) これより、質疑に入ります。
 質疑はございませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(山田幸夫君) 質疑なしと認めます。

                 (討  論)

◯議長(山田幸夫君) これより討論に入ります。
 討論の通告がありますので、発言を許します。
 1番 多田裕計君。
  〔1番 多田裕計君 登壇〕

◯1番(多田裕計君) 議員提出議案第1号 砺波市議会議員の定数に関する条例の一部改正について、反対の討論を行います。
 日本国憲法は、自治体の長と議会をいずれも住民が直接選び、それぞれが住民を代表する二元代表制を地方自治の仕組みとして定めています。市長は市の代表として直接住民から負託を受けて予算を編成しこれに基づく行政を行います。一方、議会はさまざまな民意を代表する議員が十分な審議の上で、市の予算案などを議決します。二元代表制とは、大きな執行権を持つ市長と、議決権を持つ議会が抑制と均衡の関係でお互いの独断や暴走を防ぐという民主主義の仕組みです。これは、全国の市長や議会の共通認識であり、守るべきルールです。
 さて、1999年の地方自治法の改正で、地方議会の議員定数の上限をそれまでの法定数から大幅に減少させました。改正された上限数をさらに下回る定数にしている自治体も少なくありません。現在の砺波市の議員定数22も法定数26を下回っています。こうした議員定数削減の背景には、国が地方自治体に持ち込んできた、住民犠牲の地方行革、自治体のリストラの流れがあることを見なければなりません。国は公共事業を自治体に押しつけてきましたが、そのために膨らんだ借金のつけを住民に負わせようというものです。地方議員定数をめぐっても、国の地方行革指針で、地方議会について、自主的に組織運営の合理化等を進めることを求め、事実上定数削減の圧力をかけてきました。
 地方議会は住民の最も身近な議会として、住民の声を自治体に反映をする住民の代表機関です。議員が多過ぎるのではないかという市民の声の本質は、議会が果たすべき役割を果たしていないのではないかということです。地方議員定数の削減は、地方自治体における議会制民主主義を切り縮め、結果として自治体を住民から遠ざけるものになると言わざるを得ません。政府が合併の押しつけなど、地方の切り捨てを進めてきたことに対し、自分たちの地域、自治体は自分たちで守り発展をさせたいという住民の願いが広がっています。こうした住民自身によるまちづくりを進めていく上で、議会の役割を十分に発揮できるようにしていくことこそが求められていると言えます。議員定数を減らすことは、民意の反映に支障がないとは言えず、自治体を住民から遠ざけることにつながるということを再度強調して討論とします。

◯議長(山田幸夫君) 21番 前田喜代志君。
  〔21番 前田喜代志君 登壇〕

◯21番(前田喜代志君) 私はただいま、議員提出議案第1号、江守俊光議員から代表して提案がございましたが、この砺波市議会議員の定数に関する条例の一部改正について、本当にきょう、ただちに決めるかということで、決めてはならんという思いで反対の討論をいたします。
 今ほどありました、多田裕計議員の反対討論、趣旨においては全く賛成でございます。以下、私なりの思いを申し上げさせていただきます。住民が砺波市議会をどういうふうに見ておられるか。もともと、議員多いがでないがかという声、あちこちにございましたね。政治と行政に対する住民の不信感、こういったものが、その背後にあります。議会がだんだん自分たちの暮らしから遠くなっている感じがするわけです、疎外感です、住民との間に距離感がございます。合併以前の定数から見たら現在は大幅に削減されておりますが、定数の削減のたびに住民の疎外感というものが本当に増してきました。
 長い間、中央集権によって上のほうばかりへ向けられていたアンテナをしっかり立て直して、住民のほうにアンテナを伸ばして議会も仕事をしないといけない、そんな時代が地方分権として言われております。もっと住民と情報を共有し、住民とともに生きる、住民とともに自治をつくる。その覚悟をしっかり固め直すことが、砺波市議会でも本当に求められているなと思います。
 第2に、これまで砺波市議会は何をしてこられたかなという点です。市民から砺波市議会そのとき動いたと認めてもらえるような議会が何回かあったでしょうか。市民から本当に注目をいただけている議会になっているのかどうか問われていると思います。市民全体の代表としての機能を本当に砺波市議会十分に果たしていますかというのが、議員数多いがでないがかという声の背後にあると思うんですね。地域や団体の利害に目を奪われ過ぎて、その利害を大所高所に立って調整する役割を、本当に果たして担い切れてきたか。監視よりも癒着になっていなかったか。議会の内容を市民皆さんに正しく、詳しく知らせていく、そういう努力がどれだけできてきたか。これら1つ1つが、市民の不信感を払拭し、市民と議会の距離感を縮める大変大事なことではないかと思うわけです。実質的な政策論議が十分にされない。何かセレモニーやっとるがでないがかという批判。これに私たちはこたえていかなければなりません。税金の使われ方においても本当に十分なものであっただろうか、反省すべき点が多くあると思うんです。
 第3点は、先ほど、多田議員もふれておられましたが、議会の定数は本当に何人が妥当なのか。この議論の大前提は地方自治法ということになります。今回、議員定数見直しの検討に入ると言われたときに、したがって、議員の人数が本当に問題になっているのかなと。多いがでないがかという言葉の背景こそ問題なのであって、人数を減らすことを本当に市民の皆さん、心底期待しておられるんですか。そこが判断の大きな分かれどころかなと思います。
 私は、県内でも議員1人当たりの人口の多い富山市9,900人、議員一人当たり1万人近い。高岡市でも、5,000から5,700というような人数。今、砺波市はどのレベルにいるか、こんな議論が議会内でございました。でも、じゃ、富山市、高岡市、選挙の投票率何%。議員の定数が減るごとに投票率下がっていくんじゃないですか。私が申し上げている砺波市議会、疎外感があるよという声の背後には、そんな市民の雰囲気があるんですよ。問題の所在はやっぱり、議会活動に対する市民の信頼度、どこまできているかなと、ここを本当に議論しないといけないと思います。でも、人数だけの議論を議会改革特別委員会でなされたんではないですか。
 地方自治法91条には、市町村の議会の議員の定数は条例で定める、こうなっていまして、その第2項において、こういうふうになっているんですよ。人口2,000人未満の町村が12人。2,000人以上5,000人未満の町村は14人。人口5,000以上1万未満の町村は18人、町村ですよ、18人までのところに市はありません、町村の目安です。人口1万人以上2万未満の町村は22人。人口5万未満の市及び人口2万以上の町村、これが26人。砺波市は26人の範囲内でと定められて上限があるわけですね。さらに、人口5万以上10万未満の市では30人になっています。現在の定数22人というのは、人口1万以上2万未満の町村の上限です。今、これをも割り込む定数への削減。一体、いかなる理由であるか。全国806の都市がありまして、そのうち人口4万5,000万人から5万5,000人の都市が81市ございますが、その市の中で、議員定数を20以下に決めている28の市がございます。4万5,000人から5万5,000人の間の残り53の市は21人以上30人までに定めをしています。現行の22人としている市は19市で最も多いわけです。総務省は次のようなコメントも出しています。地方議会の議員の法定数については、経費の節減、運営の効率化などの観点から減少すべきであるとの議論があることは承知している。がしかし、議員定数については、議会が民主主義及び地方自治の根幹を成す重要な機能を果たすものだけに、単に経費節減などの観点だけでなく、地方議会のあり方、機能について十分議論を行った上で結論を出すべきだと。
 今回の提案に至るまで、議会のあり方や機能の充実、強化について、一体どれだけの反省が加えられましたか。改めるものは改める、議会の市政に対する涵養不足をどう直していくのか。もっともっと議会全体の議論を尽くすべきであります。定数を減らせという声、私は率直にもっと議会にしっかりしてほしいといつも受けとめているんです。この問題は結局のところ、議員一人一人がその指名と責任にふさわしい働きをしているかどうか、こういう問題に帰着するではありませんか。議員定数をこれ以上削減することが本当にいいことなのかどうか。以上のような点について、やっぱり反省に反省を重ね、改革に改革を重ねて、果たすべき使命と責任、住民のニーズにこたえていく、その責任をなし遂げていく砺波市議会にみずから変わっていかなければならないと思うからです。
 地方分権時代に対応し得る市議会をどう再生するかがすべて課題だと思っています。何か削減することがにしきの御旗のように、先ほどの提案理由では、税収が伸び悩む中、市の行財政改革に対して議会においても議会改革に取り組むべきだ。お金がないから定数減らさんまいか、こういうことですね。民意の反映に支障のない範囲で、本当にそう考えられるなら、私これまでも提案してきましたよ。なぜ、全国で二十幾つしか参加していないような海外視察に毎年砺波市議会が参画するんですか。そんな費用こそ正してくればよかったんじゃないですか。4年間で幾らになりますか。とんでもないお話ですよ。私は、絶対に地方議会のこういう問題にメスを入れずにきた砺波市議会のありようこそ、そういう不信につながっていると、このように思うわけです。
 市議会で、政務調査費も1人年額33万円。この削減もあってもいいんではないですか。1回しか開かない特別委員会を見直すべきです。本当に真に迫る課題において特別委員会を設置すればいいわけですよ。このことについても、一年一年申し上げてきましたが全く改善されてこなかったのです。審議会への参加の見直しさえ、なぜ抵抗されるのですか。悪慣行の是正になぜ不熱心なのですか。人員が1人、2人と定数が減ることは、砺波市議会全体のパワーダウンに必ずなります。これをどうやってカバーするんですか。私は、そのような議会のありようを変えていくこと、そして、議員1人六百何十万円という、こういう年額を他の改革によって確保することもできるじゃないですか。議会のパワーを落とさずに経費の削減をできるじゃないですか。私は、まずやれることを、定数削減は次の改選にならないと行革効果は出ませんよ。私がこの間申し上げてきたことは、決意すればそのときからできることじゃないですか。私は、そのような反対の理由を申し上げて、きょうここで決することに反対を申し上げるゆえんでございます。

◯議長(山田幸夫君) 次に、14番 嶋村信之君。
  〔14番 嶋村信之君 登壇〕

◯14番(嶋村信之君) 議員提出議案第1号 砺波市議会議員の定数に関する条例の一部改正について、賛成討論いたします。
 現在、砺波市の行政当局では、景気低迷による税収の伸び悩みを初めとする財源不足などに対応するため行財政改革に取り組み、職員の定数適正化を初めとする諸改革に取り組みをし、行財政改革の健全化に努めているところでございます。
 このような中、砺波市議会においても議会改革に取り組むべきとし、昨年の9月定例会中に議会改革検討委員会が設置され、約半年間に12回の会議が開催され、議員定数の改正を初めとする議会内部の諸課題について検討したものであります。今回、提案されました砺波市議会議員の定数に関する条例の一部改正については、民意の反映に支障のない範囲とし、現在の議員定数22名から2名を減じた20名とするものであり、行政改革の一環として賛成するものでございます。
 以上であります。

◯議長(山田幸夫君) 以上で討論を終結いたします。

                 (採  決)

◯議長(山田幸夫君) これより、議員提出議案第1号を採決いたします。
 お諮りいたします。議員提出議案第1号 砺波市議会議員の定数に関する条例の一部改正については、原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕

◯議長(山田幸夫君) 起立多数であります。よって、議員提出議案第1号 砺波市議会議員の定数に関する条例の一部改正については原案のとおり可決されました。

                  日程第4
               議員提出議案第2号

◯議長(山田幸夫君) 次に、日程第4 議員提出議案第2号 砺波市議会政務調査費の交付に関する条例の一部改正についてを議題といたします。

               (提案理由の説明)

◯議長(山田幸夫君) 本案について提案理由の説明を求めます。
 19番 堀田信一君。
  〔19番 堀田信一君 登壇〕

◯19番(堀田信一君) 議員提出議案第2号 砺波市議会政務調査費の交付に関する条例の一部改正について、提出者を代表いたしまして、提案理由の説明を申し上げます。
 政務調査費の使途の透明性の確保、向上を図り情報公開を促進するために、議長に提出する収支報告書に領収書その他の証拠書類の写しを添付するものであり、所要の改正を行うものでございます。
 議員各位には慎重審議の上、御賛同を賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明とさせていただきます。

                 (質  疑)

◯議長(山田幸夫君) これより質疑に入ります。
 質疑はございませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(山田幸夫君) 質疑なしと認めます。

                 (討  論)

◯議長(山田幸夫君) これより討論に入ります。
 討論はございませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(山田幸夫君) 討論なしと認めます。

                 (採  決)

◯議長(山田幸夫君) これより、議員提出議案第2号を採決いたします。
 お諮りいたします。議員提出議案第2号 砺波市議会政務調査費の交付に関する条例の一部改正については、原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕

◯議長(山田幸夫君) 起立全員であります。よって、議員提出議案第2号 砺波市議会政務調査費の交付に関する条例の一部改正については原案のとおり可決されました。

                  日程第5
               議員提出議案第3号

◯議長(山田幸夫君) 次に、日程第5 議員提出議案第3号 生産性の高い競争力に富んだ農家の育成を求める意見書の提出についてを議題といたします。

               (提案理由の説明)

◯議長(山田幸夫君) 本案について提案理由の説明を求めます。
 8番 村岡修一君。
  〔8番 村岡修一君 登壇〕

◯8番(村岡修一君) 議員提出議案第3号 生産性の高い競争力に富んだ農家の育成を求める意見書について、提出者を代表いたしまして、提案理由の説明を申し上げます。
 政府は平成22年度予算案で米戸別所得補償モデル事業と水田利活用自給力向上事業に5,618億円を計上しているが、農業農村整備事業費の大幅削減を初めとして農村現場で大きな混乱を招いている。
 これまで政府が推進してきた担い手農家や集落営農の位置づけ、平成23年度の本格導入に向けての安定財源、貸しはがしにより農地集積が進まないこと、コメの過剰対策や米価下落対策が講じられていないこと、全国一律単価では地域の産地形成が進まないこと、コメ以外の地域振興作物、畜産、酪農が置き去りにされていることなど、多様な農業の展開を阻害し、地域の元気が失われることへの強い懸念がある。
 国は、生産性の高い競争力に富んだ農家の育成を進める施策の充実を図るよう強く要望するものである。
 議員各位におかれましては本提案の趣旨を御理解いただき、全会一致の御賛同を賜りますようお願い申し上げ、提案理由といたします。

                 (質  疑)

◯議長(山田幸夫君) これより質疑に入ります。
 質疑はございませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(山田幸夫君) 質疑なしと認めます。

                 (討  論)

◯議長(山田幸夫君) これより討論に入ります。
 討論はございませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(山田幸夫君) 討論なしと認めます。

                 (採  決)

◯議長(山田幸夫君) これより、議員提出議案第3号を採決いたします。
 お諮りいたします。議員提出議案第3号 生産性の高い競争力に富んだ農家の育成を求める意見書の提出については、原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕

◯議長(山田幸夫君) 起立多数であります。よって、議員提出議案第3号 生産性の高い競争力に富んだ農家の育成を求める意見書の提出については原案のとおり可決されました。

                  日程第6
               議員提出議案第4号

◯議長(山田幸夫君) 次に、日程第6 議員提出議案第4号 夫婦別姓制度の導入に反対する意見書の提出についてを議題といたします。

               (提案理由の説明)

◯議長(山田幸夫君) 本案について提案理由の説明を求めます。
 20番 山森文夫君。
  〔20番 山森文夫君 登壇〕

◯20番(山森文夫君) 議員提出議案第4号 夫婦別姓制度の導入に反対する意見書の提出について、提出者を代表いたしまして、提案理由の説明を申し上げます。
 女性の社会進出に伴い、結婚後も同じ姓で仕事を続けたいと望む女性が増えたことなどを背景に、国において夫婦別姓制度の導入が検討されている。
 しかしながら、夫婦別姓制度を導入することは、家庭内での痛ましい事件が報じられ、家族崩壊の危機が叫ばれる中、夫婦間のきずなを弱めるとともに、子どもの姓が父または母と異なることになり親子のきずなも弱めるなど、家族の一体感を損ない家族制度の崩壊を加速助長するものであります。
 家族介護や家庭教育の重要性が叫ばれる今日、社会の基盤となる家族のきずなを強化していく必要がある。また、夫婦別姓制度の導入に対する世論も分かれており、国民的合意にはほど遠い状況にある。
 国は、婚姻制度や家族のあり方に重要な影響を及ぼし、社会的混乱を招く恐れのある夫婦別姓制度を導入することのないよう強く要望するものである。
 議員各位におかれましては本提案の趣旨を御理解いただき、全会一致の御賛同を賜りますようお願いを申し上げ、提案理由といたします。
  〔9番 嶋村信之君及び6番 大楠匡子君 退場〕

                 (質  疑)

◯議長(山田幸夫君) これより質疑に入ります。
 質疑はございませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(山田幸夫君) 質疑なしと認めます。

                 (討  論)

◯議長(山田幸夫君) これより討論に入ります。
 討論の通告がありましたので、発言を許します。
 1番 多田裕計君。
  〔1番 多田裕計君 登壇〕

◯1番(多田裕計君) 議員提出議案第4号 夫婦別姓制度の導入に反対する意見書の提出について、反対の討論を行います。
 希望すれば夫婦それぞれが結婚前の姓を名乗ることができるようにする、選択的夫婦別姓制度は実現すべきことであると考えます。夫婦同姓が原則で別姓を認めない現在の民法の不自由さがさまざまな矛盾を生んでいます。戦前の旧民法では、妻が夫の家の姓を強制され、戦後の民法でも同性が原則で、日本の民法は夫婦同姓を義務づけてきました。現民法では、夫か妻のどちらかの姓を名乗ってもいいことになっています。一見、男女平等に見えますが、実際には97%が夫の姓であり、結婚で姓を変えているのは圧倒的に女性の側です。
 社会や職場で活躍をする女性が多くなり、また、男女平等、個人尊重の意識が高まるにつれ、夫婦同姓も認め、男女平等が徹底する法制度にしてほしいという声が高まってきました。実際の社会生活の中で、結婚による改正でさまざまな不利益を受けているという訴えも相次いでいます。個人の尊厳を守りたいという意見も出されてきました。現在は、別姓を望む夫婦はやむなく婚姻届を出さない事実婚をしたり、職場などで旧姓を通称使用しているケースが増えています。しかし、事実婚は法律上の夫婦ではないことから、相続や子どもの姓、認知などで新たな問題が生じます。また、通称使用では、戸籍姓、旧姓と2つの姓を持つことになり、使い分けに伴う混乱と煩雑さは避けられません。こうしたことから、法律上も夫と妻がそれぞれの姓を名乗ることもできるようにする選択的夫婦別姓制度が強く求められているのです。
 既に1979年の女子差別撤廃条約では、婚姻や家族関係にかかわるすべてにおいて、女子に対する差別を撤廃するための措置をとることを締約国に求め、姓を選択する夫と妻の同一の権利を定めました。男女平等、女性の地位向上の運動が高まる中で、1970年代以降、先進国を中心に婚姻制度を見直し、別姓選択の自由を認める法案を可決する国が相次ぎ、現在では、同性が原則の国は、日本、インド、トルコなどわずかです。日本では戦後間もなく旧民法の大幅で歴史的な改正がされましたが、なお、男女平等など憲法の理念が不徹底な条項を見直そうという声が高まってきました。
 1996年に法制審議会が民法改正案を答申したとき、大方の人がこれに沿って選択的夫婦別姓制度の実現が間近になったと期待を寄せました。ところが、家族のきずなが薄れるなどとし、別姓反対の声が上がりました。反対している人たちが個々の人権を尊重するあまり国の基盤である日本古来の家族制度崩壊に導くなど、憲法の理念の否定につながる理由を挙げていることも見逃すことはできません。日本共産党は1980年代から選択的夫婦別姓制度を提起し、実現への協同を進めています。憲法24条では、結婚における個人の尊厳と両性の本質的平等をうたっています。
 今、多様化した社会の中で、お互いの人格、個性、生き方を認めようという機運も高まってきており、別姓を望む人も望まない人も一緒に民法改正の運動が広がっているのです。選択的夫婦別姓制度の実現はそれ自体が急がれますし、単に姓の問題、不利益を受けた人の人権を守るということにとどまらない、真の男女平等の社会を築くための一歩であるということを訴え、この意見書に反対をする討論とします。

◯議長(山田幸夫君) 以上で討論を終結いたします。

                 (採  決)

◯議長(山田幸夫君) これより、議員提出議案第4号を採決いたします。
 お諮りいたします。議員提出議案第4号 夫婦別姓制度の導入に反対する意見書の提出については、原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕

◯議長(山田幸夫君) 起立多数であります。よって、議員提出議案第4号 夫婦別姓制度の導入に反対する意見書の提出については原案のとおり可決されました。
  〔9番 嶋村信之君及び6番 大楠匡子君 入場〕

                  日程第7
               議員提出議案第5号

◯議長(山田幸夫君) 次に、日程第7 議員提出議案第5号 子ども手当財源の地方負担に反対する意見書の提出についてを議題といたします。

               (提案理由の説明)

◯議長(山田幸夫君) 本案について提案理由の説明を求めます。
 12番 稲垣 修君。
  〔12番 稲垣 修君 登壇〕

◯12番(稲垣 修君) 議員提出議案第5号 子ども手当財源の地方負担に反対する意見書の提出について、提出者を代表いたしまして、提案理由の説明を申し上げます。
 国は、平成22年度から子ども手当をスタートさせるが、その財源について、政府、与党は当初、全額国庫負担と明言したにもかかわらず、平成22年度限りの暫定措置とはいえ、一方的に地方にも負担を求める結論を出した。
 しかも、平成22年度における子ども手当の支給方法は、子ども手当と現行の児童手当を併給させるという変則的なもので、極めて遺憾であります。また、地方の意見を十分に聞くこともなく決定するのは、地方と国の信頼関係を著しく損なうものであり、地域主権という言葉とは裏腹な政府の対応はまことに残念であります。
 国においては、平成23年度以降の子ども手当の本格的な制度設計に際し、当初、明言していたとおり全額国庫負担とし、地方負担が発生しないよう強く要望するものであります。
 議員各位におかれましては本提案の趣旨を御理解いただき、全会一致の御賛同を賜りますようお願い申し上げ、提案理由といたします。

                 (質  疑)

◯議長(山田幸夫君) これより、質疑に入ります。
 質疑はございませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(山田幸夫君) 質疑なしと認めます。

                 (討  論)

◯議長(山田幸夫君) これより討論に入ります。
 討論の通告がありましたので、発言を許します。
 21番 前田喜代志君。
  〔21番 前田喜代志君 登壇〕

◯21番(前田喜代志君) 子ども手当財源の地方負担に反対する意見書が提案されました。去る3月12日、衆議院において厚生労働委員会が開かれ、ここで平成22年度子ども手当法案が強行採決されました。子ども手当法案まで強行採決しなければならない国会状況というのは本当に残念な限りであります。二大政党の攻防の結果かな、であるとしても、そもそもの二大政党政治なるものに、民主主義をないがしろにする危うさがあるのではないかなと思った次第であります。
 この議員提出議案第5号に反対する立場から意見を述べさせていただきます。反対の理由は、平成22年度における子ども手当の支給に関する法律。これは、すべての子どもの育ちを社会全体で支援しようという、そういう思想に立っております。政府が従来の少子化対策から大きく方向転換をしたものであります。本格的な子ども、子育て、その支援へ取り組みを進める第一歩として私は評価しています。日本の子育て支援という点では、まだまだ貧しいものがあります。今回、1万3,000円の導入、そして、22年からは2万6,000円をどうするかということになっています。私は、現金給付はそんなに多くなくても、かなめの現物給付をしっかり手当していくというふうな社会にしないと、本当に安心して地域で子どもを育てるという環境が整わないということを強く思っています。
 ですから、2万6,000円全額国庫負担で何とかしてくれという意見書には賛成しかねます。2万6,000円子ども手当、民主党も自民党もこれには賛成なんですか。私は制度設計の根本から考え直して、現物給付を手厚くする、そういう子ども支援施策を充実しないといけないと思うわけです。高校まで無料と言いましてでも、保育料や幼稚園授業料はそうなっていない。ごく低所得者の方だけ守るようになっています。やっぱり、ここのところをしっかり支えるというふうな現物給付の制度をやって、2万6,000円、そんぐり。子ども手当というわけにはいかないんじゃないかと。そういう声こそ、地方から上げていただきたいと、こういう思いでいっぱいであります。
 ぜひ、子どもの最善の利益を優先するというそういう施策に、本格的に国を挙げてやっていただけるように、砺波市議会として、そういう意見書こそ出していただきたい。
 以上、申し上げて反対の理由にさせていただきます。

◯議長(山田幸夫君) 以上で討論を終結いたします。

                 (採  決)

◯議長(山田幸夫君) これより、議員提出議案第5号を採決いたします。
 お諮りいたします。議員提出議案第5号 子ども手当財源の地方負担に反対する意見書の提出については、原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕

◯議長(山田幸夫君) 起立多数であります。よって、議員提出議案第5号 子ども手当財源の地方負担に反対する意見書の提出については原案のとおり可決されました。

                  日程第8
               議員提出議案第6号

◯議長(山田幸夫君) 次に、日程第8 議員提出議案第6号 永住外国人に対する地方参政権付与に反対する意見書の提出についてを議題といたします。

               (提案理由の説明)

◯議長(山田幸夫君) 本案について提案理由の説明を求めます。
 12番 稲垣 修君。
  〔12番 稲垣 修君 登壇〕

◯12番(稲垣 修君) 議員提出議案第6号 永住外国人に対する地方参政権付与に反対する意見書の提出について、提出者を代表いたしまして、提案理由の説明を申し上げます。
 政府、与党では通常国会に永住外国人に対して地方選挙の選挙権を付与する法案を提出する動きがあります。
 我が国に在住する外国人に対する地方行政のあり方については、外国人住民の考え方や要望などを積極的に吸収する仕組みづくりに工夫が必要ではありますが、永住外国人への地方参政権付与については民主主義の根幹にかかわる重大な問題であります。
 国籍法では、4条において、外国人は、帰化によって、日本の国籍を取得することができると規定しており、永住外国人が憲法に基づく参政権を取得するためには、この国籍法に定める帰化によるべきものと考えます。
 現在、日本には91万人の永住外国人が居住しており、そのすべてに地方参政権が付与されるならば、地方自治に対して重大な影響を及ぼすことは避けられず、地方の意見を聞かずに、国会の拙速な審議のみによって決定されるならば、地方自治のあり方に対して大きな禍根を残すことは必定であります。
 国は、永住外国人への地方参政権付与に関する法律を制定することのないよう強く要望するものであります。
 議員各位におかれましては、本提案の趣旨を御理解いただき、全会一致の御賛同を賜りますようお願いを申し上げ、提案理由といたします。
  〔6番 大楠匡子君 退場〕

                 (質  疑)

◯議長(山田幸夫君) これより質疑に入ります。
 質疑はございませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(山田幸夫君) 質疑なしと認めます。

                 (討  論)

◯議長(山田幸夫君) これより討論に入ります。
 討論の通告がありましたので、発言を許します。
 1番 多田裕計君。
  〔1番 多田裕計君 登壇〕

◯1番(多田裕計君) 議員提出議案第6号 永住外国人に対する地方参政権付与に反対する意見書の提出について反対の討論を行います。
 私たち日本共産党が永住外国人に参政権を付与すべきと考える理由は、大きく言って3点あります。
 第1は、永住者のように外国籍の住民であっても、その地域の住民として長く生活をし、地方行財政と切り離せない生活を送っている外国人に地方参政権を付与することは憲法に明記をされている地方自治の精神からいっても必要な課題となっているということです。地方政治は本来、その地域に居住する住民の要求にこたえ、住民に奉仕をするものでなければなりません。
 第2は、外国人に地方参政権を付与することは世界の趨勢であり、時代の要請になっているということです。外国人に地方参政権を認めている国は、EU加盟国を初め、アジアやオセアニアにも広がっており、基本的人権の柱の1つとして広く認識されつつあります。
 第3は、日本特有の歴史問題が背景にあることです。外国人参政権の要求が広がったのは、戦前日本の植民地支配によって一歩的に日本人に組み入れられ、戦後国籍を選択する権利も与えられないまま、再び一方的に日本国籍を喪失させられた朝鮮や中国の人々が声を上げたからでした。外国人参政権の問題は日本の過去の行為と切り離して考えることはできません。
 以上のように外国人への参政権の付与は、地方自治や基本的人権、歴史問題というさまざまな角度から実現が求められているといえます。
 さて、意見書案では、平成7年2月の最高裁判決が引き合いに出されています。この裁判で争われた中心点は、永住外国人に地方選挙権を付与しないのは憲法違反ではないかというものです。これに対して最高裁は、憲法違反ではないが、選挙権を付与しても憲法上禁止されているわけではなく、それは国政の問題であるとしたものです。この判決は国政を初めさまざまな分野に大きな影響を及ぼし、憲法学会においても少なくとも地方レベルでの外国人の選挙権については、合憲であるとする説が多数派となっています。OECD加盟30カ国のうち26カ国が何らかの形で外国人に地方参政権を認めており、明確に導入していないのは日本だけといった状況です。
 もちろん、素朴な疑問や感情から、外国人に参政権を与えることを否定的に考える人がいることも事実であり、そうした人たちの意見に十分耳を傾け、疑問を解き明かしていくことも大切なことです。
 例えば戦前、多くの国では、女性に参政権を認めるのは当然のことであったのに、日本では、女性に参政権を付与するのは危険な思想などという反対論が公然とまかり通っていたことを考えれば、社会の変化と歴史の発展の中で、外国人参政権が何の違和感もなく、自然に受け入れられる状況がくることは間違いないことでしょう。
 以上の点から、特別永住資格を含む永住外国人に地方参政権を保証することは実現すべきであると考えます。地方自治体の運営は本来すべての住民の参加によって進められるというのが憲法の保証する地方自治の根本精神です。永住外国人を地方自治の担い手として迎え、日本国民と等しく参加する政治を実現することは、我が国の民主主義の成熟と発展につながるものであるということを訴えて討論とします。

◯議長(山田幸夫君) 以上で討論を終結いたします。

                 (採  決)

◯議長(山田幸夫君) これより、議員提出議案第6号を採決いたします。
 お諮りいたします。議員提出議案第6号 永住外国人に対する地方参政権付与に反対する意見書の提出については、原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕

◯議長(山田幸夫君) 起立多数であります。よって、議員提出議案第6号 永住外国人に対する地方参政権付与に反対する意見書の提出については原案のとおり可決されました。
  〔6番 大楠匡子君 入場〕

                  日程第9
        庄川右岸水害予防組合議会議員の補欠選挙について

◯議長(山田幸夫君) 次に、日程第9 庄川右岸水害予防組合議会議員の補欠選挙についてを議題といたします。
 これより、庄川右岸水害予防組合議会議員の補欠選挙を行います。
 お諮りいたします。選挙の方法につきましては、地方自治法第118条第2項の規定により、指名推選によりたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(山田幸夫君) 御異議なしと認めます。よって、選挙の方法は指名推選によることに決しました。
 お諮りいたします。指名の方法につきましては、議長において指名することにいたしたいと思っております。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(山田幸夫君) 異議なしと認めます。よって、指名の方法は議長において指名することに決しました。
 庄川右岸水害予防組合議会議員に、山崎 泉君を指名いたします。
 お諮りいたします。ただいま議長において指名いたしました、山崎 泉君を庄川右岸水害予防組合議会議員の当選人と定めることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(山田幸夫君) 異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしました、山崎 泉君を庄川右岸水害予防組合議会議員の当選人とすることに決まりました。

                 日程第10
         所管事務調査に係る閉会中の継続審査について

◯議長(山田幸夫君) 次に、日程第10 所管事務調査に係る閉会中の継続審査についてを議題といたします。
 議会運営委員会及び各常任委員会から、会議規則第114条の規定により、お手元に配付いたしました閉会中の継続審査申出一覧表のとおり、閉会中の継続審査の申し出がありました。
 お諮りいたします。議会運営委員会及び各常任委員会から申し出のとおり、それぞれ調査終了するまで、これを閉会中の継続審査とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(山田幸夫君) 御異議なしと認めます。よって、議会運営委員会及び各常任委員会の申し出のとおり、それぞれ調査終了するまで、これを閉会中の継続審査とすることに決しました。

◯議長(山田幸夫君) 以上で、本定例会に付議されました全案件を議了いたしました。

               閉会のあいさつ

◯議長(山田幸夫君) 市長からごあいさつがございます。
  〔市長 上田信雅君 登壇〕

◯市長(上田信雅君) 3月砺波市議会定例会の閉会に当たりまして、ごあいさつを申し上げます。
 提案いたしました、平成22年度の予算を初め当面必要となってまいりました諸案件につきまして、それぞれ可決、承認をいただきありがとうございました。
 また、議会中賜りました御意見並びに御指摘の事柄につきましては、十分に配意をしながら市政運営に取り組んでまいりたいと思っているところでございます。
 特に平成22年度の予算執行に当たりましては、今後とも市民と協働の行政運営を推進するほか、多くの市民ボランティアの皆さんの御協力をいただき、さらに効率的かつ効果的な執行に努めてまいります。
 このほか、新たに設置します観光振興戦略室は、平成26年度の北陸新幹線の開業を目途に、本市が有する貴重な文化財や観光資源を活用し、一層の交流人口の拡大を図るため、広域的な連携によって、通年型や滞在型の観光を定着させていくこととしております。このような新たな組織体制のもと、少しでも「人が輝く 活力あふれる砺波」の実現に近づくように、事務事業を進めてまいります。
 さて、先ほど議員提出議案として、砺波市議会議員の定数に関する条例の一部改正が可決されました。市議会におかれましては、昨年の9月から市議会議員の皆様方が主体的に議会改革を検討され議論を積み重ねてこられた成果であると認識をいたしており、深く敬意を表する次第であります。
 砺波市の発展は、議会の皆様方とともに、市民福祉の向上のために誠心誠意努めることによって成就できるものと確信をいたしております。今後とも、より一層の御指導、御協力を賜りますようお願い申し上げる次第でございます。
 以上、議員各位に、そして、報道関係の皆さん方に御礼を申し上げまして閉会に当たりましてのごあいさつといたします。大変、ありがとうございました。

               閉会の宣告

◯議長(山田幸夫君) これをもちまして、平成22年3月砺波市議会定例会を閉会いたします。
 どうも御苦労さまでございました。

 午後 4時12分 閉会

  地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。

平成    年    月    日

   議     長  山 田 幸 夫

   署 名 議 員  林   忠 男

   署 名 議 員  江 守 俊 光

   署 名 議 員  堀 田 信 一