平成19年6月 本会議 定例会(第3号) 本文

1.会議の経過
 午前10時00分 開議

◯議長(林 忠男君) ただいまの出席議員は22名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第3号のとおりであります。

                  日程第1
     市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(一般質問)

◯議長(林 忠男君) これより本日の日程に入ります。
 日程第1 市政一般に対する質問、並びに議案第40号から議案第46号まで、平成19年度砺波市一般会計補正予算(第1号)外6件について、及び報告第3号から報告第8号まで、専決処分の承認を求めることについて外5件についてを議題といたします。
 昨日に引き続き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 1番 大楠匡子君。
  〔1番 大楠匡子君 登壇〕

◯1番(大楠匡子君) お許しを得ましたので、通告に従い質問と提案をさせていただきます。
 庄川と散居に広がる健康フラワー都市を目指す砺波市がますます住みよい心豊かなまちとなることを願い、4点についてお尋ねいたします。
 1つ目に、総合病院の運営についてお尋ねいたします。
 初めに、地域がん診療連携拠点病院にも指定された総合病院の経営状況についてお伺いいたします。
 県内の公立病院は、診療報酬の改定などの影響を受け、大変厳しい経営を余儀なくされ、自治体病院の生き残る道はどんどん狭められてきています。最近では、氷見市民病院の経営改善策について、指定管理者による公設民営化という経営形態が最良の方法なのかを含め検討したいと堂故市長が決意を表明されています。
 砺波総合病院はこのような動静の中、これまでの実績をもとに堅調な経営をされてこられたわけですが、数年前から医師の開業が相次いだ上、研修医制度導入による全国的な医師不足の現状の中、平成18年度の外来患者数は昨年度より2万6,437人も減少しています。1日平均にすると112人が減っているのです。平成18年度は、入院患者数も544人減少しています。5月のある月曜日に内科を受診した私は、病院の待合室があまりに閑散としているのにびっくりしました。また、病棟でもベッドが幾つかあいているという、かつてない危機を迎えているようです。
 急性期対応の病院として、昨年から、紹介状を持たない患者さんは初診料のほかに2,100円を上乗せして支払うことになったことや、急性期の医療を担う医師が若手になり、信頼度に影響を与えることなどが原因と考えられるのではないでしょうか。
 高齢者数は年々増加しているのに、病気になられる方は増えていないのでしょうか。病診連携といいますが、開業医からの紹介率は上がっているのでしょうか。開業医の先生方のほうが信頼度が高く、患者さんが総合病院への紹介を拒むケースもあるのかもしれません。市民にとって総合病院とは、健康と安心をもたらしてくれる重要な役割を担っています。地元に総合病院がある安心感は大きいものがあります。この総合病院の存続を考えたとき、優秀な医師の確保は絶対条件であります。しかし、それが大変厳しい現状の中、生き残る方法を考えるとき、公営企業法を全部適用し、独立採算制で経営する方法や広域圏として病院の役割分担をする方法などについて、真剣に討議していかなくてはいけない時期に来ていると思うのです。
 市長からは先の定例会で、全部適用についてのプラスマイナスを勉強させておくという答弁をいただいていましたが、現在でのお考えをお聞かせください。
 次に、医師の確保についてお伺いいたします。
 急性期医療を担う中核病院として、先ほども申しましたように、その医療を支える優秀な医師の確保が重要となっています。医師の倫理観を育て、地方の病院で働く医師が増えるよう早急な国の取り組みを期待するものです。政府・与党は先月、緊急医師確保対策を決め、2008年度予算に反映させることを発表しています。しかし、現実にどこの病院から地方に医師を派遣するのか、国に行けと言われて医師が行くだろうかという疑問があります。また、派遣される病院にも条件があるようです。
 このような現状の中、昨年開業された2人の医師の補充がなされているのか、病院として医師確保の対策をどのように進めておられるのかお伺いしたいと思います。
 あわせて、当院での2年間の研修が終了した6人の医師の就職先についてもお伺いいたします。
 次に、看護師の確保についてお伺いいたします。
 昨年の4月、診療報酬の改定で、入院患者7人当たり看護師1人という区分が導入されました。大変手厚い配置であり、10対1区分に比べ保険点数が高い、入院基本料の収入が2割増しになるなど経営メリットは大きいわけですが、この導入により、全国的に看護師不足も深刻化してきました。この区分は病棟単位では認められておらず、病院単位で取り組むと、約40名の看護師を増やさなくてはいけなくなります。そこで、市では国、県への重点要望事項の中に、7対1制度を現在の病院単位から病棟単位の施設基準とするよう盛り込まれています。この要望が早期に認められることを望むものです。
 我が砺波市では、他自治体に先駆けて臨床研修看護師制度の導入に取り組まれていますが、今年度研修生5名の研修状況についてお伺いいたします。
 あわせて、総合病院で育てたこの研修看護師が来年度確実に総合病院で就職していただけるのか、お伺いいたします。
 また、昨年採用看護師の応募数が激減し、2次募集をしてようやく確保されている現状の中、今後の看護師確保の見込みについてお伺いいたします。
 2つ目に、自殺防止対策についてお尋ねいたします。
 砺波市の基本理念の一つに、「互いに助けあい励ましあう あたたかいまちをつくります」というのがあります。私も大事に思う理念の一つです。ところが、最近相次いで、市内の子育て中の若い方が自らの命を絶たれました。大変悲しいことです。同じ子どもを持つ親として、何もできないことをとても残念に思っています。
 先ごろ警察庁が発表した昨年1年間の自殺者数は3万2,155人で、前年より1.2%減少したものの、9年連続で3万人を超えています。これは、欧米の先進諸国と比較して突出して高い水準であります。景気や失業率は改善されてきているのに、自殺者数は減る兆しが見えません。また、学生、生徒らの自殺は前年より2.9%増の886人で過去最高となっています。年齢別では60歳以上が1万1,120人で全体の34.6%、50歳代が22.5%、40歳代が15.6%の順番となっています。原因、動機別に見ると、健康問題が全体の半分近くを占め、2番目が経済生活問題、さらに家庭問題、勤務問題と続いています。富山県の自殺死亡率対人口10万人は常に全国平均を上回り、平成17年度も30.6と全国的に見て上位にランクされています。
 政府はこの報告を受け、2016年までに自殺死亡率を20%以上減少させるなどの数値目標を盛り込んだ自殺総合対策大綱を決定しました。また、県においても、県自殺対策推進協議会が専門家によるワーキンググループの設置を決めています。しかし、決め手となるような具体的対策が打ち出せたとは言いがたい状況です。昨年6月定例会で前田議員もこの問題について質問され、当局は、砺波地域産業保険センターの心の健康相談などの取り組みや、医療機関とのネットワークを大切にしながら予防対策を講じていることを説明されましたが、引き続きの対応をお願いしたいものであります。
 しかし、冒頭に申しました自殺などは、温かい人間関係ができていれば防ぐことができたように思うのです。だれかに相談できたら、地域のだれかが気づいてあげられたら防ぐことができたのではないでしょうか。今、市ではケアネットの取り組みを市内全域で始められているわけですが、この福祉の輪をしっかり地域に根づかせ、地域の力を高めていかねばなりません。地域の人間関係で地域を見守る地域力が必要となっているのです。ありがたいことに砺波市は、県内でも唯一の人口増加の市であります。市長さん初め市の行政の取り組みが評価されているのだと思うのでありますが、新しい住民がこの砺波市に早くなじんでいただくためにも、地域コミュニティーが重要となっています。自殺防止対策としてのみならず、温かいまちをつくるため、地域コミュニティーの活性化をさらに進めていただきたいと思うのですが、当局のお考えをお聞かせください。
 3つ目に、となみスポーツプランに基づく市民の体力向上策についてお尋ねいたします。
 先月行われた砺波市小学校連合運動会は、天候にも恵まれ、小学校5・6年生の子どもたちが100メートル走や走り高跳びなどの競技に元気に臨んでいました。この大会で上位に入賞した子どもたち約56人は、今月24日の富山県小学生陸上競技大会に出場するそうです。活躍を期待したいと思います。
 さて、昭和50年代半ばをピークに、全国的に子どもたちの体力がすべての測定項目で下がり続けているという心配な報告があります。その中でも、砺波市の中学生の反復横跳びの回数は男女とも全学年で県平均より落ち込んでいますし、小学生では立ち幅跳びが県平均よりも少なくなっています。食生活の欧米化に伴い、子どもたちの体位、体格は年々よくなっていますが、体力がそれに伴っていっていないのです。なぜ体力が伴っていかないのでしょうか。原因の一つに、スポーツ少年団の低年齢化が挙げられるのではないでしょうか。小学1年生から3年生の平成18年度スポーツ少年団加入率は15%、小学4年生以上の加入率は44%となっています。スポーツ少年団の過熱に伴い、小学生は、スポーツに一生懸命取り組んでいる子どもたちと、学校から帰っても遊ぶ友達はスポ少などでいなくて、1人でゲーム遊びをするしかない子どもたちに二極化し、体を動かさない子どもたちの体力低下が進んでいます。また、車社会などの社会環境の変化により、自分の足で歩く機会が減ってきていることも原因として挙げられます。国も、スポーツ振興基本計画において子どもたちの体力向上について1番目に取り上げられていますが、なかなか改善の状況が見られません。
 今年の5月、市は新砺波市総合計画に基づき、新しい砺波市のスポーツ振興計画、となみスポーツプランを策定され、具体的な3つの数値目標を掲げられていますが、その中に、小中学生の体力テスト数値の測定全項目で低下をストップさせるというのがあります。この目標を実現させるための子どもたちの体力向上対策についてお伺いしたいと思います。
 新聞にも報道されていましたが、砺波市においては3年前から運動好きな子どもたちを育てることを目標に、「ホップ・ステップ・ジャンプ」という取り組みを市内の幼稚園や保育所で行われておられ、好評のようです。今年度はこの活動をさらに発展させて取り組んでおられるようですが、具体的にお聞かせいただきたいと思います。
 また、市内の小中学校、幼稚園に体力向上計画を立てて取り組むよう指導されているのですが、今年度新たに数値目標を立てられているようですので、これについても具体的にお聞かせください。
 体力の向上は、ひいては健康な体づくりに大きく影響してきます。植物と同じように、お日様をたくさん浴びて育った子どもはたくましく育ちます。子どもたちが青空のもと思いきり体を動かすような機会をたくさん設けていただきたいと思うものです。当局のお考えをお聞かせください。
 次に、体力向上策として、市民1人1スポーツの徹底についてお伺いいたします。
 プランにもありますように、地区体育振興会は市民1人1スポーツという目標を実現するための中核を担っています。現在、市内全地区で地区体育振興会が設置されており、一部の体育振興会では、スポーツ少年団に参加していない子どもたちを対象に、いろいろなスポーツに親しませる子どもスポーツ教室を計画したり、地区体育館を開放し、地区民がスポーツに親しむ日を設けたりしていると聞きます。このような取り組みが市内に広がるよう働きかけられることを望むものです。
 また、高齢者の方々が手軽にできる軽スポーツに1人1種目取り組んでいただける働きかけも大事であると思います。
 市内には、概ね1地区に1つの体育館が設置されています。この体育館を大いに活用し、生涯スポーツへの関心を高め、1人1スポーツに取り組む働きかけを進めていただきたいと考えるものですが、お考えをお聞かせください。
 4つ目に、砺波市民の歌の制定についてお伺いいたします。
 合併後、旧砺波市には昭和46年に制定された市民の歌がありましたが、旧庄川町との合併後、新しい砺波市の市民の歌はまだ制定されていません。市民体育大会など市の行事に参加するごとに、市民の歌がないために何となく物足りなさを感じていました。日本には国歌君が代があり、富山県には富山県民の歌があり、各小中学校にはそれぞれ校歌があります。私たちのまち砺波市に市民の歌がないのは、やはり残念で寂しいものです。歌は心を1つにまとめる力を持っています。市民の歌は、市に対する誇りと愛着を育ててくれます。同じように合併した南砺市や射水市では、新しい市の市民の歌を制定しています。南砺市では、市民の歌に手話もつけて、障害者にも歌いやすくする工夫もされておられます。今年、文化会館は25周年の節目を迎えるということで、記念事業をいろいろ計画されているようですが、ぜひこの機会に砺波市民の歌を制定していただき、市民に親しまれるよう広く歌い広めていただきたいと思うものですが、市長のお考えをお聞かせください。
 以上で私の質問を終わります。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念鉄夫君) 大楠議員にお答えをいたします。
 まず、総合病院についてでありますが、深い分析をしていただきました。厳しい状況であります。
 そこで、公営企業法全部適用、あるいは、人によっては広域圏で役割分担したらどうかと診療科の配置がえなども言われておったり、あるいは、不採算性部門を切ったらという話もありますが、これらにつきまして討議をしたらという御意見もいただいたように思っております。
 まず、全適でありますけれども、昨年の9月議会で堀田議員からの提案もありました。私はその折に、全適は考えておりませんとお答えをいたしました。現実的に、全適することによっての効果、その上に課題もあるんですね。そこで、検討していただいたんですけれども、今のところその機運がまだ出てきておりません。私も内容を見ますと、プラスになる要因というのは見当たらないわけであります。そんなこともありまして、院長さんには、管理者として全適の気持ちで仕事をしていただくようにお願いはいたしております。
 それから、砺波広域圏内の診療科のすみ分けであります。こんな意見も実は前からあったわけですが、検討はしたいと思います。いずれそうなるかもしれません。検討したいと思いますが、実は医師の派遣、大学の医局では、砺波が地域における拠点病院だからというので実はドクターを派遣してくれておるわけですね。あの診療科もない、この診療科もない、拠点病院でなくなるわけです。したがいまして、重要な内科、外科、整形にしてでも、そのような病院だったら恐らく送ってくれないと思う。あくまで総合診療をやって、拠点病院なんだ、そういう病院にしていくことによってドクターの人事交流もやっていただけると、このように私は認識しておりますし、そのように聞いております。だから、小さい病院に来ますか。今、来ないと思う。そんなこともございますので、簡単にすみ分けをするという状態ではないのではないかと私は思っております。
 それから、不採算性部門を切ったらどうか。民間病院でやっていますよ、今。先般から問題になっております小児科、産婦人科、みんな切ったんですね、もうからないから。それでは拠点病院として患者の信頼を得られないと思う。簡単に不採算部門だからやめましょう、公立病院としては到底できません。その辺のところ、頑張らなきゃいかんわけでありますが、その点御理解をいただきたいと思っておるところであります。
 批判もあったんですが、病院が実は改築をしてそれなりに人気があったんですが、途端に診療報酬を落としたんですよ、国が医療制度改革で。地方の実態を知らない、霞が関の議論が合わないんですよ。このことについて私は政府非難をしたいと思う。小泉、安倍さん、憎らしいと思う。全部病院はつぶれますよ、これ。そういう制度改正があったことをまず承知願いたいと思います。ただし、制度改正があった以上、何とか頑張らなきゃいけません。その辺で創意工夫をしたいと思っておるわけであります。
 もう一つ悪いことは、今大楠さんもおっしゃったように、患者負担が多くなったんですよ、一部負担が。ずーっと医療費制度については積み重ねをしてきて、70になったら、あんたはいいお年だから負担せんでもいいよ、負担はわずかでいいんですよという制度があったんですよ。それがひっくり返ったんだから。その辺のところが今の医療制度改革、私は最悪だと思う。少なくとも診療報酬改定はいいですよ。いいけども、患者さんの負担を大きくする、これは総合病院だけではございませんが、一般の民間病院にしてでもそうだと思う。こんなこと、命を預かる病院がそのような形で患者負担を大きくするというのは、これは間違いだと思う。そのことで病院批判もありますけれども、私はそのように思っておりますが、ここで一つ歯を食いしばって頑張らないかんと、こう思っておるところであります。
 病院に対する批判も今ありました。この批判につきましては、私に対する批判だと思っております。つきましては、月に何度か院長、事務局長とすり合わせをして、いろんな方法、手段を考え、これから私は、病院も座っておるだけじゃないよ、患者集めをしようじゃないかと、セールスしようじゃないかという提案も実はしているわけです。ただし、事医療に関することですから、悪らつな保険を募集するようなわけにまいりませんが、そんな気持ちで患者対応、サービス対応すべきではないかと、こう思っておるわけでございます。
 いずれにしましてでも、なかなか思うようなドクターも来てくれませんが、総合病院はおかげさまである程度充実しております。一、二、専門分野がちょっと欠けております。どこの病院よりも私は医師体制は確立しておると思う。もう一、二、院長さん、早く大学に行って連れてきてください、実はこの前も申し上げましたが、私も実は乗り出しておるわけでありまして、いろいろ協力いただいておりますが、その意味で、いいドクターを院長さんが誘導していただいて、そして、今申しましたように、全適の気分で、管理者の立場で頑張っていただくように、ぜひ皆さんも応援してやっていただきたいと思う。そのことをお願い申し上げておきたいと思います。
 それから、次に、市民の歌の制定についてであります。
 おっしゃるとおり、市民の歌につきましては、郷土愛を醸成したり、市民が一体感を味わうという立場から考えると、私は意味があると思っております。したがいまして、制定することにやぶさかではございません。
 なお、また、歌の制定につきましては、文化振興会等あるいは有識者何人もから実は要望、提案をいただいております。そこで、どのような時期に制定すべきか、今企画調整課で調整をさせております。そのように指示してございます。旧砺波市民の歌でありますけれども、市制15年に市民憲章をつくるという話があったんですね。つくり上がったんです。ついては、今おっしゃったように、市民としての郷土愛の醸成とか、市民が一体になるということでは、みんなで声をそろえて歌う、そういう歌も必要だという盛り上がりが実はあったわけですね。そして決定をされて、作詞作曲をどうするか。有名な文学者の大島文雄さんに実は作詞を依頼したわけであります。それは大楠さん御存じかどうか知りませんけれども、最初の出足が「庄川の東に西に地を占めて」と、こうきているんですよ。確かにそうなんですよ。ただし、それは旧庄川町も逆に含めた形かもしれません。「庄川の東に西に地を占めて」と、こうあるんです。そして、「散居の緑がさわやかで、春輝くチューリップ」等々、特徴のある文言であります。私はすばらしい歌詞だと思う。そのとき制作に携わった一職員として、私は哀愁を実は感じております。
 ついては、旧庄川町と一体になりましたから、皆さんがあがめる牛岳であったり、香り高いユズであったり、その文言がもう少し中にあればなと、こんなことを実は感じております。そんなことなど思っておりますので、私は哀愁を感じ過ぎてそんなことを申し上げるかもしれませんが、皆さんの意見も聞かなきゃいけませんけれども、少し大島文雄さんの作詞を補作して、補充するという形も一つ手ではないかなと。何もかもあったものをほごにして、大事な文化をほごにするようなことはいかがなものかなという気が私はしているんです。これは、当時の一職員の立場としてそんなことを実は思っておりますので、補作と補完をすることによって、今の作曲をそのまま利用することによって御理解いただけないものかな、こんなことなどを実は今思っておるところでございます。いずれにしても、多くの皆さんの御意見なども聞きまして、そのようなことで。
 ただ、こういう制作発表は、私は市制の節目だと思う。前の市民の歌は15年済んでからやっているんですね。節目だったんです。発表して、皆さんにPRをして、それこそいろんな大会とかその場で歌ってもらったという経緯がございますが、制作で発表するとなれば、一つの市の節目というのが大事ではないか、こんなことを私は思っておりまして、少し時間をかしていただいて、どういう手だてでいくのか、こんなことなどを思っておるわけでございます。
 なお、また、このついでに申し上げますけれども、立派な砺波市史があるんです。庄川町にも立派な町史があるんですよ。この2冊を利用すればそれでいいと思いますが、ただし、これからの子どもたちに一体感を持たせるときには、かなめのところを1冊にして、新砺波市史をつくったらどうかなという話も実はあるんです。それは、今あるものをがちゃっとやるとこんなに分厚いものになりますから、そうじゃなくて、かなめのものだけをやって、私たちの市はこんな市であるということを今の子どもたちに理解させるため、そのことによって勉強にもなりますし、郷土愛というそういう一面にも発展するんではないかと、そういう提案も実はあるので、それもどうするか今工夫をしているわけです。何とか協議が整えば、1つのかなめだけでもやって、あんな分厚いものでなくてでも、子どもの学習用ですから、1冊にまとめることも大切な一つの行政の手だてでないかなと、こんなことを思って、ちょっと要らんことを申し上げましたが、そんなことも実はございます。いずれにしてでも、検討してまいりたい、そのことを申し上げて答弁といたします。
 私からは以上でございます。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 教育長 堀田良男君。
  〔教育長 堀田良男君 登壇〕

◯教育長(堀田良男君) 大楠議員の質問にお答えをいたします。
 となみスポーツプランに基づく市民の体力向上策についてのうちの1点目、教育機関における体力向上策についてでございます。
 御存じのように、近年の子どもたちは、生活環境の変化から外遊びが少なくなるなど、日常的に体を動かす機会が減り、体力の伸びが鈍化しております。体力が下がっているというのは当たっていません。体力は伸びています。子どもだから伸びます。その伸びが鈍化しているということですね。このために、議員さんの御質問にもありましたように、市では平成16年度から子どもたちの体力づくりを目的にして、幼稚園、保育所に指導者を派遣して、大型の運動、グラウンド、遊戯室を目いっぱい使うというような「ホップ・ステップ・ジャンプ」の授業を実施してまいりました。
 今年度からはそれにもう一つ味つけをしまして、実効性を高めるために保護者の理解と、それを家庭でできるように新たに親子運動教室を導入しました。これは、エフエムとなみあたりで放送しております。この授業は、参加日などに指導者を派遣して、保護者を対象に運動遊びの必要性を説明するとともに、親子で運動の体験をしてもらっているものであります。そして、これを日常の暮らしの中に織り込んでいただきたいということと、もう一つ大切なことが隠れております。それは、親子のきずなを運動を通して行う。お子さんが生まれても、そのお子さんをしっかり育てるということについては、いわゆる肌と肌の接触、つながりが極めて大切ですね。それを親子運動という機会を通して深めていただくと、こういう新しい親子運動教室を入れました。
 また、平成18年度より、幼稚園、保育所並びに小中学校において体力向上計画をつくっていただいております。この事業は、体力向上への取り組みを一層具体化するために、学校ごと、園ごとに向上計画をつくります。つくっただけじゃだめなので、今年からはその結果が目に見えてわかるように数値目標を設定しました。そして、年度末にそれを評価いたします。これは大変現場とすれば厳しいです。目標を立てて、それに近づくように子どもをしっかり運動させなきゃならない。大変厳しいことですけれども、ここまでやらないと大切な子どもの財産が身につきません。そういうことで、年度末に評価をいたします。そこで具体的になる指標は、その運動種目、運動目標は園や学校で自由に選びます。しかし、小学校だけの一部については必修的なものをつけました。必ず鉄棒の逆上がり、陸上の50メートル走、これを必ず目標値の中に入れなさいと。そして、市全体としての目標値もつくりました。この2つだけは生きる力としてぜひとも大切なものと考えたわけでございます。
 そこで、この体力向上計画の実効を上げるために、今年度からは市内の各小学校に経験豊富な指導者を派遣します。そして、体育、運動に係る指導の充実に努めます。この指導者というのはだれかといいますと、今、教育委員会には2名の体育、スポーツの専門家を擁しております。1人は派遣スポーツ主事、1人はスポーツ専科指導員、いずれも30から40の経験豊富な方で、その方自身も体育運動にはすぐれております。この方々2人を今までは別の場所に配置をしておったんですが、これからは教育委員会の教育長の横におっていただきます。体育課に所属をして、学校現場、幼稚園現場、保育所現場に飛んでいただきます。
 次に、低学年の子どもたちに対する競技種目を限定しないスポーツ教室への参加の働きかけのことでございますが、現在市内には、アユーズ、それからSEIBUスポーツクラブ、それからトライズ、この3つの総合型スポーツクラブが活動しております。それぞれにおいて小学校の低学年を対象にして、競技種目を特定しないスポーツ教室が開かれております。親子運動教室等の機会、先ほど申し上げましたあの機会などを通して、保護者に対して運動遊びの必要性、そしてこのクラブではこういうことをやっておりますというクラブの特徴を説明しております。
 次に、市民1人1スポーツの取り組みについてでございますが、市ではこれまでも市民1人1スポーツを目標にいろんな事業を展開するとともに、スポーツの拠点となる地区体育館の整備に努めてまいりました。現在、各体育館では老若男女を問わず大勢の皆さんがスポーツに参加されておられます。
 また、地区民のスポーツ振興を目的に、体育振興会の設立を推進してまいりましたが、おかげをもちまして、市内全地区において体育振興会が組織されました。今後は、この体育振興会が中心となり、地区体育館等を拠点にして、その地区独特のものでも結構です、自由な立場で参加しやすいイベントや教室を継続的に開催していただけばありがたいと考えております。これによって、1人1スポーツの基盤の一つが組み立てられたかなと思っております。
 なお、去る3月14日に砺波市体育振興会連絡協議会が設立されました。このことによって、チャレンジデーやウオーキングなどへの合同での取り組み、それから各地区の情報交換などを通して、住民がよりスポーツに親しむことができる環境づくりに大いに貢献できるものと期待をしております。
 さらに、市民1人1スポーツの実現におきましては、先ほどの御質問にもありましたけれども、レクリエーションスポーツの普及が欠かせないものであります。体力や技術に応じて運動を楽しむことができるレクリエーションスポーツは、特に高齢者や女性を中心に大勢の方々に親しまれております。市といたしましても、体育協会、体育振興会、そして高齢者団体や女性団体と連絡、協議しながら、これらのレクリエーションスポーツの一層の普及を図ることを通じまして、市民1人1スポーツ、ひいては生涯スポーツ社会の実現に努めていきたいと考えております。
 以上であります。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 病院長 杉本立甫君。
  〔病院長 杉本立甫君 登壇〕

◯病院長(杉本立甫君) 大楠議員御質問の、医師、看護師の確保についてお答えします。
 日本の医療を取り巻く環境は非常に厳しいものがあります。国のたび重なる診療報酬の引き下げや患者の自己負担増、あるいは臨床研修医制度導入による医師不足、看護業務の増加による看護師不足など、あらゆる面で問題が生じています。このままでは、数年のうちに日本の医療が崩壊するのではないかと非常に危惧している者の一人です。
 当院では、医師研修医制度の導入により大学当局の影響力が弱まり、医師の派遣が厳しくなるのではないかと考え、研修制度に力を注いできました。その結果、初期研修で平成18年度4名、平成19年度6名、計10名が当院での初期研修を終えております。平成18年度では2名、平成19年度では1名の研修医が当院に残ってくれました。非常にありがたいと思っております。他の研修医は、6名が大学病院に戻り、1名が県外の医療センターに就職しております。
 今大学は医師不足で、すべての病院に医師を派遣できなくなってきており、これからは医療圏の拠点病院に医師を派遣するシステムに変えようとしています。したがいまして、当院の医師確保対策としましては、さらに初期研修を充実し、後期研修医として残ってくれる魅力のある病院にしていかなければならないことと同時に、大学との連携を密にし、地域の拠点病院として医師を派遣してもらえるような病院にしていかなければならないと考えています。
 次に、医師の補充ですが、開業したり退職した医師のうち、呼吸器内科以外の医師を除きすべて現在は補充されております。
 一方で、年々看護師の確保も難しくなっております。当院も昨年は2次募集してやっと確保した状況から考えると、安閑とはしておられません。これは、昨年から始まりました国の7対1看護基準の創設から、多くの大学病院で大量の看護師を採用したからにほかなりません。当院では、県看護協会のオリエンテーションに出席し、当院の紹介をし、全国の大学や看護学校に募集要項を郵送しており、この後は大学や看護学校へ訪問する予定で、何としても定員の確保に努めたいと考えております。
 また、臨床研修看護師につきましては、1年間の予定で当院の指導看護師がきめ細かい指導研修を行っております。現在3カ月目に入っており、ICU、救急、手術室で研修をしております。今後とも、この研修制度を継続していくつもりです。
 なお、現時点では5名とも当院に残る予定となっております。
 次に、患者数の減少についての御質問ですが、これは当院に限らず多くの病院で患者数の減少が見られます。国の誘導政策がじわりときいてきているのかとも考えられます。といいますのも、国は、外来は開業医で、入院は病院での方針のもと、病院への外来患者を抑制する政策をとっております。非紹介患者初診加算料を取れるのも、これは国の誘導策でございます。
 一方で、入院では、平均在院日数の短縮化を図るため、長期入院の場合、診療報酬が低減される仕組みがなされています。
 私は、患者数減少の最大の要因は患者負担増にあると思っています。3割の自己負担が受診抑制につながっていると思います。そのため、今後、病態が悪化してから受診するケースが増加するのではないかと危惧しております。
 最後に、開業医からの紹介ですが、紹介患者数は平成18年度では約6,000名と、前年対比27%と増加しておりますが、紹介率は逆に19.4%と低下しております。これは、当院では複数科受診者が多く、1つの科の紹介状はあっても他の科の紹介状がない場合、そのほかの科に受診していた場合は紹介率にカウントされないという制度上の問題であります。
 以上でございます。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 福祉市民部長 藤沢まゆみ君。
  〔福祉市民部長 藤沢まゆみ君 登壇〕

◯福祉市民部長(藤沢まゆみ君) 私からは、自殺防止対策についてお答えいたします。
 議員さんが御指摘のとおり、砺波市の自殺による死亡者は年々増加してきております。平成14年と平成17年の自殺による死亡率を人口10万単位で比較すると、10.3から43.2と4倍になっており、大きな社会問題であると認識しております。
 昨日の飯田議員さんの御質問の健康プランの見直しにおいても、目標達成の柱の一つとして自殺防止対策の推進を掲げ、現状分析した上で、心の健康問題として正しく理解し、防止のための普及啓発や個々人の相談体制の充実など、今後の対応を検討していくこととしております。
 また、県の自殺防止総合対策事業として、厚生センターと協力して今年度から3カ年間、重点地域を選定し、地域自殺対策推進事業を実施する予定であり、特にうつ病患者などのハイリスク者に対する相談支援活動や地域のネットワークの構築など、体制整備を図っていきたいと考えております。
 自殺は単に個人の問題ではなく、社会全体にかかわる問題であり、関係機関、団体などの相互の連携のもと、それぞれの立場で実効ある対策を推進していくことが重要であると考えます。
 また、議員さん御指摘のとおり、近年地域では個人主義が優先され、地域コミュニティーが薄れてきております。隣の家や近所を中心とした地域共同体はその機能を失いつつあると言えますけれども、市においては本年度から、市内全地区において地区福祉推進協議会を通じて、地域総合福祉推進事業、ケアネット型への取り組みを進めております。この中では、個別支援を行うケアネットチームを形成し、要支援者の皆さんの話し相手や日ごろの見守り活動などをすることで地域コミュニティーのさらなる醸成を図るとともに、だれもが安心して暮らせる地域づくりを目指してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◯議長(林 忠男君) 21番 前田喜代志君。
  〔21番 前田喜代志君 登壇〕

◯21番(前田喜代志君) 私は、4点につきまして質問したいと思います。
 最初に、国の骨太の方針2007に示された関税削減などの砺波市農業への影響はどうかという点でございます。
 今、日本農業の存在価値が問われております。食料と農業は暮らしと命の基本にかかわる大事な問題であります。そして、安全な農産物が将来にわたって安定的に確保できるかどうか、農業生産者のみならず、すべての人々の問題として目の前に立ちはだかっております。安全で安心できる食料の生産と消費は、地域の農業や環境を守ることに直結しているわけであります。それだけに、食料の安全と安心、安定供給、あるいは農業、農村の持続性、これがしっかり担保されなければなりません。今は、どちらかといえば行き過ぎた市場原理主義、これが必ず人々の暮らしや命を大きく脅かしていくのではないか、こういう本当に不安な社会になっているではありませんか。
 これまで輸出国主導で進められてきた農業交渉、WTO、あるいはEPA、万が一貿易自由化にでもなれば、日本の農業も農村も壊滅的な打撃を受けます。今、日本とオーストラリアの経済連携協定をめぐる交渉、第2回目の交渉がこの7月にも開かれる重要な段階に差しかかっておりますけれども、先ごろ農林水産大臣は、日本の立場をしっかり交渉に反映させなければならない、こういう決意を示しているわけでありますが、この日本の立場とは何かが本当に問われております。というのは、他方で、経済財政諮問会議など安倍総理の周辺では、規制緩和をすればオーストラリアと競争できる農業が日本に育つ、こういう急進的な農業改革を迫る発言が相次いでいるからであります。豚肉の差額関税についても、常に方針が揺らいでおります。農地を含めた農業改革の全体像と改革の進め方を示す工程表は、参議院選挙前はやばい、参議院選挙の後に取りまとめよう、こんなふうに臨時閣議で決まったと聞いております。
 さかのぼりまして、農林水産省が今年の2月26日に発表した、2国間自由貿易協定締結による関税撤廃が国内農業にどのような影響を与えるか、これを試算して発表いたしております。国内市場に安い輸入農産物が流入することによって、現在の農業総産出額約8兆5,000億円の42%に相当する3兆5,959億円が破壊されてしまう。食料自給率、カロリーベースでは、現在の40%から何と12%にまでに低下してしまう。品目別では、お米は加工、外食向けが格安の輸入米にほとんどシフトして、国内生産は42%落ち込んでしまう。最終的には、一部のこだわり国産米だけが生き残り、9割は輸入品に市場を奪われていく。
 この農林水産省が試算した結果が何を一体示しているか。1つは、海外との価格差が大きい小麦や砂糖など5品目はほぼ全滅、99%なくなってしまう。2つには、乳製品の原料となる生乳や牛肉、豚肉など6品目は、本当に一部の高級品を除いて6割ないし9割が輸入品に市場を奪われる。このほか、鶏卵や鳥肉、お茶など8品目が1ないし4割減少していく。
 これらの試算の結果が示している恐るべき内容、これを砺波市農業に置きかえたらどのような結果になるか、その試算数値をぜひ示していただきたいのであります。
 国が財界の代弁者としてこのまま突き進めば、関税の撤廃で国内農業生産はほぼ壊滅していきます。食料の9割を輸入に頼ることになっていきます。ごくごく一部の高級品生産だけが残る、そういう日本農業に大リストラという結果が待っています。
 安倍政府は小泉政府からの継承で農業改革を断行中ですが、農地や補助金をごく一部の担い手農家に集中し、9割の農家は結果として切り捨てられざるを得ない状況にどんどん追い詰められていくでしょう。約300万戸の農家は40万戸ぐらいに減らしていく、こういう大リストラの計画が着々と進んでいるとも思えるのです。砺波市農業をそのようながけっ縁に追い込まないために、砺波市としての主体的な考えを県、国に押し上げていくべき大事なときではないでしょうか。
 2つ目は、株式会社の農地の所有と利用を自由化する規制緩和、そして構造改革、この流れにやっぱり反対をしていただきたい、この点でございます。
 先に申し上げましたが、市場原理による採算性第一で低コストの農業に強引に転換させようとする財界の意向に沿って、というのは、1戸当たり2,000ヘクタールも営農しているオーストラリアの農業と自由に対等に貿易できると思いますか。できるわけがないんですよ。でも、財界はそこまで今迫ってきております。株式会社に農地の所有と利用を自由化するこの規制緩和や構造改革は、農業、農地の守り手であり、農業振興策を提案してきた自治体の農業委員会、この役割を全くないがしろにするものであるとともに、農地の利用や管理の上で農村社会に大きな混乱や不安を招き、国民食料の安定供給が確保できなくなるばかりか、国土の保全をも危うくし、農村社会に大きなダメージを与えかねません。ぜひとも市長会等を通じてこのような流れに異議を唱えていただきたいのであります。
 3点目は、特別養護老人ホームの待機者の状況などについてお伺いしたいと思います。
 高齢者が安心して暮らせるようにしていくというのは市でも大変大きな課題になっているわけですが、特別養護老人ホームの状況は、定員を上回る待機者がおられる。待っても待っても待っても順番が来ない、いつになったら入所できるのか、みんな不安でいっぱいでございます。
 要介護度別の待機者数はどれくらいになっているか。高齢者が高齢者を見守るという老老介護、本当に限界の状態にあります。そういう老老介護になっている待機者数はどれくらいあるのか。あるいは、ずっと長く待機状態が続いて、在宅で長期に頑張っておられる、こういう待機者数はどれくらいになるのか、その内訳などを詳しく御説明いただきたいと思うのであります。
 そして、最後に、国が進めているこの介護療養病床の全廃、この動向と今後の対応策についてであります。
 介護保険制度の改悪の1つでもある介護療養病床の全廃、これによって追い出される高齢者の受け皿はどうなるかと、本当に市民の心配が絶えない、たくさん御心配があるわけです。老人ホームは軒並み待機者があふれているわけです。このままベッド数だけが減っていくというようなことになれば、行き場を失った高齢者は無数に放出されることになっていくからであります。
 介護の仕事にかかわっておられる方からこんなお話がありました。65歳で脳梗塞で倒れた。この動けなくなった人などは、本当に行き場がなくなりますよ。リハビリも打ち切られますよ。病院も転々と回されて、最後には在宅にといってほうり出されるではないですかと本当に心配しておられました。
 在宅になったときに問題にならないように介護保険で一生懸命やっていただいておるはずなのでありますが、やっぱり介護疲れで自殺に追い込まれているような、こういう現実が一方にあるわけですね。どんな問題に在宅でぶつかるか。医者に行こうにもお金がない、1週間のケアプランを順番にやっていったら、もう年金は空っぽになる、医者にかかる医療費が払えない、こういう方々が少なからずおられる、医者にもかかれないという。あるいは、孤独死がもっと増えるのではないか。国はそれからじゃないと動かないんでしょう、こんな返事がありました。老人保健施設や特養の増床がもっと必要になっていると思われます。ケアハウスやグループホームも足りません。配食サービスによる声かけなどの拡充ももっと必要になるでしょう。
 厚生労働省は、38万床のうち23万床を廃止する受け皿として、16ないし18万床を見込んでいたわけなんです。ところが、今年の3月時点での全国療養型病院の調査の結果では、老人保健施設に転換すると回答した病床はわずか8.5%しかなかった。医療型病床として残したいという希望は49.6%に達している。一般病床への転換は5.2%、介護型病床が8.9%、まだ決めかねているというのが30%。これと同時に行われた療養型病床の入院患者への聞き取り調査というのもあるんですが、その世帯構成の実態は、高齢者のひとり暮らしが24.1%、高齢者のみ世帯というのが17.5%、合わせて41.6%の人がおられる。自宅療養への転換はほとんど不可能に近いという数字が出ているわけです。
 こういう調査結果を踏まえて、このほどまた新しい提案を決めております。新型の老健施設を創設するというわけです。今までの老健施設よりももうちょっと医療レベルを上げるというふうな、新しいタイプの病床数を確保しますという提案ですね。国は、このようにして制度をころころと変えてきました。開業医さんも一生懸命国の制度の変更に合わせて設備投資もされ、まだ借金の返済も終わっていない、そんな中でまた新たな提案が出ているわけですけれども、自宅療養への転換対策では24時間体制の在宅支援診療、こういうものも打ち出されておりますが、うちのところでやりますと手を挙げている医療機関はほとんどまだないと、こういう現実です。
 こんな状態で、医療も介護も受けられずにほうり出されるのではないかという市民の不安に本当にこたえていけるのかどうか、大変危惧されるのであります。今後、介護事業主や診療所への詳しい聞き取りや調整が進められ、県や福祉圏域で新たな基盤整備の目標なども検討され、固まっていくものと推察されるところでありますが、少なくとも、私ども砺波市としてはどうしたいかという主体的な方針をしっかり練り固めることがまず第一ではないでしょうか。市はどのような手順でこの砺波市案というものを確立していくのか、現時点での考えをお聞かせいただきたいのであります。
 簡単ですが、以上で質問を終わります。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念鉄夫君) 前田議員にお答えをいたします。
 関税削減によって砺波市の農業の影響はどうなのか。現状を述べられましたが、市に対しても、どうこれから対応するのか大変難しい話でありまして、いずれにしましても、内閣の経済財政諮問会議で中間報告でありますが、骨太か骨細か知りませんけれども、2007年の関税撤廃をしようということですね。いささか遺憾に私は思います。
 経済至上主義の皆さんだけ寄ってやると、恐らくそうでしょう。ただし、農村どころにあるこの砺波市にとっては大変なことですよ。農業、農村を知らないといいますか、農業、農村出身の代議士の皆さんも指をくわえて黙って見ているというのは、いささか腑に落ちない。先日発表になって、早速農業団体から抗議が出ておりますし、新聞でも論評のあったところであります。
 そこで、前田議員から、関税削減による砺波市の農業の影響の指数を示せ、なかなか難しいんですが、少し前語りをいたしますと、昭和17年に食糧管理法が制定されて、米の生産、流通、消費のあり方が進めてずーっときたわけですね。一時は食管堅持ということで、昭和時代はそれを堅持してきたわけです。ただし、その後、平成に入りまして、今お話がございましたように、ウルグアイ・ラウンド農業合意、食管制度がぐらっと揺らぎました。御存じのように、食糧管理法は実は廃止になったわけであります。
 そして、平成7年には新しい食糧法というのが出ました。これは食糧を守るという意味じゃなくて、国が管理したやつを今度は全部民間でやれと、そういう食糧法なんです。そして、新しく先般は経営所得安定対策大綱が出て、担い手がないとおまえのところの米は買わんぞと、そういう趣旨の要綱が出たわけですね。
 だから、少なくとも、担い手のいないときには集落営農をやって何とか頑張ろうじゃないか。企業農家はいいですよ。30、40ヘクタールやっていますからいいんですが、これまで自ら自己完結型の皆さん、4町歩以上なきゃだめだ、担い手もなきゃだめだ、カウントせないかん。これは崩壊につながりますよ。だから、今、営農集落等をつくり上げておるわけであります。
 そのような形でずーっと変化をしてまいりまして、農政はその意味では猫の目が変わるといいますか、そんな状況でずっと来たわけであります。
 そして、いよいよグローバルな時代になりましたから、アメリカやオーストラリアから自由化を求め、関税を下げろと、こう言われている。確かに日本は工業立国ですから、それも受け入れたいだろうと思います。しかし、農林本省そのものはやっぱり農業が大事だということを認識しているんですよ。今お話がありましたように、食料の自給率、今カロリー計算で40%、この間示された農林本省は少なくとも50%でしたよ。そのときには、農業の皆さんにしっかり生産物を出していただいて、その上に新鮮野菜など地域特産のものをどんどん出そうじゃないかという施策も実は出てきたわけです。それはそれでいいんですけれども、国際競争力、市場主義経済の皆さんは、関税を撤廃しようじゃないか。この間もう出したんですね、中間報告で。そんな状況でございます。
 そして、この富山県、富山県というよりも砺波市の影響はどうかと、指数を示せと言われても、これはなかなか難しい話で、砺波市のものを示すことはできませんけれども、富山県生産農業所得統計から推計して、県が実は推計をいたしました。その算定によりますと、米では22億9,000万円、畜産では2億7,000万円が減少されると発表いたしました。したがいまして、そのことを理解していただくならば、砺波市農業にとってもむろん大影響があると、このように認識をしておるところであります。この経済の連携協定やら、あるいは自由貿易交渉、これによりますと、今申しましたように富山県がこれだけの打撃でございますから、砺波市の農業への影響も大きいものと思っております。
 先般、農協の総大会に参りまして、あいさつをする機会がございましたが、農協の総代会でも、このような国の骨太方針について反対、オーストラリアとの交渉もやめてくれ、関税削減をやめろ、こういう決議がされたところでございます。
 特に砺波市の皆さんは、猫の目が変わるような農政でも今も転作にちゃんと応じているんですよ。東北、北海道に行ったら、言うことを聞かん農家もたくさんおられるんです。富山県は本当にまじめなんです。100%消化をして何とか守りたい、そのためには我々も米をつくらないで転作をすると完璧に消化をしてきたんですけれども、このまじめな農家に大打撃を与えるというのはいかがなものか、そのように私は思っておるところでございます。
 いずれにしてでも、厳しい事態になりますが、砺波市として、おまえ、何か考えておけと、いうこういうことですが、今のところ考える手だてさえ私はないところであります。そのような形で、もし手だてをやるというなら、国の方針に全部刃向かうと、全部拒否すると、それしか手だてがないんです。ただし、そんなことを私がここで申し上げてもいかがなものかと思って、言うてしまったんですけれども、そのように感じておるところでございまして、それは言明できませんが、ただ気持ちはそうです。おまえ、何か態度を示せと、こうおっしゃってでも、このような状況で国の方針が決まってくるとなると、随分厳しい状況だと思います。そのことを理解していただきたいと思っておるところでございます。
 次に、株式会社の農地所有と合理化といいますか、自由化の問題であります。これも出てまいりました。農地を守り、美田を守ることは、特に砺波市の場合、すばらしい田園空間がありますから、これはやっぱり将来とも守りたいというのが私の信念であります。しかし、この前は、不耕作田、それをリースで企業が農業に使わせてくれ、それならいいよという法律が実は通ったんです。それはいいと思っています。不耕作田ですから、それを借りて農業をやると、そういう方針ができたわけです、農地法の改正で。
 今度はそうじゃないんです。株式会社は所有権を持ってもいいよということです。これは、もともと農地法の3条で、農地から農地に移転する、それはあるんですね。ただし今度は、4条ぐらいになるんですかね、この3条を撤廃して農地を企業に売り渡す。農業をやりますというのは表向きそうだけども、登記してしまって自分のものになったら、会社になったら、必ず転用ですよ、これは。安く買いたたいて自分のものにして、少なくとも1年か2年、米をつくったり野菜をつくったりするかもしれません。しかし、所有権を移転しますから、今の民法からいうと転用できるんでしょう。それが始まるのですよ。
 これまで農地法をきちっと守ったから、今日の田園空間が守れたんです。これは守れなくなります。そうすると、前田さんの心配される状況が出てまいります。今、景観を守ろうと思って一生懸命調査して、研究して、これから皆さんの意見を聞きたいと思いますが、もうあちこちで転用が始まるということになると、どうなるんでしょうかね。そんなことなど、この農地の保全というのは私は難しくなると思っておりますので、何か少し歯どめがこの砺波の場合は必要ではないかと。
 もちろん今も、農振除外をやって自分のものにして、付近の皆さんの合意をとって、判こをもらって、会社、工場をつくるのはそれはあるんですよ。だから、そのルールでしたら農業委員会も通ると思う。農振地域にあって、田んぼを売りたいと、買うと、買うについては付近の皆さんの同意をとって、土地改良区の皆さんの、排水をどうする、用水をどうする、付近に迷惑をかけないというふうな条件でそれぞれ転用されておることは間違いないんですが、今度はそんなことでないんですね。
 そうなりますと、従来の不耕作田のリース等については、一つの緑を守るという意味からでしたらいいと私は思いますけれども、今度は自由にそのように所有権移転ということになると、問題でございます。そのことについて、おまえ、市長会で頑張れま、こうおっしゃっておられるんですが、市長会はさまざまなんです。都市近郊の都市があります。我々のような田園都市もございます。だから、市長会はまとまらないんです、これ。ある市長は、農業委員会をなくしてしまえというひどい市長もおりますから、この点ではなかなかまとまりませんので、前田さんがおっしゃるように、市長会で頑張って阻止しなさいといっても、これはもう三々五々で、ちょっとこの辺は難しいところであります。よくこの辺のところを議会でも議論をしていただいてやらなければいけないなと、こう思っております。
 その裏返しに、あんまり評判がよくないんですが、いわゆる農地・水・環境を守る施策が出てきたわけです。表現は大変いいんですよ。もともとやってきた江ざらいを法制化したんですからいいんですけれども、ただ、作業をするのは大変ですよ、これ。農業者にあれだけのことを強いるというのは、ちょっと農林水産省もどうかなと私は思うんです。それぞれ今半分ほどやることになっておりますが、恐らく苦情が市のほうへ出てくるのではないか。金もたっぷり来ますので、それなりに職員を雇ってもいいことになるかもしれませんが、なかなか難しいんですね。だから、表向きは、農地を守るために非農家の皆さんも参画してやれと、こういうことなんですけれども、裏には、農地をどんどん売りなさい、開放しなさい、農業委員会もなくしなさいと。これはどうなっておるのか、私に言わせると、むちゃくちゃと言わざるを得ないと思っております。
 何よりも私は心配なのは、農村コミュニティー、これがなくなるのが心配なんですよ。こんなにいいコミュニティーがあるんですよ。そのコミュニティーが、福祉の問題でもコミュニティーは大事なんですが、これがみんな壊されると、そういう事態が発生することが私は大変心配をしておるところでございます。
 いずれにしても、これらにつきましては、農業委員会とも提携をしながら、阻止をするという立場に立ちたいと思います。そうしなければこの田園都市は守れないと、このように思っておるところでございます。
 少し長くなりましたが、私の意見を申し上げたところでございます。
 次に、介護療養病床の廃止についてでございます。
 これも遺憾な方法であります。地方の実態をよく知らないで、医療法改正と同時に療養病床をなくしようというんだからね。療養病床の病院の皆さんに言わせると、この間できてまだ借金も払っておらんがに、何で転換せんならん、おかしいのうと。私、そう言ったから、あんたたちは医師会を通じて一生懸命自由民主党を応援したからこんなことになられたら、弱った顔をしておられた。あんたたち、ちょっとおかしいんやないがやけと言うて冷やかしておりました。
 ただし、こんな形でかっと変わりますから、それよりも、ドクターの皆さんよりも入っておられる皆さんが困るんですよ、出て行けというんだから。それを今度は砺波市、前田さんに言わせると、おまえ、どうすんがやと。私も困りますよ、そんなの。この三、四年の間にそんな形になりますが、覚悟しなきゃいかんと思う。ついては、老健施設、ケアハウス、これの充実しかないと思う。そこで、在宅になりましたら、在宅介護、その2つが必要になってくるのではないかと、私はそう思っております。
 市長会を通じまして、こんな拙速なやり方、無謀なやり方があるかという、これは厳しいです。これはどこの市町村も、農地と違いまして全部そう言っているんですけれども、なかなか言うことを聞かない。おっしゃるとおり、介護難民が生まれます。そのことを我々もまだ訴えておると。
 この際ですから、少し詳しく申し上げますと、砺波市の場合、調査をしたんですけれども、あおい病院があります。砺波サンシャイン病院があります。砺波誠友病院、となみ三輪病院の4病院がこれにかかわるわけであります。病床数が約400ございますが、その半分は介護病床であります。だから、その半分の、みんな満床ですから、待機者がおるぐらいですから、それが今度出て行けということになるんでしょう。やっぱり患者さんもそうでありますが、それを支える家族の皆さんが困ると思う。私は、このことについては、昨年9月に井上議員からも質問があって申し上げておったわけでありますけれども、この再編の方法としては、富山県もどうするか、そのことについて、この体制づくりのために今協議会が開かれております。まだまだ明確な答えは出てきておりませんが、先ほど申し上げました、市町村としてもこのことをよく考えて、特養の充実、あるいはケアハウス、そしてショートステイ体制も必要になってくると思う。療養からうちに帰ると、どうしてもショートステイが出てくると思う。その意味で、ショートステイ体制も早急に進める必要があると思います。
 前田さんからもおっしゃいましたが、在宅療養支援診療所というのをつくってもいいことになりまして、砺波市は1つできましたが、さらに医療機関にお願いをして、こういう診療所の対応もしていきたいと思っております。
 なお、新しく新制度も出たということですが、昨日の新聞報道、市長会や都道府県からも介護難民についてそれぞれ申し上げてきたわけですが、新型の老健施設ということで、医療機関が特養を認めるということになる。特養というのは福祉法人しかつくれなかったんです。法改正で、医療機関がつくってもいいぞ。だから、従来は市町村、自治体か、あるいは社会福祉法人をつくって特養をつくってきたんですが、今度は医療機関がつくってもいいという、ころっと変わったんですよ、ついこの間から。
 そうすると、今度、福祉法人、自治体で持っておる特養が混乱すると私は思う。だから、実際に見ると、うちのやなぜ苑が特養でしょう。これは福祉法人で積み上げて今日まで来た。今度は医療機関が特養という形でやりますと、これは競争原理が働きます。国は競争原理が大好きかもしれませんが、そうしますと、私はコムスンになると思う、大資本がだっと入ってきますから。あんないいかげんな大資本で、しかも、言うことも聞かないようなコムスンでありますから、民間、民間というとそういう人たちが入ってくるんですよ、今度は。入っておる特養の皆さんは混乱すると私は思う。ただ、きのう、おとといの報道でこの後決まるようですが、そういう方針が決まるようでございます。
 いずれにしても、先ほどの農政、あるいは年金、医療介護、そして今、市税が高くなったものだから、市税、みんな混乱して、市町村いじめばっかり。こんなばかな内閣があっていいのですかね、本当。この批判は私だけではないと思う。市長会でも議論しておりますけれども、そんな批判を実はしておるところでございます。
 民間がいい、民間がいい、大資本のコムスンが撤退でしょう、悪いことをして。うそばっかりついて。民間というのはそんなところですよ。自分でもうけなきゃいかんから、資本を出していますから。実際あったじゃないですか。そういう福祉法人は自らやって、自ら経営をやっているわけです。今度は医療機関がやるんですよ。医療機関はもうけなきゃいかんですよ、民間ですから。うちの総合病院がやるんだったらこれはいいですよ。私が管理者ですからいいですけれども、そんな形になろうかと私は想像していますので。
 いずれにしてでも、いろいろ変わってまいりますが、大変な時代を迎え、そして、しわ寄せは全部市町村長。市の職員は私は大変だと思うが、頑張ってやっていきたいなと、こんなことを思う次第でございます。
 具体的な待機者等につきましては担当部長からお答えします。
 以上であります。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 福祉市民部長 藤沢まゆみ君。
  〔福祉市民部長 藤沢まゆみ君 登壇〕

◯福祉市民部長(藤沢まゆみ君) 私からは、3番目、特別養護老人ホームの待機者の状況についてお答えいたします。
 現在、砺波市民の特別養護老人ホーム入所者数は、市内外の施設を合わせておよそ160人であります。また、市内には特別養護老人ホームが2施設あり、本年3月末の入所申し込み状況の調査では、市内に住所を有する方の待機者数は193人でございます。ここ数年は200人前後で推移いたしております。
 また、県内の特別養護老人ホームは入所者基準が明確であり、申込者の緊急性やひとり暮らしなどの優先性、さらには介護度の重度化が考慮され、入所順位が決められております。市内の待機者のうち、介護度が4、5の重度の方は76人であり、そのうち在宅サービス利用の方は26人、そのほかの50人の方は老人保健施設、療養型医療施設、または病院に入院中であります。また、介護度3の中度の方は60人、介護度1、2の軽度の方は57人でありますが、中軽度の方は入所検討委員会での評価点数が低く、施設入所できないのが現状でございます。
 したがって、在宅での長期の待機者状況については、中軽度の方では3年から4年前からの申込数が半数以上はおられます。また、重度の在宅の待機者で長期の場合は、本人の介護度に変化があったり、病院への入退院を繰り返しているなどの理由のある方がほとんどであります。
 いずれにしましても、在宅での待機者の方々は、ホームヘルプサービス、デイサービス、あるいは月の半分はショートステイなどを組み合わせて利用しておられますけれども、実際には、家族の方の介護負担、特に3分の2は老老介護でありますので、相当に負担が大きいであろうと推察いたしております。
 市といたしましても、月1回、市内の居宅介護支援事業者──ケアマネジャーさんですけれども──を集めてケアプラン検討会を実施し、介護関係者の質の向上に努めておりますが、今後も、在宅サービス利用者とそれを支える家族の方々とも十分に相談体制をしっかりしながら、本人の体及び家族の介護力などを十分に考慮した、利用者の皆さんに喜んでもらえるケアプランが提供できるように努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◯議長(林 忠男君) この際、暫時休憩いたします。

 午前11時41分 休憩

 午後 1時00分 再開

◯議長(林 忠男君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
 通告により発言を許します。
 4番 岡本晃一君。
  〔4番 岡本晃一君 登壇〕

◯4番(岡本晃一君) ボートピアは、公営競技の一つである競艇の場外舟券発売所であります。これが五郎丸の地に計画されました。具体的に言えば、ホテルアンバーとパチンコダイナムの間に計画されました。御承知のとおり、この地は第四常会ととなみ野五番街の住宅街に接しております。
 平成16年4月に、相澤建設の実質モーテルができて以来、閑静な住宅街が一変し、喧騒と夜は原色の閃光がきらめく、とても住むことのできない地と化してしまいました。アンバーには、住宅地側の照明を下げてほしいことと、その前を通る道路の見通しが悪く危険なので見通せるよう、ほんの幅一、二メートルだけ垣根を低くしてほしいこと、また湯来楽には、駐車場の照明が深夜隣の住宅にまともに差し込むので改善してほしいと両方に申し入れをいたしましたが、一切聞き入れてもらえません。
 狭い道路に車があふれ、また、そのモーテルで女子高生と土木作業員のみだらな行為をしたことで警察署に逮捕されたりと、表ざたになるのは氷山の一角にすぎません。現状は、風紀、防犯上ゆゆしいことになっています。
 平成16年に、五番街自治会、五鹿屋振興会で、通学路がモーテルの前を通っているのはおかしいから、新しい道を建設し、通学路を変更するように市に申し入れをしました。そして、平成18年12月15日に、五鹿屋、東野尻の両振興会長、地元の常会長等で、市長に市などで該当土地を活用してもらえないかお願いいたしましたが、どれも財政的に余裕がないと断られました。
 第四常会、五番街自治会とも、ボートピアと他の民間の新たな開発行為と比較検討され、苦渋の選択として、行政も加わってきっちりと地元の環境対策に取り組んでもらえるボートピアを選択されたものであります。
 連合婦人会を初めとする各種団体で、ボートピアだけをとらえて建設反対を唱えておられます。イメージダウン、青少年育成上に問題がありと。現状でもそうなのではないでしょうか。その環境の中での問題が起きているわけで、この砺波の玄関口である場所をどうすることが必要か、どうあるべきかがだれ一人として訴えていないのではないですか。該当地区住民だけでは解決できる問題ではありません。砺波市全体の問題であり、解決していかなければならないことではないでしょうか。地元の方々の考えも聞かずにただ反対では、単なる烏合の衆ではないですか。いま一度、市長としてどうあるべきかについて、反対表明だけでなく、具体的にどうするかについて答弁をお願いしたい。これが該当地区の皆さんが一番聞きたいことと考えておりますので、真摯にお答えお願いします。
 該当施設と離れているところの人々が言うのではなく、だれよりも接していて、非常に不都合をこうむるであろう人々、第四常会、五番街自治会がボートピアの受け入れを決断されたことについて、五鹿屋地区としては大変重く受けとめています。第四常会、五番街自治会の人たちを、当然地区を挙げて応援してあげることに決定をいたしました。
 市長はボートピアの建設に反対であるとのことですが、この住宅街のことで今までいろいろ苦情を訴えましたが、住民の力で解決してくださいだけでありました。第四常会、五番街自治会が、民間施設が来た場合、住環境が今まで以上に悪くなるのではないかという心配に、どのような施策でもって対応されるのか質問いたします。その施策を実行すれば、以前のような閑静な住宅街に戻ると期待してよろしいのですか。
 また、関連で次のことも質問いたします。
 先日のテレビで、ダービーを皇太子殿下が見に来ておられましたが、競馬と競艇は、馬とボートの違いのほかに根本的に違うと考えておられるのかどうか。違うとすればどう違うのか、お尋ねいたします。
 第四常会、五番街自治会は、連合婦人会の陳情書にある、1つ、安心・安全な地区、2つ、青少年の健全育成にとって良好な地区、3つ、モーテルがあるが、イメージが落ちていない地区とお考えかどうかもお尋ねします。
 ボートピア反対を議員提案されると予想されますが、反対理由が事実と違っていることを幾つか指摘しておきます。
 治安の悪化、交通量の増大による事故の増加や渋滞、周辺地域への公害問題等々、健全で文化的な市民の暮らしが脅かされるといろいろ心配されているようですが、開催日には50人くらいの人が車の誘導、整備、清掃に当たり、そのような心配は当たらない。風紀、防犯、青少年への対応については、場内を20人の警備員が巡回し、トラブルを未然に防いだり、18歳未満は入場できないことになっており、入り口に警備員を配し、必要に応じて年齢確認を行っています。青少年の健全育成が脅かされると言っておられるが、何ら根拠のないことであります。それよりも、ボートピア以外の民間施設が来た場合こそ、そのような心配をしなければなりません。
 太平洋戦争の末期に、沖縄のひめゆりの塔など、たくさんの少女たちが命を落とした悲惨な事件はなぜ起きたのでしょうか。それは、指揮官が心理的なものも利用して、捕らわれたら辱められると間違った情報を伝えたからだと思います。間違った情報ほど人々を不幸に陥れ、後で取り返しのつかない結果になります。
 連合婦人会など、署名を集めるために根拠のない間違った情報を流したり、ボートピアは市民憲章に違反していると言っておられますが、どの項目に抵触するのですか。やくざが運営しているとか、人を服装によって差別する感覚、市議会議員の署名をもらうのに、封建時代の徳川幕府がキリシタン弾圧のために行った踏み絵的な手法を用いたり、また、ボートピア反対の一部議員の主張は、殊さらにボートピアに対する差別と偏見に満ちたもので、家庭崩壊をもたらすほどのギャンブルにのめり込む人は、ボートピアに限らず、宝くじでも、競馬でも、競輪でも、みな同じ比率で発生します。該当住民の方々がなぜボートピアに賛成したのか、そこをもっと深く深く考えていただきたい。それは、ボートピア側の提案が、今までの苦しい住環境を少しでも住みよい環境に変えてもらえると期待したからだと思います。全国どこでもボートピア建設に地元が反対が普通なのに、どうしてか砺波は地元が賛成という現象は不思議だ、よほど行政の光が当たっていない地区だったのですかとボートピア関係の人に言われました。現代の世情は大変複雑な中で、ボートピアさえなければ青少年が健全に育つと短絡的に考えておられるのでしょうか。独善的、扇動的な行動が目立ったのが残念でした。
 居間に超薄型テレビを置いておられる勝ち組の人たちには無縁かもしれませんが、パチンコは1時間に2万円くらい必要であり、その点、ボートピアは100円券で遊ぶことができる。ボートピアがあるところは青少年の犯罪率が高いとか、そのようなデータでもあるのですか。もし市当局で把握しておられるのなら、教えていただきたい。
 たくさんの人たちが寄ってたかって少数の人たちに自分らの考えを押しつけるのは、いじめそのものであります。富山県出身の坂東眞理子さんの今話題の著書に『女性の品格』がありますが、その中に、相手の立場のことを考えて行動する。そして、相手のことを自然な形で思いやられるのは女性の長所です。それを大切にすることで品格のある行動もとれると書いてあります。この活動の主導的な人たちに、元教職にあった人、学校関連の人が多いのも非常に悲しく感じられます。物事の本質を見ない、実態をつかんでいない、表面だけで処理をする体質は、今話題の社会保険庁の役人の体質とよく似ている思います。しかし、そのような方々は少数で、大部分の教職の方々は思慮深く、思いやりのある立派な人たちだと信じております。
 以上で、質問を終わります。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念鉄夫君) 岡本議員にお答えをいたします。
 ボートピア建設問題につきましては、広く市民の皆さんが不安を抱えておられるところであります。
 今、質問があったわけですが、言い方は悪いんですけれども、独善的といいますか、誤解の多いところもあったようでありますので、少し長くなるかもしれませんが、私の所感を述べてお答えといたしたいと思います。
 まず1つは、民間の新たな開発と比較検討されて、苦渋の選択としてボートピアを選択されたことにつきましては、理解にまず苦しみます、私は。この問題は、今申しましたように、接近している住民だけではございませんので、砺波市全体の問題であるということをまず岡本さんに理解してほしいと思う。とりわけ地元が決めたとおっしゃったことについては、私は理解しておりません。現実、地元の第四常会、五番街の方からも、賛成できない旨のことをおっしゃっておられます。問い合わせますと、皆さんで議論したらどうだ。現状では意見を述べる雰囲気ではないということです。もし意見を申し上げたら、いじめられるそうです。岡本さんはそのことを知っておられるのかどうか知りませんよ。異常事態だとおっしゃっておるんです、地元の方が。私はその意味で、岡本さん、灯台もと暗しではないかと思うんです。岡本さんがそういう意味で地元の賛成を集約されたと言いますけれども、この地元についてもそのように反対されておることを私は直接聞いておりますので、少しその辺をよく考えていただきたいと思う。
 そして、今回は多くの皆さんが建設の反対の陳情、なおまた、議会でもそれぞれ反対意見があったことは御承知だと思います。その上、近くには教育施設もありますし、医療施設もあるわけです。子どもたちの通学路もあるわけですね。そのことを十分考えていただきたいと思います。五番街、五鹿屋、四常会だけが地元でないんですよ。東野尻地区もありますし、深江もありますし、出町もあるんですよ。そういうことから推察をしまして、このように多くの陳情が出ていることについては、私は到底同意することはできないんです。そのことを申し上げておきたいと思います。
 もう一つは、モーターボート競走法が改正されて、事務の一部を民間に委託することになったことは御承知だと思います。だれが管理運営するんですか。どの方とお話し合いをされているんですか。そのことを全然おっしゃっておられない。このように、誘導された相手がだれか何にもわからない、そういう不安も実はあるわけでございまして、岡本さんはそのだれかわからない人と本当に相談されて、きっちり話し合いをされて、警備の話から何から言われたけれども、本当にお聞きなんですかね。私は聞いておりません。
 それから、インター周辺で玄関口であることは間違いございません。そこで、1つその話もされましたので申し上げますが、インターの出口の359まで、これは地元の皆さんが土地区画整理をつくって、自ら土地を出して道路用地、公園用地を出してまちづくりをされたんです、用途地域ですから。私は皆さんで解決してほしかったのはそこなんです。裏側のその土地だけ放置したわけではございませんが、しかし、嶋村さんにも説明したように、あそこの地は準工業地域、どなたでもどのような施設もつくられるわけですが、それはやっぱり用地の地主の皆さんが我々の都市計画決定について賛成をされて、同意を求められて、付近の皆さんも同意をされて、何の反対もなかったわけですね。それは先日申し上げました。それらは、やっぱり利用、活用するような形で地元が立ち上がっていただければよかったのではないかと。
 今、不必要な施設等が来た。そのためにはボートピアをつくると、なお、かえって混乱するんじゃないですか。今の話だと、今混乱しておるそういう地域にボートピアが来ると、きれいに整理されるような話ですが、こんなこと私は到底考えられません。そのような言い方があるのかどうかということであります。
 さて、いろいろ岡本さんからも、新しい道路をつくれ、通学路を変えろ等々の申し入れがあったことは間違いがございません。そして、また、あの当地を市役所に買うてくれという話もありました。批判のある施設を、自らやったんじゃないですけれども、ある土地に、批判のある土地に、そういう批判される施設に対して、市がそれに利益をもたらすような形で投資ができますか。それこそ笑い物になります。といいますのも、建築確認するときに、現状の道路に沿ってその敷地について建築確認をしたんでしょう。その確認をしたら自らが道路整備等々をすべきであって、開発行為でもみんなその手をとっているんですけれども、あそこは何もしなかったんですよ。それを市役所に対して、道路幅を多くせい、水路が危ないからどうせいと、それはちょっと言いがかりというものですよ。その施設に対する利益を供与することになりますから、できないわけです。
 それから、用地の買収問題ですが、聞くところによると、転売、転売でしょう。無償でいただくのだったら話は別よ。それを市に買ってくれだって、転売、転売で、どこかの単価よりももっと高い。それこそ議会でしかられますよ。そんなことできますか。そんなに簡単に用地を購入することはできないと思いますので、その点を理解してほしいということを私は申し上げたんです。そのことについて言いがかりをつけて、ボートピアが来ると環境を整備せよと、それは絶対になりませんよ。自ら岡本さんおっしゃったでしょ。来ることによって整備の人間がいくら、あれがいくら、会社がいくら、それだけの人たちを雇うような施設ですから、もっともっと混乱する。そのことを理解されてはどうかと、私はそのように思います。
 なお、施設等については確かに申し出もありまして、明かりの問題、環境の問題、いろいろございましたので、それなりに生活環境課等々、何遍も注意をしております。いわゆる公安委員会にも働きをかけております。そのことによって逮捕者も出たようでありますが、常に監視をしていただいておるという実態がございます。そのことも1つ申し上げておきたいと思います。
 それから、競馬と競艇はどう違うのかという質問では、大変難しい質問でありますが、国の所管は競馬については農林水産省、競艇については国土交通省、そういった差がございます。この施行者はそれぞれ総務大臣が指定する地方公共団体であります。それぞれの地方公共団体。ただし、競艇につきましては国土交通省でございますけれども、モーターボート競走法では、特殊法人の日本船舶振興会、これが運営することになっておりまして、法改正によりまして、舟券売り場については私、私の人ですね、委託することができることになっておるわけであります。その相手が、先ほど言いましたように、どなたなのかということです。
 なお、また、競馬等については皇太子云々ありましたが、競馬には天皇賞もあることもちゃんと知っていますよ。
 そこで、船舶振興会でありますが、今、財源のほうは、前はB&G財団、市のほうも海洋センターをつくってお世話になりました。毎年1回、実は首長もしくは教育長が呼ばれているんです。会議に出ております。そのときに、日本財団からいろいろ船舶についてのPRがございます。そのときに舟券売り場の写真もあるんです、説明。あれはすごいですね。私どもが会議に出て、今年の計画は、こういう仕事をしたら補助金をやる、修繕についてはこの程度だったら面倒を見てやるというのは、実は船舶が出してくれているんですね。ただし、そのときには首長もしくは教育長が行かないと丸をつけてくれないんです。私も出てきますので、それなりに状況は把握をしておりますし、なおまた、船舶振興会、今、資金管理は日本財団でありますが、福祉に対する補助、融資、その他やってくれております。だから、広く福祉に関しては船舶の御協力をいただいておりまして、それは感謝を申し上げますが、ただ、舟券売り場等については、あのスライドを見ると、到底じゃないが私は引き受ける気持ちにはなっておりません。私は承知しておりますので、あえてこのことを申し上げておきたいと思っておるところであります。
 まだいろいろございますけれども、婦人会が署名を集めたら、坂東さんから『女性の品格』という本が出ました。私は全部読んでいないんですよ。書評を読んで、安い本ですからいずれ手に入ると思うが、坂東さんは男女協働参画の推進者なんです。婦人団体の皆さんが今やったことは、男女協働参画の最たるものだと私は思う。しかも、この本の内容を全部読んでおりませんけれども、従来の古い伝統的な道徳ではなく、もっと女性も正義感を持て、倫理観を持つ、責任感を持つ、そのことが、いいですか、これからの美徳なんだということをおっしゃっておりますよ。岡本さんは十分読んでいないんじゃないですかね。今、私は書評を読んでそのように感じておりますし、坂東さんそのものというのは男女協働参画の第一人者ですから、スクラムをスタートしたんですから、今、連合婦人会と婦人団体の皆さんのやったことを賞賛してくれると、私はそう思っております。だから、私は今のおっしゃり方は間違いだと思う。
 そして、幾つかの市民団体が矢継ぎ早に実は反対決議をされ、もちろん議論されたと思う。そして、署名となって議会への請願にもなっておると思っております。したがいまして、これらの要望書は私の手元に来ておりますので、極めて重要に受け付けておりますので、烏合の衆という言葉は返上させてもらいます。
 多くの市民の皆さんが渡しに来ているわけでしょう。ぽちょん、ぽちょん、ぽちょんと来たから、おまえら烏合の衆なんて、そんな言葉がありますか。1万人を超す署名なんですよ。しかも、五鹿屋地区の皆さんも多いんですよ。そのことを理解されておりますか。そして、私が烏合の衆なんて言われる言葉は返上させていただきます。
 いずれにしても、青少年の健全育成のために、そして、田園都市砺波のイメージアップのためにもこれは私は絶対に反対いたしますので、御理解をいただきたいと思っております。
 なお、また、議会に対する種々御意見もありました。私は言葉を差し挟む何物も持っておりませんが、婦人会等にも間違った情報などもあって、そんな発言をして吹聴されたということなどございますが、これは適正ではないと、私はそう思っておりますので、お返しをしたいと思います。
 いずれにしましても、不適切な開発行為に対しましては、今回のように市民運動が盛り上がり、議会と行政が一体となって対応することが大切だと私は思っておりますので、岡本さんに対しては真っ向から私は反対をするということで、お答えをさせていただきたい。
 以上であります。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 教育長 堀田良男君。
  〔教育長 堀田良男君 登壇〕

◯教育長(堀田良男君) 岡本議員にお答えをいたします。
 御質問の、ボートピアが設置されている地域は青少年の犯罪率が高いとか、そういうデータをとることは困難であります。しかしながら、ボートピアの設置許可基準の第1番目に、文教上または衛生上著しく支障を来すおそれのない場所とうたってあります。犯罪率という問題よりも、それ以前の文教上という言葉に私は強く引かれました。文教上支障のない場所、それが現在の場所とは到底考えることができません。平成17年12月に議員提出議案で青少年健全育成都市宣言を行っております。今このときこそ、この宣言の趣旨をいま一度確認すべきであります。
 ちょうど来月、7月8日に社会を明るくする富山県シンポジウム、この大大会が砺波市文化会館の大ホールで開かれます。時あたかも、砺波安念市長がその主催者であります。これは意図的にやったのではありません。法務省がそういうサイクルを回して、砺波市が7月8日にやることはもう去年のうちに決まっておったわけでございます。このときは、宇治少年院の総括監察官が基調講演をなさいます。そして、シンポジウムもあります。犯罪や非行のないまちづくりの機運が一層盛り上がるものと期待しております。
 このような運動も大切にしながら、ボートピア建設に当たりましては、ただいま市長がはっきりと反対の意思表明をなさいました。これをもとに、地元関係者のみならず市内各般の皆様方の意見をしっかり受けとめて、事を進めていくことが大切だと思っております。
 以上です。

◯議長(林 忠男君) 再質問については、答弁漏れについてのみ質問を許します。
 4番 岡本晃一君。
  〔4番 岡本晃一君 登壇〕

◯4番(岡本晃一君) ただいまは、市長さんから答弁をいただきました。しかし、最初のほうに述べたボートピア以外の民間施設について、どのように具体的に取り組まれるかということは、ちょっと私が聞き漏らしたのかもしれませんけども、もう一度はっきりと御返事願いたいと思います。
 それにつけ加えて、先ほど市長さんが言われました、第四常会の人にも反対の人がいる。何か市長さんの話では、第四常会の大部分の人が反対みたいな印象を受けましたけど、決してそのようなことはありません。今年の4月15日に第四常会の常会を開かれまして、無記名で採決をされたと、私はそのように聞いております。賛成が36票、反対が16票、白紙が3票であったということを聞いております。だから、16人の方の反対は、これはあったということは間違いありません。私は全員が賛成したとは言っておりません。そういうことを言ったら切りがないんじゃないかと私は思います。出町地区でも東野尻地区でも、各地区にボートピアに賛成の方も私は知っております。そういうことを一々、あそこにも賛成がおる、反対がおると言うたら切りがない。ちゃんとした常会でとられた決というのはそれでいいんじゃないかなと、私はそのようにとらえております。
 以上でございます。

◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念鉄夫君) 第1点は、ボートピア以外の民間施設についてどう取り組むかということです。
 そのことについては、岡本さんからも何度か市長室へお越しいただいて提案がありました。それは申し上げたとおり、必要なものについては、照度の関係についてはルクスが幾らと決まっていますので、そのことについての話もしてあります。
 幾つか言われたとおり、施設については提案があることについては申し上げておりますが、ただ、片一方は営業妨害だという話が出てくるわけであります。そのことについて、それ以上の問題でしたら公安委員会等で進める手しかないのではないか、私はそう思っております。その点は取り組んでいないわけでございませんので、取り組んでおるということでございます。
 ただし、法規制その他ございますので、なかなか難しい面があると思う。その辺を私は皆さんに申し上げたように、いわゆる地域の力で、それをやっぱり言わざるを得ないんじゃないんですかということを私が岡本さんに申し上げたことを覚えていますので、やっぱり地域のコミュニティーをしっかり持って、そのように対応していただきたい。なかなか行政では難しい問題があるということを何度か申し上げたわけです。
 それから、第四常会の話については、私が聞いたところによりますと、出席者の賛成は多かったようです。それは聞きました。だから、反対もちゃんとあると。だから、岡本さんが、みんな第四常会も五番街もまるで賛成だという言い方が間違っているんじゃないかということ。
 もう一つ、その人は、全体が出席していないんだと。行けない人もおったんだと。そのとき集まった人だけの過半数で、第四常会が過半数とは言えないという話もつけ加えていただいておりますので。多数決原理です。出席者だけの民主主義ではないと私は思う。常会に出席されなかった。そんなもの行かんわという人もおったと思う。ただし、その人たちを本当に含めてやったのかどうか。ただし、岡本さんが、さも第四常会、五番街全部賛成みたいな話をされるから、違いますよ。だから、灯台もと暗しじゃないですかというのがそこにあるんです。そのことを申し上げておきたいと思う。
 確かに、数字がどうのこうのという議論ではないかもしれない。そんなことではいけないと思っておりますので、他の皆さんが別に会合をしてどうのこうのという話は聞いておりませんが、大半今回の署名でその意思表示があったものと思っておりますので、そのようにお答えをしておきます。
 以上であります。

◯議長(林 忠男君) 以上で、通告による質問並びに質疑は終わりました。
 ほかに質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(林 忠男君) 質疑なしと認めます。
 これをもって、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を終結いたします。

               議案の常任委員会付託

◯議長(林 忠男君) ただいま議題となっております議案第40号から議案第46号まで、平成19年度砺波市一般会計補正予算(第1号)外6件について、及び報告第3号 先決処分の承認を求めることについては、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれの所管の各常任委員会に付託いたします。

                  日程第2
      請願書・場外舟券売場(ボートピア)誘致反対について外3件

               請願の常任委員会付託

◯議長(林 忠男君) 次に、日程第2 請願書・場外舟券売場(ボートピア)誘致反対について外3件は、お手元に配付してあります請願文書表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。

◯議長(林 忠男君) 以上をもって、本日の日程はすべて終了いたしました。
 お諮りいたします。明6月22日から6月28日までの7日間は、議案等審査のため休会いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(林 忠男君) 御異議なしと認めます。よって、明6月22日から6月28日までの7日間は議案等審査のため休会することに決しました。
 なお、次回の本会議は6月29日午後2時から開会いたします。
 本日はこれをもちまして散会いたします。
 どうも御苦労さまでございました。

 午後 1時46分 閉議