1.会議の経過
午前10時00分 開議
◯議長(林 忠男君) ただいまの出席議員は22名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第2号のとおりであります。
これより日程に入ります。
日程第1
決算特別委員会の設置について
◯議長(林 忠男君) 日程第1 決算特別委員会の設置についてを議題といたします。
お諮りいたします。平成18年度に属する砺波市各会計の決算を審査するため、10名の委員をもって構成する決算特別委員会を設置することにいたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(林 忠男君) 御異議なしと認めます。よって、10名の委員をもって構成する決算特別委員会を設置することに決しました。
次に、お諮りいたします。
ただいま設置することに決定いたしました決算特別委員会委員の選任につきましては、委員会条例第7条第1項の規定により、議長において指名いたしたいと思います。
決算特別委員会委員に、
2番 今 藤 久 之 君
4番 岡 本 晃 一 君
6番 福 島 洋 一 君
8番 井 上 五三男 君
10番 飯 田 修 平 君
12番 山 田 幸 夫 君
14番 江 守 俊 光 君
16番 高 田 隼 水 君
20番 山 岸 銀 七 君
22番 池 田 守 正 君
以上、10名を指名いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(林 忠男君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしました10名の諸君を決算特別委員会委員に選任することに決しました。
日程第2
市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(一般質問)
◯議長(林 忠男君) 日程第2 市政一般に対する質問、並びに議案第47号から議案第50号まで、平成19年度砺波市一般会計補正予算(第2号)外3件について、及び認定第1号から認定第9号まで、平成18年度砺波市一般会計歳入歳出決算認定について外8件についてを議題といたします。
これより、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
通告により発言を許します。
18番 堀田信一君。
〔18番 堀田信一君 登壇〕
◯18番(堀田信一君) 通告をいたしました4項目について、安念市長初め関係当局に質問と提案をいたしたいと思います。
あっという間に合併から3年を迎えようとしているところでございますが、安念市政を振り返れば、旧砺波市長に当選の後、平成の合併が一番の大きな課題であったのではないかと思っております。
平成13年5月、最初は砺波地域12市町村のパターンと砺波広域圏10市町村の2つのパターンで調査研究が進められ、砺波市内でも各地での説明会を重ね、平成15年4月から砺波市と庄川町の合併協議を17回も開催され、その後、合併手続を行い、平成16年4月2日合併協定に調印、議会は関連議案を議決し合併申請、晴れて平成16年11月1日に合併し、新砺波市が誕生いたしたのであります。両市民、町民の温かい理解と協力のほか、当時の安念市長、当時の藤森町長の大きな努力が実ったのであります。
新市発足後も、長年の行政経験を駆使し、上下水道の環境整備、土地区画整理事業の推進、幅広い福祉施策、総合病院の増改築、また教育環境の整備、庄川健康プラザの建設、そして新砺波市の総合計画の策定と、荒波の中、順調に市政の運営に取り組んでいただいてきたことを評価いたすものであります。
先般の住みよさランキングでは、全国805都市の中で、安心度、利便度、快適度、富裕度、住宅水準充実度、5つの観点から16の社会経済指標に基づき全国2位の総合評価を受けたことは、5万市民とともに誇りに値することと存じます。
一方で、今月7日、総務省が、自治体の収入に対する実質的な借金返済額の割合を示す指標として、昨年から、いわゆる2006年から導入した実質公債費比率を発表いたしました。従来の起債制限比率では一般会計を対象といたしておりましたんですが、公営企業会計の繰出金や一部事務組合の借金なども含めたわけであります。我が砺波市は、18%を超え21.3%となりましたが、今後は公債費負担適正化計画を作成していかなければならないとは思いますが、地方主役の時代をつくるという今の国の地方施策に何か考えさせられることがありますが、私の申し上げたいことは、元気な砺波市づくりに邁進していくためにも、住みよさナンバーツーにおごらず、勝ってかぶとの緒を締めよ、実れば実るほど垂れる稲穂かなの教えがあるように、さらに市民から信頼を得る行財政運営の健全効率化に向けた市政運営に、安念市長の手腕に期待をするものであります。
さて、広範囲な行政の中で、安念市長の思いどおりになかなか事が運ばないものもあるのではと思っておりますが、中でも砺波総合病院の健全経営、それから企業誘致では大変な問題ではないかなと私は推察いたしているのであります。
それでは最初に、砺波総合病院についてお伺いいたします。
まず最初でありますが、昨日、実はある方から、朝、私たちのサークルがありますが、そこで1カ月ほど前に脳梗塞にかかった方が早速砺波総合病院に入院したんだと。その場所には、私、井上議員、瘧師議員もたまたまいたわけですが、3人の議員の皆さんも聞いておいていただきたい、砺波総合病院、先生方は本当にすごい努力をしていらっしゃると。私も砺波総合病院の応援団の一人でありますから、大変うれしかったのは、脳神経外科の先生方5名が毎朝7時から回診し、入院患者を一人一人ちゃんと診ていらっしゃると。そういうような姿をその方も見て、本当に努力していらっしゃるんだなというようなことを感じたということもぜひ頭の中に入れていただきたいと、こういうお話をいただきまして、総合病院では、杉本院長を初め、市職員の皆さんも本当に最大の努力をしていただいているわけですが、なかなか国の医療制度等大変難しい問題があるわけでございますが、安念市長には、厚生病院の発足時代からきょうまでの長年にわたって砺波総合病院の歴史を御存じなわけでありますが、そういう観点に立って、現状の認識と今後の運営方針をどのようにお考えをお持ちなのか、これについてお話をいただきたいと、このように思っているところでございます。
また次に、杉本院長にお尋ねをしてまいりますが、医師の確保が大変な問題になっている。これが入院患者の減、外来患者の減にもつながっているのではないかなというようなことでございますが、とはいえ、この医師の確保についてはどのような手だてを考えていらっしゃるのか、この辺のお考えについて具体的にお尋ねをしたいと、このように思っております。
また、砺波総合病院自身の入院患者数、また外来患者数等を含めて、昨年度の決算にも詳しく記載されているところでございますが、新年度に入ってからもこの動きは、砺波総合に限らず、県内の自治体病院のみならず、全国的にも入院、外来とも減っていると。中には、安念市長からもお話をいただきましたが、高齢者の方々が減っているというような分析もありますが、考え方によっては、やはりここでひとつコンパクトな砺波総合に変えていくという考え方も私は1つではないかなと、このように思うわけですが、体制をスリム化し、そして診療ポイントの上がる7対1看護配置というものをも視野に入れて考えていくことも必要ではないかなと、このように思うわけでございますが、杉本院長のお考えについてお尋ねをいたしたいと、このように思うわけであります。
次に、DPCの件についてお尋ねしたいと思います。DPCという言葉も、私もいろいろと調査研究の中で発見をしてきたわけでありますが、従来の診療行為ごとに計算する出来高払い方式と異なりまして、入院患者の病名とその症状、医療行為をもとに、厚生労働省が定めた1日当たりの金額から成る包括評価部分、投薬、注射、処置、入院医療等と、出来高評価部分、手術もあり、麻酔もあり、リハビリもあり、指導料等もあるわけですが、これを組み合わせて計算する新たな計算方式であります。単に支払い方式の改革だけでなく、良質な医療、効率的、効果的な医療、医療の透明化等を図るために実施されるものでありますが、この件について導入について杉本院長はどのようなお考えをお持ちなのか、この辺についてお伺いをしたいと、このように思うわけでございます。
さて、自治体病院は、全国で約7割が赤字経営に陥っております。とはいえ、じゃ、適当な経営をしているかと、そういう観点で考えますと、そうでもありません。古くなった病院が新しい病院を立て、そしてそこにいろいろな加算されるものが出てきたり、いろんなことが出てくるわけでございます。いわゆる減価償却費が組み込まれるということであります。そういうようなことも含めていきますと、そしてまた診療制度がさらに減っていくと、下がっていくというようなときに、じゃ、どういう考え方を持ってやればいいかというようなことで、私どもも自治体病院の赤字と黒字病院の経営の仕方、私自身もいろいろと調査研究をさせていただきましたが、なかなか難しいものだなと、このように私自身もそのような認識でありますが、厚生労働省自身も自治体病院の経営指標と比較診断表における分析表も出しているわけでございますが、この分析状況から照らし合わせまして、砺波総合病院の分析状況についてお聞かせをいただきたいなと、このように思っているところでございます。
最後に、総合病院も、先ほど言いましたように大変な経営努力をしていただいているわけなんですが、それではどの部分が不足しているんだと、どの部分が足りないのか、この辺はどのようにお考えになっているのか、この辺についても杉本院長のお考えもお尋ねしたいなと、このように思っておるところでございます。
さて、次に企業誘致についてお尋ねしたいと、このように思うわけでございます。
企業誘致につきましては、今までの私ども議員の質問では、安念市長は、こんなに景気が悪いのになかなか来てくれないよと。それから、企業団地をつくってもなかなかなかなか、今日までも売れなかったんだよと。太田団地も大変でした。いろんなことで市当局も大変な努力をしていただいて、今日まで満タンにしていただいているところでございますが、とはいえ、これだけ景況感も上がってきました。東海北陸自動車道も来年の春に開通。関東、関西圏とも、いわゆる開通と申しますか、リンクしていくわけでございまして、そういう意味では非常にいい環境もできてきたわけですが、そういう中で我が砺波市に誇れる企業が1つございます。これがインターナショナルカンパニーである松下電器の半導体社であります。私もいろんな方々から聞きますが、砺波に松下さんが来てるんだと、すごいじゃないかというお話もいただくわけですが、いろんな方々からのお話を聞きますと、インターナショナルカンパニーをもう一つ誘致するようなことも砺波としては大事ではないかなと、こういうようなお話もいただくわけですが、とはいえ、そういう大きなインターナショナルカンパニーを誘致するにはそれなりの覚悟も、それからこういうような施策もしていかなければならない。いろんな動きがあると思うわけでございますが、例えば例を言いますと、三重県も四日市等もいろんなことをやってまいりましたが、どのような施策を考えていかなければならないのか、この辺につきまして安念市長にお伺いをしたいなと、このように思っております。
また、若者の雇用対策も視野に入れていかなければなりません。また、税収の拡大策も考えていかなければなりません。そういう中で、リスクは確かに大きいわけでございますが、リスクがなければ逆に真剣度が出てきません。確かに、オーダーメード方式はリスクがないかもわかりませんが、とはいえ、大きなものも大事ですが、それなりのコンパクトな企業誘致をするときは、新しい工業団地の立地も考えていかなければならないのではないかなと思うわけですが、例えばそういうことを考えるときには、適格な地域はどのあたりがいいと思っていらっしゃるのか、この辺についても安念市長のお考えをお聞きしたいなと、このように思います。
次に、交流人口の拡大と観光施策についてお尋ねしたいと思います。
交通アクセスがこれだけよい時代になりました。都会にない地方、田舎のよさ、散居景観を生かし、全国的な会議やスポーツ、文化大会の開催、雪の知らない子どもたちにスキー合宿などを推進するコンベンションシティーを目指すのも1つかなと思うわけでございますが、しかし、これをやるにおいては、官民共同で新しい組織を設けて特化して頑張っていかなければならないと思うわけでございますが、この辺について農林商工部長にお尋ねをすることと、またそれをするときには、全国を調べますとそれなりの補助金対応をしております。そういう意味では、ただ富山県の市がそういうことをすることに補助をするというのもいかがかと思います。北信越エリア以上の遠くから来る方々についてを対象とすることも1つではないかと思いますが、この点についてお考えをお聞きしたいと思います。
また次に、この後、同僚の今藤議員からもとなみチューリップフェアについての質問もありますが、私は、となみチューリップフェアについても少し観客動員数が落ちてきている。また、その同時期にいろんなイベントが新しいものができているということもあるのではないかと思いますが、ここで発想転換をして、おわらとYOSAKOI in TONAMIチューリップ、こういう考え方も1つではないかなと、このような考え方についてもお尋ねしたいと思います。いわゆる今の時代はコラボレーション、そして1足す1は2でなしに、化学反応を呼ぶような仕掛けも、今の時代の変化に対応することが必要ではないかと思いますので、商工農林部長にお考えをお聞かせいただきたいと思います。
最後に、PETの出資について安念市長にお尋ねをいたします。
これまで、共同出資方式の整備や分担根拠に疑問を持ちまして経過をしてまいりましたが、今議会で1,000万円の出資に応じるという安念市長の提案理由をお聞きいたしました。私は、これに賛同をしている一人でございますが、ただ、県は1,500万円をというようなことで第三セクター方式をとっているわけでございますが、安念市長もこれまでは反対をしてこられたような気がいたしますが、出資に応じることになった背景について、市民へのわかりやすい言葉で御説明をいただきたいと、このように思います。
また、残りの500万円については出資しない明確な理由は今どのようにお持ちなのか。また、しかしこれについても、今後はこう思っているんだと、こういうお考えがあればお聞かせをいただきたい。
以上4点を質問し、私の質問を終わります。
◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念鉄夫君) 堀田議員にお答えをいたします。
堀田議員からは、とうとうと述べられましたが、実は手元にメモしか入っていないんですね。したがいまして、十分なお答えができるかどうか、そんなことを感じておるところでございます。けさから、また実はファクスが入りました。少しルール違反ではないかなと私は思っているんですが、それは議会のことですから申し上げませんけれども、けさから一生懸命メモってまいりました。そのことをひとつ念頭に置いて、答弁が十分でないかもしれませんが、御理解をいただきたいと思っておるところでございます。
まず冒頭に、前段だけはけさ入ってきたんですが、合併についての評価、本当に評価をいただいているのかどうか、そのことを若干疑問に思いました。ただし、合併につきましては、民意を十分反映をして、旧砺波市、旧庄川町、それこそ真剣に討議をして合併したわけでございますから、その点ひとつ堀田議員もさらに確認をしていただいておきたいと、このように思っておるところでございます。
そして、住みよさランキングについても評価をいただきました。これは、私どもがこのような住みよさをつくったわけではございませんので、私は先人の努力がまずあったのではないかと思います。その努力を評価していただいておると、このように思います。
その後、いろんな投資をしてまいりました。国道、主要幹線県道、そして市道、何よりも大きいのは私は土地区画整理事業だと思います。この事業につきましては、堀田議員も随分熱意を込めて取り組んでいただきました。それが今日の広がりと多くのショッピングセンター等が配置をされたということに私はなると思いますので、このことはあくまでも市民の力、市民の協力によったものと評価をしてまいりました。
おっしゃるとおり、これにあぐらをかくわけではございませんが、堅実にこの住みよさを大切にしていきたい。それと同時に、市民の豊かさを私は皆さんに感じていただけるような、そういう行政がこれからは大切ではないかと思います。住みよさというのは確かに関連すると思いますが、もっと豊かな気持ちで皆さんが生活できる、そういう地方自治体にすべきではないかと、このように感じておるわけでございますので、御理解をいただきたいと思います。
次に、健全財政についてでありますが、実質公債費率が随分上がったと半分批判をされているんだと思いますが、堀田議員は監査委員でございますから、監査委員の報告書を皆さんお読みになったと思います。残念ながら実質公債費率は高くなったと、こう書いてあります。水木さんがおっしゃるならいいけれども、堀田議員そのものは、このことについて十分関与されておると思います。何か私に対して残念だなと、おまえ、どうするんやという批判的な言い方でありますが、書いてございます。
今、政府は、実質公債費率というのは新しく制度化したんですね。新聞報道は、地方と都市の格差を訴えるために私は報道されたものだと思っています。ただし、そのことについては制度ですから、受けて立たざるを得ないと思う。
1つは、昨年事業を一生懸命やりました。これも、皆さんの議決をいただいて約35億円やったわけですね。それは、健康プラザであったり、北部苑であったり、あるいは市道改良等々について合併特例債を使った。これは、県も認めておるわけです。合併協議会で市町村課長も来ておりました。そのことも申請してございます。そのことは総務省にも言っているわけです。私は、これを認知していただいているものと思います。国が合併しなさいと。ついては、交付税は一本算定でなくて二本算定でやるよ、合併特例債を使ってください、そういうことでしょう。それを私どもは正しく受け取って実はやったわけです。
ところが、今度は実質公債費率という形で出てきたわけです。それは、堀田さんも監査委員ですから書いてございますように、特殊要因が実はもう一つあるんです。合併特例債だけではないんです。1つは、大きいのは病院です。7億、8億、実は繰出金を出しているんです。実質公債費率にカウントしなさいと。今、下水道をやっています。これは、やっぱり住みよさランキングの兼ね合いもございますから、やらなきゃいけません。これの繰出金も、実はこの実質公債費率に入ってくるわけです。国保、老保、みんな繰出金を出していますよ。そんなことを、勝手に北海道がおかしくなったからといってこのような形で言われるのは、私は心外だと思う。だから私は、残念ながら高くなったと、こう書いてあるのについては、堀田さんにお返ししたいと思う。水木先生はいいですよ。そのようにおっしゃるならいいと思いますけれども、そんな感じをしておるわけでございます。ぜひこのことを御理解いただきたいと思う。
もう一つ追加して申し上げます。この比率を落とすときには、従来の起債、繰り上げ償還したいんです。特に郵貯、簡保の資金、公社になって会社になるんでしょう。何でまだ元本から、利率から払わなきゃいかんのですか。これを返させてくれと、こう言っているんです。返させないんですよ。従来の学校であったり道路であったり、郵貯、簡保資金があるんですよ。これ、会社になるんでしょう。地方としては返したいと思う。会社に何で元本と利息をつけて返さなきゃいかん。すぐ返していく。落ちますよ、そうしますと。そういう政府の勝手な制度を勝手につけて、実質公債費率というのは出しているわけです。
先般、財政課長からも説明があったと思いますが、制限比率が12.8なんですよ、従来の制度からいいまして。先般の説明があったと思う。新しい制度でこのような形でひっかけるというのは、私はいささか腑に落ちない。そのことは、これからも市長会等を通じてどんどん申し上げていきたいと思う。せっかく監査委員の堀田議員からの話でございますので、皆さんにわかるような話で、少し長くなりましたが、説明を申し上げて、そう実質公債費率をたたくような形ではいけないと思う。そんなことを感じておりますので、この際申し上げておきたいと、このように思っております。
さて、問題は病院であります。意見を含めて、御心配の余りの質問だと思います。このたびの決算では、7億、8億お金を出してでも現実的に赤字になりました。管理者としての責任は私はあると思う。痛感をいたしております。
さて、これからどうするかということでありますが、まず振り返っていただきたい。今から10年前、全面的な増改築をやることになりました。私は選挙の際、縮小すべきだという意見を出した。計画よりも縮小させました。今から考えると、もう少し縮小すべきではなかったかと思いますけれども、しかし、堀田議員さんも含め、長期のシミュレーションを全部やったわけです。何とかこれでいけるなと、そういう判断を実はして着手をしたことを今思い出しておるわけでございます。
その後、国はどうですか。診療報酬を下げたんですよ。そして、患者負担を上げたんですよ。そうしたら、患者外来は来ないでしょう。従来、年寄りでしたら、700円か800円か頭金上げたら行けたんですよ。それが全部診療報酬にはね返ってきたんです。しかし、診療報酬を下げましたから、人は来ないわ、診療報酬は下げた、そのシミュレーションはしていないんです。だから、現実にこんな形になるわけです。
おかげさまで、償却しておりますので赤字になりますけれども、何とかお金の回りぐあいだけはしのげるのではないか。これがしのげなかったら、これはやっぱり母屋が面倒見なきゃいけません。これは、我々が真剣になって議論して、長期にわたるシミュレーションをやって、その上で何とかいくという、そういう段取りなんですね。ただし、制度改正があったことによって実は打撃を受けて、砺波市の病院だけではございません。いいですか。不採算性部門をなくしたり閉鎖をしたり、現実にあるでしょう。ただし、私はこのことについて、いろいろ難題はありましょうけれども、砺波の中核病院として、皆さんと一緒になって守っていきたいと思う。ぜひそういう意味での御議論をこれからもお願いを申し上げたいと思います。
後ほど、杉本院長からもお答えがあると思います。細かい点もございましたので、あると思いますが、これも病院長に対する質問でございましたけれども、経営努力をおまえどうするんやと。これは、病院長に言われてもなかなか難しいところもございます。ただし、細部にわたっては今これから答弁をすると思いますが、私はまず、病院長も管理者の気持ちでやってくださいと常々申し上げております。院長もわかったと、そんな気持ちで、院長だけでなくて管理をするんだという認識に立って、今一生懸命やっていただいております。これからもその気持ちで続けてやっていただきたいと、このように思うわけでございます。
ただし、院長が一生懸命やるといっても、今の診療報酬制度の改正、それから患者負担増等々がございます。あるいは、そのことによって研修医制度も新しく出てまいりました。まだ院長さんのほうで何人か引き受けていただけると。これは、全然来ない病院も実はあるんですよ。努力していただいております。きょうも決裁文書を持ってきてくれました。新しいメニューの医療体制をつくりたいということで、泌尿器科の先生が1人増員になります。その意味で、院長も努力をしておられると思います。
なおまた、制度としては、看護婦の7対1、7対1にしないと一人前の診療報酬を取るなと、こうなんです。従来、10対1ですよ。3人の差というのは、相当の数が実は要るわけです。そうすると、都会とか名門病院とかに全部集まるわけです。もともと1年に卒業する皆さん、そんなに増えているわけじゃないんです。したがいまして、看護婦の争奪になるわけですよ。また、それをとらなきゃ医療費を一人前もらえないと、こういうことですから、それは大変なんです。おかげさまで、看護婦の皆さんも求人、たくさん病院に来てくれました。今、面接等を進めて、いい看護婦を入れなさいということで進めさせていただいております。
なおまた、救急病院、救急は、どこかの県でございましたでしょう。何時間も何時間もかけて遠い病院に持っていくような、そういう体制なんですよ、それは地方にとっては。ただし、総合病院は絶対そんなことはしません。必ず受け入れします。
なおまた、広域圏サイドでありますけれども、小児急患センター、きちっと今運営させていただいております。少しは繰り出ししなきゃいけませんけれども、そのことが安心できる医療行政だと思います。そのことについても、本当はこのような救急体制というのは赤字なんです。ただし、そうとは言うておれません。僻地診療、これも院長自ら頑張ってやっていただいております。
いずれにしても、健康と命を守るのは行政の仕事でございまして、それをフォローするのは病院長ですから、病院長もこのことを踏まえて頑張っていただきたいと思う。そうかといって、赤字がずっと続いたり、市も不幸ですし、それを負担する市民も不幸なんですね。何とか制度改正をしてもらえないかということで、先般、南砺の溝口市長と直接厚生労働省へ行って出向きまして、お話をしてまいりました。院長もそれはお認めだと思いますが、大分しつこく言うてまいりました。
なおまた、市長会等を通じまして、国保の担当委員をしておりますので、ぜひそのことも申し上げて、地方の実態、地方の病院のあり方について考えるようにしてまいりたいと、このように思っておるところでございます。院内でもいろいろ申し上げて、プロジェクトチームなんかもつくって、いろいろ患者さんをどう対応するか、そのことなども議論をしていただいておるようでございますが、市長会あるいは自治体病院開設者協議会というのがございます。これらを通じまして、今申し上げました救急、僻地、小児、産科等々の不採算性部門等についての診療報酬の見直し、そして設置をしております市町村に対する交付税の算定基準をもう一遍見直してほしい。いわゆる地域における医者不足、看護婦不足に対する確保については、財政支援なり、あるいは先生や看護婦に対する優遇制度などを設けるように運動を展開してまいりたいと、このように思っております。
私は、まだまだ申し上げたいんですけれども、病院の経営努力は、院長だけじゃなくて皆さん全体で、私が今考えておることを申し上げましたが、また力強い御支援をお願い申し上げたいと思っておるところでございます。
次に、企業誘致に関するインターナショナルカンパニーの誘致について申し上げます。
インターナショナルカンパニーというのは、世界的な企業であります。そこで、松下の半導体社もこのインターナショナルカンパニーだと思っております。先般、江守さんの議長のときに一緒にごあいさつに行きました。一番手っ取り早いのは、私は松下さんだろうと思います。まだ空き地もございますし、造成する敷地も実はあるわけです。ただ、半導体社もそのことは念頭にあるわけです。ただし、経済界等々の動きが随分激しいわけですから、なかなか踏み切れないというのが現状でありまして、約束としては魚津に次いで砺波だと、こうなっておりますので、いずれ団地をつくったり、そんなことをやっておる。これこそ本当に即効性がある。いわゆる敷地を持っておられますので、ぜひこのことについてさらに議会ともどもお願いをしてまいりたいと、このように思います。
何か例でおっしゃっておりましたが、三重県等々についての大企業、調べてみますと巨額な補助金が出されております。あの金額を聞きますと、砺波市は破産どころか消えてなくなってしまいます。あれだけの補助金を出し、そしてあれだけの用地を確保し、それを造成するわけでしょう。そんなわけになかなかまいらない。おっしゃるように、雇用もいいぞ、税金も入ってくるぞ、そのことを見越して、おまえ腹決めろとおっしゃっても、そんなわけにまいりません。調べてみますと、そんなたやすいお金でございません。もちろん、それには県もかんでおるようでございますので、私はそのような形のものについてはいろいろ言われることもわからんわけではないんですけれども、そうそうたやすいものではないと、このように思っております。
したがいまして、先般通産から認可をいただきましたが、企業立地促進計画に基づく認定があったわけです。真剣にそういうことを考えるんだったら、富山県が中心になって、私は砺波市とは言わなくても、県内に三重県並みのものを考えたらどうかと、それは申し上げているんです。そこで、砺波市は住みよさナンバーツーですから、ここにみんな住んでもらう、そんな方策のほうがベターじゃないですか。そんなことを実は思ったりもしております。だから、そうなれば協力すべきものは協力する、そのように思っておるわけでございます。
したがいまして、おっしゃるようなインターナショナルカンパニーというのは、一市町村ではなかなか難しい。連帯をして、今県が決めましたこの助成制度を含めて立地促進計画がございますので、それらを通してやるべきではないかと。おかげさまで、住みよさであり、交通の要衝でございますから、そのことを考えると、そういう土地柄であるということをPRして進めるべきではないかと、このように思うところでございます。
そこで、新しい工業団地ですが、堀田議員は毎回毎回この御意見がございます。熱心に質問をしていただいておりますが、私どもは何度も申し上げますように、オーダーメード方式で進めるのが何よりも大切ではないかと。これを早くやれとおっしゃったら、また公債費の問題が出てくるんですよ、実質公債費率が。だから、決まった段階で、オーダーメードでしたら、仮に借りても半年かそこらでしょう。これが1年かかってくると、比率がもっともっと上がりますよ。何もできなくなります。そんなことなどがございますので、そうたやすくいくものではないことを申し上げておきたいと思います。
なおまた、全国的には景気が回復しているようでありますが、重油の関係で一部低迷ということもございますし、あるいは、先般亡くなられた瀬島龍三さんのところへ、今から7、8年前、私は後輩であったこともあって訪問しました。何度か行きました。企業誘致の話もしました。まず言われたのは、そりゃ用地は砺波ならあるだろうと。企業立地者は、そんな用地は大したことないんだと。用地を買っても担保になるから、それはいいんだと。要は、君のところに何百人毎年雇用できますか、もし君ができてでも、砺波の地方の会社の皆さん困りはしませんかと、こう反撃されました。頭のいい人ですよ。既存の中小企業の皆さんがお困りになりませんかと。砺波地方をよく知っておられますから、こんなことも言われました。なるほどなと。団地その他については、企業はこんなもんお金持っていますから、たやすい簡単なものだと。しかも、買ったら財産になるから、これはいいんだと。問題は、その会社を発展するときには、いわゆる雇用なんだと。200人、300人すぐ出せと言われておまえ出せるかと、こうおっしゃいました。そのことをひとつ考えなきゃいかんのではないかなと、こんなことを実は感じて、いろいろ教えていただいたことを今、回想いたしておるところでございます。
いずれにしましてでも、オーダーメード方式でやるのが堅実な財政のあり方、そしてスピーディーにやれると思う。それぞれ今計画しておる土地については、県もオーケーを出しておりますし、即刻農振地域であっても外れるようになっていますので、そのことを念頭に置かなきゃいけないと思う。何が来るやら、どれが来るやらわかりません。そのときには、農林水産省サイドは私はそう簡単に許さないと思う。今のところについての認定はされておりますので、これはすぐ農振除外をして、今土地改良区の皆さんにも話をしてございますので、それらを整備すると、問題は排水等々の兼ね合いもございますので、それはすぐオーケーがとれると私はそう思っておりますので、そう簡単に先行投資でやれというわけには責任者としてはできないということを申し上げておきたいと思います。
それから次に、ちょっと長くなりましたが、PETについて申し上げます。
当市の対応につきましては、3月議会でも申し上げたとおりでございます。今回、出資につきましては、あくまでも市民本位、私の勝手な解釈もいろいろございましたが、市民の立場に立って判断したことをまず申し上げておきたいと思います。
今年度に入りまして、とやま医療健康システム株式会社というのができ上がりまして、再度出資依頼、そして工事の進捗状況等々、人員体制等についても説明がございました。今、砺波市の総合病院では、金沢のほうと連絡をとりながら進めておるわけでありますが、隣の石川県、交流関係もございますが、それだけじゃなくて富山にできるわけですから、それとも連携する必要になってくると、このように理解をしたわけでございます。いずれにしても、市民が早期発見、そしてがんで死なせないよう、それが私は行政の責任者であろうかと、このように思っておるところでございますので、御理解をいただきたいと思います。
次に、残りの500万、おまえ、どうするんやということでございます。今、センターについては整備されておるところでございます。つきましては、知事にも厚かましく質問したわけであります。もともと、健康は株式会社がやるものではないというのが私の考え方です。健康については、株式会社、営利を追求するそういう立場でやるものではない、そのことが私の実は腹の中にあるわけでありますが、そのことを申し上げて、知事は割り当てをしない、そのことを明言されました。そして、私どもの財政規模を含めまして、近隣町村と比較検討いたしまして、1,000万円ということになりました。これも、やや多いかもしれません。財政力指数0.6ぐらいのところでは生意気かもしれませんが、そのように判断したということを申し上げておきたいと思います。
以上であります。
◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
病院長 杉本立甫君。
〔病院長 杉本立甫君 登壇〕
◯病院長(杉本立甫君) 堀田議員御質問の砺波総合病院の今後の運営についてのうち、医師の確保についてお答えします。
平成16年度から始まった臨床研修医制度の導入により、卒後医師が自由に病院を選べることになってから全国的に医師の偏在が生じ、特に地方の病院で医師不足が顕著になっています。産婦人科や小児科あるいは脳外科などにおいては、他の病院では医師不足から閉科する病院もありますが、幸い当院は何とか医師を確保しております。
しかしながら、現在まだ内科や整形外科、麻酔科などで医師不足が生じており、診療に苦慮しております。そのため、富山県、石川県の大学医局に再三医師の派遣をお願いしておりますが、現在まだ派遣は難しいという状況でございます。今後とも頑張っていきたいと思います。
それからまた、研修医の動向から、今後5年くらい後には一般外科医がさらに足りなくなるということが予測されております。それに対しても、これから順次対応していきたいと考えておりますが、これは研修医が選ぶものですから、なかなか難しいのかなというふうに考えております。
次に、7対1看護配置基準の採用についてお答えします。
7対1看護配置基準の採用、DPCの導入、地域医療支援病院の承認、この3つが今後病院として残っていくための大きなかぎになると現在考えております。昨年4月の診療報酬改定において、従来の10対1よりさらに手厚い看護配置基準として7対1入院基本料の新設がありました。その結果、全国で看護師の争奪が生じ、従来以上に看護師の確保が困難となってきています。
そこで、当院が7対1看護基準を採用するためには、昨年程度の入院患者数であれば新たに看護師が約30名必要となります。当院では、おかげさまで今年度は募集数を超えた応募がありましたが、全国的に看護師不足が叫ばれている状況の中において、単年度に30名を超える看護師はなかなか集まらないこと、さらには職員定数の制約からも、早期の7対1基準の採用は難しい状況であります。ただ、冬期間の入院患者数が例年より少なく推移するならば、結果として看護師の増員は少なくて済むことになり、来年度からの7対1基準は可能かと考えられます。いずれにしましても、先日院内に7対1検討委員会を立ち上げましたので、そこで十分検討していきたいと考えております。
次に、DPCによる包括的診療報酬制度の導入についてお答えします。
診断群分類別包括評価、すなわちDPCにつきましては、医療費の適正化を図る目的で平成13年度に研究が始まり、翌14年に調査、そして15年度から大学病院などの特定機能病院の82施設でDPCによる包括払いが開始されました。平成19年度現在では、既に導入した病院が全国で360施設、これから導入しようとしている準備病院が1,073施設あります。したがって、準備病院を含めますと、施設全体の約16%がDPC対象病院になります。施設の16%が対象病院ですが、ベッド数で見ますと、全国の一般病床約90万床のうち半数以上がDPCを導入することになります。
当院も、今年度から準備病院として応募しており、7月分から厚労省へデータの提出を始めておりますが、DPCの導入が現在の出来高請求よりも有利な収入が見込めるかは、データが少ないことから今のところ判断がつきかねます。今後、院内のDPC委員会において、DPCの詳細な診療情報をもとに、当院の診療分析や他の病院との比較検討をすることによって病院の経営改善に努めてまいりたいと思っております。
最後に、自治体病院経営指標と比較診断表における分析状況についてお答えいたします。
毎年総務省で調査している地方公営企業決算状況調査により、自治体病院経営指標並びに比較経営診断表が作成されております。経営指標は、経営状況のよい病院を類型ごとに分類して平均値が示され、同じ類型の黒字病院との比較ができるようになっており、また比較経営診断表では、全国の自治体病院における当病院の相対的位置を比較するための指標を示しております。それぞれ違った観点から当病院の経営状況を比較する指標となっています。地理的、社会的な環境などの違いもあり、単純に比較することはできませんが、これらの指標を当院の経営状況の自己診断に活用することによりまして経営の改善につなげてまいりたいと考えております。また、分析を進めているところであります。
当院の状況といたしましては、減価償却費や企業債の償還金の割合が高いことが経営に大きく影響しております。また、給与費の占める割合は全国平均に比べ多くないようですが、患者数は職員数に比して少ないという結果が出ております。その他の数値を含め、これらの原因を分析することによりまして経営の改善に役立ててまいりたいと思います。
最後に、現時点では私自身何をおいても大事なのは、基本的な科、内科、外科、整形など、これが充実されることが一番であり、それによって住民の皆さんによい病院だと認知していただけることがすべてだと考えております。
以上です。
◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
商工農林部長 小幡和日出君。
〔商工農林部長 小幡和日出君 登壇〕
◯商工農林部長(小幡和日出君) 私のほうから、交流人口の拡大と観光施策について御答弁申し上げます。
まず、コンベンションシティーに関連して申し上げます。
ただいま議員が御指摘になった砺波市の地勢を生かし、コンベンションも含めて交流人口の拡大と滞在型観光を目指す計画として、砺波市観光まちづくり計画を昨年3月に作成し、現在は砺波市観光まちづくり戦略会議において平成23年度までに観光交流人口を10%増を目標として具体的な方策を検討しているところであります。御提案のあったコンベンションの誘致組織につきましては現在、社団法人富山コンベンションビューローにおいて県内のエリア別のコンベンションスケジュールや宿泊施設等の照会を行っており、当市においては当面新たな機関を設けることなく、砺波市観光協会や各種団体と共同して取り組んでまいりたいと考えております。また、スポーツ合宿やコンベンションの誘致促進に関する誘致補助制度につきましては、宿泊補助制度を持つ他市の実例や、支援制度の効果や課題を調査研究し、今後の検討課題としてまいりたいと存じます。
次に、おわらとYOSAKOI in TONAMIチューリップ構想についてお答え申し上げます。
御提案のように、チューリップフェアにおいて、おわら、よさこいなど全国的なイベントとのコラボレーションを図り交流人口を拡大し、イベントを盛り上げることは必要なことであり、従来からも行っているところではあります。しかしながら、これまで会場の範囲や開催時期に制約があることから、内容や規模において中途半端な面もあり、このことだけで全国からの誘客につながる企画となっていないのが現状であります。何らかのプラス要素が必要と考えております。
チューリップフェアの誘客増に向けた取り組みとして、イベントの相互相乗効果による誘客増を目指すことは大変重要な課題であり、来年度のフェアイベントの具体的な企画に際しまして、今年の子供歌舞伎の会場公演やみちくさまつりでの夜高と獅子舞のコラボレーションの例も参考として、市内外に伝統ある郷土芸能や地元で育ったよさこいを取り入れるなど、新たな企画との組み合わせを検討してまいりたいと存じます。
以上でございます。
◯議長(林 忠男君) 8番 井上五三男君。
〔8番 井上五三男君 登壇〕
◯8番(井上五三男君) ただいま議長のお許しをいただきましたので、市政一般について質問させていただきます。
今回は、農業問題の中で、今年度から始まった品目横断的経営安定対策についてお伺いいたします。
私自身、全く農業について経験もなく知識もなく、議員になったときも農業だけは堪忍してほしいと言った経験がございますが、今はそんなわけにもいかず、地区の水田農業推進委員会の委員になって初めての委員会で、農業の難しさというものを改めて知ることとなりました。
そしてその後、委員会での検討課題は、次年度の生産調整配分、これからの農業が目指す方向、農業経営安定対策について、集落営農の今後について等の勉強をする機会を得、幾度も幾度も検討を重ねた結果、農業者の皆さんの御理解と御協力により、地区では、ブロック割りで集落営農組織が平成18年8月から19年2月中に全地区を網羅した形で、4経営体によります集落営農組織の設立を見、また同時に、環境保全推進委員会も同じく4経営体で3月末日までに設立することができました。その後、現在まで、市内各地域の認定農業者、各集落営農組合の皆さんは、米、麦、大豆等の生産に努力を重ねてこられて、この質問のころは黄金色した稲作の刈り取りが最盛期を迎えているはずでしたが、あいにくの雨で刈り取りはできない状況でございます。
そこで、今回の品目横断的経営安定対策について、まだまだわからないことばかりでございますが、各地域の認定農業者、集落営農組合の皆さんが一生懸命に取り組んでおられるさなかですが、農業無知な私の率直な疑問点、問題点について質問させていただきます。
そこで、私なりに経過を振り返ってみますと、我が国の農業は、一般的にはここ最近特に農業者の数が減り、また農村では予想以上のスピードで高齢化が進んでいます。また一方、国外に目を向けると、WTO──世界貿易機関の農業交渉では、国際ルールの強化などの交渉が行われております。
このような状況の中で、今後の日本の農業を背負って立つことができるような意欲と能力のある担い手が中心となる農業構造を確立することが喫緊の課題となり、平成19年度からは意欲と能力のある担い手に対象を限定し、その経営の安定を図る施策、品目横断的経営安定対策に転換いたしました。
なお、御承知のとおり、この品目横断的経営安定対策では、すべての農産物を対象とするのではありません。担い手を中心とする農業構造の改革が遅れている、複数の作物を組み合わせた営農が行われている諸外国との生産条件の格差があるといった観点から、土地利用型農業の米、麦、大豆、てん菜、でん粉原料用バレイショが対象となっております。
そこで、改めて国内農業の現状を見ますと、農業従事者の減少は、平成2年から平成17年までの15年間で35.5%も減少しているわけでございます。それでは農業従事者の高齢化の進行はといいますと、65歳以上は、平成2年で全体の26.8%であったのが、平成17年では57.4%と倍以上になっておるのが現状でございます。次に、耕作放棄地の増大はといいますと、平成2年では22万ヘクタールの耕作放棄地が、17年では39万ヘクタールで77%も増加しているのが現状でございます。また、水田、畑作の規模拡大の遅れもあり、農業のグローバル化の進展等が挙げられるのが現状であります。
我が国の農業、農村が危機的状況にある中、米を中心とする水田農業の構造改革を進めて、我が国農業の食料供給力の強化をしていくことが重要であると思います。そのためには、国の政策で、食料・農業・農村基本計画では3つの柱を立てられました。1つ、品目横断的経営安定対策。1つ、米政策改革推進対策。1つ、農地・水・環境保全対策。
そこで、米にかかわる品目横断的経営安定対策では、担い手に施策を集中化、重点化し、構造改革を加速化するための対策を柱として、表裏一体関係の米政策改革推進対策では、米の生産調整等を円滑に実施するための対策、また車の両輪関係の農地・水・環境保全向上対策では、地域の共同活動として、農地、農業用水路等の資源を保全する取り組みと面的広がりを持った環境の保全向上に資する営農活動対策、この3つの対策を一体的に適切に実施することが必要となってきました。
そこで、今回の新しい対策のさまざまな支援、例えば支払いの3つの支援を初め、それに金融、補助、税制上等の支援、その他の支援を受けることができて、担い手のニーズに即した支援を受けられる担い手となるためには、地域農業を担う意欲と能力のある個人や法人として農業をする認定農業者には、原則として都府県は4ヘクタール以上の農地を確保して、農業経営計画を作成し認定を受け、専念して農業経営に当たることが必要であります。
また、集落営農組織では、小さな農家にも兼業農家にも高齢者にも、担い手の一員となって仲間と共同で農業をする場合には、20ヘクタール以上の農地を有すること、そして規約の作成など5つの要件を備えることが必要でした。
このような条件の中で、認定農家、特に集落営農では、農業の国際化に対応する農業経営を進めるため、農業機械、農業施設、基幹作業の一元化により、地域農業の持続的発展と農家所得の向上を図り、また農用地の利用集積を図るとともに、農業生産法人化計画を進め、相互扶助、共存共栄を経営理念として、各地域の集落営農では、現在農業者の皆さんは手探りの状態で、問題と心配を抱えながら懸命に取り組んでおられるのが現状だと思います。
そんな状況下、農水省が今年の8月3日に公表の品目横断的経営安定対策加入申請状況を見ますと、全国では何と経営体数が7万2,431件ございます。そのうち、認定農業者は6万7,045件、集落営農組織は5,386件となっております。
それでは富山県ではといいますと、経営体数が1,284件、そのうち認定農業者は967件、集落営農組織が317件となっております。これを品目組み合わせ別申請経営体で見ますと、米のみが455件、麦のみが6件、大豆のみが34件、米プラス麦164件、米プラス大豆475件、その他の組み合わせ150件となっております。
それでは砺波市ではといいますと、経営体数が112件ございます。そのうち、認定農業者92件、集落営農組織が20件でございまして、これの組み合わせ別経営体数112件を見ますと、米のみが29件、麦のみが1件、大豆のみが6件、米プラス麦4件、米プラス大豆59件、その他の組み合わせ13件、このような申し込み状況となっておりまして、全国では何と7万2,431の経営体があります。富山県では1,284件、砺波市では112件の経営体が品目横断的経営安定対策に取り組んでおられるわけでございます。
そして、農地改革と言われる変革の中で、農業者の皆さんはそれぞれが計画の実施に大変な努力をされております。この改革を進め、砺波の農業振興と持続的発展を図るためには、行政の大きな支援と指導が必要と考えます。
そこでお伺いいたします。
各地域の認定農業者に対しては、現段階での農業経営計画の達成状況の点検、さらに経営改善努力の支援に対してどのようなチェック、指導をなされているのか、まずお聞きいたします。
次に、各地域の集落営農組合に対しては、組合ごとに農業経営発展に向けて現在まで経営計画を進めてこられて、現段階までに何件かの相談も受けられ、問題もあったかと思いますが、どのようなアクションをとられておられるのか、お聞きいたします。また、今後、効率的かつ安定的な農業経営を目指していくためにどのような指導をされていかれるのか、あわせてお聞かせください。
次に、各地域の認定農家、集落営農組合の皆さんが一番心配しておられるのが補助金ではないかと思います。米の生産に対して、国の政策では、初めは全体に補助金を出すとお聞きしていましたが、今後どのようになるのか。また、農業経営計画を立てた中で、当然設備投資もしなければならない。しかし、これだけ多くの経営体ができて、果たして補助金が出るのか大変に心配であります。そこで、同様な取り組みをしていても、平成19年度、今年度に補助対象になったのに、来年平成20年度に補助対象にならないということが起きるのかどうか、ある場合の理由は何なのかお聞かせください。
最後に、米、麦、大豆の生産コストの削減のための新しい大型機械の導入、それに水田における飼料作物への取り組み、また乾田直まきへの取り組み等々、試行錯誤しながら、そしてリスクを抱えながら取り組んでおられる営農組合への支援が新しい次代をつくっていくと考えますが、いかがなものでしょうか。そこで、このような取り組みについて何らかの元気支援ができないものかお伺いいたしまして、市当局からの農業者の皆さんが元気の出る回答を御期待いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
商工農林部長 小幡和日出君。
〔商工農林部長 小幡和日出君 登壇〕
◯商工農林部長(小幡和日出君) 初めに、井上議員を初め太田地区の皆様には、1地区1農場の構想のもと、地区内の4営農組合の立ち上げや中核農業者との円滑な調整により、地区全体の営農体制確立に御尽力をいただいておりますことに感謝申し上げますとともに、今後とも積極的な取り組みをお願いするものであります。
それでは、答弁に入らせていただきます。
最初に、認定農業者に対する指導につきましては、意欲ある農業者が自らの経営を計画的に改善するため作成した農業経営改善計画を市町村長が認定し、その計画達成に向けた取り組みを関係機関が支援する仕組みとなっております。平成19年8月末現在、砺波市における認定農業者数は120経営体であり、おのおのが5年後の目標に向けた経営改善の取り組みを行っているところであります。市といたしましては、こうした経営改善計画について、国、県の指導のもと、認定後の中間年である3年目、平成21年度において、おのおのの形態について状況を確認し、経営改善を行っていないと認められる場合には再認定を行わないなどの措置を講ずるものであります。また、改善計画達成に向けては、農地の集積による規模拡大に対し、機械施設導入について融資制度等の支援を行っているところであります。
次に、集落営農組合に対する指導につきましては、効率的かつ安定的な農業経営を目指し、担い手の育成支援を柱とした品目横断的経営安定対策を積極的に推進しております。本市におきましては、集落営農組織の設立が相次いで行われており、平成20年度までに新たに5経営体が設立予定であります。しかしながら、集落営農組織については、農作業の効率化や低コスト化を行うことが必要であることから、経理を一元化するなどの協業組織としての誘導を図るとともに、さらに経営者としての農地の集積や企業経営としての経理を行う法人化への取り組みについて、関係機関も含めて協議を行っているところであります。今後とも、各地域の特性を生かした担い手の育成に向けて、関係機関が一丸となって進めてまいりたいと存じております。
次に、補助対象制度についてお答えいたします。米の生産に対して、国の政策に対する取り組みについてでありますが、議員御指摘のとおり、米の価格補てん措置につきましては、本年度は、対策の違いはあるものの、価格の下落による支援措置はほとんどの農家が対象となっているところであります。しかしながら、来年度以降の米価格の下落対策は、国の産地づくり交付金が原資となっていることから、限られた予算の範囲の中で米価の下落に係るところにどれだけ充当なされるのか、来年度の産地づくり交付金の配分額によることになると思われます。また、多くの経営体が増加による機械施設等の条件整備における助成事業につきましては、国、県、市の限られた予算の範囲の中で支援を行うこととしております。こうした担い手に対する育成につきましては、県においては平成19年度から21年度までの3年間を強化重点期間として取り組みを行っているところであり、市といたしましても同様に重点期間として支援を進めてまいりたいと存じております。
最後に、生産コストの削減や効率的な土地利用などの新しい取り組みを行う営農組織への支援についてでありますが、国におきましては、リース方式による農業機械や施設へのリース料の一部を助成する担い手経営展開リース事業や、融資と補助を一体として支援を行う地域担い手経営基盤強化総合対策実験事業について、本年度より取り組んでいるところであります。また、県、市におきましても、直播栽培の普及に伴い、機械導入等に対して支援を行う元気な富山米パワーアップ事業などの支援についても引き続き進めてまいりたいと存じております。
以上でございます。
◯議長(林 忠男君) 7番 稲垣 修君。
〔7番 稲垣 修君 登壇〕
◯7番(稲垣 修君) それでは、議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、市政一般の2項目について、質問並びに若干の要望、意見を述べさせていただきます。
質問の前に、先の台風9号で被害に遭われました関東、東北地方の皆様に心よりお見舞いを申し上げる次第でございます。
それでは最初に、砺波市の防災対策に関連し3点についてお尋ねをいたします。
言うまでもなく、政治と行政の最大にして最低限の使命は、国は国民の、そして地方自治体は住民の生命、身体、財産を守ることであります。先ごろ、今年度の全国住みよさランキングが発表され、全国805都市の中で砺波市が総合2位にランクされたことは大変名誉なことであり、大きな喜びでありますが、豊かで住みよいまち、健康で文化的なまちである以前に重要なことは、住民が安全に暮らせるまち、そして安心して住めるまちでなければなりません。
近年、全国各地で自然災害が多発いたしております。特に今年度は、能登半島地震、新潟県中越沖地震と隣県での地震が相次ぎ、県民、市民の防災意識はさらに危機管理意識へと高まっているように思われます。
そのような状況の中で、砺波市の自主防災組織の設立につきましては、市当局を初め関係者の皆様方の御尽力により、既に市内20地区で設立され、組織率は83%と県平均の50%台を大きく上回っております。残る1地区は出町地区となり、大変恐縮いたしておりますが、何分にも広域ゆえでの遅れであり、現在、年内中の設立に向け自治振興会の専門部会が中心となり、30常会での組織規模、単位を含め鋭意検討中であります。
過日の砺波市総合防災訓練では、五鹿屋及び東野尻防災会による実戦さながらの力強い防災活動を拝見させていただいたところでありますが、自主防災組織の活動につきましては、平常時での防災知識の普及啓発、地域内の安全点検、また災害時に備えての訓練、防災資機材などの備蓄等々が主たる活動と理解をいたしておりますが、要は災害時に組織がいかに迅速にかつ正確に機能するかがかぎであり、そのための繰り返し繰り返しの実践的訓練が何よりも重要と考えます。また一方で、行政機関では把握し切れない地域特性、地域力を考慮した防災活動も大変重要と存じますが、現状での自主防災組織の活動状況につきましてお聞かせください。
次に、自主防災組織の中核を担っております消防団員の確保についてお伺いをいたします。
平成16年12月の定例会での瘧師議員の一般質問の中で、消防団員の使命、また活動につきましては詳しく述べられておりますので省略させていただきますが、日ごろ地域防災の最前線に立ち、地域住民の生命、身体、財産を守るための活躍には頭の下がる思いでいっぱいであります。
さて、近年の全国的傾向であります消防団員の減少や高齢化は、急激な社会環境の変化により、今後も確実に進行されるものと考えられます。今年4月1日現在、砺波市消防団員数の状況は、数カ所の分団で定数割れが見られ、全体では定数602名に対し実員数565名(うち市職員15名を含む)と、充足率93.9%の状況であります。県内のデータがなく、他の市町村との比較はできませんが、いずれ砺波市においても団員確保が問題化することは必至であります。
もはや自営業者中心となる時代ではありません。企業の理解と協力、お隣の石川県能美市では、昨年度より市の指名業者の選定基準に、その他の社会貢献の観点から、団員在職企業に対して点数を加算する優遇制度を実施していると聞いておりますが、今後砺波市でも検討されてもいいのではないかと考えます。また、経験豊富な消防OBの方々にいま一度自主防災組織での中心的役割を担ってもらってもいいのではないかと考えます。
一方で、災害時に消防や自衛隊をバックアップして救助活動などに当たる防災士が全国的に注目されております。防災士は、NPO法人日本防災士機構が認定する資格で、阪神・淡路大震災を契機に平成14年から始まり、資格取得者は毎年増加し、先月末現在、全国で1万8,655人、うち県内が128人となっており、日本防災士機構では今後10年間、全国で40万人を目標としているとのことでありますが、今後は県や市が資格取得のための講座を計画的に開催し、自治体レベルでの防災士の育成を図り、あわせて消防団員としても地域に貢献する役割を担ってもらってもいいのではないかと考えます。
いろいろと申し上げましたが、今後の団員確保に向けた市当局の御所見をお聞かせください。
防災対策について、最後となりますが、今秋スタートする気象庁の緊急地震速報についてお尋ねをいたします。
緊急地震速報につきましては、最大震度5弱以上と推定した地震の際に、震度4以上の強い揺れの地域名を事前に知らせる情報システムと理解をいたしておりますが、情報をキャッチしてから強い揺れまでの時間が数秒から数十秒、また震源に近い地域では強い揺れに間に合わないことがあるなどの問題点はあるものの、周囲の状況の中で、まず身の安全を確保するという点で大きな効果が期待できるものと考えております。あわせて、10月1日よりNHKで緊急地震速報がスタートいたします。
そこで、緊急地震速報についての市民への事前PRをどのような方法でなされるのか。また、現在砺波市庁内でTSTのシステムをモニターとして実証実験中とのことでありますが、どのようなシステムなのか。そして、今後の砺波市地域防災計画の中で緊急地震速報をどのように取り込んでいかれるのか。以上につきまして、市当局よりお聞かせ願います。
それでは、項目2の今後の国際交流の方向性についてお尋ねをいたします。
先の市長提案理由説明の中でも述べられておりましたが、去る8月2日から5日まで中国北京市で開催されました日中友好都市小学生卓球交歓大会へ、機会があり、南部小学校の中居功成君、北部小学校の橋本麻里奈さんの2名を選手とする6名の選手団の団長として参加をさせていただきました。第4回となる今大会は、日本選手116名、同じく中国選手116名の計232名、58合同チームの参加で、砺波市・盤錦市合同チームの4名の選手は、言葉の壁はありましたが、心を1つにし、決勝トーナメントに進み、見事ベスト8位に入賞する活躍で、まさに感動の4日間でありました。また、期間中、盤錦市選手団との生活を通じて、両市の友好関係がさらに深まったものと確信をいたしているところであります。改めて、今大会への派遣に際しまして市の御支援、御配慮に感謝を申し上げ、今後の国際交流の方向性について若干意見を述べさせていただきます。
第1に、隣国中国との友好関係は極めて重要であり、特に友好都市盤錦市とはスポーツが交流発展の原点と伺っておりますが、今後も卓球を初めさまざまなスポーツを通じての継続的な友好交流がさらに必要であると考えます。なお、5年後にも卓球交歓大会が開催されるものと思いますが、従来どおり砺波市選手団を派遣していただきたくお願いをするものであります。
第2に、国際化社会を迎え、教育面からも将来性のある青少年の積極的な交流が必要であろうと考えます。
第3に、現状のオランダ、トルコ、中国との友好交流にこだわることなく、今後有効な国際交流については、行政と民間団体と連携し適時柔軟に広範囲に対応していっていいのではないかと考えます。
以上、感じたままを率直に申し上げましたが、今後の国際交流の方向性について安念市長の御所見をお伺いし、質問を終わります。
◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念鉄夫君) 稲垣議員にお答えをいたします。私から、国際交流について申し上げたいと思います。
御承知のとおり、トルコのヤロバ市、中国の盤錦市、オランダのリッセ市とそれぞれ姉妹友好都市を提携しておりまして、これにつきましては民間の皆さんも含めまして何度も交流をしていただいております。お世話をいただく皆さんに深く感謝を申し上げたいと思っております。
さて、今後の方向性についてということでございます。
初めに、稲垣議員さんには、先月の北京で開催されました日中友好都市小学生卓球交歓大会の団長として御出席をいただき、すばらしい成果を得て帰国されたわけでございます。大変うれしく存じておりまして、改めてお礼を申し上げたいと思います。
さて、盤錦市との交流は、最初私も一枚かみまして、子どもたちの交流が一番いいのではないかと。議会サイドは何度も行かれましたが、それよりも子どもたちの交流が今後のために大変いいのではないかということで、実は最初にアジア地域スポーツ交流ということで盤錦市の中学生とバスケットボール大会を開催したわけであります。ただ、人数は少数でないものですから、言葉の問題が実はあったんです。今は問題ないんでしょうけれども、実は警備をする方からもいろいろ心配をされた面もあってちょっと苦労したんですが、ただし、お返しに砺波からもバスケットボール大会に実は行ったわけであります。それは随分いいわけでありまして、その辺で少し難しい面が出てきたんですね、スポーツはいいんですけれども。ただ、卓球のように3人、4人という形で行くということになれば、これはまあいいんですけれども、ちょっと大勢になりますとなかなか難しい。警備の関係から民宿というわけにはいかんということで、今は大丈夫だと思いますが、あの時代はそういうことで少し問題がありましたので、その後途絶えてきたということを御理解いただきたいと思います。
なお、5年目にまた卓球大会があるんだが、どうするのかということであります。招請があれば、私は行ってもらいたいという希望を持っております。その時点で検討いたしたいと思います。
それから、オランダ・リッセとは交互に青少年を受け入れております。この際、それぞれ民宿等が可能でございますので、英語で通ずるわけですね、何とか。そういうこともございましたので、随分成果が私は上がっておると思いますので、これからもこの事業は続けさせていただきたいと、このように思っておるところでございます。
それから、近ごろ若い人から青年海外協力隊員、今現在4名砺波市内から行っております。こんなことも、東南アジアであったりアフリカであったり中南米であったり、それぞれさまざまでございますが、大変いいことではないかということで激励を申し上げておるわけであります。これからもこのような希望して行かれることが大切ではないかと、このように思っておるところでございます。
それから3点目ですが、私は基本的には民間の皆さんにもこの交流の輪に入っていただいて広く世界を知ってもらうという立場で、御提案のあるような国際交流なども必要ではないかと思います。その一つが、平成9年、カナディアン・チューリップ・フェスティバルに、カナダでジャパンウイークというのがあります。招請をいただきましたので、約50名ぐらい実は行ったと思います。その関係もございまして、今もカナディアン・チューリップ・フェスティバルの協会とうちのチューリップの関係の協会とという形での交流が続いております。そのようなことで、その面ではさらに充実してもいいのではないかと、こう思っておりますし、ただし、これは完全に民間交流になると思いますが、支援をしてまいりたいと思います。
それから、カナディアン・チューリップの関係もございまして、実は隣のアメリカの最大の球根生産地と言われるスカジットバレーというのがあります。都市が──都市といいましても、一番大きいのは人口2万の都市でありますけれども、近隣町村が提携して、そこでチューリップフェアを行われております。ついては、最大の球根生産地でございましたので、見学に行きまして交流をして、大きい球根農家に日本の国旗も置いてきまして、喜んでいただきました。なおまた、あのスケールの大きさを見て、生産者の方もおられましたが、びっくりされておりました。そんなことなどで、見学することもいいのではないかと。
さて、そのこともございまして、昨年キャンベラでフロリアード、いわゆる花博が実はありました。そのこともありまして、日本大使館を通じまして、うちに農林水産省の照会があったんですが、一番頑張ってやっているところは砺波市だということで指名をいただきまして、実は行ってまいりました。あそこで、砺波市のチューリップ公園、特に水上花壇に随分質問もございましたが、喜んでいただいて、いわゆるやり方が違うんですね。それをスライドにしたりしまして、そのことを説明して意見交換ということで進めてまいったわけであります。お互いにやっぱり駐車場を一番心配しておりまして、交通の問題がございます。それから、天候の関係ですね。そのことのために、特にあそこの場合は、チューリップといろんな品種をまぜ合わせて花壇づくりをやっている。だから、チューリップがしおれてきてでも他の花が花壇にあるというようなそういうことで、今回もそのことを圃場では実施したわけであります。案外皆さん気づいておられないかもしれませんが、花壇として見られる。したがいまして、1週間ほどの命でありますけれども、2週間なりあるいは15日間なり花壇として見られる、そういう体制づくりをすることもいいのではないかと、こんなことを思って今勉強させてきましたので、そんなことをやります。
さて、オーストラリアで実はお会いしました、今度イギリスのスポルディング、ここが世界サミットをやりたいという実は招請をいただいております。明年、うちのフェアとも絡みますが、少し時期がずれておるようでございますので、日本を代表してこのイギリスのスポルディングへ行こうと、こんなことを今計画して、いろんな準備をいたしております。日本の砺波のチューリップあるいはチューリップフェアをこの際PRをしていきたいと。でき得れば、その次かその次ぐらいに砺波──砺波も実はチューリップのサミットをやったんですよ。今から7、8年前にやりましたけれども、そういう機会があれば招請をして見ていただければなと、こんなことも実は思っておるところでございます。そのように、チューリップを通じての交流でございますので、この点は皆さんにも御理解いただけるのではないかと思っております。
それから、御存じのように、総合病院と黒竜江省病院との交流がございまして、これは技術交流でございますので、これもお互いのためにプラスになるのではないかと。なお、先般は太極拳の皆さんも訪問されたようでございます。いい成果も得られたようでございますので、このような民間交流も必要だと思います。
なお、今計画されておりますが、美術協会、林 清納先生を中心として、平成22年になりますけれども、ヤロバ、盤錦、リッセ、この4カ国のいわゆる美術展の開催を大々的にやろうという計画もございます。それぞれ各市の皆さんの了解も得ておられるようでございますが、これらについても応援をしていきたいと、このように思うところでございます。
いずれにしても、地球も狭くなってございますが、グローバル化したということでございます。いろいろ各地のやり方あるいは進め方等についても研究になりますし、砺波のチューリップも宣伝をするという意味では、こういう交流をすることも大切ではないかと思っておるところでございます。いずれにしても、さまざまな形で民間交流がこれから主流だと、このように認識をいたしておる次第でございますので、皆さん方の御協力をお願い申し上げたいと思います。
その他の質問につきましては、企画総務部長からお答えいたします。
以上であります。
◯議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
企画総務部長 吉田孝夫君。
〔企画総務部長 吉田孝夫君 登壇〕
◯企画総務部長(吉田孝夫君) 私からは防災対策についてお答えをいたします。まず、自主防災組織の活動状況について申し上げます。各地区の自主防災会の多くは、ここ数年で設立をされたことから、組織の機能向上と自立強化を図ることが当面の課題ではないかと思っております。そのため各地区では年度の事業計画により、消防職員を講師とした消火器取り扱い訓練、AEDを利用した応急救護訓練を初めとして、例えば中野地区では情報伝達訓練として各世帯の安否確認訓練を実施され、また高波地区では児童クラブ員による防災の学習と実習を体験するなど、それぞれ地区の実情に合った訓練を工夫しながら取り組んでおられます。市といたしましても、砺波市自主防災組織活動補助金の制度を創設し、防災訓練の活動に要する経費について助成を行うとともに、防災活動に対する助言を行い、これを支援しているところでございます。
次に、消防団員の確保について申し上げます。
消防団は、自らの地域は自ら守るという精神に基づく地域住民を中心とした地域密着の組織であり、災害対応はもとより、地域コミュニティーの維持振興にも大きな役割を果たしておられます。また、消防団員は、ふだんはそれぞれに職業を持つ地域の住民であり、災害発生時には業務を一時的に離れ消火活動及び救助活動に従事されるなど、非常勤の特別職という立場で活動していただいているところでございまして、団員皆さんの御理解と御協力に対し深く感謝を申し上げております。
地域に十分な消防力を保持するということは、災害時のみならず、平時における地域の安心・安全には大変重要なことでございます。そうしたことからも、消防団員の確保につきましては、これまでも地域の皆さんに多大な御協力をいただきながら取り組んできたところでございます。
そこで、市の指名業者の選定基準に消防団員の在職企業を優遇するような制度を取り入れてはというふうな御提案でございますが、入札の参加資格申請に係る審査基準について、既に除雪の協力やボランティア活動など地域貢献を加味した評点項目を設けておりますので、この中に取り入れることを検討してまいりたいと考えております。
また、消防OBの自主防災組織での活動につきましては、それぞれの自主防災会で規約を持ち、その地域に合った組織づくりがなされておりますが、消防職員や消防団員のOBの知識、経験を活用されることは組織機能の充実強化につながりますので、アドバイザーなどとして特別な役割を設けている自主防災会もあるところでございます。
次に、防災士について御意見をいただいておりますが、防災士の資格を得るには、NPO法人日本防災士機構が認証した民間の研修機関による講座を受講するか、または自治体等が機構と協議して実施する防災士養成事業の研修を受け、防災士の資格取得試験に合格した後、救急救命実技講習の修了証を取得し、機構への防災士認証登録申請が必要となるわけでございます。そして、これに要する経費は合計で約7万円ほどに上ります。
こうして養成をされました防災士は、身近な地域や職場において自発的意思に基づく自助、共助のリーダーとなる存在と承知しておりますので、将来、意欲ある自主防災会の方、そして消防団員が自発的に資格を取得され、防災士としても活躍されるのがよろしいのではないかというふうに存じております。したがいまして、市といたしまして、まずは組織力を発揮する消防団の団員確保を優先すべきと考えており、地域とともにこのことに取り組んでまいることが大切ではないかというふうに存じております。
次に、緊急地震速報について申し上げます。
緊急地震速報は、稲垣議員御意見のとおり、地震の発生直後に震源に近い地震計でとらえた観測データを解析して、震源や地震の規模、マグニチュードを直ちに推定し、これに基づいて各地区までの主要動と呼ばれます大きな揺れ、この到達時刻や震度を推定し、可能な限り素早く知らせる情報であります。
また、これと同様のシステムといたしまして、となみ衛星通信テレビが専用の受信機をPRしており、市ではこのモニターとなって現在効果を測定中でございます。そのシステムでは、アラームの後、地震、震度3、10秒後といったように、主要動の到達時間及びその震度を推定したものを自動的に放送するものであります。
なお、緊急地震速報の事前PRにつきましては、テレビなどでも行われているところですが、市としても行政出前講座やFMとなみ、そして広報となみ9月号で市民の皆様にお知らせをしているところでございます。
次に、このシステムを地域防災計画の中でどのように取り込まれるのかとのお尋ねでございますが、市としては防災行政無線との連動ができないかと考えており、平成23年のデジタル化に合わせ検討してまいります。
以上でございます。
◯議長(林 忠男君) この際、暫時休憩いたします。
午後 0時00分 休憩
午後 1時00分 再開
◯副議長(山田幸夫君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
3番 村岡修一君。
〔3番 村岡修一君 登壇〕
◯3番(村岡修一君) お許しをいただきましたので、通告に従い、市政一般について次の3点を質問いたします。
第1点目は、地域総合福祉推進事業、ケアネット事業についてお尋ねをいたします。
御承知のとおり、ケアネットとは、ケアは援助で、ネットは網という意味で、この2つを組み合わせた造語であります。具体的な内容として、事業の目的は、地域住民のボランティア活動を基本に、地域における要支援者の皆さんへの個別支援を目的とした事業であります。砺波市では、平成19年度から全地区に実施される予定で、現在、高波、鷹栖地区を除く各地区で説明会を開催し準備中とお聞きいたしております。
活動の内容では、要支援者の皆さんが地域の中で在宅の生活ができるような支援活動を実施するものであり、活動例として、日ごろの見守り活動、また話し相手や友愛訪問、そしてごみの分別やごみ出しへの協力、4点目として買い物の代行や付き添い、児童の預かりや親子の交流活動、除雪の協力などとなっています。
また、要支援者とケアネットチームの構成メンバーについては、要支援者の対象にはひとり暮らしの高齢者あるいは65歳以上の高齢者世帯、身体・精神障害者世帯など、構成メンバーとしては、民生委員、福祉推進員や高齢福祉推進員、そしてまた区長さんや長寿会、隣人、友人、家族や親族、ボランティアなどとなっております。
今後の進め方として、地域住民への理解を深める説明会の開催、あるいは要支援者の把握、具体的には民生委員や自治会などによる調査、また要支援者の把握とケアネットチームの組織化、要支援者(本人)家族、親族の同意、そしてまたケアネットチームによる会議の開催などであります。
当地区では、これまで2回の説明会を開催させていただき、本年10月設立目標に向けて、現在各自治会で関係者を交えて合同会議を開催し準備を進めております。
そこで、次の点についてお尋ねをいたします。1点目として、市内におけるケアネット事業の取り組み状況についてお聞かせください。2点目として、医院や診療所のない中山間地域でのかかりつけ医院の問題対応や指導面についてお答えをお願いいたします。3点目として、今後のケアネット事業の組織運営についてお尋ねをいたします。
次に、2点目として、災害発生時での非常食についてお尋ねします。
先の新潟地震や能登半島地震、そして中越沖地震では、多くの住民の方が被災されました。幸い富山県では地震による被害はなく、安堵をいたしておりますが、身近な問題として危機感を感じ、万一大きな地震が発生した場合の対応についてお伺いいたしたいと思います。
地震や台風、風水害による災害発生時での避難場所につきましては、公民館や学校あるいは各地区の農村改善センターなど周知徹底されていますが、緊急時での非常食の確保などについては万全でしょうか。
「自分たちのことは自分たちで守る」を合い言葉に、各地区では自主防災組織が結成され、砺波市においては、先般、五鹿屋、東野尻地区を中心に震度6弱の地震を想定した総合防災訓練が実施され、災害に対する危機意識を高めたところであります。また、火災発生では、とうとい人命を守るために、消防法の改正により、平成18年6月より新築住宅に、既存住宅には平成20年5月末まで、それぞれ火災警報器の設置が義務づけされました。備えあれば憂いなしを再認識する必要があると思います。
そこで、災害発生時での市内の非常食配置場所はどこにあるのでしょうか。2点目として、どのようなものが配備されているのか、お聞かせください。
最後に、資源リサイクル畜産環境整備事業についてお尋ねをしたいと思います。
今定例会初日の全員協議会では、この件に関し当局や市長さんより報告をいただきましたが、私は事態の重大さを認識する立場で再度お伺いさせていただきたいと思います。
経過として、平成14年10月に県の農林水産公社が事業主体となって資源リサイクル畜産環境整備事業(砺波団地)が提案され、16年3月に地元の養豚業者より、事業の趣旨である、地域の皆様の生活環境の保全に配慮しつつ、畜産経営の安定的な発展を図るため、畜舎施設周辺の環境整備と基盤整備を一体的に推進し、家畜排せつ物などの地域資源リサイクル・循環を行い、クリーンな環境をつくる事業への参加申請が提出され、今日まで協議が進められてきました。事業期間は、平成18年から22年までの5カ年であります。その後、事業推進に向け、地元自治会を初め地区振興会や土地改良区、庄川沿岸漁業組合、隣接する東般若地区や柳瀬地区等の多くの関係者の皆さんの御理解と御協力を得て、平成18年7月7日に公害防止協定と畜産整備事業に関する協定書が締結されました。
事業基本は、環境の整備を最重点に畜産事業の推進を図ることを目的に行われるものであり、6月には農林漁業公庫に事業費3億8,400万円、融資枠を1億6,000万円で申請し、合意に至ったかに思われましたが、数日後に業者より内容を一転した4億6,200万円の変更申請が提出されたため事態は急変し、その後協議が行われておりますけれども不調に終わり、現在のところ平行線のままであるというふうにお聞きいたしております。3年近くに及ぶ協議をほごにするような事態に対し、地元では憤りを感じています。
当初、この件に関して、市当局から協議経過は順調に進んでいるとの報告を受け安堵しておりましたが、最終段階での協議が頓挫という最悪の事態を招いたことは極めて重大であり、7月11日には公庫より融資できないとの回答があったとお聞きし、その理由として、地元の理解が得られなかったとのことで、県に対し事業中止を伝えた。この事態を受けて、地元自治会では、緊急役員会と常会を至急開催する旨を伝え、今後の対応について協議を行った結果、役員会では、これまでの協議経過と状況確認を行うため、当事者の出席を求め、事情説明と今後の経営計画を厳しく追及しましたが、歩み寄りはないまま、事態はぎりぎりの段階へ入った。
状況を整理いたしますと、1点目として、公庫より融資ができないとの回答と、金融機関からの資金調達も困難な現状から、事業継続は99.99%、いや100%近く不能と判断せざるを得ない状況下にあると。2点目として、しかし、当事者からは数%の望みがあると。私は今回の事業に対して決して反対はしていない、移転をしたいんだという旨や、約束が違う、あるいはだまされたなどと繰り返し、協議中での意見の相違点や今後の経営方針に関する核心部分に入ると、当事者は被害者意識を前面に、反省姿勢は全く見られない状況であります。3点目として、このような事態を招いたことに対する地区や関係者への反省も全くなく、また今後の事業方針も明確にできないまま、一方的に協力をお願いしますとの繰り返しで、真意がなかなか見えてこない。4点目として、業者自身、今回の事業趣旨を十分理解されていないと思われると。
以上のように、今回のこの件に関し、市当局は決定権はないものの、現段階では業者と関係者間での信頼関係が欠如し、双方の主張がすれ違いで、合意にはほど遠い状況であります。また、こうした情報が既に地域にも流れており、一日も早い解決が望まれると思われます。
参考までに、各地区の意見集約では、今日まで長期間協議してきたのに、今さら事業中止には納得はできないなどとか、今後の事態を見守るが、現在地での事業存続については絶対反対であると。あるいは、最悪の場合は自己資金を投じて事業を継続し、できなければ廃業を求めるなどと厳しい意見が出ておるのが実態であります。
私は、当初から、今回のリサイクル事業に関しまして、市内の同業者の例もあり、大変危惧いたしておりました。市当局に対し、万全の体制で今後御指導をいただくよう強く要請をいたしておりましたが、このような状況では、今後の公共事業や将来性に悪影響が出るのではないかとの不安の声も一部で聞かれます。今回の事業推進に関し、地区民や関係者にも全面的に理解と協力をしてきたことに誇りを持ち、何ら問題はないと確信をいたしております。この上は、私も事業推進に賛成する立場で、大変厳しい状況下でありますが、後退は絶対にできません。いま一度、市当局に対し一層の御尽力と御協力を強く求めるものであります。
そこで、次の点について、制約された期間の中で当局の率直な考え方をお聞かせください。1点目として、協議過程での問題点と今後について。2点目として、工事着工への時期について。3点目として、万一今回の事業が中止になった場合考えられる問題として、移転地の処理をどのようにされるのか。また、2点目として、予算の繰り延べ等対応についてお聞かせください。あわせて、市内の同業者の環境問題対策について現在どのように対応されているのか、あわせてお聞かせをお願いしたいと思います。
以上で私の質問を終わります。
◯副議長(山田幸夫君) 答弁を求めます。
企画総務部長 吉田孝夫君。
〔企画総務部長 吉田孝夫君 登壇〕
◯企画総務部長(吉田孝夫君) 村岡議員の御質問にお答えをいたします。私からは、災害発生時の非常食の対応について申し上げます。
市の非常食は、災害備蓄品の備蓄計画に基づき配備をいたしており、現在は庄川支所3階倉庫に乾パン3,840食を常備しております。また、富山県としても、砺波東部小学校には乾パンとおかゆ缶がそれぞれ2,640食、クラッカーやシチューが入ったサバイバルフーズを86ケース、5,160食、そしてまた庄東小学校には、乾パンとおかゆ缶、五目御飯がそれぞれ1万464食、サバイバルフーズを132ケース、7,920食がそれぞれ備蓄されており、砺波市が被災地域となった場合には優先的に供給されるものでございます。これらによりまして、緊急時の対応は、被災の規模にもよりますが、一時的にはしのげるものと考えております。
こうした対応とは別に、砺波市では、となみ野農業協同組合と災害時における応急物資などの調達に関する協定を締結しており、避難所対応などとして、市からの要請により、米穀、食料品などの調達をいただけることになっております。また、このほかにも、去る5月30日にはイオン株式会社と、被災者に対し食料、生活物資などを可能な範囲で供給、提供することなどを内容とする災害時における被災者に対する防災活動協力に関する協定、これを締結したところでございます。
以上でございます。
◯副議長(山田幸夫君) 答弁を求めます。
福祉市民部長 藤沢まゆみ君。
〔福祉市民部長 藤沢まゆみ君 登壇〕
◯福祉市民部長(藤沢まゆみ君) 村岡議員にお答えいたします。
1番、地域総合福祉推進事業、ケアネット型事業についてでございます。
まず、市内でのケアネット事業の取り組み状況について御説明いたします。市では、本年度から市内全地区において、地区福祉推進協議会を通じて、地域総合福祉推進事業、ケアネット型への取り組みを進めております。ケアネット事業につきましては、既に一昨年から鷹栖、高波の2地区において先進的な取り組みが開始されており、他地区におきましても昨年7月から各地区でケアネット事業説明会を開催したほか、本年4月から市内7地区を対象として本事業推進のキーパーソンである地区福祉推進員説明会を、さらに8月には地区福祉推進員研修会を開催するなど事業の周知啓発に努めているところであります。取り組み状況といたしましては、現在市内11地区で取り組みが開始されており、他地区につきましても要支援者の把握や地区福祉推進員の設置など諸準備が進められているところであり、年度内に全地区で取り組みがスタートする予定であります。
次に、2、中山間地におけるかかりつけ医院についてお答えします。
現在、栴檀山地域においては、医療拠点病院運営事業として、市立砺波総合病院から医師、看護師、事務員を派遣し、年間75回、毎週木曜日、隔週火曜日の12時から4時まで診療が行われております。診療は、内科と、第3木曜日は整形外科の診察があります。利用者のほとんどが栴檀山地区の高齢者であり、1日平均4人から5人の受診があります。また、通院できない方には訪問診療も行われています。そのほか、市営バスを利用して市中心部のかかりつけ医療機関を利用されている方もあります。高齢化が進み、かかりつけ医をも含めた高齢者、障害者の方々の在宅医療と介護のあり方を、現在、保健医療──診療所、病院、訪問看護ステーションなどですが──、福祉──介護サービスなどでございますが──の関係者間で協議検討を進めているところであります。
次に、3、今後の組織運営についてお答えします。
既に市内全地区で住民参加による地域福祉団体として地区福祉推進協議会が組織されており、敬老訪問や世代間交流など、地域の福祉ニーズに合わせさまざまな活動が展開されております。今回、ケアネット事業を進めるに当たり、この組織を運営母体として、地区内の各種団体や民生委員、福祉推進員などの連携のもとに、ケアネットチーム組織の育成及び活動の強化を図るとともに、市や社会福祉協議会など関係機関による支援体制をさらに整備し、だれもが安心して暮らせる地域づくりを目指して本事業の継続的な推進を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
◯副議長(山田幸夫君) 答弁を求めます。
商工農林部長 小幡和日出君。
〔商工農林部長 小幡和日出君 登壇〕
◯商工農林部長(小幡和日出君) 私のほうからは、資源リサイクル畜産環境整備事業についてお答えをいたします。
この事業は、今議員さんが述べられましたとおり、この資源リサイクル畜産環境整備事業は平成18年度から取り組みを繰り越しているものであります。その時間的制約の中で、第1点には、補助対象事業として、原則は現状規模移転であり、農林漁業金融公庫が融資可能とした事業費3億8,400万円以内での計画とするもので、本日の段階では概ね範囲内で可能な施設整備計画ができましたので、本人の了承を得て県に協議してまいります。次に、第2点として、補助事業の補助残金の資金確保が必要であり、農林漁業金融公庫が融資できないとしていた融資については他の金融機関より融資を受ける方向で協議を進めていますが、結論は出ていない状況であります。この2点を早急に整理し、関係機関と協議し、結論を出すことといたしております。
次に、工事の着手時期につきましては、一日も早い工事が必要であり、敷地造成工事については発注済みであります。その他の工事につきましても、結論が出次第、富山県農林水産公社に依頼してまいりたいと存じます。
次に、事業が中止になった場合の対応と今後の影響についてでありますが、市といたしましては、頼成地域の環境整備事業として取り組むことから、事業推進に向け努力しているところであります。しかしながら、資金計画が成り立たなかったり高畠養豚が事業推進を阻害した場合は事業中止となり、地区民並びに農林水産省、富山県、当市に対して重大な損害を与えることは予想されるところであります。また、現在の経営施設の環境、悪臭対策については、地元の皆さんと連携をとりながら指導することになると考えております。
次に、市内の同業者への環境問題対策につきましては、バッタ・スワインが平成10年に現在の施設を譲渡して間もなく、平成12年に環境について文書で申し入れをし、さらには平成13年からは市関係課での対策チームを立ち上げ施設立入調査を実施し、平成15年から16年にかけ裁判所の調停に臨みましたが、不調となりました。今年の春の強風では、浄化施設の外壁がはがれる事態となりましたが、生活環境課から直ちに修理の要請をしたところ、その後外壁については修繕したところであります。しかしながら、悪臭対策につきましては、これまでの事業融資金が未返済であることから、新たな融資を得て施設改善されることは難しいと考えております。本年5月からは、市関係課による対策を協議するとともに、融資機関とも連携を図っているところであります。
いずれにいたしましても、行政の対応策は法律や基準などにとどまることから、地域住民の皆さんと一体となって悪臭対策を進めてまいりたいと存じますので、皆さんの御協力をお願い申し上げます。
以上でございます。
◯副議長(山田幸夫君) 2番 今藤久之君。
〔2番 今藤久之君 登壇〕
◯2番(今藤久之君) 私は、来年度のチューリップフェア開催についてと、現在検討をされている北陸自動車道の新インターチェンジについてお尋ねいたします。
まず、来年度のチューリップフェア開催についてです。
チューリップは、富山県の県花であり、砺波市の花でもあります。「農業公社だより第6号」によりますと、砺波のチューリップ栽培の始まりは、大正7年に当時の東砺波郡庄下村の水野豊造氏が球根生産を始めたことであるそうです。今から約90年も前のこととなります。その後、先人たちのとても一言では言いあらわすことのできない努力のおかげで、水田裏作という栽培技術を確立し、一大球根生産地となったわけであります。
さて、第1回チューリップフェアは昭和27年に開催されました。想像ですが、恐らくは純粋にチューリップの花そのものを観賞する素朴な花の祭典であったことと思われます。それが時代を経てさまざまな変遷、発展を遂げ、砺波市人口の数倍に及ぶ入場者数を誇る大きな花の祭典として現在の形となったわけであります。
残念ながら本年度は、会期前半の悪天候等が災いをし、目標入場者数には及びませんでしたが、となみ散居村ミュージアムが新会場として加わったことや新品種「春天使」の初公開という話題性もあり、庄川木工まつりや夢の平のスイセン畑との連携による相乗効果、あるいは市街地でのタピ・ドゥ・フルー、さらには出町曳山車がチューリップ公園内に入り子供歌舞伎の上演が行われるなど、各種イベントも盛況であったようであります。お聞きいたしましたところ、今回は関係者の意気込みも強く、例年より早く実施本部会議や理事会も行われたとのことであります。
そこでまず、会期、目標入場者数、イベント等を含めまして、来年度チューリップフェアの開催概要についてお答えください。
多くの人が携わるイベントにとって大切なものの一つに、統一された意識が挙げられると思います。今年度のチューリップフェアにおきましても、小学生から高齢者まで延べ3,000人以上のボランティアの御協力がありました。主催関係者も含めますと、大変多くの人々が携わることになるわけであります。さまざまな事態に対応するには、運営マニュアルの充実を図ることと、その理解の徹底であろうと思いますが、その根本をなすものがテーマであったりコンセプトではないでしょうか。
そこで、来年度第57回となみチューリップフェアのテーマとコンセプトについて御答弁をお願いいたします。
毎年、チューリップフェア終了後に、うまく運営できたところ、あるいは反省すべきところの総括をなさるわけであります。それを踏まえて翌年の計画を立てられることとも思います。チューリップフェアそのものの根幹的な部分やうまく運営を行えたところは、当然のことながら踏襲すべきであります。しかし、すべての面をそのまま継続すれば、惰性やマンネリズムへと陥ることになります。リピーターをも飽きさせない工夫が必要となってくるわけであります。
そこで、来年度のチューリップフェアにおいて、イベントや企画も含めまして、運営面での特徴的な事柄について御答弁をお願いいたします。
来年3月には、東海北陸自動車道が待望の全線開通の予定であります。去る8月7日、我々自由民主党平成議員会は、行政視察の一環として、災害時相互応援協定を結んでおります安城市を表敬訪問し、市長並びに自由民主党市議団と意見交換会を行ってまいりました。席上、両市の交流ということで、大いにチューリップフェアのアピールをしてまいりました。また、本定例会初日の市長提案理由説明の中でも、この全線開通に向けた南砺市との連携した中京方面からの誘客に対する取り組みや、安城市の市民保養事業の保養地区に本市全域も指定されたことを受け、積極的に誘客宣伝活動を実施していきたいとの御発言もあったところであります。この機会を有効に用いたいものであります。
そこで、東海北陸自動車道全線開通に伴うキャンペーンやPRの方策について御答弁をお願いいたします。
次に、現在検討されている北陸自動車道の新インターチェンジについてお尋ねいたします。
これは、昨年の12月定例会において、一般会計補正予算にて、新インターチェンジ研究調査負担金を砺波市、高岡市の両市が出し合い、コンサルタントが入り調査を行っているとのことで、これまでに両市の道路担当者連絡会での検討が続けてこられたとお聞きいたしております。さらに、8月9日には、周辺開発等検討部会の会議も両市の担当者で行われたとのことであります。そこで、その進捗状況についてお尋ねいたします。
また、本年6月末ごろまでに一定の方向性が示されるとお聞きいたしているところでありましたが、そのアクセスやインターチェンジそのものの形状などはどのようなものになる予定でしょうか。御答弁をお願いいたします。
このインターチェンジ構想については、産業振興、広域観光は言うに及ばず、その立地条件から、新幹線新駅との連携等々、多種多様な側面を持つものであります。軸足をどこに置くかによって、今後の進展にも大きな違いが出てくるのではないかと思われます。個々の事象を検証することももちろん大切ではありますが、市内の一地域の地図を広げて議論をするという発想ではなく、もっと大きく県西部の交通拠点としての位置づけも視野に入れるべきではないでしょうか。進展を見守るに当たり、周辺開発と今後の展望について現時点での市当局の見解をお尋ねいたしまして、今回の質問を終えさせていただきます。
◯副議長(山田幸夫君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念鉄夫君) 今藤議員にお答えをいたします。
インターチェンジ計画についての進捗状況は担当部長から申し上げます。
このインターチェンジをつくるに当たって、県西部全体を眺めて計画しなければならないという提案、そのとおりだと思っております。高岡の中心から約10キロぐらいありますし、砺波市の中心地からも5キロぐらいありますから、それはそれとして、私は北陸自動車道の核となるインターになるのではないかと、こう思っております。といいますのは、県西部の、もちろん砺波はありますけれども、そのようなインターになる、そういう想定をいたしております。したがいまして、提案のとおり、開発構想等につきましては広く県西部全体を眺めるということも大切だと思っております。
話は少し前になりますが、江守議長さんと松下電子本社へ伺いました。腹の中は拡張してほしいという気持ちであいさつに行ったわけですが、冒頭インターの話が出ました。だから、随分期待をされております。だから、その面では期待をされておりますから、砺波市のメリットも私はあると思っております。
なお、高岡の経済界、産業界からも、斎場以上にインターを期待されております。あまりこれは混同すると困るわけですが、そのように高い評価をいただいておりますので、そこは高岡市と提携をしながら計画を進めていかなければならないと思っております。
この計画をするに当たっては、そう簡単に図面に絵をかくようなわけにはいかないと思う。私は思い起こすんですが、昭和41年に1年間、おまえ企画室へ行けと。何かといいましたら、インターと路線の関係についての図面づくりが当たりました。現場を全部踏査して、何がある、お宮さんがある、墓がある、あれこれ随分苦労したものですから覚えているんですが、そのような仕事をいたしました。ついては、たくさんの要件が出てまいります。それらをやっぱりきちっと調査をした上でないといけませんし、おっしゃるように、展望としては呉西地域の私は範疇を考えて、いろんな新幹線の話も出ましたが、道路のネットワークづくり、それと同時に、今は指定しておりませんけれども、いろんなことがそこで考えられるわけですね。
砺波市の土地は、インターの設置する場所は砺波市でありますが、ただし波及効果はほとんど高岡だと思います。その辺は考えて、今技術的な関係で議論をしておりますけれども、いわゆる大きい意味での開発ということになりますと、商工であったり、あるいは観光であったり、そういう人たちも交えながら、時には、あちこちの今新設される、あるいは有効に活用、利用しているそういう現況もお互いに見ながら考えていくべきものだと、私の反省からそんなことを思っておるところでございます。
いずれにしても、相当の事業量があります。そんなことなどを考えると大変難しいんですけれども、いよいよということになりますと、といいますよりも、もうそういう面では仕事をしなきゃいかん。いわゆる調査だけでも内々進めるべきではないかと、こんなことを実は思っておるところでございますので、御意見のとおりだと、このように思っております。
以上、私からのお答えといたします。
◯副議長(山田幸夫君) 答弁を求めます。
副市長 吉田俊和君。
〔副市長 吉田俊和君 登壇〕
◯副市長(吉田俊和君) 私からは、来年度のチューリップフェアについて申し上げたいと存じます。
本年は、議員御指摘のとおり、会期前半の天候不順や能登半島地震の風評被害の影響もありまして、残念ながら目標入場者数には達しませんでした。つきましては、来年度に向けて、関係者一同原点に立ち返りまして、新たな企画を検討しているところでございます。来場者等からちょうだいいたしましたアンケートあるいは御提言を参考にいたしまして、チューリップフェア実施本部で今般新たに立ち上げました研究会において議論、検討をいただき、砺波市花と緑の財団評議員会の議を経て、同理事会において基本計画が決定されたところでございます。
そこで、お尋ねの来年度のチューリップフェア開催概要についてでございます。
まず、名称を2008となみチューリップフェア、会期につきましては4月23日から5月6日までの14日間、目標入場者数を30万人として、例年どおりチューリップ公園を主会場に開催することといたしております。会場のしつらえや催事などの具体につきましては、今後その詳細を詰めさせていただきたいというふうに考えております。
次に、テーマ、コンセプトについてのお尋ねでございます。来年度のチューリップフェアにつきましては、テーマを、特産地ならではの優位性を生かしまして多品種を強調する観点で、「花競う450品種」といたしたところでございます。最良のチューリップを最良の状態でごらんいただくというコンセプトのもと、全国でも例のない450品種の多品種を積極的にPRするため、会場内にさまざまな品種の名札をつけること、さらには水上花壇のグレードアップや大花壇の絵模様の一新など、植花方法にも工夫を加えまして、会場の雰囲気を新たなものにする計画といたしているところでございます。
なお、加えまして、ボランティアを初め関係の皆様に対し、接客やフェアの基礎知識などの研修を受講していただきまして、遠来のお客様を温かくおもてなしできるよう努力をいたしたいというふうにも考えております。さらに、今藤議員御発言のとおり、来年は水野豊造さんがチューリップ栽培を始められて以来90年となりますので、チューリップ四季彩館においてアンティーク調のチューリップ展示を計画するとともに、チューリップ栽培の歴史も紹介をさせていただきたいというふうに考えております。
次に、運営面の特徴について申し上げたいと存じます。まず、開幕時の開花目標を30ないし40%程度といたしまして、会期中いつでも美しい花をごらんいただけるよう万全を期したいと存じております。入場料金等につきましては、基本的には従来どおりでございますが、障害者の方につきましては、介助者も含めまして、来年度より無料といたしたいと考えているところでございます。加えて、熱心なファンに向けまして年間パスポートを新たに発行いたしまして、チューリップフェアには期間中何回でも入場ができ、チューリップ四季彩館へは年中入館可能とする対応を考えているところでございます。さらに、近年アジア地域からの入り込みが増加の傾向にございますので、パンフレット等への外国語の表記について工夫をしてみたいと考えているところでございます。
次に、PR関係で特に着目すべきは、議員も御指摘のとおり、来春、待望久しかった東海北陸自動車道の全線が開通をするわけでございます。中京方面からの利便性が飛躍的に向上することから、これを機により積極的なキャンペーン活動を展開してまいりたいと考えております。つきましては、フェア独自のキャンペーン計画を十分に練り上げるとともに、県観光連盟、県観光連盟砺波地区会、県西部地区観光協議会など関係観光団体との連携を図り、より効果的なPRを行ってまいりたいと考えております。
また、災害時相互応援協定を結んでおります安城市とは市民保養事業による観光面での連携を図っておりますので、中京方面へのキャンペーン実施の際には、安城市との連携を重視ながら活動を展開してまいりたいと存じております。なお、安城市との良好な関係を展開、拡大をしていただきましたことにつきまして、関係の議員の皆さん方に心から御礼を申し上げたいと存じます。
そこで、当面の具体のキャンペーン日程といたしましては、まず10月に愛知県、岐阜県内の高速道路サービスエリアにおきましてハイウエーキャンペーンを予定しているほか、年内には東海地域の旅行代理店を訪問いたしまして、観光客の誘客を積極的にPRしたいと考えております。また、全線開通に合わせまして、3月末には名古屋において、旅まつり名古屋2008へ県観光連盟砺波地区会として南砺市とともに参加をし、イベントを開催する予定にしております。マスメディアの御協力もいただきながら、2008となみチューリップフェアをPRしたいと考えておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
私からは以上でございます。
◯副議長(山田幸夫君) 答弁を求めます。
建設水道部長 安念 茂君。
〔建設水道部長 安念 茂君 登壇〕
◯建設水道部長(安念 茂君) 私からは、北陸自動車道の新インターチェンジについての御質問のうち、進捗状況について並びにアクセス・形状についてをあわせてお答えします。
庄川左岸における新インターの設置に向け、昨年8月、砺波市・高岡市道路等担当者連絡会を立ち上げ、以来10回余りの検討会を重ねるとともに、本年1月には両市の負担で新インター設置調査業務を本年10月末日の工期で委託してきたところであります。
連絡会では、当初地域活性化インターの設置を検討していましたが、新インターの誘発交通量が1日1,500台以上となる計画の具体化など解決困難な課題が多いことから方針を転換し、誘発交通量の条件がより緩やかで建設管理コストの縮減が可能なETC専用のスマートインターを想定し、その実現の可能性について調査、協議を進めてきたところであります。その結果、本線直結型スマートインターの社会実験の実施に向け、国土交通省富山河川国道事務所、富山県、中日本高速道路株式会社など関係機関にも参加していただき、勉強会を開催していく運びとなっております。
このスマートインターの社会実験は、議員御承知のとおり、県内でも既に入善、城端で実施され、また富山市においても流杉パーキングエリアでの実施に向け準備が進められております。しかし、両市で検討している新インターは、入善や流杉のように既存のパーキングエリアを利用するものではなく、本線直結型の両方向に利用できるインターを想定していることから、用地買収費並びに工事費も大変多額となります。このようなことから、現在、インターの形状について、ダイヤモンド形、平面Y形、不完全クローバー形、トランペット形などを基本形とし、さまざまな形状についてその利便性と経済性の比較検討を行っているところであり、今後、国土交通省、中日本高速道路株式会社などの意見も参考とし、高岡市、砺波市両市において形状を絞り込みたいと考えております。
また、アクセスにつきましては、新インターの位置を庄川左岸堤防と県道高岡庄川線の間に想定していることから、メーンアクセス道路は県道高岡庄川線がふさわしいと考えているところであります。ただし、本線直結型で両方向利用可能なスマートインターを社会実験として取り組むことは、国土交通省が想定している以上のものであり、今後解決しなければならない課題が山積しております。
以上でございます。
◯副議長(山田幸夫君) 1番 大楠匡子君。
〔1番 大楠匡子君 登壇〕
◯1番(大楠匡子君) お許しを得ましたので、通告に従い質問と提案をさせていただきます。
先ごろ発刊された東洋経済新聞社の「都市データパック2007年版」で、砺波市が住みよさランキング総合2位と順位をさらに上げました。大変うれしいことです。私たちのまち砺波市が、数字の上だけでなく、ますます住みよい心豊かなまちとなることを願い、3点についてお尋ねいたします。
1つ目に、青少年の健全育成についてお尋ねいたします。
安倍改造内閣が発足し、新年度に向けての予算概算要求が始まっています。留任された伊吹文部科学省大臣は、学校の組織強化や学力向上を図るため、公立小中学校の教職員7,121人の増員を盛り込みました。計画によると、初年度に増員する教員の職種や対象分野は、1、管理職を補佐する主幹教諭、2、習熟度別・少人数指導の充実、3、特別支援教育の充実となっています。また、学校耐震化予算は約2倍の2,400億円を求めています。
学校現場では、本来の学習指導に加え、総合、IT指導、食育と指導の内容が年々多岐にわたってきている中、児童生徒たちの心の問題も複雑化しており、教職員の増員は歓迎するものですが、ギャングエージと言われる3、4年生での35人学級導入も早期に進めてほしいものであります。また、耐震化工事については、砺波市内でも工事を必要とする小中学校が7校あり、総合計画の中で順次進められることが決まっていますが、子どもたちの安心・安全を守るためにも、少しでも早く耐震化工事を進めていただきたいと思うものです。
さて、暑かった夏休みも終わり、市内の小中学校では2学期が始まりました。夏休みの間、それぞれの地域やPTAの特色ある体験活動やボランティア活動に参加し、子どもたちは一回り大きく成長したことと思います。しかし反面、なかなか夏休みぼけがとれない子どもたちも多いようです。長い夏休みの間、限りなくテレビゲームやネットに熱中した子どもたちです。
早寝、早起き、朝御飯、文科省のこの取り組みはなかなか浸透しません。なぜ早寝できないのでしょうか。テレビを見たいから、ゲームをしたいから、またネットや携帯でメールなどのやりとりをしていると、あっという間に時間が過ぎるようです。早く寝ないと、やっぱり早くは起きられません。早く起きられないと、朝御飯を食べる時間がありません。食欲も起こりません。早寝、早起き、朝御飯、このキーポイントは早寝にあると思うのです。
そこで、早寝を妨げている原因の一つであるテレビ、ゲーム、インターネット、携帯を使わない日、ノーテレビ・ノーゲーム・ノー電子機器の取り組みについてお伺いいたします。
日本の子どもは、国際的に見てもテレビ漬けの傾向が強いという報告があります。国際教育到達度評価学会の2003年の調査によりますと、日本の中学2年生は1日平均2.7時間をテレビやビデオに費やしています。国際平均より0.8時間多く、調査した46カ国・地域で最長となっています。また、テレビの長時間視聴は幼いころから始まっています。ベネッセ教育研究開発センターが2005年に調査した報告によりますと、1歳から6歳児のテレビ、ビデオ、DVDの平均視聴時間は3時間49分となっています。幼児期からテレビなどの長時間視聴を習慣づけることのないよう働きかけていかなくてはいけません。
医学博士の森昭雄先生は、テレビやゲームが脳の前頭前野の機能低下を引き起こすことを発見し、ゲーム脳と命名し、社会に警鐘を鳴らしておられます。
ノーテレビ・ノーゲーム・ノー電子機器の取り組みを行っているPTAや自治体は全国に多数あります。取り組みの方法はさまざまですが、島根県松江市では地域ぐるみでこの運動に取り組み、成果を上げています。子どもが宿題を早く終えて早寝するようになったし、ふだんから見たい番組を選ぶようになった、一斉に実施するということで子どもも親も意識が高まり取り組みやすかったなど評価されています。しかし、この活動に取り組むには、大人の側の積極的な協力や地域の盛り上がりが欠かせません。
一昨年の12月に、このノーテレビ・ノーゲーム・ノー電子機器の提案をいたしましたところ、教育長からは、IT機器には大変危険な犯罪が隣り合わせていることを親子で確認することは極めて大切なことであるが、教育委員会や学校が決めるよりも、市のPTA連絡協議会などで議論され、各学校に周知する方法が適当ではないかという答弁をいただきました。そこで、市のPTA連絡協議会に働きかけてきましたところ、今年度1つの小学校で取り組もうという動きがあり、市のPTA連絡協議会でも実施の方向に向けて今議論の真っ最中であります。
そこで、御提案いたします。先にも申しましたが、この取り組みは小さな単位で実施するよりも地域ぐるみで取り組んだほうがずっと効果があることがわかっています。地域ぐるみで取り組むことで、一貫した態度をとることができるからです。市P連の動きに合わせ、ぜひ教育委員会でも市を挙げてこの運動を応援していただき、ノーテレビ・ノーゲーム・ノー電子機器の日を設定していただきたいと思うのでありますが、教育長のお考えをお聞かせください。
次に、放課後児童教室の充実についてお伺いいたします。
平成19年度、放課後児童教室の児童数は、出町21人、庄南33人、東部76人、南部31人、北部70人、鷹栖37人、庄川38人と、平成18年度よりもさらに56人も増加しました。これにより、幾つかの教室で、ランドセル置き場や下足箱等の不足、加えて部屋の広さの問題が出てきています。東部においては、1部屋ではもう対応できないという状況になってきています。また、物理的な面だけでなく、東部や北部のように70人を超えると、指導員が子どもたち一人一人を把握することも難しくなり、指導面においても行き詰まっています。
子どもは、多くの子どもたちや大人と一緒に生活する中で刺激され触発されて成長していきますので、この教室を大事に考えていかねばなりません。国では放課後子どもプランという取り組みを検討されていますが、まだ具体的な事業内容が見えてきません。来年、再来年度を見据え、今後どのような対応を考えておられるのか、お聞かせください。
次に、4月から教育委員会に新設されたこども課についてお伺いいたします。
未就学の子どもたちにかかわるすべての支援窓口を一本化したこども課でありますが、他の自治体ではあまり例のない教育委員会主管となっています。国の動きとしても幼保一元化が進む中、こども課導入による成果と現状についてお聞かせください。また、教育委員会主管になることにより福祉という点での意識が薄くなり、サービスが低下しないだろうかと危惧する声もありましたが、その点についてもお聞かせください。
2つ目に、砺波市森づくりプランについてお尋ねいたします。
私たちの祖先は、砺波の豊かな自然の森のもとで、その恩恵を最大限に享受しながら、森を再生する努力を積み重ね、現代に生きる私たちに豊かな森を与えてくれました。私たちは、先人から引き継いだこの森をしっかりと守り育て、健全な姿で次の世代に引き渡さなければなりません。
この森を守るため、昨年6月、富山県新森づくり条例が制定され、今年の4月から水と緑の森づくり税が導入されました。この税を財源とした事業として、里山再生整備事業、みどりの森再生事業などが計画されておりますが、今年度砺波市で予定されている里山再生事業について具体的にお聞かせください。
次に、今年の3月、富山県森づくりプランに沿って砺波市森づくりプランを定められていますが、その中でも取り上げられている住民参加による森づくりについてお伺いいたします。
近年、環境問題も絡み、市民の森林に対する関心は年々高まってきています。下刈り、枝打ちなどの森林作業の体験を希望する人も増加しているようで、市民が森林や林業についての知識を高める取り組みが望まれるものです。
このような中、来月の10月28日、市谷地区で記念植樹祭を開催される予定と聞いています。おととしの台風で倒木被害がひどかった市有林地域です。市民が森林について理解を深め、自然とのふれあいを通じて環境の保全や保護の重要さを学ぶことを目的として計画されたようですが、たくさんの市民が参加することを期待するものです。
県東部の新川地区では、今年の5月、アースデイとやま2007の一環として地球市民学園祭を実施され、多様な活動を行われました。その一つに森づくり市民フォーラムがあります。フォーラムを年間通じて継続開催し、市民が森づくりに参加していく機運を高め、森のボランティアグループ結成を目指しています。県でも、とやまの森づくりサポートセンターを立ち上げ、森林ボランティアなどの支援をしています。砺波市においても、森林について学ぶ講座や森林の整備活動、各種イベントなどを開催され、森林ボランティアの育成などを進め、市民参加の森づくりを推進していただきたいものです。
そこで、提案いたします。植樹する市谷地域を市民の森とし、栴檀山五谷地内にある市民の山とこの森を中心に積極的な森づくりを進められてはいかがでしょうか。市民の山をこの前歩いてきました。立て看板は立っていましたが、ベンチや道路の一部は草で覆われていました。市民の山という名前がついているのですから、もっと整備し、市民に利活用してもらえるよう取り組んでほしいと思います。来年の5月には砺波市で森の祭典が実施される予定と聞いていますので、これを契機に砺波市の森づくりをしっかり進めていただきたいと思います。森づくりは、今社会問題となっているクマ対策にもつながる重要なことだと思います。お考えをお聞かせください。
また、現在、庄東小学校の6年生が砺波花とみどりの少年団活動として炭焼き体験や森林教室などを実施されていますが、森林環境教育を進める上でも、このような活動を市内のすべての小学校の6年生が体験できるようになればいいと思うものですが、お考えをお聞かせください。
3つ目に、仕事と生活の調和、ワーク・ライフ・バランスの推進についてお伺いいたします。
先月、埼玉県にあります国立女性教育会館で開催された男女共同参画のための研究と実践の交流推進フォーラムに参加してきました。その基調講演の中で、講師の内閣府男女共同参画局長の坂東久美子氏は、専門調査会でワーク・ライフ・バランス推進の基本的方向が今年度の7月に決められた、憲章や行動指針を今年度中に策定し、官民一体となった働き方の見直し、両立支援の充実、意識改革など総合的に取り組んでいきたいと話されました。また、その後のリレートークでも、前鳥取県知事の片山善博氏がワーク・ライフ・バランスを推進することによる長時間ワークの見直しを強く望まれ、また評論家の樋口恵子氏は、長時間労働の禁止を訴えたい、長時間労働は父親を家庭から取り上げるという大罪を犯してきたと熱く語られました。
ワーク・ライフ・バランスとは、一律の定義はありませんが、性別や年齢に関係なく、労働者の仕事と生活全般のバランスを支援するという考え方で、この生活の中には、子育てや家庭生活だけでなく、地域活動や趣味、学習などあらゆる活動が含まれています。なぜ今、ワーク・ライフ・バランスが必要なのでしょうか。少子高齢化、人口減少、そして過労死の増加やうつ病などが深刻化している時代を迎え、これまでの働き方では個人、企業、組織、社会全体が持続可能でなくなってきたからです。
世界30カ国の調査会社による組織、インターナショナル・リサーチ・インスティチューツによる世界24カ国1万4,000人を対象にした「仕事と家庭の調和(ワーク・ライフ・バランス)に関する世界意識調査」の結果から、このワーク・ライフ・バランスに不満を持つ人の割合は日本が一番高く、その改善には消極的で自己完結的であるという傾向がわかりました。また、この調査から、ワーク・ライフ・バランスに全く満足していないという回答の割合が高い国、日本、韓国、ドイツ、ロシアなどは、合計特殊出生率が1.3以下で少子化の傾向がある国でもあり、相関関係があることがわかっています。
また、平成18年度に少子化と男女共同参画に関する専門委員会が調査した結果によりますと、独身男性で52.1%、独身女性で37.3%、既婚男性で51.2%が仕事を優先した生活を送っており、仕事と家庭生活とが両立していると感じている割合は約7%程度となっています。全国の未就学児がいる父親の14%が午後11時を過ぎて帰宅しているという国の調査もあります。
時間が欲しければ不安定で低賃金の非正社員でいるしかなく、生活の安定を求めて正社員になれば長時間労働が待っている、こんな社会はおかしいと多くの人が感じているのです。ワーク・ライフ・バランス実現のかぎを握るのは働き方にあることは間違いありません。これは女性の生き方にも大きくかかわることで、このワーク・ライフ・バランスの実現は、ひいては男女共同参画社会につながるのです。
そこで、ワーク・ライフ・バランス実現に向けた社会基盤づくりを進めるため、砺波市としても、まずワーク・ライフ・バランスに関する啓発、情報提供の推進、多様な両立支援、再就職支援サービスの拡充などに取り組まれることが大事であると考えるものですが、市長のお考えをお聞かせください。
以上で私の質問を終わります。
◯副議長(山田幸夫君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念鉄夫君) 大楠議員にお答えをいたします。仕事と生活の調和といいますか、ワーク・ライフ・バランスの推進について市長はどう考えるかという大変難しい話であります。
確かに、仕事とどう調和をするかというのは、文化国家にとっては私は大切だと思っております。今お話にもございましたように、男女共同参画を取り組むに当たって、課題はそこへ行くのではないかと、そのとおりだと思って今御意見を聞いておったところでございます。この仕事と生活の調和をどうするかというのは、やっぱり御意見にもありましたように、労働条件と雇用形態、それにあるのではないかなと思っております。
大分前の話になりますが、私は青年団活動をやりまして、県生協の実は会長もしたわけでありますが、当時、高度経済成長が始まる段階で、若い人たちが3交代制という時代を迎えました。そこで、3交代になりますと、青年の集まりも少なくなるんですね。それで、よく県生協でも地方の青年団でもありますが、青年教師との集いというのが実はあったんですね。時代の問題点をお互いに出し合って、どうすれば解決できるかという、そういう議論を各地域でやったものです。そのときの話し合いを思い出すと、仕事は8時間、睡眠は8時間、食事をとったり自分の自由な余暇が8時間、それで1日構成されておるんだという、そういう認識をしたものであります。
ついては、この夜間勤務、3交代制等、まだ十分に法律ができていなかった。もちろん労働法はあるんですよ。あるんだけども、皆さん仕事へシフトするわけです。そうすると、やっぱり家庭も乱れると思う。そんなこともあって、我々はこのことを申し上げてきたんです。
ネックは何か。企業者側です。大きく言えば財界ですよ。これは反対。あの当時から、いろんな労働、雇用関係については、ILO──国際労働機構というのがありまして、そこへ訴えることができたんだけども、いつもつぶされてきた。今、幾つかは批准されておるようでありますけれども、みんなつぶされてきた経緯があって、そのときの労働組合は結構強かったんですが、反対して、政府も批准に応じないという、そういう経緯がずっとあったんです。特に公務員労働者についても、常に提訴するという態勢をとってきたけれども、これは財界が許さないという、そういう気風というのは日本に実はあるんです。これはやっぱり変えなきゃいかん。
そのときには、今労働法がありますから、労働法をきちっと守れということをやっぱり国がやらなきゃいかんと思うね、私は。労働法を皆さん読んでください。労働三法みんな読んだら、この問題はすぐ解決できますよ。
例えば、どうしても夜間勤務しなきゃいかんというのは、いわゆる三・八体制というのがある。1カ月に3人で──病院の場合ですよ──8回仕事をする。もちろん8時間労働です。そういうきちっとした協約を持っているところが本当にありましょうか。私ども公務員を預かっておりますから、それはきちっとやっているんですよ。ただし、他の市立病院あたりは、三・八とか二・八とかありますかね。本当はやらなきゃ罰則を受けるわけですけれども、あんまり世論としては出てこない。それを放置してありますから、今おっしゃるように労働と生活のバランスがとれなくなるんです。これをきちっと守ったら、おっしゃる意見については私はいくと思う。
私は、大分前、50年前になりますが、アメリカで1年間生活しました。花屋であります。随分忙しい。ちょうど日曜、祭日前になりますと、花を出荷しなきゃいかん。そうすると、その3日前ぐらいは随分忙しいんです。ボスとボスの家庭と一生懸命仕事をします。私も日本人ですから、もちろん日系の家へ行きましたので働くわけです。喜ばれました。ただし、雇用されておる労働者、私に対して批判しました。まあ、キリスト教的な考え方なんでしょうかね。どの辺で落ちついたのか知りません。日本の場合、仏教的な考え方ですから、一生懸命仕事すりゃ、いいあんちゃんだと。会社へ行って働いて、会社が終わってからまた一生懸命働く。あのあんちゃん、何ちゅうかたいもんやと、そういう褒められる地域なんです、ここは。それはそれでいいと思いますけれども、アメリカはその場合に隣づき合いしない。そこまでやられますよ。
私の立場は、ボスが一生懸命苦労して働いているんです。じゃあ、私、せめて手伝いぐらいしてやろうかと。もちろんタイム・イズ・マネーですから、お金はくれるんですね。そうすると同僚は、おまえはボスに対してサービスし過ぎと。同時にもう一つは、我々の仕事をとっていくと、手厳しくやられましたよ。だから、それから注意をして、あんまりそんな仕事に、というのは、やっぱり仲間づくりが大事ですから、そうしないと職場も維持できません。そういうアメリカあたりは土壌があるんですね。日本の土壌と違うんですね。
もともと日本はすばらしい徒弟制度があります。そこでみんな育って、立派な財界やそこらを築くような人たちも出たんですね。それを随分美徳として今日まで来たわけです。ただし、時代が一変しました。変わりました。そうすると、少し視点を変えて、企業も我々も視点を変えて家庭を顧みると、そういう立場のやり方というのは大事ではないかと、このように思います。
したがいまして、私の感想から言いますと、労働三法それぞれあります。皆さん読んでください。きちっと書いてあるんですよ。それを守る。それを守ることが大事。そして、そのことを国はしっかり教育をする。教育をするというか、そのことを罰則もあるんですからきちっと守らせるように、私は国の姿勢も変えてもらわにゃいかんと思う。そんな感じをいたします。
さて、地方においても、我々は今おっしゃるようなことを考えていかないと、住みよさどころか心の豊かさもなくなってしまう。家庭が崩壊したら何もなりませんから、こんなことを実は思うわけでございまして、答えになりませんが、私の思ったままを申し上げたわけでございますが、もっと国はこのことについて目を向けて、しっかり法律がある以上、このことをよく啓発をする、そういう業務が大事だと思います。そして、我々もそのことを心得て、一生懸命働いたらいいあんちゃんだという思想はもう時代遅れだという認識をしなきゃいかんと思う。そのかわりに、8時間の間、よそ見しないでしっかり働かなきゃいけませんよ。そういう体制づくりをするのが、私はおっしゃるようなワーク・ライフ・バランスになるんじゃないかと。
いずれにしてでも、これはみんなでやらなきゃいけませんので、男女共同参画の委員の中にも男性もおられますので、これは皆さんともやって、啓発運動をやって、それぞれの地域でもそのことを言わないと、本当の住みよさ、心の豊かさのある砺波市にはならないのではないかと。まず家庭が基本だと、そのことを念頭に置いて私の感想を申し上げて、お答えといたします。
以上であります。
◯副議長(山田幸夫君) 答弁を求めます。
教育長 堀田良男君。
〔教育長 堀田良男君 登壇〕
◯教育長(堀田良男君) 私のほうからは、青少年の健全育成についての御質問のうちのノーテレビ・ノーゲーム・ノー電子機器の日の取り組みについてお答えをいたします。
テレビを長時間見たりゲームを長くやったりするということは、子どもたちの心身や家庭生活への悪影響を及ぼすことは、これは皆さん御指摘のとおりでございます。
そこで、砺波市の教育センターが夏休み中のゲーム機器の遊びの実態を調査しました。この調査方法は、第三者がきちっとその子どもについて見ていたわけじゃございませんので、子どもたちの自主的な反応でもっておおよその状態を調べたものでございますけれども、幼稚園、保育所から始めたんですが、4歳児はほとんど反応していないんですね。ところが、5歳児になると、もう電子機器の遊びが始まります。そして、小学校の生徒のおよそ4分の1くらいの生徒は毎日電子機器で遊んでいると。中でも、4時間以上電子機器の前に座っている子が小学校の高学年では5ないし6%、中学生に至りますと7%ぐらいになっているということ。そして、これが二極化しております。全然やらない子と、こういうふうにやり始めたら4時間もその前を離れないというお子さんがおられます。これは挙手程度で調査したんですから、確実なものではございませんけれども、おおよそがわかりますね。
この結果を見ますと、長時間にわたってやっているようなお子さんにつきましては、保護者も含めて、これはきちんと指導しておかないと大変なことになると思います。それから、電子機器の功罪につきまして、やはり幼稚園の4歳児、5歳児のころから、この機械はこういうものだよということをお話しして、中学生ぐらいになったら、スクリーンであらわれてくることと現実との間には大きなずれがあるんだということを自意識、自分で気づかせなければこれはいけないと思います。
そこで、御質問のノーテレビ・ノーゲーム・ノー電子機器の設定につきましては、教育委員会などの公機関がこのような機器はこの日はノーというようなことを決めるのではなくて、保護者や家庭や地域の方々が1つの雰囲気でもって、きょうは電子機器の前には座らないんだよ、外で遊ぶんだよというようなふうにして、地域一体となって進めていったことのほうが効果があると思います。先ほど言いましたように、ノーという日、それは強制の日ですね。強制的にした場合は、強制という日だけはじっとしていますけれども、晴れたらまたばんとやります。そういうことで、自意識をどうして醸し出すかということが大切だと思っております。
そこで、今年度に入り、市のPTA連絡協議会で御議論なさっておられて、ある学校で前向きにいこうかということを準備されているようですが、これらの取り組みが砺波市全体に広がっていくことを、私たちとしましては教育委員会、学校ともどもこの後全面的に応援していきたいと思いますので、御理解を賜りたいと思います。
次は、2点目の放課後児童教室の充実についてでございますが、今年の9月3日でもって庄東小学校が新しく放課後児童教室を開設されました。これで砺波市内の全小学校区に設置をしました。
御指摘のように、最近、児童数が、放課後に預かっていただきたいというお子さんの数がどんどん増えております。これに対して、担当といいますか、こども課のほうとしましては、非常に頭を痛めながら対応をしております。特に指導員の増員につきましては、これは決まりがありますので、適正に処置をしております。来年度以降になりますと、71人という大規模の教室が2つも出てきます。そのために、その教室の分割案など、今からその手だてを考えております。
いずれにしましても、議員御指摘のとおり、学校が終わって放課後児童教室に入った途端に子どもたちの様相が変わります。やはり自由になります。それが本当の子どもの姿かと思われるんですが、跳んだりはねたり、あるいは子ども同士がじゃれ合ったり、これは本当の子どもの姿を見ることができます。その分だけ、指導員の方々は非常に神経を張ると思います。だから、この点については十分配慮していきたいと思っております。
また、放課後子どもプラン、今年から言い出しましたこのプランにつきましては、教育委員会の生涯学習課が事務局となって、砺波市放課後子どもプラン運営委員会、これを立ち上げました。そして、今年度中には放課後の子どもたちをどのように育てていけばいいのかということについての計画を立てることにしております。
それで、今年4月から始めましたこども課についての御質問でございますが、こども課を新設した趣旨は、子育て支援サービスの一体化、それから保育所、幼稚園の保育の一元化、この2本であります。
その一つの子育て支援サービスの一体化の提供につきましては、子育てサポーターの皆さん、今資格をおとりになった方が全部で141名もおいでになります。この方々に対して、市内5カ所の子育て支援センターや、それから今申し上げました8小学校の放課後児童教室など、子どもさんが集まってくる場所へ積極的に出て行っていただいて活動していただくように、場所が、今ここで何が行われているということを今提供しております。
それから、こども課に所属しております家庭児童相談員2名おりますけれども、これが大変忙しゅうございまして、児童虐待のほか不登校や特別に支援をしてあげなきゃならないお子さん、これを幼稚園、保育所、小学校、中学校と、この4カ所にわたっての連携をとりながら毎日飛び回っております。子どもたちを取り巻く社会環境が非常に変化をしております。そこで、問題を抱えるお子さんが増えております。このようなことに対する相談体制、今こども課には2名いますけれども、この人たちが大変忙しい。この相談体制についても検討していかなければならないと思っております。
次は、2点目の保育所と幼稚園の一元的な保育。保育所が教育委員会所属になったということで、市の教育センターの主催する勉強会、あるいは砺波地区の教職員の勉強会等に保育士も一緒に入って、幼稚園、小学校、中学校の教職員とも一緒になって研修に入っております。さらに、保育内容につきましては、今まで幼稚園と保育所にそれぞれあったんですけれども、今年からその2つが1つになって子育てをするわけですから、砺波市乳幼児保育指針というものを新たに、全く目新しいものをつくっているわけじゃございませんけれども、2つのものを寄せて、それらの基本ライン、子育てをする、乳幼児を育てるための基本的な事項を今策定中で、ほとんど8割方でき上がっております。
また、子育て支援施策が福祉サービスという分野から少し低下しているのではないかという御心配の御質問でございましたが、新砺波市総合計画に基づいて、そのようなことのないよう着実に実施していくように努めてまいります。
以上でございます。
◯副議長(山田幸夫君) 答弁を求めます。
商工農林部長 小幡和日出君。
〔商工農林部長 小幡和日出君 登壇〕
◯商工農林部長(小幡和日出君) 私のほうからは、砺波市森づくりプランについてお答えさせていただきます。
砺波市森づくりプランについては、砺波市の森づくりに関する総合的な計画として、森林施業の具体的な方法や基準を示すことを目的に、砺波市森林整備計画策定共同会議に諮り、本年3月に定めたものであります。この森づくりの基本方針は、富山県森づくり条例に基づき県が策定した富山県森づくりプランに沿っております。本年4月から導入されました水と緑の森づくり税を活用して、緑の森再生事業は県が事業主体となって実施され、里山再生整備事業は市が事業主体となって実施するものであります。
本年度で実施を予定している里山再生整備事業につきましては、砺波市森づくりプランに定める里山の再生を目指す箇所から、事業の緊急性や効率性等を考慮して、寺尾地区4ヘクタール、庄川町三谷地区2ヘクタールの2地区で実施することにしており、森林所有者と富山県及び砺波市の3者による実施に関する協定を締結したところであります。
整備の主な内容は、はびこった竹林の整備や下草、雑木等で薄暗くなった広葉樹林の除伐、管理歩道の開設を実施するものであります。整備箇所の2年目以降は、適正な森林を維持管理するため、下刈り等を実施していくものであります。また、カシノナガキクイムシの被害が当市においても広がっております。この被害林を少しでも伐採、駆除し、森林保全をしていくことが必要であると存じております。
次に、10月28日に市谷地内で開催を計画しております植樹祭につきましては、台風による倒木被害のあった市有林を健全な森林に取り戻し、環境の保全や保護などの公益的機能の向上を目指し、針葉樹、広葉樹の混交林へ誘導するため植林するものであります。したがいまして、森林にふれる機能は、五谷地内の市民の山と同様に、市民に親しめるものとなると考えております。しかしながら、山腹の周辺状況や、広場や駐車場などの整備は困難であると思われますので、五谷地内と同様のレクリエーション機能を要する市民の山とは若干違った利活用になると考えております。
森林ボランティアの育成につきましては、この市民参加による植樹祭や里山林の整備等で森林とふれ合う意識を高めるとともに、来年度以降も林地の維持管理を市民に呼びかけながら、森林保全に向け意識を高めるような行事を開催し、森林ボランティアの育成を図ってまいりたいと考えております。
次に、砺波花とみどりの少年団につきましては、現在、庄東小学校の6年生36名が参加され、水と緑の森づくり税を活用した森の寺子屋事業による野鳥の巣箱かけや樹木観察、炭焼き体験、花壇の手入れなど、地域の実情に合った多くの活動を行っております。このような活動は、森林環境教育に大変有益であり、市内すべての小学校6年生が体験できるようになることは望ましいことではありますが、学校教育の時間数の制限などの課題があります。また、各学校ではビオトープや花壇づくりに取り組んでおりますので、各学校の自主的な判断に任せたいというふうに思います。
以上でございます。
◯副議長(山田幸夫君) 9番 嶋村信之君。
〔9番 嶋村信之君 登壇〕
◯9番(嶋村信之君) 世論調査を見ますと、将来健康に不安を持っている人々が多いことがわかります。本市は幸い健康フラワー都市を目指しておりますので、この観点から通告に基づき一般質問いたします。
最初に、「人」と「心」を育む豊かなまちづくりについてお尋ねいたします。
1つ目に、食育運動の取り組みについて。
2005年7月、食育基本法が施行され、各自治体が食育を推進することとなりました。食育推進基本計画は、食育を国民運動として推進するために、具体的な数値目標を示していることが大きな特徴であります。目標値は9つの分野で、いずれも2005年から2010年までの5年間で達成を目指すことになっております。
学校給食では、地場産物を使用する割合を現在の全国平均21%から30%以上にする。これは、食材を通じて地域の自然や文化、産業などに関する理解を深め、生産に携わる人たちの努力や食への感謝の気持ちを子どもたちに育んでもらうことが目的であります。
また、食育基本法では、都道府県と市町村に対し、食育推進基本計画をもとにした推進計画の作成を求めておりますが、食育を国民的な運動として推進していくために、この推進計画を作成し実施する自治体の割合を都道府県は100%、市町村は50%以上にすることを目指すことになっております。
一方、毎月19日を食育の日と定めて継続的に食育運動を進め、食育の幅広い世代への定着を目指すこととなっております。
今、偏食する子どもは増加しており、特に野菜嫌いが多いわけでありますが、朝食が十分ではなく、偏食が結果的に学習に集中できない、落ちつきがない、ひいては学習遅延につながるとも言われております。人によいと書いて食という字になると私流に解釈いたしております。まさに食育は人を育てることに対し大きい影響を与えております。
私は、家族そろって御飯を食べることは当たり前のことと思っておりましたが、子どもだけでひとり寂しく食べる孤食が増加していることも判明いたしました。お母さんの湯気の出ている手づくりの料理と、その日の出来事を語りながら家族団らんを過ごすことは、もう求めることはできないのでしょうか。今、まさしく家庭や学校における食環境の充実と食育が求められているときだと思います。
朝食を食べない理由にはいろいろとありますが、夜遅くまで起きていて寝坊してしまった、朝御飯をつくってもらえなかった、朝御飯を食べる習慣がないなど。しかし、朝食を食べない子どもはいらいらしやすく落ちつきがないとも言われております。本市の将来を担う子どもたちを食を通して健全育成すること、さらには老若男女を問わず市民の健康増進を図ることは極めて重要な施策であり、このことは結果として教育現場におけるさまざまな問題解決や医療費の削減等の効果を生むものと強く思う次第であります。
家庭や地域、学校教育等において、食生活の改善、先人の築いてきた日本食文化の復興、言いかえれば食のルネサンスとも言えるかもしれませんが、積極的に食育運動に取り組むべきであります。食育先進都市砺波構築に向け、縦割り行政を廃し、教育委員会にとどまらず、市長部局も含め関係各課を横断した施策を調査、研究、立案、さらには推進する庁内組織の設立、地縁団体、NPO団体などとの連携を図りながら食育運動について取り組み、食育推進会議等の組織化と食育推進計画の策定を早急に行うとともに、有効な手段や施策を積極的に行うことが重要だと思いますが、市長の御所見をお伺いいたします。
また、食育に関するアンケートについては、県下の小中学校における健康づくりノートや国公立幼稚園の食に関する集計はすばらしい結果が出ております。しかし、市全体を把握した資料はありません。食育推進計画を策定する際の資料とするとともに、本市における食に関する実態調査等を実施すべきではないかと思いますが、あわせて市長の御所見をお伺いいたします。
2つ目に、食物アレルギー対策について。
報道によりますと、アレルギー疾患に苦しむ人は、3人に1人から次第に2人に1人に近づいていることがわかります。昨年12月に発表された学校保健統計調査によりますと、ぜんそくの子どもは10年前に比べ幼稚園から高等学校までで倍増、一昨年前の厚生労働省の統計では、アトピー性皮膚炎も、幼児は1歳半で10人に1人と10年で倍増、3歳児でも1.7倍と広がっております。また、花粉症も小児で増加、より低年齢化する傾向にあるようです。
中でも深刻な問題とされている食物アレルギーは、乳幼児を中心に増加の傾向にあり、子どもや親たちにとって、本来栄養となるべき食べ物が逆に体に異常を来し、楽しいはずの食事が異常に神経を過敏にさせ、大変大きな心の負担になっております。アレルギーの急性症状で一昨年までの5年間で16人の死亡例もあり、その原因や治療法はまだ解明されていないようであり、ますます深刻化していると言えます。
そこで、本市の食物アレルギー疾患に対する相談窓口は整備されているのでしょうか。また、医療機関や乳幼児が通う保育所や幼稚園、小中学校との緊密な連携が必要と考えますが、どのように対応しておられるのか明らかにしてください。
アレルギー対応の食事を日常生活にさりげなく取り入れていく工夫や活動は大切な視点であると思います。アレルギー児やその親たちの悩みが共有できる場や懇談の機会等、本市の取り組みについてお答えください。
また、保育所や幼稚園、小中学校の給食において食物アレルギー対策をとっておられるようですが、現状と取り組みについてお考えをお示しください。
一方、文部科学省は、平成14年度の学習指導要領改訂の際、学校生活管理指導表の改訂をいたしましたが、アトピー性皮膚炎や花粉症、食物アレルギーなどのアレルギー疾患を持つ児童生徒については、今年度以降、子どもごとに学校が注意すべき事項をあらかじめ医師が指示しておく学校生活管理指導表を導入することになりましたが、有効に活用されているのでしょうか、お答えください。
3つ目に、栄養教諭の採用について。
文部科学省は、偏食や欠食、食物アレルギーなど子どもの食生活を取り巻く状況が深刻化する中、全国の公立小中学校で2005年度から食の指導を中心的に行う栄養教諭制度をスタートいたしました。栄養教諭は、専門的な食育を教育として表立って指導できるようになったわけであります。子どもの食生活の改善と食育教育を一層推進するために、本市としても県教委に栄養教諭の採用を強く求めたらいかがでしょうか。
以上の点について、教育長の答弁を求めます。
なお、本県では、現在4名の栄養教諭が配置され、そのうち1名は南砺市立井波小学校に配置されていることを付記しておきます。
次に、笑顔があふれるまちづくりについてお尋ねいたします。
1つ目に、児童虐待発生予防対策の推進について。
児童虐待による痛ましい事件が連日のように報道されております。平成18年度の児童相談所における児童虐待相談対応件数は3万7,343件となり、件数は年々増えている状況であります。この状況に対応して、児童虐待発生予防対策の充実が求められております。
厚生労働省では、深刻化する児童虐待について、虐待を受けて死亡に至った子どもの実例を検証したところ、死亡した子どもの約4割はゼロ歳児で、ゼロ歳児のうち約8割が月齢4カ月以下ということがわかりました。また、行政がすべての子どもにかかわる最初の機会が4カ月健診であることが多いこともわかっております。
児童虐待は、発見や対応が遅れるほど親と子どもの両方に対する手厚い支援が必要になることも踏まえると、早期発見、早期対応の体制を強化することは、児童虐待をなくすための必要不可欠な取り組みと言えます。
そこで、厚生労働省は、今年4月から生後4カ月までの全戸訪問事業、こんにちは赤ちゃん事業をスタートさせました。新生児、乳児を抱える母親は、出産時の疲労と新たな育児負担により心身が不安定になりやすい上に、最近は核家族が増加していることもあり、周囲の支援を受けず社会から孤立している人が増えております。一般的に、親と子の引きこもりからネグレクト──育児放棄、さらには児童虐待へとつながるケースが多いことから、孤立化を防ぐことは児童虐待の発生予防に大変効果的であると言われております。この事業では、生後4カ月までのできるだけ早い時期に、乳児がいるすべての家庭を訪問し、子育て支援に関する情報提供や養育環境等の把握を行うなどして、母親に安心を与えながら乳児家庭と地域社会をつなぎ、乳児の健全な育成環境の確保を図ります。
また、これに連動する事業として育児支援家庭訪問事業があります。これは、生後4カ月までの全戸訪問を行った後、ケース対応会議などにおける報告、検討の結果、再訪問や引き続きの支援が必要と判断される家庭に対するケアとして生かされるもので、子育て経験者等による育児、家事の支援、または保健師等の有資格者による具体的な育児支援に関する技術的支援や指導を継続的に実施する事業であります。
これらの事業が児童虐待防止のみならず、地域における総合的な子育て支援体制を整備する上でも効果的であることから、積極的に推進していただきたいと思う次第であります。
そこで、本市の児童虐待の実態と2事業の取り組みの現状、あわせて今後の取り組みについてお答えください。
2つ目に、介護保険認定の要支援者に対する福祉用具の貸与について。
今回の改正介護保険法により、要支援者及び要介護1の方に対する福祉用具の貸与については、その状態からは利用が想定しにくい次の種目について原則として保険給付の対象としないことになっております。車いす、特殊寝台、床ずれ防止用具、体位変換器、認知症老人徘回感知機器、移動用リフト。
しかしながら、軽度者であっても、その状態に応じて一定の例外に該当する方については保険給付の対象とされておりますが、こうした例外に該当するかどうかの判定に当たっては、要介護者の認定調査における基本調査の結果を活用して客観的に判断することになっております。こうした見直しは、介護給付費部会において、要支援者及び要介護1の者に対する福祉用具の貸与については、要介護者等の自立支援に十分な効果を上げる観点から、現行の福祉用具の選定の判断基準を踏まえつつ、その状態から見て利用が想定しにくい品目については、一定の例外となる者を除き、保険給付の対象としないこととするとされたことが背景にあります。
介護用ベッドについては、1、日常的に起き上がりが困難な方、または2、日常的に寝返りが困難な方を、車いすについては、1、日常的に歩行が困難な方、または2、日常生活範囲における移動の支援が特に必要と認められる方をそれぞれ例外に該当する方として、保険給付の対象となっております。本市の介護保険認定の要支援者に対する福祉用具の貸与の現状と今後の見通しについてお答えください。
3つ目に、特定高齢者把握事業の推進について。
特定高齢者とは、65歳以上で生活機能が低下し、近い将来介護が必要となるおそれがある高齢者であります。介護予防の観点から行われる健診の結果、生活機能の低下が心配される方、要介護認定の非該当者、保健師などが行う訪問調査などの結果、生活機能の低下が心配される人などが該当する。簡単な食事で栄養が偏っている、お茶や汁物でむせる、買い物のつり銭が合わないことがある、気分が落ち込んでやる気が起こらないなどの特徴があります。特定高齢者として認定された場合には、運動機能向上、栄養指導、口腔機能向上などの介護予防プログラムに参加することができます。
特定高齢者を把握するためには、地域における保健、医療、福祉などの関係部門と連携を図り、地域にあって要介護状態、要支援状態のおそれがある方についての情報を収集し続けることが重要であります。これを水際作戦といいます。また、日ごろから日常生活の状況に関する25項目から成る基本チェックリストを用いて、日常生活を自立して送ることができるために必要な能力が十分あるかどうかを高齢者自身が確認することも重要であります。また、日常生活の状況を把握する項目を追加して基本健康診査を行い、基本健康診査受診者の中から特定高齢者を発見するような仕組みも設けられております。
これらの方法を通じて、地域包括支援センターが特定高齢者と判断された方に対して、介護予防特定高齢者施策として、通所型介護予防事業や訪問型介護予防事業が実施されます。介護予防事業の対象となる特定高齢者は、各市町村における1号被保険者の概ね5%程度と推定されております。今回特定高齢者の決定方法等の見直しについては特定高齢者候補者及び決定者を増やすことを目的に、全体の仕組みは維持したまま、候補者、決定者を選定する際の該当基準を緩和する方向が打ち出されました。
そこで、本市の特定高齢者候補者及び決定者の実態及び現状についてお答えください。また、特定高齢者に選定された方の予防サービスを実施する事業所及び本人の意欲やニーズに合った魅力あるプログラムの開発が重要になってまいりますが、今後の取り組みと見通しについてお答えください。
以上で一般質問を終わりますが、市政は市民一人一人が幸福になることを支援するためにあると思いますので、市長初め関係部長等の答弁を期待いたします。以上で終わります。
◯副議長(山田幸夫君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念鉄夫君) 嶋村議員にお答えをいたします。
私から、食育運動の推進についてでございますが、国が食育推進基本計画を立てたから、率直な話、県は100%行う。県は命令なんですけれども、市町村は50%とこういうことで、半分どうでもいいという国の考え方ですよね。強制的でないんですね。ただし、参考にしなきゃいかんと思う。
ただ、食育推進基本計画の中身は、目標値が幾つかありますね。1つは、やっぱり子どもたちのマナーといいますか、そのことも大事なんですけれども、地産地消と富山の場合コシヒカリを食べてくれと、こういうことになると私は思う。数値の内容は知りません。そんな強制的な法律でないですからね。
そこで、数値目標があるんですが、農林水産省は、例えば自給率40%、何とか42、43にしたい。ただし、この間から農林水産大臣はおかしいやつばっかりなものだから、下がってしまっているんですよ。推進計画も、本当にやる気があるのかないのか、私は腹立つ、今回。富山県だって計画立てましたよ。本当にやっているんですかね。それを一生懸命やったら、恐らくスーパーから反対来ますよ。だから、この辺の食育のとらえ方をどうするのか。私は、マナーにしては地域社会や家庭を挙げて取り組まなければならない、これは原則です。これは、お互いにそのことについて推進をしましょう。
そこで、数値目標の問題については、ファストフードやコンビニで何でもいつでも食べられるという時代なんですね。ただし、それはやっぱり今の時代はそうかもしれませんが、私はそのことを推奨すべきではないと思っておりますので、その意味で県あたりの計画ではスーパー業界から言われるんですよ。だから、自給率も下がるんですよ。
そこでもう一つ、嶋村さん、一緒に考えたいのは、食を取り巻く環境が危ないんですね。食品の安全性、マナーの悪い会社、工場がありますよ。何年間も黙っておる。堂々と詰めかえしてやっておる。有名ブランドでもあるでしょう。これはみんなで監視せにゃいかん。だから、基本計画の中にそのことこそ私は訴えていくべきだろうと思う。私はそんなことを、今嶋村さんがおっしゃいますことは全部わかります。全部理解しますけれども、視点を変えなきゃいかん。
食育推進計画の育のほうについては、それは子どもをターゲットにして教育委員会で一生懸命やっておりますね。ただし、この材料をこれだけ使ってこれだけの目標を達成しましょうと。農林省は全然やる気ないですよ。こんなことを私どもは市町村でまた言えるわけじゃないんです。数値を挙げてなかなかやれない。そのことをまず私は理解してほしいと思います。私は、米を中心とするいわゆる日本型の食生活が一番健全だと、私はそう思っています。その継承を図ってほしいと、こう思っております。
砺波市は、食育基本推進計画が出た以前から、ずっと以前から、この食育基本法が出ない前から食生活改善推進委員会、これを組織しております。随分この皆さんは各地区に戻ってそれぞれ実践的におやりになっているんですね。栄養のバランス、今生活習慣病というのが多いんですから、そのことを地域において実践活動、ボランティアでやっていただいている。その意味では、食の重要性というものを理解していただいておると、実践をしていただいておると、このように思うところでございます。
そして、地産地消、地域の素材も使いましょうと。きのうの健康フォーラムは、工業高校の生徒の授業の風景をやりました。皆さん、お聞きになったかどうかね。例えば、曲がったキュウリ5本と、真っすぐにそろったきれいなキュウリ3本と、重量はこっちのほうが多いんだけど、しかもこっちが安いんだと。どっちを買うか。工業高校の生徒は、それは地元だと。曲がっておろうと中身は一緒やろうと。ただし、今、奧さん方はそうでないでしょう。そのことを発表されておりました。それが私は実践計画の大事なところじゃないかと思う。そんなことを実は聞いたわけでございます。
そこで、嶋村さんのおっしゃることは全部わかるんですよ。同感ですよ。同感ですが、私は、砺波市の健康プランありますね。そこで栄養の問題を取り上げておりますし、先ほど申し上げました食生活改善推進計画もございまして、この食生活改善の委員の皆さん、各地区から全部振興会長さんに推薦してもらって、一種のチャンピオンで頑張ってもらっているんです。それが地域でまたやってもらうと、そういう仕事をしていただいております。そして、健康づくり推進協議会、健康づくりボランティア組織というのが実はあるんですね。この皆さんを有効に活用して、地域においての啓発活動、運動、それをやっていただくことが私は実践的ではないかと、このように思っております。
それで、計画を立てるんだったら実態調査をせいと、こうおっしゃいますが、行政が嶋村さんの食卓をのぞくことがいいことかどうか。恐らく嶋村さんにしかられますよ。そんなもん実態調査できません。皆さんの家庭へ行って、毎日刺身の人もおられるでしょう。よごしの人もおられるでしょう。実態調査ですから、食卓をのぞき込むというのは行政としてできるかどうか。
それよりも、今申し上げましたような皆さんが啓蒙──啓蒙というのは言葉が悪いので啓発運動をしてもらって、地産地消でやりましょうと。そして、黄緑野菜もとり、魚もとる、豆類もとるという形でのそういう運動の展開というのは私は正しいのではないかと、このように思っておりますので、何か提案されましたけど、みんな否定したわけでございませんが、そのことを理解していただいて、今現在本当によくやっていただいているんですよ。給食センターでもやっておりますし、となみ野サロンでもやっていますし、庄川いきいき館でもやっているんです。家庭教育推進協議会というのがあって、健康センターでは、もちろん乳幼児の関係を含めて、推進員の方が実践でデータを出してやってPRをしておりますし、農業振興課では親子料理教室、そこでおっしゃるように、おまえ横断的にこのことをやるべきだと、そのとおりだと思います。子どもの関係については教育委員会にお願いするんですけれども、成人については農業振興課もやりますし、働く婦人の家でもやりますし、それぞれいわゆる健康センターでもやる。それを横断的にまとめて1つのデータを出しながらやるという、そのことについては私もそうだと思う。
ただ、もう一つは、皆さん考えなきゃいけませんのは、この推進計画に当たるときに、食品のいわゆる期限切れであったりいろいろあるでしょう。これは、やっぱり消費生活モニターの皆さんにも実は活躍していただいているんですね。スーパーへ乗り込んでいって、量目があるかないか、期限切れがあるかないか。仮に期限切れがなくても、もう大もとで悪いことしているでしょう。そのことをやっぱり目をつけていかなきゃ、安全・安心の食生活にはならないと思っております。
いずれにしても、嶋村さんのおっしゃる意見はわかるんですが、そのようなことを考えておりますので、以上で私からの答弁を終わりたいと思います。以上であります。
◯副議長(山田幸夫君) 答弁を求めます。
教育長 堀田良男君。
〔教育長 堀田良男君 登壇〕
◯教育長(堀田良男君) 嶋村議員の食物アレルギー対策についてお答えをいたします。
食物アレルギーの子どもが増えてきております。子どもには、とがはありません。社会生活あるいは家庭生活の都市化、利便性、こういうことからか弱い子どもの体の中がむしばまれてきて、今砺波市内では100名近いアレルギー疾患の子どもがおります。後ほど詳しい数字は申し上げますが。
それで、御質問の第1点目、食物アレルギー疾患に対する相談窓口の整備対応については、医療機関がまず相談窓口でありましょう。そして、個々に保護者がお医者さんと相談をして、その判断に基づいて各施設、幼稚園や保育所にそれを教えていただければ、給食時にそのように対応をいたしております。
2点目のアレルギー児やその親たちの悩みが共有できる相談の場所等をセットすることができないかということでございますが、食物アレルギーは個人によって症状が異なります。もういろいろな症状が今出ております。したがって、個人のプライバシーにかかわることでもありますので、それらを行政的に一括して悩みを相談し合う場所というのは、教育委員会としてセットするということはちょっと無理があるかとも思います。したがって、個々に保護者と医師がアレルギーの悩みや食物の除去等について相談をなさって、それを学校、保育所等へ教えていただければありがたいと。
3点目、食物アレルギーの現状と取り組みについてでございますが、平成19年度の当市の子どもたちの食物アレルギー人数は、今症状がはっきりしているものだけで88名あります。予備軍はもっといると思われます。その原因になるものは、卵類、魚介類、果実、牛乳、そばなど多岐にわたっております。
そこで、今年の5月からは、食物アレルギーの子どもたちが増加していることを踏まえて、食物アレルギーの症状を有する児童生徒たちの希望する親に対して、加工食品配合表、きょうの献立はこういう材料を使ってこういうものが出ます、食品名だけじゃなしに、その食品の中に何が含まれているかということを、加工食品配合表をその88名等々の保護者に配ります。そして、各自でそれを除去する、自分でそれを除去することを親から子に教えていただきたいということが1つ。
また、学校給食では、そのことを、この子どもはどういう食物に対するアレルギー症状が出ているかということを担任は知っております。知っておりますので、給食の食品が配られてきたときに、さあ、あなたはこれは食べたらまずいんだったね、抜きましょうといって、担任や関係者が──担任だけが知っておってもあかんわけです。担任が都合悪かったときに、ほかの教員、担当者が出てきてもそれがわかるように、学校全体がA君についてはどういう食物アレルギーになっているかということを細部に知っていないと、かわいそうなことが起きるわけです。
一方、保育所では、これは子どもさんはわかりませんから、親から聞いて、うちの子はこれがだめなんですということなら、そのお子さんに対してアレルギー食をつくっております。
食物アレルギーは、時には重大な事故も引き起こすことがありますので、今後とも学校給食時などの対応については、引き続きアレルギー疾患の保護者、教諭、栄養士、学校医、これらが綿密に連絡をとりながら対応していきたいと考えております。
それから4点目に、学校生活管理指導表の有効活用について、その指導表の中に心臓病とか腎臓病のことなら入っているんですけれども、それについて医師は、あんたは運動せんほうがいいよ、あんたはこうしたほうがいいよということは指示が出ているんですが、今の食物アレルギーについてはその項がないんです。それで、御指摘のとおり、この項がないことについては、今、保健学会等を通じて文部科学省にそれを入れるべきだ、これだけ増えてきているんですからということを進言しているところでございます。
次に、栄養教諭の採用についてでございますが、栄養教諭制度というのは、子どもが将来にわたって健康で明るい生活ができるように、栄養や食事について正しい知識を学ばせるために、それを中心的に進めていこうということで創設された教員の制度です。平成19年度では、議員が述べられたとおり、県内では4名おります。そのうち1人が砺波地区、井波小学校に今配属されております。そして、砺波管内の栄養士等に指導をしております。これの拡大について、もっとこれをたくさんよこして、砺波市内にももっとたくさん入れたらどうですかということですが、これは県費負担教員ですので、砺波市としましてはそれを採用することができません。県の人事待ちです。そのことは、今市町村教育委員会連合会や教育長会等で強くお願いをしております。
次に、児童虐待発生予防の施策の推進についてでございますが、砺波市でも現在対応している件数はあります。こども課が現に今抱えておるのは10件で16名、児童相談所では4件5名、件数は14件ですが、21名のかわいそうな子どもがおります。ところが、砺波市の18歳未満の人口では0.2%ということで、砺波市には18歳未満が8,764人いるそうです。そのうちの21名が今虐待を受けている。これは表に出ているところだけなので、まだある可能性はありますけれども、他の市町村から見るとごく少ないですね。
児童生徒の虐待の原因は、核家族化による児童の育児、子どもを育てることの不安を親が持っているということ、それから経済的にやや苦しいということ、もう一つ怖いのは虐待の世代間連鎖、虐待を受けてきたから虐待で返す。虐待ということがその親の心の中にしみ込んでしまっている。その恐ろしい状況があります。
市では、要保護児童とその保護者の支援内容について関係機関と連絡するために、従来は砺波市児童虐待防止連絡協議会、一番わかりやすい言葉ですが、砺波市児童虐待防止連絡協議会というのがあったんですけれども、この虐待という言葉が非常にきつく当たってきますね。そういうことで、今年の3月から法が改正されまして、砺波市要保護児童対策地域協議会というふうに名前が変わって、内容はほぼ変わりませんが、引き続き連絡会をつくって調整をしております。
砺波市では、健康センターの新生児訪問、それから3カ月児健診及び市内の5カ所の子育て支援センターの日常業務の中で、育児、子育て等において乳幼児に対しての要保護の必要がないか、いわゆる虐待が行われていないか、そういうことを目ざとく観察をして早期発見に努めているところでございます。
以上でございます。
◯副議長(山田幸夫君) 答弁を求めます。
福祉市民部長 藤沢まゆみ君。
〔福祉市民部長 藤沢まゆみ君 登壇〕
◯福祉市民部長(藤沢まゆみ君) 嶋村議員にお答えいたします。笑顔があふれるまちづくりについて、(2)介護認定者の要支援者(要支援1・2、要介護1)に対する福祉用具の貸与についてでございます。
御質問の福祉用具の貸与については、昨年4月の制度改正により、比較的軽度な要支援及び要介護者1の方への車いす、特殊寝台などの貸与は原則保険給付の対象外になったものであります。ただし、車いす、段差解消用の移動用リフトなどは、必要性が認められる場合は例外的に保険給付の対象と認められる緩和措置がありました。
しかし、その後、全国の関係機関などからの要望が強く、本年3月30日付で厚生労働省から特殊寝台、床ずれ防止用具などについても保険者の個々の判断に任せるという判断基準の見直しがあったところであります。砺波地方介護保険組合でも4月からこのことを導入されたところであり、市では市内の介護サービス事業者の会する地域ケア会議やケアマネ研修会で周知の徹底を図ってまいりました。
現在、市内には、4月以降の判断基準により、1人の方が特殊寝台並びに附属品の貸与を受けられております。組合内は4人でございます。
議員の御質問は、福祉用具貸与の現状と今後の見通しということでありますので、直近の本年6月サービス分の数値をもとにお答えしたいと存じます。砺波市の6月居宅サービス利用者1,012人に対して、福祉用具貸与の利用者は366人で、3人に1人が福祉用具を貸与されております。そのうち、要支援1、2及び要介護1の方は43人であり、要介護2以上は323人であります。比較的軽度の方の貸与品は歩行器が大半、8割程度で、利用者数としてはやや少ない傾向が見られますが、今回の見直しにより、軽度の方でも症状により特殊寝台などの貸与が可能になったことは喜ばしいことであると思っております。また、要介護2以上では、特殊寝台や車いす、歩行器が主な貸与品目であります。
制度発足以来、急激に伸びてきた福祉用具貸与は、本年度は昨年度同期と比べやや鈍化しておりますけれども、当市の利用者は全体で十数名増えており、今後在宅重視が進む中、福祉用具の貸与は利用者にとっては欠かせないものであります。今後とも、真に必要な方々に給付されるよう、居宅介護支援事業所などを通じて周知を図りたいと考えております。
次に、特定高齢者把握事業の状況について申し上げます。
当市の平成18年度の特定高齢者数は210人で、高齢者人口比約1.9%であり、全国平均0.44%よりやや高い率になっております。しかし、制度改正の初年度ということもあり、実際に介護予防事業に参加された方は38人、運動機能向上36人、その他2人、一般高齢者施策など59人となっており、特定高齢者と判断された方の5割余りの方は事業に参加されていないのが現状であります。ちなみに、全国では6割が事業に参加されておりません。
当市の本年度の事業状況は、現在、基本健康診査及び基本チェックリスト記入の実施、医師の生活機能に関する判定を終え、集計作業に入っているところであります。国の基準緩和措置もあり、昨年よりおよそ2倍の特定高齢者が見込まれるところであります。
その他の把握方法といたしましては、庄川健康プラザほか市内の5カ所で毎月実施している生まれ月健康相談や80歳以上の高齢者の実態調査事業、さらに今後は各地区のいきいきふれあいサロン事業などとの連携も図りながら進めてまいりたいと考えております。
また、今年度の介護予防サービスのメニューとしては、地域包括支援センター及び健康センターでのうつ、閉じこもり防止のための訪問型介護予防事業、庄川健康プラザの個別水中教室やいきいき元気教室、さらには新規の通所型介護予防事業の取り組みとして、柔道整復士会砺波支部の方々の協力を得て筋力アップ教室を実施する予定であります。
議員御指摘の本人の意欲やニーズに合った魅力あるプログラムの開発は、個々人にとって必要なことであると考えており、今後は市民の介護予防事業への参加をさらに促進するとともに、予防メニューへの民間事業者の参入なども考慮し、高齢者の方々が住みなれた地域で元気で安心して暮らせる効果的な介護予防を推進してまいりたいと考えております。
以上でございます。
◯副議長(山田幸夫君) 以上をもって、本日の日程を終了いたします。
次回は、明9月11日午前10時から開会いたします。
本日はこれをもって散会いたします。
どうも御苦労さまでございました。
午後 3時29分 閉議