平成18年3月 本会議 定例会(第1号) 本文

1.会議の経過
 午前10時00分 開会

                 開会の宣告
◯議長(江守俊光君) ただいまの出席議員は22名であります。定足数に達しておりますので、これより、平成18年3月砺波市議会定例会を開会します。
 直ちに本日の会議を開きます。
 本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第1号のとおりであります。
 本日の日程に入るに先立ち、報告事項を申し上げます。
 監査委員より、地方自治法第235条の2第3項の規定に基づく例月出納検査の結果報告について、お手元に配付のとおり提出がありましたので、御確認をお願いいたします。

                  日程第1
              会議録署名議員の指名

◯議長(江守俊光君) これより本日の日程に入ります。
 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により議長において
  17番 村 中 昭 二 君
  18番 堀 田 信 一 君
  19番 山 森 文 夫 君
 を指名いたします。

                  日程第2
               会期の決定について

◯議長(江守俊光君) 次に、日程第2 会期の決定についてを議題といたします。
 お諮りいたします。本3月定例会の会期は、本日から3月23日までの22日間といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(江守俊光君) 御異議なしと認めます。よって、会期は本日から3月23日までの22日間と決定いたしました。

                  日程第3
                特別委員会の報告

◯議長(江守俊光君) 次に、日程第3 特別委員会の報告を議題といたします。
 特別委員会の報告を求めます。
 企業誘致・経済振興対策特別委員長 高田隼水君。
  〔企業誘致・経済振興対策特別委員長 高田隼水君 登壇〕

◯企業誘致・経済振興対策特別委員長(高田隼水君) 企業誘致・経済振興対策特別委員会の御報告を申し上げます。
 当委員会は、去る2月14日、安念市長を初め関係部課長の出席を得て当委員会を開催し、北陸地域の経済動向、当市の最近の主な企業立地の現状、市内の工場用地等の概要、砺波地域産業振興計画策定調査の概要、砺波市商工業振興に関する助成制度、砺波市中小企業に関する融資制度等について説明を受け、砺波市の企業誘致・経済振興について調査を行ったのであります。
 まず、北陸地域の経済動向について、北陸の工場立地の推移を見ますと、バブル崩壊以後、全国的な傾向と同様に減少傾向が続いておりますが、その中でも、富山県の工場立地件数は北陸三県の中でも平成11年を除いてトップでございます。
 また、本年度上期の立地実績は、前年の平成16年度の上期に比べ倍近い伸びを示しております。企業の設備投資が回復基調にあるものと推測され、さらに、低迷しておりました有効求人倍率も「1」を超えるなど、着実な景気の回復の兆しが見られるわけでございます。
 北陸地域における経済の全体的な動向といたしましては、緩やかに改善しており、先行きにつきましては、原油高騰あるいは企業収益への影響が大変懸念されるものの、IT関連需要の回復や機械関連の好調さから、現在の改善基調が続くものと見込まれておるわけでございます。
 次に、砺波市の最近の主な企業立地等の現状については、まず、平成15年1月には北陸コカ・コーラプロダクツ株式会社砺波工場における無菌ペットボトルライン等の新設で約46億円の投資が行われており、平成15年11月には株式会社エヌビーエスが板ガラス裁断加工工場を新設し、約7億2,000万円の投資が、平成16年9月には松下電器産業株式会社半導体社砺波工場におけるD棟の増床で約150億円の投資が、平成16年9月には株式会社熊野製作所が工作機械部品等の製造工場である第3工場を新設し、約1億4,000万円の投資が、平成17年9月には株式会社アルメックホンゴが工作機械等の設計・製造工場である第2工場を新設し、約1億3,000万円の投資が、平成18年3月の創業予定でございますが、株式会社ホンダロック富山工場が車両部品製造工場として第2工場を新設しており、約3億円の投資が、それぞれ行われているとのことでありました。
 また、市内での工場用地としての概要といたしましては、市有地のものが2カ所で約0.5ヘクタール、その他、土地利用等が指定をされ工場の立地を誘導する地域としては、国の工場適地簿に掲載されている工場適地が2カ所で約14ヘクタールとのことでありました。さらに、用途地域としては、工場地域が14ヘクタールのうち約8.6ヘクタール、市街地以外での準工業地域としては、26.5ヘクタールのうち11.4ヘクタールとのことでありました。それぞれ企業立地を誘導可能な用地があるとのことでありました。また、既設の工業団地がございますが、その内に、民間所有地として約0.8ヘクタールの未利用地があるとのことでありました。
 砺波地域産業振興計画策定調査につきましては、電源地域振興指導事業として、経済産業省が財団法人北陸産業活性化センターに委託をし、合併後の砺波地区の産業振興の方向性について調査をし、産業振興計画を平成17年度の単年度で策定するものであり、学識経験者、地元経済界、企業、県、市の関係者で構成され、計画策定調査委員会において最終的検討がなされ、計画が策定されているとのことでございました。
 その他、砺波市商工業振興に関する助成制度、砺波市中小企業に関する融資制度等について、説明のあったところでございます。
 次に、主な意見、要望について申し上げます。
 まず、企業誘致の現状については、砺波市出身の県内外の起業家や一流企業のトップの方々をリストアップして接触をしてはどうか、また、平成19年度に東海北陸自動車道が開通をすれば中京方面とも近くなり企業立地の好機となるが、市の対応はどうであろうかとただしたところ、中京方面の富山県出身者については若干把握しており、また、同地域は現在好調な自動車産業関連企業が多いことから、東海北陸自動車道開通を視野に入れ、今後、情報を収集していきたいとのことでありました。
 また、企業から、東般若、青島の工場適地の内容について問い合わせや実際に現地を見ていかれた企業があったかということについてただしたところ、県などからの問い合わせに際し、逐次詳細な情報は提供しており、また、情報によると、現地を見ていかれた企業もあったようであるとのことでありました。
 また、企業誘致に関して、情報提供者に対して成功報酬制度を採用している市町村もあるが、砺波市としてはどうか、また、企業からの廃棄物のリサイクル処理をする企業を誘致したらどうかとただしたところ、今後、事例等を十分に調査して対処し、研究をしていきたいとのことでありました。
 次に、商工業振興に関する助成制度について、松下電器産業株式会社半導体社砺波工場から市に対して新たな要望はあるのか、また、残っている用地に対しての投資に対する助成制度はどうなのかとただしたところ、現在、同工場とは連絡を密にし、状況を整理しているところであると、今後、増設などのあった場合は、県の制度とあわせて助成することになるとのことでありました。
 また、補助対象となる製造業の新規採用は外国人でもいいのでしょうかとただしたところ、正規従業員としての採用であれば新規雇用者として認めるとのことでありました。
 そのほか、若林ハイテクミニ企業団地の現状について、チューリップ生産の施策について、山王町での温泉掘削の許可申請などについて等々、意見、要望があったところであります。
 以上、当面する問題についての調査の概要を申し上げ、企業誘致・経済振興対策特別委員会の御報告といたします。

◯議長(江守俊光君) 環境保全対策特別委員長 山田幸夫君。
  〔環境保全対策特別委員長 山田幸夫君 登壇〕

◯環境保全対策特別委員長(山田幸夫君) 環境保全対策特別委員会の報告を申し上げます。
 当特別委員会は、去る2月13日、安念市長を初め関係当局の出席を得て環境保全について協議いたしたところであります。
 まず、環境保全対策については、市民と行政が一体となって取り組み、常に状況を把握していくことが大切であり、当市の環境行政の現況について当局の説明を求めたところであります。
 現在、市内において、大気汚染防止法、水質汚濁防止法など、法律及び富山県公害防止条例の規定に基づき政令などで定める特定施設を有する事業所は、12月末で512事業所となっております。市で受理した公害苦情は毎年富山県環境保全課に報告しており、問題の発生都度、直ちに原因調査を行い、苦情に対する処置を適切に行っているとのことであります。
 次に、大気環境でありますが、県内に25カ所の一般環境観測局があり、本市には太田に砺波局が設置され、常時監視しております。二酸化硫黄、窒素酸化物、光化学オキシダントなど、観測項目はいずれも環境基準に適合しているそうであります。また、騒音測定は、市内一般環境騒音9地点、自動車交通騒音17地点、計26地点で、昼夜時間を決めて観測調査を定期的に行っているそうであります。
 また、水環境は、工場用水を含む農業用水について市内23地点で水質測定調査を定期的に実施しているそうであります。
 次に、地下水ですが、旧砺波市内において揚水施設を設置しようとする際は事前に届け出が義務づけられ、また、砺波市開発指導要綱により井戸深度は100メートル以上と義務づけられております。平成17年12月末現在では、287件の揚水施設が届け出されております。
 次に、ごみ処理の状況につきましては、平成4年7月から現在の有料指定袋を使用した分別収集を実施しており、一般家庭可燃ごみと事業系可燃ごみを加えると全体の90%を占めております。平成13年度から施行された「家電リサイクル法」の定着により不燃ごみの減少が見られる一方、家電4品目の不法投棄も後を絶たず、平成17年度は年末までに18件あったそうでございます。本市では、不法投棄防止パトロール隊の協力を得て監視体制を強化しております。
 次に、クリーンエネルギー対策として、平成16年5月、「砺波市環境基本計画」の精神を踏まえ、住宅用太陽光発電システムの補助要綱を制定しました。平成17年12月末までに41件補助しております。
 次に、当局より、新年度から社団法人富山県農林水産公社が頼成地区で行う資源リサイクル畜産環境整備事業について説明がありました。この事業は、住民の生活環境の保全に配慮しながら畜産経営の安定的発展を図るのが目的であります。平成18年、19年度に国、県の補助事業として用地1万5,000平米を造成し、2,000頭規模の育成豚舎やふん尿処理施設などを約5億円の予算で行うものであります。
 次に、当局より、地下水の人工涵養について説明がありました。人工涵養は、休耕田などに農業用水を引き込み、付近の地下水位の上昇を図るものであります。平成17年度には柳瀬地区で水田4,400平米、中野地区では柳瀬地区の約5分の1の面積で農業用水を利用して地下水涵養実験が行われました。
 私たちの生活が便利になったのも、豊かな地下水があればこそであります。地下水の低下傾向の原因はいろいろありますが、発生メカニズムを含め今後の研究課題と思われます。地下水を保全するため、また、地下水にかかわる基本知識を得るためには、地下水の涵養実験が必要であります。まだ始まったばかりで答えは出ませんが、今後も続けていく必要があると思います。
 次に、委員の主な意見を申し上げます。
 頼成地区での畜産施設建設について、大辻にある畜産農家の二の舞にならないようくれぐれも慎重な対応をしてほしいとの意見がありました。これに対して、用地などは地元の頼成地区の協力を得、立入調査権を条件に確保したものであるとの説明がありました。また、ふん尿処理機械などの適正な維持管理について、強く指導していきたいとのことでございました。
 そのほか、悪臭問題、水質基準、粉じん、高速道路の騒音、紙・プラごみの再生費用、また、地下水位低下について、景観上、庄川本流の水量がいかにも少ないので、水利権も含め水量増になるような研究をしたらどうかなどの意見、要望がありました。
 以上、審議の概要を申し上げ、環境保全対策特別委員会の報告とさせていただきます。

                  日程第4
    施政方針並びに議案第1号から議案第38号まで、及び報告第1号

◯議長(江守俊光君) 次に、日程第4 施政方針並びに議案第1号から議案第38号まで、平成18年度砺波市一般会計予算外37件について、及び報告第1号 専決処分の承認を求めることについてを議題といたします。

          (施政方針表明並びに提案理由の説明)

◯議長(江守俊光君) 提案理由の説明を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念鉄夫君) おはようございます。提案理由の説明を行います。
 本日、ここに平成18年3月砺波市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位には御多忙中にもかかわらず御出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。
 提出いたしました平成18年度予算案を初めとする諸案件につきまして、その概要と所信を申し上げ、議員各位を初め市民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。
 さて、我が国の経済は、政府が発表する2月の月例経済報告において、企業部門の好調さが家計部門へ波及しており、国内民間需要に支えられた景気回復が続くと見込まれております。
 一方、地方自治体におきましては、引き続き極めて厳しい財政状況に直面しておりますが、新市まちづくり計画の基本理念「花香り、水清く、風さわやかなまち 砺波」を目指す、都市像「庄川と散居に広がる 健康フラワー都市」の実現のため、市民の皆様と力を合わせて、計画的かつ重点的に諸施策を推進してまいりたいと存じております。
 まず、平成18年度の予算編成の基本方針について申し上げます。
 平成18年度の国の一般会計予算の概算規模は79兆6,860億円、対前年度比3%の減となっており、うち一般歳出につきましては46兆3,660億円、1.9%の減となっております。また、一般歳出のうち公共事業関係につきましては7兆2,015億円、4.4%の減となっているところであります。
 一方、平成18年度の地方財政の大枠を示す地方財政計画の規模は83兆1,508億円で前年度比0.7%の減と5年連続のマイナスに抑制され、うち地方一般歳出は66兆4,801億円、1.2%の減となっており、また、地方税、地方交付税及び臨時財政対策債等の合計額であります一般財源総額については55兆6,334億円で、ほぼ前年同額となっているところであります。
 しかしながら、地方税について前年度比4.7%の増と大きく伸びを見ていることなどから、地方交付税が5.9%の減となっており、税収の伸びが期待できない地方団体にとっては、引き続き大変厳しい内容の計画となっているところであります。
 各地方自治体では、現下の危機的な地方財政の状況のもとで、従来にも増して、歳出削減など財政の健全化のための行財政改革に積極的に取り組んでいるところであり、国の改革により地方への負担が増大しないことを引き続き強く要請するものであります。
 さて、当市の平成18年度の当初予算につきましては、合併後2年目となりますが、このような厳しい現状を踏まえ、国、県の新年度予算編成方針、地方財政計画等を勘案しながら、新市まちづくり計画に基づき、一層の旧市町の一体感の醸成と融和を図ることを最優先に編成したところであります。
 まず、歳入におきましては、固定資産税の評価替えによる減収により、前年度比0.5%の減を見込んでおります。また、地方交付税については、普通交付税で国勢調査に基づく人口増による当市固有のプラス要因があり、若干の増額が見込まれるものの、特別交付税では合併による措置額の減などにより、交付税全体では2%の減額見込みとなっており、その他の一般財源についても伸びが期待できない状況にあります。
 一方、歳出におきましては、新市まちづくり計画に基づき編成したところでありますが、ついては投資的事業で継続する大型事業を重点とした予算となっております。
 また、義務的経費の扶助費は伸びておりますが、人件費等の経費の節減により、一般財源ベースではほぼ前年同額の予算としたところであります。
 さらに、引き続き事務事業の見直しや縮減など、行政経費の徹底した節減合理化に努めたところであります。
 また、市政の重要課題であります福祉や健康対策を初め、教育施設整備などにつきましては、事業の優先度、緊急度、事業効果等を十分検討し、財源の効率的配分に努めながら、計画的に事業を推進してまいりたいと考えております。
 このような基本方針に基づき編成いたしました平成18年度の会計別予算案の規模は、
 一般会計 208億9,000万円
      (対前年度比  4億5,000万円 2.2%増)
 特別会計 106億3,120万円
      (対前年度比 △3億6,970万円 3.4%減)
 企業会計 148億5,850万円
      (対前年度比   △2,480万円 0.2%減)
 総  額 463億7,970万円
      (対前年度比    5,550万円 0.1%増)
 となったところであります。
 次に、歳出予算につきまして、新市まちづくり計画に掲げました5つのまちづくりの基本方針に基づき御説明申し上げます。
 第1に、「笑顔があふれる福祉都市」について申し上げます。
 まず、社会福祉について申し上げます。
 高齢社会が進展する中にあって、活気に満ちた都市として発展するためには、高齢者や障害者の社会参加を一層推進するとともに、安心して生きがいを持って生活できることが最も大切であります。
 当市の高齢化率は本年1月末で22%となり、漸次高齢化が進んでおり、今後さらに伸展するものと予想されております。
 今回の介護保険制度の改正でも、「活動的な高齢者」を目指し、介護予防を重視したサービスへの転換が図られており、当市におきましても、介護予防事業を総合的に進める「砺波市地域包括支援センター」を設置し、介護予防マネジメント体制を図ってまいります。
 つきましては、今議会において関係条例案を上程したところであります。
 また、北部地区総合福祉施設につきましては、地域福祉と介護予防の拠点施設として、平成19年4月の完成を目指して工事の進捗を図ってまいります。
 次に、障害者福祉の充実につきましては、障害者自立支援法の施行に伴い、障害者の自立した日常生活や社会生活が行えるよう相談支援体制の充実を図りながら、施設や居宅での各種支援事業に取り組んでまいります。また、知的障害者の就労支援に向けて、福祉作業所の開設、運営に対して支援してまいりたいと考えております。
 次に、児童福祉について申し上げます。
 平成18年度の保育所入所申し込み状況につきましては、核家族化や女性の就業機会の増大等に伴い、引き続き乳児保育や低年齢児保育の希望が増加しており、多くの保育所で定員を上回る状況にあります。また、子育てに対するニーズも多様化してきております。
 そのため、従来旧庄川町に設置されていました「ファミリーサポートセンター」を旧砺波市内にも拡充し、センターを新たに北部こども園の子育て支援センター内に設置して子育て支援を進めてまいります。
 次に、国民健康保険事業について申し上げます。
 国保加入者が増加していることや、平成14年に老人保健医療制度で負担していた対象者が70歳から75歳に引き上げられる等、社会経済状況や制度改正に伴い医療費総額の伸びが著しく、国保会計の財政事情が急激に悪化しております。
 今後もこの傾向は続くと予想され、平成20年に向けて改正される医療制度改革の動向も念頭に、平成18年度において、応分の受益者負担をお願いし、税率の見直しを行いたいと思っております。
 つきましては、今議会において関係条例の一部改正案を上程したところであります。
 次に、病院事業について申し上げます。
 病院の運営につきましては、厳しい医療環境にある中で、さらに先般、平成18年度診療報酬改定の発表がありましたが、それによりますと、診療報酬がマイナス3.16%という極めて厳しい引き下げ改定となっております。
 このことから、病院といたしましては、財政基盤のさらなる強化とより一層地域の皆さんに信頼される病院を目指して、職員が一丸となって取り組んでまいりたいと考えております。
 第2に、「『人』と『心』を育む都市」について申し上げます。
 まず、教育の振興について申し上げます。
 学校教育は、子供が共同生活を通じて社会性を身につけていく公共の場であり、学校、家庭、地域社会の三者連携のもと、知育、徳育、体育の調和のとれた子供の育成できる教育環境の整備に努めてまいりたいと考えております。
 さて、子育て支援として市内の幼稚園での預かり保育の時間延長などを平成17年度から行ってきたところでありますが、さらに充実を図ってまいりたいと考えております。
 また、般若幼稚園の老朽化に伴う改築は、実施設計を終え、平成18年度着工、完成したいと考えております。
 次に、砺波東部小学校増改築事業につきましては、体育館棟新築工事が完成し、新校舎建設の準備として行っている体育館棟周囲の外構工事や仮設昇降口、職員室工事等は3月末までに完了し、平成18年度から校舎棟新築工事に着手してまいりたいと考えております。
 次に、生涯学習について申し上げます。
 家庭教育の機会の充実につきましては、子育てサポーターの養成、家庭教育アドバイス講座の開催等を実施し、子育て支援ネットワークの充実を図ってまいります。また、「子どもかがやき教室」につきましては、第3年次の事業を全市内に展開してまいります。
 地区公民館活動の充実につきましては、公民館活性化事業、青少年育成地域活動事業、高齢者学習推進事業を21地区の公民館すべてに展開してまいります。
 次に、スポーツの振興について申し上げます。
 地域スポーツの振興を図るため、各地区に地区体育振興会の設立をお願いしておりますが、現在21地区のうち16地区に体育振興会が設立されました。残りの地区につきましても設立の働きかけを行い、平成18年度中には全地区の設立を目指し、スポーツの普及を図っていきたいと考えております。
 また、総合型地域スポーツクラブにつきましては、去る2月25日に、『となみスポーツクラブトライズ』が設立されました。既存の『庄川スポーツクラブアユーズ』や、『SEIBUスポーツクラブ』とも連携をとりながら、市民が主体的に健康づくりに取り組めるよう周知を図ってまいります。
 次に、去る1月16日に「チャレンジデーinとなみ実行委員会」を設立し、5月31日開催の「チャレンジデー」に向けて、市体育協会を初め各関係団体等と連携をとりながら市民総参加で取り組み、スポーツの日常化、健康意識の高揚、市民の一体感の醸成を図ってまいります。
 次に、文化財の保護につきましては、増山城跡総合調査報告書の編集作業を進め、国の指定史跡を目指したいと考えております。また、国道359号砺波東バイパス建設工事に伴う久泉遺跡の現地発掘調査終了による報告書の作成、開発行為に伴う埋蔵文化財調査、市内の遺跡の詳細分布調査、出町子供歌舞伎伝承者の養成にも引き続き取り組んでまいります。
 次に、まちづくり交付金事業で建設を予定しております子供歌舞伎曳山会館につきましては、まちづくりの観点から、有識者、関係者を含めた検討委員会を設置し、建設に向けて準備を進めてまいります。
 次に、青少年の健全育成につきましては、青少年育成砺波市民会議や青少年育成地域推進員との連携による事業を実施してまいります。
 次に、青少年の国際交流につきましては、4月にオランダ王国リッセ市へ中学生使節団を派遣し、ホームステイなどを通じて交流を深める予定であります。
 第3に、「庄川と散居に広がる快適な環境都市」について申し上げます。
 まず、環境政策について申し上げます。
 田園空間整備事業で施行しております「(仮称)となみ散居村ミュージアム」につきましては、現在、ハードの施設整備とあわせ、施設の開館に向けた準備を鋭意進めており、6月上旬に開館する予定であり、今議会において設置に関する条例案を上程したところであります。今後は、となみ野の散居村保全のためのソフト事業を中心に展開するとともに、地域コミュニティー、生涯学習の場、観光等の機能を持たせた拠点施設として活用を図ってまいります。
 なお、昨年新たに景観法が施行され、また、文化財保護法の一部改正により、文化財の中に重要文化的景観が加わったところであります。これにより、全国的に景観の保護、活用の意識が高まってきておりますが、市といたしましては、市民の皆様の幅広い共通理解を得ながら、砺波平野の散居村の景観について、新たに調査研究を進めてまいりたいと思っております。
 次に、生活環境について申し上げます。
 砺波市環境基本計画に基づく資源循環型社会を築くため、昨年4月より実施しております紙・プラスチック製容器包装の分別収集は順調に進んでおります。
 今後、さらに分別の徹底によるごみの減量化、リサイクルを進めるとともに、地球温暖化防止対策に取り組んでまいります。
 次に、都市基盤の整備について申し上げます。
 国道整備といたしまして、一般国道156号関連につきましては、金屋自歩道事業は、引き続き金屋交差点から小牧方面への用地取得並びに物件移転が進められております。また、砺波除雪拡幅事業につきましては、平成元年より工事を進めてまいりましたが、今月末で全計画区間が完成いたします。
 一般国道359号砺波東バイパス事業につきましては、庄川に架かる長大橋の左岸側の橋台・橋脚工事が今月中に完成し、右岸側においても着手される運びとなりました。また、庄東地内におきましては主要地方道新湊庄川線までの用地買収に入り、芹谷野河岸段丘通過工法につきましては引き続き協議が進められております。
 県道整備事業の主なものとして、主要地方道富山戸出小矢部線は用地取得を進め、小矢部市境より一部工事に着手されます。砺波小矢部線は用地取得を進め、砺波庄川線は田園空間整備関連道路までの工事を完成させ、さらにその先の用地取得が一部進められる予定であります。
 また、一般県道井栗谷大門線、新湊庄川線につきましては、引き続き工事の進捗が図られます。
 市道整備事業の主なものとして、国道359号バイパス開通の東太田秋元線は完了予定、荒高屋高堀線、鹿島荒高屋線、十年明鷹栖線、舟戸橋雄神橋線等は引き続き事業の進捗に努めてまいります。また、高儀駅線の改良も新規で実施いたします。
 合併関連の上中野4号線につきましては、詳細設計中であり、地元並びに関係機関ともよく協議をし、事業を進めてまいりたいと考えております。
 次に、都市計画事業について申し上げます。
 深江土地区画整理事業につきましては、4月に解散総会が予定され、組合解散認可申請がなされる運びであります。
 杉木土地区画整理事業につきましては、ほぼ計画どおり進捗しております。平成18年度につきましても、引き続き物件移転を初め都市計画道路の築造など、事業の促進に向け技術的援助を進めてまいります。
 出町東部第2土地区画整理事業につきましては、仮換地指定に向け精力的に換地設計協議が重ねられているところであり、仮換地指定後、速やかに物件移転が進められるよう援助を行ってまいります。
 また、発起人会ができました中神地区につきましては、仮同意率が9割を超え、新年度当初に準備委員会が設立される予定であり、組合設立に向け技術的支援を行ってまいります。
 次に、砺波市の公共交通網の整備について申し上げます。
 2月から、庄川地区と砺波地区を結ぶ市営バス新規路線を本格運行したところでありますが、既存のバス3路線についても現状と改正について調査し、また、検討委員会での報告をもとに、使いやすく利便性の高い砺波市営バス路線を設定した条例改正案を上程しております。
 次に、住宅政策について申し上げます。
 地域の実情に応じた独自の取り組みを支援するため、昨年度創設された地域住宅交付金事業を活用し、市営住宅高道団地の公共下水道接続工事を実施するとともに、引き続き木造住宅耐震改修支援も行ってまいります。
 次に、上水道事業について申し上げます。
 鉛給水管更新事業につきましては、市内の鉛給水管使用家庭約3,100件のうち2,370件の水質調査を終え、その結果、約1割が水質基準値を超えておりました。基準値を超えた箇所につきましては、計画的に更新を進め、今年度末には更新率50%を見込んでおります。
 石綿セメント管更新事業につきましては、今年度末には更新率90%となり、残り約6キロメートルとなる予定であります。
 庄川町の名ケ原地区の上水道水源は、現在、表流水を利用しておりますが、水質が安定せず、また渇水期には水量不足を生ずる場合がありますので、県事業による既設の地すべり用集水井を利用した水源施設等を平成18年度において整備し、安定した水を供給してまいります。
 次に、下水道事業について申し上げます。
 公共下水道事業につきましては、全体計画595ヘクタールのうち501ヘクタールの供用を開始する見込みであります。平成18年度におきましては、引き続き、杉木、苗加地区及び新たに出町東部第2地区の工事を進めてまいります。このうち、苗加地区につきましては完了となります。
 特定環境保全公共下水道事業につきましては、今年度末で全体計画583ヘクタールのうち370ヘクタールの供用を開始する見込みであります。平成18年度におきましては、引き続き、柳瀬、太田、庄川町示野地区の工事を進めてまいります。
 また、新たに、中野、五鹿屋地区の工事計画策定のため、平成18年度におきまして、測量・設計業務委託を発注いたします。
 栴檀山地区の特定生活排水処理事業につきましては、22基の設置を予定しており、平成18年度において事業完了となります。
 次に、防災対策について申し上げます。
 新地域防災計画につきましては、防災会議において素案づくりを進め、現在、県と計画内容を協議しており、意見、指導があれば最終調整を行い、近く防災会議を開催して計画を決定する運びとなっております。
 また、大災害あるいは国民保護法に想定する緊急事態に備え、地域において自助、互助を行う自主防災組織の設立を地区振興会に呼びかけており、既に3地区で結成され、近く2地区で予定されるなど、積極的に取り組みをいただいております。
 引き続き、全市的に災害等に強い安全で安心な地域づくりがなされるよう、組織の設立を支援してまいります。
 また、地震等の大幅な災害が発生した場合、被災者に対する生活物資等の応急対策並びに被災地の復興支援に関し、迅速な相互応援体制を確立するため、県内外の市町と災害応援協定を取り交わしておりますが、このほど愛知県安城市から同様の協定の申し込みがあり、広域的な災害応急対策を一層整備するため、同市との協定締結に向けた調整を行ってまいります。
 次に、防雪対策につきましては、老朽化した青島7号線消雪施設のリフレッシュ事業を行うとともに、新たに金屋31号線の消雪施設及び太田こども園線の消雪設備(さく井)の整備を行いたいと考えております。
 また、除雪機械につきましては、市除雪グレーダーを更新するとともに、除排雪機械整備事業として、鷹栖地区、南般若地区の除雪機械更新等の支援を行い、冬期間の除排雪体制に万全を期するものであります。
 次に、急傾斜地崩壊対策事業につきましては、市谷地区の崩壊危険指定箇所について、継続して対策工事を計画しております。
 次に、交通安全対策について申し上げます。
 昨年の当市における交通事故死者数は4人であり、一昨年と同数でありましたが、発生件数及び傷害者数は減少傾向にあり、今後も、高齢者交通事故防止を中心に、交通安全講習会等の交通安全教室事業を継続的かつ積極的に推進してまいりたいと考えております。
 第4に、「魅力ある産業が発展する都市」づくりについて申し上げます。
 まず、農業振興について申し上げます。
 農業を取り巻く環境が激変する中で、平成17年3月に策定されました「新たな食料・農業・農村基本計画」において、平成19年産から品目横断的経営安定対策が導入されることが明らかにされ、これを受け、平成17年10月に「経営所得安定対策等大綱」が決定されました。
 市では、関係機関と連携をとりながら各地区水田農業推進協議会や農事座談会に出席するなど、農家への周知を行ってきたところであります。
 平成18年産米の生産目標数量につきましては、1万8,158トンの配分を受けたところであり、大麦、大豆、飼料作物の生産振興を継続しながら、団地化及び土地利用集積への誘導や特産振興を図るとともに、水田の有効利用に努めながら生産調整の目標達成に向け調整を行っているところであります。
 また、米の品質に関しましては、土づくりの推進と、5月15日を中心とした田植えがなされるよう営農指導を行ってまいります。そして、昨年の上位等級比率78%をさらに上回るよう、今後も関係機関とともに技術指導・普及を図るとともに、「となみ米ブランド」の確立を図りながら、市場競争に打ちかつ消費者ニーズに対応した売れる米づくりを進めることが重要と考えているところであります。
 また、地域資源を生かした特産品への取り組み強化を進めるため、園芸特産関係につきましては、チューリップ球根の生産振興をより進め、また、チューリップ切花生産振興モデル事業を実施し、栽培面、販売面等、実施検証を進めてきたところであります。
 さらに、産地づくり対策の特産振興にも取り入れられております白ネギや柿、ゆずなどの特産品の生産振興を図るとともに、経営の安定化に向けた野菜や果樹、花卉を取り入れた複合経営の取り組みに対しての支援、指導を関係機関とともに努めてまいります。
 農業農村整備事業につきましては、県営事業では、かんがい排水事業砺波中部2期地区やため池等整備事業三谷地区などに引き続き協力するとともに、老朽化が著しい用排水路の整備等を行う経営体育成基盤整備事業の調査を支援してまいります。また、市営事業による農道整備事業等の実施や土地改良区営によるかんがい排水事業、新農業水利システム保全対策事業等を援助し、農業生産基盤の整備を進めてまいります。
 次に、平成14年度から農林水産省で実施されております国営庄川左岸地区直轄調査において、庄川左岸地区の用排水整備構想が早期に樹立され、その構想に基づき、国営総合農地防災事業等による排水対策が具体化されるよう、引き続き関係機関に要請してまいります。
 次に、林業関係事業につきましては、森林の整備、保全のための条件整備等、森林の多目的機能の発揮等の県営水源流域地域保全整備事業を推進してまいります。
 次に、商工業の推進について申し上げます。
 1月の富山財務事務所による富山県内経済情勢では、「県内経済は、緩やかに回復を続けている」としており、ようやく地方にとっても明るい兆しが見え始めているようであります。
 このため、市内の中小企業者の経営安定に向け、引き続き、小口事業融資制度や節季融資制度など、金融支援に努めてまいります。
 次に、雇用対策として、今後とも、職業技術取得助成金の交付による就労環境の改善や就職面接会の支援により、雇用の安定に努めてまいりたいと考えております。
 商業の振興につきましては、砺波商工会議所と庄川町商工会の双方との協力体制のもと、経営指導診断や各種振興事業を通じて活性化に努めるとともに、中心市街地におけるイベントや景観整備にも支援してまいりたいと考えております。
 工業の振興といたしましては、全市域を対象とした砺波市産業フェアが本年9月に開催を予定されていることから、支援に努めてまいります。
 次に、観光事業について申し上げます。
 今年で第55回を迎えるチューリップフェアは、「花と水」をテーマに、4月21日から5月7日まで17日間、チューリップ公園を主会場に開催いたします。今回は、庄川水記念公園や出町市街地との連携をさらに充実させるとともに、小学生による球根植え込みを初め多くのボランティアの皆さんに盛り上げていただいており、全国の皆様に御満足いただけるチューリップフェアになるものと存じております。
 あわせて、4月下旬から夢の平スキー場では20万球のスイセンが咲きそろい、チューリップフェアとの相乗効果による中山間地域の活性化を期待するものであります。
 このほか、昨年から策定を進めております観光まちづくり計画につきましては、各界各層の意見を聞きながら取りまとめており、総合計画にも反映して計画の実現に取り組んでまいりたいと考えております。
 第5に、まちづくりの諸施策を推進していく上での基本的な考え方である「住民と行政が協働する都市」について申し上げます。
 まず、総合計画の策定につきましては、昨日、市民の皆さんに参画いただいたまちづくり研究会の代表の方々から、半年余りにわたる調査研究の成果について報告をいただきました。
 今後、報告書にあります貴重な提言を初め、これまでに寄せられております御意見をもとにしながら、基本構想を初め施策や事業など、計画の素案づくりを進めてまいります。
 次に、男女共同参画の推進について申し上げます。
 砺波市男女共同参画推進条例及び現在策定を進めております男女共同参画推進計画に基づき、男女共同参画推進員の皆様と一体となって男女共同参画の一層の推進を図ってまいります。
 次に、広報・広聴事業について申し上げます。
 広報となみを初め砺波コミュニティテレビや砺波市ホームページ等により、行政情報やイベント案内など、市民に身近な情報の提供に努めてまいります。
 また、「市長への手紙」等による広聴事業を通じまして、行政需要の的確な把握に努めるとともに、市民の御意見を真摯に受けとめ、市民本位の市政を運営してまいりたいと考えております。
 次に、行政改革の推進について申し上げます。
 地方行政を取り巻く厳しい財政環境のもと、社会経済情勢の変化や多様化、複雑化する市民ニーズ等、新たな行政課題に的確に対応していくためには、引き続き行政改革を積極的に推進し、行政運営の高度化、効率化を進めていかなければならないと考えております。
 現在策定を進めております行政改革の基本方針である行政改革大綱、行政改革推進計画に基づき、市民の皆様の観点に立った、簡素で効率的かつ質の高い行政運営に計画的に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上、新市まちづくり計画に掲げる5つの項目ごとに、平成18年度市政運営に当たっての所信を申し述べましたが、議員各位を初め市民の皆様の御理解と御協力を重ねてお願い申し上げる次第であります。
 その他の案件につきましては、条例関係につきましては、新たに制定するものは砺波市国民保護協議会条例など6件であります。また、一部改正するものは17件であります。
 条例関係以外の案件につきましては、富山県市町村総合事務組合を組織する地方公共団体の数の減少及び規約の変更についてなど6件であります。
 次に、報告第1号 専決処分に関するものであります。
 専決処分第1号 平成17年度砺波市一般会計補正予算(第5号)につきましては、除雪経費について7,100万円を専決補正したものでありまして、これにより歳入歳出総額は210億3,216万6,000円となるところであります。
 以上をもちまして、平成18年度における市政運営の基本方針及び提出いたしました諸議案の説明といたします。
 何とぞ、慎重に御審議の上、可決、承認賜りますようお願い申し上げます。

◯議長(江守俊光君) 以上をもって、本日の日程はすべて終了いたしました。
 お諮りいたします。明3月3日から3月12日までの10日間は議案調査等のため休会いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(江守俊光君) 御異議なしと認めます。よって、明3月3日から3月12日までの10日間を休会することに決定いたしました。
 次回は、3月13日午前10時から開会いたします。
 本日はこれをもって散会いたします。
 御苦労さまでございました。

 午前11時 7分 閉議