平成16年3月定例会(第1号) 本文

1.会議の経過
 午前10時05分 開議

◯議長(石田君) ただいまから、平成16年3月砺波市議会定例会を開会し、直ちに本日の会議を開きます。
 本日の日程に入るに先立ち、報告事項を申し上げます。
 監査委員から、地方自治法第235条の2第1項の規定により実施されました例月出納検査の結果報告をお手元に配付のとおり受けておりますので、御検討をお願い申し上げます。

◯議長(石田君) これより、本日の日程に入ります。
 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第109条の規定により議長において
    7番 松 本   昇 君
    8番 池 田 昭 作 君
   10番 高 田 隼 水 君
を指名いたします。

◯議長(石田君) 次に、日程第2 会期の決定についてを議題といたします。
 お諮りいたします。本3月定例会の会期は、本日から3月19日までの19日間といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(石田君) 御異議なしと認めます。よって、会期は本日から3月19日までの19日間と決定いたしました。

◯議長(石田君) 次に、日程第3 特別委員会の報告についてを議題といたします。
 各特別委員会の報告を求めます。
 広域都市問題特別委員長 林 忠男君。
  〔広域都市問題特別委員長 林 忠男君 登壇〕

◯広域都市問題特別委員長(林君) 広域都市問題特別委員会の報告を申し上げます。
 当特別委員会は、去る1月28日、市長を初め関係当局の出席を得て開催いたしました。
 まず最初に、砺波広域圏事業について、次いで砺波広域水道企業団事業、砺波地方介護保険事業の概要について説明を受け、当面する諸問題について協議いたしたのであります。
 砺波広域圏事業につきまして、事業の概要について申し上げます。
 社会福祉法人わらび学園事業について、本年度の在籍園児数は、砺波市内からの6名を初め、砺波広域圏内から8名、その他の市町から4名の合わせて18名とのことでありました。
 次に、砺波圏急患センターにつきましては、休日の夜間に開設しているもので、平成14年度の利用実績については、73日の診療日数に対し、砺波市33人、福野町136人など243人の診療実績があり、1日当たりでは3.3人の利用者数とのことでありました。
 次に、砺波広域圏ケーブルテレビ施設整備事業については、平成15年12月末の加入件数及び加入率は、広域圏エリアで4,311件、37.4%で、うち砺波市が1,402件、30.77%となっております。従来から、となみ衛星通信テレビ株式会社が整備したエリアと合わせた砺波市内の加入状況は、計画世帯数1万1,049世帯のうち3,604件、加入率は32.61%とのことでありました。
 次に、クリーンセンターとなみにつきましては、1市3町1村のエリアで構成し、ごみ処理を行っており、ごみ焼却施設、粗大ごみ処理施設、最終処分場の3施設を運営管理しております。
 ごみ焼却施設については、平成3年1月の竣工以来、2基の焼却炉で日量70トンの処理能力となっております。平成14年度では、ダイオキシン類の排出規制値の改正に伴う排ガス高度処理施設等の整備事業も完了し、国の基準値内で適正なごみの焼却を行っているとのことでありました。また、平成14年度のごみ処理量については2万21トンで、前年に比べ1.1%減少しております。さらには、平成15年12月末における不法投棄件数は17件であり、前年に比べ4件減少しているとのことでありました。
 次に、広域消防につきましては、常備消防の合併により、平成11年4月から、砺波広域圏の全市町村で構成され、1本部5署1出張所及び2分遣所で148名の体制とのことであります。
 火災及び救急等の発生件数について、平成14年と平成15年を比較してみますと、火災に関しては17件減の15件、救急・救助については81件増の2,601件で、出動件数のほとんどは救急の要請によるものでありました。
 次に、広域農業共済事業につきましては、管内の概要としては、経営耕地面積1万1,948ヘクタール、農家戸数7,924戸のうち専業農家が382戸、第1種兼業農家が365戸、第2種兼業農家が7,177戸で第2種兼業農家が大部分を占めております。
 平成15年産農作物共済の状況は、水稲引受面績が8,227ヘクタールで、うち砺波市分が3,030ヘクタール、また、麦については598ヘクタールで、うち砺波市分が131ヘクタール、さらに、畑作物共済の大豆については1,817ヘクタールで、うち砺波市分が795ヘクタールとのことでありました。
 また、平成15年6月に農業災害補償法が改正され、従来の固定的・画一的な点を改めて、農家自らが選択できる仕組みが導入されたとのことでありました。
 今回の改正は、農作物、畑作物、果樹など共済制度全般にわたって本年4月1日より施行されることから、制度の改正趣旨を各農家に周知することが重要であり、また、共済引受は多岐にわたることから、損害評価等についても複雑化することが予想されるとのことでありました。
 次に、広域水道企業団の概要について報告いたします。
 供給地域1市5町1村の計画給水人口は10万1,000人で、1人1日最大給水量は600リットル、1日最大供給量は4万8,600トンであり、原水として庄川表流水を庄川合ロダムから取水しているところであります。
 また、供給料金については、平成13年度から1トン当たり70円で供給しておりますが、企業債の償還が順調に進み、経常支出が減少していること、さらには、庄川かんがい排水協力金の支払いが平成16年度で完了することから、平成16年10月1日より20円引き下げ、50円といたしたいとのことでありました。
 平成14年度における年間有収水量は971万6,157トンであり、また、平成15年4月から12月までの用水供給状況については731万7,808トンで、前年に比べ0.2%の減少とのことでありました。
 次に、介護保険事業につきましては、平成11年2月3日に一部事務組合として砺波地方介護保険事務組合を2市6町4村で設立し、平成12年4月から、介護保険法に定める介護保険事業を開始して4年目を迎えております。
 平成15年9月までの実績として、65歳以上人口3万8,721人に対し、介護認定者数は5,279人、認定率は13.9%となっておりました。認定者数は、平成12年4月の介護保険事業の開始当初の3,100人に比べ2,200人余り増加しており、また、認定率についても、国及び県の15.1%を1.2ポイント下回っているものの、増加傾向にあるとのことでありました。
 要介護度別では、要介護5の認定比率が17.3%となっており、国の12%、県の14.2%を上回っているのが特徴であるとのことでありました。
 また、サービス利用者の推移については、平成12年4月の事業開始当時に比べ昨年9月では、在宅の利用者が1,822人から3,102人と大幅に増加しており、施設利用者は1,175人に対し1,532人となっておりました。
 また、介護保険料の収納率については、平成15年度から平成17年度までの第2期事業計画における65歳以上の1号被保険者の介護保険料が月額基準額2,800円から3,500円に引き上げられておりますが、引き続き関係市町村と連携をとり、収納率の向上に努めてまいりたいとのことでありました。
 次に、主な質疑・意見等について申し上げます。
 まず、砺波広域圏事務組合消防本部にある消防署について、集中配備による再編の考えについてただしたところ、現在、広域圏管内は5消防署体制となっており、市町村合併により新たに2市が誕生することになっているが、消防署の再編については、救急体制など検討すべき課題があることから、研究してまいりたいとのことでありました。
 当委員会としても、住民生活の安全と安心を守るための効率的な組織体制の整備・運営を図られるよう要望するものであります。
 次に、小児急患センターの整備についてただしたところ、時間外の小児科専門医師による診療の要望が増えていることから、砺波医療圏の小児科医師による輪番制を設けるため、砺波総合病院の敷地内にある旧伝染病隔離病舎を改修し、6月からのオープンを目指し、整備してまいりたいとのことでありました。夜間の診療時間は午後8時から11時まで、また、日曜及び祝祭日については午前10時から午後5時までとするものであるとのことでありました。
 そのほか、火災件数について、ケーブルテレビの加入者の増加対策について、介護保険利用における高齢者世帯の減免手続について、大豆収穫量の減少対策について、可燃ごみの量について、意見及び要望等があったところであります。
 以上、当面する問題について審議の概要を申し上げ、広域都市問題特別委員会の報告といたします。

◯議長(石田君) 環境保全対策特別委員長 柴田 智君。
  〔環境保全対策特別委員長 柴田 智君 登壇〕

◯環境保全対策特別委員長(柴田君) 環境保全対策特別委員会の報告を申し上げます。
 当特別委員会は、去る2月2日、市長を初め関係当局の出席を得て、環境保全について審議をいたしたところであります。
 まず、環境保全対策については、市民と行政が一体となって取り組み、常に状況を把握していくことが大切であり、当市の環境行政の現況について当局の説明を求めたところであります。
 現在、市内において、大気汚染防止法、水質汚濁防止法等の法律及び富山県公害防止条例の規定に基づき政令等で定める特定施設を有する事業所は、昨年より8事業所が増加し、478事業所となっております。
 市で受理した公害苦情については、富山県環境保全課に報告するとともに、関係者立ち会いのもとに原因調査を行い、指導、改善等を行うなどの処置を適切に行っているとのことでありました。
 また、大辻にある畜産農家の悪臭問題については、富山地方裁判所高岡支部での調停に基づき、平成16年1月29日、当該施設への立ち入り調査を実施したとのことでありました。市当局初め、同農家の排泄物処理施設の建設事業主体である富山県農林水産公社や施設の工事施工業者など関係6社による調査の結果、排泄物処理施設の機械設備の一部が改造されたり、稼働していないシステムがあったとのことでありました。
 次に、地下水の採取については、本年度、富山県地下水の採取に関する条例に基づく新たな設置届出件数は12件であり、合計296件の揚水設備が届けられております。
 近年設置された揚水設備の多くは、融雪用の用途が多くなっていることから、事業所などで必要以上に揚水されることを避けるため、砺波市開発指導要綱に基づき、井戸の深度規制や交互散水方式の採用等による散水量の抑制、降雪探知器の設置等を指導しているとのことでありました。
 また、松下電器産業株式会社半導体社砺波工場の増設計画に伴う日量2,500トンの事業用水を地下水から新たに取水することによる環境影響評価を実施し、その結果を平成15年12月、砺波市地下水水質保全等検討委員会で審議を行ったとのことでありました。
 調査結果によれば、2,500トンのくみ上げ量と同じ水量を地下へ涵養することにより、浅い層の地下水位が2センチメートルから4センチメートル上昇するとのことから、検討委員会では、地下水の保全を進める上で、人口涵養を含めた地下水の揚水計画、地下水の環境保全に取り組まれるよう提言があったとのことでありました。
 次に、公害防止のための各種の定期測定につきましては、測定場所は市内全域にわたっており、水質測定は工場排水を含む農業用水で15カ所、大気観測は太田地区に1局、騒音測定は環境騒音、自動車騒音及び高速道路騒音の3種類について、合計24カ所の測定地点で行っているとのことでありました。
 ごみ処理の状況につきましては、平成4年7月から現在の有料指定袋を使用した分別収集を実施しており、一般家庭系可燃ごみと事業系可燃ごみを加えると、全体の91.8%を占めております。
 平成13年度からの家電リサイクル法の実施等に伴い、不燃ごみ、資源ごみが減少傾向にある一方、人口及び事業所の増加により、可燃ごみが家庭系、事業系ともに増加しているとのことでありました。
 また、宅地開発やアパートの増加もあり、ごみステーション数も増加しているとのことであります。
 次に、し尿処理については、くみ取り生し尿の収集量は、公共下水道、農業集落排水及び個人の合併処理浄化槽の設置など水洗化により減少傾向が続いておりますが、逆に、浄化槽汚泥については、般若、東般若及び栴檀野地区の農業集落排水施設の供用開始、また、合併処理浄化槽施設を備えた住宅地造成等により増加しているとのことでありました。
 次に、不法投棄の監視については、家電リサイクル法の施行により、家電4品目の不法投棄の増加が懸念されたことから、不法投棄防止パトロール隊の協力を得て実施しており、監視体制を強化するとともに、情報把握に努めているとのことでありました。
 なお、昨年4月から12月の不法投棄通報件数は5件であり、前年よりも減少しているとのことでありました。
 次に、砺波市環境基本計画については、平成14年9月に制定されました砺波市環境基本条例に基づき、平成15年10月に、砺波市環境審議会から答申を受けたとのことでありました。答申の内容は5項目の基本目標実現のため、今後10年間にわたる具体的な取り組みについて、市民、事業者、行政の役割分担を明確にしたものであり、今後は、この答申に基づき基本計画を策定するとのことでありました。
 次に、主な意見等について申し上げます。
 まず、大辻にある畜産業者の悪臭問題に対する今後の対策についてただしたところ、今回の立ち入り調査により、悪臭の発生要因の一つである排泄物処理施設等の現状が明らかになったことから、早急に調査結果をまとめ、次回の調停で説明するとのことでありました。さらには、今後とも富山県など関係機関と連携を図り、対処してまいりたいとのことでありました。当委員会としても、一刻も早く悪臭発生の原因を特定し、生活環境の保全に努められるよう強く要望するものであります。
 次に、新たにくみ上げる2,500トンの地下水と同じ水量を人工的に地下へ涵養するための具体的な方策についてただしたところ、富山県西部体育センター前のハス池への導水による涵養が、水張り転作の実施による涵養など方策が考えられるが、今後、検討してまいりたいとのことでありました。
 その他、有価物回収について、電気式生ごみ処理機とダイオキシンの発生及び野焼き対策について、騒音の基準値を超えている地点での対策等について、意見、要望があったところであります。
 以上、当面する問題について審議の概要を申し上げ、環境保全対策特別委員会の報告とさせていただきます。

◯議長(石田君) 下水道対策特別委員長 松本恒美君。
  〔下水道対策特別委員長 松本恒美君 登壇〕

◯下水道対策特別委員長(松本君) 下水道対策特別委員会の審査の概要について御報告申し上げます。
 当委員会は、去る1月30日、市長を初め関係当局の出席を得て、公共下水道事業や農業集落排水事業の進捗状況並びに合併処理浄化槽事業について当局より説明を受け、当面する諸問題について審議いたしたところであります。
 まず、小矢部川流域下水道事業の概要については、平成14年度末における処理面積等の事業進捗状況は、全体事業計画1万2,200ヘクタールのうち事業計画認可面積は7,439ヘクタール、事業実施面積は前年度より322ヘクタール増の4,890ヘクタール、進捗率は65.7%とのことでありました。
 次に、砺波市での公共下水道事業の概要といたしましては、昭和59年8月に認可され、平成3年4月に出町市街地の一部が供用開始され、また、平成5年10月には砺波市特定環境保全公共下水道計画の認可を受けたところであります。さらには、柳瀬、太田、中野、五鹿屋の4地区での事業実施のため、事業区域拡大の認可申請を行うとのことでありました。なお、今年度末においては、公共下水道事業では330ヘクタール、特定環境保全公共下水道事業においては269ヘクタールで、合計599ヘクタールの処理面積になるとのことでありました。
 次に、下水道事業の進捗状況については、まず、公共下水道事業では、本年度において管路延長4,574メートル、事業費で4億5,000万円、特定環境保全公共下水道事業では、管路延長1万8,981メートル、事業費で7億8,900万円になる見込みとのことでありました。
 次に、今後10年以内に下水道整備が見込めない区域において、平成12年度から実施されております合併処理浄化槽設置整備補助事業の本年度の設置数は79基であり、事業費は3,678万円とのことでありました。
 また、平成14年度から実施されております栴檀山地区における特定地域生活排水処理事業では、今年度に27基の合併処理浄化槽が設置され、事業費で3,600万円になる見込みとのことでありました。
 こうした各事業の進展により、当市全体の下水道普及率は、公共下水道事業で32%、農業集落排水事業で12.1%、特定地域生活排水処理事業で0.7%、合わせて44.8%となり、個別処理の16.2%を加えると61%になりますが、富山県の下水道普及率65%に比べて低い状況にあります。そのため、今後10年間を目標に、下水道普及率を70%台に引き上げたいとのことでありました。
 また、水洗化率については、公共下水道事業では84.8%、特定環境保全公共下水道事業では60.9%、農業集落排水事業では82.4%とのことでありました。
 次に、主な意見、要望について申し上げます。
 まず、事業区域拡大の認可申請を行う4地区の事業予定についてただしたところ、整備については下流域から実施することや、国道359号砺波東バイパス工事等との関連もあり、柳瀬、太田地区では平成17年度に着工し、中野、五鹿屋地区については平成18年度に着工する予定とのことでありました。また、平成22年を完成予定としているが、国の厳しい財政状況から2、3年遅れることになるのではないかとのことでありました。
 次に、今後の財政における一般会計からの繰入金の増大についてただしたところ、下水道事業については、繰入金が増えるという理由だけで事業を取りやめることはないと考えており、事業実施に際しては、資本費平準化債等も活用しながら対応してまいりたいとのことでありました。
 また、下水道事業は生活基盤整備の公共事業であることから、国庫補助金の減額分は地方交付税への算入などで措置される見通しであるとのことでありました。
 次に、新年度に計画されている「下水道展」の内容についてただしたところ、下水道や合併処理浄化槽の仕組みがわかる展示や質問コーナーを設け、本年9月に3日間程度、市内の排水設備事業者の協力を得て開催を計画しているとのことでありました。また、小中学校の総合的な学習の場としても位置づけていただき、環境の保全などについてわかりやすい内容にしたいとのことでありました。
 その他、農業集落排水事業の水洗化率について、放流同意書について、合併処理浄化槽の設置補助金について、工事施工に伴う交通規制と推進工法の採用について、合併処理浄化槽の耐用年数について、意見、要望があったところであります。
 以上、当面する問題について審議の概要を申し上げ、下水道対策特別委員会の報告といたします。

◯議長(石田君) 病院事業特別委員長 吉澤邦麿君。
  〔病院事業特別委員長 吉澤邦麿君 登壇〕

◯病院事業特別委員長(吉澤君) 病院事業特別委員会の御報告を申し上げます。
 当委員会は、去る平成16年2月16日、市長を初め当局の出席を得て委員会を開催し、病院事業の当面する問題について協議をいたした後、北棟及び外来棟建設現場の調査を行ったのであります。
 ここで、審査の概要について御報告いたします。
 まず、病院事業の経営状況については、平成15年12月末現在では、1日の平均患者数は、入院患者では420人で昨年より9人減少しております。これは、増改築事業の実施に伴いベッド数が減少したことによるものでありますが、利用率は増加しており、現在、平日はほぼ満床状態とのことでありました。
 また、1日当たりの外来患者数は1,312人で、昨年に比べると32人の減少となっているとのことでありました。この主な原因としては、平成15年4月から保険医療の個人負担割合が引き上げられたことによる受診抑制が影響したものとのことでありました。
 次に、医業収益では、入院収益が増改築事業の実施に伴うベッド数の減少により減収となっているとのことでありました。
 一方、外来収益については増収となっており、これは、薬の院外処方が減少し、院内処方が増加していることが主な要因と考えられるとのことでありました。
 次に、病院増改築工事の進捗については、現在、北棟及び外来棟の改修工事はほぼ終わり、それぞれの施設は3月中旬から下旬にかけて順次オープンする予定とのことでありました。また、北棟に併設する健康センターについては、4月1日オープンの予定とのことでありました。今後は、3月中旬から南棟及び管理棟の改修工事に着手し、その後、外構工事を行い、9月下旬にはすべての工事が完了する予定とのことでありました。
 また、病院の職員定数については、今年度の北棟の完成による病棟増設に伴い、看護士の新規採用により増加となる一方、事務の外部委託による減少を勘案し、現在の定数より16名多い617名といたしたいとのことでありました。
 次に、診療科等については、4月から健康センターがオープンすることに伴い、健康診断料や歯科診療料等を新たに設定するほか、県内他市の公立病院と比較検討した結果に基づき、利用料金の一部を改定いたしたいとのことでありました。
 なお、ミニドックについては、現在、年間約150件の利用があることから、健康センターのオープンにより、さらに利用者の増加を見込んでいるとのことでありました。
 次に、病院組織が大きくなってきているが、病院内の意思疎通を図るために、毎月1回連絡調整会議を開催して相互連絡と意思疎通を図っており、また、職種や部門間の連携を図るため、院内に設置している委員会の権限を強化していき、今後は組織を細分化して、部長による責任体制の整備を検討したいとのことでありました。
 次に、今後の課題等については、急性期病院としての救急医療への対応、地域医療連携・ネットワーク構築による紹介率の向上、急性期と慢性期の移行時期に当たる亜急性期病棟の開設、電子カルテや陽電子放射線断層撮影装置(PET)の導入検討などが考えられ、砺波総合病院でしかできない医療をいかにして提供していくかが重要であるとのことでありました。
 このほか、近隣の公立病院との連携及び今後の見通しについて、救急医療体制及び当直勤務体制の現状について等、意見及び要望があったところであります。
 当委員会としても、今後とも患者本位の診療、地域住民に信頼される良質な医療サービスの提供に努めるとともに、診療報酬の改定や多額な企業債の償還など、病院事業を取り巻く経営環境は一層厳しくなることから、経費の節減を図り、効率的な病院経営に向け、さらなる努力を重ねられるよう要望するものであります。
 以上、審査の結果とその概要について簡単に申し上げ、病院事業特別委員会の報告といたします。

◯議長(石田君) 次に、日程第4 施政方針並びに議案第1号から議案第26号まで、平成16年度富山県砺波市一般会計予算外25件及び報告第1号 専決処分の承認を求めることについてを議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 提案理由の説明を申し上げます。
 本日、ここに平成16年3月砺波市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位には御多忙中にもかかわらず御出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。
 提出いたしました平成16年度予算案を初めとする諸案件について、その概要と所信を申し上げ、議員各位を初め市民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じております。
 さて、今日の国際社会は、イラク復興支援活動、テロ・大量破壊兵器問題等、国際社会が緊急に取り組むべきさまざまな課題に直面しております。
 また、我が国の経済は、企業収益が改善し、設備投資が増加するなど回復傾向にあるとされており、経済成長は、この1年半連続で実質成長となりました。そうした中、政府は財政構造改革に取り組む方針のもと、平成16年度予算案を提出し、今国会において審議が行われております。
 一方、地方自治体においては、税収の減少、地方交付税等の見直し、国庫補助負担金の廃止・縮減により極めて厳しい財政状況に直面いたしております。
 しかしながら、市民ニーズはますます高度化、多様化しており、豊かな市民生活の実現と福祉の向上のため、第7次総合計画「となみ21世紀プラン」の基本理念「人すこやか 心なごやか 緑さわやか」に基づき、目指す都市像「散居に広がる 快適都市となみ」の実現のため、市民の皆様と力を合わせて、計画的かつ重点的に諸施策を推進してまいりたいと存じております。
 次に、平成16年度の予算編成の基本方針について申し上げます。
 去る1月に、「平成16年度の経済見通しと、経済財政運営の基本的態度」及び「構造改革と経済財政の中期展望」が閣議決定され、その中で、我が国の基調判断として、「景気は設備投資と輸出に支えられ、着実に回復している」としております。個人消費については、所得が概ね横ばいとなっていることに加え、先行きにつきましては、家計の所得環境が改善していけば、個人消費の回復が期待されるとしております。
 こうした状況の中、三位一体の改革に関して、税源移譲を初めとする今回の改革は、国庫補助負担金の廃止・縮減のみが先行して実施され、税源移譲を含む税源配分が先送りされているもので、地方にとって必要な財源が確保されることが基本に改革が行われるべきであり、今後改革がどのように進められるのかが最大関心事であります。
 各地方自治体においては、現下の危機的な地方財政の状況のもとで住民の負託に応えるため、従来にも増して財政の健全化のため、行財政改革に積極的に取り組んでいるところであり、地方への負担転嫁が増大しないことを強く要請するものであります。
 今国会に提出されております平成16年度の一般会計予算の規模は82兆1,109億円と対前年度比0.4%の増加となっており、一般歳出につきましては47兆5,922億円と対前年度比0.1%の増加となっております。
 また、一般歳出のうち公共事業関係につきましては7兆8,159億円と対前年度比3.5%のマイナスとなっているところであります。
 一方、平成16年度の地方財政の大枠を示す地方財政計画の規模といたしまして、84兆6,669億円、対前年度比1.8%減と3年連続のマイナスに抑制され、うち地方一般歳出は68兆1,000億円、2.3%の減、地方交付税につきましては、6.5%の大幅の減額と大変厳しい内容の計画となっているところであります。
 当市の平成16年度当初予算編成に当たりましては、このような現状を踏まえ、基本方針として地方財政計画等を勘案し、また、景気の低迷による税収の推移や地方交付税、国庫補助金の削減に伴う財源の不足が生じており、極めて厳しい財政状況になると予想しているところであります。したがいまして、財政の健全化に配慮しつつ、特別職の報酬見直しや職員給の削減等に加え、議長・市長交際費の縮減等のほか、補助金・委託金の見直し、削減を行ったところであります。さらには、前年度当初予算額の5%削減や事務事業の見直し、行政経費の徹底した節減、合理化に取り組むとともに、財政調整基金やその他の果実運用の少ない各種基金につきましても有効に活用するなど、財源の確保に努めたところであります。
 なお、本年市制50周年を迎えるに当たり記念事業経費を計上するとともに、11月には庄川町との合併を控えており、合併関連の準備経費を含め、通年予算を組んだところであり、市民の皆様と策定しました第7次総合計画に基づき、財源の重点的かつ効率的配分に努めながら、計画的に事業を推進したいと考えております。
 このような基本方針に基づき編成いたしました平成16年度の会計別予算案の規模は、
 一般会計170億6,800万円(対前年度比  3億0,800万円 1.8%増)
 特別会計 81億9,490万円(対前年度比  3億3,150万円 4.2%増)
 企業会計153億3,930万円(対前年度比△13億6,200万円 8.2%減)
 総  額406億0,220万円(対前年度比 △7億2,250万円 1.7%減)
となったところであります。
 なお、一般会計につきましては、減税補てん債借り換え分を除いた場合は、
     163億3,210万円(対前年度  △4億2,790万円 2.6%減)
となるものであります。
 次に、歳出予算につきまして、「となみ21世紀プラン」に掲げました「まちづくり施策の大綱」に基づき御説明を申し上げます。
 第1に、「健やかでやすらぎのある生活づくり」について申し上げます。
 まず、「(仮称)砺波市健康センター」につきましては、本議会で、その設置等に関する条例を上程いたしましたが、本年4月の開所に向けて鋭意準備を整えております。
 新しいセンターでは、主に現在の母子健康センターの機能を総合病院の北棟に移して事業を展開いたしますが、今まで以上に市民の健康増進が図られるように目指してまいりたいと考えております。
 次に、少子化対策として、平成16年度から新たに不妊治療費補助事業を実施いたしたいと考えております。具体的には、県費助成の支給対象者に対し、年額10万円を限度として市の助成を上乗せして支給いたすものであります。
 次に、介護保険事業について申し上げます。
 平成15年度は、第2期介護保険事業計画の初年度に当たり、保険料の改定も行われたところでありますが、概ね順調に推移していると存じております。ただし、事業費の規模が拡大しておりますことを懸念いたしております。
 次に、病院事業について申し上げます。
 平成11年度から実施してまいりました増改築事業につきましては、平成13年から供用いたしました西棟を初めとして、今月中には北棟、中央診療棟の改修が完了し、本年9月には、南棟、管理棟の改修を終え、すべての工事が完了いたします。つきましては、地域住民に親しまれ、信頼される病院となるよう一層の精進をいたしてまいりたいと存じます。
 次に、社会福祉事業について申し上げます。
 まず、高齢者福祉について申し上げます。
 当市における高齢化率は、本年1月末には21.3%となっており、漸次高齢化が進展しております。昨年6月に策定いたしました「高齢者保健福祉計画」に基づき、高齢者福祉施設を総合的、計画的に推進してまいりたいと存じます。
 また、北部地区総合福祉施設の整備につきましては、用地取得について手続を進めているところでありますが、平成16年度におきましては、福祉関係者や北部地区の住民の皆さんに参加していただいて整備検討委員会を設置し、御意見をお聞きしながら建設に向けての基本設計に取り組みたいと存じます。
 次に、障害者福祉について申し上げます。
 昨年4月からスタートしました「支援費制度」の啓発に努め、障害者の自立及び社会参加を促進してまいりたいと存じます。
 また、昨年11月に国より認定を受けました「富山型デイサービス構造特区」につきましては、知的障害者及び障害児が市内の介護保険施設においてデイサービスを利用できることとなったものであり、在宅福祉サービスの向上を図ってまいりたいと存じます。
 次に、児童福祉について申し上げます。
 平成16年度の保育所入所申込み状況につきましては、引き続き乳児保育や低年齢児保育の希望が増加しており、一部の保育所で定員を上回る状況であります。今後は、年齢別の入所実態等を勘案の上、途中入所の対応や適正な職員配置を行い、安全な保育に努めてまいりたいと存じます。
 また、東般若保育園において本年度から実施しております子育て支援センター事業につきましては、拠点施設の整備が計画されており、国、県の補助にあわせ支援してまいりたいと考えております。
 次に、国保会計につきましては、被保険者の増加とともに保険給付費は増加傾向にあり、今後は予防活動を重視した保健事業などの推進を図っていかなければならないと存じております。
 第2に、「豊かな心と創造性に富む人づくり」について申し上げます。
 まず、教育の振興について申し上げます。
 新学習指導要領による教育課程が本格実施されて、各小中学校においては、特色ある学校づくり、開かれた学校づくり、信頼される学校づくりを目指して取り組まれたところであります。今後は、さらに自然体験や社会体験を通して学ぶ総合的な学習の時間の一層の充実を目指すべきだと考えております。
 砺波東部小学校の増改築事業につきましては、合併後の新市まちづくり計画において整備を予定しており、体育館、校舎等の本着工に先立ち、地域の皆様方の御意見を尊重しながら進めてきた実施設計をもとに、校舎周辺環境整備から進めてまいりたいと考えております。
 次に、生涯学習について申し上げます。
 家庭教育の充実につきましては、子育てに関する不安や悩みを解消するため、家庭教育に関する機会を拡大するとともに、新たに家庭教育推進協議会を設立するなど、家庭教育支援ネットワークの充実を図ってまいります。
 生涯学習の推進につきましては、旧出町小学校舎の一部を改修し、将来の生涯学習センター整備までの間、市民が気軽に利用できる生涯学習の場として利活用いたしたいと存じます。
 また、「市民一人一学習」を合言葉に、市民大学「学遊塾」を初め各種講座・教室の充実を図るとともに、生涯学習情報提供事業、社会教育団体の活動支援などを推進してまいります。
 次に、スポーツの振興について申し上げます。
 砺波市体力づくり検討委員会の提言を受けまして、子供たちの体力低下に対応するため、幼稚園、保育所へスポーツ指導員を派遣し、幼児期からスポーツに親しみ、スポーツ好きの子供たちを育てていきたいと存じます。
 また、地域スポーツの振興を図るため、各地区にお願いしております地区体育振興会の設立をさらに働きかけていただきますとともに、定着してまいりましたスポーツ教室の充実を図り、あわせて総合型地域スポーツクラブの設立を進めてまいります。
 施設面では、平成15年度から継続事業で進めております砺波市陸上競技場の改修を本年5月中旬に終え、5月28日の砺波市小学校連合運動会の開催にあわせ完工式を行う予定にしております。また、本年度に実施設計を行っております地域体育館の建設を栴檀山地区において進めてまいります。
 次に、芸術・文化の推進について申し上げます。
 一昨年から継続事業で進めております砺波市文化会館、農村環境改善センター大規模改修事業につきましては、現在9割程度の進捗であります。設備・機械等につきましては、完了前ではありますけれども、操作習熟のための訓練に努めているところであります。
 次に、美術館におきましては、昭和世代を代表する日本画家33名、洋画家33名による「日本画壇の精華―日本画対洋画」展を初め、葛飾北斎の展覧会などを企画しております。
 文化財の保護につきましては、引き続き国道359号砺波東バイパス事業に伴う久泉遺跡の発掘調査を実施し、広く保存を行うとともに、新たに市内の埋蔵文化財の詳細分布調査に着手する予定としております。
 次に、国際交流事業について申し上げます。
 本年の市制50周年を記念して開催されますチューリップフェアには、姉妹友好都市等から代表者の方々をお招きし、相互の交流を一層深めてまいりたいと存じております。
 また、トルコ共和国ヤロバ市の芸術家の皆さんによる「トルコ伝統芸術展」をチューリップフェア期間中に砺波市美術館において開催する予定であります。この事業は、「日本におけるトルコ年」協賛事業と位置づけ、伝統文化の交流を図ってまいりたいと存じております。
 また、中国盤錦市が本年市制20周年を迎えますことから、そのお祝いに盤錦市を訪問いたしたいと考えております。
 青少年の国際交流につきましては、4月にオランダ王国リッセ市へ学生使節団を派遣し、ホームステイや学校訪問などを通して交流を深める予定であります。なお、今回、庄川中学校の生徒も一緒に参加する計画で調整を進めております。
 第3に、「緑豊かで安全な快適環境づくり」について申し上げます。
 まず、環境政策について申し上げます。
 砺波市環境基本計画につきましては、昨年12月、環境審議会会長から答申を得たところであります。この答申に基づき、砺波市環境基本計画の冊子を発刊いたしますとともに、ダイジェスト版を全世帯へ配布することといたしております。つきましては、市、市民、事業者の役割分担を御理解いただき、快適環境を図りたいと存じます。
 次に、砺波市工業用水道事業を実施するに当たり、新たに1日当たり2,500立方メートルを地下水から取水することによる環境影響評価について、昨年12月に地下水水質保全等検討委員会で適切な審議をしていただいているところであります。
 また、調停中の養豚施設からの悪臭問題につきましては、その原因調査のため、去る1月29日、富山県の専門職員とともに立ち入り調査を実施したところであります。
 次に、田園空間整備事業につきましては、「(仮称)散居村ミュージアム」の建築工事に県とともに着手する予定であります。この施設の管理・運営につきましては、市民の皆さんや関係機関とともに検討を進め、多くの方々に利活用していただける施設にいたしたいと考えております。また、散居村保全のためのソフト事業を引き続き推進し、砺波平野に広がる屋敷林に囲まれた美しい散居景観を維持してまいります。
 次に、上水道事業について申し上げます。
 北部地区の水道未普及地域解消事業につきましては、昨年12月までに高波地区及び林地区の整備を終え、1月から給水を行っております。残る若林地区の28戸につきましては、早期に発注し、8月中旬までには給水可能となるよう事業を進めてまいります。
 また、石綿セメント管更新事業につきましては、更新率86%を見込んでおります。残る更新につきましては、公共下水道事業等にあわせ事業を行ってまいりたいと考えております。
 次に、下水道事業について申し上げます。
 公共下水道事業につきましては、全体計画465ヘクタールのうち330ヘクタールの供用を開始する見込みであります。平成16年度におきましては、引き続き杉木、太郎丸、庄下地区の工事を進めてまいります。
 特定環境保全公共下水道事業につきましては、全体計画516ヘクタールのうち269ヘクタールの供用を開始する見込みであります。平成16年度におきましては、柳瀬、太田地区の測量設計を行います。また、引き続き南般若、庄下、太郎丸地区の工事を進めてまいります。栴檀山地区の特定生活排水処理事業につきましては、25基の設置を予定しております。
 次に、赤坂霊苑造成工事について申し上げます。
 第2赤坂霊苑につきましては、2月2日から仮申し込みの受付を開始したところであります。4月1日から正式な申し込みを開始いたしたいと考えております。
 次に、交通安全対策について申し上げます。
 昨年の当市における交通事故死者数は5人であり、一昨年と比べると2名の増加であります。特に高齢者が犠牲となる交通事故が増加傾向にあり、今後も高齢者交通事故防止を中心に、交通安全教室事業を継続的に推進していきたいと考えております。
 次に、防災対策について申し上げます。
 本年秋の防災週間中に、当市において、富山県総合防災訓練の実施が予定されておりますので、市民の皆様を初め、関係団体の御協力を賜り、所期の目的を果たしたいと存じております。
 第4に、「人が集いにぎわいのある都市づくり」について申し上げます。
 まず、交通体系の整備について申し上げます。
 国道整備として、国道359号砺波東バイパス事業につきましては、中部スーパー農道(市道矢木東石丸線)から主要地方道高岡庄川線までの開通式が今月26日に行われる運びとなりました。
 また、柳瀬地区においては、用地協議を終え、鋭意補償交渉が進められており、さらに庄東地区では、予備設計業務を終え、工法検討が進められております。
 県道整備事業につきましては、主要地方道砺波庄川線、新湊庄川線において、物件移転と用地取得が進められており、主要地方道砺波福光線、一般県道井栗谷大門線につきましては、用地取得に向けて測量作業が進められております。
 また、主要地方道砺波小矢部線につきましては、法線計画が提示され、平面縦横断測量が完了したところであり、今後、詳細設計に入る予定となっております。
 一方、主要地方道富山戸出小矢部線につきましては、事業化に向けての地元の協力のもと、路線測量が行われております。
 さらに、主要地方道高岡庄川線の秋元地区の歩道新設事業などの交通安全施設の整備や、一般地方道安養寺砺波線の消雪施設の整備等も継続して予定されております。
 市道整備といたしましては、公園柳瀬線、十年明鷹栖線、伏木谷線、堀田島線等の道路改良事業や、国道359号砺波東バイパス事業関連等の改良事業の進捗を図りたいと考えております。
 次に、都市基盤の整備について申し上げます。
 県施行の街路事業の国道359号線の整備につきましては、平成8年から改良事業を進めてまいりました西町、広上町地内がすべて完了いたしました。また、広上町交差点西側の県道安養寺砺波線約100メートルの改良につきましては、引き続き地元の協力のもと、県とともに用地買収、物件移転を進めてまいります。
 まちづくり総合支援事業の出町けやき公園、市道広上町永福町線の整備につきましては、年度内に完了の予定をいたしております。
 次に、土地区画整理事業について申し上げます。
 公共区画整理事業の出町地区につきましては、昭和43年の着手以来35年の年月を経て、清算金分割納入事務等を除き、本年度ですべての事業が完了いたします。
 杉木土地区画整理事業につきましては、本年度発注した工事及び物件移転補償につきましては、予定どおり進捗しているところであります。
 また、太郎丸東部土地区画整理事業につきましては、保留地の処分が完了し、今後は残事業の促進に努め、事業の完成を目指しているところでございます。なお、深江土地区画整理事業につきましては、現在、物件移転補償について、引き続き権利者の理解を得るよう努めてまいります。
 さらに、面的整備の検討を行っておりました出町市街地東部地区につきましては、去る1月29日に世話人会が発足し、今後は早期に組合設立準備委員会を立ち上げるよう技術的援助を進めてまいります。
 第5に、「活力に満ちた産業づくり」について申し上げます。
 日本経済の最近の動向は、「景気は設備投資と輸出に支えられ着実に回復している」とされております。しかし、市内中小企業者からは、引き続き経営安定の支援要請が高く、小口事業融資制度や節季融資制度などによる金融支援を行い、経営安定の支援に努めてまいります。
 また、完全失業率が全国平均ではようやく5%を下回ったものの、依然高い率を示しており、当市といたしましては、国の緊急地域雇用創出特別基金交付金事業や、市単独の職業技術取得給付金事業等を実施し、雇用環境の改善に努めてまいりたいと考えております。
 次に、農林業について申し上げます。
 農業は、国民の「くらしといのち」の基本にかかわる食料の安定供給や美しい景観、農村環境の形成など多面的な機能を発揮しております。特に水田農業は、洪水調整、水源の涵養など国土保全に大きく貢献していることから、農業・農村の持つ役割は極めて重要であると考えております。しかしながら、水稲作を主体とした当市農業にとって、最近における米の生産調整はかつてない厳しい状況となっております。
 このような状況のもと、新たな米政策改革大綱における米の生産目標数量につきましては、1万6,282トンの配分を受けたところであり、大麦、大豆、飼料作物の生産振興を継続しながら、団地化及び土地利用集積への誘導や特産振興を図っているところであります。
 園芸特産関係につきましては、チューリップ球根の生産振興に対して、成形ロータリーや植え込み機、トラクターの導入により条件整備をいたしますとともに、農業公社の機械活用に向けて積極的に取り組んできたところであります。
 また、産地づくり対策の特産振興にも取り入れております白ネギや柿などの特産品の生産振興を図ってまいります。
 中山間地域振興につきましては、中山間地域等直接支払制度に関しては、各集落協定に基づき順調に取り組まれており、最終年度として、引き続きその確実な実施に向けて指導を図ってまいります。
 農業農村整備事業につきましては、県営かんがい排水事業・県営土地改良総合整備事業等を引き続き支援し、市営事業の実施とあわせて農業生産基盤の整備を推進してまいります。
 また、平成14年度から農林水産省において実施されております国営庄川左岸地区直轄調査につきましては、地域全体をとらえた効率的な用排水計画が早期に充実されるよう、関係機関と連絡調整しながら計画の策定に協力してまいりたいと存じております。
 また、市内17地区の土地改良区の統合整備につきましては、平成17年2月の新土地改良区発足に向け、協議が進められております。市といたしましても、関係機関と密接に連携・協力しながら、合併に向けた支援をしてまいります。
 林業関連事業につきましては、林業地域総合整備事業等を引き続き推進し、林業生産基盤の整備と山村の生活環境基盤の整備を一体的に推進してまいります。
 次に、商工業の振興について申し上げます。
 中心市街地の活性化につきましては、空き店舗対策として、砺波商工会議所が中心となって「となみ にぎわいプラザ」を平成12年にオープンしました。しかし、その利用が低調傾向となったことから、今後、新たな展開や起爆剤となる施策を関係団体等とともに検討する必要があると考えております。
 工業の振興発展と雇用の増大を推進する施策といたしましては、既存工業の増設を含め、企業の誘致を今後とも推進してまいります。
 工業用水道事業につきましては、先に述べましたが、昨年12月中に配水管布設工事及び機械・電気計装設備工事の発注を終え、現在工事を進めており、4月から松下電器産業株式会社半導体社砺波工場へ給水を開始する予定であります。
 そのほか、企業の事業用水を確保するため、県営で利賀川工業用水道事業として各種工事が鋭意進められており、秋ごろの給水開始に向け、早期完成を要望してまいります。
 また、松下電器産業株式会社半導体社砺波工場内には、未利用の用地が確保されていることや、半導体産業の動向などからも、今後とも新たな設備投資をいただけるよう積極的な工場棟増設の誘致に努めてまいりたいと考えております。
 次に、観光について申し上げます。
 本年のチューリップフェアにつきましては、先に述べましたが、市制50周年を記念して開催いたします前夜祭や開会式に、姉妹友好都市及びフラワー交流都市、県人会の代表等の皆様をお迎えして、市民の皆様とともに国際交流等を推進していきたいと考えております。
 特別展示といたしましては、県農業技術センター野菜花き試験場が品種登録した農林1号から農林24号の全品種を展示するとともに、会場内の400品種100万本のチューリップを楽しくごらんいただけるよう計画しております。
 また、市民の皆様や、昨秋、フラワーロードなど会場内の一部で市内の小学生の皆さんに植えていただいたチューリップや、砺波市球根組合から提供いただき植えていただいた球根がフェア会場を美しく彩ると考えております。
 第6に、まちづくりの諸施策を推進していく上での基本的な考え方である「市民が主役のまちづくり」について申し上げます。
 まず、市町村合併について申し上げます。
 砺波市・庄川町合併協議会では、2月13日に開催された第13回会議までに、新市建設計画について事実上の協議を終え、その後、合併特例法の規定に基づき、知事との協議を行ったところであります。来る3月5日に開催が予定されております第14回会議におきまして、正式決定されるものと考えております。
 砺波市と庄川町との合併に係るすべての協議項目につきましての協議が整ったことになりますことから、来る4月2日に砺波市役所におきまして、議員各位の御臨席を賜りまして、合併協定調印式を挙行いたしたいと考えております。
 なお、新市建設計画の概要につきましては、新市将来像を「庄川と散居に広がる 健康フラワー都市」とし、また、緑豊かな自然の中で時代の潮流に適応する新しいまちづくりの理念を、「花」「水」「風」の3文字に込め、「花香り、水清く、風さわやかなまち 砺波」といたしております。
 さらに、新市将来像の実現のため、「笑顔があふれる福祉都市」「人と心を育む都市」「庄川と散居に広がる快適環境都市」「魅力ある産業が発展する都市」「住民と行政が協働する都市」の5つの基本方針を定め、それぞれ主要施策を掲げますとともに、概算事業費を計上しているところでございます。
 計画期間につきましては、平成16年度から平成26年度までとし、また、財政計画につきましては、今後とも健全な財政運営を堅持することを基本とし、合併による歳出の削減効果や住民負担の軽減、サービス水準の維持向上などを反映させ、普通会計ベースで作成しておりますいわゆる合併特例債につきましては、その使途を厳選するとともに、より有利な財源として有効活用に努めたいと存じております。
 次に、男女共同参画の推進について申し上げます。
 新年度では、第3期となります砺波市男女共同参画推進員の研修の機会を確保し、推進員による「地区推進活動」等を充実させるなどして、引き続き「となみ男女共同参画プラン」の普及・啓発に努めてまいります。
 次に、広報・公聴事業について申し上げます。
 ケーブルテレビの「砺波市コミュニティ番組」では、地区特派員の皆さんの御協力により、各地区の話題を提供する「地区だより」を一層充実させ、行政情報やイベント案内など、身近な情報の提供に努めてまいります。
 次に、行政改革の推進について申し上げます。
 本年11月の庄川町との合併を行財政改革の好機と位置づけ、「市民サービスの向上」「組織人員の見直し」「事務事業の見直し」の3つの基本項目について、さらに改革改善を図ってまいりたいと存じております。
 次に、市制施行50周年について申し上げます。
 本年は、市制施行50周年の記念すべき節目の年であり、編さん作業を進めておりました「砺波市五十年史」につきましては、編さん委員の皆様方の御協力により、3月末に発刊する予定となっております。
 4月5日には、砺波市文化会館において、記念式典の挙行を予定しております。また、記念事業といたしまして、4月25日には、「NHKのど自慢」公開放送などを計画しております。そのほかにも、関係団体によります関係事業が予定されております。
 以上、「となみ21世紀プラン」に掲げる6つの項目ごとに、平成16年度の市政運営に当たって所信を申し上げましたが、議員各位を初め市民の皆様の御理解と御協力を重ねてお願い申し上げる次第でございます。
 予算以外の案件について申し上げます。
 条例関係につきましては、新たに制定するものは、砺波市健康センター条例など2件であります。また、一部改正するものは10件、廃止するものは2件であります。
 条例関係以外の案件につきましては、栴檀山南部辺地に係る総合整備計画の変更についてなど2件であります。
 次に、報告第1号 専決処分の承認を求めることについてであります。
 専決処分第1号 平成15年度富山県砺波市一般会計補正予算(第6号)につきましては、2月4日から県西部を中心に断続的に降雪が続いたことから、今冬の除雪にかかる経費として、生活道路及び通学路の確保を図るに当たり、所要の経費について専決処分を行ったものであり、この財源として繰越金を充てるものであります。
 今回の補正により、一般会計歳入歳出予算に2,810万円を増額し、歳入歳出予算の総額は173億2,373万9,000円と相なったところであります。
 以上をもちまして、平成16年度における市政運営の基本方針及び提出いたしました諸議案の説明といたします。
 何とぞ慎重に御審議の上、可決、承認賜りますようお願い申し上げます。

◯議長(石田君) 以上をもって、本日の日程はすべて終了いたしました。
 お諮りいたします。明3月2日から3月9日までの8日間は議案調査等のため休会いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(石田君) 御異議なしと認めます。よって、明3月2日から3月9日までの8日間は休会することに決定いたしました。
 次回は、3月10日午前10時から開会いたします。
 本日はこれをもって散会いたします。
 御苦労さまでした。

 午前11時32分 閉議