1.会議の経過
午前10時02分 開議
◯議長(石田君) これより本日の会議を開き、直ちに日程に入ります。
日程第1 議案第27号から議案第36号まで、平成15年度富山県砺波市一般会計補正予算(第7号)外9件を一括議題といたします。
提案理由の説明を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) おはようございます。
ただいま追加して提案いたしました議案について御説明申し上げます。
議案第27号から議案第36号まで、各会計における補正予算関係であり、主として基金への積み立て及び事業費の確定等に伴い、一般会計、特別会計及び企業会計の補正を行うものであります。
今回の追加補正予算の規模は、
一般会計 6億7,910万3,000円
特別会計 3億7,980万3,000円
企業会計 △7,717万0,000円
であります。
まず、一般会計歳出予算の増額補正の主なものといたしましては、
財政調整基金積立金 4億0,000万0,000円
減債基金積立金 2億9,000万0,000円
老人保健事業会計繰出金 1,803万5,000円
予防接種事業 691万5,000円
などであります。
減額補正の主なものとしては、
乳幼児妊産婦医療給付事業 415万0,000円
がん予防検診事業 702万6,000円
工業用水道会計事業 3,788万9,000円
などであり、精査の上、計上したものであります。
これらの財源といたしましては、
国庫支出金 384万8,000円
県支出金 1,454万1,000円
寄附金 200万0,000円
繰越金 5億3,691万3,000円
諸収入 843万9,000円
市 債 1億1,500万0,000円
を増額し、また、
分担金及び負担金 163万8,000円
を減額しようとするものであります。
債務負担行為につきましては、身体障害者療護施設整備事業費元利償還金補助をするに当たり追加をするものであります。
また、地方債につきましては、事業内容の変更等により、限度額を増額するものであります。
砺波市国民健康保険事業特別会計につきましては、療養給付費、老人保健医療費拠出金、直営診療施設操出金について額が確定したことにより、それぞれ補正するものであります。これらの財源として国庫支出金、療養給付費交付金等を増額し、共同事業交付金、繰入金を減額するものであります。
砺波市国民健康保険太田診療所特別会計につきましては、指定寄附に伴い施設管理費を増額するものであり、これらの財源として一般会計繰入金を増額するものであります。
砺波市老人保健医療事業特別会計につきましては、医療費の増額に伴い医療給付費等を増額するものであり、これらの財源として支払基金交付金、国庫支出金、県支出金及び繰入金を増額するものであります。
砺波市赤坂霊苑特別会計につきましては、霊苑造成事業の工事費の確定により、事業費を減額するものであり、これらの財源として市債等を減額するものであります。
砺波市下水道事業特別会計につきましては、主な事業内容といたしましては、公共下水道事業として実施する管渠工事において、事業費の確定により補正するものであります。これらの財源として、分担金及び負担金、国庫支出金等を増額し、繰入金及び市債を減額するものであります。
債務負担行為につきましては、国庫債務負担行為として事業を早期発注し地域の景気浮揚を図るものであり、また、地方債につきましても、それぞれ所要の補正を行うものであります。
砺波市農業集落排水事業特別会計におきましては、債務負担行為につきまして、施設保守管理等の業務委託をするに当たり定めるものであります。
次に、企業会計に係る補正予算の内容といたしまして、まず、水道事業会計につきましては、配水管移設工事における事業内容の変更等により、事業費が確定したことに伴い補正するものであります。
また、債務負担行為につきましては、それぞれ所要の補正を行うものであります。
工業用水道事業会計につきましては、事業費の確定によるものであり、資本的支出では、設備改良費において配水施設建設費及び営業設備費で減額を要することから、それぞれ所要の補正を行うものであります。
また、地方債につきましても、起債限度額の減額補正を行うものであります。
病院事業会計につきましては、債務負担行為につきまして、施設保守管理等の業務委託をするに当たり定めるものであります。
以上をもちまして、本日提出いたしました議案の説明といたします。
何とぞ慎重に御審議の上、可決賜りますようお願い申し上げます。
◯議長(石田君) この際、暫時休憩いたします。
午前10時09分 休憩
午前10時42分 再開
◯議長(石田君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
日程第2 市政一般に対する質問並びに議案第1号から議案第36号まで、平成16年度富山県砺波市一般会計予算外35件並びに報告第1号 専決処分の承認を求めることについてを議題といたします。
これより、市政全般に対する代表質問並びにただいま議題となっています案件に対する質疑を行います。
通告により発言を許します。
19番 松本恒美君。
〔19番 松本恒美君 登壇〕
◯19番(松本君) 私は自由民主党砺波市議会議員会を代表いたしまして、本定例会に提案されました平成16年度砺波市一般会計予算案を初めとした諸議案並びに当面する諸問題について安念市長に質問と若干の提案を申し上げます。
今、国は地方分権の理念に沿って、歳出面では国の関与の廃止・縮減によって地方の自由度を高めるとともに、歳入面においても、受益と負担の関係の明確化を図る観点から、地方税中心の歳入体系を構築するため、税源移譲、地方交付税の見直しと国庫補助負担金の廃止・縮減等の改革を同時に並行して、三位一体のものとして推し進めております。
三位一体の改革として、公立保育所運営費などの国庫補助負担金の一般財源化や公共事業関係の国庫補助負担金の削減や整理統合を進め、地方歳出の徹底した見直しを求めております。
また、地方の自主性や裁量性を尊重し、中心市街地の再開発等のまちづくり事業に対するまちづくり交付金の創設や所得譲与税などの税源移譲もなされますが、地方自治体にとっては不十分なものと言わざるを得ません。
しかも、地方交付税は総額で1兆円削減され、地方への影響は大きく、公共事業などのコスト削減や職員の削減など、歳出の削減が現下の重要な課題となっていることは言うまでもありません。
こうした中にあって、安念市長は、活力あるまちづくりのため財源を重点的に配分され、めり張りのついた予算を編成されたと思います。
また、砺波市・庄川町合併協議会では、協定項目の協議もすべて整い、4月2日に合併協定調印式が予定されており、新「砺波市」の市章の募集も始まり、庄川町と一体となってまちづくりを進めていく機運が高まっております。11月には、県内の市町村に先駆けて、新「砺波市」が誕生するわけでありますので、安念市長の手腕によるものが大きいと評価いたすものであります。
そういう意味では、来年度予算は、「庄川と散居に広がる 健康フラワー都市」、そして「花香り、水清く、風さわやかなまち 砺波」の実現に向け、新しいまちづくりを進める上で重要な予算であります。
そこで、安念市長は、市勢発展に向け、限りある財源をどのような考えのもとに重点的に配分されたのか。また、これらの執行に当たっての基本方針を承りたいと思います。
まず、平成16年度の予算編成について質問いたします。
激動の21世紀を迎え、国内外の経済、個人消費、設備投資などが回復基調にあると報道されておりますが、金融の情勢は依然として不透明で予断を許さない状況にあると思われます。
このような中、現在国会で審議されております国の来年度一般会計予算は、市長の提案理由にもありましたように、0.4%増の82兆1,109億円で、一般歳出も0.1%増、47兆5,922億円となっております。また、景気の低迷による税収不足のため、多額の赤字国債の発行が予定されております。平成16年度予算では、国債発行額が36兆5,900億円にも上り、一般会計の公債依存度も44.6%に達するなど、国の財政状況は危機的な状況にあります。
一方、平成16年度地方財政計画では、1.8%減の84兆6,669億円と3年連続の減少が見込まれており、地方財政の財源不足は長引く景気の低迷による地方税の減収や地方交付税の減額が見込まれ、大変厳しいものとなっております。
このような厳しい財政状況の中、平成16年度砺波市一般会計予算案を見ますと、対前年度比1.8%増の170億6,800万円でありますが、減税補てん債の借りかえ分を引くと、実質2.6%減の緊縮型の予算となっており、特別会計、企業会計を合わせた予算総額も、対前年度比1.7%減の406億220万円と厳しい予算になっております。
当市も財政調整基金などを取り崩し財源に充てるなど、厳しい財政事情の中で予算編成に大変苦労されたと思います。
市制50周年という節目の年を迎え、4月5日には記念式典が予定され、記念事業の準備も進められております。
この節目となる来年度予算は、第7次砺波市総合計画「となみ21世紀プラン」に基づき、重点的かつ効率的に配分されたと思いますが、新たに住宅用太陽光発電システム設置事業や不妊治療費の助成なども盛り込まれるなど、市民ニーズを的確に把握された予算と思います。また、厳しい財政状況の中、我が自民会が昨年12月に申し入れました新年度予算に対する重要要望事項も取り入れられた内容と評価いたしております。
ここで、まず、市税についてお伺いいたします。
主な一般財源の歳入である市民税、固定資産税などの市税は、貴重な自主財源として歳入全体に占めるウエートが高く、いかに安定的な財源を確保するかが重要であります。三位一体の改革の中で税財源の移譲がなかなか進まない現状においては、歳入予算の基幹をなす市税を安定的に確保できるかどうかは、地方自治体にとって、将来の財政運営も左右しかねない大変重要な政策課題であると考えます。
来年度予算では、個人市民税14億684万円、法人市民税3億6,811万円、固定資産税31億6,753万円など、市税収入全体で52億5,380万円、対前年度比2,104万円、0.4%増を計上されておりますが、税収の見通しと見積もりの根拠並びに税目ごとの近年における収入額の推移についてお伺いをいたします。
次に、歳出予算の編成方針についてお伺いいたします。
国における三位一体の改革に基づく国庫補助負担金や地方交付税の削減などにより、地方自治体は、大変厳しい行財政運営を迫られているものと考えます。
こうした中、当市では、平成15年度一般会計決算において、財政構造の弾力性をあらわす指標の一つである経常収支比率は年々上昇し、県内9市で最も高くなっており、財政構造の硬直化が懸念されております。
健全財政を維持しながら多様化する市民ニーズに的確にこたえるためにも、より一層活力のある砺波市をつくり上げていくことが求められております。また、11月に庄川町との合併を控えておりますが、こうしたことを踏まえて、平成16年度歳出予算について、市長はどのような方針のもとに編成されたのでしょうか。
次に、富山県では「新技術と巧みに支えられた環日本海交流展開、拠点都市地域」を目指して、富山県西部地方拠点都市地域基本計画に基づき、さまざまな都市機能整備が進められてきました。
中心都市においては、地域全体の発展を牽引する役割を担い、商業、業務、教養、文化等の高次都市機能の集積を図り、周辺市町村においては、居住環境、観光レクリエーション機能の充実など、それぞれの地域の特性を生かしながら、地域全体の発展を目指して、市町村の枠を超えた広域的な施設整備がなされてきたところであります。
砺波広域圏の中核的都市である当市は、過去、この基本計画の中で都市活動ゾーンとしての位置づけがなされ、都市核にはとなみフラワー&カルチャーオペレーション拠点地区が、また、近くには新産業業務拠点地区があり、今日、それぞれの拠点整備も進み、富山県西部の中央に位置することも相まって、広域の拠点の一つとして当市の役割はますます重要となっております。
当市と庄川町では、本年11月の合併に向けて新市のまちづくり計画を策定されましたが、その計画において、地域一体となった広域的発展を目指す富山県西部地方拠点都市地域基本計画でどのような取り組みをされ、拠点形成を推進しようとされるのか。また、計画策定から10年を経過した同基本計画の見直しも含めて市長の考えをお伺いいたします。
質問の3点目は、市町村合併に対応する行政の取り組みについてであります。
地方分権は時代の大きな流れであり、主体者である地方自治体の権限と責任は大きく拡大し、地域の自主性、自立性、地域経営という観点からも行政能力の向上が重要な課題となっております。
このような中で、当市は庄川町との合併を進めておりますが、庁内では行政改革として組織機構や定員適正化、電子自治体の推進など、市民サービスの向上を図るため調査研究を進めておられ、また、行政改革市民会議での意見も取り入れられたと認められます。来年度の行政改革や事務改善の取り組みと市民へのPRについてお伺いをいたします。
次に、新市建設計画における合併特例債の取り扱いについでであります。
合併特例債は、市町村合併に対する国の財政支援策の一つであり、市町村の速やかな一体化や地域格差の是正に必要な事業に対して、概ね事業費の95%を地方債をもって財源とし、償還に当たっては、その元利金の70%が地方交付税で措置される内容の地方債制度であり、厳しい財政状況の中にあって有利な財源として有効活用を検討していかなければなりません。
そこで、有効活用の中で、合併特例債事業としてどのようなものを考えておられるかをお伺い申し上げます。
次に、公共施設の安全対策についてお伺いいたします。
県では、本年の秋に、当市において富山県総合防災訓練が実施される予定と伺っております。
総合防災訓練に多くの市民が参加され、この訓練を契機に、一人一人の防災意識の高揚を図ることが大切であると考えております。
市では、この総合防災訓練においてどのように対応し、計画をなされているのかお伺いいたします。
古来、「治山治水を語らずして政策を語るな。治山治水を治めて政治がある」と言われるように、市民が安全で安心できる郷土が基本であります。
災害は、忘れたころにやってくるのではなく、忘れないうちにやって来ることに対応し、緊急時に地区民が安心できる、安全な避難施設がぜひ各地区に必要であると考えます。
現在、学校施設は耐震化指針に沿って平成15年7月から耐震診断が行われ、2校が診断済みとのことでありますが、学校と同時に各地区体育施設等、市が指定した施設についても、市民、地区民にとってわかりやすい避難施設の表示が必要であると考えます。
また、災害時に学校や体育館等の公共施設が市民の避難場所になっておりますが、安心して避難できる公共施設の耐震診断はどのようになっているのか今後の診断計画についてお伺いし、以上で質問を終わりますが、我が自民会といたしましても、今定例会が一つの区切りとなるわけでございますが、組織の充実と研さんを図りつつ、発展を続ける砺波市の活力をさらに高め、市民福祉の向上を図ることを大目標に一層精進してまいることをお誓い申し上げます。
以上、自民会を代表しての質問といたします。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 松本恒美議員の代表質問にお答えをいたします。
予算編成に当たりまして、その背景についてもきめ細かく調査をされ、御意見を述べられたわけでございます。
私に対する評価もございましたが、今後の地方財政を考えるときに、随分心配をして新年度の予算を組んだわけでございます。随分苦慮いたしました。長い間行政をやってまいりましたが、これほど苦労した予算はないと、このように実は思っております。そのことについても、幾つか松本議員からも示されたわけでございます。
それで、冒頭に、基本的にはどんなことを配慮したんだろうという質問がございました。後ほどこのことについては申し上げますが、提案理由でも申し上げましたように、まず市民全体の福利増進はどうあるべきか。そのことを考えてまいりました。
したがいまして、今、問題は少子であり、高齢化であります。少子につきましては、将来とも砺波市の発展のためにどうしても重要なことでございます。また、福祉の観点からいいますと、この高齢化については、みんなでカバーする。ついては健康だろうと、このように思っておるところでございます。
なお、教育その他につきましても十分ではございませんが、配慮をしたつもりでございますので、冒頭にそのことをお答え申し上げておきたいと思います。
さて、具体的には、まず、平成16年度の予算編成に当たっての骨格であるところの歳入について、特に市税についてこの見通しを述べよということでございます。
平成16年度の市税全体では、52億5,380万5,000円を見積もっております。前年度当初予算と比較して、2,104万9,000円、率にいたしまして0.4%ですが、微増となったところでございます。
この市税の見積もりに当たりましては、最近の経済状況、雇用状況、企業の調査もさせていただきました。国が定めます地方財政計画、なおまた一部税制改革も今国会で取り上げておられますので、それらを十分把握し、そして過去の実績も参酌をして計上いたしておるところでございます。
税目ごとの増減の内容等につきましては、総務部長から詳細に答弁をすることにいたしたいと思っております。
いずれにしましても、我々の財源の大きなウエートを示しますところの税収の確保については、全力を挙げなきゃならないと思います。ただし、私は税率を上げて確保する、そのことはしたくないと思います。いわゆる税の基盤でございます地場産業の振興、あるいは企業対策、そういったことが何よりも大切ではないかと、このように思っておるところでございます。
いずれにしましても、厳しい折でございますが、税が微増になったことは市民各位や法人企業の努力であると、そのように感謝をいたしておりますし、付近町村と比較しまして、その点では微増でありますけれども喜ばしいし、感謝を申し上げなければならないと、このように思っておるところでございます。
次に、歳出予算編成について申し上げます。
国家予算、地方財政計画については、述べられたとおりでございます。地方財政計画の歳出については、地方単独事業の抑制を国自身が決めておるわけです。国も改革するから、地方もあんまり単独事業をするなと、そういう抑制策が働いております。そのことは、単独事業をやろうと思っても、そういう起債制限等がございます。それは、地方財政計画で決められて、我々に対する抑制も来ておるということでございます。したがいまして、それらの方針にも、どうしても従わなきゃならないというのが1点ございます。
それから、昨年でありますけれども、政府は基本方針2003というものを決めました。それは、地方に対する補助負担金が4兆円あるわけでありますが、毎年1兆円ずつ切りますよという、そういう方針であります。つきましては、これらに今影響いたしまして、今回は1兆円の負担を軽減すると、こういうことでございます。その分については、所得譲与税で面倒を見てやるということでありますけれども、1兆円を切るその裏に4,249億円、これだけを税源移譲してやろうという、国は大変身勝手な考え方であろうかと、このように思っております。
そこで、これらを含めまして、国の三位一体に対する考え方を少し申し述べたいと思います。
先ほども申し上げましたように、国の経済財政諮問会議におきまして、補助金廃止、税源移譲、交付税の改革が三位一体と、このように言われておるわけであります。
当市への影響を簡単に申し上げますと、2億円削減されました。それは、松本議員もおっしゃいましたように保育所運営費の負担でありまして、その移譲は、当市の計算では6,800万円。したがいまして、随分そこに格差があるわけであります。この影響が実は大きいわけでございまして、2億円から3分の1程度となりましたので、後は一般財源で、先ほど申し上げました税収で全部カバーしなきゃいかんということになったわけでございますので、その点随分苦慮したということでございます。
それから、平成18年度までに、所得税から住民税への本格的な税移譲をするということでございますが、まだ定かではございません。今後、どのように改革が進められるのか、私どもでは早く情報をキャッチしたいと。いずれにしても、憂慮をいたしておるところでございます。
これに対しまして、全国知事会や全国市長会でも、この三位一体改革については重要な起点でございますので、まず1つには、国庫補助負担金を原則廃止してもいいと、思い切ってそう言っているわけです。ただし、基幹税を決めてもらわないと困る。税源移譲を明確にせよというのが三位一体に対する一つの要求であります。
それから、2つ目は、国庫補助負担金についての削減が今先行しておるわけです。税源移譲を先送りしておりますから、こんなことをするなと。先ほど、私どもの市の立場を申し上げました。2億円削られて、6,000万円しか入ってこない。その差を勝手に先にやるなと。今、実はこういう強い申し入れをしておるわけでございます。
それから、地方交付税にしましても、皆さん御存じのように、財政力の強いところ、弱いところがあるんですが、ひとしく均衡にするための法律だと、私はそう思っております。したがいまして、これらの調整を、今、法がありますから、勝手に今度は地方交付税の予算を切ったわけです。だから、財政力が強い弱いは別として、頭から切ってしまう。このことは遺憾だというのが全国知事会であったり、市長会でございますので、私どももそれに相呼応して進めさせていただきたいと、このように思っておるわけでございます。
これからも、この声を地方からどんどん申し上げて、強く要請していくということが大切ではないかと、このように思っておるところでございます。
さて、次に、地方財政についての話でございますが、今申し上げたとおり財源不足になっておるわけでございます。また、国に依存だけしている、そういう財源では今後の方向が憂慮されます。やっぱり自主財源を確保することが何よりも大切ではないかと、このように思っております。その意味では、地元の企業の育成や、あるいは就業機会の拡大、そして税源の対応を行政も図らなければならないと、このように私は思っております。
次に、歳出予算について申し上げます。
このような背景のもとで編成をさせていただきましたが、したがいまして、財源不足でございますので、まず、いわゆる一般歳出ベース、平成15年度の予算があったわけですが、それらの編成方針よりもさらに5%、各課の要求もございますけれども削るという方針を出してきたわけでございます。したがいまして、公的団体や皆さんの補助金もカットいたしましたので、おしかりを受けるかもしれませんが、これはやむを得ないと、このように思っております。
関係団体等の皆さんから厳しいおしかりはあると思いますが、それは御理解をいただくようにということで、いずれにしましても、要求ベースの段階で5%削らせていただいた。それが約1億円であります。だから、厳しいんですけれども、それだけ生み出さなければ、老人医療費の方も、あるいは保育所の方にも回りませんので、このことをみんなで理解していただきたいと、こう思っておるわけです。
それから、従来とも景気浮揚のために公共事業をやってまいりました。この後、ゼロ国等がございますので、これも私はやりたいと思う。ただし、今年1年限りになるという感じがしてならないわけですが、いずれにしても、投資的な単独事業等については幾つもございますけれども、優先順位を考えたり、費用対効果も考えて事業を選択させていただきまして、皆さん方から多くのニーズが寄せられておりますけれども、その点選択をさせていただいたことを御理解いただきたいと、このように思っておるところでございます。
なお、皆さんでつくっていただきました21世紀プランがございます。先ほども申し上げましたが、重点的には、少子、あるいは高齢化に対応するにはどうするか。それと、医療費等の増嵩もございますので、保健衛生面、なおまた義務教育を含めて家庭教育であったり生涯教育であったり、みんなで融和をしていくことが市政の発展につながるんではないかと。その面では、教育という言葉が当てはまるのかどうかわかりませんが、その面に重点を置いたということで御理解をいただきたい。いずれにしてでも、最後になりますが、この「散居に広がる 快適都市 となみ」という姿をつくるために、今申し上げましたように政策的に重点を置いたところでございます。
なおまた、11月には庄川町との合併を控えておるので、通年ベースの予算を取らせていただいたということで御理解をいただきたいと思います。
次に、県西部拠点都市基本計画の推進についてお答えをいたします。
富山県西部の地方拠点都市、その地域基本計画が以前につくられました。高岡市、氷見市を含めまして、県西部の5市9町5村で構成をいたしておりまして、平成6年につくられたわけでありますが、平成15年度までの、いわゆる10カ年計画ということで、その中身は何かといいますと、職業の「職」、住宅の「住」、遊ぶ「遊」、そして学ぶ「学」であります。それらが備わった地域拠点都市をみんなでつくろうというのがこの拠点都市計画でございまして、当時は建設省と富山県が各地域の課題を持ち寄ってつくり上げたものでございます。
そこで、砺波市の場合は、となみフラワー&カルチャーオペレーションの拠点地区と、このように位置づけをされておりまして、四季彩館であったり、文化会館であったりという仕事に対する起債もそれなりに早く認めていただいたという一面があります。
いろいろ批判もあるんですが、美術館であったり、四季彩館であったり、あるいは今文化会館を直しておりますが、これらの地総債のベースはここにあるわけでございます。
つきましては、この砺波のフラワーであったり、今カルチャーの時代でございますが、その意味では、趣旨は一致しておったんではないかと、このように思って進めさせていただいておるわけでございます。
なお、特に砺波市の場合は、基盤整備、土地区画整理事業に力を入れて、この拠点地区の立場の一つ「住」を考えてやったわけですが、いずれにしても、そういった意味では皆さんに御協力いただいて、ある程度の成果が上がってきておるんではないかと、このように今思っております。
なおまた、庄川町もこれに参入しておりまして、庄川町は公園であったり、緑地であったり、観光・レクリエーションゾーンということで水記念公園の充実や合口ダム周辺の整備を図られてきたわけでございます。
そこで、新しく誕生する新市では、これらを合体して、魅力のあるこの制度を利活用していきたいと、このように思っておるところでございます。
なお、この計画は、平成16年3月までの計画となっておりますけれども、あと2年間延長されると聞いておりますので、少し見直しをさせていただきたいと、このように思っておるところでございます。
新市としてもこのことについては、松本議員さんもおっしゃったように、同じ拠点都市として合体をしていきたいと、このように思っておるところでございます。
そこで、合併協議会でも議論のあったところでありますが、「庄川と散居に広がる 健康フラワー都市」ということでございますので、この西部拠点都市の理想像とマッチしているんではないか。いましばらくでありますけれども、この位置づけを大切にしていきたいと、このように思っておるところでございます。
特に砺波の場合は、県西部の中心であると、私はそのように自負しております。それは何よりもインターという、こういうすばらしい施設があるということであります。もちろん、小矢部市にもございますし、近ごろは福岡町や高岡市にもできましたけれども、重要で、しかも幹線の国道156号と接点を持って、国道356号が横に並んでおるという意味では、西部拠点都市の位置づけというのは、私どもはどこよりも自負できるんではないかと、そんなことを思っておりまして、この趣旨を大事にして皆さんとともに進めさせていただきたいと思います。
ただし、近ごろは起債制限がございまして、いろいろ指定がございまして抑圧され、先ほど言いました地方財政計画で起債制限をやっておりますので、なかなか利用、活用できないわけですが、いずれにしても、新市ができましたら、後ほど申し上げますけれども、合併特例債を使うにしても、そのバックアップとしてこの拠点都市構想を位置づけていければと、私はそのように考えております。
きょうは、いろいろ提案もしていただきまして、久しぶりにこの話題が出たということでうれしく存じておりますし、ぜひ議員の皆さんもこのことを理解していただいて、これからも頑張っていきたいものだと、このように思うところでございます。
それから、次は、地方分権に対しての行政改革、事務改善をどうしておるのかと。御意見もございましたが、参考にいたしたいと思います。
市町村合併は最大の行政改革と、このように言われておりますので、庄川町の皆さんにもそのことを認識していただいて、今、検討いたしております。ただ、今はまだそのことに干渉はできませんが、庁内で、これも何度か申し上げましたが、いわゆる住民サービスの向上、組織人員の見直し、事務事業の見直し、それらをテーマにいたしまして、行政改革市民会議にも取り上げていただいて、それぞれ議論をしていただいておるところでございます。
私は、若干批判があるかと思いますけれども、事務所の中で、いわゆる市役所の中で自らがそうい意識を持つということです。したがいまして、組織人員の見直しといいますと、いや人が足らんとか、仕事が多いとかばかり言う。それをどこでどう制限するのか、そのことを自ら考えろ。それが大事だと。それから、何といっても、市民がお客様ですから、市民に対するサービス、いわゆる窓口の時間延長なんかをやりましたけれども、もっとやっぱり心のこもった対応、サービスという言葉がどうか知りませんが、いずれにしても、対応をすることが何よりも大切だと。私は、「みんな、今年は市民と対話しなさい」、そのことを強く申し上げております。そして、これからは自らを改革する、ぜひそういう意識に立って進めさせていただきたいと、このように思います。
そこで、行政改革事務改善を若干列記させていただきますと、先ほど申し上げましたように、市町村合併による改革、そのことをまず第一にしなきゃいかんと思います。
それから、少子化対策に対する合理的な推進。先ほども柱の一つと言いましたけれども、どうあるべきなのか。まず、基本的に、少子化に対する合理的な推進方法を考えてほしいと言っておるところでございます。
それから、プライバシーの問題が今騒がれておりますが、個人情報保護制度の充実をいたします。
それから、先ほども申し上げましたが、窓口サービスの向上。このことについては、もちろん意識を持って対話をしっかりしなさいというのが私の考え方であります。
それから、でき得れば、公共料金の引き下げをしたいと。税金がないから税率を上げる、そういうものではないと。その意味では、公共料金の引き下げをすることによって、皆さんの家計負担の軽減になるわけでありますから、そのことをみんなで考えようということを思っておるところでございます。
それから、環境基本計画。これも議会で議論になったところでありますが、これが一番大事でございます。住みよさランキングで評価をされておりますけれども、どこかで悪臭が出たり、騒音があったり、野焼きするなといってもどんどんどんどん燃やしたり、そのことについてはみんなで協力し合うという、そういう意味での環境保全対策等も大事ではないかと、このように思っております。
その他行政経費の削減は、先ほど言いましたように、一般的には5%を切りましたが、自らも給与費を削減したり、あるいは交際費も削減したりしておりますし、人事院勧告もございましたけれども、給与費の引き下げもさせていただいております。
この経済状況、地域の企業の状況を見ましてでも、やっぱりまだまだ甘いと言われるわけですから、このことを一つ念頭において意識づけをしていかなければならないと思います。労働組合と少しけんかになるかもしれませんが、これはやむを得ないと。地方公務員法の第24条ですか、地域に合った諸給与体制というのは、あってもいいんではないか。ただし、しっかりした皆さんについては、ちゃんと係長になってもらう。課長になってもらう。そして、部長になってもらえば、私どもはそれだけの対価を払って頑張っていただくことになりますが、やっぱり知恵を出さない皆さんには、そのままでもいいんではないかというような気がいたします。ちょっとぞんざいかもしれませんが、そんなことなどをもって事務改善の一つにしたいと思います。
なお、終わりでありますけれども、電子自治体という時代を迎えております。今もコンピューター時代でございますけれども、ぜひこれも導入することによって、スピーディーに、そして多くの仕事を一挙にやる。ただし、これにはセーフティーが必要でありますけれども、そのことを念頭に置いて、これから電子自治体の時代だと、このように思っておるわけでございます。
なおまた、PRをしっかりしなさいということでございましたが、私は開かれた行政をいたしております。したがいまして、インターネットとかホームページ等にも掲載をしておりますし、その意味では市民にもPRをし、あるいは予算等々につきまして、いろいろ広報にも掲げて周知徹底をしていただいて、なおまた行革、財政改革、あるいは批判等をどんどんいただければ、私どもはありがたいと、このように思っております。私は、いわゆる市民と一体になった、もともと市民の目線に合った行政をやりたいということですから、どんどん言っていただく。これも大事なことだと思いますので、広報・公聴について力を入れてまいりたいと、このように思っておるところでございます。その意味では、行政改革、事務改善はまだまだでございますけれども、何とか努力をさせていただきたいと、このように思っております。
次に、合併特例債につきまして申し上げたいと思います。
合併に当たっては、新市移行時における市民生活の安定のために、速やかな両市町の一体化を図る。これがまず大事だと思います。合併協議会でこの話をずっと進めてまいりまして、それなりに、これについては砺波市の例、これについては庄川町の例でということで今落ち着いておりますが、これはいずれ一体化する。それで、市民が考える。もちろん議会にも諮って、真に一本化するということが大事だと、このように思っております。そして、地域の均衡ある発展、このことも大事だと。市街地がどうの、農村がどうの、中山間地がどうの、住む皆さんには、平等で均衡ある発展というのが望ましいと、このように思っております。したがいまして、そういう認識の上に立っていろんな施設整備を図るということが大切ではないかと思います。ついては、公共施設整備、地域に特性のある施設整備、両市町を結ぶ道路、交通、あるいは福祉、教育基盤整備にウエートを置いて合併特例債を活用したいと、このように思っております。
議員さんも発言されたとおりだと思いますが、建設計画に基づく事業については、対象事業費については95%を市債で借りることができるわけでございます。その元利償還金の70%が地方交付税ということで措置されるわけです。したがいまして、大まかに言いますと、3分の2の財政支援がございますので、この際、皆さんと話し合いをしながら、優先的に利用活用していくべきではないかと、このように思っております。
なお、合併協議会でも具体的な数字等について公表されておりますので、御参考にしていただきたいと思います。
ただし、合併特例債といいましても借金であります。よく1人当たりの借金がこれだけだと、将来の負担はこれだけだと、こういう批判も実はあるわけでありますので、この財政制度が、そして、いつ何時、どう変わるかわかりません。10年間面倒を見てやろうということなんですが、ただし、一刻一刻変わるわけですから。今の三位一体のように約束と全然違うんですから。したがいまして、借金を抱えて、一生懸命後から税収を借金の方へばかりへ持っていくということになると、少子化の問題であったり、高齢化の医療費の問題であったりするものは、やっぱり基本的に大事なことでございますから、そのことも見極めながらこれから財政運営をしなければならないと。何もかもいいからといってでも、政治は、あしたの日はもう違いますので、そのこともみんなで念頭に置いて進んでいくものではないかという一面も思っておりますので、その点御理解をいただきたいと、このように思っております。
次は、県の総合防災訓練が今回砺波市に当たりました。先般から日程等詰めております。防災週間中の8月31日に砺波市で行いたいということで、先般一応合意をしておるところでございます。
当市にとりましては、8年ぶりでございます。先般の富山県の防災訓練につきましては、多くの皆さんに参加をしていただきまして、それなりのPRができたんではないかと、このように思っておるところでございます。
特に庄川を抱えておりますし、幹線水路もございます。そういう意味で、河川であったり、市街地であったり、それらの水防とか水難、あるいは多発的な火災や、近ごろよく車両事故等もございます。あるいは、ビルも多くなりました。その意味で、皆さんにそのことをよく理解していただくために多彩な行事を、これは関係団体の御協力も必要でございます。そういう意味での訓練を総合的にやってまいりたいと。スケジュール等については、まだ細かいところは決めておりませんけれども、おっしゃるように市民の参加、そして災害に対する認識、これをこの際理解してもらうということが大切ではないかと、このように思っておるところでございます。市議会の皆さん方にもぜひ積極的に参加をいただきたいと、このように思っておるところでございます。
さて、末尾に決意も述べられましたが、これから新市もできるわけですから、今おっしゃったとおり、ますますの御発展と御健勝をお願い申し上げまして、私からの答弁を終わりたいと思います。
なお、耐震検査等については助役、それから先ほど申しましたように、市税の細部については総務部長からお答えをいたします。
以上でございます。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
助役 野村泰則君。
〔助役 野村泰則君 登壇〕
◯助役(野村君) 松本議員御質問のうち、公共施設における耐震検査の実施状況と今後の計画についてお答えを申し上げます。
災害発生時の市民の収容避難場所につきましては、幼稚園、保育所、そして小中学校、地区体育館及び振興会館、あるいは自治公民館等の施設200カ所を指定いたしております。
昭和56年の建築基準法の改正によりまして、非木造の耐震基準が強化されております。公共施設としての避難場所のうち、小中学校では、昭和56年度以降に建設されました出町小学校、砺波南部小学校、鷹栖小学校、そして庄西中学校の4校につきましては、建築基準法の耐震基準を満たした設計によって建設された施設でございます。しかし、それ以前に建設されました教育施設につきましては、現在、耐震診断を順次行っているところでございます。
現在、耐震診断の必要な砺波東部小学校、それから庄南小学校、砺波北部小学校、庄東小学校、出町中学校、般若中学校の6校のうち、砺波東部小学校及び般若中学校の2校は既に耐震検査を完了しております。
残ります4校につきましても、平成16年と平成17年度で実施する予定にしております。そして、この診断結果を踏まえ、計画的に耐震対策に対処することといたしております。
また、小中学校のない地区には、地区体育館を順次整備しておりますけれども、避難施設としても指定をしております。
避難場所、避難施設の表示についてでございますが、小中学校、それから農村公園、砺波チューリップ公園などの一時避難場所につきましては避難場所の表示をしておりますけれども、避難場所として指定している建物については、今後表示をしてまいりたいというふうに思っております。
以上でございます。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
総務部長 吉田俊和君。
〔総務部長 吉田俊和君 登壇〕
◯総務部長(吉田君) それでは、私から市税の税目ごとの増減内容、そしてまた、近年の推移についてお答えを申し上げたいと存じます。
まず、個人市民税でございます。
現年分で2,340万円、率にいたしまして1.6%程度減少するものと見込んでいるわけであります。その主な理由といたしましては、2つの要素を想定いたしております。1つには、給与所得者の所得総額が依然として減少し続けているということ。2つ目には、依然として雇用情勢が低迷しておりまして、納税義務者数が若干減少すると見込まざるを得ないということでございます。
また、個人市民税につきましては、総所得全体のうち約90%が給与所得で占められている現況がございます。したがいまして、この給与所得者の所得の増減が市民税の税収に直接的に大きく影響いたしていることでございます。
一方、プラス要因といたしましては、今国会で審議中でございますが、平成16年度税制改正案に盛り込まれております個人住民税の均等割の増額について、これを今回の予算計上の中に織り込んであるということでございます。
また、個人市民税収入のこれまでの推移を見てみますと、過去、定率減税という制度改正があったことも要因となっておりますが、平成9年度をピークにいたしまして、税収が下がり続けている状況にございます。
次に、法人市民税でございます。
昨年10月に、市内の主要企業60社に対しまして、来年度の業績予測のアンケート調査を行いました。それによりますと、今年度の業績を下回ると見込んでいる企業がまだ多いように見受けられます。それらの状況を参考にしながら、あわせまして今年度の決算見込みをもとに予算を計上させていただいたところでございます。
その結果、今年度の決算見込みに3億7,400万円程度を見込んでおりますが、これを1.6%下回る3億6,811万円、ただし前年度当初予算比では1,440万円、率にいたしまして4.1%の増を見込んだところでございます。
この法人市民税の税収につきましては、平成8年度に実は当市ではピークを迎えております。その後、残念ながら、景気低迷によりまして、企業の業績不振という原因で税収減が続いていたわけでございます。ただ、当市の決算を見る限りにおきましては、平成13年度を境に、若干の上向きの傾向に転じたというふうに見ているところでございます。
次に、固定資産税でございます。
土地家屋償却資産、いわゆる純固定資産総額につきましては、前年度比0.2%増、ほぼ横ばいというふうに見込んでおります。このうち、土地につきましては、市街地の地価の下落があるわけでありますが、御案内のとおり負担調整措置制度、あるいは宅地化等の進展もございまして、課税標準額ベースでは1.1%の増を見込んだところでございます。
また、家屋につきましては、これも幸いなことに住宅建築が堅調でございまして、木造・非木造ともに平成14年分を上回っておりますので、3.9%のやや増を見込んで予算計上をさせていただいております。
なおまた、償却資産につきましては、IT関連企業の設備投資の動向が大きく影響いたすわけでございますが、本年はたまたまその償却が大きく減ずる年度に当たっておりまして、前年度と比べまして、マイナス12%と大幅な減少を見込んだところでございます。
なお、固定資産税収入の推移につきましては、平成11年度に税率を1.45%に引き上げたわけでありますが、その後も順調に、微増ではございますが増の傾向を示しております。IT関連企業の設備投資、あるいは住宅建築の堅調さに支えられまして、御存じのとおり平成14年度の決算額につきましては、市政始まって以来、過去最高を記録いたしたところでございます。
それから、今年度の固定資産税の総体では、決算ベースでは7%ほど下回るというふうに見込んでおりますが、新年度予算案を前年度の当初と比べますと、ほぼ同程度の収入を見込んだということで、先ほど申し上げたとおりでございます。
最後に、このほかの税といたしましては、軽自動車税につきまして申し上げてみますと、近年の台数の微増という傾向が新年度も続くというふうに見込んでおりまして、前年度比2.9%の増。また、たばこ税につきましては、健康志向によるたばこ離れが進んでおりますが、昨年7月の増税によりまして、前年度比13.5%の増を見込んだところでございます。なおまた、入湯税につきましても、入湯客数の順調な増加が見込まれていることから、前年度比26.8%増を見込んだところでございます。
以上でございます。
◯議長(石田君) この際、暫時休憩いたします。
午前11時43分 休憩
午後 1時01分 再開
◯議長(石田君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
午前中の総務部長の答弁の中で、市税の税率を1.45%に引き上げるとの発言を、引き下げるに訂正したい旨の申し出がありましたので、御了承願います。
これより、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
通告に基づき、順次発言を許します。
11番 村中昭二君。
〔11番 村中昭二君 登壇〕
◯11番(村中君) お許しをいただきましたので、私は通告に基づいて、市政一般に対する質問と、一部要望をさせていただきます。
初めに、防災対策についてでありますが、どこにいても災害のないところはないのでありますが、今現在、安全と思っていても、台風が来たり、また大雨が降ったり、洪水が起きたり、特に北陸は、大雪が降ったり、地震が発生したりということで、また台風のときに火災が発生したりというようなことで、現在は安全な場所という感じでおりましても、日々それぞれの注意や準備を怠ってはならないと思うわけであります。
過去、現在、未来と予防策を考えるに、その地形や気象が大変大切な要件になろうかと思います。
先日、地震の巣と言われる地殻断層が我が町の下に横たわっていると発表されました。県内では、あまり地震による被害は最近は聞きませんが、古くは福光城や福岡町にありました木舟城が地震により崩壊したとの言い伝えや、また、現実に立山大汝の大鳶の崩れによる常願寺川の大氾濫、そして今も現地では、砂防ダム工事が続けられております。
洪水による氾濫では、庄川の浅井村や小矢部川の浅地、そしてまた、石動町には梅雨明けの豪雨による被害等が出ております。
その後、庄川上流部に多くのダムがつくられ、そしてまた、河川の堤防が整備をされてきており、まずは大丈夫との気持ちを持っておるところでありますが、注意や事故に備えての訓練は大変大事なものであります。
平成7年1月17日の阪神・淡路の六千余名の死者を出したという大震災や、昭和53年の宮城県沖地震、北陸では、福井地震、新潟地震ということで発生しております。また、十勝沖地震とか秋田県沖地震においては、連続して発生しておるのでございます。
災害の予知ということでいろいろ研究をされておりますが、事前の予知はこれからであろうかと思います。
過去に新聞でも報道されておりましたが、砺波平野に断層帯があり、その中でも、砺波から城端まで延びている高清水断層が国内の活断層の中では、地震が起こり得る可能性が高いグループに属するとのことでありますが、砺波平野の断層帯の状況についてお尋ねするものであります。
砺波市が所有されている構造物には、集会場等、人の集まるものが多いのでありますが、使用されている中での災害が一番怖いのであります。避難訓練等での対応が大切なことでありますが、もう一つ大切なことは、建設のときに、二次的災害を呼ばない材料を使用するということも大変大事なことでないかなというふうに思います。
使う資材を安全性を第一とした基準を設ける必要もあるのではないかということでお尋ねをする次第であります。
最近は、田園空間構想とか、美的感覚重視の外観にのみとらわれる傾向があるとすれば、それは大変なことであろうかと思います。
昨年、2度にわたりまして地震に遭いました秋田県の話でありますが、地震により崩壊した民家──現在修復されているわけでありますが、その80%の方々は、過去の家の形態を保ちつつも、家の重心を下に置く、そういう設計にしたとのことでありました。家の重心が上にあれば、揺れには大変弱いということでありますから当然のことでありますが、我々といたしましても、学校や集会場の使用中に地震が起きて、つぶれる事故が起きないとは断言できません。いざというときのために、資材の選択を重視しなければならないのではないかと思うわけであります。
特に、機敏に活動のできない老人や子供用施設の場合には、特に大切なことであろうかと思います。避難中に空から物が落ちてきたり、また、通路がふさがれて通れなくなるということでは大変なことであります。
このような複合的な技術面でのチェックは厳密に機能されなければならないものと思う次第であります。この点についても、当局のお考えをお尋ねいたしたいと思います。
次に、農業対策についてお尋ねをいたします。
新米政策改革大綱によると、一般企業の農業への参画が許可されたというか、解放されました。
新しく転作の基準が面から量に変わり、また、保障の面についても、行政から生産者自主型に移行した形となってまいりました。
農業生産部門に企業の参画も自由となりましたが、これまで圃場整備や用排水事業等にかかわった既存の農業者と、新規参入される農業者との対応についての行政当局の取り組みについてお尋ねをいたしまして、私の質問とさせていただきます。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 村中議員にお答えをいたします。
最初に、防災についての質問でございます。
防災につきましては、生命・財産を預かる立場として、大変重要なことと思っております。したがいまして、毎年、防災計画について見直しをして対処いたしておるところでございます。
ただいまは、幾つかの例も申されました。それらの事実をよく調査をして対応することが必要だと思います。
ヨーロッパのことわざでありますけれども、「賢者は歴史に学ぶ」という言葉がございます。賢い人は歴史に学んで対処をするという言葉でありますが、このことは大事なことだと、このように思っております。
つきましては、歴史的な事実などもよく把握した上で対処し、その事例に基づいて対応をすべきだと、このように思っております。
詳細につきましては助役からお答えをいたしますので、よろしくお願いをいたします。
次に、農業問題でありますが、企業の農業への参入についての御心配の面もあっての質問だろうと思います。
御存じのように、国は今年から転作制度が変わりました。米の生産できる面積というよりも、出荷調整という大転換になったわけでございます。平成22年からは、農業者、農業団体が自ら出荷調整をするという改正になったわけでございます。
ついては、いち早くこのことを農家の皆さんによく理解をしていただいて、それ以降、十分対応するようにしていかなければならないと思っております。
さて、そこで、御質問の企業の農業への参入でありますが、平成13年に法が改正をされて、会社が農地を保有することができるようになったわけであります。
このことは、市町村としては、いかんともしがたいことでございます。また、企業の立場からいっても、我々に農地を保有することができないのは違法だということで、経済界からも言われたようで、国はそれに乗って、企業の農業への参入ということになったと思います。
ただ、これは農地法でございまして、市町村長がどうのこうのというわけにはいかないんですね。農業委員会が農地法の調整をさせていただいておるわけです。
したがいまして、この参入につきましても、農業委員会が関与するということになると思います。その後も、農業委員会がそれを把握して指導をしていくということになるのではないかと、私はそのように思っております。
私に、「おまえ、どう考えるか」と言われても、法的な問題がありますので、なかなか簡単には申し上げることはできませんが、他の町村はどうか知りませんけれども、まずは、このすばらしい田園空間と言われる砺波平野でありますけれども、これを守っていただく、そのことがまず第一であります。
もう一つ必要なのは、農業のコミュニティ。今は、上手に生産組合等でいろんな話し合いをしたり、調整をしたりしているコミュニティがあるわけですが、そういうコミュニティにも参画してほしいというのが私の気持ちであります。
基本的には、このすばらしい田園空間を、企業が入ったからといって壊してもらっては困ると。もちろん、用水の問題や付近との田の調整もございますから、このコミュニティをやはり守っていただきたい。
もう一つは、関係のない企業がどんと入ってくるわけですから、従来の農村のコミュニティを大事にしていただく、そのことは、行政としては申し上げることができるのではないかと、私はそのように思っております。
率直な話、国はそのように定めましたが、腹の中では、なるべく企業の参入を避けたいなと、こんなことを実は少し思ったりしております。こんなことを言うとしかられるかもしれませんが、先ほど言いましたように、農地を保全する、それから、地域と一緒に農業振興を図る、そういうベースの上に立ってぜひ参入していただきたいな、こんなことを実は思っております。
今後とも、このことについては、農協さんとか、あるいは私どもの公社、これから公社の活動といいますか、指導というのが私は大事になるのではないかと思っております。そういう機関とも協議しながら、いわゆる村づくりのベースを守るようにと思っております。
感想だけ申し上げましたけれども、農地法上の関係もございまして、私から明言をすることができませんけれども、私の気持ちを申し上げて、答弁といたしたいと思います。
以上でございます。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
助役 野村泰則君。
〔助役 野村泰則君 登壇〕
◯助役(野村君) 防災対策についてお答えをいたします。
平成14年の政府の地震調査委員会の報告書によりますと、富山県の西部、特に砺波平野においては、砺波平野の西部と東部に2つの大きな断層帯が存在するとなっております。
このうち、砺波平野の西部の断層帯は、小矢部市を中心とした石動断層、それともう1つ、福光町を中心とした法林寺断層、この2つの断層を合わせて全長約26キロメートルと言われております。
また、同じ砺波平野の東部断層帯は、1つは、城端上梨断層、そして、砺波市の頼成新付近から庄川を横切って井波町付近を経て、城端町盛新付近まで延びている高清水断層というものがありまして、この2つの長さは、おおよそ30キロメートルとなっております。この断層のうち、当市に最も関係のあると思われる高清水断層は、今から4000年前に活動したと推定されております。今後30年以内に、この断層で地震が発生する可能性は0.05%から6%と推定され、予想規模はマグニチュード7.3程度とされております。我が国の主な断層帯の中で、この高清水断層は、比較的地震の発生の可能性の高いグループとして位置づけられております。
地震の発生の予知は、現在の科学ではなかなか難しいと言われております。発生した場合は、その被害をいかにして最小限に食い止めるかということが大きな課題であります。
砺波市では、現在建設中の砺波総合病院や新設の公共施設では、免震構造や耐震設計を取り入れた地震対策を施しておりまして、災害時の拠点としての機能を有する施設としております。また、既存の施設につきましては、順次耐震診断を行い、必要に応じて計画的に改修する予定にしております。
さらに、当市を横切る高清水断層に対しましては、庄川町と一体となって、市民ともども、いつ発生するかわからない地震に対して関心を持ち続け、いざとなった場合の対応を想定してまいりたいというふうに思っております。
新市の建設計画におきましては、公共施設、特に教育施設の耐震診断及び耐震化事業を盛り込むとともに、新市において、新たに策定する防災計画の中で災害対策を重視し、市民への震災に対する情報あるいは活断層に関する情報提供と啓発を図ってまいりたいと考えているところでございます。
なお、また、過去の地震災害における被害状況を見ましても、倒壊した建物の下敷き等の直接的被害に加えて、火災の発生、ブロック塀の倒壊あるいは落下、避難中における転倒等による被害が数多く見受けられております。
当市といたしましても、近年建設をいたしました市営住宅におきましては、オール電化を行うなど、裸火を使わない施設を取り入れております。災害時の火災発生を防止するように努めております。
また、地震のときのブロック塀の倒壊による被害を少しでも食い止めるために、生垣に変更する場合に助成も行っております。
また、今後、公共施設を建設するに当たりましては、設計段階から、デザイン仕様あるいは建材等を含め、災害時における設備等の落下や、あるいは転倒防止等の二次災害防止を考慮して、安全な建材の使用や避難経路のバリアフリー化など、災害に対応した施設づくりを行ってまいりたいと存じております。
以上でございます。
◯議長(石田君) 8番 池田昭作君。
〔8番 池田昭作君 登壇〕
◯8番(池田君) お許しをいただきましたので、私は通告に従い、3点について質問並びに要望意見を申し上げます。
まず、米政策改革大綱に基づく米づくりの推進対策についてお尋ねをいたします。
米づくりにつきましては、昭和46年ごろから生産調整が始まり、その後、転作面積がだんだん厳しくなっている中で、一昨年、米の安定的な作付を行い、農家経営の安定を図りたいというふれこみで、米政策改革大綱が出されました。
さて、私は、過日、農事座談会で、この米政策改革大綱に基づく平成16年度施策の内容を承りましたが、中身は従来とほとんど変わっていないことを知り、唖然としたのであります。
変わっていることは、今後、農業経営者として行政の援助を受け、中核農家としては4ヘクタール以上、営農組合組織としては20ヘクタール以上のものでないと対象にならないということであります。すなわち、改革大綱の骨子は、第1点は、農業者自身が需要に応じ需給調整をする。2番目には、従来の生産調整に伴う転作助成金を廃止して、産地づくり対策として取り組みをしたときに交付金を出す。また、地域ごとに水田農業ビジョンを策定しなさいというのが大体の概要のようであります。
ついては、まず、中核認定農業者及び集落営農組織の育成についてお尋ねをいたします。
県では、中核農家や集落営農組織で国の基準に該当するのは、平成14年度末で736組織になっているが、これを平成22年度までに1,000組織にしたいということでありますが、市ではどのような実態になっておりましょうか。また、どんな目標を立て、今後指導されようとしているか、お聞かせをいただきたい。
次に、担い手及び新規就農者の育成対策についてお伺いいたします。
今回の米政策改革大綱の大きなねらいとしては、担い手の育成を掲げております。当然のことでありまして、過日の県議会では、担い手となる人材の確保に、中核的農業者を対象に研修や現地指導を行い、就農支援に取り組みたいとしており、平成22年には、新規就農者数を現在の2倍に当たる年間50人を目指したいと答弁されておりましたが、砺波市はこの点について、どのような目標、計画を持っておられるか、お答えをいただきたい。
さて、八尾町が農業構造改革特区として、企業の営農組織への参入や、最低10アール以上で新規就農者になれることを認めて、就農促進を図っておると言われます。
砺波市も、構造改革特区構想で、砺波型の就農しやすい体制づくりを考えていただきたい。例えば、経営規模1ヘクタール以上を新規就農者と見なし、市単で新規就農者の育成、または、就農設備資金の援助をするなどの体制をとっていただけないか、御見解を承りたい。
次に、産地づくりの取り組みについてであります。
水田転作にかかわるこれまでの助成金は、今後、産地づくりを推進することで、水田農業構造改革交付金として支給されるのでありますが、実は、産地づくりで生産できるのは、砺波市ではこれまでと同じく、麦、大豆、飼料作物、チューリップ球根、ふくし柿などであります。さらには、従来と同じく、2ヘクタール以上の団地化、土地利用集積、集荷円滑化対策に取り組むことが条件であります。
そこで、この産地づくりの取り組みとして、従来どおり、麦、大豆、飼料作物あるいはチューリップ球根の栽培になると思いますが、一口に産地として生産をすると言いましても、販路や採算性の点から、これらの作物が市でどの程度の栽培が可能なのかどうか、産地づくりの進め方についてお考えをお聞かせください。
また、改革大綱に基づき、水田農業ビジョンを策定するわけでありますが、どのような指導方針で臨まれるのか、御見解を承りたい。
次に、少子高齢化の進行に伴い、地方行政は今、介護保険、医療問題が大きな課題となっておりますが、その中でも特に注目されている介護保険制度の運営状況についてお尋ねをいたします。
この制度の当初のねらいは、在宅介護を充実し、支援したいというのが本旨であったと思います。しかし、実際に制度が稼働してみて、在宅サービスよりも施設サービスが重視されるなど、いろいろな問題に直面をしておるようであります。
そこで、この制度は5年に1回見直しされることになっており、来年度が見直しの年であります。それに先立ち、昨年6月、厚生労働省の私的研究会として設置されました高齢者介護研究会から、2015年の高齢者介護として報告書が出されました。
それによりますと、近年の急速な高齢化が進む中で、介護保険制度は大きく発展を遂げているが、戦後のベビーブーム世代が65歳になる10年後の2015年には大きな転換期を迎えるだろうと予想し、現行の介護サービスの提供から、将来は、介護予防サービスへと制度の再構築が求められるであろうと見ております。
また、制度の見直しに当たっては、真っ先に検討すべきことは、介護サービスの内容であるとし、不適切な利用をチェックをすべきだと指摘しております。
そこで、お尋ねいたしたいのですが、まず第1点として、平成16年度砺波市の介護サービスの利用見通しと今後の推移についてであります。
全国の被保険者数は、制度がスタートいたしましてから3年間に、何と228万人、10.5%も増加し、平成15年3月現在2,393万人となっております。また、要介護認定者数は3年間に126万2,000人が増加し、実に3年間で57.8%増という驚くべき数字となっております。
さて、砺波地方介護保険組合の被保険者数は、昨年9月末現在3万8,721人で、3年間に1,500人の増、約4%と少ない伸びではありますが、逆に、要介護認定者数は3年間で実に63.7%も増え、5,082人となっており、今後どのように推移するのか心配であります。
今後の推移について見通しをお聞かせください。なお、その中で、砺波市はどのような実態になっているのでしょうか。あわせて今後の見通しについてお答えをいただきたい。
次に、砺波地方介護保険組合の要介護度別の分布状況は、平成15年12月末では、要支援が400人、率にして7.4%、要介護1が26.4%、要介護2が18.9%など、要支援、要介護1、要介護2などの比率が、国・県の水準よりも低くなっており、逆に、要介護3、4、5の比率が高くなっているのであります。この介護必要度の高い方の比率が高くなっている原因はどの辺にあるのでありましょうか。また、砺波市は、管内でどのような状況にあるのか教えていただきたい。
次に、在宅介護支援体制の充実についてお伺いいたします。
砺波地方介護保険組合の昨年9月現在の在宅サービスに限っての利用状況を見ますれば、給付費で2億6,883万円、比率にして35.8%、利用者数では3,102名、率にして66.9%と、利用者数が大変多いことが特徴的であります。
さて、在宅での介護サービスは、要介護者の自立支援効果をねらって行われるのでありますが、実態としては、サービスの内容は家事援助に主力が置かれてきたのではないかということであります。
そこで、自分でもできるような掃除や調理までヘルパーさんに頼むということになりますと、体の機能が衰え、寝たきりの原因にもなりかねないので、介護必要度の低い方には、家事援助よりも、身体の衰えを防ぐリハビリなどを徹底することが重要であると言われております。
ついては、砺波市では、在宅での介護支援策をどのように充実したらよいと考えておられますか。また、今後、介護予防対策を真剣に考えていくべきだと思いますが、お考えがあればお聞かせをいただきたい。
さて、県は、昨年度から在宅サービスの利用促進、家族介護支援の充実を重点施策として進めておるようでありますが、砺波市は、このことについてどのように対応されているかお伺いいたします。
最後に、介護保険財政の状況についてお聞きいたします。
砺波地方介護保険組合の平成16年度の介護保険事業特別会計予算は103億3,000万円で、100億円の大台を超えたようであります。平成13年度は72億7,000万円、平成14年度は82億6,000万円、平成15年度は90億円と、年々大幅に増加し、4年間に実に43.3%の増加となっております。
なお、国の試算では、平成17年度は6兆円、10年後には2倍の12兆円、20年後には3倍の20兆円と想定をしておりますが、砺波地方介護保険組合では、今後の伸び率をどのように見ておられるか、わかれば概要を示していただきたい。
また、平成16年度見通しとして、居宅サービス、施設サービス別に、受給者数、給付費についてお知らせをいただきたい。
最後に、今年11月の市町村合併後の運営について、過日、砺波地方介護保険組合議会で話し合いをされたということでありますが、わかる範囲で結構でございますが、実情をお聞かせください。
次に、市町合併後のコミュニティー活動のあり方についてお伺いいたします。
本年11月には庄川町との合併が実現するわけでありますが、砺波市は、これまで合併前の町村区域ごとに地区振興会が設置され、それぞれコミュニケーションの場として利用され、成果を上げております。
さて、今、地区振興会活動も一つの転換期でもあるかと考えられるのであります。それはなぜかと言いますと、各地区土地改良区の事務所は、平成17年2月に合併でなくなります。また、農協支店も平成18年度にブロック制になり、廃止になるように聞いておるからであります。さらには新興住宅地ができたり、人口の増減があったり、また、事業のマンネリ化などもあると聞いております。
そこで、具体的には、地域のコミュニケーションの場がなくなることと同時に、地区自治振興会の財政としましては、土地改良区からの事務所収入が財源となっております。また、職員の配置の点においても、土地改良区事務所がなくなることで連携がとれなくなり、運営が難しくなってくるということであります。
ついては、行政側としても、情報伝達など地域のふれあい拠点として、地区振興会は重要な組織となっておりますから、側面的に援助体制をとっていただくことを御検討願いたいと思います。
次に、常会単位の集落等について、組織を見直してみることも必要ではないかと考え、御所見を承りたいと存じます。
明治の市町村制施行当時は、市町村の数が7万余あったのですが、順次合併を重ね、今日では3,000余となっておりますように、行政の集合体は、順次変動いたしております。そこで、戦時中からありました隣組単位の常会集落について考えてみたいと思います。すなわち、現在世帯数が14~15戸から20戸程度の集落が多いようですが、私は、50戸単位ぐらいが標準的でないかと思うのであります。例えば、少ない世帯数では、集会場を建てたり、維持管理をするというのは財政的な面からも大変なことであり、また、集落として活動するとしても、ある程度の対象者がおらないとまとまりにくいと思います。
なお、ある程度まとまれば、例えば、集落営農組織などができやすいのではないか、あるいは各種の団体役員などを選出しやすくなり、活動が充実するのではないかと思われます。
地域のコミュニティー活動の充実を図る観点から、行政側としても検討されたいと思いますが、当局の御見解をお聞かせください。
終わりに、議員任期最後の議会で発言をお許しいただき、感謝をいたしております。
さて、地方分権時代と言われて幾久しいのでありますが、今回こそ、国の構造改革方針に基づき、地方分権が定着するのかと期待をしていたのでありますが、ほとんど進行せず残念であります。
また、国の言う三位一体改革も一向に進まず、地方に対し厳しい財政運営を強いるのみとなっており、私は、個人として強く抗議を申し上げたいと思っておるところでございます。
しかし、我が砺波市は、着々と道路や環境整備が図られ、人口も増加して、順調に発展を続けておりますことは、まことに御同慶の至りであります。
さて、私事になりますが、昭和23年に奉職以来、今日まで、職員、議員などとして56年間、安念市長さん、議員の皆様、そして市民の皆様方、職員の皆様方に大変お世話になりました。ここに深く御礼を申し上げまして、私の発言を終わらせていただきます。ありがとうございました。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 池田議員にお答えをいたします。
まず初めに、米政策改革大綱に基づく米づくりの推進ということで、中核認定農業者、それから集落営農組織についてどう育成するのかということであります。
先ほど、池田議員もおっしゃったように、国は、あんまり米をつくるな、だれでもかれでもつくってもらっては困るよというのが本旨であります。したがいまして、おっしゃるように、認定する農家は4町歩、営農組織等では20町歩と、こんなことを勝手に決めたんです。私は、いささか不満に思っております。
砺波市の農家戸数は、内容を見ますと、結構集約化はされてきております。認定農家も幾つかございます。ただし、ほとんどが自己完結型で、この地域を守っている、農地を保全しているんです。農業のすばらしい機能というのは、緑をつくって酸素を出して、我々に与えてくれておる、そのことを考えるときに、このような国の施策というのは、特に砺波地方からいいますと、いささか問題があるような気がいたします。そうかといって、国がそのように言うんだったら、認定農家を増やしなさい、20町歩の組織もつくれと、これは池田議員がおっしゃるとおりなんです。
小さい農家では、販売計画をこれから立てられません。そうしますと、やはり生活がかかっておりますから、販売しなければいけません。そうすると、認定農家という形をとらなければ米が販売できないわけです。できないということは、生産もできないことになりますから、そこのところは、厳しい時代を迎えておるということを、私も認識をいたしておるわけでございます。
市内では、営農組織につきましては21組織、認定農家数が約60名となっております。
これからは、池田議員がおっしゃるように、認定農家、営農組織、それらの育成のために手助けをするのが行政の仕事だろうと思います。
したがいまして、先般、皆さんにも議論していただいた農業公社の位置づけはそこにあるわけです。
集約化をすること、相談に応ずること、そしていろんな補助体制がございますから、それらの指導・助言をして頑張っていただくという場が実は農業公社でございますので、これをフルに活用してまいりたい、このように思っておるところでございます。
なお、お話にもございましたように、農業ビジョンをつくって、生産品目ごとに全部日誌をつけて記録をしなければいけないわけです。農薬をいつまいた、肥料はこんなものをまいたと。それ以下でございますと、無農薬であったり、無肥料であったりというカウントをされるわけですから、そのことも大事なことになります。
ただ、1町や1町半の皆さんが、そのことを毎日日誌につけることも、私は大変だと思います。いわゆる自己完結型の皆さんは兼業農家であります。主力は、会社とか企業へ目を向けておりますから、あとお母さんやおじいちゃんにお任せするということになると、家へ来て記帳しなければいけない。それも厳しい時代になると思っております。
したがいまして、このビジョンづくりも大変なことになると、私は理解をしております。
さて、そこで、私は、国や県に反発するわけではございませんが、砺波市は、せめて3町歩を耕していただくならば、認定農家にしてあげたいなと思っております。少し制度とはずれますが、でき得れば隣近所と提携をして、例えば1町歩をつくっておられる方がおられるとすれば、隣の1町歩と、もう1つ隣の1町歩と3町歩ぐらいにしたら認定農家にカウントしてあげようと。そして、そこでできた米は農協へちゃんと持っていく、そして販売できるというような方法も一つの手ではないかなと。だから、4町歩にこだわらないで、この砺波の農地を守って、美田を守って、緑にするときには、自己完結型の皆さんも、そのように連携をしていただいて認定をしてあげたらどうかなと、今私は思っております。おそらくこのことについては、県や国が文句を言うかもしれませんがこれは大地を守るという意味で、砺波市独特の、それこそ池田議員がおっしゃるように、特区の認定までもらわなくても、私が特区と思ってそのような指導をしたらどうかと、実はこのように思っておるわけでございます。ぜひそのことを理解していただいて、バックアップをしていただきたいと。
いずれにしても、小規模農家というのは、米をつくっても販売できないというこれからの時代を迎えますので、せめてそういう指導をして、完結型の皆さんが1軒でも2軒でも寄って、そして認定してあげるという、そうでないと農地は荒れると思うんです。水張り転作さえしてくれないと思う。というのは買ってくれないんですから、恐らく自家米だけ生産をして、あとはいいわという形でぼちぼちやりますと、これは荒れますので、その辺をみんなで話し合いをしながら、融和を保って、地域を守るという意味で、そういう考え方もあってもいいのではないかと、私はそのように思っております。これは、指導ではないんですけれども、そのように考えておりますことを御理解いただいて、これからそのような方策を独自でございますけれども、考えてみたいと思っておるところでございます。
次に、担い手と新規就農者の育成であります。これも大変重要なことでございます。
これまでも、新規就農者が金を借り入れをしたい、新しく機械も買う、農舎もつくりたい、資金投資が要るわけです。それらの資金についての利子補給あるいは認定農家として研修したい、勉強に行きたいというのは、若干の補助でありますけれども出して研修をしていただいて、そして帰ってきてもらって、そのような実践活動をしてもらう。その辺の旅費の援助等をしてきたわけでございますが、今日のこのような状況の中では、若い人がなかなか参入してくれません。そのことについて心配をしておりますが、先般、聞くところによると、2人か3人か、この不況の関係もあるんでしょうか、やりたいという若者が出てきましたので、大変ほほ笑ましいと思っております。ぜひ、この皆さんにもバックアップをしてあげて、新規就農していただきたい。
その人たちは、恐らく他の知識もあると思う。会社でいろんな仕事をされてきた。今度は転換をして農業ですから、新しい視野を持って農業展開してくれると、私はそう思っておりますので、ぜひそういう方を応援をして、できれば地域の模範的な農業者になっていただくように応援をしたいと思う。
これにつきましては、行政だけがわあわあ言ってもなかなかできません。ぜひ地域でも、そのことを応援してあげていただきたい。あのうちの兄ちゃんが農業やるそうな。みんなでカバーしようと、そういう気持ちになってくれないと、円満な若い就農者として育たないのではないかと思っておりますので、ぜひ議会の皆さんも応援をしてあげていただければありがたい。
もう1つは、農業について、我々の若いときには子供のときから専ら手伝いしたもんですが、今はあんまり手伝いしません。少しは学校田あたりで泥の中へ入ってわあわあ騒いでおるようでありますが、私は、各家庭でも、学校でも、今副読本をつくらせておりますけれども、農業のよさ、自然を相手にして食料をつくるんだという、そういう認識を子供の時分から植えつけたらどうかなと。食料というのは一番大切なんです。ところが、家庭でも、学校でも、今そこまであんまり教えていない。ぜひ食料の重要さを子供の時代から教えることによって、成人すると、おれは百姓やるわ、農業やったるわという気持ちになるのではないか。
その意味では、教育委員会あたりとも提携しながら進めさせていただければありがたいと思いますが、先ほども申しましたように、このことも社会全体で支えなければ、後継者というのは育たないと思います。もちろん、行政としては、先ほど申しましたように、幾つかの投資がございますから、それらの利子補給や、あるいは相談に応ずるという体制をつくって育成していきたいと、このように思っております。
それから、特区提案がありました。
経営面積だけではなかなか計り知れませんが、あえて政府に対して特区を申請するということではなくて、先ほど私が言いましたように、市そのものが一つの特区構想で、国の制度、いわゆる補完する立場で考えたらどうかなと。
池田議員のおっしゃることにつきましては検討してまいりたいと思いますが、そのように私は思っておるわけでございます。
幾つかの例も示されましたが、それらにつきましては、私どももよく調べて、砺波市なりの設備とか機械に対しての対応を進めさせていただきたい、このように思っておるところでございます。
次は、コミュニティの問題で、自治振興会の話が出ました。
私は、コミュニティという語源は、実はヨーロッパへ行って習ってきたんですが、日本語に訳しますと、ともに安全で安心で暮らすこと。ついては、自らが主役であること。したがって、主体的に自ら行動するというのがコミュニティだと、このように教わってまいりました。
コミュニティというのは、他人からじゃなくて、自らの安全で安心の暮らしを守るために、自らが主役になる。そして主体的に行動するというのがコミュニティ活動だと教わってまいりました。
私は、今ここで、土地改良区が行ったからコミュニティがつぶれるという立場に立ちたくないと思います。コミュニティというのは自らつくり出すものでございますから、そのことをまず理解をしていただきたい。
確かに、土地改良区が合併しますと、自治振興会に対するお金も来ない、人もいないということになるんでしょうけれども、そこは、自らの暮らしを大事にするために、主役になって、自ら主体的に行動するという理念に立てば、私は少し考え方を変えて、今、改革の時代ですから、そういう考え方に立ってコミュニティを確立してほしい。いわゆる土地改良区がなくなったから振興会の活動ができなくなる、そういう認識に私は立ちたくないわけでございます。
ぜひそのことを理解をしていただいて、その地域自らが立ち上がって行動を展開して、自分たちの安全で安心で平和な村づくり、町づくりに寄与するという考え方に立っていただきたいと、このように思っております。
しかしながら、今でも実は若干の御支援をいただいております。改革だからといってそれを切るということではございません。私は、今後とも同様の支援対策を進めてまいりたいと、このように思っておるところでございます。
質問の末尾にも申されましたが、2期8年大変御苦労さんでございました。その間、御指導をいただいたり、あるいは御助言をいただきました。最後にまた激励もいただいて、深く感謝を申し上げたいと思います。
その他の質問については、助役、産業建設部長並びに介護保険の細かい面につきましては、民生部長からお答えをいたします。
以上でございます。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
助役 野村泰則君。
〔助役 野村泰則君 登壇〕
◯助役(野村君) 集落等の合併についてお答えをいたします。
砺波市には、いわゆる町内会あるいは常会などと称される自治会が220ほどございます。そして、その自治会のおおよそ7割が50世帯未満となっております。この自治会が日常の生活をする上において不可欠の仕組みで、いわゆる潤滑油的な存在になっております。
生活環境の向上とか、あるいは防犯・防災を初めといたしまして、地域のレクリエーションあるいは冠婚葬祭あるいは伝統行事、さらに農業生産組織の維持等の裏打ちとなる重要な組織でございます。
これらの集落におけるコミュニティにつきましては、もともと長い時間をかけて、地域住民の合意によって、自然発生的かつ自主的な経過でできたものだろうというふうに思っております。
議員御説のように、行政が主導をして合併等の働きかけをすることは、逆に生活の裏打ちとなっているコミュニティ活動を阻害しかねないことではないかなというふうに懸念もしております。
したがいまして、集落等の合併につきましては、自主的な合併はともかくといたしまして、行政主導によって合併をするということは、適当なことではないのではないかというふうに思っております。
以上でございます。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
民生部長 津田俊祐君。
〔民生部長 津田俊祐君 登壇〕
◯民生部長(津田君) 池田議員御質問の介護保険制度の運営についてお答えいたします。
まず、新年度の介護サービス利用の状況と今後の見通しにつきましては、この介護保険制度開始以来の被保険者数や要介護認定者数の砺波市の推移は、被保険者数で、平成12年4月で8,263人であったものが、平成15年12月末では8,890人で627人、7.6%の増加となっております。また、要介護認定者数は、平成12年4月では770人であったものが、平成15年12月末では1,436人で666人、86.5%の大幅な増加となっております。
認定者の伸び率でありますが、最近、当初よりもやや低くなってきており、砺波地方介護保険組合では、砺波市の認定者を推計しますと、平成16年度中には100人程度増えるものと予測いたしております。
次に、要介護度の分布状況でありますが、砺波地方介護保険組合が国や県と比較して、要介護度3から5の方の分布密度が高くなっております。ちなみに、国が36.8%、県が43.3%、組合が47.3%であります。原因といたしましては、平成15年10月の時点で砺波地方の高齢化率24.7%が国の19.0%より非常に高く、また、75歳以上の後期高齢者の比率も、国が8.3%に対して、砺波地方が12.1%と高いこと等により、重度認定者の割合が高いのではないかと介護保険組合の方では分析をいたしております。
次に、在宅介護支援体制の充実についての御質問のうち、第1点目の介護度の低い認定者へのヘルプサービスが家事援助に主力が置かれ、自立支援効果が薄く、かえって機能低下につながるのではないかとの御指摘にお答えをいたします。
現在、砺波市の訪問介護、ホームヘルプサービス利用者は221人で、要支援から要介護度2までの比較的軽度の利用者は141人、これは63.8%であります。また、家事援助サービスの割合は、ヘルプサービス全体の40%弱ということであります。
こうしたサービスを受けるに当たっては、具体的には、ケアマネジャーが利用者本人とか家族の意向を確認しながら、介護保険制度のメニューの中から本人に一番よいプランを立てているものであり、個々のケースにもよりますが、一人暮らしや高齢者のみの世帯の増加に伴い、やはり調理あるいは洗濯等の家事援助、これは平成15年4月からは生活援助と申しておりますが、在宅生活を支える必要なサービスであると考えておるわけであります。
また、この家事援助の割合が目立つのは、身体介護を必要とする重度の認定者が施設等へ入所されることにより、相対的に身体介護の割合が低下傾向にあるためと考えております。
なお、また、介護予防対策といいますか、身体機能の維持を図るリハビリにつきましては、御指摘のとおり非常に重要であると認識いたしておりますが、現在、在宅サービスの利用者は、ホームヘルプサービスに加えまして、多くの方はデイサービス(通所介護)、デイケア(通所リビリ)などを併用して利用されている実態にあり、こうした機会にリハビリによる身体機能の維持を図り、自立した生活につなげておられるものと考えております。
第2点目の介護予防対策と在宅支援につきましては、現在、砺波市が国の補助を受けて取り組んでおります介護予防地域支え合い事業、これは具体的には外出支援、寝具乾燥、転倒・骨折予防教室、B型リハビリ、ふれあいサロン、家族介護者交流など26事業、それから県費補助によります高齢者総合福祉支援事業、これはおむつの支給、ミドルステイ、高齢者福祉推進員設置等6事業、さらには、市単独事業といたしまして、油田地区にあるデイホームさざんか、それから高齢者福祉金支給等々の7事業を継続実施することにより、介護予防と在宅支援という趣旨を達成できるように引き続き努めてまいりたいと考えているところであります。
次に、砺波地方介護保険の財政状況についてでありますが、先の組合議会の2月定例会で平成16年度予算が議決されましたが、介護給付費で見ますと、98億5,100万円で4.4%の伸びが見込まれております。
なお、中・長期にわたる伸び率と介護給付費の見通しにつきましては、現在、国の方で制度開始以来5年目の抜本的な事業計画の見直し作業がなされている最中でもあり、今の段階では、先々の具体的な数値を出すことが困難なところでございます。
また、平成16年度の利用受給者数につきましては、全体で5,059人が見込まれており、給付の内訳では、居宅介護サービス給付費が36億7,000万円、これは37.3%を占めます。施設サービス給付61億2,100万円、これが62.1%であります。その他が6,000万円で0.6%となっております。
なお、介護保険組合の平成16年11月の市町村合併以降の運営の御質問でございましたが、当面は新しく構成される3市1町で、これまでどおり介護保険事業を推進していき、議員定数につきましても、改革の時代であることから、自主的に削減の方向で話し合いがなされていると伺っているところでございます。
以上でございます。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
産業建設部長 藪田康男君。
〔産業建設部長 藪田康男君 登壇〕
◯産業建設部長(藪田君) 池田議員さんの産地づくり対策の取り組みについて答弁をいたします。
国は、平成16年度より、転作配分から米のつくれる面積配分に改革しました。そして、つくれない水田での特色ある農産物生産に産地づくり交付金を交付することとなっております。
砺波市では、昨年4月より、JAとなみ野や県など関係機関と水田農業ビジョンづくりをしていますが、この3月末には、まとめて市の水田農業推進協議会の承認を受け、また、農業振興審議会に報告したいと考えております。
まだ承認を得ていませんが、現在、ビジョンの方針の一端を述べさせてもらいます。
市内の農業粗生産額は、平成13年度では約61億1,000万円のうち、米が73%の約45億円、種もみが約8%で約4億9,000万円と、典型的な水稲地帯であります。
しかしながら、これからは、特産品として品目別に目標面積を設定して推進していきたいと考えております。
数値目標といたしましては、平成14年度を基準にいたしまして、平成18年には大豆を約2%、球根を約4%、里芋を約2.7倍、白ネギを約2倍、切り花・鉢物や花きを約1.3倍、リンゴを約1.7倍として増進に取り組みたいと考えております。
また、産地づくり交付金体系は、農産物生産に対する助成を基本に、農地の集積、団地化を重点とし、特産振興を推進するため、県市の重点作物であります白ネギ、里芋、ふく福柿や中山間地でのそばなどに対して助成をしてまいります。
反面、これまでの自家消費野菜や自己管理水田などは、交付金からは除外となります。これからは、産地づくり対策が、農業者、農業団体が主役となり実施されることが重要であると考えております。そのためには、地区水田農業推進協議会を中心に、JAや関係機関とともに、支援・指導してまいりたいと考えております。
以上でございます。
◯議長(石田君) 6番 江守俊光君。
〔6番 江守俊光君 登壇〕
◯6番(江守君) お許しを得ましたので、私は通告に基づき、市政一般について3項目質問させていただきます。
まず最初に、砺波総合病院の今後の経営見通しについてお尋ねします。
総合病院におかれては、砺波広域圏の基幹病院として、また、地域中核病院として、住民の健康を守るため、高度医療、緊急医療を初めとして、訪問看護、僻地医療等の充実に日夜努力されているところであります。
また、市民が待ちかねた増改築工事も、今年度完成の運びとなり、健康センターでの健診部門も引き受けられることになり、私たちは大きな期待をいたしているところであります。
しかし、これからの病院経営の見通しは、病院関係者の努力にもかかわらず、非常に厳しいものがあると思われます。
一昨年の健康保険法の改正、そして今年4月からの診療報酬の改定により、外来収入が大幅に減少するものと考えられ、事実、平成14年度の決算書を見ると、2億700万円余りの欠損金が生じており、また、未処分欠損金の合計も8億6,000万円と大きくなっているのが現状であります。努力をされているとは思いますが、この経営を改善していくことは、病院関係者の双肩にかかっており、主要な責務であると考えます。
しかしながら、財政経営の改善にばかり重きを置き過ぎて、患者への医療サービスがおろそかになるということでは、公立病院としての使命が果たせないということもあります。
そこで、病院長に、これらを踏まえて5点についてお尋ねいたします。
まず1点として、先ほどから申し上げてきました病院の今後の財政的見通しと改善についてどのような考えをお持ちでしょうか。
第2点として、砺波市の総合病院として、砺波医療圏のほかの公的病院、そして開業医との地域医療連携を今後どのように進められるのか。
第3点として、緊急医療や小児医療等の不採算部門もあると思われますが、それらに対する健全経営のために、今後どのように改善策を考えておられるか。
第4点目として、市役所の方では、行政改革推進委員会を立ち上げて、事務改善に努められておりますが、病院としての院内の業務改善をどのように進められておるのか。
第5点として、財政改革を進めている現在、財政的にも問題はあると思われますが、より安全に治療を受けるためには、現在の医師、看護師の人員が十分であるか。また、不足するとすればどのような充足策を考えておられるかなどをお聞かせください。
次に、救急車の出動態勢についてお尋ねいたします。
当市は、人口増加等により都市化が進み、大きく生活環境も変化してきていますが、おかげさまで治安もよく、市民が安心して暮らせる地域でないかと思われます。
ただ、市民が一番心にかけていることは、医療の面では安心であるが、いざというときの救急車の出動態勢はどうなっているのか関心が高いのではないかと思われます。
そこで、当市の救急車の出動態勢についてお尋ねします。
救急救命士法が制定され、平成4年度に第1回の試験が実施され、救急救命士が誕生したと聞いております。当市においても、人口増加、高齢者の増加等により、救急車の出動回数が増加していると思われます。
そこで、消防法施行令第44条に、「救急隊には救急自動車1台及び救急隊員3人以上をもって編成しなければならない」とありますが、現状ではどのようになっているのか。財政上の制約もあり、消防の職員も不十分のため法令どおりにはできない場合もあると思いますが、どのような体制で実行をされているのか、また、救急救命士が現在何人いるのか、現状をお聞かせください。
最後の質問です。砺波市健康センターについてお尋ねいたします。
少子高齢化がますます進む中、一般医療費、老人医療費、そして介護保険給付費が増加をしている現状の中、健康づくりの推進による医療費抑制は、今日の最も重要な課題の1つであります。
今議会で、砺波市健康センター条例が上程されておりますように、昨年より、総合病院の北棟の改修にあわせて実施されました健康センターの建設工事も完了し、いよいよ4月オープンするわけですが、今後の取り組みや具体的な内容についてお聞かせください。
まず1点として、新しく開始される健康センターの事業の内容とその目指そうとされているのは何かについてお聞かせください。
第2点として、現在もいろいろな健診を実施されていますが、3階に健診フロアも新たに設置されたわけですが、具体的にそれぞれの健診をどのように展開されるのかお聞かせください。
第3点として、1次健診として、人間ドックの種類、費用、定員、補助制度の有無、PRの仕方等についてお聞かせください。
第4点として、総合病院に隣接して健康センターが整備されているわけですが、保健と医療の連携をどのように考えておられるのかについてお聞かせください。
以上で、私の質問を終わります。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 江守議員にお答えをいたします。
まず、健康センターについての質問でございます。
健康センターにつきましては、今、市の横に母子保健センターがございますが、その機能を全部持っていくという、簡単に言いますと、そういうことになると思います。
なお、この際、幼児から高齢者まで市民を対象にした健康づくり、母子保健、健康診査、予防接種、機能回復訓練あるいは栄養指導等々をその場で行いたい。その意味では、スタッフも結構要るわけでありますが、健康を重視しております私としては、そこで開設をして、皆さんに安心して暮らせる、そういう場づくりをいたしたいと思っております。
先般、多くの皆さんに御意見を賜った「砺波市健康プラン21」ができ上がりまして、その要約したものにつきましては、各家庭にも配布をさせていただいたわけでございます。
いずれにしましても、健康寿命の延伸、命が長くなるだけじゃなくて、健康の寿命を保持してもらいたい、これが何といっても大事なんですね。長生きはしてほしい。ただし、寝たきりではやっぱり困る。そのことを考えて、一番大事なのは、私を含めて壮年期の死亡の減少ということを図りたい。
したがいまして、よく言われる脳卒中、糖尿病、それから歯科疾患、これらについて重点的にさせていただきたい、そのように思っております。
もちろん、幼児等の問題もございますが、常に相談をしていただいて、子供さんと一緒に来ていただいてもいい、そういう場をつくっておきましたので、若いお母さんたちにも来てもらうと。
そういうことで、少し変えますけれども、一生懸命サービスしたい、そういう意味で健康センターをつくりましたので、御利用をいただきたいと思っております。
特に、今、長嶋さんを初め、脳卒中等々の関係も新聞に出ておりますが、そのような形にならない先に、ぜひ健康センターへお運びを願いたいと、こんなことを思っておるところでございます。
そのことによって、江守議員もおっしゃったように、医療費や介護保険等の給付も多くならない、いわゆる抑制できるのではないか、このように思うところでございます。
細部については民生部長からお答えしますが、今後の医療と保健の連携についての話でございます。
幸い総合病院の前の第2病棟はもう中にあるようなもんですから、その意味では、院長とも提携をしてやれるわけですから、随分私はスピーディーに医療の関係にも対応できると、このように思っておるところでございます。
ぜひ病院のドクターにも御協力をいただいて、先ほど申しましたように、健康寿命を延ばしていただくことが何より大切でございますので、そのことを大事にして対応する、そして、早期発見、早期治療、そのことが医療費の抑制にもつながりますので、ドッキングできたということは大変幸いだと思っております。
3階では、そのような健診も受けることになっております。ぜひそういう意味で、まだPRが十分ではございませんが、PRを十分にして、利活用を多いにしていただきたいと。利活用というのは、病院に行けということで言い方が悪いんですが、そうじゃなくて、事前にお運びをいただいて、何の相談でもいいですから来ていただく、そういう場になると思う。だから、行政的にはやりますけれども、そういう硬い意味での行政でなくて、本当に気軽に寄っていただく、そういう場づくり、これが大事なサービスだと私は思っておりますので、そのような対応をしていきたいと思います。
病院等につきましては病院長からお答えしますし、救急については総務部長、あと細部につきましては、民生部長からお答えいたします。
以上でございます。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
病院長 小杉光世君。
〔病院長 小杉光世君 登壇〕
◯病院長(小杉君) 江守俊光議員の質問に答弁申し上げます。
まず、医療を取り巻く環境変化について述べさせていただきます。
医療事故の増加、また、国民医療費の増大など、医療を取り巻く社会環境はますます厳しいものと認識しております。これに対し、国政レベルの医療費抑制施策の強化及び三位一体政策の財源が不明であり、特に自治体病院では大きな転換期と考えております。
さらに、今年度から実施されます国立病院、大学病院などの独立の行政法人化は、大学を頂点とした我が国の医療構造の大変革であります。パワーのある大学が、今後経営を重視して、専門医師及び患者の獲得を目指せば、今後の経営のかじ取りいかんによりましては、病院経営は非常に苦しくなってくると考えます。
一方、それと軌を一にして実施されます臨床研修医制度によりまして、従来の医局講座制度が崩壊に向かう可能性とともに、大学の近代化で地盤変動を秘めています。今後は、医療の中核である医師の流れが教育研修病院など地域中核病院の実力評価で急速に再編成されるものと考えられ、当院では、大変高いバリアでありました臨床研修指定病院認定を平成13年に得まして、その努力が今後報いられ、就職希望者と住民から選ばれる病院になればチャンスであり、当院の将来は明るいと確信しています。
江守議員の質問の第1、今後の財政的見通しと改善についてお答えいたします。
まず第1に、病院経営は、国の医療費抑制施策、具体的には平成14年度以降の制度改正と診療報酬引き下げ、さらに、今年度のマイナス1%の診療報酬引き下げとなっております。さらに、既に多額の投資が三位一体政策の時期に当院では行われたことを見れば、財政的見通しは、従来の経営手法では全く展望できない状態と認識しています。
第2に、今後の経営収支の見込みは、増改築事業で整備されました施設、備品の償却や未払いが多額となりまして、最も厳しい状況が今後5年ほど続くと思われます。
しかし、第3に、未処分欠損金8億6,000万円を別にすれば、議員御指摘のごとく、住民の健康を守るために当院が提供する高度先進医療、がん治療など特殊疾患医療、救急医療、小児医療などで今まで以上に評価され、選択される病院に進化できるか否かがかぎと考えております。
コストも含め、総合的質管理いわゆるTQM手法を使った業務改善と地域医療連携及び増床分の有用活用などの厳密な経営管理によりまして、いわゆる医業収益を上げれば財政的改善が図られ、決して暗いものではありません。
具体的には、入院診療における在院日数短縮と外来診療の紹介患者様を含む新患患者様の増加が急性期病院の評価と活性の指標であります。
地域医療連携によりまして、紹介率30%、クリニカルパスや入院時に退院目標のゴール設定を明確にするなどで、在院日数15日とする次年度の目標が達成できれば、実質収益の増加と加算増収が見込まれます。
ただし、議員御指摘のとおり、最も基本である患者中心の医療サービスが必須条件でありますので、新患患者様に対する総合診療科の充実、再来患者様に対する午後の特殊外来、専門外来など新たなサービスの提供など、また、TQM活動を軸にいたしまして、決して市民に不利益にならないように行っていきます。
さらに、新年度に予算計上させていただいていますが、医療情報の一元管理による医療の支援を進め、かつ医療の安全性をさらに高めるため、電子カルテシステムの整備を図っていきたいと考えております。
次に、地域医療連携についてお答えいたします。
既に、砺波医療圏の公的病院においては、院長、事務局長合同の会議などで医療の連携を図っていますが、今後、市町村合併が終わった段階で、砺波医療圏連携協議会の設立を呼びかけして、地域簡潔型の連携強化を図りたいと考えています。
療養型病院及び診療所開業の医師会とは、既に年に1ないし2回の定期的協議会を開催し、連携強化をしています。
次に、救急医療や小児医療などの不採算部門の改善策についてお答えいたします。
御指摘の部門を初め幾つかの不採算といわれる部門は、当院の担う公的かつ期待される役割として極めて重要と考えています。
部門別には、運用面とコスト面などで、QCサークルやTQM手法を通して費用対効果を高めますが、御存じのとおり、救急医療と小児医療は住民が安心できるという付加価値を考えれば、当院のイメージアップに大きく貢献していると考えております。ですから、個別評価は妥当ではなく、病院全体の健全経営の中で包括していくべきと考えております。
次に、院内業務改善についてお答えいたします。
先ほども触れましたが、既に看護部を中心に、QCサークル、TQM活動を初め、部門間のバリアフリーを目指すコミュニケーションの徹底や、定期的に泊まりがけで各科部門代表者による経営会議を開催しています。
今後は、機能する組織構造にするため、病院組織機構の見直しが必要と考えています。
最後の質問ですが、医師、看護師の充足策について。まず、医師についてお答えいたします。
40時間を超える超過勤務医師が24名ありまして、医師全体の30%となっております。しかも、当直明けが取れない超過労状態が実態であります。現状の仕事量で概算しますと、医師数は約10名余不足と考えられます。
解決されない要素として、一般に言われております医師不足、職員数の定員枠、不足部門の専門医師に付加価値を提供できない雇用条件、大学医局の医師支配などがあり、採用しにくくなっていることを御理解いただきたいと思います。
対応策として、後期研修医を嘱託医として積極的に採用充足し、専門医師も全国公募いたします。
次に、看護師の充足率、看護の実情と対策についてお答えいたします。
当院の看護体制は、2対1看護、いわゆる患者様2人に対して看護師が1名の看護配置です。ただし、これは許可ベッド数に対してではなく、過去3カ月の平均在院患者数で算出されるもので、特殊加算できる集中治療室いわゆるICUなどを除いて全体で計算されています。
したがって、診療報酬請求上の看護師数は足りているわけです。しかし、一般病棟も高齢患者が増えまして、不穏のため夜間はナースステーションでお預かりするなどが現状であることを考えれば、実質的には、8フロアあります一般病棟にそれぞれ2名程度の看護師の配置が必要ではと考えております。
これは、救急医療と小児医療に関する質問3にも関連しますが、加算の取れていない新生児集中治療室NICUあるいはハイケアユニット(HCU)で看護師が集中治療にかかわっているためです。
対応策として、今回の改定では、HCU12床に対し、ハイケアユニット加算が取れるようになりますので、収益面では多少解決になります。
試算では、外来診療業務の約30%が外来診療体制の抜本的見直し、及び地域医療連携の活用と患者様の紹介状持参及び院外処方への協力などにより、削減可能と考えています。
もし達成できれば、医師及び看護師不足の約半数はカバーできると考えています。さらに、急性期入院加算が達成できれば、収益的に十数名の増員が可能かとも考えております。
病院として、人件費の面、不足している看護師の実態を考慮して、当面の方策といたしまして、1.病棟にクラーク配置、2.パート看護師の採用を推進、3.採用年齢35歳の制限枠を拡大しまして、優秀な専門看護師の採用、4.職種を越えた協力体制をつくり、チーム医療の促進などに取り組む必要があると思います。
最後に、皆様に大変御心配をかけました昨年秋の医療事故も、病院の古い体制の中で起こった遺憾な事故と考えられます。全看護部職員は、看護部長を先頭に、入院中の患者様のお世話は看護師の手ですべて行うと決心を新たに取り組み、努力していることを御理解いただきたい。
計算上は人が足りているけれども、現状人員は非常に厳しいのが実情であります。安心と安全を患者様に提供できるよう、医師及び看護師の実態と増員の必要性を御理解いただき、御支援をお願いして答弁を終わります。ありがとうございました。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
総務部長 吉田俊和君。
〔総務部長 吉田俊和君 登壇〕
◯総務部長(吉田君) 私からは、救急車の出動態勢について申し上げます。
常備消防につきましては、議員御存じのとおり、砺波広域圏事務組合の砺波広域圏消防本部が対応しているところでございます。
まず、救急車の出動態勢と現状について申し上げてみたいと存じます。
救急出動による救急隊の編成につきましては、議員御指摘のとおり、消防法令などに基づきまして、救急車と救急隊員の資格を有する者3名をもって編成をいたし、砺波消防署では、救急車2台を保有し、日夜救急業務を展開いたしているところでございます。
次いで、救急救命士の人員と現状について申し上げます。
現在、砺波広域圏消防本部には23名の救急救命士がおります。さらに、救急救命士研修所へ1名が入校中と承っております。
なお、砺波消防署には、現在4名の救急救命士が配置をされておりまして、救急隊に1名以上の救急救命士を搭乗するよう努めて運用させていただいているところでございます。
以上でございます。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
民生部長 津田俊祐君。
〔民生部長 津田俊祐君 登壇〕
◯民生部長(津田君) 江守議員の健康センターについての御質問のうち、今後の健診をどのように展開されるのか、及び1次健診としての人間ドックの種類、費用、定員、補助制度の有無、PRの仕方等についてお答えをいたします。
初めに、今後の健診をどのように展開されるのかということでありますが、現在、健康福祉課が所管している健診業務には、がん検診、結核検診あるいは基本健康診査など19項目ありますが、大きく分けますと、集団検診と個別健診に分かれます。
まず、集団検診では、胃がん、肺がん、乳がん、子宮がん、大腸がん等のがん検診や結核検診でありますが、これにつきましては、各地を現在バスで巡回して実施サービスを集団で実施していることから、割安経費でもあります。
こうしたことから、今までどおり、外部の健診機関に委託して実施いたします。
ただし、現在既に病院で取り組んでもらっている前立腺がん検診のように、可能なものから順次委託を切り替えることも視野に入れて検討していきたいと考えております。
また、個別健診では、老人保健法に基づく40歳以上の市民にかかる基本健康診査は、これまで砺波医師会の協力を得て、市内の開業医さんで行っており、また、妊産婦、乳児の健診につきましては、総合病院を含む市内及び県内の各医療機関で実施いたしておりますが、引き続きこのことも継続していくものであります。
また、各種予防接種、これには風疹、麻疹、インフルエンザ等につきましては、市内の各医療機関で今後とも実施をいたします。
そこで、健康センター3階での1次健診は、総合病院へ委託して、病院の健診室で取り組んでもらいますが、その内容は、議案第19号の手数料条例の一部改正案にありますとおり、政府管掌委託健診、各種人間ドック、一般健康診断等であります。基本的には、3階のワンフロアで健診が完結することになり、健診の待ち時間の短縮等、利用される方の利便性が高まるものと考えております。
健診内容は以上のとおりでありますが、あくまでも市民が健診を安心して受けやすい体制づくりに今後とも取り組んでまいりたいと思っておるところでございます。
次に、1次健診としての人間ドックの種類、費用、定員、補助制度の有無、PRの仕方等につきましては、健康センターの3階で行う人間ドックについては、病院で従来から実施してきた日帰りドック、これは3万7,800円、1泊2日ドック、6万5,100円のほか、現在国保の被保険者等を対象として、県の健康増進センターへ委託し実施しているミニドックを2万3,940円で条例の新規メニューに加え、新年度から健診センターで継続実施してまいります。
また、受診定員につきましては、政府管掌委託健診、各種人間ドック、一般健康診断等を合わせまして、1日当たり30名を目指して対応可能な病院スタッフを配置していただく予定であります。
各保険者や事業所等では、被保険者や組合員に対する利用助成を実施されているところもあり、本人負担額は、先ほど申し上げましたそれぞれの定価から助成額を差し引いた金額となるものであります。
具体的に例を申し上げますと、現在市民がミニドックを利用した場合には、本人負担は8,000円で受診できますが、この8,000円はこれまでどおりということで、この事業を継続して、市が1万5,940円を補助し、新しい健康センターで実施するということでございます。
なお、PRにつきましては、既に広報3月号で紹介し、4月号でも詳しく掲載をいたしたいと思います。
今議会で手数料条例の一部改正案を可決いただきました暁には、担当者が正式に社会保険事務所や各事業所等関係機関へ訪問、働きかけに赴きまして、先ほど市長の答弁にもありましたが、議員さん方におかれましても、ぜひ健康センターで受診をいただきまして、口コミでPRしていただければなお幸いであると思うわけでございます。よろしくお願いいたします。
以上でございます。
◯議長(石田君) 5番 寺島良三君。
〔5番 寺島良三君 登壇〕
◯5番(寺島君) お許しを得ましたので、通告に従い、2項目について質問と要望をさせていただきます。
最初に、少子高齢化時代に対応する協働地域社会づくりについてお尋ねします。
今、少子化が進む中、2010年代半ばには4人に1人が高齢者になるという超高齢化社会が予測されております。それに伴い、福祉、医療などの財政的な負担は非常に大きくなっていくことは必定です。また、生産年齢人口の減少もさらに進んで、財源確保が困難な時代になっていくわけですが、このような少子高齢化時代を展望した各自治体独自の施策とまちづくりが今求められております。
私は、これに対する施策は、地域の連携による協働地域社会づくりの推進しかないように思います。
今では、行政の肥大化や民間経営の成熟化を背景に、公共の問題を行政だけで解決していくことが必ずしも最善の方法ではないと考えられるようになっております。また、今までのような、何でもかんでも行政にお任せ的なやり方は、もう限界に来ているようにも思われます。
市役所の仕事に市民が協力連携する、また、市民の活動に市がサポートするというぐあいに、市と行政がうまく連携していくような地域づくりを進めていくのが大切になっていくように考えます。
砺波市で、まず最初に実施され、成果を上げたのは、資源ごみの分別回収であったと思います。
当初はいろいろ議論もありましたが、今ではこれが当たり前となり、各地区住民主体で実施されております。
また、除雪センターの運営や通学歩道の除雪で各地で協力いただき、同様に成果を上げております。
このように、今後も、高齢者、障害者の支援活動や子育ての支援、公共施設、公園、自然環境など美化保全、ごみダイエットの推進、イベントの協力など、さらに地域が連携し、支え合うものがあるように思います。
このような話をしますと、市は、行政の仕事を市民に押しつけていくような誤解を生むかもしれませんが、決してそういう意味ではなく、行政が今後も市民のために重要な役割を果たしていくことに変わりはありません。
行政は、市民が参画していく領域を広げ、こうした活動を地域発展と人々の生活の充実に結びつけていくという大きな役割を担っています。また、今後も、多方面でのボランティア、NPOなどによる柔軟できめ細かなサービスの提供や民間技術ノウハウを活用したサービスの提供など、行政と市民、民間企業が協働連携することにより、少子高齢化社会に向け問題解決が図られることになるのではないかと考えます。
このように、市民(老若男女)、行政、企業の3つの主体が協働連携し、ともに支え合う地域社会が、私が考える協働地域社会であります。市長はどのようなお考えをお持ちでしょうか、お聞かせください。
近年、市民の中から、自分の意欲や能力を生かし、ボランティアあるいは社会貢献活動団体に参加して活動し、貢献したいという考えを持つ人が多数おられるようになって、非常に心強く、温かく感謝の念を抱いております。
今後も、このような人たちを育成し、ボランティア休暇など支援していくことも大切であります。
また、地域の連携を推進するため、自治振興会や公民館活動、ボランティア活動などに対しても、支援や助成を行っていくことも必要なのではと考えますが、そのことについてもお考えをお聞かせください。
次に、北陸自動車道砺波インターチェンジ南側、五郎丸地内に建設中のホテルについてお尋ねします。
既に御存じとは思いますが、これまでの経緯を少々述べさせていただきたいと思います。
この問題が明らかになったのは、昨年5月12日に砺波市に提出された(仮称)砺波リゾート温泉ホテル建築確認申請から始まりました。
それは、ホテルの目的が、表向きはリゾート客、ビジネス客対象のホテルとしながら、事実的にはモーテルではないかとの懸念が深まり、付近住民を初め、一般市民に大きな不安を与えました。
この建設計画を聞き、すぐに校区内の五鹿屋、出町、東野尻の各自治振興会が中心になって、ホテル建設反対期成同盟を結成し、将来の砺波市のあるべき姿を見据えた反対運動を展開しました。
反対運動には、砺波市全地区の自治振興会を初め、砺波市PTA連絡協議会、砺波市連合婦人会、砺波市教育委員会、青少年育成砺波市民会議、砺波市母親クラブ、砺波市児童クラブ連合会、砺波市文化協会、砺波市防犯協会など、多くの団体や市民が加わり、全市的な運動に拡大してきました。また、市議会にも、建設反対の請願書が提出され、6月定例会において全会一致で採択されました。
6月の定例会で、私のホテル建設問題に関する質問に対し、市長は、市は建築確認申請の受付機関で、審査機関は県にあるので、内容にまで立ち入ることができない。法との対決をするには、市民の運動がかぎになるというような内容を述べられたと思います。
しかし、残念ながら、このような市民の切なる気持ちも届かず、県は、当該申請は形式的には建築基準法に沿っているということで、6月23日に建築許可を出しました。その後も、県や市から地元説明に対する指導や議会の事業概要説明依頼に対しても、応じないまま工事は着工されたわけです。
また、建設反対の署名運動では、本当に多くの市民の皆様から署名が集まりました。7月25日に1万294名の署名を安念市長と、8月1日に建築主の平安商事に提出、さらに8月5日には、1万633名の署名簿を県知事に提出し、市民の建設反対を強く訴え続けてまいりました。
このような状況の中、遅きに失った感はありますが、8月8日に、ラブホテル類似施設及びゲームセンターを対象に、教育環境を阻害するおそれのある建築物の建築を規制し、教育環境の保全を図ることを目的に、「砺波市青少年健全育成のための建築等の規制に関する条例」が制定されました。これについては、問題が発生してからの条例制定になってしまい、大変残念な思いをいたしております。
砺波市は、住みよさについて近年高い評価を受け、人口も年々増加して、徐々に都市化が進んでおり、いつかこのような事態が起きる可能性をある程度予測できたのではなかったか。また、これを事前に阻止できるような施策を講じておかなかったことについても、私も議員の一人として深く反省しているところです。
現在、建設中のホテルの屋上には、英語で「Hotel Amber」と表示した大きな4面の看板が取り付けられ、外構工事も進められており、完成目前のようであります。
市民の不安と疑念が残るまま、2月18日の各新聞報道に衝撃的な記事が掲載されました。
「小矢部署は、2月17日、富山市上飯野新町建設会社社員A(28歳)と、大阪市西区デザイン会社役員B(52歳)の両容疑者を盗みの疑いで逮捕したと発表しました。調べによると、両容疑者は、昨年12月下旬、福岡町のモーテルを一緒に訪れ、部屋の中にあった利用案内書など31点、12万3,000円相当を盗んだ疑い。A容疑者は、北陸自動車道砺波インターチェンジ南側(砺波市五郎丸)にホテルを建てている建設会社の社員で、B容疑者は、そのホテルのデザインを担当している会社の役員。両容疑者とも、建設中のホテルの参考にしようと備品を盗んだ」という驚くべき内容のものでした。
当初より、営業目的は、モーテル(ラブホテル)ではないかと疑いを持っていたわけですが、犯人は、ホテル建設会社である相沢建設の社員と、ホテルのデザインなどを担当している会社役員で、盗みが目的で建設中のホテルの参考資料にするためと供述をしているということで、やはりこのホテルの営業目的は、モーテル(ラブホテル)であったことが明白です。
まさか、多くの公共事業で実績がある相沢建設が、この2人に犯行を指示したとは考えたくありませんが、このような犯罪行為を犯してまでも、ホテルやモーテルをつくろうとしている社員を雇っているような会社に、今後、社会的モラルを守っていけるのか、市民はさらなる不安を抱いております。
殊に、周辺住民にとっては、近くに砺波南部小学校、出町小学校、出町中学校があり、多くの子供たちが毎日通学路として利用している道路に隣接して建設されており、教育環境、住環境を壊し、性犯罪に結びつくような事態が起きるのではないかと大変心配をしております。
つきましては、このような事態を防ぎ、住民の不安を少しでも軽くするためにも、パトロールの強化と、周辺道路に防犯灯並びに防犯カメラの設置をお願いしたいと思います。
防犯カメラの設置については、プライバシーの保護の面で難しい点があるとは存じますが、それをクリアして設置している例も多数あります。これは、犯罪行為の抑止力にも非常に効果がありますので、ぜひお願いを申し上げます。
本当に何か問題が起きてからでは遅いのです。その点をよく理解をいただきまして、よろしくお願いします。
ホテル完成が目前の今、今後は、当該ホテルがホテル形式からモーテル形式ヘと経営内容を変えていくことのないよう監視していくことが重要になります。
ほかの例を見ても、おそらく法の裏をくぐり抜けるような手法をとってくるのではと思われますが、法はこのような事態になっても、規制したり罰したりすることはできないのでしょうか。私は、本来、法律とは、善良な市民の安全を守るためのものと思っております。
今、最も懸念されますホテル経営内容の変更の監視については、周辺住民だけではなかなか対処できない面がありますので、ぜひこのことについても、市当局や関係機関の対策をお願いしたいと存じますが、どのようなお考えでしょうか、その点についてもお聞かせください。
また、11月には、庄川との合併により、さらに大きな砺波市ができるわけです。今までは予想されなかったような問題が生じることがほかにないのか。あるとすれば、それを回避するにはどのような対策が必要か。今後のホテル問題を教訓にして、将来を見越した施策を今から考えておくことが大事だと思います。
最後に、その点について市長の見解をお聞きして、私の質問を終わります。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 寺島議員にお答えいたします。
第1点は、協働社会づくりについてであります。
高齢化時代を迎えるに当たって、みんなで手を携えてこの社会を守っていくという趣旨につきましては、大賛成でございますし、そのように働きかけをしていきたい、このように思っております。
今は、民生児童委員の皆さんにも随分お世話をいただいております。その意味で、各地域にも福祉協議会というものを自主的に持っていただいている、そんな面で支えていただいております。
おっしゃるとおり大変重要なことで、協働でお互いに社会をつくると。先ほどもコミュニティの話がありましたが、自らこの地域を守る、こんなことでその趣旨を述べられたものと、このように思っております。ぜひこのことを提唱をしながら進めさせていただくと。
今、新しく合併協議会でも議論しております柱の1つに、みんなで支え合う新市をつくろうと、これがベースになっております。もちろん、目的は幾つかありますけれども、それを支えるのは、市長や議会でなくて、市民全体でそれを支えると、こういう考え方をしておりますので、全く同感でございますし、そのように進めさせていただきたい。
おかげさまで、近ごろは市民組織の中に非営利法人(NPO)がそういった意味で協力してやろうというような意識も盛り上がってきております。ついては、そういう組織ができましたら、十分立場を理解して、行政とも対応して、同じ協調路線でいくべき、これが原則だと思う。それから、役割分担も、そういう意味でしていくということも大事だと思います。行政でできない一面もあります。ただし、民間でもきちっとやれるところもある。民間でもやれない部面もありますから、そういう意味での役割分担をしていくことが大事だと思いますし、これからは、その行動についてはオープンにしていかないと、怪しいのではないかというような認識もあると思いますから、そういう行動についてはオープンにする。役所の方もオープンにしていくということで、そういう体制づくりをして、NPO等の支援をしてまいりたいと、このように思っておるところでございます。このことにつきまして、幾つかの御提案もございましたので、参考にさせていただきたいと思っておるところでございます。
さて、次は、ホテルの問題であります。
協働の話と一緒といいますか、そういう意味での話だろうと思いますが、このことにつきましては、もちろん反対運動があったことは承知をしておりますし、私も話し合いをさせていただきました。
先ほども、お話の中にありましたが、私の手ではいかんともしがたいことを説明を申し上げたつもりです。おっしゃったとおりです。建築確認申請が出たら、私のサイドで、あかん、よいということはできないわけです。したがいまして、これはやはり陳情をして、矛先を県知事にしていただきたかったなというのが私の実感であります。今の法律体系としては、市町村としてはなかなかこれに対応できないと思うところでございます。ただし、県知事に物を申しても、そのことが通ったかどうかはわかりません。ただ、今、寺島議員は、ああなるのではないか、こうなるのではないかというような話を想定しておっしゃっております。確かに、そうなるのかもしれません。ただしそこは、やっぱり住民監視で目を鋭く見て対応していくということになると思う。ぜひそういうことで、これからも今おっしゃるように、これこそ協働の精神で対応しなければいけないのではないかと、私はそのように感じておるわけでございます。
なお、いよいよ建設ができて検査があると思います。この検査も、市町村長の検査権限は何もございません、残念ながら。これは、富山県土木センター、それから風俗営業を取り締まる公安委員会、率直に言えば警察ですね。それから、旅館法等に基づく営業許可の審査というのは、富山県厚生部がやるわけです。それぞれ権限を持って、恐らく法令を厳格に対応していただけるもの、このように思っておるところでございますので、これらの部門については、私の方から、厳格にチェックしてくださいと、それは言えると思います。あとは、権限その他は何もございません。市町村というのは、その点では弱いもので困ったもんでありますけれども、ただ、つなぎとしては、この検査をする立場の皆さんに、しっかり厳格にやってくださいと、こういう問題も発生しておりますよということは言えると思いますので、そのようなことでいきたいと、このように思っておるところでございます。
ただ、この問題が起きましてから、議会の皆さんからも御指導もいただいて、砺波市の青少年を守るための建築等の規制に関する条例ができました。これは市の条例でございますので、今後このようなことに対しての対処はできると思いますので、その点、御理解をいただきたいと、このように思っておるところでございます。
それから、もう1つ、今、国では国土交通省が中心になって、景観法を出しております。富山県は景観法の条例を出しましたが、国の条例が出るわけですから、景観につきまして、どの程度市町村が関与できるのか、何か指定地域をつくって、そこについてはこうだとかいうふうなことで来ておるようでありますが、景観が阻害されるような地域、そのことについては、市町村長も関与できるようになるようであります。これからは景観法に定めることを私どもも条例をつくって ただし、あした、あさってというわけにはまいりません。今つくっても、また新市になりますとばさっと終わりますから、準備対応をしておいて、新市になった段階で提案をしていきたいなと。ただ、今国会でやっていますので、それが通るかどうかによって違いますけれども、今承るところによりますと、市町村長も地域を設定したりすることができるようですから、それを踏まえて、新しい意味での景観をどうしていくか、このすばらしい田園空間を初めとして、おかしなネオンがあってもどうかなという気がいたしますので、そういう意味でこれから対応してまいりたいと思います。
それから、防犯灯と防犯カメラということですが、防犯灯は、もともと防犯灯設置要綱がございますので、地元でやっていただければ、半永久的に電気料をみますので、ぜひそういう意味でやっていただきたいと思います。
ただし、この間聞いておりましたら、そんな防犯灯は要らない。チラチラと明るくてどうもならん。かえって今度そのことが、農業とかそこらの問題にも影響するんではないかなという気が逆に私はしているんです。どうしても必要な場合は防犯灯をつくっていただければ、半永久的に電気料をみますので、ぜひそれは設置してほしいと、このように思います。そこで、今申し上げましたようなことが逆に返ってまいりましたので、弱ったなと、逆に今心配しておるところです。
それから、カメラ等については、寺島議員もおっしゃったように、完全にプライバシーの問題、営業妨害、これは裁判で訴えられますと負けますので、幾つかの事例があるようですから、これはちょっとできないと思います。
ただ、問題が発生してからでは遅いのではないかということですが、これは、市町村長にそう言われても困るんで、確かに発生したら遅いかもしれませんが、そのときは、きちっと警察でしっかり取り締まっていただいて、現場検証するぐらいやってもらわなければいかんと、私はそう思っております。
したがいまして、市長に対して、「おまえ、どう思うがか」と言われれば、こんなような程度しか申し上げられませんが、いずれにしても、安心で安全な五鹿屋であったり、出町であったりしなければいかんと思っております。
ついては、先ほどおっしゃったように、協働の社会、協働でものをやろうという、そういう組織をきちっとつくることによってやらなければいかんと。
このことは、先ほど村中議員がおっしゃったように、すばらしい田園のところに企業がばーんと来て、コミュニティもやらない、それから、みんなで農業生産の団地化をやらないか言うても、嫌ということになるとおもしろくないんです。その意味で、そういうところに入ってこられるということになると、みんなで協働の精神で対応していくというのは、私は大事なことではないかと、このように思っておるところでございます。
この点につきましては、十分警察であったり、防犯協会であったり、そこらと提携をしながら、いずれにしても、犯罪のないまちづくりをしてまいりたいと思っておりますので、舌足らずといいますか、明確になかなか答えられない一面がありますけれども、その点、御了解をいただきたいと、以上でございます。
◯議長(石田君) 以上をもって、本日の日程を終了いたします。
次回は、明3月11日午前10時から開会いたします。
本日は、これをもちまして散会いたします。
どうも御苦労さまでした。
午後 3時18分 閉議