1.会議の経過
午前10時01分 開議
◯議長(石田君) ただいまから本日の会議を開き、直ちに日程に入ります。
◯議長(石田君) 日程第1 市政一般に対する質問、並びに議案第72号から議案第77号まで、平成15年度富山県砺波市一般会計補正予算(第5号)外5件を一括議題といたします。
これより、市政全般に対する代表質問、並びにただいま議題となっています提出案件に対する質疑を行います。
通告により発言を許します。
13番 山岸銀七君。
〔13番 山岸銀七君 登壇〕
◯13番(山岸君) 私は、自由民主党砺波市議会議員会を代表いたしまして、安念市長に5項目について質問と要望をいたします。
質問に入る前に、一言申し上げたいと思います。
昨日、フセイン前大統領が拘束されたとの報道がありました。
先日、イラクにおいてテロで殉職された奥克彦大使並びに井ノ上正盛一等書記官の御冥福をお祈りするとともに、フセイン前大統領の拘束により、イラクの治安が向上し、旧フセイン政権が行ってきた数々の疑惑の解明など、今までの残虐行為、日本人の両外交官の殺害を含む、今も行われているテロ行為などの真相が究明されることと思います。
さらに、今後予定されている我が国の復興支援活動のための自衛隊派遣においても、頻発してきたテロ事件や治安の乱れも収束し、イラクの復興支援活動が円滑に進み、いち早くイラクが復興するとともに、民主国家が建設され、平和な世界が訪れることを皆さん方とともに願うものであります。
それでは、通告に従いまして質問を行いたいと思います。
まず、庄川町との合併についてお伺いいたします。
安念市長には、昨年12月定例会で、砺波市と庄川町の1市1町での合併に向けた協議を始めることを表明され、12月26日には、砺波市・庄川町任意合併協議会を設置、さらに本年4月には、両市町議会の議決を得て砺波市・庄川町合併協議会を設置され、以来今日まで精力的に協議を重ねながら、短期間に順調な合併協議を進めてこられました。私も市議会選出委員として合併協議会に参画させていただいておりますが、これまで52件の協定項目のうち、既に49項目の調整案が提案され、うち43項目が原案のとおり決定されております。その中には議員定数や任期の取り扱いについても含まれているわけで、砺波市議会としても、庄川町議会とも調整しながら意見集約を図り、新市の議会体制について意見具申も行ってきたところであります。この後、12月24日に開催される第11回合併協議会において、残り3項目についても提案されるものと聞いており、新市建設計画の一部を除くすべてが年内に提案され、あとは一部の協議が残されるのみという状況であります。
また、合併協議会で実施されました新市まちづくりアンケートや、まちづくりシンポジウムでの参加者アンケート結果を見ても、ほとんどの住民が、庄川町との1市1町の小規模合併に賛同し、新しいまちづくりに期待しているのが実態であることから、住民本位の行政、そして住民主体の市町村合併を唱えられるとともに、民意を得た判断、さらに合併協議会での慎重かつスピーディーな協議の推進など、安念市長並びに関係各位の御尽力に深く敬意を表するものであります。
今後は、夢のある新しいまちづくりに向けた新市建設計画の策定と合併に向けた具体的な手続等に移っていくことになると思います。
市町村合併の目的は、住民自治の確立、行政改革の推進、事務効率の向上による行財政基盤の強化など、多くが掲げられておりますが、私は、何といっても、これまでできなかった両市町のいろいろな財産、資源を効率的に活用した活力のある新しいまちづくりにあると考えております。
このような考えに立ち、次の2点についてお伺いいたします。
まず最初に、新市まちづくり計画の概要についてお伺いいたします。
市長には、これまで、新市のまちづくり計画策定に当たって財政計画を立てることについては、国の動向が定まらない中では確実な長期的見通しは難しいと発言されてきておられ、私もそのとおりだと考えておりますが、今日に至りましてもなお明確な方針が示されていない状況であります。したがいまして、新市建設計画における財政計画につきましては、市長が申されているように、ある程度の想定のもとで進めていくしか方法がなく、今後の合併協議会の協議の中で検討されていくものと考えております。しかし、住民にとりましては、合併後、どのようなまちづくりが行われるのか、いかに住民の意思を反映するまちづくりをされるのかが最大の関心事であると思います。
そこで、新市まちづくりのイメージについて、市長はどのように描いておられるのかお伺いいたします。
2点目には、今後のスケジュールについてお伺いいたします。
10月3日に開催されました第6回砺波市・庄川町合併協議会におきまして、合併の日を平成16年11月1日と具体的に決定されました。結果として、南砺市との同日合併となることが予定されております。このことは、富山県を初め砺波広域圏事務組合など、これらの地域を包含する一部事務組合等にとりましても良好なスケジュールであると判断をいたしております。
つきましては、合併協議が当初計画のとおりほぼ順調に進められ、また合併期日が具体的に決定されました今日、合併後に新市長が決定し、新たな体制が整うまでのスケジユールについてお伺いいたします。
自民会といたしましても、新市へのスムーズな移行に今後とも最大の協力をしてまいりたいと考えておりますので、できるだけ具体的な御答弁をお願いするものであります。
次に、平成16年度予算編成方針についてお伺いいたします。
先般の衆議院議員選挙では、与野党が具体的な政策目標を掲げたマニフェスト(政権公約)が大きな争点であったかと思います。今、政府が進める構造改革では、景気、金融、雇用に加えて、衆議院選で争点となった年金改革、郵政・道路公団民営化、地方の税財政の三位一体の改革など、重要な政治課題を掲げております。
市においては、市政の基本である総合計画の中で、政策目標の設定と優先づけ、行政活動の方向性などについて毎年見直しが行われ、その時々の社会経済情勢に沿った実施計画が策定されております。これに対し私ども議員は、住民の要望や市全体を眺めた視点に立って具体的な個々の問題として、市全体の経済対策、福祉の向上、環境対策、教育の振興、行財政改革、合併の推進など多くの課題を提言し、市の発展に力を注いでいるところであります。
さて、こうした状況のもとで平成16年度の予算編成時期を迎えておりますが、まず最初に、本年度の財政状況並びに公共工事の発注状況についてお伺いいたします。
先の決算審査特別委員会の中で、経常収支比率が年々悪化し、平成14年度では86.7%と極めて高い数値となり、財政の硬直化が指摘されました。扶助費等の義務的経費の増嵩が見込まれ、逆に税収や地方交付税の伸びが期待されない中で、今後どのような財政運営を行っていかれるのかお伺いいたします。
次に、投資的経費について、国では実際に使った予算が当初の計画に達していないケースが多いことを指摘しております。砺波市においては、本年度当初予算のうち、投資的経費の割合は前年度比5.7%増の予算が計上され、積極的な対応がされております。加えて、上下水道の整備のための投資も引き続き進められていることから、比較的良好な経済活動が展開されていると判断されるところであります。年度当初には、景気対策の一環として、公共事業の発注を上半期までに70%を達成する目標を掲げられましたが、目標の達成率を含め、最近までの状況をお伺いいたします。
次に、新年度予算編成方針についてお伺いいたします。
まず、国において平成16年度地方財政重点施策が策定され、去る8月28日に公表され、地方行財政制度の今後の方向性や、地方公共団体における重点的に取り組むべきことを示す内容となっております。その柱立ての一つとして地方行財政制度の改革を掲げ、地方公共団体が自己決定と自己責任の原則のもと、行政事務を的確に処理するとともに、安定的に財政運営ができるよう、地方行財政制度の改革を推進することとしております。
一方、財務省は、来年度予算方針として、地方交付税を今年度より最大で1兆5,000億円削減し、15兆円程度に圧縮し、地方向けの補助金削減や税源移譲と並行して地方財政の圧縮を図る方針を打ち出しております。また、小泉首相も「来年度予算編成で地方向けの補助金1兆円削減と税源移譲を進め、地方交付税改革にも着手する」と明言しております。しかしながら現実は、「三位一体の改革」の名のもとで明確な税源移譲が示されないまま、地方財政の根幹をなす地方交付税は年々減額されております。一方、もう一つの歳入の柱である税収も、景気の低迷等により、今後大きな伸びは期待できません。
こうした中、新年度の予算編成に当たり、住民のニーズが増大する中で、平成16年11月の合併を控え、大きく転換する砺波市の予算をどのような方針で編成されるのかお伺いいたします。
次に、新たに計画される工業用水道事業についてお伺いいたします。
内閣府が過日発表した11月の月例経済報告は、「景気は持ち直している」と発表いたしました。これは、設備投資が増加していること、輸出が持ち直し基調にあること、個人消費に底がたさが見られることなどの基調判断によるものであります。これを受けて経済紙は、特に自動車、半導体産業が中心となって、各分野の設備投資が確実になってきたとしております。また、9月までの上半期世界半導体市場は、対前年同期6.5%の生産増と報道されております。
さて、砺波市は、第3工業団地の松下電器産業半導体社や第4工業団地の北陸コカ・コーラボトリング等大型企業の進出や量販店の出店により、地域経済は活況を呈しており、「発展する砺波・元気な砺波市」の原動力となっております。
そうした中、このたびの松下電器産業半導体社砺波工場の事業拡大計画に大いに期待を持つものでありますが、市としても、その計画が実現されるように対策に万全を期さなければならないと思います。
そこで、まず第3工業団地立地企業の事業拡大計画についてお伺いいたします。
松下電器産業半導体社砺波工場は、当初、松下電子工業として市、県挙げて誘致を行い、操業以来9年を経過しております。その間、全体面積23万平方メートル、約7万坪のうち、現在も調整池を含め約3分の2が遊休地となっており、砺波市としてはもっと早急に対応すべきだったと思いますが、いかがでしょうか。
また現在、松下について、どのような半導体製造に主力を置いているのか。その生産額はどれくらいに達しているのか。これまでどれくらいの設備投資をしてきたのか。従業員数がどれくらいに達しているのか。そのうち、どれくらい市内に居住する従業員を数えるのか。市にどれくらいの税収入をもたらしているのかなど、砺波市の地域経済にどのような効果を及ぼしてきたのか、あわせてお伺いいたします。
次に、今般松下が、半導体市場の動向を見ながら約150億円余りの投資を行い、本年度中に地上4階、地下1階建ての製造工場を建設し、来年の夏から秋にかけて稼働すると聞いております。また、今後新たに大規模な増設計画もあると聞いておりますが、今後の砺波市での計画の見通しについてお伺いいたします。
またあわせて、当初、市において造成した敷地に地下水の揚水量1日当たり9,400トンをもって誘致したのでありますが、現在どのくらい使用しているのかお伺いいたします。
砺波市としては、地域経済に与える波及効果と雇用の拡大に寄与する増強計画については可能な限り支援を惜しんではならないわけで、先を見通した早目の対策を行っておくべきと考えております。
次に、工業用水道整備計画につきましては、今議会において工業用水道事業会計予算が新たに計上されるなど、市長の提案理由説明により承知いたしましたが、最近の雇用情勢の悪化の中にあって、工場の増設は隣接市町村の住民も含めての雇用の拡大が図られるなど、経済効果も極めて大きいものと確信いたしております。
つきましては、計画実現に向け、適時適切に、そして積極的に対応していただきたいと強く要望するものであります。
次に、先に開催されました砺波散村地域研究所創立20周年記念シンポジウムの基調講演やパネルディスカッションを聞きまして、感じたことについてお伺いいたします。
このシンポジウムでは、各界の有識者の皆さんによる大変有意義な討論を聴講することができました。中でも、金田先生の基調講演では、となみ野の散居について的確にとらえられており、世界に誇れる景観であると認識をいたしました。また、浮田先生も述べておられましたが、居住地理学的には、散居は、第1に「そこに住み生活する」、第2に「働く」の2つの関係について、昔と現在の観点からお話がありましたが、私たちの住むとなみ野は、世界的にも大変貴重な景観であり、後世に伝えなければならない市民共有の財産であると強く感じた次第であります。
県においては、平成14年9月に景観条例の制定がされましたが、今回のシンポジウムのお話にもありましたように、条例制定や地区協定は保全に向けた取り組みであり、そこに住む人々が自ら地域を愛し、守り育てることが、その時代に合った散居形態を維持することにつながると思うのであります。
このシンポジウムにおける提案を踏まえ、農業の場として、生活の場としてのこの田園空間を後世に伝える方策について、市長のお考えをお伺いいたします。
また今、太郎丸地区で建設されます散居村ミュージアムは、となみ野のアズマダチを残す復元棟と2世代生活を考えるリフォーム棟が建設されると聞いております。この施設を活用し、となみ野のアズマダチと散居村を全国の皆さんに知ってもらい、また、大分県の湯布院が温泉を活用しながら、地域に生活する人々と訪れる観光客との交流を通じて、さらにまちの活性化を図っているように、このとなみ野においても、生活する者と訪れる者とのふれあいを通じて、米づくりやチューリップ生産などの農業振興や観光産業の振興につながればと考えますが、市長の散居村ミュージアムの利活用についてお伺いいたします。
次に、環境基本計画についてお伺いいたします。
私は、昨年9月に制定された砺波市環境基本条例にうたわれている「花・緑・水・散居の地域性豊かな田園空間の保全」と「市街地のゆとりと、うるおいのある個性的な都市景観の創造」、この2つのキーワードをもとに人と自然が共生しながら、安全で安心して暮らせる快適な環境を実現し、貴重な歴史的文化遺産と言われるこの田園空間を将来の世代に継承することが、砺波市にとって最も大切なことだと考えております。
平成14年度から2カ年計画で、住民アンケート、各地区別懇談会、まちづくり委員会、環境審議会、そして最近では9月中旬から10月下旬にかけて各地区別意見交換会と、積極的に住民参画による環境基本計画策定に取り組んでこられました御努力にまず敬意を表する次第であります。
提案理由説明の中で、市長は、環境審議会から12月中に環境基本計画の答申を得て、来年3月までに環境基本計画の冊子と市民向けの啓発用普及版を発行するとのことでありました。
そこで、環境基本計画をもとに、市として来年度から取り組まれる具体的な施策についてお伺いいたします。
その中で、施策の一つとして太陽光発電を促進してはと考えますが、いかがでしょうか。太陽エネルギーは、計算によると、地球が受ける太陽エネルギーのわずか1時間分で、世界中の人々が1年間で消費する全エネルギーに匹敵するほど膨大なものと言われております。また、太陽光発電システムは、発電過程において全く排出物を出さないクリーンなシステムであり、平成4年からは、規制緩和の一環として、住宅用太陽光発電等自家用発電の余剰電力を電力会社に買い取ってもらえるようになり、昼間など家庭で使い切れなくて余った電気は電力会社に売ることができるようになり、地球環境保全の観点からも極めて重要なものになっております。
しかしながら、太陽エネルギーは、自然条件に左右されること、また太陽光発電システムは、現時点では石油火力発電等既存電源に比ベコストが割高であることなどの問題があるため、導入家庭が少ないのが現状であります。そのため国では、太陽光を有効活用する一般家庭の発電システムに対して補助制度を設けており、また県内でも、富山市を初め9市町村が住宅用太陽光発電に対して何らかの助成を行っております。全国的に見ると、既に230を超える地方公共団体が補助や低利子融資等の支援を実施しており、その数は年々増えております。
砺波市は持ち家率や住宅の延べ面積が全国上位にあることから、住宅用太陽光発電システムの設置数及び設置面積を大きくすることができ、屋根の遊休スペースを有効利用することが発電量やコスト面で有利であります。今後、こうした補助制度の導入により太陽光発電システムが普及すれば、市民の環境に対する意識の高揚、さらには子供たちの身近な環境教育にもつながることと考えますが、補助制度の導入について市長のお考えをお伺いいたしまして、私の質問を終わります。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 山岸議員の代表質問にお答えをいたします。
冒頭に、イラク問題について述べられました。同じアジアに住む私どもといたしましても、イラクの安定と復興を早くなされることを祈念を申し上げたいと、このように存じておる次第でございます。
まず、新市のまちづくりについてのお尋ねでございますが、冒頭に、合併協等のお話もございました。今日まで議会の皆さんや市民各位の御協力によりまして、順調に合併の話し合いが進んでおりますことを、私から逆に深く敬意を申し上げたいと、このように存じておる次第でございます。
まず、新市まちづくり計画について申し上げます。
私は、まず何より両市町の速やかな一体化を図ることが大切だと思います。そして両市町民の福祉の向上を図ること、それが基本的な考え方であると、このように存じておる次第でございます。
現在は、新市建設計画(その1)ということで、まちづくりの基本方針について、砺波市・庄川町合併協議会に提案をして今検討をしていただいておるところでございます。また、新市建設計画(その2)として、事業計画や財政計画は両市町の調整を終えて、次の協議会に提出をしてまいりたいと、このように思っております。
そこで、まちづくり計画を行うに当たっては、今、今日的な課題が山積をいたしております。これは砺波市や庄川町だけではございませんけれども、一般的な動向といたしまして、今の少子高齢化に対してどうするのか。それから地域活性化と雇用不安がございますが、雇用の解決をどうするのか。それから将来の子供たちのための学校教育、そして生涯教育、その対策をどうするのか。なおまた、若干述べられましたが、環境対策あるいは地域防災対策、これらが今大きい課題となっております。そのことも念頭に置きながら、これから計画を進めてまいりたいと、このように私は思っております。
なお、住民ニーズといたしましては、この間、アンケート調査をいたしました。多かったのは健康の問題、保健の問題であります。それにかかわる医療の問題、広く福祉の問題等については要望が多かったように分析をいたしております。
そして、イメージづくりについてはということでございますが、チューリップや散居村やあるいは庄川温泉郷、アユなどの意見もございました。地域の自然、資源、それらを生かした活性化へのイメージが高いように私は感じておるわけでございます。
したがいまして、山岸議員もおっしゃいましたが、両市町民の共有の財産でございます自然を将来にわたって受け継ぎ、健康で暮らすという願いを込めまして、先般「庄川と散居に広がる 健康フラワー都市」を都市像といたしまして、「花香り、水清く、風さわやかなまち 砺波」を理念として掲げて、提案をいたしておるところでございます。私は、この将来像、そしてこの理念でまちづくりをしていくという腹構えを持って対処すべきではないかと、こう考えておる次第でございます。
今日、地方分権の推進に当たりまして、地方が自らの責任で、地方独自の地域づくりを進める時代になってまいりました。また、国の改革論議の中で、財源も相当厳しくなりました。御意見の中にあったように、長期的な見通しはなかなか出しませんが、ただ、合併の際、この際あれもこれも、そういう甘い時代ではない。そういう夢を持つべきではないと、このようにも思っておるところでございます。
いずれにしましても、健康を支え合う砺波市の福祉、将来を担う子供たちがたくましく育つ教育環境づくりなどが基本であろうと、このように存じておる次第でございます。
特に提案のありました資源、財産も、特に財産の中で日本一の散居村と言われております。なおまた、牛岳や中山間地の緑、大自然、そしてチューリップやユズ、あるいは日本一の種もみ生産地でございますので、それらを生かしたまちづくりも具体的に表現すべきではないかと、こう思っております。
いずれにしても、庄川町の皆さんとともに手を携えて、みんなでつくる、みんなで育てる協働型の新市に取り組むことが大切だと、このように存じておる次第でございます。
次に、合併までのスケジュールについてであります。具体的に述べよということでございます。
まず、去る10月3日に開催されました第6回の砺波市・庄川町合併協議会におきましては、これまで、平成16年12月を目途として合併しようということで決定をしておりましたが、両議会の調整によりまして、平成16年11月1日とすることで決定になったわけでございます。したがいまして、これらを基点にしてスケジュールを考えなければなりません。
そのようなことから合併の期日が決まりましたので、平成16年9月に富山県議会へ、砺波市と庄川町との合併について議決をする予定を早めなければならないと、こう思っておりますので、平成16年6月の定例県議会で議決をいただく。そのことを念頭に置きまして日程を調整してまいりたい。御協力をいただきたいと思います。
また、県議会の提案までは、事前に知事と総務大臣との間での調整が必要でございます。その必要な時間を考慮いたしますと、遅くとも5月中旬までには知事に合併の申請を行う必要があると、このように考えておる次第でございます。この申請を受けまして、6月の県議会に議決をいただいて進めるということになろうかと、このように思っております。
また、新市建設計画につきましては、明年3月までに知事との協議を終了しなければなりません。先ほど申し上げました概念でそれぞれ調整をいたしまして、3月末までにはこの建設計画をつくりたいと、こう思っております。したがいまして、来年の4月にも庄川町との合併協定書の調印を行い、その後、両市町の議会で議決を賜り、先ほど申しましたように、5月中旬までに知事に申請すると、このようになろうかと思っておるわけでございます。
県議会では、議決後、知事が合併の決定を行い、直ちに総務大臣に届け、最終的には総務大臣の告示により合併の効力が発生することになります。この告示は、順調に進めば明年の7月には行われるものと予想しております。この告示により、平成16年11月1日の新砺波市誕生が正式に決定されることになります。したがって、今後とも議会や市民各位の支援をお願い申し上げたいと、このように存じておる次第でございます。
次に、平成16年度予算編成方針等についてお答えをいたします。
まず国の予算編成について述べられましたので、若干これにも触れておきたいと思います。
私どもの基本的な考え方としては、平成15年度に続きまして歳出の改革──国も改革をいたしておりますが、そのように思っております。
一般会計の歳出につきましては、実質的には平成15年度の水準以下に抑制することを目標にして、徹底した見直しをしなければならないと、このように思っております。いわゆる国が三位一体の改革を推し進めてくるわけです。国庫補助負担金の見直しがされる、あるいは交付税の削減があったり、そんなこともございますので、当市といたしましても、予算編成に当たりまして、現段階では、今申しましたように重点的、効率的な対応をしなければならないと、このように思っております。
なお、国の編成方針は新聞紙上では出ておりますけれども、まだ定かでございませんが、具体的には今これからが本番ではないか。したがいまして、早く情報をキャッチして対応してまいりたいと、このように存じております。
次に、砺波市の財政状況について心配をしていただいておりますが、特に歳入面におきましては、長引く景気の低迷によりまして、最も主要な財源であります市税収入の減少は避けて通れない状況でございます。先ほども申しましたように交付税も大幅に削減されることになりました。大変財源の確保は厳しい状況にございます。
また、国庫補助金の廃止・縮減によりまして、これらにかわるべき税源の移譲があります。税源の移譲は実は約束でありますが、これも定かではございません。地方自治団体としては基幹税を要望しておったところでございますが、残念ながらたばこ消費税を分割してやろうかというようなところにきておりますが、いずれにしても不安定な財源であり、今後とも課題が残るように思っておるところでございます。
それから歳出面におきましては、扶助費、公債費など義務的経費、それから施設の老朽化等が出てまいっております。したがいまして維持修繕費も年々増加しております。そのようなことから、財政構造の弾力性を示す経常収支比率が批判をされております。このことについては、予算編成に当たり、十分念頭に置いて対処してまいりたいと、このように思っておるところであります。
次に、公共事業の発注に関しましての質問がございました。
私は、景気対策や地元の建設業の活性化、育成という立場で、恐らく今年で終わりになると思いますが、思い切ってそれぞれ発注をしたところでございます。もちろん議会の予算議決もあってですが、そのような対処をしてまいりました。おかげさまで上半期発注率は78%、特に下水道事業については79%となっております。当初目標としては70%ということでございますが、さらに、本議会にも提案をしておりますけれども、下水道等については仕事をさせていただきたいと、このように思っております。私は、どこの市町村よりも積極的な公共事業の発注をしておると、このように思っておるところでございます。
次に、平成16年度の予算編成に当たって、先ほどから申し上げておるわけでありますが、市税収入の減少、そして国の対応が厳しい段階で、一般財源、特定財源の確保が大変なことになってまいります。これら財政事情を十分認識して、健全財政を基本として進めるものでありますが、ついては、事務施設費の管理経費、さらに団体運営補助金の見直し、削減を行うなど、かねてから削減を続けてきましたが、一定の抑制、節減を図ってきたところであります。従来にも増して事務事業の見直しを行い、経費支出の効率化に徹するように、経費全般について徹底した節減合理化を図ってまいりたいと、このように思っておりますので、少し厳しくなるかもしれませんが、やむを得ないと、このように思っておるところでございます。
それでは何もしないということになるんではないかという心配もございますが、そこは知恵を絞ってやらないと、せっかくここまで元気が出てきた砺波市ですから、そこで一頓挫というわけにまいらない。政策的な、あるいは投資的経費につきましては総合計画のプランがございますから、これらの見直しをしながら、必要なものについては、効果があるというものについては積極的に進めさせていただきたいと、このように思います。したがいまして、一般的なサービスの低下はやむを得ないと、そのように思っております。恐らく批判があると思いますけれども、それは耐えしのんでいくということを理解していただきたいと、このように思っておるところでございます。そのことを御理解いただきたいと思います。
次に、工業用水道事業等につきまして、砺波市の盛況さを述べられたわけでございますが、中小企業は私はまだまだ厳しい状況だろうと思います。これから、このことについても意を用いて対処すべきだと、このように理解をいたしております。
ついては、第3工業団地の立地等々についての御意見などもいただきましたが、若干参考にさせていただいて、御質問にお答えをいたします。
まず、第3工業団地の立地企業としては、現在、松下電器産業株式会社半導体社とイワタニ北陸ガスセンター株式会社が立地をいたしておるところでございます。
松下電器産業株式会社半導体社砺波工場では、平成6年10月の操業開始以来、5期にわたって増設工事が行われております。それから砺波工場では、主力の製造品としてシステムLSI、携帯電話用のCCD──映像記憶チップでありますが、年間の出荷額が約660億円と伺っております。これまでの設備投資といたしましては、現在進められている工場を合わせて、6期で二千数百億円の投資と聞いております。従業員では約760人を有しており、うち約250人が市内在住者でございます。またそのほかにも、契約社員として750人が雇用されておるところでございます。
次に、市の税収はということでございますが、今日的に税収が落ち込む中で、おかげさまで固定資産税、法人市民税を合わせて数億円の税収を見込んでおるものでございます。
なおまた、関係会社から、あるいは設備投資等の関係で多くの来訪者が来ておられます。なおまた、住居者を含めますと、経済効果は大きいものがあると、このように想定をいたしておるところでございます。その意味で、市内の商店街も若干潤っておるんではないかと、このように思っておるところでございます。
次に、工場内の地下水につきましては日量9,400立方メートル以内の取水をすることで、周辺団体との覚書を締結しており、既に日量約8,300立方メートルが取水されておると聞いております。砺波工場では、現在進められておる工場棟の増設により、敷地内の取水協定量を超える、いわゆる事業用水が不足するということで、市に最大日量2,500立方メートルの給水の申し入れがあったところでございます。
したがいまして、市では今後とも、砺波工場の新たな増設計画に沿うよう、事業用水の確保など増設しやすい環境づくりに努めてまいりたい、このように存じておる次第でございます。
本議会に水道事業の設置等に関する条例の一部改正をお願いし、最大給水量を明示したものであります。御意見のとおり、適時適切に対応するようにしてまいりたいと、このように存じておる次第でございます。
次に、散居村という田園空間を後世に伝える方策についてであります。
議員御指摘のとおり、私たちの住む砺波平野の散居村は、世界的にも大変貴重な農村環境の一つであります。また、文化庁の文化的景観にも選定され、保存の重要性が強調されていることからも、後世に伝えなければならない市民共有の財産であると思っております。10月に開催されました田園空間博物館推進大会の基調講演やパネルディスカッションのこともお話しされましたが、各界の先生も、この散居村の居住環境のすばらしさを強調されたところでございます。
現在、市において、散居での暮らしに誇りを持ち、散居景観を次の世代へ伝えていくため、該当する各地区に対して、散居景観を生かし地域づくりを結んでいただくように要請をいたしております。現在のところ、36地区で協定されており、この協定が結ばれた地区には、屋敷林の枝打ち費用等に対して補助金交付制度を設け、地域ぐるみの活動を支援いたしております。
また、昨年9月に制定した砺波市環境基本条例は、田園空間の保全を一つのキーワードとして、快適な環境を実現し、将来の世代に継承することを目指しておるものでございます。
次に、散居村ミュージアムの利活用をどうするのかということであります。
今、太郎丸地区で建設しようとしております(仮称)散居村ミュージアムについては、散居村の保全活動や情報発信の拠点施設である事務局棟、砺波平野の典型的なアズマダチ農家を残す復元棟、散居村における新しい生活スタイルを提示するリフォーム棟の3棟の建物が計画されておるところでございます。本年3月に県において制定されました「都市との交流による農山漁村地域の活性化に関する条例」の趣旨に沿って、都市の人々が散居村に滞在し、農村生活とともに、米づくりやチューリップ生産等の農作業の体験をしながら、その地域の自然、文化、歴史、人々との交流等を楽しみながら、ゆとりのある時間を過ごす施設として利活用をしていただきたいと考えておるところでございます。
このようなグリーン・ツーリズム等での利活用を通じて農業の振興、砺波地域の活性化を図ってまいりたいと考えております。また、私は、小中学生の総合学習や、あるいは農作業の体験、その他高齢者福祉ゾーン等も活用したいと、このように検討いたしております。特に地域の皆さんに参画をしていただく、利用していただく、そのことも大事だと、このように考えておるところでございますので、御支援、御協力のほどをお願い申し上げたいと思います。
次に、環境基本計画に基づいての施策等についてでございますが、この計画作成に当たりましては、多くの方からの御意見をいただきました。深く感謝を申し上げたいと思います。
具体的な施策につきましては、いずれダイジェスト版でPRをして皆さんの御協力をいただきたい。いずれにしても、市民全体がこの趣旨を理解して御協力をしていただくことが、この地域の環境をきれいにすることになると、このように考えておりますので、御協力をいただきたいと思っております。
ついては、御提案のありました太陽光発電の補助であります。
環境基本計画では、望ましい環境像として、「エネルギー使用量を削減し、新エネルギーを利用するまち」と位置づけております。具体的な取り組みといたしましては、行政の役割として、市民に対して太陽光発電の導入の助成制度を検討する等施策を考えております。このことを踏まえまして、平成16年度中に、砺波市住宅用太陽光発電システム設置補助金交付要綱を制定して、市内における太陽光を利用し、クリーンエネルギーの導入を促進するために、太陽光発電システム設置に関する経費に対して補助制度の導入を検討いたしたいと、このように考えております。
なお、この要綱は、新エルネギー財団の住宅用太陽光発電導入促進対策費補助金交付規程及び富山県住宅用太陽光発電システム設置促進事業補助金交付要綱にあわせて制度を制定したいと、このように存じております。
ただし、先ほどもお話ございましたアズマヤなど、そして田園空間、この砺波地方にとってすばらしい景観でありますが、この景観を考えるときに、このような太陽光発電システムを屋根にどっさり乗せることが正しいのかどうか、一部疑問のあるところでございますので、私は慎重に対応していかなければいけない。すばらしい空間の中で、理屈はわかりますけれども、そのことが本当にいい景観を守ることになるのかどうか。クリーンエネルギーですからいいんです。ただし、景観という立場から、近ごろ、カラートタンでさえ文句を言われている時代ですから、そのことが景観を守ることになるのかどうか、この辺はよく検討したい。その意味で慎重に検討をさせていただきたいと、このように申し上げておきます。理論はわかりますが、そのようなことを思っておりますので、いろいろ御指導をいただければありがたいと思います。
以上でございます。
◯議長(石田君) これより、市政一般に対する質問、並びにただいま議題となっています提出案件に対する質疑を行います。
通告により発言を許します。
8番 池田昭作君。
〔8番 池田昭作君 登壇〕
◯8番(池田君) お許しをいただきましたので、通告に基づき、当面する諸問題3点について質問、並びに若干の要望、提言を申し上げたいと思います。
まず、体力づくり検討委員会からの提言についてであります。
子供たちの体力低下対策につきましては、私は9月定例会でも質問いたしましたが、時を同じくして、「広報となみ」10月号、11月号で特集「~子どもたちの体力低下~ 子どもたちが危ない!」として実態が発表されております。それによりますと、体力の面で、全国的にも昭和60年以降低下傾向が続いておると言われますが、砺波市は反復横飛びなどの体力は伸びているが、握力、ボール投げなどの数値は低くなっており、筋力、投力の低下が目立つと報告されております。
さて、これらに対応して、砺波市体力づくり検討委員会から提言がなされました。
そこでお尋ねいたしたいのでありますが、提言の第1に、幼児期から体を動かすことの楽しさを体感させ、身体能力の向上を図るとして、幼稚園、保育所への体育専門教師の派遣、スポーツの日の設定、親子遊びの推奨とラジオ体操の奨励、親子健康体操の作成などが挙げられておりますが、私は、この提言の具体的な推進母体はどこになるのか、運動の主体はどの団体で進めようと考えておられるのか、具体的な進め方についてお聞かせをいただきたいと思います。
また、第2点として、家庭で親子のふれあいを通じていろいろな取り組みを行うことが提起されています。これについては特に具体的な方向が示されておりませんが、生涯教育の観点から、地区公民館などが指導の主体になるのかどうか。また、家庭でのふれあいをどのような形で取り組みたいと考えておられますのか、具体的な考えをお答え願いたいと思います。
次に、体力低下の特集で「広報となみ」11月号に掲載されました、睡眠時間が短い子供や朝食をとらない子供が多いということが大変問題であると思っております。
市内の子供の就寝時間の実態は、小学生で3人に1人が午後10時まで起きており、中学生の半数は午後11時まで起きておると言われます。一方、朝の起床時間は午前6時半までに、小学生は半数、中学生は3人に1人しか起きておりません。中学生については受験勉強のためある程度やむを得ないことかもしれませんが、これでは睡眠時間がだんだん短くなっていくのであります。
また「朝食を食べない日が多い」「時々食べないことがある」生徒が中学生で13%から18%、小学生で8%から16%もあることも問題であります。
私がここで指摘したいのは、「広報となみ」11月号でも指摘されておりますように、睡眠や食生活などの子供の生活習慣の乱れは健康の維持に悪い影響を及ぼすだけでなく、生きるための基礎である体力の低下、ひいては気力や意欲の減退、集中力の欠如など、精神面にも悪影響を及ぼすと言われ、子供の一生を左右しかねない問題であると考えるからであります。
そこで、この生活習慣の乱れを直すことが大変重要かと考え、その一環として、これは私の持論でありますが、早寝・早起き運動を進めていただきたいと願っております。すなわち、早く寝て早く起きることを推奨し、積極的に朝のジョギング、ラジオ体操など健康づくりに努めることで、朝食をおいしくいただくことにつながると思います。これには若年層から若干抵抗は出ると考えますが、しかし、早く寝て早く起きるという生活のリズムを変えることにより、例えば子供の健康、食事に及ぼす影響は限りなく大きいものと考えられ、言われるところの少年犯罪の防止、心身の健全な青少年の育成にも資するものと考えますので、ぜひ早寝・早起き運動に取り組んでくださるよう御要望申し上げます。
次に、スポーツ教室の開催とスポーツ奨励賞の創設であります。
市民1人1スポーツの定着を図るためにも、現在あります40種類余の生涯スポーツの中で、市にマッチした重点種目を決めていただき、重点的にスポーツ教室を開催するなど普及推進に当たっていただきたいということであります。
また、各種スポーツの推進に、各地域で積極的に競技の普及推進に尽力されている方を顕彰し、市民1スポーツの定着を図るため、スポーツ奨励賞の制定を考えられたらいかがでしょうか。
以上、教育長の御見解をお聞かせください。
次に、庄川町との合併で、今後進められる新市建設計画について、その考え方をお尋ねし、あわせて若干の要望を申し上げたいと思います。
新市の建設計画については、安念市長はかねて、新市の建設計画は双方の総合計画を調整して決めていきたいと申されております。それは当然のことでありますが、ただ、私は第7次の砺波市総合計画を見ておりまして、国からの地方交付税、交付金等がカットされることなど、財政的に制約を受けておる。そういう点で予算の総額が縮小ぎみになっておるわけでありますが、しかし、合併は夢と希望のあるまちづくりを目指すことであります。新市の基本テーマになっております「庄川と散居に広がる 健康フラワー都市」を目標に建設計画、財政計画を立てていかなければなりません。
そこで、話は大変古いことで恐縮でありますが、昭和41年3月当時、砺波市から庄川町に対して合併の申し入れがなされた経緯がございます。その時期に砺波市と庄川町が共同して夢の平観光開発審議会が設けられ、第1次計画案として、砺波、庄川両市町と鉢伏山頂を結ぶ道路の新設、鉢伏山荘を3階建てに増改築、庄川合口ダムから三条山展望台へのゴンドラ架設、夢の平スキー場の第2リフト新設計画など、多彩で豪華な計画がありましたが、結果は実現しなかったのであります。今回は、こんな大がかりな計画は立てられないと思いますが、少なくとも両市町のシンボルである鉢伏山、牛岳を中心に地域づくり、まちづくりを考えていかなければならないと思います。
ついては、第1点として、チューリップフェア、夢の平スキー場、早春のスイセン、かたかごの花、秋のコスモスウォッチングなどの観光事業と、庄川町が積極的に進めております庄川観光祭、木工まつり、ゆずまつりなどの事業と連携を強めるなど、観光事業を合併の一つの目玉事業として取り組みをしていただきたいのであります。また、鉢伏山周辺の整備と関連する道路、施設の整備は、ぜひ、将来の夢として計画の中に組み入れていただきたいと考えるものであります。
次に、市民の山を拡充する計画であります。
現在、市民の山は2カ所に分散しているのでありますが、面積を今の3倍くらいに拡充をしてこれを連結し、市民が四季を通じて訪れる、名実ともに市民の憩いの広場となるよう企画されたいのであります。
そこで希望でありますが、市民の山全山を桜とモミジで覆われるように植樹を進めたい。その手段として、市内の全世帯がそれぞれに桜またはモミジを1本ずつ植樹をし、おのおので育成管理をしていただくことを提起いたしたいのであります。さらには、結婚、出生、就職、新築記念などとしての植樹などに期待し、少しでも市民の山の利用が高まるように考えていただきたい。
また、市民の山に通じる道路は、これまで行き止まりでありましたが、近年、ようやく夢の平スキー場へ行けるようになりました。しかし、道路事情はよくありません。そこで、市民の山から一の谷、庄を経て雄神橋橋詰めに至る林道の計画を考えていただきたい。現在、この地方には庄川町の林道一の谷線、金剛寺線などがあり、これらとの連結により、建設は可能であるとみております。これができれば砺波市からあるいは庄川町からも、市民の山あるいは夢の平に通じる最短距離の道路となると考えられますので、ぜひ御検討されんことを御要望申し上げます。
次に、一級河川庄川を中心とした整備でありますが、かねて要望されておりますように、まず第1点は、左右両岸の堤防道路を利用しやすく整備をする。2点目は、左岸河川敷の整備でありますが、これまでにマラソンコースが整備されましたが、なお、あわせて計画されております5.4キロにわたっての日本一の桜堤としての整備は、ぜひ新市の建設計画の中に取り入れていただきたい。
さらに、水辺交流ゾーンとしての整備として太田橋下流で進められているほたるの里、憩いの広場などの整備と、グラウンドゴルフなどの軽スポーツができる広場、気軽に水泳ができ、水遊びができるところを設けてほしいとの要望についても御検討をいただきますようお願いいたします。
次に、建設計画に関連し、財政計画の重要な部分を占める地方交付税の推移についてお伺いいたします。
まず、合併して新市になった場合に地方交付税はどのように推移するかということであります。
平成13年3月に富山県から市町村合併支援要綱が出されております。それによりますと、合併後の新市町村振興のための施策として、1つは、合併市町村補助金を出す。2つには、普通交付税の算定の特例として、合併後10カ年度は合併しなかった場合の普通交付税を全額保障し、さらにその後5カ年度は激変緩和措置を講ずる。3番目として、合併特例債を認め、その元利償還金の70%について普通交付税措置を講ずる。その他、臨時的経費に対する普通交付税措置、公債費負担格差是正等のため特別交付税措置を行うということでありますが、これは現在も変わっていないのでしょうか。変わっていないとすれば、新市の財政計画において、現行の砺波市と庄川町の普通交付税総額は10年間保障され、加えて特例債の元利償還金の70%が加算されるものとして財政計画を立てられるのかどうか。また、今後の財政計画の見通しがわかればお聞かせをいただきたい。
最後に、国の構造改革に関連し、三位一体改革の進め方について、当局の見解を求めたいと思います。
過日、NHKの「視点・論点」というニュースを見ておったわけでありますが、その中で、今予算に対する国民の考え方として、予算を増額してほしいものは、1つは雇用・失業対策であり、2つには医療、3つには年金、4つには福祉、5つには介護保険。逆に減額してほしいものは、1つには道路予算、2つには海外の開発援助、3つには防衛予算であるということを聞いたわけでありますが、減額してほしいものの中に道路予算などが入っておることについて大変驚いておるところでありますが、事ほどさように、国民の価値観が変わってきておることを知らなければなりません。
さて、三位一体改革に関連し、全国知事会は、国の生ぬるいやり方では三位一体の改革は進まないし、地方分権の推進も期待できないとして、自ら国の補助金2兆円の廃止を打ち出し、かわって2兆円の地方財源の移譲を求めて運動されております。また、全国市長会も先ごろ、税源移譲と国庫補助負担金の廃止・縮減に関する緊急提言がなされております。具体的には、補助金の廃止・縮減の検討対象として総額20兆4,000億円を見込み、さらに、廃止して税源移譲すべき補助金101件、総額約5兆8,552億円などと大胆に打ち出しております。
そこで私は、国のこれまでの長年の対応を見、また昨今の状況を見て、国の指導のもとでは到底満足な改革はできないと見ております。したがって、市町村が真に地方分権時代を目指し、地方都市としての生き残りを図るならば、積極的に国に対し働きかけを強めていかなければならないと思います。すなわち、行政の各分野を通じて、不要、不合理な事務事業の見直しを行い、また補助金制度のあり方などについても、真実な地方の声を強く出していくべきだと考えますが、当局のお考えをお聞かせください。
最後に、三位一体改革の見通しについて、今、国ではいろんな意見が出ております。先ほど市長も申されましたが、仮に1兆円規模の補助金が削減されたとして、市はどの程度の影響が出るとみておられるのか。また一方、言われるところのたばこ税が増額されたとして、どのくらいの増税になるのか、今後の見通しをお聞かせいただきたいと思うのであります。
以上で質問を終わります。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 池田議員にお答えをいたします。
まず私から、庄川町との合併による新市の建設計画について申し上げたいと思います。
すばらしい構想も述べられたところでございます。それぞれ参考にさせていただきたいと存じております。
計画の概要については、山岸議員の代表質問にお答えしたところでございます。具体的な提言もございましたので、私の考え方を若干述べさせていただきたいと思います。
夢の平、鉢伏山周辺及び市民の山、さらには庄川や牛岳など自然を生かした企画は大変重要なことだと、このように思っております。もともと夢の平等につきましては、市民の健康の場、そしてレクリエーションの場、できれば観光ということでも位置づけをしてスキー場の整備をしてきたわけでございます。なお、秋にはコスモスウォッチングや、そして今回、秋にはスイセンまつりもいたしたいということで増植をさせていただいておるところでございます。これらにつきましては、一歩ずつでありますが、整備をさせていただきたい。一方、庄川町におきましても、鉢伏山周辺をレクリエーションのゾーンとして整備する計画がございます。
したがいまして、この両方の計画を合体して、一体的な計画になることですばらしい環境が生まれるように存じておりますので、進めさせていただきたいと思います。
なおまた、牛岳という1,000メーター級の山を配することになりました。これらの山道が今あるようでございますが、すばらしいコースだと聞いております。私も若いときに2度ほど登ったわけでございます。すばらしい環境でありますし、すばらしい山であろうと、私はそう思っております。私は健康のためにも、大型野外拠点として位置づけをしたらどうかと、このように思っておるところでございます。
いずれに中学生になったら、立山も行っておりますけれども、せめて自分の近くの牛岳を縦走する、そういうことがあってもいいんではないか。これは、子供たちにとっても自分の胸にも残るし、その体験によって、自分の郷土も眼下に見下ろせるわけですから、そのことが将来にわたって教育上いいんではないか。ぜひ、そういう意味での山道整備など、おっしゃるように進めさせていただければありがたいと、このように思っております。
したがいまして、この構想は私だけの構想でありますけれども、合併記念として位置づけしまして、一歩ずつではございますが、何か整備をさせていただければありがたい。いずれ計画にも乗せてまいりたいと、このように存じておる次第でございます。
それから次に、庄川河川敷等の整備でございます。
おかげさまで、国土交通省で、砺波市の提案でございましたふれあいロードが、全部完成をいたしました。すばらしい道路でございます。私も何度か歩いたわけですが、できればその周辺に芝生広場などがあればいいなと、こんなことを思っております。ぜひ皆さん方も歩いていただいて、せせらぎを聞きながらの大自然を満喫することが大変いいと思います。
なおまた、桜づつみ事業につきましてはちょっと一頓挫しておりますけれども、これは私は、長さからいって日本一の桜街道になるんではないか。ただ、残念ながら両方に植えるわけにまいりません。片方だけでございますので、もう少し大きくなって枝ぶりがよくなれば、皆さんが楽しんでいただけるすばらしい庄川の桜堤ができると、このように思っておりますので、これも一生懸命応援をさせていただきたい。今度の総合計画では、庄川を「水に親しむ軸」、そういう意味で、近くのレクリエーション、体育増進の場、そういう軸に位置づけております。ぜひ、そのことで皆さんの御支援をいただければありがたい、このように思っております。
なお、池田議員から夢の平観光開発について述べられました。私も薄々そのことは知っておりますし、その後、庄東地域全体の丘の夢構想も実はあったわけであります。この大型開発事業につきましては、いずれもペーパーになったわけでございますが、今日的には大型投資というのはなかなか困難であろうと私は思います。大型開発でなくて、庄東全体を含めて自然と共生するような施設づくり、いわゆる提案にございましたように植樹をするなど、そういったこともこれから大事ではないかと、このように思っておりまして、御意見については参考にさせていただきたいと、このように思っておる次第でございます。
次は、国の構造改革と三位一体に対する地方の取り組みについて、何もたもたしておるがや、どんどん地方から国に文句を言えということでございます。ごもっともでございます。ついては、市長会も何度も会合を開いて、このことについての要請をしてまいっておるところでございます。私も、富山出身の議員の皆さんにそのことを訴えてございます。ぜひこのことは理解をしていただきたい。
地方分権という法律ができて、地方は地方でやりなさいと。ただし、補助金から交付税からみんなカットするというやり方は子供を絞め殺すようなもんだ。地方があってこそ国があるんだと、その理解に立っていただきたいということを申し上げている。先生方は「そうや、そうや」と、このようにおっしゃっていただいておりますが、本当にそのことを真剣に考えていただいておるのかどうか、若干心配の向きもございますが、これはみんなで声を上げていくべきではないかと、私はそのように思っております。
そこで、山岸議員にも申し上げましたが、三位一体というのは、いわゆるまず国は金がないから補助金は出さないよ。負担金は出さないよと。今、子育ての大事な時期に保育所の補助金を切るというんですから、ものすごい無残なことなんです。私は腹立つくらいです。ただし、仕方ないんですから、補助金を切るわけですね。
それから交付税につきましても段階補正というのがございました。従来は、この仕事をしたら交付税でみてやるぞ、この仕事をしたら裏から交付税でみてやると、こういうえさが多分にあったんですが、本当に来ておるのかどうかわかりませんが、さらに今度は切るというんです。もちろん、これも国は金がないわけですから、借金して交付税を払っておりますので、これは切ってくることは間違いございませんので、そのことは今度はっきりしました。
そのかわりに税源移譲、税源を分けてやる。そういうことですが、これがまだ明確でないんですね。ようやくたばこ消費税を分けてやろうかと。全部でないんです。県にも持ってくる。市町村にも持ってくる。その上、国は頭はつりをするんですね。だから十分な税源移譲ではないと思う。このことは基幹税をほしいと。例えば消費税は絶対上がりますから。こんなことを言ってはならないんでしょうけども、いずれ消費税は上がりますよ。今は5%ですけれども上がります。私はそう思っている。これは基幹税です。それから所得税、これも基幹税です。若干、景気浮揚で少しは上がり下がりがあると思いますが、基幹的なんです。たばこはのむな、のむなという時代でありますから、これはずっと落ちてくることは間違いないんです。そのことを市町村に、おまえらにやるからという、そんな理屈が成り立つかどうか。私は、その意味では、国会議員はもう少し頭を改革してほしいと、このように思って、おっしゃるようにどんどん申し上げていきたいと、このように思っておるわけでございます。
何か予算編成を前にして、このことがまだ決着がついていないようでございますので、「どれだけ減るがや。どれだけ入ってくるがや」こう言われても、今の新聞紙上だけではちょっと計算ができません。たばこ税でしたら、今2億ほど予算化しておりますので、およそ1億ほど増えるんかなと。こうなりますと、これ1億円もらってきても、保育所の補助金には満たないわけです。やっぱりこのことを強く言って、いわゆる国のベースは地方にあるという、そういう認識に立って考えていただくように私どもはお願いをしてまいりたい。はっきりしているのは、1兆円は削りますよということで決着がついたようでありますが、内容はよくわかりませんので、今積算して細かい数字を言えとおっしゃっても、今の時点ではなかなか申し上げにくいと、このように思っておるんです。たばこ税でしたら、今の計算上からいうと、頭はつりをしたり、県の方へも持っていかれたりすると倍もきませんので、約半分ほどかなと。そうすると、1億円ほどのたばこ消費税だけは増えるんではないかと、このように思っております。
いずれにしても、厳しい時代を迎えておりますので、対応する段階では慎重にいきたいと、このように思っております。
なお、山岸議員に申し上げましたが、冷たい、冷たいと言いながら何もしないというのは、行政的には前へ進みません。恐らく市民各位はもうちょっとサービスをよくしろ、我々の負担軽減もしろと。これは住民の願いですよ。これをカバーするときには税金を上げるとか、負担を皆さんにもらうとかということになりますが、私はそれはできないわけです。そうかといって、一面、元気を出してきた砺波市でありますから、それこそ知恵を絞って事業展開をしなければいけないなと、こう思って、この計画等を進めさせていただいておるということでございますので御理解をいただきたいと、このように思っておるところでございます。
回答にはなかなかなりませんが、ただし、地方の意見として強く要望している状況を申し上げておきたいと、このように存じておる次第でございます。
体力づくり等については教育委員会から、交付税等につきましては詳細に総務部長からお答えをいたします。
以上でございます。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
教育長 堀田良男君。
〔教育長 堀田良男君 登壇〕
◯教育長(堀田君) 引き続き池田議員にお答えいたします。
次の世代を担う子供たちの体力や生活習慣に問題ありということで、平成15年の当初に体力づくり検討委員会を立ち上げさせていただきました。そこでどのような提言がなされたのか、そしてどのように動き始めているのかと。このことについての御質問だと思います。
まず、具体的な提言について4つの柱からなっておりまして、1つは、各家庭において、今の子供たちは非常に部分的に偏った体力状態になっているということを知ってもらいたい。そういうことを家庭は、お父さん、お母さんは御存じなのかということで、まずそれを知りましょうということです。
それから、大きくなってから体を動かしましょう云々言ったって、もう体はいうことをきかなくなっておりますので、小さいときから運動好きな子供をつくろうということが2番目です。
それから3番目は、その子供たちがどのような状態で今育っているのかということを、そういう診断の仕方があるわけですから、その診断の仕方をもっと丁寧に細かくやって、子供たちが伸びているのか、あまり伸びていないのかというようなことなど、現況を知りましょうと。
それから4番目には、食事の仕方に偏りがある。いわゆる現代生活の落とし子ですけれども、正しい生活習慣、食生活のことについて理解をさせていってほしいと。この4点が提言されてきたわけでございます。
それで私たちとしましては、提言の会議の最中から、その中身を吸い上げまして、できることからすぐやろうと。問答無用、体を動かすことだということで幼稚園や学校に対して、強い指示をしました。やり方は後で申し上げるけれども、とにかく動きたい子供に動かせてあげてくださいということで、検討委員会が行われている最中に、すぐにそういう指示を出しました。
そこで御質問の、じゃ一体どこの部署がそれを進めるのかということでございますけれども、こういう将来にわたることであり、現実的にも今すぐやらなければならない問題もあります。家庭の問題もあります。地域の問題もあります。ということで、どの部署がこれを進めるところだというふうに焦点化はしないで、まず問題を提起する市役所あるいは教育委員会、ここらがまずかかわってきます。それから幼稚園、学校は当然毎日子供たちを迎えて活動しているわけですから、その部門。それを送り出している家庭、地域、この4者ほどが、どこがやるんだ、あこがやるんだというようなことでなしに、それぞれの専門的な要素がありますから、部署を決めないで総合的にやっていこうというふうに考えております。
そこで、まず砺波市としては何をしたかということですが、先ほど池田議員さんがおっしゃったように、まず知ってもらおうということで広報で2カ月にわたって、しかも大変なスペースを割いていただきました。そのおかげで砺波市の家庭の隅々まで、子供たちの体力が、あるいは生活習慣がおかしいということを知っていただいたわけで、それに対する反応は少なからずありました。だから、先ほど言いましたように、まず動こうということを学校や幼稚園に指示をしましたが、その追い打ちをかけるように広報で出ていったもんですから、結局、父兄の方も、今学校でやっていることは、幼稚園でやっていることは、そういうことだったのかというふうに御理解をいただいたかと思います。
それから、まだ市役所としてやるべきことがあります。第2弾です。それは来年度からでございますけれども、小さいころから運動好きな子供にするためには、その先駆けをする、ちょっと引っ張ってやる、そのガイドをする指導者を、幼稚園、特に低学年方面、それから学校の方へ指導員を差し向けます。それは特別に県から職員をいただいて回すとかということじゃなくて、今現に砺波市の教育委員会とかあるいは体育協会等に専門職員として配置されている職員がいますので、その方々に、デスクワークじゃなしに現場へ行けということである程度の方を決めまして、出ていく学校なり幼稚園を決めまして、そこへ来年の4月から派遣します。ちょうど英語の、ALTが学校へ行ってやっていますね、毎日は来ません。ぽーんと来て、あるヒントを出していきます。それと同じように幼稚園、学校へ出向いていって、このようにして子供を遊ばせましょうと言って、子供や先生に対して刺激を与えるということであります。それは今の現況でやることができます。
それから給食センターでは、各学校の食生活を指導するために、年明けての1月に保護者やスポーツ指導者を対象にして栄養教室を開きます。知っているようで知らない、わかっているようでわかっていない。例えば高橋尚子が絶対勝てると思っておったんだけれども、食べ物を食べるタイミングがずれたために、とうとう36キロあたりでガス欠になってきた。そしてチャンスを逃がしたというくらいに、食べ物というのは──医食同源という言葉がありますように、食べ物は、薬とまでいかなくても健康を左右する、極めて大事なものです。そういうことを、1月になったらすぐやります。すぐやっても、これが実際に軌道に乗って機能するには相当時間がかかると思います。
それからもう1つ、幼稚園、保育所から小学校、中学校の先生でつくっている体育関係の会議で、来年度から体力テストをやる。今までは5年生から中学3年生までを大体核にしてやっていたんですけれども、うんと思い切って下げて、幼稚園の4歳児から──今は4歳児、5歳児はなかなか実態はつかみにくいと思いますけれども、かけっこはどうなのか、ボール投げはどうなっているのか、それから鉄棒のぶら下がり方はどうなんだということを4歳児から調査します。きちっとしたものはとらえにくいと思いますよ、小さいときは。だけど、そういうふうにしてきちっとやっていくことによって、3年生ぐらいから上になってきますと、体力なり運動能力なり生活習慣というものを把握することができるわけですね。体力テストをすること自体が運動好みの子供をつくることになる。落ちこぼれはつくっちゃいけません。鉄棒にぶら下がって、あとぶらんといく子は、どうしたらおもしろく鉄棒ができるのかという指導もそこでやることを忘れてはいけませんけれども、実態把握ための年齢を下げます。4歳まで下げます。私はこれには、教職員も相当責任を感じたなと思うんです。普通は5年生から上ぐらいでやっておればそれでわかったというんだけども、それじゃだめだということでぐーっと落とします。教職員が今それをやっております。
それからもう1点は、地域の遊びやスポーツを通じながら体力の向上を図るために、おうちやPTAなどに、授業の中に体を動かすことを、備え込んだような授業を展開してもらうようにお願いしております。それはPTAの方々も早く先取りしていただいて、今年度、もうそういう動きが見えております。
それから御指摘の、家庭での親子のふれあい、取り組みなどについてでございますけども、第3の日曜日が「家庭の日」になっておりますけれども、この家庭の日というのが、お父さん、お母さんが忙しいということで棚上げされてしまっておりますけど、もう一遍、それを棚から下ろして、子供のために一緒に親子で野外に出ましょう、親子で軽スポーツをしましょうと。そのためには西部体育館、柳瀬方面にあるすばらしい運動施設、あれらはもったいないですね。あそこを大いに使うなり、あるいは、先ほどから出ております庄川の河川敷、あるいは鉢伏、牛岳、やることがいっぱいあります。それらに対してどのようにして出かけて行くのか、何で行くのか。親子でおにぎりを持っていくことがいかに効果があるかということも、これから御紹介していきたいと思っております。
さらには、早寝・早起き。池田議員さんは、恐らく昭和の初めのころですから、早く起きろ、そして朝めし前に一仕事してこいと言われる、そういう時代に育っております。まさにそのとおりでございます。「早起きは三文の得」。そして、そのためには早く寝なきゃいけませんね。その生活習慣が、今、いろんな社会の激しさ、子供のためにはよくない情報がたくさん入ってくる関係でどうしても夜更かしになると。このことについては、学校で自分の生活時間帯というものをつくって、何時ごろになったら寝るんです。そうしたら、何時間寝るから何時に起きなきゃならんがですというきちんとしたスパンをつくってやって、それで、できたかできないかということを彼ら自身が丸をつけていく。それをやることによって自然に寝ましょうと。親もそれを見ていますから、「もう時間だから寝なさい」というふうにやっていかなきゃならない。家庭にお任せするといってもどうしても忘れがちになりますので、やはり学校から、そういう小さなガイドを出して、それに乗っかっていくような方法も大事かと思います。
早く寝て早く起きるということは、県でも「とやまゲンキッズ作戦」というのがありまして、富山県の教育委員会が出しているんです。その中には生活の暮らし方が幾つか出ておるんです。その「とやまゲンキッズ作戦」というチラシなども使いながら、家で寝る時間を長くし、早く起きると、こういうことを大いに進めていかなければならんがでないかと思っております。
それから3点目に、スポーツ教室の開催とスポーツ奨励賞の問題でございますが、現在、体育振興会や公民館、体育協会などがいろいろな面でスポーツ教室を開いております。これには、子供たちから高齢者までいろんな方が集まっておいでになっております。それによってスポーツ人口も増えております。中でも、最近といいますか、ここ4、5年前からニュースポーツというのが入ってきましたね。例えばペタンクなんかそうですね。昔はなかったスポーツです。そういうのを「ニュースポーツ」といいます。そういう手軽なスポーツができるんだということで、これを大いに広げていきたいと思っております。
それからスポーツ奨励賞につきましては、県の教育委員会の方からスポーツ奨励賞というのが出ておるんです。「のびのび賞」「いきいき賞」「さわやか賞」「ほのぼの賞」というふうに小さな子供から高齢者まで順番に4つの部門から奨励賞が出ております。小学校の子供は今年は80人ぐらいもらいましたかね。これは、一つのことを丁寧にやった、ささいなことですけど長く時間を継続したというふうなところについて県の方から──こちらが推薦するんですけれども、それによって県の方からくるんです。
それからスポーツ少年団も、これは砺波市の体育協会が、スポーツ少年団が県外大会に出たとか、そういう方に対しては優秀選手としてやっております。
そこで御指摘の、砺波市としてそれをやればどうかということなんでございますけれども、スポーツというのは目に見えて、表に出ているところだけに光が当たっておるようですけれども、そうじゃなくて、それを支えた人、こつこつと進めた人についても、学校や地域の方と連絡調整をしながら、砺波市独特のスポーツ奨励賞というものを、ここではやるとは申し上げられませんけれども、そこの辺まで考えていく時代になったのかなと思って、前向きに検討させていただきたいと思っております。
以上でございます。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
総務部長 吉田俊和君。
〔総務部長 吉田俊和君 登壇〕
◯総務部長(吉田君) 私からは、合併に関する地方交付税の関係についてお答えを申し上げたいと存じます。
合併市町村に交付される地方交付税の額につきましては、当該市町村の合併が行われた日の属する年度及びこれに続く10カ年度につきましては、合併関係市町村がそのまま存続したものとして算定される交付税の合計額が保障されております。そしてまた、その後、5カ年度について保障額を段階的に縮減されるということになってございまして、合併市町村が合併によりまして、交付税上の不利益をこうむることのないように特例を設けておりますのは、議員御案内のとおりでございます。
なおまた、合併特例債発行に伴う後年度の元利償還金につきましても、合併特例債償還費といたしまして基準財政需要額に加算されることになっております。県の補助金も含めまして、議員お見込みのとおり、制度は変わってはございません。
なおまた、新市の財政計画についてでございますが、現在、策定の初歩的な段階にあるわけでございますが、交付税の推移について申し上げるならば、2004年度の地方自治体の財政運営の指針となる地方財政計画の総額が、新聞報道等によりますと、3年連続で前年度を下回る水準となる公算が極めて高くなっております。とりわけ、国の一般会計歳出の圧迫要因となっている地方交付税の縮減・圧縮について、予算編成方針にも明瞭に盛り込まれていることから、目下のところ全く不透明であるわけであります。
なおまた、先ほど市長の答弁にございましたが、三位一体に伴う税源移譲に伴いまして、逆に交付税が結果として減少するという、そういったふうなことも一方にはあるわけでございます。したがいまして、数値として、目下のところお示しできるような状況にないことを、まず御理解を願いたいというふうに思うわけであります。
具体的に申し上げますと、議員御案内のとおり、交付税の算定に伴う段階補正あるいは単位費用の中身については、まだ国の方から一切示されていないわけであります。
なおまた、たばこ税で一部国から地方への移譲があるという報道がなされておりますが、当市の場合、約四千数百億から5,000億程度の移譲があるやに報道されておりますが、これを基本にいたしますと、先ほど市長が申し上げました、税といたしましては1億円程度の増収に相なります。ところが一方では、たばこ税は地方交付税の算定根拠の中に織り込まれる税目になってございますので、結果として、単純に想定すると25%分、逆に交付税の原資が減るということにも相なるわけでございまして、そういったふうな情報がまだ極めて不十分な状況でございますので、今回のところ数字で申し上げることは大変難しいというふうに思っておりますので、御理解を願いたいと思います。
そこで、財政計画の作成に当たりましては、最終段階で、最も直近の条件づけを行いましてシミュレーションすることに相なろうかというふうに思っておりますので、あわせて御理解を賜りたいと存じます。
以上でございます。
◯議長(石田君) この際、暫時休憩いたします。
午前11時48分 休憩
午後 1時01分 再開
◯議長(石田君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
4番 齊藤源秋君。
〔4番 齊藤源秋君 登壇〕
◯4番(齊藤君) お許しを得ましたので、通告に従い市政一般について2項目の点から質問と若干の要望をさせていただきます。
1項目目に国際交流についてお尋ねします。
まず、市制50周年を記念しての姉妹都市との友好交流についてであります。当市の国際交流事業は昭和55年に中国黒龍江省医院との医学友好交流から始まり、平成元年にトルコのヤロバ市と姉妹都市、平成3年中国の盤錦市と友好都市、平成4年にオランダのリッセ市と姉妹都市提携を結び、相互友好訪問や文化・技術等の交流が市民や関係機関と積極的に進められてきました。また、平成5年には、トルコ、中国、オランダの各国との友好交流協会が設立され、市民との交流の機会も増えたので、交流国への認識も高まってきております。
さらに平成7年には、ボランティア登録制度が発足し、ホームステイや通訳の確保も進められ、外国人との交流も気軽に行われるなど、国際化に向けて急速に進展してきているように思われます。
さて、来年は市制50周年の節目の年であります。国際交流事業に取り組んで以来、確実に国際化に対する市民の意識も浸透してきていることを受け、さらに友好交流が深まればと考えます。児童生徒の相互訪問交流の日数や参加人員増、作品交流等々のほか、当市を訪れられた友好都市の皆さんには余裕を持って学校訪問やホームステイをしてもらい、市民との交流の場を広げるなど、記念事業にふさわしい内容を企画すればと思います。来年の国際友好都市との交流内容及び今後の発展的な国際交流計画についてお尋ねします。
次に、国際交流員の増員による国際理解教育の充実についてであります。
年々、児童、生徒、幼児を含め、多くの市民の国際化に対する意識が向上してきていることを先に述べたことのほか、中学校では外国人の英語指導助手による外国語教育が充実してきたことと、平成4年から始められた当市独自の国際交流員による国際理解学習によって、幼児、児童も外国人と直接ふれあう機会ができ、外国の文化や歴史を学ぶとともに、外国語への親しみが増してきたためといわれております。
過日、幼稚園の生活発表会で園児たちの「言葉あそび」が物の名前が英語で答えるなど、いろいろな英語言葉を楽しんでおりました。これは、国際交流員とのふれあいから園児自らの考えで家庭においても英語言葉を話すことが増えていると聞きました。国際交流員制度の設置から12年目を迎えてその成果も評価されており、正しい日本語を学ぶ上にも、幼少期に外国人の言葉による語りかけの体験は、生涯にわたって意義が大きく、国際理解や異文化理解に大きく進展するものと思っております。
新市誕生を機会に、園や学校、地域への訪問回数を増やすことと、発達段階に応じたテキスト等による内容のさらなる充実を図るため、交流員の増員について要望するものであります。このことについての成果と現況及び今後への所見をお伺いいたします。
次に、外国人労働者(研究生を含む)との友好交流についてであります。
砺波市内における今年の外国人登録者は407人で、うちブラジル196人、中国113人、フィリピン38人、韓国・北朝鮮36人、アメリカ7人、ほか11人で16歳未満の男女が42人含まれ、5年前に比べると76人増加しております。
気候風土や生活文化の異なる砺波での労働や研修にはいろいろと戸惑いもあろうかと思われます。もちろん受け入れ先の事業所等で行き届いた友好交流などが行われているものと思いますが、行政からもこの人たちと市民の友好交流の機会を増やすことによって、砺波市のすばらしい文化や歴史のほか、温かい人情を理解し合い、一層楽しく生活してもらうようにしなくてはならないと考えます。職場内や職場間交流のほか、地域行事への参加や外国人交流事業等によってお互いを理解して、不良行為や犯罪につながらない生活を送ってほしいと考えるからであります。特に少年少女たちは砺波の生活習慣に慣れていないので、学校や社会の生活に溶け込ませ、言葉の習得とともに好ましい友人関係を育て、彼らの持っている外国語の力、個性、国際感覚など異なっていることをお互いに理解し合うことも大切なことであります。
現在、この人たちには、地域や学校などでどのような国際交流や理解活動が行われているのでしょうか。また、積極的な異文化の中での友好交流を実施する施策について市長の所見をお伺いします。
2項目目には、農業問題についてお尋ねします。
まず、今年の米の収穫量及び品質検査状況についてであります。
米の上位等級比率が平成9年度より4年連続低下したため、栽培管理や技術指導の改善に取り組み、品質向上に努めたため、昨年は65%と一昨年の52%を上回る成果を上げ、さらに今年は生産者と関係機関が一体となって土づくりや田植え時期の繰り下げなどのきめ細かい栽培管理の徹底によって、おいしいとなみ米の生産に取り組まれてきたところであります。
また、となみ米の安全性、信頼性の強化を図るため、米の栽培管理記録簿を記入し、おいしさとともに安全・安心を消費者に提供できる対策もとられてきました。しかし、今年は、7月中旬からの低温や日照不足の影響で、稲の登熟に被害があらわれ、富山県の作況指数は5年ぶりに「やや不良」と発表されたため、当市においても収穫量の増加や品質の向上に努めた結果、上位等級(1等)比率は約80%と昨年を大きく上回ることができたとのことでありますが、今後も収穫量の増加や品質の上位等級推進目標を95%以上として、引き続き関係機関と連携を図りながら、生産に努めると伺いましたが、今年の市内で生産された早生品種や主流のコシヒカリの収穫量と品質検査の結果、及び農家、関係機関が一体となって天候不順の中でどのような技術対策や指導が行われたきたのかお伺いします。
次に、来年度からの米の生産調整への対応についてであります。
来年4月より改正食料法が施行され、米の生産調整は順次農業者、農業団体が主役となる仕組みとなり、米の流通は消費者、市場を重視した制度へと転換することにより、需給と価格の安定には生産者の自己責任が重くなるような施策がとられると聞いております。このため、関係機関で地域水田農業ビジョンを考える中、特色ある産地づくりや担い手の育成など地域農業をどのようにしていくのか。売れる米づくりや畑作物の生産、販売目標をどこに置くのか。産地づくり推進交付金を受ける要件となっているかなめのビジョンの産地づくり体系について協議が重ねられ、素案が作成されたと伺いましたが、その概要についてお伺いします。
また、来年度の米生産目標数量について、農林水産省が11月末に今年と同水準の857万トン、生産調整面積に換算して106万ヘクタールと決定し、富山県分は今年と比べて650トン多い20万8,050トンと発表しております。近日中に本県分の目標数量を各市町村に配分されると思われますが、今年までのつくらない水田面積の配分から米をつくる数量の配分、すなわち数量と面積の配分へ転換を図ることとし、農業者へは数量と面積の両方を配分して、面積で確認すると聞いております。当市分の生産数量を各地区に配分するに当たって、庄川右岸地域の土壌や栽培環境によって10アール当たりの収穫量が少ない箇所が多くあります。そのことを考慮し、調整割合も市内各地に均等配分するのではなく、地域の実態に基づいた傾斜配分による生産目標数量とすべきと思いますが、当局の考えについてお伺いします。
次に、早生品種「てんたかく」の作付拡大についてであります。
今年、砺波市内に栽培されたうるち米のうち、コシヒカリが26万7,152アール、パーセントにして89.4%、ハナエチゼンが2万1,741アール、7.3%、日本晴その他が9,844アール、3.3%となっておりますが、庄川右岸地域で栽培された早生品種は、8.6%に達しております。また、今年の政府買い入れ価格は1等米60キロ当たり1類のコシヒカリで1万4,148円、3類のハナエチゼンで1万3,748円、5類の日本晴は1万2,998円となっており、品種による価格に格差もあります。庄川右岸の地域では、早生品種の栽培は欠くことのできない品種で、毎年かなり栽培されてきております。この品種は、本県でハナエチゼンとひとめぼれを交配し育成したもので、味もすぐれているので、奨励品種に採用され、来年度から栽培面積も増やしたいと聞いております。
私は、県産の早生品種として消費者の評価を高めるためにも、品質向上に努め、2類への位置づけなどにより価格の安定にも力を入れ、コシヒカリに次ぐブランド米に育てるよう、生産農家への技術指導に努めなければならないと考えています。この品種の特徴と来年度へ向けての栽培面積拡大や、農家への技術指導の計画等についてお伺いし、市当局の答弁を期待して一般質問を終わります。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 齊藤議員にお答えいたします。
まず、国際交流について市制50周年を記念しての姉妹都市との交流についてでございます。
いろいろ御意見も賜りました。参考にさせていただきたいと思いますが、明年は御存じのように市制50周年でございます。市といたしましては、これまでおつき合いをしてまいりました各都市の代表者を招いてお祝いをいたしたいと思います。
具体的には、式典ではなくてチューリップフェア、市制50周年という記念フェアとして開催をいたしたいと思いますので、その時期にそれぞれ交流いたしておりますヤロバ市であったり、リッセ市であったり、あるいは盤錦市の皆さんを御招待をいたして、にぎやかなチューリップフェアにいたしたいと、このように思っております。
なお、これまで交流をしておりましたカナディアン・チューリップフェスティバル、それからアメリカのスカジットバレー・チューリップフェスティバル、これらの代表者の皆さんにも呼びかけてみたいと、このように思っております。
なお、病院もほぼ完成いたしますので、院長とはまだ協議しておりませんけれども、黒龍江省医院の皆さんにも呼びかけて、関係する皆さんにお集まりいただければ、大変にぎやかになるし、印象深い開会式になるのではないか、こんなことを実は思っておるわけでございます。
なお、この機会に議員さんはもちろんのことでありますが、友好協会がございますので、友好協会の皆さんやあるいは東京砺波会それから近畿砺波会ということで、それぞれ都市で頑張っていただいている皆さんがございますので、せめて役員の皆さんにも出席していただいて、交流の輪が広がるような、こんなことを考えてみたいとこのように思っておるわけでございます。
なお、国際交流計画につきましては、来年はオランダ・リッセ市に中学生と引率者を派遣することにいたしております。
なおまた、オランダ友好交流協会の皆さんが第4回になりますけれども、オランダ友好交流団を組織をして、5月に市民参加を呼びかけられまして、交流計画を進められております。支援をしてまいりたいと、このように思っております。
なお、中国・盤錦市との交流につきましては、盤錦市が市制20周年という節目に当たるようでございます。この20周年のお祝いに参加する計画の準備をいたしておるところでございます。また、日本文化の理解を深めるために、盤錦市の児童図書館、日本語の児童図書なども寄附する計画もございますので、市民の皆さんの御協力を呼びかけたいと思っておるところでございます。
なお、中国・黒龍江省医院との友好交流については、SARSの問題もございまして、ちょっと中断をいたしておりますが、医学研修生の受け入れもいたしておるところでございます。
私は、このような姉妹都市交流というのは、ただ単におつき合いという意味ではなくて、一地方自治体でございますけれども、世界平和の貢献の一助になるんではないか。市民にもそういう気持ちになっていただければと思います。外国から来られた、交流する、あるいはパーティをする、そういう意味の中に、私は世界平和の貢献する一助になっているんではないかという認識を市民が持っていただければありがたいと思いますので、これからも進めさせていただきたいと思っております。
ついては、国際交流員の増員というお話がございました。外国青年招致事業として英語指導助手が来ておられます。随分人気があるようで、いい授業もされておるようでございます。そしてなお国際交流員は市に1人配置をしておるわけです。随分忙しそうであります。人気がございますので、あっちにもこっちにもということで出張っておるわけでありますが、小学校7校ございます。それから幼稚園、保育所もございますが、それぞれそこへ出向いておるわけでございまして、相当の回数をこなしております。ついてはハードスケジュールでございますが、頑張るようにお願いをいたしておるわけでございます。
お話にもございましたように、国際交流員の派遣というのは、英語教育そのものよりも、お話にもありましたように、英語に慣れ親しむことが何より大切だと私は思っております。そして、その機会に外国の文化であったり、歴史であったり、言語であったり、そういったものに小さいときからかかわるということになるのではないか、このように思うところでございます。
身近にも、今週はアメリカ、来週は台湾ということで──今、輸入、輸出が多い時代でございます。従来は商社マンという時代でございましたが、直接中小企業の皆さんが行かれるという時代でございます。そのことを考えるときに、小さいときから英語、今は国際語になっておりますけれども、英語に慣れ親しむということは大変有意義なことだと思います。ぜひそういう意味での、おっしゃるような気持ちで進めさせていただきたいと思いますが、英語指導のALTについては、さらにそれぞれ時間的な配当をしておりますけれども、小学校の方まで回りません。庄東の方は1校でございますので、おつき合いをさせていただいてやっておられるようでございますが、庄西部分については、小学校まで手が回っていないところでございます。
おっしゃるように、このような重要なことですから、幼少の時代に英語に慣れ親しむという意味からいいますと、正式な任命でなくてもワークシェアリング方式で適当な方がおられれば、毎日でなくてもある程度協力してやろうかという形でボランティアというのは失礼でしょうか、そういう意味で協力しようという方がおられるならばお願いをして、齊藤議員さんがおっしゃるような体制をつくっていきたいと、このように実は思っておるわけでございます。
それから、外国人との交流でありますが、従来いろいろ市民からの提案もございまして、外国人労働者の友好交流については、今確かに多いんですね。11月末現在で469人、4月から62人も増になっております。ついては砺波市に溶け込んでいただく、行政としては何ができるかということで、従来から中国の方やブラジルの方の心配もございまして、国際アドバイザーという形で、月曜日でございますけれども生活相談などをしていただいております。
それから、交流については、「国際交流のつどいin砺波」ということで実行委員会を組織していただいて開催をいたしております。ただし、企業の関係もあるんでしょうか、あまり参加が多くありません。こちらの方は通訳さんも配置をして待っておるわけですが、企業の方が送ってくれないのか、そういうPRが届いていないのか、どこかが何かあるんじゃないかと思いますが、今年も計画しております。ぜひ参画していただいて、砺波市を知ってもらうということ、そして交流をすることによって自分たちの励みにもなるし、砺波市の理解にも私は通ずると思いますので、皆さんの御協力をいただいて、「国際交流のつどいin砺波」を成功させていきたい、このように思っておるところでございます。
なおまた、これだけの外国人がおられますから、小学校や中学校の入学もあるわけでございますが、先生方も大変だと思います。ぜひこのことも先生方にも御理解いただいて、教育の部面についても協力をしていただければ、なおさらに砺波のPRになりますし、逆に自分の第二の故郷みたいな感じになっていただくならば、先ほど申しましたように、国際平和という意味でのプラス要因になるんではないか、こんなことを思って、おっしゃる意見等を拝聴いたしましたので、今後このことについては意を用いて対処してまいりたいと、このように思っておるところでございます。
農業問題につきましては産業建設部長からお答えをいたします。
以上でございます。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
産業建設部長 藪田康男君。
〔産業建設部長 藪田康男君 登壇〕
◯産業建設部長(藪田君) 齊藤議員さんの農業問題についての、最初に今年の米の収穫量と品質検査状況について答弁をいたします。
今年は、7月下旬以降の日照不足と天候不良によりまして、平成5年以来の不作となったところであり、議員御指摘のように富山県西部では、「やや不良」の作況指数が96でありました。また収量は506キログラムと発表されたところでございます。
次に、米の品質につきましては、となみ野米に対する信頼性や市場評価の低下を招かぬよう、土づくりの推進、穂肥や水管理、適期刈り取り、乾燥における初期通風と低目の温度設定などの適正な指導を実施するとともに、米選別機の網目1.9ミリへの指導徹底から、市内の上位等級比率は約80%となり、5年連続しての品質低下に歯どめがかかったところでございます。
しかしながら、早生品種においては、カメムシによる斑点米が多発し、等級の格下げの要因となったところでございます。
参考までに、富山農政事務所が11月末現在の県産コシヒカリの検査結果を12月12日に発表し、1等比率は82.2%でありました。来年度は土づくりや田植え時期の遅植えの実施や農薬の散布時期や回数について、きめ細かな指導を実施し、斑点米の発生を最小限にするため関係機関とともに品質向上に努めてまいりたいと考えておるところでございます。
続いて、次年度からの米生産調整への対応について答弁をいたします。
12月9日の新聞発表でも御存じのように、亀井農林水産大臣は食料・農業・農村政策審議会に「新たな農政の基本計画」を諮問し、今までのばらまき型補助金の見直しや食糧自給率の目標値、農地制度の改正を議論するとのことであります。
国は、平成22年をめどに、地域自らの発想に基づき、農業者、農業者団体が主役となったシステムの構築として、米政策改革大綱を掲げ、来年度からは米の生産数量配分に転換されるわけであります。しかしながら、県よりの枠配分につきましては12月18日と聞いております。市では、関係者や関係機関でつくるプロジェクトチームでできるところから検討しているところであります。
まず、産地づくり交付金につきましては、一般作物として大麦、大豆、飼料作物とし、また、特産振興作物としては球根、白ネギ、里芋など県、市の重点作物とし、地力増進作物と調整水田に体系分類し、交付金の概略レベルを素案として地区水田農業推進協議会に諮っていただいたところであります。
次に、米をつくる数量の配分につきましては、地域の収量、機械作業の効率性、生産調整作物の要件などを勘案し、中山間地に限定して考慮することを検討しているところでございます。
また、これからの砺波市の農業について、地域の特色を生かした作物生産、販売、担い手、水田活用などの将来方向を示す地域水田農業ビジョンについても検討しています。12月中には中間報告をしたいと考えております。
今後も、農業関係機関や第三者機関と協議しながら、今年度中に地域水田農業ビジョンを策定したいと考えています。
次に、早生品種「てんたかく」の作付拡大について答弁をいたします。
県が育成いたしました早生品種「てんたかく」につきましては、県の奨励品種として11月に採用されたところでございます。「てんたかく」の特徴につきましては、栽培試験の結果、低温、高温年とも品質や食味が安定して、よいことが実証されるとともに、耐倒伏性が強く、収量においても、従来のハナエチゼン並みに高く、消費者からも高い評価が得られたものであります。
また、本年度の早生作付面積は、議員御指摘のとおり217ヘクタールであり、来年からは、「てんたかく」の作付を奨励品種として強く推進してまいりたいと考えております。
また、高品質な米の生産を行うため、病害虫防除など技術指導の徹底を図ることについて、関係機関、団体と十分連携して取り組んでまいりたいと考えております。
今後、「てんたかく」を広く認知してもらい、消費拡大を図っていくため、農業団体と一体となって、県内外の消費者に対して積極的に県とともにPRしていきたいと考えております。
また、米政策改革大綱に基づく新たな米政策においては、需要に応じた売れる米づくりを進めることが喫緊の課題であり、「てんたかく」をコシヒカリとともに本市を代表するブランド米として積極的に普及してまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。
◯議長(石田君) 3番 柴田 智君。
〔3番 柴田 智君 登壇〕
◯3番(柴田君) お許しをいただきましたので、3項目にわたり市政一般について質問と若干の要望をさせていただきます。
景観条例の取り組みにつきましては、富山県は昨年、富山県景観条例と富山県景観条例施行規則を、今年には景観づくり基本方針策定をいたしました。私たちのふるさと富山県は、山、川、平野、海が一望できる環境下にあり、雪を頂く雄大な立山連峰、緑豊かな砺波平野の散居村、世界遺産にも登録された五箇山の合掌造り集落など、日本有数の景観地域であります。先人たちはこの豊かな環境のもとで暮らし、営みを行い、歴史や文化を受け継ぎ、さらに新しい文化を取り入れながら地域の魅力を見出しました。郷土への愛着は県民共有の貴重な財産であり、景観づくりに携わる県、市町村、県民、事業者などが連携し、たゆみない努力の積み重ねを呼びかけることで公布されました。
砺波市の現状では、住宅地の造成などによる都市化の進展や住環境の変化により、屋敷林が減少することで散居景観が少しずつ失われようとしております。商業地帯におきましては、大型店舗の原色を使った人の目を誘う外壁、住宅地におきましても、瓦屋根や外壁の色彩など目を奪われるような物件が多々あります。
現状においては、県の景観条例による規制が行われていますが、現在、砺波市花と緑のまちづくり条例では到底規制のできるものではありません。
以上のことを踏まえ、4点について市長にお伺いをいたします。
1つには、散居景観の保全を含め、屋敷林維持管理として枝打ち費用を年間何件程度必要とみておられるのか。住民協定の制度である地域の景観をよりよくしていくためには、地域の人たちが中心となって、その地域の景観をどのようにしていくか自ら考え、目標を定め取り組んでいく自治会、町内会への皆さんへの支援として景観アドバイザーの派遣や、特に景観づくり事業補助金制度についての情報の取り組みについてお伺いいたします。
1.砺波市花と緑のまちづくり条例公布から10年が経過し、周囲の環境も少しずつ変化し、条例の強化も考えられると思います。新市にこの条例も引き継がれるように聞いておりますが、砺波市として景観条例の策定についての取り組みをお伺いいたします。
1.景観づくり重点地域として屋敷林に囲まれたアズマダチ、マエナガレの家屋集落を面として指定し、住民の協力を得ながら次世代に引き継ぐ考えも必要ではないでしょうか、お伺いいたします。
1.林・高波地区における山王川、新又川、岸渡川の一級河川の改修作業の要望が急がれておりますが、水を使ったふるさと景観づくりの水に親しむ施設の整備として位置づけ、事業ができるのかお伺いいたします。
次に、2項目目といたしまして、ケーブルテレビについてお伺いいたします。
現在、砺波市内では、市町村合併推進キャンペーンとして、ケーブルテレビ加入推進が行われております。平成15年10月31日現在、加入率はTSTエリアが32.8%、広域圏エリアが29.6%、合計31.5%と加入率が上がってきておりますが、現状といたしまして、無視聴覚地域の解消と災害情報や行政情報を見てもらうために財政を投入してまいりました。しかし、行政放送は多チャンネルが同時についているため、現行では月額3,000円、年間3万6,000円を出し情報を得ております。
市民の中には、災害情報と行政情報を含む地上波12チャンネルだけでよいという方もいらっしゃいます。また、多チャンネル、スターチャンネルを見なければ物足りないという人もいらっしゃいます。このように2通りとなり、現在のように見たいものを見るときは相手方と契約を結び見る方法と、ベーシック方式をとり、2チャンネル、5チャンネルの行政放送だけを見る方式になるのではないでしょうか。
ベーシック方式では、全国的に料金は800円から1,000円と聞いております。私は、もっと入りやすいベーシックを基盤に加入していただき、インターネット等を取りつけるなり、基本料金の引き下げを行い、現在の加入率を60から70%に引き上げ、現在の2チャンネルを独立して、庄川町と砺波市との合併時には多少設備費がかかると思われますが、市役所にあるヘッドに放送局をつくり、合併すれば21地区となり、庄川町と砺波市がお互いに理解するため、地区だよりの充実と行政情報を今の1時間ではなく2時間枠にし、災害情報はテロップで情報を流すなど、地域住民参加による情報づくりが求められているのではないでしょうか。
インターネットの加入者に対しPRとしては、現在IP電話の無料配布等が行われております。これにつきましては、県内8局でつくるケーブルホン富山は、県内のインターネットワーク接続加入者との電話料が無料になるとか、IP電話で全国から電話がかかる場合は3分8円と低額料金になるなど、メリットを市民に情報提供し、加入の促進につながるのではないでしょうか。
次に、砺波広域圏で2市が誕生した場合、ケーブルテレビ施設負担金はどのようになるのでしょうか。現在、施設整備管理費など平成14年度は2,235万3,000円、平成15年度は2,241万8,000円、施設の償還は平成12年度から平成26年度までであり、平成15年度がピークとなっております。コミュニティー特別分担金5チャンネルの放送では、平成14年度536万6,000円、平成15年度508万8,000円となっております。
来年11月の合併で砺波広域圏内で2市の枠が誕生することになっていますが、放送時間をどのように考えていらっしゃるのか。現在では砺波市が1時間、福野町が30分、福光町が30分となっております。庄川町と合併すると21地区となり、現在のような時間では十分に地区紹介もできないのではないでしょうか。現在の1時間より長くするか、1週間単位の番組編成から3、4日程度で番組を更新していくようなことも検討していかなければならないのではないでしょうか。
合併により、専門職員の配置や専用スタジオの配置につきましては、合併特例債などを取り入れていただいて、施設の整備に当たっていただきたいと思いますが、いかがなものでしょうか。
それから、現在の地区紹介などにより、砺波市と庄川町の住民の相互理解がより深まると思われます。それには砺波市、及び庄川町でのケーブルテレビ加入率の向上が求められております。10月から半年期間限定で加入料半額のキャンペーンが行われていますが、効果はどのようですか。もっと思い切ったインパクトのある取り組みが図られないか。例えば加入料の無料、現在加入者に対しては、加入料相当の月額使用料の免除など、地上波のデジタル放送への対応と新規加入者への取り組みについてお考えをお伺いいたします。
3項目は、市制50周年チューリップフェアについてお伺いいたします。
砺波市最大の観光イベントであるチューリップフェアは、昭和27年、県の試験ほ場でスタートいたしました。今年で第52回を数え、半世紀の歴史を重ねてまいりました。その間、各時代に即した企画が行われ、今日では全国より32万から33万人の観光客が訪れるようになりました。そしてまた順調に発展してまいりました。
イベントでありますが、プレイベントからフェアへと日数も15日間程度となり、入場者数も天候に大きく左右され、主催者としてフェア最終までいかに花をもたせるか、管理面で多くの手法をもって努力されておられます。近年はバスツアーの団体客が多く見受けられますので、エージェントへの働きかけが大変重要となってまいりました。市内のチューリップ畑は4月中旬から開花し、見ごろを迎えることから、観光客からの要望の高い大型観光ほ場や分散会場へのシャトルバス運行で連絡することもあります。場内の花を楽しむ内容を重視しながら、美術館、四季彩館への常設展示にも足を向けさせるような作品を展示するなど、雨天のことも考える必要があるのではないでしょうか。県の御協力も得ながら、エレガガーデンではガーデニングの教室を開講してもらい、花に興味を持っておられる観光客に少ない経費で楽しんでもらう方法等、展示や催事のマンネリ化防止を図るために多くのボランティアを求め、市民が支え合ってチューリップフェアに市民が友人、親戚、知人に砺波のチューリップフェアを見にこられと言えるフェアになるよう、今年の反省点を踏まえ、市制50周年にふさわしい元気なフェアの開催をお伺いし、私の質問を終わります。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 柴田智議員にお答えいたします。
まず、景観条例についての提案等についてであります。
このことにつきましては、先に高田議員、あるいは飯田議員などからも提案のあったところでございます。ついては、今回、富山県景観条例ができましたので、この概要とあわせて考え方を申し上げたいと思っております。
今、柴田議員も述べられたように、富山県はすばらしい立山連峰、砺波平野に広がる散居村、このすぐれた景観保全を図りたい。そして「水と緑といのちが輝く美しい県土の形成に資する」と、このように今年の4月に景観条例が施行されたわけであります。
この中で、地域の景観をよりよくしていくためには、まず地域の住民が中心になってその地域の景観をどうしていくか、自ら考えて自ら取り組む、そういう姿勢になっておるわけでございます。これを景観づくり住民協定、このような制度になっていることにつきましては、御承知だろうと思います。そして、県民には十分このことをPRをして、理解をしていただくということになっておるわけでございます。
さて、住民協定を結ぶに当たりましては、専門家のアドバイスなどが必要な場合には、アドバイザーの派遣制度も盛られておるわけでございます。ついては、これらの施策についての補助制度も盛られておるわけでございます。
なお、この補助制度につきましては、県だけではございません。市町村も一枚加わって補助しろと、こうなっております。いわゆるメニューに従いまして砺波市もそういう協定があってやりたいと、こういうことになりますと、私どももそれに参画することになっています。近ごろ、富山県は何でも市町村に半分出せと、こういう時代でございます。ただし、いいことですから、私どももそれに乗っかっていくということになろうかと思います。
したがいまして、県条例はそれぞれ市町村に負担を求めておりますので、条例の制定をしなくても、柴田議員がおっしゃる意向に沿って進めていくものと、このように思っております。改めて砺波市だけの景観条例を制定しなくても、花と緑のまちづくり条例や、先般、環境基本計画を話し合いでできておりますので、これらの趣旨に沿った形でこのすばらしい農村環境を守ることができると、このように理解をしておりますので、あえて条例の制定はいたしません。
次に、質問の屋敷林の維持管理については、田園空間整備事業砺波地区推進協議会を構成しております。各自治体と県による散居景観保全により、枝打ちの費用や補助金を交付することになっております。これらにつきましても、先ほど申しましたように、地域との協定というのが原則でございます。それらの屋敷林の育成にかかる費用、それから活動する費用等々についても補助を行うことになっておるわけでございます。
ついては、今申しましたように、県知事と地域づくり協定を結ぶ必要がございます。この協定は自治会や常会、まとまりのある地区を単位として、3分の2の皆さんの同意、20戸以上の参加があるという条件になっております。そこで、本年度の例を挙げますと、この協定を結んでいる団体は現在申請中のものを含めまして、砺波市では36団体ございます。そのうち、補助金の申請が24件ございます。いずれも枝打ちに関する補助金の交付申請でございます。補助金の金額を合わせますと302万2,000円、来年度の見通しとしては、ほぼ同様の申請があるんではないかと、このように今計画をいたしておるところでございます。なお、そのようなことで、ある程度の啓発がそれぞれ進んでおるのでないか、このように思っておるところでございます。
なお、これらにつきましては、さらにPRをして、おっしゃるような趣旨でカイニョ等を守っていただきたい、このように思っておる次第でございます。
次に、景観の重点地域づくりをしたらどうかという提案であります。それもそのとおりでしょう。今、アズマダチ、マエナガレがございますが、それぞれ建築年数も大分たちました。リフォームが必要になった時代でございます。ただ残念なことに、今の若い人たちは住みにくいということで、せっかくのアズマダチ等についてはつぶされる経緯が多分にあるわけであります。それでは、歴史的、文化的な景観が守られませんので、今、新しく融資制度、おかげさまで住宅金融公庫もこの制度に乗っかってくれました。歴史や文化継承住宅融資を考えていただいて、何人かの皆さんがこれらをお使いになって先祖からのすばらしい文化的な住宅を保存をされていることをありがたく思っておりますし、このことについても、これからもPRをしてまいりたいと、このように思っておるわけでございます。
なお、重点地域となりまと、一つの制限を加えるわけです。20戸、30戸、県が言うのは多くの30戸、20戸以上ですから、地域の3分の2以上が協定を結ぶわけですから、その皆さんが重点地域になりますと、あれもするな、これもするな、カラートタンも張るなということになります。そんなことになりますと、財産の制限になります。先ほどもありましたように、自家発電等太陽光による設置なども、指定としてはおもしろくなくなる。そういうことになりますと、財産の制限をすることになりますので、重点地域をやるのはどうかと。私はなかなか指定は困難だと、このように思っております。
いずれにしても、柴田議員のおっしゃる趣旨からいいますと、地域の皆さんが協定をして、話し合いでいい環境を守ろうという認識がまず何より大切ではないかと、このように思っておりますので、おっしゃるような意味での重点地域づくりはしたくないと、このように思っております。
次に、北部地区における一級河川の水に親しむ施設の整備についてでございます。
平成14年度から農林水産省におきまして国営庄川左岸地区直轄調査によりまして、庄川左岸地域の用排水対策について今計画をされておるところでございます。21世紀は「環境の時代」と、このように言われております。したがいまして、従来の三方コンクリート──幹線水路でございますが、これらにつきましては批判のあるところでございます。地球環境の立場からいっても、このことを幾何学的なすーっといくのではなく、もう少し潤いのある田園空間にマッチしたそういう水路があればというのは、だれしも近ごろ考えておるところでございます。
ただ、一級河川になりますと、今の川幅の3倍ぐらいにしなきゃならない。用地の問題、コンクリートの石積みという話、もちろん底張りについては、近ごろあまりよく言われません。やはり地下浸透させることが大事であるとおっしゃっておられますから、そうしますと用地の問題、補償の問題、工事の拡大の問題、そこで農家負担がどうなるか。仮に農家負担が増大すると、これは窮地だと思う。できないと思う。そこで、県あたりはどう言っているかといいますと、市町村に負担してくれという言い方を近ごろしている。県営事業でありますけれども、市町村も一枚加われと、こういうことになると、財政の厳しい折に補助金を出すというのはまた厳しいことになります。大変難しいんですが、ただしその思想を酌んで、一歩ずつでも21世紀にかかってもいいから──21世紀になっていますけれども、ずっと将来にわたってもいいから、少しずつそういう気持ちでやればということで思っております。
つきましては、今、若林口用水で田園ミュージアム前にそういう池を掘ろうというのはそういうことです。そういう意味で掘って地下浸透もする、それからビオトープにもなる、ホタルもすめる。環境としてはいいということになりますので、そういうものを少しずつ拠点的にやって、理想は理想でありますけれども、そのようなことを今思っております。経費負担等を考えますときに、大変難しいと思います。おっしゃるように河川も公園の一つだと、理屈はそのとおりなんです。ここに用水の理事長さんもおられますけれども、大変だと思う。公園化という気持ちはわかりますけれども、なかなかこれに対応できるような財源というのは見つからないということで、今は、私どもは国営防災型でやってくださいと。農家負担、団体の負担を少なくして、そのように環境を守る河川にしてほしいと、こんなことを思っております。
県はこの間から「高い志」と書いて、ここは「越中高志の国」ですから、それをもじった造語で「高志き豊かな川づくり事業」ということを始めました。気持ちは先ほど言いましたような観点で県が考え出したと思いますが、思想を大事にして一歩一歩いい川を守る、いい川をつくるということに立っていけばよいのではないか。その趣旨には賛成しますけれども、なかなか困難性があるということを申し上げて答弁といたしたいと思います。
その他につきましては、助役、総務部長からお答えをいたします。
以上でございます。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
助役 野村泰則君。
〔助役 野村泰則君 登壇〕
◯助役(野村君) 柴田智議員の質問の中のチューリップフェアについて御答弁を申し上げます。
本年の第52回となみチューリップフェアは総入場者数31万3,000人でございました。昨年の30万7,000人よりも6,000人ほど増加をいたしております。来年のチューリップフェアは市制50周年の節目に当たることから、今まで以上に内容を充実させ、多くのお客様にお越しいただけるよう、今年のフェア会場で行ったアンケートの集積結果や、あるいはボランティア活動の皆さんからいろんな御意見をいただきましたので、それを参考に準備を進めておるところでございます。
それから、チューリップフェアのPR活動といたしましては、従来からも行っておりますけれども、団体客を取り扱う関東エリアを初めといたしまして、関西あるいは中京等のエージェントへの働きかけも行っております。既に10月中旬よりチューリップフェアを中心とした北陸地方の旅行プランも計画していただくよう、県の東京事務所の協力も得ながらアピールをしておるところでございます。
また、大型観光ほ場につきましては、砺波市球根組合の御協力を得まして、新たに庄下地内に、2.2ヘクタールほどのほ場を用意をいたしております。さらに若林地内におきましては、1ヘクタールの原種のほ場でございますが、これも作付を完了いたしております。
それから、大型観光ほ場や中心市街地のタピ・ドゥ・フルー会場へのシャトルバスの運行も計画をしておるところでございます。
それから、議員御提案の雨天対策でございますが、これも兼ねまして、四季彩館での展示の一層の充実を企画をいたしております。具体的内容といたしましては、地元で品種改良されたチューリップ品種でございますけれども、農林1号から農林24号までございますけれども、これの全品種を展示する予定にしております。チューリップの切花会場も変更いたしたいと思っております。あわせて富山県産の品種の優位性を紹介し、これも流通拡大につなげたいと思っておるところでございます。
それから、今年大変好評でありましたお祭りシリーズでございますけれども、来年はとなみ夜高、それと富山県の代表民謡である麦屋やおわら等も取り入れながら、エレガガーデンとともに趣向を凝らした催しを計画をいたしております。
それから、来年のフェア期間中には、美術館におきまして「日本画対洋画」という企画をしております。郷土資料館におきましては、「砺波市50年のあゆみ展」も計画しております。文化会館におきましては、となみ野バンドクリニックと砺波子供歌舞伎、富山の民謡等も計画をいたしております。
先ほども市長が答弁に申しましたように、フェアの前夜祭並びに開会式には、市制50周年の招待者といたしまして、海外からの友好都市、国内のフラワー都市交流の方々、県人会の皆さん方との交流も深めてまいりたいというふうに考えております。
それから、多くの市民やボランティアが支え合うチューリップフェアという御提言でございます。市の職員並びに生産者を初めといたしまして、市民参加型のチューリップフェアに取り組んでおるところでございます。
来年も市内全小学校の2、3年生によるフラワーロードの球根も既に植え込みを終わっております。
それから、市の球根組合が持ち寄った球根の装飾用のプランターへの植え込み作業も終わっております。今後は、参加いただく各種団体の積極的な取り組みにより、多くの市民の方々がチューリップフェアに携わっていただけるよう、これからもボランティアの募集を行ってまいりたいと思っております。
それから、今年は柴田議員におかれましてもボランティアに参加いただきましたが、ありがとうございました。ぜひとも来年も引き続き参加いただければありがたいと思っております。よろしくお願いします。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
総務部長 吉田俊和君。
〔総務部長 吉田俊和君 登壇〕
◯総務部長(吉田君) 私からは、ケーブルテレビ関係についてお答えを申し上げたいと存じます。
まず、合併後の番組制作の考え方等についてでございます。
現在、砺波市におきましては、ケーブルテレビを活用いたしましての情報提供は平成11年度に砺波広域圏事務組合が整備をいたしました行政チャンネル2チャンネルを活用いたしまして、砺波市コミュニティ番組を1回1時間、1日10回、金曜日から木曜日の1週間を単位として放送いたしておりますことは、議員御承知のとおりでございます。
この番組につきましては、行政情報を市民に提供する行政情報30分、そして地域コミュニケーションの活性化を目的として市民が制作に参画をし、地域の情報を提供する地区だより30分で構成いたしております。特に地区特派員の皆さんのお力添えによりまして、地区だよりは市民から大変御好評をいただいているというふうに承っているところでございます。
なおまた、同じ2チャンネルを活用いたしまして、福野町が30分、福光町が30分、それぞれ番組を放送され、砺波市と合わせまして2時間で1サイクルの放送が行われているものでございます。来年11月の市町村合併によりまして新市に番組を引き継ぐことになるわけでございますが、放送時間の延長につきましては、南砺市との番組構成上の調整が必要に相なるわけでございまして、しばらくの間は現行のままで放送することに相なるものというふうに認識をいたしております。
また、合併後の現庄川町区域を含めた地区だよりの放送を想定した場合に、地区数の増加により、現行の放送時間枠では十分な地区紹介ができないのではないかという御心配をいただき、放送期間の短縮等について御提案をいただいたわけであります。このことについて1年を通して見てみますと、総合的な調整によりまして何とか対応できるものというふうに現状では認識をいたしております。
なおまた、専門職員の配置、あるいは専用スタジオの設置につきましては、費用対効果の観点からしばらく検討させていただきたいというふうに考えております。
次に、加入促進について申し上げたいと存じます。
御存じのとおり10月1日からケーブルテレビ加入促進キャンペーンを実施させていただいております。おかげさまをもちまして、11月末までの2カ月間で235世帯の加入増、結果として市全体では実施前に比べまして2.1ポイントアップの32%の加入率と相なったところでございます。
そこで、加入増対策として、ベーシック方式を取り入れてはという御提案をいただいたわけであります。調べてみますと、県内で14のケーブルテレビのうち、新川ケーブルなど3社が12チャンネルに限定したベーシック方式いわゆる割り引き方式といわれる方式を取り入れているようでございます。
ちなみに新川テレビにおきましては加入率63%で、そのうち66%が利用率1,000円の割り引きコースに加入していると聞き及んでおります。加入率アップの方策の一つとしては有効な手段だというふうに認識はいたしております。ただ、割り引きコースへ移行することによりまして、事業の採算性の悪化を招く危険性があるという点がございますので、目下のところ導入には慎重にならざるを得ないというふうに考えているところでございます。
次に、IP電話による加入率の向上についての御提案をいただいております。
現在、市民へのPRにつきましては、IP電話、インターネット、コミュニティー番組の案内など一括をいたしまして情報提供をさせていただいております。10月からIP電話から一般電話へ、そして12月からは携帯電話への接続も可能となったところでございます。ただ、IP電話につきましては電話帳がなく、また特定の人との電話に限定をされ、現行の電話との併用がどうしても必要になるという現状でございますので、目下のところ、強力な要素にはなりにくいのではないかというふうに想定をいたしております。
また、デジタル放送への今後の対応についてでございますが、富山県ケーブルテレビ協議会におきまして、県内各社共同で現在検討中であるというふうに伺っております。
また、加入料の無料化、あるいは使用料の減額等、思い切った対応をすることで加入率の促進をという御提案もいただいたわけでありますが、御存じのとおり、当地区エリアの6割を占めるTSTとの調整が必要となったり、あるいは会計上、砺波広域圏事務組合で所管をしているというようなことでもございますので、目下のところ、現行の取り組みを強化いたしまして、成果が上がるように関係機関と調整を図っていきたいというふうに考えております。
いずれにいたしましても、ケーブルテレビ事業の収支をまず黒字基調にすることが当面の課題ではないかというふうに認識をいたしております。そこで、今回御提言をいただきましたその趣旨を尊重いたしまして、今後とも、地区特派員の皆さんや広域圏事務組合等関係機関と協議を重ねてまいりながら所期の目標を達してまいりたいというふうに考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。
以上でございます。
◯議長(石田君) 2番 林 忠男君。
〔2番 林 忠男君 登壇〕
◯2番(林君) 通告に従いまして、順次質問をいたします。
まず初めに、入浴施設の衛生管理についてでございます。
厚生労働省による入浴施設に対する緊急点検結果で、約6割の施設が浴槽の清掃や消毒が不徹底などと衛生管理の不備が指摘されています。
細菌検査を行った施設の約17%からレジオネラ菌が検出されました。レジオネラ菌は比較的最近発見された呼吸器感染症を起こす病原菌で、潜伏期間は数日から1週間であり、健康な大人はほとんど心配はないが、高齢者や乳幼児、病人が感染すると肺炎につながり、高熱や呼吸困難、意識障害を起こし生命の危険を伴います。
病気の原因については空調設備などと思われ、入浴中に気分が悪くなっておぼれたり、お湯を飲んでなったりする例もあるようです。菌は20~50℃で繁殖し、36℃前後が最も増殖すると言われております。要するに菌に汚染された水が呼吸器系に入って肺炎を引き起こすわけで、厚生労働省は公衆浴場の水質基準をレジオネラ菌が100ミリリットル当たり10個未満とし、塩素消毒をし塩素残留濃度を1リットル当たり0.2ミリグラムから0.4ミリグラムに保つのが望ましいとして、年に1ないし4回以上の水質検査を行うこととしています。
点検検査では、清潔であるべき入浴施設の衛生管理のずさんさにはただ驚くばかりで、ストレス解消や安上がりなレジャーとして温泉などやさまざまな入浴施設の人気は高く、抵抗力の弱い高齢者や子供も数多く訪れる住民の憩いの場の衛生管理を徹底し、衛生意識の向上を図ることが急務であります。
この菌は土壌や河川など一般的に生息し、不衛生な浴槽などで爆発的に増殖します。昨年7月には、宮崎県にある入浴施設で200人以上が感染し7人が死亡しました。このように、集団感染がここ数年、各地で相次いでいます。その背景には、浴槽の湯をろ過して再利用する循環式の大型入浴施設のしている省エネ対策的な考え方からの、少ないお湯を繰り返し使える方式で、毎日お湯をかえる必要もないことから、この循環式が急速に広まっています。温泉ブームの中、各地に次々と誕生し、入浴施設の大半がこのようになされています。
だが、清掃や消毒を怠ると、ろ過器や配管などが菌で増殖するおそれがあります。菌に汚染されたお湯を気泡風呂や打たせ湯に使えば微粒子が空気に分散して、感染の危険性はより高まります。清掃と消毒の徹底が欠かせないが、浴槽に塩素剤を入れるだけで事足りるとする施設が少なくなく、厚生労働省の指針では週1回以上お湯を取りかえることになっているが、中には月1回という施設もあるようです。施設自身が衛生管理に力を入れることはもちろんだが、施設設置者自身が第三者による点検制度を検討すべきであり、危機感が乏し過ぎだと言われても仕方がないのではないでしょうか。大事なのは清潔性や信頼性を高める衛生管理への十分な配慮と努力が必要だと思われます。
そこで、厚生労働省健康局生活衛生課で、入浴施設におけるレジオネラ菌防止対策の、平成15年3月31日現在での全国一斉点検結果が発表されました。
緊急一斉点検を行った施設数は3万1,826施設、衛生管理が適切に行われている施設数は1万4,100施設で、何らかの点で衛生管理等の指導を受けた施設が1万7,726施設です。
レジオネラ菌の検査結果では、行政検査での実施施設数は5,945施設で、レジオネラ菌を検出した施設数は1,576施設、また、自主検査での実施施設数は1万1,669施設で、レジオネラ菌を検出した施設数は1,370施設、以上のような結果でありました。
富山県内の公衆浴場の調査結果では、緊急一斉検査を行った施設数が220施設、衛生管理が適切に行われている施設数は197施設、何らかの点で衛生管理などの指導を受けた施設数は23施設、循環ろ過装置などの洗浄・消毒で指導を受けた施設数は7施設、浴槽水の消毒方法などで指導を受けた施設数は6施設、その他衛生管理などで指導を受けた施設数は11施設、自主検査を実施している施設数は211施設、うちレジオレラ菌が検出された施設数は14施設でありました。
実施対象基準は循環ろ過装置などにより循環する浴槽水を利用している施設での報告であり、当市における入浴施設におけるレジオネラ菌などの衛生管理はどのようにされているのか、お尋ねをいたします。
1.一般の公衆浴場及び大型ホテルなどのレジオネラ菌衛生管理への指導はどのようになされているのか。2.公共施設、病院、老人保健施設、社会福祉施設など、特定建築物以外の建築物、公園などの装飾用噴水などの衛生管理の点検はどのようになされているのか。3.家庭で用いられている循環式浴槽24時間風呂や加湿装置、家庭用の超音波加湿器などのレジオネラ菌防止への対策はどのようになされているのか。4.生命の危険を感じることから衛生管理の報告義務化の必要性を感じるが、その対策は。5.自主点検よりも第三者による点検実施の指導を考えてはどうか。6.レジオネラ症と疑われる患者が発生した場合の対応は。
以上について当局の対策をお聞かせください。
次に、不妊治療に対する治療費助成制度についてお伺いいたします。
平成14年度3月定例会において私が質問をした中で、少子化対策として不妊治療の治療費助成制度について質問をさせていただきました。
当時、当局の御答弁では、県内で治療費の一部を助成している自治体は1市であり、また平成13年度の厚生労働省白書においては、国では第三者からの提供による体外受精等の生殖助成医療制度の整備につきましては、なかなか進まないことや、親子関係の確定、民法上の法的整備、あるいは倫理性、安全性の問題等クリアすべき課題が多いからであると報告されており、国では検討が行われている状況であることから、県でもこの治療が保険適用されていないために、助成対象として前向きに取り組みにくいと聞いていますとのことでありました。
少子化対策や子供がいない夫婦の心理的、経済的負担などの治療費助成制度につきましては、今後、プライバシーにも十分な配慮をしながら実態を把握するなどの検討をしていきたいとの御答弁でありました。
質問後1年8カ月も過ぎておりますので、プライバシーやさまざまな配慮をされながら、実態に向けて十分に把握されたものと察しております。検討などをされた結果、当局の治療費助成制度についてどのようになされるのかをお尋ねいたします。
今日では多くの自治体でこの制度がなされておりますが、そこで、県内各市町村での不妊治療費助成事業実施状況を調べてみました。
実施市町村では、平成14年4月1日から上市町、福光町、平成15年4月1日から大島町、井波町、大沢野町、平成15年10月1日から高岡市、新湊市、八尾町、婦中町、小杉町、大門町、山田村、下村、細入村で実施されています。富山市でも平成16年4月から実施に向けて検討中であるとのことであります。
金額や助成内容につきましては市町村によって違いはありますが、10万円から50万円以内でありました。また、富山県不妊治療費助成事業の概要によると、体外受精などの不妊治療を受けている夫婦に対し、治療費の助成を行う「富山県不妊治療費助成事業」を10月1日から実施されています。
助成対象者は、知事が指定する県内医療機関において不妊治療を受けること、体外受精または顕微受精以外に妊娠が望めないと主治医が判断していること、夫婦間(法律上の夫婦に限る)の妊娠を目的とし、配偶者以外から精子や卵子の提供を受けないこと、妻の年齢が満45歳未満であること、県内に引き続き1年以上住居していること。
また助成内容は、助成の対象とする経費は指定医療機関で受けた体外受精または顕微受精に要した費用とする。助成する額は対象となる費用の2分の1以内とし、年額10万円を限度とします。申込方法、申請窓口は県厚生センター支所で、ただし富山市の場合は富山市保健所であります。また、指定医療機関は10医療機関とされております。
生殖補助制度(ART)として一般的に実施されている施設数は全国で550カ所であり、ARTのおかげで生まれた子供の数は年間約1万2,000人であります。日本での年間総出生児数は約117万人であることから全体の1%に当たり、ARTは最近の出生率低下時代の歯どめになっているとも言われております。
以上のことから、当市の一日も早く少子化対策として不妊治療助成制度を取り組まれることを望むものであり、当局の明快なる御答弁を期待いたします。
次に、高齢者用の住宅対策について質問いたします。
住環境に対する高齢者の要望は健康な成人のみを対象として環境整備がなされ、高齢者が持つ身体機能や物の考え方、生活構造との間に大きなギャップが生じてきていることです。
かつては「人生わずかに50年」だったからそれほど目立ちもせず、また家族の介助などによって家庭内で解決ができましたが、最近では寿命の延長とともに家族数の減少や女性の社会進出によって簡単には解決できないほどの負担となってきています。このような状況での生活の基盤が住宅にあることは言うまでもありませんが、しかし高齢期を迎えると、家庭的、経済的、健康的なことやさまざまな問題が生じ、自宅にいつまでもとどまることができなくなる高齢者が増えてきています。ある者は家庭的、経済的な理由で宿泊を伴う生活施設に入所して余生を送ることや、またある者は健康を損ねたり疾病を持って病院に入院し、そこで数カ月あるいは数十年を過ごすことになったり、よく考えてみると高齢者の生活空間はあくまでも住宅が基本の中心であり、家庭的や経済的に何らかの問題を持った場合に入所できる生活施設と、健康を盛り込んだ住宅が長寿社会の進展とともに必要性が高まってきているように感じます。
そこで、当市における1.高齢者向け優良賃貸住宅建設の考えはないのか。2.低所得者を対象としたシルバーハウジングの建設の考えはないのか。3.ケア付き高齢者住宅の建設をどう考えているのか。4.住宅型有料老人ホームの建設の考えはないのか。5.コレクティングハウジングやグループリビングの推進策など、高齢者への住宅対策について当局の考えをお伺いしまして、私の質問を終わります。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 林議員にお答えをいたします。
私からは、不妊治療に対する治療費助成について申し上げます。
このことにつきましては、林議員は熱心に勉強されて調査をされて、このたび要望されてきたわけでございます。深く敬意を表したいと思っております。
お尋ねの件は、結婚しても子供ができない夫婦への支援策ということでございます。従来から生殖補助医療に対する倫理性の問題、安全性の問題、あるいはまだごたごたしておりますけれども、法的問題等がいろいろあるようでございます。そのことで制度化がなかなかできなかった経緯があったわけであります。ついては、先般の質問に対しても私はお答えができなかったという状況でございます。
なお、今年の10月、富山県は少子化対策の一環として要綱を定められました。夫婦間に対して治療費の助成制度を新しく開始をされたわけでございます。随分予想以上に申し込みがあったと聞いております。なお、砺波厚生センターへの不妊に対する相談件数も4月からは数件しかなかったようでありますが、制度開始以来20件を超しておるということであります。そのうち15件が助成申請されたと、このように聞いております。砺波総合病院での体外受精の件数も4月から半年で数件あったと聞いておりますが、10月以降は大変多くなってきているという状況を聞いております。件数は定かではございませんけれども、結構多い相談もあるようでございます。
先般は、女性団体の皆さんからも、ぜひこの不妊治療に対する助成をしてください。少子化の一環にもなるということでございまして要望されました。砺波市としても先日協議をいたしまして、不妊治療に対する助成、県も定めたことでございますので、県のルールに合致したものについて、難しい科学的なものは私はわかりませんが、県の要綱にマッチしたものについては助成を上乗せをするということにしたいと、このように思って協議をしたところでございます。
詳細につきましてはこれから十分検討いたしますが、いずれにしても、不妊治療助成事業を実施することにいたしたい、このように思っております。
子供ができない夫婦の心理的、経済的負担に少しでも私どもが協力してあげるということ、そしてなおまた、めでたくお子さんが誕生されるとすれば、私は将来とも、次世代とも安心できる砺波市ができるんではないか、このように思っております。市全体の力で助成をするということについて御理解をいただければありがたいと思います。
つきましては、ぜひ総合病院を利用してほしいと、このよう思っております。担当医師も随分熱心に対処してくれますので、よろしくお願いをいたしたい。最後にこのことを申し添えておきたいと思います。
その他、入浴施設の衛生管理等につきましては、私も先般会議があって出たんですが、県の担当行政でございます。市町村がどうする、こうするということでございませんが、民生部長からその実態等について申し上げます。
なお、高齢者住宅等につきましては、いろいろ御意見もございます。今、私どもが考えていることにつきまして、産業建設部長からお答えいたします。
以上でございます。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
民生部長 津田俊祐君。
〔民生部長 津田俊祐君 登壇〕
◯民生部長(津田君) 林議員の御質問のうち、入浴施設の衛生管理、レジオネラ菌対策についてお答えを申し上げます。
大変詳しくお調べになったところでございますが、議員御指摘のとおり、昨年7月に宮崎県内の公衆浴場で発生したレジオネラ菌症により、数名の死者と多数の患者が発症いたしております。それ以降、公衆浴場、旅館業等における循環式浴槽のレジオネラ菌対策のほかに、遊泳プールや病院、社会福祉施設などに設置されている入浴施設についても衛生管理の徹底が図られているところであります。
公衆浴場に関する衛生管理につきましては、富山県では浴場業を営む者が講じなければならない衛生等の基準を定めた富山県公衆浴場基準条例及び同公衆浴場法施行規則に基づき、浴場の構造、設備の基準、あるいは水質基準及び検査方法などを指導されているところであります。こうしたことから、先ほどの御答弁にもありましたが、本来御質問の内容は県が所管するものでありますが、確認している範囲で6点についてお答えをいたします。
まず、第1点の一般公衆浴場、大型ホテルなどのレジオネラ菌の衛生管理への指導につきましては、富山県は平成13年9月の厚生労働省の通達による循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアルに基づいて指導監督が行われております。その中では、事細かく循環式浴槽の定期的検査、消毒、清掃等が明記され、指導されております。
第2点の、公共施設等の衛生管理や点検につきましては、これまで砺波市温水プール、総合病院、各福祉施設、デイサービスセンター、コスモス荘などの公共施設等での発症事例は現在のところありませんが、衛生管理、点検につきましては、県が定める浴槽の管理、つまり塩素による洗浄、消毒剤の投入量及び水質基準などに基づき、事業者に衛生管理報告を義務づけております。また、安全で衛生的な循環式浴槽の維持管理、構造設備の管理指導も行っておるわけであります。
第3点の家庭での循環式浴槽(24時間風呂)、それから加湿装置などのレジオネラ菌防止対策につきましては、市内の家庭でのレジオネラ菌の感染事例はありませんが、家庭用入浴施設や家庭用加湿器を安心して利用していただくため、検査を希望される方には、有料でありますけれども、砺波厚生センターが水質検査やろ過装置の点検を行っております。また、それに対する住民への広報活動もなされておるということであります。
第4点の生命の危険を伴うことから、衛生管理の報告義務を考えてはどうかということでありますが、県におきましては、レジオネラ症防止対策として、浴槽水浴槽、循環ろ過装置、及び配管等の衛生管理の徹底を図るため、公衆浴場や病院内の入浴施設の衛生管理の徹底を周知しており、富山県公衆浴場法施行規則では、浴槽水のレジオネラ菌の検査を3カ月に1回以上行うこととし、その検査結果の記録を3カ年以上保存することといたしております。
第5点の自主点検の指導により、第三者による点検を考えてはどうかということでありますが、同施行規則によりますと、浴場を営む者が循環ろ過装置を設ける場合は、浴槽の容量に応じた十分なろ過能力を有するものとしており、各厚生センターで重点的に監視を行い、水質検査等を実施しております。
また、浴場を営む事業者でありますが、自らの責任で水質基準を守り、大腸菌群のレジオネラ菌を検査するものとしていますが、専門的な事項でもあり、ほとんど水質、あるいは環境衛生の専門業者に検査を委託しているものと考えております。
第6点目の、レジオネラ症と疑われる患者が発生した場合の対応でございますが、第1に、何といいましても感染の拡大を防止するために速やかに感染源について適切な措置を講じる必要があります。
第2に、医療機関において治療が行われるためには、正しい情報提供が必要であります。仮にレジオネラ症が発生した場合には、砺波厚生センターの要請に基づき、感染源と疑われる施設あるいは患者等について、消毒、治療などの実施に向けて密接に協力し、さらには広報活動を速やかに行うなど、住民の不安を取り除くことが必要であると考えておるわけであります。
なお、砺波市では、昭和53年に公衆浴場衛生設備改善補助金交付要綱を制定し、公衆浴場の公共性にかんがみ、市民の健康と公衆浴場の向上を図るため、衛生設備、これにつきましては、循環ろ過器、あるいは滅菌器、温水器等でございますが、そうしたものの改善に対する補助を行っているところでございます。
以上でございます。
◯議長(石田君) 答弁を求めます。
産業建設部長 藪田康男君。
〔産業建設部長 藪田康男君 登壇〕
◯産業建設部長(藪田君) 林議員さんの高齢者用の住宅対策について答弁をいたします。
最初に、高齢者用優良賃貸住宅とは緊急通報装置が備えつけられ、60歳以上の方を対象にバリアフリーに対応した低額で入居できる賃貸住宅であります。民間でも国の建設補助金及び家賃対策補助金を受けることができます。
次に、シルバーハウジングとは、安否確認、生活相談をする生活援助員が配置された60歳以上の方を対象とした公営住宅であります。
次に、ケア付き高齢者住宅とは、60歳以上の方を対象にケアスタッフが24時間常駐し、介護や生活援助サービスを行い、緊急対応システムの整った住宅であります。
それから、住宅型有料老人ホームとは、食事などのサービスがついた高齢者向け居住施設で、介護が必要となった場合は、訪問介護などの介護サービスを利用しながら、当該老人ホームでの生活を継続することが可能な有料老人ホームであります。
最後5番目のコレクティブハウジングや、グループリビングとは、個人や家族の自由とプライバシーを前提としつつ、日常的な生活の一部やそのための生活空間を共同化、共有化し、それらを居住者の民主的合意によって成り立たせるということでございます。
以上のことから、住宅型有料老人ホーム、コレクティブハウジングやグループリビングにつきましては、その性質上、基本的には民間でお願いしたいと考えております。
具体的な高齢者向け住宅の建設に当たりましては、既存の軽度の生活援助事業や緊急通報体制事業などのより一層の活用、並びに(仮称)北部地区総合福祉施設に建設計画の生活支援ハウスの今後の活用や、並びに城端町、小矢部市に開設されました軽費老人ホームでありますケアハウスの需要などを調査した上で検討しなければならないと考えておりますが、現段階では、民間による高齢者向け住宅の建設が進まない現状を踏まえ、となみ21世紀プランに基づき、出町市街地東部の地元からの要望なども考慮し、住宅マスタープランにも取り入れまして、高齢者向けの優良な賃貸住宅の建設計画の検討を進めてまいりたいと、このように考えております。
以上でございます。
◯議長(石田君) 以上をもって本日の日程を終了いたします。
次回は、明12月16日午前10時から開会いたします。
本日はこれをもって散会いたします。
どうも御苦労さまでした。
午後 2時50分 閉議