平成14年3月定例会(第3号) 本文

1.会議の経過
 午前10時03分 開議

◯議長(村中君) ただいまから本日の会議を開き、直ちに日程に入ります。
 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第1号から議案第39号まで、平成14年度富山県砺波市一般会計予算外38件及び報告第1号 専決処分の承認を求めることについてを議題といたします。
 昨日に引き続き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 5番 寺島良三君。
  〔5番 寺島良三君 登壇〕

◯5番(寺島君) お許しをいただきましたので、通告に基づき市政一般についての質問と要望をさせていただきます。
 まず、市町村合併についての取り組みについてお尋ねいたします。
 国、地方を通じた厳しい財政状況のもと、市町村が今後とも総合的な行政を主体として責任を果たし、個性豊かな活力に満ちた地域づくりを進めていくためには、行政基盤の強化や広域的な対応が強く求められ、広域行政だけではなく、市町村合併はそのための有効な方針であると思います。
 「市町村の合併の特例に関する法律」の期限である平成17年3月末まであと3年になり、合併に対する関心と機運が高まっている中、2月15日付の北日本新聞に、同社が県内全市町村長35人を対象に実施した合併問題についての対応を探るためのアンケート調査結果が掲載されておりました。
 それによれば、「合併に対する姿勢」について、「合併特例法の期限の17年3月までに合併するべき」と答えた市町村長が42.9%(15人)、「17年末に間に合わせなくてもできるだけ早く合併するべき」が17.1%(6人)、「合併を検討すべきだが、急ぐ必要はない」が11.4%(4人)、その他が28.6%(10人)、「合併の必要はない」と答えた市町村長はおらず、「合併は必要」あるいは「避けられない」と考えていることがわかりました。
 当ブロック内の砺波広域圏10市町村に加え、小矢部、福岡町の12市町村長の回答でも、概ね積極的に検討している姿勢が示されておりました。「具体的な市町村あるいは広域圏が念頭にありますか」の設問に対し、井波町長、福岡町長は明確な回答を避け、慎重な姿勢を示しており、そこにいささか温度差があるように感じられます。
 砺波広域圏のリーダーとして、各市町村間での方向性や思惑の相違を今後どのように調整され取りまとめていかれるか。また、砺波市の立場で市町村合併の必要性についてどのような考えか、市長にお聞きいたします。
 先般、砺波地域合併に関する研究会の報告書が出されました。それによりますと、関係市町村の現状や合併後の効果、懸念事項及び対応策についての研究報告が詳しくまとめられており、興味深く見せていただきました。
 この報告書の中でも、合併の効果として、組織の集約化・効率化を進めるとともに、市町村長や議員、各種委員会、審議会等の委員、事務局長等の総数が減少し、経費を節減することができる。また、自治体規模の拡大により、介護保険や国民健康保険等の運営を安定化させることができる。行政運営の効率化と行財政構造の改善が可能になることや、市町村合併により行財政基盤が強化され、サービス提供等を担当する部門の強化や多様かつ高度なサービスの提供、使用料、手数料の住民負担の軽減が見込まれ行政サービスの充実が図られること、広域化による利便性の向上など多くのメリットが挙げられております。
 懸念事項としては、合併後の市町村において、開発や成長等が中心部などの特定地域に集中し、周辺部の整備が立ち遅れることや、地域の過疎化が進行し、集落機能が維持できなくなり、伝統・文化の衰退、農地、山林の荒廃など地域格差の発生・拡大が生じるおそれや、地域の連帯感、愛着等の希薄化が懸念されておりますが、その対応策についても研究報告がなされておりました。今後、この研究報告書を活用して、合併に向けて、より深い検索をしていただきたいと思います。
 市では、先月市内17地区で「市町村合併地区説明会」を実施されましたが、市民の反応はいかがだったでしょうか、またどのような質問や意見があったでしょうか、お聞かせください。
 「合併特例法」の期限内の平成17年3月末までに合併を目指すのであれば、迅速な対応が必要となりますが、今後どのような計画で進められるのでしょうか。
 住民の意思を尊重し、広く情報を提供し、より具体的な議論を進めていただき、市民から喜ばれるような合併の実現をお願いいたします。
 次に、下水道事業についてお尋ねいたします。
 快適な生活環境の確保や河川の水質保全を図るために、下水道整備は早急な課題になっております。砺波市の下水道普及率は36.6%で、富山県下の59%に比べますとまだ遅れているのが現状です。
 国では、財政改革、構造改革に取り組み、予算の縮小・廃止などが行われる中、市としても予算の縮小がやむなくされており、平成14年度の下水道事業はその有効性、経済性を踏まえて事業計画がなされたものと思います。平成14年度の事業計画の概要と平成14年度中における下水道事業の進捗普及率はどの程度になる見込みかお尋ねいたします。
 10年以内に公共下水道の整備が見込めない東野尻、鷹栖、林、若林、高波の5地区は合併浄化槽で補助金を交付して、設置者が自ら管理を行う環境省方式で進められています。太田、中野、五鹿屋地区におきましては集合処理、特定環境保全公共下水道事業で整備し、家屋間限界距離に基づき、延長80メートル以上のところについては、当初市が合併浄化槽を設置し、管理する総務省方式ですると説明があったのですが、今回北部地区と同様に設置者に補助金を交付し、設置者自らが管理を行う環境省方式で整備計画の変更が検討されていますが、その変更理由についてお尋ねいたします。
 また、小矢部川流域下水道に結ぶ2期幹線の整備計画が見えてこない状況ですが、福岡町を中心に、高岡市、小矢部市及び砺波市において新たな協議が始まったとのことですが、その計画内容についてもお聞かせください。
 次に、高齢者福祉施設の充実についてお尋ねいたします。
 先の砺波地域合併に関する研究会報告書によれば、当ブロック内の合併後の人口の将来推計は、既に全国や県を上回る急激なペースで高齢化、人口の減少が進行しており、平成37年には65歳以上の高齢者が3割程度を占めることを予想しております。深刻な高齢化が進む中で、今後、介護を必要とする高齢者の増加が見込まれ、将来の行財政基盤に深刻な影響が懸念されております。
 その対応策として健診予防、保健福祉の強化を図ることが重要になってくる上で、砺波総合病院第2病棟に設置計画される「健康づくりセンター」の役割が大いに期待されるところです。健康で安らぎある市民生活を確保していくために、保健、医療、福祉を総合的にとらえ、相互に連携しながら提供する拠点施設として建設されるわけですが、計画概要についてお聞きします。
 次に、北部地区総合福祉センター建設計画についてお聞きします。
 平成14年度の予算では1,300万円余りの計上があったわけですが、苗加苑、南部デイサービスセンターと同様の施設と聞いておりますが、どのような施設概要になっているのか。現在、各デイサービスは満杯状況のようですが、北部地区が完成すればかなり緩和され、サービスの向上が図られるものと思います。
 また、特別養護老人ホームやなぜ苑のショートステイも現在満床状況であります。市内には民間ショートステイが幾つかありますが、いずれもベット数が少なく、休日等の利用はなかなか空きがないようです。介護する人や家族が冠婚葬祭、急病等で利用できないことが多くあると聞いております。ぜひ、やなぜ苑のショートステイの増設が必要だと思いますが、今後の対応についてお尋ねいたします。
 いずれの施設も、直接現場に携わっている人や利用者の声をよく聞いていただき、知恵を絞り、創意工夫して、市民や高齢者が利用しやすく、親しまれる施設となりますようお願いして、私の質問を終わります。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 寺島良三議員にお答えをいたします。
 まず最初に、市町村合併の取り組みについてでございます。
 昨日も代表質問でお答えをしたんですが、改めてお答えを申し上げたいと思います。
 合併は必要だろうと、このように理解をいたしております。合併するに当たりましては、寺島議員もおっしゃったんですが個性豊かな地域づくり、同じパターンの合併では意味がないと思います。砺波なら砺波らしさ、そしてピリっと光るようなそういう合併が私は正しいのではないかと、このように理解をしておるわけでございます。
 質問にございましたように、広域圏のリーダーとしてどう調整し取りまとめるのかということでございます。マスコミのアンケートなどから分析されておったわけですが、合併の必要性等につきましては、各首長、それぞれ理解をしておられるようですが、どのように合併するか、それぞれの立場から考え方がおのずからおっしゃるように温度差があるようでございますし、考え方も違っておるようでございます。
 したがいまして、私は、リーダーという立場からまず各市町村のそれぞれの思いがあると思いますので、腹蔵のない実直な意見をそれぞれ出し合っていくことが大切ではないかと、このように考えておるわけでございます。
 したがいまして、合併協議会を早くつくれという首長さんもおられましたけれども、その前に十分話し合いをする準備会を設けたらどうかと思いまして、助役及び担当部長でその場を持ってほしいと、このように考えておるところでございます。
 次に、砺波市の立場でということでございます。
 先般の砺波地域合併に関する研究会の資料もお読みになっていただきました。財政力や市民サービス、その負担につきましては、砺波市は特段に悪いところはないように私は思います。その他、合併することについて効率的な面もおっしゃいましたが、そのとおりだと思います。ただ、一つの例を申し上げますと、高齢化率も、今、砺波市は低いほうでありますが、これは合併することによって将来的に保証されるものではないと、そうなりますと市民の経費負担も増大するように思うわけでございます。
 そこで、寺島議員さんはメリット、デメリットをそれぞれ分析されました。そのデメリットについて調整をすることが大事ではないかと、このように思っておるところでございます。
 なおまた、地区説明会についてどのような質問や意見があったかということでございますが、助役、収入役に現場に行っていただいて、それぞれ意見交換をしていただきましたので、助役さんから集約をして御報告をさせていただきたいと思います。
 今後どのような計画で進むかということでありますが、今申しましたように準備会でいろいろ議論をしていただく。その上で平成14年度末には合併協議会を設ける。ただしその場合には、議会ともよく議論をして進めさせていただきたいと思います。
 いずれにしても、特例法の期限でございます平成17年末までに合併をしなければならないと、このように思っております。市民が期待し、喜ぶ、そういう地域づくりのための合併であるべきだと、このように理解をいたしております。
 次に、下水道事業の概要についての質問でございますが、提案理由でも申し上げましたわけですけれども、公共下水道事業では、杉木地内の管渠工事、広上雨水幹線の設計及び工事にも着手したいと考えております。事業費では、補助、単独合わせて1億2,000万円となるところでございます。
 特定環境保全公共下水道事業は、南般若、庄下地内の管渠工事に着手いたします。なお、本年度認可拡大をいたしました南般若、庄下地内の測量設計を引き続き実施いたします。事業費では、補助、単独合わせて6億5,000万円となるところであります。
 平成14年度で整備するところを加えますと、認可事業費に対する進捗率は、公共、特環合わせて約60%になる見込みでございます。
 なおまた、富山県で初めて取り組む特定地域生活排水処理事業を栴檀山地区で合意をいたしましたので、着手をいたしたいと思います。つきましては、県との調整も終わりました。もちろん一挙にやれるわけではないので、年次計画も添えて県と話し合いをして、一応予算づけ等について御了解をいただいておるところでございますが、今年度は9,800万円になるところであります。いずれにしても下水道事業については、今回、地方経済の活性化も考えまして予算化をしたということを御理解いただきたいと思います。
 合併処理浄化槽の整備等につきましては、部長から申し上げます。
 次に、小矢部川流域下水道の2期幹線でございます。
 これも代表質問でお答えいたしましたが、福岡町では最終の下水道整備地区として、砺波市との境界地域に差しかかってきたということで、県事業でございますけれども、一応2市町村にわたらなければ要件が整わないということで打診がありました。私は将来を見据えて、2期幹線計画の地域についてはいずれ団地等々が予想されます。先行投資になるかもしれませんが、このことについては参加する方向で、今話をいたしております。そのことを考えておるわけでございます。しかしながら、国、県の状況から見ましてなかなか予算づけが難しいと聞いております。少し遅れると考えるわけでございます。
 次に、高齢者福祉施設等についてでございます。
 第1点は、健康づくりセンターについてのお尋ねでございます。
 機能といたしましては、寺島議員さんもその役割を前段申されたわけでございますが、1つは、少子化に対して安心して子供を生み育てる、そういう子育て支援機能を持つことも大事だと。もちろん健診体制の強化、保健と医療の連携がこの場でできるのではないか。病院の皆さんにも協力を求めておるわけですが、全面的に賛成をいただいております。今後、高齢化につきましては、高齢者の病気予防、介護の予防、そういった面で重要な機能を果たすものと、このように理解をいたしております。
 その他、健康相談や健康診査、予防接種、リハビリに至るまでの一環したサービスができるように配慮いたしております。なおまた、基幹型在宅介護支援センター等の窓口として、今後位置づけをしていきたいと思いますし、今、訪問看護等については大変好評でございます。隣にドクターもおられますので、そういった面でのセンター的な役割として今後考えてまいりたいと思っております。内容等についてはこれから基本計画があって、実施設計の段階でさらに詰めさせていただきたいと、このように思うところでございます。
 それから次は、北部地区における福祉施設等についての考え方を示せということでございます。その1つは、高齢化社会を迎えますので、元気で生き生きとしていただくための健康ゾーン、そういうものをまず設けたい。その意味では、でき得れば屋内多目的施設や機能訓練室を備えてまいりたいと思います。
 2つ目は福祉ゾーンであります。ゆっくりとくつろいでいただくことによって、老人の生きがいをそこで見出していただくというようなことで、娯楽室とか浴場とか、そういうものを設ける必要があるのではないかと、このように思っております。
 3つ目は支援ゾーンであります。後ほども申し上げますけれども、デイサービスセンター等を建設し、それから低所得者の高齢者の居住という意味での支援施設を考えたらどうかということで、今、県から指導をいただいておりますが、よく聞いた上で対処してまいりたいと思っております。
 4つ目は交流ゾーンであります。いわゆる高齢者と若い人たちが一緒にふれあう場づくりが必要だろうと、このように考えております。平成14年度におきまして、施設の基本設計を予算化させていただきまして、今後、内部についてさらに詰めさせていただきたいと思っております。
 次に、やなぜ苑等につきまして、デイサービスもショートステイも満床ではないか、ついては増設したらという話でございますが、先般も介護保険組合等がございました。今、それぞれ広域組合内で施設整備が行われております。4月早々、特養につきましては60床増えますし、その他、ショートステイ等についても民間で今計画をされておりますので、改めてやなぜ苑を増設する気はございません。民間にゆだねていくことも大切ではと、このように思っております。ぜひそのことを理解をしていただきたいと、このように思っておるところでございます。
 その他、民間でもこのような施設が出てまいりましたので、その辺を十分調整をして、混雑しないようにしていきたいと思いますし、なお、先般も説明を申し上げましたが、改革の一つとしては公設民営化ということで民間の皆さんに頑張っていただく。時間の延長もございますし、それから振替休日等についても休まないで受け入れをするということでございますので、若干のサービス拡大になるのではないかと、このようにも思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。
 その他につきましては、助役、水道部長からお答えをいたします。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 助役 今井 烈君。
  〔助役 今井 烈君 登壇〕

◯助役(今井君) 寺島議員の御質問のうち、市町村合併におきますところの地域説明会における市民の皆様方の反応、そしてまた、どのような御質問、意見があったかということにつきましてお答えをいたします。
 去る2月4日から22日にわたりまして、収入役と2班に分けまして、17自治振興会にそれぞれ出向きまして、自治振興会と市の共催という形で説明会を開催してきたところでございます。
 参加いただきました市民の皆様方は1,300名近くに及ぶわけでございまして、夜間にかかわりませず、7時30分から9時ということでございました。大体9時半を過ぎるようなことで2時間にも及ぶ間、こちらからの説明、そしてまた御意見をいただきました。私もできるだけ皆様方がどのような反応を持っておられるかと思いまして、私の持ち時間1時間半、身長の関係もございますので立ったまま市民の皆様方のお顔をお一人お一人見ながら、このことについてどう思っておられるかなというようなことで反応を見るというような形で説明会をしてきたわけでございます。終始御熱心に、本当に眠る方がおられなかったということで、私は、皆様方もそれなりにこの市町村合併というものを受けとめていただいたというふうに認識をしておりますし、また感謝を申し上げる次第でございます。
 今回の説明会の目的でございますけれども、砺波市として市町村合併が必要であるということ、それともう1つ合併を進めるについての御意見、御要望を受けるという2点を主眼に置きまして説明会をしてきたわけでございます。この説明会の御意見、御提言につきましては、早速でございますが、「広報となみ」3月号に掲載をさせていただいたところでございます。1月号の市町村合併の検討資料も全戸に配布したわけでございますけれども、そういうことで逐次、情報を市民の皆様方に提供いたしまして検討していただきたい。そして合併の機運を盛り上げていきたいと思っておるわけでございます。今後もそういうふうな形でいろいろ説明、そしてまた広報等を通じまして市民の皆さん方に情報を提供していきたいというふうに考えておるわけでございます。
 まず、市民の反応はどうであったかということにつきましては、できるだけ客観的に申し上げたいと思うわけでございますけれども、私が肌身で感じたところをもちましてお答えを申し上げますと、まず、当市の市町村合併が必要であるということにつきましては、現在、21世紀に入っての日本の経済情勢の変化、そしてまた国の財政状況が大変悪化しておるという経済情勢の変化ということについては御理解をいただけた。そしてまた、昭和の合併をしましてから50年たち、この市町村の境界のボーダレス化というものが大変進んでおるということ。そしてまた、情報化時代としての対応、そして少子・高齢化というものを考えますとき、やはり当市といたしましてもスケールメリットを求める必要はあるのではないかということにつきましても御理解をいただけたと思うわけでございます。
 そしてまた、地方分権の時代でございます。それに対する対応といたしますと、やはりスケールメリットに加わるわけでございますけれども、ある程度の規模にいたしませんと対応ができないのではないかということ。そしてまた、今回の合併につきましては、国のほうでは合併特例法によりますところの国の支援制度を考えてくれておるわけでございまして、これを活用しながらまちづくりをしていくということが大変必要ではないかということにつきまして、私はほぼ市民の皆さん方には、そういう観点からの御理解はいただけたものというふうに認識をしておるわけでございます。
 それでは、どんな御意見、御提言があったかということでございます。これも170近くに及ぶ御意見、御提言でございますので、なかなか集約は難しいのですけれども、要約をいたしますと、市民の皆さん方は、現在の行政サービスというものを合併によって低下させてほしくない、そしてまた負担が増えるような合併をしてほしくないということが最も大きいというふうに感じたわけでございます。
 今、このことにつきましてより具体的に申し上げますと、合併をしようとする市町村の財務内容はどういうふうな状況にあるのか。いろいろと事業を膨らんでやっておったり、借金があったりというところと合併すれば、自分たちのサービスが低下したり負担が増えたりするんじゃないか、そういうことについてよく調査をしてやってほしいという御意見。そしてまた、合併によって現在おるところが過疎化をしない。やはり砺波は広域圏で考えますと、北に位置しておるわけでございます。そういう面で、特に北部方面、東部方面にお住みの方からは、合併によって自分たちのところを過疎化してほしくないというふうな御意見がございました。それから、50年にわたってこの砺波市が築いてきたせっかくのまちの伝統や文化、イベントというようなものはやはり大切にしてほしい。これを合併によって、また新たにつくり直していくというのはなかなか大変ではないかという御意見も印象に残るところでございます。
 また、合併というものはまちづくりに役立つ、いわゆる合併が目的ではなくて、まちづくりをするための手段として合併というものを考えてほしいというようなところに集約されるのかなというふうに思うわけでございます。
 いずれにいたしましても、今回、初めて各地域に出て説明をしたわけでございまして、これからまた、今いただきました御意見、御提言というものを踏まえまして、合併協議会の準備会というふうなものにも臨みまして、市長の答弁にもございましたようにそれぞれ忌憚のない腹蔵のない意見を出し合って、どういうふうな合併にしていけばいいのか、そしてまた、そこで相手方もございますから、出ました意見等を踏まえまして、まちづくり、合併の姿というものをつくりまして、市民の皆様方に提示をして御意見をいただくと。そういうようなことで、つくる、提案をするというステップを踏んでやっていかなければならないのではないかというふうに、この説明会を通じまして感じましたことをつけ加えさせていただきます。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 水道部長 坪本正樹君。
  〔水道部長 坪本正樹君 登壇〕

◯水道部長(坪本君) 寺島議員の質問のうち、合併処理浄化槽の整備概要についてお答えいたします。
 これから整備いたします柳瀬、太田、中野、五鹿屋地区の下水道整備につきましては、集合処理を基本として、特定環境保全公共下水道事業で整備するわけでありますが、国土交通省、環境省、農林水産省の3省統一の経済比較マニュアルが作成され、家屋間限界距離に基づき、幹線から80メートル以上離れたところは合併処理浄化槽で整備する区域としたところでございます。なお、具体的な箇所づけにつきましては、各地区の推進協議会と十分協議して決めていきたいと考えております。
 これまで、総務省方式の合併処理浄化槽を市が設置し、管理することといたしておりましたが、北部地区と同様に環境省の補助金を交付し、個人管理として進めることとしたところであります。
 これは、1つに、下水道の早期整備を望む市民の声が多いこと。2つに、国の補助事業は削減傾向にあること。3つに、厳しい財政状況の中で、下水道事業の促進を図らねばならないこと。4つに、将来、家屋間限界距離の要件を満たせば集合処理ができること。すなわち、行政設置の合併処理浄化槽では、将来とも管渠での整備ができないなどの理由からでございます。御理解のほどよろしくお願いいたします。

◯議長(村中君) 4番 齊藤源秋君。
  〔4番 齊藤源秋君 登壇〕

◯4番(齊藤君) お許しを得ましたので、通告に従い市政一般についての質問と若干の要望をさせていただきます。
 1項目目は、今年4月から実施されます「新学習指導要領」の課題について伺いたいと思います。
 小中学校で実施される新学習指導要領は、「ゆとりの中で豊かな人間性や自ら学び考える力を育成し、基礎的な教科内容の確実な定着を図りながら、個性を生かす教育の充実に努める」という方針を掲げ、授業時数の縮減、教育内容の厳選、総合的な学習の時間の創設、選択学習の幅の拡大などのほか、完全学校週5日制と同時に実施されるとのことであります。
 学校週5日制と新教育課程が完全実施されることによって、ゆとりの中で「生きる力」を育み、「豊かな人間性」を培うことに期待を寄せる保護者や市民も大変多いわけでありますが、授業時数の削減や指導内容の厳選から、子供たちの学力確保への不安の声もあります。
 当市では、平成8年から全国に先駆けて、学校、家庭や地域社会が一体となって、「心の教育」を進めるなど、豊かな心と創造性に富む人づくりに努め、その成果を上げているところでありますが、この節目の新年度を目前にして、学校設置者として市長の新指導要領実施に向けての所感をお伺いしたいと思います。
 次に、新教育課程の実施によって、学習評価の方法が変わることについてであります。
 児童生徒の学習評価が絶対評価に一本化されると聞いておりますが、この評価は現行指導要領においても、観点別学習状況と中学校の選択教科での評定は目標に準拠した評価すなわち絶対評価であります。
 これは、子供たち一人一人の学習目標の達成度で評価するもので、知識の量の多い少ないや集団の中での位置をあらわしたりするものではなく、学習内容の基礎・基本の定着を目指して、一人一人の習熟度を把握し、学習後の指導資料として活用される点では歓迎している保護者も随分多いのでありますが、教科の総括的評価である評定と分析的な評価である観点別学習状況の評価基準は、児童生徒や保護者にもわかりやすい内容になっているのでありましょうか。
 今までは、学期末に学習の評価をして、保護者や児童生徒に通知表等で知らせておりますが、単元や課題を終えたときに評価することになれば、学期に何度も評価し、通知表は何度も家庭を往復することになるのか。あるいは、通知表は単に成績を保護者に知らせるためではないのでありますが、この点についての見直しはされておるのでしょうか。
 市内の小中学校でも、学校独自の評価基準や多目的な評価の方法、通知表等についてなどいろいろ検討されていることかと思いますが、このことについてお伺いします。
 次に、文部科学省は、先に児童生徒の学力向上に向けた5つの重点施策を提示しておりますが、具体的には子供の理解度や学校の実態に応じ工夫した柔軟な時間割、十分理解した子供には発展的な学習に取り組ませる目標と自己評価、放課後における補習や宿題など家庭学習の充実などでありますが、これらは保護者の間で高まっている学力低下への不安に応えるためとも報じられておりました。また、授業時数を十分に確保し、基礎・基本を身につけさせるため、行事の見直しをすることも書いております。
 私は、学校行事の多くは、学校、子供、保護者、そして地域の人々と合意し、互いに協力することによって成果を上げてきたものが多くありますので、学校や教師が一方的に改善しないようにすべきと考えます。また、学校は子供たちにとって学習の場でありますが、生活の場でもあります。子供たちにとっての生活は遊びに連なっており、遊びのない生活は考えられないので、授業時間確保のためとしても、現在各学校でとられている午前1回の長休みと昼食後の長休みの時間は、生活時間として確保すべきと考えます。
 また、家庭学習を促すという目的で宿題を出すことを方針の一つとして打ち出しておりますが、宿題は学力をつけるための絶対的な解決法にはならず、あくまでも授業への予習、復習とすべきと思っておりますし、家庭や地域で子供たちに豊かな知恵を育てる活動の障害になったり、子供たちや保護者の教育の負担が増えることになってはならないと考えます。新教育課程の実施によって、子供たちの学力低下を懸念する保護者や地域の人々に十分説明され、理解と協力を得られてきていると思いますが、基礎・基本を確実に定着させていく新しい教育活動の概要についてお尋ねします。
 2項目目には、環境衛生の充実についてお尋ねします。
 不法投棄に対する監視についてでありますが、消費者にエアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の4品目について、リサイクル費用の負担を義務づけ、循環型社会を目指して「家電リサイクル法」が施行されて1カ年が経過しようとしております。負担増による不法投棄も心配され、昨年9月には、不法投棄防止パトロール隊が結成され、計画的に庄川河川敷や庄東山間地のほかごみステーションなどをパトロールされておりますが、監視員の報告等から、不法投棄の現状はどのようかお尋ねします。
 橋の下や木陰のほか、路肩や田畑に空き瓶、空き缶類が今なお数多く捨てられておるのを見ますと、江ざらい日にはこのことに対する啓発活動としてこれらを一掃するよう、さらに市民に呼びかけていかなくてはならないと考えます。
 次に、ごみ最終処分場全面改良後の使用状況について伺います。
 既設の廃棄物処分場を連続壁遮、水工とキャンピングシートにより適正に閉鎖し、その浸出水は新しい処理施設で無害化される機能を持ったものに全面改良された最新施設として昨年4月から操業しておりますが、この1年間に持ち込まれた廃棄物の種類とその量はどのくらいあるものかお尋ねします。
 また、持ち込み途中で廃棄物の飛散や落下等のないように、関係者に指導されておりますが、一斉の江ざらい時期には、汚泥や汚水が交差点あるいは坂道に落下しているとの苦情が毎年寄せられておりますので、地域の環境美化を推進する上においても、運搬される方々にさらに指導徹底を要望します。
 また、工場等から排出される水、煙等の公害監視についてお伺いします。
 環境に対する監視や規制の対象が拡大してきており、これに対応するため、迅速な現状把握や情報提供のため監視測定や指導を行って、地域の公害を未然に防ぐよう企業と公害防止協定を締結し、各種調査を実施されております。水質汚濁対策として、工場団地排水路の水質測定、大気あるいは煙の公害監視、地下水影響調査等が実施されておりますが、その環境調査の実態についてお尋ねします。
 3項目目に、国道359号及び県道、市道の改良促進についてお伺いします。
 まず、国道359号東バイパス事業の進捗状況と着工促進についてお伺いします。
 国道359号東バイパスは、呉西地域と県東部地域を結ぶ基幹道路として、また、近年ますます増加する通行車両の迂回道路として、全区間の完成が待たれております。現在、芹谷地区から富山方面への改良工事もほぼ終わり、県東部地域や富山空港への通行が大変便利になってきております。そのため、安川地内の交差点や太田地内の交差点付近では、近年、車の渋滞が生じております。また、太田地内では死亡事故も発生しました。
 このようなことから、未着工区間も早期に工事が進行するよう強く望まれております。この事業の進捗状況と庄川右岸から東方面のバイパス線改良工事の見通しについてお尋ねをします。
 次に、国道359号、県道、市道の整備促進についてであります。
 国道359号は、昭和50年に県道を国道に昇格され、車社会が進む中、呉西地区と県東部を結ぶ基幹道路として、砺波地域の発展に大きな役割を果たしてきておりますが、現在も大切な道路であります。そのため、大型車両の通行が近年ますます増え、路面の舗装整備等が終了する後からも各地で地盤沈下、あるいはでこぼこ、ひび割れ、排水不良など道路の破損箇所が見受けられております。特に、庄東地区では、カーブ、急坂が多いため、破損箇所での車の振動音、振動による積み荷の落下、泥水はねなどが起きており、安全な生活環境ではないとの苦情もあります。
 県道新湊庄川線や交通量の多い市道についても、危険を感ずる破損箇所があります。市民の安全や生活や交通を確保する見地からも、国、県に対し、改良や補修をさらに要望してほしいことと、庄東地域の市道点検と補修についても早急に配慮されるよう強く要望します。
 市当局の答弁を期待して、一般質問を終わります。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 齊藤議員にお答えをいたします。
 新年度から始まります「新学習指導要領」等の課題について、今般改正もあり、どう考えるか。設置者として答えよということでございます。
 行政の立場で考えを申し上げたいと思います。
 指導要領の内容等につきましては、今、齊藤議員からもお聞きをいたしましたが、内容はよく勉強いたしておりません。文部科学省の中教審の専門家の皆さんがそれぞれ知恵を絞って、時代の変化に対応して内容等について改正されたものと推察をいたしておるわけでございます。
 昨年、教育について「21世紀教育新生プラン」というのが出されまして、全国市長会でもいろいろ議論がありました。このことにつきましては、教育改革国民会議で取りまとめをされたものでございます。各都道府県にもそのことの通達が行っておると思います。市長会では、個々の地域の状況もあって、すんなり承るわけにいけませんという市町村も実はございました。そういう議論があるということは、教育に対する関心も深いのではないかと、このように思うわけでございます。
 そこで、私は、21世紀に生きる人間として子供の育成は重要なことだと、このように認識しておりますので、私の教育観を申し上げておきたいと思います。
 私は、第1点に子供の時代は、まず心と体が健康であることが大事でないかと思います。それから2つ目は、子供のときから自立性を持たせる、そういう教育が大事ではないか。そして3つ目は、私の子供の時代と違いまして、今はグローバルな時代であります。そのことから世界の人と手をつないでいける子供を育ててほしい、このように思っております。そして、つけ加えて申し上げるならば、日本の文化といいますか、それよりも郷土のよさを子供たちに知ってもらえる、そういう教育であってほしいと思います。
 したがいまして、ある人は基礎学力がどうの知育がどうの、そういう人もございますけれども、私は今申し上げましたように、心と体の健康、子供のときから自立性を持たせること、3つ目はグローバル時代に対して世界の人と手をつなげるような人、そしてでき得れば郷土のよさを十分知ってもらう。子供の時代はそれでいいんでないかと、このように考えるわけです。したがいまして、専門家であります齊藤議員から批判があるとすれば承りたいと、このように思っております。
 いずれにしても、これらの教育は、学校と家庭と社会が一体になることが何よりも大切だと思っております。そして、行政は教育に対して中立であって、その環境を整えてやるというのは、私の行政の立場でそのように感じておるわけでございます。内容等については、教育長のほうからお答えになると思いますが、特に設置者の市長としてどう考えるかということについてはそのように考えておることを申し上げたいと存じておる次第でございます。
 次に、国道359号につきまして、その進捗状況と促進等についてお答えを申し上げます。
 国道359号砺波東バイパス事業につきましては、市街地から順次工事が進められて、今、暫定2車線で庄下地内が終わったわけでございます。おかげさまで車両の利用も多く、なお、早く延長するように地元からも期待をされておりますので、努力をいたしておるところでございます。
 そこで、先般から太田地内におきまして、地元と基本的な設計協議、用地測量調査等を実施してまいりました。用地買収単価等についても、地権者の合意を得ましたので近々契約の運びにいたしたいと、このように存じております。
 今後は、実施設計に取りかかりまして、本年の秋には主要地方道高岡庄川線まで改良工事が進むものと。竣工までは明確ではございませんがそのように進むものと思っております。したがいまして、その後、柳瀬地区との設計協議が進むわけでございますので、このことについても順序立てをさせていただきたいと、このように思っております。
 次に、庄川右岸についての質問もございましたので申し上げます。
 既に、航空測量も終わっておりますし、水準測量、現地調査等も予備調査がそれぞれ行われております。これから関係地区との協議に入るための事前調査が終わっておるわけでございます。いずれ縦横断等について提案があると思いますが、この際、地元の皆さんにぜひ御協力をいただきたい。いろいろ上だ下だという議論もあるわけでありますが、国土交通省はそれなりに交通量を考え、地元の皆さんも十分考えて私は提案をされると思いますので、ぜひ、このことについては大なり小なり異論があると思いますけれども協力願いたい。そうしないと前へ進まないということになりますので、ぜひこの際お願いをしておきたいと、このように思います。
 それからもう1つは、長大橋の関係でございます。いわゆる右岸側の上か下かの問題によって長大橋の高さ等が変わるようであります。したがいまして、そのことが先行されるように聞いておりますので、ぜひそのことを早く決めて。そうしないと、今度は柳瀬地区との高さの問題がありますので、なかなか協議ができないということになります。ぜひそのことで行ったり来たりしないようなことで、御協力をこの際お願いを申し上げておきたいと思うわけでございます。
 その他の質問については、教育長、民生部長、産業建設部長からお答えをいたします。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 齊藤源秋議員の御質問の中で2つ、新学習指導要領の実施により、学習評価の方法が変わることについてどう対応していっているのかということが1点、第2点は、学習時間の削減による学力低下ということがいろいろ心配されているが、それについてはどう考えているのかという、この2点についてお答えいたしたいと思います。
 議員おっしゃっておりますことを一つ一つお聞きしながら、まことにもっともだというふうに受けとめておりました。今回の学習指導要領の改訂は、終戦後5回目に当たりますけれども、4回目までの改訂を見てみましたときに、今回のように実施しない先から心配ばかりが出てきて右往左往しているというふうな状況は一度もございませんでした。まことに腰の定まらない改訂であるというほかございません。
 ましてや、子供たちの今までの学習生活を見直して、もっとゆとりを持たせて真の学力をつけよう、そして自立した子供になって生きる力をうんとつけてもらいたいというのがそもそもの発想でございました。けれども、それがいつの間にか授業時数をそんなに減らして学力が落ちたらどうなるんだ。場合によっては、家に行って宿題までさせるようなことも考えなきゃいけないのじゃないかということですが、これは全く混乱した状態というよりほかにございません。ましてやそのように学力が低下すると考えられるならば、なぜ事前に全国一斉の学力調査をしなかったかということです。
 この学力調査は、実は先月の2月に行われたわけです。4月から実施しようというのに2月に学力調査をしていたのでは、これは遅きに失するということでございます。そういったことで、議員御心配のことを私も同様に心配しております。
 最初の質問からまずお答えしますと、新年度から新学習指導要領の実施により、学習評価が相対評価から絶対評価に変わることになり、子供の学力の評価については、自ら学ぶ意欲や思考力、判断力、表現力などが重視された評価でございます。
 当市においても新教育課程の研究を、市教育センターの兼任研修員──学校で担任を持ちながら、さらにセンターの研修員ということでございますけれども、この研修員が検討を重ねて新しい通知表が見直しされました。具体的には、各教科のさまざまな学習活動の評価は単元ごと、観点別に到達度が十分達成した場合はA、おおむね達成した場合はB、努力を要する場合はCとし、これを積み上げて評価するものであります。なお、学校においての目標に対する評価基準は、各学校で現在作成中であります。
 もう1つ、この評価には子供たちの個人内評価というものも十分考えていかなければ、到達度に達しなかったからといって、ある子供はすべてC評価になっても大変学習の意欲を阻害されます。ですから、例えば3年生の1学期に30文字の漢字を習得するという基準があるといたしましょう。Aというお子さんは、それを10しか習得できなかった。けれども2学期になったら20習得できた。これは到達度から見ると、このお子さんの場合には1学期も2学期も3学期もCになってしまうわけです。これでは、その子供の努力が認められませんし、次に勉強しようという意欲が出ませんので、個人内評価──全体の観点別から見た到達度評価だけではなく、その子供、子供がどれだけ努力をしたかということも評価をしてあげなければいけない。これは、学校及び詳しくは担任の方で把握をして評価をしてあげなければいけない。これらのことは、さらに研究されることが大事だというふうに考えております。
 次いで、評価は単元ごとにいたしますが、学期末には重ねて総合的な評価をいたします。父兄の方には、議員がおっしゃった一遍一遍そういう通知表を持っていったりということではございませんで、学期末に目標や評価の観点などを項目別に具体的に説明し、そして成長点や努力点について父兄の方と担任とで相談をいたします。
 以上のような指導や評価をしながら、子供たちの基礎・基本の学力が定着をするように図ってまいります。もちろんそれには、教員の今後の研修の充実ということも一層必要となってまいりますので、それにも努力をしていかなければいけないと思っております。
 その次に、新学習指導要領と完全学校週5日制の実施のもと、子供たちが自ら学び、自ら考え、自ら行動して問題を解決する資質や能力など生きる力を育成することを基本にしてございます。新学習指導要領によるものとしまして、教育課程に基づいた基礎・基本の学力を確実に身につけさせ向上を図る。
 次に、学校と家庭と地域が連携し、特色ある学校づくりを推進し、心の教育の充実を図る。完全学校週5日制によるものとして、例えば新設の出町小学校をはじめとした学校、幼稚園の開放、公民館を核とした地域事業、生涯学習施設やスポーツ施設における各種教室、授業の開催、それから美術館や図書館の土曜日、日曜日の開放というふうなこと等も入れまして、さらには文化会館において新しく児童合唱団を育成していくとか、または生涯スポーツ振興事業など、これらのこと全体を通して、子供の生活、そして地域における子供の教育、体をつくるということ、心をつくるということ、そういったふうなこと全体を通して子供たちを育てていくということを考えなければいけないと思っております。
 子供の成長を単に机上の学問だけに終わらせることなく、生きる力を育てるという観点から、さらにこれらを総合的に組み合わせて子供を育てていかなければいけないというふうに思っております。
 そして議員御心配のように、授業時数が少なくなってしまったと。それじゃ、学校行事を減らして普通の授業のほうに振り替えていけばいいじゃないかということも考えられるということも一応出ておりますが、私はとんでもないことだと思います。議員がおっしゃるように、自然の観察の中、そしてまた地域との結びつきの中でいろいろな行事に参加するということで、人間関係をさらに強く深いものにして、相互の地域、家庭、学校との信頼関係のもとで子供をつくっていくことが大事なことでして、もしも学校行事の削減だとか、または宿題を家へ持って帰らせてさらにハッパをかけるということを考えるということは、これは全く「角を矯めて牛を殺す」ということではないかと思いますので、私は絶対にそういったことをやるべきではないと思っております。
 2番になりますが、出町小学校が平成14年度から3カ年、新しく文部科学省が指定をされ研究を出されました「学力向上フロンティアスクール事業」というのがございますが、これを受けることにいたしました。そして、出町小学校の研究を一つのモデルとして、市内の小中学校の基礎・基本の学力をどうつけていくかという教材の選定、教材研究、授業方法の工夫というふうなことを3カ年やってまいりたいというふうに思っております。
 以上で私の答弁を終わります。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 民生部長 津田俊祐君。
  〔民生部長 津田俊祐君 登壇〕

◯民生部長(津田君) 齊藤議員の御質問のうち、環境衛生の充実についてお答えをいたします。
 まず、不法投棄に対する監視についてでございます。
 昨年の9月、ごみ対策市民会議が母体となった「不法投棄防止パトロール隊」が結成され、以来、不法投棄の監視活動に努めていただいておるところであります。
 今年度、これまでにパトロール隊からの報告を受け、市が回収した不法投棄物のうち、家電4品目はテレビ3台、エアコン1台、冷蔵庫2台、合計6台であります。昨年度の3台に比べて若干増加している状況であります。
 また、昨年の11月28日には、パトロール隊員、となみセントラルライオンズクラブの会員、市の職員合わせて50名が庄川河川敷の清掃を行いまして、空き缶、空き瓶、古タイヤ、ロッカーなど、約2トントラックいっぱいのごみを回収したということでございます。
 また江ざらいのときの対応でありますが、これまで市民の御協力をいただきまして清掃活動が行われ、クリーンセンターとなみへ搬入されておったわけでありますが、今年も3月24日の江ざらいを機会に、地域環境美化の推進に御協力を呼びかけ、お願いをいたすものであります。
 なお、本年5月ごろに、市内全域でシルバー人材センターに委託しまして、不法投棄場所の調査を行い、ごみマップを作成し、実態の把握に努め、不法投棄防止等の啓発に努めてまいるところでございます。
 次に、最終処分場全面改良後の使用状況についてであります。
 昨年4月から供用を開始したクリーンセンターとなみ管理型最終処分場の利用状況につきましては、本年2月末の11カ月で、焼却灰や破砕された陶器類等2,285トン、一般持ち込み瓦れき類897トンの合計3,182トンの搬入状況であります。平成13年度当初計画では2,923トンでありましたので、この時点で8.8%の搬入量の増となっておるわけであります。特に、今月24日予定の江ざらいから発生する土砂の最終処分場への運搬につきましては、去る2月18日に開催した各地区ごみ対策委員長合同会議で、荷台にシートを敷く等、汚水が道路に流出しない方法で搬入するよう申し合わせがあったところでありまして、御協力をお願いいたすとともに、各用水土地改良区及び各土地改良区にも文書でお願いをいたしたところでございます。
 次に、工場から排出される水、煙等の公害監視についてでございます。
 公害監視につきましては、1つには、太田、若林工業団地の排水水質測定、2つには、公害防止協定に基づく市内4社の工場排水の水質測定、大気、騒音及び振動の測定、それから3つには、第3・第4工業団地の地下水揚水による影響調査を定期的に、また、太田幼稚園敷地内での大気汚染常時観測を実施しておるところでございます。
 調査結果といたしましては、いずれも国の基準値、協定書に基づく協定値内であり、今後とも監視を続けてまいるところでございます。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 藪田康男君。
  〔産業建設部長 藪田康男君 登壇〕

◯産業建設部長(藪田君) 齊藤議員さんの国道359号及び市道の整備促進につきまして答弁をいたします。
 国道359号は、御質問の要旨のとおり、富山県と石川県の両県都を結ぶ基幹道路であり、砺波東バイパスなどの道路改良も進み、近年交通量も増加し、経年劣化などに伴う路面の損傷、道路構造物などの老朽箇所も見受けられます。また、国道359号以外の国・県道においても、安全上危険な箇所があれば、その都度、道路を管理する国、県に対し、改善の要望を行っておるわけでございます。また随時、補修、整備の工事が行われておりますが、今後とも国、県に対し、補修、整備促進の要望を行ってまいります。
 なお、市道の維持補修につきましては、市道パトロール計画により、週2回以上道路パトロールを実施し、また、市民の皆様からの通報などにより発見されました破損箇所の補修を随時行っていますが、今後とも道路パトロールを実施し、適切な道路管理に努めてまいりたいと思っております。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 3番 柴田 智君。
  〔3番 柴田 智君 登壇〕

◯3番(柴田君) お許しをいただきましたので、通告に基づき、1項目目には完全学校週5日制実施について、2項目目には高齢者住居法について、3項目目にはCATV促進について、以上3項目につきまして、質問と若干の御提案を申し上げたいと思います。
 まず、新学習指導要領に基づく完全学校週5日制実施についてお尋ねいたします。
 安念市政1期4年間、教育に対する県内初の幼保一体型施設北部こども園、子育て支援センターなど教育に対する改革は、市民から高く評価を得ているところであります。
 4月1日から指導要領に基づく学校完全週5日制実施に伴い、各市町村では、独自の懇談会が発足されています。文部科学省の寺脇大臣官房審議官は講演の中で、「文部科学省はこれまで教育は教育委員会に任せて、市長さんたちは中立の立場で見ていてくれと言ってまいりました。しかし、本来教育というのは、地方の寺小屋、郷学から始まり、1872年(明治5年)の学制発布に始まり、大正デモクラシーと新教育運動、戦後の教育は1946年の日本国憲法、1947年の教育基本法、学校教育法に基づいて、6・3・3・4制の学校制度が発足してまいりました。これは、教育の機会均等の理念の実現であり、男女共学の原則が始まり、社会科が誕生し、学童たちに社会生活を全体的に理解させ、その変化、発展に参加する能力と態度の育成に努められてまいりました。
 文部省がこれだけのことを絶対やりなさいと学習指導要領をつくるようになりましたのは昭和33年から、小中学校に道徳が入り、自主編成と教育内容の現代化など時代の求めに地方分権は応えられず、中央集権になっていったのかもしれません。しかし、今は中央集権の偏重により、霞が関から地方のことは見えないことが多くなってまいりました。
 そういうことで、地方分権の時代に入りました。教育行政の大政奉還みたいなもので、今までは、自治体独自の取り組みは原則はだめで話を聞くのは例外でありましたが、今はそれをひっくり返そうとしています。市長が選んだ教員を中心に、耳目を引く改革がどんどん出てきてまいっております。
 新しい学習指導要領についての考え方は、地方分権で7割については国が学ばせたい。読む、書く、計算など最低限を保証するから、あとの3割は自治体で決めてください。個人や地域、家庭の要請を考えてやってもらいたい」というのが講演の内容でありました。
 市長には、「となみ21世紀プラン」に基づく自治体独自の教育改革についてお伺いいたします。教育長には、完全学校週5日制のスタートや学力低下問題への対応のほか、きめ細かな指導の試みなどの考えをお伺いいたします。
 続いて、教育長にお伺いいたしますが、新学習指導要領が目指すものにつきましては、子供たちの学校外での時間が増え、家庭や地域での教育の機会がこれまで以上に重要となり、学校の授業もゆとりの中で子供たち一人一人の生きる力を育てるために教育の内容が変わります。学校の授業については、現行より年間約70時限少なくなり、さらに年間100時限以上の総合学習の時間が加わるため、これまでの国語、算数、理科、社会といった教科学習の授業が大きく減り、これに伴って教科学習で教える内容も全体で3割ほど減り、学校としては授業時間の目減り分をわずかでも取り返したいために、スキー遠足や写生大会などの伝統的な学校行事も4月以降は一部廃止することはやむを得ないといった声が返ってくるところであります。
 写生大会は図工の時間に、合唱コンクールは音楽の時間に、球技大会も体育の時間で代用できる。時間と経費がかさむことを理由に、伝統行事の廃止も真剣に討議されているのが実情で、ゆとりの創出を看板に掲げた5日制導入で、人間性と社会性を育むはずの行事が学校生活から削られていく状況はいかがなものかと思う次第であります。
 家庭や地域では5日制に入り、共稼ぎ家庭の子供が孤立する状況もあるのではないでしょうか。両親共稼ぎで、土曜日は仕事で朝に家を出たきり夕方まで戻らない。一昨年から、第2・第4の土曜日の休みは1人で過ごすことが多くなり、土曜日が休みの週は、金曜の夜から土曜の未明にかけてテレビゲームに熱中し、起きるのはいつも午前11時ごろ、ときには正午を過ぎることもある。両親が家を出た後で、好きなだけ寝ていられるからであります。夜型の生活に慣れ、平日もよく寝坊をするようになりました。
 両親は言います。「子供の生活が不規則になっているのはわかっているけれども、どうすることもできない」。そういう現状では、土曜日を子供と一緒に過ごしたいが仕事がそれを許さない、共稼ぎ家庭に共通する悩みであります。
 文部科学省の「子供の活動に関する実態意識調査」が昨年秋に実施されました。全国の公立283校の小学3年、小学5年、中学2年、高校2年の計約1万8,000人の回答の分析をしました。4月から休みになる土曜日にしたいことを複数回答で聞きましたところ、中学2年生と高校2年生は「ゆっくり休み寝る」がそれぞれ39%、48%で最多であります。2位には「買物など外出」でそれぞれ37%と45%でした。小学3年はテレビゲームが30%でトップ、2位は「外で友達と遊ぶ」の26%であり、小学5年では「外で遊ぶ」が32%で「テレビゲーム」が29%と逆転しました。ボランティアを経験したいという子は、小中学生で1%、高校2年生でも2%だけ。現在の休日の過ごし方としては、中学2年の71%、高校2年生の80%が「朝寝坊や昼寝をよくする」「ときどきする」と答えています。「勉強」は小学3年生が66%、小学5年生が62%、中学2年生が41%、高校2年生が33%と、学年が進むほど少なくなってきています。調査でわかった小学生の希望はテレビゲームや屋外の遊びなど、中高生の70%以上が休日は朝寝坊や昼寝をしており、平日の部活動や塾通いで疲れている様子、増える休みはとりあえず休息に充てることになりそうです。学校週5日制の完全実施が単なる「休日の増加」で終わるなら「学力崩壊」と言わざるを得ません。
 地域での指導については、教育委員会関係学校週5日制に対する対応や学校週5日制対策について、各地域の公民館が拠点となり、各種団体が対応に当たると思いますが、現実に1カ月を前にしながら行政として指導をどのようになされるのか、指導者不足、ボランティア養成等、今後の取り組みについてお伺いいたします。
 次に、他人の子供に声をかけ、しかったり、ほめたりしようとする試みが自治体を中心に広がってきています。少年がかかわる事件が続き、家庭や学校とともに、地域社会が子供を見守る必要性が指摘されています。地域ぐるみで子供を表彰する「子ほめ条例」的なものは、各校下ごとに大なり小なり実施されていますが、学校週5日制対策に、地域の取り組みとして考えていただきたいと思います。
 なお、地域活動の壁となるのは、子供を引きつけてやまないテレビゲームであります。テレビゲームは現代っ子の遊びの一つです。テレビゲームが子供社会で果たしている一定の役割を認め、テレビゲームとのつき合い方を家庭、さらには地域ぐるみで考える時期が来ていると思われます。各家庭でルールを徹底するのは大変難しいかもわかりませんが、学校やPTAなどが一体となり、地域で何曜日にはテレビゲームをしないなど「ノーテレビゲームデー」を設けることで活動に弾みがつくのではないでしょうか。
 次に、高齢者住居法についてお伺いいたします。
 砺波市は、先人の努力で毎年住みよさランキングで上位を保ち、毎月十数人以上の人口が増加してまいっております。21世紀へ向け、新たなまちづくり指針のおかげであると思います。
 昨年の4月6日に、高齢者の居住の安定の確保に関する法律が制定されました。1つにはバリアフリー化された高齢者向けの民間賃貸住宅等の供給促進、2番目には高齢者の持ち家のバリアフリー化を促進するもの、3番目には、高齢者が安心して入居できる賃貸住宅市場の整備等が制度化され、住宅融資が受けられることができるようになりました。
 現在、国では、65歳以上2人暮らしの方は1,526万世帯、ひとり暮らしの方は300万世帯で、砺波市では65歳以上8,628人、65歳以上ひとり暮らしの方は291人、うち市営住宅では身寄りのない人が19人いらっしゃいます。減ることのない高齢者への多様な階層の混住を推進し、活気あふれる団地を形成するために、中堅所得者を対象とした特定公共賃貸住宅として、現在、新栄町に12戸あります。今後の必要性を踏まえ整備と調査を進め、PFI法、民間活力を導入し、市が一時借り受ける形で、契約条件で問題になっております病気への対応、失火など住宅の安全管理、家賃滞納の心配、保証人がいないなどのいろいろの心配に対して相談に乗るなど、特定公共賃貸住宅の増築を図り、長くない余生を友達と話し合える住宅の建設を考えていただきたいと思います。
 次に、CATV促進についてお伺いいたします。
 砺波広域圏ケーブルテレビ施設整備事業につきましては、平成13年12月末の加入数及び加入率は、広域圏全体で3,399世帯29.49%で、うち砺波市が1,046世帯22.94%となり、従来からのとなみ衛星通信テレビ株式会社が整備したエリアと合わせ砺波市の加入率は、計画世帯1万1,045世帯のうちの2,681世帯が加入し、24.26%と聞いています。
 今年に入り、行政の加入促進に対する熱意を肌で感じているところであります。加入率も増えたように伺っております。行政としては、今年度には市営住宅への工事費として予算化されて、市全戸への工事は終了なされるのではないかと思っております。
 今後は、行政として、双方向を使うインターネット的な行政の活用方法として、是が非でも100%加入に近づけられるのか、私は多チャンネルは見ないので12チャンネルだけで低利用料金でよいから見たいという市民もおられるのではないでしょうか。
 ベーシック方法を取り入れているところとしては、県内では高岡市、八尾町、氷見市の山間部が取り入れていらっしゃいます。砺波市でも、これから高加入率になった場合には、低所得者、生活保護者34世帯に対してどうなさるのかお伺いいたします。
 なお、加入目標を達成した場合には、テレビ利用料の3,000円について、もっと低料金になるように行政指導をなされるのかお伺いして、私の質問を終わります。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 柴田智議員にお答えいたします。
 大変難しい質問でございます。どう回答すればいいか戸惑っておるところであります。
 質問の趣旨は、新学習要領が変わって学校週5日制になると。文部科学省の審議官が地方でも地方分権だから3割ぐらい変えたらどうかということで質問があったようであります。私はそういう理解をしたんです。
 そもそも学校週5日制につきましては、私も40年前、アメリカにおりまして体験をしてまいりました。大体日本も一等国であります。なぜ、これまでしなかったのか不思議なくらいであります。私はそのときに感じました。ああ、これがゆとりある学校だなと思いました。小学校も中学校も土曜日、日曜日が休みですから。
 なぜ取り入れなかったかということです。これは欧米に追い越せ、追い越せという経済力の力が今日まであったんではないかと、私はそう思う。現実40年前に私は体験をしてきたんですが、したがって、今実施されるのが当たり前だと、私はそう認識したい。
 私がおりましたのは人口4万人の小さい市でございました。学校が幾つかあって、回りました。完全に土曜日と日曜日は休みです。土曜日はアメリカの子供たちは何をするかということですが、これはほとんど個々のクラブ活動へ行くんですよ。例えば、小学生時代から4Hクラブがあるんです。日本の4Hクラブもアメリカから来たと言われていますが、子供のときから4つのHに向かって、指導者がおりますからそこへ集まるんです。ボーイスカウトがございます。スポーツ好きの皆さんは、土曜日はほとんどスポーツジムへ行くんです、お父さん、お母さんたちも休みですから一緒に行くわけです。だけど日本はそうではない。
 日曜日は御存じのように日曜学校です。今、近ごろこの辺でも実施されておるところもあるようですが、毎日曜ではないでしょうけれども、日曜学校には午前中に行きます。これは宗教が絡んでおりますから、それはいい悪いは別として、そこへみんな集まって、そしてお昼にみんなで仏陀チャーチなら仏陀チャーチでお参りをして、お父さんとお母さんと一緒に帰って、その後はスポーツの観戦や遊園地や郊外に行ったり、そのようにやっています。だから、私はこれが子供に対するゆとりの教育かなとそのとき感じました。
 日本はなぜできなかったのか。経済に押されて、追い越せ、追い越せと。またそのようになってきた。途端に今バブルがはじけた段階で、このように学校週5日制が出るもんだから、問題がいろいろ発生しているのではないかと、このように思います。
 そこで、私に変えろとおっしゃっても、今の学習要領の中身を見ますと、それなりにいろんな手法でやっておるようですが、ただし、この上には、小学校から中学校まで全部カリキュラムがあるわけです。そして高校へ行くときには、やっぱり試験というのがあるわけです。私のほうで中身を変えることによって、後から高校の試験に受からなかったといったら、砺波市長、おまえおかしいと、こう言われるのです。
 今、日本の教育体制の中で、地方自治がそのことを変えるというのは、私はちょっと問題があると思う。行政がかかわると問題があると。だから、寺脇という人は何をおっしゃったか知りませんが、恐らくこの人は、先ほど言いました「21世紀教育新生プラン」をつくった人ではないかと。これについては物すごく問題があったんですよ。この人は、基礎学力の向上を図らなければいかんと。私は先ほど齊藤議員がおっしゃったように、学力というのは子供の時代は二の次だと思う。批判があるかもしれません。それよりも心と体、自立性。よく言えばこの地域をよくしていただく、それが子供の時分に一番大事な要素でないかと思います。この「レインボープラン」というのは、まず基礎学力を向上しましょうという意味で地方で頑張れと。寺小屋時代があったじゃないか。そのときに一生懸命勉強して、いい優秀な人間が生まれたじゃないか。そのときは義務教育でないんですよ。そのことをとらえておっしゃっておられるのはいかがなものかと。
 ただ、市長会あたりで申し上げたのは、体験学習、奉仕活動にウエートを置いたらどうかという意見はありました。私もそれは賛成です。その意味で、先ほど齊藤議員にも申し上げましたように、子供の時代、中学生ぐらいまではどうでしょう、皆さん方も一生懸命勉強されたでしょうか。私はあんまり勉強しなかった。それよりも、心と体を鍛えることが私は行政の責任者として必要だと、そう思います。
 したがいまして、教育要領の中で中身まで変えるということは、私は間違いだと思うし、やりたくない。
 なおまた、おっしゃったように、教育は中立だということで逃げてきたという言葉がありましたが、私は中立で結構だと思う。市長や政治家が変わることによって変えておったら、子供たちがかわいそうです。私はそんな気がしてならないんです。中立であって、教育委員会の皆さんが議論をして、しかも教育委員会というのは委員長初め教育長も含めて合議制ですから、その方針、指針というのはきちっと決まっていくと思う。1人の考え方でございませんから、そこへ私どもが入り込んだら授業にならないと思う。
 ただ願わくは、先ほど申しましたように、願望としては統一的な学習要領でございますから、その中身に加えてほしいのは、砺波のよさ、砺波平野の生い立ちだとかあるいは庄川の生い立ちだとか、今、一生懸命やっています増山城だとか、そういう意味ですばらしい植裁、植物も動物も小鳥も昆虫もおるわけですから、これらのことについて、欲を言えば少しやっていただきたいなということです。
 砺波市は、従来から教育委員会の要請もございまして、御存じのように、地方の地域の特色を生かした教育ということで、特色ある学校づくりを従来から進めてきたわけです。それをもう少し援助してあげる。私が申し上げるように郷土のよさといいますか、そういった面の副読本をつくるとか、これから環境問題等がございますから、そういったものの副読本もつくって、それを土曜日や日曜日、もしくは授業の中に少し入れてもらうとかというような気持ちはありますけれども、今おっしゃるように改革の気持ちは一つもございません。そして中立であること、それが私は原則であろうとこのように思っております。私の考え方が間違いでしたら、それは皆さんとともに議論をしてまいりたいと、このように思うわけでございます。
 いずれにしましても、私は学校週5日制というのは、一等国といいますか先進国にとって必要だと思う。ただ、そのことのための支援を行政はある程度してあげる。学校の教育の内容を変えるのではなくて、支援をしてあげるということでいます。
 おっしゃるように、準備はまだ十分でないかもしれませんが、これから私ども青少年教育という立場で、あるいは教育委員会でも議論をしていただいて、公民館にも若干の経費を増やしましたので、それをどう使ってどのように活用してもらうか。そういう意味で補助金も来るような制度もあるようですから、それを念入りにやっていただいて進めさせていただくということが大事ではないかと、このように私は思います。したがいまして、なかなか難しい問題ですが、私の気持ちを御理解いただければありがたい。
 その他につきましては、助役、産業建設部長等からお答えを申し上げます。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 助役 今井 烈君。
  〔助役 今井 烈君 登壇〕

◯助役(今井君) 柴田智議員の御質問のうち、ケーブルテレビの加入促進についての御質問にお答えをいたします。
 まず最初に、行政の100%加入の取り組み方についての御質問にお答えをいたします。
 議員の御質問の中にもございましたように、平成12年度におきまして、市内のそれぞれの皆様方にケーブルテレビを見ていただけるように幹線網を整備してきたわけでございますが、それぞれの各戸にケーブルテレビをつないでいただきませんと、行政的な活用というものはしていけないわけでございまして、その加入の促進につきましては、いろいろ手だてを講じておるわけでございます。
 まず1つには、テレビの2チャンネルでございますが、これに砺波の17地区のそれぞれのコミュニティーの放送、また行政の放送というものを1時間しておるわけでございますけれども、これらの内容の充実、そしてまた平成14年度からは福野町、福光町さんも取り組みになるというようなことで、合わせまして私どもの1時間とまた1時間というふうなことで、3時間に1時間やってきたものを2時間サイクルで空き時間がないような形で取り組むというようなことも、TSTを中心にしながら各市町村で協議をしておるわけでございます。
 それから、加入時の負担の軽減というものをどういうぐあいに図っていくかということで、この点につきましてもいろいろTSTとも協議をして、実は一つの方法といたしまして、負担金の5万円につきましては50回払いの月1,000円、利用料が3,000円でございますから、これに1,000円ということで4,000円で見ていただけるというような方法を考えております。
 それから、どうしても最初に加入金等を払うのは何だという場合につきましては、工事料等も含めましてモニター制ということでまず入れていただく。利用料は払っていただくのでございますけれども、それで1年間使っていただいて、いいということになれば入っていただくという方法も実はやっておるわけでございます。
 こういうものを皆様方に御理解をいただくというようなことで、昨年末から市役所の中に推進員制度を設けまして、各17地区それぞれに、大体課長以上の職員、収入役、私も入りまして、それぞれの地区の常会ごとに説明をしておるというようなことでございます。二百何十の常会がございますから、現在、なかなかみんなには回り切っておらないのでございますけれども、できるだけ早く常会に説明に入らさせていただく。そしてまたその後TSTのほうから具体的に契約等の話をしていくというようなことで、TSTのほうともタイアップしながら加入を進めていただくように手だてを講じておるわけでございます。
 いずれにいたしましても、加入していただけませんと、テレビによるところの行政の広報活動、そしてまたインターネットの活用というものがなかなか図っていけないわけでございますので、議員御指摘のとおり加入率の促進に努めてまいりたいと思うわけでございます。
 それからまた料金の面で、ベーシックな方法も考えればいいんじゃないかという御提案でございます。このことにつきましては、TSTとも十分に協議しながら、そういうような方法もとれるかどうか、これは検討をさせていただきたいと思うわけでございます。
 次に、低所得者、生活保護者の皆さん方に対して、何か減免の方法はないかということでございます。実は、このことにつきましては、ケーブルテレビをTSTでずっと今まで広めてきておる経緯、また現在、砺波市地域におきましても、TSTと砺波広域圏両方でもってエリアを進めておるわけでございますから、行政サイドだけで減免するというような方法は困難ではなかろうかというふうに考えております。
 それから、利用料の引き下げについてでございます。
 これは、私ども広域圏行政のエリアとTSTのエリア、これは料金を全部一緒にしておりますので、TSTの収支等々も見まして、当然に加入が高まってくれば料金は引き下げられるというふうに思っております。これは行政主導というようなことじゃなくて、当然TSTに対しての出資というものも、私ども行政、市町村、それぞれしておりますので、そういうような意味におきまして、当然に加入される方が増えれば現在の3,000円という利用料を引き下げるというようなことも十分にTSTとも交渉をしていけるというふうに考えております。
 いずれにいたしましても加入を高める。そのために議員各位の御支援、促進方につきまして、私どもと力を合わせてよろしくお願いをしたいと思います。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 柴田智議員の質問にお答えしたいと思います。
 まず最初に、新学習指導要領が目指すものということでございますが、新しい学習指導要領においては、クラスの子供全員が一律に学ぶ学習内容を精選し、そしてその中で、基礎・基本を確実に身につけさせるとともに、それとは別に総合学習においては、体験的・問題解決的な学習を行い、実戦を通して体得するということができるようにしております。
 さらに、身につけた基礎・基本の力をもとにして、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し行動し、よりよく問題を解決する能力。次に、自ら律しつつ、他人と協調し、他人を思いやる心や感動する心など豊かな人間性を育てる。次に、たくましく生きるための健康や体力などの生きる力を育むことというふうなこと、これらのことが新しい指導要領のねらいになっております。
 新学習指導要領に基づく年間の総時数は、議員御指摘のとおり、年間約70時間の減ということになり、さらに総合学習の時間数は約100時間前後が新しく加わってまいります。しかし、それによって教科学習の時間数が減り、それを補うために従来からの伝統ある行事やその他の行事が廃止されるということはございません。これは、先ほどの齊藤議員の答弁にも申し上げましたけれども、基礎・基本の時間時数が減っているんだから十分それをやりながら、じゃ学校行事はということになりますと、学校行事をさらに減らすことによって、ここでうたわれている体験的・実験的な学習を通して身につけなさいというふうなことは落ちてしまうわけですから、そういうことはできません。
 また学校での総合学習は、特色のある教育課程が編成できるように、下限及び上限の幅の中で授業時数を決めることはできます。
 先ほど議員が市長に質問なさった、地方においては3割の自主的な編成をしなさいということがうたわれているんだけれども、それはどうなっているんだという質問でございますが、実は私ども砺波市の場合には、もう20年以上前から特色ある学校づくりということで、市からお金をいただいてずっと続けております。その学習の中身はいろいろございますが、例えば、「私たちの郷土」という副読本をつくりまして、砺波市の産業とか文化とか経済といったことが副読本になっております。そして、これは3年ずつ見直されながら改訂をしております。この仕事は、市の教育センターが行っているわけです。
 そのほかに、3年前から「自然観察ノート」というのを新しくつくりました。これは、例えば庄川だとか向山だとか、方々に豊かな自然がございますが、子供たちが外へ出かけて学習する場合には、その自然観察ノートを脇に抱えて、そして観察したものを記録していくというふうなことで、子供たち自身が自分が自然で学んだこと、体験したことを記録することによって学習を深めていくという方法をとっております。したがって私は、特色ある地方のカリキュラムを入れなさいということには十分応えられているというふうに考えております。
 その次に、社会の変化に対応し、これからの時代に生きる子供たちの人間形成を図る観点に立って学校週5日制は実施されますが、このことは子供を取り巻く環境、それから現状の改善、また豊かな人間性を育成するために、家庭、地域社会、学校がいかに連携していくかということにあります。学校外活動の充実を図るため、各公民館を中心にして、地域活動の条件整備に取り組んでいただいており、子供たちは主体的に活動、参加できるよう家庭や地域社会の協力が重要でございます。
 教育を変えるという提言は、私たちはしっかりと胸にとどめておかなければなりませんが、教育の原点は家庭にあることを自覚することとされています。家庭でのコミュニケーションを大切にしながら、しつけや見方、考え方、社会性を養うことなどを他人任せにするのではなく、自分の子はしっかりと育てるという親の責任を考えるべきではないでしょうか。
 次に、完全学校週5日制実施についてでありますが、地域での指導者の育成、それから指導者不足、ボランティア養成など今後の取り組みという質問でございます。
 学校週5日制のポイントの1つは、子供たちの生活に余裕を持たせるとともに、学校ではできないさまざまな体験をさせようというものであります。これら子供たちの地域での体験活動を含め、地域のいろいろな学習活動を支援するため、4月から生涯学習課内に地域学習支援センターを設置いたします。
 地域学習支援センターでは、地域の中の知識や技術、豊富な体験を持つ人を掘り起こして、地域学習ボランティアとして登録をしていただき、子供たちや地域の皆さんが学習活動をするときの情報としてこれらの方々を利用していただく。また、実際に指導者として派遣するなどを考えております。その他、新たに子育てサポーター養成講座を設け、子育てに関する地域のボランティアを養成していくことも予定しております。
 次に、地域ぐるみで子供たちをほめ、しかる「子ほめ条例」のことでございますけれども、学校週5日制の対策の一つとして、「子ほめ条例」のようなものを制定してはという御提案でしたが、砺波市では平成7年に「青少年健全育成都市宣言」を行っています。宣言では、家庭、学校、関係機関並びに関係団体、地域社会が一体となって未来を拓く個性豊かな青少年の育成を目指すというふうになっており、今後ともこの宣言の精神にのっとり、家庭、学校、地域社会が一体となって、子供たちの元気で健やかな成長を目指していきたいと存じております。
 なおもう1つの御提案である「ノーテレビゲームデー」についても、なかなかすばらしいアイデアであるとは思います。今後、学校長会議や公民館長会議などで検討していただき、できれば学校区などを単位に、地域ぐるみで取り組んでいただければというふうに考えております。
 いずれにせよ、子供たちの心の成長には、家庭や地域社会での豊かな体験が不可欠であり、家庭、学校、地域がお互いに連携した青少年の地域活動を推進いたしたいと存じておりますが、その際、2つのことをお願いしたいと思っております。
 1つは、すべて大人がおぜん立てをするのではなく、計画や準備段階から子供たちを加えていただきたいということです。そのことで、子供たちの責任感や自主性を育て、地域の一員としての自覚を持たせることができると考えるからです。
 次に、第2点といたしまして、そうした地域活動にぜひ親の参加を促していただきたいということであります。親と子が共通の体験をすることにより、お互いの信頼関係の醸成につながり、地域活動を通して親に対する教育の場とすることもできるというふうに考えるからであります。
 以上、私の答弁を終わります。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 藪田康男君。
  〔産業建設部長 藪田康男君 登壇〕

◯産業建設部長(藪田君) 柴田議員さんの高齢者の居住の安定確保に関する取り組みにつきまして、答弁をいたします。
 高齢者の居住の安定確保に関する法律は、平成13年4月6日に公布されたものでございます。要点は、高齢者の受け入れができる知事への登録制度の確立や、民間による有料賃貸住宅の供給促進と、地方公共団体による賃貸住宅の供給促進並びに加齢対応構造などを有する住宅への改良支援措置に関する法律となっております。
 市では、市民の皆さんや事業所の方々に、法律趣旨を理解していただくため、高齢者の方の住居構造改良支援措置や賃貸住宅の高齢者受け入れ登録制度について、市の広報にこれまで3回掲載してまいりました。
 また、富山県高齢者住みよい住宅改善支援事業での補助制度があり、非課税所得者で90万円を限度額として、3分の1の補助制度を実施しています。また、市営住宅全体で256戸における65歳以上の高齢者入居戸数は24戸9.3%で、そのうち単身者入居戸数は7戸2.7%となっています。
 市では、高齢者対応住宅として、新栄町住宅の72戸で玄関、浴室等段差の解消や手すりを取りつけております。またそのうちの1階24戸には、さらに高齢者型ユニットバスや緊急通報装置の設置をいたしてあります。
 次に、高齢者向けの民間賃貸住宅などの供給促進について答弁をいたします。
 市の特定公共賃貸住宅整備状況につきましては、新栄町団地に平成12年度に完成いたしました5号棟の12戸があります。民間(PFI)による特定公共賃貸住宅の整備状況につきましては、県内では民間建設で公共団体が借り入れを行ういわゆるPFI方式による特定公共賃貸住宅はございません。
 御提案のように、中堅所得者を対象とした民間活力を活用したPFIによる特定公共賃貸住宅整備につきましては、現制度の中では、市が民間の住宅を借り上げるとすれば、現に賃貸住宅を経営されている皆さんと均衡を逸することから困難と考えております。しかしながら、御指摘のように今後高齢化が進むことから、高齢者を対象とした住宅整備を福祉政策と連携を図りながら法律の趣旨を踏まえ、民間事業者などから協力要請があれば、今後検討していきたいと考えております。
 以上でございます。

◯議長(村中君) この際、暫時休憩いたします。

 午後 0時14分 休憩

 午後 1時03分 再開

◯議長(村中君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問を続けます。
 2番 林 忠男君。
  〔2番 林 忠男君 登壇〕

◯2番(林君) 通告に従いまして、順次質問をいたします。
 まず初めに、進む少子化問題についてでございます。
 予想をはるかに上回って進む少子化に将来の不安を抱いている人は多いと思われます。晩婚化や非婚化がさらに進み、結婚した夫婦の生む子供の数自体も減っているためです。数年前までは豊富な若者人口と経済成長を前提としてきたその前提は崩れ、ほころびも目立ってきました。人口減少に対応する社会構造の転換が叫ばれていますが、制度全般にわたる大胆な見直しを急ぐべきだと考えるのは私だけではないと感じています。子供を生む生まないは個人の自由ですが、若者が結婚や子育てを避けるような社会は健全とは言えないのではないでしょうか。阻害要因があるとすれば、一刻も早く取り除かれるべきであり、自治体はもちろん民間の役割も重要です。
 仕事と子育ての両方に悩み、結婚や出産をためらう女性は多く、勤務時間の短縮、弾力化や育児休業制度の改善は欠かせないと思います。女性や高齢者が働きやすい環境の整備は、人口減少時代を生き抜く企業にとっても欠かせないはずと考えます。
 それとともに、若者の生活意識の変化も見逃せないと思います。親の庇護下で優雅な生活を楽しむ若者は、結婚で生活水準が低下することを恐れているためであり、自立心のなさや甘えが少子化に拍車をかけて、個人の自立や家族のあり方を考え直すことも必要ではないでしょうか。
 少子化は日本だけではなく先進国共通の悩みだとも言われ、その中でも日本の少子化へのスピードは速過ぎるくらいと言われています。当市の少子化対策はどのような対策をお考えなのか、お尋ねをいたします。
 次に、不妊治療についてお尋ねをいたします。
 皇太子妃雅子様御出産は、少子化に悩む国や地方自治体関係者は出産ブームの期待が特に多かったのではないかと思われますが、大きな影響はなかったようです。不況と少子化には同質の根強い原因があり、だれもがその問題を感じながら放置し、修復が困難になり、構造不況ならぬ構造不妊のように感じられています。
 昨年5月、中国盤錦市を訪問させていただいた機会に、盤錦市当局者とのいろいろな話し合いの中で、中国は人口過剰で不妊治療など不要な国だと私は思っていましたが、詳しい話を聞いてみますと、不妊診療に携わる医師が多いことや不妊診療に熱心に議論が交わされていると聞いて驚きました。
 一人っ子政策が原則となっている中国ですが、実は都市部では6組に1組の夫婦が不妊で困っているとのことで、日本の状況とよく似ていると感じてきました。そのため、体外受精を初めとする不妊治療には国家規模で取り組んでいるとのことでありました。日本では10組に1組の夫婦が不妊で悩んでいると言われ、少子化が問題にされている割には不妊治療に対する国家的援助はほとんどない状況です。しかし最近、不妊治療に助成制度を取り入れて費用の一部を負担する地方自治体が少しずつ増えてきています。
 市立砺波総合病院では、平成12年から不妊治療が取り入れられています。ホルモン治療は月に10例、年に120例ぐらいの治療が行われ、そのうち20例ぐらいの妊娠が確認されています。
 また、人工受精は月に約5例が施行され、年に60例が行われ、5~6例の妊娠が確認されています。また、体外受精は1999年から8例の患者に行われ、そのうち6例が実際に受精卵を母体に返し、3例(50%)が妊娠に至り、出産児が現在まで5名とのことでした。
 以上のように、不妊で悩んでいる若者夫婦の多さに驚きと、治療に対する多額の費用(1回20万円~50万円)や治療に有する休みの問題などがあります。
 人口過剰なのに個人の不妊治療を援助する中国、一方、少子化を危ぶんでいるのに個人の不妊治療に消極的な日本。当市では、少子化対策として不妊治療に積極的に支援をし、費用の一部を助成する制度を考えていただきたいと思いますが、お考えをお尋ねいたします。
 次に、心のケアについての質問でございます。
 日本国内で自ら命を絶つ者の数は年間3万人をはるかに超え、交通事故の犠牲者数の3倍以上であるそうです。さらに自殺未遂者数はその10倍と考えられています。そして、自殺や自殺未遂が一件起きると、それによって精神的な打撃を受ける人が少なくても5人はいると言われております。
 死因が明確な自ら命を絶った者の数は、当市では平成6年で7人、平成7年で8人、平成9年で9人、平成10年で9人、平成11年で10人、平成12年では8人で、年平均8.3人でありました。また、本年2月末までで早くも4名の自殺者が出ています。
 このように年間3万人を超えるという事態が非常に深刻なのですが、これは決して死にいく人だけの問題ではないのではないでしょうか。病気や事故で家族を失ったときでも、残された人は死を乗り越えるのに大変な苦痛を覚えます。まして、強いきずなのあった人を突然自殺で失ったときの心の痛手は想像を絶するものがあると思います。
 残された人が強い悲しみを覚えることはもちろんですが、ほかにも複雑な感情に襲われます。不況、リストラ、職場での対立や家族の中での孤立、弱みを見せてはいけないなど暗黙規範など、さまざまな要因があります。その背後には心の病が隠れていると言われ、うつ病はまじめで几帳面な人がかかりやすいと言われますが、明るく社交的な人がなる場合も少なくないようです。心の病気は、適切な治療をすれば本人の苦しさをかなり取り除けることができると言われています。しかし、日本社会には特別なこと、隠すべきことと見る根強い偏見があり、それが悩める人の心をより一層追い込めてしまうようです。
 自殺は本人にとって取り返しのつかないことだけではなく、家族や友人たちに深い心の傷を残します。自殺の多くが病気から起きると知り、本人を初め、職場の上司や同僚、家族が病気の兆候を見逃さずに適切な対応ができるよう対策を講じるべきだと考えられます。
 そこで私は、自殺防止対策は自殺防止の呼びかけだけでは不十分だと感じています。気軽に通える精神科医を整備することや、医療の質の向上や、医師に相談してよかったと実感する人を増やす、精神科通院を隠さずに働ける仕組みを増やすなど、このような実質的な取り組みなしでは偏見を切り崩していくことはできないと思います。医療制度の中で精神科医療の充実を急がなければならないと思っています。
 そこで、1に啓発活動の推進をしてはどうか、2に心の病気を相談できる窓口の設置を考えてはどうか(24時間対応できる電話対応など)、3に残された家族へのケア対策の考えはどうか、4に気軽に相談できる精神科医の設置を考えてはどうか。
 以上のことにつきまして、当局の明快なる答弁を期待いたしまして、私の一般質問を終わります。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 林議員にお答えをいたします。
 林議員の少子化に対する御意見を拝聴しておりまして、同感をしているところであります。
 政府も先般、骨太の重点7項目としてこの少子化対策を進めることになっております。具体的には、児童手当の所得制限、また私どもが要望しておりました幼稚園の増改築事業等については前倒しで内示をいただいたところでございます。これも重点7項目の一つということで、景気浮揚も含めて内示をいただいたものと思っております。
 なお、幾つか今予算でもお願いをしておりますが、恐らくこのことについても内示がいただけるものと、このように思っておるところでございます。
 少子化というのは重要な問題でございますので、少し詳しくなるかもしれませんが、私の思いを幾つか申し上げたいと思います。
 まず、対策をどうしているのかということであります。
 1つは、子育て支援についてでございます。これは北部で実際やりましたし、この後、大きい保育所につきましても、このような施策を浸透してまいりたいと、このように思います。
 確かに核家族の時代でございます。したがいまして、出産後間もない乳児の時代には、育児に困難視があるようであります。従来でございましたら、姑様がおられたりおばあちゃんがおられたり、いろいろ指導もあったようでありますが、核家族はいいことなんでしょうけれども、この面ではうまくいかないというのが実態のようでございます。したがいまして、あるときには、お子さんを入れまして100人ぐらい来られるということで喜んでおられる状態を見ておりますので、今度できます太田保育所もそのような施設整備をして支援をしてまいりたいと、このように思っております。
 もう1つは、一時保育なども今取り組んでおります。これも、例えば若いお母さんが風邪を引いたとか、これまでおばあちゃんに面倒を見てもらっておりましたけれども、おばあちゃんがしばらく旅行をしたいとかというときには、一時保育も今進めておりますし、そのように父兄にも連絡をしておりますので、随分活用されております。
 先ほども言いましたが、油田、北部、東部は大きいところですから、しかも核家族も多いようであります。そのようなサービスをしていくことが少子化に対処する大きい要因ではないかと、このように思っておるところでございます。
 なおまた、所得等の兼ね合いもございますけれども、保育所、幼稚園に入所された場合には、第3子以降の保育料の減免措置やあるいは乳幼児妊産婦医療の助成、それから国の制度も変わりましたので、児童手当の充実を図るように十分PRをして、財政支援といいますか景気の負担軽減といいますか、そういったものについて実施をすることによって、安心して生み育てる。この制度は、常に変わると心配な面もありますから、一遍決めたら──従来の児童手当のように国が一遍出していた、制度がぱたっと消えた、今復活をしている。そういうことでは生み育てるということに不安が出ると思いますので、地方自治体も私は一度決めたらこれを守っていくということが大事ではないかと。
 その他に、幼稚園の居残りや小学校の低学年につきましては、地元の皆さんの御協力をいただいて、放課後児童クラブも設置をし、鷹栖においても空き教室がなくなった。金もかかりますが、そのように設置をすることで皆さんにサービスを強化をしたいと、このように思っております。
 ちょっと前でありますけれども、自民会から要望のあった未就学児まで医療費を負担しろということで議論のあったところでございますが、その措置をすることによって、若いお母さんから市長への手紙がまいりまして、随分助かるという手紙も来ておりました。このことも十分PRをして、そして安心して生み育てるそういう場づくりをしなければならないのではないかと。
 きめ細かな点につきましては、また林議員さんの御意見もあると思いますので、十分配意をしながらきめ細かに対処してまいりたいと、このように思うわけであります。
 次に、若者が結婚しやすい環境の確保ということでございます。
 以前にも池田議員から結婚相談所を設けたらどうかという提案がありました。結婚相談所というのは確かにあちこちであったようでありますが、今は火が消えたようでございますけれども、行政でなくて、公的といいますか、民間で何か考えれないものかなという気がいたします。もちろんこれは人件費もかかりますし、相当行動費もかかるということを聞いています。
 私が先般、東京へ行ったときに、日本青年館に大がかりな結婚相談所がございまして、そこへ行きましたら、結構あそこの場合は忙しそうでありますし、スタッフも何人も抱えておられる。プライバシーの問題がございますから、それは絶対守るということです。所員しか知らないという、そこで行動を展開するわけです。幾つかのパンフも出したりしてやっておりまして、そのことについて大がかりに行っておられますので聞いてきたんですが、ちょっとこの田舎ではやりにくいのではないかなという一面がある。できれば、昔の仲人専門家みたいな人たちに復活していただけないものかなと。ただ、昔の人たちは車を運転できませんので、それも簡単にいかないかなと。しかも信用ある人でないとなかなかやれない。そのことを考えますと、行政ではなかなか設置しにくい一面がある。何かうまい方法はないかなということで実は模索をいたしております。何かいい知恵があれば、おっしゃるように、結婚できやすい環境づくりをみんなでするということが大事ではないかと、このように思っております。
 今、広域圏では、独身男女の出会いの場ということで、広域圏予算でございますけれども、この砺波市内じゃなくて、広域圏全体に呼びかけて、愛のキューピッド事業というのを進めております。幾つかうまく成功しまして、今いい家庭をお持ちでございます。そういうことで、これも息長く続けさせていただいて、男女の場をつくっていくというのが必要ではないかと、このように思います。必ずしもすぐ成果が上がるものではございませんけれども、せめてそういう場の提供を公的にやるということで、もうしばらく続けさせていただきたいと、このように思っておるところでございます。
 もう1つは、お互いの意識の問題がございます。私は砺波地方のいい風習だと思う。ただし、やっぱり姑さんとか小姑さんとかという立場もあるようでございます。それの意識改革は男女共同参画だろうと思っております。その意味で、皆さん方にも宣言をしていただきました。この宣言を大いにPRして、昔のような古い意味の姑とか小姑とかという時代じゃなくて、男と女が共同してこの地域を守り、この家を守り、地域の発展のためにやるんだという認識を持ってもらうことが大事ではないか。
 今、公民館を初め、皆さんに随分協力いただいてPRをしておるわけですが、そういう意識改革も一方で大事なことではないか。そのことによって、男女の出会いをうまくして、そして砺波に位置づいていただくということではないかと、このように思っておるわけでございます。
 その意味で、先般、高田議員にもお答えをしておりました田園空間整備事業の中に、1つは古いものを持ってきてそのままやる。もう1つは、少し改良して、お互いのプライバシーが守られるようなアズマヤにしたらどうかという提案がございます。あるいは台所、その他についても、若者が料理も、それから広々と子育てもできる空間をつくるということでございまして、随分今議論されて、設計屋にもそれを逆に頼んでいるんですが、そこへ来てもらう、そこで見てもらう。そして、昔の砺波のこの立派なアズマヤでもちゃんと二世帯で生活できて、プライバシーも守られるんだよという、そういうものを考えたらどうかという話をしておりまして、今、設計屋も一生懸命考えております。
 1つは、伝統ある家屋できちんと残す。もう1つは改良型で、ちらっとここに、例えば見に来られたり説明したりするときに、男女の出会いができるような職員などを配置するのも一つの方法かなと。しかもこれは、砺波市内の人よりも、市外から、都会からも見たいと。先般、インターネットで、田園空間を見たよ、すばらしいよということで手紙が来たものですから、早速資料を送りましたら喜んでまた回答が来ましたけれども、いずれ見に来たいということでございましたので、チューリップの招待券を送っておきました。恐らく来られると思う。その人たちはこういう施設整備について随分興味を持っておられると思いますので、そういう場でそういう宣伝、PRをしたらどうかなと。私は若干そう思ったんですが、設計屋も一生懸命このことについて考えておるようでございますので、でき得ればそういう有機的な施設にもしていったらどうかと、このように考えるわけであります。
 もう1つは、育児制度などいろいろ御提案がございました。これについては法律もちゃんとできておるわけです。ただ、PRが十分行き届いていない。中小企業を初めとして、小さな事務所等については育児休業法の一部改正等についてはまだまだ行き届いていないのではないか。ただこれは、市町村の立場の指導監督権がございませんで、国の施策でございまして、厚生労働省の出先あたりがもっとPRをしていただければよろしいのではないかと、このように思っております。
 なおまた、この制度等につきましては、もし育児休業法について違法行為があったら罰則行為もあるわけですから、そのことをよく、だから要求があった場合に絶対に不利益なことはしないという気持ちに企業者も代表者もなっていただくということが必要ではないか。その意味で、私どももPRをして何度か広報に出させていただいておりますが、理解をしていただくことが大事だと思います。
 それから、育児介護の家庭につきましては、御存じのように、労働者の時間についての制限も出てまいりました。そのことも含めてよく皆さんに理解をしていただくことが大事だと、このように思います。
 したがいまして、関係官庁にもう少し元気を出してもらう。そして、私どもは補助する立場で、あるいは商工会議所などもそのことを理解することによって、児童介護する家庭の皆さんが安心できるのではないか、こんなようなことを実は思っております。
 いずれにしましても、市としてはこの法律がございます。市はきちっと守っていきたいと、このように思っておる次第でございます。
 いずれにしましても、少子化につきましては社会全体で支えることが大事でございます。国は幾つかの法律も出しておりますが、このことのPRが大事ではないかと、このように思うわけでございます。
 あとの問題については、専門的な問題もございますので、民生部長から答えますけれども、今の林議員さんのユニークな質問について民生部内でいろいろ協議をしたようですから、その協議の結果を御報告を申し上げて回答にいたしたいと思います。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 民生部長 津田俊祐君。
  〔民生部長 津田俊祐君 登壇〕

◯民生部長(津田君) 林議員御質問の少子化対策としての不妊治療について、自殺防止対策としての心のケアについての2点についてお答えを申し上げます。
 まず、少子化対策としての不妊治療についてお答えをいたします。
 今日、少子・高齢化が急速に進展する中、議員さんもおっしゃるとおり、少子化にもなかなか歯止めがかからない状況でございます。その中で、結婚して何年たっても子供ができない夫婦への対応策として、県のほうでは、県立中央病院の中に不妊専門相談センターを設け、平日の午前中に専門家が医学的、心理社会面での総合相談を実施しておりまして、年間約600人余りが相談を受けておられると聞いております。
 また、砺波保健所のほうでは一般相談用の窓口を設けておりますが、今のところ相談者はほとんどおられないと聞いておるわけでございます。
 また、御指摘のように、砺波総合病院においては不妊治療も実施されているところでございます。
 現在、県内で治療費の一部を助成している自治体は1市ございます。次年度で2町が導入を検討中であるやに聞いておるわけであります。ただ、平成13年度の厚生労働白書において、国では第三者からの提供による体外受精等の生殖補助医療制度の整備につきましてはなかなか進まないということであります。それは、親子関係の確定等、民法上の法的整備あるいは倫理性、安全性の問題等クリアすべき課題が多いからであると報告されております。現在、国のほうでは検討が行われておるという状況でございます。また、県のほうでも、この治療が保険適用がされておらないために、助成対象として前向きに取り組みにくいと聞いておるわけであります。
 しかしながら、少子化対策や子供がいない夫婦の方々にとっての心理的、経済的負担につきましては、今ほど議員がおっしゃったようなことも十分考えられるわけでございまして、治療費助成制度につきましては、今後、プライバシー等にも十分配慮しながら実態を把握するなど検討していきたいと思うわけでございます。
 次に、自殺者防止対策としての心のケアについて申し上げます。
 心の病は現代人にとって大きな問題となってきております。思春期の心の悩みだけではなく、最近は御指摘のとおり、不況、リストラ、ストレス等で悩む中高年が増加している状況を聞くわけでございます。
 国の平成11年中における自殺の概要報告の中で、平成11年中の自殺者は3万2,863人でありまして、その原因、動機別では、1位が健康問題、2位が生活経済問題、3位が家庭問題、4位が勤務問題、その他と報告されております。
 市の状況についても詳しくお調べでございましたが、いかなる事情があるにいたしましても、人としてこの生きがたいこの世に生を受け、自ら命を絶つということは最も戒めなければなりません。
 そうした状況の中で、行政としての対応でございますが、県では、心の健康センターを県内における精神保健福祉の総合的技術センターとして設置されておりまして、各種相談や診療及びデイケア、また関係機関等への技術的、教育的支援を行っております。また、県内各保健所及び支所にもそれぞれの専門の精神衛生相談員が配置されておりまして、対人関係やあるいは家族関係の悩み、精神的な病気、思春期相談、アルコール依存症等さまざまな相談に応じておられるわけであります。
 なお、平成14年度からは、精神保健福祉法の改正に伴いまして、社会復帰対策のうち、身近で利用度の高いサービスにつきましては市町村が対応することになります。具体的には、通院医療公費負担の申請受付、手帳の申請窓口業務、在宅福祉サービス、心の相談の第1次窓口の開設等であります。
 したがいまして、御指摘の1番の啓発活動の推進につきましては、市広報はもとより、民生児童委員さんを初めとする関係団体を通じて、広く市民に周知を図ってまいりたいと考えております。
 2の心の相談については、新年度において、心の健康相談協力員を窓口に配置することを考えており、そこで相談を受け付けするとともに、その内容によっては保健所や県の心の健康センターとの連携を図ってまいりたいと思うわけであります。
 3の家族のケアにつきましても、ケースによって異なるわけでありますが、相談内容によっては家族への対応も必要であると考えるわけであります。
 4の常駐の精神科医の設置につきましては現在のところ考えておりませんが、心の健康相談協力員の相談内容によっては、かかりつけ医等、精神科医へ紹介をすることとして対応していきたいと、こう考えておるわけでございます。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 1番 飯田修平君。
  〔1番 飯田修平君 登壇〕

◯1番(飯田君) 私は、今、初めて市議会の壇上に立たせていただきまして、本当に身の引き締まる思いをしております。
 まず、本定例議会におきまして、新前議員にもかかわらず一般質問の機会を与えていただきましたことにつきまして、厚く感謝を申し上げたいと思います。
 それでは、お許しをいただきましたので、通告に従い、市政一般の中で3項目について質問をさせていただきたいと思います。
 まず、1項目目は不登校の予防対策についてでございます。
 まず、第1点目でございますが、最近、砺波市においても不登校の子供が増加しつつあると聞いております。急激に少子化が進行する中で、不登校の子供が増加しつつあることや、最低限の学力も身につけないまま卒業している事態は非常に憂慮すべき事態であると言わざるを得ません。
 不登校の要因は、本人、家庭、学校のいずれかに、あるいはまた地域を含めたそれぞれが複合してあると思われます。何事も現象が出てから対応するのでは遅いと思いますし、事前に予防することが一番肝要な策ではないかと思います。
 教育委員会としては、不登校の予防対策としてどのように考え指導されているのか、教育長にお伺いいたします。
 次に、2点目でございますが、子供たちの健全育成を考えたとき、家庭、学校、地域の連携ということが、これまで常套句のように叫ばれてきました。しかし、学校週5日制の中では、理屈ではないまさに真の連携が求められることになると思います。
 学校週5日制は、勉強時間が短くなることによる学力低下など、それらが問題として提起されております。もちろん、これらも重要な問題ですが、学校週5日制によって教育はすべて学校で行うという考え方から一歩踏み出すという画期的な制度として評価できるのではないかと私は考えております。
 家庭と地域の密接な連携をすることによって、地域の中で子供を生かすことができます。人の世話をすることは自分のためになることであり、自分自身が学ぶことにもなるという大人の意識づけにもなります。先生も地元に帰り、思い切って地域活動に参加する、このことも非常に大事なことだと思います。このように考えるならば、学校週5日制の実施は非常に歓迎すべきことであり、同時に不登校を予防する効果も期待できるのではないかと思います。
 このような思いから、学校週5日制の中での不登校の予防対策の取り組みについて、教育長のお考えを伺いたいと思います。
 3点目は、学校週5日制に向けた新年度の事業が提案されております。青少年育成地域活動事業、そして午前中にもありましたが、地域学習支援センターの設置運営事業の取り組みについて、不登校の予防も含めた視点で教育長に御説明をお願いしたいと思います。
 2項目目は野焼き禁止についてですが、その影響も含め3点ほどお伺いしたいと思います。
 まず1点目でございますが、廃棄物の処理及び清掃に関する法律により、平成13年4月1日から、一部例外を除いて廃棄物の屋外での焼却が禁止されたと聞いております。ごみは人類と歴史をともにすると言われているように、野焼きについてもこれまで日常的に行われてきました。地球温暖化の防止、ダイオキシン対策など、環境の保全に向けた取り組みは非常に大事なことだと思います。しかし、すべての野焼きが禁止ということになりますと、市民の戸惑いが少なからずあるというのが現状でございます。
 そこで、この法律の中の野焼き禁止の例外について民生部長にお伺いしたいと思います。
 次に、第2点目でございますが、砺波市は御存じのとおり、緑豊かな屋敷林に囲まれた家々が点在する散居村です。屋敷林はカイニョと言われ、建物を風雪から守り、樹木を建築材に、落ち葉や枝は1年の燃料に利用してきましたし、多い家では100種類の樹木があり、夏の暑い日差しを防いだり、冬は落葉し日差しが差し込む。そして、自然と身近にふれあい、ゆとりのある生活を楽しめたばかりか、その屋敷林に住む人だけでなく、周辺の人々、通る人も恩恵を受けるという公共性をも兼ね備えた効果がありました。
 ところが近年、生活様式の変化に伴い、カイニョの実利性を感じない傾向にあり、また住人の生活はサラリーマンの生活基盤が主となり、落ち葉集めの時間は減少し、その落ち葉は化石燃料の普及でごみになり、野焼きの対象となっております。
 また、杉葉の始末が煩雑で伐採したり、杉の生態系を考えない樹形を無視した枝おろし、剪定がよく見受けられるようになりました。このままでは屋敷林は極端に減少していくのは間違いありませんし、裸の近代家屋が林立するような無機的な景観に変貌していくことが予想されます。
 今こそ少しでも屋敷林の過剰な枝打ちや伐採をなくするために、手入れ作業の軽減化を図ることによって、砺波平野に広がる美しい散居景観を維持、保全していかなければなりません。
 しかし、落ち葉や剪定の枝葉などの野焼き禁止は、手入れ作業の軽減化に逆行し、また、その費用は屋敷林の住民負担にもなるわけです。この屋敷林の維持保全の軽減化について行政はどのように取り組まれるのか、民生部長にお伺いしたいと思います。
 次に、3点目でございますが、施政方針及び提案理由説明の中で、「環境基本計画の策定を行いたい」という考えを市長は打ち出していらっしゃいます。良好な地域環境を次世代へつないでいくために、これまで以上に確固とした循環型経済社会の実現が求められるわけで、将来を見据えた大変重要な事業になるだろうと考えておりますし、その計画実現に大きな期待をしているところでございます。そこで、この環境基本計画の取り組み方について市長のお考えを改めてお伺いしたいと思います。
 第3項目として、優良農地の改廃規制と特産種もみの圃場確保についてお伺いします。
 砺波市は人口の増加傾向に伴い、宅地の造成が至るところで顕著に見られるようになりました。マスコミでの住みよさ全国都市ランキングで常に上位にランクされておりますし、人口の増加は歓迎すべきことと考えておりますが、反面、無秩序な住宅開発も多く見受けられるように思われます。
 御案内のとおり、砺波市庄南地域は全国的な水稲種子の生産地です。この地域においては、全国に向けて品質のよい種もみを供給するため、営農の組織化や生産の集約化、低コスト化を図りながら営々として努力し続けているところでございます。今後も、自然的立地条件を生かした水稲種子生産の拠点として位置づけられなければならないと考えております。
 近年、県外から訪れる種子買いつけ業者は、砺波インター付近の都市化された商業地区とその背後に広がる豊かな田園風景を見て、異口同音に感嘆の声を上げられると聞いております。
 平成13年の砺波市農業農村基本計画には、砺波市の耕地面積は、農地の転用、耕作放棄等により減少しており、農振農用等の優良農地の確保と保全を図る必要があると明確にうたわれております。また、施策として、農業振興地域内の宅地開発については、開発業者等と情報交換を行い、適切な誘導を図って散居景観の保全に努め、優良農地の確保を図ると述べております。
 そこで第1点目に、宅地造成に関する農地転用の規制をより強化する必要があるように思われますが、このことについて行政としての対応はいかようになされているのか、市長にお伺いします。
 次に2点目ですが、このような住宅団地の混在化は、住宅の住民と農作業者との間に薬害、騒音、交通の障害、作業の危険性など多くの問題を引き起こしております。このまま住宅団地の混在化が進めば、農業を行う者にとってはますます作業が困難な状況に陥ることも予想されますが、このことについて産業建設部長にお考えをお聞きしたいと思います。
 第3点目に、散居村の中で、自然環境を生かしつつ生産の場、生活の場をそれぞれ大切にしていくことは大事なことだと思います。このようなことから、将来を見据えた住宅地と農地の明確な線引きの必要性を強く感じております。
 昨日の高田議員の質問の中では、線引きはなかなか難しいという市長の御答弁でございましたが、この点についていま一度、産業建設部長の見解をお伺いしたいと思います。
 以上をもちまして、私の質問を終わらせていただきます。よろしくお願いします。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 飯田修平議員にお答えいたします。
 ただいまは、初質問ということで質問をいただきました。立派な知識をお持ちのようでございますので、今後とも思い切った意見などをいただけば大変ありがたいと思いますし、皆さんも期待をしておられると、このように存じておる次第でございます。
 私からは、まず環境基本計画について申し上げたいと思います。
 住みよさランキングで砺波市は常に上位を占めておるわけでございます。昨年の11月に環境省が実施をした「かおり100選」に砺波平野のチューリップが選定をされ、砺波市の環境についてさらに高い評価をいただいてきたわけでございます。また、市民の意識調査においても、環境への関心が随分高まってきております。
 このようなことから、豊かな緑の象徴でございます散居、カイニョ等についても、いつまでも残るような、自然と共生しながら安心して暮らせるそういう場づくりが大切だと、そのように考えて環境基本計画をつくってまいりたいと思います。
 したがいまして、これをつくるに当たりまして、議会とも相談でありますけれども、環境基本条例を制定をして、基本計画を立てて、市民とともにすばらしい砺波の環境を守ることが大切だと、このように認識をいたしております。
 この策定に当たりましては、むろん市民の参画をお願いをしたいと思いますし、いろんな手法があると思いますけれども、アンケート調査やあるいは専門家によるシンポジウム等々、またインターネット等でいろいろ意見も来ております。総合計画をつくったときのように、まちづくり委員会も自主的につくってもらって、このことについても議論をしていただければ、なおすばらしいものができるのではないかと、このように思います。
 御承知のように、環境は私どもの生命ともつながることでございます。広くは京都議定書が世界各国で締結するように期待するためにも、この地方でも頑張らなければいけない。そして、みんなで住みよい地球を守る、そういうベースも私はあると思う。小さい地方自治体でございますけれども、その認識が盛り上がって、そしてみんなで地球を守る、そのことの認識も私はあると思いますので、ぜひこのことについては皆さん方のお力添えをいただきたいと、このように存じておる次第でございます。
 次に、優良農地の規制等についてでありますが、きのうも高田議員に申し上げたところでございます。開発の規制は大変難しいのが現状であります。しかし、御存じのように、砺波は御意見のとおりすばらしい風景を持っておりますから、できればそういうすばらしい田園空間を残すことが重要だと、このように思っておるところでございます。これは第一前提であります。
 しかし、これまで特定地域だけ開発行為やあるいは住宅団地があったわけですが、近ごろはそうではなくて、各地区全部、飯田議員のおられる中野なんかこんなことはないのではないかと思っておりました。あるいは太田でもそう思っておりましたが、今、中野にも2つぐらいの開発行為があるようでございますから、従来の特定地から今度は完全に分散をされてきた。いよいよもっておっしゃる意見が出てくるわけでございます。
 砺波市に分譲住宅なりすることによって、これは環境がいいことでしょうか、それによって売れるということでしょうか、その意味で業者が押し寄せてきているという実態があるわけであります。
 そこで、市においては、そこらはみんな農業振興地域でございます。特に中野の場合、担い手事業ということで土地改良事業も実は行ってきておるわけです。面積があって、担い手事業で投資をされたわけですから、開発行為をして住宅をつくるために水路や道路を直したわけではないと思う。その意味で、地元での話し合いでしょうけれども、まずしっかりしてほしいのは土地改良区。土地改良区の承認がないと転用は出てこないと思う。そこんところが地元大事なところです。
 土地改良区は、私どもには指導権限は何もございません。富山県はあります。並列でございます。そして、それが農業委員会へ来るわけですから、農業委員会もしっかりしてもらわなければ困る。いろいろ規制するのに内部的な条項があるようでありますが、それを何とかクリアしてまいりますと転用ということになるのではないかと思います。その間、時間は少しかかるようでございますけれども、農振除外を申請したり、近所隣の判こをもらってきたり、いろいろやってまいりますと、自然に転用許可という事態になるようなそういうことでございますから、その意味では、行政としての規制というのは随分難しい、そのことをまず御理解をいただきたい。
 そこで、高田議員に申し上げましたように、そういう状態でございますので、田園空間というすばらしいところですから、開発行為があるときにはそれなりの条件をつくりのんでもらう。密集した住宅団地ではなくて、ある程度スペースを持ってもらう。緑も植えてもらう。そのような形の指導を開発行為でせざるを得ないのではないか、私はそのように思うわけでございます。今後とも、そのことについては高田議員にも申し上げましたが、そのような形の条件を行政指導でせざるを得ないだろうと思う。
 ただ、おっしゃるように、中野の場合、種もみという一大生産地を持っておるわけです。そのことを考えますときに、私が言うのもおかしいでしょうけれども、土地改良区、地元の農業委員さんにはその辺の認識をがっちり持ってほしい。市町村長の許可でないんですから。そこのところを御理解をいただいて、地域で何か方策を決めるとか、地域で何か申し合わせをするとかということなども少し考えられたほうがよいのではないか。ただし、最終的には、裁判をするようになりますと、どっちがどうなるかわかりませんので、個々の財産ですから、その辺のところまで踏み込むのはどうかと思いますけれども、でき得れば上手にその辺進めさせていただく。特に中野の場合は、担い手事業等をやってこられた経緯もありますし、農業投資が行われておることを理解をしていただいて、いましばらくは田園空間の重要性を訴えていくことが私は大切ではないかと、このように思います。ちょっと酸っぱくなりましたが、そのようにお答えをしておきたいと思います。
 あとは教育長、民生部長、産業建設部長からお答えをいたします。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 飯田修平議員の御質問にお答えいたします。
 まず、第1点の小中学校の児童生徒の不登校の予防対策ということでございます。
 議員御指摘のとおり、不登校の原因はさまざまな要因が絡んで起きていると思われます。乳幼児期における教育環境が不登校の大きな原因にもなっているとも言われております。
 0歳から1歳までの間に、親子の信頼関係が無条件に形成されてまいります。このことは、実はハビーガーストという心理学者が提唱いたしました発達課題によるものでございますが、現在では世界的にこのハビーガーストの発達課題が受け入れられている理論でございます。
 それによりますと、赤ちゃんが生まれてから満1歳になるまでの1年間は、母親の懐にしっかりと抱かれて、安心しておっぱいを飲み、情緒的に安定して健やかに育っていくその間に無条件に親子の信頼関係が育つわけでございます。
 そしてまた、この0歳から3歳までの間に基本的な価値観が育ちます。例えば人を殺してはいけないとか、傷つけてはいけないとか、悪いことをしてはいけないとか、盗みをしてはいけないという最も基本的な価値観でございますが、これが3歳までの間に形成されてしまうというふうに言われております。これは単に発達課題云々ではなくて、日本のことわざの中にも「三つ子の魂百まで」と言われておりますように、いかにこの時期の価値観の形成が重要であり、そのことがその子供の将来にわたって影響しているかということを示すものでございます。
 このようなことから、基本的生活習慣については、家庭において乳幼児期からしっかり身につけなければなりません。特に、幼児期に身についた価値観は、今ほど申しましたように、その人間の生涯にわたって深くかかわってくることから、子育て講座、しつけに関する相談、子育て支援センター、子育てボランティアなど子育て支援を重視し、家庭教育支援に当たっているところであります。
 乳幼児期の教育の徹底が不登校の最大の予防につながるものであり、このことから、幼稚園や保育所など福祉部門との連携を密にし、さらに乳幼児等子育て支援の充実を進めてまいりたいと存じます。
 また、学校では、授業の充実、自己存在感、自己悠揚感の尊重、楽しい学校づくりに努めるほか、教師は子供の悩みをいち早く察知すべく子供の言動、行動について常に注意を払い、不都合な状況等がないかを察知し、原因や背景を知り、適切な指導を早くすることなどに配慮するよう指導しております。いわゆるカウンセリングマインドを中心にした学校経営というふうに表現できるかもわかりません。
 次に、学校週5日制は、学校、家庭や地域社会の教育全体のあり方を見直し、社会の変化に対応して、これからの時代に生きる子供たちの人間形成を図る観点に立って実施されます。学校においては、自ら考え主体的に判断し行動できる資質や能力を身につけることを重視してきたところであります。
 一方、家庭や地域社会においては、子供たちが主体的に活動できるさまざまな活動の場や機会の提供などの条件整備を各公民館を中心に取り組んでいただいております。
 このことについて学校では、地域活動に対する子供たちの積極的参加についての指導、保護者に対する理解と協力を求めてまいりたいと考えております。また、それが不登校の予防対策の一助につながればと思っているところでもあります。
 例えば秋に行われます地区民運動会等においては、中学生も小学生もなるべく自分たちの地区の運動会に参加するように指導しておりますし、このときの部活だとかそういったものは学校ではしないようにということも指導しておるところでございます。
 次に、不登校の現状と予防対策ということでございますが、これは学校週5日制に向けた青少年地域活動事業の取り組みということでございます。
 今の子供たちには生きる力が不足しており、社会の基本的ルールや他者との関係のつくり方などがうまくできないと言われています。そのため学校では、子供たちの発達段階に応じて、社会の一員としての基礎的知識や社会的自立のための資質、能力の育成に努めています。また、地域社会の皆さんには、世代間交流などの地域活動を通じて社会性を獲得させていただきたいと常々お願い申し上げております。
 しかし、基本的な生活習慣や他者への思いやり、社会的なマナーといった教育の基礎となる事柄は、学校や地域社会がどれだけ努力したとしても、各家庭の協力がなければ身につけさせることはできません。いま一度、すべての教育の出発点は家庭教育であるということを思い起こしていただきたいと思います。
 さて、御質問の青少年育成地域活動事業についてでありますが、学校週5日制が子供たちにさまざまな生活、社会体験をさせる絶好のチャンスであるという観点から、17地区公民館に委託する形で平成12年度から実施してまいりました。各地区では、地域の実情に合わせた農業体験や親子合唱団、3世代交流事業などに取り組んでいただきました。新年度からは事業費を倍増し、さらに事業の充実を図ってまいりたいと存じております。
 地域学習支援センター事業につきましては、柴田議員の御質問にもお答えしましたとおり、地域の指導者やボランティアを掘り起こし、地域の教育力を高めていこうという趣旨で実施しようとするものです。これらの事業に加え、従来から国の直接委託事業として実施している子供センター事業や夢基金事業などを実施することにより、地域や家庭の教育力を高め、子供たちの人間性を育み、社会性の獲得に結びつけていきたいと考えております。
 先週の日曜日に、庄南校下の親子、地域の方、公民館長さん等、皆さんが混ざった庄南小学校における地域の合唱の発表会がありましたが、あの事業の発表が一つのモデルになるのではないかと思っております。これは、ただ庄南小学校のみならず、北部小学校の北部っ子活動もありますし、南部小学校の南部っ子活動が三者一体になって事業を進めたり活動していることを報告いたしまして、私の答弁にかえさせていただきます。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 民生部長 津田俊祐君。
  〔民生部長 津田俊祐君 登壇〕

◯民生部長(津田君) 飯田議員の御質問のうち、野焼き禁止についてお答え申し上げます。
 まず、野焼きの禁止についてであります。
 廃棄物の処理及び清掃に関する法律の改正により、平成13年4月から一部例外を除いて廃棄物を焼却してはならないことになっております。この法律を受けて、廃棄物処理法施行令第14条で焼却禁止の例外として5点が示されておるわけであります。
 第1点は、国または地方公共団体がその施設の管理のため必要な廃棄物の焼却、第2点は、災害等の予防、応急対応または復旧のため必要な廃棄物の焼却、第3点は、風俗、習慣上または宗教上の行事のため必要な廃棄物の焼却、第4点は、農林漁業を営むためやむを得ない廃棄物の焼却、そして第5点目には、たき火、その他、日常生活を営む上で通常行われる廃棄物の焼却であって軽微なもの、この5点が特例規定となっておるわけであります。この野焼きの禁止に対する周知の方法といたしまして、市の広報等を通じてこの法律の趣旨を正しく啓発しPRをしてまいりたいと思うわけでございます。
 次に、屋敷林の維持保全の軽減化についてでございます。
 散居景観の保全と環境という新しい課題であると認識するものでありますが、屋敷林の保全につきましては、先ほど市長からも散居についてのお話がございましたが、美しい砺波地方独自の景観というだけでなく、緑の紅葉は大変大きなものがございます。
 「緑豊かで安全な快適環境づくり」がまちづくりの柱となっておりますが、こうした状況にあって野焼き禁止となれば、緑豊かな屋敷林の維持保全にも費用が増えるわけであります。
 また、家庭用小型焼却炉の規制強化もあり、自家処理がなかなか難しくなるということから、今回、収集指定袋代について、現行40円を30円に引き下げ負担を軽減しようとするものでありますが、いずれにいたしましても、落ち葉や剪定小枝を自然に返す方法等についての研究など、どのような方法が軽減化になるのか、今後、御意見を拝聴しながら十分な検討をしていかねばならないと考えておるところでございます。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 藪田康男君。
  〔産業建設部長 藪田康男君 登壇〕

◯産業建設部長(藪田君) 飯田議員さんの住宅団地の混在化による農業経営の困難化についてと、住宅地と農地の線引きの必要性につきましては関連いたしますので、まとめて答弁をさせていただきます。
 砺波市の土地の用途区分は、市内全域が都市計画区域に指定されており、市街地及びその周辺においては用途地域に、それ以外の地域は一級河川庄川の河川敷と庄東の山間地の山林を除くすべての地域が農業振興地域に指定されております。この農業振興地域内では、農用地などとして利用すべき土地の区域を農用地区域として、それ以外の宅地化されている土地や、将来、宅地化される土地を非農用地区域として区分をしております。
 このような土地利用の区分に基づき、開発事業者に対して、住宅地の開発については、第1には、用途地域内、特に区画整理事業が取り組んでいる地域あるいは進んでいる地域でございます。第2には、農地の転用が可能となる非農用地区域で整備するように誘導するところでございます。
 御質問のように、農業経営者にとって、経営計画においては予定していた農地が転用され耕作できなくなったり、あるいはまた農地の集団性が阻害されることにより作業効率が悪くなるなど、農業経営の安定化や規模拡大において深刻な問題であるとともに、散居の景観や農業農村の持つ多面的な機能、そして地域コミュニティーに影響を及ぼすことになるわけでございます。
 先ほども市長から答弁がありましたように、現在のところ、土地所有者などから関係土地改良区などの同意を付した農用地区域からの除外申請が提出されれば、一定の基準を満たせば非農用地区域にすることができます。また、農業委員会に農地から宅地への転用許可申請が提出され許可されている限り、現状では宅地の混在化はやむを得ないものと考えるところでございます。
 現在の砺波平野の散居の景観や自然環境を残していくには、散居村保全委員会や地域懇話会でさまざまな検討がなされておりますが、各地域において、地域に合った土地利用や将来の地域農業のあるべき姿につきましては、地域ぐるみで検討していただくことが最も重要でないかと思っております。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 14番 西尾英宣君。
  〔14番 西尾英宣君 登壇〕

◯14番(西尾君) 安念市長の2期目の最初の定例議会になりますので、市民の声や要望をぜひとも市政に反映されますようお伺いするものです。
 安念市長はことしの執務初めに、「経済優先から人間優先、環境の時代」「テロに対する報復戦争は間違いで、文化が乏しい。21世紀型の文化が大切な時代」などと述べられ、文化運動について、「地方自治体として積極的に取り組みたい。経済優先から人間優先の21世紀にしていかなければならない」との意思表示がありました。小泉内閣の人間不在の政治に対して、安念市政の人間優先の政治にしていくという姿勢に大変共感いたしました。
 初めに、市町村合併について伺います。
 2月中に、自治振興会単位で17地区、全地区で説明会が行われました。開催の案内には、「国、地方ともに厳しい財政状況の中、地方分権の推進、少子・高齢化の進行など課題が山積。地方行政の構造改革として市町村合併の動きが急速に見られる」とありましたので、私は油田と出町へ出席してみました。
 そこでは、「なぜ合併をしなければならないのか」「慌てる必要はない」「合併をしてよいことはあるのか」「農協合併では市民にとって得はなかった。市民は大変不便になった」「支出を見直すことでカバーできる」「公共料金は最初は低いほうに合わせるとのことですが、赤字になるから合併後は料金を上げざるを得ない」など多くの疑問の声が出されました。なぜ市町村合併が必要なのか。合併に伴うメリット、デメリットについて市民に十分理解されているか依然として不明瞭です。
 例えば国民健康保険税を見てみると、資産割5%を0にすることによって1人当たり7万3,914円になりますが、小矢部市は8万7,048円ですから、1万3,000円も高い小矢部市の差をどのようにするのか。当初は低いところに合わせると説明をしていますが、財源不足に対する方策が見えません。
 固定資産税の税率も、当市は1.45%、小矢部市1.6%、五箇三村1.7%、最も低い砺波市の1.45%で統一しますと、全体で6億8,000万円もの財源が不足するとのことです。
 また、県が示す合併パターンの1つ、12市町村の面積は989平方キロメートルで、富山市の5倍、高岡市の6.5倍、全国で5番目の広さになってしまいます。市役所まで遠くなり、身近な議員が選出されなくなって、住民の意思が反映しにくくなることは明らかです。
 地方制度調査会では、「市町村の合併は地域のあり方にかかわることであり、地域の将来やその個性、住民の生活に大きな影響を及ぼす事柄であることから、市町村及び住民が自主的に判断することが重要である。国、県は合併を強制することのないよう留意すべきである」との答申が出されています。合併をしますと北の端になります。(パネル提示)このような北の端の隅っこになってしまう県の示した合併パターン例について、安念市長の見解を伺うものです。
 市長は1日の提案理由説明で、「市町村合併は地域住民の意思に基づき、住民主体で進めるべき課題である」と述べられました。住民の意思を尊重することは大変大切であり、住民アンケートや住民投票もぜひ検討されたい。市民の声を真摯に受けとめ、慎重に対処されることを求めるものです。
 教育問題について伺います。
 東部小学校は平成16年4月には25学級827名になることが明らかで、深刻な教室不足の事態が発生します。宅地開発がさらに進められています。ことし4月からは1クラス増え、音楽室をなくすることで解決しようとしているようですが、校長先生に特別教室のことについて伺うと、「理科室については4年生から配当がある。3年生は教室で学習をしているが、2学期以降には『光を当てよう』『明かりをつけよう』『磁石につけよう』などの学習のため理科室が必要になり、またことしから1クラス増加のため、4年生以上の理科室の配当は3時間増えるため、全部の教室に配当できなくなる」「音楽室については、現在は3年生以下は第2音楽室を利用、4年生以上は第1音楽室を利用、第2音楽室は普通教室を利用しているので設備が悪い。ことしから1クラス増加のため、第2音楽室まで普通教室になると、3年生以下は教室で音楽の学習をしなければならなくなる。教室で音楽の学習を行うと隣の教室の学習の妨げになる」「図工室については、現在は4年生以上に図工室の配当がある。3年生以下には利用の有無を確かめながら必要に応じて使用している。しかし、利用の時期が重なって不便を感じることが多い。3学期は版造形展の出品に向けて、1年から6年生まで同時に版画の制作に取り組むため、図工室の利用が重なるので非常に不便を感じる」。
 12月議会でも指摘しましたが、特別教室の不足の状況についてどのように対処されるのか。また、生徒数が800名を超え、チューリップ広場を教室にするとの計画ですが、チューリップ広場では、学年集会、PTAの集いなど利用が多目的にされていることから、十分検討を加える必要があると思います。短期的に見るのではなく、50年、100年後のことを考えて東部小学校の校舎の対策を求めるものです。
 4月から学校週5日制となり、親の心中は複雑です。毎週土曜日が休める親は46%と半分以下です。当市としては、青少年地域活動事業の委託料増額など幾つかの提案が示されています。
 提案としまして、生徒が急増している東部校下に児童館が必要ではないでしょうか。また、学校の施設開放で図書室を開放する計画はあるのでしょうか。土曜日の放課後児童教室の開設、地域の協力者を得て学校農園の開設などぜひ検討されたいと思います。
 自らの体験の中で感性を磨き、自主性を養い、学力の土台とも言える創造力、発想力を育む土曜休みにしたいものです。教育長の見解を求めます。
 次に、介護保険が導入されて3年目に入ります。安念市長は、2月27日の砺波地方介護保険組合の定例会で、「介護を住民全体で支え合うという制度で、現在のところはおおむね順調に住民に理解され浸透している」と述べられました。65歳以上の高齢者世帯のうち4割以上が生活が苦しい状況で、2,800円の保険料負担が大変なのに、さらに来年からは575円引き上げをしなければならないと表明されました。
 普通徴収の方は年金が少なく、介護保険料を支払えない方が、1月9日現在、滞納率9%、294件、172万7,000円にもなっています。住民税非課税の高齢者には、保険料や利用料の減免制度の確立が今こそ求められています。
 次に、デイサービスセンターの条例の一部改正の提案が出されています。庄東デイサービスセンター及び南部デイサービスセンターについて、市が事業者として砺波市社会福祉協議会と砺波福祉会に委託してきたところですが、民間活力導入で利用者の多様なニーズに応え、積極的な事業展開を図ることを理由に、砺波福祉会及び砺波市社会福祉協議会を指定事業者とし、公設民営化方式で実施の提案が出されています。
 ここに、やなぜ苑から「利用者の皆さんへ」という案内があります。(パネル提示)食費250円、引き上げ要支援470円、664円、219円、294円と、それぞれ上げようといたしております。しかも、3月13日に説明をすると言っております。
 これは一律にサービス内容を利用者ではなく事業者が選択して押しつけていることになりませんか。介護保険法の趣旨は、利用者がサービスを選択できることではなかったですか。議会でいまだに承認されていないことなのに、利用者や事業所に通知、3月13日議会でも採決していないのに説明会を行おうとしていました──何か変更するようなことですけれども。砺波市は勝手な振る舞いに指導すべきではありませんか。
 砺波市が事業者となって4時間、6時間という枠の中で誠実なサービスの提供をしており、お年寄りを初め市民は喜んでおられました。しかし、やなぜ苑の案内どおりのやり方を放置することは、市民の負担だけが増えることになっていきます。在宅福祉にこそ力を入れていかなければならないのに、デイサービスのこの措置を改め、砺波市が責任を持ち必要な財政支援を行うことを強く求めるものです。
 次に、特別養護老人ホームの不足の問題について伺います。
 当市にはやなぜ苑80床だけですから、やなぜ苑自宅待機者35名、民間の施設でも90名近くの実態です。ショートステイもいっぱいで、介護支援センターでやりくりに頭を悩ませていると伺います。
 民間において建設をする予定とのことですが、北部における総合福祉施設については、特別養護老人ホーム、ショートステイなども考えられるなど、市民の声をよく聞いて取り組まれることを求めます。
 次に、訪問看護について伺います。
 訪問看護ステーションは、リハビリからターミナルまでの援助を在宅で療養した人や介護する人を対象に活動されています。一方で、市立砺波総合病院などでは急性期以外の患者はなかなか入院とならず、さりとて療養型の病院や施設も満床状態ですから、どうすればよいか困り切っている声をよく耳にします。訪問看護ステーションを住民の身近なところ、せめて現在の在宅介護支援センターとともに設置できないものか伺います。
 訪問看護を支えるのは医師の適切なアドバイスであり、いざというときすぐに対処できる医療機関のバックアップです。とりわけ、地域に暮らすお年寄りの健康や生活を最もよく知っている開業医の役割を十分に発揮できるようにすることも大切だと思います。
 高齢化社会にあって地域の福祉、医療のネットワークに入り、病院や地域の医療機関の指示やアドバイスを受けて、ターミナルまでを在宅で支える具体的援助をしている訪問看護ステーションを強化することが、安心して地域で暮らせることにつながると考えます。市長の見解を求めます。
 次に、下水道問題について伺います。
 当市の下水道の普及率は36.6%、県下9市の中では最も遅れている状況です。ことしより栴檀山地区において合併浄化槽で取り組むことになったことは高く評価するものです。今回は山間地で取り組まれましたが、合併浄化槽の設置は散居村である平野部でこそその効果が大きいのです。当市の公共下水道と農業集落排水事業の借金は112億円、公債費6億6,000万円、さらに増えていくことになります。
 平成12年度における砺波市の財務諸表によりますと、(実物提示)公共下水道の当年度末処理欠損金が23億円、農業集落排水事業では8億円、毎年31億円の欠損という状況です。
 我が党の予算要求は、「2期幹線を布設した場合、これに取り付けを誓約させることは二重の負担を強いると同時に税金のむだ遣いであり、2期幹線の計画を中止すること。また、公共下水道地域としたところでも、幹線から離れている場合、合併浄化槽補助要綱を適用して整備されたい」に対して、回答は「2期幹線区域については近隣市町村との協議にも相当の年月を要するということで、10年以内に下水道整備が見込めない区域として合併浄化槽を設置される方に一部を助成しているが、将来的にはこの区域も集合処理による整備を基本としています」との回答がありました。
 平成13年1月の生活排水処理施設整備計画策定マニュアル(実物提示)、これは環境省が出しているものです。私、政府交渉に行ってもらってきたんですけれども、これによると、「合併浄化槽は、今後の生活排水処理施設の整備対象である中小市町村において特に有効な施設であり、生活排水対策の重要な柱として一層積極的に整備区域の設定を行い、計画的に整備推進を図っていくことが重要である。合併浄化槽の整備対象地域が下水道などの集合処理以外の地域を対象とするといったような消極的な位置づけとならぬよう、生活排水処理施設整備の計画を検討されたい」。
 合併浄化槽は170万円でできるのに、栴檀野の農業集落排水は1戸当たり540万円もかかりますから、負担は国も砺波市も市民も大変です。散居村では管をつくることは大変なむだと言わなければなりません。散居村での集合処理は財政破綻を招くことは明らかであり、2期幹線をやめて、北部地区は合併浄化槽で取り組むことを求めるものです。
 これは2期幹線の計画で、(パネル提示)福岡町からこんなように流れており、これは庄東のほうへ行く、こういう計画は県は余りにもむだであるということでやめたんですよ。緑色は今の幹線ですね。
 誓約書を取って将来公共下水道につなぐことを約束させていますが、市民は将来、公共下水道に接続することになることから、合併浄化槽に積極的にならないことは明らかです。合併浄化槽でもっと普及を高めることを求めるものです。
 次に、散居村ミュージアムについて伺います。
 田園空間博物館構想の拠点として計画が進められ、平成14年度は9,100万円の予算が計上されています。散居村を守ることは賛成です。2月9日のシンポジウムでも、「散居村と屋敷林は世界的にも貴重な光景」と高く評価されました。市民の声を反映して散居村ミュージアムの構想を考えていくことになっていましたが、いまだに市民会議が結成されていません。
 アズマダチの家を2戸引っ越し、引っ越し費用で4,000万円、新築1戸、3戸並べて資料室、農機具展示、体験コーナーなどで14億円もかけてつくられ、維持管理費も負担者も明確ではなく、当初は福野町の予定が断られました。四季彩館では1億円も超えている状況であり、果たして必要なものなのでしょうか。
 東京の設計事務所の発案で、当初から国、県は新事業のセンターの新設がベースということから、ミュージアムの新設で国や県の補助が出されるのであればと、私を除く自民党、社民党の各議員は賛成しました。市民はねらいも内容もわからず、報道されてから慌てて意見や提案をしても後の祭りという状況です。
 市当局は球根組合が近いことで太郎丸でなければならない。また、出町地内の浸水対策としての遊水プールの役割があるとしていますが、出町へは若林口用水だけでなく、狐島三ケ用水、新又用水とあり、他の川についても対策をしなければ浸水対策にならないことは明らかです。
 財政事情が深刻なときに、新たな箱物建設にカイニョ倶楽部の参加者や市民は疑問を持っています。チューリップ公園全体をコア施設として一年中開放をして、中嶋家が狭いのであれば、アズマダチの家をチューリップ公園に移築して活用するなど創意工夫が大切です。市長の見解を求めます。
 最後に、市立砺波総合病院の薬の購入について伺います。
 先発品の特許が切れた後に、先発品と同じ成分薬効の医薬品で厚生労働省の承認を得て発売される後発品医薬品を使用することによって、国公立病院の薬剤費を年間1,600億円も削減できることが明らかになりました。
 当病院においては、薬の購入はすべて先発品の購入で15億6,000万円かかっています。医療の質を落としたくないと思って新薬や先発品しか使わず、大手製薬会社の売り込み攻勢にさらされる。後発品製造の中小企業では、宣伝力のない後発品の情報を知らせることができず、病院には全く知られないという実態です。先発品の特許が切れた後の後発品医薬品で、薬価は5割安くなります。後発品への切り換えは保険財政に大きく寄与するだけでなく、患者負担も大幅に軽減できます。後発品医薬品は体内吸収、副作用などの臨床データがないとのことですが、最近、科学的根拠に基づいた医療が強調される中で、効果や副作用が不確かな新薬よりも、国際的基準から見て、評価の定まった良質で安全かつコストの安い後発品医薬品の使用への見直しが始まっています。

◯議長(村中君) 時間です。

◯14番(西尾君) 院長の見解をお伺いして私の質問を終わります。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 西尾議員の質問にお答えをいたします。
 2期目でございますので、要望に沿って一生懸命努力することをお約束いたしたいと思います。
 初めに、随分褒められましたが、後は批判の多い御質問でございましたので、それにお答えをいたしたいと思います。
 まず、合併のメリット、デメリットについて十分説明しているのかということでございます。
 寺島議員にも助役からお答えしたところでございます。メリットも話しました。デメリットも聞いてまいりました。今、そのことについて総括をいたしておるところでございます。
 西尾議員さんは、国民健康保険や固定資産税を取り上げて言われた。そのとおりだと思います。財政の厳しい中それだけ広がれば、高齢化とか少子化とかいろいろございますので、そういう状況の中では確かに必要経費の増大がございますし、多くの町村がかかわってくるとなお調整が困難ではないかなと、このように思っているんです。そんなことなど考えながら、おっしゃるように財源調整をして、みんなが喜ぶような合併をしたいと思います。まだまだ意見なども出てくると思いますが、十分このことについては皆さんとともに議論をしてまいりたいと、このように思います。
 合併したら北の端だということですが、アメリカのワシントンは東の端であります。そこから発信するわけですから、そんなことは余り心配しなくてもいいのではないかと、このように思っております。逆に言いますと油田は端でありますけれども、一番発展しているのではないかと、このように思っております。その辺は余り心配されないようにと私は思うわけです。これはつけ足しでございますが……。
 県が示したそのようなことにつきましては、確かに県の言い分もありましょう。ありますけれども、問題もたくさんございます。私は全部反対しているんじゃないんですが、十分に皆さんの意向を聞くために今準備会をやっているわけですから、準備会の中でも議論をして腹蔵のない意見を戦わせて、それで合意を得られるものでしたらそれなりに合併という姿に持っていくべきではないかなと、このように思うわけでございます。もちろん市民も同意しないと議会も議決はされないだろうと、このように思うわけでございます。
 それから、住民投票、意識アンケート調査などございました。アンケートも一つの方法だと思います。住民投票については議会でも議論してもらわなければいけませんが、一種の直接民主主義でございますけれども、そういう屋上屋を重ねる必要があるかどうか。それよりも、先般やりましたような説明会を、具体的にこういう方向だぞということが決まったら、もう一度皆さんと話し合いをするというのが一番親切ではないかなという気がするんですけれども、いかがなものでしょう。また御意見を賜りたいと思います。
 したがいまして、最後に言われたように、市民の声を真摯に受けとめて慎重に対処することをお約束をいたしたいと、このように存じております。
 次に、福祉行政について申し上げます。
 まず、介護保険料について言われましたが、そのとおりであります。介護はおかげさまで随分浸透したと思います。したがいまして、皆さんが介護を申請される。ケアマネージャーが設計をする。そこで、このようなメニュー、さあ、あなたはこうしなさいという指導があるわけです。だから浸透した関係上、介護費というのはかさばるわけです。そのことはかえって幸せではないかと思います。これが上がるということは保険料も上げなければいけないということです。そういう負担の原則がありますから、西尾議員さんの大いに使いなさい、銭だけは出したくない、それじゃ理論が立たないんじゃないですか。
 もう1つは、あなたは、施設が足りない、どんどん公立で建てろと。その気持ちはわかります。その負担はだれがするんでしょう。公的にも負担しなければいけません。施設を利用するときは利用費が要りますから、経費もかかるわけです。この後いろいろ見直しをいたしますけれども、そのように介護費用が上がるとすれば、片一方で保険料も上がるという認識をしていただきたいと、このように思います。
 おっしゃるとおり、今厳しい時代ですから、極力下げるように努力して、介護保険組合、理事会の中で話し合いをしていきたいと思います。そして、理解を求めて進めさせていただくということになろうかと思います。
 確かに今、待機者がございます。4月早々60床稼働することになっております。その後、特養では140床、老人保健施設では80床の予定がございますので、それにつきましては、ある程度皆さんに利用していただけるのではないかと、このように思っておるわけでございます。
 ぜひ御理解をいただきたいのは、介護費用の増大に伴って保険料も引き上げをしなくてはならないんではないかと。そのことについては、介護保険組合、理事会でもよく議論いたしたいと、このように思っております。何か私が何百何十何円上げますということを言ったということですが、私は言った覚えはございませんが、いずれにしても、少しは上げざるを得ないというところに来ていることを御理解いただきたいと思います。
 それから、保険料の減免、確かに私もそんな気持ちはあります。厚生労働省の制約があって、今、指導条件がありますので、今国会でも恐らくこの議論が少し出るんではないかと思っております。そのような指導を十分受けまして対処したいと、このように思っております。
 それから、デイサービスで庄東デイと南部デイの話でございますが、後ほど民生部長から補足することになると思いますが、制度を変えるわけですね。制度を変えるために相手とも話し合いを十分したわけです。これは行政主体で2年間やってきたわけです。そして、現場で使用料をもらって、そのことを一遍市へ納付をして、納付した段階で必要な経費をこっちからお上げしたという経緯です。それだけ必要な事務費がなくなるわけです。
 そこで、現場ではどうよくなるかといいますと、私はもう1時間おりたいんだと。もう1時間余計おるということになると、それなりに経費がかかるわけですから、それは承知をしていただきたいと思いますし、そのことの説明を先立ってやらなければいかんということで今進めておるわけです。
 おっしゃるように、我々が議決しない先におまえ何のこっちゃということなんでしょう。ただし、相手は生き物ですから、一応方針として決めた以上はそのようにやってもらう。だから、相手の理事会もそのことの議論をしていただいて一応受けようということになっています。円満にやらないと、もう1日から作業をするわけですから、そのことを理解していただきたい。このことについては補足説明させますけれども、その理解をしていただきたいと、このように思うわけでございます。
 なおまた、切り換えすることによって、役所でございますと、公的というのはちょっと堅苦しいといいますか、祭日の場合があるわけなんですが、それも民間としてはやろうと、このようにおっしゃっていただいております。そのことは大変ありがたいことで、実は月曜日、火曜日と1週間のスケジュールを組みます。代替で月曜日が休みになりますと、公的ではそれはやれないわけです。それも月曜日やるということですから、サイクルが上手にいくわけです。そのことも理解をしていただいて、もちろんそこで時間延長等もあります。そうしますと、西尾議員さんからおしかりを受けておりますけれども、利用料金も増えるということに私はなると思いますので、それは十分本人とも話をして、ケアプランにありますメニューでいきますから、めちゃくちゃにやるわけでございませんので、その点御理解をいただきたいと、このように思うわけであります。
 それから特養については、これは前からの西尾議員さんの持論でありますが、ことしの4月から60床が稼働いたします。そうしますと、625床となるわけです。さらに、砺波市は民間で80床の新設があるわけです。そして、圏域内にさらに60床の増床を見込んでいるところでございます。それらを考えて、今後、保険計画をつくってまいりたいと、このように思っておるところでございます。
 ただし、西尾議員さんも御理解のように、介護保険というのは在宅が基本になっているわけです。でき得れば、在宅というのが本当は一番ベターなんですが、今の実態からいいますと、施設へ行きたいという方もあるようです。現実的には、今、療養型等について、医療に行ったり介護に行ったりふくそうしているんですが、できればこれらもきちっとしたほうがいいのではないかという気がいたします。そんなこともございますので、まだ十分なその面での定着はしていないと思いますが、ただ、特養等につきましては、そのように整備を進めてまいりますので御理解をいただきたいと思います。
 それから、デイサービスの問題もございました。民間で今20床を計画されております。そこで、北部でもこのことを取り上げていきたい。といいますのは、在宅が主体でございますから、デイサービスに基本を置くべきではないかと、このように思っておりますので、北部の支援ゾーンにはこのことを考えていきたいと、こう思っております。
 それから、訪問看護については、御意見のとおり進めておりますし、私が聞いていた段階ではこれには批判はなかったようでございますが、確かにターミナルケアについては在宅でというのは皆さん考えておられるんじゃないでしょうか。そんなことなど考えて、いずれ健康センターにも位置づけをして、おっしゃるような趣旨で、今こちらにございますので──もちろん、そうしますと隣にドクターがおりますので、そこと連携を取りながら、おっしゃるような体制づくりをしていきたいと。これが大事なことだと思っておりますので、これだけはちょっと褒められたような気もしますし、批判がなかったように思いますが、そのとおり進めさせていただきたいと、こう思っております。
 次は、散居村ミュージアムでございますが、先般、高田議員に申し上げたところでございます。西尾議員さんもこのすばらしい散居の田園空間を守るべきだと、これは認識されておいででございます。その拠点ということでひとつ御理解をいただいて、関心をいただいて、なおまた指導をいただきたい。批判だけじゃなくて御指導を賜りたい。
 なお、設計に当たりましては、今、専門の皆さんにいろいろ見ていただいております。ただし、いよいよやるようになりますと、そんなに大きなものではございません。1,500平米で頭打ちですが、私はちょっと困るなと実は思っているんです。地元の皆さんの要望というのは余り聞かれない。そうするとおっしゃるように中途半端になる。そのことについてもう少し勉強してくれと、このように思っております。そういう意味で、逆に西尾議員さんから応援をいただきたいと思っておりますので、期待をいたしております。
 それから、あそこの場所というのは、高速道路を過ぎまして、やっぱり散居村の端っぱしになると思う。先ほどあなたがおっしゃたように北の端だということになるかもしれませんが、あれを基点にして広がりあるんだという理解をしてもらう。そして、池は調整池、そのほかに用水がたくさんございますが、あとはアクションプログラムでことしの予算に載せておりますけれども、整備をさせていただきたい。そして、これは一つの水辺空間になると思いますので、こんなものをいっぱいつくるというわけにはなかなかまいりません。高い田んぼを買って池にしておくというのは合理的なのかどうか。そうではなくて、一つの展示物として、植栽もきちっとやって、できれば蛍の巣にしたいなというのが私のねらいであります。こんなものをどんどんつくる気持ちは毛頭ございませんが、御指摘がありましたのであえて申し上げますけれども、散居形態を残す基点である。ぜひそのことで理解をいただいて応援をしていただきたいと、このことを申し上げて私からの回答といたします。
 あと、教育長、民生部長、水道部長、病院長からお答えをいたします。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 西尾議員の質問の2点についてお答えいたします。
 まず第1点は、東部小学校の特別教室の不足ということ、第2点目は、学校週5日制に伴って学校の図書室の開放、それから学校農園の地域利用という2点について私のほうから答弁をいたします。
 東部小学校の教室不足につきましては、議員のおっしゃるとおりでございます。そのため、児童数の増加に対する対策として、児童急増化懇談会を開催し、その中で現在まで検討してまいったところであります。
 現在の特別教室の現有数は、音楽室、理科室、図工室、家庭科室、図書室、コンピューター室の6教室でありますが、中で普通教室を音楽室に仮転用分を含めると7教室ということでございます。
 他の大規模校の状況、それから学校週5日制の完全実施、総合学習によるグループ学習の展開、各教科の授業時間数の配当を考えると、音楽室、理科室、図工室、家庭科室はそれぞれ2教室以上にしなければならないと考えております。
 なお、このことについては、増改築整備事業計画の中で検討してまいりたいと存じております。
 一時的に、この事業が完了までの間、現有の多目的スペース、つまりチューリップ広場を普通教室に転用して対応しなければならないというふうに考えております。
 その次に、学校の図書室の開放、農園の地域利用でございます。
 このことにつきましては、柴田智議員、飯田修平議員にもお答えしたとおり、学校週5日制のポイントの一つは、子供たちにさまざまな社会体験をさせ、社会性をしっかりと身につけさせることにあります。子供たちの豊かな心を育むためには、家庭、学校はもとより、身近な人間共同体である地域社会の役割がますます大きくなってくるものと思います。
 既に市内では、公民館を中心にして地域の特性に合わせたさまざまな活動が行われており、例えば北部小学校の学校田の隣では、「土の子活動」という名称で地域の大人と子供たちが一緒になって農作業を行い、秋の収穫祭には学校と地域と一体となって開催し感謝祭を催しております。このような地域と学校が連携した試みを大いに行っていただきたいと考えております。
 なお、学校図書室については、学校によって図書室の位置が3階や2階という場所にありますので、木曜日や金曜日に本を貸し出して、土日にはその本を自宅でゆっくり読書するということを対策として考えてまいりたいと思っております。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 民生部長 津田俊祐君。
  〔民生部長 津田俊祐君 登壇〕

◯民生部長(津田君) 西尾議員さんの御質問のうち、放課後児童クラブの土曜日実施の検討について、東部校下の児童館設置について御答弁を申し上げます。
 その前に、先ほど市長から御答弁がありました西尾議員の発言のやなぜ苑から出されたお知らせは、デイサービス利用者の今度の公設民営化に伴う変更内容についての説明会の開催日について御質問ございましたが、実は過日、やなぜ苑から、市の議会が終わり次第開催をするということで、以前のものはミスプリントであったという連絡がございましたので、御了承をいただきたいと思うわけでございます。
 それでは、まず初めに、放課後児童教室についてお答えを申し上げます。
 かぎっ子対策としての現在開設している砺波東部、砺波北部並びに鷹栖小学校校下の3カ所の放課後児童クラブにつきましては、毎週月曜日から金曜日の放課後午後2時から6時まで実施しておるところでございます。
 新年度から新たに学校週5日制となりますが、土曜日の開放につきましては、今後、保護者のニーズや地元各クラブの運営委員会がございます。それから関係者とこれから協議をしてまいりたいと思うところでございます。
 次に、東部小学校校下の児童館の設置についてお答えをいたします。
 児童館の建設につきましては、東部小学校増改築事業にあわせて教育委員会と検討しておりましたが、現敷地での併設は難しい状況でございます。ただ、児童の遊びあるいは体験の場づくりというものは大変大切でございまして、先に教育長からの答弁もございましたが、学校、家庭、地域が一体となって取り組むことが大切であり、今後、地区公民館あるいは学校施設等の開放を視野に入れての対応が必要であるというふうに考えておるわけでございます。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 水道部長 坪本正樹君。
  〔水道部長 坪本正樹君 登壇〕

◯水道部長(坪本君) 西尾議員からの財政支出の見直しについての質問のうち、下水道施策についてお答えいたします。
 1点目には、これからの整備箇所は散居村地帯であり、多額の費用が必要であり、2期幹線計画は中止し、合併処理浄化槽で整備することを求めることについてであります。
 平成11年2月に、下水道マップ見直しで、栴檀山地区を除く区域は基本的に公共、特定環境保全公共下水道事業区域とすることが望ましいとの答申を得ていること。また、午前に市長が寺島議員の質問にお答えしたとおり、北部地域の将来を見据えますと、2期幹線は必要であると考えております。
 福岡町から2期幹線事業の参加についての打診があったことからも、関係市町村と連携を図り、今後、富山県へ2期幹線事業の推進について要望していきたいと考えておりますので、御理解いただきたいと思っております。
 10年以内に下水道整備を予定しております柳瀬、太田、中野、五鹿屋地区につきましては、基本的に特定環境保全公共下水道事業で整備することといたしております。建設コスト縮減と国の経済比較マニュアルで示されております家屋間限界距離を考慮しながら、特定環境保全公共下水道事業区域であっても合併処理浄化槽で整備する区域を設定したところであります。具体的な箇所づけは、各地区の推進協議会と協議して決めていきたいと考えております。
 なお、合併処理浄化槽で整備する区域につきましては、環境省方式の個人設置の合併処理浄化槽を設置する方に現行の合併処理浄化槽設置整備事業の補助制度を適用することといたしたいと存じております。
 次に、2点目、2期幹線区域で合併処理浄化槽を設置する方から2期幹線が布設されるときは接続する旨の誓約書は中止されたいにつきましてお答えいたします。
 2期幹線区域における誓約書につきましては、将来、家屋間限界距離の要件を満たした場合、集合処理で整備することになりますので、管渠への接続の協力をいただくという意味で、今後も継続していきたいと考えております。
 以上であります。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 病院長 北野喜行君。
  〔病院長 北野喜行君 登壇〕

◯病院長(北野君) 西尾議員の御質問の病院の薬の購入を先発品から後発品に切り換えることについてお答えいたします。
 議員御指摘のとおり、後発品医薬品の使用見直しが始まっています。本来、確実に効く薬剤は、反面、必ず副作用があります。厚生労働省の製造販売承認を得て新しく販売、発売されます薬剤、これを先発品と言いますが、先発品には市販後調査といいまして、薬剤発売後、実際に使用した患者症例を調査し、その薬剤の有効性と安全性を報告することが義務づけられています。医師は公表されます薬剤安全情報と自らの経験をもとに、その薬剤の処方の継続を考慮しております。
 一方、後発品は市販後調査が義務づけられておりません。確実な薬剤安全性が得られていないという点から、当院では後発品は数品の例外を除いて現在は使用いたしておりません。しかし、医療を取り巻く財政状況の逼迫、厚生労働省の後発品医薬品の使用誘導などを勘案し、当院におきましても、今後、後発品医薬品の使用を検討していく所存でございます。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 答弁漏れのみ再質問を許します。
 14番 西尾英宣君。
  〔14番 西尾英宣君 登壇〕

◯14番(西尾君) 下水道の件について、安念市長にお伺いいたしたいと思います。
 先ほどもお話をしましたけれども(パネル提示)、この2期幹線が福岡町からこうやってこっちへ行く。庄東のほうへ行くこの幹線もやめたんですよ。これは県の大変な借金なり今後のことも考えてやられたと思うんですけれども、そういう面で、2期幹線の莫大な工事費、さらに北部地域では2,653戸ございます。1戸当たり約500万から600万円、恐らく150億円はかかると思われます。合併浄化槽でやると40億円で済むわけです。福岡町は合併浄化槽が県下で最も進んでいる。維持管理費についても町で負担しております。そういう面では、福岡町とよく話し合い、砺波の状況もお話をして、砺波市の財政事情なども考慮して今後進んでいかなければならないと思いますけれども、市長はいかが思っておられるのかお伺いします。

◯議長(村中君) 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) お答えをいたします。
 2期幹線については、おっしゃるとおり計画があったんですけれども、具体的にはなかなか問題があるということで、いまとんざしておるわけです。
 そこで、私が先般からこのことについてお答えしておりますのは、福岡町から実は打診があったんです。今、福岡町はこんなもの要らないと、こうおっしゃったんですけれども、福岡町から直接私のほうに打診があって──県営ですから、高岡、小矢部、砺波の連帯でないと県営でできないわけです。市町村営でやろうとは私は思っていません。県営でやらなければいかんだろうと、こう思っております。もちろんそのときには負担金が必要です。そこで、福岡町からやったらどうかという打診があったから、福岡町がおやりになるとすれば、福岡町に対して迷惑をかけてもいかんなと。ただし、将来、この後20年、30年たった場合に、住宅も出てくる可能性もあるのではないか。その場合に、先行投資をしてもいいのではないか。まだ引っ張るんじゃないんです。管をある程度のものにしておかないと、例えば高波のどこかに住宅が張りついたという場合には考える必要もあるんではないか。その意味での先行投資ということでそちらに加わったらどうかと。
 ただし、きょうも申し上げましたように、そんな財政は甘くございません。先般の市長会も、環境と言いながら下水道も10%切りますということですから、それと各町村では、下水道の予算を上げましょうと言ったら返上しておるところがある。幸い、私のほうは、これは議会の皆さんの御了解を得なければいけませんけれども、第2次補正で来ましたものについては、うちがちょうだいして、今度の補正に乗せているわけです。活性化のためにやる必要があるんではないかということで私が手を挙げてもらってきた経緯があります。それは話は別でありますけれども、そういう事情から、今おっしゃったように、福岡は必要ないじゃなくて、福岡から相談があったから、福岡がやるのだったら、この際うちが参画しないと福岡がやらないというようなことをおっしゃったものですから、先行投資としてうちも1枚加わろうかと。そのときに、管が小さいものであったら後からできませんので、もう一遍やり直しというわけにはいきませんから。私が生きている間はなかなかできないのではないかと思いますけれども、せめて責任上、そのことを先行投資で管の太さだけでもセットしたほうがいいんではないかと、このように思いまして、そのように決断をさせていただいたことを理解いただきたい。
 以上であります。

◯議長(村中君) 17番 前田喜代志君。
  〔17番 前田喜代志君 登壇〕

◯17番(前田君) 私は、3点につきまして質問いたしたいと思います。
 1つはまちづくりと住民自治について、それから地域情報化の推進について、環境基本条例づくりについてでございます。
 まず、まちづくりと住民自治について伺います。
 最初に、まちづくり基本条例についてでございます。
 今、第7次総合計画によって新しい砺波市の進路が明確にされ、スタートを切ってまいりました。しかし、地域が個性と活力を取り戻すために何をなすべきか、力強い生活の場を提供できる地域づくりをどう進めるか、住民自治の豊かな地域社会にしていくためにどのような地域づくりを展望していくか、このような点について、いま少し住民の間での議論を重ね、住民のコンセンサスを得て、中長期のビジョンを明確にすることが求められております。
 その理由の第1は、公共サービスの提供を市役所だけで担うのではなくて、サービスの幾分かを住民と行政の協働で担えるもの、コミュニティーや営利を目的としていないNPO法人の担うものなど、公的分野のサービスを役割分担して公共サービスの多様化に応えていくこと。
 第2には、コミュニティー活動などを通じた行政活動への住民参画を促す仕組みをつくり、住民自治を強化していくこと。この仕組みを住民の理解を得て進めるために、まちづくり基本条例づくりから始めてはどうか。この点についての市長の認識を伺います。
 第2点目は、小学校区を1単位とした地域コミュニティーの形成を展望してはどうかについてでございます。
 当面、市内の小学校区でのまちづくり協議会準備会のような組織を設置して、例えば若い人が子供を育てるのにどのような環境整備をしていけばよいか、未来の子供たちのために将来性のある地域づくりをどのように進めるかなど、自主的にテーマを設定して、まちづくりにかかわる市民参加型社会のあり方や行政との役割分担、コミュニティー活動がどうあるべきかなどを考え合い、数年間の積み上げの上に小学校区を単位とした新たな地域コミュニティーの組織化を進めていく。
 これまで、地域課題の解決や近隣相互の助け合いは、地縁組織である自治会、町内会が担ってきております。これらの既存の自治活動を尊重しながら、さらに一定の予算を持ち、議決権も執行権もあるようなコミュニティー組織をつくって、もっとこれまで以上に住民の意思による自主的なまちづくりを担い得るよう、分権時代に呼応した住民自治の強化実現を目指そうとするものであります。この点についてはどのように考えておられますか。
 3点目は、エコマネーの推奨についてでございます。
 以前も本議会で取り上げられておるわけでありますが、例えばマイバッグ運動があります。これに賛同し実践されている方に、1回の買い物ごとにスタンプを押して、10回ほどたまればエコマネーと交換できるとか、あるいはごみゼロ運動や地域の花壇づくりに協力した方々にエコマネーを提供していく。そして、お金では評価しにくいボランタリーな活動やサービスに流通をさせていくことで、お金では買えない人と人や地域の温かなつながり、地域の顔の見える関係を育むことに大いに役立ちます。お金がなくても、助け合いのまちづくりがうんと伸びていきます。お礼はどうしようかというお世話をかけることへの戸惑い、ちょと気兼ねで頼みにくい、このような遠慮しがちな空気を一掃するのにも役立ちます。
 行政主導型のまちづくりにはおのずと限界があります。エコマネーの推奨によって、行政依存から助け合いを基本とした自立した市民への意識改革が進み、住民主導によるより安心できる社会づくりが進んでいきます。コミュニティーが活性化し、生活環境が改善されます。貨幣だけでない新しい価値観が醸成されていくことで、本当の豊かさの実感できる社会づくりが進んでいくのではないか。このエコマネーの仕組みを地域の中に広げ浸透させていくことについて、市長の御所見を伺います。
 第2項目の地域情報化の推進についてでございます。
 最初に、入札手続の電子化推進についてでございます。
 公共工事の入札の適正化が求められ、当市においては先駆的にその改善策がとられてきたところでございます。しかし、透明性、公正性は向上したが、依然として競争性は低く、業界の体質改善がいま一歩進んでいないのではないか。市は競争性が低いことについてどのように認識しておられるか。
 また、電子入札及び開札を実施することにより、競争性の向上につなげている先進自治体もあります。この分野での電子化推進は、競争入札の適切な実施に寄与するものであり、ぜひとも実現いただきたいのであります。
 次に、地区公民館と市庁舎を接続する情報ネットワーク化に関連してお伺いいたします。
 インターネットは、パソコンの普及やインターネットサービスのある携帯電話の利用者増などもあって、働く人々にとっては特に時間に制約されずに情報を引き出したりできるし、問い合わせや苦情申し立て、相談などもこれを通じてできます。非常に重要な生活手段、生活の道具となってまいりました。市は、これまで財務会計や文書事務などのシステムを導入して役所の道具として活用されてきましたが、市民の暮らしの道具たり得るにはまだ課題がたくさん残っています。
 そこで、伺いたいのは次の3点でございます。
 1つは、今日までホームページを開設し、一定の情報提供を進めてきているわけですが、市民参加の推進及び市民サービスの拡大という点から、ホームページの内容をもっと充実させていく必要がございます。各種の審議会や委員会の会議録、地域住民の暮らしや自治体の経営状況、そしてそれを数値で把握し、過去の実績や他の地域との比較情報など市民にわかりやすい情報を公表していく、この点についてはどう考えられているか。
 2つ目には、住民票、課税証明、各種申請書などホームページからダウンロードできるようにするとか、市の外郭団体が運営する施設を含め利用施設の使用申し込みや市の主催するイベントへの参加申し込みがインターネットでできるようにする。これは、いつまでに何ができて、何と何ができないか、今できないものについてはどのような見通しを立てているのか、市民に周知をいただきたいと思うわけであります。
 3つ目には、インターネットでのアクセスの手段を持たない、そういう市民に配慮が必要です。可能なものは電話やファクシミリによる申請受け付けや申請書届出の配信を実施していくこと、高齢者や障害者向けのパソコン講習会をさらに拡充していくこと、地区公民館単位に情報サービスがこれからどう変わっていくか、どのようにその情報サービスを活用したらよいか、その活用術も含め、説明会や講習会を計画されたいと思います。
 以上の3点でございます。
 最後に、環境基本条例づくりについて伺います。
 地球環境問題が世界規模で論じられ始めてから10年になりました。人間が自然に与え続けるダメージはますます広がっております。生命基盤の破壊と攪乱、自然資源の枯渇、疲弊は地球全体を覆うようになりました。
 中でも、少資源国日本はどうか。日本のような一次エネルギーの自給率が先進国で一番低く、しかもその輸入総額は米国に次いで多いという事態にございます。産業構造や労働力構成の質的転換も含めた省エネルギー社会へと進んでいかなければ立ち行かない状況になっております。つまり、環境コストに配慮しなければ、国内での生産システムが成り立たなくなって、単に労働力が高いというだけではなく、資本がどんどん海外に出ていくという傾向にございます。自然と人類の共生の視点に立った環境保護重視の社会へ。この早期の転換は、国においても自治体においてもいよいよ重要課題となっております。
 国においては、まちづくりの基本法である都市計画法も、あるいは農業のあり方を決める農業基本法も、環境事項を取り入れた新しい基本法に改正されました。林業のあり方も、採算偏重から環境資源としての側面を重視する政策へと変わりつつあります。このような中で、自治体レベルでも体系的に環境施策を講じていくことが求められています。まずこの点について市長の御所見を伺っておきたいと存じます。
 そこで、第1点目の家電リサイクルの教訓を踏まえた国への提言についてでございます。
 今後、家電4品目に続いてリサイクルの対象品目を広げていくときに、駆け込みの排出や不法投棄の拡大にならないよう、今回の教訓を踏まえて、少なくとも次の5点について国に提言し、よりよいリサイクル制度になるよう検討いただく必要があります。
 その1つは、リサイクルのシステムの基本にデポジットの制度を置いていただくこと。2つ目には、購入済み使用中の製品の扱いにはステッカーを有料発給してデポジット制度の適用品であることを保証するような仕組みにしていただくこと。3つ目には、廃棄にかかわる相談窓口を強化充実いただくこと。4つ目には、指定引き取り場所を各種廃棄物に対応できるようにもっと箇所を増やして整備していくこと。5つ目には、不法投棄の廃棄物処理費用はメーカーの負担にする、こういう原則的な点でございます。
 ここでその理由を申し上げる時間はございませんが、国に対して提言をいただくときには、その理由などを付して、何が国において検討いただかなければならないか、このことを具体的に提出いただきたいと思うのであります。
 既に全国市長会等において意見反映されていることは承知しておりますが、このことにつきまして、砺波市からの具体的な提言をいただきたい。このことについての考え方をお聞きしたいのであります。
 第2に、住民参加による条例づくりについてであります。
 循環型の地域社会、環境自治体と読みかえてもよいと思いますが、そこに向かって前進するための課題は何か。1つは水の循環を回復すること、2つ目には自然生態系を回復し循環型農林業を進めること、3つ目には物質資源を循環し有害物を減らすこと、4つ目には都市のあり方を環境と共生できるものに変えること、5つ目には地球温暖化に対応すること、この5点に大別できると考えるところでありますが、このテーマごとに、例えば環境自治体づくりの100人委員会というような市民の組織を設けて、市民が主体的にテーマごとに課題や問題点を掘り下げていただき、今回決まりました新グリーンプランのように、数値目標についても、あるいはその目標実現のためにどのようにしてそこへ到達させていくかなども含めて、自由闊達な議論を通して提言を取りまとめていただくなど、条例や基本計画づくりに、そしてその後の施策の実施や評価に至るまで、住民のさまざまな形での参加を促すよう取り組んでいただきたいと思うわけであります。この点についてはどうお考えか。
 そして最後になりますが、屋敷林保全と落ち葉や小枝の土壌還元についてでございます。
 以前にも取り上げたわけですが、今、後世に散居村、屋敷林を残していくために、その保全管理が非常に手間がかかる、時間がない、いろいろ語られているわけです。私は、小枝も落ち葉も屋敷林の一隅にそのまま積み上げる、こういう新しい常識を広げて、散居村ではどこの屋敷林を見て回っても、どこかそこの一角に落ち葉や小枝が積み上げてある。それが普通の風景として受けとめられる、眺められる、そんな習慣をつくれば何の経費もかからないではないか。散居村に住む私たちの常識を変えるだけで、かなりのことは解決できるのではないか、そんなふうに考えるわけです。
 あるいは、これをチップ化して、屋敷林の木立の間にまいておくというのもいいのではないか。お尋ねすると、緑色のきれいなコケが生えている、こういうお屋敷もたくさんあるわけですが、木立の間にチップ化したものをまいておく、こういう雰囲気のお庭があっても、これが散居村では普通の生活だというような常識を新しくつくっていくことも大事ではないか。このチップ化の簡易処理機を普及するのも一つの方法ではないか。市の場合においては、学校や幼稚園や保育所や、それぞれの施設の剪定枝を炭化して、土壌改良剤としてそれぞれの花壇で利用するのも循環社会にはよい手法ではないか。ぜひ新しい時代には新しい考え方で、この散居村そして屋敷林を保全していこうと、そういう地域全体の意識改革を考えていく、そんな方向をぜひ御検討いただけたらと思います。
 以上3項目について質問し、当局の答弁を求め終わります。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 前田議員にお答えをいたします。
 まず、まちづくりと住民自治について、まちづくりの基本条例の御意見がございました。基本条例まで突っ込むのはどうかなという感じが率直な話しているわけです。おかげさまで、第7次総合計画をつくるに当たりまして、多くの皆さんに協力をしていただきました。各地区から推薦をいただいたまちづくり委員会の皆さんにも随分御協力をいただいて、そのことが、いわゆる第6の項目として、自分たちの住む町は自らつくるんだと、こういう形になったわけでございます。住民自治という理解をその場でそれぞれ参加した人たちも受けとめていただいたし、そのことを今皆さんで分かち合っておるといいますか、理解をしていただいておると、このように思っておる次第でございます。
 前田議員さんが提案されたこのことについては、確かに公的分野のサービスというのはますます増えてまいります。これを全部行政でやるというのはなかなか難しい時代になりました。あれもこれもというのはなかなかできません。その意味では、あちこちでNPO等がサービスを担う、例えば今おっしゃったようなごみの問題あるいは福祉の問題などもそれぞれ担うということをおやりになっておることを聞いております。つきましては、そのような実態から考えて、おっしゃるような基本条例というのは適当なのかどうなのか、私はまだ十分理解ができませんが、いずれにしても、おっしゃるように、これからはそういうサービスの広がりについては自ら進むという形があるんではないか。
 特に、阪神・淡路大震災からボランティア活動、NPOというのは行政でも位置づけられたわけでございます。自分たちの地域を自分たちで守る、そういう体制づくりもつくってこられたわけですから、そういうスタイルというものはこれから大事にすべきだと思うし、認識をしていただきたい。市としては、そういう住民との場を大切にして、盛り上がりといいますか、ただし、余り行政が関与するものではないと、このように思っております。
 少し視点が違うんですが、地方自治法第260条の2による地縁団体が今あちこちでできました。自らの地域の財産を自分たちで持って、そこで話し合いをしてお金も集めて、みんなで総会をやって執行するという、そういう地縁団体が、今、砺波市に21か22あるんです。そういう人たちというのはおられるわけですから、これはおっしゃるようなまちづくり基本条例とは違うんでしょうけれども、地域コミュニティーの中で、ちゃんと法律に基づいて自らおやりになっている地域もございますから、そのことを別に私ども指導しておるわけでございませんけれども、自らそのことを申請されて民主的にそれぞれ活用されているという実態がございます。私は、それなりにこれらのまちづくりがうまく発展していってくれればいいなと、このように思っておるわけでございます。
 いろいろおっしゃるような考え方も理解できるんでございますけれども、今、自治振興会もそれなりにいい振興会として発展しているのではないか。そしてすばらしい自治活動をしておられるのではないかと、こう思っております。したがいまして、おっしゃる気持ちはわかりますけれども、その面についてのまちづくり基本条例という形のものについてはしばらく研究をしたいと、このように思います。
 ただ、福井市だったでしょうか、四十幾つかの地区があって、それぞれに相当経費も出すようであります。例えば花づくりでこの町をきれいにしたいという申請があれば、まちづくりの組織をしっかりさせて、そこへ経費を出して、自らも金を出して、自分の地域をすばらしい地域にするということで、福井市は総務大臣表彰をもらっておられましたけれども、そういう意味で進める手もあるのではないか。
 それは、おっしゃるように、小学校区単位でコミュニティーを図ったらという提案もそこにあるのではないかと思います。確かに、子供たちを中に入れて一つのコミュニティーをやるというのはすばらしいことだと思いますし、今、現実的に福祉とか教育で小学校単位でのコミュニティーをちゃんとつくっておられるのではないかと思います。それを行政が勝手にくちばしを入れて、ああしなさい、こうしなさいというのはいかがなものか。今、自主的に住民自治の姿でそれぞれ小学校単位でおやりになっております。これは大変いいことではないかと、このように私は思っております。
 だから、行政からあるいは公民館や教育委員会からそれぞれ指導するんじゃなくて、自然発生的に行っておられますから、少し上薬なりエキスをあげることによって伸びるものならそのようにすべきではないかと、このように私は思っておるわけでございます。
 なおまた、今の話と混同しますけれども、自治振興会が小学校区に3つあるとして、その3つを一緒にしてやればかえって屋上屋になりますし、やっぱりコミュニティーというのは基盤があってそこで発展するのではないか。だから、福祉とか教育ということでなくて、一つの目的があれば、その校区でまた盛り上がりというのができて、いいコミュニティーが生まれるような気がいたします。そんなことを考えておりますので、おっしゃる気持ちはわかりますけれども、皆さんいかがでございましょう。このようなコミュニティーは大事にしなければいけませんけれども、おっしゃるような条例化だとか、あるいは行政がそれにお願いをするとかというものではないような気がしておるわけでございます。私の考え方を示せと、こうおっしゃいましたので、率直に今の私の気持ちを申し上げたわけでございます。いろいろ御異論がまだあると思いますけれども、御理解をいただきたいと思います。
 次に、エコマネーの問題であります。これも何度かお話がありました。県内では富山市、高岡市でもあるようでございます。地域のボランティア活動を融通し合いするといいますか、そういう意味で活用されておるようであります。
 特に、これからの少子・高齢化、福祉問題あるいはごみ問題などにつきましては、今おっしゃるような意見も大事なことではないか。いわゆる他人がサービスをして、いずれ他人にまたお返しをするといいますか、お返しをしてもらうといいますか、そういうことになるものですから、このような時代ではそのようなこともあるかもしれない。ただし、私は本来的には、例えば福祉は従来は家庭福祉であった。家庭ではなかなかできないから、親戚に頼って親戚福祉をやった。親戚が遠いからということで地域福祉をやった。これでもどうもならないからといって社会福祉の時代になったわけですね。福祉そのものの時代が変化してきたんです。本当は地域福祉か社会福祉でみんなで守ってやるというのが必要ではないかと、こう思うんです。
 エコマネーというのは、確かに金ではないんですけれども、ラベルがあって、あれがあって、こっちのほうで点数を数えたらいずれ私ももらえるぞというようなことなんでしょう。元気な間はそれもいいでしょう。ただ、今、社会福祉あたりで自らボランティアで運転しておられる方は一切そんなことは要求されません。ただ、はたから見ている人が、そのことを価値として与えるエコマネー制度をつくったらどうですかと私に対して質問がございました。そうおっしゃる皆さんがつくられたらどうですかと。行政がそれをつくるのではなくて、あなた方がつくられたらどうですかと。そう市長に言われるのはわかる。だから私は支援してあげましょうと。おっしゃるんだったら、提案された皆さんでつくられたらどうですかという話はしております。ただし、これには一人一人の信頼関係が必要でございますし、大きくなりますと事務員も要りましょう、あるいは台帳も要りましょう。今コンピューター化していますから台帳は要らないかもしれませんが、そのような気持ちでないとなかなかつくれないんではないかと、このように私は思っております。気持ちはよくわかりますが、このような時代だと私は思う。ただし、本質的には、このことは本当は地域でやってあげたり協力したりするのが大事だと。
 そこで現実的に、今、福祉あたりで運転ボランティアをやっておられる人は、「おらのときは何か助けてくれま」そんなことは一切言われません。また、ボランティアというのはそんなものだろうと思う。ただ、はたから見てる人が、エコマネーをしてあげて、この人が倒れたときに、この家へどんどん行ってあげればいいのではないかという気持ちでおっしゃっておるようですが、私はその意味で、本当に信頼関係があって、広い視野でそのように考えて皆さんが本当に努力されることについては御支援を申し上げたいと、このように思っております。ただし、行政でやるという気持ちは今のところございません。やっぱりみんな腹がそろわないとできないのではないかと、このように思っております。
 次は、環境基本条例につきまして、前田議員さんから前にも御質問がございまして、環境の重要性については私も認識しておりますし、今、このことについてぜひ皆さん方に訴えて、基本条例をつくって基本計画をつくってまいりたいと、このように思うわけでございます。
 私には、地域レベルでの環境施策をどう思うかということです。私は、地域レベルであるがゆえに、これは住民とも直結しております。その立場からいいますとぜひ必要だと。いわゆるグローバルな時代でございます。地球環境というのはグローバルな問題でありますけれども、地域社会の中に根差している、そして住民と直結している。そのことを理解をしていただくならば、地方自治体の環境政策というのは特に今日的な問題ではないかと、こう理解をいたしております。その点では認識が一致しているのではないかと、このように思うわけでございます。
 このことは飯田議員にも申し上げましたが、環境というのは確かに広い視野ですが、地方自治体もこのことについて頑張ることが全体的に波及効果も大きいんだと。そして、我々の生命も長生きできるという、そういうことになるのではないかと、こう思うがゆえに申し上げるわけでございます。
 次は、家電リサイクルの関係でいろいろおっしゃいました。一つの提案としては、前田議員さんはデポジットをおっしゃっておられると思います。そして、基本的には前払い方式、そして製造者負担ということがあるのではないかと思います。
 今、例えば新車の場合でしたら、前払い方式は簡単だと言われております。ただ、使用中の車についてはどうするか。これもおっしゃるようにステッカーなどどこでどう発行するのか、その方法があると思いますし、あるいは自動車の場合、車検制度がございますから、そこで処理できるんではないかという気がいたします。
 ただし、なかなか製造者側は言うことを聞かないような状況でありますが、行政としてはそれぞれ前払い方式をしていただく。そして、後日払い戻すデポジットという方式をやらなければいかんだろう。市長会でもこれは一致しているんです。このことについては出しておりますし、恐らく今年の市長会でもこのことについては大いに言われることだろうと、このように思っております。
 環境省はこのことについてどのように受け答えして、今どのようになっているのか、私もまだ勉強しておりませんが、いずれにしても、私どもから逆にインターネットで直接提言するという手も私はあると思う。その意味で、今おっしゃった5つの点等、要求してまいりたいと、このように思うわけでございます。
 それから、環境基本条例をつくるときには、提案にございましたように、確かに区分をしていくべきだと思います。どんな形にまとめればいいかまだ模索しているところですが、生活環境の問題がございます。それから自然環境もありますし、都市づくりを初めとする都市環境があったり、そして強調されております循環型をそれぞれにどう区分していくか。
 それで、従来言われてきました例えば公害防止、自然環境、この観点だけでなくて、一歩突き進んでいくべきではないか。先進の各市の状況も勘案しながら、おっしゃるような提案を含めて考えさせていただきたい。そして、つくり方については、皆さんで提案をしていただいて、皆さんで議論をしていただく、そういう場づくりをすべきではないかと、このように思っております。
 つくったものについては、皆さんだけにお見せするということではなくて、このことは将来のためになるんだということで継承することを考えなければいけませんし、環境への負荷が少ないことをみんなに知ってもらう。そうしないと理解されないのではないかと。
 そこで、砺波の場合、特に散居景観や屋敷林の問題、こういう個性を環境政策の中にどう入れていくか。砺波の場合、特徴があると思う。そして、広くは地球環境の問題を乗せていくということになるんではないかなと、このように今想定をいたしております。まだ決めたわけではございませんが、いろいろな分野からも御意見を賜りまして構成させていただきたいと、このように思うわけでございます。
 それから、終わりの質問の屋敷林の落ち葉等の問題、いい提案がございました。参考にさせていただきたいと思います。確かに私の家でもスンバ(杉の落葉)のニョウが2つぐらいございました。そのことを考えると、そういう枝葉を積み重ねるという手も私はあると思います。そのほうがかえって景観上もいいのではないかなという気もいたします。おっしゃるようなことについて十分参考にさせていただきたい。
 なおまた、このことも実は散居村ミュージアムの中で議論されておりまして、幾つか新聞に出ておりましたが、そのようなことも考えておられるようでございますので、参考にさせていただいて、カイニョを守っていきたいもんだと、このように思うわけでございます。
 その他の質問につきましては総務部長、並びに入札の電子化等については情報化時代でもございまして、研究最中でございますが、財政課長からお答えをいたしたいと思います。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 総務部長 野村泰則君。
  〔総務部長 野村泰則君 登壇〕

◯総務部長(野村君) 前田議員御質問のうち、情報ネットワークについて御答弁を申し上げます。
 ネットワークの構築につきましては、既に教育ネットワークについては構築が終わっております。行政機関全体をネットワーク化する地域イントラネットにつきましては、平成13年度の第2次補正で国の予算がついたわけでございまして、これによりまして地域イントラネットの事業の一部として整備したいと考えております。これによりまして、行政機関相互の情報通信網は、将来を見据えたものができることになるわけであります。
 このネットワークを使いまして、当面のサービスといたしましては、体育施設等の利用状況の把握あるいは利用の申し込み、また子育てや介護等の行政に対する相談業務、それから市民交流のページ設置、あるいは議員御提案のホームページの充実等を計画しているところでございます。
 ただ、一般的な情報はこういうような形で相互やり取りができるわけでございますけれども、個人的な情報を含むものにつきましては、セキュリティの問題とか、あるいは電子認証制度というものがございますので、この技術が今のところまだ確立しておりませんので、それが確立次第、個人の情報も場合によっては習得、やり取りができるようになると思っております。
 将来的には、行政機関に対する申請、届出、手続のほとんどについて、ペーパーあるいは今言いましたようなイントラネットを通じて電子的なもので行えるようになるということでありますので、第2次総合計画の中でうたっている高度な電子サービス、いわゆるワンストップサービスやノンストップサービスなどの基盤が構築できるものと考えております。
 なお、これにつきましては、インターネットが重要なキーポイントになるわけでありますけれども、各家庭によって、直接このネットワークに、中へ入ることによって今言ったようなサービスを受けられるわけでありますけれども、今のところ必ずしも全家庭にそういうようなインターネットが普及されていないということもありますので、今のところ、地区公民館にはそういうような端末機を1台置くということで、これは直接ネットワークに直結されている機器でありますので、こういう機器を通じて一般の方も利用していただくということになるわけであります。
 そこで、議員の御質問にありましたように、活用の仕方を普及したり、あるいは操作方法の講習の機会を設けたりすることによって、市民の皆さんの能力の向上を図ることがポイントになるわけでありますので、緊急地域雇用創出特別交付金等を利用しまして、そのための人材を配置することも考えておるわけであります。
 以上であります。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 財政課長 永田俊満君。
  〔財政課長 永田俊満君 登壇〕

◯財政課長(永田君) 前田議員の入札手続の電子化推進についてのお尋ねにお答えを申し上げます。
 市では、公共工事等の契約方法として、随意契約によることができるものを除いて、指名競争入札、そして10億円以上の工事については制限付き一般競争入札を行っております。
 これまで、入札の競争性、透明性、公正性の向上のために、入札参加業者数を設計額に応じて増やす、予定価格を事前に公表の上、その価格を上限として競い合っていただく、入札参加業者について入札後その結果を公表する、こんなことなどを行いまして、競争性、透明性などを高める努力をいたしてまいりましたが、それらのことによりまして一定の効果を上げることができたものと考えております。
 そこで、さらに入札の競争性を高めるために、電子入札を導入してはどうかという御提案でございました。広域的に広く入札参加を求め競争性を高める方法としては、電子入札も効果的であり、特に情報化社会のこれからの趨勢にマッチした改善方法の一つの選択肢であると存じております。
 電子入札制度は、国や横須賀市など大都市で始まったばかりでございます。導入までには幾つかのステップ、そして規模といった課題も多くあると伺っております。
 そこで、そうした課題の解決方法などについて今後十分検討させていただき、よりよい入札制度について検討改善を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 以上で、通告による質問並びに質疑は終わりました。
 ほかに質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(村中君) 質疑なしと認めます。
 これをもって、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を終結いたしました。
 ただいま議題となっております議案第1号から議案第39号まで、平成14年度富山県砺波市一般会計予算外38件及び報告第1号 専決処分の承認を求めることについては、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。

◯議長(村中君) 次に、日程第2 医療制度改革について国への意見書採択を求める請願書外2件については、お手元に配付してあります請願文書表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。

◯議長(村中君) 以上をもって本日の日程はすべて終了いたしました。
 お諮りいたします。明3月9日から14日までの6日間は、委員会審査のため休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(村中君) 御異議なしと認めます。よって、明3月9日から14日までの6日間は、委員会審査のため休会することに決しました。
 なお、次回の本会議は、3月15日午後2時から開会いたします。
 本日はこれをもちまして散会いたします。
 どうも御苦労さまでした。

 午後 4時06分 閉議