平成11年3月定例会(第1号) 本文

1.会議の経過
 午前10時15分 開議

◯議長(宮木君) 会議に入るに先立ち、去る2月26日に御逝去されました、砺波市名誉市民の片岡清一氏の御冥福をお祈りするため、1分間の黙祷を捧げたいと思います。
 全員、御起立をお願い申し上げます。
 黙祷、お願します。
  (黙 祷)

◯議長(宮木君) 黙祷を終わります。御着席ください。
 どうもありがとうございました。

◯議長(宮木君) ただいまより、平成11年3月砺波市議会定例会を開会し、直ちに本日の会議を開きます。
 本日の日程に入るに先立ち、報告事項を申し上げます。
 監査委員より、地方自治法第235条の2第1項の規定により実施した例月出納検査の結果報告をお手元に配付のとおり受けておりますので、御検討をお願いいたします。

◯議長(宮木君) これより、本日の日程に入ります。
 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第109条の規定により、議長において指名いたします。
  11番 河 原   誠 君
  12番 山 岸 銀 七 君
  13番 西 尾 英 宣 君
を指名いたします。

◯議長(宮木君) 次に、日程第2 会期の決定についてを議題といたします。
 お諮りいたします。本3月定例会の会期は、本日から3月17日までの15日間といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(宮木君) 御異議なしと認めます。よって、会期は本日から3月17日までの15日間と決定いたしました。

◯議長(宮木君) 次に、日程第3 施政方針並びに議案第1号から議案第23号まで、平成11年度富山県砺波市一般会計予算外22件を議題といたします。
 市長から提案理由の説明を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 本日、ここに平成11年3月砺波市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位には御多忙中にもかかわらず、御出席を賜り厚く御礼を申し上げます。
 まず最初に、去る2月26日に砺波市名誉市民で、元砺波市長及び元郵政大臣を歴任された片岡清一先生が御逝去されました。清廉潔白な人柄で、国政での御活躍とともに郷土砺波市発展のために尽力されました。先生の御功績を市民一同とともに讃え、謹んで哀悼の意を表し、心より御冥福をお祈りするものであります。今月20日には、皆様とともに「お別れの会」を挙行する予定にいたしております。
 さて、これより市政運営についての所信を述べるとともに、提出いたしました平成11年度一般会計予算案をはじめとする重要諸案件についてその大綱を御説明申し上げ、議員各位をはじめ市民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じております。
 私は、昨年1月に市長に就任して以来約1年余りが経過いたしました。その間、市民参画の市政を目指し、積極的に各種諸会合等に出席し、市民の皆様の目線でものを考え、市勢の発展に懸命に努力をしてまいりました。2年目を迎え、これからも4万市民の期待に応えるよう全力を尽くす所存でありますので、議員各位並びに市民の皆様の御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 本年1999年は、1900年代最後の年であると同時に、次の新しい世紀を迎える前夜であります。新世紀をまたごうとしているこの重要な時期に、我が国は今まで経験したことのない経済的危機に直面し、さらには、地球温暖化やダイオキシンなどの環境問題、少子・高齢化や情報化の進展、多様化する犯罪など問題が山積しております。
 こうしたなか、国においては、安定した政治基盤をつくることが肝要との判断から、連立政権が誕生いたしました。そして、今年を「経済再生元年」と位置づけ、景気回復を目指した平成11年度予算案の審議が、最も速いペースで進められております。
 私は、21世紀を間近に控え、来るべき新世紀のためにも、今こそ行政改革、財政改革、教育改革などの構造的な改革を進めることが肝要かと存じます。
 一方、地方自治体においても、財政が危機的な状況にあり、歳出内容を吟味し、財政の健全化に努力していかなければなりません。しかしながら、市民ニーズはますます高度化・多様化しており、豊かな市民生活の実現と福祉の向上のため、創意工夫を行いながら、諸施策を推進する必要があります。
 現在、砺波市は、4万人を超えた人口がその後も着実に増加しており、活気あるまちとして市内外から高い評価を得ております。こうしたときこそ市民の皆様の協調と融和のもとで、住民サービスを推進し、個性豊かな地域づくりと活力ある市政運営をしてまいりたいと考えております。
 次に、平成11年度の予算編成の基本方針について申し上げます。
 我が国経済は、依然として景気の足踏み状態が続いておりますが、金融システムの安定化策等により、不良債権処理、金融機関の再編が進み、緊急経済対策をはじめとする景気回復のための諸施策の実施により、緩やかながら回復の兆しがあらわれてくるものと期待しております。こうした状況のなかで、政府は平成11年度をプラス成長へ転換する年として位置づけ、平成11年度の経済運営においては、財政構造改革の基本的な考え方を維持しながらも、当面の景気回復に全力を尽くすという観点から、平成10年度第3次補正予算と一体的にとらえた予算編成とされたところであります。
 一方、地方財政におきましても、国と同一基調により地方財政計画が決定され、地方財政計画の規模は約88兆5,300億円、一般歳出ベースでは74兆6,800億円程度と対前年度比1.8%の増とされたところであります。
 このような状況を踏まえ、当市の新年度予算編成の基本方針は、国・県の新年度予算編成方針に加え、地方財政計画等を勘案しながら、当面する少子・高齢化、環境対策等の時代の要請に応えると同時に、一層の経費の節減を図る等、財政の健全化に意を配し、第6次砺波市総合計画後期修正計画に基づき、各種施策を着実に推進することとしたところであります。
 このような基本方針に基づき編成いたしました平成11年度の会計別予算案の規模は、
 一般会計158億6,500万円(対前年度比9億3,200万円 6.2%増)
 特別会計 75億1,400万円(対前年度比2億7,890万円 3.6%減)
 企業会計122億6,730万円(対前年度比5億1,350万円 4.4%増)
 総  額356億4,630万円(対前年度比11億6,660万円 3.4%増)となったところであります。
 次に、歳出予算の概要及び市政の運営と施策につきまして、5つの施策に基づき、御説明申し上げます。
 第1に、「行財政改革と広域行政等の推進」について申し上げます。
 今まで、行財政改革の声は、国、地方を問わず幾度となく叫ばれてきましたが、日本経済の成長基調の中で大きな進展は見られず、国・地方の財政赤字は毎年増え続け、主要先進国中最悪の状況に陥っております。しかし、地方分権の推進や規制緩和、官民の役割分担の見直しなどが叫ばれ、新時代に対応する新たなシステムの構築が求められている今こそ、真摯に行財政改革を推し進めなければならないと考えております。
 まず、行政改革の推進につきましては、昨年、平成10年度事務改善委員会を設置し、「市民サービスの向上」「組織・人員の見直し」「事務事業の見直し」の3つの基本目標ごとに具体的な提案事項について研究を行っております。この委員会での提案事項を含め、行政改革の推進に関する事項で具体的に実施に移すものについては、昨年10月に設置しました行政改革市民会議で十分御審議をいただき、御意見、御提言を反映してまいりたいと考えております。
 また、特別職の報酬の改定につきましては、去る1月14日に砺波市特別職報酬等審議会を開催し、昨今の経済情勢、地方自治体の行財政改革の必要性の観点から据え置きの答申をいただきましたので、改定は行わないことにいたしました。
 次に、広域行政の推進について申し上げます。
 消防の広域化につきましては、現在の1市5町1村に加え、この4月より五箇三村の政令指定を受け、1市5町4村の砺波広域圏全市町村の加入により、常備消防事務を砺波広域圏事務組合で実施することになります。
 また、介護保険実施に向けた体制として、介護保険認定審査会、保険給付事務等については、砺波地方12市町村で構成する砺波地方介護保険組合で実施することとし、準備を進めております。
 私は、今後の地方分権の受け皿となるためにも、総合的・効率的な行政を展開し、各市町村の特色を有機的に結び、圏域内の住民福祉の向上を主眼に、さらに行政の広域化について幅広く話し合ってまいりたいと考えております。
 次に、まちづくり計画につきましては、本年・来年が現行の総合計画の仕上げの時期に当たるとともに、新世紀への計画づくりの年であると位置づけております。輝かしい21世紀の砺波市を建設するため、新総合計画をはじめ中心市街地整備計画、緑の基本計画など、諸計画の策定に全力を傾注してまいりたいと考えております。
 次に、男女共同参画の推進につきましては、少子・高齢化や女性の進出分野の拡大など女性をめぐる社会環境の変化に対応するため、21世紀に向けて女性と男性が互いに協力・信頼し合い、支え合う社会づくりを目指して、男女共同参画基本法案が今国会において審議される予定になっております。
 当市においても、その関連施策推進の指針となる「砺波市男女共同参画プラン」の策定を行うため、昨年、企画推進会議や策定委員会などの庁内組織と庁外の組織である男女共同参画プラン市民委員会を設置し、現在庁内の策定委員会において、基本目標や課題等について調査・研究を進めております。本年の秋までには、計画の中間報告書をまとめたいと考えております。
 また、情報公開につきましては、砺波市情報公開審議会において昨年から4回にわたり審議が行われ、去る2月15日に答申をいただきました。今後は、この提言を受け、6月定例会に砺波市情報公開条例案を上程いたしたいと考えております。
 次に、国際交流事業につきましては、平成元年10月3日に当市とトルコ共和国ヤロバ市とが姉妹都市の締結を行い、それ以来国際親善を深め、両市間の友好交流を図ってまいりましたが、このたび姉妹都市盟約の締結10周年を迎えることになりました。
 本年は、当市の市制施行45周年の節目の年に当たり、その記念式典の際に、ヤロバ市長御夫妻を招待して式典に華を添えていただきたいと考えております。
 また、本年はオランダ王国リッセ市のキューケンホフ公園が開園50周年を迎えることになり、リッセ市長から記念式典への招待を受けております。私は、4月に行われるこの記念式典において祝意を表するため、議長とともにリッセ市を訪問し、両市の友好交流を一層深めてまいりたいと考えております。
 第2に、「若者の定着と豊かな高齢社会の実現」について申し上げます。
 今や日本人の多くが、人類の願いである長寿を享受できるようになりました。その一方で、老後の生活に対する不安も広がっております。21世紀の本格的な少子・高齢化社会に向けて、明るく健康で生きがいを持って充実した生活を送れるよう、社会の仕組みや人々の意識を変えていく必要があると考えております。
 こうしたなか、平成10年度において計画の策定を進めてまいりました「砺波市障害者福祉計画」並びに「砺波市児童育成計画(エンゼルプラン)」の計画ができ上がりましたので、今後は実施に移してまいりたいと考えております。
 また、老人保健福祉計画につきましては、見直しを図ることで準備を進めております。
 社会福祉事業につきましては、平成9年度から2カ年の継続事業で建設を進めてまいりました(仮称)南部福祉センター・デイサービスセンターの工事がほぼ完成いたしました。福祉センターの名称を「苗加苑」とし、竣工に向けて諸準備を進めているところであります。また、利用者の利便性に配慮するため、麦秋苑を含めて、従来の開館時間を30分繰り上げ午前8時30分としたいと考えております。
 このたび、社会福祉法人「たびだちの会」が、精神障害者の方が共同生活により自立を目指す男性のグールプホーム「ゆうゆう荘」を市営東矢木団地に開設いたしました。市営住宅でのグループホーム事業は富山県内では初めての試みであり、開設に向け御尽力くださいました関係の方々、そして事業実施に御理解と御協力をいただきました団地並びに地域住民の皆さんに対し、心から感謝を申し上げたいと存じます。
 なお、平成9年に油田地内で女性のグループホームを開設しており、今回の男性のものとあわせて男女それぞれのグループホームを開設したことになります。
 今後とも、ノーマライゼーションの理念のもとに、施設のみならず心のバリアフリー化を図るための施策を積極的に推進し、障害のある人もない人も共に生きる社会の実現を目指していきたいと考えております。
 児童福祉対策につきましては、平成10年度におきまして、鷹栖保育所の増築工事を施工してまいりましたが、予定どおり4月から3歳以上児のクラス増及び2歳児の受け入れ枠の拡大に対応できることになりました。
 平成11年度の入所申込みに際しましては、育児休業明けの乳児や低年齢児の保育の希望が高まってきているなか、できる限り保護者の要望に応えるため、出町保育所、鷹栖保育所及び油田保育所におきまして、定数の改定が必要となりましたので、所要の措置を講じて受け入れをしてまいりたいと考えております。
 また、国の第3次補正予算によりまして、平成11年度に整備を予定しておりました鷹栖保育所乳児室の整備が、国庫負担事業として認められましたので、早急に工事に着手し引き続き整備を進めてまいりたいと考えております。なお、保護者からの要望の多い乳児保育や、乳幼児の健康指導、育児相談業務などに対応するため、保育所に保健婦を1名配置してまいります。
 さらに、一時的な事由により、家庭での育児が困難になった保護者のための一時保育事業につきましては、平成9年度から東般若保育園で実施してまいりました。これまでの利用状況などを検討し、平成11年度において新たな事業の実施について準備を進めてまいります。
 次に、少子化対策につきましては、最近の当市の出生数は平成2年の312人から増加傾向に転じ、年間400人前後と増えており、今後とも「安心して産み、育てる」環境づくりに努めたいと考えております。そのための支援といたしまして、昨年度に引き続き、通院医療費の助成を2歳未満児から3歳未満児までに引き上げることにいたしております。このような児童福祉対策と少子化対策の推進により、若者の定着化を図りたいと存じております。
 次に、高齢化対策について申し上げます。
 だれしもが、健康で生きがいを持って一生を送ることが課題であります。平成12年度から介護保険制度も始まりますが、寝たきりにならないための施策を展開しなければなりません。そのために、従来から実施しております基本健康診査、がん検診等の受診しやすい体制に努めるとともに、生活習慣病予防のための食生活改善等の施策や保健婦を増員して訪問指導等をきめ細かく実施してまいります。
 また、介護保険事務のうち、申請受付、訪問調査、保険料の普通徴収、サービス提供等については、各市町村の窓口等で対応するため、その体制整備に努めているところであります。さらに、国の第3次補正予算で介護保険関連施設整備事業により機能回復訓練や介護教室、健康教室等が実施できる(仮称)砺波市高齢者能力活用センターを建設し、高齢者や障害者等の支援や情報提供の場として利用していただきたいと考えております。
 一方、寝たきり等のサービスの供給体制につきましては、ホームヘルパーを昨年度に引き続き増員し、午前7時から午後9時までの巡回型サービスを開始する予定にいたしております。デイサービスにつきましては、南部デイサービスがオープンすることから、最低1週間に1回の利用ができることになります。この南部デイサービスセンターに併設してヘルパーステーション、在宅介護支援センターを開設することにしております。
 在宅介護支援センターにつきましては、市役所、やなぜ苑、総合病院、庄東と南部の間にネットワーク化を図り、各支援センターが介護保険の受付、訪問調査、ケアプランの作成の業務を行い、介護保険スタートに備えてまいりたいと考えております。
 次に、病院事業について申し上げます。
 病院事業を取り巻く環境は、引き続き非常に厳しい状況にありますが、昨今の医療情勢、地域社会の医療ニーズ、さらには将来の見通しを的確に見きわめて、増改築事業の推進、業務の効率的運営により健全経営を図り、保健・福祉とも連携しながら、安定的医療供給の確保に努めてまいりたいと存じます。
 増改築計画につきましては、必要な諸手続を済ませた後、工事の発注をしてまいりたいと考えております。工事の方法は、まず最初に、西棟の工事に取りかかり、次に、東棟の工事、既存棟の改修と順次工事を進め、すべての工事の完成は平成16年度を予定しております。
 第3に、「快適な環境の都市づくり」について申し上げます。
 大量生産・大量消費型の社会は、大量の廃棄物を生み、地球環境に大きな負担をかけております。美しい環境を守り子孫に引き継ぎ、循環型の経済社会を築き上げることが重要であると考えております。私たちは、散居村というすばらしい環境の中で、恵まれた自然を守りながら、快適で安心して暮らせるまちづくりを進めていかなければなりません。
 県では、国の第3次補正予算により農林水産省の補助を受け、砺波平野の散居村の保存活用事業に乗り出す計画もあり、散居村の中心に位置する砺波市としては、これに対し積極的に協力を行っていく考えであります。
 このように、近年、散居村の景観保存など、散村に関する関心が高まっております。この総合的な研究を進めるため、砺波散村地域研究所では、全国的な人文地理学会を開催するなど成果を上げてまいりましたが、さらに、その機能を充実させるため、砺波市立砺波散村地域研究所設置条例を制定し、研究所を市の機関としてその存在を明確にしてまいりたいと存じます。このことにより、散村地域と砺波平野そしてその周辺全域にわたる自然、人文、社会の諸分野において、総合的な研究をより一層推し進めていきたいと考えております。
 次に、土木関係事業について申し上げます。
 高規格幹線道路につきましては、北陸自動車道の4車線化、能越自動車道の整備が鋭意進められております。東海北陸自動車道につきましては、平成11年度に白鳥ICから荘川IC間、平成12年には福光ICから上平IC間の開通が予定されており、平成17年度の中部国際空港の開港までに全線開通を視野に入れ、石川県から和歌山県に至る「日本大横断連携軸構想」において、多様な広域連携に向けた調査が国において進められます。
 国道整備として、国道156号砺波除雪拡幅事業につきましては、荒高屋地域全域を対象とした用地買収を進め、一部において工事着工が予定されております。また、国道359号砺波東バイパスにつきましては、昨年11月から工事が着工され、2000年とやま国体までの一部供用開始を目標として進められているところであります。
 県道整備につきましては、砺波福光線は、平成11年度も引き続き物件移転、用地取得及び工事が進められ、また、井栗谷大門線は、本年秋ごろに(仮称)峰橋の施工が完了し供用開始される予定であります。
 市道につきましては、十年明鷹栖線において、現在進めております工区の年内の完成を予定しており、一層の交通の円滑化が図られるものと思っております。頼成徳万線につきましては、本年度で大型物件の移転契約も終え、平成11年度に歩道新設事業が完了する予定であります。
 次に、都市計画事業について申し上げます。
 街路事業のうち、国道359号の西町・末広町地内の整備につきましては、用地買収・物件移転が完了した箇所から順次道路築造工事が施行されており、平成11年度においても引き続き事業の進捗を図るものであります。また、都市計画道路豊町高道線は、道路築造工事が完了し、現在交通安全施設等の附帯工事を進めており、太郎丸東部土地区画整理組合の施行区域も含め4月から全線の供用を開始する予定であります。
 また、秩序ある市街化を図るため、都市計画の用途地域の見直しを行い、中神・杉木地区等の一部約34ヘクタールを用途地域に含めていくことで、現在都市計画決定に向けた手続を進めているところであります。
 一方、出町中心市街地の整備改善と商業の活性化の一体的な推進を図るため、都市基盤・居住環境の整備を目的とし、地元関係者とともに地域のまちづくりの方針を検討、協議を行い、中心市街地整備の基本計画の策定を行っていきたいと考えております。
 公園建設事業の砺波総合運動公園の整備につきましては、今年6月に開催されるプレ国体までに、(仮称)富山県西部総合体育館や(仮称)砺波市温水プールの建築工事との一体的な整備を図りながら、公園西側をおおむね完成するよう整備を進めてまいります。
 土地区画整理事業の組合施行につきましては、太郎丸東部地区においては補助事業完了に向け、また、深江地区においては出町文教ゾーンの整備にあわせてそれぞれ工事が進められ、太郎丸西部地区及び砺波駅南地区においては換地処分及び清算業務に入る予定であります。また、杉木地区においては引き続き組合設立に向け準備が進められております。
 公営住宅建設事業につきましては、新栄町団地の3号棟27戸の建設に昨年12月より着手し、鋭意工事を進めております。平成11年度は引き続き4号棟12戸及び5号棟の中堅所得者層を対象とした特定公共賃貸住宅12戸の建設に着手する予定にしております。
 次に、下水道事業について申し上げます。
 公共下水道事業につきましては、約430ヘクタールの事業区域において整備を進めております。進捗状況は3月末で281ヘクタールの供用開始となる予定であります。平成11年度において、深江、鷹栖東町の整備に着手することにしており、深江土地区画整理区域内については整備が完了する予定であります。
 特定環境保全公共下水道につきましては、約241ヘクタールの事業区域において整備を進めております。進捗状況は3月末で、82ヘクタールの供用開始となる予定であり、平成11年度においても引き続き油田地区の整備を図ってまいります。
 農業集落排水につきましては、東般若地区において、水洗化率は92%となっており、施設も順調に稼働しております。般若地区では処理施設が昨年4月1日より供用開始し、本年度において管路整備が完了いたしました。また、栴檀野地区では、平成11年度において管路工事を進めるとともに、処理場建設工事にも着手することにしております。
 なお、水洗化の促進につきましても、積極的に啓発活動に取り組み、下水道に対する認識の高揚を図り、水洗化率の向上に努めてまいります。
 また、下水道整備基本計画の見直しにつきましては、昨年8月から本年2月まで3回にわたる下水道計画検討委員会で御審議をいただき、去る2月10日に下水道マップの見直しについて答申をいただいたところであります。この答申につきましては、議会で御審議をいただき、下水道マップの見直しをしてまいりたいと考えております。
 次に、上水道料金について申し上げます。
 当市の上水道事業において、砺波広域水道企業団では平成11年度から供給単価が引き下げられることにより、収支改善効果が見込まれますので、その還元方法として、多くの一般家庭が使用しているメーター器口径13ミリメートル及び20ミリメートルの基本料金単価を立方メートル当たり3円引き下げるとともに、一般会計からの繰入額を減額しようとするものであります。
 次に、ごみ対策について申し上げます。
 昨年4月から家庭用小型焼却炉への助成を廃止してから、可燃ごみの処理量が約10%余り増加しております。この可燃ごみのうち家庭から出る生ごみは約18%であり、従来から推進しているコンポストによる生ごみの堆肥化をさらに進めるとともに、ごみ減量化対策の一環として、本年4月から「電気式生ごみ処理機」に対する助成を実施してまいりたいと考えております。
 なお、砺波広域圏事業でありますが、終末処理場を安定型から水処理を行う管理型に移行するための事業に着手いたします。
 さらに、これからの情報化社会に対応したまちづくりは、21世紀に向けての大きな課題でありますが、国の第3次補正予算で新世代地域ケーブルテレビ施設整備の促進が図られることになりましたが、今後、市行政でどのように広く活用を図っていけばよいのか、調査・研究を進めてまいりたいと考えております。
 第4に、「スポーツと文化・教育の推進」について申し上げます。
 スポーツは日常生活の中で、私たちの心や体を鍛えるとともに、コミュニケーション形成にも欠くことのできない重要な役割を果たしております。
 現在当市では、市民がいつでも、どこでも気軽にスポーツに親しめるよう、小・中学校の体育施設を開放するとともに、推進役である体育指導委員やスポーツ指導員の研修会などを開催し、資質の向上を図っております。
 また、2000年とやま国体を目指し、砺波市体育協会と連携して指導者育成や選手の育成・強化に努めるとともに、競技会場の整備についても庄川河川敷内のサッカー・ラグビー場の改修や多目的競技場の一部改修を予定いたしております。
 総合運動公園においては、(仮称)富山県西部総合体育館をはじめ、(仮称)砺波市温水プール、野球場夜間照明施設が今年6月に完成いたしますので、職員を配置し、市のスポーツ施設の管理運営機能の充実を図るとともに、県と連携して市民が利用しやすい運営に努めてまいりたいと考えております。
 次に、2000年とやま国体の準備の状況について申し上げます。
 本国体開催を来年に控えた平成11年度は、競技別リハーサル大会開催の年であります。
 6月のラグビーフットボールを皮切りとして、当市開催4競技大会を本国体の運営の習熟、国体歓迎機運の盛り上げの機会として鋭意準備を進めており、各専門委員会では、リハーサル大会の実施計画に反映する各種要項や要領をはじめ、会場レイアウトなどの詰めを行っております。
 競技会は、実行委員会に実施本部を設けて運営することとなりますが、組織的には市職員がその骨格を担い、多くの市民に各業務の協力員、補助員として準備、運営に参加していただくこととして、市民総参加の国体となるよう関係団体に御協力をお願いしております。また、競技協会の役員編成やアナウンサーなどの公募による式典協力員、さらに合唱隊、吹奏楽隊も学校や市民団体の協力により編成が決まり、リハーサル大会における実施体制を整えております。
 次に、教育の振興について申し上げます。
 学校でのいじめや不登校など子供たちが直面する問題はますます深刻化しており、今こそ学校・家庭・地域がお互いに手を携え、人間尊重の精神に満ち、人間として必要な基本的資質を養いながら個性や能力を伸ばし、たくましく「生きる力」を育てることが大切であります。中央教育審議会の中間答申、教育課程審議会最終答申の中でも、子供たちが身につけるべき「生きる力」を育むには、心の教育の推進が大事であると示されています。当市では、来年度も引き続き「心の教育推進事業」を進めてまいります。
 一方、出町小学校建設事業につきましては、子供たちが楽しく通学したくなるような愛着心が芽生える学校、地域住民が利用しやすい学校とするため、子供たちの意見、地域住民の意見、先生の意見等を参考にするとともに、学校視察等もしながら基本設計作業を進めているところであります。平成11年度には用地取得を進めるとともに、実施設計に着手したいと考えております。
 また、般若中学校の施設改修を図るための準備として、耐震診断を行ってまいりたいと考えております。
 幼稚園においては、平成11年度より子育て支援を図るため、出町幼稚園、北部幼稚園、般若幼稚園の3園において「預かり保育」を試行的に行ってまいります。
 生涯学習の振興につきましては、新たに学校・地域・家庭の相互の関係を深め、世代間交流を推進する事業を実施する予定であります。これは新旧の諸事業を再編・強化し、子供たちが人とのふれあいの中で直接体験したり、奉仕活動に参加するなどの体験を通し、その個性を確立できる機会を提供するものであります。また、「生涯学習と連帯感にあふれた地域づくり」をテーマに、市民大学「学遊塾」などの各種講座を充実させ、地区公民館活動をはじめとした社会教育関係団体の活動を支援してまいります。
 青少年の国際交流につきましては、姉妹都市のオランダ王国リッセ市のジュニア使節団を4月から5月にかけて招聘し、市内の一般家庭におけるホームステイや学校訪問などを通して市民の皆さんとの交流を深めていただく予定であります。
 文化財保護につきましては、富山県の中世3大山城として学術価値の高い増山城跡総合調査の3年次調査を行うとともに、増山城跡の保存活用並びに整備に向け増山城跡利用活性化計画の策定に着手いたします。また、市内における開発行為等に基づく埋蔵文化財調査を実施してまいります。
 文化会館につきましては、幼稚園児から中学生までの発達段階に応じた団体鑑賞プログラムを展開するとともに、11月23日に市制45周年記念事業として、市民参加による合唱団とリトアニア国立交響楽団による「第九」となみ公演を開催するなど、多彩な自主事業を計画しております。
 美術館につきましては、パリに暮らす人々の日常をとらえた「ロベール・ドアノー展」、アメリカの雄大な風景を撮り続けた「アンセル・アダムスの世界展」、一貫して前衛書道を追求している当市出身の「表立雲展」、幻想的な夢の世界を描いたベルギーの「ポール・デルヴォー展」などを予定しております。また、市内の児童、園児を対象にした「子供の造形アトリエ」などワークショップによる美術館教育を推進するとともに、収蔵美術品の収集や市有美術品の調査も行いたいと考えております。
 第5に、「産業経済の振興」について申し上げます。
 最近の我が国経済の動向は個人消費税の落ち込みが長く、先行き不透明感もあって低調な動きが続いている一方で、一部に新しい胎動も感じられ、底を打ったとの見方も出ています。
 しかし、本県では景気は低迷状態が長引き極めて厳しい状況にあり、当市においては、中小企業金融安定化特別保証をはじめとする各種制度金融で中小企業や地場産業の経営安定に努めているところであります。
 また、勤労者の生活安定のため、勤労者小口事業資金の貸付制度を新たに実施して勤労者の支援をしたいと考えております。
 一方、個人消費の喚起や地域経済の活性化を図ることを目的に交付する地域振興券につきましては、3月20日から交付を開始し、15歳以下の児童のいる世帯の世帯主には郵送とし、65歳以上の交付対象者には申請手続をする必要があるため、3月20日から3月22日の3日間は、市役所の休日開庁や17地区へ出向くなど、便宜を図りたいと考えております。
 次に、工業の振興について申し上げます。
 第4工業団地につきましては、北陸コカ・コーラボトリング株式会社が昨年11月、隣接の中越テック株式会社が12月に完成し、この4月より本稼働に入る計画であります。
 また、松下電子工業株式会社の第3期工事につきましては、工場の建設が完了し、7月操業を目指し準備が進められております。
 さらに、東海北陸自動車道全線開通を見据えた工業団地の準備調査に着手したいと考えております。
 次に、商業の振興について申し上げます。
 砺波市商業活性化基本計画の実行につきましては、商業活性化推進会議を組織し、活性化プロジェクト構想について短期的なプロジェクトの具体化として、地区一体のにぎわいづくりや空き店舗の活用を検討してまいります。
 次に、観光について申し上げます。
 今年のチューリップフェアは、メインテーマを「世界に広げる花の感動」とし、特に花の植え替え量を増やす等の内容を充実させ、期間中きれいな花であふれるような会場づくりの諸準備を進めております。この施設の準備と並行し、フェアが市民ぐるみで盛り上がるよう、期間中の催事への参加やボランティア活動の募集を行っているところであります。
 また、夢の平レクリェーション地帯の整備につきましては、年々増えるコスモスウオッチングやスキー客の利便を図るため、駐車場の整備を進めるほか、夢の平全体の利用方法も検討したいと考えております。
 次に、緑花関係事業につきまして、平成12年に砺波市において、全日本菊花連盟全国大会を予定しております。この大会は全国の菊花愛好者が丹精込めた菊花を一堂に展示、審査するもので、全国から約1,200名、約4,000点の菊花が出品される菊花コンクールとしては国内最大規模のものであります。平成11年度には全国評議会、全国総会が本市で開催される予定であり、大会の成功に向けて準備委員会を組織し、準備を進めてまいりたいと考えています。
 次に、農林業について申し上げます。
 国民生活の基盤である食料の安定供給や洪水の防止、水資源の涵養など、多面的機能を持つ農業・農村の持つ役割は極めて重要であり、今後とも21世紀を展望した国際競争に対抗できる産業として自立できる農林業を確立することが必要であります。
 国においては、新農業基本法案等新たな食料・農業・農村政策の構築に向けて審議されているところであります。市といたしましては、これらの推移を見ながら砺波型農業の確立を図っていきたいと考えております。
 次に、米の生産調整につきましては、平成10年度と同面積の1,245.9ヘクタールの配分を受けており、転作の団地化への誘導、米需要安定対策、稲作経営安定対策への加入促進により確実な実施に努めてまいります。
 また、本年4月からの米の関税化への切り換え等、市場性がより強まる米流通につきましては、JAとなみ野の販売戦略の構築を関係市町村とともに支援し、有機米など付加価値の高いものや、食味がよく、市場競争力の高い米の生産促進に努めてまいります。
 園芸特産関係につきましては、チューリップ球根の維持拡大や圃場条件の改良に向け、良質堆肥の投入、土壌改良剤の散布への支援などの各種施策を推進してまいります。また、白ネギなどの野菜や果樹、花卉を取り入れた複合経営の取り組みを誘導するよう関係機関とともに努めてまいります。
 農業農村整備事業につきましては、基盤整備促進事業農道舗装「西宮森地区」の整備を予定しているほか、ふるさと農道「南砺地区」は、平成11年度より本格的に改良工事を進めてまいりたいと考えております。
 県営事業関係では、かんがい排水事業「庄川地区」をはじめ、土地改良総合整備事業3地区、「鷹栖北部地区」「太田地区」「太田西部地区」がそれぞれ11年度で完了予定となっております。なお、県では、引き続き平成12年~13年ごろの着工を目途に、庄川左岸流域における基幹用排水路の整備等について調査を進めているところであります。
 林業政策につきましては、民間でのシイタケ栽培用オガ粉の需要が旺盛で、その供給が追いつかない状況であり、生産性の向上と経営の強化を図るため、オガ粉製造施設の増設と、それに伴う効率化機械の導入、また、林業家のオガ粉生産用原木供給用の作業道開設等の要望に応えるため、砺波森林組合が平成11年度より3カ年計画でスタートさせる経営基盤強化林業構造改善事業に対し、支援を図ってまいりたいと考えております。
 また、中山間地域の活性化及び国土保全対策として進めております県営中山間地域総合整備事業により、ため池の整備並びに集落道の整備を引き続き実施してまいりたいと考えております。
 次に、歳入予算のうち、主なものについて御説明申し上げます。
 まず、一般会計におきましては、市税は52億768万3,000円、前年度比3.2%減を計上いたしました。この見積もりに当たりましては、経済情勢や資産評価等の動向と税制改正の内容及び地方財政計画を勘案し、過去の実績等を踏まえて、見込み得る額を計上いたしました。
 特に、個人市民税につきましては、恒久的減税の実施により、前年度比10.5%減を見込み、また、法人市民税につきましても、最近の経済情勢から前年度比24.6%減を見込んで計上いたしました。
 なお、今回の恒久減税に伴う財源措置については、たばこ税の一定割合の地方への移譲、地方税の代替的性格を有する財源として地方特例交付金の創設、減税補てん債の発行により、財政運営に支障がないよう措置されることになっております。
 また、固定資産税につきましては、0.05%の税率の引き下げをいたしますが、企業の新規参入や民間の開発行為により前年度比4.4%の増を見込んで計上いたしたところであります。
 国民健康保険税率につきましては、おおむね2年ごとに改定を行っており、最近の経済情勢や財政調整基金等の状況を勘案し、今回見直しを行い、資産割の税率を現行の15%から5%引き下げて10%に改定しようとするものであります。
 次に、地方交付税につきましては、公共事業等の財政措置が引き続き実施されることや、過去の実績等を勘案し、41億円、前年度比7.9%増を計上いたしております。
 また、国・県支出金につきましては、民生費負担金、公共事業費補助金など歳出に見合う額を算定し、国庫支出金9億6,260万円、前年度比9.4%減、及び県支出金7億9,871万1,000円、前年度比55.2%増を計上いたしました。
 市債につきましては、地方財政計画や地方債計画を勘案して、適債事業を慎重に検討しながらも、出町小学校建設事業の着手もあって、17億6,600万円、前年度比23.6%増を計上いたしました。
 その他の収入につきましては、社会・経済情勢の動向を考慮するとともに、過去の実績などを検討の上、計上いたしております。
 また、特別会計及び企業会計につきましては、国庫支出金、使用料及び手数料、繰入金、市債、事業収益などの収入を過去の実績、業務予定量など精査のうえ、計上いたしております。
 次に、予算以外の案件について申し上げます。
 条例関係につきましては、砺波市福祉センター苗加苑の新設に伴いその管理運営に関し必要な事項を定めるもの、砺波散村地域研究所の研究体制及び調査等事業の強化を図るためのもの、そして、市職員の定数を見直すものなど13件であります。
 条例以外の案件につきましては、美術館収蔵美術品として財産を取得するもの1件であります。
 以上をもちまして、平成11年度における市政運営の基本方針及び提出いたしました諸議案の説明といたします。
 何とぞ慎重に御審議の上、可決賜りますようお願い申し上げます。

◯議長(宮木君) 以上をもって、本日の日程はすべて終了いたしました。
 お諮りいたします。明4日から7日までの4日間は、議案調査のため休会といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(宮木君) 御異議なしと認めます。よって、明4日から7日までの4日間は休会とすることに決しました。
 次回は、3月8日午前10時から開会いたします。
 本日はこれをもちまして散会いたします。
 どうも御苦労さまでございました。

 午前11時07分 閉議