平成11年3月定例会(第2号) 本文

1.会議の経過
 午前10時03分 開議

◯議長(宮木君) これより本日の会議を開き、直ちに日程に入ります。

◯議長(宮木君) 日程第1 議案第24号から議案第33号まで、平成10年度富山県砺波市一般会計補正予算(第5号)外9件を一括議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) ただいま追加提案いたしました議案について御説明申し上げます。
 議案第24号から議案第30号までは、一般会計、特別会計及び企業会計の補正予算であります。
 まず、一般会計におきましては、歳入歳出それぞれ6億8,532万円を追加し、補正後の歳入歳出予算総額は168億5,557万5,000円となるものであります。
 今回の補正の主な要因は、国の第3次補正予算に対応するものであります。
 歳出予算の増額補正の主なものとしては、
 地域情報化推進事業              1億2,350万0,000円
 介護保険対応事業               1億4,242万1,000円
 保育所施設整備事業                3,197万2,000円
 土地改良総合整備事業補助             4,511万2,000円
 企業誘致対策事業                 3,885万0,000円
 公営住宅建設事業               3億0,770万0,000円
などであります。
 なお、少額ではありますが、市単独事業といたしまして、
 大豆被害緊急対策事業交付金              650万0,000円
を計上しております。
 また、減額補正の主なものとしては、
 老人保護措置費                  2,289万4,000円
 生活保護費                    1,800万0,000円
 老人保健会計繰出金                1,774万0,000円
などであり、そのほか当面必要となってまいりましたやむを得ない諸経費について、精査の上、計上したものであります。
 これらの財源といたしましては、
 地方交付税                  2億3,279万0,000円
 国庫支出金                  2億3,970万4,000円
 県支出金                   1億2,212万0,000円
 市   債                  1億9,120万0,000円
などを増額しようとするものであり、一方、不況の影響によりまして、
 法人市民税                  1億1,000万0,000円
を減額するものであります。
 継続費につきましては、国の第3次補正予算に伴う新栄町団地建替事業及び事業費が確定いたしました野球場施設整備事業について、継続費の年割額を変更するものであります。
 また、地方債につきましては、事業内容の変更等により、限度額を増額しようとするものであります。
 特別会計におきましては、砺波市国民健康保険事業特別会計など4会計について、所要の補正を行うものであります。
 国民健康保険事業特別会計につきましては、老人保健拠出金等を増額するものであります。
 これらの財源として、療養給付費交付金、繰越金等を増額し、基金繰入金を減額して財源調整するものであります。
 老人保健医療事業特別会計につきましては、医療諸費を減額するものであり、あわせて財源としての支払基金交付金、国庫支出金等を減額するものであります。
 下水道事業特別会計につきましては、国の第3次補正予算等によりまして、下水道管理費、下水道事業費を増額するものであります。
 財源として、国庫支出金等を増額し、基金繰入金等を減額するものであります。
 また、地方債につきましては、事業内容の変更等により限度額を増額しようとするものであります。
 農業集落排水事業特別会計につきましては、農業集落排水事業費等を減額するものであり、財源として、諸収入を増額し、市債、使用料等を減額するものであります。
 また、企業会計におきましては、国の第3次補正予算等によりまして、水道事業会計の補正を行い、病院事業会計につきましても、所要の措置を行うものであります。
 次に、議案第31号、議案第32号は、条例関係であります。
 市民の市政への参加機会の拡充を目的として、各種審議会の構成委員から市議会議員及び市職員を除くこととし、砺波市住居表示審議会条例等を一部改正するもの、また、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の施行に伴い、砺波市病院事業の設置等に関する条例を一部改正するものであります。
 次に、議案第33号につきましては、砺波市土地開発公社が砺波市第4工業団地造成事業により整備を行ってきた専用排水施設部分を工事完了したことにより、砺波市が取得するものであります。
 以上をもちまして、本日提案いたしました議案の説明といたします。
 何とぞ慎重に御審議の上、可決賜りますようお願い申し上げます。

◯議長(宮木君) この際、暫時休憩いたします。

 午前10時09分 休憩

 午前11時04分 再開

◯議長(宮木君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

◯議長(宮木君) 日程第2 市政一般に対する質問並びに議案第1号から議案第33号まで、平成11年度富山県砺波市一般会計予算外32件を議題といたします。
 これより、市政全般に対する代表質問並びにただいま議題となっています案件に対する質疑を行います。
 通告により、発言を許します。
 21番 松本恒美君。
  〔21番 松本恒美君 登壇〕

◯21番(松本君) 私は、自由民主党砺波市議会議員会を代表いたしまして、本定例会に提案されました平成11年度砺波市一般会計予算案をはじめ当面する諸問題について、質問と要望をいたします。
 まず初めに、去る2月26日、砺波市名誉市民であります片岡清一先生の訃報に接し、在りし日を偲びまして、誠実で清廉潔白な政治家で、中国、カナダ等の国際的にも貢献の多かった先生が逝去されましたことは、まことに残念であります。
 長い間、本当に御苦労さまでした。心から御冥福をお祈り申し上げる次第であります。
 まず、平成11年度予算案についてお伺いいたします。
 新世紀を目前にして日々の新聞の紙面には、金融危機、経済不況、そして凶悪犯罪、不祥事件の見出しが多く見られ、先行き不透明であり、大きな変革の時期を迎えていると考えられます。
 国においては、まず、直面する景気の回復を最重点とした11年度予算は、一般会計の総額で81兆8,601億円となり、歳出は20年ぶりと言われる伸びを見せ、積極的な経済対策に取り組まれた景気浮揚を目指すものとなっております。ついては、実質経済成長率を0.5%まで回復すると強調されているところであります。早期に景気の回復を期待するものであります。
 一方、審議されております富山県では、本年度当初予算一般会計は6,176億1,978万8,000円で、10年度当初予算に比べ0.5%増のほぼ横ばいであり、県債発行を抑制するとともに、財政の健全化を目指したものとなっております。
 投資的経費の圧縮に努めた結果、借金返済に当たる公債費を除きますと1.8%減となり、3年連続実質マイナスの緊縮型予算であります。
 このような財政事情の中で、平成11年度砺波市一般会計予算は158億6,500万円、前年度比6.2%増。また、特別会計では75億1,400万円、対前年度比3.6%減。企業会計では122億6,730万円、対前年度比4.4%増となっております。平成11年度の砺波市予算総額は356億4,630万円、前年度比11億6,660万円、3.4%増を計上なされております。
 内容面では、新規政策、前年度よりの継続など第6次砺波市総合計画後期修正計画に基づき取り組まれたと思われますが、自民会が21世紀の展望に立った、今後とも「日本一住みやすいふるさと」「地域に誇りを持てる地域」を目指した活力ある砺波市政を実現するための18項目の重要要望事項に対しまして、積極的に推進をいただきますようお願いを申し上げます。
 では、新年度予算について、2、3お伺いいたします。
 まず、市民税でありますが、第6次総合計画修正後期計画3年次によりますと、平成11年度の市税額は56億500万円と計画をなされておりました。
 このたびの市税総額は52億768万3,000円と、前年度比3.2%の減となっております。市税収入のうち個人市民税は、対前年度比10.5%減の16億5,870万円、法人市民税は約3億8,000万円、前年度比2.6%減で、固定資産税では28億5,870万5,000円、対前年度比4.4%増となっております。
 増を見込まれるものは、固定資産税、市たばこ税の15.2%と、軽自動車税の3.4%であります。
 市税収入とりわけ市民税や固定資産税は、貴重な自主財源として、また歳入に占めるウエートも高く、この財源の安定的な確保は重要な関心事であります。これらを中心にした予算収入の見積もりの根拠についてお伺いを申し上げます。
 次に、市債についてお伺いいたします。
 市債は17億6,600万円と、対前年比23.6%増と見込まれ、歳入構成比は11.1%となっております。当面する出町小学校建設事業、また、総合病院の増改築事業をはじめ地方債を積極的に活用し、財源不足に対処されて生かされているものと思いますが、今後の動向について見解をお伺いするものであります。
 また、経済情勢の変化、環境の変化に伴い、市民ニーズが多様化する中にあって、臨時的に、また予定以外の新規事業に取り組まなければならないことも多々起きてくるのでありますけれども、財政運営はどのように対応されるのかお伺い申し上げます。
 次は、行財政改革と地方分権についてであります。
 国におきましては、明治維新以来130年、かつてないほどの行政改革の議論がなされ、中央あるいはまた地方の集権制度を根底から見直すと分権推進委員会が位置づけております。対等・協力の関係へと、また、中央行革も省庁数を減じ省庁を再編成し、新しい体制が叫ばれております。
 国及び地方公共団体が分担すべき役割の明確化、並びに地方公共団体の自主性の向上と個性的な活力ある健全な地域社会の実現を基本理念として推進なされている現状の中で、富山県は、新年度に行政改革推進本部を設置し、中沖知事を本部長に本格的に取り組むと言われております。
 一方、一般企業におきましては、不況の嵐の中で存続は限界とまで言われ、リストラ等企業努力し、生き残りをかけている今日、地方自治体の行財政の根本的な見直しを図り、その改革を進め、行政システムの再整備が求められているのであります。
 砺波市でも、平成10年より事務改善委員会及び行政改革市民会議が設置され、組織・人員の見直し、事務事業の3点の基本目標を掲げ検討を行っておられますが、審議の結果について、市長は提言をどのように反映をされるのか。取り組み状況についてお尋ねをいたします。
 1点には、地方分権の対応であります。
 地方分権については機関委任事務が見直されておりますが、現行においては、都道府県の事務の7~8割、市町村の事務の3~4割が機関委任事務で、残りが自治体が自らの条例を定めるなどして処理をされ、今後とも必要な事務は原則として法定受託事務で処理されると言われております。機関委任が見直されると、大量の事務が廃止となり、自治体の裁量の幅が広くなるわけですが、同時に責任も重くなるわけであります。市民サービスはどうなるのか気になるところであります。十分市民への説明を進めていただきたいのであります。
 今後、各種事業に対して、当然予算措置の問題があろうかと思われますが、受け入れ対応をどのように考えておられるのかお伺い申し上げます。
 行政の情報化の考え方についてお伺いします。
 ますます情報化が進んでまいりました今日、どのように取り組むかが課題であります。
 まず、行政によるものは、行政の情報、生活情報と同時に遠隔医療、在宅健康管理、防災、教育の関係、自動検針など、一般行政業務の住民票の発行などをどのように取り組めばよいか問題を提起いたしまして、自民会として取り組み、また研修を行ってまいりました。
 その中で、CATVの施設による水源池の遠隔制御、自動検針などを既に実施されておりますが、病院、他の遠隔診断については実験中とのことでありました。そこは、地域世帯数8万5,731戸、ホームパスすなわち視聴可能世帯が8万4,939戸で99.1%。うち加入世帯数8万258戸で93.6%であります。100%を目指すことが実の情報提供ができるのだと強く申しておられましたが、私も同感であります。早く100%実施を目指していただきたいのであります。そうして、そのためにもいかにどのような情報を提供し市民サービスを行うか、取り組みと将来構想をお聞かせをお願いいたします。
 次に、東海北陸自動車道の完成に伴う経済効果等についてお伺いいたします。
 新しい世紀に向けて、新規総合計画に環境及び社会の経済状況に対する策を考える重要なときであります。また、当市は、御存じのように幹線道路である南北に国道156号、東西に国道359号と、名実共に陸の港の感がいたします。加えて「新時代をひらく道」「多様性を生み出す道」として位置づけております平成17年度全線開通を目指す東海北陸自動車道、後に能越道の全線開通を踏まえ、当市と中京圏との関係や地域づくりの考え方、また経済効果はどうか、期待するものは何か、実現に向けての対応策、完成後の将来のビジョンなど数多くの課題と問題が山積しております。
 また、全線開通で、30年間で経済効果は2兆4,000億円と、同じく走行時間の短縮で、30年で18兆円との総合研究所の試算と伺っておりますが、砺波市はいかがか。
 この中で、中京圏も日帰り圏となり、産業、情報、観光、企業の進出等も考えられ、多様な分野で広域の比重も高められていくものと期待をしているものであります。
 当市も市街地の活性化を通じ、高齢化、少子化、環境対策も踏まえ、単に進出を受けとめるだけではなく、用地の用途変更も検討し、予想される企業進出の対応と新規工場団地の考えはいかがかお伺いいたします。
 将来ビジョンをしっかりと位置づけし、明確な指針と戦略に基づいた取り組みが必要であります。それが、今後とも「日本一の住みやすさ」と「地域に誇りを持てる地域」へとつながると考えますが、市長のお考えをお伺いいたします。
 次に、議案第22号 砺波市水道事業給水条例の一部改正についてであります。
 砺波広域水道企業団では、供給原水単価1立米当たり、現在80円の基本料金を新年度から5円値下げして75円とするとされ、値下げは、同企業団を昭和51年に開始して以来初めてであり、値下げによる市の負担は、年間2,000万円の軽減となります。これを受けて、自民会で、いかに使用者へ平等に還元できるか数回にわたり検討を繰り返したのであります。
 まず1点は、一般会計より繰入金5,098万4,000円であること。立米当たりについて県下の状況を見ますと、黒部市が43円、富山市、滑川市などの70円台を別にいたしましても、高岡市が103円であります。また、基本水量については、氷見、滑川市の2市は8立米で、他の市町村は10立米での現況であります。
 水は毎日使用する日常生活に欠くべからざる水道水であります。健全な水道事業会計を保持すべき原点の中に使用者への平等の還元を考えたとき、原則はやはり一般会計の繰入金の減額ではないか。
 一方、先ほど申し上げました立米当たりの単価は、他の市町村から見ると168円、超過料金は190円と、料金は他の市町村に比べて割高であります。
 1つには、還元方法として、基本水量内の家庭の料金負担軽減を図り、見直す方法も考えられますが、国民白書によると、国民1人当たり平均使用水量は7トンと言われております。当市においては、65歳以上の高齢世帯の1人当たり平均使用水量は、高齢者単身世帯、高齢者のみの2人以上の家庭、また、上水道1人当たりの平均使用量は、いずれも1人当たり6立米であります。このことから、基本水量を見直すならば、6立米で妥当ではないかと考えるものであります。
 以上、各分野から調査検討をいたしてまいりましたが、定例会に提案されております供給単価の値下げによる2,000万円の対応については、基本的に2分の1は一般会計からの繰入額を減額し、一方、料金の引き下げ、13ミリ、20ミリの基本水量並びに超過水量をいずれも3円値下げであり、了とするところであります。
 根本的な料金体系の見直しについては、水道事業会計の赤字状況の続く中で、16年頃、健全財政の見通しであるそのときこそ抜本的に料金制度の見直しと値下げをすることが当然ではないかと考えるのであります。
 市長には、全体の料金引き下げについての見通しと、今後の引き下げの基本的な考え方をお尋ねいたしまして、私の質問を終わります。

◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 松本議員の代表質問にお答えをいたします。
 まず、平成11年度予算についてであります。
 いろいろ金融・経済状況を眺めて、今日の国政あるいは県予算についてそれぞれ評価をいただいております。そのことについても十分承知をいたしておりますが、私は、予算編成方針につきましては、先般の提案理由で申し上げたとおりでございます。
 自民会から頂戴をいたしておりますそれぞれの要望につきましては、第6次総合計画がいよいよ最終年次に来ておりますし、その要望項目については、集大成の1つかと思っておりますが、さらに第7次等につきましても考慮をしていきたい、このように思っておる次第でございます。
 次に、具体的には市税についてのお尋ねでございます。
 市税につきましては特に重要かと存じますので、若干細部になると思いますがお答えを申し上げたいと思います。
 市税は、御存じのように、国の税制改正、恒久減税ということで削減をされました。そのことによりまして、個人市民税が減収になることは御承知のとおりであります。
 当市の影響額は、定率減税等を中心に2億6,000万円ぐらいになろうと思います。したがって、これも浮揚策の一環ということでございますから、その措置を講ずるのが当然だというふうに思っております。
 なお、長引く不況等によりまして、法人市民税が25%程度減収になるところであります。
 したがいまして、今年度の収入見込みは、平成9年度、先般決算を上げていただきましたが、その約80%落ち込むというふうに推定をいたしておるわけでございます。
 一方、固定資産税につきましては、企業の新規参入、民間の皆さんの宅地開発、そのことが引き続き順調な状況にございますので、前年度比4.5%増を見込んだところでございます。
 また、市たばこ税につきましても、今回の税制改正に伴いまして、国から地方へ税の移行が行われます。前年度比約3,000万円増額を見込んでおるところであります。
 市税の主な要因につきましては以上でございますが、新年度の歳入の大きな特徴の1つといたしましては、今申し上げました恒久的減税、それに関連いたしまして、地方特例交付金の創設がございました。
 財源不足の補填といたしましては、この地方特例交付金と減税補填債、これは借金になるわけですが、これが充当されるわけでございますし、もう1つは、たばこ税の税率改定による3つの施策で措置されるわけであります。
 以上、一般財源の主な事項について申し上げましたが、構成比の高い地方交付税や各種交付金等につきましては、前年度実績を見込みまして、地方財政計画の指導もございますので、それらを勘案して計上いたしたことをお答え申し上げる次第でございます。
 次に、市債についてお尋ねがございました。今後の動向はどうかということでございます。
 御承知のとおり、第6次総合計画は平成12年度で終わることになっております。現段階では、これからどのようなことになるか断定はできませんが、これからは高齢化対策に伴います老人福祉施設、それから病院でも議論をしていただきました健康づくりセンター、そして出町小学校跡地の文教ゾーン、そういった大型なプロジェクトが想定をされるわけでございます。
 したがいまして、次期の第7次総合計画策定時には、十分議会とも議論をさせていただきたいと思いますが、そのような方向で、私はやや上向きになるのではないかと。このことについては、市民の皆さんも理解をしていただけるのではないか、このように今後の市債の動向を申し上げておきたいと思っております。
 次に、臨時的に予定外の新規事業が来たらどうするのかということでございます。
 財政事情の好転がない限り、現況では突発的な事業はなかなか困難であろうと、このように認識いたしております。
 したがいまして、係る事態になれば財源確保に努めるとともに、いろいろ優先度も考えながら、既定の事業もございますので、検討をさせていただきたいと思っておる次第でございます。
 次に、行財政改革と地方分権についての御質問でございます。
 まず、行政改革の推進につきましては、前市長の岡部さんの時代に、行政改革大綱を定めてございます。その後、第8次、第9次の行政事務改善委員会を設置いたしまして、行政改革に関する事項を検討して、幾つか改革をしてまいったところであります。
 平成10年度につきましては、昨年10月に10年度の事務改善委員会を設置させていただきました。そして、基本的には市民サービスの向上、それと今の組織、人員体制でいいのかどうか、これをもう一遍見直そうではないか。さらに、後ほども申し上げますが、地方分権等が出てまいりますと、今のこのような形の事務事業でいいのかどうか、この3つの柱を観点として研究をしていただいております。
 なお、このことについては、市民の皆さんにも参画をしていただく市民会議を設置いたしました。そして、今、意見を聞いておるところでございます。
 私は今、事務改善の提案を受けまして、詳しくは申し上げることはできませんけれども、それぞれ職員提案がございます。それらを精査中でございますけれども、1つは、先ほど申しました市民サービスの向上では、皆さん方の公聴事業を拡充するために、「市長へ手紙」を出してもらいたいというようなこと、あるいは情報公開条例が答申を受けましたので、これを早期に制定をしたい、さらには議会でも幾つか議論がございましたが、入札業務等についてどうするのか、このことを改善をしていくことが、公正の確保と市政の透明性につながる、そのことが市民サービスにつながると思いますので、そんなことなどを今思っているところでございます。
 また、組織、人員等につきましてはいろいろございます。福祉施設やごみ施設での現場研修、そして自らが仕事を体得すると同時に、第一線で汗水を流す、このことが研修の一要因ではないかと思っておりますし、それから保育所等につきましては、父兄の要望もございますので、時差出勤体制を進める。あるいは福祉事業等が増大をしております。介護保険法も出ましたが、これについても、仕事の関係を含めながら、どう調和をとった福祉行政をやればいいのか、今の組織体制でいいのかどうか検討をさせていただく、このことも思っておるわけでございます。
 さらに、事務事業につきましては、できる限り民間へ仕事をしてもらう民間委託という時代ではないか、このように発想を切り換えたいと思います。
 それから、事務のOA化が確かに進んでおります。しかし、ソフトを含めてもっともっと高度化するだろうと思います。そのことの推進、対応を考えるべきだと思っております。
 それから、国の指導もございますが、公共事業等検討委員会を設置いたしましたが、これを有効に活用して、従来の公共事業が正しいのかどうか、いわゆる民間サイドからいろいろ御意見を賜る、こんなことなども必要ではないかと思っておるわけでございます。
 いずれにしても、今ほど申しました行政改革関連事項、事務改善委員会からまだまだ具体的な提案があろうかと思いますし、市民会議でも御意見を聞いているところでございます。これらを総合して、行政改革、そしてそのことが財政の改革にもつながる、このように思ってこれからも頑張ってまいりたいというふうに思う次第であります。
 次に、地方分権についての対応でございます。
 このことにつきましては、第5次勧告まで出されまして、これからだろうと思いますが、地方分権計画では、地方分権推進の基本的な考え方といたしまして、住民に身近な行政をできる限り身近な地方公共団体で処理することの基本をうたっておられます。そのことを基本にいたしまして、機関委任事務は自治事務と法定受託事務に振り分けられますけれども、今の国会から今後以降になりますが、480本ほどの法律改正が行われると聞いております。
 また、分権計画では、地方債歳出と地方税の収入の乖離がございます。その乖離の縮小、それから課税の自治権も言われております。財政面の自己決定権と自己責任の拡充、住民の利益と負担との関係の明確化、それらを重視をし、国と地方の税財源の配分の再検討も含め、地方税の充実を目指すとしているところであります。こうした地方分権が各自治体で成功するかどうかは、その自治体の住民や自治体関係者の意欲と力量次第だと思うところであります。
 そのためには、まず、地方分権に対応する体制づくりが不可欠でございますし、提案にもございましたように、住民にもう少し知らせるべきだということです。そのとおりだと思います。例えば第5次勧告では、公共事業を見直す、それから直轄事業も見直す、あるいは国が関与する各種の開発計画、整備計画も見直しをしなさいという勧告が出ました。中には、新産都市法、工特法それぞれ廃止をしろという厳しい一面もございます。
 地方は確かに国任せの点もあったでしょう。しかし、これからは、国任せや他人任せではなくて、自主的に地域づくりをしなければならないと思っております。
 したがいまして、市の職員の資質の向上、今のままではいけません。意識改革を促したいと思います。市の独自の条例を優先する時代になります。したがって、法律の知識を十分体得すること、さらに総合的な企画が必要となってくる。その意味では、企画力のある職員の養成が必要だろうと、このように思っている次第でございます。
 いずれにしましても、この分権対応は、今、市長会でも言われておりますように、国との財源を今のままではなくて、逆転で地方へ財源が回るように要望しなければならないということが1点ございますし、今申しましたように、我々自身も受け皿として、職員を含めて研鑽をする、このことが大事ではないかと、このように認識いたしておりますことをお答えを申し上げておきたいと思います。
 次に、情報化の問題でございます。
 市内全域にケーブル網を整備するに当たっては、今回の新世代地域ケーブルテレビ施設整備事業補助等の国・県からの最も有利な補助を受けて整備を図っていくことが、私は得策であろうと考えております。できる限り早く市内全域にわたるケーブル網が実現するよう、国・県へ要望してまいりたいと存じております。
 次に、行政の情報化については、自民会でも関心を持たれて、先般も研修に行ってこられたようでございます。
 この情報化に対しては、新しく教育あるいは福祉問題も医療も防災もそれぞれネットワークを張りめぐらせて、有為に生活を安定することに私は活用できるのではないかというふうに思っております。
 ただし、いろいろ今のところ勉強いたしますと、行政として活用するためには、網を張るだけではなく、映像装置や通信用のコンピューター等を別途に多額の設備投資を要することも考えられます。市民生活への必要性や、情報技術についてはまだまだ発展するのではないかとも思いますので、この点、十分調査研究して検討してまいりたい、このように存じておる次第であります。
 次に、東海北陸自動車道の完成に伴う経済効果等についてでございます。御意見もございましたが、そのとおりだと思います。
 この幹線道の完成は、多くの経済効果が生まれると考えられております。日本海国土軸と太平洋新国土軸にある富山県と中部圏が直結することによって、観光客の増加、産業の波及効果、労働者の流入、大きな経済効果が見込まれると、いろいろ先般のフォーラムでも言われておったところであります。
 富山県は、伏木・富山新港がございますし、環大陸との表玄関になる可能性もあり、中部地域は日本全体の真ん中でございます。物流コストを減らす立地上のメリットもございます。その意味から、産業誘致が可能であろうかと存じます。幸いにも砺波市地域には、地域の持つ資源といたしまして、豊かな水、豊かな労働力、そして安価な土地がございます。これを生かした企業進出に期待するものであります。
 新規工業団地という話でございますが、社会経済状況の動向もございます。高速道路の全通効果を見据えて、次期総合計画等に位置づけたいと思っております。その準備作業に当たりたいと思います。
 また、工業団地ができるまでの間、企業誘致につきましては、用途地域内の工業地域及び準工業地域における未利用地が整備済用地で48ヘクタールほどございます。未整備用地では11ヘクタールぐらい存在をしております。特に砺波インターチェンジ付近では、地元の皆さんによる土地区画整理事業などによって整理済用地約25ヘクタールぐらいございますし、インターチェンジまでのアクセスも完了しており、サービス産業、ハイテク産業あるいは物流産業等について最適であろうかと思っております。多様な機会をとらえまして、誘致を働きかけてまいりたい、このように思っておるわけでございます。
 なお、これらを行うためには、提案でもございましたように、基幹道路の整備をやらなければいかんと思います。そして用途地域を含めました土地利用計画、都市計画審議会等を通じまして都市計画の見直しをする必要がありますし、もう1つは、この豊かな自然を持っている砺波でございますので、自然環境についてもバランスのとれたような環境整備をみんなでする必要があるのではないか、これが行政の任務ではないか、そのことによりまして波及効果をもたらしてくるものと思っておる次第でございます。
 次に、水道料金についていろいろ御見解もございまして、そのことについても、これから私どもも意を用いてまいりたいとこのように思っております。
 今後の見通しについてはどうかということでございます。
 まず、今回の対応につきましては、このたび砺波広域水道企業団の原水費が5円値下げになり、私どもの水道も約2,000万円の経営改善効果が見込まれることになりました。この還元策につきまして、1つは、おっしゃるように一般会計の繰入金を減額すること。2つは、料金値下げをすること。3つは、現在の赤字体質を変えるためになどなど考えたわけでございますが、今回は一般会計繰入金の減額と市民への還元を半々にしたい、このように考えました。
 なお、赤字部分につきましては、一層企業努力をする所存でございますので、御了解をいただきたいと思うわけでございます。
 そこで、市民への還元策としては、基本水量の見直しや料金値下げが考えられたわけですが、今回は料金値下げで対応することといたしまして、引き上げ財源の関係で、いわゆる一般家庭の基本料金、超過料金についての3円の値下げを実施をしたことにつきまして、御了解をいただきたいとこのように思うわけでございます。
 さて、今後の見通しでありますが、収入面では、おかげさまで人口増でございますし、住宅も若干ながら伸びております。そんなこともございまして、給水収益の若干の伸びがございます。
 企業債支払利息の減少もございまして、収益改善が若干ずつ見込まれております。ただし反面、設備改良によります減価償却、それから老朽管が随分多うございます。特に砺波の水道については歴史が深い関係もございます。したがって、老朽管を改善をしなければならないという一面もございます。したがって、依然収支的には厳しいものが予想されるわけでございます。しかし、今後、砺波広域水道企業団の原水費の値下げも予想されます。したがって、提案でもございましたように、上水道事業の経営状況をにらみながら、一般会計からの繰入金の減額及び料金値下げに反映できるように努力をしてまいりたい、このように考えておる次第でございます。
 以上、私のお答えといたします。

◯議長(宮木君) この際、暫時休憩いたします。

 午前11時52分 休憩

 午後 1時03分 再開

◯議長(宮木君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 これより、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 申し上げます。議事の都合により、本日の一般質問についての各議員の発言は、会議規則第50条によって、それぞれ20分以内といたします。
 通告に基づき、順次発言を許します。
 12番 山岸銀七君。
  〔12番 山岸銀七君 登壇〕

◯12番(山岸君) お許しを得ましたので、私は、市政一般につきまして、4項目について若干の質問と要望をさせていただきます。
 まず初めに、砺波市の商業活性化対策についてお伺いいたします。
 現在、砺波市では、3月20日からの地域振興券の交付に向け準備が進められています。交付対象者は約9,700人で、交付額は2億円近くになります。これにあわせ、砺波商店会では、3月23日から6月末まで、大型店の休業日である火曜日に振興券を使って買物をした人に対し、1割のプレミアムをつけることにしています。また、砺波市商店街連盟でも、1,000円券1枚に対し、現金の当たる抽選券を渡すことになっております。また、先ほど商店会の戸田さんより、共通商品券もセールに入っているということでございますので、よろしくお願い申し上げます。
 こうした取り組みは、どうしても大型店に流れがちな消費者に地元商店街へ足を運んでもらう1つの対策として行われるもので、その成果を期待したいと思います。
 御存じのように、砺波市には本年7月にアピタ砺波店の営業が決定し、国道156号線を挟み、西の北陸ジャスコと東のアピタ砺波店の2つの大型店が対峙することになり、ますます中心商店街への影響は大きくなると懸念されます。それぞれの商店では、各自営業努力をされていますが、大資本に対して価格面で対抗するのは非常に厳しいのが現状であります。大型店では難しいアフターサービスなど消費者との結びつきや品ぞろえを豊富にする専門店化など、生き残りをかけた対策が必要となっています。
 砺波商工会議所では、こうした状況に対し、平成9年度に「砺波市商業活性化基本計画」を立て、集客できるイベントの実施などさまざまな取り組みを展開していますが、まだこれといった成果がないのが現状であります。
 市においても、こうした現状を踏まえ、平成11年度において「商業活性化を推進する会議」を組織し、活性化プロジェクト構想について地区一体のにぎわいづくりや空き店舗の活用を検討していくとのことですが、活力を取り戻し、特色ある商店街づくりを目指し、積極的な検討を望むものであります。
 そこで、市としても、今後の活性化支援策として明確な基本方針が必要と考えますが、市としてどのようなスタンスで支援していくのか、市長の基本的なお考えをお伺いいたします。
 現在、高岡市では、駅南への大型店の進出に対し賛否両論が展開されています。行政としては、地元商店街の振興と消費者の立場といった相対する問題を調整しなければならず、その調整結果が注目されています。
 砺波市では、地元商店会と大型店との共存共栄を目指す形となっていますが、大型店への消費者の流れを食いとめることができないのが現状であります。
 長野県の伊那市では、商店主らでつくる伊那市コミュニティカード協同組合で品物を買うと、100円につき1円のポイントがカードに加算されるICカード「いーなちゃんカード」をつくり、商店街の利用促進を図っています。このカードは、住民票などの手数料の支払いの際にも利用できるなど、行政もその一翼を担っております。
 今後、行政としても商店と一体となって取り組みを検討すべきと考えますが、市長のお考えをお伺いいたします。
 次に、ケーブルテレビ整備事業についてお伺いいたします。
 先ほども松本議員の代表質問の中にもありましたが、21世紀を間近に控え、我が国における情報化の進展は目覚ましく、産業分野のみならず広く市民生活の中にも情報化は着実に進展しています。
 砺波市では、こうした情報化社会に対応するため、平成9年度に「砺波市情報化計画」を策定し、また、広域圏においても平成8年度に「砺波広域圏地域情報化推進に係わる基本計画」が策定されております。こうした計画の中で、砺波市においても11年度予算においてケーブルテレビに関する調査費が計上されていることは、これからの情報化に向けて新たな一歩を踏み出す意味から、まことに時代に即したことと思います。
 御存じのように、現在、砺波市はTST(となみ衛星通信テレビ株式会社)によりCATV事業が展開されていますが、エリアは一部の市街地域のみに限られ、加入可能世帯は約2,000戸と、全世帯の5分の1程度にしか過ぎません。そのため、市内の行事や議会中継が放映されても、80%の人は見られないのが現状であります。このため、TST(となみ衛星通信テレビ株式会社)は、こうした情報の格差をなくし、放送エリアを拡大するため、第3次補正予算による郵政省の補助事業の申請を行いました。認可が下りると、砺波市は補助金として、事業費の8分の1の約3,000万円、また、出資金の増額分として2,470万円を支出することになります。しかし、この計画では、広域圏内の各市町村間で整備率に差があること、また、市内の加入可能世帯は約6,500戸、残りの40%の世帯は対象外となっており、情報格差を解消するものではありません。
 砺波市情報化計画の中では、「CATV網の整備を全市に構築し、市民生活の利便性向上など」とはっきり述べております。例えば非常災害時の情報は、全市に伝達されてはじめて有益となります。情報の格差は、必ず市政への不信感となってあらわれてきます。市長は公約の中で「公平で公正な市政を目指す」と言っていらっしゃいましたが、これは、全世帯が加入してはじめて実行できることと思いますがいかがでしょうか。
 私は、今すぐに全世帯が加入すべきだと言っているのではありません。何年後に全世帯が加入という明確な目標を示した上で、今回のTSTによるCATV事業に対し協力すべきだと言っているのであります。この点についてどのようにお考えなのかお伺いいたします。
 さて、郵政省は、テレビ放送の多チャンネル化を進めるためデジタル化への誘導を行っており、報道事業者の負担も高額なものになると聞いております。
 また、ケーブルや放送機器の耐用年数は10年から15年程度と聞いております。この更新にも多額な負担が必要となります。TSTは、今後この多額の資金をどのように調達し、事業を進めていくのか。また、当市として、出資金の増額分を支出するのか明確にする必要があると考えますがいかがでしょうか。
 また、ケーブルテレビの行政利用が、今回砺波市がTSTへ補助する最大の理由として挙げられていますが、このたびの自民会の長野県諏訪市視察では、行政利用はそれほど進んでいないというのが視察者全員の実感であります。先進地においてさえもこうした実態ですから、当市においても、今後どのように利用していくのか十分検討した上で事業を進めていく必要があると考えます。
 また、先日、TSTの説明会で、第三セクターとしての運営も考えているとのことですが、このことについても、あわせて市長並びに助役にお伺いいたします。
 次に、増山城跡の保存、活用対策についてお伺いいたします。
 南北朝時代の創築と言われる増山城は、県内でもまれな山城として、その存在価値は周辺を含めた歴史的な規模から見ても高く、城跡だけでなく周辺の屋敷跡、出城、城下町などはもとより、周辺の古墳や塚、古戦場、さらには荘園などの跡とともに、広範囲な一大歴史文化ゾーンとしてとらえられることができると言われております。私も何度となくこの増山城跡を取り上げ、的確な保存と有効な活用整備を訴えてきているところであります。
 市長も、かねて増山城跡について、砺波地域の特徴的な文化遺産として、将来悔いの残ることのないよう保存と活用の計画づくりをしなければならないと言っておられました。この歴史的文化遺産を中心に、多くの遺産群とダム湖、公園スポーツ施設などが、ここにしかない個性的な歴史探訪とレクリエーションゾーンの実現は、地元にとどまらず多くの市民の共感を呼ぶものと思いますがいかがでしょうか。
 増山城跡については、昭和40年の県史跡指定、昭和62年以降の書面調査、平成4年の県定公園区域の指定、一昨年からの国・県の助成による本格的発掘調査実施など、その歴史的文化遺産としての価値の認識が着々と進み、史跡の内容やその歴史的背景が明らかになりつつあることは周知のとおりであります。
 発掘調査は進行中であり、まだまだ相当の歴史的価値の発見があるものと楽しみでありますが、さらに調査区域・期間の拡大延長、県の史跡指定区域の拡大、用地の公有化等々、計画推進のための手立て、課題は目白押しであります。
 つきましては、今議会に提案の平成12年度予算案の増山城跡調査事業に、新たに活性化計画策定委託料として300万円が計上されていますが、市長としてどのような策定方針を持っておられるのかお伺いいたします。
 そろそろ、次期市総合計画の中に保存・整備事業計画を盛り込むための準備が始まるかと思いますが、冒頭に申しました増山城跡だけでなく、周辺を含めた歴史と北陸の文化の源の1つとも考えられる一帯の文化ゾーンを想定するとすれば、これだけ壮大な広域的構想でありますから、国の史跡指定を志望し、かねて想定の「丘の夢構想」にのっとり近隣市町村との連携のもと、市の枠を超えた県施行による整備事業を目指してはどうでしょうか。市長並びに教育長にお伺いいたします。
 また、県では、砺波地方の散居村を広大な博物館に見立て、昔ながらの屋敷林や畔道の復元などを行う「田園空間博物館事業」をスタートさせるため、来年度予算に調査・計画策定費3,000万円を計上しています。これは、小渕内閣が景気対策として打ち出した「生活空間倍増戦略プラン」の一環で行われるもので、砺波広域圏が対象地域となっております。
 私たちの生活空間の中に位置する増山城跡を含めた砺波地方を広大な博物館ととらえ、県に対してどのような具体策を提言していくのか、市としての明確なビジョンが必要と思いますが、市長のお考えをお伺いいたします。
 次に、国保事業の今後の見通しについてお伺いいたします。
 国保事業は、我が国の国民皆保険体制を支える制度として、地域医療の確保と住民の健康保持・増進に大きく貢献しているところであります。しかしながら、国保制度を取り巻く環境は、若年被保険者の減少や、老人、低所得者層の増加により、財政基盤は構造的に脆弱であり、とりわけ老人医療費の負担が及ぼす影響が深刻になっているところであります。
 一方、平成12年度からの介護保険制度の導入により、社会的入院の是正、多様な民間事業者の参入促進により、現行制度に比べ費用の効率化が期待されるのであります。また、介護保険制度の創設に伴い、老人医療保険制度から介護保険に移った費用相当分については、原則的には医療保険の負担が減少することとなるわけであります。したがって、平成12年度から、国保被保険者の負担軽減方策すなわち国保税の減額措置をとられることは既定方針かと思われます。そのようなことから、平成12年度に抜本的に税率を見直しすべきではないかと私は考えるのであります。
 しかし、今回、国保税のうち資産割を15%から10%に引き下げを提案されています。平成11年度予算内容では、財政調整基金1億4,700万円を取り崩す歳入予算内容を見たとき、矛盾を感じるのであります。特に今年のようなインフルエンザの流行や近年の老人病院の建設ラッシュを見ると、医療費の増嵩による新年度の財政運営が懸念されるところであります。新年度の国保事業の医療費の動向をどのようにとらえておられるのかお伺いいたします。
 また、介護保険制度の導入の平成12年度以降については、当然のように税率改正に取り組まれるものと思います。過去の税率改正を見ますと、平成7年度には、均等割1,000円、平等割2,000円、所得割0.3%それぞれ引き上げ、資産割は据え置き措置でありました。また、平成9年度には、均等割、平等割をそれぞれ1,000円ずつ引き上げ、資産割は20%から15%に5%引き下げられたところであります。そして今回、資産割だけを5%引き下げするものとなっておりますが、今回改正による効果をどのように考えているのか。また、今後の国保税の負担のあり方並びに平成12年度以降の税率改正方針をどのようにお考えなのか、市長並びに民生部長にお伺いいたしまして、私の質問を終わります。

◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 山岸議員さんにお答えをいたします。
 まず最初に、商店街の活性化でございます。
 商店街の活性化については随分厳しいものがあろうかと思いますが、これは、農業と一緒に考えなければいけない問題ではないかと思います。いずれにしましても、厳しい状況は把握をいたしております。
 商店街の活性化対策については、おっしゃるとおり大型店との競合がございます。したがって、大型店の行っているいろいろの技術等があると思いますが、それらを十分見きわめた上で、私は個々の商店会がそれぞれ協同した形でお互いに参画をする、そういう体制こそ必要ではないかとこのように思うわけであります。
 今、地域商業者が中心になりまして、先般発足いたしました「商業活性化推進委員会」で4つの専門委員会を設けられまして、この活性化等についていろいろプロジェクトを考えておられるところでございます。これらにつきましては、行政としても支援をしてまいりたい、このように思っておるところであります。
 中心市街地が勢いがないということになりますと、先ほど松本議員さんにもお答えをしたように、東海との交流になりますと、こんなさびれた町かというふうなことで評価が悪くなると思います。その意味では、市の顔である商店街がお互いに議論しながら活性化を図るという意味で、今回提案をいたしております「中心市街地整備基本計画」の策定をいたしたい、このように提案をしているわけです。このことは、建設省、通産省、自治省ほか12省庁がこれを提唱しているわけでございまして、ぜひ十分な議論をしていただいて、でき上がった成果をこれこそ行政的に対応してまいる、このことが大切ではないかと思っておりますので、ぜひこの基本計画策定に当たりましては、商店街の皆さんの御協力を賜りたい、このように思うわけであります。
 なおまた、商工会議所さんの御協力によりまして、空き店舗の活用など活性化のために御努力をいただいております。
 なお、山岸議員さんから提起をされましたが、今、砺波市商店街連盟は地域振興券特別売出しに際して賞金を贈呈されるようなことを聞いておりますし、また、協同組合砺波商店会も、6月末までに毎週1日延べ15日間にわたって砺波共通商品券並びに地域振興券のプレミアムをつけるということなどいろいろ企画されておるようでございます。市といたしましても、山岸議員さんとともに、その成果を期待をするものであります。
 このように、自ら立案されて、独自でにぎわいを展開をするということこそ大切ではないか。基本にこのことが大事だと、私はそのように思います。そのような企画に対しては、今後とも応援をさせていただきたい、このように思っておる次第でございます。
 次は、ケーブルテレビのことでございますが、基本的には先ほど松本議員さんにお答えしましたので、具体的な点についていろいろございましたので、補足して助役からお答えをいたします。
 次に、増山城跡の整備計画についてでございます。
 御承知のとおり、増山城は越中三大山城の1つとして、県内でも有数の規模を誇る山城として知られております。御所見のとおりであります。
 私は、市民全体の貴重な財産とも言うべき増山城とその周辺地域については、歴史遺産として保存しつつ、うまく活用したい、このように思っておるわけでございます。したがって正しい調査をして、できればこの後、国の指定を考えております。したがって、早急な開発と後世から批判を受けるようなことのないように、慎重に進めさせていただきたいと思っております。
 今ほど山岸議員さんから提案もございましたように、市民の皆さんや専門家の御意見を聞きながら、今後どう利用をしていこうか、このことを考えまして、増山城跡利用活性化計画策定事業を提案をいたしておるところでございます。
 以下、この問題や調査の方法、中身あるいは実態等につきましては、教育長からお答えをいたします。
 なお、このことにつきまして、田園空間整備等の話がございましたが、私は、増山城と直接結びつくかどうか判断に苦しむところでございますので、そのお答えは避けたいと思っておるわけでございます。
 次に、国民健康保険事業の今後の見通し等についてお答えを申し上げたいと思います。
 まず、運営方針につきましては、国民健康保険事業は地域医療の確保と住民の健康増進に大きく貢献してまいりました。しかしながら、一般的には、今、高齢化の時代を迎え、老人医療費等が増嵩してまいりました。しかし、若干本年度は少なくなったようでございますが、加入者の中には、少子化あるいは若年の被保険者が少ないわけでございまして、しかも低所得者が国保に加入されている、そういう状況から考えますと、負担能力の低下があるように考えるわけでございます。
 したがって、今後は、国民健康保険財政は、そう楽なものではない、そのように認識しております。
 しかし、おかげさまで当市の保険経理は緊迫したものではございません。したがってこれからも、医療費増嵩を抑制するために、健康相談やフォーラムの開催あるいは健康優良家庭の表彰あるいは検診事業の充実、そのことによって国民健康保険税の減税を図りたい、このように考えるわけでございます。
 それから、これに伴いまして国民健康保険税の改正等についていろいろ提案もございました。
 国民健康保険税につきましては、御所見にもございましたように、4つの方式がございまして、そのうちの資産割について15%から10%に引き下げしようとするものでございまして、全体的には約2,200万円の減税になろうかと思います。
 特に12年度以降の税率改正も提案をされて、抜本的にということでございます。ただし、お話にもございましたように、介護保険導入によりまして老人保健医療が介護保険へ移行することもございます。したがって、12年度に予定される医療制度の改正も実はあるわけでございまして、それがどのような形で出てくるのかによって見きわめなければならない、このように思います。
 12年度の上半期には、その医療費の動向が把握できると思います。したがって、御提案の12年度で減税をしろという提案等がございましたが、予測がつきませんので、私としては、もしやるのであれば13年度ぐらいが改正をする時期かなと、こんなことを思っております。
 したがって、介護保険法の動向、医療制度の改革等がどのような形で変化をするのか十分見きわめながら進めさせていただきたい、このように考えておるところでございます。
 以上でございます。

◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
 助役 今井 烈君。
  〔助役 今井 烈君 登壇〕

◯助役(今井君) 山岸議員の御質問のケーブル事業関係の御質問のうち、まず第1に、今回のエリア拡大計画で、広域圏内の市町村間で整備率が異なること、これは問題ではないかという御質問にお答えをいたします。
 今回のエリア拡大につきましては、ケーブルテレビ事業を業務といたしますところのとなみ衛星通信テレビ株式会社いわゆるTSTが郵政省の新世代地域ケーブルテレビ施設整備事業として、補助内示のあった事業費の範囲内でできるだけ多くの管内の世帯にサービス提供したいというTSTの経営方針に基づいて拡大計画がなされたものでありまして、御指摘のとおり、管内7市町村の整備率がそれぞれ異なったものになったものと思われるわけでございます。
 当初、当市に対しますところの拡大計画を示されました。その中には、実は市内17地域のうち2地域が入っておらなかったのでございますが、私どもは全地域にエリア拡大をするように要請しましたところ、そのように対応するというふうにTSTから回答をいただいているところでございます。
 次に、放送のデジタル化及び耐用年数を過ぎた機器の更新には多額の資金が必要であるが、TSTはどのような計画を持っておるのかという質問に対してお答えをいたします。
 放送のデジタル化への機器更新につきましては、数億円規模の投資が必要であるというふうに言われておるわけでございまして、県内のCATVいわゆるケーブルテレビ事業者間でこれらを共同化するなど、できるだけ投資規模を小さくするようにいろいろと検討しておると仄聞をしておるところでございます。
 また、施設の整備の更新についてどの程度の資金が必要であるかという点につきましては、具体的に設備更新の時期、減価償却等がどういうふうになっているのか、具体的なものが私どもに示されておりませんので、当市といたしましては承知をしておらないのが現状でございます。
 その次に、TSTは第三セクターとして運営することに対して市の考え方を問うということでございます。この質問にお答えをいたします。
 第三セクターは、公共性の高い事業を行う目的を持って、官・民が共同出資を行うことによって設立する団体でございます。
 第三セクターで運営する目的といたしましては、民間の技術力を集約し、民間資金を調達するとともに、民間の経営手法を公共的事業に活用するとか、資金的について申し上げますと、民間だけでは投資しにくい分野に公的信用を与え、投資の促進を図るというようなことを目的として、第三セクターでもって事業を運営をしていくということでございます。
 TSTは、いわゆる私ども自治体が出資しておりますところから、郵政省では第三セクターと認め、今回の補助事業の対象としているところでございます。
 第三セクターには、官主導の場合と民主導の場合があるわけでございますけれども、TSTにつきましては、従来から民間主導で運営をされてきているところでございます。
 今後、CATV事業を当市がどのように利用していくかによって、TSTとのかかわり方についても十分に検討してまいりたいというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、TSTは民間活力を生かした第三セクターとして運営をしているところでございまして、いわゆる私ども行政といたしましては、これを支援していくという形態が望ましいのではないかというふうに考えているところでございます。
 なお、このほか市内全域を整備する計画、それからまた、行政としてCATVの利用方法等の御質問につきましては、松本議員の代表質問に市長が答弁をしておりますので省略をさせていただきたいと思いますが、特に山岸議員とされましては、全地域を整備する時期を明示しろというふうな非常に時期的なものを申しておられるわけでございますが、繰り返しになって申し訳ございませんが、やはりCATV事業を拡大していきます上では、最も有利な補助事業を活用して事業を推進するのが得策であろうと考えるわけでございまして、できるだけ郵政省の現在のこの制度を活用して、できるだけ早く全地域にケーブル網が引かれますよう、国・県に働きかけてまいるのが得策であろうというふうに考えておるわけでございます。
 以上でございます。

◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田敏雄君) 山岸議員さんの増山城跡の整備計画のうち、この後どのように整備事業を考えているのかという御質問についてお答えいたします。
 議員も先ほどおっしゃいましたように、増山城は、南北朝時代から江戸時代の初めまでの間、砺波地方における軍事拠点として使用された県内でも有数の山城で、昭和40年には県の史跡指定を受けております。
 近年、このような史跡や遺跡を保存しつつ、その周辺を整備して地域づくりの核としようという新しい動きが全国的に生まれております。
 山城では、静岡県三島市の山中城の歴史公園としての整備、近くでは、石川県鹿西町の雨の宮古墳公園の整備などがございます。市では、増山城の構造解明を図るとともに、保存活用の方策を探るため、平成9年度から国の補助を受け、試掘調査と測量調査を中心に増山城跡総合調査事業を実施してまいりました。
 その結果、3つの大きい点が判明いたしました。
 1つは、従来考えられていた以上に大規模な造成や掘削が行われていたこと。2点目として、少なくとも2回以上の拡張や縄張りの変更が行われていたこと。第3点は、遺構の残り方は大変良好であるということ、以上のようなことが判明したわけでございます。
 調査については、範囲拡大などについても考慮しながら、今後も継続して実施していく予定ですが、新年度からはさらに増山城跡利用活性化計画の策定にも着手する予定でおります。これは砺波市にとって、基本財産とも言うべき増山城跡を歴史遺産として保全しつつ、地域活性化にどのように活用すればよいか、市民の皆さんや専門家の意見を聞きながら、先ほど市長申しましたように探ってまいろうというものでございます。
 まず、新年度においては、この間の総合調査における調査結果を踏まえながら利用活性化に向けた基本計画を策定していく予定であります。まだ調査が継続されているので、具体的な整備計画はその調査結果を待ってからということになりますが、いずれにせよ、豊かな歴史と自然を生かしつつ、その歴史と自然を大切にする機運を育てていけるような空間としたいと考えております。
 以上でございます。

◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
 助役 今井 烈君。
  〔助役 今井 烈君 登壇〕

◯助役(今井 烈君) 山岸議員御質問のケーブルテレビ事業関係の御質問のうち、答弁の漏れました分と申しましょうか、議員の御質問の中で、本日追加提案いたしました平成10年度の補正予算の中で、新世代地域ケーブルテレビ施設事業費に、補助金といたしましての3,087万5,000円は計上させていただいておりますが、実はTSTが私どもに要請をしてまいっておりますのは、このほか議員御質問の中でございました約2,470万円の増資要請があるわけでございますけれども、今回はこれを計上しておりませんので、その点一つ御理解をいただきたいと思いまして、御答弁をしたわけです。
 以上でございます。

◯議長(宮木君) 再質問を許します。
 12番 山岸銀七君。

◯12番(山岸君) 再質問をさせていただきます。
 今ほど市長さんには、商店街のことで温かい御答弁をいただきまして、いろいろと厳しい状況でございますので、砺波も大型店舗が2つ競合してやるということで、その仲を取り持つ商店街は非常に厳しくなるのではないかなというふうにと思っておりますので、戸田理事長さんも大変心配しておられた様子でございます。そういうことで、身を削って1割をサービスするということでございますので、ひとつまたいろいろと計画して考えて、商業活性化推進会議の中で目いっぱい取り組んでいただきたいというふうに私から要望しておきます。
 あと、ケーブルテレビでございますが、助役さん、いろいろと細かく説明していただきましたが、私はTSTには十分応援してあげて、立派な情報化にしたいというふうに思っております。
 ただ、私の言いたいのは、今TSTの国の3次補正の中で、60%は砺波市内に本線を張られるという話でございますが、あとの40%はいつごろになるかということが、私は砺波市の問題として心配しているわけでございまして、時期的にいつごろか。補助事業がつき次第という話は非常に遠い話でございまして、そういうことでは砺波の公平公正さがないんじゃなかろうか。そしてまた非常時の災害時には間に合わないということで、やはり3年、4年の間に全世帯がそういう情報を聞けるようにしていただきたいということが1つのお願いでございます。
 それとあと1点ですが、10年から15年でケーブルとか機器が耐用年数で破損して取り替えしなければならんということをこの間、視察に行ってお聞きしたところでございます。そのときにもお金が非常に多額にかかるということでございます。私はTSTへの負担とか多額の資金の調達とかちょっと言いましたけれども、これは今のところ行政も援助するということで出資も2,470万円、今回の議案にはないわけでございますが、いずれしていかなければならんということと、今後またそれに多額の当市としても出資があるのではなかろうか。40%まだ残っているうちにまた整備するときに、当市からも出資が言われてくるんじゃなかろうかということで、その辺のTSTとの詰めを調査して、理解をしていくことが必要じゃないかと思って質問したところでございます。
 また、諏訪市のほうのお話でございますと、30年余り経っているわけでございますが、その中でも非常に営業努力がありまして、15人、20人と営業マンがおって90%余りにしたということをお聞きしております。その中でも、じゃメリットは何だったんですかと聞くと、なかなか見合ったものは出てこない。チャンネルを余計張ったんじゃないかなという話もお聞きしましたし、NHKのほうが見る率が多いんじゃないかなというお話もありました。そういう中で、当市がどういうふうに今後行政としてこれに取り組んでいって、どういうふうにプラスにされるのか。市民が納得する情報網になるのかならないのか、それをお聞きしたいなというふうに思っているわけでございます。
 先ほど助役さんは、第三セクターで投資面だけするんだということは非常にいいことだと私も思っておりますので、あとそれ以外に深入りになるのかならないのかということを十分検討していただきまして、砺波広域圏の情報網をきちっと整備していただきたいというふうに思っております。
 ただ、補助がつき次第という答弁はちょっと私も情けないので、やはり市としても計画して、例えば市の単費でもいいからやって、TSTにリースで少し貸そうという、それはペイにならないかもしれないけども、何かそういう方法も考えていただきたいなと思うわけでございます。
 第2点目には、増山城跡のときに、田園空間博物館とつながらないかというふうに質問したわけでございますが、市長は答弁を避けられたわけでございますけれども、利賀のほうでは県知事さんは違った意味でやろうということで、計画されるように聞いております。これもやはり平野部だけでなしに、砺波市全体の田園空間博物館として増山城跡も立派な博物館でございますので、その辺を含めた何かの計画があってもいいんじゃないかということで私は提案申し上げたわけでございまして、これをここですぐどうのこうのじゃなしに、県とか国にお願いをして、何かこの辺でとらえるものはないかということで事業を探していただきまして、どういう事業でもいいですから、少しでも事業母体を探して早く整備をしていただきたいということが私のお願いの1つでございます。
 3点目は、税率改正の問題でございますけれども、財政基金の問題ですが、今回無理して下げる必要はなかったのではないか。ということは、平成11年度にもまた多額の財政調整基金1億4,700万円を取り崩す予算になっているわけです。先ほど追加提案になりましたが、10年度にも1億1,700万円を取り崩す予定が取り崩さないということでございますし、そういうことを踏まえて、その辺をきちっと整理しておかれたほうがいいんじゃないか。9年度末で2億8,480万円基金があるわけでございますが、今日の補正で10年度の今現在も同じ数字になったわけですね。だから基金は今2億8,480万円あるということですので、今後11年度の取り崩しについてもちょっと疑問があったので質問したわけでございます。
 いろいろとたくさん再質問しましたけど、よろしくお願い申し上げます。

◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 再質問にお答えしますが、ほとんど要望であったかと思いますので、私もそれなりにお答えをしてまいりたいと思います。
 中心市街地の活性化につきましては、何かお褒めをいただいたようでございますが、私の言わんとするところは、商店街も新しい、ユニークな計画、企画を持っていただければ、我々もそれなりに応援をしたい。ただしその場合には、個々ばらばらではなくて、できれば大型店に対抗するような、やはり連盟商店街という一つのそういう体制でおやりになったほうが、にぎわいの喚起になるのではないか、こんなことを思っておりますので、その意味で、お金をどんどん出すという意味では絶対ございませんので、御理解をいただきたいと思います。
 それから、ケーブルテレビ等につきましては、早くしろという、その気持ちはよくわかります。ただし資金的な問題もございまして、なかなかそうはいかない。ただ、皆さん方とともに要請をしていきたい。このことだけは申し上げておきたいと思います。
 なお、お金がなければ市で単独でやれとおっしゃいましても、これはそのようなわけにはいかない。公共事業であるがゆえに借金もできますしやれるんですが、単費でということになりますとやれません。それで単費でやって貸せばどうかと。それは行政財産になるわけですから、一民間に対して貸すことができるのかどうか。地方自治法上の問題もございますので、そうやすやすと私はいかないと思います。十分その辺研究しなければならないと思っております。
 それから、会社等の投資によっていずれは更新するだろう、随分金がかかるだろうということでございますが、会社経理というのはそのことのために経理しているのではないでしょうか。私はそんなことを思うわけです。会社というのは、そのことを十分償却をした上での積み立てがあるのが私は会社の方式だと思いますので、そのことについてさらに応援をしなさいというのはちょっと意に反していると思います。
 それから営業活動を一生懸命やるのだが、市もできないかということですが、第三セクターですから、気持ちの上では応援いたしますけれども、そのような商業活動は市としては持ち合わせておりません。
 それから次に、増山城の関連で、田園空間整備との兼ね合いでございますが、私の申し上げたところは、今直接結びつくかどうか判断ができないという状況を申し上げたわけでございます。
 おっしゃるように、この機会にいろいろ事業を探せということでございます。その面では探してまいりたいと思いますし、五箇三村の入った理由は砺波広域圏と一緒じゃないか。したがって一緒に参画をしたらどうかと。もちろんそのことによって五箇三村利賀という一つの地域もあるんですから、それは活用にもなるだろうという意味で入ったので、そこで博物館の具体的な事業をどうのこうのというのはまだまだ見えてこない、そういう状況でございます。
 ただし、山岸議員さん、増山城についてはそんなに私は焦る必要はないと思う。ただし意識の醸成だけはしていかないと、今むちゃくちゃに開発しますと、本当にあとから笑われ物になると思うんです。その意味で、慎重に取り扱いたいと思っておりますので、その辺は皆さんとともに議論をさせていただきたいと思っております。
 それから、国保の財政調整基金について矛盾があるのではないかということなんですが、1つは、12年度から介護保険が始まりますね。必ず私は医療費について移行するものがあると、その面を考えていただきたいということで、その意味で今先取りをさせていただいたということです。
 それから、財政調整基金につきましては、給付額の20%を限度にするという一つの条例規定があるんです。それにもう近づいているわけです。だからそのことを考えて、今回税でそれを調整しなさいということでございますので、引下げをさせていただいたということです。
 もう1つは、11年度に財調の引き落としをして予算的には会計に入れているじゃないか、それはいつ入れるかどうかわかりません。ただしそれは、一たびインフルエンザ等の発生等があればという意味もあるわけでございまして、現実的には私は今のまま残しておきたいという気持ちは多分にあります。そのことを理解していただいて、一応悠長な予算ではございませんが、そういう意中もございます。そのことを理解をしていただきたい、こんなことを思うわけです。
 以上です。

◯議長(宮木君) 15番 柴田豊明君。
  〔15番 柴田豊明君 登壇〕

◯15番(柴田君) 私は、市政一般について、砺波市長並びに教育長に質問をさせていただきます。
 今は鷹栖小学校の6年生、もう4月から中学生になるわけでございますが、今日社会科の勉強の一つにここに来られました。わかりにくいかもしれませんが、社会の勉強をしていただきたいと思います。
 まず、農業問題でございますが、米の関税化に伴う砺波型農業の方策についてお伺いを申し上げます。
 農業政策の基本であります新農業基本法の骨子が固まってきたようであります。それに伴う農業改革大綱策定など、戦後農政の大転換期にあります。新農業基本法の内容についても、今の農家にとっては将来が見えてくるものではありません。経済の自由化の波の中で、米の国境措置について11年4月から完全措置への切り換えを行うこととなりました。その理由として、WTO農業協定に基づいて実施期間中に関税措置への切り換えを行えば、ミニマムアクセス数量の増加が抑えられることと、二次税率が設定できることにあると聞いております。
 米の関税化措置への切り換え内容について、適用時期は平成11年4月1日からとなり、基礎となる関税は、昭和61年から63年までの国内外の価格差平均キログラム当たり402円となり、二次税率の関税については、11年度はキログラム当たり351円17銭、12年度以降はキログラム当たり341円と言われております。
 ミニマムアクセス数量(輸入数量)でございますが、平成11年度は72万4,000トンで4万3,000トン少なくなります。12年度以降は76万7,000トンとなり、8万5,000トン少なくなります。ですが輸入量の増加に変わりはありません。12年初めから開始される次期の農業交渉を待たねばなりません。
 農業は、国民食料の安定供給と農業・農村の持続的発展に努めなければならないと思います。これらのことを思うとき、今後米の価格低下が進み、転作継続も必要であり、農業の再生産は難しくなると思われます。農林水産省では、米の減反見直しが検討されており、年間需要を1,000万トンとした場合、必要な水田面積は潜在作付面積より70万ヘクタール少ない200万ヘクタールとし、70万ヘクタールを麦、大豆の生産を図るとされております。今年秋までに決定されると伝えられておりますが、秋では遅く、夏ごろまでには決定するように努力していただきたいと思います。
 砺波市農業にとっては、今農業の安定的生産を図るためにも大事なことではないかと思います。これらの現状を踏まえ、水稲単作地帯である砺波の農業・農村をどのように考えておられるのか。アグリTONAMI21計画をどのように検討し、具体的な推進をされるのか、市長にお伺いをいたします。
 次に、消防行政についてお伺いをいたします。
 消防業務は阪神・淡路大震災の後、大規模災害に対する的確で迅速な広域対応が求められ、消防の組織基盤の強化が必要になってきました。このこともあって、昨年4月に砺波広域圏内消防署の事務統一化がなされ、今年4月に広域圏内の10市町村が一本化されることとなっており、広域圏内全体の出動体制の強化、救急業務の充実、予防業務の高度化、大規模災害への対応を適切に行なうことにあり、適切な対応であったと思います。
 現在の火災救急救助統計を見ておりますと、これだけでよいのかどうかと思われます。広域圏内の合併は、現在の消防署が寄っただけであり、その充実について財政的に負担が多くなることが予想されます。今後広域化のメリットを生かすためにも合理化が必要であると思いますが、合理化策について広域圏の理事長である市長はどのように考えておられるのかお伺いをいたします。
 次に、火災現場活動についてお伺いをいたします。
 過日、火災現場に居合わせました。大きい火災ではなかったかもしれませんが、建物のトタンを取り外しているのは地元の消防団員数名でありました。当日は大変寒いみぞれの状況下でありましたが、その後、屋根裏にも火が回ったということで、屋根の瓦を取りに上がったのも消防団員が行い、水をかけていました。完全装備をした消防署員は下におられました。火災現場における火元への対応は反対でないかと思います。地元消防団員は鎮火後も、寒い中その後の警戒をいたしております。消火後の再発火による火災もあることですので、火災現場における消火、火の気確認は署員が率先的になすべきことだと思います。
 高度な災害訓練、消火技術を習得、装備していても、現場で間に合わなければ意味がありません。消防署員は、現場において消防団員を指導・指示をする対応を適切に行なっていただきたいと思います。現場での対応をどのようにされているのか、災害時における消防署と消防団の指示分担についてどのようにされているのか、市長にお伺いをいたします。
 次に、体育施設の整備についてお伺いをいたします。
 体育施設の整備につきましては、やなぜの運動公園に富山県西部体育館を中心に、各施設が2000年国体に向けて整備されており、今年のリハーサル国体に使用ができる見通しができたことはうれしい限りでございます。
 その反面、国体種目以外の競技施設については、整備の計画がない状況にあります。運動競技の基本である「より速く、より高く、より遠く」への体力を養成する陸上競技場施設の整備不良、道路交通事情から難しいマラソンコースの設定、コート面が少なく大会ができにくいテニスコートの整備、グラウンドゴルフの公認コースの要望など、施設について多くの課題があります。今の陸上競技場はトラック面においては排水が悪く、雨が降った後の使用ができない状況にあります。スタンドについても老朽化が激しく危険な状況にあります。
 現在の陸上競技場は、トラック面については全天候型が大会の中心となり、現に小学生の大会を小矢部市の陸上競技場で行なっている現状にあります。マラソン競技においては、道路で実施する場合、交差点が多く、交通規制も難しく、一般道路で実施することが大変困難となっております。マラソンを実施していないのは、市で当市だけであろうかと思います。庄川河川敷を利用したマラソンコースがいいのではないかと思います。
 私は、大井川町で散居村サミットに参加する機会がありまして、その折に大井川河川敷マラソンコースを見てきました。「川を感じる、川と遊ぶ、川を走る」リバーサイド42.195キロメートルで計画され、島田市、藤枝市、大井川町の2町1村のフルマラソンコースでございました。コース幅は全天候型弾性舗装3メートル、アスファルト舗装4メートルで、国際級と日常利用のマラソンコースであります。完成は平成15年の静岡国体までとのことであります。この砺波においても、良好な庄川河川敷がありますので、水に親しみ、散歩のできる10キロメートルぐらいのものができないものでしょうか。期待をいたしたいと思います。
 テニスコートについては、かねてより1カ所で大会のできる施設が要望されています。若い人から高齢者まで利用できることから、ぜひ整備が必要と思います。
 グラウンドゴルフ競技については、急速に高齢者から若い方にも普及し、多くの愛好者が増えております。ターゲットバードゴルフの競技もその1つかと思います。ターゲットバードゴルフについては、今整備の検討がなされているところでございますが、市内の空地ではどこでもできます競技でございますが、大会ということになりますと、公認コースの設置が要望されております。この設置については、使用されていない空地でできるのではないかと思います。
 今、2000年国体に向けて全力を投入するときとは思いますが、できるものから整備を進めていただきたいと思います。来るべき次期の総合計画に組み込んでいただきたいと思いますが、市長さんの御意見をお伺いいたします。
 次に、学校教育における問題点とその対応についてお伺いいたします。
 最近、学校では、生徒が授業中に教室内を歩き回ったり、奇声を発したりなどして授業が成立しなくなる学級崩壊が深刻になっていると報道されておりました。そこまで来たのかなと思いました。
 以前に教師のある方から、児童を自由に勉強させると聞いたことがあります。自由に歩いているのを見たこともあります。だれもが自由に行動すると集団活動はできなくなります。義務教育の場として規律を守らせ正しく教えなければなりません。教師は自信を持って教育に当たらねばならないと思います。
 何か事があると「学校の対応は」ということで報道が先になりますが、保護者の責任が問われることもあると思います。問題を起こさないためにも教師と教師、教師と保護者との連携の中での解決が必要であります。家庭の状況や親の態度についての問題もあろうかと思いますが、心身ともに発育途上の児童生徒であることから、適正に善悪の区別を教えることが必要であります。元気な子供を育てることが大切であります。現在の子供たちはテレビの影響で知恵も発達しております。テレビ番組についても正常でないものが大変多くなったと思います。教育の場にある皆さんには、よくない報道のあり方についてどのように対応されているのかお伺いをいたします。
 また、現在砺波市内の小中学校において、学校の問題、いじめ、不登校などどのような現況にあるのか。また、それらの対応をどのようにされているのか教育長にお伺いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 柴田議員にお答えをいたします。
 まず、米の関税化に伴う砺波の農業についてどう考えるのかということでございます。なお、これらに関連いたしまして、農業の厳しい実態等について状況を述べられました。私も理解できるところでございます。
 御存じのように国におきましては、新たな基本法の制定が今急がれているところでございます。昨年の食料・農業・農村基本問題調査会から答申を受けまして、農政改革大綱、農政改革プログラムが公表されて、それぞれ新農業基本法等の法律改正が今されようといたしているわけでございます。したがってそのことについては、これからも早急に受けとめながら対応していきたいと思います。ただし、この調査会の答申にもございますように、農業は重要な産業であるとともに、農業・農村の持つ多面的な機能により、豊かな暮らしの基礎となるものであるということでございます。したがって、農業は大地とともに育むものでございますので、重要であることは皆さん御承知だと思います。この中でも、特に農業そのものが生産調整を受けてお互いに抑制をしながらカバーをしてきたという実態が実はあるわけです。しかもそのことについては、今度変わるような状況も聞いております。したがって柴田議員がおっしゃるように、転作はいいとしてでも早く示せということについては私もよく理解をするところでございます。このことにつきましては、混乱のないように、取り組みについては早期決着をしてくれということでございますので、県及び市長会等を通じまして要望をしてまいりたい、このように思っているわけでございます。このことにつきましては、市であれこれなかなか言うわけにもまいりませんが、そのような要望で努めてまいるということだけお約束したいと思っております。
 ついては、アグリTONAMI21についてはどうするかということでございます。
 平成9年度から13年度までの5カ年計画で実践目標としてやってきたわけでございます。ただし、今申しましたように、新しい農業基本法が出てまいります。したがって、それらを受けながら改正すべきところは改正すべきではないかと思っているわけです。一部の説ではございますけれども、農業にもそれぞれ商社とか会社が入り込んでくる時代でございますので、それらに対応するような形、それと逆に一緒に生きていく、農業で生きていくというようなことも含めて今後考えていかなければならないと思っております。
 そこで私は、何よりも農業は食料の生産基地でございます。この食料を安定をする、安心して食べれるというものをつくるベースでもございますので、そのことを踏まえていった場合には、必ず私は成功すると思っております。したがって、生産調整には協力しながらも、安心してそしておいしいものをつくるという体制がいのではないか。したがって、アグリTONAMI21もその時期には見直しをしていきたいと思いますし、富山県計画でございますアグロピア21の動向も定めてまいりたい、このように思っております。
 それから次に、消防についてのいろいろ御批判を含めての質問でございます。
 まず、合併したメリットは何かと。金はよくかかるし、いろいろ心配だろう。もっと思い切って合理化をしたらというすばらしい提案でございます。
 御存じのように、平成10年の4月1日から常備消防のこういった合併になりました。1本部5署という大所帯でございます。消防車両にいたしましても42台持っております。通信体制については一体化をいたしましたが、署員が136名で今年10名も増やしまして146名で、まだ不足しているようなことも実は聞いております。いずれにしましても、従来の砺波市の約8.3倍の面積を守らなければならんという実態があるわけでございます。
 いずれにしましても、おっしゃるとおり合併のメリットは、もちろん相互にはしご車を買ったり、あるいは化学車を買ったりする必要はないんです。その面での若干のメリットはあるかもしれませんが、しかし同じようなポンプを署に2台、3台、あるいは広報車もそれぞれということになりますと、人員にも限りがございますので、有効に活用しているかどうか、若干理事長としても心配をいたしているところでございます。私は、11年度から車両の更新計画に当たりましては、まず既存の車両の廃止も含めて更新時期には厳選をしていく。あったから買うのではなくて、更新をする際に、もっとシビアに厳選をして、廃止も含めていけとこのように申しているところでございます。
 なおまた、今後は情報化や広域化の波の中で、そういう状況でもございますから、署の統合を大胆に提起すべきかなと、これは皆さんとも少し議論をしたいと思いますが、そういう時期に来ているのではないか。情報の一本化、しかもスピーディーな社会になりました。そんなことを考えますと、そういうことも提案をして議論をすべきでないかと思う次第でございます。御批判があろうかと思いますが、議論をしていきたいとこのように思っております。
 次に、火災現場においての実例も申されまして大変申し訳ないと思っているわけでございます。いろいろ批判はされてもやむを得ないと思っております。理事長として、まず1点はお詫びしたいと思っております。十分このことについては、周知をしてまいりたいとこのように思います。
 おかげさまで119番につきましては、3月3日から稼働しておりまして、消防緊急通信指令施設はすべて一本化をしてまいりました。出動区域につきましては、一斉にその形で配置をするわけでございます。出動体制につきましては、火災発生地点を管轄する署からポンプ2台、それから隣接する署からポンプ1台、救急車1台が出動する計画になっております。
 なお、砺波市に関連ございますけれども、上中野地区については、井波庄川署のほうが近いわけでございますので、井波庄川署の管轄に上中野は入っていることを申し添えておきたいと思います。
 なお、消防団との慣例あるいはその分担をどうしているのかというような話でございます。砺波広域圏の各消防団において連絡協議会ができました。したがって、ともに協調することで先般も出動訓練を開催してきたところでございます。現場で相互に協力し合って対応していくことが必要でございますので、そのように訓練をしたところでございます。
 なお、先ほども指摘がございましたように、署員が先頭に立って実施することが私は大事だと思いますが、ただ、機械でそれなりに指示をやっておりますので、そんなに多くも署員がおりませんから、全部現場へ行って屋根に上るというわけにもいかないかなと。ただし気持ちだけはその気持ちを持って体制強化を図ることが大切ではないかと思っている次第でございます。御指摘の点は十分指導してまいりたいと思っております。
 次は、体育施設等について、御意見あるいは提案等がございました。十分受けとめてまいりたいと思っております。
 今御存じのように、2000年国体を迎えましての総合運動公園内における県営の体育館あるいは温水プールあるいは公園等の整備を一生懸命やっているところでございます。御指摘のございました陸上競技場あるいはテニスコート、それぞれ老朽化していることは承知をいたしております。少し維持補修をしながら、中・長期的には7次総合計画の中で考えさせていただきたいと思っております。
 また、マラソンコースなどの御意見もございました。いろいろあろうかと思いますが、まずこのマラソンコース等につきましては、私はひとつ陸連の会長さんでもございますので、諮問したいと思います。そして陸連側として、今はこのコースがどうだろうか。そこで手直しするところは手直しする、もちろんこれは交通安全の兼ね合いもございますから、いろいろ議論のあるところでございますが、提案をしていただきたいと思う。そして、なおまた、中・長期的にはこういう方法がどうだろうかという経験を積まれた陸連の皆さんでございますから、あちこちも見ておられると思いますが、教育委員会を通じて体協なり陸連に私は諮問をして提案をしてもらいたい、このように思うわけであります。私もマラソンコース等については、もともとそのような話をしていた経緯もございますので、専門家の皆さんの御意見を拝聴したいと思います。
 なおまた、グラウンドゴルフなどいろいろ生涯スポーツの関係につきましてもお話がございました。このことについても、関係団体の具体的な意見、あそこでやったらどう、ここでやったらどう、ここでやったら余り山を削らなくてもいいとかいろいろあろうと思います。そういうことで御提案をいただければいいんではないか。その上に立って、皆さんともに議論をして位置づけをしていきたい。みんなでつくり上げるという立場で提案をしてほしい。こんなことを実は思うわけでございます。
 以上、柴田議員にお答えをいたしました。

◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 柴田議員さんから質問がありました学校教育の問題点とその対策ということで、2点あったかと思います。
 1つは、学級崩壊、いじめ、不登校等の現況と対策、2点目はテレビ番組内容の正常化についての対応ということでございました。
 まず、第1点から申しますと、学級崩壊、いじめ、不登校等の現況と対策でございますが、議員さん御指摘のとおり、教育現場の荒廃ぶりについては、連日のごとく報道されており、慨嘆にたえない次第です。しかし、私たちの砺波市では、学級崩壊の事実は一つもございません。このことは前もって御報告をさせていただきます。またごく最近の報道では、幼稚園での入園式が、じっとしておられない園児たちによって挙行できないという大変困惑している様子も一部報道されております。
 この問題の根本には、大きく3つの問題点があると思います。
 まず第1点は、家庭教育の問題です。乳幼児期の教育ですが、まず親と子供の信頼関係をしっかり確立させる乳児期の子育てが一番大事なものとしてございます。その次には、基本的な価値観を育てるということです。つまり3歳までの間に基本的な価値観は育つものというふうに言われておりますが、その間の親の子供に対する価値観の植えつけがしっかりできていないということ。そしてさらには、基本的な生活習慣を身につけさせていない不十分な面があるということでございます。このことが例えば幼稚園の入園式ができないという様子の報道の一部にありますのは、部屋に入ってきてごろごろ寝っころがっていて起き上がらない。一人で大きい声でわめきながらステージの上に駆け上がる子供がいる。とにかく勝手なことをし放題にしているので収拾がつかないため、幼稚園の入園式ができていないという新聞の報道でございました。これらのことは先ほど申しました3点、これが十分に育てられていないという証拠かと思います。
 第2点目には、学校教育の問題がございます。先ほど議員さんがおっしゃいました、教室の中を目的もなくふらふら歩いていても、それが注意をされなかったり、勝手な行動が学級の学習を乱すというような状況があっても、学校では教師はそれを注意しないのかというふうな質問の中の一部がございましたが、これは決してよいことではございませんし、間違いでございます。そういった意味では、集団生活における義務と責任感をきちっと育てるということが大変大事になってまいります。
 その次には、集団生活における社会規範と道徳力を身につけさせるということ。自分の勝手な行動が周囲にどのような迷惑をかけているのか。また、みんなが協力をしてつくり上げていかなければいけないときに、数名の子供がそれを怠けることによってでき上がらないという面も、これはある意味においては社会規範にも属することでございますし、義務と責任ということを放棄した姿とも言えるでしょう。また、いわゆる道徳の授業に道徳性を身につけるだけではなくて、学校生活全体の中で道徳性というものは身につけなければならないことだと思います。
 そして3番目には、体を通し汗を流して学ばせることにより、子供に忍耐力をつけさせるということが大事だと思います。
 こういう諺がございます。「よくしゃべる怠け者」。口ではうまいことをよく言うんだけれども、実際に体を動かしてそれをやらせようと思うとやらないというのが私たちかつて教師であった者の戒めの言葉としておりますが、そうではなくて、体を通して汗を流して学ぶことにより、つらいことはもちろんございます。しかし、それを乗り越えるところに成就感、成し得たという喜びも生まれますし、さらにその過程において忍耐力も育つというふうに思います。
 第3点としましては、地域社会の教育力の問題でございます。
 まず、子供を社会の財産とみなし、地域の財産として積極的に援助、協力する心構えを持っていただきたいと思います。そしてまた、子供の健全な育成に積極的に提言し行動していただき、そして地域住民として相互に情報交換を行い、コミュニケーションを深めながら連帯の力を強めていただきたいというふうに思います。
 このような家庭と学校と地域が、それぞれにしっかりとその時期における教育をして、この三者ががっちりと組み合ったときに本当にしっかりした子供たちが育つものというふうに思います。なおこのことは、大変焦眉の急と申しますか、おろそかにしてはおけないことでございますので、どうかひとつ皆さんにもお力添えをいただきたいというふうに考えております。
 第2点目に、テレビ番組の内容の正常化とその対応でございます。
 子供とテレビ視聴の問題についても、議員のおっしゃるとおり目に余るものがございます。青少年の健全育成上いかがかと思われる番組が夕方7時台に放映されているのもまた事実でございます。報道における倫理上の問題点を検討する審査委員会などもございますが、言論の自由との兼ね合いで実は余り実効を挙げていないというふうに思われます。
 先月2月22日に、日本PTA全国協議会がテレビ番組のモニターの第1次調査の結果報告がありました。これは『内外教育』という週刊時報に載っていたのでございますが、その調査結果によりますと、過激な暴力描写が非常に多い、行き過ぎた性描写がある。その次には、いじめのヒントになるような描写があるというふうなことで、この日本PTA全国協議会でも大変問題にしておりまして、引き続き調査をしていくというふうなことでございます。PTAの皆さんも協力して、この問題については具体的な対応を今後継続していくということでございますので、委員会のほうからも保護者及びPTAの皆さんにもお願いをして進めてまいりたいというふうに思っております。
 なお、いじめについては、1、2学期中に小学校では20件、中学校では19件の報告がございます。内容につきましては、ひやかし、からかい、仲間外れなどがほとんどでございます。しかし、これらのほとんどの件数は解決いたしましたが、若干のものについてはまだ継続して指導中でございます。
 学級活動や学年集会でいじめを許さない雰囲気を盛り上げたり、心の痛みを理解させるような指導をしておりますが、不登校については、小学校では10名、うち3名は今適応指導教室に通級中でございます。
 中学校では、情緒不安定や無気力による者が29名ございます。遊びや非行、意図的拒否による不登校はございません。これについての具体的な対応としては、保健室、相談室、適応指導教室で指導を行い、子供たちの登校意欲を起こさせるように努力しておりますし、特に中学校では、心の相談員が気軽な話し相手として相談に乗り、悩みや不安を解消し、ストレスを和らげることができるようにしております。また、事例研究など、全教師の共通理解を深めるようにしております。さらにすべての教師が当該児童生徒にふれあいを多くするなど、学校全体で指導に当たるようにしております。また、家庭訪問を行い、学業や成績面での相談に乗る、このような方法で登校できない子供たちに対して、一人一人に即したきめ細かな指導を行うように努力している次第でございます。
 以上でございます。

◯議長(宮木君) ここで暫時休憩いたします。

 午後 2時43分 休憩

 午後 2時51分 再開

◯議長(宮木君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 8番 高田隼水君。
  〔8番 高田隼水君 登壇〕

◯8番(高田君) お許しを得ましたので、市政一般について3項目ばかり質問と要望をさせていただきます。
 第1項目は、環境保全(ダイオキシン、終末処理場)についてお伺いをいたします。この件に関しましては、12月定例議会で同僚議員の質問に対しまして、現況、今後の対策、あるいは方針等について回答が当局からあったところでございますが、11年度予算編成に当たり、さらなる具体的な進捗状況についてお伺いをいたします。
 第1点は、一般廃棄物の燃焼に伴うダイオキシンです。国は平成10年8月、廃棄物処理法の改正による排出濃度が80ナノグラム立方以上の施設については、施設の改善、緊急的対策の実施を指導しております。砺波市の場合は20ナノグラム立方とのことで、問題はないと思います。しかし、平成14年11月30日までには、既設の施設でも5ナノグラムと基準値が厳しくなると規定しております。
 上記の基準値に適合すべく「クリーンセンターとなみ」のごみ焼却施設の改善について、改善内容、工事期間、資金の問題あるいは事業費等についてお伺いをするものであります。
 第2点は、クリーンセンターとなみ一般廃棄物最終処分場建設と、現在の処分場閉鎖事業についてであります。
 平成7年12月、厚生省通達により、「基準に適合しない処分場(安定型処分場)は速やかに閉鎖すること」を受けて、新規に建設予定の管理型処分場については、計画を10年9月に県の環境政策課に提出、ヒアリングを経て、11月に厚生省でのヒアリングが行われ、国の構造指針に合致し、問題がなかったと12月議会での市長答弁でございましたが、その後の事業計画の進捗はいかがでしょうか。建設場所あるいは年度、水処理施設、放流水質の基準、洪水調整池、事業費等、また現在の処分場の閉鎖工事の内容についてお伺いをいたします。
 ごみは、「燃やす、埋める、資源に出す」の三原則が柱となっていますが、現在、「燃やす、埋める」ということが一歩先んじて提起されていますが、「資源に出す」というリサイクル型社会への転換も重要であることは言うまでもございません。その点から、例えば焼却時の熱エネルギーの利用、例えば魚の養殖とかまた既設閉鎖処分場の利用、最終処分場の洪水調整池、あるいは水処理をした排水等を利用した小公園的なものはいかがでしょうか。市民はごみ焼却施設及び一般廃棄物最終処分場などは、2次的に有害な物質が排出されるのではないかと常に警戒心があると思います。上記のような施設から出るものをつくることによって、2次的資源を市民が直接に再利用することにより警戒心を解き、またごみ問題について深く市民が関心を持つことにもなると思います。
 例えば身近でございますが、聞き及ぶところによりますと、東般若の農業集落排水事業では、排水施設からの水で池に流しているわけですが、その池に庄川からアユが上がってきており、住民は驚くやら、また排水に対してこれなら大丈夫だと安心をしておられるとのことも聞いております。今回、特に最終処分場関係施設の整備及び建設をされるに当たり、ぜひ住民の例えば憩い場的な小公園、あるいはハイキング的な小公園、そのようなものをつくって公害に対して大丈夫だと市民に示すことも必要かと思いますので、要望いたします。
 第2点は、田園整備事業についてお伺いいたします。
 その種の内容、あるいは事業主体、期間、地域、事業費等々についてお伺いするとともに、若干の要望を申し上げます。
 この事業では、散居村が重要な位置を占めていることは言うに及びません。以下、散居村について要望を申し上げます。
 第1点、保全について。
 散居村の主体は景観であり、屋敷林の面の集合体であり、散居村の保存はすなわち屋敷林の保存になるということでございます。近年、屋敷林は減少の経過をたどっております。住宅を新築する場合、調査によりますと約8割ぐらいは屋敷林を伐採するとのことです。理由は、先人たちからの知恵よりの屋敷林の効用が生活様式の変化により必要なくなったからです。屋敷林の効用としてはいろいろございますが、新築時にその屋敷林を用材に使うとか、風、雪を防ぐ暴風、防雪あるいは落ち葉を集めて燃料にしておったとか、そういうことでございましたが、それぞれ現在では外材なりアルミサッシ、あるいはプロパン等に変わってしまったからではないでしょうか。平成5年4月に「花と緑のまちづくり条例」が施行され、条例第8条に、「散居及び屋敷林の保全」とあり、「市は市民と一体となり、学術的に貴重な散居及び屋敷林を保全し、緑あふるる快適な生活環境の創造に努めなければならない」とあります。今回の田園整備事業のスタートに当たり、市民の声も十分聞きながら、第8条をさらに充実をして、例えば散居村屋敷林景観保存条例を考えたらいかがでしょうか。
 砺波市だけでなく、近接市町村とともに連携をして、砺波平野の散居、一度伐採をすると50年はもとに戻らないと言われているこの貴重な景観資源、散居、屋敷林を今度は文化遺産として保存することが必要ではないでしょうか。また屋敷林の管理には、樹木医のアドバイスも必要かと思いますが、現在砺波市に何人ぐらいの樹木医がおられるのか。そしてまた、それらの方が花と緑の条例を通じて市とどのような関係にあるのかもあわせてお伺いいたします。
 第2点は、観光資源としての散居村。
 市での主な観光資源は、春のチューリップ、しょうぶ、夏のカンナ、秋のコスモス等がありますが、今回の事業では、散居村を博物館に見立てるとあります。四季を通じての散居村を観光面で宣伝をし、散居の景観を取り入れた新しい観光メニューをも考えることが必要ではないでしょうか。例えばでございますが、散村地域研究所をまず皮切りにここでいろいろ資料等を見、四季彩館へ行ってパネルを見て、夢の平展望台または増山城跡等の展望台へ足を運ぶ、そして散居村をそこから実際に見るというコースも一つの選択肢ではないかと思います。とりあえず展望台と展望台に通じる道路の整備が必要かと思います。なぜならば、砺波ロイヤルホテルの関係者の話として、宿泊客を夢の平展望台に案内すると、眼下に広がる砺波平野の散居村を見て、何とすばらしい緑の景観なのかと感嘆の声を発せられるとのことでした。しかし、道路と展望台が整備されたならば、なおいいのでないかとのことです。また、2000年国体に来られる皆さんに、ぜひこの機会にPRすることは言うまでもないと思います。
 第3点、市の今後の散居村に対する取り組み方と、市民の参加についてお尋ねいたします。
 昭和58年4月、砺波散村地域研究所が開設されて、自治体が研究機関を持つことがその当時では非常に珍しいのに、しかもその対象物が散居という景観を対象としたというのは、いかに散居に愛着を感じ、散居のあり方について関心度が高かったということを示しているものであると思います。研究所では、毎年研究紀要を発行しておられ、学術的にも高い評価を得ておられますが、これまでは散村の風俗、歴史等が主体であり、これからは景観保全がいかにして市民、住民と適合、共存共栄していくかが課題になると思います。
 研究所のアドバイスを得て、これまでのいろいろな研究のまとめとして、砺波市としての散居村屋敷林に対する方針を、田園整備事業が始まることですし、この機会をとらえて策定をしたらいかがでしょうか。
 また、安念市政の広く市民の声を聞くという方針にも沿って、市民参加を考えたらいかがでしょうか。平成9年4月に発足した「砺波カイニヨ倶楽部」というのがございますが、ここらの皆さんの御意見もある程度参考にしたらいかがでしょうか。
 砺波カイニヨ倶楽部は、年数回、砺波広域圏内の代表的な散居カイニヨを見学して、学識経験者よりカイニヨのよさ、歴史的意味、今後のあり方等を話し合っている会です。会員は、福光、井波、福野、城端、富山市が各々1名、小矢部市が3名、高岡市が4名、砺波市が45名、計57名、うち女性が15名です。砺波広域圏以外の会員の方で、散居のよさに魅せられてしまって、緑の景観のとりこになってしまったという方もたくさんおられるような次第でございます。
 ここで、一例でございますが、屋敷林の保存事業、それから屋敷林所有者の経済的負担の軽減措置として提案をいたします。
 保全育成事業としては、1)屋敷林の総合的保全育成計画の作成、2)病害虫の防除、管理作業等の援助、3)伐木、枝打ち整理等の業者への教育、4)地域の屋敷林に適した樹木の苗木の供給体制、5)みどりのドクター樹木医の利用、6)観光資源としての屋敷林の整備と活用、7)自然と人間の共存モデルとして地域紹介に活用。
 また、経済的軽減措置の一例として、1)屋敷林の管理に要した経費の一部負担、2)屋敷林に適した苗木植えつけに対する助成、3)屋敷林について、屋敷林は非常に面積が大きいわけでございますから、林分面積に応じた固定資産税の軽減措置等、これはほんの一例でございますが、以上のようなことも考えるべきであるかと思います。
 散居、屋敷林の保全については、自然と人間の共生を図るあらゆる実体験の場、また自然と親しみ、遊びを含めた総合教育の場としても大切であり、保存育成が屋敷林の所有者のみの努力で維持することが困難な状況になりつつある現状では、その主体は所有者自身にあるが、行政の積極的な関与と、地域挙げての取り組みが必要だと思い、本会議で平成5年、6年、10年と質問をし、先人たちが残してくれた緑の景観資源を保存することを景観保存条例を含めてただしましたが、当局の答弁では、機いまだ熟せずの感があり、回答に要領を得なかったことも多かったかと思います。今回は、国・県が散居村に取り組むことでもあり、機の熟した回答、答弁を期待をするものでございます。
 第3項目は、知的障害者の施設整備について。
 第1点は、砺波知的障害者福祉施設建設について、11年度予算に建設準備分担金として232万5,000円計上されていますが、建設予定施設の内容、場所、収容人員、事業費あるいは運営方法等についてお伺いいたします。
 第2点は、砺波市作業所の施設及び内容整備について。
 施設は老朽化が進み、雨漏りもするので対応が急がれます。職員は3名、入所者は現在18名、4月より20名となります。この種の作業所は入所者の知的障害の程度の差にもよりますが、平均的な数値は職員1人に入所者5人ぐらいです。すなわち職員数が最低1名不足の状態です。現在職員3人の年額支給額は約500万円、現在の予算では職員の増員ができないので、砺波市及び関係市町村とで補助金の増額をし、職員を1名増員することが必要でないでしょうか。
 ちなみに砺波市福祉圏以外の1例を申しますと、入所者10人から18人で職員3人で、年間支給額640万円、19人から27人で職員4人で820万円ぐらいとなり、また重度加算として、身体障害者1・2級、知的障害者Aには1人年次11万3,000円となっており、砺波作業所と比較すると大差が生じています。南部知的障害者福祉施設が建設されると、砺波作業所の入所者のうち数名が新しい施設に入所することとなるならば、南部知的障害者福祉施設の職員ということで先行的に増員1名は何かならないものでしょうか。
 また、当事業所周辺では、平成11年度に勤労者多目的運動場施設の予定があるようですが、いろいろな関係から、万一作業所が移転、取り壊し等の問題が生じたならば、知的障害というハンディを背負いながら、必死に社会生活をしている入所者、決して高くない給料で作業所を支えている職員、あるいは子供のことを心配しない親はございませんが、知的障害児であるがゆえに深く熱い愛情を注ぎ、あるいは自分の勤めを辞めてかかりきりで世話をし、核家族化により、年老いた両親は、自分の身体の衰えよりも障害を持つ子の行く末が心配となり、日夜いろいろと悩んでいる保護者等がいることも考慮して、十分考えるべきだと思います。運動場施設建設がされることであり、周辺を整備して、作業所を新築等すればこれは一番いいわけですが、とにかく現状が点を欠かないように十分考慮をするべきでないかと思っております。
 第3点は、知的障害者に対する行政の考え方について。
 行政面で、知的障害者福祉問題と他の福祉問題にあって取り組み方の違いがあります。例えば老人福祉問題では、最初に行政が主体となって問題の把握、提起、解決を行いますが、知的障害者福祉問題では、保護者が主体となり、行政が従となることです。例えば施設の建設にしても、まず保護者が寄附金を集めてから行政が追従するわけです。むろん保護者が熱意を持つことは必要ですが、他の福祉問題と同様に、まず行政がリードして、障害を持ちながらも力一杯生きている人たちが人間として生まれたことの喜びを感得できるように問題解決に当たるべきと思いますが、市長のお考えをお伺いいたしまして、質問を終わります。

◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 高田議員にお答えをいたします。
 まず、環境保全についてでございます。
 このことについての進捗状況等お答えを申し上げます。
 クリーンセンターとなみにおきますダイオキシン類等につきましては、鋭意これから整備を進めさせていただきたいと思っておりまして、先般の広域圏議会でもお話をしたところでございます。
 今、高田議員さんからも御指摘がございましたように、平成14年11月30日までには、現在の炉から出るダイオキシンは5ナノグラムにしなさいという改善命令が出たわけでございます。これを受けまして、新年度においてその基準に合った施設整備をするように計画を進めさせていただきたい。特に13年度まで立ち上がるものについては、補助金を多く上乗せしてやるぞという促進法が出ましたので、これに対応してまいりたいと思っているわけでございます。
 ダイオキシン類の削減のためには、排ガス温度を200度以下に抑える必要がございます。電気集塵機を濾過式集塵機いわゆるバグフィルターに取り替えることになるわけです。これに関連します周辺の機器をあわせまして大幅な改良事業になると想定をいたしております。事業につきましては、平成12年、13年度で予定をいたしております。
 お尋ねの事業費は幾らか、資金計画はどうかということでございますが、そのための整備計画を本年進めさせていただきたいと思っております。整備計画が出ましたならば、提案をしてまいりたいと思いますが、皆さん方とも協議をさせていただきたいと思っております。
 それから、2点目の終末処理場の施設改善についてでございます。
 これは御存じのように、徳万地内にございます最終処分場でございますが、厚生省は、今の安定型処分場ではいけません。可及的速やかに閉鎖をして、最終処分場は管理型にしなさいということでございます。したがってそのようにしてまいりたいということで、今進めさせていただいております。
 先般これにつきましては、県に対して施設整備計画を提出いたしました。11月には国のヒアリングも厚生省で行われまして、一応決定をしているわけでございます。11年、12年度の2カ年で建設いたします。埋め立ての面積は1万500平方メートル、容積として5万7,000立方メートル、埋め立て期間は約15年間ということでございまして、こういう計画で進めさせていただきたいとこのように思っております。
 今御指摘にもございましたように、水処理を含めまして、きちっとしたいわゆる遮断をして二重シートを張って地下浸透しない、その水を処理をするというすばらしいものになろうかと思います。これに要する経費は19億4,639万2,000円と先般議決をいただいたわけでございます。国庫補助金、起債、その他市町村の分担金で実施をさせていただきたいと思います。起債等につきましては、交付税措置があることを聞いております。いずれにしましても、早ければ本年の9月から建設着手をしたいとこのように思っております。
 この最終処分場の跡地については、いろいろ御提案ございました。公害の勉強をするようなそういう場であってほしいと同時に、小公園等をつくったらどうかということでございます。なるほど従来のものについては上を簡易アスファルトにして閉鎖いたしますので、何か活用できないかなと思ったんですが、県・厚生省のヒアリングの段階でいろいろ注文つけられるという点もございましたので、一応決定した後、皆さんとも協議して活用方法を考えていきたいと思っております。
 なお、提案でもございましたように、リサイクルの社会でございます。なるべく埋め立てが少ないようという指導も全体でしていくべきかと思っている次第でございます。
 次に、田園整備事業につきまして申し上げます。
 高田議員さんからはいろいろ御提案もございました。なるほどという所見もございますが、今私どもが聞いております整備計画につきまして、若干御説明を申し上げたいと思います。
 「田園空間整備事業となみ野」ということで対象区域にいたします。砺波広域圏を構成する10の市町村の区域をそのような認定をしてもらうということでございます。基本的な進め方としては、第3次補正で予算がつきましたので、いずれ繰越しになると思いますが、そこで基本構想をつくろうということでございます。もちろんこれにつきましては、関係市町村、学識経験者等々によって委員会もおつくりになるようでございます。なお、それらにつきましては、相当高度な知識を擁する皆さんにもお集まりをいただいて、いろいろディスカッションしていただいて構想を練り上げる予定にされております。そしてでき上がったものにつきましては、それぞれ県営事業で対応しようということのようでございます。標準事業費は1地域15億円ですから、そう大きいものではないと思います。その中にハードもありましょうし、ソフトもあろうかと思います。そういうことでございますので、いずれこのことについては、小渕内閣の一つの指針でもあるようでございますから、もっと予算が出るかもしれません。しかし今のところは定かではないということです。内容的には、今御意見にもございましたように、景観保全の整備、それから集落水辺環境等々がございます。そのように聞いておりますので、いち早くどのようなものが我々の地域に適合するのか、そのことを考えていきたいと思います。
 なお、高田議員も強調されておりましたように、砺波市は散居村の歴史的な伝統的な場でもございます。これらの保全を図ること、そのことが生活空間といいますか、交流の場になると思いますので、都市からの皆さんも招き入れるという立場から考えますと、そういう空間をつくるということが最もいいのではないかという意味で、提案されました事項等については、参考にさせていただきたいと思っております。
 回答はあちこち飛ぶかもしれませんが、樹木医等については、圏域内に今1名でございます。砺波市の保存樹等指定委員会等にも参加をしていただいていろいろ御指導を賜っているわけでございますが、でき得れば何人か近くにおられまして、いろいろ指導を受ければいいなと、こんなことを実は思うわけでございます。
 それから、観光資源としていろいろ御意見もございました。おっしゃるとおりそのような一面があろうかと思います。観光ということになりますと、それなりにこちらのほうもいろいろの施策をそこの中に織り込む、そしておっしゃるようなコース取りもいろいろしなければならないと思います。
 おっしゃいました散居村の展望台等についての関係、あるいはそれにつながる道路など、逐次整備を行っているわけでございます。そのようなことなども含めまして、全体的に進めさせていただきたい。ただ、前にも御提案がありました景観条例ということにつきましては、もう少し時間をかしていただきたい、このように思うわけでございます。
 屋敷林の重要性は私も認識しておりますが、これは当市だけのことではないのでございまして、広く皆さんの御意見を聞いていかないと、全体展望が開ける散居村が、うちだけが景観条例を持っていていいものかどうか。うちだけが特殊な施策でいいのかどうか。そうではなくて、広い意味でこれこそ広域圏全体で考えるということがどうかなと。その意味では、独自の景観条例でいいものかどうか、研究をさせていただきたいと思います。
 その間、砺波市の花と緑のまちづくり条例を活用させていただいて、御趣旨にありますような屋敷林の保全等を進めさせていただければと私は思っております。もっとこの辺を勉強していきたいと思いますし、幸い皆さん方の議決によりましたら、散村研究所も条例で格上げになります。そして職員も1名配置をしていきたいと思いますので、所員の皆さん挙げて、どういう意見でどのように整理をしていくのか、これも期待をしているところでございます。
 なお、苗木のことやらあるいはユニークな発想で固定資産税の軽減など、いろいろ提言がございましたが、検討させていただきたいと思います。
 もし私の答弁で漏れている面がございましたら、後ほどまたお答えをしてまいりたいと思いますが、いずれにしましても多くの提案がございましたので、それなりに受けとめてまいりたいと思っている次第でございます。
 次は、知的障害者の関係でございます。
 知的障害者に対する基本的な考え方を市長は示せということでございます。
 障害者の方は、高齢者に比較いたしますと対象者が少ない、障害の種類によっては対応がいろいろ異なっております。しかしながら、福祉的な対応はまだまだ十分ではないと思っておりまして、人として人権を守るという立場から、もっと私は見直す必要があろうかと思っております。このような人々の支援やあるいは措置は、私は広く県等で対応するのが正しいのではないか。
 砺波市の場合は人口4万もございますので、ある程度のベースはできておりますけれども、これが市町村段階ということで町や村が受け持つということになると、私はできないのではないか。したがって県がもう少しこの面で目を向ける、広く対応するというのが原則ではないかということを実は思っております。
 そして、御意見の中にありましたように、たしかに家族の皆さんが中心になって自主的な活動をされていることも存じております。そして献身的なボランティア活動をされている、そういう方々にも私は感謝を申し上げたい、このように思っているわけでございます。
 障害者施策につきましては、従来も議論をされておりまして、先般も広域的に対応しようということで第2渓明園的な発想で井口につくろうということをほぼ首長会議で決めました。この後事務的にも進めていくと思いますが、いずれにしても、今は関係市町村間で調整をしながら県の援助をいただいて進めさせていただきたい、このように思っているわけでございます。
 あとは知的障害者福祉施設の内容、それからいろいろ御意見もあったようですが、これらにつきましては、細部は民生部長からお答えをいたします。
 以上でございます。

◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
 民生部長 小倉隆男君。
  〔民生部長 小倉隆男君 登壇〕

◯民生部長(小倉君) 高田議員御質問の知的障害者の施設整備、そのうち砺波南部知的障害者福祉施設の建設につきまして、それと砺波市福祉作業所につきまして御答弁申し上げたいと思います。
 ただいま市長のほうからも答弁があったとおりでございますが、昨年8月3日、南部知的障害者の福祉施設建設ということで、砺波地方の2市6町4村で砺波南部知的障害者福祉施設建設促進連絡会議を発足されました。その事務局といたしまして、県西部の社会福祉事務所において、兼務で事務局を発足されまして、実態調査と施設整備の規模を決めるための実態調査等をされて、その後取りまとめが進められております。また昨年の10月には、幹事会も開催されまして、井口村の蛇喰地内に、2万平方メートルの用地が井口村提供ということで建設用地が確保されました。そしてまた運営につきましても、社会福祉法人の渓明会とすることで連絡協議会で合意がなされたところでございます。
 御質問の収容人員、事業費、資金計画あるいは運営方法その他につきましては、新年度におきまして、新しく施設整備の専属の事務局が設置されることになっておりまして、そこで検討されて関係市町村と協議がなされるというふうにお聞きいたしております。
 次に、砺波市福祉作業所につきましてでございますが、この運営につきましては、「砺波市手をつなぐ育成会」の作業所指導員、それから砺波養護学校と相互に連絡をとらせていただいておりまして、職員の増員そして補助金の増額についても協議を進めておりまして、11年度には関係の来ていただいております市町村とも協議を実施することにいたしております。施設が老朽化いたしておりますことは十分承知いたしております。関係機関と協議いたしまして検討してまいりたいと思っておりますし、この施設廃止などということは毛頭考えておりません。十分に力を添えていきたいというふうに思っておりますので、よろしく御指導賜りますようにお願いしたいと思います。
 以上でございます。

◯議長(宮木君) 17番 金堂久哉君。
  〔17番 金堂久哉君 登壇〕

◯17番(金堂君) お許しを得ましたので、通告いたしましたことについてお聞きいたします。
 当市は「散居の中に花と緑のふるさとづくり」を基本とし、これまで各種の施策が実施されてきました。それが昨年「住みよさ日本一」の評価を受けたのではないかと思っております。それを実証するように毎年着実な人口増があり、本年2月末では4万430人となっています。
 田園都市という名のもとで、当市は17カ町村合併で発足しました。農業の主たる米作は当然として、あわせてチューリップをも砺波市を代表する産業に育成するための努力が、チューリップ公園でのチューリップフェアとして定着し、今では期間中に40万人以上の観光客の訪れる一大観光産業に育ちました。このために、公園周辺を花と文化の一大ゾーンとしての整備計画もでき、文化会館の建設から始まって四季彩館、美術館の建設でその形態も整いました。当然訪れる観光客、見学者のための駐車場も造成され、道路整備もできて昔を知る者にとっては目を疑うばかりに変貌いたしました。当然これだけの大型開発が集中すれば必然として発生します。特に排水処理問題が浮上しております。四季彩館建設時には油田土地改良区との協議で排水のための河川改良工事も実施されましたが、それ以後の美術館建設あるいは中村多目的運動場の拡大、そしてさらにはこの近くでの駐車場造成という開発が重なったにもかかわらず、油田土地改良区から排水改良提案が出されたのですが、実らずに今日に至っております。
 以前は、大体20ミリ程度の雨でも問題も発生しなかったようでございますが、現在では12~13ミリの雨でも一時雨水の被害が油田では宮丸川用水と呼んでいる河川で発生するようになり、この河川の改良について市を通じて県へ陳情していたところでございますが、このたび国では、緊急防災ため池等対策事業として認可があり、平成10年度から3カ年事業として事業費8,900万円で240メートルの工事が予定され、昨年10月ごろまで関係者にも説明があったところです。
 土地改良事業となれば当然組合員に10%負担が課せられますが、一部の組合員には、行政の開発行為になぜ農家負担があるのかとの意見もあったようですが、地域連帯感から、困ったときはお互いに助け合おうの精神でやろうということで一応の了解も得たようでございます。そして11月からでも始まる工事がいまだに気配が見えないがどうなっているのかという関係者からの声も出ました。その様子を聞きますと、工事についての精査をしたところ、工事に伴う補修工事があったり、その他調査見積もりの折に若干の間違いがあり、当初計画した240メートルの改修には総額1億1,300万円を要し、現下の8,900万円では160メートルしか工事ができず、その差額の2,400万円と80メートルの外れた改良地をどう処理するかについての結論が出ていないためとのことです。理事長からこの件についての申入れもあったと思いますが、農家負担の増大を危惧する人からは、行政の責任において実施してほしいとの声もあります。この問題についての市長の見解をお聞きいたします。
 もう1件、用排水の改修についてお尋ねします。
 油田地区では、中村の一部、市役所を含む約31ヘクタール、農地約55%を対象に、平成に入って区画整理事業が着工され、平成5年10月に完了し、平成7年5月に中村区画整理組合も解散し、今はその実施地域の地名も栄町に変更されました。そして4、5年も経ちますとスーパーの進出や商店、アパートの建設も目立つようになって、行く行くは現在残っている農地も宅地化され、区画整理事業の目的が達成するものかと思っております。
 ところで、31ヘクタールのうち農地約17ヘクタールが全部宅地化したときの一時雨水の対応はできていたのでしょうかという一つの疑問が発生しました。今は市条例によって3ヘクタール以上の開発については調整池の設置を義務づけていますから、現在工事中の組合やこれから設立される組合には、そういった指導もされているかと思います。
 油田土地改良区では、中村区画の排水を新又川で受け、約1キロメートルほど流れており、その若干の改良で下流の高岡市へ流していたわけですが、最近になって下流の高岡市で被害が発生しているようです。発生地の高岡のある土地改良区から油田の土地改良区へ費用の分担の相談があったようで、その理由は、原因者中村区画整理にその責任があり、油田も中村区画と一緒の地区だからひとつ面倒を見てくれといったような話だったそうでございます。油田土地改良区としては全然関係のないことでございますので、一応市当局にも申し入れているようですが、なかなかその返事がないといったことで非常に困っておられます。今現在、砺波市でも、太郎丸東部あるいは深江地区、そしてまたこれから杉木の区画整理事業といったものが計画されておりますが、これらが全部完成し、その10年後、15年後に果たしてどのようなことが起きるか、特に油田の事情から考えますと、林地区、鷹栖地区にも同じような問題が起きるのではないかと私は危惧する一人でございます。同一市内なら行政のほうへ何とかできますが、今現在のように行政の異なった高岡市からのこのような苦情に対して、これは当然市当局が対応すべきではないかと私は思います。当然県に対して、砺波市、高岡市から申し入れて解決していただきたいとかように思いますが、市長の見解をお聞きいたします。
 次に、自衛隊の件で申し上げますが、この件については、私は自民会の皆さんと十分に協議している時間がありませんでしたので、一応私の個人的な意見としてお聞きください。
 私は、自衛隊富山駐屯地の存続そしてさらに隊員の増強、すなわち普通科連隊規模の部隊が富山駐屯地に常駐すれば、砺波市の活性化、発展に大いに寄与するものと思い、この問題を取り上げました。
 まず、富山駐屯地の生い立ちと活動状況について簡単に述べますが、昭和30年の初頭ころから当時の五島市長、岩川県議や地元有志の方々が庄東地区の開発発展のための自衛隊誘致を計画され、候補地として頼成山周辺を考えていましたが、紆余曲折を経て現在地に決定されたようです。駐屯地の主力部隊である第321地区施設隊は豊川駐屯地で要員100名をもって編成されており、この部隊が昭和37年10月10日に砺波市に移駐し、金沢駐屯地の分屯地として発足しました。砺波市移駐早々にあの38豪雪に見舞われ、砺波市あるいは高岡市の交通確保の除雪作業に出動し、その翌年の39年には氷見市で地滑り災害の復旧工事、40年には津沢での台風24号による小矢部川の堤防決壊防止作業と、連続に災害派遣がありました。以後、県内、県外も当然あったわけですが、特に県内の自治体の要請による山間地の道路建設や、公共用地の敷地造成等で自治体の財政をも援助する活動をしてきております。近年では、阪神・淡路大震災での災害復旧の出動や、2年前の日本海沿岸のロシア船による油流出被害地への出動等は記憶に新しいところです。
 この間に、昭和41年2月に、分屯地から陸上自衛隊富山駐屯地に昇格し、以後、方面調査隊、基地通信隊が創隊され、平成5年4月に陸上自衛隊第301施設隊が新設され、第321施設隊は廃止されました。現在全体の隊員定員140人のところ約100名のはなはだ小さい部隊で、富山の部隊と同じ規模の部隊は、福井の鯖江と和歌山の部隊の3県だそうです。
 ところで、防衛庁では、平成7年11月、新防衛大綱が決定されました。これも世界を東西2つに分けていた米ソの冷戦状態がソ連邦の解体で国際協調時代に入ったことからで、我が国でも北方重視の部隊編成が見直され、定員18万人を14万5,000人とし、師団も規模の小さい旅団に再編し、全国均等配置の方針がその大綱によって示されました。
 このため、九州、四国では盛んな誘致運動が始まり、部隊の配置替えで隊員の減少を心配する北海道では、市民総ぐるみで存置運動を行っているとの新聞報道もありました。
 このような情報の入手もあり、前岡部市長には、富山駐屯地の存続と同駐屯地の拡張要望による普通科連隊以上の部隊の常駐を要望する要望書を、平成9年7月に金沢の連隊を通じて中部方面総監に提出されました。私も当時議長として同行いたしました。以後1年余りを経過してまいりましたが、昨年の北朝鮮のミサイルが我が国の上空を飛来し、そしてその後の動向は日本の防衛体制にも少なからず影響を与えているようでございます。
 この機会に、綿貫先生からも、前岡部市長から提出の要望事項の実現について関係機関への働きかけをお願いしたところ、先生も、富山県や日本海側の不安定状態を心配され、快く引き受けていただきました。今後は先生にお任せすることにいたしたわけでございます。
 ところが、本年2月、綿貫事務所から電話があり、先生が直接防衛庁長官に要望書を提出するから出てくるようにとのことで、2月10日、駐屯地協会の役員2人と先生に同行し、衆議院議員綿貫民輔の名前で、富山県駐屯地の存続と部隊増強の要望書を先生から野呂田防衛庁長官に提出され、その場に私は立ち会ってまいりました。そのことについては、私からも帰ってから市長に報告いたしましたが、以後のことについては綿貫先生にお任せすることについては市長も同じ考えでした。
 ところがその後、自衛隊関係に詳しい人から、長官へ要望書が提出されたとなると、防衛庁関係から調査が入るだろうとのこと。その内容はと聞きますと、基地周辺の住民は自衛隊にどのような感情を持っているか。友好的か、非協力的か。また、市民は本当に自衛隊の駐屯地の存続拡大を熱意を持ってやっているのかといったようなことでございます。調査に来てみたら、砺波市民は全然無関心だったとの報告をされぬように、市の体制を整え、県へもお願いし、要望の実現に市長が先頭に立ってほしいと思いますが、市長の意見をお聞きいたします。
 なお、後先になりましたが、富山駐屯地の隊員は600人ぐらいとなると、まず砺波市の人口増は1,000人以上が期待できるのではないかと思います。そのほかに経済的効果は計り知れぬものがあり、特に不振を訴える商店街にも非常な活気がよみがえってくるだろうとかように思っております。
 また、一番喜ぶのは、富山県出身の自衛隊員だろうと思っております。現在、富山県出身自衛官は約1,000人以上はいるようでございますが、この人たちにも定年、除隊がありますが、その1年前に希望すれば、富山県の部隊へ転属でき、ここで再就職のための技術や資格の習得ができます。今、100人程度の部隊では受け入れできるのはせいぜい1、2名だそうで、これまで多くの富山県人は隣の金沢連隊に転属し、ここで除隊しているようでございまして、石川県人口が富山県人口よりも多くなっているのはこういったことにも原因があるのではないかと、私らはそういう話をしているわけでございます。
 砺波市がそういった600人程度の部隊になれば、相当数の富山県出身者が帰ってきて、そして今言ったような状況で除隊すれば、当然当市や県内のどこかで住居を持ちますから、県・市の人口増にもつながらないかとかように思います。こういったことを考慮していただいて、市長からぜひとも前向きの答弁をお願いしたいとかように思っています。よろしくお願いいたします。

◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 金堂議員にお答えをいたします。
 最初に、用排水事業についての御質問でございます。
 私の見解を述べよということでございますが、詳細にその実態等につきましては産建部長から申し上げます。
 私は、用排水事業というのは1市町村あるいは1土地改良区だけで実施するものではないと思います。例えば1土地改良区で対応いたしますと、上流、下流がございます。そのことから、土地改良区の指導というのは県にあるのが妥当でございまして、県の指導をもってそれぞれ用排水事業等については実施をされていることは御承知だと思います。したがって市長、お前どう思うかということについては、私は答えられないということだと思います。
 なお、実態等につきましては、産建部長からお答えをいたします。
 それから、陸上自衛隊の存続ということと、後段では600人ぐらい増員したらという意見等ございましたが、陸上自衛隊富山駐屯地の将来展望等について今いろいろ提案がございました。この提案につきましては、ただいま細部を聞いたわけでございまして十分承知しておりません。おっしゃるとおりでございましたら、18万人が14万5,000人体制になるんだということなんでしょう。
 私は、もともと防衛というのは市町村の陳情や市町村でやるものなのかどうか、疑問だと思います。国土の防衛というのは、やはり国が地形あるいは今の実態、いろいろガイドライン等議論されておりますが、その上に立って考えられるものではないかと思います。したがって、住民の運動やあるいは綱引き、そんなもので配置されるのでしょうか。これが正しい防衛のあり方かどうか、私は若干疑問に思います。
 なおそして、150名ぐらいのものが600人あればということになりますと、逆に再編整備をされて、体制も少なくなるのに増やすということが本当にできるのかどうか。いささか疑問のあるところでございます。ただし、金堂議員さんの御意見を参考にさせていただきたい、このように思っております。
 なお、駐屯地等につきましては、県内唯一の基地でもございます。その重要性と波及効果については理解をいたしております。当市におきましても、先ほど御意見がございましたように、38豪雪、あるいは今は夢の平では参加はしておられませんけれども、もともと雪の多いときにはいわゆるラッセルの立場で自衛隊の皆さんにスキー場の整備をしてもらったことを私は覚えております。それから、庄東地区におきましても、先般から改良工事に携わっておりますし、チューリップフェア等につきましては、それぞれ行事にも参加をしていただいておりますし、先般は花の入れ替え等についても随分御協力をいただいております。なおまた、おっしゃるとおり、災害等がございましたら、力強い支援体制がございますので、安心して暮らせるのではないか。このことを考えますと感謝を申し上げるわけでございます。
 そんなことから、陸上自衛隊の効率的な整備や再編に当たりまして、最初におっしゃいましたように、今後とも存続していくということについては私は働きかけることについてはやぶさかではない、このように思います。ただ、みんなで旗を振って防衛施設あるいは増員あるいは基地というものについては、そんな一住民が、市民がという形でやるのが正しいのかどうか、そのことを考えますと一考を要するのではないか、このように思っているところでございます。
 以上でございます。

◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 福田正治君。
  〔産業建設部長 福田正治君 登壇〕

◯産業建設部長(福田君) 金堂議員さんの御質問にお答えいたします。
 宮丸川の改修につきましては、これは土地改良事業ということで行われているものでございまして、県と協議のとき、これは混住化地域であるからということで農業用施設緊急防災事業というものが取り入れられるということで採用になったということでございます。普通、市の補助金は10%でございますが、10%上乗せして20%というふうにして対応しているということでございます。
 この路線につきましては、先ほど議員さんが申されたとおり上流に市の施設もございますので、土地改良区とよく協議して市はその一部も施工するということで協定が終わっております。
 したがいまして、今いろいろと費用が多くかかる、あるいはそれを市が負担せよということでございますが、その費用算出については市はかかわっておりませんが、市は土地改良区と協定を結んだものについては負担をしていくということで考えております。
 それから、区画整理事業が進む中でいろいろと問題が起きてくるということでございます。
 土地区画整理事業につきましては、事業計画をつくる際に、排水計画を含めて関係機関とよく協議をしながら同意を得て実施しているのが実情でございます。また、開発行為につきましては、議員さんが申し上げられましたが、平成7年度より調整池機能を義務づけて改良を進めているところでございます。基本的な考え方は市長から申されましたが、当市はやはり幹線的な排水を持たないということで、これを早急に整備すべきと考えておりまして、これらの整備を国や県に早急に改修いただくよう働きかけることが大事かというふうに考えております。
 以上でございます。

◯議長(宮木君) 再質問を許します。
 17番 金堂久哉君。

◯17番(金堂君) 私は、市長に自衛隊の増強に対して街頭へ出て旗を振って運動してくれと言っているつもりではございません。せめてそういった調査に参ったときに、いや砺波市でも市長を中心にそういった小さなグループあるいは自治振興会長さん方にお願いしてそういった組織みたいものをつくったよとか、そういった程度でも結構だと思っております。
 それと、今ほど産建部長からのお話を聞きますと、いわゆる総額1億1,300万円を要する工事に、今の許可のなった8,900万円では、約80メートル事業ができない、それについてどのように考えておられるのかということをもう1回お聞きしたいと思っております。

◯議長(宮木君) 答弁を求めます。要望かと思いますので簡潔にお願いします。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 御要望にお答えをいたしたいと思っております。趣旨はよくわかりました。
 以上でございます。

◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 福田正治君。
  〔産業建設部長 福田正治君 登壇〕

◯産業建設部長(福田君) 費用が多くかかったということでございますが、建設当時そういうことを含めて計画をして土地改良区で計画されたものと思っております。これには市は直接関与しておりませんので、その辺は間違いなく聞き取っていただきたいと思いますが、そのやり方としてはいろいろあると思います。それは私どものほうへ来られますれば我々も相談に乗りますし、給付のときに総体枠が膨れたから全部市が土地改良区の事業を負担せよという議論はどうかと私は思っている次第でございます。
 以上でございます。

◯議長(宮木君) 4番 松本 昇君。
  〔4番 松本 昇君 登壇〕

◯4番(松本君) それでは、お許しを得ましたので、先に通告いたしました事項についてお尋ねとお願いを申し上げます。
 まず第1点目、介護保険で市民が老後を大変に心配をしているという条件についてお尋ねをいたします。
 介護サービスを受けるときには、手続が簡単であることを切にお願いするとともに、第2番目の必要に応じて十分なサービスの給付を受けたいというのがだれもが人間の要望するところであります。
 ただし各自の人間の満足度に違いがありますので、大変に難しいと思いますが、公平平等の観点からぜひともよろしく御配慮のほどをお願いを申し上げたいと思います。
 なお第3点は、保険加入者、利用者の負担となる保険料、サービス利用料の双方が適度に設定されるかということでございますが、保険料については現時点ではまだ未発表だと思いますし、サービスについてもケアプランが作成された以後だから、その場で即回答はなかなか難しいと思いますが、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 特に所得の少ない方々(市町村民税非課税の方)には特に考慮を願いたいと思います。負担の軽減をきめ細かく考慮されることが大切かと思っております。
 以上の事柄は、決して机上の理想論だけでなく、現在の老人保健制度や医療保険制度も建前は大変満たされているようでありますが、大変不満も多いようでございます。医療保険、介護保険法案は現時点ではまだ未解決で満たされておらず、老後は大変に不安だらけと憂慮しているところでございます。
 老後の不安を少しでも軽減するため、改良改善を行い、介護保険から介護サービスを受けるための原則として、今度できます広域圏組合の市町村窓口申請を義務づけていただくことが大切かと思います。
 要介護認定を受け、ケアプランの作成を実施されるときでございますが、例えば寝たきりの高齢者を在宅介護する場合、本人の状態、家族の状況などにより、保健婦、福祉の専門家などケースにより大変異なると思いますが、ケアプランを作成されるに当たり、それに基づいてホームヘルパー、デイサービス、訪問看護、ショートステイなどの種類が決まると思いますが、実際のサービス利用の段階でどういうことが必要になるかということも十分御検討願いたいと思います。
 これまでの医療保険では、保険証1枚あればどこどこの医療機関へ行けば簡単に診療や治療を受けられたというのが年寄りの頭に十分こびりついていると思いますので、以後複雑化のないよう考慮願いたいと思います。
 実現を踏まえて、当市も超高齢化の福祉対策行政でありますので、今後病院の増改築により拡大される福祉対策について、他の地方でミスがたくさん発生しておりますことを十分考慮していただき、市民もこれから税金、年金、医療保険、そして介護保険が加わり、将来相当な負担を覚悟するという心構えについても、行政の立場として十分PRを願いたいと思います。
 次に2番目につきましては、広域圏並びに地区のイベント会場までの事柄についてお願いを申し上げます。
 アクセス道路整備、これは前の高速道路を下りるときに、砺波の顔と言っておりました昔の電光板を、皆さんにお諮りしなければ勝手には言えないことだろうと思いますが、広域圏の共有のものとして時間の空いているときにはPRに使っていただければどうかと思うことであります。
 なお、広域圏は高速道路が2本も走っており、砺波のインターチェンジは玄関口として各地のPRを実施されてもいいのじゃないかと思います。当市においてもチューリップフェア、城端の麦屋祭り、福野の菊祭りそして観光地もありますので、圏内でのイベント開催PRを考えるとともに、国道41号、156号、304号、47号を利用してのアクセス道路の整備を篤と考えていただきたいと思います。
 路線では道の駅も8カ所あり、これについてでも常に良好な状態で保っていただきたいと思います。地域的にも強く広域圏としても要望されていることだと思いますので、先ほど自民会の会長が申されたとおり、経済効果も大変にいいと思いますし、経済もこれから早急に好転するとは思われませんので、行政のお力を篤とお願いを申し上げます。
 産業や交通の発展で市民の日常生活の生活圏が大変に広がりますので、広域圏の対応が求められるというのは必達事項だろうと思います。
 2番目には、社会環境が変わり、生活様式、福祉行政の展開も地域別にサービスが多様化すると思いますので、そのときには弱小の市町村の行政需要に対応できるよう財政能力が望まれると思いますので、そのときも広く広域圏の理事長として対応をお願いいたします。
 3番目には、産業基盤の形成の効果的な実施でありますが、強力な広域的行政主体が必要であろうと思いますので、当局の御見解をお聞きいたします。
 昨年の12月、東海北陸能越フォーラムでパネリストとして広域圏理事長、そして当地の砺波市長として発表されました砺波広域圏の「日本一の住みよい地」のPR「広域圏を日本の発信地とする目標を持てば」ということは大変に結構なことだと思いますので、力強いお力添えを篤とお願いを申し上げます。
 砺波は、北陸の玄関口としたいという発言もあったように思っておりますので、重ねてお願いを申し上げておきます。
 人の出入り、モビリティというのですか、新しい人が出入りしますと地域差によって移動が激しいと思いますので、都市型の行政需要に的確にかつ効果的に対応することが行政では不可欠でないかと思いますので、この点も十分に考慮していただきたいと思います。
 次に3点目でございますが、市内の公共施設に伴う保全管理についてでございますが、地区内にある保育所、小中学校の冬期間の除雪に伴う回りの囲い、ネットフェンスでございますが、この脱着可能になるような改良をしていただけないものかということを御検討願いたいと思います。
 各地区におきましては除雪協議会がございますので、敷地と建物の間に積雪する雪の対応に大変困難するとのことでございますので、篤と考慮を願いたいと思います。
 子供たちの非常用通路を確保するため、設備機械の点検、給油等に関することなどがございますので、除雪車は一方通行のみ押すというような機種が大変多いように見受けられますので、除雪時は大変に苦労しておいでるということであり、押した雪は山積みにされているような状態でございます。敷地の関係で広場がない場合もございます。散居でございますので隣は水田が多いと思いますので、地域の協議会と検討されて、その場所を借用していただくよう地元でお願いし、学校の施設の改良を御検討していただくよう、これは協会からも言われておりますので、よろしく御検討をお願いいたしたいと思います。
 以上をもって、私の質問を終わります。ありがとうございました。

◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 松本議員にお答えをいたします。
 介護保険につきましては助役からお答えをいたします。
 次に、広域圏の高速道路等についてのお答えをいたします。
 1つは、インタービジョンを広く広域圏として活用したらということでございます。文化的な催し物その他については、広域圏で連携をとりながら「じゃんとこい」という広報紙に載せまして、各家庭に送っておりますが、そのような形で必要な行事等、申し出があれば載せておるところでございます。したがって、もっと利用したらという意見でございます。そのことが広く全体の経済効果にもつながると思っておりますので、十分利用をしていきたいとこのように思っておるわけです。
 このようなインタービジョンが要所要所にあればなおいいかなと思いますが、これはうちだけではなくて、広く広域圏内で主要なところに整備をしていただければということも思うわけですが、それは各市町村の財政のこともございますので、要望するわけにはまいりませんが、そのように思うわけでございます。
 ただ、施設設置としては余りにも出入口というのはどうかという疑問も実はございまして、直接私もそのように言われた経緯がございます。交通安全上支障もありますので、もっとゆっくり楽しんでもらえ、しかも活用できるものがあればということを思っている次第でございます。
 今、松本議員さんからいろいろ提案、提起をされましたので、参考にさせていただきたい。利用についてはもう少し利用拡大のために努力をしてまいりたい。そして広く広域圏がお互いに経済効果を得るようなそういうことで進めさせていただければと思っている次第でございます。
 それから次に、東海北陸自動車道等の関係から、先般のフォーラムの話あるいは代表質問でもお答えしましたそのことについて、私の考え方について御支援をいただいたものとこのように思っているわけでございます。
 少なくとも国体までには上平にまで行きますので、その後もう少し時間がかかるようでございますが、いずれにしても体制づくりをしておくということが大事でございますし、そのことが今国土庁が訴えておりますグランドデザインにも合致するのではないかと思います。いわゆる太平洋岸と日本海、しかもちょうど中央でございますので、このようなすばらしい幹線は私はないと思います。その意味でもう少し早まればなと、こんなことさえ思っているわけでございます。
 その他、このことにつきまして幾つか提言がございました。そのことも参考にさせていただきたいと思っております。
 除雪等につきまして、産建部長からお答えいたします。
 以上でございます。

◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
 助役 今井 烈君。
  〔助役 今井 烈君 登壇〕

◯助役(今井君) 松本 昇議員の、市民が老後を安心して暮らせるような介護保険制度の確立についての御質問のうち、まず第1に、介護サービスを受ける手続の簡素化についての御質問にお答えをいたします。
 介護サービスを受ける手続につきましては、介護保険サービス事務につきましては、砺波地方介護保険組合が行うわけでございますけれども、要介護認定申請をされます方は、まずそれぞれの市町村、砺波市の場合でございましたら、砺波市で受付をいたします。当市の場合、現在考えておりますのは、市の健康福祉課、それから在宅介護支援センターを設置しておりますやなぜ苑、庄東デイサービスセンター、南部デイサービスセンター、それから市立砺波総合病院の5カ所を窓口に考えておりますので、この5カ所のどちらにでもお出かけをして申請をしていただけたらと思っております。
 その次に、その申請されました方に直接面接調査を行ういわゆる訪問調査をするわけでございますけれども、そのときに応対をしていただけたらと思うわけでございます。その後は当介護保険組合で、介護認定審査を行いまして、介護度を決めるということになるわけでございます。その介護度が決められましたら、その介護度に基づきまして申請をされました方はケアマネージャーにケアプランを相談をして立ててもらうということになるわけでございますが、このケアマネージャーも、先ほど言いました砺波市の場合は、民間等もいろいろあろうかと思いますが、公立といいますか、市関係では当初申し上げました申請を受付いたします5カ所にそれぞれこのケアマネージャーを置きまして相談をしていただくというふうに考えておるわけでございます。そのケアプランに基づきまして、ホームヘルプ、デイサービス等々の介護サービスが開始されるわけでございます。したがいまして、介護を受けようとする申請をされます方につきましては、まず最初に市の5つの窓口のどちらかに申請をしていただくこと、そしてその後ケアマネージャーと相談してケアプランを作成していただくこと、つくっていただくときに自分の思いを述べていただく。それだけが申請者の方の仕事になろうかと思うわけでございます。
 いわゆる松本議員の御質問にもございましたように、何か複雑な難しい手続があるのではなかろうかという御心配は全くございませんで、ただいまのように医療保険等と同じような非常に簡単な手続で仕事を進めていくように考えております。
 なお、11年度におきまして、これらもどういうぐあいに進めていくか、そしてまた御質問の中にございましたような公平さ、例えば訪問調査におきますところの訪問調査の調査員によるところの差とか、地域的な差とかそういうふうなもののないように、11年度におきまして十分研修等も積みまして、公平さを保っていきたいというふうに考えているわけでございます。
 その次に、必要に応じて十分なサービス、給付を受けたいとの御質問にお答えをいたします。
 当市のサービス基盤の整備状況を申し上げますと、まず在宅サービスにつきましては、ホームヘルパーが23名おります。それから訪問看護、これは看護婦を4名配置しております。それからデイサービスは、1日の利用定員が84名でございます。それからショートステイにつきましては、やなぜ苑に20床用意してございまして、おおよそこの公的サービスでほぼ需要に対応できるものと考えておるわけでございます。
 なお、訪問入浴、それから24時間型ホームヘルプサービスにつきましては、民間業者の参入が期待されますので、これらを活用して対応していきたいと考えておるところでございます。
 次に、施設サービスについてでございますが、療養型病床群は399床、それから老人保健施設100床があるわけでございまして、十分に対応できるものと考えております。
 なお、特別養護老人ホームにつきましては、介護保険組合の圏域内で現在485床あるわけでございますが、今井波町で建設しております平成12年の4月には、50床が開設されるわけでございます。そうしますと535床になるわけでございます。このことを勘案いたしますと、現在当市では待機者が36名おられるわけでございますけれども、ある程度対応もしていけるのではないかと考えておるわけでございます。
 その次に、保険加入者の利用負担となる保険料とサービス料の両方の徴収というのは負担になるのではないかという御質問にお答えをいたします。
 介護サービスに対する支払い、いわゆる保険給付額の構成につきましては、本人の負担が10%、残り90%のうち、国が25%、県が12.5%、砺波地方介護保険組合が12.5%、それからいわゆる65歳以上の第1号被保険者の方の保険料で17%、それから40歳以上の第2号保険者の保険料で33%を負担するということに相なっているわけでございます。まだ本組合の保険料等々はこの11年度で十分審議され、また組合の議会等にもお諮りをして相決まることになろうかと思うわけでございますが、まず保険料について申し上げますと、いわゆる65歳以上の第1号保険者の保険料は、先ほどの御質問にもございましたように、所得に応じて標準額がございまして、それのプラマイ2割5分増減、それから5割増減、いわゆる5段階となっているわけでございます。それから、40歳以上の第2号被保険者の保険料は、自分が加入している医療保険の保険料に加算されまして、医療保険者から社会保険診療報酬支払基金に納付するということになっているわけでございます。
 次に、介護を必要とする場合のサービス料、サービスを受ける人が10%を納めることにつきましては、なぜこの10%というものを設定したかということにつきましては、これは厚生省のほうで設定したわけでございます。いろいろと理由はあるようでございますけれども、その最も大きな理由といたしましては、サービスを要する人と要しない人との公平さを図るためにその利用料を10%いただくというふうに設定したというふうに聞いているわけでございます。この額は要介護度によって決められるわけでございます。これもこれから11年度に決められるわけでございますけれども、今のところの試算では、「要支援」の場合で利用限度額6万円を試算しているわけでございますけれども、それの10%いわゆる6,000円から、「要介護度5」の場合の利用限度額35万円の10%、3万5,000円を御負担をいただくということになるわけでございます。したがいまして、介護を受けていただく場合は、このサービス料の10%を本人負担をしていただくわけでございますけれども、サービス料を支払われるにつきましては、以上述べましたように、保険料のほか、国・県それから砺波地方介護保険組合の負担金もまた大きなウエートを占めているということを御理解をいただきたいと思うわけです。
 なお、御質問にございました低所得者等への本人負担の減免につきましては、当市としてどのように取り組むかということにつきましては、国・県の方針や他の市町村の状況などを見て、十分に検討してまいりたいと考えておる次第でございます。
 いずれにいたしましても、老後の不安そして家族の方々に介護の手助けをするというこの高齢化社会を安心と幸せの生活を送ってもらえるよう、介護制度を十分に11年度で整備してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 福田正治君。
  〔産業建設部長 福田正治君 登壇〕

◯産業建設部長(福田君) 降雪期間の敷地等のフェンスの脱着改良についての御提案でございます。
 今年度の除雪の実態を調査いたしまして、必要な箇所につきましては、施設管理者と協議いたしまして対応していきたいというふうに考えております。
 以上でございます。

◯議長(宮木君) 以上をもって、本日の日程を終了いたします。
 次回は、明3月9日午前10時から開会いたします。
 本日は、これをもちまして散会いたします。
 どうもご苦労さまでございました。

 午後 4時28分 散会