1.会議の経過
午前10時03分 開議
◯議長(山岸君) これより本日の会議を開き、直ちに日程に入ります。
日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第36号から議案第44号まで、平成11年度富山県砺波市一般会計補正予算(第1号)外8件、及び報告第2号から報告第8号まで、専決処分の承認を求めることについて外6件を議題といたします。
通告に基づき、順次発言を許します。
1番 寺島良三君。
〔1番 寺島良三君 登壇〕
◯1番(寺島君) お許しをいただきましたので、先に通告いたしました2項目について質問と要望をさせていただきます。
まず最初に、少子化対策と高齢者福祉についてお尋ねいたします。
少子・高齢化が進む中で「国民皆年金」を維持しながら、いかに生活の安心を確保するかが最大の課題ではないでしょうか。市民の中には今後も保険料は上がる一方で、将来給付額が下がっていくのではないか、また給付年齢が上がるのではないかという不安が高まっております。
厚生省が年金制度改正案大綱で、60歳から支払われる厚生年金「報酬比例部分」の支給開始を、平成25年から3年で1歳ずつ段階的に引き上げ、平成37年度には65歳とすることを決めています。女性は5年遅れになりますが、現在37歳より若い男性世代から厚生年金が65歳支給となるわけです。今受け取っている方や間もなく受け取る方も20年後、30年後も年金額を下げることなく、現行程度の給付は維持できるのでしょうか、お尋ねいたします。
急激な少子・高齢化は、経済活力の低下、国民負担率の上昇、勤労意欲の減退を引き起こし、企業の活力の低下や家庭生活、地域社会のあり方、子供の健全育成など深刻な影響をもたらします。少子化の原因である若い人たちの意識改革にどのように取り組むべきか、今考え直す時ではないでしょうか。
少子化の原因となっている若い人たちの持っている意識の中に、育児の負担感や個人の結婚観、子供を持つ意味や価値観などが挙げられます。もう1つ、日本の将来に対して悲観的な見方をしていることも、少子化を進める要因だと思われます。その不安を払拭するには、将来自分たちが受け取る年金や福祉サービスはどうなるのか、そのための負担はどれくらいになるのかなどの将来ビジョンを具体的に示し、不安感をなくすることが大切ではないでしょうか。どのようにお考えかお尋ねいたします。
安心して子供を生み育てることができる環境整備が重要課題ですが、それにはまず子育て支援策の充実が必要です。砺波市には、休日保育や夜間保育はほとんどないのが現状です。土日や夜間勤務のサービス業従事者も大勢おられるのですが、今後検討していただければと考えます。
核家族化が進み、ひとり子育てに悩みストレスをためている母親たちに、子育て支援センターや、保育所の相談機能を充実させることも必要かと思います。さらに進んで、在宅保育サービスの実施もどうでしょうか。育児者が急に病気になった時や急用ができた時など、安心して子供を預かってもらえることは、育児の不安感や負担感をなくすることにつながると考えます。
働きながら子育てをするには、行政の支援体制のほか、雇用者側の意識改革が必要です。育児休業制度はありますが、中小企業ではなかなか休みをとりづらいのが現状です。不況の中、企業にとっても人減らしを考えている現状で、ゆとりある経営と意識を持ってもらうことは難しいかと思いますが、積極的な企業への指導をお願いいたします。
子供は、21世紀を担う社会全体の宝です。子育ては家庭だけではなく、地域社会全体でその役割を果たすことがこれからは大切であると考えますが、どのようにお考えでしょうかお尋ねいたします。
次に、介護保険制度についてお尋ねいたします。
2000年4月の介護保険制度の実施を目指し、基盤体制づくりが着々と進められているところでございます。この基盤体制の充実を図るため、要介護認定や保険料を地域内で統一し福祉の公平化を図ることや、事務の効率化と財源の安定的運営を目的として、砺波福祉広域圏の12市町村による「砺波地方介護保険組合」も設立されて、平成11年度の予算、各市町村の分担割合、組合議会議員も決定されて順調にスタートいたしました。
また、要介護認定の訪問調査やケアプランの策定などを行う「指定居宅介護支援事業者」の申請受付が、県では6月1日から始まっており、「指定居宅サービス事業者」については、同じく県で8月2日より受付が開始されます。介護や支援が必要な状態か、必要であるならばどの程度の介護が必要かの「要介護度」を判定する要介護度認定の受付については、今年10月から開始されることになっており、市としても導入に向けて最終段階に入ってきているものと思います。
介護保険会計は、総費用の10%を利用者の自己負担とし、残りの費用を国庫負担金が25%,県負担金が12.5%、市町村組合負担金が12.5%、40歳から64歳の人からの保険料(2号保険料)で33%、65歳以上の人からの保険料(1号保険料)で、17%の割合で負担することになっております。65歳以上の人からの1号保険料については各保険者ごとに定めることになっておりますが、具体的には各保険者が3年間の運営費を算定して、そのうちの17%を3年間の65歳以上の人口累計で除して算定することになっております。市でも事業費の算定に当たり、要介護度別の対象者数やどの程度のサービスを利用したいのかを把握するため、高齢者保健福祉実態調査が行われ、事業費算定をされていると思いますが、どのように算定しておられのかお尋ねいたします。
全国市長会が試算した全国461市の1号保険料の平均月額は2,939円としております。また、2,000円未満5,000円以上と、市によっては少なくとも2倍以上の格差があることがわかりました。砺波市の場合は、具体的にどの程度の保険料負担となるのでしょうか、お聞かせください。
65歳以上の人の1号保険料については、5段階の所得割とし、その中で50%の減額、25%の減額の減免制度が盛り込まれておりますが、年金だけの収入の高齢者世帯では、保険料のほかに在宅サービス、施設サービスの利用者負担金、保険医療費などかなりの負担がかかってくる世帯があることが懸念されます。3月の定例会では、このような方に対して別途措置をするとかえって不公平が生じるとして、新たな是正措置はしないと言っておられましたが、何か一定の措置をとっていただけないものでしょうか。ぜひ御検討をお願いします。
介護保険制度では、事業費に第1号保険料が連動されるため保険料金は統一されますが、在宅サービス、施設サービスの給付水準の格差が生じてくるのではないかと思われるのですが、その対応についてはどのようにお考えでしょう。また市独自の福祉サービスを何か検討されておられるんでしょうか。
介護保険制度では、サービス基盤の充実のためには民間事業者の確保が重要な点となってきます。利益が要求される民間事業者にとって、事業として成り立つかどうかの判断となる報酬額などはまだ決定されていない中で、人材不足とサービスの質の低下が懸念されます。県で6月から受付が始まった「指定居宅介護支援事業者」の申請数はどのようになっているんでしょうか。実施までには十分対応できるのでしょうか。また、家族介護への報酬の支払いなど流動的な面もまだ多くあるようですが、実施に向けての進捗状況や研究会の検討課題、基本的考え方などもお聞かせください。いずれにしても、福祉サービスが現状より低下することなく、公平に推進していただくようお願いいたします。
続きまして、景気対策と地域の活性化についてお尋ねいたします。
総務庁の発表によれば、4月分の全体の完全失業率は4.8%、うち女性の完全失業率は4.5%、男性の完全失業率はついに5%に達し、過去最悪を記録しました。中でも家計の担い手である世帯主の失業率は3.4%と、これも過去最高となりました。失業者は採用抑制のあおりを受けている若年層や、リストラの対象者となっている中高年者にとどまらず、30歳から40歳代の中堅層にも及んでおります。今後も倒産や企業の生き残りをかけてリストラも増していくことは間違いなく、失業率の悪化は必至であります。砺波市における失業率、雇用状況はどのようになっているでしょうか、お聞かせください。また市として、どのような雇用安定のための対策、企業への指導などを行っておられるのか、お聞かせください。
同じく、総務庁が発表した「個人企業営業状況調査」によると、今年度1月から3月期の売上高と営業の利益が前年同期より落ち込んだ個人企業は、調査対象の7割に達し、調査開始以来、最悪を記録しました。また事業の資金繰りも前年より苦しくなったと答えた企業は5割を超え、不況の深刻化が浮き彫りになっております。
これは我が市におきましても例外ではなく、個人消費が低迷し、生産も低水準に推移し、それに伴い企業の設備投資も低調な動きを続けており、極めて厳しい状況にあります。市内の個人企業、中小企業の中には長引く不況による売り上げ、受注の低下、資金不足、銀行の貸し渋りなどによる資金繰りの悪化に苦しんでおられるのが現状です。国や県では金融支援対策を講じておられますが、市といたしましても、企業の経営安定のための支援、指導をしておられるところでございますが、金融支援はどのような状況で推移してきておりますでしょうか、お尋ねいたします。また今後の見通しについてもお聞かせください。
国も景気対策に懸命に取り組んでいるところであります。3月20日に15歳以下の児童を持つ家庭及び老齢福祉年金の受給者などを対象に交付された「地域振興券」も景気回復策の1つでした。砺波市商店街連盟などでは、振興券にプレミアをつけるなどして消費獲得に努力されているところです。交付から約3カ月が経過しておりますが、利用状況はどうでしょうか。また、どのような商品を買っておられるのか、買われる場所は商店か、大型スーパー、食品スーパーかなどもお聞かせください。
一部には、地域振興券の受け取りを拒否された方があったように聞いておりますが、その点もお聞かせください。
7月には、太郎丸地内に市内では2つ目の大型ショッピングセンター「アピタ砺波店」がオープンいたします。一般市民にとっては便利で、買い物の選択幅が広くなることになりますが、一方で、地元商店街は大きな痛手を受けることになります。市、商工会議所、各商店会もいろいろな取り組みをされておりますが、消費者を呼び戻すに至っておりません。地域商業者が中心になって発足しました「商業活性化推進会議」では、どのようなプロジェクトをされているのでしょうか。また行政としてどんな形で支援されているのかお聞かせください。
次に、公共工事の発注、入札についてお尋ねいたします。
公共事業は、地域の施設、環境整備と景気対策として、今までは順調に推移してきたわけですが、それに相対し民間の設備投資、雇用の増大が行われてきました。現在は一変して大変厳しい財政環境の中、財政の健全化が求められており、国、地方とも大幅な財政改革が迫られ、事業削減が図られております。その影響を最も受けたのは建設業者と関連下請業者であると考えます。地元建設業関連の従事者には高齢者も多く、高齢者雇用にも影響が出ているように思います。
市の対応として、予定工事の早期発注に努めていただくことが重要と考えます。また工事金額によって指名業者の格付けがなされていると思いますが、地元業者の救済と育成、雇用確保のため、地域経済活性化のためには、従来に増して地元業者への指名を考えて対応していただけたらと思います。その点についてのお考えをお聞きします。
また、入札・契約手続及び運用については、従来より改善がなされておりますが、今後とも指名基準の公表、入札・契約手続の透明性、公平性の確保に努めていただき、公正なシステムづくりを進めていただくようお願いします。
以上で、私の質問を終わります。
◯議長(山岸君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 寺島議員にお答えをいたします。まず、若い人たちの不安感についての御質問でございます。
年金制度、老人保健制度等を中心に給付と負担の適正化を求めることが肝要だと思っております。国の制度の安定化を図り、将来の不安を解消することが大切でございますので、政府施策の重要性を考えておるところでございます。その見通しと考え方を述べよということでございますが、これらにつきましては、実は私に答える立場がないわけでございまして、明確には答えられない状況でありますが、ただし、今の厚生省案では、給付と負担の割合を考えると、さらに負担増になるんではないかと思っておりますし、増額になるとするならば、さらに介護保険料も上乗せになりますので、負担感が増大をするという感じを持っておりますので、実は心配をいたしております。これらにつきましては、国庫補助の導入を拡大することを、実は市長会でも議論をして、厚生大臣に要請をいたしておるところでございますが、このあとの法改正等を見守りたい、このように思っております。
若い人たちの意識改革を望んでおられるわけですが、特におっしゃいましたように、結婚観、子供を持つ価値観等が変わってきております。これらにつきましては、行政の支援も大切と思いますが、市民全体でカバーをすることが今日最も重要ではないか、そのことが新しい意味での意識改革を促すことになると、このように思っておりまして、皆さんとともに考え、そのことで男女共同参画時代を迎えるという気持ちを、私は皆さんに申し上げておるところでございますので、御了解をいただきたいと思います。
それから、これらを補完するために、いろいろ施策を考えなさいということでございます。幾つか皆さん方にも提案をしていただいておりますが、さらに議会の皆さんと協議をしながら、補完事業を進めさせていただきたいと思っております。
ついては、保育所サービス等につきましては、皆さん方からの御要望もございまして、朝は7時半から午後の6時まで、11時間開所をしているということにいたしました。長時間保育にはいろいろ問題もあるようでございますが、時節柄そのような対応をさせていただいておるわけでございます。また、日曜日あるいは休日にも保育所を開設するようにという意見もあるようでございます。もちろん子育てのサービスの中に幾つかこういう要望がございますが、これからもニーズを踏まえて進めさせていただきたいと思います。
ただし「三つ子の魂百まで」ということを言われております。私は将来のことを考えますと、保護者はせめて休日ぐらいお子さんと生活することが将来のためになるんではないかと、こんなことを思いますので、要求は要求として受けとめますけれども、そういう気持ちも保護者の皆さんに持っていただいて、将来の子供のために休日ぐらいは一緒に暮らすという気持ちになっていただきたいと、このように思います。
たしかに核家族の問題があったり、それぞれお母さん方の就業もございまして、子育てをお願いしたいという気持ちは十分わかっております。なおまた、核家族の中で子育てに対する不安感を持っておられるようです。そのことも聞きましたので、今子育て支援テレホンサービスを開設をいたしました。幾つか相談もあるようです。さらにまた、たまにはお母さんと一緒に保育園へ来ていただいて、伸び伸びと友達と一緒に遊ばせる、そういう意味での「すくすく広場」も実は毎月開催をいたしておりますので、これを利用していただきたいと思っております。
そして、休業制度の問題などいろいろ指摘がありましたが、これらにつきましての企業への指導は、市町村には実は監督権がございません。したがいまして、企業への指導等については監督官庁にさらに強化をしていただくように、こちらから申し入れをするということで御理解をいただきたいと思っておるところでございます。
それから次は、景気対策問題であります。
先日、江守議員にもお答えをいたしました。全国的には民間需要が随分低迷をいたしております。そのこともございましてか、まだ不況感が残っておるわけでございます。県下においても個人消費の低迷がございますし、ただ住宅建設については少しずつ上昇しておりますし、御存じのように皆さん方にも議決をいただきました第3次補正、それらについての公共投資関係につきましては、寺島議員さんもおっしゃいましたように、効果が上がっておるようでございます。いずれにしましても、民間の設備投資というのは低迷をいたしております。したがって、雇用情勢も依然と厳しいことは御指摘のとおりだと思っておるわけでございます。
したがって、政府は、昨日、一昨日から、御存じのように緊急措置として雇用対策を掲げてきたわけでございます。砺波市に対して各市町村に対して、どういう方策でどのような指示があるのか、これを見守りたいと思っておるわけでございます。
それから、砺波市における失業率等についてお尋ねでございますが、市町村単位で実は調査をいたしておりません。職安の単位でその実態を見るといたしましても、お聞きするところによりますと、休業者2人に対して1人の求人しかないという現実でございます。おっしゃるとおり厳しい失業率であるということを認識いたしております。
経済状況についてのお話もございましたが、それらに伴いまして、人員整理等についての企業は、職安関係管内で10年度は製造業を中心といたしまして、21の事業所、271人に上る解雇があるわけでございます。主に繊維工業、金属製品工業等が中心でございまして、当市としては直接今のところ聞いておりませんけれども、そのようなこの辺の状況がそういう状況でございます。
企業倒産につきましては、県の指導もいろいろいただいておるわけでございますが、それらに対する今の貸し渋り対策、あるいはそれに関連するもの等につきましては、まずは金融対策であろうと言われておりますので、それなりに支援をしてまいりたいと思っておるところでございます。
なお、話にはなかったんですが、高校の新卒者の状況につきましては、求人がほとんど希望どおり就職されておりますことを聞きまして、これはほっといたしておるところでございます。
今後、企業等につきましては、金融施策が一番大事だと言われておりますので、我々としては、「金融安定化特別保証制度」を有効に利用いたしまして、このことで企業が頑張っていただくと、そして雇用の安定を期待するものでございまして、県の融資制度もございまして、6月4日より貸付利率を0.2%引き下げ、2%前後の低利な利率となっておりますことは、寺島議員も御承知だと思いますが、さらになおまた、保証制度に対する助成につきましても、従来の2分の1から3分の2に、それだけを保証をしていこうと、そういう制度に実はいたしておるわけでございます。県と市と相まって協力一致してやっていきたいと思っております。
今後につきましては、設備投資の動きはまだまだのようでございますが、巷間聞くところによりますと、国の補正予算も考えられております。これが一番刺激になるんではないかと、このように私は想定をいたします。そして住宅ローン等の金利の引き下げ等もあるようでございますが、この抑制策もあればいいんではないかと実は思っておるところでございます。
そんなことでいろいろ国の制度に相まって、私どもも補完的にやることによって雇用対策を確実にしていくと。そして今言われております中高年齢層に対する助成も、今度の雇用対策では出るようでございますので、市町村がどんな立場でどのような支援をするのか、このことについて明確になるとすれば、議会にもお諮りして対応して、国全体がもう少しベースを強くするような、そういう対応をしてまいりたい、このように思っておる次第でございます。
以上でございますが、地域振興券及び公共事業等の発注あるいは入札制度等につきましては、助役からお答えを申し上げますし、それから介護保険制度、具体的なことなどあるいはその他、子育て支援等につきましては、民生部長からお答えを申し上げます。
以上でございます。
◯議長(山岸君) 答弁を求めます。
助役 今井 烈君。
〔助役 今井 烈君 登壇〕
◯助役(今井君) 寺島議員の御質問の景気対策についてのうちの地域振興券の経済効果につきましての御質問にお答えをいたします。
当市におきますところの地域振興券の交付対象者は9,698人でございまして、金額は1億9,396万円でございます。5月末までの交付状況は9,659人、1億9,318万円と、交付者に対しまして99.6%の交付となっておるところでございます。もう残りは39人ということになっています。いまだ受け取りに来られない方につきましては、案内書を出したりしてお知らせをしておるところでございます。なお、受け取りを望まれない方が1名ございました。
それから、5月末までに使用されました状況につきましては、1億4,730万8,000円と、交付済みの76.3%となっておるところでございまして、県下の平均が70.3%でございますから、6ポイントほど当市の場合上回っておるという状況でございます。
それから、その対象となりました商品についてでございますけれども、これは換金されました事業者から推察をいたしますと、大体3月末までは学用品関係、それから4月以降につきましては、食料品や日用雑貨が主となっておるというふうに推察をするところでございます。
次に、取扱事業者につきましては、大別をいたしますと、地元商店が約40%、大型店が約60%となっております。本市の売り場面積は大型店が約67%でございますから、そのことを斟酌をいたしますと、地元商店街が振興券に合わせたセールを取り組まれるなど、その努力が結果としてあらわれておるというふうに思われますので、今後とでも地元商店街の努力というものに大いに期待をするところでございます。
次に、商業活性化推進会議で検討されていることについてお答えをいたします。
本年2月に砺波商工会議所、砺波商店会、それから出町の各商店街、出町自治振興会、それから市などが寄りまして、中心市街地の活性化を検討するために、砺波市商業活性化推進会議を設置したところでございます。この会議では砺波市商業活性化基本計画に基づきまして、「にぎわいづくり」のイベントなどのソフト事業や環境整備などを検討することとしておるところでございます。
本年度は、空き店舗、商店、イベント、景観の4つの小委員会を設け、実施案の検討を進めていくことにしておるところでございまして、今後商店街や町内会の意向がまとまりましたものにつきましては、国や県の補助事業として実施をしていきたいと考えておるところでございます。市といたしましては、本年度に市街地の再生に向け、推進会議の意見を聞いて、中心市街地の活性化を推進するための基本計画を策定し、次期総合計画に「まちなか再生事業」などを盛り込んでいきたいと考えいるところでございます。
次に、景気対策のうち、公共事業の発注、入札、地元業者の育成等々についての御質問にお答えをいたします。
まず、公共事業の早期発注についてでございますが、公共事業早期発注につきましては、本年度の上期における公共事業の執行計画を発注目標率83.1%としておりまして、早期発注に努めてまいりたいと考えているところでございます。
次に、地元業者の指名についてでございますが、地元業者を育成することは、本市の産業振興や景気対策からも十分配慮する必要があるわけでございますが、入札制度の公平な競争という原則を踏まえながら、従来からも市内業者を優先的に入札参加していただいている状況ではございますけれど、このたび入札参加者選定要領に関する運用基準の中に、原則として市内に本社、支社、営業所等がある業者を優先的に選定するよう明記したところでございまして、これにより一層地元業者の育成に努めていきたいと考えているところでございます。
次に、指名基準の公表等、透明性、公平性の確保についての御質問にお答えをいたします。
指名基準の公表につきましては、本年度入札参加者選定要領の中に、新しく建設業者の格付基準といたしまして、建設大臣や県知事の経営事項審査評点に加え、本市の工事成績を加えた砺波市総合評点を設け、A、B、Cの等級を告示したところでございまして、これによりさらに入札参加者選定事務の公正に努めてまいりたいと考えているところでございます。
それから、入札・契約手続の透明性、公平性の確保につきましては、入札制度検討委員会で検討を重ねてきたところでございますが、その検討結果を踏まえまして、1つには、制限付き一般競争入札の導入、それから指名業者公表時期を落札後に公表することを、本年度から施行するということを行います。
それから、低入札価格調査制度を今年度からやはり施行するということ。それから入札回数を3回から2回に見直すなど、入札・契約事務の透明性、公平性の確保に努めているところでございますが、今後とも制度の改善に向けまして、引き続き検討を重ねていきたいと考えているところでございます。
以上でございます。
◯議長(山岸君) 答弁を求めます。
民生部長 太田勇二君。
〔民生部長 太田勇二君 登壇〕
◯民生部長(太田君) 私のほうから寺島議員さんの質問にお答えを申し上げたいと思います。
第1点は、介護保険制度の導入と今後の対策について、大変詳細に御指摘、御指導いただきましたので、昨日の村中議員と若干重複する面もあるかと思いますが、順次お答えを申し上げますので、お許しを賜りたいと思います。
事業費の算定につきましては、砺波市単独ではなく、議員さんが述べられたとおり、12市町村で結成した介護保険組合で、高齢者の福祉実態調査の結果に基づきまして、圏域内の公平なサービスと保険料の平準化を目指して介護保険計画を、現在策定中でございます。したがいまして、予想される保険料も砺波市が幾らであるかということではなく、圏域内の標準値、すなわち65歳以上の基準額でございますが、先ほども申し上げましたとおり、実態調査等あるいはまた意向調査等、現在その作業を進めておる状況でございまして、8月の下旬に概算額が提示できるのではなかろうかと思っております。
この65歳以上の1号保険料につきましては、5段階方式で制度を減額、プラスした低所得者等の本人負担の減免については、国、県の方針や他市町村の状況を見ながら、今後対処していきたいと考えております。
さらに、圏域内の在宅及び福祉サービスの給付水準が不平等にならないように、事業計画の中でしっかり策定をし、またその実現に向けて努力をしてまいりたいと考えております。
次に、市の独自サービスについては、現在実施しておりますおむつの支給事業及び寝具乾燥事業等々については、県費助成が打ち切られるとも考えられますので、これを継続実施する方向で考えたいと思っておりますし、また、他のサービスにつきましても、県あるいは各市町村の動向を踏まえ、慎重に今後考えていきたいと思っております。
また、指定居宅介護支援事業者の許認可、ただいま県が5月から入っておりますが、6月9日現在で17業者が申請されていると聞いております。この指定居宅介護支援業者は、申請者に対する訪問調査や、認定介護度に応じたケアプランを作成する事業者というわけですが、砺波市では5カ所の在宅介護支援センターが、それぞれ事業者として申請をすることになりました。この5カ所の在宅介護支援センターで予想される、砺波市では約1,100名の申請者を対応することになろうかと思います。
実施に向けての取り組みにつきましては、市としては申請の受付、さらには訪問調査、ケアプラン等の作成等の準備、また組合につきましては、過日第1回の懇話会を設置をして、先ほど申し上げました事業計画の策定、5カ年の計画策定をし、3年で見直すという仕事、さらには一番大きい認定審査会の開催等の準備も着々進んでおりまして、総体的にはおおむね市あるいは組合等が、この制度について順調に進捗しているものと思います。いずれにしましても、議員さんがおっしゃられるとおり、サービスが現状より低下することのないように最大限の努力を払っていきたいと、今後とも御指導、御協力のほどお願いを申し上げます。
なおまた、子育て支援事業につきましては、市長から詳細に御説明があったところでございますが、一部今年度から油田保育所におきまして、一時保育の事業をスタートさせました。それぞれ育児の子育て支援策として、順次エンゼルプランの計画に基づいて、しっかりと計画をやっていきたいというふうに思います。
以上です。
◯議長(山岸君) 13番 西尾英宣君。
〔13番 西尾英宣君 登壇〕
◯13番(西尾君) 日本共産党公認議員として、市政全般について伺います。
政府自民党は、今月17日までの今国会会期を大幅延長する方針を決めました。ガイドライン法、十分に審議もされない状況のもとで成立し、ついに「日の丸」「君が代」の法制化までしようとしています。市民の生活を守らなければならない市政として懸念されるものです。
地方自治体の協力項目例として示されたのは、人員、物資の輸送、給水、公立医療機関への患者の受け入れ、物品や施設の一時な貸与など挙げられています。アメリカ軍の戦争のために総動員しようというものです。砺波市には県下でただ1カ所の自衛隊の基地があります。ガイドライン法では十分に自衛隊の基地に対して攻撃をされる懸念があります。市民の生命を守らなければならない市長として、このガイドライン法についての見解を伺うものです。
さらに、地方分権の推進を図るための、関係法律の整備に関する法律案が国会で審議中であります。地方自治法改正案を軸に、全体で日本の法律1,716本のうち、約3割475本もの法律を一気に改正しようとしています。これらの法律のどれも市民生活に深くかかわるものばかりで、市町村の仕事に大きな影響を及ぼすものです。
憲法では、戦前に地方を中央政府のもとに置いた誤りを反省して、国と自治体の関係について対等、平等の関係を位置づけた地方自治法を定めました。安念市長は、職員に徹底するように指導しておられる、地方自治法第2条、住民の安全、健康、福祉を保持する、これを改正します。改正案は、「住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとする」と述べて、「住民に身近な行政は、できる限り地方公共団体にゆだねる」と改正しました。21項目の具体例がすべて削除されました。福祉の仕事は地方が行うものであると、国の福祉の責務は弱められています。突き詰めると権力的な統治は国が担い、自治体はただ住民のサービスや福祉をしていればよいと言っているのであります。
昨日の答弁では、12月議会で一括上程していきたいと述べられましたが、地方分権に名をかりて、地方統制法ともいうべき重大な問題を持っています。地方分権一括法案についての市長の見解を伺います。
次に、新農業基本法について伺います。
私は、第1に、食料自給率の向上は、政府が責任を持って実現すべき明確な目標として掲げられていません。第2に、農業生産の増大と食料自給率の向上に不可欠な価格保証を廃止して、むき出しの市場原理にゆだねるようにしています。第3に、国民の食料生産の担い手を、家族経営を基本に位置づけることをやめ、大企業の農業支配に道を開こうとしているなど、国民の期待に応えたものとは言えません。WTOをにらんだ政策転換であり、米を含む例外なき自由化をさらに推進し、21世紀に向けて日本農業を一層衰退させ、国民の食糧を危なくするものであります。市長の見解を求めます。
「日の丸」「君が代」問題について、会期を大幅に延長してまで法制化しようとしています。1946年1月1日に、昭和天皇は「自分は神ではない、天皇を現人神と国民が信じさせられたのは、架空なる観念に基づくものである」として、人間宣言をされています。歴史の歯車を逆転させるのですか。国民的討論が始まったばかりです。何を国歌とし、何を国旗とするか、重大問題を歴史の歯車を逆転させるようなことを、国会で勝手に決める権限は与えられていません。
介護保険問題について伺います。
先の議会で市長は、現在の福祉の水準を後退させないとの答弁でありました。それであれば、現在ヘルパーの派遣サービスを受けておられる人たちやデイサービスなどの在宅福祉サービスを、介護保険施行後も受けられるということでありますか。確認をさせていただきのであります。
国民には、月3,000円以上の保険料の負担を押しつけ、国庫負担は3,800億円も減らすことは認めることはできません。10月からスタートする介護保険審査会の条例をいつ提出する予定ですか。認定のモデル事業でも、判定結果が実態よりも軽く出て多くの疑問点が出されました。特別養護老人ホームの入所者は「資格なし」と判定されて、退所を迫られるてもケアホームもなく、お年寄りは行くところがないことになります。介護サービス体制の不備を理由に、サービスからの締め出しに要介護認定を使うことは許せません。厚生省の認定では「介護にどれだけの時間がかかるか」が基準になっていますが、家族や経済状況など、お年寄りの生活実態を総合的に判断できるものに改善する必要があります。
砺波市には、長期療養型病床群と言われる病院のベッド数が400床もできました。介護保険が実施されると、長期療養型病床群の多い市や福祉サービスの少ない自治体ほど、介護保険料が高くなると言われています。なぜなら特別養護老人ホームにかかる費用は1カ月当たり31万円、老健は36万円、長期療養型病床群は46万円もかかるからです。市民の1割負担では食費を入れて特養は5万円、療養型病床群は6万3,000円にもなります。福祉施設や在宅福祉サービスが少ないので、結局、長期療養型病床群に入らざるを得ないのであります。1人46万円の9割が保険会計から請求されてくることになります。砺波市では、何人長期療養型病床群に入院し、保険会計から幾ら支払わなければななのか、推計しておられると思いますが、その予想人数と1人当たりの介護保険料を示されたい。だからこそ今特養ホームの建設が必要であります。待機者が34名、他の市に比べて特養ホームが少ない実態については、昨日村中議員も指摘されました。昨日の答弁では、施設は十分にあるとのことでしたが、特養ホームの待機者の状況、そして、やなぜ苑以外の他の自治体の施設に52名も入っておられます。ぜひとも砺波市に特別養護老人ホームの建設が求められているのであります。
次に、低所得者対策について伺います。
私のところの近所に、50代の主人が脳梗塞で倒れて仕事ができなくなって、奥さんのパート収入で生計を立てている家庭を訪ねると、「とても介護保険料が払えない」と強く訴えられました。毎月の保険料はいまだはっきりとしませんが、当初月額2,500円が3,000円にもなると大変深刻です。また、介護サービスを利用するときには、保険料の外に1割の利用料がかかります。5年後には利用料は2割に増えます。そのため負担が重過ぎて、低所得者は保険料も払えなく、サービスも受けられなくなることが予測されます。減免制度など低所得者対策についてどのようにお考えですか。市当局の見解を伺います。
次に、少子化対策について伺います。
子供を取り巻く環境の変化を踏まえ、家庭、企業、行政が一体となって子供が健やかに生まれ育つための環境づくりを推進することを目的に、エンゼルプランが作成されました。市内に1カ所の無認可保育所があります。伺いますと、民家の納屋の1室を借りて、狭い所に30名もおられました。お話を聞いてみますと、「もう少し広い所があればありがたいのですが、どこかにありませんか。毎日のように預かってほしいと言って来られるのですが、狭い場所でもあり、断っています」と答えておられました。
今年は、保育所へ申し込んで入れなかった人が、保育所の定員を60名増やしても待機者は30名にもなりました。エンゼルプランでは、15年までに保育所を1カ所建設するということとなっていますが、昨日の松本議員の質問にもありましたが、緊急対策が求められています。一刻も早く保育所不足の対策が求められていますが、市当局の見解を求めます。
次に、放課後児童クラブについて伺います。
東部校下に次いで北部校下にも今年から開設されました。他の学校にも希望者が多数おられることはアンケート結果からもうかがえます。来年からは東部小学校では生徒が増えて空き教室がなくなってしまいます。せっかく始めた放課後児童クラブは場所がなくなります。対策についての所見を求めるものです。
東部小学校でも、北部小学校でも、勤めている家族のことを思うと、5時半や6時では迎えにこれる親は少ないと思います。小学校の近くに児童館の建設が求められています。
空き教室の有効活用について伺います。
市内に小学校27、中学校7、計34教室の空き教室があり、放課後児童クラブや学校美術館に有効に活用されています。児童館としてあるいは託児所として、あるいはお年寄りデイサービス、訪問看護ステーションなどに利用すれば、生徒や先生にとっても生きた教材になって、教育にとっても大変よい勉強になります。一石二鳥、三鳥の利用度になり、お年寄りが遠く離れた施設に送り出され、車を飛ばして介護に出かける労力と時間が省けます。民生部と教育委員会とともに協議会組織をつくり、積極的に学校施設活用対策を推進すべきであります。
次に、遊具の安全対策について伺います。
富山市の学校で門柱が倒れて、子供が大けがをしたことが報道されました。砺波市では危ない所はなかったとの報告を受けていますが、これは(写真提示)、北部小学校の鉄棒ですが、使用できない。これは旧北部幼稚園の遊具、危ないから使ってはならないといっておりますが、何の表示もなく、撤去することもなく放置してあります。昨年の秋から教育委員会にお願いしているのですが、対策がとられていません。鉄棒の授業には簡易鉄棒を使ってやっているとのことであります。
また、新石丸団地の遊具はブランコと滑り台がありますが、乗れるような状況でないままに放置してあります。子供たちはけがをします。遊具の管理が心配されるものです。市内全域の子供の遊具の総点検と改善計画が求められています。
下水道について伺います。
下水道の取り組みが市民のニーズでもあり、地球環境を守る上からも大変重要になってきています。検討委員会においての答申が安念市長に提出されました。議会においても、自民会、市民クラブがそれぞれ下水道マップの見直しにかかる協議結果について回答をいたしました。安念市長は6月には県にヒアリングがあり、それまでまとめてほしいと3月議会で述べられました。
私は、5月26日に富山県、6月7日に政府交渉に行ってまいりました。県としては合併浄化槽について大いに進めている。流域と農集で取り組むとのことであったが、見直しをしているとの砺波市からの報告を受けている。県としては合併浄化槽で行われるものについては補助を出しています。厚生省は合併浄化槽の要望には100%対処していきます。特定地域生活排水処理事業は市町村が水質汚濁地区であり、生活排水対策重点地区と地域指定をすることによって、県への申請書を出すだけで取り組めるものであります。特定地域生活排水事業は補助金も手厚く地域全体が整備できるものであり、ぜひ取り組まれることを求めるものであります。
何よりも住民には下水道について、公共下水道と農業集落排水事業と個別合併浄化槽の3種類があることを説明することであります。財政面、地形面などよく考えて取り組んでいかなけならないことは、3月議会でも公共下水道で取り組めば426億円、合併浄化槽では167億円、平成32年までに完成のものは、合併浄化槽であれば平成20年、12年も早くできることは明らかにされました。
第1に、住民に決まってから説明することも大切ですが、決まる前に住民懇談会を開き、それぞれの特徴点を説明して、住民が選択できるようにしていくことであります。
第2に、どんな計画で進めていくのか、市民に説明できるようにしていくことであります。
第3に、小矢部川幹線区域にあえて新たに幹線を引くことなく、合併浄化槽で取り組まれることが、どれだけ投資費用、期間のことを考えると市民によくなることでしょうか。市として合併浄化槽の補助を栴檀山だけにするんですか。栴檀山地区だけでは下水道問題の解決にはなりません。
次に、合併浄化槽の補助要綱の制定について伺います。
今年中につくるとのことですが、富山県の通達では、単独浄化槽の建設は好ましくないとの指導がされています。当市には合併浄化槽の補助要綱がないから、──業者は各家庭に売り出しをして単独浄化槽の建設を推し進めています。許せないことです。このようなことをなくするためにも、早く補助要綱を制定させることであります。市民からも砺波市は、合併浄化槽になぜ補助を出さないのかという声が結構多く来ていると伺っています。なぜ砺波市が下水道が遅れているのか、真剣に反省をしているのですか。下水道マップの見直しの時期こそしっかりと考えていかなければなりません。
最後に、砺波市の文化財の保存について伺います。
まず、近藤家の蔵について伺います。この写真は(写真提示)、『富山の写真物語』で「なまこ壁特集」というのが出されました。私は6月議会の準備過程で、伊豆の松崎町に伺い、「花とロマンのふるさとづくり」を掲げ、地域の素材を生かした特色あるまちづくりを行っていることを視察してまいりました。なまこ壁保存から積極的に創造をしていました。これは(写真提示)町中がこのなまこ壁にするように今まちづくりを進めています。そして町の職員が人力車を走らせていました。ここのなまこ壁を見て、何と近藤家のなまこ壁のすばらしさ、重みを痛感いたしました。
現代の伊豆の「長八」と言われている山本勘一氏も、近藤家の蔵の写真を見て、「立派なものだ。観音開きの扉だけで家が2軒建てられる。現代の技術では到底つくれない、ぜひ残していただきたいものです」と、しみじみと話しておられました。
富山県の教育委員会も何とか残すように補助も検討されていますが、砺波市として残す方向で対処されることを強く求めるものであります。
福光町では、棟方志功のかわやを残すことで検討がされています。文化財は我々に生きる元気を与えるものであり、大切にしていくことが必要と考えています。それにしましても、日本一と言われています名越家の「こて塀」は月日がたつにつれて、だんだんに崩れていっています。小杉町もぜひとの新聞報道もあります。保存施策について検討しなければならない時期に来ています。
先人の人たちの努力によって今日の砺波市があります。先人の文化財をしっかりと後世に伝えていくのが我々の使命ではないでしょうか。越中三大山城の1つ、県史跡増山城が増山城跡調査事業として引き続き継続して行われています。今後の方針について伺いまして、私の質問を終わります。
◯議長(山岸君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 西尾議員さんの質問にお答えをいたします。
まず、ガイドラインにつきまして、市長はどう考えるかということでございます。
このことにつきましては、国会でも議論されたところでございますが、こと防衛、外交という問題につきましては、一地方自治団体の首長が見解を申し上げるものではないと、このように思っておりますので、差し控えたいと存じております。
次に、地方分権法についての御批判でございます。
このことにつきましては、代表質問、その他でお答えをしたところでございます。西尾議員さんも一言二言申された中に、国と地方との関係が従来は上下関係であった。その主従関係から対等、協力の立場に変わるんだということでございます。これは西尾さんもおっしゃったとおりでございまして、基本的な考え方はそういう時代になったということ。したがって、地方で発生する問題については、地方議会でよく話をして、一つの物事を整理をして完結をしていくと、上からの指示と命令だけではない。地方分権というのは、地方の時代がそういうことをつくっていくという時代でございますので、そのことの本旨を私は理解をしていただきたい、そのように考えております。
従来、そのことが長らく議論をされて今日きたわけであります。新しい21世紀を迎えるについては、地方から物事を発信するという時代になると思います。その意味では私は意義があろうかと思っておるところでございます。
多くは申し上げませんが、機関委任事務等については6割が自治事務となりまして、あと4割は法定受託事務として実は残るわけでございます。若干国の関与は残っております。ただ、私は心配しておることにつきましては、この事務を処理するに当たり、財源等の法案等が不備であると、このように先般の代表質問にも申し上げておりました。市長会等でもこれが議論になって、今総理大臣をはじめ自治大臣に対して要望をいたしておるところでございますので、どうかそのことも理解をしていただいて、一緒になって要求をして財源確保に当たりたい、このように思っております。
いずれにしましても、これは大変革だと、したがって、私どももよく勉強し、そして腹を据えて対応する時期に来たと、このように思っておりますので、その点職員ともども頑張ってまいりたいと思っておる次第でございます。
次に、農業基本法についての御批判がございました。
農業基本法の柱は、私は4本あると思っています。その1つは、食料の安定供給であります。現在自給率がおっしゃるとおり下がりつつございます。その食料の自給率の向上であります。これは農村や農民だけの問題ではなくて、国民全体に対する不安感を解消しようということで一歩前進したと私は思います。
2点目は、農村の持つ多機能を発揮するということでございます。例えば、環境保全あるいは水資源涵養、自然循環型の社会になります。そういう意味で農村というのは、地球に優しいそういう行政をしようという言葉の中に、農村というのは一番力強いものがあると思います。その意味で、多機能なこういうことを発揮しようと、そういうことを2点目は言っていると思います。
それから3点目は、従来の農業基本法でありました農業振興であります。いわゆる生産基盤を整備をして、そしてそれを維持管理する担い手といいますか、農業生産法人、営農集団、時によっては自己完結型もございます。このこともこの中に含まれておりますので、この農業振興については従来あったものを、少し言葉を変えてきましたけれども、これが3点目だと思います。
4つ目は、農村振興であります。農村と都市との共生をうたっております。その1つが、典型的に出てきましたのが、いわゆる「田園空間整備」という構想が出てきたわけです。そこで、農林水産省は第1号として砺波地域を指定してくれたわけです。これが4番目でございます。したがって、これらを総括いたしますと、私は西尾さんの議論が合わないんではなかろうかと、このように思っております。
その後、農政改革大綱も出まして、いろいろ細かい問題については議論をされています。そこで先般、私は農林水産大臣とお会いする機会がございました。私は代表で申し上げたのですが、4点ございます。
その1点は、食料自給率の向上、一般的にそう言われますけれども、富山県のコシヒカリは新潟の魚沼産に負けないんだぞと、したがって、適地適作でこれを支援、バックアップしていただきたい。国全体に対していいところはいいところで認めてくれと。
もう1つは、生産調整に対する長期的展望でやってほしいと。今、猫の目のような農政でございまして、もっと中・長期的に自給率等を考えて、生産調整はこれまで協力してきたんだ、これからも協力すると。ただし長期展望に立たないと営農集団もあるいは自己完結型の皆さんも機械の導入はおぼつかない、しかも借金を持っているんだと、こういう話をして御理解をいただいておるわけです。なおまた、早期に指示数量を出していただきたい、このことを具体的に実は申し上げたところでございます。
それぞれ幾つかの要望についてはお答えをしておりますが、補完として今後このような内容的な問題がこれからさらに議論をされると思いますけれども、皆さんとともに進めさせていただきたいと思っております。
西尾議員の意見もございますが、今後参議院の議論等を見守っていきたいと、このように思っております。
いずれにしましても、昭和36年に制定された農業基本法から、社会経済そのものが変化をしてまいっております。農業を取り巻く状況も随分変わってまいりました。そして今度は食料を含め、農村という基盤も考え、そして地方から発信するような、そういう地域設定をしようということでございますから、全体を網羅した法案だと、このように思っております。したがって、前進した法案だと思って、私は支持をしたいと思っておりますので、若干その辺は議論のかみ違いがあるかもしれませんが、そのように思っておりますので、私の見解を申し上げておきたいと思います。
次に、保育所等の建設につきまして、先般、村中議員さんにもお答えをいたしましたので、省略をいたします。
それから、放課後児童対策につきましては、確かに要望がございまして、それぞれ実施をいたしております。具体的には東部小学校の空き教室がなくなるようでございます。教育委員会とも協議しながらしばらく学校でと、このように思っておる次第でございます。
その際に、児童館を早く建てろということでございます。その気持ちはよくわかりますが、今早急に建てるということにはまいらないと思います。十分総合計画等で議論をして、子育て支援のこと、地域バランスのこと、あるいは昨日から言われております保育園をどうするのか、幼稚園をこのままどうするのか、あるいは今お話があったように、空き教室等があるわけですが、それをどう活用するのか、それを踏まえて今後考えてまいりたいと思いますので、その点は御理解をいただきたいと思っております。
次に、下水道につきまして申し上げます。
下水道のマップの見直しについては、随分熱を込められて、もう随分追及されたんですが、一つもやらないというわけではございませんで、これは十分議会の皆さんと私は議論をしてきたつもりでございます。その議論に従いまして、今後取り組んでまいりたいと思っております。
おっしゃいました特定地域生活排水処理事業につきましては、平成11年度より農業振興区域にあっては、農業集落排水施設の整備区域周辺に新たに対象区域に追加された厚生省の事業ございますので、事業の実施地区内での全戸に個別の合併浄化槽を整備することをはじめとして、幾つかの要件を持った事業になると思います。ちょうどこの事業の特性からいいまして、栴檀山地区あたりが合致するんではないかと。おっしゃるとおり制度的にも有利でございますので、そのように思っておりますから、栴檀山地区の皆さんとも協議を重ねながら進めさせていただければと思っておるところでございます。
それから、下水道の今後の実施段階につきましては、今それぞれ自治振興会等を通じまして話をいたしております。住民の意向も十分反映するという立場で進めさせていただいて、住民の御理解を得ながら推進してまいりたい、このように思っております。
合併浄化槽については、何かやらならないような話で、随分熱のこもった言い方でございましたが、やらないのではございませんで、いわゆる先般マップを皆さん方にお示ししたように、例えばおおむね10年以内はできないよというところについてはやってくださいという話を実は進めておりますから、そのことにつきまして、合併浄化槽の補助要綱の制定については、西尾議員にもお答えしたように11年度中に要綱をつくります。そしてこれは要綱をつくりましたら、国、県に対して、申請あるいは補助金の要請もしなければいけませんので、実施するとなれば12年度からというように思っております。なお、いずれにしても、このことについてはまだ十分なPRができておりませんので、その地域に行きましてよく話をして進めさせていただくということでございますので、その点は御理解をいただきたいと思っております。
それから次に、近藤家の蔵につきましては、先般も西尾議員にお答えしたとおりでございます。やり方としては3つぐらいあるんですが、このことについては、まちおこしということで、出町の皆さんにも随分熱心に議論をしていただきました。今いろいろ方策を練っておられるようですが、なかなか困難なようでございます。そのことにつきましては、さらに話し合いを続けて地元の皆さんの意向を踏まえて、どの方法がいいのか選択をしてまいりたい、このように思っておるところでございます。
それから次は、増山城と千光寺を結ぶ関係でございまして、最後の質問は何か十分に聞きとれなかったんですが、私は、今回の予算でも皆さんにお願いしておるように、新しく調査費の追加をお願いをいたしております。したがって、中世の山城として砺波市が誇れる城跡だと思っておりますので、十分調査をした上で、それなりの活用、利用度を考えたいと、前々皆さんに申し上げておるところでございます。
そしてでき得れば増山城跡利用活性計画そういうものをつくっていきたいと。ついては、地元の皆さんの意見も十分聞きますし、それからあの地域のいい自然がございますので、利用活性といいましても、自然を大切にするような、そういう立場に立ってやるべきではないかと、その点ではまたいろいろ御意見を賜ればありがたい、このように思うわけでございます。
これは増山城だけじゃなくて、栴檀山を含め庄東丘陵地というのは、散居村と一緒に砺波市にとって大事な所だと思っております。そのことを含めて全体的な公園構想といいますか、そういうものに着手したらどうかと、もう少し時間が要ると思いますけれども、そのように思っている次第でございます。
なお、空き教室、遊具等については、教育長から、それから介護保険等については民生部長からお答えを申し上げます。
以上でございます。
◯議長(山岸君) 答弁を求めます。
教育長 飯田敏雄君。
〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕
◯教育長(飯田君) 西尾議員お尋ねの2点についてお答えいたします。
第1点の、空き教室の有効利用についてであります。
現在市内の小学校7校で26教室、中学校で3校で7教室が、いわゆる空き教室になっていますが、北部小学校で県の砺波地方災害備蓄倉庫に1教室、同じく北部小学校と東部小学校で、放課後児童クラブに各1教室を転用しております。そのほかすべて各学校において学年室、教材室、児童会室、相談室、郷土資料室、学校美術館、このようなものに活用しております。北部小学校と東部小学校の放課後児童クラブ室についても、学年集会室として使っていたものですが、地元の要望に応えて転用しているものです。
法律の改正により福祉施設等への転用も可能になりましたが、全国的にも児童・生徒のためのスペースや学習スペースとして活用しているケースが98%を占めております。
木材を利用して和室やカウンセリングルーム、図書スペースや多目的スペース等の学校施設に改造する補助制度が創設されたので、将来さらに空き教室が増える場合には、保護者や地域の皆さんの活用も考慮に入れた改造を検討してまいりたいと考えております。
第2点目の、遊具の安全対策でありますが、学校、幼稚園の遊具については、各施設で毎週1回、点検表に基づいて安全点検を行っております。危険なものについては速やかに修理することにし、修理に入るまでの間は使用禁止とし、使用しないよう児童に周知徹底させております。
写真で紹介をしていただきました、旧北部幼稚園の遊具については幼稚園児用であることから、低学年の児童が活用してまいりましたが、最近は老朽化が進んだので使用禁止し、使用不可という表示を行いました。
以上です。
◯議長(山岸君) 答弁を求めます。
民生部長 太田勇二君。
〔民生部長 太田勇二君 登壇〕
◯民生部長(太田君) 西尾議員の質問にお答えをいたします。
準備状況、さらには長期療養型の問題で特養ホームの必要性、それから減免制度など低所得者対策、さらに一部制度的なこともお聞きでございますので、お答えを申し上げたいと思います。
まず、準備状況につきましては、昨日から、さらに本日申し上げましたとおりでございますが、特に砺波市の申請申し込み、先ほど1,100名と試算しておるということでございます。これに関連いたします認定の審査業務につきましては、組合で実施をいたしますが、圏域内で10の合議体をつくりまして、砺波で4、小矢部で2、福野2、福光2という合議体で、それぞれ認定審査会を開催をしていこうということに、今のところ準備を進めております。
12市町村の申請申し込みが4,354名を予定をいたしております。来年3月までには、その審査を終えることに計画をしておるところでございます。したがいまして、申請から審査結果の通知が30日という制約もございます。大変事務等混雑が予想されますが、10月から計画的にかつ連続的に審査会を開くということで準備を進めております。
なお、認定審査会等の制度の条例でございますが、8月の組合議会においてそれぞれの条例等が提案される予定になっております。なお、在宅サービスあるいはまた保険料の算定につきましては、先ほど寺島議員に申し上げましたとおり、サービスの充実をしていきたいと考えております。
2点目の、長期療養型の問題点と特別養護老人ホームの必要性でございます。
昨日も村中議員に答弁をいたしましたが、療養型病床群は現在399床が整備されております。介護を提供できる医療機関あるいは医療を提供できる介護施設として、その役割が大きく期待されているところでございますが、介護制度では施設サービスとなり、確かに割高になります。この算定についてはまだこれからでございます。
医療保険の病床もありますので、6カ月ごとの見直しが入りますので、自宅復帰の可能性も大いに期待できると考えております。
また、特養ホームの砺波市の待機者は34名となっております。その内訳は、施設入所者が13名、病院に入院している者が10名、在宅が11名となっておりますので、圏域内では昨日申し上げましたとおり、井波町で平成12年4月から50床が開設されます。したがって、ある程度対応できるものと考えております。
なお、特養ホームの入所関係につきましては、5年間の経過措置がございます。これにつきましては特養だけでございます。御承知のように西尾議員は、介護保険は在宅サービスの充実を図ることが真の目的であるということで、御理解をいただいておりますが、私は予防にまさる治療はないと言っておりますので、今後ともこの介護制度を機に、なお一層予防に力を入れていかなければならないと思います。
なお、認定審査の結果の「自立」につきましては、その後も健康の維持増進に努めていただくためにも、現在実施しております機能回復訓練事業や訪問指導事業、さらには健康相談、健康教育事業など老人保健事業で一部対応し、制度が構築をしていく中で、さらに検討していきたいというふうに考えております。
なお、保険料の減免等については、先ほど寺島議員の質問にお答えしたとおりでございます。
以上でございます。よろしくお願いします。
◯議長(山岸君) 答弁漏れについてのみ再質問を許します。
13番 西尾英宣君。
◯13番(西尾君) 安念市長に合併浄化槽の補助要綱について、そして教育長に遊具のことについて、そして民生部長に認定審査の条例制定について、3点再質問をさせていただきます。
平成11年3月1日に富山県の環境政策課長より各市町村の担当課長あて、単独浄化槽の新設廃止と合併浄化槽の整備促進についてと、このような通達がまいっております。
さて、国においては生活排水を未処理で放流する単独浄化槽の新設を廃止し、合併浄化槽の整備促進を図ることが重要な課題であることから、単独浄化槽の新設廃止を積極的に推進するように強く要請しているところであります。ところが砺波市では、業者が今のうちに単独浄化槽を処理しようと売り出しをしております。このことを放置してよいですか。私は、そういう面では、一日も早く合併浄化槽補助要綱をつくられることを求めるものであります。
次に、教育長にお伺いいたします。
毎週1回安全点検をしているとの御答弁でございましたが、この北部小学校の鉄棒についてはどのように処置をされたのでございますか。学校の先生は去年の秋から乗れないのに何もされていない、そして子供たちは簡易鉄棒で鉄棒の授業をしなければならないという実態、去年の秋からどれだけかかっておりますか。しかも、私は許せないのは、この北部幼稚園の、小学校の前に立派なものが危ないとも何も表示してないんですよ。小学校の子供たちがここで遊んでいて折れたらどうしますか。北部幼稚園がなくなってからどれだけになりますか。私はそのことを思うと、何を見ておられるのか、私は非常に怒りに覚えてなりません。そこだけではないですよ。庄東小学校のブランコ、しかし、東部小学校のこうやってよじ登る遊具ですね、これも使用してはならない、子供たちは何と思いますか。私は一日も早く遊具の整備をして、伸び伸びと子供を育てる環境にしていっていただきたいと思います。
最後に、民生部長にお伺いします。
申請から審査結果まで30日を要すると述べられました。そして8月の組合議会で条例について提案すると、じゃ砺波市議会には提案しなくてもいいんですか。9月議会だともう30日過ぎますよ。多くの議会では6月議会に上程して審議されています。問題だと思います。
◯議長(山岸君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) お答えを申し上げます。
合併浄化槽についてはやらないとは申しておりません。まず、議員の皆さんは合併浄化槽を十分御承知だと思いますけれども、そのことについて住民に周知徹底することが、まず先決ですね。そして理解を求める。
そこで、先ほど言いましたように、10年待たなければならないというのは、私は原則だと思います。というのは、二重投資になりますから、したがってその点では、あんたもここへ公共が入ってきた場合には入れてくださいよという話もしなければいかん。その意味で十分周知することが大事だと、そのことをまずさせます。
そこで、さっきも申し上げましたように、本年度中に要綱をつくります。そこで申し込みを受けた段階で整理統合して、向こうの予算もいただかなければいかん。せっかくのものですからね。そこで要綱をつくって設置をしてもらうということになると12年度だと。お急ぎになることはよくわかりますけれども、行政手続などがございますので、おっしゃるような早急なわけにはまいらない。ただし、急がせたいと思っておりますので、その点御理解いただきたい。
以上でございます。
◯議長(山岸君) 答弁を求めます。
教育長 飯田敏雄君。
〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕
◯教育長(飯田君) 遊具について答弁いたします。
北部小学校の鉄棒のことに関しましては、学校から修理の申請をさせ、その修理をするように予算づけをいたしましたので、間もなく修理されます。
以上です。
◯議長(山岸君) 答弁を求めます。
民生部長 太田勇二君。
〔民生部長 太田勇二君 登壇〕
◯民生部長(太田君) 西尾議員の認定の条例化の問題でございます。
議員御承知のように、一部事務組合でそれぞれ事業を共同事務処理をしていくということで、それぞれ地方自治法に基づきます組合でございます。したがいまして、各条例等はそれぞれ組合で条例制定をするところでございます。
なお、認定申請されてから認定まで30日ということで、非常に事務が混雑するということから遅いと申されましたが、十分にその準備をしておりますし、8月の定例会で条例を出しまして提案をし、議決をいただいて入っていくということで、十分対応できるものと思います。
以上です。
◯議長(山岸君) この際、暫時休憩いたします。
午前11時44分 休憩
午後 1時03分 再開
◯議長(山岸君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
初めに、午前中の西尾議員の発言について、会議規則第58条の規定により、下水道単独浄化槽の発言において、──業者の部分を取り消したい旨申し出がありました。
この取り消し申し出を許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(山岸君) 異議なしと認めます。西尾議員からの発言の取り消しの申し出を許可することに決定いたしました。
それでは、市政一般に対する質問を続けます。
2番 金嶋久貴子君。
〔2番 金嶋久貴子君 登壇〕
◯2番(金嶋君) 私たちの前には問題が山積しておりますが、今早急に取り組まねばならないことは、少子・高齢化問題、環境問題、地方分権、行財政改革ではないかと思います。
環境問題には、下水道整備やダイオキシン、ごみ問題などの課題がありますが、中でも環境保全の最も基本的なものとして、砺波の自然、緑への認識を欠くことはできません。砺波市は自然環境に恵まれております。これをよりよい形で後世に引き継ぐことが我々の責務であります。そのために、まずこの砺波の自然について、何についてどのように調査把握されているのかお聞かせください。
広く砺波市を見てみますと、面としての緑は散居村と庄東丘陵であります。散居村については今までも調査され、研究所も設置され、またこのたびは田園空間計画で、今後の保全整備及び利用が図られることとなりました。
翻って、庄東丘陵はどのような状態でしょうか。平成5年度富山県自然環境指針の5段階評価によれば、庄東丘陵は動物、植物、景観とも評価1ないし2であり、特に見るべきものや保存すべき絶滅危惧種の存在もないとのことでした。しかしながら、地形・地質のほうで和田川中流が蛇行で4と上がっておりました。レベル4とは保全を要する地形・地質の分布地に当たります。学術的価値が高く、県レベルの価値を有するもので、開発に対しては自然環境保全のための調査等を行い、これらの地形・地質の保全に努めるものとするとされております。県レベルでほかで見るならば、例えば弥陀ケ原のガキの田も同様の4と指定されております。しかるに、蛇行の主たる部分を含む上和田橋より上流は砂防指定河川となっており、栴檀山、峰付近から浅谷出会い鶴巻坂近くまで砂防工事として壁面コンクリート張りの整備が施されております。このまま引き続き下流の整備がされてはこれはたまりませせん。自然破壊となります。ここは保全を図らなければならない所です。そこで、県の土木部河川課に出向いて面談したところ、図面には落としてはあるけれど、大災害でも生じない限りそこは手をつける予定はない。建設省もここ2、3年は考え方が変わり、自然のダムとしての機能を大切にし、そのままの形態保持が望ましいとしたとのことで一安心でした。
それはさておき、「住みよさ日本一」をより高め持続するためにも、今後の砺波市の自然環境を保全施策を明確にする必要があります。そこで、庄東丘陵の自然を環境面からどうとらえ、どのように考えていくのか。それにはまず県内で最古の河川、和田川を含む庄東丘陵を調査把握し、市民に提示していく必要があるでしょう。地域の現況を確認し、自然と人々の暮らしとの歴史的なかかわりを認識し、これからの自然との共生を考える土台として調査を行い、環境保全施策の基礎資料としての市史資料編「自然環境」を編さんされたいと思います。また言及させていただくならば、これからの自然環境保全施策は生態系重視でなければなりません。
これらの調査編さんは2年や3年でできるものではなく、最低でも6年から7年はかかるでしょう。現在砺波市には、編さんや歴史分野では佐伯安一先生、動物や淡水魚に関しては林梅夫先生、人文地質に関しては新藤正夫先生やその他有能な方々がそろっておられます。中心となっていただけるこれらの方々は失礼ではありますが、それなりのお年になっていらっしゃいます。この方たちがお元気なうちに、それこそ今でなければこの「自然環境編」はできないのではないかと私は思います。
県内にほかに全く研究者がいないわけではありませんが、砺波に住むこれらの方々は、砺波を見つめる目、愛情の持ち方が違うと私は思います。このような砺波をいとおしむ研究者の方々が中心にいてこそ、いいものができるのではないかと私は思います。
県には、現在丘の夢構想や全県公園化構想がございます。それらに対処するためにも基礎資料がなければならないでしょう。
この11日には、「田園空間計画」の現地視察にアドバイザーの富山和子さんはじめ農林水産省課長などが見えられ、第1回の策定委員会が開かれました。国内では初めての企画で、当市の散居村が全国でただ1カ所の指定地となったわけですが、これは景観のすばらしさはもちろんのことでありますが、今までの地道な調査研究活動が砺波市にあり、受け皿となり得ると判断されたからこそ選定されたものです。このように基礎がしっかりしていてはじめて次の展開が可能となるわけです。これらを踏まえて自然環境保全のための調査にぜひとも着手されたいと存じます。
和田川について申し添えますならば、芹谷の越の山橋から下流300メートルの間に平林、北秘念寺、芹谷島と、3つの見事な蛇行が風船を束ねたような形で河岸段丘とともに望むことができます。また、専門家の中でも、坪野川との出合い付近は淡水魚の宝庫ではないかとも言われています。いかはまの後ろは急峻なV字谷とともにバードバスがあります。これらは見るべきものであり、保全しておくべきものなのです。
次に、平成6年「都市緑地保全法」に各自治体での「緑の基本計画策定」が盛り込まれました。砺波市でも現在策定中ですが、今回は市街地の緑について述べさせていただきます。
先ほど申しましたように、散居村や庄東丘陵などという自然が豊かと思える砺波市ではありますが、市街地の緑はとても豊かなものとは思えません。区画整備事業に伴い公園整備がされつつありますが、現在設置されている街区公園は緑地とはほど遠いものです。都市公園法では、公園または緑地という文言がしばしば出てまいりますが、これは公園イコール緑地という意味合いがございます。当市における街区公園の整備状況はせいぜい遊園地広場といったものがほとんどです。
公園には日常的なレクリエーション、環境の保全、非常時の避難場所、延焼遮断帯など幾つかの役割がありますが、それらの要件を満たせばいいというものではございません。最も大きな条件は、人が憩える場として利用する、利用しやすいということであります。街区公園の誘致距離が250メートルの範囲と規定してあるのは、子供の行動半径から割り出された距離です。ですが、実際に子供たちが利用している姿はあまり見かけることができません。なぜなら、整然とした都市公園は、子供たちの創造性を刺激するものがほとんどなく、魅力があまりないからです。隅まで見通せてかくれんぼもろくろくできず、大人は緑陰もなく安らぐ気にもなりません。
公園の基本は、入ってはいけない芝生の緑ではなく、園芸的な花壇でもなく、ましてや裸地でもなく緑です。それもアクセサリー的に周りを囲むように樹木を植栽するのではなく、エコロジカルな視点の豊かな雑木林の形成が、今後の都市公園として求められるのではないでしょうか。
エコロジカルなというのは鳥も虫もいるということです。虫が発生して草木を食い荒らしても、管理を優先し、皆殺しである薬剤散布防除という乱暴で危険なことはしてはいけません。これは人間にとっても有害で危険なことなのです。生態系が保たれていれば、天敵の虫や鳥が食べてくれます。よほどでない限り丸坊主になったように見えても木はめったなことでは枯れません。また、人間が食われも刺されても死に至ることはまずありません。時がくれば彼らは去っていきます。我々は少し我慢すればいいのです。自然との共生というのは虫も鳥も尊重して、人間中心の生活ばかりではないということなのです。今後の公園づくり及び管理については、生態系を重視する施策をとるべきだと私は思います。
生態系ということでは、昨今メダカが姿を消し、絶滅危惧種として指定されたとの報道がございました。ヤマトシジミも久しく見かけません。この自然が豊かと言われる砺波市に彼らがいるのかどうか。それらを調査し、身近なビオトープの再発見と保全という小さなきめ細かなことも、良好な自然環境の維持には大切なことであります。砺波市の「緑の基本計画策定」には、生態系重視の観点をしっかりと盛り込まれることを求めます。
先ごろ策定された「砺波市児童育成計画」の意向調査によれば、子育てに関しての施設や制度の要望に、公園等の遊び場の充実が挙がっておりました。同計画では、公園の整備には地形や樹木を生かした公園づくり、実のなる木、彩りが違う落ち葉を落とす木など、子供が楽しめる自然遊びの素材の導入に努めると記載してありました。今のような魅力に乏しい公園をつくるのではなく、今後は子供たちが伸び伸びと遊びを発見し、人々が憩えるような緑を基本にして生態系を考慮して、公園の設置されることを要望いたします。
3項目目としまして、砺波市児童育成計画についてですが、これについては昨日松本 昇議員や池田議員、その他の方々の質問と重なっておりますので、一部省略させていただきます。
市長は、地方分権では保育所や幼稚園の設置も自治事務となり、幼保一元化のような施設も設けやすくなるとおっしゃいました。そして見直しの決断をする時が来ているとも述べられました。時代の要請に沿って改革に着手されますよう御期待を申し上げます。
この計画書を何度か読み返しましたが、行政でできるのは制度づくりと整備、支援、啓発です。
子供たちにとって必要なのは、信頼できる、ともに歩いてくれる大人が身近にいることです。私たちは信頼され得る大人であるでしょうか。国では先ごろ私たち政府が新ガイドラインの法整備を行いました。戦争をするための準備が整ったわけです。いつでもスタンバイの戦前状態です。今までの戦後ではなく、これからは戦前なわけです。小松基地では2,700メートルの滑走路が3,000メートルに延長され、コンクリート厚が35センチから47センチにかさ上げされます。これは米軍の戦車を積んだ4,000トンクラスの飛行機が発着できるようにするためなのです。
日本の安全確保のために世界の平和のための役割を担うなどといって、日本の空港、港湾の整備が、米軍の利用が可能なように着々と整備されてまいります。どのような理屈をつけようと、私たちの政府は景気回復のために、人殺し集団への仲間入りをしたのです。これを私たちは、子供たちにどのように説明すればいいのでしょうか。国はかじを切りました。それに対して私たちはどう対処するのか、一人一人が問われていると私は思います。
以上、私見を述べさせていただきましたが、これで私の質問を終わらせていただきます。
◯議長(山岸君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 金嶋議員にお答えをいたします。
環境問題についてでございますが、御趣旨はよくわかります。私も環境につきましては、重要だということで認識をいたしております。若干ポイントは違うかもしれませんが、御指摘もございましたように、今回の散居村を展望した田園空間構想もその1つではないかと。このあと施設づくり等につきましても、今おっしゃいました視点に基づいて意見を申し上げていきたい、このように感じておるわけでございます。
そこで冒頭にございました、これまでに当市における自然等に関する調査があったかどうかということでございますが、率直に言いまして、独自で調査をして公表したものはございませんが、ただ郷土資料館あるいは緑化公園課等で調査をしたもの、あるいは富山県の自然保護協会が頼成の森の自然調査をしたこと、あるいは市の教育センターが庄川の自然を調査したり、あるいは砺波青少年の家を取り巻く自然の調査、市の教育センターなどで調査をしたこともございますし、県の自然保護課が富山県の巨木、名木保全調査ということで砺波の名木等についての調査がございます。その他散村研究所におきましては、幾つかの文献その他については調査したものもございますし、文献等も多くあるわけでございます。
先般もこの田園空間構想に当たりまして、散村研究所から多くの資料、文献等が提出をされております。これらを活用されると聞いておりますので、その面ではほとんどないとは言い切れないのではないだろうか。ただし、一括してまとめたものはないということでございまして、おっしゃるように何かまとめたものがあればいいなと、こんなことを実は考えておるわけです。
なおまた、庄東丘陵地帯における自然環境の総合的な調査、これも一つの方向として重要だと受けとめておきたいと思います。
もちろん、近ごろは環境に対する関心が高まりつつございまして、ありがたいことだと思います。自然を大切にする考え方が広まってくることを私は喜んでおりますし、御存じのように砺波は豊かな水もございますし、美しい川もございます。きれいな空気もございます。そしておっしゃるようにすばらしい森林も持っておると思っておりますので、後世まで引き継ぐという使命も、私はあろうかとこのように思っておる次第でございます。
なおまた、和田川のことにつきまして細部お話をいただきました。これらを参考にしながらこれからも対処してまいりたいと思っておるわけでございます。
なお、県のデータ等の中で幾つか守るべきものなどがあるようでございますので、その面についてはこれから勉強させていただいて、そういう指針に基づいて進めさせていただきたい、このように思っております。
なおまた、砺波市の市史に資料編として、自然環境編をつくったらという提案でございます。今後、市史編さん委員会などでも研究をしていただいて、そういう視野で検討をしていただきたいと思っているわけでございます。
なおまた、私はこのように思っております。教育委員会とも相談でございますけれども、例えば郷土砺波市の農業に関すること、あるいは動植物に関すること、あるいは散居村といわれながら、実際子供たちがあまりよく知らないんではないか。その意味で、副読本をつくって、郷土を愛してもらうためにも、知ってもらうためにも、勉強の素材としてそういったものをつくるべきではないかと思っております。確かに農村問題等については、若干副読本があるようでございますが、そういう意味で今後とらえてまいりたいと思います。
それとまた、今年は市制45周年でございます。5年後は市制50年になるわけです。半世紀を実は迎えるわけですが、この際に合併して以来50年でございますので、多くの文献等がございますし、そういう歴史的な経緯もございますので、今の市史をカバーする形で、もう一つ視点を変えて50年史を編さんしたらという、実は気持ちも私持っています。その時にはもう準備に入らなければいかんのではないか、こんなことを実は思っておりますので、今申しましたように市史編さん委員会をしばらくやっておりませんが、ひとつお集まりを願って、その準備等あるいは必要性等を議論をしていただければと思っておる次第でございます。
今いろいろ申されましたこと等につきまして、私のみならず、現場でこのことを体得しながら進めさせていただければと、このように思っておる次第でございます。
なお、児童育成計画については民生部長、それから緑の基本計画や都市公園についてのいろいろ要望がございましたが、この点については産建部長からお答えいたします。
以上でございます。
◯議長(山岸君) 答弁を求めます。
民生部長 太田勇二君。
〔民生部長 太田勇二君 登壇〕
◯民生部長(太田君) 金嶋議員の児童健全育成等につきましては、先日来から申し上げておりますが、先ほども幼保一元化の問題につきましても、先般の市長からの答弁がございましたように、それぞれ自治事務になりますが、それぞれ施設の基準等がございますので、それをクリアをしなければならないということもございます。そういったことも含めまして、今後基本的なことをしっかり受けとめて検討していきたいというふうに思っております。
◯議長(山岸君) 答弁を求めます。
産業建設部長 桂 政樹君。
〔産業建設部長 桂 政樹君 登壇〕
◯産業建設部長(桂君) それでは、金嶋議員さんの市街地の緑等につきまして、補足して御答弁を申し上げます。
まず最初に、市街地の緑についてでございますが、市街地及び周辺に昨今できております街区公園につきましては、御存じのとおり土地区画整理事業の施行によって整備されたものでありまして、現在18カ所の街区公園が設置されております。これらの街区公園は、区画整理事業の一環として、地区の住民の皆様の合意に基づき、それぞれ皆さんが自分たちで地域の特色ある公園づくりとしてつくられてきたものであります。
将来にわたって地域の憩いの場として愛され、親しまれる公共空間であるとともに、災害発生などの非常時に、住民の皆様の避難場所や防火帯などの空間としての機能も併せ持つものでございます。
都市公園の特性を検討しますときには、周囲の景観、自然条件等の立地条件についても当然十分考慮されるべきでありまして、それらの形態から大きく分けますと、緑型、運動型などの特性が考えられますが、区画整理事業においては、将来の住宅化に備えて子供たちの遊び場を広くとった運動型が多く採用される傾向にあります。しかし、最近ではこれらに加えて池とか水辺空間とか、樹木の緑を取り入れた公園づくりも多くなってきております。
もちろん従来の運動型に緑が全くないということはございませんで、ある程度の緑があるんですが、最近特に緑を多く入れたものも増えてきておるということでございます。しかし、街区公園はまだつくって新しい関係で木が大きくなっておりませんこと等から、いましばらく時間をいただきたいなというふうに思うわけであります。
公園につきましては、まず、人々が利用しやすい公共空間づくりでなければなりません。議員さんもおっしゃいましたように、地域の皆さんが利用しやすい、そういうニーズに合わせまして、緑豊かな空間づくりが大切であります。子供たちや高齢者にも十分配慮した安全な憩いの場として、多様な整備の工夫が必要と考えられます。今後も市といたしましては、これらの観点から公園づくりに当たりまして、そういう助言なり協力をしてまいりたいと思います。
なお、もう1点、緑の基本計画についてもちょっとお触れになり御要望がありましたので、ちょっと申し上げたいと思いますが、緑の基本計画につきましては、自然的条件、社会的条件等を調査の上、現在たたき台としての素案をもとに、さらに内容の検討を重ねているところでございます。その中でもいろいろ記載しておりますが、今後の緑のまちづくりあるいは公園づくりに当たりましては、周辺の自然、議員、おっしゃいました生態系のことも含むと思いますが、そういう自然や歴史との一体化に意を用いる、いわゆる自然との共生に力を入れることはもとより、幼児期から植物や自然の大切さを学ぶことができるような緑化意識の高揚につながるような整備、あるいは最近減少つつあります生物生息空間、いわゆる最近の言葉で言いますとビオトープですか、そういうものを整備いたしまして、自然が体験できるようなことに配慮するなど、緑あふれる美しい地域づくりを目指してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
以上でございます。
◯議長(山岸君) 18番 前田喜代志君。
〔18番 前田喜代志君 登壇〕
◯18番(前田君) 初めに、質問に入る前に、今議会に提出されました補正予算(第1号)に関連しまして、総務費にとなみ衛星通信テレビ株式会社への出資金2,470万円が計上されております。昨日からも関連した議論がございました。若干意見を申し上げておきたいと思います。
平成7年度末に示された砺波広域圏の情報化基本計画、このときには五箇三村を含めて地域全世帯にケーブルを引いて地域の情報化を進める、こういう計画案が示されておりました。このケーブルを基盤として行政の情報化を図っていくというものでございました。そして事業主体に広域圏事務組合がなって総事業費は42億円に上る、砺波市の負担も13億円になるという、こういう計画案でございました。
今回、国の景気対策の一環として進められようとしている民間主導の「地域情報化推進事業」これは前の計画と何がどう違うか、このことを今議会で市民に十分御理解いただけるように明らかにしておく、当局、議会の責任があるというふうに思います。
このあとの委員会審議を含めて、前計画との対比なども含めて市民に御理解いただけるような議論を尽くしておかなければならんと思いますので、当局のほうでも御尽力をお願いしたいというふうに思います。
それでは質問に移ります。
第1点目は、「14歳の挑戦」事業の実施目的に関連して、教育長にお伺いいたします。
地域で生徒の社会性や生きる力を養おうと「14歳の挑戦」事業が提起されてまいりました。当市ではいつの時期に、どのような形で取り組まれるか、現時点での計画、考え方を明らかにしていただきたいと思います。
また、指導に協力をいただける市民の皆さん、十分確保できているか。そしてそういう皆さんとの事前のディスカッション、そういう場は設けられているか。また若年労働者が自分はこの仕事に向いていない、こういって4、5年で職場を離れて退職をしていく、こういう傾向が増えております。原因にはいろいろあるのだろうけれども、職業観をどうはぐくんできたか、これは重要な要素の一つであると思います。職業観の確立の機会としても、この14歳の挑戦事業をとらえてはどうか、事前事業の学習なども含めどのように考えられているか伺っておきたいと思います。
次に、出町小学校建設事業と学校給食センターの併設について、教育長の考え方を伺いたいと思います。
まず、出町小学校の基本設計、昭和39年に東部小学校が開校されて以来既に35年、平成14年の開校が待たれるわけでありますが、今定例会の初日にこの基本設計について御説明をいただきました。これまでの学校建設以上に地域の皆さん、PTAの皆さん、多くの皆さんの意見を聞いたり、議論したり、視察に行ったりという経過をたどりながらも、それ以上に子供たちの夢、思い、こういうものも取りまとめられてでき上がったと、大変すばらしいと思っております。しかし、今後の児童数の推移がどうなるか。なかなか長期に予想することは困難なだけに、できればもう少しゆとりを持って一定のエリアを更地で残しておくべきではないか。確かに現行の40人の基準なら120人まで3クラスで児童数の増に対応できるわけでありますが、したがって、そういうオープンスペースも設けられて考えられておりますが、1学級30人以下という基準に学級編制の考え方が変わった時に、学年によっては90人を超えるというような可能性は十分考えられるのではないか。そうすると1学年4クラスということになります。今は各学年に1クラスずつのオープンスペースしかみてありませんが、1学年4クラスというような事態も考えるときに、やっぱり普通教室をとるための全くの更地というものを学校のそばに確保しておくべきではないか、このように考えるわけです。
砺波市初めての2階建ての校舎を考えられた、このことのメリットは理解できますけれども、あとになって学級増に対応の余地が全くないというのでは心配も残ってしまうわけです。一部3階建ての構造に変えて4クラスにも対応できるだけの更地部分を確保しようという考えはないか、お伺いをしたいわけであります。
次に、この出町小学校にできれば学校給食センターを併設してつくってもらいたいということを前にも申し上げてまいりました。現在の学校給食センターが建設されたのは昭和50年であります。もう借金返済も終わるわけです。しかも、O-157による食中毒などを回避するために、調理してから児童・生徒が食事をとり始めるまで2時間以内だと、こういう指導基準がございました。現センターでこれを守れるシステムの確立をいろいろ考えても全く対応できないじゃか。こういう結論の中から、献立に制限を加えて絶対にO-157の心配はないという状況をつくっておるわけであります。しかし、献立に制限を加えなくてもよいようなシステムに一日も早く持っていきたい。学校給食は教育の一環、こういうわけで重視されてまいりました。「食は命」その命の大もとであるからこそ、子供も保護者もどんな食材が使われているか、どのように調理されているか、そのことがよくわかるように、調理されるその姿も見えることがとても大事なこととして考えられてきました。ですから、センター化している自治体でも生徒数の多い学校に併設して、1校で複数校分を調理する、このような親子方式がとられているところもあるわけであります。しかも現在の給食センターでは環境ホルモンの一種が溶け出し危ないと指摘されているポリカーボネート食器、この食器の改善も施設が狭くて改善したくてもできないなど問題を残したままになっております。ですから「心の教育」と同じ重さで、いやそれ以上の重さで子供の命を大切に考える教育行政でなければならない。そんな思いから出町小学校の建設に、例えば出町中学校区内の1つの中学校、4つの小学校、5つの幼稚園、約2,100食分を受け持つ給食センターを併設できれば、現センターの抱えているこれらの問題も解消できるわけであります。
以上の点から、このまま実施設計に入るのではなくて、もう一度練り直して基本的な考え方をしっかりと据えていただけないか、この点であります。
次に、少子化対策についてお伺いいたします。
エンゼルプランによる重点政策はどうか。市の児童育成計画では、「子育てについての意識啓発」「子育てと仕事との両立支援」「家庭における子育て支援」「子育てのための生活環境の整備」「ゆとりある教育の実現」「子育てに伴う負担の軽減」が挙げられております。
昨日からの質疑の中で、少子化の問題も取り上げてまいりました。今の社会がいかに子供を生み育てにくい環境になっているか、こういう認識をいろいろ語られたわけであります。経済企画庁の調査結果もありました。次のような数字が上げられています。「あなたにとって子供を持ち育てるということは、どのような意味を持っているか」この問いに「楽しい」と回答した母親の割合が、日本22.9%、隣の韓国が53.7%、アメリカは71.5%の皆さんが子育ては楽しいと答えている。際立って日本は低い数字になっているわけです。核家族化のもとで、一人で子育てを行わなければならない母親が大変多く、母親自身も少子化の中で、妹、弟の面倒を見てきた経験もなく、相談したい夫は仕事づけ、おつき合いという社会背景がある一方で、労働条件はきつく低賃金で昇給・昇格差別が横行し、妊娠出産によって体験した嫌がらせやさまざまな壁など、子供を持つ女性労働者が職場で多くの不利益扱いを受けている。こういう現実、その上家庭でも家事もまだまだ女性に重くのしかかっている。このような中で女性が仕事もしたいし、子供も生み育てたいと望んでも、子育てに不安が残り、楽しくなければどうしてもう一人子供を産みたいと考えられるでしょう。
市民が安心して暮らせるまちづくり、この欠かせない柱が少子化に対処する総合的施策推進でなければならないゆえんでございます。生みたい人に生み育てやすい環境を整えることが本当に必要です。出産・育児期を安心して元気に乗り切るために、もっともっと支援策が必要になっております。
そこで具体的に、子育てについての意識啓発や仕事との両立支援において、市民、事業者、市の責務、そして協力、これを明確にして取り組むようにするべきではないか。特に事業者に対しては均等法後、改正がありました。そして母性保護の観点で事業主が講ずべき指針も定められたわけであります。
その1つは、健康診断など受診時間の確保、2つ目には、妊娠中の時差勤務や勤務時間の短縮、3つ目には、休憩時間の延長、休憩の回数の増加、4つ目には、妊娠中または出産後の症状に応じて作業制限、勤務時間短縮、休業などの措置。これらが義務化されたわけであります。この99年4月から施行になりました。女性が働きながら子供を生み育てていく、そのための支援策です。もちろん育児・介護の休業制度は当然であります。改正法やこの指針が実質的に職場に根づいていくよう、あらゆる事業所の協力が求められるわけであります。商工会議所や工場協会なども一緒に協力をいただいて、そういう砺波の社会環境を育てていこうではありませんか。そしてまず、市役所で、病院で、しっかりやっていただかなければならないと思います。
加えて、昨日からもございましたように、保育園に入りたい、こういう入所希望数が総定員を超えてくる、こういう昨年の入所希望の状況がございました。そして目いっぱいまで市としては定員を広げてきた経過がございます。この11月になればまたこの繰り返しが考えられます。受入体制をどうするか、これ以上定数を広げられる余地がないのか、なければ新しいものを建てる、建てるにしても4月までには建たない。こういうことなら職員駐車場を多少つぶしてでも、他の場所に移してそこにプレハブででもいいから、とりあえずこの1、2年しのぐような、そういう対応も含めて早急に緊急対策を打たねばならないのではないか。そういうこともお伺いしておきたいと思います。
また、子育てに伴う負担の軽減で、砺波市は県下でいち早く第3子対策をとってまいりました。子育てに伴う負担軽減は、既に大きく他の自治体から見れば遅れをとっています。就学前の児童の医療費は通院も含め無料にするとか、保育所・幼稚園では同時入所以外でも第2子は半額に、第3子以降は食費相当額のみ定額徴収とするなど、本当に具体策を講じていくべきです。さらに子育てのための生活環境の整備では、大人のかかわり方の工夫が必要です。少子化が進み地域社会がさまざまに変化して、中でも近所に子供が本当に少ない、日常から群れて育つ環境にないという地域が大変増えてございます。児童クラブ、母親クラブ、PTAや地区公民館など、各団体の皆さんも年間を通して親子活動や三世代交流など大変汗をかいていただいておりますけれども、大人があれこれと企画して子供たちがこれにただ参加するという、こういう仕掛けや地域行事が増えているとしたらちょっと心配です。どのように遊ぶか、どのように過ごすか、子供たちが主体的に考え合うように、大人のかかわり方を少し変えてみる必要があるのではないでしょうか。
最後に、介護保険の要介護認定について議論もございましたが、1、2点伺っておきたいと思います。
認定事務の進め方についてございます。訪問調査はどのような体制で進められるか。訪問調査を終え、認定審査を経て介護度が決定された後、そのあとに容体が変わって再度の認定を受けなければならない、こういう人は当然出てまいります。9月に認定したけども、3月までに何回も容体が変わるということは十分にあり得るわけです。容体が変わって再認定の対応が必要になってくるわけです。健康福祉課の通常の業務に加えて、容体変化に対する訪問調査などは随時発生してくるわけでありますから、保健婦や看護婦や介護福祉士などの専門スタッフの配置が、現状はそういうことも見込んで本当に足りているかどうか。また、介護保険制度を市民生活に根づかせるためにどのような手だてをとっていくか。既に何らかの在宅介護福祉サービスを受けている皆さんは、自然のうちにこの制度に移行していけるのかもしれません。しかし、サービスをまだ受けたことのない市民にとっては、在宅介護支援センターに相談してみようとなるまでは一定の時間がかかります。今なお、家族での在宅介護が限界にきてから連絡が入るというケースもあるわけです。家庭で抱え込んでしまっているわけです。せっかくの保険料が掛け損になってしまったという思いが残らないように努力は必要です。身体的必要度だけではなくて、介護をする家族の状況把握とサービスの拡充も図っていかなければなりません。この中で、訪問調査で73項目、そして12項目の記録が出てまいりますが、特記事項などで介護サービス調査表が全部でき上がります。その中にこの特記事項というのは、調査員の主観が入る場合もありますから、できるだけ公平に客観的になるようにマニュアル化などの工夫が必要だと思います。ぜひそのような工夫をして、公平なサービスが貫けるように御努力をお願いしたいし、介護保険事務組合のもとで認定モデル事業による調査の結果から、どの部分のサービスがどの程度充足されているか、この分析状況も明らかにされたいのであります。
以上で質問を終わります。
◯議長(山岸君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 前田議員にお答えをいたします。
私からエンゼルプラン等につきまして、私の意見も若干含めましてお答えを申し上げたいと思います。
先般から、多くの皆さんからこれにつきましての御意見をいただきました。その際にも申し上げましたが、政府もようやくこのことについて重大関心事を示しまして、先般の新聞報道にございましたように、駅前や駅でも保育所をつくろうということが出ておりました。それはそのように対処していただきたいと思いますが、保育所につきましては、市の業務でございますし、一般保育所もございますけれども、どのように指導いただけるのか、実は早く待っているところでございます。したがいまして、各議員さんからもいろいろございましたが、その指導待ちをしておることを申し上げておったわけでございます。しかし、指導を待っておったんでは要望に応えられないのは現状だと思います。確かに少子化時代を迎えて絶対数は不足するんですけれども、要望として受けざるを得ない。そうなれば今お話もございましたように、プレハブでも考えてみてはという話になると思います。それも一考を要する必要があろうかと、このように思っております。
それはそれとして、私の考え方は、今東部保育所の問題もございます。油田も実はマンモスなんです。小学校よりもお子さんの数が多いというのは、やや危険性をはらんでおるのではないか。出町保育園も大分汚くなりました。そのことを全体をもう少しとらえてみていかざるを得ないかなと。今おかげさまで鷹栖保育所が乳児室をつくりまして、なおまた大規模改修もやっていただきました。そうかといって幼稚園等につきましては、心配しておりましたところが逆に増えておりますし、従来多かったところがぐっと減ってきたという経緯もあるわけです。そういうバランス上、いろいろこれからも考えて早急に考えさせていただきたい、その上で議員さんの皆さんとも相談をさせていただきたいと思っております。
特に施設整備等につきましては、ハード事業でございますので、どうしても予算措置が必要でございますし、これらにつきましては、補助金や起債の関係もございます。したがいまして、早々に計画を立ててお願いするものはお願いしていくということになろうかと思います。
地方分権が明日にも決まれば話は別ですが、もう少し時間がかかりますし、実際施行となりますと、1年ぐらい遅れるということになりますので、それも待つわけにはまいらないと、このように思うわけでございます。
なおまた、制度等につきましてPR不足などいろいろございます。せっかくの制度でございます。雇用機会均等法等ございますし、あるいは母性保護に関する法律もあるわけですけれども、これがあんまり機能していないというのが、いささか私は残念だと思います。これが逆に市町村に移管をして、市町村が指導できるという立場でしたら、これは強力に働きかけるわけですが、残念ながらまだそういう監督官庁ではございませんので、なかなか手も足も出ないということでございます。
ここで少し余談になるかもしれませんが、リッセの市長は女性でございます。本人のお子さんが2人おられます。2人はもらい子です。その2人は韓国人だと、4人を働きながら育てて、今日市長さんをやっておられます。その背景は、いわゆる国の制度をきちっと守るということ。育児もやる。今は国が定めております幾つかの法律を、その国がきちっと守るという、守ることによって保護されるといいますか、当たり前なんですね。今それぞれ成長されて生活をされておるんですが、そのようなお国柄であることについて私は感心をしてきたわけです。日本はもっともっとこの制度を一般が理解をして、子育て等について御支援をいただきたいものだと思っております。
その意味で、市役所や病院もしっかりせいと、こういうお言葉でございます。そのことにつきまして、私どもは補完的な事業になると思いますが、池田議員からもいろいろ負担軽減等言われまして、そのことにつきましては、十分要望に応えるように努力をしてまいるということでお答えを申し上げておりました。十分検討させていただきたい、このように思うわけでございます。
なおまた、今回は立場を変えましての御意見もございました。その御意見を参考にしてまいりたいと思います。確かに少子化の進行によりまして、子供同士のふれあいが希薄になったり、あるいはそれぞれの子供たちが心の余裕がないといいますか、抑揚がないというか、あるいは社会性が乏しくなるというような一面も、私はあろうかと思います。その面では重要な課題であろうともとらえております。
そこで、大人はどうあるべきかという視点に立っての質問でございます。だからその意味では施設づくりも必要でございますけれども、やっぱりソフト事業というものもここで忘れてはならない。その意味で、児童クラブなどの皆さんにお世話をいただいておりますが、この運動等についても協力を申し上げて、子供たちの集団活動あるいは地域ぐるみの遊び場の環境なども十分考える必要があろうと思いますし、児童民生委員の皆さんにも御協力をいただいておりますが、多くのボランティアの皆さんの御協力も得ております。この人たちにも今後とも支援をお願いを申し上げておきたい、このように思うわけでございます。
私は、いい方法は幾つもあると思いますが、1つの例としては、子供たちがスポーツ少年団に入って、自ら汗をかき、自ら激励しあって、自ら競争しあって、そういう場が一番いいんではないかと。その意味では体協さんにもお願いをして、スポーツ少年団がますます発展できるような、そういう雰囲気づくりをしてまいりたいと。学校現場とも、教育委員会とも協議しながら、そのような方向にいきたいと思っております。
なお、これも若干余談になると思いますが、先般私の友人でジャーナリストがおりますが、彼の自らの著書を送ってくれました。彼はこんなことを言っております。
この高度成長経済を支えたのは、堺屋太一が言った「団塊の世代」の皆さんがそれこそ競争して、一生懸命働いて今日の日本をつくったんだ。それはそれとして、大変御苦労があったと思う。ただし、そのお子さんたちは長男、長女である。ややもすると一人っ子だ。そして物があふれて何不自由なく生活をして今日来た。これが成長することによって彼ら自身の幸福感だけを認めるだろう、幸福感だけを追求するだろう。お父さんやお母さんや先輩の、いわゆる老後に対する負担なども恐らくないんではなかろうか。彼は「分解の社会」、若い人たちは幸福感だけを追求するだろうと。「分解の時代」をどうするのか。やっぱりこのときは全体でそれこそ官民一体になって生涯教育等をやるべきではないかという提言をしておりまして、そのように私は読み取ったわけでございますが、これからも皆さんともどもこのことに関心を寄せながら、施設づくりのハードの部分も、あるいはソフト部分もみんなで支えていかなければ、私はいい日本がつくれないと、このように感じておりますので、御協力、御支援を賜りたいと思っておる次第でございます。
「14歳の挑戦」あるいは出町小学校の建設等については教育長から、介護保険等については民生部長からお答えいたします。
以上でございます。
◯議長(山岸君) 答弁を求めます。
教育長 飯田敏雄君。
〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕
◯教育長(飯田君) 前田議員の御質問の2点についてお答えします。
第1点は、「14歳の挑戦」、それから第2点は、出町小学校の新築と学校給食センターの併設についてと、この2点でございます。
まず第1点の、「14歳の挑戦」事業でございますが、当市としては2学期の後半に実施する予定にしております。学校運営や行事の日程等の調整の関係で、井波町が夏休み直前に実施する以外は、県内で実施する学校のすべてが2学期に予定しています。
次に、実施に当たっては地域の子供は地域で育てるという視点で、市内の各種機関、団体の連携、協力をお願いし、地域社会の教育力を高めることにもつなげたいというふうに考えております。
具体的には、今後商工会議所や工場協会、商店街連盟、農協、社会福祉協議会、青年会議所、PTA連絡協議会あるいはその他の各種団体の代表の方々にお集まりいただき、推進委員会を設置し、生徒の活動の場を推薦いただき、さらにそれらの事業所などと綿密に連携を図って実施してまいりたいと思っております。
他人とのかかわり、人と人のつながりを深めながら職場を体験することで、困難に打ち勝つ自信を持たせたいというふうに考えております。
将来の職業を選択する判断材料というには、時期的に2年生ではやや早いかもわかりませんが、職業観の確立の一助としては十分役立てることができると考えております。
以上のようなことで、今後進めてまいりたいと思っております。
第2点についてでございますが、まず、出町小学校を建てるに際しましての最も基本的な考え方は、学校教育目標というものをまず最初にとらえてみました。出町小学校の学校教育目標は、知性豊かに礼節をわきまえ、たくましい実践力を身につけた人間の育成ということをうたって、これを基本に置き、その実現を図るため、次の点に力点を置いて考えてまいりました。
まず第1点は、個性を尊重し、創造的で実践力を発揮できる学習空間の確保、後ほど申し述べますが、具体的にはオープン型の教室の必要性ということや、先ほども話に出ましたビオトープ計画等もその中に含まれているわけでございます。
第2点としましては、開かれた学校として地域社会と一体となった学習の場を構築するということ、第3点は、メディアを生かし、未来を指向する教育整備というふうな、この第3点までの3つの力点に沿って学校の建築構想を立てたわけでございます。
議員の御質問に将来のことがいろいろございましたが、本当にいろいろ多面的にお考えいただいて、そのことには大変感謝を申し上げたいと思います。
基本計画の具体化の中で、出町小学校の現時点での人口推移では、平成17年度までは各学年60人から70人というふうに予想されております。今後の宅地開発などによって全学年すべてが3クラスになることはないと思われます。
あとで増築するより、可動式間仕切りとオープンスペースの活用によることのほうがいいという考えで、教室数を確保し、その上で2階建てにまとめたものでございます。
2階建てのメリットは、まず、子供たちの安全確保ということが1つございます。緊急避難のこと、子供たちのいわゆる安全管理というふうなことでございます。そしてまた、小学校の低学年から6年生まで含めまして、子供たちの体位・体格上、運動能力の問題から考えまして、2階のほうがグラウンドに早く出やすいというふうなメリットがございます。
35人学級への基準の変更は、今から当然想定しておかなければなりませんし、御提案の30人学級の場合についても、構造的に可動式間仕切りの位置を動かすことによって、対応することが可能だというふうに考えております。
次に、学校給食センターの併設の問題でございますが、学校給食については今後もセンター方式で実施していく方針であり、学校給食センターの改善については、今後総合計画の中でさらに検討するとしましても、出町小学校の中に組み込んでということについては現在考えておりません。
以上でございます。
◯議長(山岸君) 答弁を求めます。
民生部長 太田勇二君。
〔民生部長 太田勇二君 登壇〕
◯民生部長(太田君) 前田議員の介護保険の認定事務の進め方、それと身体的内容度、介護の状況等のサービスの拡充についての2点について答弁をいたします。
まず1点の、介護認定に至る一連の業務につきましては、5つの介護支援センターが窓口となって進めることになります。
申請者宅への訪問調査は、市役所、さらに南部、庄東在宅支援センターに配置の保健婦、看護婦、理学療養士、介護福祉士等の職員28名、また総合病院、やなぜ苑の在宅介護支援センターでは8名、合計36名が中心となって業務に当たることになります。
議員御指摘の10月以降申請認定プランの作業後に状態が変化した場合に、その都度かかりつけ医の意見書とともに新たに申請することになります。そういった事務の輻輳もございます。さらに従来の業務の上においても、調査訪問あるいはまたケアプラン等の作成業務が輻輳するということは承知をいたしております。そういったことも十分予想されますので、平均的な業務量になるように十分考慮し計画的に順次努力したいと存じます。
要支援の程度、申請漏れになる方がおられるんじゃないかということにつきましては、市では現在福祉サービスを受けておられる人にあらかじめ通知を申し上げ、申告の漏れないように考えていきたいというふうに思いますし、また、介護保険制度につきましては、昨日から若林地区を皮切りに17地区の説明会を開催するほか、市広報、もちろん民生委員あるいは婦人会、老人会等の各団体への出前講座の計画もいたしております。
さらに、県ではわかりやすい介護保険を民生委員に配布し、「マンガで見る介護保険」を全戸配布する予定になっており、ともに相まって今後あらゆる機会に啓発、周知に努力してまいりたいと存じます。
2つ目の、身体的な必要だけでなく、介護家庭の状況把握とサービスの拡充につきましては、議員御指摘の介護家族の状況は85項目の調査内容だけでは把握できない事柄について、特記事項として記入することになっております。認定審査会での判定の必要となります。したがって、調査訪問を担当する調査員の資質の向上を図るため、今後保険組合で訪問調査の研修会等が開催される予定になっておりますし、ばらつきのない対応ができるようにしたいと考えております。
そのためには特記事項マニュアル化についてございますが、決めつけるということも何だと思いますが、マニュアル化については、そのようなマニュアル的なものを業務要領として考慮して、組合と協議をしながら実施に向けて努力をいたしたいと思います。
さらにサービスの拡充につきましては、ただいま需要と供給との分析状況、それぞれ作業中でございます。さらに現在そういった形での事業計画も策定中でございますので、圏域内の各種サービスを十分考慮しながら、今後とも推し進めてまいりたいと考えます。
以上です。よろしくお願いします。
◯議長(山岸君) 以上で通告による質問並びに質疑は終わりました。
ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(山岸君) 質疑なしと認めます。
これをもって、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を終結いたします。
ただいま議題となっております議案第36号から議案第44号まで、平成11年度富山県砺波市一般会計補正予算(第1号)外8件及び報告第2号 専決処分の承認を求めることについて、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の各常任委員会に付託いたします。
◯議長(山岸君) 次に、日程第2 「食料・農業・農村基本法と関連法・制度の確立」を求める請願外1件は、お手元に配付してあります請願文書表のとおり所管の常任委員会に付託いたします。
◯議長(山岸君) これをもって、本日の日程はすべて終了いたしました。
お諮りいたします。明16日から21日までの6日間は、委員会審査等のため休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(山岸君) 御異議なしと認めます。よって、明16日から21日までの6日間は休会することに決定いたしました。
なお、次会の本会議は、6月22日午後2時から開会いたします。
本日は、これをもって散会いたします。
御苦労さまでございました。
午後 2時17分 閉議