平成10年3月定例会(第1号) 本文

1.会議の経過
 午前10時20分 開議

◯議長(柴田君) ただいまより、平成10年3月砺波市議会定例会を開会し、直ちに本日の会議を開きます。

◯議長(柴田君) 本日の日程に入るに先立ち、報告事項を申し上げます。
 監査委員より、地方自治法第235条の2第1項の規定により実施した例月出納検査の結果報告をお手元に配付のとおり受けておりますので、御検討をお願いいたします。

◯議長(柴田君) これより、本日の日程に入ります。
 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第109条の規定により、議長において指名いたします。
  10番 堀 田 信 一 君
  11番 河 原   誠 君
  12番 山 岸 銀 七 君
を指名いたします。

◯議長(柴田君) 次に、日程第2 会期の決定についてを議題といたします。
 お諮りいたします。本3月定例会の会期は、本日から3月17日までの14日間といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(柴田君) 御異議なしと認めます。よって、会期は本日から3月17日までの14日間と決定いたしました。

◯議長(柴田君) 次に日程第3 施政方針並びに議案第2号から議案第33号まで、平成10年度富山県砺波市一般会計予算外31件を議題といたします。
 市長から提案理由の説明を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 本日、ここに平成10年3月砺波市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位には御多忙中にもかかわらず御出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。
 これより、市政運営についての所信を述べるとともに、提出いたしました平成10年度一般会計予算案をはじめとする重要諸案件についてその大綱を御説明申し上げ、議員各位をはじめ市民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じております。
 さて、私は去る1月18日に市長に就任して以来約1カ月余りが経過いたしました。その間、市民参画の市政を目指し、積極的に各種諸会合等に出席し、市民の皆様と直接触れ合い、御意見を聞くにつれ、市政への期待をひしひしと感じるとともに、市長の責務の重大さを改めて感じております。これからも4万市民の期待に沿えるよう努力いたす所存でありますので、議員各位並びに市民の皆さんの御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 さて、長野で開催された冬季オリンピックでは、華やかな交流と数々のドラマが展開され、世界中の皆さんに多くの感動を与え、世界各国の友好と親善を果たして終幕いたしました。
 しかし、今日の国際社会は、地球温暖化などによる環境破壊や地域紛争、非核などさまざまな問題に直面しております。一方、経済面では、世界的構造変化を先取りしたアメリカ経済は高水準を維持しているものの、アジア諸国では、昨年のタイ・バーツの急落に端を発した通貨危機が各国にも波及し、アジア経済の混乱と低迷を招いております。そのため、先のG7蔵相会議では、アジアの金融危機再防止のため、日本の内需拡大や規制緩和、さらには財政出動による追加景気策などが共同声明として採択されました。
 こうした中、我が国は、金融ビッグバンなどで世界に対応する日本経済の各種構造改革を目指すものの、国民の間には出口の見えない不況感が漂い、財政再建と景気対策の一体的な対策が模索されております。また、少子・高齢化や経済のソフト化、さらには多様化する青少年の犯罪など、これまで日本が経験したことのない問題が山積しております。
 21世紀をあと3年後に控え、将来に夢や希望を持つ後世の子供たちに負担を残さないためにも、今こそ行政改革、財政改革、教育改革などのシステムの構造的な改革を進める必要があります。
 一方、地方自治体においては、財政が危機的な状況にあり、歳出内容を吟味し、財政の健全化に努力していかなければなりません。しかしながら、市民ニーズはますます高度化、多様化しており、豊かな市民生活の実現と福祉の向上のため、創意工夫を行いながら諸施策を推進する必要があります。そのためには、地方分権推進委員会の国と地方の関係を対等・協力とする基本的な考え方のもとに、国と地方の役割分担を明確にするとともに、民間でできることは民間に任せるという基本を守り、個性豊かな特色ある地域づくりを進めていく必要があります。
 現在、砺波市は人口が待望の4万人を超え、着実に進展し、活気のあるまちとして市内外から高い評価をいただいております。しかしながら、これからは地域間競争がますます激しくなり、景気低迷による財源不足や高い公債比率による財政の硬直化なども懸念されます。こうしたときこそ、市民の皆様の協調と融和のもとで、活力あるまちづくりを推進してまいりたいと考えております。
 次に、平成10年度の予算編成の基本方針について申し上げます。
 我が国経済は、消費税の引き上げをきっかけとした景気停滞感に、相次ぐ大型金融機関の破綻が心理的な追い討ちをかけ、さらには金融機関の貸し渋りが広がり、個人消費の低迷や設備投資の鈍化が鮮明になってきております。そのため、本年度の経済成長はマイナスを余儀なくされ、来年度も公共投資の削減や雇用不安などの影響も加わり、ゼロ成長と低迷が予想されております。
 これに対し、政府は2兆円の特別減税や公的資金の投入、さらには追加景気対策として、来年度の補正予算案を前向きに検討するなど、財政構造改革と並行し、弾力的な景気対策を進めようとしております。
 しかしながら、本年度末の国債発行残高は254兆円を超すなど、財政危機の深刻さが浮き彫りになってきており、新年度の予算編成方針は、歳出全般について聖域を設けることなく徹底した見直しに取り組み、特に政策的経費である一般歳出については、前年度予算を下回ることを基本として編成されております。
 一方、地方財政は、バブル経済崩壊後の税収の落ち込みと景気てこ入れ策として行った公共事業費の増加が大きな負担増となり、起債発行残高は156兆円を超えております。そのため、富山県では、厳しい財政需要を反映し、主要県単独事業を対前年度比約6%抑制するなど、緊縮型予算を計上しております。
 こうした状況を踏まえ、当市の新年度予算編成の基本方針は、国・県の新年度予算編成方針に加え、地方財政計画等を勘案しながら、少子・高齢化、情報化等の進展に伴う時代の要請に応えながら、財政健全化を基本に、第六次総合計画に基づき、各種施策を推進することとしたところであります。
 このような基本方針に基づき編成いたしました平成10年度の会計別予算案の規模は、
 一般会計 149億3,300万円
      (対前年度比  7億5,900万円 4.8%減)
 特別会計  77億9,290万円
      (対前年度比  4億9,570万円 6.8%増)
 企業会計 117億5,380万円
      (対前年度比      910万円 0.1%減)
 総  額 344億7,970万円
      (対前年度比  2億7,240万円 0.8%減)
 となったところであります。
 次に、歳出予算の概要及び市政の運営と施策につきまして、先の臨時議会で提示いたしました5つの施策に基づき、御説明申し上げます。
 第1に、「行財政改革と広域行政の推進」について申し上げます。
 今まで、行財政改革の声は、国・地方を問わず幾度となく叫ばれてきました。しかしながら、日本経済の成長基調の中で大きな進展は見られず、その都度挫折し、国・地方の財政赤字は毎年増え続け、主要先進国中最悪の状況に陥っております。
 当市におきましても、現在、一般会計の市債残高は本年度末で約180億円となり、財政の健全度を示す公債費比率も、平成8年度決算では15.4%と、極めて憂慮する状況となっております。こうした財政赤字は、後世の人たちの大きな負担となるばかりでなく、これからのまちづくりを進める上でも大きな足かせとなってきます。そのため、来年度予算は、低迷する景気に配慮しながらも、県の普通建設事業費の削減もあって、一般会計の予算規模を対前年度比4.8%減といたしました。また、一般会計に占める市債割合を示す起債依存比率も、本年度の15.6%から、来年度は9.6%に縮減するなど、健全財政を目指しております。また、市民の負担軽減を図るため、固定資産税等の税率引き下げにつきましても、来年度において検討してまいりたいと考えております。
 一方、地方分権の進展にあわせ、受け皿として行財政の効率的体制の整備が求められております。そのため来年度は、従来の内部だけの事務改善から、(仮称)行政改革市民会議を組織し、幅広く市民の皆様から御意見をいただきたいと考えております。
 また、情報公開条例を来年度中に提案し、広く市民の皆様に情報を開示し、開かれた市政を目指すとともに、職員の意識や行政手法の自己改革を進めてまいります。
 さて、私は先月、はからずも砺波広域圏事務組合理事長、砺波広域農業共済事務組合管理者並びに砺波広域水道企業団企業長に就任いたしました。現在、広域行政として消防の広域化を進め、本年4月1日からは1市5町1村の常備消防事務を砺波広域圏事務組合で行うことになり、消防本部の増改築等も計画しております。また、砺波広域農業共済事務組合と福光町農業共済組合との合併につきましては、現在富山県へ合併の申請中であり、本年4月1日には許可され、その後合併の運びとなる予定であります。
 現在、地方分権が叫ばれておりますが、私は、総合的・効率的・個性的な行政を展開し、住民自治を充実させていく観点から、各市町村の特色を有機的に結び、圏域内の住民福祉の向上と行政の効率化を目指し、今後さらに広域化について幅広く話し合ってまいりたいと考えております。
 また、男性と女性が支え合い、喜びも責任も分かち合う男女共同参画社会の実現は、次世代に向けての変革と創造を成し遂げるためにも、非常に重要なことであります。そのため、各種審議会等へ女性を積極的に登用し、女性の感性を生かした幅広い御意見をいただくとともに、(仮称)女性プランの策定を進めてまいります。
 第2に、「若者の定着と豊かな高齢社会の実現」について申し上げます。
 今、日本では経験したことのない勢いで少子化が進み、昨年はついに65歳以上の高齢人口が15歳未満の年少人口を上回る現象が起きております。
 当市におきましても、平成2年の国勢調査では年少人口が752人多かったものの、平成7年の調査では高齢人口が逆に911人多くなるなど、少子・高齢化はますます急速なスピードで進んでおります。
 「若者がいない、子供の声が聞こえない」ということは、これからの経済の活力を減退させ、社会保障制度や雇用・賃金体系などを揺るがしかねない大きな問題となってきます。こうした少子化問題に対し、国では平成6年に「エンゼルプラン」を、県においては平成9年に「子育て支援計画」を策定いたしました。当市におきましても、来年度において幅広い観点からエンゼルプランの策定を進めてまいります。
 現在、少子化対策としては、「ゆとり安心出産支援」として母親教室の充実を図るとともに、「愛をはぐくむ育児支援」として、従来からの乳幼児健診、育児相談等に加え、さらに子育て支援策を充実させるため、新年度から2歳未満児の通院医療費を無料にいたしたいと考えております。
 児童福祉対策といたしましては、本年4月1日から児童福祉法の一部改正により、保育所における諸基準が弾力的に運用できることになりました。そのため、鷹栖保育所の増築を行うとともに、保育需要の多い鷹栖、庄下及び東部保育所において、定数の増員を行い受け入れをしてまいります。
 一方、こうした少子化の流れの中で、私たちは高齢化社会の到来を避けて通ることはできません。高齢化というとどうしても暗いイメージを想像いたしますが、人類にとって高齢化社会は理想郷であったはずであり、もっと積極的に高齢化に取り組む必要があると考えております。
 現在、高齢者福祉対策といたしまして、昨年11月に(仮称)南部福祉センター・デイサービスセンターの建設に着手し、来年3月の完成、4月の開設に向けて鋭意工事を進めております。一方、要望の強い北部地区につきましては、次期総合計画の中で検討してまいりたいと考えております。
 高齢者の生きがい対策につきましては、シルバーワークプラザを高齢者の希望に応じた就業の場や研修施設として有効活用し、高齢者の社会参加を支援してまいります。また、高齢者の教養と生きがいのため、本年4月から、満65歳以上の高齢者に対し、美術館及びチューリップ四季彩館の入場料を2割減免いたしたいと考えております。
 次に、高齢者の介護対策について申し上げます。
 急速な高齢化とともに、介護の問題が老後の最大の不安要因となっており、国では介護を社会全体で支え合う介護保険制度が平成12年4月からスタートいたします。そのため、当市においては、その事前対応として、モデル事業である高齢者サービス体制支援事業を前年度に引き続き実施し、ケアプランを作成するほか、老人保健福祉計画の見直しや介護保険事業計画の策定も行います。
 また、介護保険実施に向け、サービス供給体制を整備するため、ホームヘルパーを昨年に引き続き増員し、よりきめ細かな介護支援に努めてまいります。この際、庄東デイサービスセンターにヘルパーステーションを開設し、これに保健婦を加え、在宅介護支援センター機能も担い、庄東地域の福祉サービスの拠点として整備いたします。また、これに伴い、ネットワークを形成するため、健康福祉課内に基幹型在宅介護支援センターを開設し、やなぜ苑、総合病院、庄東デイサービスセンターの各支援センターを結び、保健・福祉サービスの充実を図ってまいります。
 次に、痴呆性老人対策につきましては、やなぜ苑、庄東デイサービスセンターをのE型定員8名を超える要望に対応するため、痴呆性老人の通所ホームを開設し、運営主体は社会福祉協議会に委託したいと考えております。
 このほか在宅福祉対策として、新たに理学療法士を採用し、訪問リハビリテーションを行うとともに、療養者の在宅支援にも対処してまいります。
 また、従来から実施しておりました在宅寝たきり老人等歯科保健事業につきましては、国庫補助事業に採択されましたので、歯科衛生士を雇用し、事業の充実に努めます。
 また、福祉活動の推進につきましては、ボランティアの育成と活動の活性化を目的にボランティア基金を造成するため、社会福祉協議会に基金の原資の一部を補助いたしたいと考えております。
 こうした福祉の充実とともに、多様化する市民ニーズに応えるには、保健・医療・福祉の連携は不可欠であります。そのための拠点施設として、(仮称)健康づくりセンターの建設を次期総合計画の中で検討してまいりたいと考えております。
 次に、病院事業につきましては、現在増改築に向け基本設計を進めております。しかしながら、近年市内には幾つかの民間病院が進出しており、医療内容は違うものの、病床数などは将来的に飽和状態となることも予想されます。そのため、私は、将来展望と官・民との役割分担を十分検討した上で、実施計画に取りかかりたいと考えております。
 一方、働く人たちのスポーツ施設として、また高齢者にも利用できる多目的体育館を、前年度からの計画に基づき建設する予定であります。さらに、今後は、次期総合計画の中で各地区における施設の建設を検討するなど、21世紀に向け、若者が住みたいと感じ、年長者の皆さんが住んでいてよかったと思えるまちづくりを進めてまいりたいと考えております。
 第3に、「快適な環境の都市づくり」について申し上げます。
 現在、産業革命から200余年にわたり大気中に排出され続けた二酸化炭素などの影響により、海水面の上昇や異常気象など、地球規模でさまざまな環境破壊が進んでおります。また、最近ではダイオキシンによる人体への影響など、新たな問題も噴出しております。私たちは、散居村という素晴らしい環境の中で、恵まれた自然を守りながら、快適で安心して暮らせるまちづくりを進めていかなければなりません。そのためには、私たちを取り巻く自然環境を守るとともに、後世に誇れる基盤整備を進めてまいりたいと考えております。
 まず、土木関係事業について申し上げます。
 国道整備として、国道156号砺波除雪拡幅事業につきましては、来年度も引き続き荒高屋地内の用地買収を進めてまいります。また、国道359号砺波東バイパスにつきましては、庄下地区内の用地測量及び物件調査が終わり、現在用地買収に取り組んでおります。
 県道整備につきましては、砺波福光線は本年度で大型物件の移転も完了し、一部工事が進められ、残りの物件移転、用地取得も引き続き進められる予定であります。また、井栗谷大門線につきましては、橋梁上部工に着手し、平成11年度完成を目指しております。
 市道につきましては、十年明鷹栖線において舗装工事を主体に進めており、インター苗加線についても、(仮称)南部福祉センターの完成に合わせ、来年度中の供用を予定しております。
 次に、都市計画事業について申し上げます。
 街路事業における国道359号の西町・末広町地内の整備につきましては、現在用地買収が進められており、来年度からは一部道路築造工事に取りかかる予定であります。
 また、都市計画道路豊町高道線は、用水路等の工事も完了し、来年度において車道及び歩道の舗装・消雪工事並びに植栽を施工し、太郎丸東部土地区画整理組合の施工区域も含め全線の供用開始を予定しております。
 公園建設事業の砺波総合運動公園整備につきましては、平成11年夏に開催されるプレ国体までに、(仮称)県西部総合体育館の西側をおおむね完成するよう整備を進めてまいります。
 また、市街化の整備拡大を図るため、都市計画の用途地域の見直しを行い、中神・杉木地区等の一部を用途地域に含めていくことを検討してまいりたいと考えております。
 土地区画整理事業として、組合施行による砺波駅南地区につきましては、去る2月5日にJR砺波駅橋上駅舎が開業され、現在駅周辺施設の整備を進めているところであり、来年度において工事が完了し、換地処分が進められます。また、駅前自転車駐車場につきましては、本年9月完成を目指し整備を進めてまいります。
 公営住宅建設事業につきましては、新栄町団地建替えの第1期工事に1月より着手し鋭意工事を進めており、来年度は第2期工事として鉄筋コンクリートづくり3階建ての1棟27戸の住宅を建設してまいります。
 次に、下水道事業について申し上げます。
 公共下水道事業につきましては、現在申請中の区域も含め、約430ヘクタールの事業区域において整備を進めております。来年度においては、太郎丸東部土地区画整理区域内の整備が完了し、深江土地区画整理区域内の整備に着手する予定にいたしております。
 特定環境保全公共下水道事業につきましては、現在申請中の区域も含め、約241ヘクタールの事業区域において整備を進めており、来年度も引き続き油田地区内の整備を図ってまいります。
 農業集落排水事業につきましては、東般若地区において、水洗化率は90%を超えており、施設も順調に稼働しております。また、般若地区では、処理施設が本年4月1日より供用開始するとともに、来年度において管路整備が完了いたします。一方、本年度事業採択された栴檀野地区では、来年度において管路工事を進めるとともに、処理場の設計業務に着手する予定にいたしております。
 一方、下水道マップの見直しにつきましては、市民の皆様の意向も拝聴しながら、平成11年度を予定しており、その際、合併処理浄化槽の導入につきましても検討してまいりたいと考えております。
 次に、上水道事業につきましては、水道法の一部改正により、4月から新しい指定業者制度がスタートする中で、引き続き老朽管更新事業を推進するとともに、市民の皆様から強い要望のあった給水不良を改善するため、来年度から計画的に末端給水改良事業に着手いたします。
 次に、ごみ対策について申し上げます。
 本年4月から容器包装リサイクル法の施行に伴い、空き缶・空き瓶の資源ごみに新たにペットボトルを加え、回収いたします。また、ダイオキシン対策の一環として、家庭用小型焼却炉への助成を本年度をもって廃止し、全小・中学校でもごみ焼却を中止いたします。
 第4に、「スポーツと文化教育の推進」について申し上げます。
 先月、冬季オリンピック長野大会が行われ、スケートやジャンプ競技での日本選手の活躍は、我々国民に大きな感動を与えてくれました。スポーツは日常生活の中で、私たちの心や体を鍛えるとともに、コミュニケーション形成の場を提供してくれるなど、さまざまな役割を果たしております。
 現在当市では、スポーツ振興として、小・中学校の体育施設を開放するとともに、推進役である体育指導員やスポーツ指導員の研修会などを開催し、資質の向上を図っております。
 また、2000年とやま国体を目指し、砺波市体育協会と連携して指導者育成や選手の育成・強化に努めております。一方、施設面では、競技会場の整備を順次進めるとともに、来年度からは野球場の夜間照明施設や(仮称)県西部総合体育館に隣接し、(仮称)砺波市温水プールの建設にも着手いたします。
 2000年とやま国体につきましては、各専門委員会及び庁内推進会議などを設置し、基本計画の作成や業務推進の年次計画などについて協議し、準備を進めております。今後は、リハーサル大会及び本大会の運営について、簡素効率化を主眼に、スリムな中にもさわやかな大会の開催に向けて検討を進めてまいりいます。
 次に、文化教育の振興について申し上げます。
 ナイフ殺傷事件、学校でのいじめや不登校など、子供たちが直面する問題は深刻化してきております。記憶量の増大に汲々とした教育、学歴偏重社会が最も大切な人間性を育てる教育をおろそかにしてきた感があります。今こそ、学校、家庭、地域が互いに手を携え、人間尊重の精神に満ち、人間として必要な基本的資質を養いながら、個性や能力を伸ばし、たくましく生きる力を育てる教育を進めることが大切であります。
 現在当市では、こうした基本認識のもと、本年度は小学校2校において「心の教育推進事業」を展開し、来年度は砺波東部小学校、庄西中学校で研究を進めてまいります。
 青少年の国際交流につきましては、市内の中学生が姉妹都市のオランダ王国リッセ市を訪問し、ホームステイや学校訪問を通して学生の皆さんや市民の方との交流を深める予定であります。
 一方、出町文教ゾーン整備事業につきましては、深江土地区画整理事業にあわせて進めており、先日出町小学校の移転先の用地買収が完了いたしましたので、来年度からは基本設計に入りたいと考えております。また、出町文教ゾーン整備事業にあわせ、教育センター及び生涯学習の拠点となる(仮称)生涯学習センターの建設を次期総合計画の中で検討してまいります。
 また、生涯学習の推進として、連帯感あふれる地域づくりを目指し、市民大学「学遊塾」などの各種講座の充実を図るほか、地区公民館などの社会教育・文化関係団体の活動を支援してまいります。
 文化財保護につきましては、県内有識者による調査委員会の指導をいただきながら、増山城跡総合調査の2年次調査を行うとともに、開発行為等に基づく埋蔵文化財調査を実施してまいります。また、郷土資料館の調査活動及び散村地域研究所の充実も図ってまいります。
 第5に、「産業経済の振興」について申し上げます。
 現在の日本の繁栄は、卓越した技術に裏付けされた産業の発展によるところが大きく、当市においても、基幹産業を支える中小企業や地場産業の育成、企業誘致、新規産業の創出など、多方面にわたる産業振興を図らなければなりません。
 まず、工業の振興について申し上げます。
 第4工業団地につきましては、北陸コカ・コーラボトリング(株)と昨年12月に用地売買契約を締結し、本年10月の操業開始を目指し、工場の建設が急ピッチで進められております。
 また、ハイテク・ミニ企業団地につきましては、研修・管理棟及び工場棟など10棟がほぼ完成し、本年4月から入居が開始され、新しい産業構造に対応する起業家の育成が図られます。一方、工業団地につきましては、新たな団地造成が必要となってきましたので、企業動向や社会情勢を考慮しながら、次期総合計画の中で検討してまいりたいと考えております。
 次に、商業の振興について申し上げます。
 市街地居住人口の減少、後継者難、大型店の郊外展開などにより、当市におきましても中心商店街の空洞化が急速に進んでおります。そのため、砺波市商業活性化基本計画や空店舗実態調査報告書に基づき、商店街の皆さんからの提言も受けながら、商工会議所とともに、活性化に向け市民参加イベントなどのソフト事業への援助や空店舗対策等を進めてまいりたいと考えております。
 次に、観光について申し上げます。
 今年のフェアは、「花・愛あふれるまち砺波」をテーマに、チューリップ公園を中心にチューリップ四季彩館、美術館と整備された施設を十分活用し、公園外にも観光圃場を提供するとともに、花を充実させ、常時きれいな花を見ていただけるイベントになるよう準備を進めております。
 次に、農林業について申し上げます。
 国民の「くらしといのち」の基本にかかわる食糧の安定供給、自然環境の保全、水資源の涵養など農林業の持つ役割は極めて重要であり、今後とも国際競争に対抗できる産業として自立できる農林業を確立することが必要であります。そのため、足腰の強い砺波型農業の早期実現に向けて、「アグリTONAMI21」の農業・農村活性化プランに基づき、集落営農体制の整備や意欲ある経営体の育成を図るとともに、効率的な土地利用を進めてまいります。
 一方、国におきましては、新しい農業基本法の検討を進めている「食料・農業・農村基本問題調査会」において中間報告が取りまとめられ、本年中にも新世紀に向けての新しい農政への答申が行われる予定であり、当市といたしましても、今後の推移を見守りたいと考えております。
 次に、米の生産調整につきましては、来年度より新たに緊急生産調整推進対策として、稲作経営安定対策等と一体となった総合的な対策が講じられることとなり、生産調整面積1,245.9ヘクタールの配分につきましては、団地化への誘導、米需給安定対策、稲作経営安定対策への加入促進により確実な実施に努めてまいります。また、チューリップなど特産物の振興にも努力いたしたいと考えております。
 農業農村整備事業につきましては、以前に県営広域農道事業で整備された五鹿屋・東野尻地内の路線について、増え続ける交通量に対応するため、市営ふるさと農道整備事業で歩道新設に着手いたしたいと考えております。
 県営事業関係としては、継続中のかんがい排水事業、土地改良総合整備事業、中山間地域総合整備事業を計画的に促進してまいります。
 次に、歳入予算のうち主なものについて御説明申し上げます。
 まず、一般会計におきましては、市税は対前年度比4.2%増の53億8,151万4,000円を計上いたしました。この見積もりに当たりましては、経済情勢や資産評価等の動向、税制改正の内容及び地方財政計画、過去の実績等を考慮して見込み得る額を計上いたしました。
 特に、個人市民税につきましては、特別減税に伴う減収額を1億5,700万円余りと推定し、対前年度比1.0%の微増を見込んでおります。固定資産税につきましては、負担軽減措置の減少などにより対前年度比6.9%増を見込んで計上いたしたところであります。
 次に、地方交付税につきましては、基準財政需要額では公共事業等の建設地方債への振替えが引き続き実施されること等を勘案し、対前年度比2.7%増の38億円を計上いたしております。
 また、国、県支出金につきましては、民生費負担金、公共事業費補助金など歳出に見合う額を算定し、国庫支出金については、対前年度比11.1%増の10億6,223万3,000円、県支出金につきましては、対前年度比26.3%減の5億1,462万8,000円を計上いたしました。
 市債につきましては、起債依存度の大幅な改善を目指しながら、地方財政計画や地方債計画を勘案すると同時に、特別減税に伴う減税補てん債や地域総合整備事業債など適債事業を慎重に検討の上、対前年度比41.5%減の14億2,910万円を計上いたしました。
 その他の収入につきましては、社会・経済情勢の動向を考慮するとともに、過去の実績などを検討の上、計上いたしております。
 また、特別会計及び企業会計につきましては、国庫支出金、使用料及び手数料、繰入金、市債、事業収益などの収入を、過去の実績、業務予定量などを検討の上、見込み得る額を計上いたしております。
 次に、予算以外の案件について申し上げます。
 条例関係につきましては、市職員の定数を見直すもの、特別減税により市税条例の一部を改正するもの、少子化対策として幼児医療費の助成に関するものなど20件であります。
 条例以外の案件につきましては、富山県市町村職員退職手当組合規約変更など3件であります。
 以上をもちまして、平成10年度における市政運営の基本方針及び提出いたしました諸議案の説明といたします。何とぞ慎重に御審議の上、可決賜りますようお願い申し上げます。

◯議長(柴田君) 以上をもって、本日の日程はすべて終了いたしました。

◯議長(柴田君) お諮りいたします。
 明5日から8日までの4日間は、議案調査のため休会といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(柴田君) 御異議なしと認めます。よって、明5日から8日までの4日間は休会とすることに決しました。
 次会は、3月9日午前10時から開会いたします。
 本日は、これをもちまして散会いたします。
 どうも御苦労さまでございました。

 午前10時58分 閉議