平成10年3月定例会(第2号) 本文

1.会議の経過
午前10時01分 開議
◯議長(柴田君) これより本日の会議を開き、直ちに日程に入ります。

◯議長(柴田君) 日程第1 議案第34号から議案第40号まで、平成9年度富山県砺波市一般会計補正予算(第6号)外6件を一括議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) ただいま追加提出いたしました議案について御説明申し上げます。
 議案第34号から議案第40号まで、一般会計、特別会計及び企業会計の補正予算であります。
 まず、一般会計におきましては、歳入歳出それぞれ1億4,928万8,000円を追加し、補正後の歳入歳出予算総額は172億6,778万7,000円となるところであります。
 歳出予算の増額補正の主なものとしては、
 土地改良総合整備事業補助  4,868万6,000円
 国道359号線築造事業   2,269万8,000円
 豊町高道線築造事業     2,000万0,000円
 国保事業会計繰出金     4,297万5,000円
 病院事業会計繰出金     9,769万9,000円
などであります。
 また、減額補正の主なものとしては、
 し尿処理費         2,016万7,000円
 組合施行土地区画整理事業  5,480万0,000円
などであり、そのほか当面必要となってまいりましたやむを得ない諸経費について、精査の上、計上したものであります。
 これらの財源といたしましては、
 市   税       2億4,906万9,000円
 地方交付税       1億0,156万1,000円
などを増額し、また、
 繰 入 金       1億0,160万0,000円
 市   債       1億1,020万0,000円
などを減額するものであります。
 債務負担行為につきましては、ゼロ国債に伴う組合区画整理事業費を新たに追加し、また、地方債につきましては、該当事業費の確定等により、限度額を増減しようとするものであります。
 特別会計におきましては、砺波市国民健康保険事業特別会計など4会計について、所要の補正を行うものであります。
 砺波市国民健康保険事業特別会計につきましては、医療費給付実績に伴い、老人保健拠出金等を減額するものであり、これらの財源としては、一般会計繰入金、繰越金等を増額し、国庫支出金、基金繰入金を減額し、財源調整するものであります。
 砺波市赤坂霊苑特別会計につきましては、墓地管理費を増額し、繰出金を減額するものであり、財源としては、使用料及び手数料等を充てるものであります。
 砺波市下水道事業特別会計につきましては、下水道管理費を増額するものであり、財源として、基金繰入金等を増額し、市債を減額するものであります。
 また、地方債につきましては、財源調整の上、限度額を減額するものであります。
 砺波市農業集落排水事業特別会計につきましては、農業集落排水管理費を増額するものであり、財源として、分担金、負担金及び繰越金等を増額するものであります。
 また、債務負担行為につきましては、一般会計と同様に事業を追加するものであります。
 また、企業会計につきましては、水道事業会計及び病院事業会計について、所要の補正を行うものであります。
 水道事業会計につきましては、収益的支出において、配給水管等の修繕及び漏水修理費等の増加に伴う増額、また、資本的収支において、老朽管更新事業における補助金と事業費の減額を行うものであります。
 病院事業会計につきましては、収益的収支における企業債利率の確定による支払利息の減額及び資本的収支における一般会計からの出資金の増額を行うものであります。
 以上をもちまして、本日提出いたしました議案の説明といたします。
 何とぞ慎重に御審議の上、可決賜りますようお願い申し上げます。

◯議長(柴田君) この際、暫時休憩いたします。

 午前10時08分 休憩

 午前11時20分 再開

◯議長(柴田君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

◯議長(柴田君) 日程第2 市政一般に対する質問並びに議案第2号から議案第40号まで、平成10年度富山県砺波市一般会計予算外38件を議題といたします。
 これより、市政全般に対する代表質問並びにただいま議題となっています案件に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 21番 松本恒美君。
  〔21番 松本恒美君 登壇〕

◯21番(松本君) 私は、自民会を代表いたしまして、本定例会に提案されました平成10年度砺波市一般会計予算案をはじめ当面する諸問題について、質問並びに若干の所見を述べさせていただきます。
 まずもって、6代目の市長に就任されましたことに対し、心から新市長にお祝いを申し上げます。
 市長には、21世紀を迎え、多様化する市民ニーズを受け、砺波広域圏の中核都市として確固たる基礎の上に立つ砺波市をさらに目指すかじ取りを御期待するものであります。
 さて、3割自治と言われる地方自治体といたしましては、今後、各事業を推進するためにも、6兆4,000億とも言われる公共事業負担金の補助金を願わなくてはなりません。中央におきましては、政党政治の中で、首長として、また広域圏の理事長としてどのような姿勢で取り組まれるのかお伺いをいたします。
 まず、平成10年度の予算編成について質問いたします。
 21世紀を目前にして、日本の経済は非常事態とも言われる景気の停滞と混迷する社会情勢の大きな流れの中で、高齢化社会の到来による政策、環境対策など、活力と潤いのある地域社会の構築のため、政治や行政の取り組む課題が山積しております。
 さて、今国会で審議されております平成10年度の一般会計規模は77兆6,692億円で、対前年度当初比率は0.4%増にとどまる緊縮予算案が見込まれております。また、公債発行予定額は15兆5,570億で、公債依存度は20%と、前年度より1.6ポイント低下するとしています。
 富山県におきましても、今定例会に提案されておりますのは、一般会計は6,145億3,700万円の9年度当初比3.8%増と、行革実行と投資的経費を圧縮した内容で、実質的な伸びはマイナス1.2%とした結果であります。
 このような厳しい状況のもと、3月定例会に提案されております平成10年度砺波市一般会計予算は149億3,300万円、対前年度比4.8%減、特別会計77億9,290万円、対前年度比6.8%増、企業会計は0.1%減の117億5,380万円で、総額344億7,970万円、0.8%減が計上されております。
 内容面では、新規政策、前年度よりの継続事業など、修正された第6次総合計画に基づき取り組まれたと思われますが、また、我が自民会が21世紀を展望し、効率的で活力ある砺波市政を実現するための17項目の重要要望事項を申し入れましたが、積極的に推進をいただきますようお願いをいたします。
 新年度予算から2、3点質問をいたします。
 まず、市税収入の見積りについてお伺いいたします。
 市税収入、とりわけ市民税並びに固定資産税は、貴重な自主財源として、また歳入に占めるウエイトも高く、この財源が安定的なことが重要であります。
 これらの市税収入の見積りの根拠についてお伺いいたします。
 また、市債及び公債費に対する考え方についてでありますが、新年度予算の一般会計に占める市債割合を示す起債依存比率は、本年の15.6%から9.6%に縮減されておりますが、今後の公債費比率の推移と、そのピークは何年ごろと計算されているのか。市債残高はどのくらいの額をピークと考えておられるのかお伺いいたします。
 総合修正計画に基づき、必要な事業推進を図らなければいけないことは当然でありますが、高齢化に伴う福祉対策など、時代のニーズに合った地域間のまちづくり競争の中で、夢と活力のある事業内容が必要かと思われます。
 今後、大きな起債事業としてどのようなものを予定されているのか、あわせてお伺いいたします。
 次に、国際交流についてお尋ねいたします。
 総合計画に、まちづくりの施策大綱として、「うるわし散居のなかに花と緑の活力に満ちたふるさととなみ」の基盤づくりとして、「花と緑の交流都市砺波」とうたわれております。
 当市においては、既にチューリップ、スポーツ、農業の分野で、チューリップの原産地トルコ共和国ヤロバ市との交流は1989年から、また、1991年からは中国遼寧省の盤錦市と、1992年にはチューリップの発祥地と言われる400年の歴史を持つオランダ国リッセ市と、各々の都市との交流で着実に国際理解が深まり、進展しているものと考えております。早いもので、トルコのヤロバ市とは、来年には友好締結いたしまして10年目の節目に当たるのであります。また、2001年には中国の盤錦市、2002年にはオランダのリッセ市と、やはり交流して10年目を迎えようとしております。いずれも節目として、市長は記念事業の考えがあるのか、今後の交流計画をお伺い申し上げます。
 市長の所信表明の中で、国際交流についての所信が少し見えなかったのですが、各友好交流協会など、どのような連携のもとに進められようとしておられるのか。また、砺波市のチューリップが国際的にも広がりを見せ、カナダのオタワ市から、砺波市が日本を代表するチューリップフェアの先進地にあると認められ、昨年の5月に、カナディアン・チューリップフェスティバルのジャパンデイ「となみの日」が設けられ、当市が招待を受けたのであります。市民としてまことにありがたく、誇りとするところであります。
 先日、駐カナダ特命全権大使田島御夫妻が、市内有志の招待で当市にお見えになり、久しく懇談されたのでありますが、今後の両国の交流について、市長のお考えをお伺いいたします。
 次に、行財政改革についてお伺いいたします。
 21世紀をあとわずかに控え、将来に夢や希望を抱き、創造性を十分に発揮できる社会を再構築するために、今こそ行政改革、財政改革、教育改革を一体的に行う必要があると考えます。
 行政改革について考えるとき、広域行政または地方分権の対応は切り離せない諸問題があると認識するものであります。国も県も各市町村も、行財政改革をまず早くしなければと叫ばれながら、一向に大きな進展が見られないのはまことに残念であります。
 昨日の新聞に、国においては156兆円に上る借金を抱える地方財政の建て直しを発表し、事業の見直しをし、約1万5,000件の義務的経費の圧縮をする。また、富山県では、事務事業245件を見直し、財政構造改革に本腰を入れ始めたとした報道がありました。
 私は、実現のためには避けて通れない行革は、住民サービス向上と、簡素で効率的な行政運営の2つをどう調和させていくかが大切かと思います。
 当市においても行政事務改善委員会が設置され、改善提案されていると言われおりますが、市長は従来の内部だけの改善から、(仮称)行革市民会議を組織され、幅広く市民の声を聞くとのことでありますが、その行革市民会議の構成と内容、運用並びにその委員会の位置づけについて、また、行政事務改善委員の成果についてお伺いをいたします。
 総合的、効率的、個性的な行政を展開し、市町村の特色を有機的に結び、広域圏内の住民福祉の向上と行政の効率化を目指し、広域化を進めるとのことでありますが、今日まで、広域水道、ごみ、農業共済事務組合も、4月に福光農業共済組合も合併の方向に進み、一方、消防の広域化などが進められている中で、このたび砺波広域圏の理事長に就任されました市長は、管理者として行政改革の推進を願うものであります。
 私は、21世紀を展望した世論調査を実施して、幅広く市民の意見を吸い上げるほか、市の職員の皆さんの提案を募ることも必要ではないかと思っておりますが、市長の御所見をお伺いいたしまして、私の質問を終わります。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 松本議員さんの代表質問にお答えいたします。
 まず、冒頭にお祝いをいただき、御礼を申し上げたいと思います。
 私は、市民の負託に応えるため、努力をしてまいりたいと、このように存じております。
 まず、私の政治姿勢等につきましてただされたわけでございますが、先般の臨時議会でも申し上げましたように、公平な政治を行うときには、1党1派に属さないということが正しい私の姿勢だと考えております。
 21世紀に向けまして、新しい政治姿勢といいますか、本来的には、私は市民本位の立場で市政に臨むことが大切だろうと、このように思っております。
 したがって、施策の執行に当たりましては、先般も提案理由で申し上げましたように、5つの政策を掲げて、これを着実に実行してまいりたいと考えております。しかし、松本議員さんもおっしゃったように、3割自治どころか2割自治だと、私はそう思っております。そのような現状では、中央との連絡調整、先般も行ってまいりましたが、どんどん地方からの提案を持って来いというお話でございました。その意味で、中央省庁との連携調整というのは、私は避けて通れないと、このように思っている次第であります。そのことを冒頭に申し上げておきたいと思います。
 次に、平成10年度の予算編成につきまして、まず、国も県も緊縮予算であるが、ついてはということでございます。そのことについては、十分理解をしながら今度の提案をしたことを御理解をいただきたいと思います。
 私の編成方針につきましては、先般の提案理由の説明で申し上げましたが、自民会の皆さんからの要望につきましては、第6次総合計画に基づきながら尊重させていただいた旨、申し上げておきたいと思います。
 なおまた、不十分な面はございますが、松本議員さんもおっしゃったように、緊縮予算の今日の態勢では十分組み入れることはできなかったので、来年度から準備に入ります第7次総合計画の中で議論をしながら取り組んでいきたいと、このように考えております。
 私の予算の基本的な姿勢を若干申し上げます。
 まず、御指摘のとおり、総合計画を基本に据えることはもちろんのことでございますが、これからは、高齢化に伴う福祉対策が急務となってきております。したがいまして、この後予定しております総合計画の見直しを通じまして、高齢者福祉対策あるいは少子化対策、そのような点をよく見極めて、総合的な立場で考えてまいりたいと思っております。
 松本議員さんの御賢察のとおり、国をはじめ地方を含めまして、財政需要はことのほか厳しい状況であります。そこで、財政の健全化にも配慮をしてまいらねばならない、このことを申し上げておきます。
 そこで、質問のありました市債等につきまして申し上げたいと思います。
 いろいろ御指摘がございましたが、新年度予算では、砺波駅をはじめ周辺の整備事業がおおむね完了したことで、起債依存度も大幅に改善したつもりであります。しかし、現段階の試算では、起債残高は180億円を超える状況でありますし、平成11年度、12年度もおそらくそのような予算措置にしていかなければならないと思っております。したがって、なかなか残高は減少しないというのが現実であります。ただし、この試算は、本年度も提案をしておりますように、約14億から15億の起債を入れるという考え方でございまして、若干の金利の変動があったり、移動を及ぼすことは御理解をいただきたいと思いますが、そのような形で、残高は180億円を若干超えるのではなかろうかと、今思っているところであります。
 一般会計におきましては、今後予定している起債は何かという御質問でございました。
 私は、大型起債を今考えるならば、まず、出町小学校がございます。用地の問題、基本設計をやりまして建築に入る。その段階では、大型な起債になろうかと思います。また、皆さん方が要望されております老人福祉施設あるいは健康づくりセンターあるいは教育センターや生涯学習センター等々が今後の大きい起債になろうかと、このように思っている次第であります。
 次に、市税等についてお尋ねがございました。
 個人市民税については、幸いなことに当市におきましては、人口増に伴いまして納税者が増加している傾向でございます。一方、法人市民税につきましては、御存じのように景気低迷でございます。そんなことから減額をせざるを得ない状況でございます。また、固定資産税につきましては、住宅供給の活動が活発でございます。その点から、比較的伸びてきたわけでございますが、ただし、明年度からどのような方向になるか十分見極めていきたいと、このように思っております。
 なお、重要な点でございますので、数字的なことにつきましては総務部長からお答えをいたします。
 次に、国際交流につきまして御質問がございました。
 国際交流につきましては、先般、前市長から「国際信義もあり」と述べておられましたので、まずそのことを私は念頭に置いて、今後の対応を考えてまいりたいと思っております。
 多様な国際化時代に対応するためには、広い視野を持った人材や、そういう人・物・情報を交流することが大切だろうと思います。国際交流の意義は、私が申し上げるまでもなく、松本議員さんもおっしゃっていたわけでございますが、私は、その交流のほかに、外国の都市が市役所と、いわゆる市と市民のかかわり、市民サービスをどのように思考しているのかということなども勉強することが大切ではないかと、このように考えております。したがって、姉妹都市交流につきましては、今日までの交流をベースにいたしまして、市民レベルの交流を充実してまいりたいと思います。
 交流の節目等につきましては、締結の趣旨もございます。その趣旨に沿った形での企画をしてまいりたいと思っております。特にカナダのチューリップフェスティバル交流等につきましては、民間交流を主体にしております。本年度も交流の計画があると聞いておりますので、対応をしてまいりたいと思っております。オランダ等につきましては、御存じのようにそれぞれ締結をしておりまして、ジュニア大使の相互交流を継続して進めていくことで、現在、連絡調整を図っているところであります。
 次に、行革についての御意見とお尋ねがございました。総体的に私の考え方を申し上げたいと思います。
 まず、平成7年に国が定めました地方分権法の基本理念と国及び地方公共団体の責務は、1つには、国及び地方公共団体が分担すべき役割の明確化。2つ目は、地方公共団体の自主性の向上と個性的な活力に満ちた地域社会の実現をうたっております。この基本理念に基づきまして、国と地方の基本的方針と施策を挙げられ、国は国家としての本来果たすべき事業を行い、地方は自主的・総合的な役割を果たすとされております。これに基づきまして、国は地方に対して権限の移譲、国の関与、必置規制、機関委任事務、補助金の整理合理化等を推進しようとしております。そしてその上、将来の地方税財源の充実を図ろうともいたしております。したがって、地方公共団体は、行政、財政、その改革を進めて、行政システムの再整備が求められていると、このように思っているところであります。
 このことから、言われております行革に入るわけでございますが、私は、行政改革市民会議なるものを設置することを先般申し上げました。
 市民会議につきましては、前市長も考慮されていたのでありますが、手法としては、平成8年に作成した砺波市行政改革大綱をもとに、財政についても議論をしてもらいたい、それが重要だろうと思います。場合によっては大綱の見直しも必要であります。それは時代が変わってくるからでございますが、改革の目標を定めて、順次思想を入れて、変えていくことが肝要かと、このように思っているところであります。
 この実施に当たりましては、質問の中でもございましたが、推進のチェック機能、その成果を公表していくこと、それも考慮に入れたいと思います。
 市民会議の編成に当たりましては、構成も一部公募とします。各界各層から実力のある人たちを約30名ぐらい、そのような構成にしたいと思いますし、任期は3年サイクルぐらいがどうかと思っているところでございます。諮問内容も、行政全般のほか、広域圏事務にも及びたいと思っている次第であります。
 当市では、御意見の中にもございましたが、行政事務改善委員会を持っておりますし、現在も第9次事務改善委員会を編成をして、機構改革、専決処分、電算による事務処理等それぞれ具申をして、その実行を図っているところでございます。昨年は、例えば旅費規定の見直しなどが提案であったことを申し添えておきます。
 行政事務改善委員会は、主に係長クラスの中堅職員で、各職域代表のメンバー20人で構成をして、必要に応じてはメンバーの変更を加える状況でございます。
 松本議員さんも御指摘のとおり、これらの改善も広く周知しないと、行政の一方的な改善であったこと、施策の議論にまで及んでいないことなどから批判があるところでございまして、私は市民の視点に立った改革案を策定したいと存じております。
 行政改革は、多様化する市民の行政需要に応えながら、事業の廃止、縮小、リストラ等を進める、極めて痛みが伴うものであると考えます。職員の研鑽と意識改革を進めながら、議会とも十分協議し、私の最優先課題として取り組んでまいる所存であります。
 次に、民意をくみ上げるという御意見でございます。
 全くそのとおりだと思います。市民各階層の意見を反映し、世論調査については、新年度から取り組んでまいります次期総合計画の策定作業の中でも検討していきたいと、このように考えているところでございます。また、職員からの提案については、提案制度もございますし、十分活用してまいりたいと思っております。
 以上、大まかに代表質問に答弁いたしましたが、幾つかの提言も賜りました。ありがとうございました。
 地方自治法施行50年が過ぎました。地方自治を考える地方分権推進委員会も、1次から4次の答申がされまして、いよいよ具体化をされることになりました。地方分権というバラ色の道のようでありますけれども、責任の重さを考えますと、私はイバラの道でもあろうかと思います。余程しっかりしないと対応はできないと思います。その意味で、行革もやり、皆さんとも十分議論をしながら進めさせていただきたいと思います。さらに皆さん方の御協力をお願いを申し上げまして、答弁といたします。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 総務部長 中島和之進君。
  〔総務部長 中島和之進君 登壇〕

◯総務部長(中島君) ただいまの松本議員の代表質問について、市長の答弁に補足して御説明申し上げたいと存じます。
 市税の見積りについてでありますが、まず、個人市民税について申し上げます。
 所得区分の構成比の8割を超えます給与所得では、所得の伸び率を各種調査資料等に基づきまして3%と見込んでおります。ちなみに、前年度の実績伸び率は4.9%でありました。また、均等割の納税義務者につきましては、市長も申し上げましたが、新規就職者や転入者の増から、退職者の減を相殺いたしましても1万4,600人余りと見込んでおります。前年度に比して300人余りの増となる見込み計上でございます。
 税額の算出に当たりましては、前年度の実績値をベースに、以上の要因を加味いたしまして積算をいたしております。さらに、今回取り入れられました特別減税分を除きまして18億4,370万円余りを計上いたしております。これは、対前年度比1,800万円余り、1.0ポイントの増となるところであります。
 次に、法人市民税では、前年度の調定額を参考といたしまして5億400万円を見込んでいるところでございます。前年度比では1,630万円、3.1ポイントの減となるところであります。景気の低迷が反映されるものとなっております。予算額が前年度を下回りますのは、平成5年度以来のことであります。
 次に、固定資産税についてでありますが、まず、土地につきましては、前年度実績値をベースに、宅地等の移動を加味いたしまして、課税標準額で543億5,990万円余りを見込んでおります。対前年度比3.1%の伸びを示しております。これは、主に負担調整措置に関するものであります。ちなみに、土地の固定資産税全体に占める割合は27.8%であります。
 次に、家屋でありますが、土地と同様の手法によりまして、課税標準額を946億3,400万円余りを見込んでおります。対前年度比6.5%の高い伸び率を示しております。これは、減少気味と言われつつも、当市では住宅供給活動が活発なおかげだと存じております。ちなみに家屋の構成比は48%と、固定資産税のうち、約半分を占める状況であります。
 最後に、償却資産でありますが、同様の手法によりまして、課税標準額を467億5,000万円弱と見込んでおります。前年度比16.9%の高い伸び率を示しております。これは、松下電子工業に係るものが主なものでありまして、従前の不均一課税分が本則課税となったものであります。ちなみに償却資産の構成比は、全体の23.9%となるところであります。
 以上、大変簡単でありますが、補足答弁とさせていただきます。

◯議長(柴田君) この際、暫時休憩いたします。

 午前11時58分 休憩

 午後 1時05分 再開

◯議長(柴田君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

◯議長(柴田君) これより、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 申し上げます。議事の都合により、本日の一般質問について、また、今定例会においての各議員の発言は、会議規則第50条によって、それぞれ20分以内といたします。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕

◯議長(柴田君) ただいまの発言時間の制限について御異議があります。したがって、起立によって採決いたします。
 発言時間を20分以内とすることに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕

◯議長(柴田君) 起立多数であります。したがって、発言時間を20分以内とすることに決しました。
 通告に基づき、順次発言を許します。
 12番 山岸銀七君。
  〔12番 山岸銀七君 登壇〕

◯12番(山岸君) お許しを得ましたので、私は市政一般につきまして、3項目について若干の質問と要望をさせていただきます。
 まず最初に、地方分権への対応についてお伺いいたします。
 変動する国際社会、東京一極集中、少子・高齢化など、国内外の環境の急速な変化に伴い、新たな時代の要請として地方分権推進が叫ばれ、平成7年には、地方分権推進委員会が発足し、現在まで、第4次にわたる勧告が行われています。
 内容を見ると、国と地方の関係を、従来の上下から対等へ、また、画一的な行政から地域事情に応じた多様な行政へ、住民本位の総合行政へなど、国と地方との役割分担を明確にするとともに、地方の自主性を尊重した内容となっています。しかしながら、国は地方への権限移譲をかたくなに拒み、また、地方へ委任した事務に対し、十分な財源の裏づけがなされないなど、地方にとって満足のいく内容とはなっておりません。
 こうした中、市長は臨時議会で、地方分権の推進に対応するため、国や県の政策を上回る知恵を出し、地方の特色を打ち出していきたいと述べられました。また、知恵を出せば、自然と国や県も予算づけをするとのことも述べられたように思っております。しかし、そのためには、受け皿としての行財政能力の向上や効率的な行政体制の整備が不可欠であります。市長は、具体的にどのような受け皿の整備を行われるのか、お考えをお伺いいたします。
 また、市長は市政運営について、基本的に前市長の考えを継承しながらも、国・県の施策に追随するばかりでなく、独自の知恵を出していくとのことでありますが、現状としては、国と地方の財政比率は、歳入が2対1、歳出が1対2となっており、地方の歳入不足は国からの補助金などで補われるという構図になっています。
 こうした現状を踏まえ、従来からの国・県との連携のもとで行ってきた各種公共事業を今後どのように進めていかれるのかお伺いいたします。
 一方、行政効率化などの見地から、市町村合併の議論が活発に行われているようですが、市長は砺波地域の市町村合併について検討する場を設けてもよいと述べられています。具体的にどのような場で検討されるのか、また、どのような具体策を考えておられるのか、あわせてお伺いいたします。
 また、地方分権の推進には、行財政改革を推進するほか、人員削減、事務の効率化など、いわゆるリストラなども考えていかなければならないと思います。昨日の某新聞の一面に、「人員削減計画」「事業の見直し」「地方行政ようやく本腰」等々が記載されておりました。極めて財政状況が悪化している中、当議会では、既に議員定数の削減を議決しておりますが、先ほども市長さんが言われておりました、リストラや事務事業の見直しについてどのような具体策をお考えでしょうか、お伺いいたします。
 次に、介護保険制度についてお伺いいたします。
 自宅で家族にみとられながら一生を終えたい、できるなら自立して生活し、長い患いはしたくない。これは、だれもが持つ当然の願いであります。しかしながら、少子・高齢化、核家族化等により、私たちを取り巻く環境は大きく変化し、老後の介護問題が私たちの最大の不安要因となっております。そのため、国では介護を社会全体で支え、利用者の希望を尊重した総合的なサービスが安心して受けられる仕組みをつくるため、昨年12月に介護保険法案が制定され、平成12年4月から施行されることになりました。
 この法律に基づく介護保険制度は、医療保険や年金保険と同様に、社会保険方式によって、介護を必要とする方に対して必要な医療サービスや福祉サービスを提供する仕組みとなっております。この介護保険制度の創設により、現在の介護問題が大きく前進することが期待されますが、制度を運営する市町村の体制整備など、導入に向け、残された課題も多くあります。
 そこで、今後の課題について幾つか御質問いたします。
 まず、市町村は、ホームヘルパーや特別養護老人ホームなど、介護に必要な基盤整備の状況に応じて提供できるサービスの種類や回数を定めた介護保険事業計画を平成11年まで策定することとなっていますが、平成12年の実施まで、残された年月も少ない中、ホームヘルパーの確保、さらには在宅と施設の両面での基盤整備などを今後どのように進めていかれるのかお伺いいたします。
 また、制度導入に伴い、費用の8分の1は市町村負担となっていますが、高齢化率の高い市町村では、サービスメニューが多くなれば高負担となり、財政を圧迫しかねません。また、保険徴収など事務量の増加や専門職の養成も必要となってきます。こうしたことに対する財源措置は、現在のところ明確ではありません。
 市として、こうした問題に対し、今後どのように取り組まれていかれるのか。また、既に徴収システムの構築に取りかかっている市町村もあるやに聞いていますが、当市の取り組みはどのようにされるのかお伺いいたします。
 次に、要介護者の認定についてお伺いいたします。
 現在、市内には要介護認定対象者は600人余り、これから高齢化が進むとさらに増えることも十分予想されます。介護認定は一人一人に対して行い、介護認定審査会では段階別の判断をしなければなりません。また、各市町村では認定を行うため、地域間での格差も懸念されます。こうした事務の煩雑化に対処するため、富山市では、介護保険準備室が4月1日に設置され、また、高岡市では、高齢福祉課内に介護保険対策係を設置し、対応するとのことであります。
 当市においては、広域圏の対応などを含め、今後どのように対処していかれるのか、市長並びに民生部長にお伺いいたします。
 最後に、増山城跡の調査と保存並びに今後の整備・活用についてお伺いいたします。
 増山城は、南北朝時代に桃井直常が築城して以来、砺波地方と深い関わりを持ちながら、江戸時代の初めに至るまで約250年間にわたる長い歴史を持った城であります。今も、「越中三大山城」の1つとして富山県有数の規模を誇り、山城跡では往時の状態が広範囲に良好な形で保存されています。現在まで、増山城跡調査については、文献調査や地名調査などが行われ、さまざまな解明が行われてきました。今回は、こうした調査を基盤に、埋蔵文化財調査や縄張関係を精緻化するため、測量調査などを国・県の補助を受けて、4カ年計画で実施する新しい取り組みであります。
 まず、初年度となりました今年度の調査成果と、広大な城跡であり、本当にあと3年間で増山城跡の全貌が明らかにできるのか、また、できない場合はそれ以降も継続的に調査を進めていかれるのか、今後の見通しをお伺いいたします。
 また、今日まで守り伝えられた文化財は、将来へ地域文化の継承をなす基盤として、行政はその保存・活用に大きな責務があると思います。一方、増山城跡周辺には、豊かな自然に恵まれ、上和田マリーナやキャンプ場など自然を生かしたさまざまな施設があります。砺波市総合計画、丘の夢構想、中山間地域活性化計画などに、その整備計画が盛り込まれております。私は、増山城跡周辺こそ、多くの市民の共感を得ながら進めることのできる事業の1つと考えております。増山城跡は現地調査中でありますが、この貴重な文化財と豊かな自然を何らかの形で活用し、また、子供から大人まで楽しめる施設整備が必要であると思われます。
 今後どのように整備される計画なのか、市長並びに教育長にお願いいたしまして、私の質問を終わります。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 山岸議員さんにお答えをいたします。
 地方分権に対応いたしましての受け皿整備についてでございますが、大変重要なことだと思っております。
 午前中も松本議員にお答えをいたしましたが、地方分権は、やはり我々自身がしっかりと地域のことを考え、皆さんと議論をして組み立てていく、そういう時代ではないか。そして、画一的ではなく、自立という立場で進めなければならないと思っております。
 そこで、御指摘にもございましたが、まず、私は人材の育成と確保が肝要だと、このように思っております。
 幅広い視野と総合的な視点を持った新たな時代に対応できる、そして政策形成能力のある職員、人材、そして専門的な取り組みができる対応を考える必要があると私は思っております。ついては、職場の研修、研修所への派遣、そして今も行っておりますけれども、県と市町村の相互交流、また、自主的な研究グループもございますので、それらの育成も考えてまいりたいと思います。
 あるいはまた、福祉ニーズが随分多くなってまいりました。福祉・保健あるいは土木関係の専門職員等の研修にもどんどん出ていただいて、自ら体験もし、リーダーシップを発揮してほしい、このように思っているところであります。特に、私は全職員の意識の改革、みずから自己啓発をする、そしてそのようになってほしい、このように思っている次第であります。
 そして、今お話もございましたが、1次、2次、3次、4次の答申もございました。その中で、政府も今、基本的に議論をされておりますが、中央省庁の再編がございます。おそらくこれに従って、県の機構も再編されることが予想されます。
 したがって、当市におきましても、能率的で機動的な課や係を抜本的に見直して、適正に対応する組織機構を考えていく必要があろうと思います。いずれにしましても、行政需要の変化は厳しいものがございますので、これに対応することを考えている次第であります。
 次に、分権に直接関係があるかどうか知りませんけれども、公共事業等についての縦割の問題がございました。特に財政からの視点でございます。
 私は、御意見のとおり、確かに国と地方自治体の現在の事務量あるいは財源、それらについての逆転現象があるように思います。だから、事務だけではなくて、財源の配分こそ見直してほしいというのが率直な私の気持ちであります。
 今も御指摘がございましたが、今の地方自治体では随分苦しい思いをし、不十分な情勢ではないかと思っているところであります。
 そこで、国の主導の公共事業につきましては、限定された制度に基づきまして実施されます。ただし、今も申しましたように、住民ニーズが多くなってきます。これは、やはり大切にしていくことが大事でございますし、先般、上京した折には、どんどん地方からの提案を持ってきてくれというお話もございました。私は、現行制度を十分活用して、適時適切な対応をしてまいりたい、このように思っている次第であります。
 次に、分権等に関連いたしまして、広域行政、合併云々という話がございました。
 広域行政の推進については、県内の市町村がそれぞれ長所を生かして特色あるまちづくりに懸命に努力されております。これを有機的に結びつける、あるいは合理的に住民の福祉のために、そのことを基本にして対処することが地方分権の趣旨ではないかと、このように思っておりますので、これからも広域化については、皆さんとともに議論をして、幅広く話し合ってまいりたいと思うわけであります。
 今は、それぞれ共同事務を行っております。御存じのように、消防体制も広域圏で運営をいたします。また、農業共済組合も、この4月から全体の市町村が加わって、合理的な事務処理を行うことについて一致をいたしております。私は、その面では、より効果の高い事務事業、そういったものを前向きにこれからも率直に話し合っていく必要があろうと思っております。砺波広域圏事務組合の中でも、確かに個々に議論されております。広域化にすべき事務事業については、今も申し上げましたように、十分皆さんと調査・研究をして提言をしていきたいと思っております。その体制づくりを広い見地から、皆さん方にも御支援を賜れば幸いだと、このように思います。
 なおまた、これに関連いたしまして、事務の見直し、リストラ等はどうかというお話がございました。
 事務事業につきましては、今も申しましたように、随分変化が激しゅうございますから、常に見直しするのが機動的な市役所ではないかと思います。したがって、今ございます事務改善、それから先ほど言いましたように、職員の能力開発、それらをテコにして事務事業の整理・合理化を進めると同時に、スピーディーに処理する時代ではないかと思っている次第であります。
 リストラ等については、確かに言われるように、そういう方向にございますけれども、現実的には、なかなか職員の首を切るというようなことはでき得ません。なぜかと言いますと、介護保険法が出てまいります。それから、高齢化社会に対応しなければいけません。各種施設にそれなりにいろいろ要望されております。そういう事務事業を考えますと、おっしゃるような形で削減等はなかなか対応できないのではないか。ただし、これも先ほど申しましたように、皆さんと議論しながら、断固として、いわゆる切るものは切るけれども、必要なものについては対応するという姿勢に立っていきたいと思っているわけでございます。
 次に、介護保険法の関連でございますが、基盤整備が大事だけれども、よく承知しているかということでございます。
 介護保険のサービス受給につきましては、御存じだと思いますけれども、現在、調査をいたしております。おそらく受給者は700名ぐらいになるだろうと。そのうち、現在の施設入所者が100名、入院が200名、保険導入を伴う受給者の増が200名、約1,200名余りになると予想されております。
 このため、まず新年度においては、市内の65歳以上の全員の状態把握を民生委員さん等を通じまして調査を行い、そこから、要介護のうち、現在の在宅福祉サービスの受給者、施設入所者、入院等を除いた方については、保健婦等が直接面接を行うように国からも打ち出されておりますので、そのような対応をしてまいりたいと思います。
 したがって、11年度介護保険事業の計画を策定いたします。これに基づきまして、砺波市の老人保健福祉計画も見直さなければなりません。そのようなことを今考えております。
 なお、大きい市町村では、直接係体制や班体制、課体制を考えているようですが、もう少し時間を貸していただいて、市民課と社会福祉課と健康福祉課が関連いたしますので、それぞれの業務をどのように整理したらいいのか、事務的には今申しましたような形で事務処理をさせていただきたいと、このように思っております。
 なお、細部につきましては、民生部長からお答えをいたします。
 最後に、増山城跡の保存と今後の活用等でございます。
 調査、今後の見通し等につきましては、教育長からお答えをいたします。
 周辺の総合整備について、私の考え方を申し上げます。
 今もおっしゃいましたように、増山城跡は、越中の三大山城の1つと言われおります。私は、散居村とともに、砺波市の特色ある特筆できる文化的遺産の1つと考えております。
 自治体には、文化性に基づく個性が叫ばれる現今であります。丘の夢構想、中山間地域活性化事業、それらの構想もございますが、私は、将来悔いを残すことのないような城跡の保存と活用を専門家を交えて計画しなければならないと思っております。
 したがって、今後の整備につきましては、自然や生態を大切にすることを基本として、次期総合計画の中で議論をしていきたいと思っております。
 私の基本的な考え方を申したわけでございます。その他の質問につきましては、教育長のほうからお答えを申し上げます。
 以上でございます。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 山岸議員さんからの御質問の中で、第1番目の初年度の調査成果ということと、2番目の調査の見通しとそれ以降の対応という2点についてお答え申し上げます。
 まず、第1点でございますが、増山城跡は、市が初めて国庫・県費を得て実施する考古学的調査を含む文化財調査で、平成9年度から4カ年計画で部分的な試掘調査、城跡地域の地形測量調査を行うものです。
 昨年の10月から12月にかけて、地元地区委員会の全面的な協力のもと実施した初年度の調査の主な結果は次のとおりです。
 まず、第1番目に、県史跡範囲以外の城跡南部、通称無常付近の調査により、この地域も山城としての大規模な活用が判明したことが1つ。第2点目、付近の通称鐘撞堂から空堀に至る斜面で、全国的にも珍しい排水溝つきの階段状の遺構が確認され、新聞紙上で話題になりました。第3点、防御線である高台の鐘撞堂から空堀の底部まで、15メートルに及ぶ壮大な土木工事があることが判明しました。第4点、付近から出土した土師器、白磁から、16世紀前半から廃城後の17世紀までに至る活動の痕跡が見られたこと。以上の4点でございます。
 2番目の今後の見通しについてでございますが、今回、国庫補助採択が認められた4カ年の計画内容を県内有識者により組織された総合調査委員会の指導・提言を仰ぎ、地元の積極的な協力も受けながら着実に実施してまいります。その過程において、今回の事業後においても、広大な山城の中で有効な調査事業をどう進めていくか。また、増山城跡の存在を国にどうアピールしていくのか。これらのことを含めながら、委員会の提言も仰ぎ、今後検討してまいりたいと思っております。
 以上です。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 民生部長 小倉隆男君。
  〔民生部長 小倉隆男君 登壇〕

◯民生部長(小倉君) 山岸議員御質問の介護保険制度の導入につきまして、市長の答弁に補足いたしまして申し上げたいと思います。
 当市の介護保険制度における基盤整備の状況は、ホームヘルプサービス、訪問看護、デイサービス、ショートステイ等のメニューの後、訪問入浴を民間業者に委託することによりまして、ほぼ整備することができるものと存じております。
 殊に、山岸議員さん御質問のホームヘルパーの確保につきましては、計画的に従来から採用いたしておりまして、新年度において、常勤ヘルパー1名の増員をいたしまして21名とし、登録ヘルパーを11名といたしまして、庄東地区にヘルパーステーションを開設しようとしております。11年度には、南部デイサービスセンターにもヘルパーステーションを開設し、24時間の巡回型のサービスを実施したいということで、きめの細かいサービスができるように努めてまいりたいと思っております。
 次に、施設サービスにつきましては、特別養護老人ホーム、老人保健施設、そして療養型病床群がございます。
 療養型病床群につきましては、現在、4つの民間病院で399床建設あるいは建設に向けて準備中でございます。老人保健施設につきましても、既に100床が運営されてございます。また、特別養護老人ホームの待機者の対応につきましては、砺波福祉圏の市町村と協議をしながら対処してまいりたいと思っております。
 財源措置と保険料徴収体制の整備でございますが、財源措置につきましては、被保険者からの保険料が50%、公費が50%。その公費のうち、国が25%、都道府県が12.5%、市町村が12.5%の予定でございます。
 高齢化率の高い市町村が高負担となることにつきましては、今のところ、財政安定化基金を設置して、高齢化率の高い市町村に配慮するというふうに国のほうでは言っております。また、保険料徴収につきましては、現在、当市が把握しております対象者は約2万1,000名で、そのうち、第1号保険者である65歳以上が7,800名、第2号保険者である40歳から64歳が1万3,200名というふうに推定いたしております。これらの資格管理や保険料徴収などの事務量は、増大することは確実でございまして、介護保険導入に係る人員増につきましては、交付税算入が行われるというふうに聞いております。
 今後の取り組みにつきましても、介護保険に係る資格管理、保険料徴収などの事務処理システムの標準仕様が国のほうで出されるわけでございますが、3月末に示されるというふうに聞いておりまして、10年度中に進めることにいたしたいと思っております。
 最後に、介護保険の要介護者の認定でございますが、要介護認定モデル事業という形で平成9年度で、井波町、庄川町、砺波市の3市町が共同で実施してまいりました。新年度におきましても、当市が単独で指定を受けておりまして、調査員の資質の向上や面接の項目につきましても問題点が出ておりますが、平成12年度の実施に向けては、介護保険の認定審査会の運用等につきまして、国のほうでももっと細かい整備がされるというふうにお伺いしております。
 広域圏の対応につきましても、県内市町村、そしてまた、砺波福祉圏内の連携をとりながら進めてまいりたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 以上でございます。

◯議長(柴田君) 12番 山岸銀七君。

◯12番(山岸君) 今ほどの市長さんの答弁の中で、リストラという言葉で首を切ることはできないということでございますが、リストラは首を切ることではなしに、再構築または再編成、構造改革を意味しているわけでございまして、首を切れとかそういうことを私は申しているわけではございません。これから新規事業の抑制もありますので、今までの人員の関係とかいうものは、今後、計画的にどうですかという質問をしたわけでございます。
 また、昨日の某新聞には、18都道府県、また富山県におきましても、削減計画をするように書いてあります。高岡市も800人余り徐々に削減してきている経緯もあります。各市町村におきましても、こういう厳しい状況の中でやっていくことについては、やはりいろいろと考えていかなければいかんのではないでしょうかという質問をしたわけでございまして、すぐに職員の首を切れとか、そういう肝っ玉の小さいことを言っているわけではございません。
 聞き逃したかもしれませんが、広域圏の議論をこれからしていくということは非常にいいことでございますが、具体的にどのような場所で今後検討されるのか、それもつけ加えて質問したいと思います。よろしくお願いします。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。

◯市長(安念君) お答えいたします。
 余り率直に受けとめたものですから、職員の云々という話になりました。ただ、今おっしゃるとおり、地方自治体では、あるいは国も含めてですが、定員削減の動きがございます。そのことについては十分承知をいたしております。
 ただし、私の申し上げたいのは、行政需要がそれなりに変動してまいっております。したがって、そこへ振り向けながら合理的に考えるということも含めて山岸議員はおっしゃったのだろうと思いますが、そんな気持ちで対応したいと思っております。
 ただし、市民全体から考えますと、削減をして合理化するのは当たり前だろうと、このように思っておりますので、その気持ちだけは腹に据えまして、今後、職員の定数管理については厳重にやっていきたいと思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。
 それから、広域圏の合併問題等について、どこでどうするのかということですが、私は先般、広域圏の理事の皆さんと、正式ではございませんが話をいたしました。方向としては、各市町村で合併のメリット、デメリットをそれぞれ企画担当で議論されたらどうかということでして、私もサインをしております。ある程度その議論についてはいいのではないかという御理解をいただいたものだと、このように思っておりますので、正式な舞台で議論するのではなくて、個々の市町村でメリット、デメリットを議論してもらう。そして、今、国が打ち出しております方向についても、みずからみんなで勉強しようではないか、そういうのが第一義的に必要ではないかと思っておりますので、大上段に振りかぶるという時期ではないと思います。その点、御理解をいただいておきたいと思います。
 広域圏の事務局も、幸い理事の皆さんの御理解をいただきまして、充実しようということで増員をすることになりました。ただし、それは砺波市からの派遣ではなくて、各町村持ち回りでお願いしたいということで、快く皆さん御理解をいただきましたので、そういう体制づくりをしてまいって、その議論の中心者になっていただければと、このように実は思っているところでございます。
 今回は、そういうことで御理解をいただければ幸いかと思っております。
 以上でございます。

◯議長(柴田君) 9番 村中昭二君。
  〔9番 村中昭二君 登壇〕

◯9番(村中君) お許しをいただきましたので、通告に基づき、私は市政一般についての質問と、一部要望をさせていただきます。
 まず初めに、安念市長におかれましては、昨年暮れの市長選挙において御当選になり、まことにおめでとうございます。公式の初めての場所でございますので、遅ればせながらお祝いを申し上げます。
 さて、この3月議会は、新市長におかれては、安念市政の第一歩を踏み出されるわけであります。この予算議会は、平成10年度のみならず、きょう今日まで培われてきた砺波市政の評価にもつながるものと思います。市民各位におかれては、固唾をのんで注目されているものと思います。
 まず第1に、市立砺波総合病院の増改築工事でありますが、私は、昨年6月議会に、増改築工事計画の進捗状況を、また、11月議会においては、総合病院近辺に保健福祉ゾーンを設けてはと質問をしてきたのでありますが、それぞれ前向きな答弁をいただいたのであります。
 この春、安念市長の就任時の記者会見等の新聞報道や1月議会での答弁では、慎重と申しますか、完成目標が一歩後退をされているように感じたので、改めて質問をするものであります。
 市民の中には、「病院の改築はだめになったのかね」という人もいます。昨年の6月議会で、それまで予想されていた事業費約100億円が163億円との提示があり、議会はそれを受けて、病院事業特別委員会を設けて慎重なる審議を続けているところであります。今、ここで中だるみというか、先送りとなれば、市民の失望は大なるものがあります。安念市長の確たる完成年度目標をお聞かせいただきたいと思います。
 次に、荒川病院長にお尋ねいたします。
 昨年来、砺波医療圏内外に病院の建設や進出が出てきていますが、これらの中で、当市市立病院のような自治体運営でない徳洲会病院や共済会運営の北陸中央病院のような自治体以外の病院との競合的な面も今後予想されるのでありますが、どのようなお考えかをお尋ねいたします。
 市長におかれては、記者会見の中で、病院改築に関しては、民間活力を活用した進め方をしたいとのことでありましたが、私も同感であり、当然のことと受けとめております。行政だけの力には限りがあり、また時間がかかります。ただ、市内で進められています療養型病床群が400床弱あるわけでありますが、これらの増床ベッドが砺波医療圏のベッドの不足の解消には役立つとは思いますが、砺波総合病院の病床不足には、即解消につながるとは思いません。院長の御所見をお尋ねするものであります。
 先日、自治省は、自治体病院の連携強化ということで、公的介護保険の12年度実施を前に、4月から自治体病院を中心とする医療・保健・福祉の連携を強めるための地方自治体に財政支援をすることを決めたとありました。また、来年度の事業目標として、特に自宅介護が難しいために、自治体病院などに入院を続けざるを得ない患者の受け入れ先の確保を重点にする。具体的には、自治体病院が保健所や福祉事務所などとともに行う地域医療や介護に関する共同研究や研修費の一部を地方交付税の対象にし、とりあえず来年度は約12億円を計上するとありました。改めて、安念市長にお尋ねをいたします。
 高齢者の健康管理機構の強化ということで、健康福祉ゾーンの建設であります。
 富山県も平成7年度から、65歳以上の老齢人口が15歳以下の年少者を上回ってきており、いわゆる逆転現象の県となりました。福利厚生を主とした施策が重要であることは言うまでもありませんが、介護保険センター、保健医療センター、ミニドックやリハビリ等を含めた、または併設した健康増進事業強化を図ってはいかがでしょうか。
 市民皆さんの心配を払拭できる御答弁を期待いたしまして、私の質問といたします。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 村中議員にお答えいたします。
 冒頭にお祝いいただきまして、ありがとうございました。御礼を申し上げます。
 さらに、市政の評価があるということで、激励もいただきました。職員と一体になりまして頑張る所存でございます。ただし、1月19日に就任して余り時間もなく、調整的に不十分なところもございまして、議員各位にも御迷惑をかけておりますことを、改めてこの席を借りておわびを申し上げたいと思います。
 さて、病院の増改築事業についてであります。
 現在、基本設計の最中でございます。基本設計ができた段階で、私は先般の臨時議会でも若干申し上げましたが、医療環境も考えなければいけないと思っておりますし、一番心配なのは、財源的なことでございます。財政的に十分議論をしていかないと、今の不況の段階で補てんできるのかどうか。私は、見直すべきところは率直に見直すべきだと、このように思っております。心配されているように、建てないということではございません。そのことを御理解をいただきたいと思います。
 今後のスケジュールでございますけれども、新築部分もございます、改築の部分もございます。したがって、ベッドの移動等それぞれあるようでございますので、おおむね今からスタートしても5年はかかるだろうと、このように聞いておりますし、私もそのように思います。営業しながらの増改築でございますので、病人に悪影響を及ぼすようなことのないような形で考えるならば、おそらく長丁場になろうと思っております。
 現在、基本設計中でございますので、完成目標等については十分把握をしておりませんけれども、おそらくそういう提案があるのではないかと思っております。
 いずれにしましても、大きい投資でございます。皆さんとともに議論をしてまいりたい、このことを申し上げておきたいと思います。
 次に、健康づくりセンターの問題であります。
 前市長も、このことについてはいろいろ構想を練っておられることを知っております。私は、病院の周辺に健康福祉ゾーンを整備することが一番ベターではないか。増改築事業に勘案しながら、保健・医療・福祉、その連携を図る拠点づくり、こんなことを実は思っておりまして、できれば整備をしてまいりたいと考えております。
 保健施設でありますが、実質的にはドクターの皆さんの御指示も仰ぐという場であるわけですから、なるべく病院に近いところのほうが市民が利用しやすくてよいし、高齢化社会を迎えますので、そのような設置を考えてはどうかと思っております。病院の増改築に合わせてその接点を求めていきたいと、このように存じている次第であります。
 いずれにしましても、総合計画の段階で十分議論をし、取り組んでまいります。
 私は、病院の充実にあわせて、この際、皆さんとの協議でありますけれども、健康都市として、中核病院もございますし、胸を張っていけるのではないか。砺波市は健康の都市である。ついては、福祉も保健も医療も砺波市は完璧なんだと、こういうまちづくりにしていくことが大切ではないか、そういう位置づけをするように努力してまいりたいと思っております。
 よろしくお願いを申し上げまして、答弁といたします。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 病院長 荒川龍夫君。
  〔病院長 荒川龍夫君 登壇〕

◯病院長(荒川君) 村中議員の御質問にお答えをいたしたいと思います。
 周辺の状況の変化を勘案して、病院の運営をどうするのか、どう考えているのかというお尋ねであろうと思います。
 このような御趣旨の御質問は、毎回の定例会でいただいておりまして、それにお答えをしてまいりました。今まで答弁いたしました内容と重複するかもしれませんし、ちょっとしつこいと思われるかもしれませんが、ごく最近の新しい変化に視点を置きまして、現時点での判断を加えまして、どのように考えているかということについて御説明を申し上げたいと思います。
 まず、確認しておきたいことといたしまして、現在の私たちを取り巻く、いわゆる地域医療を動かしている基本的なものは何かということでございますが、これは、平成元年に医療法が改正されまして、その5年後の平成6年8月に見直されました富山県地域医療計画、それらに網羅されました事項に基づいて、地域医療を取り巻く状況を的確に判断しつつ、あらゆる医療供給体制を有機的に整備し、また、その実施が行われているということでございます。大きくは、私たちの病院の将来計画もそうでございますし、砺波進出の長期療養型病院、南砺の病院、小矢部の北陸中央病院の配置なども、県の地域医療計画に準拠した形での運用が求められているわけでございまして、私たちの行います地域医療は、その枠内で運用することが厳しく求められているということでございます。その点では、高岡の医療圏に進出が云々されております某病院が、地域医療計画を無視した形で強引に計画を進めているということが話題となっておりまして、これに対する県の指導のあり方というのは、地域医療供給システムの根幹にかかわることでございます。したがいまして、私たちは非常にこれに注目しなければならない、こういうふうに考えます。
 地域における医療をどのように供給するかという厚生省の計画と実施状況を考えてみますと、平成4年に医療法が改正されましたときに、4つの医療機関の類型化が行われました。
 1つは、いわゆる診療所でございます。これは開業医の方々のお仕事をいうものでございます。2番目として、一般病院というのがございます。これは非常に曖昧な考え方でございまして、どちらにつくという形でなくて、一般病院という形で置かれております。もう1つは、長期療養型病院。今、砺波市に進出が云々されておりますが、これらの病院を含めた機能を持った病院。4つ目は、大学病院等の特定機能病院。この4つが医療機関としての機能を持つものとして分類化されているわけでございます。
 診療所については、かかりつけ医機能を持つ。一般病院につきましては、急性や慢性疾患の治療を行い、それらの入院を担当する。長期療養型の病院に関しましては、介護を中心とした慢性期疾患の入院あるいは老人の入院というふうになっております。特定機能病院は、教育と研究を中心とした医療機関である、こういうことに位置づけられます。そういうふうに見てみますと、私たちの病院というのは一般病院であり、急性期の治療を行う病院であり、なおかつ高機能の病院であり、しかも地域の中核病院としての機能を持つものだというふうに、現時点ではいささか不明確ではありますが、そのように位置づけることができるかと思います。圏域内の公的病院、その他の病院の置かれている状況もそのとおりでございまして、それなりに一般病院としての機能とか長期療養型の病院としての機能とか、そういうふうな位置づけをそれぞれに行っておられるわけであります。これらの機能を有機的に連携させるというのが地域医療計画の目的であります。しかしながら、施策がいささか不明確であること、それから、段階的に進められてきたということもありまして、機能の連携の実態は十分ではないというふうに思います。言葉を換えて言いますと、病診連携とか病々連携ということが盛んに唱えられておりますが、しかしながら十分に行われていないというふうに考えるべきでございます。
 それらがどうして機能しないかということについてはいろんな原因があろうと思いますが、今取り続けられております医療費の抑制策が非常に厳しくて、各病院は非常に経営が苦しい。したがいまして、お互いを支え合う環境をつくるということに、まだ手が回らないという状況が大きな原因になっているであろうというふうに考えられます。
 しかしながら、最近新しい動きが出てまいりまして、かなり厚生省の意図するところが明確になってまいりました。今年の4月の診療報酬の改定に盛られているものを見てみますと、また、厚生省案とか与党案というような形で提示されております医療保健法の改定案、それから、医療法の改定が今年の4月に考えられておりますが、これらに明確に打ち出された項目を見てみますと、1つとして、急性期の医療へ誘導したいという意図が見られます。在院日数を短くしてそれを評価し、そちらの方向にいく病院を優遇しようとする動きが明らかに示されました。2つ目として、かかりつけ医をしっかりと確立するという方向が明確に示されました。その誘導が診療報酬上、示されております。新しく3番目として、地域の医療支援病院をつくるという考え方が示されました。今まで、私たちの病院は、総合病院という名称のもとに行われておりましたが、総合病院というものが廃止されました。そして、地域の医療を支援する病院、いわゆる現在言っております地域の中核病院を新設し、そこへの誘導を図った診療報酬の優遇がはっきりと打ち出されました。4番目として、現在市に進出しております新しい長期療養型病床群、そういうものをどんどん進める。進めることによって、その病院が将来的には公的介護保険の実施に向けて福祉へ組み込まれる準備段階として、そちらへの誘導が示されまして、それに対する優遇措置が行われております。5番目として、高度の先進医療を評価して、一般病院という曖昧な言い方の中に、地域医療の支援病院、なおかつそこで高度の医療が行われ、その高度の医療を高く評価するということで、一般病院が2つに分かれている。いわゆる少しグレードの低い一般病院と高機能の地域医療支援病院に2極化する形での誘導が行われております。
 これらを考えてみますと、私たちの病院が急性期疾患を対象とする病院であり、なおかつ3次救急とか特殊先進医療を行う高機能病院であり、地域の中核病院としての機能を持つ地域の医療支援病院に準ずる病院であるということがかなり明確になってきたというふうに考えられるわけであります。私たち砺波医療圏の中における病院としての位置がかなり明確になってきたというふうに考えられますし、その方向性を見つめた私たちの将来計画のいささかの妥当性が示されたというふうに考えております。
 しかしながら、私たちの病院が、今述べましたような役割を果たしていくためには、検討しなければならない問題が幾つかございます。
 1番目に、私たちが最も痛切に考えておりますのは、地域の住民の方々が医療情報に非常にうとい、いわゆる情報不足があるということでございます。はっきりした言葉で申せば、医療についての情報が非常に不足をしているというふうに言わざるを得ないと思います。そういうことを考えますと、私たちの病院において、地域の住民の方々に医療情報を伝達する機能を持った組織づくりが必要であろうかと思います。
 私たちは、院内では、仮称ではございますが、医療情報部というものを設置し、インターネットのホームページを開き、また、病院がどんな治療を行って、どんな成績を上げているかという情報公開をしっかりとやることによって、住民の方々に私たちの病院を十分認識していただけるような活動を広める必要があると思います。
 また、医療法が改定されますと、公告規制がやや緩和されます。そういたしますと、自分の病院がどんな種類の医療を行っている病院かということを患者さんに掲示で示すことができるようになりますし、また、私たちの病院がどちらの病院と提携してやっているかということを示すことが許されます。そういたしますと、患者さんが私たちの病院に向ける目は、さらにオープンなものになっていくというふうに考えられます。
 2番目としまして、私たちの病院を含めまして、医療機関相互の情報公開、連携が非常に不十分であろうかと思います。これは、実際にそのとおりでございまして、そのための努力をしなければいけないという面において、私たちは地域の自治体病院あるいは国保直診施設として、病々連携や機能分担等、どういうふうに業務をすみ分けるかという協議を始めております。それらを医師会の指導のもとに、さらに地域に広げて連携を深める必要があると思いますし、ここで、非常に強く、私たちが病院医療人として求めたいことは、行政の方々が地域医療へ一段と深い理解と協力をしていただきたいということでございます。自分の町に総合病院を建てたいという夢、これは非常によく理解できるのでありますが、病院を中心とした医療がそれでは成り立たなくなっているという実態を十分認識していただき冷静に判断していただき、周囲との連携を間違わないようにしないと医療が成り立たないという医療の現実を、十分行政のトップにおられる方、議会の方々に御理解をいただきたいと願うのであります。
 3番目といたしまして、現在、地域包括ケアという名のものに、保健と福祉の連携が唱えられております。これらに対する組織的な取り組みも非常に重要でございます。私たちの病院は国保直診施設でございますが、これは、厚生省と国診協が一体となって進めております包括ケアに対する環境整備が非常に行いやすい施設でございます。
 したがいまして、私たちを中心としまして、包括ケアに対する組織的な取り組みのきっかけをつくっていただければ、これがひいては介護保険対応に結びつきます地域的な取り組みにつながるのではないか。その面でも、私たちは福祉に十分目を向けた形で、特に介護保険に対する対応として、病院にケアマネージャーを多数養成いたしまして、医療と福祉を結びつける専門家を養成し、それが住民から信頼される病院になるようにとのシステムづくりを心がけております。
 最後に、最も私たち医療人が心配するのは、住民の方々に医療不信がないかということでございます。
 それは、厚生省の行っております医療費抑制政策に基づきまして、医療費の自己負担が非常に増えてまいりました。したがいまして、住民がその負担増に見合った医療を求めるようになるのではないか。住民の医療に対する意識変化が起こり、それが医療の流れに変化を与えないか、これが非常に私たちにとりましては重大な関心事でございまして、厚生省が誘導していることにさからった形で、なお強く大病院志向というものが起こりかねない状況を見逃してはならないと思います。
 しかしながら、私たちにとって重要なのは、そのような住民の方々が選ぶ病院になるべきであります。そのための質の競合が各病院間にあって当然であります。しかし、私たちは、そういう競合または住民の方々の選択にたえられる病院づくりをいたしたいというふうに考えております。
 その意味で、先ほど議員さんが述べられました急性期のベッドの不足に対して、今新しく起こっている流れはプラスになるのかというお尋ねに対しては、いささか不安を隠し得ないというのが、私の現在の考え方でございます。
 長々と述べましたが、私は、地域に開かれ、地域の住民に親しまれ、信頼される病院という病院の基本理念を、さらにソフトの面で推進いたしまして、住民が選ぶ要因の重要なポイントを探りながら、なおかつ病院で専門家が喜んで働けるハードを持った職場とすることによって、さらに住民の方々が病院に対する強い信頼感を寄せられて、私たちの病院を支えてくださるのではないかという考え方に基づいて、現在行っております地道な努力を迷うことなく続けてまいりたいと考えておりますので、さらに一段と厳しい御指導と御理解をちょうだいしたいと思います。
 以上でございます。

◯議長(柴田君) 14番 宮木文夫君。
  〔14番 宮木文夫君 登壇〕

◯14番(宮木君) 私は、通告のとおり、市政一般について、安念新市長と関係所管に質問と要望、若干の提案を申し上げます。
 質問の第1点は、21世紀に向けての市内の商業、工業、農業についてお伺いをいたします。
 安念市長は、「砺波市の流れを変え、皆さんと創ろう21世紀の砺波」を旗印に、市民にアピールされたところであります。砺波市政は、第6次総合計画を策定、実施されて早くも8年の月日が経過し、平成10年から12年までの3カ年間、後期計画として修正も加え、説明を受けたところであります。
 安念市長流のダイナミック砺波の構築プロジェクトから見た、商・工・農の21世紀の展望をまず最初にお伺いをいたします。また、安念市長が郷土砺波市をアピールするなら、どんな言葉を選択されるかお伺いをいたします。
 市長の重点施策として選挙公約されている快適な環境づくりの中で、商店街の活性化、憩いの広場拡充やソフト事業の導入を掲げております。私も市民の代弁者の一人として、常々日ごろ望んでいたところであります。しかし、実現、実行しなくては、絵に描いた餅と同じであります。市の第6次総合計画の中にも、まちづくりの基本戦略として、イメージづくり、パワーづくり、システムづくりを掲げ、計画を実施していくとなっております。市街地開発には、都市基盤整理事業計画に基づき、市街地及び市街地周辺整備事業として、出町土地区画整理事業、組合施行土地区画整理負担金、区画整理事業推進事業、区画街路整備事業、国道359号整備事業負担金等々の事業計画があります。しかし、実際に生活している出町市街地の方々からすれば、整備計画の進捗率もスローペースであり、それが市街地の空洞化の一因として拍車をかけていると言われても仕方がありません。あきらめとも思われる言葉が耳に入ってきます。砺波駅の橋上駅舎の開業や周辺施設の整備も進められておりますが、空き店舗が目立ち、本町から広上町、春日町から桜木町は旧態どおりであります。何が市街地の整備開発を遅らせているのか。今後の市街地の活性化整備計画を改めてお伺いをいたします。
 一方、市街地外郭では、大型店舗が繁盛しているのも事実であります。商工会議所を核とする商店街の方々の研究や勉強、努力や協力も不可欠と思います。遅れている旧市街地の都市基盤整理事業の推進を早めるには、安念市長自ら陣頭に立ってこそ、その効果と成果が必ず結果としてあらわれると思います。市街地の皆さんとともに要望する一人であります。
 最近の景気低迷に追い討ちをかけるように、大型金融機関の破綻が金融貸し渋りに広がり、商店経営者の中には金策に困っている方もいると聞いております。大幅なる融資制度の拡大が望まれております。安念市長の意のある御答弁を御期待いたします。
 次に、工業関係について述べてみたいと思います。
 平成元年の砺波市の工業出荷額は788億1,784万円であり、平成5年では813億5,557万円、平成8年では1,229億3,397万円と推移し、事業別では、平成元年で286事業所、従業員数4,581人、平成5年では、事業所280カ所、従業員数4,628人、平成8年では261事業所、従業員数5,206人となっております。平成8年度より工業出荷額が増加するのが目立ちます。これは、第3工業地松下電子工業株式会社の業績進出がはっきりとうかがえます。しかし、隣接の小矢部市の工業出荷額に比べ218億円少なくなっております。まだまだ企業誘致が必要と思います。砺波市の第1から第4工業団地までの立地企業数は30社を数え、敷地総面積83.1ヘクタールになっております。30人未満の小規模事業所が平成5年では86.7%を占め、従業員数も41.1%、製造品出荷額では29%となっております。これが今日の砺波市の工業の実態であります。
 市長の施政方針にもあったように、若者の定着を促すためにも、優良企業、ハイテク企業を誘致し、若者に働く場を確保しなければならないと思います。ゆえに、第5企業団地の早期開拓を望みます。
 私は、経済の活力なくしては、高福祉は望めないと思います。経済基盤の充実こそ急務だと思います。
 安念市長は、施政方針及び提案理由の説明の中で、次期総合計画の中で検討するという言葉を多用されました。午前の答弁にも話が出ましたが、市の第6次総合計画を見直し、次期総合計画を繰り上げて実施されるようにも聞き取れましたが、その真意はどうなっているのかお聞きします。第5企業団地の規模や場所の構想があれば、併せてお聞かせ願います。
 次に、命の源を潤す農業についてお伺いをいたします。
 農業は、米づくりだけではなく、自然環境の保全、水資源の涵養など、その役割は極めて重要であります。日本の農業就業人口は年々減少し、加えて急速に高齢化しており、地域の活力の低下が危惧され、担い手不足、農業情勢の不安定が農業構造の弱体化を助長しており、今こそ未来に向け、21世紀に向けて、しっかりした基盤づくりの構築が求められております。
 国際競争に対抗できる農業、産業として自立できる農業を目指し、富山県でも平成8年3月、アグロピア21を改訂、我が砺波市でもアグリTONAMI21を肉づけし、創造プランが昨年5月に発表されたところです。また、国においても農業基本法の見直しを検討され、今年中にも新しい農業の方針が予定されております。
 反面、政府は昨年11月、4年連続の豊作で370万トンの米余りが見込まれ、適正在庫米と言われる200万トンまで圧縮し、その手段として、17万6,000ヘクタールの生産調整の上積みが2年間必要とされ、緊急生産調整推進対策事業が打ち出されました。砺波市の配分率28.04%、その目標面積1,245.9ヘクタールが打ち出され、各地区、各農家へ配分されたところです。
 現在、日本の食糧自給率3割と言われ、地球温暖化でエルニーニョ現象の影響が深刻化する中、FAO(国連食糧農業機関)では、今年、食糧不足になる国が40カ国以上に増えるおそれがあると発表しております。特に南半球が著しく、日本政府はインドネシアへ食糧援助として、米100万トンの輸出を決めようとしており、北朝鮮でも、御存じのように、米不足が深刻化しています。昔から、米や御飯を粗末にすると目がつぶれるとよく言われたものです。今でも胸の中に焼きついています。
 さて、今日の農業施策を見るとき、水田面積の集約化、集団化、大型化で自立できる農業を目標にしております。一方、農村、農家という古き伝統がだんだん薄らいでいく気配がします。これでよいのだろうか、間違ってはいないだろうか、自問自答することがあります。もっとその地域、その地区に適応した農業、農村を構築できないでしょうか。田舎のよさ、農村のよさ、楽しみが育まれると思います。
 農協の広域合併では、農家はトータルサービスがよくなり、豊かになると言われました。しかし、現状はどうでしょう、山村から農協の売店も消えていく日も遠くないと思います。
 市長は選挙公約の中で、農業の生産構造、流通機構の改善、改革によって農業の振興を旗印にしておられます。今日の農業情勢の厳しい中、砺波市農業の方向とスケジュールを具体的に、安念市長流でお聞かせ願います。
 なお、中核農家では約3割減反が強いられている折、水稲収入の減額に伴う補てん対策、例えば資金の融通緩和等、加えて中核農家の転作配分の見直し、傾斜配分等々もお聞きできればと思っております。
 通告の第2点といたしまして、現状から見た学校教育について幾つかの問題点を提起し、お伺いをいたします。
 遠い昔から、国家100年の計画はその国の教育にあると言われております。昭和20年、終戦を節目に半世紀が過ぎた今日、学校教育の足跡を振り返り、日本国民総参加で反省し、総括するときであり、国会でも論議されているところです。今日の世相は、連日マスコミ等で報道されているように、大蔵官僚の地位を利用した悪行をはじめとする凶悪犯罪の増加、その行動が残虐であり、低齢化、若年化しており、言語道断と言わざるを得ません。神戸の少女殺害事件、中学1年生の男子生徒がナイフで女性教師を刺殺する事件、ナイフで拳銃欲しさに警官を襲う事件、また、中学のいじめやそれに絡む自殺が教育、社会問題として大きく取り上げられることとなりました。今日の学校教育はこのままでよいのだろうか、いま一度反省すべきだと思います。安念市長及び飯田教育長の御所見をお伺いします。
 ある新聞の月評記事に記載されておりましたものを紹介します。
 見出しに「荒れる中学生、こんな教育にだれがした」「このような結果になったのは、戦後の民主主義であり、そのもとで展開された日教組の教育にあるのではないかと記載されている。またこのように、戦後、民主主義の旗印のもとで、道徳教育をも敵視した日教組の教育を受けた人たちが、今、小学生や中学生の親であり、そのときの新聞、ラジオ等の良識ある報道の影響も甚大である」と記してありました。
 今このとき、この時点で振り返ってみると、道徳教育、しつけ教育をしっかりやっておくべきだったと後悔いたします。学業一辺倒に重点を置き、人間形成の原点を忘れた教育であったと言わねばなりません。子供たちの人間形成は学校教育だけに負わすとだれも思っていないと思います。しかし、今日の社会形成、社会現状を眺めるとき、共稼ぎ世帯が多く、核家族も進み、親子の対話も限られ、また、子供たちの塾への通いが多く、お互い親子の触れ合いが少ないのも要因だと思います。家庭も学校以上の責任を持たせる自覚を植えつけねばと思います。
 少子化を理由に、家庭でのしつけが幼児期から昔に比べ薄らいでいると思います。朝夕の仏壇や神棚での礼拝の思想、これまた宗教の自由の履き違えで軽視され、太陽や月など自然に対する報恩感謝の気持ちを合掌であらわす習慣など、人を傷つけたり殺したりしたら自分も死刑になるという日常会話での教え、人の物をとったり盗んだりすることは悪いんだ、いつどこでも神仏が見ているということなどを日常会話で教え、家庭での触れ合いを多くつくるという社会意識、社会通念を植えつけ、子供は親の背中を見て育つという実践教育こそ、これからの家庭教育と思います。市長及び教育長の御所見、御感想をお伺いをいたします。
 第18回冬季長野オリンピック大会が友情と感動の中に、「ありがとう長野、ありがとう日本」で16日間の幕を閉じました。心の教育とは、知識詰め込み一辺倒で一流大学に入り、一流官庁、一流企業に勤務し、自分だけが高利益を得るような教育ではありません。一向に粛正されません。なぜでしょう。無気力、無表情、無感動の三無教育のあらわれだと私は思います。その意味で、長野オリンピックは感動しました。
 今年の1月、若者の集いの中での一節に、「人に対して嘘をつかない、人生はいろいろな出来事に直面すると思うが、ときには人にだまされることもあると思う。しかし、どんなときでも人をだましてはならない。また、人生によき友を持たねばならない」という内容でした。これこそ道徳であり、倫理であり、スポーツ精神だと思います。人の痛みがわかる教育、自分が相手の気持ちになれる教育、我慢のできる教育、物事に感動できる教育、太陽や月に向かってそっと手を合わせることのできる日本国民になれば、長野オリンピックで世界に訴えた21世紀の恒久平和に貢献できると確信します。安念市長及び飯田教育長の御所見と対策を拝聴し、私の質問を終わります。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 宮木議員にお答えをいたします。
 最初に、21世紀の展望はどうかと、大上段に聞かれました。
 変化の激しい時代でございますので、率直な話、難しい時代になると思います。それなりによく勉強し、先取りをする、そういう意気込みで対処しなければならない、このように思っているところであります。
 そこで、安念市長、おまえのアピールする言葉はとただされました。
 今、御質問の中にもございましたが、私は先般、長野オリンピックの閉会式を見る機会がございました。「みんなの地球」そのことで閉会式が集約をされたのではないかと思います。いわゆるスポーツで闘い、競争しても、地球や自然を相手に対決したり、経済発展のために地球環境を破壊する時代ではない。みんなで協調し合い、地球と共生をする時代ではないかと私は感じました。
 したがって、アピールする言葉をただされましたので、21世紀は地球環境という立場から考えて、やはり「みんなでつくる砺波」が、子供たちにもわかりやすくいいのではないか。浅学な私ですから、今ここで言葉をつなぎ合わせるわけにはまいりませんけれども、率直な話そんな気持ちを持っております。スローガンではないかもしれませんが、私の気持ちを申し上げておきたいというように感じております。
 さて、最初に、商工振興を兼ねまして、市街地整備の問題が出ました。
 用途地域内の都市計画街路につきましては、おおよそ7割から8割、私はできていると思います。ただし、幹線であります359号の西町広上町線ができていないものですから、おっしゃるように、余りできていないのではないかという御批判ではないかと思います。
 このことについて、私も実は担当した時代がございます。何度もお話し合いに行きました。御存じの議員さんもおられます。随分苦労をいたしましたが、今日着手をされましたので、これができるとするならば、私は南北の街路ができますと、十分ではございませんけれども、相当進捗になるのではないかと、このように思っております。先般、質問がございましたので聞いておりましたら、約8割方できております。
 ただ、もう1つ目を向けていただきたいのは、民間ではございますが、組合施行で努力されて、多くの街路事業が随分でき上がっていることを御理解いただきたいと思っております。
 おっしゃるとおり、中心市街地は、街路はある程度できておりますけれども、不振に陥っているのは砺波市だけではございません。先般も東京へ行きましたら、一番頭の痛いのは、中心市街地と農業だというようにおっしゃっておられた方もおられます。これについては、地方自治体も本当に真剣に考え、提案をしていく時代ではないかと、このように思っている次第でございます。
 今後の市街地の事業でありますが、いわゆる桜木町、春日町の問題もございます。これらにつきましては、土地区画整理事業、面的な整備を現在説明をし、御理解を願っているところでございます。皆さんには、土地区画整理することによって、道路も水路も公園も下水もきちっとできますよという理解をお願いをしておりますので、いずれそのような方向に来るのではなかろうか。さらに北部に向かってそのような区画整理事業を進捗すればいいのではないかと思っておりますので、おっしゃるとおりスローペースかもしれませんけれども、基盤を変えていくわけですから、少し時間のかかることをお許しを願いたい、このように思うわけであります。
 なお、商業の中心におきます対策でございますが、先般も商店街の皆さんが来られ、ともども一生懸命頑張ろうということでお別れをいたしましたが、今、商業活性化基本計画策定事業を行っております。現在、委員会で議論をされております。この議論を受けまして、10年度には何らかの方向でこの提案を進めさせていただきたいし、私も皆さん方に、ソフトな事業等々があったら提案してください、私も実施しましょうと、このように約束をしておりますので、その点については御理解を賜りたいと思います。
 なお、これらにつきまして、融資制度の問題もございました。
 貸し渋りの問題については、この地域では余りないようでございますけれども、おっしゃる意見については十分受けとめて配意をしてまいりたいと思っている次第であります。
 次に、工業の問題でございます。
 宮木議員さんから、実態についてとうとうと述べられましたので、私はこれに触れるつもりはございませんが、確かに近隣市町村から考えて、商業出荷額は高いんですけれども、製造出荷額などについては、若干低めであるということは理解をしております。したがって、それに連動するというわけではございませんけれども、第4工業団地ができましたら、若干それはカバーできると思っております。しかし、それにあぐらをかいているつもりはございません。ただし、バイオやハイテクの時代でございますので、第4工業団地、第3工業団地のような大規模なものを果たして皆さんが希望されるのかどうか。また、そういう大型投資を少し考え直す時代に来ているのではなかろうかと、このように思いますので、私は、できれば中規模、そして具体的には、排水その他環境を考えて対処し、先般も申し上げましたように、総合計画の中で議論をさせていただきたい、このように思っているわけであります。
 いずれにしましても、これからは技術の時代、そして循環型産業、そういうものが成長するのではないかと言われておりますので、多方面にわたって紹介をしていただき、皆さんとともに誘致に励んでまいりたいと思っております。
 そこで、この時点で総合計画の繰り上げかというお話でございますが、12年までの6次計画でございます。そこで、私が指示したのは、12年に新しい総合計画が出せるようにするときには、10年度で調査をし、そのときにいろいろな意向も聴取をして、11年に皆さんである程度の成案をして立案をしていきたいということでございますので、繰り上げではない。そのことを理解をしておいていただきたいと思います。
 なかなか短兵急にはまいりませんので、私の見解は、10年度調査をして体制をつくって、11年度めいいっぱい議論をしてもらって、12年度に皆さんに発表していただいて、6次と7次の調整をしたいという考え方でおりますので、御理解をいただきたいと思うわけであります。
 次に、言葉は悪いのですが、随分厄介な中心商店街と農業というものについては、国挙げて心配されております。
 農業の重要性につきましては、言うまでもなく宮木議員さんも御理解のことと存じますが、本当に私は厳しい状態であるということを十分理解をいたしておりますし、これに対処しなければならないと思っております。
 ただし、砺波市長が一人息巻いていろいろ計画スケジュールを立てる能力は、私にはございません。やはり従来議論されてまいりましたアグリTONAMI21をベースにしていくことが今はベターではないかと思っておりますし、今後とも、いろいろ産地間競争の関係もございますが、やはり米を中心にするならば、売れる米をと考えますので、その辺の支援を考えて、流通の面でもテコ入れをする、皆さんと話し合う、そのようにしていけばいいのではないかなというように思っている次第でございます。
 なおまた、農業基本法の検討に当たりまして、食糧農業農村基本問題調査会において中間答申がまとめられたようであります。まだ十分な発表ではないようですけれども、これからは、市場原理と経営ということに主眼を置くようであります。だから、農業も商業ペースになり、生産者ではなくて経営者だというものの考え方が出てきたようでございます。私は、本来の農業の持つ意義から考えて、いささか抵抗したい面もございます。しかし、時代の流れはそうとは言えませんので、発表があった段階でどのような施策が国から示されるのか、それを待っていきたいと、このように考えているわけであります。もちろん、ほとんどが兼業の時代です。皆さんにもお諮りをして、理解を求めていきたいと、このように思います。
 そこで、具体的に収入源になるものをどうするのかということでございます。
 県は、認定農家について、農業経営安定資金の拡充を図りたいと言ってきております。市はこれに対して、利子補給対応をすればどうかと。具体的には決めておりませんが、県が新しくそのように要綱を出してまいった段階でカバーをしてあげたい、このように思っております。
 それから、経営支援体制ということで、新しく相談業務といいますか、経営の指導、相談体制もこれから進められるようでございますので、これにも応援をしてまいりたいと思っております。
 次に、転作の配分について、傾斜にしたらどうかという議論もありますことは承知しております。しかし私は、全員参加で実施することが公平ではないか。おそらく言われることは、集約された農家についても3割というのは随分大きい、減収にもつながるということで御心配の儀はわかります。ただし、片一方が兼業農家であってでも、1町なら1町5反、それを多くするというわけには、なかなか行政としてはやれないのではないか。だから、気持ちはわかりますが、全員参加で減反をしてもらうほか方法がないのではないかと思うわけでございまして、転作の必要性、重要性については、宮木議員さんも御承知だと思いますのであえて申し上げませんが、これを受けて立つとするならば、何度も申し上げますが、公平に平等に割当をすべきかなと、このように思っております。もし私の意見が間違っているとすれば、もう少し宮木さんと議論をさせていただきたいと、このように思っております。
 最後になりますが、教育であります。
 教育の重要性については十分理解をしておりますし、私どもがいろいろ習った中に、明治政府が何よりも教育を重視したと、このように言われております。そのことが、今日の繁栄をもたらしたものと、このように思っております。
 ただし、戦後50年、宮木さんの意見にもございましたが、経済優先ということもあったのでしょうが、若干のひずみが出たような気がいたします。超エリートと言われる人々が常識を逸脱した行為をする。そのことは、やはり教育のゆがみではないかと思っております。
 21世紀を展望する教育につきましては、今、中教審等で議論をされておりまして、中間発表もあったようです。これからもこれらを受け入れて対処しなければならないと。これは、行政そのものではなくて、家庭も社会も皆さん一体となってやるべきことが大事ではないかと、このように思っております。
 具体的には、教育現場で対処されております教育委員会からお答えを申し上げます。
 なおまた、このことについての熱弁を感謝を申し上げまして、私の答弁といたします。ありがとうございました。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 宮木議員さんの御質問について答弁いたします。
 実は、先ほどお昼のニュースで、東松山市の中学1年生が、今日の授業の1時間目が終わった休み時間に学校の中でけんかをして、そのうちの1人がナイフで逃げる友達の胸を突き刺して、救急車で病院に運ばれたが死んだというニュースがございました。
 宮木議員さんがおっしゃるように、今の教育の荒廃している姿を見るにつけ、まことに断腸の思いでございます。
 議員さんのほうで、戦後50年の教育を総括してくださいましたので、私のほうから特に申し上げることもないかと思いますが、少しく整理をしてみますと、日本が戦争に負けて、経済的に非常に困窮した立場にあった。そのために、外貨を獲得しながら経済復興をしなければいけないというふうなことで、まず一番最初に、科学教育の振興ということを文部省は打ち出しました。理科教育振興法という特別の法律をつくって、科学教育に対する特別な助成をして、略して理振法という法律が今もありますが、これについての予算配当は、特別に現在でもされているわけです。
 科学教育そのものは、決して悪いことではございませんし、技術の高まりと同時に、国内で生産されたものが海外で非常に売れました。御存じのように、目覚ましい経済復興がなされたことは、私どもも承知しているところでございます。けれども、そのことが今度は逆に、高学歴志向と一流企業への就職、高い収入を得て、生涯そのことによって幸せになるというものの考え方になりました。そのことはさらに受験競争ということに拍車をかけました。これは、「受験地獄」という言葉に置き換えられたことは私たちもよく知っているところでございます。そうなりますと、子供をたくさん産んでは、なかなか高学歴というわけにはいかないということで、だんだん少子化も進んでまいりました。そして嫌なことに、昭和40年代前半あたりから、落ちこぼれという、教育者として使ってはならない言葉が、教育現場でも社会でも使われ始めました。そして、子供のためにお金を使うというのは間違えられて、教育投資という、要するに商業生産か何かの企業に対する投資をするような表現までも横行するようになりました。あわせて、塾教育花盛りというふうに進行していったわけでございます。そして、いやがおうにも子供を勉強に駆り立てなければならないので、最初は親による自分の子供の管理教育が強化されていったわけです。先ほど議員もおっしゃったように、いわゆる無気力であり、無関心であり、無感動であるという子供が、そういうことの中から生まれてまいりました。
 学校はまた、どれだけの生徒が高校へ合格したかというふうなこと、高校においては、どれだけの生徒が一流大学と言われる大学へ進学できたかというふうなこと、各学校に学校要覧というものがございます。学校予算だとか組織、時間割等でありますけれども、高校における学校要覧には、どこどこ大学、何年度何名合格というふうな、学校要覧には全く必要のない、そういったことまで盛り込まれたものが印刷されているという状況でございました。
 そのようなことから、受験が近くなると、隣のやつが風邪を引いて受験ができなければいいというふうな、そういう極端な人間関係も醸成されていったように思います。不登校だとか校内暴力、家庭内暴力、それにあわせて反社会的な行動が非常に増えてまいったわけでございます。まさに、これは人間性の喪失と人格の崩壊を招いてしまったというのが、私も議員さんと同じように率直に認めなければならないことだと思っております。
 第2点の、学校教育と家庭教育をどう考えているかということでございますが、まず、家庭教育のほうから考えてみますと、やはり大事なことの幾つかが抜けているように思います。まず、子供の感性、つまり感じる心を育てるということ。それから、善悪の価値観の基本を家庭できちんと身につけさせておくということ。それから、毎日の生活習慣の基本的なもの、箸の持ち方から、いただきます、ごちそうさま、そういったところまですべてです。それから、これは議員さんもおっしゃいました非常に大事なことで、自由と責任ということですけれども、自由とは責任を果たしてのみ存在することだということ。これは、家族の一員として生活をしていく場合でも、一員としての協力の仕方、あり方があると思います。そういったことの中から、実は一番基本的な自由と責任というふうなことが、少しずつ醸されていかなければいけないことのように思います。最後に、協力と忍耐。これは、家族の一員として当然協力すべきことがございますし、それから、堪えなければいけないことがあると思います。ですから、一見私たちは、家庭というと、すぐに「砂漠におけるオアシス」だとか「非常にあったかい場所」だとかというふうな表現をいたしますが、実は、家庭教育というのは二面性がございます。
 1つは、しつけるという厳しさ、もう1つは、温かく包み込むということ、その2つの大事な役割があるんですが、戦後、どうもしつけるという厳しさの面が家庭教育から抜けていったのではないかというふうなことを思います。
 さらに、学校教育ということを考えてみますと、教育基本法には、学校教育の目標は、より高き人格の形成をすることにあるということがはっきりうたわれております。次に、子供一人一人の個性と能力を引き出して伸ばすということ、3点目には、先ほど家庭教育のところでも申しました、自由と責任を重んじ、善なるもの、美なるもの、聖なるもの、これは宗教教育を指しますが、公立の学校では宗教教育をしてはならないことになっておりますので、公教育としてはできませんが、しかし、これが大事であるということの教育はできるわけでして、そういったふうなことが全くないがしろにされていたということがあると思います。それから、自然に対する畏敬の念を重んずる心を育てるということも非常に大事なことであります。そして、同年齢及び異年齢の生活集団でございますから、自分や他人両方含めて相手の人格を重んじるということや、協力・共同して生産し、感謝の心を育てるというふうなことがあります。
 実は、心の教育というのはこういったこと一つ一つが生きてきてはじめて心が育っていくものだというふうに私は考えております。そして、国民の一人として生活できる基礎的、基本的な能力を育てるというのが大事でございまして、これらのことを総称して、実は中教審で言っております「生きる力を育てる」ということではないかと私は解釈しております。
 このたびの中教審で、異例なことに、中間報告の先に中間の経過ということで出しております。それは何かといいますと、家庭における幼児教育について特に付言しております。普通ですと、一区切りがついた中間のところでまとめて発表しているわけですが、そのまとまりのない間に、どんなことを話しているかというようなことを既に出しているわけでございますけれども、これを読んでみますと、微に入り細にわたり、例えば食事をいただくときの感謝の気持ちだとか、寝起きのときの自分の身辺の整理だとかというふうな非常に細かいところまで出しているわけです。
 今回の中央教育審議会の特色の1つは、家庭教育の中に中教審が踏み込んで、そして具体的に論じながら、こうあるべきだということを言っているのが非常に大きな特色であると思います。それともう1つは、先ほど出ました心の教育をおろそかにしてはいけないという2点が、今までの中央教育審議会ではほとんど触れていないことでございます。あとの個性の尊重だとか、そういったことは前々から触れられているわけでございます。
 それから、心の教育と21世紀の教育ということで御質問がございましたが、まず大きくは3つあると思います。1つは、豊かな感性を育てる体験学習を充実させていかなければいけないというふうに思います。いろんな体験がございますが、こういったことは、実は体を通してでないとだめでして、物の本に書いてあったからそれを読んだというだけでは希薄なものになってしまいます。例えば勤労生産体験をさせるとか、ボランティアによる奉仕体験、伝統文化や地域文化の体験、異年齢の交流体験、山野における自然体験という体験学習が非常に大事になってきはしないかというふうに思います。
 それから、道徳的価値観の高揚ということが大事になってこなければいけないと思います。まず1つは、生命の尊重、友情、博愛、信頼などの人間的道徳性ということがございます。そして次には、人種、国籍、貧富、文化などの偏見をなくす人類愛ということで、次に考えられることは、国際的な広い地球人としての識見を持たなければいけないということ。自国の文化と伝統を理解するということを、まず足元をしっかり踏まえた上で、地球汚染、環境破壊、地域紛争といったことに対して考え、平和について互いに協力して問題解決に当たろうとする意欲を持つ人間を育てていくということ。それから、それぞれの民族の文化と伝統を重んじ、互いに啓発し合うことのできる人間、こういったことが心の教育と21世紀の教育ということの主眼になっていかなければならないと愚考するわけでございます。
 以上でございます。

◯議長(柴田君) この際、暫時休憩いたします。
 午後3時14分 休憩

 午後3時28分 再開

◯議長(柴田君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 7番 藤井外志男君。
  〔7番 藤井外志男君 登壇〕

◯7番(藤井君) 通告に基づきまして、私は3点の質問と若干の提案をさせていただきます。
 初めに、水道事業給水条例の制定について及び下水道条例の一部改正について助役にお伺いいたします。
 平成8年6月における厚生省の水道法改正に伴い、当市も今定例会に給水条例の制定及び下水道条例の一部改正についてそれぞれ提案されておりますが、このうち給水条例の工事の施行に関して、第8条第1項「指定給水装置工事事業者が施行する」とあるが、これはいわゆる公認業者と証されるものに該当するのでしょうか。今回の改正に至っては、公認制度の廃止が主目的と聞いておりますが、いかがなものでしょうか。その概要をお聞きいたします。
 また、下水道条例に関しましては、「排水設備指定工事店について規制緩和の一環として」とありますが、どのように緩和するのか、その要旨をお聞きいたします。
 いずれにしましてでも、大都市とは異なる条件が当市には発生すると思われますが、当市砺波市の利点はどこにあるのかお伺いをいたします。
 次に、下水道事業について申し上げます。
 下水道の普及により、人々の生活に大きく影響を与えていることは言うまでもなく、今後も大いに推進を図り、さらには環境保全を強く配慮していく必要があります。
 そこで、市長の施政方針についてお伺いいたします。特に合併処理浄化槽の導入につきましては、市民に決して誤解を与えてはならない。何よりも危惧されるのは、地域ごとに虫食い状態になる可能性がある。それは、農集なり公共なり、集中処理整備区域内の中での住民のコンセンサス、つまりその区域内でそれぞれの同意が取れなくなるという問題が発生するでしょう。また、処理水の排出先によっては、その施設を恒久的施設にするのか、あるいは暫定的施設になるのか、それも使い分けをしなくてはいけない。またさらには、厚生省所管の合併浄化槽整備と自治省所管の個別排水処理施設の使い分けをしなければならない。とすれば、当然、財源計画も異なってくる等々、その他にもまだまだ問題はあります。市民に混乱を来す前に早々に具体策を講じていただきたい。どうか御所見をお伺いいたします。
 以上のことからも、下水道マップの重要性が問われ、施政方針では平成11年度にマップの見直しを予定するとありますが、私は少々遅いと判断いたします。再度、検討をお願いいたします。
 最後に、2000年とやま国体について総務部長にお伺いいたします。
 既にとやま国体は正式決定され、当初の準備委員会も実行委員会に移行しており、随時会議が開催されているものと思われます。県の計画も踏まえて、これまでの実績あるいは平成10年度の計画等をお聞きいたします。
 また、前年のリハーサル大会についての目的を確認されたと思いますが、大会の規模及び準備はいかなるものか。種目別予定期日、そしてそれらと当市恒例の行事との調整はなされているのかお伺いいたします。
 次に、2000年国体簡素効率化にかかる運営改善マニュアルが県より出されておりますが、その対応はなされているのでしょうか。また、砺波市独自のマニュアルはあるのか、なければいつ作成されるのでしょうか。
 簡素で効率的な市民の信頼に応える行政の実現ということで、各自治体すべてが行政改革の推進を訴えている中、最重要課題であるかと思います。また、市長の施政方針の中でも、国体に関しては「簡素効率化を目指し、スマートでさわやかな国体を」とおっしゃっておられます。余りスマートになり過ぎて拒食症にならないように。
 大会スローガンは「あいの風夢乗せて」。この夢が本当に風に乗ってくるのか。国体が終わってからも夢を持たせるのが、本当の成功する国体であろうかと思われます。どうか簡素効率ばかりにこだわらずに、もう少し夢を持たせるような計画を早く実行していただきたい、そのように思います。
 そして、私は平成8年12月定例会に一度ただしておりますが、国体にも確か5項目ぐらいの意義づけがあったかと思います。その意義を決して忘れさせないようにお願いをいたします。
 今後の動向ということで、これからのPRをいかに企画されるのでしょうか。砺波市内の各種スポーツ大会で、その都度アピールしていく必要があると思いますが、その計画があればお聞きいたします。
 最後に、国体関連での市内外からの出入りがかなり多くなると思いますが、実行委員会本部事務所の設置場所については、いかなる計画があるのかお聞かせをください。
 以上で私の質問を終わります。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 藤井議員にお答えを申し上げます。
 下水道事業についてでございます。まず、今後の具体策を示せということでございます。
 今後の下水道事業につきましては、先般も申し上げましたとおり、私は合併浄化槽も整備の一手法として今後検討の中に考慮してまいりたいと思っております。しかしながら、流域下水道との調整もございますので、どこでもという対象範囲ではございませんので、そのことを私も承知いたしております。
 具体的には、現在既に公共、特環あるいは農集の認可を得まして採択をいたしております。そういう認可の地域につきましては、合併浄化槽の補助対象にはなりません。それ以外の範囲については、どの手法で整備したほうがいいかマップを数種類検討させます。そして、下水道計画がまとまった段階で、十分住民の皆さんに意見を聞きたいと存じております。地域の代表者を含めまして、検討委員会を設置してその調整を図り、どれがいいのか財源も考えて絞り込みたい、このように思っているところであります。
 私は、そのことから考えますと、心配されるような虫食い状態にはならないと思っております。いずれにしましても、11年度は遅いのではないか、私もそのように思いますが、これからマップ調整を図りますので、広く意見を聞くという立場で11年度末にならざるを得ないかなと思っておりますことを御理解いただきたいと思います。
 次に、現在の事業につきましては、御承知のように、平成2年度に作成をいたしておりまして、現在までにそれに基づきまして施行をいたしております。今度、新しいマップができましたならば、もしマップと違うようなことがある場合には、これも住民の皆さんと見直しについて十分、近隣との兼ね合いもございますので、話し合いをしなければならないと思っているところであります。
 ただし、合併浄化槽を集中処理、整備するまでの間に暫定的な手段、そういう整備をするときには、県とも十分調整する、そういう手はずになっておりますので、上級官庁との話し合いになろうかと思います。
 そのような形で、私はいずれにしましても、下水道事業は環境整備という重要な作業でございます。特に砺波は散居村でございますので、経費の面では随分多くかかります。しかし、美しい砺波、きれいな水を流す砺波、このことを考えたならば、この社会資本の整備はどうしても必要だろう。そのためには、十分に財源的にも配慮しながら対処してまいりたい、このように考えておるわけでございます。
 その他の質問等については、助役、総務部長から申し上げます。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 助役 斉藤利明君。
  〔助役 斉藤利明君 登壇〕

◯助役(斉藤君) 藤井議員の水道にかかわる条例の改正についての御質問にお答えいたしたいと思います。
 今回、私ども提案しておりますのは、水道事業給水条例の改正と、もう1つは下水道条例の一部改正の提案を申し上げているところでございます。
 まず1点目は、給水条例について、第8条の公認廃止についてでございますが、今回の水道の給水条例の改正は、民間事業者に対する規制と行政事務の合理化に関する厚生省の関係法律の一部改正に従って今回改正するものでございます。
 改正の主なものは、給水工事の技術者の全国統一的な資格制度を設け、資格者を有する工事業者であれば、全国どこでも水道事業者として指定を受け、給水工事ができるという仕掛けになるわけでございます。したがって、今の8条につきましては、公認制度が廃止されまして、資格制度に基づいた指定を受ければ、全国どこでもできるということに相なるところでございます。
 次に、下水道条例の一部改正でございます。これにつきましては、建設省の水道部長の通達による指定工事店の指定要件のうち、従来は営業所の所在地を市町村単位で指定していたのを県単位にしたこと。それからもう1つは、指定要件につきましては、従来は責任技術者1人、配管工2人が要件であったわけでございますが、今回は、責任技術者1人のみで資格要件が満足できるということでございます。
 したがって、指定要件につきましては、合理化・簡素化を図り、競争性及び透明性を高めるとともに、責任技術者の技術の平準化を図ることが目的でございます。
 終わりに、砺波市にはどんな事例があるかということでございますが、従来とも、手続き的にはいろんなハードルがあったわけでございますが、その手続きが簡素化されたということと、県下一円のサービスエリアになるということでございますので、一段と競争原理が導入されたということに相なろうと思っております。
 しかしながら、従来とも、地元の水道業者にはいろいろな面で貢献いただいております。地元企業の育成につきましても、十分配慮しながら、条例の運用をしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 総務部長 中島和之進君。
  〔総務部長 中島和之進君 登壇〕

◯総務部長(中島君) 藤井議員の2000年とやま国体について、今後の動向等について御報告し、御説明を申し上げたいと思います。
 まず、県の動向、現況でございます。県においては、昨年12月に県民運動推進会議が発足し、また本年2月末には、市町村に本国体及びリハーサル大会運営の簡素化に向けたマニュアルが提示されたところであり、今後はリハーサル大会運営交付金の検討や国体時の炬火リレーの概要、県市町村合同宿泊本部システムの開発などの検討に入ることになっているのが現況でございます。
 続きまして、当市における9年度の準備実績及び10年度の準備作業計画等について申し上げます。
 当市では、本年、平成9年8月に開催準備組織を実行委員会に移行し、その後、大阪なみはや国体や神奈川県のリハーサル大会を視察し、開催状況を把握するとともに、総務企画をはじめとする4つの専門委員会においては、大会開催に至る日程や基本計画などを協議していただいております。
 また、国体だよりの発行に加えて、市広報には国体関連ページを連載し、市内のイベントや会合には啓発物品やパンフレットを配付して、市民の国体への関心が高まるように努めてまいっております。
 なお、市行政内部では、国体事務局の設置に伴い、全庁的な推進会議を設け、連絡調整が円滑に進むような体制を整えているところでございます。
 以上が9年度の活動実績の概要であります。
 さらに、10年度の作業計画及びリハーサル大会の規模及びその準備についてであります。平成10年度では、本国体開催に向けての大会運営の習熟を目的とした種目別リハーサル大会が平成11年6月から11月にかけて予定されていることから、市が関係する行事やイベントなどに影響の出ないように日程を調整することに加えて、本年の神奈川夢国体や熊本県のリハーサル大会の状況や、これまでの視察成果を参考として、総務企画、宿泊衛生、輸送警備、競技式典専門委員会や関係部会において、宿泊輸送関係の調整や競技団体や協力団体などの業務分担をはじめ、競技施設や用具の整備及び必要な仮設整備など、所管事項を十分検討した上で、本大会にも十分活用できる実施計画を策定し、実施本部の設置を検討することといたしたいと考えております。
 特に、本国体及びリハーサル国体への関心を高め、市民総参加で国体を迎える機運の盛り上がりが重要でありますので、関係団体の会合で趣旨や展開手法などを提案しながら協力を呼びかけ、県民運動展開と連携した強力な市民運動の展開に向けた推進母体を早々に設置したいと考えております。
 ちなみに、11年に開催されますリハーサル大会は、6月に2日間で北信越高校ラグビーが予定され、12チーム320名程度の参加予定であります。同じく8月には、バスケットボール4日間程度で全日本教員女子36チーム580名程度の参加予定であります。9月には、軟式野球5日間程度で高松宮杯全日本第一部大会が32チーム580名。これにつきましては、高岡、新湊など4市1町で合同開催の予定であります。11月には、3日間程度で内閣総理大臣杯のボーリング大会が60チーム350名程度の参加で予定されるところでございます。
 続きまして、2000年国体簡素化にかかる運営マニュアルについてでありますけれども、過去の国体開催例の中には、余りに華美な運営を行い、多大な経費を要した例があったとの反省から、神奈川県や熊本県では徐々に簡素化されているところであります。富山県では、昨年来、国体の簡素化に向けて検討が加えられてきましたが、本年2月末に最少の経費で最大の効果、先催例や慣例の見直しなどを主眼としたマニュアルが示されたところであります。これを参考として、市が改善を検討していく事項としては、服装の簡素化をはじめとして、国体旗引継式の廃止あるいは特別な接待の廃止やみやげ品の廃止などが考えられますので、所管の専門委員会で十分検討いただいたものを実施計画に反映させて、簡素な中にも砺波らしい郷土色を打ち出せるような工夫をしていくことを旨といたしたいと考えております。
 なお、開催方針といたしましては、市民総参加による心温まる大会、活力に満ちたふるさとづくりを推進する大会、生涯スポーツを推進する大会、心の触れ合いを深める大会、これらを開催方針の基本として据えつけていきたいと考えているところでございます。
 続きまして、PR活動についてでありますが、本国体やリハーサル大会開催の趣旨と関心を高めるためのPR活動を、広報への連載や国体だよりなど、昨年度の活動に加えて、市民体育大会あるいは地区公民館祭りなど地域行事に合わせ、さらにチューリップフェアであるとか夢祭りなど、市内のあらゆる既存のイベントに相乗りして、キャラクター出演やパンフレットあるいは啓発物品などの配布を企画するとともに、市民を対象とした国体用ポスター、コンクールによる優秀作品を募集し、審査決定の後、発行する印刷物に活用することや、リハーサル大会用に飾花の検討を関係団体と協議いたしまして、プランター栽培者の募集などをして御協力をいただく予定にしているところでございます。
 最後に、推進母体となります実行委員会事務所の設置場所につきましては、市役所東別館2階にあります土地改良協会の事務所が体育館に移転したことを踏まえて、教育委員会との連携や、体育協会及び国体競技施設整備を所管する体育課との密接な協力体制の維持及び会議室の有効利便を考慮した上で、現在の土地改良協会事務所跡に配置したいと考えているところでございます。
 以上でございます。

◯議長(柴田君) 1番 寺島良三君。
  〔1番 寺島良三君 登壇〕

◯1番(寺島君) お許しをいただきましたので、市政一般質問と若干の要望をさせていただきます。
 まず最初に、高齢者雇用についてお尋ねいたします。
 少子化、超高齢社会の中で、今後、高齢者雇用を一層整えていく必要があると考えます。生産年齢人口の減少により、今後は新規産業が成長し、雇用機会が増えても若年労働力が不足する事態が考えられます。したがって、元気な労働意欲のある高齢者にも積極的に働いていただき、社会を支える側に立ってもらいたいと思います。しかし、雇用の現状を見ると、長期不況の中で、企業の中には社員の削減が行われております。その中には、元気な高齢者も対象になっているものと思われます。高齢者の積極的な雇用対策が必要と考えます。また、高齢者の方の「生きがいを感じている調査」では、42.2%の方が「働くことに生きがいを感じている」とのことでございます。企業における高齢者雇用もさることながら、高齢者の培ってきた経験や技能を見出し、多様な職業に対する能力の開発をして、各種の社会参加を指導していくことも必要です。そして、世代を超えて、高齢者と働き盛り世代の共生システムの構築をしていくことが大事だと思います。どのようにお考えでしょうか。
 近年、65歳定年制という言葉も聞かれる中で、60歳を超えて継続雇用制度の導入はそれほど進んでおりません。定年及び継続雇用の状況と市の企業に対してどのような指導をしておられるか、65歳定年制についてもお考えをお聞かせください。
 また、これからは、介護を必要とする老人の増加、核家族化、共働き家庭の増加などにより、介護サービス分野の雇用が増大することが予想されます。その支援的労働力として、シルバーワークプラザにおいて健康な高齢者が介護サービスの提供をすることを検討されてはどうでしょうか。その点について考えをお聞かせください。
 次に、高齢者福祉についてお尋ねいたします。
 65歳以上の人口が総人口の7%を超えると「高齢社会」と呼び、14%を超えると「超高齢社会」と呼ぶと聞いております。砺波市におきましては、今年2月現在で19.3%と、他地区に先行して超高齢都市になっております。今後もさらに高齢者人口の増加が見込まれ、高齢者ニーズに基づいた人生80年時代にふさわしい砺波型の長寿福祉社会がどうあるべきか、これらの施策について市長にお伺いをいたします。
 平成11年4月には南部福祉センターが完成いたしますが、今後の福祉施設整備についての計画をお聞かせください。また、福祉センターの新規整備計画においては、託老所の併設を考えていただけないでしょうか。寝たきりの方は外へ出られませんが、痴呆症の方はどこへでも出歩き、家族の対応が大変であります。そういう方のために、身近な公民館や空き屋などを利用し、ヘルパーの派遣やボランティアの協力で、各地区の託老所の開設を考えていただけないでしょうか。高齢者にとって、身近な生きがい拠点として早期実施を要望いたします。
 引き続きまして、「とやま男女共同参画プラン」についてお尋ねいたします。
 県では、平成12年度末までに、25%を超える審議会等へ女性委員の登用や子育て支援センターの設置など、具体的施策に関して目標値を設定し、計画的に推進されているように聞いております。そこで、砺波市においての取り組み、計画についてお尋ねいたします。
 また、市長は就任式での話で、「有権者の過半数が女性の皆さんで、市役所も女性の皆さんに頑張っていただきたい。どんどん登用します」と明言されました。その点について具体的にお考えをお聞かせください。
 参画プランの中に、次のようなことが表現されております。「社会の慣習などを見直し、男らしさや女らしさの概念に縛られないジェンダーに敏感な視点を定着させていくことが求められます」と書いてあります。
 先日、ある方の講演を聞いてまいりました。その話の中で、女性が男性に求める結婚の条件の3K、ちょっと前までは高身長、高学歴、高収入となっていたのですが、最近の3Kは、家事のできる人、子育てのできる人、介護のできる人だそうです。男は仕事、女は家事という考えは古い考えであり、特に男性側が認識を新たにし、性別役割、分業意識を捨て、男女が対等に社会のあらゆる分野に参画し、個性と能力を発揮することのできる社会環境の実現が必要かと考えます。その男女共同参画という理念を市民の中にいかに定着させるか、市の取り組みをお聞かせください。
 このことは、小さいときからの教育にも重要になると思います。例えば幼稚園、小学校では、出席簿は男性のあいうえお順で始まって、次に女性の順となっております。つまり、学校教育でも、小さいときからずっと男から始まる教育を植えつけてきたように思います。隣の高岡市では、数年前から、性別で分けない男女混合のあいうえお順に改正されていると聞いております。これからは、このような改革が各地で行われる風潮にあると思いますが、砺波市でも小さいときから幼稚園をはじめとする学校教育の場において、男女平等意識の定着のためには非常に大切なことだと思いますが、その点について改正の検討をお願いし、お考えをお聞かせください。
 女性があらゆる分野で対等に社会参加できるのは、労働、福祉、教育などの行政の支援策推進がぜひとも必要です。特に、女性が働き続ける際の障害として、育児については最も重要な問題となっております。このことが、少子化、出生率の低下にもつながっているように思います。
 これは全国的な問題ですが、女性の就労と子育ての両立が難しい社会現況の中で、余りにも女性に強く負担がかかっており、職場で十分に力を発揮できないという状況にあると思います。砺波市におきましても、女性の社会参加を支える環境整備施策として、一時保育、早期保育、延長保育等が導入されておりますが、まだ十分とは言えません。女性の6割近くが子供を抱えており、これからは子供と一緒に会社に行けるような民間事業所の保育施設の整備も強く望まれるところです。
 育児保育環境整備を図るため、国の事業所内託児施設助成金、県単独の事業所内保育施設推進事業補助金制度の周知、活用も企業に強くPRして指導していただければと考えますが、御意見をお聞かせください。
 以上で私の質問を終わらせていただきます。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 寺島議員にお答えをいたします。
 まず最初に、福祉施設等の御意見をいただきまして、今後どう整備をするのか、こういう話もございましたし、あるいは託老所の話、そして男女共同参画社会の中で保育所の話も出てまいりました。それぞれ重要なことだと思っております。ただし、今福祉施設につきましては、南部福祉センターの完成を待っております。いずれ私は、北部方面にも必要ではないかと思っておりますし、あそこにも会社、工場がございまして、相当の皆さんが働いておられることは承知をいたしております。そのことを考えますと、保育所も含めたそういった施設づくりはどうかなと直感的に実は思ったんですが、そのように考えていきたいと思います。
 いずれにしましても、今提起されましたそれぞれの施設につきましては、総合計画等で十分議論をしてまいりたい、このように考えている次第であります。
 次に、男女共同参画社会についての御意見を賜りました。いろいろ参考にさせていただきたいと思います。私は、将来にわたり、豊かで安心できる社会を築くときには、男女共同参画社会の実現が大きな共通認識になってきていると思います。総理府が言うまでもなく、今女性は、家庭であり、地域社会であり、福祉現場でもそれぞれイニシアチブをとっておられます。そのいい悪いは別として、そのことを十分考えていかなければいけないし、女性の能力も私は発揮されていると思っております。そして、男女が対等なパートナーとなって社会参画をする姿こそ、これから望まれるものと思っているわけでございます。
 若干、見解が違うかもしれませんが、セ・リーグの会長が高原さんになりました。私はあの就任を見て、あのプロの世界でもそのような形で、優秀な女性であればどんどん進出される。その意味で、市役所の職員にも「女性、頑張ってくれよ、こういう時代ですよ」というのが私の考え方でございまして、従来の古い観念と言えば失礼ですけれども、そういう固定的な観念を取り去って、そのポジション、ポジションで十分能力の発揮される皆さん方を、いわゆる地位者として活躍してほしいというのが私の願いでございます。
 一方、富山県は働く女性の割合が随分多くて、全国で第4位だそうです。しかも、出産期を経過してさらに仕事をされている割合からいいますと、全国第1位のようでありますし、そして、それぞれ高学歴の時代を迎えておりまして、そのように皆さん働いております。働くということは、それなりに皆さんがその地位で頑張っておられるんだと思いますので、十分その意欲を私は買っていきたいと思うわけであります。
 したがって、市では国の指針もございます。今お話がございました県の女性プランもありますので、それらを受けながら、細やかな取り組みが必要だし、砺波なりのそういう姿を持った女性プランを考えるべきではないかと思います。
 したがって、市長独自の判断ではなくて、地域社会の皆さんの意見も聞く。女性だけの意見だけではなくて、市民全体の意見も聞いた上で、そういうプランをつくっていくことが必要ではないか。ただ、つくるだけではございませんので、今申しましたように、生涯学習とか保健業務とかあるいは福祉現場において、そのことの意義づけを十分理解をする行動も一方私は必要だと思っておりますので、全職員挙げてそのことに意識改革をまずする必要があろうかと思っている次第であります。
 したがって、この問題につきましては、従来は教育委員会が担当していたようでありますが、私は総務部に担当させて、それなりに広い意見を聞いてこの問題に取り組みたいし、そしてプランを作成していきたい、このように思っておるわけでございます。
 いずれにしましても、いろいろ御意見もございましたし、御指導もいただきました。それを拝聴いたしましたので、参考にして対処してまいりたいと思っております。ありがとうございました。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 寺島議員さんの学校の児童生徒の名簿はどうなっているかという質問でございますが、市内の学校では、庄東小学校が混合名簿であいうえお順で作成をしております。その他の小学校では、男女別生年月日順でありまして、中学校では男女別あいうえお順ということで名簿をつくっております。
 出席簿の作成については、東部小学校からこの間「市の現状はどうですか」という問い合わせがございましたが、聞いてみますと「これから東部小学校でも検討していきたいので」ということでございました。学校においても、毎年この名簿の件は検討されておりますが、今後、公聴会等に諮りながら、さらに進めていくように検討してまいりたいというふうに考えております。
 以上です。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 民生部長 小倉隆男君。
  〔民生部長 小倉隆男君 登壇〕

◯民生部長(小倉君) 寺島議員御質問になっておられます高齢者の雇用促進の状況等につきましてお答えいたします。
 高齢者の雇用促進の状況につきましては、砺波公共職業安定所管内における高年齢者、満55歳以上の方を指しておるようです。この雇用率につきましては、平成9年6月1日に発表されたものですが、常用労働者数1万2,420名、これは砺波の数字でございます。これに対して、高年齢者が1,551名、雇用割合は12.5%となっております。この砺波の12.5%に対しまして、富山県の雇用割合は12.3%となっております。また、全国の雇用割合は12.2%となっております。
 少し前でございますが、高年齢者の雇用率は、国の指導では6%を目標とされた時代がございます。これは、昭和61年度に全国ペースでこの率が達成されておるようでございます。また、事業所に対します高年齢者の雇用の促進の指導につきましては、公共職業安定所や県の関係行政機関が相談や助言を行っていると伺っております。
 また、65歳定年制につきましてでございますが、現在は、60歳定年が事業主の努力義務というふうに法制化されておりますが、これを65歳に引き上げることにつきましては、現在の国の指導では、定年をまず60歳とし、その後は継続雇用を促進するため、事業所に対して行政指導が行われていると伺っております。
 定年を65歳までに引き上げることにつきましては、年金の支給開始年齢の関係、職場環境、賃金、また人事管理制度の諸条件が整備され、環境が整うことが必要でないかというふうに思っております。
 また、高齢者に対する介護サービスでございますが、この需要は、おっしゃいますとおり増えております。県において、3年前からシルバー人材センター会員を対象とした介護講習会が開催されておりまして、市のシルバー人材センターからも何人かの会員がこの講習会に参加いたしております。
 現在、定期的にこの方々が介護サービスを提供するために、会員訪問という形で行われているのは3世帯と伺っております。今後も、介護サービスの講習会に会員を派遣いただき、介護サービスの技術を習得していただくとともに、新たな需要の対応を要請してまいりたいというふうに思っております。
 以上でございます。

◯議長(柴田君) 以上をもって、本日の日程を終了いたします。
 次会は、明3月10日午前10時から開会いたします。
 本日は、これをもちまして散会いたします。
 どうも御苦労さまでございました。

 午後4時20分 閉議