1.会議の経過
午前10時01分 開議
◯議長(柴田君) ただいまから本日の会議を開き、直ちに日程に入ります。
◯議長(柴田君) 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第2号から議案第40号まで、平成10年度富山県砺波市一般会計予算外38件を議題といたします。
昨日に引き続き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
通告により発言を許します。
11番 河原 誠君。
〔11番 河原 誠君 登壇〕
◯11番(河原君) 平成10年度の予算案が提案されています今3月定例会において、新市長として来年度におけるさまざまな方針や思いが打ち出されておりますが、私はその中で幾つかについて質問をさせていただきます。
まず、情報公開制度についてお尋ねいたします。
市長は、10年度予算案の記者会見や提案理由の説明の中で、情報公開条例を来年度中に提案すべく、総務課に担当を置き、積極的に検討していくとのことですが、その進め方についてどのようにされるのか、今後のスケジュール、また方法についてお聞かせ願います。
現在、県内では富山県のほか富山市、高岡市など、情報公開制度が条例化されており、またこの3月議会において魚津市で議案として上程をされているところであります。国会でも数重なる官僚の不祥事、汚職などの事件の中から、今国会での情報公開法案を提出すべく検討されています。マスコミや世論の流れは、ディスクロージャーをもっと進め、開かれた行政をというのが現状であり、さまざまな公文書、公的資料についてはオープンであるべきでありますが、そうなかなか簡単なものではありません。いろんな問題点もあるものかと思われます。
さきの全国市民オンブズマン連絡会議が行った都道府県の情報公開度ランキングの発表がありましたが、富山県は、昨年の26位から今年は33位と、公開度が低いという評価がありました。昨年は、県においては、カラ出張などの問題から、職員の出勤簿などの開示請求がありましたが、プライバシーの保護といった点から非開示としたことにより、その取消しを求める訴訟が行われたことなどもありまして、そういった評価があったわけであります。
ちなみに、訴訟は、公務における出勤にかかわるものはプライバシーに当たらないということで、部分開示の判決が出たわけでありますが、情報公開には、このように必ずといっていいほど、どこまでを開示するのか、何を非開示とするのかによって問題が起こるのが常であります。情報公開の先進自治体であります川崎市においては、年々開示請求の件数が増加をし、平成8年度には630件、9年度には1,130件にも上っております。当然、不開示による異議申立て件数も増加をしているわけで、裁判による判例もありますが、基本的に開示の範囲をしっかりとしておくことが重要であります。
市長の考えとして、どこまでを考えておられるのか。外部の公的機関、例えば社会福祉協議会や体育協会、また花と緑の財団や第3セクターといったものまでも含んでいくのか、市長交際費や議長交際費、食糧費、会食等における相手の名前や場所、またプライバシーにかかわるものの判断、公務員の守秘義務との兼ね合いも考えなければならないことが多いかと思います。その判断を任せる公文書審査会の設置も必要となってきますが、まず不祥事を起こさない、また不信を持たれないといった体制づくりが第一ではないかと考えます。これからは、職員の倫理規定を策定したり、職員の倫理に対する研修を行ったりということも必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
また、情報公開をするためには、しっかりとした監査体制が必要と考えますが、残念ながら今の監査体制では限界があるのではないでしょうか。大きな都市においては、外部監査制度を導入することも可能ですが、当市ではなかなかそこまでは困難ではないでしょうか。今後の当市における監査体制についても、どのように考えておられるのかお答えを願います。
情報公開制度とともに今話題となっているのが住民投票制度ですが、新潟県巻町での原発建設に伴う是非に始まり、最近では、沖縄の名護市における米軍ヘリポート基地の賛否についての住民投票などがありました。そのほか、産業廃棄物処理施設や空港建設、また場外舟券売場建設などといった問題について、住民の直接投票が行われております。
富山市でも、桐朋学園大学院大学の誘致について住民投票を条例化しようと、署名運動がされております。有権者の50分の1の署名が必要であり、当然議会の議決が前提となってきますが、直接民主主義としての住民投票制度ですが、その制度そのものがまだはっきりとしていないように思われます。確かに住民に密着した問題について住民の意思を問うわけで、意義のあるものですが、住民のエゴが出たりとか、賛成派や反対派による無制限のキャンペーン合戦とか、また投票が非常に情緒的になりがちであるとか、投票結果が拘束されないなどといったように、まだまだ未成熟なところがあります。また、その対象範囲についても、大きな国家プロジェクトから地域の小さな問題まで、特に取り決めがない。そういった議会制民主主義との整合性といったものも含めて、はっきりとした制度にするべきと考えますが、市長はこの住民投票制度についてどのようなお考えをお持ちでしょうか、御所見をお伺いいたします。
次に、少子化対策についてお尋ねいたします。
10年度の予算案、また方針の中で、少子化対策については積極的に取り組んでいただいていますことは、将来の砺波市にとって時宜を得た施策であると評価するものであります。前からも私は少子化対策、多子奨励策について何度か質問をしてきたところでありますが、その後の現状についてお伺いいたします。
当市では、昨年、人口4万人の大台を突破し、住宅地の開発とともに、市外からの若者の流入もあると思われます。ここ数年の出生数の傾向はどのようになっているでしょうか。また、多子奨励策として、第3子以降の保育料、幼稚園の授業料の減免を行いましたが、その後の成果はどのようになっているかお教えを願います。
先日、福岡町の幼児問題懇話会があり、就学前(保育所、幼稚園)教育に関する基本的考え方について町長に答申があったところであります。その中で、現在町が行っている第3子以降の保育料、幼稚園の授業料の無料化については、安易に制度を利用することのないよう、適切な運用が必要であるとの意見があったとのことであります。これは、子供については、行政に頼るだけでなくて、親としての自覚を持つためにある程度の責任を果たすべきだということだそうであります。新聞記事だけでは、どこに問題点があるかというのかは、はっきりわかりませんが、少子化や高齢化といった福祉施策については、今までの現金給付型ではなくて、これからは基盤整備型の福祉が望まれているのだということかと思われます。
経済企画庁が行った調査によりますと、女性の労働環境について、「働きやすいとは言えない」と思っている人が全体の55.3%と、前年の1.7倍になっているそうであります。今の経済不況の中での「雇用条件の悪化」、また「保育施設等の不足や制度の不備」といった点が訴えられております。少子化対策は、こうすればすぐに解決するといった即効性のあるものはなく、大変難しいかと思いますが、積極的に取り組んでいただきたいと願います。
10年度では、市独自のエンゼルプランの策定をされるとのことでありますが、どのうような形でまとめられるのか、なるべく多くの人の意見を聞きながら進めていただきたいと願うものであります。
また、少子化対策は、子育て支援ばかりでなくて、基本的には、若者が喜んで定着してくれるまちづくり、若い人たちの能力や活力を活かす環境づくりが必要ではないかと考えますが、今の砺波市にはまだまだそういった気風が不足しているように感じます。
きょうは小学生の子供たちも傍聴しておりますが、以前、青年団活動をやっておられた安念市長に、Uターン促進を含めた若者定着策、またこれからの若者に対する環境づくりについての御意見、御所見をお伺いいたします。
次に、今年建設を予定されています「(仮称)砺波市温水プール」についてお伺いいたします。
概要については全員協議会で説明を受けたわけですが、いよいよ県西部体育館と同時に、11年6月に完成の運びとなります。当初には、その管理費、運営費などの負担が大きいということで、できれば県のほうに体育館と一緒に管理運営を任せることができればというような希望もあったわけですが、完成後の管理運営についてはどのような計画になっているのでしょうか。概算の管理運営費についてもお聞かせを願います。
昨年12月に、隣の井波町に「いなみ交流館ラフォーレ」がオープンして、温水プールも盛況であるというふうに聞いております。当市からも多くの人が利用しているそうで、これからの生涯スポーツとして、また健康づくりの一環として、有意義な施設であろうかと思います。特に高齢者の方々の利用が高く、60歳以上の方が約50%を占めているということで、また老人会が団体で利用されるケースも多いそうであります。主に、水中歩行や水中運動といったような教室に人気があり、プールが一種のサロンとして、語り合いの場となっているようであります。
砺波市の温水プールも、同様な形のものになるようでありますが、小・中学生や高齢者、また障害者などといった方々が利用されるケースが多いわけで、交通手段については何か考えておいでになるのでしょうか。また、多くの市民に親しまれるためには、愛称を公募するといったようなこともいかがでしょうか。考えていただきたいと思います。
各種教室を開設して利用していただくためには、専門のインストラクターが必要となります。インストラクターについては、どのように考えておられるのでしょうか。ラフォーレでは人材派遣会社に委託をされているということで、1日平均2.5人で、男女それぞれ3人が交代で指導に当たっているとのことであります。砺波市B&G海洋センターでは、主にボランティアによる指導者がそれぞれの教室のお世話をしていただいているところですが、この温水プールでは、そういったボランティアを利用される計画があるのかどうかについてもお聞かせを願います。
両方の施設が余り離れていないところにあり、今後利用者が重なることも考えられます。条件が同じであれば、新しくて立派なところへ集中するということになり、海洋センターの運営に支障を来すのではないかと心配をしているところであります。今後、利用料の差別化や利用者のすみ分けといったことを考えていく必要があるのではないかと思われます。その点について、これからの考え方をお尋ねをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
よろしくお願いいたします。
◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 河原議員にお答えをいたします。
まず、情報公開の取り組みとその問題点の質問でございます。特に、スケジュール、方法等についてはどうか、このようなお尋ねでございます。
御承知のように、今、国会で情報公開法の制定が進められております。その内容を仄聞いたしますと、約2年間の据置期間を置いて、平成12年の冒頭に施行の予定であります。お話にもございましたように、富山市、高岡市、そして魚津市も制定されると聞いております。
当市の対応につきましては、先般もお答えいたしましたように、早々に取りかかりたいと考えておりますが、先ほども問題点を指摘されましたが、文書の整理期間、住民の皆さんに周知をする期間も必要でございます。そのことを考えますと、平成11年の3月議会に提案をして、国の情報公開制度がちょうど12年4月と仄聞しておりますので、それにあわせて施行するのがベターではないか、今のところこのように考えている次第であります。
条例策定に当たりましては、お話にもございましたように、多くの皆さんの意見を聴取いたしまして、期限付ではございますが情報公開制度審議会を設置をする予定であります。もちろん、これらの問題につきましては、そう簡単なものではないと思っておりますので、先進地を勉強いたしまして、プロジェクトチームなどを編成して、遺憾のないように進めさせていただきたい、このように思っているところでございます。
次に、公開の対象として、いろいろ御指摘がございました。職務上自分たちでつくりました文書、受領した文書、あるいはそれに関連いたします図書・写真等々がございますが、私は原則的に公開をいたしたい、このように思っている次第であります。
非公開につきましては、法令で定めるものもございます。それから、プライバシーの侵害という一面もございますので、先進地あるいは国から出る情報公開法の内容等を十分踏まえて作成をしてまいりたい、このように思っております。
現在、県においても、個人的な情報保護条例という形のものはつくっていないわけでございますが、これらは検討しながら進めさせていただきたい。
そこで、御指摘のように、このような形にいたしますと、情報開示の請求も多くなると思うし、その面で監査委員会に対する請求も出てくると思う。それはそれで受けて立つことが行政の重要なことだろうと思っております。したがって、情報公開審査会なるものもつくりまして、是か否か議論をしていただくということになろうかと思います。なお、監査委員会等の業務につきましては、事務量が多くなりますので、監査委員会事務局とも十分話をしてまいりたい、このように思っているところであります。
それから、次にお尋ねの住民投票制度についてでございます。
私は、事案によっては住民の意思を問う有効な手段だと、河原議員さんもそのようにおっしゃいましたが、それに賛意を示しておきたいと思います。
法的にはできるといたしましても、運営上は、それぞれ条例制定の必要がございます。したがって、首長と議会の賛成がなければできないわけでございまして、そのような事態が発生した段階では、私は議会の意向も踏まえて、住民投票制度を尊重していきたい、このように思うわけであります。ただし、住民投票が実施されても、法的には最終的に議会の議決が必要でございますので、その辺のところは、河原議員さんもおっしゃったように、何か法的整備をしないと民主主義の確立にはならないのではなかろうか。今の法段階ではそれは困難であろう、このように私は思っております。
次に、倫理の問題について若干申されました。国は、金融腐敗列島などと言われる状況の中で、どうしても倫理が必要だということで提案をされるようでございます。私も、現在国等で検討されていることもございまして、県の動向なども見ながら検討してまいりたい、このように思っております。しかし、ないからといって、地方公務員法もございます。御存じのように、公共の利益のために、今あちこちで騒がれているような行為はあってはならないことでございますので、職員には十分徹底をして、しばしば喚起を促すことも必要ではないか、このように思っているわけであります。
次に、少子化等の問題についてでございます。
多くの意見を含みながらの質問でございまして、あちこち飛ぶかもしれませんが、1つは、今の出生数はどうかということでございます。平成5年度は、約340人でございました。平成9年度は390人程度が見込まれておりますので、やや好転をしているかな、このような感じをいたしております。
2つ目は、第3子以降の減免等についてどういう成果があったか。なかなか難しい問題ですけれども、現在、幼稚園では77人、保育所は117人でございますので、行政的に働く皆さんに対するサービスはそれなりに行き届いているのかな、実はこのように思っているわけでございます。
次に、エンゼルプランの内容、あるいはどう考えているのか、そしてつくるに当たっては十分意見を聞きなさいということでございます。そのとおりだと思います。私は、将来の砺波市の活性化のために、多くのお子さんたちがこの市内に来られることを望みますので、ぜひ策定を急ぎたい、このように思っているところでございます。
次に、若者たちが定着する条件は何か、市長の考え方を示せ、こういうことでございました。
私は、若者が定着する条件として、まずは働く場、それから生涯教育の時代でもございますが学ぶ場、そして遊ぶ場、要訳するならば、魅力ある職場、文化・教養の施設のあるところ、そしてもう1つは住みやすさではないかと思っておりますので、これらの諸点について幾つかの施策を今後考えてまいりたい、このように思っております。
そこで、住みやすさの条件といたしましては、今申しました乳幼児の医療費の助成、幼稚園・保育所の保育料その他の軽減対策も1つの方策だろうと思うわけであります。さらに、おっしゃるように皆さんの御意見を聞いて、エンゼルプランの中にいろんな施策、支援策を盛り込んでいきたい、このように思っているわけでございます。行政としては、若者が住みやすい、暮らしやすい、そういう環境づくりが大切であろうと思います。また、砺波の豊かな人情、すばらしい自然環境、花や緑のある地域を大切にすることが若者の定着する要因だろうと思いますので、この点についても意を尽くしてまいりたい、このように考えている次第でございます。
次に、温水プール等につきましての御質問でございます。
今回計画しておりまして、予算にも提案をさせていただいておりますが、建設の後の運営についてどうかということでございますが、私は直営方式でしばらくいかざるを得ないだろうと思っております。県との歩調もございます。その話もしたようでございますけれども、県も直営で体育館を運営管理をするということを聞いておりますので、第3セクターあるいは別の団体への委託管理じゃなくて、最初のスタートでございますので直営にせざるを得ない、このように考えております。軌道に乗った段階では、もう少し合理的にやることはできないか、隣の体育館とも考える必要があろうかと思います。その段階でまた皆さんとご協議をさせていただきたい、このように思っております。
年間約7,000万円ぐらいかかる予定であります。現在おやりになっている近隣市町村の状況をいろいろ見てまいりますと、そのように考えております。相当の経費がかかりますが、かかっても、今後皆さんに喜んでもらえる施設づくりに努めてまいりたいと思っているところでございます。
なお、これらについての交通手段はどうか。このことにつきましては、体育館もございますので、共同で考える必要があろうかと思いますので、もう少し時間をかしていただきたいと思います。
それから、愛称等につきましては、おっしゃるとおり皆さんになじんでもらうプールでございますから、御提言どおり公募してまいりたい、そのように考えております。
それから、管理上のインストラクターにつきましては、いろいろ検討しておりますが、直接お越しになる皆さんは、幼児であるとか少年、あるいは身障の方、老人の方、そのような皆さんに使ってもらうということになりますと、専門のインストラクターが必要だと思いますので、御提言のありました委託方式でいったほうがベターではないか、このように考えているわけでございます。
そして、ボランティア等につきましては、利用者の安全性を考えますと、いましばらくなじまないのではないか。いずれ安全性が確保されるとすれば、ボランティアの皆さんにも来ていただいて御協力を賜れば幸いだと、このように思っているところでございます。
それから、B&Gとの兼ね合いはどうかということでございます。温水プールは、今も申しましたように、主にお子さんやお子さん連れの皆さん、高齢者、身障者、あるいは妊産婦の方等が水に親しみ健康づくりをするということが一番いいと思いますので、その皆さんに合わせたスケジュールを組みながらPRをして利用していただきたい、このように思っております。B&Gにつきましては、建設の趣旨にもございますように、海洋性スポーツ、水に親しんでもらうという、少年・青年を対象にした施設でございますので、これも力点を入れて利用していただくようにお願いをしてまいりたい、そういうことでございます。
なお、利用料等の話も若干ございましたので、近隣市町村の温水プール、その他B&G等の運営管理上の利用料等、いろいろさらに検討してまいりたいと思っておりますので、その節はよろしくお願いを申し上げまして、私の答弁にかえるところでございます。
◯議長(柴田君) 6番 石田隆紀君。
〔6番 石田隆紀君 登壇〕
◯6番(石田君) お許しを得ましたので、市政一般について、2項目の事項について、質問と要望をさせていただきます。なお、ほかに1件を追加してお伺いいたします。
安念市長におかれましては、初めての定例市議会です。砺波市の発展により一層御尽力いただきますように、また議会においては、今後良き提案者、答弁者として御活躍いただきたいと思います。
初めに、インターネットの整備事業に関して、教育長にお伺いいたします。
市内の小学校、中学校には、すべてパソコンが整備されていますが、現在、中学校全校と庄東小学校、東部小学校、南部小学校の3小学校でインターネットの接続ができるようですが、10年度の計画では市内の小学校、中学校がすべて接続されると聞いておりますが、具体的な整備計画をお聞かせください。
インターネットという言葉は今やそれほど新しい言語ではなくなった現在ですが、私も含めてインターネットに触れたこともない人のほうが圧倒的に多いと思います。今までは、インターネットの話は耳にするものの、我々の生活上の実用的な部分に直接結びついていなかったからかもしれませんが、今インターネットはだれもが使える時代に変わってきています。日本にパソコン通信が登場してから普及するまでに10年近くかかったとのことですが、インターネットはプロバイダーが1993年に出現してから1、2年で実現され、今の1年の変化が従来の数年分の進展を見るまでになり、インターネットの世界は技術的、社会的に猛烈なスピードで進化しています。
我々の生活に身近なものでは、テレビゲームも、インターネットを利用して対戦相手を選び楽しむことや、インターネット利用の無店舗販売の出現といったことがありますし、さらに、ホームページの利用が一番話題になっているようです。薬品メーカーや医学出版社等のホームページの「糖尿病ネットワーク」は月に5万回ものアクセスがあるほか、料理の方法や「おばあさんの知恵袋」といったホームページの利用も増えていると報道されています。
そうしたホームページの中には、ポルノ画像を提供する業者がいるとのことです。2月18日付の『読売新聞』には、「効果疑問のポルノ規制」と題して大きく取り上げています。国では、インターネット接続業者であるプロバイダーにも規制をかけ、排除努力を義務づける風俗営業法改正案を性風俗特殊営業と規定して、今国会に提出されているようですが、インターネットは国境のない世界だけに、国内法だけでは効果が上がらないのではとの見方も強いと書いてあります。
当市の小・中学校インターネット接続業者は、トナミ運輸の系列会社コーラルネットをプロバイダーとして契約されているとのことですが、ポルノ規制に対してどのような措置をされているのかお伺いします。
小学生高学年や中学生は、私たちよりもコンピューターの扱いが上手な生徒がたくさんいます。また、コンピューターを利用した授業を積極的に行っておられますが、今後、インターネットを利用して、最新情報の取得や情報の交換、またホームページの開設等、いろいろな方法による取り組みが考えられると思いますが、どのような指導計画があるのか、インターネットがよりよい方向に進むことを願うものですが、教育長の考えをお伺いいたします。
次に、要望と質問になりますが、国道359号砺波東バイパス事業に関連して、市道関連の取り組みについて助役にお伺いし、また2000年春の開通に関して、市長にもお伺いします。
国道359号は、インターより西側は昨年の10月に全線開通いたしました。昭和61年より着工と伺いました。その間に6年間ものブランクがあり、議会でもいろいろと論議された経緯がありますが、国道156号線まで完成されたことは大変喜ばしいことです。
国道359号線砺波東バイパスにつきましては、2000年国体の会場アクセス道路として砺波総合運動公園まで整備されることになっていましたが、諸情勢の変化により今日まで取り組みが遅れたことは否めないことと思います。
昨年4月には、土木課に国道対策班が設置され、砺波東バイパス事業の着手がなされてきました。この事業の管轄も、県から国、建設省に変わって対処されています。2000年までには豊町高道線から暫定2車線で砺波中部スーパー農道まで開通させる予定で、現在事業の取り組みがなされています。
路線設計では、片側2車線で中央分離帯のある設計速度60キロメートルの規格となる国道ですが、これに伴う市道の改良と住民の生活に直接関係する問題など、大変なことが出てまいりました。問題として多いのは、宅道からの右折ができないことや、農作業時の農業機械の移動の問題が多かったように思いますが、地域の皆さんに協力を願うより方法がありません。先日、国道359号砺波東バイパス庄下地区対策委員会から市に要望書を提出されたわけですが、地元の要望を十分反映して事業に取り組んでいただきたいと願うものです。
私も、今までの度重なる会合の中での問題点を考えるときに、まず第1に、国道と交差する市道の改良があります。幹線市道には右折ラインを設けなければなりませんし、農道格上げ市道には待機車線をつくらなければなりませんので、市道の拡幅改良が伴います。国道の設計図面には、関連して両サイド80メーターまでの市道の計画図面がありますが、地元に提示された市単独の市道改良図面は、矢木石丸線と坪内三郎丸線のみであり、ほかの市道の改良図面も提示されておりませんが、建設省の図面に示されているとおりの計画で進められるのかどうか。また、用地幅杭の打設も、すべてなされているわけではありませんし、この2月27日には一部国道の農地買収契約調印が取り交わされました。しかし、国道に関連した一筆地番での市道改良の明確な対応がなされていないことで問題もあり、速やかな対応が必要と思います。
さらに、建設省と市の協議がどのように進められているのか。建設省所管の市道改良関連部分があるのかどうか。市が管轄するのはここからここまでで何年度から対応します、またここはもう少し待ってくださいというようなはっきりとした地元説明をお願いしたいと思いますが、今後の対応をお伺いします。
今まで申し上げました件につきまして、平成12年の春までには何とか完成させて供用できることを願うとともに、円滑な工事の着工に向けて取り組んでいただきたいと願うものですが、市長の率直な対応をお伺いいたします。
次に、施政方針及び市長提案理由の中から、市長、教育長にお伺いします。
歳出予算の概要及び市政の運営と施策の中の「(2)若者の定着と豊かな高齢社会の実現」の中で、「高齢者の教養と生きがいのため、本年4月から、満65歳以上の高齢者に対し、美術館及びチューリップ四季彩館の入場料を2割減免いたしたいと考えております」と言われました。議案第26号 チューリップ四季彩館条例の一部改正について、チューリップ四季彩館条例第28号の一部、常設展示の観覧料についての引き下げが提案されています。小学生や中学生は半額になり、一般は4割引きになります。年間のパスポートも、小学生や中学生は37.5%引き、一般は25%も引き下げられます。団体割引は62%に、47.5%もの引き下げ案を提案されています。この価格は、市長の言われました高齢者に対する2割引きの価格と同額の240円ですが、これに対する条例や説明はなくてもいいのかどうかお尋ねします。
また、美術館の常設展示館の入館料は200円ですが、一々お客さんに年齢を尋ねて対応されるのか。さらに、「砺波市内の方ですか、以外の方ですか」もお伺いしなければなりません。何人割引きしたのか人数の把握も大切と思いますし、料金徴収している係の人も大変なことではないでしょうか。美術館は教育委員会の教育長が指示をするのではないでしょうか。何ら説明がありませんでしたが、どのように対処すればいいのでしょうか、教育長にお伺いします。
また、高齢者福祉対策の1つとして行うのならば、社会福祉課が割引カードを市内の65歳以上の老人に配付するなど、方法があるのではないでしょうか。重ねて市長にお伺いします。
チューリップ四季彩館の常設展示館は、全国でも初めての1年間通じてチューリップの花が見られるところでもありますし、またこれにかかる費用も大変だと思いますので、一般の団体割引を1割引の270円にすべきではないでしょうか。市長の考えをお伺いし、私の質問を終わります。
◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 石田議員にお答えをいたします。
冒頭に激励をいただきまして、要望に応えるように努力してまいりたいと思っておりますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。
まず、359号線の買収改良その他細部につきましては助役からお答えしますが、2000年の供用についてしっかりやれということだろうと思います。国と市におきましては、それぞれ施行協議を行いまして、鋭意努力をしてまいっているところでございます。先般も、庄下地区のお世話になっておられる皆さん方も来庁されまして、努力することをお答えをしておりました。ちょうど2000年には国体もございます。したがって、このアクセス道路といたしまして位置づけておりますので、国体開催までには暫定2車線で完了してほしい、このことを先般も新潟地建、富山工事事務所にもお願いをしてまいりました。かえって激励をされました。いずれにしましても、地元の関係の方々とも十分協議しながら、一日も早い供用に向けて努力いたしますので、今後とも御協力をお願いを申し上げたい、このように思っている次第でございます。
次に、チューリップ四季彩館の減免のことでございます。
四季彩館条例の10条に、使用料の減免規定がございます。減免につきましては、規則で定め、現在、身体障害者の各位に適用しておりますことは御存じのことと存じます。前々からそのような意向がございまして、先般その話を聞きましたので、私も賛成をしたところでございます。私は、多くの皆さんに憩いの場を提供する。特に、超高齢化時代でございますので、高齢者の皆さんにも足を運んでもらう。そのことが健康にも結びつきますし、花を見ることによって感情も豊かになるのではないか。その意味で、皆さんに来訪願うように減免をしてまいりたい。したがって、減免規定につきましては、規則で委ねているものでございますから、そのように措置をさせていただくということで申し上げたわけでございます。その点、御理解をいただきたいと思います。
それから、割引きについてもいろいろございました。類似市町村等、いろいろ検討したようでございます。1割、2割、3割、いろいろあるようでございますが、ちょうど2割が多いようでございますので、その料金設定をして、団体の皆さんにはそのようなサービスをして利用拡大を図りたいと思っておりますので、この点についても御理解をいただきたいと思います。
なお、窓口等の混乱があるのではないか、そのように指摘をされました。その面については、親切に対応する。もし、いろいろトラブル等があるようでしたら、少し考えたいと思いますが、私はそんなに窓口でトラブルが発生することはないだろうと思っておりますので、親切に対応して対処まいりたい、このように考えている次第でございます。
以上でございます。
◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
助役 斉藤利明君。
〔助役 斉藤利明君 登壇〕
◯助役(斉藤君) 石田議員の359の改良に関する質問について、補足答弁をさせていただきます。
まずもって、庄下地区の皆さん方がこの改良工事に献身的な御努力をいただいていることにつきまして、心から感謝を申し上げたいと思います。
実施に当たりまして、いろいろ地元の皆さん方の不安があるところでございます。今計画の359と市道との交差点の改良について、どのように進んでいるかという質問でございます。議員さんが御指摘のとおり、359の東バイパスにつきましては、8路線の市道との交差があるところでございます。これにつきましては、国道整備の事業主体である建設省と、その交差形状の変更に伴う施工区分につきまして、現在協議をいろいろ進めているところでございます。基本的には、市道の改良済みの路線につきましては国が担当する予定としているところでございますし、それ以外の細部のことにつきましては、現在鋭意調整中でございます。
今後の協議が整い次第、具体的に地元関係者に説明をしまして、用地買収を逐次進めていきたいと思っておりますので、よろしく御理解をいただきたいと思っております。
また、建設省と市との協議状況はどうなっているかということでございます。従来ともいろいろ協力関係で進め、その内容につきましては逐次地元の対策委員会に説明をしているところでございます。今後とも建設省とは鋭意協議を進め、地元の要望を最大限に充足できるような協力を進め、その状況につきましては逐一地元の対策委員会に説明をし進めてまいりたいと思いますので、今後とも何分地元の関係の皆さん方の御協力をよろしくお願いいたしたいと思います。
◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
教育長 飯田敏雄君。
〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕
◯教育長(飯田君) 石田議員さんのほうから、インターネットのハードの整備に関して、3つの質問がございました。
第1番目の小・中学校のインターネット利用の現状とこれからの整備ということでございますが、まず、平成元年度から順次小・中学校に教育用コンピューターを導入していき、平成7年で一通りの導入が一巡してまいったわけでございます。従来、小学校児童3人に1台、中学校生徒は2人に1台の基準がありましたが、今回改定になりまして、小学校児童2人に1台、中学校生徒1人に1台ということに改められました。平成9年度、庄西中学校の更新に当たっては、42台導入いたしました。引き続き新しい基準によって更新を図っていく所存でございます。
次に、インターネットへの接続については、全中学校と小学校3校で接続しております。未接続の小学校については、新年度で接続可能となるよう予算化しております。なお、庄西中学校だけは、更新に合わせてすべてのパソコンに接続可能となりましたが、ほかの学校についても、更新をするときに同様の機能を持たせることにしたいと思っております。
第2点、インターネットのポルノ規制に関して、どのような対応策がなされているのかという御質問でございます。
まず、現在はコーラルネットを通じてインターネットに接続しており、どこへでもアクセス、つまり接続できる状態であります。教師の指導のもとに使用していることと、最新の1週間分のアクセス状況が記録されているので、いわゆるポルノ等へのアクセスはないか、注意することができます。
新年度からは、富山県教育情報通信ネットワークを利用することを予定しており、このシステムを介することによって、外部からの嫌がらせ情報、悪質なダイレクトメールや、いわゆるハッカーによるソフト破壊を阻止することができるとともに、児童・生徒の育成に不適切な情報へのアクセスができない仕組みとなっております。
最後に、3点目でございますが、指導体制はどういうふうになっているかということですけれども、各学校における担当の教諭を中心とする教員相互の研修、砺波市教育センターを中心としての研修や、県総合教育センターでの研修会への参加によって、コンピューター教育ついての指導方法の確立と教師の資質向上に現在努めているところでございます。
追加提案の中の美術館のことでございますけれども、高齢者の教養と生きがいのため、教育委員会で美術館条例施行規則の一部を改正いたしまして、この4月から満65歳以上の高齢者に対する常設展示観覧料を20%減免するものでございます。質問にございましたように、「あなたは65歳ですか」と一々聞くような煩雑なことが予想されるのではないかというお話でございましたが、先ほど市長がお答え申し上げましたように、とにかく窓口はきちっと丁寧に応対しなければならないと思っております。そして、美術館の催し物の案内板、受付の窓口には、きちんとそのことを表示して、多くの方々に会場へ来ていただき、作品に親しんでもらうというふうなことに努めてまいりたいと思っております。
以上です。
◯議長(柴田君) 4番 松本 昇君。
〔4番 松本 昇君 登壇〕
◯4番(松本君) お許しを得ましたので、さきに御通告を申し上げた事柄についてお尋ねを申し上げます。
第1点目、各地区から要望事項、施設建設に対しての対応についてお尋ねを申し上げます。
新しい21世紀を目の前に控え、少子・高齢、情報化の進展、社会、経済活動のグローバリゼーションによって、時代は大きく変わろうとしている転換期であると言えます。この時期にこそ、今後砺波の散村を快適な生活環境として維持するためにも、社会資本整備は必達事項であろうと思います。ただし、公的な開発事業を取り巻く環境は依然厳しい状況下にあると存じますが、この時期こそ、市の将来像をしっかり見据えていただき、行政改革の施策と密接に連携をとっていただき、事業を進めていただきたく思います。
本年度の予算を見ますと、昨年度を下回る超緊縮財政の状況下で、財政の健全と行政改革の命題を抱えているように思えます。「投資的経費を圧縮した予算」との代名詞を打たれたように思われますが、極端に突出した科目が見受けられます。それは、労働費368.3%でございます。それは何かと申しますと、多目的運動施設の建設費であります。継続事業と言いながら、車社会の現今、場所的に敷地面積的にも問題があるように思われますが、市長の御意見はいかがでございましょうか。今後の見通しについても、国・県、地方財政に対する方針、時期的なこともございましょうが、改めて取り組むことも困難だと思いますが、高齢化社会、福祉政策等、数多く山積していると思われますので、御検討、御配慮を願いたいと思います。
昨年度発生しましたO-157の対策につきましても、説明会におきましては、新年度には改めて給食センターの改築も予想されているとのことでございますが、現在使われている湿式の施設が少しでも乾式に改造される方法はないかというようなことをお尋ねを申し上げます。例えば、開口部の改造でございますが、エアカーテン、エアシャワー、シャワールームなど、濡れた手で直接物に触れないというような方策はいかがなものかと思います。なお、蛇口も、先日見てきましたら、私たちが使っている蛇口とほとんど変わらないものです。給水・給湯設備のカランをレバー式、足踏式、またできることならば自動式のものに対応していただければ、O-157の対応に一歩前進と思います。
なお、先日の説明にもありましたが、平成11年度までには、保冷・保温のできる運搬車の整備改善が勧告されているとのことであります。なお、直面しているダイオキシンをはじめ環境問題に関すること、最終処分場、焼却場の改修など、当面する深刻な課題が数多くあるように思われます。3月8日の発表によりますと、富山県内17地区の施設の中で、不適格が5カ所含まれているということでございます。当地区も、遺憾ながらその5カ所に該当しております。それも、平成11年6月までに対応が待たれているということでございます。公共事業が縮小する中でも、市民においては依然として公共事業の依存度が高く思われます。各部署におかれましては、大変な試練を迎えられるようでございますが、切なる努力をお願い申し上げます。
今後の優先順位と対応策について、市長の所感をお尋ねを申し上げます。
2番目に、環境保全対策についてお尋ねを申し上げます。
既存の最終処分場(福山)の対応と今後の計画改善についてお尋ねをいたします。
議案説明会の節には、市長から、地元から現在話し中とのお話があったように思っております。現時点では、焼却灰の処分に対する対策、飛散防止、悪臭の発生対策、カラスなど有害鳥類の発生防止など、今後どのように実施されるか。規制以前のものについては、11年6月より規制対象となるということでございます。
市長の説明では管理型とのことでございますが、管理型とはどのようなものにされるのか、できれば御説明をお願いしたいと思います。
例えば、既設の地面に穴を掘り、下地を形成してシート(ポリウレタン系)を張り、表裏に繊維質の布を張って保護し、遮水装置とする。また、谷間を利用し、区画堤をつくり、水処理設備を設置する。漏水管理のために管理通路を設置して漏水点検をするなど、基準の強化に比例しコストがアップすることが現状でございます。御承知のとおり次々に廃棄物規制法は変わっておりますが、市としても対応しなければ避けて通れない道であろうと思っております。
2番目に、現在使われております焼却炉クリーンセンターとなみの機械でございます。処理能力は1日70トン、ダイオキシン濃度におきましては47ナノグラム/立米とのことでございます。前年度は、既設の焼却炉にバグフィルターを付けて粉じんを取るというような対応でございましたが、費用も何億という高額と聞いております。厚生省は、平成14年までに、既設の連続炉24時間については1ナノグラム、間欠運転においては5ナノグラムというような排出規制もなされております。現時点での焼却炉の数値は47ナノグラム/立米とのことでございます。既設の施設で対応が可能かどうか、お知らせを願います。
3番目でございますが、下水道工事と汚水処理施設との関連でございます。これも我が地区においては欠かせない大切な施設でございますので、生活環境を維持する点からも、清らかな砺波の水環境を守るためにも、不可欠な市民の生活基盤の施設であろうと思います。地域によっては、開発行為により、市街地化されて設置された既設の浄化槽、合併浄化槽の端末排水が既設の農業排水路に流されているのが現状でございます。流量が増大したときには、下流の農地、近隣の市民の皆さんに御迷惑をかけるのが現状かと思います。それを地元の土地改良区にて、流域排水路の改修工事が農家負担によって実施されているのが現状でございます。浄化槽類の排水管は、必ず流域下水道関係の管に接合していただくよう計画を御配慮願いたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
これをもちまして質問を終わります。ありがとうございました。
◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 松本議員にお答えをいたします。
まず、各地区からの要望事項についてどうするのかということ。
私は、各地区の均衡ある発展こそ地方自治の主要な課題であろう、このように認識いたしております。常に公平であるのが首長の任務であろう、このように考えている次第であります。
今いろいろ提言がございました。この時代の転換期に当たりまして、十分受けとめていきたいと思っております。先般も申し上げましたが、今後、第7次の総合計画を考えております。その計画の中でも、それぞれの要望をバランスよく、そして財政を眺めながら、十分検討してまいりたい、このようにも思っております。そのことで御理解をいただきたいと思います。
なお、労働費の突出等につきましてございましたので、申し上げておきたいと思います。それは御指摘のように多目的運動施設の整備でございますが、実は昨年中にヒアリングも終わっておりまして、今ここでというわけにはまいらないので、その点は国との信頼関係もございますので御了解をいただきたい、このように思っております。よろしくお願いを申し上げたいと思います。御意見については十分拝聴したつもりでございます。
次に、給食センターにつきまして、厳しい御意見と今後の方策を述べていただきました。十分拝聴をさせていただきたいと思います。
この施設につきましては、昭和50年に稼働したものでございまして、御指摘のとおり、安全対策等、今日の状況の中では幾つかあるように思います。したがって、お子さんたちの大切な給食を預かるところでございますので、十分皆さんと話をしながら建設の方向で考えてまいりたい。建設するに当たりましては、排水の問題もございましょうし、駐車場の問題もございましょうし、あるいは環境等もございます。そのことを配慮しながら、教育委員会と協議をしてまいりたい、このように思っている次第でございます。
幾つか御意見がございましたが、財政事情は御存じのように極めて厳しい状況でございますので、多くの知恵を出しながら、先般提案理由を申し上げました各施策に対して、私の指針として御要望の地区間の均衡を図りながら、不況にも対応する形で、適時適切な公共投資等も考えてまいりたい、このように考えている次第でございます。
もう1つは、環境保全対策等につきましての終末処理の問題でございます。
御存じのように、指摘もございましたが、先日厚生省から発表されました。それは、不適格ではなくて、処分基準違反のおそれがあるという指摘でございます。それは、遮水、浄化施設がない、その調整池もないというのが実はその要因でございまして、現在、地元の皆さんにお願いをして御協力をいただいております。したがって、本年度は、広域圏の担当でございますけれども、その基本設計を進めさせていただきたい、このように思っております。
この際、その経緯、今後の対応につきまして、もう少し触れさせていただきたいと思います。
現在福山にあります最終処分場につきましては、皆さん御存じのとおり、昭和47年に建設された安定型という施設でございます。もちろんこれは厚生省の認可もいただいてつくったものでございます。ただし、その後、厚生省が「最終処分場にかかる技術的基準」を示しまして、環境対策が随分厳しくなった。もちろん厳しいのが正しいと思いますけれども、そのことから考えますと、今の安定型ではだめですよというのが、今日の状況でございます。したがって、県の指導を得まして、基準に適合するように、厚生省が認めます管理型処分場にいたしたいと思っております。そして、現在の場所で、したがって、用地の買い増し等がございます。そこに、今申されましたように、遮水のシートを張り、そして浄化槽を設け、調整池を設けて、常に検査をしながら、下流の皆さんが安心できる形にしたいと思っておりまして、今基本計画を設計し、平成11年、12年度の継続事業になろうかと思いますが、今、国の採択をお願いをしておりますので、もう少し時間が必要でございますけれども、そのように進めさせていただきたいと思っております。
そして、今はという話でございましたが、焼却灰等につきましては、飛散防止のために常に覆土をいたしております。それから、排出しております水につきましても、毎月1回測定をしております。それぞれ厚生省のガイドラインの基準値を下回っておりますので、そのことを報告申し上げまして、私の答弁といたします。
以下は、助役、民生部長から申し上げます。
◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
助役 斉藤利明君。
〔助役 斉藤利明君 登壇〕
◯助役(斉藤君) 松本 昇議員の環境対策のうち、開発行為に伴う終末処理の指導についてお答えをいたしたいと思います。
議員がおっしゃいましたように、私どもはこのような清らかな水と自然環境豊かなふるさと砺波を末長く保全していく責務があるというふうに思っています。そのようなことから、環境対策については日ごろから憂慮しているところでございますが、民間の開発行為につきましては、私どもの開発要綱に基づきまして、例えば合併処理槽の設置等について指導してきたところでございます。したがいまして、下水道の処理区域となっている箇所につきましては、3年以内に下水道への切り替えを指導してきたところでございますし、今後とも指導してまいりたいと思っております。
しかしながら、マップ見直しの結果によりますが、言うなれば集合処理のできないような区域につきましては、合併処理槽によって将来とも善良な管理をしていただきたいというふうに考えております。したがって、既存の合併浄化槽につきましてはそのまま生かしてもらえれば、集中処理の区域となった場合は、引き続き切り替えを指導してまいりたいと思っておりますので、よろしく御理解いただきたいと思います。
◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
民生部長 小倉隆男君。
〔民生部長 小倉隆男君 登壇〕
◯民生部長(小倉君) 松本議員御質問の、焼却炉クリーンセンターの集じん装置の件につきまして御答弁申し上げます。
クリーンセンターの現況は、議員御質問のとおりでございまして、平成9年2月に測定いたしましたダイオキシン値結果は47ナノグラムでございました。これを、平成14年11月末までの5年以内に、間欠運転炉であります現施設につきましては、5ナノグラム以下とするよう国で定められております。
ダイオキシンは摂氏300度前後で再合成されると言われておりまして、国におけるダイオキシン削減のための構造基準は、燃焼ガスの温度を概ね200度以下に冷却することなどが指導されていると伺っております。昨年の12月に一酸化炭素濃度計が整備されまして、燃焼管理によってダイオキシン発生の抑制に努めていただいているところでございます。
クリーンセンターでは今後どのように対応していくかということでございますが、電気集じん機からろ過式集じん機、いわゆるバグフィルターへの取り替えが考えられるわけですが、5億円というふうにも言われておりまして、相当高額の経費が必要となる見込みでございますので、さらなる技術革新と申しますか、そういうことが開発されることを期待しているというような状態でございます。
以上でございます。
◯議長(柴田君) 4番 松本 昇君。
◯4番(松本君) お許しを得ましたので、市長に再度御質問を申し上げます。
私は、先ほど申し上げたものに対して、建設工事をやめろと言っているわけではございませんので、地域のバランス、公平性、国との信頼関係を損なうから事業をやりたいということは、私も十分了解しております。ただ、地域性にいかがなものだろうということをお尋ね申し上げているのでございます。説明会のときにも、車社会でありながら、駐車場が15~16台しか駐車できないというような御説明を受けたように思っておりますので、再度御質問を申し上げたわけです。
よろしくどうぞ。
◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 再質問にお答えをいたします。
私が答えるのは大変心苦しいのでございますけれども、計画立案に当たりまして、それぞれの概要調書を提出するわけです。その時点で、いろいろ条件が付いているようでございます。したがって、通産省でございますので、それなりの指摘もございますし、その条件をクリアするということになります。そこで、提出してあります内容等については、位置づけも、場所も、それぞれヒアリングの中で了解をいただいたということを聞いておりますで、それで今日の予算化をしたことを御理解をいただきたい。その意味で、国との信頼関係もございますので、場所を変える、位置を変えるというわけにはまいらないという状況でございますので、御理解を賜りたいと思います。
◯議長(柴田君) 3番 江守俊光君。
〔3番 江守俊光君 登壇〕
◯3番(江守君) お許しを得ましたので、私は通告に基づいて、市政一般について、幾つかの質問と提案並びに要望をしたいと思います。
まず最初に、景気対策の推進について、3点ほど質問したいと思います。
最近の我が国の経済情勢は、日銀が企業の景気況感や投資計画を把握するため、四半期ごとに実施している日銀短観によると、消費税の増税や相次ぐ大型倒産、金融破綻等を背景に、企業の景況感が一段と深刻化。景気が後退色を強めています。
北陸地方でも、日銀の金沢支店長が、2月27日付『日本経済新聞』に、従来は北陸の景気は全国並みと判断していたが、最近の有効求人倍率や大口電力消費などから見ても、景気悪化のペースは全国より速いと、厳しい認識を打ち出しています。
以上の観点から、我が国を支えてきた中小企業が崩壊の危機にさらされているところであります。我が市の中小企業も例外ではなく、景気低迷による売上げ不振等で苦しんでいるのが現状であります。
そこで、第1点として、公共事業を積極的に推進してはどうかであります。
平成10年度の予算では、ハード面よりもソフト面を重視した予算とのことでありますが、行政としては市の発展に貢献してくれた中小企業救済のためにも、そして市民の生活環境整備向上、地域経済振興のためにも、公共事業の促進を図ってはどうか。先ほど開催されましたG7蔵相会議でも、景気対策として財政出動による大型補正予算が必要とのことであり、先日、自民党の山崎政調会長も、景気対策として10兆円必要と言っています。市長は、補正予算に対応するつもりがあるかどうかお尋ねします。
第2点として、中小企業育成のため金融支援をしてはどうかであります。
現在、景気の停滞理由としては、金融不安や株価の下落、大型倒産など、景気を停滞させる要因として幾つか挙げられます。特に問題となっているのは、金融機関の貸し渋りと思うのであります。当市においても、制度融資として、市内の金融機関が窓口となって取り扱っているところでありますが、景気の低迷、売上げの不振等により、利用できない中小企業者が多数いると聞いています。せっかく預託金を預託しながら利用できないでは、税金のむだ遣いと思われます。もっと利用できるように金融機関を指導してはいかがでしょうか。
もう1点として、中小企業の金利負担の軽減であります。
中小企業の大半は、金利負担が大きく経営を圧迫しています。そこで、東京都港区では、長引く景気の低迷の中で、事業活動に支障を受けている中小企業者に資金調達と金利軽減を支援することを目的として、「中小企業改善融資の特別枠融資の斡旋」を平成10年2月より実施しています。融資内容としては、融資金額1,000万円以内、利率は、名目利率2.6%で、区では2.2%の利子補給を、そして借受人負担は0.4%であります。当市も中小企業育成のために早急に検討してはいかがか、お尋ねいたします。
第3点として、第5工業団地建設についてお尋ねします。
当市は、積極的な施策により、松下電子、北陸コカ・コーラなど大型優良企業を誘致されたことで、自主財源確保と雇用促進、そして地域経済の波及効果に大きく寄与しています。しかし、産業の活力を示す1つの指標として、製造品出荷額がありますが、当市は、平成8年度では1,229億円であり、県下9市中8位に位置しているのが現状であります。まだ、製造品出荷額は、他の市に比較して少ないのであります。将来の砺波市を考えたとき、もっと多くの自主財源が必要と思われます。
既に第1工業団地から第4工業団地まで完売とのことであります。次なる展開としては、第5工業団地を考えていく必要があるのではないでしょうか。幸い、市長の施政方針の中でも、次期総合計画で検討していきたいとのことであり、大変喜ばしい限りです。
きのうも、第5工業団地については、先輩の宮木議員も質問されたので、重複するところは省略して、私は企業誘致策についてお聞きします。最近の情勢は非常に厳しいものがありますが、市長は企業を誘致するに当たりどのような手法で誘致されるのか、お考えをお聞かせください。
第2項目として、審議会なと諮問機関の設置運営について、2点ほどお伺いいたします。
第1点として、審議会委員の人選についてお尋ねします。
現在、当市には審議会は13設置されておりますが、その委員は行政のほうで人選し任命しているのが実態であると思います。行政の考え方で選定任命するために、どうしても専門家、実務家を中心として選定するため、同じ人がいろいろな委員に選ばれざるを得ないのが現状と思われます。こうした委員会では、新たな発想は生まれないので、行政主導の答申になるのではないかと思います。従来のこうしたあり方を考え直すべき時期に来ているのではないでしょうか。
市内にはいろいろな人材がおります。専門家、実務家の気のつかない、新たな発想が出てくるのではないかと思います。市政は全市民のためのものですから、市民各層の意見を吸収するためにも、今後は、任期満了により新たな委員を選ぶ際には、広報等で公募し、足りない人数を行政で選定する方法に改めれば、審議会の活性化につながると考えますが、市長はどのような所見かお尋ねいたします。
第2点として、審議会の位置づけについてお尋ねいたします。
現在ある審議会は市長の諮問機関であり、御用機関であると認識しておりますが、もし審議会が御用機関でないとすれば、相反する答申、具申がなされることも予想されます。この場合は、どのように対処されるのか。
また、行政も行財政改革を要求されている時代に、平成8年度、平成9年度中に1回も会合していない審議会が5つもあるとのことですが、所期の目的を達したものについては、廃止するなり統合するなり、見直しをする時期が来ているのではないかと思いますがいかがでしょうか。
次に、審議会の位置づけをどうお考えかであります。
私は、あくまでも審議会は市長の諮問機関であり、市長に答申、具申する委員会と認識しております。先般の市長の施政方針の中で、広く市民の意見を聞き入れた市政を目指すとのことでありますが、審議会はあくまでも審議会であり、全市民の意見を代弁するのは議員であると理解していますが、市長は議会とどのような調整をされるのかお尋ねいたします。
以上をもちまして、私の質問とします。
どうもありがとうございました。
◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 江守議員にお答えをいたします。
まず、景気対策について、公共事業を積極的にやったらどうかと。私も、景気浮揚につきましては、公共投資は否定はいたしておりません。一定程度は評価をしておりますけれども、現状打開にはなっていないのではなかろうか、そういう心配がございます。と言いますのは、直轄等でおやりになるのならいいんですけれども、公共投資という名のもとに市町村に負担を負わせるという形については、地方財源というのは大変でございますので、それを受けて立つというのはなかなか困難であるということを考えますと、悪循環になるような気もいたしますので、その辺の問題も実は絡んでいることを御理解いただきたいと思います。
今、国会でも、あるいは政府部内でも議論をされているようです。今日の新聞にも出ておりました。政府も、財政構造改革法などを出しながら、景気浮揚でございますので、ずいぶん苦しい思いをされておりますが、今の状況からいってそれもやむを得ないかな、このように推察をいたします。
私は、現在の金融状況、あるいは低金利、それらにまつわる国民の意欲が減退して消費構造が落ち込んでいるのではないか。そのことが不況ではないかなということでございますので、できればもっと別の意味の景気対策はないものか議論してほしいなと思っているところでございます。これは一地方だけの議論ではなくて、国レベルでの議論をすべきではないか、このように思っております。
したがって、公共事業の取り組みにつきましては、私も機敏に対応し、配意をしていきたいと思います。ただし、今申しましたように、一方、市民生活の負担の緩和も視野に入れておかなければならないと思います。今の地方自治体の枠組みの中から考えますと、そのことを十分検討していく。もちろん議会の皆様にも御相談をしてまいりたい、このように思っているところであります。
次に、中小企業育成のために、金融支援のことでございます。
私は、不況対策の一助として金融対策も必要であることは、認識いたしております。御存じのように、消費税の引上げから消費の減退があって、もう1つはバブルという大きな波があったことは御存じのとおりでございますが、その間、市民の皆さんは、不況感という感情に襲われて、じっとしておられるのではないか。もっと気持ちをおおらかにして消費に向かっていただければいいなというのが、私の現実の気持ちです。ただし、そうは言っておれないので、商店の皆さんも苦しいでしょう。したがって、その施策の1つとして、金融施策が私は重要だと思います。
当市においても幾つかの融資制度を持っておりますことは御承知だと思いますが、貸し渋りの件につきましては、報告を聞くところによりますと、今のところはないようでございます。と言いますのは、砺波市中小企業融資資金制度は平成8年に156件、砺波市小口事業資金あっせん保証融資制度は平成10年1月末現在で669件受け付けておりますので、貸し渋りという面はないような気がいたします。また、枠につきましては、それぞれ106%から105%という状況になっておりますので、議員さんが心配されるような面はこの市内ではないようでございます。
金利負担につきましては、確かに安いほどいいと思いますが、全部ゼロにするというのもいかがなものか、このように考えております。したがって、利用の便を図るような形で、十分とは言えませんが、もう少し検討させていただきますけれども、現在の制度を運用し、そして節季資金等につきましては、必要でございましたら配慮してまいりたい、このように思っているわけです。
先般、富山県では、それぞれ地域産業対策資金だとか、あるいは経営安定特別枠という枠を創設しまして、保証料を引き下げたりしています。その意味で、市のほうへも出捐金等を求められております。それには対応してまいりたい、このように思っているところでございます。
したがって、金融機関等への指導と言いますか、貸し渋り等につきましては、監視するわけにはまいりませんけれども、十分指導し、あるいは利子補給については、近隣市町村あるいは県の動向を把握いたしまして執行させていただきたい、このように思っているわけです。江守議員はその道の専門でございますので、何かと御指導いただければ幸いでございます。
次に、工業団地でございます。
先般、宮木議員さんにもお答えをいたしましたが、今年からハイテクミニ団地に入るわけです。そうしますと、条件が付いておりまして、定着した人から別のほうへ進出してくださいということになりますので、その意味からも、1つは団地形成をしておくことが大切ではないか。せっかくハイテクミニ団地で成長されて、そして砺波市で伸びていただきたい。そのためには、受け皿をつくっておくことが大切ではないかと思っております。したがって、その誘致策等につきましてはこれが1つございますし、それから、いろいろ人脈を使ってやる方法もあると思いますが、それらについては配意をしてまいりたい。
私は、これからは、情報通信関係、あるいは、これから環境を大事にする時代、したがって循環型の施設整備をする企業、あるいは省エネ関係の企業がいいのではないか、こんな気がいたします。これからは、消費から循環という時代です。それに伴う各産業が伸びるような気がいたしますので、そういう面で声をかけていくことも大切ではないか、このように思っています。
ただ、いつやるかということになりますと、話をいたしましてから計画策定をし、農振除外、農地転用、買収という形になりますと、少しは時間もかかりますので、総合計画の中で議論をして、皆さんとも話し合いをしながら、目ぼしい土地がございましたらそれなりに対応してまいるということを思っていることを申し上げておきたいと思います。
それから、審議会あるいは諮問機関等々の御意見でございます。
新しい発想のために一部公募をするという考え方は変わっておりません。市民が市政に参画することは重要でございますし、そのことによって公正で透明な行政を知ってもらう、そして皆さんに簡素で効率的な行政を追求してもらう、そういうことが大切であると思います。それを基本にいたしまして、今申しましたような形で皆さんに参画をしていただきたい、こう思っているところであります。
審議会等の任期切れその他について、統廃合をしたらどうかという意見もございました。そのとおりでございまして、先般もそのようにお答えをしてきたところであります。
ただ、おっしゃった市長の御用機関ではないかと。これは私は当たらないと思いますし、そんな気持ちで審議会が運営されるものではない、このように思っている次第でございます。
それから、統廃合等いろいろございますが、事務改善委員会でも議論をしていきたいと思います。
最後に、議会との位置づけにつきましてお話がございました。市議会と審議会の関係につきましては、審議会は市民の意見を反映する諮問機関ととらえます。議会は、固有の議決権がございますから、審議会の皆さんが議会を脅かすとか、議会が審議会を脅かすとか、そんなことはないと思っていますし、またあってはならないと思います。地方自治法に定められた議会の権限というのがございますので、それは十分承知しておりますし、審議会とのかかわりについては、そのように私は思っておりますので、その点、御理解をいただきたいと思います。
以上でございます。
◯議長(柴田君) この際、暫時休憩いたします。
午前11時56分 休憩
午後 1時 1分 再開
◯議長(柴田君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問を続けます。
2番 金嶋久貴子君。
〔2番 金嶋久貴子君 登壇〕
◯2番(金嶋君) 市長もさまざまな場で申してこられましたが、今後の施政方針決定については市民の参画が重要であると私も存じます。なぜならば、市民の意見が反映され、市民が十分に納得した内容のものが決定され、理解されたものであれば、市民一人一人に意志と行動が生まれ、生きた施策として機能し、また実現も速やかにするからです。それを、昨日、市長は宮木議員への答弁で、「みんなでつくる砺波」と表現されました。そのためには、まず情報の公開、行政の公正の確保と透明性、市民参画の促進、審議会・検討委員会等の役割や必要性の検討等がございます。
そのうちの審議会について述べさせていただきます。
審議会については、地方自治法138条の4第3項に規定された行政の附属機関ですが、市民ニーズの多様化や社会経済情勢の変化に的確に対応し得るものでなければなりません。そのためにも、適正で明確な「審議会等の設置及び運営に関する要綱」が必要であり、その設置を求めるものであります。
これにつきましては、県内では、富山市、高岡市、魚津市において要綱が設置されております。
委員の構成及び人選、内容に少し踏み込ませていただきます。
先ほどの江守議員と多少重複もしており、また、答弁もありましたけれども、1.委員の兼任をなるべく減らし、何らかの制限を設ける。2.在任期間の基準を設ける。3.構成人員に基準を設ける。4.クオーター制を取り入れる(4分の1以上は女性とする)5.市議会議員を委員に選任しない。6.公募制も含め、幅広く市民から委員を選任する。肩書だけではなく、人材を広く登用するべし。これらは、多種多様な人が審議委員になることにより、市政への認識、理解を持ってもらうことも合わせて意味しております。7.委員は主体性を持ち、審議内容について調査研究を行うことを明確にする。
運営としましては、1.会議・会議録は全面公開とし、また、配付資料等も一般公開とする。2.会議資料は、当然委員へ事前配付とする。3.会議の開催に当たっては、日時・議題等をでき得る限りの方法で市民への周知に努める。4.傍聴者の要望があれば意見陳述の場を設ける。5.審議状況・審議結果については、適時市議会等にも報告を行う。また、報道機関、広報等を通して市民にも知らせる。6.既存の審議会等については、常にその必要性を検討し、廃止、統合を進める。7.土曜、日曜の開催あるいは夜の開催をすることにより、参加の促進を図る。以上を検討され要綱を設置し、市民との連携の上での施策展開を求めます。考えをお聞かせください。
ほかにも、委員会、協議会という名称の機関が数多くございます。それらにも、公正さと透明性を持たせなければなりません。よって、これらも審議会と同様、要綱をそれぞれつくって位置づけを明確にされたい。
次に、市民参画機能としてのてボランティアについて申し上げます。
ボランティアとは、市民自らが社会サービスの供給者であろうとするものです。今、行政に付託されている公共的社会サービスを部分的に市民が担うということを意味するものです。それは、単にサポート的な部分だけではなく、行政との対等なパートナーシップをもって機能すべきものであると私は考えます。当然、企画部門への参加も意味するものであります。
先に述べました審議会等も委嘱という形をとっておりますが、この一分野であると私は考えます。企画部門へということは、市民がみずから提案し、行動するということです。今後、市政活性化のために重要なことであります。
そこで私は、市民の参画を促し、市政活性化のために、このボランティアとその他各種団体を含めた新たな編成を望むものであります。その編成方法として、ワーキンググループ「市民セクター」の設置の提案をいたします。福祉部門、文化部門、地域コミュニティー部門、行政施策部門、農林業部門、商工観光部門、環境部門等々を設け、それらはオンブズ的な役割も持ち、サポートもし、行政とは対等な関係で、緊張関係の中の連帯を持つものです。
砺波市では、現在、ボランティアというスタイルで活動しているのは社会福祉部門が主で、どちらかというとお手伝いグループの組織化的要素が強いものです。ほかには、グリーンボランティア、通訳ボランティア、観光ボランティア、図書館にもグループがございます。現在、そのボランティア登録制があるのは社会福祉協議会のみで、市民が何かしたいという気持ちはあっても選択肢が余りございません。市民の参画の場を保障し、行政へのアクセスの場としてボランティア登録の呼びかけをし、ともに活性化する方法として市民セクターの設置をされてはいかがでしょう。担当は市政全般にわたりますので、総務課等に設置されたく思います。ぜひ御検討いただきたく、お考えをお聞かせください。
次に、平成10年度の新規事業として、幾つかの計画の策定、条例の制定が挙げられました。また、行財政改革市民会議も発足すると伺いました。
そこで、これらの計画の策定及び条例制定に当たっては、従来どおり行政側で案をつくり、議会に提示する方法をとられるのか、あるいは審議会、委員会を設置し検討されるのか、いかなる方法でもって策定に当たられるのか、また、内容等それぞれお伺いいたします。
エンゼルプランは少子化対策も含むものであると考えます。97年度人口問題審議会の「少子化に関する基本的な考え方について」によりますと、少子化の要因として幾つかが挙げられました。
育児に対する負担感、仕事との両立に対する負担感を挙げ、具体的には、1.家庭より仕事を優先させることを求める固定的な雇用慣行と企業風土。これは労政分野の問題でございます。2.根強い固定的な男女の役割分業意識、男性の家事・育児参画が進まない実態。これは男女共同参画分野でございます。3.利用しやすい育児サービスがないこと。これは行政施策部門です。4.結婚や子育てを選択することによって継続就業を断念した結果、失うことになる利益への懸念。これは個人の分野でございます。
こういった項目が挙げられておりました。砺波市で即とれる対策としては、3の利用しやすい育児サービスの提供でありましょう。
そこで、次の施策を提案するものです。
1.砺波市中村地内にある「ゆりかごの家」のような随時受け入れをしている私立保育園をファミリーサポートセンターとして位置づけ助成金を出す。2.病後児保育の実施。3.休日保育の実施。4.各校下への児童センター設置。5.子供の遊びボランティア育成と活用。このボランティアは中学生からも可能です。
策定方法としては、当事者へのアンケート、聞き取りを踏まえて策定、市民への中間報告、意見募集、公開審議、説明会開催などをされることを要望いたします。具体的に回答をお願いいたします。
障害者プランについてもエンゼルプランと同様、当事者も含めて検討、策定をされたいと思います。
次に、男女共同参画プラン策定に向けてスタートされるとのことですが、それについては、先ほどの人口問題審議会の2の項目で挙げましたように、男女の意識変革が必要です。意識変革が完全になされればプランなど要らないわけですが、私たちの住んでいる社会は、出生した瞬間から性別による区分けが辺りにたくさんございます。そこで、絶えずチェックする機能・機関が必要なわけであります。例えば、子供はテレビアニメを1歳半ぐらいから見始めます。そこに登場する女の子、男の子、または家庭像はどんなものでしょう。皆さんがよく御存じの「サザエさん」。お父さんが家庭でくつろいでいる姿はいつも新聞を広げていることが多く、その間、お母さんはエプロンを着けて台所でかいがいしく働いています。マスオさんは会社員、サザエさんは子育て専業の主婦、楽しくて幸せな家庭像です。では、ここに描かれている役割を反対にしたらどうでしょう。お父さんは台所、お母さんは新聞を広げてくつろいでいます。どうでしょう、想像してみてください。不自然に思えませんか。なぜ反対だと不自然なのでしょう。ここでは、通念化した区別が描かれて、差別が日常化して正当化され、私たちは何の抵抗も持っていないのです。
このように、社会には性別役割分業がたくさんございます。重ねて申しますが、プラン策定には一人一人の意識変革、昨日寺島議員も申されました。特に男性諸氏の意識変革が必要であります。そして、プラン策定のプロセスこそが意識変革の重要なポイントであると思います。時間をかけて多くの人の参画と、あらゆる角度からの現行社会の見直しが必要となってまいります。
まず、庁内でのワークショップ、生涯学習の場でのワークショップ、労政の場でのワークショップ、健康福祉の場でのワークショップ、市広報によるメッセージ等も必要です。十分な学習と認識の積み上げの上、庁内連絡会議、市民委員会等を設置し、作成されたいと思います。
また、既に砺波市には各地区から選出をされ学習を重ねてきた県のプラン推進委員及びそのOGの方が既に150人いらっしゃいます。今年度からは男性も含まれます。その方々に、地区公民館単位に地域講座あるいはトークサロンを開催してもらうなど、多面的な展開を試みられたいと思います。同時に、市役所内での男女共同参画の実行として、女性登用の取り組みをされたく存じます。
幼稚園教諭、保母、看護婦などを除いた市職員のうち、女性職員は約30%です。そのうち、皆さんも御存じのように、部長職は0、課長職は1人のみで3%、主幹については約15%です。庁内での女性政策の具体的施策として、これを何年度までに何%にするのかを数値で出していただきたいと思います。
昨日、答弁の中で市長は、「女性はそれぞれの部署で知恵者としての活躍を」とのことでしたが、人材育成をどのようにされるのでしょうか。「意見を参考として対処する」という表現ではなく、明確に答弁をいただきたいと思います。
情報公開条例については、既に47都道府県、また、多くの市町村で制定されております。砺波市の制定に当たっては、国内のもののみならず、外国の条例も参照されたいと思います。プロジェクトチームをつくり、何のために制定するのかを考察し、中間発表には検討資料、採用理由等を添付し、説明会を開催、広く意見募集をされたいと思います。
この2月27日、三重県では新年度に廃止する313事業を含め、3,381全事業について、一つ一つの事業の予算の理由を全面開示、根拠となる内部資料の公開に踏み切りました。縦覧ではありますが、かなりの縦覧が出ているそうです。それは、住民が政策の共同責任者であるという位置づけから行われたことだそうです。これこそが市長の言う「みんなでつくる市政」ではないでしょうか。
住民からの請求に応じて公開するのみではなく、節目節目に行政が積極的にすべてを公開するといった形のものに、砺波市の情報公開条例もあればと私は思います。見解をお聞かせください。
行財政改革市民会議については、経済論理による単なる削減ではなく、福祉、教育、環境分野のサービスの充実を図りつつ、むだを見直すことが大事です。これも、土曜、日曜あるいは夜間開催、全面公開とし、分野別ワーキンググループを設定するなどプロセス重視の方向をとられたく思います。
昨日の松本議員の答弁では、一部公募制の採用、行政全般及び広域圏事務組合も検討内容とする成果の公表などを明らかにされましたが、大変結構なことだと思います。
このように、市民参画のもと、市民との連携を図りつつ施策を行うことにより、真の信頼関係を市民とともに築くことができるのではないかと私は思います。
3項目目といたしまして、富山県はこの1月、富山県環境基本計画(中間報告)を発表し、県民の意見を募集しました。2月26日の締切りには100件近い項目の意見が寄せられたそうです。私も意見書を提出いたしましたが、その中で触れたものに、外因性内分泌攪乱物質がございます。これは、環境ホルモンとも言われます。
ホルモンとは、体中に張りめぐらされたコミュニケーションネットワーク内を循環しているメッセンジャーだと思ってください。多様な発育プロセス、生命維持装置にかかわったものでございます。環境ホルモンは、この情報のハイウェイに住みついてコミュニケーションを寸断したり、メッセンジャーに襲いかかったり、メッセンジャーになりすましたりしてにせ情報をばらまいたりします。環境ホルモンとして現在指摘されているのは70種類ございます。それらは、精子の減少、不妊症、生殖器異常、乳がんや前立腺がんを引き起こします。よく知られているものに、昨今話題になっているダイオキシン、また、PCB、DDT等がございます。最近の具体的な身近な事例では、1997年、イギリスの環境汚染学会誌での日本国立環境研究所員による発表で、「日本近海のマキガイには、ほぼ100%近く雌にペニスが生えている」という報告が出ました。近い将来、人への被害が顕在化しかねないとされ、現に男性の精子が半減しているとも言われています。精子の産出に異常を来すほどであるならば、脳の発達や行動にも同じように異常が生じても不思議ではない段階に来ております。ある環境ホルモンに暴露されると、ストレスに弱いというデータもございます。昨今の荒れる子供たちの要因の1つとしての可能性もあるとか。ですが、これらの環境ホルモンは、過去50年以上にわたって次々と生産され、地球上至るところで逃れようもなく身の周りに蔓延しております。それらは、数十年にわたって分解せず蓄積されてまいります。今、私たちが直面している状況には、万全の処方せんも手ごろな解決策もございません。被害が確実につかめるわけでもなく、だれも責任をとれない状況です。ですが、これは国の問題、厚生省の対応分野だと言って手をこまねいている状況ではございません。危険と思われることはみずから回避するよう、行政でできることは、市民に自分で自分の身を守るよう現状認識の情報の伝達、提供、暴露回避方法の伝達であると私は思います。これらについて、調査研究をされ、未確認をおそれず取り組まれたいと思います。例えば、ある合成洗剤には、この環境ホルモンとうたわれている1つの物質ノニルフェノールが含まれているものがあり、市販されているわけであります。そういったことを情報として提供されるよう努力をされたいと思います。
これらを踏まえ、行政とは何をするところかということを改めて市長にお伺いいたします。
以上をもちまして私の質問といたします。
◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 金嶋議員にお答えをいたします。
まず第1点は、市政への市民参画のことでございます。
現内閣では6大改革が叫ばれております。行政、財政、金融、社会保障、経済構造、教育についてであります。それぞれ協議をされ、立案をされているところでございます。未来を目指して、私はどうしても必要であるし、対処しなければならないと、このように思っております。
ついては、地方自治体もそれに相呼応して、地方自治体特有の改革をする必要に迫られていると思います。ただしそれは、市民の皆さんに参画をしていただいて、砺波市特有の改革を皆さんで審議をするということが大切ではないかと思っております。したがって、今申されました市民参画の重要性については十分了知しておりますし、御支援を願いたいと思っております。
ついては、審議会の設置及び運営に関する要綱をつくったらどうかということでございます。これは、議会の皆さんともこれから相談をしたいと思っておりますし、もちろん今申されましたように、兼職の禁止、公務員等々でございますが、委員の一部公募制あるいは人選等については明確にしていくこと、そして任期あるいは人数等についても議論をしてまいりたいと思っておりますし、特に女性の登用についても意を用いていきたいと思っているところでございます。十分この点については、議会の皆さんとも協議をしながら要綱づくりをしていきたい、このように思っている次第であります。
なおまた、これらについての今後の調査研究あるいは傍聴を許せとかあるいは記録を残せとか、公開せよ等々提案がございました。これらにつきましても、十分配意をしてまいりたいと思っているところでございます。
審議会等については、任意で設置するものもございますし、条例、法律等で設置するものもございます。その際、十分その必要性と現在あるものについても改廃等を考えるということで、審議会等の設置に関する要綱の中でも議論をさせていただきたいと思っているわけでございます。
次に、ボランティア等の問題であります。
私は、高度化された社会の中で、どうしてもボランティアという皆さんに協力してもらう体制が必要だと思っておりますし、そのためには、皆さんにお願いをしていきたいと思っております。
言われるとおり、それはサポート役でなくて自主的に行われるわけですから、皆さんの意志を十分くみ取って、意見としては対等であろうと思っておりますので、そのような気持ちでこれから対応してまいりたいと思っております。
おっしゃるとおり、今は福祉の皆さんが多いわけですが、その他教育であったり、自然保護であったり、多くの皆さんが参加をしております。それぞれの皆さん方に感謝を申し上げなければならないわけですが、その立場も考えまして、県ではちょうど福祉協議会から新しい組織で受付の窓口といいますか、登録制の窓口のようなものがつくられたようでございますので、それを参考にして今後対応してまいりたい、このように思っているわけでございます。
御承知のとおり、先般、NPO法案が参議院を通りました。関係者の皆さんは、衆議院でも早く議決をされることを期待されております。これらの法案が、私は間もなく成立するのではないかと思っております。法律が施行になった段階で、今申されました幾つかの点についても配慮しながら要望に添えるものと、このように思っております。いち早く法律が通れば、それなりにお互いに協力し合う、そういう市民体制も生まれてくるのではないかと、そのことを期待をしているわけです。
それから、人口問題審議会等のお話もございました。貴重な意見でございますので、十分配意をしながら進めさせていただきたい、このように思っているところでございます。
次は、男女共同参画社会の関係でございます。
寺島議員にもお答えをしたわけでございますけれども、国の指針、県のプラン、それらを積極的に我々も受けとめまして、男女共同参画社会の実現のために、私は砺波型のプランを作成したいと考えているわけでございます。どこかのものを模倣するとかいうことでなくて、おっしゃるとおり少し時間はかかっても、合意のあるものを作成すべきではないかと思っております。それにつきましては、幾つかのプロセスの問題や提案がございました。その提案を慎重に受けとめまして、内部でも十分意識改革をし、市民各位の意見も聴取する。そういう形で御提言のとおり進めさせていただきたい。したがって、庁内にも連絡会議あるいは市民の皆さんに参画していただくとすれば、委員会制度も組織をしていただいて大いに議論をさせていただきたいと思っているところでございます。
次は、情報公開のことでございますが、それぞれ松本議員さんや河原議員さんにもお話をしたところでございます。
外国のものも参考にしたらどうかということでございますが、まだそこまで手が届いておりません。いずれにしましても、先輩の市町村がございますし、幾つか模範的な例もあるようでございます。十分検討させていただいて、庁内にもプロジェクトチームをつくって素案づくりに当たりたいと思います。
もちろん、その中間報告や意見の募集等については進めさせていただいて、短期的ではございますが、情報公開制度審議会というものをつくって皆さんに諮って、意思を反映をさせていただきたいと思っております。いろいろ御意見もございましたが、意見を尊重してまいりたいと思っております。
それから、行政改革につきましての質問がございました。
少しユニークな立場でいろいろおっしゃったわけでございます。もちろん市民参加ですから、土曜日、日曜日、夜間という話がありますが、恒常的に土曜日も日曜日もというわけにはまいらないと思います。その意味で、その点は御理解をいただきたいと思いますが、趣旨をある程度理解をしながら今後進めさせていただきたいと、こう思っているわけでございます。
とにかく砺波市に合った政策、自立行政、そういう展開が必要でございますので、広く市民の意向を最大公約数的に組織をして進めさせていただきたいと思うわけでございます。
そして、これはあくまでも手づくりで、どこかの市へ行きますと、コンサルタントに委託をしてつくったという話も聞くんですが、そうではなくて、あくまでも市民の皆さんの意見を聞いていきたい。もちろん、それに対応する市の職員も意識改革をし、研究をするということが大切ではないかと思っているわけでございます。
幾つかの御提案がございましたが、その提案につきましても耳を傾けながら進めさせていただきたいと思っております。
その他、細部につきましては、民生部長からお答えを申し上げます。
◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
民生部長 小倉隆男君。
〔民生部長 小倉隆男君 登壇〕
◯民生部長(小倉君) 私のほうから、エンゼルプランそして障害者計画、環境ホルモン等の物質への情報対策につきましてお答えを申し上げたいと思います。
エンゼルプラン策定につきましては、先ほど市長から基本的な事項につきまして、河原議員さんの御質問のときにお答えをされておりますが、この策定の手法につきまして金嶋議員さんから、いろいろ利用しやすい育児施設あるいは休日あるいは児童センターの件に関しまして、または説明会につきまして非常に具体的な提言をちょうだいいたしましてありがとうございました。
企業や職場や地域社会が一体となって取り組むべき砺波市としての子育て支援計画という形で策定をしたいと考えております。
策定の方法につきましても、これから十分検討をしなければならないわけでございますが、関係機関及び学識経験者等によります(仮称)エンゼルプラン推進会議の設置ですとか、子育てニーズに関するアンケート調査等を実施いたしたいと考えております。
策定に当たりましては、議員の皆様の御指導を賜りますように、よろしくお願いしたいと思っております。
また、障害者計画の策定につきましても、障害者施策のきめ細かな展開を図りますためには、市民により身近な市の立場において、福祉、保健、医療、雇用、生活環境等、各方面の施策の相互の連携や総合的な展開を図ることが大切と考えております。エンゼルプランと同様な方法で進めてまいりたいと考えておりますが、関係団体の皆さんの御意見等を十分拝聴いたしまして策定に当たりたいと思いますので、御指導賜りますように重ねてお願いを申し上げます。
また、環境ホルモン等に対する御質問でございましたが、金嶋議員さんの専門的で大変具体的なお話に私も感動しておりまして、動物実験等におきまして、環境ホルモン、いわゆる外因性内分泌攪乱物質と言われるものが体内のホルモンと似たような働きをすることによりまして、甲状腺機能が低下したり、生殖器官に異常を来したり、あるいは精子が減ったり免疫機能が低下したりすることが報告されていると伺っております。最近、NHKあるいは民放各社のテレビ番組を見たことによる不安感が非常に高まっているのかなと思っております。私も同様でございます。早急に国において原因となる物質の因果関係を究明していただきまして、使用規制等いろいろな対策を実施して国民の不安解消を望んでいるわけでございますが、私どもとしては、やはり環境ホルモンに関するいろんな情報の手早い収集に努力いたしまして、市民の皆様にいろんな形で情報提供をしてまいらなければならないと思っており、努力いたしますのでよろしくお願いしたいと思っております。
以上でございます。
◯議長(柴田君) 13番 西尾英宣君。
〔13番 西尾英宣君 登壇〕
◯13番(西尾君) 日本共産党公認議員として、市政全般についてお尋ねいたします。
昨年4月、消費税5%の引き上げ、9月の医療費の引き上げ、国民には9兆円もの負担を増やし、今度は銀行には30兆円もの公的資金の投入の大盤振る舞い、政治のあり方がさかさまとしか言いようのない状況です。自民党王国の砺波市で、自民党公認の現職市長が敗れたということは、自民党政治への市民の痛烈な批判ではないでしょうか。自民党政治でない新しい流れを求めている無所属の安念氏を選んだ市民の期待の結果です。
安念市長は、自治体の仕事は地方自治法第2条の3、地方公共の秩序を維持し、住民及び滞在者の安全、健康及び福祉を保持することを訴えて当選されました。今度の予算案の特徴は、昨年までは土木費は28億円と構成費の1位を占めていましたが、今年は民生費が27億円と構成費は最も高く、公共料金は据え置き、チューリップ四季彩館の入館料を引き下げることなど評価できるものであります。1月の臨時議会での堀田議員の質問に対して、10年度に提案をして減税をしていきたい。国保税や水道料についても市民の立場で議論をしていきたいと、市長の発言は市民の中でも高く評価されています。
第6次総合計画修正計画では、展望施設のあるタワーの建設を検討しますとなっています。我が党の予算要求に対し当局の回答では、チューリップ公園の景観にふさわしい施設の建設が必要になってくるとも考えられるとのことですが、昨年補修をしたことでとどめておくことで十分と思われますが、市長の見解を求めます。
また、砺波広域圏のCATV事業についても予算要求に対し、広域圏で整備手法など協議をなされていくものと考えるとの回答をいただきました。砺波広域圏で50億円もかけて進めていく必要があるのでしょうか。NTTは2010年を5年も早めて2005年までに各家庭に光ファイバーケーブルを敷設し、CATVサービスも提供できる計画を進めていると聞き、行政として行わなければならない事業でしょうか。むだな公共事業と思われますが、市長の見解を求めます。
次に、少子・高齢化社会への対応について伺います。
老人保健福祉計画では、11年までの要特養ホーム援護老人135人となっています。やなぜ苑80床だけでも、今日待機者50人、2年待っても入れないという実態です。介護保険法では実施は市町村であり、他自治体への入所も大変です。「保険あって介護なし」という事態が目に見えています。ぜひ2000年までに特養ホームを建設することです。砺波市広域圏で考えていくとの昨日の答弁でしたが、県としても見直しをすると言っています。北部に福祉施設をつくる公約で当選されましたが、併設して建設することを求めるものです。
また、2年後の2000年より介護保険法が実施されると、特養ホーム入所者の7割の人は、年金の範囲では支払えなくなって追い出されるおそれがあります。在宅福祉でも、介護保険1割負担を払えない人や認定から外れた高齢者へのヘルパー派遣やデイサービスについてどう対処されるのか不安な問題が山積しています。
次に、「ゆとり安心出産支援」として、2歳未満児の通院医療費を無料にする提案は一歩前進でございます。しかし、多くの自治体は3歳児まで、あるいは就学前までにしています。当市においても、就学前までに計画的に実施されることを求めるものです。
なお、人口が増えている東部校下では、保育所への入所申請をしたが、入れなかった家庭もありましたが、保育所不足解消について伺います。
次に、大型店の出店で商店街は大変深刻です。当市においても、大型店の売場面積シェアは60.3%、県下一という状況なのに、さらにユニーが太郎丸に来春には開店をするという状況です。日本一の大型店のある市になっていきます。シャッターを閉めたままの状況が中心市街地で70店舗にもなりました。北と南に大型店ができて町が栄えると前市長は述べておられましたが、シャッターを閉めた店が増え、市街地は灯の消えたような状況です。砺波市の現状からも、「もうこれ以上の大型店は来ないで」規制をしなければならない状況です。市長は、大店法廃止の阻止のために、商店会の人たちとともに国に働きかけていただきたいと思います。
なお、図書館や児童館の夜の開放、旧小学校跡地の活用として、公民館や老人福祉センターの建設など、市民が市街地に集まるようにしていくことを行政として考えていただきたいと思います。
また、銀行の貸し渋りの状況については、先ほどの江守議員の質問の回答にもありましたが、小口事業資金の融資枠拡大や転業資金の融資など、金融相談を商工会議所任せにすることなく、市の窓口においても受け付けをして金融機関に出すなど、親切に対応されることを求めます。
昨年起きた生産者米価の大暴落の農家経営に深刻な打撃を与えました。「大規模になれば経営が成り立つと規模拡大に努めてきたが、1俵3,000円も下がって800万円の赤字です」と、30町歩の専業農家は訴えています。認定農家や中核農家は、「米価を下げないためというから減反をやってきたが、歯どめのない米価の下落」と、サカタニ農産は、米の値下がりが激しく、これ以上の減反は経営を危なくする」と、来年から減反を拒否することを明らかにしました。
市長は昨日の宮木議員の答弁で、農業は国挙げて心配をしているが、砺波市長だけではできないが、アグリTONAMI21をもとにして進めていくとのことですが、今最も重要なことは、再来年はWTOについての見直しのときでもあり、外米を輸入しながら減反の押しつけをやめる立場で政府に強く働きかけていただきたいと思います。
市政として、第1に、米価下落による金融支援策と農業用建物への固定資産税の減免を検討すること。第2に、転作作物に対して市独自の助成を検討すること。第3に、米飯給食に対し助成措置を継続することや、給食センターで使う地元でとれた野菜に対して助成をすることなど、砺波の農業を守るために積極的に取り組まれることを求めます。
次に、地方行革大綱について伺います。
市長は、行政改革市民会議を設置することを明らかにされました。広く市民の声を聞くこととして大変大切なことですが、一部の団体の代表は、政党関係のみではない無党派層も含めて公平に人選され、特に意欲のある意見を聞くこととして公募にも道を開くことについては、松本議員の質問で、行うことを約束されました。シンポジウムや公聴会など広く市民の声を聞いて取り組まれることを求めます。
情報公開条例の制定は市長の公約でもあり、金嶋議員、河原議員の答弁にもありましたが、ぜひとも積極的に取り組んでいただきたいと思います。
また、高金利の地方債の借換えや繰上償還については、「高金利の政府系地方債の借換え、繰上償還に関する意見書」の請願を我が党が今議会に提出しましたが、市長の見解を求めます。
合併について山岸議員の質問もありましたが、地方分権を推進する受け皿として合併を推進しようと国はしています。仕事は下ろすが財源の配分をしないことが地方分権の阻害要因となっています。市長も言われたように、仕事に見合った財源の配分を要求すべきです。合併の論議を先行すべきでないと思います。農協の合併を見ても明らかなように、行政の大規模化は市民の要求が届きにくく、国・県の支配が強化されるおそれがあります。少なくとも、合併するとどうなっていくのか、市民が認識も想像もできない現状で、関係自治体の住民の意向を無視して10万都市を目指すということは問題であります。市長の合併に対しての見解を求めます。
総合病院の改築について伺います。
まず最初に、100床のベット数を増やす計画を前提にした163億円もの投資が提示されました。砺波市内に400床の老人病院が進出計画をし、院長は、医療計画を無視して進出する計画と言われた徳洲会の病院400床、北陸中央病院が200床(小矢部市の松沢地区に計画)、200床の南砺の福光城端境につくられる計画の病院と、周囲は建設ラッシュです。9年度予算では、入院収入52億円、外来収入33億円という状況なのに、病院事業収支計画表では、10年後には入院収入81億円、56%増、外来収入58億円、75%増となっています。医療環境の変化は目まぐるしく、5年先しか見通しができないと言われているとき、無理な経営計画をもとにして建設が計画されていると言わざるを得ません。
昨年9月から医療制度が改定され、医療費が3倍にもなったこともあり、当病院も入院1.8%、外来1%も昨年から減っています。さらに、サラリーマン本人3割、大病院の外来5割の負担にしようとしています。不景気と医療保険の改正で患者は減って、病院経営に深刻な影響を与えることは明らかです。100床のベット数の増床について、取りやめて計画をすることを求めます。また、透析患者が増えていることからも、夜間の透析の充実が求められています。
次に、災害拠点病院としての施設整備にヘリポートの設置が計画されています。当病院の屋上に計画とのことですが、莫大な経費が想定されます。出町中学校のグラウンドや自衛隊のグラウンドで対処できないのでしょうか。
また、現在の待合室をラウンジにしてまで新しく待合室をつくる必要はなく、取り壊しは必要最小限に抑えて、現在の建物を生かして使うことが必要です。
また、単価も高く、衛生的にも問題がある地下に調理場を計画してありますが、地下室まで活用しなければならないのでしょうか。第2病棟の3階、4階部分についての使用目的が未定のところもある計画です。
昨日の荒川病院長の答弁を聞いた中では、砺波市民の健康に責任を負うのではなく、砺波広域圏の中核病院に視点を置いて進めているように見受けられるのであります。砺波市民として機能すべき医療、保健、福祉の中核的な施設が砺波総合病院なのに、大変曖昧です。もっと力を入れていくことは夜間透析であり、マイクロバスの運行であり、健康づくりセンターの建設であると思います。医療環境の変化、財源などを見て、見直すべき点は見直すという市長答弁でもあり、十分に検討していただきたいと思います。
最後に、下水道施策について伺います。
私は当初より、当市の下水道計画の見直しをしなければならないと指摘をしてきました。当市の汚水処理施設整備率は19.9%であり、県下9市では最も悪く、県下の自治体の中でも29位という低さです。文化水準、生活水準の低さの指標でもあり、市民生活、環境づくりにとっても最重点課題ではないでしょうか。
市長は提案説明で、「下水道マップの見直しについては市民の意向も拝聴しながら平成11年度を予定しており、その際、合併処理浄化槽の導入につきましても検討してまいりたい」と述べておられますが、大きな変化で評価できるものです。群馬県の吾妻町では、「農業集落排水事業で計画していましたが、合併処理方式に変更して事業を進め、有利な国の補助事業でもあり、計画的に整備ができる」と、18万円の工事費と毎月4,560円の負担で済み、町民は大変喜んでいました。広い屋敷でも、家族数で浄化槽の大きさを決めていましたから、6人槽で116万円、国・県の補助も受けて町が負担。保守・管理も町がおこなっていました。当市の農業集落排水方式で進めると、東般若で25億円、般若で36億円、栴檀野で31億円、1世帯では800万円もかかります。合併処理浄化槽に比べると大変割高な負担です。自治省方式の合併処理浄化槽では、般若や栴檀野の一部で進められていますが、30%は市で負担、60%を下水道事業債、10%は受益者負担であります。若干の交付税措置はありますが、国からの補助はないのであります。厚生省方式の合併浄化槽方式は、国・県・市で3分の1の補助があり、さらに市の負担の8割も特別交付税措置されるものであります。合併処理補助要綱を活用することが、今、賢明な選択ではないでしょうか。既に県内では25自治体が取り組み、県下9市では砺波市のみ補助要綱が制定されていないのであります。公共下水道方式は、市街地の密集地域だけのものであり、散居村であることからも個別合併処理浄化槽方式で進めることを基本にして、下水道マップの見直しを市民の皆さんとつくられることは評価をいたします。
なお、個別合併処理槽は集中処理へのつなぎというものではなく、性能もBOD除去率90%以上で恒久的な施設であると厚生省は保証しています。厚生省は、地域全体を面的に整備できるように、特定地域生活排水処理事業を創設いたしました。砺波は散居村でもあり、射水広域圏の水道水源の上流、汚れのひどい千保川の上流は、合併処理浄化槽方式で面的整備に補助金が出されるのであります。何よりも大切なことは、行政が決めて市民へ押しつけるのではなく、川の汚れや環境整備について市民みずから考えて行うようにしていくことが大切です。合併処理方式か農業集落排水方式か計画を示して、市民が選択できるようにしていくことが大切であります。市民が全く知らない間に色塗りがされて、負担金を出すときにトラブルがあってはならないと思います。全市民的議論で検討を深めていくことが下水道施策の取り組みとして最も大切だと実感をいたします。
地方自治法が制定されて50年のこの節目に、安念市長が市民本位の市政を目指して当選されましたことに歴史的な重みを感じ、ぜひとも「みんなでつくる福祉豊かな砺波市」にしていただきたいと思っております。
私の質問を終わります。
◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 西尾議員にお答えをいたします。
冒頭に初めて若干の評価をいただきまして感謝を申し上げます。
まず最初に、チューリップタワーの御意見でございます。
昭和47年に建設をされまして、その後、修復しながら利用させていただいております。
チューリップ公園の施設としては、確かに景観にそぐわないという意見もあります。ただし、私が見る限り、子供たちが遠足に来て一番最初に利用するのがタワーなんです。しかも長い間利用してきましたから、皆さんが哀愁を感じておられるのではなかろうかと、そんなことも思っておりますので、早計に私はつぶすことは思っておりません。そういう意見のあることは承知しておりますが、そのように考えております。
子供たちが上へ登ることによって、チューリップ公園を眺めて、それを胸に刻んで育っていくということは、その後、郷里も思い返していただけるのではないか。その意味では大切ではないか、そのように、今、私は思っております。
2点目は、CATVの質問でございます。
地方情報ということにつきましては、その必要性は十分認識しております。今後ますますCATVが発展することも望んでいるわけであります。その機能を行政にどう生かしていくか、十分見極める必要があろうかと思います。
新聞報道によりますと、次期全総では光ファイバーを全国に網羅してやろうという素案ができておりますし、NTTそのものも、今準備に入って2、3年早まるような体制で報道されておりますことは御承知だと思います。
したがって、現在、広域圏でいろいろ検討されているようでございますが、整備手法を含めて、財源的にもいろいろございますので、圏域内の十分なコンセンサスをとる必要があろうかと思います。私自身ももう少し十分勉強させていただきたい、このように思っているわけであります。
次は、10年度予算等についての御意見がございました。特にその中で、まず、老人福祉施設等々についてのお話もございました。
県は今、砺波広域圏管内では満杯ではないかという意見もあるようですが、私は早く見直しをしてもらわなければいけないなと。特に砺波圏域は高齢化の進捗度が早いわけですから、もう少し現場に立ち至った形で見直しをしていただきたい、このように思っているわけでございます。
これにつきましては、寺島議員にもお答えを申し上げましたが、今後、超高齢化という時代を迎えますので、老人保健福祉計画につきまして見直しをいたしますので、総合計画でおそらく私は順位の高い施設づくりになるのではなかろうか。ただしこれは、市民の皆さんのコンセンサスも必要でございます。そのことを皆さんにお諮りいたしまして議論をさせていただきたいと思っている次第であります。
次は、乳幼児等の医療費につきまして評価をいただきましたが、なお、まだ手厳しい意見でもございます。
漸次、私は段階的に補助を積み重ねていきたい。今年は皆様方に条例を出しておりますので、議決を賜れば執行いたしますが、さらにこのことは子育て支援ということもございますし、近隣市町村もおやりになっていることもございます。そのことを考えますと段階的に引き上げするように検討してまいりたいと、このように思っております。
確かに現場に聞きますと、子供はそう多くないのにどんどん増える。それだけ経済交流も活発なのかと思っておりますし、エンゼルプラン等を考える段階で、保育園の設置も視野に入れるべきかと思っておりますし、先般もそのように申したつもりであります。
そのように総合計画の中で検討させていただきたいと、このように思っております。
次に、大型店等の関係でございます。
宮木議員にもお答えをいたしましたので、西尾議員から提案されましたことについては参考にしていきたいと思いますが、大店法をつぶすように、市長、おまえ頑張れということについては、ちょっと私もなじまないということを申し上げておきたいと思います。
なおまた、金融機関等の貸し渋りにつきましては、江守議員さんにお答えをしたとおりであります。
次に、農業問題であります。
確かに私は、米価の引き下げ、転作というダブルパンチで随分農業経営者の皆さんも、楽ではない、そのことは承知をいたしております。今後、県の施策とも合わせまして何らかの対策をとって、それなりに経営できるような体質改善のために協力をしていきたい、このように思っているわけでございます。これも宮木議員さんに御報告申し上げました。
ただ、減反については、西尾議員は自主的転作のようでございますけれども、今の農業を守るためには、これは苦渋の策として農林省が考え出した案だと私は思います。したがって、これに協力するのは地方自治体として大切なことではないか。したがって、平等な立場で割り当てをして皆さんで痛みをわかってもらうということがベターではないか、このように考えております。したがって、転作作物等についても現場とも対応して今後考えていきたいと思っております。
それから、学校給食等については、農林省も助成措置をやめたようでございます。ただし、子供たちにおいしいコシヒカリを食べてもらうということは重要なことではないか、このように思いますので、今後とも私は支援策をとって砺波のコシヒカリになじんでもらう、このように考えておりますので御協力をいただきたいと思っております。
行革大綱につきましては、先般もいろいろ申し上げてきたわけですが、地方分権につきましては、御承知のことと思いますが、いずれにしても21世紀という節目を迎えるわけでございます。その基盤づくりのために皆さんとともに、地方自治体の自主性と自立性が求められておりますので、そのように足腰も鍛えていかなければならないし、職員にもみずから啓発をして研さんを積んで新しい世代に立ち向かいたい、このように思っております。
これにつきましても若干の御意見がございましたので、それを我々も参考にさせていただきたい、このように思っている次第であります。
それから、情報公開につきましては、さきの河原議員、金嶋議員等にもお答えを申し上げました。
私は、清潔で公平な政治こそ大切ではないか。少し厳しいようですが、その気持ちを十分皆さんに訴えていきたい。そして、大蔵官僚のような形になってしまってからではもう遅いわけですから、そのような行為がないようにするためには、皆さんに情報を公開をする。それがベースになっていることを御理解をいただきたいと思います。
今国会でも議論されております。それを受けまして、早々準備にかかることを申し上げておきたいと思います。御意見につきましては、慎重に承っておきたいと思います。
次は、地方債の金利関係につきまして、趣旨は全くありがたいと思っております。
地方債の借換えについては、資金運用部等は許可してくれません。現実的には高いものが残っているわけです。その意味では、今申された借換え制度を地方としては求めたい。御意見全く賛成でございます。ぜひとも実現されるように、こちらからお願いを申し上げたいと思っているわけでございます。
今私ども6%以上のものが8割以上抱えておりますので、私は時代にそぐわないと思っているところでございます。
なお、縁故債等につきましては、十分話し合いをしながら低利率になるように進めさせていただきたいと思っております。これは西尾さんと意見が一致するところでございます。
それから、市町村の合併等につきまして申し上げたいと思います。
先日も山岸議員さんにお答えをいたしましたが、広域行政の推進については、圏域内の市町村のそれぞれの長所があると思います。その長所を大事にして、特色あるまちづくり、そして自立と自主を必要といたします。そのことをまず基本にして、今日の新聞にも出ておりましたが、ただし必要なものについてはお互いに提携し、合理化を図るということは、私は大切なことではないかと思います。例えば、介護保険法を施行する段階で、共同事務をやったらどうかということを県は提起をされております。例えばそういうことがお互いにベターであるとするならば、1つの共同事務を処理する、広域圏のごみ処理の問題だとか、急患センターの問題だとかございますが、そんな形で提携できるものなら、私はそれぞれ効率化を考えて、福祉を優先にした形で幅広い話し合いをしていくということで申し上げているわけでございますので、御理解をいただきたいと思っております。あとは病院長のほうからお答えを申し上げたいと思います。
下水道につきまして、藤井議員さんにもお答えをいたしましたが、下水道マップの見直しにつきましては、平成11年度まで進めてまいりたいと思っております。
マップの見直しによりまして、合併浄化槽の対象区域も設定されることになると思います。そうしますと、要綱を準備をしなければならないと思います。もちろんこれは、先般も申しましたように、十分皆さんと話し合いの上での設定になると思いますので、一方的に今申されたような形で進めるのではなくて、コンセンサスをとっていくということになると思います。幾つかのマップをつくりまして、民意を吸収する機会もつくって作成に当たりたいと思います。
そこで、いろいろ議論があろうと思います。今、西尾議員もおっしゃったように、お互いの言い分があると思います。その場合には、十分意見を聞いた上で検討委員会を設けて最終的なマップ案をつくりたい、このように思っているわけでございます。
いずれにしましても、御提案がありましたように、早急に取りかかることが大切ではないかと思いますので、早々に議論に入りたいと思っている次第でございます。
病院建設については、私は現職時代かかわっておりましたので、その趣旨についてはある程度理解をいたしております。基本的には、外来サービスを十分にすべきだということでございますし、今、幾つかの提案もございましたが、リハビリの問題だとか救命センターの問題だとか、特に要望の強い人間ドックの問題などがありますし、常時満床のようでございます。そして、新しく集中治療室だとかいろいろ高度な医療をする時代に入ったと思いますので、若干の増床は必要ではないかと実は思っているところでございます。ただ、あれもこれも、これもあれもということを言われますと、市の長期的な展望に立ってそれだけの投資ができるのかどうか、これが心配です。
言われるとおり、実施をすれば、若干批判があるようですが、私はすばらしい病院をつくることについて希望を燃やしておりますが、財源の関係あるいは今、厚生省がいろいろとやかく言っている等々の問題もございますので、そのことを展望に立った上で考えてみたい。そこで基本設計が出ますので、議論をいたしたいと思っております。
それから、ヘリポート等の問題もございました。
確かに専門家に聞きますと、若干の経費がかさばるようであります。したがって、施行方法その他につきまして、提案のことも含めまして、少し議論をさせていただきたいと思っているところであります。
私からは以上でございます。
◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
病院長 荒川龍夫君。
〔病院長 荒川龍夫君 登壇〕
◯病院長(荒川君) 西尾議員のお尋ねにお答え申し上げます。
今ほど市長がお述べになりましたこと以外の補足した形でお答えを申し上げたいと思います。
透析患者が増えていて、夜間透析が求められているということに触れられました。このことに関しましては、昨年の3月議会でも同様の趣旨のお尋ねがありまして、御答弁申し上げました。繰り返しになると思いますが、もう一度私たちの考え方を述べたいと思います。
現時点では、夜間透析を行うことは考えておりません。その理由でございますが、現在、当院で透析をしておられる方は76名いらっしゃいます。そのうちの50名、約6割5分ぐらいの方々が神経障害による視力障害、要するに目が御不自由である、歩けない。それから、脳卒中を起こされました片麻痺があって歩行できない。それから腎不全を起こすために起こります心筋障害がございまして、そのために慢性の心不全状態がある。そういう患者さんが76名のうち50名でございます。そういう方々というのは非常に弱いわけでございまして、透析を行いますと血圧が下がって意識を失ってしまうという非常に管理が困難な方が多い。言い換えますと、非常に重症な合併症を持った方が多いということでございます。したがいまして、その方々が来院なさいますときには、御家族が一緒についてこられなければならない。そのために家族に非常に大きな負担がかかるということがございます。そのことから、現在、夜間透析を求めておられる方は非常に少のうございまして、合併症のない若い方々でも、現在は希望者はおいでになりません。
夜間透析はどういう方々が対象になるかと申しますと、日中に仕事をなさいまして、その後、午後6時から11時ぐらいまでにかけて透析をするという合併症のない比較的体力のある方でございまして、現在そういう方々は、安全に開業医の先生方のところで夜間透析を行っておられます。
最近、透析の使用は非常に進みました。病院で長時間にわたって機械に縛られて行う機械透析というのは非常に現在多いのでございますが、それにかわって、腹膜の中へ大量の透析液を入れて行なうCAPDという方式がございますが、それが非常に増えてまいりまして、現在、当院では17名の方が行っております。この方式というのは、日中会社で働きまして、夜になって自宅に帰られて、睡眠中にお腹の中へ透析液を入れて、朝それを排出して、それから会社へまた出かけていかれる。こういう社会活動が続けられる比較的若い方で合併症のない方々が適用となっておりまして、今後次第にそういう方々は増加するだろうと思われます。確かに透析患者は現在増えておりまして、当院でも導入待ちの方々は30名いらっしゃいます。一方、合併症を持ちながら、特に末期のぎりぎりの形で透析を行なっている方が非常に多くなっておりまして、そのために、最近死亡例が非常に多くなっております。毎年大体10人程度の方々が増えていくという状況でございまして、私たちの計画の中でも透析センターを充実したいというのはそれによるためでございます。私たちの病院が中核病院の透析センターであるがゆえに、非常に重症な方々の透析を行なわなければならないという現在の状況をよく御理解いただければ、夜間透析云々ということにつきましての私たちの考え方を御理解いただけるだろうと思います。現時点ではそのように考えております。
次に、巡回バスを回したらどうかというお尋ねがございました。
このことにつきましても、昨年11月議会でお答えを申し上げたところでございます。現在、病院といたしましては、巡回バスを動かす計画は考えておりませんし、また、その点につきましても、医師会と話し合いをする機会は、現在のところございません。
昨年も触れましたが、数年前、近隣の病院が独自に巡回バスを運行する計画を持ちました際、地元の医師会との間にかなり込み入ったトラブルが生じまして、険悪な関係が生じたことがございまして、それは私たちにとりまして非常に大きな教訓となっております。いろいろな事情が絡んで公営の交通機関がなくなるというような現在の状況の中で、病院のサービスだからといってバスを運行するというのは、地域の方々の十分なコンセンサスを得る必要がありますし、地元の医師会との協議を行ないながら、なおかつ行政サイドの御指導をいただかねばできないことではないかと考えておりまして、慎重に考えていきたいというふうに思っております。
そのほか細かいことではございましたが、地下に調理場が計画されていて、それは少しおかしいのではないかというふうな御指摘がございました。
確かに、現在、基本設計の中では、地下に調理厨房をつくる計画になっております。それは、先ほど市長がお述べになりましたが、外来部門に力点を置くということを考えますと、外来というのは1階あるいはせいぜいで2階までというところが最も適当な位置を占めるわけでございまして、その関係から、かなりのスペースをとる厨房は地下におさめるのが最も機能的であろうということを考えているわけでございます。地下に厨房を持つ病院は全国にたくさんございまして、何ら問題なく運用されております。衛生的にも全く問題はないわけでありまして、衛生的に問題があるとすれば、地下街の食堂は成り立たないということでございます。
先ほどお述べになりました非常に大きな投資をして、市民病院であるということを忘れて、地域の中核病院であるという考え方に偏り過ぎてはいないかという御指摘でございますが、私たちはそういうことは考えておりませんで、地域の中核病院というのは、その地域におられるいかなる人でも、命をすぐに失うかもしれない、生命の非常に脅かされた状態のある方々に、直ちに手を差し伸べるのが地域の中核病院の使命だと考えます。もちろん市民病院としてもその役割は十分果たすべきでありますが、市民病院としての機能を考えてみますと、昨日市長が述べられました健康都市という考え方に基づきますと、市民の健康を守る拠点という形での機能を市民病院の機能として充実させていくべきではないか、こういうふうに考えます。この2つをいかに両立させていくかということが私たち病院の非常に大きなテーマでございます。私たちの病院は今年で創立50周年を迎えます。50年の間にこれだけの大きな病院を育てていただきました市民の方々に非常に感謝を申し上げるとともに、今申し上げました命を守る拠点、健康を守る拠点、この2つの拠点としての機能をさらに充実していくべきであろうという考えのもとに、私たちが今日の計画を立てているということについての御理解をいただきたい、こういうふうに考えます。
以上でございます。
◯議長(柴田君) 13番 西尾英宣君。
◯13番(西尾君) 再質問をさせていただきます。
病院の改築について、ヘリポート設置、市長は、専門家に聞くと経費が大変高くつく、議論を重ねていきたいとの御答弁でございましたけれども、ヘリポートの必要性と恐らく土台からそれにふさしい建物にしなければならないから、163億円のうちのどれだけの経費を見込まれているのか。そして、私が提案いたしました、必要なものであれば出町中学校のグラウンドあるいは自衛隊のグラウンドに降りて救急車で運んでも5分もかからないのではないかと思いますので、狭い屋上へ降ろすよりも、そういうことも考えて対処していただければと思いますが、その辺の見解について、ヘリポートの必要性など経費も含めてお聞きしたいと思います。
◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
病院長 荒川龍夫君。
〔病院長 荒川龍夫君 登壇〕
◯病院長(荒川君) お尋ねにお答えしたいと思います。
ヘリポートの設置と申しますのは、まず、災害拠点病院にヘリポートの設置というのは規則として義務づけられております。それをどこに置くかということにつきましては、かなり緩い規定になっておりまして、屋上でなくてもよろしいわけで、近くの平地に降りるスペースがあればそこでもよいということでございます。私たちは、基本計画をつくるためにいろいろと病院を見てまいりましたが、屋上に置く場合と平地、空き地あるいは駐車場の一部に置く病院等いろいろございます。それぞれの病院の抱えている問題があるために、そのように工夫されたものだというふうに視察してまいりました。
私たちとしましては、現在、屋上に置くという形で、基本設計の中の基本的な考え方を検討しておりますが、費用とかの関係で言えば、近くに何らかの形で利用できる空き地があれば、そこへ持っていく、それを利用するということは十分検討をいたしているところでございます。
しかしながら、ヘリコプターが病院に近づく場合、建物の高さだけではなくて周辺の建物、周辺にある電柱とか高圧線とか、そういうものも十分配慮することが必要でありまして、どこかに空き地があるからすぐそこへ降りることができるというものではないわけでございます。その面で考えますと、病院の一番高いところにヘリポートを持つということは非常に考えやすいところだというふうに考えます。施設として、屋上に置かなければならないということはないわけでございまして、この点については、さらに慎重に考えたいと思います。
それから、そのためにどれぐらいの費用がかさむかということについては検討がなされております。現在の基本設計を積み上げていく中で、どれだけの金のものがかかるかということがはっきりすると思います。今現在、それに対するはっきり積算した形のものは出ておりませんので申し上げることはできませんが、他の病院で同規模のものをおつくりになった場合にどれぐらいかかるかということを考えますと、一番上の屋上に、ごく簡単な形で乗せた場合として、やはり1億5,000万から2億近い金がかかるであろうというのが大体見当にはなっております。しかし、そのヘリポートをつくるために、ある程度の公的な資金が補助として回されるということも示されておりまして、その意味でいいますと、すごく高い建物になるということではないように私たちは受け取っております。
ただ、それはヘリポートをつけるだけではなくて、それをいかに下に運ぶかという施設、要するに院内で移動する施設がどのようになるかによってコストの高さが変化してまいりますので、これにつきましては、基本設計ができ上がった時点で申し上げることにいたしたい、こういうふうに思います。
以上でございます。
◯議長(柴田君) 18番 前田喜代志君。
〔18番 前田喜代志君 登壇〕
◯18番(前田君) 私は、市政一般について3点にわたり、市長の答弁をいただきたいと存じます。
まず最初に、予算議会でもありますから、幾つかの意見も申し上げたいと思います。
病院事業については昨日から論議のあったところですが、医療環境の変化や財源問題などを考慮して、率直な見直しの論議をしていかなければならないという市長の答弁がありましたし、病院長からは、このままでは医療が成り立たなくなる。行政や議会の理解をいただきたい。住民の信頼を得て、住民に選んでもらえる病院づくりを進めたいという答弁のあったところです。それで、基本設計が上がってきた段階で議論をするということでございますけれども、今予算には実施設計費も見込まれておりますだけに、100床の増床や高機能病院の機能を担保しながらも、無理のない建設投資が望まれている中で、この見直し作業を迅速に進める必要があると思います。いつまでにこの結論を出していく考えであるか、この点、市長の御所見を伺っておきたいと思います。
2点目は、市職員の服装問題について、今議会の中でも論議がありました。私は、職場での性差別をどう改善していくか、こういう観点から慎重な検討を望みたいのであります。
当局からは、4月から臨時的任用職員も含めた事務服対応を検討したいなどとの見解も示されているところでありますが、全国では、女性職員の事務服の廃止を決めている自治体もございます。
高松市においては、女性職員は事務員だというイメージの固定化をしてきた嫌いがある。これを改善していく必要がある。そういう時代になっている。女性職員の能力開発や職域拡大を進める上で、事務服問題は大変重要な要素をなしている。そういう観点からいきますと、この際、事務服を全廃して、一方で災害対応などもございますので、男女共通の作業服にすることなども一考いただいて、慎重な対応をお願いしたいと思います。
それから、この予算案を示されて、市長からも見解があります国保税の問題ですが、最近は市内に都市化も進んで、アパートなどに住む無資産者も増加しているという状況が進んでまいりました。所得がないけども、農家で資産もある、こういう方との間には、被保険者間の公平な負担を欠いている、こういう面も当然出てまいりますので、低所得者層の負担軽減という観点も含めて、国保税の資産割額の廃止なども早急に煮詰めて検討をいただく必要があるのではないかと思います。
それでは、質問の本論に入っていきたいと思います。
地方分権の推進の真のねらいが何に置かれなければならいか。市民の幸せのために新たな視点に立って、地方のことは地方で決める、そういう仕組みづくりが必要になっています。自己決定、自己責任の原則を確立することであります。自治体改革の原点も、また、主権者である市民の参加、そのための情報公開が徹底して行なわれる必要があります。
政治にとって一番重要なものは信頼感であります。市民の目に見える政治、市民の手で触ってみることのできる政治、市民自身がそのにおいをかげるような、そんな政治でなければなりません。行政にかかわる首長や幹部、そして職員の意識改革が必要であると同時に、我々議員自身の意識改革こそが本当に求められていると思うところであります。
地方自治の原点は市民にあります。今日的意味における地方自治の確立が市民福祉の増進に唯一の根を置いて追求されるものである限り、その実現に向けての推進役もまた、市民自らであらねばならない。原点であるということはこういうことではないか。地方議会の役割が増大していきます。まず、我々が自己改革すること。お互いに確かめ合って分権型社会をつくり上げていく、その使命を担っていかなければならない、このように思っております。
そこで、予算執行に当たって、まず、市民ニーズを踏まえることは当然でありますが、適正な財政運営を図る必要があります。歳入構造の自主性、安定性、自立性はどうか。こういう観点から見てみるときに、市税をはじめとする自主財源について49.7%を占め、50%をやや下回っておりますけれども、平成9年度予算では46.2%でございましたから、3.5ポイントの向上。50%を超えていれば、まずまずの自主性があると見られるわけでありますけれども、ごく直近値まで来た、こういう点で評価できると思います。自主財源に占める市税割合が72.6%を占めておりますから、市税の伸びに相応した予算枠、これを抑えていかないと、どうしても自主財源の比率が下回ります。その意味で、149億3,300万円という圧縮予算を組まれたことは大変よかったのではないか。また、自治体にとって、使途が自由になる財源としての一般財源について見てみますと、149億円のうち100億9,400万円を占めて67.6%となっております。前年度は61.2%で6.4%の伸びとなっています。この一般財源のかなりの部分が国の意向を反映する国庫補助金や地方債を支える財源として振り向けられざるを得ないことを合わせ考えれば、これまでよりは好ましい状況と言えるでありましょう。ただ、財源構造の自主性や安定性は、市民税、特にその個人分に多くを依存し、固定資産税の着実な伸びによって支えられている状況下にあってはじめて確保されるものであります。この見込みどおり決算できるように、市政執行に十分配慮をいただきたいと存じます。
いずれにいたしましても、限りある財源のもとで歳出構造の見直しなしには財政健全化は望めません。政策の優先順位を再検討し、将来の一般財源の先食いはでき得る限り抑制していく必要があります。
平成10年度末の地方債残高見込み179億7,500万円となっておりますけれども、市民1人当たりの地方債残高は約44万円にもなるわけであります。一方では、平成5年度末に10億円あった財政調整基金がもう底をつくという厳しい状況に立っています。昨日もございましたように、避けられない大型事業として、出町小学校の建設や病院建設、福祉施設、健康づくりセンター、生涯学習センター等々の建設が考えられている以上、平成10年度中の財政運営にも極めて慎重に対処して進めていただく必要があると思います。平成9年度には、当初24億円にも上る起債を予定し、今回の補正では27億5,000万円にまで増えております。
昨日、市長から「14、5億円の起債はやむを得ない。起債残高の減少はしばらく難しい」という答弁がございました。それらのことを考えますときに、年度中途における予算補正に当たっても、起債対応での事業費の追加はもう限界にあると認識しておかなければならないという点であります。事業を追加するときには、必ず見直す事業を用意してかかる。こういう運営努力なしには一歩も立ち行かない状況であります。投資的事業の洗い直しによる事業選択とコスト削減を行なう必要があります。
最近の地方建設投資は起債充当率が非常に高いこともあって、ごく少額の一般財源を用意すればよい仕組みなっております。しかし、起債部分は後で利子つきで自前の財源で返済していかなければなりません。将来の一般財源を食っていることに変わりはありません。
昨日、市長からございましたように、介護保険制度への移行を前にして、健康都市砺波をみんなでつくり上げようという答弁に全く同感でありますが、ソフト面でもっと細やかさのある福祉自治体への転換を図るべきであります。経常経費の面においても、特に基準財政需要額の構造の転換、つくる事業と見直す事業との間の明確な差異を設けて、歳出構造の転換をしっかりと貫いていくことが望まれているのであります。
第2に、情報公開の推進についてお伺いします。
どのような手順で条例づくりを進めるかについては、先ほどまでの答弁で概略をつかめたのでありますが、何点か意見を申し上げておきたいと思います。
行政の持つ情報を市民に公開することで、市民の行政に対する信頼を確保していく。情報公開は、行政と市民を信頼の絆で結ぶために不可欠な条件であります。疑わしいものは、後ろめたいものは何もない、全部を見てくださいという行政の透明化も、条例内容や運用次第でどこまで情報をガラス張りにできるかが課題になっているわけであります。市民が利用しやすい情報公開制度をどうつくり上げるかがポイントです。公開基準が行政本位であってはならないのです。加えて、閲覧手数料をどう設定するか。公益のために公開請求されるケースが増えており、手数料がかさんで請求を断念するとなれば、非開示と変わらないことになります。その点にも十分な検討が必要であります。市民本位の公開基準づくりについて、設置される情報公開審議会と並行して、素案の段階から議会にも提示をいただいて議論を深める必要があります。
情報公開は市民参加に不可欠な条件ですが、多様な手法がとられていけば情報公開ももっと生きた制度になっていくと思われます。と申しますのは、例えば都市計画がどんな形で審議されているのか、こういう市民の関心がありますけれども、都市計画審議会など法で義務づけられている審議会の会議内容を月ごとにまとめ、毎月の広報の紙面に掲載するなど、市が何をやっているか、もっと市民に積極的に情報提供すべきであります。考える材料があればあるほど実りのある意見もたくさん集まってきます。また、市民サロンは市政情報センターと位置づけて、市民参加意見の整理台帳を置いて、これを常時閲覧できるようにするなど、自分の意見が計画にどう取り入れられたか、あるいは取り上げられない場合でも、その理由は何かを台帳に書き込まれているなど、手ごたえの感じ取れる手法があれば、信頼関係もうんと強くなってまいります。
さらに、今議会の質疑の中で市長は、総合計画策定に向けて素案の段階から市民の意見も求めていきたい旨の答弁のあったところですが、従来、ともすれば代表者にウエイトを置かざるを得ない部分がありました。マクロの参加にとどまらず、各界からの参加についても女性の推薦をいただく、若手の推薦をいただくなどして重層的に意見が取り入れられるような配慮も、ぜひ御一考いただきたいと思います。
こうして市民が、市が何をやろうとしているか見えるようになれば、情報公開の請求も増え、市政への意見、提言につながり、それこそみんなでつくる砺波を前進させることができると思います。情報公開条例とセットで、このように多様な情報提供機能をぜひ確立いただきたいと思います。
最後に、下水道マップの見直しについて伺います。
下水道の方式については多々あるわけでありますが、住民の間には必ずしも十分に理解をいただいているということになっていないと思います。しかも、国の制度は時代とともにいろいろと変化してまいりました。これからも制度の変遷が出てくるでしょう。
こうした中にあって、砺波の散居村の下水道をどうするか。私は、下水道マップづくりが進む前から、散居村では管路網による下水道整備というのはどうしても無理がある、このことを再三訴えてまいりました。しかし、今できているマップとして今日までまいりました。やはり管路網を最小限に抑え、可能な限り個別に処理をしていく方式のほうがよほど環境にやさしいということ、市にも住民にも負担が軽いということ、あるいは個人の改築などの都合に合わせやすいということ、そして整備期間が大幅に短縮できることなど、これまでの考え方をしっかりもう一度再点検して、マップの見直しに当たっていただきたいと思います。
申し上げたように、国の制度がこれからも変わることがあると思います。その場合でも、合併処理のほうが絶対額が圧倒的に小さいわけですから、仮に補助事業が全くなくなってでも、合併でさらに進めていくという対応が本当に望ましいのであります。市補助事業としてでも事業化を図って、砺波の美しい散居村を後世に残していく、こういう決意を市民とともに確かめ合っていくような、そういう住民の間の説明会などをゆっくり組織をして、2年がかりでこのマップの見直しをやっていただきたい、このように思っております。
以上を申し上げ、市長の答弁を求めるものであります。
◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 前田議員にお答えをいたします。
まず、財源問題から病院改築等について、迅速に対応しろということでございます。
おっしゃるとおり、迅速に対応してまいりたいと思います。十分話し合いをしながら詰めてまいりたいと思っております。
2つ目は、事務服等の関係でございます。
先般も庁内で話しておりましたら、女性の皆さんの要望だということでございます。その要望に応える意味で、新しく制服をつくっていくという方向にあります。視点を変えての前田議員のお話でございましたが、その意見も一部にあろうかと思いますが、よく現場とも話をしまして、今後の参考にさせていただきたい、このように思っております。
それから、国保税の資産割等についてでございます。
御指摘がございましたように、資産について、ひとり暮らしでもたくさんお持ちの方もございます。負担のことを考えますと、その意向も受けて、引き下げの方向で検討してまいりたいと思います。
私は、この不況時に皆さんで我慢しよう、行政も我慢しよう、みんなも我慢してくださいと、その意味で、固定資産税はじめ国保税につきましても、軽減をしていきたいことは先般も申し上げたところでございますので、その点、御理解をいただきたいし、今、提案のありました資産割等については、軽減をしてまいるということでお答えをしておきたいと思います。
それから、基本的な問題として、地方分権の時代についていろいろ申されました。今申されましたことにつきまして、それなりに努力をしてまいりたいと思っております。
さらに、自主財源の確保と執行に配慮せよということでございます。
私は、後世に負担を残さないことからも、そのことについて意を用いたいと思っております。したがって、現在の予算につきまして十分配慮しながら執行していきたい、このように思います。
歳出構造につきましては、私も若干財政にかかわってまいりましたので、幾つかの問題点があることは了知しております。それなりに、今も公債比率の高いこと、そして公債費のウエイトの大きいことについては御承知だと思いますが、これらをある程度少なくして、ソフトな事業に向けたらという気持ちもございますので、その辺のところを厳しく対処してまいりたいと思っているわけでございます。
ただし、厳しく厳しくと言いながら、福祉や教育のことは避けて通れません。このことは、皆さんと一緒に議論をしながら対応し、昨日、今日と公共投資の話も出てまいりましたが、それを織り混ぜながら進めさせていただきたい、このように思っている次第でございます。
次に、情報公開につきまして多くの御意見がございました。
これからの問題でございましょうけれども、基本的には中間報告あるいは意見をちょうだいする段階での傍聴、そういったものについては十分やっていきますし、私は、原則公開をしていきたい、このようにも実は思っているわけでございます。そして、細かい話ですが、手数料の話も出ました。議会に示せという提案でもございますので、十分示していきたいと思います。
それから、その情報を市民サロンを使ってやれと、このような提案もございました。大変いい提案だと思っておりますので、ぜひそのようにさせていただきたいと思います。
また、幾つかの提案の中で、若者、女性の登用等も叫ばれておりましたので、そのことについても意を用いてまいりたいと思っております。
次に、下水道の問題でございますが、先般も藤井議員、西尾議員にもお答えいたしましたとおり、下水道の重要なことについては十分承知をしておりますので、御意見を参考にしていきたいと思います。もちろん住民に説明をいたしますし、住民の意見も尊重して、ただ、お互いの利害関係がございますので、最終的には検討委員会で結論を上げさせてもらうということになろうと思います。いずれにしても、早くしないときれいな砺波市の実現ができませんので、速やかに対応してまいりたいというふうに考えている次第でございます。
財政的な問題や歳出についての御意見もございました。これらにつきましては、あるいは分権の問題、改革の問題、国も今血みどろになってやっておられるようでございますが、それは与えられたものではなくて、我々自身がつくって、皆さんとともに話し合いながらその施策を執行してまいるということが大切でございます。したがって、市民の盛り上がりのためにも、皆さん方の御協力をお願いを申し上げて、私の答弁にいたします。
◯議長(柴田君) 以上で通告による質問並びに質疑は終わりました。
ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(柴田君) 質疑なしと認めます。
これをもって市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を終結いたします。
◯議長(柴田君) ただいま議題となっております議案第2号から議案第40号につきましては、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
◯議長(柴田君) 日程第2 遺伝子組み換え食品の「表示」と「安全性の検証」を求める国への意見書採択の請願外2件は、お手元に配付してあります請願文書表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
◯議長(柴田君) この際、暫時休憩いたします。
午後 3時10分 休憩
午後 3時23分 再開
◯議長(柴田君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
◯議長(柴田君) 次に、日程第3 特別委員会の報告についてを議題といたします。
各特別委員会の報告を求めます。
広域都市問題特別委員会委員長 石田隆紀君。
〔広域都市問題特別委員会委員長 石田隆紀君 登壇〕
◯広域都市問題特別委員会委員長(石田君) 広域都市問題特別委員会の御報告を申し上げます。
当特別委員会は、去る2月9日、関係当局の出席を得て開催したのであります。
まず最初に、砺波広域圏事務組合について、次に砺波広域水道企業団、砺波広域農業共済事務組合の概要について説明を受け、当面する問題について協議をいたしたのであります。
まず、「クリーンセンターとなみ」事業につきましては、前年度同様に、ごみ焼却施設、粗大ごみ処理施設、最終処分場の3施設を運営しております。
平成8年度の年間ごみ処理実績については、燃えるごみは1万2,814トンであり、ここ2カ年間は若干の増加で推移しております。また、燃えないごみについては、1,144トンであり、平成4年7月の分別収集開始以来、以前は2,000トンを超えていたものが、住民のごみ処理に対する意識の高揚もあって、ここ数年は1,100トン前後を保っております。
なお、平成3年1月竣工のごみ焼却施設は、耐用年数はまだ相当期間残っているが、ごみ焼却時のダイオキシン発生防止が叫ばれている中、今後の改修計画については、厚生省ガイドラインとして、平成14年12月から定められる基準に適合させようとするものであります。また、昭和48年4月から使用開始の福山にある最終処分場の埋立期間は、現在までの埋立て状況から、平成23年までと予測されております。しかしながら、昭和52年以後は、廃棄物処理法の改正で、最終処分場がそれまでの安定型から管理型に変更され、福山の最終処分場についても対策を講ずる必要があるとのことから、平成10年以降、現況の地質調査等を踏まえて、管理型処分場の改修計画を進めるものであります。
このほかの主な事業として、精神薄弱児通園施設である「わらび学園」事業につきましては、通園児は定員30名のところ、ここ数年間は20名弱で推移しております。また、障害者福祉の意識の浸透もあって、婦人会等ボランティアグループの活動の受け入れが活発化しております。
また、「砺波圏急患センター」事業につきましては、平成8年度の年間診療日は73日で、利用者は407人でありました。なお、施設の老朽化が目立っていることから、事業運営の充実を図ることもにらみ、平成10年4月より、急患センターを福野町役場庁舎内に移転しようとするものであります。
また、10億円の基金の利息を運用しての「ふるさと市町村圏振興事業」につきましては、圏域内の活性化を図るため、「ふるさと再発見バスツアー」「砺波広域圏スタンプラリー」「コミュニティー番組の制作」等の各種ソフト事業を行っているものであります。
さらに、平成10年4月からは、新たな共同処理事務として、砺波広域圏内の常備消防広域化に向けて、消防事務が加わることになります。これに伴う組合規約の変更は、各市町村議会で、平成9年12月に改正されたところであります。
次に、広域水道企業団の現況について御報告をいたします。
まず、供給水量でありますが、平成8年度の契約基本供給水量は、日平均2万6,800トンのところ、実績では2万5,390トンで、対前年比1.1%の増であります。また、平成9年度12月末の対前年同期比では、0.8%の増となっております。
水質検査については、平成9年度から3カ年計画とし、国庫補助金及び県の貸付金を受けて7,600万円の事業費で検査を充実させるものであり、46項目にわたる検査の実施を目指すものであります。現在のところは、2人の職員体制で27項目程度の検査を行っているが、平成10年度からはこれを3人体制とし、46項目にわたる検査を行い、水質の万全を期するものであります。
今後の検討課題として、既存の施設の能力では、災害時の給水継続時間は3~4時間程度であるが、厚生省の指導で、これを12時間以上に改善するようにとの問題点があり、施設が建設されて20年以上経過した現在、更新時期も迫っていることから、複施設化、耐震化、汚泥の処理等の具体的事項を積み上げ、早急に改良計画を作成する時期にきております。
また、水の需要の伸びが計画を大きく下回り、経営に大きな負担となるおそれがあること、加えて、企業債の償還金返済等の問題点も抱えております。
次に、広域農業共済事務組合につきましては、組合の組織が、平成10年4月より管内の市町村に福光町が加わることによって、組織体制としては県内一の規模となるものであります。それによって、事務処理体制におきましても、職員数が現在の20名から26名体制となり、共済事務の県下全域のオンライン方式をにらんだ企画電算課を新設する予定となっております。
また、共済金の支払い状況につきましては、水稲では、昨年は、主力のコシヒカリの一部で刈り取り時期の降雨による倒伏が見られたものの、全般的に安定した天候に恵まれ、作況指数が101と4年連続の豊作となり、管内の共済金支払額は104万円と極めて少額となっております。そのほか、大麦は29万円、家畜は4,123万円と前年を下回り、大豆は1,059万円と前年を若干上回った状況で推移しております。なお、建物共済の共済金支払い状況は、火災は4件、落雷は128件と、それぞれ前年事故件数を下回り、支払い金額は6,824万円と、前年に比べて半減しております。
次に、主な意見について申し上げます。
まず、福山地内の最終処分場から発生するダイオキシン濃度の測定体制と発生の抑制策についてただしたところ、ダイオキシンは水に溶けにくい性質がある一方で、浮遊物質(SS)に付着しやすい性質があるので、処分場下流の排水口で浮遊物質(SS)濃度調査及び重金属含有調査を毎月実施して対応しており、測定の状況はそれぞれ厚生省基準を下回っているとのことでありました。
次に、ペットボトルの収集と管理保管及び最終処理についてただしたところ、収集は、現在月1回の「資源ごみの日」に各地区のステーションにおいて、他の資源ごみと同様に分別収集し、圧縮の上リサイクルできる施設へ搬送するとのことであり、収集について十分な周知を図るため、3月号の砺波広域圏管内市町村の広報紙にPR用チラシを入れるとのことでありました。
次に、「クリーンセンターとなみ」のごみ焼却施設のダイオキシン発生濃度を5ナノグラム以下に合わせようとする今後の改修計画についてただしたところ、具体策はこれからであるが、改修にかかる金額は10億円程度が予想されるところであり、電気集じん機、バグフィルター、触媒方式など多様な方法が考えられている。こうした技術革新の流れを見極めながら、平成14年という期限も迫っているので、厚生省をはじめ関係機関の指導を受けながら、費用対効果を十分に考慮して計画を進めていきたいとのことでありました。
次に、環境保全センターの業務内容と利用状況についてただしたところ、業務内容は水質検査のみで、検査の項目は、DO、BOD、PHの測定を行っており、現在のところは砺波市と福野町が利用しているとのことでありました。
次に、砺波広域圏の合併の方向性と情報化の促進についてただしたところ、21世紀へ向け、地方分権という大きな時代的要求への認識は各市町村とも同じくするところであり、大勢は合併の方向に進んでいることから、関係機関の意向も踏まえながら、今後は合併によるメリットやデメリットについての研究が足元から醸成できるような素地づくりをしたいとのことであり、情報化の促進については、民間サイドの動きを十分見極めながら、行政の立場として慎重に進めていきたいとのことでありました。
そのほか、広域圏で取り組む事業を、教育、文化、スポーツ等にも広げる可能性について協議がなされました。
最後に、本特別委員会は、昨年10月に新潟県上越市を訪問し、行政情報の広域化を研究し、見聞を深めてまいりました。本年も議会閉会中に広域行政の先進地視察を実施したいと考えております。
以上、当面する問題について審議の概要を申し上げ、広域都市問題特別委員会の報告といたします。
◯議長(柴田君) 環境保全対策特別委員会委員長 松本 昇君。
〔環境保全対策特別委員会委員長 松本 昇君 登壇〕
◯環境保全対策特別委員会委員長(松本君) 環境保全対策特別委員会の御報告を申し上げます。
当特別委員会は、去る2月10日、関係当局の出席を得て、環境問題について協議をいたしたところであります。最近は、特に大きな環境問題は発生していないものの、環境の保全のために常に状況を把握していくことが大事を防ぐ第1条件であり、当市の地下水、大気などの現況について当局の説明を求めたところであります。
現在、砺波市において、大気汚染防止法、水質汚濁防止法等の法律並びに富山県公害防止法条例の規定に基づき、政令等で定める特定施設を有する事業所は、昨年度と同数の460事業所であります。
なお、本年1月末現在で、大気で5件、水質汚濁で4件、騒音で5件が新たに届け出され、ばい煙、粉じん、水質汚濁、悪臭、騒音、振動の累計で、736件の設置となっております。
本年1月末までに受理した公害苦情は、富山県環境保全課に報告するに至るものはありませんが、前年からの解決していない継続事業や動物の死骸の処理、不法投棄物など、各種の苦情が耐えない現状にあります。これらについては、問題の発生のつど、直ちに原因調査を行い、苦情に対する措置を適切に行っているとのことであります。
次に、地下水の採取においては、本年度1月末までの届出件数は7件あり、これまでに245件の揚水設備が届け出られております。なお、近年設置された揚水設備の多くは、融雪用の用途が多くなっていることから、事業所などで必要以上に揚水されることを防止し、地下水を保全するために、交互散水方式の採用、降雪感知器の設置、揚水量の目標値の設定といった指導を徹底しております。
次に、公害防止のための各種の定期測定については、測定の場所は市内全域にわたっており、水質測定は15地点、騒音測定は17地点、大気観測は1地点で行っております。
このうち、水質測定につきましては、測定項目は、PH値、DO、BODの3項目を実施しており、測定値は一部の河川で増加傾向が見られるものの、各項目とも前年値とほぼ同程度に推移しており、環境基準値はそれぞれ満たされているものであります。
また、騒音測定につきましては、測定値が環境基準を上回る地点が、主要幹線道路沿線において年を追って増加する傾向にあり、特に平成9年度に入ってからは、全測定地点の過半数を占めるに至っているので、今後とも測定値を慎重に見守る必要があります。
さらに、大気汚染観測につきましては、県内の25地点の観測局のうち、市内では太田地区に1局が設置され、二酸化硫黄、浮遊粉じん、一酸化窒素、二酸化窒素、窒素酸化物、光化学オキシダント、風向風速を測定しております。この各項目の測定値は、今年度も環境基準値を満たしております。
このほか、県において酸性雨の状況を把握するため、雨水、湖沼のPH値について調査しており、一般的に酸性雨とされるのはPH5.6以下のところ、平成8年度の測定値は3.5~8.1を記録し、横ばいの傾向が続いております。
また、ごみ処理の状況につきましては、現在のところ、平成4年7月から有料指定袋を使用した分別収集の方法を継続しており、1人当たりのごみ量は、平成9年においても、分別収集以前の約60%で推移しております。なお、最近のダイオキシン問題を反映して、可燃ごみステーションの数が増加する傾向にあります。
また、し尿処理の状況につきましては、くみ取りし尿処理量は、下水道の普及並びに浄化槽の設置等により、減少傾向が続いております。一方、浄化槽汚泥につきましては、平成7年度末に東般若農業集落排水施設が供用開始されたことにより、一時的に増加いたしております。
次に、主な意見について申し上げます。
まず、し尿収集量の減少による一般廃棄物処理業者の業務縮小の影響についてただしたところ、公共下水道の整備が進んでいる状況から、ここ近年、こうした関係業者からの代替業務の検討等の要望が出されているので、関係機関とも協議しながら、複合的経営の方向等も含め指導しているとのことでありました。
次に、不燃物の収集量が平成9年度に入ってから急激に減少した理由についてただしたところ、平成8年10月末に「となみクリーンセンター」の粗大ごみプラントが稼働し、それまで重量制で処理していた不燃ごみの一部が粗大ごみプラントで処理されるようになったとのことでありました。
次に、古タイヤの野積み及び焼却灰の放置、並びに陸砂利の掘削状況が、大気汚染並びに地下水汚染の原因となるおそれがあることから、これを防止するため、巡回パトロールの実施状況についてただしたところ、現在のところ、問題が発生する都度、迅速に処理しているとのことでありました。今後は、パトロールの実施も含め、効果的に対処したいとのことでありました。
さらに、ごみ焼却時のダイオキシン発生が地球規模で問題視されている中、家庭用ごみ焼却炉への補助金の見直しについてただしたところ、猛毒性のダイオキシンは塩化ビニール製品の焼却によって発生すると言われており、家庭でのごみ焼却によるダイオキシンの発生を抑制するため、平成10年度からは、焼却炉への補助金は廃止したいとのことでありました。
そのほか、平成10年4月から開始予定のペットボトルの収集業務、ごみの完全分別化への見通し、砺波駅周辺の放置自転車対策、砺波駅南広場の照明、高速道路沿線の自動車騒音の状況等について協議されました。
最後に、本特別委員会は、本年10月に、東京都日の出町並びに八王子市を訪問し、終末処理場の現況並びに快適で機能的な住みよいまちづくりについて研修し、見聞を深めてまいりました。本年度も、議会閉会中に、環境問題に積極的に取り組んでいる先進地を視察いたしたいと考えております。
以上、当面する問題について審議の概要を申し上げ、環境保全対策特別委員会の報告とさせていただきます。
◯議長(柴田君) 下水道対策特別委員会委員長 池田昭作君。
〔下水道対策特別委員会委員長 池田昭作君 登壇〕
◯下水道対策特別委員会委員長(池田君) それでは、お許しをいただきまして、下水道対策特別委員会の審査の概要について御報告を申し上げます。
当委員会は、去る2月12日、関係当局の出席を得まして、公共下水道事業や農業集落排水事業の進捗状況について所管部より説明を受け、当面する諸事項について慎重に審議をいたしたのであります。
まず、小矢部川流域下水道事業計画は、昭和56年に着工され、4市7町1村にまたがる処理区域6,652ヘクタール、対象人口21万9,000人、1日最大排水量14万4,000トンの下水を高岡市二上処理場で汚水処理を行うものであります。現在は、認可計画に対し、処理施設は47%、管渠は76%の進捗であります。
さて、砺波市での状況は、公共下水道事業は昭和59年より逐次工事を進めており、認可面積101ヘクタールの計画よりスタートし、公共下水道事業及び特定環境保全公共下水道事業で整備をしているものであります。公共下水道事業の供用開始された区域の普及率は、人口に対し16.8%、水洗化率は54.1%の進捗となっているところであります。
次に、農業集落排水事業は、東般若地区におきましては平成8年3月から供用開始をされておりまして、水洗化率は90%で運営が図られているところであります。
般若地区の275ヘクタールの計画区域を整備するものでありますが、計画処理対象人口は3,070人で、平成6年より事業を進めており、平成9年11月には処理場が完成し、試運転が行われております。なお、平成10年上期には事業を完了する予定となっております。
また、栴檀野地区におきましては、平成9年度から計画区域72ヘクタール、計画処理対象人口1,880人として整備を始めており、平成9年度は実施設計と一部管路工事を施工し、順調な進捗で、平成13年度の完成を目指しております。
次に、主な要望、意見について申し上げます。
公共下水道、農業集落排水、合併浄化槽を含めた市全体の下水道普及率はどうなっているかという問いに対しまして、これまでは全国的に比較する資料がなかったので、今回、国・県で総合的な普及率を調査され、本年度中に発表される予定であるとのことでありました。
次に、砺波市は、これまで公共下水道、特定環境下水道、農業集落排水事業の推進の中で、物理的に不可能なところは合併処理槽で整備するというのがこれまでの整備方法であったわけでありますが、ここに来て急に合併浄化槽の整備が云々されているので、今後の基本的な対応の仕方をただしましたところ、民活で整備されているところもあり、経済的な面や地理的な条件も考慮して、合併浄化槽の導入による整備をも考えていかなければならない。今後は住民の意向を聞き、さらには上位計画との兼ね合い等を協議し、下水道マップの見直しに際し、検討していきたいとのことでありました。
次に、小矢部川流域下水道事業の利用状況をただし、効率的な運用が図られるよう、市としても対応されることを要望したところであります。
最後に、本特別委員会は、昨年10月、滋賀県草津市及び大津市において、琵琶湖流域下水道の下水処理や琵琶湖・淀川水質浄化共同実験センター等で研修をしてまいりました。本年も閉会中に先進の下水道事業等を研修し、研さんに努めたいと考えております。
以上、簡単でございますが、当面する問題についての審議の概要を申し上げ、下水道対策特別委員会の報告といたします。
◯議長(柴田君) 病院事業特別委員会委員長 梶谷公美君。
〔病院事業特別委員会委員長 梶谷公美君 登壇〕
◯病院事業特別委員会委員長(梶谷君) 病院事業特別委員会の御報告を申し上げます。
当特別委員会は、昨年の9月定例会において、今般の増改築計画を了とする旨の報告を申し上げたところでありますが、その後の基本設計の進捗状況等について十分に検討を重ねるため、去る2月27日、関係当局の出席を得て、委員会を開催したのであります。
基本設計につきましては、今月末までにでき上がるということなので、今回は基本設計の方針とする7項目と基本設計の中間的な素案をもとに検討いたしたところであります。
ここで、主な意見について申し上げます。
まず、基本設計の方針についてただしたところ、今般の増改築計画は、慢性的な病床不足の解消、療養環境の改善、外来部門の整備と改善、健診部門の充実を図るものであり、特に急性期疾患を対象とした高機能病院を目指すこと、及び災害時においても診療機能が維持できる災害拠点病院を目指すものであるとのことでありました。
次に、当初、8階フロアを倉庫等オープンスペースとする計画であったが、今回の素案では、リハビリ等の病棟として変更された理由についてただしたところ、163億円の総事業費の中で効率ある工事を施工し事業効果を高めるため、また当特別委員会での薦めもあったことから、計画変更したものとのことでありました。
次に、健診部門の充実の観点から、人間ドックの受入体制の充実についてただしたところ、人間ドック専用棟を設ける計画はないが、2床から10床へとベッド数を増やすとともに、従来の機能を充実させることにより、受入体制は大きく改善できるとのことでありました。
次に、初診者が受付で戸惑うことがあるから、外来受付の改善計画についてただしたところ、素案では、現在の各科別の受付から、数科を1カ所にまとめたブロック別共同受付を考えており、そこには共有の待ち合いスペースを設けるとともに、関係職員の機能的な協力体制を取ることによって、患者さんの立場に立ったわかりやすい外来を目指すとのことでありました。
次に、地震対応等、災害拠点病院としての建物構造の設計についてただしたところ、3年前の阪神大震災の折には、多くの鉄筋コンクリート建物がさまざまな被害を受けたが、免震構造の建物の被害は極めて少なかったとの事実があるので、今般の増改築計画においては、ぜひこのような構造を採用したいとのことでありました。
さらに、今般の増改築計画を当委員会としては了とする旨を先に御報告済みでありますが、その後、当局が計画の一部見直しも検討したいとあったことについてただしたところ、市内において民間サイドの療養型の病院が急速に建設され出したこと、総事業費が163億円という巨費を必要とすることから、計画策定に当たっては、医療環境の変化を十分に見極め、また、財政面からも慎重に検討して進めていきたいとのことでありました。
このほか、屋上ヘリポートの設置、災害時の備蓄スペース等について意見、要望があったところであります。
以上、審査の一端を申し上げ、病院事業特別委員会の御報告といたします。
◯議長(柴田君) ただいまの委員長報告に対する質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(柴田君) 質疑なしと認めます。よって、各特別委員会の報告を御了承いただいたことといたします。
◯議長(柴田君) 以上をもって本日の日程はすべて終了いたしました。
お諮りいたします。3月11日から16日までの6日間は、委員会審査等のため、それぞれ休会いたしたいと思います。
これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(柴田君) 御異議なしと認めます。よって、3月11日から16日までの6日間は、休会することに決定いたしました。
なお、次回の本会議は、3月17日午後1時から開会いたします。
本日はこれをもちまして散会いたします。
どうも御苦労さまでございました。
午後 3時58分 閉議