1.会議の経過
午前10時03分 開議
◯議長(宮木君) これより本日の会議を開き、直ちに日程に入ります。
◯議長(宮木君) 日程第1 決算審査特別委員会の設置についてを議題といたします。
お諮りいたします。平成9年度に属する砺波市各会計の決算を審査するため、10名の委員をもって構成する決算審査特別委員会を設置することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(宮木君) 御異議なしと認めます。よって、10名の委員をもって構成する決算審査特別委員会を設置することに決しました。
続いて、委員の選任についてをお諮りいたします。
ただいま設置することに決定されました決算審査特別委員会委員の選任につきましては、委員会条例第6条第1項の規定により指名いたしたいと思います。
1番 寺島 良三君
3番 江守 俊光君
5番 池田 昭作君
9番 村中 昭二君
11番 河原 誠君
13番 西尾 英宣君
15番 柴田 豊明君
17番 金堂 久哉君
19番 林 紘君
21番 松本 恒美君
以上、10名を指名いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(宮木君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしました10名の諸君が決算審査特別委員会委員に選任されました。
◯議長(宮木君) 次に、日程第2 市政一般に対する質問並びに議案第56号から議案第62号まで、平成10年度富山県砺波市一般会計補正予算(第2号)外6件についてを一括議題といたします。
これより、市政一般に対する質問並びに上程案件に対する質疑に入ります。
申し上げます。議事の都合により、本日の一般質問についての各議員の発言は、会議規則第50条によって、それぞれ20分以内といたします。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕
◯議長(宮木君) ただいまの発言時間の制限について御異議があります。したがって、起立によって採決いたします。
発言時間を20分以内とすることに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
◯議長(宮木君) 起立多数であります。したがって、発言時間を20分以内とすることに決しました。
通告に基づき、順次発言を許します。
12番 山岸銀七君。
〔12番 山岸銀七君 登壇〕
◯12番(山岸君) お許しを得ましたので、私は、市政一般につきまして、3項目について若干の質問と要望をさせていただきます。
まず初めに、今後の景気対策についてお伺いいたします。
今、日本は戦後最悪の不況といわれています。特に失業率は4%を超え、株価も1万4,000円台を挟む低い位置で推移しています。こうした中、政府は6兆円の減税と総事業費10兆円の追加補正予算を実施し、経済再生を目指しています。また、公共事業は、年度当初には事業量が落ち込み、スタートダッシュが鈍いとのことから、明年1月に大型補正予算を成立させ、2月、3月と助走をつけ、翌年度に入り込む15カ月予算を想定した予算編成作業をスタートするなどさまざまな手法により、現在の不況からの脱却を図ろうとしています。
一方、不況の原因として一番大きなものは、バブル崩壊による不良債権処理の遅れといわれています。しかしながら、日本の個人の金融資産は1,200兆円、地価総額は1,700兆円、対外純資産が1兆ドル、それに対し、公的負債総額は529兆円、何倍もの資産があることになり、まだまだ日本は豊かで、経済力も見捨てたものではありません。しかし、豊かになり過ぎたゆえに、これ以上欲しいものがない。また一方では、経済不況による先行き不安により、「物を買うより貯金しよう」という、消費より貯蓄を優先する傾向が近年顕著になってきています。こうした日本の内需不振が輸出圧力となり、アジア市場でも北米市場でもアジア商品を圧迫し、アジアの通貨危機を生み出した要因といわれています。経済は物の循環があってはじめて成り立つものであります。個人の消費が控えられる、こうした状況の中で、砺波市としてもある程度の公共事業による景気刺激策を考えていかなければ、じり貧になってしまいます。
富山県でも、先日、景気対策として、公共事業や県単事業の追加、社会資本の整備、融資制度の資金枠拡大などを中心とした総額384億円に上る過去最大の9月補正予算を発表いたしました。
砺波市においても、国・県に呼応する形で景気対策が必要でありますが、当市では一般会計だけでも182億円余りに上る市債など、現在の財政状況を考慮しなければならないのは十分承知しております。公共事業をすべてむだであるかのような議論ではなく、むだなものとそうでないものをきちんと分けて考えなければならないと思います。
これから迎える21世紀の少子・高齢化社会に向けて、福祉施設や社会基盤整備など、やらなければならないことはたくさんあります。そうしたことから、私は、着実に社会基盤整備などを進める必要があると考えております。
平成10年度予算編成に当たって、私ども自民会は何点かの要望をいたしました。それらの要望を踏まえて今年度の予算編成がされているわけでありますが、しかし、最近の社会経済情勢は予算編成時に増して厳しいものがあり、最近の大雨による災害の発生も加わって、市長には予算執行に当たって大変御苦労が多いものと推察をいたしております。
そうした状況下にあって、当初予定した事業の推進が計画どおり進捗しているのか。また、歳入について当初予算の数値を確保できるのかどうか。また、今後の経済対策として、今後どのような景気対策を実施していかれるのか。具体的に市長にお伺いいたします。
次に、固定資産税率の改定についてお伺いいたします。
市長は施政方針の中で、「市民の負担軽減を図るため、固定資産税率の引き下げを来年度において実施したい」と述べておられました。しかしながら、長引く不況の中で、税収の落ち込みによる国・県補助金の見直し、地方交付税の落ち込みなど、地方自治体を取り巻く財政環境には非常に厳しいものがあります。
とりわけ、財源の根幹をなす地方税の確保が最も憂慮されるところであります。幸い砺波市の場合、現在のところ、人口増による極端な税収の落ち込みは見られません。しかし、これから少子・高齢化社会になると、人口増、さらにはそれによる住宅建設が今までのように順調に推移するとは到底考えられるものではありません。一方、所得の伸びも大きくは期待できません。
現在、固定資産税率は1.6%から平成6年度より段階的に引き下げし、1.5%となっております。また、平成9年度収入済額26億4,400万円、0.1%の税率引き下げによる試算をしてみますと、減収額は約2億円にもなります。市長は段階的に引き下げていく方針のように聞いていますが、来年度はどの程度の引き下げを考え、最終的には何%にする考えなのかお伺いいたします。
市民にとって減税はありがたいことではありますが、所得税や住民税と違い、また、段階的に引き下げている過去の状況からしても、余り減税感がないのが実感であります。そのことによって、本来やるべきことが滞ることのほうが市民にとって憂慮されると思います。市長はどのようにお考えなのかお伺いいたします。
次に、介護保険制度についてお伺いいたします。
私は、3月定例会でも質問いたしましたが、主にそれ以後の準備状況と広域的取り組みについてお伺いいたします。
御存じのように、介護保険制度はこれからの超高齢化・少子化社会の到来に伴う老後の介護ニーズの増大と社会不安に対処するため、昨年暮れに「介護保険法」として成立し、平成12年4月のスタートを目指して現在準備が進められています。
制度としては、在宅サービスと施設サービスの2本立てで同時にスタートし、市町村ではそれぞれ介護保険事業計画づくりを進めることになっております。
砺波市においても3月の質問の中で、本年度中に策定すると答弁されております。現在の進捗状況はどのようになっているのか。また、計画づくりには住民の意見を反映することを市町村に義務づける条項が介護保険法に加えられ、「策定委員会メンバーの公募」も指針で定められています。どのように取り組まれているのかお伺いいたします。
一方、介護は「物」より「人」のウエイトが高く、提供するサービスの質が問われます。これらに対処するための人づくり、そしてケアマネージャーいわゆる介護支援専門員など関係スタッフの養成はどのように進んでいるのかあわせてお伺いいたします。
次に、介護認定並びに広域化についてお伺いいたします。
介護の認定については、要介護認定モデル事業として、平成9年度で砺波市、井波町、庄川町の3市町が共同で実施し、本年度において砺波市が単独で指定を受けて実施しています。しかし、提案理由では、介護保険について広域的な市町村共同処理方式を検討されているとのことですが、構成市町村など現在どの程度検討されているのかお伺いいたします。
また、広域的に取り組む場合、各市町村によって高齢化率に大きな違いが見られます。ちなみに国勢調査で比較すると、平村の31.4%を最高に、利賀村の26.4%、上平村24.4%、城端町23.7%、井口村23%、庄川町21.7%、井波町21.3%、福光町21%、福野町20.6%、砺波市18.8%となっています。これから21世紀に向け、こうした差はますます顕著になると予想されます。国では、高い高齢化率の市町村には財政安定基金を設置し、配慮するといっていますが、財政的にも人的にも砺波市の負担が増えることになるのではと懸念しています。また、広域化によって、かえって住民に不便を強いるのではないかなど心配になります。もちろん各市町村間で認定に格差ができることは避けなければなりません。したがって、広域化のメリット、デメリットを明らかにする必要があります。
市長はこの点についてどのように認識されておられるのかお伺いいたします。
また、広域的処理を前提にした場合、これまでの種々の調査、検討、さらには要介護認定モデル事業、一部介護サービスの試行も行われてきたと思いますが、その取り組みがどのように生かされることになるのか。また、導入の前年度に当たる平成11年度の準備計画についてもあわせて民生部長にお伺いいたします。
最後に、総合病院の増改築計画についてお伺いいたします。
総合病院が、今を去る50年前の昭和23年に、当時多くの方々の御尽力により、出町厚生病院として現在の地で創設されて以来、今年、創立50周年記念の年を迎え、さらなる地域医療への貢献のための病院づくりを目指して、過日の記念式典をはじめいろいろの諸行事が行われておりますことは、まことに喜ばしいことと存じます。この記念すべき年を機に、市民の健康を守る地域医療のシンボルとして、子や孫への贈り物となる立派な病院づくり計画をつくっていただきたいと願うものであります。
さて、総合病院の増改築計画については、このほど市長の方針も示されて、いよいよ実施設計に入る段階とのことであります。さらに過日、特別委員会において審議されまして、一昨日、梶谷委員長より審議の詳細な経過と結果について御報告があったところであります。それによりますと、自治体病院としての将来見通しについて、市民の福祉、医療技術、経営面等いろいろな面から再検討し、高機能医療、救急医療等、地域医療を担う中核病院としての使命、保健福祉との連携の拠点施設としての健康づくりセンター構想、さらに、地域における医療の連携、分担等々幅広く審議を尽くされて、地域中核病院としての一定の整備計画の方向づけが了承されたとのことであります。
私は、今回示された検討計画とその審議経過を尊重する立場からの計画が決定された上は、早急に事業の促進を図り、最新の高度医療施設設備とすぐれた医療スタッフはもとより、より効率的な医療・運営システムを整備し、高齢化社会に入り、市民が今最も必要としている「住民の健康を守り、より安心して任せられる頼りになる医療機関」を一刻も早くつくっていただきたいと願うものであります。
今後の病院増改築事業の実施計画や、これからの建設計画について、改めて市長にお伺いいたします。
次に、病院事業の運営についてお伺いいたします。
このほどできた基本設計については、かねて検討された整備方針に基づく一部修正を含めた施設設計について概略了知したところでありますが、次の段階すなわち病院事業の運営といいますか、診療体制等についてお尋ねいたします。
周知のとおり、近年、県内の公的病院の増改築が相次いでおり、当砺波周辺でも公的病院の新増設、民間病院の設置が計画され、病院建設ブームとなっております。また、薬価基準の引き下げなど、今後予想される厳しい医療環境や財政難を克服するためにも、周辺の医療機関との円滑な連携と相互の経営安定並びに病院の特性を打ち出すことが当面の病院運営の大きな課題の一つであり、また、活路につながるものであると思います。そのためには、近隣病院との良好な連携プレーによるすみ分けと、高度医療機関としていかに得意部門をアピールし、効果的な運営を行うかにかかってくると思います。
総合病院において近隣の医療連携をどのようにとらえ、このたびの増改築を契機に、この目標指針について具体的にどのような特徴のある診療体制、人員確保、あるいはどのような効率的な運営システムを考えておられるのか、病院長にお伺いいたしまして、私の質問を終わります。
◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 山岸議員にお答えをいたします。
まず、今後の景気対策につきましての御意見及び幾つかの質問がございました。
冒頭に、経済分析等についての御意見がございました。十分理解すべきものと存じております。
さて、景気対策につきましては、今国会でも広く議論されているところでありますが、御指摘のとおり、税収の減退など財政事情は大変厳しいものがございます。したがって、地方自治体の財政出動は極めて困難な状況であることは、議員が述べられたところであります。したがって、国・県の動向を見極めながら、適時適切な対応をしてまいりたい、このように考えておる次第であります。
ついては、今回の補正予算も国・県の事業費の内示に伴う住宅の建設、道路改良、公共事業費の増額を盛り込んだところでございます。あわせて不況対策といたしまして、中小企業、金融の円滑化を図るため、信用保証枠を拡大する措置も講じたところでございます。
お尋ねの当初予定した事業の進捗状況はどうかということでございますが、普通建設事業費の上半期の施工の数値は、おおよそ83%を上回っている状況でございます。したがって、一般的には進捗率が高いものと認識をいたしておるところでございます。
また、歳入についての御質問でございます。
歳入の見通しの主なものにつきましては、普通交付税では予算額の確保を確定いたしております。市税では個人市民税の特別減税により、約2億7,000万円減収見込みであります。特別減税分につきましては、減税補てん債により財源を補てんをしてまいりたいと思います。しかし、給与所得等が伸び悩んでおりますので、若干の歳入の不足が予定されておるところであります。また、法人市民税につきましては、8月末現在の調定ベースでいいますと、対前年比78%の水準にとどまっており、当初予算比では1億円を超える歳入不足のおそれがあることの推計をいたしておるところであります。
なお、今後の景気対策としての御質問でございますが、今後の国・県の動向に配慮をするとともに、御指摘にもございましたように、少子・高齢化の時代に対応するため、私は、ハード面では福祉、教育の施設の整備、地域経済の活性化をそのことによって図りたいと思っております。
具体的にというお言葉でございますが、具体的には出町小学校がございます。それから、高齢者福祉施設の整備。質問にもございました総合病院の増改築、保育所、幼稚園等の改修等々でございます。
あわせてソフト面では、福祉サービスを供給する時代でございます。雇用の創出のためにも、私は、施設職員、ホームヘルパー、それらの配置を具体的に考えておるところでございます。
次に、固定資産税の税率改定についてであります。
さきに、この本会議で堀田議員さんの質問等でもお答えしたところでありますが、今後、御意見の中にもございました財政需要の拡大も十分私は承知いたしております。しかし、不況時における恒久減税、そのことが今叫ばれておりますし、国もそのような措置を行うわけでございます。
御意見にもございましたように、一部でも消費拡大を考えますと、私は、減税をすることも必要ではないか。したがって、市におきましては、議員の皆さん方とも相談いたしまして、段階的に減税を行ってまいりたいと思いますので御理解を得たいと存じております。
次に、介護保険につきましてお答えをいたします。
御承知のように、平成12年の4月から実施をすることになっております。事務的には、今進めさせていただいております。
幾つかの質問がございましたが、最初に、介護保険事務の広域化につきましてお答えをいたします。
6月定例会までは、当市単独で実施することで準備を進めてまいりましたことは御承知のとおりであります。その後、国から、人口15万程度が各種行政を展開する上で一番ベターではないかということ、また、県からは広域化のアドバイスがあり、従来より福祉圏12市町村で特別養護老人ホーム、あるいはデイサービスの建設、あるいはお互いの利用拡大等を図ってきたところでございます。そのことを考えますと、広域によるスケールメリットとしては、人件費あるいは電算、そのことを考えますと、経費の節減が期待できるのではないか。
一方、砺波広域圏の他の市町村から、介護認定審査会、保険料の圏域内統一ということ。そのことを検討するにつきましては、介護保険事務を広域で取り組めないかという相談もありまして、先般、助役会を開催をしていただきまして、どんな問題があるのか、いろいろ議論をしていただきまして、担当課長のレベルでも議論をいたしました。その後、再度助役会を開催いたしまして、砺波地方介護保険広域化事務推進協議会を発足いたしたいと思っておるところでございます。しかしながら、細かい部分で事務的に詰める必要から、介護保険準備室を組織し、事務の範囲や運営母体の設置を検討してまいりたいと存じております。
今のところ、広域化する事務は、被保険者資格管理、要介護認定の更新、保険料の賦課徴収、介護保険事業計画の策定、保険費給付に関する事務、その他庶務会計等でございます。
介護保険事務を広域的に処理するメリットは、財政基盤が安定するということでございます。介護保険事務は市町村にとって新たな事務であるので、広域的に実施することで、職員が単独で実施するより少なくて済むこと。3番目といたしましては、介護認定審査結果にばらつきが少ないこと。4番目に、近隣市町村で保険料が統一化されること。5番目は、特別交付税が交付されること。そして、介護基盤を整備する場合は、広域化した市町村に優先的に財源が配分されることとなっておるわけでございます。
なお、御指摘にもございましたように、高齢化率が高いと当市の負担が多くなるという議論に対しましては、今後とも検討してまいりたいと思います。しかし、私は、中心の中核都市としての責務も一端あるように思いますので、この点は御理解いただきたいと思います。
デメリットにつきましては、特にないものと私は認識しております。
広域化するという部分で細かい問題も出てくると存じますが、各市町村間で協調しながら対応してまいりたいというふうに思っておる次第でございます。
その他、計画策定や準備状況あるいは認定モデル事業やケアマネージャー等につきましての質問でございますが、民生部長からお答えをいたします。
次に、総合病院の増改築の計画についてでございます。
先般から特別委員会でも議論を賜り、今議会では特別委員会の報告もございましたので、御了解を得た上で実施設計に入りたいと思います。
計画づくりにつきましては、市議会の皆さんにも大変御足労を願ったことを感謝を申し上げたいと思います。
なお、山岸議員さんから述べられた幾つかの希望、要望については、十分私は応えることができると思っております。この御了解を得た上で、今年度中に実施設計を完了いたしたい、このように思っておりますが、若干遅れることも予想されますので、その時点では諸手続きをさせていただきたいと思います。
工事につきましては、実施設計が完了次第、来年度早々に工事発注を行い、まず第1期工事は西棟から着手をしてまいりたいと思います。次に第1病棟を解体いたしまして東棟に着手をいたし、順次健康センター等を含めまして整備を行い、おおむね5年計画で完成する予定でございます。
その他、運営等につきましてはいろいろ御意見がございましたが、以下、病院長からお答えをいたします。
◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
民生部長 小倉隆男君。
〔民生部長 小倉隆男君 登壇〕
◯民生部長(小倉君) 私のほうから、山岸議員御質問の介護保険の進捗状況等につきまして御説明をさせていただきます。
介護保険事業計画策定のための準備状況につきましては、介護保険ニーズ調査といたしまして、今年の4月1日現在、65歳以上7,860人全員に民生委員を通じまして1次調査を実施した結果、介護保険の対象見込みの方々は、在宅で1,063人、施設入所者等で118人、合計1,181名となったところでございます。この方々に対しまして、保健婦、介護福祉士等が訪問いたします2次調査を現在実施中でございます。今年の10月中には調査を終えまして、調査票の集計をいたします。これは外部委託を予定しておりますが、本年度末には計画策定のための基礎数値がいただけるものと思っております。この数値を受けまして、平成11年度前半には、介護保険事業計画を策定することにいたしております。なお、御指摘の計画策定段階では、住民の皆さんの意見を聞く機会を設けたいと思っております。
また、認定審査会につきましては、要介護認定モデル事業の平成10年度砺波福祉圏におきます県からの指定の状況は、議員おっしゃいましたとおり、砺波市、小矢部市、福岡町がそれぞれ単独で実施いたします。そして、福野町、井波町、庄川町、井口村、利賀村を合わせて1つのグループ、そして、城端町、福光町、平村、上平村で1つのグループという5つのグループで介護認定審査会が設置されることになっております。これは、あくまでもモデル事業として試行的に実施されるものでございまして、今市長が御答弁なされました広域化になった場合、介護認定審査会の設置数につきましては、その段階でまた御検討されるものと思っております。
それから、ケアマネージャー等につきましてのお尋ねでございましたが、ケアマネージャー、介護支援専門員と申します。
この養成につきましては、来る9月20日、県におきましてケアマネージャー試験が予定をされております。当市からは、保健婦、看護婦、介護福祉士、14名が受験する見込みとなっております。その後、所定の研修会がございまして、その研修会修了者がケアマネージャーとして活動することになっております。在宅介護支援センター等にその方々の配属を予定したいというふうに考えております。
また、現在まで実施しております事業につきましては、今後広域化されましても支障がないものというふうに思っております。
特に要介護認定モデル事業につきましては、調査員、審査委員の方々は引き続き委嘱できますし、実施に際しましては有効に機能するものと思っております。
また、平成11年10月からは介護認定審査会がスタートいたしますので、その準備に遺漏がないように事務を進めてまいりたいと思っております。
以上でございます。
◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
病院長 荒川龍夫君。
〔病院長 荒川龍夫君 登壇〕
◯病院長(荒川君) 山岸議員の御質問にお答えをしたいと思います。
議員のお尋ねは、病院の増改築計画に係る今後の病院の事業運営についてどのように考えているかというお尋ねでございますが、御指摘のとおり、医療を取り巻く環境は年々厳しさを増しておりまして、平成9年度から10年度にかけて2年にわたりまして、診療報酬の実質的なマイナス改定がございました。さらに昨年9月に、国民の自己負担額を増大するという保険改定がございました。これらの医療抑制をねらった政策的な効果は見事に出ておりまして、医療費の伸びを抑えるということだけではなく、国民の総医療費を劇的に減少させるであろうという予想が立てられております。その影響によりまして、公的・私的を問わず、医療機関はさらに深刻な経営的な危機が訪れておりまして、その状況はまさに危機的な状況があるというふうに認識しております。
同時に行われました医療法の改定という医療政策の大きなポイントになりますのは、医療システムの効率的な運用によりまして新しい医療の流れをつくり出す。機能的には、今までばらばらであった医療機能を一つの流れにまとめまして、一つの地域の中で機能連携によって医療を完結する形、これを「地域医療連携型」と申しておりますが、そういう形での医療を目指すという強力な誘導が行われたことでございます。
現在、各地で進行しております新しい病院の建設とか各公的病院の増改築計画のラッシュというのは、それぞれの医療機関が新しい流れの中でどう生き残るかということをかけて行われているものでありまして、単に時期的に建物が古くなって不便になったからというような理由ではございませんで、これからの医療施策をにらんでの厳しい自己選択の結果としてあらわれている現象だと考えなければなりません。私たちの計画が急がれるのも同様の理由からでございます。
その点に注目いたしまして、砺波医療圏内の6つの公的な病院の間では、トップによる情報交換と相互の機能連携についての協議を行う機会を定期的に持っておりまして、冷静な自己評価を行いながら、それぞれの病院の運営課題の解決に向けて、砺波総合病院を中核とする病病連携の具体的な意見交換を始めております。
また、このたびの病院増改築計画をはじめといたしまして、病院活動に関しましては、逐一医師会の御意見をいただいておりまして、広域圏的には病診連携を進める努力を続けております。
ただ、現状におきまして、幾つかの民間病院による長期療養型病院の建設が砺波市に偏在して集中して行われているということ。それから、公的介護保険制度の実施の期限が迫られているということから建設が急がれまして、これらの施設を含めた医療の流れに関しての地域的なコンセンサスの形成がまだ十分ではないのではないかという今日的な問題があろうと認識しておりまして、今後、各方面一層の努力が要請されていると見ております。
そこで、現時点での病院の運営システムに係る考え方を具体的に示せとのお尋ねでございますが、基本的には議員さんがお述べくださいましたように、基本設計に織り込まれました指針に従いまして、広い診療領域にわたって、地域から信頼され選ばれる、急性期の中核病院機能の充実を目指したい。やがては、地域医療支援病院としての役割を分担したい、こういうふうに願っております。
その中で、特徴的かと考えられる部門につきましての考え方を、いささか長くなりますが述べさせていただきます。
まず、従来から、がんはすべて徹底的に手術すべきであろうという考え方がございましたが、医学の進歩に伴いまして、手術療法、薬物療法、放射線療法、遺伝子治療、移植療法など総合的な治療。私たちの領域におきましては、「集学的な治療」が求められるようになっておりまして、それに応えて、現在私の病院にあります施設をさらに有効に生かすために、他の医療機関との共同利用による地域のがんセンター的な機能の展開を目指すべきではないかというふうに考えております。
また、現在、当院におきます年間の死亡退院者数は約500名でございますが、そのうちの60%の約300名が、がん末期の方々であります。その方々の末期の療養を専門的に行う「緩和ケア病棟」を持ちまして、温かい心のこもったがん終末期医療に取り組む計画を立てております。
次に、いまやがんに次いで死亡率の高い心筋梗塞や狭心症などのいわゆる虚血性心臓疾患に対してのカテーテルによる内科的な治療が大きく展開されておりますが、それを安心して行いかつ十分に効果を上げるためには、外科手術部門がぜひ必要だと考えております。そのために、当院でも今年度よりスタッフを増員いたしまして、ここ1、2年のうちに「人工心肺装置」による開心術のできる心臓外科を開設する準備を進めております。さらに、診療報酬上、加算のできる施設基準となるように努力いたしまして、地域におけるセンター的な機能担当を考えたいというふうに考えております。
次に、脳血管障害の診療についてでございますが、当院は、現在脳外科を中心といたしまして、この地域における急性の脳血管障害の3次救急医療を担当し、すぐれた実績を持っております。今後はさらに脳外科スタッフを充足することにより、この領域の新しい治療法に取り組むとともに、厚生省が近年実施を考えております脳血管障害の予防に関する診療部門を複数の科によって構成いたしまして機能させたいという計画を考えております。
次に、ますます増加いたします高齢者疾患。当院におきましては、例えば泌尿科におきましては前立腺の疾患が増えておりますし、排尿障害が増えております。眼科におきましては白内障手術などが非常に増えております。さらに婦人科では悪性腫瘍とか更年期障害をはじめとした機能的な疾患が非常に増えておりますが、それらにつきましては、各科ごとに積極的な対応を展開するとともに、高齢者を総合的に診療し、相談、指導する高齢者総合診療部門を設置することが必要であるというふうに考えまして、その検討を急いでおります。
次に、成育医療について述べます。
少子社会におきましては、地域周産期医療センターの充実は急務でありまして、今回の計画の目玉になっておりますが、それに絡んで、地域における小児科専門医の充実は極めて重要と考えておりまして、スタッフの強化を計画しております。
さらに、社会的に要望の多い体外受精クリニックにつきまして、今年度より経験の多いスタッフを迎えましたので、来年度の開設をめどに準備を進めております。
次に、最近のデータによりますと、ドックの受診者の中で「全く健康だ」という人の割合は16%に過ぎない。これを15年前の30%と比較いたしますと、いかに健康な人が少なくなっているかということであります。その結果に基づきまして、人間ドックを受診する目的を、今までの「病気を早く発見する」、これを私たちは「2次予防」と申しておりますが、それよりも「いかに健康を維持するか、健康づくりに励むか」と、これを私たちは「1次予防」と申しておりますが、それに目的を移すべきではないかという提言が行われております。
その意味で、今回の計画で示しました「ドック検診部門」「健康づくりセンター」が「リハビリ部門」「リハビリ病棟部門」と1つの建物の中にまとまったことの意義はまことに大きいと考えておりまして、「病気の後どのように健康を取り戻すか」という、これを私たちは「3次予防」と申しておりますが、これはリハビリが担当しているところでありますが、この1次、2次、3次の3つの機能連携が病院機能に与える効果は非常に大きいものだと考えまして、大いに期待をいたしております。
次に、病院の質を左右します要素として、そこに働く人の質が問われております。それには、医療人の絶えざる生涯研修が強く求められておりまして、その一環として、文部省、厚生省の最近の見解によりますと、医師の卒後研修を近く義務化したい、こういう見込みであります。若い優秀な人材を入れて、将来病院を一段と発展させるためには、独自に若い医者を集めることのできる臨床研修指定病院の指定をここ1、2年のうちに取りたいと考えまして、現在、副院長を長といたしまして、準備に取りかかっております。
また、現在、当院での研修を希望される方々は、医師に限らず医療職全般にわたって非常に多くの方々から求められておりまして、この臨床研修指定病院の指定が得られることによりまして、病院の質の向上に大きなインパクトとなるものと期待しております。また同時に、現在行われております「日本医療評価機構」によります病院機能評価を受けることによりまして、病院の質の高さを一般の方々に理解していただき、一般の方々が病院を選ぶ目標にしていただくという計画も進めております。
このように、運営上幾つかの計画を持っておりますが、医療費抑制がさらに厳しくなるとの予想に立ちますと、一層の経費抑減の方策を求めることが必要であります。そのために、現在では相当量の業務外注が進んでおりますが、状況に応じてさらに業務委託を推進するとともに、物品の管理システムを改善すること、患者さん方に対するサービスを改善すること、それから、根本でございます診療業務をきめ細かく改善するなどの総合的な対応によりまして、経費削減を図っていきたいというふうに考えております。
今後、病院機能が高度化いたしますと、当然のこととして、人を増やすことが望まれてまいりますが、そのために人件費の高騰が起こり、それがさらに経営を圧迫するという悪循環が考えられますが、それを解決する1つの方策として、人材の増加が必要な部門を、ただ単にその部門の専門職を増員するというだけではなくて、別の分野の専門職にその領域の補助的な機能を担当させ、それを漸次拡大し、充実させていくことで、その分野全体の機能アップを図るという新しい人的資源を求める考え方を導入することも必要になろうかというふうに考えております。
以上、事業運営に関係いたしまして幾つかの考え方を述べさせていただきましたが、あくまでも患者さんを中心に据えた病院運営が大きな命題でございまして、地域住民の方々に信頼され、選ばれ、安心と満足を十分に感じていただける病院を目指していかなければなりません。その目的の達成のために、全職員挙げて日々の努力を重ねてまいりたいと念願いたしておりますので、議員におかれましては、今まで以上に御理解と御指導をお願いしたいと考える次第でございます。
以上でございます。
◯議長(宮木君) 17番 金堂久哉君。
〔17番 金堂久哉君 登壇〕
◯17番(金堂君) お許しを得ましたので、私は、市政一般について質問いたします。
まず、最近の我が国は、バブル崩壊後の景気停滞が続く中で、さらに金融機関への信用不安が発生し、円安、株安を招き、これらの相乗的な影響が、じわりじわりと私たちの身辺を押し包んでくるのが強く身にしみてくるようになりました。その上、さらに最近の毒物混入事件で死者発生という悪現象まで発生して、それがあちこちに蔓延してきている状態です。こういった末期的現象から一刻も早く脱却して、希望の持てる明るい明日への構築の施策こそが為政者に求められている課題でないかと思いますが、市長はどのように受けとめておられますか。
さて、市長には、就任以来7カ月以上も経過し、去る7月1日には、県より行政事務に精通された今井助役の就任があり、市民の期待にも大きなものがあります。市長は公約として行財政改革を訴えてこられましたが、市長の考えておられる行革とはどんなものかを市民に具体的に示していただきたいと思います。
私は、行革の最終目標は、市民の要望を最低の経費で賄い、市民の税負担を少しでも軽くするための努力にあると思っております。事業を遂行するためには、当然大勢の人がそれぞれの分担に応じてその役目を果たしております。それがだんだんとサービス向上のためにと機構の肥大化となり、人員の増加へとつながってきたのではないかと思います。
先般の自民党総裁選のとき、当選すれば当然内閣総理大臣になられる方ですが、そのときの候補の1人は、「私は行革をやります。10年後には省庁半減、人員を50%削減する」とまでおっしゃった方がございました。国民の人気も非常に高かったのですが、総裁にはなられませんでした。
一般的に「行革」といえば、住民へのサービスを低下することなく、組織を機能的、効率的に運用できるよう再編成することにより経費節減がなされるものと期待し、その経費節約に一番効果があるのが人員の削減ではないかと思います。現に市民からもそのような声を耳にしております。
当市の一般行政職の人数を見てみますと、平成5年度は271人、平成6、7年度は277人、平成8、9年度は285人、そして本年10年度は292人と、5カ年間で21人の増員を見ております。こういった経過から推察すると、今後、当市の職員の減少を期待できないのではないかと思います。そして来年度には、広域圏事務組合の消防職員の若干名の募集もありますが、これは公安職でもあり、また、緊急に資格を有する者の必要からやむを得ないものかと思っておりますが、しかし、2000年から施行される介護保険法によってヘルパーの増員が見込まれます。しかし、市長の行革に取り組む方策の中に人員削減の強い意志があるならば、十分に対処できるのではないかと思いますが、市長の行革遂行の中に人員削減があるのかどうかをお尋ねいたします。
次に、経費節減について申し上げます。
私は、財政改革とは限られた予算をいかに有効に施策実施に生かし、支出を極力抑えるかにあると思っております。国や県でも効果の期待できない大型事業の中止の発表もあり、税の有効利用で納税者の理解を得ています。そして、市民の目は厳しく、あちこちでオンブズマンの摘発も新聞紙上で見るわけです。
こういった中で、企業の業績悪化による法人市民税、事業税の減少も見込まれ、少しでも財力を保持するべく、各企業では経費節減を大きな課題とし、取り組んできております。当市としても、以前からこの問題に取り組んできておられると思いますが、経費節減は、これでよいといった限界はないと思います。目標を示せば、それを達成しようと意欲もわいてきます。
先日も、県下のある市では経費節減10%を示され、出入業者にも協力要請があったので協力してきましたということを直接聞きました。例ではございますが、私どものような小さな会社でも、5、6年前からコストダウンをモットーとし、いわゆる週40時間制に対して血の出るような努力をして、人員増もなく、そして経費増もすることなくこれを成し遂げたのでございます。やれば必ずできるわけです。特に優秀な人材の多い当市では、個人が、そしてグループが力を合わせれば、よい結果は必ず出ることと存じます。
当市では、経費節約で何%かの目標値を示すとか、あるいはまたどのような方法で実施しておられるのか。そして、現在ではその効果が少しでも出ているかどうかをお尋ねしたいと思います。
次に、補助金、奨励金のことについて申し上げます。
市では、各種事業を遂行するための補助金、奨励金を交付していますが、適切に運用され、効果も上がっていると思っていますが、マンネリ化してきて今の時代にはどうかと思うようなものがないでしょうか。私は、この例として、納税貯蓄組合への市税取扱補助金を取り上げたいと思います。
この制度は、戦後の混乱期の昭和26年に、納税意識の低い国民に納税意識を高めるために設けられた制度です。それからもう48年も経過し、国民はいまや義務として責務を果たしています。確かに昔は、組合の役員の方々は滞納者宅へ回って、そして、「組合に迷惑をかけるから、おまえのところも税金を納めろ」と回ったものでございます。しかし、今ではプライバシーの侵害に当たるといってこういったことも行われておりません。また、住民も納税意識が高まりまして、その必要もなくなっております。これも、いわゆる口座振替等による効果が大いにあると思っています。それで、かえってまだ銀行関係の職員から、「お宅の残高がありませんよ」という督促が、私どもにさえたまにあります。
当市には、現在210の納税貯蓄組合があります。当然、滞納するような人はこれに入っていないと思います。今年度市税取扱手数料の額は、一般会計では1,746万8,000円、国保会計から578万4,000円の計2,325万2,000円が予算化されています。大体ここ3、4年はこの水準で交付されています。ほぼ目的を達成したこの制度をいつまでもこのままでよいのかと思う次第です。一挙に廃止するのではなく、逐次に交付率を下げていく方向で関係者と相談されればいかがかと思います。そして私の提案ですが、このことによって浮いた金は、各地区の自治振興会へ育成金として交付されれば理解も得られるのではないかと思います。
現在、砺波市の17地区の自治振興会育成補助金は955万円で、ここ数年この金額は変わっておりません。平均すると、1地区約56万円でございます。こういった補助金の見直しについて、市長の見解をお尋ねいたします。
次に、環境関係についてお伺いいたします。
去る8月12、13日の当地方における集中豪雨による被害状況とその対策等についてお尋ねすることで通告してはおりましたが、去る9日の産業建設常任委員長からの報告、そしてまた同日の全員協議会での資料配付によって十二分に承知したので、本来はここでは質問を省きたいのでございますが、今日はここに、市政に熱心な方々がたくさん傍聴に来ておられますし、そういった方々に知っていただくのも一つの方法ではないかと思いますので、質問に対する答弁ではなく、発表という形でお願いしたい、かように思っております。
また、今回の集中豪雨によって、市街地でも床下浸水や道路への冠水、平野部では田畑への浸水、冠水もあり、特に山間部で土砂崩れ、がけ崩れ等が多発したようです。幸いにも人命を損なうことがなかったことでほっとした気持ちです。しかし、一度あったことはまたいつかはあるかもしれません。特に開発が盛んな地域や今後の開発が予想される地域では、河川からの浸水被害の増大が考えられます。それで、一般市民にも、当市の主要河川の断面は降雨量何ミリに耐えるように設計されてつくられているか。また、それ以上の場合は危険ですよと、山間部についても、どれだけの降雨量があると危険だから近づかないようにといった、そういった安全度の目安のようなものがあれば教えていただきたいと思っております。
次に、排水路の建設について申し上げます。
当市では、約30年前から始まった基盤整備によって、農地、用排水路、道路の整備も完備したわけですが、その後の車社会への急激な変化、そしてまた、地域によっては公共施設の建設や企業誘致または進出、さらには人口増に見られる住宅団地の増加、個人の宅造増等によって、いずこの地域でも大なり小なりの差はあれ、大きく変貌してきています。そして、これらの変化に対して、まずは道路の改良、拡幅工事が実施されてきました。そして、用排水路も不備な箇所から逐次改修工事が行われてきております。現在は主要な用排水路の工事も行われています。
今回の豪雨では、各地では田畑への浸水もありましたが、出町の一部では道路冠水や床下浸水も発生していますが、これは予想外の降雨量で、いずれの川も増水で受入容量を超えた結果かと思います。しかし、出町市街地周辺では区画整理事業が継続中であり、これからも新規に計画されています。今、事業が完成すれば、この事業による下流地域の排水路は十分に対処できる容量があるのか検討されたことがあるでしょうか。
また一方、当市では将来人口5万人と予定しています。現在4万人を少し超えましたが、まだ約1万人分の住居が必要です。2割の約2,000人程度がマンション、アパートに入居するとしても、約8,000人程度の住居が必要であり、これには30~40ヘクタールほどの農地が宅地化をされると思います。当然企業の進出もあるだろうし、市としても第5工業団地の造成といった要素を抱えています。降雨時に一時湛水して調整池の役目を果たしていた農地の減少がどういう結果を招くかは、自明の理であります。現に上流の開発によって限界に近い地域も出てきており、砺波市百年の計を立て、市民の生活環境を守るため、将来の排水路建設を検討すべき時期が来ているのではないかと思いますが、市長の見解をお伺いいたします。
最後に、人口増対策についてお尋ねします。
今春、我が砺波市は「住みよさ日本一」の評価を受けましたが、これも、これまでの「花と緑に包まれたふるさとづくり」の成果と受けとめ、なお一層の環境整備に努力せねばならないと感じたところでございます。
これを実証するように、昨年末には区切りの人口4万人に達し、みんなで喜んだのですが、その後も着実に増加しており、8月末では4万290人となっています。人口増は、その町の活性度のバロメーターであり、まことに喜ばしいことですが、反面、手放しで喜べないこともあります。
当市では、別にこの地域は住宅地区と特定していませんが、現状は、ある特定地域に集中して増加して、そのためのひずみも発生してきております。特に小学校児童の就学状況を見ますと、その差が甚だしく、何とか是正できないものかと思います。
今年度の当市の小学校7校児童は2,451人ですから、平均値から見ると1校350人となりますが、東部小では712人21学級で30%弱、北部小では407人13学級で16.6%、出町小は366人14学級で15%弱で平均値を上回っていますが、南部小は8学級195人、鷹栖小は7学級174人と、それぞれ8%前後です。最高の東部小と最低の鷹栖小との生徒数の差は538人です。東部小では、以前に教室等の増築もありました。そして、以前から体育館が狭小で改築の要望もされております。
それで教育長にお尋ねするわけですが、どのように今後の児童数を把握しておられますか。また、小学校教育における望ましい生徒数はどれぐらいが適当と考えておられますか、お聞きいたします。
今申し上げましたように、特定地域での宅地造成は現在もどんどん進んでおります。現に私の近くでも、つい先日、22戸の造成が完了しました。おそらく、近く皆さん方の新聞折り込みに入ってくるだろうと思います。そしてその地に隣接して、また3戸ほどの造成が始まろうとしています。少し離れた地点でも、3戸ぐらいの契約ができたようでございます。連鎖反応を起こしているのではないか、次から次へと移っていく気配が感じられます。
ここでも宅地排水がネックでございましたが、この解決に約2年以上かかったかと思っています。このままでは、業者は営業効果の上がる地域に重点を指向して活動するものと推察するわけです。こういった情勢動向に対して、当局はどのような見解を持って当たられようとしておられるかお尋ねしたいと思います。
これをもって、私の質問を終わります。
◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 金堂議員さんにお答えをいたします。
冒頭に、経済不安や社会的減少について述べられ、どう市長は受けとめておるかということでございます。
今日の状況を憂えておられますことにつきましては、同感に存ずるところでございます。そこで一言つけ加えますが、現内閣は「経済再生内閣」と位置づけまして、まず、金融再生関連法について今議論をされているところでございます。
まず、金融不安の解消、安定策を確立することが、国の内外の期待するところだとこのように思っておるところであります。
次に、行革についてどう考えているのかと。幾つか御指摘がございました。
私は、一言で申し上げますと、時代の変遷はものすごく目まぐるしい状況でございます。これに対応して市民サービスの充実を図るというのは、何もかも削減するのではなくて、どう基本的にいいサービスをするか、これが行政改革だと思います。一方、これに伴います財政改革も必要であるというように認識をしておるところでございます。
さて、御指摘がございました事務等の問題でございますが、地方自治体においては、生ぬるいのではないかという御指摘でございます。
私は、これから地方分権時代を迎えます。簡素で効率的な行政、その推進も求められております。したがって、事務事業の見直し、組織や機構の簡素・合理化、一部では民間委託あるいはOA化によりまして、職員等の削減を図るのも行政改革の一つではないか、このように思っております。
御指摘の、ここ数年、職員が増加しているのではないかということでございますけれども、1つには、乳幼児保育の充実、例えば幼稚園の3歳児を受け入れましょう、それから、福祉問題としては、在宅介護支援事業を進めましょう、そんなことがございますし、四季彩館等につきましては、花と緑の推進をするために若干の定員増になりましたことがございますけれども、しかしこれは、適正化計画に基づきまして採用いたしておるということを御理解いただきたいと思います。
なお、今後2000年国体がございます。それから、先ほど山岸議員さんにもお答えをいたしましたが、介護保険が出てまいります。極力そのことを考えながら事務事業を見直して対処してまいりたいと思っております。
しかし、一方では住民ニーズがますます複雑でございます。そして、ますます少子・高齢化という時代を迎えておりますので、私は、福祉関係の保母さんや保健婦等の職員についての増員はやむを得ないものだろう、このように実は思っておりますことを御理解いただきたいと思います。
当市の一般行政部門の職員数は、地方公共団体の人口、面積、行政需要等の基礎にいたしました第6次の定員モデル事業と比較いたしますと、そう大差はございませんので、良好な自治体だというふうに判断をいたしておるところでございます。
いずれにしましてでも、御趣旨にございました気持ちを十分配慮して、今後進めさせていただきたいと思います。そのようなことを考えておりますことを御理解を賜りたいと思います。
次に、行革に絡みまして、経費節減についての御質問でございます。
経費節減につきましては、昨年から訓令で財政改革大綱を示し、さらに先般、経費節減対策について周知徹底を図ったところであります。
「市長、少し細かいのではないか」という市民の声もございますが、経常経費の節減・合理化の再認識を図るとともに、地球にやさしいグローバルな視点を持つことで、全職員の共通認識といたしたいと思っておりますし、そのことが大切だと思っております。
金堂議員さんの体験もいろいろ述べられました。参考にしていきたいと思いますが、細部につきましてのそれぞれの節減項目につきましては、総務部長からお答えをいたします。
次に、これも行政改革の一端として、補助金、奨励金等について見解を述べよということでございます。
御指摘の納税貯蓄組合奨励金につきましては、おっしゃるとおり昭和26年に制定された納税貯蓄組合法に基づきまして制度化されたものでございます。半世紀の間、社会環境はおっしゃるとおり様変わりをしてまいりました。所期の目的は達成されたものと思っておる次第でございます。したがって、金堂議員さんの認識と同様でございます。
提案されましたように、段階的に縮減を図るとともに、他の補助金等、例えばこれも提案でございましたが、広く地方振興育成等々のメニュー化も視野に入れながら検討を加えたい、このように思っておるわけでございます。
ただ、実施に当たりましては、納税関係団体等々がございます。この御協力も必要となりますので、理解を求めながら段階的に進めさせていただきたいと考えておる次第でございます。
次に、環境対策ということで幾つか御意見がございましたし、この問いについては、私のほうへ1点だけ要望がございましたのでお答えをいたします。
当市では、排水専用の河川が整備されていないというのが現状でございます。従来つくられましたのは、御存じのように農業排水路でございまして、それについてはその後、下流では一級河川ということで認定されております。したがって、現在改修されておりますものは農林サイドの改良でございまして、これは15年に一度の雨量計算からでき上がった河川でございます。今後一級河川としてやるとするならば、建設省サイドでございますので、50年に一度の雨量計算で整備されることになります。そうしますと、今の川幅を1.5倍、そのような断面になるようであります。しかも、この河川改修、排水等については、下流から実施をしないと意味がございません。そのことを考えますと、早期に完成するためには、議員の皆さんの御支援、御協力がぜひ必要だとそのように考えておるわけでございます。
その他につきましては、産建部長からお答えをいたします。
次に、人口対策についての特定地域における宅地が集中しておる、このことについて市長の見解を述べよということでございます。
その動向について、あるいはこの見解については、大変私は難しい問題がありますのでなかなかお答えすることができないんですが、しかし、人口増は市政の力を示すバロメーターであると思います。したがって、今後とも人口誘導策をすべきものと考えております。
当市は、御存じのように、昨年の12月で4万人を超えました。現在もおかげさまで伸びておるわけでございます。しかし、金堂議員さんがおっしゃるように、特定地域に偏った増加がございますので、幾らかのひずみを生んでいることも承知をいたしておるわけでございます。
市といたしましては、均衡ある土地利用を図るために、砺波市開発指導要綱を定めまして、関係者に協力をお願いをしているわけでございます。
実際の宅地開発の状況につきましては、新しくその場で起こされる起業者からの情報提供が役所も遅いわけでございまして、受け身にならざるを得ません。したがって、非常にそこに偏ることにつきましての問題があろうかと思います。しかし、私は、秩序のない開発、砺波市の豊かな農地、散居形態、自然環境というものを配慮しながら、これからも考えてまいりたいと思います。
市といたしましては、今、土地区画整理事業が進んでおります。その地域や、あるいは市街地あるいは都市計画法上の住宅地への適切な人口誘導策がベターであろうと思っておりますので、このことについても御協力いただければ幸いだと、このように思っておる次第でございます。
これに関連いたしまして、小学校児童あるいは対策等につきましては、教育長からお答えを申し上げます。
◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
教育長 飯田俊雄君。
〔教育長 飯田俊雄君 登壇〕
◯教育長(飯田君) 金堂議員さんの御質問の中で、小学校児童数の推移と、それに学校がどのように対応しているかということについてお答えいたします。
まず最初に、小学校の児童数の推移でございますが、現在の住民登録数に基づく6年後、平成16年度までの小学校の児童数の推移でございます。
庄南小学校と庄東小学校が毎年少しずつ減少してまいります。庄南小は、16年度には現在よりも56人減少、また、庄東小学校は現在よりも3クラス減の118人が減少すると考えられます。砺波北部小学校は来年度少し減りますが、その後から毎年微増で、16年度には現在よりも2クラス39名の増、鷹栖小学校は毎年少しずつ増えてまいりまして、16年度には現在よりも4クラス68人の増、砺波南部小学校は横ばいで推移してまいりますが、16年度には1クラス11人の増、出町小学校については、これから13年度まで少しずつ減ってまいりますが、14年度からは少しずつ増えてまいりまして、16年度には現在の数に戻るというふうに思われます。最後に、砺波東部小学校ですが、12年度までは少しずつ減ってまいります。そして14年度から急に増えてまいりまして、16年度には現在よりも4クラス111名の増加が予想されます。市の小学校全体で申しますと、16年度には現在よりも全体で6クラス56人の増加により、東部小学校のクラス数は全部で24クラスの825名ということに在籍児童がなるわけです。これは、市全体の児童数の約33%というふうに見込まれております。
それと、もう1つお尋ねの、児童数は別といたしまして、学校教育法の施行規則では、小学校においては12学級から18学級を大体標準と考えております。したがって、12学級と申しますと、現在の出町小学校364名の学校規模から、18学級ということになりますと、大体600どまりというふうな児童数になると思いますが、大体12~18ということを標準と考えております。
私自身の経験から申しましても、子供たち同士が仲良く触れ合うとか、それからまた、教師の目がクラスの子供たちによく行き届くというふうなことから考えますと、学校運営上のいろいろな問題から、標準としております12~18学級が一番よろしいのではないかというふうに思います。
なお、それではそういうふうにクラスが増加していった場合に教室をどうするのかというふうなことが出てまいりますが、クラスが増加すると考えられる北部小学校、鷹栖小学校、南部小学校においては、現在空き教室がありますので、その空き教室を使うことによって十分対応できるものと考えます。また、砺波東部小学校の場合には、新しく増築をいたしましたオープンスペースの大きい部屋がございますが、これは児童数の増を見込んであらかじめ大きいものをつくっておきましたので、これを転用することによって、大体16年度に増加をする子供たちの教室は確保できるものというふうに考えております。
以上でございます。
◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
総務部長 中島和之進君。
〔総務部長 中島和之進君 登壇〕
◯総務部長(中島君) 金堂議員さんの経費の節減について市長の答弁があったところでございますが、概要について御答弁申し上げたいと思います。
経費の節減につきましては、毎年度の予算編成あるいは年度初めの予算執行方針の説明等におきまして、職員の共通認識となるような周知の徹底を図るよう努めておるところでございます。
具体的に申し上げますと、まず、事務用消耗品の節減という柱の中では、机やロッカー等の中に眠っております事務用品の有効活用を図るように、常に在庫整理あるいは再利用の促進を呼びかけておりますし、紙類の使用量の削減につきましては、コピーの両面刷りとか簡易印刷機の利用あるいはパソコンによるペーパーレス化に努めておるところでございます。あるいは細かい話でございますが、ファイルや封筒の再利用をしたり、あるいは郵便料の節約の観点から、はがきやファックスの利用の促進を図っておるところでございます。
2番目の項目といたしましては、エネルギー等の節約という観点で、昼休みあるいは時間外の節電、温度管理という点で、照明、冷暖房の節約に努めておりますし、余熱機能を備えたOA機器による節電、それから、最近設置いたしましたエレベーターにつきましては、原則として職員の利用禁止を訴えておりますし、庁舎におきますガソリンの節約等につきましては、できるだけ相乗りを進めるとか、あるいはアイドリングなどの中止を呼びかけております。あるいは環境への配慮ということで、再生紙の利用あるいはエコマーク商品使用の推進などの周知に努めておるところでございます。
なお、公共工事等におけるコストの軽減についても、最近、国・県等の指導もありますし、そのことを漸次進めるよう努力しておるわけでありますが、例えば原材料の有効利用という観点から、漸次実施に向けて努めておるところでございますが、今日的には、柳瀬地内で整備を進めております総合運動公園の盛土工事につきまして、公共事業で発生しました残土を利用しながら有効利用を図るということでございます。それから、道路工事におきます路盤工の砕石を再生使用することなどを図っておるところでございます。
また、予算編成に当たりましては、経常経費について、年度別に申し上げますと、7年度では事業費で対前年度3%の節減あるいは8年度で食糧費で10%の削減あるいは9年度で事業費で5%、10年度へ入りましてからは旅費規定の見直しによる旅費の削減あるいは超過勤務の見直しということで効率的な事務の執行に努めておるところでございます。あわせて投資的経費につきましては、総合計画との整合性に留意しながら計画重視に努めておるところでございます。
効果といたしましては、食糧費では年間130万円余りの節減でございます。約10%の割合になります。それから、平成9年度の事業費では、総額で1,000万円余りの節減効果が出ておるところでございます。旅費では、本年度からの旅費の見直しによりまして、約250万円余りの節減見込みを予定いたしておるところでございます。それから、超過勤務手当等につきましても、現時点で前年に比較しまして、約30%弱の節減効果が出ておるところでございます。
いろいろ日々の業務の中で工夫をしながら経費の節減に努めるよう、今後とも全職員の共通認識となるよう、その周知徹底に努めてまいりたいと考えておるところでございます。
以上でございます。
◯議長(宮木君) 答弁を求めます。
産業建設部長 福田正治君。
〔産業建設部長 福田正治君 登壇〕
◯産業建設部長(福田君) それでは、集中豪雨の被害の状況と対策について詳しく述べよということでございますので、若干お時間をいただきたいと思います。
8月12日に日雨量で130ミリございました。その中でも、11時に時間雨量で51ミリが記録されております。これは平野部でございまして、山間部では61ミリという記録がございますので、約1割強山間部には多かったと。また、13日につきましては日雨量で97ミリ、11時の時間雨量最大が41ミリということでございました。
市におきましては、直ちに災害警戒本部を設置いたしまして、その情報等の収集を行ってきたところでございます。水の引いた後の対策もとってまいりました。
市内の水田はほとんど浸水しておりましたけれども、家屋等につきましては、床下浸水が12日には45戸、市街地を中心にございました。それから、13日には15戸ございました。
そこで、災害のほうでございますが、農地災害につきましては、田のいわゆる畦畔等の崩壊が37件、畑2件、農道15件、水路45件、ため池1件ございました。それから、林道災害が2件ございました。それに加えまして、山間部では宅地周辺の土砂崩れが7件ございました。それから、道路災害でございますが、道路は御存じのとおり、国の管理と県の管理と市の管理がございますが、国の管理のほうは砺波市内にはございませんでしたけれども、県管理のほうで8件ございました。これは、道路の路肩が決壊したのが6件、山肌が崩れたのが2件。市関係でも9件ございまして、道路の路肩が決壊したのが2件、山の法の崩壊が7件ございました。河川関係につきましては、県のほうが3件ございまして、市のほうが1件ございました。
そこで、これらの対策につきましては、水が出まして、その後すぐ土砂崩れ等のために道路が不通となったところを早急に復旧するために、生活道路を確保するために、県道のほうでは高岡土木が中心となりまして、市道のほうについては市が中心となりまして、それぞれ業者と打ち合わせまして、15日までに生活道路の確保を行ったところでございます。
復旧につきましては、これから国の査定を受けまして、それから検討していきたいというふうに思っています。
それから、山間部の宅地周辺の土砂崩れにつきましては、それぞれ集落において素早く対応されておられまして、大変心強く思ったところでございます。ありがとうございました。
それから、農作物の被害等でございますが、現在ちょうど刈り取り時期でございますので、今のところ、全体の把握はしておりませんが、この集中豪雨よりも長雨のほうで農作物への影響が多いのではないかというふうに思っておるところでございます。
次に、当市の雨に対する安全度はどうかというような御質問でございました。
議員さんも道路等を通られますと、一般的に申しますと、100ミリ以上で交通止めということになっています。日雨量100ミリが警戒、時間雨量では大体20ミリ、これ以上が災害の対応となっておりまして、それがいわゆる危険度の目安かというふうに考えております。
市内全体のことで申し上げますと、現在、砺波市の主要の排水路は、先ほど市長から言われましたように、一級河川に認定されております。それは、祖父川、荒俣川、山王川、岸渡川、上黒石川、黒石川の6河川でございます。これは先ほど市長からも申し上げられましたけれども、農林サイドで整備されております。
これの雨量はどれだけ計算されておるかと申しますと、時間雨量で31ミリでございます。それが全部川へ流れるという計算ではございませんで、河川へ流れる水量を算定する方法がございます。これを私どもでは「流出率」といっておりますが、農林サイドでは、平野部で45%、市街地では65%が川へ流れるという計算でございますので、今回の豪雨では対応できなかったのではないかというふうに思われます。
一方、一級河川で改修いたしますと、50年に一度の割合でございますが、これは雨量にして53ミリでございます。そこで、先ほど申し上げました流出率は50~95を建設省では見ております。平均して大体75%程度かというふうに考えております。これを考えますと、今回の雨量では対応できたのではないかというふうに思っております。
いずれにいたしましても、長時間の雨では流出率は100%というふうになりますので、仮に河川が全部一級河川の改修がされたといたしましても、53ミリ以上でありますと問題になるのではないかと考えます。そういうことも含めまして、河川以外でもある程度の調整能力を持っておく必要がないかというふうに思っておりまして、今後は、やはり大きな広場や大きな駐車場等において調整能力も検討する必要があろうというふうに考えております。
一方、市街地につきましては、現在改修されております排水路では25~30ミリで対応するのが限度ではないかというふうに思っております。
都市計画では、この雨水排水計画ができますが、これも時間雨量でございますが、45ミリまでとなっております。しかしながら、下流の河川改修が行われなければ用水管理者の同意が得られませんので、これを早急に進めるべきだというふうに思っております。
したがいまして、今後進めてまいります中神、杉木、深江等の区画整理事業においては、公園等の公共施設においてそういう機能も考えていきたいというふうに思っておりますし、また、平成7年4月から、いわゆる開発行為の3,000平米以上のものについては調整池機能を設けるよう行政指導いたしましたが、今回見て回ったところ、十分に機能しておりました。このようなことも含めまして、河川の早期完成に向けての対応と市内の豪雨に対する総合的なものを検討していく必要があると思っております。
以上であります。
◯議長(宮木君) この際、暫時休憩いたします。
午前11時52分 休憩
午後 1時05分 再開
◯副議長(村中君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問を続けます。
11番 河原 誠君。
〔11番 河原 誠君 登壇〕
◯11番(河原君) お許しを得ましたので、私から市政一般について質問と幾つかの提案をさせていただきます。
言うまでもなく総合計画はその行政にとっての顔であり、将来のまちづくりのための大きな指針であります。砺波市はこれまで、前岡部市長のもと策定をされました第6次総合計画に基づき、「うるわし 散居のなかに花と緑の活力に満ちたふるさと となみ」をテーマに、21世紀への基盤づくりに向けて行政運営を進めてまいりました。その成果は着実にあらわれ、人口も待望の4万人を突破し、「全国住みよさランキング」では日本一になるなど、近隣市町村からも、その発展ぶりや変化に注目と羨望の目が注がれております。そして、一定の評価を受けているところであります。その評価におごることなく、真にすばらしい21世紀の砺波市づくりを進めていくことが、今日的な課題ではないかと考えます。
しかしながら、時代は刻々と変化をし、はっきりとした将来が見えない状況にあります。そうした混迷の時代であるからこそ、しっかりとした指針が求められているところであり、そのためにも次期総合計画をしっかりと検討をしていく必要があります。
安念市長は、市長就任のときの施政方針の中で、今後の市政運営については、基本的には第6次総合計画に基づいて前市長の考えを継承していくとのことでしたが、次期総合計画の策定についても意欲を見せておられました。
御存じのように、当市と同様に富山市や県においても、平成13年度より次期総合計画が施行され、現在その策定に向けて準備が進められているところであります。実施時期まで2年余りあるわけですが、当市においてもそろそろ準備段階に入らなければならないのではないかと考えます。今後、策定に向けてどのように進めていく予定であるのかお聞かせを願います。
策定に当たっては、いろんな方々の意見を聞く必要があり、もちろんよい計画をつくることが大切ですが、それ以上に、つくり上げていくまでの過程が重要ではないかというふうに思います。計画づくりを通してみずから市政へ参画しているという意識を持っていただく、また外部の方々に参加をしていただくことによって、外から見た砺波市像が見えてくるとともに、砺波市を知っていただき、また応援団となってもらうといった効果も期待できるからであります。第6次総合計画、また修正計画のときには、そういった形で、市民による検討委員会や外部の知識人によるアドバイザー制などをとって、策定への参考にしてきたところでありますが、今回もそのような手法を取られるのでしょうか。また、広く市民に関心を持っていただくために、シンポジウムのような公開の議論の場を設ける予定はないのでしょうか。市長のお考えをお聞きいたします。
公的な審議会や市幹部による検討委員会の意見も重要ですが、もっと若手職員の中にもいろんなアイデアを持った人があろうかと思います。そういった人たちの意見を引き出すことも必要であり、例えば分野ごとに研究会・勉強会を組織して、また議員との意見交換会といったものも行うといったことをやってみてはいかがでしょうか。議会と行政、そして市民が一体となってつくり上げるといった総合計画が望まれるのではないでしょうか。
第6次総合計画で出された政策については、貴重なものが多くありましたが、既にその中で実現したもの、またこれから中長期的に実現に向けて努力をしていかなければならないものがありますが、さきにも述べたように、大変混迷した時代となっている現在、長引く不況下の中で、税収や交付税・補助金も確保できるかどうか不透明となっております。地方分権が推し進められ、自分たちのまちは自分たちの責任でまちづくりを考えていかなければなりません。21世紀は、本当の地方競争の時代となっていきます。そうした厳しい時代の中で市政を運営していくわけで、さまざまな難問、課題が山積しているのは現状であります。そのような限られた財政状況の中で、よりよい砺波市づくりをしていくためには、政策にめり張りをつけ、取捨選択をしていかざるを得ないのではないかと考えます。
市長は「公正で清潔な市政」「市民参画の市政」「地方分権に対応する市政」を政治理念として、5つの施策を挙げておられます。1つに「行財政改革と広域行政の推進」、2つに「若者の定着と豊かな高齢社会の実現」、3つに「快適な環境の都市づくり」、4つに「スポーツと文化教育の推進」、5つ目に「産業経済の振興」であります。次期総合計画においても核となるものであろうかと思いますが、その中でも、21世紀の砺波市づくりにおいて、どのようなところに重点を置いて行政を考えていかれようとしているのか。また、当市の課題についてはどのようにとらえておられるのか、ハード・ソフト両面についてお聞かせをいただければ幸いであります。
第6次総合計画では、平成12年度の人口目標数を4万5,000人としておりましたが、修正計画において4万3,000人、1万1,100世帯と見なしをしたところであります。現在の人口は4万290人、そして1万837世帯ですから、順調に伸びてきてはおります。しかしながら、まだ約2,700人、260世帯の伸びが必要となってまいります。
先ほどの金堂議員の質問にもありましたが、今後の砺波市の状況を考えますと、第4工業団地の北陸コカ・コーラの操業開始や松下電子の増設などの要因、また東海北陸自動車道の開通などにより、人口増加の材料となっているところであります。しかしながら、この人口の問題は大きな問題でありまして、次期総合計画においてこの人口問題をどういうふうに考えていくのか、また先ほど市長の答弁にありましたが、市の発展のために人口の増加というのは大変喜ばしいことでありますが、余りにも急激な人口増は、さまざまな問題をもたらすということも考慮しなければいけません。先ほど金堂議員の中にもありましたように、一定地域集中型となっているのが現状でありまして、その中から地域格差が生まれてきております。
金堂議員の教育長の答弁には、将来の砺波市内の各小学校の児童数の見通しが答弁されたところでありますが、予想はしておりましたが、大変な格差が出てくるというのが具体的な数字でわかりまして、これは大変な将来的な砺波市の問題だなという印象を持ったのは私だけではないと思います。そういった学校格差、また高齢化率の格差といったことを、今後この総合計画の中でしっかりととらえて方向を定めていく必要があるのではないかというふうに思います。
また、人口の中身においては、外国人登録人口が急激に伸びてきております。平成2年の第6次の策定のときには、外国人登録数が48名であったわけですが、その後、修正計画時の7年には295名、そして現在は415名と、倍々ゲームで増えてきております。これは、「花と緑の国際交流都市」を目指して積極的に国際交流を推進してきたことも一つの原因ではないかと思いますが、今後ますます国際化への対応が求められているところであります。市長の提案理由の中にも、今後国際交流を積極的に進めていくとの言葉もありましたが、今後の市長の対応、考え方をお聞きしたいと思います。
東洋経済の「全国都市住みよさランキング」において、砺波市が671市の中で第1位の評価をいただいたことは大変名誉なことで、喜ばしい限りであります。これをうまく活用して、今後のまちづくりに、また次期総合計画の中に一つのテーマとして取り入れていけばどうかと思いますがいかがでしょうか。
今回は、新たに「住環境充実度」として、1世帯当たりの延床面積、また持ち家比率など、当市にとって高い数字を示すものが一つのカテゴリーとして指標に加わったことが大きな要因ですが、東洋経済の編集後記にも書いてありますが、データの上での住みよさと実感としての住みよさには大きな隔たりがあるということも事実であります。この機会をとらえ、真の住みよさとは何かといったことを深く掘り下げて、市民とともに討論をしていくことが重要ではないでしょうか。まだまだ一般市民の方々にはPRが不足をしているように思われますし、対外的にももっとアピールをしていくべきではないかと思います。
中沖知事が、富山県が日本一になっているものをさまざま取り上げて、それを県民や対外的にPRを徹底して行われました。最近は、「住みよい県から住みたい県」をキャッチフレーズに展開をされております。自分たちの住んでいるところが日本一であるということは、住民の誇りであり、自信にもつながるものであります。行政もそれを目標に運営に努めなければなりません。
ただ、今回の指標の中には、自然環境ですとか景観といった観点からのものは欠如しており、そういった面においては、当市には散居村といった大きな財産があり、住みよさを語る上で欠かすことができないものであろうかと思います。もっと外部から砺波市を訪れていただき、この住みよさ日本一の居住環境を体験していただくための方策が必要ではないでしょうか。ホームステイの登録制度が実施をされておりますが、なかなか生かされていないのが現状であります。これをもっと活用できるシステムはないものでしょうか。2000年国体などもいいチャンスではないかと思いますが、既に選手、役員の宿泊等は旅館・ホテル等に決定をしております。しかしながら、応援団とか見学に来られた方々については、検討をする余地があるのではないでしょうか。典型的な散居の空き家を改装して、外からお客さんや来賓を接待するためのゲストハウスといったものも、第6次の修正計画で長期的施策の中にございますが、なかなかいいアイデアではないかと考えます。
また、今現在、散居村の住宅が、生活様式の変化と老朽化によってどんどんと建て替えられ、なくなりつつあります。散居に住む人たちの指針として、新しい生活様式に合った住宅のあり方、また景観も含めて、行政が提案をしていくことも大切ではないでしょうか。設計コンペなどを行うことによって広くアイデアを募集して、景観の維持を図ることも住みよさを推進するための方策ではないかというふうに考えます。
今回のデータの指標の中では、平均して大幅に砺波市には悪いものはなかったというふうに言われていますが、その中でも、下水道普及率や財政力指数については余りいい数字とは言えなかったわけでありまして、今後そういったところを改善していかなければならないと思います。次期総合計画において目標値を定め、積極的に取り組んでいかれるものと思いますが、この住みよさ日本一を維持し、推進し、広くPRしていくための施策をどのように取り組んでいかれるのかお尋ねをいたします。
次期総合計画は今回第7次目となりますが、全国総合計画も特に第何次といった表現はしていないわけでありまして、この次の総合計画についても、名称については、そのような堅苦しいものは改正して、わかりやすい、親しみのあるものにすればどうかというふうにも思います。すべて総花的になってもいけませんが、夢のある明日の砺波を目指した計画となることを期待いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
◯副議長(村中君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 河原議員にお答えをいたします。
新総合計画の策定についてでございます。
今回の河原議員さんは、総合計画一本で御質問をいただいたわけでございますが、ただいまのところ、まだ十分に討議をしておりません。私の胸のうちを申し上げて、なお、いろいろ御指摘もございましたので、今後御指導を賜りたいと、このように思っておる次第でございます。
御意見の中にもございましたように、21世紀を迎えるわけでございます。時代の変遷はものすごく変化をいたしておりますことは、御承知のとおりでございます。中でも、少子・高齢化、情報化、あるいは国際化、いろいろな面で進展をしております。さらに、今議論をされておりますけれども、地方分権の時代がやってまいります。したがって、地方行政は大きく様変わりをするであろうと思っておりますし、変革を求めておられるものと存じておる次第でございます。
この中にありまして、砺波市の行政運営につきましては、その指針となります新しい総合計画については、御指摘のとおり重要だと思っておる次第でございます。平成13年度を初年度とする新しい計画になります。現行の第6次砺波市総合計画の推進状況をまず十分調査をして、その上で、今申しました多くの課題を探るとともに、新体制をつくって対処してまいりたいと、このように思っている次第でございます。
進め方といたしましては、今も申しましたが、第1段階は、現在の総合計画の中身を総括・点検することにあろうかと思います。そして、十分、批判と反省を加える。そして、提案にもございましたように、議会の皆さんとも懇談をしながら、新しい方向を目指す議論をすべきではないかと、このように思っております。これが第1段階でございます。
第2段階といたしましては、いよいよ計画づくりに入るわけでございますが、まず体制づくりをしたいと思っております。その上で基本構想の策定に入るわけでありますが、今河原議員さんからもおっしゃいましたように、第3次、第4次という時代が終わったわけですね。いわゆる、そのように開発型と言われる総合計画ではなくて、みんなで知恵を出し合って創造する、そういう計画が望ましい。国もそのように連絡をいただいております。したがって、国土庁が示しましたのは、前の議会でも堀田議員さんにも説明をいたしましたが、「21世紀の国土のグラウンドデザイン」、そういう名称になっているわけでございます。このことを軸にいたしまして、第2段階、計画の構想、そして主要な指標、いわゆるフレームというものを策定してまいりたいと思います。
おっしゃるとおり、人口問題をベースにして、土地利用をどうするのか、このフレームが大切だと思います。その上に立って基本計画がございますし、実施計画も上乗せをする。そこで、お話にもございましたように、御意見もございましたように、財政計画を織り込まなければ真の計画とは言えない、このように思っているわけでございます。
このような形で第2段階が終わりまして、第3次段階といたしましては、その計画の推進をフォローする、肉づけをする、そういう場を設ける必要があろうかと、このように思っておるところでございます。いずれにしましても、細部につきましてはいずれ皆様方にお示しをいたしまして、そのようなスケジュールを考えていきたいと思います。
要約いたしますと、現行の計画の総括を平成10年度内に終わりたいと思います。そして、新しい計画につきましては、平成11年、12年の前半で終わりたい。そして、後のフォローにつきましては、十分御意見も聞かなければいけませんので、12年の後半までかかると思いますが、そこで完了して立ち上げていきたい、このようなスケジュールを考えているところでございます。
さて、いろいろ内容等についても御意見がございました。
1つは、外部の知識人の話を聞いたらどうかと、御提案のとおりでございます。砺波市民よりも、市外の皆さんから眺めた姿、そのことは適切なアドバイスになると思いますので、御意見に沿ってそういう対応をしてまいりたいと思いますし、それから、若手職員を大いに活用したらどうかということでございます。総合計画策定委員会の規定にもございますので、必要に応じまして専門部会などを設けまして、その委員等については、若手職員も配置をして、新鮮なそして斬新なアイデアを出してもらいたい、こう思っておるわけでございます。職員の諸君の創意と工夫を凝らした提案を私は待ちたいと、このように思っております。したがって、その意味では、一部は手づくりの計画であってもいいのではないかと思っているところでございます。
次に、シンポジウムについてはどうかということでございます。これも御提案のとおり、いろいろ住民の理解、協力がなければ、私は樹立ができないと思います。そして、つくるには、市民参画でつくり上げることがベターだと思っておりますので、今の御意見もございましたが、そのような方向で対処してまいりたいと思っているわけでございます。
次は、第6次総合計画の観点の上に立って、市長の公約にもあるんだが、どのような中身になるかということでございます。冒頭に申し上げましたように、まだ私見の段階でございます。まず何よりも、皆さん方の御意見、そして多くの課題が今山積しておりますので、それを把握し、集約をしてまいりたいと思っております。重要課題については、今申しましたように十分整理をしておりませんが、今考えておりますのは、先ほども申しましたように、少子・高齢化の急激な進展、あるいは国際化や情報化の進展、そして、グローバル化といいますか、ボーダーレスの時代、いわゆる国境等がない時代でございますし、あるいは住民と民間とのパートナーシップの確立、地方分権の問題、その上に立って環境問題が一部御意見もございましたが、そのことは地方自治体でもとらえていくことが大切ではないかと、こう思っておるわけでございます。
次に、骨子となります人口、土地利用等についての御意見でございます。
おっしゃるとおり、これが実は骨でございまして、このことについては、おかげさまで人口は増加傾向にございますが、これらの人口対策と土地利用については、十分データを分析して、そして数値を出して議論をしていただいて、基本になるものを出していきたいと思っております。ただし、これは国の方針、県の方針等にも合致をしなければ意味がございません。したがって、国・県のフレームを尊重していきたいと思っておりますので、これは慎重に議論をすべきところだと、このように思っております。
さらに、中身といたしましては、計画に当たって外国人のことも配意しなさいということでございます。おっしゃるとおりだと思いますので、先ほど言いました国際化あるいはグローバルという立場から考えても、そのことも踏まえていきたいと、こう思っております。
次に、「住みよさ日本一」を大いにPRしようという御意見でございます。「住みよさ日本一」につきましては、そのこと自体をPRする施策は、特段今考えておりませんが、マスコミや経済企画庁の新国民生活指標などにおいても高い評価でございますし、総じて市民の皆さんもそのお墨つきをいただいたことについては御理解をいただきたいと、こう思っております。
なお、これにつきましては、今つくられたものではなくて、先輩諸侯の努力や御支援があったものと、私はそう思っております。したがって、これに対応するために、我々が十分その内容を吟味して充実を図るべき、そのことについては議員さんもおっしゃったとおりだと、このように思っているわけです。
ただ、1位になりましても、住環境の充実、それから快適度、あるいは利便性等についてはある程度の評価をいただいておりますが、一部まだ数字の低い面も実はございます。したがって、これらにつきましては、行政でも対応しなければならない問題がございます。その1つに、下水道普及率であるし、あるいは財政力指数でございます。今指摘もございましたが、これらについては努力をしていきたいと思っているわけです。そして、このことについては十分討論せよということでございます。そのとおりだと思います。
いずれにしましても、この日本一のお墨つきにつきましては、今後の施策のベースとして、私どもがこれを基礎にして、今後の行財政運営に当たっていきたいと、このように思っておるわけでございます。そして、真の住みよさ日本一、マスコミだけが言うのではなくて、実際、住んでいる皆さんがそのように実感することが大切でございます。その意味では、御指摘にもございましたが、私は個性のあるまちづくり、そのことが大事ではないかと、こう思っているところでございます。
その他、ホームステイのことや、あるいは国体でPRすること、あるいはゲストハウスの問題、もっともっと散居村について紹介をしたらどうかと、先般の中学生議会でも、そのような意見がございました。これらにつきましても、今の御意見を拝聴しながら対応してまいりたいと思っているわけでございます。
そのほかにも、河原議員さんから、計画の策定や手法その他につきまして、具体的な提案がございました。これも十分参考にしながら策定に当たりたいと、このように思っている次第でございます。
以上でございます。
◯副議長(村中君) 6番 石田隆紀君。
〔6番 石田隆紀君 登壇〕
◯6番(石田君) お許しを得ましたので、通告に従い、市政一般について2項目の事項とそれに関する質問、提案をさせていただきます。
まず、2000年国体開催に関した問題についてでありますが、平成11年度にはリハーサル大会が開催されますが、「花のまち砺波市」の取り組みについて、特に競技会場や周辺の美化についてどのような計画がなされているのか。さらに、2000年国体の「花のまち砺波市」のイメージ計画はどのようになされるのか、市長にお伺いします。
「チューリップのまち」として全国に知れ渡っている砺波市が、「花のまち」としてその真価を発揮するのが、このリハーサル大会と国体ではないでしょうか。夏のカンナ、秋のコスモスは、チューリップとともに市を代表する花ですが、競技の開催日程を見ますと、リハーサル大会は6月、8月、11月に、また国体は9月と10月に競技の開催が決まっています。この時期に対応できるのはカンナとコスモスですが、6月には無理ですから、他の花で対応すればと思います。
そこで、私の提案ですが、カンナの球根とコスモスの種の効率利用をしてはどうでしょうか。カンナの球根は、カンナ祭りの会場のものをすべて越冬保管して、来春、各会場周辺やそれぞれの地区に配布して植えつけていただくほか、コスモスの種は、夢の平コスモスウオッチングのものを少しでも利用してはどうでしょうか。
ワイルドフラワーの取り組みも、休耕田の利用とあわせて取り組み、会場周辺やアクセス道路沿いにつくってはどうでしょうか。ワイルドフラワーとは、本来は野の花のことですが、最近は野生的に栽培された野草的雰囲気を持つ草花を言いますが、この種子は、業者によりいろんな種子を組合せ配合しているので、割高であると聞いています。ワイルドフラワーの主なものには、コスモスの種子を基本に、リナリア、ハルシャ菊など、野生的雰囲気を持つ草花の混合種をまいて環境美化に取り組んでいるところが多いようです。また、近年では、黄色系や赤色系、ピンク系、ブルー系など、花色別の混合種子も売り出されています。幸いにも、市内東般若で、実際に取り組まれている方もおられますので、指導をお願いして実施されるよう願うものです。
次に、砺波広域圏内の観光標識設置について、助役にお伺いします。
砺波市誘導案内サイン整備計画については、平成8年9月30日に第1回の計画策定協議会が開かれて、9年3月末に整備計画書が出されました。現在まで対応されましたのは、砺波インター出入口にあります可変情報カラーディスプレーのみができていますが、その後の取り組みはどのように進められているのでしょうか、お伺いいたします。砺波広域圏内での計画があるのか、あればその内容をお聞かせいただきたいと思います。さらに、県下統一の構想もあるように伺っていますが、どのように進められているのかお伺いします。また、散居村ゆえに道路も多く、大変わかりにくい地方でもありますので、国体の開催までにはぜひとも整備していただきたいと思います。
次に、競技会場へのアクセス道路整備について、助役にお尋ねいたします。
一般地方道坪野小矢部線南般若地内の歩道整備状況は、片側だけなのか、両側を整備されるのか、リハーサル大会の開会までに完成できるのか、秋季国体の開会までなのか、早急にでき上がるように取り組んでいただきたいことと、道路、路肩の草刈りや美化に努めていただきたいと思います。
さらに、市道柳瀬公園線柳瀬地内のT字路については、左右の行き先案内表示がありませんし、太郎丸東部区画整理事業のうち道路の整備はいつ完了するのか心配です。特に、第一種市道には行き先案内表示がほとんどないのではないでしょうか。今後、整備される計画があるのかお伺いします。
次に、駐車場に関してお尋ねいたします。
ラグビー・フットボールやバスケットボールに関しては、総合運動公園や河川敷の駐車場で対応できると思われますが、ボウリング競技に関しては、駐車場の不足が心配です。文化会館の駐車場からシャトルバスを運行されるのか、そのほかに何か計画されておられるのか、お尋ねいたします。
また、ボウリング競技の一般観戦者の対応はどのようにされるのか。競技者、選手のロッカールームやシャワー室の整備は大丈夫なのでしょうか。また、レーンや機器の取替えをするとのことですが、事務局との話し合いはどのようになされているのか。さらに、当市としてどのような対応計画をされるのかお聞かせください。
次に、市民総参加を実現するために、市民運動推進協議会が今年5月末に発足されましたし、基本目標も設定されたところですが、この目標を市民の皆さんに知っていただくために、これからの取り組みについてどのように進められているのかお尋ねします。
初めに申し上げました「花のまち砺波市」としての花いっぱい運動については、それぞれの地域の皆さんが協力しなければ、到底成し得ることはできません。上からの通達だけでは反感も出かねませんので、一つの小さなところから指導育成し、徐々に輪を広めていくことが大切かと思います。花と緑の銀行もありますので、連携を取り合って進めていただきたいと思います。
大会運営については、ボランティア、市民協力員の力をかりて進めていただき、市民総参加のもとで国体を盛り上げていくことは大変いいことだと思います。国体事務局だけでなく、市行政も一体となって対処すべきと思いますが、市長の考えをお伺いいたします。
次に、長雨による異常気象下の今年の稲作についてお伺いします。
7月、8月とすっきりとした日もなく、梅雨明けがされないまま夏が終わりました。特に8月は雨の日が多く、水稲のコシヒカリが最も生育する大事な期間であり、軟弱徒長になりやすい曇天と大雨のダブル災害に遭いました。また、生育の早いものには、立毛中の穂発芽も見受けられました。このことにより、収量や品質の低下が懸念されます。今はコシヒカリの刈取収穫の最中ですが、9月3日付で砺波広域農業共済事務組合より、水稲損害評価の緊急対応がなされました。このことは農家にとって大変心強く、励ましになったと思います。倒伏や穂発芽による品質の低下は確実ですし、米の充実もいま一つで、くず米の割合が多いようです。腹白米が多く、食味も一ランク以上も下がると、となみ営農センターで話を聞きました。今年の作柄は平年作を上回ることはないと思いますが、これからその結果が出ると思います。
今年の仮渡し米価について、JAは昨年の豊作によって値下がりしたときの価格を参考に、今年の買入価格をコシヒカリ60キログラム当たり1万5,000円の仮渡し金として支払いする計画でしたが、長雨や8月の豪雨による水稲被害が多くなるとのことで、急遽1,500円上乗せして支払いすることになりましたが、昨年の価格は1万7,300円ですから、800円の値下げです。このことは、収穫農家や営農組織にとっては大変なことです。転作面積の28%に加え、収量の減少、品質の低下で、総収益の落ち込みは確実です。
制度資金を借り入れて、農地や農機具を調達している経営者も多数おられることと思いますが、その返済期日が10月末です。このことから、3カ年くらいの経営つなぎ資金の創設をしていただきたいと思います。JAと協議をされ、実現するよう願うものです。
今年は世界的な異常気象とのことで、アメリカでは干ばつに、中国では大雨で大洪水、韓国も同様で、穀物の収穫量低下は確実で、食料不足が懸念されます。我が国では米余りですが、そのほかの穀類は大半が輸入に頼っていることを思うとき、転作田での管理転作や水張り転作、地力増強作物を廃止して、大豆や大麦、飼料作物の作付に変えるべきと思います。今後、農協と協議検討していただき、取り組むよう指導していただきたいと思います。
終わりに、「JAとなみ野広域農業ふるさとビジョン21地域農業振興計画書」に関してお伺いします。
活力と魅力ある農業を目指して、事細かく提示してありますが、この中で、行政と一体となり実践するため、広域営農振興協議会を設置すると記されていますが、どのような打ち合わせがされたのか、協議の場があったのでしょうか。広域行政はいろいろ取り組まれていますが、農業に関するものは農業共済のみであります。今後、JAと協議をして、砺波広域圏の今後のよりよい姿を構築すべき時代が来ていると思います。これからの砺波広域圏を取りまとめるのが市長の腕の見せどころと思いますがいかがでしょうか。市長、産業建設部長の御意見をお伺いして、私の質問を終わります。
◯副議長(村中君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 石田議員にお答えをいたします。
まず、2000年国体についての御意見等でございます。
まず、会場周辺道路美化をどのように行うかという質問でございます。また、いろいろ御提案があったところでございます。
国体を開催するに当たりましては、会場や駅あるいはインターなど、市民参加で育てましたプランターなどを飾花する予定にしております。また、沿道の花壇等につきましては、できるだけ「花のまち砺波」をアピールしたいと思っておりますし、遠来の選手・役員の皆様を温かくお迎えしたいと、このように思っております。
つきましては、花のプランター等の栽培がございます。御意見にもございましたように、花と緑の財団を窓口にいたしまして、あるいは花と緑の銀行もその指導機関として活用をしたいと思っております。したがって、栽培管理や運搬要員、そして数種類の花の選定など、幾つかのマニュアルを考えて、地域や学校にもお願いしたいと思っているわけでございます。
なお、提案のございましたカンナの球根やその他につきましては、御指摘のとおり、希望の地区や学校へ配布をいたしまして国体を迎えるよう準備を進めてまいりたいと、このように思っております。しかし、これは全部がボランティアでございますので、お願いをするのみでございます。
また、ワイルドフラワーにつきましての御提案でございます。そのことにつきましては、国体事務局も今考えておるようでございます。関係地区の生産組合あるいは転作等の絡みもございます。その方と十分相談をして対処してまいりたいと、このように思っておるわけでございます。
それから、国体に関連いたしまして、ボランティア等の活動等についての御意見がございます。この御意見につきましても十分拝聴して、今後進めさせていただきたいと思います。御指摘のように、やや運動も遅れぎみでございますので、今後スピーディーに進めさせていただきたいと思っております。そして、具体的には、市民運動推進協議会の多くの参加をいただいておりますが、代表でございます市民運動推進員の皆さんにおいても、先催の市民運動のメニューがございますが、それらを議論していただいておるところでございます。そして、でき得れば、先ほど申しましたように、花壇等に取り組んでいただくと同時に、私は各家庭にも、せめて1つぐらいずつプランターを栽培するなど、協力を求めたいと、このように思っておるわけでございます。もちろん、これにつきましては、地区の振興会、あるいは各種団体の皆さんの協力が必要でございますので、十分協議をしてまいりたいと思っておる次第でございます。
なお、またボランティアのたくさんの皆さんに御協力を願うわけでございますが、もちろん職員も十分出動するような手はずも整えているわけでございます。
なお、このことにつきましては、これと直接は関係ございませんけれども、国体に当たりましての県からの指導もございます。むだを省き華美にならないようにということを厳に言われておりますので、そのことにも意を用いてまいりたいと思っております。
石田議員さんから専門的なお話もございました。各種提案もございましたので、その趣旨を尊重してまいりたいと、このように思っておる次第でございます。
その他、国体関連につきましては、助役からお答えを申し上げます。
次に、異常気象下における今年の稲作状況から、いろいろお尋ねがございました。
砺波広域圏農業共済組合の管理者の立場でもございますし、実は大麦の例もございまして、ずいぶん心配をいたしておるところでございます。8月の長雨・日照不足によりまして、収量の減収が予想されております。主力品種でございますコシヒカリの圃場も、二十何カ所か坪刈りを実施したところ、基準収量を下回る圃場が半数以上であったということを聞いております。
したがって、私は、被害申告期限を当初9月1日としておりましたが、1週間延長いたしまして、9月7日までの追加申告も受け付けしたところでございます。また、この間、市内の全生産組合長さん、あるいは各農家へ、それぞれ圃場の再確認をするようお願いしたところでございます。
被害調査につきましては、9月4日から9日にかけまして、損害評価員と職員で、コシヒカリなど中生を全筆、実は調査評価を行っておりまして、現在その集計をいたしておるところでございます。
いずれにしましても、農業災害補償法の趣旨を尊重いたしまして、農家の立場に立って運用を図りたい。そのために職員を動員して対処したところでございますので御理解をいただきたいと、このように思っておる次第でございます。
なお、米価問題、つなぎ資金の問題、あるいは転作問題、あるいはJAのビジョン等につきましては、産建部長からお答えをいたします。
◯副議長(村中君) 答弁を求めます。
助役 今井 烈君。
〔助役 今井 烈君 登壇〕
◯助役(今井君) 石田議員の2000年国体に関する御質問のうち、砺波広域圏内の観光標識の設置についての御質問にお答えをいたします。
砺波広域圏内の観光標識の設置につきましては、平成3年に広域観光サイン計画をつくりまして、各市町村に1カ所ずつ設置するということになりまして、当市におきましては、平成7年にチューリップ公園に地図情報サインを設置したところでございます。管内の全市町村にすべて、この観光案内標識は設置完了しているところでございます。
当市のサイン計画につきましては、平成8年度において、砺波市サイン計画策定協議会を設置いたしまして、当市の地図情報や道路案内標識等について、整備計画や統一デザイン計画につきまして策定をしたところでございます。この計画に基づきまして、平成9年度には、市内の観光地等10カ所に、市内総合案内や周辺案内標識を設置したところでございます。また、JR砺波駅から総合病院までの歩行者誘導サインを設置したところでございます。県におきましては、本年度に2000年国体へ向けての標識整備計画を、愛称というんですか、略称というんですか、「ちょっとよっていかれ計画」という非常に粋な名称で策定しているところでございまして、その内容は、補助国道や主要地方道を中心に、施設案内標識及び市町村境界標識を体系的に設置する計画でございまして、幹線市道につきましても道路管理者で設置してほしいという要望を受けているところでございます。
当市といたしましては、砺波市サイン計画や県の2000年国体へ向けた整備計画に基づきまして、主要幹線市道を中心に、公共施設や道路案内標識のサイン整備事業に取り組み、御指摘の散居村でわかりにくい道路につきましても、当市へ来訪される方々にわかりやすい道路、そして施設、会場案内ができますよう進めてまいりたいと考えているところでございます。
次に、同じく2000年国体に関する御質問のうち、会場へのアクセス道路の整備状況についての御質問にお答えをいたします。
2000年国体までの整備を予定いたしておりますのは、まず一つには、国道359号東バイパスは、暫定2車線において中部スーパー農道、市道矢木東石丸線まで完成を予定されているところでございまして、この秋から一部工事にかかる予定になっております。
次に、主要地方道坪野小矢部線につきましては、新湊庄川線との権正寺交差点が、全体計画のうち北側が拡幅されます。また、秋元千保間の歩道は、高岡庄川線からスーパー農道まで片側歩道完成予定でありますが、これらはいずれも物件移転が伴うことから、リハーサル国体までには供用開始は困難であると思われるところでございます。
また、太郎丸東部区画整理事業における豊町高道線、インターから国道359号に抜ける道路でございますが、今年度中に完成をみる予定になっているところでございます。
次に、植栽、路肩美化などにつきましては、インターから、ただいま申し上げました国体会場へのメーン道路となります中部スーパー農道を中心に、植樹枡に花を植え、環境美化に努めてまいりたいと思っております。
また、路肩の草刈り等につきましては、地元の皆様方の御協力をお願いして、整備を図ってまいりたいと思っております。
また、道路標識等につきましては、先ほどの答弁をいたしました市の計画に基づきまして整備を進め、国体来場者に「花のまち砺波」を強くアピールしていきたいと考えているところでございます。
次に、同じく2000年国体の御質問のうち、ボウリング場関係の会場、駐車場の対応についての御質問についてお答えをいたします。
ボウリング競技開催時の輸送対策につきましては、選手・役員につきましては、宿舎から計画的にバス輸送を予定しているところでございますが、一般観戦者の車両につきましては、施設の周りに適当な空地がないため、深江地内に確保しております出町小学校建設予定地を、建設計画に支障とならない範囲で駐車場として利用できるよう整備をしていきたいと考えております。
次に、ボウリング施設整備の御質問のうち、ロッカールームやシャワー室の整備についてでございますが、これらにつきましては、建物の改修ということになりますので、施設側で整備するということになっております。なお、国体運営上、ロッカーやシャワー、トイレなどの不足分につきましては、開催地でございます当市が仮設施設を設けて対応するということにしておるわけでございます。
また、レーンの整備につきましては、全面取替えということではなくて、レーン面を補修し、競技運営上支障とならないようにしていきたいと、こう考えておるわけでございます。
いずれにいたしましても、ボウリング会場の整備につきましては、県の国体事務局、施設側とも十分協議しながら準備を進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◯副議長(村中君) 答弁を求めます。
産業建設部長 福田正治君。
〔産業建設部長 福田正治君 登壇〕
◯産業建設部長(福田君) 私のほうから、石田議員の御質問のうち、米の品質等について、あるいは融資資金、あるいは「ふるさとビジョン21」についてお答えを申し上げます。
富山県の統計事務所の8月15日現在における作柄が発表されております。これによりますと、呉西地区は95のやや不良と発表されているところでございます。
また、食糧事務所の初検査、いわゆる早出米のフクヒカリの検査によりますと、例年より腹白米が少し多い、総体的に品質がやや劣っているというふうなことも伺っております。
現在、主力でありますコシヒカリが刈り取られておるわけでございますが、先ほど金堂議員さんにも申し上げましたが、全体の把握はしておりませんが、各農家からちょっと聞いたところによりますと、やはり腹白米がやや見受けられるということでございまして、10アール当たり約半俵から1俵ほど少ないというような報告も受けておるところでございます。
それらのことを総合的に判断しながら、農協とも協議しながら、平成5年に行いました冷夏・長雨被害対策の実施した資金融資事業がございますが、これらも参考にしながら、融資資金については今後農協とも協議しながら検討していきたいというふうに考えている次第でございます。
それから、いわゆる調整田とか自己保管管理のいわゆる直接収益のない転作はどうかという御質問でございます。私どももできるだけそんな安易に取り組んでいただかないよう農協等も含めてお願いしているわけでございますが、いずれにしましても、これらも農協と協議しながら、販売網が必要でございますので、それらもあわせて検討していく必要があるというふうに思っております。
次に、「ふるさとビジョン21」についてでございますが、これは農協合併後の平成7年から富山県の指導により、となみ野農協が計画策定されたものであります。この策定に当たっては、となみ野農協では、関係各市町村の振興計画を参考として策定されたと聞いております。これらの振興についてどのように考えているかということでございますが、要請があれば我々も参加いたしまして、砺波市としては「アグリTONAMI21」を基準として農業に協力をお願いしたいというふうに考えておるところでございます。
以上でございます。
◯副議長(村中君) 次に、3番 江守俊光君。
〔3番 江守俊光君 登壇〕
◯3番(江守君) お許しを得ましたので、私は通告に基づいて、市政一般の中から3項目につきまして、それぞれ質問と要望並びに若干の提案をさせていただきます。
まず最初に、財政再建のための行政コストの低減について2点ほど質問いたします。
現在、我が国において、財政再建のため行政改革が取り上げられ、平成12年までに省庁の統廃合、定員の削減、それなりに財政再建のため日夜努力しておられるところであります。また、私たち議会においても、みずからが議員定数の削減を平成12年の選挙より実施し、経費の節減に努力しているところであります。一方、執行機関においては、厳しい財政に対処するため、職員の創意と工夫、英知と努力によって経費の削減に努力されると思いますが、なかなか定員削減の方向にならないのが現状と思われます。何とか定数の削減を図りたいと、事務機等のOA機器を導入し、事務の能率化に努力しておられるところはわかりますが、定員が減ったとは言えず、逆に、事務機器等の導入により、経費は増加傾向にあるのではないでしょうか。
こうしたことを踏まえて、まず1点として、行政機構の再編成、統廃合をしてはどうかお尋ねいたします。
公営企業、教育委員会、病院等の外部執行機関は別として、市長部局の一般事務組織に絞って質問いたします。
昭和62年の組織では12課が、平成5年で17課になり、さらに現在では18課と、組織は肥大化し続けているのであります。もちろん事務の質も高まり、量も増えたことは否定しませんが、組織が肥大化することはいかがなものか。課が多ければ多いほど担当する係が細分化され、担当する分野も狭く、職員の視野にも影響しますし、縦と横の連絡も疎遠になるのが必定であります。こうしたことから、大きい係制にし課の統廃合をするならば、職員の協力態勢も確立されるのではないかと考えられます。市民の方々も、相談窓口もわかりやすいのではないでしょうか。
制度とか組織というものは、それをつくったときが最善で、歳月が経過するに従ってだんだんと合わなくなっていくのです。時代の推移によって随時見直し、改善を進めていかなくてはならないものではないでしょうか。当市も市民にわかりやすい窓口とするため、行政改革の一端として、組織機構の見直しと再編成、統廃合をしてはどうかと考えますが、市長においてはどのようなお考えかお聞かせください。
第2点として、職員定数削減問題についてであります。
最近の我が国の経済情勢は、日銀の短観によると、景況感が一段と深刻化、景気が後退色を強めているとされています。我が市の中小企業も例外ではなく、景気低迷により売上げ不振等で大幅なるリストラを断行している今日、市役所自体もリストラを求められている時代と理解しております。
そこで、職員を削減するといっても、2人の係を1人にはできませんが、しかし、4、5人の係であれば1人を減員することが可能ではないでしょうか。定員削減は組織機構の見直しとも関連するわけでありますが、再編成・統廃合を断行し、定員削減による行政コスト軽減を図ってはどうかお尋ねいたします。
第2項目として、今後の幼稚園のあり方について、2、3要望、質問、提案をさせていただきます。
現代社会の基調となった少子化の流れに対して、子供を生み育てやすい環境づくりを地方自治体に求められている現在、少子化対策として行政はどのように対応していくか、今日的な課題の一つと思われます。
そこで、1点として、幼稚園の教育時間延長についてお尋ねいたします。
これからの砺波市を託する子供たちに、しっかりとした幼稚園教育を進めなくてはなりません。幼稚園は、学校教育法の理念から、就学前の子供たちに、心身の発達を助長することを目的とし、これを実現するためにあると言われています。今後とも、就学前の子供たちに、個々の特性に基づき、個性を発揮させるための過程における基礎教育上、幼稚園はさらに重要さを増すと考えられます。父母の期待は大きなものであると思われます。しかし、どうして地元の幼稚園に通園しないのか。理由は単純ではないと思いますが、第1に教育時間の短さが挙げられます。両親が働き、家庭で保育対応ができない、世話をする人がいないなどの理由からです。
私は、平成8年6月定例議会で質問したときに、教育長の答弁の中で、幼稚園における1日の教育時間は、幼稚園教育要領では、登園してから子供が帰るまで大体4時間が一番適当な時間であるというふうに言われました。しかし、また、住民のニーズも、教育時間を延長してもらいたいという希望が多いようでありますので、今後の研究課題とさせていただきたいという答弁でありました。教育時間の延長を多くの市民が希望しておりますので、今後の方針をお聞かせください。
第2点として、嘱託園長採用について、質問並びに提案をいたします。
現在、市内に9カ所の幼稚園があります。その地区の小学校の校長先生が兼務されている幼稚園が、現在5カ所あります。兼務されている校長先生は、小学校の子供たちの育成のため日々努力されている現状では、なかなか幼稚園までに手が回らないのが現状ではないでしょうか。また、管理面においても校長先生の負担は大きく、幼稚園の先生の皆さんへの負担も、言うまでもなく大きな問題と思われます。
そこで、平成8年12月議会で質問いたしました、その地区におられる教職員を退職した方に非常勤嘱託の形で任命できないかということであります。今後の幼稚園は、地元と一体となった教育が必要であります。特に、最近では世代間交流の場として、地域と密着した形で教育することが重要と考えられます。幸い地区には教職を退職された方々が多くおられ、嘱託園長を引き受けてもよいと聞いております。将来ある子供たちが地域での人間関係を体得する第1の場とともに、管理面でぜひ地区出身の嘱託園長採用についてどうお考えかお聞かせください。
第3点として、小・中学校の修繕と予算編成についてであります。
現在、市内の小・中学校においては、早急に修繕・改築しなくてはならない学校が多くあります。例えば、北部小学校のグラウンドの排水、東部小学校の体育館、その他の小・中学校でも校舎の増改築、修繕等、多くあるところであります。将来の砺波市を託する子供たちが、安心して学べる施設の整備が必要であると思われます。予算があるないにかかわらず、危険と思われる箇所は早急に修繕・改築すべきと考えますが、今後の対応についてお聞かせください。
最後の質問として、地元企業の育成についてであります。
最近の我が国の経済は、大型倒産、金融破綻等を背景に、一段と深刻さを増しています。そこで、景気対策の一環として、富山県では9月の補正予算で、過去最大規模の488億円の経済対策を発表したところであります。特に、社会資本整備を促進するため、公共事業で182億円追加、また中小企業救済のため、県の制度融資である地域産業対策資金として、新規融資枠を160億円上積みして努力しているところであります。当市の中小企業者も、景気低迷により、売上げ不振で苦しんでいるところであります。当市としては、公共事業の促進と市の制度融資の増枠を考えてはどうか。市長は補正予算に対応するつもりがあるかどうかをお尋ねして、私の質問とします。
◯副議長(村中君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 江守議員にお答えをいたします。
まず、第1点は、財政再建のための行政コストの低減についての御質問でございます。それにつきましては、行政機構の再編成を行って統廃合したらどうかという提案でございます。一つの提案として受けとめておきたいと思います。
一つの例といたしましては、大係制などという提案がございました。現在、このような大係制をとっておられるところもあるようでございます。その成果については十分聞いていないところでございますが、確かにおっしゃるとおりメリットとしては、係間の垣根がなくなりますので、御意見にもございましたように、仕事に対してそれぞれ協力態勢がとりやすい。例えば、先般の災害が発生したときに、この係だ、あの係だ、ではなくて、一斉に災害現場へ出動するという場合が私はあろうかと思います。
ただし、デメリットといたしましては、仕事に対する責任感といいますか、あなたはこの担当ですよということでないものですから、明確さが薄れてくるのではないかということが1つあろうかと思います。しかし、このことから、今事務改善等でいろいろ議論をいたしておるところでございます。特に、こういった問題につきましては、自民党の市議会の皆さんから重要要望事項として、先般、第1項目に承っておりますので、真摯に対応してまいりたいと思っているわけでございます。
しかし、窓口の都合が大変よくなるという御意見もございましたが、常に係を変えますと、利用される市民の立場からしますと、混乱も起きるのではないかという心配がございます。その意味で、市民の立場からもこのことについて議論をしていく必要があろうかと思っておるところでございます。
次は、定員の削減でございます。
これもごもっともでございますが、さきに金堂議員にもお話を申し上げましたとおり、定員適正化計画に基づきまして対応をいたしております。しかし、先ほども申しましたように、行政需要が幾つかございます。そのことを考えますと、さらに合理化とOA化、そのことを考えて、安易に増員しないことについて努力をしてまいりたい。これも、事務改善等を行いますけれども、逆に市民の立場からいろいろ議論していただければ幸いだと、そのことを思いまして市民の行政改革市民会議を私は持ちたいと思っておりますので御理解をいただきたいと思います。
しかし、いずれにしましても、今国で議論をされています。そのうち幾つかの仕事がまいると思いますが、地方分権化に備えなければいけません。したがって、現在の職員の皆さんにも十分研修をしてもらう、もっと専門的な視野に立って勉強をしてもらう、そういうことで私は対処していきたいと思います。御意見を強く受けとめまして、少数精鋭で臨みたい、このように思っておりますことを御理解をいただきたいと思います。
次に、中小企業の育成問題でございます。県はそれなりに融資を考えました。それで、市町村に対しまして、そのことについて、いわゆる追加枠があったから、富山県信用保証協会に対して保証料を出しなさいというのが、実は今度の補正でございます。しかも、この地域産業対策資金というのは国絡みで県へ来ておりまして、私どものほうへは実はそれのしわ寄せはないわけですが、ただし保証料の兼ね合いで市町村にも負担をせよということでございますので、61万円であったものが152万円になるということで協力をいたし、我々はその資金に対するバックアップをするんだということで御理解をいただきたいと思います。
なお、御質問にございましたように、市独自で実施をいたしております砺波市中小企業融資資金等につきましては融資枠がいっぱいになりつつあるようでございますが、年末等についてはお尋ねのとおり補正等で対応して考えてまいりたいと、このように思っておるわけでございます。
なお、公共事業等についても御意見がございましたが、先般も提案理由で申し上げた上に、さらに農集等につきましてはもう少し取ってくれないかと、逆陳情をいただいております。そのことも含めて、ただ、要は災害復旧がどの程度まで対応しなきゃいかんのか。これはどうしてもやらなければいけませんので、査定待ちではございますが、これも公共投資の一つとしてお考えいただいてどうしても対処しなければならない、こう思っております。速やかに査定を待ちたい。その上で、即刻事業の配置をするということで御理解をいただければいいと思います。
なお、これらの中小企業の育成あるいは指導、相談等については、江守議員さんも御承知だと思いますが、商工会議所が窓口でございます。会議所とも連携をとりながら、先ほど申しました融資枠等について配意をしてまいりたいと、このように思っている次第でございます。
なお、幼稚園等、あるいは学校修繕等につきましては、教育長からお答えを申し上げます。
◯副議長(村中君) 答弁を求めます。
教育長 飯田敏雄君。
〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕
◯教育長(飯田君) 江守議員の御質問にお答えいたします。
質問の内容は3点ございますが、まず第1点の保育時間の延長ということでございます。現在、市内の幼稚園の教育時間はどうなっているかと申しますと、朝8時半から9時までの間に園児が登園することになっております。そして、9時から11時半までが、幼児の生活遊びを通した活動ということになります。11時半から13時までが給食の時間でございます。13時から14時が自由な遊びの時間、それからお話しの時間、降園の準備ということになりまして、14時には園から帰るということになっております。そうしますと、9時から14時までですから、都合、今幼稚園での保育時間は5時間ということになっておりまして、先ほども江守議員さんがおっしゃった「標準の時間は4時間ということであるが」という、その標準の時間からみますと、市内の幼稚園では1時間長い時間教育をしているわけでございます。
しかし、先ほどの御質問にもございましたように、子育ての支援については、安心して生み育てる環境の整備が大変大事になっております。また、女性の社会進出が進み、子育てと仕事の両立を支援する保育サービスもまた必要になってきております。さらに、市立の保育所においては、低年齢児保育、延長保育ということを実施しているのが現状でございます。
このような現状から、このたびの中央教育審議会の「幼児期からの心の教育の在り方について」という答申の中にも、「希望者がある場合には、幼稚園においても預かり保育を実施する必要があると考える」という答申がございます。そこで、来年度は、一部の幼稚園で試行はできないか、具体的に検討してまいりたいと考えております。
第2点、嘱託園長の採用についてでございますが、現在、専任の園長を置いている幼稚園は、出町、東野尻、北部、般若の4つの幼稚園に、この4月から専任の園長さんを置かせていただくことになりました。したがって、あと5つ五鹿屋、太田、中野、高波、栴檀野の5つの幼稚園は、先ほど議員さんのお話の中にもありましたように、小学校の校長先生が兼務という形でついておいでになります。
小学校の校長さんは、以前ですと小学校のそばに幼稚園がございましたので、子供の様子を見たり相談を受けたりすることも大変便利でございましたが、統廃合によりまして、幼稚園と小学校の距離が相当離れてしまいました。したがって、小学校の校長さんが幼稚園に出向くというのは、大きな行事か何かがないと実際には出かけられないというふうな現状でございます。議員さんのおっしゃるとおり、管理の面でも問題があったことは事実でございます。
そこで、議員さんのおっしゃる、各地区には教員のOBがいるから、その教員のOBを活用するような形での嘱託の園長を採用してはどうかという御意見でございますが、嘱託の園長は、嘱託であっても大変重要な責任を負わされることになります。まず第1点は人命、第2点は服務監督というふうなことで、嘱託という形で果たしてそこまでの大きな責任を持てるかということも一つ問題でございます。したがって、この件につきましては十分熟慮、検討しなければならない事項ではないかと思っております。
現在、それではその対策としてどういうことを考えているかと申しますと、来年度においては園児数も当然考慮しなければなりませんが、まず学校長の園長の兼務を全部解消しようというふうに考えております。そして、専任の園長、これは兼務も含めてでございますが、幼稚園に配置したいというふうに考えております。
次に、第3点でございますが、幼・小・中学校の修繕と予算編成についてどういうふうな見通しを持ってやっているかという御質問でございますが、それぞれの施設は、建設後の年数の経過とともに、修繕の必要な箇所が出てきております。また、そういったことを考えても当然でございますが、教育委員会では、各施設を巡回点検して、必要箇所の把握と早期修繕に努めているところでございます。また、学校におきましても、公共施設を大切にするよう、子供たちや児童・生徒を指導するとともに、日ごろから点検と適正な維持管理を行い、破損等の防止と、比較的費用が少なくて済む初期の段階での修繕に努めてきているわけでございます。
大規模な学校施設の修繕・改修等については、総合計画に位置づけて計画的に整備してまいりたいと思っております。
なお、老朽化している施設では、突発的な修繕が必要になることがあり、特に児童・生徒に危険な箇所、教育上影響を及ぼす箇所については、最優先で補修することにいたしております。
以上、3点でございます。
◯副議長(村中君) 以上をもちまして、本日の日程を終わります。
◯副議長(村中君) お諮りいたします。明12日、13日は議案調査のため休会いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯副議長(村中君) 御異議なしと認めます。よって、12日、13日は休会することに決定いたしました。
次会は、9月14日午前10時から開会いたします。
本日は、これをもちまして散会いたします。
どうも御苦労さまでございました。
午後 2時35分 閉議