1.会議の経過
午前10時10分 開議
◯議長(金堂君) ただいまより、平成9年3月砺波市議会定例会を開会し、直ちに本日の会議を開きます。
◯議長(金堂君) 本日の日程に入るに先立ち、報告事項を申し上げます。
監査委員より、地方自治法第235条の2第1項の規定により実施した例月出納検査の結果報告を、お手元に配付のとおり受けておりますので、御検討をお願い申し上げます。
◯議長(金堂君) これより、本日の日程に入ります。
日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第109条の規定により議長において、
1番 寺島 良三君
2番 金嶋久貴子君
3番 江守 俊光君
を指名いたします。
◯議長(金堂君) 次に、日程第2 会期の決定についてを議題といたします。
お諮りいたします。本3月定例会の会期は、本日から3月18日までの15日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(金堂君) 御異議なしと認めます。よって、会期は本日から3月18日までの15日間と決定いたしました。
◯議長(金堂君) 次に、日程第3 施政方針並びに議案第1号から議案第40号まで、平成9年度富山県砺波市一般会計予算外39件を議題といたします。
提案理由の説明を求めます。
市長 岡部昇栄君。
〔市長 岡部昇栄君 登壇〕
◯市長(岡部君) 平成9年3月定例市議会の開会に当たり、議員各位にはおそろいで御出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。
これより、市政運営についての所信を述べるとともに、提出いたしました平成9年度一般会計予算案をはじめとする重要諸案件についてその大綱を御説明申し上げ、議員各位をはじめ市民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。
まず、1月2日島根県沖で沈没したロシア船籍のタンカー「ナホトカ号」から流出した重油の被害は、1府6県にも及び大きな傷跡を残し、漁業被害や海岸汚染による動物の生態系への影響も憂慮されております。こうした状況のもとにおいて、ボランティアによる重油の回収作業は大きな成果を上げております。
当市におきましても、砺波市ボランティアセンターに登録されている皆様をはじめ各種団体など多くの方々が重油回収作業に加わられ、さらには議員の皆様におかれても、石川県小松市で重油回収作業に当たられましたことに対し、深く敬意を表する次第であります。
なお、市におきましても、職員16名を2月6日と7日の両日、福井県越前町へ派遣し、重油回収作業を行ったところであります。
さて、私は去る2月17日より28日までの間、全国農業共済協会主催のオーストラリア・ニュージーランド農業視察に参加してまいりました。両国は日本と経済のみならず農業においても深いかかわりがあることを改めて認識するとともに、農業施策につきましても参考とすべきところがいろいろあり、今後はこうしたことを農業行政の中に生かしていきたいと考えております。
さて、今日の国際情勢は、ペルーの日本大使公邸人質事件などの地域紛争や先進国の高齢化と発展途上国の人口増加、環境破壊、民族紛争など、地球規模のさまざまな問題に直面しております。また、経済面では各国とも財政赤字に苦慮し、EUでは通貨統合に向け財政再建を最優先の政策課題としており、カナダ、ニュージーランド等においても思い切った行財政改革を断行しております。
こうした中、我が国にあっては、膨大な財政赤字に加え、バブルの総決算もまだ端緒についたばかりで、本格的な経済の立ち直りにはほど遠い状況となっております。また、少子化や高齢化、いじめ、不登校など、従来の日本のシステムでは対応できない問題が山積しております。21世紀をあと4年後に控え、将来に夢や希望を抱き、創造性を十分に発揮できる社会を再構築するため、今こそ行政改革、財政改革、教育改革などシステムの構造的な改革を一体的に行う必要があると考えております。
一方、地方自治体においても、市民ニーズはますます高度化、多様化しており、豊かな市民生活の実現と福祉の向上を目指し、21世紀を見据えた諸施策を積極的に推進する必要があります。このためには、財政的な裏づけのもと、地方分権を推進することにより役割分担を明確にし、個性を生かした多様な地域づくりができるよう、国と地方の関係を構築していくことが一層強く求められております。
私は、先見性を持って時代の推移をしっかりと見定め、社会経済情勢の変化を的確に把握し、市民の皆様の負託に応えるよう健全な行財政運営に努めながら、砺波市第六次総合計画のまちづくり基本戦略に基づき、「イメージづくり」、「パワーづくり」、「システムづくり」に全力を傾注してまいる所存であります。
さて、当市においては、人口がわずかながら増加し、4万人を目指す勢いとなっております。都市間競争の激しい中で人口が増加しているということは、第六次総合計画に掲げた13の戦略プロジェクトが順調に進展し、その効果が徐々にあらわれ、住みよい魅力あるまちづくりが着実に進展してきていることのあかしではないかと考えております。しかしながら、若者や労働力の流出、出生率の低下、本格的な少子・高齢化社会の到来などにより、21世紀に向け、取り組むべき課題は山積しております。これらの現状を踏まえ、将来を展望し真に豊かな地域社会の実現を目指して、創意工夫を凝らした諸施策を実行し、市民の皆様と一体となり、活力あふれるまちづくりを推進してまいりたいと考えております。
次に、平成9年度の予算編成の基本方針について申し上げます。
我が国経済は景気回復の動きを続けており、そのテンポは緩やかであるものの、民間需要は堅調さを増していることから、民間需要中心の自律的回復への基盤が整いつつある状況となっております。しかしながら、雇用情勢の改善の遅れや海外生産の増加、消費税の引き上げと特別減税の廃止による消費の落ち込みなど不安定要素も多く、楽観を許す状況にはありません。
一方、政府が掲げている6つの改革はまだ輪郭が出ておらず、本年度末の国債発行残高も240兆円を超すなど、財政危機の深刻さが改めて浮き彫りになってきております。
こうした状況の中、政府は平成9年度を財政構造改革元年の年と位置づけ、一般会計予算は、各般の制度改革の実現に努めるなど、歳出全般について聖域を設けることなく、徹底した洗い直しを行い、財政の健全化に努めることなどを基本として編成され、予算規模は対前年度比3.0%増の77兆3,900億円とされたところであります。
一方、地方財政は、縮小傾向に転じたものの、引き続き大幅な財源不足の状況にあるほか、多額の借入金残高を抱える極めて厳しい状況にあります。このため、地方財政計画は地方分権への動き等を踏まえ、徹底した行財政改革に取り組みながら、本格的な高齢化社会の到来に対応した住民福祉の向上に努めることなどを基本とし、対前年度比2.1%増の87兆500億円とされたところであります。
また、税制改革に基づき地方消費税の導入等が実施されますが、地方消費税収が平年度化しないことによる影響部分については、特例として臨時税収補てん債の発行が許可され、地方財政に悪影響が及ばないように配慮されたところであります。
このような状況を踏まえ、本市の新年度予算編成の基本方針は、我が国の経済情勢、国・県の新年度予算編成方針、地方財政計画等を勘案し、高齢化、情報化、国際化等の進展に伴う時代の要請や住民ニーズに対応するため、豊かで安心できる魅力ある地域づくりの実現を目指し、健全財政を基本として第六次砺波市総合計画後期修正計画に基づき、各種施策を着実かつ積極的に推進することとしたところであります。
平成9年度の予算案の重点項目としては、第1に、「高齢化社会に対応する福祉の充実」であります。
本格的な高齢化社会が到来しつつある中で、市民の福祉・健康づくりの拠点施設として、(仮称)南部福祉センター・デイサービスセンター及び(仮称)シルバーワークプラザの建設や、総合病院の増改築の実施設計などに取りかかるとともに、訪問看護事業の充実など、在宅福祉の推進を図ってまいります。
第2に、「社会基盤の整備促進及び産業の振興」であります。
21世紀を展望した諸施策を積極的に進めるため、道路整備事業や下水道事業など住みよいまちづくりの基礎となる社会基盤づくりを継続的に推進してまいります。
また、土地区画整理事業として、駅南地区においてJR砺波駅の橋上化に伴うコミュニティー施設、駐車場、駐輪場等の整備を行うほか、出町文教ゾーンに関連する深江土地区画整理事業などを進めてまいります。
第3に、「教育と文化的土壌の育成」であります。
豊かな心や文化的な心を養い育てるため、心の教育を推進するとともに、出町文教ゾーンの整備や増山城跡の発掘調査、幼稚園の3歳児受け入れを推進してまいります。また、市民が気軽に利用できるアトリエを備えた砺波市美術館を4月に開館いたします。
第4に、「2000年とやま国体の実行委員会の設置と体育施設の整備促進」であります。
2000年とやま国体に向けて実行委員会を設置し、準備態勢の強化を図るとともに、(仮称)富山県西部体育館の建設にあわせ、(仮称)砺波市温水プールの設計に着手するなど、体育施設の整備を進めてまいります。
地方公共団体を取り巻く環境は財政的にも極めて厳しい状況にありますが、財源の確保に努めるとともに、事務事業の合理化、財源の重点的・効率的な配分と経費の節減を図り、健全な財政運営に努めてまいる所存であります。
このような基本方針に基づき編成いたしました平成9年度の会計別予算案の規模は、
一般会計 156億9,200万円
(対前年度比 3億0,400万円 2.0%増)
特別会計 72億9,720万円
(対前年度比 6億7,870万円 10.3%増)
企業会計 117億6,290万円
(対前年度比 2億7,030万円 2.4%増)
総 額 347億5,210万円
(対前年度比 12億5,300万円 3.7%増)
としたところであります。
次に、歳出予算の概要及び市政の運営と施策について、第六次砺波市総合計画に掲げる9つのまちづくり施策の項目ごとに御説明申し上げます。
第1に、「うるわし 散居のなかに花と緑の活力に満ちたふるさと となみの基盤づくり」ついて申し上げます。
道路をはじめとする都市基盤の計画的かつ着実な整備は、市民一人ひとりがゆとりある快適な生活を実感するためには必要不可欠であり、地域の活性化にとっても大切であります。
まず、高規格幹線道路につきましては、北陸自動車道の四車線化、東海北陸自動車道の全線供用及び能越自動車道の整備が鋭意進められているところであります。
このほか、首都圏への重要なアクセスであります「中部縦貫自動車道」の安房峠につきましては、岐阜県と長野県を貫く2つのトンネル区間(約6.3km)が、平成9年11月の供用開始を目標に進められているところであります。これにより、通年通行が可能になり、所要時間も大幅に短縮されるなど、利便性が高まると期待されております。
国道整備につきましては、国道156号除雪拡幅事業において、五郎丸地内までは一部植栽工事を残し、昨年12月末に供用を開始しており、残りの荒高屋地内につきましても、用地、物件調査測量を終えましたので、早期完成に向け関係機関に事業の促進を要望しているところであります。
また、国道359号東バイパスにつきましても、庄下地区と予備設計協議を進めているところであり、太田、柳瀬地区については、路線測量が終わりましたので、関係機関及び地元と協議し、早期に着工できるよう努力してまいりたいと考えております。
県道の整備につきましては、砺波福光線は本年度は大型物件の移転を中心に用地取得、小規模工事が進められたところでありますが、平成9年度も引き続き物件移転、用地取得が進められます。
また、井栗谷大門線につきましては、橋梁2径間のうち1径間の上部工が完成し、残り1径間の上部工に着手される予定であります。
市道の整備につきましては、市道十年明鷹栖線は2カ所の橋梁工事を行ったところであり、今後、舗装工事を中心に一層の事業促進に努めてまいります。
また、新たに市道鷹栖高儀線の改良工事について、調査にとりかかりたいと考えております。
雪寒対策につきましては、公共事業で市道栄町紺屋島線の一部と市道中村1号線の消雪装置を整備することといたしております。
また、雪に強いまちづくりのため、地域ぐるみ除排雪活動をさらに推進してまいります。
次に、都市計画事業について申し上げます。
都市計画道路網につきましては、これまでの検討、協議を踏まえ、外環状線及びこの路線に関連する路線の計画変更を決定したいと考えております。
街路事業につきましては、西町・末広町地内の国道359号の整備は、昨年末以来用地交渉が行われ一部契約が結ばれておりますが、さらに本格的に用地取得が進められます。
また、都市計画道路豊町高道線は、用地取得を終えましたので、今後は道路築造工事を進めてまいります。
組合施行による土地区画整理事業につきましては、太郎丸西部地区は、本年度で都市計画道路、公園等の公共施設が完成し、今後は換地処分に向けての業務が行われることになります。
また、駅南地区は、駅の南北を結ぶ自由通路や砺波駅南口広場の完成を目指しております。JR砺波駅の橋上化や自由通路及びコミュニティー施設の建設につきましては、JR西日本と協議しながら、本格的に工事を進めることとしております。
また、太郎丸東部地区は、引き続き都市計画道路等の築造工事を促進してまいります。
一方、出町文教ゾーンに関連する深江地区は、仮換地の指定に向けて本格的に協議が行われており、今後、出町小学校敷地の決定をはじめ物件移転や都市計画道路等の築造が進められます。
このほか、杉木地区では新たに調査測量を進めることとしており、さらに、市街地周辺の未整備地区につきましても、関係住民の理解や協力が得られるよう、説明会や計画の策定などの指導等に努めてまいりたいと考えております。
市営住宅につきましては、新栄町団地の基本計画策定を本年度中に終え、平成9年度より実施設計に着手することとしております。
第2は、「豊かな暮らしを支えて21世紀を拓く産業づくり」について申し上げます。
豊かな市民生活は産業活動の展開によるところが大きく、地域に密着した地場産業や中小企業の育成、企業誘致、新しい産業の導入など、多方面にわたる産業振興策を積極的に展開していく必要があります。
まず、工業の振興につきましては、第四工業団地では造成工事を進めており、地下水調査については、2月上旬に揚水試験を行い、高岡市中田地区等周辺の影響調査を終えましたので、早急にそのデータを取りまとめ、砺波市地下水・水質保全等検討委員会に諮ることといたしております。
今後、北陸コカ・コーラボトリング(株)と用地売買契約及び公害防止協定を締結し、平成10年4月の操業開始に向け、市としても努力してまいりたいと考えております。
また、ハイテク・ミニ企業団地につきましては、起業家へのPRのため、3月21日に市内でベンチャーキャピタル関係の講演会を開催することといたしております。今後、工場棟等の建設に着手し、平成10年4月の入居を目指してまいります。
次に、商業の振興について申し上げます。
市街地商店街の活性化につきましては、現在、新富町商店街を中心に街路灯設置工事を進めており、平成9年度においても、商工会議所等とともに基本計画策定や空き店舗対策に取り組むほか、毎年8月にチューリップ公園で実施されております「となみ夢まつり」の市街地中心部での開催にも協力してまいりたいと考えております。
第3は、「競いあう時代の農林業づくり」について申し上げます。
国民生活にとって最も基礎的な食糧の安定的供給、自然環境の保全、水質、水資源の涵養など農林業の持つ役割は極めて重要であり、今後とも国際競争に対抗できる産業として自立できる農林業を確立することが必要であります。
このためには、砺波型農業の早期実現に向けて、アグリTONAMI21の農業農村活性化プランに基づき、集落営農体制の整備や意欲ある経営体の育成を行いながら、効率的な土地利用の割合を55%まで引き上げてまいりたいと考えております。
一方、政府におきましては、昨年9月に、ガット農業合意など国際協調の問題に対応した、新たな農業に関する基本法の制定の必要性を掲げた「農業基本法研究会報告」が公表されたところであります。これを受け、農林水産省内に農地法や農協法、土地改良法などの見直しも視野に入れた「新基本法検討本部」を設置し、新たな基本法制定に向けて検討が開始されたところであります。
市といたしましても、この推移に注目し、全国市長会などを通じて、活力ある農業農村の展望が開けるような法の制定を働きかけたいと考えております。
次に、平成9年度米生産調整につきましては、提示した目標面積が確実に達成されるよう、JAとなみ野を中心として、団地化誘導の推進やとも補償の活用などを指導しているところであります。
また、市場性がより強まる米流通の需給情勢に対しましては、JAとなみ野の販売戦略の構築を関係市町村とともに支援し、有機米などの付加価値が高いものや、食味がよく市場競争力の高い米の生産促進に努めてまいります。
園芸特産関係につきましては、恒常化する生産調整に対応するためにも、球根栽培面積の維持拡大と圃場条件の整備、さらには白ねぎなど野菜や果樹、花きを取り入れた複合経営への取り組みを誘導するよう、関係機関とともに努めてまいります。
農業農村整備事業につきましては、市営ふるさと農道整備事業を完了させるほか、団体営農道整備事業等の整備を進めてまいります。
県営事業といたしましては、新たに中野地区において担い手育成基盤整備事業に取り組むほか、継続中の土地改良総合整備事業及び灌漑排水事業、中山間地総合整備事業の促進を図り、生産性の高い安定した農業経営の基礎づくりを進めてまいります。
林業関係につきましては、新植、下刈りなどをはじめとする林業育成に努めるとともに、五谷地内で林道の開設工事を進め、さらには、新たに増山地区で林道整備事業に取り組むこととしております。
第4に、「人と自然の調和した生活環境づくり」について申し上げます。
ゆとりと潤いのあるまちづくりを行うためには、恵まれた自然環境に調和し、花と緑に配慮したまちづくりを進めていく必要があります。また、居住環境を整備し、利便に富み、安心して暮らせるまちづくりを目指さなければなりません。そのためには、まず花と緑のまちづくり条例に基づき、各種緑化推進施策を市民総ぐるみで展開し、花と緑に包まれた活力に満ちたまちづくりを積極的に推進してまいります。
具体的には、(仮称)シルバーワークプラザ及び出町幼稚園周辺の緑化や地域花壇の整備充実に努めるとともに、公園や道路等の植栽についても適切な維持管理に努めてまいります。
また、各種記念樹等の交付や分譲住宅団地における緑花協定の締結、花と緑のモデル区域の指定を促進するほか、地域ぐるみによる沿道緑化や花壇のリフレッシュ、花と緑の協定の締結など、地域の緑化を一層推進してまいります。
さらに、市民参加による花壇・生け垣等のコンクールや、花と緑のフォーラム等の開催など、緑化運動の普及を図るとともに、緑の相談員やグリーンキーパーなど緑化指導者を充実してまいります。
市内の保存樹等を集約した冊子『散居のみどり』につきましては、昨年7月より保存樹等指定委員の御指導と御協力を得て編集をしてまいりましたが、近く発刊する予定であります。
庄川左岸の桜づつみモデル事業につきましては、下中条地先において植樹を行い整備するほか、太田橋上流の太田地先において、建設省とともに築堤等の整備を逐次進めることとしております。
砺波総合運動公園につきましては、2000年とやま国体の開催に向けて、駐車場や広場等の造成工事を進めてまいります。また、中心市街地の(仮称)木舟町公園につきましても、市民の憩いの場となる街区公園として整備することとしております。
次に、下水道事業について申し上げます。
公共下水道事業につきましては、現在328ヘクタールの事業区域の認可を受けておりますが、平成9年度には出町、東野尻、林地区それぞれの一部において約102ヘクタールの認可拡大を予定しております。工事につきましては、太郎丸東部土地区画整理事業にあわせ、その区域内の整備を主に推進したいと考えております。
また、水洗化につきましては、さらに積極的に啓発、普及勧奨を行い、水洗化率の向上に努めてまいります。
油田地区の一部において実施しております特定環境保全公共下水道事業につきましては、現在73.7ヘクタールの事業区域の認可を受けておりますが、平成9年度には庄下、東野尻、油田、南般若地区それぞれの一部約170ヘクタールを事業区域に含めたいと考えております。
農業集落排水事業につきましては、昨年より供用開始をしております東般若地区は、水洗化率約87%となっており、順調に稼働しております。般若地区は、管渠及び下水道処理場を建設中であり、本年11月頃から一部試験的に汚水の受入れができるよう事業を推進してまいります。また、栴檀野地区の新規事業採択を目指して、準備を進めてまいります。
次に、上水道事業について申し上げます。
市民の日常生活と直結したライフラインとして、「安全でおいしい水」を安定的に供給するため、老朽管の更新を計画的に推進するとともに、災害など緊急事態に対応するため、予備水源を確保する揚水設備の整備を実施してまいります。
また、経営につきましては、利用者の皆様へのサービスを給水収益の向上を図りながら経費の節減に努め、経営の健全化を図るため、一層の企業努力を進めてまいります。
次に、ごみ対策について申し上げます。
平成9年4月に施行される容器包装リサイクル法に基づく分別収集計画を昨年10月に県知事に提出したところでありますが、これまで実施しておりました空き缶・空きびんの分別収集及び有価物集団回収団体による紙類等の集団回収は、同法に基づく分別収集とみなされるため、従来どおりこの収集体制を継続してまいります。
また、ペットボトルが平成10年10月ころを目途に、新たに分別収集対象として加わるため、スーパーマーケット等の拠点において回収するよう検討を進めております。
次に、交通安全対策の推進について申し上げます。
平成8年中は、前年に引き続き、高齢者と子供の交通事故防止、若者の交通事故防止、シートベルト着用の徹底の3点を重点に市民総ぐるみの運動として展開した結果、県内9市で唯一高齢者の死亡事故がなく、また、前年に比べ事故件数、死者、負傷者とも減少いたしました。
平成9年度においても、引き続きさきの3点を柱に一層強力に交通安全対策を推進するとともに、新たに専任の安全教育指導員を配置し、年々増加傾向にあります高齢運転者及び女性運転者の事故防止に向けた体験型運転者教室を実施するなど、交通安全教育を充実し、市民の交通安全意識の高揚に努めてまいります。
次に、自転車駐車場の建設につきましては、駅南土地区画整理事業にあわせ、放置自転車対策や自転車利用者の利便を図るため、駅前と駅南に自転車駐車場を整備することとしております。
次に、消防防災事業について申し上げます。
防災事業につきましては、昨年9月に当市を会場に行われました富山県総合防災訓練の成果を踏まえ、平成9年度からは市単独の防災訓練を毎年実施し、大規模な災害に際しても即時に対応できる体制を図ってまいりたいと考えております。
消防事業につきましては、消防力の充実強化を図るため、職員の増員を図るとともに、県消防防災ヘリ航空隊や救急救命士研修所へ派遣するなど、救急業務の高度化に対処することとしております。
また、消防の広域化につきましては、平成7年3月に国のモデル広域消防の指定を受けて以来、プロジェクトチームを設置して検討してきましたが、消防の一部事務組合における人事管理、財政運営、組織の問題について検討するため、今後は圏域構成市町村で検討委員会を設置し、具体的な詰めを進めることとしております。
第5に、「健康で生きがいのある暮らしづくり」について申し上げます。
本格的な少子・高齢化時代に入り、健康で生きがいのある市民生活を保持増進するため、ライフサイクルに応じた包括的な健康づくり施策を展開する必要があると考えております。
まず、健康増進対策につきましては、各種健診や健康教育、健康相談、訪問指導、機能訓練などの内容を充実するほか、啓発にも努めてまいります。また、婦人の健康づくり推進事業につきましても、健康への意識啓発、実践定着対策を充実し、より一層健康づくりを推進してまいります。
一方、歯科保健への関心も近年高まりつつあります。口腔衛生指導として、むし歯予防パーフェクト作戦事業を継続し、乳幼児期から学童期を含めたむし歯予防対策を進め、生涯を通じた歯科保健対策の強化を図ってまいります。
感染症対策につきましては、各種予防接種や結核検診を実施し、感染予防のため受診率の向上に努めてまいります。
地域に根差した健康づくり活動につきましては、地域の健康アドバイザーとして活動いただく食生活改善推進員やヘルスボランティアを引き続き養成し、地域での実践活動を通じたきめ細かい健康づくりを支援してまいります。
母子保健対策につきましては、平成9年4月から母子保健事業が県から市町村に移譲されるため、これにあわせて母子保健サービスの供給が一元的に行えるよう体制の整備を図ってまいります。
また、新たに策定した母子保健計画に基づき、妊娠から乳幼児期までの一環した保健指導や健康診査、訪問指導などの内容の充実に努めるとともに、母子保健推進員を増員し、家庭でのきめ細かな援助や地域における子育てのよき支援がなされるよう努力してまいります。
一方、健康づくりの拠点施設の整備につきましては、保健・福祉・医療の連携のもと、市民の皆様の多様なニーズに対応できるよう整備計画を策定してまいります。
次に、社会福祉事業について申し上げます。
高齢者福祉対策につきましては、(仮称)南部福祉センター・デイサービスセンターは、苗加地内において平成9年度及び平成10年度の継続事業として建設いたします。
これに関連しまして、建設資金として河辺正三氏の令嬢須山名保子様と地元寺井太三郎様より、昨日、指定寄附をいただいたところであります。
福祉センター部門につきましては、高齢者や障害者の利便に配慮するとともに、児童を含めた地域交流活動の場として、市民のだれもが気軽に訪れることができる施設として、またデイサービスセンター部門につきましては、従来のB型やE型に加え、虚弱老人を対象とするC型も取り入れ、対象者の利用回数を増やすことができる機能を備えるよう配慮してまいります。
次に、在宅福祉対策につきましては、寝たきりやひとり暮らし等の要援護高齢者に対して、住み慣れた地域の中で生活できるよう保健・医療・福祉との連携を図った各種福祉サービスを提供し、要援護者及び家族の身体的、社会的自立が促進できるよう在宅生活を支援してまいります。
まず、在宅福祉サービスを充実させるため、やなぜ苑においてホリデーデイサービス事業に取り組み、土曜、日曜及び祝日にもデイサービスが利用できるようにするとともに、ホームヘルパーを昨年に引き続き増員し、より一層の介護支援の充実に努めてまいります。
また、訪問看護事業につきましては、利用者からの要望が増えており、専門的な看護及び精神的援助技術を熟知した看護を提供するため、看護婦を増員するとともに、資質の向上を図ってまいります。
このほか、在宅要援護高齢者の訪問・相談事業を充実させるため、保健婦を増員して、訪問活動により要援護者の実態を把握し、相談、訪問、指導の一体的な体制の整備を図るとともに、その情報管理を一元化するシステムを構築してまいります。
次に、地域福祉の推進につきましては、社会福祉協議会が実施主体となって、本年7月から住民相互の助け合いや交流の輪を広げ、共に支え合う地域づくりを目的としたふれあいのまちづくり事業に取り組むこととしており、市としましても積極的に支援してまいります。
(仮称)シルバーワークプラザにつきましては、建設用地を既に高道地内において確保したところであり、建設に着手してまいります。
次に、障害者福祉につきましては、障害者の自立と社会経済活動への参加を支援するため、ノーマライゼーションの考え方に立って在宅生活を援護するとともに、公共施設のバリアフリー化を進める事業の一環として、市庁舎内に身体障害者・高齢者用のエレベーターを設置いたします。
児童福祉対策につきましては、入所児童の低年齢化や東部地域における児童の急増に対応するため、平成9年度においても東部保育所の入所定員を30人増やし、さらに保母等を増員し、乳幼児の受入れに万全を期してまいります。また、近年の保育ニーズの多様化に対応して、早朝保育、時間延長保育をさらに進めるとともに、平成9年度から一時的保育を導入し、子育て支援を図ってまいります。
また、放課後児童対策として、東部小学校下の留守家庭児童を対象にして、「こどもホーム」を開設し、地域における児童の保護及び健全育成を図ってまいります。
次に、病院事業について申し上げます。
砺波総合病院につきましては、地域の中核病院として、住民の健康保持・増進に必要な医療推進のため、保健や福祉との連携を図りながら、高度先進医療、救急医療及び在宅医療の充実に努め、市民に親しまれ、信頼される病院を目指しております。
また、昨年、僻地中核病院、災害拠点病院の指定を受けましたので、さらに医療の充実と施設整備に努めてまいります。
患者の利用動向につきましては、病棟がほぼ満床状態であり、外来においては1日当たり1,400人を超える日が多くなっており、休日や夜間における救急患者数も増えてきている状況にあります。
こうした課題に対処するため、現在進めています増改築計画につきましては、将来に向けて一層高度な医療を目指す病棟、救急部門の増強を中心に設計を進めてまいります。
経営状況につきましては、非常に厳しい状態が続いておりますが、今後とも患者サービスの向上と業務の効率化、経営の健全化に努めてまいります。
第6に、「ふるさとを愛し世界にひらかれた人づくり」について申し上げます。
ふるさとを愛し、思いやりのある心を持つとともに、国際的な広い視野と国際感覚を持つ人づくりが求められております。
このため、心豊かで創造性のあるたくましい人間の形成を目指し、家庭、学校及び地域社会が一体となって諸施設を推進していくことが必要であると考えております。
今日、学校におきましては、いじめや不登校、学校生活不適応の子供の問題が顕在化しており、これは基本的には人間教育に問題があると考えております。
戦後、日本は民主主義社会となりましたが、民主主義を自由・平等のみと履き違え、その真の意味を理解せず、責任や義務ということをないがしろにした嫌いがあります。
また、学校では、教育も知的側面の記憶量の増大のみに懸命となり、受験戦争に没頭するなど、人間の内面を磨く大切な教育をおろそかにしたところに問題があるのではないでしょうか。
このような戦後50年に及ぶ教育の誤りともいうべき部分を改め、真の人間教育を行うことが急務であると考えております。
学校教育は、人間としての生涯における基礎的能力を身につけ、豊かな人間性と創造性を育み、社会への適応力を助長する重要な過程であります。人間尊重の精神に満ち、人間として必要な基本的資質を養いながら、個性や能力を伸ばし生きる力を育てる教育を進めることが大切であります。
このような基本認識のもとに、本年度は小学校2校において「心の教育推進事業」を展開し、先ごろその研究の一端を公開していただきましたが、平成9年度はその2年目としてさらに研究を進め、今後は市内小・中学校の全校に広げてまいりたいと考えております。
また、国際化の進展に対応するため、引き続き外国語指導助手を各中学校に配置し、英語教育の充実を図り、地域レベルでの国際交流を図ってまいります。幼稚園の3歳児受入れにつきましては、出町、北部、般若の各幼稚園において実施してまいりましたが、平成9年度からは全幼稚園において実施いたします。
生涯学習の振興につきましては、楽しみながら学ぼうとする人々に気軽に学べる機会を提供するため、地区公民館活動の充実に努め、生涯学習と連帯感にあふれた地域づくりを目指してまいります。
また、高齢者の学習・社会参加活動事業、地域人材活用推進事業、すこやかな家庭教育支援事業など、国・県のソフト事業を導入し、学習機会の拡大を図ってまいります。
図書館業務につきましては、情報化時代に対応した図書利用の推進と整理事務の効率化を図るため、本年4月からコンピューターによる図書の検索ができるようになります。
青少年の国際交流につきましては、姉妹都市のオランダ王国リッセ市の学生使節団が4月23日から5月6日まで日本を訪問し、ホームステイや授業参加を通して市民と交流する予定であります。
次に、スポーツの振興につきましては、市内小・中学校で体育施設開放事業を実施するとともに、推進役である体育指導委員、スポーツ指導員の研修会などを開催し、資質の向上を図ってまいります。
また、本年6月下旬に北陸地区4県から体育指導委員約700名が参加して、研修会が開催される予定であります。
開催まであと3年となりました2000年とやま国体につきましては、当市で既に開催が内定しております3競技に加え、ボウリング競技が追加される予定であります。また、正式決定を受け、準備委員会を実行委員会へ移行し、事務局体制を整えるなど、予定される競技会場について順次整備していきます。
(仮称)富山県西部体育館の建設につきましては、本年10月ごろから工事に着手される予定であり、併設する(仮称)砺波市温水プールにつきましては、平成9年度中に実施設計を行いたいと考えております。
第7に、「となみ野に根ざした文化づくり」について申し上げます。
物質的な豊かさの中、心のゆとりや精神的な安らぎを求め、芸術文化への関心は高まってきております。特に、すぐれた文化は都市の魅力の醸成に不可欠であり、人々に感動と充実感を与えてくれるとともに、人間形成に大きな影響を与えるものであります。
平成6年度よりこうした芸術文化の拠点施設として建設を進めてまいりました砺波市美術館につきましては、4月18日に開館記念式典を行う予定にしております。また、市民の皆様に美術館に親しんでもらうため、4月19日・20日の両日を無料開放したいと考えております。
美術館記念事業といたしましては、チューリップフェアにあわせて開催する「北大路魯山人展」のほか、写真家4人による「ランド・オブ・パラドックス展」、郷土作家シリーズの第1弾として「川辺外治の軌跡展」、滋賀県立近代美術館コレクションによる「アメリカの時代展」を予定しております。
また、市内の小学校、幼稚園、保育所の児童・園児を対象にした「子供の造形アトリエ」を開くほか、一般市民を対象にしたワークショップなども企画したいと考えております。
文化会館につきましては、開館15周年記念事業として、ロシア国立交響楽団演奏会など多彩な自主事業を計画しております。
郷土資料館につきましては、城端線の開通100年を記念して中越鉄道展を計画するとともに、人文地理学会特別例会を当市に誘致して開催いたします。
文化財保護につきしまては、平成9年度から国・県の補助を得て、増山城跡総合調査事業をスタートさせ、中世山城の形状測量と部分的な発掘調査を行いたいと考えております。
第8に、「魅力ある観光とレクリエーションランド『丘の夢』づくり」について申し上げます。
余暇時間の増加とともに生活に対する価値観が変化し、レクリエーション需要がますます増大し、その内容も多様化、高度化してきております。そのため、画一的ではなく、個性ある観光レクリエーションの創出が必要となってきております。
まず、チューリップフェアについて申し上げます。
昨年は、「第13回全国都市緑化とやまフェア」の開会式が同時に行われ、全国から45万人を超える観光客に楽しんでいただきました。また、花の情報発信基地となるチューリップ四季彩館も同時にオープンし、チューリップ公園に新たな核が誕生いたしました。
今年のフェアは、こうしたチューリップ公園やチューリップ四季彩館に加え、砺波市美術館が新たにオープンすることから、従来にも増してグレードの高いイベントとして展開するよう、4月25日の開園に向け、諸準備を進めているところであります。
次に、カナダ・オタワ市において開催されるカナディアン・チューリップ・フェスティバルについて申し上げます。
砺波市を紹介する砺波チューリップハウスでの展示や催物につきましては、2月中旬に担当職員を派遣し、細部の打ち合わせを行うなど、準備を進めております。また、鷹栖東部獅子保存会や民謡民舞協会、寿扇会の皆様も、砺波市の文化芸能を披露するため、日々練習を重ねておられるところであります。
次に、砺波ロイヤルホテルにつきましては、平成10年4月のオープンに向け、建設工事が順調に進んでおり、新たに温泉のボウリングが開始されたところであります。
市民のスキー場として親しまれている夢の平スキー場につきましては、去る2月11日にスノーフェスティバルを開催し、多くの市民の皆様にスノーモービルやそりスラロームを楽しんでいただきましたが、今後は冬のイベントとしての定着を目指したいと考えております。
また、夢の平レクリエーション地帯の整備につきましては、昨年に引き続き駐車場の整備を進めてまいります。
第9に、「担いあうまちづくり」について申し上げます。
社会経済の進展とともに、行政に対応する市民ニーズも多様化しており、市民の様々な要望を的確に把握し、その実現に向けて行政と住民が一体となって、それぞれの役割を分担し、創意工夫しながら進める必要があります。特に今日では、効率的な行財政の運営が求められております。そのため、当市におきましては、砺波市行政改革推進本部並びに砺波市行政改革懇談会を設置し、国や県の行政改革大綱を踏まえた「砺波市行政改革大綱」について審議し、昨年4月に了承されたところであります。
この大綱に基づく行政事務の改善を実施するため、昨年6月に中堅職員を中心とする「第8次砺波市行政事務改善委員会」を設置し、具体的な事務の改善や効率化について検討されたところ、職員からの改善提案や専門部会の設置など、総合的な検討による「具申書」が昨年12月に提出されました。
今後は、この「具申書」により提案された「組織機構の見直し」「事務事業の見直し」「効率的な行財政運営」「情報化」などについて、できるものから実行に移すとともに、砺波市行政改革大綱に基づく具体的な行政改革についても着手する所存であります。
次に、広域行政推進につきましては、圏域内の市町村がそれぞれの長所を生かし、特色あるまちづくりを活発に進めておりますが、これらを有機的に結び、機能を分担し合うことにより、圏域全体の発展を目指し、積極的に事業に取り組んでまいります。
砺波広域圏地域情報化推進計画につきましては、昨年「砺波広域圏地域情報化推進に係る基本的計画書」が策定され、CATV事業の整備について説明会が開催されました。現在は、事業採択に向け、国に対し要望しているところであります。
花と緑の国際交流事業につきましては、チューリップフェア開園式に、トルコ共和国、オランダ王国からは駐日大使御夫妻、中国からは盤錦市友好訪問団一行をお招きし、式典に花を添えていただくことにしております。また、カナダ連邦オタワ市長をはじめカナディアン・チューリップ・フェスティバル一行25名もお迎えし、友好を深めたいと考えております。
また、市内滞在の外国人にブラジル人が多いことから、行政窓口における対応のため、国際アドバイザーを設置し、外国人にやさしいまちづくり進めてまいります。
以上、総合計画に掲げる9つの施策項目ごとに、平成9年度の歳出予算の概要を御説明し、あわせて市政運営に当たっての私の所信を申し述べましたが、議員各位をはじめ市民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げる次第であります。
次に、歳入予算のうち主なものについて御説明申し上げます。
まず、一般会計につきましては、市税は51億6,508万9,000円(前年度比6.4%増)を計上しました。この見積りに当たりましては、経済情勢や資産評価等の動向、税制改正の内容及び地方財政計画、過去の実績等を参酌して見込める額を計上しております。
特に、個人市民税につきましては、特別減税が打ち切られることにより、前年度比12.3%増を見込んでいますが、固定資産税につきましては、現行の税率 1.53%を1.5%に引き下げることと評価替えに伴い、前年度比0.3%の減を見込んで計上しております。
地方交付税につきましては、基準財政需要額では、公共事業等の建設地方債への振替えが引き続き実施されるほか、基準財政収入額において、松下電子工業株式会社など企業誘致による不均一課税が導入されること等を勘案し、37億円(前年度比2.8%増)を計上しております。
国・県支出金につきましては、民生費負担金、公共事業費補助金など歳出に見合う額を算定し、国庫支出金9億5,622万9,000円(前年度比8.3%増)及び県支出金6億9,843万円(前年度30.1%減)を計上しております。
市債につきましては、地方財政計画や地方債計画を勘案して、新たに設けられた地方消費税の導入に伴う臨時税収補てん債、地域総合整備事業債対応の(仮称)南部福祉センター建設事業など適債事業を慎重に検討の上、24億4,220万円(前年度比9.1%増)を計上しております。
その他の収入につきましては、使用料及び手数料の一部の改定を行うほか、社会・経済情勢の動向を考慮するとともに、過去の実績などを検討の上、見込み得る額を計上しております。
また、特別会計及び企業会計の国庫支出金、使用料及び手数料、繰入金、市債、事業収益などの収入につきましては、過去の実績、業務予定量などを検討の上、見込み得る額を計上しております。
次に、予算以外の案件について申し上げます。
条例関係につきましては、市職員の定数を見直すもの、特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償を改定するもの、市職員の特殊勤務手当の額を改定するもののほか、消費税の改定に伴い所要の改正を行うものなど、28件であります。
条例関係以外の案件につきましては、出町地区の字の区域の廃止に関するものなど、3件であります。
以上をもちまして、平成9年度における市政運営の基本方針及び本日提出いたしました諸議案の説明といたします。
何とぞ慎重に御審議の上、議決、承認を賜りますようお願いを申し上げます。
◯議長(金堂君) 以上をもって、本日の日程はすべて終了いたしました。
お諮りいたします。明5日から7日までは議案調査のため休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(金堂君) 御異議なしと認めます。よって、明5日から7日までは休会することに決定いたしました。
次会は、3月10日午前10時から開会いたします。
本日はこれをもって散会いたします。
どうも御苦労さまでした。
午前10時58分 閉議