1.会議の経過
午後 1時05分 開議
◯議長(金堂君) これより本日の会議を開き、直ちに日程に入ります。
日程第1 議案第1号から議案第48号まで、平成9年度富山県砺波市一般会計予算外47件を議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。
産業建設常任委員長 中西宏一君。
〔産業建設常任委員長 中西宏一君 登壇〕
◯産業建設常任委員長(中西君) 今3月定例会において、産業建設常任委員会に付託されました議案第1号 平成9年度富山県砺波市一般会計予算所管部分ほか16議案につきまして、その審査と結果の概要を御報告申し上げます。
当委員会は、3月12日午前10時から開催し、市長をはじめ関係部課長の出席を得て、審査いたしたところであります。
その審査結果につきましては、議案第1号 平成9年度富山県砺波市一般会計予算所管部分ほか16議案につきましては、いずれも原案のとおり可決することに決したのであります。
以下、審査の概要につきまして簡単に申し上げます。
まず、平成9年度富山県砺波市一般会計予算所管部分につきまして、農林水産業費では、対前年度比63.4%の9億8,805万1,000円が計上されておりますが、これは畜産環境改善事業が終了したことにより、事業費の減少が大きな要因となっております。しかし、従来どおりの「砺波型農業」の早期実現に向けて、集落営農体制の整備や意欲ある経営母体の育成に努め、有機米などの付加価値の高い米の生産や、砺波市が全国に誇るチューリップ球根の生産面積の維持拡大を誘導しながら、先導的利用集積事業などを取り入れ、活力ある農業農村の展望を目指しております。
また、農道農村整備事業としては、ふるさと農道整備事業と団体営農道整備事業を引き続き積極的に推進しており、灌漑排水事業や中山間地域総合整備事業や林業構造改善事業にも取り組んでおります。
さらに、新規事業としては、土地改良総合整備事業として、県営担い手育成基盤整備事業を実施し、安定した農業経営の基礎づくりを進めるものであります。
次に、商工費では、四季彩館建設事業が完了したことにより、対前年度比48.4%の9億2,809万7,000円が計上されています。主なものとしては、砺波商工会議所が事業主体となるハイテク・ミニ企業団地の工場棟9棟と管理棟の建設費補助を行うものと、夢の平レクリエーション整備事業として第2駐車場の整備等を行うものです。また、市民参加の事業として、花を通して交流している和泊町へ市民交流団体の派遣と、カナダ・オタワ市で開催されるカナディアン・チューリップ・フェスティバルに参加し、「砺波の日」を国際的にPRするソフト事業を展開するものです。
次に、土木費では、継続事業として、インター苗加線や十年明鷹栖線等の道路改良事業、また新規事業としては、桜づつみ線の柳瀬地内、延長1,360メートルの舗装工事や鷹栖高儀線の改良工事についての調査測量を行うものです。
都市計画事業では、県施行の国道359号の西町・末広町地内での拡幅改良事業に必要な用地買収の本格化と、豊町高道線の築造工事を積極的に進めるものです。
また、区画整理事業につきましては、太郎丸東部地区、駅南地区は順調な進捗を見ており、特に、駅の南北を結ぶ自由通路にあわせた橋上駅の建設に着手いたします。
さらに、出町文教ゾーンの整備に関する深江地区につきましては、3月末に仮換地総会を開き、事業の推進を図るものです。
また、市営住宅建設事業としては、新栄町団地の立替え実施計画に着手するものと、公園建設事業としては、2000年国体の開催に向けて、総合運動公園の駐車場や広場の築造工事と、出町中心市街地の公園を街区公園とし整備するものです。
次に、下水道事業特別会計予算につきましては、太郎丸東部土地区画整理事業区域内と油田宮丸・十年明地内の管渠布設事業実施のため、対前年度比30%増の13億2,780万円が計上されております。
また、特定環境保全公共下水道事業では、今回、事業区域を庄下、東野尻、油田、南般若地区のそれぞれの一部約170ヘクタールを拡大し、事業の推進を図るものです。
次に、農業集落排水事業特別会計予算につきましては、9億2,230万円、対前年度比37.7%で、般若地区の工事の継続実施と、新規事業採択を目指している栴檀野地区の現況測量と施設設計及び水質検査などを行う増額予算となっております。
次に、水道事業会計につきましては、区画整理に合わせた給水管の新設及び増設工事や開発行為に伴う受託工事や石綿管などの老朽施設の更新を計画的に進め、災害に強い上水道の整備を進めるものです。
また、当初予算以外の条例関係等の議案については、消費税率の改定により「砺波市水道事業給水条例の一部改正」等や、農業集落排水事業に個別廃水処理施設整備事業を加えたことによる条例の一部改正、道路占用料の改正、さらに市道路線の認定及び廃止など、事業遂行上必要であり、了としたところであります。
そのほか、平成8年度富山県砺波市一般会計補正予算(第5号)ほか補正予算3件につきましては、主に国及び県の事業費の確定などにより、増額または減額するものであり、必要やむを得ないものとして、了としたところであります。
ここで、主な質疑、意見、要望について申し上げます。
観光地整備事業での「夢の平」観光地駐車場整備の全体計画と進捗状況をただしたところ、「夢の平」は通年型の宿泊施設コスモス荘、春には新緑、夏はハングライダーの練習地、秋はコスモスウォッチング、冬はスキーにと自然と親しむ場所として利用者が増加し、駐車場確保が必要となってきた。コスモス荘近辺に約300台の駐車ができる用地を求め、平成8年度には100台の用地を整備したのと、平成9年度には200台の駐車用地の舗装工事を実施するものであるとのことでした。
次に、第四工業団地の工場立地に伴う地下水くみ上げ影響調査試験の結果についてただしたところ、調査は消雪用井戸が稼働する最も条件の悪い2月4日から9日までの5日間実施した。庄川左岸の第三工業団地内で1日当たり7,600トン、庄川右岸の第四工業団地内での1日当たり8,000トンを同時に連続揚水した結果、主に民家が生活用として利用している比較的浅い第1、第2帯水層から取水している井戸には全く水位の影響がなかった。また、下流の中田町反保島地区と庄川左岸西部金屋地区の観測井戸のほか民家の井戸を含む13カ所で水位を観測したが、影響はあらわれないことが確認された。この結果については、3月9日の砺波市地下水水質保全検討委員会で各委員が検討されたものであり、近日中に、地元東般若地区と下流側に位置する高岡市中田地区への説明を行い、引き続き県に対して説明と協議を進めていきたいとのことでした。
次に、木舟町公園整備事業にあわせて建設する防火水槽についてただしたところ、この公園は、出町土地区画整理事業区域のほぼ中央に位置し、密集市街地の災害に対する一時的避難場所とふだんの休憩場所の役割を持った公園として整備する一方、敷地内地下に40トンの防火水槽を建設することにより、火災発生の初期消火、消火栓のバックアップとして、地域住民に安心と迅速な消火活動に貢献するものであるとのことででした。
次に、市の公共工事発注に関連して、工事を受注した建設業者の建設労務者の労働福祉対策として制度化された建設業退職金共済組合に掛金を納付する義務、さらに、建設業者が下請契約を結ぶ際は、下請業者へこの制度の趣旨の説明と理解を求めることが徹底されていないため、退職金共済証紙などが現物交付されていない実情にある。このことは、建設労務者の勤労意欲の向上と工事の質の確保に及ぼす影響が大きいことから、発注者としては、その普及徹底を図る責任がある。退職金共済証紙の購入状況を把握する関係資料の提出を求めたり、証紙の購入が不十分な建設業者については、指名等において考慮することが必要であるとの意見が出されました。
また、元請業者が工事の一部を下請けさせる場合に提出する「下請負使用願」の様式を下請内容が具体的に発注者にわかるように改めることや、共同請負においても同様に公正、適切なものとなるよう請負業者に対して行政指導を厳しくする必要があるとの強い要望がありました。
そのほか、カナディアン・チューリップ・フェスティバルでの砺波市が参加して行う行事内容の紹介や、中山間地の放置田対策、さらに森林整備担い手育成事業の「おがこ」活用対策などの質問、意見、要望があったところであります。
以上、審査の結果とその概要について申し上げ、産業建設常任委員会の御報告といたします。
◯議長(金堂君) 文教民生常任委員長 河原 誠君。
〔文教民生常任委員長 河原 誠君 登壇〕
◯文教民生常任委員長(河原君) 今3月定例会におきまして、文教民生常任委員会に付託されました議案23件及び請願1件につきまして、その審査の結果と概要を御報告申し上げます。
当委員会は、3月13日午前10時から、市長をはじめ関係部課長の出席を得て、審査をいたしたところであります。
その結果、議案第1号 平成9年度富山県砺波市一般会計予算所管部分ほか22議案につきましては、それぞれ原案のとおり可決することに決したのであります。
また、請願1件につきましては、不採択といたしたのであります。
以下、審査の概要について主なものを申し上げます。
まず、平成9年度富山県砺波市一般会計予算所管部分につきまして、まず民生費では、対前年度比30.2%と大幅な増加の26億8,877万8,000円が計上されております。中でも、高齢者福祉対策として(仮称)南部福祉センター・デイサービスセンターを苗加地内に平成9年度と10年度の2カ年継続事業として建設開始いたします。シルバー人材センター会員の拠点施設となるシルバーワークプラザの建設や、市庁舎に身体障害者、高齢者用のエレベーターを設置し、高齢化社会に対応するハード面での福祉の充実を図っております。
また、在宅福祉対策としては、職員の増員を図り、保健・医療・福祉が一体となった訪問看護事業・ホームヘルプサービス事業の推進、デイサービスの利用拡大に取り組むものであります。
次に、衛生費は、対前年度比1.3%増の17億2,516万円となっております。内容としては、平成9年度から母子保健対策事業、妊婦・乳幼児健康診査、母子保健推進活動の3事業が県から市に移譲さたのと、本格的な少子化時代に入り、母子保健計画に基づいた母と子の一環した保健指導や各種健診の充実を図るほか、婦人の健康づくり事業を強化したものとなっております。
さらに、平成8年度から実施している虫歯予防パーフェクト作戦事業を小学校の児童たちにも導入し、生涯を通した歯科保健事業の啓蒙と促進を図っております。
また、環境対策費としては、駅南土地区画整理事業関連としてのJR駅舎の橋上化に伴い、駅南方面からの利用者の利便を図るために、駅南口に公共トイレを建設するものであります。
さらに、平成9年度から砺波地方衛生施設組合のし尿処理施設の更新を実施する建設負担金などが増となっております。
次に、教育費では、対前年度比4.1%増の24億1,300万1,000円が計上されております。本年4月18日に開館する美術館の管理運営を財団法人砺波市文化振興会に委託する事業費と、開館15周年を迎える文化会館記念事業費補助や郷土資料館では、城端線の開通100年を記念する中越鉄道展、さらに図書館ではパソコンを活用した図書館同士の蔵書検索サービスの開始などのソフト事業が行われ、となみ野に根差した文化の高揚を図っております。
新規事業としては、庄西中学校に教育用コンピューターの更新、北部小学校プール改修工事、出町中学校廊下等の張替え工事と高圧受電盤の更新、般若中学校体育館屋根防水工事などのメンテナンス事業が行われる一方、国、県の補助事業として、山城で有名な増山城跡の総合調査を4~5年かけて実施する計画で、平成9年度は現地の調査測量、発掘調査を行うものとしています。
また、開催まであと3年となりました2000年とやま国体開催準備を積極的に進めるのと、(仮称)富山県西部総合体育館の建設が本年10月ごろから着手されます。
また、併設する(仮称)砺波市温水プールについては、平成9年度中に実施設計を行うものであります。
次に、学校給食センター費では、昨年のO-157病原性食中毒の関連対策から衛生安全管理対策に各種の予算を計上しているものであります。
次に、国民健康保険事業特別会計予算につきましては、歳入歳出予算総額18億8,620万円となっており、対前年度比約3.5%の増であります。また、国民健康保険太田診療所特別会計予算は2,160万円で、約0.5%の減となっております。さらに、老人保健医療事業特別会計予算は、対前年度比約1.9%増の31億3,290万円が計上されており、医療受給者の増加と医療給付の増嵩を見込む内容となっております。
また、赤坂霊苑特別会計予算につきましては、墓地の増設事業を行うため調査費を計上しているものの、墓地管理料の収入減により640万円となっています。
次に、病院事業会計予算では、地域の中核病院として、保健や福祉との連携を図りながら、高度先進医療・救急医療・在宅医療の充実に努め、市民に親しまれ、信頼される病院を目指したものとなっています。収益的支出について見ますと、材料費、維持管理費、人件費、僻地医療活動費等について、対前年度比0.9%増の94億円が計上されています。この財源としては、診療報酬等の事業収入、一般会計からの繰入金をもって充てるほか、不足額2億100万円については過年度分の利益剰余金で補てんしようとするものであります。また、資本的収支では、不足する外来患者用駐車場用地の購入、医療機器の購入、さらに病院増改築設計委託費などの建設改良費が5億3,490万7,000円、企業債償還金4億7,409万3,000円が計上され、その財源としては、企業債、一般会計からの出資金等5億4,900万円をもって充て、不足額4億6,000万円は過年度分損益勘定留保資金と当年度分消費税資本的収支調整額をもって補てんする内容となっています。
次に、予算以外の条例関係の議案については、砺波市立幼稚園設置条例の一部改正等は、施設の移転及び新築に伴うものや、消費税率の改定及び地方消費税の新設に伴い、施設及び会議室等の借上げ料の一部改正などにより条例を改正するもので、了としたところであります。
また、その他の条例改正につきましても、事業遂行上必要な改正であり、了としたところであります。
そのほか、平成8年度富山県砺波市一般会計補正予算(第5号)ほか予算3件につきましては、国及び県の事業費の確定並びに諸経費を精査の上、補正するものであり、いずれも必要やむを得ないものとして、了としたところであります。
ここで、質疑、要望、意見等について主なものを申し上げます。
まず、市営住宅建設事業で新栄町団地の建替えを計画しているが、住宅行政と福祉行政が連携した公営住宅、つまり高齢者にやさしい住宅の建設となっているのかとただしたところ、建設設計のコンセプトは、現在の入居者の状況を配慮し、建替え団地の一部は、「高齢化社会に対応したやさしいもの」として計画しており、1階部分は、室内は極力段差の少ない高齢者用住居とした団地を確保し、2~3階部分は一般用住宅としていきたいとのことでした。
また、ケアハウスの建設については、長期計画の中で新たに市街地に近いところで用地を求め、地域高齢者向け住宅の検討をする必要があるとのことでした。
次に、社会福祉事業費で、市庁舎にエレベーターを設置する予算が計上されているが、その設置目的と設置場所などについてただしたところ、市の公共施設では既に図書館に設置されており、多くの入館者に利用されているが、市民の利用が最も多い市庁舎についても、高齢者や障害者に配慮したバリアフリー化が求められていることから、今回、庁舎の建築構造を調査した上で、3階まで上り下りできる位置に設置し、議会傍聴などに便宜を図るようにしていきたいとのことでした。なお、建設事業費は、県補助のすみよい福祉のまちづくり事業を活用するものであります。
次に、新規事業としての「こどもホーム」の開設については、新興住宅の激増によって児童数が年々増え続ける東部小学校の1年、2年、3年の低学年のうち、日中の留守家庭の児童を対象に行うものであります。また、実施に当たっては、運営委員会を組織し、専任の指導者、補助指導者、さらにボランティアの協力を得て、東部小学校の多目的スペースを利用して校舎管理に支障のない範囲内で行うものです。なお、利用を希望している児童は、希望調査の結果、15名程度と予想されるとのことでした。
次に、4月18日に開館する砺波市美術館のPR作戦と年間事業計画をただしたところ、開館記念事業内容が、「北大路魯山人陶芸展」「ランド・オブ・パラドックス写真展」、さらに「川辺外治洋画展」「アメリカの時代展」と決定したので、PR用ポスターやチラシを県内の関係機関はもとより、石川県へも配布するのと、JRの駅構内でも提示をお願いしていきたいとのことでした。
その他、子育て支援エンゼルプランの作成、市内のボランティアグループの実態、総合病院増改築計画の設計提案協議の結果などについての質問や要望、提言がありました。
以上、審査の結果とその概要の一端を申し上げ、文教民生常任委員会の御報告といたします。
◯議長(金堂君) 総務常任委員長 山岸銀七君。
〔総務常任委員長 山岸銀七君 登壇〕
◯総務常任委員長(山岸君) 今3月定例会におきまして、総務常任委員会に付託されました議案12件につきまして、その審査の結果と概要を御報告申し上げます。
当委員会は、3月14日午前10時から、市長をはじめ関係部課長の出席を得て、審査をいたしたところであります。
その結果、議案第1号 平成9年度富山県砺波市一般会計予算所管部分ほか11議案につきましては、それぞれ原案のとおり可決することに決したのであります。
以下、審査の概要について主なものを申し上げます。
まず、平成9年度予算に関しましては、国の経済情勢や国・県の新年度予算編成方針、地方財政計画などを注意深く分析しながら、健全財政を基本にして、第1に「高齢化社会に対応する福祉の充実」、第2に「社会基盤の整備促進及び産業の振興」、第3に「教育と文化的土壌の育成」、第4に「2000年とやま国体の実行委員会の設置と体育施設の整備促進」の4本の柱を重点目標として、各種施策を推進する予算編成となっております。
一般会計、特別会計、企業会計の総額は347億5,210万円、対前年度比3.7%増となっています。このうち一般会計については、対前年度比2.0%増の156億9,200万円が計上されております。
ここで、一般会計の歳出予算における性質別状況について見ますと、人件費、扶助費、公債費などの義務的経費は60億2,925万7,000円で、対前年度比5.4%の増、建設的経費については、45億3,811万円で対前年度比1.2%の減、物件費、維持補修費、補助費、他会計繰出金などの経費は51億2,463万3,000円で対前年度比0.96%の増となっております。
次に、歳入について見ますと、市税については、経済情勢や資産評価などの動向、消費税率等の税制改正と過去の実績を参酌して計上したもので、51億6,508万9,000円で、対前年度比6.4%の増となっております。
地方交付税につきましては、基準財政需要額では、公共事業などの建設地方債への振替えが引き続き実施されるほか、基準財政収入額に企業誘致による不均一課税が算入されることを勘案し、37億円で対前年度比2.8%増となっています。
次に、特定財源の国庫支出金及び県支出金については、民生費負担金、衛生費負担金、農林振興対策費、土木関係公共事業などの歳出に見合う額を算定し、国庫支出金9億5,622万9,000円、対前年度比8.3%増となっておりますが、県支出金は6億9,843万円、対前年度比30.1%の減となっております。また、市債については、22億4,220万円、対前年度比9.1%増となっています。これは、平成9年4月1日から新たに創設された地方消費税の導入に伴う臨時税収補てん債、さらに地域総合整備事業債対応の(仮称)南部総合福祉センター・デイサービスセンター建設事業などを、地方財政計画等を検討の上、借入計上するものとなっております。
次に、予算以外の条例関係につきましては、砺波市職員定数条例の一部改正を行い、職員配置の適正化を行うものであります。また、特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償を改定するもののほか、砺波市職員の特殊勤務手当に関する改正を行うものなど9件、さらに出町地内の字の区域の廃止に関するものなどを事業執行上必要として認めたものであります。
次に、平成8年度富山県砺波市一般会計補正予算(第5号)につきましては、5,804万1,000円が補正計上されているもので、普通交付税や各事業の額の確定や精査による補正であり、当面必要な措置として、了としたところであります。
まず、総務部所管の平成9年度主要事業といたしましては、インターネットに砺波市を紹介するメッセージコーナーを開設する地域情報化推進事業、行政窓口を訪れる外国人へのスムーズな対応としてのポルトガル語会話アドバイザー事業、さらに砺波駅南自転車駐輪場建設事業、インター入口付近に建設される「砺波の顔づくり事業」のモニュメント建設事業、中国、オランダ、トルコの各都市の友好使節団との花と緑の国際交流事業などを行うものであります。
ここで、審査の過程における質疑、要望、意見等について主なものを申し上げます。
第12回全国婦人消防操法大会に県代表で活躍した女性消防団・ファイアーレディスの活動状況と団員の拡大の計画があるのかとただしたところ、平成3年度に組織されて以来、活動としては、ひとり暮らしの家庭巡回や定期的な消防広報活動、各地区の婦人会等での消火機器の取扱い実演講習会など、女性ならではのきめ細かな啓蒙と呼びかけを行っている。また、当面は現在の20人の団員体制で、技術の向上と組織の強化を図っていきたいとのことであります。
次に、国や県の行政改革大綱を踏まえて、市においても行政改革と事務改善の見直しを実施されているが、その内容と計画実行についてただしたところ、改革・改善の基本的な考え方を、市民が主役となる行政の展開、総合的、広域的な行政の展開、活力ある行政の推進、簡素で効率的な行政の推進の4点を挙げており、組織機構の見直しと事務事業の見直しを検討したところである。
まず、高齢者福祉の充実のため、高齢者が安心して暮らせる地域づくりを目指す在宅介護支援事業を強化することにより、民生部の組織編成を行うのと、チューリップ四季彩館が「花と緑の財団」で事業を開始したこと、また緑花公園課の所期目的がほぼ達成されたことから、行政の効率性も考慮して、緑化推進に関する企画指導などの業務及び公園建設にかかる業務をそれぞれの組織に移管することで緑花公園課の発展的解消を行うものであるとのことでした。
そのほか、公共施設の耐震診断調査の実施、庁舎周辺の花壇づくりなどについて質疑、意見、要望があったところであります。
以上、審査の結果と概要の一端を申し上げ、総務常任委員会の御報告といたします。
◯議長(金堂君) これより、委員長報告に対する質疑に入ります。
質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(金堂君) 質疑なしと認めます。
これより討論に入ります。
討論の通告がありますので、順次発言を許します。
13番 西尾英宣君。
〔13番 西尾英宣君 登壇〕
◯13番(西尾君) 今議会に提案されました議案第1号 平成9年度一般会計予算、議案第18号 砺波市立幼稚園設置条例の一部改正、議案第20号 砺波市文化会館条例の一部改正、議案第21号 砺波市体育館条例の一部改正、議案第22号 砺波市学校運動場夜間照明施設の設置及び管理に関する条例の一部改正、議案第23号 砺波市中央プール管理条例の一部改正、議案第24号 砺波市都市公園条例の一部改正、議案第25号 砺波市B&G海洋センター条例の一部改正、議案第26号 砺波市テニスコート管理条例の一部改正、議案第27号 砺波市太田工場団地運動公園設置条例の一部改正、議案第30号 砺波市農村環境改善センター設置条例の一部部改正、議案第31号 砺波市道路占用料条例の一部改正、議案第32号 砺波市水道事業給水条例の一部改正、議案第33号 砺波市下水道条例の一部改正、議案第36号 砺波市農業集落排水処理施設の設置及び管理に関する条例の一部改正、以上15議案について反対をいたします。
第1に、消費税増税、特別減税打ち切り、医療保険改悪により9兆円もの負担増というのは、戦後の歴史の中でも、私たち国民がこれまでに経験したことのない負担増が襲ってきます。戦後未曾有の国民生活への攻撃であります。
橋本首相は、2月20日財政構造改革会議の席上、「財政再建のために増税が考えられる状況ではない。保険料など社会保険負担が増える中で、増税はできない」と述べています。消費税率を5%に上げることを強行している中での矛盾した発言であります。「消費税の引き上げにより先行き不安感が強まっており、企業マインドの悪化度合いは拡大した」と、日本商工会議所早期景気観測で述べているように、景気回復が一層遠のくことが明らかです。
砺波市の9年度予算では、公共料金に消費税の転嫁をしていますが、「砺波市民の福祉や生活を考え、住民の負担とならないように工夫することが必要である」と、今議会で質疑をいたしたところです。
黒部市のように転嫁しない自治体もあり、公共料金に消費税を転嫁する条例案に賛成するわけにはまいりません。
医療保険の改悪により、生活弱者の基盤が大きく揺るがされる状況のもとで、幼児の通院費の助成など福祉関係予算案の充実が求められる中、当市の予算は決して十分なものとは言えないと思います。
第2に、地方債が332億に達し、「財政の危機」と言いながら、浪費の構造を温存しています。5年前は198億の地方債が現在2倍近くに増え、ついに予算額を超える地方債残高になって、公債費比率も15%を超えています。平成12年には20%を超えることが予測されることから、市民生活の必要性からかけ離れ、ゼネコンなどの利益本位の大規模公共事業の浪費構造を徹底的に見直しをしなければならない転換点にきているのではありませんか。
砺波の顔づくり事業2億円や駅の橋上化10億円、散居村や山間地においての流域下水道や農業集落排水事業に集中する下水道推進姿勢、1年に1回のみのチューリップフェアのための道路拡幅のやり方は、根本的に改めなければなりません。
また、カナディアン・フェスティバルは、招待を受けたのであれば、招待者のみにとどめ、国内の行政視察をやめてカナダへ全議員が参加する旅費に公費を支出することはやめるべきです。
第3に、防犯灯の設置費や公民館の建設費に地元負担を徴収し、炭酸カルシウム入りのごみ袋代金に手数料を徴収するなど、自治体負担の原則を、受益者負担を名目に大幅な負担を市民に求める予算となっています。
一方では、少子化対策を唱えながらも、多子奨励の基盤を突き崩すように、幼稚園の授業料を引き上げようとしています。
以上、申し述べて、提案されました48議案のうちの15議案についての反対討論といたします。
◯議長(金堂君) 15番 柴田豊明君。
〔15番 柴田豊明君 登壇〕
◯15番(柴田君) 私は、今議会に提案されております平成9年度富山県砺波市一般会計予算ほか47件について、自由民主党議員会を代表いたしまして、賛成の意を表するとともに、ただいまの反対討論に対し、意見を申し述べさせていただきます。
我が国経済は景気回復の動きを続けているとはいえ、そのテンポは緩やかであるが民間需要は堅調で、民間需要の自律回復への基盤が整いつつある現状となっております。しかしながら、消費税の3%から5%への引き上げと特別減税の廃止による消費の落ち込みなど、不安定要素も多く、楽観を許す状況ではないと思われます。
こうした状況の中、富山県予算は5,918億6,881万円で、対前年比1.3%増加が見込まれております。
当市における平成9年度予算は、対前年比2%増の156億9,200万円が計上され、厳しい財源見込みの中にも、第6次総合計画後期修正計画に基づき、積極的に予算編成されたことに対し評価するものであります。総合計画に基づくまちづくり基本戦略のイメージづくり、パワーづくり、システムづくりをもとに、9つの施策にバランスよく編成されており、この中に我が党議員会が要望したものが数多く取り入れられていることも、この際申し上げておきます。
さて、この予算の中から、今ほど反対された項目について、我が党の意見を申し述べてみたいと思います。
一般会計における24億円の市債増加につきましては、第6次総合計画にあります南部福祉センター・デイサービスセンターの3億3,000万円、道路改良2億8,900万円、土地改良整備事業2億5,100万円、美術館建設5億5,200万円等、多額なものもありますが、地方債と地方交付税措置を組み合わせた財政措置となっていることから、市債が多少増加しているものであります。
砺波の顔づくり事業につきましては、昨年の3月議会で十分討議されたことで、継続事業として決定し、2年目の費用であり、適当と思います。当市の玄関口である北陸自動車道の下り口に、大型映像画面の設備を設置し、道路情報、地域内のイベント、施設の案内を行うなど、当市を訪れる方々に情報をわかりやすく提供するものであり、現在の情報化社会に適したもので、県の支援を受けて設置するものであります。
次に、幼稚園の授業料の引き上げについてでございますが、今年から各幼稚園で3歳児を受け入れることになり、希望の一端がかなえられることになりました。この幼稚園の授業料は、平成6年に改正になり、今日まで3カ年据え置かれていたものであり、今回の引き上げは保育料と比較してやむを得ないものと思います。
次に、消費税絡みの使用料、手数料等の公共料金引き上げのことについては、国の消費税引き上げによるものであり、国の予算、法律改正も、衆議院を通過し参議院で審議中であります。法律改正を目の前にし、法治国家のこの日本の中にあって、法律に順応することが必要であります。消費税分を加算し、その状況等を勘案し決められたものであり、適当であると思います。
次に、議員のカナダへの行政視察については、西尾議員もよく知っておられるとおりに、4年間に1回の海外行政視察を行っているものであり、今回カナダのオタワ市訪問については、カナディアン・チューリップ・フェスティバル会場にて「砺波の日」が設定され交流されることから、議員全員で協議して決めたことであり、行政視察については、カナダは行政改革の先進地であり、オタワ市議会との交流をはじめ、2班に分かれてそれぞれの調査項目を分担して調査活動を予定しております。議会行政視察費についても、8年度は550万円であったが、9年度予算では420万円で130万円削減しており、議員個人負担は経費の半額以上にもなり、参加する人は国際感覚を身につけ、砺波市の発展に努力する人ばかりだと思います。
以上、平成9年度一般会計予算並びに特別会計予算、企業会計予算ほか今回上程されました各議案に対し、賛成をいたすものであります。
最後に、今回上程されました一般会計、特別会計、企業会計各予算の執行に当たりましては、市勢の発展、市民福祉の充実を図るため、適切に誠心誠意御尽力いただきますようお願い申し上げて、賛成討論といたします。
◯議長(金堂君) 以上で討論を終結いたします。
これより、議案第1号、議案第18号、議案第20号、議案第21号、議案第22号、議案第23号、議案第24号、議案第25号、議案第26号、議案第27号、議案第30号、議案第31号、議案第32号、議案第33号、議案第36号、以上15議案を一括して採決いたします。
お諮りいたします。議案第1号 平成9年度富山県砺波市一般会計予算、議案第18号 砺波市立幼稚園設置条例の一部改正について、議案第20号 砺波市文化会館条例の一部改正について、議案第21号 砺波市体育館条例の一部改正について、議案第22号 砺波市学校運動場夜間照明施設の設置及び管理に関する条例の一部改正について、議案第23号 砺波市中央プール管理条例の一部改正について、議案第24号 砺波市都市公園条例の一部改正について、議案第25号 砺波市B&G海洋センター条例の一部改正について、議案第26号 砺波市テニスコート管理条例の一部改正について、議案第27号 砺波市太田工場団地運動公園設置条例の一部改正について、議案第30号 砺波市農村環境改善センター設置条例の一部改正について、議案第31号 砺波市道路占用料条例の一部改正について、議案第32号 砺波市水道事業給水条例の一部改正について、議案第33号 砺波市下水道条例の一部改正について、議案第36号 砺波市農業集落排水処理施設の設置及び管理に関する条例の一部改正について、以上15議案に対する委員長の報告は原案可決であります。委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
◯議長(金堂君) 起立多数であります。よって、議案第1号、議案第18号、議案第20号、議案第21号、議案第22号、議案第23号、議案第24号、議案第25号、議案第26号、議案第27号、議案第30号、議案第31号、議案第32号、議案第33号、議案第36号、以上15議案は原案のとおり可決されました。
続きまして、議案第2号から議案第17号まで、議案第19号、議案第28号、議案第29号、議案第34号、議案35号及び議案第37号から議案第48号を一括して採決いたします。
お諮りいたします。議案第2号 平成9年度砺波市国民健康保険事業特別会計予算、議案第3号 平成9年度砺波市国民健康保険太田診療所特別会計予算、議案第4号 平成9年度砺波市老人保健医療事業特別会計予算、議案第5号 平成9年度砺波市赤坂霊苑特別会計予算、議案第6号 平成9年度砺波市下水道事業特別会計予算、議案第7号 平成9年度砺波市農業集落排水事業特別会計予算、議案第8号 平成9年度砺波市水道事業会計予算、議案第9号 平成9年度砺波市病院事業会計予算、議案第10号 砺波市職員定数条例の一部改正について、議案第11号 特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正について、議案第12号 砺波市教育委員会委員の報酬及び費用弁償条例の一部改正について、議案第13号 特別職の職員で常勤のものの給与等に関する条例の一部改正について、議案第14号 砺波市消防団条例の一部改正について、議案第15号 砺波市職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正について、議案第16号 砺波市税条例の一部改正について、議案第17号 新産業都市の区域の指定に伴う市税の特別措置に関する条例及び工業再配置促進法に基づく移転工場に対する市税の特別措置に関する条例の一部改正について、議案第19号 砺波市教育センター設置条例の一部改正について、議案第28号 砺波市赤坂霊苑特別会計条例の一部改正について、議案第29号 砺波市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部改正について、議案第34号 砺波市農業集落排水事業分担金徴収条例の一部改正について、議案第35号 砺波市農業集落排水事業特別会計条例の一部改正について、議案第37号 砺波市水稲防災対策事業基金条例の廃止について、議案第38号 字の区域の廃止について(出町地区)、議案第39号 砺波市栴檀山南部辺地に係る総合計画の変更について、議案第40号 市道路線の認定及び廃止について、議案第41号 平成8年度富山県砺波市一般会計補正予算(第5号)、議案第42号 平成8年度砺波市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)、議案第43号 平成8年度砺波市老人保健医療事業特別会計補正予算(第2号)、議案第44号 平成8年度砺波市下水道事業特別会計補正予算(第3号)、議案第45号 平成8年度砺波市農業集落排水事業特別会計補正予算(第4号)、議案第46号 平成8年度砺波市水道事業会計補正予算(第2号)、議案第47号 平成8年度砺波市病院事業会計補正予算(第3号)、議案第48号 砺波市視聴覚ライブラリー設置条例の一部改正について、以上33議案に対する委員長報告は原案可決であります。委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
◯議長(金堂君) 起立全員であります。よって、議案第2号から議案第17号まで、議案第19号、議案第28号、議案第29号、議案第34号、議案第35号及び議案第37号から議案第48号は原案のとおり可決されました。
◯議長(金堂君) 次に、日程第2 医療保険の改悪に反対する意見書の採択を求める請願を議題といたします。
請願に対する委員会の審査結果につきましては、お手元に配付してあります審査結果報告書のとおりであります。
これより、受理番号11 医療保険の改悪に反対する意見書の採択を求める請願を採決いたします。
お諮りいたします。この請願に対する委員長報告は不採択であります。委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
◯議長(金堂君) 起立多数であります。よって、本請願は委員長報告のとおり不採択とすることに決しました。
◯議長(金堂君) 次に、日程第3 砺波市固定資産評価審査委員会委員の選任についてを議題といたします。
本案についての提案理由の説明を求めます。
市長 岡部昇栄君。
〔市長 岡部昇栄君 登壇〕
◯市長(岡部君) ただいま追加提案いたしました議案第49号 砺波市固定資産評価審査委員会委員の選任につきましては、現砺波市固定資産評価審査委員会委員 松島孝作氏の任期が、来る3月29日をもって満了となりますので、引き続き同氏を砺波市固定資産評価審査委員会委員として選任いたしたく、議会の同意を求めるものであります。
何とぞ御審議いただき、御同意賜りますようお願い申し上げます。
◯議長(金堂君) お諮りいたします。本案については事情十分御承知のことと存じますので、この際、直ちに採決いたします。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(金堂君) 異議なしと認めます。よって、本案は、この際、直ちに採決することに決しました。
これより議案第49号を採決いたします。
お諮りいたします。議案第49号 砺波市固定資産評価審査委員会委員の選任につきましては、原案に同意することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(金堂君) 御異議なしと認めます。よって、議案第49号は、原案に同意することに決しました。
◯議長(金堂君) 次に、日程第4 砺波地方衛生施設組合議会議員の一般選挙を行います。
お諮りいたします。選挙の方法につきましては、地方自治法第118条第2項の規定により、指名推選によりたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(金堂君) 御異議なしと認めます。よって、選挙の方法は指名推進によることと決しました。
指名をさせていただきます。
砺波地方衛生施設組合議会議員に
岡 部 昇 栄 君
金 堂 久 哉
を指名いたします。
お諮りいたします。ただいま議長において指名いたしました
岡 部 昇 栄 君
金 堂 久 哉
を砺波地方衛生施設組合議会議員の当選人と定めることに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(金堂君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしました
岡 部 昇 栄 君
金 堂 久 哉
が砺波地方衛生施設組合議会議員の当選人と決定いたしました。
ただいま当選されました岡部昇栄君、金堂久哉に、本席から、会議規則第31条第2項の規定により当選の告知をいたします。
この際、暫時休憩いたします。
午後 2時10分 休憩
午後 2時25分 再開
◯議長(金堂君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
日程第5 議員提出議案第1号 第55回国民体育大会開催に関する決議についてを議題といたします。
提案理由の説明を求めます。
12番 山岸銀七君。
〔12番 山岸銀七君 登壇〕
◯12番(山岸君) ただいま議題となりました議員提出議案第1号 第55回国民体育大会に関する決議について、提案者を代表いたしまして、提案理由を申し上げます。
3年後の平成12年に富山県で開催される第55回国民体育大会は、県内各市町村においてそれぞれ準備を進めておられるところであります。
砺波市におきましては、開催競技として、バスケットボール、軟式野球、ラグビーの3競技の実施が内定しておりますが、このたびボウリング競技もあわせて開催するよう要望するものであります。
数多くのスポーツ交流と人と人とのふれあいの中から、砺波市民のスポーツへの関心の向上と、「花と緑、散居のまち」を紹介するまことにいい機会であると考え、砺波市議会といたしましても、積極的にボウリング競技が開催されることの要望を全員の御決議を賜りますようお願い申し上げ、提案理由といたします。
決議案を朗読いたします。
第55回国民体育大会開催に関する決議(案)
平成12年に富山県で開催される第55回国民体育大会は、広く市民にスポーツを普及し、健康の増進と体力の向上を図り、明るく豊かな市民生活に寄与するものとして意義深いものがある。
よって、砺波市議会は、この大会の開催にあたっては、本市においてボウリング競技を開催されるよう要望する。
以上、決議する。
平成9年3月18日
富山県砺波市議会
◯議長(金堂君) このことについては、御承知のことと存じますので、直ちに採決いたします。
議員提出議案第1号 第55回国民体育大会開催に関する決議について、本案を原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
◯議長(金堂君) 起立全員であります。よって、議員提出議案第1号は、原案のとおり可決することに決しました。
◯議長(金堂君) 次に、日程第6 議員提出議案第2号 砺波市議会議員の定数に関する条例の一部改正についてを議題といたします。
提案理由の説明を求めます。
21番 松本恒美君。
〔21番 松本恒美君 登壇〕
◯21番(松本君) 本日追加提案いたしました議員提出議案第2号 砺波市議会議員の定数に関する条例の一部を改正する条例について、提出者を代表いたしまして提案理由の説明を申し上げます。
御承知のとおり、市町村議員の定数は地方自治法91条第2項の規定により、人口5万人未満の市にあっては、30人とされています。しかしながら、その第2項の規定により、条例で特にこれを減少することができるとされているのであります。
全国的な状況を見ましても、昨年の調査時において、全国664市の中で法定数30人の市は224市で、減数率は平均23.4%の減員が行われています。
当市の議員定数については、再度の経過を経て、昭和50年9月に2人削減とし、昭和51年の一般選挙から20年間是正していないことは、御案内のとおりでございます。当市の議員1人当たりの人口比においては、県内平均3,584人に対して、砺波市は1,773人となっているところであります。また、国内各地において、行財政改革が叫ばれ、行政の簡素化、効率化、経費の節減など、将来の一層の健全財政の確立が求められている中で、議員が率先して、定数問題だけではなく、さらに開かれた議会を目指して、議会の改革をも検討すべきと、昨年9月に自由民主党議員会において、議員定数問題検討委員会を設け、その間、市民の皆さんと懇談会を重ね、市民各層からの意見をも参考にし、当市の特殊性も加味した上で、検討・協議を行ってきたのであります。
先ほども申し上げましたとおり、昭和51年から一定の年月を経過した今日、地方分権による将来の広域行政の推進など、議会を取り巻く諸情勢の変化や数多くの問題を総合的に判断いたしました結果、砺波市議会の議員定数を22人から20人とするのが妥当との結論に達したものであり、本議案を提出した次第であります。
何とぞ議員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げまして、提案理由の説明といたします。
◯議長(金堂君) これより質疑に入ります。
質問の通告を受けておりますので、許可をいたします。
2番 金嶋久貴子君。
◯2番(金嶋君) ただいま松本議員の提案理由を伺いましたけれども、もう少し具体的にお示しいただきたいと思います。
市民と懇談されたとおっしゃいましたけれども、その内容を具体的に。それから、当市の特殊性というふうに申されましたが、当市の特殊性とは一体何なのでしょうか。提案理由全般について、もう少し具体的にお示しいただきたいと思います。
◯議長(金堂君) 答弁を求めます。
21番 松本恒美君。
◯21番(松本君) ただいまの質問にお答えを申し上げます。
後ほどまた討論の機会がございますので、その点について詳しく討論をいたしたいと思います。
提案理由で述べましたとおり、数多くの検討委員会を重ねてまいりまして、その間、自治振興会、あるいは青年部の皆さんなど各種団体の皆さんの大所高所にわたる数多くの現況を眺めた御意見を賜りまして、総合的に判断し、ただいま提案したところでございますので、どうぞ御理解を賜りますようお願い申し上げます。
◯議長(金堂君) 当市の特殊性について。
◯21番(松本君) それについては、ただいま御意見の中にありましたように、自治振興会を中核といたしました行政の流れがあったわけでございますが、そのあたりもかんがみながら、そして議員数を少なくすれば、かえって今までのようないろんな点が改良されるのではないかということを考えた次第でございます。
以上でございます。
◯議長(金堂君) 次に、討論の通告がありますので、これより討論に入ります。
まず、原案に反対者の発言を許します。
順次発言を許します。
2番 金嶋久貴子君。
〔2番 金嶋久貴子君 登壇〕
◯2番(金嶋君) ただいまの議員提出議案第2号 議員定数条例一部改正についての反対の立場から意見を述べさせていただきます。
今ほどの提案理由の中に、「全国や県内他市の類似都市と人口比率を考慮した」という御発言がございましたけれども、他市との横並びを持ち出すことは、今回の積極的な理由であるとは思いません。全国的に見れば、当市の議席人口比率より高いところもあれば低いところもございます。当市以下の人口の市は全国に146市ございますが、そのうち22議席以上の市は103市であります。先ごろ、議員会として重油回収に訪れました三国町におきましては、人口2万4,313人(2月末)に対して議席数は22でございました。「類似都市と比較して」とは、どのような調べ方をなさったのでしょうか。もっと当市における独自の説得性を持った提案理由を示していただきたいと思います。
また、2番目に申されました「行財政改革により議会みずからが改革を行う必要がある」との件につきましては、議会は行政組織ではなく立法機関であることは言うまでもありません。どのよに行財政改革が適正に行われるかを監視すべき立場であり、みずからを行革の対象とし、範を示すというのは筋違いでございます。定数削減をすることは、執行機関に対する批判、監視機能の低下を招きかねず、本来の機能を放棄することに等しく、地方議会の自殺行為であると考えます。
また、「地方分権による将来の広域合併の推進を考慮した」と今ほどおっしゃいましたけれども、もし近い将来、広域合併の検討・審議が生じるとお考えなら、そのような重大な問題はより慎重に深く審議を行う必要がございますので、議会の機能縮小につながる定員削減はすべきではございません。広域合併の可能性があるとして、何を考慮されたのでしょうか。もし広域になれば、議席配分が変更になるだろうから、今のうちに少し減らそうとの考慮でしょうか。それならば、先に議席数ありと、本末転倒もはなはだしいと思います。
また、「昭和51年より20年間定数改正が見送られている」とございましたけれども、今日、生活様式・価値観が多様化し、しかも変化の激しいこの時期、私たちはさまざまな声に対処しなければなりません。したがって、増員の理由はあっても減らす理由には全くならず、「20年間定数改正が見送られている」というのは、どういう意味なのかよくわかりません。首を傾けざるを得ない言葉であります。この程度の理由が示されていることに、先般から協議を重られたとおっしゃいますけれども、その議論内容の程度が推しはかれます。
また、「人口推移に大幅な増加を見込めない」ともありましたけれども、ここでも予測できない将来を予測しているところに強い疑念を抱きます。当市の人口が増加した場合には増加したときの対応を、減少した場合にはそれに応じた対応を、そのときそのときですればいいのですけれども、現実には、現在人口増加の傾向にございます。それなのに「削減」とは何のためなのか、理解に苦しみます。
市民が今求めているのは、そのときどきの対応を機敏に、そして適切にとることであって、不確かな推測、予測での対応ではございません。
したがって、提案されております理由は全く成立しておらず、だれもが納得できる提案理由を改めて再度提示されるよう要求いたします。
また、今ほどの経過の中で、自治振興会や連合婦人会などの代表と懇談というふうにおっしゃいましたけれども、一党派の最大会派の委員会との懇談・意見聴取という方法はいかがなものでしょうか。党派的利益を優先したものとの疑念を持たざるを得ません。どのようなデータ、資料に基づいて話し合いをされたのでしょうか。十分な予備知識を示して話し合われたのでしょうか。これらの懇談会は、初めに結果あっての単なるアリバイづくりと言われても仕方がございません。
なぜなら、今回の提案が市民レベルで何の表立った論議もないということが、つまりは十分な情報の伝達もなく、市民意識への浸透がなされていなかったことのあらわれではないでしょうか。したがって、この提案は民意を反映しているとも思えません。
昨年の選挙では、直前まで3地区で候補者が決まらなかったとのことですが、ほぼ地区割制度が定着、小選挙区化し、政策や人格で人選がなされるとは言えない実情、地域において、談合的選出が行われていることは説明するまでもございません。これらが若者や新住民の投票率の低下、無関心を招いている一因にもなっていると考えられます。2名削減では、ますます地域代表的状態を強化するだけです。地域代表的性格を打破することが本当に真剣に求められるならば、思い切って17地区を割る定数にするのが妥当ではないでしょうか。単に2名削減では、このような議論が深められたとは到底思えません。「初めに2名削減ありき」と言われても仕方がないのではないでしょうか。
定数を考えるに際して重要なことは、いかに住民の意思の反映をするかということであります。定数削減は少数意見の切り捨てにつながり、市民の選択の幅が減ることは確実でございます。さまざまな住民の意思を数量化できないことを幸いに、議会の本質を忘れた行為ではないでしょうか。
削減をした場合、「機能低下はしない」という理由や根拠、保証はどこにあるのでしょうか。
「少数精鋭を目指し、一人ひとりのレベルアップを心がけるべき」との意見もあったとか。内部からのものなのか懇談会での意見なのかは存じませんが、定数削減で少数精鋭どころか、むしろ逆の現象が生じる可能性のほうが大との声も聞かれます。また、とりもなおさず、現在の議員は精鋭ではなく手抜きをしているということになるのではないでしょうか。
このような議会の将来を決定する重要な問題については、全議員で特別委員会を設けての議論の積み重ねが必要であると思います。現在とられた検討方法は、数を頼みの翼賛的方法であり、アンフェアでございます。
当議会においては、もっと専門家等を招き、定数問題を含め、議会はどのようにあるべきかといったことの学習検討の積み重ねがあってから検討すべきであると思います。よって、この議員定数改正案は継続審議とし、特別委員会の設置を要求するものであります。
今本当に必要なのは、議員定数削減より、議会改革であると私は思います。
例えば、兼職を完全に禁止し、毎日半日程度は庁舎に出勤し、密に連絡を取り合い、協議を重ね、質の向上を図ってはどうでしょう。それには身分の保障といった問題もございましょうが、それはそれで方法を考えればよいことです。
また、思い切って議会の様式そのものを変えてはどうでしょう。さまざまなな層の意見を取り上げるため、議会を2部制にする。職業別や年齢別あるいは男女別を加味した構成で、公募による一般議会を設け、ナイター議会・ホリデー議会としてこの一般議会を開催、当局よりの議案を受けて一問一答の質疑応答形式で全員発言とし、2回以上の期にわたって発言なきものは失格。この議会に決定権はなく、任期は2年とする。これを選挙によって選出された議会議員が傍聴し、審議を決定する。(この際の議員数は10名程度)といった、一種のクオーター制議会との2部制にすることにより、広く論議を起こし、活性化を図ってはいかがでしょうか。
つけ加えますならば、議員がみずからの行動をチェックできる「日誌が」あってもいいのではないかと私は思います。
今回のような意味が余りわからない微弱な理由の、議会の質の低下を招くような後退的な提案ではなく、もっと真摯で前向きの、本質的提案と議会を望みまして、私の反対討論といたします。
◯議長(金堂君) 13番 西尾英宣君。
〔13番 西尾英宣君 登壇〕
◯13番(西尾君) 議員定数削減の第2号議案の提案に対して、日本共産党の議員として討論いたします。
今日の地方政治は、政府・財界の支配が強まり、地方財政の危機と言われています。地方財政の現状を批判した『読売新聞』の記事に、「ハコ物のツケ、住民に」と見出しをつけたように、自治体が能力以上の建設事業に取り組み、その事業が次々と破綻して追い詰められています。
砺波市においても、観光のため大型公共工事のチューリップ四季彩館などの建設によって、財政が危機的状況になっています。
一方、教育の現場では、中学校の50周年事業として、先輩や父兄より寄附を集めて、学校図書の書架や空調設備、大型スクリーン等3,000万円で実施されようとしています。当然、自治体が実施しなければならないのに、父兄や先輩は見るにみかねて寄附金が集められる計画です。大型開発には億単位で支出しながら、教育には冷たい行政であります。
多くの自治体が借金が増えて破綻状況に陥ってしまったのは、ゼネコン奉仕の大型公共工事の政治の決算であります。今こそ地方自治の原点に戻って、住民の福祉や安全、健康を守るという地方自治の本旨に立ち戻って議会を改革していく役割があります。議会の果たす役割は、今日の市政を巡る状況からも、改めて重要であると考えます。
砺波市議会での議員定数については、一度も議会として検討がなく、自民会だけで議員定数問題検討委員会をつくって、削減2名の案が出されました。議会の土俵づくりを議論するのに、政治的な意見の違う者、立場の違う者が集まって検討するのが民主的なやり方であり、同じ会派の議員だけで議員定数について検討することは、党利党略をねらったものと考えるものです。
3月4日、自民会の会長に質問書を出しましたが、いまだに回答はありません。
質問内容は、県内9市の中で人口に比較し議員定数が多く、行革を推進するためにも削減が必要との理由ですが、削減することで市民にとってどのようなメリットが生まれるのでしょうか。また、「前回の改選では候補者擁立が難航した。その原因である地区割選挙打破に有効」とのことですが、定数削減により一層自治振興会ぐるみの応援がないと立候補ができなくなり、自由な立候補と選挙を妨げることになると考えます。
また、将来の広域合併を考えると、議員定数は少ないほうがよいとのことですが、砺波市民の一体だれがいつ広域合併を求めていましたか。市民が求めてもいない広域合併問題を前提にして議員定数削減を決めようとするのは、市民の声を無視した暴挙ではありませんか。
3点の質問に対して、まともに答えることもできない定数削減の提案をしていることは問題です。
議会は本来どういうものでしょうか。歴史的に考えてみる必要があります。地方議会がつくられたのは明治22年で、100年になります。戦前、日本には民主主義がありませんでした。地方自治もありませんでした。戦前、市長や議員を首にできたのは、内務大臣や知事だけでした。今日では、市民だけがやめさせられる権利を持っています。戦後、日本国憲法によって主権在民が宣言され、地方自治が導入されました。憲法第93条は、「地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する」「住民が、直接これを選挙する」と定めています。
市議会の定数は、地方自治法によって決められており、砺波市の人口規模では30名であります。これは、住民の代表機能を十分に発揮できるように、人口規模と会議の運営の規模を考慮して定められたものです。地方自治法では、あくまで例外として、条例で「定数を減らすことができる」となっているに過ぎません。地方自治法が定数を法律で決めているのは、それだけ地方議会を重視しているからです。議会が主権者である市民の声を反映できるようにすることが重要であり、また市政の執行を監視する重大な役割があります。
ところが、現状では議会が本来の機能と役割を十分に果たしていないからこそ、市民の中に議論があるのです。しかし、議会が本当に市民の意見を反映しているかどうかは、定数の問題とは別であります。
議員の定数が少なければ、それが行政改革で経費節減になるとの理由を挙げていますが、ゼネコン型大規模開発などの浪費をやめ、お手盛りで議員が海外視察旅行に行くなどということをやめることこそ、経費節減であります。
全国の地方自治法で定めている議員定数30名の自治体は224市ありますが、22名以下は56市、4分の1しかなく、22名以上が4分3自治体であり、全国の水準から見て20名は少数です。議員が減れば、それだけ住民の意思が反映できなくなりますし、行政に対する監視機能も低下します。与党側は数を頼りに議員の数を減らし、行政に対する批判監視機能を低下させることこそは、保守勢力による批判封じをしようとするものです。定数削減が全国各地で横行するのは、自民党・保守勢力が、地方自治法の精神よりも地方議会をオール与党化して、自分たちの思いのままに運営したいという党利党略を優先させているからであります。
議員定数削減によって、野党勢力がいなくなり、審議がまともに行われなくなったとか、議会の常任委員会の数が減らされるとかの弊害が各地で出ているではありませんか。住民の意思をより議会に反映させ、地方政治と地域住民との結びつきを回復し、地方議会を活性化させるためにも、議員定数を党利党略の道具にするのではなく、減るに減らされてきた議員定数を地方自治法の精神に沿って回復することこそが、今必要ではないでしょうか。地方議会ができて100年、一世紀かかって議員定数について国民的な合意を受けているのであります。市政、市議会を住民の身近なものに、住民の声が正しく反映するにはどうあるべきかということこそ、真剣に考えていかなければなりません。
本会議においての質問時間の制限をやめることや請願や陳情者の委員会での陳述、毎月の議会広報の発行、土曜、日曜や夜間の議会の開催、そして議会として審議会や公聴会の開催等、議会の改革をしていくことこそ今大切であります。砺波市の将来のことを考え、地方分権の時代に、歴史に逆行する議員定数削減には反対であります。
◯議長(金堂君) 18番 前田喜代志君。
〔18番 前田喜代志君 登壇〕
◯18番(前田君) 私は、ただいま提案されております砺波市議会議員の定数に関する条例の一部改正について、きょう直ちにここで決することに反対をいたします。そして、今ほどありました金嶋議員、西尾議員の反対討論には、大局において賛成でございます。以下、その理由を申し上げます。
第1に、住民が議会を、行政をどう見ているのかという点であります。
政治と行政に対する住民の不信は、大変深刻なものがあります。自治体の政治家にも、職員にも、今必要なことは、長い間の中央集権によって、上の方ばかりへ向けられたアンテナを正しく据え直すことであります。もちろん方角は住民の側に向けて。情報を公開・共有し、住民とともに生きる、住民とともに自治をつくる、その覚悟を固め直すことであります。住民の声はいかなるか。「無告の民」という言葉があります。自分の苦しみを告げる当てがない人々の声にも、しっかり耳を傾けなければなりません。
第2に、これまで砺波市議会は何をしてきたか、本当に問われているという点であります。
市民全体の代表としての機能を十分に果たし得てきたか。地域や団体の利害に目が奪われすぎて、その利害を大所高所に立って調整する役割を、果たして担いきれてきたのか。地元や団体の予算取りに走るあまり、監視よりも癒着になっていはしまいか。議会の内容を市民に正しく、詳しく知らせて理解を求める努力をどれだけ達成してきたのか。
「セレモニー的な本会議」だとの批判に対し、実質的な政策論議が十分になされていないことへの反省が必要ではないか。税の使われ方に対する監視の機能も、十分なものであっただろうか、私自身反省すべき点がいかに多くあるかと感じております。
第3点は、定数は何人が妥当かということの論議の前提についてであります。
自民会の皆さんが、議会定数見直しの検討に入ると言われたとき、私は定数、したがって議員の人数が問題なのか。そうではなくて、問題の所在は議会活動の改革にあるのではないか、こういうことを申し上げてきました。
自治省は、次のようなコメントを出しています。
「地方議会の議員の法定数については、経費の節減、運営の効率化等の観点から、減少すべきであるとの議論があることは承知しているが、議員定数については、議会が民主主義及び地方自治の根幹を成す重要な機能を果たすものだけに、単に経費節減等の観点だけでなく、地方議会のあり方、機能について十分議論を行った上で結論を出すべきだ」としております。今回の提案に至るまで、議会のあり方、機能の充実・強化について、一体どれだけの反省が加えられ、議論がなされたのですか。議会として全く議論されないできたのです。議会のあり方、機能の充実・強化、議員倫理なども含め、改めるものは改める。議会の関与不足をどう変えるのか等々の議会全体の議論を十分に尽くしてかかる必要があります。
もう一度、市民の間の声を取り上げてみますと、大変に辛い評価をなさる方もございました。「議会はなれ合いであってチェック機能が不十分だ」「議会は眠っている」「市議会は御用機関になり下がっているのではないか」、私自身そういう言葉を浴びてきました。痛烈な批判でございました。
さらには、議会傍聴された方から、「突っ込み不足だ」「政策討議がなく、執行部への単純質問に終わっているじゃないか」「議員の主張が弱い」等々、厳しい指摘でございました。
一方、「職員採用に議員が推薦紹介しているのはおかしい」「みずからの利益のために議員の地位を利用しているのもおかしい。民主的でない」「わからんけれども、不正だらけじゃないのか」、こういう疑念を抱かせているのであります。
繰り返して言えば、「議会はその程度か」「そんな議会なら当てにならん」、こういう不満・批判であります。
「定数を減らせ」、こういう市民の声の背景にこのような声があるとき、定数問題とは何なのか。「もっと議会はしっかりしてくれ」、そういう期待でもあります。
この問題は、結局のところ、議員一人ひとりが、その使命と責任にふさわしい働きをしているかどうか、こういう問題に帰着するのであります。議員定数をこれ以上削減することが本当にいいことなのかどうか。以上のような点についてどのような反省をし、大改革を進め、今日的な果たすべき使命と責任を自覚しつつ、住民ニーズに応え得るか、その議論を踏まえた上で結論を出すべきではないか。
第4に、地方分権時代に対応し得る市議会の再生についてであります。
議員定数について、よその市との横並びで安全地帯に入り込もうという意識に誘われて、何か削減することが錦の御旗のように「絶対的善」になってしまうのは考えものです。分権型の社会への移行期にあって、地域住民を代表する地方議会の責任と役割が、これまで以上に重大になりつつあります。議会改革こそ直ちに手がけて、住民ニーズに沿った自主的・主体的な施策推進の論議を担える議会にしていかねばならないときに、多様な住民意思の反映という点で、執行機関に対する監視機能の強化という点で、今でさえ不十分だらけであるにもかかわらず、定数削減が本当にいいことなのかどうか、議会運営、議員個人の問題と同時に、制度的欠陥が現状の議会の状況を招いている点もあります。定数問題も含めて、議会改革特別委員会を設置して、論議をしっかりと深める必要があります。
第5に、市議会再生の2つの道についてであります。
仮に削減をして、間接民主主義としての議会が後退、パワーダウンするとしたら、これを何によって補い得るか。期待に応え得る議会をつくる、その決意だけではいけません。1年きりの議長の私約交代など悪慣行はもちろんのこと、例えば大型建築物などは、議会としても設計者を参考人として呼んでしっかりと審議を尽くす。これまでのシステムを可能な限り改めて、砺波市議会の再生を図る。こうして市民の信頼を取り戻さなければなりません。加えて、このパワーダウンを直接民主主義の前進でカバーすることも、あわせて実行していかなければならないと考えます。
情報公開制度を確立して、もっと開かれた行政にする。さきにありましたが、平日夜間や土・日などホリデー議会の開催で、もっと開かれた議会にしていく。重要な案件については住民投票制度も取り入れるなど、住民による自己決定・自己責任のシステムをつくって、できる限り市民と共同して政策をつくり、実現していく方向に改め、それこそ分権時代にふさわしい体制に改革していく必要があります。
以上、反対の理由を申し上げました。本議案をきょうここで直ちに決することに反対するゆえんであります。「理由はどうあれ、定数削減は市民は周知のこと、今さら後戻りはできない」、こう言われる。私は、「仰ぎて天に訴ふるも天応えず、伏して地に訴ふるも地に声なし」、本当に悲嘆に暮れる思いであります。私は議員としての力不足を感じてまいりましたが、きょうほどこのことを強く感じたことはありません。まことに無念であります。この間、御叱正をいただいた市民の皆さんに感謝を申し上げて、反対討論とします。
◯議長(金堂君) 次に、原案に賛成者の発言を許します。
11番 河原 誠君。
〔11番 河原 誠君 登壇〕
◯11番(河原君) 私は、自民会を代表して、議員提出議案第2号 砺波市議会議員の定数に関する条例の一部改正をする条例について、賛成の立場で討論をいたします。
提案理由にも述べられたように、我が自民会では、昨年9月より議員定数問題検討委員会を設置して、この問題について真剣に議論を行い、広く市民の声を聞き、協議を重ねてきたところであります。そして、総合的に判断をした結果、今回提案されているように、本市議会議員の定数を現在の22人から2人を減員した20人に改正を行うこととしたところであります。
検討するに当たっては全く白紙で臨み、決して「先に削減ありき」ではなく、公正に判断をしたところでありますが、留意点としては、地方公共団体の規模、社会情勢、経済情勢の変化等を踏まえ、議会として十分に住民の意思を行政に反映する機能を確保しつつ、効率的、能率的な運営を期する観点から、適正な議会規模を自主的な立場から検討し、また議会で決定されたことは住民の意思として効力を有するものであるので、その代表機能を十分に発揮し得るよう心がけ、当市の人口、財政力、類似団体との比較を参考に判断基準としたところであります。
まず、議論を進める前に、県内の現状、また全国の状況を調査し、判断の資料としたわけですが、全国には当市と同様に法定数30人の市(人口5万人未満の市)は224市ありますが、法定数どおりの市は皆無であり、一番多いのは24人が61市、次いで22人が51市、次いで20人が40市であります。平均の減数率は23.4%であり、また議員1人当たりの平均人口1,450人程度から見ても、当市はまだまだ全国的には議員数が少ないわけであります。しかしながら、同じ富山県内の類似都市と比較してみますと、現在の22人では減数率、また1人当たりの人口ともに下から2番目の位置になっているわけであります。近年特に富山県内では議員定数の削減が行われており、現在富山市は法定数48人に対し40人、高岡市は40人に対し32人、氷見市は36人に対し22人、以下当市と同じ法定数30人の新湊市が21人、魚津市が24人、滑川市、黒部市、小矢部市がそれぞれ20人となっているところであります。この状況から見れば、当市の議員定数は20人が妥当であると考えるところであります。
反対討論の中では、「議員を削減することは議会制民主主義の後退であり、市民の意見を反映させるためには、議員はできるだけ多いほうがいい」という意見もありますが、確かに議員は多いに越したことはございません。しかしながら、やはりそれぞれ県内他市との人口比というものも比較検討の中には必要になってくる大きな要素ではないかと考えるところであります。そしてまた、数ばかりではなく、質が問われる時代になっているのではないかと考えるところであります。
また、「削減による市民のメリットは何か」というようなお尋ねもありましたが、直接市民にとってのメリットがあるとかデメリットになるとかということではなくて、議員定数の問題は、今後の行財政改革を図る上で、議会みずからが改革の姿勢を示すことにより、効率的な行政運営を求めていくことができるわけであります。それがひいては市民のためになるのではないかと考えるところであります。
また、「定数削減によって地区割選挙が加速され、自由な立候補が妨げられ、出たい人が出られなくなる」というような懸念がありましたが、決して定数削減が自由な立候補を妨げるものではなくて、むしろ現実には候補者のなり手が少ない状況こそが問題であるのではないでしょうか。この定数問題が契機となって、もっと市政に興味を持っていただき、議員を志す人が増えて活発な選挙になることを望んでいるところであります。また、地区割選挙が加速されるという考え方こそは、住民の民主主義の良識を疑うものではないかというふうに思うわけであります。
また、「広域合併を前提に定数削減をするのではないか」という意見もありましたが、合併を前提にして定数問題を検討したわけではありません。今後地方分権が推進されていくに当たって広域行政をどのように考えていくかということは、これからの大きな課題であり、また広域圏の中でも、昨今、議員定数について見直しが行われているところであります。当市においても定数の検討はぜひ必要なことであろうというふうに考えるわけであります。合併については今後の経緯を見なければなりませんが、それが前提ではないということは、記者会見の折にも説明を申し上げたところであります。
「継続審査をすればどうか」という御意見でありますが、自民会議員定数問題検討委員会の中では、これまでに市民各層からの意見をお伺いしようということで、3回にわたり女性の代表、また若者の代表、地区振興会の代表の方々と綿密な懇談会を開催し、この問題について真剣な議論を行い、また貴重な御意見をいただいたところであります。既にマスコミ等で内容や経過について報道がされており、市民全体にもそのような情報が行き渡っております。今や時期は熟しているものというふうに考えるところであります。これ以上結論を引き延ばすことはいかがなものかと考えるところであります。
今回の定数問題に対する市民の意識は、総じて削減を了とするものであったかと思いますが、しかしながら、当然意見をお聞きした人全員が定数削減にもろ手を挙げて賛成をしたわけではありません。中には、削減することにより起こる問題点について懸念をされる方もございました。我々議員の使命は、いかに広く市民の声を聞き、それを市政に反映していくかということですが、少数であっても貴重な意見はくみ上げていかなければなりません。しかしながら、大きな視野で将来の砺波市をとらえていく決断力と判断力と行動力が、これからは議員に対しても求められているところではないでしょうか。とともに、市民のニーズも変化し、多様化してきております。また、当市を取り巻く社会・経済情勢の変化や行財政環境の厳しい中、超高齢化社会や少子化問題を含め数多くの問題が山積をしております。そんな環境の中で、議員一人ひとりがより一層研さんを努め、最小の経費で最大の効果を上げることが我々の大きな責務ではないでしょうか。議会は決して閉鎖的なものではなく、開かれた議会であるためにも、より多くの意見を聞くことが必要であり、今回のような市民各層の意見を直接くみ上げていくシステムというものをこれからも築いていく必要があるかと考えております。このことが、市政に関心を持っていただき、参画する意欲が市民にも出てくることになるのではないかというふうに考えるわけで、議員定数の改革とともに、これからの議会改革も含めて検討していかなければならないと考えているところであります。
これを契機に、砺波市議会がさらに市民の負託に応える議会となるように決意を新たにして、賛成討論を終わらせていただきます。
◯議長(金堂君) 以上で、通告による討論は終わりました。
ほかに討論はありませんか。
〔発言を求める者あり〕
◯議長(金堂君) 18番 前田喜代志君。
〔18番 前田喜代志君 登壇〕
◯18番(前田君) この際、動議を提出いたします。
ただいま議題となっております、砺波市議会議員の定数に関する条例の一部改正については、議会全体の討議がなされておりません。そして、表に出たのはきょうが初めてであります。議会として十分な研究・検討を加え、それこそパワーのある議会の再生へ、その改革の内容、道筋等、市民に提示できるだけのものをしっかりと取りまとめていくために、本提案も含めて慎重審議する必要があります。よって、本議案については、継続審査として取り扱いされんことを望みます。
以上であります。
〔「賛成、継続審議」と呼ぶ者あり〕
◯議長(金堂君) ただいま前田喜代志君から、本案件を継続審議とする旨の動議が提出されました。
この動議に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
◯議長(金堂君) 所定の賛成者がありましたので、本動議は成立いたしました。よって、議員提出議案第2号 砺波市議会議員の定数に関する条例の一部改正についてを継続審議とする動議を直ちに議題とし、採決いたします。
お諮りいたします。本動議のとおり決することに御異議ありませんか。
〔「異議あり」と呼ぶ者あり〕
◯議長(金堂君) 御異議がありますので、起立により採決いたします。
本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
◯議長(金堂君) 起立少数であります。よって、議員提出議案第2号 砺波市議会議員の定数に関する条例の一部改正について、継続審議を求める動議は否決されました。
それでは、議員提出議案第2号を採決いたします。
お諮りいたします。議員提出議案第2号 砺波市議会議員の定数に関する条例の一部改正についてを原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
◯議長(金堂君) 起立多数であります。よって、議員提出議案第2号は、原案のとおり可決することに決しました。
◯議長(金堂君) 以上で、本定例会に付議されました全議案を議了いたしました。
これをもちまして、平成9年3月砺波市議会定例会を閉会いたします。
市長から御挨拶があります。
◯市長(岡部君) 3月4日から長期間にわたりまして3月定例会が開催をされまして、本日すべての議案が終わったわけでございますが、当局から提案いたしました49議案につきましてはそれぞれ原案のとおり可決または同意を賜りまして、厚く御礼を申し上げる次第でございます。
この議案の中にも盛られておりますように、市民ニーズはだんだんと多くなってまいるわけでございまして、この中にも非常に盛りだくさんの事業あるいは仕事があるわけでございます。私どもといたしましては、職員とともに、これらの議決されました予算あるいはその他の条例等につきまして全力を持って着実に執行していきたい、そして市民福祉の向上につなげていきたい、そしてまた市政の発展につなげていきたい、このように思っている次第でございまして、今後とも議員各位の御指導また御鞭撻、御審議を賜りますことを心からお願いを申し上げる次第でございます。
また、議員提出議案によります国体に対するボウリング等につきましての開催の要望もあったわけでございまして、この実現に向かって今後とも努力をいたしていきたいと思っている次第でございます。
本日はどうもありがとうございました。厚く御礼を申し上げまして、御挨拶にかえさせていただきます。
◯議長(金堂君) これをもちまして散会いたします。
どうも長い間御苦労さまでした。
午後3時28分 閉議
地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する
平成9年3月18日
議 長 金 堂 久 哉
署名議員 寺 島 良 三
署名議員 金 嶋 久貴子
署名議員 江 守 俊 光