平成9年6月定例会(第3号) 本文

会議の経過
 午前10時04分 開議
◯議長(柴田君) これより本日の会議を開き、直ちに日程に入ります。
 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第52号及び議案第53号、平成9年度富山県砺波市一般会計補正予算(第1号)外1件及び報告第2号 専決処分の承認を求めることについてを議題といたします。
 申し上げます。議事の都合により、本日の一般質問についての各議員の発言は、会議規則第50条により、それぞれ20分以内といたします。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕

◯議長(柴田君) ただいまの発言時間の制限について異議があります。したがって、起立によって採決いたします。
 発言時間を20分以内とすることに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕

◯議長(柴田君) 起立多数であります。したがって、発言時間を20分以内とすることに決しました。
 通告に基づき、順次発言を許します。
 3番 江守俊光君。
  〔3番 江守俊光君 登壇〕

◯3番(江守君) お許しを得ましたので、私は通告に基づいて、市政一般の中から3項目につきまして、それぞれ質問と幾つかの要望並びに若干の提案を交えながら行いたいと存じます。よろしくお願いします。
 まず初めの項目として、今後の優良企業誘致及び地元企業の育成について、3点質問と提案をいたします。
 当市では、市長の積極的な施策により、松下電子、北陸コカ・コーラ、大和ハウスのホテルなど大型優良企業を誘致され、その他にも工場団地に企業の進出が相次ぎ、これによって本年度の法人市民税も1億の歳入増が予想され、固定資産税の償却資産課税標準額の大幅な増など、自主財源の確保に大きな寄与があることは大変喜ばしい限りであります。この努力に対して、心より敬意を表するものであります。
 ところで、産業の活力を示す1つの指標として、製造品出荷額があります。この指標を県内9市で比較してみますと、平成7年では、当市では約980億円であります。県内9市中8位に位置しているのが現状であります。今まで大きな成果をおさめられておられる市長の産業政策でありますが、工場がその町に進出することによって生ずる雇用・地域経済の波及効果、市財政への貢献は、まだまだ当市にとっては重要なものであると考えます。そういたしますと、現状の第4工業団地まで完売されている状況を見ますと、次なる展開といえば、第5工業団地の建設についてどのように考えておられるのかお伺いいたします。
 その折には、単に土地を確保するということではなく、最近の経済動向を見極めながら、例えば、対象を大企業から中堅企業としたり、流通や研究部門の誘致を図るなど、どのような産業が地域に必要なのか。配置のバランスをどう考えるか。さらに近隣市町村の産業群との連携など、しっかりとしたグラウンドデザインが必要かと思いますが、市長の御所見をお伺いいたしたいと存じます。
 第2点として、地元企業の育成であります。
 最近の我が国の経済は、日銀の短観などによると、景気回復へと緩やかな動きが出始めたとされておりますが、大企業の海外進出により空洞化が進展し、我が国を支えてきた地場産業が崩壊の危機にさらされているところであります。その対策として、我が国では、産業の空洞化に対応するため、地域産業集積活性化法、特定産業集積の活性化に関する臨時措置法が制定され、これにより地場産業の活力回復の起爆剤となるとは思いますが、それだけでは地場産業を救うまでには至らないと思うのであります。中小企業経営者は、数多くの講演会、研修会に参加し、企業の方向づけとして理解できるが、自分の聞きたいことは個別のきめ細かい指導をと望んでおります。
 そこで私の提案ですが、中小企業診断士が企業へ出かけて、企業の経営相談に乗るという方法を導入してはいかがでしょうか。費用は、全額市費で負担するというわけにはいきませんが、市が幾らか助成する方法を考えて、個別指導方法の導入により地元企業の育成を図ってはいかがかお尋ねいたします。
 第3点として、地元企業育成のための金融支援についてであります。
 現在、当市においても制度融資として、市内の金融機関が窓口となって取り扱っているところでありますが、最近の景気低迷により、売上不振等で利用することのできない企業があるのではないでしょうか。金融機関にはリスクがあると思いますが、保証協会づきでもあり、地元企業育成のため、当局としてはもっと金融支援に協力してはいかがでしょうか。
 もう1点として、地元企業の大半は、金利負担が経営を大きく圧迫しています。当市としても利子補給の引き上げを考えてみてはいかがでしょうか。以上をお尋ねいたします。
 第2項目として、道路整備について2点お伺いします。
 まず1点として、市道改良の年次別計画の明確化についてであります。
 市長は、前々回の定例議会の質問で、「道路整備は長期的観点に立って、計画的かつ積極的に進める」と言われておりました。それにより、市道の舗装率は94%、市内の県道の舗装率は93.1%と、県内9市の平均から見ても著しく高い現状であり、大変喜ばしい限りであります。
 現在、当市は、生活基盤整備のため、十年明鷹栖線、インター苗加線など数カ所の道路改良を手がけておられますが、この路線の完成はいつか、地域住民は大変関心が深いのであります。これも交通安全上であると思うのであります。
 今後、何々線はいつ完成という年次計画を関係地区に提示する方法が必要と思うのでありますが、当局のお考えをお示しください。
 第2点として、道路交通安全施設設置について質問いたします。
 主要幹線である県道・市道のうち、市街地については歩道が設置されておりますが、一歩市街を離れますと、歩道設置は限られた路線にしかないのが現状であります。市道の総延長が46万5,816メートルに対し、歩道設置延長は4万2,565メートルであり、1割にも満たないのであります。つまり車優先の道路構造になっているのであります。しかし、最近は中学生をはじめとして、高齢者を中心に多くの市民の自転車による道路利用が高まってきております。一方、市内各地では、建設事業や砂利採取の関係から、大型ダンプカーの走行量が極めて多く、一般の市道まで入り込んできております。中・高生やお年寄りの場合には、背後から大型ダンプが来た場合は風圧により転倒の恐れがありますので、一々自転車から降りて車の行き過ぎるのを待たざるを得ません。さらに小学生などの児童の通学・通園などにも大きな危険を感じております。
 以上の観点から、特に通学・通園の重要路線を中心に、交通の激しい県道・市道について、道路交通安全施設の建設計画を立案され、順次速やかに設置されるよう要望するものであります。当局のお考えをお聞かせください。
 最後の質問といたしまして、市民の体力づくりと健康管理についてであります。
 文明が高度化するにつれて、人間は生物的退化が進行すると言われております。一方、従来のスポーツは、多くの市民は常に観客の立場に置かれておりました。しかしこれからのスポーツは、人間性回復、心身の健康確保といった観点からも、生活の必須部分として位置づけられねばなりません。高齢化社会を迎えた現在、健康管理がよりよき生活を営む上で最も大切であると思うのであります。
 健康管理の第1は、スポーツによる体力づくりと思われます。当市の隣の福野町では、早くから全地区に住民がだれでも利用できる多目的施設の地区体育館が7カ所建設されております。施設ごとに個性ある体育館であり、利用者も多く、住民が健康になったと聞いております。当市も、市民の高齢化対策として、体力増強を図るための身近な体育館の建設が必要であると考えます。市民1人1スポーツを奨励されている市長として、具体的な建設計画があるか、市長の考え方をお聞かせ願います。
 以上で私の質問を終わります。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 江守議員の御質問にお答えをいたします。
 私のほうからは、第1番目の企業誘致並びに最後の体育館のことについてお答えをいたしまして、あとは助役、それぞれの部長から答弁をいたしたいと思います。
 企業誘致につきましては、今まで大きな企業を幾つか持ってまいりました。また、小さいものも相当来ているわけでございます。ちょうど製造業がどんどん発展をする時代でもあったかと思いますが、皆さんの御協力を賜りまして、第3工業団地、第4工業団地と逐次みてまいったわけでございます。
 今、東般若における第4工業団地がコカ・コーラに売却いたしますと、手持ちの団地が1つもなくなってしまうということでございまして、今は経済も若干低迷をいたしていると言ってはおりながら、やはり時代の進歩とともに新しい産業が進出をするという時代でもありまして、そうしたものを砺波市も誘致をする必要があるというふうに思っておりまして、コカ・コーラの問題にケリがつきますれば、次の団地を考えたいと、こんなふうに思っている次第でございます。
 ただ、大きな製造工業だけではなしに、おっしゃいますとおり、中小企業あるいはこれからの時代に合った流通あるいは研究施設あるいは情報産業的なものなど、いわゆるこれからのサービス産業的なものなどを中心にして引っ張ることが、これからの時代には非常に大事ではないかと思っております。
 そういうものがここへ立地をするのかしないのか、こういう条件のところへうまくはまってくるかどうかということについても研究をしていきたいというふうに思っているわけでございまして、だんだん交通が便利になり、情報通信網が発達してまいりますれば、ここでもそういう可能性は出てくるというふうに思っております。今まで道路通信網の整備を進めてまいったわけでありますが、まだ不十分であるというところに私は問題があるというふうに思っておりまして、そうした基盤の整備を進めていくことがこれからの工場用地にはぜひ必要ではないか。あるいはサービス産業あたりも、情報がすぐに伝えられる、あるいは入ってくるというような状態でないとなかなか来にくいのではないか、こんなふうにも思っているわけでございまして、そうしたものの整備も進めていかなければならぬと思っているわけでございます。
 そうしたいろんな見地から、今後の工業団地のあり方を検討いたしまして、大体中規模ぐらいがいいのではないかというふうにも思っているわけでございます。場所、その他につきましても、いろいろ検討しながら決めていきたいと思っているわけであります。
 また、ハイテクミニ企業団地を今つくっているわけでありまして、そうした人たちも、これからだんだんと提供し、成長して団地に出るというようなことも考えながらやっていかなければならぬというふうに思っているわけでございます。
 そういうことで、次なる第5工業団地の造成につきましては、これからよく検討しながら考えていきたいと思っております。
 次に、市民の体力づくりのためのミニ体育館を各地区に設置してはどうかと、こういう御趣旨でございます。
 我々も、今までもそういう意見を聞いております。学校の統廃合等によりまして、体育館のない地区が出てきておりまして、学校体育館のあるところはそれでやっていただければいいわけでございますし、統合小学校のほうは、幾つかの地区が一緒に集まってやればいいという基本的な考え方もありますが、なかなか他の地区へは行きにくいということもあったり、また、需要が多くてなかなか順番が取れないというようなこと等もありまして、体育館のない地区にはミニ体育館を考えていかなければならないのではないかと、こんなことをかねがね考えていたわけでございます。
 それにいたしましても、財源の問題等もございまして、ようやくそうした見地から、逐次財源が見つかれば、それによって体育館のないところへ設置をしていこうというふうに考えているわけでありまして、計画の中にも乗せたわけでございます。
 財源といたしましては、工場誘致によります奨励措置、いわゆる工場再開発に対する奨励措置がございまして、その枠をもらって、それを使ってやっていきたいと思っている次第でございます。
 もし来年、この制度が行革その他によって継続していくかどうかということも見定めなければなりませんので、ずっと続いていけば、来年にはその奨励措置による補助が当たるという見通しでございます。もう少し様子を見なければなりませんが、これが来れば、明年あたりから体育館を逐次進めていこうということを考えているわけでございまして、ないところから逐次進めるというふうに考えているわけでございます。
 以上であります。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 助役 斉藤利明君。
  〔助役 斉藤利明君 登壇〕

◯助役(斉藤君) 江守議員の道路に関する御質問にお答えをしたいと思います。
 まず1点目は、道路計画についての年次計画を明確にせよということでございます。
 私どもは、第6次砺波市総合計画修正計画に基づいて、計画的に実施しているところでございます。いろいろ財政事情を勘案しながら、具体的には実施計画、これは毎年ローリングをやりまして、具体化に向かっての年次計画を立てているところでございます。従来もやってまいりまして、今後ともそういう方針を堅持してやってまいりたいと思います。
 次に、具体的に2路線の完成はいつかということでございます。
 まず、市道十年明鷹栖線でございますが、市の外周道路として大変重要な路線でございます。この路線につきましては、県道の砺波小矢部線から県道北高木新富町線まで、延長1,300メートルございますが、平成6年からスタートしまして、平成8年度末での進捗率が70%となっているところでございます。今後の予定としましては、ぜひとも平成11年までには完成させたいというふうに計画を進めているところでございます。
 もう1路線の市道インター苗加線でございますが、インター苗加線の終点と申しましょうか、県道の交差点周辺には、仮称南部福祉センターの建設を予定し、かつ具体的に実施を進めているところでございますが、この完成年次に合わせて道路も完成させたいと思っております。延長は660メートルでございますが、平成8年からスタートしまして、10年度には完成する計画にしているところでございます。
 具体的な道路につきましては、地元に計画年次を提示せよという御提案でございます。
 地元の協力なしでは円滑な事業が進められませんので、予算的な制約もさることながら、地元の協力をいただきながら、できれば御提案のようなことで今日まで進めてまいりましたが、こと、計画どおりいかない路線もあるわけでございまして、地元の協力を得ながら計画年次も提示し、順調に進捗を図ってまいりたいというふうに思っております。
 2点目は、歩道の整備でございます。
 確かに当市は、全国でも農林関係の投資に早く取りかかったこともございまして、市道のほとんどは圃場整備関連で施工した道路が多いわけでございます。したがって、歩道のない道路が大変多いわけでございます。
 議員御指摘になりましたように、最近、農道におけるダンプ等大型車の通行、そして自転車等の交互交通が大変大きくなっているところでございます。歩道の整備につきましては、特に学校周辺のゾーン、これは昨日も申し上げましたが、学校周辺500メートル区間においては「スクールゾーン」として、歩道は最優先に整備をしてまいりたいというふうに思っております。
 歩道の整備につきましても、年次計画を立ててやれという御提案でございます。
 これにつきましては、第6次交通安全施設整備計画の5カ年のものを立てておりまして、平成8年から12年までの計画でございまして、市道千保東開発線ほか7路線で、今のところ2.6キロメートルを整備する計画をしているところでございます。
 この計画に基づきまして、財政事情を勘案しながら着実に歩道の整備をし、歩行者の安全、特に交通弱者と言われる高齢者、そして子供たちの安全の確保に万全を期してまいりたいというふうに思いますので、よろしく御理解いただきたいと思います。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 福田正治君。
  〔産業建設部長 福田正治君 登壇〕

◯産業建設部長(福田君) 江守議員の企業育成についてお答え申し上げます。
 先ほど市長が申されましたが、現在、若林地区においてハイテクミニ企業団地を造成中でございます。これは、新たな起業化を目指しております異業種の、いわゆるUターン、Gターン、Iターンを希望する入居者を育成する支援のもとに造成するものであります。その中で、商工会議所が主体となって、起業化に対する企業相談あるいは指導、講習会等を開催していく計画にしております。
 御質問にありました既存企業の経営相談につきましては、中小企業指導診断事業奨励金として、商工会議所へ本年度50万円で対応していただいているところでございます。経営改善等につきましても、商工会議所では、巡回あるいは窓口で個別指導をしていただいているわけでございますが、平成8年度の実績で申し上げますと、巡回で534件、窓口で945件、計1,479件でありました。市といたしましても、これらの実績を勘案して、今後とも商工会議所と指導業務の充実について努めてまいりたいというふうに考えております。
 もう1点、融資制度について御質問がありました。
 市では、融資制度のことにつきまして、今実施しておりますのは、砺波市中小企業融資資金制度及び砺波市小口事業資金斡旋保証融資制度の2件があります。
 融資制度資金につきましては、平成8年度の実績では、150件、約2億6,800万円余りであります。小口につきましては、平成9年5月末でございますが、670件、16億8,500万円余りを貸し付けております。また、利子につきましては、現在2.6%となっておりますので、私どもとしては低いほうで実施しているというふうに考えております。
 御質問にありました金融機関への指導及び利子補給の引き上げにつきましては、これらの実績を把握し、他市の状況を見ながら、今後検討する課題であるというふうに考えております。
 以上であります。

◯議長(柴田君) 5番 池田昭作君。
  〔5番 池田昭作君 登壇〕

◯5番(池田君)お許しを得ましたので、私は市政一般につきまして、質問と要望をさせていただきます。
 まず最初に、行財政改革の対応についてであります。
 砺波市は、これまで総合計画に基づき、都市基盤の整備や福祉、教育、産業の振興などに努められましたので、市民生活も一定の水準に達し、今日では、住みよい都市、環境に恵まれた都市として、全国的にも高い評価を受けていることは大変喜ばしいことであります。
 さて、今日、日本は物と金がたくさんあり、世界一豊かな国、また、金持ちの国だと言われております反面、私たちの回りを見ますと、不況、財政赤字、凶悪犯罪、環境破壊、少子化・高齢化による老後不安など、今日の豊かさを実感できない不安要素が幾つもあります。私たちは、これまでの利便性や経済性を求めた生活を振り返り、教育、労働、医療、社会福祉など、行政をさまざまな面から見直すことが必要ではないかと思います。
 先日来県されたNHK解説委員の岡村和夫先生が講演されていたことでありますが、日本は今、大変困難なときにある。財政破綻や産業の空洞化はもちろんだが、一番大きいのは少子高齢化で、民族滅亡の危機にあると言っても過言ではないことを強調されておりました。そうして、今、橋本内閣は「このままでは、日本に明日はない」として、行財政改革をはじめ6つの改革を打ち出しておられるわけでありますが、その中でも財政構造の改革は焦眉の急であることを力説されておりました。
 さて、私たちは、先般、政治的に今最も課題となっております行財政改革の先進国カナダの実態について、オタワ市及びモントリオール市などを訪問し、あわせてカナディアン・チューリップフェスティバルの開会式に参加いたしました。
 今回のカナディアン・チューリップフェスティバルの特徴は、何といってもテーマが「日本」ということであったと思います。カナダは本年を、アジアとの関係を強化する「アジア・パシフィックの年」と位置づけしており、そうした中で日本が初めてアジア諸国から交流国として選ばれたのでありますが、さらに砺波市が同じ花のイベントを行っているということから、チューリップを通じ、都市と都市との友好関係を深め、さらにカナダと日本の文化交流を図りたいとの願いから交流が実現したのでありますが、開会式に参列し、カナダ側の日本に対する強い意欲を感じ取ってきたところであります。
 行政視察は、まずオタワ市役所にてカナダの議会制度と行財政改革の実情について説明を受け、次いで老人養護施設、保育園から高校までの一貫校であるウッドロフ高校、カールトン首都圏上水処理施設、さらに、モントリオール市役所、日本庭園などを視察見学いたしました。
 行財政改革については、連邦政府、州政府、地方自治体が連携し、国営企業の民営化、職員の削減、補助金の縮小など、大変大胆に実行されておりましたので、その実態について若干申し上げてみたいと思います。
 まず、連邦政府は大幅な改革として、国営石油公社など政府企業の民営化と連邦政府職員の14%削減、補助金の60%カットなどを実施したということであります。その結果、前政権末に420億カナダドルのあった財政赤字は、96年度末には半分の190億カナダドルに減少したということでありました。これだけ強力に実施されたことにより、市民生活にも随分大きな影響があったということで、失業率は12%にも及び、景気が悪く、収入は少ないので子供も生めないという極端な状態であったともいうことでありました。
 オタワ市としても、現実問題として、州政府、連邦政府からの補助金は、新年度20~25%カットが予想されるということであります。また、ケベックシティーでは、これまで医療費は無料扱いでしたが、新年度から年間8万円の個人負担を導入するということであり、さらに少子化対策の一環として実施されていた、子供が生まれた際に支給されるベビーボーナス1人5万円、2人目は10万円、3人目80万円という手当が本年度限りで廃止されるということでもありました。このように、カナダ全土にわたり、各方面において大変厳しい実態があることを感じ取ってきたところであります。
 さて、岡部市長には、ここ数年、チューリップ四季彩館、美術館、下水道事業など、いわゆる大型プロジェクトを財政調整基金や起債の活用などを図りながら堅実に遂行され、今日まで健全財政の運営に努められましたことは高く評価されるべきことであります。しかし、今後、市立砺波総合病院、出町小学校、福祉センター、体育施設、下水道事業など、さらには高齢化社会を迎えて、医療費、介護保険、在宅福祉サービスの拡充など、多額の費用を要するプロジェクトがメジロ押しであります。こうした中で、市民の負託に応えていくには、これまで以上の行財政の改革が求められると思いますが、市長には、財政状況の現状と、今後の見通しをどのように認識しておられるかお伺いをいたします。
 平成9年度砺波市の一般会計の市債は24億4,220万円、市債残高175億7,755万3,000円でありますが、公債費比率については、平成2年度の11.8%が、平成7年度は15.1%まで膨れ上がっております。また、市債の利払い・償還に充てる公債費は17億4,200万円で、市税見込みの約33%を占めるに至っておりますが、こうしたことは、財政硬直化の兆しとも言えるのではないでしょうか。昨今は低金利時代でございますから、起債の有効な活用も財源の手当ての1つの手段であると思うのでありますが、借金にはかわりがないのでありますから、起債が後年の財政圧迫につながらないように、今後ともより適切な運用を望むところであります。
 行財政が規律を持たなければならないことは当然でありますが、そこで1つには、財政調整基金の積立総額の目安を、例えば市税の一定割合とする。2つ目には、毎年の市債の発行額を、その年度の公債費の額よりも少なくする。3つ目には、市債の発行残高は税収の2倍以内に抑えるなど、マクロ的な目安・目標というものが必要かと思われますが、どのように考えておられるかお聞かせいただきたいのであります。
 さて、財政調整基金について見れば、10年前の昭和61年度は2億7,881万円、歳出総額の3.2%、市税に対して7.9%の積立てとなっておりますが、平成9年度末を考えてみますと、積立額がほとんどなくなる状態であります。また、市債残高を見れば、9年度末には一般企業・特別の各会計合わせて342億1,720万円となり、10年前に比較してみますと、予算総額は2倍でありますが、市債残高では2.7倍になっています。会計別でも、一般会計が3倍、水道、病院各会計は1.3倍に、下水道会計は21倍の57億8,970万円にもなっているのであります。これは今後も増えていくわけで、どこかで歯どめが必要だと思いますが、例えば、年次別の発行額を決めるとか、公債比率を何%で抑えるとか、基本的な考え方について岡部市長の御所見を受けたいと思います。
 次に、行財政改革の今後の進め方について、総務部長にお尋ねをいたします。
 行財政改革については、3月定例会におきまして、吉沢議員の代表質問に対し、昨年12月の行政事務改善委員会から具申書が提出されており、それに基づき具体的に進めたいという答弁でありました。つきましては、具申書に提起されております2、3の項目につき、実情をお尋ねいたします。
 まず、支出命令権者及び支出負担行為の財政課合議の見直し、文書整理運動の実施、土地利用対策について政策研究をする全庁的委員会の設置などについてどのように進められているかお聞かせいただきたい。
 次に、「幼保一元化の方向性を探る」という表現があったわけでありますが、今回、児童福祉法が改正され、保育所にも競争原理が導入されました。また、幼稚園では3歳児就園が実現し、これまでの運営と変わっていくものと思われますが、今、幼保一元化した場合にどこに問題があるのか。法的にどうしても無理なのか。補助金関係か、運営経費の面なのか、具体的に十分検討してみていただきたいと思うのでありますが、当局のお考えがあれば承りたいと存じます。
 また、事業目的を達した補助金の廃止・整理統合を打ち出しておられますが、その中で、地区振興会育成事業及び地区ごみ対策検討委員会補助事業は、統合する方向で検討したいということでありましたが、いつからどのように実施されようとしておられるのか。
 次に、1件30万円未満の補助金などで、補助率の定まっていないものについては交付金として処理したいとのことですが、どのくらいの件数があるのでございましょうか。
 また、補助金等交付規則を改正されたのかどうか承りたいと思います。
 次に、答申では「次年度以降においても行政事務改善委員会を設置する必要がある」と述べておられるが、今後の行政改革懇談会の運営方法、事務改善委員会の進め方などについて御所見をお聞かせください。
 最後に、行財政改革は避けて通れないことだと考えますので、あらゆる分野において聖域を設けず、サービスの縮小、補助事業の削減などの計画を立て、市民の理解を得ていかなければならないと思いますが、市長の決意のほどをお聞かせ願いたいと存じます。
 次に、職員定数等についてお伺いいたします。
 まず、受験資格要件の見直しのことでございますが、本年度の募集要項が既に決定されておりますので、次年度の課題として質問をいたします。
 まず、受験資格の要件である「砺波市内に住所を有する方」というのを見直しをしたらどうかと思うのであります。
 今日、公務員の受験資格の欠格条項となっている国籍事項を削除してほしいという要望がある中で、政令都市であります川崎市など幾つかの都市がこれを撤廃したことを報じております。なお、県内では、当市と黒部市を除き、県及び他の7市では、県内在住あるいは市内在住者という要件を削除しているのであります。砺波市としましても、広く優秀な人材を集めるという点から見直しをされたらいかがかと思いますが、当局の御見解を求めたいと存じます。
 次に、現在、教育の場においても、人生経験豊かな方あるいは個性的技術を持っておられる方を採用されている面もあると聞いております。また、過日の新聞に、某市が広く幹部職員を一般募集するという記事がありました。国際化が進む中、民間の知恵も取り入れることや、年齢に関係なく優秀な人材を確保することが必要かと思っていますが、いかがでございましょうか。
 次に、職員の採用試験についてお尋ねいたします。
 曖昧な発言をお許しいただきたいのでありますが、某市では、職員採用試験において、教養試験よりも人物本位の選考を優先しているというニュースを聞きましたが、当市としても、市の将来展望に立った優秀な人材確保のために、例えば、体力テスト、論文などによる市行政に対する意欲、ボランティア活動の実績、専門的技術の有資格などを加味されて、人物本位に選考されることや、事務系よりも技術系を重視されることが重要かと考えますが、総務部長の御見解をお聞かせください。
 次に、各会計の職員定数についてお尋ねをいたします。
 今後の行財政改革を考えるとき、職員定数の削減なども問題になってくると思いますが、5年後、10年後の職員定数をどのように考えておられるのでしょうか。
 10年前に比較して、福祉部門とか下水道、農業共済、総合病院の拡充など、時代の流れによって増えてきている部門があることは事実でありますが、単純に比較いたしまして、この10年間砺波市の職員数は、一般会計、特別企業会計合わせまして22.6%、180名余りが増加しているわけでありまして、現在、1,000人弱の職員数となっております。これは人口4万人の都市として、40人の市民に1人の職員となるわけでありますが、15日の日経新聞にも出ておりましたが、全国の都市の中でもトップクラスになるわけでございますから、今後十分留意していかなければならないと思います。幸いに一般会計における人件費の構成費は、本年度21%ということで、10年前と余り変わりはないようでありますが、金額では32億8,800万円余り、市税総額に対しまして63.3%にもなるわけであります。今後、サービス部門の縮小、補助事業の減額などが考えられるわけでありますから、このことを踏まえて職員数の抑制策を考えていかなければならないと思います。
 将来の会計別職員定数の目安、目標といった基本的な考え方につきまして、市長の御所見を求めまして、私の質問を終わります。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 池田議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、財政状況の問題でございますけれども、いろいろなお尋ねがあったわけでありますが、財政調整基金の積立額は、平成8年度では約7億4,000万円となっているわけであります。本年度におきましても5億円を取り崩すということになっておりますが、経費の節減等によりまして最小限に抑えていくと、毎年予算的にはそうなりますが、年間予算の執行によりまして、これをできるだけ温存していこうというふうに考えているわけでございます。
 市債の発行につきましては、平成7年度32億5,930万円をピークにいたしまして、過去5年間の平均で言いますと、23億円程度に推移をいたしております。大きな事業がありまして、この年は特別に大きくなったわけでありますが、今後は、この市債発行は逐次減少をしていくことになると思います。ただ、今後いろんな事業も残っておりますので、一気に少なくなるということではないと思います。
 市債の残高は、平成8年度末で158億円余りとなっておりますが、今の状態でいきますと、だんだん増えるような状態が考えられます。特別会計あるいは企業会計等を合わせますと、約300億円になるということになろうかと思いますが、病院とか下水道あたりがこれから増えるという可能性があるわけでありますが、それぞれの会計ごとに採算ベースをしていくということになっていくと思っているわけであります。
 市債の償還額は、平成11年度では20億円を超えるというふうに思っているわけでありまして、11、12、13年ぐらいが一番ピークになるのではないかと思っております。ただ、この中には、交付税措置の含まれているものがありまして、実際には3分の1ぐらいは交付税措置がなされることになるかと思います。その他減債基金等も財源に充てるということになります。今、減債基金は6億円ほどあるわけでありますが、いろんな基金がありますので、そういうようなものを逐次投入をしていくということになろうかと思っているわけであります。
 以上のように当市の状態は、国あるいはその他県あたりも大変国債が増えて厳しい状態でありますが、市も大変厳しい状態には間違いのないところでございます。今まで、中・長期的に立って事業を行ってまいりました。ハコ物等につきましても、21世紀になればほとんどできないだろうという見込みもありまして、若干無理をした点もあります。思っていたことが2、3年早くそういう状態が来たわけでございますけれども、今後は余り大きなものはできないだろうと思っているわけであります。逐次起債というものを考えながら、あるいは長期的なものをやるとか、あるいは特別な有利な起債等を求めていくというようなことにしていかなければならぬと思っております。
 一方におきましては、財源の確保に今まで努めてまいったわけでございまして、第2、第3、第4工業団地というものを逐次つくりまして、工場誘致をいたしまして、先ほども御質問がありましたように、財源的にはかなり今までよりも増えてくるということでありますので、10年前の状態では大変なことをやったと思いますが、そうした財源も増えておりますので、何とか乗り切っていけるというふうに私は思っているわけであります。
 整備におきましても、財政の構造改革会議というものがありまして、来年からは、一般的に財政を縮めていくということにもなってまいりますので、公共事業あたりも来年度は7%、その次は5%、その次は3%ということで、全体的には15%縮めるという方針が決まっているわけであります。これは、どこへどういう具合に当てはまっていくかというのは検討されているところでございますけれども、そういうようなことから見ましても、今後、公共事業というのはかなり圧縮をされてくるということになってまいりますので、今までのような公共事業の率のような起債は増えていかない。だんだん縮小されていく傾向にあるというふうに思っているわけであります。
 そうした中で、国債の膨張を大して抑えることはできない関係で、地方交付税でありますとか、地方財政規模とか、そういうものをなるべく縮めていこうというような方向へだんだん向かってくるのではないかというふうに思っているわけであります。地方交付税というのは御承知のとおり、交付税法で率が決まっているわけでありますから、これをそう簡単に変えるわけにはいかぬわけでありますし、また我々も変えてもらったのでは困りますから、それぞれ全力でこういうものを阻止しなければならないというふうに思っているわけでありますから、その他の面で抑えざるを得ないというようなことになってくるのではないかと思っているわけであります。
 いずれにいたしましても、明年度の財政計画は前年度よりもマイナス規模になってくるだろうと、我々もそのような考えでいかざるを得ないのではないかというふうに思っておりまして、いわゆる起債の配分等におきましても、ハコ物の建設にはかなり抑制がかかってくるということが考えられるわけであります。
 また一方、地方分権の推進に当たりましては、地方公共団体は地域行政を自主的かつ総合的に広く見守るとされております。高齢化社会に向けて介護保険の導入でありますとか、あるいは総合的な地域政策の充実あるいは住民の身近な社会資本の整備や災害に強い安全なまちづくりとするいうような課題がありまして、そうした方面の財政支出が今までよりも多くなってくることが考えられるわけであります。
 一方においては、そうした公共事業あたりは縮みますが、福祉的なもの、あるいは環境的なものあたりは必ずしも縮まらないという状態になってくるのではないかと思っているわけであります。そういうような環境の中で、どこをどういう具合に取り上げて、どこを抑えていくかということは、国の状況等を見ながら、市といたしましても、今後財政運営を考えていく必要があるというふうに思っているわけであります。特にハードなものにつきましては、今までのような急速な速度では進まなくなってくるのではないかと思っているのでありまして、緊急性の高いものから逐次進めていくというようなことになろうかと思っているわけであります。
 ただ今ほど、財政規模を一定に抑えればどうかという考え方もあるようでありますが、国とか、せめて県ぐらいになりますと、ある程度一定規模に抑えることができるわけでありますけれども、市町村のような小さい規模の中では、やはり弾力性を持たせておかなければならない。どうしても必要な大きな事業をやるときには、脹らまざるを得ないわけです。しかしながら、それが過ぎましたらまた縮める。必ずしも何%ずつ財政規模を増やしていかなければならないわけではありませんので、増えるときには増えますけれども、減るときには減るというような弾力的な運用をする必要があるわけであります。必要なときには借金をしてでもやるときにはやらなければならぬ。そのかわりに、その借金をなくすためにその後の財政支出は抑えるというふうに、中・長期的に立った見通しを立てながら、この財政運営をやっていかなければならないのではないかというふうに思っているわけであります。しかしながら、そこには1つの目標というものを立てる必要があるわけでありまして、市債の発行額、その他につきましても、1つの見通しを持って過度にならないように、今後とも注意をしていかなければならぬというふうに思っているわけであります。
 次に、幼保一元化のことにつきまして、私のほうから答弁を申し上げたいと思います。
 幼保一元化の問題は、前からもいろいろ議論があったところでありまして、今回の地方分権あるいは行財政改革の中でも、かなり取り上げられてまいりました。しかしながら、今の状態では完全に意見の一致は見られておりません。省庁の統廃合でもやるか、何か大きなことをやらないと、今のままの省庁では省庁間の調整が取れないで、みんながいいと言っているのにやれないというような状態にあるわけであります。
 そういうこと等で、市といたしましては、今の法律の範囲内でやっていくとなれば、幼稚園にも3歳児を受け入れるとか、あるいは預かり保育といいますか、時間を延長した保育も考えざるを得ないのではないかというふうには思っているわけでありますが、これでは根本的な解決にはならないと私は思っております。
 問題は、やはり住民の皆さんが「そんな生ぬるいことではだめだ。本格的な保育をやってほしい」と保育所のほうは乳幼児から預かっておりますし、延長保育もやっておりますが、「あの程度までやってもらわないと困る」ということになれば、やはりそういう体制を整えざるを得ないのではないか。どうも中央の幼保一体化はなかなか困難であるというふうにも思われますが、もう少し時間もありますので様子を見なければなりませんが、どうしても中央がそういうようなことでありますれば、市は市なりの対策を講ぜざるを得ないのではないか。そうしないと、これから女性の皆さんの社会進出がだんだん激しくなってくる時代でありますから、対応できなくなるということもありますので、そうした場合には、市といたしまして、皆さん方の御意見を聞く会、あるいはそうした検討会あたりもつくる必要があるのではないかなというふうに思っているわけでございます。
 それから、補助金の廃止・整理統合のことにつきましては、国や県のほうもだんだんそういう傾向になってくるわけでございまして、補助金の中にも、既に任務を果たしたとか、あるいはその必要がなくなったのではないかとかいうものもありましたり、いろんなものがあるわけでありまして、何十年来同じようなことばかりを続けるというのもいかがなものかというふうに思っているわけであります。小さいものだから切るというものではないと私は思っておりますので、小さくても非常に効果的に使われているというものであれば、これはやはり残していかなければならないわけであります。
 それらのところをよく見ながら考えていかなければならぬのでありますが、いわゆるスクラップ・アンド・ビルドという観点から、いろいろなものを考えていく必要があるのではないかというふうに思っているわけであります。
 あるいはまた、1つの時限的なものにして、こういう事業育成のために補助金を何年間続けるというふうに期限を切って補助をするとか、そういうことも必要になってくるのではないかと思います。今のものを、直ちに切るというのは、それぞれ各団体のほうも予定をしながらやっているわけですから、急に切られても困るということもありましょうから、そうしたものを少なくするとか、なくする場合には、あらかじめ何年後にはこういうふうにしたいという猶予期間等も与えながら進めていくという方法も考えていかなければならないのではないかというふうに思っているわけであります。
 また、振興会等に対する補助金につきましても、いろんなものが幾つも出ているわけでありますが、これをまとめて振興会に渡して、振興会のほうでそれをうまく実情に合わせて采配をしてもらうという方法も非常に有意義な方法ではないかというふうに思っているわけであります。振興会の仕事も、こうしたいろんな行政需要が増えてまいりますので、振興会運営の補助あたりは、今より増やすようなことを考える必要があるのではないか。その他の比較的効用の少ないものは寄せ集めて振興会へ渡すとか、いろんなことを考える必要があるのではないかと思っているわけであります。
 お尋ねの30万円未満の補助というのは、現在は122件あります。そのうち補助率の定まっていないものが115件あるわけであります。そういうような状態でありますので、これを効率的に使って、効果の上がるようにしていくように検討を進めたいと、こんなふうに思っているわけであります。
 職員定数につきましては、平成7年度に定数の適正化計画を策定いたしたわけでございまして、それに基づきまして職員数を逐次現在に合ったものにしてきたわけでございます。いろいろな行政事務が増えているわけでありまして、増えた分だけどんどん職員を増やすということはとてもできないわけでありまして、文書事務を合理化したり、あるいはOA化を進めるというようなこと等をいたしまして、極力職員の定数を抑えまして、新しい事業でどうしてもその部分を増やさなければならないものについては、若干増やしてまいった面もあるわけでございますが、できるだけ一般職員は増やさないようにして、新しい施設等ができた場合に、若干1、2名増やした場合も出ております。
 ただ、そのほかに、保育所あたりの0歳児まで預かるというようなことになりますと、これはどうしても一定の職員を増やさざるを得ないということで、その辺の職員はある程度増えていると思っているわけでありますので、この点はそういう状況に応じて増やさなければならないわけでありまして、万一のことがありますと大変なことになりますので、そうした点についても職員は増やしております。しかし、ある程度臨時職員で賄えるところは臨時職員で、1保育園に2人ぐらいずつ配置しているわけでありますが、できるだけ正規職員は増やさないような方法でやってまいったわけであります。そして、2、3年ごとに事務改善委員会等でこれを見直してまいりまして、極力抑えてまいったわけであります。
 また、毎年行政担当と人事担当が一緒になりまして、事務事業のヒアリングを実施する場合にも、人員の適正配置もヒアリングいたしているというようなことでございます。
 ただ、病院あたりにつきましては、今、180何人か増えたとおっしゃいますが、病院が大規模になりましたときには、50何人か60何人か相当人数が増えておりまして、その後、お医者さんもかなり増えました。最近は、同じ内科でも分類分けができてまいりまして、専門的になってくる関係で、お医者さんの数もかなり増えておりますし、看護婦の数も病床ごとに何人という規定があります。あるいは薬剤師がどうだとか、非常にきちんとした規定があるものですから、その規定にある人数を確保しないと、国のそれに対する措置費が少なくなって、非常に大きな損害を被るということ等もありまして、そうした方面の職員はかなり増えていると思います。
 ですから、全体的に百何十何名と言われると、市の職員が増えたように皆さんが思われますので、この点のものの言い方には分類をして発表していただくようにお願いをいたしたいと、こんなふうに思っているわけでございます。
 今後も、職員定数につきましては十分検討しながら、最小限の人員で最大の効果を上げるように努力をいたしていきたいと思っている次第でございます。
 以上であります。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 総務部長 柳原和夫君。
  〔総務部長 柳原和夫君 登壇〕

◯総務部長(柳原君) それでは、私のほうから行政改革懇談会あるいは事務改善委員会の活動状況、それから、職員の採用要件の見直しの御質問についてお答えを申し上げたいと思います。
 まず、行政改革懇談会あるいは事務改善委員会の関係でありますが、現在、国においては地方分権委員会における第2次勧告が近々行われる予定であります。また、財政構造改革会議における財政健全化のための目標値の設定も行われておりまして、これら国における行財政改革や地方分権の推移を見極めながら、当市における行財政改革を進める必要もあろうかと考えているところであります。したがって、行政改革懇談会や委員会の活発な議論は、国の進捗を見ながら進めなければならないという考えでおります。
 砺波市の行政改革につきましては、昨年7月に行政改革懇談会などで御審議をいただいた、砺波市行政改革大綱に基づき、行財政運営全般において総点検を行い、不断の改革を実施しているところであります。昨年度におきましては、まず、身近な事務改善について点検を行うため、職員による行政事務改善委員会を設置いたしまして、今年度当初に、その具申に基づき、福祉、保健、医療の体制の再編成や緑化政策の整理など、事務事業の改善を進めてきたところであります。
 また、財政運営につきましては、本年度において問題点の洗い出しを行い、その改革を実施する予定でございます。財務事務等の改善対策につきましては、専決規定の見直しを中心に、調査検討を開始したところであります。また、行政改革懇談会等の今後の対応につきましては、大綱の進行報告等を含めまして、今後必要に応じて開催をし、検討していただくという予定にいたしております。
 次に、職員の採用要件の見直しであります。
 職員の採用に関する受験資格につきましては、地方公務員法第19条に基づいて定めているところでありますが、住所地の制限や年齢制限などは、地域の実情、事情等によって、それぞれ特有の考え方があるものと解しております。
 当市の一般行政職の職員採用において、住所地の制限につきましては、地域に密着した行政機関であって、緊急時の対応や地域雇用の促進という点をも考慮したものであります。また、年齢制限につきましても、職員の新陳代謝等の必要性から現在の範囲が妥当であるというふうに考えているところであります。
 しかしながら、公安職あるいは保健業務あるいは技術職、学芸員等の専門職など、職種によっては、住所地や年齢制限を大幅に拡大して人材を公募しているところでございます。
 試験方法についてでありますが、全国的に見まして各市さまざまであります。当市の場合は、平成6年度までは富山県人事委員会に委託をして実施してまいりましたが、平成7年度試験から、試験問題を東京にある地方公共団体等職員採用試験の専門機関に委託をして、試験、採点を実施しているところであります。それによりまして、市内での受験が可能になること、あるいは御指摘の体力テスト、実技試験など、砺波市特有の試験方法が容易に合わせて実施できる利点があると考えているところであります。
 2次選考あるいは体力テストなども行いまして、御指摘のような有能な人材の発掘につきましては、知的能力のみならず、人物本位に選定をいたしているところでございます。
 以上でございます。

◯議長(柴田君) 18番 前田喜代志君。
  〔18番 前田喜代志君 登壇〕

◯18番(前田君) 私は、本定例会の一般質問について、次の3点にわたり質問したいと思います。
 第1点は、常備消防の広域化について、第2点は、若者の定着と魅力ある産業づくりについて、第3点は、期待される地域医療の姿についてでございます。
 いずれも今日的状況なり実態を申し上げて、市長はじめ関係当局の答弁をお願いしてまいりたいと存じます。
 そこで最初に、常備消防の広域化について伺います。
 第1点は、組織の整備目標水準について、市長の基本認識を伺っておきたいのであります。
 現状では、3つの消防本部における消防職員の充足率に大変格差がございます。地方交付税における消防費の算定基礎となる消防職員数を満たしていないわけであります。平成5年度末に提出された富山県常備消防広域化検討委員会においてとりまとめられた常備消防の広域化に関する報告書によれば、「これを満たすだけの消防職員数を確保する必要がある」、こうなっております。したがって、職員の増員年次計画を定める必要があるわけでありますけれども、どのように認識されているか。また、現在の各消防署職員そして新たに採用する職員の身分はどこに帰属することになるかにつきましても、どような考え方であるか明らかにしていただきたいのであります。
 第2点は、財政基盤の確立・財政負担のあり方についてでございます。
 これも市長に伺っておきたいと思います。
 昭和45年以降、2以上の市町村が消防事務を共同で処理するため、一部事務組合を設けて広域化を図り、昭和53年度末までに413の組合、2,126の市町村において組織され、その時点で常備化市町村の78.3%でございました。今日では、既に8割を超えているのでありますが、ここで問題なのは、広域化を図っても、なお弱い財政基盤しかない広域消防が存在して、結果として住民不在の消防行政との指摘さえ生じせしめていたり、消防職員に過重な負担を負わせることになっている実例がございます。常備消防の広域化によって、これまでの小規模消防の抱えてきた諸問題を解決して、消防組織と消防力の充実・強化を図るには、何よりも財政基盤をしっかりと確立しなければならないと言えます。県におきましては、地方交付税の基準財政需要額に応じた負担、このことを市町村間の理解と協力で目指すべきだとされているわけであります。現状はいかがでしょうか。圏域内市町村の充当率に、これも大変な格差がございますし、当市においても、平成8年度で消防費の基準財政需要額4億7,300万円。対する一般財源は3億5,700万円となっておりますから、決算を見てみないと正確な数字は出せませんけれども、充当率75%程度なわけであります。1億円を超えるお金を他の行政経費に充ててきた。町・村はもっと率が落ちるわけですけれども、常備消防強化のために、充当率100%もやむを得ないというだけの理解と協力が十分に得られるかどうか。もちろん当市も、消防費分の財源の一部を他の行政経費に充ててきたこれまでの財政運営の甘味は、これからはないものとして覚悟する決断が必要であることを、議会としてもしっかり受けとめてかからねばならないわけでございますけれども、広域水道の経験でもございましたように、うちはそんなに水は要りませんと言って、責任受水量を受け取らない町があり、結果として砺波市がその分もかぶるというようなことを繰り返してはなりません。地方交付税の基準財政需要額に応じた負担、この原則を構成市町村において、議会も含めて合意形成がなければ、当市が重荷をしょい込むことにさえなりかねない、この危惧を感じますだけに、財源問題をめぐって確かな合意形成はどうか、この点を明らかにしていただきたいのであります。
 加えまして、現行の消防費にかかる基準財政需要額の算定には、火災の予防、警戒、鎮圧並びに救急業務などを行うために必要な消防施設、人員の最小限度について定めた消防力の基準、これと需要額算出基準との整合性が欠けております。あるいは密度補正などを地域実態に見合った補正係数に改めることなど、早急な見直しについて国に働きかけられたいのであります。
 常備消防広域化に対する財政支援もさることながら、それ以上に、広域化後の財政基盤が極めて重要なだけに、ぜひとも御尽力をいただきたいと思います。
 第3点は、広域化によって消防自治権が離れていくのを何によって補うのか。この点につきまして、消防長に伺います。
 特に常備と非常備の一体感を保持していかなければ、何のための広域化であったのかということになります。地域住民がより高い水準の安全と安心した生活が保障され、かつ消防団、消防職員自身がその社会的使命を実感でき、やりがい、働きがいのある消防体制をつくることが必要であります。それだけに、住民が消防行政に何を期待しているのか、住民の視点に立って絶えず点検し、改善に向け取り組むことが求められています。
 過日、庄東地区消防分団幹部研修会がございました。幹部の皆さんの研修というよりは、消防本部の研修になったのではないか。住民指導、予防行政の充実や地域の実態と期待を把握して、絶えざる改善を進めていく上で、ブロックごとのこのような機会は大変重要と思います。市と消防本部、消防署及び消防団の連携をこれまで以上に強めていくために、具体的にどのような方策をとられるかお伺いをいたします。
 第4点は、広域消防移行について、その条例改正議会を開く前に、地域住民や消防団、消防職員の理解、コンセンサスづくりが必要であります。
 さきの5月臨時会の際に、具体的な移行スケジュールを明示されておりますけれども、消防がどのように変わろうとするのか、どのように変わるべきか。このことについて住民の間で、あるいは消防団、消防職員の間で意思疎通を欠いてはなりません。この点について考慮いただき、条例改正議会前に、このようなことについてしっかり意思疎通が図られるよう、ぜひスケジュールに組み込んでいただきたい。このことについても消防長から答弁を願います。
 次に、若者の定着と魅力ある産業づくりについて伺います。
 第1点は、高等教育の充実について市長にお尋ねいたします。
 当市の農業、工業、商業、この今日的な現状を見るときに、この間の産業づくりが果たして成功であったのかどうか。いや、欠けていた点がどこにあったのか。このことをしっかり総括してかからねばならない深刻な事態があります。
 8年版の『統計となみ』にも明らかなとおり、本市の従業者数30人未満の小規模な事業所の全体における割合は、平成7年では、事業所数で85.5%、従業者数で38%、製造品出荷額で23.8%であります。これらの小規模事業所は30人以上の事業所に比べ、人材でも資金面でも大きな格差があります。今日の技術革新や情報化への対応が大変に遅れております。修正計画には、経営の近代化や技術基盤の整備などについて施策内容が盛り込まれておりますけれども、人材を確保できずに悪循環の道をたどっているという深刻な現状でございます。
 一方、砺波工業高等学校の卒業生の進路について見てみますと、就職が63%、進学が36%でございました。就職は57%が砺波地区、22%が高岡地区、18%が呉東地区となっており、100%県内に勤めております。
 他方、進学では、76%が県外に出ています。しかも短大と専修学校に進んでいる割合は80%を占めています。砺波の小規模事業所に人材をどう確保するか。その条件を整えるには、高校からの進学希望者についても、砺波で受け入れられる体制をつくる中からその条件を整えていく。このことが必要ではないか。これまで、高等教育機関については、芸術・文化部門であるとか、福祉部門であるとか、情報部門であるとか、いろいろと模索されてまいりましたけれども、今日のこのような状況を踏まえて、方向転換を図る必要があるのではないか。富山県技術専門学院には、メカトロニクス科やオフィスオートメーション科など4科があります。卒業生は、主に県東部の事業所に就職しています。うち就職者の14%は30人未満の小規模事業所にも送り出されているのであります。
 そこで、砺波工業高等学校の空き教室等がございますけれども、ここを活用して、県技術専門学院砺波校を設置できないか。あるいは、現在、高校看護科の5年制が検討されているように、砺波工業高等学校にも一部5年制を導入する道は開けないか。ニーズは十分にあるわけであります。地域振興に波及効果の期待できる高等教育機関の設立は、当市の悲願ともいうべき重要課題であり、若者の定着と小規模事業所の人材確保にもつながるものであります。ぜひとも真剣な検討を願いたいのであります。
 第2点は、本市の商業についてであります。
 特に深刻な小売業の問題でありますけれども、以前にも申し上げましたように、昭和63年に655の小売業がありました。平成6年には591店舗に、6年間で64店舗も減少している事態であります。この間に新店舗もできていますから、店じまいに追い込まれた実数はさらに多いのであります。商店街のにぎわいを取り戻すことは緊急の課題であります。ロードサイド店、ディスカウント店などの新たに形成された商業集積に、旧来の商店街が駆逐されてまいりました。一過性のイベントによるにぎわいには、単なるもの珍しさからの集客はあっても、まちづくりの観点から言えば、成功とは言えないのではないか。消費者ニーズに訴え続けて、長期的に商圏の維持を図るものでなければならないと言えます。
 大型店の新設が、ある意味で広域的な集客力を持ち、共存共栄につなげる条件を生み出してはいるが、個店ごとに見れば、人の流れの増加と売上げが必ずしも比例しない現状がはっきりしています。品ぞろえや販売手法にもメスを入れなければなりませんが、商空間見直し、あるいはイベント企画の連続性あるいは顧客の組織化といったレベルの対応がなければ、大型小売店との共存はあり得ない、こう言えると思います。空き店舗実態調査、地域商業活性化の基本計画策定の各作業はどのような段階に進んでいるのか。来年度の予算編成に対応できるのかどうか。この点、市長に伺っておきたいのであります。
 加えて、産建部長にお答えいただきたいのでありますが、地域の商業地図を塗りかえようとする進出店舗には、まねのできないみずからの商店街の強みをどうつくるか。子供たちや、特に中高生、お年寄り、こういう層のふれあいの商空間となるように変えていかなければなりません。顧客とのコミュニケーションの密度を高める、相対で商品の説明やアフターサービスに徹する思いやりのある商店街に生まれ変われば、消費者の気持ちを傾けさすことは可能であります。単なる個店の集合体としてではなく、並列の共同店舗意識を町の中にしっかりとつくることが必要ではないでしょうか。歯抜け状態になっている状況を、商店街全体で再開に協力し合うことも必要です。空き店舗の実態把握と並行して、どんな形態のものを持ってくればよいか、商店街みずからの問題としてみずからの検討を加えていただく。商店街やグループ単位の話し合いがどのように進められておりますか、現状を明らかにしていただきたいのであります。
 次に、期待される地域医療の姿について、市長並びに病院長に伺います。
 平成2年の医療機関のランク分け開始以降、急性期医療に対応すべき特定機能病院あるいは一般病院では、入院時医学管理料などの逓減性が強化されたこともあって、早期に退院を迫られる患者さんが一気に増えてまいりました。この受皿として整備されてまいりました在宅までの中間施設はどこも満床状態。勢い「退院即在宅」とならざるを得ない環境が生まれたわけであります。在宅医療支援体制が求められてまいりました。退院を迫られた患者・家族が途方に暮れる日々を送っているからであります。在宅も含めた地域の第一線医療を担う開業医の状況はどうか。一部の地域を除いて定期往診していただけるような状況にはありません。在宅介護支援センターと訪問看護ステーションの体制が加わって、支援体制がとられてまいりましたけれども、包括医療の体系を整えることが本当に求められています。最近では、脳卒中後遺症、神経筋疾患、末期がん患者など、そんなに高齢でない患者さんも増えつつあります。加えて、痴呆傾向を持つ患者さんも年々増えてまいりました。痴呆とその他の疾患があっても入院できるような体制が本当に望まれております。長期にわたる在宅療養、介護の苦労は大変悲惨な実態です。中等度から重度の方の在宅療養には、食事、排泄、入浴などの生活援助が、また、症状の固定、悪化を防ぎ、日常生活動作を高め、生活の質を少しでも向上させるには、在宅地域リハビリが不可欠であります。十分な支援体制がとれていない、こういう現状であります。こうした中で、定期往診やデイケア、訪問リハビリなどの支援体制が強く求められておりますけれども、今、新たに市内に建設計画のある病院は、これらのニーズにしっかりと応えてもらいたいのであります。医療法人としての使命よりも、経営感覚優先ということでは、問題解決にはなりません。無床の医療機関でも、市の保健福祉と連携して、医師や看護婦や理学療法士、作業療法士、言語療法士、ケースワーカーなどのスタッフが家庭を訪問してケアしていただけることがどんなにありがたいか。増床に次ぐ増床があっても、すぐに満床が後を追いかけてきますから、心細い在宅医療を支援する、強力な体制を確立することがなければ、高度医療によって救命はできるようになったけれども、幸せにできるようになったのか、この問いに答えられないじゃないですか。どんな地域医療をつくっていくか、医療機関との強い協力体制で進めていただきたいのであります。
 以上、答弁を求めます。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 前田議員の御質問にお答えいたしたいと思います。
 まず最初は、消防の問題でございます。
 交付税の算定基準に合っていないではないかと、一口に言えばそのような質問であったかと思っております。
 これは、それぞれ市町村によって若干の差があるわけでございまして、平成8年4月1日現在を見ますと、その充足率は、砺波市は40名で53%、南砺は64名で48.9%、福光は23名で46.9%、各町村には、そんなに大きな差はありません。大体半分前後というようなところではないかというふうに思っているわけであります。全体的には127名で49.8%で約半分ということであります。県内の充足率は、大体55%ということでありまして、全国が71%となっておりますから、全国的には富山県のほうは幾らか少ないということが言えると思っているわけであります。
 そうした少ない人員で最大の効果を上げるということからも、広域合併というのは必要であるというふうに私どもは思っているわけであります。今回、そうした人員で効率的にやるには、10年、11年にわたって推進システムを完備するということによって、より有効に人員が動けるという体制をつくろうと。このためには、やはり人員を9名増やさなければならない、こんなふうに思っているわけであります。そのことによって充足率も若干増えてくる思うわけでございますが、その後の充足ということにつきましては、まず合併をして、逐次必要なものは増やそうという考えでございまして、できるだけ最小限の人員で最大の効果を上げると、これは行政に課された非常に大きな課題でもございますので、現状を見ながら進めていかなければならぬというふうに思っているわけであります。
 国の基準財政需要額が少ないということでございますが、我々といたしましても、これから国に十分に陳情しなければならないというふうに思っているわけでありますが、消防費から申しますと、交付税で措置されているパーセンテージは、平成7年度における消防費の決算額から言いますと、砺波市は4億6,038万円、はしご車の購入によりまして、5億3,693万4,000円ということで、基準財政需要額の4億6,000万円よりも16.6%上回っているわけでありまして、基準財政需要額よりも多く支出をいたしております。広域圏の基準財政需要額は15億9,400万円余りでありますが、広域圏全体では15億3,200万円で96.2%ということでありますから、若干下回っているということであります。しかし、平成8年度になりますと、消防費予算は、若干この需要額よりも砺波市の場合においては下回っているということでございまして、4億7,300万円の需要額に対しまして、3億7,700万円、79.6%ということになっております。このように、特殊車両あるいはポンプ等を購入した年には、場合によっては基準額を上回る。それがない場合には若干下回るというようなことになっているわけであります。このほかに、起債の返済額もありますので、大体平均すると100%に近いものが支出されているのではないかというふうに思っているわけであります。
 これから合併いたしまして、だんだんと経費あたりをよく計算いたしまして補足をするというようなことについては、国のほうへも十分陳情しなければならぬと、こんなふうに思っているわけでございます。
 それから、消防自治権のことにつきましては、消防長から答弁をいたしますが、基本的には、いわゆる執行権というのは、組合立になりますと消えるわけでありますが、広域圏というのは理事会がありまして、理事会が執行いたします。そうなりますと、首長が理事をいたしているわけでありますから、執行権が1つにまとまりまして、そこにそれぞれの首長が参画をして執行権は持っているということでありますから、全く執行権がなくなるわけではないので、実質的には各首長が執行権を持っているということには変わりはない。ただ、それがまとまって組合のほうにあるということになりますけれども、実質問題は、各首長は執行権は持っていると言ってもいいのではないかと思っているわけであります。細部につきましては、消防長のほうから答弁をいたします。
 次に、若者の定着の問題でございますけれども、いろいろな調査をされていたようでございますが、ここ7、8年前まで、砺波工業高校の卒業生はほとんど県外に出ておりました。私どもといたしましては、どうしても県内に置きたいということで、学校にもその旨を申しましたし、また、それぞれの業界にも協力をお願いいたしたわけでありますが、最近はほとんど県外には出なくなりました。今申されましたように、就職は100%県内ということになっております。
 ただ、最近、急速に進学率が高くなってまいりました。今までは、進学というのはほんの4、5人しかいなかったわけでありますけれども、どうも最近は進学率が高くなってまいりました。その進学者の中に県外に出る者もいるということでありまして、間接的に出ていくというような感じになってまいります。
 おっしゃるとおり、技術者を要請する専門的な学園があればいいというのは、私どもも今までいろいろ考えながらやってまいったわけでありますが、問題がいろいろありまして、解決はできない。いわゆるそうしたものをつくるときにはそれなりの財政力がなければできないわけでありまして、幾つか企画をしてはみましたけれども、なかなか今まで実現を見なかったわけであります。
 そうしたことなどを考え合わせまして、これであきらめたということではございませんで、何かいい機会があれば、あるいはいい考えが出てくるなり、あるいはまたそれに対する協力をする人がいれば、今後もそうしたものをぜひつくっていきたい。いわゆる高校を卒業した人たちに対するその後の専門的な教育とか、そういうような場面をつくることを、昨日も申し上げたと思いますが、やっていきたいと思います。
 砺波工業高校にそれをつくればどうかという意見でございますが、その学園の性格等を検討しなければなりませんのと、砺波工業高校には、今のところは実験場あたりは空いているようでありますが、この改装にはかなり金がかかるのではないかというふうに思います。一般教室はまだ空いている状況ではないわけであります。しかし、学校に併設をすることができるのかできないのか、その辺も検討しなければなりません。そういしたアイデア等につきましては、大変おもしろいアイデアだと思いますが、今後検討させてみたいと思っているわけであります。
 それから、商業の問題でございますけれども、若者の定着をするということ、あるいはまた商業の活性化ということにつきましては、私どもも今までいろいろと検討して、商店街あるいは会議所とも協議をしております。会議所でもいろんな案をつくったりいたしているわけでございますが、なかなか成果を得られないということでありまして、やはり時代が変わってまいりましたから、町の中の商売のやり方もこれに応じて変えていかなければならないわけです。いつまでも昔のままで活性化したいといっていても、それはなかなか難しいわけでありまして、外のほうに新しい売り方の商店が出てくるわけでありますから、町もそれに対抗したような売り方なり商店のあり方というものをどんどん変えていかなければならないのですけれども、御覧のとおり出町はなかなか変わらないということもあります。後ほど部長からもいろいろ話があると思いますが、ケア対策とかいろんなことを考えているわけでありまして、何とか町の商店街の活性化につきましては、会議所あるいは商店街自身の、どういう町をつくるかという1つのビジョンをつくって、それに向かってどうしていけばいいかということを検討していただいて、それに対して市も投資をしていくと、こういうことにしていきたいと思っている次第でございます。
 それから、医療基準につきましては、病院長からもお話があろうと思いますが、今まで市といたしましても、医療と保健と福祉というものの一体的な運営ができるような体制をつくってきたわけでありますが、これで十分であるとは思っておりません。最近は、療養するような病院群もできるというようなこともありますので、そうしたもの等も含めまして、万全を期していきたいと思っている次第でございます。
 以上であります。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 福田正治君。
  〔産業建設部長 福田正治君 登壇〕

◯産業建設部長(福田君) 商店街の活性化につきましては、市長のほうから答弁がありましたとおり、私も基本的には、やはり商店街みずからがどうするかということだと思っております。13日にも夜高がございましたが、リーダーを含めて大変なにぎわいでございました。やはり町の活性化にもああいうリーダーが必要であり、そういうリーダーの養成が大事であろうというふうに思っております。
 そういうようなことを踏まえまして、その中で市が、どうそれに協力できるかということが基本であるというふうに思っております。
 その意味におきまして、本年度は事業費100万円で商店街の調査をさせております。調査の内容は、空き店舗のことでございますが、貸す意思があるかないかということ、それから店舗のつくり方、面積、家賃等であり、約70件ほどを対象にして調査をしております。この調査の結果を見ないと今後の対応はできませんが、共同組合の砺波商店街等とも協議しながら、新しく町の活性化をするために入居される方も含めまして、今後どうしていくかということを検討していきたいというふうに考えております。
 以上であります。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 消防長 太田勇二君。
  〔消防長 太田勇二君 登壇〕

◯消防長(太田君) 前田議員の広域合併についての答弁をいたします。
 3番目の広域合併に伴います広域圏の組合の住民移管されることによって、市町村の消防自治権がどうあるか、具体的にどう連携強化をするかということであったかと思います。
 御承知のように、各消防団に関する事務等につきましては、自治体の義務でありまして、各消防本部あるいは消防署は従来どおり一層強化を図って、この点については十分留意し、今後とも一層検討していきたいというふうに考えております。
 また、常備消防に伴います市町村との事務あるいは施設整備等の問題でございますが、これにつきましても、先ほど市長から申し上げましたように、組合議会等に消防の事務が一部事務組合へ移管されたということでございますので、当然組合議会等での議論あるいは理事会あるいは重役会等がございますので、そこでいろいろと御議論いただいて、普通の市町村の議会と同じだろうというふうに考えております。
 それから、4点目の合併にかかります条例規則改正あるいは組合議会が決議する前に、関係住民あるいは消防機関等あるいは職員の理解を得るために、具体的な方法をということでございました。
 一応6月に準備室の発足をいただきまして、広域消防の実施計画の、現在作成段階に入っております。8月までにはこの実施計画を策定いたしまして、組合議会あるいは市町村の議会に提示をし、検討をいただいた後、それに基づきます条例あるいは規則改正等につきましては、各消防団あるいは消防関係団体あるいは危険物協会、そういった各種団体もございます。あるいは職員の委員会等がございますので、十分意見を聞くとともに、地域住民につきましては、それぞれ常備消防の合併についての広報あるいは各種会合等において周知徹底をしてまいりたいというふうに思っております。特に地域消防活動に一番尽力をいただいております消防団につきましては、それぞれ消防団の幹部研修会等でいろいろとこの合併について御説明を申し上げ、御理解をいただきたいというふうに考えております。
 それからもう1点、職員の身分の帰属については、御承知のように、一般職員と異なりますので、それぞれ指揮命令系統の確立のためには身分をはっきりするほうが望ましいと。組合職員あるいは派遣職員等の方法もあるかと思いますが、そういったことで、今後の大きな検討課題だろうというふうに考えております。
 以上で終わります。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 病院長 荒川龍夫君。
  〔病院長 荒川龍夫君 登壇〕

◯病院長(荒川君) 前田議員のお尋ねにお答えを申し上げます。
 議員から、期待される地域医療のビジョンについて考えを述べろと、こういうお尋ねでございます。
 このお言葉を解釈いたしますに、各医療機関・機能があるにもかかわらず、十分に連携機能していない。それはどうしてなのかと。そういうものに対してどう考えているのかということであろうかと、こういうふうに考えます。
 御指摘のように、平成元年に医療法によります医療一斉機能の体系化が始まりました。平成4年に特定機能病院、長期療養型病床群の制定によりまして、1つの形を整えたのでありますが、これらがもくろんだように機能するにはかなり時間がかかると、もともと考えているわけでありまして、厚生省は2000年まで、約12年間の時間をかけてこれらが機能するようにというようなことから、県単位で実施されております地域医療計画においても、それの実施を求めているわけでありますが、現在十分な機能連携はなされておりませんで、単に機能項目別の平均にとどまっている状況に近いということで、まことに残念な状況であります。
 御説明にありましたように、砺波医療圏では、これらの各項目別の機能がすべてそろっている現状ではございません。総論的に申しますと、昨日も村中議員のお尋ねにお答えいたしましたように、開業医があり、一般病院があり、長期療養型の病床群があり、特定機能病院があるという医療の4つの機能を持った施設がある。その次に中間施設があり、さらに在宅医療、在宅看護を行っていくという形の政策展開がなされたわけであります。これらを有機的に機能させるために、県が地域医療計画を策定し、それが第1の目的なのでありますが、たくさんの阻害要素が克服できないために、その実行や運用に関しましての県の指導は、必ずしも効果的ではありません。また、住民に密着しております地域行政とか、地域の医師会にもリーダーシップを発揮する場が欠けておりまして、整合性のある機能展開には至っていない、こういうふうに考えるわけであります。
 当然、あるべき形といたしまして、それらの機能がいろいろとすみ分けをして、互いに助け合ったり、いわゆる病院と診療所の連携、病院と病院の連携、診療所と診療所の連携というふうな形で展開されていくべきものでありますが、これは少しずつは前進しているとはいいますが、今もって、それを進めなさいというかけ声が一生懸命かかっている状態でありまして、十分ではないというふうに言わざるを得ません。それらがうまく機能しないのにはたくさんの要因があると思います。しかしながら、従来から政府が求めております医療費の抑制政策が非常に厳しく進みまして、これらの施設の経営が非常に大きなマイナス影響を受けております。したがいまして、お互いが助け合うという環境をつくり得ないということにも1つの原因がみとめられるというふうに考えられます。
 それでは、連携はこのまま進まないかと考えますと、私はそうではなくて、次第に展開されていく機運がかもし出されているというふうに考えます。この間、医療は非常に幅の広い領域で、なおかつ非常に深い形で進歩いたしました。したがいまして、従来からありましたように、1つの施設ですべてのことができるという自己完結型の病院というものを求める神話は崩れ去りました。さらに治療の効果が進んだということにおいて、その後の長期のケアを要する患者さんが増えてきたということから、医療の主軸が、治療からケアへとシフトしてきた。さらに社会は高齢化が進みまして、福祉政策が急激な展開を示してまいりました。当然のように医療と福祉と保健の連携が求められるようになりまして、福祉の展開を接着剤として、医療施設の機能連携が必要だという機運が生じてまいりました。例えば、今、当市にたくさんの進出計画が言われております長期療養型病床群も、これは治療よりも看護、ケアへシフトした機能を持つものであるという形で、将来的にはそれらは福祉に取り込まれていく、そういうものであるという考え方で求められているわけでありまして、医療サイドがそういう方向でのシフトを明確に求めはじめたという現象だと考えます。
 したがいまして、これからの本格的な福祉社会の形成がなされますことに伴いまして、医療施設の機能分化というのは一段と進むと考えられます。当然の施設として、各医療施設が機能連携を順次進めていかなければ、それぞれの施設が成り立たないという状況になろうかと存じますので、ある時間を要するとは存じますが、議員が求めておられるような形での機能連携というものは進んでいくであろうというふうに私は考えております。
 いささか私見が混じったかもしれませんが、そのように考えている次第であります。
 終わります。

◯議長(柴田君) この際、暫時休憩いたします。

 午後 0時03分 休憩
       ─────────────────────────
 午後 1時03分 再開

◯議長(柴田君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問を続けます。
 13番 西尾英宣君。
  〔13番 西尾英宣君 登壇〕

◯13番(西尾君) 私は、日本共産党公認議員として市政について質問いたします。
 4月から消費税率引き上げが実施され、市民は、毎日何を買っても5%がついてくる生活を送りながら、みずからの国の政治のひどさに歯ぎしりをするような思いを強めています。
 この2カ月、国会では消費税増税に続き、沖縄県民の土地を永久に取り上げる特別措置法の改悪、新たに2兆円の負担を国民に押しつける医療制度の改悪、女子労働者保護規定をなくす労働基準法改悪、子供たちの世界にギャンブルを持ち込むサッカーくじ法案が広範な国民の声を押しつぶして進められています。
 しかも、日本共産党以外の政党が、与野党の垣根を超えて、ろくな審議もせずに、まるでところてんを押し出すように悪政を推進するさまは、これまでの国会の歴史に例を見ない異常な事態が進行しています。このオール与党政治の悪政が、9兆円の負担増となって国民生活への空前の重圧となろうとしています。
 さて、12月には市長選挙があります。昨日は、4期目の立候補表明をされましたが、岡部市長の12年間を深く検討しなければなりません。
 第1に、地方自治法第2条、地方公共の秩序を維持し、住民及び滞在者の安全、健康及び福祉を保持することとの観点から見ますと、大和ハウスに向かう安川栃上線、まさに大和ハウス道路とも言うべきものですが、6億円をかけて直ちに取り組みましたが、同じ地内の般若幼稚園は、外壁は崩れ、床はぶかぶかで、子供たちには危険な状況です。老朽化している幼稚園を一時しのぎの壁修理のみにして、大和ハウスだけでなく、コカ・コーラのアクセス道路についても、市費を惜しげもなく投入してきました。
 下水道普及率は、県下9市では最も低く、7年度決算では、1人当たりの民生費4万8,000円、9市の平均6万4,000円から見ても、9市の中では最も少ないことが、幼児への医療費の助成をしていない数少ない自治体の1つです。
 ごみの有料指定袋制を先駆けて行われ、市民への負担を当然視する始末であります。
 第2に、住民こそ主人公という姿勢が貫かれていたでしょうか。
 中小小売店の経営を守ることを怠り、大型店サティなどの建設費6億円のうち1億2,000万円の融資をして、利息3,600万を市が負担していることなど、大型店誘致には力を入れ、全県でも大型店の比率がトップになっています。自助努力ではもう太刀打ちできない事態になっています。
 第3に、国の悪政の防波堤になっているでしょうか。
 国の施策に追随してやっているのが砺波市政です。ゼネコン型公共工事が批判されているとき、当市はさらにチューリップ四季彩館、美術館の建設を進めてきました。中でもチューリップ四季彩館は、12億の計画が24億円にも膨らみ、でき上がってみれば、入場者目標7,000人に対して4,000人しか入っていない。チューリップフェア以外は、閑古鳥が鳴いているではありませんか。昨日の梶谷議員は大変に褒めたたえておられましたが、最初の1年目でさえこのような状況ですから、後が思いやられます。
 砺波駅の橋上化、インターの出口に大型スクリーンがつくられ、またチューリップシンボルタワーの建設が計画中であります。
 岡部市長は市民の願いには冷たく、ゼネコンや大和ハウス道路、サティの出店、コカ・コーラなど、大企業には大変なサービスをする市政と言わざるを得ません。
 愛知県の清洲町では、清洲の家建設中止を公約に、予想に反して日本共産党員の町長が誕生しました。
 今、砺波市政で多くの市民から言われていることは、「チューリップを利用して、ゼネコン型公共工事や国際交流に力を入れる市政ではなく、もっと市民の声をよく聞く市政、福祉や教育に力を入れる市政に流れを変えてほしい」という声がよく聞こえてくるのであります。12年間を顧みて、4期目の立候補表明をされましたが、指摘をしたことなど所見を求めるものであります。
 次に、医療、福祉の施策について伺います。
 第1に、砺波総合病院の増改築については、今年は基本設計をすることになっています。一般病床200床増床をして686床にする計画になっていますが、再検討をするときと思われます。
 福光のインターの周辺に185床の南砺病院、小矢部市の北陸中央病院は当市の近辺に、そして徳州会病院も戸出地内で建設をする計画になっています。加えて、当市内では、おのおの100床の長期療養型病院が5件も計画されていると聞いています。
 帝国データバンクによりますと、90年以降、病院の倒産は120件にも上っています。主な原因は、収入の不足、設備投資の失敗と言われています。
 岩手県の沢内村の病院では、住民の100%が人間ドッグに入って、寝たきり老人ゼロにするなどの成果もありますが、今求められているのは、規模の拡大ではなく、質の向上ではありませんか。夜間透析、庄東地区に分院、そして病院の近くに充実した保健センターの建設ではないでしょうか。
 市長は常々、医療、保健、福祉と連携した病院が必要であるとのことを主張しておられます。昨日の村中議員の答弁では、今年の2月でプロポーザルの正式決定、超大型の病院構想との御報告でしたが、具体的にどのような構想でしょうか、病院長にお伺いいたします。私の心配していることについて、どのように検討されたのかもお伺いいたします。
 老人保健福祉計画について伺います。
 21世紀は高齢者の世紀になると言われています。当市は、平成11年の予測では、高齢化率が20.4%と予測されています。老人保健福祉計画が制定されて3年経過、折り返しの年ですが、11年までどのように対策がとられているのでしょうか。
 身体の不自由な高齢者でも、日常生活をきちんと手助けすれば、安心して立派に自宅で暮らしていけます。過重な負担を家族に押しつけるのではなく、介護は公的な責任で行わなければなりません。
 「寝たきり老人ゼロキャラバン」を行っておられますが、5年前と比べても、156人から248名と92名も増え、ひとり暮らし老人も241名にもなっています。
 介護保険法案が国会で審議中ですが、内容を見ると、自治体の責務の重要性が大変強くなってきます。先日、砺波市で行われた寝たきり老人ゼロキャラバンでも、老人ホームなどの施設の整備を急いでくださいとの要望が強く出されていました。平成11年には、寝たきり老人330人、痴呆性老人63人、虚弱性老人463人とのことでありますが、特養ホームへ入りたいと思っても、いっぱいで入れないことになるのではないですか。
 南部デイサービスセンターができますが、人口密集地や北部地区にもぜひとも特別養護老人ホームなどの施設が必要です。特別養護老人ホームのベッド数をもっと増やすことを求めるものであります。
 24時間対応のホームヘルプサービスに向けて、正規の職員として、身分も保証することが必要ではないでしょうか。ホームヘルパーは3年という期限がつけられています。なぜ、ホームヘルパー55歳という年齢制限をしておられるのですか。55歳はまだ働き盛りです。ホームヘルパーの身分保証と職員の確保についての見解を求めるものであります。
 次に、下水道施策について伺います。
 下水道の完備は住民の切実な願いであり、地球環境を守る上からも大変重要な施策であります。富山県の普及率は、7年度末で42%、全国平均の54%に比べても立ち遅れ、砺波市は8年度末17.8%と、県下9市の中では最も遅れている状況です。昨年の6月議会では、「1つのメニューで進めていきたく、農集と公共下水道を絡み合わせて集合処理をすることが最良の方法」との答弁でありましたが、その方向に進まれるのですか。
 下水道マップでは、緑色が農業集落排水、赤色が公共です。(下水道マップ提示)下水道マップでは、平成30年を目標に、公共を41%、農集50%、単独合併処理浄化槽9%、総事業費434億円で計画されています。当市は、12年前の1985年より下水道に取り組み、普及率の状況から遅れ過ぎと言わざるを得ません。下水道計画を根本的に見直しをしなければならないときに来ています。
 今年の下水道特別委員会でも、下水道マップによる事業費など試算をするように指摘されています。庄川寄り西側は、すべて小矢部川流域に集合処理するとの計画変更をいつされたのですか。この下水道マップとは全く違います。下水道マップと違うことを議会に諮らずに決定されたのですか。普及率の遅れからも、下水道マップは投資効果、水循環の視点から根本的に見直しをしていく時点にあります。
 全町合併浄化槽に取り組んで10年、既に70%の普及率を上げている香川県寒川町へ行政視察に行ってきました。処理人口4,200人、950世帯で総事業費9億6,000万円は、般若、東般若4,200人、892世帯に匹敵するもので、総事業費77億7,000万、寒川町の8倍の投資をしていることになります。自治体の負担も、寒川町では4億ですから、砺波市は40億円もかかり、10分の1でできることになっています。
 なぜ合併浄化槽にすることにしたのか理由を聞きました。流域下水道にすると、第1に住宅が散在しているため、建設費が膨大で財政的に難しい。第2に、建設期間が長く、投資効果の発生が遅い。第3に、維持管理費が高くつく。第4に、住民全員が恩恵にあずかれない。第5に、処理人口の急激な変化への対応が難しいとのことを述べておられました。
 平成3年6月12日、厚生省より各県へ、合併処理浄化槽及び下水道は、それぞれの特性に応じ公共用水域の水質保全並びに生活環境の改善を図る上でも有効な施設である。県においても、合併浄化槽は比較的安価かつ容易に設置できる上に、放流水の水質もよいことから、生活雑排水による公共用水域の水質汚濁を防止する有効な手段である。国も県も保証済みのものを、いまだに県下9市の中で、当市だけ補助要綱をつくらないのはどういう理由があるからでしょうか。
 しかも厚生省は、平成3年において、合併処理浄化槽設置整備事業と下水道事業の調整については、合併処理整備事業は下水道事業計画区域外で実施することが原則であるが、生活排水対策が急務である場合には、下水道計画区域内でも、原則として7年以上下水道の整備が見込められない区域については、合併処理整備事業の対象区域としているとのことで、高岡市は実行しています。このような通達をどのように処理をしているのですか。合併処理で対処している住宅やマンション、個人住宅も下水道の普及率にカウントされることになっていますが、当市は調査もしていないではありませんか。
 にれの木台住宅は、市の指導で全戸合併処理をしていますが、本年度の特環の認可区域にしているではありませんか。二重投資でもあり、外すことが必要です。合併処理の補助要綱をつくられることを強く求めるものです。
 千代地内で、特環公共下水道事業の区域内に、国道拡幅により祖父川に隣接をしたところに家を建てたところ、下水道管をつける場所がなく困惑しています。県の河川課では許可できないとのことで、油田の土地改良区とも協議中とのことですが、どのように対処されたのですか。下水道施策についての市長の見解をお伺いいたします。
 次に、砺波駅の橋上化計画について伺います。
 砺波駅の橋上化に向けて、仮駅舎の着工が進められていますが、多くの問題点を抱えています。12億という莫大な投資をしますが、JRの利用者はかえって不便になるのではないかと、この事業に疑問を持っています。
 JR北陸本線美川駅の橋上駅は3年目になりますが、「階段が多く長くなった。エレベーターは高齢者には使いにくい。ホームへの乗り降りには階段しかない。車いすや障害者への対応はJRですると説明していますが、JRにはそんな要員も余裕も全くない。駅員は2階にいますから、ホームの安全確認は全くない。コミュニティセンターの運営管理費は、美川町で毎年6,000万円を負担しています。JRの売店は、駅新築の機会に採算が合わずにやめられ、そのため財団ふるさと美川でやっているが、年間300万円の赤字となっています」このように言われました。当市からも美川駅へ視察に行かれましたが、この教訓をしっかりと受けとめられて実施されたのでしょうか。
 JR西日本の駅舎をつくるために、砺波市が機能補償費3億1,000万円を支払うことになっていますが、駅舎の坪数や解体費も含めて、何ゆえに3億1,000万円もJRに支払うのですか。JRが駅をつくるのに負担をするのでしょうか。
 5月22日の参議院運輸委員会では、日本共産党の筆坂議員は、「鉄道事業の基盤的な施設にまで自治体に負担させているのはおかしい」と、運輸省に是正、指導を求めました。
 自治体からJRへの寄附金は、96年度で282億、国鉄当時の86年の11倍にも膨らんでいます。地方財政再建促進特別措置法第24条の2の準用で、自治体のJRへの寄附金は原則としてできないことになっています。当市の借金は331億円、公債費比率15.1%を超えて大変厳しい財政状況なのに、自治大臣は承認をしたのでしょうか。
 また、コミュニティセンターの管理について、どのような計画をしているのかお伺いします。
 美川駅では、大型回遊魚水槽が2基あり、だれも見ていない大きなテレビが映っていました。大変むだなように感じました。砺波駅の橋上化計画について伺います。
 最後に教育問題について伺います。
 東部小学校放課後児童クラブが学校の一角を活用、開設して3週目に入っていますが、利用者から喜ばれています。かぎっ子対策として、東部民生委員協議会で強く要望が出されたものが実現しました。空き教室のない生徒急増の東部小学校1室を確保し、1年生6人、2年生3人、3年生5人、放課後から5時まで指導員5人が交代で運営されています。
 東部小学校のかぎっ子は、低学年94名、高学年76名という状況からも、多様な要望があります。共稼ぎの御家庭では、「5時までに子供を迎えに行けない」「夏休みもぜひ開いてほしい」「ドッジボールなどもやりたいが、指導員の目が届く中庭をぜひ使わせていただけないでしょうか」「かぎっ子だけでなく、対象者をもっと広げてほしい」「児童館も近くにつくってほしい」などの声があります。今後の方針について伺います。
 最後に、出町中学校の50周年記念事業について伺います。
 北部小学校の記念事業のときも、全戸寄附金を集め大問題になりましたが、今日は全戸1万円の寄附金を集めておられるではありませんか。
 教育委員会にも12月16日に要望に行っておりましたが、この申し出に対しては、市の教育委員会は検討をしていると言って対処していないのであります。
 6月6日にも要望を出しましたが、ぜひ規制を求めることを強く要望して、私の質問を終わります。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 西尾議員の御質問にお答えをいたします。
 西尾議員さんのお考えになることと私の考えることは大分違っておりまして、大型事業をやるから市の行政が悪い、こういうふうにおっしゃるわけでございますけれども、これをやらなかったらどうなるかということを考えた場合には、これはやはり、砺波の人口がどんどん減りまして、そしてまた大型店も来ないというような状況でおった場合にこれは一体どうなるんでしょうか。その点をお考えになったことがあるのかどうか、よくその辺も検討していただきたいと思っているわけであります。
 私は何も、大型の仕事をやってゼネコンに偏っていくというような考えはひとつもございません。やはり砺波市政の発展をすることが、砺波市政、市民の幸福につながる。市を発展させ、そしてまたいろんな財源を生み出さなければ、福祉もなければ教育もできないわけです。金がないと、教育もなければ福祉もないわけでありますから、そのようなことを考えた場合に、究極的に市民の福祉を増進するためには、やはり市政の発展をして財源を生み出し、あるいはまた人口も増えて、いろんなものが出てきて、この地域がよくなっていくということが、市民の幸福にもつながってくる。もちろん、そこにはいろんな問題も出てくるわけでありますから、そういうものは逐次処理をしながらやっていかなければならない、こんなふうに思っておるわけでありまして、西尾さんのお考えと私の考えとは全く違っておるわけでございます。
 しかしながら、私は何も、福祉や教育というものをおろそかにしたわけではありません。やはり、必要な特養施設をつくるとかデイサービスをつくるとか、あるいはまた幼稚園とか保育所の設備も増設するとか、そうした福祉の面でもソフトな施設をつくってまいったわけでございます。
 そうしたことなども、やはりこうした全体的な市政の発展の中でやっていける、こういうことになるのではないかというふうに思っておるわけでありまして、一々言われましたけれども、基本的には、そのような考えで今までやってまいりましたことが、今日の砺波の発展につながってきたのではないか。議員さんのおっしゃるとおりにしていれば、今ごろ砺波のような姿はないと私は思っているわけであります。
 次に、下水道の問題につきましては、市の下水道の計画は30年計画でございまして、先ほども申しましたように、般若等が入ってまいりますと、大体30%近くの進捗率になると思います。これは10年間でございますから、あと20年たてば、大体100%になる、こういうことになろうかと思っておるわけでございまして、大体四百何十億ですけれども、最終的には幾らになるかまだわかりませんが、年間20億の事業費を今投入いたしておるわけでありますから、20億を四百何十億やるときは、21年ぐらいでなるわけでありますが、実際の経費は若干かかっているのではないかというふうに思っておるわけでありますけれども、そういうことで逐次進めておるわけで、こういう四百何十億のものを一気に投入するということは到底できないことでありますから、逐次投入をして下水道を進めていく。
 県が、2000年までは何十%の目標を持っておりますけれども、県が持っているから嫌でもやらなければいけないというものではない。西尾さんは、県に追随するなとか国に追随するなと、こうおっしゃるわけでございまして、私はその趣旨を体しまして、必ずしも県には追随しておりません。市の財政を考えながらやっておるわけでございます。
 それから次に、いつもおっしゃることでございますけれども、合併浄化槽の問題でありますが、私ども合併浄化槽をやらないというわけではないので、今回も農業集落下水の中には合併浄化槽も含めるということで、そうした規定もつくってあります。
 どうしても合併浄化槽をやらなければならないところがあります。千代のその問題も、あるいは合併浄化槽をやらなければならないかもしれません。そういうところは、当然、合併浄化槽でやるべきところはやっていくというふうに思っておるわけでありますが、それを全面的に合併浄化槽をやってもいいぞということになった場合には、金のある人からぽつぽつやりますとばらばらになってしまうわけです。やれない人はやらない、こういうことになっていった場合には、もう100%下水道を整備することはできなくなってしまう。あとで集落的なものをやろうとしましても、できなくなってしまう、そういう恐れがありますので、我々はやはり、あくまで100%の下水道を整備していきたい。そうなると、やはり集団的にやっていったほうが上がりはいい。ばたばたとやるよりも、きちんとやって逐次進めていったほうが、最終的には全体の下水の整備ができる。
 下水道というのは、やはりこの地域における最終的な環境の整備であるというふうに思っておるわけでありまして、これはどうしてもきちんとやっていく必要があるというふうに思っておるわけでありまして、浄化槽を私どもは否定をしているわけではないですが、必要によって合併浄化槽はやっていくわけであります。
 香川県等でそういうことがあったようですけれども、小さい村ですとどんな方法でもやれるわけですけれども、これだけ大きな地域でまとまってそんなものをやることは、なかなか難しいのではないかというふうに思っておるわけであります。
 それから、駅の橋上化につきましては私のほうから申し上げたいと思いますが、美川のほうを見てきたと、こうおっしゃるわけですけれども、あなたのほうは悪いように悪いように考えておられるようでありまして、やはりいい面もあるわけでして、駅に裏口をつくってというような考えもありますが、これはとてもここらの駅では裏口はできません。また、できてでも、その後の処理なりをするのに非常に金がかかるということでありまして、これは何十年来、駅の裏口をつくろうと思ってJRと話があったわけですが、こういう支線ではだめだということを言われておったわけであります。
 今回、区画整理をやるということになりますので、駅も巻き込んだ地域全体の改良をして、駅周辺をよくしなければいけない。駅というのは、何といいましても、やはり砺波の町としましては、大事なへその部分に当たるわけでございますから、その周辺を、乗客の皆さんも便利に使えるし、またその辺も発展をしていくような措置を考えたい、こういうことで橋上駅というものをつくったということであります。
 いろいろ利用者に不便だとおっしゃいますが、私は両方から乗れて、多少上がったり下がったりありますけれども、仮に、今までの駅でも上がったり下がったりしておるわけでありますから、高岡駅は上がらなくてもよかったですが、帰るときは上がってこなければいけないということでありまして、大体どこの駅でも、東京でも大阪でも地域でも、上がったり下がったりして乗ることになっているわけでありまして、そんなことを一々どうだこうだと言っていたら、切りのないことになるのではないかと思います。
 高齢者の方には、エレベーターもつけておるわけでありまして、使いにくいとか使いやすいということもありましょうが、我々はできるだけこういったものをつけたいと思っておるわけであります。車いすの皆さんには、JRにはスロープをつけまして乗り入れる、こういう方法を今とろうといたしておるわけであります。安全につきましては、JRが責任を持つべきでありまして、いろいろと安全対策はJRといたしましても考えておるわけでございます。
 売店等につきましては、美川のほうはどんなことをやっているのかわかりませんが、我々のほうは、今のキヨスクが橋上駅の駅舎の隣のスペースで設置をされることになっておりまして、これはどれだけもうかるのか損するのかわかりませんけれども、キヨスクの責任においてやっていく、こういうことになります。
 それから、駅舎に3億1,000万市が支払っておるように言いますが、間接的には金は出ている点もありますが、基本的には寄附したわけではないわけで、駅舎の道路にかかったためにこれを移転した、その補償費ということになっておりまして、これはその他の道路でも、家が移転かかって1億もかかるということもちょいちょいあるわけであります。
 JRのほうは、若干高いのはこれは事実でありまして、これは前にも申し上げましたとおり、我々も大変不満に思っております。しかし、これはこちらが幾ら不満に思いましても、これがなければJRも通りませんので、若干高いのはやむを得ないと思っておるわけであります。
 それから、寄附の問題はそういうことで、JRに寄附したわけではないわけでありまして、これは駅の補償費ということになっております。
 それから、公民館に使えないかというような話がございますが、これはやはり市民の交流の場でございまして、出町の公民館にそこを使えといっても、そんなことはちょっと無理なことではないかと思っておるわけであります。
 そういうことで、コミュニティセンターの利用につきましては、今後いろいろ検討いたしまして、有効に使っていくということにいたしていきたいと思っておるわけであります。
 大体、私から申し上げますことは以上でございます。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 答弁申し上げます。
 出町中学校50周年記念事業に伴う物件の寄附申し込みについては、出町中学校50周年記念事業実行委員会会長より寄附の受納願いがあり、寄附があった場合は受納すると回答しているところです。
 その際、申し上げましたのは、決して強制寄附はされないように、あくまでも篤志家の寄附に限られたいと申し伝えたところです。
 このような事業については、今までも強制寄附はなされないように指導しているところであり、今後もそのように指導していきたいと考えています。
 学校建設、教材等の補助金等の増額要望については、今後も県や国に働きかけていきたいと思っています。
 以上です。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 民生部長 中島和之進君。
  〔民生部長 中島和之進君 登壇〕

◯民生部長(中島君) 西尾議員の質問にお答えしたいと思います。
 1点目は、老人福祉計画の見通しであります。
 当市の老人保健福祉計画につきましては、第6次総合計画に基づき、漸次整備を進捗いたしておるところでございます。
 御案内のとおり、平成11年まででございます。過去4カ年を経過いたしておりますけれども、既に特別養護老人ホームの増床を含めた80床、それからショートステイの20床、あるいはデイサービスセンター、ショートデイサービスセンターなど、いわゆる施設福祉については計画どおり進捗いたしておりますし、ソフト面でのマンパワーの確保等につきましては、ホームヘルパーの増員、それから保健婦、看護婦の増員など、漸次計画的に進捗いたしておるところでございます。
 その中での特別養護老人ホームについての増床、開設の御要請でございますけれども、当市の老人保健福祉計画、全国、全県的でございますが、平成5年度中に策定したものに基づきまして、県の大枠の中で、それぞれの地域福祉圏で設定されておる前提がございます。したがいまして、特別養護老人ホームの砺波福祉圏におけるベッド数は485という計画内容になってございまして、現在、既存のものは435床あるわけでございます。
 そこで、小矢部市において、目下50床の増床計画がありまして、砺波福祉圏では11年までの特別ホームのベッド数はそれで満杯になると、こういうことでございます。県の老人保健福祉計画の見直しがない限り、今のところできない状況になっておるところでございます。ただ、実態的には若干の待機者がおるという実情がございます。県のほうで全県的な見直しがあれば、計画の見直しが出てくれば、圏域全体として考えざるを得ない問題かと考えているところでございます。
 また、ホームヘルパーにつきましては、漸次増員いたしまして、現在20名体制でサービスに努めているところでございますが、議員の御心配いただいたことにつきましては、55歳の定年制の問題、嘱託雇用の問題だったと思いますけれども、ホームヘルパーのサービス内容は、家事援護それから身体介護サービス、多様なサービスがあるわけでございますが、特に、従前から入浴介助など身体に過重がかかるサービス業務がございまして、ヘルパーが本格的に整備された段階では、55歳が妥当な年齢であろうということで、今日まで推移いたしておるところでございます。
 それから、身分の問題等につきましては、現在は一応3年嘱託雇用をいたしておるところでございますが、実態的な身分につきましては、給与、法定福利費あるいは退職手当等を含めて、ほぼ市の正規職員と同等の待遇をいたしておるわけでございます。
 幾つかあった中で具体的にお答えできるのは以上でございます。
 なお、介護保険制度についても若干言及があったところでございますが、これはかねて議論されておることでございますが、現在の法案の中身の中での問題点は、1つは在宅介護サービスの全国標準的な給与水準の設定がなされるのかどうか。それから、これも問題になります要介護認定事務の、いわゆる公平・公正な判定基準の設定が現場でできるのかどうか。それから、保険料、利用料に当たっての低所得者層への配慮。それから、トータルな意味での市町村の保険財政に対する支援策。これらが問題になっておるところでございまして、目下、国会で議論中でございますが、今国会で成立するかどうかは微妙な段階でございます。いずれ具体的な内容が市町村へ示されてくると思いますけれども、富山県におきましては、これらの問題について研究会を発足させまして、具体的な内容について検討を進めることになっておるところでございます。
 もう1点は、東部小学校校下における放課後児童対策についてでございます。
 子育て支援対策として、東部小学校校下の1年生から3年生の児童を対象に、放課後児童クラブを、去る6月2日より、小学校の空き教室を利用して開設させていただいたところでございます。現在、児童14名を指導者5名、交代で常時2名体制で指導育成に当たっておるところでございます。
 議員もおっしゃったように、昨年のアンケート調査では九十数名いたわけですが、実際、申請のあったのは14名でございます。残りの皆さんは、何らかの対応をしていらっしゃるということでございます。そこらあたりの数字の乖離については、どう理解すればいいのか我々も戸惑っているところでございます。
 なお、開設時間の問題につきましては、学校の管理上の問題あるいは指導者の確保の問題等、難しい面もあるわけでございまして、今後、夏休みの開設の問題も含めて、教育委員会あるいは学校、保護者、地元運営委員会等と協議しながら検討してまいりたいと考えておるところでございます。
 以上でございます。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 病院長 荒川龍夫君。
  〔病院長 荒川龍夫君 登壇〕

◯病院長(荒川君) 西尾議員のお尋ねにお答え申し上げます。
 総合病院の増改築事業について、2点ほどのお尋ねでございました。
 1点は、200床の増床を見直すべきではないかという御意見でございます。
 御指摘のとおり、砺波医療圏内の既存の病院の新築移転計画、それから砺波市内への複数の長期療養型病床群の病院の新築、及び隣接の医療圏内でとりわけ砺波市に近接した地域の新しい病院の進出計画などがございまして、当院を取り巻く医療環境は明らかに変わろうとしております。
 このことは、今までもある程度の妥当性を持って進められてまいりました富山県の地域医療計画に波紋を投げかけるものでありまして、それらに伴う混乱や変動は避けられないというふうに考えております。したがいまして、当院が現在進めております増改築計画におきましても、慎重な検討を要する問題だと考えております。
 平成7年12月に正式に策定いたしました将来構想、私たちはマスタープランと申しておりますが、それには将来200床の増床が盛られております。平成5年度から始めました将来構想の検討の初期のプランの段階から正式の策定時までを通じまして、また当院が持ちます本来機能であります急性期治療後の後方ベッドの不足が極めて切実な問題として取り上げられておりました。その不足分を自分たちで持つことを含めて、いわゆるそれをケアミックス型の病院と申しておりますが、そういう必要性も感じまして、必要病床数を算定いたしました。さらに、病床の利用率が95%以上である。在院日数が、県下の最高の20日から21日であるということ。それから、年間1万件に近い形の救急患者が運ばれ、病院での死亡者が年間450人という、それがどんどん増加するという傾向がございまして、いわゆる重症例が非常に増えているという、そういう要求も考えまして、それに加えまして、県の医療計画による地域の必要病床数の算定、それから地域の患者実態調査をこまめに行いまして、なおかつ県の厚生部の慎重な御提案を加えまして、数字を200床という形で公表したというのが実情でございます。
 その後、有床診療所からの長期療養型病床群への転換を誘導する厚生省の政策の急展開によりまして、いわゆる病床不足地域であります砺波医療圏、とりわけ都市造成の将来性があるというふうに見られております砺波市内への開業医の方々の進出が、顕著にあらわれているというのが現状であろうかと考えます。
 それらの病院の設立目的、規模、病床数、地域での機能の妥当性には、慎重な議論が必要だと思いますが、その形の病院が、今後の慢性疾患の長期入院治療の拠点となって、社会的、地域的な必要性が生ずるであろうということは十分認められることでございまして、当然のことながら、当院でもそれらの病院との連携に前向きの関心を持っております。
 病院内での検討でも、それらの状況を分析いたしまして、今後、それらの病院との機能分担、連携の視点に立って、当院の必要病床数の見直しを行っていくべきであるということになっております。
 したがいまして、このたびの増改築計画では、急性期疾患診療及び高度医療を中心とした中核病院機能の確立を目指しておりますので、そのために必要な病床数がどれだけであるかということを慎重に算定いたしたいと考えております。
 また、地域医療の円滑な運用に当たって非常に大切なことは、その地域における不採算医療をだれが担当するかということでありまして、例えば救急医療においてもしかり、災害医療においてもしかり、それから僻地医療においてもしかりでございます。あるいは患者さん中心の医療を行えば、極めて日常的な診療においてもしかりでありますが、それがだれであるかということを十分に配慮していただきたい。また、それに対する御理解をいただきたいと考えております。
 それを支えるための、私たちは公的病院としての責務、それから、その不採算を支えるために高度機能を十分充実して維持していく必要があるという観点に立ちまして、私たちの計画を進めたい、こういうふうに願っている次第であります。
 また、お述べになりましたが、病院の倒産が増加しているということも事実でありまして、その原因も、御指摘のとおり収入が減った、過剰な設備投資をしたというようなこと、そのほかに放漫経営も挙げられると思いますが、それは病院を取り巻く環境が非常に厳しいということを表現していることであります。
 だからといって、経営だけが問題であるかという問題が浮上してまいりました。最近、経営にすぐれた企業が、医療の領域に進出するという議論が起こっておりますが、医療費の増大を単純に経営管理するものだけが問題であって、その質の悪さが経営を悪くしているんだと考えるのは、いささか無理があるのではないかと考えられます。日本の医療が、どうしてこういう形になったかという基本的な議論が非常に大切ではないかと思うのであります。
 今回の砺波総合病院の増改築計画で求められているのは、御指摘のように、市民にとって医療サービスの充実であります。そのためには、医療と保健と福祉が十分に連携した形で行われるべきでありまして、その場合においても、現在の病院が果たしております市民あるいは広くは砺波広域圏の住民の求めている期待を、単純に狭い地域の要求に応えるだけに矮小化することなく、中核病院としての機能を十分発展させながら、地域医療のキーマンとなっていくという構想で進めていくことこそ、市民の求めている姿であろうというふうに考えております。
 また、第2点でお尋ねになりました2月末に検討した内容を明示しろというお尋ねでございますが、昨日、村中議員の御質問にお答えいたしましたように、2月末に行いましたのは、プロポーザル方式で設計業者を選定したということでありまして、そこで計画を決定したということではございません。現在、業者を決定した後も、慎重な計画案を策定いたしまして、検討を続けているということを御理解いただきたいと思います。
 以上であります。

◯議長(柴田君) 13番 西尾英宣君。

◯13番(西尾君) 第1点の市長の政治姿勢について。人口が増えるから発展をしているということで、西尾さんは大型公共工事や大企業に反対して、人口が増えなくなるともっとみすぼらしくなるということでございましたが、私は何も、大企業や松下電子やコカ・コーラに反対しているわけではありません。
 例えば大和ハウスの道路ですと、安川栃上線ということで、大和ハウスに向けてつくっているんですよ。やっぱり、余りにも過剰なサービスをしているということを言わざるを得ないわけで、志賀町では、いい悪いは別にして、大和ハウスが町に道路を寄附されたわけで、そういうことも含めて、当然企業が負担すべきものについては負担する方向で取り組んでいかなければならない。
 私は、やはり町の発展ということを考えると、今住んでいる人たちが、本当に住んでよかった。福祉も教育も充実して、住みやすいということが一番大事であるという、その観点で、住民の安全そして暮らし、福祉や教育の充実した砺波市政に流れを変えていくことが、今非常に大切ではないかということを指摘しておきたいと思います。
 それから、合併浄化槽について、市としても取り組んでいるというお話でございましたけれども、私は、県下9市の中で、補助要綱をつくっていないのは砺波市だけで、なぜ補助要綱をつくらないのかということを述べているわけです。補助要綱をつくることによって、急速に普及率も上がるということを指摘しているわけでございまして、そういう面では、例えば栴檀山地域は、下水道マップによると白地地域になっているんですけれども、この地域では村が上流でもあるし、一日でも早く排水についてはきれいにしなければならないところでありますから、補助要綱はやはりつくる必要があるのではないかということを指摘しておきます。
 それから、駅の橋上化ですけれども、市長はJRに寄附していないという話ですけれども、どうして砺波駅の解体に3億1,000万円を駅の補償費として支払わなければならないのですか。駅舎の坪数や解体費用も含めて納得できないのであります。
 しかも、2階に上がる自由通路、これに3億5,000万円の費用算出になっておりますが、内訳は合わせて6億6,000万になるんですけれども、何としても納得できないのであります。この内訳について答弁願いたいと思います。
 それから最後に、教育長にお伺いしますが、出町中学校の50周年記念事業については指導したと言っておりますけれども、昨年12月16日に、教育委員会に行ってお伺いしましたということですけれども、何を買っているかというと、図書室の空調設備や書架、そしてグラウンドピアノや体育館の暗幕、そして花壇の整備など、当然、砺波市が負担しなければならないものなのに、12月16日に市の教育委員会へ行ったところ、何も述べられなかったということで、私はそういう申し出があるのであれば、「これは市でちゃんとやりますから、皆さん方、そんな寄附を集めなくてもいいですよ」ということをやっぱり言わなければならないのであって、どう指導されたのか。そういう要望を受けつけられたことに対して、市長に対して「こういう要望があったので、ぜひ財政的にお願いします」ということを言ったのかどうかお伺いして、私の再質問を終わります。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。

◯市長(岡部君) 大和ハウスの道路につきましては、大和ハウスへ入る道路は、当然大和ハウスが負担をいたします。水道も全部そうです。幹線道路から入るところは全部大和ハウスの負担です。敷地内でなくなっても。
 それから、道路は将来は県道にしようと、こういう考え方でおるわけであります。
 それから、合併浄化槽の補助要綱は、必要になってくれば当然決めるわけでして、今まだ一般の特環、その他の中では必要な状況ではないものですから、まだやっていませんが、もしどこかでやらなければならないということになれば、当然、補助要綱を決めてやらないと、無茶苦茶にやられたんじゃ、さっき申しましたように、収拾がつかなくなってしまうわけであります。
 それから、駅の仕訳といいましても、1つは駅の補償でありますから、補償費として、道路を通った場合には、道路が家にぶつかれば、当然その家に補償費を出して動いてもらう、こういうことと同じように考えていただければ、別に変わったことをやっておるわけではないわけです。
 自由通路の3億5,000万は、これはもう設計上そういうふうにしておるわけで、これはJRの設計基準によってやるわけですから、一般のものより若干高くなるのは、これは私もなんでそんなに高くなるのかなと思っているんですけれども、向こうには向こうの基準みたいなものがあるので、これはやむを得ないと思っておるわけであります。
 以上です。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。教育長 飯田敏雄君。

◯教育長(飯田君) 西尾議員の質問にお答えします。
 御承知のとおり、今ほどあなたが申しました品目についての採納願いが出ておりました。教育委員会としては、いわゆる子供たちの学習についての備品教具等の準備は、予算をいただいて十分やっているわけでございますが、子供たちのためにさらにやりたいという篤志でございまして、これをむげに断る理由は何もございません。ありがたくいただいた次第です。
 終わります。

◯議長(柴田君) 2番 金嶋久貴子君。
  〔2番 金嶋久貴子君 登壇〕

◯2番(金嶋君) 3項目にわたり、質問及び要望を申し上げます。
 今年は、エルニーニョ現象が始まっている可能性が高く、冷夏の恐れがあると気象庁が発表いたしました。地球環境の変動は、人間の生産活動による影響が大きく、危機が叫ばれて久しい今日、さまざまな対策を講じてはいるものの十分に機能はせず、問題があちこちで吹き出しております。
 最近では、古紙や雑誌等のリサイクルが進まず、全国的にもまた富山県においてもだぶついて、業者が集荷を一時停止しております。ですが、私たち一般消費者もリサイクルの促進を図りたい。再生品を購入したいと思っても、製品が身近な店頭にないことが多く、情報も少なく、リサイクルが十分に機能しているとは言えません。
 このようなときに当たり、市内有数の事務系事業者で、また地域においても大消費者とも言える市役所が環境対応をしたリサイクル品の購入を推進し、教育の場などでも使用することは、波及効果もかんがみて大きいのではと思います。
 そして、この際、「花と緑のまちとなみ」のバックグラウンドデザインとして、根幹に環境自治体という位置づけを確立されてはいかがでしょうか。
 「咲く花 咲く夢 咲く未来」は、豊かな環境があってこそ生まれるものです。そして、この夢も未来も本当に根づかせるには、環境保全への努力と配慮があってこそではないでしょうか。そのために、当市を環境自治体として位置づけ、まず市役所にエコオフィスプランを作成してはと思います。
 内容としましては、第1に省エネルギーでございますが、これは既に日々取り組んでおられ、皆様の努力には敬意を表しております。
 2番目といたしまして、物品購入に関する取り組みですが、購入の中心にグリーン購入を据えられてはいかがでしょうか。例えば、コピー用紙については既に一部お使いですが、古紙100%、白色度70%の再生紙を購入する。これは目にもやさしゅうございます。鉛筆及びボールペン等の文具並び事務用品は、廃木材・廃プラスチック等から再生産された製品など、環境負荷の少ない製品を購入する。洗剤は、原則せっけんを使用するといったことなどです。
 購入をこれら環境対応商品に切り換えましても、コスト的にはほとんど変わりのないことが、他自治体や企業での取り組みで実証されております。
 特に、文具類に関しましては、学校などでも率先して利用していただきたく、砺波市が定期的に市内の商店から購入することにより、店頭にも並べていただけるよう依頼し、同時に市民へもアピールを行い、リサイクルの推進を図られてはと考えます。
 この環境対応商品につきましては、先般リストをお渡しいたしましたが、文具から作業服に至るまで二百数十品目ございます。通常品との価格比較表も添付いたしましたので、御検討いただきたく思います。
 また、建築土木等の項に関しましても、今後、南部福祉センターやシルバー人材センター、総合病院の建設等がございますが、建設廃棄物の処理等は業者任せにするのではなく、発注者として、適正処理の確認はもとより、型枠などには熱帯木材の原則使用禁止をするなど、あらゆる分野での環境への負荷削減を率先していただきたいと思います。
 そのほか、もろもろの項目がございますけれども、砺波市は花と緑のまちとして、環境にやさしい自治体として、地域の中で先駆けてこれら取り組みをすることにより、波及効果を考え、ぜひとも推進されたいと思います。
 続きまして、環境関連といたしまして、砺波市にはさまざまな企業がございます。それらはいずれも、環境へはそれなりの配慮はされておられましょうが、それをより正確に構築するために、すぐにとは申しませんが、ISO14000(インターナショナル・オルガニゼーション・フォア・スタンダーデゼーション)これは国際基準化機構、スイスに本部がございますけれども、その考え方及びLCA(ライフ・サイクル・アセスメント)の考えの導入を推奨し、取得とは申しませんが、知識を持って企業経営に取り組まれるよう指導はできないものでしょうか。砺波市の企業誘致の条件としての位置づけも考慮していただきたいと思います。
 このISO14000は、いわゆる環境ISOと呼ばれまして、1992年ブラジルで開催されました地球サミットの決議にある「環境との調和を図り持続可能な開発を行う」に端を発し、環境管理の標準化に関する技術専門委員会が設置されました。
 国際会議を重ね、昨年9月に、国際規格として環境マネージメントシステムと環境監査部門が発効となりました。これは、別名「環境パスポート」とも言われ、EUでは取り引きの重要な条件として位置づけられております。
 砺波市においては、両松下が既に取得あるいは申請中と伺っております。
 具体的に申し上げますと、例えばIC関係の企業では、これまで洗浄に塩素系溶剤、トリクロエチレンなど、塩化メチル等を使用してまいりましたけれども、これは環境への負荷が大きいということで、14000シリーズでは認められず、環境への負荷の少ない炭化水素系か純水に切り換えること、蒸留再生して繰り返し使用することが項目として要求されております。
 また、ライフ・サイクル・アセスメントにつきましては、今後、順次発行してくる14000シリーズの一部門ですが、減量調達、製造、運搬、輸送、保管、消費、リサイクル、廃棄という製品が、生まれてから消滅するまでのライフサイクル全体にわたっての環境負荷を定量的に分析する方法です。
 このLCAの指標の1つに、リデュース(資源やエネルギーの消費を直接的に減らす)という項目がございます。砺波市には、地下水という、豊富ではありますが有限な資源があります。現在、企業誘致では、この豊かな資源が制限つきとは言いながら、無償提供のような形で企業誘致をされております。
 これをこのLCAの観点から見ますと、使用内容を厳重にチェックしなければなりませんが、例えばコーラに関して申せば、製品として使用される水は10数%、あとは50%余りが冷却水とのことですが、製品への地下水利用は納得できても、冷却水については考慮を求めるべきではというふうになるわけです。
 また、この水資源につきまして、流域において地下水を使用している企業は、今後、この有限な資源をいつまでも持続するために、その量に応じて環境負荷金を拠出し、上流の水源涵養に充てるなどのシステムを流域都市間でつくり、水源を守る対策を講じていかれてはと考えます。
 余談ではございますが、滋賀県庁では、2000年を越えたなるべく早い時期に、ISO14000シリーズを取得していない企業は、資材調達のリストから外すというふうに伺いました。
 2項目といたしまして、ダイオキシンについて述べさせていただきます。
 この目に見えない暮らしと命を脅かす地上最悪の猛毒が、ようやく皆様の目にも見えてきたと思います。
 厚生省は、昨年10月2日、削減対策検討委員会の中間報告で、緊急対策を必要とする排出濃度値を、排ガス1立方メートルあたり80ナノグラム(1ナノグラムは10億分の1グラム)として、全国1,850箇所の地域焼却炉施設に調査を指示いたしました。砺波市のクリーンセンターの測定値は、皆さんもご存じのように、80はクリアいたしましたが、県内では2番目の数値47ナノグラムが検出されました。
 その間、厚生省は本年の1月23日に、ごみ処理にかかわるダイオキシン類発生防止ガイドラインを発表いたしましたが、これによりますと、恒久対策の基準値は、新設炉で0.1ナノグラムとあり、何と緊急対策の数値とは実に800倍もの数値が示されました。今までの方針がそれほど甘かったということであります。
 そして、砺波市のような既設の炉については、今後、排出濃度5ナノグラム以内とされており、47ナノグラムであった当市は何らかの対策をしなければならないことになりました。どのように対処されるのかお聞かせください。
 ちなみに、日本では、焼却炉からは年間15~17キログラムのダイオキシンが発生していると言われています。スウェーデンでは100グラム、ドイツでは350グラム、アメリカでは300グラム。この差は大変なものであります。
 また、厚生省は、今後、ダイオキシン対策として、24時間稼働の高性能大型炉に順次切り換えるように削減方針を打ち出しました。24時間稼働するには、たくさんのごみが必要となります。片方でリサイクルを推進し、ごみの減量化を言いながら、相反するこの矛盾した方法は何とも解せません。
 ですが、今や日本人の母乳や脂肪組織中のダイオキシン濃度は、南ベトナムの汚染レベルを越えて世界1となっております。もはや安全レベルに余地はなく、一刻の猶予もならない状況となっています。これ以上の汚染は食いとめなければなりません。
 ダイオキシンが、塩素の生産、使用、廃棄に伴って非意図的に発生する副産物である以上、塩素、塩素系製品の生産使用を最終的になくすように求めていかなければなりません。
 先般、視察にまいりましたカナダでは、五大湖の環境保全のために、アメリカとの合同委員会ICJで、1994年に「ダイオキシンやフロン、ヘキサクロロベンゼンが副産物として出ないよう製造過程と原料を変更すること。そして、産業の原料としての塩素及び塩素化合物使用を終止するための計画を立てること」という勧告を出しました。ドイツ、イギリスも同様の勧告を出しております。
 現在、我々は、いつダイオキシン源となるか予測できない物質に囲まれて暮らしております。一たび火災が発生すれば、どこからでもダイオキシンが出てくることになります。阪神大震災においては、あの火災により、約2キログラムのダイオキシンが発生したと言われております。
 同じく、ドイツのデュセルドルフ市では、「環境保護は小学校入学時のかばんの中に何を詰めるかによってスタートする」として、「ボールペンは軸が木製でしんの取り替えれるもの。プラスチックのものはだめです。お弁当は、パンをアルミ箔や塩ビのラップで包んではいけません」と具体的に細かに指示をいたしております。
 ダイオキシンに対する恒久的対策は、「ノーモア塩素」であります。そして、ごみ対策は、資源問題も含めて徹底したリサイクル社会の追求であり、現在の焼却方法ではないと考えます。
 リサイクルを徹底追求し、環境に負荷を与える物質や製品をつくらず、使わず、生ごみは堆肥化し土に返し、極力焼却処理を減らすよう砺波市も考慮していただきたいと思います。
 さて、私たちの身の回りでは、公共の焼却炉のほかに、各施設や事業所、家庭などの小型焼却炉がございます。これもまた、ダイオキシンの発生源でございます。紙といえども、コピー紙やOA紙、感熱紙など表面に薬品を塗ったものが多く、焼却すると有害物質が発生いたします。子供たちの学ぶ学校に焼却炉があることは、健康上も環境教育上でも問題であります。学校の焼却炉は私は廃止すべきであると考えます。学務課としてはどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。
 また、今回のガイドラインでは触れられておりませんでしたが、医療廃棄物等、病院のごみ処理、焼却処理等についても検討すべきであります。どのようなものをどのように処理されているのか、お知らせいただきたく存じます。
 家庭用小型焼却炉へは砺波市は助成金を出しておりますが、今後どのようにされるのかあわせてお答え願います。
 3項目といたしまして、情報公開条例についてお伺いいたします。
 この条例につきましては、昨年暮れ、国の要綱案が出て、制定が間近となってまいりました。また、47都道府県においてもすべて制定がなされ、地方自治体でも順次制定の運びとなりますが、砺波市ではいつごろ制定されるお考えなのでしょうか。国の制定を待って内容を検討し、準じたものをとお考えでしょうか。
 国と地方自治体とは、住民への密着度がまるで違います。さきの行政手続き条例のように、国あるいは県の字句を市に置き換え、該当しない条項を削除といった簡便な手直しをして踏襲するようなことは、よもやなさらないとは思いますけれども、もしそうであれば、それは本当に住民のための条例制定とは申せないでしょう。また、国のそれや県の条例はあっても、一番身近な居住地域の市の情報公開がないというのもこれはおかしなことでございます。
 御存じのこととは思いますが、この条例の目的は、「市政に関する情報を公開することについて、必要な事項を定めることにより、地方自治の本旨にのっとり、基本的人権の確保及び知る権利の行使、並びに参政権の保証を図り、もって構成で民主的かつ効率的な市政の実現に資するもの」でございます。
 少し内容に踏み込んで申し上げますなら、砺波市における条例作成に当たっては、公文書公開と情報提供の2つのシステムを基本的方針として作成していただきたいと思います。
 それらに関しましては、1)公開原則の確立、知る権利を制度的に保証することであります。2)当然ではございますが、プライバシーの最大限の保護。3)請求者の範囲を限定しない。現在は、関係地域住民以外利用できないところが多いのですが、何人にも請求権の保証をするべきであります。4)意思形成過程も可能な限り開示する。平成4年6月の官庁速報によりますと、「情報公開制度が政治への積極的な住民参加を保証するものである以上、政策決定の過程にある情報も可能な限り公開されてしかるべきであろう」とあります。5)開示は市長部局、教育委員会、監査委員会、選挙管理委員会、公平委員会、すべての委員会、また機関委任事務情報、これは自治省の見解で自治事務として可と出ております。ほか市にかかわる財団、広域事務組合等も含み、また議会も対象としていただきたいと思います。6)利用しやすいシステム、目録の整備、低料金、短期間対応などがございます。
 以上、最低この6項目を砺波市においては留意して作成に当たっていただきたいと思います。
 かつ、公文書開示に当たっては、当然のことながら、個人情報の保護には最大限の配慮を払わなければなりません。よって、個人情報保護制度の同時制定が望ましいと思います。つけ加えますならば、個人情報保護制度には自己情報開示請求権がございますが、これには教育自己情報やカルテ等も開示の対象とされたいと思います。
 これらのことを討議、検討するためには、専門家を交えた制度研究委員会の設置が必要と考えます。資料収集から、研究、具体的な検討など、半年や1年でできるものではないと思います。同時に、町内の公文書目録作成などの整備も当然必要となってまいります。
 また、あわせて解説・運用基準の手引きをつくり、定義を明確にされ、実効性のあるものとしていただきたいと思います。
 地方自治の本旨にのっとり、住民の理解と信頼を深めるために早急な取り組みを砺波市に望みます。具体的な制定予定、作成方法等お聞かせいただきたいと思います。
 以上で質問を終わらせていただきます。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 金嶋議員の御質問にお答えをいたします。
 最初のところは、環境自治体としての位置づけという点でございますけれども、環境をよくするということはもちろん大事なことでございまして、市としましても、今まで、法の推進とかあるいは花と緑の環境をよくするとか、いろんな面でやってまいったわけでございます。
 自治体におけるいろんな古紙の問題とかリサイクルのものを使うとかというような細かいものにつきましては、それぞれ各部長から答弁をいたします。
 基本的には、環境というものを大事にするということは考えていかなければならないことでございまして、先般のごみ運動のときの講師の先生のお話等も聞いたり、また私の意見も申し上げまして、この方は厚生省なり環境庁でいろんな会議に出られるようでありましたので、申し上げておきました。
 いろんな商品の中で環境を非常に悪くするようなものは、やっぱり製造を禁止すべきでないかということを申し上げたのでありまして、そういうものをどんどんつくらせておいて、最後を市町村に金を使って処理させる、こういうことはけしからん。あるいは、そうやった企業がこれを処理すべきではないか。そういうシステムをよく国のほうで考えてもらわないと、何でもつくらせておいて、あとは市町村で始末せよというのはけしからん、こういうことをよく申し上げておいたわけでありまして、できたものを市町村が何もかも始末しておりますと、どんどんそういうのが出てくる、こういうことにもなるわけでありまして、欧米その他の例を見ましてでも、今のようなペットボトル、あんなようなものはほとんど使っておりません。やっぱりガラス製のものを使って、何回でも使っておる。多少これは輸送とか手間のかかる面もありますが、環境を守るためには、そういうことも非常に大事ではないか。何でも化学物質を使って製造しておいて、始末を市町村に持ってきてもらっても困る、こういうことを申し上げておったわけであります。やはりもとから正すことを考えないと、先のほうだけわいわい言っていても、これはなかなか直るものではないのではないかというふうに私は思っておるわけであります。
 それから、次の情報公開の問題につきましては、いずれ国の法律ができるということにもなっておるわけでありまして、それを目指して、市としてもそういうものをつくる必要があるのではないかというふうに思っておるわけでありますが、今回の国会ではどうも見送られるというようなことでありまして、やはりいろいろな問題があるのではないかというふうに私は思っておるわけであります。
 来年で言えば、10年3月ぐらいには公布されて、その後2カ年ほどの周知期間があるということを聞いておりまして、この情報公開というものは大変難しい問題ではないかということを私は思っておるわけであります。これは難しく考えると非常に難しいんですが、簡単に考えれば大したことはないので、今、見たいものがあれば、市に申し込まれれば必要なものは幾らでも見せるということで、情報公開条例がないから見せないというわけではないわけでありまして、そんなものをつくって、ごじゃごじゃしたところへごじゃごじゃ探るようなことをやりますと、だんだん難しくなってしまうということで、これはやはりお互いにフェアに物を考えていけばいいので、余りにも細かいところに突っ込んであるいて、重箱の隅をほじくるようなことばかりしていたら、行政が停滞してしまう。そのためにおびえてしまって、仕事をやらなくなってしまうというようなことも考えなければいけないわけでして、限度というものをどこに置くかということを考えないと、何でもかんでも全部見て意見を言われるということになると、さっきの話では、意思決定のまで見せろということになりますと、市長は要らぬものになってしまうわけで、こんなものはお前の意思で決定したらだめだ、こんなことを言われたら、市長は何のためにあるのかわからなくなってしまう。やはり、市長は自分の市民に対する責任から、こういうことを決めなければならない。ここはこういうふうにしなければならないということをみずからの判断で決めるわけで、その判断のことまで事細かく言って、おまえの判断はおかしいと。それは、結果を見て、悪いなら悪いと言われれば、直すべきところは直す、あるいは議論すべきところは議論してもいいですけれども、そんなことまで情報を公開するのは私はおかしいと思うんです。
 ですから、限度をどこにするかということは、今後やはりよく検討しないといけないのではないかということでありまして、民主主義ですから、市民の声を聞きながら政治をしていくということはわかるんですけれども、これではちょっと民主主義と言えるのかどうか。ちょっと私は何かおかしな感じがいたしまして、本当の民主主義になるのかならないのか。そんなことばかりに気をとられたんじゃ、本当に、いわゆる大勢を見誤ってしまう。足元ばかり見ていて方向を誤ってしまったというようなことになっては、市民の幸福にはならない。
 やはり、市民のためには大勢はこうすべきだということを見ながら、いろんな施策を講じていくわけですから、そういうことをやっているにもかかわらず、足元ばかり見られていたのでは、大事な判断を誤ることがあるのではないかというような気もいたします。これは具体的にならないと何とも言えませんが、今の質問を聞いていると、何かそんな感じになるのかなというふうに思っておりまして、法律もどうなるのかよく見ないとわかりませんけれども、別に我々は隠すつもりはないわけで、見たいというものは見てもらって結構ですけれども、一々それを詮索されるということになったら、行政は非常に手間もかかるし前に進みにくくなる。それは果たして、市民のためになるのかどうかということもやっぱり考えていくべきではないかという感じを今持ったわけでありまして、どうするこうするということは、またこれから具体的に考えていかなければならない問題ではないかというふうに思っておるわけであります。
 その他の問題につきましては、それぞれ各担当部長から返答をいたします。
 以上であります。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 金嶋議員からの御質問にお答えします。
 市内の小中学校においては、小規模な焼却炉が設置されており、ダイオキシンの発生源とされる塩化プラスチック系ごみを分別している学校も3校ございますが、7校においては、可燃ごみと一緒に現在、焼却処理をしているというのが現状でございます。
 教育委員会としましては、ごみの分別を徹底し、塩化プラスチック系ごみの焼却はしないよう今後指導していきたいと考えております。
 また、それぞれの学校に設置されております焼却炉の、使用しているうちに痛んでまいりますと、修理費も相当かさむことなどから、学校でのごみ焼却は今後やめて、市のごみ収集日に収集するよう検討しているところでございます。
 以上です。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 総務部長 柳原和夫君。
  〔総務部長 柳原和夫君 登壇〕

◯総務部長(柳原君) 金嶋議員の御質問のうち、環境対応製品の購入等につきましてお答えを申し上げたいと思います。
 環境負荷が少ない地球にやさしい製品の利用につきましては、今ほど市長の答弁にもありました重要な今日的な課題であり、私ども砺波市としましても、既に市民向けの全戸配布の広報誌や、公的施設、公共施設のトイレットペーパーなども原則再生紙を利用しているところであります。
 さらに、今年度からは、庁内使用の印刷用紙等につきましても、これは試験的ではありますが、使用開始したところであります。今後とも、コピー用紙など各種事務用品等につきましては、エコマークあるいは無リン、購入ガイドブックなどを参考にいたしまして、順次この種の製品の使用拡大をしてまいりたいと考えているところであります。
 なお、情報公開条例関連でございますが、市長のほうからこの考え方について所信が述べられたところでありますけれども、御提言のありました特に6つの重要な項目について留意すべきという内容であったかと思いますので、今後、条例制定に向けまして、私ども十分考えていきたいというふうに考えております。
 以上です。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 民生部長 中島和之進君。
  〔民生部長 中島和之進君 登壇〕

◯民生部長(中島君) 金嶋議員の環境問題についてお答えいたします。
 まず最初に、市内の企業にLCA的チェックとISO14000取得の方向づけをということでございます。
 ISO、私自身初めて聞くような言葉でございますが、議員からお話のあったとおりでございます。ヨーロッパでは、環境パスポートとして、取り引きの条件として位置づけが始まっているようでございます。いずれ国内取り引きにも波及すると予想されるところでございまして、したがって、この種のことにつきましては、各事業者が自主的にこれらの規格を取得することが、いずれ不可欠になるものと認識するところでございます。
 市内の企業におきましても、お話のありましたように、既に松下電子工業が取得しており、現在1社がその取得の準備をしておるところでございます。
 行政といたしましても、企業の自主性を尊重しながらも、地球環境保護、企業のイメージアップの観点から、事業者にこの規格の取得について情報を提供するなど、協力してまいりたいと考えているところでございます。
 同じく、このことに関連いたしまして、市内に進出する企業の条件としてはどうかということでございますが、取得企業の申請については大変望ましいことと思いますが、まだ発効したばかりのなじみの薄い制度でありますので、誘致の条件とするまでには時期早尚と考えるところでございます。
 それから、LCA的チェックの観点から地下水のお話もあったわけでございます。
 地下水の使用につきましては、これまで富山県公害防止条例で指定しております事前協議の中で、富山県と歩調を合わせ、細心の注意をもって議論しているところでございまして、平成4年に富山県が策定しました地下水指針の趣旨にものっとり、今後も地下水の利用について研究を重ねていくところでございます。
 なお、お話の中に出ました北陸コカ・コーラの地下水の利用につきましては、熱交換システムの導入を検討され、冷却水の利用率を40%から14%に落とすよう御努力されたと伺っております。
 工業用水の使用につきましては、砺波市が所属する庄川小矢部川流域地下水利用対策協議会というものがあるわけでございますが、この対策協議会の事業にも盛り込まれておりますので、工業用水に転換できるものがあれば指導してまいりたいと考えるところでございます。
 なおまた、地下水を利用している企業に対して、環境負荷金をとることについてということでございますが、砺波市だけの問題ではございませんので、今ほど申しました協議会等あるいは他の関係機関等とも協議しながら検討していきたいということでございます。
 それから、ダイオキシンのことに関連いたしまして、ダイオキシンの発生源である塩素、塩素系製品の製品使用をなくすように求めていくべきであるということにつきましては、今ほど市長のほうから、いわゆる製造元での抑制、製造廃止等ということをおっしゃったわけでありまして、基本的にはそういうことになろうかと思うところでございます。
 最近になりまして、全国のごみ焼却施設からの発生量を調査いたしまして、このほど、本年の1月23日に、ごみ処理にかかるダイオキシン類発生防止等ガイドラインを国のほうにおいて策定したところでございます。この中で、ごみの減量化を推進、焼却量を抑制することが盛り込まれておりまして、当市といたしましても、このガイドラインを参考にしながら、ダイオキシン対策を含めてリサイクル施策の推進を進めていこうとするものでございます。
 なお、クリーンセンターのダイオキシンの測定結果にも言及されておるわけでございますが、クリーンセンター砺波では、9年度において、当面の燃焼効率向上のための機器の設置をされたり、あるいは恒久対策基準達成に向けた設備、改善計画の策定を行われる予定になってございます。
 最後に、家庭用焼却炉への補助対応でございますが、先ほど答弁にもありましたように、これらの塩素系のごみにつきましては、各家庭での分別を徹底していただいて、混入をできるだけ避けて焼却自粛を呼びかけているところでございまして、現在、婦人団体等を通じて、具体的な取り組みも始まっているわけでございます。
 補助制度については、家庭でのごみの焼却を完全にストップするという考えは今のところございませんので、引き続き分別を徹底していただいて、できるだけごみの減量化に御協力いただくよう考えているところでございます。
 以上でございます。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 病院事務局長 桂 政樹君。
  〔病院事務局長 桂 政樹君 登壇〕

◯病院事務局長(桂君) それでは、総合病院の廃棄物処理の関係を御答弁申し上げます。
 総合病院においては、まず可燃性の医療廃棄物につきましては、病院内に設置しております焼却炉において処分をいたしております。ただし、そのうち病原微生物に関連した廃棄物につきましては、処分を廃棄物処理業者に委託をして処理をいたしております。その他の一般的な可燃物、それから不燃物につきましては、通常どおりクリーンセンターのほうへ出しております。
 なお、議論されております焼却炉のダイオキシンに関しましては、当病院が設置しております焼却炉につきましては2次焼却までできる特殊なものでありまして、厚生省の緊急対策基準値の範囲内におるものであります。
 なお、恒久対策基準に向けては、さらに装置の開発あるいは移転操作等々、改善に向けて今後も努力していきたいと思っております。
 以上であります。

◯議長(柴田君) 以上で通告による質問並びに質疑は終わりました。
 ほかに質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(柴田君) 質疑なしと認めます。
 これをもって、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を終結いたします。

◯議長(柴田君) ただいま議題となっております議案第52号、議案第53号、平成9年度富山県砺波市一般会計補正予算(第1号)ほか1件及び報告第2号 専決処分を求めることについてにつきましては、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の各常任委員会に付託いたします。

◯議長(柴田君) 次に、日程第2 自然災害に対する国民的保障制度を求める意見書の採択に関する請願書ほか3件は、お手元に配付してあります請願文書表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。

◯議長(柴田君) これをもって、本日の日程はすべて終了いたしました。
 お諮りいたします。明18日から24日までの7日間は、委員会審査等のため休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(柴田君) 御異議なしと認めます。よって、明18日から24日までの7日間は休会することに決定いたしました。
 なお、次会の本会議は、6月25日午後2時から開会いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
 どうも御苦労さまでございました。

 午後 2時44分 閉議