平成9年6月定例会(第4号) 本文

1.会議の経過

 午後 2時05分 開議

◯議長(柴田君) ただいまから、本日の会議を開きます。
 これより日程に入ります。
 日程第1 議案第52号及び議案第53号 平成9年度富山県砺波市一般会計補正予算(第1号)外1件及び報告第2号 専決処分の承認を求めることについてを議題といたします。
 これより、各委員長の報告を求めます。
 産業建設常任委員長 藤井外志男君。
  〔産業建設常任委員長 藤井外志男君 登壇〕

◯産業建設常任委員長(藤井君) 産業建設常任委員会の審査結果とその概要について御報告申し上げます。
 今6月定例会におきまして、当委員会に付託されました議案第52号 平成9年度富山県砺波市一般会計補正予算(第1号)所管部分外1件を審査するため、去る6月18日午前10時より、三役をはじめ関係部課長の出席を得て委員会を開催いたしました。
 まず、当局から議案の詳細な説明を受け、慎重に審議いたしました結果、議案については原案のとおり可決することに決したのであります。
 また、請願1件については、不採択とすることに決したのであります。
 ここで、審査の概要について申し上げます。
 まず、一般会計補正予算(第1号)につきましては、労働費では、働く婦人の家の開館時間が今年度から延長されるため、これに見合う賃金を補正するものであります。
 次に、商工費では、企業誘致対策事業として、ハイテク・ミニ企業団地の追加補正については、専門的な施工監理を行うものであります。
 次に、土木費では、道路橋梁新設改良費においては、市道3路線が関係しており、主なものは、水力発電交付金事業の導入により、舗装等の追加補正をするものであります。
 また、道路交通安全施設費においては、平成8年度に基本計画を策定した砺波市誘導案内サイン整備計画を進めるため、公共サインの設計及び工事費等を新たに計上するものであります。
 また、除雪対策費においては、平成8年度に基本計画を策定した、「雪国快適まちづくり事業パートIII」を進めるため、五鹿屋地区除雪センターの設置等を新たに計上するものであります。
 次に、都市計画費の街路事業費においては、国道359号及び豊町高道線の事業費の内示による増額補正等であります。
 また、区画整理費においては、駅南土地区画整理事業の事業費の内示による増額補正等であります。
 公園建設事業費においても、事業費の内示による増額補正であり、砺波総合運動公園建設事業においては、2000年とやま国体に完成するよう事業が進められるための増額補正であります。
 また、住宅建設費においては、新栄町団地建替事業費の補助基本額の変更に伴う増額補正であります。
 次に、農業集落排水事業特別会計補正予算(第1号)につきましては、般若地区において、本年11月の供用開始を目指し事業の進捗を図るため、増額補正するものであります。
 また、財団法人砺波市花と緑の財団経営状況の説明があったところであります。
 以上、いずれも当面必要な措置として了としたところであります。
 また、外米を輸入しながらの「押しつけ減反」をやめ、地域農業の再生・発展を求める請願につきましては、砺波市が進めようとしている「21世紀を目指す砺波型農業」を推進するためにも、不採択としたところであります。
 次に、主な意見、要望等について申し上げます。
 まず、チューリップ四季彩館について、施設の手直し等、ハード面の改修工事の必要箇所がないかとただしたところ、想定されるような工事の必要性が生じた場合は、今年度については瑕疵担保期間中であり、これで対応できるとのことでした。
 また、クーポンの代理店契約については、大手旅行会社のみならず、中・小の会社とも契約するようにと要望したところであります。
 次に、砺波市誘導案内サイン整備計画の実施について、その内容をただしたところ、今年度から事業に取りかかるに当たって、平成5年度に策定された砺波広域圏サイン計画実施計画を十分踏まえながら、今年度は地図情報サインをはじめとして、歩行者サイン等も順次整備していくとのことでした。
 次に、農業集落排水事業にかかる砺波市の個人負担額の上限は87万円であるが、近隣市町村より高くはないかとただしたところ、他市町村の額は事業費に対する個人負担額の数値であり、この数値は事業地域や密集地かどうか等の状況によって大きな格差が生じるとのことでした。
 また、集合処理方式を推進していく区域内で、これにどうしても合致しない箇所がある場合は、自治省の個別排水処理方式を取り入れることを再確認いたしました。
 また、今年11月に運転開始をする般若地区では、稼働するに当たっての効率的汚水量は、全体戸数の40%を見込んでいるとのことでした。
 次に、JR砺波駅の橋上化及び駅周辺整備事業の事業主体並びに施行主体及び砺波市の負担割合についてただしたところ、自由通路橋上駅舎については、事業主体は砺波駅南土地区画整理組合、施行主体はJR西日本であり、事業費のうち市の負担割合は4分の1であり、また、コミュニティ施設については、事業主体は砺波市、施行主体はJR西日本であり、事業費のうち市の負担割合は3分の2、そしてまた、駅南口広場については、事業主体、施行主体ともに砺波駅南土地区画整理組合であり、事業費のうち市の負担割合は2分の1であるとのことでした。
 次に、数年後に迎えようとしている2000年とやま国体の開催会場予定地である砺波総合運動公園の駐車場の整備についてただしたところ、公園西側で2カ所を整備し、大型バス6台を含め、221台が収容できる見込みであるとのことでした。
 このほかの意見として、各種繰越事業の早期実施、堆肥施設の有効利用、国道359号婦中西バイパス及び関連する県道の事業進捗状況、県道砺波小矢部線の改良促進、夜高行事と商店街の活性化、優良農地の確保、今年度の転作の実施状況、林業への補助の考え方、チューリップフェアの決算等について、それぞれ意見及び要望があったところであります。
 以上、審査の概要を申し上げ、まことに簡単でありますが、産業建設常任委員会の報告といたします。

◯議長(柴田君) 文教民生常任委員長 山岸銀七君。
  〔文教民生常任委員長 山岸銀七君 登壇〕

◯文教民生常任委員長(山岸君) 文教民生常任委員会の審査の結果とその概要について御報告申し上げます。
 今6月定例会におきまして、当委員会に付託されました議案第52号 平成9年度富山県砺波市一般会計補正予算(第1号)所管部分及び報告第2号 専決処分の承認を求めることについてを審査するため、去る6月19日午前10時より市当局の出席を得て委員会を開催いたしました。
 まず、当局から議案の詳細な説明を受け、慎重に審議をいたしました結果、議案並びに報告1件についてはそれぞれ原案のとおり可決または承認することに決したのであります。
 また、請願2件については、不採択とすることに決したのであります。
 ここで、審査の概要について申し上げます。
 まず、一般会計補正予算(第1号)につきましては、民生費では、身体障害者福祉費においては、身体障害者に新たにデイサービスを提供するため、高岡市の志貴野ホームを利用できるよう高岡市と委託契約するものであります。
 次に、衛生費では、環境衛生費においては、斎場の機器が一部損傷したため、いち早く正常運転に戻すよう、これを緊急に改修するものであります。
 また、駅南土地区整理事業の駅周辺の整備に伴う駅南公共トイレ建設工事費については、駅南周辺の市街地としての環境整備が急速に進展していることに並行して、周辺の人口動態の大幅な増加が予想されるようになるため、これに対応すべくトイレ建設工事費を増額するものであります。
 次に、教育費では、奨学金においては、本年4月に奨学生の1名増が決定したため、これに対応するものであります。
 また、小学校費と幼稚園費においては、出町小学校では水道管の赤さび水防止工事、太田幼稚園では白アリ防除対策等、緊急やむを得ないものであります。
 また、社会教育費においては、昨年度に設立された財団法人富山県女性財団の財政基盤強化のための出捐金であります。
 また、文化振興費においては、文化庁の行政指導により、新たに設置する増山城跡総合調査委員会の運営費であります。
 また、保健体育総務費においては、日中国交正常化25周年記念事業として、8月に北京市で開催される日中友好都市ジュニア卓球大会への選手団派遣費用であります。
 また、学校給食センター費においては、O-157などの食中毒対策として、文部省の指導のもとに、主に冷蔵庫等の調理用備品を整備するものであります。
 続きまして、報告第2号 専決処分の承認を求めることについては、平成9年度砺波市老人保健医療事業特別会計補正予算(第1号)については、これは、平成8年度の医療費国庫負担金概算交付金の合計額が医療費支払額に不足するため、繰上充用が必要となったことと、社会保険診療報酬支払基金の交付金が予算額を超えて交付されたので、償還するものであります。
 また、財団法人砺波市文化振興会経営状況及び財団法人砺波市体育協会経営状況の説明があったところであります。
 以上、いずれも当面必要な措置として、了としたところであります。
 また、遺伝子組み替え食品の表示と輸入禁止を求める請願及びスポーツをギャンブル化する「サッカーくじ」法案に反対する意見書決議に関する請願につきましては、不採択とすることに決しました。
 次に、主な意見、要望について申し上げます。
 まず、老人福祉事業においては、今年度から開始のホリデイサービス事業の運営状況についてただしたところ、やなぜ苑デイサービスセンターにおいて、4月19日より土曜、日曜もB型デイサービスを開始したことにより、これまでの10日ごとの利用状況が7日ごとに短縮され、要介護老人の福祉向上に少なからず効果があったとのことであり、また、庄東デイサービスセンターについても、この事業を考慮していきたいとのことでありました。
 次に、2000年国体に向けた競技選手の育成、指導者の養成についてただしたところ、砺波市内で開催予定の軟式野球、ラグビー、バスケットをはじめとする各種競技において進めており、具体的には、軟式野球では野球解説者を呼んでの指導者の資質向上、バスケットでは県内外から強豪チームを招待しての中学生の交流試合の実施、バドミントンでは全国トップクラスの選手を呼んでの夏休み期間における中高生指導、柔道では県外から指導者を呼ぶとともに、県外での交流試合の実施など、「砺波市から国体選手を」を合言葉に力を入れているとのことでありました。
 なお、5月8日の富山県の決定通知によれば、砺波市から14種目54名の中高生、一般の選手が強化指導選手となっているとのことでありました。
 次に、JR砺波駅周辺整備の1つとして、駅南公共トイレの設計基本方針についてただしたところ、市内の公共トイレにおいては、デザインなどで統一化する考え方は今のところないものの、駅南公共トイレについては、JR砺波駅の橋上化計画及び駅南区画整理事業の市街地整備計画と一体化した考え方をもとに、新設予定の駅前公共トイレの整合性も考慮したものとし、洋式トイレ並びに身体障害者トイレも備えたものにするとのことでした。
 次に、6月1日に実施された「砺波市ごみゼロ大会」について、今回の特徴をただしたところ、第6回を迎えた今大会は、第14回富山県清掃美化大会と合同実施となったことや、松田美夜子さんを呼んでの講演会の盛況もあって、会を重ねるごとに市民のごみに対する意識が高まってきているとのことでありました。
 次に、さきの国会で決定された健康保険法等の改正が9月から実施されることになるが、これは患者負担増を伴うものであることから、総合病院の増改築計画をも踏まえた患者動向の影響をただしたところ、昭和59年の法改正時はちょうど増改築時であったため、患者負担が増えたにもかかわらず、逆に患者数は18%増えたというデータが残っているが、今回は、ある程度影響が出るのではないかと危惧しており、加えて昨今、砺波医療圏の医療環境に多様な動きが出てきていることから、現在進めている増改築計画は、これらの背景を十分にくみ取った上で、将来の望ましい地域中核病院として立案したいとのことでありました。
 次に、幼稚園の3歳児受け入れと、これによる保育所の入所への影響をただしたところ、保育児童の入所状況は、平成7年は586人、幼稚園の3歳児受け入れが始まった平成8年は619人、そして今年は638人と増加の推移をたどっており、このことは、保育所は幼稚園と違って保育児童の受入条件の1つに、要保護者が欠けているという要件を備える必要があるものの、近年の砺波市勢全般の発展による世帯数及び人口の増加によることのあかしであるということでありました。
 そのほか、野球場その他の競技場の照明設備、総合運動公園、温水プール周辺施設の管理の一体化、高齢者スポーツの振興、砺波市民4万人到達時の記念的行事、小中学校におけるいじめ対策及びしつけの指導、生活排水の処理対策、地下水の有効利用等について意見があったところであります。
 以上、審査の一端を申し上げ、まことに簡単でありますが、文教民生常任委員会の御報告といたします。

◯議長(柴田君) 総務常任委員長 宮木文夫君。
  〔総務常任委員長 宮木文夫君 登壇〕

◯総務常任委員長(宮木君) 総務常任委員会の審査結果とその概要について御報告申し上げます。
 今6月定例会におきまして、当委員会に付託されました議案第52号 平成9年度富山県砺波市一般会計補正予算(第1号)所管部分並びに請願1件を審査するため、去る6月23日午前10時より、三役をはじめ所管部課長の出席を得て委員会を開催いたしました。
 まず、当局から議案の詳細な説明を受け、審議いたしました結果、付託議案については原案のとおり可決とし、請願については継続審査とすることに決したのであります。
 ここで、審査の概要について申し上げます。
 まず、一般会計補正予算(第1号)につきましては、追加補正3億5,862万円を追加し、歳入歳出予算の総額を、それぞれ160億5,062万円としたのであります。
 所管部分における主なものとしては、総務費のうち企画費については、日中友好協会の中国盤錦市への友好訪問にかかる随行経費を計上するものであります。
 次に、消防費のうち常備消防費については、広域消防推進に伴う広域消防推進分担金等を増額補正するものであります。
 ここで、審査の過程での要望、意見について申し上げます。
 まず、砺波広域市町村圏常備消防広域化の経過についてただしたところ、砺波広域圏内の1市5町4村は、大規模災害や迅速な消防・救急活動に対応できる組織としての国の推進するモデル広域消防に指定されたことを受け、平成10年4月から2カ年計画でこれを実現するため、詳細にわたる実施計画を策定中であるとのことでありました。
 また、広域消防のメリットについてただしたところ、大規模災害のときに、迅速、適切な対応が可能になるのはもちろんのこと、平成12年4月開通が予定されている東海北陸自動車道上平インターを基点とした救急業務への対応、特殊車両等の効率的な利用や通信指令システムの整備などにより、地域の消防力が総体的にアップすることが最大の効果であり、発足当時の施設整備や人員増による経費負担が一時的には増大するものの、常備消防のない五箇三村がエリアに入ること、そしてまた、職員の適正配置による組織の活性化が期待できること等もあって、広域化による効果はすこぶる大きいとのことでありました。
 次に、5月に実施されたカナディアン・チューリップフェスティバル参加事業について、これからの交流の見通しについてただしたところ、今回の貴重な交流をもとに、今後については民間交流を主体とし、引き続き友好交流を図っていきたいとのことでありました。
 そのほか、企業誘致による市税収入の推移、公共事業推進に伴う土地開発公社の土地処分状況、砺波市行政改革懇談会の調査審議状況などについて意見があったところであります。
 以上、審査の一端を申し上げ、まことに簡単でありますが、総務常任委員会の御報告といたします。

◯議長(柴田君) これより、委員長報告に対する質疑に入ります。
 質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(柴田君) 質疑なしと認めます。
 これより討論に入ります。
 討論ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(柴田君) 討論なしと認めます。
 これより、議案第52号及び議案第53号並びに報告第2号の3件を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。議案第52号 平成9年度富山県砺波市一般会計補正予算(第1号)、議案第53号 平成9年度砺波市農業集落排水事業特別会計補正予算(第1号)、報告第2号 専決処分の承認を求めることについて、以上、議案2件並びに報告1件に対する各委員長報告は、それぞれ原案のとおり可決または承認であります。委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕

◯議長(柴田君) 起立全員であります。よって、議案2件並びに報告1件は、原案のとおり可決または承認されました。

◯議長(柴田君) 次に、日程第2 自然災害に対する国民的保障制度を求める意見書の採択に関する要望についての請願外3件の請願を議題といたします。
 請願に対する委員長の審査結果につきましては、お手元に配付してあります審査結果報告書のとおりであります。
 これより、受理番号14 自然災害に対する国民的保障制度を求める意見書の採択に関する要望についての請願を採決いたします。
 お諮りいたします。この請願に対する委員長報告は継続審査であります。委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕

◯議長(柴田君) 起立多数であります。よって、本請願は委員長報告のとおり継続審査とすることに決しました。
 続きまして、受理番号23 遺伝子組み替え食品の表示と輸入禁止を求める請願を採決いたします。
 お諮りいたします。この請願に対する委員長報告は不採択であります。委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕

◯議長(柴田君) 起立多数であります。よって、本請願は委員長報告のとおり不採択とすることに決しました。
 続きまして、受理番号24 外米を輸入しながらの「押しつけ減反」をやめ、地域農業の再生・発展を求める請願につきましては、討論の通告がありますので、発言を許します。
 13番 西尾英宣君。
  〔13番 西尾英宣君 登壇〕

◯13番(西尾君) 外米を輸入しながらの「押しつけ減反」をやめ、地域農業の再生・発展を求める請願が、富山県農民連産直組合より提出されたことについて、賛成の立場から発言をいたします。
 政府は、昨年から3年間の米の減反面積を史上最高の78万ヘクタールにすることを決め、農家に強引に押しつけています。当市においても、860ヘクタール、102%の達成でとも補償をして進められています。
 一方で、外米の輸入は年々拡大し、農業は衰退・荒廃するばかりです。花と緑のまちづくりとして力を入れていますが、農家戸数は、20年前の4,800戸が、10年前は3,900戸、今日では3,200戸と、実に20年前から見れば1,600戸も減っています。また、農地も10年前に4,651ヘクタールだったものが、今日では4,400ヘクタールという状況で、10年間で250ヘクタールも減っています。小さな村が10年間で消えていることになります。懸念されるのは、チューリップ農家が激減していることであります。今日では95戸、ついに100戸を割りました。高知県知事や岩手県の東和町では、米の強制減反をやめ、自主転作の提案をしています。岩手県知事は、「これ以上転作はできない」と政府に働きかけています。東和町長は、「強制減反をやめることによって、生産者の創意工夫が発揮でき、町の施策として産直センターやアンテナショップ、加工施設整備などを推進していきたい」と強調しています。
 コメが余るからとやむなく従ってきた農家にとっては、輸入のために国内産を減らせというのは納得できません。
 とりわけ農協は、農協版ペナルティーを実施するなど、減反を押しつけることに躍起になっている一方で、全農の子会社「組合貿易」が、外米1万トンも輸入していることは許されることではありません。自由にコメをつくったら過剰になり米価は下がる。減反はそれを防ぐため、だから農家のためだという政府や農協の言い分は、みずからの責任を放棄し、農家に一方的な犠牲を押しつけるものと言わなければなりません。米価安定は農家の切実な願いですが、減反によってそれが実現できないことは、減反を100%達成しても米価下落が続いていることは、今日の経過でも明らかです。米価の安定を言うのであれば、政府買入価格の引き上げや、買入数量の大幅な増加など、政府の責任による米価の下支え制度の確立が不可欠です。
 今日、自給率42%という異常な低水準にある我が国の食糧自給率の回復、向上は緊急の国民的課題となっています。政府や自治体、農協は、日本の農業が米の自給を維持しつつ、他の作物の思い切った増産に乗り出せるように力を注ぐべきときです。コメの生産調整が必要だとしても、それは単なるコメ減らしではなく、水田の積極的な利用による食糧生産の増大に結びつくものでなければなりません。そのためにも、個々の農家に減反を押しつけるやり方ではなく、コメにせよ、他の作物にせよ、経営が成り立つ条件を保障した上で、コメから他の作物への転換が農家の自主的な選択として可能になるよう積極的な誘導策が必要です。
 また、国民が必要としない輸入米を海外援助に回すことや、凶作でも混乱が起きない備蓄制度の導入、加工や飼料用など新たな需要の開発を急ぐとともに、他の作物については競合農産物の輸入を抑え、価格保証制度を確立することが重要です。
 気象庁発表では、南米ペルー沖の太平洋東部の海面水温が、ここ数カ月上昇しており、エルニーニョ現象が始まっている可能性が高いと発表しました。前回、この現象が起きた1993年には、全国的に凶作をもたらした冷夏になりました。空梅雨と長く梅雨が続くのではないか、あるいは冷夏、暖冬になる可能性があり、気象庁は注意を呼びかけています。
 ぜひとも21世紀にも砺波型農業を発展させるためにも、外米を輸入しながらの「押しつけ減反」をやめ、地域農業の再生・発展を求める請願書を賛成していただきますようによろしくお願いをいたします。

◯議長(柴田君) 18番 前田喜代志君。
  〔18番 前田喜代志君 登壇〕

◯18番(前田君) 私は、西尾議員の勧めで、市民クラブ3人で秋田県の十文字町へ視察に行ってまいりました。
 今日までの転作による農業施策のさまざまな誘導策のもとで、積極的に若い人たちがみずからのサラリーをやめて施設園芸をはじめさまざまな取り組みを展開して、大変活気のある村づくりに農業が中心的な役割を果たしている、こういう実情をつぶさに見てきました。
 そのことから、私だけでなしに西尾議員もそのときに感じてこられたと思うわけですが、これをあの十文字町の若い農業者の皆さんたちが、「押しつけ減反」という印象で果たして受けとめておられたかどうか。こういう今日の日本農業の流れの中で、むしろみずからが主体的に求められている農業、自分たちで供給基地につくっていくと、そういうことをみずからやり遂げて、実践して、しかもこれまでにない高収益の農業を築いておられる。もちろん町の支援体制、農協の支援体制が当然そこにあるわけでありますけれども、したがって、これを一概に「押しつけ減反」という言葉で一くくりで言えない現実が、あの十文字町の農業の中にあったことをお互いに確認できた、このように思って、ただいまの討論は、甚だ一面的で、西尾議員はあの視察をどういうふうに受けとめて帰って来られたのか、大変疑問に感じました。

◯議長(柴田君) 以上で討論を終結いたします。
 受理番号24 外米を輸入しながらの「押しつけ減反」をやめ、地域農業の再生・発展を求める請願を採決いたします。
 お諮りいたします。この請願に対する委員長報告は不採択であります。委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕

◯議長(柴田君) 起立多数であります。よって、本請願は委員長報告のとおり不採択とすることに決しました。
 続きまして、受理番号25 スポーツをギャンブル化する「サッカーくじ」法案に反対する意見書決議に関する請願を採決いたします。
 お諮りいたします。この請願に対する委員長報告は不採択であります。委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕

◯議長(柴田君) 起立多数であります。よって、本請願は委員長報告のとおり不採択とすることに決しました。

◯議長(柴田君) 次に、日程第3 議案第54号 財産の取得についてを議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) ただいま追加提案いたしました議案第54号 財産の取得につきましては、現在消防署に配置しております水槽付消防ポンプ自動車(II型)が19年の歳月を経ており、機能が著しく低下し、初期出動体制に支障を来すようになりましたので、消防防災設備費補助事業により、水槽付消防ポンプ自動車(II型)を更新しようとするものであります。
 何とぞ慎重に御審議の上、可決賜りますようお願いを申し上げます。
 以上であります。

◯議長(柴田君) これより、ただいま議題となっています議案に対する質疑に入ります。
 質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(柴田君) 質疑なしと認めます。
 ただいま議題となっております議案第54号につきましては、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。
 この際、暫時休憩いたします。

 午後 2時45分 休憩

 午後 3時00分 再開

◯議長(柴田君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 付託いたしました案件について委員長の報告を求めます。
 総務常任委員長 宮木文夫君。
  〔総務常任委員長 宮木文夫君 登壇〕

◯総務常任委員長(宮木君) 総務常任委員会の審査結果とその概要について御報告申し上げます。
 本日、追加提案され、当委員会に付託されました議案第54号 財産の取得についてを審査するため、先ほどより、三役をはじめ所管部課長の出席を得て委員会を開催いたしました。
 まず、当局から議案の詳細な説明を受け、審議いたしました結果、付託議案については原案のとおり可決することに決したのであります。
 ここで、審査の概要について申し上げます。
 現消防本部に配備されている水槽付消防ポンプ自動車は、長期間の使用により老朽化が進み、機能が著しく低下しております。つきましては、消防活動の初動体制に支障を来すことから、消防防災設備費補助事業により新型車を購入するものであり、了といたしたところであります。
 以上、審査の結果とその概要の一端を申し上げ、総務常任委員会の御報告といたします。
 以上です。

◯議長(柴田君) これより委員長報告に対する質疑に入ります。
 質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(柴田君) 質疑なしと認めます。
 これより討論に入ります。
 討論はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(柴田君) これより、ただいま議題となっています議案第54号を採決いたします。
 お諮りいたします。議案第54号 財産の取得についての委員長報告は原案可決であります。委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕

◯議長(柴田君) 起立全員であります。よって、議案第54号は原案のとおり可決されました。

◯議長(柴田君) 次に、日程第4 議案第55号 人権擁護委員の候補者の推薦につき意見を求めることについてを議題といたします。
 本案について提案理由の説明を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) ただいま追加提案いたしました議案第55号 人権擁護委員の候補者の推薦につき意見を求めることについて御説明申し上げます。
 現人権擁護委員の金井知子氏については、来る10月14日をもって任期満了となりますので、後任の候補者として竹部近子氏を推薦いたしたく、議会の意見を求めるものであります。
 何とぞ慎重に御審議いただき、御意見を賜りますようお願いを申し上げます。
 以上であります。

◯議長(柴田君) お諮りいたします。本議案については事情を十分に御了承のことと存じますので、この際、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(柴田君) 御異議なしと認めます。よって、本議案は、この際、直ちに採決することに決しました。
 これより議案第55号を採決いたします。
 お諮りいたします。議案第55号 人権擁護委員の候補者の推薦につき意見を求めることについては、竹部近子さんを適任とすることに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(柴田君) 御異議なしと認めます。よって、議案第55号 人権擁護委員の候補者の推薦につき意見を求めることについては、竹部近子さんを適任とすることに決しました。

◯議長(柴田君) 次に、日程第5 病院事業特別委員会の設置についてを議題といたします。
 まず、病院事業特別委員会の設置についてお諮りいたします。
 砺波総合病院の増改築計画及び地域医療に関し調査するため、7名の委員をもって構成する病院事業特別委員会を設置し、これに付託の上、その終了まで閉会中も継続して実施することにいたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(柴田君) 御異議なしと認めます。よって、7名の委員をもって構成する病院事業特別委員会を設置し、砺波総合病院の増改築計画及び地域医療に関し調査するため、その終了まで閉会中も継続して実施することに決しました。
 お諮りいたします。ただいま設置されました病院事業特別委員会委員の選任につきましては、委員会条例第6条第1項の規定により、
 15番 柴 田 豊 明
 17番 金 堂 久 哉 君
 18番 前 田 喜代志 君
 19番 林     紘 君
 20番 吉 澤 邦 麿 君
 21番 松 本 恒 美 君
 22番 梶 谷 公 美 君
を指名いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(柴田君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしました7名の諸君を病院事業特別委員会委員に選任することに決しました。
 この際、暫時休憩いたします。

 午後 3時10分 休憩

 午後 3時25分 再開

◯議長(柴田君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 病院事業特別委員会から、正・副委員長の当選者の報告がありましたので御報告申し上げます。
 病院事業特別委員会委員長に 梶 谷 公 美 君
 同副委員長に        吉 澤 邦 麿 君
が、それぞれ当選されました。

◯議長(柴田君) 以上で、本定例会に付議されました全議案を議了いたしました。
 これをもちまして、平成9年6月砺波市議会定例会を閉会いたします。
 市長から御挨拶があります。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 去る12日から開催されました本議会も、本日をもちまして終わりになったわけでございますが、開会中には多くの意見あるいはまた議論もなされたわけでございまして、その中で提案いたしました議案等につきましては、それぞれ原案どおり可決もしくは承認、同意を賜りましてまことにありがとうございました。厚く御礼を申し上げる次第でございます。
 また、本日は病院特別委員会も設けていただきました。やらなければならない大事な事業でもございますが、非常に大きな事業でもございます。十分審議をしていただきまして、誤りのない方向でこの事業を遂行していかなければならないと、こんなふうにも思っている次第でございます。今後ともよろしくお願い申し上げたいと思う次第でございます。
 梅雨の時期でもございますので、どうぞ皆様方には、暑さもだんだん厳しくなってまいりますので、健康に御留意くださいまして御活躍されますようにお祈りを申し上げまして、お礼の言葉にかえさせていただきます。
 本当にどうもありがとうございました。

◯議長(柴田君) これをもって散会いたします。
 どうも長い間御苦労さまでございました。

 午後3時28分 閉議

 地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。

 平成9年6月25日

      議  長     柴 田 豊 明

      署名議員     藤 井 外志男

      署名議員     高 田 隼 水

      署名議員     村 中 昭 二