平成9年第3回臨時会(第1号) 本文

1.会議の経過
 午後 3時39分 開議

◯議長(柴田君) ただ今から、平成9年第3回砺波市議会臨時会を開会し、直ちに本日の会議を開きます。

◯議長(柴田君) 本日の日程に入るに先立ち、報告事項を申しあげます。
 監査委員より、地方自治法第235条の2第1項の規定により実施した例月出納検査の結果報告を、お手元に配付のとおり受けておりますので、ご検討をお願い申し上げます。

◯議長(柴田君) これより本日の日程に入ります。
 日程第1会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第109条の規定により、
  議長において指名いたします。
   13番  西尾 英宣君
   14番  宮木 文夫君
   16番  中西 宏一君
を指名いたします。

◯議長(柴田君) 次に、日程第2 会期の決定についてを議題といたします。
 お終りいたします。本臨時会の会期は、本日1日といたしたいと思います。
 これにご異議ありませんか。
  (「異議なし」と呼ぶ者あり)

◯議長(柴田君) ご異議なしと認めます。よって、本臨時会の会期は本日1日と決定いたしました。

◯議長(柴田君) 次に、日程第3 議案第58号 砺波市重度心身障害者等医療費の助成に関する条例の一部改正についてを議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。
 市長 岡部 昇栄 君
  (市長 岡部昇栄君 登壇)

◯市長(岡部君) 本日、ここに当面必要となってまいりました議案につきましてご審議願いたく、市議会臨時会を招集いたしましたところ、議員各位には、ご多忙中にもかかわらず、ご出席を賜り厚くお礼申し上げます。
 これより、本日提案いたしました議案につきましてご説明申し上げます。
 議案第58号 砺波市重度心身障害者等医療費の助成に関する条例の一部改正につきましては、先の通常国会において、薬剤費の本人負担を導入するなど患者色担の引き上げを柱とする健康保険法等の一部改正が行われ、本年9月1日から実施されることになりました。
 これまで、市においては、福祉対策として重度心身障害者等の方々に対し、医療費の助成を行ってまいりましたが、今般の制度改正に伴う患者本人の負担増となる部分につきましては、その負担を軽減するため、現在の助成制度を拡大し、基本的に継続することとして、この条例について所要の改正を行おうとするものであります。
 何とぞ、慎重にご審議のうえ、可決賜りますようお願い申しげます。

◯議長(柴田君) これより、ただいま議題となっています議案に対する質疑に入ります。
 質疑はありませんか。
  (「なし」と呼ぶ者あり)

◯議長(柴田君) 質疑なしと認めます。
 ただいま議題となっております議案第58号は、お手元に配付してあります議案付託表のとおり文教民生常任委員会に付託いたします。

◯議長(柴田君) この際、暫時休想いたします。

 午後3時42分 休憩
 午後4時51分 再開

◯議長(柴田君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 この際、本日の会議時間は、議事の都合により会議終了まで延長いたします。
 これより付託いたしました案件について、文教民生常任委員会の報告を求めます。
 文教民生常任委員長 山岸 銀七 君
  (文教民生常仕委員長 山岸銀七君 登壇)

◯文教民生常任委員長(山岸君) 文教民生常任委員会の審査結果とその概要についてご報告申し上げます。
 今臨時会におきまして当委員会に付託されましたのは、議案第58号 砺波市重度心身障害者等医療費の助成に関する条例の一部改正についてであります。これを審査するため、本日、当局の出席を求め委員会を開会し、慎重に審査いたしました結果、原案のとおり可決することに決したのであります。
 以下、審査の概要を申し上げます。
 議案第58号 砺波市重度心身障害者等医療費の助成に関する条例の一部改正につきましては、9月1日から施行される健康保険法などの一部改正に伴い医療費における自己負担が増えることになりますが、福祉対策として、これまで重度心身障害者の方々に対し医療費の助成を行ってきており、今般の制度改正に伴う患者負担の軽減を図るため、現在の医療費助成制度を拡大し、継続するため、条例の改正が必要となったものであります。
 これまで、65歳から69歳までの軽度の身体障害者については、老人保健法の適用を受ける方々と同様に、自己負担のうち一部負担金に相当する額を負担していただき、残りを助成しておりました。今回の法律改正により新設された薬剤にかかる一部負担金についても自己負担とし、他の老人保健法の適用を安ける方々とめ整合性を図るため、この条例改正が必要なことを認めたものであります。
 以上、まことに簡単でありますが文教民生常任委員会の報告といたします。

◯議長(柴田君) ただいまの委員長報告に対する質疑に入ります。
 質疑はございませんか。
  (「なし」と呼ぶ者あり)

◯議長(柴田君) 質疑なしと認めます。
 これより討論に入ります。
 討論の通告がありますので、発言を許します。
 13番 西尾 英宣 君
  (西尾英宣君 登壇)

◯13番(西尾君) 議案第58号 砺波市重度心身障害者等医療費の助成に関する条例の一部改正について一言申し述べさせていただきたく、よろしくお願い致します。
 健康保険法の改正について、4月7日に衆議院本会議で趣旨説明、4月9日に厚生委員会に付託されてから、わずか1ケ月余の5月7日に厚生委員会で可決、5月8日に衆議院本会議で可決したものであります。公聴会も開かれませんでした。9月1日よりお年寄りは、2.6倍、社会保険本人では2.4倍にもおよぶ負担増を強いられることになります。
 我党は、7月22日に富山県単独医療費助成制度の存続の申し入れに適切に対処されたものであり賛成致します。
 なお、一言申し述べます。第1には、厚生省が指摘している今度の健康保険法案で8千5百億円の受診抑制効果は、国民の命と健康を脅かし、高齢者等経済的弱者を直撃する。このようにして早期受珍を妨げることは、病気の重症化を招き、結果的には医療費増を招くことになるのです。第2に、医療保険財政の立て直しは、国民負担によらなくても国際的に見て異常に高い薬価の是正で可能であり、この薬価を放置してきた政府がその責任を果たすべきであります。第3に、健康保険法案では、政府管掌健康保険で国庫負担が2千9百50億円も減額いたしております。92年度の健康保険法の改正で国庫負担率を16.4%から13%へ減らしたものです。その時、財政状況が悪化した場合には、国庫負担率を元に戻すと明確に答弁をいたしているのでありますが、その後も国庫負担率が削減がされてきた国民のみ負担を求める改革であります。第4には、医療費の無駄を無くするために政・官・財の癒着構造にメスを入れることが重要であります。第5には、国は憲法第25条で国民の福祉向上に務めなければならないと規定されている国の責務に反するものです。第6には、多くの国民が反対をしているにもかかわらず、公聴会すら開くことをせず、わずか1ヶ月の審議で決められています。しかも厚生省は8月7日の与党医療保険制度改革協議会に示した抜本改革案は医療費負担をサラリーマン本人の場合には病院窓口の負担を3割、お年寄りは1割から2割の定率負担にするなど、止めどない負担増を掲げています。また、中小企業で働く労働者を対象とした政府管掌健保への国庫負担を廃止して、国の責任を大幅に後退させる方向を打ち出しています。
 大変、懸念されることで今後の世論と運動が重要であり、専決でなく臨時議会を開き討論をいたしたことは誠に適切な処置であります。医療保険の赤字というなら何よりもまず、医療費の最大浪費である日本の高い薬価にメスを入れるべきです。新薬の承認審査、薬価決定の仕組みを科学的で透明なものにするなど、高薬価により製薬大企業が医療保険財政を食い物にしている現状を改め、薬価を欧米並みに引き下げるだけで2兆円から3兆円もの新たな財源を生み出すことができるのであります。同時にまた、公共事業に50兆円も使いながら社会保障費を20兆円という国の財政のあり方を転換させ、国に高齢化社会に相応しい医療を確立させることであります。
 国の政治を正していく地方議会の役割から今後の地方議会としての責務を痛感して賛成討論といたします。

◯議長(柴田君) 以上で討論を終結いたします。
 これより、ただいま議題となっています議案第58号 砺波市重度心身障害者等医療費の助成に関する条例の一部改正についてを採決いたします。
 お諮りいたします。
 議案第58号 砺波市重度心身障害者等医療費の助成に関する条例の一部改正について、本案に対する委員長の報告は、原案可決であります。
 委員長報告のとおり決することに、賛成の諸君の起立を求めます。
  (賛成者起立)

◯議長(柴田君) 起立全員であります。よって議案第58号は、原案のとおり可決されました。

◯議長(柴田君) これをもちまして、平成9年第3回砺波市議会臨時会を閉会いたします。
 市長からご挨拶がございます。
  (市長 岡部昇栄君 登竣)

◯市長(岡部君) 本日は、急でございましたが臨時議会を開きましたところ皆様にはお忙しいところご出席を賜りまして、提案をいたしました議案を原案どおり可決を賜りまして厚くお礼を申し上げます。
 健康保険法の改正は、今後まだ行われようといたしておりますし、また、今後は、介護保険の問題も出てくるだろうと思っております。
 今後の福祉・医療・保健というものに対する国の施策というのは、まだまだ続くわけでありますし、また、それを受けて、我々地方自治体としても、処置をしなければならない、そういう時代になってきているのではないかと思っております。その場合には、適時適切な処置をしていくという事が大事でございますし、また、皆で支え会う社全を作っていくというこの体制、考え方もさらに今後必要になってくるのではないかと思う次第でございます。
 今後とも、こうした問題につきまして議員各位のご意見を賜りながら、市民の福祉・医療・保健の政策が、市民の住みやすい、また、安心して住めるような市をつくって行かなければならないと思う次第でございます。
 今後ともご指導を賜りたいと思います。本日はどうもありがとうございました。

◯議長(柴田君) これをもって散会いたします。
 どうもご苦労さまでした。

  午後5時03分 閉議

地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。

  平成9年8月20日

      議  長  柴 田 豊 明

      署名議員  西 尾 英 宣

      署名議員  宮 木 文 夫

      署名議員  中 西 宏 一