平成9年9月定例会(第3号) 本文

1.会議の経過
 午前10時04分 開議

◯議長(柴田君) これより本日の会議を開きます。
 本日の日程に入るに先立ち、報告事項を申し上げます。
 監査委員より、地方自治法第235条の2第1項の規定により実施した例月出納検査の結果報告を、お手元に配付のとおり受けておりますので、御検討をお願い申し上げます。

◯議長(柴田君) これより本日の日程に入ります。
 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第59号から議案第65号まで、平成9年度富山県砺波市一般会計補正予算(第2号)外6件を議題といたします。
 申し上げます。議事の都合により、本日の一般質問についての各議員の発言は、会議規則第50条により、それぞれ20分以内といたします。これに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕

◯議長(柴田君) ただいまの発言時間の制限について御異議があります。したがって、起立によって採決いたします。
 発言時間を20分以内とすることに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕

◯議長(柴田君) 起立多数であります。したがって、発言時間を20分以内とすることに決しました。
 通告に基づき、順次発言を許します。
 18番 前田喜代志君。
  〔18番 前田喜代志君 登壇〕

◯18番(前田君) 質問に入る前に、若干意見を申し述べたいと思います。
 これから平成10年度の予算組みに入られる重要な時期にあるわけですが、昨日の質疑の中で市長は、概要を次のようにおっしゃったと認識するわけです。「借金ばかり増やすなと言っても、執行に消極的であってはならない。財源をつくりながら、ハード、ソフトを着実に整備していきたい」こういう旨の答弁であったかと思います。
 もちろんそのとおりでありましょうけれども、全く際限なしにということではないはずであります。これまで目安としてきていた指標、起債制限比率なども、税、財政システムがさま変わりした今日では、この指標もちょっと当てにならない。しかし砺波市は、大変自主財源の弱い自治体。こういう中で、当年度の予算額を超える借金を抱えることは、やはり是正していかなければならない問題ではないか。身の丈に合った財政運営となるように、向こう3、4年のうちに軌道修正を図るべきであると考える次第であります。新年度に向けた市当局の十分な検討を求めるところであります。
 市政一般につきまして、3点にわたり質問いたしたいと思います。
 市長並びに関係当局の答弁を求めるところであります。
 最初に、国体運営の簡素化について教育長に伺います。
 県は、2000年とやま国体を県民総参画・参加の国体にするなどとアピールされておりますけれども、冷静に考えてみると、とても現実離れしていると感じざるを得ません。地域住民にとっては、この国体を機会として生涯スポーツの環境条件などが少しでも整っていくことに、多かれ少なかれ期待があると言えるでしょう。最近の国体が、県民や開催地自治体に大きな負担を強いているという点で、毎年のようにいろいろと論議がございます。見直すべき点は見直すという強い姿勢が必要ではないか。当市は、3種目に加えてボーリングも加わって、4種目を受け入れることになりました。国体運営全般にわたり十分にチェックを加えて、華美なものや効果が小さいと考えられるものについては廃止、縮小及び見直しを行って、この4種目の受け入れとなったとはいえ、財政負担においては3種目の費用で賄いきるぐらいの簡素化方針を持つべきではないか。各競技運営の業務や歓迎、PR業務やそれぞれの事業の内容を精査し、最少のコストで最大の効果を上げること。先催例、大会慣例の思い切った見直しを図ること。本当に必要なものかどうか、業務目的の明確化と効率的な実施。前年に行われるリハーサル大会として不必要と判断されるものは思い切って廃止する。歓迎は、真心と自然体での対応を基本とする等々の強い姿勢が求められています。1競技当たり5,000万円とも1億円とも言われるわけでありますが、国体準備基金を設けた自治体もあると聞くわけでありますが、簡素化のための綿密な計画を立てていただきたいのであります。そして、競技関係者だけでなく、市民の皆さんが納得のいく、そういう簡素化計画を今のうちからしっかりと立てて国体を迎えていただきたい、このように思うわけであります。
 今後の国体視察などに当たりましても、国体の肥大化を防ぎ、先催例の踏襲や他市の横並びで必要以上に過大にならないようにどのように創意工夫なされているか、なされるべきか。そういう視点で、視察・調査していただけるものと思います。
 特に国体にかかわる練習や諸行事によって、児童・生徒に過重な負担となったり、学校教育に支障を来さないように十分配慮をいただきたいのであります。
 次に、職員の旅費・報酬・費用弁償などの見直しについて、市長並びに助役に御答弁をいただきたいと存じます。
 まず、特別職の期末手当の加算見直しについてであります。
 市議会議員、市の四役の期末手当について各々の条例で、「一般職員の期末手当年間4カ月分に40%の加算をする」と明記されております。県会議員や県知事をはじめ県の常勤の特別職は45%の加算になっているわけでありますが、一般職の場合、期末手当のほかに勤勉手当があり、合わせていわゆるボーナスと言われるものは、通常5.2カ月分の支給となっています。特別職だけ40%加算によって5.6カ月分になります。勤務成績に応じて支給することになっている勤勉手当を、本来の対象者である一般職員でない議員とか市の四役の期末手当に事実上上乗せして支給される形になるわけであります。条例の規定している40%加算について、これを見直す考えはあるか。
 また、今日まで加算してきたことについてどのような合理的理由があるか。この5点について明らかにしていただきたいのであります。
 第2点は、特別職の職員で、非常勤の者に対する費用弁償の見直しについてであります。
 この条例の2条関係の別表では、平成9年4月1日から施行されておりますけれども、議員の費用弁償日額2,400円となっておりますが、この2,400円には市役所までの往復交通費及び日当1日分が含まれていると思われます。毎日通勤している市の職員の1カ月の通勤手当は、片道2キロからの人で2,300円、5キロからの人で4,700円、10キロからの人で7,300円。これらに比して1日分が2,400円というのは、果たして適正と言えるのかどうか。
 県は、県内の出張で日当の支給は廃止するとしており、市役所に出てきたから日当をつけるというこの制度も、もはや博物館に入れる時期に来ているのではないか。
 3月定例会の議案審査の中でも私は申し上げましたが、費用弁償額が、他の行政委員の場合1,300円とされております。ときの説明では、半日当という説明がございました。議員の2,400円と違うのは1,100円でございます。これは弁当代というふうに理解すればよいと。弁当は自前の時代です。このような金額の差も問題を含んでいると言えます。
 交通費以外のものを費用弁償として受けるのは不適正と言える時代になっています。これまでの制度に縛られるようなことなく、交通費の実費相当額の支給に完全に切り換えを行うべきではないか。
 第3点は、市職員などの旅費の見直しについてであります。
 出張のために旅費が必要になるわけでありますが、職務によって旅費等級を設け、1級の職務者は5級の職務の者の1.5倍というように支給額に差をつけてあります。結果として、規定どおりの旅費では泊まれる宿も探せないという現実があることは問題であります。職務による差を、寝たり食べたりすることにまで持ち込まずに、何人にも公平に扱い、旅費等級制そのものを廃止して、市独自ででも実社会に適応した制度を1日も早く設けることのほうが、よほど理にかなっているのではないでしょうか。
 第4点は、市職員の非常勤職員の支払われていない期末手当、通勤手当についてであります。
 議員の私たちよりも、パートで働いている人の出勤日数は多いのです。市内の民間職場では、パート労働者に通勤手当を払わないという法外な職場はありません。どうしてこの市役所でこんなことがまかり通っているのですか。通勤手当は労働力の運搬にかかわる必要経費、給与の一部をこれに充ててくださいと言える性格のものではとてもありません。実費の全額支給が当然なのであります。
 加えて、市内の民間職場では、パート労働者にも期末手当としても一定額が支払われております。当市役所では、期末手当も不払いです。私は、パートといえども、必要があってその労働力を求めている雇い主の社会的責任として、その労働者に通勤手当や期末手当を支払い、そのことで税金の一定額が充てられても、それを不適正だと言う市民の方がありましょうか。
 ぜひとも、このような前近代的な雇用をなくし、良好な職場環境が築かれていくように、市の内部においてこれぐらいのことは直ちに改めてしかるべきと存じます。
 質問の第3は、心臓疾患患者児童治療費助成制度の改善について民生部長に伺います。
 第1点は、助成金額の見直しについてであります。
 この規則は、先天性異常などによる心臓病疾患児童の間接医療費に対して助成するもので、昭和44年4月から適用されておりますが、今日まで助成の金額はこの28年間、ただ一度も見直されておりません。
 先ほどから申しております議員の報酬や費用弁償あるいは保育料や各種の住民の負担については、ほぼ2年に一度見直されているのに、社会的な支援策はいつも置いてきぼりにされてしまう、そういう傾向がありはしないか。
 第2点は、交付要件の見直しについてであります。
 市内在住の外国人も同じように税負担をされているのに、公平な行政対応がないというのでは、国際都市砺波にとって大変残念なことでありますから、ぜひとも在住外国人の方にも助成の対象となるように、交付要件の改善方を求めるものであります。
 以上、3点申し上げて質問にかえさせていただきます。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 前田議員の御質問にお答えをいたします。
 まず最初の御意見からでございますけれども、私は、むちゃにどんどん借金をするということを言っているわけではないわけで、税財源の見直しをやった中ででも、許された財源の中ででも積極的な仕事をしていかねばならん。あれもあかん、これもあかんと何もやらないようなことになったのでは困るという意味のことを申し上げたわけでありますから、誤解のないように御了解いただきたいと思います。
 最近、そういうようなことがちょいちょい言われているようでございますので、その辺は誤解されませんようにお願いをいたしたいと思います。
 国体運営のことにつきましては、教育長からも説明申し上げますが、私もかねがねここでも申し上げたと思いますが、簡素な意義のある国体にしなければならないということを考えているわけでございます。
 次に、特別職の加算の問題でございますが、私も勉強不足でこんなことになっているとは思っておりませんでしたが、人事院勧告等によりまして、国家公務員の一般職に加算制度が勧告をされたという経緯があるわけでございます。それによりまして、国会議員でありますとか、各自治体の特別職に加算率が定められているということであります。これは、民間の特定職と比較をしてこういうふうになったというふうに言われているわけであります。したがいまして、国の制度に準拠いたしまして、地方自治体でもそのような加算をいたしているようでございます。
 元来、期末手当というものは、その人の働きぐあいによってある程度の差をつけるべきものであると、基本的にはそう思っているわけでありまして、これからも、公務員といえども貢献度によりまして若干の差をつける時代になってくるのではないかというふうに思っているわけでございまして、そうしたことによる考慮というのは必要ではないかというふうに思っております。働いても働かなくても一緒だということでは、期末手当の意味が非常に薄れているというふうに思っているわけであります。
 今後どういうぐあいにしていくかということにつきましては、県なりその他の市の状態等もよく見まして、どういうふうな方向でやっていけばいいのか検討させていただきたいと思っている次第でございます。
 その他の問題につきましては、助役のほうから答弁をいたします。
 心臓疾患に対しますことにつきましては、後ほど民生部長から詳しくお話があろうと思いますが、かなり古い規定でございまして、当時とは大分状況は変わっております。書いてある規定の意味もちょっとわからないところもあるような状態でありますので、もう1回再検討いたしまして、直すべきところは直していこうと、こういうふうなことを考えている次第でございます。
 以上であります。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 助役 斉藤利明君。
  〔助役 斉藤利明君 登壇〕

◯助役(斉藤君) 前田議員の職員の旅費報酬等の見直しについての御質問にお答えをいたします。
 まず、特別職の非常勤の費用弁償の見直しについてでございますが、議員御指摘のような含みも含めまして、各種委員等も含め一般職の旅費の見直しと同時に検討したいと思いますので御理解をいただきたいと思います。
 次は、市の職員の旅費の見直しでございますが、県が9月議会に旅費の条例の一部改正を提案されているところでございます。
 当市におきましても、県、他市の状況等の実態を勘案しながら、今年度中に一部改正をやってまいりたいというふうに思っております。
 次に、市の職員の非常勤職員いわゆるパートの期末手当・通勤手当等についての御質問でございます。
 非常勤職員の期末手当につきましては、現在、支給は考えていないところでございます。
 しかし、通勤手当につきましては、今ほど議員御指摘のような趣旨も踏まえて、他市の状況等民間企業の実態を調査して検討してまいりたいと思いますので、よろしく御理解いただきたいと思います。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 民生部長 中島和之進君。
  〔民生部長 中島和之進君 登壇〕

◯民生部長(中島君) 心臓病児童治療費助成につきましては、基本的には市長のほうから改めるということで答弁があったところでございます。
 金額の見直しと交付要件2点でございます。
 金額については、県内各市等の状況あるいは市長も申されたように、間接的医療費という表現の内容が、制定当時との関連からどう解釈すればいいかもう少し吟味の上、検討させていただきたいと考えるところでございます。
 交付要件につきましては、2点ございまして、1つは住所要件であり、1つは年齢要件であるわけでありますが、住所要件の中に、住民登録と外国人登録という形のものを対象にするという方向で考えていきたいと思っております。
 もう1点は年齢要件でございますが、現在のところ、3歳から18歳ということになってございますけれども、これにつきましても、児童福祉法の施行規則あるいは養育医療の対象要件に合わせるように検討を加えていきたいと考えているところでございます。
 以上でございます。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 前田議員の質問にお答えいたします。
 2000年とやま国体の運営につきましては、県と市町村を含めた国体運営改善プロジェクトチームを編成し、21世紀における国体のモデルとして開催するため、国体の運営について全体的に見直しを行い、改善を図るため検討をしております。
 その検討内容としては、開始式での式典演技、競技会場の歓迎行事・装飾、案内所・休憩所の設置、炬火リレーの実施、記念品及び資料作成、市町村主催懇親会等の開催など、多くの項目にわたる開催運営にかかる個別事業の見直しや縮小、廃止について並びに企業協賛ボランティア参加の積極的受け入れなどの事業についても検討してまいります。
 9月下旬に改善策の案を策定し、これは中間報告でございますが、市町村連絡会議の開催を経て最終案をまとめ、12月下旬にはそのガイドラインが公表される予定となっております。
 今後、市としましても前例にとらわれず、創意工夫し、簡素効率化の観点で実行委員会、常任委員会及び専門委員会等で十分協議していただき、特に今ほど前田議員の質問にありました児童・生徒の国体参加について、計画的かつ効率的な取り組みを行うなどし、児童・生徒の過重な負担や学校教育に支障を来さないように十分配慮することを含め、労力や経費の無駄を廃止し、スリムでさわやかな運営を検討してまいりたいというふうに考えております。
 以上です。

◯議長(柴田君) 18番 前田喜代志君。

◯18番(前田君) 2点、再質問したいと思います。
 市長から特別職の期末手当の問題で御答弁いただきました。「期末手当に差をつける時代だ」「働いても働かないでも一緒というのはだめだ」という趣旨の言葉も含んであったわけですが、議員の働きはだれがどう査定できますか。全員100%給付、これ以外方法はないではないか、このように考えます。
 毎月の報酬額そのものではないために、この40%加算について市民にはわからないし、報酬審議会の審議の対象にもならない隠れた利得というような印象がどうしてもぬぐえないわけです。したがって、やはり勤勉手当を上乗せしているんだというふうな見方さえ出されているわけですから、一定の是正をしかるべきときにやるべきではないか、このように思います。
 どう議員の働きを査定できるか。そういう問題がある以上、このままというわけにはいかないと思うので、市長にもう一度答弁を願いたいと思います。
 助役さんからパートの問題で、「期末手当は考えていない」というお話でございました。どんな小さい中小企業でも、パートさんに必ず寸志ぐらいは出してみえます。砺波市は、ただの1円も出さないで、「これだけでも使ってやれば御の字や思え」という式の、近代以前の雇用関係です。パートに寸志を渡したからというて、市民のだれが「この税金の使い方は問題だ」と言いますか。考え直してください。
 答弁は要りません。
 以上です。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 期末手当の差ということは、何も特別職のことを言っているのではなくて、一般職の中でそういうことをだんだん考えられるようになる時代になるのではないかという意味のことを申し上げたわけで、特別職に差をつけるようなことは私は考えてはおりません。特別職は特別職の報酬委員会がもとを決めるわけでございますから、それでやっていけばいいというふうに思っているわけでございます。
 それから、先ほどちょっと言い落としましたが、財政の起債比率が怪しくなってきているとあなたはおっしゃいました。私も、ちょっと怪しいなと思っていることがあるわけであります。
 今の起債の中には、交付税措置がされるものが約3分の2ぐらいあるわけでございますから、それを含めた比率を出しているわけですから、実質の比率ではないというふうに思っているので、出てきた比率はそのまま大変な借金というのではなしに、やはりその中から交付税で返るものを引いた比率を出すべきであるというふうに思っております。そういう点でも、あなたがおっしゃるとおり、今自治省が言っております起債比率は、それによって判断は必ずしもできないというふうに思っているわけです。

◯議長(柴田君) 13番 西尾英宣君。
  〔13番 西尾英宣君 登壇〕

◯13番(西尾君) 日本共産党公認議員として、市政の諸問題について伺います。
 4月からは消費税が引き上げられ、9月からは医療費の負担が3倍、4倍に増え、私たちの暮らしを直撃しています。市民にとっては、「市政こそ市民の暮らしを守り、安全を守り、福祉を充実してほしい」との願いが強いのであります。
 12月の市長選挙に岡部市長は4期目を目指しておられますが、市民の中には「市民にとって切実な願いに応えず、大企業やゼネコンが喜ぶ大型公共事業が優先され過ぎている」という声が聞こえてきます。岡部市政の12年間で、不要不急のチューリップ四季彩館や美術館などに税金を投入した結果、借金だけは3倍に増え、総額で330億円、市民1人当たりでは85万円、4人家族で1世帯340万円にもなっています。ニチマや松下電子、大和ハウスには過剰なサービスをしていますが、ごみの有料指定袋制度に見られますように、他の自治体では無料で収集していることを思うと、住民には大変な負担をかけ、それを当然としています。
 岡部市長は常日ごろ、「都市間競争に負けられないために、他の自治体にない特徴を出さなければならない」と強調して、10年前に策定された「砺波市グリーンプラン」には全くなかったチューリップ四季彩館を突如浮上させ、昨年4月より開館いたしました。建設費は、12億円の計画が24億円。20万人の入場見込みで1億円の収入予定が、昨年4月の開館から1年間の実績では8万人。招待者は2万人。1,600万円の入場料収入となっています。管理運営費は1億5,000万円毎年かかってきます。できた1年目からこのような状況ですから、後が大変心配です。一度行ったら二度と入館料を払って行きたいとは思わないものです。
 小矢部市のクロスランドに負けられない、福光町の美術館に負けられないと、市民の願いに背を向けてきた結果、このありさまです。
 さらに総合計画によりますと、展望施設のあるシンボルタワーの建設や拠点都市構想の砺波フラワーアンドカルチャーオペレーション拠点地区に、ふるさと学習ミュージアム14年完成と、議会には全く知らされていないものです。これらが計画されているようです。
 市民の意識調査によりますと、悩みや困っていることの最も多いのが、老後の生活で33%。砺波市連合婦人会で集めたアンケートでも、高齢者問題福祉活動に65%関心があることからも、今、市政として重点として考えなければならないのではないかということを示されているのではないでしょうか。
 9月1日現在の特別養護老人ホームの待機者は41人にもなっています。県下9市では最も少ない特別養護老人ホームのベッド数80床では、今後ますます待機者が増え、介護保険で認定されても入所できない事態が予想されるのであります。
 都市間競争に勝つためとして、さらにチューリップタワーの建設を計画しておられますが、今、市としてやらなければならないことは、特別養護老人ホームの建設や老人福祉センターの建設、そしてホームヘルパーの増員で、24時間の介護体制の確立こそが求められているのではないでしょうか。
 秋田県鷹栖町では、福祉日本一を目指してホームヘルパー53人(当市の約2.5倍)24時間体制にしていることを見てきましたが、人口2万3,000人の町で行われていることに大変感動しました。砺波でも、市長がやる気になればできないことではありません。高齢化社会に向けた福祉行政の推進こそ、最重点課題だと思います。
 岡部市長の4期目を目指しての見解を伺います。
 次に、ダイオキシン対策について伺います。
 ダイオキシンは、遺伝子に作用して奇形を生じたり、高い発がん性を持つなどの強い毒性を持った物質です。かつてベトナム戦争で使用された枯葉剤で、ベトちゃんドクちゃんの奇形をもたらしたのもダイオキシンです。政府はダイオキシン類を規制するために、「大気汚染防止法」と「廃棄物処理法」の改正を決めました。9月の県議会でも、「ダイオキシンの基準値を下回るように指導をする」と言われています。5ナノグラム以下にするように対策をしなければならないのに、砺波のクリーンセンターでは47ナノグラムという検査結果が出ました。
 昨日の江守議員への回答で、「一酸化炭素濃度計をつける」とのことですが、CO計で除去できないことは明らかであり、バグフィルターを考えなければならないことは御存じだと思います。付近の人たちの健康調査を行う必要があります。とりわけ母乳の検査は必要であります。
 市長は、「ダイオキシンはどこに存在しているのか検討していく」「現実的に実態を研究していく」と言って、具体的な対策をとらなければならないときに、市長としてのダイオキシンに対するこのような姿勢でよいのでしょうか。
 ダイオキシン削減のための条例を全国で初めて可決した所沢市へ行政視察をしてきました。所沢市は「プラスチック、ビニールごみは透明の袋で別に出してください」と、このようなチラシを全戸配っています。有害なごみは燃やさない。分別・排出の徹底を行っています。環境を大切にする行政の一端をうかがい知ることができました。
 ごみの減量化を目指して5年前より実施された県下で最初の炭カル入り有料指定袋制が導入されたことは、環境について決して考えたものではなく、市民に負担ばかりかかっています。可燃ごみは減っているどころか増えているではありませんか。また、市内全域を収集する計画になっていないため、農村部では有害なごみも補助金で購入した焼却炉で燃やしている恐ろしい現実もあります。今や、ごみ対策は命にかかわる重大な問題です。
 そこで、最小限の提案をいたします。
 第1に、意味のない炭カル入り有料指定袋制度をやめ、ダイオキシンの心配される家庭用焼却炉に対して補助をやめること。
 第2に、市内全地域を収集する体制を整えること。
 第3に、市民の協力を得て分別収集の徹底を図ること。
 ダイオキシンの心配のない市政にしていくことこそが、今求められています。
 また、最終処分場は25年経過していますが、厚生省からは管理型へ移行するように指導を受けています。最終処分場に対して昭和52年に基準が定められ、「一般廃棄物の保有水及び雨水の埋立地からの浸出を防止することができる遮水工を設けること」となっていますが、当市のものは全く不完全なものであり、汚水はたれ流されています。下流は和田川へ流れ出ています。一昨日見てきたんですけれども、(写真提示)これがダイオキシンのたくさん出ている焼却炉の灰がこのように最終処分場に捨ててあります。そして、これはここにおりて毎月水を取って検査しているのですけれども、全くたれ流しているのであります。ダイオキシンの調査や、かつては行われていた地下水の検査は、今日行われていない状況です。
 厚生省より、今年の6月25日、「最終処分場の適正化に向けて、処分基準に適合していない最終処分場については速やかに改善をする」ように指導しているとのことですが、どのように対処をすることにしているのですか。
 また、「埋立地からの浸出液によって、公共の水域及び地下水を汚染する恐れがある場合には、その恐れがないように必要な措置を講ずること」と指導をしていますが、たれ流しているではありませんか。有害なものが流れてから検査をしても意味がなく、根本的な対策をとらなければならない事態になっています。
 次に、利賀ダムについて伺います。
 中沖県政は、工業用水のためあるいは水道水のためと、ダム建設ラッシュを強行して、県民に莫大な借金のつけを回しています。ダムの見直しが世界の趨勢となり、国の公共事業の削減の動きの中で、建設省や富山県はダムの建設事業の総点検が行われ、早月ダムの建設中止、片貝川ダムについても中止の方向で検討をしていくことになっています。
 利賀ダムの総事業費は900億円。取付道路は190億円かかるとの計画で、建設省は1993年度から20カ年の予定で建設を進めています。
 県の計画で、工業用水8,200トンを砺波市の第4工業団地に使うとしています。6月県議会で、我が党の犬島議員の指摘に対し、市丸公営企業管理者は、「工業用水を整備しないと企業誘致もできないが、コカ・コーラ社の進出により当初の工業用水の需要見込みに影響することは明らかです」と対応に苦慮している答弁でした。
 利賀ダムは、流水の維持機能を目的の1つとされていますが、現実的には、御母衣ダム、小牧ダムとの調整で、農業用水は緊急時にも確保されています。また、洪水調節も河川改修、土砂崩れ対策で対応できるものであり、庄川町では洪水被害を感じていないとのことであります。
 一体、工業用水はどこに使われるのでしょうか。使われる保障のない工業用水、流水の維持機能や洪水調節も不必要な利賀ダムについて、建設省や富山県に建設中止を要請することが必要と思います。
 市長は、利賀ダム建設促進期成同盟会の会長でもありますが、将来も展望した適切な答弁を求めます。
 コカ・コーラの地下水問題について伺います。
 福岡町で断念した地下水大量消費の企業がいよいよやって来る。川上に居座って水を大量にくみ上げる。「中田井戸水を保存する会」の人たちは心配をして、8月5日、150人の人たちが集会を開いています。砺波市と中田地区との覚書については、問題が余りにもあり過ぎることから急遽怒った市民の人たちの集まりでした。
 当初「3,500トンの揚水で操業をし、将来は8,000トンまで揚水をします」という計画で、3万5,000坪、第4工業団地として整備されました。中田地区の人たちは、3,500トン以上は認めていない状況のもとで、コカ・コーラは8,000トンまで揚水を認める計画で敷地造成をした砺波市の地下水に対する認識の甘さが問われています。
 中田地区は「トミヨ(魚の名前)」「源氏ボタル」や「アシツキ」など、天然記念物が豊富なところでもあり、これらに対する影響が大変心配であり、環境保全施策、コカ・コーラの地下水への涵養対策が求められています。
 地下水障害発生時の対策として、観測井戸の地下水位が低下した場合の揚水制限、井戸が枯渇した場合の賠償など覚書に盛り込まなければならないが、その見通しについて伺います。
 関係住民の心配について、納得のできる協定が求められています。地下水は地球資源の大切なものであり、100年後のことを考えて対処されることを求めるものです。
 次に、市営住宅の条例の改正について伺います。
 来年4月から市営住宅の家賃体系を大幅に改定する条例が提案されています。昨年の国会で「公営住宅法」が改定されたことによるものです。国の考えている家賃体系をストレートに市営住宅へ当てはめた場合、若い世代と高年齢世代では低い家賃になるものの、生活費が増えてくる壮年の世代においては急速に高額の家賃になってしまいます。これまでの家賃で何とかやりくりをして生活している現在の壮年の入居世帯にとっては、結果として追い出されるという深刻な事態になる恐れがあります。
 一昨年9月の市営住宅入居者へのアンケートによると、市営住宅への入居理由で最も多いのは「家賃が安いから」で116世帯と、全体の約6割を占めています。住み続けたい世帯86世帯のうち、住み続ける理由として最も多かったのは「家賃が安いから」で49世帯にもなっています。今後、市営住宅に住み続けるに当たっての最も大きな不安要素は「家賃が高くなることへの不安」で、最も多い42世帯にもなっています。
 特に懸念されるのは、ひとり暮らしのお年寄りが21世帯も入居している新栄町住宅が建替えにより家賃が高くなって住めなくなるのではないかという不安であります。現行家賃よりも安くなる階層もありますが、大幅に上がるだけでなく、追い出されてしまうことにもなりかねません。所得階層区分は、生活に余裕があるかどうかで決まるのではありません。子供が大きくなるにつれ所得階層も上がり、学生を抱える壮年世代には最高になってしまう。余裕がなく、生活に追われているうちに所得階層だけはどんどん上がっていきます。
 新家賃が高額な家賃になったら、第1に壮年の現入居世帯には大幅な家賃値上げ、子供の大学授業料に生活費の仕送りなど、深刻な事態になります。
 第2に、無理な計画による住宅ローンの返済で自己破産が急増していると言われていますが、高額な家賃になってしまうことにより、すべての入居者に持ち家を強要する結果にもなりかねません。
 現行家賃を基準に、いずれの階層についても値上げとならないよう、とりわけ大幅な値上げは絶対に避けるよう求めるものです。
 最後に、橋上駅について伺います。
 12億2,500万円の事業計画で、砺波駅の橋上化が進められています。駅裏に改札口をつくることによって、駅裏の開発にもなっていくことを3月議会で指摘しましたが、コミュニティー施設に1億5,000万円をかけることで、一層その指摘が正しかったと思っています。情報版一式やテレビを置き、いすを並べておくのみとのことですが、単なる駅の待合室ではないですか。唯一公民館のない出町地区に公民館を建設することを優先すべきと思いますが、駅の待合室のために1億5,000万円も支出するのはいかがなものでしょうか。
 コミュニティー施設の利用目的についてお伺いいたします。また、管理はどのようにされるのでしょうか。
 車いすの人たちには、2階へ上がらなくてもブザーを押すことによって駅員が駆けつけて扉を開けるとのことですが、駅員の体制はどうなるのでしょうか。身障者の人たちも安心して汽車に乗れるようにしていかなければなないときに、橋上駅になって大変不便になったと言われないような施策が今必要です。
 明確なる答弁を求めて、私の質問を終わります。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 西尾議員の御質問にお答えをいたします。
 いつに変わらぬ大企業優先ということでございますが、私は何も大企業を優先しているわけではないわけで、市民のために、地域の発展のために企業誘致をやったり、あるいは大きな事業もやっていくというわけでございまして、決して大企業を優先するためにやっているのではないので、その辺は誤解のないようにお願いを申し上げたいと思っております。
 これからやらなければならないのは、高齢化対策であることは私もよくわかっているわけでありまして、逐次これを進めております。特別養護老人ホームあるいはデイサービスセンター等もつくり、さらには南部福祉センターもつくっていくということで、逐次これを進めているわけであります。また、ホームヘルパー等も逐次増やすとか、あるいはまた訪問看護センターをつくる。あるいは来年からは、老人を預かる機関をつくろうとか、いろいろなことを逐次やっているわけでありますが、これはすべて金のかかる問題でございまして、これからまだまだそういうものには金がかかってまいります。そうなりますと、税収を増やしていかないと、どんどん一般財源がなくなってくる。ほかの教育も何もできなくなってくるということになりますから、今までそうした財源確保のためにも企業誘致等をやってまいったわけであります。
 西尾さんは、一体金がないのにどうしてこのようなことを計画されるのか、その辺を私は伺いたいわけであります。
 特別養護老人ホームにつきましても、待機者もだんだん増えているようでございますけれども、やはり砺波の福祉圏での計画を進めているわけでありまして、今度は小矢部にもできるというようなことで、ようやく485床がほぼ満杯になってまいりました。
 そういうような状態を見ながら、さらにこれから療養型の病床群が出てまいります。あるいはまた病院等も改築するとかいろんなことをやりながら、状況を見ながら老人の施設対策をやっていきたい。先を見ながら逐次進めていかなければならんと、こんなふうに思っているわけでございます。
 ダイオキシン問題につきましては、後ほど民生部長からお話を申し上げたいと思います。
 ただし、最終処分場につきましては、毎月排水の検査をいたしておりまして、それぞれ基準値以下でありますので間違いのないように。これは大きな問題でございますから、私どもも非常に気をつけているわけでございます。また、管理型処分場は来年度あたりからやろうと、詳しいことは民生部長から答弁をいたします。
 次に、利賀ダムの問題でありますが、余りにも近視眼的な考え方ではないかと思います。
 今年の渇水期に、御母衣ダムが底をつくということがあなたはわかっているんですか。あそこが底をついたら、この辺は大変な水不足になるわけです。工業用水だけではなしに、そうした非常の場合における水だめをつくらなければ、この地域の人は安心していけないんです。御母衣がなかったころには、夏に雨が降らない日が10日続いたら、田んぼに入る水がないわけですから、農民は大変な騒動を起こしていたわけです。そういうことを知らないでこういうことを言われるので、私は大変憤慨しているわけです。
 水というのは、簡単につくれるものではないのです。やはりあらかじめそういう水をつくっておいて、それを逐次使うようにしなければ、この地域の水不足は解消されないということも考えていかなければならないというふうに思っているわけです。
 どこに工業用水に使うということにつきましては、将来を考えた県の考え方でございまして、今後も工業用水が必要になってくるのではないかという見通しを立てていただいて、そのようなことにも若干の水を裂くということでありまして、利賀ダムは必ずしも工業用水だけではないわけでありまして、現在は利賀は、洪水期におきましては、最大流量6,500トンというふうに計画をされているわけでありますが、その計画の中では、河川改修によって5,800トンを対応する。あとの700トンは洪水調節のダムをつくって調整していく。その中で利賀ダムは500トンを受け持つと、こういうことになっておりますので、将来の災害における洪水調節の目的も持っておりまして、その意義は非常に大きいわけであります。災害が起きてもいいということであれば、ダムをやめたほうがいいと思いますが、我々はそんなことを考えてダムをやめるわけにはいかないというふうに思っているわけであります。
 また、その他流水の正常な調節。水が多くなれば魚や地下水の涵養にもなります。また、一般の川の自然も守っていくというようなこと等を考えた多目的のダムでありまして、単に金がかかるからやめるという性質のものではないのではないかというふうに思っているわけでありますので、この点を認識を改めていただきたいと思っているわけでございます。
 コカ・コーラ地下水の問題につきましては、我々も十分な調査をして、これなら大丈夫だということを見極めた上で対応いたしているわけでございまして、そうしたデータ、その他につきましても、きちんとしたデータをつくり、これからの将来のことも考えながら、被害の及ばないような範囲でやっていこうということで、今中田地区の皆さんと話を進めているということでございまして、何も私たちは水がなくなることを予想しながらやっているわけでは決してございません。精密な検査をして、あるいは揚水試験もやって、表層水には影響はないということをはっきり確かめた上でこれを進めているわけでありますので、その点は誤解のないようにお願いいたしたいと思います。
 もちろん何か万一のことがあれば、当然保障するのは当たり前のことでありますから、そんなことを今から決めるわけにはなかなか予想がつかない問題ではないかと思います。しかし、将来はそういうことはちゃんとやっていこうというふうにも思っているわけでありますし、変更とかいろんなことがあれば、また皆さんとお互いに話し合いをしながらやっていこうというふうに考えて、誠意を持って話し合いをいたしているということでございまして、このようなことにつきましても、皆さん方に御了解をいただかなければならないというふうに思っているわけであります。
 市営住宅の問題、その他につきましては、それぞれ担当部長からお話を申し上げます。
 以上であります。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
  民生部長 中島和之進君。
  〔民生部長 中島和之進君 登壇〕

◯民生部長(中島君) 西尾議員さんのダイオキシン対策について御答弁申し上げたいと存じます。
 まず第1点目は、焼却炉の現状と対策でございます。
 このことにつきましては、昨日江守議員さんにもお答えしたとおりでありますけれども、クリーンセンターとなみの焼却施設につきましては、暫定的にCO計の設置をしながら効率的な燃焼管理をするというものでありまして、本格的には焼却施設の技術開発等の進捗も見ながら、バグフィルター等も含め、効率的、効果的な手法を検討しながら、法律制度の要請する期間のできるだけ早い機会に基準値以下になるよう鋭意取り組んでいくよう目下検討中でございます。
 続きまして、個人焼却炉の補助につきましては、これも昨日江守議員にお答えしたとおりでございまして、見直しの方向で検討をいたしております。
 なお、分別収集の徹底は、かねてごみ対策委員会あるいは婦人会等を通じてPRをいたしておりまして、住民の皆さんにさらなる趣旨の徹底を図るよう努めてまいりたいと考えております。
 炭カル入りの有料指定袋制の廃止につきましては、かねて平成4年7月から導入をしておりますけれども、その有用性がありますので、引き続き継続して取り入れていきたいと、このように考えております。
 なお、有料制のことに固執されておりますけれども、県内も含めて全国的な傾向として、一定の受益者負担を求める方向になりつつあるところでございます。
 次に、全市的な収集計画についてでありますが、当市では、全市域を収集対象区域としております。ただし、個別収集ではなくて、いわゆる10戸以上を原則としたステーション方式を取り入れているところでございまして、町内会、常会単位もしくは班単位など、極力住民の皆さんの要望に沿うよう配慮しながら対応いたしているところでございます。
 最後に、最終処分場のことでございますが、御承知のとおり、一部事務組合砺波クリーンセンターの施設でございます。我々もその構成の一員になっているわけでございますが、現在の安定型処分場から管理型処分場への変更をするため、平成5年度より地質調査や基本計画を策定し、今月1日にも市長が直接厚生省に出向かれまして、現状説明あるいは要望をしてこられたところであります。
 現所有地のうち、まだ埋め立てていない後方の場所において管理型処分場の建設が可能との厚生省の見解がありますので、この地で建設を進めるよう一部事務組合広域圏さんのほうで、目下準備を進められているところでございます。
 なお、現在の埋立地を利用することにつきましては、厚生省において、先端的モデル事業として調査・研究を来年度にも実施したいとの感触があったところでございます。
 また、現在の最終処分場の汚水調査等の件につきましては、クリーンセンターとなみでは、浸透水による水質調査を従前から測定業者により行っておりまして、SS、COD、BOD、大腸菌群をはじめ有害重金属を含めて18項目の測定を毎月または毎年度1回実施しているところでございます。
 平成8年度1年間の測定結果は、有害重金属の検出不能値をはじめとして、すべての項目において排水基準値以下であったところでございます。決して調査を怠っているわけではございませんで、市長も申されましたように、処分場の管理については、細心の注意を払いながら管理をしている実態を御理解いただきたいと思います。
 以上でございます。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 福田正治君。
  〔産業建設部長 福田正治君 登壇〕

◯産業建設部長(福田君) 西尾議員さんの最初の市営住宅について御答弁申し上げます。
 今回の公営住宅制度の改正によりまして、高齢者や障害者など真に住宅を困窮する方に的確に供給することが主たる目的となっております。家賃の値上げだけが目的ではございませんで、収入や住宅の便益に応じた負担をお願いするということになっております。
 市では、新栄町あるいは苗加住宅につきましては、昭和46年から改定しておりません。それから、東矢木団地については、住宅を改善した後、それから、東鷹栖、高道、矢木団地については、建設時から改定しないで今日まで至っているわけでございます。
 今回の改正では、政令で基本家賃が定められます。入居者の収入及び住宅の立地条件、住宅の規模、建築年数等で、毎年政令の範囲内で家賃を定めることになっているわけです。
 収入月額につきましては、特定扶養親族や老齢者あるいは障害者の控除を行った上で算定することが政令で定められております。
 条例改正後、いわゆる平成10年4月以後からは、現在の家賃を上回る入居者につきましては、3年間で負担の調整を行いたいというふうに考えております。ただし、新栄町では建替えでありますので、5年間で調整を行いたいというふうに考えております。また、希望者があれば、低い家賃のほうへ移っていただくことも検討したいというふうに考えております。
 また、新栄町団地については、高齢者向け特に中堅所得者向けの特定公共賃貸住宅も計画をしておりますので、福祉等と連携を深めながら豊かなコミュニケーションの形成を図りたいというふうに考えております。
 今後の住宅政策につきましては、6月議会で村中議員に御答弁申し上げましたとおり、法改正の趣旨を踏まえながら高齢化社会に対応した住宅の整備についても検討してまいりたいというふうに考えております。
 次に、橋上駅の問題でございます。
 コミュニティー施設の活用についてのお尋ねでございました。
 市の玄関口といたしまして、地域住民の交流、憩いの場並びに観光や情報の発信拠点として整備したものであります。
 具体的には、地域の方々が開催されるミニ集会のスペースも考えて設けてあるわけでございまして、中には大型画面を設置いたしまして、市の観光イベントや行政情報あるいはケーブルテレビ、市を紹介するビデオ等の番組も提供したいというふうに考えております。また、地元の特産品を展示する観光物産ショーケース等も設置するなど、いろいろの活用を考えていきたいと考えております。また、市民のイベントなどにもいろいろ活用していただきたいというふうにも考えております。
 コミュニティー施設の設置条例につきましては、現在部内で検討しておりまして、施設完成に間に合うように皆様方に御議論を願いたいというふうに考えております。
 管理につきましては、基本的には委託にしたいというふうに考えております。
 車いす利用者等障害者の対応につきましては、駅前と駅南の2カ所に高齢者・障害者用に配置したエレベーターとトイレを設置いたします。自由通路には、視覚障害者用のブロックも設置し、通路には2段の手すりをつけまして、それらに対応したいというふうに考えております。
 また、駅前には駐輪場、駅南には駐車場と駐輪場を整備いたしまして、駅前、駅南からも利用することになりますので、現在より便利になると考えております。
 また、現在の跨線橋は非常に急であります。今度のものは6メートルと広くなり、階段も緩やかになりますので、鉄道利用者にとっては今までよりも便利になると考えております。
 また、車いす利用者がホームに直接出られることも検討しております。駅前と駅南にそれぞれスロープを設置いたします。インターフォンで駅員に連絡すれば、駅員が扉を開けてホームに出ることになっております。
 これらの対応については、基本的にはJR西日本の責任でございますが、乗客の皆さんもボランティア精神で御協力いただければ、非常にいい駅になるのではないかと考えております。
 以上であります。

◯議長(柴田君) 13番 西尾英宣君。

◯13番(西尾君) 市長は、大企業にはサービスをしていないとおっしゃっておられますけれども、サティーの出店に、市は1億3,000万円も借金をして、その利息約3,600万円を市民の税金で肩代わりをしているではありませんか。まさに大型店優先の姿勢が地元の商店街に大変な影響を与えているのです。
 また、今、大和ハウスが建設されていますが、この大和ハウスへの安川栃上線という名前で税金7億円の工事費をかけて造成されているではありませんか。大企業への湯水のようなサービスをしている。これはこの一端ではっきりしております。
 そしてもう1点は、ダイオキシンに対する市長の政治姿勢です。
 これだけダイオキシンが大問題になって、政府も法律をつくってよくしていこうと言っているのです。法を守っていかなければならないのが市長の姿勢です。最終処分場に厚生省は厳しく勧告をしているのに、いまだに47ナノグラムも出た焼却炉の灰を処分場に野ざらしにして、そのたれ流した水が和田川へ行っていることを思うと、背筋が寒くなるのです。しかも、当然検査をしなければならないものを1年に1回しか検査をしていない。その間にたれ流したらどうなりますか。ヨーロッパでは86年に法律で排出基準を0.1ナノグラムと決めて、これを上回ると操業停止となっているのです。このダイオキシンに対する姿勢について再検討されたい。
 そして最後に、利賀ダムですが、利賀川の上流に、千束ダムや利賀川ダムと2つのダムがあるんです。庄川にも幾つもダムがあります。全国的にもダム建設については公共事業の経費のむだづかいである。工業用水はどこに使うのですか。使う目的のないものを900億円もかけてつくる必要はさらさらないと私は思います。
 市長の再答弁をお願いします。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 大企業にサービスするとかせんとかいうことですが、私は大企業を優先的に考えているわけではないわけで、大企業が仕事をするあるいは大企業を誘致することが、とりもなおさず市民の幸福にもつながってくるという立場からやっているわけであります。あなたのほうはそういうものはこなくていいという考えでありましょうから、それは考えが……。
 企業が負担すべきものは企業が負担しております。入口からずっと上のほうはすべて企業が負担しておりまして、公共的に使う道路だけは市が負担をする。あるいはサティーのことにつきましても、法的に決まっている範囲内でのことでありますから、市が単独でやっているわけではないわけでありますので、その点は誤解のないようにしていただきたいと思います。
 ダイオキシンの問題につきましては、私は何も放置しているわけではございません。やはりきちんと決められた管理型のものをつくるということにいたしているわけであります。しかし現在は、まだそこまではできておりませんが、下流へ出てくる水につきましては、毎月検査をして間違いのないようにいたしているということであります。
 利賀川のことにつきましては、工業用水に使う水はほんの微々たるものでありまして、大部分は洪水調節とか大きな見地からの水需要ということを考えてやっているわけでありますから、単なる工業用水のために利賀ダムに700なり800億円を使うというのではないので、その辺のところ、大小しっかり見極めて話をしていただかなければならないわけでありまして、工業用水はほんの少しのところです。
 ですから、その辺はよく考えて、地域全体の将来の災害に備える。あるいは水の危機に備える。庄川もそんなに水が十分にあるわけではありません。庄川水系は最後の水になるわけです。こんな大きなダムは今後できないわけでありますから、今これをつくっておかないと将来に大きな禍根を残す。あるいは大きな災害を起こすという可能性もあるわけであります。災害が起こったらだれが救うんですか。共産党でやってくれるんですか。そのこともよく考えていただかないと、大きな間違いを起こすということになるわけであります。世間がそう言うからこれも一緒だと、何もかも一緒にすると考えることは別でありまして、不必要なダムはしばらくとめるとか、あるいは後にしてもいいと思いますが、必要なものはやっていかなければならないわけでありますから、この辺を何もかも一緒のような考え方では大変困ると思うわけであります。
 以上であります。

◯議長(柴田君) 2番 金嶋久貴子君。
  〔2番 金嶋久貴子君 登壇〕

◯2番(金嶋君) まず、ダイオキシンについてでありますが、1項目目及び3項目目につきましては、江守議員と西尾議員に答弁されましたので、確認だけさせていただきます。もし違っておりましたら御訂正ください。
 クリーンセンターとなみにつきましては、一酸化炭素濃度計をつけて対処するということでありましたけれども、砺波は電気集じん機をつけております。電気集じん機の入口と出口を図りましたなら、出口のほうでダイオキシンが発生しておりました。よって、ダイオキシンは電気集じん機の中で再生産されているというふうに結果が出ております。
 砺波は、いずれバグフィルターというふうにもおっしゃいましたけれども、早急にバグフィルターに切り換えることを求めます。
 また、家庭用小型焼却炉につきましては、「家庭での焼却は、紙、木くず類にとどめる。プラスチックは分別収集してクリーンセンターで燃やす」というふうに昨日おっしゃいました。燃やすという方法では、いかなる方法をとっても、たとえバグフィルターを使ってもダイオキシンは発生いたします。ですから、発生そのものをなくすという方向をとっていただきたいと私は思います。
 射水広域圏では、一昨年よりプラスチック製品のみを別に分別収集し、それをRDF化しております。そのような方向性もあるということで御検討いただきたく思います。
 2項目目のごみ対策の恒常的方法についてですが、まず、このダイオキシンについて言えば、ダイオキシンの発生は有機塩素化合物が製造され始めた1940年以降の生産推移とピッタリ一致しております。
 これは、アメリカのインディアナ大学ヒューロン湖の低質層の年代別ダイオキシン検出による調査によって明らかになっております。そしてはっきりしているのは、焼却ごみの中に有機塩素計化合物がなければダイオキシンはできないということであります。よって、ごみの焼却方法を今後も続けるならば、この有機塩素化合物を徹底して取り除くことによってのみダイオキシンは抑制されるということであります。
 このことからも、プラスチック類の徹底分別が必要であると私は思いますが、それは非常に困難でありますので、今後は、有機塩素物化合物、塩化ビニールや塩化ビニリデン、そのほかプラスチック製品をつくらせない、買わない、使わないというような基本的姿勢で臨んでいただきたいと思います。
 そして、ごみ対策の恒常的方法としては、焼却や埋め立ては極力やめ、徹底したリサイクルを行い、塩化ビニールなどの生産、使用を中止する方策を追求していただいたいと思います。
 具体的には、素材別のリサイクル、事業者責任の強化、法制度の整備といったことがございますけれども、ここで1点だけ申し上げます。
 堆肥化についてでございますが、もちろん生ごみは堆肥化するべきでありますが、現在、砺波市におかれては、コンポストへの補助金を出しておられます。コンポストの置く場所のない家庭においては、ベランダ設置型生ごみ処理機の普及を図られたいと思います。家庭用小型焼却炉への補助金をこちらに切り換えて、そしてごみの排出を抑え堆肥化をするという促進をとっていただきたいと思います。
 資料については、担当課に提出してございますので、今申し上げた3項目についてのことは研究され、国に対してそれらのことについて意見書を出し、また各地に発信できるよう鋭意努力されることを求めます。
 次に、昨年7月、砺波市の第4工業団地にコカ・コーラボトリングの進出が決まりました。それについて、経過を踏まえ、内容に踏み込んで申し上げますので御答弁を願います。
 いまだに着工されていないのは、操業に伴う地下水揚水による下流への影響について中田地区住民の不安感が強く、合意が得られないためであります。この間、中田地区とは数度の話し合いや説明会が行われました。
 環境影響評価書にも記載されている県の取水許可量は3,500トンであり、当初はその旨での説明をされたのですが、2度目の説明では、将来8,000トンに増量したいとの砺波市の説明に対し、中田地区ではシミュレーションによるデータでの説明は信憑性が疑われるとし、再度調査を依頼いたしました。
 そこで、砺波市は観測井を堀り、本年2月、松下電子にも協力を依頼し、総量1万5,600トン、5日間の連続揚水試験を行いました。
 その結果、下流への影響はほとんど見受けられないとの結論が出されました。一部般若地区にはあったというふうに伺っております。また、水質検査等により、中田地区の地下水には山側からの流入もあるとのことでした。ですが、中田地区の不安感は強く、その説明会の会場では、将来の不安を訴える声が続出いたしました。3月19日のことでございます。
 もし、私とて中田地区の住民であったならば、再調査をされた砺波市の努力には評価をいたしますが、見えない地下水のことです。納得いたしかねるのではと思います。
 なぜならば、高岡市内島工場の現状を皆さんは御存じのことと思います。それを目の当たりにした中田地区住民にとっては、将来の不安を解消するに足る正確なデータとは言いがたいということであります。よって、さらに対話を重ねることがこの問題を解決するに当たり不可欠の要件と考えます。
 これは、砺波市と企業の誠意が問われている問題だと私は思います。
 当初より中田地区では、「進出そのものも反対」という声もございましたが、今日の経済活動を否定することはできない。今後、中田地区でも開発をする場合があろうから、県の許可の出ている3,500トンの範囲であるならばやむを得ないという形の合意形成がされつつあります。現在はそれに伴って、コーラと中田地区との覚書を交わす文面について内部協議をされております。
 本年7月初めには、覚書案として「高岡市案」「砺波市案」「中田井戸水を保存する会案」と3案が出ました。失礼ながら素人集団である「中田井戸水を保存する会」では努力と学習をされ、なかなかよい案が作成されたと私は思いました。
 3案では、3,500トンという数字は一致しているものの、表現に相違点があり、解釈については、守る会では弁護士に相談をいたしました。これは、何らおかしなことではございません。なぜならば、こういった文書では、曖昧な抽象的な表現をとることによって、それぞれが自分の都合のよいように言外の含みを持たせる可能性や解釈の相違が生じ、後々の禍根となることを危惧したためであります。
 覚書・契約書といった約束事を交わす文書は、後々のトラブルを防ぐということを最大の目的としているはずであります。
 このことからも、一般の人だれにでもわかるような明快な文書作成をするということが肝要であると私は思います。
 互いに仕事を持ちながら、これらの学習、検討、協議をされました保存する会の真摯な活動には感動すら覚えます。それほどこの水問題は、この人たちにとって生活に直結した重大なことであると我々は理解し、受けとめなければなりません。時間のかかることはやむを得ないことであり、これは民主主義の原点に立って、住民、市民主体で考えなければならない問題であると私は思います。
 企業には、操業予定が立たないという危惧や不安もございましょうが、誘致を進める余り、砺波市が彼らを一部の住民として切り捨てを行うようなことがあってはなりません。企業を取るか住民を取るか、あるいは砺波市の利益のみを優先するかなどと申しませんが、公共的資源とも言える地下水に関しては、関係地域住民とじかに十分な協議を重ねていただきたいと思います。
 また、この方たちは中田地区の構成員として連合自治会とも密に協議を積み重ねており、この活動は、「反対のための反対」などと評されるものでは全くないと私は考えます。
 先日、市長室にてこの問題について話をした際、市長は「反対のための反対をしている一部の人たちの意見は聞けない」とか「弁護士を入れるなんか……」と大そう不快を漏らされました。それは違うという私の抗議には耳を傾けていただけず、とても残念でした。これは、このような開発のみならず、今後、市政全般にわたって住民へのアクセスをどのようにするかということについて重要な問題だと考えますので、市長の真意と基本的な考え方をお伺いいたします。
 2項目目といたしまして、9月に入りましてから、中田の井戸水を保存する会の方々の話を伺ってまいりました。これは、上流に住む者の責任として、また、人道的な観点から、じかに意見を伺いたいと思ったからであります。
 率直な声を聞くことができました。幾つかの疑問点を提出されましたので、以下の6点についてお伺いいたします。
 1番、砺波市は3月以来全く来なくなったがどうしてか。じかに話し合いをしたい。
 2番、コカ・コーラとも話し合いをしたいと3月19日に伝えたのに何の連絡もない。なぜか。
 3番、中田町を無視して着工するのではないか。建築確認申請は提出したのか。
 4番、同意書、覚書、協定書とあるが、手順、位置づけがよく飲み込めない。
 5番、協定書は砺波市とコカ・コーラが交わすものだが、締結する内容を事前に説明し、中田地区の理解を得るものとされたい。
 6番、3,500トンについては、「将来増量しないものとする」の文言が受け入れがたいということだが、中田地区は3,500トンまでならば進出はやむを得ないと一歩引いたつもりである。それ以上の増量を将来求めるというのはどういう観点からであるか。企業優先の姿勢ではないか。
 などでありました。5番目までは単純な質問ですので、即お答えできると思います。6番目につきましては、増量についての再協議は3,500トン内での操業のうち、影響が出ないという経年を経ての確認の後行うものとし、経年数は中田地区の納得のいく具体的な数値を入れた年月とするとしたほうがよいのではないかと御提案申し上げますがいかがでしょうか。
 先ほども申しましたように、中田井戸水を保存する会には非常にしっかりとした覚書案がございます。これをたたき台にして、今後の対話・検討を進められてはと思います。それとも、どうしても行政主導型でないと気が済まないのでしょうか。
 問題解決の早道は、すぐれた原案をもとにして進めたほうがよいと私は考えます。
 そのうちの第3条の1項に、「挙証責任の転換」というのが記載されてございます。通常は、挙証につきましては、因果関係の証明は被害者側にあるのですが、この案では、乙(コーラ側)のほうに因果関係のない旨の挙証ができない以上、因果関係ありとされ、甲(中田地区)は損害の発生のみを証明すればよいということになります。覚書は一種の契約書であり、これは当事者間での特約事項であります。
 文章を少し読み上げます。
 「乙は、乙の事業活動により、環境に影響を及ぼす事態が発生するなど、甲または甲の構成員に損害を与えた場合は、甲または甲の構成員に対し誠意を持ってその損害に対する賠償を行うものとする。ただし、その損害の発生が乙に起因するものか否かについての挙証責任は乙にあるものとし、乙の挙証なき限り、乙は免責されないものとする」という特約であります。
 2項目目には、「乙は、乙の事業活動により中田地区での生活揚水が枯渇した場合は、枯渇した井戸1カ所につき金(   )万円とし、復旧に必要な費用の全額を被害者に支払う」とあります。
 これは、前項でも申しましたように、覚書は一種の契約書であります。「金額が入るのは適当でない」「幼稚だ」などという意見もございましたが、これは個々に対する違約金であります。
 ほかにもいろいろとございますが、この2項につきまして、当局におかれましては、参考とするとか検討するとかいうような曖昧な答弁ではなく、こう考えるというふうに具体的にお答えいただきたいと思います。そして今後は、これらのことに踏まえ、住民の理解を得られるよう努力されることを求めます。
 3番目といたしまして、操業に伴う交通量の増大対策でございます。
 コカ・コーラの製品として、水の使用料は1,000トンと聞いております。単純に考えますならば、毎日1,000トンの製品が搬出されます。これは、10トントレーラーかコンテナか、あるいは違う車を使用されるかは存じませんが、仮に10トンといたしますと100台分になります。さらに、当然容器に入っておりますから、恐らく130台ぐらいになるのではないかと推測されます。
 逆に、この容器の搬入もございます。すると、倍量の260台となります。ほかに必要な資材の搬入やコーヒーかすや茶葉の搬出等を考えると300台にはなるでしょう。仮に12時間対応で搬出されるとして計算いたしますと、2分半に1台、10トン台の車が通ることになります。これは、周辺への影響がかなり出るのではないかと考えられます。
 これは、製品に関してのみの試算でありますが、一体どのルートでこれらの製品を搬出あるいは搬入をされるのか確認をされているのか具体的にお聞かせください。
 また、場所によっては独立した歩道のない部分もございます。学童等交通弱者への対応はどのように考えていらっしゃるのでしょうか。お聞かせください。
 いずれの項目につきましても、明確に個別に答弁くださることを求めまして、以上で質問を終わらせていただきます。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 金嶋議員の御質問にお答えいたしたいと思います。
 コカ・コーラボトリングの砺波市進出に関することでございますが、ただいまこのことに関しましては中田の対策委員会と協議を続行中でございまして、この点はひとつ御理解をいただきたいと思っているわけでございます。
 まず私のほうからは、先日あなたと対談をした場合におけることに対する御質問がありましたので、これに対する御返事をいたしたいと思います。
 私は、コカ・コーラボトリングのことにつきましては、非常に慎重に対応してきたつもりであります。
 そのために、まず一番大事なことは地下水が安全に確保されるということが非常に大事である。前の松下電子の場合もありましたので、そういう経験も踏まえまして、私どもといたしましては、市に設けてあります日本的な権威の先生方による地下水対策の委員会がございまして、その委員会の意見をお聞きいたしまして、ボーリング調査をしたりいろんな調査をやってまいったわけであります。そして、最終的には今お話がありましたとおり、2月の一番渇水期の状況の悪いときに右岸で8,000トン、下に降りて7,500トンというものを連続で5日間揚水調査をいたしました。
 その結果、表層水につきましては全く影響がなかったという結果がはっきりと出ているわけでございます。また、深層水につきましても、ほとんど大きな影響はないというようなこと等がございました。そうしたことを基準にいたしまして、さらなる委員会の皆さん方の御意見もお聞きをいたしまして、そして1,000トンは可能であるということを聞いているわけでございます。しかし、中田の皆さん方も非常に御心配でございますので、県が許可をいたしました一番最低の3,500トンで出発をしようと、こういうことになっているわけでございます。
 そのように、私どもといたしましては、最大の調査をいたし、そしてそれを皆さん方に明示をして御理解をいただこうというふうに思って、今も折衝をしているわけでございます。
 そうしたこととか、現に松下のほうでも24時間連続で井戸の調査をいたしているわけでありまして、そのようなことを逐次高岡市役所へも御報告をいたしております。現在まで数年間たっておりますが、ほとんど地下水には影響を及ぼしていないというようなデータもあるわけでございます。
 また、表流水につきましても、太田工業団地における水質汚染の問題につきましても、企業ともきちんとした契約をいたしておりまして、そこには水質保全委員会というものをつくって、市あるいは業界あるいは関係の団体等が入って、絶えずそのことにつきまして話し合いをし、円滑な運営をいたしているわけでございます。
 そのように、私どもは本当に誠意を持ってこの問題に対しまして取り組んでいるわけでございまして、このようなことがなぜ皆さん方に御了解してもらえないのかということについて、私は非常に残念に思っているわけでございます。そのことについて、私は、皆さん方がどうしてこれを了解していただけないのかという意味のことを申し上げたわけでございまして、決して誹謗するような気持ちで言ったわけではないわけであります。
 また、弁護士さんが入るということになりますと、我々常識から言うと、何か争いをするというような感じになってしまうわけで、決して私たちは争うという気持ちでいるわけではないので、あくまで円満に話し合いを進めて、お互いに信頼し合ってやっていきたいと、こういうふうに考えておりますし、また、今でもそのようなつもりで、互いに誠意を持って信頼し合ってやってきているわけであります。
 水が非常に重要であるということは、私も強く認識をいたしておりまして、かつて昭和30年代から地下水調査というものが行われているわけでありまして、高岡の水道局でも当時の山形大学の小笠原教授なり、あるいは亡くなられた富山大学の深井教授あたりが出てまいりまして、この地域の地下水調査もやられました。それに参画もいたしまして、その後いろいろな地下水のことについて私もいろんな点で勉強をしてまいりました。専門家ではございませんが、およそ地下水というのはこんなものかなということは考えているわけでございまして、決して皆さんには御迷惑をかけないようにという気持ちを強く持っているわけでありまして、この点を中田の皆さんにも御了解を賜って、ぜひ御協力を賜りたい。
 また、私どもが工業誘致をする基本的な考え方は、今ほど西尾議員からありましたように、大企業を優先とかいうようなことを考えているわけではありませんで、やはりこの地域にこのような企業を誘致することによりまして、地域全体の雇用の創出になったり、あるいはまたそれに伴ういろんな企業が出てきたり、あるいは住宅が入ったり、あるいは人が集まったりと、いろんな波及効果もあるわけであります。これは何も砺波市だけではなしに、高岡北部あるいは砺波の南部全体にいい影響が出てくるのではないかというふうに思っております。
 現在は、1つの市町村だけが栄えて、ほかの市町村は衰退をしていくというような考え方で行政はやれる時代ではございません。私は、今までも砺波広域圏といたしますれば、全体がよくなって、その中で砺波もよくなっていこうということを考えておりますし、また、高岡市とも期成同盟会とかいろんな関係のものがありますが、やはり呉西の中心は高岡でございますから、高岡がよくなって、そして我々も一緒によくなっていこうと、絶えずこういうことを考えているわけでございまして、そうした意味もぜひ御了解いただいて御協力をいただきたいと、こういうふうに思っている次第でございます。
 いろいろ個別のことにつきましては、後ほど、担当の助役、その他の方々から逐次御説明を申し上げたいと思っている次第でございますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 以上であります。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 助役 斉藤利明君。
  〔助役 斉藤利明君 登壇〕

◯助役(斉藤君) 金嶋議員さんのコカ・コーラの進出に伴う質問につきましてお答えをいたしたいと思います。
 基本的には、今ほど市長のほうから答弁があったところでございます。
 幾つかの設問があったわけでございますが、3月以降、市当局が出てこないという話とか、コカ・コーラに説明に来いと言ってあるのにもかかわらず来ないというようなことをおっしゃったわけでございますけれども、コカ・コーラの立地につきましては、高岡市御当局、そして中田地区の連合自治会の皆さん方といろいろ綿密な連絡をとりながら進めているところでございます。
 したがって、中田地区の皆さん方に大変御心労を煩わせていることにつきましては、心から敬意と感謝を申し上げたいというふうに思っております。
 特に、今の2つの問題につきましては、4月15日に砺波市へ大量くみ上げの計画撤回の申入れが中田連合自治会からありました。これは、私どもと県のほうにもあったかと思います。そのような具体的な要望に対しまして、私どもとしましては、できるだけ地元の不安を極力少なくしたいというふうなことから、企業そして中田の皆さん方、高岡市御当局ともいろいろ協議を重ねてまいりました。その結果、今ほど市長のほうの話にもありましたように、コカ・コーラでは3,500トンで事業に入りたいというようなことになったこと。さらには中田地区におかれましては、地区環境保全対策委員会等をつくられまして、大変たび重なると申しましょうか、数多い協議をなされております。最近も、各地区内の意見の集約をいただいているというふうに伺っております。そのようなことから、時間が経過したことを御理解いただきたいと思います。
 コカ・コーラの説明につきましても、そのようないろいろの関係の皆さん方と協議をしながら説明の機会をということでございます。私どもとすれば、地元のいろいろの意向を踏まえまして、できるだけ早い機会にコカ・コーラからの説明の機会をつくらせていただきたいと思います。つきましては、立地の同意というような雰囲気の中でお願いしたいなというふうに思っております。
 次に、中田町を無視して着工するのではないか。また、建築確認申請は成立したのかという御質問でございます。
 これは、私どもとしましては、地元の同意を前提に円満に進めたいというようなことから、中田の意向を無視して事は進めておりません。
 したがって、建築確認申請につきましても、まだ未提出でございます。
 次に、同意書、覚書、協定書の手順、位置づけ等でございます。
 ちょうど私どもも庄川の左岸では、松下電子工業の立地がありまして、同じような地下水揚水事業でございましたので、高岡市は中田と戸出の違いはございますが、高岡市戸出地区ともいろいろ連絡を申し上げながら、円滑に事を進めさせていただきました。そのような先行事例を斟酌しながら現在進めているところでございます。
 位置づけとしましては、同意書は企業立地同意でございます。覚書は行政を立ち会いとして、企業と言うなれば今回は中田地区と結ぶものでございます。協定書は公害防止協定でございますので、企業と私ども砺波市と結ぶものでございます。協定書は、砺波市とコカ・コーラと取り交わすものでございますけれども、締結の内容等につきましては、事前に中田地区に理解を賜った上で進めたいというふうに考えております。そのようなことで、できるだけ地元の不安が発生しないようなことで努めてまいっております。
 先ほど市長も発言されましたが、現在鋭意中田地区連合会の皆さん方、そして高岡市当局とも、覚書の内容につきましては最終の詰めの段階であるかというふうに思っておりますので、今ほど終わりごろにお話のございました覚書等の見解につきましては、そこら辺のことで御理解いただきたいというふうに思います。
 次に、コカ・コーラボトリングの立地に伴う交通対策と申しますか、交通量増の話でございますが、現在私どもが承知しておりますのでは、会社側の説明によりますと、1日平均大型車は83台程度が予定されているというふうに伺っております。配送車が48台、従業員自家用車が206台、トータルしますと337台が交通量としてオンされるというふうに伺っております。
 従業員につきましては、3交代ということでございますので、ピークは3分の1になるということになろうかと思っております。
 ルートにつきましては、新湊庄川線、国道359号、砺波インターということで、メーンの流れは、砺波インターから石川県、福井県の流れが主であるというふうに伺っております。
 歩行者の安全につきましては、新庄線につきましては、歩道の設置をいろいろ働きかけているところでございます。財政の厳しい中でございますが、最優先に設置を要請しているところでございますし、国道359号につきましては、御案内のようにバイパス計画が具体化しております。その整備を早めたいというふうに考えておりますので、御理解いただきたいと思います。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 民生部長 中島和之進君。
  〔民生部長 中島和之進君 登壇〕

◯民生部長(中島君) 金嶋議員のダイオキシン対策についてお答え申し上げたいと思います。
 まず、ごみ対策の恒久的方法の追求について申し上げます。
 ごみ対策の恒久的方法の追求は、大いに必要だと認識いたしております。現在の一般的に言われる大量生産、大量消費による使い捨て社会の中にあって、「つくらせない、買わない、使わない」という国民、住民の意識、認識が必要と考えるところでございますが、製造業者、小売業者、消費者のそれぞれの責任と対応が求められるところでございます。
 ただ、現実の問題として、ごみ処理の段階で多くの問題が発生しておりまして、このごみ処理を担当している全国の多くの自治体が、現在大変苦慮していることは御存じのところだと思います。これらは、1自治体の対応だけでは解決できない問題が多く含まれております。
 こうしたことから、市長がかねがね申しておりますように、ヨーロッパ、アメリカで採用しているデポジット制等のリサイクルによる循環型社会の構築や有害物質の使用規制を国の施策として強力に推進しなければ解決しないのではないかと考えております。
 このため、厚生省、通産省、環境庁とそれぞれ検討を加えているわけでありますが、検討を加える、例えば厚生省の生活環境審議会廃棄物処理部会あるいは通産省の産業構造審議会廃棄物処理減量化部会などに専門員として出ていらっしゃる現在活躍中の松田美夜子さんについて、一昨年に引き続き今年の6月1日に開催いたしました第6回砺波市ごみゼロ大会の講師としてお招きした折に市長と面談され、こうしたデポジット制度を推進し、リサイクルによる循環型社会の構築や有害物質の使用規制を国の施策として取り組むように提言してほしい旨、市長のほうから松田さんに強く申し入れされたところでございます。
 それとはもちろん別の機会に、各種機会を通じて、例えば全国市長会等を通じて、国の施策、法律、制度として取り組むよう引き続き強く要望しているところでございます。
 恒常的対策については以上でございますが、質問の1項目目、2項目目についての御確認があったわけでありますけれども、ダイオキシン規制の対応、クリーンセンターでの取り組みでございますが、これは、江守議員、西尾議員にも申し上げたとおり、早急に恒久対策に合致するように、クリーンセンターとなみの構成員として強く申し入れているところでございます。
 ただ、当クリーンセンターとなみにつきましては、平成3年に稼働した施設でございますし、多額の投資経費を要するところでございます。しかし、今、ダイオキシンという属性にかんがみまして、早急に鋭意努力をするよう取り組んでいきたいと考えております。
 それから、生ごみのリサイクルにつきまして、処理機の普及・導入という御提案でございます。
 普及・導入につきましては、普及するよう努力するようにいたしたいと思いますが、助成の方向等については、これから検討させていただきたいと考えております。
 以上でございます。

◯議長(柴田君) 2番 金嶋久貴子君。

◯2番(金嶋君) 3点ばかり再質問いたします。
 今、コーラの件につきまして助役さんから答弁をいただいたのですけれども、私はちょっとよく飲み込めなかった部分があるので、もう一度お願いしたいと思います。
 6つの中身をお伺いしたわけですけれども、4番目の同意書、覚書、協定書の位置づけはわかりましたけれども、一体どれが先にどんな形でという順番などがよくわかりませんので、その辺をお教えください。
 それから、6番目のことにつきまして、私が提案申し上げました3,500トン内での操業の後、影響が出ないという経年を経ての確認の後行うとしまして、経年数は中田地区の納得のいく具体的な数値を入れた年月とするということについてはどのようにお考えでしょうか。
 それから、挙証責任の転換についてもお考えをお聞かせ願いたいと思います。
 以上、3点です。

◯議長(柴田君) 答弁を求めます。
 助役 斉藤利明君。

◯助役(斉藤君) 順番は、同意書、覚書、協定書の順番でございます。
 2つ目の3,500トンの後、増量ケーススタディーのようなお話でございますが、これも含めて、現在鋭意中田の連合会の皆さん方とお話し合いをしているので、ここで私見を申し上げてはどうかと思います。
 3つ目につきましても、今いろいろと中田の連合会の皆さん方と話し合いの最中でございます。3つの案の中でいろいろ御意見があるやに思うわけでございますが、そのような状況であることから、私の考えを差し控えさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

◯議長(柴田君) 以上で、通告による質問並びに質疑は終わりました。
 ほかに質疑はございませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(柴田君) 質疑なしと認めます。
 これをもって、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を終結いたします。
 ただいま議題となっております議案第59号から議案第65号まで、平成9年度富山県砺波市一般会計補正予算(第2号)外6件につきましては、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の各常任委員会並びに決算審査特別委員会に付託いたします。

◯議長(柴田君) 次に、日程第2 「稲作経営の安定と米政策の確立に関する請願」外1件は、お手元に配付してあります請願文書表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。

◯議長(柴田君) これをもって、本日の日程はすべて終了いたしました。
 お諮りいたします。16日から19日までの4日間は、委員会審査等のため休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(柴田君) 御異議なしと認めます。よって、16日から19日までの4日間は休会することに決定いたしました。
 なお、次会の本会議は、9月22日午後2時から開会いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
 どうも御苦労さまでございました。

 午後 0時05分 閉議