平成8年3月定例会(第3号) 本文

1.会議の経過
 午前10時03分 開議

◯議長(平木君) ただいまから本日の会議を開き、直ちに日程に入ります。
 日程第1 市政一般に対する質問、並びに議案第1号から議案第34号まで、平成8年度富山県砺波市一般会計予算外33件及び報告第1号 専決処分の承認を求めることについてを議題といたします。
 昨日に引き続き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 通告に基づき発言を許します。
 7番 河原 誠君。
  〔7番 河原 誠君 登壇〕

◯7番(河原君) お許しをいただきましたので、私から市政一般につきまして質問と若干の要望、提案をさせていただきます。
 まず最初に、雇用対策と就職問題についてお伺いいたします。
 日本の経済は、バブル崩壊後さまざまなシステムが行き詰まりをもたらし、改革が叫ばれる中、低迷をしている状況です。経済企画庁では、最近はやや回復基調にあるとの発表がありましたが、依然として倒産件数は減少にはなく、雇用調整も進められているところであります。
 また、学生における就職活動は非常に困難をきわめ、「超氷河期」との言葉も生まれている状況ですが、これから何らかの対策が必要ではないかと考えられます。県の経営者協会の調査によれば、今春の県内企業の新卒採用は前年に比べて6.8%の減少であるとの報告がありました。市内の状況はどのようになっているのでしょうか。なかなか把握は難しいことかと思いますが、一度アンケート等をとってみてはいかがでしょうか。雇用の状況とその対策について、また就職状況について、わかる範囲でお聞かせを願います。
 また、市職員の採用状況ですが、ここ2年間は一般職員の新規採用はなかったわけですが、今春の採用予定はどのようになっているでしょうか。経済不況の中で、それぞれ企業のリストラが進められていますが、行政においても真剣な構造改革、経費節減、また無理むだの排除等が必要とされているところであります。しかし、あまりにも急激な人員調整は学生の新規雇用をより困難にします。また、行政の中でも、各部所においてそれぞれ専門化していっている傾向にあり、その専門職の不足するところがあるのではないかと思われます。現在、そして将来において、どのようなところを充実していく必要があるのか、今後の職員採用をどのように考えているのかお尋ねをいたします。
 根本的には、行政の基本は市民サービスにあると考えます。そのためには、バランスのある人員配置、職員各自のマンパワーのアップ、そして市民の公僕であるという意識が一番大切ではないかと考えます。
 当市の人口が、このたび3万9,000人を突破いたしました。県内9市の中でも一番成長度が高いのではないかと思います。大変喜ばしいことですが、さらに発展していくためには、このチャンスを生かしていかなければなりません。そのためには、優秀な人材の確保、誘致が必要です。活気があり伸びる市というのは、入りやすくて出やすい、ほかとの交流が活発に行われるところではないでしょうか。その意味でも、これからは官民ともにUターン、Iターン、Jターンを促進していかなければなりません。広域圏での企業紹介パンフが作成され、積極的な施策を展開されていますが、今後さらにどのような施策を考えているのか、対策があればお聞かせ願います。
 次に、関連しまして、工場誘致と新規企業団地の件についてお尋ねいたします。
 当市の工業出荷額は、他市に比較して少ないことは御承知のとおりであります。平成5年統計では813億円で、近隣の小矢部市の1,343億円、人口の最も少ない滑川市の1,518億円と比較しましてもかなり低く、県内最下位であります。従業員数も4,628人と最下位であり、今後の整備が期待されるところですが、松下電子がフル操業され、現在計画中の東般若の第4工業団地ができてくれば、かなりの出荷額の増になるものと思われます。砺波市はもともと商業都市であり、商業の商品販売額においては他と比較して大きいわけですが、商工のバランスが必要であり、その政策を支持するところであります。第4工業団地については、買収も完了し、これから造成が進められるところであり、工場の誘致にかかる段階でありますが、ぜひ優良企業の誘致に力を注いでいただきたいと思います。わかれば、その経過についてお聞かせください。
 また、地下水の影響調査も進められているということですが、その結果について御報告していただければ幸いです。
 また、新規に計画されていますハイテクミニ企業団地については、商工会議所が主導で進められているところであり、今県議会でも概要説明がありましたが、具体的な場所、趣旨、規模について、また今後の予定、企業の見通しについて、概要をお聞かせ願います。
 工業集積が進んできた場合に問題になってくることに、その排水による河川の水質汚染があります。当市の場合は、特に庄川流域に工場用地が集中しているわけですが、庄川の水質については、以前は全国でもベスト3に入っていましたが、ここ近年ではかなりランクダウンしてきております。特に、市の特産であるおいしいアユなどの品質を守るためにも、地域の資産である庄川の清流を保全していかなければなりません。水質保全のための方策としては、いろいろあろうかと思います。排水基準を厳しくするといったことも必要ですが、まず水の勢いをとめないこと、そして水量を確保すること等が肝要かと考えます。
 以前にも一度質問をいたしましたが、庄川の水量については、和田川への約90トンの分流により減少し、現在、合口ダムからの放水量は8.35トンの制限というふうになっております。庄川漁連におきましても、水量の不足による影響は非常に大きいということで、水量増の要望をしているというふうに聞いておりますが、今後の対策についてどのようにお考えでしょうか、お尋ねをいたします。
 続いて、福祉と医療の問題についてですが、8年度予算案では(仮称)南部総合福祉センターの基本計画策定費として240万円が計上されていますが、いよいよ具体化をしてきたものと期待をしています。老人保健福祉計画では、福祉センター、デイサービスセンター、ケアハウスの総合合体施設との位置づけですが、どのような内容になるのでしょうか。
 庄東デイサービスセンターがオープンをしまして、おかげさまで地域では大変喜ばれていますが、利用を要望する人もだんだんと増大し、待っている人が多いと聞いております。いかに介護を必要とする高齢者が増えてきたかがうかがえるところであります。これからの高齢者福祉にとって、もちろん在宅介護が基本となりますが、それを支えるショートステイ、デイサービスといった施設介護が一番求められるものとなるでしょう。そういった意味で、早期の完成が待たれるところであります。
 先ごろ、3団体が連携をして健康ボランティア協議会が発足しましたが、これらの施設を核としたボランティアの育成がこれから必要と思われます。将来の高齢化問題を見据えたときに、行政ができる範囲には限度があり、どうしてもボランティアに負うところが大きいのではないでしょうか。また、健康づくりの核としての健診なども含め、保健、医療、福祉の連携のとれた施設となるように要望いたします。
 また、訪問看護ステーション事業として500万円の予算が計上してありますが、その具体的な事業内容についてお聞かせください。現在の保健婦、看護婦さんで対応できるのかどうか。現在どのくらいの訪問看護の要望があり、これからの見通しはどうかもあわせてお願いいたします。
 庄東地域において、医療施設が不足しているということで、要望が非常に高いところであります。総合病院においては、僻地中核病院の指定を受けたいとのことでしたが、今後どのような僻地医療の体制をとられるのか、病院長にお尋ねいたします。
 また、正月の新聞では、予防医学の第一人者である富山医科薬科大学の鏡森先生が、栴檀山の空き家を改装して、今春から、研究室のセミナーや地域住民の健康アンケート調査、また健康相談、住民健診も行いたいとの記事がありましたが、大変にすばらしいことではないかと思います。ぜひ連携をとって進めていただければと考えます。
 また、現在庄東地区に100床の民間の老人病院の建設計画が具体化をしておりますが、市行政としてはこの計画についてどのようなお考えをお持ちでしょうか。市長の御意見をお尋ねいたします。
 最後に、学校格差の問題について、教育長の御所見をお聞きいたします。
 市内には新しい住宅団地が次々にできまして、従来の人口分布形態がさま変わりをいたしました。それによって、子供たちも、あるところでは増加し、あるところでは減少の一途をたどるといったアンバランスな状況にあることは、御存じのとおりであります。学校の児童数、生徒数も当然変化があり、東部小学校のように急増し、マンモス校になる一方、庄東小や南部小のように学級減になっていく傾向の学校もあります。しだいに学校の格差が拡大しているように思います。
 東部小については、学級増に対応して施設整備がされているところですが、根本的な格差について見直しを将来考える必要があるのではないかと思います。人口の平準化の施策も大切ですし、また通学の区域、学区の見直しといったことも、今後検討すべき課題ではないでしょうか。
 また、前回も金堂議員から質問があったところですが、東部小学校の体育館についての整備は、現在どのような方針で進められているのでしょうか。社会体育施設として第2体育館を設備するのか、また現在のものをもっと大きなものに建て替えをするのか、どのほうが有利で、また時期の目標はどのくらいになるのかについてお聞かせを願います。
 現在、文部省では40人学級が定められております。当市では、特に1学年80人前後の学校が多いわけですが、そうしたときに、80人を超えるかどうかで学級数が変わってきます。極端に言えば、1学年40人と41人では、1クラス最大20人の格差になります。20人の差というのは、先生にとって非常に大きな格差であり、特に中学校の先生などについては、授業以外にほかの業務が多く、40人近い生徒を担任した場合には、なかなか一人ひとりに目が行き届かないというふうに思われます。昨今の学校教育のさまざまな問題点も、そういったところからきているという人もおりますが、当市の小・中学校において、1クラスの格差の状況はどのようになっているでしょうか。
 また、少子化傾向等も考えて、40人学級の是正緩和が今後求められるというふうに思いますが、ぜひ地方から中央に対して問題点を訴え、是正緩和を要望すべきと考えますが、教育長のお考えをお聞きいたしまして、私の質問を終わります。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 河原議員の御質問にお答えをいたしたいと思います。
 私からは、産業育成の問題、それから南部福祉センター及び庄東地域の医療関係につきましてお答えを申し上げます。後のことにつきましては、それぞれ担当者から御答弁を申し上げます。
 まず最初に、第4工業団地における工場誘致の問題でございますが、これにつきましてはまだはっきりと決まったわけではないわけでございまして、現在開発行為の届出を行ったところでございまして、この認可が来れば造成をいたしたいと思っておるわけでございます。今後、優良企業を誘致をいたすように、一部打診をしているところもございますが、努力をしていきたいと思っている次第でございます。
 次に、ハイテクミニ企業団地の関係でございます。
 どのようなものをつくるのかということでございますが、ハイテクミニ企業団地につきましては、市内に働く人、あるいはまたこの地域、あるいは県内において働く人たちで、将来技術者として独立をしていこうという意欲のある方々を支援をいたしまして、そこで自分の技を磨いていただき、そして将来独立してもらおうというものであります。
 そうしたことから、県におきましても、また市におきましても、また会議所といたしましても、これに関係をしていただきまして、みんなでひとつこれを助けていこうと、こういうことであります。開設に当たります融資の問題でありますとか、あるいは開設を進めるにつきましてもいろんな援助をしていくということで、新しいハイテクの企業を創出をしていこう。また、さらにUターン、Iターンの人たちの自立的発展もひとつ考えていきたいと、こういうものであります。
 やり方といたしましては、商工会議所がこの事業主体となりまして、今年度で用地の取得を行い、9年度には貸し工場をつくるわけでありまして、その貸し工場にそれぞれ入っていただいて技術を磨いていただくと、こういうことになるわけであります。
 敷地の面積は、今のところは6,000~8,000平米ぐらいのものを考えているわけでありまして、これを9棟ぐらいつくりまして、そうした方々に1棟ずつを貸すということになるわけであります。
 場所等につきましては、今検討中でございますが、なるべくインター等に近い、砺波インターあるいは小矢部インターあたりに比較的近いところがよくないかと、こういうふうにも思っておるわけでございます。
 また、第4工業団地のところで、地下水調査はどうかということもございますが、これにつきましては、専門の大学の先生方によります地下水の検討委員会をこの前の4月からつくっておるわけでありまして、ここで試験井戸も2本掘りまして、1年間にわたりまして揚水試験その他を検討いたしまして、検討委員会も3回開きまして、この地域はやはり良好なところであると、こういうふうな結論を得ているわけでございます。
 次に、庄川の水質保全についてどう考えるかということでございます。
 庄川というのは、砺波平野をつくったいわば母なる川でございまして、この砺波平野というのは庄川によってできた平野である。したがいまして、ずっと太古の昔から庄川と一緒に暮らしてきたわけでありますが、かつてはなかなか暴れ川でございまして、治水に非常に苦しんだわけでございますが、前田藩のときに治水ができまして、その後この地域の開拓が進んできて、今日のような豊かな平野ができたと、こういうことでございますが、何にいたしましても庄川の水の恵みによりまして農業が非常に発達をしたということであります。
 ただ、水には表流水と地下水があるわけでありまして、相当な地下水が昔の川跡あたりに流れ込んでおるというようなことがございます。市としましても、早くからこれに関心を持っておりまして、昭和30年代には山形大学の小笠原先生の調査にも協力をいたしました。その後の調査等によりまして、大体の地下水の概要がつかめておるわけでございます。
 もう一つの表流水の問題につきましても、これは非常に大事な問題でございます。非常に豊かな水であったわけでありますが、先ほど御質問にもありましたように、和田川の開発によりまして、この発電用水、大量の水が和田川へ入った。それに付随をいたしまして、この射水郡の灌漑排水あるいは水道とか工業用水等もその中から取られておるわけでございまして、このために庄川の大事な中央部の流域が変更されたと、こういうことに今日の大きな問題があるというふうに私は認識をいたしておる次第であります。
 平成5年に「庄川の水文化と自然環境を考えるフォーラム」を行いまして、庄川はどういう川であるかということをずっと庄川の源流までさかのぼりましていろいろと検討いたして、庄川というのはどういうものであるかということを学ぶ会もいたしたわけであります。
 また最近は、大型工業団地でありますとか、あるいは松下電子、あるいはまた最近は大和ハウス、また第4工業団地というようなことなども、それぞれやはり水にかかわるものでございまして、我々といたしましてもこの庄川の水をどうして守っていくかということが大変大事な問題であるというふうに深く認識をいたしておるわけであります。
 非常に大きな問題といたしましては、まず庄川を維持していくためには、庄川の流量をどう確保していくかということが一番問題ではないかというふうに思っているわけでありまして、現在建設省が認めております命令放流というのは、庄川の合口ダムで8.35トン、大門大橋で渇水流量が2.63トンというふうになっておるわけでございますが、この8.35トンにつきましては大体維持されておりますが、大門大橋付近におけるこの流量は、必ずしも維持されておらない場合がある。特に、夏の渇水期等はそういうことがあるわけでございます。そうしたことなどから、昔からみますとこの流量に大きな変化が出てきておるということであります。
 私どもといたしましては、やはりこの庄川へ和田川の水を一部戻してもらわなければいかんということで、平成5年に沿岸の自治体が県等に対しまして要請をいたしたところであります。
 また、平成7年2月に、建設省が主体になりまして、「庄川清流プラン21協議会」というものが発足をいたしまして、「四季の彩りと清流の香りを育む庄川」をテーマとしまして、水質の保全や目標水量の協議が重ねられておるのでございます。
 そうしたこと等もありますが、市といたしまては、今後は沿岸市町村とも協力をいたしまして、県や建設省に対しまして、流量の拡大につきまして、さらに強く要望いたしまして、その実現に向かって努力をいたしていきたいと、こんなふうに考えておる次第でございます。
 次に、南部福祉センターの問題でございますけれども、南部福祉センターにつきましては、これから老齢化を迎えるに当たりまして、逐次福祉設備を整えていかなければならないということで、今年春からは庄東にデイサービスをつくりましたが、今度は南部において福祉センターをつくっていこうというふうに考えておるわけであります。老人の皆さんが気軽に交流ができる老人の福祉部門、あるいは各種の健診でありますとか生活相談、あるいは世代交流の場もつくるとか、いろいろなことを考えておるわけであります。特に、デイサービスセンターはまだ不足をいたしておりますので、この事業もできるだけ早くそこで進めたいということにいたしておるわけでありまして、そうした一つの複合的な福祉施設にしていきたいと、こんなふうに思っておるわけでございます。
 大きさその他につきましては、現在の福祉施設等の利用度その他も考えながら決定をいたしていきたいと思いますし、またデイサービスセンターにつきましても、庄東にあるような程度のものを考えておるわけであります。
 敷地等につきましては、東野尻の東側にあります現在市が所有しております用地を中心にいたしまして、不足するところを買収させていただくと、こういうふうに考えております。
 今年度、用地買収と基本計画を立てまして、9年、10年にわたりまして設備をしていきたいというふうに思っておるわけでございます。
 この老人部門のほかにケアハウスあたりも考えていかなければならんのではないかというふうに思っております。
 それから、これにつきまして、ボランティアの育成でありますとか保健医療連携ということもあるわけでございますが、今後やはり福祉全体にわたりましてボランティアの育成というのは非常に大事な時代になってまいりますので、そうした面におきますボランティアの育成は、できるだけ進めていかなければならんと思っているわけでございます。もちろん保健医療あるいは福祉の連携というものも考えながら進めてくるわけでございます。
 次に、庄東における医療機関の問題でございますが、前に新聞等に出ておりましたが、富山医科薬科大学の鏡森先生のことにつきまして、これはあくまで調査でございまして、医療機関をどうするというものではないわけでありますけれども、これはやはり大事なものであろうと思っておりますので、連携をとりながら、病院やその他専門の方々がおられますので、そうした中で連携をとりながらやっていきまして、その実態を我々もまた参考にさせていただこうと、こんなふうに思っているわけであります。
 また、庄東における民間の老人施設等につきましては、先月あたりからそんなような話が出てまいりました。市といたしましては、これはいわゆる療養施設であるというふうに聞いておるわけでありますが、そうした中でも、医師会の意向、地元の意向、市としての今後の庄東に対する医療施設の配備というようなこと等、病院も含めまして今後それらの意見調整をする必要があるというふうに思っておるわけでありまして、これはそうした意見調整がまとまらなければなかなか難しい問題でございまして、設立をしたいという方との調整が整うということが前提条件になるのではないかと、こんなふうに思っておる次第でございまして、そうした協議を整えることをまず最初に行っていかなければならないことではないかと思っておるわけでございます。
 以上であります。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 助役 斉藤利明君。
  〔助役 斉藤利明君 登壇〕

◯助役(斉藤君) 河原議員さんの雇用対策等につきましての御質問にお答えいたしたいと思います。
 雇用対策につきましては、特に市内の就職状況の把握は大変難しい現況にあろうかというふうに思っております。砺波職業安定所の1月の管内調査によりますと、雇用の不足を訴える企業がかなり多く、過剰を訴える企業はわずかというような状況にあろうかと思っております。また、不足を訴える企業にあっては、新規採用を希望する。そしてまた、過剰を訴える企業にあっては、雇用の維持を考えているというような状況を私どもはつかんでおるところでございます。
 さらに、不足の元凶としては、円高よりも国内消費の落ち込みと考えている企業が、全体の約半分の45.4%となっておるところでございます。
 また、平成8年1月の有効求人倍率によりますと0.6と、例年に比較して少々低下しているというような状況であります。中小企業の最大の悩みは従業員の高齢化であり、新規求職者の掘り起こしが、企業内における最大の関心事であるというふうに考えております。
 参考までに、先日私はたまたま砺波工業高校の卒業式に行ったわけでございますが、今春の卒業生は100%就職を内定しておりました。全員就職という大変明るいニュースをちょうだいしてきたわけでございますが、そのうち県内の企業には121名、県外は8人となっております。県内のうち砺波地区が85人、高岡地区が26人となっておりました。
 次に、市職員の採用状況と今後の見通しでございます。
 今ほど御質問にもございましたが、優秀な人材は早く採っておきたい。今のような状態のときに採っておきたいという気持ちと、一方ではリストラをしっかりやっていかなければならないという、二面性があろうかというふうに思っております。
 今御質問にありましたように、一般職員につきましては、地域における民間の厳しい経済環境、雇用状況も考慮しながら、既存の事務事業の見直し等を考えながら、適切な職場配置を実施してきたところでございます。そんなことから、ここしばらくは新規採用を抑えてきた状況にあろうかと思っております。
 しかしながら、保母や消防士につきましては、行政需要の動向を勘案しながら、増員をしてまいりました。平成8年の4月の採用予定は、看護婦等を除きました数字でございますが、保母が2名、消防士が4名、調理師1名の採用を予定しているところでございます。
 今後の採用計画につきましては、先ほど言いましたように、地域における雇用対策という側面はあるかもしれませんけれども、現在の厳しい行政環境から、定員の適正化計画を策定するなど、総数の抑制に努めておるところでありますし、今後ともそのような基本姿勢でやってまいりたいといふうに思っております。
 しかしながら、乳児の保育の充実や高齢者福祉のニーズが高くなることを踏まえながら、保健婦等の医療技術職員、さらには救急救命業務やはしご車に対応するための消防士など、特定の技術を持った職員は計画的に採用していかなければならんというふうに考えております。
 次に、Uターンの促進と人材の確保の施策についてでございます。
 砺波市は若者に魅力あるまちづくりを目指して、文化施設、スポーツ施設、娯楽施設などを計画的に整備をしてまいりました。企業誘致を積極的に進めるには、若者の定住、雇用の機会を積極的に行い、市外からの転入者や交流人口も増えてきました。そして、活気あるまちづくりと評価されておるところでございます。今後もこうした施策を進めるとともに、現在計画中のハイテクミニ企業団地への企業化の誘致を推進し、人材の確保を図っていきたいというふうに考えております。
 また、一方では、市内企業の人材ニーズを把握し、その情報を速やかに提供していくなど、富山県人会や県の求職登録制度なども精いっぱい利用させていただきまして、各種情報を通じていろいろな情報も提供してまいりいたというふうに思っております。
 以上でございます。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 河原議員さんの質問にお答えいたします。
 学校格差の問題ということでありますが、大きくは質問の要旨は3点あったかと思います。
 そのうちの第1点、生徒数、児童数の格差是正ということでありました。小・中学校学校において、児童・生徒数の大小の差があることは十分承知しています。しかし、現状では、学区の変更や通学区域の変更を検討しなければならないほどの差とはなっておりません。学校の施設整備及び教員配置などの必要な事柄については、現状で十分対応できるよう配慮しております。なお、今後さらに事態が変化した場合は、検討してまいりたいと思っております。
 第2点の東部小学校の体育館の問題でございますが、東部小学校の体育館につきましては、12月議会で市長が答弁されましたが、いつまでも放っておいてはいけないと思っております。文部省の基準から申しますと、現在の学級数で文部省の補助を受け増築するにしてもあまり効果がありませんし、また新しいものを建てるにいたしましても、補助対象にはならないわけですので、別に体育館を建て2つにするか、または東部小学校の体育館は昭和38年に建設されていますので、平成10年に35年を経過しますので、概ね危険体育館の認定が受けられると予想されますので、その際に大型のものに改築するかどうかを検討してまいりたいと思います。今後の利用価値というふうな面から考えまして、あわてて小さいものをもう一つ並べて建てるほうが得策なのか、それとも少し待って、老朽化したからこの際に補助をもらって大きいものにするかというふうな、そこら辺の判断でございます。
 第3点の40人学級の見直しでございますが、児童・生徒数の学級定数については国の法律で定数が決まっており、教員についても学級数に基づき配置されていますので、これを変更するというのは今のところ難しいと思います。しかし、中学校ではゆとりのある学校生活が特に必要と考えていますので、今後、制度改正について国のほうへ働きかけていきたいというふうに考えております。
 なお、当市の小・中学校の学級生徒数の現状は、小学校では、多いクラスで40人、少ないクラスで20人、中学校では、多いクラスで同じく40人、少ないクラスでは27名というふうになっております。
 全く議員さんのおっしゃるとおりでございまして、実は1つの例を申しますと、庄南小学校の8年度の入学、本当は40名で1クラスだけでありましたが、きのうの5時の時点で1名増えまして41名となって、この4月からは2クラスになるわけです。そんなふうに法律というのは非常に不自由な面がございまして、国のほうでも法改正ということを弾力的に考えてただければというふうなことも思っております。
 以上でございます。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 民生部長 中島和之進君。
  〔民生部長 中島和之進君 登壇〕

◯民生部長(中島君) 私のほうからは、訪問看護ステーション事業について御答弁申し上げたいと存じます。
 今議会で提案いたしております訪問看護事業につきましては、さきの市長の提案理由の説明のとおりでありますが、今総合的なケアの支援体制の整備が求められており、その一環として在宅療養者及びその家族に対し、生活の質を配慮した訪問看護サービスを提供する訪問看護ステーションの設置が全国的に推進されておるところでございます。
 そうした状況の中で、当市といたしましては、かねて医師会と協議をいたしておったところでございますが、市が事業主体となりまして、疾病及び負傷等により寝たきりまたはこれに準ずる状態にある人で主治医が必要と認めた方を対象に、病状の観察、床ずれの処置、リハビリ、清拭、体位交換、ターミナルケア等の看護内容を行うものでございます。
 訪問看護のスタッフといたしましては、管理者として常勤の保健婦または看護婦1名、スタッフとしては当面嘱託看護婦2名程度を予定いたしておることでございます。
 利用される皆さんの受益者負担につきましては、老人医療受給者の方につきましては1日250円、その他の方につきましては健康保険法に基づく自己負担額(1割~3割)であります。
 看護に対する費用でございますが、これは市が保険料収入として受け入れるものでございますが、訪問看護療養費は、1日当たりの出役回数に単価をかけたもの。訪問看護管理療養費につきましては、訪問計画日数で段階ごとに月6,000円余りから3万5,000円程度までの段階区分で保険診療として受け入れることになるわけであります。
 一方、かかりつけの先生方に対しては、訪問看護指示料というものを先生方のほうへお支払いすることになるわけであります。これは保険診療のほうから支払われるものであります。
 現在、条例上は施行日を定めておりませんが、実施に向けて目下医師会と事業運営の骨子につきまして細部を協議いたしておることでございまして、話し合いが整えば準備体制を整えて、規則で実施日を制定するようにいたしたいと考えておるところでございます。
 なお、訪問看護の要望とこれからの見通しにつきましては、さきに市の保健福祉計画の策定の折、ニーズ調査をいたしておりますけれども、訪問看護を希望する人の割合は、当時39.6%でありましたが、その後、状況も変わっておりますので、今後は訪問指導事業あるいは民生児童委員の皆さん、ホームヘルパー等を通じて潜在希望者の実態把握に努めてまいりたいと存じております。
 この事業につきましては、かかりつけ医の指示があって初めて成り立つものでありますので、医師会と十分なコンセンサスを得て実施していきたいと考えておるところでございます。
 以上でございます。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 病院長 荒川龍夫君。
  〔病院長 荒川龍夫君 登壇〕

◯病院長(荒川君) 河原議員からの私に対するお尋ねにお答えを申し上げます。
 僻地巡回診療計画の取り組みについて、どうなっているかというお尋ねでございました。
 僻地巡回診療制度というのは、指定を受けました僻地中核病院が僻地保健医療計画に基づきまして僻地医療活動を行うものでありまして、医療機関のない無医地区及び無医地区に準ずる地域を対象として巡回診療を行うという制度でございます。
 僻地の対象となります無医地区は、平成6年8月富山県が作成いたしました地域医療計画によりますと、県内では6市町村10地区ございます。うちとなみ野医療圏の4地区の中には、砺波市の井栗谷地区が含まれておるのであります。
 かねてより医療機関から遠い地区の医療確保のために、当市の総合病院もその一端を担うべく、僻地中核病院の指定を関係当局へ強く働きかけてきたところでありまして、去る12月に開かれました砺波地区医療推進協議会におきまして、砺波総合病院を指定するように申請する旨の内定がなされたところでございます。まだ正式には指定は受けておりませんが、私たちの病院が指定を受けました場合には、実施要項に基づきまして、年間50回以上の僻地巡回診療が義務づけられておりまして、当該地区の皆様とよく御相談申し上げながら、適当な場所を借りまして、医療相談あるいは保健指導などの皆様の要望におこたえしたいという考えでおりまして、その準備にとりかかっているところでございます。
 また、先ほど市長が触れられましたが、富山医科薬科大学の保健学教室の鏡森先生を中心といたしまして、井栗谷地区で、教育実習の一環として僻地の保健調査をなさるということを私も伺っております。しかしながら、私はまだ先生とは接触いたしておりませんで、今後必要に応じまして連絡をとるということが生じてくるかというふうに考えております。
 以上でございます。

◯議長(平木君) 6番 堀田信一君。
  〔6番 堀田信一君 登壇〕

◯6番(堀田君) 私は、岡部市長、飯田教育長、荒川病院長ほか関係部長に質問と要望、提案をさせていただきます。
 はじめに、行財政能力を強化し、夢と希望のある21世紀「となみ野市」構想についてお伺いいたします。
 昭和44年8月に自治省の指定を受け、砺波市を中核とする1市5町4カ村の砺波広域圏が発足して、27年の月日がたちました。その間、道路上水道、ごみ、資源処理、福祉施設、衛生施設、伝染病隔離病舎等の広域的施策は、数々の成果を上げ今日に至っております。その他、平成元年8月にふるさと市町村圏の選定、平成3年2月にはテレトピア構想モデル都市の指定、平成5年4月に富山県西部地方拠点都市地域指定等を受け、着実に計画を策定、実行されているのであります。そして、数々の実績を積み重ねてきた功績をたたえ、昨年4月には個性的で活力のある広域行政圏自治大臣賞第1号をお受けになったのであります。このことは、岡部理事長はじめ先輩諸氏の並々ならぬ御努力の結果であり、私は心より敬意を表するものであります。
 さて、戦後50年を経て、現在我が国は、国内的にも国際的にも、大きな転換期に差しかかっております。戦後半世紀から新たな半世紀へ、20世紀から21世紀へと時代が転換しつつあるのみならず、内外においてはグローバリーゼーションの進展、高次な成熟社会への転換、少子・高齢化社会への移行、情報通信の高度化といった大きな潮流変化が生じつつあります。現在の社会構造は、これらの変化にうまく対応できず、新規産業の展開の遅れと、産業空洞化やバブルの破壊、不良資産問題等々、先行き不透明感を一層強めている今日であります。不確実性の高い環境の下、厳しい地球的規模の競争にさらされる中、我が国の将来に対する不透明感を払拭し、新たな展開を切り開いていくために、改めて自由で活力ある経済社会の創造に大胆に取り組んでいく構造改革が急務と言われております。
 新しい時代の変革に対応する全国総合開発計画策定の調査、審議が行われているところでありますが、日本海国土軸、日本中央国土軸等は、気候、風土等の自然的、地理的条件、文化条件等において共通する地域の重なりであり、高速交通、情報通信インフラのもとで、人、物、情報の密度の高い交流が望め、なおかつ我が地域は国政、県政を含め政治的に一番まとまりのある現在、「砺波は一つ」と考え、高コスト構造の行政の簡素化、効率化、産業経済の活性化、特色ある地域、まちづくりの推進のためには、市町村合併がぜひとも必要と考えます。瀬島竜三氏は、十数年前より、もうこのような見解を持ってこられたのであります。
 国においても、平成7年4月1日施行の改正合併特例法は10年延長され、法の趣旨規定において、これまでのような自主的な市町村の合併を促進する旨を規定し、国の合併への姿勢が中立から、より積極的に推進する方向に大きく変更され、財政措置においても、地方交付税額の特例や合併後の市町村や県が行う計画達成のための事業に、財源として地方債を特例に配慮するなど、より大きな行財政改革となり得る合併を促進する改正となったのであります。
 私は、合併を推進するエネルギーは住民であると思いますが、農業共済組合、農協が広域合併し、今後、消防、用水、土地改良などが合併に進んでいくと思われる今日、地方自治に長年精通され、時代の変化を着実にとらえ、先の先を見て砺波市並びに広域圏のリーダーとしてかじ取り役をしていただいている岡部市長の御所見や将来ビジョンをお聞かせ願います。
 この構想は、一朝一夕で方向が決まっていくとは思いません。メリットは何なのか。デメリットは何なのか。圏域住民のためになるのかどうか。この機会に、お互いの市町村をもっと知る努力をし、かつお互いの足元を振り返ってみることも大切なことであり、民間人を主とした夢と希望の15万人都市・となみの市建設の構想検討委員会を設置されてはと提案申し上げます。岡部市長のお考えをお聞かせ願います。
 次に、砺波総合病院の増改築計画についてお伺いをいたします。
 総合病院は、昭和58年の大改造以来12年の月日が経過したところでありますが、この間、医療を取り巻く環境も大きく変化し、医療面、経営面とも課題が山積みの状況下、平成5年に日本能率協会コンサルティングに病院経営診断を委託された結果、類似規模病院と比較し、医業収益に対する医業費用の効率がほぼ同程度であり、医師1人当たり患者数、収益ともに他病院に比べて高く、看護職員1人当たり量についても同様の結果が出たのであります。また、薬剤部、検査、放射線の各部門も、業務量は非常に多いがコストが安いと、比較調査データも出たのであります。この結果は、荒川院長はじめ医師、職員の経営努力のあらわれと、高く評価をいたすものであります。
 また、改善策としては、診療待ちの長い科の改善対策として、診療室を増やすことや、午後の診察や予約制度の拡大も求めています。その他、病床不足の慢性化、病室の狭さ、近い将来の問題としては、病院に健診センターを設置すべき、砺波第2次医療圏の救急センターを持つべきと問題提起があった等々から、平成5年11月から本格的に将来構想検討委員会を活発に開催され、平成7年度に1,000万円の将来構想マスタープラン調査委託費を計上され、専門コンサルティングに依頼をされてきたところでありますが、特に自治体病院経営を取り巻く環境は、診療報酬の改正等で大変厳しい中、病院経営は多くの金がかかり、財政的に支援をすることにも慎重にとの声がある一方、また病院経営は企業経営ベースで採算を考えていくことが大切と求められる中、平成8年から平成12年までに約100億円という超大型医療体制の整備に新年度から取り組む決意をされた岡部市長のお考えと、当初は250億円規模のものを100億円規模にしぼり込みをされたとも聞き及んでおりますが、100億円の投資の主な内容をお聞かせ願います。
 また、これだけの大型整備の場合、建築設計業者は、県西部体育館のように、質、アイデア、知恵、デザイン、感性を競うコンペティションで選定されてはと提案いたしますが、岡部市長のお考えをお尋ねいたします。
 次に、増改築設計委託として1億円が平成8年度に予定されているところでありますが、これはどこまで、どの中身まで入っているのかお伺いをいたします。
 また、トータルイメージとしてどのような病院づくりをお考えなのか、荒川院長にお伺いをいたします。
 これだけの大型施設です。あらゆる角度、事態を想定した病院経営シミュレーションをおつくりになっているとは思いますが、その内容等についてお聞かせを願います。
 また、財政、財源計画について、詳しく御説明を賜りたいと存じます。
 次に、今後の病院運営等について、荒川院長にお尋ねをいたします。
 このたび提案されている構想の中身は、一口で言うなら「施設の充実」が中心になっていると言えるのではないかと思います。立派な施設や高度医療機器も大切でしょうが、病院と地域、医師と患者、看護婦さんや医療技術員と患者との信頼関係を構築していくことも忘れてはならない重要なことと考えます。この機会に、ぜひ市民による市民のための病院づくりという観点に立って、地域の住民等による、窓辺に花、待合室の廊下に花や、階段踊り場に花とか、そういうようなソフト面の充実にも取り組む組織をお考えになってはいかがでしょうか。お考えをお尋ねいたします。
 次に、我が砺波市の土地区画整理事業は、全国的にもまちづくりのモデル的事業となっているところでございますが、用途地域の総面積412.8ヘクタールのうち、区画整理区面積が184.9ヘクタールと、45%近くに及んでいる組合施工土地区画整理事業について、市長にお尋ねをいたします。
 この事業は、太郎丸中央土地区画整理を皮切りに、国道156号の4車線化事業も取り組みながら、鍋島、鍋島中央、鍋島北、中村と、住民指導による住民の創意と工夫、情熱を結集し、自分たちのまちは自分たちでつくるんだという意気込みで事業を進めていただいたのであります。結果は、見違えるようなまちとなり、県内はおろか監督官庁である建設省都市計画課においては、「チューリップの砺波さんですね」から「区画整理の砺波さんですね」との大変うれしい言葉をいただいてきたと、斉藤助役の弁であります。
 背景には、岡部市長はじめ関係当局の力強いバックアップがあったからこそ今日があると感謝を申し上げるとともに、市民パワーを結集するこの事業は、自分たちでどこに道路や水路、公園をつくればよいか、組合員で知恵を絞りでき上がるというプロセスの中から、愛着を感じるまちづくりになるのでございますが、土地区画整理法では、事業の登記、精算業務が終了すると、組合は解散するシステムになっております。ハードはでき上がっていくのですが、ソフトができていかないのであります。景観や環境等の保全、また未整備の地区の方々へのアドバイスなど、特に重要な換地後の土地利用を総合的にどうしていくべきかなどを話し合っていく協議運営組織を、民間主導によって、全国に先駆けて設置してはいかがでございましょうか。
 最近の区画事業を見ていますと、コンセプト、事業の理念が欠落し、「市役所のためにやっとんがやちゃ」との一部組合員の声も聞かれます。これでは真のまちづくりになりません。実際に体験、経験をされてきたすばらしい人たちと、これから進む人々とのコミュニケーションが、最も大切なまちづくりの心を通じての連帯感を構築していくと確信いたします。設置構想について、岡部市長の所見をお伺い申し上げます。
 また、私は、違法看板や地域の景観を台なしにしてしまう野立て広告看板や広告サイン塔について、このまま県条例のみでチェックしていくと、砺波市は大変なことになってしまいます。行政が本気で景観を考えるなら、岐阜県大垣市で本年6月に完成する「ソフトピアジャパン」の環境形成マニュアルをぜひ参考にすべきであります。「できない、無理」では、あまりに知恵がなさ過ぎます。道路や水路をつくるだけではなく、真に豊かな、住みやすい、住みたい地域社会を創造する独自の条例を検討すべきだと思いますが、市長さんのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
 次に、出町幼稚園、教育センター、小学校、保育園、中学校、図書館を含めた出町文教ゾーンについてお伺いをいたします。
 私は、単に古くなったものを新しく建て替えることだけが先行することを大変心配いたし、何度となく本会議、一般質問の中でお尋ねをしてきたところでありますが、特に岡部市長は、どういうぐあいに地域で整備をしていくかということが一番大事で、古くなったから建て替えるということでは、将来にわたって悔いを残す、どういうビジョンを持ってゾーンを形成していくか、そして構想を立てて随時進めていくことが非常に大事であるとの答弁をいただいておりますが、出町小学校が深江地区区画整理の中で敷地が概ね予定されていくことになった今、全体的グランドデザインはいつごろになるのかお伺いをいたします。
 また、小学校の一部を解体して出町幼稚園の建設を行うとの説明をいただきましたが、スケジュール等、予定をお聞かせ願います。
 出町小学校父母と教師の会では、「学校を見れば地域の未来が見えてくる」というスローガンのもと、8回にわたる勉強会や県内13校の視察を自治振興会役員の方々と実施し、その結果、同じ時期に同じ規模で同じ予算で完成した学校が、天と地と思うほど差のある新設学校の例を見たのであります。すぐれた学校は、感性あふれる設計者が、住民、PTA、子供たち、行政、教育委員会と、納得のいくまで話し合ったことでございました。設計業者の選定には、技術、提案を求め、中小業者も参加しやすいプロポーザル方式を今後取り入れられるよう提案をいたしますが、お考えをお聞かせ願います。
 また、深江地区整備での小学校の用地取得は、いつごろから正式に入られる見込みなのかもお尋ねいたします。
 最後に、砺波は人口が増加し、夜の飲食店関係にもにぎわいがあふれ、市内のみならず小矢部、戸出、井波、福野、福光方面からも砺波にお越しいただき、大変ありがたいというプラス面がある反面、砺波駅前等には午前3時まで営業する若者のにぎわう店もあり、酔った勢いで、テナントビルの電気機器等が壊されたり、御苦労をして植え込んでいただいた花プランターが足蹴りにされたり、用を足されたり、また昨年秋以降、暴走族が深夜駅前を轟音とともに通過し、周辺町内会、商店会では、治安の維持に、ぜひ駅前に交番や派出所的なものを設置してほしいとの切実な要望が出ております。
 特に、駅前には周辺トイレがなく、交番や公衆トイレの設置をぜひしていただくよう強い声も出ておりますので、ぜひ私からも要望いたしまして、私の質問を終わります。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 堀田議員の御質問にお答えをいたします。
 まず第1番に、「となみ野市」を考えてはどうかと、こういう大変壮大な御質問でございます。
 もともとこの砺波圏は、「砺波は一つ」という理念で今までも運営をしてきたわけでありまして、行政は分かれておりましても心は一つだと、こういうことを皆さんが各町村とも考えておられることには間違いがないと思っておるわけでございます。
 それを1つの町村にまとめるということになりますと、どうなるのか。やはりいろんな方面から検討する必要があると思うわけでありますが、現在は、先ほど申されましたように、広域的にやればメリットがあるというハードな仕事、あるいはまたソフトな面も若い人たちによってもやられておる状態でありまして、実質的には半分ほど合併したような感じになっておるわけであろうかと思っております。
 そうしたことなどを踏まえながら、今後はさらに消防あたりも合併をしなければならない。また、道路交通網もだんだん整理をされてまいる。利賀も、ダムを中心にいたしまして思い切った道路整備がなされますと、非常に便利なところになってまいります。また、インターも、今は福光と、今度は上平にできるというようなこと等もあるわけでございますし、後ほどまた御答弁を申し上げますが、情報化時代に備えた情報網整備というようなことなどもこれからやっていかなければならん問題でありますが、そうした情報網整備あたりも、私は砺波圏として一体的なものにしていかなければならんのではないかと、こんなふうに考えておる次第でございまして、合併はしなくても、それに類するメリットをお互いに持っていくということが非常に大事だろうと思っているわけであります。
 私が今一番心配いたしますのは、この砺波広域圏の各市町村は、それぞれ非常に特色のあるまちづくりを積極的にやっておるということでありまして、こういうものが合併した場合に、果たしてそういうぐあいに続けられるのかどうかということになりまして、合併いたしますと、素人がつくりますと、これは役人の仕事になってしまうわけでありまして、かえって活力を失うことになるのではないかなと、その辺を私は大変心配して、非常に恐れているわけであります。
 そのようないろんなこと等があるわけでございまして、国のほうはいろいろ法案等もつくりまして、合併組織のほうもかえたいとか、あるいは住民から請求をすることができるとか、あるいは広域連合あたりがつくれるというようなことで、地方自治体の強化ということを考えておるようでございます。
 もう一つは、今地方分権が盛んに審議をされておるわけでございまして、これがどんな形で出てくるのかということが1つの問題だろうと思っておるわけでございます。これはあまり大したことにならないとか、あるいは合併すると非常にメリットがあるのか、あるいは逆にあまり大したことにならないから合併しないでやっていけということになるのか、その辺も若干見極める必要があるのではないかと、こんなふうに思っているわけでございます。
 いろいろなことを考えながら大所高所から考える必要があろうかと思っておりますが、民間主導による委員会、研究会等をつくるということも、法令が改正されまして、民間からの請求というようなこともありますので、ひとつの意義のあることかとも思っておるわけでありますが、いろいろそうしたことなどを考えあわせながら、今後広域行政をさらに進めていくということを今考えておりまして、直ちに合併に踏み切るということには、もう少しまだ期が熟しておらないのではないかなというふうな感じを持っているわけでございます。
 また、堀田議員は非常に若い感覚で、今後またいろいろな御意見を賜われば幸いであろうと思っているわけでございます。
 次は、病院の将来構想でございますが、昨日も松本議員の代表質問にもお答えをいたしたとおりでございまして、病院も非常に努力をいたしてまいりまして、2~3年前までは黒字であると。今は若干赤字も出しておりますが、いろいろコストを下げるように努力しながら今日までやってきておるわけでございます。そうした中で、やっぱり地域中核病院として、あるいはまたきのうも申しましたように、市民が病院があれば安心だというような病院にしていくということが非常に大事であろうかと思っておるわけであります。
 そうしたことから、これからの対応といたしましては、この将来構想を考えた上で、その中のどれをやっていくか。あるいはまた、それを絞り込んでどうしていくかというような、最初の計画は非常に膨大なものであったわけでありますが、最小限これぐらいはひとつ考えなければならないのではないかというようなのが、今回の構想であります。それにいたしましても、100億円ぐらいかかるという大変大きな構想でありまして、我々といたしましても、そういう関係で、果たしてうまく運営できるかどうかということなども、試算をしてみなければわからんということであるわけでありまして、そうした試算もまだ一部やっておりますが、これから2カ年間かかりまして計画を進めてみるときにおきまして、将来の経営計画をもう少しきっちりとしたものにしなければならんというふうに思っておるわけでございます。
 しかしながら、また一方におきましては、医療に対する要望というのは、1つは病床が不足をしていると。御承知のとおり、この地域全体に病床が不足をしている。あるいは救命救急センターを早くつくる必要があるとか、あるいはまた外来が非常に手狭であるとか、あるいはまた病棟が近代の医療機能に適さなくなっているとか、あるいは耐震性がないとか、幾つかの問題がありまして、やはりここらでそうした将来構想に基づく病院の増改築をしなければならんということでございます。
 どこかへ出てやればどうかということもありますが、なかなか新しいものもありますので、その借金もかなりあるというようなことから、病院のひとつの運命づけといいましょうか、こうした悪いところを改築しながらいかざるを得ないというようなことにもなっておるわけでございます。考え方の内容といたしましては、今考えておりますのは、昨日からも申し上げておりますように、駐車場あたりにそうした地域救命救急センターを中心にした施設あるいは病床等を配置をして、続いて古いやつを改築をしていく。そして、そこにまた別なものを張りつけていく。こういうような考え方で逐次進めていく。病院は休むことはできません。そうした大あらましの考え方で進めていきたいというふうに思っておるわけであります。
 コンペ方式あたりはどうだということでございますが、これはこれから実際に計画を進める上においては、ひとつ考えの中に入れていく必要があるのではないかというふうに思っておるわけでございまして、安くてしかもいいものというのは当然のことでございまして、そうした段階においていろいろ考えていかなければならぬことではないかと思っている次第でございます。
 それから、用途地域の問題でございますが、区画整理につきましては、砺波はまさに日本で一番たくさん区画整理をやっているのではないかと言われておりまして、まさに「区画整理の砺波」と言われるのもむべなるかなと思うわけでありますが、基盤整備につきましては、組合立でございますから、公的にやらなければならない。その上に何をするかということは、これはやっぱり民間活力によらなければならないと、こういうことであるわけでありますが、区画整理さえすれば、もうこれでいいということではなしに、そこへ我々は何かいいものを期待をしてやっているわけでございまして、東海北陸自動車道もあと何年かででき上がるというような状況も踏まえて、それでは将来ここへ何をつくったほうがいいのかということを、民間の皆さんも関心を持って、そういう情報、あるいはまたいろんな考え方というものを持ち寄って、そしてそういう方向へ方向へと持っていく。あるいは一つの理想的なものを掲げながら、こういうふうにやりたいということを言いながらやっていくことが、いつか20年なり30年後には実現していくものであるというふうに思っておりますので、そうしたこと等も考えながら、市ももちろん、民間の皆さん方にも、いろいろとそうした方面へ今後とも関心を持っていただくという意味におきましても、大事なことではないかと思っておるわけでございます。
 今一部の組合では、まず公園管理を地域の人たちでやるという組織もできております。そうしたこと等も踏まえまして、そうした用途地域のハードな面、あるいはソフト事業に対しましても、民間のほうでもいろいろと協力をしていただくようなことを今後ひとつ検討してみたいと思っておるわけでございます。
 以上でございまして、その他の問題につきましては、それぞれ担当のほうから答弁を申し上げます。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田君 登壇〕

◯教育長(飯田敏雄君) 堀田議員さんからの質問に答弁申し上げます。
 3点ございました。
 まず、出町文教ゾーンの構想については、出町小学校周辺に集中している教育施設、出町小学校、出町幼稚園、教育センター、市民プール等、いずれも老朽化が著しく、早急に改築を必要とするものと、図書館等で非常に狭隘なものは、機能を十分生かせない現状にかんがみまして、検討しているところでございます。
 小学校の用地の取得は、地権者を回りまして事前に用地提供をお願いして、確保できる見通しですが、平成8年5月ごろに組合が設立される予定ですので、その後、事業が進捗し、仮換地指定が終わった段階で、税務署との協議の上で、正式に用地の買収に入っていきたいと考えております。
 文教ゾーンのグランドデザインについては、出町小学校の移転が前提としてありますので、深江土地区画整理事業の進捗状況を見て対応していかなければならないと考えています。また、小学校が予定されています用地には物件もあり、それに伴い道路整備、上下水道等の移転農家の環境整備等が必要になりますので、小学校建設については少し時間がかかるのではないかと考えております。
 小学校の基本設計については、プロポーザル方式も念頭に置いてはみますが、教育施設でありますので、あまり奇異なものでもどうかと考えられますので、慎重に考えてまいりたいと思っております。
 また、策定時期については、文部省の事業認定申請の関連から、事業実施の前年度に実施したいと考えています。
 また、文教ゾーン全体のグランドデザインについては、第6次砺波市総合計画修正計画に示されているように、図書館、学校教育センター、生涯学習センター等の整備を念頭に置き、市民の要望や地区の意見を賜るとともに、議会とも相談しながら検討してまいりたいと考えております。
 幼稚園の建設スケジュールについては、5月中旬に文部省との協議に入るよう設計に着手し、6月末までには完了し、工事入札にかけるとともに、平成9年3月末までに完成させたいと考えております。
 なお、出町小学校の管理棟、教育センターは、夏休み中に取り壊して、小学校の管理棟の仮設校舎については夏休み前までに建設したいというふうに考えております。
 以上でございます。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 民生部長 中島和之進君。
  〔民生部長 中島和之進君 登壇〕

◯民生部長(中島君) 私のほうからは治安関係、駅前の治安状況から見て、派出所等を考えないかということについてお答え申し上げたいと思います。
 議員さんがおっしゃったとおり、駅前周辺は大変整備されて、活性化をいたしております。周辺には深夜まで営業が可能な飲食店がオープンするなど、終日にぎわいを見せている状況であります。ただ、こうしたことに関連して、議員さんもおっしゃったとおり、付近で飲食した客等のトラブルやいたずらなどもの問題も、少しは表面化していることと認識いたしておりまして、平穏な市民生活を保持する上で、交番設置の必要性につきましては、十分理解のできるところでございます。
 交番設置の効果あるいは意義について考えてみますと、市民生活の中に警察活動の拠点が存在することにより、防犯的な効果と市民に与える心理的な安心感が大きいと考えられます。もう1つは、市民からの要望を吸収しやすく、警察活動をはじめとする行政上の対応がより容易になることなどが考えられるところでございますが、実際設置する上での問題点といたしましては、設置そのものにつきましては、あくまで警察当局の問題であることでございますし、整備済みの駅前周辺におきましては、用地確保等含めて設置についての諸課題があることでございますので、これらのことの対応が少し難しいと考えられます。
 そこで、当面、市の対応といたしましては、警察当局に対して、駅前周辺、特に深夜を中心とするパトロールの強化について要望しておりますし、すでに重点パトロール地区として警戒を強化していただいておるところでございます。交番の設置に関しましては、困難な面も多々見受けられますが、市民の皆さんの要望等を踏まえながら検討いただくように話し合っていきたいと考えておるところでございます。
 以上でございます。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 福島敏夫君。
  〔産業建設部長 福島敏夫君 登壇〕

◯産業建設部長(福島君) 屋外広告物の規制条例等に関しましてお答えいたします。
 看板等のいわゆる屋外広告物の規制は、人々の権利を制限するものでございまして、屋外広告物法によりまして、条例は都道府県、そして特別区、あるいは政令指定都市、これが制定することとされておりまして、したがいまして現行法上、市での屋外広告物の規制条例の制定はできないわけでございます。
 市におきましては、県の条例によりまして、市長への事務委任に基づきまして、申請に対する強化等や違法な立て看板の仮除去等を実施しているところでございます。しかしながら、現実には県内各地でも、また砺波市内でもしかりでございますが、特に幹線道路沿いあたりは数多くの違法な看板等が設置されている状況であります。
 県においても、これまで各種啓発や広告業界への指導や協力要請等を行ってきておりますが、なかなか改善が見られないこともありまして、昨年4月から都市計画課に新たに屋外広告物担当の専任の職員を配置しまして、計画的に対策を図っていくことにしております。
 また、現在、開会中の2月定例議会におきましても、屋外広告物条例の改正が提案されておりまして、さらにその指導、対策に力を入れていくことにしております。
 市といたしましても、今後とも県との連携を図りながら、これらの対応に努めていかなければならないと考えております。
 一方、屋外広告物の中には、合法であっても景観を害するものもございます。まちの景観をよりよくしていくためには、その地域に住む人々の意識が大切でございます。地域におきます対応といたしましては、例えば看板等を含めた景観や緑化について取り決める都市計画法でいう地区計画の策定がございますが、これには市の都市計画の決定や、あるいは条例の制定といったことも出てきます。このため、そこまではいかなくても、例えば町内会などの中でこれらの問題を自分たちのまちづくりの一環としてとらえ、いろいろ話し合ってみずから対策を考え、それを地域の皆さんで守っていくといったような体制をとることも望ましいのではないかと考えております。市としても、このような方向への周知、啓発にも努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 病院長 荒川龍夫君。
  〔病院長 荒川君 登壇〕

◯病院長(荒川君) 堀田議員の御質問にお答え申し上げます。
 平成8年度の予算案に計上されております増改築計画のための委託料につきましては、設計作業に入る前のいろいろのデータの作成、医療施設、設備、アメニティづくり等に関する細部の調査検討並びに基本設計図作成までの幅広い作業を考えておりまして、設計の範囲につきましては、将来構想の中で増改築計画として策定されております病棟2棟、診療棟1棟及び関連付帯施設について考えております。
 計画づくりに当たってのイメージはどうかというお尋ねでございますが、「地域に開かれ、地域の住民に親しまれ、信頼される病院」という当院の基本理念からいたしまして、砺波らしく親しみやすい病院をイメージとして目指すことにしております。
 将来構想の検討に当たりまして、当市を中心に、医療圏周辺や近隣の医療機関、疾病構造、医療の需給率、患者や人口の動態、病床の動態、住民の皆さんのニーズと関係機関からの御指導など、あらゆる角度からあらゆる想定のもとに検討いたしました結果、最小限200床程度の増床が必要であろう。また、救急部門を重点的に充実させる。また、そのための付帯施設が必要であるということで計画を組んだものでございます。
 また、経営計画につきましても、いろいろと検討試算いたしました。
 このたびの増改築計画の大きな柱であります地域救命センターの整備内容とか援助内容がまだ未確定であります。また、各施設設備の内容を構想に盛り込まれた検討課題とか方向づけによってこれから詳細に検討することになりますため、一応の計画が定めがたくて、その財源についても、いまだやや不透明な点がございます。しかしながら、御承知のように病院の建設事業の財源というのはほとんど起債でございまして、それに加えまして補助金とか交付税など極力優良資金の導入を図りまして、将来に向けて安定的経営を図ることが必須であろうかと存じております。
 したがいまして、経営計画の面から将来計画を見ますと、一定の経営指数等から算定して、一時的な収支欠損はやむを得ないと考えておりますが、少なくとも不良債務の発生しない範囲での計画にいたしたい、こういうふうに考えております。
 このたびの構想は、増改築、いわゆるハードだけではなくて、病院全体にわたります業務やシステムの検討、アメニティの検討など、ソフト面の構想も多く盛り込んでございます。
 御質問にありましたように、医療スタッフが患者さんに信頼されるような、例えば患者さんの身になって対応する接遇の問題、あるいは施設づくりの問題など、あらゆる面での対策を検討いたしておりまして、ふだんに備えまして現段階でも管理運営につきましては院内の業務各システムの改善、例えば救急システム、看護体制、接遇などソフトの面での改善に既に取り組みはじめております。
 また、構想検討段階で各階層の方々のいろいろな御意見を伺いましたが、今後、その計画の具体化に際しましては、ハードとソフトの両面にわたりまして、さらに各方面からの御意見、アイデアをいただく機会をつくるべくその準備にとりかかっております。
 なお、いささか僣越ではありますが、これらの一連のプロジェクトに親しみやすいネーミングをつけたらどうかという考えのもとで、現在、ささやかではありますが、院内でネーミングの募集を行っております。現在までに応募されてきたものを見ますと、その多くは、患者さん方へのやさしい心配りが必要であるということを表現したものが多数でございまして、職員の将来計画に対する思いの一端を見ることができるように感じております。
 何とぞ議員各位におかれましては、病院将来構想に深い御理解を賜わりまして、一層厳しい御指導を賜りますようお願い申し上げる次第でございます。
 以上でございます。

◯議長(平木君) 次に、2番 藤井外志男君。
  〔2番 藤井外志男君 登壇〕

◯2番(藤井君) お許しを得ましたので、私からは、大きくは4項目につきまして、質問と若干の要望をさせていただきます。
 まず第1に、情報化計画の推進についてお伺いいたします。
 すべての事業におきましても、情報を先取りすることが第一の条件であります。現代は情報化時代とも言われておりますが、この情報が、今や地球上を取り巻くように、まさにクモの巣を張るように飛び交っております。このクモの巣をインターネットと称しておりますが、このインターネットの取り込み計画につきまして市長にお伺いいたします。
 今やコンピューターホスト数も、昨年の2月時点で約400万台以上に達成しております。また、その利用者数も4,000万人とも、また6,000万人とも言われております。電子メールが届く国の数は約140カ国に上り、インターネットのユーザーにおきましても、10年後には10億人に上るとも見込まれております。
 このように世界情勢は急速に進展しているわけでございますが、当市も国際交流都市として、このような情報は大変重要なものと考えるところでございます。当市の国際交流への活用はお考えでしょうか。また、今後どのように取り組まれるのかお尋ねをいたします。
 次に、地域情報化推進事業についてお伺いいたします。
 以下につきましては、総務部長にお尋ねをするところでございます。
 新年度に57万5,000円の計上があり、研究会あるいは講習会をされ、いろいろ勉強されるというお話でございます。これらは具体的にどのように活用されるのか、最終目的はどのようなものなのか、お考えをお聞かせください。
 いま1つは、「全国ニューメディア祭,96」と「地域情報化フォーラム」を開催されるようですが、当市の負担も300万円となっております。これにつきましても、具体的な進展性をお伺いいたします。
 次に、CATVの今後の計画についてでございますが、現在加入世帯数はどのぐらいの伸びでございましょうか。また、砺波市の加入率はいかほどなのか。全体ではどのくらいなのかお伺いいたします。
 さて、このCATVも、本議会におきましても、十分に活用いただいているようでございますが、このCATVの将来計画はどのようにお考えなのでしょうか。
 砺波市全体の将来に向けての事業費は、当市負担はいかほどなのか。何年後をめどにされておられるのか、計画をお聞かせください。
 なおまた、現状のCATVの有線ケーブルでございますが、これを光ファイバーケーブルへの張り替えの構想は、砺波市におきましてはどのような状況でございましょうか。光ファイバーケーブルになりますと、防災対策にも十分に通用するマルチメディアの中核にもなり得るわけでございます。阪神・淡路大震災のときにも、大変この光ファイバーケーブルが利用され、マルチメディアの活用を十分にされたということを聞いております。
 また、郵政省も、現NTT電話回線の主管を、2010年までにはほとんど光ファイバーケーブルに張り替えると言っております。砺波市としての見識をお伺いいたします。
 なおまた、このCATVの拡充を考えておられるときは、どのような分野を想定されておられるのか。もし新しい分野があればお聞かせ願います。
 次に、教育文化施設ネットワークについてお尋ねをいたします。
 昨年の1月に、文部省のマルチメディアの発展に対応した「文教政策の推進に関する懇談会」が出した審議のまとめによりますと、マルチメディアの特色を3つ打ち出しております。
 1.文字、数字、映像、音声などの多様な情報の一体的な取り扱いが可能なこと。
 2.一方的な情報伝達にとどまらず、利用者による主体的な情報の編集、加工、検索などを可能とする機能を持つこと。
 3.高度情報通信ネットワークによって相互に結ばれることにより、その特性を生かした多様で大量の情報交流が可能になること。
 以上のように、従来のコンピューターのような電子計算や業務処理の道具から、情報の受発信、共有、思考、表現、判断の道具として発展していくものと考えております。すなわち人間形成を重視した教育や、学術、文化、スポーツの発展に活用することを目指しているものでございます。具体的には、学校、図書館あるいはまた美術館等に活用されるというものでございましょう。
 そこで、これらを踏まえて県の対応はあるのでしょうか。県は今どこまで画策しているのでしょうか、お聞きいたします。また、それに対応し、当市の見解についてもお伺いをいたします。
 次に、マルチメディアの具体策についてお聞きいたします。
 簡単に申せば、マルチメディアは一体何を実用化するのかということになるかと思います。行政では一番取り入れやすいと思われますのは、教育の分野、医療の分野、あるいはまた最も頼りになるのが防火対策に活用することが一番ふさわしいのではないかと考えます。今後どのような対応をされるのか。今1年遅れますと、後に10年遅れると言われておりますのがこの情報化時代でございます。今すぐにでも対応すべきがこのマルチメディアでございます。どうか、将来に向けて、今から計画を練られることを期待しております。
 もう既にホームメディア時代に突入しております。このような教育あるいは医療あるいは防災対策、その他もろもろの情報の根源が各家庭の茶の間に反映してくる時代がやってくるわけです。決して避けては通れない問題ではないでしょうか。
 次に、砺波の顔づくり事業についてお伺いいたします。
 情報化時代にふさわしいハイテクを活用され、砺波インターの前に大スクリーンを設置されるということでございますが、県内外からの導入者に砺波市をアピールされることはすばらしい企画であるかと存じます。全国でも数カ所に設置されているのを伺っておりますが、当市におきまして、このアピール効果についてお伺いいたします。また、年間経費はどのぐらいのものでございましょうか。あるいはまた、県外他市町村の例についてわかればお聞かせください。
 第2番目といたしまして、2000年富山国体について教育長にお伺いいたします。
 スローガンは、「あいの風・夢のせて」砺波市の35歳の女性の応募作品が選定され、昨年10月10日に行われました富山スポーツフェスティバルにおきまして発表、表彰されたと伺っております。全国へ、そして未来へ向かってすばらしい幸を運ぶことをイメージした作品になっていると、大変高く評価され、県民の多くが、砺波市民の大多数が夢と希望を抱いているところであります。
 さて、この2000年国体は、平成7年7月に富山県開催が正式内定してから、既に250日が過ぎ、開催年まで4年間となりました。国体の3競技が砺波市会場となるため、これまでにも競技会場等の施設整備予定、あるいは宿泊施設等についてはたびたびお聞きしたところでありますが、かなめの準備委員会さらには実行委員会の設立体制はどのような状況でしょうか。いささか遅れ気味の気配もいたしますが、速やかに具体的な計画をお示しいただきたく存じ上げます。
 いま1つお聞きいたしますのは、「日本一の健康スポーツ県づくり2000年富山国体をめざして」とテーマを掲げ、競技力の向上を図り、選手強化に努めておられることと思いますが、どのような対策を講じられているのかお伺いいたします。
 第3番目に、美術館についてお伺いいたします。
 平成9年の完成を目指して既に着工された美術館にますます興味が深くなっております。それがまだ中身が見えてこないのも理由の一つではありますが、一般的に美術館の評価ほど難しいものはないと言われております。作品に触れる人、見る人、携わる人によってそれぞれ価値観が違い、判断が異なるからではないでしょうか。そのほか運営面についても慎重な検討が必要になります。しかし、いずれにしても砺波市の美術館として、砺波市の特色をいかにかもし出すかが重要なことと存じます。
 そこで、教育長にお尋ねいたします。
 新年度の収蔵品購入に2,000万円の予算計画を計上され、説明もあったところでございますが、その選定内容についてお伺いいたします。果たしてどのような特色が反映されるのでしょうか。
 今、砺波市において、チューリップ公園一帯がまさしく砺波市の顔であり、さしずめチューリップの花、四季彩館あるいはまた美術館は、まさに顔の表情に匹敵するもので、大いに表情豊かな特色を期待しております。
 第4番目に、防災計画の見直しについてお伺いいたします。我々の幸せは、まず災害に遭わないこと、少なくとも被害を最小限に食いとめることが最も望まれることであります。ところが近年次々と大災害が発生し、多くの尊い命を失っていることについても、防災対策の甘さが強く指摘されております。
 我々は市民の生命、身体及び財産を災害から保護するため、砺波市の地域にかかる防災対策を定め、最も効果的な実施を図らねばなりません。そこで早急に見直し、地域防災計画を確定する必要があると存じますが、今後の具体策を総務部長にお伺いいたします。
 また中でも、防災の基本であり、最も効果的な対策は、危険箇所の早期発見、つまり予知、予防をすることであろうかと思います。一時も早く、一瞬でもすばやく対処することが最大の防災対策と言えます。
 そこで、砺波市内の危険箇所の発見に努めるべく対策は、どのように実施しているのでしょうか。また、発見された箇所の表示、案内はどのように示されるのかお聞きいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 藤井議員の御質問にお答えをいたしたいと思っております。
 情報化の中で、インターネット並びに情報化の促進、CATVの問題につきまして、私のほうから答弁を申し上げたいと思います。また、顔づくりにつきましても、私のほうから答弁を申し上げまして、残りはそれぞれの部長、教育長から御説明を申し上げます。
 インターネットに対する取り組みということでございますが、御承知のとおり世界に情報がかけめぐる。あるいはまた情報の発信あるいはまた情報を取るということのできるものでございまして、まさに情報化時代の到来を思わせるものであります。県内でもそれぞれインターネットにつないでやっている学校、町村等があるわけでありまして、砺波市は若干遅れてきたなという感じを深くいたしているわけでありまして、やはり一日も早くこうした体制を整えていくということが、将来の砺波にとりましては、非常に重大なことであるというふうに思っているわけでございますが、何と言いましても、職員あるいは市民の皆さんも、これに対する関心と理解を深め、そしてまた実施される技術力を身につけるということが大事でございまして、そうしたインターネットの取り組みにつきましては、県でもいろいろ取り組みをいたしているわけであります。
 県のほうは具体的にはホームページを開設いたしまして、県の概要とか、県からのお知らせ、イベント、あるいは五箇山の遺産とかいろんなことを交えてこれを適用していくというようなことでございますが、そのホームページの中で市町村のコーナーを設けるということになります。簡単なものでありますが、そうした市町村コーナーにつきまして、作成は今年夏ぐらいになるのじゃないかというふうに思っているわけであります。
 市といたしましても、このインターネットの情報発信に参画をしていきたいというふうに思っているわけでございますが、こうしたインターネットというのは一つのプロバイダーいわゆるインターネット事業者というサーバーを利用して、ホームページの掲載なり管理量を払っていくということになるわけであります。県がやっておりますのは、まず本格的な作成までの試し運転ということで提供するということになるわけであります。そうした加入をして、研修あるいはまた実験会等に参加をして、いろいろ技術的なもの、あるいはこれからやるべきことの勉強等もいたしていかなければならぬと思っているわけでございます。
 国際交流につきましても、当然各国がこういうものに入るわけでございますから、そうしたものとの交流も可能になってくるわけであります。今から申し上げますCATVにつきましても、そうしたものにつなぐということも考えていかなければならぬと思っております。そうしたアクセントポイントというものは、富山、高岡にあるわけでございますが、砺波にもそうしたものができるような働きかけを進めていく必要があると思っているわけであります。
 その次に、CATV、地域情報化促進事業についてということでございますが、市におきましては、8年度において職員の研修会を発足させているわけでありまして、情報化に向けての行政情報、地域の情報の二面から検討いたす。内部の情報化、それから地域全体の情報化というものを考えて、そうした研究会を発足をさせているわけでございます。
 そしてこれからの内部、あるいはまた市内の情報化促進をやっていきたいというふうに思っているわけでございまして、後ほどCATVのことにつきましても御説明を申し上げていきたいと思います。
 また、「全国ニューメディア,96inとやま」の開催につきましては、今年は当市でもこの一環を受け持つことになっておりまして、そこでは情報化のサミットあるいは情報化フォーラムなどが行われまして、そうした情報化フォーラムは砺波市においても実施をする。これは、CATVによる砺波広域市町村の地域活性化というものが内容、テーマになっているわけであります。
 そこで、CATVの今後の計画でございます。まず今のCATVがどこまで進んでいるかということでございますが、砺波衛星通信テレビは御承知のとおり第三セクター方式でやられているわけでありまして、各町村からの出資、それからまたこの地域の皆さんの出資によりまして、現在は対象世帯が町だけをつないでおりますので、9,756世帯のうち、2,892世帯で、29.6%という加入率であります。県内のほかのものから比べるとある程度高いわけでありますが、目標は35%ぐらいにならないと完全に採算がとれない。30%を超せば何とか採算がとれるという段階になるわけでありますが、そこそこまで来ております。砺波市も1,923世帯が対象でございまして、これまた569世帯で29.6%と同じ率になっているわけでございます。これも出町の町を中心に配線されております。
 将来どうするかということになりますが、先ほど申しましたように、これは私は広域圏全体でこのCATVというものを広げる必要があるのではないかと思っているわけでありまして、広域圏の中で地域情報化推進検討委員会というものを設置をいたしているわけでありまして、ここで全体計画を立てるということにいたしているわけであります。
 大体今つかんでいるところによりますと、想定される事業費は35億8,300万円ということであります。これは100%のエリアの中で端子率を70%と見た場合、いわゆる加入者を70%と見た場合でございますが、そのうち砺波市の分は7億6,800万ということになります。これは五箇山から全体をカバーすればそれだけになるわけであります。
 そして電送路は光ファイバーを使おうと。幹線につきましては光ファイバーを使っていく。それから引き込むものは同軸ケーブルで双方向のもの、今のものも双方向になっておりますが、やはり将来発信もできるというようなものにしていきたいと思っておりまして、いわゆるハイブリッド方式を使おうというふうに考えておるわけであります。
 現在はテレビ番組だけを見ているわけでございますけれども、各市町村の広報的なものもその中に混ぜながら、こちらから直接放送局へ行って放送していく。各町村がそういうふうに一部やっております。しかしながら、将来行政チャンネルとして使うという意味におきましては、やはり全市民の皆さんが入れる体制をつくるということが非常に大事であります。そういうふうなことで、全市にケーブルテレビ網を配置をしていくということが大事でありまして、そういうことによりまして広報とかあるいは公聴会のようなもの、あるいは地域、いろいろの教育、生涯学習、健康づくり、あるいは営農、あるいは先ほどお話ありましたような防犯、防災、あるいは医療関係、そうしたいろんなものにこれを利用する可能性があるわけでございますので、できるだけ市民の皆さんが100%近く入っていただけるような体制をつくっていくべきことがあります。これに各パソコン通信をつなぐとか、あるいはこれをインターネットにつないでいくというようなことによりまして、こちらからも発信ができるというような体制をこれから将来はつくっていく必要があると思います。将来は電話あたりもこれによってなされるということになりまして、どちらかといいますと、今の有線電話は逐次無線に切り替わる。今個人電話が非常にはやってまいりますが、そして無線に切り替えられまして、こうしたいわゆるCATVあたりで映像が見えるような電話にだんだん切り替わっていくのではないか。こういうふうにもアメリカあたりでも言われているわけでございまして、そういうことも考えながらやっていく必要があると思うわけでありまして、これは先ほどから申されておりますようなマルチメディア時代への中核施設となるようなことを考えていきたいというふうに思っているわけであります。
 郵政省も、2010年メディア光ファイバー網を全国に張りめぐらせていますが、現在高速道路には既に光ファイバーがかなり張りめぐらされております。ただ、そういうぐあいにした場合に、やり方としてはいろいろあるわけでありますが、昨年我々もいろいろ郵政省へも意見を申し上げたわけでございますが、このCATVに対する補助事業が確立をされてまいりました。それに対する起債補助ということもできてまいりました。
 もう1つは、今のは第三セクターいわゆる民間会社でやっているわけでありますが、こうした散居村等におきましては、やはり会社でやるのにはちょっと採算が難しい、また高くつくということもありますので、公営のものをつくる必要があるわけにならないかということも考えられますので、公営のものと第三セクターのものとをつなげる法律改正をやるということを要望してまいりましたが、今そうした制度が確立されました。そうしますと、公営でやったものもこちらとつなぐということも可能になってまいったわけであります。そうしたことによりまして、加入者が多くなれば、料金をいかに安くするかということがこれから問題でありまして、できるだけ安い料金で皆さんが加入ができるということが必要になってくるのではないかと思っているわけであります。そうしたことを考えながら、これからCATVの普及をしていかなければならないと思います。
 今月ぐらいには、そうした基本的な計画ができますれば、また皆さん方にもいろいろと御説明を申し上げたり、あるいは市民の皆さんのいろんな意見を聞きながら、今後これの普及をしていく必要があるのではないかというふうに思っているわけでございまして、高速道路は、かつて第三の道と言われたわけでありますが、この情報化のケーブルを張っていく、いわゆるCATVを中心にしたこれは第四の道になるのではないかというふうに私は考えられるわけであります。そのことによりまして、個人的にも情報発信ができる、あるいはまた全体のものをインターネットにつなぐことによって世界の情報も集まる、そういう地域をつくることによりまして、やはり将来この地域に来れば情報化が進んでいるから、何も都会にいる必要はなくなってくるというようなことにもなりますし、市民生活にも非常に大きなメリットがあると思いますし、また行政としてもこれを有利にやっていくことが大事ではないか、こんなふうな思いをいたしているわけでありまして、これから本格的にこうしたものをさらに検討を加えて将来の砺波地域の発展、あるいはまた市民の情報化時代に対する対応を有利に進めていかなければならぬというふうに思っている次第でございます。
 次に、顔づくり事業について申し上げたいと思います。
 顔づくり事業につきましては、ちょうどインターの出口が変わりまして、359に顔を出したわけでありますが、その真正面に保留地が一部あります。そこで今までもいろいろ皆さんから、インターを降りたら何か砺波のイメージアップになるようなものはつくれんのかということをたびたびお聞きをいたしておりました。また、総合計画の審議に当たりましても、各地区から集まっていただいた委員の中からも、何かこの際にこれをつくればどうかという非常に強い意見もございまして、いろいろ検討いたしました結果、そうした用地の買収をいたしまして、そこにいわゆる顔づくりのものをやっていこうという考えに立ち至ったわけでありまして、花と緑のまちづくりのイメージをさらに高めていく、そしてまた市内の各種情報も適用していく。
 大きさ等につきましては、今のところ考えておりますのは、横5メーター、縦約4メーターぐらいのフルカラーの映像装置ということになります。こうしたものはコンピューターでどんどん動かしてくるわけでありまして、動く映像あるいは静止した映像、いろんなものがそこに表示できるというようなことになるわけでありまして、砺波のチューリップをはじめいろんなイメージアップに関する映像をそこに映し出していくということを考えていきたいと思っています。大体年間経費は500万ぐらいかかるのではないかというふうに思っているわけでございまして、こうすることによりまして、インターを利用する人は年間120万台あるわけであります。市内に入る車は120万台、ですから1カ月に約10万台の車が市内に入ってくると。1日3,300台余りということになります。こうした人たち、あるいはまたチューリップフェアでも80%は自家用車で降りてくるというようなことになりますから、そうした人たちにその映像を見てもらって、砺波というのはどうだ。あるいは道路情報とか天気の情報とかあるいは地震情報とか、いろんなものもそこでわかるようにしていくというようなことを考えていきたい。そうしたことが将来砺波市におきましても、皆さんがイメージのいい砺波に訪れよう。あるいはまたいろんなものを砺波で考えてみようかというようなイメージアップにもつながってくるのではないかと思っております。また、これは、CATVなどと結ぶこともできる可能性があるわけであります。
 そのようなことで、このイメージアップづくりをし、また砺波の将来のためになるものにしていきたいというふうに思っている次第でございます。
 以上であります。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 藤井議員さんの2000年富山国体について、その中でも準備及び強化対策についてお答えいたします。
 まず、準備ですが、現況について申し上げますと、昨年開催された福島国体を参考に、選手役員等の第1次宿泊関係調査、競技用具整備計画、競技別リハーサル大会開催の計画策定、それから国体関連道路整備の計画、こういったことに準備にかかっております。
 今後の準備計画としては、先催県の例によると、開催内定、普通は5年前でございますが、その前後に準備委員会の設立がされているというのが通例であり、砺波市としては、4年前となりましたが、今年の5月下旬または6月上旬に設立し、本格的な準備を進めていきたいと考えております。準備委員会は、本市で開催する協議会の円滑な運営を期するため、必要な準備を行うものでございます。
 国民体育大会開催基準要綱では、開催地に実行委員会を設置しなければならないと定められております。実行委員会の設立は、正式決定がある開催3年前であるので、9年度には設立しなければならないと考えております。
 準備委員会委員の構成は、市議会、市、体育、スポーツ、学校、産業、経済、労働、医療、交通、通信、宿泊、観光、自治振興会、婦人会等の社会教育団体からで、約100名をもって構成しようというふうに考えております。
 次に、選手強化についてでありますが、高等学校のほうに1人でも多くの優秀な選手を送り出そうと、ジュニア層を中心に体育協会へ委託し、砺波市で開催の3競技に加え、8競技の強化を図っております。特にバスケット、ラグビーは、少年の部の開催予定がございます。1人でも多くの選手が出場できるよう強化を図っております。
 また、軟式野球は、一般の部の開催の予定でありますが、8年度から市選抜チームを編成し、選手強化を予定しているところであります。
 また、ジュニア層は着実に選手強化が図られておりまして、今後も市の体育協会と連携をしながら、より一層強化してまいりたいと思っております。
 次に、美術館についてでございますが、まず、美術館の収蔵美術品については、昨年3月に砺波市美術品取得基金を設置し、本年度は滋賀県立近代美術館長 石丸正運氏ら専門家による選定委員会を2回開催したところでございます。その結果、郷土にゆかりのある作家、作品、それから日本の住空間の美しさを表現する工芸作品、陶器類でございますが、それに国際的に評価のある写真作品、これらを作品収集の基本方針とする答申がございました。
 現在、県内美術作家の育成に貢献された川辺外治先生、永原 廣先生、それから当市の出身で、全国的に活躍されている清原啓一先生、下保 昭先生の作品について、学芸員が美術協会の協力を得ながら、現在資料調査をしているところであります。また、当市の美術館の特色である写真作品についても、ヨーロッパの芸術写真を対象に、現在調査しているところでございます。
 新年度は、収集の基本方針に基づき、調査した作品の中で、所蔵者から購入または寄付、寄託が可能なものから選定委員会に図り、市議会に報告しながら、順次コレクョンしてまいりたいと考えております。
 なお、市民の皆さんにもっと美術館に関心を持ってもらうため、緑化祭での美術イベントや、秋の美術館教育シンポジウムを計画し、花の町にもう一つの美の花が開くように、そういう砺波市の文化戦略を展開したいと考えております。
 以上でございます。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 総務部長 柳原和夫君。
  〔総務部長 柳原和夫君 登壇〕

◯総務部長(柳原君) それでは私のほうから、藤井議員さんの御質問のうち、教育文化施設のネットワーク化とマルチメディアの実用化並びに地域防災計画についての3点についてお答えを申し上げます。
 まず、教育文化施設のネットワーク化についてでありますが、砺波市におきましては、教育センター、小中学校への教育用コンピューターの導入を進めてまいりました。その教育効果とともに、高度情報処理機器への習熟を深めてきたところであります。平成7年度にはさらに中学校3校へのパソコン通信用のハード整備を行い、新年度には通信用ソフトの導入型の予算計上を行ったところであります。
 富山県におきましても、平成7年度には、滑川中学校、福野小学校が、そして平成8年度には県内小・中・高等学校それぞれ1校をインターネットにより受発信、情報交流事業を導入するよう図られているところであります。
 また、図書館へのパソコン導入も、蔵書の管理合理化と利用者の利便性向上、さらには県立図書館、砺波広域圏内の図書館など、他館とのネットワーク化を進めているところであります。今後は、現在建設中の美術館や、郷土資料館あるいは文化会館などの施設の導入についても、ハイビジョンなど、映像システムとの併用活用をあわせて検討し、逐次進めていく必要があるというふうに考えております。インターネットなど、パソコン通信機能の活用により、広く情報を受発信し、施設相互間の情報交換や利用者へのサービス拡大を図るなど、時代の要請にこたえていかなければならないものと考えております。
 次に、マルチメディアは何を実用化するのかという御質問でございます。
 先ほど市長の答弁にもございましたが、今考えられるのは、CATVあるいはインターネット、パソコン通信などがございますが、現在庁内で検討中の砺波市情報化計画の中で具体的に決定をしていきたいと考えております。そのための若干の予算化も行ったところであります。
 提供する情報といたしましては、当然に行政、教育、文化、医療、防災情報などが考えられるところでありますが、目的に合った最も効率のよいメディアの選択が必要と考えております。
 次に、防災計画の見直し、地域防災計画策定の経緯についてであります。
 昨年の阪神・淡路大震災を契機といたしまして、地域防災計画の見直しが全国的に取り組まれているところでございます。砺波市におきましても、昨年4月23日に砺波市防災会議を開催し、基本的事項について御意見をいただき、見直し作業に入ったところでございます。
 これまでの防災計画につきましては、昭和61年に策定されたものでありまして、今回は近年各地で発生した大災害を教訓として、全面的に見直しを行おうとするものであります。このため、全庁的に庁内議論を高めるとともに、専門的研修を深め、関係者の幅広い御提言を得まして、地域性の濃いものと位置づけておるところでございます。
 主なる見直し事項につきましては、初動体制の確立を図るため、住民、事業所、市職員の行動マニュアルの作成、あるいは職員の動員配備体制の確立そして市町村応援協定の締結、生活必需物資等の供給協定、公共施設の大衆化などを盛り込んでいるところであります。このあとは今月末には防災会議を開催し、御協議をいただいた後、県に対して正式に事前協議を行う手はずとなっております。
 以上でございます。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 福島敏夫君。
  〔産業建設部長 福島敏夫君 登壇〕

◯産業建設部長(福島君) 防災計画関連のうち、危険箇所等に関しましてお答えいたします。
 一般的な危険箇所の点検につきましては、市道に関連しましては、年に4巡程度全市内のパトロールを行っております。また、防災箇所につきましては、栴檀山、栴檀野地区を中心に、毎年秋に砺波警察署や高岡土木事務所と合同でパトロールを行っております。これらのパトロールにより把握しました箇所につきましては、特別な表示はしておりませんけれども、状況に応じ、災害復旧事業や補修事業等で対応してきております。
 また、平成8年度におきましては、建設省の指導で防災に関する点検方法、これの見直しが行われる予定でございます。市としましても、県や関係機関とも連携をとりながら、そして先月発生しました北海道の豊平トンネルの崩落事故も新たな教訓といたしまして、適切に対応してまいりたいと考えております。
 以上であります。

◯議長(平木君) この際、暫時休憩いたします。
 午後 0時31分 休憩

 午後 1時33分 再開

◯議長(平木君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問を続けます。
 9番 西尾英宣君。
  〔9番 西尾英宣君 登壇〕

◯9番(西尾君) 私は、日本共産党公認議員として、96年度の予算と諸問題について質問と意見を申し述べたいと思います。
 今、国会では、住専処理への税金投入を盛り込んだ96年度予算案の採決をめぐり空転が続いています。きわめて重大な局面であります。国民世論の大多数は、血税投入を許すなであります。本議会でも適切な意思表示が求められているものと思います。我が党は、3月5日付けで議長に対し、住専予算の削除、責任究明を求める意見書決議についての請願書を提出いたしました。
 住専をつくったのは銀行、本業を忘れて投機に走らせたのも、不良債権を押しつけたのも銀行、自分の責任はみずからとるのは当然のルールです。住専問題に税金を投入するなどは論外であります。今日の事態を白紙に戻し、徹底した集中審議によって、母体行の追加負担の問題をきちんと具体化する。それが今の国会に求められている一番の問題であり、市議会に請願書を提出した理由であります。これについての市長の見解を求めるものであります。
 また、昨日の沖縄の米軍用地強制使用裁判で、沖縄の大田知事が、「我々が責任を負えない将来にまで子供たちにこうしたことを押しつけることはできない」として、「沖縄の基地固定化は許さない」と述べ、「安上がりだから基地を我慢しろ、共生・共存しろというのは痛みを知らない人の言うことだ。人々を犠牲にして自分たちの安全を図るというのは、人間社会にあってはならない」と訴えられました。地方自治の原点であり、ぜひとも大田知事を激励していかなければならないと思いましたが、同じ市長としての見解を承ります。
 2期8年間、市政についてチェックもし、積極的提案も行ってきましたが、現実の市政の中身はどうなっているのか。
 端的に申しますと、第1は、市民の要望に対する行政の姿勢の問題であります。とりわけ福祉行政については問題です。特養ホームへ入りたくても入れない。保育所へ入りたくても入れない。そして、市民一人当たりの福祉の予算は県下9市のうち、下から2番目と極めて貧弱なものとなっています。
 第2は、財政の執行状況についてであります。
 建設中のチューリップ四季彩館の実施計画での総事業費は12億円でありましたが、いとも簡単に23億5,000万円の2倍にも膨れ上がりました。また、大和ハウスの福山リゾートホテルや、別荘の建設の計画が持ち上がると、にわかに12メーター道路が整備され、これに6億円も執行される予定であります。さらにはニチマに対する無利子融資として、3,600万円もが市民の税金で負担されることになっています。
 一方では、市の借金は270億円にも膨れ上がっています。これは市の福祉予算をはるかに超えるものです。4人家族で280万円、10年間で2倍にも借金が膨れ上がりました。他の自治体でもやっている縁故債を低利に借り替えることによって、5年間で1億円も節約できることを提起しています。
 第3は、税外負担の問題であります。
 ごみの指定袋制度、これ自体が問題ですが、こともあろうか有料制のもとで1枚40円となっています。同じ広域圏なのに井波、庄川は30円です。また、公民館や運動場を建設するにも地元負担金を徴収しています。このような税外負担の有料化や値上げに対しては、自民党も社民党も賛成してきました。こうして市民の暮らしや福祉の予算を削っても、大資本には奉仕する仕組みをつくっています。
 私は、こんな市政から市民の暮らしを守り、生活環境をよくし、福祉の充実や教育環境を整備することを重視する市政に転換すべく、一層頑張っていかなければならないと決意を新たにいたしております。
 そこで、96年度予算案の新規事業「砺波の顔づくり事業」1億円について伺います。
 砺波インター周辺に大型画面を設置してPRに努めるとのことで、2カ年計画で2億円の事業案になっています。市民にこの話をしますと、2億円を使うのであれば、特別養護老人ホームをつくってほしい、町の中に公衆便所や駐車場の整備をしてほしいと次々に要望が出されています。この計画についてどこで考えて、事前の調査や市民への意見聴取などされてから計画されたものなのでしょうか。電気代と維持費に年間500万円とのことですが、画面をつくるソフト作成費などメンテナンス費用は莫大なもので、素直に言って大きな無駄遣いであります。交通事故の心配こそあれ、事業効果はあるのでしょうか。我が党はこの2億円があれば、提案されているホームヘルパーの派遣手数料の値上げをせず、逆に無料にできるし、ごみ指定袋の無料化は簡単にできると考えますが、市長の所見を伺います。
 次に、砺波の環境を守ることについて伺います。
 市長は、常々散居の中に豊かな花や緑をとおっしゃっていますが、近年その散居村が開発によって消えていくことの心配が出てきています。農業振興地の除外申請が、今年度で70件で30ヘクタールと驚くほどになっています。平成4年7月6日、農振地域の運用について農水省から通達が出されています。市町村の適正な管理では、農用地の土地を除外するために、農用地利用計画の変更を行なう際には、優良農用地の保全が図られるよう留意するとともに、農地転用手続との十分な調整を行なうこととなっていますが、除外申請についての趣旨を生かし、深く検討して提出されているのでしょうか。
 4年前、石丸のパチンコ店進出問題の際、6月の農業委員会では、パチンコ店反対意見に留意をすることという付帯意見をつけて岡部市長に提出されています。農業委員会では虫食い開発が進行しており、土地利用計画についての市の基本的な考えはあるのかと追及されています。とりわけこの地域は住宅地域でありますから、この奥に300戸ほどの家が並んでいます。
 4年前、「閑静な住宅環境を守る会」では、全世帯パチンコ店反対署名が集められ、県や市、ノースランドへ提出経過がありました。しかし、再度パチンコ店開店に向けて、2月末都市開発課へ開発行為について問い合わせにこられました。4年前、市長は、住民の願いがかなうように業者とも話をしなければならないと答弁されております。その後、どのように対処されたのでしょうか。今日の事態についてどのように受けとめておられますか。閑静な住宅地にパチンコ店は、住民の意思に反するものであり、市として、団地住民の要望にこたえられることを強く求めるものです。
 次に、産業施策について伺います。
 第1に、チューリップの振興について伺います。
 昨年は、春先の長雨、天候不順から不作となり、出荷球数が5,300万級と昨年からみると400万球も減少しました。全国的にも不作で、国内産球根の大幅な減少にもかかわらず、オランダからの輸入攻勢は毎年激しさを増しています。全国的な生産は1億3,000万球に対し、オランダからの輸入は、隔離撤廃前の1988年は370万球が、今日では1億6,000万球と、驚異的なオランダからの輸入攻勢になっています。日本では20円のものが、円高によることや、オランダの国を挙げての奨励で12円から15円で入りますから、タキイ種苗が直輸入オランダハウスチューリップ、ダイエーがオランダ直輸入の球根をグループ各店で販売しています。
 オランダからの輸入攻勢に対抗して、プラント施設を整備しましたが、1年目ということもあり、多くの球根が裂皮や傷による外観上の悪さから、販売できずに憂慮すべき事態になりました。
 私は、1月10日、我が党の地方議員の政府交渉に参加して、オランダからの大量のチューリップが輸入され、国内球根農家は深刻な事態になっています。チューリップ農家を守るためにも、輸入規制を行なってほしいと要請したのに対し、農水省は「対抗のためコスト引き下げ、プラントにも努力しておられる。切り花農家の要望もあり、輸入規制は困難である」とし、私の再質問に対して、「農家が壊滅的な痛手を受けたときは輸入規制を行なう」と驚くべき発言をしました。球根組合に報告をすると、「つくる農家がいなくなってから輸入規制を行なっても意味がない。今日こそ輸入規制を行なわなければならないのだ」と怒りを表明されていました。
 チューリップ農家は、最盛期からみると1,000戸も減りました。5年前からみても50戸も減っています。販売金額も、昨年からみると2億円も減り、コスト削減も限度であり、オランダからの輸入規制をしないと、ますますチューリップ農家は減少することになっていきます。市として、チューリップ四季彩館や、チューリップフェアに力を入れておられますが、チューリップ農家の皆さんの根本的な要望にこたえていくことが今求められています。明確なる御答弁を求めます。
 次に、商業問題であります。
 当市は、大型店の進出はすさまじいものがあります。ジャスコ、サティに続いてムサシが開店をして、大型店のシェアは、昨年2月末で54%、県下9市ではトップ、全国でも16位と上位を占めています。
 岡部市長は、昨年3月議会で、「北と南に大型点ができると、出町の商店街にも活気が出る」との御答弁でしたが、町の中は火の消えたような状況になっています。10年間で約50店舗も閉じざるを得なくなり、歯抜け状況で、ついにとなみプラザも閉店に追い込まれました。木舟町公園や旧郵便局跡地の活用も大切であります。市当局は平成5年度に砺波広域商業診断報告を受け、どう対処されたのでしょうか。加えてインター周辺でのユニーの進出計画や、市役所前での大型店の進出計画も報道されています。いよいよ深刻な事態になっています。地元商店の保護をはじめ、均衡あるまちづくりに努めるべきであります。
 また、砺波プラザの跡地対策についてどのような御見解でしょうか。我が党は福祉ゾーンにして、シルバー人材センター、デイサービスセンター、特別養護老人ホーム、総合保健福祉センターをつくることを提起しています。当局の見解を求めるものであります。
 次に、福祉の充実について伺います。
 本年度の予算を見てみますと、南部福祉ゾーンの計画やホームヘルパーの増員など計画されています。2月上旬、大津市に伺い、老人福祉施策について調査をしてきました。大津市では、市内6カ所に保健福祉すこやか相談所を開設して、身近なところでのサービスの提供ということで、ホームヘルプサービス、デイサービス、訪問指導、機能訓練、健康教育、健康相談など、朝7時半から夜7時半まで行なっています。大変すばらしい取り組みであり、砺波でも将来的に、中学校区市内3カ所にこのような相談所をつくっていきたいものだと思いました。
 まず保健、医療、福祉サービスを提供する総合保健福祉センターの建設を急がなければならないと痛感しました。今年から訪問看護ステーションを開設されますが、この拠点のためにも必要です。
 第6次総合計画修正計画では、在宅寝たきり老人などに対し、総合病院、医師会等との連携のもと、訪問看護ステーションの設置に努めるとともに、予防対策からリハビリにいたるまで、一貫した保健サービスが提供できる拠点施設の整備を進めますとなっています。
 昨日の中西議員の質問では、平成11年までにつくる計画ですが、少し遅すぎるのではないでしょうか。インター前に大型画面を設置することよりも大切ではないでしょうか。
 次に、シルバー人材センターの移転計画について伺います。
 広報となみ1月号に、シルバー人材センターだよりを見て、大変感動しました。ある会員が「入会して」と題して、「シルバーの仕事の中身は遺跡の仕事、チューリップ公園の仕事、各行事の設営準備、交通整理、何でも働く気持ちがあれば就業できるとのこと。さらにシルバーの仕事は、人に喜ばれない、汚い、目立たない作業も多いが、この裏方さんのような仕事をする人がいなければ、表の仕事が成功しないと言われ、強く感銘しました。これからさらに高齢者社会になるとき、人と人との出会いによって思い出をつくり、生きがいが生まれると思います。これからもシルバー人材センターが年配者の生きがいの場であることを念願し、これからの発展を願っています」と記していました。
 お年寄りの生きがいの場を提供する拠点が、この油田小学校の古ぼけた校舎です。この建物を福祉作業所の皆さんと、大変狭いところでやっておられることにいつも心を痛めていました。ふすま張りは2階の教室で行なわなければならないため、材料を2階まで運ぶのは大変です。作業をする場所がなく、各家庭に配っていることなど、大変な不便さから、昨年8月18日、シルバー人材センターの改築についての要望書も提出されました。
 市長は、今議会において建設の準備を進めると述べられましたが、どのような計画で進められるのでしょうか。緊急な対応が求められています。
 最後に、ホームヘルパーの手数料の引き上げについて伺います。
 1時間880円が30円も上がって910円ですから、介護は必要にもかかわらず、お金が要るのなら遠慮する人々もおられ、ヘルパーにもつらく当たることもあります。隣の小矢部市や福岡町、そして黒部市では無料にしています。寝たきり老人の今日までの御苦労を考えると、もっと温かく介護していくことが行政の責務であります。値上げ案を撤回するとともに、250万円のホームヘルパー手数料収入を削除し、無料とするとともに、すべての在宅寝たきり老人に行政が目配りをして、市の責任でホームヘルパーサービスを展開することを強く求めるものであります。
 以上で質問を終わります。
 4月に闘われる選挙で、今日の市政の実態を市民に知らせて、再びこの壇上で質疑することを目指して、さらに一層頑張ることを皆さんにお訴えいたしたいと思います。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 西尾議員の御質問にお答えいたしたいと思います。
 最初に住専問題についてどう考えるかということでございますが、国会もああいうことで停滞をいたしているわけでございますが、これも一日も早く解決をして、早く予算を通してもらいたいという思いでいるわけでございます。
 住専につきましては、みずからおっしゃったように銀行が悪いのでありまして、これは銀行は徹底的に究明しなければならぬと私はそう思っております。
 西尾さんのような人がおれば、銀行はああいうことにならんだのかもしれませんが、私もバブル時代には、これはひょっとしたら「おごる平家久しからず」で、日本は衰退をたどるんじゃないかなということも、市の職員にも何回か申し上げたことがありましたが、よもや銀行までああいう悪いことをしているとは、そのときは想像しなかったのでありまして、これは銀行は本当に責任を持ってもらわなければいかんと思っているわけであります。その他、いろいろありますように、借りたものを返さんとか、返そうにも地面が下がって全部返せないというような状態等がありまして、銀行そのものは住専だけではなしに、ほかにもまだいろいろ不良債権があるということでありまして、大銀行でもつぶれるかもしれないという情報も前にもあったことがありまして、日本の経済が、このように公共事業をいくら追加しても追加しても浮き上がらないというのは、これは金融が停滞している。どこかに詰まっているところに私は問題があるというふうに思っておったわけでございまして、これは一日も早く解消しないと、日本の経済そのものも浮揚しないというふうに私は思っているわけでございまして、そうした大所高所から政府として決断をしたものではないかというふうに思っております。
 原則的には、商売で損したものを税金で埋めるのは、これはいいことではないと私も思っておりますが、しかし、国民全体の経済を浮揚させ、あるいはまた国民の預貯金を守るとかいうような点から決断されたものではないかというふうに考えているわけであります。一日も早い解決を我々も望んでおります。
 それから、沖縄問題についてどうかということでありますが、米兵がああした行為をしたということがきっかけになって、沖縄のほうで燃え上がったわけでございます。ただ、やはり日米の協同防衛といいましょうか、相互協定というのがあるわけでありまして、これがやはり日本の防衛に大きな力になっているわけでありまして、今回におきましても台湾海峡の身近な問題が一つ出てまいります。北朝鮮にも非常に気を張っていかなければらない。こういう平和になったとはいえ、世界各国、ヨーロッパ方面でもいろいろと紛争があります。
 そうしたことなどを考えますと、日本の自衛隊だけの防衛力では、これは日本はたちまち壊滅されるという恐れは十分に私はあるというふうに思っているわけでありまして、ソ連は衰えたといいながら、やはりそれなりの力を持っております。そうした国々が日本の周辺にもあるということを考えるときに、やはりアメリカとの協定というのは日本としてはどうしてもやっていかなければならない。またそれは全アジアにも及んでいるというようなことを考えますと、そうした基地は必要であるというふうに思っております。ただ、あのようなことにならんように、やはり米軍の軍規というものをきちんと守ってもらって、民間にそうした影響を及ぼさないということをアメリカにも自覚をしてもらわなければいかんと思いますし、また基地等につきましても、あるいはただっ広いもので必要のないところは返してもらうとか、あるいはもう少し合理的にやってもらうとかいうようなことは、これは要求をしなければならぬと思いますが、基本的にはアメリカ軍が駐留をするということは、これはそうしなければ日本の防衛は成り立たないというふうに思っているわけでありまして、それが沖縄でいいのか、あるいは本州でいいのか、その辺は今後検討されるべきであろうと思っているわけでございます。
 それから、次は、インターの前につくるいわゆるイメージアップの仕事について、住民の要望に合致していないということでございますが、これは100%住民の皆さんから要望があったわけではございませんが、今までも、インターの出口に何か砺波をイメージアップするものをつくらなければいかんという要望はたびたび私も聞いておったわけでありますが、たまたまインターの出口のあそこにはたくさん看板が並んでおって、どうにもしようがないというような状況であったわけであります。
 今回の総合計画をつくる上におきましての各地区から出ていただいた検討委員会におきましても、若い人たちがそういう意見が非常に強かった。幸い今度はランプがああいうぐあいに359に入りまして、たまたまその前に保留地があったというようなこと等から、それじゃ今回はそこで何かをやればどうかというようなことになったわけでありまして、市民の意見を無視してやっているわけでは決してないわけでありまして、100%の人がそう言っているかどうかはともかくといたしまして、そうした心ある人たちが、常にそういうようなことをおっしゃっておりますので、いろいろ検討いたしまして、やはりやるのなら効果的なものをやらなければいかん。砺波のイメージアップを図れる、そしてまた、なるほどこれはと皆さんの頭に残るものをやっていかなければいかんというようなことから、今のような計画ができあがったわけでございます。
 先ほど藤井議員さんにもお答え申しましたように、非常にたくさんの自動車があそこを通るわけであります。日本中から自動車が寄ってくるわけでありますから、効果は非常に大きいのではないかと思っております。
 経費につきましては、年間500万ぐらいの経費になるわけでございますが、いろいろ効果的に動く映像もありますし、停止の映像もあります。信号機等につきましても、信号機と青と赤と合わせて、赤の場合には動く映像、青の場合には停止映像というような配慮ができるということでありますので、そのようなことも検討いたしているわけであります。
 それから、いろいろ先ほどから、そういうのだったら特養とか保育所もつくれというようなお話ではありますが、いろいろ大きな事業につきましても、やはり何をやるにしても財源がなければこれは何もできない。福祉もできなければ教育もできないわけで、私はやはり財源の涵養ということが非常に大事であるというようなことから、やはり工場の誘致でありますとか、あるいはまたチューリップ四季彩館をつくってイメージアップをして、砺波を日本にアピールして、そこへまた砺波にいろんな人が寄ってきて、財源確保ができる。大和ハウスにしましても同じようなことであります。そういうことをやらなければ、あなたのおっしゃるようなことはできなくなってしまうのであります。もう人口がどんどん減っていくような町では、幾ら福祉をやろうと思ってもそれはやれません。やっても大したことにならないわけであります。
 福祉につきましては、毎年逐次庄東のデイサービスをやるとか、今度は南のほうでやるとか、あるいはまた看護センターをつくるとか、あるいはまたそうした三者の合体的な組織づくりもしていこうということで、逐次進めているわけであります。これで十分だとは言えませんけれども、今後さらに健康センター等もつくるわけでございまして、そうしたことを考えながらやっていきますが、しかし行政は総合行政でございまして、それだけやっているというわけにはまいりませんので、その他のこともやりながら、その方面にもだんだんと充実をさせていくということでございまして、余り選挙中に悪口を言わんようにお願いを申し上げたいと思うわけでございます。
 事業効果につきましては、先ほど藤井議員にお答えをいたしたような効果があるというふうに思っている次第でございます。
 以上であります。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 助役 斉藤利明君。
  〔助役 斉藤利明君 登壇〕

◯助役(斉藤君) 西尾議員さんの2つの問題についてお答えを申し上げたいと思います。
 まず1つは、環境対策についてでございます。
 議員御案内のように、土地利用計画につきましては、平成5年度において策定しております。基本方針としては公共福祉を優先させ、自然環境の保全を図りながら、地域の自然的、社会的、経済的及び文化的条件に配慮して、市民の健康で文化的な生活環境の確保と、土地の均衡ある発展を図ることとしているところでございます。
 基本のお話はそんなところでございますが、各論の話で、パチンコ店の立地のお話がありました。これにつきましては、たしかに議員さん御指摘のように、平成3年ぐらいからこのお話が持ち上がっておったと思います。
 農振地域の除外申請等につきましては、周辺の土地の皆さん方の同意を得て手続をされたというふうに伺っているところでございます。そして2月末に、市のほうの開発行為手続等について照会があったということでございますが、これは道路とか水路、公共施設等についてどうあるべきかということについては、私どもの開発行為の審査委員会の中で検討させていただくということに相なろうかと思っております。
 それから、何年か前の市長の発言をおっしゃったわけですが、私どもとしては、地元の周辺の関係者の皆さん方と、企業の皆さん方と十分協議されていただくことを期待するものでございます。
 次は、福祉の充実でございます。
 この中で、総合保健福祉センターの建設計画については、今ほど市長から基本的な考えを述べられたところでございまして、私ども事務方としましては、総合計画の修正計画ができたばかりの8年は初年度でございます。したがって、特別の状況変化がない限りは、やはり総合計画の修正計画にのっとって進めるべきものであろうというふうに考えております。
 2つ目には、シルバー人材センターの拠点をつくれという励ましのお言葉でございます。
 議員さん御案内のように、砺波市も人口は増えてきておりますが、がという言い方は悪いのかもしれませんが、65歳以上の方が先月末で18.9%と相なっております。こういう高齢者の人口増の傾向は今後当分続いていくであろうというふうに思っております。そして大多数の高齢者の皆さん方は、健常者でございます。健常者の生きがいの一つの手段としては、シルバー人材センターの果たす役割は大変大きいというふうに思っております。今ほど御質問の中にございました御趣旨に全く私も賛成をしているところでございます。したがって、この施設の整備につきましては、総合計画に載っておりますように、平成8年度に準備を進めて、9年度当たりに建設に向かって努めてまいりたいというふうに思っております。
 次に、一番最後、ヘルパーの手数料のお話でございます。
 たしかに高齢者の皆さん方は、いろいろ社会に貢献されまして、今老後が健常でないという不幸な状態にあることにつきましては、大変同情に値すると思っております。したがってそういう高齢者の介護を要する皆さん方には、温かい手を差し伸べるのが行政の大きな仕事であろうというふうに思っております。しかしながら、ただがすべていいというものではないというふうに思っております。応分の経費負担をしていただきながら、介護を進めていただくという基本姿勢が大切であろうというふうに思っております。
 この介護費用の増につきましては、国の負担基準の見直しに基づきまして、私どもも同額の30円アップの計画で進めたいというふうに考えています。たしかに議員さん御指摘のように、無料のところもございます。また、私どもと同じ考えで進めているところが、富山市、高岡市、氷見、滑川も同じ考えで進めているところでございますし、また有料といって、すべて有料かというと、さにあらずでございまして、今ホームヘルパーのサービスを受けておられる家族が150世帯あるわけでございますけれども、そのうち前年度の所得が14万1円以上の方からは1時間910円いただくということでございまして、その該当の世帯は24世帯でございます。しかもこれは、お年寄りだけの生活ではなくして、若い方と同居されている方、いうなればこれだけの高収入の方というのは、お年寄りだけではこんなに高収入にならないかと思いますので、わずかの方にこのような負担をいただくということになることを御理解いただきたいというふうに思っております。
 以上で終わります。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 福島敏夫君。
  〔産業建設部長 福島敏夫君 登壇〕

◯産業建設部長(福島君) 産業施策についてお答えいたします。
 まず、チューリップ球根の輸入規制に関してでございますが、農産物の貿易は、御存じのとおり国際的には自由化の考え方が主流となっておりまして、チューリップ球根においても同様でありまして、輸入数量の規制はとられてはおりません。したがいまして、我が国においても、オランダの球根に価格や特に品質面で負けない品種を開発しまして、国際競争力をつける必要がございます。このため、本県においても黄小町をはじめとしまして、ウィルスなど病害に強く、また品質面でも競争力のある独自の品種開発を進めております。
 一方、生産側におきましても、先ほどお話もございましたが、球根乾燥プラントが昨年から稼働しまして、個々の農家の整備費の軽減が図られる努力がなされておりまして、また、さらに県で今研究開発を行なっております球根掘取り収納機械、これが平成9年から実用化のめどがついておりまして、さらなる低コスト化が図られ、価格面での競争力が高まるものと期待されるところでございます。
 また当然ながら、今後積極的な販売努力も一層必要となってきます。市としましても、今後とも球根組合と連携を図りながら、市のチューリップ産業の振興や、若い後継者の育成確保、そして新規生産農家の誘導等に努めてまいりたいと考えております。
 次に、大型店進出に関してでございますが、大量量販店や大型店の進出は、砺波市のみならず近隣市町村にも目立っておりまして、一部商業地域の空洞化現象もあらわれてきております。これら大型店の進出の要因としましては、1つにはモータリゼーションの普及によりまして、消費者の行動範囲が広域化し、近隣商業との複合度合いが高まったこと、さらには平成6年の大規模小売店舗法の改正によりまして、出店規制が緩和されたことなどが挙げられます。
 一方、大型店の出現によりましては、従来の交通体系が変わりまして、新たな人の流れが形成され、顧客の拡大にも効果が上がっているところでございます。例えば昨年4月に出店しましたサティ食品館においては、駅前商店街あるいは本町商店街へ入ってくるお客さんの車の増大が図られまして、これに伴いまして客足も伸びているところでございます。
 この大型店の進出に対しましては、商店街の対応も変化が求められるところでございまして、市街地の商店街では、その活性化のため、例えば駐車場、イベント広場、快適なトイレ等の整備、さらには透明シャッター等の導入など、いろいろ工夫しまして、大型店との共存共栄を図っていくみずからの工夫も必要と考えます。市としても、このような自主的な行動を期待しているところでございます。
 それから、旧となみプラザ跡地利用計画に関しましては、これは現在、元理事長経験者の方々によります清算委員会が組織され、となみプラザの清算が検討されているところでございます。市としましては、現在その状況を見守っているところでございまして、これに対する具体的な考え方は、今のところ特には持ってはおりません。
 以上でございます。

◯議長(平木君) 西尾議員。

◯9番(西尾君) 砺波の顔づくり事業について再質問いたします。
 市長は、「住民の要望もあったし、砺波の紹介をするために必要なもの」と言われましたが、第6次総合計画修正計画策定研究会、提案書で皆さんのお手元にも行っているんですけれども、この中での若い人の意見では、「人と自然の調和した生活環境づくり、快適な環境づくり、安全な環境づくりとして、砺波市の玄関口である砺波インターを降りても花がなく、花のまちとなみのイメージがわいてこない。インターの出口に花壇などをつくり、イメージアップを図る」。花壇がどうして大型画面になったのでしょうか。そしてどれだけ調査をして、この事業費に2億円算出されたのですか。画面の大きさについては、横5メーター、縦3.8メーターの計画になっていますが、この2億円という事業概算について、どう検討しておられたのですか。
 事業概算について企業に問い合わせました。これは情報映像表示システムで、サッカー場などにある動く画像ですね。それから静止画像、インフォメーションボードというんですが、これは街角にある静止画像ですね。この動く画像で4億円かかります。そして、静止画像であると1億円だという、概算ですけども。電気料を調べましたところ、動く画像で年間2,000万円、それから静止画像であると年間700万円、高速道路を降りてすぐ目の前ですから、おそらく交通安全上、動く画像は許可しないであろうと述べておられました。交通安全上、動く画像を見ておって、見ておったら赤になったり青になったりして、とにかく交通安全上、大変危ないと思われます。しかも、今の答弁でも年間500万円でできるということを言われましたけれども、静止画像であっても、電気料だけで700万、そして市役所からの回線で恐らく100万円、それから保守契約は静止画像で100万、ですから1,000万円は最低かかるであろう。
 私は、ここで述べたいのは、十分なる調査も検討もせずに提案をしてある、この砺波の顔づくりの事業については、問題があり、削除することを求めたいと思います。

◯議長(平木君) 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) おっしゃるとおり野球場などにあるものは4億円かかるんです。それで、私どもはそんなに金をかけるわけにはいかん。また、あんなに大きなものは必要はないと思うわけですね。目の前にあるわけですから、大きかったら危ないわけです。ですから、できるだけあまり大きくない、さっき申しましたような寸法であれば、大体1億円ぐらいでできるのではないかという、ある程度のつくるところとの見積もりを話し合っているわけであります。そうしたことにして、あとの維持管理はどうだという計算をしたわけでありまして、しかしこれから調査をすれば、若干金額に移動があるかもしれません。
 それから総合計画の委員会では、花と緑にふさわしい何かをつくれということでありましたが、そういうことからだんだん考え方が膨らんでまいったということでありまして、そうした考えをもとにして、花だけでは芸当が薄い。もう少し何か砺波のイメージアップができないかということであれば、看板を立てるというのも、最近看板の数が増えてきたので無理であろうというようなことから、新しい電子メールといいましょうか、そういうものを使ったもののほうが、より将来のために多くの情報を流せるのではないかということから、こういうことを計画いたしたということであります。
 また、交通安全につきましては、さっきも申しましたように、これは技術的な問題もありますが、もし動く画像を入れるとすれば、赤の間に入れて青になるときには静止するとか、そういう技術的な方法が可能だと。これは公安委員会がどう言うかまだわかりませんけれども、そういう点でカバーできるというふうに思っているわけであります。
 以上であります。

◯議長(平木君) 14番 前田喜代志君。
  〔14番 前田喜代志君 登壇〕

◯14番(前田君) 質問に入る前に、きのうからの質疑答弁で、若干の意見を述べさせていただきたいと思います。
 1つは、財政問題でありますが、きのうの答弁では、平成12年度末まで修正計画に盛り込まれた事業を全部やっても、起債の未償還残高は170億円程度だと、こういうことでございました。それから、公債費比率もそう高いレベルにはならない。財政に無理がかかるからというような判断もあってか、南部総合福祉センターについて、平成9年、10年の2カ年事業として建設の計画になってきた。きのうの答弁でいきますと、わずか2億5,000万円、これを2カ年に分けなければならない理由は、財政上の都合からはほとんど考えられない。単年度でやっても、一般会計にほとんど影響しない、こういうことが明らかでございます。なぜ2年に分けなければならないか。私は、決して豊満な財政運営を推奨しようというものではありませんけれども、病院の基本計画策定経費は1億円、これを1年がかりでやる、こうなっておりますが、南部総合福祉センターのほうは、わずか240万円の基本計画策定。しかも、これまでの福祉施設関係の施設づくりのノウハウの蓄積もあるわけでございますから、必ずしも金額で病院との対比で言うわけではありませんけれども、1年がかりで基本計画を詰めなければならないというような問題でもない。できれば、先取り先取りして、平成8年度中にも建設に入っていくぐらいのことが必要ではないか。そうすれば、平成10年度の頭からこれを利用することも可能である、こんなふうに思うわけです。
 それから、今ほどホームヘルパー手数料の改正についてございました。ホームヘルパーを利用したときの手数料、デイサービスを利用したときの利用者の負担、あるいはショートステイを利用したときの利用者の負担、あまりにもアンバランスがある。確かに国から一定の基準が示されて、それに準じて今回条例で改正すると、こういうことでございますけれども、国の負担の基準、その物差しの置き方そのものに大きな問題があると言わざるを得ない。わずか24名の方という表現もございましたけれども、これは人数の問題でなくて、サービスの質をどう評価して、受益者に適切な負担をどう求めるか、こういう観点からこの条例は再検討する必要がある、このように考えるわけであります。
 それでは、質問に入りたいと思います。
 第1に、平成8年度予算についてお伺いいたします。
 きのうも質問がございましたが、市民の多用なニーズに可能な限りこたえていくために、財政の状況について、いま一度明確にしておきたいと思います。平成12年度末までにどのような財政の見通しを持ちうるか。市債、企業債の残高見込み、多額の市債を充当する事業、充当額、総合病院マスタープランの事業費年割額と企業債の見通し及び一般会計繰入見込みや出資金の見込み、そして一般会計、特別会計、企業会計それぞれの市債、企業債の償還ピーク及びピーク時の償還額の見込み、またピーク時の公債費比率はどの程度になるか。債務負担行為を含む準公債費比率はどの程度になるか。総務部長をはじめ関係当局の答弁をお伺いいたします。
 それから、固定資産税の平成8年度の負担調整措置による措置額はどの程度になるか。そして、これらの財政見通しを踏まえて、国の地方財政計画の地方交付税と地方債の動向からすれば、地方公交付税率の引き上げのための強力な働きかけが必要と思われます。
 宮沢内閣以降のこの間、長引く景気の停滞に対応して、多額の公共投資が行われてきました。結果、かつての増税なき財政再建の道は大きく遠のいて、皮肉にも財政再建なき増税の道に進んでおります。昨年12月の財政制度審議会の報告では、赤字国債のみならず建設国債についても、将来世代に負担を強いるものであり、将来にリスクを残すものであるとして、国債発行に対し抑制的見解を打ち出しております。
 ところが、他方では、地方単独事業が予定どおり進まない決算との乖離が生まれている。こういうここ2、3年の現状を踏まえて、単純に地方財政計画上の伸び率を勘案することなく、事業量の積極的拡大に努められたい、こういう財政課長内簡を示しておるわけであります。国の財政の行き詰まりによる国の補助事業を整理合理化して交付税に振り替えたり、地域総合事業債で地方はどんどん仕事をしてほしい。100%の借金もOKですよ、こういう国の姿勢が示されておるわけであります。
 また、交付税について言えば、新年度の地方財政計画では、交付税総額は一定程度確保されましたが、交付税法第6条の3第2項に定められた次のこと、「毎年度分として交付すべき普通交付税の総額が引き続き第10条2項本文の規定によって各地方団体について算定した額の合算額と著しく異なることとなった場合においては、地方財政若しくは地方行政に係る制度の改正又は第6条第1項に定める率の変更を行うものとする」との規定があるわけです。94年から3年連続して、普通交付税額の1割以上が不足する事態になっております。平成8年度予算で、地方交付税の税率引き上げは当然のことでございました。しかし、地方財政制度の改正という運びになるどころか、小手先の対応で終わったわけであります。
 このような事態によって、どこの自治体でも、公債費比率の上昇へと構造的に導かれております。交付税法の本則に則った率の引き上げは当然のことであるという姿勢を今すべての自治体から示していかなければならないのではないか、市長の見解を求めます。
 次に、老人保健福祉計画の見直しなどについて伺います。
 第1点は、老人保健福祉計画の量的、質的目標水準の見直しと、その一日も早い達成についてでございます。
 遅かれ早かれ第6次総合計画修正計画の期間中には、公的介護についての新たな道が示されてまいります。それに向けて当市の対応が求められてまいりますけれども、ひとり暮らしの高齢者でも、高齢者夫婦だけでも、安心して住み慣れた地域で暮らし続け、また家族と同居している高齢者でも、家族に極端な負担をかけずに済むようなサービス、必要な日と必要な時間にいつでもサービスが受けられるようないわゆる24時間ケアサービスの確立など質的水準の向上と、ケースにもよりますけれども、最大限ホームヘルプサービス週14回、1日1回から3回、デイサービス週3回、訪問看護週2回、ショートステイ月1回、そのほかリハビリテーション体制や配食、会食サービスなどの実現、一歩も二歩も前進した高齢者福祉を整えていかなければなりません。
 現状のニーズから考えましても、平成11年度末までに4つのデイサービス拠点、2つの特別養護老人ホーム、そしてケアハウス──7~8人で共同生活しながら個別ケアが受けられるグループホームなどの設置や保健婦の増員、ホームヘルパーの大幅増員、居住環境の改善、家庭医網の確立による在宅医療との連携や訪問看護事業の拡充による緊急医療のバックアップ体制、福祉機器レンタルシステム、介護手当制度等、人と施設と制度の整備が必要です。平成8年度にこれらの見直し作業を進め、新進ゴールドプランとして修正計画に加え直していかなければなりません。
 第2点は、市民とともに担う地域福祉の拡充をどのように推進するか。
 地域福祉もお役所任せではなくて、地域福祉は市民がともに担い合うという温かい地域づくりを進めなければなりません。これまで地域総合福祉活動グループによる一定の取り組みがございましたけれども、地域でどういうケア体制があれば私たちもこれから行く道を安心して迎えられるか。そのイメージがあまりはっきりしていなかたっがゆえに、事業効果も半減していたのではないでしょうか。これまでの成果と反省の上に立って、ある日を境に地域とのコミュニケーションが切れて、我ただひとりという日が一日もないように、保健婦さん、ヘルパー、民生委員あるいはかかりつけ医、こういう方々に任せっ放しではなくて、家族、親戚はもちろん、隣近所をはじめヘルスボランティアや、農協や、郵便局や、消防や、地域の子供たちや、そういう多くの皆さんを含めて、トータルな地域ケアをみんなでつくり上げたいものであります。
 第3点は、必要な日と時間にいつでもサービスが受けられるよう、ホームヘルパーの確保と身分の安定と処遇の改善についてお伺いいたします。
 ホームヘルパーの確保のためには、研修機会の拡充とか処遇改善が決め手になります。3年期限の嘱託雇用というシステムでこのままいくとしたら、とても大幅増員は望めないし、ニーズに応じたケアにこたえられません。これからは、朝でなく、晩と言わず、要介護者の生活のリズムにこたえていくような変則的な勤務にも対応していくとすれば、常勤職員としての雇用でなければならないでしょう。すぐに24時間とはいかずとも、15時間、17時間くらいの幅のある対応が必要になってまいります。在宅福祉に限界が出てきます。ぜひとも改善をいただきたいのであります。
 第4点は、障害者プラン7カ年戦略を踏まえた当市の対応についてお伺いいたします。
 平成8年度から平成14年までの7カ年に、障害者が暮らしやすい社会づくりの推進を目指して、障害者の生活を支える基幹的な施設や事業の展開が求められております。地域でともに生活するために何が必要か、社会的自立を促進するために何が必要か、バリアフリー化を促進するために何が求められているか等々について、市障害者福祉計画の策定と障害者福祉施策推進協議会の設置が必要であります。これに加えて、バリアフリー化促進のためには、ハートビル法の趣旨を踏まえ、福祉のまちづくり的事業を再導入して、未改修の公共施設や公共的団体の利用施設の整備をさらに逐次進めていく必要があります。
 以上、民生部長の答弁を求めます。
 次に、環境施策の推進について伺います。
 まず第1点は、環境への負荷を低減させていこう、こういうトータルな行動計画をつくり、その計画的推進によって環境保全に努めようと、県環境基本条例ができ上がりました。当市のエコロジープランの策定が待たれております。まずは、庁内で推進グループをつくり、生態系にやさしい川づくり、公園づくり、道づくり、あるいは生涯学習の分野などで、第6次総合修正計画の実施に当たっては、行政の各部門ごとにエコロジーの観点から事業をチェックして、エコアップを図っていく必要があります。監査事務局においても、各課の業務に対してはどの程度環境に対する配慮がなされているか、こういう視点で監査をいただくなど、全庁的な推進姿勢が必要ではないでしょうか。県条例を踏まえた当市の対応についてお伺いいたします。
 第2点は、ごみの減量化、資源化について。
 事業系一般ごみの対策について、平成7年度にどのような手立てがなされたか。平成8年度には、さらにどういう取り組みをなされるか。減量化、資源化の取り組みについて。減量化のための計画書の提出や、再生紙、再生トイレットペーパーの活用推進の協力など、事業者に対する具体的な指導が必要です。
 第3点は、個人住宅への太陽光発電システムの普及促進について伺います。
 平成6年度からスタートして、平成8年度は40億を超える予算が計上されております。「資源エネルギーの安定供給を推進するために、政府の公的補助制度を利用したい人は、応募方法はこのようになっています。応募したけれども当選できない場合、別にこんな法的補助制度以外の方法もあります」。住民にそういった情報提供をいただいて、市としても地球の環境問題を考えて、多用な手立てをとっていただきたいのであります。
 以上、質問を終わります。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 前田議員の御質問にお答えいたしたいと思います。
 私のほうからは交付税の問題につきましてお答え申し上げますが、最初に申し上げました南部福祉センターはもっと早くできないかと、こういうことでもありますが、これはやはりそれなりの時間がかかるわけでありまして、まず用地の買収をしなきゃならない。これは、その先に、どういうものにするかという計画をもう少し練らなきゃならない。こういうこともあるわけでありまして、早ければいいわけでございますが、そうしたことなども考えますと、今年中に建設を始めるというのはなかなか困難ではないかというふうに思っているわけであります。
 それから、交付税の措置でございますけれども、おっしゃるとおり国も借金、また地方も借金というようなことで、ここ2~3年間、景気を浮揚するために公共事業あたりがどんどんなされてまいりました。そのために、地方もかなりいろんな起債を借り入れする措置を講じて、この事業を消化をするというような状態であったわけでございます。したがいまして、国のほうでも、交付税等につきましては、足りない部分は借り入れをして交付税に回すとか、いろんな手続きを経てやってきたわけであります。しかしながら、そのため、地方のほうもだんだん起債が増えるというようなことになってくるわけでありまして、県も市もだんだん借金が増える。
 一方においては、起債制限比率あたりをがっちりと抑え込むと。これは全く矛盾したことでありまして、私どもはたびたび県や国の皆さんにも申し上げますが、これは一体どっちをとればいいのか、こんなことをしていたらしまいに地方自治体が借金だらけになってしまうじゃないかと。こういうことを申し上げておるわけでございまして、当然市長会といたしましても、交付税の増額につきましては、いろいろな運動を展開をいたしておるわけでありまして、特にこれから地方分権ということになればなおさら、交付税になるのかあるいは交付金になるのか、どういう形かによりまして地方へ財源を回してもらわなければ、地方分権の本当の効果は上がらないというふうに昨日も申し上げたわけでありますが、そうした点からも今後交付税というものが非常に大きな地方分権のウエートを占めてくるのではないかと思いますし、またウエートを占めなければ真の地方分権はできないというふうに思っておるわけでございまして、そうした点からも今後この交付税につきましては関心を持ちながら、地方財政が何とか回っていくように、そしてまたいろんな単独事業ができるような形にもっていかなければいかんと思っているわけでございます。
 そのようなこと等を考えて、今後の財政対応を考えていく必要があろうと思っているわけであります。
 以上であります。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 総務部長 柳原和夫君。
  〔総務部長 柳原和夫君 登壇〕

◯総務部長(柳原君) 平成8年度予算並びに今後の財政運営等につきましては、昨日市長さんのほうから代表質問に細かくお答えがあったところでございますが、改めていま一度というようなことでもございますので、簡潔にお答えを申し上げたいというふうに思います。
 平成8年度当初予算におきましては、157億1,000万円余りの市債残高を見込んでおるところであります。今後の推移につきましては、市債残高のピークは平成10年度に約170億円余りという予定であります。
 今後の市債充当事業等につきましては、南部福祉センター建設事業あるいは国体関連施設整備事業、温水プール建設事業等大型事業が控えておりますし、さらには出町文教ゾーンの整備にもある程度の起債が必要になってまいるところであります。
 借り入れに当たりましては、財政状況を見ながら、また国や県の基準等に照らしながら、利率の低いものや元利償還金が交付税に参入されるものなど、極力有利なものを見込んで実施してまいりたいというふうに思います。
 ただ、市債の借り入れにつきましては、後世代の皆さんにもその受益の範囲において負担していただくということになりますが、一方、財政硬直化の原因ともなりますので、地方債計画に基づく適債事業等を選択し、慎重を期してまりいたいと存じます。
 このように市債はある程度活用しなければなりませんが、その限度をどこに求めるか。これを係数的に見るのが公債費比率でありますけれども、この公債費比率のピークは今のところ平成12年ごろと考えており、公債費の額は約20億円強と考えるところであります。
 また、公債費比率に債務負担行為支出額に充当される一般財源のうち公債費に準ずるものを加味したものが準公債費比率であります。この債務負担行為の平成8年度の額は、土地改良事業関係補助の1億1,000万円余りと社会福祉法人関係補助の2,000万円余りで、今後この額は極端に増える計画はありませんので、公債費比率と同様に推移するものと考えております。
 また、固定資産税の平成8年度の負担軽減措置額でございますが、固定資産税の負担調整につきましては、本来3年ごとの土地の評価替えに伴う税負担の増加を緩和するための措置でありますけれども、平成6年度の評価替えによります激変緩和措置といたしまして、平成7年度において特例措置が講じられたものであります。しかしながら、都市部を中心に土地の価格の下落傾向が著しいために、平成8年度の税制改正におきまして、緊急臨時的な措置といたしまして、現行5%の負担調整率が2.5%などに圧縮される予定であります。このことに伴う砺波市での影響額につきましては、約1,300万円程度の減収になるものと見込んでおるところであります。
 以上であります。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 民生部長 中島和之進君。
  〔民生部長 中島和之進君 登壇〕

◯民生部長(中島君) 老人福祉計画関係について5点あったわけですが、順次お答え申し上げたいと思います。
 最初の公的介護保険導入を見越した老健計画の見直しの問題でございますが、公的介護制度につきましては、昨日の南本議員さんにお答えしたとおりの内容でございまして、予定されるサービス内容12項目のうち、当市におきましては既に7項目程度クリアしておることでございます。残りの5項目につきましては、グループホームとか、あるいはケアハウス、訪問入浴等につきましては、その必要度を見極めながら検討することになると思います。
 目標水準でございますが、平成5年度末に策定した老人保健福祉計画では、11年を目標年度といたしておるわけでございますが、それの計画に基づきまして、ホームヘルパーの増員とか、デイサービスセンターあるいは特別養護老人ホームの増床など漸次実施をし、量的な整備は着実に推進しておることと思っております。質的には、対象者のニーズをできるだけ的確に対処すべく、行政、保健婦、ホームヘルパー、各種施設職員、在宅介護支援センター、医療関係の皆さんとの調整会議で連絡をとりながら、サービスの内容、利用頻度の充実に努力をいたしておるところでございまして、当面は需要動向に対応しながら、現在の目標計画の達成に努力をしてまいりたいと考える次第でございます。
 なお、先ほどの御質問の冒頭に、デイサービスセンター、福祉センターのことにつきましてお尋ねがあり、市長もお答えになったわけでありますが、現在の総合計画では、デイサービスセンター、福祉センターを9年、10年で計画をいたしておりました。計画上は、あわせて8億円余りのものを予定しておるのでして、2億5,000万円とおっしゃったのはデイサービスセンターのみでございますので、これをセットて9年、10年に準備したいということで、8年度予算では240万円の基本設計ではなくて基本調査ということで予算計上いたしておることでございます。念のため申し添えておきたいと思います。
 続きまして、地域福祉サービスについてでございますが、福祉サービスを必要とする要援護者に対する援助は、行政が全面的に行うことは当面無理でございますので、おっしゃるように住民の身近な地域を基盤にした住民相互の助け合いによる福祉サービスの供給体制を整備する必要があると認識しておるところでございまして、この地域福祉を推進するために、平成2年度より市内14地区、事実上17地区を網羅するわけですが、保健福祉医療関係者等で構成される地域総合福祉活動グループを設置して、地域住民のニーズの把握や援助活動等サービス提供のためのネットワークの形成に努めているところでございます。地区により組織構成、リーダーの存在、あるいはサービスメニューの作成など、ある程度内容に格差があるのは事実でございます。今後におきましては、行政と社会福祉協議会をはじめ、ボランティアグループなど関係団体と連携をしながら活動を促進し、内容の充実に努めるようお互いに努力をしていきたいと考えておるところでございます。
 それから、3点目は、ホームヘルパーの活動と処遇身分の問題でございます。
 新たな介護保険制度の中では、24時間ヘルプサービスというものが出てきておるわけでございますが、現在当市におきましては、常勤ヘルパー16名、登録ヘルパー15名体制で、需要にできるだけ迅速に対応するよう努力いたしておるわけでございますが、運用実態から言いますと、ある程度時間的には弾力的な運用で、常勤ヘルパーあるいは場合によっては登録ヘルパーが時間外にも対応するという体制をしいておるわけでございます。かゆいところへ手が届くまでには至っておりませんけれども、今後漸次増員計画を進めるとともに、時間外体制をどのようにすればいいか、この後検討を深めてまいりたいと考えることでございます。
 なお、身分あるいは雇用条件等につきましては、現在おっしゃるとおり3年契約を更新しながら進めておるわけでございまして、今までのところ途中おやめになったヘルパーさんはいらっしゃらないわけでございますし、待遇面におきましても、市の職員の給与表等に準じて的確に処遇しておるつもりでございます。
 続きまして、障害者プランのことでございますが、国におきましては平成8年度から14年度までの7カ年計画で、関係省庁の施策を横断的に盛り込んだものとしてプランニングをするということでございます。この障害者プランにつきましては、大変広範囲にわたっておりまして、国が取り組むべきこと、県が取り組む、または方向を示すべきもの等がございまして、富山県においては8年度中に計画を策定する予定と聞いておるわけであります。
 当市におきまして、例えば障害者プランで示されているテーマについて1、2申し上げますと、1つは、「地域でともに生活するために」のテーマでは、その内容として盛り込まれているうち、当市におきましては、精神障害者の社会福祉施設として「ワークハウスとなみ」を社会福祉法人としては県下で初めて設置をし、間もなく完成の予定でございます。
 また、介護サービスにつきましても、高齢者にあわせて要請に基づき対応する体制をとっております。
 それから、2つ目としては、「バリアフリー化を促進するために」というテーマがあるわけでございますが、これは市営住宅とかチューリップ公園、福祉作業所、図書館など公共施設の障害者対応として、物理的な障壁の除去をすること、すなわちバリアフリー化を進めるということでございますが、漸次このことについても取り組んでまいったところでございます。
 もう1点は、生活の質、いわゆる「QOLの向上を目指して」というテーマにつきましては、障害者の協会の皆さんを中心にしたコミュニケーション、文化活動等、自己表現や社会参加のためのボランティアグループと協力しながら取り組んでおることなどでございます。
 これらは、障害者プランに示された一部でございますが、今後も引き続き組織的、体系的に障害者施策が展開できるような体制の整備や内容の充実に努めてまいりたいと考えるところでございます。
 あわせてハートビル法の関連で、福祉のまちづくり的な事業の再導入ということでございますが、かねて平成5年度から3カ年間にわたりまして、各種公共施設の障害者対応整備をしてまいったところでございますが、ハートビル法の趣旨にのっとりまして今後計画されるものにつきましては、法の趣旨に沿うように呼びかけをしてまいりたいと考えるところでございます。
 続きまして、環境施策の推進でございます。
 エコロジー的な思想でということでございますが、県におきましては、国の環境基本法の理念を受けて、環境基本条例が制定されたところでございます。1つは、大気、水、土壌などの自然的要素の保全。2つ目としては、生物と自然環境の社会的条件に応じた体系的保全。3つには、人と自然が触れ合う潤いと安らぎのある快適な環境の創造。4つ目といたしましては、環境への負荷の低減された社会の構築を基本方針としておるわけでございます。大変高邁な理想を掲げておるところでございまして、県の策定を見ながら、長期的な視野に立って、当市としても環境施策の推進について努力してまりいたと考えるところでございます。
 最後に、事業系ごみの減量化対策でございますが、確かに事業系ごみの量は増加をいたしております。その要因といたしましては、人口増に伴うこと、あるいはそれに関連する事業所の増加が著しいことでございます。ちなみに、調査によりますと、平成5年では、事業系ごみ収集事業所は55カ所でございましたけれども、平成7年度中には146件、約3倍程度になっておるところでございます。
 なお、可燃中のごみのうち事業系ごみでは44%と、全体の約半数近く、確かに事業系ごみの量は割合としては多いわけでございます。今申しましたように、過去2カ年、新規の進出事業所が当市は大幅に伸びておること。それから、指定袋制の関連から、従来、中小商店等におきまして一般家庭用で排出されたいたものを事業系の袋に移行指導したことによって、事業系ごみの割合が総体的に増加したという結果でございます。
 なお、その事業系ごみの内容を調査しましたところ、新聞、雑誌、段ボール等はきれいに分別して収集され、リサイクル用へ回ってございますし、資源ごみと言われる缶、びんについても分別収集が徹底をいたしておりまして、総じてリサイクルできる有価物の分別状況は適正に実施されているおるわけでございます。
 したがって、事業系から排出されるごみの減量化は大変難しい。と申しますのは、主として水分を多く含む塵芥類などでございます。このことの減量化も含めるということにつきましては、事業活動の縮小や過度な負担を強いることが懸念されるわけでございまして、ともあれ放置することなく、今後は塵芥類の大量排出者に対しては、堆肥製造施設など減量化対策を含めた減量計画の提出を求めること、あるいは小規模事業者に対しましては、コンポスト化、簡易焼却炉による減量の努力をお願いしてまいりたいと。このことなどを通じて、事業系一般ごみの減量化対策を進めていきたいと考えているところでございます。
 以上でございます。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 福島敏夫君。
  〔産業建設部長 福島敏夫君 登壇〕

◯産業建設部長(福島君) 環境予算のうち個人住宅への太陽光発電システムの普及促進に関してお答えいたします。
 地球環境問題の一環としまして、地球にやさしいエネルギーとしまして太陽光の利用が打ち出されまして、現在、電力会社や電力メーカーなどが太陽光発電の開発研究を進めておりまして、一部実用化されているものもございます。しかしながら、その設備の規模が大きいこと、あるいは耐久性、そしてコスト面、これには設備そのものに加えまして、住宅の構造を直したり、あるいはランニングコストなどのことがありますが、このコストの面でもかなりの経費を要することなどが課題となっております。
 一方、国おきましても、先ほどお話がございましたが、平成6年度から、モニターへの助成制度によりまして、住宅用太陽光発電システムの普及とデータの把握を進めております。
 これに対する全国からのこれまでの応募は約6,500件でございますが、このうちの約1%が富山県からの応募となっております。市といたしましては、これら国や民間技術の開発状況等、あるいはまた市民のニーズ、県そして他市町村等の動向を見極めまして、今後の課題として考えてまいりたいと思います。
 以上でございます。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 水道部長 福田正治君。
  〔水道部長 福田正治君 登壇〕

◯水道部長(福田君) 前田議員さんの質問にお答えいたします。
 水道事業の企業債残高のピークは、昭和59年度の23億6,300万円でありました。これは第7次拡張で、約18億円の起債があったものであります。その後減少しておりますが、平成7年度では1億円の企業債、8年度予算では8,000万円を発行する予定ですが、それ以後、総合計画では毎年9,000万円の発行となっております。したがいまして、平成12年の残高は20億4,900万円となり、ピーク時より3億1,400万円の減少となっております。
 償還のピークにつきましては、長期になることから、年利を4.5%で引き続き9,000万円を発行したと計算しますと、平成16年度に元金1億7,200万円、利子1億円で、元利合計2億7,200万円となります。8年度の元利償還額が2億4,300万円でありますので、2,900万円ほどの増になる見込みであります。
 しかしながら、災害あるいは大規模な改修がなければ、平成20年度には元利償還が1億7,000万円程度、22年以後につきましては1億5,000万円程度で推移できる計画で総合計画を作成したつもりであります。
 いずれにしましても、平成8年度では一般会計より8,100万円余り増えておりますので、これをなくする意味でも、当年度の元金償還額より起債を少なく発行する企業努力が必要と考えております。
 以上であります。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 病院事務局長 桂 政樹君。
  〔病院事務局長 桂 政樹君 登壇〕

◯病院事務局長(桂君) 前田議員さんの御質問にお答えします。
 まず、企業債の残高見込みでございますが、病院事業においてこのたび策定をいたしております将来構想で想定されております増改築計画を仮に予定どおり施行した場合の12年度末までの起債の残高見込みでございますが、このたびの構想にある事業費は全くの概数でありまして、今後の計画段階における事業費の精査、融資条件の動向、補助金の対応、もう一つは、改築に伴いまして一部解体を予定しているわけですが、この解体に伴います一時的な償還という問題も出てまいります。これがまだ検討でございまして、どこまでどういうふうに解体するかというのはまだ定かでございませんので、非常に不透明ではございますが、どっちかといいますと厳しい条件のもとで、あくまでひとつの仮試算で算定してみたわけでございますが、もう1点は、通常の医療機械の更新等の起債もございます。そんなものを織り混ぜて考えてみますと、12年度末で残高見込みは約110億という試算を一応してみました。
 次に、マスタープラン事業費の年割額と起債の見通しでございますが、年割額につきましては、先般お示しをしましたわけでございますが、一応8年度で1億、9年度で9,000万、10年度で29億7,000万、11年度で17億1,300万、12年度で36億2,700万、13年度で10億1,300万、14年度で9,000万、合計が96億400万ということを今概算ではじいたわけでありますが、このうちの起債見込みにつきましては、これも先ほど申しましたとおり、不透明ながらも一つの仮の数字でございますが、約80億を見込んでみました。補助金につきましても、これもまだ非常に不透明でございまして、補助対象の目玉に考えております地域救命センターにつきましてもまだ内容が不確実でございますが、他の病院等の例をもとに、推測でございますが、7億円近くまでは期待できないかなというふうに思っております。やはり病院事業というのは、あくまで起債事業が中心だということが基本になっております。
 それから、次に企業債償還のピークとか償還額の見込みでございます。これもあくまで推測でございますが、まずその融資条件でありますが、今月中旬までのものは3.15でございます。ですから、今年度のものは一応3.15で借りるのですが、しかし、長期計画の算定に当たっては、これではちょっと低すぎるのではないか。そろそろ上がりそうな雰囲気もございますので、これを仮に5%と──5%というのは特段の根拠はないんですが、かつて7%、8%という時代もあったものですから、ちょうど真ん中ぐらいの5%と一応想定をしまして試算をしてみますと、元利償還のピークは平成16年度、償還額は約11億円という数字が出てまいります。これも、先ほど申しました、いろんな条件でまだ相当の流動性があるということを御理解をいただきたいと思います。
 なお、この償還額の3分の2が、一応繰り出し基準によります対象となるわけでありまして、当然これは交付税措置の対象にもなるというものでございます。
 以上でございます。

◯議長(平木君) 前田議員。

◯14番(前田君) 民生部長から福祉関連の答弁がございました。今デイサービスは2カ月に5回という利用の実態で、この総合計画修正計画の最終年度になってようやく利用できるというときのニーズはどうなっているか。とても3カ所で週2回御利用いただけるという本来の事業の目標は絶対に達成はできない。したがって、これは総合計画の期間の間に4つ目も建設して利用いただけると、ここまでのめどが立たなければ何にもならない。したがって、老人保健福祉計画全体の中で、当然これは見直しをすると、こういう明確な当局の答弁がなかったら、目標量はあくまでも目標だと、こういう話になるわけです。市民と約束するのは、やっぱりサービスの質、週2回利用、ここまでもっていきますと明確に、民生部をあずかっておる責任者として答えてもらいたいということで、もう1回……。その辺、大変あいまいな答弁で、何か3つ目のを2年に分けてということを言っているのではなくて、約束したとおり週2回体制までこの計画期間にもっていく気があるのかないのか、ここを明確にしてもらいたい。
 以上です。

◯議長(平木君) 岡部市長。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) ゴールドプランというのは1つの目標でございまして、私どもが立てたゴールドプランを、いつの間にか厚生省は、何か新ゴールドプランといって、また目標を上げているわけです。ですから、これは1つの目標としてはあるわけでございますけれども、今の11年までに週2回は、今のところはちょっと無理だというふうに思っております。週1回にはなると思いますけれども、週2回までは今の状態では無理ではないかと、こんなふうに思っております。

◯議長(平木君) 以上で通告による質問並びに質疑は終わりました。
 他に質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(平木君) 質疑なしと認めます。
 これをもって市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を終結いたします。

◯議長(平木君) ただいま議題となっております議案第1号から議案第34号及び報告第1号につきましては、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。

◯議長(平木君) 次に、日程第2 食料・農業・農村基本法の制定に関する請願外4件の請願は、お手元に配付してあります請願文書表のとおり所管の常任委員会に付託いたします。

◯議長(平木君) 以上をもって本日の日程はすべて終了いたしました。
 お諮りいたします。3月13日から15日まで及び18日の4日間は、委員会審査等のためそれぞれ休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(平木君) 御異議なしと認めます。よって、3月13日から15日まで及び18日の4日間は、休会することに決定いたしました。
 なお、次回の本会議は、3月19日午後2時から開会いたします。
 本日はこれをもって散会いたします。
 どうも御苦労さまでございました。
 午後 3時14分 閉議