会議の経過
午前10時00分 開議
◯議長(金堂君) これより本日の会議を開き、ただちに日程に入ります。
日程第1 議案第68号 砺波市職員の給与に関する条例の一部改正についてを議題といたします。
本案について、提案理由の説明を求めます。
市長 岡部昇栄君。
〔市長 岡部昇栄君 登壇〕
◯市長(岡部君) ただいま追加提出いたしました議案について御説明申し上げます。
議案第68号 砺波市職員の給与に関する条例の一部改正につきましては、人事院勧告に基づき実施される国家公務員の給与改定に準じて当市の職員の給与を改定しようとするものです。
何とぞ、慎重に御審議の上、可決を賜りますようお願い申し上げます。
以上でございます。
◯議長(金堂君) この際、暫時休憩いたします。
午前10時03分 休憩
午前10時15分 再開
◯議長(金堂君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
日程第2 市政一般に対する質問並びに議案第58号から議案第68号まで、平成8年度富山県砺波市一般会計補正予算(第4号)ほか10件及び報告第12号 株式会社フラワーランドとなみの経営状況の報告についてを一括議題といたします。
これより、市政全般に対する代表質問を行います。
通告により、発言を許します。
11番 河原 誠君。
〔11番 河原 誠君 登壇〕
◯11番(河原君) 自民会を代表いたしまして、市政全般について、市長をはじめ当局のお考えをお聞きするとともに、若干の要望を含め質問をいたします。
平成8年も12月となりまして、もう少しで新しい年を迎えることとなり、今回が今年最後の議会となりました。今年は当市にとっていろんなことがありましたが、記者クラブにおいても、今年の砺波市の十大ニュースがあすにも発表されるようですが、今年1年を振り返って、砺波市にとってどんな年であったか、成果と反省を含めて岡部市長の印象をお聞かせ願いたいと思います。また、来年に向けてどのような年と位置づけするのか、その抱負があればお聞かせをください。
毎年今の時期には、国、県、市町村においては、来年度の予算編成で行政当局にとっては大変忙しい時期でもあり、またそれぞれ陳情等でも活発な活動が行われるわけですが、当市の平成9年度の予算に当たってはどのような考え方で臨むのか、また核となる施策は何かをお伺いいたします。
砺波市総合計画修正計画の実施計画では、平成9年度一般会計予算歳入歳出160億6,720万円を予定されており、前年度予算比では4.4%増の積極予算となっております。特に、歳出では、政策的経費5.9%増、投資的経費5.0%増となっているところであります。その歳入としては、市税の伸びは8.6%増、また地方交付税収入においても7.9%増と大幅な伸びを期待しているところであります。
まだ国の9年度予算については国会を通過していませんが、来年度からは消費税が5%となる模様です。そのうちの1%が地方消費税となって地方自治体に還元され、地方における自主財源が増えることとなり、それも増収の期待要素ではありますが、どの程度の額を見込んでおられるのか。
また、市民税においては、人口の増加傾向、住宅建設の増加を勘案すれば増収は期待できるものの、景気の動向や固定資産税の評価額の減、また税率の見直しなどを考えた場合、非常に厳しいものがあるのではないかと思います。平成9年度における歳入の見通しについてお聞かせ願います。
次に、地方分権に伴う行財政改革についてお尋ねいたします。
昨日、議員会が主催をしまして、「行政改革と地方分権について」というテーマで、総務庁中部管区行政監察局局長の畠中誠二郎氏を講師にお迎えをして御講演をいただいたところですが、現在、橋本内閣の最重要課題は行財政改革にあることは既に御承知のとおりであります。
特に、昨今の公務員の不祥事等が表面化をし話題となっていることは、さらに国民の改革への要望に拍車をかけているのが実情であります。行財政改革は、国だけの問題ではなく、今後の中央分権に絡んで、地方自治体へもその波が押し寄せるものと考えられます。今議会に提案されています行政手続条例の制定もその一環かと思いますが、当市においては、いち早く行政改革懇談会が設置をされ、現在、各事務担当レベルによる第8次の砺波市行政事務改善委員会において細部の検討がされていると聞いております。
これからの国の方針も見据えながら、今日の高度情報化時代に対応した効率的な行政サービスや、迅速で信頼にこたえられる行政組織の構築に努めていかなければなりません。また、簡素で、無理、むだのない行政運営が求められ、職員一人ひとりの倫理観や能力アップが必要となるわけであります。非常に厳しい対応を迫られているのではないかと思います。
議会においても、自民会では、議員定数の問題、議会改革等についても、今後の時代を視野に入れ鋭意検討を行っているところであります。市長のこれからの当市の行政改革の取り組みについて御所見をお伺いいたします。
次に、道路問題についてお伺いいたしますが、後ほど同僚議員からも道路について質問がありますので、私からは1点に絞ってお聞きいたします。
現在、工事が着々と進められております東海北陸自動車道及び能越自動車道についてお伺いいたします。
言うまでもなく、この道路は日本の中央を横断する重要な国土軸であり、太平洋側と日本海側を結ぶ動脈となる道路であります。今までは、日本列島に沿って横の高速道路網は非常に発達をいたしておりましたが、縦を縦断する高速道路網は大変整備が遅れていたのが現状であります。この道路が全線開通をしたときの波及効果は、はかり知れないものがあろうかと期待をするところであります。
全国でも、列島を縦断する高速道路については施行例が少ないのですが、今年8月末に、砺波広域圏の若手議員十数名で、中国縦断自動車道の米子自動車道を視察に行ってまいりました。綿貫先生の御紹介もあって、鳥取県、米子市、堺港市、また米子自動車道沿線の広域市町村からのこの自動車道が開通してからの経済効果、また観光としての効果など、将来に向けての構想など、細かなデータをもとに説明を受けてきたところであります。
米子自動車道は、米子から中国自動車道の落合ジャンクションまでの66.5キロメートルであり、平成4年に開通をいたしましたが、予定では、来年度には中国自動車道の岡山県北房ジャンクションから総社インターチェンジまでが開通をすれば、瀬戸中央自動車道、高松、高知自動車道を経て、高知まで一本で3時間半で行くことができるとのことです。
米子自動車道が開通してから、さまざまな効果についての調査を行ったとのことで、米子市では、商圏が岡山県北部まで広がって約60万人の規模となり、大型店の進出や新たな企業の立地が進んできているけれども、産業道路というよりも観光道路としての利用度が高く、主に松江、出雲など島根県へのアクセス道路となっているようであります。米子市と砺波市との共通点は非常に多く、また沿線町村においても、どうやって人を誘致するか課題は多いとのことで大変勉強になりました。
東海北陸自動車道も、全線開通が2010年になるのではないかとも言われているわけですが、大変厳しい国の財政状況の中で、都市選出の議員の中では「道路予算はもう縮小すべきだ」との声もあるとのことですが、地方にとってはまだまだ道路予算は必要であり、ぜひとも早期に開通を願うところであります。我々を含め、今後の努力を当局にもお願いをするものであります。今後の見通しをお聞かせください。
また、将来に備え、沿線市町村の連携、交流が必要ではないかと考えますが、現在どのような行政単位でのネットワークがあるのかお尋ねをいたします。もし余り活発な活動がないのであれば、今後緊密な連携を構築していただきたいと願います。
先だって、糠谷経済企画庁事務次官をはじめ、現在または元国土庁においでになった課長、室長クラスの方十数名と懇談をする機会がありました。御存じのように、国土庁では次期全国開発総合計画を策定中で、そのテーマを「参加と連携と交流」としております。財団法人国土技術開発研究センターが仕掛け人となりまして、全国で交流、連携を深める施策を展開しております。特に、この国土軸をメインとした地域づくり、多軸型国土の形成といったことに力を入れているところであります。
参加できませんでしたが、ついこの前も、高岡において国土庁主催で地域づくり全国交流会議が開催されたところであります。また、富山、石川、岐阜、愛知の4県で構成する日本中央横断軸構想推進協議会が、その構想を紹介したホームページを開設したという報道記事があり、各沿線地域の市町村の紹介もそこで行うというようなことで、非常に喜ばしいことでありますが、県単位だけでなくて、市町村単位での独自の交流、また民間の経済や文化における交流連携を進めるべきではないかと考えます。それが、砺波市の将来にとって大きな影響を与えるものではないかと思うわけであります。そのための調査研究がこれから必要ではないでしょうか。市長の御所見をお伺いいたします。
今の質問に関連いたしますが、当市における将来の交通利点を見越して、さまざまな企業、外部資本が進出をしてきております。市の発展を考えたときに、歓迎をするものもあり、また問題点を持つものもあるわけですが、雇用の創出、資本の還元がある場合はいいわけですが、地元の中小企業や個人商店にとって悪影響を及ぼす場合には、ある程度の規制といったものが必要ではないかというふうに考えます。特に、大型店の進出については慎重な対応が必要ではないでしょうか。
平成2年に、ジャスコ(コスモタウン21)とSATY(となみ野ミルズ)が相次いでオープンをしましたが、そのときにも大変な論議があったところであります。当時、私も県の依頼を受けまして「商人道フォーラム」の座長をしていましたので、いろんな有識者の方々の意見を聞きながら、砺波広域圏の核である砺波市にとっては、商圏の拡大や集客性の向上を見込めば非常にメリットも大きいということの判断で、やむを得ないとのことで、結果的には申請時の店舗面積を50~60%に抑えた形で認可がされたところであります。
ただ、それには既存商店街との共存、共栄が図られるということが条件であったかというふうに思います。結果的には、これといった商店街の活性化策がなくて、砺波プラザも解散に追い込まれ、中小商店においても厳しい状況下にあるのが現状であります。
先ほどの米子市においても、現在、ジャスコが店舗面積2万平米で計画中であり、その前にはダイエーが国道沿いに1万平米で計画申請をしましたが、7,000平米に縮小されたということで、計画を中止されたというようなことを聞きました。
また、既存の地元大型店では、市街地では営業が伸びないということの判断で、郊外への移転を決定したとのことであります。非常に砺波市と似たような経過をたどっているのではないかと思っております。
現在、砺波市における大型店の売場面積シェア率が58%であり、現在、進出予定のユニー、ほかにも進出予定の店舗がありますが、アピタ砺波の計画店舗面積2万1,232平米がそのままできるということになれば、70%のシェア率というふうになり、全国でもトップのシェア率となるとのことで、商店会では反対の立場をとっております。一昨日にも、商工会議所において説明会が開催をされ、予定地における保留地の問題で紛糾をしたように聞いております。
現在、計画のある大型店について、今後どのような形で進められるのか。また、これから新規の進出店についてはどんな規制ができるのか。また、商店会における反対要望に対して、今後どのような対応をされるのかお伺いをいたします。
大型店の進出計画は別にしましても、中心市街地の活性化は以前からの大きな課題であり、その対策が叫ばれているところであります。さきにも商工会議所との懇談会が行われ、要望等が話し合われたというふうに聞いております。歩道のカラー舗装化や街路灯の整備、町並み花壇など環境整備は進んでいるところですが、空き店舗対策、イベントなどのソフト事業の充実といった面ももっと必要ではないかと思います。そこに住む人の活力を十分に起こさせ、明るいイメージの創出を生み出す方策がないものでしょうか。
9年度には、商店街・商業集積等活性化事業として、基本構想の作成が商工会議所が主体となって行う計画になっておりますが、どのような形でまとめる方針なのか。単に外部に委託するだけではなくて、地域住民、関係者との十分なコミュニケーションの中で意義と実行のあるものにまとめていただきたいと思います。
また、今後計画をされる市街地での公的な施設については、具体的なスケジュールが決まっていないものが多いわけであります。子供歌舞伎曳山会館、また中央生涯学習センター、木舟町公園の整備など、早期に整備をすべきかと考えますが、今後の計画についてお聞かせを願います。
次に、広域行政の推進と今後の方針についてお尋ねいたします。
まず、広域消防のあり方と合併問題の進め方についてですが、去る11月4日に広域圏の市町村長会議が開かれ、広域消防の合併問題について話し合いがされ、平成12年、2000年をめどに合併を行うことが決められ新聞報道がされました。県内5圏域が足並みをそろえて合併に向かうとのことでしたが、広域的災害発生時において連携がとれ、また通信指令系統が一本化するといった面では意義のあるものと考えます。
富山県は、災害、火災の発生率が全国でも非常に少ない県であり、これは消防団をはじめ本部等の関係者の努力の賜物と感謝をする次第ですが、先日視察をしました長野県の佐久広域圏の小諸市では、昨年の火災発生数が29件であり、また小さなものを含めると60件ぐらいあったというふうに聞いて驚いたところであります。
佐久広域圏でも、昭和46年に2市2郡の7つの消防が一本化をして活動をしているとのことでしたが、合併時はやはり県の指導があったわけですが、郡部の市街地のない地域で単独に消防署を持てないところにとっては、大きなメリットがあったということであります。
しかし、問題点も多く、広域行政事務組合方式をとっているわけですが、職員の身分は、従前のものと事務組合になってからのプロパーのものとが混在しておりまして、また市役所内にも、まだ組織において総務部の中に消防課が置かれておったりなど、人事的な交流も広域内で行われていないというのが現状だそうであります。小諸市の消防にとっては、余りメリットが感じられないといった印象を受けたところであります。
今後どのような形で進められるかわかりませんが、高速自動車道が整備をされ、これからは災害も複雑化をしていく時代でもあり、真に意義のある広域消防となるように望むものであります。今後の進め方についてお聞かせ願います。
また、広域合併としては、農協がJAとなみ野として発足をして数年が経過をしたわけですが、厳しい農業環境の中で必死の経営努力をされているところかと思います。これまでの合併によるメリットとしてどのような成果があったのか、また今後の課題や問題点についてお話をいただければと思います。
なかなか、それぞれの地域性や考え方の違いがあって、合併したことがすぐ経営改善につながるものとはなりませんが、かえってさまざまな問題を抱えるのが現況ではないかと推察をするところであります。農業問題については後ほど質問もあろうかと思いますが、アグリとなみ21に基づいたJAとなみ野における経営方針、今後の計画等があれば、あわせてお伺いをいたします。
広域圏内における図書館のネットワークについてお尋ねをいたします。
当市の図書館の電算化事業が進められているところでありますが、それに伴って、砺波広域圏のそれぞれの図書館をコンピューターで結び、検索することによって、必要な本をどこからでも借りることができる図書館情報ネットワークサービスシステムを構築するという計画は、広域圏行政の目玉として以前からあったところであります。ふるさと市町村圏基金の運用でも計画をされておりましたが、現在の低金利時代では、思うような資金の確保ができないことも事実であります。富山県は、図書館の設置率また利用率でも全国でもトップクラスであり、是非システムの実現に力を注いでいただきたいものであります。
砺波圏のみならず、県立図書館また他市の図書館ともネットワークがつながれば、かなりの蔵書が網羅をされることになり、利用者にとっては便利になるとともに、各図書館においても、蔵書の整備についてはそれぞれ分担をして、専門書などについてはそろえることが可能となります。ほかの図書館の電算化の状況と今後の見通しはどうかお聞かせください。
また、将来的には、それぞれの開館時間も統一をすべきではないかと考えますが、特に利用者の立場からいえば、日曜日の午後は引き続き開館をしていただきたいと願うところであります。御検討をお願いいたします。
また、情報化の中で、広域圏の市町村住民行政サービスの一環として、住民票をどこの窓口でも自由に交付を受けることができるといったシステムが検討されたこともありますが、実際には諏訪広域圏で実施をされているところであります。まだ利用者は年間500件程度であり、全体の1%ぐらいだそうですが、実施するに当たって非常に手続き上も複雑で難しい面もあったそうであります。ただ、将来的に、印鑑証明、戸籍謄・抄本、納税証明なども一括して交付することができるようになれば利用者も増えるとのことですが、当圏域ではどの程度の要望があるかわかりませんが、一度検討してみてはいかがでしょうか。
地方分権時代になって、これからますます広域圏の果たす役割は大きなものとなってきます。このことを踏まえ、より一層の広域行政の推進に努力されますよう要望する次第であります。
次に、総合病院の増改築計画についてお伺いいたします。
総合病院の将来構想検討委員会で策定された将来構想に基づき、200床の増床を前提に大規模な増改築計画が示されたところですが、建設年次計画では、平成8年度、9年度において基本設計、実施設計が行われます。
去る9月議会の全員協議会では、設計についてはプロポーザル方式で設計業者の選定を行うことが示されましたが、ある程度の基本的な条件のもとで提案をされるものかと思います。大まかなマスタープランについては承知をしているところでありますが、設計提案をされるための具体的な建設概要、条件また設計に当たっての基本的な考え方について、どのような形で依頼をされているのかお知らせを願います。
特に、当病院はとなみ広域圏の中核病院として、またこのたび県の指定を受け、圏域の災害拠点病院となったところであり、今後、地域救命センターの設置や2.5次高度医療を担う病院として期待をされているところであります。
しかしながら、現在まで段階的な施設整備を行ってきたために、利用者にとっては非常にわかりにくく、機能的な配置となっていないのが現状であり、また新しく整備をしたところと古い部分とが混在をしており、今までの設備投資を生かしながら新たな計画を行うということは大変難しい面があろうかと思われます。
また、建設に当たっては営業を行いながらの工事となり、仮設部分の使用が主になるわけで、入院者や通院の患者の方々に迷惑の余りかからないような配慮をするとともに、利用者の利便を最優先した設計をお願いするところであります。これからの計画の進め方についてお聞かせ願います。
また、将来構想では、医療、福祉、保健の一体的な連携がうたわれており、施設整備計画についても、現在の病院近辺に福祉ゾーンや健康づくりセンターなどの配置を全体概念図として表現してありますが、なかなか構想どおりにいかないかと思いますが、今回の設計においても、それを基本として考えに含めて設計をされるのか、病院長の将来的なお考えはどうかお尋ねをいたします。
大きな資本投資をするわけで、今後の自治体病院の経営については決して楽観できる状況ではなく、厳しいものがあろうかと懸念をいたしております。システム等の改革についても、中央へ要望していかなければなりませんが、増改築後の病院経営についても努力をしていただきたいとお願いするところであります。今後の経営見通しについてお聞かせを願います。
次に、国際交流についてですが、岡部市長の国際交流施策の推進により、着実に市民にとっては国際理解が進展しているものと考えております。今年のチューリップフェアでは、CNNのニュースにも紹介されるなど、砺波のチューリップが国際的に広がりを見せたことは大変喜ばしい限りです。また、このたび、カナダオタワ市から、砺波市が日本を代表するチューリップフェアの開催地であると認められ、来年5月に行われるカナディアンチューリップフェスティバルのジャパンデー「となみの日」を設け、当市が招待を受けたことは誇りとするところであります。
議会でも全員参加の方向で検討をしているところですが、民間交流としてどのような計画をされているのか、また先にオタワ市からお見えになったときに、どのような依頼があり打ち合せがあったのか、その内容についてお尋ねを申します。
最後に、教育問題について教育長にお尋ねします。
依然として、全国的に子供たちの教育については大きな課題がある中で、地域の将来は教育にかかっていると言っても過言ではないかと思います。予算や政策だけですばらしい教育ができるわけではありませんが、また取り組みがなければよい教育とならないのも事実であります。
ハード面では、その年々に施設整備などでめり張りのある予算が組まれますが、ソフト面においてはそれほど大変わりはしていないのではないでしょうか。来年度は、これを取り組みたいといった目標があってしかるべきでありますし、また教育長にはそれを表明していただきたいと願うところであります。
議会では、教育問題等については、ほとんど教育長が答弁をされることが多いのですが、提案理由や所信表明を述べる機会は余りないわけで、次年度の予算を提案される3月議会では、是非教育長に次年度の教育方針を表明していただける機会があればと考えております。他市でもそのような例があるとのことですので、是非検討をお願いをいたします。
文部省では、来年度の概算予算の要望の中で、新規にさまざまな取り組みがされているところであります。その中でも、是非当市においても取り組んでほしいと思うのが幾つかあるわけですが、特にスクールカウンセラーの活用調査研究や国際姉妹校の交流の研究推進、また各学校に配備がしてありますパソコンを有効利用するため、また地域の生涯教育の推進を図るといった面で、現在の学校のパソコン教室を一般開放する事業などもございます。
また、今回、東部校下のほうから、児童センターとして放課後の学校開放等の要望もあると聞いておりますが、こういった面での取り組みを是非やっていただきたいと思いますがいかがでしょうか。
教育長のお考えをお伺いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
どうもありがとうございました。
◯議長(金堂君) 答弁を求めます。
市長 岡部昇栄君。
〔市長 岡部昇栄君 登壇〕
◯市長(岡部君) 河原議員の代表質問に対してお答えいたしたいと思います。
まず最初は、今年度1年を振り返ってと来年に向けての抱負ということでございます。
平成8年は、非常に全国的な規模のイベントが多かったわけでございまして、これは県主催ということもあるわけでございますけれども、4月には第13回全国都市緑化フェアというものが砺波市のチューリップフェアを出発点とされたわけであります。市といたしましては、かねてから建設をいたしておりましたチューリップ四季彩館もできまして、ちょうどいい機会にこの都市緑化フェアが始まったわけでございます。その後、頼成の森あるいはまたカンナフェスティバル等も入りまして、砺波市にも多くの観光客が入られたということでございまして、70万人ぐらいの人たちが砺波に来られた。こういうことが非常に大きな行事であったのではないかというふうに思っております。
また、10月には国民文化祭等がありまして、砺波の伝統文化であります子供歌舞伎、これが日本で初めて、長浜と小松の2つが寄りまして3つが競演をするというような大きな行事ができたわけでございます。
また、11月にはマルチメディア祭が行われまして、その中で砺波では地域情報フォーラムが行われました。いずれも、多くの人が集まられまして好評であったわけであります。
また、チューリップフェアに関連いたしまして、今ほど質問のありましたように、カナダのオタワ市との交流も始まるというようなことでありますとか、あるいはアメリカのCNNあたりが全米にチューリップフェアを放映するというようなことで、世界的な広がりを見せてきたというようなことなどがあるわけでありますが、これらもやはり、45回を数える長い間の継続というものが大きな力を発揮したのではないかというふうに思っておるわけであります。
また、一方におきましては、市勢が発展をするためには、何といいましても若者の定住を欠くことができないわけでありますが、そのための工場誘致等につきましても、5月には北陸コカコーラが工場立地をするという調印をいたしました。また、10月には大和ハウスも(仮称)砺波ロイヤルホテルというホテルも建築着工するというようなことになってまいりました。
また、長年の懸案でありました東海北陸道につきましても、11月に一番長大トンネルであります天生トンネルが着工されまして、それが全線着工というような状態になったわけでありまして、長い間の夢も手の届くところまで来たというふうにも思っております。
能越自動車道も逐次進みまして、福岡インターまでの開通がなされた、こんなようなこと等があったわけであります。
また、中部スーパー農道の農林区間も完成をいたしまして、新たな交通網がつくられ始めた、こういうこともあろうかと思います。
また、区画整理等もどんどん進んでまいりまして、駅南区画整理の中で、駅も橋上化をするというようなこともJRとの間に決定をいたしたわけでございますし、また深江地区のほうもだんだん進んでまいりまして、区画整理組合等もできるということで、出町文教ゾーンの見通しが明るくなってまいりました。そういうようなこと等が事業としてありました。
また、人口につきましても、1月には3万9,000人を突破をいたしまして、現在も着実に増加をいたしておるわけであります。
このように、本年度は砺波市にとりましても大変意義の深い年であり、21世紀に向かって着実に進展をしていっておるのではないかというふうにも思っておるわけであります。
このようなものを踏まえまして、明年はどういうことを思っているかということでございますが、こうしたハード面の行事もどんどん進んでくるわけでありますが、今年あたりからぼつぼつそういう方向へ向かっておりますが、これからはさらにソフト面に向かっての充実をしていかなければならないというふうに思っておるわけでありまして、高齢化時代に対応する福祉の充実を図っていかなければならないと思っておりますし、今ほどの質問の中にもありましたが、学校教育におきましても、特に人間教育というものの充実を図っていかなければならない、将来のためにはこれをやっていかなければならないと思う次第であります。
また、文化の振興ということもさらに進めなければいかんと思うわけでありまして、今まで豊かさのみを追求してきた反面、そうした心の問題が非常に問題であるということ等もありますので、そういう方面をさらに力を入れなければならないのではないかと思っております。
また、情報化時代の対応も具体的に考えて実行していかなければならないというふうに思っておるわけでありまして、市民の皆さんが非常に心豊かに、21世紀に希望を持って活動できる社会づくりを進めていかなければならないのではないか、こんなふうに思っておる次第でございます。
次に、9年度予算編成についての御質問でございますが、まず平成9年度予算編成の方針につきましては、今年作成いたしました第6次総合計画の修正計画に基づきまして、引き続き、「散居の中に花と緑の活力あるふるさとづくり」ということを標榜いたしまして、豊かで安心できる魅力ある社会づくりをやっていこう、こういうことが基本的な考え方であります。
一般会計につきましては、160億6,700万ということを考えておりまして、大体4.4%増というふうに思っております。予算編成に当たりましては、健全財政を基本といたしまして、着実にこの施策を実行していきまして、市民の信頼と期待にこたえるように鋭意努力をいたしていきたいと思っておるわけであります。
核となる施策ということにつきましては、今ほど抱負も述べましたが、具体的には、市民の皆さんが安心して暮らせる生活環境の整備を図るということを考えなければなりませんが、1つは、出町文教ゾーンの整備といたしまして、出町小学校敷地の確保を、明年あたりには、区画整理の進行とともに進めていかなければならないのではないかというふうに思っております。
また、幼稚園等につきましても、3歳児受け入れを全幼稚園で実施をしていくというふうにやっていきたいと思っております。
それから、2000年国体に向かっての準備をさらに加速をさせなければならんというふうに思っておるわけでありまして、砺波総合運動公園の施設を整備をするというようなこと、あるいはまた国体準備室をつくるというようなことを具体的に進めていかなければならないと思っております。
また、4月には美術館の開館をいたしたいと思っております。
福祉施策といたしましては、南部福祉センターの建設でありますとか、あるいは在宅福祉の充実を図る。そして、そのためには、ホームヘルパーの増員でありますとか、あるいは市役所内の組織も改革いたしまして、これに対応できる体制をつくりたいというふうに思っておるわけであります。
さらに病院建築等につきましても、市民の皆さんがどんな病気にかかっても、病院で治せるというような病院にしていかなければなりません。また、地域の中核病院としての任務を果たしていきたいということで改築計画を進めていきたいと思っておるわけであります。
土地区画整理事業につきましては、今ほど申し上げましたように駅の橋上化を完成いたさなければならないと思っておりますし、また木舟町公園の建設も進めなければならないと思っておるわけであります。そうしたことなどを具体的な事業として進めていきたいと思っておるわけでございます。
次は、歳入の見通しはどうかということでございます。
これは、まだ国会のほうでも税制に関する検討がなされておりまして、まだ不透明な部分もありますので、確たることを申し上げられる段階ではありませんが、目下、税制改正や社会経済環境が逐次変わるということもあるわけでありますが、地方消費税の導入に伴う個人住民税の配分の見直し、あるいはまた法人税率の改定、あるいは法人市民税への影響、さらには固定資産税の土地にかかる負担調整措置の改定であるといったようなことなどがまだはっきりいたしておりません。
いずれにいたしましても、次の通常国会において審議されるわけでありますけれども、9年度の税制見積もりといたしましては、現行制度で作成せざるを得ないというような状況でございます。多少の変動はありましても、50億の確保は可能であろうというふうに思っておるわけでございます。
また、固定資産の評価替えの年次に当たっておるわけでございまして、従来の家屋の評価額が10%程度減価するという見込みであります。また、土地の評価につきましても、県の公表地によりますと、基準宅地の価格が減価いたしております。
したがいまして、固定資産税額につきましては、前年度の予算額を確保できるかどうかは微妙な状況であるわけでありますが、市といたしましては、工場誘致の効果によりまして、固定資産税相当分といたしまして、地方交付税で約3億円ぐらいの収入が見込めるということがあるわけでありますので、固定資産税の税率の引き下げにつきましては、9年度もさらに引き下げていこうというふうに思っておるわけであります。そうした状況の中でも、今ほど申しましたような税収の確保は可能であろうというふうに思っておるわけであります。
それから、消費税等につきましては、今のところは5%に消費税がなるということになっておるわけでありますが、内容等につきましてまだ検討されておるようでございまして、そのうちの1%が地方消費税として、都道府県と市町村で半分ずつ分けるというような形になっておるわけであります。
反面におきましては、現在の消費譲与税が廃止をされるということがあるわけであります。そうしたことなどの差し引きが若干増えるというようなことになろうかと思っておるわけでございます。
いずれにいたしましても、国、地方を通じまして、財政環境は非常に厳しいという状況であるわけでありますが、事業財源の確保とともに、その優先順位を定めながら、健全財政の運営をいたしていかなければならないというふうに思っておるわけでございます。
次に、地方分権の問題でございますが、地方分権につきましては、橋本内閣は行政改革をまず一番内閣の重要な課題として取り上げておるわけでございますから、これは何らかの形で実現をしてくるということは間違いないと思っておるわけでございます。
また、地方分権につきましても既に法律ができておるわけでございまして、その法律に基づきまして、逐次、国のほうでは委員会等ができまして答申等が逐次なされておるということ等があるわけでございます。市におきましても、砺波市の行政改革懇談会を設けまして、砺波市の行政改革大綱を取りまとめてあるのであります。
また、今年度におきましては、第8次砺波市行政事務改善委員会を組織いたしまして、1つは組織機構の見直し、第2番目には事務事業の見直し、3番目には効率的な行財政運営について、4番目は行政の情報化の4点を中心に検討させているところでございます。これを早く結論を出して、明年の市政の施策に反映させていきたいというふうに思っております。
それから、行政改革の方向は、砺波市の行政改革大綱に示されているところでありまして、今後、今ほど申しましたようなことなどにつきまして、積極的に対応していきたいというふうに思っておるわけであります。
そうしたことで、これからやってまいります分権時代を見据えて、具体的な行政改革に取り組んでいきたいというふうに思っておるわけであります。組織機構等につきましては、10月に一部民生部の組織を変更いたしましたが、4月にはさらに大きくこれを変えていこうというふうに思っているわけでございます。
次に、道路問題でございますが、東海北陸自動車道につきましては、目下、天生峠の着工ということで全線が着工されたわけでございまして、9年度中には、愛知県の尾西インターから岐阜の白鳥インター80キロが供用開始をされるということになっておるわけでございます。
そして、トンネルに一番時間がかかるわけでございますが、やはり新鋭の機械を入れるということを公団も言っておるわけでございまして、今までよりもペースが早くなるというふうに思っておりまして、6、7年の間には貫通するのではないかというふうに思っておるわけでありまして、そうしたことが全線開通のめどではないか。21世紀初頭に全線開通するというふうな今の見通しであります。それから、これは長年の砺波市の悲願でもございまして、我々としましても、これが早く完成するように今後とも力を入れていきたいと思っております。
能越自動車道につきましては、全線100キロでございますが、小矢部砺波ジャンクションから福岡までは今年開通をいたしました。高岡地区の工事も11月に着工したわけでございます。今後は、これが促進に向けていろいろと運動をしていかなければならないと思っているわけであります。
そうしたことなどから、東海北陸自動車道の沿線の広域地域整備連絡会議というものが関係市町村で平成6年につくられておるわけでありまして、その後、能越自動車道沿線市町村も含めたものに拡大をされまして、沿線におる市町村で力を合わせてこの地域の開発をしていこう。そしてやはり、中部横断軸というものを形成をして、次の国の計画の中にこれを盛り込んでいきたい、こういう運動を今展開をいたしておるわけであります。
また、能飛経済観光都市懇談会というものも今年6月にできました。飛騨と富山県西部また能登にまたがる3県の都市の組織でございます。各市が入っておる懇談会でございまして、これは、この地域の経済、観光、文化に関する情報交換あるいは調査等を今進めておるところでございます。
このように、日本海側と太平洋側が結ばれるということを念頭に置きながら、そしてまたこれからの対岸貿易というようなことなども考えながら、こうした道路を中心にした発展策を考えていきたいと思っておるわけでありまして、いずれにいたしましても、やはりこうしたものを進める中で、市は市なりの独自的な魅力を発揮をしていくということが非常に大事ではないかというふうに思っておるわけでありまして、また、この幹線につながる支線であります国県道、市長村道の整備もいたしまして、ネットワーク化を進めるというようなことを今後とも考えていく必要があるのではないかと思っておる次第でございます。
次に、商工業の活性化の問題でございますが、大型店の出店ということでいろいろと問題があるわけでございまして、本年の2月末現在では、第1種の大型小売店で3,000平米を超えるものが4店舗。それから、第2種の大型小売店舗という3,000平米以下のものが7店舗あります。こうした11店舗の面積は3万1,586平米でありますから、シェアは57.8%ということになります。そこへ、さらにまたユニーの出店計画ということが出てまいったわけであります。そうしたものが加わると、さらにシェアが大きくなってくる、こういうことになるわけであります。これは、7月8日付で通産大臣のほうへ申請がなされておるようであります。
今後のスケジュールといたしましては、幾つかの通産大臣への申請のある大規模小売店の意見を聴取するとか、商工会議所でありますとか市、県の意見を聴取するとか、あるいは大規模小売店審議会の審議をするとかというようなことなどがなされながら、手続きを進められるようなスケジュールということになるわけであります。
新たな小売店舗に対する地方公共団体の独自規制の抑制にかかる規定というのは、法律の第15条5に設けられておりまして、今まで独自の強い規制をするというようなことがあったようでございますけれども、そういう法律を超えるようなことは抑制されているというのが第15条の5に設けられているようなことでございます。
いろいろと商工業の皆さんからも陳情を受けておるわけでございまして、市といたしましては、これに対しましては慎重に対応をしていかなければならないと思っておるわけでございます。
ただ、それとともに、商店街の活性化ということにつきましても、今後、地元の皆さんあるいは商工会議所あたりでも中心になっていただきまして、ただ抑制するというだけでは、なかなか町が活性化するわけではありませんので、来ないから町が活性するものではございませんので、あるいは来るということになりましても、どの程度に抑えるのか、あるいはそれに対する対応策をどうするのかということもやはり考えなければならないわけであります。
そのためには、やはり大所高所から考える必要があるのではないかというふうに思っておるわけでありまして、何とか出町の町の中へお客を引き込むような方策を商店街の中で立てていかなければならないのではないかというふうに思っておるわけでございます。
特に、ここにそういう大きなものが出てくるということは、砺波市だけではなしに、砺波広域圏あるいはまた高岡の一部をも視野に入れてくるのではないかというふうに思っておるわけでありまして、そういうようなことなども考え合わせながら、そうした集客するものを、どうしてこの町の中へ引き込むことができるのかということも考える必要があるのではないかというふうにも思っておるわけであります。
今から400年ほど前の地図を見ますと、出町というのは散居村の一部に過ぎなかったという時代があるわけでありまして、その当時は、山手の方、城端とか井波とか中田とかあるいは小矢部とかというようなところは町の形態を成しておりました。その後、次郎兵衛さんが出てまいりまして、市場をつくるというようなことから、また庄川の治水も行われまして、だんだんと周辺に人口が増えるというようなことで、出町の町がだんだん形成をされてきておるわけであります。
そしてまた、出町だけではなくて、平野部では戸出とか福野とかというようなものができておるわけでありまして、昔は歩くわけでありますから、大体1時間ぐらい歩く程度のところに町がだんだん形成されたんじゃないかということが考えられるわけでありまして、結局、町に来るまでの時間というものが集客の基本的なことになるのではないかというふうに思うわけでありまして、現在は自動車の時代でありますから、大体30分以内のところが一つの商圏になるのではないかということを考えると、大体砺波平野から高岡の一部を加えた範囲は出町の商圏にいる可能性があるというふうに考えていってもいいのではないかと思うわけでありまして、それをどうして生かしていくかということが非常に大きな大事な問題ではないかと思うわけであります。
また一方におきましては、交通の流れを考えなければならないわけでありまして、今申しましたような高速道路ができてまいりまして、能越自動車道ができるということになりますと、1つは、城端、福光、福野、小矢部、高岡という流れが出るわけです。また、一方こちらのほうでは、利賀、庄川、井波、砺波、高岡というような流れが一本できるのではないか、こんなふうにも思っておるわけでありまして、そうした流れの中で、どういうふうにして砺波のほうへお客を引き込むかということを考えておかないと、砺波がいつまでも今のままでどんどん発展をしていくというようなことを考えると、判断を誤るのではないかと思うわけでありまして、そうした状況になってでも、砺波は断然優位な立場を取っておかなければならない。そのことによって、いろんなものが砺波に集まってくるというようなことを考えておかないと、余り消極論ばかり考えておりますと、将来のプランというのは衰退をしていっても仕方がなくなってしまう、こういうこともあるわけでありまして、そういうことも考えの中に入れておかなければならんのではないか、こんなふうに私は思っておるわけであります。
そうしたいろんなことを考え、あるいはまた量販店といえども、いつまでも栄えるかどうか私は疑問だと思うんです。それから、情報化時代になると、家におりながらいろんな物を注文ができて物が買えるという時代になった場合には、果たして量販店というのは永久に続くのかどうか、これは非常に疑問であります。
しかしながら、また一方におきましては、人間というのは、目で確かめて物を見定めて買いたいという意欲もあるわけでありますから、そうなりましても、一般の日常の食べ物や何かはそれができますけれども、身につけるものとか、骨董的なものとかというような芸術的なものというものは、やはり現物を見て、確かめてそして買うということになるわけでありますから、そういう店も必要になってくるのではないか、そういうまちづくりも必要になってくるのではないか、こういうことも考える必要があるのではないかと思うわけであります。
ちょっと前のテレビにも、だんだんお客がもとの町へ回帰をしてきたという情報もあったわけでありますから、これはやはり、大型店もある限度がいつかは出てくるのではないか、こういうことも考えられますから、そういうことを考えながら、出町の町をどういう町にしていくかというデザインをつくらなければならないと思います。
デザインをつくって、それに向かって町の皆さんが全部一緒になってまちづくりをやっていくというようなことを考えていく必要があるのではないか、こんなふうに思うわけでありまして、これはあくまで、町の商店街の皆さんが一緒になって、こういうまちづくりをしようということを考えていただきたいと思っておるわけであります。もちろん、会議所なり我々も応援をしていかなければならないと思っております。そうしたデザインに向かってお互いに検討し、そしてまた将来のまちづくりを考えていく必要があるのではないかというふうにも思っておるわけでございます。
そして、市街地における公共施設をどうするかという話でありますが、そういうまちづくりデザインの中で、そうした公共的な施設をどこに配置をしてどうやっていくかということを考えていく必要があるのではないかと思います。単にぽつんぽつんと山蔵をつくってみたり、あるいはその他のものをつくってみましても余り効果はありません。やはり、町のデザインの中で、そういうものがどこに配置をして、どういうふうなまちづくりをして町全体をよくしていくかというデザインをまずつくるということが先決ではないか。そして、その中でそういうものを考えていくということにしていったほうが非常に効果的ではないか、こんなふうに私は思うわけでございまして、今後はこうしたことなどを、商店街の皆さんなり商工会議所の皆さんともよく相談をしながら、真剣に考えていかなければならないのではないか、こんなふうに思っている次第でございます。
それから、広域行政につきましての御質問でございますけれども、広域消防のあり方でございますが、先般、消防につきましては、県のほうで数年前から消防の合併をどうするかということをいろいろ検討されまして、結局、最後は広域圏ごとに一つの消防の合併をしていけばよくないか、こういうようなことで、県にもそうした推進委員会ができ、またこの広域圏の中でもそうした小委員会ができまして、前にもその委員会をつくり、そしてモデル地区としての指定を昨年受けております。それに基づきまして、広域圏では消防の関係の人たちが集まりまして、どういうふうなものをつくればいいかという検討をしたわけでございます。
さらに最近は、県でもそうした会議もあったりいたしまして、先般4日の日でありましたが、これはやはり関係市町村長の意見も聞きながらやらなければいけないということで、関係市町村長の意見を聞かれたわけでございまして、これからどういうぐあいにしていくかということを具体的に検討していかなければならないと。一応のたたき台のようなものはできておりますけれども、これではまだなかなか難しいのではないかということがありますので、今後さらに検討を加えなければならないというふうに思っておるわけであります。
それはどういうメリットがあるのかというと、河原さんが見てこられた小諸のほうは余りメリットがなかったのではないかというふうな感じでありますけれども、やはり私は、消防の合併というのは、災害時に統一的にこれを運用できるということで、大きな威力が発揮できる。ばらばらに運用していたのでは、なかなかまとまった力にならない。しかしながら、全部まとめてだれかがこれを指揮していくということになれば、それだけの力が出るのではないかというふうにも思っておるわけであります。
それともう1つは、やはり情報化とかというような近代化を進めるということも、その命題になっておるわけでありまして、そういうものを各町村ごとにやっていたのでは大変金がかかる。まとめてやったほうがよくないかというようなこともあるわけであります。
しかし、反面、人事の問題でありますとか、あるいは財産の問題でありますとか、いろんな経費の問題とか、あるいは人の数の問題とか、いろいろあるわけでございまして、そういう面でも財政的に膨らむ恐れがあるということもあるわけでありまして、若干はやむを得ないといたしましても、余りにも財政負担が大きいということでは困るわけでありまして、そういうようなことなどをもう少しさらに詰めなければ、これはなかなか前向きには行かないのではないかと思っておるわけであります。
そうしたことなどをよく検討いたしまして、これから進めなければならないというふうに思っておるわけでありまして、やはり財政関係の人、あるいは人事の関係の人、あるいは消防の関係の人、あるいはまたその他の学識経験者というような人たちの、何かこうした推進会議というようなものもつくって、もっと案を詰めなければいけないのではないか、こんなふうに思っておる次第でございまして、そういう方向で今後進んでいくのではないかというふうに思っておるわけでございます。
それから次に、農協合併のことでございますけれども、農業そのものが非常に厳しい時代を迎えておるわけでありまして、農協も合併したからすぐにどんどん効果が上がるということではないのではないかというふうに思っておるわけであります。生産資材の予約購買でありますとか、大量取引等によりまして若干の供給単価は引き下げられたところもあるようであります。それから、カントリーエレベーターなどの料金も下がったところもある。結局、これは低いところに合わせなければならないものですから、その分は下がっていくというふうなことではないかと思うわけであります。
それから、特産物等が幾らか範囲が広がりましたので品目が拡大をしていく。そして、PRも大きな力でやれるというようなことなどがあるのではないかと思っております。
それから、畜産とか園芸部門の専門指導員による指導あるいは相談体制がつくられた。これが1つの合併の効果ではないかと思うわけであります。
しかしながら、また一方におきましては、組合員のサービスが一部低下しているのではないかというような指摘もありましたり、内部の役職員の意識の改革というものももっとやるべきではないかということなどもあるようでございます。
そのために、7月に組織等整備委員会というものを農協で設置をいたしまして、それに対する学識経験者とか、そうした方々の組織ができまして、低経済成長下における経営体質の改善を図ろう、こういうふうな動きをいたしておるわけであります。1つは、支店機能と経営組織の改善、あるいは施設の統合整備、あるいは役員に対してのあり方、あるいは組合員組織の活性化というようなことが柱として進められておるようであります。
いずれにいたしましても、健全な運営がなされまして、となみ野の農業というものの中心的な存在として農協が活躍できるような農協になっていただかなければ困るというふうに私も思っておるわけでありまして、そうした役割をぜひ農協に持っていただきたいと思っておるわけであります。
また、農協のほうでは、アグリとなみ21に基づきまして、農業関係情報拠点といたしまして、地域情報センターを先般着工いたしたわけでありまして、来春までには完成する予定になっております。
それから、となみ野全体を対象とした地域農業振興計画というものも策定中でございまして、そうしたものなどをつくりまして、将来の農業のビジョンに向かって農協も動こうという今動きが出始めておるわけでございますので、そういうものに私どもはやはり大きな期待を持っている次第であります。
次に、図書館のネットワークにつきましては、かねがね県立図書館等におきましてもデータベースを置き、県内の公的機関からの生涯学習情報を検索できる学友ネットがあるわけでありますが、市といたしましても、このような動きに合わせまして、逐次この情報化の準備を進めてまいったわけであります。そういうものにつなげて、その他の図書館ともつながれば、多くの図書が借り入れができるとか、どこにどんなものあるかということがわかってくるということになってまいります。
現在は、福野と庄川町が既に電算化しているわけでありますが、砺波、福岡、小矢部につきましては、来年度から電算化をされるというような状態になっておるわけであります。そうしたことで、図書館のネットワーク化によりまして、我々はこれをさらに効果的に図書館事業が推進するように努力をいたしたいと思っておる次第でございます。
それから、日曜午後の開館につきましては、できるだけ前向きにこれを検討していきたいというふうに思っておるわけであります。
次に、住民票のネットワーク化についてでございますが、砺波市を中心にした人の流れはかなり活発なものがありまして、月に多いときは70~80人が転出をする。転入もありますけれども、その差は幾らかずつ増えているというようなことでありますから、かなり大きな人が動いているというふうに見なければならないのではないかと思っておるわけであります。少なくとも50~60人、多いときは80人ぐらいの転出があるわけでありまして、それ以上の転入もあるわけであります。
そういう人たちが、この周辺の町あるいは遠いほうへ行くという人もおるわけでございますけれども、そうしたことなどもありますので、そうした住民票等のネットワークを組みまして、行政サービスができることも研究をされておるわけでありますが、しかし、全体の数から見るとそんなに大きな数ではないわけであります。今後、そうしたことを検討しながら、どこまでやれるかということを検討させていきたいと思います。
次は、国際交流の問題でございます。
先ほども申しましたように、この3月にオタワの市長からの手紙がまいったりいたしまして、4月の砺波のチューリップフェアにはカナダからも視察にまいりました。5月には私もまいりまして、こちらからも向こうの様子を見てまいったわけであります。
そうした中で、明年は日本をテーマにしたチューリップフェスティバルをやろう、こういう計画が逐次進められておるわけであります。5月9日から19日までの11日間開催されるわけでありまして、その中で日本の文化を紹介をしていくということになるわけであります。今までは、オタワ市との連絡をとりました結果、11月にも、フェスティバルの代表として、ミッシェル、ゴルチェ氏を含む3名が砺波市を来訪されまして、実施計画でありますとかあるいは経費負担というものにつきましても検討したわけであります。
その結果、5月15日を「となみ市の日」として、幾つかの公式行事の参加依頼でありますとか、あるいはまた、向こうのほうでは砺波チューリップハウスを建てるということを言っておりまして、その中で砺波市の歴史とか文化を紹介してほしいというふうに言っておるわけであります。
また、そのハウスを中心にして、砺波市の芸能の披露をするとか、そうしたものの伝統文化の披露等もしてほしいというようなことであります。
そして、経費負担につきましては、物品の輸送でありますとか、オタワ市の宿泊費等はオタワ市のほうで負担をするということを言っておるわけでございます。全体から申しますと、3分の1ぐらいの費用は向こうが持つような結果になるのではないか。今後さらに検討しなければなりませんが、そうなるのではないかと思っております。
それから、チューリップハウスの展示につきましては、今年のチューリップフェア時に好評を得ました散居村のジオラマのミニチュアの花壇をつくるとか、あるいは砺波の風土、文化、歴史等のパネル展示、あるいはチューリップフェアのビデオの上映でありますとか、またそうしたようなことなどを含めまして、いろんなものの展示をいたしまして、砺波市が日本のチューリップを代表する町であるということを紹介をしていきたいというふうに思っております。
また、民謡、民舞でありますとか獅子舞等を、チューリップハウスの前でありますとか、ステージも別にありますので、そうしたところで披露するとか、あるいは会場を訪れる観光客にも踊りの場へ参加してもらう。また、日本の折り紙細工等も非常に関心を持っておりまして、そうしたものも含めて伝統的な遊びの体験をしてもらうこともいいのではないかというふうなことを思っておるわけであります。
これらを踏まえまして、交流団の構成は、市、商工会議所、民謡、民舞や獅子舞の関係者等を中心にいたしますと、大体50人程度になるのではないかというふうに思っております。これには、テレビ局2社も同行したいというふうに言っておりまして、ドキュメンタリーの計画をいたしたい、こういうふうに言っておるわけでありまして、後日公表するという企画も進められておるわけであります。このようにいたしまして、花の町となみ、そして国際交流としての砺波を広く紹介ができるのではないかというふうに思っておるわけであります。
また、来年の4月25日には、砺波のチューリップフェアに、オタワ市をはじめ、カナダチューリップフェアのフェスティバルの一行が砺波へ来訪される計画も聞いておるわけでございます。
以上でございます。
その他の問題につきましては、それぞれ担当のほうから答弁を申し上げます。
◯議長(金堂君) 答弁を求めます。
教育長 飯田敏雄君。
〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕
◯教育長(飯田君) まず、平成9年度の教育予算の取り組みについてお答えいたします。
来年度の予算の中でソフト面の事業ということですが、その中で、議員さんが取り組みを進められておりますスクールカウンセラーの活用調査研究事業ですが、スクールカウンセラーの活用調査研究事業は、児童生徒の心の問題に関して、高度に専門的な知識、経験を有する財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定している臨床心理士や精神科医、大学の教官などを、年間35週、週2回、1回当たり4時間ということで調査研究校に派遣することになっております。
派遣された先での仕事は、カウンセリングの教職員及び保護者への助言。その次に、児童生徒のカウンセリングの情報収集などの職務を行うようになっております。今年度、平成8年度では、全国で、小・中・高等学校で約550校、そのうち富山県では10校がこの研究指定校に指定されております。
調査研究校に指定されますと、児童生徒のいじめや校内暴力等の問題行動、登校拒否、学校不適応等の生徒指導上の取り組みがまずございます。それから、児童生徒の問題行動等の防止、健全な育成を図るための活動のあり方について、スクールカウンセラーの活用と効果を実践的調査研究の上行うというふうなものでございます。
スクールカウンセラーを特に必要とする学校が、現在研究指定校になっております。この研究指定を受けますと、学校の教職員はカウンセリングの技術が身につき、大変ありがたい調査研究であると思います。来年度は指定枠はないと聞いておりますが、来年度以降、県を通じて要望してまいりたいと考えております。
次に、国際交流についてでございますが、現在は、議員さん御承知のように、オランダのリッセ市のフィオレッティハイスクールと市内の3中学校の交流は現在も続けられておりますが、そのほかに、出町小学校や砺波南部小学校において試みられております。
姉妹校の交流研究推進事業は、国際化の推進を図るため、外国の姉妹校と児童生徒の交流を活発に行っている学校に対して国際理解教育の実践的研究を行うもので、国が現在行っている学校に助成をしておりますが、砺波市の現状ではそれには該当しない事業ではないかと認識しております。しかし、これからは国際化が一段と進みますので、当面はオランダリッセ市中学生派遣及び招請事業を継続してまいりたいというふうに考えております。
次に、パソコンの有効利用を図り、生涯教育の推進に開放してはどうかということでございますが、私は、これからはパソコン教室に限らず、学校は地域に開放していくべきだというふうに考えております。ただ、現在開放しております体育館と違って、小・中学校の教室等は、地域に開放していくということを前提にして建設されておりませんので、学校管理という面ではまだ少し問題があるのではないかというふうに考えておりますが、今後前向きに検討してまいりたいと考えております。
それから、留守家庭児童の放課後の受託生活指導というふうなことでございますが、これは学校としても十分協力するよう指導しております。富山市等においても、この事業をずっと以前より実施をしておりますので、それらの情報も取り入れながら、民生部とも相談をし検討してまいりたいというふうに考えております。
それから、最後になりましたが、3月議会の教育方針は教育長がしてはどうかというお言葉でございますが、河原議員さんのほうでは、現在の教育についてのいろいろな問題に対して非常に心配をなさっておられるのではないかというふうなことで、大変ありがたく思っております。
来年度の予算提案の3月議会では、ぜひ来年度の教育方針を表明せよというお言葉なんですけれども、今までも私どもの考えを市長にお聞きいただき、提案に際しましては市長から話をしていただいております。例えば、心の教育の重要さを話され、具体的実践に取り組ませていただいたり、不登校の子供やいじめ問題等についても、適応指導教室の開設など具体的対応をしていただいておりますので、そのように御理解いただければというふうに思っております。
◯議長(金堂君) 答弁を求めます。
病院長 荒川龍夫君。
〔病院長 荒川龍夫君 登壇〕
◯病院長(荒川君) 河原議員からの、総合病院の増改築計画についての御質問に対してお答えいたします。
お尋ねは4点あったと思います。その第1点は、設計提案のための計画の概要と基本的な考え方についてのお尋ねであったと思います。
このたび、私たちは設計提案協議、いわゆる俗にプロポーザルと申しておりますが、それに示しました計画の基本的な考え方は、
第1番目に、患者さん本位の病院とする。憩いのある雰囲気と温かい安静の場を提供したい。こういうことであります。第2番目は、わかりやすい機能的な病院としたい。私たちの病院は現在ふくそうしておりますので、わかりにくいという声が非常に高うございますが、患者さんがわかりやすく、なおかつ職員が働きやすい病院にしたい、こういうことでございます。3番目としまして、将来の計画に対応できる病院としたいということであります。4番目に、災害に対して安全な病院としたいということであります。5番目に、更新可能な設備システムをつくりたい。設備システムは年次ごとに発展いたしまして、新しいよいものができてくるというときに、どういうふうにそれに対して対応していくかということは非常に重大なことでありますので、その設備システムを将来を見越した形で考えていきたいということであります。6番目に、省エネルギーに配慮した病院としたいということであります。最後に、雪国に対応した病院としたい。
こういう基本的な考えを示しまして、さらにこれらの考え方に基づきまして、増改築の条件といたしまして、現在位置で建設する。それから2番目に、あくまでも現地で診療活動を続けながら建設する。それから3番目に、既存の施設のうちに比較的新しい施設がございます。例えば、第2病棟とか核医学棟とか伝染病棟などでございますが、それらを残して、その他の部分に新しいものを建てる、こういう条件を示してございます。
また、皆さん御案内のように、増改築の計画の内容というのは、マスタープランの中にも盛り込まれておりますが、1番目に、一般病床200床を増床して、全体で686床を目指すということであります。2番目に、地域救命センターを設置する。これは県からの要請でもございます。3番目に、ICU、CCU、地域周産期センターの整備を行う。4番目に、人工透析施設の充実を図りたいということでございます。5番目に、災害拠点病院としての施設整備を行いたいということであります。これは県から指定されております。こういうことを設定条件として示してございます。
それから、第2の質問でございますが、今後の計画の進め方はどうするのかということについてでございます。
御案内のとおり、設計業者の選定につきましては、プロポーザル方式で行うことにいたしまして、去る11月20日に病院設計に精通しました建築事務所4社に対しまして、提案内容についての説明会を開催いたしました。その後、各社は熱心に提案作成に取りかかっているものと思っております。
この後、年が明けました1月中に4社からの提案を受けまして、2月にはその内容を審査するプロポーザル審査委員会の御意見をいただきまして、設計者を選定する手はずになっております。その後は、順次、基本設計、実施設計への段階を踏みまして、計画は進捗いたす予定でございます。
また、御指摘いただきましたように、当病院は昭和36年から平成6年まで、約35年近くの間に幾度となく増改築を重ねましたために、建物も設備も新しいものと古いものが混在してかなり複雑になっております。
さらに、今回の計画というのは、診療活動をその中で続けながら建設するということになるために、患者さん方に非常に御迷惑をかけると予想されます。その御迷惑を最小限にとどめるように、仮設計画を立てなくてはなりません。設計者と十分協議を重ねまして、知恵を絞って進めていきたいというふうに考えております。
3つ目のお尋ねでございます保健、福祉の連携についての将来構想はどうかというお尋ねでございます。
御承知のように、地域住民の生活の安全を保障するためには、生活に関係するあらゆる事柄が、相互に十分連携して機能するということが必要でございます。その考え方に立ちますと、保健と福祉と医療が連携する拠点として公的病院が最適であります。また、病院の持つ役割は非常に大きいと考えております。なぜなら、保健と医療には福祉が常に密接に関係しておりますし、保健と福祉の専門家を養成するというこれからの時代の要請に対しましては、病院が今まで蓄積してまいりました社会的な資源が大いに役立つだろうというふうに考えるからでございます。
そう考えますと、私たちの病院には、隣接させて、保健と福祉に必要な施設を整備することは極めて当然なことではないかと考えますし、非常に有意義であると考えております。ましてや、砺波市民にとりましては、町の中心にこれらの3つの拠点をそろえて持つということは、良質の社会資源を持つということにつながりまして、これは非常に大きな意義があるものと考えております。その考え方に従いまして、マスタープランでは、保健と福祉と医療の三位一体の基本方針のもとに、病院の周辺に施設を整備することを提起申し上げたわけでございます。
これから、私たちを取り巻く社会に導入されるであろう公的な介護保険制度、これは今大きな話題を呼んでおりますが、これが実施されるであろうと思いますし、平成9年度には、その改定が予想されております医療法の改定がございます。そういう改定をにらみますと、福祉と医療の領域でかなり大きな変革が起こると予想されます。それらの視点において、真摯な検討が行われるべきであろうと考えております。
今回、私たちの病院の増改築計画では、直接には保健と福祉部門には触れておりませんが、福祉、保健の担当の方々と密接に協議しながら、いわゆる保健センター構想、福祉ゾーン構想に参画していきたい、こういうふうに考えております。
最後のお尋ねでございますが、このたびの病院の増改築計画にかかわる病院経営の将来の見通しはというお尋ねでございます。
自治体病院の経営状況を見てみますと、経営主体が私たちの病院のように市立病院の場合ですが、平成6年度の統計では63.3%が赤字であります。さらに、74.9%が累積の欠損金を持っているという非常に厳しい状況にあります。また、近年の社会保険の診療報酬の引き上げ率が診療の実態を十分に反映しない低いレベルで行われておりまして、そのため一段と厳しい医療費抑制政策の影響を受けまして、病院の経営の改善が難しくなっております。私たちの病院もその例外ではありません。
一方、感染予防対策を進めることとか、病院の療養環境が悪いのを改善しろというような社会的な要請が非常に高くなっておりますので、非常にその問題が私たちに負担になっております。
一方、私たちの病院においては、砺波医療圏の中における中核病院としての機能向上を求めた地域救命センターを持つこと、災害拠点病院の指定を受けたということ、僻地中核病院としての機能を持ったということなどの指定が次々になされておりまして、経営管理の上の負担が増大しつつある状況でございます。
しかしながら、これらの負託は、皆様の御理解と御支援に助けられて成長してきました私たちの病院の持つ力が高く評価された結果でありまして、職員一同、今後一層努力をいたしたいと考えております。
マスタープランでは、診療機能の拡大とか向上、療養環境の改善、耐震構造の取り入れなど、時代の要請に応じた病院づくりが提案されておりまして、それらに見合った大きな資本投入が計画されております。
今後の計画の進捗状態に合わせまして、慎重な運営の検討が必要だと思いますが、盛り込まれました計画が着実に実施に移されるならば、最近の厳しい医療情勢による診療報酬改定の低さを勘案いたしましても、増改築終了後速やかに投資効果があらわれまして、若干の収益収支上の欠損は生ずるかもしれませんが、不良債務は生じないものと試算しております。
また、先ほど述べましたように、今後予想される医療法の改正、医療保険法の改正、公的介護保険制度の新設、消費税率の改定などによります大きな変革をしっかりと見据えまして、病院としての経営戦略の構築に努力していきたい、かように考えております。
終わります。
◯議長(金堂君) この際、暫時休憩いたします。
午前11時53分 休憩
午後 1時00分 再開
◯議長(金堂君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
河原議員の代表質問の答弁を求めます。
産業建設部長 福島敏夫君。
〔産業建設部長 福島敏夫君 登壇〕
◯産業建設部長(福島君) 市街地商店街の活性化対策についてお答えいたします。
御存じのとおり、近年本市においても大型店あるいはロードサイド店の進出に伴いまして、消費者の流れが変化してきました。これらの影響も受けて、中心商店街の中には空き店舗が生じたり、あるいは商店街のにぎわいにも陰りが見られてきている現状となっております。
この中心商店街の活性化対策は全国的な課題となっております。中心商店街がこれら大型店との共存を図りまして、さらに今後ともにぎわいを醸し出していくためには、午前中の市長の答弁にもございましたように、現在の状況を踏まえた、中・長期的な展望に立った、そして商業関係者の意見を十分に取り入れました活性化計画の策定、いわゆる町のデザインづくり、ビジョンづくりが必要であると考えております。
このためには、御意見にもございましたように、単にコンサルタントに委託することなく、これまでに作成されております市街地活性化のビジョンなども参考としまして、商工会議所が中心となり、若手商業者、消費者、行政、さらには女性の意見も十分に反映するような話し合いをもちまして、地元商店街の皆さんの理解、御協力も得まして、例えば10年ぐらいのビジョンを策定してはいかがかと思っております。
この中では、例えば現在の状況を踏まえて、駅前や本町等限定した地区において、市が直接行う事業、それから組合あるいは商工会議所が行う事業、それからまた、個々の商店みずからが行う事業など、それぞれの役割分担を考えまして、当面する具体的な計画を掲げることができればよいと思います。さらに、市長からお話がございましたように、公的な施設の整備などもこの計画策定の中で協議することも必要であると思います。
また、さきの9月議会でもお話ししましたが、協同組合砺波商店会におきまして、現在空き店舗調査が計画されておりまして、その中では、空き店舗のレイアウト、それから家賃等の実態調査、これらを調べ、そして全体的な商店街の地図といったものも作成し、それに基づく不足店舗の誘致、そしてまた空き店舗でのイベントの開催、これをどういうふうにやるかなども検討したいということを考えております。これに対しては市としましても、積極的に支援してまいりたいと考えております。
なお、今議会において補正予算をお願いしておりますが、今般、日本宝くじ協会の魅力あるまちづくり助成事業を導入することができましたので、これを活用して新富町商店街かいわいを中心に、チューリップをデザインとした街路灯を30基程度設置し、商店街活性化の方策の一つとしてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
以上です。
◯議長(金堂君) これより、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑に入ります。
申し上げます。議事の都合により、本日の一般質問についての各議員の発言は、会議規則第50条によって、それぞれ20分以内といたします。これに御異議ありませんか。
〔「異議あり」と呼ぶ者あり〕
◯議長(金堂君) ただいまの発言時間の制限について御異議があります。したがって、起立によって採決いたします。
発言時間を20分以内とすることに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
◯議長(金堂君) 起立多数であります。したがって、発言時間を20分以内とすることに決しました。
通告に基づき、順次発言を許します。
1番 寺島良三君。
〔1番 寺島良三君 登壇〕
◯1番(寺島君) お許しをいただきましたので、市政一般質問と若干の要望をさせていただきます。
まず、高齢者福祉についてお尋ねいたします。
6月定例会でもお尋ねいたしましたが、(仮称)南部福祉センターの建設は、第6次総合計画により本年度に基本計画の策定、平成9年度から10年度にかけて建設となっておりますが、大まかな構想しか聞いておりません。複合的な福祉施設として高齢者の交流の場のほかに、児童を含めた世代交流のできるようなもの、また健康相談、健康教室、創造広場、読書コーナー等を設けたいとの市長の見解でしたが、現時点でどの程度の計画が具体化しているのでしょうか。明年、平成9年を迎えるに当たり、早急に確実な基本計画の発表をお願いいたします。
また、デイサービスにつきましては、B型、E型、C型を併用したものと聞いております。B型は、基本的には生活指導、日常動作訓練、家族介護指導、健康チェック、養護、送迎などが基本事業であり、通所事業として入浴サービス、給食サービスがあります。E型につきましては、痴呆老人を対象とし、C型は、虚弱者を対象とするということで、3タイプ併用型の福祉センターが十分機能する施設にしていただきたいと思います。砺波市は、国や県に比較しても高齢化が進んでおり、一日も早い建設を望むところでございます。
また、この施設管理運営業務は、市が直接管理運営されるのか、砺波福祉会に委託されるのか、一部にJA農協が委託業務を要請しているとも聞いておりますが、市の見解をお聞かせください。
続きまして、寝たきり高齢者等の在宅における療養生活を支援し、その心身の機能の維持回復を図ることを目的として、「訪問看護ステーション」が10月1日より市役所内に設置されました。当初3名の看護スタッフでスタートされましたが、現在23名とお聞きしております。今後、高齢化の進展や核家族化に伴い、寝たきり老人と要援護老人数の増加が見込まれ、サービスの向上と人材確保が大切になると考えます。専門の看護スタッフのほかにボランティアに対する介護の知識、技術の普及に取り組む必要があるのではないかと思います。
また、住民の中には、どこに相談をすればよいかわからなかったり、必要なサービスを受けていなかったりする高齢者家族もまだあるように思います。もっと地域住民に積極的でわかりやすいPRをし、訪問看護ステーションの充実に努めていただきたいと思います。
しかし、反面ではホームヘルパー、訪問看護婦等に頼り過ぎ、家庭での介護がおろそかになり、家族が他人任せにするようなこともあるように思われます。温かい家族のつながりを大切にした家庭看護の指導、支援に努めることも重要な課題だと思います。
訪問看護ステーションの設置により、在宅介護で今後起きる問題点と課題について、現場サイドの意見をお聞かせください。
また、県は平成9年からB型福祉施設として、公民館、学校の空き教室、地区の寺院など、住民にとってより身近な施設を有効利用する「サテライト型デイサービス事業」を実施いたすことになりました。砺波市におきましても、正規のデイサービスセンターを核として、サテライトにホームヘルパーや保健婦を派遣し、食事介助やリハビリ指導、入浴などのサービスを提供する「出前方式」は、通所にかかる負担が軽減され、大変利用しやすくなり、地区住民もボランティアとして参加しやすくなると考えております。
さて、連日テレビや新聞などで特別養護老人ホームをめぐる汚職事件が報道され、福祉に携わる厚生省官僚トップの逮捕に至り、極めて遺憾に思うところです。福祉は本来地味な分野とされておりましたが、原点を見失った金まみれの福祉事業に対して強い憤りを覚え、改めて市の厚生福祉に対する姿勢をお伺いしたいと思います。
また、今後厚生省の補助事業に対して、何らかの影響があるのでしょうか。市の見解をお聞きいたします。
続きまして、砺波駅南地区土地区画整備事業に伴い、砺波駅橋上化及び周辺整備事業計画についてお尋ねいたします。
計画では、現駅を取り壊し、砺波駅前から駅南側とを橋上で結ぶ自由通路とし、その中に駅舎を新設。現駅の跡には2階建てのコミュニティー施設の建設が予定されておりますが、どのように利用されるのでしょうか。また、その横に214台収容の駐輪場が整備される見込みですが、現在駅前にある駐輪場は乱雑に自転車が置かれており、長期間放置されたものも多くあるように思います。もっと砺波市の玄関口にふさわしい利用の仕方はないものでしょうか。例えば花壇やミニ公園の設置、シンボルモニュメントなどを検討していただけないでしょうか。
計画では、駅南にも約300台収容の大きな駐輪場の建設が予定されておりますが、まだ不足するのでしょうか。もし駐輪場が不足するのなら、建設場所の再考と整理管理面の検討をお願いいたします。
ぜひ、砺波市の顔になるような駅前づくりをしていただきたいと思います。
駅の橋上化に伴い、高齢者、弱者のために自由通路の駅前側と駅南側にエレベーターの設置が計画されております。これには費用もかさむと思いますが、非常によい計画だと思います。今後、JRとさらに協議を重ねられることとは思いますが、現在どこまでの話し合いが進んでいるのでしょうか。お聞かせください。
また、駅南市営駐車場の建設計画についてお尋ねいたします。
現在の駅前駐車場は無人で、料金を入れるとポールが下がるシステムになっておりますが、1台の駐車幅が狭く、長さに関しても非常に短く、大型車が駐車しにくい不便な駐車場であります。計画の駅南市営駐車場におきましては、ある程度余裕のある線引きで、利用しやすい駐車場にしていただければと考えます。
また、有料駐車場と聞いておりますが、料金管理はシルバー人材センターなどの協力を得て有人管理式とするか、無人カード方式にしていただきたいと思います。
駅南口広場はロータリー形式で、中には花壇も設置され、非常によい構想だと考えます。今後ますます発展が期待される砺波駅南につきましては、公営施設の誘致も検討していただき、ショッピング街またはビジネス街というような活気あふれる新しいまちづくりを望むところです。
以上で質問を終わります。
◯議長(金堂君) 答弁を求めます。
市長 岡部昇栄君。
〔市長 岡部昇栄君 登壇〕
◯市長(岡部君) 寺島議員の御質問にお答えいたしたいと思います。
最初は、南部福祉センターの問題でございますが、かねて申し上げていたわけでございますが、逐次具体化を進めているわけでございまして、まず用地を用意しなければならないということで、用地の買収の話を進めてまいったわけでありますが、大体目安がついてまいったわけであります。約8,000平米ほどになるわけでございますが、そうした中で計画を本格的に進めていこうと、こういうふうに思っている次第でございます。
今考えておりますものは、福祉センターにつきましては、舞台つきの大広間、多目的ホール、休養室、ボランティアルーム、浴室、児童向けのおもちゃライブラリーなどを設けていきたいと思っているわけであります。また、健康事業の健康教室や検診を行う部屋あるいは栄養指導などの健康部門の部屋なども設けていこうというふうに思っている次第でございます。
また、デイサービス部分につきましては、介護者の教育室、作業及び動作の訓練室、一般の浴室、機械浴室、指導相談所、厨房などを設けるということにいたしたいと今考えている次第でございます。
また、B型、E型にC型を加えたものにしていきたいというふうに思っております。
いずれにいたしましても、この福祉センターでは、高齢者や障害者の利便に配慮いたしますとともに、市民のだれもが気安く訪れて、地域交流の活動の場として活用していただきたいと、こんなふうに思っているわけであります。
また、寝たきり老人や痴呆性老人あるいは虚弱性老人に、心身の機能や介護の負担の軽減化を図ることができるように配慮をいたしまして、この基本計画を進めていこうというふうに思っております。
管理につきましては、今までもやっておりましたが、大体委託方式にしたいというふうに思っておりまして、市の社会福祉協議会でありますとか、砺波福祉会というようなところあたりに委託をしていけばどうかというふうに思っております。その他の団体からも若干話があったようでございますが、できるだけ経験のある人のほうがよいのではないかというふうに思っているわけでございます。
訪問看護ステーションにつきましては、担当部長から御答弁を申し上げます。
駅南地区の事業でございますが、駅南地区につきましては、現在事業が進められているわけでありますが、橋上駅につきましてはJRとの話し合いがなりまして、本格的に実施の段階の協定作業をやっているわけでございます。上空のほうで約80メートル、幅6メートルの自由通路をつくるということで協議を進めているわけであります。そして、駅を橋上駅とするというふうに検討いたしているわけであります。
さらに、庁舎の隣にコミュニティー施設をつくりまして、約160平米の待合室を兼ねた施設をつくりたいということで、そこではいろいろな市のPR活動をやる広告でありますとかいろんなものをつくるというようなことも考えて、有効に使っていきたいと、こんなふうに思っているわけであります。
また、駐輪場につきましては、今駅南に300台分があるわけでありますが、狭いので非常に乱雑になっているわけでありますが、これをさらに駅前におきまして、近年度に新たに240台収容する駐輪場を増設するということを考えているわけであります。さらに駅南におきましても駐輪場が必要であるということで、ここに300台ぐらいの駐輪場をつくろうと、こういう計画をいたしているわけであります。そういうことで、駐輪につきましては、合計650台ぐらいの駐輪ができるようにいたしたいと思っております。
駐車場につきましては、現在駅南にも若干50台ぐらいありますが、これをさらに整備いたしまして、80台ぐらいのものにいたしたいというふうに思っているわけでありまして、これは有料にしていきたいというふうに思っているわけであります。有料の方式等につきましては、今検討いたしております。カード方式とかいろんなものを考えていきたいというふうに思っているわけであります。
管理運営につきましても、どんな方法でやっていくか、あるいはまた報酬をどれぐらいにするかということについても検討を進めているわけであります。
市といたしましては、駅南というのは発展性の高いところでもありまして、お客さんは、駅に降りたときに砺波というのはどういう町であるかということをすぐ見抜くわけでございますので、これからの砺波の発展にふさわしいような駅南地区を生み出していきたいというふうに思っておりますし、また、広場にはモニュメント等も設置していきたいというふうに思っておりまして、環境整備を進めていきたいと思っているわけであります。
また、駅と観光拠点でありますチューリップ公園とを結ぶ道路を、花、緑の豊かなシンボルロードにして整備していきたいと、こんなふうにも今考えているわけであります。
将来は、やはり駅南地区への公共施設計画や民間開発の誘導等も視野に入れながら、砺波市の中心街にふさわしい活力ある駅南のまちづくりを進めていきたい。そしてそのことによって、駅の西側、今現在あります市街地との交流を進めることによって、両方が相共和して発展をするような施策を考えていかなければならんと、こんなふうに思っている次第でございます。
厚生省の汚職事件に対する見解等につきましては、我々も大変驚いているわけであります。我々がつくるときは、もうふうふう言って金を捻出してやっているのに、どうしてあんなに金が出るのか不思議に思っているわけでありまして、これはまことに遺憾でありますし、またこれからこうした福祉事業が本格的にいろんな施設などを充実させていかなければならない時期に、ああいうような事件が出るということは、全国的に非常に大きな影響もありますし、また、真面目にやっている人たちにも非常に多きなショックではないかというふうに思っているわけでありまして、我々も本当にショックを受けているような次第であります。
これが今後の市の事業に影響するかどうかという見解につきましては、ああした補助につきましては、一応大蔵省なりその他のほうでチェックをして、今後さらに厳しくなるのでないかというふうに思っているわけでありまして、事業の進行は今までよりも多少厳しくなるなという感じがいたしているわけであります。
あとのことにつきましては、部長のほうから答弁をさせます。
以上であります。
◯議長(金堂君) 答弁を求めます。
民生部長 中島和之進君。
〔民生部長 中島和之進君 登壇〕
◯民生部長(中島君) 私のほうから、高齢者福祉のうち、訪問看護ステーション事業について御答弁申し上げたいと思います。
訪問看護ステーション事業につきましては、保健、医療、福祉の連携を生み出し、従来からのホームヘルプサービス、デイサービス、ショートステイサービスの在宅福祉サービスを中心に行ってきたわけでありますが、さらに今回、医師の指示によります訪問看護サービスを新たに加え、要援護者の療養生活向上に努めるため発足したものであります。
利用者は、当初6名でスタートし、10月には16名、11月には23名と着実に増えている現状でございます。23名のうち、ホームヘルプ利用者は12名、デイサービス利用者は12名、ショートステイ利用者は5名と、在宅福祉サービスをうまく選択して利用されているものと思われます。
また、この訪問看護ステーション事業をスタートさせるに当たり、在宅介護に関する相談窓口をわかりやすくするため、市の体制も10月から在宅福祉推進室を設け、要援護者の相談に的確に対応できるよう努めているところであります。その存在についてのPR等につきましては、民生児童委員をはじめ福祉関係団体を中心にPRしてフォローいたしているわけでありますが、要援護者のことにつきましては、やなぜ苑と総合病院にあります在宅介護支援センターが主体的にその地域エリアを区分しながら、相談、あっせん、指導を行っておりますので、訪問看護ステーションの存在については、関係の皆さんには十分認識いただいていることと考えております。
なお、今後の事業展開に当たりましては、家庭での介護者の指導と援助も行い、家族と行政サービスと連携させながら事業の充実に努めてまいりたいと考えております。
なお、看護スタッフにつきましては、現在3名で利用者数20名を想定しておりましたが、既に23名となっております。来年度に向けて看護婦の増員を計画し、さらに近い将来には、機能回復訓練を図るため、理学療法士を配置するよう努力していきたいと考えております。
なお、在宅看護で今後起こり得る問題点と課題ということでありますが、今申し上げましたスタッフの充実を図りながら、在宅サービスが複合的に適切に提供できるようなケアプランの構築に向けて努力することが必要かと考えております。
何はともあれ、家族が行政サービスにウエイトを置き過ぎて、要援護者の精神的な面での支障が考えられますので、対象者の人間性、人格の尊重を中心に、家族、要援護者、行政、三者のコミュニケーションを十分図りながら対応することが肝要かと考えております。
さらに、サテライト型デイサービスの御提案があったところでございますが、地域福祉のネットワークづくりをはじめ他のサービスの関連性などもありまして、地理的条件あるいは物理的、財政的な条件あるいはマンパワーなどの諸条件の問題がありますので、当面は来年度建設予定をいたしております南部福祉センターを含む3つのデイサービスを拠点といたしまして、これらの有効活用で対応してまいりたいと考えている次第でございます。
以上でございます。
◯議長(金堂君) 14番 宮木文夫君。
〔14番 宮木文夫君 登壇〕
◯14番(宮木君) 私は、御通告のとおり3項目について、質問と御要望、若干の御提案を申し上げます。
まず最初に、砺波圏の道路についてお伺いいたします。
道路整備の進捗率は、その地域の生活文化のバロメーターとも言われております。地域の住民と密接な関係にあることは論を待たないところであります。我が砺波市においても、岡部市長さんを先頭に道路整備に力点を注がれていることに対し、深く感謝を申し上げます。
市内の道路網を見るとき、自動車専用道路として北陸自動車道をはじめ小矢部砺波ジャンクションを接点とする東海北陸自動車道、能越自動車道があります。また、国道156号線と359号線が市街地で交差しており、主要地方道砺波福光線、砺波細入線、砺波小矢部線などを柱に一般地方道も数多く網羅し、砺波市は交通のかなめであります。資料によりますと、市土木課に関する各種同盟会、協議会等が24項目にもなっており、市当局の積極的な取り組み、熱意が伝わってきます。私は、その中から幾つかを取り上げてみたいと思います。
なお、自動車専用道路関係につきましては、午前の代表質問と重複いたしますので割愛をいたします。
一般国道156号線の整備は、除雪拡幅事業として順調に進行しているようですが、荒高屋・井波町岩屋間の工事見通しはどうなっているのか。また、国道359号線について、大辻地内の整備も大変遅れていましたが、その後の状況をお聞かせ願います。
また、出町庄東間のバイパス事業についてもお伺いいたします。この間の整備計画から見ると相当遅れていますが、その原因は一体何か。また、柳瀬・般若間の橋梁新設はいつごろになり、頼成新までの工程はどうか。また、2000年国体の富山県で開催される(仮称)県西部体育館も柳瀬地区に建設されることになっております。この施設でバスケットボール競技が行われる予定ですが、道路整備が国体に間に合うか否か、市民の中から不安の声さえ出ております。現状はどうなのかお聞かせ願います。
次は、出町地区の街路事業についてお伺いいたします。
春日町砺波警察署前から桜木町地内の改良整備。西町・末広町地内の国道359号線の整備が遅いとの声が多く、整備計画と現状はどうなっているのかお知らせ願います。
次は、道路新設計画ですが、小矢部市より砺波市、高岡市、小杉町を経由して県都富山市と県西部の最短距離で結ぶ道路、県営ふるさと農道整備事業として、県や国へ陳情しております。一朝一夕に実現できるとは思いませんが、今の状況と見通しについてお聞かせください。
また、先月、庄川町議会議員との交流の場で話題にのっていた中からお伺いいたします。
今庄東丘陵地で大和ハウス工業株式会社がリゾート建設工事を進めております。将来に向けて車の往来が多く見込まれるので、庄川町三谷地区や市内栃上地区へのアクセス道路を確保していただきたいという要請がありました。
また、大きな視野に立って、庄川町三谷地内から市内福山丘陵地の一部を通り、栃上橋を経由して、婦中町、大瀬谷(県道山田砺波線)までを結び、一般国道359号線と婦中町音川地内で合流し、また、富山空港道路として、小倉下瀬トンネルに通じる道路として新設していただき、砺波市、庄川町、婦中町、1市2町で広域道路として、県、国へ陳情や要望していただきたいとの要請提案であります。岡部市長さんの御意見をお聞かせいただければと思います。
今年も先月末に雪が早々と降り、冬将軍の到来であります。通勤・通学に雪から市民の足を守る克雪対策は市民の願いでもあります。市内の除雪対策は万全でしょうか、お伺いいたします。
質問の第2点は、学校教育に関してお伺いいたします。
学校教育こそ国家百年の大計の中で、計画、実施していかなければなりません。なぜなら、国家の存亡にかかる重要な問題であると思う一人であります。
今日の世相はどうでしょう。住専問題、薬害エイズ、オウムの地下鉄サリン事件、厚生省の官僚の不正問題等々、お金のためならだれを殺してもという罪悪感の劣等化、自分さえよければという連帯感の弱さ、どれを見ても人間としての道義、倫理の欠如によるものが大であります。
これらは、学校教育50年を迎えたあかしであり、今日の姿だと言っても過言ではないと思います。その原因は、幾つかあると思いますが、その1つには、教育に携わる教師にも起因していることが大だと思います。生徒に学問や思想を教える「聖職」と呼ばれる先生が、3年前までは日の丸を国旗と認めず、君が代を歌うのを拒み、国家という意識を低下させた張本人と言えるのではないでしょうか。
戦後、半世紀経った今日、学校教育の成果と現状を岡部市長さんはどのように洞察しておられるのか。また、午前の御答弁でも「人間教育」というお言葉が出ました。21世紀へ向けての学校教育はどのような方向が望ましいと思っておられるのかお伺いいたします。
さて、文部省も教育のひずみに気づき、新しい教育基本法を策定し、中央教育審議会が中心となり、その生徒の持つ能力、特技を伸ばす教育を重点に方針を変えてきたところであります。
私たちのころは、外でよく遊び、農家のためか農作業を手伝いました。今の生徒はテレビやファミコンなどがあるためか外に出る機会が少なく、昔の約3分の1程度と聞いております。これらの対応として、スポーツの奨励とか野外活動を積極的に推進するということなどもあろうかと思います。
これらを踏まえ、今後の日本の学校教育の方向と姿、また砺波市の学校教育方針について、飯田教育長の御所見をお伺いいたします。
いじめについて質問いたします。
9月定例議会にも質問されたところであります。全国的にいじめや不登校が深刻化しているのは実態であります。市内の1学期の不登校者20日以上欠席者は、小学校8名、中学校17名、計25名が対象者となっています。また、いじめの実態は、小学校で19件、中学校で7件発生し、21件が解決し、5件が継続中だとお聞きしました。2学期も終わろうとしております。不登校、いじめの実態はどうなっていますか。9月議会の御答弁では、不登校の原因はいろいろ複合していて特定することが大変難しい。また、いじめ問題は、冷やかし、からかい、仲間外れ、言葉での脅かし等であり、学校や家庭、地域でも協力して取り組んでいると言われておりました。私は、学校の先生やPTAの方々も大変御苦労なさっていることに対し、深く感謝を申し上げたいと思います。
不登校やいじめ問題の対策として、どうも末端的な処置に終始しているように私は思います。それには、幼児教育からしっかりと事の善し悪しを重んずる教育、道徳が必要だと思います。
私は、9月議会の御答弁の中で、ふと疑問に思うことがありました。礼儀の大切さ、命の大切さ、思いやりの心等々列挙されておりますけれども、どれも大切なことだと思います。しかし、日本の学校教育には、小学生のころより高学年に至るまでボランティア活動が外国の先進地に比べ少ないと言われております。働くことの尊さ、働くことの喜び、勤労の心、奉仕の心が余り出ていないように思います。人間として根本的なものが薄くなり、消えていくのが非常に残念です。不登校、いじめ問題の原因、要因はどこにあるのか、飯田教育長に御所見をお伺いいたします。
次に、学校施設管理について述べてみたいと思います。最初に、出町文教ゾーン整備についてお伺いいたします。
整備事業も出町幼稚園の建設をはじめ事業の実施に向け、鋭意努力されておりますが、出町小学校、教育センターなどのその後の計画、進捗状況はどうなっているのかお聞かせ願います。
市制40周年記念事業で一昨年、中学生議会を開き、意見・要望の中から般若中学校のクラブハウスの新築を完成されましたことは、中学生議会に光と希望を与えたものと思います。しかし、今年の中学生議会で、中学校の体育館が雨漏りをして生徒が困っているので修繕してほしいとの要望に対し、市当局は9年度予算で対応するとの答弁がありました。生徒の望みをかなえ、補正を組んでも8年度中に改修すべきだったのではないかと、同僚議員からも指摘を受けました。
また、市の総合計画では、般若幼稚園建設の事業化を見込んでありますが、その事業内容はどのようになっているのかお伺いいたします。
また、市内の学校長やPTAから学校施設などに対するいろいろな要望があると思います。その内容はどんなものかお伺いいたします。
質問の第3項目は、農業問題について若干お伺いをいたします。
砺波市は政府の新しい農業政策を1年も前に先取りし、砺波型農業として「アグリTONAMI21」を策定実施されているところであります。新しい食糧法が施行されて1年余り、今年の全国水稲作況指数104、富山県の作況指数105と発表され、日本全国の収穫量1,320万トン。国産米だけで30万トン強米が余り、10月末現在の在庫は、政府米とミニマムアクセス米の販売不振から、約三百数十万トン米が余ると言われております。今こそ、砺波型農業の出番であろうかと思います。
米づくりは第一次産業であり、言うまでもなく経済的、経営的にも非常に弱い産業であります。岡部市長さんは「農政の神様」と言われるほど農政の達人であり、これまでも土地改良事業をはじめラジコン等を使った新技術の導入、農業機械の共同利用による集落営農体制の推進などに取り組んでおられることに対し、深く敬意を申し上げます。
昨年より、私の住んでいる中山間地でも集落営農の話が持ち上がり、これからの農業は集落単位で行うのがもっともよいことだという指導を受け、地区の人たちに話しかけ、いざ話が煮詰まり実施に移す段階になると、農協の指導者から、籾乾燥はカントリーエレベーターが庄東にあるから、一定量はカントリーに持ち込むように強く指導されました。話しかけた人たちは、1人抜け、2人抜け、話がなかなかまとまらなかったが、市当局農林課の強力なる御指導で一部集落営農設立の運びとなりました。私は、このように集落営農の難しさを実感いたしました。今後とも、よろしくお願いいたします。
また一方、市内西部地区で国から億単位の補助を受け、籾乾燥施設も完備した農業をやっておられます。現代農業の矛盾を感じました。
また、大規模農業を行っている方、農業法人組織の方々が多くなると、農協組織から離脱し、肥料購入はもちろんのこと、米の農協売り渡しも断トツに少ないと伺っております。農協組織の危機に通じると思います。これまた矛盾点であります。
「アグリTONAMI21」のビジョンでは、市内南西部にカントリーエレベーターをもう1基つくる計画だったと思います。実態はどうなっているのかお伺いいたします。
今まで述べてきましたように、農業が非常に難しいときに直面しております。特に、中山間地の農地は、毎年荒廃が多くなってきております。今こそきめ細やかに小回りのきく農政であるべきだと熱望する一人であります。
中山間地農業は、米づくりだけではありません。水の涵養、森林の保全、景観の保持、野生動物や植物、昆虫の楽園でもあります。これらをかんがみ、行政の手厚い御指導と御支援、岡部市長さんの温かい助言も必要と思います。当局の御意見をお伺いいたします。
関連して、水稲過剰米対策に伴う転作指導について述べさせていただきます。
先ほど申し上げました余剰米が三百数十万トンとなり、来年度の政府買入価格も今年より1.1%値を下げ、玄米60キロ当たり一類一等米で1万6,217円と決まり、減反面積据え置き約67万ヘクタールが発表されました。3年連続の豊作で減反面積を維持しても米が余る現象です。富山県では、これらを見込んで「アグロピア21」を見直され、今までの稲作主体から、果樹、園芸、畜産等によるバランスのとれた生産向上の実現を目指すことを提言されました。砺波市では砺波型農業として、既に一部取り組まれ、チューリップ栽培等が行われております。水田面積の約20%は、これら恒常的に毎年転作が強要される今日、市当局としても積極的に転作作物の選択、推進、指導を実施すべきと思います。富山県では、リンゴ、ナシ、ブドウ、カキなどの果樹類、ネギ、ホウレンソウ、サトイモなどの野菜類などを、反当予想収量や反当収入を明記し、推進を図っておられます。砺波市もチューリップに次ぐ特産づくりも必要と思います。
市当局としてどのような取り組み、御指導をなさっているのかお伺いいたします。また、どのような方向がベターだと思いますか、お伺いいたします。
今年もあと20日となりました。来る年もよい年でありますようにお祈り申し上げまして、私の質問を終わります。
◯議長(金堂君) 答弁を求めます。
市長 岡部昇栄君。
〔市長 岡部昇栄君 登壇〕
◯市長(岡部君) 宮木議員の御質問にお答えいたしたいと思います。
まず最初は、道路の問題でございますが、156の道路につきましては、現在五鹿屋地内が進められているわけでございます。砺波から井波の岩屋地内まで除雪拡幅をやるということでありますが、五鹿屋の公民館付近までは4車線で構築をいたしておりまして、今年には完成するということになっております。それから向こうにつきましては、2車線18メートルで計画が進められておりまして、現在、用地の買収の話し合いが進められているわけであります。平成9年には用地の買収、あるいはまた物件補償等を行って進めていこうということで、今のところは順調に進めているわけであります。
また、明年からは、用地買収、物件移転等は建設省からの受託事業として市が受けてやる。そして用地先行取得の国債制度を取り入れて、早期完成を目指そうということに今計画されているわけでございます。
次に、359の問題でございますが、西側のほうにつきましては、例の深江地内の畜産関係のところは、浄化槽の構築も終わりまして、今新しい浄化槽に切り換えられたということでございまして、これから遅れておりました地域の道路構築を進めるということになっているわけでございます。
また、東のほうにつきましては、今までも逐次地元の皆さん方にもお話を申し上げてきたわけでございますがかなり遅れてまいりました。大変残念に思っている次第でございますが、国体までには完成が非常に難しくなってまいったわけでありまして、まことに遺憾に思っている次第でございます。明年からは建設省の直轄工事としてやるということに大体方針が決まったわけでありまして、直轄工事であればかなり大きな予算もついてくると思いますが、それにいたしましても、時間的に庄川西を全部完成することができるかどうか、若干難しいのではないかというふうに思っているわけでございます。
いずれにいたしましても、こちらのほうといたしましては、地元のほうとの話し合いをさらに進めているわけでありまして、現在は矢木東石丸線交差点まで予備設計が平成9年1月中に完了するという予定になっているわけであります。
今後は、9年度には用地の測量、それから太田・柳瀬地区につきましても予備設計に入り、地元の関係者との協議を進めるということにしているわけであります。そして、ここも直轄工事になりますので、用地買収につきましては、市が委託を受けて事業を遂行していく、促進を図ると、こういうことにいたしているわけであります。
そのようなことで、逐次進めているわけでありますが、所期の目的を達成するのは若干難しくなるわけでありまして、それに対する対応策を今検討いたしているわけであります。
小矢部富山線につきましては、現在高岡市と婦中あるいは小矢部も関連するわけでありますが、とりあえず高岡市との間に協議会等をつくりまして、逐次調査を進めるというふうな処置をとっているわけであります。
そういうことで、現在農道でやっていくという計画でございまして、この種のふるさと農道につきましては、9年度までの部分がもう満杯になっておりまして、一応その事業は9年度で切られることになっているわけでありますが、さらにこれを延長してもらいたいという運動を今いたしているわけでございまして、今後延長になれば、その中に組み込んでやっていこうということで、現在運動を続けているということであります。
次に、庄川砺波婦中線でございます。
このことにつきましては、議員の意見もわかるわけでございまして、私も7月に現地を見せていただいたわけであります。地元の方々の意見もいろいろ聞いたわけでございますが、町といたしましては、現在進めております、いわゆる安川から栃上に向かっております道路を完成をさせて、これを婦中町のほうへ延線をしていくということを優先的に考えていかないと、どれもこれも中途半端になったのではどれもできなくなってしまうということになるわけでございますので、まずこれを進めていきたいと、こんなふうに思っているわけでありまして、これを婦中町の大瀬谷までつなぐということによって、今おっしゃられるような空港のほうへも出ていくことができます。また、これが万にできなくても、現在ある線で十分空港のほうへは行けるということが考えられるわけでありますので、この線を延伸していくという方向でいかなければならんのではないかというふうに思っているわけであります。
次に、学校教育の問題でございまして、戦後の教育についてはどのように考えているかというような御質問でございます。
戦後教育は、やはり日本の進路に大きな影響を及ぼすわけでございまして、50年経ちました今日、やはり戦後教育の欠陥が出てきていると言ってもいいのではないかと思っているわけであります。余りにも知識偏重主義に偏っていったということが大きな欠点ではなかったかと思うわけであります。敗戦の非常に厳しい時期でありましたので、良質な労働力を確保しようということでそうした教育に重点が置かれたということが1つあろうと思います。もう1つは、やはり進駐軍の影響が非常に強くて、いわゆる国家的な教育というのができなかった。あるいは道徳的な教育というのは一切できなかったし、歴史教育もほとんどできないというような状態になってまいりました。また、それに乗じて、いろいろに感化された一団の人たちが「戦前のものはすべて悪だ」というような考え方を押しつけまして、そこに日本教育の悲劇が起こってきたのではないかというふうに私は思っているわけでございます。そういうことが今日の日本の教育をゆがめてきた大きな原因ではないかというふうに思っているわけでございます。やはりこれは逐次取り返していかなければならんのではないかと思っております。そうして、そういうことが経済力を高めることに奔走したり、あるいは学歴社会あるいは大企業へ志向するような状況をだんだんとつくっていきまして、経済一本やりに教育の全てがその方向に向かってしまった。そして知識偏重になりまして、道徳教育は非常に薄くなってしまったというふうなことになったのではないかと思います。社会も一般的な個人も利己主義的になりまして、今日のような状況になってしまったと。そして、文部省等も気がつきまして、ようやく道徳教育というものを授業の中に取り入れるようになり始めたわけであります。
そうしたことなどから考えてまいりますと、これからの教育というのをここで直さなければいかんのでないかと。そうした知識教育のほうは確かに進んだわけでありますけれども、人間教育、道徳教育というのは非常に薄い。そういうことで、今、日本の子供たちの悲劇が生まれているのではないかというふうに思っているわけであります。そのためには、やはり道徳教育を推進するとか、あるいはまた家庭教育を再構築する必要があるのではないかと。今のお父さん、お母さんたちもそのような教育を受けて育った人たちでありますから、この辺の教育も非常に大事ではないかというふうに思っているわけであります。
一方におきましては、学歴社会というもを壊さないと、いつまでたっても学歴志向になってしまう。これからは実力の時代、力のある者の時代、学校を出なくても立派な人間に育って、実際に力のある人は上がれるというような社会をつくる必要があるわけであります。そういうようなことなどから、教育の中では学校教育も必要でありますが、生涯学習というものも非常に大事になってくるのではないかと思います。また、おっしゃるように、体を鍛えて、汗を流して働くという労働体験学習等も非常に大事ではないかと思っているわけであります。
また、最後には、社会正義の心と信念というものを社会全体にみなぎらせないと、悪を悪として見逃すということが今日の非常に多きな問題として出ている原因ではないかというふうに思っているわけでありまして、そうした社会正義の心を子供たちの心の中にも植えつけなければならんのではないかと、こんなことを思う次第でございます。
あとの問題につきましては、教育長から御答弁申し上げます。
次に、農業の問題について御答弁を申し上げたいと思います。
農業につきましても、戦後一時農業がよかったことがありますが、だんだんと農業経営が難しくなってまいりました。日本の農政も右往左往いたしまして、次から次へと猫の目のように変わってくるというようなこと等がありまして、市といたしましては、やはり余り政府の方針ばかり聞いていたのではどうなるかわからないということで、いわゆる「アグリYONAMI21」、砺波型農業というものはこうしていこうという一つのビジョンをつくりまして、これを皆さんにお示しをして、そうした方向へ進もうということで現在やっているわけでございます。そのようなことが、その後、国あるいは県でも同じようなことにだんだんとできてまいったわけでございます。
これからは、やはり集落営農でありますとか、あるいは中核営農というようなものを主体にしてやっていかないとなかなかやっていけない。もちろん個人完結型の農業もその中には、人によってはあるわけでございますけれども、そういうような体制を逐次つくっていくことが大事ではないかと思っているわけであります。集落営農をやるとなれば、地域の人たちが力を合わせる、心を合わせるということも非常に大事になってまいりますし、あるいはまた共同的な施設というものも非常に大事でありまして、カントリーエレベーターあたりも非常に重要でありまして、これにつきましても、例えばカントリーエレベーターに600町歩入るとすれば、その600町歩をあらかじめ予定をしてつくらないと、つくったは「さあ入れ」と言われてもなかなか難しい問題であります。そのためには、600町歩なら600町歩の人たちと話をし合って、そして現在ある乾燥機というものをどう処理をするかということなどを検討しながらやっていかないと、カントリーエレベーターの効果はなかなか出ないわけでありまして、やはり進めるには進める手法というものがあるわけであります。
そうしたことで、集落営農にしましても、一つの経営体をつくるその手法を考えながらやっていかないと、部分的にぶつぶつやっていたのではなかなかよりいいものにならないのではないかというふうに思っているわけであります。
しかし、そういうことによって、日本の農業というものを永続させなければならないわででありまして、中核農業もそうしたことをやる人がいてもいいわけですけれども、これらの人たちが途中で倒れたならば、後は続かないということもありますので、そういうようなことでは将来非常に心配であるので、やはり一つの組織体をつくって、指導者がいて、逐次それを引き継いでいけるというふうな体制を整えることが一番大事ではないかというふうに思っているわけでありまして、そのための方法論というのをいろいろ考えながらやっていかなければならんというふうに思っているわけであります。そういうふうに、今後さらに集落営農とかそうしたものを中心にしながら進めていく必要があるのでないかと思っているわけでございます。
中山間地につきましても、やはり同じようなことが言えるわけでありまして、そうした皆さんの心を合わせた一つの組織体をつくっていくということが非常に大事ではないかと思います。また、これには米だけではなしに、その他の、砺波で言えばチューリップでありますとか、あるいはサトイモとかその他の蔬菜、山菜、そうしたものも入れて、いわゆる複合的な農業を進めるということもその中に入れないと、経営はなかなか難しいわけでありますから、単作よりも複合農業等をやりながら収入を図っていくということを考えていかないと、こうしたものはなかなかうまくいかない。いわゆる経営でございますから、経営計画をきちんと立てたものをやる必要があるのではないかというふうに思っているわけでございます。
それから、米の過剰米対策でございますけれども、今年も豊作であったために政府米が非常に上がるというようなことが言われているわけであります。
この300万トンをどう処理するかというときに、1つは政府が備蓄をするということがあります。また、1つは農業団体が調整を緩和する。さらには外国に対して援助米にするというようなことがあるわけでありますけれども、いずれもいろいろ問題があるわけでありまして、やはりこれは国の施策として考えなければならない問題ではないかと思っているわけであります。そのための生産調整につきましても先日決まりまして、去年と同じような線でいこうということになりました。それらにつきましては、県から市のほうへ一昨日参っておりますので、これをできるだけ早く生産団体のほうへ指示をしていかなければならないと思っているわけでありまして、引き続き生産調整もしていかなければならないというふうに思っているわけであります。
そのようなことを踏まえて生産調整をしながら、一方におきましては、そうしたチューリップとかカキとか園芸作物というような換金作物を加えて、これからのいわゆる中核あるいはまた集落営農を進めていくという方向で進めていかなければならないのではないかというふうに思っているわけであります。そしてその中には、やはり農協もそれにしっかりと加わってやっていかないと、農協自身の存在価値がなくなるわけでありますので、農協もそれの一翼ではなく全翼を担ってもらう、そのための農協でありますから、深くこだわって一緒にやっていくというような体制をつくる必要があるのではないかというふうに思っているわけでありますが、こうしたことにつきましては、午前中も御答弁を申し上げたような次第でございます。
以上でございます。
その他のことにつきましては、それぞれの担当から御答弁を申し上げます。
◯議長(金堂君) 答弁を求めます。
助役 斉藤利明君。
〔助役 斉藤利明君 登壇〕
◯助役(斉藤君) 宮木議員さんの御質問にお答えいたしたいと思います。
出町の街路事業の整備計画と現況はという御質問でございます。
御質問の路線は二路線あろうかと思っておりますが、1つは、都市計画道路駅前栄町線、これは市役所の前から警察の前へ向かって駅前へいくルートでございます。もう1つは、国道359でございます。これは中心市街地から西に向かって走る、大変狭くて評判の悪い道路でございます。
この2つの路線につきましては、幅員16メートルで、前者は昭和28年に都市計画決定、そして後者は昭和36年に都市計画決定をしております。特に、駅前栄町線に関しましては、沿線にプラザがあるというようなことから、プラザの閉店に伴うまちづくり対策は関係者の中でいろいろ検討され、今日に来ているところでございますが、春日町と桜木町の町内会を含めた出町東部都市計画対策会議が先日組織されました。最も好ましいであろう、みずからやるまちづくりの典型である土地区画整理事業を前提に、いろいろ関係の皆さん方が勉強されている最中でございます。したがって、関係者の理解と協力を得ながら、早期に軌道に乗れるように私どもも努力してまいりたいというふうに思っております。
また、もう一方の西町末広町地内の国道359の拡張整備につきましては、平成6年1月に両町内の代表の皆さん方の要望を受けまして、平成7年から県施行の街路事業として事業認可を受けたものでございます。平成7年には、関係の調査を終えまして、設計、協議が行われました。そして今年度は、丈量測量を実施し、各地権者の買収面積を確定の上、11月末に買収単価について地元の同意を得られたところでございます。
この事業につきましては、大変な大型事業でございますが、私どもは平成13年を目途に、早期に周辺の地面、そして多くの市民の要望の負託にこたえてまいりたいというふうに思っておりますので、この事業の進捗には今後とも努力をしてまいりたいというふうに思っております。
以上で終わります。
◯議長(金堂君) 答弁を求めます。
教育長 飯田敏雄君。
〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕
◯教育長(飯田君) 宮木議員さんの質問にお答えいたします。
先ほど市長のほうから、戦後50年の教育についての反省、それから今後取るべき方向については概括しておっしゃっていただきました。
議員さんのおっしゃるとおり、国家の将来を考えるとき、現在の教育に関して憂慮すべき事柄は、枚挙にいとまがなく、全く同感でございます。
先日発表されました中央教育審議会答申では、学校教育の問題点を総ざらいした上で、これから迎える本格的な学校5日制の時代に対応する教育のあり方を「生きる力」というキーワードでまとめています。
「生きる力」の内容を簡単に述べてみますと、次の3点になると思います。
その第1点は、知識を記憶するということではなく、自分で課題を見つけ、みずから学び、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育てる。第2点は、理性的判断や合理的精神だけでなく、真、善、美、正をしっかり踏まえた人間に育てる。第3点としては、たくましく生きるための健康や体力を育てるという、簡単に述べますと、このような3つになろうかと思います。
そこで、砺波市の学校教育の方針につきましても、教育に関する研修の場、例えば教職員研修会、PTA研修会、両親学級、祖父母学級、幼稚園父母参観日等の席で、次のようなことを話して、強調してまいりました。
1.心の教育の充実。2.感性を育てる家庭教育。3.額に汗して働く勤労体験学習の実践。4.地域に根差し、文化をくみ取る教育。5.ボランティアの大切さを理解し、実践する教育などであります。
具体的な例で申し上げますと、1番目の心の教育の充実ということは午前中にも述べましたように、市から特に本年度予算を組んでいただきまして、研究指定校を2つ指定いたしまして、2カ年継続研究ということで、今両校が取り組んでおりますが、この後、順次市内の小・中学校全部に継続して研鑽をしてもらうことにしております。
また、3番目に申し上げました「額に汗して働く勤労体験学習の実践」では、学校園や学校田、花壇づくりを通して、働くことの大切さや収穫の喜び、自然の恵みに対する感謝の気持ちを養うなど、汗を流し、体験を通して実践しております。
今後とも、学校でこれらの直接体験を重視するとともに、家庭や地域社会でも直接体験の機会が増えるよう、家庭、地域社会にも働きかけてまいりたいと思っております。
2番目のいじめの問題でございます。
学校における不登校の現状は、その後小学校では8人、中学校で18人。また、いじめについては、小学校ではなく、中学校で2人のいじめが現在あるというふうに学校長より報告を受けております。
不登校は、学校、家庭、本人、さらには社会にかかわるさまざまな要因が複雑に絡み合って起こっているということは9月の議会でも申しましたが、いま少し詳しくその原因を考えてみますと、やはり特定することは難しい現状であります。
人間は、その生涯の初期において生まれ育ち、長ずるにしたがって地域社会から、さらに学校へと生活する場と空間が広がって、その中でいろんな段階に応じた人間関係に入り、学んでいくわけです。その最も基本的な家族の集団の形は、かつて兄弟が非常に多かったのでさまざまな人間関係を学ぶことができました。しかし、近年はほとんど核家族化、少子化、さらには子供に個室が与えられる状況等が加わって、かつてと比べると人間関係の一番初期において、基本的な学ぶ機会が減っているのと、地域社会においても異年齢の遊戯集団があって、子供なりのルール、基本のようなものを学ぶことはできましたが、今日ではほとんど見られなくなりました。それらのことが複雑に絡み合っているのではないかと考えています。
いじめについての今申し上げましたことなどは、自己中心的で、精神的にひ弱になっているということなどがいじめの背景にあるのではないかと考えています。いじめの克服のためには、すべての教師が一丸となって、弱い者をいじめることは絶対に許されないとの強い認識を持ち、あくまでもいじめられている子供の立場に立った指導が大事であると考えています。
また、子供たちには、人間は一人ひとりかけがえのない存在であるという命の大切さ、勇気と責任感を持ってたくましく生きる強い心、自己中心の心を抑えて相手を思いやる心など、心の教育、人間性の育成という教育の推進に努め、生きる力、学ぶ喜びの推進を図りたいと考えております。
3番目の学校施設の充実と整備についてでございますが、出町小学校の建設につきましては、深江土地区画整理組合事業の進捗状況を見て対応していきたいと考えております。
現在、組合では、来年3月までに、仮換地指定ができるよう鋭意作業が進められておりますので、仮換地指定が終わり次第、用地買収交渉に入りたいと考えています。
なお、建設計画としては、平成9年度においては、学校の基本設計に着手し、平成10年度に実施設計、平成11年度に校舎工事に着手し、順次体育館、プール等の工事にかかりたいと考えております。
また、教育センター等の文教施設につきましては、出町小学校の完成後に小学校を取り壊しますので、跡地構想により整備していきたいと考えています。
般若中学校の体育館屋根の改修工事につきましては、平成9年度で改修させていただきたいと思います。
般若幼稚園の建設につきましては、総合計画に基づき、進めさせていただきたいと思っていますが、授業の内容等については、まだ具体的には検討していないのが現状です。
最後に、学校長やPTAの要望内容については、学校施設の整備が主なものでして、コンピューターの台数増やインターネット化、管理棟への空調設備の設置、学校地内の融雪装置の設置、新しい教育機器の導入等が主なものであります。整備については、できるものから順次整備していきたいと考えております。
以上でございます。
◯議長(金堂君) 答弁を求めます。
産業建設部長 福島敏夫君。
〔産業建設部長 福島敏夫君 登壇〕
◯産業建設部長(福島君) 除雪対策についてお答えいたします。
長期気象予報によりますと、この冬は、気温はやや低め、降水量はやや多め、そして降雪量は平年並みと予測されております。
本年度の市の除雪対策本部は今月1日に設置いたしましたが、ちょうど積雪を見まして、栴檀山地区におきましては除雪がなされております。
市の除雪計画としましては、市道全体496キロメートルの87.1%に当たります432キロメートルを実施することとしておりまして、これは昨年度より延長で26キロメートルの増、率で1%の増となります。この432キロメートルの内訳としましては、機械の除雪で381キロメートル、消雪装置で51キロメートルでございまして、昨年より機械除雪が18キロメートル、消雪装置で8キロメートルの増となっております。
また、歩道除雪につきましても、歩行者の多い通学路を重点に、9路線18キロメートルを計画しておりまして、登校時刻前までには除雪を終えることとしております。今後ともシーズン中のパトロールを強化しまして、建設省や県、そして各地区との連携を密にしまして、情報交換なども図りまして、除雪に万全を期してまいりたいと考えております。
以上であります。
◯議長(金堂君) 9番 村中昭二君。
〔9番 村中昭二君 登壇〕
◯9番(村中君) お許しをいただきましたので、さきに通告いたしました事項についてお尋ねをいたします。
まず、交通安全対策についてでございます。
交通安全施設の充実の促進でありますが、当砺波市のここ3カ年の交通事故死者数は、平成6年度は7名、平成7年度は3名、そして本年今日までに3名であります。
砺波市は、9月末の人数は3万9,315名で、この数は10年前の昭和61年度より2,339名が増えております。富山県内35市町村の中でも数少ない人数の増える町であります。どんどん伸びるまち砺波市は、まさに住みよいまち、そして働く場所、学ぶ、遊ぶを兼ね備えたまちと言えると思います。これらは、岡部市政が地域に合った市政を敷いておられる証と、広く市民の認めるところでございます。現在も宅地造成工事や企業の誘致も進んでおり、また、東海北陸自動車道や能越自動車道の一部供用もされて、北陸の交通のかなめとしての立場がますます重きをなしており、人々の住みよい感覚が強まるでしょう。このように、明るい家庭で突然の交通事故死の発生は、ぜひとも抑えなくてはなりません。
昨年、今年と、死者数は、国の平均値の1万人に1人という数字はクリアできておりますが、幸い砺波市には、地域を含めた交通対策会議がつくられて、いろいろ活動をされ、実を上げていることと思います。大変力強く思うものではありますが、私たちの周りの道路は、子供は、老人は大丈夫だろうか。注意をしながら見ますと、横断歩道が消えたり、またカーブミラーが割れたり、その修理をされたりと、熱心な対応をされています。もちろん運転手への指導が一番でありましょうが、交通弱者といわれる老人、子供への指導が最重要課題であると思います。今までは、ボランティアによる活動が大部分を占めていたのでありますが、行政の中での専任職員の配置といいましょうか、交通安全指導員を置き、老人会、婦人会、学校、そして幼稚園、保育園、その他の会合に出席していただいて、市民一人ひとりの安全思想の高揚を図らねばと思います。また、通学路の安全性、用水路のガードレールの設置、また歩道の設置といろいろな施策があるわけでありますが、市長さんのお考えをお尋ねいたします。
次に、市民の交通安全思想の高揚と啓発についてでありますが、ただいま市長に申し上げました交通安全思想の普及または指導の専門職員の配置ができないか、市民にそれぞれ自分自身を守るという自己防衛の心を育てることが大切であると思うのであります。以上、民生部長さんにお尋ねをいたします。
次に、施設管理者の管理責任等についてでございますが、昨今は管理責任が大変厳しく追及されていると思うのであります。
児童・生徒の通学路での事故の発生等についてでありますが、先日新聞紙上で、ある町で町所有のため池での水死事故に対して、判例で損害賠償が課せられていました。また、一昨年、ある市で通学路わきの用水に児童がフェンスの隙間から入り、水死事故が発生し、これまた賠償の責任を問われておりました。
当砺波市には、道路わき用水に安全柵の取りつけ、または用水のサイズ規定が設けられていると思いますが、もしあるとすれば、通学路の場合は枠を広げて、安全設備をされていただければと思います。「転ばぬ先の杖」という言葉がありますが、以上、管理施設の責任等についてお尋ねをするものであります。
次は、道路の整備促進についてでございますが、午前中の代表質問にもございました。また、ただいまの先輩議員の質問の中にもございましたが、一部重複する箇所があればお許しをいただきたいと思います。
市道の総延長が496キロメートルという膨大な距離になる砺波市の市道でありますが、したがって、工事のできていないところが数多くあるわけであります。市長さんの答弁をいただいているわけでありますが、この面についてお尋ねをいたしたいと思います。
市街地周辺は、国道156号や国道359号、そして市街化区域事業のもとで大変整備が進み、道路がよくなりました。他の町の方々も、「砺波市は道路がよい」と言われますが、私もそのように思うものであります。チューリップ公園付近の道路も、今年のフェア時期には大変混雑が少なかったということでありますが、これも整備が進んだおかげだと思います。しかし、まだまだ郊外といいましょうか、村部地帯ではこれからのところが数多くあります。特に北部地帯の県道の改良が大変遅れているように思います。市街地を通らない県道の主要地方道路富山戸出小矢部線、また福光福岡線等は、砺波市内のみが整備がなされていないというところもございます。また、市街地から出ている県道砺波小矢部線、同じく高岡砺波線、北高木新富町線、これらの歩道の整備等がまだできておりません。交差点改良がされてもおりません。また、坪野小矢部線につきましては、さきにも一度質問をさせていただいたのでありますが、道路は市内の7地区、若林、林、油田、南般若、柳瀬、東般若、栴檀野と東西に砺波市を結ぶ重要な生活道路であります。また、県の西部から富山方面、特に富山空港への最短の道路として、最近の高速交通網に相適した道路と言っても過言ではないと思いますが、これら県道の改修、または整備の見通し等について、県土木との対応についてもどうなっているか、斉藤助役さんにお伺いをいたします。
また、さきに申し上げました市街地周辺の整備のできたところと、農村部の宅地化等事業の行われないところ等の改修のチャンスのないところとの格差がだんだん生じていると思うのであります。これら格差解消のための基本計画が必要と思うのでありますが、市長さんにこの点をお尋ねいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
◯議長(金堂君) 答弁を求めます。
市長 岡部昇栄君。
〔市長 岡部昇栄君 登壇〕
◯市長(岡部君) 村中議員の御質問にお答えいたしたいと思います。
主として、道路交通網と交通安全対策等についてでございます。
交通安全の重要なことにつきましては、私どもも非常に心配をいたしておりまして、あらゆる方法を講じて交通安全を進めなければならんと思っている次第でございまして、今やっておりました交通安全対策も、交通安全協会だけではなく、市民の皆さん全体に普及しなければいかんというようなことから、交通安全協議会の全市的なものをつくりまして、対策を講じているわけであります。振興会長さん方にも会っていただきまして、そうした組織を通じて下のほうへ浸透するように努めているわけでございます。
また一方におきまして、交通安全の施設につきましても、逐次進めているわけでありまして、信号その他もできるだけ危険なところからつくるというようなことを進めております。また、通学路等の歩道等の設置につきましても、今年度歩道網計画というものをつくりまして、平成8年度当初といたしまして、第6次交通安全施設整備事業五箇年計画というものを含めまして、逐次進めていこうというふうに思っているわけでございます。
現在の状況といたしましては、東部小学校につきましては、東部保育所等もありまして、この安全を図るために市道千保開発線の整備を進めているわけであります。また、般若中学、庄東小学校の通学路の安全のためにも、市道頼成徳万線の整備を進めております。また、北部小学校、北部幼稚園の通学路の安全を図るために、市道十年明鷹栖線の整備を進める。あるいは出町小学校、出町幼稚園の通学路の安全のために、市道停車場広上線の整備を進めるというふうにいたしておりまして、今後、やはり緊急を要するものから逐次整備を進めていきたいというふうに思っているわけであります。
北部地域のほうが非常に道路整備が遅れているという御指摘もあるわけでございまして、まだ富山戸出小矢部線とか福光線とか、そうしたもののほうは今のところは若干遅れているのでありますが、これから逐次進めていきたいと思っているわけであります。
また、いろいろな幹線道路を主体にいたしまして、幹線道路交通網プロジェクトというものを総合計画の中で位置づけいたしておりまして、平成6年度に建設省の認定を受けたまちづくり市町村道整備モデル事業、これに基づきまして、逐次整備を進めるというふうなこともやっているわけであります。
そうした幹線に従いまして、いろいろなアクセス道路あるいは道路網の整備を逐次進めるわけでございまして、今後、不足しているところを逐次進めていきたいというふうに思っているわけであります。
交通安全施設につきましては、市道につきましては市がやりますし、また用水路その他につきましては土地改良のやる部分もあるわけでありますし、ため池その他のことにつきましても、それぞれの所有者等々が実施をしていくというようなことにもなるわけであります。そういうようなことで、いろんな方法を使って道路整備を進めるというふうな措置を講じている次第でございます。
また、交通安全指導員の設置をすればどうかということでございまして、これにつきましても、今検討いたしておりまして、できれば来年度あたりからそうした適任者がいれば実施をしていかなければならんと思っているわけであります。
そういうことで、まだ整備のできていない市道につきましては、今後、逐次整備を進めていきたいと思っている次第でございますので、よろしくお願いしたいと思います。
その他のことにつきましては、助役並びに民生部長等から御答弁を申し上げたいと思っているわけでございます。
以上であります。
◯議長(金堂君) 答弁を求めます。
助役 斉藤利明君。
〔助役 斉藤利明君 登壇〕
◯助役(斉藤君) 村中議員さんの道路に関する御質問にお答えをいたしたいと思います。
坪野小矢部線以外につきましては、市長がマクロ的におっしゃいましたので御了承を賜りたいと思います。
坪野小矢部線につきましては、今ほど御質問の中にございましたように、大変重要な県道であろうというふうに思います。そういうことに着目いたしまして、県におきましても、一般県道から主要地方道に格上げしたのが平成6年4月でございます。したがって、幹線道路網として整備をやっていこうという姿勢でございます。大変交通量の多い割に危険箇所が多いわけでございます。したがって、そういう危険度の高いところから逐次整備をやっていきたいということで、権正寺の交差点、さらには千保秋元間の歩道の新設、そして小杉地内の交差点の改良などに取り組んでいるところでございます。
何と言いましても一番の難所は、上和田の相馬峠の大変勾配の急で、かつ平面曲線の悪いところであろうと思っております。ここの区間につきましては、県では調査をやりまして、1期工事として延長900メートルにわたりまして、片側歩道の幅員12メートルで計画し、測量も終えまして、設計中でございます。平成9年度には用地買収を予定しておりますので、今後とも地元関係者の協力を得て、何とか難所を解消していきたいというふうに考えておりますので、御了解を賜りたいと思います。
◯議長(金堂君) 答弁を求めます。
民生部長 中島和之進君。
〔民生部長 中島和之進君 登壇〕
◯民生部長(中島君) 交通安全対策につきましてお答え申し上げます。
総体的には、今ほど市長のほうから安全施設も含め御答弁があったところでございますが、若干市民の交通安全思想の高揚と啓発について、補足的に御説明申し上げたいと思います。
まず、平成8年度中の市内の交通事故の発生状況を申し上げますと、12月現在、発生件数が223件、負傷者が277人、うち死者3人ということでございまして、昨年同期に比べますと、件数で13.2%、負傷者で5.5%、死者で1名の減少で推移いたしているところでございます。
これらの交通事故の原因といたしましては、運転者では、わき見、安全不確認等の漫然運転によるものが多いようでございます。また、歩行者、自転車利用者については、交差点での一時不停止や信号無視、車の直前直後の横断など、運転者、自転車、歩行者とも基本的な交通ルールとマナーの欠如が挙げられ、市民の幅広い交通安全意識の高揚が重要と考えているところでございます。
先ほど市長が申し上げましたように、これらのことについて市では、交通安全対策会議を設置し、地区振興会長さんをはじめ交通安全協会、各種団体、老人クラブ、交通安全母の会、連合婦人会、小・中学校等々たくさんの関係団体を網羅して、年最低4回程度会議をもって啓発運動の計画をし、実施に努めているところでございます。
そこで、8年度は子供と高齢者の交通事故、若者の事故防止、シートベルト着用の徹底、この3点を重点として関係機関、団体と連携を図りながら推進に努めているところでございまして、具体的には、第1点目の子供と高齢者の交通事故防止の推進につきましては、保育所、幼稚園、学校での指導のほか、地域の自主活動による保護、誘導活動の推進を展開していただいております。
それから、高齢者の事故防止につきましては、市の老人クラブ連合会と連携いたしまして、同老人クラブ連合会に交通安全委員会を設置していただきまして、市内78単位老人クラブにおける交通安全シルバーリーダーの設置を市内全域で完了することになっております。これら高齢者自身の自主的な取り組みの推進を図るほか、地域主導の取り組みとして、交通安全アドバイザーとの連携によるふれあい訪問活動や反射材の普及により、自己防衛意識の高揚に努めていただいているところでございます。
第2点目の若者の交通事故防止対策の実施につきましては、交通安全運転管理者部会を中心に、各事業所で社員、従業員に対する指導活動を強力に実施していただいているところでございます。
第3点目のシートベルト着用推進対策の実施につきましては、交通安全母の会の会員による家庭、地域における一声活動の展開と、チャイルドシートの普及活動、交通指導員による街頭着用指導活動の推進などに力を入れて取り組んでいただいているところでございます。平成9年度におきましても同様、関係団体と連携を一層密にして、さきの3点を重点的に取り組むことといたしております。
一方、交通安全教育事業も一層充実させ、より多くの市民の交通安全意識の高揚を図るよう努めていく計画をいたしているところでございます。
なお、市長答弁にありましたように、専任の交通安全教育指導員、すなわちシグナルリーダーの設置についても検討を進めているところでございますし、年々多発傾向にあります高齢運転者の再教育事業の実施も新年度実施に向けて検討をしているところでございます。
以上でございます。
◯議長(金堂君) 答弁を求めます。
産業建設部長 福島敏夫君。
〔産業建設部長 福島敏夫君 登壇〕
◯産業建設部長(福島君) 交通安全対策のうち、施設管理関係につきましてお答えいたします。
市長から総括的に答弁があったところでございますが、若干補足的に答えさせていただきます。
道路上の危険箇所、例えば転落危険箇所とか交差点等では防護柵や道路標識について、それぞれの基準に基づきまして設置を進め、危険の排除、安全の確保に努めているところでございます。さらに逐次、市内全域の道路パトロールを実施しまして、道路や舗装の破損なり陥没、そして防護柵や道路標識の破損等の発見、補修に努めております。
最近は、交通量の増大に伴いまして、特にこれらの安全施設の設置要望も多々お聞きしているところでございますが、一方、運転者はもとより歩行者の個々人みずからの注意にも欠如がないよう留意していただきたいなとも考えております。
また、用水の安全柵につきましては、先ほど市長も言われましたが、用水の管理者との調整も必要でございますので、今後調査し、協議してまいりたいと考えます。
いずれにいたしましても、今後とも不幸な事故が起きないよう、国や県、そして警察等とも連携を密にしまして、道路上の安全対策に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◯議長(金堂君) 5番 池田昭作君。
〔5番 池田昭作君 登壇〕
◯5番(池田君) お許しを得ましたので、市政一般につき若干の質問をさせていただきます。
それでは、まず第1点、親しみやすい市政の展開ということでございます。
過日も報道されていたことでございますが、今叫ばれております地方の時代とは、他から与えられるものではない、そこに住む人々が自覚を持ち、ふるさとに誇りと愛着を持って住みよい環境をつくり上げていくことから始まることだと、広く言えば、市民総参加のまちづくりを目指すことだと考えるものであります。
その点から、市民の皆様に市政に関心を持っていただき、市民自身が市政に参加をしていただく、このことは大変重要なことであり、言われておりますところの地方分権思想にも直結する大切なことかと考えるものであります。
つきましては、具体的に次の4点について提案をし、市長並びに総務部長の御見解を承りたいと存じます。
まず、市政バスの充実であります。
御案内のとおり本年は、チューリップ四季彩館が開館し、来年は美術館が完成するなど、また、東鷹栖の市営住宅も大変立派に改築されました。そしてまた、東部清掃センター粗大ごみ処理施設の完成など、新しい公共施設も増えてきております。
また、企業の新増設もありますので、私は市政バスによってこれらの施設を見聞し、実情を理解していただくことは大変有意義なことであろうと考えるものであります。
さて、これまでの市政バスは、利用者が少ないようでありますが、例えばこれからは、町内ごととか団体の参加を計画的に求めていく、あるいは家族グループの参加など、ゆっくりとした観光コース的市政バスが考えられないかということであります。さらには、日曜、祭日等の運行を望む声もあるわけでありますが、これに積極的に対応されるお考えがないかどうか。これまでの市政バスの運行実態と今後の運行計画についてお尋ねをいたします。
次に、青年・女性議会の開設についてお伺いいたします。
このことにつきましては、何回かこれまで先輩議員が提起されていることでありまして、目新しいことではありませんが、当然のことながら快適に過ごせるまちづくりを進めるには、市民の手による運動の盛り上がりが大変重要な鍵になってくると思います。
このような観点から、市政の実態を知り、21世紀を見据えた地方自治のあり方を学ぶために、青年、女性議会の開設は、格好の機会であると考えるものであります。
青年議会については、若者の流出、政治離れによって運営が難しくなっているのでありますが、今日のようなときこそ意識を盛り上げ、活性化を図ることが大切かと存じます。毎年、成人式には400人前後の出席者があるごとく、相当数の若い方たちが市内に在住されているものと見込まれますが、ただ、若い方の意識が、これまでの地域中心のつき合いから、職場中心、グループ中心に、現実は大きく変化してきていることは見逃せない事実であります。
こうした中で、高岡市では、この青年議会議員を募るために、趣旨に賛同する市内の企業に社員研修を兼ねての派遣を依頼したり、自治会組織にも協力を呼びかけるなど、あらゆる方法を試みているということですが、当市としても参考にされ、対応されることを望みます。
一方、女性議会の誕生を期待する声も強いのであります。
市内の女性の方の就業率は、類似都市と比較いたしまして大変高く、社会進出も多いほうであります。また、婦人会をはじめ各種女性団体の活動は活発なものがあります。
今後のまちづくりは、この女性パワーに期待するものが大きいのでありますが、この点からも、この際、女性議会の開設を強く要望するものであります。
なお、先ほどの青年議会と合わせて、青年・女性議会としての開設はいかがなものでございましょうか。お答えをいただきたいと思います。
次に、市政への理解をさらに深めていただくための一環として、一日市長、教育長、部課長体験をやっていただいてはいかがでしょうか。これは、県なり他の市町でも実施されていることで、後追いするような気もいたしますが、よいことなら今から始めることも必要なことではないでしょうか。
体験者は、原則公募制とし、さらに団体等の推進を得て任命をしていただく。また、市政モニター制度のようなものを設けていただきまして、モニターとして活躍していただくとともに体験者にもなっていただくような方法がどうだろうかと思います。そうして、一回限り、一日だけということではなく、少なくとも2、3回は御意見をいただく。また、次回体験者はその方に推薦をしていただき、継続していく方法など、御検討をお願いするものであります。
次に、市民相談窓口の充実であります。
市役所内部も増改築がなされて広範囲になっていることや、初めて来庁される方は、各課でもだれに相談してよいかわからないのが実情です。また、南口に玄関ができたことで、正面玄関がどこかわからない状態でもあり、その点から玄関に総合案内相談窓口を設けたらいかがでございましょうか。そうして庁舎の簡単な配置図をつくり、それによって場所を案内し、陳情、相談は、内容を確認して、担当課、担当者まで紹介するぐらいのサービスが必要ではないかと考えますがいかがでしょうか。合わせてお考えをお聞かせいただきたいと思います。
次に、農業問題についてであります。
これにつきましては、先ほどの先輩議員の質問と若干重複するかと思いますが、お許しをいただきまして、述べさせていただきます。
昨年11月1日から、いわゆる新食糧法が施行されたところでありますが、御承知のとおりこの法律では、より一層の市場原理の導入や規制緩和を通じた流通販売の合理化などを図ることとされているところであります。こうした中で、今年8年産の米づくりが行われたわけでありますが、全国的には豊作で、市場では米余り感による価格の下落が懸念されましたが、新聞報道によりますと、先月22日、東京取引場で行われた8年産自主流通米の入札で、県産コシヒカリは、入札制度が始まって以来初めての値幅制限の上限を記録、全量落札したと報じられました。こうしたうれしいニュースの反面、3年連続の豊作により、平成9年度末には国内産で300万トンの在庫米が生じることから、当面生産調整減反面積配分が焦点となっています。
ついては、次の4点についてお尋ねをいたします。
この生産調整減反目標面積ですが、政府は9年度も本年度と同じく水田面積の約3分の1に当たる78万7,000ヘクタールと発表いたしております。これを受けまして、富山県は1万2,480ヘクタール、転作率20.38%が明示され、砺波市も昨年と全く同額の916.9ヘクタール、転作率20.6%と伺っております。
これは私の全くの私見で恐縮でございますが、率直に申し上げまして、この転作面積の配分については、これからの米づくりは、味と質の勝負であります。うまい米づくりをされている中核農家の方とか、営農組織で共同化される方、あるいは種籾生産者などには、この配分比率を若干考慮されてよいのではないかと考えますが、いかがでしょう。つきましては、9年度の生産調整、減反面積の配分方法、配分時期、団地化の進め方等について具体的にお伺いいたします。
次に、集落営農組織の育成についてであります。
この砺波型農業「アグリTONAMI21」でも提起されていることでございますし、集落営農組織の育成が急務であります。県では、去る11月19日に、平成12年度を目標とする、県集落営農推進基本計画がまとめられています。どこの地区においても、この集落営農は大変大きな問題になっているわけでありますが、総論賛成、各論反対、なかなか進まないのが現状ではないかと思います。
私は、もっと集落営農組織や中核農家の育成ということに、行政として強力に指導をしていただきたいというふうに考えるものでありますが、現状と今後の対応についてお伺いをいたします。
次に、優良農用地確保対策についてお尋ねいたします。
生産の低コスト、効率化を目指し、農業投資が行われ、土地基盤整備や農業経営の基盤の強化が図られております。そうした中で、宅地造成、企業の進出などで農用地が虫食い状態になろうとしているところもあります。
こういう観点から、私は、優良農用地の確保が重要であると考えるものでありますが、そうした点から、地区別の農業的土地利用計画、こういうものをつくって、示していただくことが必要ではないかと考えるものであります。
次に、中山間地域における転作対応についてであります。
これにつきましても先ほど御質問がありましたが、現実は、圃場整備をした農地はもちろん、圃場整備をしない農地でも中山間地では耕作放棄田や遊休地が出てきている状態であります。
9月議会でも先輩議員の質問がありましたが、私は、何といたしましても、初めから特産物というわけにはまいりませんので、まず手始めに、栽培が可能かどうか、また、採算的にはどうか。試験圃場のようなものを設置していただいて、具体的に農業改良普及所、農業協同組合等にも働きかけて、積極的に対応されることを要望いたしたいとするものであります。
次に、下水道事業についてお伺いいたします。
全国的にも特筆される散居集落の中にあって、自然の美しさを守り、生活環境の改善を図って、快適な生活を送るために下水道の整備は当面市民の大きなニーズの一つに位置づけられているものと考えられます。
さて、当市の下水道事業は、公共下水道事業として認可を受けて、既に12年の歳月を経ました。平成3年4月から一部供用開始があり、平成7年度末ではおよそ240ヘクタール、1,462戸が使用できることになったのでありますが、水洗化された戸数は878戸、水洗化率60.1%という状況であります。
また、下水道の普及率は12.2%で、県全体が39.6%という中で見ますと、県内では下位に位置づけられております。
当初の計画は、整備事業費が450億円くらい、完了が平成30年までとなっておりますが、せめて県の計画並みの平成20年を目指して資金計画を立てられ、実行に移していただきたいと考えるものであります。
ついては、具体的に次の4点について質問をいたします。
まず第1点、下水道マップの見直しであります。
市街地中心の公共下水道比率が28%、特定環境保全公共下水道が13%、合併処理浄化槽9%、残り50%が農業集落排水事業となっておりますが、いろいろな考え方もあると存じますが、私は、特環事業にもう少しウエイトを置いてやっていただきたいと考えるものであります。
その理由の1つは、当市内の大部分は、小矢部川流域下水道エリアの中に含まれているものであり、これまでにこれに要する費用を負担してきております。そうした中で、将来とも農集でいくのでしたら、それはそれで1つの選択ですが、いつかの時期に小矢部川流域を利用するのであれば、当初から特環で進めるべきであると考えるものであります。2つ目は、特環と農集の両事業によって、完成年度を早くすることを考えるべきではないかと思うからであります。3つ目は、例えば庄川左岸地区では、既に分譲宅地や住宅がどんどん建てられており、また、企業の進出もあります。このように混在した環境の中で、果たして農集だけでよいのかどうかということであります。また、昨年12月19日、国からの通達によりますと、建設省と三省間の申し合わせで、類似した事業間の調整として、2キロメートルルールの効率的な検討ということで指示がなされているところであります。さらに、農集では処理場が問題になります。また、後々の維持管理問題などから、一部地域では特環に含めてほしいという声もあります。市長の率直な御意見を承りたいと存じます。
次に、平成8年度の水洗化戸数の加入者はどのくらい伸びたでしょうか。本管工事終了後、3年以内に水洗化が義務づけられているわけでありますが、未加入者の状況と普及対策についてお尋ねをいたします。
最後に、水洗便所改造に要する融資制度でありますが、これまでの利用状況はいかがでしょうか。
私は、これに対する一時補給のメリットが少ないような気がいたします。現行、利子補給額は利息の10分の3の額となっておりますが、2分の1くらいに引き上げていただいて、利用度を高めることが必要ではないかとお尋ねをいたします。
以上、私のつたない一般質問、ささやかな提案ではございましたが、よろしくお願いいたしまして、質問を終わります。
◯議長(金堂君) 答弁を求めます。
市長 岡部昇栄君。
〔市長 岡部昇栄君 登壇〕
◯市長(岡部君) 池田議員の御質問にお答えいたしたいと思います。
親しみやすい市政の展開ということでございます。市民の皆さんに市政の状況を知っていただくということは非常に大事なことでございまして、いろんな施設もございましたり、機関があるわけでございますが、なかなか市民の皆さんはこれを十分お知りでない人がたくさんおられるのではないかと思っております。
市政バスをやったころは、非常に人気があったといいましょうか、「初めてああいうのを見た」とか、いろんな話を聞いたわけでありますが、最近はこの市政バスに応募する人が全くなくなってしまったわけでありまして、これは時代が変わったというのかどういうわけか、ちょっと判断がつきにくいわけであります。
ただ、今おっしゃるように、バスの運行の日取りを土・日にするとか、あるいは家族ぐるみにするとかというような方法を考えてみる必要があるのではないか。今のように平日にやるということになると、皆さん働いているものですから、なかなか行けないのではないかということも考えられますので、今後、これにつきましては、皆さんが参加しやすいような方法をひとつ検討いたしたいと思っているわけでございます。
それから、青年議会あるいは婦人議会でございますが、御承知のとおり青年議会というのは、この主体でありました青年団がだんだん解けていきまして、青年団がなくなった地域がたくさんございまして、呼びかける主体がもうなくなってまいりました。そういうようなこと等もありまして、非常にやりにくい時代になってまいったわけであります。まあ、いろいろ、高岡のような方法もあるのかもしれませんが、あるいはまた婦人議会のほうは、主として今まで婦人会が中心になるわけでありますが、婦人会のほうは年に1回、市長と語る会を催しておりまして、その際にいろんな御意見を聞く機会があるあるわけであります。
そういうようなこと等から、市といたしましては、市制40周年に中学生議会の開催を始めました。これは1年置きにやっていくわけでございますけれども、子供のときに既に市政に参画する考え方、あるいは市政の勉強をするということを身につけてもらうということでいいのではないかというふうに、今考えを変えているわけであります。そういうことで、なかなか青年議会の開催は非常に難しいのではないかというふうに思っているわけであります。
それから、その他のいろんな機会に、私はできるだけ会合その他に参画をして皆さんの意見を聞くということに心がけているわけでありますけれども、そうしたことなどを通じまして、皆さんにできるだけ市政に参加をしていただきたい。そのために、市長と語る会も、今までは昼間やっておりましたけれども、昼間ですと、家にいる年寄りの皆さんが出てくるというようなことになってしまいまして、これではいかんということで、今年から晩にやることに決めたわけであります。晩にやりますと、相当出席者が多くありますし、また活発な意見も出てまいります。そうした点で、いろんな方々の意見が聞けるということもやっているわけでありますので、そうしたところで角度を変えて市民の皆さんの意見を聞くという方向へ今向かっているというようなことでございます。
それから、農業問題につきましては、先ほど宮木議員の質問もあったわけでございまして、いろいろお答えをいたしたわけでございますが、生産調整の減反面積につきましては、うまい米づくりをする人に傾斜配分すればどうかというような意向であったかと思いますが、これはなかなか難しい問題です。いわゆるとも補償の問題も絡んでまいりまして、市といたしましては、そういった部落なりへまとめて減反面積をおろしていく、そして、とも補償ができるような形をとっているわけでありますので、やはりそうした方向で今後も進まなければならないのではないかと思っているわけでございます。
また、集落営農につきましては、先ほども申しましたように、できるだけそうした集落営農体制というものができるように、今後ともこのような施策を進めるということにいたしていきたいと思っております。
ただ、その規模をどうするかということが一つの課題ではないかと思っているわけであります。余り小さい規模ですと、なかなかやり繰りがつかんのではないかと思うわけでありまして、ある程度の規模のものにしないと、融通が効かないというか、あるいは力が出ないというか、あるいは組織をつくるにつきましても、人材を確保するにしましても、ある程度のものでないと、中核になって働く人に対するいわゆる賃金支給が難しくなるということ等もありますので、そういうような組織をどういうぐあいにするかということが、やはり一つ問題点ではないかというふうに思っているわけであります。そうしたものを逆算をして、大体どれぐらいの規模のものという一つの目安をつける必要があるのではないかというふうに思っているわけであります。
それから、優良農地の虫食い状態も大変心配をいたしているわけでございます。これは市政の発展と裏腹になるわけでありまして、発展するためには、やっぱり住宅も必要、工業団地も必要、その他の施設も必要と。そうなると、田がつぶれる──山がつぶれることもありますけれども、そういうようなことになってまいります。
そうかといって、これをこの地域だけに限るということになりますと、これまたいろんな問題が出てまいりまして、そこだけをどんどんわやにしていくというようなことになったり、あるいはその中の人が、「田んぼを売らない」と言って頑張る人が何人もおってきたら、計画が全然うまくいかないということもあったりいたしまして、痛しかゆしのことで、なかなかいい方法が見つからないわけであります。しかし、これも大体今のところは限度があるわけでありまして、この土地利用計画によりますと、あと200町歩余りだったと思いますが、それぐらいで4万5,000ぐらいが達せられるというような検討をつけているわけであります。
実際、市というのは、5万いないと市の運用はよくないのではないかというふうに思っているわけでございますが、とりあえず4万5,000を目標にやって、その結果を見てまた考えるということにしていかなければならないのではないかというふうに思っております。いつまでも無制限にどんどん大きな市にしていくということは、将来はどう言うかわかりませんが、今のところは考えておりませんので、ある程度の限度が来たならば、そのときは抑制をしていくということを考えていかなければならんと思っているわけであります。
できれば、宅地ならこの方面とこの方面というような大体の大まかな区分ぐらいはできるのかなということも考えておりますが、ただ、宅地あるいは家屋をつくるにしましても、そこへ人が入らなきゃならんわけでして、入るところは大体だれが見ても決まっているので、ひょっとどこかへ行って建てても、なかなか売れないということになりまして、やはり売れるところでないとなかなか住宅が建設できないということもあるわけでありますので、どこかに固める。あるいは適当にばらまくということは、役人がやるとそんなことをやりますけれども、実際に携わる人たちは、そんな売れないところへは行かないわけであります。そういうようなことで、理屈と現実とはなかなか合わないわけであります。そういう矛盾、悩みもあるわけであります。
それから、中山間地利用につきましても、先ほど申しましたような、この地域の発展策を考えていくということは大変大事なことであります。農協とかその他へ働きかけていくことも非常に大事であります。先ほども申しましたように、農業の推進をしていく推進役はやはり農協でなければならないわけでありまして、それが農協と農民とを結びつけ、農村も存続でき、また農協も存続できるということになるわけでありますので、こうした点で、今後、農協のほうがもっと農村の経営に深くかかわっていっていただかなければならんのではないかというふうに思っているわけであります。
また、下水道マップの問題でございますけれども、少しずつ状況が変わってきております。農集が非常に多いのは、やはり財源の問題でありまして、農集でやると市なりの持ち出しは半分以下になってしまうわけですね。それが、その他の公共下水道をやりますと、大変大きな負担になってくる。負担といっても、借金だけを抱えるということになってまいりまして、将来、非常に大きな財政負担になってくるわけです。そういうことから、できるだけ農集でやれるところは農集でやろうということでマップをつくったわけであります。
その後、公共下水等に対する補助を、できるだけ細い線まで補助するように範囲を拡大してもらいたいという運動をどんどん続けてきまして、今20トンまでの線になっておりますけれども、今度はその半分の10トンまで補助対象にするということになってまいりましたので、これはかなり緩和されるという状態になってまいります。
それから、3省の協定等が出てまいりましたりいたしまして、流域下水の2キロ範囲内は公共下水でやっていこうということを決めたようでありますが、これは向こうさんが勝手に決めているので、こっちのほうは、やっぱりこっちの状態も、今後の返済計画とか負担とかいうことを考えながら決めていかなければならないわけであります。
しかし、農集も、処理はいずれは公共下水の中へ入れることを私は考えていかなければならないと思います。今は、農林省だ、建設省だではなしに、農村については、こういう散居ですから、国が補助してしかるべきものだというふうに思っているので……。
大体下水道というのは大都市で始まったわけでして、大都市中心の考え方になっているわけです。そういうものを、こういうものをこういう小さい町へ来て、しかも散居にばらまくような下水道をやりましても、とても耐えられるものではないわけです。それが、だんだんそういう細かいところへ配慮をして、補助がだんだん増えてくれば、それに応じてもいいと思いますけれども、ここらはやっぱり農集でやって、最後は農林省と建設省が合体をして入れれるような運動を展開をしていかなければならんと、こんなふうに思っているわけであります。
そういうようなことで、マップ等につきましては、そうした状況も変化してまいりますので、見直しを検討する時期がそろそろ来ているのではないかと、こんなふうに思っているわけであります。そういうようなことを今後検討してまいりたいと思います。
事業のことにつきましては、それぞれ部長なり担当のほうから答弁をいたします。
以上であります。
◯議長(金堂君) 答弁を求めます。
総務部長 柳原和夫君。
〔総務部長 柳原和夫君 登壇〕
◯総務部長(柳原君) それでは、私のほうから御提案2件につきましてお答えを申し上げたいと思います。
まず、一日市長あるいは一日部課長体験についての御提案でありますけれども、市民の皆さんが市政へ関心を持っていただくという一つの方法ではあろうかというふうに思いますので、新しい趣向で、市民啓発運動やイベントなどにをわせまして、具体的な業務内容を体験していただけるような、例えば一日施設長であるとかヘルパーなど、実質的な効果の上がるような事業を検討いたしたいと考えております。
もう1点、市民相談窓口の充実の件についてであります。現在、市民課を総合窓口といたしまして、南玄関からの来庁者の対応をしております。また、生活環境課に受付を置きまして、正面玄関からの来庁者の対応をしているところであります。
過去におきまして、市民相談窓口を設けまして、職員を配置して対応したこともございましたけれども、その実効性が非常に薄く、その反省に立ちまして、現在のような方法で行っているところであります。
しかしながら、来庁者の方々には、市役所がわかりやすいところであるということは大変大切なことであろうと存じますので、各課の業務内容や申請窓口、業務の内容などにつきましては、常日ごろ、広報誌や、あるいは昨年も発行いたしましたが、転入世帯用の『生活百科』などで細かく紹介をしたりいたしまして、周知に努めているところであります。
また、庁舎内の案内看板や、あるいは課名、係名の名称を改正するなどしまして、一目でわかりやすい状況も、常日ごろ改善に努めているところであります。また、窓口職員の接遇研修などに努めているところでもございます。
今後とも、職員すべてが質の高い窓口担当者たり得るように、各種の研修を通じまして徹底するとともに、案内表示等の改善を引き続き行い、より一層の市民サービスに努めてまいりたいというふうに考えております。
◯議長(金堂君) 答弁を求めます。
産業建設部長 福島敏夫君。
〔産業建設部長 福島敏夫君 登壇〕
◯産業建設部長(福島君) 中山間地域での転作対応等についてお答えいたします。
先ほど市長から総括的にお話があったところでございますが、補足させていただきます。
中山間地域におきましては、高齢化が進む中、定着性の高い転作作物への誘導が困難になりつつあります。しかし、一方、豊かで美しい自然環境に恵まれた地域資源がありますので、これを活用し、都市部との交流を図ることによりまして、活性化を進めることが必要であると思っております。この交流、情報交換の進展によりまして、中山間地域の果樹や切り花、山菜、そしてこれらを簡単に加工しましたいわゆる1.5次産品などの需要が生じてくると考えられますので、農産物加工グループやあるいは高齢者が主体となった生産体制づくりなるものを働きかけまして、特産化への足がかりにしたいと考えております。
また、中山間地域での集落営農は、生産コストの低減はもとより、特に地域社会を維持すること、そしてさらには農地を保全し、水源を涵養するという大きな役割がございます。したがいまして、転作についても、集落営農の母体をつくって取り組むことが大切であると考えております。
いずれにしましても、このようなことを踏まえ、今後とも農業普及センターやあるいは農協等とも連携をとりまして、中山間地域の対策に取り組んでまいりたいと思っております。
以上であります。
◯議長(金堂君) 答弁を求めます。
水道部長 福田正治君。
〔水道部長 福田正治君 登壇〕
◯水道部長(福田君) 池田議員さんの質問にお答えいたします。
まず、水洗化についてでございますが、平成7年度末878戸でございます。8年度では、11月末まで138戸申し込みがありました。そのうち100戸が接続されております。許容対象戸数が1,462戸でありますので、8年度末にはこの申し込みも全部接続したと考えますと、69.5%の見込みであります。したがいまして、未加入者は446戸ということになります。
普及対策につきましては、町内会及び砺波市の公共下水道推進協議会の皆さんの御協力を得ながら、水洗化について各戸に御協力をお願いしているところでございます。
次に、水洗便所の改造資金利子補給についてでございますが、平成7年度末まで43戸、8年度には、現在までに3件申し込みがございました。計46件でございます。利用率は全体の3%であります。
利子補給の改正につきましては、当初は、先ほど議員さんも申し述べられましたとおり、10分の3でございます。限度額は100万円でございます。
各市町村では、一定の利子補給や貸付限度額を低く定めて利子の全額補給をしているところもございますが、現在は貸付利子が低いので改正は考えておりませんが、高金利になりますと、他市とのバランスも検討しながら考えていきたいというふうに思っているところでございます。
次に、下水道事業の促進についてでございますが、財源が確保できれば早く進めることができますが、市もいろいろな事業がありますので、下水道だけには財源を確保することができないということでございまして、現在のところ、市長も、よく議会でも申し上げておりますとおり、20億円ということで進めているところでございます。
以上でございます。
◯議長(金堂君) 以上をもって、本日の日程を終了いたします。
次回は、明12日午前10時から開会いたします。
本日はこれをもちまして散会いたします。
御苦労さまでした。
午後 3時29分 閉議