平成7年3月定例会(第3号) 本文

1.会議の経過
 午前10時01分 開議

◯議長(林 君) ただいまから本日の会議を開き、直ちに日程に入ります。
 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第1号から議案第43号まで、平成7年度富山県砺波市一般会計予算外42件を議題といたします。
 昨日に引き続き市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 通告に基づき発言を許します。
 11番 柴田豊明君。
  〔11番 柴田豊明君 登壇〕

◯11番(柴田君) 私は、新しい農業政策及び行政改革関連と体育施設について市長にお伺いをいたします。
 まず、食糧自給率の向上と安定生産についてでありますが、戦後50年、我が国は目覚ましい経済発展とともに、総グルメの状況にあります。食糧はあふれ外食産業も花盛りであります。よく考えてみると、店頭に並べられた食料品や外食産業素材は、その大部分が輸入による外国依存となっており、1993年の我が国の食糧自給率は37%となっております。
 昨年は米粉調整品、生鮮野菜等の輸入が倍増しており、ミニマムアクセスによる外米輸入は4月1日から実施されることになっております。
 今般突如として襲った兵庫県南部地震による被害はあまりにも悲惨であり、言うべき言葉もありません。被災者への救援活動が懸命に行われたが、一時は食糧が十分に届かないという事態ができました。
 食糧の安全保障は、危機管理システムの最重要課題の1つであります。また、食糧の確保は輸送供給システムを含めて社会システム全体が円滑に機能しなくては不可能であります。世界各地で紛争が頻発し、異常気象や砂漠化で、食糧生産に大きな影響を与えていることも事実です。国内においても、食糧の不足が起こることも想定されます。そのときの備えは大丈夫なのか。今日の農業に対する風当たりは危機意識の欠如のあらわれと思われます。食糧の安定供給を危機管理の面から見直し、自給率の向上を図る方策が必要と思いますが、市長のお考えをお聞かせください。
 次に、新食糧法関連対策についてお伺いをいたします。
 昭和17年以来、半世紀にわたって我が国の主要食糧政策を支えてきた食糧管理法が廃止され、主要食糧需給調整安定法いわゆる新食糧法が11月より施行され、明年の米穀年度から適用されることが決まっております。このことは、現行制度の米生産流通の実態に合わなくなっていること、ウルグアイ・ラウンド農業交渉合意によるミニマムアクセスへの対応のために、法改正が必要になったことが主な理由とのことであります。
 新食糧法は、食糧管理が大前提であった現行食管法に比べ、自主流通米を主体とした部分管理に変わり、再生産が保障されないことになります。
 その内容として、1点目は、米の需給見通しを含む基本計画を策定し、生産調整の円滑な推進と備蓄の運用などで、全体需給の調整を図ることとされているが、生産調整対応はどのようになるのか。
 2点目は、自主流通米と政府米を計画流通米として政府への米売渡し義務を廃止し、米の流通は民間流通を基本として、政府の役割は備蓄運用とミニマムアクセス前の運用に限定することとなっている。計画流通米と計画外流通米とに分かれ、計画流通米は、自主流通米全体となり、産地間競争の激化、中山間地域等の条件不利の助長が懸念されると思いますが、どのように対処されるのか。
 3点目は、計画流通米の集荷販売を行う業者を、現行の指定許可制から登録制にし、流通規制を必要最小限に緩和することとされているが、流通規制の緩和では、民間企業なども登録するだけで参入でき、主食の米が資本の思惑で流通する可能性が出てきたことについてはどのようになっていくのか。
 4点目は、自主流通米の価格形成の場として、自主流通米価格センターを法的に位置づけ、需給実勢を反映した価格制度を目指すこととされているが、現行価格については思惑の変動は否めません。輸入攻勢、産地だけでなく農家同士の過当競争、価格低下による生産意欲の減退と、その結果として生産基盤の弱体化など、不安材料が多くありますが、砺波型農業政策をどのように進めていかれるのか。なお、価格安定制度、食糧基本法など、つくるべきことと思いますが、どのように考えておられるのかお伺いをいたします。
 次に、ガット・ウルグアイ・ラウンド農業交渉におけるミニマムアクセス受け入れに伴う農業関連対策についてお伺いをいたします。
 このことについては、農業生産基盤を強化し整備する対策で、6ヵ年で6兆100億円を投入することになり、年次別に決定し、対策の推進がなされることになりましたが、当砺波市への対象についてはどのようになっているのか、具体的にお聞かせください。
 次に、農業関係の規制緩和策についてお伺いをいたします。
 今日、日本の政治課題は行政改革で、規制緩和、特殊法人の整理統合、地方分権の推進にあるとされており、検討されているところであります。
 規制緩和策については、500項目の5ヵ年計画中間とりまとめをもとに計画策定作業を進めることとされております。委員会の意見報告書によると、住宅、土地、流通、運輸、情報、通信、金融、証券、保険など13分野にわたり緩和策が提案され、農業関係では、首都圏農地の大幅な都市的利用への転換、米の選択的減反で大規模農家の除外、自主流通米の値幅制限の廃止、農産物価格新制度は将来的に廃止を含めた見直しなど、大幅な農業分野の規制撤廃が盛り込まれ、特に米流通では、穀物メジャー参入を認める外国商社の直接輸入が提言されております。農業への影響や公益性などから、規制緩和に慎重論も併記されていると報道されております。
 大幅な緩和が実行されると、国内農業の生産は大きな混乱が必至であり、農村部はもちろん消費者側の反発も必至であると思われます。このことは、国民生活への影響を最優先として進めるべきものと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。
 次に、地方分権についてお伺いをいたします。
 地方分権体制は、地方自治体と中央政府との役割分担を明確にし、地方のことは地方で決めることを原則として、従来の画一的な行政を各地域に見合ったやり方にし、地方の発展を図る方向で検討されております。
 地方分権法案は、閣議決定され、3月中には地方分権特別委員会で本格審議がはじまる見通しということです。富山県においても、地方集権推進の一環として、7年度に都市計画事業の建築許可など10件、115項目の事務について市町村に権限移譲する方針で予算化もされているということであります。砺波市への権限移譲される具体的項目と取り組みについて、どのようになるのかお聞かせください。
 また、県においては、昨年7月に地方集権推進の指針をまとめ、身近な行政サービスの向上、県と市町村の事務処理の簡素化、合理化、市町村の主体的行政運営の強化などの視点で進めるとされておりますが、当市への権限移譲の見通しについて、どのように考えておられるのかお伺いをいたします。
 なお、市町村への権限移譲が進むにつれて、規模の小さい市町村では対応できないことが出てくると思われます。今、砺波市も広域圏事務組合、広域農業共済組合、広域的農業協同組合の発足があり、広域消防への検討がなされておりますが、砺波市としても広域的な合併も視野に入ると思われますが、市長はどのように思っておられるのかお伺いをいたします。
 次に、県西部体育館施設についてお伺いをいたします。
 富山県西部総合体育館(仮称)でございますが、この検討につきましては、平成4年9月以来検討協議され、平成5年3月に基本構想報告書がつくられ、知事に提出されております。この施設は、平成12年の2000年国体に向けての施設として、平成7年度の県予算に基本設計が予定されており、前進するものと期待しているところであります。
 基本構想の施設内容については、スポーツ分野では大アリーナ、中アリーナ、温水プール、付属施設の託児室。トレーニング部門ではトレーニング室、相談室。研修部門では大研修室、宿泊対応できる中研修室。スポーツ情報提供部門、サービス交流部門、管理部門等については、基本設計はどのような規模の施設として具体的に考えられているのか、そしてどのように建設への見通しをされているのかお伺いをいたします。
 次に、砺波市総合グラウンドの整備についてお伺いをいたします。
 市総合グラウンドは、昭和42年に建設整備され、公認の砺波市陸上競技場と位置づけされ、多くの大会を行ってきております。2000年国体では、ラグビー会場に予定されていて、グラウンド整備の方向で検討されており、7年度はスタンド手すり取替えの計画でありますが、スタンド施設は建築後28年経過しており、ブロックにモルタル構造部分もあり、剥離の状態にあり危険な状況にあります。グラウンド整備、スタンド施設整備などが必要と思いますが、どのように考えておられるのかお聞かせください。
 なお、周辺についても、高等学校、中学校も近く、トレーニングセンター等室内施設の併設、進入道路についても検討すべきものであると思いますが、市長はどのように思っておられるのかお伺いをいたしまして、私の質問を終わります。

◯議長(林 君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 柴田議員の御質問にお答えいたしたいと思います。
 まず最初に、新しい農業政策のことでございます。
 日本の食糧自給率というのは三十数%、40%を割っているわけでございまして、本当に憂慮すべき状態でありますが、国民の間あるいはまた政府等におきましても、あまり憂慮されておらないのが現実ではないかと思っているわけでありまして、私はこれは大変憂慮すべき問題であるというふうに思っているわけであります。
 食糧というのは、主要食糧は自給すべきであるという原則は常に守るべきである。これはやはり日本の自衛といいましょうか、今おっしゃったような危機管理というような面からも自給ができるという態勢を整えておかないと、いつどんなことが起きるかわからない時代でありますから、今の状態のままで進めていくということは非常に危険であるというふうに思っているわけであります。
 そうしたこと等から、今後とも自給率を確保していくという対策を考えていく必要があると思うわけでありまして、そうしたことにつきましては、折に触れていろいろと各方面に働きかけていく必要があると思っているわけであります。
 これは、一昨年の不作の場合におきましても、あのような騒動が起こっているわけでありますから、人間が食糧がなくなるといったときにどういうふうな反応を示すか、どういうパニックに陥るのかということは、あの一例を見てでもはっきりといたしているわけでありまして、大変憂慮すべきものではないかというふうに思っておるわけでございます。
 それから次に、新食糧法の問題でございますが、今度の新食糧法におきましては、生産調整をどうするのかということでございますが、これは自主的な判断を尊重するということになっているわけでありまして、いわゆる強制をしないということがいわれているわけでありまして、強制しないで実効があるような方法を考えよというふうに考えられているわけであります。
 それでは、自主的にだれかが申し出するのがいるのかどうかということになりますが、これは、今後転作の助成でありますとか、あるいは政府米を改良するという場合には、自主調整をした人の農家からこれを買い付けをするということになっておりまして、そのようなことでできるだけ自主調整に乗っていただきたい。こういうのが今度の法律の趣旨ではないかと思っているわけであります。今回は、やはり備蓄ということが今までよりも違った考えになっているわけでありまして、一昨年の食糧不足等にかんがみまして、やはりある程度の備蓄が必要であるということをようやく政府も考えたわけでありまして、この問題につきましては、砺波市議会でもいろいろ論議をされた段階で、私も前から食糧を備蓄することが必要であるということを申し上げておったわけでございますが、日本の政府もようやくそのことに感づいて備蓄をしようということで、今度の新食糧法をつくったわけであります。
 そのようなことで、生産調整はそういう方法で図られるというふうになるわけでありますが、何にいたしましても、非常に販売は自由になってくるということになってまいりますから、この産地間競争は今後さらに強まってくるということは論をまたないわけであります。そうした産地間の競争に対応できるような砺波市の農業というものを考えていかなければならぬのではないかというふうに思っているわけでありまして、今後うまい砺波米をつくる、あるいは消費者ニーズに合った販売促進の戦略を構築していくということが非常に必要であろうと思っておるわけであります。
 あるいはまた、中山間地等におきましても、農作業の受託センターをつくるとか、あるいはまた、はさ干し米は非常においしいといわれているわけでございますから、そういうものあたりも大いに宣伝をして、有利に販売できるような体制をつくっていく必要があるのではないかというふうに思っているわけであります。
 米の新しい流通制度に対しましては、今後いろんな団体が参入をしてくるということが考えられるわけでありまして、そういうようなことなどを考えてまいりますと、今までは農協はほとんど一本でこれを集荷していたわけでありますが、今後は必ずしもそうではなくなるわけであります。
 それからまた、今回の新食糧法によりますと、米の価格を規制をする規定がどこにもないわけでありますから、足らぬときにはどんと暴騰する、それから余ってきたらどんどん暴落をするというようなことで、暴落のレッドラインというのが決まっておりません。幾らでも下がっていくというような状態になってくるわけでありまして、そういうようなことなどをどこかで最低線を引く法律なり何かが必要ではないかということも考えられるわけでありますが、今度の法律の中ではそういうようなことは考えられておりません。したがいまして、そこには農民自体が価格を維持する体制をつくる必要があるというふうに私は思っているわけでありまして、そのような体制をつくるにはどうすればいいのかというようなことになりますと、やはり農協あたりができるだけ多く集荷をして、そしてやはり農協の操作によって米の価格を維持していくというような体制をつくるよりほかに方法がないのではないかというふうに思っているわけであります。元来、戦争前はやはりそうしたことを考えて農協というのはできたわけでありまして、農家を結集して、そしていろんな財界その他に対抗していくために農協をつくっているわけでありますから、また昔の農協に帰って、いわゆる自由競争の時代の農協に帰ってそのような役割を果たしていってもらわなければならないのではないかというふうに思っているわけでありまして、これからの農協の任務といいましょうか、役割というのは非常に大きいものがあるのではないかというふうに思っているわけであります。
 また、農家も自分たちの農協というものを根城にして、自分たちの立場というものを堅持をしていく、農産物の販売を有利にしていく。もちろん生産のためのいろんな資材等もより安く入手するということの方向で対処していかなければならぬのではないかというふうに思っているわけであります。
 自主流通米の価格センター等を設けることになっておりますが、このような機能がどういうふうになるのか、今のところははっきりといたしておりません。こういうふうなのがうまく機能するのかどうか、はっきりいたさぬわけでありまして、これらにつきましても、もう少し様子を見ないと何とも言えないというふうになってくると思っております。
 ただ、砺波市といたしましては、やはり今までどおり砺波型農業というものを推進をするという必要があるわけでありまして、これはやっぱり今まで以上に速度を速めなければならぬのではないか。そしてやはり生産体制のコストを下げる可能性を十分に持っているということが非常に大事でありますから、こうした砺波型農業の推進につきましては、今までより以上に強力に進める必要があるのではないかというふうに思っているわけでありまして、砺波市の総合農政検討委員会等からも、アグリTONAMI21の加速的な実現をやらなきゃならないという提言がなされているわけでありまして、私もそのようなことではないかというふうに思っているわけでございます。
 次に、農業対策の6兆100億円の対応でございますが、ウルグアイ・ラウンドに伴います対策として政府は6兆100億円の対応策を打ち出しているわけでありますが、その内容を見ますと、約半分以上の3兆5,500億という半分以上は公共事業であります。残りの中で非公共事業が1兆6,900億円、それから融資事業が7,700億円ということになっておりまして、合わせまして6兆100億円というものを今後予算化して実施をしていくというふうになっているわけでありますが、そのほかに地方単独施策が1兆2,000億円あります。これは砺波にどういうふうに影響しているのかというふうなお尋ねでございますが、これらは今までありました事業が積み重ねられたというきらいがあるわけでありまして、公共事業にいたしましても主として土地改良事業でありまして、土地改良の事業がそれだけ積み重ねられると。
 また、非公共事業の中を見てみましても、負債対策でありますとか、あるいは農地の流動化対策とか、あるいは新規就農者の対策でありますとかいうようなことなどがいろいろあるわけでありまして、今までやっておりましたことへ政府の予算が積み重ねられたというような感じを受けておるわけでありまして、市がやりますいろんなそうした事業に対します若干の国の予算がその分だけ増えてくるというような形ではないかというふうに思っているわけでありますが、公共事業の3兆5,500億にいたしましても、砺波市内では既に区画整理も終わってしまっておりますし、あとは用水改良ぐらいが今やられているところでございますから、そうかといってそうどんどん来ましても、なかなか受皿のほうが大変である。これは地元負担が必ずついて回るわけでありますから、それだけの受け入れる能力が農村にあるかどうかということが非常に私は問題ではないかというふうに思っているわけであります。
 こういうようなことでは、とてもウルグアイ・ラウンド対策には私はならぬというふうに思っているわけでありまして、いわゆる市が考えますような砺波型農業というもの、これは市が発表しましてから1年後には農林省も新しい農業の方向というものを打ち出したのは大体砺波型農業と似ているわけでありますから、そういうものをもっと促進するような対策というのは一つも盛られておらぬわけでありまして、これは非常にあまり効果的なものではないのではないかというふうに思っているわけでありまして、そういうものがやりやすい対策を講じて、そして日本の農業というものを変えていくということが必要ではないかというふうに思っているわけでありまして、今度のウルグアイ・ラウンドではちょっと問題があるのではないか。
 公共事業あたりが非常に多いのは、日本全体をながめますと、まだまだ区画整理をしなければならないところが半分以上あるわけでありますので、国全体からながめますとそういうことも必要でありますが、それだけをやっていたのでは農家負担が多くなるだけでありまして、それに集落営農を複合させていくという対策が私は必要でないか。土地改良の区画整理をやるとともに、すぐそれは集落営農をまず考えて、その中で区画整理あたりを考えて複合させていく。それに対するある程度の援助をしていく。区画整理が終わったところに対しましては、そうした集落営農とかそういうものがやりやすいような補助をするとか、いろんな対策を講ずるということをやらないと、本当の効果は出ないのではないかというふうに思っているわけでありまして、そういう基本的なことをやれば、今非公共事業等幾つかありますけれども、こんなことはおのずからできてくるわけであります。そういう根本的なことができておらないというふうに思っているわけでありまして、13%ぐらいの今までの農業政策の上乗せはしてあるということでありまして、その分は幾らか予算が増えてくるということではないかと思っているわけであります。
 次は、農業の規制緩和への考え方でございますけれども、規制緩和というのは、農業といわず、いろんな企業といわず、行政といわずいろんな面で言われているわけでありまして、規制緩和が必要であるということは、戦後50年たちまして日本がここまでになってまいりました。そしてまた、これからさらに飛躍をしていくためには、規制緩和も必要であるということは我々もわかるわけでありますが、これもやはり限度がありまして、何でもかんでもルーズになってしまうということでは、これは果たしてうまくいくのかどうか問題であると思うわけでありまして、どうしてもここだけはこうしなければならぬという問題がやはりこの中にあるわけでありますから、農業には農業のやはりここだけは守らなければならぬ。あるいはまたその他の企業におきましても、この企業のここはやっぱり規制をして守らなければいかんというものがあります。これはアメリカだってどこだってみんなあるわけでして、日本だけがわいわい言われたからといって、全部規制緩和をするというわけにはいかんのではないかと思います。ましてや農業というのは、第1次産業でありますから、非常に弱い産業であります。弱い産業でありますから、ある程度これを補助して維持していくよりほかに方法はないわけでありまして、そうした点から考えますと、何もかも規制をはずしてしまうということには私は問題があるというふうに思っているわけでありまして、先ほど申しましたような農業の使命というものを考えますと、ある程度必要なところは多少規制するところはしなければならぬのじゃないかというふうに思っているわけであります。
 次に、地方分権の問題でございますが、地方分権というのは、今度法案ができまして、今度の国会で審議をされることになっているわけであります。それに先立ちまして、逐次平成7年の4月からは地方に対しまして10項目、115の事務が移譲される予定になっているわけでありまして、これは細かいものだけがあるわけでありまして、これは移譲されたから急に変わるというものではどうもなさそうであります。移譲されたからといってそう変化のあるようなことにはならぬのではないか。基本的なもっと元のことが決まりませんので、あまり効果的ではないと思っているわけであります。
 そこで、砺波市あたりに移譲されるものは、それじゃその中で何があるのかといいますと、たくさんある中で砺波市に移譲されるのは、商店街振興組合の設立認可、指導監督の業務で、それは13ぐらいの事務になるようでありますけれども、それが砺波市に移譲される中の1つである。それだけしかありません。ですから、ほかのものはあまり砺波市へ移譲されるものはないわけでありまして、今の115項目の中では大した期待は持てないというわけであります。
 ところが、この商店街振興組合というのは、もう既に砺波にありますけれども、これから新しいのができるかというと、どうもそれらしいものは考えられないのではないかというふうに思うわけでありまして、あまりこれによってどうという影響はなさそうであります。
 そういうことで、いろいろと地方分権でありますとか、規制緩和とかいろいろなことがどんどん言われておりますけれども、今度の権限移譲にいたしましても、どこまで権限移譲されるのか、どうでもいいものだけをどんどん持ってくる。あるいは手数のかかるやつだけを持ってこられて、金が来んというのではどうにもならぬわけでありまして、我々はもっと基本的な権限を移譲して、金をつけてこい、権限移譲せんでも金さえくれれば何でもやってやるということを私はいつも言っているので、金さえあれば我々は何でもできるわけでありますから、権限移譲もさることながら、やはり自由に使える金をもらったほうがいいのではないかというふうに思っているわけであります。
 そういうことで、今度の地方分権につきましても、市長会としても一つの意見をまとめて政府に出してありますが、今度できるのは必ずしもそれに合うてはおらぬのではないかというふうに思っているわけであります。
 そういうような分権でいろいろ権限が下へ下ろされますと、各市町村の事務が複雑になってくるというようなことなどから、広域合併が必要になってくるのではないかということでございますが、やはり根本的に大きな権限と経費が下ろされるということになれば、あるいはそういうこともやはり考えたほうがいいのかもしれませんが、今の段階のところではまだそこまでではないのではないかなと思っております。
 ただ、それとは別個に、広域合併というものを考えていったほうがよくないかという意見ももちろんあるわけでありまして、私も前に申し上げましたように、現在広域行政というものを進めておりまして、逐次いろいろなものが広域的になされている。先ほども質問の中にありましたように、いろんな行政の中の一部門でありますとか、水道とかあるいは農業共済あたりも、一町が入っておりませんけれども、ほとんど入っておりましたり、農協も半分ぐらい合併になってきた。あるいは今度は消防あたりも先ほども申されましたようなことで、その方向へ向かわざるを得ないのではないかと思いますが、そういうようなことがだんだん出てまいりますと、ここまでやったのなら、これは一緒にしたほうがいいというようなことになれば、これは合併も考えられるのではないかというふうに思いますが、初めから合併ありきでは、今はまだそういう時期ではないのではないかというふうに思っております。
 と申しますのは、各広域圏内の各町、村というのは非常に意欲的にいろんな事業を進めておりまして、活性化をどんどんやっております。これはやはりそれぞれの町単位で自分たちも協力しようという意欲に燃えてやっておられるわけでありまして、そこにはは議会なり首長がおりまして、一生懸命やっているわけでありますが、合併いたしますと、それぞれの町の首長とか議会というのは、その町だけのものではなくなってしまうので、全体を眺めてやっていくというようなことになってまいりますと、今の活力が果たして続けられるのかどうかという心配がちょっとあるわけでありまして、そのようなことなども、もう少し各町村のいろんな事業が定着をすれば少し早まるのではないかなというふうにも思っているわけでありまして、今の段階では少し時期が早いというふうに思っているわけであります。
 その次に、体育施設の問題でありますが、県西部体育館の基本的な計画はどういうことになっているのかということでございますが、先に基本構想ができまして、昨年は基本計画ができたわけでありまして、大体基本構想とほぼ似ておりますが、大きさにつきましては、延床面積が1万1,000平米~1万2,000平米のものを考えられているわけであります。
 それから、大アリーナは2,000平米程度、それから中アリーナは1,000平米程度、それから健康体力相談室も含めたトレーニング室750平米程度、研修部門として、大研修室、中研修室あわせて180平米ぐらいというような基本的な構想になっているわけでありまして、7年度には実地調査もやり、またコンペもやるということになっております。
 また、温水プールもつける予定になっておりますが、これはやはり前からもいわれておりますように、県のほうは県営プールが高岡にあるものですから、そこまではなかなか県はやれないということを言っておりまして、これは市が負担をしてやることにしなければできないのではないかというふうに思っているわけであります。これは大体構想としては2,000平米ぐらいのものを考える必要があるのではないかと思っているわけであります。
 それから次は、市民グラウンドの整備でありますけれども、市民総合グラウンドの整備につきましては、既に28年も経過しておりまして、スタンド等もかなり老朽化いたしております。今回手すりあたりの補強もやったわけでございますが、2000年国体のときにラグビー会場の第2会場にすればどうかという意見もあるわけでありますが、これは2通り私どもは思っておりまして、現在あります総合体育館の向こう側にあります河川敷にありますグラウンドを第2会場にできないかということも検討してもらいたいということも言っておりますし、それから、もしこれを使うということになれば、そのあと総合グラウンドとしてすぐ使えるような改修の方向を考えていきたいというふうに思っておりまして、ラグビーのためにラグビー会場にしたあとはまた一般の総合グラウンドにするときは相当金をかけなければいかぬということでは困るわけでありまして、そういうようなことにならぬような改修の方法を考えてもらいたいというふうに思っているわけでありまして、そういういろんな点を今検討中でございます。
 それから、道路につきましても、あそこは道路の進入が1本しかありませんで、進入しずらいところでありまして、将来はやはり都市計画道路でありますとか、いろんなものを考えていく必要があると思っておりますが、ただ、将来総合グラウンドとしては、もう少し整備する必要があるのではないか。サブグラウンドあたりもつくったり、その他の施設も考えた整備の仕方をする必要があると思いますので、もう少し基本的な考え方をして、改修をやるときにはしなければならぬのではないかというふうに思っているわけであります。
 以上であります。

◯議長(林 君) 1番 石田隆紀君。
  〔1番 石田隆紀君 登壇〕

◯1番(石田君) お許しを得ましたので、市政一般について3項目の事項とそれに関する質問をさせていただきます。
 はじめに、国道359号線の改良促進についてお伺いいたします。
 インターまでの問題も解決し、2、3年後には完成されて供用できるものと思われますが、インターより東、庄川、頼成の森までの区間の着工整備はどのように進むのか、また、今後どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。
 2000年国体の開催される柳瀬総合運動公園へのアクセス道路としても大変重要なことでもあり、関係機関へ強く要望すべきと思います。また、広域スーパー農道等、中部スーパー農道とも連結し、砺波庄川線の交差点の改良も進んで、平成8年の全国都市緑化祭のバイパス道路としての役目もできたことですし、交通の混雑緩和の一翼を担うことと思います。
 また、ふるさと農道整備も、平成8年の全国都市緑化祭の開会式まで対応できるよう私なりに頑張っているところですが、尻切れの中途半端であり、中部スーパー農道までの区間、国道359号線の改良を早急に取り組んでいただき、交通の混雑緩和を図るべきと思いますが、市長の考えをお伺いします。
 1月17日早朝、床の中にいて、グラグラ、ミシミシと今までにない大きな地震で目が覚めて、すぐテレビのスイッチを入れ、地震の情報を知ろうとして対応した次第です。5分ほどして各地の震度が報じられましたが、震源地の報道はなされず、10分過ぎに神戸と淡路島の近くとの報道がなされました。その後の各報道は、すべて阪神大震災のものとなり、その被害の大きいことに心やるせない思いになったのは、私だけではなかっただろうと思います。被災に遇われた方々の立ち直りと亡くなられた方々の御冥福をお祈りいたします。
 阪神大震災への支援物資、見舞い、義援金、支援活動など、全国的な取り組みで行われています。私もわずかですが支援させていただきました。当市でも、支援活動に参加された消防署の職員とポンプ車、市総合病院からの医師の方々と看護婦の皆さんの協力で支援できたことは感謝いたすところです。また、行政としても、罹災された方々のための居住については、市営住宅の斡旋と見舞金の支給についてすぐ対応されたところですが、今までの取り組みについて、市としての対応のあり方がどのようであったのか市長の御所見をお伺いいたします。
 次に、砺波市防災計画の見直しについてお伺いいたします。
 昨年の9月、議会で私は当市の防災計画の見直しについてお伺いいたしました。中での計画立案については、地域住民の方々から危険地域についての意見を聞き、防災計画の見直しを図るほか、災害の発生時にはすばやい情報の収集並びに地域住民への情報の伝達を図る必要があるため、情報の収集、伝達機器の整備を図っていくとの答弁でした。
 また、県の総合防災訓練が、本年度当市での開催とお聞きしていましたが、今度の阪神大震災の関係で急遽富山市を中心に計画変更されるようですが、当市での独自の訓練も計画されて、市民の皆さんの防災意識の高揚を図るべきと思います。9市の新年度予算の中で、防災計画の見直しについて阪神大震災の教訓を踏まえて立案、取り組みがなされようとしていますが、当市ではどのようになされるのか、市長の考えをお伺いいたします。
 防災計画見直しでは、専門機関に委託して全国的なレベルのものを考えていくのか、より実践的な対策づくりにするのか、県と市との役割分担や連携の強化が今後の問題だろうと思います。防災対策マニュアルの作成も必要ですし、最優先項目は対策本部の設置であり、次に通信システムの確保も大切であり、一番こわいのは情報が混乱することであるほか、通信手段の一つ、携帯電話もありますが、その基地局の壊れた場合も考えてバックアップ用に衛星デジタル通信網も考えに入れておくべきと思います。
 避難所の対応と仮設住宅の設置場所の対応などどのようにされるのか。山間地との防災無線による連絡網の整備はどのようになっているのか。また、今後どのように進めるのか、総務部長にお伺いいたします。
 ライフラインという言葉をよく耳にする今日、電気、ガス、水道は私たちの生命線です。生活線でもあるわけですし、命綱です。当市の水道は、地震に対して安全であるのか心配です。当市の水道管の老朽管すなわち石綿管の部分がまだ多くあるとのことですが、今後の取替え計画はどのように進められるのか。また、散居村という中にあっての断水時の給水について、上水道の給水はどのように対処されるのか、水道部長にお伺いいたします。
 消防無線の整備拡充については、各分団ごとにポンプ車と各分団長さんに配備されていると思いますが、山間地においては、集落単位での配備が望まれるのではと思います。防火水槽の整備計画についてはどのようになっているのか。また、今後の計画はどうなのか。また、地震で水槽の水が抜けてしまい、全く役に立たなかった神戸のこともあり、その対策についてどのように考えているのかお伺いいたします。
 水防災害の対策は、建設省との連携もありますので、いざというときのために万全を期していただきたいと思います。資材の備蓄や機材の対応に抜かりのないようにすることも大切です。
 飛火による火災の延焼についての訓練をすることも大切ではないでしょうか。出町大火や小矢部の大火のように、フェーン現象下での風の強いときの出火には万全を期すべきと思うので、今までの現状を踏まえ、その対応策や訓練の取り組みについて考察すべきと思います。
 広域活動体制については、第6次総合計画の中でも示されているとおり、広域応援体制の整備を図ることや、情報交換や合同訓練の充実を図ると期されていますが、どのようになっているのか。また、広域消防合併の問題もあると思いますが、それらも含めて今後どのように取り組んでいかれるのか、消防長の考えをお伺いいたします。
 当市の総面積の19%が森林原野であり、緩斜面の丘陵地や地すべりや土砂流出の山地災害は比較的発生しにくいがと総合計画の中にありますが、地勢や地質などの自然条件と、土地開発などの人為的条件が重なり、大きな被害が出るおそれもあることです。
 地すべりや崖崩れに伴う道路や住宅崩壊の被害が発生した場合の復旧対策についての応援協力の対応はどのようになされるのか。また、治山治水事業や山地の保全についてどのように取り組んでいかれるのか。産業建設部長にお伺いいたします。
 災害発生時には、人命の救助、救出が最優先であることはもちろん、医療介護を伴うことです。大災害では、現場での対応も考えなければなりませんし、医療器材や医薬品の対応もしなければなりません。医師、看護婦さんの対応はもちろん患者の輸送についても考えておくべきと思います。
 病院の救急医療の対応については、万全策を期されていると思いますが、いざというときの病床の確保や医療器材や医薬品の対応はどのように考えておられるのか。市総合病院の避難訓練は毎年計画、実行されていることと思いますが、避難経路の明示や避難対応の案内しおりがどのように患者に知らせてあるのか、また、職員にはどのような指示、手配がなされているのか、その対応について病院長の考えをお伺いし、命のある人間社会での医療業務はなくてはならない事業であり、関係機関との連携をさらに密にして、よりよい医療の対応に努力していただくことをお願いするものです。
 災害はあってはならないことですが、もし発生したときは、よりよい対応ができるよう、万全の対策を構築することが、市民の心の安らぎ、豊かさから、大きくは市の発展につながっていくと思います。砺波市防災会議が実のある計画を策定されるよう願って私の質問を終わります。

◯議長(林 君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 石田議員の御質問にお答えいたします。
 まず第1点は、道路の問題でございまして、359の改良の問題でございます。出町から東側をどういうぐあいにするかということでございますが、このことにつきましては前からも申し上げていると思いますが、市といたしましては、何とか国体までには庄川を渡りたいというふうに申し上げておりましたが、若干西側のほうが遅れました関係で、着工が遅れるような状態になってまいりました。せめて庄川までは何とかつけたいというふうに思っているわけでございまして、今後鋭意コース選定に努力をして、将来の国体の開催に遺憾のないようにいたしていきたいと思っております。
 これをつくるだけでは国体には間に合いませんので、これに関連するアクセス道路あたりも整備をしていかなければいかんということになってまいりますので、それらもあわせて整備を進めていきたいと思っておるわけであります。
 また、とりあえず来年あります緑化フェアにつきましても、ふるさと農道等で市民の皆さんには大変御協力をいただいているわけでございますが、これも今年中にやってしまわなければいかんということもございまして、この点につきましても御協力をいただきたいと思っておりますし、359との取付けのほうにつきましては、県のほうもとりあえず荒又の橋を改良し、そしてまた、その周辺120メーターぐらいは県のほうで整備を進めるということにいたしておりまして、来年の緑化フェアには万全を期するようにいたしたいというふうに思っているわけであります。
 それから次に、防災計画でございますが、阪神大災害の市の対応につきましては、後ほど総務部長からもお話をいたしますが、計画をどうするかということでございます。前にも申し上げましたように、今年は防災計画の見直しをやるということを申し上げておったわけでございますが、今回の阪神大災害を受けまして、さらにこれを加速をしなければならぬと思っているわけでございますが、これはもう県計画もやり直すということになっておりまして、そうした県計画との整合性も考えなければならぬのではないかというふうに思っておりますが、市の計画につきましては、まず防災会議がありますので、防災会議をまず招集をいたしまして、そうした防災会議の意見を聞きます。そのあと、そうした計画のプロジェクトチームあたりをつくりまして、やっていきたいと思っておりまして、これは市役所の中だけじゃなしに、そのほかのいろんな団体の協力が必要でありまして、通信等につきましては、やっぱりNTTがありましょうし、あるいは輸送関係でありますとか、あるいは病院ももちろん入るわけでございますが、いろんな団体の協力を得ないとこの計画はできませんので、そうした関係の団体の協力をいただかなければならぬというふうにも思っておりまして、総合的な計画をつくるということにいたすわけでございますので、通信等につきましては、やはり衛星あたりも使うことも考えていかなければならぬのではないか。これは市だけで使うのか、あるいは県でこれをまとめて使っていくということに恐らくなると思いますが、そういうようなことなども、やはり災害の場合には、ただ1つだけの手段を考えておってはいかんわけでありまして、複数にやはり二重三重に通信ができるようにしておきませんと、1つ傷むと、あとはどうにもならぬということでは困るわけでありまして、道路に対しましても、どこかが破壊されましても、迂回路があるというふうに二重三重に処置をするということが非常に大事でございまして、今度の阪神にいたしましても、鉄道あるいは高速道路あたりが同じ箇所を通っておったので、そこを切られますとどうにもならぬようになってしまうということになりまして、やはりある程度交通にしましても、分散をして迂回路ができるということを考えておかなければいかんわけでありますが、砺波のほうは阪神のようなことではありません。道路も四通八達をいたしておりますので、十分迂回はできると思いますが、通信手段あたりはそういうふうなことも考えなきゃならぬというふうに思っております。
 特に本部機構というものが直ちに活動できるような体制を絶えずつくっておく必要がありますし、組織をつくるだけではなしに、それに当たる人そのものもそのような意識を絶えず持っておって、何が起きてもぱっと対応できるような意識を持つ必要があるわけでありまして、計画だけは非常に上手であっても、いよいよ実行になるとさっぱり動かんというのでは大変困りますので、そこにはやはり訓練というのが必要になってまいります。毎年なりあるいは年に何回かというようなことになりますが、訓練を絶えずやっておくということが非常に大事で、災害になればすぐ出動できるという体制をつくる必要があるのではないかというふうに思っているわけであります。そういうことで、災害対策につきましては、そのようにやっていきたいと思っております。
 また、今年市でやると予定してありました県の訓練は、阪神災害等にもかんがみまして、大都市は非常に混乱をいたしますので、県としましてもやはり大都市のものを今年はぜひやっておかなければいかんということでありましたので、市といたしましては、じゃ1年送りましょうということで、私はむしろ今年中に新しい計画をつくって、新しい計画によって来年やったほうがより効果的ではないかということを考えていたわけでございまして、そういうふうにいたしたいと思っています。今年何かやるのかということでございますが、これは今年あたりは部分的な訓練あたりはやっていく必要があるのではないかというふうに思っているわけでありまして、まとまった訓練は明年度新しい防災計画をつくり、あるいは完全にできなくても、そのころまでにはおおよその線が出てくると思いますので、そういうふうなものに従った訓練をやっていけば非常にいいのではないかと、こんなふうに思っているわけであります。
 その他のことにつきましては、それぞれ担当のほうから御答弁を申し上げます。
 なおまた、水防に関する建設省との連携でございますが、河川の水防につきましては、絶えずいろんな準備を進め、また訓練もしたりいたしているわけでありますが、うちのほうは庄川という大きな暴れ川が1つあるわけでありまして、これがひとつ暴れ出すと大変なことになりますので、絶えず水防連絡会議、これは関係市町村で水防連絡会というものがありまして、河川の危険な場所の点検をやるとか、あるいは降雨の出水期前に建設省が主体になって水防情報の伝達訓練をやるというようなことなどをやっております。
 また、県水害市町村組合、これは右岸と左岸と2つ組合をつくっておりまして、これらにおいてもそうした訓練を実施したりいたしているわけであります。
 また、毎年実務訓練等もやっておるわけであります。このように危険箇所をパトロールして、国の予算をつけて直すとか、あるいはそうした箇所をあらかじめ認識をしておきまして、いざ水が出た場合には、いち早くその危険箇所を防御するというようなことを絶えずやっているわけであります。
 水防倉庫も今左岸に4カ所、右岸は1棟でありますが、そこには絶えず資材を整備をいたしているわけであります。そのようなことで、そうしたいろんな機構を通じまして、維持管理あるいはまた対応をいたしている、また資材も備蓄をいたしているというふうにも思っているわけでありますが、これにいたしましても、大災害を起こす可能性も十分ありますので、さらに対応を強化していく必要があるというふうに思っているわけでございます。
 以上であります。

◯議長(林 君) 答弁を求めます。
 総務部長 加藤清和君。
  〔総務部長 加藤清和君 登壇〕

◯総務部長(加藤君) 阪神大震災の際に市のとりました対応について報告を申し上げたいと思います。
 まずはじめに、義援金並びに義援物資でございますが、御承知のとおりに議員の皆さんそして市長会、職員の部課長会、市の消防協会、総合病院の皆さん、社会福祉協議会、赤十字奉仕団、市の連合婦人会、市農協、農協婦人部、振興会傘下の皆さん、そして砺波商工会議所さんなどから義援金をいただきまして、総額にして1,600万円ほどであります。その他義援物資ということで、それぞれ日赤等を通じてお見舞いを申し上げました。
 それから、市からの人的派遣でございますが、まず消火活動につきましては、消防署から2班に分けましてそれぞれ神戸市の須磨署へ派遣をいたしております。それから医療活動につきましては、病院のほうから医師及び看護婦、薬剤師など、これも2回行っております。
 それから、健康相談活動といたしまして、保健婦をそれぞれ2月から3月にかけて、そして3月14日から3月18日にかけて、西宮保健所へ派遣をしております。
 それから、救護活動といたしまして、社会福祉課の職員を3月12日から15日まで神戸市の北区のほうへ派遣の予定であります。
 それから避難所の管理業務活動といたしまして、4月でありますが、職員をそれぞれ神戸市のほうへ派遣をする予定にしております。
 それから、上水道課、下水道課の職員につきましても、依頼があれば直ちに派遣できる体制をとっております。
 それから、聞いておりますのは、砺波管工事業組合は水道の応急復旧要員としていつでも派遣を受け入れる体制にあるということであります。
 それから、被災者の受け入れ関係といたしましては、市営住宅のほうには現在2世帯神戸市関係の方が入居されておりまして、これは県の指導によりまして、敷金であるとか家賃は免除ということになっております。
 それから、神戸で被災されまして、砺波市へ今現在来ていらっしゃいまして生活をされておられる方、9世帯でございますが、これはそれぞれ見舞金を支給をいたしました。
 それから、児童につきましては、それぞれ出町小、南部小、庄東小に現在転入をされております。
 それから、神戸市のほうへ市の職員が2班に分けて出向きまして、砺波市出身で現在神戸で被災に遇われた方、把握したところでは33世帯でありましたが、それぞれ見舞いを申し上げるとともに、実際地震の程度はどんなことであったのか、砺波市の防災計画を立てる際の参考にということで、あわせて実態調査も行っているところであります。
 今後、県から基本的に県を通じて要請のあったものにつきましては、すべて応じて市から派遣をしたいなというふうに考えているところであります。
 以上でございます。

◯議長(林 君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 柳原和夫君。
  〔産業建設部長 柳原和夫君 登壇〕

◯産業建設部長(柳原君) 地すべり、崖崩れに対する復旧体制についてお答えを申し上げたいと思います。
 現在の道路災害復旧体制につきましては、台風及び大雨などの異常気象時につきまして、緊急パトロールを実施、災害発生時には直ちに県へ報告をし、査定を受けた後において補助事業などを導入しまして復旧を図っているところであります。また、過去の災害多発時におきましては、本庁内の実務経験者すべての部署からの応援を求めまして、いち早い復旧に努めてきているところであります。
 しかしながら、今回の阪神大震災のような大規模な災害に対する体制が確立されていないのが現状であります。したがって、今回の経験を教訓といたしまして、市防災計画の見直しや関係機関からの実務指導等に基づきまして、砺波市の地理的条件に合った防災復旧体制の整備を図ってまいりたいと考えております。
 また、治山治水関係でございますが、現在砺波市の中で地すべり指定につきましては、建設省関係、農林水産省関係の両指定区域が合わせまして16地区、約592ヘクタールの範囲となっております。両区域ともに現在水抜きボーリングあるいは護岸工、砂防ダムなど、継続してその対策事業を進めているところでありますけれども、今後も引き続きまして、危険箇所においては、継続をして所要事業を実施してまいりたいと考えております。

◯議長(林 君) 答弁を求めます。
 水道部長 福田正治君。
  〔水道部長 福田正治君 登壇〕

◯水道部長(福田君) 石田議員の地震に対する水道の対応についてお答え申し上げます。
 阪神・淡路大震災でも御承知のとおり、最初に水、電気、ガスの順に被害者の要望が強かったといわれております。
 当市の水道管は、耐震設計になっているかといえば、残念ながらなっておりません。耐震については10年前から関東方面で実施されておりますが、費用は約3倍くらい高くなるようであります。当市の水道は、布設開始以来70年余り経過しておりますが、その間、福井、新潟地震では異常がなかったようであります。
 一般的に申しまして、地震による水道施設の破壊には、管路の破壊と配水池の破壊に分けて検討する必要があります。管路の破壊については、石綿管が弱いとされていますが、今度の阪神では、管の強弱よりも地下の変動や地質による被害が大きかったようであります。石綿管につきましては、残り52キロありますが、平成12年度まで完了させる計画ですが、水道会計も苦しい時期でありますので、計画どおり実行できるか再検討が必要と考えております。
 また、応急給水については、現在1トンタンク2基と、今年度購入いたします2トンタンク1基で対応する考えであります。1日1人10リットル当たりといたしまして、4回回転いたしますと、1,600人程度の対応ができますが、現在では10リットルポリ袋が開発されておりますので、これらのストックも検討したいと考えております。
 次に、配水池の破壊につきましては、阪神・淡路大震災のような震度7となりますと、現在の施設は相当ダメージを受けるものと考えなければなりません。この震度7に対応するためには、専門家の中には、現在の一般的な構造物の3倍の強度が必要かといわれております。
 配水池の災害による仮復旧まで、早くて1カ月程度要するものでないかと考えておりますが、その間の給水についてどう対応するのかということですが、まず、現在あります自家用発電機を利用して、自己水の活用が急務となると考えております。これには、管の切替えに早くても3日程度必要であります。当市の自己水は、庄東に1カ所、庄西に1カ所ございます。これは、現在の水量の3分の1程度の確保ができます。この切替え及び仮復旧までの応急処置といたしましては、現在冬季に使用されております消雪装置の井戸を利用してはどうかなというふうに思っております。これには小型発電機が必要でありますし、これらのリースも検討するべきと考えております。また、水質の検査もしておく必要があると思います。
 いずれにいたしましても、災害当初は給水は不可能であると思いますので、住民に対してどこへ行けば水があるのかということをすばやく周知する体制が必要と考えております。
 水道といたしましては、病院等への水の確保が最優先に復旧すべきであると思っておりますし、これらの対応の細部につきましては、市の防災計画の中で検討したいと考えております。
 以上であります。

◯議長(林 君) 答弁を求めます。
 消防長 村井宗之君。
  〔消防長 村井宗之君 登壇〕

◯消防長(村井君) それでは、石田議員さんの御質問の中で、防火水槽の整備計画と現状について、それと防災無線の現状と今後の計画について、そしてフェーン現象下での飛火火災の対応についての御質問にお答えしたいと思います。
 防火水槽の整備計画と現状につきましては、当市におきましては、防火水槽は現在55基を配備しているところでございます。このうち設計基準から申し上げまして、震度6に対応できるものが52基ございます。そのほかの3基につきましては、建設年月が相当経過しているものでございまして、早急に調査をしたいと思っております。
 今後は、地域防災計画の見直しに合わせまして地震に強いものに更新並びに新設を計画していきたいというふうに思っている次第でございます。
 次に、消防無線の現状と今後の計画についての御質問でございますが、消防無線につきましては、平成3年度と平成4年度におきまして、消防団活性化整備事業において各分団の消防ポンプ自動車及び分団長に配備したところであります。
 そこで、御質問の山間地集落に配備ということでございますが、国の電気通信局の方針といたしまして、消防無線は特定の免許であることから、一般の活用は大変困難であると思いますので、今後は地域防災計画の見直しに合わせまして、市町村の防災行政無線の整備ということでいったほうが適切でないかと思われますので、今後調査検討してまいりたいと思います。
 次に、フェーン現象下での飛火火災の対応についての御質問でございますが、フェーン現象下におきまして火災が発生した場合は、直ちに消防署より出動するとともに、各分団に出動要請をし、消火活動に当たるものでありますが、火災の状況を速やかに把握をして、周辺市町村に対して応援出動並びに火災の状況に応じて富山県市町村消防応援協定に基づきまして、応援出動を要請する体制が確立されているところであります。
 また、飛火警戒につきましては、砺波市消防計画におきまして、第2次、第3次の火災を警戒するために防御部隊を編成して、飛火警戒の実施に当たることになっております。このように異常気象を想定した訓練につきましては、春、秋における消防訓練に取り入れて実施をしているところであります。
 なお、火災警報の発令に当たっては、消防職員の非番招集をするとともに、各分団長に連絡し、地域防火広報並びに初期の出動体制に万全を期しているところでございます。また、消防の広域活動体制については、昭和44年に県下一円にわたって富山県市町村消防応援協定を締結し、災害発生時の対応に当たっておるものであります。
 また、近隣市町村においても、応援協定に基づき、各地と同時に出動するもの、または炎上火災のみに出動するものなどの範囲を定め、災害の規模により出動体制をとっているところでございます。
 それから、御質問の広域的訓練につきましては、砺波地域で構成する全砺波消防連絡協議会におきまして、大規模災害を想定して通信、消火、救助、救急活動についての合同訓練を実施し、広域的な総合協力体制の強化を図っているところであります。
 今後は、大災害に対応できる体制強化になお一層努めてまいりたいと思っているところでございます。
 以上でございます。

◯議長(林 君) 答弁を求めます。
 病院長 小林 長君。
  〔病院長 小林 長君 登壇〕

◯病院長(小林君) 石田議員さんの病院の防災計画の問題についてお答えいたします。
 今回の神戸を中心とする震災に際しまして、当院からも県の厚生部の要請により、医師、看護婦等で構成する救護班を2回、現地でそれぞれ3日ずつ救護活動を経験してまいりました。非常に貴重な経験をしてきたものと思っております。
 まず、病院自体に災害が起きた場合には、入院及び外来患者さんの安全確保、避難が最優先されると思います。このために設備、施設の対応が迅速確実に行われるよう、日ごろから点検を怠らないようにいたしております。
 それからまた、災害に対する心構えが大切なことから、毎年2回消防署の御協力を得まして消火避難訓練を行っております。
 それから、防災計画を立て、それに基づきまして防災隊を組織し、緊急連絡体制をしいて有事に備えております。それからまた、万一停電になった場合でも、25トンの重油タンクの保有と自家発電の設備によりまして、24時間以上にわたって全体の約2割の通電は可能であります。それから、断水の場合には、先ほど水道部長から病院を優先するというお話がございましたが、200トンの受水槽を持っておりまして、5、6時間は通水は可能であろうと見ております。
 入院患者さんには、入院時に『入院のしおり』をお配りしまして、避難連絡等を案内しておりますが、今回のような直下型地震に対しましては、今の防災対策でこれでいいのかと再検討し、災害に強い医療システムづくりに今後努力していく所存でございます。
 次に、近隣におきまして大災害、事故が発生したときには、当院はこの地域の中核病院として最大限の医療活動をすることが要求されると思います。病床とか医療器材につきましては、現在の入院、外来の患者の数に見合った人員、設備、備蓄のみでございます。また、病床もほぼ常に満床状態でございます。それから、薬品なども2、3日分程度の備蓄を持っておりますが、一旦災害となれば職員が総動員いたしまして、受入態勢をとり、診療に当たり、そしてまた医薬品におきましても、約30分間で供給することができるというように思っております。
 しかし、大災害の場合には、一病院単位での受け入れにはおのずから限界があると思います。このようなときには最も大切なのは、県下もしくは医療圏単位での通信手段、搬送手段の確保、医薬品、医療器材の補充体制、医師、看護婦等の派遣の問題、このようなことを県内の行政と医療機関が常に連携を密にして対応できるように整備していくことが大切であると思っております。
 以上であります。

◯議長(林 君) 2番 藤井外志男君。
  〔2番 藤井外志男君 登壇〕

◯2番(藤井君) 通告に基づきまして、私は自然を生かした観光開発について若干の質問と要望をさせていただきます。
 河川の氾濫、大洪水による忘れてはならない災害の歴史を持つこの砺波地方において、防災のための諸施策は大変重要であります。しかし同時に、富山県が日本でも有数の住みたい地方となっているのは、単に災害に対して安全であるだけでなく、自然の豊かさにあることも忘れてはならないと存じます。
 年々人口の増加をたどっている砺波市におきましても、同じことが反映されるもので、多くの市民は安全でかつ自然の豊かさを求めております。
 そこで、河川の自然と治水についてお尋ねいたしますが、平成6年10月の水産試験場の機構改革により、水産増殖課が分割され、栽培深層水課と内水面課とが発足しております。だが、富山県の内水面には、さまざまな問題があります。例えば砺波平野、砺波扇状地をつくった庄川の防災第一を考え、至るところで砂防石堤や護岸等が構築されております。もちろんこれはいうまでもなく、我々の多くの先祖あるいは先輩諸氏の血みどろの努力があったものと認識をし、感謝をしておりますが、結果は皮肉にも、水は直線的に流れ、川底は平坦な部分が多くなり、魚類の産卵や生息に必要な淵が減少しています。また、急峻な山岳地帯と豊富な水量を利用して多数のダムが建設されておりますが、この結果、流量の変動が少なくなり、川底の小石の移動が少なくなったため、有機物の蓄積が見られるところもあるようでございます。
 このような中でも、近年のアウトドアブームや自然回帰志向が全国的に流行していることを反映してか、アユ釣りやイワナ釣り等の遊漁者は着実に増加しております。全国的にも庄川が釣り雑誌によく紹介されることや、高速道路の整備もあって、日によっては釣り人の半数近くが県外からのお客さんであることも珍しくありません。このことは、魚が多くすみ、自然がよく保存されている河川が、観光資源の一つとなる可能性を大いに示しております。
 一方、釣果のほうは、漁業協同組合の放流努力もあって、現在のところほどほどにあるようでございますが、魚類の生息環境が年々せばめられていることは現実であります。この庄川は、昭和42年度の和田川総合開発により合口ダムから和田川共同水路を通って、和田川に発電用として多くの水が流れてしまうようになりましたので、主たる漁場の庄川本川には水が少なく、発電用水路と化した和田川のほうが水量が多いというアンバランスな河川となっております。特に、アユの漁期である夏場の庄川本川の流量減少には著しいものがあるのです。ただし、和田川総合開発も当然必要でありますし、まして最近特に懸念されております震災、日照続きでの水不足、さらには電力需要を考えれば、護岸等の重要性、ダムの必要性については十分認識しているところではありますが、これらを踏まえて、今後治水と魚介類の生息環境をいかに調和させるかを国、県等への研究を求める必要があると考えますが、市長の見解をお伺いいたします。
 次に、県立の淡水魚専門の水族館建設構想について提案申し上げます。
 我々の生活様式も急速に変化しているなか、よりよい豊かさを求める欲望から、利益の追求が深まる社会現況であり、反面残物による汚染度が高まり、国際問題にも取り上げられる現今社会であります。これについては、企業も個人も不規則な使い捨てや個人主義からこのような結果を招いたものであり、社会環境の浄化を図らねばならないことは言うまでもありません。このようなときに、自然を重視することが根源であり、環境美化の一歩といえます。つまり水質汚染度の激しい今日、魚はいかにして生活しているかを探究し、理解を得ることも肝要であるかと思われます。今、庄川にはまだ80種類余りの魚介類が生息しております。しかし、我々や我々の子供たちが自然のすばらしさを、自然を楽しく学ぶ淡水魚を果たしてどれだけ見ることが、どれだけ触れることができるでしょうか。
 そこで、河川にすむ魚を飼育し、各々の魚がどのような環境で生息しているかを見学し、理解を深め、さらには水質の汚染を未然に防ぎ、すみよい環境を保持することを目的として、ぜひ砺波市にあるいは砺波地方に淡水魚水族館の建設を提案申し上げます。
 また、このような目的、必要性を考えれば、これは県営であることが賢明と思いますが、踏まえて市長の御所見をお伺いいたします。
 我々は、21世紀に向けて、新たな開発を目指してさらなる発展を望むなか、昨年の中学生議会の前に、何人かの中学生議員より、「砺波市の主要観光資源はチューリップしかないのですか、もっと考えるべきではないのか」と訴えていたのを思い出します。
 若者に夢を与えてくれる市長の積極的な御答弁を期待いたしまして、私の質問と要望を終わらせていただきます。

◯議長(林 君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 藤井議員の御質問にお答えをいたしたいと思います。
 戦後いろいろこうした自然の中で、災害を防ぐとか、あるいはまた農業におきましても圃場を整備するとかというような事業がどんどん進められたわけでありますが、これはそうした一方的な機能だけを重視をしてやられたというところに、今日もっと自然に目を帰さなければいかんという声が非常に大きくなってまいった原因ではないかと思っております。
 農業におきましても、河川は全部三方コンクリートになってしまった。なるほど水の流れは非常によくなったわけでありますが、魚がおらなくなったり、景観がよくなくなったり、自然がだんだん失われるというようなこと、あるいは地下水が減るとか、いろんな問題をおこしております。また、庄川あたりも治水、防災というようなところから、護岸その他を全部コンクリにするというようなこと等がありまして、いろいろ今おっしゃったような問題が出ているということではないかと思っているわけであります。
 最近そうしたことなどもだんだん見直されるようになってまいりまして、用水あたりのところどころに小公園をつくるとかいうようなことなど、あるいはまた木を植えたりいろんな施設をつくるというようなことに力を入れてまいりました。
 また、河川改修におきましても、利水ということに力を入れてまいりまして、周辺の自然環境を考慮しながら、利水と自然を守るという両方の機能があるようなものを考えはじめたということであろうと思っております。
 そうしたことなど、今おっしゃったような植物とかあるいは生物等が生息できるような利水計画をだんだん考えるようになってまいりまして、工法等もそのような工法が検討されたということでございまして、今、多自然型川づくりというような工法がとられるというふうになってきたわけであります。
 これは水辺に自然を取り戻す工法をやることでありまして、護岸の表面に覆土をして緑化をするとか、あるいは水生植物が生息できる瀬とか川底に魚が生息できる隠れ場所などをつくるというようなこととか、あるいは堤防なども今までは木は全然植えられないといわれておったのでありますけれども、最近は桜堤防もつくるとかいうようなことなどが出てまいりまして、だんだん環境の美化と自然を戻すということに大分力が入ってまいったわけであります。そうしたことなどを今後さらに進めてもらうように、我々といたしましても努力をしていきたいと思っているわけであります。
 つい先ごろ、北陸地建の管内で富山県関係の河川環境整備の委員会ができたわけでございまして、この中で河川環境をどういうぐあいに整備をしていくかというような計画をつくるというようなことになっているわけでありまして、そうしたことも今申し上げたような考え方の一環ではないかというふうに思っているわけでありまして、私もそれに出席をいたしまして、いろいろと意見を申し上げておきました。
 今おっしゃったような水の配分にいたしましても、発電も大事でございますけれども、庄川本川を守るということも非常に大事でありまして、そういう水の配分も少し考え直す必要があるのではないかというふうなことなどもありますし、また、表流水のみならず地下水の涵養ということも非常に大事であるということも申し上げておったわけでありまして、行政の立場から申しますと、河川も守らなければならない、あるいはまた地下水も増やさなきゃいけないが、片方ではまた地下水を利用することもやらなければならぬというようなことで、大変矛盾をしたことをやらなければならない場合もあるわけでございますが、使う場合には涵養もするということが必要ではないかということなどを申し上げておったわけでございまして、これからそういうようなことを、そうした場でもいろいろと意見を申し上げていきたいと思っているわけであります。
 そういうようなことで、今後河川の自然あるいはまた利水にあたりましても、自然をもっと大事にしていくということをその機会を利用していろいろと意見を申し上げていきたいと思っているわけであります。
 また、淡水魚の水族館等の問題につきましては、前から我々もそういうようなことを考えまして、淡水魚の試験研究機関をつくってもらいたいということを県のほうへ要望いたしておるわけでありまして、これはそうした試験研究機関とともに水族館を建設すればどうかという考え方を持っているわけであります。
 淡水魚の技術研究機関を持たないのは、さっきも言われましたように、魚の試験場には、海の魚と淡水の魚を分けた課ができたわけでございますが、ほかの県では、海の魚の試験場と淡水魚の試験場と両方持っているのが大部分でありまして、淡水魚の試験場がないのは国内でも3、4県ぐらいになっているわけでありますから、富山県のように非常に河川の多い県では、やはり淡水魚の試験場があってもいいのではないかということを申し上げているわけであります。
 そういうことに加えまして水族館を併設をして、そして試験研究の材料にもなるというようなことにしていけばいいのではないか、こんなことを考えておりまして、これは広域圏として陳情いたしているわけでありまして、砺波地方そしてその中の庄川につくってほしいということを申し上げているわけであります。
 一般の試験研究機関は今呉東のほうにあるわけでございますから、淡水魚のほうは呉西のほうでやってもらいたいというふうな陳情を県のほうに出している次第でございまして、何とかこの実現に向かって今後とも努力をしていきたいと思っている次第であります。
 以上であります。

◯議長(林 君) この際、暫時休憩いたします。
 午前11時45分 休憩

 午後 1時04分 再開

◯議長(林 君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問を続けます。
 9番 西尾英宣君。
  〔9番 西尾英宣君 登壇〕

◯9番(西尾君) 日本共産党公認の議員として、市政全般について市長並びに関係部長にお尋ねいたします。
 阪神・淡路大震災では5,404人もの死者が発生、家を失った人だけでも30万人を超え、いまだに学校の体育館で避難しておられる方が多数おられます。犠牲となられた方々への深い哀悼の気持ちとともに、被災の中で頑張っておられる多くの皆さんにお見舞いを申し上げるものであります。
 比較的地震が少ないとされる県内にも活断層は20本余りもあります。当市は石動断層、法林寺断層、高清水断層、二ツ屋断層、城端・上梨断層と断層に囲まれています。
 1586年の天正の大地震、1858年の安政の大地震と大きな地震があり、砺波地方にも被害を与えています。富山大学の川崎教授は、富山はマグニチュード7以上の地震は少ないが、活断層やさまざまな間接的な地形学的証拠によって最も頻繁に大地震が起こると推定されている地域と指摘しています。阪神・淡路大震災の教訓を、今年の予算にどのように生かされたのでしょうか。1年に1回防災会議を開催することになっていますが、いつ開催されたのでしょうか。3月6日に我が党は市長に地震防災に関する申し入れを行いました。今日までどのように検討されたのかお伺いいたします。
 消防法第12条には、中高層建築物の火災の鎮圧のため、半径1.5キロの範囲内に高さ15メートル以上の建物の数が10棟以上ある場合には、はしご車1台を配置するものとするとなっています。当市には、写真で示してある信開ホテル、高さが10階で30.35メートル、消防法で規定している建物が45棟もあり、当然はしご車を備えなければなりません。県下9市でも当市のみはしご車がないのであります。また、消防職員も消防庁告示の基準では80名必要なのに33名ですから47名が不足しています。行政で最も大切なのは、市民の命と暮らしを守ることであります。昨日の市長の答弁では、消防の広域化にはお金がかかるとのことですが、広域化する以前に現在通信施設の整備や人員の配置をするべきであり、広域化を理由に先延ばしすることは行政の責任者としてその姿勢が問われるのであります。
 次に、出町幼稚園の改築は園児の安全上からも一刻も猶予を許されないものですが、富山新聞には、チューリッププラザ、美術館よりも出町幼稚園を先にやらなければならないと投書まで出ています。平成7年度予算では、基本設計280万円のみで建設費が盛り込まれていません。大橋議員は一部議員の無責任発言と言われましたが、出町幼稚園の危険度は一刻の猶予のならないものだから議会ごとに指摘をしているのであります。地震や台風が来たら子供たちはどうなりますか。二階の集会場は危なくて使えない状態です。現在の園児の安全上からも、新年度から出町小学校の空き教室を活用して授業すべきではないでしょうか、市長の見解を求めるものです。
 次に、当市の借入金は年々増えて、一般会計、特別会計を合わせて282億円、市民1人当たり74万1,000円、1世帯300万円もの借金を背負っています。不要不急な美術館建設は財政破綻に拍車をかけるものであり、財政上からも当面凍結すべきものです。チューリッププラザ、美術館建設で返済金は毎年約1億円、2007年まで12年間、財政は逼迫状態で苦しまなければならないのであります。
 10年間の推移を見ますと、10年前市民税は13億円、7年度では19億円、142%の伸び率ですが、公債費は5億円が7年度では14億6,000万円、利息だけで6億円、伸び率258%と異常な伸びで公債費比率は平成7年度の予測では16%で異常事態とみなければなりません。15%を超えては赤信号です。
 市がチューリッププラザや美術館の建設を強引に推し進める背景には、国が10年間公共投資630兆円の対米公約を実行するため、ゼネコンの利益本位の開発を地方自治体に下請企業のように押しつけていることであります。国に追従したこのようなゼネコン型開発を優先するやり方を改めなければ、砺波市で日々暮らすお年寄りや子供たちへの温かい行政は実現できず、借金だけが残されると考えますが、市長の御所見を求めます。
 次に、公共料金の引き上げについて伺います。
 水道料金の引き上げについては、今回、国が高料金対策を事実上放棄したから上げるというものです。5年前、私は自己水源を1万トン使って経営を立て直すことを主張しました。しかるに、国からお金を取ってくるのに何が悪い、そのために値上げもやむを得ないという理由で料金を引き上げたではありませんか。ところが今度は、国の高料金対策の繰り入れがなくなったから値上げというのは、理由が一貫していないではありませんか。これをどのように市民に説明されますか。市と利用者と水道事業の三者で痛み分けという理屈は通りません。なぜなら、水道事業は自己水を1万トン使えば2億6,000万円も費用がかからなくなり、健全経営は間違いありません。それを広域水道を守るために高い原水を水道事業に買えというのは、まさに政治的理由からであり許せません。そうであれば、企業努力を無理やり放棄させられた水道事業に一般会計から繰り入れするのは当然ではありませんか。今日までの経緯と市民感情からいっても料金引き上げは納得できるものではありません。撤回すべきであります。
 国民健康保険税は高齢者と低所得者が多く、国保税の値上げは深刻な影響を与えます。国保財政の悪化の要因は、医療費の増大と国の医療保険制度の改悪により国庫補助の削減に起因しているものです。老人保健拠出金が増えたために値上げをしなければならないとのことですが、今後ますます高齢化社会を迎え、職のない人が増え、医療費が上がっていきますから、国保税を毎年値上げしなければならないことになってきます。このようなことにさせないためにも、第1に、国庫負担率を38.5%から45%に戻し、第2に、国保は社会保障としての性格を持っていることから、国と砺波市に財政補助の責任があることであります。第3に、成人病予防や健康づくりのための予算を、もっと増やさせることです。
 何よりも今回の引き上げについて、均等割1,000円(6.25%)、平等割2,000円(11.1%)を上げることは、低所得者層のことを配慮しない値上げと言わなければなりません。
 次に、砺波の産業施策について伺います。
 食管制度を廃止し、主食である米の安定供給に対する国の責任を放棄した新食糧法によって、農家が汗を出してつくった米が売れないということにもなって、農業経営に見通しが持てないということになってきます。新食糧法では、輸入米の受け入れを前提にしていますから減反も強制していることが考えられます。そのためにも減反を強制することなく、農家がつくったものを安心して出荷できるように価格保証や安定的な供給先を保障しなければならないのに、平成7年度予算には新食糧法による対策費は立てられているのでしょうか。
 第2に、学校や病院、保育所の給食は、国産米で供給されるように指導すべきであります。
 第3に、政府にWTO協定の第10条に加盟各国は改正の提起ができることと3分の2の賛成があれば改正できることでもあり、国へ働きかけるべきではありませんか。食糧自給率37%という事態は大変深刻です。21世紀には食糧不足の時代が来ることを認識して、砺波の農業の育成のソフトづくりが必要であります。
 出町商店街の問題について伺います。
 となみ野ミルズが4月28日の開店を目指して急ピッチで工事が進められています。日本製麻が事業主体で進められるものです。12月議会にも指摘をしましたが、砺波市が1億3,000万円の融資をして、利息は市が負担をしてとなみ野ミルズがつくられています。ニチイ、中本商事、ヤングドライなど神戸や大阪の業者が中心になって進められ、地元の業者がユニーと共同店舗で出す予定が契約破棄されたものです。多くの業者はだまされたとニチマに怒りを持ち、市が利息を出して1億3,000万円を貸し出すとは何をしているのかと砺波市のやり方に疑問を持っています。このような状況のときに、木舟町公園には市民が入れないように縄が張ってあり、旧郵便局の空き地も利用されないままに空き地になっています。ニチマに利息まで市が負担をして大阪や神戸の業者にサービスをするが、出町の商店街の人たちには、せっかく苦労をして出した用地に縄を張って市民が入れないようにしているのには、どうしても理解できないことです。出町都市区画整理事業においての公園造成の予算は何に使われたのですか。出町の人たちとよく話し合い地元負担のない方法で木舟町公園を整備し、市民が公平に使えるようにされたい。
 次に、第4の工場団地が東般若地区に建設することで地主との仮契約が昨年末行われました。まだ水田です。総面積18.6ヘクタール、土地代金11億円すべて借入金で行われるものです。造成費も含めると莫大な資金投入になっていき、売れなければ砺波市が担ぐことになります。
 3月に入って1ドル90円を割って景気にも大きく影響することが懸念されます。自動車、家電をはじめ多くの業種の企業は国内生産を縮小して海外へシフトしたり、海外子会社からの逆輸入や、部品、資材の海外調達を増やす動きが強まり、我が国産業の空洞化が急激に進行しています。県内でも八尾町や婦中町、この写真は大門町です。まだペンペン草です。企業団地を造成して売り出しをしていますが、売れずにペンペン草を生やしている状況です。企業誘致の見通しもない第4の工場団地の造成はやめられたい。
 次に、3月は人事配置を検討しなければならないときです。市役所の業務は、人間関係の成否でうまくいくか失敗をするかが決まっていくものであります。そのためにも、その人その人の適性、持ち味を最大限に生かして、その人がやる気を起こすようにしていかなければなりません。特に市民の立場に立って行政を執行する職員を育成しなければなりません。本人に意欲のある職務やポストを与えていかなければならないときに、県から出向して来るようでは、職員のやる気をなくする結果になっていくことが懸念されます。県からの移入人事は、自治体の主体性からもあるべきではないと思いますが市長の見解を求めます。
 次に、市道深江鷹栖線建設に伴って発生した地権者と砺波市の行政行為が争われて10年余りになります。この場所です。砺波市の指導で地主との家の前に私道路がつくられ、元の私道路は本人の了解もなく国有地にされ、その上に他人に占用されていると相談があったものであります。これは農業委員会の承認のないままに私道路の上に土砂が置かれ、この土地が細かく分筆をして登記までしてあることが判明いたしました。5年前に本人が市長に質問書を提出しましたが、市と農業委員会からは明確な回答がない状況です。3年前に現地測量を測量会社に依頼をしていますが、その結果についても知らされていないのです。現在の市の姿勢では道路行政を進める上でも今後に影響を与えるものであり、本人の意見をよく聞いて、正確、迅速に対応されるべきと思いますが、市長の見解を求めるものであります。
 最後に、公社営の畜産基地化構想について伺います。
 地元での事業概要の説明会で計画の白紙撤回を求める声が相次ぎ、予定されていた事業概要の説明ができないままに話し合いは物別れに終わりました。地元では、悪臭公害について何度も市に対策をするようにお願いに行ったのに何の対応もなく、市に対してぬぐいきれない不信感があります。事業概要を見ても180頭から300頭に大規模化されますから、より一層心配されるものであります。「畜舎から出る排水は固液分離後浄化処理し公共下水道へ放流することで協議中」「敷地内の雨水排水は用排水路へ放流する」となっていますが、今日まで公害対策について改善勧告をしたにもかかわらず何の対策もとられなかった状況からみても、このような計画では市民は納得できないものであります。事業費5億4,000万円、国50%、県10%から25%、補助残は本人負担ですから2億円は借り入れをしてやっていかなければならないことになっていきます。
 ガット合意により、ますます安い肉がどんどん入ってくることになります。2月価格はキロ398円、10年前は700円していたものです。大規模化と無理な借り入れは決して本人の経営安定にならないものです。3年前に同じ畜産基地化によって完成をして、間もなく自殺をされた畜産農家があったことは皆さん覚えておられることと思います。道路建設についてはきちんと話し合いをしていかなければならない、この問題とごっちゃにして考えてはなりません。道路建設について急ぐ必要はないのであります。地域の要望、意見についてもよく聞いて、地元の反対があるのに畜産基地化建設をすることは、本人にとっても地元住民にとっても納得できるものではありません。市長並びに関係部長の明快なる御答弁を求めて、私の質問を終わります。

◯議長(林 君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 西尾議員の御質問にお答えいたしたいと思います。
 いろいろなことがあったわけでございますが、全般を通じまして何もするなというふうに聞こえるわけです。あれもするな、これもするなでございまして、人件費を払って福祉あたりをやればいいというような感じのお考えのようでありますが、私は、やっぱり市の発展、あるいはまた市民の将来のためには、やはり積極的な市の仕事をしていく必要があると思うわけでありますし、また、これからやはり文化の時代でもありますから、文化施設というものも充実させなければなりません。あるいはまた産業の振興もやらなければなりません。景気が悪いには違いないわけですけれども、その中でも、やはり時代に合った企業というものはあるわけでありますから、ここ去年、今年あたりも市内の企業の中でもどんどん拡張をしておるところもあるわけでありますから、一概に景気が悪いからというて何もだめであるというものではないのではないかと思います。しかしながら、非常に厳しい時代には違いないわけでありますから、そこはやはり努力が必要になってくるのではないかと思っておるわけであります。そのような考えで今年の予算を編成しておるわけでございます。
 防災のことにつきましては先ほど申し上げましたとおりでありまして、これからいろいろ対策を考えていこうと思っておるわけであります。
 消防等につきましても、はしご車の計画があるわけでありまして、逐次それを整備をしていく。本来は7年度にはしご車になっておりましたが、それよりも救命救急を必要とする。人の命が年に何人か亡くなるわけでありますから、これを早急にやらなければならん問題であろうというので、はしご車を若干年を送ったわけであります。
 それから、出町の幼稚園の問題でありますが、これは前から申し上げましたとおり決してやらぬわけではありませんが、条件を整えておるわけでありまして、今年も基本計画をつくりまして、条件さえ整えばなるべく早くやるということには変わりはありません。学校の空き教室を使うということについては、これは検討の要があると思いますが、しかし、いろいろと今の建物もよく調べた上でよく検討しなければならんと思っております。
 次は、美術館につきましては今ほど申し上げましたとおりでありまして、これからの時代には、ぜひひとつこういうものをつくって、市民の文化的な感覚を高めるということがぜひ必要であるというふうに思っておるわけであります。
 いろいろ公債費等の問題につきましては、昨日大橋議員に申し上げたとおりでございます。
 公共料金の引き上げにつきましても昨日大橋議員に申し上げたとおりでありまして、今年の事情では、これはやむを得ないものであろうというふうに思っておるわけであります。
 広域水道につきましては、これは広域圏としまして将来の安定した水を確保する。このためにはぜひ必要であるということでやっておるわけでございまして、将来地下水もだんだん低下するということもありますから、それだけに頼っておったんでは将来水が飲めなくなるということもあるわけであります。今豊富だからいつまでも安心ができるかどうか、これは非常に疑問な点もあります。しかし、やはり大事なものでありますから、これを保存をし、そしてまた、ある程度利用できるだけ利用していくというふうになっておるわけであります。
 次に、国保につきましても、昨日申し上げたとおりでございます。
 食管制度等の問題につきましては、担当部長から御答弁をいたします。
 それから、工場誘致につきましては、今ほど申し上げましたような考えで積極的に仕事を進めていく必要がある。今後いろいろ努力をしていかなければならんと思っておるわけであります。
 それから、人事の問題でございますが、人事の交流というのは非常に大事でございまして、今までも県との間にこちらからも人員を派遣いたしておりますし、また県からもいただいたりいたしまして、お互いにそうした人事交流によりまして、県の職員の優れた知識や技能を当市で発揮をしていただいて、それによってさらに当市の発展と、また職員もそれによって啓発をされるということがあると思われます。また、市の職員も県等へ派遣をいたしまして、県の業務を見習い、そしてまた視野の広い職員になっていくというようなことが非常に大事であると思いますので、できれば私はこうした職員の交流をもっとたくさんやる必要があるのではないかというふうに思っておりますが、なかなかたくさんの職員を交流するのは難しいのでありますけれども、できるだけ職員の数をもう少し増やして交流したほうがいいのではないかというふうに思っておるわけであります。
 それから、深江地区の問題でございますが、これは西尾さんは何か誤解されたのかよくわかりませんが、市といたしましては、いろいろ当事者と話をして進めておりまして、1つにつきましては、若干誤謬訂正をしなければならんというものもありまして、この誤謬訂正をやって1つの件は終わっております。もう1つあるわけでありますが、あなたおっしゃるようにそう簡単にいくわけでありませんので、そんなにおっしゃるような簡単な事件ではないわけでありまして、人と人の絡みがありまして、事務的にこうだからこうだというのには、なかなかそうはいかんわけでありまして、今後、この問題につきましてもいろいろ努力をいたしてまいりたい。
 それから、大辻における畜産基地の問題につきましては、昨日大橋議員にお答えをいたしたとおりでございまして、何とかひとつ皆さんに御理解をいただいて、畜産としてもやはり成り立つように、あるいはまた地元の皆さんにも御迷惑のかからぬように、そしてまた道路も完成するように、こういうことで努力をいたしておるわけでございます。
 以上であります。

◯議長(林 君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 柳原和夫君。
  〔産業建設部長 柳原和夫君 登壇〕

◯産業建設部長(柳原君) 御質問のうち、農業問題等につきましてお答えを申し上げたいと思います。
 まず、WTOの協定関係でございますが、政府は、国内農業の影響を最小限に食いとめ、将来農業の展望を切り開くための関連国内対策を講じておられるところでありまして、市としましても国及び県の対策を踏まえ農業振興施策を実施しておるところであります。
 それから、学校給食などへの国産米、県産米の使用でございますが、現在、当市の学校及び保育所等の給食につきましては、100%県内産コシヒカリを供給しておるという状況でございます。今後もそのように対応していきたいという考えでございます。
 それから、出町の商店街の問題でございます。
 木舟町公園につきましては、御存じのとおり出町区画整理事業によりまして築造したものでありますけれども、その後、地元関係者の思惑が一致していないことなど、あるいは管理上の面から現在縄を張って管理をしておるような状況でございます。
 木舟町公園整備につきましては、基本的には市で整備をいたしますけれども、一部機能の整備につきましては、市内事業の均衡を見ながら、商店街の皆さんの取り組み事業としてもできれば誘導を図っていきたいということで、引き続き関係者との十分なコンセンサスを得るよう協議をしておるところであります。
 駐車場問題につきましても、商店街の活性化には欠くことのできない問題でありまして、今後とも地元商店街あるいは商工会議所等と活性化に向けた協議を進めていきたいというふうに考えております。

◯議長(林 君) 西尾議員。
  〔9番 西尾英宣君 登壇〕

◯9番(西尾君) 市長さんにお伺いいたしますが、幼稚園の危険度について、どのように認識しておられるのでしょうか。市長は、最近出町幼稚園に行ってこられましたでしょうか。危険度について調査をされたのか、特に阪神大震災以降、耐震調査などされましたのでしょうか。
 次に、畜産基地構想についてですが、市長は道路のためにも畜産基地構想でまとめていかなければならないとの意向のようでございますが、今日の畜産状況についても考えておられるのでしょうか。特に下水道の料金だけでも莫大なお金がかかるようになり、ガット・ウルグアイ・ラウンド批准以降ますます安い豚肉が海外から入ってくるような状況の中で、億単位の借金では本人のためにもならないのではないでしょうか。
 それから、防災のことについて、砺波市防災会議の運営規程では、防災会議は毎年1回開催をするとこのようにちゃんと規定でなっているんですね、いつ開かれたのかお伺いいたします。
 以上3点について、よろしくお願いします。

◯議長(林 君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 幼稚園につきましては、阪神の災害以降はまだ調査をいたしておりませんが、これは我々も老朽危険校舎であるということはわかっておるわけでございまして、これはもう調査するまでもなくそういうことであろうと思っておりますし、私もたまには幼稚園へ行くこともあります。
 それから、畜産関係につきましては、やはり品質の問題もありまして、一般的な考え方と、やはり品質のいいものであれば国内でも売れるということもあり得るんじゃないか、これは本人が一番よく知っておるわけでありまして、本人もそれでいこうということを言っておるわけでございますから、私はそれでいいのじゃないかと思っておるわけであります。
 それから、防災会議につきましては、最近は開いておりませんので、早速開くことにいたしておるわけであります。
 以上であります。

◯議長(林 君) 14番 前田喜代志君。
  〔14番 前田喜代志君 登壇〕

◯14番(前田君) 私は、市政一般に対して5点にわたり御所見をお伺いいたします。
 まず第1点は、平成7年度予算について市長にお伺いいたします。
 その第1は、住民との合意形成のプロセスを重視して予算の執行に当たられたいという点でございます。
 まちづくりなどについてきのうもございましたが、かなめは、人々が自治体をつくるというとらえ方に立って行政を進める。何かつくろうとするときにも、でき上がったときにも、そして、それを利用し運営していくときにも、道や橋や建物や市の仕事一つ一つを進めるときには、市民挙げての取り組みになるような工夫をぜひともしていただきたい。市民の市民による市民のためのと語らずとも、ひとりでに広がっていく。それが市民の喜びに、感謝の思いに、信頼にと、そして次の成長発展への力に結びついていく。市民としての誇りや愛着も、また、このような中に生まれ育っていくことかと思います。美術館が市民アトリエを取り込んで平成9年の春にオープンされる。この市民アトリエで思い思いの創作活動が始まる。チューリップ四季彩館の運営でも、花と緑の事業でも、健康づくりや福祉のまちづくりでも、利用や運営についてみんなでつくり上げていく。人々が自治体をつくる。この自治の原点に立って、住民との合意形成のプロセスをこれまで以上に重視をして、総計327億円に上る予算の執行をいただけたなら、一つ一つの市の仕事が本当に生きてくるのではないか。
 第2点は、財政運営の見通しについてでございます。
 市町村の公債費比率は10%を超さないことが望ましいと言われてきましたが、平均は11.5%で、15%を超える団体は1,000を超すに至っております。地域総合整備事業債の活用などで、地方単独事業を推進する国全体の流れの中にあって、結果として地方財政の後年度硬直化をもたらすことを絶えず考えておかなければなりません。
 自治省は、元利償還のための減債基金の積み立てや、起債に対する後年度交付税措置などでの対応を条件として、事業自粛しないよう呼びかけると同時に、各市町村の公債費負担適正化計画策定を再度提起しておりますが、かなめは、やはり人々と自治体が国をつくっている、こういう観点にあろうかと思います。地方分権の推進とあわせ、地方交付税制度そのものの改革を強く国に求めていかなければなりません。
 また、きのうの答弁で、公債費は平成11年あたりがピークで20億円くらいになるとの見通しが示されておりますが、歳出に占める構成割合はどの程度と見込んでおられるのか。第6次総合計画後期計画の平成12年度まで5年間も大型プロジェクトが続きます。平成6年度の公債費は13億円、7年度は14億6,000万円、両年度とも歳出に占める割合は当初で9.9%の構成になっております。この構成割合がどの程度で推移するか、これによって後年度以降の事業にも大きく影響するかと思います。その見通しをお示しいただきたいと思います。
 第3点は、各種料金改定の根拠を明確にしていただきたい点でございますが、先ほど来もございましたように、市の水道事業給水条例の一部改正が提案されておりますが、これについてもきのうの答弁では、今回の10トン当たり150円、超過料金トン当たり17円(9.8%)の引き上げによって、この水準をほぼ3年間は維持していきたい、その次になれば起債も小さくなり引き下げもあり得る、こういうような内容であったかと思います。平成6年度当初では、高料金対策に対する一般会計繰入金が1億3,400万円ございました。国の高料金対策の基準が上がったために特別交付税の対象にならない年においてでも、独立採算制とはいえ、これまでは相当額を一般会計から繰り入れるという考え方をとってきておりました。岡部市長になられてから過去に1回、そういう過去の考え方を切りかえられて全く料金改定にすりかえられたことがございましたが、やはり水道事業収益を計上していくときに、少なくても昨年並みの繰り入れを確保して住民にどの程度の料金負担を求めるのが適正か、原水費の引き上げ分程度の料金改定に抑える道も十分に検討をいただく必要があるのではないか。
 以上3点、来年度予算に関する市長の御所見をお伺いいたします。
 次に、第6次総合計画後期修正計画について市長にお伺いいたします。
 第1点は、際限のない活性化への道から文化創造の地域づくりへ移していくべきではないか。自分たちの住む地域社会はこの後どうなっていくのか、そういう不安な思いの裏返しに活性化という言葉がよく使われます。人口はどんどん減っていく、若者はいなくなっていく、地域が過疎になっていく、結果として深刻な高齢化が押し寄せていく、自分たちの住む地域の先を思案する、活性化が一番だ、こういう思いになってくるわけです。よそ様は何かどんどんよくなっていくのに、ずっと取り残されてしまうのではないか、こういった不安がございます。だから今からしゃにむに発展の道をとなりがちでございます。しかし、住民は本当に何を求めているか。5年前、10年前を振り返ると随分市域全体の生活条件がよくなっている。にもかかわらず、それでも次から次に不安を抱いている。ここにいることが落ちつかない、あるいは、ある種のコンプレックスを持ったりする。この原因はどこにあるか。自分がここに住んでいることを誇りに思えるものがあるかないか。市民I人1人がそういう生活文化を持って生きあえているかどうか、ここが原点ではないでしょうか。私は、経済中心、開発中心というところから少しずつシフトして、文化中心と言えるくらいのまちづくりをすべきときにきていると思います。誇りを持つというときに、自分たちのまちにすばらしい自然と歴史が残り、いろんな雰囲気があることが、単に観光資源としてではなく、市民1人1人の誇りとして心に刻まれているようなことが大切な時代になっている。他の自治体に負けるなということよりも、共に生きようという志を育てていくことが大切な時代になっている。開発優位の活性化から、誇りの文化を求めて文化創造の地域づくりを中心軸に置いたそういう総合計画をつくり上げるべきではないか、市長の御所見をお伺いいたします。
 第2点は、自発的市民文化をはぐくむ後支えこそ行政の役割である。この点について、岡部市長になられてから、講演会、シンポジウム、フォーラムなど多くの分野にわたって専門家のお話を聞かせていただく機会が数多くございました。これはこれで大変によかったと考えております。けれども、これからは行政が後ろに回って、市民の皆さんの手づくりで施設を使ってどんなことができるか、どんなことをやってみたいか、みんなで考え、住民が主体となってプログラムを組み、自分たちがいろんなことをやったり、講師を呼んできたり、市民の自発的なものを支える、こういう取り組みをもっと力を入れていただきたいと思います。
 第3点は、女性施策の推進について、総合計画素案にはほとんど盛られていないのではないか。かねてから県のプランに基づいて進めるとの市長の姿勢を承っているところでありますが、後期修正計画には、ぜひとも何と何を具体的にやっていくか明記していただきたい。県の女性プランと整合性のあるものにしていただきたい。男女が共同して社会のあらゆる分野に参画し、現実に横たわっている問題の解決を図ろうという時代の流れに沿って、自治体がその先導役を果たさねばなりません。市の各部課における女性の登用、審議会や委員会への登用を思い切って30%くらいまで引き上げることも盛り込んでいくべきであります。市長の御所見をお伺いいたします。
 次に、学校教育の振興について教育長にお尋ねいたします。
 第1点は、教育備品の充実などについてでございます。
 平成7年度予算の教育費のうち、小学校費に予算化されている教育振興のための教材備品費は昨年より17万円増えて692万円、1校当たり100万円が計上されております。各校では限られた予算での振り分けで十分に対応できず、結果として保護者や教育振興会やさまざまな支援に頼らざるを得ない現実がございます。絶えず各学校の備品などについて実情を把握し、学校間の格差が著しくならないよう対応をいただきたい。
 また、今回、学校保健管理費で舌圧器など個々人のものを購入して歯科保健指導を強化していこう、こういう予算計上をしておられますけれども、歯ブラシの殺菌保管庫なども当然整備していかなければならないものです。
 また、学校管理費や教育振興費の総枠においても、各学校からの多様なニーズにこたえきれていない状況にございます。現場の声を尊重いただいて、何が何でも緊急度の高いものに限定するような、どれか一つに絞れというような、こういうことがあってはならないと思います。教育は箱物のように形は残らないけれども、本当によりよい教育環境を整え、次代を担う子らの成長のために現場の声をそういう意味でしっかりと尊重いただきたい。
 第2点は、学校での男女混合名簿の採用について、自分は学校行事を見学させていただいて、個に応じた教育指導という面の工夫に一生懸命に努めておられる姿がよくわかります。しかし、性別、役割分業の時代が次第に男女共同で社会を担っていこう、こういう時代に移り変わってきている。このときの子供たちの教育という点で考えてみますと、例えば教科書に出てくる男性と女性の回数には随分隔たりがございます。男性の職業はいっぱい出てくるが、女性の職業はまだ限られたものだけでございます。そして女性は大抵は補助的な場面、男性は責任ある仕事というような場合がまだまだたくさんございます。こんな中でも、男の子にも女の子にも男女共同社会に向かっての指導はどうあればよいか。教科書を手に子らと向き合い身近なものを材料に取り上げて工夫されておりますが、例えば点呼や整列や学校関係書類における氏名の順序は、特に支障のない限り男女混合型にすることもその一歩ではないか、この点について御所見をお願いいたします。
 第3に、いじめ問題と人権啓発看板、相談案内看板の設置について総務部長にお伺いいたします。
 いじめによる子供たちの自殺や殺人事件が大きな社会問題になり、思いやりのある心を育てようとさまざまな機関での取り組みも進んでいます。いじめは体力の違いや動作の違いや考え方の違いもあり、そういったものを取り上げて集団で仲間外れにしたり無視したり陰湿な実態が明らかになってきました。核家族化や地域社会での正義感、連帯感の希薄化、人権尊重意識の低さなど原因はさまざまにあると考えられます。私たち1人1人は違った考えを持ち、社会的に異なった立場や境遇を持って生きております。自分の権利ばかりを主張するのではなく、他人の人権も尊重しあえる社会にしていかねばなりません。大人も子も相手の立場を思いやる優しさが、豊かな人と人との関係を社会を築いていきます。学校や駅や図書館や子供たちの目の触れやすい場所に人権啓発看板を立て、「一人で悩まずに相談を」と人権擁護委員の名前と電話番号を入れた相談案内を兼ねて設置するなどして、友達にも先生にも親にも語れない、そういう心の状態にあるときの子らに、手がかりになるようなものをぜひやっていただきたいと思います。
 次に、大項目のごみ減量化、資源化について民生部長にお伺いいたします。
 家庭から排出される一般ごみの分別収集の取り組みは、市と住民の役割分担を含め大きな成果が上がっています。しかし、事業系一般ごみの減量化はどこまで進んでいますか。事業所ごとに減量化、資源化の計画書の提出を求める取り組みに取りかからねばならない時期にきているのではないか。雑誌類の収集はコストが合わないので、一定のエリアごとに事業所町内会というものを設けて、収集日を統一することで収集業者の方も計画的に収集できるようになります。一つの事業所単独で減量計画を立てようにも、このようなシステムなしには収集に来てもらえない、こういう現実にぶつからざるを得ません。事業系ごみの減量化、資源化にどう取り組むかお伺いいたします。
 もう1点は、EM菌ボカシの普及についてお伺いいたします。
 家庭の生ゴミをコンポスト処理して堆肥化する方法が推進されてきましたが、このEM菌ボカシによる堆肥化は自然の循環サイクルに最も適した方法であり、多くの自治体で活用されはじめています。市民と農家と行政が一体となって取り組めば、農薬や化学肥料も使わずに土の生命力をよみがえらせて、健康で安全で質のよい農作物の生産に取り組めること。また、生ごみは良質な醗酵肥料として使えるだけではなく、生ごみの液肥はトイレの悪臭防止や下水、池、川などの浄化にも役立つと言われております。畜舎などでの活用に広げていけば、21世紀の農業に一つの光明を与えてくれるのではないか。
 岐阜県中津川市の経済連養豚センターでは、母豚110頭をEM菌を活用した畜舎管理と糞尿処理に活用して、その結果、悪臭公害の克服、糞尿を低コストで有効活用、排水の浄化と資源化、子豚や母豚の健康管理、肉質の改善などで大きな成果を上げているとのことです。EMボカシの普及にどのように取り組まれるかお伺いいたします。
 最後に、高齢者福祉のトータル・ケアづくりについて民生部長にお伺いいたします。
 新ゴールドプランは平成7年から始まりますが、財源は十分でなく、各自治体の要望にこたえきれていない現状で、サービス提供体制の確立はまだまだ年数がかかるという感がございます。しかし、当市でも核家族化の進行とともに高齢者だけで暮らしている世帯も増えており、一日も早く公的介護、公的援助のシステムづくりを急ぎ、心の通った在宅ケアを総合的に進めていかなければなりません。老人保健福祉計画には、医療との連携がどうしても必要になることから6年度においてこの検討を重ねてこられたわけですが、どのような方向が考えられているのかお伺いいたします。
 保健センターや訪問看護ステーションの整備、高齢者サービス調整チームなど、行政側のネットワークを中心に整えていかなければなりませんが、ケアサービスの利用者を発見するシステムをどのようにつくり上げていくか。要介護者は日々変化がございます。住民のネットワークがしっかりとあればケアサービスから漏れる人は少なくなります。新湊市の放生津校下で長年にわたって取り組まれてきたトータル・ケアは、地域社会福祉協議会を核として実践されてきております。当市では、地域ごとのトータル・ケアを具体的にどのように展開していくか。特に要介護者がちょっと容体が変わったり風邪を引く、こういうときに医師に連絡をすれば、どこに住んでいる人でも医師の訪問診療を受けることができる。こういうことぐらいは、立派な保健センターをつくらずとも医師会と協力を求め直ちに実行いただきたい。
 以上5点について、市長、関係当局の明確な答弁をお願いいたします。

◯議長(林 君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 前田議員の御質問にお答えいたしたいと思います。
 まず最初は、住民との合意形成のプロセスということでありますが、これは当然のことでございまして、住民の皆さんのいろんなニーズを我々はくみ取って、そして行政に反映していくということを考えておるわけであります。また、住民の代表であります議会の意向も聞きながら、この行政を進めるという基本的な姿勢には変わるわけではありません。今までいろいろ市政懇談会等を各地区で開きましたり、あるいはまた各種団体、婦人会でありますとか老人クラブ、あるいは青年団、商工会議所、あるいは体育協会、文化協会というようないろんな団体の意見も聞きましたり、また、私もできるだけいろんな会合に出るようにいたしておるわけでありまして、中には、おまえ、そんな細かい会合まで出んでもええがでないがかという意見もあるわけでありますが、やはり会合に出ますと幾つかの意見を聞くことができるわけでありまして、そのようないろんな方の意見を聞くことも非常に大事ではないかというふうに思っておりまして、できるだけいろんな会合にも顔を出しまして、多くの人の意見を聞きたいと、こんなふうに思っておるわけであります。そのようなことから全体を判断をいたしまして、この行政運営をやっていっておるつもりでもありますが、もとより非才でございますから不十分な点もたくさんあろうかと思っております。しかし、基本的にはそのような姿勢でいっておるのでございます。
 次に、財政の問題でございますが、いろいろ財政運営には難しい点があるわけでありまして、だんだんと公債費が増えていくということでございまして、昨日も大橋議員にお答えいたしたとおりでございますが、平成10年、11年はピークに達するという予想を申し上げたわけでありまして、約20億円くらいになろうと。どれぐらい程度のパーセンテージになるのかということになりますと、やはり15%までには達するのではないかというふうに思っておるわけでありますが、これは財政規模にもよるわけでありまして、そのときの財政規模が幾らほどになるかということによってもこの数字は変わるということでもあります。それと昨日も申し上げましたが、その後どんどん上がっていくのかどうかということが一つのやはり問題点でもありますが、その後は逐次平静に戻っていくというような考え方をしていきたいというふうにも思っておるわけでありまして、そうした財政の運営を健全にしていかねばならないと思っておるわけであります。
 先ほどいろいろお話がありました中で、国のほうがなかなか景気回復の事業を思うようにできませんので、自治体にも単独事業をやるようにということをいろいろ指示をいたしまして、起債その他もどんどんつけるというようなことでありまして、片一方においては起債をつけておいて、片一方においては起債の比率を抑えるというような、何というのか、あおってあおられるというようなやり方でありまして、我々も非常にその点につきましては国の言うことばかり聞くわけにもまいりません。また、交付税あたりにつきましても、一般の補助事業あたりが交付税に振りかえられまして、一般財源化いたしましたというようなことを、何か得々というようなこともありますが、それはとんでもない間違いでありまして、交付税というものの中へ国が今まで補助しておったものを交付税で出すというようなことは、これは交付税の当たり分が少なくなってくる。交付税というのは今は32%でしたか、これは当然我々地方自治体が配分されるべき金でありますから、そこへ国が補助しておったものを突っ込んでそれを吐き出すというようになれば、そのお金がどんどん減るわけでありますから、これはおかしいんじゃないかということを私は自治省に対して直接財政の担当者にも何回も言っておるわけでありまして、そんなことをしておったらどんどん交付税が減って我々の手元へ来る自由に使える金は減るじゃないかということを申し上げておるわけであります。これはちょうどバブルの時代に非常に税金がたくさん入りまして、そして、どんどん交付税が増えたというような時代に、そのようなことをなしたわけでありますが、その流れがいまだに残っておるということでございまして、これはやっぱり改めてもらわねばいかんというふうに私は思っておりまして、そうした交付税の取り扱いそのものが自治省も考えてもらわねばいかんというふうに思っておるわけでありまして、地方自治体に配分されるべきものをその中へ補助を取り入れるというようなことは、これは邪道であるというふうに私は思っておるわけであります。
 それから、各種料金のことにつきましては昨日からもお話を申し上げたとおりでありまして、水道料金等につきましても市もそれなりの負担をいたしております。また、国保につきましても負担をすると。今まで市は水道には負担をしなくてもよかったわけでございますけれども、今回は市の一般財源から負担をできるだけするということで、しかしながら、やはりある程度の値上げをしなければいかんと。特に砺波市の料金の高いのは、必ずしも広域水道があるから高いのでありませんので、市自体の水道に今30億円近い起債残高が残っておりまして、これの償還にかなり大きい負担がかかっておるわけでありまして、何も広域水道だけが高いから市の料金が高いのではないわけでありまして、この点はひとつお含みおきをいただきまして、全体で負担をしていかなければならんのではないかというふうに思っておるわけであります。
 それから、際限なき活性化への道よりも文化創造の道を選べということでございますが、これは私もそのようなことを考えておりまして、前からも申し上げておりましたが、ハードな事業は今世紀限りだと、後はもうソフトな事業にだんだん切りかえざるを得ないということを申し上げておったわけでありますが、これはやっぱり福祉の問題もありますけれども、やはり一番いま日本に欠けておりますのは、文化を大事にする、あるいは文化性といいましょうか、そういうものが足りないということが非常に大きい日本の今の欠点ではないかと。日本国民全体に文化的な素養が低いと言われておるわけでありまして、国際交流をいたす場合におきましても、やはり国民1人1人が高い文化を自分の身につけておることによって、外国人と話をする場合にもそのような話もできるということになれば、日本人というのは金も持っておるがなかなか教養も高いと、こういうふうに尊敬をされるわけでありますから、これから国際交流がだんだん増える時期でもありますので、やはり日本人が1人1人そうした高い文化教養を身につけるということは非常に大事なことであろうと思っておるわけであります。そのようなことなども総合計画あたりにも組み込んでいかなければならんのではないかというふうに思っておりまして、いろいろ美術館あたりにつきましても、そのあらわれの一端であるというふうに思っておるわけでありまして、やはりこの市民全部がそのような考えに皆さんになっていただかねばならんのではないかというふうに思っておるわけであります。
 それから、市民の自治的な活動をサポートしていく、いわば市民が前に出て市は後押しをしていくということでありましょうが、これは民主主義でございますから当然そうなるのが当たり前でありまして、日本の民主主義というのは戦後急にくだされた民主主義であるというようなことから、官指導のような、これは民主主義と言えるのかどうかわかりませんが、形になっておるわけでありますが、やはり根本は住民が自分たちのところは自分たちが治める、守るということが自治の始まりでありまして、住民だけではなかなかやれない専門的なこととかいろんなことがあるものだから、これは市役所なんかをつくって、そこで専門的にやってもらうということになっておるわけでありますから、本来はやはり住民自身が自分たちでその地域を治めていくということが、この自治の基本的な考え方であるというふうに私は認識をいたしておるわけでありまして、かつてケネディが言ったように、国民は国が何をしているかを考える先に、自分が国家に何ができるかということを考えろということを言ったことがあるわけでありますが、やはり住民がその地域、あるいはまた、国を自分たちでつくって自分たちで守っていくというのが本来の姿ではないかというふうにも思っているわけであります。
 女性プラン等につきましては、この前の総合計画をつくったときにも、女性の項をつくればどうかという意見もあったわけでありますけれども、私は、あえてそういうものをつくらなくてもいいのではないかということを言っておったのでありまして、それをつくることがいかにも女性を差別することになるわけで、女性の項をつくれば男性の項もつくらねばいかんということになりまして、今ごろならば老人の項もつくらねばならんというようなことにもなってくるわけでありまして、今日のようにこれだけ男女同権というようなことが叫ばれておりますし、あえてそういうものはつくらなくてもいいのではないか。どんどん一般の仕事あるいは一般の会合、いろんなところへ女性が進出をし入ってくるというような時代になってくるわけでありますから、あえてそういうものは必要ではないというふうに思っておるわけでありますが、しかし、女性の活躍分野というのは今後さらに増えていくと思っております。
 ただ、男女同権だから何でも、男性だけではなく、女性も同じことをするというものではないので、そこには男でなければやれない仕事もありますし、また、女性でなければやれない仕事もあります。また、両方のだれでもやれるというそういうこともあると思うわけでありまして、このへんのところをやっぱりあまり履き違えないようにしてもらわないと、男女同権だから女性は男をけっ飛ばしてあるいてもよいというようなものではないわけでありまして、そこはやっぱりお互いの特性といいますか、地上に男と女があるわけだから、それぞれの任務といいましょうか与えられた仕事があるわけであります。
 先日、ここ2、3日前だったと思いますが、昨年の暮れに亡くなった乙羽信子さんと新藤兼人さんのことでテレビを見られた方もあると思いますが、お互いに2人が相手を尊重してそれぞれの仕事をやっている。しかしながら、夫婦生活はお互いに愛情を持ってやっていたというようなことがずっと出ておったわけでありますが、あとでそれを批評した──どなたか忘れましたが、この2人は成熟した男と女の間柄であったと、こんなことを言ったわけですけれども、なるほどこれはうまい言葉だなと思いました。やはり夫婦であっても、やっぱり男と女がおって夫婦になるので、男の立場と女の立場があるわけで、そういうものをちゃんとわきまえながらお互いに助け合っていくというようなことだろうと思います。それは社会においても同じことではないかというふうに思っておるわけであります。
 そのような感覚でいかなければならんと思っているわけでありまして、そうした女性の、いろいろ委員会等にも女性を増やすこともいいと思いますし、いろいろ女性が活躍すべきところはしていただいて結構だと思います。遠慮なしに活躍をしていただきたいと思っている次第でございます。
 その他の点につきましては、それぞれ担当のほうから答弁を申し上げます。
 以上であります。

◯議長(林 君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 前田議員さんからの質問事項が2点あったと思います。第1点は教育備品の充実について、第2点は学校での男女混合名簿の採用をということでございました。
 第1点から申しますと、平成7年度の予算において、砺波市の小中学校の教育備品費の予算は若干の伸びを見ております。教育備品などの経費は、その年度の予算の事情によって大きく伸びたり、あるいは低く抑えられたりすることは好ましいことではなく、教育100年の計画に立ってうまずたゆまず確実に措置していかなければならないものと思っております。
 学校教育備品管理は、備品台帳によって把握しております。この備品台帳と申しますのは、例えば学校規模、学級数等をにらんで、例えばOHPなら何名までの児童数の場合には何台必要ですよというふうなことが示されているわけですけれども、その備品台帳をよく見まして、経過年数によって計画的に更新いたしております。耐用年数ということがあるわけで、耐用を過ぎたものについては逐次更新をしなければならないわけです。現在の予算では必ずしも十分とは申しませんが、近隣の市町村や全国平均より以上の備品整備水準を確保いたしていると存じております。特に教育用コンピュータの整備は新年度で配備完了いたしますが、議員さんの危惧しておられるように砺波市の場合には低いんじゃないか、先生方が非常に不自由しているんじゃないかというふうなことは特にはございません。今、物が豊かに手に入り使い捨ての時代でありますが、教育の観点からも、学校においてできるだけ大切に使うよう配慮をお願いしているところであります。
 第2点の学校での男女混合名簿の採用をということですが、先ほどからもいろいろ男女の問題については話が出ていますが、男女共生時代でありますが、学校現場では、児童生徒の名簿は男女別に編成しているのが現実です。それは保健関係などは特に男女別でなければかえって混乱を生ずるからです。例えば運動能力測定などがございますが、こういったときに使う名簿というのは、男女混合になっていると、もう一度整備しなおさなきゃならない。大変混乱を生じます。例えば男の何年生の投てき力は平均どれだけ、県平均、市平均、全国平均というようなことで、例えば自分のクラスのそれではどうかというふうにトータルをしてみようとする場合に、一遍一遍また豆をお盆の上でより分けるような操作をしなければならないわけで、これは大変無駄なことでございます。それから、例えば保健上の問題では、男女別に、初潮をみた子供がどうだろうかというふうな、女性なら女性の指導に必要とする名簿というふうなのがあるわけで、こういったふうに考えてまいりますと、ただ単に男女混合にしたら、それが共生時代にふさわしい名簿であるというふうなことは軽々には言えないわけでございます。
 そして、学校において、男の子の生活、女の子の生活もいろいろ区別していかなければならない場面もございますし、御存じのように例えば生理的な器具を扱わなきゃならない場合、それから、男女の便所の違いなども、これを一緒にしておいていいというわけはございませんですね、そういうふうに生活が違うわけですよ。そんなふうなことも十分配慮の上で名簿をつくっていかなければ実際的ではないというふうなことを考えるわけです。大事なことは、異性である相手の人格を十分に尊重するという人格意識が一番大事なわけでありまして、例えば、それでは女性のほうを先に名簿の名列を持ってきたら女性を尊重することになるかというと、決してそうじゃございませんね。今まで慣習のように男性の名簿があって、そして女性の名簿がある。これがおかしいんだと言ったら、ぺらっと逆に女性の名簿を先にしていけばいいわけですけれども、単にそういうふうな形式上のことを入れ替えてもこれは何にもならないわけで、大事なことは、すばらしい異性というものに対して男性がどのように敬意をはらい、そして相手のことをおもんばかるかというふうな、そういう根本的なものの考え方、これが私は大事ではないかというふうに考えております。
 出席簿などは男女混合でも何ら差し支えはないと存じますが、担任の先生が教育現場で使用目的別に数種の名簿管理をすることは大変な負担になることが予想されます。机の上の作業であればコンピュータにより男女混合、男女別あるいはアイウエオ順の組み替えも可能でありますが、現場の先生方の声を聞きますと、教室における一律に男女混合名簿の使用をするということは大変否定的な意見が多く、今後の課題であると認識しております。市内でも一部男女混合名簿を使っておる学校がありますが、これは二重、三重にやつぱり使いながら、使用目的別に名簿をつくっているというのが現実でございます。
 以上でございます。

◯議長(林 君) 答弁を求めます。
 総務部長 加藤清和君。
  〔総務部長 加藤清和君 登壇〕

◯総務部長(加藤君) いじめで悩んでいる子供への対応ということでありました。
 いじめに関しまして、私は、基本的には両親に相談するか、あるいは学校の先生に相談するか、友人に相談するか、基本的にはそこらに相談すべきでないかなと、そう思います。ただし、おっしゃるとおりに人権擁護委員等の方もいらっしゃいますので、そういった意味で人権啓発看板であるとか相談案内板設置につきまして、今後、人権擁護委員の方とも相談いたしまして、ひとつ検討させていただきたいと思います。

◯議長(林 君) 答弁を求めます。
 民生部長 中島和之進君。
  〔民生部長 中島和之進君 登壇〕

◯民生部長(中島君) 大きく分けて2つ御質問があったかと思います。
 まず、ごみ関係のことであります。
 ごみの減量化につきましては、家庭用ごみにつきましては市民の皆さんの格別の御理解と御協力によりまして多大な成果を上げ減量化が進み資源化が進んでおるところでございます。一方、事業系のごみの減量化につきましては、市の条例において事業者はみずからの責任において、処理、再利用、軽減に努めなければならないと規定されているところでありますが、御指摘のように事業系ごみの増加傾向が高くなっております。市では平成6年度からリサイクル設備導入資金に対する利子補給制度などを準備して、事業系ごみの軽減化を推進しているところでありますが、今のところまだ利用がありません。今後より一層PRに努め、制度の普及を図り、リサイクル推進活動の強化に努めてまいりたいと考えております。
 また、廃掃法において、多量に事業系一般廃棄物を排出する事業者に対し、市は一般廃棄物の減量に関する計画の作成を指示することができることになっておりまして、この規定を適用し大量排出事業者に対し減量化の指導を徹底していきたいと考えております。
 次に、雑誌類の収集のための収集統一日という御提案でございますが、オフィスごみの大半はリサイクル可能な紙ごみでありまして、これを新聞、雑誌、コピー用紙等に分別回収してリサイクルすることは、ごみの減量化、地球環境の保全の観点からも重要なことであります。一般家庭の古紙類については、婦人会、PTA、児童クラブなど有価物回収団体により年3回以上実施されておりますが、事業所の回収ルートについては未整備の状況であります。
 最近、都会等においては、複数の事業所でグループをつくり古紙回収等を行ういわゆるオフィス町内会方式という新しい取り組みが出ております。これらを参考にしながら今後事業所におけるごみの収集について十分検討してまいりたいと考えております。
 3点目は、EMボカシの普及についてであります。
 かねて御要請があるところでございまして、消費者グループ、婦人会等を通じてモニターを実施し啓蒙に努めておるところでございます。最近、EMボカシは畜産の悪臭防止、水質浄化に効果があると話題になっておるところでございます。去る1月25日、このEMを研究していらっしゃる大学教授を迎えて魚津においてセミナーが開催されたわけでありますが、当市からは婦人グループ、畜産農家の方々、普及センターあるいは農協の指導員、行政では生活環境課、農林課、総勢26名が参加してセミナーの講義を聞き、帰りには実践養鶏農家を視察してにおいが少ないことを実際に体験してきたところであります。また、3月3日には,県西部家畜保健衛生所において文化会館で悪臭に悩む畜産農家の皆さんにお集まりいただいて、悪臭防止技術の研修会も開催されたところであります。今後とも関係機関と連絡をとりながら研究を重ね普及に努めてまいりたいと考えております。
 続きまして、高齢者福祉とトータル・ケアの確立についてでありますけれども、かねて保健、福祉、医療それぞれの立場で高齢者対応をしておりますし、高齢者調整チーム等を通じて連携をとっておるわけでありますが、さらにその実を上げるために医師会あるいは総合病院、行政機関との連携を密にしながら訪問看護や訪問リハビリを行い、家庭における看護体制の確立を図ること、あるいは保健、福祉、医療の担当部門が調整会議を開催し、その連携に基づいて高齢者サービス調整チーム、看護支援センター、ホームヘルプサービスの機能を十分生かした看護体制を確立すること、それから、地域との連携を図り要援護老人の早期発見、ニーズの把握に努め、その情報をもとに個々のケースの必要に応じたサービスの提供できるシステムを確立すると同時に、地域ボランティアの皆さんの支援活動と公共サービスとが相互に協力する体制をつくり上げていくこと、これらのために、こういう体制をつくっていながら総合的なケアの充実を図るために保健婦、看護婦、作業療法士、理学療法士、あるいはヘルパーと必要なスタッフの確保養成を図っていくことによりまして、保健、医療、福祉の業務連携が効率的に行われ、高齢者やその家族の生活を支援することができると、このように考えておりますので、今後さらに連携を密にするよう努めてまいりたいと考えておるところでございます。
 最後に、これらの地域ごとのトータル・ケアという御要請であったと思うわけでありますが、保健、福祉に加えて、さらに今日的には在宅医療が必要という認識でございます。各自の生活の質を確保しながら、全体的な日常生活活動を維持回復させるとともに、家庭及び外部からの支援によりまして、住みなれた家庭や地域社会で療養できるようにすることが基本であると考えるわけであります。かかりつけ医師、医師会等の皆さんと連携しながら訪問看護サービスを提供するシステム、訪問看護ステーションの設置が必要であると認識しておるところでございます。現在、総合病院さん、開業医の先生方の訪問が行われておるわけでありますが、これには限界がありますので、この訪問看護ステーションシステムにさらに検討を加えて導入を図りたいと思う次第でございます。
 この訪問看護ステーションにあわせて現在行っております保健事業での訪問指導、あるいは機能訓練、福祉での訪問ヘルプサービスなど、在宅ケアを一元的にできる組織体制を整備することによってトータル・ケアが確立されるものと考えておるところでございます。
 以上でございます。

◯議長(林 君) 以上で通告による質問並びに質疑は終わりました。
 ほかに質疑はございませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(林 君) 質疑なしと認めます。
 これをもって市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を終結いたします。

◯議長(林 君) ただいま議題となっております議案第1号から議案第43号までにつきましては、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。

◯議長(林 君) 次に、日程第2 水道料金値上げに反対する請願外2件の請願は、お手元に配付してあります請願文書表のとおり所管の常任委員会に付託いたします。

◯議長(林 君) 以上をもって本日の日程はすべて終了いたしました。
  お諮りいたします。3月13日から16日までの4日間は、委員会審査等のためそれぞれ休会したいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(林 君) 御異議なしと認めます。よって、3月13日から16日までの4日間は休会することに決定いたしました。
 なお、次会の本会議は3月17日午後2時から開会いたします。
 本日は、これをもちまして散会いたします。
 どうも御苦労さまでございました。

 午後 2時32分 散会