1.会議の経過
午前10時03分 開議
◯議長(平木君) これより、本日の会議を開き、直ちに日程に入ります。
日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第70号から議案第85号まで、平成7年度富山県砺波市一般会計補正予算(第4号)外15件及び報告第11号 株式会社フラワーランドとなみの経営状況の報告についてを一括議題といたします。
これより、市政全般に対する代表質問を行います。
通告により、発言を許します。
17番 吉澤邦麿君。
〔17番 吉澤邦麿君 登壇〕
◯17番(吉澤君) 私は、自由民主党砺波市議会議員会を代表いたしまして、平成8年度予算編成について、また、特に住民ニーズの高い下水道事業と高齢者福祉並びに砺波総合病院に関する将来計画等を中心に、その他、若干、市長をはじめ関係各位に質問をいたします。
初めに、本年は阪神・淡路大震災、地下鉄サリン事件、オウム真理教等々と何かと心穏やかでないことが続いた1年でありました。また、本年は戦後50年という大きな節目の年でもあり、その間、多くの国民の努力が実を結び、大変平和で豊かな経済大国に発展し、さらに新しい時代に向かって一歩踏み出したところであります。私たちは、平和な日々のありがたさをかみしめ、二度と悲惨な戦争が起こらないよう努力し、誓っていかなければならないと思います。
さて、岡部市長は就任以来10年の間、一貫して「うるわし 散居のなかに花と緑の活力に満ちたふるさと となみ」を基本理念に、「心豊かな人づくり」「美しい環境づくり」「活力に満ちた産業づくり」を3つの柱としてやってこられました。そして、着実にその政策が実を結び、今や県内において一番活気のある自治体として大きな注目をいただいているところであり、岡部市長の手腕を高く評価をいたす1人であります。
これまでの10年は、岡部市政の基盤づくりとしてハード面に力を入れてこられました。四季彩館、美術館等と花のまちとしての全容が整ったことと思います。これからは高齢化社会の問題、少子化の問題等々、ソフト面に十分なる施策を講じられることを願うものであります。
さて、大蔵省は、さきに平成8年度の予算を総枠73兆円を上回る前年度当初予算比3%増と明らかにしました。しかし、歳入面では、長引く景気低迷と税収が51兆円にとどまる見通しとのことであります。
我が市も平成6年度の決算において、市税全体の収入は対前年度比2.3%減となっており、収納率も0.3ポイント下回り96.6%となりました。引き続き平成7年度の決算も、そんなに多くを望むことは無理な気がいたします。しかし、平成8年度は全国都市緑化とやまフェア、国民文化祭が開催される記念すべき年であります。また、第6次砺波市総合計画修正計画の実施後期第1年次であります。また、岡部市長就任11年目であり、10年一区切りという観点からも新たなるステップの年と位置づけをし、加えて、我々議員も4年に一度の市民より信を問われる年であり、新しい任期の1年目となるわけでありまして、予算に対して大変高い関心を持っているところであります。市長におかれましては、大変苦しい財政事情でありますけれども、財源確保に努められ、さきに提案いたしました我が自民会の最重点項目をはじめ、修正計画実施計画の積極的遂行と、きめ細かな円熟した施策の実現を望むものであります。このようなことを踏まえて、市長は平成8年度の予算の規模をどのように算定されようとしておられるのか、また、重点施策は何かということをお伺いいたします。
次に、下水道事業についてお伺いいたします。
自然の美しさを守り、生活環境の改善を図り、快適な生活を送ることを夢見ることは市民のひとしく願うところであります。ゆえに、市民のニーズの最高位に下水道事業がランクされていることでもはかり知ることができます。このような中に行政当局の御努力と議会の御理解により、砺波市の農業集落排水事業の第1号として東般若地区を指定していただき、工事も当初計画よりも1年早く順調に進み、来年3月1日に完工式を迎えることとなりました。また、9月1日よりテスト的に供用開始されているところであり、該当地区の住民の1人として深くお礼を申し上げます。
テスト使用中とは申せ、11月末現在、225軒の使用家庭があるところからも、住民の喜びをはかり知ることができます。このゆえに、一日でも早く、1年でも早く全市民が快適な生活の恩恵をこうむっていただきたく、さきに発表になりました砺波市下水道計画を見直すべきだと思いますがいかがでしょうか。
その計画によりますと、全市完了は平成30年までで整備事業費合計431億6,400万円であります。大変な金額であるかもしれませんが、気の遠くなるような年月であります。せめて県の計画並みの平成20年完了を目指して資金計画を立てられ実行に移されるべきだと思いますが、いかがか市長にお伺いいたします。
今議会に議案第78号として、農業集落排水処理施設の設置及び管理に関する条例の制定について提案されております。これで使用料金が制定されるところであります。公共下水道、特定環境保全公共下水道と3下水道の使用料金徴収基準を同一にすることに対し、公平の原理により私は望ましいことであり賛成するものであります。
しかし、公平の原理という観点から言えば、私は、工事費の算定基準も一定にしなければ将来必ず矛盾点が出てくると危惧する1人であります。なぜならば、公共下水道と特定環境下水道は宅地面積に平米580円を掛けたものが工事費であります。農業排水の場合は、全事業費を戸数で割った額の1割を負担ということになっております。庄川を挟んで庄東地区のように、すべての地区が農業排水という同一事業であれば問題はまだないのでありますが、庄西地区のように、特環と農排と隣接する地区では必ず問題が起こると思います。例えば、道路1本隔てて600平米の家が2軒あったとします。1軒は特環、1軒は農排。この場合、特環の家の工事費は600平米掛ける580円、34万8,000円になります。片方の農排の家の場合は、東般若の基準を取りましてでも65万円かかるわけであります。事業の性格からそのような差が出ても仕方がないとの認識がありますが、財源を得るために農排、特環、公共と事業を導入しているわけでありまして、市民が選んだわけでもないのであります。下水道事業は、私は、行政が整備すべき社会資本だと理解いたしております。公平の原理からも、遠からず算定基準を統一すべきだと思いますが市長の考え方をお伺いいたします。
次に、莫大なる予算を導入して市街地の公共下水道事業が行われ、使用開始以降、加入者率が低く、その打開策として1戸当たり1万5,000円の奨励金を出しておるところであります。使用開始5カ年を経た今日、現在何%の普及率か。また、奨励金の効果が十分に発揮されているかどうか、おくれている原因はどこにあると思いますか、市長の考えをお伺いいたします。
私は、行政のやる気の問題だと思います。私はあえて東般若地区の話をしますが、さきにも述べましたようにテスト使用開始3カ月で225軒の加入者がおります。3月1日の完工式まで90%は可能だと認識いたしております。業者が忙しくてかかってくれないというような問題がなければ、もう少しパーセントが上がると思います。申すまでもなく当地区は特別に金持ちでもなく、気がよいわけでもないのでありまして、組合長を先頭にして各理事がこのような大金を投入した事業の意味を熱心に説明し、借り入れを希望する者には手続その他お世話をして、一日も早く使用しましょうと献身的にやってこられたからだと頭の下がる思いであります。
市内業者が自主的に年間に何軒か勧誘しようと申し合わせておられるやに聞いております。良心的に一生懸命やっている業者と、やっていない業者があるとかないとか、誠意には誠意をもって報いるのが人の道だと思いますがいかがですか、助役の考え方をお聞かせいただきたいと思います。
また、ある配管業者は、月何軒か勧誘しようと思うけれども、裏側から入っている家もあったりしてなかなか実態がつかめない、1軒1軒回るわけにもいかない、未加入者名簿でもいただければ組合員で手分けをして各自の縁のあるところからでも勧誘できるのだがねということでした。大変に貴重な意見だと思いますが、あわせて助役のお考えをお伺いいたします。
次に、高齢者、障害者福祉について私の考え方を少し述べさせていただき、市長の基本的な考え方をお伺いいたします。
我が国は、21世紀初頭には4人に1人が65歳以上の高齢者という社会になると予想されます。我が砺波市は、さきに示されました老人保健福祉計画によりますと、平成11年には高齢者率20.4%と予想されるとのことであります。そのうち平成4年度では、寝たきり老人の数は8.1%で、要援護老人は14.7%でありますが、平成11年の予測では、寝たきり老人の数が635人、要援護老人は1,161人になると予想されております。改めて高齢者、障害者の長期的、独自的な福祉のあり方の見直しが強く望まれるところであります。
我が市も特別養護老人ホームやなぜ苑、庄東デイサービスセンター、ショートステイ、介護支援センター、現在計画中の南部福祉センターと施設も徐々に増してまいったところであり、どれだけの数にとどめるのかということが大変判断に難しいことであろうと私は思います。将来的にどのような施設をどれだけ砺波市では必要だと思っておられるのか市長にお伺いいたします。
これからは、高齢者福祉の基本である在宅福祉にソフト面からもハード面からも積極的に力を注ぐべきだと思いますがいかがでしょうか。
我々は不思議な因縁により人間として生まれ、自分の与えられた人生をただがむしゃらに馬車馬のように働き、だんだん年をとり、病に倒れ、やがて死んでいかなければならない寂しく悲しい定めを背負って生きているのであります。にもかかわらず、男性76.57歳、女性82.98歳と世界一の長寿国になり、永久に死なないような錯覚に陥り、私に限っては健康で100歳まで大丈夫であり、死ぬ時は長患いもせずポックリと死ねると都合のよいように解釈をし、老後とか病気とか死ということは暗く、縁起が悪いとか、まだまだ先のことだと目を背けて生きているのが現状ではないでしょうか。
しかし、そんな都合のよいようにいかず、どんな権力者も資産家も名医も必ず通らなければならない道であります。人間死ぬのであります。そして、その死に方にも4人に1人ががんであり、5人に1人が心臓病、6人に1人が脳血管の病で死ぬというデータがあります。その死に場を1人1人が元気なうちにどこに求めるのか、どこで死にたいのか、自分の身に当てはめて考えることが高齢者福祉を考える第一歩であり、特に政治をなすものに要求されるところであります。
アンケートによりますと、老後は家族と同居していたい70%、家族の近くに住んでいたい10%とのこと、すなわち、家族と何らかのかかわりを持って生活をしていきたいという人が何と80%もいるわけであります。そして、もし病で倒れたら、自宅で家族に介護してほしい32%、自宅でヘルパーやその他の人に介護してほしい20%、すなわち、自宅にいたい人が半数以上の52%もおることになります。老人病院等の入院希望は24%、施設に入って介護してほしいと答えた人はわずか3.8%だということです。私もそのようになれば同じく自宅で介護してほしいと思っておりますし、今、この議場におられる方々も、みんな同じ思いではないかと思います。
一生懸命に働き、子供を育て、家を守り、ふっと気がついたときには定年になり、定年と同時に気の緩みからいろいろな病気が出てきて病院通い、長引く病気、何度もの入退院の繰り返しから家族から疎遠にされ、暗い顔の晩年を送り、寝たきりになったら大変だとか、汚いとか、臭いとかで面倒を見られないからと施設に入れられたのでは、何のために一生懸命に生きてきたのかと我が身に置きかえてみたとき、情けなく涙が出てきませんか。
高齢者、障害者福祉を考えるとき、施設福祉のようなハードな事業は取りかかりやすいが、在宅福祉のようなソフト面を多分に伴う事業は目立たないし結果があらわれるのが遅いので、初めに施設ありきになっていないだろうか。高齢者、障害者は、人間の用を終えたものとして収容されるものとして施設福祉を考えていないだろうか。介護する家族や親類の負担が大変だからという立場に立って施設福祉を考えていないだろうか。医療費、施設費の削減のために在宅福祉を考えていないだろうかと自問自答してみなければならないと思いますが、いかがに思いますかお伺いいたします。
釈迦に説法だと思いますが、福祉とは、言うまでもなく人間が人間らしく幸せに生きるための援助であり、在宅福祉とは、人生を精いっぱい生きてこられた人生の先輩が、在宅での生活を希望されたら、人間の尊厳を持って幸せに一生を終えられるよう援助を行い、その環境を整えてあげることでありましょう。あくまでも選択権は受ける側にあるということを大切にすべきであり、このことが在宅福祉の根底にあらねばならないと思いますが、いかがでしょうかお伺いいたします。
砺波市老人保健福祉計画を見ますと、大変に立派な内容で感心いたしております。しかし、立派というのは、砺波市の表題を東京でも大阪でも富山でも書きかえ数字を記入すれば通用するマニュアルどおりの計画であるということであります。砺波市の独自性が盛り込まれていないことが大変に寂しく感じられます。
私は、日本一の敷地面積、部屋数を誇る住宅を持っている砺波市民が、その中で高齢者、障害者に対し、温かい介護ができるような施策を講ずることが砺波型の福祉と認識いたしております。介護の場所は家庭であり、介護者はあくまでも家族でなければならないと思います。しかし、介護してあげたいけれども、どうしてもできない状況や事情が生じたとき、それはどのようなこと、どうすればそれをカバーできるのかと、ここから次の問題が出てこなければならないと思います。その内容により、病気のために入院させなければならない問題もありましょうし、リハビリの問題もありましょうし、また、入浴等々の問題、住宅の改善、デイサービス、ショートステイ、ホームヘルプサービス等々、医療、福祉、施設、保健、行政、地域の一体となったケアがはじめて必要になってくると思います。市長の砺波型福祉とはどのように理解しておられるのか、また、今後、在宅福祉を支える医療、福祉施設、保健、福祉行政、地域の役割をどのように考え、施策を施行しようとされているのかお伺いいたします。
また、在宅福祉は家庭全体の理解があってはじめて可能なわけであります。そのためにも、小さいときから家庭においても学校においても年寄りを大切にする心、弱い者をいたわる心等の育成、すなわち福祉教育が必要であると思います。
さきにマスコミに報道されましたような矢ガモ事件や、犬を鉄棒にぶら下げて殺すといったような事件、ウサギの耳を切り落とした事件等々が報道されたわけでありますが、こういった方々の心では、介護ということを期待することは無理だろうというふうに思っておるわけであります。
現在、学校教育の中で、こういった福祉教育がどのようになされているのか、また、なそうとしているのか教育長にお伺いいたします。
だんだん年老いて死に向かったとき、心も暗く、不安で悲しいとき、自分が長い間見て育った自分の人生の思い出がいっぱいある家の中で、家族に温かく声をかけられ、介護してもらうことほどうれしいことはないと思います。最後は家族全員に「長い間、ありがとう」と言って死ねるほどすばらしいことはないし、私は、そのような老後を送りたいと思っております。市長はどのような老後を送りたいと思っておられますかお伺いいたします。
昔、どこの地区にも開業医さんがおられまして、地区住民の幼児から年寄りまでの体型や体質が頭に入っており、手を握ってもらうだけで治ったような気がしたり、臨終を迎えるとき家族と一緒に立ち会ってくだされ、家族全員にみとられて静かに息を引き取っていかれた光景を思い出すとき、昔の人は幸せであっただろうなと思うことがあります。現代は医学が進歩したけれども、患者の心の治療ということからすればどうであろうかと思うこのごろであります。
このとき砺波総合病院がへき地中核病院の指定を受けるべく努力をいたしておられることを聞き、大いに期待をいたしております。一日も早い指定を念じております。
そこで、へき地中核病院の指定を受けるべく努力をしておられるのはどんな意味を持っておるのか、その任務、メリットとはどのようなことなのか、荒川院長にお伺いいたします。
次に、市長にお伺いいたしますが、もしへき地中核病院の指定を受けることになったとすれば、施策的にどんなことをしようとしておられるのか。かねてより庄東地区の振興会、民生委員、ヘルスボランティアの皆さんから、医療を核とした福祉、保健の一体化した施設を要望いたしてきているところでありますが、このことについて、どのように考えておられるのかお伺いいたします。
また、現在、計画中の南部福祉センターに医療を加える考えを持っておられるのかどうかお伺いいたします。
次に、市立砺波総合病院の将来構想についてお伺いいたします。
砺波広域圏の中核病院として、「地域に開かれ、地域住民に親しまれ、信頼される病院」を基本理念に、「高度先進医療」「救急医療」「在宅医療」「保健福祉との連携」を目標に掲げ、このたび100億円近くを投入し、増改築を計画されているとのことでありますが、その概略をお伺いいたします。
私は、市民の健康と命を守り、安心した生活を送るためにも総合病院の充実は大変必要なことだと思い、賛同いたしたいと思っております。
ここでちょっと思い出されるのは、今から12年前の昭和58年に、第2病棟、外来診療棟等々を39億円をかけて工事をしたときのことであります。そのとき駐車場の問題、継ぎ足し建物のむだとか不便さとか暗い等々の問題から、現在地から移転すればどうだという話がありました。同じ年、現在の富山市民病院が100億円をかけて、あの郊外に移り、あの立派な市民病院ができたのであります。そのとき、砺波市の財源では不可能だということで終わりました。わずか12年にして、あのときの富山市民病院と同じ金額をかけてこのたび増改築をしようとしているのであります。我々の家も同じでありまして、ギアを出したり削ったりして改築し、嫁さんをもらうようになったら不便だということでがしゃんと壊して新しい家を建てかえ、こんなのなら初めからいいが建てておけばよかったと、こういうふうに悔やんでおるようなものでありまして、財政的にはどうにもならんわけでありますが、いま一つここで一考を要するのではなかろうかなと思うわけであります。
例えばもし、今の病院をそっくり外に出したとすればどれだけほどかかるんだというふうに試算いたしますと、300億円ほどかかるとのことであります。そうだとすれば、今回はもう少し腹をかけて、300億円は無理としてでも、継ぎ足し建築のむだや機能的不便のないように計画設計に留意され、将来的にはメディカルゾーンとしての敷地の整理、駐車場の問題等々、周辺住民の御理解を得て、この際、少し時間と経費がかかるかもしれませんが、悔いのないものにするように検討されんことを要望いたします。
この種の大型事業を遂行するに当たっては、病院の職員の1人1人が目的達成のために一致団結してこそ可能であり、一層の精進を望むものであります。荒川院長の決意のほどをお伺いいたします。
次に、散居の景観を守るための土地条例の制定についてお伺いいたします。
北陸自動車道、東海北陸自動車道、能越自動車道の交差する市として、県内一の活気あるまちとして、人口増、進出企業が増えてまいりました。その結果は、宅地開発、企業立地が進み、農地は徐々に減少し、虫食いの状態で開発されるところも目立つようになり、地理学的にも貴重な散居村がその景観を変えようとしております。開発か、自然を守るか、今その進路を誤るととりかえしのつかないことになります。
先日、平、上平、白川村の合掌づくり集落が世界遺産として登録されました。これは便利さを求める人間のエゴに負けることなく、先祖が残した遺産として相続してこられたからでありましょう。我が市も、この貴い財産を子々孫々にまで受け継いでいくべきだと思いますがいかがでしょうか。
私たちは、今まで土地は地主のものであり、どのように売られようと仕方がないとあきらめてきましたが、先般、静岡県掛川市へ行政視察に行ってきました。ここは御承知のごとく、まちおこしは新幹線の駅をつくることしかないとの住民の話し合いにより、1戸当たり10万円以上の募金をして30億円を集め、新幹線の駅をつくり列車を停車させたのであります。我々としては考えられないパワーであります。その結果、土地が乱開発をされようとしたとき、同じく住民の話し合いの中から「生涯学習まちづくり土地条例」をつくったのであります。詳細につきましては後ほど担当課で勉強していただければよいわけでありますが、1点だけ触れますと、条例の特色として、土地に関する私権と利権に優先する自治体の計画権を樹立したということであります。「うるわし散居のなかに花と緑の活力に満ちたふるさと となみ」を基本理念に掲げておられます市長は、この散居をどのように次の代に手渡そうとしておられるのかお伺いいたします。
次に、各種審議委員会委員の選出についてお伺いいたします。
多様化する市民のニーズにこたえるためにも、また、将来の市の向かうべき進路を誤らないためにも、各種審議委員会の必要性がますます高まってきております。ここでの御意見は大変重みのあるものと理解いたしています。
そこで提案ですが、でき得る限り委員は、規則で定まっている者以外は、幅広く男女の別なく、1人の人が重複することなく人選されることを望むものであります。
参考まででありますが、さきに自民会総務会においてこの問題が取り上げられ、来期の改選後は、議員1人1審議委員会のみ最適任者を選出することを確かめたところであります。市長の考え方をお伺いいたします。
次に、公社営畜産基地建設事業についてお伺いいたします。
公社営畜産基地を大辻地内に建設することについては、市街地周辺において混住化が進む中、周辺の住環境にも配慮した畜産経営の確立を図るものとして期待され、導入を図るものとして平成7年度当初予算に計上され、我々議会としても、この事業の進捗に注目をしてきたと同時に、予算の議決をもって事業遂行を承認した立場から、関係地先議員をはじめ議会全体として協力を惜しまなかったところであります。
しかしながら、最近までの状況を眺めてみますと、必ずしも順調に推移してきたとは言いがたいものがあると言わざるを得ないわけであります。新聞報道などからも、心から心配をいたしているところであります。
特に、最近は、畜産基地経営予定者と周辺地区の住民との感情的な対立の溝が深まるばかりか、周辺地区住民からは、行政当局に対する不信感もあらわす状況下にあったということは、まことに遺憾であると言わざるを得ません。
もちろん、この間、行政当局にあっては、誠心誠意両者の意見を聞き、事業の進捗に取り組まれてきたこととは思いますが、このような意思の疎通を欠くに至ったことは、これまでの経過を率直に反省され、前向きの方針で取り組まれるよう望むものであります。
殊に、この畜産基地建設事業は国道359号線バイパスの建設と深くかかわっており、既に道路事業を発注されているところであり、畜産基地と砺波バイパスの両事業の進展が図られなければ、さらなる砺波東バイパス事業のスムーズな進捗が見込めず、2000年国体は言うに及ばず、砺波市発展のための基幹道路網の整備として位置づけられたこれらの事業のおくれは、市政の将来に大きな禍根を残すかと思われます。
幸いにも、最近、粘り強く行政当局と事業予定者あるいは周辺地区の住民の三者において、それぞれ話し合いが持たれてきた中、去る9日には市長も交えた話し合いの席が持たれ、話し合いに前向きの機運が生じたことは大変歓迎をするものであります。それぞれの立場での御努力に敬意を表するものであります。
この上は、行政当局は、さらに誠心誠意事業の有効性を説明され、また、それぞれが胸襟を開いて円満な話し合い解決を大前提として精力的に話し合いの席を持たれ、大局的な立場に立ち、それぞれ言い分もあることでしょうが、でき得る限り一致点を早急に見出されるよう切に希望するものであります。
予算執行の期限もそろそろ限界かと思うことも事実でありますが、どうか市長には、これまでの諸般の事情を踏まえながら、議会の意向も十分認識され、今後の取り組みをどのような方向で進めていかれるのか、現段階におけるお考えをお伺いいたします。
大変長時間にわたりまして質問をいたしたところでございますが、熱意ある答弁を期待いたしまして、代表質問を終わらさせていただきます。
どうもありがとうございました。
◯議長(平木君) 答弁を求めます。
市長 岡部昇栄君。
〔市長 岡部昇栄君 登壇〕
◯市長(岡部君) 自民会を代表しての吉澤議員の御質問にお答えいたします。
最初に大変お褒めの言葉をいただいたんでございますが、大変恐縮に存じております。今日の市の発展も私が1人でやったわけでございませんで、議会の皆さん方の御協力、あるいはまた市民の皆さんの御協力によって今日の砺波市ができたものと思っておるわけでございますので、今後ともよろしくお願いしたいと思っております。
まず質問の第1点は、平成8年度の予算についての御質問であったと思います。
平成8年度につきましては、今年は第6次砺波市総合計画の修正計画をつくったわけでございまして、これに基づいて実施をしていきたいと、こんなふうに思っておる次第でございます。大体予算の規模といいますのは148億1,290万円というのは計画の数字でございますが、これからこの予算査定をする段階におきまして若干の増減はあると思いますけども、ほぼそのようなことになるのではないかというふうに思っておるわけでございますが、いずれにいたしましても、21世紀へのまちづくり計画を進めまして、豊かで安心できる魅力のある砺波の実現を目指していきたいと、こんなふうに思っておる次第でございます。
また、自民会においてまとめられました出町文教ゾーン構想の早期実現などいろいろな要望があるわけでございますが、いずれもまことに時宜に適したものであろうと思っておりますので、鋭意この事業に取り組むように努力をいたしていきたいと思っておるわけでございます。
平成8年度は、いよいよチューリップ四季彩館が完成をいたしまして、全国都市緑化フェアの開会式があるわけでございまして、この四季彩館はチューリップにこだわった資料館でございます。県花であり、また、市花としてのチューリップを再発見できるよい施設となるように努力をいたしていきたいと思っておるわけでございます。
最新の栽培技術等を発揮いたしまして、あそこへ行けば年中チューリップが見られるというようなことで、市民の皆さんをはじめ観光においでになります観光客の皆さんにも楽しんでいただきたいと思いますとともに、いろいろチューリップの歴史とか、いろんなことも学んでいただきたいと思っておるわけでございます。また、いろんな催し物等もそこでやりまして、さらに花と緑の砺波市を盛り上げていきたいと、こんなふうに思っておる次第でございます。
また、これとともに、ただいま建設中の美術館等も着工いたしたわけでございますが、そうした美術館の建設現場も一つのイベントとして皆さんが関心を持っていただくようにいたしたいと、こんなふうに思っておるわけでございます。
それから、第11回の国民文化祭が富山県下35市町村で「いのちとくらし とやまマンダラ大絵巻」というキャッチフレーズをつけまして明年に開催される、こういうことになるわけでありまして、砺波市といたしましては、散居をテーマにした「となみ野お祭り一揆」というものが砺波市を中心にしてこの地域全体で開かれるわけでありますし、また、独特のものといたしましては、子供歌舞伎の競演会を行おうと。子供歌舞伎は滋賀県長浜市あるいは石川県の小松市等があるわけでございまして、これらからも参加をしていただきまして開くというようなことを考えておるわけでございます。
次に、目玉になるものは何かということでございますが、1つは、出町文教ゾーンの建設でございまして、その中で出町幼稚園の建設、あるいはまた、出町小学校敷地の確保のために深江土地改良事業の推進を進めていきたいと、こんなふうに思っております。
また、2000年国体に向けましては、砺波総合運動公園の整備や、それに伴うアクセス道路、あるいは市道改良、あるいは農道整備等を逐次進めていきたいと思っておるわけであります。
また、後ほどまた御答弁申し上げますが、下水道事業につきましても進めていかなきゃならんと思っております。
福祉施策といたしましては、後ほどまた詳しく御説明を申し上げるわけでございますが、在宅福祉の充実のためのホームヘルパーの増員とか、そうしたことなどをきめ細かにやっていかなければならないと思っておるわけでありますし、また、保育所におきましても、0歳児の保育のために保母を増員したり、あるいは東部保育所の増築等もやりたいというふうに思っております。
また、やなぜ苑の増床でありますとか、あるいは、今、建設中のあかり苑、老人保健施設でございますけども、これらがオープンいたしますと、老人保護措置等の費用にも意を用いなければならないと思っておるわけでございます。
その他、産業の振興につきましては、農業の振興をはじめ、工業につきましても第4工業団地への優良企業の誘致を進めるとともに、観光資源の整備でありますとか、あるいはまた、本年オープンいたしました五谷のコスモス荘を中心にしたコスモスウオッチングにおける駐車場不足等が指摘をされますので、こうした駐車場の整備も行いたいということを考えておるわけでございます。
このように実施をしなければならない事業がメジロ押しでございますが、これを賄う財源といたしまして、市税におきましては、人口増によりまして個人市民税を減税が実施されても堅調に推移するのではないかというふうに思っております。
また、一方、法人市民税におきましても、松下電子産業の第2期工事が進みまして、新年度からは本格稼働が期待をされる。あるいは、そうしたことから固定資産税の償却資産等についても、不景気風ではありますけども、この分が地方交付税が算入されるのでありまして、そうした点で増えるのではないか。また、国勢調査における人口も若干増えてまいりましたので、こうした増えた人口が基準になった算定がなされるというようなこと等もありますので、そうした財源の期待もされるわけでありますが、いずれにいたしましても、国、地方を通じまして財政環境が非常に厳しいときでありますので、そうした事業等につきましても優先順位を定めながら、着実な財政運営を行っていきたいと思っておる次第でございまして、議員各位の今後とも御協力をお願い申し上げる次第でございます。
次に、この下水道のことでございますが、もう少し早くやるように見直しをしてはどうかと、こういう御意見でございます。
当市の下水道につきましては、平成2年につくりましたものでありまして、平成30年を完成目標といたしておるわけであります。これはいわゆる下水道マップというものをつくりまして、公共下水あるいは農集、あるいは特環の下水道というようなものなどを逐次その中に入れておるわけであります。大体、総事業費は433億9,900万円となっておるわけでございまして、公共下水が約41%、農集が50%、単独合併処理が9%ということになっておるわけでありますが、そのうちで国庫補助は240億2,300万円でありまして、市の負担が193億7,600万円という膨大な負担になるわけでありまして、なかなか早急にやりますと財政負担が非常に大きくなってまいりまして、後年度の財政が硬直化してくるというおそれもあるわけでありまして、あまりにも性急にはなかなかできないのではないかと思っておるわけでございます。
今後、いろいろ補助制度が変わるとか、あるいはいろんな有利な起債が出るとかというようなこと等があれば、あるいはもう少し事業をアップしていくこともできるのではないかと思っておるわけでございますが、現在7年度末までには116億9,400万円という実施高でございまして、残りが317億500万円、約26.9%まで進んでまいりました。そうした中で、さらに今の状況では約20億円ぐらいを年間やろうというふうに今考えながら実施をしておるわけでございまして、残りの317億円を、それじゃ20億円で割ると大体これは平成23年ぐらいまでには数字的には完成することになるわけでありますけれども、事業費そのものが逐次若干ずつ上積みをされるというようなこと等がありますので、大体ここ2、3年はおくれる、平成25年ぐらいまでには今の状況では何とかなるのではないか、こんなふうに思っておるわけでございまして、そうしたことで30年よりももう少し早く完成をするのではないかというふうに思っておりますが、先ほど申しましたように20年までにやるとなれば、相当なやはり財政負担ができますので、将来、そうした先ほど申しましたような有利な状況になれば、また計画なども見直していかなければならんというふうに思っておるわけでございます。
次に、下水道における住民負担の軽減の問題、見直しの問題でございますけども、現在、公共下水道と農業集落下水道の2つの行き方をいたしておりまして、1つは、公共下水道というのは、これは一つの面といいましょうか宅地の排水ということで雨水も伴っておるわけでありまして、そういうような宅地に対して負担をするというようなことで、先ほどおっしゃいましたように平方メートル当たり580円。それから農業集落排水というのは、これは宅地を基本としておりますが、一戸平均といいますか一口一口というふうな考え方でありまして、宅地じゃなくて住宅を基本にしてし尿とか生活雑排水を処理する、こういうことで口数によって決まると、こういうものであります。そうしたこと等を算定をいたしまして、公共下水の580円と農業集落排水は事業費の1割を住民の皆さんに負担をしていただくことで、大体のバランスがとれるような数字ということで、このような設定をいたしたわけでございますが、ただ、農業集落排水等につきましても、地区によりまして若干の事業費の差が出てまいりますので、その1割が1戸当たりにいたしますと、一口数当たりにいたしますと若干多い少ないがあるというふうになるわけでありまして、若干のところはやむを得ないのではないかと思っております。そうしたようなことなどから、公共下水あたりも非常に大きな屋敷でありますと、莫大な金額になるというようなこと等もありまして、これは一定の上限を決めたわけであります。
そうしたことなどもあったりいたしますが、今後、やはり状況を見ながらバランスの金額の改定というものにつきましては、今後、様子を見ながら取り組んでいかなければならんと思っておるわけでございまして、最初の出発点はこれで大体バランスがとれるということで決めたわけでございますけれども、今後、いろんな状況が変化をしたり、あるいは情勢が変わってきた場合におけるバランスが余りにも崩れるということであれば、あるいは若干の見直しをすることも必要ではないかというふうに思っておるわけでございます。ただ、これを一本化するということは非常に難しいわけでありますので、どうしてもやはり二本でいかなければならんと思っておるわけでございます。
次は福祉の問題でございますけども、大変、吉澤さんの人生に対する考え方というものは、先ほどお説きになったわけでありますが、非常にその点につきましては専門家でもあり、また、深い理解を持っておられますので大変感銘をするところがあるわけでございまして、私ども聞きほれておった次第でございまして、私どもは、やはり老後は一体どうして送るのかなということを余り考えたことがなかったんですが、これはひとつ考えねばいかんかなと思っておるわけでございますけども、やはり家族とともに感謝の日が送れるというような生き方をしたいものだなと思っておるわけでございます。私どものこの年になりますと、やはり長く生きたことに対する大自然へ、あるいはまた家族、あるいはまた社会の皆さん方のおかげで今日まで生きたんだなということで大変感謝の気持ちを持っておるわけでございますが、この後もそのような気持ちは忘れんように生きていきたいもんだと、こんなふうに思っておる次第でございます。
そこで、福祉の問題になるわけでありますが、いろいろな御意見等があったわけでありますが、今後どのような施設が必要であると思うかということでございますが、主なるものにつきましては、いわゆるゴールドプラン等にも載せてあるわけでありますが、これから若干の施設をやっぱりつくる必要があるのではないかというふうに思っておるわけでございまして、これから南部の福祉施設をつくっていこうということでありますとか、あるいはまた、後ほど出てまいります保健センターというようなものも必要になってくるのではないかというふうに思っておるわけでありまして、しかしながら、やはり最終的には在宅福祉ということに重点を置いていかなければならないと思っておるわけでありまして、これはやはり先ほどのお話にありましたとおり、恐らくすべての人は自分の家で介護してもらいたいと、こういう気持ちを持っておられることは、もう間違いのないことでないかと思っておるわけでありまして、そのような在宅福祉に対しまして、これから重点的に施策を施していきたいというふうに思っておるわけでございます。
在宅福祉ということになりますと、今の状態では不十分でございまして、ホームヘルパー等もいろいろ介護に回ったりいたしておりますが、それだけだけでは大変不十分でありますので、私は、やっぱり保健と福祉と医療とが加わった3つのチームをつくって、そして在宅福祉に対する援護をしていくということが非常に大事ではないかと思います。そして、在宅で介護される方々も、そのことによって、ひとり暮らしの方はもちろんのことでありますけれども、在宅で介護される方々につきましても、心のゆとりがあるとか若干の息抜きができるというような状態にしてあげることが、在宅福祉を増やす大きな大事なことではないかというふうに思っておるわけでございます。そのためには、こうした三者が共同した体制をつくる必要があるわけでありまして、とりあえずは医療面におきます看護センター、介護のための訪問看護センターを、まずつくる必要があるというふうに思っておるわけでありまして、これは医師会でありますとか、あるいはまた病院ともよく連携をしながら、この訪問看護センターというものを来年あたりにはつくるように準備を進めなければならんと思っておるわけでありまして、そうした話し合いを今医師会のほうとも話を進めておるわけであります。そうしたことで医療もそのように加わってもらうということが非常に大事ではないかと思っております。
それで将来は、そうした保健センター等もつくりまして、そこにこの3つのものが一緒になるということも考えられますけれども、これを建てるのを待っていてはいけませんので、その先にそうした組織づくりをする必要があるのではないかというふうに思っておるわけでありまして、まず、できれば明年あたりにそういう組織づくりをいたしまして、三者が一緒になって、そして医療者に対する対応をどういうぐあいにしていくか、これは医療が必要であるとか、あるいは医療は必要ないがリハビリとか、あるいは介護が必要であるとか、いろいろそこできちんと話をまとめて、逐次介護を進めていくというような体制づくりをする必要があるのではないかというふうに思っておるわけであります。
そのように施設もある程度充実をしながら、一方におきましては、そうした在宅福祉というものを重視をいたしまして、これがさらに充実されるようにしていきたいといたしておるわけでございまして、いずれも財政でありますとか、いろいろな考え方があると思いますが、基本的にはやはり人間の尊厳ということを原点とすべきでありますし、また、人間愛というものを原点にして、このような施策を考えていく必要があるのではないかと、このように思っておるわけであります。
次は、へき地中核病院でございますが、このへき地中核病院というのは一体どういうものであるかということでありますが、制度は31年にできておるわけでございますが、このへき地の保健医療対策、計画というものでできたわけでありまして、いわゆる無医地区、山間地あるいは離島というようなところで医療機関のないところ、あるいは容易に医療機関を利用することができないような地区に対しまして、要するに2次医療圏内で中核病院を指定をしまして、そして、そのへき地における住民の医療確保を目的とするということになっておりますので、そうしたところのあるところの、それなりの病院を指定をする。そうした病院というのは、大体主要な診療科を持っておって、200床程度以上の病床を持っておる病院であるというふうになっておるわけであります。
そこで何をするかということになりますと、その無医地区に対しまして巡回診断をする、あるいはへき地の診療所へ継続的に医師を派遣をする、あるいはまたへき地保健医療計画に基づく、医療計画のできる医師とか看護婦をそこへ配置をする、このようなことが、このへき地病院がなし得る仕事になっておるわけであります。
したがいまして、もし指定を受けたならば、そのような対策をしていく必要があるわけであります。そのことによりまして、この無医地区の医療を確保をしていく、こういうことになってまいります。事業主体は都道府県がやることになっておるわけでありまして、県が主体になりますが、しかし、これはあくまで受けた病院が自主的に仕事をするということになります。
それじゃ、それを受ければどういうメリットがあるかということでありますけれども、今申しましたように医療機関のない僻地の医療活動ができて住民に安心感を持って生活してもらえるということと、それから巡回診療とか医療機器整備など、国・県の公的資金の導入を図ることができる。いろいろ医療機器その他に対します補助、その他があるということであるわけであります。そうしたメリットがあるということになるわけでございます。
そういうようなことでありますので、今、富山県の医療計画の中でも、この砺波医療圏におきましては、複数のへき地中核病院が必要であるということに改定をされましたので、市といたしましては、うちの病院がそのように指定を受けるように今働きかけをいたしておるというようなところでございます。
次に、散居を守るため土地条例をつくればどうかと、こういう御意見でございます。
大変これは土地を有効に利用し、あるいはまた乱開発を防ぐとか、あるいは地域を守るという意味におきましては非常にいい条例であると思うわけでございますが、御承知のとおり砺波市は今いろいろな住宅ができたり、あるいは工場誘致をしたり、あるいはその他の施設もするということで、要は発展途上にあるというところであります。しかしながら、開発も非常に大事でありますが、一方におきましては大事な環境を守るということも大事でありまして、この辺のところが非常に矛盾をするわけでございまして、どこに重点を置くかということが非常に難しいところでありますが、これは開発にいたしましても、ある程度の限度というものはやはりあるのではないかというふうに思っておるわけでありまして、今の総合計画には人口4万3,000人を目指すと、こういうことになっておるわけでありまして、4万3,000人を目指すとなれば一体この宅地が幾ら要るのかというようなことなどを数字的に算定してみますと、やがて30ヘクタールぐらいの数字がでる。また、市の土地利用計画によりますと、道路とかその他の公共施設とかいろんな工場とかというようなものを考えますと、200ヘクタールほど今後土地が必要ではないかと、こういうことになっておるわけであります。
そういうような土地を、それじゃどこに設定するかということが一つの問題であろうと思っておるわけでありまして、あまりにも乱開発になっては大変景観を悪くする。あるいはまた、優良農地がどんどん虫食いになっていくということ等もあるわけでありまして、私はやはり、今人口が逐次増えておりますけれども、これはいつまでも増え続けるものでは私はないと思っておりますので、全体的に人口が減るわけでございますから、今言っております4万3,000人から5万人ぐらいの間が最高ぐらいになるのではないかというふうに思っておるわけでありまして、そのような状態になったときには、もっと強い規制を必要とすると思いますけれども、今直ちにこれだけの強い規制をするということは、砺波市においてはちょっと難しい、無理なのではないか。
しかしながら、精神といたしましては、どちらかというと私の権利、そういうものにさらに公的な権利が上にあるというような考え方というのは掛川市の考えでありまして、土地というのは何もすべて私物化すべきじゃないと、こういう考え方であろうと思っておるわけでありまして、このようなことは今後非常に大事なことでありまして、おれの土地だから何やってもいいんだというようなことではなしに、やはり市民の皆さんにもよく理解をしていただきまして、この地域は将来住宅をもう少しつくるとか、この地域は保存をしていくんだとか、あるいはこの地域には工場地帯をこの辺までつくるとかというようなことなどを理解をしていただくということが非常に大事であると思いますが、そういう空気をだんだん醸成をしていくということが非常に大事ではないかというふうに思っておるわけであります。
掛川市の条例も私もまだ詳しくは見ておりませんが、さっと目を通したところによりますと、なかなか生涯教育を徹底的にやっておられるところでありまして、住民自体の社会道徳に関する考え方そのものからも直していっておる、こういう一つの基盤があってああいうものができてくるわけでありまして、やはりそうした住民の考え方の基盤が何よりも必要ではないかと思っておるわけでありまして、そうしたことなどもありまして、今直ちに条例化することにはちょっと難しいのではないかと思っておりますが、しかしながら、やはりこの土地をどういうぐあいに今後利用していくかということにつきましては、いろいろ検討をしていかなければならないというふうに思っておる次第でございます。
次に、各審議会委員の選任でございますが、1人で幾つも審議会委員をするとかということは少し考えたほうがよくないか、こういうふうなことでございまして、できるだけ多くの市民の皆さんに審議会委員等になっていただいて、いろんな意見を聞くことが非常に大事ではないかと、こんなふうに私も思っております。今回の第6次総合計画につきましても、各地区から1人ずつの代表といいますか人を選んでいただきまして、若い方々のいろんな意見を聞いてこの総合計画に取り入れた経緯もございます。先日もそうした方々の何人かの人に寄っていただきましていろいろ話をしておりますと、全くこの地方行政といいますか、市政の何がどこになっておるか全然わからなかったけど、これだけいろいろ話をしてみると非常によくわかってきた、また、私たちも市民の一員として市政に協力しなきゃいかんと思っておりますというふうに、皆さんがおっしゃっておるわけでありまして、やはり参画をしてもらうことによって市政を理解してもらい、また積極的に参加をしようというやっぱり機運が出てくるのではないかというふうに思っておるわけでありまして、やはりおっしゃるように審議委員の方々も幅広くなっていただくことも非常に大事ではないか。もちろん今女性の方々にもできるだけ多くなっていただくということにしなきゃならんと思いますが、今のところはあまり数からいいますと多くございませんので、審議委員の中では4名しかおられません。86名も審議委員がおられるわけだから、もう少し多くおってもいいし、また、多くなければならんのではないかと思っておりますので、今後、こうした審議委員の中には女性の方々もたくさん入っていただくように考えていきたいというふうに思っておるわけでございます。
次に、公社営の畜産基地の問題でございますが、これは本当に3月以来、今日に至るまでさっぱり進行にならないというようなことで、私も大変心配をいたしておるわけでございまして、このことがやはり道路の構築を大きく遅らせておるわけでありまして、何とか早くこれを解決せなきゃいかんということで、9日の日も地元の皆さんとの話し合いに行ったわけでございます。
経過から申しますと、3月1日以降、この畜産基地建設について関係者の同意を得るように再三働きかけをいたしておったわけでございますが、地域の皆さんでは、今までの養豚業者の管理運営に関する不信ということ等から、このような大きな規模のものをやってもらっては反対だと、これを移転をしてもらいたいと、こういうような主張が強くてなかなか話には入っていただけなかったということでございます。市といたしましては、いろんな養豚業者のずさんな運営等もありましたので、いろいろその都度、養豚業者に対しましていろいろと指導をしたり、また注意もいたしてまいりましたが、なかなかその効果が出てこなかった。こういうことなどが、やはり地域のいろいろな不信を買った一つの原因でもあろうと思っております。そうこうしておるうちに7月の中旬には警察の調査が入りまして、環境基準を超える水質であると、あるいは悪臭であるというようなことで、11月初旬には書類が送検されたということになります。この間7月10日には、養豚業者の位置します大辻部落と、設置に関する覚書といいましょうか協定書をつくりました。それから10月18日には、排水をする鷹栖口用水土地改良区との公害に関する協定を締結をいたしたわけでございます。しかしながら、東野尻地区の表之島、浦之島の皆さんにはまだ納得をしていただけませんで、市や地区の役員の皆さん方が何回も働きかけをしておられましたけれども、なかなか話し合いのテーブルには着いていただけなかったと、こういうようなことでございます。
地域では、11月に集落の全員が委員となる対策委員会を設置をされました。この対策委員の活動といたしましては、12月3日に公営畜産基地の反対の看板が立てられたわけであります。
一方、養豚業者につきましても、環境改善対策といたしまして、養豚業者のほうは排水については県からも注意を受けまして──排水については県でありますし、悪臭については市でありますが、それぞれサンプルを採取いたしまして測定したところが、それぞれ限度を超えておるということで、これに対する改善をするようにさらに求めました。そのために養豚業者のほうは、9月8日に法基準の達成も可能な改善計画書を県に提出をいたしました。そして暫定的な改善工事をやりまして、10月中旬にはその暫定的な排水処理の施設ができたということであります。
そのような状況で推移をいたしまして、そうこういたしておる間に、そうした両部落の委員会といたしましても、それではひとつ話に乗ろうということになってまいりましたので、12月9日に地元の対策委員会と私はじめ助役、部長、課長等が出まして、この事業が非常に大事であると。359号の事業の打ち切り要請でありますとか、あるいはまたそれと同時に環境対策も非常に大事であると。工事もやらなきゃなりませんが、しかしながら、環境もこの際にやはりきちんとしたものにしておかなければならない。そのためには、こうした国の補助を得た事業をやったほうが今のところは一番いい方法ではないかと、こういうことで理解を求めたわけであります。
しかしながら、地元のほうでは、公社営の事業に対しましては事前に我々のほうへ話がなかった、あるいはそういうようなことなど市に対しまして非常に不信がありまして、そうしたことにつきましては、市といたしましても、これは皆さんには申しわけなかったということで陳謝をいたした次第でございます。
そうした市の若干手の回りかねたところとか、そういうようなことにつきましての陳謝はいたしましたが、どうかこれからひとつ話し合いをしていきたいと、こういうことで、その一つの方法といたしましては、豚の数をさらに現在より多くして公社営をやらないとなかなか採算がとれないということで数を増やす計画があるわけでございますが、今これだけ問題になっておるところに、そういうものをいきなり増やすということは問題だと。しかし、現頭数は一つの既得権でもありますので、現頭数でスタートをしてはどうかと、そういうふうに規模を現頭数でまずスタートをしていくと。そして、きちんとした施設にして悪臭が出ないように、あるいはまた排水は処理をして下水へ入れるというようなことによって、きちんとした管理をする。その管理をするためには、ただ放っておくとまたおかしくなりますので、市とか地域あるいは用水改良区とか、あるいは養豚業者というような人たちが寄って、あるいは環境保全委員会というものをつくって、今後それがきちんと運営されるように監視をしていくということにすればどうかというような提案もいたしたわけでございます。
しかしながら、その場においては、そのことにつきましてはまだ了解を得るわけにはまいりませんで、そこで養豚業者の移転を求める署名簿が出されたわけでございます。
そしてまた、今月初めに提出されました11項目の要望事項もありまして、要望、質問等がありますので、これに関しましては近日中に対策委員会の役員会を開いていただきまして、改めてこのことに対する詳細な説明をすると、こういうことに現在なっておるわけでありまして、これからは、そうした委員会の要望に対する話し合いということになるわけでございます。今のところは17日の午後ということになっておるわけでございまして、こうした話し合いをさらに進めていきまして、今年度ももう残り少なくなってまいったわけでありますが、平成8年度の予算編成作業も始まりますし、早く方針を決めなければならない段階にきておるわけであります。
こういう事業というのは、あくまで養豚業者が地域住民と共生をするための大事な環境改善のものであるわけであります。何とかひとつ地域の理解を得なきゃならんのでありますが、得られないと、このままの状態がまた続いていくということにもなりまして、いつまでたってもこの問題は解決しないということにもなりますので、我々といたしましては、ぜひひとつ皆さんに理解をしていただいて、この際に道路もつけなきゃなりませんが、環境もきちんと改善をしなければならん、こういうふうに思っておりますので、この点の理解を賜るように最大限の努力をいたしていきたいと思っておる次第でございますので、議員各位には今後ともまたいろいろな点で御協力、御理解を賜りたいと、こんなふうに思っておる次第でございます。
以上でございます。
◯議長(平木君) 答弁を求めます。
助役 斉藤利明君。
〔助役 斉藤利明君 登壇〕
◯助役(斉藤君) 吉澤議員さんの代表質問のうち、下水道の水洗化率の向上についての対応策はということでございます。
議員御指摘のように大変大型投資をしております。そんな中で、水洗化が進まないことには事業の目的が達成しない、これは御質問のとおりでございます。
さて、そこで私どもが取り組んでおります下水道事業の進捗状況でございますが、昭和59年から着工いたしました。そして、その後、本管とか公共升事業を進めながら平成3年の4月から供用開始をしたところでございます。そして平成5年3月では供用対象戸数が953戸、そして水洗化を実施された戸数が203戸ということで21%でございました。今年の11月末では供用対象戸数が1,266戸に対しまして、実施いただいたのが790戸と62.4%に到達したところでございます。この取り組みにつきましては、地域の皆さん方の代表の方でもって構成する砺波市公共下水道推進協議会、これが昭和58年の8月に設立しました。その後、いろいろな面でサポートをしてまいったわけでございますが、平成2年の11月には水洗便所改造資金利子補給金制度、そして平成5年の12月には公共下水道水洗化促進補助金等を設けまして、いろいろ水洗化率の向上に努めているところでございます。
さて、それじゃなぜ、せっかく基幹施設ができたのにつながないかということでございますが、たまたま加入しない方のアンケート調査をしました。この内容を見ますと、まずは半分近くの方が、建設業者と現在相談中だというのが47%でございました。そして2番目には、経済的なことでちょっと困っておるんだというのが16%です。その後、都市計画等の事業に合わせてやりたいという方、また家屋の改築に合わせてやりたい方等々があったわけでございます。これを見ましても、先ほど議員さんが御指摘になりましたように、業者の協力というのは大変大きなシェアを示しているというふうに思っております。したがって先ほどおっしゃいましたよう、誠意に対しては誠意でこたえよということでございますが、従来は管工事業者が主体でございましたが、建築関係の工事も伴うこともございますので、建築関係の業者の方に管工事等の勉強もしていただいて、幅広く事業に取り組んでいただくような指導をやっております。現時点では22社の方が、これは管工事専門の業者も含めてでございますが、取り組んでいただいております。今後とも、その種、建築関係の業者の方にも幅広く、この種、水洗化に対します取り組みをやっていただきたいという指導をしてまいりたいと思います。
先ほど御指摘がありましたように、やる気がないのではないのかという御指摘でございます。確かに東般若地区におきましては、集排の取り組みは全く砺波市というより富山県のモデルのような取り組みをしていらっしゃいます。今後とも、そういう水洗化に向かっての取り組みの、そういう地区があるわけでございますので、見習って進めさせていただきたいというふうに思っております。
また、一方、利子補給金制度とか水洗化の促進の補助金制度もフルに活用してまいりたいと思いますし、今後、新たに取り組む事業等につきましては、住民の理解度と申しますか、協力度の高いところから一つの物差しとして対応してまいりたいというふうに思っておりますので、よろしく御理解を賜りたいと思います。
◯議長(平木君) 答弁を求めます。
教育長 飯田敏雄君。
〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕
◯教育長(飯田君) 吉澤議員さんの御質問にありました義務教育の中に福祉教育をどのように取り入れているかということについて答弁申し上げます。
現在、市内の各小中学校による一般的な指導についてまず申しますと、1つは、道徳の時間において、文部省の指導により高齢者への尊敬と尊重の精神を養っているということが第1点です。
それから第2点目に、学校においての特別活動、それから生徒会委員会によるボランティア活動、学級会の指導を通しての福祉の心を醸成しているということでございます。
3点目は、中学校では富山県福祉協議会の編集による副読本がございます。『福祉』という名前がついておりますが、これを資料としまして、道徳及び社会科の授業に活用して福祉の心を養うように努めているところでございます。
特に、道徳教育の中で留意して指導しているところでは3点ございまして、第1点は、相手の立場を考えて思いやりの心を養うということ。第2点は、お互い認め合う態度と心を養うということ。第3点目は、家庭生活を営む上で、自分の家族を大切にするだけでなく、地域社会の中でお互い助け合うように考えさせていく、この3点に道徳指導においては特に力点を置いて指導しております。
ちなみに、幾つかの具体的事例を申しますと、例えば、砺波養護学校砺波分校がございますが、そことの交流によって障害を持つ人たちを正しく理解する心、それから助け合い、学び合い、励まし合う心を育てるというふうな、こういった交流活動がございます。また、福祉施設や校下のお年寄りのお宅を訪問して、そして学校行事等に御招待申し上げるというふうなこともございます。また、同じようにやなぜ苑への慰問の訪問をいたしまして、苑にお世話になっておられる御年配の方と一緒に語り合う時間、それから、歌を歌ったり、お話をお聞きしてあげたりというふうな具体的な訪問活動もしております。このほかにも、例えば、子供たちが夏休みのラジオ体操等に利用する神社仏閣の境内だとかそういったところの掃除、その他チューリップ公園のチューリップの球根の植え込みのお手伝いをするというふうなことも近くの学校ではしております。
いずれにしましても、特に最近の荒れた心の問題が非常に多うございますが、子供たちには、この福祉教育というふうなことを、さらに徹底してまいりたいと思っております。
以上でございます。
◯議長(平木君) 答弁を求めます。
病院長 荒川龍夫君。
〔病院長 荒川龍夫君 登壇〕
◯病院長(荒川君) 吉澤議員からの御質問に対しましてお答えしたいと思います。
御質問の要旨は3つあったと存じます。1つは、へき地中核病院の指定を受けたときの任務とメリットは何か、こういうお尋ねでございました。
先ほど市長からへき地中核病院制度について御説明がありましたので、それに尽きていると思いますが、担当いたします病院の立場として少し補足させていただきます。
事業の内容は、巡回診療が主なものでございます。それに年に50回以上の巡回診療に出るということが義務づけられております。この巡回診療を年間50回というのは病院にとりまして非常に負担になると思います。しかしながら、私たちの病院は地域中核病院としての任務が非常に高いという認識がございますので、当然の使命だというふうにとらえております。したがいまして、年50回以上の巡回診療を指定された場合には果たしたいというふうに考えます。
そのほかに、へき地の診療所の医師派遣という問題がございますが、これにつきましては、まだ具体的な指定を受けておりませんので、そういう場合が生ずれば考える必要があるかと思います。
また、へき地の診療所における医師が研修を受ける施設として機能してほしいという事業内容もございますが、私たちの病院はそれに十分こたえる資質を持っていると自信を持っておりますので、お引き受けできると考えております。
それから、メリットは何かというふうなお尋ねでございましたが、先ほど述べましたように、年50回の巡回診療はメリットというよりデメリットかもしれません。しかし、それを避けて通ることは私たちできないと思いますので、大いに取り組みたいというふうに考えております。
また、これは一つのアイデアでありますが、私たちの病院は総合病院として十分機能しておりますので、回数は少ないかもしれませんが、移動総合病院方式という考え方がございます。そういう形でへき地の方々の医療について責任を持つというやり方もあろうかということも考えております。
2番目の、砺波総合病院の将来構想における計画の概要を述べろということでございます。
私たちの病院は昭和58年に大改築を行いました。それから12年を経ておるわけでございますが、その間に非常に医療を取り巻く環境が私たちの予想を越えまして早うございました。高齢化が進んだ。高齢化というよりも高齢社会になっておる。超高齢社会に入りつつあるということでございますし、疾病の構造が非常に変化いたしました。それから患者さんを含めた社会のニーズが非常に増加いたしました。また、多様化したということでございまして、現在の私たちの病院の環境は非常に悪くなっておる、こういうふうに考えております。現状といたしまして、外来の患者さんが1日に1,300人を超えておりまして、外来の診療スペースが非常に狭くなっておりますし、一般病棟の入院が94%を超しておりまして、言いかえますと常に満床に近いということでございます。非常に地域の方々に御迷惑をおかけしておる状況が続いております。
さらに、1日の救急患者さんの来院が20件を超すということでございまして、それも年々増えるという状況がございまして、その需要に的確にこたえていかなきゃいけない。こういうことを考えますと、非常に病院としては手狭になってきたと言わざるを得ない状況でございます。
そのため、私たちは平成5年の11月以来、院内の各部署からの代表によります病院将来構想委員会というものが従来からございましたが、その活動を一段と高めまして、積極的に将来計画、ただいまより述べます病院の将来計画の検討を行いました。さらに、多数の院外の識者から有益な御意見をちょうだいいたしました上に、今年の4月から専門業者にその取りまとめを依頼して、ようやく一つの骨子がまとまった状況に到達いたしましたので、その概要を御説明申し上げたいと思います。
私たちの病院は、地域中核病院としての機能を持っているということは自信を持って言えるわけでありますが、医療従事者、とりわけ有能な若い医者を育てるという臨床研修指定病院という制度がございますが、その機能をぜひ持って、医師を育てるという機能を持ちたいというふうに考えております。
それから2番目といたしまして、先ほどから述べましたように、慢性的な病床の不足がございますので、200床の増床を図りたいということでございます。皆さん御承知のように、砺波広域圏における病床の不足数は789床と言われておりまして、いろいろな調査によりましても、砺波地区は約200床の病床不足があるというふうな判断に立ちまして、当面200床の増床を目指すということを計画いたしました。
3番目といたしまして、現在持っております以上の診療機能を持つ必要があるということでございます。その1番目としまして、地域救命センターの設置、これは昨年8月に富山県の地域医療計画の見直しが行われましたが、その中に私たちの病院が地域救命センターを持つようにという指定がされておりますので、その要請にこたえたいということでございます。
2番目といたしまして、当然そのような救命センターを持つ以上、より重症度の高い方々をまとめて治療管理する病棟を持ちたい。俗にICUと申しておりますが、それを持ちたい。これは2番目の目標でございます。
それから3番目といたしまして、地域周産期医療センターの構想が、これも同じように富山県地域医療計画の中にございまして、私たちの病院が指定を受けておりますので、その要請にこたえたいということでございます。
4番目といたしまして、非常に需要が高まってきております人工透析の設備・スペースを拡充したいということがございます。
5番目といたしまして、さらに長期将来的には、がん治療の展開に対応するホスピスまたは緩和ケア病棟を持ちたいというふうに考えております。
このような診療機能の向上は、あくまでも医療サービスの充実を求めるものでございますので、その医療サービスの改善の一つのステップとしまして、外来患者さんのためには、待ち時間が少なくて、高齢者にやさしい、わかりやすい施設が必要になりましょうし、また、患者さん方にゆとりをお持ちいただくような施設づくりをすべきである、これを1番目のサービスの改善として挙げております。
2番目といたしまして、入院患者さんが非常に現在大部屋などで不愉快な思いをしておられるということを常に私たちは聞かされるわけでありまして、非常に申しわけなく存じておりますので、プライバシーを守れるような、なおかつ、ゆとりのある個室を中心とした病床を取り囲む環境の改善を図りたいと思います。
3番目といたしまして、市が計画しておられます保健センター、これは名称が私は存じ上げておりませんが、いわゆる健康づくりを目指した総合的な施設をお考えのようでございますが、それに積極的に参加したいと思います。
4番目といたしまして、地域医療計画を十分に果たすためには、言うまでもなく病診連携、それから、この地域における病院同士の連携が必要でございますし、今年の阪神・淡路大震災に見られましたような災害が起こったときに、どう地域住民にこたえるかという点に思いをいたしますと、建物も耐震構造にいたしまして、なおかつ災害時にこそ私たちの力量が発揮できるような、そういうシステムを持ちたいと思っております。
5番目といたしまして、これは病診連携の一環になると思いますが、病院に開放型病棟を持つということであります。これは開業医の先生方が病院に患者さんをお連れいただいて、私たちの病院のスタッフと共同で入院治療を行うというシステムでありまして、今後、協議をいたしましてその具体化を検討したいと考えております。
先ほどから述べてまいりましたサービスの改善とともに、私たちの一番大きな究極を目指す目標はといいますと、先ほど市長が述べられたように、保健と福祉と医療とが三位一体となった地域包括ケアを目指すということでございまして、そのような計画のもとに、現在あります私たちの病院を中心としたところに医療福祉ゾーンを持つということを目指しております。
ただ、これらの計画を進めるに当たりまして、基本的な方針としまして、現在地で、なおかつ、診療機能を維持しながら工事を行うということであります。それから、そこに建てます建物は、医療状況の変化に弾力的に対応できるような使いやすい建物にいたしたい。
3番目といたしまして、災害に強い、安全な施設をつくりたい。
4番目といたしまして、これは院外の識者の方々から、ぜひ取り入れるようにというふうにお勧めいただいたことでございますが、病院というのは地域文化の象徴である。砺波地区の地域文化あるいは風土性を生かしたような、そして市民に親しまれる公共施設、公共空間を持つようにと、こういう御指摘がございまして、私たちもそれを目指す新しい空間をつくりたいと思います。
これらを計画の実施手順といたしましては、平成8年から9年度にわたりまして基本設計・実施設計を行いまして、10年度に着工、13年度に第1期の工事を完成させる、概算事業費として96億400万円を考えております。
以上が私たちが現時点まで取りまとめました将来計画、俗にマスタープランと私たちは称しておりますが、その概要でございます。
3番目のお尋ねでございますが、ちょっと先ほど触れられましたが、どこかへ移すことを検討したかというお話でございました。私たちは、現在のマスタープランを練るために2年の月日をかけて検討いたしました。御指摘のような案につきましても十分時間を尽くして検討いたしたつもりでございます。しかし、私たちがまとめました意見は、現在あります私たちの砺波総合病院の位置は、市民にとってとても大事な位置である。立地条件が非常に便利であり、なおかつ市民の方々に、地域文化として活動する拠点の場所としては非常にいい場所である。この場所をぜひ発展させたい。こういう考え方から、1番目にそういうことを考えました。いわゆる市民の方々に非常に便利で手近なところにある病院という一つの基本的な考え方でございます。
それから2番目に、今まで投資してきましたものが随分たくさんございます。そういうものをぜひ生かしたい。ここですべてそれをゼロにするのではなく、今あるものをぜひ生かしたいということでございます。
3番目といたしまして、私たちの病院は御存じのように地方公営企業法によって運営しておりまして、財政的にはかなり苦しい状態が続いておるわけでありまして、なおかつ、昭和38年から平成2年までの間に幾つもの事業を行ってきたために私たちには大きな借金がございます。そういうものをすべて勘案いたしますと、大きな一挙に投資するということについては不可能であるという結論に達したわけでございます。
それから、先ほど、ゆっくり考えなさいというお言葉でございました。ゆっくりしていたら取り残されるんでありまして、慎重にというお言葉は十分検討をしております。ゆっくりはしておられないという焦りが私たちにございまして、御指摘のように慎重に、なおかつできるだけ早く事を進めていきたいとこういうふうに思っております。その点をよく御理解いただきたいと思います。
この計画は、私たちの病院にとりましては、58年の増改築とか平成2年の核医学棟を建てたという事業がございましたが、それをはるかに上回る規模の大事業でございまして、この成否はまさしく私たちの病院の将来を決定すると考えざるを得ません。このことは私院長一人にとどまらず、総合病院に奉職する者全員が全力を挙げて取り組むべき課題だと認識していると思います。「地域に開かれ、地域住民に親しまれて、信頼される病院」という私たちの病院の基本理念を、もう一度じっくりと確認することも必要でございますし、また、私たちの病院をじっと見ておられる議員各位をはじめとする地域の住民の方々が、ひとつ病院を助けてやろうじゃないかというそういう気にさせる、より存在感のある病院にしなければならないというふうに思います。
幸いなことに、私たちの病院は、課題が非常に多いと思われる問題にぶつかった場合、みんなで力を合わせて、それをやっつけてしまおうという何ものにもかえがたい知恵といいますか、特質がある病院だと私は思っております。たとえて言いますと、現在行われておりますオーダーリングシステムという情報システムの中で、いろいろな病院が、いろんな点で行き当たる課題がございます。今年の秋に行われました名古屋の学会においても、それぞれがいろんな面で困っているという発表がございました中で、私たちの病院が全員が力を合わせて事を解決したために、すばらしい成果を上げているということを発表することができました。もっと端的な言い方をしますと、病院のそういう事業の成否のかぎを握っているのは医者であります。医者が抵抗をいたしますと事業は進みません。私たちの病院の医者は非常に一致協力して解決するというそういう知恵を持っております。このことは、私は今度の一大事業を成功に導くキーポイントだと考えておりますし、それを引き出すのが院長である私の使命だと考えております。全力を挙げてこの問題に取り組みたいと思っておりますので、何とぞ議員各位には、今まで以上の絶大なる御支援と御指導をちょうだいしたいと思います。
終わります。
◯議長(平木君) 一部答弁漏れがありましたので、再答弁を求めます。
市長 岡部昇栄君。
〔市長 岡部昇栄君 登壇〕
◯市長(岡部君) 先ほどの答弁ですが、へき地中核病院に指定をされたならどうするかという御質問であったんですが、一部は今院長が申しましたが、された暁には、へき地病院の任務の上から考慮いたしたいということであります。
それからもう1つは、先ほど申しましたような医療・福祉・保健のシステムづくりの体制ができ上がるそれとも関連して考えていきたい、こんなふうに思っておる次第でございます。
それから、南部福祉センターに医療機関を置くかどうかということでございますが、今のところは置く予定にはいたしておりません。これは五鹿屋とかあるいは鷹栖にも今現在こうした医療機関がありますので、そこに直ちに置くということは考えておりませんが、将来あるいはそれがなくなるということにでもなれば、またその節は考えねばならん時期があるかもしれませんけども、現段階におきましては、直ちにそこに置くということは考えておらんわけでございます。
以上であります。
◯議長(平木君) この際、暫時休憩いたします。
午後0時04分 休憩
午後1時12分 再開
◯副議長(山岸君) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。
これより市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑に入ります。
通告に基づき、順次発言を許します。
13番 金堂久哉君。
〔13番 金堂久哉君 登壇〕
◯13番(金堂君) お許しを得ましたので、さきに通告してあります事項についてお尋ねします。
まず、下水道事業についてお尋ねいたします。
当市の下水道事業は昭和59年に公共下水道事業の認可を受け、出町の市街地から公共下水道工事が始まり既に10年の歳月を経過しました。そして、平成3年4月からは一部供用開始があり、以後、年度ごとにこの供用範囲も拡大され、平成6年度末ではおよそ192ヘクタール、1,266戸が使用できることになったわけですが、私どもが予想したほどには各家庭の排水設備の「公共升」への接続が進んでおりません。平成7年3月では、水洗化された戸数は697戸で水洗化率55.1%という状況です。
また、下水道普及率は11%で、県全体が44%という中で見ますと35市町村の中では下位に位置づけられております。そして、県下9市の中では最下位です。県では2000年に県下の下水道普及率72%を目指しておりますが、当市の現況からは到底この数値には達しないと思いますが、市長は毎年20億円の投資でできるだけ早く下水道事業を完成させたいと表明されており、先ほどは平成24、5年ごろに完成するのではないかとの御発言でございました。我々も大いに協力が必要かと思っておりますが、下水道の水洗化が進まねば下水道使用料の減少にもつながり、下水道事業にも影響を与えるかと思います。
当市では、そのため、水洗化促進策として公共下水道事業水洗化促進補助金交付要綱を平成5年12月に施行し、該当町内会等に推進協議会を通じて協力をお願いしているところですが、来年3月で補助対象の期限の終了する町内もあるわけですが、これからの冬場では今後は工事はあまりないかと思いますので、現時点でこの奨励策によってどれほど水洗化されたか、また、年度末ではどれぐらいの水洗化率の見通しを立てておられるかをお伺いいたします。
また、当市では、本管工事が終わると処理区域を公示します。この公示があれば該当受益者は、すべての汚水を下水道管に流すよう定められています。また、くみ取り便所は3年以内に水洗便所に改造するようにと義務づけられておりますが、当市では3年経過した地域でいまだに水洗化されていない戸数がありますか、あればどのぐらいの戸数でしょうか。
また、その原因については先ほどの代表質問の答弁の中で述べられましたが、業者と話し中とか、資金不足、都市計画に合わせて実施とか、あるいは家屋改造の計画があるとありましたが、都市計画に合わせての実施というのはある程度了解もできるのですが、その他の理由は何となく薄弱の感じがします。これに対してどのように指導しておられるのか。
また、資金不足については融資制度もあるわけですが、水洗便所改造に要する融資制度のこれまでの利用度はどの程度のものであったかお伺いいたします。
次に、下水道事業とも関連がありますが、し尿処理についてお伺いいたします。
第6次総合計画修正計画の実施計画を見ますと、し尿処理体制の充実として砺波地方衛生施設組合の施設更新が計画されており、10年度までの運営建設負担金が計上されています。砺波市のこれまでの負担割合22%からすると、更新完了の11年度までに約5億円ぐらい必要になるかと推察いたしております。ところが、たまたまこの更新計画よりもさらに大型投資による改造計画が浮上してきて検討中という話を耳にしたのですが、実際はどうなっているのでしょうか。
現在、この施設組合加入の市町村では、下水道事業の進捗によりし尿の収集も年々減少しているはずであり、完了までまだ相当の年月を要しますから、老朽化に対しての更新は了解できますが、大型の投資というのは二重投資にならないかと愚考いたしております。農業集落排水事業の処理場から発生する汚泥の処理法ともあわせて、市長はどのような考えかお聞かせください。
次に、私は、砺波市の今後の発展策についてお伺いいたします。
やはり市の発展と言えば、まずは人口増が第一かと思います。幸いにも当市は、昭和48年以来、年々人口増に転じ、本年10月には3万8,816人と昨年の同月に比し439人もの人口増となっております。これも砺波の地理的要件と、当市のこれまでの「ふるさとづくり」の施策が、これから新たに生活の居を構えようとする人たちの条件に適していたからかと私なりに判断をいたしております。6次の修正計画では、当市の平成12年の人口を4万3,000人と予定しています。とすれば今後約4,000人有余の人口増があることになります。当然、住まいするための住宅、宅地が必要となります。現今の家族構成の平均が約3.8人ぐらいですから、最低でも1,000戸ぐらいの住宅が必要です。市としても、この1,000戸余りの住宅の受け入れについて考えておくべきではないかと思いますがいかがなものでしょうか。
これまでの民間業者による宅地造成を見ればわかるとおり、営業活動のしやすいある特定地域に集中しております。特に著しいのは東部小学校校下で、平成2年度校下世帯数2,000でしたが、本年4月、2,565世帯と5カ年間で565世帯と急増しており、ために小学校児童の増加による教室不足から、本年は増築で対応されたところです。また、周辺の環境にも影響を与え出し、昨今は一時雨水による被害の発生で苦情が出はじめており、関係土地改良区では、この雨水の排水対策がこれからの課題となってきております。このような状況から、市当局としても今後の望ましい宅地造成のあり方を示し、関係者の理解を求めるべきではないかと思いますが、市長の見解をお伺いいたします。
市では、今年4月に砺波市開発指導要綱を作成され、散居の自然の保持、健康で文化的な生活環境の確保を目指し、今後の開発の指導をしています。これにより0.3ヘクタール以上の開発行為については「ため升」の設置を指導していますが、ミニ開発については厳に慎むべしと市民の理解を求めております。過去20有余年の間に砺波市では約440ヘクタールの農地転用があり、近年の農地転用届を見ても年間10ヘクタール以下ということがありません。まだ増加の傾向であり、最近は年間20ヘクタールの転用が行われております。それゆえ、これまで土地整備されていた土地改でも、環境の変化に対し、農業用排水路の改良が発生し、土地総事業等で対応しています。しかしながら、これで十分とも言えないようで、過去の開発地が点在していて、その近くでちょっとしたミニ開発があるとたちまち被害発生の因となるところも多数あるようで、こういった場合、だれがその起因者になるのかとの疑念が取りざたされております。過去の開発に関与もせず、今後も開発を考えていない農業一本やりできた農家の人たちは、今後は農業用排水路の改修には、農家負担のない方法で進めてほしいと考えております。市長は、この問題についてどのように考えておられますかお尋ねいたします。
さて、砺波市の将来の土地利用はこの方向で進むだろうと、第6次総合計画修正計画の中で土地利用構想図があり、カラーで図示されております。これを見ると、砺波市の中央部、出町市街地を中心とし、その外側は高速道路と外回り環状道路で囲まれた中に既設市街地を取り巻いて、市街化促進地区、文化文教地区、環境志向型住宅地区、新産業地区、健康福祉地区を構想しており、現に出町周辺での区画整理事業もこれに沿ったもので、来年から深江地区の区画整理事業でいよいよ文教ゾーンとしての幼稚園、小学校の建設が始まろうとしています。
また、先般、総合病院の将来構想図では、病院も平成10年度から改築されますが、福祉ゾーン計画も図示されており、この構想に向かって進むものと思います。
また、チューリップ公園一帯の文化地区では、先日の美術館建設着手で構想どおり進んでおります。今、この周辺というか下流地区では、一時雨水で農業用排水路があふれる状態が発生しているのに、さらに広範囲な面積が宅地化されたときどうなるのかという心配がありますが、この市の中央部の開発整備に伴う排水計画があればお尋ねいたします。
砺波市は、これまでも産業基盤の確立、民生生活の安定のためと、これまでは道路整備を重点にやってこられましたが、今ほど申しましたように雨水の被害が下流でも続発しており、これがだんだんあちこちに広がっております。そして現況から見ますと、まだまだ拡大される心配があると思うので、ここらで何か大きな対策を考えておくべきじゃなかろうかと考えるものでございます。将来の砺波市の発展を考えた場合、幹線的な排水路が必要ではないかと私は思うのですが、市長さんの御見解をお聞かせいただきます。
最後に、東部小学校体育館建設についてお伺いいたします。
この件については前に議員からも質問があり、当時、市長答弁の要旨は、東部小の体育館は文部省基準におおよそ合っており、改築には文部省補助がなく、ここで改築すれば100%市の持ち出しとなるので、他に有利な補助事業があればこれで対処したいとのことだったかと思います。市内の小学校では、学級数9、児童数218人の南部小の体育館は1,350平米であり、一番新しい鷹栖小学校は学級数7、児童数197人で、1,370平米の体育館を使用していますことを思えば、学級数21、児童数に至っては現在712人が在籍している東部小が1,203平米ですから一番狭く、授業運営の面や生徒の休み時間の過ごし方等を考えた場合、一日も早い改築か増築が待たれるところです。その上、最近は生涯学習の場として、また、市民の健康づくりにと一般開放していますが、校下に2,565世帯もあれば希望するような使用もできない状態です。校下の市民はできるだけ早く広い体育館の建設を願望しておりますが、市長はどのように考えておられますか。
第6次の修正計画実施計画によれば、平成10年度に地域スポーツセンター建設事業の調査費が計上されています。市内の体育関係者は前から砺波市に体育館建設の要望があったところで、また、県でも西部体育館を2000年国体に間に合うよう建設が決まり、まことに喜ばしいことです。この地域スポーツセンターの建設予定地や管理運営等についてお聞かせ願いたいと思います。
これをもって私の質問を終わります。
◯副議長(山岸君) 答弁を求めます。
市長 岡部昇栄君。
〔市長 岡部昇栄君 登壇〕
◯市長(岡部君) 金堂議員の御質問にお答えをいたします。
まず第1番は下水道事業のことでございますが、このことにつきましては部長から答弁を申し上げたいと思います。
次に、し尿処理の問題でございますが、今、このし尿処理は御承知のとおり福岡のほうで2市6町2村が共同で処理場をつくりまして運用をしておるわけでございますが、既に36年に設立されたものでございまして、かなり老朽化をいたしております。それでどうしても改築をしなきゃならない、こういうような状態になっておるわけであります。
また、昨年も地下機械室で、し尿処理の硫化水素メタンガスが出まして、2名の職員が重体に陥るというような事故も起こしたりいたしておるわけでございまして、4、5年前から改築の計画をしておりましたけれども、別の場所にということで福岡町もいろいろ検討をいたしましたが、なかなかいい場所がなかった。結局、今の場所で改築をしたいと、こういうようなことに組合議会では報告されておるわけでございます。
しかしながら、御承知のとおり今は全域に流域下水道ができまして、それへ公共下水をつなぐ、あるいは農業集落下水道等もだんだん発達をしてくる、こういうような状態でございまして、今までのような大きなものは要らんのではないかというふうに私ども考えられるわけでございます。当初、福岡はかなり大きいものを計画いたしたようでございましたが、それはちょっと必要ないのではないかということが考えられまして、私ども砺波地方の市町村の担当者等も寄りましていろいろ検討会をいたしました。何とか最小限の施設で効果のあるものを考えればどうかということでございます。簡単に言えば、流域下水道へし尿を流し込めば向こうへ行くわけだからいいんじゃないのかと、ほとんどの地域は流域下水の範囲に入っておると、こういうこともあるわけでありますが、いろいろ検討をいたしますと、ただ流し込むだけではいかんわけでありまして、どうしてもやはり一時処理をして、それなりのし尿の性質を変えなければ流し込めない。こういう状態もありますので、どうしてもやっぱり一時処理の設備はしなければならない、こういうことになるわけであります。また、日本でも2、3カ所例がありますので、そうしたところあたりもいろいろ調査検討いたしまして、そして福岡町に対しましてそのような申し入れをいたしたわけでございますが、福岡町のほうも、そういう方法があるもんなら、やはりなるべくそのほうがいいのではないかということで、福岡町も一緒になって検討をいたしたわけでございます。
それでは、流域下水道二上処理場を利用するという場合にどういう問題があるかということでございますが、1つは、県の水道課といいましょうか承諾を取らねばいかん。もう1つは、高岡の二上地区の受入協議会というのがありまして、これと協議をしなければならない。これを即、今言ったような施設をつくって流しましても、流域下水の範囲以外のほうも福岡のほうへ入っているということもありますので、これは協議が必要になってくる、こういうことになろうかと思います。それから、福岡から二上処理場までの幹線管渠がまだ未設置でございますので、これは促進をしなきゃならない。こんなような問題があるわけであります。そうしたことなどを、今後、福岡町といたしましても、また我々といたしましても、それぞれ陳情すべきところへは陳情し、あるいはまた協議すべきところは協議をして、何とかできるだけ少ない施設でやっていきたいと思っておるわけでございます。
そういうような状態でありまして、現在そのような方向でいろいろと管理組合があります福岡町でも高岡その他へも申し入れをしたり、あるいはまた、これから県あたりへも陳情をしようと、こういうふうに福岡の町長とも話をしてあるところでございまして、今後、そうしたいろんな話し合いを進める段階で、なるべく二重投資にならないような方向で処理をしていきたいと思っておるわけでございます。
次に、住宅政策でございますが、御承知のとおり4万3,000人という目標を立てておりまして、今後、まだ4,000人ぐらいが増えると、1世帯3.87人ということにすれば1,034世帯の住宅が必要であるということになるわけであります。そうしたことを勘案いたしますと、大体30ヘクタールぐらいの土地が必要だと、こんなことにもなるわけであります。そうした土地をどういうぐあいに配置をしていくかということが非常に考えるべきことでありまして、代表質問の中でもいろいろな問題をお話申し上げたわけでありますが、こうした開発と位置というのは相反する矛盾した問題でございまして、どのようにこれを調整していくかということがこれから大事な問題だと思います。
それともう1つは、今申されましたような排水が、そのことによって河川へ流れ出して、そして河川がはんらんする、こういうような状態もところどころに起こるということもありますので、この対策をしなければならない。こういうようなことでいろいろ検討をいたしまして、この開発をする場合には、1つの基準といたしまして、用地確保をしてこれを宅地化するということになれば、3,000平米あたり以上のものにつきましてはため池をつくるといいましょうか、水が一挙に川へ流れ出さないような施設を設ける、こういうことをまず考えておるわけであります。そういうような雨水の処理方式というものを一つ考えていきたいというふうに思っておるわけであります。
また、そうしたことをまずやりまして、今後、雨水が急激に川へ流れないような方策を一つ考えていきたいと、こんなふうに思っておるわけであります。
それから、今もう既にそうなっておるものはどうするかということでございますが、やはりこれは、それぞれ関係者がある程度、土地改だけじゃなしに、その中に住んでおる、住宅を持っておる人たちにも協力金あたりをもらって処理をするという方式を取らざるを得ないのではないかというふうに思います。根本的には、この土地改良法というものを改正をして、宅地にも賦課金を課せるということにしなきゃならんわけでありまして、このことについては私も農林省へ直接話をしてあるわけでありまして、農林省の担当者も、もうそんなことになったかなということを言っておるわけでございますが、これはやはりはっきりと法律化をしてもらわねば困るということを言っておるわけであります。ただ、協力金をもらうという方法もないわけではないわけでありますが、これはあくまで納得ずくということになるわけでありますから、どちらかと言えばやりにくい話になるわけであります。そういうようなこととか、あるいは開発のときにある程度そのことをよく了解してもらって入ってもらうということなども非常に大事ではないかと思っておるわけであります。
それから、現在あります文教ゾーンとか、あるいは病院とか、あるいはチューリップ公園あたりの開発が進みますと、また排水が出るのではないかと、こういう問題もあるわけであります。この文教ゾーン等につきましては、若干そういうことが考えられます。それから市街地の開発が進みますと、市街地の排水が、排水といいましょうか用水がはんらんをするということもあります。かつて出町の南町のあの辺はちょっと雨が降るとすぐはんらんをいたしまして、大変皆さんが困られましたので、これは町の中を改修をいたしまして、これを山王川まで下のほうを抜きました。それでおさまっておったわけでございますが、今度は上のほうが、三島町のほうが改良をいたしまして、例のネックになっておりました鉄道の下を抜きましたものですから、最近は今度は雨が降ると急に町へ水が入って下のほうで若干はんらんするというような状態がまた出はじめておるということもございます。これはやはりもう1回排水計画を立て直さねばいかんのではないか。しかし、基本的には山王川の改修をする必要があるわけでありまして、これは1級河川にある程度ずっとなっておりますから、この1級河川改修というものを早く促進をする、そして出町の町周辺の排水を流しても下ではんらんが起こらないように、あるいはまた、出町の町の中の排水の悪いところも直していくということを根本的にやらんと解決のしない問題ではないかというふうに思っております。これは今までもそういうことを言っておりますが、なかなか県も──下のほうはもう既に改修に入っておりますけども、予算がなかなかつきませんので非常にテンポが遅いということもございまして、今後、この予算獲得ということについて、これは福岡町にも関係いたしますけれども、もう少ししっかりと力を入れなきゃいかんのではないか。そして、上のほうは別の排水計画を立てる、こういうことを考えなきゃならんと思っておるわけであります。
太郎丸の排水につきましては、一時、駅裏へ回すという方法も考えたわけでありますが、山王川へ落ちるところが高いということもありますが、あるいは頭首工の下へ出せば私は落ちるのでないかなと思っておるわけですけれども、こういうようなこともひとつ今後検討をしまして、排水計画を立て直す必要があるのではないかというふうに思っておるわけであります。
それから、チューリップ公園周辺のことにつきましても、下のほうは油田のほうへ行くわけでございますけども、これは用水へ落ちるわけでありまして、この用水改修をしないと、この用水もあっちこっちはんらんをはじめるということがございまして、これは土地改良の中でできるだけ高額な補助をもらうということで、若干、その用水に対する補助制度がありますので、そうしたもの等も含めて何とか河川の改修をすることを考えないとなかなか解決しない問題ではないか、こんなふうに思っておるわけであります。
次に、東部小学校の体育館の問題でございますけれども、東部小学校につきましては、先般もお答えいたしましたように、今の文部省の基準から申しますと、今の21学級では1,248平米であります。現在の面積は1,203平米でありますから、45平米しかの差がない、それぐらいしか差がない、こういうような文部省の建前になっております。したがいまして、新しいものをさらにもう一つ建てるといたしましても、これはもちろん補助対象にはならないということでありますので、そうなればいたし方ないから別のものを一つ建てるかということになるわけでございまして、そういう方法を考えるのか。いま一つ考えられますことは、この建物はかなり建設いたしましてから時間がたってまいりまして、平成10年には35年たちます。35年たちますと老朽危険校舎として認められる可能性が出てくるということがありますので、そのような老朽危険校舎と認められて改築をして大型のものにする、こういう2つの方法があるわけであります。これはやはり学校本位に考えていかねばいかんと思いますので、学校は使いやすいのはどちらのほうが使いやすいのか、2つあったほうがいいのか、あるいはちょっと大きいものが2つあれば何とかなるのか、その辺も教育委員会なり学校のほうでよく検討してもらって、この対策を考えていかねばならないと思っておるわけであります。いずれにいたしましても今の体育館では大変狭いわけでありまして、このままでいつまでもほっておくわけにはいかないというふうに思っておるわけでございます。
以上でございます。
◯副議長(山岸君) 答弁を求めます。
水道部長 福田正治君。
〔水道部長 福田正治君 登壇〕
◯水道部長(福田君) 金堂議員さんの下水道に対する質問にお答えいたします。
今年までの補助金の打ち切りとなりますのは、平成3年度と4年度に供用開始したところでございます。その対象戸数は953戸であります。今年の7月末まで水洗化を実施された戸数は520戸ございます。今、11月末で申請中のものが22戸ございます。そういたしますと、大体3月末では542戸が水洗化できるんじゃないかなというふうに思っておりまして、平成3年、4年度の今年度で補助金打ち切りの箇所につきましては大体57%程度の達成率になるのじゃないかなというふうに思っております。
町内会幾つもの年度ごとに対象がございますので、対象区画は25ありますが、そのうちの現在実施済みでありますいわゆる60%以上の区画が14区画ございまして、残り11区画が達成していないということでございますが、そのうちの5区画は3月末までには達成するものと思っております。したがいまして、未着工戸数は411戸程度、43%と考えております。
対応策等につきましては、先ほど助役さんのほうから御答弁されましたが、私どもといたしましては、まず半数を占める相談中のものにつきまして管工事組合と協議し、順次個別的に水洗化を進めてきたところでございます。
また、物件の改良等や鉄筋コンクリートの建物の対応につきましては、今年度、建設業者5社を公認いたしまして、今後、これらの方々と協議しながら、これらの物件も協力をお願いしたいというふうに考えております。
なお、砺波市水洗便所等改良資金利子補給制度の利用につきましては、11月末まで42件の御利用がございました。
以上であります。
◯副議長(山岸君) 3番 高田隼水君。
〔3番 高田隼水君 登壇〕
◯3番(高田君) お許しを得ましたので、市政一般について3項目ばかり質問と要望をさせていただきます。
最初に、広域観光についてお伺いいたします。
砺波市の観光形態は、従来の季節的通過観光型より通年的滞在型観光へと努力されていることは非常に喜ばしいことであります。
今後の観光事業として、第13回全国都市緑化とやまフェアの核となるであろうチューリップ四季彩館、また、砺波市の美術館、大和ハウスのリゾート開発等は建設中、着工、あるいは着工準備中と順調に推移をいたしていることは大変心強い限りであります。
私ごとで大変恐縮でございますが、我が家にも県外からの来客がしばしばありますが、そういうときに季節的には市内の催し物があるときは非常によろしいんですが、それでないときには、ちょっと観光的に見るべきものがなく、大変困っている次第です。そういう意味におきまして、上記の施設が立派に完成をすれば大変心強いものと思っておる次第でございます。
さて、観光レクリエーションに対する需要は、余暇時間の増大、所得水準の向上等によりますます需要が多くなり、また、地域の活性化に対して重要度が増すものと思われます。市では、先人たちが残してくれた散居村、チューリップフェア、花菖蒲まつり等々がありますが、市だけの観光資源では限りがあるので、砺波広域圏との周辺と連携し、広域的な観光を推進すべきであると思います。砺波広域圏での広域観光につきましては、富山県観光連盟砺波地区会におきまして、出向宣伝、観光ファイル送付事業、観光情報発信事業等を行っていますが、どちらかと言えばソフト面が主体で、ハード面についてはいま一歩の感があります。上記、砺波地区会は、事務局を毎年持ち回りで各市町村に事務局があるのが現況です。今後は、各市町村の行政と商工会等が一体となった協議会として専従職員等をも置き、ソフト面及び特にハード面での推進をすることも一策かと思います。広域観光の推進として、まず隣接する市町村との連携を窓口とすることが今言ったように必要かと思います。
先日も我が自民会と庄川町有志議員さんと研修会を持ち、そのとき庄川町の議員さんから、本年度の砺波市のコスモスウォッチングは大変な人出であり、盛況で大変よかったですねとのお話もある反面、車の渋滞が非常にひどくなり、庄川町としてもちょっと困った面もありましたとの話もございました。解決策としては、駐車場の拡張は無論大切でありますが、帰路は同じ方向へと帰るのではなく、庄川町方面を通り抜けて帰るようにすることも必要ではないか。すなわち、夢の平スカイラインとして、コスモスウォッチングを経て庄川町の水記念公園あるいは美術館等を見て帰る観光のルート化を示した大型観光案内板、あるいは交通誘導標識等の設置により、観光客、砺波市、庄川町と三者三様の利点があるのでないか、また、交通渋滞に対しても解決策になるのではないか。砺波市と庄川町の地理的条件からも、相乗効果を上げるために双方の連絡を密にして協議会等を設けたらどうかというお話がございました。
また、近年、花菖蒲まつりとかコスモスウォッチングは観光客の入り込みが非常に多くなってきております。特にコスモスウォッチングは、4年度は5万人、5年度9万人、6年度10万人、7年度15万人と急激に増えており、さらにこれらを盛況にするためにも近接市町村とのタイアップを行い、例えばイベント開催期日あるいは入場チケット等の共通化、割引化等を推進したらいかがでしょうか。
先日、12月5日の新聞発表によりますと、東京の人たちで富山県内の観光地で最も訪れたい順位は、1位立山黒部アルペンルート。2位宇奈月温泉。3位氷見市。4位五箇三村合掌集落とありましたが、今回、御存じのように合掌集落が世界文化遺産に指定を受けたことにより、さらに観光客の増大が考えられます。砺波市としては、アルペンルート、宇奈月温泉、砺波市、それと五箇三村合掌集落の4地域を結ぶ広域的観光施策をも考えるべきときにきているのではないでしょうか。
また、私たち四々会は先日研修にまいりまして、南部のロイヤルホテルを見学研修にまいりました。大和ハウスが当地に建設をしております砺波ロイヤルハウスの規模は、ちょうど私たちが研修したのと同じぐらいだとの話でございましたが、南部のほうは数十分で白浜温泉があり、近接に竜神温泉があり、それらの観光客の入り込み等が大変多いというお話も聞きました。今度、大和ハウスが建てますと、やはり砺波市だけではなく、そういう意味でも広域的な観光が大変必要になるのではないでしょうか、お伺いを申し上げます。
次に、除雪対策についてお伺いいたします。
第6次総合計画修正計画では、雪を克服し、雪と調和、共存するまちづくりとして、利雪、親雪の推進を図るとともに、克雪体制の充実、推進を図るとありますが、重要な項目である本年度の除雪体制はいかがでしょうか。県道路除雪対策協議会の今冬の除雪計画では、交差点対策、歩道除排雪等の積極的実施を重点としております。交差点対策につきましては、建設省、県、市町村が協力して県下約100カ所の主要交差点に別動隊を出すとありますが、市内の交差点関係ではどのようなことになるのでしょうか。
次に、除排雪、特に除雪につきましては、市の昨年までの出動基準は積雪15センチでございましたが、車社会の進展に伴い、各家庭では普通乗用車の普及は無論でございますが、軽乗用車の普及が多くなってきております。自動車の運転時は積雪が少ないことは理想であることは言うまでもありません。特に軽乗用車の場合は顕著であると思います。すなわち、除雪出動基準の見直しをする必要があるのではないでしょうか。
また、歩道除雪につきましては、今年度、歩道除雪機の購入があり、ハード面では強化されたわけですが、ソフト面の強化が必要であると思います。歩道除雪の現況は、道路除雪が早朝及び深夜に行われているのが現状でございますが、歩道除雪は日中が主体でございます。これでは学童生徒の登校時に、まだ道があいていないので間に合わないわけでございます。除雪機のオペレーター等の確保も大変でございましょうが、今後は歩道除雪も早朝あるいは深夜等に段階的に実施できないものでしょうかお伺いいたします。
歩道除雪機械についてお伺いいたします。
従来からの歩道は幅員が非常に狭いので、吹き上げ式すなわちロータリー式除雪機械が主体でございますが、この機械の弱点はスピード化に劣るということでございます。現在、新設されていく歩道は幅員が非常に広くなってきていますので、今後は歩道除雪のスピード化をも計算に入れるために、小型ホイールローダーの購入も必要かと思いますし、また、各メーカーでもそれなりの研究をしておるということを聞きますので、よろしくまた今後の考えに入れていただきたいと思います。
ここ数年は少雪に助けられ、克雪すなわち除雪から利雪、親雪への時代と変化しつつありますが、富山県の本年度の初雪は、地域的には1週間あるいは10日ぐらい早いとの報じもあります。また、道路の除雪は、住民の社会経済活動及び冬季間の生活環境維持向上に必要不可欠であることをつけ加えて、除雪問題に対する質問を終わります。
最後に、国際交流についてお伺いいたします。
国家間の問題であった国際交流も、あらゆる分野での国際化に伴い、地方公共団体、民間団体、また、住民ニーズのものとなる傾向にあります。一例として、当市の外国人登録者は平成元年の53人から今日(7年10月末日)まで372人と飛躍的に増えております。市の国際交流は、行政側からは、平成元年トルコ共和国ヤロバ市、3年には中国盤錦市、4年にはオランダ王国リッセ市と姉妹都市の締結を行い、青少年、市民交流等々を展開し、民間側としては、平成5年にトルコ、中国、オランダ3国の民間による友好交流協会が設立され、交流が一段と活発化している次第でございますが、さらなる国際交流の推進を目指し、市民サイドにさらなる啓蒙をする必要があるかと思います。
先日、数人の市民の方に、砺波市と姉妹都市の締結をしている都市名を聞きましたところ、なかなか答えられなく1、2名に終わったわけでございますが、これからは市民にも身近な問題として国際交流に関心を持ってもらうために、また啓蒙をするためにも、友好交流の締結を行っている姉妹都市の学校と友好姉妹校の締結を行ったらいかがでございましょうか。例えば、南部小学校と盤錦市の実験小学校では、平成3年以来、生徒の書画の交流を行っていますが、さらなる交流に向けて友好姉妹校の締結はいかがでしょうか。
また、11月27日に設立された「砺波市外国人の安全を考える連絡協議会」について、国際交流の中における位置づけも含めて、内容についてお伺いをいたします。
10月に、日中友好交流協会会員として盤錦市を表敬訪問いたし、大歓迎を受け、非常に感激をした次第です。来年は砺波市と盤錦市との友好姉妹都市締結5周年になります。先日、盤錦市友好訪問団一行が砺波市を表敬訪問されましたが、そのとき楊銀山団長から、来年の5周年にと岡部市長に招聘がございましたが、私たち10月に訪問した盤錦市の公園では、来年の5周年に向けて記念碑の作製の話があるとのことでございました。我が岡部市長の手による除幕式が行われることであろうと想像しまして、私の質問を終わらせていただきます。
大変ありがとうございました。
◯副議長(山岸君) 答弁を求めます。
市長 岡部昇栄君。
〔市長 岡部昇栄君 登壇〕
◯市長(岡部君) 高田議員の御質問にお答えいたしたいと思います。
まず最初の御質問は広域観光のことでございます。
御承知のとおり観光というのは、ただ1点だけでは本当のいい観光地にはならんわけでございまして、やはり何点かを結んで観光のお客さんを迎えるという体制をつくることが非常に大事ではないかというふうに思っておるわけでございます。そんなところから県の観光連盟といたしましても、砺波地区というものを一つのブロックにいたしまして、そして観光イベントをやったり、あるいはパンフレットをつくるとかいろんなことをやっておるわけでございます。一つの町村で何かイベントをやれば、それに連動して隣のほうでもやるということが非常に効果的であるというふうに私どもも思っておるわけであります。例えば、砺波のチューリップフェアをやれば庄川のほうは木工まつりをやるとか、あるいは城端のほうで盤持ち大会をやれば井波は八乙女まつりをやっておるとか、11月には福光の里芋まつりと雪恋まつりが一緒にやられるとかというようなことで、現実に幾つかのものはつながっておるわけでございますけれども、しかし、2つでいいというわけでないわけでありまして、その他のものもつながってくれば大変いいわけであります。
大体この砺波地方にはそれぞれの町で特色のあるものをつくっておりまして、砺波チューリップ公園をはじめ水公園でありますとか、あるいは木彫りの里とか、城端のほうは蔵を利用した博物館とか、いろんなものが各町にあるわけであります。また、さらに奥へ行けば今度世界遺産になりました五箇山がある。こういうことで非常にこの地域は、そうした連携を保つにはいいところではないかというふうに思っておるわけであります。かねてからそうしたことで広域圏といたしましても共同のパンフレットをつくるとか、いろいろなことを広域的に進めておるわけであります。そしてまた、チューリップフェアには広域圏からもいろんな物産を出してもらって展示をするとか、いろんなことをやっております。今後とも、今チューリップ四季彩館もできたことでもございますので、ますますこのような連携を密にした観光を進めていかなければならんと思っておるわけであります。
また、入場券等につきましても、あるいは共通化なり割引化がどうかということもあるわけでございますが、現在、いきいき富山観光キャンペーン実施協議会では、パンフレットはもちろん発行しておりますが、月ごとに観光地を紹介するとともに、観光客向けに共通割引券(ジョイフルパスポート)というものを発行いたしております。そういうことによりまして少しでも割引をして皆さんに来やすくしてもらう、こういうことをやっておるわけであります。入場券につきましては、この共通化は各町村ごとに条例で大体つくっておりますので、これは十分協議をする必要があるわけでありまして、今後、やはりこれを出すとすれば、何と何と一緒にやるとすれば各町村の条例にもかかわってくる、こういうようなことになりますので、ちょっとこれは厄介なことになるのではないかというふうに思っておりますが、ものによっては2つ組むとか3つ組むとかということもいいのではないかと思っておるわけでございます。そういうようなことで、明年の全国都市緑化フェアにつきましても、砺波市のチューリップフェアというのは前からずっとありまして、これは一つの独立したものでありますので、共通入場券の中へは入っておりませんけれども、ほかのものは共通入場券というようなものをつくっております。そういうことで、できるだけ同じ種類のものは共通のものを出すということも一つの方法ではないかというふうに思っておるわけでございます。今後、いろいろなことを検討しながらやっていきたいと思っております。
また、遠く立山、宇奈月、氷見、五箇山あたりとも連携をしていくということも、今では自動車で広域的にかなり長距離の観光客が増えてまいりますので、そうした広い範囲でのシェアも大事になってくるのではないかというふうに思っております。
次は国際交流の問題でございますが、今3つのところと友好締結をしておるのでございますが、さらに小学校あたりの姉妹校をつくればどうかと、こういうことでございます。
これは大変いいことで、中学校とか小学校あたりの交流というのは大変有効なことではないかと思っております。今、姉妹締結は正式にはいたしておりませんけども、中学校ではオランダと1年おきに行ったり来たりするというようなことをやっておるわけでありまして、正式に姉妹校にするかどうかは両方の機運が盛り上がったときに考えていけばいいのではないかと思っております。こういうことは非常に両校の生徒全体に大変大きな国際感覚を植えつけていくものではないかというふうに思っております。
また、小学校につきましても、今年リッセ市を訪問された皆さんが、オランダのリッセ市セントジョセフ小学校を訪問されまして、そして学校のVTRや作品の交換を行われたということも一つの交流のスタートになるのではないかというふうに思っておるわけでありますし、また、盤錦市は今ほども話がありましたように南部小学校のほうと書画交流をやっておる。こういうことも人間が行かなくてもそうしたものを交流することも非常に子供たちに関心を高めていくのでないか、こんなふうに思っておるわけでございます。できるだけそうした学校同士の交流も進めるということにいたしていきたいと思いますし、また、できれば姉妹校までだんだんと機運が盛り上がることが大変いいことではないかというふうに思っておる次第でございまして、今後、そうした方向を探るようにいたしたいと思っておる次第でございます。
除雪につきましては助役のほうから御答弁を申し上げます。
以上であります。
◯副議長(山岸君) 答弁を求めます。
助役 斉藤利明君。
〔助役 斉藤利明君 登壇〕
◯助役(斉藤君) 高田議員さんの除雪につきましての御質問にお答えをいたしたいと思います。
今ほど御質問の中にもございましたが、私ども砺波市の自慢の1つは、全国に先駆けて利雪、親雪、克雪の三本柱の条例をつくって相当経年したところでございます。
今冬の気象予報によりますと、気温、降雪量とも平年並みという予報が出ておるところでございます。ここ数年は暖冬に慣れまして、雪の怖さが少し薄らいでおるのでないかなというふうに思っております。そんな中で、心を引き締めて除雪対策に取り組んでいきたいというふうに思っております。
今年度の除雪体制につきましては、市道全体の86.1%に当たります405.8キロを除雪機械78台で対応することにしておりまして、昨年に比して7.8キロの増と相なっておるところでございます。
次に、交差点の除雪対策はどうなっておるか、特に県とか建設省におきましては具体的な新しいメニューが出ておるというような御質問でございます。
本年度、県におきましては、除雪計画の中で、市街地及び人家連檐の狭隘な道路で、県道と県道の交差点において、今御質問のありましたように交差点の除雪という新しいテーマを掲げて対応しようとしております。高岡土木管内におきましては26カ所の交差点を対応しようと、市内では5カ所を予定されております。そのようなことで、昨年に比しまして、交差点における除雪の害の極力少なくなるような対応をされるというふうに伺っておるところでございます。
次に、除雪につきまして、市の除雪計画では交差点の排雪の強化は定めておりませんが、除雪協力説明会等におきまして、交差点における除雪につきましても十分留意し、パトロール等を強化して、建設省、県と連携を密にして対応してまいりたいというふうに思っております。
次に、降雪時の出動基準につきましての御質問でございます。
だんだん人間はぜいたくと言うと語弊がございますが、より高いレベルの除雪のニーズが高まっておるところでございます。そんなことと、客観的には今御質問にもございましたように、大きな車より小さな車がだんだん増えてきているというような状況にかんがみまして、昨年までは15センチで出動しておったわけでございますが、今年度より10センチに達すれば除雪体制を顕在化するというようなことで、10センチで出動することに計画を変えたところでございます。
次に、歩道除雪についてでございます。
本年度は新たに歩道除雪の機械1台を購入し、歩道除雪の強化を図ったところでございます。歩道除雪延長としましては、学校周辺等の通学路を重点に対応すべく9路線17.7キロ、そしてハード面では、常用の小型機械2台と歩行用の除雪機械2台の計4台で対応をすることにしております。歩道の除雪につきましては、車道のレベルより少しトーンダウンになるかと思いますが、歩行者の利便等を考えまして一応20センチで出動するというような計画にしておるところでございます。
今ほど歩道除雪は日中にやって、車道の後回しになっているというような御質問といいますか御要望であったわけでございますが、これにつきましては、今年度は12.8キロの区間につきましては、車道除雪と同様に早朝除雪をやってまいりたいというふうに考えております。したがって、通学時には、学校周辺の歩道につきましては同じようなレベルで対応していきたいというふうに考えております。
次に、歩道除雪機械につきましてもお触れになりましたが、近年、道路改良の基準も年々変わりつつあるわけでございますが、歩道の幅員も広くなったこともございますし、除雪の可能になる区間がだんだん増えてきておることもかんがみまして、歩道除雪機械等につきましても今後さらに増強してまいりたいというふうに考えております。したがって、冬季間におきましても雪国であるハンディを極力なくするように除雪体制には万全を期してまいりたいというふうに思っておりますので、よろしく御理解をいただきたいと思います。
◯副議長(山岸君) 答弁を求めます。
総務部長 柳原和夫君。
〔総務部長 柳原和夫君 登壇〕
◯総務部長(柳原君) それでは、国際交流のうち「砺波市外国人の安全を考える連絡協議会」についての御質問にお答えを申し上げたいと思います。
まず、この設立の経緯でございますが、砺波市を訪問したり、あるいは砺波市内で居住し、就労する外国人が最近急増しておる中で、外国の方々が安心をして生活できる地域社会をつくるために、砺波市をはじめ砺波警察署、商工会議所、労働基準監督署、また、これらの外国の方々を雇用する企業などが参加をして、本年11月27日にこの連絡協議会が発足をしたところでございます。この会の役割の事業内容につきましては、広報誌等による犯罪や交通事故防止の啓発、あるいは通訳バンク制度の設立など、外国の方々の滞在や生活をサポートする上で、それなりの役割を果たしていきたいというものでございます。
なお,この会の今後の国際交流上で占める位置づけについてはどうかということでございますが、外国人就労者の皆さんと私ども住民とは、言語や生活習慣が非常に大きく異なるため、互いの気持ちを理解することは大変容易ではございません。また、このことがトラブルを起こしたりすることも予想されるところであります。また、雇用している企業の皆さんもかつては経験がございませんので、これら経験不足等のためにこの対応に苦慮をしておられる実態にもあるわけでございます。こうした中から関係各機関が横の連絡を密にしながら、外国人に対してやさしいまちづくりを進める上では、協議会の設立が非常に重要になってくるということでございます。この設立は、そういう意義があると考えておるところでございます。私ども砺波市としても、積極的にこれにかかわりながら、真の国際交流都市とならなければならないというふうに考えておるところでございます。
◯副議長(山岸君) 6番 堀田信一君。
〔6番 堀田信一君 登壇〕
◯6番(堀田君) 私は、岡部市長、飯田教育長、福島産業建設部長に質問と要望、提案をさせていただきます。
初めに、岡部カラーを十分盛り込み、種々のプロジェクト推進をする後期第6次総合計画から、まちづくり、人づくりについてお伺いをいたします。
まちの発展度をあらわすバロメーターの1つの人口増が砺波市は顕著に着実に増え続けており、大変魅力を感じるまちになってきたとの声は、各方面から聞かれていることはもはや周知の事実であります。大変うれしく思う反面、近い将来、東海北陸自動車道が開通し、関東、東海、関西と高速道路網がダイレクトに直結したとき、単なる通過都市にしてはなりません。
私は、21世紀に砺波市が成長、発展を続ける3つのポイントがあると考えております。1つは、そこに住む市民の住みよささを創り出すこと。今住んでいる人が他の都市より住みやすいと感じる環境整備や文化の水準を高めていくこと。2つ目は、他の都市との差別化を図る。リトルトウキョウを目指すのではなく、砺波市ならでの個性を創造をしていくこと。3つ目は、人材が集まり、定着するトータルな機能を持つ都市経営を行い、人々を生かしていくことと考えます。
まちづくりの主役は市民であります。その観点から、後期マスタープランニングに戦後生まれの24名による策定研究会を設置され、夢と期待が持てる後期マスタープランができ上がったことに対し、深く敬意を表するところであります。
次代を担う若いエネルギーを育てる市民参加による市政の推進を図るシステムづくりについて、岡部市長は、市職員も含めた「砺波まちづくり研究会」を発足させてみてはとの9月議会での御発言でありましたが、その後、どのように進展しておられるのかお尋ねをいたします。
また、外国人登録者も含めて、女性、青年によるまちづくり議会の開催等はどのように考えていかれるのかも、あわせてお伺いをいたします。
また、砺波のまちづくりを子供のうちから知らせていくことも重要なことであり、転入者アンケートの聞き取り調査のように、若手行政マンが市内の小中学校に出向き、まちづくりに対しての意見や質問を聞いたり、答えたりという言葉のキャッチボールが相乗効果をもたらし、砺波が好きになり、ふるさとに誇りを持つ若い力が生まれてくるのではないでしょうか。中学生議会のためにも、ぜひ取り組まれるよう要望をいたします。
次に、来年4月20日、砺波チューリップ公園にて第45回のチューリップフェアと同時にオープニングのテープカットがされる第13回全国都市緑化フェアについてお尋ねをいたします。
我が砺波市は、大型投資をしたチューリップ四季彩館も同時にお披露目することになり、チューリップ公園を中心に、全国に大々的に「花と緑のまち砺波」をアピールする絶好のチャンスでもあります。チューリップフェアでは、毎年のデータとしてウォークラリー参加者からいろいろとアンケート調査をされているところでありますが、私は、かねがねチューリップフェアにお越しになるお客様がどちらからお越しになったかや、入場者数の正確な調査ができないものか、また、お客様自身が見て回っていただいての感想等を次の年にどのように生かしておられるのかについてお尋ねをいたします。
また、毎年、市職員、アルバイトを募っての運営でありますが、花に関心がある人を対象に全国からボランティアを募集されてはいかがでしょうか。最初にフラワー交流都市や東京となみ会の方々に呼びかけてみてはいかがでしょうか。宿舎はチューリップ栽培農家の方など民泊とし、家族つき合いが始まり、その積み重ねが砺波ファンとなり、やがては全国ネットワークができていくという大きな効果も期待ができますが、市長のお考えをお聞かせ願います。
次に、今まで大勢の県外観光客でにぎわっているチューリップフェアも、招く側の主役である肝心の市民が見ていない人が多かったことに対し、本年は市広報の片辺を切り取って入場券代わりとしたところでありますが、結果は約800名の方々のみでありました。来年度は全国都市緑化フェアもあるわけでございますが、どのような方法で市民を御招待されようと考えておられるのか具体的にお聞かせ願います。
また、私たちが小学生のころ、出町市街地では角々にチューリップデコレーションが飾られ、大変雰囲気が出ていた時代もありましたが、来年は市街地への取り組みについてどのようにお考えなのかもあわせてお伺いいたします。
次に、愛知県西尾市立東部中学校の当時中学1年生の大河内清輝君の自殺事件をきっかけとして、先月末には上越市の中学1年伊藤準君の自殺、そして悲しみのうちに遺書全文が報道されたのと同時に、千葉でも発生したいじめによる自殺、その中学生たちの心を思うと胸が締めつけられるような思いになり、絶対にあってはならないことだと叫びたいのであります。
9年前の秋、当時、砺波青年会議所・砺波少年国際推進協議会の一員として、私たちは次代を担う砺波広域圏の中学生たちをアメリカへ派遣し、夢と感動とロマンを創りだす事業に全力投球をしていたところでありますが、当時、1年生のときに米国派遣に参加した男子中学3年生の1人が、同じくいじめによる原因で自殺をしたのであります。死の3日前にアメリカ・サンマテオ青年会議所メンバーが砺波を訪れており、砺波平安閣でのフェアウェルパーティーの実行委員をし、何かと多忙のときに、その彼に「元気でやっているか」と声をかけ、にっこり笑顔でこたえてくれていたその彼が、何と3日後に、たった一つしかないとうとい生命をみずから絶ったのであります。彼は剣道部に所属、県大会にも出場したしっかりとした好青年でありました。いじめは、自転車チェンを外したり、ズックを隠したりの長期にわたる実に陰湿なものであったそうであります。
いじめが社会問題となり、青少年の健全育成が叫ばれて久しいものがありますが、その間、道徳教育、生徒指導、カウンセリング体制の充実や自己表現、自己責任、自己決定の大切さ、人権の尊重、思いやりの心の育成等々、言葉きわまるほどでありますが、今ほど述べたとおりいじめは身近にあるのです。いじめからくる不登校の実態、また、特に最近注意をせねばならない性非行の現状等について、飯田教育長はどのようにつかみ、感じ、考え、対応されようとなさっておられるのかお伺いをいたします。
私は、一つの考え方として、起きてからの対策も必要ですが、病気で言うなら、予防医学に特に力点を置かなければならないのではないでしょうか。学校花壇や学校農園での花や野菜に水をかけたり、肥料をやったり、雑草を取ったり、汗をとうとび、自然への感謝の心を知る。最近では農家の子供も田植えを経験していない時代、収穫の喜びもわかりません。富山市の三郷小学校、太田小学校などでは、児童たちが5月に苗を植え、9月に稲刈りをするまで一連の作業を体験。感謝祭は、作業を手伝ってくれた父親や地域の人々と収穫を祝おうと毎年行っております。我が砺波市では一部の幼稚園、小学校では取り入れているようですが、汗をとうとび、チームプレーにつながる、感謝の心につながる学校田、学校農園の開設にぜひ力を入れてくださるよう要望いたします。飯田教育長さんの御所見をお伺いしたいと思います。
次に、防災対策についてお尋ねをいたします。
今年1月17日、兵庫県淡路島近くを震源とするマグニチュード7.2の激震が発生、神戸市、兵庫県を中心に5,502名が亡くなられるという大惨事が発生したのであります。この震災を機に全国の自治体で防災計画の見直しをされておりますが、当砺波市ではどのように進んでいるのか御説明をいただきたいと思います。
また、神戸の折は電話等の通信網がずたずたとなり、ほぼ正確な実態をつかんだのが正午過ぎとのことでございましたが、私は、市内にお見えになるアマチュア無線家約200から300名の方々がいらっしゃると聞き及んでおり、ぜひ協力依頼をし、組織化をしてくださり、いざというときには有線から無線にて情報通信交換ができるよう組織化を働きかけてはと御提案をいたしますが、市長の御所見をお伺いいたしたいと思います。
また、災害時に生活物資や復旧活動など相互に協力する応援協定をフラワー交流都市と結んではと提案をいたしますが、市長のお考えをお伺いいたします。
最後に、油田地区に建設されております雇用促進住宅についてお尋ねをいたします。
昭和45年に他都市からの転入者向けに建設された雇用促進住宅は、25年の歳月が流れ、6畳、4畳半、バス・トイレ付きの2Kスタイルでは狭い上、年月も経て老朽化していると思いますが、現在の入居率はどのように推移しているのかお尋ねをいたします。
また、現在のライフスタイルに適合するよう、2戸を1戸にするリニューアルしたり、駐車場対策をしたりするなど整備計画はお考えなのかどうか、この点についてもお尋ねをいたしまして、私の質問を終わります。
◯副議長(山岸君) 答弁を求めます。
市長 岡部昇栄君。
〔市長 岡部昇栄君 登壇〕
◯市長(岡部君) 堀田議員の御質問にお答えを申し上げます。
かねての持論であります「まちづくりは人づくり」ということでございますが、私もそのとおりであると思っておるわけでございます。
第6次の総合計画につきましては、各地区からの若い人たちにも集まっていただきまして、いろいろと意見をいただきまして、これを今度の計画の中にも反映をさせてきたところでございます。
一番問題は、この青年団等がだんだんなくなるとか、若い人たちが発表の機会がなくなる。勤める人が大部分でありまして、会社とかその仕事に忙しくて、なかなかこのような発表の機会がないというのが現在の状況ではないかと思っておるわけでございまして、こうした人たちに発表の機会を与える、あるいはまた積極的に参加をしてもらうということが、これからの市の発展にとりましても大事なことではないかと思っておりますし、また、市政に対します関心を高めてもらうということも非常に大事なことではないかと思っておるわけでありまして、先日もこうして集まった人たちの代表の人といろいろ懇談をいたしたわけでございますが、やはり指名をされたときには、さっぱり市のことがわからなくて、今までも全く無関心だったという人もかなりおりまして、これだけやることによって行政も大分わかってくるし、また、これはやっぱり我々も参加をして協力をせねばいかんなという気持ちになったという人もたくさんおられたわけでございます。そういうようなことなどを踏まえまして、やはりこうしたそういうような方々に参加の機会をつくっていくということも非常に大事なことではないかと思っておるわけでございます。
その中で、今回の計画の中では、市の若い職員もまた内部でいろいろと計画立案に当たったわけであります。そして、やはりこれからは、さっきの策定委員の人たちも一遍編成替えをして、もう少し範囲を広げるとか、あるいはまた人数を少し増やすとかというようなことで一つのグループをつくって、またいろいろ市政に対する意見も言ってもらい勉強もしてもらうということを今考えていかなきゃならんというふうに思っておるわけでありまして、あるいは市の若い職員も含めたほうがいいのかもしれません。あるいは外人を含めたほうがいいのかもしれませんが、そういうようなグループの広がりをつくりまして、あるいはその中で議会を開催するとか、そういうことを考えていけばどうかと。一つのやはり熱心な人たちを集めて、そういうことで若い人たちに市政に対する関心なり、またいろんな意見もいただくとか、また協力もしてもらうというようなものを一つつくってみればどうかと、こういうことを今考えておるわけであります。そういうようなことで、今回の策定委員の皆さんを主体にしたものを一つ考えていきたい、こういうふうに思っておるわけであります。
それから、若手の行政マンを学校等へ出向いて説明をすればどうかということでございますが、この中学生議会を1年おきにやりたいということを思っておりまして、来年は中学生議会を開催をする年になりますので、そうした機会に中学生の皆さんに市政を勉強してもらう機会が当然つくられてまいりますので、あまり若い人ばかりでもどうかと思いますが、例えば、課長と若い人が行ってやるとか、そういうようなことなどで若い人たちにもそういう機会を与えて、そして自分もそのためには勉強をしなきゃいかん。あるいは子供たちの意見をぽっと聞いて、いや、こんなこともあるのかなと気づかせることも大事であろうと思うわけでありまして、そういうようなことも、そうした機会に若い人たちにも、そういうようなことをさらに深く考えるような機会を与えてはどうかと、こんなふうに思っておるわけであります。
それから、第13回の都市緑化フェアに対するいろんな御意見でございますが、入場者が、どこからどれぐらい来て、どういう人たちが来ておるかということでございますが、これは今まででもその調査をやっておるわけでございまして、ウォークラリーあたりに参加をする人とか、そういう人たちからアンケートをもらっておりまして、今年は1万8,931人の回答があったわけでありまして、これらの結果から、大体参加者は県内が26.1%、石川、福井が25.2%、東海が22.3%、近畿は13.4%というような数字が出ております。そういうようなことで今までもそういう統計は取っておりますので、今後も取り方にいろいろ問題があるかもしれませんけども、当然どの辺からどういう人たちが来ておるのかという内容を調査をすることは、今後の対策上、大変大事なことであります。この取り方等につきましては、もちろんもっと調査検討する必要はありますが、一応毎年こういうものは調査をしまして、そして大体どの辺からどれぐらい来ておるのかなということを見当をつけながら、キャンペーンとかそういうものを張っていくということを今までもやってきております。今後もさらにこれを本格検討をする必要はあろうと思っておりますが、当然そういうことをひとつやっていきたいと思っておるわけでございます。
それから、ボランティアを全国から、あるいはフラワー都市とか、となみ会から呼べばどうかということでございます。
今までは市内を中心にボランティアの方々がたくさん協力をしてもらっておりまして、チューリップフェアのちょっとした小さいことから言えばゴミを集めるとか、いろいろなことなどにつきまして、たくさん各ボランティアの皆さんがやっていただいておるわけであります。アルバイト等々のような形でも来ておられるわけでございますが、今年はアルバイト情報誌というのがあるわけでありまして、これにアルバイト参加を求めるということを出してみればどうか。これは全国誌でございますから、それによって全国からいろんな人が集まって来ると思いますが、もちろんこれは一定の条件をつけなきゃいかんわけでございますけども、交通費とか宿泊費とかイベントのどういうところへ出すとかというようなこともあると思いますが、ひとつそういうことも試みてみようと、こういうふうに思っておるわけでございます。
それから、市民の招待でございますが、先ほどお話ありましたとおり今年は市の広報に招待券を刷り込みましたが、どうも一番裏のほうで、しかも色はそのままの色で刷ったものですから、皆さんがあまりお気づきにならなかったと、こういうこともあるのではないかと思いますので、来年の場合には今度は別のことを考えて、わかりやすく、そして色あたりも色刷りにするか、あるいは何か別のものを挟むか、あるいは表紙にいきなりつけるとかというようなこと等もあると思いますが、もう少しわかりやすく、また、これはおもしろいぞ、行ってみようかなというようなものの招待券を出すようにしたい、こんなふうに思っておるわけであります。外から来ていただくのも大事ですけれども、やはり市民の皆さんにも楽しんでいただかなければならんと思っておるわけでありまして、特に四季彩館等もオープンするわけでございますから、ぜひひとつ皆さんにお出でをいただくように対応を講じたいと思っておるわけでございます。
それから、街角等の対策を考えよということでございまして、これはかつて出町の街の角々に花のデコレーションをつくったこともありました。ところがなかなか手数がかかるものですから、ついつい棒折れがしまして2、3年でなくなってしまったという経緯があるわけでございます。こういうものはやっぱり地元の皆さんがしっかりと大分協力してもらわないといかんわけでございますが、最近は夜高あたりにも大変皆さん一生懸命にやっておられるわけでございますから、あんな気持ちでやってもらえれば、花をつくるのはほんの一晩のことですから幾らでもやれるはずでございまして、何か一つ市街地の中心街の皆さん方にも協力をしてもらいたいと思っておりますし、また、一部の企業からは、そうした中心街にフラワーアレンジメントのデモンストレーション花壇をつくることに協力しようかというふうな申し出もあるわけでございまして、そうした方々にも協力をしていただき、また、商工会議所の青年部や、あるいは華道協会とか造園協会あたりの協力も得ながら、街の中にもそうした花を飾る一つのデコレーションなり、そういうイベントをやっていきたい、こんなふうに思っておる次第でございますので、また、特に出町の議員である堀田議員、また梶谷議員には格別の御協力をお願いを申し上げる次第でございます。
次に、防災計画でございますが、鋭意春先から計画を進めておるわけでありまして、まず職員によるワーキンググループを設置いたしまして、この検討を進めております。それから、砺波市防災計画推進委員会及び砺波市防災計画修正検討委員会というものを設置をいたしまして内部的な検討を進めております。それから市内の各界各層で組織する砺波市の地域防災計画修正計画市民懇話会をつくりまして、それらの方々のいろんな御意見なり、広く市民の意見を聞いておるわけであります。そして最終的には砺波市防災会議で基本的なものを決めてもらうことにもなるわけでございますが、これは一つは県の防災計画とも連動するわけでございまして、市だけが先にというわけにはいきませんので、県のものと連動させるようにつくっていかなければならないわけであります。しかし、今年度中には県もつくり上げるわけでございますので、今年度中には新しい防災計画ができ上がる、こういうふうな段取りで今進めておるわけでございます。今までありました防災計画よりも大分時代も変わりましたし、あるいは近くは阪神大震災の例もあるというようなことなどもよく検討しまして、今の時代にふさわしいものをつくっていかなければならんと思っておるわけでございます。
その中で一番大事なものは、通信連絡といいましょうか、この掌握をどうしてするかということが何よりも大事でございまして、幾らたくさんの方々が協力されても、これをうまく掌握してどういうぐあいに配置をしていくとか、どういうぐあいにこれを動かしていくかということが、これは最大の対策の要点であろうと。どんな器具をたくさん持っておりましても、これをうまく使わなければどうにもならんわけであります。ためには、まず状況が早くわからなければいかん、情報収集を早くやらなければならんと、こういうことになるわけでございまして、その第一線はやはり通信であろうというふうに思っておるわけでありまして、有線が切れるということもありますし、二重三重にこの通信設備を構築をしておかないと、1つがだめになったら全部だめになるというのでは困るわけでありまして、そうした意味におきましては、この無線の皆さんにひとつ協力をしてもらうということも非常に大事な問題であろうというふうに思っておるわけであります。こうした方々は市内にも約50局ぐらいあると言われております。市の職員の中にも12局ほどあるわけでございまして、そのような人たちの同好会というのがあるわけでございますので、そこの同好会のほうと今接触をいたしまして協力をしてもらうように協議をいたしておるわけでございます。そうしたアマチュア無線の皆さんにも、これは非常に有力な情報手段でありますので、災害時におきましては、これを十分活用ができるようにしたいというふうに思っておるわけでございます。
それから、フラワー都市交流の中での防災応援協定につきましては、この間、福井の菊まつりのときに、武生で協議会が開催をされたわけでありますが、その際に1つの提案がございまして、フラワー都市交流の中で防災応援をするような協定なり何かをつくればどうかと、こういう意見が出されておりまして、これは今事務局であります福井のほうで検討をいたしております。何にいたしましても北は北海道から南は九州までの間に散在いたしておりますので、どの程度のことがやれるのかいろいろ検討をいたしまして、やはりお互いにこうした協力体制で今までもやってきたものですから、そうした防災のときにはお互いにできるだけの協力をし合うということが非常に大事なことではないかと思っておるわけでありまして、いずれ何か成案を得て決められることになると思っておるわけでございます。
その他の問題につきましては、それぞれまた担当のほうから御説明を申し上げます。
以上でございます。
◯副議長(山岸君) 教育長 飯田敏雄君。
〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕
◯教育長(飯田君) 堀田議員さんの御質問にお答えいたします。
大きくは2点あったかと思います。1つは、不登校、いじめ、性非行等の現状と対策について。第2点は、学校田、学校農園の現状についてというようなことでございました。
まず最初の第1点のいじめの問題でございますが、当市の小中学校のいずれにもこのいじめの問題は起きております。そして既に解決をみたものもありますが、現在なお継続指導中のものもあります。どういうふうないじめの対応があるかと言いますと、小学校あたりでは下足を隠すというふうなこと、それから、どうも服装だとか、髪が縮れているとかという容姿について冷やかしたり、からかったりするというふうなこと、それから物の貸し借りで、返したとか返さなかったとか、けちけち言って貸してくれないとか、こういうふうなことがございます。それから本人自身の、これは性格的なものもありますが、非常に性格が強いためにほかの友達と融和していけない、そのことがいじめの対象になるというふうな場合がございます。またもう1つは、非常に他人を構うことが好きで、干渉しすぎるために嫌われていじめられるというふうな、そういったふうなものもございます。いずれにしましても非常に仲よく生活すべきである友達同士の関係を著しく悪くしますし、それから、かつて私たち子供の時分にもいじめはありましたけれども、これは一過性のもので、すぐ解決したり通りすぎたりしたわけですけれども、最近のいじめは議員さんがおっしゃるように非常に陰湿で、そして、しつこくて長く続くというふうなことでございます。したがって不幸な自殺の事件がしばしば報道されておりますが、そういったふうないじめ等、やはり似通った点もございます。
これに対して、一体どういうふうな学校での対応及び対策をしているかということですが、この対応は主としてやっぱり担任の教師が一番多うございます。これが幾つかの他の学級または学年にまたがっている場合には、それらの関係の担任及び学級数が多い場合には学年主任が中心になって、そして、それらの実態を把握し、対応するようにしております。何と言いましてもこの生徒指導についての問題は、各学校に生徒指導主事というのがおりますが、いろいろな意味で経験の深い、しかも子供たちのために十分その道の研修も重ねているということで、生徒指導主事が多くこれらの指導に担任と一緒に助言をしながら当たっているというふうなことでございます。
それから、最近、特に学校で脚光を浴びてまいりましたのが保健室における養護教諭の働きでございます。女性の方がほとんどでございますので、やさしさというふうな面もありますし、もう1つは、保健室自体が子供たちは割に入りやすいというふうなことで、そこでの対応が多いわけです。これは単にいじめの問題だけではなくて、体がぐあいが悪いとか、いわゆる世に言う保健室登校というものですか、教室に行って授業を受けられないが、何とか保健室までには出てきているというふうな、そういう子供たちに対しても養護教諭が対応しているわけです。
それら子供のいろいろな姿を聞きまして、具体的に今度は指導するわけでございますが、これは私たちの市の場合には全校体制で、とにかく校長が中心になって、これは真剣に取り組まなければ生易しいことでは解決しないというふうな認識に立っております。それともう1つは、保護者の方への連絡を密にとるというふうなこと。それから具体的に発生をした場合には、学校の中で生徒指導いじめ対策会議というのを開いておる学校もございます。そのほかには、友達の仲間グループ、これはどうしてもグループに広がるということがありますので、グループ別にこういうふうに呼んで指導するというふうなこともあります。そんなふうな指導があるわけですが、同時に、あわせて道徳の指導と一緒にやっていかないと効果がないわけでございまして、そういうふうなことで、今、私たちが本当に心を傷めているようないじめによる大変困難な状態というのは、当市の場合には現在ございません。
その次に、今度は学校に出て来れない不登校のことでございますが、これは前にもお話申し上げたかと思いますけれども、大きくは登校できない子供に2つのタイプがございます。1つは、本当に学校に行こうとすると、登校の時間帯になると腹が痛くなったり頭が痛くなったりというふうなことで、心身の不調による不登校というようなこと。もう1つは、怠学ぎみで登校しないというふうなこともございます。これは、やはり生活リズムの乱れだとか、夜いつまでも起きていて、そして定刻に起きられない、学校に行ってもどうせ宿題もしていないし、おもしろくないというふうなことで、怠けサボるというふうなことがだんだん身についていくというふうな型の、大きくは2つの、心身の不調による不登校と怠学による不登校の2つでございます。
これらにつきましては御父兄の方、保護者も非常に心配しておりまして、実際に自分の子供を連れてお医者さんめぐりをするわけですが、お医者さんに行ったら、体のどこも悪くないよというふうに言われる、親もほとほと困っているというふうなことが大変多いわけでございます。県のほうとしましても、ちょうど行政改革の時期がありましたその時も、いわゆる教育相談に関する部屋及び人員というのは増え続けて今日に至っているわけです。国のほうからも多少の人員配置はしてくれておりますが、砺波市の場合にも大変このことが心配で気がかりなことでございますので、平成6年度にお願い申し上げまして適応指導教室というふうなものを開設させていただきました。実は不適応の子供たちを適用させるために、1人専任で指導に当たっておりますが、効果は上がっております。ただし、一般的ないわゆる数で申しますと、それじゃ1年に20人も30人もよくなるのかと言ったら決してそういうものではございませんで、昨年度7名、今年は5名復学できたわけでございますが、現在でもやはり学校に出て来られない児童生徒というふうなのは続いているわけでございます。何と言いますか、よくカウンセラーのほうから申しますと、親が変わらなければ子供が変わらないというふうなことをよく言われております。現在、適応指導教室で預かっているお子さんの場合でも、積極的に家庭のほうへ出向いて行って、お母さんに、とにかく子供はこういうふうな生活のほうがいいんだからということを、親を一生懸命に説得しながら当たっているというふうなケースもございます。それが今の登校できない子供への対応でございます。
その次に、性非行ということでございますが、児童生徒の性非行については、現在、市内でそのようなことが起こったという報告は受けておりません。しかし、今日のように混沌とした世相では安閑としてはおられません。児童生徒には性に対する正しい認識を持ってもらうため、小中学校においてすぐれた性教育をしてもらっております。昨年は出町中学校で大変すばらしい性教育をしていただきました。また、エイズ教育等についても、まず一昨年東部小学校でしてくださいました。その後、例えば南部小学校においては、低中学年における性教育というふうなものもしてもらっております。私は、そのいずれも一緒に勉強をさせてもらいましたが、大変すぐれた指導だというふうに思っております。このことは、また学校と保護者間のこの問題に対する共通理解を図るよう努力しておるところでございますが、特に子供の発達の特性の理解はぜひ必要なことだと思っております。思春期前期の中学1年後半から2年、3年の前半というのは、心の揺れが非常に大きゅうございますし、著しく体が大人に近くなるというふうな時期でございます。大変難しい時期ですので、このような時期の子供の発達特性をしっかり理解した上で、その上に立って倫理観だとか道徳心の高揚というふうなことを合わせて力を入れて指導していかなければいけないというふうに考えております。
最後に、学校田と学校農園の現状でございますが、堀田議員さんの申されたように、私も大変そのことについては議員さんのお考えに大賛成でございます。現在、小学校では3校、幼稚園では1園でそれぞれ地域住民の方の畑を借りてサツマイモ等の栽培を行っております。議員さんの言われるとおり、自分たちで汗を流し、作物を収穫し祝うことは大変重要なことだと考えております。時間的な余裕があるならば、このほかの幼稚園、小学校、中学校においても用地を確保をさせていただいて、教育の一環として実施していければよいなというふうに思っておるのですが、何せその週5日制というふうなことと指導する内容はあまり文部省のほうで減らしていただけないというふうなこと、そういったふうなことで学校現場としては、非常に時間数が足りないことに今悩んでおりますので、なかなか一朝一夕にはいかない面もあるのかなというふうなことを思っております。
以上でございます。
◯副議長(山岸君) 答弁を求めます。
産業建設部長 福島敏夫君。
〔産業建設部長 福島敏夫君 登壇〕
◯産業建設部長(福島君) 雇用促進住宅関係についてお答えいたします。
雇用促進住宅につきましては、移転就職者の住居確保のために雇用促進事業団が建設して、その維持管理は雇用促進センターが行いまして、入居の申し込みは各公共職業安定所が窓口となっております。そして現在県下には48カ所、101棟、3,879戸分の雇用促進住宅がございます。このうち当砺波市におきましては、十年明に昭和43年と昭和45年に建築されました鉄筋コンクリート4階建ての2棟80戸の雇用促進住宅がございます。そして現在の入居数は62戸で、その入居率は77.5%となっております。
今後の整備等についてでございますが、現在、県内におきましては新設の予定はございませんが、建設年度が古くて間取りの狭いものにつきましては、先ほど議員がおっしゃいましたように2戸を1戸にするいわゆる住居改善や改築等が順次行われることになっております。当市の雇用促進住宅につきましても、住居改善あるいは改築の計画に入っているとのことでございますので、市といたしましても早期着工に向けまして、県の雇用保険課やあるいは富山雇用促進センターなどに働きかけてまいりたいと考えております。
また、もう1つ、駐車場につきましては、富山雇用促進センターによりまして、本年11月に60台分の整備がなされたところでございますが、必ずしも駐車場不足の解消には至っていないようでございます。今後の整備等につきましては、雇用促進センター等から話がございますれば対応を一緒に協議してまいりたいと考えております。
以上でございます。
◯副議長(山岸君) この際、暫時休憩いたします。
午後3時07分 休憩
午後3時20分 再開
◯副議長(山岸君) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。
4番 村中昭二君。
〔4番 村中昭二君 登壇〕
◯4番(村中君) お許しをいただきましたので、私は通告に基づいて市政一般についての質問と一部要望をさせていただきます。
まず1つには、公共建物の保全と管理について、また、生涯学習の推進等への対応としての開放についてお尋ねいたします。
市民の健康保持のため、また、健康増進のために生涯学習の一環として、市民1人1スポーツの指導のもとに、現在、活発に各々のクラブ活動、また、団体で盛んに市民がスポーツに取り組んでおり大変に喜ばしいところでございます。平成12年に開かれます第55回国民体育大会(2000年富山国体)のテーマのもと、「あいの風、夢のせて」のスローガンも決定されました。スローガンは市内の方の応募作品ということでもあり、国体のバスケットボール等の競技会場を受け持つ当砺波市としては大変意義のあることであり、スポーツにいそしむ人口もますます増えるものと思われます。
さて、競技や練習のために開放されております小学校の体育館等、他の目的施設の一般への開放の保全・管理について、現在、どのように対応されているのかお尋ねをいたします。
また、今後の場所の不足となった場合に対する対応についても、どのような対策をとられるのかをあわせてお尋ねいたします。
また、現在、建設中のチューリップ四季彩館をはじめ美術館の市民アトリエ、文化会館の多目的ホール、郷土資料館、公園を含めた砺波市の文化ゾーン帯で、来年春、全国都市緑化フェアが開催されますことは周知のとおりでございますが、これらの施設は各々の管理が違う団体の管理下にあるわけですが、これらの統括管理はどこで、また他の企画があったときの受付等はどこかをお尋ねいたします。
聞くところによりますと、平成12年国体開催の年の秋に、全国菊花大会が開催されるよう誘致が関係者の間で企画されていると聞いておりますが、ぜひ実現してほしいものと思っております。
次に、市内全域を通した砺波市の道路網の将来構想と市道への昇格についてお尋ねいたします。
まず、道路網の将来構想についてでございますが、去る9月議会において私は道路網についてお尋ねをしたところでございますが、今回、市の第6次総合計画修正計画が発表されたのを機に、改めてお尋ねをいたします。
市街地を中心に放射線状になる当砺波市特有の道路形態でありますが、これはまことに機能的といいましょうか、砺波平野の中心に位置している開拓時代からの発想によるものと先人の方々に感謝をするものでございます。
さて、市内や近郊を通るだけの高速自動車道では意味がありませんが、幸い当砺波市では北陸自動車道では砺波インターがあり、また、能越自動車道には小矢部東インターがつくられて間もなく供用開始と聞いております。また、小矢部砺波ジャンクションから東海北陸自動車道も一部供用されて市民の日常活動の一部を担っているわけでありますが、インターを取り巻くアクセス道路の整備の促進が図られねばならないと思います。これらの国道、県道、市道の整備の現状についてと、市内を縦断または横断している主要地方道を含めた道路網の将来構想の2、3点についてお尋ねいたします。
小矢部東インターにかかわる道路として、砺波市側に位置する主要道は、県道坪野小矢部線、県道砺波小矢部線、一般地方道本町高木出線等が挙げられておりますが、これらの道路の整備の完了見込みはいつごろか、できればお示しいただきたいと思います。
これら末端には市道が交わり、地域住民には大変関係が深く、通過地区の今後の発展にもかかわり深いものと考えられるものでございます。
次に、市民にやさしい道路として、例えば、市民道路と銘打って街路樹の植栽された歩道にベンチの設けられたものがあってもよいのではないかと思います。砺波市には639路線が走り、私たちの日常を支えてくれているのでありますが、今後の高齢化社会に対応した道路の策定も必要と思われます。当局のお考えをお示しください。
基本構想の数字から抜粋してみましても、高齢者いわゆる65歳以上の方は年間226人増えており、これは平成4年から5年の資料でございますが、小学生は年間24人減っている現状であります。5年後の平成12年には高齢者が19.3%と高齢化が進むわけであり、将来に向かっての対応も大切なことと思われるわけであります。
次に、市道昇格についてお伺いいたします。
今回、5年に一度の見直しがされるわけでありますが、基本的には土地区画整理事業完了に伴うものが主となっておりますが、これらの道路は整備完了のものと理解をしております。過去に市道に認定されながら未整備のものが残されておりますが、これらの対応についてお尋ねをいたします。
次に、幼稚園や保育園の園児数の地域間の著しい格差への対策についてお尋ねいたします。
就学前の幼児教育や保育に対する関心が大変高いことは言うまでもありません。当砺波市においても、幼稚園10カ所、保育園6カ所と、教育・保育へと力を注いでいるわけでありますが、最近、特に地域間の園児数に差が生じてきております。ちなみに富山県の数字と比べてみますと、幼稚園は県が111カ所で1万339人で1カ所平均93.7人、これは定員数でありますが、当砺波市では10カ所で440人、1カ所44人であり、県平均の半数であります。また、保育園については、県は337カ所で園児数は2万6,755人、1カ所79.6人。砺波市は6カ所で666人、1カ所111人となり、保育園では県の数字に近い状態であります。特に幼稚園の3歳児の入園は大変好評でありますが、入園希望者がみな入園できない現実であります。原因には、遠距離通園もあるかと思いますが、現在、出町幼稚園と北部幼稚園に3歳児の受け入れがされておりますが、市の東部地区に3歳児の幼稚園児の受け入れのないのはまことに残念であります。
現在、般若幼稚園の園児数は35名でありますが、当幼稚園には空き教室もあると聞いていますが、出町、北部の幼稚園児数の構成割合で見ますと、般若幼稚園に3歳児を含めた場合は54人ほどとなりますが、少しでも希望者の願いをかなえていただきたいと思うものであります。今後、この砺波市を背負ってくれる子供たちを育てる施設の一部とすれば、一日も早く対応する責任が我々にもあるものと思います。当局のお考えをお伺いいたしまして、私の質問を終わります。
◯副議長(山岸君) 答弁を求めます。
市長 岡部昇栄君。
〔市長 岡部昇栄君 登壇〕
◯市長(岡部君) 村中議員の御質問にお答えいたしたいと思います。
最初のところにつきましては教育長のほうからまた御説明申し上げますが、その中で2000年の菊花大会の話があったわけでございますが、これは菊花愛好会の皆さんが何とか2000年にぜひ富山、砺波でやりたいと、こういう強い希望を持っておられまして、ちょうど2000年は国体の年でもございますが、それらの人たちが一生懸命に世話をされるということであれば、チューリップ四季彩館もあることでもございますから、会場その他は何とかできるのではないかというふうなことを思っておるわけでございます。
それから、道路に関する問題につきましては、今、御承知のとおりインターがまさに小矢部のほうで開通をしようといたしておるわけでありまして、これは本当に砺波に近いところでもございますので、砺波といたしましてもこのインターの影響があるし、また、これをうまく利用していくことが大事なことではないかというふうに思っておるわけでございます。そういうようなことなどから、いろいろなこれに連なるアクセス道路というものの整備が極めて重要でございまして、これが北部方面への影響が非常に大きいものでございますので、今後、そうした道路の整備を進めるということにしなければならんと思っておるわけでございます。
これにかかわる道路といたしましては、主要地方道坪野小矢部線あるいは一般地方道本町高木出線、あるいは主要地方道砺波小矢部線というものが主としてこのインターに直接かかわってくるというような道路でございます。この坪野小矢部線とか本町高木出線については一部交差点改良等が進められておるわけでありますが、本格的な改良はこれからでございまして、今後、これの改良を進めていく必要があるというふうに思っておるわけでございます。
それから、砺波小矢部線につきましては、つい先日、期成同盟会ができたわけでございまして、これは何としましても主なる幹線になるわけでございますので、早期に事業化するように今後努力をしていきたい、こんなふうに思っておる次第でございます。
また、いろいろ市民の道といいましょうか、通学路とか、そこらに対して植栽とかベンチを設ければどうかということでございますが、学校周辺あるいは公園周辺とかそういう適当なところがあれば、あるいは地区の中心になるところとか、そういうようなところで適当なところがあれば、だんだん道路の質をよくしていくというような事業も増えてくるわけでございますので、適当なところがあればそういうことも逐次考えていきたい。今、チューリップフェア周辺ではポケットパークをつくったり、そういうような道路もつくっておるわけでございまして、また、国道あたりも太田の橋詰めにパークをつくったりいたしております。そうした適当なところには逐次そういうものをつくって、今後、老人の皆さんの憩いの場にするとか、あるいは市民の皆さんも休みのときにはそこでゆっくりベンチに腰をおろして風景を眺めながら休むとか、あるいは子供連れでそこでゆっくり弁当でも食べるとかというようなところもあればいいのではないかと思っておるわけでございます。
それから、市道に昇格をしておりながら、なかなか改良しておらんのがたくさんあるが、これは早く改良すればどうかということでございまして、市道には一応昇格いたしておりましても、それぞれ道路の必要度といいましょうか交通量といいましょうか利用度等を考えながら、幅員とか改良の方法を考えていくということになりますので、一律に市道といえども全部計画にするというわけではないわけでありまして、必要なものから改良を加えていくということになってくるわけでございまして、交通量が非常に多いとか、あるいはまた、ぜひここはこういうことだから防護柵が要るとかいろんなところがあるわけでありまして、そうした状況を見ながら逐次改良をしていく、こういうふうになってくると思うわけでございまして、そうしたことにつきましても、いろいろと今後実施をしていかなければならんと思っておる次第でございます。
その他の問題につきましては教育長のほうから御答弁を申し上げます。
以上であります。
◯副議長(山岸君) 答弁を求めます。
教育長 飯田敏雄君。
〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕
◯教育長(飯田君) 村中議員さんの質問事項は大きくは2点あったかと思います。
まず第1点の市の公共施設の保全管理についてということの中で、学校体育館等の夜間開放の管理についてでございます。
まず学校体育施設の概要でございますが、市内の小中学校10校を、学校教育に支障のない限り、地域住民に生涯スポーツや体力づくり、競技スポーツのクラブ活動の場として開放しております。
2番目には、管理及びその利用ですが、各学校に1名ずつの体育指導委員や1名ずつのスポーツ指導員の協力を得て管理指導をお願いしているわけでございます。各学校単位に管理指導員を中心に利用者団体相互の年間利用計画を立てて活動しております。
参考までに申しますと、平成6年度のこの事業の実績は、市内小中学校10校で年間の開放日数が1,350日、それを利用した人数は約3万5,500名の人が、この学校開放によって利用しております。
それから、そのうちの第2点でございますが、生涯学習の推進としての開放への対応ということでございます。まず生涯学習施設の管理運営でございますけれども、生涯学習活動に利用されている図書館、郷土資料館、文化会館、勤労青少年ホーム、職業訓練センター、働く婦人の家など、中央の施設は市の職員を配置して管理運営をしております。それから公民館、公会堂、農村振興会館、農村婦人の家など地区集会施設は、それぞれの地区に管理運営をお願いしております。
なお、小中学校の校舎は、夜間はすべて警備保障会社に委託して行っております。
2番目のチューリップ公園一帯の利用窓口というふうなことでございますが、チューリップ公園一帯にある文化会館、郷土資料館、建設中のチューリップ四季彩館、美術館の建物だけを使うときは、現行どおりそれぞれの施設を利用窓口としたいと今考えております。チューリップ公園一帯の敷地と建物全体を使う大型イベントの場合は、施設管理委託を受ける花と緑の財団、文化振興会など、関係団体で連絡調整を密にしていきたいというふうに考えております。これが市の公共施設の保全管理についてでございます。
それから、2番目に幼稚園、保育所における園児数の地域格差対策というふうなことでございます。
まず最初に、幼稚園における3年保育についてでございますが、国の第3次幼稚園教育振興計画では、平成13年までに入園を希望する3歳から5歳までのお子さん全員の就園受け入れを要請されております。12月1日に第1回の富山県の幼児教育推進連絡協議会がございまして、私も会の一員になっておりますので、その際、意見を申してまいりましたが、趨勢としては、今申し上げたように文部省のほうから要請されて、13年までに富山県としてどうしていくかということの相談の第1回の会合であったわけでございます。
2番目に、砺波市の幼稚園における3年保育の現状でございますが、富山県では国公立と私立の幼稚園を合わせて、こちらのほうで数勘定したところでは109園あるかなというふうに思っておるんですが、そのうちの75園、率にして69%の幼稚園で3年保育が実施されております。当市においては市立幼稚園9園、私立の幼稚園1園の現在10幼稚園がございますが、3年保育の実施については出町幼稚園、北部幼稚園、私立の青葉幼稚園の3園が実施しておりまして、率にしますと33.3%というふうな現状であります。
そこで今後の方針でございますが、3年保育については、現在の2園に合わせて般若幼稚園での受け入れを、まず考えていきたいと思っております。また、その他の幼稚園につきましては、国の方針等を考慮するとともに、園児数、地域の実情等を考慮の上、検討してまいりたいというふうに考えております。なるべく早く般若幼稚園のほうは3歳のお子さんから受け入れて就園させるというふうな方向で取り組んでまいりたいというふうに思っております。
以上でございます。
◯副議長(山岸君) 1番 石田隆紀君。
〔1番 石田隆紀君 登壇〕
◯1番(石田君) お許しを得ましたので、市政一般について4項目の事項について質問と要望をさせていただきます。
初めに、第13回全国都市緑化とやまフェア開会式となりますチューリップ公園やエレガガーデン、それに来春完成開館するチューリップ四季彩館を中心に、4月20日から5月6日までの17日間の会期中のアクセス道路と駐車場について、どのように取り組んでおられるのかお伺いします。
今年の第44回チューリップフェアは、4月22日から5月7日までの16日間開催され、総入場者数は40万2,000人と報告されています。そのうち休祭日の入場者数が4月29日の土曜日は4万9,000人、4月30日の日曜日は4万6,000人、5月3日の水曜日は5万3,000人、4日の木曜日は6万1,000人、5日の金曜日は5万2,000人、6日は3万1,000人、7日は2万1,000人と連休もあり、この7日間で31万3,000人と入場者があり、半数を超え4分の3以上を占めている状況です。駐車場へのアクセス道路の混雑ぶりを見るとき、来園者の方々のいら立ちが目に浮かぶ気がいたします。
先日、1期生四々会で紀伊田辺市役所を訪れ、市政の概要及び生涯学習の取り組みについてお伺いし研修いたしました。いただいた書類の中に砺波市を紹介した広報の記事を見ました。その中の一節に、毎年行われる砺波チューリップフェアは、10日間余りの期間中に40万人もの入園者があるフェアは全国でも1、2を争うもので、その事業のすばらしさに感銘し、我々ももっと頑張らなければとのことが記されていました。この記事を見て、私は、チューリップフェアの偉大さ、すばらしさを認識させられた次第です。チューリップ畑の中、花に囲まれて生活している私には、砺波チューリップフェアの開催が、いかに大切で、人々の目を楽しませ、心を和ませているのか痛感したところです。
来年は、第45回砺波チューリップフェア、第13回全国都市緑化とやまフェアの開会式開幕となります。チューリップ公園の模様がえ、チューリップ四季彩館の完成と会場周辺の整備がなされ万全と思いますが、問題は駐車場へのアクセス道路であり、アクセス道路についてどのような対応を考えておられるのかお伺いします。
今までは砺波インターより駐車場へは、国道156号線と迂回路太郎丸地内より大門へ入り、JA庄下支店前から矢木石丸線を利用し、公園柳瀬線や宮沢町宮村線から駐車場へと入れるよう振り分けていましたが、来春は、主要地方道砺波細入線から中部スーパー農道を利用し、庄西中学校北側の市道公園柳瀬線よりエレガガーデン方面、途中からチューリップ四季彩館方面、また、来春には中村地内に新しく駐車場ができることですが、その進入道路は中村宮村線を利用されると思います。
以上、駐車場へのアクセス道路について申しましたが、問題は、駐車場が満車になり、道路上に車が渋滞しはじめますと、見る見るうちに増え、インターより会場までの所要時間が1時間以上にもなるときが会期中にあるようです。今年は2、3回あったようです。
庄下地区での今までの苦情話を申しますと、車の渋滞時に一般家庭へトイレの利用をお願いに来られるので大変で困るとのことが一番多く、また、帰路につく車が農道へ入り迷って道を尋ねられることも多くあるようですし、道路標識の見落としや不備による交通事故もありました。さらに、どこの駐車場に車をとめたのかわからなくなる人が多くおられると聞きました。
以上、幾つかの問題点を申し上げましたが、これまでいろいろ対応し実施されてきましたが、来年は駐車場へのアクセス道路の路線も変更されるようです。関係する地区への説明やお願いと協力をいただき、案内板や標識の設置、駐車場に入る道路の渋滞が多い場所に仮設トイレの設置をお願いしたいと思います。
道路案内、誘導者の適正配置と駐車場の位置図や見取図の作成、そうして駐車料金徴収時に渡していただきたいパンフレットなど万全を期していただき、お客様はもとより地元の皆様にも喜んでいただける第13回全国都市緑化とやまフェアの開会式と砺波チューリップフェアが、よりよい成果の出ることを望むものです。
次に、道路整備についてお伺いします。
さきに述べました宮沢町宮村線の改良、市営ふるさと農道につきましては、県営ふるさと農道までの公園寄りが来春完成しますが、それより東、矢木石丸線までの改良は今後どのように進められるのか。平成8年度には完成されると思いますが、冬季間の積雪までには車の通行ができるように工事計画をされるようお願いするものです。
次に、県営ふるさと農道についてお伺いいたします。
現在、栄町千保線から国道359号線バイパス予定線高道久泉線までが改良工事されていますが、残りの改良区間については、平成9年度までに完成の予定と6年度県営ふるさと農道整備事業計画の中に記されていますが、今後の事業の取り組みについてどのように進められるのかお伺いします。
関連してお伺いします。
国道359号線バイパス高道地内より東庄川堤防までの調査費がつき、平面測量も終わったとお伺いしていますが、今後の取り組みはどのように進むのか心配です。高道地内より中部スーパー農道の区間、中部スーパー農道より主要地方道高岡庄川線の区間、主要地方道高岡庄川線から1級河川庄川堤防までの区間と3つに区切って考えることもできますが、今後どのように整備されるのか、また、関係省庁との協議はどのようになっているのかお伺いします。
2000年国体の開催にはなくてはならないアクセス道路でもありますので、関係省庁への働きかけを願うものですし、地元の方々の協力を得るため微力ですが私も努力いたしますので早期完成を望むところです。
また、市道高道中村線の新規道路も来春完成することですし、国道359号線と接続し交差点の改良に着手されましたが、この交差点には砺波インターチェンジより都市計画道路豊町高道線が接続される計画になっています。太郎丸東部土地区画整理事業も始まりましたが、区画整理事業の区域外の地区の165メーターの区間については、どのように進められるのか今後の対応をお伺いします。
太郎丸東部土地区画整理事業に関して、もう1点お伺いします。
主要地方道砺波庄川線の改良もなされることですが、それも北陸高速道までとなっています。その先の改修についても計画されているとお伺いしていますし、また、雪寒対策施設整備の消雪についても要望されていますが、どのように進められているのでしょうかお伺いいたします。
次に、新食糧法に対するこれからの取り組みについてお伺いいたします。
平成8年度の水田転作面積の当市への配分は水田面積の20.6%の配分となり、また、来年の政府備蓄米の購入価格も今年の政府米買入価格と同額であり、その数量も決まっており、他用途米の6倍ほどの配分と思います。米の流通も変わろうとしている現在、米づくりも一工夫しなければならないときです。水稲単作の農家にとっては大変な時代に入ったと思います。
また一方では、輸入される農産物も増大され、国内の自給率も低下し、当市のマーケットの店頭にも輸入野菜が売られている現状を見るとき、日本の農業のあり方や食糧自給率の向上にいま一歩踏み込んで取り組まなければと思います。
2000年には世界全体で62億2,800万人、2025年には85億人の人口推移が予測されています。1993年の人口は55億7,000万人で、2050年には100億人を超えるものと推測されています。また、世界的な異常気象の中での食糧の需給バランスの崩れも出ており、農産物の生産と人口の増加のバランスが崩れ、餓死者が出るのは目に見えていることです。近いうちに食糧難の時代が来るのではないかと思われます。こういったことを考えますと、これからの農業施策の再考もあるのではないでしょうか。
転作面積も増加し、今後定着するのではないかと思われますが、大豆や大麦の作付面積の伸び悩み、反対に水張り水田や地力増強作物ばかりが増えていく現状では、砺波市農業の行く末が危惧されます。
第6次砺波市総合計画修正計画の中では、農業についての現状と課題の中に、「農業を魅力ある産業として確立、消費者の意向を的確に把握し売れるものをつくる、さらに需要を創造できるものの生産へと進めていくことが求められています」と記し、また、「消費者と農業者とは農業の維持発展と食糧の安定供給などを通じて共生の関係にあり、相互の信頼、協調関係の強化が重要であることを改めて認識する必要がある」と記されています。また、県の農政審議会は、県内農業の未来像を示す基本計画「アグロピア21」の見直しの中で経営の複合化を位置づけており、6年の作付けが野菜が3,044ヘクタール、12年には3,850ヘクタール。果実が6年では842ヘクタール、12年には1,150ヘクタール。球根が281ヘクタールが400ヘクタール、切り花が50ヘクタールから150ヘクタールと計画修正をして3月には答申されるようです。
第6次砺波市総合計画修正計画の農業の振興計画の農業の新たな展開では、広範な流通機構の構築として、生産から加工、流通、販売までの一貫した流通機構の構築を図り、砺波の顔づくり、砺波のイメージづくりのPR作戦を展開するとありますが、私もこの流通機構の構築にいち早く取り組むべきと思います。農産物集出荷市場の設置を考えてみてはどうでしょうか。交通網のかなめでもありますし、東海北陸自動車道が開通すれば、その利便さが発揮できると思います。
また、指導研究機関として、野菜花卉試験場、エレガセンター、さらに砺波市東部地区地域営農センターの計画もあります。転作地の有効利用と中山間地のこれからの営農に大いに役立つのではないでしょうか。野菜、果樹、切り花、花木など栽培する種類も多種多様にありますが、出荷先や出荷形態がわからないなど生産者にとって不安が先走り、なかなか取り組めないのが現実だと思います。共選共同出荷をし、まとまったものは大市場へ出荷し、端物や少ないものは地元の方々が参加できる大衆市場として消費者と密着した施設ができ上がるのではないでしょうか。毎週行われています夕市の常設施設と考えれば、それほど難しいことではないと思います。発展すれば広域砺波卸売市場として機能をさせればいいことです。となみ野農協や県花卉球根農協の協力を得て、その実現に向かって指導助言すべきと思います。
終わりに、転作助成金のあり方について思いを申しますと、面積でなく、出荷された品目に対して助成金を上乗せして、米価に匹敵する収入になるよう助成されれば転作物の作付けが増え、食糧自給率の向上にもつながっていくのではないでしょうか。地元砺波市全体の食糧自給率の向上を考えて、第6次砺波市総合計画修正計画の中での農業の振興計画を進めていただきたいと思います。
以上、幾つかの質問と自分の考えを含めて申し上げましたが、市長の御所見をお伺いし、私の質問を終わります。
◯副議長(山岸君) 答弁を求めます。
市長 岡部昇栄君。
〔市長 岡部昇栄君 登壇〕
◯市長(岡部君) 石田議員の御質問にお答えをいたします。
まず、チューリップフェアにおける来年度の第13回全国都市緑化フェアにおける交通アクセスをどのように考えておるかということでありますが、大体、来られる人の80%は自家用車による人々が多いと思うわけでありますので、当然、駐車場の設備が大事であるということになるわけであります。駐車場は大体東側に集中をしておるというようなことなどから、今まではインターを降りてから庄下の中を通る市道を通って、この駐車場へ誘導をしておるというような状態であったと思うわけでありますが、7カ所もあったということで、1日6,700台を収容しておったわけでありますが、たくさん来るときには7,900台から8,000台にもなるというようなことで、かなり渋滞があったということであろうと思います。来年度は中部広域農道も整備をされておりますので、これも使っていこうということを考えておるわけであります。これらの今までの道路と、もう1本、中部広域農道を使いまして2本で走るということになるわけであります。それともう1つは、今、あります市道のふるさと農道の市道を改良いたしまして、この辺の道路の拡幅をやりますので、かなり便利になってくるのではないか。また、今、やっております県営のふるさと農道も今仕事をいたしておりますし、また、砺波市美術館のところから南のほうの359号へ行く道も今改良するわけでございますので、今までよりもかなりスムーズに誘導を図ることができるのではないかというふうに思っておるわけであります。
また、駐車場につきましても、中村の多目的運動広場周辺でさらに駐車場を増やしまして、大体1,200台ぐらいのものが止まれるようになるというふうに思っております。しかし、完全に混乱がないとは言い切れないわけでございますが、そうしたことで駐車場の増加と道路がかなり整備をされるというようなことなどで、今までよりもさらにいい交通の流れができてくるのではないかというふうに思っております。昨年あたりも従来よりもかなりよくなったわけでございますけれども、来年はさらによくしようと、こういうことで考えておるわけでございます。
それには、いろいろ案内板とか、そうした標識等をもちろんつけるわけでありますし、あるいは無線等での連絡をするとか、駐車場がわからなくなるという人もおるようでございますので、来年は、駐車をした人には、あんたの駐車場はどこの何番ですよということのメモを渡す必要があるのではないか、こんなふうに思っておるわけでありまして、そうした点も配慮していかなければならんと思っておるわけであります。
それから、ふるさと農道の市営中村地区につきましては来年の3月までには砺波石丸線までは出るわけでありますが、これから東の地区につきましては、その後、逐次整備をするというふうに思っておるわけでありまして、用地買収を来年からやりまして稲の刈り取り後に工事に取りかかる、こんなことを今思っております。
それから、県営ふるさと農道につきましては、現在、359号バイパスの予定地から市道栄町千保線までの間の工事を進めておるわけでございます。来年度は油田地内の一部を計画をしておるわけでありますし、今後、県や地元と協議を行うことにいたしておりますが、協議をしながら進めるということになりますし、それから、359号バイパス予定地から南側の大門地域については、現在のふるさと農道緊急整備事業の対象期間が平成9年ということになっておりますので、10年以降にずれ込むのではないかと思いますが、そうした場合には、やはり継続要望を行って所期の目的を達していくというふうにいたしたいと思っておるわけでございます。
それから、太郎丸東部区画整理事業でありますいわゆる都市計画道路につきましては、一部359号の付近で160何メーターかつながりません。つながらないので、これにつきましては街路事業を導入いたしまして来年度につなぐ、こういうふうに来年の事業の中で準備を進める、こんなことも思っておるわけでございます。その他のところにつきましては東部の区画整理事業で整備をする、こういうふうに思っております。
それからもう1つ、中野のほうへ行く県道でございますが、これは高速道路までは今改良する予定にして逐次進めていくということになるわけでございまして、その向こう側につきましては、今後やはり状況を見ながら改良を進める、こういうふうに思っておるわけでございまして、交通量の状態とかいろんな状態を見ながらこの状況を見て改良を進める、こんなふうに思っておるわけでございます。
このようなことなどで道路整備につきましては、まず、とりあえずは来年の緑化フェアに対します周辺のものを整備し、そしてまた次の段階でそのつなぎのほうをやっていくというようなことになろうかと思っております。
それから、新食糧法ができましていろいろな御意見があったわけでございますが、なかなか米の需給バランスというものがとれないものですから転作をしなきゃならないという状態でございますが、ただし、世界的な食糧不足はお説のとおりでありまして、いずれは世界的な食糧不足が来るということが考えられるわけでございまして、日本といたしましては、この転作をしながらでも水田というものを維持していかなきゃいけない、あるいはその他の果樹、野菜、花卉、その他の農産物も逐次確保していくというような体制を絶えずしていく必要があると私も思っておるわけであります。
特に最近は中国がどんどん伸びてまいりますので、中国の食糧は自給できない状態でございますから、これが力を持って買い付けを始めますと、そう簡単に今までのように何でも日本へ入ってくることには大変難しい状態ができてくるのではないかと思いますし、東南アジアのほうもだんだん経済力をつけてまいりますと買い付けをいたしますから、今までのように何でも世界中から食糧を集めるというような考え方は大変危険であるというふうに私は思っておるわけでございまして、やっぱり日本は国内で自給をしていくということが非常に大事ではないかということになるわけでありますが、今直ちにそういうことになるわけでないものですから、それまでの間には、やはりこの日本の農業というものをその場合にも維持して、国民の食糧自給ができるような体制をつくっていく必要があるのではないかというふうに思っておるわけであります。そのためには野菜とかその他の食物とか、あるいは花卉とか、あるいは畜産とかというようなものなども、やはり国内である程度持っておらないと将来非常に困る時期が来るというふうに思うわけであります。
また、集出荷に対しまして卸売市場をつくればどうかということでございますが、これは前にもそういう計画をしたことがあるわけでございまして、出町にありました魚市場と福野にあります青物市場というものを2つ合体して、そして砺波と福野の間付近で卸売市場をつくればどうかと、かなり話を進めたことがありましたけれども、魚市場のほうも、我々はもうこれでやめたと、福野のほうも、そこへ行くが嫌だというようなことになって、これはもうできなかったことがあります。最近は大分事情も変わっておると思いますので、こうしたことにつきましては農協等とも相談をしながら、将来、そんなことも考えていってもいいのではないか。比較的地の利もいいところでございますから、いろいろ市場調査とか実際にやれるかどうか、こういうこともやっぱりいろいろ調査をしてみないと、ただやればいいというものでないわけでありまして、それだけの集荷物があるのかどうか、それも検討をする必要があるわけでありまして、そういうようなものは市場調査をしないとよくわかりませんので、よくこの調査をしながら進める必要があるのではないかというふうにも思っておるわけでございます。
転作物に対する助成金の話があるわけでございますけれども、この助成金は今までよりも若干不利になってくるわけでありまして、この時代にあまり転作物に助成金が出るという状態ではないわけでして、今までありました「とも補償」あたりもなくなってくるというような状況でございまして、今後、そういうものをどういうふうにしていくかということなどは、いろいろ検討をしていかなければならんのではないかというふうに思っております。
それから、359号の東バイパスにつきましては、現在、測量を終わりまして、近く測量に基づきまして道路幅を入れた図面ができるわけでありまして、これをまた地元のほうへまいりまして皆さんに御説明を申し上げるということでありまして、今年はそういうふうな調査をやっておりまして、来年から買収をし、そしてまた工事着工をしていくというふうなことになっておりまして、前にはどこどこまでと区切った考え方もあったようでありますけども、現在はそのような区切った考え方ではなしに、庄下側から逐次東のほうへ進めると、こういうふうな考えであります。
以上であります。
◯副議長(山岸君) 答弁を求めます。
産業建設部長 福島敏夫君。
〔産業建設部長 福島敏夫君 登壇〕
◯産業建設部長(福島君) フェアに伴う関係地区の住民の方々に対する対応等についてお答えいたします、
1つには、フェア会場周辺の道路につきましては、イベントの期間中、交通規制等の対象になりまして、周辺住民の皆さんの日常生活にも迷惑を来すことが考えられます。これらの規制等を受ける地区につきましては、今後、いろいろ具体的な御意見なり要望を伺い、できるだけ配慮いたしたいと考えております。
さらにまた、交通渋滞に伴うトラブル等につきましては、地元の協力を得まして距離標識、さらには仮設トイレ等、これまでよりもより多く設置することとします。
そしてさらに、先ほど市長の答弁の中にもございましたが、駐車場のマップ等も考えまして、来場者の皆さんや地元の方々に御迷惑のかからないよう、しっかりしたものをやりたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
以上であります。
◯副議長(山岸君) 以上をもって、本日の日程を終了いたします。
次回は、明日15日午前10時から開会いたします。
本日は、これをもちまして散会いたします。
御苦労さまでした。
午後4時17分 閉議