平成7年12月定例会(第3号) 本文

1.会議の経過
 午前10時03分 開議

◯議長(平木君) ただいまから本日の会議を開き、直ちに日程に入ります。
 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第70号から議案第85号まで、平成7年度富山県砺波市一般会計補正予算(第4号)外15件及び報告第11号 株式会社フラワーランドとなみの経営状況の報告についてを議題といたします。
 昨日に引き続き、市政一般に対する質問並びに上程案件に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 10番 宮木文夫君。
  〔10番 宮木文夫君 登壇〕

◯10番(宮木君) 通告の一般質問に入る前に、昨日教育長から議員全体会の中で中間説明があり、また今朝の新聞にも大きく記載されていました庄南小学校の5年生の横山巴子さんの件について、議会中でもあり申し上げます。
 横山巴子さんは授業が始まる直前に忘れ物があったのに気づき、家に取りに戻ったときの出来事と報道されておりました。この件について、今後二度と再びこのような事故がないよう望むものであります。
 幼くして他界された横山巴子さんの御冥福を心からお祈り申し上げます。
 それでは、通告の3項目について質問と提案、要望をいたします。
 まず、第1項目は、今日の学校教育の現状について、岡部市長さん、飯田教育長さんにお伺いをいたします。
 今年も余すところ少なくなってきました。この1年間を振り返って見ても、オウム真理教が引き起こした地下鉄サリン事件をはじめ、学校でのいじめ問題、ホームレスへの暴行、消防士の放火、警察官のピストル事件、例を挙げれば枚挙にいとまがありません。今日の日本の学校教育を、私たち地方組織からもいま一度点検し見直しをかけるときがきていると思う一人であります。
 教育の目標は、教育基本法に示してありますとおり、個人の尊厳を重んじ、個性豊かな文化の創造に努めるとともに、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛する人間を育成すると書いてあります。このとおり実現できれば何も言うことはありません。これは理想であり、総論なのでこれでよしと思うのであります。しかし、現実論で話をすべきと思います。
 話は少し余談になりますが、1941年12月8日未明、日本国は貿易市場の八方ふさがりで、大国アメリカ合衆国に宣戦を布告し、1945年8月15日ポツダム宣言を受諾し敗戦となりました。そのときの米軍の総司令官はダグラス・マッカーサー元帥でありました。その伝記の中に、こんな小さな国が世界を相手に戦った日本国民の精神的偉大さに驚き、この精神面を変えねばまた何をやるか末恐ろしいと語ったそうです。
 戦後50年、その受けとめ方はその人その人によって変わると思います。新憲法のもと自由平等の名のもとに、言論出版の自由、信仰の自由が叫ばれ、権利と義務を逸脱し、権利のみを主張する人が多くなってきているのが実態だと思います。これは長年の学校教育のひずみ、影響が多分にあると思います。
 日の丸が国旗と言えず、君が代が国歌と言えなかった日本の学校教育、あれやこれやと言っている間に50年が過ぎました。現代の子供たちは飽食時代と言われ、空腹感や不足感は余り実感したことはなく、自己中心で無気力、無関心、無感動になったと言われ、一般社会に出てもみずから進んで行動することはなく、指示待ち族と言われるようになってきています。学校教育こそ国家百年の大計をもって推し進めなければならないと思います。学校教育の重要性、必要性が改めて再認識されるときと思います。
 岡部市長さんの戦後50年の学校教育観について率直にお聞かせいただき、また今後百年の大計をどのように思っておられるのか、一端をお聞かせ願います。
 今日の学校教育に足りないのは、真理と正義を愛する心、言い返れば道徳心、宗教心だと言っても過言ではないと思います。今の学校教育は詰め込み教育とも言われ、高等数学、語学、天文学、化学等は世界のトップレベルと思います。一方、道徳教育のぜひの論議や信仰の自由の名のもとに、親や先生に対する尊敬心や感謝の心、自然界に存在する水や空気、月や太陽など自然界に向かっての感謝や祈りの心、道義や倫理が忘れられているというより、極端ですが、教えていないのではないかと錯覚をいたします。
 学校のいじめ問題、後が絶ちません。根底にあるのは道徳心、宗教心だと思います。今こそ我が年代が声を大にして学校教育の改革、改善を促すべきと思います。飯田教育長の長年の教育現場での経験と教育長の高所からの御意見をお伺いいたします。
 昨日の質問にもありましたが、大河内清輝君の一周忌の命日に、また1人いじめを苦にして尊い一命をみずから失いました。両親の心痛を思うとき他人事でないように受けとめます。市内のいじめの現状は昨日の御答弁でもありましたが、不登校による長期欠席者はいるのかどうか状況をお聞かせ願います。また、その指導はどのように行っているのか、あわせてお願いいたします。
 次に、2000年国体開催に関してお伺いいたします。
 平成12年第55回国民体育大会の富山県開催が7月11日正式に内定通知があったところです。国民体育大会のテーマが「2000年とやま国体」、スローガンが「あいの風 夢のせて」に決定しました。
 砺波市においても軟式野球、バスケットボール、ラグビー、フットボールの3競技が開催されます。砺波市にとっても市民にとっても名誉なことだと思います。反面日本全国から競技に来られる選手の方々や監督、付き添いの方々、応援に来られる人たちに、満足していただける施設や競技場の整備など万全を期していかねばなりません。
 2000年とやま国体に向けての砺波市の国体準備委員会の設置状況とスケジュールはどのようになっているのかお伺いいたします。
 3競技の会場及び整備計画、整備状況はどのようになっているのか、宿泊施設の収容受け入れ計画は万全なのかお伺いします。
 次に、選手強化策について申し上げます。
 地元砺波市に国体が開催されるので、今までよりもなお一層優秀な選手を送り出さねばなりません。目標は今小学校高学年から指導強化が必要と思います。そのためにはよき指導者が必要です。その実態と今後の計画について具体的にお聞かせ願います。
 次に、(仮称)県西部総合体育館と併設される(仮称)市温水プール建設についてお伺いをいたします。
 さきの9月議会でも質問されたところですが、このほど競技審査会が終わり、優秀作品が選定され、去る7日から模型が市の庁内で展示されております。拝見させていただきました。とても立派なできばえと思います。私は市民の方々にも一度見ていただくためにもあえて質問をいたします。
 (仮称)県西部総合体育館は、平成6年に基本計画が策定されました。県西部のスポーツの振興の拠点として、私たち砺波市民はもちろん、広域圏の方々の長年の念願でありました。岡部市長さんはじめ広域圏の県議会議員の方々の御努力に改めて感謝申し上げます。
 併設される(仮称)市温水プールにつきましても、25メートル公認プール、幼児用プールが整備されると聞いております。もっと具体的にその概要と建設計画、完成に伴い運用、使用計画についてもお聞かせ願います。
 質問の第3項目は、農業問題についてお伺いいたします。
 農業問題については、毎回質問がなされているところであります。このことはいかに今日の農業が深刻化しているという証であろうと思います。長年続いた食管制度から食糧法に変わり、先月1日より施行されるようになりました。日本農業の新たな曲がり角の到来となりました。米管理システムが農協主導型から民間流通による自主流通型となり、一層競い合う農業の時代となりましたが、我が砺波市は国政に先駆け新しい農業の指針とも言うべきアグリTONAMI21を提言実施されました。昨年6月には総合農政検討委員会を委嘱され、同年12月8日答申を受けられたところであります。市長さんの農業政策にかける熱意が伺われます。答申内容はアグリTONAMI21の施策を加速的に実現するという趣旨であったと思います。もっと深く具体的に内容を、プロジェクトをお聞かせ願います。また、今日の混迷する農業の実態をどのように把握されているのか、お伺いをいたします。
 米生産者の声としてお聞きください。当市の農業委員会から配布されている『農業相談のしおり』の農作業基準料金で、中山間地の水田10アールを耕作すると、その必要経費最低でみても13万円が必要であります。収穫できる米は平均450キロ、7俵半確保できれば上できと思います。今の政府買い入れ価格1等1俵60キロ当たり1万6,666円であります。450キロで12万4,995円となります。5,005円の赤字となり、農協倉庫までの輸送費や袋代を差し引くと7,120円の赤字となります。これが今の農業の実態であります。若い人たちは赤字になるような仕事はやりません。そんなに苦労してどれだけもうかるのかと言います。中山間地の農地が年々荒廃していくのが理解できます。今の現状では平地まで荒廃が進んできます。農村にとっては緊急事態であります。もっと早く砺波型農業アグリTONAMI21を加速づけて推進することを望みます。集落営農や組織営農の確立、減反、転作による中山間地の適地作物の選定など、早く助言をいただき実施に移すべきだと思います。当局の御所見をお伺いいたします。
 日本の農政目標が猫の目のように次から次と変わってきました。それを乗り越え日本の農業は命の源である食糧を守ってきました。それだけではありません。日本の景観を守り、国土保全、水資源の涵養等々に協力、参画してきたのであります。
 新食糧法のもと生産調整、減反手法が改められ、生産者はつくる自由を手に入れたと言われてきました。しかし、米過剰顕在化で減反手法は従来と比べ大きな変化はなく、生産者はがっくりしています。政府は平成8年度から3年間米の生産調整目標面積を、水田面積の約3分の1に当たる78万7,000ヘクタールを発表しました。それを受け12月1日富山県は平成8年度の県内生産調整対象面積1万2,480ヘクタール、転作率20.38%を明示しました。砺波市の転作目標916.9ヘクタールを発表し、本年度より139.3ヘクタール多くなっています。転作率は約20.65%と伺っております。つくる自由はどこへいったのやら。しかし、現実に減反を実施しなくてはなりません。市内生産者にどのように減反配分されるのか、どのように生産者に理解を得るのか、もし減反をしなかったらどのようなペナルティを与えるのか、また毎年のことながら転作配分の生産者への伝達がもっと早くならないものかお伺いをいたします。
 農業は不安と混迷の時代です。農政の名手と言われる岡部市長さんの手綱さばきで砺波農業の限りない発展を願うものであります。
 今年もあと半月となりました。阪神・淡路大震災、地下鉄サリン、オウム真理教事件がありました。国民にとっては余りよい年ではありませんでした。来る年平成8年こそよき年でありますよう心から念じ、私の一般質問を終わります。

◯議長(平木君) 当局の答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 宮木議員の御質問にお答えいたしたいと思います。
 最初に申されました庄南小学校の横山巴子さんの遭難と言いましょうか、まことに痛ましい事件でありまして、心から御冥福をお祈りいたしたいと思っておるわけでございます。今後こういうことのないように十分に気をつけていかなければならんと思っておるわけでございます。
 次に、学校教育の現状をどうとらえるかということでございますが、宮木さんがおっしゃいましたとおり、教育基本法では個人の尊厳を重んじて個性豊かな文化の創造に努める。あるいはまた、平和的な国家及び社会の形成者として真理と正義を愛する人間を育成する。こういうことになっておるわけでございますけれども、我々今50年の教育を振り返ってみますと、本当にいい面も確かにあったわけでございますけれども、大事なところを欠落しておったのではないかというふうにも思っておるわけでございます。それはやはり先ほどもお話がありましたとおり、いわゆる知識につきましては、非常に広範な多彩な知識を学校で得ることができるようになっておると思います。しかしながら一方、精神的な面での教育が足りなかったということではないかというふうに思っておるわけであります。
 私も若干戦前は教育に携わっておりましたけれども、顧みまして教育の現状を見ますと、フィリピンで行われておりましたアメリカの教育と一緒であったわけでありまして、あれは享楽的な国民をつくるなという感を深くいたしたわけでありまして、それが50年経った今日、現実のものとしてなってまいりました。
 いろんな問題点はあると思いますが、余りにも経済の振興に走りすぎたと、すべてそういうものを基準にして国民はいろんな面をそこに集中させてきた、教育もその中の1つではないかというふうに思っておるわけでありまして、いわゆる精神面が欠如しておったということではないかと思います。
 なおまた、戦後日本国民が経験することになった民主主義、これはやはり国民が自分たちがみずから苦労して築き上げた民主主義ではなかった。いきなりぽんと民主主義をくだされたということでありますので、このへんに民主主義をはき違えてしまつたというところに問題があるのではないか。今日いろんなひずみがありますけれども、そういうところに大きな問題があると私は思っておるわけでございます。
 民主主義は非常に自由である、平等だと、あるいはまた平和主義であるということが言われるわけでございますが、これは大変いいことであるわけでありますが、しかしながら、自由と申しましても、そこには精神的な道徳的な自由と言いましょうか、1つの枠の中の自由、いわゆる人間の理性に立脚した自由というものが本当の自由であって、そこにこそ自由を得る権利があるのではないかと思うわけでありますが、今までの日本の自由は自由奔放、先ほどお話がありましたとおり無規律であり、そして無節操、無責任、感情の動くままに自由自在にやれる、こういうのが自由だと錯覚をしてしまった面が非常に大きいのではないかと思います。
 したがって、子供たちも自分たちの感情の赴くままに行動する。そして何のあれもなしに人を刺したりあるいはいじめたり、何でも自分の思うままにやっていく。こういうようなところへ走っていったのではないかというふうに思っておるわけであります。
 人間というのは、やはり理性があって初めて人間としての価値があるわけでありますから、やはりそうした理性に立った自由があれば、初めて自由の権利も認められるということではないかと思います。この理性的な矯正があるから道徳的な自由というのが認められる。そうした理性を高めるということが教育ではないかというふうに思っておるわけであります。平和教育というのは欲望を抑えるということが、教育の1つの大きな問題ではないかと思っております。
 したがって、子供たちがそのようなことで自立性を阻害されて内的な抑制がきかなくなってしまった。何でも自由奔放にやるものですから、自分の内部で自分を抑えることができなくなってしまった。ここにもう何と言いましょうか、モヤシのような心の人間ができてきたということになってきたのではないかというふうに思っておるわけであります。
 また一方においては、平等主義というのも大事なことでありますけれども、人間というのはやはり一人ひとり差があるわけでありますから、一番いいのはそれぞれの個人個人の特徴に応じた教育ができれば一番いいわけですけれども、なかなかそうもいきません。いきませんが、何か特色のある教育をしようというと、これは差別だとか、英才教育というか、このへんの多様な子供たちのこれを伸ばそうということであれば、それは英才教育だからだめだとかというようなことがいろいろ言われるわけでありますけれども、結局、一律の教育をしてしまう。そうすると、そのものの得意な子はよいかもしれませんが、その部分の得意でない、こっちの部分のほうの得意な子供たちは非常に生きがいを感じなくなってしまってか登校拒否をすると。こういうことになります。
 一方においては、そうした平等にやらなければいかんと言いながら、片一方では偏差値というもので人間を差別していく。逆差別をしている。こういうような矛盾をしたやり方が今まであったのではないかというふうに思っております。ここに子供たちは非常に精神的に不安定になってくるという原因が大きくあったのではないかというふうに思っているわけであります。
 また、平和も非常に大事でありまして、日本が起こした戦争で大変な被害も受けましたし、世界の人たちにも迷惑をかけたと思いますけれども、戦争というのはやるべきではないということは原則でありますけれども、しかしながら、外国から日本へ攻め込まれる場合がやっぱりあるわけですから、その場合にはそれじゃ、皆さんは日本を守るために銃をとるかという質問をすると、やりますというのはわずかに2%、いいところで14%ぐらい。ところが外国はまた違うのでありまして、非常に高い数字がある。やっぱり守るべき正義というものはあるべきであります。理不尽にやられた場合には戦わなければならない。そういう守らなければならない正義があるにもかかわらずそれをやらない。そういうことから全然逃げてあるくというようなことが、いじめをしておるものがあってでも、それは君いじめてはだめだということを言う人間がいなくなってしまった。あるいはどこかで何か悪いことをしているのを見ても見ぬふりをしているということが、全体的に横溢してしまったということが、先ほどの教育基本法にありますとおり、真理と正義を愛する人間がいなくなってしまった。基本法の大事な部分が欠落してしまった。こういうところにやはり今日の日本の教育の悲劇が出てきたのではないかというふうに思っておるわけであります。
 そしてまた、もう1つの問題は、子供というのはまだ未成熟でありまして、完全な一人前の人格を備えていない。だからそういうような未成熟な子供も大人と同じように子供は自由にしてやるべきだといって自由奔放にさせると、これはますます悪いわけです。成人してきちんとなった人間であれば、理性もあれば判断力もあるから、これは自由にしていてもいい。孔子が言ったように「七十にして心の思うままに振る舞っても法を逸脱しない」。こういう心境にあれば、これは自由にやってもらっていいんですけれども、子供というのはまだまだ未成熟ですから、自由に何でもやってもいいんだぞというようなことでは、大変に子供はおかしくなってしまうということであります。
 また一方におきましては、子供には自立心を養う、あるいは子供のいいところを伸ばしてやるということは非常に大事なことですけれども、しかし、悪いところもまた持っておるわけです。だから悪いところを指導してやるのは大切で、これはやっぱりその悪いところを指導していいほうに直してやるのはこれは教育であります。いいところだけ残すのは教育だというので、子供のいいところを伸ばさなければいかんという教育がなされている。なるほどそのへんは非常にいいんですけれども、悪いところを直さないで、そこだけ伸ばしたのでは、悪いところが残ってしまうというようなことの風潮が強かったのではないかというふうに思うわけであります。
 そういうふうに自律と他律あるいは子供のいいところと悪いところ、そういう相反する、何と申しますか、矛盾したところを子供は持っておるわけでございますから、そのへんを見きわめて教育をしていくことが非常に大事ではなかったかというふうに思うわけであります。
 そうしたことなどが、今日の教育に大きな問題を起こしておるいじめでありますとか、あるいは自殺をするとか、痛ましい事件を起こしておるわけでありまして、そういう事件が起こるたびにわぁっと言ってはそれを抑える、抑えることだけを考えておったのでは、いつまでたってもその原因を断ち切ることはできなくて、またそういうものは起こると思います。ですから、ここに教育のあり方をもっと根本的に考え直す必要があると、私はそういうふうに思っておるわけであります。
 そういうようなことなどを砺波市の教育の中でも高めていただきたいと、こんなふうに思っておるわけでございまして、今幸い指導要領の中でも道徳というものが1項目ちゃんと設けられております。そして鷹栖小学校あたりでも、教育長さんからもお話があるかもしれませんが、道徳研究校になっております。そうしたちゃんと教育ができることになっておりますから、そういうものをもっと子供たちに強く指導していくということが非常に大事でありますが、これは学校だけに任すのではいかんわけでありまして、やはり一般の父兄の皆さんもあるいは社会の皆さんも一緒になってそういうふうな方向で子供を教育していかなければいかん。学校がそれをやると、親のほうは、そりゃ何をやってくれるかというのでは大変困るわけでありますから、親もそのことを理解をして、子供たちの心の教育をしなければならないのではないかと、こんなふうに思っておるわけでありまして、特に私はこのたびは学校の先生方に対して、ぜひ一つそういうような方向で子供を教育していただきたいし、またPTAの皆さんにもそういうことをひとつ訴えて、砺波の教育というものを何とか立ち直らさなければいかんと、こんなふうに思っておるようなわけであります。
 次に、2000年国体の問題でございますけれども、これがいよいよ後しばらくしますと、その時がまいるわけでありますけれども、準備はどうなっているかと、こういうことでありますけれども、国体の準備委員会は、まだ市といたしましては設置をいたしておりませんが、来年度あたりには設置をしていかなければならないというふうに思っております。9市のうち3市は設置をいたしておりますが、来年あたりから各市も設置をするのではないかというふうに思っておるわけでありまして、本格的な準備を進める段取りをしなければならんと思っておるわけであります。
 施設、会場等につきましては、西部体育館につきましては、昨日もお話がありましたとおり、今年度はいよいよ基本設計に入るということになりまして、明年は実施設計をやって、明後年から着工していく。こういうふうな段取りであります。
 野球場につきましては、既にできておりますし、ラグビー場は2会場必要でありまして、第1会場は今の多目的競技場を使い、第2会場では市のラグビー・サッカー場を使っていくと、こういうふうに県のラグビー協会からも要望がありますので、この準備を少ししなければならないというふうに思っておるわけであります。
 国体は平成11年にはリハーサルがありますので、10年までには今申し上げたような施設は完備をしなければならんというふうに思っているわけであります。
 また、たくさんの人が来られますので、宿泊の問題は一体どうなるのかということがありますが、これは平成6年にインターハイをやった経験があります。インターハイよりももちろん規模は大きくなるわけでございますけれども、大体建設を予定される宿泊設備等も考慮に入れますと、選手・監督・役員の宿泊は砺波市内では可能ではないかというふうに考えておるわけであります。その他の付き添いとか父兄、応援の方となりますと、市内だけでは足りないということになりますが、インターハイの場合も五箇山付近までも全部皆さんが泊まりに行かれたという経緯もありまして、県内全体を眺めてそうした宿泊設備の準備は進められていかなければならないというふうに思っておるわけであります。
 選手強化につきましては、教育長のほうから御説明を申し上げます。
 次は、農政の問題でございますけれども、新しい食糧法が施行されまして、まだやられたばかりでありまして、一体どこへ行くのかさっぱりわからんというのが今の実態ではないかというふうに思っております。
 私どもも基本的には、やはりアグリTONAMI21を基本にした農業を展開すべきだと思っておりますけれども、やはり流通の面とかいろんな面でまだまだ不明確な点が非常に多いと思っておるわけであります。
 市におきましては、市の総合農政検討委員会からアグリTONAMI21を加速的に促進をしなければならないと、こういう提言もありました。内容は御承知のとおり集落営農の組織営農の推進、あるいは農地集積の推進、あるいは中山間地の農業対策とか、後継者対策、うまい米づくり、チューリップを初めとした農業特産物の振興、あるいは資金調達ということ等でありますが、これにもう1つ、今度はやはり流通の問題が出てくるというふうに思っておるわけでありますが、これはやはり農協等が中心になって、そうした問題をいろいろと解決をしていってもらわなければならんというふうに思っておるわけであります。
 その提言をもとにして実施している事業といたしましては、市の東部を対象にした構造改善事業等で育苗センターとか、地域農業センター等が着工されておるわけであります。
 それから、集落内の話し合いも進めながら、集落営農や中核農家、認定農業者の施設整備に対しても国・県の補助、融資等を利用しまして逐次事業化されておると、こういうような状態であると思います。
 良質米、やはりうまい米をつくるのは何よりも大事でありまして、品質のいいものをつくることが、これから非常に要求されると思いますので、同じコシヒカリでもうまいのと、うまくないのとがあるということでありまして、やはり味で勝負をする時代になってくると思うわけでありまして、堆肥の散布等をいたしまして有機米をつくっていくということなども非常に大事でありますし、また、コシヒカリオーナー制度なども農協でやっておりますが、直販ルートをどんどん増やしていくということ等も非常に大事ではないかと思っておるわけであります。
 また、中山間地の農業につきましては、今ほどお話がありましたように、大変厳しい状態であろうと思っておるわけでありまして、できるだけ機械等は共同利用をする、あるいはリースを利用するというようなことなどを主体にして、農協を中心にした集落内の話し合いを進められておるのでありますが、そういうふうにできるだけコストを安くしていく、そしてうまい米をつくっていくということを考えていかなければならないと思います。
 なおまた、特産物のことも考えなければなりませんので、例えば山手のほうではあれば高低差があるだけに、温度差があるというようなことなどを利用した作物をつくる。あるいはまた、はさ米というのはなかなか今ではできないわけでありますけれども、グリーンツーリズム等を推進していくというようなことなどを中山間地では考えてみる必要があるのではないかと、こんなふうに思っておるわけであります。
 いずれにいたしましても、現段階ではやはりアグリTONAMI21にうたわれておる内容のものを早く促進をしていくということが、まず第1に考えていかなければならんのではないかと思っておるわけでございます。
 そして、これらのことにつきましても、やはり農協も中へ入って部落との話し合いをするとか、いろんな集落営農だとかそういうようなものの組織づくりをどんどんしていって、そして共同体的な営農を進めるということを考えざるを得ないということになってくるわけであります。中には、自分はもう経費はどうでもいいので、1町でも1反でも趣味を兼ねてやるんだという人も中にはおられるわけでございますけれども、やはり何と言いましても採算ということを考えなければならんわけでございます。
 次に、生産調整の問題でございますけれども、米の需給は依然として今のところはだぶつくわけでございますから、どうしても生産調整をみずからやって、そして米価を維持しなければならない。こういうことになるわけでありまして、おっしゃいましたとおり自由になった、何でもつくれる時代になったと、こういう時代にはなりましたけれども、今度は自分たちが自主的にそういうものを調整して、そしてこの値段を下げない、あるいは販売は完売できるというような体制をつくっていかざるを得ないということになるのではないかというふうに思うわけでありまして、そうした点でどれくらい調整するかということ等についても、あらかじめ目標があるわけでありますが、今のところは加工米の面積が不明確でございまして、これがはっきりいたしませんと、この配分ができない。こんなような状態でして、何とか早くこの加工米の面積を明確にするようにということを要請をいたしておりますが、まだその配分がなされておらない。こういうようなことであるわけでありまして、これが来る次第配分をしてお互いに自主的に生産調整をしていかざるを得ないのではないかというふうに思っているわけであります。
 また、とも補償を実施をするということなども、これまで以上に大事なことでありますので、こうした制度の推進を図るとか、あるいは生産調整につきましては、地域間の調整もするとか、あるいは生産性の高い転作作物を定着させると。こういうこともやっぱり考えていかないと、余り値段の高くない低価格作物ばかりつくっておりましても、あるいは天候に左右されて全滅するようなものばかりつくっておったのでは、なかなか合わないわけでありますから、できるだけそうした生産品の値段の高い安定したものを何とか見つけて、そして農家収入を高めていくということにも、今までより以上に意を用いていかなければならんと思っておるわけでありまして、そうしたことなどの指導育成あるいはまた組織づくりというようなことを、今後進めていく必要があるのではないかと思っておるわけでありまして、やはり集落営農なりあるいは中核営農をやりましても、その中でさらにそれを多角化していくということを考えていかなければ、農業経営というのは成り立たないのではないかというふうに思っておるわけであります。
 そういうようなことで、これからの農業は非常に厳しい時期を迎えておるわけでありますが、今後とも農業政策につきましては、さらに検討を加えてよりいいものをつくっていきたいと思っておるわけでございます。
 なお、温水プールの御質問もあったわけでございますが、これは今の県の体育館とともに同じ場所でつくるということで、連携をして使えるというような形にいたしたいと思っておるわけでございまして、今のところは県の体育館は平成10年には完成をさせるということになっておるわけでありまして、使用開始は11年の夏ぐらいから使用開始をされると思いますので、市のプールも10年度に完成をして、11年の夏ごろには使用開始ができるように建設を進めていきたいと、こんなふうに思っておる次第であります。
 以上でございます。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 御答弁を申し上げます先に、昨日、庄南小学校5年2組の横山巴子さんが亡くなられました。本当に前途のあるお子さんの死ということで申しわけなく思っております。
 また、議員の皆様方にも大変御心痛をおかけいたしましたことを、深くおわび申し上げたいと思います。
 それでは、宮木議員さんの御質問の中で、選手強化等2000年国体に関することで、私の所管のほうの答弁を申し上げます。
 先ほど市長のほうからプールの概要についてお話がありましたが、施設の運用計画、使用計画等は体育館・プールが併設となっているため、使い方については今後県と協議をする必要があると思いますので、それらの協議を踏まえて使用等についての計画を発表しようと思っております。
 それから、もう1つ、選手強化及び指導者の育成についてでございますが、選手の強化及び指導者の育成については、各競技協会へ委託し特色のある強化をお願いしております。特に小中学生を対象とした強化に重点を置いているということでございまして、指導者の育成についても、県の協会等の主催する研修会に参加し技術の習得に努めるようしてまいりたいと思います。
 参考まででございますが、県は県体育協会と連携しながら強化指定選手や競技を指定して強化に努めております。今年度県の指定を受けている市内の小中学生は5つの競技、18名、男子9名、女子9名でございます。
 それでは、お尋ねの道徳教育と宗教心ということでございますが、そのことについて御答弁申し上げます。
 日本国憲法の第20条に、信教の自由は何人に対してもこれを保障するというふうに、前段でございまして、後段のほうでは、国及びその機関は宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならないと述べられております。このことによって、公立学校での宗教教育はしてはならないことになっており、公立の学校では宗教教育を今しておりません。しかし、宗教教育の大切なことは多くの方々の認めるところであり、私も個人的には大変大切な教育であると考えております。
 教育基本法の第9条に、宗教教育のことが述べられておりますが、宗教に関する寛容の態度及び宗教の社会生活における地位は教育上これを尊重しなければならない。こういうふうに述べられております。人間という有限なるものが無限なるものへの畏敬の念、そして真摯な祈りの心は人間の魂を浄化してくれると思います。
 しかし、現時点では公の教育の中では、偏りのない宗教教育をどのように実施していけばよいか、十分な研究も実践もなされておりません。今後の研究にこれは待たれるわけですが、人間の魂の教育は、親がわが子に与える最も大切な家庭教育の1つというふうに考えます。
 公の教育上許されていないこの教育は、ぜひ家庭で行っていただきたいというふうに思っております。さらに道徳教育は人間の倫理観を醸成し、人間を人間たらしめる核となる教育であるというふうに考えております。
 幸いにして砺波市の小中学校では道徳教育を重要課題と考え、日々実践に力を入れております。その結果、特に取り上げて指導しなければならない生徒指導上の大きな問題は起きておりません。これは学校現場での校長を中心とした道徳教育の取り組みの成果であると私は考えております。しかしながら、いじめや不登校の問題はやっぱり起きているわけでして、このことを一朝一夕に改めることはなかなか難しいわけですが、日常子供とともにあり、先生と生徒との信頼関係を一層強める努力をしてまいるよう、学校のほうと相談、さらに私たちは協力をして強めてまいりたいというふうに考えております。
 その次に、不登校についてのことの子供たちが学校に来られなくて困っているというふうなことでございますが、現在市内の小中学校では、やはり10数名のお子さんが登校ができなくて困っております。昨日もちょっとこのことには触れましたが、平成6年の4月からお願いを申し上げまして、適応指導教室に1人の専任を配していただき、昨年度はこの指導教室に来ることのできる、つまり通級することのできるお子さんは7人でございましたが、その中の3人のお子さんは学校へ復学、または高校への進学をしております。そして本年度は今のところ5人のお子さんが、連続ではございませんが、断続的にこの指導教室に来ておりますが、1人のお子さんが学校に復学をしております。先ほどの学校へ来られないお子さんの数に比べますと、この指導教室に相談に来ている子供たちの数は少ないわけですが、来られないお子さんは大変重くて家から外へ出られない、そのために指導教室での適応指導を受けられないというお子さんがいるというわけでございます。適応指導教室に来ることのできる子はまだ軽いというわけでございますが、今後さらに学校のほうに、できれば柔らかい形で、というのは、無理につれてこようとしますと、ますます引っ込んで重くなるものですから、そこらへんの兼ね合いが大変大事なことですが、御家庭のほうにもお願い申し上げて、そしてなるべく適応指導教室にゆるやかな形で来ることができるように指導してまいりたいと思っております。
 以上でございます。

◯議長(平木君) 14番 前田喜代志君。
  〔14番 前田喜代志君 登壇〕

◯14番(前田君) 私は、次の4点について一般質問をいたします。
 第1に、いじめ、不登校の今の問題について。第2に、砺波総合病院のマスタープランについて。第3に、福祉施策の充実について。最後の4点目に、住宅対策についてでございます。市長並びに関係当局の御所見をお願いいたします。
 第1は、いじめ、不登校の問題でございます。いじめについて昨日そして今日も教育長から深刻ないじめはないという答弁がございました。ちょっと安堵するわけでございますが、ほとんどの学校で、学校が把握できている深刻ないじめというのは、やっぱりないのだろうと思います。今まで事件になっているような本当に深刻ないじめというのは、やっぱり学校が把握できていない、そのちょっと手前までしか把握できていないとというようなことになっている、それが深刻なものに変わり始めたころから学校も、そしてもちろん親もつかめない、こういうようなケースになっている。昨日も言われましたように、未然に防ぐためにどうしたらいいかということが大きな課題でございます。
 文部省は、いじめを行った児童生徒に対しては、心理的な孤立感、疎外感を与えることなどないように、一定の教育的配慮のもとにいじめの非人間性に気づかせ、他人の痛みを理解できるよう教育的な指導が必要とした上で、しかしながら、いじめの状況が一定の限度を越え、いじめられる側を守るために必要である場合には、いじめる側に対し出席停止の措置を講じたり、警察など適切な関係機関の協力を求め厳しい対応を取ることも必要だと、こうしています。
 私は、このいじめ問題について言えば、いじめを繰り返していた子供が出席停止を受けることで、果たして自宅で反省の日々を過ごすことになるだろうかと。逆に自分をチクッたいじめられっ子のせいで、おれは学校にも行けなくなったと恨みつらみが募っていつか思い知らせてやらなくてはならん、こういう報復の機会をねらうようになるのではないか。こんな心配も同時に生まれてまいります。出席停止というのはいじめられた側を守ることに結果としてならないし、いじめっ子の自発的反省を生むこともできないのではないかと。むしろ、いじめられて学校に行きたくないという子の親に告げる、あるいは親が気づくというようなときには、何が何でも学校へ行けと言わないで、いじめられる側の不登校を認めてやるようなことが大事ではないかと、このように思います。教育長はいかがお考えでしょうか。
 そこで、いじめというのはたたけば潜ってしまうし、潰せば飛び散るウイルスのようなものではないかと。このウイルスの弱点は何か、やっぱり楽しさや笑いの前に繁殖力も失ってしまうようなものではないかと思います。
 授業が子供たちにとって本当によくわかって、学校生活が楽しいものになっていけば、相当いじめ問題の解決になってくるのではないかと思います。部活動に一生懸命になっているあまり、本来のわかる授業への時間が十分に取れない、こういうことがあるとしたら改善が必要でしょう。
 文部省は他方でこのように言っています。「教師が単一の価値尺度によって児童生徒を評価する指導姿勢や、児童生徒に対する何気ない言動などに大きなかかわりを有している場合があることに留意すべき」とし、次いで「このため学校では、あくまで児童生徒一人ひとりを多様な個性を持つかけがえのない存在として受けとめ、教師の役割は児童生徒の人格のよりよき発達を支援することであるという、児童生徒観に立つ必要がある」こう指摘しているわけです。このことは、いじめの原因は多様であるが、画一的な価値観で子供を押さえつけていることにいじめの根があるのかもしれないと考えさせられるわけであります。
 不登校の問題については、適応指導教室を通じて学校に行きたくなった、こういう子供へと成長されていると答弁がございました。不登校のうちなまけでないような場合、精神的なものによる場合の対応で大きな壁にぶつかっているケースが多くありますけれども、中学校・小学校に各1名のカウンセラーを配置することで、この不登校の児童生徒、その子を抱える家庭あるいは担任、その初期対応から相談できるような体制を取っていただけないでしょうか。以上教育問題についてお伺いします。
 第2に、砺波総合病院のマスタープランについて伺います。
 まず、看護サービス向上に向けた看護体制の確立についてでございます。2対1、10対1の看護と言われてまいりましたが、現状では病棟の日勤帯に十分な看護婦を配置できていない結果として、ベッドサイド看護の充実が高くうたわれてまいりましたけれども、まだまだ理想の域にあるのではないか。出産や育児や介護あるいは病気などのために一定数の不足は代替職員の配置で対応すべきではないか。この早急な改善と妊産婦を夜間勤務に組み込まなければ勤務が組めない。こういう実態は法的な問題があり、直ちに改善されなければなりません。マスタープランにおいて看護体制の質的向上に向けた充実強化についてどういう考えであるか、あわせてお聞かせ願いたいと思います。
 第2点目は、マスタープランは、まず西側の高層棟から手がけていくとのことでございますが、救急救命センターの整備を最優先にすべきではないかと、このように思います。1期工事の目標平成13年までの間に整備されていく機能別の順序はどのように考えておられるか、明らかにしていただきたいと思います。
 3点目は、付き添い看護あるいは介護の解消について、どの程度このあと進んでいくのか。200床の増床ということでございますけれども、大看護単位になればなるほど付き添いに頼らざるを得ないというこれまでの実態がございます。それぞれ看護単位はどのように考えておられるか。あわせてお聞かせください。
 次に第3、福祉施策の充実について伺います。
 まず、南部総合福祉センターの建設についてでございます。
 後期修正計画実施計画の第1年次では、南部福祉センターについて用地6,000平米、建築面積1,800平米、事業費6億円、そして南部デイサービスセンターB型、E型500平米について2億5,000万円がそれぞれ計上されております。南部福祉センター、南部デイサービスセンターあるいはケアハウス、特別養護老人ホーム、介護支援センターなどについて、総合的な施設整備をどのように平成12年まで立てていくのか、見解を明らかにしていただきたいと思います。
 要介護高齢者の在宅福祉の支援、昨日も言われておりましたが、これに大きな役割を果たしているデイサービスの利用は、今日時点で9日に1回になってまいりました。しかし、利用者数が増えていけばこれが10日に1回、11日に1回、12日に1回と、年々後退していくことは明白でございます。デイサービス施設についても遅くとも平成9年度に着工できるよう年次計画の再検討が必要ではないでしょうか。
 この2点目に、在宅障害者デイサービスセンターの設置についてお伺いします。
 障害者基本法が制定され、県は今年度障害者計画を策定します。地域で自立して生活できるように障壁を取り除いていくことが大きな課題になっております。
 障害者雇用の促進、ヘルパー制度の充実、家族介護の補助ではなくて、障害者本人の自立支援のためにグループホームやミニ授産施設や、自立センターなど、障害者の生きる場づくりに全力を挙げていかなければなりません。市の障害者福祉プランづくりが待たれます。中でも障害者デイサービスセンターは、在宅障害者に対する言語訓練、機能訓練を通じたさまざまな創作活動、介護サービス、入浴サービス、給食サービスなどを行って、1人1人の力を引き出しながら、生きがいのある生活をサポートする、こういう施設としてぜひとも計画をいただきたいのであります。市内でニーズが少ないかもしれません。そのときでも広域圏全体で何とか整備していけないか、十分な検討をお願いしたいと思います。
 次に、学童保育についてお伺いします。
 学童保育については、出町児童館や油田地区での対応がなされてまいりました。近年新興住宅が増えてきた東部校下あるいは北部校下には、学校から帰っても家にだれもいない、こういう家庭が増えつつございます。学校付近での学童保育の対応が求められております。実施計画第1年次には、家庭児童対策の子供ホーム2施設が平成10年度に計上されておりますけれども、具体的な内容を明らかにされたいと思います。
 4点目は、福祉施策の最後に、共同作業所の指導員配置についてお伺いします。
 知的障害者の共同作業所にも専門の指導員を配置していただきたい。1人1人の力を引き出すためにさまざまな創作活動にも取り組めるように作業所の運営改善を願いたい。
 今シルバーワークプラザの完成が待たれるわけですが、シルバー人材センターの事務局が移転することになったら、現在の建物全体を作業所として活用することができますので、指導員を配置して本当に生きがいのある作業所に改善をお願いしたいと思います。
 最後に、住宅対策についてお伺いいたします。
 まず、市営住宅の整備についてマスタープランの策定作業の現状はどうか。後期修正計画実施計画には新栄町団地建て替え100戸、平成9年から平成13年の5カ年での建設事業になっておりますが、現時点での考え方について明らかにされたいと思います。
 その2つ目には、本年10月末に1万30世帯になってまいりましたが、総合計画では12年までに1万1,100世帯を想定しておりまして、昨日も話にありましたけれども、1,070世帯の増加を予想していきたいと。こういう計画でございます。これを民間開発業者による住宅建設で考えていくと大変なことになる。こういう観点から県営住宅や新たな雇用促進住宅の誘致によって対応する割合を多くしていく。特に家族構成の変化など今直ちに持ち家を考えていない層への住宅供給を進める必要がある。宅地開発で農地が30町歩も必要との見解が昨日示されておりました。住宅供給公社の分譲住宅であるとか、公営住宅で対応することで計画的土地の高度利用を可能にし、農地減少を少しでも食いとめることができるのではないでしょうか。
 3点目は、既設の雇用促進住宅の整備についてであります。
 この11月にわずかの遊び場と60台分の駐車場が整備されました。しかし、それでも車はあふれる。市の場合には全世帯1台分を駐車スペースとして確保するように今逐次整備されてきておりますが、雇用促進住宅に対してでもそのようなニーズを踏まえて対応をするべきではないか。特に雇用促進センターで2戸1タイプへの改修計画があるとのことでございましたが、集会施設の整備についても近年のコミニュケーションの重要性あるいは自治会活動の必要性という中で、集会施設の整備も待たれております。これも市営住宅同様の対応を雇用促進センターに求めていくべきではないでしょうか。
 以上質問を終わります。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 前田議員の御質問にお答えいたしたいと思います。
 私のほうからまず福祉センターのことについて申し上げたいと思います。
 南部福祉センターにつきましては、今回の後期計画の中に乗せたわけでございます。かねてからその予定を申し上げておったわけでございまして、どういうものをどうつくつていくかということについては目下検討中でございまして、まだ確定的なものにはなっておらないわけでありまして、これから検討を本格的に進めると、こういうことにいたしておるわけでありますが、今まで申し上げておりましたような老人福祉センターでありますとか、あるいは将来ケアハウスもつくればどうかということも考えております。また、デイサービスセンターも考えていかなければならないと、こんなふうに思っておるわけでございます。このデイサービスセンターをいつつくるのか、なるべく早くつくればどうかという御意見でもございますが、今後建設の計画の中でいろいろ検討を加えていきたいと思っておるわけでございます。
 また、世代間交流もできるようなものにすればどうかということも考えてもおるわけであります。そうしたことなどを含めまして、今後さらに本格的な計画を進めていきたいと、こんなふうに思っておるわけでございます。
 それから、在宅障害者のデイサービスセンターでございますが、これはなかなか難しいのでございまして、特に必要な方は現在のデイサービスでひとつ何と言いましょうか、利用していただきたいなと思っておるわけでありまして、そうした需要もどれくらいあるのかまだわかりません。砺波圏でどうかという話もございますが、これは実態の調査もしなければまだ何とも申し上げることができないわけでございまして、障害者施設というのは、また別にやっておるわけでございますから、あるいは寝たきりの方の障害者を言われることになるのか、寝たきりの皆さんは障害者だと、こう言えば言ったになりますが、そのへんの区分あたりもやっぱり余りはっきりしないのではないかと思っておるわけでございまして、そうしたことなどはもう少し調査をしていきたいと思っておるわけでございます。
 それから次は、住宅対策でございますけれども、このマスタープランを今つくっておるわけでございまして、主に老朽化した公共賃貸住宅を中心にしたマスタープランでございますが、市といたしましては、そうした公共的なもののほかにも一般住宅も市のどの辺に建てていけばいいのかと、どれくらいにすればいいのかということもあわせて検討していきたいと、こういうふうに思っておるわけでございまして、そうした全体の市の計画の中で逐次公的なもの、あるいはまた民間でやるものというようなものなどを考えていかなければならんと思っております。
 また、県営住宅あたりもどうかということでございますが、かねてから私も県営住宅あたりはいいのではないかというふうに思っておりまして、今後やはり住宅公社とよく相談をしてやっていきたいと思っておるわけであります。
 雇用促進の住宅につきましては、今ほどお話がありましたとおり、一部駐車場の設備をいたしましたが、何と言いましょうか、集会場あたりもつくってもらって、もう少し相互のコミニュケーションを深くしてもらうとか、あるいは地域の部落とかそこらへもやはり溶け込んでもらうということを今後やっていただかないと、何か独立国のようになって全然交渉がないというようなことでは、市としましては大変困るわけでありまして、今後この雇用促進住宅のあり方についてはよく検討をしなければならんというふうに思っておるわけでありまして、もっともこれは一時的な住宅でございますから、長くそこにおるという性質のものではないものですから、勢いそうなるのではないかと思いますが、やはりしばらくでもおれば、そのおった地域ともコミニュケーションをとっていただくことが大事ではないかというふうに思っておるわけであります。そういうようなことから今後雇用住宅を増やして住宅対策をしようということは、今のところは考えてはおらないわけでございます。
 いずれにいたしましても、今のところは住宅はいろんなアパート等も建っておりますけれども、建つあとから満床になる。こういうような状態でもありまして、今後はやはりこうした住宅難を民間のみに頼っていいのか、あるいはもう少し県営でありますとか、また市も考えなければいかんのか。ただ公営住宅そのものを余り増やすということは、私はいかがなものかと思っておるわけでありまして、できるだけ自分の住宅を持ってもらうということが大事でありまして、余り公営住宅を増やし過ぎると、そこに安住されると大変困るわけでありまして、やはり公営住宅の人たちも逐次力をつけて自分の住宅を持って出ていただく。こういうふうに順繰り順繰りに回っていくわけでございますから、公営住宅そのものをそんなにたくさん増やすのはいかがなものかと、こんなふうに思っておるわけでございます。
 以上でございまして、その他のことにつきましては、それぞれ担当のほうから答弁を申し上げます。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 前田議員さんの質問にお答えいたします。
 お聞きしまして1つ1つ私もよくわかりますし、納得のいくところでございます。砺波市での実態と対策については、昨日堀田議員さんの質問がございましたので、重ねて申し上げません。
 ただ、その中で、議員さん御提案がございましたいじめられている子供、時には学校に来なくてもいいよというふうな緊急避難的な対応もできるのではないかというふうなことでございますが、私も必要によってはそういうふうな措置を取ることも大切ではないかと思います。とにかく一番痛手を受けているのはそのいじめられている当人でございますから、緊急避難的には必要だと思います。
 ただし、これは根本的な解決にはつながらないのではないか。なぜあいつは来ないんだと、ではというふうなことで、しかとというんですか、無視されるというふうなこともあるですし、それからあいつのことをチクリやがったやつはだれだというようなこと、つまりチクルとは隠語でございまして、密告することでございますが、そういうふうな対象になると、さらにいじめが深くなっていくという恐れもございます。しかし、検討し、必要に応じてはそういう対応も必要かと思っております。
 なお、今日のニュースでは文部省のほうが全国の校長、おそらく担当者会議を開くのではないかと思いますが、余りこれを強く中央からこういう方法がある、こうしなさいというふうな命令指示的なことが多すぎましても、これは現場の実情にはそぐわないことが出てくるというふうに思いますので、自分のところの状態はどうなんだというこの現実の問題をよく見つめて、それに即した対応をしなければいけないんじゃないかというふうに考えております。
 そこで、議員さんのおっしゃったわかる授業というふうなことですが、私は原則的には3点あるというふうに思っております。1つは、授業に入る前の教材研究の充実、つまり教える材料のことでございますが、これを十分に先生方が1人1人研究をしていただかなきゃいけないということ。第2点は、1人1人の子供の実態の把握をしっかりして指導にかかるということです。つまりこのお子さんの場合には、例えば数のけいこでしたら幾つまでの数の合成分解、つまり足したり引いたりすることができる力が現在備わっているのか、このお子さんの場合はどうなのかというふうな、1人1人のお子さんの今進めている力、つまり持っている力の程度に応じた、いわゆるそれに対応した指導の仕方をしないと、あるお子さんにとっては大変高望みをするようなことを言わなければいけないでしょうし、あるお子さんにとっては非常にばかばかしいやと、あんなことは全部知っているというようなことになると思います。
 そのためには、やっぱりしつかり1人1人の実態を把握するということが、まず授業の先に必要ではないかと思っております。
 それから何よりも、先生の気持ちの一番根底に据えておかなければいけないのは、師弟同行ということでございます。つまり同行というのは共に修行する者が歩む心、共に歩むという、そういうしつかりした気持ちを先生方の根底に、心の中にしっかり持っていないと、知識の切り売りになってしまったり、子供を無視した授業になったりというふうなことになりますので、これはどんな場合にでも師弟同行の姿勢をきちっと持っている、子供からも学ぶんだというふうな気持ちがなければ、子供と一体化したわかる授業にはならないというふうに思っております。
 それから、楽しい学校というふうなことでございますが、これはさっきのいじめだとかそういうことにもみんな関係してくるわけでございますけれども、例えば先生はそれぞれクラスを持っていますけれども、自分の持っているクラスの学級経営というものが、一番授業だとか何かの先にあるというふうなことを、私はいつも校長研修会のときに申しております。
 何でかと言いますと、まず最初に、先生と子供たちとの信頼関係がなければ何を言っても何を聞いても、それは素通りになってしまうということです。その次に、友達相互、クラスの仲間相互に信頼関係がないと、あいつはサボってうまい目にあっているとか、おれはいつも損な役回りばかりをさせられているというふうな、そういうことではもう相互の信頼関係はなくなるわけですから、もういじめの発生にもつながっていくわけですし、そういったことが続けば登校できないお子さんも出てくるというふうなことになるわけでして、そういうふうに師弟の信頼関係、級友同士の信頼関係というふうなものをきちっと育てていくのは担任の先生方の学級経営、これを一番根底において初めて体育も道徳も音楽も国語・算数も、全部成立するわけでございまして、そういうふうな関係が成立されれば楽しい学校になっていくと思います。
 そして、その上で1人1人のお子さんが、例えば1クラス35人おるとしますと、1人1人のお子さんが、おれはこのクラスできちんと認めてもらえている1人だというふうな自分の位置づけがクラスの中にきちっとあるということ、そのことが落ちついて友達との関係を持つこともできますし、学校の生活を充実したものにさせることができると思います。
 いずれにしましても、子供たちは明日に希望を持って、明日を待ち望んでいるそういう子供たち、それが将来伸びていく子供でありますし、明日を待ち望む子供にいかに先生方が育てていくかということだというふうに思っております。
 最後に、小中学校にカウンセラーの配置ということでございますが、先ほども申しましたように、適応指導教室の開設が昨年度からありましたが、昨年度からさらに中学校のほうに生徒指導専任の担当者を1名、県からは配置されて中学におります。しかし、それで十分ではないわけでして、県のほうも国のほうも少しずつ増員をしていくというふうなことも申しておりますので、私どものほうからもさらに充実してもらえるように今後要望してまいりたいというふうに思っております。
 理想的には1人1人の先生がカウンセラーになるという、そのことが実は一番大事でございまして、県の総合教育センターの教育相談部の持っております研修の中には、カウンセラーの初級講座とそれから中級講座というのが5年ほど前からできてまいりましたが、この初級、中級の講座を砺波市の先生方にも十分履修していただいて、なるべく望ましい方向へつけていこうというふうに考えております。
 以上です。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 病院長 荒川龍夫君。
  〔病院長 荒川龍夫君 登壇〕

◯病院長(荒川君) 前田議員の御質問にお答えいたします。
 3つ御質問があったと存じますが、1番目の、マスタープランにかかわる看護サービス向上に向けた看護体制の確立はどうかというお尋ねでございますが、その前に私たちの現在の病院の看護体制でございますが、かつては基準看護ということで、2対1、患者さん2人に看護婦さん1人という形の特3というのを取り入れておりましたが、昨年の10月に看護制度の大改定が行われまして、新看護体系が取り入れられました。非常に大きく変わりましたのは、看護婦さんのグループと看護を補助するグループに分けまして、その人数の割合によりましてランクをつけまして、それの組み合わせによって看護体系をつくるという形になりました。
 それで、私たちはいろいろ検討いたしました結果、現在一般病棟では患者さん2.5人に看護婦さん1人、それプラス看護補助者が患者さん10人に1人と、こういう体制に入っております。これを足しますと、看護に携わる方はやはり2対1と、こういうことでありまして、以前のような特3の2対1と少し内容が変わるのでありますが、数の上ではほぼ同数でございます。したがいまして、新しい体系に変わりましたが、看護サービスがそのために数の上で非常にサービスが上がったということが必ずしも言えないのじゃないかと思います。しかしながら、非常にここで大きな変化があったのは、補助者を組み入れることを認めたということでありまして、これは非常に私たちにとっては大きな変化であります。要するに看護婦さんの数の足りない部分部分を補助者で補うということを評価したと、こういうことでありまして、今後の人材を求める上であるいは緊急の場合の対応の場合には、その道がいささか広がったということだと思います。
 先ほど御指摘がありましたように、出産とか妊娠とかによって非常に職員が休暇を取るということが多くなる。そのために人員が不足するということが起こっているんではないか、あるいは妊婦に非常に業務上の負担がかかっているのではないかと、こういう御指摘でございますが、そういう事実と申しますか、残念ながら人員が不足するというふうな事態、あるいは妊婦に夜間の勤務をしていただくということは行われております。
 何分にも私たちの病院は若い看護婦が年次ごとにどんどん入ってきまして、看護婦さんの年齢層が若返っております。したがいまして、若い方はどうしても結婚、妊娠、出産というコースを取らざるを得ないわけでありまして、これは私たちがどうしても関与できない面でございます。でき上がったばかりの方ばかりであれば非常にたやすいんでありますが、そういうわけにいかないという意味合いで私たちは常にイタチごっこをやっている、こういうことでございます。妊娠するなと言うわけにはいきませんので、そういう意味合いでは非常に私たちは苦しい立場がございます。御理解をいただきたいのでありますが、しかしながら、育児休暇を取るあるいは授乳休暇を取るということにつきましては、私たちは弾力的に認めておりまして、そのために不足になる人員に関しましては、代替の要員を入れるということの努力をいたしております。まだ十分ではないかと思いますが、今後も努力していきたいと、こう思っております。
 看護サービスが向上するには幾つかの方法があろうかと思います。私たちはそういう点に目を向けまして、幾つかの工夫を行っております。
 1番目としまして、病棟における掃除を今まで看護補助者がやっておりましたが、現在も一部やっておりますが、そういう業務を取り除いてしまって外部委託するということによって、看護補助者の本来のケアの業務を増やすという努力をいたしております。
 それから、2番目としまして、医者をはじめとした高メディカルのスタッフの協力によりまして、看護婦さんの業務の見直しをやる、まだ私たちの目から見ますと、看護業務に無駄があると、こういうふうに思われますので、その看護業務を非常に合理的に省力化するということを図りまして、患者さんに直接触れる時間を多く取るようにという方向での検討を行っております。
 それから、私たちの病院では非常に今看護婦さんが研究熱心でございまして、その研究熱心のテーマは、日常看護業務をいかに患者さんのためによくするかということでありまして、そういうことをまた検討いたしましたものを、すぐ業務の中へ取り込むという努力をしております。これも非常に大きなメリットがあると考えておりまして、それをさらに進めるように指導しております。
 それから、将来構想が進むということが当然看護に必要な新しい設備を入れる、機械を入れるということでございますし、それに必要な人間を入れるということであります。
 それからまた、病棟の環境をよくする、こういうことがございますので、それに見合った工夫をしていく必要があると思います。その方向はあくまでも患者さんに親しく接することのできる看護業務ということを目指したのであります。
 そして、私たちが現在考えておりますマスタープランの中で、ICU、いわゆる重症度の高い方を別に収容するというシステムを病院の中へ取り入れまして、それをきっかけにいたしまして、できるだけ重症度別に病棟を持つという、そういうシステムを取り入れますと、比較的余裕のある病棟ができてくるのではないかと、そういうふうな面での工夫も必要ではないかと、こういうふうに思っております。
 平成9年にスタートすることを厚生省がめどにいたしまして、第三者による病院の機能評価機構というのを発足させました。現在準備段階に入っておりますが、その評価対象では、看護業務あるいは看護のシステム、言いかえますと、看護サービスをいかに高いレベルで維持しているかということの評価が非常に大きく評価されるということを聞いておりまして、私たちもそういう意味合いで看護システムの立派な構築をしなければならない。これがマスタープランの1つの大きな目玉であろうかと、こういうふうに考えております。もちろん、そういうシステムの構築だけじゃありませんで、看護婦さんに看護の原点に立った教育というものを十分やっていきたい、こういうふうに考えております。
 それから、2番目のお尋ねでございますが、救急救命センターの整備を最優先すべきでないかという御指摘でございますが、これは御指摘のとおり私たちはマスタープランの中には地域救命センターの整備を最優先して考えております。
 御承知だと思いますが、私たちの病院を訪れる急患の数でございますが、1日に20件、年間7,200名でございます。救急車による来院が大体900名を超しておりまして、1日大体2.6件の救急車の来院があります。非常にこの地域の中核病院として忙しい毎日を送っております。
 したがいまして、救命センターをぜひ優先させたいというふうに考えておりまして、救命センターと同時に連携して動くものとして、先ほどちょっと触れましたICUがあると思います。それからICUと結びつきまして、必要になるのは手術部の拡充・充実だと思います。またそれに結びつきまして、エックス線のレントゲンの設備もそれにドッキングした形で充実させたい、もう1つは、病棟の拡充と。こういうことでございます。そういう順序で第1期の工事を進めたいと、こういうふうに考えております。
 3番目の、付き添い看護、介護の解消はどの程度進むかと、こういうお尋ねでございますが、現在私たちの病院の看護基準では付き添い婦を持つことは許されておりません。したがって原則的にはそういう方をつけておりません。
 ただ、重症の患者さんの心理面のサポートというふうな意味合いで、主治医の許可によりまして御家族の付き添いというのを行っております。これは法的に許されております。したがって、これは今後もぜひ必要であろうと思っております。今後その面では継続していきたい。そういうふうに考えております。
 昨年10月に行われました診療報酬改定の目玉では、付き添いの廃止を段階的にやる。平成8年の3月までに解消するようにというのが指導のポイントでございまして、この付き添いというのはあくまでも有料の付き添い婦あるいは家政婦のことを申しておりまして、私たちの病院ではそういう有料の方々をつけるということは許しておりませんし、また、そういう方々を正職員として雇用するという形で看護要員の補充を行っている病院があると聞いておりますが、私はそれをやっていく考え方は現在持っておりません。
 先ほど、1番目で御説明申し上げましたように、看護システムを十分工夫しながら充実させていくということで対応を進めたいと、こういうふうに思っております。
 看護単位が大きくなるということのデメリットを御指摘なさいましたが、確かにそういうところはございまして、将来構想の中では看護単位を大きなものにしない形で病棟を組むということを考えていきたい。こういうふうに思っております。
 以上でございます。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 民生部長 中島和之進君。
  〔民生部長 中島和之進君 登壇〕

◯民生部長(中島君) 前田議員さんのほうから福祉施策について4点ありましたけれども、2点につきましては、市長のほうからお答え申し上げましたので、残りの点について申し上げたいと思います。
 1点は、学童保育についてであります。
 学童保育とは、小学校の低学年児童で、帰宅しても保護者の労働または疾病等により、適切な保護を受けられない子供たちを、一定期間組織的に指導したり、あるいは危険防止をしたり、健全な育成に努める。こういうことが学童保育と言われておるわけであります。
 そこで、当市の実態から言いますと、御案内のとおり家庭の核家族化あるいは共稼ぎ夫婦の増加、あるいは一人親世帯の増加など、子供の少子化、結果としていわゆるかぎっ子が増えている実態にあるのは事実であります。これらのことにつきましては、教育委員会当局を通じて学校現場からある程度の数の補足はしておるところでございまして、申し上げられた東部校下あるいは北部校下ではある程度の数の子供たちがそういう実態にあるところでございます。市といたしましては、現在出町児童センターと油田地区におきまして、振興会さんを中心にした子供ホームを1カ所運営していただいておるところでございます。
 出町児童センターでは1日約38名前後、油田子供ホームのほうにおきましては20名前後の子供さんたちが、放課後お見えになっておるとのことでございます。
 御要請の件につきましては、今後保育を必要とする子供たちの数をさらに把握に努め、学校あるいは保護者の皆さん、そして地域住民の皆さんの意向を十分に把握するとともに、学校、家庭あるいは教育委員会当局、それから民生児童委員の皆さんと連携しながら、施設の内容あるいは指導者の確保対応等の学童保育の地域診断づくりを進めながら、必要度に応じて今後調査把握に努めていきたいと、このように考えておるところでございます。
 一般的に各公共施設の空間を利用すればということでありますが、実態的には極めて小学校の近くにあったほうがベストであるというぐあいに認識しておるわけでありますが、これにつきましても、教育委員会当局と今後さらに相談をさせていただきたいと考えるわけであります。
 それから、もう1点につきましては、福祉作業所の指導員の配置ということでございます。現在市では知的障害者が通所により作業及び生活指導を受ける小規模作業所を油田のほうで開設し、15名前後の皆さんが通所されておることでございまして、親の会の皆さんが組織をされ、運営をしていらっしゃる実態でございます。
 お尋ねの指導員の配置等につきましては、県のほうでは10人以上の規模の作業所では専任の指導員1名、それから補助指導員1名を配置するというものでございまして、専任指導員の場合は心身障害についての知識を持ち通常の指導に当たれる人、補助指導者につきましては、まさにその専任指導者の補助に当たるということが要件とされておるわけでございます。
 現在の油田の福祉作業所につきましては、3名の指導員がいらっしゃるわけでございまして、お1人は5年以上の勤務経験を有していらっしゃる方、それから今年の6月からは福祉大学を卒業されて、社会福祉士の資格を持っていらっしゃる方を含めて3名でございます。今後もこのような基準等に照らしてできるだけ適切な指導をできる指導員の確保に努めていきたいと考えておるところでございます。
 以上でございます。

◯議長(平木君) この際暫時休憩いたします。
 午前11時49分 休憩

 午後 1時04分 再開

◯議長(平木君) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。
 市政一般に対する質問を続けます。
 9番 西尾英宣君。
  〔9番 西尾英宣君 登壇〕

◯9番(西尾君) 私は、日本共産党公認議員として、市政全般について市長並びに関係各位に御質問をいたします。
 去る9月4日沖縄県で発生したアメリカ兵による少女暴行事件は、全国民に対して大きな衝撃を与えました。野獣にも劣る極悪非道な犯罪に対して怒りを込めて糾弾するものです。
 これは沖縄だけでなく、日本全土にある135の基地周辺で起きていることです。現行の地位協定のもとでアメリカ兵は治外法権的な特権が保障されていますから、日本で犯罪を起こしてもアメリカ本土へ逃げ帰っています。
 魚津市・高岡市では抗議の決議や意見書が採択されました。閉塞状況にある国内政治の中で明るい一条の光を与えているのが太田知事の政府に挑む論理と行動ではないでしょうか。
 岡部市長は、沖縄の少女暴行事件についてどのように受けとめておられますか。同じ自治体の市長として太田知事の行動についての見解を伺うものです。
 次に、高金利市債の繰り上げ弁済について伺います。
 当市の地方債は一般会計で144億円にも上っています。公債費は14億6,000万円、元金8億2,000万円、利息6億4,000万円です。いまだに7%、8%台のものがあります。大蔵省資金運用部31億円、銀行などの縁故債が28億円にもなっています。金融機関との約定では第3条に繰り上げ弁済を認め、自治省も可能であり、富山市では弁済をしています。
 今日事業を行えば3.08%で借りることができます。当市の積立基金34億円を返済に充てれば財源を節約することができます。財政調整基金8億6,000万円、減債基金7億1,000万円は繰り上げ償還の財源に充てることができるはずです。縁故債28億円については計画的に繰り上げ弁済することを求めるものです。
 平成元年に総合運動公園のために7億円借りて6%台の利息で借りていますが、年間4,200万円、3%、2,100万円で済み、5年間で1億円以上の財源が捻出できます。速やかに実施することが必要であります。
 次に、平成10年までの実施計画が発表になって、いよいよ第6次総合計画後期計画がスタートします。福祉、教育、環境面から指摘をいたします。
 家政婦を頼むと1カ月で36万円かかります。高齢者対策として一日も早くケアハウスやホームヘルパーの24時間体制での派遣が強く望まれています。特養ホームの待機者は現在42名で、やなぜ苑の30床増床が実現しても、平成8年度当初から20名ほど足りないのが実態です。実施計画ではホームヘルパーの増員はありますが、十分なものではありません。南部特養ホーム介護支援センター建設調査費が100万円計上されているにすぎません。計画では近隣市町村に振り分けることで対処しようとのことでありますが、近隣市町村でもどんどん増え、砺波市の待機者が入所できる保証はありません。計画では平成12年までの寝たきり老人650人で、そのうち特養ホーム入所者を140人と推計していますが、砺波市で特別養護老人ホームの建設が必要なことを数字で認めているではありませんか。12年まで特別養護老人ホームを建設するよう求めるものです。
 次に、高額療養費の受領委任払いの実施について伺います。
 がんの手術や長期入院など高額医療費の負担は患者にとつては深刻な問題です。現在月6万3,000円超えた分が高額療養費として3カ月後に保険から返ってきますが、一たんは窓口で全額支払わなければならなく工面が大変です。1例ですが、胃がんの手術で1カ月分の医療費総額が86万円の場合、その3割の負担ですから、25万8,000円は直ちに払わなければならなく、3カ月後には19万5,000円還付されますが、一時払えないで困っている人がたくさんいます。そこで、氷見市では6万3,000円で病院の窓口で済むことになります。富山市や魚津市、黒部市など7自治体で実施済みです。朝日町でも実施すると今朝の新聞で伝えています。受領委任払い制度で救われたと大変喜ばれています。
 当市は、本人に医療費について自覚を持ってもらわなければならないからと、貸し付け制度に固執しておられますが、砺波総合病院においても滞納がなくなり大変ありがたい制度だと言っていますことからも、直ちに実施されることを強く要望しておきます。
 次に、合併処理浄化槽の取り組みについて伺います。
 下水道は衛生的で快適な環境づくりの上からも大変大切なものですが、当市はなかなか進みません。これには理由があります。昨日市長が認めたように、散居村や山間地に公共下水道や農業集落排水事業を適用させては莫大な投資が必要になって、市の財政は破綻していくからであります。
 当市のような散居村では、合併浄化槽を基本に下水道計画を立て直すことが求められます。東般若で進められた農集は、総事業費27億円、般若地区では100世帯増えて51億円にもなっています。東般若では1世帯あたり647万円、般若では980万円、砺波市の持ち出しは東般若では360万円、般若では一体幾らになっていくのかわからない状態です。合併処理浄化槽10人槽では1基160万円、国、県、市で補助を出しますから、本人負担は70万円で済みます。市の負担は28万6,000円、特別交付税措置が8割出ますから、5万7,000円で済むことになります。
 市の負担、農業集落排水事業の東般若では360万円と合併処理浄化槽の5万7,000円の差は余りにも明白です。農集の維持管理費に2,000万円かかるとのことですが、合併処理浄化槽は各家庭で年間管理費2万円程度で済みます。3年ごとに掃除をするのに費用は7、8万円かかると言われています。滋賀県では琵琶湖をきれいにするため、県内全域の下水道未整備地域での新築住宅について合併処理浄化槽の設置について条例化されました。
 県内の自治体で合併処理浄化槽の取り組みが16自治体で進められ、9市では当市のみがまだ取り組まれていないのです。砺波市こそ一番先に実施すべきです。行財政的にも市民生活にも有益な合併処理浄化槽の推進こそが重要であります。早急に補助対象区域に指定される取り組みが必要です。計画の再検討を強く求めるものであります。
 次に、東部小学校の生徒急増により深刻な事態になっています。今年の4月は695名でありましたが、今日では713名、春から18名も増えています。グラウンドや教室を増設することで対症療法的に対応していますが、悪天候時の体育の授業を見ますと、限界を感じざるを得ません。廊下で体育の授業をしています。創立のときの577名の体育館のままです。1,203平米の中にはステージ、玄関、物置もあり、実質使えるのはもっと下がるのであります。
 宮村に45区画の開発申請がされ許可されましたから、直ちに建設されることから見ても、宅地開発はもっと進んでいくと思われます。
 東部小学校でも長期の不登校の生徒がいますように、いじめや不登校に先生方は目を行き届かせることができるのでしょうか。マンモス校では子供たちの行き届いた教育がおろそかになります。第2体育館の検討をすることも当面の問題として大切ですが、東部小学校の分割も真剣に考えていかなければならない事態になっています。今日既に1年生と6年生はおのおの121名ですから、2クラス増やさなければならない実態です。特に1年生が41名のクラスがあります。生徒急増対策として宅地開発のガイドラインをつくって、土地利用計画をもっと適正に運用するように提案するものであります。教育長に見解を求めるものであります。また、市長へは宅地開発についてもっと慎重に対処されたい。
 大辻の畜産基地問題について伺います。
 日本共産党は、畜産の振興、公害のない養豚経営ということについては、今日までも畜産基地の建設をすることには絶対反対の立場をとっていませんが、大前提として地域住民の納得と理解が必要です。3月以来今日までの混迷は一体どこからきているのでしょうか。私どもの見解では、行政の姿勢が道路建設を最優先にして、地域の住民や養豚経営者のことを二の次にしてきたことが、今日の混乱を引き起こしていると言わざるを得ません。
 そこで毎日暮らす住民の痛切な声や公害に対する要望に対して、何も対処してこなかった市当局の怠慢と住民への謙虚な姿勢が欠けているのです。あわせて養豚業者の過去からのずさんな態度も大きな要因となっていると思われますが、まず最初に道路建設ありきの姿勢を貫く余り、付近民の同意も得ずに経営の展望も不確かなまま畜産基地を建設する構想はいかにも姑息ではないでしょうか。
 市長は、提案理由の中で、早急に合意が得られるように話し合いを進めたいとのことでありますが、12月9日の地域住民との協議会状況のもとで、今後の話し合いで正常化できると思っておられますか、きれいな水と空気を求める会から11項目の質問状が出されましたが、どのように対処するのですか、答弁を求めます。
 反省の態度が全く見えない養豚業者に対して、行政として今日まで毅然とした態度で取り組んでこられましたか、全く形跡が見受けられません。11月6日水質汚濁防止法と化製場等に関する法律違反で書類送検されている当事者に対し、公金を支出することで公社営畜産事業を行うことは、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律の趣旨に反するものと考えられるんですが、市長の答弁を求めます。
 解決のための3つの提案をいたします。
 まず、市が養豚業者に対して、これまでの行いに対して深く反省を地域住民に謝罪させることが前提です。第2に、二度と再び今日から公害を出さないようにしっかりとした公害防止協定を結ぶこと。第3に、設計段階から地元の住民や市が立ち会って養豚業者との協議をしてつくっていくことであります。無公害豚舎へ養豚経営者や地域住民で見学することなど提案いたします。
 今後は行政も養豚業者も誤りを重ねないようにするためにも、3つの提案に対して取り組まれることを求めます。道路建設だけに目を奪われることなく、住民の声をよく聞いて進めることです。
 最後に、開発行為による排水対策について伺います。
 農地が平成12年までに290ヘクタール、1つの村がなくなっていきます。油田や南般若では排水がはんらんする懸念から、土地改良区では土地開発業者に対し河川の改修を指導しています。
 ジャスコでは駐車場の地下に地下タンクをつくり、排水処理対策をしています。砺波市はチューリップ公園周辺に駐車場やチューリップ四季彩館、美術館を矢継ぎ早に整備していますが、排水対策は万全だったのでしょうか。チューリップ四季彩館や美術館の敷地3万6,000平米の開発時に地元から調整池の要望がありましたが、3カ所に分散することで対処しました。7月の降雨期には宮丸川が各地であふれました。この上1万平米の農地を潰して駐車場にする計画ですから、ますます排水が心配になります。農業振興地の農地は数年転用できないと指導していた砺波市が翌年には破っているではありませんか。地主が中核農家に頼み利用権も設定した矢先に、耕作者の理解も得ず、駐車場にする計画が出されましたから、耕作者は大変憤慨しています。今後の開発行為による排水対策について、どのように対処されるのか。
 そして何よりも土地利用計画をしっかりと守るように、市みずからが努めることが必要です。土地利用計画はまちづくりの根幹です。福祉や教育、景観の上からも将来に禍根を残さないように慎重で適切な方向性の確立と行政指導を強く要望いたします。
 以上で質問を終わりますが、昨日庄南小学校の5年生の女の子が学校へ一たん行ったお子さんが忘れ物をしたといって道の途中で亡くなられたことは、まことに遺憾であり、市政に携わる者として二度とこのようなことにならないようにしていかなければならないと思いました。
 50年に1回開かれる緑化フェアの駐車場に、これも必要かと思いますが、子供たちの教育環境をしっかりとしていかなければならないということを痛感いたしております。
 以上で終わります。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 西尾議員の御質問にお答えをいたします。
 まず最初に、沖縄の少女暴行事件に対して、どう思っておるかということでございますが、大変これは私も遺憾に思っておるわけでありまして、このようなことは二度と起こらないように、米軍に対して厳重に処置を申し込むべきであるというふうに思っておるわけでございまして、今後やはりたくさんの米軍もおりますから、よほどしっかりとしたこの風紀を守るような処置をしてもらわなければいかんのではないかというふうに思っておるわけであります。
 沖縄問題は沖縄県と国の問題でございますので、私がここでどうこう言うことは差し支えるわけでございますが、しかし、沖縄の基地は占領当時からの基地でありますので、そこにはやはりいろいろと改定すべきことがあるのではないかと想像をいたしておるわけであります。
 次に、財政問題でございますけれども、起債を繰り上げして返済すればどうかと、こういう御意見でございますが、今この起債というのは、やはり大蔵省の資金運用部資金でありますとか、郵政省の簡易保険、また公営企業金融公庫などの政府系の資金がたくさんあるわけでありますが、これは原則的には繰り上げは認められておらないわけであります。ただし、特別な風水害とかその他の場合には認められる場合もあるわけであります。
 また、何らかの理由で地方公営企業の経営安定化に資する上で、借金の返済が必要であるという場合には自治省において認める、こういうような特例もあるようであります。ただ、その中でも公営企業金融公庫あたりからの借換えは、これは自治省が認めたことによって縁故債を繰り上げるというような場合もあるわけでありまして、どうしてもなかなか繰り上げができないというものは、これはどうにもならないわけでありまして、その他の縁故債なんかにつきましては、この繰り上げが認められる場合もありますので、そういうものは逐次繰り上げながら返還をしていくということもあるわけでありますけれども、ただ、問題は繰り上げ償還をする場合には、それだけの資金がいるわけであります。その資金をどこから持ってくるか。減債基金とかそういうものがあるから、そこらからやればいいじゃないかと、こういうことでもありますが、市といたしましては、今あります減債基金6億6,000万等もありますが、そうしたものは逐次取り崩して償還をしていく。計画的にそういうものを取り崩して起債を返還していく、こんなふうに逐次やっておるということでありまして、全く放置しておるわけではないわけであります。
 そんなことなどから前に広域水道あたりも県から借り入れをした機会に、これは原資がありましたから、高いものを返したということもありまして、機会があればそういうふうに返還をしていくということにはやぶさかではないわけであります。
 それから次に、特養その他につきましては、それぞれ担当のほうから申し上げますが、大辻の畜産の問題につきましては、昨日も経過につきましては御報告申し上げたとおりであります。
 市としましては、もちろん養豚業者に対して何回となく経営をよくするように、公害をなくするようにということを申し入れてはおりますが、なかなか養豚業者のほうもこれは道路等の関係もあったりいたしまして、思うように対応してくれない、こういうようなこと等がありまして、だんだん延びてきたということであります。決して道路だけのことを考えておったわけではありませんので、前にも公社営畜産団地をつくってやればどうかということも考えたわけでありますが、当時はまだこの養豚については認められなかったということで、ついつい延びたということがありまして、やはり環境も一緒に整備をしていかなければいかんと、こういうことは前からも考えながら、あるいはまたほかの場所へ移転をすることはどうかということにつきましても、8カ所も探しましていろいろ検討したり、付近とも話をしたりいたしてきましたが、なかなか適地がなかったと、こういう経過もあるわけであります。ですからそうした環境も公害もないようにしなければいかんと、両方をやりながらやってまいりましたので、だんだん延びてきたと、こういうことであります。
 今後はお互いに誠意をもって地元の東野尻の皆さんと話し合いを進めていかなければならんということでありまして、近くまた話を進めるということにいたしておるわけでありますが、ある段階ではもちろん養豚業者もその中で一緒にこの話し合いをしていかなければいかんということになるわけでありまして、三者が悪かったところはお互いに認めて謝罪をし、またこれからの健全な運営ということに対しては公害防止の協定もしなければいかんと。もう既にほかの大辻部落とかは防止協定を結んでおるわけでございますから、両部落につきましても、やはり防止協定は結ぶということを当然やらなければいかんと思っております。
 また、それらの協定が完全に守られるかどうかということも大事でありまして、昨日も申しましたような環境浄化の委員会なんかもつくって、将来とも善良な環境が保たれるという処置も講じてはどうかという提案を今いたしておるということであります。
 それからその他の排水対策でございますけれども、チューリップ公園周辺の排水につきましては、よく事情を調査をいたしまして、なるべくそうした小さい川や溝に流さないような配慮も最初はしておりましたけれども、最近やはりある程度のものが流れておるのではないかと思うわけでありまして、この点はよく調査をしてそういうような事態には、油田土地改良区あたりとよく検討しながら協力して対応をしていきたいと、これは昨日金堂議員にお答えをしたとおりであります。
 土地利用計画につきましては、やはり我々も大体その枠を守りながらやっていかなければいかんと思っておるわけでありますが、なかなか今発展途上にあります砺波の状況から申しまして、それから地権者の関係等いろいろありまして、きちっと一寸もずらさずにやるということは大変これは難しいことでありまして、一方においては土地利用計画によってきちんとしたもの、あるいは環境を守らなければならん。一方においては、これからの開発に対する対応もしなければいかんと。このへんをどこで調和させていくか、どこに重点を向ければいいかということが、市として考えていかなければならんことであろうと思っております。
 まだしかし、今の状態ではもう少し砺波市が発展をしていかなければ、将来は大変やりにくくなるということ等もありますので、もう少し砺波市が向上していくことが必要でありますので、ある段階ではあるいは厳しくやる必要があると思いますが、今の段階ではまだそこまではなかなかやれないのではないかと、このように思っておるわけであります。
 以上であります。

◯議長(平木君) 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 西尾議員さんの質問にお答えいたします。
 東部小学校の第2体育館の建設のことでございますが、東部小学校の体育館の増築につきましては、市長が昨日金堂議員さんの質問に対し答弁されましたとおりでありますが、実は平成10年には東部小学校の体育館が35年を経過することになります。おおむね危険体育館という認定が受けられる時期になるかと思われますので、その時期において抜本的に建てることへの検討をしていくということも1つの方法ではないかと思っております。
 また、学校のマンモス化に伴う新しい小学校の建設については、今は児童数が増えていますが、今後宅地化がおさまった場合の児童数の推移等の検討も必要ですので、今の段階で学校を新たにというふうなわけにはまいらないというふうに思っております。
 以上です。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 民生部長 中島和之進君。
  〔民生部長 中島和之進君 登壇〕

◯民生部長(中島君) 西尾議員さんの御質問のうち、2点私のほうから御答弁申し上げたいと思います。
 1点は、特別養護老人ホームの建設についてでございます。
 昨日の代表質問にありましたように、在宅福祉と施設福祉をそれぞれ機能させながら、福祉対策を進めるのが前提でございます。保健、医療、福祉の連携を密にしながら在宅福祉を充実していくということが前提になろうかと思います。
 その上で、それぞれの御家庭・本人等の御事情によりまして、施設福祉が必要であればそれを収容措置するということになろうかと思います。
 そこで、現在砺波福祉圏では6つの特別養護老人ホームを抱え、定員はやなぜ苑の今回の30床を含めて435床になるところでございます。これにつきましては、ほぼ定員どおり満床状態にあるのが現実でございまして、当市の場合も12月1日現在における待機者は30数名でございます。そこで、やなぜ苑30床ができれば、これのかなりの部分が収容できるという見込みでございますし、なおかつ今民間病院さんで老人保健施設をおつくりになっておりますので、こちらのほうの御利用もあろうかと思うところでございます。
 ただ、現在の老人福祉計画は国、県レベルでその県の高齢化率その他を勘案してベッド定数を一応予定いたしておるわけでございまして、当砺波福祉圏においては、このやなぜ苑の30床で一応計画定員いっぱいになるところでございます。そこで国のほうでは平成5年度に全国の市町村が策定した老人福祉計画では不足するということで、平成7年度国の予算編成を通じて新ゴールドプランの策定をいたしましたが、これらの国の財源措置その他の前提の上で、いわゆるゴールドプランの見直しが必要になってくる場合に、地域の実態を踏まえて定員見直しを県のほうへ要請していきたいと、このように考えておるところでございます。
 次に、国保の高額療養費受領委任払い制度でございますが、この制度につきましては、御承知のことかと思いますので、割愛させていただきますが、県内では現時点では35市町村のうち4市3町が何らかの形で委任払いを実施しておりますけれども、大部分の市町村では、国あるいは県の指導もありまして、高額療養費貸付制度の拡充に努め、その運用を促しているところでございます。
 ちなみに当市の国保の場合、6年度に、この場合は国保に限らないわけですが、29件、貸付額で388万5,000円の貸付実績があるところでございます。
 そこで、お申し出の委任払いを実施に移す場合の問題点といたしましては、医療機関の同意が必要であるということであります。医療機関のほうでは患者本人にかわっての高額療養費の申請を代行しなければならないということで、事務的に極めて煩雑な問題が生じるわけであります。このことを医療機関側でどう受けとめられるかという問題が1点ございます。
 それから、当市で実施しようとしても、現在のところ国民健康保険の被保険者のみしか対象にならない。他の社会保険の皆さんについてはそれぞれ社会保険事務所管轄でございますので、仮に実施いたしましても、国保のみが対象で市民に対する不公平感が存在することも、我々としては懸念するわけでございまして、これらのことの解消がどのようになされるのか、県内他の市町村の動向も見きわめながら今後内容を詰めていきたいと考える次第でございます。
 以上でございます。

◯議長(平木君) 答弁を求めます。
 水道部長 福田正治君。
  〔水道部長 福田正治君 登壇〕

◯水道部長(福田君) 西尾議員さんの下水道の整備に対する質問にお答え申し上げます。
 下水道整備につきましては、マップにより原則的に1地区ずつ集合処理で施工してまいりたいと考えております。
 その地区で集合処理で対応できないところについては、小規模集合か個別合併で対応する考え方であります。
 西尾議員さんも御指摘のとおり、処理施設には汚泥が発生いたします。これらの処理は現在福岡町でお願いしているところでありますが、浄化槽が多くなると効率的な処理ができませんので、総合的に将来を検討の上していかないと、初めが安く後で高くなるということになりかねないのであります。
 したがいまして、これらの条件を考えますと、当市では厚生省の考え方よりも自治省の考え方がベターであると思っておりますので、般若地区ではこれらのことも地区民と協議しながら対応していきたいというふうに考えております。
 以上であります。

◯議長(平木君) 西尾英宣君。

◯9番(西尾君) 3点について再質問をいたします。
 地方債の高利のものについての返済機会があれば、返済をしていくという御答弁でございましたが、財政調整基金8億6,500万、減債基金7億1,100万円ございますが、おそらく今進めておりますチューリップ四季彩館あるいは美術館、そして温水プール、そして出町小学校の新築などのことを考えて、これからこの基金をやっぱり大事にしていかなければならないというお考えだと思いますけれども、7%、8%、縁故債であれば6.75%が一番高いんですけれども、それをやっぱりこの基金がありますから返済をして、それで今借りれば、私も銀行に勤めておりますから、3%で事業を行えるんですよ。銀行もそういう面では非常に縁故債の貸し出しに対しては力を入れているんです。ですからそういう立場から高いものは返済をして、この基金がありますから、それでやっていけばどれだけ財源が潤うかということを、ぜひ考えてやれるものであれば、今すぐやれることですから、それを直ちに行うようお願いをいたしたいと思います。
 それから、畜産基地のことについてでございますけれども、私も12月9日の懇談会に参加させていただけますかということで、土改の理事長さんに聞いたところ、どうぞどうぞぜひ聞いていただきたいということで、主催者の同意を得まして参加してきました。しかし、参加して本当に口々に市長さんに詰め寄ったような状況でした。私はもちろんその話し合いで解決していくことを望むものですが、あの人たちは本当に移転を望んでおられるんです。ですからそういう面では、本当にまず畜産業者の姿勢がやっぱり今問われると思います。その面でまず畜産業者に対して第一に今までのことを率直にわびて、こういう設計にするのでぜひ頼むという、本当に誠意ある姿勢が今問われていると思います。
 そういう面で後から話し合いするちゃ、何せ東野尻の人たちに黙らせると言えば言葉はちょっと語弊でございますけれども、とにかくやっぱり養豚業者の人に対して、まず本当に謝るという姿勢が第一だと思いますけれども、その姿勢が見えない。このことを私は率直に申し述べておきたいと思います。
 それから、民生部長さんに対して、事務的に大変煩雑であり、そして国保と社保の公平感がなくなると。国保に入っておられる人たちは非常に生活が大変な人たちがより多くおられます。しかも、先ほど言いましたように、3割の負担がかかりますから、そういうような面ではやはり病院の側にとっても滞納がなくなるから、ぜひ進めてほしいと、本当にそのことをちゃんと述べておられるんですよ。ですから砺波の総合病院でも富山市から申請があったから今まで行ったとはっきりやっておられることですから、今住民が本当に喜ばれることに対して、なぜ、直ちにやらないか。私はこういう姿勢がいろんな意味で今日の問題が発生してきておると思いますので、そういう面では高額療養費の委任払いを直ちにやっていただきたいということを、切にお願いをいたします。
 以上で終わります。

◯議長(平木君) 市長 岡部昇栄君。
  〔市長 岡部昇栄君 登壇〕

◯市長(岡部君) 起債の高いものを返済したいのは私はやまやまで、一方においては、北陸銀行から3%ぐらいで20年間ぐらいのものを貸してもらえれば、これは一番ありがたいわけですね。
  〔発言する者あり〕

◯市長(岡部君) 返済を受けてくれるかどうかが問題ですね。
  〔発言する者あり〕

◯議長(平木君) 静粛に。

◯市長(岡部君) そういうような状態がもしできるものなら、それでも私はいいと思います。現に土地改良区のほうも農協と今話をして、何か安いもので20年か15年のものができないかという話はいたしておりますが、そういうことを自治省が認めるかどうか、北銀がそういうことができるかどうか。こういうことが1つのかぎになるのではないかと思っております。
 それから、畜産基地の問題につきましては、やはり話し合いはもちろんこれから逐次やらなければなりませんが、移転ということでありましたが、先ほど申しましたように、幾つも幾つも土地を探しましたが、なかなかできませんので、今ここでやるとすれば、一番ベターな方法を考えざるを得なかったということであります。
 本人はもちろん悪かったことについては、皆さんに御許しをいただかなければならんと思っておるわけであります。
 高額医療費の問題につきましては、これはいろいろ議論の分かれるところでございまして、ほかのほうでもやっておれば、また検討をいたしてみたいと思っております。
 以上であります。

◯議長(平木君) 以上をもって通告による質問並びに質疑は終わりました。
 ほかに質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(平木君) 質疑なしと認めます。
 これをもって市政一般に対する質問並びに上程全議案に対する質疑を終結いたします。

◯議長(平木君) ただいま議題となっております議案第70号から議案第85号までの16議案につきましては、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。

◯議長(平木君) 次に、日程第2 食料・農業・農村基本法の制定に関する請願ほか2件の請願は、お手元に配付してあります請願文書表のとおり所管の常任委員会に付託いたします。

◯議長(平木君) 以上をもって本日の日程はすべて終了いたしました。
 お諮りいたします。18日から21日までの4日間は、委員会審査等のためそれぞれ休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(平木君) 御異議なしと認めます。よって、18日から21日までの4日間は休会することに決しました。
 なお、次会の本会議は12月22日午後2時から開会いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
 どうもご苦労さまでした。

 午後 1時50分 閉議