平成27年6月 本会議 定例会(第2号) 本文

1.会議の経過
 午前10時03分 開議

◯議長(村岡修一君) ただいまの出席議員は20名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第2号のとおりであります。

                  日程第1
     市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(代表質問)

◯議長(村岡修一君) これより本日の日程に入ります。
 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第39号から議案第43号まで、平成27年度砺波市一般会計補正予算(第1号)外4件について及び報告第2号から報告第7号まで、継続費の逓次繰越しについて外5件についてを議題といたします。
 これより、市政全般に対する代表質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 14番 稲垣 修君。
  〔14番 稲垣 修君 登壇〕

◯14番(稲垣 修君) 皆さん、おはようございます。傍聴席、満席でございます。本当に早朝から多くの傍聴者の皆様方、ありがとうございました。私からも厚く御礼を申し上げる次第でございます。
 私ども議会は、今、一般市民の方に市政の御理解を深めていただくため、傍聴に対する呼びかけをいたしているところでございます。私ども議会は、今6月、それから、9月、12月、3月の年4回の定例会を開催いたしております。ぜひとも皆様方には今後も議会を見ていただきまして、傍聴にお出かけになりますようにお願いを申し上げる次第でございます。
 また、きょうは冒頭に林議員、そして、山森前議長が全国市議会議長会から栄えある表彰を受けられました。私からも高い席からでございますけれども、お二人に改めましてお祝いを申し上げる次第でございます。大変どうもおめでとうございました。
 それでは、議長からお許しをいただきましたので、私は、砺波市議会6月定例会に当たりまして、自由民主党砺波市議会議員会を代表し、通告に従い、3項目の課題に絞り、夏野市長並びに齊藤副市長にお尋ねをいたします。
 まず、夏野市長には早いもので市政を運営されてから2年半余り、常に市民目線に立って、自らのモットーである前向き現場主義を貫かれ、市長就任時から公約とされております3つの施策、「さらに質の高い“となみ”」、「活力がつながる“となみ”」、「健全で安心な“となみ”」の実現に向け、真摯に取り組みをされ、加えて先例にとらわれない自由な発想による新しい事業を創出するための総合計画特別枠での「もうひとつ上の“となみ”」づくり事業にも積極的に取り組みをされており、本年度、人口減少の抑制策の一つとして、家庭内での子育てや介護などを世代間で支え合うことが重要との観点から、新たに三世代同居推進事業の積極的な展開など、さらなる市民福祉の向上、豊かな住みよいまちづくりに向けた市政運営に対し、高く評価をするものであります。
 さて、引き続き厳しい財政状況の中、平成27年度一般会計当初予算におきまして、前年度比4.4%増の213億3,000万円の地方創生元年と言われるにふさわしい積極型予算のもとでスタートされ約3カ月、本格的な事業展開、そして、予算執行についてはこれからでありますが、どうかいま一度各事業の優先度、緊急度、事業効果等を十分に精査され、財源の重点的かつ効率的な運用に努めていただきたくお願いを申し上げ、本題に入らせていただきます。
 まず最初に、成功裏のうちに終了されました2015となみチューリップフェアについて、夏野市長にお尋ねをいたします。
 本年で64回目となるチューリップフェアについては、皆様、御承知のとおり、「夢みる未来へ となみの花物語」をテーマに、国内最多の650品種、250万本のチューリップのもと、4月23日から5月6日までの14日間にわたり開催され、目標入場者数30万人に対して、ここ5年間の中でも最多となる32万1,000人を数え、大変喜ばしい結果でありました。
 去る5月13日の砺波市議会臨時会におきまして、市長より、議案説明に先立ち、2015となみチューリップフェアについての総括があり、成果の要因を以下のように述べられております。
 第1に、会期全般にわたり晴天に恵まれたこと、第2に、台湾からの観光客が飛躍的に伸びたほか、ASEAN諸国からの来場者も多く、海外に対する積極的な誘客キャンペーンの成果があったこと、第3に、晴天が続き、期間中に約23万本の大規模なチューリップの入れかえを実施し、会期末までほぼ良好な状態を保つことができたこと、第4に、チューリップフェア史上最多の650品種としたほか、6年ぶりのフラワーヒルや、北陸新幹線W7系をデザインした大花壇など、見どころが大変多かったこと、第5に、期間中、新高岡駅に停車するかがやきの臨時列車や、城端線臨時列車の快速チューリップ号の運行等による公共交通機関利用者の増加、加えて、高岡砺波スマートインターチェンジの利用等、流入車両の分散化による渋滞緩和など、本市を取り巻く公共交通基盤の整備効果が十分にあらわれたこと、そして、最後に、大盛況であった市内各地での連携イベントについても触れられております。
 また、総括の中で、市民を初め、各種関係機関や関係団体、ボランティア団体などに対する敬意と感謝の気持ちを述べられておりましたが、今回、晴天に恵まれたがゆえの御苦労もさぞかし多かったことと推察いたしております。特に主催者の砺波市を初め、砺波市花と緑と文化の財団、砺波市観光協会の職員の皆様に私からも敬意と感謝を申し上げたいと存じます。
 それでは、現在検証中のところもあるかとは思いますが、以下の点についてお伺いをいたします。
 1点目は、会期中の台湾、ASEAN諸国を含めた海外からの入場者数について。
 2点目は、会期中の城端線臨時列車快速チューリップ号の運行本数と乗車率及び城端線利用者のフェア入場料300円割引券での入場者数について。
 3点目は、会期中の高岡砺波スマートインターチェンジの利用状況と台数について。
 4点目は、数値化について、難しいこととは思いますが、会期中の砺波市における経済波及効果について。
 最後に、今回の反省点を踏まえ、来年度に改善すべき点の5点につきましてお伺いをいたします。
 次に、懸案事項となっております新砺波図書館の建設場所並びに出町文教ゾーン及び砺波体育センターの整備方針について、夏野市長にお尋ねをいたします。
 私も過去数回、市議会定例会の中で、新砺波図書館を含めた出町文教ゾーンの整備計画について、いろいろな観点から質問をさせていただきましたが、砺波市にとって新砺波図書館並びに砺波体育センターの整備はどちらも50年に一度の大事業であり、今後の砺波市のさらなる発展に不可欠な施設であります。
 振り返りますと、砺波市では、平成5年度に出町文教ゾーン土地利用構想を策定し、その9年後の平成14年度には、砺波市生涯学習施設計画検討委員会より生涯学習施設計画提言書が提出され、さらに、今回、新砺波図書館整備計画検討委員会からの新砺波図書館整備に関する意見書の提出となりましたが、その間約20年、時代の大きな変化の中で、議論は十分に尽くされてきたものと私は思います。
 さて、平成26年12月の市議会定例会において、井上議員より、砺波体育センターの耐震化と文教ゾーンの整備、あわせて図書館の整備について、砺波体育センターの耐震化は早急に必要であり、場所については文教ゾーンでの建設も考慮すべきであり、また、新図書館の建設場所についても、文教ゾーンの整備と砺波体育センターとあわせて検討すべきとの観点から代表質問があり、夏野市長は答弁の中で、砺波体育センターの耐震化は早急に必要だと考えているが、現在の施設を耐震化するだけでは、幾つかの課題を根本的に解決することにはならないし、また、もし現在地で改築するとなると、何年か利用できないこともあり、移転なども含めた検討が必要となってくる。なお、その際の移転先としては、現在の砺波体育センターが出町中学校のクラブ活動に日常的に利用されているという現状も考慮すると、出町中学校に近い、例えば文教ゾーン内での整備というのも一つの選択肢になるとした上で、改築予定の出町保育所を含めた文教ゾーン内の土地利用についても十分考慮、検討すべきとの答弁でありました。
 また、新図書館の建設場所については、砺波体育センターの移築も含めた公有地の有効活用の中で検討するのも一つの手法だとした上で、新図書館の機能を十分に生かすことができる最もふさわしい場所、そして、それらの建設コストなども総合的に検討する必要があるとの、かなり具体性のある、前進した答弁でありました。
 同じく、堺議員からの新図書館の整備年次計画についての一般質問に対し、市長は、平成27年度中に建設場所を含めた整備計画を策定することとし、その後、整備計画をもとに設計業者の選定を進め、選定に当たってはプロポーザルを実施し、今のところ平成28年度には基本設計、平成29年度に実施設計、それから、平成30年には工事に着手して、遅くとも平成31年度中には竣工したい。また、ハード、施設整備に当たっては、身の丈に合ったコストバランスにも配慮した図書館にすべきとの答弁でありました。
 私は、新図書館の整備計画の策定には相当の時間を要することを考慮すると、今年度のできるだけ早い時期に、新図書館の建設場所を決定する必要があると考えております。
 そこで、先の答弁から既に約6カ月、また、新砺波図書館整備計画検討委員会よりの意見書の提出から約4カ月が経過しており、今定例会初日、市長からの主な事業の進捗状況説明の中でも、提出された意見書を踏まえ、現在、望ましい建設場所の検討を進めているところであるとのことでありましたが、市長には、新図書館の建設場所について、ある程度の結論を出されている段階ではないかと思いますが、改めて建設場所についてのお考えをお伺いいたします。
 そして、2点目は、現在、年内の完成に向けて出町小学校区放課後児童教室の新築工事が予定されており、その後、出町ふれあいセンターが解体されると聞いております。さらに、出町保育所については、出町幼稚園との幼保連携型認定こども園化が計画されており、それらを考えると、園庭も含めた現在の出町保育所敷地あたりには相当の利用可能な用地が発生することになります。
 そこで、改めて市長に今後の文教ゾーンの整備方針並びに耐震化に伴う砺波体育センターの移転も含めた整備方針についてお伺いをいたします。
 それでは、最後に、多極ネットワーク型広域連携の推進と支援策として、来年度の砺波市重点事業要望項目の中に新しく入っております県西部6市による連携中枢都市圏について、齊藤副市長にお尋ねをいたします。
 国が推進する連携中枢都市圏について、私自身、行政用語としては聞いておりましたが、内容的にはほとんど認識できずにおりました。
 そんな中、先月の新聞報道で、県西部6市が広域で連携して地方創生に取り組むため、国からの財政支援を受けられる連携中枢都市圏を目指し、今年2月から協議を開始したとのこと。
 連携中枢都市圏は、中核となる都市が周辺自治体と連携し、医療や公共交通のサービス向上、経済成長などを推進する国の構想で、国の旧制度では、人口20万人以上の中核市があることを前提としており、県西部6市の中で最多の高岡市が約17万5,000人、6市圏域が約45万人であり、国は現在、新制度となった適用条件を検討中でありますが、今年3月に高岡市長は、人口20万人以上の条件を満たさなくても、圏域の人口規模に応じて支援の適用対象とするよう6市長連名で要望書を国に提出し、5月18日には、6市の担当者が課題について話し合ったとの内容でありました。
 連携中枢都市圏についての一定の認識は私自身できましたが、さらに認識を深めるため、改めて以下、お伺いをいたします。
 1点目は、制度の目的、狙いについて。
 2点目は、県西部6市での連携分野について。
 3点目は、認定によるメリットについて。
 最後に、認定に向けての課題と見込みについての4点についてお伺いをいたします。
 以上、明確な御答弁を期待し、私の質問を終わります。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
  〔市長 夏野 修君 登壇〕

◯市長(夏野 修君) おはようございます。
 稲垣議員の自由民主党砺波市議会議員会を代表しての御質問にお答えいたします。
 ほぼ満席の傍聴席の中で、お褒めのお言葉もいただきまして、まことに御配慮、感謝申し上げたいと思います。
 また、全国市議会議長会の表彰を受けられました林議員、それから、山森議員につきましては、私からもお祝いを申し上げたいと思います。どうもおめでとうございました。
 まず、1項目めの2015となみチューリップフェアについての御質問に、順次、お答えしていきたいと思います。
 チューリップフェアに対しましては、直接関係いたしました関係者だけではなくて、まさに本当に多くの市民の方々にボランティアなどを通じて御参加いただきましたし、また、関係の団体や企業の方々にも格別の御理解と御協力をいただきました。この場をかりまして、改めて感謝を申し上げたいと思います。
 初めに、1点目の海外からの入場者数についての御質問については、提案理由でも述べさせていただきましたが、国の観光庁によりますれば、近年、全国的に外国人観光客が増加傾向にありまして、中でも台湾からの観光客が最も多く、ASEAN諸国も大きく伸びている状況であるということでございます。
 そこで、本市におきましても、昨年度から本市への送客が最も期待されます台湾におきまして、立山黒部アルペンルートの運営会社であります立山黒部慣光株式会社とも連携して、現地の、台湾の旅行代理店を初めとして、行政機関に対しても営業活動を行うなど、積極的な誘客キャンペーンを実施してきたところでございます。
 その効果もありまして、本年のチューリップフェアでの外国人観光客の入場者数は、台湾からの観光客が飛躍的に伸びましたほか、タイ、インドネシア、ベトナム、マレーシア、フィリピン、シンガポールなどASEAN諸国からの観光客が多く見られるなど、昨年の推定の外国人入場者数が3,000人であったわけですが、それを大きく上回る8,000人を超えるお客様、中でも台湾につきましては対前年度60%増ということで、大変高い割合を占めたということでございます。
 次に、2点目の快速チューリップ号の運行本数や乗車率及び城端線利用者の割引券での入場者数についての御質問でございますが、まず、臨時列車快速チューリップ号につきましては、北陸新幹線の開業により、となみチューリップフェアへの来訪者の増加が見込まれたことから、JR城端線の高岡駅から新高岡駅を経由して砺波駅までを、途中の駅にとまることなく、フェア期間中の5月3日から5日までの3日間、毎日砺波行きが3本、それから、高岡行きが4本の1日7本、計21本が運行されました。
 また、あわせて3月14日から、今のところ今月末までですが、北陸新幹線のかがやき臨時便が新高岡駅に毎日1往復停車しているほか、チューリップフェア期間中には、さらにもう一本かがやき臨時便が運行されておりまして、こういったことでもJRの配慮に対して厚く感謝をしたいというふうに思っております。
 なお、JR城端線の臨時列車の乗車率につきましては、JR関係者に問い合わせたわけでございますが、JRによりますと、特段のこれについての個別の調査はしていないということで、数字はいただけなかったわけですが、私自身も実際に乗車してまいりました。その中で感じたところは、大体新高岡駅におりられて、お客様がそのまま流れてこられて、2両連結だったんですが、大体7割ぐらいの方の乗車率でございました。全部乗ったわけではありませんので、ケース・バイ・ケースかと思いますが、非常にスムーズに乗りかえておられまして、アクセスの向上や来場者の増加そのものにももちろんつながりましたし、また、臨時の快速もできたということで、広報の面からも大きな効果があったのではないかというふうに思っておりまして、ぜひ来年度以降も続けていただければなというふうに思っております。
 また、あわせてチューリップフェア実行委員会でも、JR城端線でお越しになりました観光客の増加に対応するために、砺波駅からフェア会場までを往復するシャトルバスを、土、日、祝日におきましては1日3台に増やしまして、お待たせすることなく円滑に御来場いただけるように配慮したところであります。
 チューリップフェアはいつも混んでいると、車で行っても混んでいるし、汽車で行ってもバスがなかなか来ないという、そういう悪評を何とか払拭したいと思いまして、やりましたところ、5月3日に少しだけちょっと渋滞がありましたが、そのバスも積み残し等がなく運行できたというふうに思っております。
 なお、JR城端線を御利用の方々に配布いたしました300円の入場割引券を利用された来場者数は、これは前年比37.2%増の5,034人となりまして、新幹線の開業や城端線の利用促進、さらには臨時列車によります増便の効果についてもあらわれたものではないかというふうに考えております。
 次に、3点目になりますが、高岡砺波スマートインターチェンジの利用状況と台数についてでございます。
 高岡砺波スマートインターチェンジにつきましては、これも提案理由でも申し上げましたが、本年3月1日の供用開始後、利用台数が順調に伸びておりまして、1日1,400台を超える状況であります。北陸地方整備局の管内には幾つもスマートインターチェンジがあるわけですが、14施設あるわけですが、その中でも4番目に多いということで、デビューしてすぐ4番目になったということでありますので、効果が上がっているのではないかというふうに思っています。
 御質問のチューリップフェア期間中の利用台数につきましては、4月23日から5月6日までの14日間の利用台数は2万5,692台であります。1日平均にしますと1,835台となっておりまして、中でも5月3日には供用開始以来最大の2,596台の利用があったところでございます。
 なお、砺波インターチェンジと高岡砺波スマートインターチェンジの合計の利用台数について、例えばスマートインターチェンジに行ったから、砺波インターチェンジは減ったんじゃないかというお考えもあるかと思いますが、そうではなくて、合わせましても1万212台ということで、前年の1.08倍というふうになっております。ですから、全体として底上げになったというふうに考えていいんじゃないかと思います。
 また、高岡砺波スマートインターチェンジの供用開始に合わせまして、新たな誘導案内看板の設置ですとか主要な交差点での誘導を徹底いたしました。また、誘導案内図の配布やホームページによります会場アクセスのPRなど、来場者への情報提供を充実したところでありまして、前年度に比べ自動車の駐車台数自身は実は増加しております。にもかかわらず、高速道路や市内の幹線道路などの渋滞は、ゼロとは申し上げませんが、ほとんど見られなかったということは、高岡砺波スマートインターチェンジの供用開始による交通分散化の効果もあったのではないかというふうに理解をしております。
 次に、4点目の砺波市におきますチューリップフェアの経済波及効果についてでありますが、議員もおっしゃったように非常に難しい状況にあります。指標となります明確な数値的根拠、例えば市内の方ですかとか、どこから来られたかというのをきちっと全部把握できないわけですので、また、例えば宿泊だとか日帰りの別も、入場者のところではなかなかわかりません。
 そういう意味では、どうしてもなかなか難しいわけでありますが、そういった中で、直接的な効果という考え方だけで整理しますと、今年のチューリップフェアは前年と比べまして3万6,000人増の32万1,000人の来場者ということでございましたので、直接的な経済効果としてフェアの入場料ですとか駐車の整理料、また、例えば道の駅となみの販売等の収入、大体2億円ほどではないかというふうに見ております。これはほんの一部でありまして、これに加えまして、当然ながらフェア会期中の市内のホテルや旅館などの宿泊施設の利用、これにつきましては大体例年の2割から3割増の宿泊者数だったというふうに聞いております。
 また、出町子供歌舞伎曳山まつりですとか、庄川木工まつりなどの連携イベントの来場者数も増えておりますので、これも大体1割からものによっては2割増しということでありますので、そういうことで類推するしかないわけでありますが、本市における経済波及効果も相当あったというふうに思いますし、また、砺波だけということではなくて、このエリア全体の波及効果というのも相当メリットがあったのではないかというふうに思います。この波及効果というのは非常に難しいわけですが、流れとしては大体御理解いただけるのではないかなというふうに思います。
 フェア関係の最後といたしまして、来年度の改善点についてはどうかということでございますが、新年度の2016、これは第65回になりますが、となみチューリップフェアにつきましては、今年のいろんな反省点なども踏まえまして、現在関係機関の職員で構成いたします、2016となみチューリップフェア実施本部研究会というもので、これは開催テーマなども検討する会議でありますが、いろんな開催概要ですとか、改善点についての協議を進めているところでございます。
 また、新年度は、第65回ということで、一定の節目になるということですので、特に砺波市若手職員で構成いたします研究会を市としても組織しまして、若者目線によりますフェアの問題点ですとか新しい企画などについても検討してもらっています。
 新年度に向けた新たな取り組みとして、現在、申し上げられることは、来年の3月に展示改装工事を終えますチューリップ四季彩館がリニューアルオープンできるというふうに思っております。また、今年もいろいろ話題にもしていただきましたが、職員研修でオランダへ出しました職員がいろいろアイデアをいただいてきたり、研究してきた成果、キューケンホフ公園での技術研修を生かした例えば花壇の展示ですとか、また、会期中、今年本当に天気がよくて、花の植えかえ等がございました。大変尽力もしたんですが、会期中の花の植えかえですとか、植えかえをしないで何か見せる方法ですとかという、花壇の維持対策といいますか、展示方策の検討、さらにはますます増えてまいります外国人観光客への多言語の対応ということです。英語、中国語は大体大丈夫なんですが、先ほど申し上げましたように、ASEAN諸国の方々がたくさんおいででございます。なかなかタイ語で全部やれというのは苦しいわけですが、タイ語ですとか、今年、イスラムの方の対応のために礼拝ができる場所等をつくりました。御利用もあったわけでして、大変好評でありましたが、そういう方々に対しても一定の対応ができるようにということも考えていかなくてはならないというふうに思っています。
 また、園内の回遊、ゾーンによってはあまりお客さんが来なかったというところもあるわけでして、この回遊をどういうふうにするかとか、導線をどう工夫するかということ、それから、そもそももうちょっと長い時間滞在してもらえないかなと、一番短い団体客は、北門から入って、池1周して帰るということでありますので、それはちょっとあまりにも寂しいわけで、もう少しいていただけるように、時間があれば、金も使うわけでございますから、少しでもそういう形で滞在時間が延びるような工夫も、それにはやっぱり魅力がないとできないわけでして、そういうことも考えていきたい。もちろん旅行会社にもそういうふうな魅力を訴えていく必要があるわけですが、そういうことも考えているところでございます。
 今後、具体的には先ほど申し上げましたいろいろな研究会で検討を進めていきたいと思いますが、7月の中ごろに開催を予定しておりますチューリップフェア実施本部において、開催概要を決めていきたいと思っています。
 いずれにしても、大切なことは、今後も市民がおもてなしの心を持って、それぞれの立場でこのチューリップフェアを盛り上げていく。砺波市民なのにチューリップフェアに行ったことがないという人が減るように努力をしていかないといけないと思いますし、引き続き市民全体で盛り上げるという伝統はやはり誇るべきことだと思いますので、そういうことを大切にしながらも、新しい試みにもしっかりチャレンジしていく。それが六十何回もできてきた秘訣だと思いますので、そういう伝統を守りながら、しっかりとチューリップフェアを盛り上げていきたいと思いますので、皆さん方の御理解と御協力もお願いしたいというふうに思っております。
 私からの最後でございますが、2項目めになりますが、新砺波図書館の建設場所、それから出町文教ゾーン、それから砺波体育センターの整備方針についてということと、新図書館の建設場所についてという点、それから文教ゾーンと体育センターとの整備方針、これもいずれも関連がございますので、あわせて一括してお答えいたしたいと思います。
 まず、新砺波図書館につきましては、本当に多くの市民の方々が関心を持たれまして、いろんな御意見もいただきました。平成25年の12月に新砺波図書館整備計画検討委員会というものを設置いたしまして、以来9回にわたって委員会が開催されまして、今年の2月には新砺波図書館整備に関する意見書というものを御提出いただきました。
 この委員会では建設場所そのものの議論があったわけではありませんが、建設場所としてどのようなところが望ましいかという概念的な立地条件の検討がなされたところであります。どの場所がいいかという議論ではなくて、こういう要素、条件が必要だということの御議論をいただいたわけですが、その条件としては、1つ目には、利用者が気軽に立ち寄れて、わかりやすい場所にあること、それから、2つ目には、交通のアクセスが便利で安全な場所であるということ、それから、3つ目には、広い駐車場が確保できる場所であるということ、4つ目には、人口密集地域から離れていない場所であることと、4項目に配慮する必要があるというふうな御指摘がある意見書でございました。
 市ではこの意見書を受けまして、これまでの、例えば総事業費などの財政面も含めて、具体的な建設地の選定作業を進めてまいったところであります。その中で、例えば既存の公有地を有効活用して立地条件とされている4項目についても、十分配慮した場所に建設すべきではないかという結論に至ったところでありまして、さまざまな要素も十分に検討いたしました結果、その場所といたしましては、現在の砺波体育センター敷地に建設するという方針を固めたところでございます。
 繰り返しになりますが、その主な理由といたしましては、幹線道路であります国道156号に面して市内外から多くの利用が見込まれること、それから、エリアアクセスも容易であるということ、それから、人口密集地域やチューリップ公園、高等学校にも近いということ、また、ひいては本市のランドマークにもなり得る立地環境にあるということなどでございます。どこに図書館があるのかといったときに、156号線を走ってくればわかると、一言で済むわけでありまして、そういう点も含めて、また、出町の市街地からもそう遠くない、それから、全国的にも有名なチューリップ公園からもそれほど遠いわけではないということであります。
 ただ、これに伴いまして移転の必要があります砺波体育センター、それから、出町文教ゾーンの整備方針につきましては、平成26年12月の市議会本会議の自由民主党砺波市議会議員会、井上議員の代表質問で、これも御紹介がありましたが、お答えしたとおりでありまして、砺波体育センターは、老朽化が進んでいるということや未耐震、耐震対応ができておりませんということから、これも同様に耐震対応ができておりません、旧出町小学校の体育館であります出町体育館、これを統合すると、2つつくるのではなくて、統合する形で出町文教ゾーンのエリア内で新たに整備することが現在の利用実態、先ほど紹介ありました、例えば出町中学校のクラブ活動の利用ですとか、地域の社会体育の利用だとか、そういうことを考えますと効果的であるというふうに考えております。
 したがいまして、出町文教ゾーンにつきましては、幼保連携型認定こども園として移転改築の準備を進めております出町保育所に加えまして、新たな社会体育施設であります新砺波体育センター、仮称ですけれども、整備することといたしたいと考えております。
 なお、整備スケジュールといたしましては、今のところでありますが、まず、新たな認定こども園につきましては、一部の園庭部分を除きまして、平成28年度末までに整備するということにしておりまして、出町保育所、出町幼稚園がそろうというわけです。それから、新砺波体育センターを平成30年の夏ごろまでには何とか移転改築した後、その体育センターの跡地に新砺波図書館を平成31年度末までに完成させるという予定としております。それぞれ結構スケジュール的にはタイトでありますが、順番に整備をして進めていきたいというふうに考えております。
 私からの答弁は以上でございます。その他につきましては、副市長からお答えをさせていただきます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 副市長 齊藤一夫君。
  〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕

◯副市長(齊藤一夫君) 私からは、稲垣議員御質問のうち、3項目めの県西部6市による連携中枢都市圏についてお答えをいたします。
 まず、1点目の制度の目的、狙いについてでありますが、国のまち・ひと・しごと創生総合戦略では、相当規模の圏域において市町村が連携し、コンパクト化とネットワーク化により、人口減少・少子高齢社会においても一定の圏域人口を有しつつ、活力ある社会経済を維持することを目的として連携中枢都市圏を形成することを推進するとしております。
 また、連携中枢都市圏の役割としては、戦略的な観光施策などによる経済成長の牽引、高度医療サービスの充実などによる高次都市機能の集積・強化、介護・福祉・教育などの機能強化による生活関連機能サービスの向上などが求められているところであります。
 次に、2点目の県西部6市での連携分野についてでありますが、観光、防災、医療、生活環境、公共交通など、さまざまな分野で重層的な都市連携が考えられ、現在どのような連携を図っていくかが検討課題となっております。
 そこで、これまでも本制度について理解を深めるため、県西部6市の副市長及び担当課長による会議を開催してきたところでありますが、引き続き連携分野について研究を進めることとしております。
 次に、3点目の認定によるメリットについてでありますが、現在の制度では連携中枢都市圏に認定されることで、都市圏の取り組みに対してさまざまな財政支援があります。例えば中枢拠点となる都市には、その人口規模や連携市町村数に応じ、普通交付税や特別交付税などの財政措置があり、また、連携市町村の取り組みには、1市町村当たり1,500万円を上限に当該事業費を勘案して特別交付税措置があります。その他にも補助事業採択における配慮なども示されているところであります。
 次に、4点目の認定に向けての課題と見込みについてでありますが、県西部6市の中には、拠点都市になり得る人口20万人以上という要件を満たす都市がないことから、それぞれの6つの都市を核に高次の都市機能を集積させ、都市間ネットワークを強化することで、多極ネットワーク型の新たな広域連携の構築を目指しておりますが、現状では、連携中枢都市圏に位置づけされる要件を満たしていないことが大きな課題となっております。
 このようなことから、当地域のような多極ネットワーク型の広域連携で一定以上の人口規模があり、圏域として一体化している場合でも連携中枢都市圏に位置づけられるよう、県西部6市と県が足並みをそろえ、関係省庁に対して要望していくこととしております。
 また、同様に、県西部市議会議長会においても、6市の議会が結束していくことを確認されており、今後は議会とともに足並みをそろえ、県西部の発展を目指して努力していくことが重要であると考えております。
 私からは以上であります。

     市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(一般質問)

◯議長(村岡修一君) これより市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 2番 桜野孝也君。
  〔2番 桜野孝也君 登壇〕

◯2番(桜野孝也君) 議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、市政一般に関する質問と若干の提案をさせていただきます。
 まず、1項目めは、子どもの健やかな体の育成についてお伺いいたします。
 1点目は、子どもの運動器の機能についてであります。
 先日、テレビを見ていましたら、最近の子どもは片足でしっかり立てない、かかとを床につけたまましゃがめない、手を真っすぐ上げることができないなど、体を動かす上で基本的な動作ができない子どもが多いということが取り上げられていました。そして、それは運動器がうまく機能していないからだということでありました。
 運動器という言葉はふだんあまり使わない言葉だったので、調べてみましたら、骨、関節、筋肉、靭帯、神経といった人間の体の動きを担当する組織、器官のことでありました。
 では、なぜ最近の子どもに運動器不全の子どもが多いのかというと、一昔前に比べて外で遊ぶ機会が減ったことや、スマートフォンやゲームが身近なものになり、長時間動かなくなったことなどが原因ではないかと言われております。
 そして、これらの子どもをそのままにしておけば、骨、関節、筋肉などの運動器の障害のために、立つ、歩く、走るなどの能力が低下するロコモティブシンドローム、運動器症候群になってしまう可能性があるとのことで、このロコモティブシンドロームというのは、もともと高齢者が寝たきりや要介護になってしまう原因の一つとして考えられていたものでありますが、その予備群が今、子どもにまで広まっているとのことでした。
 平成28年度からは、この現状を重く見た文部科学省は、運動器の機能不全や障害を早目に見つけ出すために学校の健康診断の見直しを行うことになりました。
 では、うちの子はスポーツ少年団や運動部に入っているから大丈夫という方もいらっしゃるかと思いますが、ここで気をつけなければいけないのが、体の同じ部分を使い過ぎることもよくないということであります。1種目しかやっていなかった場合、同じ関節や筋肉しか使わないので、どこかに障害が出てくるというもので、これもロコモティブシンドローム予備群になってしまう原因の一つとされています。
 今の時代は、運動が足りない子どもと運動し過ぎる子どもの二極化が進んでおり、両者へのチェックとフォローが大切であるとされています。一昔前であれば、遊びの中でたくさんの経験を積んで体の使い方を覚えていったと思うのですが、今はそういった環境や機会が減っている状況にあります。
 そこで、本市の子どもたちの運動器の機能について、現状をどのように捉えておられるのか、また、子どもたちがきちんとした体の動きを学ぶための環境をどう整えていかれるのか、当局のお考えをお聞かせください。
 次に、2点目として、体力・運動能力の向上についてお聞きいたします。
 昨年11月に2014年度の全国体力テストの結果が発表されました。対象は、小学5年生の男女、中学2年生の男女で、50メートル走、立ち幅跳び、ボール投げ、握力など8種目を調査し、都道府県別に平均値を出したものであります。結果としましては、福井県が対象4部門とも1位という結果で、富山県は、小5男子13位、小5女子10位、中2男子17位、中2女子29位という結果でありました。ちなみに、石川県は、小5男子4位、小5女子6位、中2は男女とも7位であります。
 そこで、市町村別のランキングは出ているわけではございませんが、砺波市の子どもたちの体力・運動能力はどのくらいのレベルにあるのかなど、本市の子どもたちの体力・運動能力の現状についてお伺いいたします。
 次に、今ほどの4部門で全国1位だった福井県は、2008年度に全員参加の現行方式でテストが始まって以来、小5男女は全て1位、中2男女も1位から3位と全て上位をキープしております。
 私は、ランキングが全てではないと思っておりますが、ここで注目したいことは、福井県は以前から独自に小学4年生以上と中高生の運動能力テストを実施し、運動への意識を高め、その結果をもとに各学校における体力向上に向けた取り組みについて、体力づくり推進計画書と体力づくり推進報告書を提出してもらっており、上位をキープするには、独自の取り組みをしっかりと行っているということであります。
 文部科学省の体力・運動能力調査によると、青少年の体力は1985年ごろがピークで、近年は下げどまったと言われておりますが、80年代半ばのレベルにはまだまだ遠く及ばない状況にあります。
 体力低下の要因は、社会を取り巻く環境の変化だから仕方がないと言われれば、それまでかもしれません。しかし、今後、体力低下世代が大人の年代になっていけば、生活習慣病の増加や医療費の増大ということも懸念されると思います。医療費抑制という観点からも、体力・運動能力の向上を図ることが重要なことであると思います。
 現在、砺波市においては、学校におけるスポーツ環境の充実ということで、子どもたちの体力・運動能力の向上を目指し、スポーツ指導者の派遣事業を行っておられます。私も、専門の方が指導されることはとてもいいことだと思っております。
 そこで、このスポーツ指導者派遣事業の効果についてどのように捉えておられるのか、お伺いいたします。
 次に、子どもたちに運動の楽しさや基礎的なことを教えるためには、専門の指導者や学校の先生だけでなく、保護者の協力も必要だと考えます。ただ、保護者の中には何をどうやって教えたらいいのかわからないという方が少なくないと思います。
 そこで、今行っている指導者派遣事業を、子どもだけでなく、大人も対象にすればどうかと思うのであります。
 私は、昨年、県西部体育館で行われたコーディネーショントレーニングというものに親子で参加したのですが、とてもいい企画だと思いました。保護者の方にも基礎的な知識や教え方を知ってもらえば、家庭でもちょっとしたトレーニングができますし、運動能力の向上につながると考えますが、いかがでしょうか。当局のお考えをお聞かせください。
 次に、2項目め、ヘルスツーリズムについてお伺いいたします。
 ヘルスツーリズムとは、自然豊かな地域を訪れ、そこにある自然や温泉、体にやさしい料理を味わい、心身ともに癒やされ、健康を回復、増進、保持するという観光形態のことであります。政府の先月まとめた行動計画の中で、温泉滞在と健康指導を組み合わせるなどした、地方でのヘルスツーリズムを推進するとしております。
 そこで、1点目は、温泉を活用したツアーの実施についてお聞きいたします。
 政府の推進する温泉と健康の組み合わせで、砺波市で考えられるものとしては、温泉と食、ウオーキング、森林浴などが考えられると思います。ほかにも考えればいろいろあると思いますが、このように温泉に泊まりながら、食と運動によって生活習慣病の改善を図るというようなツアーを実施したらどうかと思うのであります。
 自然や温泉や伝承料理など、地域資源を活用し、砺波らしいヘルスツーリズムの創出に取り組めばどうかと思うのですが、いかがでしょうか。当局のお考えをお聞かせください。
 次に、2点目は、伝承料理の活用とPRについてお伺いいたします。
 今年の3月に、農家レストラン大門がオープンしました。このことによってより多くの方に砺波の伝承料理を味わっていただけるようになりました。そして、また、砺波の伝統的な家屋、アズマダチも同時に見て、体験していただけるようになりました。
 これまで、単品ではPRするときにどうしても弱かった郷土料理でありますが、あれだけ一度にたくさんの種類が食べられるというのは、砺波の伝承料理として自信を持って外に発信していけるものと思います。
 また、最近、日本食は世界でも健康食として人気が高く、医学的にも注目が集まっていると言われております。
 平成25年12月には、和食がユネスコの世界無形文化遺産に登録されるなど、より一層、日本の食文化が注目されるようになってきております。地域の住民にとって当たり前の食材や食文化でも、他の地域からの来訪者にとっては、魅力的な食として受け入れられる可能性は十分にあります。
 私は、ヘルスツーリズムの組み合わせとして、これまで観光の素材としてはいま一つだった砺波の郷土料理である伝承料理を活用していくことができないかと思うのであります。そして、そのためには伝承料理がただ体によさそうではだめだと思うので、専門機関などの協力も得て、科学的根拠に基づいた効果を示すことが大切だと思います。
 また、食材や食文化にまつわる情報も収集、分析し、これらの情報を整理してPRしていくことが大切だと考えますが、いかがでしょうか。伝承料理の今後の活用とPRについて、当局のお考えをお聞かせください。
 次に、3項目め、伝統産業・地場産業の支援についてお伺いいたします。
 砺波市には幾つかの伝統産業、地場産業がありますが、チューリップなどの農業に関しては、これまで先輩議員が質問をいろいろとされてきましたので、今回は国から伝統工芸品として指定を受けている庄川挽物木地、それと大門素麺についてお聞きしたいと思います。
 この2つに共通して言えることは、どちらも技術を継承していかなければならないということと、その技術を継いでくれる人がいなくて困っておられるということであります。どちらも砺波を代表する特産品でありますので、何とかして後継者の問題を解決しなければなりません。私は、そのためには今よりももっと危機感を持つこと、そして、若い人たちに仕事の中身や魅力を知ってもらう努力をすることが必要だと思っています。
 どちらも技術を習得するにはそれなりの年月を要します。もし技術の継承が途切れたら、それを復活させることは容易ではありません。現在、携わっておられる方たちもだんだん高齢化していきます。その方たちが教えることのできる間に後継者を見つけなくてはなりません。このような後継者問題は全国各地で起こっています。
 そんな中、他の自治体では、地域おこし協力隊の制度を活用して後継者問題に取り組んでいるところもあります。私は、地域の伝統産業や地場産業の技術を次世代につなげていくためには、後継者を全国に求めてもいいのではないかと考えます。
 砺波市は、今年度、採用までは至らなかったものの、空き家の利活用、移住・定住施策の推進ということで、地域おこし協力隊を1名募集されました。空き家対策ももちろん大事な問題でありますので、それに加えて、今後、後継者問題に取り組むという意味で地域おこし協力隊を活用されたらいかがでしょうか。当局のお考えをお聞かせください。
 最後に、私の地区には県外から井波彫刻を学びに来て、独立後も青島に住んでいる若者がおります。彼は地元の行事や祭りなどにも積極的に参加し、今では地元の人以上にこの地域を盛り上げたいと頑張ってくれています。私は、彼のような人間が一人でも多くいれば、砺波市はもっと元気になると信じております。
 以上で私の質問を終わらせていただきます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 教育長 山本仁史君。
  〔教育長 山本仁史君 登壇〕

◯教育長(山本仁史君) 私からは、1項目め、子どもの健やかな体の育成についての、まず、1点目の子どもの運動器の機能についての御質問にお答えいたします。
 子どもの運動器の機能につきましては、議員御指摘のとおり、しゃがめない子、転んでも手をつけず、顔から地面にぶつかる子など、いわゆる基本的な動作ができない子が増加しているように感じております。これは、以前は外遊びなどで自然に身についた動作が、少子化やライフスタイルの変化等により、経験不足となり、運動器の機能低下を招いていると思われます。
 そこで、市では、小中学校において新体力テスト、保育所、幼稚園でも独自の体力テストを行い、県、全国平均と比較し、対策を検討する中で、保育所、幼稚園及び小学校では多様な運動遊びを経験できる場の設定を工夫し、運動機能に偏りが出ないように努めており、中学校でもサーキットトレーニング等を通して総合的な体力アップを図っております。
 また、学校の授業を通して体を動かす楽しさ、自分の体を思うように動かすことのできるすばらしさを味わうことで、生涯を通して運動に親しむ子どもを育てていきたいと考えております。
 次に、2点目の体力・運動能力の向上についてのうち、まず、砺波市の子どもの現状についての御質問にお答えします。
 市内小中学校におきましては、先ほども申し上げましたが、小5、小2はもちろん、全学年を対象に、先に申し上げました新体力テストを実施しておりますが、その結果によりますと、小学校では50メートル走やソフトボール投げなど8種目を行い、これを学年別、男女別に分類した96項目中、砺波市の小学生は、50項目が県平均を上回っております。
 また、中学生も同様に、48項目中23項目が県平均以上となっており、学年や種目によって差はあるものの、砺波市の子どもたちの体力・運動能力はほぼ県平均並みと言えると思います。
 種目別に見ますと、本市の子どもたちは、敏捷性、持久力などにはすぐれているのですが、握力や体の柔軟さに課題が見られるという現状となっております。
 これら各項目の分析につきましては、保育所、幼稚園、小学校及び中学校の先生方による調査委員会を行い、分析しておりますが、平均を下回る種目については、学校ごとに課題と達成目標を定めて取り組むなど、対策を進めております。
 次に、指導者派遣事業の成果についての御質問ですが、現在、本市では独自事業として、保育所や幼稚園に運動遊び指導者を派遣するホップ・ステップ・ジャンプ事業を行っており、遊びを通して体を動かす楽しさを味わい、運動好きの子どもを育てる取り組みにより、幼児期から運動に親しみ、健やかな子どもを育てる環境づくりに努めております。
 また、現在、中学校の運動部においては、スポーツ指導者派遣事業として、部活動講師をほぼ全ての部活動に派遣しております。
 このような幼児期からの取り組みにより、平成27年3月に行いました砺波市少年優秀スポーツ選手の表彰において、小学生42名、中学生54名の計96名を表彰したところであり、多くの小中学生が県予選を勝ち抜き、全国大会に出場し、好成績を収めるなど、指導者の方々や先生方のおかげで着実に成果を上げていると思っております。
 最後に、今後の取り組みについての御質問ですが、子どもに運動の楽しさを教えるには、保護者の協力がとても大切だと考えております。今年度、保育所、幼稚園の運動指導で、親子運動教室を14回、そのほか行政出前講座として小学校の親子活動を予定しております。その際、子どもと一緒になって保護者自身も楽しんでいただくことが、子どもたちにとって運動がごく身近なものとなり、運動能力の向上につながるものと考えております。ぜひ多くの保護者の方々に参加していただきたいと願っております。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 商工農林部長 牧野裕亮君。
  〔商工農林部長 牧野裕亮君 登壇〕

◯商工農林部長(牧野裕亮君) 私からは、2項目めのヘルスツーリズムについての御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の温泉を活用したツアーの実施についてでございますけれども、本市は、散居村、庄川峡などの自然やチューリップなどの花、庄川温泉郷など、国内外に誇れる魅力ある地域観光資源を多く有しておりまして、これらの資源をブラッシュアップしながら結びつけ、観光振興を図ることとしております。
 まず、温泉と健康との組み合わせにつきましては、例えば温泉と温泉泥パックを使った温泉療法、エステサロンを組み合わせたサービスを提供されますなど、既に庄川温泉郷の旅館で実施されておりまして、好評を得ているとのことでございます。
 また、散居村の景観を望みながらのウオーキングや増山城跡の歴史にふれながらのトレッキングといったツアーなどにつきましても、関係機関や旅行会社等で企画・実施されております。
 こうしたことから、議員御提案の温泉と食、ウオーキング、森林浴などを組み合わせたツアーの実施などにつきましては、本市の自然や温泉、食、イベントなどの観光資源の魅力につきまして、本年、旅行業を取得いたしました砺波市観光協会とも連携しながら、旅行業者などにも各種ツアーの企画に組み込んでいただけるよう、さらなる情報発信等に努め、砺波市らしいヘルスツーリズムの創出につなげてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の伝承料理の活用とPRについての御質問にお答えいたします。
 議員御紹介いただきました農家レストラン大門は、砺波地域の伝承料理を味わっていただくとともに、伝統的家屋アズマダチの雰囲気を体感できる施設として3月にオープンされたものでありまして、観光振興にも寄与いただいているところでございます。
 また、近年の健康志向の高まりから、伝統料理の食文化や食材に対する意識も大きく変わってきているところであり、砺波地域の伝承料理についても大いに注目されてきております。
 そうした中で、砺波地域の伝承料理には、大門素麺やゆべす、よごしなど多種多様なメニューがございまして、砺波平野の暮らしや伝統行事などとともに地域に根づいてきたものばかりでございます。また、農家レストラン大門の料理は、食生活改善推進委員会会長を務められていた女将さんが手がけられておりまして、健康にも十分配慮されたものとなっております。
 なお、富山県食育推進会議が発行しております富山版食事バランスガイドでは、主食、副菜、主菜などに分けまして、それぞれの分類ごとの料理例の中において、砺波地域の伝承料理が健康に役立つ料理として数多く紹介されているところでございます。
 本市といたしましては、砺波地域の伝承料理について、観光資源としての食、食文化やヘルシー性などを関連づけながら、砺波市観光協会とも連携しまして情報発信に努めますとともに、旅行商品に組み込んでいただけるよう、旅行業者などへのPRにも積極的に努めてまいりたいと考えております。
 次に、3項目めの伝統産業・地場産業の後継者の確保と育成についての御質問にお答えいたします。
 議員御紹介ございました、総務省の取り組みの一つでございます地域おこし協力隊は、地方に地域外の人材を積極的に誘致しまして、その定住、定着を図ることで地域力の維持、強化を図っていくことを目的とした制度でございまして、平成26年度では、444の自治体で1,511名の隊員が受け入れされており、本年度、本市においても、空き屋対策の取り組みとして1名を募集しているところでございます。
 お尋ねのとなみブランドであります庄川挽物木地や大門素麺の後継者の確保につきましては、まずは魅力的な産業として認知されることが必要ではないかと考えているところでございまして、本市といたしましては、これまでも首都圏を初め、大阪、名古屋などでの観光誘客キャンペーンとともに、となみブランドである特産品の積極的なPRに努めてきたところでございます。
 一方で、庄川挽物木地や大門素麺を手がけられている方々の高齢化が進んでおりまして、長年培われた技術を受け継ぐ後継者がいらっしゃらないことに関しましては、本市といたしましても強い危機感を持っているところでございます。
 そこで、他市の先進的な後継者対策を見てみますと、高岡市では伝統工芸産業希少技術継承事業、金沢市においては、金沢の技と芸の人づくり奨励金の事業がございまして、その内容を見ますと、一定の技術や技法を習得し、定住の意思を持つ者を募集いたしますとともに、技術を教える側への支援を盛り込んだものとなっております。
 御提案の地域おこし協力隊の活動につきましては、伝統産業、地場産業のPRや魅力の発信などに効果が期待できますが、後継者の確保や育成のためには、さらなる対策が必要と考えております。
 本市といたしましては、今後、地域おこし協力隊の活用も含めまして、他市の動向やその効果などを見極めながら関係団体等から御意見もいただきまして、どのような対策が効果的か検討してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 7番 川辺一彦君。
  〔7番 川辺一彦君 登壇〕

◯7番(川辺一彦君) 議長のお許しを得ましたので、通告に従い、大きく2項目の質問をさせていただきます。
 まず、1つ目の項目である空き家対策事業の展開についてのうち、砺波市空き家対策条例等の効果と今後の展開についてお伺いいたします。
 国は、全国に820万戸に及ぶとされる空き家に対し、空き家の適切な管理及び空き家等利活用のための対応が必要であるとして、空き家等対策の推進に関する特別措置法が先月26日より全面施行となりました。
 砺波市では、国に先立ち、平成25年度から少子高齢化や地域農業の衰退などによる人口減少によって増加する空き家が引き起こす散居景観の崩壊を食いとめ、地域住民の安全・安心を脅かす状況に対処するため、砺波市空き家等の適正管理及び有効活用に関する条例を施行し、あわせて改修費補助制度の確立、空き家担当職員の配置による空き家意向調査や空き家情報バンクの充実など、迅速な対応がなされました。
 そして、初年度はその空き家情報バンクに22件の空き家が登録され、うち5件が売却、また、5件について賃貸契約が成立するといった実績であったとのことでした。
 しかし、平成24年12月末での空き家調査による件数が337件であったのが、平成25年12月末では338件と、空き家の解消が58件であったのに対し、新たに空き家として認知されたものが59件ということで、これらの制度が一定の空き家解消につながってはいるものの、それ以上に増加している空き家の実態が浮き彫りになったと感じられるのです。
 平成26年度に入ってからも、農家レストラン大門や小規模多機能型居宅介護施設ゆたか町の家での空き家有効活用の研究、佐々木邸での砺波暮らし体験や大学ゼミの合宿誘致など、空き家利活用の取り組みは順調に進んではいるようなのですが、現在、空き家利活用の問い合わせ件数が95件あるにもかかわらず、空き家情報バンクへの掲載件数と利活用の案内が可能な空き家件数を合わせても12件余りしか登録されていないのが現実となっているのです。
 加えて、空き家所有者の高齢化や市内における60歳以上の単身世帯数が1,600軒余りもあることなどを思うとき、今後もさらに増え続けるであろう空き家による砺波市の10年後、20年後の景観の悪化や治安の低下が大変懸念されるのです。
 そこで、砺波市空き家条例等の施行から2年が経過しようとしていますが、今ほど申し上げました状況からいたしますと、空き家がもたらす社会問題について、空き家所有者を初め、市民の間にまだまだその理解が十分浸透しているとは思えないのですが、これまでの空き家対策としての条例の効果及び今後の空き家解消の展開などをどのようにお考えであるのか、夏野市長の御所見をお聞かせください。
 次に、空き家情報バンクの充実と活性化及び地域おこし協力隊事業と地区協力体制の構築についてお伺いいたします。
 近ごろ市内の空き家情報を全国へ発信する手段とされている空き家情報バンクの活用がいささか停滞しているように感じています。先ほど申し上げましたとおり、この情報バンクが充実され、活性化されるには、買いたい、借りたい、利用したいなどの問い合わせ件数が95件もある中で、紹介できる物件が空き家情報バンクのホームページに掲載された8件を含む12件しかない状況は、いささかお粗末ではないでしょうか。
 このたび、私がいろいろリサーチした中に、地域内に存在する空き家に対する市民の認識と空き家の所有者の認識には大きな違いがあるということでした。地域を離れ、遠くにお住まいの所有者からすれば、自宅は自分の故郷であり、思い出がいっぱい詰まった場所という思い入れが強く、空き家になっていることが地元に迷惑をかけているとはみじんにも感じておられないのです。所有者の皆さん全員がそういう思いではないかもしれませんが、この地域に在住し、その空き家の周りに居住する市民の思いを空き家の所有者に十分伝え、適切な管理や空き家利活用への理解を得る必要があると考えるのです。
 そこで、先ほど桜野議員からも発言がありましたが、今年度の当初予算に計上されていた地域おこし協力隊のことですが、この事業は空き家所有者に対して売り手、貸し手側としての具体的な活用策を提示するなどしながら理解を得たり、空き家利活用希望者との仲介を促進するための事業であると理解していたのですが、現在この事業はどの程度進捗しているのでしょうか、お聞かせください。
 また、この事業には市内に存在する空き家情報に詳しい21地区ごとの地域の協力が必要なのではないでしょうか。強く郷愁を抱く空き家所有者とスムーズにコンタクトし、より地域の実情を理解してもらうためにも、所有者と交流のある地区民の力をかりることがこの事業の成功の鍵だと思うのですが、いかがでしょうか。
 空き家情報バンクの充実と活性化、そして地域おこし協力隊事業と地区協力体制の構築について、副市長にお伺いいたします。
 次に、空き家の適正管理の充実についてお伺いいたします。
 先にも申し上げましたが、国がこのたび危険な空き家の強制撤去や自治体の権限等も明記した空き家等対策の推進に関する特別措置法を全面施行したことによって、この富山県では、住民の意識向上など空き家対策の進展につながるものと期待が高まっております。
 しかし、ほかの県では、急激な人口減少により、法に基づく撤去や修繕などを進めても、それ以上に空き家が増えるのではとか、行政代執行までして、その撤去費用を回収できるのか心配など、不安を拭えない状況のところもあるようです。
 そのような中、市が平成25年7月に施行した空き家等の適正管理及び有効活用に関する条例には、空き家の適正管理に関する条項も定められてあり、国の特別措置法はその後ろ盾になるものとして今後に期待しているところでありますが、この条例の内容や意図するところについて、市民の皆さんはどこまで理解されているのでしょうか。
 例えば、今年度の当初予算に計上された老朽危険空き家除却事業、通称、三方一両損についてですが、その当事者となっている問題意識の高い地区での理解は十分かと思うのですが、大方の市民からすれば、土地さえ提供すれば、行政が建屋を解体してくれるのかとか、対象となる空き家が周り中、田んぼの中の一軒家でもいいのかなどの声が聞こえてきているのが実態かと思います。
 また、危険空き家等の実態調査や立ち入り調査などを実行するための判断基準など、条例や要綱等の適用に関する基準についても明確に周知されているのでしょうか。そして、基準とともにどのような要件を満たすと適用できるのかなど、市民に十分な周知をすることが空き家の適正管理につながるものと考えるのですが、空き家の適正管理の充実について、副市長の御所見をお聞かせください。
 続いて、2つ目の項目である市教育行政における教員の資質と指導力の向上についての1点目として、新規採用教員の増加に伴う指導方針と育成施策等についてお伺いいたします。
 富山県では、教員の定年退職者数が平成32年度末には年間約420人とピークを迎えることを踏まえ、数年前まで年間100人から200人台で推移してきた新規教員採用数をこれからは300人台規模で募集すると報道されていたように、数年前から市内の小中学校でも新規に採用された教員の姿をよく目にするようになりました。
 その新任教員の皆さんですが、一般の新社会人であれば、入社後の会社内における見習い期間において仕事を覚え、社風になじんでいくことができますが、新任教員はそういうわけにはいかないようで、早い段階からの幅広い指導力と対応力、そして責任が求められているのです。
 例えば、大切な我が子を学校へ預けている保護者からすると、教員は経験年数にかかわらず、4月1日の就任時から一人前として見られているのが現状なのです。市内校でも発生したとお聞きしましたが、期待と希望に満ちた新任教員が着任早々、児童や保護者、そして地域の現実というギャップに挟まれてパニックとなり、休職や退職へと追い込まれるケースもあるとのことから、新任教員には1人で問題を抱え込まず、孤立化しないような環境を整える取り組みも必要なのではないでしょうか。
 県の教育委員会からは、新任教員2名に対し1名の指導教師がつけられているとのことですし、市の教育委員会では教育センターを通じ指導力、授業力、いじめに関する内容などさまざまな研修事業を展開されるとともに、小学校における学習支援員や小中学校でのスタディ・メイトによる担当教諭の補助など、対応がなされてはおりますが、やはり新任教員の育成には現場研修が大切ではないかと思うのです。そのためにも経験を積まれたベテラン教員は新任教員の育成に欠くことのできない重要な存在だと考えるのです。
 しかし、今後、5年から10年程度でベテランとされる多くの教員は退職され、年齢層の薄い中堅管理教員と若年教員に砺波市の子どもたちを託していかなければならない状況になると想定されることから、このことをどのように捉え、対応されているのでしょうか。教育委員会としての考え方や指導方針及び新規採用教員が配属された教育現場での指導体制や育成施策につきまして、教育長の御所見をお聞かせください。
 次に、学校経営の中核を担うリーダー教員の養成についてお伺いいたします。
 学校経営には、学校が置かれた状況下で、持てる人材を最大限に生かしながら、一定の教育の質を保つことが重要であると思います。
 そこで、学校経営者と若手教員とのはざまで奮起、奮闘していかなければならないのが、県内教員の中でも30代から40代と比較的年齢幅が広く、年齢層の薄い中堅教員です。
 本来、学校経営の中核となる教員の皆さんは、学習指導、保護者対応、学校行事、地域交流、部活指導などリーダー的な役割を担うことから、十分な研修期間を経て育成されるべきところでしょうが、今後、間もなく年齢層に厚みのあったベテラン教員の大量退職によって十分な研修ができないまま、今まで以上に若手教員の育成指導や学校を取り巻く諸課題等に対応していかなければならない状況になってくると推察されるのです。
 そのような状況において、教育実践に自信を持ち、若手を育てることに生きがいを感じる中堅教員としての自覚を持ったリーダー教員の養成にも早急に取り組む必要があると思うのですが、ベテラン教員の大量退職前におけるリーダー教員の養成について、教育委員会としてはどのようにお考えなのか、教育長にお伺いいたします。
 また、リーダー的存在の教員には、担わなければならない業務が多くあることから、気持ちに余裕を持つことができ、体力を保持していけるような負担軽減策も必要ではないかと考えますが、そのこともあわせてお聞かせください。
 最後に、定年を迎えられた教員の再雇用についてお伺いいたします。
 先の年金制度改正によりまして、教員においても年金支給年齢の引き上げが該当することになっています。昨年度、全国では定年後の再任用者が2万人を突破したと報じており、そのうちの6割強は教諭として勤務されているとのことでした。
 教員の再雇用となると県の対応かとは思いますが、私は、教員の大量退職期を迎えているこの時期、砺波市においても、長い教職経験の中で培われた多種多様な能力をお持ちであるベテラン教員のお力を若手、新任教員や中堅教員に生かせる機会をつくれないかと考えるのです。現場で教職を長く務めた方の深い知恵と磨かれたわざ、このすぐれた能力を砺波市の教育現場に継承し、今後も増えていくであろう新任教員の育成に御尽力してもらうことはできないものでしょうか。
 市の教育委員会でも、歴代教育長の皆さんの熱い思いは延々と継承されてきたものと思いますが、今まで以上に熱い思いを持って現在の市教育行政を担われている山本教育長に定年教員の再雇用を含む3項目についての御答弁をお伺いいたしまして、私の質問を終えさせていただきます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
  〔市長 夏野 修君 登壇〕

◯市長(夏野 修君) 私からは、川辺議員の1項目め、空き家対策事業の展開についてのうち、1点目の空き家対策条例等の効果と今後の展開についての御質問にお答えをいたします。
 御紹介のとおり、平成25年7月1日に砺波市空き家等の適正管理及び有効活用に関する条例、いわゆる空き家対策条例を施行いたしまして間もなく2年となりますが、この間、市では条例に基づきまして空き家の有効活用を推進するとともに、適正管理にも努めてきたところであります。
 有効活用の面では、御紹介もありましたが、空き家情報バンクの設置によります売買、賃貸の成約件数が平成26年度末現在で13件ということでございます。
 また、各種補助制度の創設によりまして、空き家を農家レストランですとか福祉施設として利活用された事例のほか、中心市街地の空き店舗のうち5店が再利用されているところであります。
 さらに、適正管理の面では、安川地内におきまして、老朽危険空き家の除却事業を地元の方々の協力を得ながら行っているところでありますし、油田地内でも関係者の協力を得ながら実施した例もございます。
 加えて、広報紙、それからホームページへの掲載などによる条例の周知ですとか、地域の方々の働きかけにもよりまして、空き家に対する市民の皆さんの意識も高まり、例えば民民の売買はもとよりでございますが、自発的な修繕ですとか撤去も、数多く見受けられるということになっております。
 このようなことからも、川辺議員から厳しい御意見もありましたが、条例制定によりまして一定の効果が出ているというふうには考えておりますし、他市と比べても、市民の意識の高さですとか、対応策についても先進例という評価もいただいておりますので、その点は御理解いただきたいというふうに思います。
 今後の展開でございますけれども、先般全面施行されました空家等対策の推進に関する特別措置法によりまして、管理不全な空き家などを特定空き家等として命令や代執行等が法的に可能となったところであります。
 しかしながら、本市におきましては、今ほど紹介いたしました、既に取り組んでおります、所有者が空き家を寄附し、市が取り壊し、地元が空き地を管理するという三方一両損というか、三方一両得でもあるものですから、三方一両損、三方一両得というその方法は、取り壊しの後においても、地域の皆さんによりまして有効に空き地を活用していただけるということから、三者が連携、協力して解決していくという、この砺波型の空き家対策をやっぱり中心に置いていきたいというふうに思っています。
 特別措置法によります代執行によって取り壊しを行いましても、御紹介もありましたように、まず、代執行経費の回収は不可能ではないかと思います。そういう例が多いと思いますし、壊した後、今度、空き地の管理、では、誰が草を刈るのかとか、そういう話もあります。そういったところで、しっかりと市が一旦受け継いだ上で、地元の人が利活用するということになれば、その土地も生きてくるわけでありまして、いろんなことが絡んでいて、なかなかすぐ言って、すぐできないという課題はありますが、ただ、事前に地元の皆さんと十分話をすることによって、そういう点ではやはり効果のあるものではないかというふうに思っておりますので、そういう点で進めていきたいというふうに思っています。
 そこら辺、あまり知られていないのではないかということにつきましては副市長からもお答えしますが、一層また頑張っていきたいというふうに思っています。
 そのほか、いろいろな空き家の有効活用に関する補助制度のさらなるPR、それから、市から働きかけまして、今年の4月から砺波市シルバー人材センターで開始されております定期的な点検による空き家の維持管理、家屋の中にはいろんな規制がありまして、入れないわけですが、外から見守って、例えば屋根がどうかなっているよとか、植木がひどいよという話をしていただいて、場合によってはその後の対応もしていただくというようなこと、そういうような事業、それから、あめばかりじゃなくて、固定資産税の納税通知書の発送の際に、いわゆる今、特別措置法でいうところの特定空き家に当たるようなものにつきましては、空き家についてのお知らせということで、御承知のとおり、住宅用地でありますと6分の1の課税標準特例がありますが、その適用をやめまして、言ってみれば6倍になるわけですが、そういう形でしっかりと適正管理を促すような、むちというわけでもありませんが、そちらのほうの施策も今年の課税から行っております。その後、法律も追いついてきたわけですけれども、そういう形で適正管理を進めるようないろんな取り組みもやりまして、空き家の解消に努めたいというふうに思います。
 58潰して、59生んでいたのではということですが、放っておくと単純に59増えたわけですので、その点の努力も、関係者の努力、担当しながらも、とにかく空き家が出ないようにしなくてはいけないわけですが、いろいろ生活が変わったりして、やむを得ない面がある。あと、地域の人たちがそこら辺を見て、いろいろ所有者に対しても働きかけをしていただくということが最初ではないかと思いますので、市としてもその点しっかり対応していきたいというふうに思っております。
 私からの答弁は以上でございます。その他につきましては、副市長、教育長からお答えをさせていただきます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 副市長 齊藤一夫君。
  〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕

◯副市長(齊藤一夫君) 私からは、川辺議員の1項目めの空き家対策事業の展開についての御質問のうち、2点目と3点目についてお答えをいたします。
 最初に、2点目の空き家情報バンクの充実と活性化及び地域おこし協力隊事業と地区協力体制の構築についてお答えをいたします。
 議員御指摘のとおり、ここ数年は空き家情報バンクの登録件数が、実際の空き家件数に比べ増えていないのが現状であります。このことは、空き家所有者の中に自宅への思い入れが強く、当面手放す予定がない方、また、賃貸は希望せず、ある程度高額な価格帯での売買を希望する方が多いことなどから、バンクへの登録が増えず、実際の空き家件数との間に大きな開きが出てきているものと考えております。
 こうしたことから、今年度においては、空き家になっている物件の掘り起こしや、移住・定住施策の新規プログラムの発案など、市の空き家利活用支援施策及び移住・定住推進施策の一翼を担ってもらうため、新たに地域おこし協力隊事業を実施することにしたものであります。
 この事業による地域おこし協力隊の受け入れにつきましては、今年5月末まで募集したところ、2名の応募がございましたが、いずれも本人のよんどころない事情により、辞退をされ、非常に残念に思っております。このため、現在6月30日まで延長募集を行っており、地域おこし協力隊のポータルサイトにある志願者データに情報提供するなど、早期の隊員確保に努めているところであります。
 また、一方では、有効活用を担当する散居村ミュージアムにおいて、地域の実情に詳しい方に空き家所有者の意向等を確認していただき、それを受けてバンクに登録してもらうよう働きかけてまいりたいと考えております。
 なお、今後はできるだけ早く地域おこし協力隊の受け入れを行い、隊員と地域との協力体制の構築に向け、地区自治振興会や市空き家再生等推進協議会などの御意見もいただきながら進めてまいりたいと考えております。
 次に、3点目の空き家の適正管理の充実についてお答えをいたします。
 議員御指摘の砺波市空き家等の適正管理及び有効活用に関する条例や砺波市老朽危険空き家除却事業の周知につきましては、これまでも市の広報紙やホームページなどで紹介するとともに、積極的に報道機関に情報を提供してPRに努めてきたところであります。その結果として、先ほど市長が申しましたとおり、空き家情報バンクにより13件の成約が行われました。
 また、安川地内において第1号となる老朽危険空き家除却事業がほぼ終了するほか、油田地内でも成果を上げております。また、現在幾つかの地区において、老朽危険空き家の除却に向け話が進められております。
 こうした事業には相続や権利関係など個別のさまざまな問題も多くありますが、地域の皆さんの絶大な御協力をいただきながら、所有者、そして行政とも連携をとり、問題を一つ一つひもときながら解決に至ったものであり、全国にも誇るべき事例だと考えております。
 市といたしましても、今後も引き続き市の広報紙やホームページなどでPRを行うとともに出前講座を開催するなど、地域の皆様とともに空き家対策に取り組んでまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 教育長 山本仁史君。
  〔教育長 山本仁史君 登壇〕

◯教育長(山本仁史君) 私からは、2項目めの市教育行政における教員の資質と指導力の向上についての御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の新規採用職員の増加に伴う指導方針と育成施策等についての御質問については、議員御発言のとおり、今後、教員の定年退職者数の増加に伴い大量採用の時期を迎えますことから、増加する若手教員の育成や、それを指導する中堅教員の力量アップは喫緊の課題であり、校長会等においても、いかに育成すべきか、常に話題となっております。
 また、学校を取り巻く課題が非常に多様化、複雑化しており、特に将来を見通して教育力を維持し、さらに高めるため、ベテラン教員から中堅教員へ、そして、中堅教員から若手教員への指導力の継承が重要であります。
 そうした中で、教育現場においては、教員は学生中の教育実習及び講師経験はあるものの、就任初日から一人前の仕事が要求されるのは、議員御指摘のとおりでございます。
 また、新規採用教員には、現場でまとまった研修ができないため、学校を離れての初任者研修等の若手教員研修に参加する一方、職場で実務を通して行うトレーニング、いわゆるOJTにより、現場で働きながら研修を積んで能力の向上を図っているところであります。
 そこで、新規採用教員に対する校内指導体制といたしましては、校長、教頭の指導のもと、指導教員を配置し、指導、助言を行っているほか、新規採用教員以外の若手教員を含めたチームで指導に当たっております。さらに、OJTの取り組みにおいて、中堅教員が若手教員を担当した場合、模範授業等を行うことにより、中堅教員自身が指導力を高めていくことにつながっております。
 次に、市教育委員会の取り組みといたしましては、採用5年目までの教員、保育士等を対象に、となみ野教師道場を4年前に立ち上げ、主として勤務時間外の自主研修を年間4ないし5回行っております。
 内容としては、県内外から講師を招請しての研修会や勉強会等を通じて自己研さんと資質向上、そして、参加者相互の連携強化を図るものであり、今年度におきましては、中学校教諭18名、小学校教諭32名に加えまして、幼稚園教諭、保育士13名の計63名の申し込みがあったところでございます。
 これまでこの教師道場に参加した先生からは、同年代の顔見知りができ、ほっとした気になりました、悩みや心配ごとを気軽に相談できる仲間がいるので心強いといった感想も聞いております。横のつながりの構築もこの教師道場の大きな目的の一つであります。
 なお、新規採用教員一人一人が直面する課題を一つ一つ克服していく際に、孤立させることなく相談体制を整えることで、心の健康の保持増進に努めてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の学校経営の中核を担うリーダー教員の養成についての御質問につきましては、これまで授業技術等はベテラン教員から中堅教員、そして若手教員へと受け継がれてきたものですが、中堅教員層の割合が少ない状況になりますと、円滑な継承が難しくなってきてまいります。
 これに対応するため、富山県総合教育センターでは、10年の教員経験を踏まえた11年次教員研修及び15年の教員経験を踏まえた16年次教員研修等を通して校内で指導的な役割を担う教職員としての資質、能力の向上に関する研修を行い、使命感を高めるとともに、指導力の向上を図っております。
 また、富山県教育委員会でも、授業の達人活用事業や授業力向上推進リーダー育成事業等を通して教員の授業技術等の向上を図っております。
 また、市教育委員会の取り組みといたしましては、平成17年から砺波市教育課題懇話会を立ち上げ、校長から推薦を受けた30ないし40歳代の小中学校教員に、幼稚園教諭、保育士も加わって今日的な教育課題についての研修に取り組んでおります。
 特に今年度は、「学校、幼稚園を活性化するためのミドルリーダーの役割~若手教員のサポートと指導・アドバイスを通して~」をテーマに研修を行いながら、中堅教員の意識向上と若手教員指導力の向上を図っているところであります。
 なお、現在の若手教員もいつまでも若手教員のままではなく、10年後には新たなミドルリーダーとして学校運営を担っていくことになります。現在の数少ない中堅教員層とともに、若手教員もリーダー教員として育てていくことが教育のバトンを円滑につないでいくために大切であると考えております。
 また、中堅教員の負担軽減策については、既に中堅教員なのですから、自らの業務について優先順位をつけたり、軽重を工夫したりすることで時間を生み出すのはもちろん、学校全体での業務内容を見直すよう、指導、助言を行ってまいります。
 今後とも、教職員がそれぞれ一丸となって組織力を生かした学校運営を図っていけるよう、教育委員会としても学校現場へ継続的な支援を行っていきたいと考えております。
 次に、3点目の定年教員の再雇用についての御質問につきまして、教員の大量退職期を迎え、長い経験により培われたベテラン教員の専門的な知識やスキルを継承し、教育水準を維持向上させることは重要なことと考えております。
 そこで、県におきましては、教科指導や生徒指導など、さまざまな分野で指導力のすぐれたベテラン教員の把握に努めており、定年後は再任用あるいは臨任講師として引き続き教壇に立っていただいたり、若手教員を対象にした各種研修の講師等として活躍いただいたりしております。
 また、本市におきましても、教員の定年退職者が教員としての経験を生かして教育施設で活躍いただいているほか、学習支援員やスタディ・メイト等として再度学校教育に携わっていただく方もいらっしゃっております。
 なお、これらの学習支援員やスタディ・メイトは、主に勉強が苦手だったり、落ちついて学習に取り組むことができなかったりする子どもたちにかかわっていただいておりまして、新規採用教員や若手教員にとってはベテランのかかわり方を日々間近で見ること自体が貴重な経験であり、研修の場となっております。
 このようなことから、再雇用された定年後のベテラン教員の方々には教育現場に大変重要な役割を担っていただいており、今後とも、ライフスタイルに合わせ、学校教育にかかわっていただけますよう働きかけてまいります。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 7番 川辺一彦君。
  〔7番 川辺一彦君 登壇〕

◯7番(川辺一彦君) お昼どきであり、大変申しわけなく思いますが、1つだけ、再度お聞きしたいことがありまして、登壇させていただきました。
 空き家の適正管理についてでありますけれども、先ほど私の言葉にもあらわしました、要は土地さえ提供すれば、何でも建屋を解体してくれるのかとか、また、田んぼの中の一軒家でも大丈夫なのか、それも該当するのかというようなやはり市民の声があるんですよ。それに対しての宣伝、PRがどうも届いていない、そういうふうに思うのですが、そちらのほうに関する御答弁をいただきたいというふうに思っております。
 以上であります。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
  〔市長 夏野 修君 登壇〕

◯市長(夏野 修君) 具体的に今の御質問でございますので、2つお答えしますが、まず、土地さえ寄附すればいいのかどうか、土地を寄附するだけではだめで、地元の方がその後の土地の活用について十分御納得いただいているということがもう一つの要件であります。田んぼの真ん中でもいいのか、田んぼの真ん中でも山の中でも結構でございます。
 ただ、先ほど言いました三方一両得、三方一両損ということですので、行政と地域と、また持ち主がそれぞれプラス、それぞれマイナスでなくてはいかんという点について御理解を深めるような広報にこれからも努めていきたいと思いますので、議員各位にも砺波型三方一両得、三方一両損が一番進んでいるんだということでまたお願いしたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

◯議長(村岡修一君) この際、暫時休憩いたします。

 午後 0時09分 休憩

 午後 1時00分 再開

◯議長(村岡修一君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
 1番 山本篤史君。
  〔1番 山本篤史君 登壇〕

◯1番(山本篤史君) 傍聴席は空席を残してほぼ満席でございますので、人数にかかわらず頑張ってまいりたいというふうに思います。
 それでは、議長より発言の許可をいただきましたので、通告に基づき質問いたします。
 1項目めは、ふるさと寄附についてお尋ねします。
 2015年度税制改正関連法案が成立し、4月1日から制度が改正され、特例控除額の上限が個人住民税所得額割の約1割から約2割に拡充、確定申告不要な給与所得者等の場合、寄附先が5団体までであれば、確定申告が不要になりました。
 一方、総務省は、過度な返礼品は見返りを求めない寄附制度本来の趣旨にそぐわないとして、自治体に対して適正な対応をするよう通知したそうです。
 昨年度の当市におけるふるさと寄附の状況は、ふるさと納税ポータルサイトの申し込みフォームから受け付けができるように利便性を向上させたところ、一昨年度の12件から比べ約6倍の76件で、599万8,780円となり、大幅に増えたようです。さらに、今年度から現在県内では4市2町が導入しているヤフー公金支払いによるクレジットカード決済を開始したことと、返礼品3品を追加し、8種類から選べるようにしたことなどで、5月末の時点で、当市に関心をお持ちの方による50万円の御厚意があるようです。
 砺波をより多くの人に知ってもらうための工夫として、適切な範囲において返礼品を充実させることは非常に重要ではないかなと思います。となみブランドの充実の観点からいえば、庄川挽物木地を茶たくにして三助焼の湯飲み茶わんとセットにするなど、コラボレーション商品を入れることも一つだと思います。
 また、砺波市に来てもらうための仕組みも必要だと思います。例えば返礼品としてチューリップフェアの入場券、庄川峡遊覧船の入場券、夢の平スキー場のリフト券など、砺波市に来て初めて使えるようなものをおあげします。それによって、寄附された方が当市に来るきっかけをつくることで、身を持ってよさを体感していただくということです。
 以上、返礼品にとなみブランドのさらなる充実、そして、各種利用券の追加について、当局の考えをお尋ねします。
 続いて、2項目めは、子どもたちの安心・安全な環境づくりについてお尋ねします。
 1点目は、不審者対策についてお尋ねします。
 子どもたちの安全を脅かす事件は全国的にもたくさんありますが、砺波市においても例外ではありません。最近では、6月1日、15時過ぎに小学男子児童が歩行中に後方から来た乗用車に乗った男性から車に乗るよう声をかけられ、男子児童は走って逃げたが、車は家の近くまでついてきた。また、立て続けに翌日、6月2日、16時過ぎには、女子児童が歩いていると、後ろから来た車が減速し、窓から児童に手を伸ばしてきたという不審者情報があり、各児童の通学する学校へ報告されて、教育委員会より各小中学校に通達されました。事件が確認できた時点で、発見者や保護者はすぐに警察へ連絡をし、警察はできる限りその不審者と疑われる人物を特定し、適切な対処をしていただくことが必要です。時間の経過とともに該当者の割り出しは困難になってくると思います。
 今回においては、身の危険に直接つながるものではなかったですが、今後同様の事件が発生したり、凶悪な事件が起きないとも言い切れません。教育委員会と警察がしっかりと連絡をとり合い、情報の共有をし、警察は個々の事件についてどのような対応をしているかを教育委員会を通じて保護者に報告し、連絡を密にすることで、子どもたちの安全は守れるのではないかなと思います。
 また、自治振興会や防犯組合などにも情報を共有し、周知する必要があると思いますが、現在どのような体制をとっておられるかをお尋ねします。
 2点目は、学校における食物アレルギー対策についてお尋ねします。
 県内で食物アレルギーを持つ小中学生の数が昨年度2,579人と、ここ10年間で約2倍に急増したことが県教育委員会のまとめでわかり、教育や保育の現場では、給食時に該当する食物を食べないようさまざまな対策を講じているようです。
 しかしながら、例えばある市の保育園では、牛乳アレルギーの子どもに牛乳入りのシチューを食べさせてしまう配膳ミスが発生しています。食器の色を、もしくは形を変えることで対応したとのことですが、それで安心が完全に担保されたわけではないです。
 当市では、まず、保護者が主治医の診断書を添えて学校に除去食の申請を行い、申請を受けた学校は校内に食物アレルギー対応委員会を設置し、保護者と個別に面談し、詳しい内容を把握し、万が一症状があらわれた場合について職員会議で共通理解を図る。それに基づき、学校給食センターでは学校との連絡調整を行い、学校の配膳員の研修を行い、アレルギー専用の食器等を準備し、専任の栄養管理士が調理したアレルギー対応食を提供するという流れです。
 当市給食センターでは、アレルギーに伴う代替食を希望する子どもは、幼稚園児2名、小学生13名、中学生4名の計19名ということですが、アレルギーを持つ子どもにとっては命の危険性を伴う場合もありますので、この子たちの安全を守り続けなくてはいけません。ヒューマンエラーが起きないように、二重、三重の対策を工夫する必要があるのではないかと思いますが、当市ではどのように対策を講じておられるのかお尋ねします。
 3項目めは、砺波チューリップWAONについてお尋ねします。
 電子決済にはクレジットカード決済、デビットカード決済、プリペイドカード決済の3種類がありますが、『電子決済総覧2015─2016』によりますと、そのうち最も成長が予想されるのはプリペイドカード決済市場で、2015年現在で約8兆円に対して、急成長によって2020年には最大で約16兆円と2倍に成長すると予測されています。
 アンケート調査では、活用理由としては、現金払いでは得ることができないポイントがもらえるため、少額硬貨を使わなくてもよいため、現金払いと比較して決済が速いからとのことで利便性に着目し、利用者が増えているようです。
 その中でも、イオンが発行しているWAONというプリペイドカードがあります。2007年に誕生したこのカードは、好調に利用者が増え、2015年3月末の時点で累計発行枚数4,880万枚、年間利用額が1兆9,300億円、利用可能箇所は21万3,000カ所となっています。
 4月23日に県内の自治体では初の御当地WAON、となみチューリップWAONが全国で99種類目の御当地WAONとして発行を開始されました。表面にはチューリップタワーを中心とするフェア会場の写真、裏面には夕方の散居村の風景、緑あふれる庄川峡、満開の夢の平コスモス畑の写真が載っています。チューリップフェアの会場で観光協会の方が積極的にアピールしておられ、私も購入することに至ったのですが、この御当地WAONというものは、全国の加盟店で使われた御当地WAONの金額の0.1%を自治体やNPOで取り組んでいる事業や基金に寄附する仕組みになっており、当市では花と緑のまちづくりに活用されるとのことです。購入時に同じ金額を払うにしても、このカードを使うことで自動的に寄附され、砺波市の役に立つわけですから、わずか0.1%とはいえ、砺波市民はもとより、カード利用者をどんどん増やすべきではないかなというふうに私自身は思っています。
 そこで、今後このとなみチューリップWAONの利用者をどのように増やしていく計画をお持ちであるのかお尋ねします。
 以上をもちまして私の質問を終わります。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 企画総務部長 横山忠司君。
  〔企画総務部長 横山忠司君 登壇〕

◯企画総務部長(横山忠司君) 私からは、山本議員の御質問のうち、1項目めのふるさと寄附についての御質問にお答えいたします。
 ふるさと寄附につきましては、地方創生の一つの方策として国が後押ししていることもあり、大変注目が高まってきております。
 そこで、まず、砺波市におけるふるさと寄附の実績について申し上げますと、平成25年度は12件、83万5,000円でありましたが、平成26年7月から返礼品を5品目の中から選択できるようにしたことや、同じく10月からはインターネットからの寄附申し込みができるようにしたことなどから、平成26年度は76件、599万8,000円余と、件数で約6倍に増えたところでございます。
 また、本年4月からは返礼品を5品目から8品目に拡大するとともにクレジット納付を開始したことから、昨年5月末実績の1件、1万6,000円余に対しまして、本年5月末実績は37件、50万円と大幅に増加しております。
 議員御指摘のとおり、本市といたしましても適切な範囲において返礼品を充実させることは、砺波ファンを増やすためにも大変重要なことだと考えておりまして、これまでも返礼品の拡大を図ってきたところでございますが、この度、関係団体等との調整が整ったことから、この7月1日よりさらに充実させることとしております。
 具体的に申し上げますと、まず、となみブランドのさらなるPRと販路拡大を図るため、これまでの1万円以上の寄附に対する返礼品にふく福柿やとなみ野リンゴ等の食品ブランドを追加するとともに、5万円以上の高額寄附に対して新たな返礼品を設けることとし、高級ブランドである庄川挽物木地や越中三助焼のほか、特殊ガラス加工品やたかはたポークを予定しております。また、あわせて砺波への誘客を図る観点から、通年利用できる庄川遊覧船乗車ペア券も返礼品に加えることとしております。
 本市といたしましては、このような新たな取り組みにより砺波ファンを増やし、ふるさと寄附を通じてより多くの方々に砺波市を応援していただきたいと考えているところでございます。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 教育委員会事務局長 三部隆雄君。
  〔教育委員会事務局長 三部隆雄君 登壇〕

◯教育委員会事務局長(三部隆雄君) 私からは、2項目め、子どもが安全に育つ環境づくりについての御質問のうち、まず、1点目の不審者対策についての御質問にお答えをいたします。
 議員御発言のとおり、今月に入ってから市内では2件の不審者情報がございました。幸い2件とも犯罪行為に至らない事案でございましたが、犯罪から子どもたちを守るためには、関係機関との連携、情報共有が重要であると考えております。
 そこで、不審者情報の連絡体制につきましては、不審者の情報を得た学校では、まず、警察と教育委員会へ連絡いたします。また、警察が不審者の情報を得た場合には、関係校、そして教育委員会に連絡が入ることになっております。
 次に、連絡を受けた教育委員会では、市内各学校並びに関係機関へファックスや電話によって注意喚起の情報提供を行っております。
 また、市内小中学校では同様の被害等が再発しないよう、児童生徒へ注意喚起するとともに、安全メールを保護者や関係者に送信して、早期に情報の伝達、注意喚起を行っているところでございます。
 なお、この安全メールの保護者登録率は90%以上となっておりますが、安全メールに登録していない、または安全メールを見ていない保護者の方々もいることから、文書でも連絡をいたすようにしております。
 安全メールにつきましては、保護者のみならず、自治振興会や防犯組合等の関係者へ送信することも可能でございますので、今後、関係機関へも登録を促すことによって、より一層の情報共有を図っていきたいというふうに考えております。
 次に、2点目のアレルギー食のヒューマンエラーを起こさないための対応についての御質問にお答えをいたします。
 学校給食センターでは、現在アレルギー対応食として、卵、エビ、イカ、そしてゴマ以外の種実類、種や実のことでございますが、これらの除去食とそばの代替食を対象児童生徒に提供しておりまして、その際には、議員の御紹介にもありましたように、保護者と医師、学校、そして学校給食センター栄養士が密な連絡調整を行っているところでございます。
 また、アレルギー対応食専用の樹脂製の茶わん、箸、副食を入れた保温ジャーを個人ごとの名前をつけたステンレス製の専用容器に入れて各学校、幼稚園へ配送しているところでございます。
 そして、その配送された学校や幼稚園では、配膳員がアレルギー対応食の容器を一度担任の先生に渡して、そこで担任が確認をした上で、該当児童や生徒に直接その容器を渡しているということでございます。
 この調理から配送の過程において、学校給食センターでは食物アレルギー対応食受け渡し管理表、こういったものを作成しておりまして、この作成表を専任の調理担当者から配送車の運転手、そして配膳員、そして担任の先生、そこへ容器と一緒に回っていきますが、その都度、管理表にサインを入れて間違いが起こらないように何重にもチェックをしているというところでございます。
 加えまして、アレルギーへのより確実な対応といたしまして、毎月、献立表や加工食品使用材料一覧表を作成し、各学校、幼稚園、そして希望する保護者に配付するなど、除去食や代替食の対象者に限らず、給食内容の周知を図っているところでございます。
 また、保育所における給食の提供につきましても、同じように保護者への給食だよりによる食材の確認を行うですとか、アレルギー対応食専用の食器等を準備するですとか、食器に名前をつける、そして、事務所や配膳室にアレルギー対応メニューを掲示する、加えまして、食事の際にアレルギー対応食と普通食のテーブルを区別する、こういったようなことで対応を行っているところでございます。
 今後とも、これらの対応を確実に行い、全ての園児、児童生徒が給食時間を安全にかつ楽しんで過ごせるように、安全性を最優先して、ヒューマンエラー防止の対策に万全を期してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 商工農林部長 牧野裕亮君。
  〔商工農林部長 牧野裕亮君 登壇〕

◯商工農林部長(牧野裕亮君) 私からは、3項目めのとなみチューリップWAONについて、利用者を増やす計画についてお答えいたします。
 議員から御紹介いただきましたとなみチューリップWAONにつきましては、イオン株式会社が本市と連携しまして、緑化促進事業の強化、花や緑を愛する文化の推進、市のイメージアップ等、本市の特色である花と緑のまちづくりに貢献するため、イオンの電子マネーの御当地WAONとして発行されたものであります。
 この御当地WAONは地域社会に貢献するというイオンの企業理念に基づき発行されておりまして、全国のイオングループ店舗や各WAON加盟店で利用された金額の0.1%が、今回は砺波市花と緑と文化の財団に寄附されることになっております。
 このとなみチューリップWAONの販売計画につきましては、本年のチューリップフェアが開幕しました4月23日から、初年度の販売目標を3万枚といたしまして、近畿、北陸エリアのイオン約90店舗で販売がスタートしておりまして、今後は順次、全国の店舗等に販売の拡大が予定されているところでございます。こうしたことから、日々の買物を通して社会貢献をしたいという利用者の増加を期待しております。
 このため、本市におきましても、2015チューリップフェアの会場では県内外からお越しの来場者にPRをしたほか、議員には早速お買い上げいただいたということでございまして、ありがとうございます。花と緑と文化の財団のホームページにおいても、このとなみチューリップWAONの利用を広く紹介しているところです。
 また、チューリップ四季彩館や市観光協会の道の駅では周知を図りながら引き続き販売も行っており、市広報紙への掲載、アンテナ隊や花と緑の銀行組織などを活用しながら、さらに協力を呼びかけてまいります。
 今後とも、イオン株式会社と連携をしながら、市民を初め多くの方々にこの御当地WAONの趣旨のPRに努めまして、7月14日にオープンいたしますイオンモールとなみはもとより、全国のイオンの店舗やWAONの加盟店でのお買い物の際にはこのとなみチューリップWAONを御利用いただくよう、利用者の拡大を図ってまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 5番 雨池弘之君。
  〔5番 雨池弘之君 登壇〕

◯5番(雨池弘之君) 議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、質問と若干の要望並びに提案をさせていただきます。
 地方人口ビジョン及び地方版総合戦略の策定に向けた取り組みについてお伺いします。
 昨年11月に成立したまち・ひと・しごと創生法は、都道府県や市町村に対し、2015年度中に地方版の総合戦略を策定するよう促している。このことを受け、砺波市では総合計画と一体的に策定するため、市長を本部長としたとなみ創生まちづくり本部と総合計画・総合戦略等策定会議を設けたとあります。
 この地方版総合戦略の策定に当たって、小規模自治体の中にはなれない戦略づくりに戸惑う声もあり、そのため、国では、原則5万人以下の市町村に対し、国家公務員や大学職員、民間のシンクタンクの研究員などをシティマネジャーとして派遣し、戦略の策定を支援するとありますが、地域の実情を最もよくわかるのはそこに暮らす人であり、地域の活性化には、自分たちが自ら考え、責任を持って施策を進めることが大変重要であると考えます。砺波市ではこの派遣を受け入れる考えはあるのかどうかお伺いします。
 次に、共同通信社が実施した全国の知事、市区町村長対象のアンケートによると、地方版総合戦略を期限内に自前で策定できるとしたのは約37%にとどまり、約58%が国や民間の支援が必要と、また、約4%が策定は困難と回答があったとありました。
 砺波市では、砺波市版総合戦略及び人口ビジョンを策定するに当たり、策定支援業務について公募型プロポーザルにより業務委託をされようとしていますが、国から人口動向や将来人口推計等のビッグデータが示されており、また、8月以降のにも追加データが示されるとあります。
 そこで、どのような業務について委託されるのか、また、いかに市民の意見を反映させていくのかお伺いいたします。
 次に、市の将来ビジョンを描くとき、まず、把握しなければならないのが人口動態であると思います。あらゆる施策は将来人口の行く末によって大きく左右されると思います。
 日本は2008年をピークに人口減少に転じ、このまま何も手を打たなければ、2010年に1億2,806万人であった総人口は、2050年には約9,700万人となり、2100年には約5,000万人となり、わずか100年足らずで現在の40%、明治時代の水準まで急減すると言われています。
 人口予想は、政治や経済の予測に比べて著しく精度が高いと言われており、予測に大きなぶれがないとすれば、今後予測される人口減少という、これまで経験したことのない問題に立ち向かわなければならないと言われています。
 そこで、地方から東京圏を中心とした大都市圏へ人が出て行く流れをせきとめ、さらに人を地方に呼び込むためにはどうすればいいのかが大きなテーマであり、県西部6市では広域連携で地域活性化を目指す連携中枢都市圏への認定に向け、取り組みを進められています。連携中枢都市圏とは、拠点都市と周辺自治体が協力し、十分な教育や就職先、医療、福祉などを提供できる圏域をつくり、大都市圏への人口流出を防ぐのが狙いで、地方創生の追い風に乗って地域の活性化につなげたいとあります。
 その中で、十分な教育が提供できる圏域をつくるとありますが、過去に砺波広域圏で大学誘致という構想もありましたが、十分な動きもなかったと記憶しております。今回改めてこの動きを受け、砺波市に大学や研究機関の誘致を検討されてはいかがでしょうか。圏域内には既に2つの大学がありますが、この地方大学の機能強化を図りながら、地方大学を核とした研究組織を育成することは若者を集める有効な手段であると考えます。
 そこで、地方創生の一環としてロボットやロケット関係を産業に生かせる学科を配置した大学や、民間企業の技術研究機関の誘致に取り組まれてはいかがでしょうか。市当局の考えをお伺いします。
 次に、市町村は明治、昭和、平成と3度の合併、再編を繰り返し、努力してきました。今回の平成の大合併では、市町村数は半減し、府県の役割をあわせ持つ政令市などが増えてきており、また、こうした政令市、中核市などに住む住民は半数を超えていると言われております。
 高速交通、高度情報通信網が発達した時代にあって、面積がアメリカのカリフォルニア州しかない狭い日本に、移動手段が馬、船、徒歩といった140年前から続く47の区割りの都道府県制度がそのまま存続しています。かつては郵便やファクスのやりとりで情報を収集していましたが、現在はメールやインターネットによって国や全国の情報を瞬時に知ることができます。
 北陸においても、人の生活圏、経済圏は、北陸新幹線が開通し、はるかに短い時間で広範囲に移動ができるようになり、明治23年に47都道府県体制としてできて以来、その構造的性格は変わっても、都道府県の区割りや国と地方の組織機構の役割は大胆な改革もないまま、旧態依然とした縦のつながりのままとなっています。このような現状にあって、国と地方の関係は既に時代にマッチしなくなっているのではないでしょうか。
 そこで、地方版総合戦略の策定に当たって、県西部6市で連携中枢都市圏も検討されている中、この機会を捉えて府県の区割りのあり方についても検討されるべきではないでしょうか。
 県庁時代に市町村の合併に携わっておられた夏野市長には、これからの日本の姿についてどのようなイメージを持っておられるのか、人口減少時代に直面し、道州制という地方自治の改革を避けて地方戦略を考えていては、現状のしがらみに甘んじた、古い物の見方しかできないと思います。
 真の地方創生は新たな統治の仕組みを視野に、小さな自治体であろうと、きらりと鋭く光る砺波市長として、砺波地域のリーダーとして新たな計画策定に当たり、薄氷を踏む思いで質問するものであります。ぜひ市長から斬新で率直な考えをお伺いしたいと思います。
 次に、人口減少時代の人口増対策についてお伺いします。
 国では東京一極集中を是正し、日本全体を元気にするとし、地方創生法を成立させ、「しごと」、「ひと」の好循環を確保し、それを支える「まち」に活力を取り戻すため、地方の仕事をつくり、安心して働けるようにする、地方への新しい人口の流れをつくる、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえるなど、各施策を総合的に、有機的に推進するとあります。
 地方創生会議が東京都民にアンケートを実施したところ、若い人と50歳代の半数が、働く場所があれば地方に行ってみたいと答えており、東京から地方へという人の流れは、北陸新幹線の開業を受け、決して不可能ではないと思います。経済的に余裕を持って暮らすため、地方に移り住みたいという中高年層も増えており、この移住を促せば、介護ビジネス等が活性化し、若い人の雇用を創出することもできると思います。
 高齢者が安心して住み、医療、介護など必要なサービスを身近で受けられるよう、国土交通省ではサービスつき高齢者向け住宅を生活に便利な中心市街地での建設を促すとあります。なお、市町村に対し建設が望ましい地域や必要な施設数を盛り込んだ計画を作成するよう促しており、この計画に沿った建設に対し、補助金の引き上げといった優遇策も検討するとあります。
 そこで、生活に便利な出町中心部にサービスつき高齢者向け住宅を検討されてはいかがでしょうか。既に民間でも建設されていますが、市当局の考えをお伺いします。
 次に、人口問題研究所、いわゆる社人研の推計によりますと、若年女性20代から30代の人口減少率が5割を超えると消滅可能性都市になると指摘されていることは御承知のとおりであります。
 現在、砺波市では、進む少子化を踏まえ、より子育てしやすい環境をつくるため、平成27年度から31年度までの5年間にわたる砺波市子ども・子育て支援事業計画を策定されています。その支援事業計画の中で、砺波市の平成24年度の合計特殊出生率は1.52で、富山県は1.43、県内では最も高くなっているが、年々減少してきており、核家族化や共働き家庭の増加などに対応するため、子どもを生み育てやすい環境の整備が急務となっているとあります。
 ところで、砺波市の女性の就業率は、25から29歳では78.7%、30から34歳は75.2%、35から39歳で78%の高い就業率となっており、その影響を受けてか、平成25年4月1日現在、市内の公立、私立の保育所の定員は1,420名に対し、入所児童数は1,275人で、入所率は89.8%であります。
 砺波市子ども・子育て支援事業に関するニーズ調査によりますと、子どもが病気の際の対応として、この1年間に病気やけがで通常の保育利用ができなかったことはあるかと聞いたところ、「あった」が、未就学児で82.3%、その対応方法は、「母親が休んだ」73.8%、「親族、知人に子どもを見てもらった」59.9%となっています。「できれば病児・病後児保育施設を利用したい」が48.4%で、「小児科に併設した施設で子どもを保育する事業」が73.2%の結果となっています。
 そこで、働く母親とその子どもの支援策として、砺波市子ども・子育て支援事業計画では、病児・病後児保育として平成25年11月にちゅうりっぷ保育園に併設して、病後児保育室が定員4名で設置されました。
 昨年12月の大楠議員の質問に対して、11月末、10名が利用、そのPRについて、市広報紙やホームページ、各保育所・幼稚園への利用案内パンフレット、出生届け時等で周知に努めていると答弁されていますが、その後、その利用実態はどのようになっているのでしょうか。利用したいが、その条件等が厳しいため利用しにくい状況にあるのではないでしょうか。まず、お伺いします。
 ところで、富山市では、保育所に預けた子どもが熱を出したときの対応として、市職員が親にかわって迎えに行き、市の施設で預かる。母親が職場を早退しづらいことへの抜本的な解決策であり、いざというときの安心につなげたいと、仕事場が違う自治体でも居住地として選んでもらえる市にしたいと、富山方式として地方創生計画の中でも特異な仕組みになるものとして検討されています。
 砺波市においても、地方創生の一環として住よさランキングで上位を維持していることに加え、病児・病後児保育の充実を図り、子育て世代が住みたいと思う市を目指して、子育てと仕事の両立を支えるソフト事業をぜひ検討すべきと思いますが、知事当局のお考えをお伺いいたします。
 次に、免税店の開設についてお伺いします。
 政府観光局によると、2014年に日本を訪れた外国人旅行者は1,341万人と、過去最高を記録したとあります。また、訪日外国人旅行者による消費額も最高の2兆278億円になったとあります。しかし、訪日外国人のうち、51.4%が東京都に、27.9%が大阪府に、21.9%が京都府にと、これを受け、国では東京、大阪、京都以外にも訪問先を広げるため、地方へ誘客を促すための施策として新たな免税店制度を昨年の10月からスタートさせました。
 全国の免税店数は、4月1日現在、1万8,779店のうち、東京や大阪、愛知などいわゆる三大都市圏が1万2,225店で全体の65%を占めており、それ以外の地域での免税店は少なく、富山県内では129店で、そのうち砺波市内は残念ながらゼロであります。
 今回の法改正により、小規模な商店がまとまって免税手続を第三者に委託して一括して行えるカウンターの設置ができるようにすることで、観光地や商店街が一体となって外国人の誘致が可能となり、地方創生の起爆剤として地域の魅力をいま一度改めて掘り起し、外国人観光客を呼び込むことにしたいとあります。さらに、安倍首相は、地方に外国人観光客を呼び込むため、地方都市に免税店を増やしたいと表明されています。
 また、昨年の10月から地元の特産品、地酒、食品類、化粧品などの品目が外国人旅行者向けにお土産として販売すると、消費税が免除対象となり、各地のお土産品店では、外国人旅行者が各地の地場産品等をお土産として購入する機会が多くなり、ひいては地域の観光振興と地域経済の活性化が見込めると思います。
 外国人旅行者の訪日する動機の最大理由がショッピングであるので、その旅行中の消費額については、買い物代が全消費額の3分の1を占めており、日本で購入した品物の上位にランクされるものに菓子類、食品類、飲料、酒など各地の特産品が占めています。
 こうした旅行者の需要に対応するため、富山県では県内の中小小売店等の免税店化を促進し、地域経済の活性化を図るため、外国人旅行者向け消費税免税店として営業を行うための環境整備等を支援するとしており、その対象地域は今のところ富山高岡地域等5地域と、その他、知事が必要と認める地域となっております。残念ながら具体的な対象地域に砺波市は選定されていません。しかし、特例として、その他、知事が必要と認める地域を対象にすると指定されているので、チューリップ四季彩館や道の駅となみや庄川等でこの補助を受け、免税店を開設すべきと思いますが、いかがでしょうか。観光ゾーンをアピールするよい機会になると思います。市当局の考えをお伺いします。
 また、税務署が所在する市として、商工会議所及び商工会とタイアップし、消費税免税の研修会を開催し、制度普及を図ってはいかがでしょうか。市当局の考えをお伺いします。
 次に、今年のチューリップフェアに訪れた外国人数は約8,000人と聞いております。富山県や高岡市では伏木港に寄港する大型客船ボイジャー・オブ・ザ・シーズ号やダイヤモンド・プリンセス号に合わせ、伏木港万葉埠頭で行われる物産展で購買意欲の高い外国人旅行者向けに免税店を出店し、好評を受けたと聞きました。来年のチューリップフェア期間中に免税店を出店されてはいかがでしょうか。あわせてお伺いし、私の一般質問を終えさせていただきます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
  〔市長 夏野 修君 登壇〕

◯市長(夏野 修君) 私からは、雨池議員の御質問のうち、1項目め、地方人口ビジョン及び地方版総合戦略の策定に向けた取り組みについての御質問の中で、4点目、47都道府県の区割りについてにお答えをいたします。
 初めに、御紹介もありましたが、道州制の導入につきましては、単なる府県の区割り変更にとどまらず、日本の国は中央集権型国家から分権型国家になるというような、言ってみれば、我が国の統治の仕組みそのものを変える改革であるということで、市町村合併は、基礎的自治体ということは変わらないわけです。もちろん特例市とか中核市とか政令市になれば、その部分の権能は変わりますが、横浜市であろうが、砺波市であろうが、基礎的自治体という部分は一緒でありまして、そういう意味では、道州制というのは根本的に国のスキームを変えてしまうというようなものだということをまず御理解いただきたいというふうに思っています。
 もう一つ、道州制という言葉は、最近はちょっと下火になりましたが、一時たくさん議論がありました。ただ、私も県にいたときからいろいろ勉強していたんですが、ばらばらであります。同じ言葉を使っていても、全く中身が違うようなものがたくさんございました。
 では、どの道州制を言っているのか、本になっているのが正しいのか、国の制度が正しいのか、言っているのが正しいのか、それから政党が言っているのが正しいのか、正直ばらばらでありまして、道州制という言葉は一緒でも、中身が非常に違うということがありました。
 そういうこともありますが、全国市長会、町村会も同じような話をしておられますけれども、やっぱり国や、例えば新しくつくる道州、それから基礎自治体の事務分担とか、例えば財源配分、富山県がちょっと試算したやつがあったと思いますが、今いろんな言われている区割りで成立するのは多分東京都だけだと、もしくは南関東だけで、あとはほとんど多分財政的には自立できないだろうと。そうなった場合に、では、どういう財源調整をするのかということもあまり触れられていない、そういうことがあります。
 果たしてどこまでの権能があるのか。砺波市が今、例えば土木の話ですと、砺波土木センターに行って、本庁に行けば、大体話はつきますね。物によっては新潟の整備局に行かんなん。大きな話はやっぱり本省に行かんなん。それでも1、2、3、4つで終わるわけです。
 ここに道州が入ったとき、例えばどの道州かわかりませんが、北陸4県のもし統治になったりしたときに、今の砺波の次、多分砺波土木センタークラスのものはやっぱり残さざるを得ないと思うんです、施設管理が残る限り。その次に、では、都道府県、今の富山県レベルのものは要らなくなるのかと、果たしてそうなのか。では、次は全部金沢へ行って話がつくのか。例えば新潟はちょっと遠いのであれですけど、話がつくのかといったときに、そこらもよくわからない。本当に基礎自治体の人間としていいことになるのでしょうかねというようなことについては、やっぱりちゃんとした答えがないわけです。それは答えがある人もいます。ただ、それはその人の考えている道州制であって、では、今考えている道州制、どうなるかということはやっぱりよくわからない。
 そういう点で、本当に、道州制をやったことによって基礎自治体が強くなる、基礎自治体で決めることが多くなるというふうになってくるのであれば、それはやっぱり流れとしてはいい方向だと思いますし、そういった中で地方分権、口ばっかりではなくて、本当に基礎自治体で決められるようになればいいわけですが、やはりそのためには財源も見直してもらわないといけない。砺波市でも、例えば我々の税でもらえるのはせいぜい3割強です。それでもまだいいほうです。1割しかないところもありますし、そういうところと比べれば大変です。
 そういうことも考えたときに、では、本当に道州制というのを前提にして、今のこれからの地方創生みたいな話とつなげて本当に大丈夫なのかといったときには、非常につながりが難しい感じになってきています。
 そういうこともあって、確かに物の本には、地方創生とか今のいろんな、例えば連携中枢都市圏の話なんかもそのつなぎだという話もありますが、これも例えば富山県は合併が進んでいるので、あまり都市連携という意味ではないですけれども、合併が進まなかったところは、やっぱり小さな町、村だけが残っているものだから、合併ができなくても、せめてあなたたち、連携しなさいよということで、いろんな連携の話が各省庁であったわけです。
 そういう中で、富山県は合併が進んでいたり、もともと広域行政、非常に長くやっていましたので、そういう点ではちょっとほかの県とは違うかもしれませんが、そういう点で、今おっしゃった中で、道州制も含めて地方創生とか、それから、今の連携中枢都市圏とかいう連携の話を考えたらどうかということについては、正直片方がよくわからない、ぐにゃぐにゃなものですから、それがしっかりしているものであれば、その中でこういうふうな考え方があるべき、それから、こういうことであれば、基礎自治体がこうあるべきということは言えるのですけれど、そういう段階で何となく物は言いにくいなというか、議論のしにくいところだなと、変数だけがいっぱいあって、答えがなかなか出せない不思議な方程式みたいな状態になっているのではないかというふうに思っています。
 そういうことで、その裏返しにはなりますが、であればこそ現行のいろんな制度、それから、いろんな枠組みの中でどう考えていくかということを考えるのが基礎自治体として、基礎自治体の長としてあるべき姿だと思いますので、それは皆さんの御協力も得ながら、砺波らしいこの地域の特性を生かして頑張っていくということになるのではないかというふうに思います。
 そういう意味で、御質問の趣旨にありました何かおもしろいことを言えというのは、ちょっとがっかりであるかもしれませんが、あまりにもそういう点では定義が曖昧なものですから、答えがないということについても御理解いただければというふうに思います。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 副市長 齊藤一夫君。
  〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕

◯副市長(齊藤一夫君) 私からは、雨池議員御質問の1項目めの3点目、大学や研究機関の誘致についての御質問にお答えをいたします。
 大学の誘致につきましては、これまでも砺波広域圏において高等教育機関を誘致することを目的に基金を設置し、研究が行われてきましたが、現在まで誘致には達してはおりません。
 一方、国のまち・ひと・しごと創生総合戦略の中では、地方大学等の活性化が主要な施策の一つに掲げられており、地方大学の地域貢献の推進について求められております。
 こうしたことから、過日、富山大学より、地方の大学を卒業した若者が就職時に地元企業を選択するため、自治体と大学との連携による雇用創出、若者定着に向けた取り組みについて提案を受けたところであります。
 つきましては、これからますます少子化が進む中で、新たな大学誘致を行うことは、生徒の確保が難しいことや大きな財政負担も伴うことから、県内の大学との連携による取り組みについて研究してまいりたいと考えております。
 なお、民間企業の技術研究機関の誘致につきましては、企業誘致活動の中で将来性のある業種を見極めながら、砺波商工会議所、庄川町商工会などとも連携し、検討してまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 企画総務部長 横山忠司君。
  〔企画総務部長 横山忠司君 登壇〕

◯企画総務部長(横山忠司君) 私からは、1項目め1点目と2点目の御質問にお答えいたします。
 まず、1点目のシティマネジャーの派遣についてでございますが、いわゆる地方創生人材支援制度につきましては、3月定例会で嶋村議員の御質問にもお答えいたしましたとおり、首長の補佐役となるシティマネジャーの受け入れは予定しておりませんが、国は地域創生コンシェルジュ制度といった地方創生の取り組みを行う際の相談窓口を設けておりますので、戦略策定に当たり、必要な場合にはこの制度を活用してまいりたいと考えているところでございます。
 次に、2点目の策定支援業務の公募型プロポーザルによる策定についての御質問にお答えいたします。
 総合戦略等の策定に当たっては、本市の人口推計や経済推計等による分析を行い、その結果を踏まえて課題解決に向けた施策を検討することが重要だと考えておりまして、豊富な経験と専門的知識を有する民間事業者のノウハウを活用することとしております。
 つきましては、住民意識や生活実態を的確に把握するためのアンケート調査の実施や、国勢調査などの総合的なデータの調査と分析、客観的な視点による本市の講ずべき戦略の提案、各施策を評価するための効果的な指標の設定などの業務について専門的な支援を受けるものでございます。
 なお、計画策定に当たりましては、市議会を代表される議員各位を初め、産官学金労言を含む各種団体の皆さんに参画いただく総合計画審議会や“となみ創生”まちづくり委員会において審議、検討いただくとともに、市民アンケートや校区単位での意見聴取、各種団体等との語る会、パブリックコメントなどを実施いたしまして、市民の皆さんの御意見等を幅広くお聞きし、その御意見を十分反映した計画にしてまいりたいと考えているところでございます。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 福祉市民部長 池田仁吾君。
  〔福祉市民部長 池田仁吾君 登壇〕

◯福祉市民部長(池田仁吾君) 私からは、2項目めの人口減少時代の人口増対策についてのうち、1点目のサービスつき高齢者向け住宅についての御質問にお答えをいたします。
 サービスつき高齢者向け住宅は、高齢者世帯などが住みなれた環境で必要なサービスを受けながら暮らし続ける賃貸等の住まいで、国土交通省、厚生労働省が連携して推進しております。施設の建設につきましては、民間事業所が主導で整備されることが多く、登録は都道府県で行い、事業所への指導、監査を行います。
 登録基準としましては、高齢者にふさわしいハードの整備と安否確認や生活相談など安心できる見守りサービスの提供が主な要件となっており、診療所や介護サービス事業所等を併設することが多く、住まいと医療、介護の連携拠点としての機能が求められております。
 また、本年4月からは介護保険制度の改正により、サービスつき高齢者向け住宅は住所地特例施設の対象となり、介護保険や医療保険の給付費など、施設所在地の財政負担の軽減が図られております。
 一方で、サービスつき高齢者向け住宅の全国調査では、サービスや施設が標準に達していない物件が43%あったという調査結果もあり、民間事業所が整備することになれば、質の高いサービスが提供されるよう注視していく必要があると考えております。
 なお、現在、市内には1カ所のサービスつき高齢者向け住宅がございますが、施設の建設につきましては、民間事業所が主導で行うべきというふうに考えておりまして、本市で建設する計画はございませんが、今後、民間事業所から要望があれば、情報提供など必要な支援を行ってまいります。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 教育委員会事務局長 三部隆雄君。
  〔教育委員会事務局長 三部隆雄君 登壇〕

◯教育委員会事務局長(三部隆雄君) 私からは、2項目めの御質問のうち、2点目及び3点目の御質問にお答えをいたします。
 まず、2点目の病後児保育室の設置後の利用実態についてお答えを申し上げます。
 本市の病後児保育につきましては、子育て支援の一環として、平成25年11月からちゅうりっぷ保育園において、病気回復期にある市内の就学前の児童を対象に、定員を1日4名として実施しているところでございます。
 利用実態につきましては、平成25年度中には利用者はなく、平成26年度は、8月に3名、9月に5名、10月に2名、3月に3名の合計13名の利用者がございまして、平成27年4月、そして、5月の利用者はなかったというところでございます。
 また、利用児童の年齢につきましては、ゼロ歳児と1歳児がそれぞれ約3割、そして2歳児は利用がございませんで、そうしますと、3歳未満の児童での利用が全体の約6割を占めているといったようなことになっております。
 なお、利用の理由につきましては、風邪によって朝は熱がないけれども、上がる可能性があるといったような症状のお子さんが主なものでございまして、そのほか、ぜんそくなどの持病によって服薬が必要であることから、医師から本格的に通園する前に様子を見たほうがいいといったようなことで利用したといったような事例もあったと伺っております。
 そこで、本市の条件等が厳しく利用しにくいのではないかといったような御心配でございますが、かかりつけ医からの保育所を利用してもよい回復期である、そういったことの証明書の提出や、前日までの利用申し込み、これらについては県内の他市町と同様であり、お子様方の生命、安全を守る上でも欠くことのできないものであることを御理解いただきたいというふうに思います。
 また、本市では、市内の多くの御家庭で3世代同居、あるいは近くの両親、祖父母などの家族が協力して子育てに取り組んでいるといったようなこと、その他の御家庭でも心細い気持ちで病気と闘っているお子さんに保護者がしっかりと寄り添い、つき添い、子育てに取り組まれていると、こういったような結果が今の実態につながっているのではないかというふうに考えております。
 なお、病後児保育の利用につきましては、引き続き市の広報紙やホームページの活用のほか、各保育所、幼稚園を通じたPRなどによって一層の周知に努めてまいりたいと考えております。
 次に、3点目の病児・病後児保育の充実についての御質問にお答えをいたします。
 今ほど申し上げました病後児保育の利用実態、そして、他市の施設整備状況を見てみますと、現在のところ本市では、必ずしも施設が不足している状況にはないと、こういうふうに考えております。
 また、議員御指摘の病児・病後児保育のソフト事業につきましては、病児・病後児保育を行うためには、病院、保育所等に附属する施設の専用スペースを設けた上で、看護師を利用児童概ね10人につき1名以上、保育士を同じく利用児童概ね3人につき1名以上配置する必要があることに加えまして、看護師には医療機関とは異なる専門性が、そして、また、保育士には病児・病後児に対応できることが求められております。
 市といたしましては、病児・病後児保育は、お子さんの生命・安全にもかかわる専門性が高い取り組みであることから、例えば病児保育が医療機関に併設して実施される場合には、緊急時の即応体制が確保されていることなどから積極的に支援をしてまいりたいと考えておりますし、また、保育施設への併設につきましても、専用保育室や看護師の確保とともに、医師との十分な連携が確実に担保されていることなどが確認できれば、これも必要な支援を行うことで取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 商工農林部長 牧野裕亮君。
  〔商工農林部長 牧野裕亮君 登壇〕

◯商工農林部長(牧野裕亮君) 私からは、3項目めの免税店の開設についての御質問にお答えいたします。
 ます、1点目のチューリップ四季彩館での免税店開設についてでございます。
 近年、訪日外国人旅行者が増加してきておりまして、観光庁では、地方創生の一環といたしまして外国人旅行者による地方での旅行消費を拡大し、地域経済の活性化を図ることを目的に、昨年10月、全ての品目を消費税免税の対象としたところでございます。これは議員御紹介のとおりでございます。
 制度改正前までは免税対象品目が家電製品やカメラ等に限られていたことから、外国人旅行者の購買が大都市圏や国際空港等に集中しておりまして、地方での消費に結びつかない状況でございましたけれども、全ての品目が免税対象となりましたことから、地方の特産品等も免税対象となったものであります。
 そこで、本市におきましても、御紹介いただきましたように、チューリップフェアでは8,000人を超える外国人旅行者の入場がございます。また、庄川遊覧船でも外国人旅行者が年々増加しているという状況にございますことから、チューリップ四季彩館、また、道の駅などで免税店を開設しますことは、となみブランドである特産品などに対しまして、外国人旅行者の購買意欲を喚起する効果が期待されるところでございます。
 一方で、免税店での免税対象物品の販売につきましては、購入者のパスポート等の提示や購入者誓約書の記載が必要になるほか、販売者は購入記録票の作成ですとか、出入国まで消耗品等を開封されないための指定された方法での包装、購入者誓約書の7年間の保存が義務づけられるほか、外国語で説明できるなどの適切な人員配置が求められ、販売者にとっても新たな負担が生じることとなっております。
 また、食品類や飲料、化粧品などの消耗品におきましては、同一店舗におきます1日の購買額の合計が5,000円を超え50万円までの範囲のものが免税の対象になりますことから、現状の1人当たりの購買額などの検証も必要になるかと考えております。
 したがいまして、こうした課題もありますことから、免税店の開設につきましては、チューリップ四季彩館や道の駅となみなどでの外国人旅行者のニーズやその効果などにつきまして調査研究を行いました上で、免税店の開設を希望する事業者には、今年度、県で設けられました免税店開設支援モデル事業補助金、これを知事が必要と認める地域として活用いたしまして、支援をしてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の消費税免除の研修会の開催についての御質問にお答えいたします。
 現在の免税店には、自力で、先ほど申しましたような免税対応の準備ができる一定の事業規模を持ったチェーン店が多うございまして、地域の小規模事業者はパスポートの確認や購入記録票の作成といった免税作業を手間に感じるなど、免税店の開設に消極的な事業者が多いと聞いております。
 こうした状況から、県商工会連合会では免税制度の理解を深めてもらうため、本年7月に富山市の中小企業研修センターにおきまして事業者向け説明会を開催いたしますとともに、あわせて県も免税店開設支援モデル事業を改めて説明するということでございますので、まずはこうした説明会に参加いただきますよう関係機関や事業者に働きかけてまいりたいと考えております。
 また、砺波商工会議所などとも連携を図りまして、市内の事業者において免税店の開設等に前向きな関心があるといったような動きがございますれば、本市といたしましても、砺波税務署にも御協力をいただきながら消費税免税の研修会を開催いたしまして、外国人旅行者の受け入れ体制の充実に努めたいと考えております。
 次に、3点目のチューリップフェア期間中の免税店の出店についてでございます。
 免税店の出店の課題につきましては、先ほどチューリップ四季彩館での免税店開設についてで述べたとおりでございますが、伏木港に寄港いたします大型客船の外国人旅行者を対象といたしました免税店の出店の事例を御紹介いただきました。これについては地元の税務署にその都度営業許可手続が必要でございますが、今年4月から外航クルーズ寄港時の免税店許可申請手続が簡素化されたことなどが大きく貢献して出店されたものと考えております。
 チューリップフェア期間中の免税店の出店につきましても、これは一番実際には効果がある時期かとは思います。今後、関係事業者や関係機関とともに調査研究を行ってまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 4番 山田順子君。
  〔4番 山田順子君 登壇〕

◯4番(山田順子君) 議長のお許しをいただきましたので、大きく3つの項目について質問と提案をさせていただきます。
 まず、大項目1点目は、若者の社会・政治への意識の高揚について尋ねるものです。
 公職選挙法改正案については、この4日に衆議院を通過し、先週17日に参議院本会議で全会一致により可決、成立いたしました。そうしますと、来年の参議院選挙からは18歳、19歳の約240万人が新たに有権者に加わりますが、過去の国政選挙において20歳代の投票率は他の年代に比べて低く、新たに選挙権を得る18歳、19歳も同様の傾向が懸念されます。18歳、19歳に限らず、これからの社会を担う若い世代においては政治への関心が薄く、政治に主体的にかかわろうとしない若者が増えていくことは、民主主義社会日本の将来の危機につながる大問題であり、国づくりの責任を自覚していただくためにも、若いうちから偏りのない考え方を育んでいただき、政治家を選ぶに当たって公正な1票を投じられるよう、対策を講ずる必要があるのではないかと考えます。
 このことについて、私は前々回の議会でも学校のカリキュラムに組み込んでいかれるよう提案したところで、進学校であったとしても、受験勉強は大切ですが、社会への参画の準備をしてあげていただきたいところです。
 さて、今回の私の発言趣旨は、これからの社会の中核になっていく40歳までの皆さんに国づくりの責任について自覚を持っていただくことです。
 そこで、私は、このことに関して砺波市における青年議会の開催について以下のことを提案するものです。
 今年度も富山県、富山県教育委員会等の主催で、1つ目は、18歳から40歳までの青年の県政に対する関心を高め、その意見を県政に反映させること、2つ目に、民主政治に対する理解と正しいかかわり方の学習の場とすること、これを目的といたしまして、第59回富山県青年議会が開催されます。しかるに、この議会に砺波市から推薦の参加がここ5年間一人もないところで、その理由としては、仕事が忙しく、平日に富山市まで出向くのは大変であること等が原因していると思われます。
 砺波市では、かつて昭和33年から平成2年までの32回、主として青年団が中心になり、市教育委員会がサポートして青年議会を運営しておられましたが、青年団がなくなり、途絶えてしまったところです。
 私は、明るく元気な砺波市をつくるためには、若者の声をしっかり聞き、市政に反映させることが大切だと考えます。砺波市にはチューリップ公園のKIRAKIRAミッションを新たに提案した若者、となみ元気道場の皆さんや、てんでんばらばらな人・物が集まって、どきどきが生まれるとして、駅前商店街の空き店舗を利用したテンバラショップを立案された砺波商工会議所青年部の皆さん、庄川の金屋石採掘現場を整備し、観光名所としてクローズアップさせた若者たちと、郷土を愛する前向きで元気な若い皆さんがたくさんおられます。行政や議員との交流を通して自分の暮らしている地域のことを身近に考え、地域の活性化に向けた私たち議員の活動を見聞していただき、ひいては若い皆さんのより密接なつながりを構築するためにも、砺波市としての青年議会を開催されますことを提案いたします。
 続いて、大項目第2点目の質問として、各制度や事業等の市民への周知徹底についてお尋ねいたします。
 その第1点目として、三世代同居推進事業、その他の事業及び制度の周知についてであります。
 砺波市では、地域性を生かしながら豊かな持続力ある社会づくりや次世代への文化等の継承を図るため、家庭内での子育てや高齢者介護など、世代間で支え合う機能が期待される3世代同居の推進を本市の人口対策事業として、今年度から積極的に取り組まれております。三世代同居推進事業については、細かく9つの事業があり、市民にとって本当に大変有益な事業であると思っております。
 しかし、市民の理解度はいかがでしょうか。ただ、3世代同居していれば、お金が支給されると思い込んでいる人もおられ、適切な周知がされていないように思われます。私の地区でも多くのところで納涼祭等を実施して交流を深めておられ、これに関連するふるさとの思い出体験事業や三世代交流運動遊び事業についても利用できる項目があるのに、同様のことがあるように思われます。
 このほかにも散居景観保全事業等の助成金事業がたくさんあり、これら有益な事業が活用されていないのは残念なことです。有益な新事業については、円滑に市民の皆さんに活用されるよう、速やかな情報の発信と周知が肝要と考えますが、いかがでしょうか。
 砺波市にあっては、各地区のさまざまな課題や情報を的確に把握し、市民と市が情報を共有することによって協働のまちづくりの推進を図るとともに、市職員の住民対応に関する研修の場とすることを目的として、砺波市自治振興会連携推進員、通称地域アンテナ隊3人を各地区の自治振興会の会議等に派遣しておられます。その役割は、地区の自治振興会の会議等に出席し、地区の要望、課題等を把握して市関係部署に報告し、また、地区の自治振興会協議会において説明した事項など、市が推進する政策を地区に説明し、地区振興に関する情報を伝達することとされています。
 しかるに、最近は情報収集ばかりが行われており、情報の伝達と周知が十分にされていない状況にあるのではないでしょうか。せっかく市長が市民のために考えられたすばらしい事業がたくさんあり、これらの有益な事業については円滑に市民の皆さんに活用されるためにも、速やかな情報の発信と周知徹底が必要なところです。当該情報は市長の提案理由説明でも述べられておりましたが、行政出前講座などを活用したり、ポスターや広報、インターネットのホームページ等で記載、掲示されているとのことですが、まだまだ周知不足のようであり、砺波市の皆さんの生活の質の向上のため、地域アンテナ隊の係員におかれましては、推進員の業務にありますように、何とぞタイムリー、かつわかりやすく丁寧に、生きた言葉で情報を提供していただきたいと考えますが、市当局の地域アンテナ隊の活動をどのように行政活動に生かされているのか、今後の活用指針についてもお尋ねいたします。
 続いて、大項目2の第2点目、高齢者に対する特殊詐欺防止についてお尋ねいたします。
 最近、高齢者の方が巧妙な手口の特殊詐欺被害に遭われ、被害額も600万円や965万円と高額なものであった旨のニュースが毎日のように報道され、胸を痛めております。
 高齢者の方については、民生委員、福祉推進員の皆様がケアネットチームをつくって見守り、支えておられると思いますが、砺波市では本年4月から電話による商品購入トラブル特殊詐欺を防止するため、国の地方消費者行政活性化基金を活用して通話録音装置100台を購入し、各地区の民生委員を通じ、希望する独居高齢者世帯等に無料で装置を貸与する事業を開始しておられますが、現在、100台のうち7台しか貸与申し込みがありません。これは周知不足が原因しているのではないでしょうか。この情報についてもチラシ、広報で周知し、今後インターネットのホームページで記載、掲示される予定とのことですが、いずれも高齢者にとっては極めて利用しにくいメディアであり、詐欺の見分け方や対処方法等、必要な情報がないことにより、卑劣なわなにはまって御老人が苦しむことのないよう、タイムリーに、わかりやすく丁寧に、生きた言葉で情報を提供する必要があります。
 市当局におかれましては、せっかくアンテナ隊をつくり上げられたのですから、それが情報を収集し、市長に情報を上げるだけでなく、把握した状況を踏まえた適切な情報の発信を確実に実施する仕組みを確立していただきたく、早急な対応を要望するものであります。
 最後の質問は、砺波市斎場の整備についてのお尋ねといたします。
 斎場は人それぞれに精いっぱい人生を歩まれ、社会やお家のためにお尽くしになり、人徳の花を飾り、その努力の実を結ばれて生涯の幕を閉じられた方の葬儀を終えられ、お見送りする、大変厳かな場所であります。それにふさわしい斎場に整備すべきと考えますが、市当局の見解をお示し願います。
 まず、第1点目は、待合室に授乳室やキッズコーナーを設置することについてであります。斎場にはほぼ毎日のように御遺族や近親者の方が訪れ、故人をしのび、最後のお別れをされます。年齢層も幅広く、中には若いお母さん方もいらっしゃいます。砺波市斎場は火葬を終えるまで2時間から2時間半を要し、その間、皆様は待合室で待機され、生前の御功績をたたえ、思い出話をされるなどして静かに故人をしのんでおられます。その中には乳幼児を連れた若いお母さんもおられ、授乳する場所がなくて困っておられました。多いときは5組ほども重なることがあり、あいている部屋もなく、途方に暮れておられたとのこと、また、静かな雰囲気の中で、何もわからずにはしゃぐ子どもの姿も見られます。授乳室の設置とキッズコーナーを設置して、おもちゃや絵本で気を紛らわせてあげられたら、人の迷惑にならず、喜ばれるものと思います。ぜひ御検討いただきたく、要望いたします。
 これに関して、第2点目の質問は、幼児用トイレの設置についてお尋ねいたします。
 平成21年12月、増改築整備の際にはトイレの改修も行われました。高齢者のために洋式トイレ、お体が不自由な方には多目的トイレも設置していただき、市民にとって利用しやすく、感謝するところでございます。
 ところが、おむつがえのベッドは3台置いてあるのですが、子ども用トイレがありません。男の子用トイレはあまりスペースをとらず、女の子のトイレは洋式トイレの上に子ども用のものを置くものがあります。このことについても加えて御検討いただき、幼児用トイレを設置していただきたく、要望するものです。
 次に、第3点目の質問は、前庭の花壇やプランター等の設置について要望するものです。
 斎場は友引の日などを除き、御存じのとおり、ほぼ毎日の利用があります。砺波市で生涯の幕を閉じられた方を砺波市の花であるチューリップ、花しょうぶ、カンナ、コスモス等を初め、四季折々の花で最後のお見送りをしてあげてはいかがでしょうか。御親族の中には県外、市外から来られる方も多いと思います。皆さんの寂しい気持ちを砺波の花で癒やしてあげてはどうでしょうか。
 花壇が望ましいのですが、プランターでもよいと思います。現在、プランターは6つほど置いてあるとのことですが、なるべく切れ目のないよう取りかえ、花のまち砺波にふさわしい取り組みをすべきと考えますが、市当局の考えをお伺いいたします。
 続いて、第4点目の質問は、斎場北、東側のり面崩壊の早期復旧工事について要望いたします。
 初めに、昨年4月、斎場前の藤棚の3台のベンチが老朽化し、座れる状態ではなかったので、補修をお願いしておりましたところ、今年1月にきれいに整備していただき、本当にありがとうございました。
 さて、平成18年3月、融雪災害により、斎場北、東側のり面が崩壊いたしましたが、一部の復旧のみにとどまっております。平成21年の増改築により、予算がなく、遅れているということですが、この道は赤坂霊園へおりる大切な道であり、お見送りにいらっしゃった人の中には、待ち時間の間にお参りをしたかった方もおられるやに聞いております。自家用車を使えばよいのでしょうが、このときはバスに乗って来られた人が多く、歩いていくには時間がかかります。それとともに、安全の面からもぜひ早期の復旧工事を要望するものでありますが、市当局の早急なる対応をお願いいたします。
 最後に、第5点目、火葬炉の今後の修繕工事計画についてお尋ねいたします。
 斎場の修繕については、専門業者に業務委託し、砺波市斎場火葬炉等設備保守点検の結果により修繕計画を立て、平成25年度は2号炉耐火物全面積替え、4号炉の台車耐火物積替え、1号炉、2号炉バーナー前回り燃焼機器取替工事を実施し、平成26年度にも1号炉耐火物全面積替え、1号炉、5号炉の台車耐火物積替え、3号炉、4号炉バーナー前回り燃焼汚物機器取替工事を実施されております。平成27年度にも大規模改修として3号炉耐火物全面積替え等を予定されているとのことで、近年補修が多いのですが、今後の修繕工事についての計画についてもお尋ねいたしまして、私の質問と要望を終わります。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 教育長 山本仁史君。
  〔教育長 山本仁史君 登壇〕

◯教育長(山本仁史君) 私からは、1項目の1点目、砺波市における青年議会の開催についての御質問にお答えします。
 山田議員の御発言のとおり、合併前の旧砺波市では、昭和33年に砺波市連合青年団が、各地区青年団員の青年層で組織する模擬市議会として砺波市青年議会を発足させ、市政に青年層の声を反映させるとともに、青年の政治への関心を高める取り組みが進められてきました。
 しかしながら、社会情勢や青年層の意識変化により、平成の時代とともに急激に青年団の団員数が減少し、その活動も停滞したことから、砺波市青年議会は平成2年の開催をもって幕を閉じております。
 そこで、山田議員の青年議会を開催してはどうかとの御提言ですが、意義ある議会とするためには、議会を主催する組織や構成団体が、自ら主体的に取り組みを進めることが重要な鍵となってまいります。現在、市内で積極的に活動されている青年団体といたしましては、となみ元気道場のほか、商工会議所や商工会の青年部、青年会議所などがありますが、これらの団体はそれぞれ独自の目的を持って活発な活動を展開されているところでございます。
 また、女性議会でも実施しておりますように、公募により広く青年層の参加を呼びかけるとしましても、積極的な応募等の成果を期待することはなかなか困難ではないかと思っております。
 このようなことから、現在のところ青年議会については、青年団体の活動を通してその開催のための一歩である意識啓発などの下地づくりが大切なのではないかと考えるものであります。
 したがいまして、市といたしましては、精力的な活動を展開されているとなみ元気道場などの活動に対して、今後とも支援や助言を継続しながら、鍵となる青年層の機運を見守ってまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 企画総務部長 横山忠司君。
  〔企画総務部長 横山忠司君 登壇〕

◯企画総務部長(横山忠司君) 私からは、2項目めのうち、1点目の三世代同居推進事業、その他の事業及び制度の周知についての御質問にお答えいたします。
 初めに、3世代同居を推進する9つの事業につきましては、市民の皆さんにその目的や内容について周知を図るため、広報となみ4月号や市ホームページ、マスコミへの情報提供などの広報媒体並びに行政出前講座などを活用しながら事業のPRに努めているところであります。
 また、4月には各地区の自治振興会長の皆様にも本事業について御説明申し上げるとともに、特にふるさとの思い出体験事業及び三世代交流運動遊び事業につきましては、公民館長の皆様にも御説明させていただいたところでございます。
 さらに、3世代同居推進のためのポスターを作成し、市内公共施設や幼稚園、保育所、温泉施設、福祉施設、病院等への掲示をお願いしたほか、孫とお出かけ支援事業では、対象施設にステッカーを張り、事業の周知に努めております。加えて、3世代同居共通のシンボルマークを作成し、ポスターや各事業の案内チラシに印刷するなど、積極的に市民の皆さんの関心を高める努力をしているところでございます。
 市長が提案理由で申し上げましたとおり、現在、三世代同居推進事業のそれぞれの制度において、申し込み等の実績も出てきておりますが、引き続き広報となみ等でお知らせするとともに、議員各位の御協力も賜りながら、今後とも機会を捉えて広く周知に努めてまいりたいと考えております。
 次に、砺波市自治振興会連携推進員、通称、地域アンテナ隊についての御質問にお答えいたします。
 地域アンテナ隊の派遣制度は、市長が公約に掲げました住民と市役所との連携を強化する事業の一環として平成25年度から取り組んでいるところでございますが、今年度は兼ねて、より多くの職員の研修にもつなげていきたいと考え、推進員全体の3分の2に当たる40名の推進員を新たに指名し、各地区の会議に派遣しているところでございます。
 山田議員からは、推進員による有益な情報伝達と周知をとの御指摘でございますが、そのことにつきましては、本年3月に開催いたしました推進員の意見交換会の中でも話し合われたところであり、早速4月に推進員を対象とした三世代同居推進事業や散居景観モデル事業など、平成27年度の主要事業に関する説明会を開催したところでございます。
 今後とも、推進員への情報提供に努めるとともに、推進員自らも市の主要施策等の情報収集を行い、タイムリーかつわかりやすく、丁寧な情報提供に努めるよう指導してまいりたいと考えております。
 なお、推進員制度につきましては、各地区からの要望や依頼事項について、所管部署へ速やかに伝達することで、よりスピーディーな対応を行うとともに、行政と各地区とが課題や情報を共有化することで協働のまちづくりを進めることを大きな使命としております。引き続きこの制度の充実に努め、市と各地区の皆さんとの連携を深めてまいりたいと考えているところでございます。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 福祉市民部長 池田仁吾君。
  〔福祉市民部長 池田仁吾君 登壇〕

◯福祉市民部長(池田仁吾君) 私からは、まず、2項目めのうち、2点目の高齢者に対する特殊詐欺防止についての御質問にお答えいたします。
 高齢者を狙った特殊詐欺が増加していることから、本市では、新たな対策として本年4月より通話録音装置の貸与を実施いたしております。この利用につきましては、日ごろから地域で高齢者の見守り活動を実施していただいております各地区の民生委員児童委員の皆さんや、介護サービス事業所を通じて通話録音装置の効果や利用促進について説明を実施し、利用が必要であると判断された中で設置の呼びかけを行っていただいております。
 制度が始まってからまだ日が浅いこともあり、議員御質問のとおり、まだまだ利用が少ない状況にございますが、今後さらに警察署を初め、防犯協会とも連携するとともに、広報となみや交通安全教室、老人クラブなどのさまざまな機会を通じて積極的に周知してまいりたいと考えております。また、そのような場を通じて特殊詐欺の事例や特殊詐欺に遭わないための対応などについても高齢者の方に御理解いただけるような情報伝達に努めてまいりたいと考えております。
 次に、3項目の砺波市斎場の整備についての御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の待合室に授乳室やキッズコーナーの設置についての御質問にお答えをいたします。
 斎場内の施設整備につきましては、昭和59年に完成して以来、平成5年に控室の増築、平成21年には待合棟、多目的トイレ、喫煙室、炉前ホールなどの増築を行い、利用される方々へ快適な施設環境を提供してまいりました。
 また、授乳室につきましても、現在設置してありませんが、授乳の申し出があった場合には、待合棟や関係者の休憩室を提供して対応いたしております。今のところ利用は少ないと聞いておりますが、授乳を希望される方には遠慮なく申し出ていただけるよう案内表示を行うとともに、今後、利用の状況などについて調査し、設置の必要性を見極め、必要があれば空きスペース等での設置などについて検討してまいります。
 また、キッズコーナーの設置につきましては、現状、小さいお子様がロビーではしゃぐ光景も時々見受けられますが、スペースの問題もあり、コーナーを設置するまでの状況にはないと考えております。なお、施設内には現在もお子様向けの絵本を備えつけておりますので、冊数を増やすなど、お子様への対応を図ってまいりたいと考えております。
 次に、2点目の幼児用トイレの設置についての御質問にお答えをいたします。
 斎場内のトイレにつきましては、現在、洋式トイレ3カ所、和式トイレ2カ所、小便器4カ所、多目的トイレ1カ所を設置しております。
 そこで、斎場の利用状況を見ますと、保護者と一緒のお子様がほとんどであることや、設置スペースがないため、小さいお子様のトイレの際には、保護者の介助により多目的トイレなどの利用をお願いしたいと考えております。
 なお、御提案の子ども用補助便座の利用につきましては、今後多目的トイレへ備えつけてまいりたいと考えております。
 次に、3点目の前庭の花壇やプランター等の設置についての御質問にお答えをいたします。
 議員の御質問にもありますとおり、大切な方との最後のお別れを花のある中で送り、寂しい心を癒やす一助となれば幸いだと考えております。現在、斎場前庭にはツツジや藤が植栽されているほか、プランターを設置してチューリップや花苗を植えておりますが、これまで十分とは言えない状況にありましたことから、今年度から職員が種から花苗を育て、花の植栽を増やし、環境整備を行っております。今後とも、花のまち砺波にふさわしいものとなるよう、引き続き景観にも配慮しながら維持管理に努めてまいりたいと考えております。
 次に、4点目の斎場北、東側のり面崩壊の早期復旧工事についての御質問にお答えいたします。
 斎場から赤坂霊苑へ通じる修景施設は、昭和59年の斎場の完成に合わせて、斎場を利用される方の待ち時間に周辺を散策していただく目的で散策路やパーゴラなどを整備しております。御質問のとおり、斎場周辺を散策する修景施設は、平成11年と平成18年の災害により、のり面の崩壊や亀裂が発生したため、水抜きボーリングや押さえ盛り土などの必要最小限の災害復旧工事を実施いたしております。
 このように、7年間に2回ののり面崩壊や亀裂が発生したことにより、地盤が落ちつくまでは現地の様子を見ることとして、これまで施設整備を見合わせてきております。今後、地盤の状況も考慮しながら、赤坂霊苑への代替ルートも含めて、その復旧について検討してまいりたいと考えております。
 次に、5点目の火葬炉の今後の修繕工事計画についての御質問にお答えいたします。
 火葬炉の修繕につきましては、平成24年度に実施した保守点検業務の結果などに基づき斎場設備の修繕計画を立て、現在平成25年度から28年度までの4年間の計画で、高温により劣化が激しい火葬炉などの修繕に取り組んでおります。
 そこで、今年度は当該計画の3年目として9月ごろに3号炉耐火れんが積替えを実施することとしており、最終年度となる平成28年度には4号炉耐火れんが積替えと集塵装置改修工事を実施して全ての修繕工事を終えることとしております。
 なお、今回の修繕計画では、火葬炉内のれんが設備を中心に実施をいたしましたが、設備が稼働して30年余りの年月が経過していることから、今後、炉内台車本体の更新や収骨台車の更新、炉内の圧力調整装置の改修などが必要になるものと考えております。
 経年の中で、いつも最適な状態で運営できるようメンテナンスに努めているものでございまして、今後とも必要な保守点検を実施しながら、円滑な斎場運営と計画的な施設改修に努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 以上をもって、本日の日程を終了いたします。
 次回は、明6月23日、午前10時から開会いたします。
 本日はこれをもちまして散会いたします。
 どうも御苦労さまでした。

 午後 2時45分 閉議