平成27年6月 本会議 定例会(第3号) 本文

1.会議の経過
 午前10時00分 開議

◯議長(村岡修一君) ただいまの出席議員は20名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第3号のとおりであります。

                  日程第1
     市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(一般質問)

◯議長(村岡修一君) これより本日の日程に入ります。
 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第39号から議案第43号まで、平成27年度砺波市一般会計補正予算(第1号)外4件について及び報告第2号から報告第7号まで、継続費の逓次繰越しについて外5件についてを議題といたします。
 昨日に引き続き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 16番 嶋村信之君。
  〔16番 嶋村信之君 登壇〕

◯16番(嶋村信之君) きょうも梅雨の晴れ間の中、2日目の質問に入ったわけでございますが、きょうのトップバッターを務めます。よろしくお願いいたします。
 それでは、通告に基づき、市政一般に関する提案並びに質問をさせていただきます。
 科学、医学等の急激な進展に伴い、今、日進月歩ではなく、秒進分歩の時代であると言われ、また、社会もグローバル化をしております。今まで、ともすると、国の施策に追従しがちであった時代から地方創生の時代となり、地方の特性を生かそうとする時代を迎えております。本市においても、将来を展望した計画のもとで市民が安心して生活できる施策の推進に努めなければなりません。
 最初に、人と心を育むまちづくりについてお尋ねをいたします。
 1点目、18歳選挙権を実現するための公職選挙法改正に伴う中学校社会科の授業についてお伺いいたします。
 18歳選挙権を実現するため、公職選挙法改正案が今月4日、衆議院本会議で全会一致で可決、さらに、17日には参議院本会議で全会一致で可決、来年夏の参議院選から導入されます。国政選挙と地方の首長、議会選挙などを対象に、選挙権年齢を現在の20歳以上を18歳以上とするものであります。新たな有権者となる18歳、19歳の未成年者はおよそ240万人、選挙権年齢の変更は、1945年に25歳以上を20歳以上として以来70年ぶり、若者の政治参加や投票率の向上につながるものと期待をされております。
 18歳、19歳の者による選挙運動も可能となり、買収など重大な選挙違反にかかわった場合は、少年法の特例措置として、成人と同様、処罰されると公職選挙法案の附則に明記、民法の成人年齢は20歳以上のままですが、改正案附則に、「検討を加え、必要な法制上の措置を講じる」と見直しを促しております。
 我が国における社会状況は目まぐるしく変化し、とりわけ現在の中学生が先々住民投票に参加でき、裁判員制度の法制化に伴って、平成21年度から国民の裁判への参加が実現するようになった点など、画期的なことであります。
 中学校の社会科学習、特に公民的分野の政治学習においては、こうした動向を踏まえて、早急に学習内容、学習方法ともに一層の工夫が求められております。中学校社会科、公民的分野の学習は、従来、ともすれば、制度、仕組みの学習に偏りがちで、生徒の興味、関心や学習意欲が低いと言われていました。しかし、近年、経済学習において、模擬株式会社や商店経営の学習のように、会社を担っている者の役割を演じさせたり、実際に起業家としての活動を行わせたりする指導もあるようであります。活動を通じて、それぞれの仕事の具体的イメージや仕事内容への共感、理解を得て、経済が社会全体として機能するため、制度や仕組みが必要であることに気づかせ、その意味を把握させる学習が行われているようであります。
 もちろん、政治学習においても、役割演技や実際の活動を行わせる模擬議会や模擬投票などの学習も一部では行われていると仄聞しております。しかし、それらの多くは、国会の委員会室での模擬体験学習や模擬投票などにとどまり、経済学習ほど体系化も深まりもないのが現状のようであります。
 公民的分野の政治学習を生徒にとって魅力あるものにするため、政治学習の課題を探ると、具体に基づく授業づくりには難点があります。経済学習のように政治を主体的に担っている行為者の役割や活動を中心として授業を構成することができます。しかし、生徒自身が経験する活動のベースは、学級会活動や生徒会役員の選挙であり、それは直接民主制に依拠しているとも言えます。一方、生徒が学習する国政は、基本的には間接民主制であり、したがって、国民が政治に参加できるのは基本的には選挙であり、政治の多くは、国民の代表である議員の活動を通じて国政レベルの政治につながっていく仕組みとなっております。ところが、ともすると、議員の具体的な活動が見えにくいと言われております。
 政治学習においては、従来、概ね国民の代表として立法権を行使する国権の最高機関としての国会、国会で決められた法律や予算に基づいて行政権を行使する内閣や各省庁、政治がスムーズに進むよう、国会と内閣を結びつける議院内閣制としての仕組みや働きに関する記述が、どの教科書においても図式とともに掲載をされてきました。しかし、私たちが目にする議員の姿は、委員会で総理大臣や各大臣に質問している姿か、本会議場で投票している姿であり、立法行為の一部のみで、本質的なものが見えにくいと言わざるを得ません。
 政治の仕組みや働きの建前を記述し、議員の具体的立法活動がほとんどない教科書の記述と現実に目にする議員の姿とのギャップを前に、教師はこれまで政治学習の改革の必要を感じながらも、結局は政治の仕組みと働きを教えてきたのではないかと考えられます。
 生徒が楽しいと感じ、また、国の政治の本質をつかむ授業を組み立て、実践してみたいと思います。これまで架空の政党をつくり、政策を掲げ、立候補者を立てて模擬選挙を行う学習、ディベートを組み入れた学習、シミュレーションゲームを組み入れた学習などの例が報告をされております。これらの授業は、確かに生徒にとっては、政治を楽しく学べるように工夫がされてはいます。しかし、それらに共通するのは、国民が政治に直接かかわりを持つ選挙の模擬学習中心の学習方法です。それ自体、授業のすぐれた工夫と言えますが、その場合、国民と選ばれた議員の関係は理解されても、それから先の議員の働きや、議員を介してつながるはずの国の政治の本質に迫りにくいという難点もあると思います。
 それを解決するには、政治を目指して立候補し、当選後、議員として国民の声をどのような方法で受けとめ、それを政策化する、法案として具体化し、それが衆参両院で可決され、さらに行政によって具体的施策として実現される議員活動のモデルを媒介とする国民と国の政治のつながりを学ぶ学習の工夫が必要かと思われます。
 そこで、以下についてお伺いいたします。
 1点目、最近の社会の情勢の変化と政治学習の工夫、その必要性について。
 2点目、議員を媒介とする国民と国の政治のつながりを学ぶ授業の必要性について。
 3点目、議員の活動モデルによる授業計画案について。
 4点目、議員を媒介とする国民、国の政治のつながりを学ぶ学習と連動した模擬国会の授業などについて。
 5点目、中学生による市議会の開催について。
 以上のことについて、教育長の御所見を賜りたいと思います。
 2点目、交通安全教育の推進についてお尋ねをいたします。
 改正道路交通法の施行により、自転車で危険な運転を繰り返す人への罰則が6月1日から強化され、酒酔い運転など、14項目の悪質運転危険行為で複数回摘発されると、自転車運転者講習の受講が義務づけられるなど、罰則が強化されました。
 罰則強化の背景には、交通事故全体に占める自転車事故の割合が2割程度で高どまりしていることや、自転車事故の死傷者の6割超が信号無視などの法令違反であることがあります。自転車事故で被害者に後遺症を負わせた場合、数千万円の損害賠償が科された判例などを踏まえ、深刻な事故を抑制する狙いがあります。あわせて、警察庁は自転車保険の加入も勧めております。
 そこで、以下の点についてお伺いいたします。
 1、自転車の安全な乗り方の指導及び教本の作成について。
 2、幼稚園から自転車の正しい乗り方の指導、実施について。
 3、自転車保険の加入率向上や、自転車が安心して利用できる環境の整備について。
 4、地域での安全運転教育の取り組みについて。
 3点目、高齢者の事故防止のため、緑内障の検診をお尋ねいたします。
 春の全国交通安全運動期間中の交通事故発生状況は、昨年比較で、人身・死亡事故とも減少しております。しかし、高齢者65歳以上の率は高いようであります。緑内障狭窄による安全確認の不足が原因で自動車事故を起こすと言われております。事故を起こしたある患者は、交差点を左折したときに歩行者に気づかず、ひっかけてしまったと言っております。緑内障の方は、信号やウインカーが見えづらい、突然横に車が出てびっくりしたなど、運転に対する不安を専門医から仄聞したこともあります。
 2060年には人口の4割、2.5人に1人が65歳以上という超高齢化社会に突入すると見込まれ、また、散居村の地域的な条件から車の運転を欠かすことのできない高齢者ドライバーの事故減少の対策の一つとして、緑内障の検診の項目を1つ加えることが大事と思いますが、いかがでしょうか。
 次に、笑顔があふれるまちづくりについてお尋ねいたします。
 1点目、高齢者のボランティア(地域活動)ポイント制度の推進についてお伺いいたします。
 高齢化が急速に進展し、いわゆる団塊の世代が75歳以上となる2025年を見据え、高齢者が安心して暮らせる地域社会づくりが極めて重要な課題となっております。そのためには、住みなれた地域で自分らしい生活を継続するためのサービスが充実し、地域包括ケアシステムの構築、国、自治体の連携による取り組みが求められております。
 一方、元気な高齢者については、要介護とならないための生きがいづくりや社会参加促進施策など、介護予防につながる諸施策が必要です。その際、それぞれの地域の実情、特性を踏まえ、関係機関による連携をとりながら進めることが重要であります。
 そこで、現在、高齢者が地域でボランティア活動に従事することによって、高齢者の社会参加や地域貢献を促し、高齢者自身の介護予防につながる取り組みを推進している自治体があります。現在、高齢者の介護支援ボランティアと呼ばれ、介護予防を目的とした65歳以上の高齢者が、地域のサロン、会食会、外出の補助、介護施設等でボランティア活動を行った場合には自治体がポイントを与え、たまったポイントに応じて商品との交換や介護保険料の支払いに充て、保険料の軽減に利用できるようにしている自治体もあります。その際の財源は、自治体の裁量による地域支援事業交付金の活用が可能であります。
 東京都の稲城市では、平成19年度から65歳以上の高齢者が行う介護支援ボランティアを初めて制度化しております。高齢化率は16%と、砺波市よりも10%も低い若いまちであります。砺波市よりも高齢化率が10%低い稲城市が介護支援ボランティアのまちを目指すとしています。
 以下についてお尋ねいたします。
 1、本市のボランティアの現状について。
 2、2025年の介護要支援・要介護者数の見通しについて。
 3、2025年を見据えたボランティアのあり方について。
 2点目、空き家対策特別措置法についてお尋ねをいたします。
 放置された空き家の撤去や活用を促す空き家対策特別措置法が5月26日、完全施行され、管理の不十分な空き家には、景観の悪化だけではなく、ごみの不法投棄や不審者の侵入、放火や地震による倒壊など、地域に及ぼす影響は大きいようです。総務省調査によれば、全国の空き家は毎年のように増加を続け、総住宅数の13.5%に当たる820万戸に上っております。このため、400を超える自治体が空き家の解体や適正管理を進める条例を制定し、対策に乗り出しております。本市もそれに取り組んでおります。
 しかし、所有者の把握や撤去費用など、自治体の対応だけでは限界があり、特別措置法は、市区町村が固定資産税の納税情報を活用し、所有者を把握しやすくし、倒壊の危険などのある特定空き家への立入調査や、所有者に対して撤去、修繕を促す指導、勧告、命令ができ、命令に応じない場合は、行政代執行として強制撤去をすることも可能になりました。法整備によって市区町村が対策しやすくなり、市区町村は特別措置法をあらゆる視点から活用し、対策を進めなければなりません。
 空き家を資源として活用することも重要です。空き家情報をインターネットで公開し借り手を募る空き家バンクに取り組む自治体も増えております。制度を周知するとともに、空き家を有効活用する方策に知恵を絞らなければなりません。空き家の所有者の中には、遠隔地に住んでいることなど、さまざまな事情で空き家の維持管理や処分、利活用の方法に悩む人も少なくないようです。空き家を減らすためにも、こうした人たちの相談、周辺住民の苦情に応じる体制を整備しなければなりません。
 一方、実態調査や所有者の特定など、市区町村の負担も決して軽くなく、特に職員数の限られた小規模自治体では、地域住民の要望に十分に対応できるかどうか、懸念をされております。対策を円滑に推進するため、国や都道府県の支援が必要です。
 ここで、以下のことについてお伺いいたします。
 1、空き家の個別対策計画について。
 2、まちづくり計画と連動させるなど、中長期的視点での取り組みについて。
 3、老朽化による倒壊や衛生面で地域に深刻な影響を与える空き家問題の対策強化について。
 4、相談体制の整備、充実について。
 以上、当局の明解な答弁を期待し、質問を終わります。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 教育長 山本仁史君。
  〔教育長 山本仁史君 登壇〕

◯教育長(山本仁史君) 私からは、1項目めの人と心を育むまちづくりについてのうち、1点目の中学生の公民教育についての御質問にお答えします。
 まず、最近の社会の変化と政治学習の工夫、その必要性につきまして、公職選挙法の改正により、選挙権年齢が18歳以上に引き下がることになったことから、より若い年代から国のあり方や政治について関心を持つとともに、投票行為という意思決定を行うこととなります。このようなことから、政治に関して誰もが等しく学ぶ中学校社会科における公民的分野の学習は、これまで以上に大きな役割があるものと思っております。
 次に、議員を媒介する国民と国の政治のつながりについてから、あと2項目の合わせて3項目の御質問につきましては関連がありますので、まとめてお答えいたします。
 中学生にとって、具体的な事例をもとに議員の選出のされ方や活動の様子を学ぶことは、地方自治や国政における議会制民主主義を理解し、維持発展させていこうとする意識を高める上で重要であると思います。また、議員の役割や政党政治のあり方、多数決の原理、法律制定の仕組み、二院制などを模擬国会という形で疑似体験によって理解させることは有意義であると考えます。ただ、限りある社会科の授業時間の中で年間指導計画にどのように位置づけるか、今後、検討を要すると考えます。
 さらに、全国的には、今後、いろいろと授業の工夫が模索されると思いますので、参考となる事例をもとに授業の工夫を重ねる必要があると思います。
 次に、中学生による市議会の開催についての御質問につきましては、過去に本市においても中学生議会が開催されたことがございます。政治を身近に感じ、砺波市の今後のあり方を考えるよい機会になるとは思いますが、各学校では年間指導計画に基づく授業時間の確保のこともあり、中学校長会と協議してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 教育委員会事務局長 三部隆雄君。
  〔教育委員会事務局長 三部隆雄君 登壇〕

◯教育委員会事務局長(三部隆雄君) 私からは、1項目めの人と心を育むまちづくりについてのうち、2点目の交通安全教育の推進についての御質問にお答えをいたします。
 まず、自転車の安全な乗り方の指導及び教本の作成についてと、幼稚園から自転車の正しい乗り方の指導、実施について、この2項目の御質問につきましては関連がございますので、まとめてお答えをいたします。
 議員御紹介のとおり、今月1日、道路交通法の一部が改正され、自転車運転中に危険行為を繰り返した者に対して自転車運転者講習の受講が義務づけられました。この講習制度の対象年齢は満14歳以上とされておりまして、大人ばかりでなく、中学生も対象となります。
 中学生は通学に自転車を使っている生徒もいることから、自転車も車両であり、自動車と同じように、被害者になるだけでなく加害者にもなり得る可能性があることなど、こういったこともあわせて、先日開催されました市校長会において、生徒への自転車の安全運転について注意喚起を指示したところでございます。
 一方、小学生は、自転車に乗る機会は、そのほとんどが学校からの帰宅後や週末などであることから、保護者の責任のもとに安全な乗り方等の指導が必要であると考えております。そのため、小学校におきましては、今までも交通安全教室や小学校3年生を対象にした親子自転車教室を開催してきましたが、これらの教室を引き続き継続していくとともに、今後は、保護者への自転車の安全運転啓発に力を入れてまいりたいと、このように思っております。
 幼稚園からの自転車の正しい乗り方につきましては、園児の心身の発達の段階を考慮して取り組むべきものと考えておりまして、大人と一緒に自転車に乗る、空き地や庭など、安全な場所で自転車に乗るということを保護者に伝えまして、何よりも命を守るということを最優先に指導していきたいと考えております。
 なお、自転車の教本につきましては、現在のところ、市内で統一したものは使用しておりませんけれども、各学校で交通安全教室や全校集会、あるいは学級指導などにおいて、自転車に乗るときの基本ルールや歩行者に配慮した自転車運転などの資料を作成し、配付して啓発に努めており、この取り組みを継続していきたいと考えております。
 次に、自転車保険の加入率向上や自転車が安心して利用できる環境の整備についての御質問につきましては、先ほども申し上げましたとおり、自転車の事故については、相手にけがをさせてしまうなど、加害者となる事故につながる場合もあることから、万一のために自転車保険に加入しておくことは大切なことであると考えておりまして、市校長会や保護者会等を通じまして、自転車保険の必要性を周知してまいりたいと考えております。
 最後に、地域での安全運転教育の取り組みについての御質問につきましては、児童クラブや婦人会、高齢者学級の事業、あるいは公民館事業を通じまして、自転車の安全運転教育の取り組みをしていただくことが有効ではないかと考えておりまして、広報等で今回の法改正を周知するなどして、それぞれの団体に取り組みを促し、警察署や交通安全協会などの協力を得ながら、自転車の一層の安全利用推進に努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 福祉市民部長 池田仁吾君。
  〔福祉市民部長 池田仁吾君 登壇〕

◯福祉市民部長(池田仁吾君) 私からは、まず、1項目めのうち3点目の高齢者の事故防止のための緑内障の検診についての御質問にお答えをいたします。
 富山県防災・危機管理課による本年3月の富山県の交通事故の現状によりますと、富山県内における交通事故の発生状況は、発生件数、死傷者数ともに減少傾向にある中で、ここ数年、交通事故に占める高齢者の割合は高い状況にあり、原因としては、認知症や瞬時の判断の遅れなども指摘されております。
 このため、本市では、高齢者による交通事故の減少を図ることを目的として、平成22年度より砺波市高齢者運転免許自主返納支援事業を実施しており、引き続き、その普及啓発に努めてまいりたいと考えております。
 そこで、今回、高齢者の事故原因でないかと御心配されております緑内障につきましては、少しずつ見える範囲が狭くなっていく病気で、自覚症状はほとんどないと言われていることから、車の運転に限らず、日常生活においても支障を来すものでありますので、まずは緑内障に対する正しい知識について、広報や出前講座等を通じて、広く市民の皆さんに周知してまいりたいと考えております。
 なお、検診項目としては、厚生労働省の指針等にないこともあり、今のところ、市が行う検診に加えることは考えておりませんので、御理解を賜りたいと存じます。
 次に、2項目めの笑顔があふれるまちづくりについての1点目、高齢者ボランティアポイント制度の推進についてのうち、まず、本市のボランティアの現状についての御質問にお答えいたします。
 本市のボランティアポイント制度につきましては、市民一人一ボランティアを合い言葉に、平成22年7月からの試行を経て、平成23年7月から、市社会福祉協議会のボランティアセンターを拠点に本格実施しております。本年5月末現在のボランティア登録者数は、団体登録が104団体で5,133名、個人登録が129人となっております。また、平成26年度の実績では、延べ1万9,015人がボランティア活動に参加し、その内容は、地域ボランティア、災害救助ボランティアを初め、単位老人クラブなどの高齢者団体による社会福祉施設でのボランティアなど、幅広い活動が実施されております。
 このように、本市のボランティアは、ボランティアポイント制度の定着とともに広く市民に浸透してきており、さらには、活動の場を通じて社会参加の推進、自らの介護予防の推進につながり、住民の共助意識の向上、高齢者の活躍の場や生きがいづくりの創出に効果が上がっているものと考えております。
 次に、2025年の介護要支援・要介護者数及び介護支援者数の見通しについての御質問でございますが、第6期砺波市高齢者保健福祉計画では、平成26年9月現在の65歳以上人口は1万3,339人で、高齢化率は27%となっておりますが、年々増加し、平成37年、2025年には、高齢者人口は1万4,252人で、高齢化率は30.3%になると推計されております。これに伴い、平成37年、2025年の要支援者数は515人、要介護者数については2,924人と、平成26年9月に比べ、それぞれ約1.3倍に増加すると推計されております。
 一方、介護職員など介護支援者の見通しでありますが、生産年齢人口が減少していくことが予想されている中、要支援、要介護者数が大きく増加していくことから、介護支援者が不足することが危惧されており、財政面も含めて、介護保険制度の運営は厳しい状況になるものと予測されます。
 次に、2025年を見据えたボランティアのあり方についてでございますが、このように、要支援、要介護者数が増加する一方で、介護職員など介護支援者が不足することが予測される中、ボランティア制度を活用して、元気な高齢者が支援を必要とする高齢者を支えていくことは避けて通れないものと理解をいたしております。
 元気な高齢者が支援を必要とする高齢者を支えていく仕組みには、介護保険制度の改正に伴う新たな介護予防・日常生活支援総合事業としての財源が期待できますが、実施に当たっては、3市で介護保険組合を構成していることから、サービスにできるだけ格差が生じないように、介護保険組合を初め、構成3市の調整が必要になると考えております。
 また、高齢者の能力を活用した共助の仕組みを構築するためには、当市で取り組んできた現行のボランティアポイント制度との整合性など、また一方で、独自の介護ボランティア制度を設けるかなど、介護サービス事業所、保険者、社会福祉協議会など、地域の関係機関とも協議を進め、高齢者が生きがいを持って活躍できる仕組みづくりを考えていきたいと存じます。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 企画総務部長 横山忠司君。
  〔企画総務部長 横山忠司君 登壇〕

◯企画総務部長(横山忠司君) 私からは、2項目めの2点目、空き家対策の取り組みについての御質問にお答えいたします。
 まず、空き家の個別対策計画の策定についてでございます。
 多くの空き家にはそれぞれに事情があり、個別に計画性を持って対応することが困難なことから、計画の策定は考えておりません。しかしながら、具体的な事案が明確になった段階で計画的に対応してまいりたいと考えているところでございます。
 次に、まちづくり計画と連動させるなど、中長期的な視点での取り組みについてにつきましては、市の総合計画において、地域コミュニティーと一体となった空き家対策として、快適なまちづくりの主要施策の一つに位置づけており、平成25年度には県内でいち早く空き家対策条例を制定し、積極的に空き家の有効活用と適正管理に取り組んでいるところでございます。
 市といたしましても、空き家対策は重要な課題であるとともに、短期間で解決できるものではないとも考えておりまして、次期総合計画におきましても主要施策の一つとして掲げ、中長期的な視点で取り組んでいかなければならないものと考えているところでございます。
 次に、老朽化による倒壊や衛生面で地域に深刻な影響を与える空き家問題対策につきましては、先に川辺議員の御質問にお答えいたしましたとおりでございます。
 次に、相談体制の整備、充実につきましては、現在、空き家の売買、賃貸の相談は、空き家情報バンクを管理しているとなみ散居村ミュージアムにおいて、また、老朽化が著しい空き家の相談につきましては、生活環境課や総務課危機管理係において所管しており、関係窓口が緊密に連携することで情報の共有化を図っております。さらに、固定資産税の納税通知に合わせ、それら窓口の案内チラシを同封するなど、その周知にも努めているところでございます。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 6番 堺 武夫君。
  〔6番 堺 武夫君 登壇〕

◯6番(堺 武夫君) 私は、これまでふるさとの未来を切り開く基盤づくりのためにはどのようにすべきかという観点で一般質問をしてきました。今回は、大項目で3つ取り上げます。
 第1は、地籍調査です。
 昨年2月定例会で地籍調査を取り上げましたので、現状を簡潔に述べます。
 新砺波市となった平成18年1月時点では、旧砺波市は対象面積87.23平方キロメートル、実施率100%、旧庄川町は対象面積17.93平方キロメートル、うち実施面積6.32平方キロメートル、実施率35.2%でした。その後、平成24年3月末では、実施面積7.37平方キロメートル、実施率41.1%となり、平成26年度末の実施面積9平方キロメートルで、実施率50.2%です。
 旧庄川町の市街地は、いまだにほとんどが未着手です。合併10周年プラスワンという段階で、砺波市の均一化が図られていません。これは、固定資産税の土地評価額において、測量技術の精度で公平性を欠くと思います。私は、この税の公平性を問題視するのです。
 庄川町の住民の中にも、町発展のため地籍調査をすべきだと主張する人もいます。昨年2月定例会では、地籍調査を実施した場合の土地所有者等の成果を強調され、税の公平性という観点からの答弁はありませんでした。が、住民に理解してもらうことが先決ということで、自治振興会などを通じて地籍調査事業のメリットをしっかりと広報、啓発するよう、職員に指示されました。
 それで、昨年4月に東山見及び青島地区ではパンフレットが回覧され、青島自治振興会の依頼を受けて出前講座が開かれ、パンフレットにより地籍調査のメリットを説明して、取り組みを促されました。また、山林地域でも昨年2月、5月及び本年2月に雄神地区地籍調査推進委員会、森林振興会で出前講座が開かれました。なお、東山見地区では森林組合主体で境界明確化事業が実施されており、山林については前向きな姿勢が見られるようです。一方、青島地区の出前講座での印象はあまりよくなかったようです。税の公平性の確保ということから、行政の責務として住民に働きかけるべきです。
 本年度は、総合計画、総合戦略等策定のための市民の参画として、学校区ごとの意見交換が予定されています。まず、その場で市街地地籍調査の実施について理解と協力を求めることも一案と思います。
 そこで、学校区ごとの意見交換の場で市の責任者から地籍調査の必要性等を説明して、市街地地籍調査実施のキックオフを宣言されることを提言します。
 次に、第2は下水道事業特別会計の経営課題です。
 まず、下水道事業会計の地方公営企業法の適用に向けた移行作業です。
 この課題については、平成25年9月定例会で、下水道事業特別会計の地方公営企業法の適用については、平成26、平成27年度に移行作業を行い、平成28年度を目途として実施したい旨の答弁があり、現在、資産振替を中心として鋭意移行作業に取り組まれています。
 そこで、第2の1つ目は、公営企業会計への移行作業の進捗ぐあいをお尋ねします。
 次に、水洗化促進補助金制度の見直しによる下水道使用料の確保です。
 これまでは資金ベースの収支会計であったことにより、減価償却という概念がなく、欠損は顕在化していませんでした。しかし、公営企業会計への移行により、億単位の大きな累積欠損が発生すると思います。あるべき会計処理とするわけですから、安定した下水道事業の経営のためにはやむを得ません。
 総合計画後期計画では、下水道への早期接続を課題とし、安定した下水道事業の運営として、地域ぐるみの取り組みで下水道への早期接続を促し、水洗化率の向上に努めることとしています。このため、公共下水道事業の供用開始後、補助期間の3年以内に排水設備工事実施済み世帯数が、その町内会等の汚水を排出する世帯数に対して60%以上であれば、1世帯当たり1万5,000円を町内会等へ交付する公共下水道事業水洗化促進補助金制度を設けて、早期の接続率の向上を図っています。しかし、平成26年度末では、公共下水道事業における世帯数での水洗化率は87.3%であり、3年を過ぎても排水設備工事をされていない世帯が少なからず残っています。
 市では、下水道事業を実施するに当たり、各地区に下水道事業推進協議会を設置して、円滑な事業推進を図っておられますが、さらに、未接続世帯への啓発等で、この推進協議会を活用できないでしょうか。水洗化促進補助金の交付実績は、補助期間の3年目に当たる交付年度での水洗化率の平均は約75%であり、これに対して、平成26年度末の水洗化率は87.3%ですから、最初の3年間にもう少し伸び代があります。
 そこで、第2の2つ目は、排水設備工事の促進のため、水洗化促進補助金額は、1年以内に実施したとき3万円、2年以内に実施したとき2万円に増額する。また、一定の対象世帯数の町内会等について排水実施済み世帯数の割合が60%以上の要件を、例えば、100%のときは補助金額を20%、90%以上のときは10%増やすというような早期実施に対する動機づけをして、少しでも下水道使用料を確保することを提言します。
 次に、人口減が進む中での全市下水道整備構想の実現に向けての見通しです。
 公共下水道の計画的な整備については、現行砺波市下水道基本計画、平成22年度から平成28年度の策定に当たっての議会・下水道対策特別委員会での議論や、平成25年12月定例会における答弁等で見通しが示されています。
 後期計画では、財政運営に十分留意しながら公共下水道事業の整備を進める。小矢部川流域下水道の新たな幹線を推進するとともに、未整備区域における公共下水道の計画的な整備を実施する。遅くなる地域については、合併処理浄化槽の設置における補助制度を継続するなどの方針を示しています。
 平成22年8月に市下水道計画検討委員会から出された庄川左岸の下水道未整備地域の整備意見については、市は、見直し計画が示されてから20年、30年たっても、まだ未認可の地域についても公平の原則があり、特定環境保全公共下水道で整備したいと述べています。
 また、平成25年12月定例会における山本善郎議員の県施行の高岡砺波幹線以外の整備計画を尋ねる一般質問には、北部地域は高岡砺波幹線の事業効果が早期にあらわれる103ヘクタールの区域内での整備完了を目指しており、北部地域の完成後は、市下水道事業中期経営計画に基づき、市の財政状況も踏まえ、関係地区の意見を聞き、順次、事業実施区域を拡大していく。一方、東野尻や若林などの下水道未整備地域は、県施行の(仮称)小矢部砺波幹線の施工が必要となるので、高岡砺波幹線区域の整備にある程度のめどがたった時点で要望していく旨の見通しが示されています。が、未整備区域の住民は、自分たちの地域はいつごろ整備されるのか、関心を持っています。
 そこで、第2の3つ目は、人口減社会に直面し、昨日の川辺議員の一般質問にも指摘がありましたが、空き家が増え、深刻化している状況下にあって、大規模な投資が見込まれる公共下水道の公平性の原則との兼ね合いなどとどのように調整し、全市下水道整備構想を実現していくのか、10年区切りでの見通しを含めてお尋ねします。
 次に、第3は、砺波市の長期人口ビジョン、総合戦略、次期総合計画等の策定です。これらについては提案理由でも触れられました。また、昨日、雨池議員も関連した一般質問をしております。
 これら総合計画の類いは、前提の転換に加えて、計画期間や構造、策定の方法など、仕組みとあり方も転換が必要であると考えます。この砺波市総合戦略等に関しては、昨年6月定例会では、市全体に加え、21地区別の人口予測をし、市民と一体となって議論をして人口増への知恵を絞るという私の提言に対して、これまでの各地区の傾向と市全体の予測とをあわせてみることにより、人口対策を検討することはできると、消極的な答弁でした。
 また、昨年12月定例会では、砺波市総合戦略等の策定手続、年次計画を尋ねたところ、10年にするのがいいのかどうかという議論もあるが、今の段階では、平成29年度から平成38年度を基本構想期間とする新たな総合計画を策定するため、平成27年度から作業を進め、平成28年度中の完成を予定している。この策定には、市民アンケートや各校区での意見聴取、また、各種団体との語る会とかパブリックコメントなども実施して、いろんな市民の皆さんの意見等を伺い、住民の意見をしっかりと反映させた計画としたいとの答弁でした。
 国の地方創生は、何となく経済対策が中心のようですが、戦後70年、表現はともかく、地方重視の政策が繰り返されてきました。昭和63年のふるさと創生1億円、平成11年の地域振興券、平成20年のふるさと納税、そして、今回の地方創生戦略と、概ね10年に1度ずつ繰り返してきました。が、所期の目的は達せられていません。競争と自立によって地方創生を図ろうとする国の意図は明確ですが、国の施策の柱である地方の活性化と再生を目指す地方創生事業も従来の繰り返しのようであり、各地方がその気になってどこまで主体的に取り組むかが重要です。
 また、一部には、中央集権国家ではなく地方集権でないと東京一極集中は是正されないという意見や、経済発展すると都市集中するなど、いろいろな見方があります。さらに、人口の社会増減の部分については、地域の魅力づくりで知恵の出し合いで競うことは重要ですが、出生率向上策は全国一律で国が実施すべきものだとの主張もあります。が、ここは制度に乗っかって、よくするしかありません。
 さて、人口は増えるものという時代の制度や仕組みは、思考の枠組み、パラダイム転換が必要ですが、ある程度の人口規模は確保すべきです。そこで、市民の参加としての学校区ごとの意見聴取、各地区の意見交換の場での資料は重要です。これまで長寿化、高齢化等によって見逃されてきた事実を住民へ情報提供すべきです。いかに住民との合意形成を図っていくか、これが極めて重要です。手間暇をかけて、住民と共通認識、認識を共有すべきです。これまでと同じような取り組みでは、これまでと同じ結果しか生まれません。
 人口の現状分析のための基礎データが国から示されています。また、各地区別の人口推移・推計も示して、実態を知ってもらうべきです。住民はわかっているようで知らないと思います。住民との対話はもっと増やして、何度でも実施すべきです。
 そこで、第3の1つ目は、市財政フレームに加えて、市人口の自然動態はもちろんですが、社会動態の転入転出は、東京圏、関西圏、石川県等の県外と、南砺市、小矢部市、高岡市、富山市等の県内との移動状況について、第10回国勢調査から可能な限り時系列で示すなど、その推移を踏まえた上で、市人口の将来推計を資料集として示すことを提言します。
 次に、20歳、30歳代の女性の意見聴取です。
 人口問題では、いわゆる増田レポートで注目される20歳、30歳代の女性の意見を聴取してもらいたい。同年齢層の男性からも聴取してもらいたい。人口問題の主役です。特に砺波に居住していない人、都会へ出ていっている人の意見が大事です。
 そこで、第3の2つ目は、20歳、30歳代の女性だけからでも、県外に転出して戻ってこない理由を何とか聴取してみることを提言します。
 次に、現行総合計画についての評価です。
 時代の潮流を踏まえて、現行総合計画の実績の点検評価をして、次の構想・計画づくりの基本方向を探ることが極めて重要です。現在、総合計画の数値目標の進捗管理をされていますが、あまり細かい事業実施、実績等にとらわれないで、砺波市の将来、未来を見据えて、将来ビジョンの柱建てを明確に提示すべきです。これに関しては、昨年12月定例会の答弁で一部触れられております。
 そこで、第3の3つ目は、次期総合計画策定に当たっては、現行総合計画について、概括的に大まかな評価をした上で着手することを提言します。
 次に、総合計画期間などの仕組みの見直しです。
 砺波市の総合計画は、砺波らしいものであることが何よりも大切です。そして、市民の意見を十分踏まえた上で、市長の意向をも十分反映したものであるべきです。砺波らしさは努力してつくり上げていくものと考えます。また、計画は必ずしも網羅的ではなくて、集中と選択をしてもらいたい。
 さて、現行総合計画期間は10年です。このため、新しく就任した市長は、自分が選挙で訴えたこと、選挙民からの意見を速やかに計画に反映できないこともあります。選挙で訴え、選挙民、市民からの意見を施策に速やかに反映できるようにするべきと考えます。
 首長は特別な事態の発生がないと任期の変更はありませんので、次期総合計画の計画期間を4の倍数の8年、または12年とすることを検討すべきです。また、市の個別計画は、法律等で定められているものを除き、総合計画の期間に合わせることも必要です。さらに、時代の潮流の変化に合わせて計画を見直すことも大切です。サスティナブルな計画とし、市民との協働で実行していくことが重要です。
 そこで、第3の4つ目は、総合計画、個別計画を市長の任期と連動させて4年の倍数とするとともに、適時的確に見直しすることを提言します。
 以上で、我がふるさと砺波市が、将来にわたり未来に向かって明るく希望の持てる砺波であり続けることを願って、私の提言や質問を終わります。
 なお、今定例会では、市民への市からの情報伝達、周知不足が、空き家対策のほか、三世代同居推進事業での山田議員の質問でも取り上げられました。市民は種々雑多ですから大変だと思いますが、行政全体にわたり一層の努力をいただくことを要望します。市当局の答弁をお願いいたします。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 副市長 齊藤一夫君。
  〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕

◯副市長(齊藤一夫君) 私からは、堺議員の御質問のうち、1項目めの地籍調査についてお答えをいたします。
 議員御指摘のとおり、地籍調査は、市内の土地を正確に把握することになり、固定資産税の土地課税を公平に行う上においても大変重要なことと理解をしております。
 そうした中で、庄川地区の地籍調査につきましては、現在、雄神地区から要望があった山林について計画的に実施しているところでございます。また、これまでも青島及び東山見の各自治振興会には、庄川市街地における地籍調査の必要性などについて説明するとともに、回覧板を通じて市街地の皆さんにも説明をしてまいりました。
 そこで、議員から、総合計画、総合戦略等策定のための学校区ごとの意見交換の場で改めて地籍調査の必要性を説明し、市街地地籍調査実施のキックオフ宣言をしてはどうかとの御提言でありますが、地籍調査事業は、個人の財産である土地を1筆ごとに確定させた上で測量し、地籍簿を作成することになります。そのためには、境界確定の立ち会いなど、事業の推進に地域ぐるみで取り組むことが求められ、自発的で積極的な合意がなければ、事業を推進することは困難であると考えております。
 したがいまして、まずは、今後とも機会を捉えて継続的にその必要性を説明していくことで地籍調査への御理解をいただき、地域の皆さんにその機運が高まるよう努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 建設水道部長 大浦正治君。
  〔建設水道部長 大浦正治君 登壇〕

◯建設水道部長(大浦正治君) 私からは、2項目めの下水道事業についての御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の公営企業会計への移行作業の進捗ぐあいについての御質問につきましては、平成26年度からの2カ年で企業会計への移行に向けて準備を進めており、現在、固定資産台帳の整備を概ね終えたところでございます。また、あわせて、財務会計システムの構築や条例等の改正事務のほか、今後の経営見通しにつきましても検討してきたところでございます。
 本市といたしましても、適切な時期に企業会計へ移行することは、さまざまな財務諸表によって経営状況などが明らかとなるほか、適正な資産評価により施設の計画的な更新ができるなど、経営基盤の強化に向けても大変重要なことであると考えております。しかしながら、市内にはまだ相当の下水道未整備地域があり、その整備が完了するまでできる限り特別会計で事業を進めるほうが市財政に有利であると考え、企業会計への移行時期を変更したいと考えております。
 その具体的な理由といたしましては、1つには、企業会計への移行に伴い、建物や構築物、機械器具などの資産に対し発生する減価償却費が新たに費用として計上されることから、その補填財源が必要になること、2つには、昨年度から市内北部地域で工事が始まりました県の高岡砺波幹線に対する建設負担金や、この幹線に接続する市の枝線整備により、さらに減価償却費や元利償還金が増加し、その補填財源が必要となること、3つには、これらの補填財源として、一般会計からの繰入金の増額や下水道使用料金の改定などの検討が必要となりますが、特別会計ではその必要がないことなどがあります。
 こうした中、あわせて、本年1月に総務省から、公営企業会計の適用については平成32年度までの移行期間が示されたことも考慮した上で、移行時期をこれまでの平成28年4月の目途としていたところを平成32年4月に変更することにしたいと考えております。
 次に、2点目の排水設備工事促進のため、水洗化促進補助は1年以内に実施3万円、2年以内実施2万円に増額するなどの工夫による下水道使用料の確保についての御質問にお答えいたします。
 砺波市水洗化促進補助金は、生活環境の向上と公共用水域の水質改善を促進するため設けた制度であり、下水道の供用開始後3年以内に町内会または常会ごとの下水道接続割合が60%以上に達した場合、接続された1世帯当たり1万5,000円の補助金を当該町内会等に交付するものでございます。
 そうした中、本市では、これまでも60%より高い85%以上の接続率を目標にお願いしてきており、これまでの実績を見ましても、補助金交付時の平均の接続率は約75%と、補助基準の60%を15ポイントも超えており、さらに、対象世帯数の違いがあるものの、全体の4分の1以上の町内会等で85%から100%の接続率を達成されております。
 一方、受益者分担金や排水設備工事費などの負担から、高齢者のみの世帯などの中には接続に悩む住宅があることなども各地区の下水道事業推進協議会から伺っており、必ずしも補助金の増額が水洗化の促進につながるとは言えません。また、補助金の単価を改定することは、既に交付した地域の皆さんとの間に不公平感が生じることと考えております。
 したがいまして、今後とも、下水道使用料を確保するために、引き続き各地区の下水道事業推進協議会の皆様方の御協力を得ながら早期接続の促進を図るとともに、工場や店舗、事業所などへの働きかけも積極的に行ってまいりたいと考えております。
 次に、3点目の人口減社会が目前に迫り、空き家が増える状況下にあって、公平性の原則などとどのように調整して、全市下水道整備構想を実現していくかについての御質問にお答えいたします。
 県施行の小矢部川流域下水道高岡砺波幹線は平成26年度から着工されており、この幹線の市内延長約6.6キロメートルが完成するのは平成29年度の予定となっております。また、これに合わせて市が施行いたします北部地域の枝線管渠の整備につきましては、今年度から、林、高波地区の一部で間もなく着工する予定ですが、これらを考慮いたしますと、北部地域での下水道事業は、今のところ、平成33年度ごろに完了するものと見込んでおります。
 なお、北部地域での事業が完了いたしますと、下水道処理人口普及率は平成26年度末の62.9%から70%を超えるものと見込まれ、農業集落排水や合併処理浄化槽の利用者を加えた汚水処理人口普及率は90%を超えるものと考えております。
 そこで、その後の下水道の整備でございますが、北部地域の事業が完了する平成33年度ごろに下水道事業計画の策定を予定しており、その計画に沿って取り組んでいくことになるものと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 企画総務部長 横山忠司君。
  〔企画総務部長 横山忠司君 登壇〕

◯企画総務部長(横山忠司君) 私からは、3項目めの砺波市の長期人口ビジョン、総合戦略、次期総合計画等の策定についての御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の自然動態、社会動態の推移を踏まえ、市人口の将来推計を基礎資料として示すことについてでございますが、議員御指摘のとおり、少子化、人口減少の時代にあって、総合戦略及び次期総合計画の策定に当たり、人口の自然動態や社会動態の推移などを分析することは不可欠であると考えており、総合戦略策定の前段としての人口ビジョンの策定に当たっては、人口動向の分析や将来人口の推計を詳しく明記することとしております。また、学校区ごとの意見聴取など、市民の皆さんから御意見をいただく際には、地区ごとの人口推移も含め、それら基礎資料を提供してまいりたいと考えております。
 次に、2点目の20歳、30歳代の女性から県外転出後戻ってこない理由を聴取することについての御質問にお答えいたします。
 市では、今回の総合戦略等の策定に当たっては、市民だけでなく、本市からの転出者についても対象とし、生活意識や社会移動に関するアンケート調査を実施し、7月下旬までに取りまとめることとしております。また、その中で、過去3年以内に市内から転出した20歳以上の方500人に対しては、転出した理由や転出先を選択した理由、転出後、戻ってこられない理由などについてもお尋ねし、市外転出の傾向を調査することとしております。加えて、20歳以上の住民2,000人を対象に本市のまちづくりについてのアンケートを実施するほか、20歳以上40歳以下の住民1,000人を対象に、結婚、出産、子育てなどについてのアンケートも実施することとしており、それらの結果を総合的に検証し、総合戦略等の策定に生かしてまいりたいと考えております。
 次に、3点目の次期総合計画策定に当たっては、現計画の大まかな評価をすべきとの御質問にお答えします。
 市では、これまでも現在の総合計画を推進するに当たり、本計画に位置づけられた主要な施策や事業について、掲げられた数値目標の進捗状況により、毎年評価、検証を行っているところでございます。また、先ほど申し上げました市民アンケートの中で、主要施策に対する満足度や重要度についても調査し、現計画に対する市民の評価を検証することとしております。つきましては、これらを総合的に評価し、本市の将来ビジョンを明確にした上で、具体的な計画づくりを進めてまいりたいと考えております。
 次に、4点目の総合計画、個別計画を市長任期と連動させて4年の倍数とすることについての御質問にお答えいたします。
 現在の市総合計画の期間は、基本構想は10年間とし、基本計画は前期、後期各5年間、そして、実施計画につきましては向こう3年間とし、毎年、ローリングによる見直しを行っております。
 そこで、基本構想ですが、これは、本市が目指すべき将来像と基本理念を明らかにするものであることから、長期的な将来ビジョンに立って策定されているものでございます。また、基本計画につきましては、必要な場合には計画内容を修正するなど、柔軟な対応も可能であり、実施計画につきましては、毎年、ローリング方式により見直していることから、市長の公約等につきましては、それらの中で十分反映させることができるものと考えております。したがいまして、次期総合計画の計画期間につきましては、平成29年度から平成38年度までの10年間としてまいりたいと考えているところでございます。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 3番 有若 隆君。
  〔3番 有若 隆君 登壇〕

◯3番(有若 隆君) 議長より発言のお許しをいただきましたので、通告に従い、市政一般に関する質問と若干の要望と提案をさせていただきます。
 まず初めに、霊苑の墓地と納骨堂の整備計画についてお伺いをいたします。
 1点目は、墓地の整備計画についてお伺いをします。
 市営の霊苑の墓地は、赤坂、第2赤坂、青山の3カ所があります。赤坂霊苑の墓地は昭和61年に造成され、403区画があります。また、第2赤坂霊苑の墓地は平成16年に造成され、170区画があります。青山霊苑の墓地は昭和6年に造成され、408区画でありましたが、平成16年に40区画が増設されて448区画となり、市営の墓地の区画数は合わせて1,021区画となっています。
 本年5月現在の墓地の空き区画状況は、赤坂霊苑が2区画、第2赤坂霊苑が60区画、青山霊苑が0区画となっております。市営の墓地全体では、墓地の空き区画数が62区画となり、残り6%という状況になっております。
 また、霊苑事業特別会計において、霊苑造成事業債の償還も平成25年度で完了していることから、次期総合計画に次期墓地の整備計画を明示すべきと考えますが、市長の考えをお伺いいたします。
 2点目は、納骨堂の整備計画についてお伺いをいたします。
 お墓については、近年、高齢者世帯の増加などにより、自分たちが年老いて墓を守っていくことが難しい、また、自分たちの代で墓を整理したいという人が増えてきています。そのため、多様化する墓地ニーズに対応し、市民が安心して使用できる施設として、霊苑に納骨堂を整備してはどうかと考えます。
 県厚生センターの調査によりますと、現在、県内には納骨堂が17カ所あります。宗教法人など民間で設置しているのは15カ所、市町村で設置しているのは、富山市と黒部市の2カ所があります。黒部市納骨堂については昭和44年に整備され、186壇数ありましたが、昭和51年、昭和57年、平成3年、平成12年に増築され、壇数が1,940壇ありますが、空きがないとのことであります。また、富山市納骨堂については平成18年に整備され、直接参拝壇447壇、間接参拝壇600壇、合葬式収蔵施設1万体がありますが、直接参拝壇には空きがないとのことであります。
 当市には市営の納骨堂がない状況であり、本年度から策定に取り組まれます次期総合計画に市営納骨堂の整備計画を位置づけして取り組んではと考えますが、市長の考えをお伺いいたします。
 次に、がん対策の推進についてお伺いをいたします。
 我が国の死因の1位は、昭和25年までは全結核で、昭和26年から昭和55年までは脳血管疾患で、昭和56年以来、がんが日本人の死因の1位を占めてきています。また、富山県や当市においても、がんが死因の1位を占めています。
 国は、がん対策基本法に基づき、平成19年にがん対策推進基本計画を策定し、基本計画に基づき、がん対策が進められてきました。平成24年に基本計画の見直しが行われ、平成24年度から平成28年度までの5年間を、がん対策の総合的かつ計画的な推進を図るため、がん対策の推進に関する基本的な方向を明らかにし、がん患者を含む国民が、がんを知り、がんと向き合い、がんに負けることのない社会を目指すとなっています。
 そこで、1点目は、市立砺波総合病院のがん診療の機能強化についてお伺いをいたします。
 市立砺波総合病院は、平成19年に国より地域がん診療連携拠点病院の指定を受け、砺波医療圏唯一の拠点病院として、砺波医療圏のがん診療の中心的役割を果たしてきました。国は、4年に1度の地域がん診療連携拠点病院の指定更新に当たり、新たな要件に基づき、平成27年度以降も市立砺波総合病院が地域がん診療連携拠点病院として指定を更新することが決定されました。
 がん医療には、放射線療法、化学療法、手術療法がありますが、地域がん診療連携拠点病院としてがん診療の機能を強化するため、昨年度、南棟の建設に合わせて化学療法室を増床するとともに、がん相談支援センターを整備して、がん専門看護師と緩和ケア認定看護師を配置して相談体制の強化を図るなど、がん診療の機能を強化されてきました。
 一方、放射線療法の放射線治療装置は、平成14年度に導入されてから12年が経過しておりますので、今後、機器を最新鋭の放射線治療装置に更新して、放射線療法の機能を強化することが必要であると考えます。
 また、がん医療を専門的に行う医療従事者を養成するとともに、チーム医療を推進し、放射線療法、化学療法、手術療法や、これらを組み合わせた治療の質の向上を図るとともに、がんと診断されたときから、患者とその家族の精神、心理的苦痛に対する心のケアを含めた全人的な緩和ケアの提供体制をより充実させることが重要であると考えます。
 つきましては、放射線治療装置の更新計画及びがん医療を専門的に行う医療従事者の養成と、がん患者とその家族に対する緩和ケアの推進について、病院長にお伺いをいたします。
 2点目は、肺がん検診充実のためのヘリカルCT検査の導入についてお伺いをいたします。
 がんの中でも、肺がんは日本人の死因の1位を占めています。また、富山県や当市においても、肺がんが死因の1位を占めています。
 本市の肺がん検診は、胸部エックス線検査によって行われています。しかしながら、エックス線検査では病変を確認することは難しく、発見されたときには既に進行がんで手遅れといったケースも少なくありません。一般のCTよりもさらに診断能力の高いヘリカルCTによる撮影で肺がんの早期発見が可能となり、治療後の生存率も、以前に比べると飛躍的によくなったと言われております。
 肺がん検診におけるヘリカルCT検査は、現在、県内9市町で実施されておりますが、当市においては行われておりません。つきましては、肺がん検診の充実を図るため、本市においてヘリカルCT検査を肺がん検診に導入すべきと考えますが、ヘリカルCT検査の導入について、福祉市民部長にお伺いをいたします。
 次に、介護保険制度の改正に伴う対応についてお伺いをいたします。
 団塊の世代が75歳以上となる2025年には、75歳以上の割合は5人に1人になると予測されています。また、今後、高齢者の増加とともに、さらに介護を必要とする高齢者の数が急増すると見られております。そのため、国は、昨年6月に医療介護総合確保推進法により介護保険法を改正しました。介護保険は、一部給付が縮小され、市が取り組む地域支援事業に移行するなど、大きな見直しが行われました。
 そこで、1点目は、要支援者に対する介護予防給付のうち、訪問介護、通所介護の地域支援事業への移行スケジュールについてお伺いをいたします。
 要介護度の軽い要支援1、2に対する介護予防給付のうち、訪問介護、通所介護については、本年4月より3年かけて、医療介護総合確保推進法をもとに、介護保険給付から市が取り組む地域支援事業の訪問型サービス、通所型サービスに移されることになりました。地域支援事業への円滑な移行を行うため、平成29年度末までの3年間の経過措置が設けてありますが、平成27年度、平成28年度は、市の選択で市が取り組む地域支援事業に移行できることとなっています。このようなことから、当市においては、地域支援事業の受け皿づくりを早急に進めることが必要であります。また、円滑な移行には十分な体制と準備が必要であり、サービス内容やサービス単価の設定も必要であると考えます。
 つきましては、要支援者に対する介護予防給付のうち、訪問介護、通所介護の当市が取り組む地域支援事業への移行スケジュールについてどのように考えておられるのか、副市長にお伺いをいたします。
 2点目は、費用負担の見直しに伴う当市や利用者への影響についてお伺いをいたします。
 介護保険の財源は、国と地方自治体の税金で50%、残りを40歳から64歳の第2号被保険者が29%分を、65歳以上の第1号被保険者が21%を負担していましたが、本年4月からは、第2号被保険者が28%分を、第1号被保険者が22%分に、負担割合の見直しが行われました。また、第1号被保険者の低所得者に対して、保険料の軽減率が拡大され、保険料が軽減されることとなっています。
 介護保険サービスを利用するには、年収にかかわらず、1割を利用者が負担しますが、本年8月から、単身で年金収入280万円以上の人は、介護保険サービスを利用するときの自己負担が2割となります。また、高額介護サービス費を、単身で年収383万円以上の収入のある現役世代並みの高所得者で、払い戻しの基準となる上限額を月額3万7,200円から4万4,400円に引き上げられます。
 つきましては、介護保険制度の改正による費用負担の見直しに伴う当市への影響と、影響を受ける利用者の割合について、福祉市民部長にお伺いをいたします。
 最後に、障害者雇用の推進についてお伺いをいたします。
 障害者がごく普通に地域で暮らし、地域の一員としてともに生活できる共生社会を実現するためには、職業による自立を進めていくことが大変重要であります。障害者の雇用の促進等に関する法律では、事業主に対して、常時雇用する従業員に占める身体障害者や知的障害者の割合が一定率以上の障害者を雇用することを義務づけております。これを法定雇用率といいます。なお、精神障害者については雇用義務はありませんが、雇用した場合には、障害者を雇用したものとみなすとされています。
 従業員50人以上の事業主は、法定雇用率以上の割合で障害者を雇用する義務があり、毎年6月1日現在の障害者雇用状況をハローワークに報告しなければなりません。また、障害者雇用推進者を選任するよう努めなければならないこととなっています。
 法定雇用率は、平成24年6月、障害者の雇用の促進等に関する法律施行令が改正され、平成25年4月1日から、民間企業が2%に、国や地方公共団体及び市町村の教育委員会が2.3%に、都道府県の教育委員会が2.2%となっています。
 平成26年の全国の障害者雇用状況では、民間企業においては、雇用障害者数が43万1,226人で、実雇用率は1.82%で、法定雇用率達成企業の割合は44.7%となっております。また、公的機関の市町村においては、雇用障害者数が2万5,265人で、実雇用率は2.38%で、法定雇用率達成機関の割合は83%となっております。さらに、市町村教育委員会においては、雇用障害者数が1,777人で、実雇用率は1.99%で、法定雇用率達成機関の割合は79.5%となっております。
 県内の障害者雇用状況では、民間企業においては、雇用障害者数3,417人で、実雇用率は1.85%で、法定雇用率達成企業の割合は54.7%となっております。また、市町村と教育委員会を含めた市町村機関においては、雇用障害者数が228人で、実雇用率は2.37%で、法定雇用率を達成しております。
 当市の障害者雇用状況では、市においては、雇用障害者数13人で、実雇用率は2.27%であります。また、市教育委員会においては、雇用障害者数が6人で、実雇用率は2.72%であります。
 それぞれ法定雇用率を達成しておりますが、障害者雇用を推進するためには、公的機関が率先して障害者を雇用して、障害者がごく普通に地域で暮らし、地域の一員としてともに生活できる共生社会を実現するようにしていかなければならないと考えます。
 つきましては、市職員の障害者採用と雇用の現状及び向上に向けた取り組み状況について、副市長にお伺いをいたします。
 また、社会福祉法人の社会福祉協議会や各種公益財団法人などの市が人件費を補助している関係諸団体についても、市に準じて障害者の雇用を推進すべきと考えます。つきましては、市の関係諸団体の障害者雇用の現状と向上に向けた市の指導、啓発状況について、副市長にお伺いをしまして、私からの一般質問を終えさせていただきます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
  〔市長 夏野 修君 登壇〕

◯市長(夏野 修君) 私からは、有若議員の1項目めの霊苑についての御質問、霊苑及び納骨堂につきましては関連がございますので、あわせてお答えをさせていただきます。
 今議会は、霊苑とか斎場とか、終活系の質問が多いようでございますけれども、まず、市営の霊苑の墓地の空き区画数について、議員の御発言にもありましたとおり、本年の5月末現在では62区画というふうになっております。また、過去5年間の申し込み状況についても調べますと、空き区画のない赤坂霊苑ですとか青山霊苑につきましては、返還により空いた区画が発生した場合には申し込みを受け付けておりますので、毎年、大体それが1件から4件程度、それから、まだ空きがあります第2赤坂霊苑では、平均7件から8件程度ということでございます。
 そこで、これまでの申し込みの実績から見ますと、大体7年から8年後には空き区画数がなくなるのではないかというふうに考えております。まずは、現在の区画内での、例えば無縁墓地の調査などを行って、現在の墓地の再活用といいますか、空き地がないようにしたいというふうに思っておりますが、多分それでは足りないということになりますので、御指摘のとおり、次期の総合計画の策定の中で造成への検討を入れていきたいというふうに考えております。
 一方ですが、納骨堂の整備につきましては、御発言にもありましたように、少子高齢化や核家族化の進行などによりまして社会情勢が変化していく中、これは空き家の増加とも関連があるようなないようなものでございますが、墓地の無縁化というものですとか、墓地に対する意識の多様化というものがあるということであります。富山と黒部の例もおっしゃいましたが、都市部などでは、やはりかなり納骨堂を整備する自治体も増えてきているということは認識しております。
 また、納骨堂にはいろんなタイプがあるというふうに聞いておりますが、本市におきましては、では、どうかといいますと、やはり砺波市は比較的家族のきずなが強い地域であるというふうに思います。また、納骨堂に対します市民のニーズが果たしてあるのかどうか、それから、多くの遺骨を一緒に管理するということに対しての市民意識の把握、また、先ほどの御紹介にもありましたが、納骨堂自身は宗教法人などでも運営ができるという中で、本当に市が直接設置する必要性があるのかということも含めて、今後、検討していきたいというふうに思っております。ということで、墓地と納骨堂は少し分けて考えていきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 私からは以上でございます。その他につきましては、副市長、病院長、また担当部長のほうからお答えをさせていただきます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 副市長 齊藤一夫君。
  〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕

◯副市長(齊藤一夫君) 私からは、有若議員御質問のうち、3項目めのうち1点目の要支援者の訪問介護、通所介護の地域支援事業への移行スケジュールについてと4項目めの障害者雇用の推進についてお答えをいたします。
 まず、要支援者の訪問介護、通所介護の地域支援事業への移行スケジュールにつきましては、議員御質問のとおり、介護保険法の改正により、要支援者に対する介護予防給付については、平成29年4月から、全ての市町村が地域の実情に応じ、住民主体の取り組みを含めた多様な主体による柔軟な取り組みによる新たな介護予防・日常生活支援総合事業として実施するよう定められております。
 そうした中で、当市におきましては、3市で砺波地方介護保険組合を構成していることから、報酬や運営基準などの標準化について調整が必要であるため、現在、介護保険組合を含めた4者で協議を進め、国が示している最終年度より1年早い来年度からの事業実施に向け、準備を進めているところであります。また、市独自の事業としての新たな介護予防・日常生活支援総合事業につきましては、現在、関係課において連携を図りながら、事業内容について検討を進めております。
 次に、障害者雇用の推進についての1点目、市職員の障害者採用の現状と向上に向けた取り組みについてお答えをいたします。
 議員御指摘のとおり、平成26年度におきましては、本市の市長部局及び教育委員会とも、それぞれ法定雇用率を満たしております。また、本年6月1日現在の障害者雇用率につきましては、市長部局が2.32%、教育委員会が2.58%と、ともに法定雇用率を上回っております。
 次に、障害者の採用の状況でありますが、これまでも職員採用試験において、別に障害者枠を設けて採用試験を実施してまいりましたが、平成25年度、平成26年度におきましては、受験者がなかったり、採用基準を満たさなかったりしたため、採用には至っていないものであります。そこで、今年度におきましても、10月に障害者を対象とした採用試験を実施するとともに、嘱託及び臨時職員の雇用に当たっても、障害者の雇用について配慮をしてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の市の関係団体職員の障害者雇用の現状と向上への指導、啓発についてお答えをいたします。
 社会福祉協議会や各公益財団法人等の障害者の雇用状況につきましては、確認いたしましたところ、障害者は雇用されていないとのことでありました。各公益財団法人等については、常時雇用する従業員が50人未満の事業所のため、障害者を雇用する義務は生じないものですが、社会福祉協議会においては50人以上の事業所のため、障害者を雇用する義務が生じており、ハローワークから改善に向けての指導を受けているところであります。
 その中で、社会福祉協議会では、職員の半数以上がデイサービス事業などに従事していることから、介護福祉士などの資格取得や専門性が求められるため、介護現場などでの障害者雇用は難しい現状があります。そのため、今後は、一般職員や臨時職員等の採用時に障害者枠を設けることなどについて検討することとしており、障害者の方の特性を生かし、能力を生かせる職場の確保に向けて、市といたしましても、関係団体に対しまして指導してまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 病院長 伊東正太郎君。
  〔病院長 伊東正太郎君 登壇〕

◯病院長(伊東正太郎君) 私からは、有若議員の2項目め、がん対策の推進についての御質問のうち、1点目の市立砺波総合病院のがん診療の機能強化についてお答えいたします。
 まず、放射線治療装置の更新計画についてお答えいたします。
 市立砺波総合病院は、平成19年1月に砺波医療圏唯一の地域がん診療連携拠点病院として指定を受け、今般、厚生労働省より、去る3月31日に4年に1度の指定の更新を受けたところであります。
 がん医療には、放射線療法、化学療法、手術療法があり、このうち放射線療法は、がん細胞が正常細胞に比べ放射線に弱いことを利用し、病巣部に放射線を照射することでがんの治療を行います。このため、放射線療法では切らずにがんを治療することが可能であり、また、体への負担が少ないので、御高齢の方や合併症があって手術が受けられない方でも治療が可能であることが多くあります。
 当院の放射線治療は、平成元年の核医学棟建築工事において放射線治療装置を設置し、平成3年1月から放射線治療を開始いたしました。その後、平成14年度に本体装置及び治療計画装置を更新して現在に至っております。
 今後の更新計画でございますが、現在使用しています治療装置の保守部材の供給が平成28年3月末で終了し、それ以降は修理ができなくなる可能性があります。また、地域がん診療連携拠点病院の指定には、放射線治療に関する体外照射装置の設置が必要であります。これらのことから、平成28年度には次期の放射線治療システムの導入を計画しており、機種の選定等、仕様内容については、放射線治療に携わる医師の意見を聞きながら、今後、院内で組織する医療機器選定委員会等で検討してまいりたいと考えております。
 次に、がん専門の医療従事者の養成についてお答えいたします。
 地域がん診療連携拠点病院の指定要件といたしましては、がんの診療体制や手術件数などの診療実績のほか、がん相談支援体制の整備が重要な要件の一つに挙げられており、医師以外の職種においても、がん医療に携わる専門的な知識、技能を有する医療従事者の育成、確保が求められているところであります。
 当院では、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士といった多職種からなる緩和ケアチームの設置や、南棟2階にがん相談支援センターを整備し、がん看護専門看護師と緩和ケア認定看護師1名を配置し、相談体制の強化を図るとともに、外来化学療法室にがん化学療法認定看護師を、緩和ケア病床にも1名の緩和ケア認定看護師を配置するなど、がん関連の認定看護師等の育成により、がん診療体制の充実、強化を図っております。
 また、国のがん専門医療人養成のための教育拠点整備事業といたしまして、金沢大学、富山大学、福井大学、金沢医科大学と石川県立看護大学の5大学共同体制により、北陸がんプロチーム養成基盤形成プラン、略称は北陸がんプロと申しますが、これが実施されております。
 この北陸がんプロでは、臨床現場でチーム医療のリーダーとして活躍できるがん医療スタッフや、地域医療に貢献できるがん専門地域医療人、高度な研究能力を有する研究者の養成を目指しており、現在、富山県内には7名の北陸がんプロ資格認定者がおります。このうち昨年度、当院におきましても認定上級看護師1名が誕生したところでございます。
 今後とも、こうした事業にも積極的に参加し、がん医療の向上のため、専門的な知識と経験を持った人材の育成を図ってまいりたいと考えております。
 次に、緩和ケアの推進についてお答えいたします。
 当院の緩和ケアにつきましては、西棟7階病棟に個室で8床の緩和ケア病床を設け、緩和ケアチームを組織し、体の痛みだけではなく、心の痛みを取ること、さらには、家族とともに患者の精神面をケアし、見守ることを目指しております。また、緩和ケアは、議員御指摘のとおり、治療を終えてからではなく、がんと診断されたときから開始することが重要であり、診断、治療、在宅医療など、さまざまな場面で切れ目なく実施する必要があります。
 具体的には、苦痛の拾い上げ、専門的には苦痛のスクリーニングと申しますが、これを緩和ケアの入り口として全てのがん患者に実施し、それをもとにした診療方針の提示や緩和ケアチームによる外来支援、患者の立場に立った迅速な苦痛の緩和等を行うもので、これらは平成26年1月に改正されたがん診療連携拠点病院の指定要件にもなっております。
 当院におきましては、まずは、入院中における苦痛のスクリーニングを昨年度から実施し、あわせて人材の育成など支援体制を整備してまいりましたが、本年4月からは、緩和ケア外来として、外来においても苦痛のスクリーニングを開始し、これにより、入院、外来の体制が整ったところであります。
 今後とも、がん患者とその家族が穏やかな生活を送れるよう、さまざまな場面で切れ目なく緩和ケアを実施してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 福祉市民部長 池田仁吾君。
  〔福祉市民部長 池田仁吾君 登壇〕

◯福祉市民部長(池田仁吾君) 私からは、まず、2項目めのうち、2点目の肺がん検診の充実のためのヘリカルCT検査の導入についての御質問にお答えをいたします。
 議員御質問のとおり、日本人の死因の第1位はがんであり、その中でも肺がんが最も高くなっております。このため、がん予防のための生活習慣を身につけ、がん検診をきちんと受けていただくことが重要であり、本市では、がんに関する正しい知識の普及やがんにかからないための生活習慣づくりへの支援、がん検診の受診率の向上などに取り組んでいるところでございます。
 議員御質問の肺がん検診につきましては、現在、厚生労働省が定めたがん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針では、胸部エックス線検査及び喀痰細胞診で行うこととされており、本市におきましても、その指針に基づいて検診を実施いたしております。
 議員からは、ヘリカルCT検査を導入すべきではないかとの御提案でございますが、厚生労働省が設置したがん検診に関する検討会の中間報告では、ヘリカルCT検査等の低線量CTは、死亡率減少効果の有無を判断する根拠が不十分であるため、市が行う検診として実施することは勧められないとされております。また、過剰診断やエックス線被爆による受診者の不利益が大きく、コストが高いことも指摘されており、現在のところ、厚生労働省では推奨されておりません。
 しかしながら、病変の発見率が高いことから、他市でヘリカルCT検査を実施していることもあり、その実施状況や国の検討状況等も踏まえながら、喫煙者に限って実施するなど、効果的な方法等について検討してまいりたいと考えております。
 次に、3項目めのうち、2点目の費用負担見直しに伴う市及び利用者への影響についての御質問にお答えをいたします。
 議員御質問のとおり、本年8月より介護保険制度の費用負担の見直しが行われ、低所得者に対する保険料の軽減に合わせて、一定以上の所得のある利用者の自己負担の引き上げ及び高額介護サービス費の自己負担上限額の引き上げが行われることになっております。
 この見直しに伴う利用者の影響につきましては、介護保険組合の試算では、平成26年9月現在の要介護認定者2,567人のうち、自己負担が2割となる方については333人で、高額介護サービス費の自己負担上限額が引き上げられる方については99人と見込んでおります。
 また、費用負担の見直しに伴う市の影響につきましては、低所得者の保険料軽減を行うことから新たな負担が生じますが、一方、自己負担割合の増や高額介護サービス費自己負担上限額の引き上げにより、介護給付費に対する費用負担は減少することになり、現状では市の負担は減少すると見込んでおります。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) この際、暫時休憩いたします。

 午前11時54分 休憩

 午後 1時00分 再開

◯議長(村岡修一君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
 8番 山本善郎君。
  〔8番 山本善郎君 登壇〕

◯8番(山本善郎君) それでは、議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、市政一般について質問したいというふうに思います。
 さて、平成27年度、国が掲げる地方創生に呼応するため、砺波市も地方創生の中の地域創生元年と位置づけ、積極的に取り組まなければならないところであり、砺波市議会においても、地方創生・人口減少対策特別委員会を設置し、果敢に積極的に取り組むところであります。特に、少子高齢化や人口流出、さらに中山間地域の衰退など、取り巻く環境は非常に厳しく、どの自治体においても共通の課題でありながら、自治体独自で解決できないのが現状かと認識いたします。
 そこで、まず、地域創生活性化の基本の一つは、地域産業、文化、歴史の再認識の醸成と独創的なストーリーの中で、個性的、独自性を持ったまちづくりを内外へと大きく発信することであり、2つには、将来を託す地域に愛着の持てる子どもたちの育成、人づくりであると考えます。つまり、何もないという意識から、こんなにもたくさんあるといった意識改革と、それに立ち向かう努力が必要と考えます。それを実現するには、強いリーダーシップを発揮できるプロデュース役の育成も欠かせないことから、産学官金公民の連携が重要であり、今日のグローバル化した社会の意識対応に欠かせないものと考えます。
 そこで、最初からの目標として、もう一つ上という考えも悪くはないわけですが、今よりもうちょっと上とし、この機会を超プラス思考で捉え、官民一体となり、モチベーションを高めていき、その効果を砺波市から発信したいものと期待したいところであります。
 さて、県においては、過日、とやま未来創生推進本部の初会合が開催され、県総合戦略の策定について、県民の皆さんの知恵とパワーを結集し、10月ごろまでに取りまとめ、スピード感を持って進めると明言されています。一方、砺波市においても、総合戦略策定と砺波市総合計画後期計画の策定にも並行して取り組まなければならないところでありますが、大いに期待するところであります。
 そこで、まず1つ、砺波市総合計画、総合戦略の基本構想についてを尋ねるものです。
 さらに、諸課題が適正に達成するための検証が必要であり、それを基準とし、行動力の原動力になり得ることから、2、砺波市総合計画、総合戦略の効果検証の仕組み及びスケジュールについてを尋ねるものであります。
 次に、マイナンバー、社会保障・税番号制度の制度及び市民の皆様へのアナウンスについて尋ねるものであります。
 このマイナンバーという用語自体は、一度は聞いたことがあるが、内容について聞かれると、よく知らないと答える方が非常に多いわけであります。そういう状態の中で10月から施行されようとしているわけでありますが、市民の皆様へのもう少しの理解を深めていくべきと考えるところであります。
 マイナンバー法案が衆議院で可決され、今月中にも参議院で可決される予定であり、いよいよ知らないうちに市民一人一人にナンバーを付加し、管理されることになります。行政の効率化を高めることや、市民の利便性を高め、公平で公正な社会を構築するための一環であり、複数の業務の連携や簡素化が進み、市民の皆様への負担が軽減され、今以上に行政サービスを受けることができるものと考えます。
 スケジュールを見ると、今年10月に住民票を有する市民一人一人に12桁のナンバー、つまりマイナンバー、個人番号が通知され、通知カードが送付される手順と聞いております。また、この番号は一生消えることなく、変更されることなく背負うこととなり、さらに、年金の資格取得や医療保険の保険料徴収等に利用されることになります。
 そこで、今以上に行政サービスを受けることができるものなら異を唱えるものではありませんが、一般的に危惧することは、市民の皆様の個人情報漏えいに対する安心・安全が十分に担保された上でのことかどうかであるか。また、不正使用で市民の皆様が被害を被るのではないかということであります。こういった不安を払拭するためにも、今後とも十分な理解と御協力が不可欠であると考えます。
 そこで、3、マイナンバー制度の導入経緯について、4、マイナンバー制度の安心・安全の担保について、5、マイナンバー制度の周知方法についてを尋ねるものであります。
 次に、農業関連事業について尋ねるものであります。
 今年も大麦の収穫作業も順調に進み、今は砺波市の特産品であるタマネギの収穫作業の真っ最中であります。春先からの好天に恵まれ、高品質、収穫量の増大が期待できます。今後ともタマネギ増産に御支援を賜りたいものであります。
 さて、そんな中、明るい話題として、27年産米仮払金概算金の設定価格が昨年の価格低迷を受け今年度は高く設定をされる表明があり、喜んで期待するところであります。ただ、消費量減少による米余りの状態が続く中でのことから、価格の上昇には不透明感があるが、大いに期待したいところであります。
 一方、国外でのTPP交渉は相変わらず情報が見えてこないことから、行き先不透明感があるが、原因は、米国大統領貿易促進権限法案が成立しないことのようであります。この6月中に成立の見通しが立てば、農産物、自動車をめぐる日米間交渉が一気に加速し、最終局面を迎えるものと察します。引き続き注視すべきと考えます。
 さて、国内では、国会決議を遵守すべきとの集会が毎日どこかで開催され、北海道の138市町村長がTPP交渉の情報開示と国会決議遵守を求める署名に名を連ね、農林水産大臣に提出したとのことであります。さて、富山県においてはこのような動きは今のところ見受けられませんが、もしあるとすれば、市長においては、仮の話で恐縮でありますが、名を連ねていただきたいものでありますが、いかがでしょうか。
 さて、昨年より農地流動化促進を支援するための農地中間管理機構が発足し、1年を経ようとしていますが、その役割と実績及び効果が問われる時期になったと考えます。さて、この中間管理機構は、全国的に見ると、初年度の実績が伸び悩み、実績の上がらない地域でのやる気を問う姿勢で早くも制度運用の見直しが始まり、予算配分に差をつけたり、農地の集積目標を5割から8割に引き上げようとしています。その一方では、離農者を対象にした交付金が優先され、経営体が活用できる地域集積協力金の交付と事務手続の簡素化が遅れているということで、早期の予算確保が必要かと考えます。
 では、砺波市の場合はどうでしょうか。個々の経営体において経営農地が分散していることは作業効率を悪くする一因であり、そのため、作業効率を高め、生産コストを軽減するための経営面積を拡大することに限界があり、分散している農地を面的にまとめ、団地数を増やすことが重要な要件になるものと考えます。
 しかし、砺波市平均反別が1ヘクタール前後である中で、まとまった形で貸し出されるのは少なく、担い手側に受け入れられる要件であるキャパシティーがあるのかどうか、さらに、貸し出す側にしてみると、担い手の顔がわからないことなど、不安要素が多々あることになります。このような状況の中で、今年は将来の砺波市農業の基礎を築き上げる年ではないだろうかと思います。さらに、今後は、担い手と行政が一体となり、砺波市の農業の維持管理、発展に寄与しなければなりません。
 そこで、1つ、農地集積の経緯及び効果について、2、27年産米価格の動向についてを、もう一点、耕作放棄地の対応について尋ねるものであります。
 県内の耕作放棄地は、平成14年には320ヘクタールで7ヘクタール解消されましたが、新たに12ヘクタール増加したとのことであります。対応としては、国の交付金の活用や県単事業補助金の活用及び農業委員会の協力のもと、再利用や保全管理にも努めているものと察しいたします。これからも、雑草対策や防犯並びに有害鳥獣の温床にさせないためにも、積極的に取り組まなければならないものと考えます。
 そこで、3、耕作放棄地の対応について尋ねるものであります。
 次に、砺波市の観光事業についてお尋ねいたします。
 5月のゴールデンウイーク期間中の砺波市観光客入り込み人数は、本年4月のスマートインターの供用開始や北陸新幹線開業に伴って、チューリップフェアを初め、各施設においても大きく増加したものと察しいたします。特に、今回のチューリップフェア期間は好天にも恵まれ、各関係機関の御努力により、大盛況に終えたものと察しいたします。
 さて、そこで、今後の事業について、砺波市とオランダ間に基づく職員派遣についての交流は大変いいことであります。その技術をいかんなく発揮し、さらなるバージョンアップにつながれば、大いに貢献できるものと考えます。
 そこで、今後のオランダへの職員派遣に伴う交流をどのように進めるのか、そこで、1、オランダへの職員派遣に伴う交流対策についてをお尋ねいたします。
 次に、庄川観光振興策にラフティング、または遊覧観光事業を取り入れることを考えていくべきものと考えます。
 合口ダムの上流は遊覧観光に一役買っていますが、下流については放置されたままであり、庄川の魅力を考える上で、そこから生み出す豊富な資源を活用しないことは大きな損失ではないかというふうに考えます。
 現在、ラフティングは黒部川での取り組みがあり、4月下旬から10月下旬までの期間、実施されているわけであります。さて、実施に当たり、利用権の問題や安全性の確保に関するたくさんの問題が山積するものと察しいたしますが、大いに前向きに取り組んでいただきたいものであります。
 そこで、2、庄川ラフティング事業について尋ねるものであります。
 最後に、杉木中神土地区画整理事業に伴う主要県道及び市道の交通安全対策について尋ねるものであります。
 出町市街地周辺の杉木中神土地区画整理事業に伴い、市道栄町苗加線を初め、県道砺波福岡線など、多くの都市計画道路を初め、大型商業施設も出店され、暮らしに便利な快適なまちに生まれ変わるものと期待をしています。
 反面、車社会の折、道路がよくなった分、前にも増して交通量が増加し、と同時に、交通事故の発生も比例してまいりました。さらに、これらの道路は、地区住民とすれば生活道路でもあることから、学童、児童の登下校を初め、住民間交流の機会や農作業に携わるとき、道路横断という行為は、交通弱者とされる学童、児童、高齢者には大変迷惑で、つらいところがあります。このままでは必ずや大きな事故が発生するものと推測され、それでは遅く、そのため、信号機の設置や横断歩道の新設、安全標識の設置をすべきものと考えます。
 早急に道路管理者と地元関係者が現場の事情を勘案し、対応を協議され、住む人にも訪れる人にも安心・安全を届けていただきたく、そこで、1、土地区画整理事業周辺の市道、県道の安全確保と整備対策についてお尋ねいたしまして、質問を終わりたいと思います。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
  〔市長 夏野 修君 登壇〕

◯市長(夏野 修君) 私からは、山本善郎議員の3項目め、魅力ある観光振興についてのうち、1点目、今後のオランダへの職員派遣に伴う交流対策についてにお答えをいたします。
 今年のとなみチューリップフェア開催前の4月9日から11日までの3日間、砺波市花と緑と文化の財団の職員1名をオランダのリッセ市に派遣したところであります。これは、昨年、私どもがオランダを訪問した際に、リッセ市のキューケンホフ公園に対しまして交流の提案を行いまして、その合意に基づいたものであり、世界有数のチューリップの公園でありますキューケンホフ公園の管理や植栽の方法、花壇等のデザインなどの技術を学び、今後の砺波チューリップ公園の管理や、また、園内の花壇づくりに生かすために派遣をしたものであります。
 短い間でありましたが、現地では公園を視察して、植栽やデザイン等の特徴や管理方法を学んだほか、シーメリンク園長や公園の花壇デザインを手がけてこられたコスター元園長との面談や、また、御指導もいただいて、実際に公園の管理に従事されている職員にも直接話を現場で伺うなど、大変有意義なものであったというふうに聞いております。
 また、今年のチューリップフェアにおきましては、開花が大変早まったということで、見ごろが終わったチューリップについて、茎を残さないようにカットする。従来ですと、頭だけ取っており、棒が立っているような状態でしたが、それを残った葉を美しく見せるという、そういう発想をオランダで学んできたということで、茎の下のほうから切りましたら、見た感じがかなり印象が変わったことは議員の皆さんもお気づきだったかと思いますが、まさに研修で学んだことをすぐ実践できたということでありまして、効果があったのかなというふうに思っております。
 砺波チューリップ公園につきましては、今後、再整備を進めながら、1年を通じて多くの皆さんに利用していただけるように、キューケンホフ公園の栽培技術や花壇づくりなど、先進的な部分につきましても参考にしながら、もちろん、砺波独特の伝統や、例えば技術もございますので、それを生かしまして、ミニキューケンホフ公園ですとかミニオランダ庭園をつくるわけではありませんので、そういう点で、いい部分につきまして、しっかり活用できるように、砺波らしい魅力あるチューリップ公園にしてまいりたいというふうに思っています。
 ただ、両公園の開花時期が非常に重なるということで、キューケンホフ公園がちょうどいいときはこちらもちょうどいいときなわけでして、職員の業務との調整が大変であるということであります。もう少し長い時間と思っていたのですが、やはり両方の業務の関係で短期になってしまったということもありますが、そういう課題もありますが、今後とも、毎年どんどん出すというものではありませんが、続けてすぐにというわけにいきませんが、機会がありますれば、またキューケンホフ公園への意欲のある職員の派遣を行っていきたいというふうに思っておりまして、それが砺波チューリップ公園、それから、チューリップフェアそのものの魅力にもまた磨き上げる原動力になればというふうに思っております。
 私からは以上でございます。その他につきましては、担当部長からお答えをさせていただきます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 企画総務部長 横山忠司君。
  〔企画総務部長 横山忠司君 登壇〕

◯企画総務部長(横山忠司君) 私からは、1項目めの市民と行政が協働するまちづくりについての御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の砺波市総合計画、総合戦略の基本構想についてでございます。
 現総合計画の基本構想は、砺波市の将来像、基本理念、まちづくりの基本方針、まちづくりの施策大綱などにより構成されております。そのうち基本理念につきましては、現時点では、次期総合計画におきましても砺波市民憲章を引き継ぐことを検討しておりますが、その他につきましては、今後、議員各位を初め、市民の皆さんやアンケートなどでの御意見、御提言を参考に新たに策定してまいりたいと考えております。
 また、総合戦略における基本目標につきましても、総合計画と同様に、皆さんの御意見、御提言を参考にさせていただくとともに、並行して策定する次期総合計画を意識しつつ、国や県の総合戦略を勘案しながら、当市における将来の人口展望を踏まえた上で設定してまいりたいと考えております。
 次に、2点目の砺波市総合計画、総合戦略の効果検証の仕組みと今後のスケジュールについての御質問にお答えします。
 まず、地方版総合戦略につきましては、各政策分野のもとに盛り込む具体的な施策それぞれに対して、客観的な重要業績評価指標、KPIを設定いたします。この指標は、原則として、当該施策のアウトカム、事業の効果、成果のことでございますが、そのアウトカムに関する指標を設定することとしております。したがいまして、策定した戦略を着実に実施していくとともに、設定した数値目標等をもとに実施した施策、事業の効果を定期的に検証し、必要に応じて総合戦略を改定するという、いわゆるPDCAサイクルを実行することで、効果検証の仕組みを確立してまいります。
 また、堺議員の御質問にもお答えいたしましたとおり、現在の総合計画後期計画では、施策の達成度について毎年評価、検証を行っているところであり、次期総合計画におきましても、総合戦略における効果検証の手法も参考にしながら、適切な検証手法を取り入れてまいりたいと考えております。
 次に、今後の策定スケジュールでございますが、今月中に市民アンケートを実施する予定であり、総合戦略につきましては、その結果等も反映させ、速やかに地方創生への取り組みを推進するため、これまで年内での策定を予定しておりましたが、これを早めまして、本年10月末の策定を目指してまいりたいと考えております。また、次期総合計画につきましては、当初の予定どおり、平成28年度までに策定してまいります。
 次に、3点目のマイナンバー制度の導入経緯についての御質問にお答えいたします。
 マイナンバー制度の導入は、各機関で別々に管理している個人の情報が同じ人の情報であることを正確かつスムーズに確認する基盤となり、行政を効率化し、市民の利便性を高めて、公平・公正な社会の実現を図るものでございます。
 その導入に係る経緯につきましては、平成21年12月に国の平成22年度税制改正大綱で個人を特定する番号制度の導入について言及され、平成23年6月に、社会保障・税番号大綱が決定されたものでございます。次いで、平成24年2月にマイナンバー関連法案が一旦通常国会に提出されましたが、平成24年11月に衆議院が解散したことにより、廃案となっております。その後、平成25年3月にマイナンバー関連法案が通常国会に再提出され、同年5月に衆議院及び参議院で可決、成立したものでございます。次いで、本年4月3日付で行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の施行期日を定める政令が公布され、平成27年10月5日からマイナンバーの指定及び通知を行い、平成28年1月1日から全国で個人番号の運用が開始されることとなったものでございます。
 次に、4点目のマイナンバー制度の安全・安心の担保についての御質問にお答えいたします。
 マイナンバー制度を安全・安心に利用するために、国においては、制度面とシステム面の両面から個人情報を保護するための措置が講じられております。
 まず、制度面では、法律に規定があるものを除き、マイナンバーを含む個人情報を収集したり保存することが禁止されており、違反時の罰則が強化されています。また、本人確認が義務づけられるとともに、第三者機関による監視、監督も実施されます。
 一方、システム面では、個人情報の分散管理やアクセスできる人を制限するとともに、情報連携時の付番の使用や通信時の暗号化等により個人情報を保護することとされております。また、マイナンバーを使って自分の個人情報がどのようにやりとりされているのか、当人が記録を確認できる手段として、平成29年1月から情報提供等記録開示システムが稼働する予定となっております。
 本市におきましては、これらの安全・安心対策を講じることはもとより、マイナンバーを取り扱う担当者の明確化やマイナンバー制度の適切な教育による組織的措置と、アクセスパスワードの設定や最新のウイルス対策ソフトウエアの更新等による技術的措置の両方から対策を講じ、安全・安心の確保に努めてまいります。
 次に、5点目のマイナンバー制度の周知方法についての御質問にお答えします。
 マイナンバーは、国内に住民票がある全ての方に対して付番、通知されるものであるため、国において、テレビコマーシャルや新聞折り込みなど、さまざまなメディアを活用した広報活動が集中的に実施されたほか、内閣官房のホームページにおいて、制度についてわかりやすく紹介されております。また、個人や事業者向けのコールセンターが設置され、問い合わせにも対応できる体制が整っております。
 本市といたしましても、マイナンバー制度の円滑な実施に向け、市ホームページで情報提供を行うとともに、FMとなみにおいても、制度の概要や居住地における適正な住民登録を促す広報を行っており、継続して必要な情報を発信してまいります。また、加えて、ケーブルテレビでの広報用動画の放映や、広報となみでの特集を予定しているところでございます。
 なお、高齢者世帯に対しましては特に配慮が必要と考えており、関係団体等へ協力を働きかけるなど、市民の皆さんの混乱を招くことがないよう、きめ細かい周知に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 私からは、以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 商工農林部長 牧野裕亮君。
  〔商工農林部長 牧野裕亮君 登壇〕

◯商工農林部長(牧野裕亮君) 私からは、まず、2項目めの魅力ある産業が発展するまちづくりについての御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の農地集積の経緯と効果についてお答えいたします。
 砺波市の農地集積につきましては、各種施策を活用しながら早くから取り組んできたところでありまして、昨年度末における当市の農地流動化率は約55%で、5年前と比較しますと約15ポイント上昇しておりまして、県内の市町村でもトップクラスとなっています。
 また、昨年度に創設され取り組んでおります農地中間管理事業につきましては、行政やJA、各種農業団体等で構成します砺波市農業再生協議会が中心となりまして積極的に取り組んだ結果、193戸から786筆、139.6ヘクタールの貸し付け希望が寄せられまして、その全ての農地が63経営体に配分されたところであります。この事業による新たな農地集積面積は県内で5番目となっております。
 このように、本市においては農地の集積が年々進みましたことから、担い手の所有農地を含めた農地シェア率は昨年度末で70%を超えておりまして、農地の集積は担い手農家の経営の効率化とコスト削減に確実につながっているものと考えております。
 一方で、議員から御指摘のありましたように、集積した農地の集約化につきましては十分進んでおりませず、担い手の効率的な経営の妨げとなっている面もありますことから、市といたしましても、今後は農地の集積に加えて分散した農地の集約化に取り組むことが担い手にとって重要なことであると考えております。このため、農地集積に当たりましては、担い手農家の意見や考え方を十分に聞いた上で、地域の実情に合った取り組みを進めることが大変重要でありますことから、地域における話し合いをさらに深め、集積協力金等が交付されます農地中間管理事業等を活用いたしまして、担い手の農地集約化に積極的に取り組むことにより、一層の農地集積の効果を高めてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の27年産米価格動向についての御質問にお答えいたします。
 平成26年産米の価格につきましては、概算金が1俵(60キログラム)当たり1万500円となり、前年産を1,800円も下回ったところであります。現在、富山産コシヒカリは1万3,000円弱で市場取引が行われておりますが、流通経費が控除されることになるため、最終的に農家へどれだけ追加払いがされるかは、現段階で定かではない状況にあります。
 そうした中で、平成27年産米の価格については、4月に一部報道でJA全農が概算金の設定方針といたしまして、過去3カ年平均などを基準に一定の幅を持たせて示すことを議論している旨が伝えられ、また、先週には、概算金の水準を決める際に参考となる米の卸売価格につきまして、平成27年産米の価格を3年ぶりに引き上げる方針であることが報道されておりまして、そうなりますと、議員が述べられましたとおり、概算金が昨年より高くなる見込みがあります。
 また、平成27年産米の価格相場といたしましては、今後の九州、関東地域の早期米地帯の新米のスタート価格が大変注目されるところでございますし、米価につきましては、需要と供給の関係もございますので、生産者にとっては高ければ高いほどよいという話ではありますけれども、米離れという状況の中で、消費者にとっては価格の安定も大切なものと考えられます。
 いずれにいたしましても、概算金につきましては、例年8月中旬に決定されておりますので、最終的な生産者への支払い価格がどうなるのかが重要でありますから、市といたしましても、今後の米価の価格動向をしっかりと注視してまいります。
 次に、3点目の耕作放棄地の対応についての御質問にお答えいたします。
 現在、市内の耕作放棄地の現状につきましては、再生利用が可能な荒廃農地が約12ヘクタール、再生利用が困難と見込まれる荒廃農地が約17ヘクタールで、合わせて約29ヘクタールが耕作放棄の状態となっております。また、これらの耕作放棄地はほとんどが中山間地域に発生しておりまして、中山間地域の耕作放棄地対策が急務となっております。
 市としましては、従来より、耕作放棄地の解消と農地の再生を図るため、国の耕作放棄地再生利用緊急対策交付金事業に取り組みまして、荒廃地を農地に再生させるとともに、農業委員会やJA、行政機関等で組織します耕作放棄地対策協議会を設置しまして、草刈り作業や農作物の植えつけ作業等を行いまして、その対策を講じてまいりました。
 また、今年度において、新たに耕作放棄地の活用や、耕作放棄地を発生させない取り組みをさらに推進し、中山間地域の活性化につなげるため、市の特別枠事業といたしまして、となみ中山間地域チャレンジ事業を創設しまして、中山間地域集落における適地適作となる作物作付などのチャレンジ事業に対しまして積極的に支援を行っております。
 現在、本事業におきましては、原野集落で耕作放棄地を活用してタラの芽の栽培に取り組まれているほか、東別所集落においては、山菜や薬草等の栽培に向けた準備が進められておりまして、五谷集落では、五谷観光企業組合が新たに農業部門を設けて、農業生産活動に取り組まれております。
 また、あわせて、農業委員会におきましても、耕作放棄地対策活動として、寺尾地内において草刈り作業等を行うとともに、ゴマやショウガ、カボチャなどを植え込み、中山間地域の農地の再生に積極的に取り組まれております。
 市といたしましては、これらの取り組みが耕作放棄地解消へ少しでもつながればと期待しているところであり、今後、さらに関係機関と連携を図り、積極的に耕作放棄地対策に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、3項目めの魅力ある観光振興についてのうち、2点目の庄川ラフティング事業導入についての御質問にお答えいたします。
 庄川でのラフティングにつきましては、庄川スポーツクラブ・アユーズが主催する、「ラフティングボードで庄川下り」が毎年、夏に開催されます庄川水まつりとのコラボ企画として実施されているところでございます。この企画につきましては、スポーツ体験として、開催日を1日のみといたしまして、募集定員が60名、庄川合口ダムから雄神橋までの約2キロメートルのコースで行われておりまして、毎回、50人程度の応募があるものと聞いております。
 しかし、庄川でのラフティングにつきましては、庄川の水量が少ないため水深が浅いところが多く、ラフティングボードが川底の障害物に接触する恐れがあり、水の流れに乗って川下りすること自体に相当の技術を要するとのことでございます。したがいまして、庄川でのラフティングにつきましては、これまでの参加者数や流れる水量、流れの速さ、危険度等の状況を考慮いたしますと、黒部川で行われている事業とは条件が異なっておりますので、今のところ、長期間にわたる観光振興策としては適さないものと考えております。
 市といたしましては、今後とも庄川のさまざまな魅力の情報発信等に努めまして、庄川を生かしたさらなる観光振興を図ってまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 建設水道部長 大浦正治君。
  〔建設水道部長 大浦正治君 登壇〕

◯建設水道部長(大浦正治君) 私からは、4項目めの安全・安心して暮らせるまちづくりについてのうち、土地区画整理事業周辺の市道、県道の安全確保と整備対策についての御質問にお答えします。
 議員御発言のとおり、出町市街地北側周辺の都市基盤につきましては、杉木及び中神土地区画整理事業などによって着実に整備が進んでおります。とりわけ中神地区においては、都市計画道路栄町苗加線及び杉木中神線の供用開始や複数の大型商業施設の立地により、今後とも交通量が増加するものと推測しております。
 そうした中で、特に交差点部分の整備に関しましては、道路形状のほか、道路安全施設につきましても、整備計画段階から県公安委員会の窓口である砺波警察署と協議し、土地区画整理事業の中で、警戒標識、規制標識、横断歩道等を設置してまいりました。また、区画整理事業施行区域界の周辺部に関しましても、周囲の状況に合わせた安全対策に万全を期してきたところでございます。
 さらに、現在、通学路として都市計画道路栄町苗加線に接続する市道中神東宮森線につきましても、歩行者の安全を確保するため、昨年度から道路改良事業として歩道の設置を進めているところでございます。
 なお、信号機につきましては、中神地区において新たに必要となる5カ所のうち、都市計画道路栄町苗加線上の交差点2カ所は既に県公安委員会で新設され供用されており、残る3カ所は未設置となっております。そのため、昨年度には、市の重点事業の要望事項に加えて、砺波警察署へ個別要望を行ったところであり、今年度におきましても引き続き重点事業として要望することとしており、早期に安全が確保されるよう、強く働きかけてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 11番 大楠匡子君。
  〔11番 大楠匡子君 登壇〕

◯11番(大楠匡子君) 議長のお許しを得ましたので、通告に従い、質問と提案をさせていただきます。
 大きい項目の1つ目として、平成26年度合併10周年の決算についてお伺いします。
 平成26年度の当初予算は、小中学校の耐震改修事業に一定のめどがついたことから、1つ、少子高齢化社会へ対応した福祉積極的型予算、2つ、ひとつ上の安心・安全な空間づくり予算、3つ、芽出し事業の推進予算を特徴とする、「安全・安心。観て良し! 暮らして良し! グッとなみ充実予算」とされました。
 財政的にも厳しい中、夏野市政2年目で積極的に福祉事業の充実を進められ、評価するものでありますが、一般会計の収支はどのように見込まれているのでしょうか。市税の納付状況、公債費比率、単年度の収支状況などもあわせて、わかる範囲でお答えいただきたいと思います。また、特別会計や水道事業会計につきましても、昨年同様の黒字決算が見込まれるのか、お聞かせいただきたいと思います。
 昨年は合併10周年の節目ということで、さまざまな記念行事や事業が実施されてまいりました。正確には今年の10月31日までが合併10周年というくくりになるわけではありますが、昨年実施されました各種事業の効果について、お聞かせいただきたいと思います。
 さて、行財政改革が進められ、簡素で効率的な行政運営により、砺波市役所もかなりスリムになりました。指定管理者制度の導入により、公共施設の効率的な運営も進められていますが、課題も見えてきています。
 そこで、まず、合併後10年間で進められた行財政改革による効果をどのように評価されているのか、お伺いしたいと思います。
 定員適正化計画に基づく職員の削減により、現在、砺波市ではぎりぎりの状態で運営がされているように感じています。指定管理を任された事業者も、効率化優先で事業の内容を充実させる余裕がないようにも感じられます。全てにおいて基本となるのはマンパワー、人の力であり、このマンパワーを存分に発揮できるような仕掛け、仕組みを、市長を初め管理職の皆さんには意識して取り組んでいただきたいと思うものであります。また、これ以上の人員削減を行わずに行財政改革を進めていただきたいと思うものであります。
 合併11年目を迎える今年、砺波市職員のやる気、元気、独創性を発揮させるための方策について、市長の御所見をお伺いしたいと思います。
 大きい項目の2つ目として、市立砺波総合病院の健全経営についてお伺いします。
 砺波医療圏の中核病院である市立砺波総合病院は、安心・安全、良質な医療の提供を目指し、平成21年に策定された病院改革プランに基づき健全経営に努力され、平成21年度以降5年連続の黒字決算を達成されてこられました。病院を取り巻く環境が厳しさを増す中、黒字決算を続けてこられましたことはすばらしい成果であると評価するものです。
 さて、平成26年度決算ですが、消費税8%導入による影響は避けられず、当初予想では約1億円のマイナスは必至であるとのことでありました。3月の出納検査の結果を見ますと、年間の入院収益は昨年より1,000万円増の62億9,845万円となっていますが、外来収益は約3,900万円減の29億3,679万円という概算が報告されており、厳しい決算であるようです。
 そこで、平成26年度の決算見込みについて、その原因も含め、お答えいただきたいと思います。
 さて、伊東病院長のトップセールス等により、今年度、新たに医師の確保が見込まれると聞いております。また、臨床研修医も9人に増えるようであります。医師が拡充されてこそ、病院機能も充実し、基盤も確立するものと考えます。厳しい経営環境の中、急性期病院として、砺波医療圏の中核病院として、今年度の新たな取り組みや重点を置いて取り組む事業等について、病院長の意気込みをお聞かせいただきたいと思います。また、病院経営という観点からの今後の病院基盤確立に向けた方針等についてお聞かせいただきたいと思います。
 次に、今年度から病院に移管されました訪問看護ステーションについてお伺いします。
 南棟建設のために建てられた仮設棟を利用して訪問看護ステーションが整備されましたが、その効果は大きいものと考えます。今年度当初予算では、体制強化も含め7,862万円を見込んでいますが、4月からこれまでの利用状況は昨年に比べてどのようになっているのでしょうか。移管によるメリットについて、まずお聞かせいただきたいと思います。
 訪問看護はこれからの在宅介護において重要な事業であると認識しておりますが、職員の負担も大変大きいと伺っております。24時間対応の訪問看護など、質の高いサービスを提供していくためにも、病院内の連携を深め、体制の整備を進めていただきたいと思います。今後の見通しについてお聞かせください。
 次に、新公立病院改革ガイドラインを受けての取り組みについてお伺いします。
 公立病院は、地域における基幹的な公的医療機関として、地域医療の確保のため、重要な役割を果たしていますが、多くの公立病院において、経営状況の悪化や医師不足等のために医療提供体制の維持が極めて厳しい状況になっており、平成19年には公立病院改革ガイドラインが策定され、これを踏まえて、それぞれの公立病院改革プランが策定され、経営改革に取り組まれてきました。しかし、今後、少子高齢化が急速に進展する中で医療需要が大きく変化することが見込まれ、引き続き、経営効率化、再編・ネットワーク化、経営形態の見直し等の視点に立った改革を推進していく必要に迫られています。
 そこで、平成32年度までの期間を対象として新公立病院改革プランを策定し、病院機能の見直しや病院事業経営の改革に総合的に取り組むことを求めています。新改革プランは、都道府県が策定する地域医療構想の策定状況を踏まえつつ、できる限り早期に策定することとしており、平成27年度、または平成28年度中に策定することとなっています。市立砺波総合病院として、今後、新公立病院改革プラン策定にどのように取り組まれるのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
 大きい項目の3つ目として、砺波市教育大綱策定についてお伺いします。
 6月1日、富山県の教育行政の基本方針となる富山県教育大綱(仮称)を策定するための第1回富山県教育大綱策定有識者委員会が開催され、大綱の策定についての協議が始まりました。策定のための有識者委員19人と専門委員5人、アドバイザー3人が委嘱され、年内に意見を取りまとめ、年度内の作成を目指す予定のようです。
 今月の8日、砺波市においても第1回砺波市総合教育会議が開催され、その中で砺波市教育大綱が早くも策定されました。内容については、現行の砺波市総合計画の教育関係項目をそのまま砺波市教育大綱として策定することで承認されたようであります。砺波市総合計画は平成28年度までの計画であるため、今回策定された砺波市教育大綱も、同様に平成28年度までの2カ年だけの大綱となるようですが、総合計画の内容をそのまま引用して大綱とされたことに納得がいかない思いがあります。
 砺波市の教育の目標や施策の根本的な方針を定める教育大綱が、総合計画後期計画の一つの柱である人と心を育むまちづくりの施策体系に基づき策定されることに異論はありません。しかし、総合計画そのままの内容であるため、砺波市の教育方針として定められている中の施策キーワード、例えば、食育の推進が明記されてなく、教育大綱冒頭の教育方針も総合計画の基本方針と全く同じであり、教育に対する砺波市としての思い、方針が伝わってきません。砺波市の大事な教育方針ですので、この部分だけでも現時点での思いを追加してまとめていただきたかったと思います。砺波市の教育方針について、御所見をお伺いしたいと思います。
 次に、2年後に策定される砺波市教育大綱についてお伺いします。
 内容については、未来の砺波市を担う子どもたちを育てる大事な方針でありますので、特別支援を必要とする児童生徒が増加しているなどの当面する課題などを把握した上で、しっかり協議して策定していただきたいと思うものであります。
 教育大綱を先に策定してから、それを総合計画に反映させるという手法もあると思います。総合計画の策定は今年度から始まりますが、次に策定される教育大綱の策定スケジュールと、その策定委員の選定について、教育長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
  〔市長 夏野 修君 登壇〕

◯市長(夏野 修君) 私からは、大楠議員の1項目めの平成26年度の決算についての御質問のうち、3点目、行財政改革による効果と今後の方針についてお答えいたします。
 初めに、本市は、人口減少、少子高齢化など、地方自治を取り巻く社会経済環境が大きく変化する中で、本格的な地方分権へ的確に対応し、基礎的自治体として行財政基盤の強化を図るとともに、地域の多様な特性や資源を最大限に生かしたまちづくりに取り組むため、当時、本当に関係各位の大きな決断により、平成16年11月に県内に先駆けまして旧砺波市と旧庄川町が新設合併することで誕生いたしたということでございます。新市では、この合併を最大の行政改革と位置づけ、平成17年度に砺波市行政改革大綱を策定し、これまで行財政制度について不断の見直しを行ってきたところであります。
 中でも定員の適正化につきましては、合併から平成26年度までの間で職員数を100名削減するとともに、機能的、効率的な行政組織のスリム化や施設の統廃合により、約39億円の歳出削減をしてまいりました。この100名というのは、ほぼもとの庄川町の職員数と同数でありますので、そういう意味では大変な行政努力、行革努力だったというふうに思います。
 そのほか、職員の給与や手当などの見直し、抑制や、各種の補助金ですとか、事務事業の整理、合理化、指定管理者制度の導入などによりまして、合わせて約22億円の歳出を削減してきたところであります。
 また、歳入のほうにつきましても、未利用地の売却処分の推進ですとか、各種使用料、手数料の見直しなどによりまして、約2億3,000万円ほどの歳入を確保しております。
 このように、合併後10年間の行財政改革の評価につきましては、合併効果を最大限に発揮して、歳出の削減と歳入の確保に努めますとともに、事務事業の見直しによります効率化や類似施設の統廃合、職員の事務改善に対する意識改革など、多岐にわたる効果的な改革を進めてきたところであり、一定の進展があったものというふうに評価しているところであります。
 また、職員のやる気、元気、独創性を発揮させるための方策についての御質問でありますが、これまでも職員研修等におきまして職員個人の能力を高めるとともに、新たに行政改革や事務改善に係る職員提案への表彰制度や、職員提案型行政課題調査研修制度を設けるなど、職員のやる気についても支援してきたところであります。
 また、何よりも風通しのよい明るい職場づくりということを日ごろから管理職のみならず職員全体にも意識づけをしておりまして、例えば、情報の共有を通じて、自らの立ち位置をしっかりと確認しながら仕事できるよう、意識を高めているところであります。自分の経験からいいましても、風通しの悪い職場にいるときはやる気は出ませんので、いい職場だとやっぱり元気が出るという、何か人間のさがではないかなと思いますので、そういう明るい風通しのいい職場というのが、やっぱり職員のやる気や元気や独創性を発揮するためには大きな効果があるのでないかというのが私の持論でもあります。
 また、市の庁舎につきましても、もちろん訪れられます市民のための庁舎ではありますが、その中で勤務する職員の職場環境についても配慮した上で、例えば、トイレを改修したりですとか、正面玄関についてもすっきりさせたとか、庁舎周辺の清掃など、そういう点につきましても配慮をして、限られた人員でいろんな課題に対処できるような環境を整えていきたいというふうに思っております。
 若い職員でも、いろんなことを考えたときに、それがなかなか外に出てこないというか、上に上がってこないというのはあまりよくないので、そういう点について風通しをよくしたいというのが私の思いであります。
 なお、職員定数の適正化計画に基づき職員を100名削減したということですが、一方で、当時想定していなかった仕事というのもたくさん出てまいりました。例えば、ちょっと言いましても、その後、精神衛生関係の仕事が県から移管されたようなことがありますし、福祉関係でもかなり当時想定していないものが入ってまいりました。また、土木関係でいえば、例えば公共施設の総合管理の仕事とか、最近でいえば、橋梁の老朽対策とか、教育のほうでも、先ほど御質問もありましたが、教育関係の新しい制度改正に伴う事務、それから子ども・子育て関係の仕事、こういうものも当時は想定していなかったと思いますし、マイナンバーの話もそうであります。また、地方創生ももちろんそうであります。そういう意味では、どんどん新しい仕事が出ている。
 では、もとの仕事が減ったかというと、そんなに減るものでもありません。さらに、市長がいろんなことを言うものですから、「もうひとつ上の“となみ”」の事業だということで、またいろんな仕事を職員の方にもお願いするということになってくるわけでして、三世代同居の話なんかもそうですし、景観保全ですとか空き家対策なんていうのも、合併当時は想定していなかった仕事だと思います。
 そういう仕事がどんどん出てきている中で、そういう意味では、職員の皆さんには本当にいろんな面で工夫をして仕事に取り組んでいただいているというふうに思っているわけですが、そういったことに加えて、市民ニーズがどんどん多様化する。それから、先ほどあった国の施策、いつもあるのは、さっきもいっぱい言いましたが、例えば給付金もそうですよね。去年から給付金が2つありますが、今年もやるということですが、これも事務手当のお金は来ていますけれども、職員を増やしてということではないので、そういう点でも、最後、市町村にみんな仕事が来て、大変なわけでありまして、そういった中で、今年の4月にいわゆる定員適正化計画というのは一旦これで終わりました。ということで、改めて事務事業をしっかりと見て、必要なところに必要な職員を置くということで、しっかりと所属長からも話を聞きながら、組織を最適化したいというふうに思っています。
 ということで、御質問の中にも、職員はぎりぎりでやっているのではないかという話もありましたが、人間、どこまで行けばぎりぎりかわかりませんけれども、ぎりぎりの中で頑張っていただいている上で、さらに職員をもっと減らすという発想は今のところありませんし、必要な人を必要なところに配置して、元気で明るい職場づくりで市民の負託に応えたいというのが私の思いでありますので、どうかまた議員各位も職員を何かあったときにはぜひ褒めていただければ、市長も褒めていただければうれしいですけれども、職員も褒めていただくともっと元気が出ますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。
 私からは以上でございます。その他につきましては、副市長、教育長、病院長、それから担当の部局長からお答えをさせていただきます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 副市長 齊藤一夫君。
  〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕

◯副市長(齊藤一夫君) 私からは、大楠議員御質問のうち、1項目めの2点目、合併10周年事業の効果についてお答えをいたします。
 昨年度は、旧砺波市と旧庄川町が合併して10周年の記念の年であり、チューリップフェアの開幕に合わせて実施した記念式典を皮切りに、1年を通じて市民の皆さんと協働でさまざまな記念事業に取り組んできたところであり、とりわけ合併の日であります11月1日を中心に多くの事業を実施いたしました。
 そのうちの主な事業とその効果につきましては、まず第一に、オリジナルののぼり旗や記念ポロシャツを作成して、祝10周年の気運を高めたことで、市民の皆さんのさらなる一体感の醸成に大きな成果を得られたものと考えております。
 また、多くの皆さんに参加、協力いただきましたチューリップ公園でのKIRAKIRAミッション2014や、となみ庄川散居村縦断マラソンの開催により、広く全国に本市の魅力を発信でき、これも大きな成果を得られたものと考えております。
 その他の事業とその効果といたしましては、姉妹都市のむかわ町から鵡川高校野球部を迎えての親善試合や交流会を開催したことにより、友好関係の一層の強化を図ることができたことや、「ザ・となみデイ」と銘打って、市内公共施設を無料開放したことにより、多くの皆さんに多彩な施設を紹介し、楽しんでいただくことができたと考えております。
 また、原付バイクの御当地オリジナルナンバープレートの交付や、砺波の魅力が盛り込まれた「チューリ君リップちゃん物語」の紙芝居制作により、幅広い年齢層の方々に地元砺波市を愛する郷土愛の醸成が図られたものと考えております。
 さらに、そのほかにも、冠事業として、市民の皆さんが主体となって数多くの事業が実施され、合併10周年を一緒にお祝いできたことで、砺波市がひとつになり、元気な砺波市づくりへの盛り上がりとより強い一体感が生まれたものと実感しており、このことが何よりも最大の事業効果であったものと考えております。
 あわせて、いずれの記念事業におきましても成功裏に終えることができましたことに対し、広く市民の皆さんを初め、関係各位に感謝を申し上げる次第であります。今後とも、未来を見据え、本市のさらなる発展と飛躍に向け、皆さんとともに市政の推進に努めてまいりたいと思っております。
 私からは以上であります。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 企画総務部長 横山忠司君。
  〔企画総務部長 横山忠司君 登壇〕

◯企画総務部長(横山忠司君) 私からは、1項目めの1点目、一般会計等の決算見込みについての御質問にお答えいたします。
 議員が述べられたとおり、平成26年度予算は、1つには、少子高齢化社会へ対応した福祉積極型予算、2つには、ひとつ上の安心・安全な空間づくり予算、3つには、芽出し事業の推進予算を特徴とする、「安全・安心。観て良し! 暮らして良し! グッとなみ充実予算」として編成し、鋭意、事業を進めてまいりましたが、やむを得ず、一部事業に繰り越したものが出ましたが、概ね順調に事業の進捗が図られたものと考えております。
 そこで、平成26年度一般会計の収支見込みでございますが、市長の提案理由説明にもありましたとおり、事業の効率的な執行と経費の削減など限られた財源の有効活用に努めるとともに、市税など一般財源の確保に努めた結果、実質収支は前年度並みの黒字となる見込みでございます。同じく、単年度収支につきましても黒字を見込んでおります。
 また、市税の納付状況でございますが、市民税など一部税目において税収が昨年度を上回ったことから、市税全体でも平成25年度を若干上回る額を確保できる見込みでございます。
 お尋ねのあった公債費比率につきましては、市債の返済額が増加しましたが、地方交付税措置のある市債の返済額が増えたことなどから、昨年度より改善する見込みであり、このことから、実質公債費比率につきましては、その他の要素もございまして、現時点で正確には申し上げられませんが、今のところ、やや改善するものと考えております。
 次に、特別会計及び水道事業会計の決算見込みにつきましては、それぞれ現在精査中でございますが、工業用水道事業会計を除き、それぞれ黒字決算となる見込みでございます。
 なお、工業用水道事業会計につきましても、日供給水量の増加により、平成25年度に比べ、収支は改善する見込みでございます。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 病院事務局長 竹林秀明君。
  〔病院事務局長 竹林秀明君 登壇〕

◯病院事務局長(竹林秀明君) 私からは、大楠議員の2項目め、市立砺波総合病院の健全経営についての御質問のうち、1点目の平成26年度の決算見込みについてと3点目の新公立病院改革ガイドラインを受けての取り組みについてお答えいたします。
 まず、1点目の平成26年度の決算見込みについてお答えいたします。
 病院経営につきましては、平成20年度に平成21年度から平成25年度までの5年間を計画期間とする市立砺波総合病院改革プランを策定以来、計画の達成に向け、病院職員一体となって努力してきたこと、さらに、診療報酬改定が平成22年度、平成24年度と2回連続のプラス改定となったことなどから、平成21年度から平成25年度まで5年連続の黒字決算となったところであります。
 一方、平成26年度の国の診療報酬改定は、全体改定率はプラス0.10%とされましたが、消費税対応分の1.36%を除くと実質的にはマイナス1.26%となり、平成20年度以来の実質マイナス改定となりました。
 このような状況において、平成26年度の決算見込みにつきましては、平成25年度と比較しますと、入院1日平均患者数が、平成25年度392人に対し平成26年度が380人、同じく外来患者数が、平成25年度1,015人に対し平成26年度981人と、それぞれ減少しております。このことは、平成26年度診療報酬改定により、平均在院日数短縮へ誘導されたことや、地域医療連携に向けて開業医等への患者紹介を推進したことなど、国の目指す入院医療から在宅医療への流れが生まれてきたことが大きな要因と考えております。
 次に、収支の見込みにつきましては、収益では前年度対比約2,500万円の減となり、患者数は減少したものの、病院機能の充実等により診療単価が改善したことから、ほぼ前年度並みの収益を確保したところであります。
 一方、費用につきましては、公営企業会計制度の見直しに伴い、過年度分の賞与引当金等3億円余りを特別損失として計上したほか、医師や看護師の増員や職員給与の臨時的減額措置の終了等による人件費の増加、さらに、消費税率が8%へ引き上げられたことによる損税の増加などにより、費用全体では前年度対比約5億3,000万円の増となったものであります。
 これにより、収益から費用を差し引いた純損益では、平成25年度決算が約1億4,000万円の黒字であったのに対し、平成26年度は約4億2,000万円の赤字の見通しであり、平成20年度以来6年ぶりの赤字決算になるものと見込んでおります。
 今後は、診療報酬改定や地域医療構想等の国の医療施策の動向も見極めながら、市立砺波総合病院中長期計画後期計画に基づき、収益の確保と費用の削減に努め、安定した経営のもとで、安心・安全、良質な医療を継続して提供してまいりたいと考えております。
 次に、3点目の新公立病院改革ガイドラインを受けての取り組みについてお答えいたします。
 多くの公立病院において、経営状況の悪化や医師不足等のために医療提供体制の維持が極めて厳しい状況になっていたことから、国は、平成19年度に公立病院改革ガイドラインを示し、病院事業を設置する地方公共団体に対し、病院事業の経営改革を目的とした公立病院改革プランの策定を要請したところです。
 これを受けて、当院において、経営の効率化、病院機能の再編とネットワーク化、経営形態の見直しの3つの視点から数値目標を設定した市立砺波総合病院改革プランを策定し、職員一体となって経営改善に取り組み、病院経営の黒字化を図ってきたところであります。
 しかしながら、国は、依然として医師不足等の厳しい環境が続いていること、また、人口減少や少子高齢化が急速に進展する中で医療需要が大きく変化することが見込まれており、地域ごとに適切な医療提供体制の再構築に取り組んでいくことがますます必要となることから、平成27年3月に新公立病院改革ガイドラインを示しました。
 新ガイドラインでは新公立病院改革プランの策定が求められており、その内容としましては、これまでの経営効率化、再編・ネットワーク化、経営形態の見直しに、医療法に基づき県が策定する地域医療構想を踏まえた役割の明確化を加えた4つの視点に立って改革を進めることとし、計画の対象期間は、策定年度、あるいはその次年度から平成32年度までの期間と定められています。
 当院としましては、前改革プランの計画期間終了後も、市立砺波総合病院中長期計画に基づき引き続き経営改善に努めるとともに、その実施状況について経営改善委員会を開催し、点検、評価、公表を行っているところであり、新改革プランにつきましては、基本的には、この中長期計画の内容をベースに、県の地域医療構想に係る目標等も加え、平成28年度までに策定したいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 病院長 伊東正太郎君。
  〔病院長 伊東正太郎君 登壇〕

◯病院長(伊東正太郎君) 私からは、大楠議員の2項目め、市立砺波総合病院の健全経営についての御質問のうち、2点目の平成27年度の新たな取り組み等についてお答えいたします。
 まず、医師、臨床研修医確保による病院基盤の確立についてお答えいたします。
 最近の医師確保の状況について申し上げますと、平成26年度に待望の救急専従医の確保ができたほか、本年4月からは、人工透析患者の増加等に対応すべく腎臓高血圧内科医を1名、さらに小児科医も1名増員するなど、現在の医師数は82名で、わずかではありますが、ここ数年、増加傾向にあります。
 また、臨床研修医の確保につきましては、救急専従医による指導体制が確立したというメリットもあり、基幹型研修医として2年次が5名、1年次が2名の合計7名を確保したほか、本年度は南砺市民病院からのたすきがけ研修医2名を加えた総勢9名になる予定であります。
 次に、病院経営の観点から毎年度目標を掲げていますが、本年度の重点目標として、健全な病院経営の推進、病床数500床以上の堅持、救急医療・集中医療の強化、人員不足の専門科医師の増員、医師事務作業補助など医療クラークの増員の5つを掲げております。当院がこの5つの重点目標を達成するためには、議員御指摘のとおり、まずは医師並びに臨床研修医の確保、増員が喫緊の課題であり、大学医局等への医師派遣の要請を継続して行うとともに、医師の事務負担軽減等、働きやすい職場環境づくりや魅力のある病院づくりに鋭意努力しているところでございます。
 また、今後の病院経営基盤確立に向けては、現在、DPC、これは診断群分類包括評価の略でございますが、DPCのデータ活用による経営分析や他病院との比較等を通じ、DPC機能評価係数の向上等、収益改善に向けた取り組みを強化しているほか、外来・入院患者数増加対策として、地域の医療機関等との連携をさらに進め、紹介患者の確保等を図ってまいりたいと思っております。
 一方、国は、超高齢社会を迎えるに当たり、病院から地域へ、医療から介護への転換を推進しています。その流れの中で、当院も、砺波医療圏の地域中核病院としての役割に加え、地域の在宅医療を充実させることも重要な使命と認識しております。
 そこで、当院では、昨年10月の患者総合支援センターおあしすの開設に合わせ、市の地域包括支援センターを併設するとともに、本年4月から訪問看護ステーションを病院事業に移管することにより、医療と介護の連携を進めております。
 次に、訪問看護ステーション移管による影響と効果についてお答えいたします。
 来るべき超高齢社会に対応すべく、地域包括ケアシステムの構築など、従来の病院完結型から地域完結型医療への転換を図ることを基本に、医療機関の機能分化、強化と連携、在宅医療の充実等、より効果的かつ効率的な医療サービスの提供が求められるようになりました。
 本市におきましても、地域包括ケアシステムのかなめとなる在宅医療、在宅介護体制の強化に向け、当院と開業医等との医療連携を推進し、在宅医療を支える訪問看護の充実を図ることを目的として、本年4月から訪問看護事業を当院に移管し、事務所も市立砺波総合病院情報支援棟1階に整備し、新たにスタートいたしました。
 訪問看護事業の病院移管のメリットとしては、退院後の在宅生活に求められる医療を提供するため、病院スタッフが退院調整に積極的にかかわることにより、安心かつ円滑に在宅生活に移行できること、さらには、訪問看護師や理学療法士等リハビリスタッフの増員が必要となった場合には速やかな対応が可能となることなどが考えられます。
 移管後の利用者の状況につきましては、昨年度の実績では、利用者数が月平均で119人、訪問回数が月平均で545回であったのに対し、移管後の本年4月、5月の状況では、リハビリスタッフを1名から2名に増員し、訪問リハビリを強化したこと等により、利用者数が月平均131人、訪問回数が月平均675回と、利用者が順調に増えてきております。
 今後とも、安心かつ円滑に在宅生活に移行できる訪問看護のメリットを患者やその家族に理解してもらうこと、また、居宅介護支援事業所等のケアマネジャーと連携し、訪問看護を必要としている方の掘り起しを行っていくことなどにより、利用者の増加につなげてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 教育長 山本仁史君。
  〔教育長 山本仁史君 登壇〕

◯教育長(山本仁史君) 私からは、3項目めの砺波市教育大綱策定についての御質問にお答えします。
 まず、1点目の砺波市の教育方針についての御質問につきましては、今回の教育大綱の策定は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正により、地方公共団体の長に、教育、学術及び文化の振興に関する総合的な施策の大綱の策定が義務づけられたものであります。
 大綱の定義といたしましては、総合的な施策の目標や施策の根本となる方針を国の教育振興基本計画における基本的な方針を参酌して定めるものであり、総合教育会議において市長と教育委員会とが協議、調整し承認されれば、大綱に該当する計画等をもって大綱にかえることができるとされております。
 本市におきましては、砺波市総合計画の教育部門が教育に係る最上位の計画であることから、現行の砺波市総合計画にあります基本方針や教育部門の施策をもって、砺波市教育大綱としたものでございます。
 なお、議員御発言の食育の推進についてですけれども、今回の大綱の主要施策の一つ、自立と共生の人間形成を目指した教育の充実の中で、生きる力を身につけた児童生徒の育成に包括しているものでございます。そこで、次期教育大綱策定時には、食育の推進を含め、当市にとって必要な施策を盛り込むことを検討してまいりたいと考えております。
 次に、2点目の2年後に策定される大綱のスケジュール等についての御質問にお答えします。
 現在の教育大綱は、市総合計画に合わせて平成28年度までの計画でございますので、平成29年度以降の教育大綱につきましては、第2次砺波市総合計画の策定に合わせて、当面している課題等を把握した上で策定することとしたいと考えております。
 また、教育大綱策定に向けての策定委員の選定とその策定スケジュールにつきましては、県の策定方法等も参考に、市総合計画の策定と調整しながら進めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 9番 島崎清孝君。
  〔9番 島崎清孝君 登壇〕

◯9番(島崎清孝君) それでは、通告に従いまして、質問をいたします。
 今年も梅雨の時期を迎えました。地球温暖化によって異常気象が頻発するようになったと言われてから久しくなりますが、年を追うごとにこのことを実感いたします。昨年は8月前半までのゲリラ豪雨の発生回数が全国レベルで前年比2.7倍、東京では6.4倍という結果であります。また、自然災害が少ないと言われる砺波市においても、7月20日未明、時間雨量120ミリを記録する集中豪雨が発生したことは記憶に新しいところであります。
 そこで、きょうは、台風やゲリラ豪雨など、風水害の減災対策についての1点に絞り、以下5項目について順次質問をいたします。
 さて、風水害の特徴には、台風のように規模や進路、到達時間などが事前にある程度予測可能なもの、一方、ゲリラ豪雨など、発生から発災までがごく短時間であり、かつ目まぐるしく変化するもの、大きくはこの2つに大別され、時間的な余裕のあるなしにより、対策が異なります。時間的に余裕がなければ、公助にも一定の限界があり、どうしても住民による自助、共助の力に多くを頼らざるを得ません。これに対し、時間に比較的余裕のある自然災害は、その時間を生かせることから、必然的に公助の果たす役割が大きくなります。
 そこで、質問の第1は、台風接近時の減災対策、タイムラインの導入についてであります。
 タイムラインとは、災害が発生する予測が立った時点で、いつ、何を、誰がの3つの要素から、とるべき防災行動や行動時刻、各機関の役割を細部にわたって規定したものであります。台風の場合、気象庁から発表される5日先の進路予測をもとに、上陸するまでの数日間を使って事前に防災行動を行い、被害の防止を実現するアメリカ発祥の新しい防災計画です。
 日本では一昨年10月に発生した台風26号による東京伊豆大島の災害を機に導入が検討されてきました。この災害では、発災当日、町長、副町長の2人が東京へ出張中で不在の中、雨量が50年に1度の値の2倍以上に達しながらも、現場は混乱、結果、事故発生前に避難勧告を出すことができず、36人のとうとい命が犠牲となった痛ましい土砂災害です。
 国土交通省は、昨年、2014年をタイムライン元年と位置づけ、現在、全国の自治体に取り組みを呼びかけておりますが、自治体以外でも、昨年の台風19号では、JR西日本が初めて台風上陸の前日に全線運休を予告、また、百貨店も上陸前日の午後3時に閉店を決めるなど、タイムライン防災にのっとった動きが加速をしております。
 現在、自治体では、台風が接近する前に小中学校の休校を決定するなど、各省庁が定める流れに合わせた対策を講じていますが、共通の一本化された事前防災行動計画がないのが現状であります。
 そこで、当局にお伺いいたします。市はこれまでももちろん、事前の準備はされています。しかし、近年は台風も大型化し、ますます勢いを増す中、これまでとは違って事前の準備が相当緻密でないと、その後の対応が非常に困難になります。本市においても新たな事前防災行動計画、タイムラインの導入がぜひとも必要かと存じますが、当局の見解をお伺いします。
 次に、項目2の特別警報発表時の市の対応についてお尋ねいたします。
 気象庁は、平成25年8月30日から新たに特別警報の運用を開始しました。この特別警報の導入により、災害が起こるおそれをこれまでの注意報、警報の2段階の情報体系から、注意報、警報、特別警報の3段階とし、災害対応においては、いわゆる最も切迫した場面での発表になります。
 気象庁は、特別警報が発表されたら、直ちに命を守る行動をとり、身を守るために最善を尽くすことを呼びかけています。しかし、特別警報の発表を受けたこれまでの自治体の運用を見る限り、そう単純ではないようであります。特別警報は重大な災害が見込まれる50年に一度の強さを基準とし、昨年の9月、台風18号に伴う大雨の際、福井、滋賀、京都の3府県に初めて発表されました。しかし、発表のタイミングと現場の現状にずれがあることから、特別警報が出ても、避難行動に関する情報を出していない市町村など、それぞれ対応がばらばらでありました。
 その一方、当時、倍近い雨量となった三重、奈良両県には出されていません。発表の根拠となる雨量など、50年に一度の値を地域ごとに設定するため、雨量の多い地域では基準が高く、少ない地域では低いことが理由のようであります。また、発表の範囲は県下全域を対象としており、範囲が狭いと対象外となります。先ほどの東京・伊豆大島の災害や昨年広島市で発生した豪雨災害の場合は、基準を満たさないとして、発表が見送られています。
 こうしたことから、特別警報は、基準の複雑さや局地的豪雨には適用されにくいことに加え、警報が出るまでは大丈夫といった誤解を招きやすいことなど、発表の基準や運用をめぐって多くの問題点が指摘をされています。
 特別警報が発表された場合、市は市民に周知する義務が課せられているようですが、特別警報の持つ意味合いをふだんの活動で市民に正しく理解してもらうことが必要かと存じます。
 そこで、気象庁が特別警報を発表した場合、その情報をどのように生かし、市民に周知されるのか、避難準備情報や避難勧告発令基準の点検、見直し等も含めて、当局の対応をお尋ねいたします。
 次に、項目3の土砂災害防止法についてお伺いいたします。
 土砂災害防止法は、土砂災害から国民の生命を守るため、災害が発生するおそれのある区域についての危険の周知、警戒避難体制の整備、住宅等新規立地の抑制、危険区域内にある既存住宅の移転促進など、ソフト対策を推進しようとするものであります。
 この法律に基づいて、国の定めた基本指針に従い、県が基礎調査を実施し、土砂災害のおそれがある区域を土砂災害警戒区域、さらに、土砂災害警戒区域のうち建築物の損壊等により住民の生命や財産に著しい危害が生じるおそれのある区域を特に土砂災害特別警戒区域として指定することになっています。
 そこで、現在、市内には土砂災害警戒区域が156カ所、うち土砂災害特別警戒区域が107カ所ありますが、指定区域における災害防止対策の整備率並びに今後の計画をお伺いします。
 2点目に、土砂災害防止法では、警戒区域に指定された箇所についての危険の周知や警戒避難体制の整備等を図ることとされています。具体的な整備状況をお伺いします。
 さて、多くの犠牲者を出した広島の土砂災害は、直接的には午前2時から4時までの2時間に局所的に200ミリを超えるという、過去に経験のない集中豪雨に見舞われ、土石流や崖崩れが山裾や谷間に広がる住宅を襲ったことによるものであります。しかし、何といっても、土砂災害警戒区域の指定が遅れ、危険箇所に多くの住宅が建ったこと自体がそもそもの問題であります。国は、こうした教訓から、改正土砂災害防止法を本年1月18日に施行、全ての都道府県で今後5年以内に基礎調査を完了させる目標を設定しました。
 そこで、富山県内の土砂災害警戒区域の指定状況については、平成26年3月末現在の進捗率が98.8%と聞いておりますが、市内危険箇所の見直しと指定の現状をお尋ねいたします。
 次に、項目4の庄川の水防対策についてお伺いいたします。
 富山県内の気象台観測所で時間雨量50ミリを超える集中豪雨が発生した件数は、平成6年度からの10年間で14回でありますが、平成16年度からの10年間では35回と、2.5倍に増加しています。改めて日ごろからの備えの積み重ねが重要かと存じます。
 そこで、現在、砺波市内には庄川町を中心に太田、柳瀬地内、合わせて15カ所の重要水防箇所があります。こうした危険箇所に対する整備方針並びに護岸のかさ上げやしゅんせつなど、具体的な整備計画があれば、お示しください。
 2点目に、豪雨災害が多発する一方、現在、消防団が抱える問題同様、水防団員も就労形態の変化や高齢化の進展等によって減少し、各地で水防体制の弱体化が懸念をされています。こうした中、民間企業や自治会、ボランティア団体など、多様な主体の参画による地域水防力の強化を図ることを目的に平成25年7月に水防法が改正をされ、2年目を迎えようとしています。
 そこで、本市における水防団員の現状と課題、改正への対応などについてお尋ねいたします。
 次に、最後の質問でありますが、広島市の豪雨災害を教訓とした今後の施策展開等についてお伺いいたします。
 御承知のとおり、昨年8月20日未明、短時間の集中豪雨により広島市北部で多発的に土砂災害が発生、死者74人、全半壊511棟などの被害が出る大惨事となりました。災害後の9月定例会で質問に立った議員の多くやマスコミ各社から、避難勧告が出たのは災害発生後のことであり、勧告の遅れが人的被害拡大の大きな要因になったとの追及を受け、広島市の松井市長は、専門家で構成する8.20豪雨災害における避難対策等検証部会を立ち上げ、市の初動対応の検証を同部会に委ねました。
 本年1月、同部会は最終報告書を松井市長に提出、その中で、避難勧告の遅れについては、豪雨の中での夜間の避難は被害拡大の可能性があり、適切な勧告時期を示すことは難しいと結論づけています。しかし、避難所は避難勧告発令と同時に開設するという当時の仕組みや、また、避難勧告発令時の対処方法についても、避難所への避難のみしか示されていないことなどから、現在の地域防災計画ではやむを得ないが、適切とは言えないと指摘、今回のようなケースに現在の地域防災計画は対応できていないとしています。
 そこで、当局にお伺いいたします。検証部会の最終報告書では、地域防災計画について、1、急激な気象の変化に対応できる計画になっているか、2、夜間の発災に対応できる計画になっているか、3、住民の避難行動につなげる計画となっているか、この3つの視点から見直しが必要だとしています。このことは全国の自治体共通の課題でもありますが、これら3つの指摘に対する当局の見解をお伺いいたします。
 2つ目は、冒頭述べたとおり、今回のように急激に気象状況が変化する豪雨災害では、その多くを自助、共助に頼らざるを得ません。しかし、砺波市内には21の地区がありますが、地区ごとにそれぞれ抱える脅威や課題は異なります。自分の居住地に想定される災害の種類や最悪の事態と対処法、また、災害情報はどこから入手できるのか、現在、雨雲の動きや土砂災害警戒情報、庄川の水位など、災害時に必要な情報のほとんどは市のホームページを介して得ることができますが、こうしたことの周知徹底、また、今回課題となった行政が発信する、例えば避難準備情報とは一体何を意味する言葉なのか等々を十分周知することが必要です。
 そこで、市民の自助意識の形成を促し、早目の自主避難行動につなげるための取り組みについて、当局の考えをお伺いいたします。
 最後に、広島市は避難所の開錠、いわゆる鍵をあけることですが、それぞれ自主防災会に依頼をしていました。しかし、停電により家庭電話が使えず、連絡に手間取ったことも避難勧告の発令を躊躇させる1つの要因となりましたし、自主防災会組織においても、災害時緊急連絡網による情報伝達が同様の理由から寸断したことなど、自主防災会の独自課題も多くあります。広島の教訓を市内の自主防災会にも横展開していただき、ぜひ対策を講じていただくことを要望して、私の質問を終わります。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
  〔市長 夏野 修君 登壇〕

◯市長(夏野 修君) 私からは、島崎議員の風水害の減災対策についての御質問のうち、1点目の台風接近時の減災対策、タイムラインの導入についてにお答えいたします。
 近年、これまでに経験したことのないようなという表現のついた台風などによります記録的な豪雨や強風、それに伴う大規模な風水害が発生しておりますが、これらの被害を最小化するためには、インフラの整備等の予防対策に加え、災害が発生することを前提とした対応を強化することが必要であります。
 そこで、議員も御提案のタイムラインを策定することにより、事態の推移に応じた的確な対応や関係主体が相互に連携した対応に加え、災害発生の前の段階における早目の対応が可能となり、被害規模の軽減や早期の回復等が期待されております。
 そうした中で、本市の地域防災計画では、台風や豪雨の際には段階的に災害体制を発令するなど、関係機関の役割を決めて定めているわけでございますが、さらに、具体的に関係機関が実施すべき行動を時系列で細部にわたってあらかじめ定めておくというタイムラインの考え方を取り入れたマニュアルを、全てのケースにすぐというわけにいきませんが、速やかに作成したいというふうに考えております。
 また、一方、国土交通省では、全国の河川のうち直轄管理区間を対象に、市町村長によります避難勧告等の発令に着目したタイムラインの案を作成して、実践をした上で有効性の検証を行うという予定であります。今後、その検証結果ですとか、国や県の動向を見て、防災関係の諸機関等と連携をとりながら、タイムラインの早期導入に向けて検討していきたいというふうに思っております。
 私からの答弁は以上でございます。その他につきましては、担当の部長からお答えをさせていただきます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 企画総務部長 横山忠司君。
  〔企画総務部長 横山忠司君 登壇〕

◯企画総務部長(横山忠司君) 私からは、まず、2点目の特別警戒情報発表時の市の対応についての御質問にお答えいたします。
 初めに、気象庁から特別警報が発表された場合の市の対応についてでございます。
 まず、本市の地域防災計画に基づき、特別警報に応じた職員の非常配備を速やかに行い、災害対策本部の設置など、早期の災害対応体制を確立することとしております。また、現在、情報の市民への周知につきましては、消防団や市広報車の巡回による広報活動や、市のホームページ、緊急メール、ケーブルテレビなどに加え、地区自主防災組織及び自治振興会長、町内会長等を通じて関係住民へ連絡するなど、複数の伝達手段により行う体制となっております。
 今後は、夜間や休日の体制、あるいは地域の実情に応じた体制について整備するなど、より迅速かつ確実に市民の皆さんに情報を周知できるよう検討してまいりたいと考えております。
 なお、避難準備情報や避難勧告の発令基準の点検、見直し等につきましては、国の危険水位及び氾濫水位の設定要領が改定されたことに伴い、庄川の氾濫危険水位及び避難判断水位が見直されたところでございまして、本市におきましても、現在、避難準備情報や避難勧告の発令基準の見直しを行っているところであり、早急に基準を改定してまいりたいと考えております。
 次に、3点目の御質問のうち、警戒避難体制の整備状況についてお答えいたします。
 具体的な危険の周知及び警戒避難体制の整備状況につきましては、警備避難体制の地域防災計画への記載や土砂災害ハザードマップの作成・配布、警戒区域内にある避難行動要支援者の利用する施設への土砂災害情報の伝達方法の整備など、法に定められている事項については、既に整備しているところでございます。
 また、市独自の周知活動といたしまして、昨年8月に発生した広島市の豪雨災害の直後に土砂災害警戒区域に指定されている市内全5地区に出向き、地区の役員等を対象に指定区域の周知や個別の避難場所、避難経路の確認などを行ったところでございます。
 今後とも、危険の周知に努め、一層の防災・減災意識の啓発に努めてまいりたいと考えております。
 次に、4点目の御質問のうち、水防団員の現状と課題、改正水防法への対応についてお答えいたします。
 まず、本市の水防団につきましては、庄川沿いにある8地区の消防分団で構成しており、団員数は、4月1日現在197名と、定数213名を16名下回っております。また、全ての水防団員が消防団員と兼務している状況にあります。水防団員の平均年齢は38.9歳であり、その被雇用化率、いわゆるサラリーマンの割合は約78%となっております。そこで、水防団員の課題といたしましては、水防団員の確保とともに、今後予想される団員の高齢化や被雇用者の増加による日中の団員の参集率の低下が挙げられます。
 次に、改正水防法への対応についてでございますが、今回の主たる改正の趣旨は、多様な主体の参画により地域の水防力の強化を図ることにありますが、本市では既に、水防団員を兼ねていない他の地区の消防団員のほか、消防団協力事業所、各地区の自主防災組織等の水防協力団体との連携強化を図っているところでございます。また、水害等を想定した避難訓練のほか、市街地や住宅密集地での内水氾濫等に対し、水防工法に特化した実務講習会の実施などにより、水防力の強化を図っているところでございます。
 次に、5点目の御質問のうち、地域防災計画の課題についてお答えいたします。
 まず、本市の豪雨などによる土砂災害への対応につきましては、地域防災計画において、富山県指定の土砂災害警戒区域を対象に、富山気象台と富山県が共同して発表する土砂災害警戒情報や落石などの土砂災害危険箇所の発現等による対応基準を定めており、この基準に照らし、避難勧告等の発令を行うこととしております。
 そこで、広島市が設置した8.20豪雨災害における避難対策等検証部会が提出した最終報告書に掲げられた地域防災計画の見直しに必要な3つの指摘事項に対する本市の見解についての御質問でございますが、まず、1つ目の急激な気象の変化に対応できる計画かどうかにつきましては、本市の避難勧告等の発令基準である土砂災害警戒情報は、広島市とほぼ同様の基準で発表されるため、短時間の集中豪雨などの急激な気象の変化には対応しがたいことから、できる限り早い段階での予知が重要であると考えております。
 次に、2つ目の夜間の発生に対応できるかにつきましては、深夜に急激な気象の変化が起こった場合は、まずは職員の参集に時間を要するため、休日も含めた職員の参集体制についての検討が必要であると考えております。
 3つ目の、住民の避難行動につなげる計画かどうかにつきましては、広島市では事前に避難準備情報を発令し、自主避難を呼びかけていたものの、具体的にどのような意味の情報か十分周知されず、自主避難をしていた人が少なかったことから、市からの情報発信について、住民に一層の周知を図る必要があると考えております。
 そこで、本市におきましても、広島市における豪雨災害の教訓を踏まえ、昨年11月に改正された土砂災害防止法及びこの改正を受けて本年6月に改定された富山県地域防災計画に基づき、今後、土砂災害に対する避難場所、避難経路に関する事項や避難訓練に関する事項を盛り込むなど、本年度中には地域防災計画を見直してまいりたいと考えております。
 次に、住民の自助を促す取り組みの推進についての御質問にお答えします。
 議員御指摘のとおり、市を初めとした行政機関だけで行う公助には、即応した実効性のある対応に限界があることから、自らの身は自らで守る自助や自主防災組織や地域コミュニティーによる共助が極めて重要であると考えております。また、そのためには、それぞれの地域における災害を想定し、地域特性に応じた防災対策や防災知識の普及啓発を行うことが、地域防災力を高めるとともに、災害に対する被害の軽減につながるものと考えております。
 そうした中で、市民の自助意識の形成を促し、早い段階での自主避難行動等につなげるため、行政出前講座の実施による地域特性に応じた防災対策や防災知識の普及啓発が有効であると考えております。この行政出前講座につきましては、ハザードマップなどを活用して、地区ごとに想定される災害とその対策についてをテーマに、各地区の自主防災組織や婦人会、中学校などを対象に、平成26年度には10地区、約500名に、平成27年度では、これまで12地区、約730名に対して実施しております。
 なお、これまで実施していない地区もあることから、今後は、防災に関する出前講座の実施を積極的に呼びかけ、特に土砂災害危険区域のある地区での自治会単位での実施や、老人会、婦人会、小中学校等、幅広い年代層の方々に対する実施に努めてまいりたいと考えております。
 また、講座の内容につきましても、地域の特性に応じた災害を想定して行う図上防災訓練のような実践的かつ効果的な訓練を紹介するなど、早い段階での自主避難行動等につなげるため、出前講座の内容の充実を図ってまいりたいと考えているところでございます。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 答弁を求めます。
 建設水道部長 大浦正治君。
  〔建設水道部長 大浦正治君 登壇〕

◯建設水道部長(大浦正治君) 私からは、3点目のうち、初めに災害防止対策の整備率と今後の計画についての御質問にお答えいたします。
 富山県では、土砂災害防止法に基づく基礎調査は完了しており、調査結果に基づく土砂災害警戒区域の指定を行っているところであります。
 また、土砂災害危険箇所に対する施設整備につきましては、急傾斜地法や地すべり等防止法などの法律に基づき整備を進めており、区域内に人家が5戸以上ある箇所などを重要整備箇所と位置づけ、重点的に整備を実施しております。そのような中で、平成26年度末における市内の整備率は27%となっております。
 現在、市内における対策工事としては、県が事業主体となり、柱尾、庄川町落シ、前山の3カ所で地すべり対策事業を、また、庄川町小牧地内では急傾斜地崩壊対策事業を、さらに、庄川町庄地内では、県事業を活用し、市が事業主体となって急傾斜地崩壊対策事業に取り組んでおります。
 また、こうした対策工事には膨大な時間と費用を要することから、土砂災害防止施設によるハード整備とともに、危険の周知、避難体制の整備など、ソフト対策を総合的に進めているところであります。
 次に、市内危険箇所の見直しと指定状況についての御質問にお答えいたします。
 警戒区域の見直しにつきましては、地形要因に基づき区域指定が行われるため、対策工事を実施したことや、地形に変化がない限り、区域の変更や指定区域の解除は行わないものとされており、県では当面見直しの予定はないと伺っております。
 なお、本市の危険箇所は全てが土砂災害警戒区域に指定されております。
 次に、4点目のうち、重要水防箇所の整備方針と具体的な整備計画についての御質問にお答えいたします。
 国では、水系ごとに保全と利用に関する方針や河川の整備の基本となる事項を定めた河川整備基本方針を策定し、その基本方針に沿って、中長期的な具体的整備内容や、河川整備の全体像を定める河川整備計画を策定した上で、河川工事や河川の維持に努められております。
 現在、庄川水系の重要水防箇所は、左岸、右岸、合わせて98カ所あり、そのうち、市内には33カ所、中でも水防上最も重要な区間として位置づけられている箇所は13カ所あります。
 平成20年に策定された庄川水系河川整備計画では、計画期間は概ね30年間とし、整備箇所として庄川町金屋地先の堤防整備など13カ所を掲げ、現在、甚大な被害が想定される射水市内、高岡市内で堤防整備や急流河川対策の工事が施工されております。
 本市といたしましては、一日も早く重要水防箇所の整備が図られるよう、引き続き国に対して強く働きかけてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

◯議長(村岡修一君) 以上で、通告による質問並びに質疑は終わりました。
 ほかに質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(村岡修一君) 質疑なしと認めます。これをもって、市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑を終結いたします。

               議案の常任委員会付託

◯議長(村岡修一君) ただいま議題となっております議案第39号から議案第43号まで、平成27年度砺波市一般会計補正予算(第1号)外4件については、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の各常任委員会に付託いたします。

◯議長(村岡修一君) 以上をもって、本日の日程は全て終了いたしました。
 お諮りいたします。明6月24日から6月29日までの6日間は、議案審査等のため休会いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(村岡修一君) 御異議なしと認めます。よって、明6月24日から6月29日までの6日間は、議案審査等のため休会することに決しました。
 なお、次回の本会議は6月30日、午後2時から開会いたします。
 本日はこれをもちまして散会いたします。
 どうも御苦労さまでした。

 午後 3時02分 閉議