平成16年第1回臨時会(第1号) 本文

1.会議の経過
  午後 3時06分 開議

◯議長(石田君) ただいまより、平成16年第1回砺波市議会臨時会を開会し、直ちに本日の会議を開きます。

◯議長(石田君) これより、本日の日程に入ります。
 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第109条の規定により議長において
    11番 村中 昭二 君
    12番 堀田 信一 君
    13番 山岸 銀七 君
を指名いたします。

◯議長(石田君) 次に、日程第2 会期の決定についてを議題といたします。
 お諮りいたします。本臨時会の会期は、本日1日といたします。
 これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(石田君) 御異議なしと認めます。
 よって、本臨時会の会期は本日1日と決定いたしました。

  5 : ◯議長(石田君)
◯議長(石田君) 次に、日程第3 議案第37号から議案第40号まで、砺波市及び東礪波郡庄川町の廃置分合について外3件についてを議題といたします。
 本案について、提案理由の説明を求めます。
 市長 安念 鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 本日、ここに砺波市と庄川町との合併関連議案につきましてご審議願いたく、市議会臨時会を招集いたしましたところ、議員各位には、御多忙中にもかかわらずご出席を賜り、厚くお礼申し上げます。
 砺波市と庄川町との合併につきましては、平成15年4月1日に、地方自治法並びに市町村の合併の特例に関する法律いわゆる合併特例法に基づき砺波市・庄川町合併協議会を設置し、「合併の方式」、「合併の期日」、「新市の名称」並びに、「新市の事務所の位置」の、基本4項目を含む52協定項目に係る協議を進め、本日午前砺波市役所におきまして合併協定調印式が執り行われたところであります。
 このたび、関係者が相そろい、めでたく合併協定調印式が挙行できましたことは議員各位をはじめとし合併協議会委員各位のご尽力と市民の皆様のご理解の賜物であり、深く敬意を表するとともに感謝申し上げる次第でございます。
 今や、地方分権と少子・高齢化の流れの中で、住民に最も身近な市町村を取りまく環境は極めて厳しいものとなっております。こうした中で、新市建設計画にありますとおり、「花香り、水清く、風さわやかなまち 砺波」をまちづくりの理念としつつ、「庄川と散居に広がる 健康フラワー都市」の実現をめざし、住民福祉のより一層の充実を図るとともに、全国に冠たるすばらしいまちづくりを推進するために、本日ここに合併関連議案を提出した次第であります。
 それでは、これより、本日提出いたしました砺波市と庄川町との合併関連議案についてご説明申し上げます。
 まず、議案第37号 砺波市及び東礪波郡庄川町の廃置分合につきましては、砺波市・庄川町合併協議会において、新市建設計画その他合併に関する協議が相整い、本日、合併協議会委員各位の立会いのもと、合併協定調印式を挙行いたしたところであり、この協定に基づき、平成16年11月1日に砺波市と庄川町とが合併することについて、富山県知事に申請するために、地方自治法の規定に基づき議会の議決を求めるものでございます。
 次に、議案第38号 砺波市及び東礪波郡庄川町の廃置分合に伴う財産処分に関する協議につきましては、砺波市と庄川町とが合併することに伴い、それぞれの所有する財産をすべて新市に帰属させることにつきまして、地方自治法の規定により、両市町で協議のうえ定めることについて、同法の規定に基づき議会の議決を求めるものでございます。
 次に、議案第39号 砺波市及び東礪波郡庄川町の廃置分合に伴う経過措置に関する協議につきましては、砺波市と庄川町とが合併することに伴い、議会の議員の在任並びに農業委員会の選挙による委員の任期につきまして、合併特例法の規定に基づく特例を適用することを両市町で協議のうえ定めることについて、同法の規定に基づき議会の議決を求めるものでございます。
 次に、議案第40号 砺波市及び東礪波郡庄川町の廃置分合に伴う議会の議員の定数に関する協議につきましては、砺波市と庄川町とが合併することに伴う新市の議会の議員の定数について、地方自治法の規定に基づき議会の議決を求めるものでございます。
 以上をもちまして、本日提出いたしました議案の説明といたします。何とぞ、慎重にご審議のうえ、可決賜りますようお願い申し上げます。

◯議長(石田君) これより、ただいま議題となっています議案に対する質疑に入ります。
 質疑はございませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(石田君) 質疑なしと認めます。
 お諮りいたします。ただいま議題となっています議案4件については、会議規則第36条第1項の規定により、市町村合併特別委員会に付託し、審査いたしたいと思います。
 これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(石田君) 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
 この際、暫時休憩をいたします。

 午後 3時13分 休憩

 午後 3時34分 再開

◯議長(石田君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 これより、付託いたしました案件について、市町村合併特別委員会の報告を求めます。
 市町村合併特別委員長 山岸 銀七君。
  〔市町村合併特別委員長 山岸銀七君 登壇〕

◯市町村合併特別委員長(山岸君) 市町村合併特別委員会の審査結果について、ご報告申し上げます。
 本臨時会におきまして、当特別委員会に付託されました議案4件を審査する ため、本日、市長をはじめ、当局の出席を得て、特別委員会を開会いたしました。
 付託案件は、議案第37号 砺波市及び東礪波郡庄川町の廃置分合について、議案第38号 砺波市及び東礪波郡庄川町の廃置分合に伴う財産処分に関する協議について、議案第39号 砺波市及び東礪波郡庄川町の廃置分合に伴う経過措置に関する協議について、議案第40号 砺波市及び東礪波郡庄川町の廃置分合に伴う砺波市の議会の議員の定数に関する協議について、以上、議案4件であります。
 議案の内容は、議案第37号については、庄川町との合併期日を本年11月1日と定め、新「砺波市」を設置することを知事に申請しようとするものであります。
 議案第38号については、合併に伴い、砺波市及び庄川町それぞれの全ての財産を新砺波市に帰属させるため、両市町の間で協議書を締結しようとするものであります。
 議案第39号については、合併に伴い、議会の議員の在任及び農業委員会の選挙による委員の任期について、市町村の合併の特例に関する法律の規定により、議会の議員については平成17年4月30日まで、また農業委員会の選挙による委員については平成17年7月19日まで、それぞれ特例を適用するため、両市町の間で協議書を締結しようとするものであります。
 議案第40号については、合併後の新砺波市の議会の議員の定数を22名とすることについて、両市町の間で協議書を締結しようとするものであります。
 両市町における合併に関しましては、昨年4月1日に砺波市・庄川町合併協議会が設置され、今日まで計14回にわたり協議が行われたところであります。
 また、砺波市・庄川町合併協議会では、本臨時会において当特別委員会に付託されました案件も含め、全52件の協定項目の調整方針が順次協議され、本年3月5日に開催されました第14回の協議会までに全協定項目の調整方針が決定されたところであります。
 このことを受けて、本日午前10時から、合併協議会委員の立ち会いのもと、両市町の合併協定調印式が挙行されたところであり、これにより、知事への合併の申請、並びに合併に伴い必要な議決を要する案件について、本臨時会に議案として上程されたとのことでありました。
 なお、今後の日程といたしましては、合併関連議案が可決された後に知事へ合併の申請を行い、県議会での議決を経て、知事が合併の決定をし、総務大臣へ届け出がなされるものであり、合併の効力が発生する総務大臣の告示は、7月頃になる見込みであるとのことでありました。
 この告示を受けて、その後、関係市町村において一部事務組合の規約変更等の合併に伴い必要な議決等を行い、本年11月1日新砺波市が誕生するとのことでありました。
 以上、当局から詳細な説明を受け、慎重に審議いたしました結果、付託されました案件については、いずれも原案のとおり可決することに決したのであります。
 なおまた、当特別委員会は、去る3月26日に議会部会を開会し、関係当局からこれまでの経過等についての説明を受け、確認をするとともに、会議規則、委員会条例、議会運営上の申し合わせ事項等、議会として合併までに調整すべき事項についても確認をいたしたところであります。
 以上、まことに簡単でありますが、市町村合併特別委員会の報告といたします。

◯議長(石田君) ただいまの委員長報告に対する質疑に入ります。
 質疑はございませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(石田君) 質疑なしと認めます。
 これより討論に入ります。討論の通告がありますので、発言を許します。
 14番 西尾英宣君。
  〔14番 西尾英宣君 登壇〕

◯14番(西尾君) 議案第37号、38号、39号、40号について、反対の立場で討論を行います。
 市町村合併により住民の暮らし、住民サービスはどうなるのでしょうかという政策ビラ(現物提示)を「砺波市の合併と住民自治を考える会」で作られ、多くの市民に合併の良し悪し、判断材料を提示して合併について市民とともに考えてきました。
 安念市長は大型合併よりも小規模合併を選択され、庄川町との合併に進み、法定協議会の設立にいたり、本日の提案となっています。
 合併についての住民の皆さんは何を思っておられるのか「あなたの願いアンケート」を我が党が多くの市民からいただきました。
 「合併するとどうなるか情報提供を」38パーセント、「十分検討してほしい」34パーセント、「合併を急ぐ必要はない」12パーセントと、8割の方から心配の声が寄せられています。
 砺波市が行った新しいまちづくりのための住民意向調査によると、「高齢者福祉の充実」が最も多くの皆さんから寄せられています。
 合併を考える一番大切なことは、その地域の住民の利益、暮らしを考えていかなければなりません。
 法定協議会の役割は大変大切でした。第一に住民の暮らし、住民サービスや住民負担はどうなるのか、住民の利便性はどうなるのか、第二に住民の声や実情が行政や議会により良く反映されているか、第三に地域の将来、経済はどうなるのか、あらゆる角度から検討されて今日を迎えられたのでしょうか。
 住民サービスが悪くなる、公共料金が上がることにより合併破綻することを危惧して、先送りされているものもあるのではないでしょうか。合併をした上で、検討していく課題も多くあることを見るとアンケート結果からも多くの市民は心配しています。
 合併の是非を問う住民投票や住民意識調査アンケートの結果、「合併しない」ことを決める自治体が次々と現れています。一昨年9月から昨年9月までの一年間に市町村合併の「破綻」が91件にのぼり、「平成の大合併」黄信号と伝えられたが、その後も「破綻」が相次ぎ、昨年10月から12月半ばまで74件の合併協議会が破綻しています。県内でも新川地区や射水地区の破綻がおきています。合併が市民の暮らしから見て問題があることの結果ではないでしょうか。
 第二に財政面から懸念されるものです。合併協議会の財政計画は平成17年から26年までの10年間が示されました。合併までの10年間というのは合併による財政的優遇措置が集中的に行われる期間であり、財政面からも心配はないと考えられます。
 11年目、平成27年より普通交付税は激変緩和措置で5カ年間は少しずつ減らし16年目、平成32年より約5億円減った中で進めていかなければなりません。
 この時期は合併特例債による公債費のピークの時です。すなわち15年目、平成31年度では公債費は36億円と16年から見ると10億円も増え、財政的にも深刻な事態になっていきます。
 庄川町との合併により第7次総合計画に検討していなかったものが20億円について合併特例債で計画されていますが、安念市長は常々借金であり慎重に対処していくことを言っておられることからも問題です。20年間の財政計画をしっかり立てられて、無駄な投資についてやめていかなければなりません。
 第三に市町村合併の理念や目的が「効率」や「行財政基盤の強化」と言われています。しかし、今後の砺波市の建設及び運営には、平和、基本的人権、住民福祉、環境保全、分権と住民自治が重視していくことです。
 砺波市の組織のあり方として「意思決定と執行を住民の身近に置く」ことが必要で、主権者である住民の参加を促していくことが大切です。参考として、長野県塩尻市では集落単位、住民参加で「集落の長期計画」を作り、住民自らができることは実践し、市役所は集落活動に対応できるシステムを作って成果を上げていることを学ばなければなりません。
 自治体が住民の暮らしと福祉という本来の仕事を放棄して、「自治体が自治体でなくなる」状況は合併によりいっそう深刻になっています。
 今、「国から地方へ」を合言葉に誘導しようとしている方向は、これをさら推進するものであります。自治体の「自立」の名のもとに国の責任を放棄して、福祉や教育の最低水準を保障してきた地方への財政支出が大幅に削減されています。
 一方で、「受け皿」となる行政規模の確立を口実に「市町村合併」を押し付けるなど、自治体統制を強化しています。これらは「地方分権」どころか、地方自治の破壊そのものであります。政府が進める「三位一体の改革」なるものは、国から地方への財政支出削減、特に福祉、教育など住民サービスの水準切捨てを具体化しようとするものです。これは、地方農村部では「市町村合併」の押しつけとあいまって、自治体をまるごと切り捨てる動きとなって現れています。
 強引に進められている「市町村合併」の押しつけは、自主的な地域の発展と暮らしの向上を妨げ、地方自治を侵すものであります。
 日本共産党は、自治体の変質を進める市町村合併の流れではなく、市民の声や願いを大切にして、「自治体らしい自治体」を取り戻していくために全力で取り組んでいくことを決意を新たにして、討論といたします。

◯議長(石田君) 以上で、討論を終結いたします。
 この際、暫時休憩いたします。

 午後 3時49分 休憩

 午後 3時50分 再開

◯議長(石田君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 これより、ただいま議題となっています議案4件について一括して採決をいたします。
 お諮りいたします。議案第37号 砺波市及び東礪波郡庄川町の廃置分合について、議案第38号 砺波市及び東礪波郡庄川町の廃置分合に伴う財産処分に関する協議について、議案第39号 砺波市及び東礪波郡庄川町の廃置分合に伴う経過措置に関する協議について、議案第40号 砺波市及び東礪波郡庄川町の廃置分合に伴う「砺波市」の議会の議員の定数に関する協議について、以上、議案4件に対する委員長の報告は原案のとおり可決であります。委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕

◯議長(石田君) 起立多数であります。
 着席願います。
 よって、議案第37号から議案第40号までの4議案は、原案のとおり可決されました。

◯議長(石田君) 以上をもちまして、本臨時会に付議されました全議案を議了いたしました。
 これをもちまして、平成16年第1回砺波市議会臨時会を閉会いたします。
 市長からごあいさつがございます。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 臨時会の閉会に当たりまして、ごあいさつを申し上げます。
 本日は、庄川町との合併に関する議案をそれぞれ議決を賜りまして、誠にありがとうございました。砺波市は、昭和29年4月に市制を施行してまいりました。
 本年で50年の節目を迎えたわけでございます。その間、皆様方をはじめ、先人各位の努力によって発展してきたものと、このように存じておる次第でございます。
 さて、半世紀もたって、地方分権や少子高齢化時代を迎え、この対応に対する改革も必要となってきた時代でございます。新しい地方自治体が、その意味では求められておるのではないかと、このように私は存じております。
 つきましては、一部県の指導もございましたが、市民と市議会が皆さん一致していただいて、全国的にも模範となるような合併になったのでないかと、このように存じておる次第でございます。
 その間、議会においても、あるいは関係職員の皆さんが、それぞれ精力的に作業をしていただきました。深く敬意を表したいと存じております。
 本日議決をいただきましたので、庄川町さんとも提携しながら事務的処理を進めさせていただきたいと、このように存じている次第でございます。
 さて、皆様方の任期も間近でございます。あわただしいこの日程でございましたが、一部批判もあったようでございますけれども、よりよい結論をいただいたわけでございます。西尾さんからのご批判は、私は当たらないと思う。私どもは市民本位の自治体を作ろうということで、議会とも調整し、1年間話し合いをして、それなりの数字を出して、地方財政計画はこうあるべきだというところで進めさせていただいておりますので、その点では若干異論のあるところでございますが、私は、今回すばらしい結論をいただいたと、このように存じております。深くお礼を申し上げたいと存じます。
 さて、このたび予定されております市議の選挙には、立候補を予定される方、あるいは後進に道を譲られる方、それぞれおられますが、どなたも益々ご健勝でご発展になるようお祈り申し上げまして、お礼のごあいさつといたします。
 ありがとうございました。

◯議長(石田君) これをもって散会いたします。
 どうも御苦労さまでございました。

   午後 3時55分 閉議