平成31年2月 本会議 定例会(第2号) 本文

1.会議の経過
 午前10時00分 開議

○議長(川岸 勇君) ただいまの出席議員は18名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第2号のとおりであります。

                  日程第1
            議案第20号から議案第23号まで
○議長(川岸 勇君) これより本日の日程に入ります。
 日程第1 議案第20号から議案第23号まで、平成30年度砺波市一般会計補正予算(第4号)外3件についてを議題といたします。

               (提案理由の説明)
○議長(川岸 勇君) 提案理由の説明を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) おはようございます。
 ただいま追加して提出いたしました議案について御説明を申し上げます。
 議案第20号から議案第23号までにつきましては、平成30年度砺波市一般会計ほか各会計の予算の補正を行うものであります。
 まず、一般会計につきましては、歳入歳出それぞれ2億7,883万8,000円を追加し、歳入歳出予算総額をそれぞれ229億4,558万6,000円とするものであります。
 歳出予算の補正の主なものといたしましては、まず、国の補正予算に対応するものとして、
  雨水幹線維持管理費               7,000万円
  農業経営等構造対策費         2,109万2,000円
などのほか、庁舎整備基金積立金を計上したものであります。
 また、街路事業費などにつきましては、補助事業費の確定などにより減額したところであり、そのほか、当面必要となってまいりましたやむを得ない諸経費について、精査の上、計上したものであります。
 なお、これらの財源の主なものといたしましては、普通交付税については、額の確定により増額するとともに、留保しておりました繰越金を全額充当することによりまして、当初計上しておりました財政調整基金の一部及び特定目的基金の繰り入れを取りやめるものであります。
 また、国庫支出金、県支出金につきましては、それぞれ事業に伴い、増額するものであります。
 また、繰越明許費につきましては、国の補正予算に伴う事業等が今年度内に完了しない見込みであるため、やむを得ず翌年度に繰り越すものであり、債務負担行為につきましては、国営総合農地防災事業「庄川左岸地区」負担金を追加するものであります。
 このほか、地方債につきましては、それぞれ事業の補正等に伴い、所要額を変更するものであります。
 次に、特別会計につきましては、国民健康保険事業特別会計、後期高齢者医療事業特別会計及び下水道事業特別会計について、精査の上、それぞれ所要の補正を行うものであります。
 以上をもちまして、本日追加提出いたしました議案の説明といたします。御審議の上、可決をいただきますようお願い申し上げます。
○議長(川岸 勇君) この際、暫時休憩いたします。

 午前10時06分 休憩

 午前10時35分 再開

                  日程第2
     市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(代表質問)
○議長(川岸 勇君) それでは、休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第2 市政一般に対する質問並びに議案第1号から議案第23号まで、平成31年度砺波市一般会計予算外22件について、及び報告第1号、専決処分の報告についてを議題といたします。
 これより、市政一般に対する代表質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 18番 山森文夫君。
 〔18番 山森文夫君 登壇〕
○18番(山森文夫君) 午前中のおつき合いをお願いいたします。
 議長の許可がございましたので、自由民主党砺波市議会議員会を代表して質疑に入ります。
 まずは、一言申し上げます。
 本2月定例会初日の先議において、砺波市議会の最高規範となる議会基本条例を議員提案により発議し、可決、制定したことは、二元代表制の一翼を担い、立法機能及び監視機能をあわせ持つ議事機関として、その使命と責任を強く抱くものであります。
 制定後は、本基本条例と忠実に向かい合い、不断の改革と誠心誠意取り組むことをお誓い申し上げ、本題に入ります。
 政府は、平成31年度の予算編成に当たり、財政健全化への取り組みを進める一方、人づくり革命の推進や実現に向けて、重要な政策課題に対応するとしております。そうした中、昨年12月に、平成31年度の当初予算案を閣議決定いたしました。一般会計総額は101兆4,564億円と、初めて100兆円の大台を突破する大型予算案となりました。その中で柱となる主要施策は、10月に予定されている消費増税に備えた経済対策費や過去最大となる社会保障費や防衛費であります。また、10%となる消費税の増収を原資とする幼児教育・保育の無償化がその要因と考えられます。
 そうした中で、第2次総合計画3年目となる本市の平成31年度当初予算案は227億3,800万円と、平成28年度に次ぐ史上2番目となる積極的な予算であります。
 内容的には、新砺波図書館整備や砺波チューリップ公園再整備、小学校普通教室冷房化事業のハード事業の完成の見通しが立ち、市民のための、市民が安心して暮らせるソフト事業、「もうひとつ上の“となみ”第2ステージ ブラッシュアップ予算」へかじを切られたのではないかと考えております。
 そこで、平成31年度、夏野市長の当初予算編成における基本的な考えとその重点施策について、まずはお尋ねをいたします。
 次に、平成31年度一般会計予算案の概要についてお尋ねをいたします。
 新年度予算案の市税収入、義務的経費及び投資的経費の内容については、平成30年度予算と比較してどのように推移したのか、その増減理由について伺うとともに、今後の税収や義務的経費、投資的経費の見通しについて問うものでございます。
 次に、基金や市債の状況と今後の財政見通し、財政健全性確保に向けての取り組みについて伺います。
 歳入は、市税や普通交付税の減収が見られます。歳出については、社会保障関係費や市債償還金の増のほか、老朽施設の改修や修繕に係る費用がかさみ、財政状況は一層厳しさを増すと考えられます。ついては、基金と市債の現在の状況と今後の見通し及び財政健全性確保のための取り組みについてお尋ねをいたします。
 次に、安全・安心の施策についてお尋ねいたします。
 12月14日の未明、市内鹿島地内において、民家の全焼火災があり、とうとい4人の命が失われるという大惨事となりました。犠牲となられました方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、心よりお悔やみを申し上げます。今後は、このような不幸な出来事がなくなることを願う立場から、質問をいたします。
 平成16年、消防法の改正があり、全ての住宅に住宅用火災警報器の設置が義務づけられました。これは、新築住宅において、平成18年6月から全国一斉に実施されたものであります。一方、砺波地域消防組合管内では、2年後となる平成20年5月までに、火災予防条例により、新築住宅はもとより、既存住宅にも適用されたものであります。
 住宅用火災警報器の設置義務化は、少しでも早く火災の発生に気づき、逃げ遅れを防止することを目的とするものであります。住宅用火災警報器は、古くなると、電子部品や電池切れで火災を感知しなくなることもあり、警報器本体の交換や電池の入れかえなど、目安は10年となっております。
 新築住宅、既存住宅とも、設置義務化から10年以上が経過している現在、その動作確認を市内一斉に行うことを進言するとともに、住宅用火災警報器の設置調査についてどのようにお考えなのか、伺うものであります。
 次に、ひとり暮らし高齢者住宅への火災警報器設置事業についてお尋ねいたします。
 平成30年の消防白書によりますと、平成29年に発生した火災による死者は、建物火災が最も多く、約8割を占め、このうち9割が住宅火災によるものです。また、死亡に至った経緯として、逃げ遅れによるものが最も多く46.8%、このうちの7割以上を65歳以上の高齢者が占めております。今後は、さらに高齢化社会が進み、高齢者の住宅火災での逃げ遅れによる死者の増加が懸念されます。
 住宅用火災警報器は、住宅火災による死者数が減少しているばかりではなく、火災の早期発見による延焼拡大防止につながるものであります。消防庁ホームページによりますと、住宅用火災警報器設置率は、全国では81%、富山県では85%、砺波市では92%と、本市は国や県より高いレベルではありますが、設置率100%を目指して努力すべきと考えます。
 そこで、ひとり暮らし高齢者宅への住宅用火災警報器設置事業を推進するお考えをお尋ねいたします。
 あわせまして、昨年末の住宅火災後における砺波消防署、消防分団の対応対策についてお聞かせいただきたく思います。
 続いて、陸上自衛隊富山駐屯地についてお伺いいたします。
 日本列島は、温暖化の影響もあるのか、毎年のように地震や豪雨の自然災害が多発しております。そのような中、陸上自衛隊富山駐屯地では、昨年も石川県、福井県での大雪災害や広島県の豪雨災害へ隊員が派遣されました。また、砺波市周辺には、呉羽山断層や砺波平野断層帯東部、そして、石川県中部を縦走する邑知潟断層帯など、比較的地震の発生が高いとされる断層帯があることからも、砺波市の防災対策において、富山駐屯地の存在は心強く思うところであります。
 砺波市では、かねてから富山駐屯地の防災機能強化として、基地の拡張を要望し、平成28年度に防衛省が示した事業計画に沿って、関係者が地元交渉に御尽力をいただいておりました。このたび、地元住民及び地権者と合意に至ったと伺い、大変喜ばしく思うものでございます。
 また、富山駐屯地では、地元神島地区を中心とした交流を大切にされており、市としても、砺波市の防災力強化の関連から、富山駐屯地との交流を深める必要があると考えます。
 そこで、新年度以降、駐屯地の拡張整備事業はどのように進捗していくのか、また、富山駐屯地と砺波市との交流をどのようにお考えであるか、お尋ねいたします。
 次に、空き家対策について申し上げます。
 近年、空き家、空き地、管理の行き届いていない農地、山林など、全国の自治体では大きな課題となっております。砺波市議会でも、重要な課題であるとの認識から、空き家対策特別委員会を設置し、議論を重ね、2月1日に開催した特別委員会において、夏野市長宛てに、空き家対策として6項目の提言書を提出したところであります。
 さて、市内の老朽危険空き家でありますが、これまで10戸あった老朽危険空き家のうち、行政処分により2戸が除去されたことであります。昨年、各自治振興会からの申告があり、市において、外観などの目視調査を行ったところ、新たに10戸が老朽危険空き家に判定されました。
 このことからも、老朽危険空き家が増えることが予想され、いくら行政処分を行おうとしても、いろいろな問題があり、除去などの対応がなかなか進んでいかない実態があります。平成26年に制定された「空家等対策の推進に関する特別措置法」においては、代執行も可能であると規定されてはいますが、執行費用を所有者から回収となりますと、さまざまな実例からも困難を極めるものとなっております。老朽危険空き家対策は、一軒一軒ごとに状況が違うものであり、丁寧に対応する必要があります。最終的にどうしても善処がかなわぬものであれば、毅然と代執行を視野に入れて対応していただきたく存じます。
 そこで、本市として、住民の安全・安心のために空き家の除去に向けた今後の対応策をどのように講じられるのか、見解を求めるものでございます。
 次に、空き家になる前の予防啓発についてお尋ねいたします。
 前出の空き家対策特別委員会において、当局より、砺波市では、現在、ひとり暮らし高齢者が約2,000人、高齢者世帯が約4,000世帯あると報告がありました。大変大きな数字と認識いたしております。このことは、今後も空き家が増えるという懸念を持つことに十分な根拠となるものであります。
 終活という言葉があります。響きとしてあまり好きな言葉ではありませんが、空き家対策を講ずる上で、このことを、周知を前提として切り出していかねばならないのではないでしょうか。恐らく高齢者の多くの方々は、心配はしているが、どうすればよいのかわからないと悩んでおられるのではないでしょうか。相続するにしても、登記するにしても、空き家となってからの対応は困難であります。特に親族等が県外等に離れていれば、なおさらであり、代がわりが進めば手の施しようがなくなるのは明らかであります。
 そこで、市として、空き家になる前の予防啓発にどのように取り組んでいかれるのか、見解を求めるものであります。
 次に、市立砺波総合病院の諸課題について質問をいたします。
 質問に入る前に、3月末で定年を迎えられる伊東院長の病院経営者としての手腕に一言感謝申し上げます。
 市立砺波総合病院は、安全で安心できる質の高い医療の提供を目指し、平成29年度から平成32年度まで、4年間を期間とする「市立砺波総合病院新改革プラン」を策定されました。この計画の柱である高度急性期機能及び急性期機能を中心とした医療提供体制を担い、他の医療機関との医療機能の分化と連携に取り組まれた結果、平成29年度病院事業会計は約2億8,000万円の黒字決算となりました。こうした黒字化の要因として、伊東院長の強いリーダーシップのもと、職員皆さんの一丸となった経営改善への取り組みの成果であると思っております。
 伊東院長におかれましては、病院長に就任されて以来、救急医や臨床研修医の確保のほか、患者総合支援センター「おあしす」の開設を初め、昨年5月には、念願の地域医療支援病院の承認を得られました。さらには、経営改善に向け、外部コンサルタントの導入をされるなど、優秀な医師としてのみならず、経営者として、その手腕を十二分に発揮されたのであります。ここに、伊東院長の7年間にわたる功績に深く感謝申し上げる次第であります。
 そうした中での病院内組織体制について申し上げます。
 今後の病院経営は、耐震化整備事業や医療機器にかかわる減価償却費や企業債償還金の負担が大きいと聞いており、また、本年10月に予定されている消費税率の引き上げに伴う税負担の増加により、厳しい経営環境が予想されます。
 こうしたことから、職員全員が課題を共有し、経営感覚を身につけることが重要であり、特に幹部職員は、診療報酬制度など、病院事務全般について知識と経験を有するプロフェッショナルなプロパー職員の育成が必要不可欠と思われます。夏野市長に、そのお考えを問うものでございます。
 次に、市立砺波総合病院への進入路の改善構想と病院敷地内整備計画について、意見を述べます。
 市立砺波総合病院へ入る車両進入路は、春日町永福町線からの入り口が通常となっており、時間帯によっては、救急外来を利用する患者などの車両で混雑し、救急車両の通行にも支障を来す状態があります。
 一方、正面玄関に向かって右側から若林口用水沿いの砺波医療圏急患センターを通る進入路は、付近に利用可能な駐車場が整備されていないこともあり、患者車両の通行がほとんどないほか、救急車両の通行にも利用されていないのが現状です。
 本年、病院内若林口用水を暗渠化する工事が予定されております。また、現在、市立砺波総合病院の西側では、イオンモールとなみを中心とした商業ゾーンが整備され、栄町苗加線の開通を初め、県道小矢部砺波線の拡張など、以前に比べますと、小矢部市や高岡市からの道路アクセスが格段によくなってきております。このように病院西側の道路状況が改善されても、小矢部市や高岡市方面からの救急車両や救急外来を利用する車両は、市街地を周回し、春日町永福町線からの入り口を利用する状態でございます。
 そこで、将来的に、病院西側の市道中村深江線、(通称)西回りバイパスから病院内への進入路を設置し、あわせて砺波医療圏急患センターの駐車場確保も含めた病院敷地内整備として、有料駐車場の拡張を初め、北西駐車場や訪問介護ステーションが入る情報支援棟付近の北駐車場など、病院敷地内を再整備すれば、緊急車両や小矢部市や高岡市方面からの利便性がさらに高まることが期待できると考えます。
 市立砺波総合病院の進入路改善構想、そして、病院敷地内エリアの整備計画を現在お持ちなのか。また、ないようであれば、将来展望に立ち、中長期的な計画を策定されることを進言するものでございます。答弁を求めます。
 次に、砺波地域医療構想の取り組みについて伺います。
 県は、一昨年、全ての団塊の世代が75歳以上になる超高齢化社会を迎え、県内の4つの医療圏ごとに地域医療構想を策定しました。
 この構想は、目指すべき医療提供体制を実現するため、これまで病院完結型から、地域医療完結型へ移行することを基本として、医療機能の分化、連携などの3項目を挙げております。
 砺波医療圏では、この3つの柱を踏まえた今後について、砺波地域医療構想調整会議の中で、多々議論がなされているものと推測しておりますが、そこで、砺波医療圏において、この3つの施策の柱について、具体的にどのように議論されているのか、問うものであります。
 次に、砺波地域医療構想調整会議の状況と市立砺波総合病院の取り組みについて伺います。
 昨年5月、市立砺波総合病院は、地域医療支援病院の承認を受けました。その役割は、CTやMRIなど、高度な医療機器の共同利用の実施、救急医療の提供、地域の医療従事者に対する研修の実施です。このことによって、市立砺波総合病院が砺波医療圏における医療提供体制に与える影響は非常に大きくなったと考えられます。
 つきましては、砺波医療圏では、砺波厚生センターが地域医療構想の調整会議を開催し、目指すべき医療提供体制の実現に向けて会議を重ねておられますが、その進展はどのような状況なのでしょうか。また、市立砺波総合病院として、砺波地域医療構想をどのように進めようとされるのか、院長の見解を求めるものでございます。
 次に、本市の水道事業についてお伺いをいたします。
 水道は、市民の日常生活に欠かせない重要なライフラインであり、平常時はもちろんのこと、災害発生時には安全・安心な水道水を供給する責務があります。
 今年度、本市では、10WAVE事業として、上中野配水池の耐震化更新事業に取り組まれ、ステンレス製の配水池が完成し、供用を開始したところであります。また、今後は、水道管の耐震化を進める必要があることから、新年度より、基幹管路の更新事業に取り組むものであります。
 現在の水道事業の経営は順調に進んでいると伺っておりますが、今後、人口減少や施設の老朽化が進むとともに、管路の耐震化対策などから、事業経営に関する課題も多いことと思われます。
 そこで、現在の水道事業の現状と課題について、そして、今後の経営見通しについてお伺いいたします。
 次に、改正水道法施行に伴う事業への対応について申し上げます。
 国では、給水需要の増加に合わせた拡張を前提とした時代から、人口減少に伴う水需要の減少、水道施設の老朽化の状況を踏まえて、既存の水道施設を堅持、更新するとともに、水道の基盤強化を図るため、昨年12月に、改正水道法が公布されました。この施行期日は1年以内とされております。
 改正の主な概要は5項目からなり、その4項目めに、官民連携の推進として、コンセッション方式による水道事業運営が大きな話題となっております。コンセッション方式とは、利用料金の徴収を行う施設の所有権を自治体が所有したまま、民間企業に水道事業の運営を委ねる方式であります。
 本市においては、官民連携による取り組みをどのようにお考えなのか、また、改正の5項目めの指定給水装置工事事業者制度の改善として、指定更新制5年間の対応など、本市の水道事業経営に直接関係する改正点があると思われます。
 そこで、改正水道法施行に伴う本市の水道事業への影響や今後の対応について、問うものでございます。
 次に、本市の下水道事業について、意見を述べます。
 現在の下水道事業は、特定環境保全公共下水道事業により、出町・林地区を中心に整備が進んでおり、鷹栖地区を含めた現在の事業認可区域の整備を平成33年度の完了に向けて、鋭意取り組んでおられるところであります。
 また、12月議会では5億5,000万円の大幅な補正を行い、今後さらに本事業の進捗が図られ、早期に整備が進むことを期待しております。
 そこで、現在進められている平成33年度までの完了すべき北部地区の下水道事業の進捗と今後の整備見通しについてお伺いをいたします。
 次に、砺波市下水道計画検討委員会における意見内容についてお伺いをいたします。
 本市の下水道整備は、昨年12月末において、汚水処理人口普及率が89.2%、下水道の普及率が78.7%となっており、北部地区の事業認可区域の整備が完了しても、未整備世帯が2,000世帯以上残る見込みであり、現在の計画どおり下水道事業を進めると、今後の事業費が約150億円、整備期間が30年から50年かかることが示されております。
 また、国では、水環境の保全を図り、今後の人口減少などを見据えた適切な整備手法を検討し、未整備地域における汚水処理施設の早期整備を図るよう通知が出されております。
 富山県は、昨年9月に、富山県全県域下水道ビジョン2018を策定しました。このことを踏まえ、今年度、本市では、砺波市下水道計画検討委員会が設置され、下水道事業における現在までの取り組みを検証するとともに、北部地区整備完了後の下水道事業のあり方について検討を行い、下水道整備基本計画の見直しに関する議論が行われております。
 過日、全員協議会において、検討委員会の報告がありました。その報告の中で、委員の意見として、未整備地域をこのまま全て公共下水道事業により整備することは難しく、合併処理浄化槽による整備を含めた効率的かつ適切な手法による整備が望ましいとする意見もあったと伺っております。
 そこで、今までの検討委員会の協議状況や、委員から出された意見についてお尋ねをいたします。
 次に、砺波市下水道整備基本計画の見直しについて、意見を申し上げます。
 このことにつきましては、9月議会、12月議会と続けて、自由民主党砺波市議会議員会の代表質問において、見直しの必要性や考え方をただしてきたところであります。
 前回の平成22年の砺波市下水道整備基本計画では、下水道の未整備地域は公共下水道事業による整備が望ましいとされておりましたが、今回の検討委員会で議論されていますように、現在、人口減少や高齢化、空き家の増加による社会情勢の変化や財政状況などが大きく変化してきており、多額の費用と期間が長期に及ぶことや市民や行政への将来負担を考えますと、未整備地域全てを公共下水道事業で整備することは困難であり、合併処理浄化槽による整備を含めた、適切な整備手法により早期整備が望ましいと考えられます。また、整備手法が異なる場合には、その影響を最大限に考慮し、市民に不公平感を招かない施策を検討することが最も必要なことと考えます。
 そこで、基本計画の見直しにつきましては、検討委員会の意見書を踏まえる上で、新年度において具体的な作業を進めるとともに、その作業過程において、整備方針をいつまでに見直し、決定するのか。また、未整備地域との協議や市民への説明をどのようにするのか、具体的な見直し作業の考え方とスケジュール等について提示されますよう申し上げ、下水道事業に関する質問といたします。
 以上で、自由民主党砺波市議会議員会の代表質問といたします。
○議長(川岸 勇君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 答弁に先立ちまして、一言申し上げたいと思います。
 先ほど山森議員からも、砺波市議会基本条例につきまして、熱い思いと力強い決意が示されたところでありますが、私といたしましても、提案理由でも申し上げましたが、同条例が全議員の賛同によりまして可決されたことに敬意を表しますとともに、今後、同条例の趣旨にのっとられて、開かれた議会として、これを契機に議員一人一人が御尽力をいただき、議会活動、議員活動を通じて、砺波市議会の一層の活性化を進め、市民の負託に応えられますよう重ねて御期待を申し上げます。
 それでは、自由民主党砺波市議会議員会を代表しての山森議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、1項目めの平成31年度予算編成についてのうち、1点目の予算編成の基本的な考え方と重点施策についての御質問にお答えをいたします。
 新年度予算編成に当たっての基本的な考え方といたしましては、施政方針及び提案理由の中でも申し上げましたとおり、平成31年度は、第2次砺波市総合計画の3年目に当たり、本市の将来像の実現を目指して、引き続き事業の選択と集中をより一層進め、財政の健全化と着実な事業展開との双方を強く推進してまいりたいというふうに考えて作成をいたしました。
 このような方針に基づき編成いたしました新年度の一般会計の当初予算規模は227億3,800万円と、合併後では平成28年度に次ぐ2番目の規模となりました。
 これは、総合計画の前期5年間に重点的に実施いたします子育て支援、防災対策、情報発信強化を初めといたします「10WAVEプロジェクト」について、その波及効果を確かなものとするために、今年度を上回る事業費を予算化したことなどによるものでございます。
 なお、新年度予算案は、これまでの施策に磨きをかけ、さらに将来につなげていくという意味も込めまして、平成29年度はキックオフ予算、平成30年度はステップアップ予算、それに続きまして、もうひとつ上の“となみ”第2ステージ ブラッシュアップ予算、磨き上げるというんですが、と命名したところでございます。
 次に、重点施策につきましては、出産・子育て支援、防災対策、三世代同居の推進、地域包括ケアの推進、観光推進、商工業の振興、農業の振興、チューリップ関係事業の振興の8項目を掲げまして、それぞれの事業の継続を図りつつ、新規事業や拡充事業にも取り組むこととしております。
 ここで、重点施策を推進するための事業の一例を申し上げますと、砺波型のこども園であります北部認定こども園及び太田認定こども園を、幼保連携型の認定こども園として、より質の高い幼児教育、保育の一体的なサービスを提供してまいります。
 母子保健の推進では、3歳6カ月児健康診査において、新たに屈折検査機を導入した視力検査を、県内で初めて対象児全員に実施することとしており、弱視や斜視の早期発見、早期治療につなげてまいりたいと考えております。
 また、消防団員等が各地区の家庭を回り、住宅用火災警報器が基準どおりに設置されているかや正常に働くかどうかの点検を呼びかけるほか、65歳以上のひとり暮らし高齢者等の市民税非課税世帯を対象に住宅用火災警報器の設置を行います、「地域ぐるみ逃げ遅れゼロ 住宅用火災警報器設置事業」を実施し、火災対策の強化を進めてまいります。
 加えて、出町市街地の浸水対策として、豊町公園調整池に続き、三島町公園の調整池の整備を進め、安全・安心な都市基盤の防災力強化に努めるほか、砺波チューリップ公園再整備事業につきましては、チューリップタワーの更新に向け、新チューリップタワーにつながる園路や連絡デッキの建設工事に取り組んでまいります。
 また、高齢者の方々などが、これからもいきいき百歳体操を続けていただけるよう、体操の会場を訪問して運動機能などをチェックするとともに、体操に参加できなくなった方々のお宅も訪問して、運動機能の回復を目指し、必要な方を短期集中予防サービス等につなぐ、「ほっとなみずっと元気プラン」を新たに始めることとしております。
 また、そのほか重点施策以外の主要事業として、平成32年秋の開館に向けました新砺波図書館の整備事業などの取り組みを進めてまいります。
 これらハード、ソフト両事業の着実な進捗を図ることで、本市の豊かさ、暮らしやすさにさらに磨きをかけて、選ばれるまち砺波を目指してまいります。
 次に、2点目の一般会計予算案の概要についての御質問にお答えをいたします。
 お尋ねのうち、まず、新年度の市税につきましては、個人市民税は給与所得の増により、また、法人市民税は法人所得の増により、さらに、固定資産税は家屋の新増築によりまして、それぞれ前年度予算に比べ増収を見込んでおります。
 このほか、市たばこ税は前年同額を見込んでいるほか、軽自動車税、入湯税ともそれぞれ増収を見込んだところであり、市税全体では、前年度比2.6%増の67億2,350万円としたところであります。
 次に、お尋ねの義務的経費につきましては、退職手当特別負担金の増により人件費が増加したほか、利用増に伴う障害福祉サービス費等の増や認定こども園費の増により扶助費が増加したこと、また、市債の償還額が増え、公債費が増加したことなどから、前年度比4.1%増の99億7,100万円余りとなったところであります。
 また、投資的経費につきましては、新砺波体育センター整備事業が完了いたしましたものの、新砺波図書館整備事業費について、建設事業が本格化するため大幅に増額になったことなどから、前年度比4.2%増の28億3,500万円余りとなったところであります。
 次に、今後の見通しについて申し上げます。
 市税につきましては、今後の人口減少に伴う地域経済の縮小、特に生産年齢人口の減少により、大幅な増収を見込むことは難しいと考えており、市税収入の確保のため、人口減少対策として、結婚、出産、子育ての切れ目のない支援により自然増を図るほか、移住・定住人口の増加策などによります人口の社会増も図ってまいります。
 また、義務的経費につきましては、高齢化等による扶助費の自然増や、これまでの小中学校の耐震改修事業を初めとする大型建設事業に係る市債の償還金が増えることから、今後も増加すると見込んでおります。
 一方、投資的経費につきましては、現在進めております新砺波図書館整備事業や砺波チューリップ公園再整備事業、三島町公園調整池整備事業などの大型事業が一段落した後は、減少傾向になると考えております。
 しかしながら、耐震化されておりませんこの市役所本庁舎の整備ですとか、老朽施設の更新など、今後取り組むべき事業も多く想定されることから、必要なものについては、財源確保をしながら、優先順位を明確にして、計画的に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、3点目の基金や市債の状況と今後の財政見通し、財政健全性確保のための取り組みについての御質問にお答えをいたします。
 まず、基金の状況について申し上げます。
 昨年度、平成29年度末の一般会計の積立基金残高につきましては、財政調整基金は27億円余り、減債基金は17億円余り、そして、合併振興基金や庁舎整備基金などの特定目的基金は24億円余りの合わせまして約69億円でございます。
 次に、平成30年度末の見込みについて申し上げますと、まず、基金のうち庁舎整備基金については、後年度の本庁舎整備に備えるため、今年度、補正予算により1億円を積み増しする予定でございます。
 一方、財政調整基金は3億円弱を取り崩す予定としておりますが、市税などの収入が予算を上回ることが期待できることなどから、最終的な決算の段階では、取り崩しを行わなくて済むのではないかと考えておりまして、その他の基金も含め、ほぼ前年度末と同様の残高となる見込みでございます。
 さらに、今後の取り組みでありますが、新年度において、図書館整備事業に充てるため、合併振興基金を5億円活用する予定としているほか、先ほど申しましたとおり、今後、歳出において、高齢化等による社会保障関係費の増加が続く見込みであることや、これまで整備してまいりました大規模事業等に係る市債の償還金が増加することなどから、財政調整基金や減債基金など各種基金の有効活用を図ってまいりたいと考えており、基金残高自体は現在より減少する見込みでございます。
 次に、市債の状況について申し上げます。
 平成29年度末の一般会計の市債残高は、平成28年度末より6億円余り減の262億円余りとなっております。
 なお、市債の残高につきましては、平成28年度がピークであり、今後も元金の償還が進むため、市債の残高自体は減少していく見通しであります。
 次に、財政健全性確保のための取り組みについてお答えをいたします。
 基本的な考えとしては、当然のことでありますが、歳入の確保と、それに見合った歳出を行うということが基本であるというふうに考えております。
 まず、歳入の柱であります市税の収入確保のため、人口減少対策を初めとする諸施策を推進するほか、自主財源の確保に向けては、砺波市行政改革大綱等に基づきまして、受益者負担の適正化ですとか、各種未収金対策の強化を図ってまいります。
 また、公有財産のうち未利用地や遊休財産を、民間事業者等へ売却、譲渡、または一般貸し付けすることにより有効活用を図ってまいりたいと思っております。
 また、今後の市債発行に当たりましては、その必要性や世代間の負担の公平性なども十分見極めた上で、できるだけ交付税措置のある、より有利な市債の活用を図り、老朽インフラの長寿命化ですとか、施設整備などに計画的に活用し、住民福祉の向上に努めてまいります。
 歳出につきましても、総合計画の実施計画などに基づきまして事業の選択と集中を行い、計画的に事業を実施してまいります。
 なお、新年度におきまして、公共施設再編計画を策定することとしておりまして、公共施設の整理、合理化によりまして施設の管理運営費の縮減を図るなど、いわゆる筋肉質な財政体質となるよう取り組んでまいります。
 今後の財政状況は、決して楽観できるものではありませんが、引き続き各種財政指標の動向に注視しながら、事業のより一層の選択と集中を推進し、健全な財政運営に努めてまいります。
 次に、2項目めでありますが、安全・安心の施策についてのうち、1点目の住宅用火災警報器の設置調査についてと2点目のひとり暮らし高齢者等への住宅用火災警報器設置事業についてにつきましては、関連がございますので、まとめてお答えをいたしたいと思います。
 山森議員も述べられましたが、昨年の12月14日未明に鹿島地内で発生いたしました住宅火災によりまして、とうとい4人の命が失われました。心から御冥福をお祈りいたしますとともに、御家族や御親戚など関係の皆様には、改めてお悔やみを申し上げたいと存じます。
 さて、平成16年の消防法の改正によりまして、平成20年5月末までに既存住宅に対する住宅用火災警報器の設置が義務づけられましてから10年が経過いたしました。
 この間、市では、春及び秋の火災予防運動期間中に、市消防団の女性団員が地区の民生委員児童委員の方々とともに、順次市内の高齢者世帯を訪問し、防火の指導ですとか、啓発にあわせ、住宅用火災警報器の設置方法や点検の指導を行ってまいりました。
 また、今般の鹿島地内で発生した火災後に、市及び消防組合のホームページに暖房器具の取り扱いや注意点について掲載するとともに、各地区自治振興会の協力も得て、回覧板によりまして注意喚起も行ったところであります。
 さらに、住宅用火災警報器の設置につきましては、現在、消防団員等が各地区の全部の世帯を対象に啓発チラシと調査票を配付し、基準どおりに設置されているかや正常に働くかどうかの点検調査に取り組んでおります。
 今後は、この調査結果に基づき、住宅用火災警報器が基準どおりに設置されていない場合については、再度、消防団員等が家庭を訪問し、設置や点検の呼びかけを行うなど、火災予防対策の強化を図ってまいりたいと考えております。
 次に、2点目の高齢者等の住宅火災警報器の設置に関してでございますが、総務省の消防庁が平成27年度から平成29年度までの3年間における失火を原因とした住宅火災について、火災報告をもとに、住宅用火災警報器の効果を分析したところ、住宅用火災警報器を設置している場合は、設置していない場合と比べて、死者の発生は4割減、焼損床面積と損害額は概ね半減したと報告されております。
 また、議員が述べられましたとおり、住宅火災で逃げ遅れによる死者の7割以上を65歳以上の高齢者が占めているという痛ましい報告もされております。
 こうしたことから、新年度において、「地域ぐるみ逃げ遅れゼロ 住宅用火災警報器設置事業」といたしまして、ひとり暮らしの65歳以上の高齢者及びひとり暮らしの重度身体障害者で住民税非課税の方、合わせて約1,000人の方を対象に、住宅用火災警報器1台を現物給付するための予算を計上したところでございます。
 この事業の目的につきましては、当初設置されました住宅用火災警報器の取りかえ等の目安である10年が経過していることから、ひとり暮らし高齢者等で市民税非課税世帯の経済的負担をなくし、地域ぐるみで設置することで、市内の全世帯に対して取りかえの必要性の啓発と住宅用火災警報器設置の波及効果を期待し、逃げ遅れゼロを目指すものであります。
 また、今回、消防団員がひとり暮らし高齢者宅などを訪問することにより、お互いの顔が見え、災害時などの際に適切かつ迅速に対応できるものと考えております。
 次の御質問であります、3点目の陸上自衛隊富山駐屯地の拡張整備事業についての御質問にお答えをいたします。
 陸上自衛隊の富山駐屯地は、富山県における防衛機関として唯一設置されている自衛隊の施設であり、国土防衛はもちろんですが、震災や豪雨などの災害時における派遣など、国民の生命や財産の安全確保にその責務の重要性はさらに高まってきていると考えております。
 特に、昨年9月の北海道胆振東部地震や7月の西日本豪雨災害における救命救助等さまざまな活動は、災害時における国民の生命や財産の確保に自衛隊は欠くことのできない存在であるということを改めて印象づけたところであります。
 このような中、県、それから県議会、市議会ほか、関係機関等とも連携を図り、平成24年度から、本格的に防災拠点機能拡充の要望を国に対して行ってきたところであり、その後、国において取りまとめられました富山駐屯地拡張基本構想に基づき、大型ヘリコプターの離発着が可能な施設拡張整備等に向けた国の予算措置が平成26年度から順次行われてまいりました。
 この間、防衛省において、地権者の方と用地取得に向けた交渉が、市も側面的に協力しながら、慎重かつ丁寧に進められ、本年1月に合意に至ったものであります。
 また、本拡張整備計画につきましては、防衛省において、昨年の12月22日と23日に地元説明会を開催され、配置計画案等について説明がありました。地元の御理解をいただけたと受けとめております。
 今後の整備の予定といたしましては、今年度末から翌年度にかけて地質調査や実施設計の業務を行い、翌年度から2020年度で整備工事を実施し、2020年度末に完成予定と伺っております。
 次に、陸上自衛隊富山駐屯地と市との交流の振興についてお答えいたします。
 富山駐屯地では、隊員の方々が各自治会の行事などに積極的に参加され、地元の皆さんとの交流を深めるとともに、毎年、創立記念式典を開催され、音楽隊の演奏や自衛隊車両の体験試乗、装備品の展示、訓練の披露などを通じて、地域との交流が行われております。
 また、5年に一度の創立記念行事では、自衛隊車両等による市中パレードを初め、富山駐屯地の一般開放に伴う各種催しが行われるなど、多くの市民の皆さんとの交流を深めております。今後も、これらの行事などを通じて、一層の交流の振興を進めていかれるものと考えております。
 次に、3項目めの空き家対策についての御質問にお答えをいたします。
 まず、1点目の老朽危険空き家の除去に向けた今後の対応についての御質問につきましては、空き家対策には、その所有者等の意識によるものが大変大きく、この施策を行えば解消できるといった、いわば特効薬というものがないというふうに考えられますことから、広報、啓発に加え、空き家の有効活用や除却の推進など、さまざまな施策の展開が必要であると考えております。
 本市では、これまでも空き家条例の制定ですとか、空き家コーディネーターの設置を初め、老朽危険空き家除却事業など、県内の他自治体に先駆けて、空き家対策に力を注いでおり、新たな空き家が発生している一方で、解消もされていることから、一定の効果はあらわれているものと考えております。
 また、老朽危険空き家に対して、法に基づく行政処分を行ったところ、所有者等の半数から相談などがあり、議員からも御紹介もありましたが、そのうち2戸が除却に至ったところであります。
 しかしながら、残る老朽危険空き家につきましては、相続人が多く、所有権が複雑化していたり、係争中であるなど、簡単には解決できない事情を有しております。
 そこで、本市では、文書による通知だけではなくて、例えば相続が複雑な場合は、調停により所有権を明確化して、除却処分しやすい状況をつくることですとか、農家住宅では、空き家を取り壊して宅地を農地に戻すなど、弁護士などの専門家と連携を図り、個々のケースに応じた提案を行っているところであります。
 また、本市では、所有者、地域、市の三者が協力して空き家の除却を行う老朽危険空き家除却事業を創設し、これまでも3件の実績を有しているところであります。
 この制度は、跡地利用による地域の活性化と除却による安全の確保の両面をあわせ持つものでありまして、老朽危険空き家の除却には効果的であることから、この制度の活用につきまして、自治振興会などの地域コミュニティーに引き続き働きかけをしてまいりたいと考えております。
 いずれにせよ、空き家は、本来、所有者等の責任で適正管理や有効活用、あるいは除却を行っていただく必要があることから、まずは、それらの広報、啓発の強化に努めたいと考えております。その上で、空き家それぞれのケースに応じて、一つ一つ丁寧に対応して、市民の皆さんの安全・安心な生活環境を確保してまいりたいと考えております。
 なお、御発言もありました代執行につきましては、執行費用の回収が困難となる場合が多いことですとか、空き家を取り壊した後にも空き地を適正に管理されないというおそれがあることなどから、根本的な解決に至らないケースもありますことから、先ほど紹介いたしました老朽危険空き家除去事業の活用促進など、地域とも協力していきたいというふうに思っておりますので、代執行につきましては慎重に対応することになるかというふうに考えております。
 次に、2点目の空き家になる前の予防啓発についての御質問でございます。
 議員も述べられましたが、市内には、空き家になる可能性が高い、いわゆる空き家予備軍が多くありまして、空き家にならないよう啓発を行うことが重要であると考えております。
 空き家になってからでは、遺産分割協議などに時間を要し、相続や登記の手続が進まなかったり、代がわりすることで、より複雑で費用がかさむという場合があります。このようになる前に、所有者等の責任で適正管理や有効活用などを行っていただく必要があることから、住宅の管理や相続について、あらかじめ家族間で話し合っていただくことで、早期に空き家の適正管理や有効活用が図られるものと考えております。
 本市では、これまでにも広報となみの特集ですとか、固定資産税納税通知書への啓発チラシの同封、空き家ハンドブックを作成して配付したこと、また、空き家の講演会などの開催など広報活動に努めているところでありますけれども、新年度では、固定資産税納税通知書に同封するチラシを一新いたしまして、より大きく見やすくして、納税者の印象に残るよう工夫してまいります。
 また、昨年から、ひとり暮らし高齢者などに接する機会の多い民生委員児童委員や介護ヘルパーの研修などの場におきましても、空き家対策についての相談や悩みがあれば、砺波暮らし推進班につないでいただきますようお願いをしております。
 本年も、高齢者のための地域ケア実務者会議などを活用して、地域の方々に働きかけを行っておりまして、引き続きさまざまな機会を通じて、空き家に対する意識啓発、また予防の啓発に努めてまいりたいと考えております。
 次に、4項目の市立砺波総合病院の諸課題についてのうち、1点目のプロパー職員の育成についての御質問にお答えいたします。
 質問の中で山森議員が述べられた、市立砺波総合病院の伊東院長が取り組んでこられた多くの業績に対する評価と感謝の気持ちは、私も同感でございます。私からも、院長には感謝の気持ちを申し上げたいと思います。ありがとうございました。
 さて、病院経営を行う上で、幹部職員はもとより事務職員が担う部分は大きく、収益の確保と経費節減を適切に行えることが大変重要なことであると考えております。
 収益確保につきましては、医師等の医療職員が提供した医療について、その対価である診療報酬を正しく請求できることはもちろん、今の厳しい診療報酬制度の中で、効率的に医療提供体制を整えることができる事務職員が必要であると考えております。
 また、経費削減につきましては、ベンチマーク方式などによって、診療材料や薬品の支出を節減するよう納入業者との折衝に取り組んでいるところであります。
 こういったことの積み重ねによりまして、病院の経営が安定し、地域に必要な医療を継続して提供することができるものと考えております。
 これまでも、市立砺波総合病院の職員には、診療報酬や経営に関する知識だけでなく、多職種で構成いたします委員会などにも参加して、一定程度の医療の知識を兼ね備え、医師や看護師、その他医療技術職員との情報を共有できることを求めてまいりました。
 また、病院では、そうした人材として、医療の専門知識を有する診療情報管理士などの事務系職員も採用してきたところであります。
 また、平成29年度から導入しております外部コンサルタントとの協働により、データの活用方法など、これまで気がつかなかったことにも気づかされるなど、事務職員の資質が向上してきているものと考えております。
 これまで病院への事務職員の配置につきましては、一方で行政職員としての役割も求められ、市行政とのかかわりも多くあることから、適材適所の職員配置を行ってまいりました。今後も、こういった考え方で職員配置を行うとともに、専門性の高い事務系職員を計画的に配置し、あわせて、病院事務職員全体の育成を進めてまいりたいと考えております。
 次に、5項目めの上水道事業についてのうち、まず、1点目の水道事業の現状と課題及び今後の経営見通しについての御質問にお答えいたします。
 本市の水道事業は、出町けやき公園内にあります上水道記念碑に記されておりますとおり、大正9年の創設以来、県西部の中核都市として、企業の発展、就業人口の増加や宅地開発の増加などに合わせて拡張を重ねてきたところによりまして、給水普及率は、平成29年度末現在で98%余りまで達しており、概ね市内全域で水道が使用できる状況となっております。
 また、経営面では、健全経営に努めていることにより、単年度黒字を維持することで、経営の安定化を図っており、水道行政として一定の成果を上げてきているというところであります。
 一方、現在の水道事業の課題といたしましては、水道施設の老朽化が進んでいることや、災害発生時において安定した水道水の供給を行うため、施設の更新とあわせて管路の耐震化を進めることが重要な課題となってきております。
 また、人口減少や空き家の増加などの社会情勢の変化に加え、節水機器の普及、節水意識の浸透により水需要は減少傾向にあり、今後は、水道料金の減収が見込まれることなどから、将来的には事業経営が厳しくなってくるということが予想されます。
 今後の経営見通しにつきましては、新年度から砺波市基幹管路耐震化更新計画に基づきまして、計画的に基幹管路の耐震化更新事業を行うこととしておりますが、その財源に国からの生活基盤施設耐震化等交付金を活用することや、ストックマネジメント計画に基づき、事業費の平準化を図り、財政シミュレーションに基づいた中長期的な視野に立った経営を行っていくことにより、当面、安定した経営を行うことができる見通しであります。
 次に、2点目の改正水道法施行に伴います本市の水道事業への影響や今後の対応についての御質問でございます。
 改正水道法の趣旨につきましては、人口減少に伴う水の需要の減少や水道施設の老朽化、深刻化する人材不足等の水道の直面する課題に対応して、水道の基盤の強化を図るための措置が講じられたものであり、本市におきましても、人口減少や空き家増加などの社会情勢の変化の中で、これらの課題を解決し、将来にわたり安全な水の安定供給を維持していくために、水道の基盤強化を図ることが必要と考えております。
 特に官民連携の推進につきましては、現在、本市では、毎月の水道メーター検針業務や計量法に基づく水道メーターの交換業務など、既に民間に委託している業務が多くありますことや、全国的に官民連携として大きな話題となっておりますコンセッション方式による水道事業の運営につきましては、運営権を売却することで利用者へのサービスの低下を招くことが懸念されていることなどから、本市においては、コンセッション方式を導入する必要がないものと考えております。
 また、改正水道法の施行に伴います指定給水装置工事事業者制度の改善につきましては、適切な指導管理を行うため、指定給水装置工事事業者の指定に5年の更新制を導入するものでありまして、今後、法律の施行が本年10月1日に予定されていることから、本市におきましても、新たに必要となります更新時の手続を定めるため条例改正を予定しておりまして、今後、国から示されるガイドラインや他市の動向も参考にしながら、準備を進めてまいりたいと考えております。
 なお、改正内容や手続につきましては、広報となみや市ホームページなどにおいてお知らせするほか、現在の指定事業者に対しましても、周知の徹底を図ってまいりたいと考えております。
 次に、6項目めの下水道事業についてのうち、まず、1点目の公共下水道事業の進捗状況と今後の整備見通しについての御質問にお答えいたします。
 県が整備を進めております小矢部川流域下水道事業高岡砺波幹線につきましては、市内整備延長約6.6キロメートルのうち、今年度において、出町地区の神島地内まで、約91%の約6キロメートルが整備されたところであり、新年度において、終点となります鷹栖地内の県道安養寺砺波線と市道十年明鷹栖線の交差点まで、残りの0.6キロメートルが完成する見込みと伺っております。
 市が整備しております枝線管渠につきましては、昨年度に、高波地区で計画しておりました全ての整備を終え、今年度は林地区に加え、出町地区の神島、鷹栖出地内において、枝線管渠整備を進めており、北部地区全体の整備率は約53%になっております。
 また、12月議会において追加補正をいただきました事業費につきましては、今年度内に枝線管渠工事の発注契約を全て済ませる予定としており、北部Ⅰ期地区については、本年9月ごろまでに、計画している全ての枝線管渠整備を完了する見込みであり、北部Ⅱ期地区については、出町・林地区において、枝線管渠工事をさらに進めることとしております。
 新年度の枝線管渠整備につきましては、高岡砺波幹線の整備に合わせて、新たに鷹栖地区において工事着手する予定としており、平成31年度末の北部地区全体の整備率は約73%になる見込みであり、今後も引き続き、2021年度までの概成を目指して事業の進捗に努めてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の砺波市下水道計画検討委員会における協議状況等についての御質問でございます。
 砺波市下水道整備基本計画の見直しを検討するため、砺波市下水道計画検討委員会では、昨年6月からこれまでに4回の協議が行われており、第3回までの協議内容については、市のホームページで資料や会議録を公開しているところであり、市議会に対しましても、これまで全員協議会において、経過報告をさせていただいているところであります。
 最終の第4回検討委員会につきましては、2月27日に開催されており、これまでの協議内容を踏まえ、将来の下水道整備に関する具体的な意見書の内容についてまとめられたところであり、その中で、未整備地域については、公共下水道による整備が望ましいが、今後の人口減少や空き家の増加など社会情勢の変化や将来の財政運営や整備期間の長期化などを考慮すると、全て公共下水道による整備を行うことは困難であるということですとか、早期に汚水処理の整備を図るため、合併処理浄化槽による整備を含めた、適切な計画に見直すことを基本として、意見書の方向性がまとめられたと伺っております。
 さらに検討委員からは、早期に下水道整備の見通しを明らかに示すことや不公平感に対する配慮について、それから、公共下水道の接続率向上を図ることなどの意見が出されたというふうに伺っておりまして、今後は学識経験者の委員を中心に、これらの点についても検討され、意見書の最終調整が行われまして、今月下旬に、委員会の意見書として、まとめられた形での意見報告を受けることとなっております。
 次に、3点目の砺波市下水道整備基本計画の見直しについての御質問でございますが、砺波市下水道基本計画の見直しにつきましては、今月末に、報告されます下水道計画検討委員会からの意見書の内容を最大限に尊重して、新年度に具体的な見直しの作業を開始することとしております。
 なお、計画の見直し方針につきましては、公共下水道と合併処理浄化槽の経済比較を改めて精査した上で、地域の実情に応じた見直しを検討することとし、整備手法が異なってくる場合は、下水道から合併処理になるというようなケースですが、議員が述べられましたとおり、市民に不公平感を招かない施策を検討することが重要であると考えております。県や関係機関等とも十分に協議を行い、本年9月ごろをめどに計画の素案を作成したいと考えております。
 また、この素案を持ちまして未整備地域を対象とした説明会などを開催し、御意見や御要望を伺うとともに、市民の皆さんの理解が十分得られるよう、出前講座や広報となみ、市のホームページなども活用して、今後の下水道整備の基本計画の見直しについて周知してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。その他につきましては、病院長等からお答えをいたします。
○議長(川岸 勇君) 答弁を求めます。
 愛場病院事務局長。
 〔病院事務局長 愛場誠一君 登壇〕
○病院事務局長(愛場誠一君) 私からは、4項目めの市立砺波総合病院の諸課題についてのうち、2点目の市立砺波総合病院への進入路の改善構想と病院敷地内の整備計画についての御質問にお答えいたします。
 病院への救急車両の進入路につきましては、現在の西棟及び東棟を建設する際に、病院敷地内における歩行者の安全を確保すること、そして、救急車両の経路を最短とすることを主目的といたしまして、さまざまな観点から検討し、消防署とも協議した上で、現在の市道春日町永福町線からの進入路に決定したものであります。
 病院敷地内を再整備し、救急車両の進入路を新たに西側に設置することの御提言をいただきましたが、そうしますと、一般車両による病院敷地内の交通量が増え、事故の危険性が高まるおそれがあることから、検討はしておりません。
 なお、本年の敷地内整備につきましては、平成28年9月定例会において有若議員から御提言がありました、障害者用などの駐車場を整備することとしております。
 これは、本年11月に実施する若林口用水路の改修工事に合わせまして、病院北側を流れる用水路の一部を暗渠化して道路とし、病院建物側に障害者用などの駐車場を新設するものであります。
 また、これに合わせまして、病院隣接地の東駐車場B区画から続く横断歩道の延長線上に新たな歩道を整備し、歩行者の安全確保を図ってまいります。
 なお、今年度につきましては、建物や設備等の経年劣化が進んでいることから、それらに係る中長期修繕計画を3月中に策定する予定としており、4月の議会全員協議会において、皆様に御説明したいと考えております。
 建物等の更新には多額の費用がかかる中で、空調設備など早急に更新すべき箇所をまずは優先していきたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川岸 勇君) 答弁を求めます。
 病院長 伊東正太郎君。
 〔病院長 伊東正太郎君 登壇〕
○病院長(伊東正太郎君) まず、御質問にお答えする前に、先ほどは山森議員、今ほどは夏野市長から、当院職員並びに私に対しまして、身に余るお言葉をいただきましたことに関しまして、心からの感謝を申し上げます。本当にどうもありがとうございました。
 それでは、御質問にお答えいたします。
 私からは、4項目めの市立砺波総合病院の諸課題についてのうち、まず、3点目の砺波地域医療構想の取り組みの方向性についての御質問にお答えいたします。
 議員お尋ねの3つの施策の柱のうち、まず、病床機能分化と連携の促進につきましては、平成27年の病床機能報告と、平成37年、2025年の必要床数との比較におきまして、急性期及び慢性期機能の病床は過剰となり、高度急性期及び回復期機能の病床は不足すると見込まれていることから、その解消のため、医療機関の自主的な取り組みを基本として、病床機能の分化及び連携の協議を行っているものであります。
 なお、当初不足すると見込まれていた回復期機能の病床につきましては、当院におきましても48床を地域包括ケア病床に転換するなど、それぞれの病院において、急性期からの転換が行われ、平成29年の病床機能報告では、必要病床数をほぼ充足するに至っております。
 次に、在宅医療の充実につきましては、砺波地域は高齢化率や共働き率が高く、また、人口10万人当たりの在宅療養支援診療所や訪問看護ステーションの数が県平均に比べまして少ないため、患者の状態に応じて、慢性期機能の病院で入院を継続するか、在宅医療等へ移行するかを検討する必要があるなど、慢性期医療と在宅医療等を一体的に検討することが求められております。以上のことから、それぞれの提供体制について情報の共有を図り、協議を進めております。
 次に、医療従事者の確保、養成につきましては、在宅医療の充実や医療の高度化・複雑化に対応する質の高い看護が必要となっていることから、国が設置する地域医療介護総合確保基金を活用して、人材の確保や養成に係る事業を実施するよう周知するなど、各医療機関や施設での取り組みの推進について啓発等を行っております。
 次に、4点目の砺波地域医療構想調整会議の状況と市立砺波総合病院の取り組みについての御質問にお答えいたします。
 地域医療構想調整会議の主な役割は、先ほど申し上げましたとおりであり、今年度は、これまで砺波厚生センターにおいて、3回の調整会議が開催されております。
 会議の中での主立った議論の中心は、各病院が取り組んでいる現在の病床機能と数量のあり方についてであります。
 今のところ、幾つかの病院では、病床機能を転換または転換の方向性を示されていますが、病床の廃止や病床機能の転換は、病床稼働率の維持、上昇を目指す上では、人員確保の課題もあり、一度には進みにくい状況にあるように考えております。
 したがいまして、地域医療構想の中では将来の必要病床数が示されてはいるものの、現在の病床のあり方を見直すことにつきましては、当院を初めとして、特に公的病院におきましては慎重になっているのでないかと考えております。
 一方、富山県におきましては、昨年8月31日付で、富山県の地域医療構想アドバイザーとして、馬瀬大助富山県医師会長が国の依頼を受けて就任されたところであり、地域医療構想の進捗を強化しております。
 2月に行われました砺波地域の調整会議では、「もう少し関係機関の意見交換が望まれる」などと馬瀬アドバイザーから御意見があったように、現段階では、調整会議において大きな変動は見受けられておりません。
 このような中、当院におきましては、患者動向などから見た病床機能や病床数のあり方などについて検討を続けており、他の医療機関の動向も踏まえまして、砺波地域における当院の役割を果たしてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(川岸 勇君) この際、暫時休憩いたします。

 午前11時52分 休憩

 午後 1時00分 再開

     市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(一般質問)
○議長(川岸 勇君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
 通告により発言を許します。
 7番 雨池弘之君。
 〔7番 雨池弘之君 登壇〕
○7番(雨池弘之君) 議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、分割方式による質問と若干の要望並びに提案をさせていただきます。
 まず、第1項目め、中小企業及び小規模事業者に対する支援策についてお伺いいたします。
 国では、平成26年6月に、国内企業の9割を占める中小企業や小規模事業者は、地域の経済や雇用を支える極めて重要な存在であるが、近年、人口減少、高齢化、海外との競争の激化や地域経済の低迷といった構造変化に直面しており、売り上げや事業者数の減少、経営者層の高齢化等といった課題も抱えており、そこで、顧客との信頼関係に基づき、創業等を通じた個人の能力が発揮でき、また、個性豊かな地域社会の形成ができ、多様な事業を創出する中小企業や小規模事業者に対し、その事業の持続的な発展が図られるようにと、小規模企業振興基本法が制定されました。
 一方、富山県でも、県内企業の大多数を占める中小企業は、これまでも富山県経済の発展の原動力となり、その多様な事業活動を通じて、地域社会に大きく貢献してきていましたが、近年、人口構造の変化、国際化、情報化が進み、消費者ニーズが多様化する中で、中小企業にはさまざまな創意工夫を凝らし、経済のイノベーションを進めることが求められているとして、意欲ある中小企業を地域社会全体で育成し、本県産業の発展を担う人材を育成、確保することが重要な課題となっている。また、個性豊かな地域社会の形成が必要であるとし、「富山県中小企業の振興と人材の育成、小規模企業の持続的な発展の促進等に関する基本条例」を制定され、中小企業の成長と地域経済の発展を促進し、県民が将来へ夢と希望を持って、生き生きと働くことができる県を目指すとしております。
 ところで、本市でも、事業者の多くは小規模事業所であり、人材育成や資金調達面で経済情勢に大きく左右される環境にあることから、経営の安定化を図り、基幹産業の強化を図るとともに、技術革新や高度情報社会への対応など、生産向上に対する支援策を推進する必要があると考えます。
 また、庄川挽物木地、大門素麺、三助焼など、本市のすぐれた地域産品を認定するとなみブランド制度を積極的に活用し、伝統産業や地場産業の振興を図ることが大切であると思います。
 こうした中、このたび、庄川挽物木地製造業者でつくる庄川木工協同組合が、後継者不足や高齢化等により組合員が大幅に減少したとし、解散され、任意団体になられたことは大変残念なことであります。
 さて、富山県内で中小企業・小規模事業者振興基本条例を制定し、小規模事業者に寄り添った支援に取り組んでおられるのは、富山県を初め、高岡市、小矢部市、南砺市の3市で、射水市は、平成31年4月から施行するとあります。
 ところで、本市の産業を支えているのは中小企業及び従業員の少ない小規模事業者であり、また、地域の雇用と経済を支え、技術、伝統及び文化の継承やまちづくりにかかわっておられます。
 そこで、他市と同様に、中小企業・小規模事業者振興基本条例を制定され、各種補助制度をさらに充実し、中小企業や小規模事業者の支援を強化すべきと思いますが、夏野市長にお伺いします。
 次に、砺波市では、平成30年3月に第2次砺波市商工業振興計画を策定され、市の将来像を「ひと・しごと・くらしをつなぐ活力ある砺波の商工業~未来を担うものづくり 賑わいあふれるまちづくり~」とし、1つ、砺波らしい産業の振興支援、2つ目には起業・創業支援と企業誘致の推進、3つ目には市街地の魅力とにぎわいの創出、4つ目には雇用環境の整備等を基本方針とする計画を策定されましたが、この計画については、平成30年2月議会での島崎議員の質問に対し、小規模企業振興基本法を受け、商工業振興計画では、ほぼ対応した計画になっていると答弁されていましたが、改めて、この計画に基づく小規模事業者に対する施策、取り組みの進捗状況や成果等についてお伺いします。
 また、これらの施策を推進するに当たり、砺波市商工業振興条例や施行規則にどのように反映されたのかお伺いし、第1項目めの質問を終わります。
○議長(川岸 勇君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 私からは、1項目めの中小企業、小規模事業者に対する支援策のうち、1点目の中小企業や小規模事業者を支援すべく、条例の制定等についての御質問にお答えをいたします。
 まず、第2次砺波市商工業振興計画は、議員も御紹介のとおり、小規模企業振興基本法に即した計画となっておりまして、他市の基本条例に明記されている基本理念や支援機関の役割等につきましても本計画に盛り込んでございます。
 また、これも御紹介されましたが、富山県が平成24年9月に制定され、平成27年の3月に改正もされましたが、「富山県中小企業の振興と人材の育成、小規模企業の持続的な発展の促進等に関する基本条例」におきましては、県、それから市町村、関係機関、県民などが連携、協力して、小規模事業者等の振興に努めると明記されており、議員が述べられているようなことは十分に担保されているというふうに思います。
 したがいまして、当面は条例を制定せず、商工団体や事業者の皆さんからの御意見を取りまとめて策定いたしました、市の先ほどの基本計画の推進に着実に取り組んでいくというふうに考えております。
 次に、小規模事業者への支援強化につきましては、従来から保証料の助成ですとか、利子補給制度などを県内他市に先駆けて取り組んできました。特に保証料の関係は、他市と比べてかなり先進的にやっていたというふうに思っております。企業立地助成制度によります支援、それから融資制度の整備、さらには雇用の安定を図るための中小企業退職金共済制度加入促進補助金によります支援なども進めてきました。
 また、本年度からは、中小企業などを対象に、人材確保や広告宣伝などを目的としたホームページ作成支援事業補助金を創設したほか、生産性向上特別措置法に基づきまして、生産性向上設備に対する固定資産税の特例措置についても速やかに条例改正を行い、新たな設備投資を推進するなど、事業者の皆さんに寄り添った支援を続けております。
 今後も国の方針などを注視しつつ、事業者の皆さんや商工団体からの御意見等も参考としながら、必要な制度を創設する、また充実するなど、引き続き中小企業、また小規模事業者の支援に努めてまいりたいと存じます。
 私からは以上でございます。その他につきましては、担当部長からお答えをさせていただきます。
○議長(川岸 勇君) 答弁を求めます。
 加藤商工農林部長。
 〔商工農林部長 加藤 孝君 登壇〕
○商工農林部長(加藤 孝君) 私からは、2点目の小規模事業者に対する施策、取り組みの進捗状況や成果等について並びに3点目の砺波市商工業振興条例や施行規則への反映についての御質問につきまして、関連がございますので一括してお答えいたします。
 まず、第2次砺波市商工業振興計画に基づく小規模事業者に対する施策、取り組みの進捗状況や成果のうち、主なものにつきまして順に申し上げます。
 経営診断と相談支援の充実につきましては、創業支援事業計画に基づき、商工団体や金融機関等においてワンストップ相談窓口を設置しており、相談件数は年々増加している状況でありますし、起業・創業者の育成支援につきましては、商工団体において起業塾が開催されており、毎年10名程度が受講され、そのうち数名の方が起業されております。
 また、人材の確保支援につきましては、企業の人材確保を支援するため、本年度、ホームページ作成支援事業補助金を創設し、申請のあった4事業者へ支援したほか、去る3月4日には、とやま呉西圏域連携事業として、人材確保の場となる「2020新卒者・転職者向け就職フェア」を開催し、市内の事業者24社に参加をいただきました。
 次に、事業承継の推進につきましては、富山県事業承継ネットワークの活動として、本市においても、金融機関や商工団体が企業を訪問しながら、個別相談に応じているところであります。
 また、となみブランドの推進につきましては、となみブランド後継者育成支援補助金を活用し、大門素麺では3人の後継者に支援しているほか、今年度、三郎丸蒸留所ウイスキーと金屋石の2品目を新たなとなみブランドとして認定をいたしました。
 このように、本計画に基づき各種事業に取り組むことで、着実に成果が上がっているところであり、継続的に中小企業、小規模事業者に対する支援に努めているところであります。
 次に、条例や施行規則への反映につきましては、今年度は特に改正を行っておりませんが、必要があれば、県や他市の状況を参考としながら、商工団体や関係機関等からの意見も伺いつつ、より実情に即した、活用しやすい制度となるよう改正してまいります。
 私からは以上であります。
○議長(川岸 勇君) 雨池弘之君。
 〔7番 雨池弘之君 登壇〕
○7番(雨池弘之君) では、次に、2項目めに入りたいと思っております。
 一級河川庄川流域の観光資源を生かした魅力の創出についてお伺いいたします。
 砺波市観光振興戦略プラン(第2次)では、ほかにない砺波ならではの魅力、散居村やチューリップ、庄川などのブランド力をさらに高め、生かすことで、本物志向の観光客を魅了する街「本物を魅せるとなみ」として、市民が地域に愛着と誇りを持って観光客を迎えるまちづくりを推進するとあります。
 ところで、砺波平野を流れる庄川は、美しい景観をつくり出し、その流域には、庄川遊覧船や登録有形文化財の小牧ダム、舟戸公園、合口ダム、庄川河川敷公園、弁財天公園、砺波総合運動公園等の施設があり、市民の生活に密着し、観光資源としてもとても重要な存在となっております。
 そこで、この庄川流域の観光資源について、幾つかの質問と提案をさせていただきます。
 戦略プランでは、庄川峡の豊かな資源を生かした魅力ある地域づくりに努めるとし、庄川温泉郷や庄川遊覧船、庄川水記念公園、桜、アユ、温泉野菜など、魅力ある資源を生かし、イベントの開発や宿泊を伴う旅行商品の開発を行う。また、近年増加する外国人観光客のニーズを調査分析し、受け入れ環境の整備を行うとされています。
 ところで、庄川遊覧船では、訪日外国人客が今年度も好調に推移し、3年連続で1万人を超え、過去最多を更新することが確実な見込みとなったとあります。台湾や香港を中心とする団体客に加え、近年は、個人客も増加傾向にあり、県内の他の観光地ではシーズンオフに当たる冬場でも利用客が多く、水墨画の世界を思わせる雪景色が冬の富山を代表する名所として定着してきているとあります。
 そこで、2020年の東京五輪・パラリンピックを契機に、訪日客の大幅な増加が予想される中、庄川遊覧船を広く海外に売り込む絶好のチャンスであり、冬の渓谷美にとどまらず、四季折々の魅力の発信に努めるべきと思いますが、市当局の考えをお伺いします。
 次に、金屋石を語る会では、昨年の10月下旬に、庄川水記念公園からボートで向こう岸に渡り、庄川右岸の斜面にある採掘跡の洞穴に長さ6メートルの新しいしめ飾りをかけたとあります。その折に、許可を得て、ボートで上流を探索されたそうです。途中2カ所ほどボートで行けず、手で運んだが、そのとき、川面から見た赤岩、小牧発電所、鎧壁、小牧ダム等の風景は絶景であったとあります。
 そこで、過去には、厄払い鯉の放流地点から赤岩間をあゆ丸号が運行されていた経緯もあり、新たな観光資源として、合口ダムから小牧ダム間の活用について調査研究をされてはいかがでしょうか。市当局の所見をお伺いします。
 次に、庄川遊覧船では、市とともに台湾での観光宣伝の効果もあり、従来の団体旅行から個人旅行の需要が増えており、個人客への対応が今後の課題とあり、金沢や富山、高岡等を結ぶバス、タクシー等の2次交通の充実を図ることが乗船客の増加につながるとあります。
 あるタクシー会社では、富山と庄川峡を結ぶ庄川クルーズの旅を、昨年4月より毎日運航され、2月末現在、39回で123人の利用客があったとあり、また、城端、井波と庄川峡をつなぐシャトルバスが、昨年4月より土日、祝日に2便が実証運行され、特に昨年の4月から6月には、運行開始キャンペーンとして、乗船料を半額に、また、ポストカードプレゼントや、訪日外国人客に着物姿で日本遺産・井波の散策と庄川遊覧を楽しんでもらうツアーも計画されています。
 そこで、市当局では、このような運行をどのように捉えられているのか、また、これらの運行に対し、市も一緒にPRするなど、支援をしていくべきと思いますが、市当局の考えをお伺いします。
 次に、隣の井波と金沢駅を6往復する路線バス、「南砺・金沢線」が好調で、利用客は前年度より約5,300人増え、約3万1,800人を数えたとあり、沿岸関係者でつくる支える会によると、路線の周知が進み、金沢への通勤者、買い物客に加え、大学に通う学生の利用が増えていることが要因とあり、特に井波が日本遺産に認定されたことを絶好の機会と捉え、金沢からの誘客に努めていくとあります。
 この南砺・金沢線バスは、平成28年度より運行されており、平成28年度の1便当たりの乗車数6人が、平成29年度には7.3人に、また、平成30年12月現在8.6人と、乗車人数が年々増えているとあります。
 この質問をするに当たり、3月5日に試乗してきました。9時55分発では19人が、復路の14時発では14人の方々が利用されていました。
 そこで、このバスを庄川温泉郷や庄川遊覧船まで延伸し、北陸新幹線等の乗車客を金沢から誘客し、宿泊客や乗船客の増につなげるべきと考えます。その金沢駅では、切符販売等の取り扱い収入が右肩上がりで増えており、2018年度も過去最高ベースで維持しているとあり、北陸新幹線の利用に加え、関西方面からの利用者数が新幹線開業前より7%伸びており、JR西日本では、3月のダイヤ改正では、サンダーバードを過去最多となる1日25往復に拡大するとあり、この利用者等も誘客すべきと思います。現に高岡・小牧間には1日4往復のバスが運行されておりますが、南砺・金沢線バスの延伸について、実証運行等を含め、市当局の所見をお伺いいたします。
 次に、庄川清流パークの整備についてお伺いします。
 平成29年4月に、庄川清流温泉が楽しめる健康・福祉の交流拠点施設として、ゆずの郷やまぶきが、庄川峡観光協同組合が指定管理者となり、オープンし、1年10カ月余りが過ぎようとしています。この間、利用者は、平成29年度では2万9,550人、平成31年1月末現在2万6,673人で、年度末では、対前年を上回る見込みと聞いております。
 また、平成30年4月より、パークゴルフ場やパットゴルフ場についても指定管理を受け、運営されています。その指定管理の効果もあり、パークゴルフ場は平成27年8月にオープン以来、年々利用者が増え、平成30年6月には来場数が5万人を達成し、平成30年11月末までの累計では6万3,038人の方々が利用されています。
 その一方で、隣接しておりますパットゴルフ場は、旧庄川町時代に河川敷を美しくしようと、平成元年4月に有志の方々が庄川グリーンメンテナンス株式会社を立ち上げ、オープンされたのであります。平成16年には3,711人の利用がありましたが、年々減少し、平成30年11月末での利用者は999人と、残念ながら合併時の約4分の1となっています。住民ニーズがだんだんと変わってきているのだと思います。平成元年にオープンしたのですが、その平成も今年の4月で終わろうとしております。
 そこで、この際、パットゴルフ場の利活用について検討され、例えば利用者増対策として、初心者向けのパークゴルフ場として整備され、庄川河川敷公園全体を管理運営されてはいかがでしょうか、市当局の考えをお願いします。
 あわせて、当初、庄川勤労者体育センターも再整備するとありましたが、その計画はどうなったんでしょうか、お伺いし、2項目めの質問を終わります。
○議長(川岸 勇君) 答弁を求めます。
 加藤商工農林部長。
 〔商工農林部長 加藤 孝君 登壇〕
○商工農林部長(加藤 孝君) 私からは、まず、1点目の庄川遊覧船の四季折々の魅力の発信についての御質問にお答えいたします。
 庄川峡、庄川遊覧船の情報発信につきましては、既に四季折々の景色や魅力を市の観光パンフレットである「Tonavi」や多言語パンフレットの「Tonami City Guide Book」、市ホームページの観光サイト、「砺波旅(となたび)」によりPRしているほか、各種の観光PRキャンペーンなどの機会を通じて、積極的に情報発信をしているところであります。
 また、市内の各種イベント時におきましても、春の桜、夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色など、四季折々の庄川峡の魅力を庄川遊覧船株式会社や庄川峡観光協同組合と連携し、情報発信に努めているところであります。
 このような中、JR西日本が作成した「2018カレンダー」には冬の雪景色が、「Japanese Beauty Hokuriku」のPRポスターには秋の紅葉がそれぞれ掲載され、JR時刻表や旅行雑誌の表紙でも紹介されるなど、訪れたい観光地として知名度が向上しているものと感じております。
 さらに台湾を初め、東南アジアにおいても、本市が実施いたしました旅行会社の訪問やPRイベントにおいて、四季折々の庄川峡等の魅力を積極的に情報発信してまいりました。外国人旅行者の大幅な増加につながったことは、これまで本市が取り組んできた、まさに成功例であります。
 また、呉西圏域事業等における海外発信向けのファムトリップ(海外の旅行事業者等を対象とした訪日視察旅行)におきましても、庄川遊覧船を視察先とし、SNSなどに投稿いただくなど、国内外に幅広く情報発信しているところであります。
 今後は、県やとやま観光推進機構、立山黒部貫光など関係機関、団体と連携をさらに強化しながら、四季を通じて魅力あふれる庄川峡の情報発信に努め、庄川遊覧船や庄川温泉郷への誘客促進を図ってまいりたいと考えております。
 次に、2点目の新たな観光資源の開発についての御質問にお答えします。
 合口ダムから小牧ダムまでの景色につきましては、四季折々の美しい景観が眺められる観光資源として知られ、議員から御紹介がありましたように、旧庄川町においては、かつて、観光客などを対象としたあゆ丸号が庄川本流において運行されておりました。
 しかしながら、議員も御承知のとおり、現状では庄川の流れが急なところがあることや、場所によっては水量が少なく川底の障害物に接触するおそれがあり、観光目的として船舶を運行することにつきましては、安全性や費用対効果などの面からも課題が多いところであります。
 このようなことから、本市といたしましては、合口ダムから小牧ダム間を活用した新たな観光資源の開発については、今のところ考えてはおりませんが、さらに、より魅力的な峡谷美を堪能することができる庄川遊覧船や四季折々の庄川嵐山を望むことができる庄川水記念公園の展望施設、鯉恋の宮などを積極的にPRしてまいりたいと考えております。
 次に、3点目の富山駅や井波と庄川峡を結ぶバス等の運行についての御質問にお答えします。
 議員御紹介のタクシー事業者による観光周遊タクシープランにつきましては、富山県の観光予約サイト、VISIT富山県で、また、バス事業者による城端駅前から庄川堰堤までを結ぶ井波・庄川クルーズシャトル実証運行につきましては、バス事業者のホームページで、それぞれ掲載、周知に努められております。
 このように、タクシー事業者やバス事業者等が観光周遊タクシーやバス運行を実施されることは、観光客への利便性向上や2次交通を補うため、レンタカーやレンタサイクル、観光タクシー、周遊バスなど多種多様な交通手段がある中で、必要な手段の一つとして評価をしております。
 そのようなことから、観光周遊タクシーやシャトルバスなどの情報については、市ホームページにおいて紹介しているほか、市観光協会におきましても、観光客への問い合わせに対し案内をしているところであり、今後とも運行情報等について、関係機関等での情報共有に努め、効果的な情報発信により支援してまいりたいと考えております。
 次に、4点目の南砺・金沢線バスの庄川峡までの延伸についての御質問にお答えします。
 南砺・金沢線路線バスにつきましては、観光客にとっては、金沢から南砺市への移動交通手段に、また、地元住民にとっては、通勤・通学などに活用されており、徐々に利用者が増加し、観光客などの2次交通や住民の足として定着化しているもので、南砺市からの支援を受け、民間事業者により運行されております。
 そこで、台湾を初めとする海外観光客の利用者が過去最高となっている庄川遊覧船や庄川温泉郷などに今後、個人旅行者の増加が予想される中、公共バス等の2次交通は旅行者にとって安心できる交通手段になるものであり、将来的にその必要性は増してくるのではないかと考えております。
 このようなことを踏まえ、南砺・金沢路線バスを庄川遊覧船や庄川温泉峡まで延伸することにつきましては、個人旅行者や地域住民などの利用者ニーズの把握に努めるとともに、バス路線延伸に伴い運行経費が増加することにより、運行事業者からの費用負担が求められることから、その場合の対応やそもそもの費用対効果を含め、路線の延伸の必要性について調査研究をしてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(川岸 勇君) 答弁を求めます。
 喜田建設水道部長。
 〔建設水道部長 喜田真二君 登壇〕
○建設水道部長(喜田真二君) 私からは、5点目の庄川清流パークの整備についての御質問にお答えいたします。
 市民の皆さんから庄川清流パークの愛称で親しまれております庄川河川敷公園につきましては、庄川の清流に親しむ、憩いとにぎわいの空間として、また、利用者の健康増進につながるスポーツレクリエーションが楽しめることを目的として整備されました都市公園でございます。
 また、本公園は、隣接するゆずの郷やまぶきと一体的な管理を目的として、今年度から指定管理者制度を導入し、庄川峡観光協同組合において管理運営がなされております。
 本公園内のパークゴルフ場につきましては、平成27年8月のオープンから、昨年の6月15日には、来場者が5万人を達成したことから、指定管理者が主体となり記念イベントを行ったほか、新たに冠大会を企画するなど、市内外からの集客の増加に努めていただいた結果、利用者数は昨年に比べ約11%増となり、民間におけるノウハウの活用効果が早々にあらわれてきたところであります。
 議員御発言のとおり、パークゴルフ場利用者につきましては、高齢者の方々のパークゴルフ人気もあり、年々増加している傾向にある一方、パットゴルフ場利用者につきましては年々減少している傾向でございます。
 議員御提言の庄川河川敷公園全体をパークゴルフ場に整備することにつきましては、今後、公園利用者に対してアンケートを実施するなど、利用動向を把握するとともに、関係団体等や指定管理者などの意見も踏まえながら、調査研究してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(川岸 勇君) 答弁を求めます。
 畑教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 畑  進君 登壇〕
○教育委員会事務局長(畑  進君) 私からは、6点目の庄川勤労者体育センターの再整備計画についての御質問にお答えをいたします。
 議員御発言のように、平成29年4月にオープンしたゆずの郷やまぶきの整備に当たり、ゆずの郷やまぶきと一体的に庄川勤労者体育センターを雨天練習場として改修をし、パークゴルフ場等の屋外施設とともに、健康・福祉・交流ゾーンとする検討が行われておりました。
 しかしながら、そのための庄川勤労者体育センターの床の土間化には、施設の建築が昭和55年3月であり、耐震基準を満たしていないということからも、耐震改修に要する改修費が多額であり、その財源としての国の補助金等の確保が困難であったものであります。そのため、ゆずの郷やまぶきの建設に合わせた一体的な整備は難しいものとして、計画を見送ったものであります。
 今後につきましては、人口減少や急速な少子高齢化が予想されることから、平成31年度に公共施設再編計画の策定が予定をされております。
 庄川勤労者体育センターにつきましても、その検討の中で、判断基準をもとに今後の方向性が示されるものと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川岸 勇君) 3番 山本篤史君。
 〔3番 山本篤史君 登壇〕
○3番(山本篤史君) それでは、議長より発言の許可をいただきましたので、通告に基づき、質問をいたします。
 1項目めに、砺波市通学路交通安全プログラムについてお伺いします。
 本プログラムについては、2013年より行われており、国土交通省、文部科学省、警察庁より提示された通学路の緊急合同点検の実施フローに基づき、各校区内における危険箇所の抽出をPTAと地域で行い、その後、学校、道路管理者、警察等による合同調査、対策必要箇所の抽出、対策案の作成、対策実施という流れで行っています。
 しかし、2016年には、再び3省庁から、通学路の安全確保に向けた取り組みのさらなる推進についての通達があり、対策完了までに相当の期間を要するものについては、応急的な対策を実施、検討することとされています。
 位置づけられた通学路要対策箇所は、国の防災安全交付金事業の対象となり、これを活用し整備しているとのことです。
 当市では、通学路の要対策箇所の一覧が1月に公表されており、全90カ所のうち、現在までに50カ所が対策済みであり、過去の議会では、カラー舗装の計画や防護柵の設置など、具体的な箇所についての質問がありました。
 対策が完了していない箇所のうち、事業継続中が17カ所、検討中が23カ所となっていますが、新年度当初予算案では、道路交通安全施設整備事業として、五郎丸高儀線カラー舗装工事400万円、門型標識修繕工事200万円、矢木東石丸線防護柵設置工事500万円がそれぞれ計上されています。
 そこで、1点目に、現在の通学路交通安全プログラムの進捗状況をどのように評価しておられるのか、お伺いします。
 また、今後は、交通安全に加えて、防犯面についても当プログラムの中で検討し、通学路の安全確保を図る必要があると考えますが、2点目に、現在の防犯面での取り組みはどのように考えているのかお伺いし、1項目めの質問とします。
○議長(川岸 勇君) 答弁を求めます。
 畑教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 畑  進君 登壇〕
○教育委員会事務局長(畑  進君) 私からは、まず、1点目の現在の進捗状況の評価についての御質問にお答えをいたします。
 現在、本市では、通学路の安全確保に向けた取り組みを行うため、警察、道路管理者及びPTAを含めた学校関係者などの関係機関と連携体制を構築いたします砺波市通学路交通安全プログラムを策定しております。
 このプログラムに基づく通学路安全推進会議では、対策が必要と思われる箇所の合同点検を継続して実施するとともに、対策後の効果を把握し、通学路の安全確保対策の改善、充実を図っており、通学路の要対策箇所については、議員御発言のとおり、その一覧をホームページで公開しているものであります。
 そこで、通学路交通安全プログラムの評価ですが、関係機関の御理解と御協力のもと、要対策箇所への必要な措置が概ね適切に進められているというふうに考えており、今後とも、関係機関とともに点検を重ね、対処してまいりたいと考えております。
 次に、2点目の防犯面での取り組みについての御質問にお答えをいたします。
 昨年、新潟市で下校中の児童に起こった事件を受け、国から、登下校時の子どもの安全確保に関して、防犯面や危険なブロック塀等を含め、関係機関との連携による通学路の合同点検及び安全対策を講じるよう依頼があったところであります。
 本市におきましても、この通知を受け、昨年の夏には、これまでの交通安全の視点だけではなく、防犯という視点を踏まえた合同点検を関係機関とともに実施したところであります。今後の合同点検におきましても、継続して取り組んでいくことが必要であると考えているところであります。
 私からは以上であります。
○議長(川岸 勇君) 山本篤史君。
 〔3番 山本篤史君 登壇〕
○3番(山本篤史君) 今ほどは、概ね適切に進んでいるとのことでしたが、引き続き事業継続中の箇所の早期完了と検討中の箇所の早期着手により、通学路の安全確保に努めていただきたいと思います。
 2項目めに、デマンドタクシーについてお伺いします。
 1点目は、本格運行後の利用状況についてお伺いします。
 デマンドタクシー「愛のりくん」が、1年間の実証運行後、昨年10月から本格的に運行を開始しました。実証実験前の利用者は、月平均242人だったのに対して、本格運行開始後の利用者は月299人と、2割程度増加しており、着実に利用者が伸びているようです。
 それについて、市民からはさまざまな意見が寄せられています。
 例えば、当日に予約がしたくてもできないという意見がありますが、これについて、以前の民生病院常任委員会では、自宅前まで迎えに行くためには、前日15時までに翌日の予約を完了させ、配車を組む時間が必要であるとのことでした。また、短時間で配車するためには、配車システムを導入する必要がありますが、国の調査では、1日当たり50人以上の利用者がある場合に導入している自治体が多く、当市としては、現在はまだそこまで至っていないとのことで、利用状況を見ながら、導入の可否を判断したいとのことでした。
 当局としては、現在までに各自治会や団体の集まりの際に、延べ35回の出前講座を行い、周知に努めていることもあり、実証実験開始時には300人だった登録者が、本年1月末には624人と着実に増加しています。登録が面倒、難しいという意見もあるようですが、A4書面1枚を1回書くだけの作業なので、それについては、家族の支援を受けるなど書面の記入を促す必要がありそうです。
 また、本事業を、一般のタクシーと同様のサービスを受けられるかのように解釈する方がいることも不満の一部と考えられるようです。
 意見はいろいろありますが、非常に順調に登録者と利用者が増えています。現在の状況をどのように捉えておられるか、お伺いします。
 2点目に、さらなる登録や利用の促進についてお伺いします。
 利用を促進するにはどうしたらいいかと思い、現状把握のために、ある日、地区内を走行するデマンドタクシーを追跡してみました。すると、ある自治会内で3軒ほどの家に次々ととまり、人を乗せて庄川方面に向かっていきました。後日、乗車した方の自宅に伺い話を聞くと、その日は、みんなそろって、ゆずの郷やまぶきに行ってきたとのことでした。また、ふだんから仲間同士での個人の予定を共有し、同じ方面に行きたい人を募って行動しておられるとのことでした。
 そのほかにも、今までバスのときは利用しなかったが、デマンドになってからは頻繁に使うようになった。今まで病院に行くときは、お嫁さんが出勤するときにお願いして乗せてもらっていたが、診察開始時間には早過ぎて、どこかで時間をつぶす必要があった。今はデマンドで行くことにより、気兼ねすることもなくなって助かっている。今まで市街地に行くときはタクシーを呼んでいたが、そのときから比べると、運行時間は定まっているものの、現在は往復で1,000円と、経済的に助かっている。同じ便の予約者の自宅を回るので、ふだん自分では行くことのない地域を見ることができる。デマンドバスをきっかけとして、偶然同乗した人と新たな会話や交流が生まれるなどなど、利用している方からは、非常に便利で助かっているので、ぜひ今後も続けてもらいたいという意見がありました。
 改善の要望は幾つかありますが、ないものねだりではなく、現在の仕組みのいいところを理解し、活用することで市民に喜んでもらうべきであり、もっと周知していく必要があると思います。
 そこで、登録者を増やし、利用する機会を増やすために、実際に利用している方の実例や感想を取りまとめ、広報で特集したり、出前講座で伝えていくことによって、さらに利用が増えるのではないかと思いますが、当局の見解をお伺いします。
○議長(川岸 勇君) 答弁を求めます。
 齋藤福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 齋藤幸二君 登壇〕
○福祉市民部長(齋藤幸二君) 私からは、まず、1点目の本格運行後の利用状況についての御質問にお答えいたします。
 利用状況につきましては、市営バスの利用者が減少傾向にある中、議員も述べられましたが、デマンドタクシーの登録者数及び利用者数ともに順調に伸びており、導入効果はあったものと考えております。
 利用者の状況については、市営バスと違い、停留所まで行かなくても自宅で乗降できることから、利用される方の8割近くが75才以上であることや、これまで家族等の送迎により外出されていた方の利用が新たに増えている状況でございます。
 また、目的地については、市立砺波総合病院など市街地周辺まで利用されている場合にも、これまでのように庄東センターでの乗り継ぎが要らないことから、利用者全体の6割程度が地区外への利用となっております。
 加えて1便当たりの利用者数についても、実証実験運行期間中は1便当たり2.6人でありましたが、昨年10月に本格運行を開始してから現在までは3.1人と、増加いたしております。
 しかしながら、当初の目標は1便当たり4人程度が利用されると見込んでおりましたので、現状では目標の8割程度の利用者数にとどまっており、さらなる乗り合い率向上を図る必要があると考えております。
 今後とも、利用者の状況把握とそれに基づく分析を行い、利用しやすいデマンドタクシーとなるよう努めてまいります。
 次に、2点目のさらなる登録や利用の促進についての御質問にお答えいたします。
 デマンドタクシーの周知につきましては、実証実験運行や本格運行を問わず、庄東地区と雄神地区の全世帯に対して、広報とあわせて利用案内のパンフレットを配付したほか、各地区において出前講座を開催し、会場には実際のデマンドタクシーを展示するなど、わかりやすい説明に努めたところであります。
 また、昨年10月からの本格運行に合わせて、デマンドタクシーが誰からも親しまれ、気軽に利用していただけるよう、広く市民から愛称を募集し、「愛のりくん」という親しみの持てる愛称をつけていただきました。
 このようなことから、デマンドタクシーの利用者は徐々に増加しており、これに伴い、利用に当たってもさまざまな方法で利用していただいております。
 一例を紹介しますと、地域の仲間と定期的な福祉センターへの利用や病院の通院でも、片道は家族の送迎や市営バスを利用し、自宅へ帰る際の片道のみの利用など、上手にデマンドタクシーを利用されている方が増えております。
 そこで、今後の周知についてでありますが、利用者登録はしているが、いまだ利用されていない方については、議員御発言のとおり、上手に利用している方の利用方法や感想を取りまとめたチラシなどを配付できないか検討してまいります。
 また、まだ登録されていない方については、各自治会や老人クラブ、いきいきサロンなどの機会を捉えて、出前講座などを開催し、利便性のよさを啓発するとともに、上手に利用されている方のいきいきサロンなどでの口コミにも効果があるものと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川岸 勇君) 山本篤史君。
 〔3番 山本篤史君 登壇〕
○3番(山本篤史君) 今後も、よりプラスの意見に耳を傾け、公共交通の利用促進に努めていただきたいと思います。
 それでは、最後、3項目めに、キャッシュレス決済の環境整備についてお伺いします。
 昨年4月に経済産業省が作成したキャッシュレスビジョンによると、世界各国のキャッシュレス決済比率は、2015年の段階では、韓国の89.1%を筆頭に、先進国では概ね30%後半から60%台となっているのに対し、日本では18.4%と、低くなっています。
 その理由としては、ATMの利便性が高いことや、現金に対する信頼度が高く、にせ札の流通が少ないことなど、日本特有の事情が挙げられています。
 政府は、2017年6月に閣議決定された未来投資戦略2017において、2027年までの10年間で、キャッシュレス決済比率を4割程度にまで増加させる方針を示しています。それを後押しするのは、本年10月からの消費税増税です。消費税が10%に引き上げられることによって消費が落ち込むことを避けたい政府は、キャッシュレス決済の消費に対し、ポイントが最大5%還元されるという施策を打ち出しています。国内の諸国でも、国策によってキャッシュレス決済を定着させていった国が多くあるようです。
 それでは、1点目に、市内のキャッシュレス決済の環境整備についてお伺いします。
 実店舗がキャッシュレス決済を導入する上での課題は、大きく上げると、導入、運用維持、資金繰りの3点があると考えられているようです。
 そこで、当市では、新年度予算案に、キャッシュレス端末導入促進事業として25万円を計上し、端末の新規導入費用に対して支援することとしています。端末購入費用の半額、最大で5万円までとし、5件分の申請を見込んでいるとのことです。
 企業としては、導入したことによって売り上げが伸びることが期待されるわけですが、総務省の家計消費状況調査では、北陸エリアの電子マネー保有世帯の割合は26.6%で、全国9ブロックの中では最下位であり、さらなる後押しが必要なようです。当事業の店舗への周知や市民へのキャッシュレス決済の普及をどのように計画しているのか、お伺いします。
 2点目に、チューリップフェアにおけるキャッシュレス決済の整備についてお伺いします。
 チューリップフェアにおいては、前年度の来場者数29万3,000人のうち、海外からの来場者数が1万1,200人となっており、誘客キャンペーンを実施した台湾を初めとする東南アジア諸国から観光客が訪れています。
 そこで、当市の対応としては、2015年から外国人対応窓口の設置、クレジットカードや電子マネーの対応の窓口の設置をしているとのことです。
 また、観光協会においても、キャッシュレス決済の対応がなされているとのことで、外国人旅行者が自国通貨を日本通貨に変えて使用する手間を省くための環境を整えています。
 急拡大する訪日インバウンド旅行者の取り込みが喫緊の課題となっており、外国旅行者に関する調査によると、現金しか使えないことに不満を持つ外国人観光客は4割存在するとされています。
 また、今後、キャッシュレスが進まずに、2020年に訪日客が4,000万人に達した場合、日本全体で1.2兆円の機会損失を招くと試算されています。外貨を獲得するという面でも、フェア会場内でのあらゆる購買に対して、キャッシュレス決済のできる環境を整えていく必要があると思いますが、当市の見解をお伺いします。
○議長(川岸 勇君) 答弁を求めます。
 加藤商工農林部長。
 〔商工農林部長 加藤 孝君 登壇〕
○商工農林部長(加藤 孝君) 私からは、まず、1点目の市内のキャッシュレス決済の環境整備についての御質問にお答えいたします。
 新年度予算に提案しておりますキャッシュレス決済端末導入促進事業につきましては、本事業の対象を、端末機の導入費用等が負担となり、キャッシュレス決済に対応していない市内の小規模な小売店舗事業者等を想定しております。
 したがいまして、その周知につきましては、商工団体と連携しながら、それぞれの団体の会報や各種会議等で情報提供を行うとともに、広報となみや市ホームページに掲載するなど、広く周知に努めてまいります。
 また、市民のキャッシュレス決済の普及状況につきましては、議員から御紹介のとおり、家計消費状況調査結果では、まだまだクレジットカードや電子マネー等を利用せず、現金による決済が多いものと認識しております。
 現在、国では、本年10月から実施される消費税引き上げに合わせて、キャッシュレス決済することでポイントが還元される、キャッシュレス・消費者還元事業などを創設し、キャッシュレス決済のさらなる普及を図ることが検討されております。
 このようなことから、市民の皆さんへのキャッシュレス決済の普及につきましては、市内事業者のキャッシュレス決済環境の整備を推進するとともに、消費者には、国が実施するポイント還元制度の活用や大手民間事業者等が取り組むクレジットカードや電子マネー、チューリップWAONなどの利用を商工団体等とも連携しながら広く呼びかけるなど、事業者と消費者双方への普及に努めたいと考えております。
 次に、チューリップフェアにおけるキャッシュレス決済の環境整備についての御質問にお答えします。
 まず、となみチューリップフェア会場内におけるキャッシュレス決済に対応した販売店は、砺波市観光協会が運営する四季彩館内のミュージアムショップのほか、四季彩館前やタワー横に設置する仮設店舗の3店舗があり、会場に隣接する道の駅砺波のとなみ野の郷を合わせると、計4店舗となっております。
 一方、フェア会場内に出店する民間事業者等の飲食・販売ブースや移動販売車など約40店舗のほとんどは、現金決済になると聞いております。
 キャッシュレス決済の環境整備に対する課題といたしましては、設備の導入経費がかかることや導入後において、売り上げ手数料がかかることによる減益などが挙げられ、キャッシュレス決済の環境整備が普及しにくい要因がございます。
 今後、外国人来場者のさらなる増加が期待される中、利便性の向上からフェア会場内でのキャッシュレス対応の普及が望まれるところではありますが、14日間程度という短期間で、売り上げ効果が限定的なため、各出店事業者が、外国人等観光客のニーズを捉えて対応することは極めて難しいものと考えております。
 しかしながら、本市といたしましては、フェア会場内のキャッシュレス決済の環境整備が進むよう、各出店事業者に、その効果を説明するなど導入を働きかけるとともに、先進地のイベントなども参考としながら、キャッシュレス決済の普及に向けた調査研究をしてまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川岸 勇君) この際、暫時休憩いたします。

 午後 2時03分 休憩

 午後 2時15分 再開

○議長(川岸 勇君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
 6番 山田順子君。
 〔6番 山田順子君 登壇〕
○6番(山田順子君) 議長よりお許しをいただきましたので、通告に従い、大きく3つの項目について、若干の質問と提案をさせていただきます。
 まず、大項目の1、砺波チューリップ公園の今後の再整備計画についてお伺いいたします。
 砺波市の花であるチューリップをテーマとした砺波チューリップ公園は、花と緑と文化のまち砺波のシンボルゾーンとして、また、となみチューリップフェアのメーン会場として、国内外から多くの人が訪れる全国的に有名な公園であるだけでなく、市民の憩いとくつろぎの場として利用されています。
 しかし、公園の整備から50年以上が経過し、施設の老朽化や段階的な敷地の拡大によって、施設の持続性や連続性に不十分な箇所が見受けられるなど、公園全体の見直しが必要となってきており、平成27年3月に砺波チューリップ公園再整備基本計画を策定し、進められているところであります。
 フェアや公園に対する質問につきましては、その時々に何人もの議員が質問されているところであり、これも、こよなくチューリップ公園を愛する砺波市民としての心のあらわれであると思います。
 そこで、小項目の1、砺波チューリップ公園の再整備事業の促進についてのア、2021年、第70回記念フェアまでの具体的な整備計画についてお伺いいたします。
 砺波市の観光施設として一番重要な位置づけであるチューリップ公園の再整備については、基本計画に基づき、平成27年度には北門の再整備に着手され、平成29年春に完成したところであります。続いて、平成29年度は新チューリップタワーの基本設計を、平成30年度に実施設計を行い、2019年度から2020年度の2年間で建設工事を施工して、第70回記念の2021となみチューリップフェアにお披露目をできるように、平成31年度予算に2億円を計上し、整備を進める計画をされているところであります。
 今回のフェアは、南門側のスロープのみの整備とのことですが、私たち市民の期待するところである新タワーの完成までの今後の整備スケジュールの内容について、喜田建設水道部長にお伺いいたします。
 次に、小項目の1のイ、防災機能を有した公園としての整備内容についてお伺いいたします。
 今、東京都の地域防災計画では、震災対策として、都立公園58カ所を避難場所とされているほか、35カ所を大規模救出救助活動拠点やヘリコプター活動拠点に指定し、それらの公園を総称して防災公園とされております。例えばかまどベンチ、ソーラー発電の公園と防災トイレ、揚水ポンプ等々の設置であります。
 今、チューリップ公園の東門横に市内初の災害対応型トイレが導入され、災害用マンホールトイレ6基や多目的トイレを新設し、公園の災害時指定緊急避難場所としての機能を強化して、今月末の利用開始に向けて整備中であります。
 防災への取り組みについては、防災活動拠点としての機能確保が大切であり、災害時に防災公園を効果的に活用するには、日ごろの訓練も必要と考えます。チューリップ公園を安全で、安心なまちづくりのための防災機能を有した公園として、どのように整備していかれるのかも含めて、今後の計画と内容について、当局の考えをお伺いいたします。
 次に、2点目、通年利用につなげる取り組みについてお伺いいたします。
 砺波市のブランドの一つとして、1年を通してそのよさをアピールできる公園とするために熱心に取り組まれておりますが、公園への入場者はなかなか増えないようであります。しかし、ユニバーサルデザインに配慮したすばらしい新タワーの建設は、多くの人が訪れるきっかけになるのではと期待するところであります。
 現在、通年利用に向けて、夏まつり、KIRAKIRAミッション、また、今年度新しくフリーマーケットや森のコンサート等、とき折々の趣向を凝らしたイベントも開催されておりますが、年間を通して訪れたくなる仕掛けも必要と考えます。
 例えば家族連れが来たくなるような、広い芝生広場を整備し、砺波総合運動公園・風の丘に設置してある大型遊具や以前に設置されていました人気キャラクターの遊具の整備をされたら、子どもたちが集まるのではないでしょうか。また、県美術館屋上のオノマトペの遊具設置についても、ぜひ御検討いただけたらと提案いたします。
 新図書館には、これまで以上に子育て支援の工夫がなされ、また、高齢者向けには、百歳体操と健康に関する図書と健康センターとの連携事業開催の検討もされているようであります。チューリップ公園には、健康遊具も設置されているところから、相互の施設の一体的な利用を図ることがお互いの利用率アップにつながるものと考えます。
 通年利用の取り組みとして、家族連れが楽しく遊べる芝生公園や大型遊具等の設置、新図書館との連携について、当局の考えをお伺いいたします。
 続いて、3点目、観光客に対するアピール策と第68回フェアの実施内容についてお伺いいたします。
 砺波市観光振興戦略プランにおける「本物を魅せるとなみ」の取り組みは、交流、滞在人口の拡大に結びつけ、砺波に人を呼び込む、リピーターとして呼び戻す活力あるまちづくりを進める観点からとても重要であると考えます。
 観光客を365人増やせば、定住人口が1人増えたのと同じ経済効果があると、ある自治体の首長がこう言って、観光誘客に当たる部下にハッパをかけておられたとのことであります。
 庄川遊覧船の海外客が昨年2月末時点で1万289人となり、平成28年度に引き続き1万人を突破し、冬の富山観光を代表するスポットとして定着し、1年を通して人気となり、聞きましたら、大牧温泉もほとんど満員の状態のようであります。
 そこで、このたびのすばらしい新チューリップタワーの建設や再整備を機会に、庄川遊覧と連携して、チューリップ公園を砺波市の観光の目玉としてアピールすることが必要と考えます。チューリップ四季彩館でも、四季折々の多彩なイベントを考案し、年々来館者も増えている中、ぜひとも景観が美しい、楽しめる公園としてのアピール策について考えていく必要があると思いますが、その取り組みの方向性について考えをお伺いいたします。
 また、今年のフェアは、「笑顔咲く彩りの春」をテーマに、4月22日から5月5日まで14日間開催されますが、10連休になることから、観光客も増えると予想されます。
 また、夏野市長におかれましては、カナダ、台湾、韓国等を初め、国内外において観光PRに精力的に飛び回っておられ、その前向きな活動には頭が下がる思いであります。先般、フェアに先駆けておもてなし講座も開催されたとのことであり、2019フェアに期待するものでありますが、その実施内容とコンセプトについて、加藤商工農林部長にお伺いいたしまして、1項目めの質問を終わります。
○議長(川岸 勇君) 答弁を求めます。
 喜田建設水道部長。
 〔建設水道部長 喜田真二君 登壇〕
○建設水道部長(喜田真二君) 私からは、まず、1点目の砺波チューリップ公園の再整備事業の促進についてのうち、まず、1つ目の2021年、第70回記念フェアまでの具体的な整備計画についての御質問にお答えいたします。
 新チューリップタワーの建設整備は、2年後の2021年、第70回記念となみチューリップフェアまでに完成する予定としており、その間におけるフェアの開催に支障がないよう段階的に整備を進めてまいります。
 具体的には、本年、2019年、第68回のフェア開催時には、新タワーにつながる南側に、一番高いところで2.3メートルとなる丘を一部完成させ、大花壇を眺望できる新たなビュースポットとして活用する予定であります。
 また、本年のフェア終了後から、タワーにつながる連絡デッキ及び北側の丘の工事に着手し、来年のフェアまでに完成させることとしており、一番高いところで4メートルとなり、北側から噴水までをつなぐ新たな丘の園路として、大花壇やひょうたん池の水上花壇を眺める新たなパノラマスポットとなり、インスタ映えすることも期待しております。
 また、翌年、2020年のフェア終了後には、新タワーの本体工事に着手し、2021年の第70回記念フェアでは、現在のタワーとともにツインタワーとして、話題性に富んだフェアとなることを期待しているところでございます。
 なお、第70回記念フェア終了後には、昭和47年から50年余り公園のシンボルとして役目を果たしてまいりました現タワーの解体工事に着手する予定としております。
 次に、2つ目の防災機能を有した公園の整備内容についての御質問にお答えいたします。
 本公園は、議員御承知のとおり、砺波市地域防災計画では、災害時の指定緊急避難場所として位置づけられており、これまでも、北門に災害時のための太陽光発電設備を整備したほか、今年度は、東門横トイレ改築に災害用マンホールトイレやユニバーサルデザインに配慮した多機能トイレを備えた施設として整備を進めており、本年3月末に完成する予定であります。
 このほか、今後整備する新タワーにつきましては、現タワーより4メートル高くなることから、災害時の避難場所への誘導塔の役割も果たすこととなり、防災機能のより一層の強化が図れるものと考えております。
 また、今後の整備計画といたしましては、水害対策となるひょうたん池の排水路の整備や避難時に滑りやすい飛び石の改修など、新タワーの整備後に取り組んでまいりたいと考えております。
 なお、本公園につきましては、平成28年度に富山県総合防災訓練が開催されたほか、新年度には、砺波市防災士連絡協議会主催のとなみ防災フェスタ2020が隣接する砺波市文化会館において開催される予定であり、その中で、現在整備中の東門横トイレで、親子参加型のマンホールトイレの取り扱い体験を実施する予定と伺っておりますので、今後とも関係機関と連携を図り、防災機能を有した公園であることを広く市民の皆様に周知してまいりたいと考えております。
 次に、2点目の通年利用につなげる取り組みについての御質問にお答えいたします。
 砺波チューリップ公園では、議員が述べられたとおり、年間を通じて、四季折々のイベントが開催されており、フェアはもちろんのこと、中でも冬季におけるKIRAKIRAミッションにおいては、昨年8万人余りの来場があるなど、大変多くの皆さんに御来場いただいているほか、天気のいい日には、散歩やジョギングなどをされている市民が多く見受けられていることなどから、十分に公園の通年利用がなされているものと考えております。
 本公園の再整備事業につきましては、平成27年3月に策定いたしました砺波チューリップ公園再整備基本計画に基づき進めているところであり、議員御提言の芝生広場の整備につきましては、管理棟前の通路や生け垣を撤去し、見通しのよい魅力ある芝生広場を整備することとしており、今後、どのような整備が望まれているのか、チューリップフェアなど各種イベント主催者の意見を拝聴するなど、慎重に検討してまいりたいと考えております。
 また、大型遊具の整備につきましても、現在、複合遊具施設が設置してある美術館北側の遊びの広場に遊戯機能を集約することとしており、遊具の更新の際には、市民の皆さんから最新のニーズをお聞きしながら、大型遊具の設置について今後、検討してまいりたいと考えております。
 また、新図書館との連携につきましては、昨年2月議会の山森議員の代表質問にお答えしたとおり、平成5年にポケットパークなどと一体的に整備した、JR砺波駅からチューリップ公園をつなぐ都市計画道路チューリップ公園線を有効活用し、例えば新図書館の利用者が公園を訪れて、木陰などで読書を楽しんでいただいたり、また、公園を訪れた方々が新図書館を初め、四季彩館や美術館に立ち寄るなど、相互の施設と一体的な利用を図ってまいりたいと考えております。
 今後も御来園していただく皆様が、公園内を安全で安心に、また、楽しく御利用いただけるよう、指定管理者とともに連携を図りながら、さまざまな工夫を凝らしてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(川岸 勇君) 答弁を求めます。
 加藤商工農林部長。
 〔商工農林部長 加藤 孝君 登壇〕
○商工農林部長(加藤 孝君) 私からは、3点目の観光客に対するアピール策と第68回フェアの実施内容についての御質問にお答えします。
 まず、観光客に対するアピール策といたしましては、第70回記念となみチューリップフェアで出現するツインタワーや、北門から噴水までつなぐ新たな丘の園路、そして、それぞれから望む眺望などを、各種出向宣伝や旅行会社訪問等の機会を通じて、積極的にPRすることに努めてまいりたいと考えております。
 また、四季彩館などの公園周辺施設、庄川遊覧船や散居村展望施設と新タワーなどリニューアルする砺波チューリップ公園を有機的に結びつけることで、さらなる誘客につなげてまいりたいと考えております。
 いずれにしましても、新たなチューリップタワーや芝生広場等で、景観がより美しく、楽しめることとなるチューリップ公園が、まずは市民の皆さんに愛され、市民自らが市内外にPRしていただくことで、強力なアピールにつながるものと考えております。
 次に、第68回となる2019となみチューリップフェアの実施内容とコンセプトにつきましては、「笑顔咲く 彩りの春」をテーマに、「魔法」をキーワードとして、4月22日から5月5日までの14日間開催いたします。
 今回は、キーワードの「魔法」に合わせた展示装飾と写真を撮りたくなるような仕掛けのほか、新天皇陛下御即位とあわせた祝賀ムードの演出などで、お客様をお迎えしたいと考えております。
 園内の展示では、フェア最大の見どころである大花壇の地上絵を21万本のチューリップで、「魔法」をイメージして描くほか、人気スポットの花の大谷では、会期前半は、入り口を白色のチューリップで雪をイメージし、出口に向かってピンク色のチューリップで春の桜を表現します。そして、会期後半は、色とりどりのチューリップで装飾することとしております。
 また、今回、新しく高さ5メートルのチューリップツリーのほか、白から青へと色が変化し、華やかさを演出するビオラの里、ピンク一色に染まるシバザクラの丘など、チューリップ以外の花々でも見どころを設けることとしております。
 そして、メーンゲート北側の歓迎ディスプレイでは、来場記念の写真スポットとするほか、5月1日の元号が変わることを記念して、一部展示の入れかえを行い、改元にちなんだ装飾といたします。
 さらにチューリップ四季彩館では、春季特別企画展として、昨年12月に新たに品種登録された富山県産品種である「白天使」や「恋の始まり」を展示するほか、常設展示ホールのワンダーガーデンでは、香りのあるチューリップにこだわった展示を行います。
 本市といたしましては、こうした魅力ある企画に加え、おもてなし講座の成果を生かしながら、市職員を初め、市民ボランティアなどフェアに携わる全ての関係者が、心を込めたおもてなしにより来場されたお客様に満足していただけるよう努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(川岸 勇君) 山田順子君。
 〔6番 山田順子君 登壇〕
○6番(山田順子君) ただいまにもありましたように、私たち市民も一緒になって、チューリップフェアを盛り上げて、PRしていきたいと思います。
 次に、大項目の2、安全・安心なまちづくりの推進についての小項目の1、第24回全国女性消防操法大会出場の女性消防団員への支援についてお伺いいたします。
 女性団員の皆さんには、本年11月13日に横浜で開催される第24回全国女性消防操法大会に富山県代表として出場するために、昨年10月半ばから、日々練習に励んでおられることに、御健闘を祈るものであります。
 この大会は、女性消防隊の消防技術向上と士気の高揚を図り、もって地域における消防活動の充実に寄与することを目的とされております。
 男性団員の減少傾向にある中、女性団員は、ひとり暮らし高齢者宅の防火や安全、安否確認の訪問を初めとするソフト面で活動されており、そしてまた、今後は住宅用火災警報器設置の呼びかけにも大変重要な役割を担われるものと思います。
 このたびの平成31年度予算にも、大会出場事業費として167万円を計上していただき、御配慮に感謝申し上げる次第であります。
 この大会出場を機会に、団員同士のきずなを結び、連携を深められ、昨年10月19日に富山市で開催された男性団員の全国大会で、立派な成績を上げられた庄下、栴檀山の両分団のように、思い出に残る、すばらしい大会になるよう指導、訓練についての支援体制と温かい御配慮を願うものであります。
 しかし、何といってもゼロからのスタートであり、男性と違い、子育てや家事の負担も大きく、また、仕事の都合等で日程の調整も大変だと思います。4月からは、正式に選手を定め、練習されると聞いておりますが、選手に対する温かい対応と支援体制や今後のスケジュールについて、夏野市長にお伺いいたします。
 次に、2点目、木造住宅耐震改修支援事業の補助拡充に伴う、今後の推進についてお伺いいたします。
 東日本大震災から8年が経過しつつあり、予想外の熊本地震や北海道胆振東部地震など、近年多発する地震に対して、防災訓練や防災意識の高揚のための特に自助の意識啓発が必要であると考えます。
 昨年11月に会派の1期、2期で視察した熊本市では、災害の教訓から、まず命を守ることが第一であり、自助努力として、1、木造住宅の耐震化の必要性、2、たんす等の家具の固定の大切さについて話されていました。
 地震対策には、家屋の耐震化は必須であり、これまで耐震診断や改修工事の一部を支援する事業が進められており、平成26年10月から、耐震化に取り組みやすくするために住宅の一部の耐震化にも支援されています。砺波市の木造住宅の耐震診断と改修については、平成21年度から平成29年度までの合計で、耐震診断が74件、耐震改修は、部分改修の4件も含め11件であり、平成30年度は、平成31年1月末実績で、診断8件、全部改修1件となっています。
 また、砺波市における住宅の耐震化率の推移を見てみますと、平成19年度の62%に比べ、平成25年度は72%となり、10%増加、6年後の2025年は90%の目標を掲げ、鋭意努力されているところであります。
 木造住宅の耐震化を加速させるため、昨年11月、国と県、市町村による木造住宅耐震改修の支援事業について、平成31年4月から、補助上限を現行の60万円から100万円に引き上げるとの方針が示されました。現在、広報となみやホームページ、啓発チラシ、税金の納付書封筒等でPRに努めておられるところでありますが、これを機会により一層、積極的に呼びかけることが必要と考えます。今後の推進について、喜田建設水道部長にお伺いいたしまして、2項目めの質問を終わります。
○議長(川岸 勇君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 私からは、今ほどの質問のうち、第24回の全国女性消防操法大会出場の女性消防団員への支援についての御質問にお答えをいたします。
 伺いますと、山田議員もかつて指揮者として全国大会に出場されたと伺っております。そういった意味で思いもひとしおなのかなというふうに思いますが、本年11月に横浜市で開催されます第24回全国女性消防操法大会に、富山県代表として砺波市消防団の出場が決まっておりまして、議員御紹介のとおり、現在、全国大会に向けた訓練が行われております。
 訓練の具体的な内容につきましては、昨年10月の訓練開始以来、週に1回、基礎訓練に取り組まれ、3月からは訓練日数を週2回に増やされて、消防署員によります適切な指導により、操法のレベルアップを図っておられるというふうに伺っております。
 なお、選手の選考につきましては、砺波市消防団において4月までに決定され、その後、大会に向けた本格的な訓練を行い、市の操法大会、それから県の操法大会において、全国大会を想定して操法を披露される予定と伺っております。
 市としても、今年度、操法で使用されます軽可搬ポンプを購入して、訓練に必要な環境を整えるなど、既に支援を進めておりますが、平成31年度当初予算におきましては、訓練活動費や大会出場に伴う出場経費などを計上したところであり、全国大会で、訓練の成果が十分に発揮できるよう支援をしてまいりたいと考えております。
 昨年の庄下、それから栴檀山両分団の活躍に続き、本市の女性消防団が、来る全国大会において優秀な成績を上げられ、市民の間に女性消防団員への関心が広まって、また、その活動がより活性化し、地域防災力の強化にもつながるよう期待したいというふうに考えております。
 私からは以上でございます。その他につきましては、担当部長からお答えをさせていただきます。
○議長(川岸 勇君) 答弁を求めます。
 喜田建設水道部長。
 〔建設水道部長 喜田真二君 登壇〕
○建設水道部長(喜田真二君) 私からは、2点目の木造住宅耐震改修支援事業の補助拡充に伴う、今後の推進についての御質問にお答えいたします。
 本市では、これまで木造住宅耐震改修支援事業について、広報となみやホームページ、建築組合などの会合で、支援事業の説明を行ってきたほか、毎年開催されます砺波市総合防災訓練においてブースを設け、パンフレット配付やパネル展示をするなど、災害に対する意識啓発や支援事業の周知に努めてきたところであります。
 今回の補助制度拡充を契機に、新年度では、固定資産税納税通知書に同封しております支援事業に関するチラシを、大きな紙面でさらに見やすくし、改めて耐震改修支援制度の活用について案内するとともに、市内の建築事業者と連携を図り、経年劣化や増改築等による住宅のリフォームに合わせた耐震改修を積極的に呼びかけてまいります。
 私からは以上でございます。
○議長(川岸 勇君) 山田順子君。
 〔6番 山田順子君 登壇〕
○6番(山田順子君) 次に、大項目3、子どもたちの安全・安心を守る教育環境の整備についての1点目、通学路に隣接する用排水路等の安全対策強化についてお伺いいたします。
 富山県は、水王国と言われるほど水が豊富で、用排水路もきちんと整備され、とても住みよい環境にあります。市道の脇にも用排水路が多くあり、これらの多くは、その時々により水の量が増減しています。また、道路の排水も流れ込むために、その管理者は県や市や土地改良区など、わかりにくい状態にあります。
 用排水路の中には、水路の幅、深さ、水量等、水深15センチ水があれば、万が一の場合、大事に至る可能性もあり、人が転落しないような配備も必要かと考えます。
 昨年6月の開田議員の質問に、道路の路肩等に歩行者の転落防止のために防護柵を設置する基準は、国土交通省による道路に関する設計要領を参考に設置する、設置検討することとしており、具体的には道路面と水路底との高低差及び水路幅や道路ののり勾配の割合なども含め、総合的に判断しているとのことでありました。
 そこで、例えば鷹栖地区の通学路にもなっている市道の両側に幅1メートル、深さ0.8メートルの用水路があり、東側一部に安全ガードレールが設置されていますが、西側は全くありません。現に低学年児童が誤って川に転落した事例もあります。
 最近、子どもたちだけでなく、高齢者の転落事故のニュースも耳にしますが、県においては、用排水路が多く、転落による死亡事故の多発する県下において、改めて事故原因を調査することが打ち出されています。
 これらのことから、地元のことをよく知っている自治振興会や土地改良区等の要望も十分検討され、用排水路における防護柵等の注意喚起の看板の設置などの対策強化をすべきと考えますが、今後の対応について、喜田建設水道部長にお伺いいたします。
 最後に、2点目、安全で安心な登下校のための「ながら見守り」の早期取り組みについてお伺いいたします。
 昨年5月に新潟市で発生した女児殺害の痛ましい事件など、児童を交通事故や不審者から守る活動が全国で推進されています。
 砺波市の各小学校区では、それぞれにPTA正会員による巡回ボランティアを初め、高齢者による巡回ボランティア、一部振興会の青色回転灯パトロール車活動など、各地区で熱心に見守り活動に取り組んでおられるところでありますが、最近、高齢者の労働力が求められる中、ボランティアが不足し、下校時間帯は人手が少なくなっている現状にあります。
 このような中、国では、登下校防犯プランが決定され、施策の一つに、「ながら見守り」を掲げ、推進され、少しずつ広がりを見せています。
 県警によると、子どもに対する声がけやつきまといは増加傾向にあり、昨年1年間に県内で確認されたのは511件で、前年と比べて41件も増えたとのことであり、登校時間に比べて、児童や生徒の下校時間はまちまちで、声がけやつきまといは夕方に確認されることが多いとのことであります。
 昨年から、南砺市、そして氷見市も取り組まれ、この2月14日には、県内郵便局も参加されました。
 昨年12月の一般質問に引き続きではありますが、小さなシールを張って見守る、あまり負担のかからない活動であり、砺波市ならではの地域ぐるみの結の力を示す、温かい取り組みであると思います。もしかしたら、前述した用排水路の転落事故の回避にもつながるかもしれません。再度の提案となりますが、当局の考えをお伺いいたしまして、最後の質問とさせていただきます。
○議長(川岸 勇君) 答弁を求めます。
 喜田建設水道部長。
 〔建設水道部長 喜田真二君 登壇〕
○建設水道部長(喜田真二君) 私からは、1点目の通学路に隣接する用排水路等の安全対策強化についての御質問にお答えいたします。
 まず、議員が引用されました昨年の6月議会における開田議員への答弁につきましては、市道脇、いわゆる隣接の用排水路等への安全防護柵等の設置基準についてのものでございまして、あくまでも設置する際の判断基準をお答えしたものでございます。
 そこで、議員御質問の対策強化の進め方につきましては、これまでに幾度か御説明申し上げましたとおり、学校やPTA、警察、道路管理者などが連携して実施する砺波市通学路交通安全プログラムに基づいて、対策を要するとされた区間について、優先的な設置を検討し、整備を行ってきているところでございます。
 また、本プログラムに基づく安全対策工事につきましては、国の社会資本整備総合交付金事業の活用が可能でございまして、これまでもその補助制度を活用し、市道矢木東石丸線、いわゆる砺波中部スーパー農道など、順次整備を進めてきているものでございます。
 なお、同プログラムにおける要対策箇所は、小学校単位で取りまとめられているものであり、学校やPTAの意見だけでなく、御発言にありました地元自治振興会や土地改良区等の御意見を反映することも可能でありますので、このことにつきましては、地域において十分に情報共有をしていただきたいと考えております。
 一方で、本プログラムに該当しないさまざまな危険箇所につきましても、各地区の自治振興会などを通じまして、非常に多くの整備要望をいただいているところでございます。
 それらの要望につきましては、現地を確認させていただき、危険、緊急などの観点を勘案し、財源を確保した上で、計画的に整備を進めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(川岸 勇君) 答弁を求めます。
 畑教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 畑  進君 登壇〕
○教育委員会事務局長(畑  進君) 私からは、2点目の子どもたちの安全・安心な登下校のための「ながら見守り」の早期取り組みについての御質問にお答えをいたします。
 この件に関しましては、昨年の12月定例会でお答えをしておりますけれども、改めてお答えをいたします。
 現在、市内の各小学校には、それぞれ見守り隊として、地域の御協力を得ながら、安全・安心な登下校に御尽力をいただいており、その取り組みを広く広げる手法として、玄関の掃除をしながら、犬の散歩をしながらなどの「ながら見守り」を既に自発的に取り組んでいる見守り隊もございます。
 議員御発言の「ながら見守り」につきましては、富山県の地域安全活動推進のため、一人一人が日常生活の中で見守りの意識を持つことで、見守りの担い手の裾野を広げようとする、そういう取り組みの一環でございます。
 本市におきましても、これまでの見守り隊活動に加え、広く市民にこの意識が醸成されるよう、砺波警察署などの関係機関や市の関係部署と連携、調整の上、本市では、「ながら見守り」のシールを公用車に張りつけて市内を走ったりするなどの対応をしております。
 今後は、砺波市PTA連絡協議会において、「ながら見守り」に取り組んでいる事例を紹介し、多くの校区での「ながら見守り」がこれまで以上に推進されるよう情報提供してまいります。
 私からは以上であります。
○議長(川岸 勇君) 8番 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 郷土の未来を切り開く基盤づくりのためにはどのようにすべきかという観点で、市民の目線で、一問一答方式により質問します。
 まず、“となみ創生”まちづくり総合戦略です。
 2019年度で5年の計画期間が満了する総合戦略は、砺波市人口ビジョンを踏まえて、砺波市総合計画及び第2次砺波市総合計画を最上位計画として策定されています。
 それで、総合戦略は、2060年、目標人口4万人を目指しています。平成29年2月定例会一般質問で、市人口ビジョンの2045年目標値4万3,159人の達成見通し、新たな施策構想を尋ねたところ、目標を達成するための施策を講じて、着実に推進したい。見通しは努力次第との答弁でした。今後の子育て支援策が成果を上げ、合計特殊出生率が改善したとしても、出生数が増加しないと根本的な対策とはならないと考えます。本市の2018年12月末現在の住民基本台帳によれば、ゼロから14歳人口は6,266人であり、年少人口は減少基調です。
 そこで、質問の第1の1、人口ビジョンは途中ではあるが、年間出生数は2020年399人、また、年少人口6,161人を目標とするが、見通しはあるのか、お尋ねします。
○議長(川岸 勇君) 今井企画総務部長。
 〔企画総務部長 今井 潔君 登壇〕
○企画総務部長(今井 潔君) まず、出生数につきましては、平成30年富山県人口移動調査によりますと、平成29年10月1日から平成30年9月30日までの1年間の本市の出生数は305人であります。
 このことは、晩婚化等に起因する社会的な少子化の波によるものであり、出生数は減少傾向にあるものと認識をしております。
 このような中、市では、重点的に施策を実施することとしております10WAVEプロジェクトの1番目に子育て応援プロジェクトを位置づけまして、母子保健や子育て支援サービスの充実など、妊娠、出産、子育てに対する切れ目のない支援を続けているところでありますが、人口ビジョンにおいて目標として掲げております年間出生数を達成することは容易ではないと考えております。
 また、年少人口につきましても減少傾向ではありますが、平成30年の年少人口における本市の転入と転出との差、いわゆる社会増減では、1年間で49人増加しているところであります。
 このように若い世代が多く転入しているという明るい兆しも見られているところであり、今後の市内の住宅開発の情勢等も踏まえますと、2020年の年少人口目標を達成することも期待できるものと考えております。
 以上であります。
○議長(川岸 勇君) 引き続き答弁がありますので、答弁席に着席ください。
 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 少子化の大きな要因は、未婚、晩婚だろうと思います。大変難しい問題だと思っております。
 次に、人口ビジョンの出生に関する仮定によれば、段階的に合計特殊出生率が上昇し、2030年は希望出生率2.00程度、2040年に、人口置換水準の2.07程度まで向上するとしています。
 一方、昨年出された自治体戦略2040構想研究会の2つの報告は、いわゆる社人研の平成30年3月の推計人口をもとに検討して、第32次地方制度調査会へ諮問として、引き続き議論の土台としています。
 そこで、質問の第1の2、合計特殊出生率が希望出生率2.00、2.07程度まで向上するとした目標の根拠とその見通しをお尋ねします。
○議長(川岸 勇君) 今井企画総務部長。
 〔企画総務部長 今井 潔君 登壇〕
○企画総務部長(今井 潔君) 本市の人口ビジョンにおけます合計特殊出生率の目標数値の根拠につきましては、国及び県で策定されましたビジョンの考えに準拠したものであります。
 国の長期ビジョンにおいては、2030年の目標を、国民の希望出生率の1.8としており、これを踏まえて県の人口ビジョンでは、県民の希望出生率の1.9としております。2040年以降、国、県、いずれも人口置換水準の2.07まで上昇する目標としております。
 本市におきましては、20歳から40歳の子育て世代のアンケート調査を踏まえまして、市民の希望出生率の2.0を目標として掲げたものであります。
 なお、本市の平成29年の合計特殊出生率は1.53でありまして、国の合計特殊出生率1.43に比べ、高い数値ではありますが、目標数値の達成は容易ではないと考えております。
 出生率につきましては、社会全体が子どもを産み育てようという気運が大きく影響するものであり、国を挙げて、出生率の向上に向けた取り組みを続けていくことが重要であると考えております。
 今後も、国や県、企業などと連携しながら、出産や子育ての希望をかなえる環境づくりに取り組むことで、子どもを産み育てようという気運の醸成を図り、目標とする出生率に近づけてまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(川岸 勇君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 希望がかなえられれば大変いいわけですが、なかなかうまいこといかないと思っております。
 次に、人口は物事の基本であると思います。各種将来計画の基礎人口は、より確かな推計が求められます。人口が増加基調にあれば、多少ぶれがあっても、何とか修正できると思います。
 日本は、今、人口減少という国家存亡の危機という人もいます。これまでの少子化に伴う出生数の減少で、既に女児の数は少なくなっており、将来、当然に出生数は減ります。この人口減少にまつわる問題の難しさは、日々の変化が極めてわずかであることだと思います。静かな有事です。
 戦後のGHQによる産児制限、政府による人口調整政策、日本人口会議の子どもは2人まで宣言、1989年の合計特殊出生率がひのえのうま年を下回り、1.57ショックが起きても、出生数改善策は特に講じられなかった歴史があり、政治は逃げていたように思います。
 それで、本市だけが特別な施策を講じても、疲弊するだけであるというふうに考えます。
 そこで、質問の第1の3、人口ビジョンは途中目標を達成することは厳しいと思うが、人口ビジョンの見直しについての考えをお尋ねします。
○議長(川岸 勇君) 今井企画総務部長。
 〔企画総務部長 今井 潔君 登壇〕
○企画総務部長(今井 潔君) 市の人口ビジョンは、国立社会保障・人口問題研究所、(通称)社人研と申しておりますが、これが平成25年3月に発表した将来人口推計をもとに、国の長期ビジョンや県の人口ビジョン、市民アンケート等を踏まえまして、平成27年10月に策定したものであります。
 昨年の3月には、社人研から、最新の人口動態を踏まえた新たな将来人口推計が発表されたところであり、これを受けて、国や県の中には、新年度において、現行のビジョンを見直すといった動きも見られるところであります。
 なお、昨年の9月定例会でもお答えいたしましたとおり、社人研の将来人口推計が、5年前の推計よりも、2030年の比較でございますと882人増と上方修正されておりまして、本市の人口ビジョンを上回っていることから、2030年の途中の目標では達成することが厳しい状況にはないと考えております。
 現在のところ、出生数等の個別の人口では、人口ビジョンの達成が難しいものもありますけれども、全体の人口では、2030年ごろまで目標人口を達成する見込みであることから、人口ビジョンの見直しにつきましては、大きく下方修正する必要が生じた時点で検討してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(川岸 勇君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 大いに期待しております。
 次に、総合戦略等です。
 2019年度は、進捗状況を検証するとともに、総合戦略の総仕上げと次期総合戦略の課題の洗い出し等を進める年です。
 一方、第32次地方制度調査会では、人口減少が深刻化し、高齢者人口がピークを迎える2040年ころから逆算し、顕在化する諸課題に対応する観点から、圏域における地方公共団体の協力関係、公・共・私のベストミックス、その他の必要な地方行政体制のあり方について調査、審議を進めているところです。
 いわゆる地制調は、1、スマート自治体への転換、2、公・共・私による暮らしの維持、3、圏域マネジメントと二層制の柔軟化、4、東京圏のプラットフォームの4つを掲げ、解決策を模索し、全力で取り組むことで、人口増加を前提とした社会経済モデルの総決算を行うことで乗り越えて、人口減少に対応した社会経済モデルとなることを求めています。
 これは、自治体総合戦略の成果が十分でないから、自治体戦略2040構想という発想が生まれたように私は思います。いずれにしても、総合行政を行う市にとっては大きな課題です。
 2019年には、市公共施設再編の骨格が固められるが、人口ビジョン総合戦略では、いつごろ、どれくらいまで人口が縮減するかは示してありません。先が見えないトンネル状態は不安です。戦略の要諦は悲観的に考えて、楽観的に行動することと思います。とにかく市民と真実を共有することであると思っております。
 そこで、質問の第1の4、2019年度で総合戦略の計画期間が満了するが、次期総合戦略の策定準備をどのようにするのか、また、人口ビジョン総合戦略と一連のものとして策定した総合計画に影響はないのか、お尋ねします。
○議長(川岸 勇君) 今井企画総務部長。
 〔企画総務部長 今井 潔君 登壇〕
○企画総務部長(今井 潔君) 市では、同じ種類の計画が同時に存在することによります市民の混乱を避けるため、平成27年に策定いたしました市人口ビジョンと“となみ創生”まちづくり総合戦略の計画内容を包含する形で、平成29年に、第2次砺波市総合計画の基本構想並びに前期基本計画を策定したところでございます。
 具体的には、人口減少克服、地方創生という目的を明確化いたしまして、数値目標などを設定することで、総合戦略としての内容を備えて策定したものでございます。
 これによりまして、当初、平成31年、2019年度までであった総合戦略の計画期間は2021年度までとしているところであります。
 次期総合戦略の策定につきましても、現計画と同様に、市総合計画後期基本計画、これは計画期間を2022年から2026年までの5年間とする計画でございますけれども、この計画に包含する形で策定したいと考えており、国や県の次期計画を踏まえるとともに、2020年度から市民アンケートを行うなど、策定の準備を進める予定としております。
 なお、市人口ビジョン及び総合戦略を市の最上位計画であります総合計画と一体的に推し進めることによるマイナスの影響はないものと考えております。むしろ、政策方針の一元化を図ることで、市民にわかりやすい行政運営を行うとともに、より長期的な展望に立ち、将来を見据えたまちづくりを進めることができるものと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(川岸 勇君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 2014年12月に政府が閣議決定した、まち・ひと・しごと創生長期ビジョンでは、人口減少に歯どめがかかると、2060年に総人口1億人程度を確保し、その後、2090年ころには人口が平常状態になることが見込まれるとしておりますが、実現できるかどうか、とても不安です。
 次に、質問の第2は、水道事業の経営です。
 水道は、人の飲用に適する水として供給する施設で、生活と健康には欠かせないものです。現在、平成31年度から10年間の砺波市水道ビジョンを、また、このビジョンをもとにした砺波市水道事業経営戦略の策定作業が進められています。
 そこで、質問の第2の1、市水道ビジョン及び市水道事業経営戦略の策定に当たっては、どのような経営課題があるのか、また、それらにどのような基本的な考え方のもとに施策を講ずるのか、お尋ねします。
○議長(川岸 勇君) 喜田建設水道部長。
 〔建設水道部長 喜田真二君 登壇〕
○建設水道部長(喜田真二君) 平成31年度からの向こう10年間の新たな水道ビジョンにつきましては、先の2月の全員協議会においても御説明させていただきましたとおり、基本理念を、「いつまでも安心して飲める水道水を未来に」とし、国の新水道ビジョンにある安全、強靱、持続の3つの理想像を踏まえ、昨年度調査いたしましたアセットマネジメント調査による中長期的な視野に立った取り組みの方向性に基づくものとしております。
 具体的な方針といたしましては、基本目標として、まず、災害に強い水道や健全経営を保つ水道など6項目を定め、基本施策として、水道施設の耐震化や経営基盤の強化など10項目に取り組むこととしており、現在、実施しておりますパブリックコメントを経て、本年3月末に策定するものであります。
 また、経営課題につきましては、先ほどの自由民主党砺波市議会議員会代表の山森議員の御質問に市長よりお答えしましたとおりであり、特に人口減少や空き家の増加などの社会情勢の変化により、今後は、給水人口の減少に伴う水道料金の減収が見込まれることから、事業経営が厳しくなることを予測しております。
 それに対する施策として、基本的な考え方につきましては、昨年度調査いたしましたアセットマネジメントの結果を踏まえまして、経営戦略による投資・財政計画に基づき、一層の経営コストの削減に努めるとともに、漏水対策などによる有収率の向上に取り組んでまいりたいと考えております。
 私からは以上です。
○議長(川岸 勇君) 引き続き答弁がありますので、答弁控え席に着席ください。
 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 答弁のあった経営課題も含めて質問したいと思います。
 質問の第2の2番には、固定資産台帳、財産台帳はきちんと整備されて、技術面での災害対応がきちんとできる体制、技術が継承できる人的な体制整備はできているのか、お尋ねします。
○議長(川岸 勇君) 喜田建設水道部長。
 〔建設水道部長 喜田真二君 登壇〕
○建設水道部長(喜田真二君) 固定資産台帳や財産台帳の整備につきましては、毎年、工事が終わった段階で台帳整備を行っており、日ごろより適切に資産管理を行っているところであります。
 災害対応に関しましては、昨年度策定いたしました砺波市上水道業務継続計画、いわゆる上水道BCPにより、地震などの災害に対するライフラインの予防対策や応急対策が行える体制としているところであります。
 また、それらの対応を確実に行うため、水道技術管理者の資格を持った職員が2名在席しているほか、技術の継承や能力の向上を図るため、積極的に職員研修等を行うとともに、毎年開催しております砺波市総合防災訓練において、砺波管工事業協同組合と連携を図り、災害時における復旧工事の訓練を行うなど、緊急時の体制を整えているところでございます。
 以上でございます。
○議長(川岸 勇君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 将来をしっかりと見通して、計画的な対応をお願いしたいと思います。
 次に、市水道ビジョン及び市水道事業経営戦略の策定に当たっては、人口減少、特に少子化が見込まれることから、長期的な視点から、給水人口の見通し、1人1日平均配水量、有収水量、老朽管対策、繰延収益などを十分踏まえ、安定的かつ継続的に水道事業を運営するためには、水道事業の健全経営に努めることが肝要であります。
 そこで、質問の第2の3、市水道ビジョン及び市水道事業経営戦略の策定に当たり、給水人口1人1日平均配水量、有収水量、耐震化対策などをどのように見込み、この先の経営をどう見通しておられるのか、お尋ねします。
○議長(川岸 勇君) 喜田建設水道部長。
 〔建設水道部長 喜田真二君 登壇〕
○建設水道部長(喜田真二君) 新たな水道ビジョンと経営戦略の策定につきましては、本市の人口ビジョンをもとに、給水人口、1人1日平均配水量や有収水量を見込んでいるものであり、今後、人口の減少が予想される中で、今後10年後の給水人口が約1,300人、率にいたしまして約2.7%減少し、1日当たりの有収水量につきましては、約600立方メートル、約4%減少するなど、水需要においては、徐々に減少傾向が続くものと見込んでいるところでございます。
 また、耐震化対策につきましては、今年度、上中野配水池の耐震化工事が完了したことから、主要配水施設の耐震化については全て終了したところであります。
 新年度からは、砺波市基幹管路耐震化更新計画に基づき、計画的に基幹管路の耐震化更新事業に取り組むこととしており、これらを含めた今後の経営見通しにつきましては、財政シミュレーションを行ったところ、当面の間は単年度黒字を維持することができる試算が出ていることから、健全経営が行える見通しであると考えているところでございます。
 私からは以上でございます。
○議長(川岸 勇君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 現在、水道ビジョン案のパブコメ中だと思いますが、その需要では、市人口ビジョンによる推計をもとに算出してありますが、2008年からの実績を見ると、2028年給水人口4万6,567人は、グラフで見る限り、過大に見えます。とにかく災害時等の対応にも含めて、的確な行政判断のもとで安定的な経営に努めていただきたいと思います。
 次に、人口減少に伴う水の需要の減少、水道施設の老朽化、深刻化する人材不足等の水道の基盤強化を図るため、所要の措置を講ずることで、改正水道法が本年施行されます。
 この改正水道法は、水道事業の基盤強化を前提としつつも、地方公共団体が水道事業者としての位置づけを維持しつつ、厚生労働大臣等の許可を受けて、水道施設に関する公共施設等運営権を民間事業者に設定できる方式、いわゆるコンセッション方式の導入をよいとするものです。
 これらの背景には、公共事業が落ち込む中で、上下水道設備投資は下げどまり、更新需要見込みから、地方の厳しい財政事情と技術職員の後継者難から広域化、民営化を求める大手銀行や、経営効率を高めるため民間事業者の活用を求める国内シンクタンクの意見等があります。なお、麻生副総理が、2013年に米シンクタンクの講演で、日本の水道は全て民営化すると発言し、政府は水道事業の民営化に邁進してきた経緯もあります。
 それで、災害発生時における応急体制、隣接市との応援体制の整備等ができるのか、民間事業者による水道施設の更新、事業運営をモニタリングする人材や技術者を確保できるのかなどの懸念があります。今回の水道法一部改正で進めようとする広域化、民営化は、水道事業の課題の改善には必ずしもつながらないと考えます。市民の中には、水道法の一部改正による水道事業の民営化が報道されたことから、心配する人もいます。
 自由民主党砺波市議会議員会の代表質問と一部重複しますが、そこで、質問の第2の4番です。
 改正水道法にいわゆるコンセッション方式が導入されたが、水道は基本的に商品ではないので、砺波市は、行政サービスとして責任を持って水道水を提供していく必要があると考えます。市の基本的な考え、方針をお尋ねします。
○議長(川岸 勇君) 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 今ほどの御質問のコンセッション方式の導入に対する本市の考え方につきましては、議員もおっしゃいましたが、きょうの山森議員の代表質問でもお答えしたとおりでありまして、利用者へのサービスが低下することが懸念されるということもあります。
 また、例えば災害発生時においては、先ほど部長からもありましたが、上水道BCPに基づきまして、迅速かつ的確な対応ができる体制を整えていると考えられますことから、本市におきましては、コンセッション方式を導入する必要はないというふうに考えております。
○議長(川岸 勇君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 将来にわたり、行政施策として、安全でおいしい水を供給していただきたいと思います。
 次は、下水道事業の経営です。
 まず、質問の第3の1です。
 平成30年12月31日現在の下水道事業計画区域内における使用可能な世帯数及びその普及率、そのうちの下水道に接続した世帯数及びその接続率は幾らか、お尋ねをします。
○議長(川岸 勇君) 喜田建設水道部長。
 〔建設水道部長 喜田真二君 登壇〕
○建設水道部長(喜田真二君) 平成30年12月末現在、下水道が使用可能な世帯数は、公共下水道エリアで1万1,805世帯で、その普及率は69.8%となっております。
 そのうち下水道に接続された世帯数は1万475世帯で、その接続率は88.7%となっております。
 以上でございます。
○議長(川岸 勇君) 引き続き答弁がありますので、答弁席にお願いします。
 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 今答弁のあった使用可能な世帯数と下水道に接続した世帯数の差は、使用可能な状態であるので、営業努力で稼ぐことができると思っております。
 そこで、質問の第3の2、使用可能な状態から経過年数3年未満の世帯数、同3年超の世帯数はそれぞれ幾らか、また、使用可能な状態から3年を超えている世帯に対してどのような営業努力をしたのか、さらに、このうち接続見込みのないものにどう対応するのか、お尋ねします。
○議長(川岸 勇君) 喜田建設水道部長。
 〔建設水道部長 喜田真二君 登壇〕
○建設水道部長(喜田真二君) 下水道に接続可能な世帯で、いまだ下水道に接続されていない世帯数につきましては、平成30年12月末現在で、接続使用可能な状態から3年未満の世帯数261世帯でございまして、3年を超える世帯数は1,069世帯となっております。
 また、使用可能な状態から3年を超えている世帯を含めた未接続世帯に対しましては、広報となみやホームページなどにおいて、早期接続のお願いをしているところであり、事業所に対しましては、毎年、接続依頼の文書を送付しているほか、一般世帯につきましては、実態調査を改めて精査した上で、接続依頼を行うこととしており、引き続き接続に対するPRを積極的に行ってまいります。
 なお、空き家などの接続の見込みのないものにつきましては、現実的に接続をお願いすることは大変難しく、今後、新たに入居があった時点などにおいて、改めて接続をお願いしたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(川岸 勇君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 大変だと思いますが、努力をお願いしたいと思います。
 次は、質問の第3の3です。
 現在、整備計画区域全域の整備が完了して、営業開始した場合において、接続率90%と仮定した場合の経営収支見通しはどうか、また、下水道事業計画の実績をどのように評価しているのか、お尋ねします。
○議長(川岸 勇君) 喜田建設水道部長。
 〔建設水道部長 喜田真二君 登壇〕
○建設水道部長(喜田真二君) 2020年度に公営企業会計に移行することに伴い、現在、財政シミュレーションを行っており、接続率を90%と想定して試算している中では、当面の間、経営に支障が出ない結果となっているところでございます。
 議員御質問の下水道整備計画区域全域の整備が全て完了した場合の経営収支の見通しにつきましては、財政シミュレーションと同様な試算条件であることから、現段階では、問題がないものと考えているところでございます。
 また、下水道事業計画の実績の評価につきましては、現在、ほぼ計画どおり事業が進捗しており、整備が完了した地域においては、順次、公共下水道への接続をしていただいており、生活環境の改善が着実に図られている状況から、評価できるものと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(川岸 勇君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 次は、未整備区域の問題です。
 砺波市下水道整備基本計画の見直し及び次期中期経営計画の策定については、砺波市下水道計画策定委員会において、意見書の取りまとめがされ、近く市へ提出される予定です。
 下水道事業の経営課題は、全市下水道構想と急激な人口減少との兼ね合いをどう調整するかだと思います。散居の光と影の、影の部分をどうするか、克服していく必要があると考えております。
 それで、下水道整備基本計画の見直し及び次期中期経営計画の策定に当たっては、これまでの発想での計画づくりではなく、悲観的に考えて、楽観的に行動することが大切です。下水道への接続を確かなものとするため、未整備区域の全世帯の意向確認を書面で行うなど、十分に精査し、確実な整備計画を立てて、経営面では、料金収入を90%と見込むなど、確実な経営収支見通しのもとに事業経営をする必要があります。
 そこで、質問の第3の4ですが、未整備区域の30年、50年先の人口予測をした上で、各世帯の意向を十分把握して、確認し、的確な整備計画を立てるとともに、確実な収入を見込んだ経営収支見通しのもとに事業の推進を提言いたします。
○議長(川岸 勇君) 喜田建設水道部長。
 〔建設水道部長 喜田真二君 登壇〕
○建設水道部長(喜田真二君) 未整備地域における今後の下水道整備につきましては、砺波市下水道計画検討委員会において、現行計画における現状や今後の見通し等の諸課題を踏まえ、将来の下水道整備のあり方について協議を行っていただいているところであり、今後、市に報告されます検討委員会からの意見書に基づき、新年度において、本市の人口ビジョンに基づく中長期的な水洗化人口予測や経営収支などを的確にシミュレーションした上で、経営収支のバランスのとれた整備計画の見直しを行う予定としているところでございます。
 なお、整備計画を見直すに当たっては、未整備地域の方々の意向を十分に確認し、丁寧な説明を行い、理解が得られますよう努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(川岸 勇君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 次は、合併処理浄化槽整備に対する財政支援です。
 散居村では、合併処理浄化槽で整備することが、財政及び市民負担が軽くて、効率的であると考えます。
 「公共下水道と合併処理浄化槽の比較・検討について」によれば、処理水の水質については大きな差はありませんと判示されています。また、未整備地域における合併処理浄化槽の設置世帯は約50%近いと資料説明されておりますが、経済効果比較は、利用者の立場と市の立場の2つがあると思います。市の立場では、約50%近い世帯の費用負担の軽減を少しは考慮してもよいと考えます。
 私は、整備計画区域に居を構えているが、整備計画の遅れから、やむを得ず住宅改築は当面合併処理浄化槽で対応し、使用可能な状態、公共ます整備完了後、すぐに合併処理浄化槽を撤去して、下水道に接続いたしました。その経験から、合併処理浄化槽のデメリットとして示す以上に課題があると思います。
 なお、小矢部市にも維持管理費に対する補助制度があります。
 今回の下水道整備基本計画の見直しで、整備区域から外れる地域については、合併処理浄化槽の整備、設置の促進を図る必要があると思います。整備区域から外れる地域の市民にとっては、差別されたような意識を持たれないように対応する必要があると考えております。
 そこで、質問の第3の5は、計画区域から外れる区域の合併処理浄化槽の財政支援については十分な措置を講ずることを提言いたします。
○議長(川岸 勇君) 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 今までの砺波市下水道計画検討委員会でも、その議論の中で、委員の意見として、計画の見直しに伴い、合併処理浄化槽による汚水処理となる地域ができることはやむを得ないものと考えるが、公共下水道と合併処理浄化槽との整備手法の違いによる不公平感がないようにしてもらいたいという意見や、議員もおっしゃっているのと同様に、合併処理浄化槽への支援策を検討してもらいたいという意見があったと伺っております。
 今後の対応につきましては、検討委員会からの最終的な意見書の報告を待って、内容を十分に検討した上で、新年度において、具体的な計画の見直し作業を進めてまいりたいと考えておりまして、その中で、下水道計画区域から外れる区域に対しましては、他市の状況なども十分調査、検討して、何らかの支援措置を検討してまいりたいと考えております。
○議長(川岸 勇君) 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 散居村という地域の特性を十分に踏まえ、迷うことなく、合併処理浄化槽による整備と方針を決定したら、事務手続の負担も十分勘案して措置をしていただきたいというふうに思います。
 次に、第4は、固定資産台帳の公表です。
 平成30年6月定例会では、新地方公会計制度に基づく財務書類としての平成28年度末の固定資産台帳については、現在、7月中の公表に向けて作業を進めており、作業が完了次第、公表したい旨の答弁であったと思います。
 そこで、質問の第4の1、平成28年度末の固定資産台帳の公表は、想定していないどのような隘路によって作業が大幅に遅れ、そして、公表が遅れるのか、具体的に説明を求めます。
○議長(川岸 勇君) 今井企画総務部長。
 〔企画総務部長 今井 潔君 登壇〕
○企画総務部長(今井 潔君) 固定資産台帳につきましては、平成30年の4月から公表に向けての作業を進め、当初は、議員御発言のとおり、7月中に公表する予定としていたものであります。
 しかしながら、土地に関する確認作業におきまして、所在地が不明な土地や重複していると思われる土地など、調査を要する土地が台帳上に多数存在したため、登記簿及び公図等との照合を図り、一筆ごとの情報の確認に不測の日数を要しましたことから、公表が遅れているものであります。
 以上であります。
○議長(川岸 勇君) 答弁席にお座りください。
 堺 武夫君。
 〔8番 堺 武夫君 登壇〕
○8番(堺 武夫君) 資料不備などで苦労されている状況は、情報として共有させてもらいたかったとの思いがあります。
 次に、質問の第2の2です。
 固定資産台帳はいつごろ公表できるのか、また、今回の固定資産台帳整備によって得た経験を今後どのように生かされるのか、お尋ねします。
○議長(川岸 勇君) 今井企画総務部長。
 〔企画総務部長 今井 潔君 登壇〕
○企画総務部長(今井 潔君) 固定資産台帳の公表につきましては、最終的な確認を行いました上で、3月中に行う予定といたしております。
 今回の固定資産台帳の整備によりまして、これまでの公有財産台帳の更新作業が適切に行われていなかったことが判明したものでございまして、今後は、土地、建物、工作物等、各種の財産の管理の正確性を確保してまいりたいと考えております。
 また、固定資産台帳の誤りによりまして財務諸表にも影響を与えましたことから、事務手順の再確認と複数の職員による確認を徹底してまいりたいと考えております。
 加えまして、事務事業の進捗管理の徹底、それに、必要に応じた組織体制の確保に努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。

○議長(川岸 勇君) 以上をもって、本日の日程を終了いたします。
 次回は、明3月8日午前10時から再開いたします。
 本日はこれをもちまして散会いたします。
 どうも御苦労さまでした。

 午後 3時40分 閉議