令和2年6月 本会議 定例会(第3号) 本文

1.会議の経過
 午前10時00分 開議

○議長(山本善郎君) 皆さん、おはようございます。
 ただいまの出席議員は18名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第3号のとおりであります。

                  日程第1
     市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(一般質問)
○議長(山本善郎君) これより本日の日程に入ります。
 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第33号 令和2年度砺波市一般会計補正予算(第3号)から議案第42号 令和2年度砺波市一般会計補正予算(第4号)まで、報告第3号 継続費の逓次繰越しについて、及び報告第4号 歳出予算の繰越しについてを議題といたします。
 昨日に引き続き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 5番 有若 隆君。
 〔5番 有若 隆君 登壇〕
○5番(有若 隆君) 皆さん、おはようございます。
 議長より発言のお許しをいただきましたので、通告に従い、大きく3項目について、市政一般に関しての質問と若干の要望と提案をさせていただきます。
 まず初めに、1項目めの就職氷河期世代に対する職員採用と新規就農支援についてお伺いをいたします。
 就職氷河期世代とは、バブル崩壊後の1993年から2004年頃までに新卒を迎えた世代のことで、現在、30代半ばから40代半ばに至っています。就職難であった雇用環境が厳しい時代に就職活動を行った世代であり、希望する就職ができず、現在も不本意ながら不安定な仕事に就いている人々が多い世代だと言われています。
 政府は就職氷河期世代支援プログラムにより、就職氷河期世代の正規雇用を官民通じて3年間で集中的に取り組み、30万人増やす目標を掲げ、就職氷河期世代を対象とした中途採用を促すこととしています。
 昨年から就職氷河期世代を中途採用する支援が広がっていましたが、民間企業においては、新型コロナウイルス感染症の影響で世界不況への警戒感が強まって、先行きの不透明感が増す中、業績悪化を理由に正社員化を白紙にされたり派遣切りに遭ったりするケースが出ており、民間企業に協力の広がりが見えない状況となっています。
 国家公務員においては、中央省庁の統一試験を実施し、本年度から令和2年度に毎年度150人以上を国家公務員として採用する方針で、3年間で450人以上を予定されています。
 また、政府は今、地方公務員の職務経験のある社会人経験者の中途採用を増やすなどとして、就職氷河期世代の雇用の創出を推進しており、全国の自治体においても就職氷河期世代を対象とした採用が進められています。
 昨年、兵庫県宝塚市が募集した就職氷河期世代採用枠数人に対して1,600人余が受験したことは世間の耳目を集めました。また、職務経験のある社会人経験者を含め、就職氷河期世代を対象とした職員採用はUJIターンの促進につながるのではないでしょうか。
 そこで1点目は、当市においても本年度初めて就職氷河期世代を対象とした職員採用を進めておられますが、その取組状況について企画総務部長の答弁を求めます。
○議長(山本善郎君) 畑企画総務部長。
 〔企画総務部長 畑  進君 登壇〕
○企画総務部長(畑  進君) 本市におきましては、政府が打ち出しました3年間の集中支援策を踏まえ、本年度におきましては、就職氷河期世代に当たる満35歳から満48歳までの方を対象に事務職員2名程度の採用を予定し、4月10日から5月14日まで募集いたしましたところ、79名の応募があったところであります。
 応募いただいた方々は、多様な能力や経験を持つ人材として即戦力の活躍が期待できることから、今後、採用試験を実施いたしまして、10月からの採用を予定しているものでございます。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 有若 隆君。
 〔5番 有若 隆君 登壇〕
○5番(有若 隆君) 多数の応募があったということでございます。
 2点目は、職務経験のある社会人経験者を含めた就職氷河期世代を対象とした今後の職員採用計画について、企画総務部長の答弁を求めます。
○議長(山本善郎君) 畑企画総務部長。
 〔企画総務部長 畑  進君 登壇〕
○企画総務部長(畑  進君) 本市の社会人経験者の採用につきましては、平成24年度から、建築士などの資格を有した人材を採用してきたところであります。本年4月には、初めてとなります一般事務職員も2名採用したところであります。
 また、就職氷河期世代の職員採用につきましては、政府の集中支援プログラムを踏まえるとともに、今後の社会状況や本市職員の年齢構成などを考慮しながら計画してまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(山本善郎君) 有若 隆君。
 〔5番 有若 隆君 登壇〕
○5番(有若 隆君) 3点目は、当市の今後の職員採用の方針につきまして副市長の答弁を求めます。
○議長(山本善郎君) 副市長 齊藤一夫君。
 〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕
○副市長(齊藤一夫君) 議員御承知のとおり、合併後、本市では定員適正化計画に基づき職員数を削減し、適正に管理をしてまいりました。しかしながら、近年では、自然災害の増加に伴う防災などの危機管理や空き家対策、少子化に伴う子育て支援や子供の貧困問題、高齢化に伴う8050問題、今はコロナ禍の影響が見られるものの、観光の推進など、これまで以上に業務が多岐にわたり、かつ制度が複雑化しており、業務が増加している部署におきましては、市民サービスの低下を招かないよう、職員の増員を進めてきております。
 一方、今年度に業務の効率化を検討するRPA検討部会、ロボティック・プロセス・オートメーションと言いますが、この部会を庁内に立ち上げるなど、引き続き事務改善を進めながら業務の効率化を図ってまいります。
 今後の職員採用につきましては、各職種の退職者数を踏まえ、今後、業務の増加が見込まれる部署において必要な職員を補充することを基本としております。
 また、採用に当たっては、優秀な人材を確保するために、これまでの新卒一括採用や社会人経験者採用に加え、今年度から新たに、通年採用として実施をしました10月採用を継続して実施することを検討しております。
 私からは以上であります。
○議長(山本善郎君) 有若 隆君。
 〔5番 有若 隆君 登壇〕
○5番(有若 隆君) 今ほど答弁がございましたが、新たに通年採用も行っていくということでございます。幅広く優秀な人材を募集していただきたいというふうに思います。
 次に、新規就農者支援についてお伺いをいたします。
 我が国の新規就農者は、ここ10数年間で5万から6万人で横ばい状態であります。その内訳は、50歳未満が2万人前後で推移していて、農業法人などに就農する雇用就農や、自ら起業して農業を始める新規参入が微増しています。特に新規参入を目指す就農希望者にとって、就農に向けた準備に加え、農業研修時の生活費の確保は悩みの種であり、助成金は大きな支えとなっています。
 農林水産省は本年1月に、就職氷河期世代を対象とした新規就農支援の新しい施策の方針を示しました。それが昨年度の補正予算に基づく新規就農支援緊急対策事業であります。この事業では、就職氷河期世代を対象に、就農希望者が営農研修を受ける際、年間最大150万円が最長2年間交付される内容となっており、就職氷河期世代を含め、新規就農支援策の強化は歓迎すべきであり、積極的な新施策をPRして新規就農支援を推進すべきと考えます。
 そこで1点目は、当市の就職氷河期世代を含めた新規就農者支援の実態について商工農林部長の答弁を求めます。
○議長(山本善郎君) 島田商工農林部長。
 〔商工農林部長 島田繁則君 登壇〕
○商工農林部長(島田繁則君) 新規就農者支援として、国では、就農に向けた研修期間に必要な資金や、独立自営を開始した新規就農者に対して資金を交付する「農業次世代人材投資事業」に加え、就職氷河期世代の就農を後押しするため、「就職氷河期世代の新規就農促進事業」の新設により様々な世代の就農を支援しております。
 また、農業法人等が新規就農者を雇用して行う研修に対して補助する「農の雇用事業」や機械の導入等に対する各種融資制度等も整備されているほか、公益社団法人富山県農林水産公社においては支援相談会が行われるなど、国や県等と連携し就農定着に努めているところであります。
 さらに、これらの就農支援制度の情報については、就農関連情報を一元的に提供する「とやま就農ナビ」や一般社団法人富山県農業会議及び本市のホームページなどで周知するとともに、砺波農林振興センターやとなみ野農協を通じて農業者や就農希望者に制度の周知を図っております。
 本市では、これらの就農支援を活用し、昨年度、とやま農業未来カレッジにて1年間研修を受け、今年度より農事組合法人に就農している方が1名、また、今年度より2年間、先進農家で実践的な研修を開始した方が1名、さらに、研修を経て独立営農を開始した方が1名、計3名が近年、新たに農業に取り組まれております。
 また、となみ野農協でも独自の新規就農者育成研修を行っており、4月より都内からふるさとに戻った就農希望者が園芸作物の栽培技術や農業機械の操作を学んでいると伺っております。
 今後とも関係機関と連携を図り、就農に関心がある方に適切で効果的な情報を提供し、しっかりと就農を後押ししてまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 有若 隆君。
 〔5番 有若 隆君 登壇〕
○5番(有若 隆君) 現状は分かりました。3名の方が新規就農ということでございます。
 2点目は、就職氷河期世代を含め新規就農者支援に向けた今後の取組につきまして商工農林部長の答弁を求めます。
○議長(山本善郎君) 島田商工農林部長。
 〔商工農林部長 島田繁則君 登壇〕
○商工農林部長(島田繁則君) 担い手の高齢化や農家の減少が進む中、就職氷河期世代を含め、農業の未来を支える意欲ある就農希望者を円滑な就農、定着に導くため、行政や地域の農業者等が連携して、就農検討段階から農業への定着まで継続してサポートする体制が重要であると考えております。
 本市ではこれまでも、先ほどの答弁でも申し上げた国や県などの支援のほか、農業高校生を対象とした農家での体験学習や、就農前の基本的な知識や実践的な技術を習得するためのとやま農業未来カレッジへの入校、就農に必要な農業機械の導入に対する補助など、就農者に寄り添った支援を行っております。
 今後とも、新規就農者の育成及び就農者支援に向け、国及び県等の支援メニューや研修制度を活用し、新規就農希望者が農業者として定着できるよう総合的に支援してまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(山本善郎君) 有若 隆君。
 〔5番 有若 隆君 登壇〕
○5番(有若 隆君) 次に、2項目めの環境に優しい脱炭素社会の実現に向けた取組についてお伺いをいたします。
 1点目は、2050年CO2(二酸化炭素)排出実質ゼロ宣言についてお伺いをいたします。
 地方自治体における脱炭素化については、地球温暖化対策の推進に関する法律では、都道府県及び市町村は、その区域の自然的社会的条件に応じて、温室効果ガスの排出の抑制などのための総合的かつ計画的な施策を策定し実施するように努めるものとされています。
 こうした制度を踏まえつつ、富山県では、本年3月6日にとやま環境財団、富山県婦人会及び富山県消費者協会と共に、2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることを目指すとやまゼロカーボン推進宣言が行われました。これを機に一層の意識の浸透を図るとともに、昨年8月策定の新とやま温暖化ストップ計画に基づき、レジ袋無料配布の廃止や食品ロス・食品廃棄物削減対策といった県民、事業者、行政が連携した取組に加え、再生可能エネルギーの推進、森づくり条例の制定、水と緑の森づくり税を活用した里山林の整備など、温室効果ガス排出量削減や吸収源対策などに徹底して取り組み、環日本海地域をリードする「環境・エネルギー先端県とやま」として、SDGs未来都市にも選定された富山県の持続可能な地域づくりのノウハウを生かしながら、国の取組と歩調を合わせ、地域を挙げて脱炭素社会づくりに向けた取組を加速すると宣言をされました。
 地球の温暖化、気候変動問題は、私たち一人一人、地球に暮らす全ての生き物にとって避けることのできない喫緊の課題であります。
 昨今、地球の温暖化に伴って、近年頻発する豪雨災害に対する危機感もあり、脱炭素社会に向けて、地域内に出るCO2を森林などの吸収量と均衡させるCO2排出実質ゼロの2050年達成を宣言する自治体が相次いでいます。
 日本は、温暖化対策に関する国際ルール、京都議定書を生んだ国であり、国際社会での責任を果たし、脱炭素の取組を進めなければなりません。つきましては、当市の豊かな自然を後世に残すため、地球に生きる全ての生命の環境を守るため、ゼロカーボンシティに挑戦してはいかがでしょうか。再生可能エネルギーの取組を積極的に進めている当市にとって目標を掲げて取り組むことが重要であると考えます。市長の御所見を求めます。
○議長(山本善郎君) 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 本市での取組といたしましては、平成26年に令和5年度までの10年間を計画期間として策定いたしました砺波市環境基本計画――となみエコライフプランと名づけておりますが――に基づきまして、県の取組とも歩調を合わせて、マイバッグ運動をはじめ、防犯灯のLED化など省エネルギーの推進や、公共施設等への太陽光、小水力、地中熱など再生可能エネルギーの導入を促進してきております。
 さらに、森林の整備や緑化の推進をはじめ、生ごみ処理容器等の購入に対する補助、家庭用品修理会や不燃ごみの再資源化など、温室効果ガス削減に向けた対策や施策を積極的に推進してきているところでございます。
 今後は、令和5年度に策定を予定しております第2次砺波市環境基本計画におきまして、これまで進めてきた施策の一層の推進を図るとともに、例えば国のレジ袋有料化などの新たな流れの中で、長期目標として2050年の温室効果ガス排出量実質ゼロを目指し、ゼロカーボンシティへの挑戦なども含めた効果的な施策を検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(山本善郎君) 有若 隆君。
 〔5番 有若 隆君 登壇〕
○5番(有若 隆君) 積極的に推進をしていただきたいと思います。
 2点目は、再生可能エネルギーの地中熱利用への取組による経済効果についてお伺いをいたします。
 当市は他に先駆けて、CO2の排出を大幅に削減できる再生可能エネルギーの地中熱を利用して、効率的な冷暖房を砺波体育センターと現在整備中の新砺波図書館において取り組んでおります。
 地中熱はCO2を排出しないクリーンなエネルギーであります。当市の場合、地上の温度と地下の温度差を利用する地中熱を利用しますが、この取組による省エネ投資の経済効果について教育委員会事務局長の答弁を求めます。
○議長(山本善郎君) 構教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 構 富士雄君 登壇〕
○教育委員会事務局長(構 富士雄君) まず、平成30年10月に供用いたしました砺波体育センターにつきましては、広い空間の冷暖房を行うに当たり大量のエネルギーが必要となりますことから、ランニングコストの軽減と環境に配慮するため、アリーナ部分の空調熱源として、地中約2メートル以内に熱交換用アースチューブ、口径350ミリメートルのビニール管約500メートルを埋設し、その熱源を活用する水平ループ方式を採用したところであります。
 この方式によりまして、昨年5月から9月までに外気温や地中の温度、湿度などを測定し、冷暖房における電力削減効果を算出いたしましたところ、1割相当の削減データを得ております。しかしながら、暖房につきましては、暖房の利用頻度が少なく、データの収集には至っていない状況であります。
 また、新砺波図書館につきましては、体育センターに比べて空調の稼働率は高く、かつ広い図書エリアの空調熱源が必要となりますことから、地中深く約100メートルのボーリングを30か所採掘いたしまして、そこから採熱するボアホール方式を採用したところであり、大きな省エネルギー効果が得られるものと考えております。この新図書館の開館が11月でありますことから、実際の経済効果の検証につきましては、供用開始した後、データの収集と分析を行うこととしているところでございます。
 以上でございます。
○議長(山本善郎君) 有若 隆君。
 〔5番 有若 隆君 登壇〕
○5番(有若 隆君) 3点目は、電気自動車の公用車導入計画についてお伺いをいたします。
 政府は2030年に、電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHV)の新車販売台数に占める比率を2割から3割に高める目標達成に向け、厳しい燃費基準を設定し、環境性能の高い自動車の開発を促進しています。
 2017年の販売実績の割合は、電気自動車(EV)が0.41%、プラグインハイブリッド車(PHV)が0.82%と低く、目標となる2030年に20%から30%の開きが大きい状況にありますが、環境に負荷のかからない、そして地球温暖化の防止につながる次世代の車として記載されています電気自動車やプラグインハイブリッド車を今後普及していかなければなりません。
 つきましては、2030年に向けて、当市の公用車についても電気自動車とプラグインハイブリッド車の導入を今後進めるべきと考えますが、どのように考えておられるのか企画総務部長の答弁を求めます。
○議長(山本善郎君) 畑企画総務部長。
 〔企画総務部長 畑  進君 登壇〕
○企画総務部長(畑  進君) 電気自動車、プラグインハイブリッド車の購入につきましては、公用車の更新や新たな配置が必要となる場合に検討するものと考えております。
 現状では、電気自動車等が環境に優しく、燃料代でのコストパフォーマンスに優れているということなどのメリットを踏まえましても、現在、市場での購入価格が高価であり、求める用途にも合う車種が少ないということが課題であるというふうに考えております。そのため、現在の車両購入に際しましては、用途等を考慮しながら、現状の価格、環境性能に優れ、かつ低燃費であります軽自動車、ハイブリッド車などの車種から選択をし購入しているものであります。
 今後、電気自動車等の流通が拡大し廉価となるなど、公用車の購入計画に位置づけることができる状況になった場合には検討してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 有若 隆君。
 〔5番 有若 隆君 登壇〕
○5番(有若 隆君) 4点目は、電気自動車用充電スタンドの今後の増設計画についてお伺いをいたします。
 現在、電気自動車の充電スタンドは市内に17か所あります。道の駅には設置をされていますが、公共施設には設置をされておりません。電気自動車の普及には、ガソリン車に給油が必要であるように、電気を供給する充電インフラの整備が必要であります。電気自動車とプラグインハイブリッド車が立ち寄る施設や滞在する観光地での充電インフラ整備により、より多くの電気自動車とプラグインハイブリッド車が訪れる環境を構築することで、地球環境保護活動やCSR活動に貢献できます。
 つきましては、電気自動車の普及を図るため、電気自動車に電気を供給する充電スタンドの増設を今後、市立砺波総合病院や市役所の公共施設に設置していくべきと考えますが、市としての今後の充電スタンドの設置方針につきまして福祉市民部長の答弁を求めます。
○議長(山本善郎君) 黒河福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 黒河英博君 登壇〕
○福祉市民部長(黒河英博君) 富山県では、平成25年に「富山県次世代自動車充電インフラ整備ビジョン」を策定し、今年度までの公共用充電器の整備目標を定めております。この県の整備目標では、まず電欠、いわゆる走行用バッテリーの電池切れのことでありますが、これを回避するため、空白地帯や道の駅などに設置する経路充電が県内124か所146基、移動先で滞在中に充電するため、観光施設など大規模で集客数が多い施設に設置する目的地充電が県内130か所168基となっており、今後の整備については、主に富山市や高岡市、小矢部市などで必要とされております。
 なお、本市の既設の充電器数は、経路重点が12か所15基、目的地充電が5か所11基の計17か所26基で、県内の同規模自治体の中では設置数は多く、現在のところ充足しているとされております。
 今後とも県等と十分に連携を取り、電気自動車の普及に合わせ、充電器整備の普及促進を図るなど、環境に優しい社会づくりに努めてまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 有若 隆君。
 〔5番 有若 隆君 登壇〕
○5番(有若 隆君) 次に、3項目めの安全で安心なまちづくりの高齢運転者対策についてお伺いをいたします。
 近年、全国的に高齢運転者による交通事故の割合が増えており、運転免許証の自主返納が促進されています。当市では、地域的に移動手段としての車は必要不可欠であり、高齢運転者の安全運転を支援するには車の予防安全装置の普及が急務であると考えます。
 政府は、高齢運転者の交通事故防止対策の一環として、衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い急発進抑制装置などを搭載した安全運転サポート車に「セーフティ・サポートカーS(サポカーS)」の愛称をつけ、官民連携して普及啓発に取り組んでいます。
 衝突被害軽減ブレーキをはじめ様々な先進安全技術を搭載し、ドライバーの安全運転を支援してくれるセーフティ・サポートカーSは、前方の車両や歩行者との衝突を防ぐ自動ブレーキ、ペダルの踏み間違い時の急発進抑制装置、車線はみ出し警報、対向車を検知し自動でライトの強弱を切り替える4つの安全装置を備えています。
 警視庁の調査によりますと、安全運転サポート車が起こした人身事故の発生率が安全装置を搭載していない車に比べて4割低かったとのことであり、安全装置が一定の事故抑止につながっていると見られています。
 そこで1点目は、安全運転サポートカー(サポカー)の登録状況についてお伺いをいたします。
 衝突被害軽減ブレーキをはじめ様々な先進安全技術を搭載し、ドライバーの安全運転を支援してくれる安全運転サポート車(サポカー)の登録状況について、福祉市民部長の答弁を求めます。
○議長(山本善郎君) 黒河福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 黒河英博君 登壇〕
○福祉市民部長(黒河英博君) 国土交通省の発表によりますと、最新のデータが平成29年のものとなりますが、過去3年間の推移で申し上げますと、新車乗用車販売に占める衝突被害軽減ブレーキ搭載車の割合は、平成27年が約45%、平成28年が約66%、平成29年が約78%となっております。
 また、同様にペダル踏み間違い急発進抑制装置搭載車の割合は、平成27年が約36%、平成28年が約47%、平成29年が約65%と、いずれも年々増加の傾向にあります。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 有若 隆君。
 〔5番 有若 隆君 登壇〕
○5番(有若 隆君) サポカーの登録状況は大変年々増えているということでございます。
 2点目は、高齢運転者に対するサポカー購入及び後づけ装置設置補助金制度の周知についてお伺いをいたします。
 この補助金制度は昨年12月10日に閣議決定され、1月30日に成立した補正予算により、65歳以上の高齢運転者による対歩行者衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い時の急発進抑制装置が搭載された安全運転サポート車の購入等を補助するサポカー補助金が創設されましたが、高齢運転者に対するサポカー購入及び後づけ装置設置補助金制度を市交通安全協会や老人クラブを通じて周知すべきと考えますが、福祉市民部長の答弁を求めます。
○議長(山本善郎君) 黒河福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 黒河英博君 登壇〕
○福祉市民部長(黒河英博君) 国が令和元年度補正予算に盛り込んだサポカー補助金は、65歳以上の高齢運転者の安全運転サポート車購入を促進するもので、予算の繰越しに伴い、令和2年度中に満65歳以上となる方も対象としております。
 補助対象車両につきましては、衝突被害軽減ブレーキとペダル踏み間違い急発進抑制装置の両方の装置を搭載する車、または衝突被害軽減ブレーキを搭載する車とされており、補助額は、両方の装置を搭載する車については、新車新規登録者が10万円、新車軽自動車が7万円、中古車が4万円で、衝突被害軽減ブレーキを搭載する車については、新車新規登録者が6万円、新車軽自動車が3万円、中古車が2万円となっております。
 また、後づけ装置の購入も対象としており、補助額は後づけのペダル踏み間違い急発進抑制装置で障害物検知機能つきが4万円、障害物検知機能なしが2万円となっております。
 こうしたサポカー補助金につきましては、主に販売事業者や認定取扱事業者が申請することから、事業者において積極的な周知がなされているところでありますが、市といたしましても、市交通安全協会等と連携し、「高齢者交通安全教室」等の機会を活用して、安全運転の徹底と併せて補助金の周知を図ってまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 有若 隆君。
 〔5番 有若 隆君 登壇〕
○5番(有若 隆君) 3点目は、高齢運転者に対するサポカーの普及推進についてお伺いをいたします。
 高齢運転者の交通事故防止対策の一環として、衝突被害軽減ブレーキをはじめ様々な先進安全技術を搭載し、ドライバーの安全運転を支援してくれる安全運転サポート車(サポカー)を高齢運転者に実際体験してもらうなどの対策を講じて、さらに普及推進すべきと考えますが、福祉市民部長の答弁を求めます。
○議長(山本善郎君) 黒河福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 黒河英博君 登壇〕
○福祉市民部長(黒河英博君) サポカーの運転体験につきましては、各自動車販売店においてサポカーの試乗会等が開催されているところであり、まずはこうした機会を利用していただくことをお勧めいたします。
 また、本市におきましても、昨年度、県の委託事業として、市や砺波警察署、市交通安全協会等で構成する砺波市交通安全対策会議が主体となり、「サポカー体験型高齢者交通安全教室」を開催したところであります。
 今年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、開催時期等については未定となっておりますが、開催が可能と判断された場合には、広報となみや市ホームページ等で広く周知を図ることにより、サポカーの普及促進につなげてまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(山本善郎君) 有若 隆君。
 〔5番 有若 隆君 登壇〕
○5番(有若 隆君) 最後の質問になりますが、4点目は、幹線市道のセンターライン、外測線の整備についてお伺いをします。
 サポカーの車線逸脱警報は、車線を感知してはみ出しを警報するものでありますが、センターライン、外側線が消えていると感知をいたしません。現在、幹線市道のセンターライン、外側線が消えている箇所が多々見受けられます。つきましては、道路交通安全対策上、センターライン、外側線は整備すべきと考えますが、幹線市道のセンターライン、外側線の整備について建設水道部長の答弁を求めまして、通告による私からの一般質問を終わります。
○議長(山本善郎君) 老松建設水道部長。
 〔建設水道部長 老松 司君 登壇〕
○建設水道部長(老松 司君) 幹線市道のセンターライン、外側線の整備につきましては、交通量や利用者が多い箇所から優先的に維持修繕を行っているところでございます。
 有若議員が述べられましたように、安全運転サポート車につきましては、高齢運転者の安全運転を支援する車として今後さらに普及が見込まれることから、この機能が効果的に発揮できるよう、今後とも計画的に区画線の修繕を実施し、交通安全対策の向上に努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(山本善郎君) この際、換気のため暫時休憩いたします。

 午前10時44分 休憩

 午前10時48分 再開

○議長(山本善郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 13番 大楠匡子君。
 〔13番 大楠匡子君 登壇〕
○13番(大楠匡子君) 議長のお許しを得ましたので、通告に従い質問と提案をさせていただきます。
 大きい項目の1つ目として、女性の社会参加の促進についてお伺いいたします。
 まず、がん患者に対する補正具購入費用助成事業創設についてお伺いします。
 がんになっても安心して暮らせる社会づくりが進む中、がん治療は抗がん剤の副作用で髪の毛が抜けるケースが見られ、乳がんでは乳房を切除する患者もいます。女性に至って、髪は命と言われることもあるように、髪の毛が抜けてなくなるという外見上の変化は女性の精神的な面にも大きなダメージを与えます。そのため、医療用のウィッグ、かつらはがん患者にとって必需品となっていますが、消耗品でもあり、安価なものではすぐ駄目になるということを聞いています。
 また、乳房を切除された女性がなくなった乳房をカバーするパットや人工乳房などの補正具を利用されたり、乳房再建手術を受けられたりする例が増えています。乳房再建手術は保険が適用されていますが、乳房の補正具や医療用ウィッグなどは基本的に自己負担で購入しなければなりません。がんを克服した患者さんの社会参加を進め、生活の質を向上させる上で、このような補正具の購入に対して砺波市としても助成することを考えていただきたいと思うものです。夏野市長のお考えをお聞かせください。
 抗がん剤の副作用で、もう一つ外見が変化するのが爪の変色、変形です。指先はよく使うので、そこに痛みが出ると日常生活にも支障が出てきます。また、爪は視野に入りやすいので、白く浮いていたり黒ずんだりすると、とても気分が滅入ります。健やかな爪を保つには指先の潤いが大きく影響し、光沢や弾力は水分量によって左右され、乾燥するともろくなってしまいます。
 そこで、爪に優しいネイル保護コートや爪回りの保湿オイルなどの専用ネイルを使用すると、爪を守ると同時に見た目をカバーすることができるようです。他市では取り組んでいない砺波市独自の取組として、この専用ネイルの購入に対しましても助成をお願いするものです。当局のお考えをお聞かせください。
 2つ目として、出産後の再就職支援策についてお伺いします。
 今年の3月に策定されました砺波市子ども・子育て支援事業計画の中でも、出産後も働き続けたいと考えている女性が仕事と子育てを両立して働き続けられるよう、子育て家庭の就労支援などに努めることが位置づけられています。
 現在、市では、商工観光課が主体となって再就職、在宅ワーク、短時間勤務など、希望する働き方に応じた相談体制、ママの就活応援プロジェクト事業を開催し、就労環境づくりに取り組まれています。平成28年から始まったこの事業ですが、毎年10人前後の参加者があり、多いときには、その中の3人が就職を決められているようです。昨年度は6人の方が参加され、就職につながった人は1人おられたということで、効果を出している事業であることは評価したいと思いますが、このことは出産後の再就職について真剣に取り組んでおられるお母さん方の状況がかいま見えるものでもあり、このママの就活応援プロジェクト事業の重要性を改めて認識するものであります。
 そこで、5年目を迎える今年、さらに有意義な就活応援プロジェクトとなるよう、事業内容をバージョンアップされる必要があると考えます。外部講師を招いての働く心構えなど、モチベーション、やる気の講義が中心の事業内容から、就職先を見つけるためのもっと実践的なノウハウなどを研修する内容とするなど、もう一つ上の就活応援をしていただきたいと思います。こども課と連携して、保育所に子供を預けたい人たちのための相談コーナーなどを設けたり、この事業により就職できた先輩ママさんを講師として招き、就職につながるノウハウなどをお話しいただいたりするのも一つの方法ではないかと考えます。より就職につながる事業のバージョンアップを御検討いただきたいと思います。
 また、就活応援プロジェクトを実施される時期の見直しも必要と考えます。認定こども園や保育所の園児募集が始まる前に就職先を決めておきたいという事情もありますので、これまでの時期より早めに実施されることを御検討いただきたいと思います。商工農林部長のお考えをお聞かせください。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 私からは、1項目めの1点目、がん患者に対する補正具購入費用助成事業創設についてのうち、ウィッグと乳房補正具の購入経費の助成についての御質問にお答えをいたします。
 国立がん研究センターの最新データによりますれば、日本では生涯でがんに罹患する確率は、男性で約60%、女性が約45%と言われております。言えば、おおよそ2人に1人ががんになる可能性があるということになります。
 一方で、医療技術の進歩によりまして多くの方々が治療を終え、または治療を受けながら社会復帰され、言わば、がんと共生しながら活躍されるようになってきております。このようながんとの共生が一般的なこととなってきた中、医療保険の対象とならない医療用の補正具なども必要になってきているという実情は御承知のとおりでございます。
 こうした中、市立砺波総合病院では、例えばがん相談支援センターでは補正具の相談も含めた生活支援等を行っているほか、ボランティアの皆さんの御協力によります手づくりの帽子の無料提供など、関係の皆さんといろいろそういう点についても御支援、御協力をしているところでございます。今後とも、がん患者の方々などのニーズを的確に把握していくことは必要であるというふうに考えております。
 乳房補正具のほうは、男の人がいるのかどうか分かりませんが、今の質問は女性の話ばかりでしたけれども、ウィッグ、それから必要に応じて乳房補正もそうかもしれませんが、これにつきましては、男女を問わず必要な支援策を行っていくように検討してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。その他につきましては担当の部長からお答えをさせていただきます。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 黒河福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 黒河英博君 登壇〕
○福祉市民部長(黒河英博君) 私からは、1点目のうち、抗がん剤の影響による爪の黒ずみ等のための専用ネイルの助成についての御質問にお答えいたします。
 議員御発言のとおり、抗がん剤の副作用で爪が黒く変色し筋が入る、爪が薄くなり割れやすいなどの爪トラブルで悩んでいらっしゃる方も多いと伺っております。こうした爪トラブルは抗がん剤治療を終えれば回復すると言われておりますが、治療中は抵抗力が落ちていることで感染症防止の観点から、アクリルネイルやジェルネイルといった硬化性樹脂製のもの等は使用を避けるなどの制約はあるものの、比較的安全で必要可能なネイルでも1本1,000円から2,000円程度で購入できるなど、それほど高額なものではありません。
 なお、市立砺波総合病院のがん相談支援センターでは、がん治療中の爪に優しいネイルケアについても相談に応じているところであり、今後ともがん患者の方々等の相談支援体制の充実に努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 島田商工農林部長。
 〔商工農林部長 島田繁則君 登壇〕
○商工農林部長(島田繁則君) 私からは、2点目のうち、まずママの就活応援プロジェクト事業の拡充についての御質問にお答えいたします。
 ママの就活応援プロジェクト事業は、子育てしながら働ける職場探しを支援するため、毎年ママの再就職応援セミナーを開催し、ハローワーク職員より最近の雇用情勢や就職活動における基礎知識などを学ぶほか、育児と仕事の両立など悩みを抱える参加者による意見交換会や個別相談会を開催しております。
 また、セミナーの参加者には毎年アンケート調査を実施し、その意見を踏まえて内容の充実に努めているところであり、セミナーへの参加により毎回就職につながった方がおられるなど、一定の成果が出ているものと考えております。
 これまで、議員御提言のこのセミナーにより就職できた方を講師として招くことも検討し、ハローワーク砺波とも調整いたしましたが、講師の引受手がないなどの課題もあり、断念した経緯がございます。
 一方、こども課と連携した保育所等に子供を預けるための相談コーナーの設置につきましては、入所手続の方法など具体的な話を聞くよい機会となりますので、今後、実施に向けて関係課と調整してまいりたいと考えております。
 本市といたしましては、参加される方々のニーズに応じた内容としていくとともに、少しでも就職に結びつくようなセミナーとなるよう、議員御提言の内容も含め、これからも事業の充実に努めてまいりたいと考えております。
 次に、実施時期の見直しについての御質問にお答えいたします。
 この事業は、今ほども申し上げましたが、ハローワーク砺波の協力を仰ぎながら実施をしており、これまではハローワーク砺波が開催している就業マッチング事業など、他の事業と時期が重ならないよう日程を調整し、11月に行っているものでございます。しかしながら、議員御発言のとおり、お子さんの保育所等の入所に当たり、就労しているか否かは入所判定において大きな意味を持つことから、就職活動中の女性にとって10月の入園募集前に就職先を決めておきたいというお気持ちも分かりますので、ハローワーク砺波など関係機関とも協議しながら、事業効果がさらに高まるよう、9月での実施について調整してまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(山本善郎君) 大楠匡子君。
 〔13番 大楠匡子君 登壇〕
○13番(大楠匡子君) それでは、大きい項目の2つ目として、新型コロナウイルス感染症による砺波市政への影響とその対策についてお伺いします。
 新型コロナウイルス感染症対策として、不要不急の外出自粛が叫ばれ、各種イベントが中止となり、市内の経済に大きな影響が出ております。また、小中学校の休校やこども園、保育所などにおける登園自粛要請などが行われ、様々なところに大きな影響を及ぼしています。
 富山県においては、5月29日からステージ1に移行し、外出自粛も解除されていますが、再び感染者が増えることのないよう、3密についてはまだまだ守って行動しなければいけないと思っております。
 そこで、今回のこの新型コロナウイルス感染症による砺波市政への影響とその対策について、4つの観点から質問したいと思います。
 まず1つ目として、市立砺波総合病院における病院事業への影響等と今後の医療体制の強化についてお伺いします。
 市立砺波総合病院は第二種感染症指定医療機関に指定されており、今回の新型コロナウイルス対応として、4床の感染症病床をはじめ合計9症の病床を整備し、感染者の治療に当たられております。院内感染に十分配慮され治療に当たられた医師、看護師の皆さんに心から感謝いたしたいと思っております。
 砺波市では、市民の皆さん方の御協力もあり、感染者を出すことなく今日に至っていますが、市立砺波総合病院には前々から配置をお願いしている呼吸器内科の医師が不在であることから、感染者が出た場合のことを考えると一抹の不安を抱くものであります。
 今回の新型コロナウイルス感染症に対する総合病院の対応状況についてまずお聞かせください。また、この間の入院、外来患者数の状況はどのようであったのか、その動向についてどのように分析されているのか、医師、看護師の勤務状況への影響はあったのかなど、新型コロナウイルス感染症による病院事業への影響についてもお聞かせください。
 新型コロナウイルス感染症の流行に関係なく、市立砺波総合病院にとって呼吸器内科の常勤医師は、急性期の総合病院である市立砺波総合病院の治療体制の整備のためにも必要不可欠な医師であると思っております。これまでも、河合院長をはじめ歴代の院長が呼吸器内科の常勤医師の配置に骨を折ってこられましたが、これからも総合病院のためにも、特に県の地域医療構想の取組を加速化させるためにも、市立砺波総合病院に呼吸器内科医の常勤医師を配置していただくよう、再度の県、国への働きかけを行っていただきますよう要望するものであります。河合病院長のお考えをお聞かせください。
 2つ目として、今年度の各種事業への影響とその対策についてお伺いします。
 令和2年度の事業は始まったばかりではありますが、222億円の一般会計当初予算による10WAVE事業は順調に進められているのでしょうか。それらの事業への影響は出ていないのでしょうか。また、3つの特別会計と8つの企業会計への影響についてどのように見込んでおられるのでしょうか。現時点での各種事業への影響とその対策について齊藤副市長に答弁を求めます。
 3つ目として、小中学校における影響とその対策についてお伺いします。
 今年の4月10日から5月31日まで臨時休業していた小中学校が、今月6月1日から再開されています。子供たちにとって待ちに待った小中学校の再開ではありますが、今年3月2日から臨時休業に入っていた小中学校の児童生徒にとっては久しぶりの学校であり、夏休み後の長期休業の後に見られるように、心が不安定になっている子供たちも見受けられるようであります。事業の遅れを取り戻さなくてはいけない教育現場としては課題は山積みではあると思いますが、子供たちの心のケア対策にもしっかり取り組んでいただきたいと思います。小中学校における主な影響とその対策、特に心のケア対策について山本教育長の答弁を求めます。
 4つ目として、観光イベント等の中止による市内経済への影響とその対策についてお伺いします。
 年度初めの砺波市の一大イベントであるとなみチューリップフェアをはじめ、砺波市を代表する大きなイベントが軒並み中止となっています。夏に向けて実施されるイベントはあるのかもしれませんが、まだまだ新型コロナウイルスが終息していない状況では、これまでと同じような内容のイベントを行うこともできないと思います。
 砺波市においては、国、県の支援策に加え、市独自の隙間を埋める各種支援策を講じて市内経済の立て直しに取り組んでおられますので、一日も早く市内経済が元の状態に戻ることを期待するものです。観光イベント等の中止による市内経済への影響とその対策について齊藤副市長に答弁を求めます。
 以上で私の質問を終わります。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 副市長 齊藤一夫君。
 〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕
○副市長(齊藤一夫君) 私からは、まず2点目の、今年度の各種事業への影響とその対策についてお答えをいたします。
 まず一般会計では、歳入の約3割を占める市税において、景気悪化により決算期を迎える法人市民税や外出自粛を受けた入湯税等の減収が懸念されます。また一方で、地方債による税収補塡はあるものの、徴収猶予の特例制度によって、その他の市税の収納にも少なからず影響があるものと予想をしております。
 このような中、10WAVE事業につきましては、感染の広がりが懸念された年度当初においては行事やイベント等の実施を見合わせておりましたが、現在は3密を避けて対処するなど、感染症予防対策を取りながら、できるだけ当初の計画に沿うような形で事業が執行できるよう、様々な工夫の中で取組を進めているところであります。
 その中で、WAVE3の三世代同居推進プロジェクトのうち、砺波市移住・定住引越し支援事業や孫とおでかけ支援事業、三世代交流ふれあい事業等の一部の事業では、感染への警戒感から申請や利用が伸び悩んでおりますが、新たに3世代同居世帯に子供用または大人用のマスクを配布し、コロナ禍にあっても家族が仲よく生活できるよう、別の角度から後押しをしております。
 また、WAVE4の「魅力情報発信強化プロジェクト」につきましては、海外誘客促進事業など観光インバウンド対策の取組において、当面の間、外国との行き来が困難な見通しである一方で、コロナ収束後のV字回復を見据えた国の「Go Toキャンペーン」に呼応した国内向けの情報発信に積極的に取り組むなど、事業の見直しを図りながら進めてまいります。
 このように、10WAVE事業をはじめ今年度当初予算に計上しました各種施策につきましては、基本、感染予防に配慮しながら、工夫を凝らして当初の計画に沿った形で進めることとしておりますが、事業内容によっては、それぞれの事業の必要性をしっかりと見極めながら、例年以上にめり張りをつけて事業の選択と集中を図ってまいりたいと考えております。
 次に、一般会計以外の会計の影響と対応につきましては、まず、国民健康保険事業特別会計では、徴収猶予の特例制度や生活困窮者への国保税の減免措置等に起因する減収が見込まれるところでありますが、国による減収分の補塡措置もあることから、今後は一定期間の収納実績を踏まえて、当会計の財政調整基金からの繰入れも念頭に置きながら柔軟な対応を取ってまいります。
 次に、企業会計のうち水道事業会計及び下水道事業会計につきましては、ホテル・旅館業や飲食店などの休業や時間短縮により使用量が減少する一方で、外出自粛によって一般家庭における使用量は増加することが見込まれることから、現在のところ、会計収入に大きな影響はないものと考えております。
 なお、病院事業会計につきましては、この後、病院長からお答えをいたします。
 次に、4点目の観光イベント等の中止による市内経済への影響とその対策についての御質問にお答えをいたします。
 本市の一大イベントである2020となみチューリップフェアは、新型コロナウイルス感染症拡大防止並びに来場者の健康及び安全を第一に熟慮した結果、苦渋の決断でありましたが、フェア開催以来、初めての中止を決定したところであります。
 また、出町子供歌舞伎曳山をはじめ庄川観光祭、となみ夜高まつり、頼成の森花しょうぶ祭りなど、本市を代表するイベントにつきましても、それぞれまさに断腸の思いで中止の決断をされたところであります。
 こうした中で、観光イベント等の中止による市内経済への影響につきましては、緊急融資の認定申請より前年同時期との売上額を分析した結果、宿泊業の減少率が86.0%、旅行業が76.3%、飲食サービス業が63.4%と大きく減少をしているところであります。
 また、フェア中止による市内経済の損失額は二十数億円と見込んでいるところであります。
 さらに、ホテル・旅館や飲食店などには休業要請や時短要請が行われたことから、観光イベントの中止と併せ、これまでのように日々の営業ができなくなったことによる関連事業所も含めた市内経済に与える影響は甚大なものがあると考えております。
 こうした中、国や県の支援に加え、市では新型コロナ緊急支援対策として、県の休業要請延長等に協力された事業者の皆さんに対し協力金を給付するほか、観光イベントの中止により売上げが減少した観光関連事業者の皆さんに対する支援や、中小企業等で構成する団体を支援する「となみ元気創出スクラム奨励金」など、本市ならではの特徴的な事業を創設し、商工団体とも連携しながら、他市に先駆けて、売上げの減少が著しい中小・小規模事業者の皆さんに対し支援をしているところであります。
 また、昨日、追加提案いたしました地域経済の回復支援として、商工団体や事業者の皆さんが一体となって「砺波市プレミアム付商品券」や「グルとな&安心おかえり券」を発行し、速やかな地域経済の回復に努めてまいります。
 また、ホテル、旅館の皆様と連携協力し、7月より市独自の県民限定の「となみへお出かけ宿泊割引券」を発行するほか、国、県の「Go Toキャンペーン」に併せ、「となみへお出かけ優待券」を発行し、全国から本市を訪れていただけるよう、最高のおもてなしによる誘客を進めてまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 病院長 河合博志君。
 〔病院長 河合博志君 登壇〕
○病院長(河合博志君) 私からは、2項目めのうち1点目の、市立砺波総合病院における病院事業への影響等と今後の医療体制の強化についての御質問にお答えいたします。
 まず、当院の新型コロナウイルス感染症への対応状況につきましては、県の帰国者・接触者相談センターから、感染が疑われるとされた方に対しましては、他の患者さんとの動線分離、専用個室での診察並びに専用の設備と構造を持つ感染症病床等における専門治療など、感染防止に十分配慮しながら、感染症治療に精通する医師、看護師等による適切な医療提供に当たっているものであります。
 感染防止の観点から、県内の第1例目発生以降は、地域の医療機関の皆様の御協力をいただき、急を要さない手術や検査等の延期、慢性疾患での定期受診を必要とする患者さんを対象とした電話診療の実施などにより、通常診療におきましては一部制限を行ってまいりましたが、6月からは予定手術等を徐々に再開しているところであります。
 また、外来におきましては、正面玄関での体温測定、健康チェックの結果、発熱や呼吸器症状のある方は別室で診察を行っているほか、各窓口における飛沫防止、待合での3密の排除対策を実施しております。
 病棟におきましても、面会禁止の措置を徹底するため、入院患者の荷物は正面の待合で受渡しをするとともに、各出入口の開放時間の短縮や休日閉鎖などにより院内防止対策を一層強化してきているところであります。
 次に、病院事業への影響につきましては、一部診療の制限や不要不急の外出自粛要請などもあり、本年4月の1日平均の外来患者数は昨年同時期に比べ149人、入院患者数で49人減少しており、収益は3,700万円余の減少となっておりますが、適切な感染防止対策により、急性期・高度急性期を担う当院の診療機能は維持されていることから、影響は最小限にとどまっているものと考えております。
 なお、お尋ねの医師や看護師等職員への影響につきましては、通常とは異なる診療体制の中で、業務に偏りが生じないよう分担の見直しを行ったり、また、心身の負担軽減のため職員のホテル宿泊を支援したいといった配慮を行い、今のところ、心身の異常を訴える職員はなく、診療や勤務体制への影響は出ておりません。
 最後に、呼吸器内科の常勤医師を配置すべきとの御意見につきましては、現在、月曜日と木曜日の週2回は大学からの派遣医師に診察をお願いしており、主に気管支ぜんそくや間質性肺炎などの重症化するおそれのある疾患を専門医の立場で診ていただいております。
 新型コロナウイルス感染症や一般的な肺疾患につきましては、当院の内科専門医や救急・集中治療専門医で対応しているものであり、医師がより専門的な治療が必要と判断した場合には、適時に高次機能病院へ紹介を行う連携体制がしっかり構築されていることから、診療体制に支障はないものと考えております。
 なお、医師確保に関する国、県への働きかけにつきましては、自治医科大学の卒業医師を当院へ派遣していただくことなど、医師確保の重点事業として毎年県に要望し、行政と病院が一体となってその確保に取り組んでいるところであり、今年度も引き続き要望を行うこととしております。あわせて、金沢大学等への働きかけも継続して行っていくものであります。
 私からは以上であります。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 教育長 山本仁史君。
 〔教育長 山本仁史君 登壇〕
○教育長(山本仁史君) 私からは、3点目の小中学校における影響とその対策についての御質問にお答えいたします。
 このたびのおよそ3か月間の臨時休業と申しますのは、長らく教育の現場に身を置く者として初めての経験でございます。ですから、教職員にとって子供たちの状況を知ること、そして、それに併せて教育活動を行うことがこれまで以上に求められると思っております。
 そこで、臨時休業中には、学校のホームページによる家庭学習コンテンツの提供などハイテクと、はがきを活用した郵便コミュニケーションなどローテクを組み合わせた砺波型の学習指導と健康・心のケアを進め、児童生徒を支援してまいりました。
 そして、5月19日からは、学校再開に向けてのならし期間として登校日を設け、徐々に学校の滞在時間を増やしたり学習時間を設けたりしてまいりました。
 6月1日からの学校再開後は、臨時休業期間を振り返る時間を設けるとともに、児童生徒が無理なく学習をスタートできるように指導内容を工夫しました。
 また、児童生徒の表情や行動を捉え、気になる子には声をかけたり話を聞く時間を設けたりして対応しているところでございます。
 学校再開後の登校状況を6月の第1週に調査しましたところ、12小中学校の平均の出席率は約98%と思った以上に高くなっており、臨時休業中の対応がある程度の成果を上げたものと捉えております。
 一方で、入学したばかりの1年生にとっては学校生活に慣れていない様子も見られるなど、今後、児童生徒がいろいろな場面でストレスを抱え不安定になることも十分に予想されます。このため、学級担任や養護教諭等を中心とした細かな観察を基に児童生徒の状況を的確に把握し、アンケートや教育相談等の実施、スクールカウンセラー等による支援を行うなど、児童生徒の心のケアに努めてまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) この際、換気のため暫時休憩いたします。

 午前11時28分 休憩

 午前11時30分 再開

○議長(山本善郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 2番 境 欣吾君。
 〔2番 境 欣吾君 登壇〕
○2番(境 欣吾君) 議長の許可がありましたので、通告に基づき質問を行います。
 緊急事態宣言が一旦解除されましたけれども、砺波市では幸いに感染者が報告されていません。医療従事者や介護、福祉施設で働く皆さん、子供たちを預かる施設の皆さんの献身的な奮闘に、また、自粛の要請に応えて様々な活動をいつもどおりに行うことのできない生活を受け入れて頑張ってこられた市民の皆さん、そして、それを支えるための施策を段取りをし、周知し、また独自の方策も考えて被害を最小にとどめようと感染対策に奮闘してこられた行政、市当局の皆さんにも感謝し、心から敬意を表したいと思います。
 しかしながら、新型コロナウイルス感染の影響は一段落したわけではなく、2波、3波の到来が来ると言われていますし、遅くない時期の新たなウイルスの発生にも備える必要があるとの指摘が識者からもなされています。
 また、ウイルス感染の拡大が勢いを弱めたように見えても、感染の影響による生活や日々のなりわいへの影響は続いていますし、これからますます顕在化して大きくなっていくということも予想されます。引き続き緊張を緩めることのできない日々が続きますけれども、市民が安心して生活することができるよう御尽力いただきますようにお願いをいたします。
 状況は日々変化し、新たな対応を求められることの連続かもしれませんが、この間の経緯を振り返りながら、今の時点での幾つかの質問と要望を行いたいと思います。
 最初に、PCR検査体制の問題について要望を行います。
 帰国者・接触者相談センターに何度も検査要請をしたが、なかなかつながらなかった、体調が思わしくなく心配な状態だったのに、様子を見ているように繰り返し言われたなどの事例が何でも報道されました。
 富山県保険医協会が4月下旬に実施したアンケートによれば、県内の医科、歯科の開業医の方729人に調査依頼したところ292人から回答が寄せられ、そのうち48%の方が、感染が疑われる患者の来院があったと回答しておられます。そのうちの78%は、帰国者・接触者相談センターに照会したが、検査につながったのは4割ほどであり、医療機関の判断が検査に結びつかない例が富山県内でもあったということです。砺波市内でも、センターに電話したが経過を見ているように言われて大変心配だったというふうな声が寄せられています。検査数を抜本的に増やして、少なくともかかりつけ医が必要と判断したら速やかに検査ができる体制をつくることが必要と考えます。
 また、医療、介護の現場や子供たちと日常的に関わる施設の皆さんが安心して働き続ける上でも、検査を受けられることが大変重要だと思います。感染の全体像をつかんで、安心して経済活動を行うためにも必要なことではないでしょうか。2波、3波の到来の前に、必要な検査を速やかに受けられる体制をぜひとも構築していただきたいと思います。
 検査体制の整備には市が直接関わることになっていないと聞いていますが、市民の不安や要望を受け取り検査体制に反映させられるよう、国、県に要請していただきたいと思いますが、考えをお聞かせください。齊藤副市長に答弁を求めます。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 副市長 齊藤一夫君。
 〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕
○副市長(齊藤一夫君) PCR検査体制についての御質問にお答えをいたします。
 市立砺波総合病院では、行政検査であるPCR検査は県から委託され、帰国者・接触者相談センターで感染が疑われた方に対して同検査を実施しているところであります。
 議員が述べられたように、今後の検査体制の整備に関しましては、国や県が行うこととされております。
 現在、国では、今後、第2波、第3波の到来が予想される中で、さらなる検査体制の確立が必要と判断し、全国の医師会等に対して、PCR検査を集中的に実施する地域外来・検査センターの運営を委託できるとしたところであります。
 これを受けて県では、検査体制の充実を図るため、医療圏ごとにかかりつけ医からの紹介による軽症患者を受け入れる地域外来・検査センターを設置することを目指して、現在、それぞれの医療圏において医師会や関係機関との調整に鋭意努力されているところであります。
 砺波医療圏におきましても、現在、圏域内の3医師会、公的病院、行政関係者が集まり、地域外来・検査センターの設置に向け協議が行われているところであります。
 なお、その場合には、感染症指定医療機関として入院医療を担う市立砺波総合病院と同センターとの役割分担は必要と考えており、今後の動向を注視してまいりたいと考えております。
 私からは以上です。
○議長(山本善郎君) 境 欣吾君。
 〔2番 境 欣吾君 登壇〕
○2番(境 欣吾君) 次に、放課後児童クラブ、幼稚園や保育所、こども園に支援をお願いしたいということで要望させていただきます。
 放課後児童クラブの社会的な役割の重要性が再認識されました。緊急事態宣言が下された下でも働き続けなければならない保護者の皆さんを支えるために、感染リスクを感じながら子供たちのお世話をいただいた皆さんにふさわしい支援があるべきと思います。
 学校が休校になっているのに、3密を回避しにくい放課後児童クラブで責任を持って子供たちを預かれるのかとの心配の声が、支援員の皆さんからもその家族の皆さんからもあったと聞いていますが、果たしている社会的な役割を自覚して献身的な働きをしていただいたことに敬意を表したいと思います。
 感染対策のために要した新たな経費や、長く続いた休校措置に伴って生じた想定外の人件費については申請に基づいて措置されるとのことですが、介護福祉事業の従事者の皆さんに支払われるような感染対策支援の交付金を支給していただけないでしょうか。ぜひ検討をしてください。
 同様のことが民間の幼稚園や保育所で働く皆さんについても言えます。支援を考えるべきではないでしょうか。構教育委員会事務局長に答弁を求めます。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 構教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 構 富士雄君 登壇〕
○教育委員会事務局長(構 富士雄君) 放課後児童クラブ、保育所などに支援をの御質問にお答えいたします。
 新型コロナウイルスの感染拡大において、放課後児童クラブでは子供たちの居場所づくりや保護者の就労支援のため、また、保育所や認定こども園では保護者の就労による保育の必要性のために、厳しい環境の下ではありましたが、受入れを行ってきたところであります。
 そこで、議員御発言の介護施設等に勤務する職員への交付金の支給でありますが、これらの施設は、感染による重症化リスクが高い高齢者に対し接触を伴うサービス提供が必要となることから、国の2次補正においてその施設の職員に支払われるものであります。
 一方、放課後児童クラブや保育所等は、あくまでも子供たちが集う児童福祉施設であり、感染による重症化リスクの高い利用者が想定されていないことから、現時点においてそこに従事する職員への支給は考えていないところであります。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 境 欣吾君。
 〔2番 境 欣吾君 登壇〕
○2番(境 欣吾君) 次の質問に移ります。
 年度途中からでも申請できる就学援助をぜひ行っていただきたいということで要望したいと思います。
 砺波市では、経済的理由によって就学が困難と認められる学齢児童生徒の保護者に対し、学用品費、給食費等を援助する就学援助制度があります。
 かねてから、年度当初に申請をしていただき、保護者世帯の前年度の収入が基準に合えば学期末に援助金が支給されていますけれども、新型コロナ感染の影響から家計の事情が急変することが考えられます。こういった事態に対応するために、年度途中からでも就学援助が受けられるように対処していただきたいので要望したいと思います。
 4月6日の衆議院決算行政監査委員会で日本共産党の宮本徹議員が、新型コロナウイルス感染症の影響で家計が急変する世帯が増えている、全自治体でこれらの世帯を就学援助の対象とし周知するようにと求めたのに対し、萩生田文部科学相は、大事な指摘だ、特出しして周知し自治体に働きかけたい、直近の収入状況で申請ができるような柔軟な対応事例を各自治体にしっかりと示すとともに、申請する保護者への周知も徹底されるように働きかけたいと答弁しています。県内でもそのような制度として周知しているところもあると聞いています。
 砺波市でも、保護世帯の経済状況の急変に対応できる制度にして保護者に周知をしていただきたいと考えますが、見解をお聞かせください。教育委員会事務局長に答弁を求めます。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 構教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 構 富士雄君 登壇〕
○教育委員会事務局長(構 富士雄君) 就学援助についての御質問にお答えいたします。
 本市では、経済的な理由でお困りの方に、小中学校の就学に必要となります費用の一部として就学援助費を支給しております。
 この就学援助制度の実施に当たりましては、これまでも転入学や災害等により年度の途中において認定を必要とされる方々に対しまして、速やかに認定し、必要な援助を行ってきているところであります。
 また、この制度を御存じなく申請ができなかったということにならないよう、先月、学校を通じて全ての児童生徒の保護者に本制度の周知をいたしたところでございます。
 このほか、今回の追加による補正予算におきまして、要保護・準要保護世帯に本市独自の新たな給付金を支給する予算を計上しているところであります。
 以上であります。
○2番(境 欣吾君) 議長、再質問。
○議長(山本善郎君) 再質問、はい。
 〔2番 境 欣吾君 登壇〕
○2番(境 欣吾君) 今の答弁でちょっと質問をいたします。
 追加で年度途中からでも申請を受け付けるというふうなことですけれども、その際、支給の対象になるかどうかの判断の基準は前年度の所得ということになりますよね。今、私が要望したのは、事態の急変があって今すぐにそういう制度を受けたいと言っている、コロナの影響で収入が減になるのは昨年ではありませんよね。そういう事態にも対応できるような制度にぜひしていただきたいという要望なんですが、いかがでしょうか。
○議長(山本善郎君) ただいまの再質問につきましては、当局から既に答弁がございましたので、次の質問に移ってください。
 質問を続けてください。
○2番(境 欣吾君) 今の議長の指摘はちょっとよく理解できないのですけれども、議事は議長に従うということですので、次の質問に行きます。
 最後に、この間の新自由主義的な医療、介護政策の見直しが必要ではないかということで質問したいと思います。
 緊急事態の解除という時点で考えてみるべきことがあるのではないかと思います。この間の保険、医療、介護政策の在り方についてです。一言で言えば、徹底して効率を優先して、削れるものは削るという経済第一主義的な政策の強行が、こういった緊急事態になると、医療崩壊の危険や介護施設での困難をもたらしたのではないかということです。
 首都圏では、熱が続いて苦しんでいても、なかなか検査が受けられていない方がおられたとか、感染への危惧から救急患者の受入先が見つからなかったとか、自宅での療養を指示されたが、その間に重篤化して亡くなられたとか、厳しい実態が報道されていました。そういった事態を招いた背景には、この間の政策の方向性があったのではないでしょうか。この30年で保健所の数は850か所から470か所に減らされ、体制も弱くなって、感染症に対する社会的な構えが弱くなっています。病院の病床も、ぎりぎりの稼働をしないと経営できない仕組みとされてきました。さらに、公的病院の統合が進められようとしています。
 ドイツでイタリアやフランスなどより死亡率が低かったのは、無駄と批判されてきたゆとりの病床があったからとの指摘もあります。新たな感染の波が予測されている今、ぎりぎりの経済効率を求めるのではなく、これまでの方向を見直して、ゆとりのある医療介護体制を築くべきと考えますが、見解をお聞かせください。齊藤副市長に答弁を求めます。
○議長(山本善郎君) 答弁を求めます。
 副市長 齊藤一夫君。
 〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕
○副市長(齊藤一夫君) 医療介護等政策の見直しとして、経済効率的優先の政策を改めるべきとの御質問にお答えをいたします。
 今回、コロナ禍の中で大きな社会問題となったのは医療崩壊であります。特に重篤者が多く発生した場合の診療体制に多くの人たちが不安を感じております。
 これを受け、先ほどお答えいたしましたが、PCR検査におきましても、軽症者に対して地域外来・検査センターを設置し、役割分担を明確にすることとしております。
 また、議員御指摘のとおり、第2波、第3波に注意を払いつつ、今後はコロナ後、あるいはコロナとの共存を前提とした医療体制を整えておく必要があります。具体的には、病床の数や機能の見直し、感染症治療に当たる人員の確保、必要な医療資機材の整備、他の医療機関や行政との連携などを総合的に整理し、その上で、新型コロナウイルス感染症対応を含めた地域医療の新たな形を構築していかなければならないと考えております。そのためには、受入れ側の病院に対し、国、県の支援並びに診療報酬上の措置が不可欠であります。
 そうした中で、議員からは、これまでの新自由主義的な医療・介護政策では、今回のような緊急事態への対応はできていないのではないかとの御指摘ですが、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大を受け加藤厚生労働省大臣は、今年度秋をめどに進めるとされていた全国の公立病院や公的病院の再編統合議論の取りまとめを、感染症対応を含めた視点が必要であるとして先送りすると述べられております。
 一方で、限りある医療資源の中、また、少子高齢化に伴い今後ますます増加する医療費など様々な問題が山積している中で、現在の施設をこのまま維持することは後世に大きな負担を残すことになりかねないと思っております。
 今後は、新型コロナウイルス対応も含め、病床機能の分化及び医療機関相互の連携を進め、限りある医療資源を有効活用し、将来にわたり持続可能な医療提供体制を堅持することが重要と考えております。
 一方、介護施設においては、全国的には新型コロナウイルス感染を心配し介護職員の離職が加速化し、中には施設の廃業に追い込まれている施設もあると聞いております。
 幸い当市では、こうしたコロナ禍において、介護関係者の皆さんにはリスクと隣り合わせの状況でも事業を継続していただいております。こうしたことから、市では今回、市独自の事業として、感染防止対策と今後の事業継続への支援として、各介護施設等の皆さんに対し臨時交付金を交付いたしました。これからも市民の皆さんが安心して介護を受けられるよう支援してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(山本善郎君) 以上で、通告による質問並びに質疑は終わりました。
 これをもって、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を終結いたします。

               議案の常任委員会付託
○議長(山本善郎君) ただいま議題となっております議案第33号 令和2年度砺波市一般会計補正予算(第3号)から議案第42号 令和2年度砺波市一般会計補正予算(第4号)までについては、会議規則第37条第1項の規定により、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の各常任委員会に付託いたします。

○議長(山本善郎君) 以上をもって、本日の日程は全て終了いたしました。
 お諮りいたします。明6月17日から6月23日までの7日間は、議案審査等のため本会議を休会いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(山本善郎君) 御異議なしと認めます。よって、明6月17日から6月23日までの7日間は、議案審査等のため本会議を休会することに決しました。
 なお、次回の本会議は、6月24日午後2時から再開いたします。
 本日はこれをもちまして散会いたします。
 どうも御苦労さまでした。

 午前11時56分 閉議