1.会議の経過
午前10時00分 開議
○議長(川辺一彦君) ただいまの出席議員は18名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第2号のとおりであります。
日程第1
市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(一般質問)
○議長(川辺一彦君) これより本日の日程に入ります。
日程第1 市政一般に対する質問、並びに議案第38号 令和3年度砺波市一般会計補正予算(第2号)から議案第45号 富山県市町村総合事務組合規約の変更についてまで、及び報告第5号 歳出予算の繰越しについてから報告第7号 支出予算の繰越しについてまでを議題といたします。
これより、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
通告により発言を許します。
3番 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) おはようございます。新人の向井幹雄です。
議長により発言の許可をいただきましたので、質問通告書に従い、一問一答方式で質問と提案をさせていただきます。
初めに、4月の砺波市議会議員選挙に初当選させていただきました。今後、育てていただいた砺波市のため、感謝の気持ちを持って頑張ってまいりますので、御指導、御鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
まず、大きい項目の1つ目として、GIGAスクール構想についてお伺いします。
教育は、健全な社会を築くための礎であり、将来を担う子どもたちの健全な育成を図るため、そのための施策がますます重要となっています。本年度から学校での活用が本格化するGIGAスクール構想においても同様の取組だと思います。
本市でも、児童生徒の1人1台端末の配置、校内通信ネットワークの整備をはじめ、全ての普通教室へ大型電子黒板を配置、さらには学習支援ソフトの導入など、準備が進められました。今後は、この情報機器を有効に活用し、子どもたちの実りある教育活動になるようにしていかなければなりません。
そこで1点目、タブレット端末が光ファイバーケーブルに問題なく接続でき、学校規模や生徒数に応じたネットワークの通信環境が整備されているか、構教育委員会事務局長にお伺いします。
各学校の通信ルートは、小中学校12校から市役所までは、学校ごとの通信で通信速度は1秒当たり1ギガビットです。動画を視聴する場合、素材の画質やインターネット環境にもよりますが、2メガビットから5メガビットが必要だとされています。仮に、1人当たり2メガビット程度であれば、1ギガビットで最大500台接続可能という理論値になりますが、伝送効率を70%とすると350台になります。要するに、同時に350台がベストエフォートということになります。
しかし、市役所からTSTの制御サーバーには10ギガビットの通信回線で快適な環境下になっていますが、TSTの制御サーバーからインターネット上へは1ギガビットと、学校からの通信回線と同じ規格になっています。この環境では、12校が同時にアクセスしたときに、生徒がストレスを感じることなく動画等を快適に視聴するには限界があるように思います。
また、現在のコロナ禍において、オンライン授業ができる環境を構築することは不可欠です。そのためにも、制御サーバーからインターネット上へ回線を増やすことが必要だと考えますが、まず現場の先生方から問題が出ているかどうか調査を行い、現状を把握することで今後の対策が練られると考えます。
また、1人1台のタブレット端末は、いずれは切替えの時期が来ます。保守を含めた予算や更新時期など、どのように計画をされているか、構教育委員会事務局長にお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 構教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 構 富士雄君 登壇〕
○教育委員会事務局長(構 富士雄君) 本市における通信ネットワークシステムの内部側にあります制御サーバーから外部のインターネットへ接続する通信回線につきましては、1Gbpsの規格のものを使用しており、学校での通常の使用において対応できるものと考えており、今のところ問題なく使用されているところでございます。
今後、学校現場から動画等のコンテンツなど、視聴に支障があるといった報告が寄せられれば、回線の増強を検討したいと考えており、引き続き学校の通信状況の把握に努めてまいります。
また、GIGAスクール構想に基づく1人1台端末の保守につきましては、制御サーバーやアクセスポイントなどのネットワークを構成する機器全体を対象に、毎年度、保守業務を予算計上することとしているものでございます。
そして、これらの1人1台端末の更新時期につきましては、5年程度を目安に買い換えていく必要がありますので、令和8年度以降、順次更新してまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて2点目、ICTサポート支援員の派遣が月2回程度でよいのか、お伺いいたします。
主な業務に、授業計画の作成支援、ICT機器の準備、操作支援、校務システムの活用支援、メンテナンス支援、研修支援などがありますが、現場の先生方は、授業中に子どもたちの問題や課題などについて、リアルタイムに解決できるサポーターの支援を求めています。月2回程度の支援策で十分なサポートと言えるのでしょうか。教育現場を熟知した支援員を派遣すべきではないかと考えます。
さらに、国からの補助金を活用し、サポーターを学校に配置するGIGAスクールサポーターの支援を求めることで、ICT関係企業の人材やICT技術に知見を有する人材を配置することが可能です。また、国からICT活用教育アドバイザーとして、教育の情報化に関する全般的な助言・支援を受けることも可能です。
急激に進んでいる教育のICT化を支えるため、こうしたサポート支援を活用して、教育充実、発展につなげる必要があると考えますが、構教育委員会事務局長にお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 構教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 構 富士雄君 登壇〕
○教育委員会事務局長(構 富士雄君) 本市におけるICT支援員は、本年4月から、学習支援ソフトの活用スキルなどを向上させるため派遣しているものであります。
現在、各学校における課題に対しましては、情報を共有し対応していることから、授業における活用が既に日常化となっているところであります。
また、GIGAスクールサポーターにつきましては、昨年度、児童生徒1人1台端末のセットアップ業務を業者へ委託した際に活用しております。
さらに、ICT活用教育アドバイザーにつきましては、通信ネットワークサービスの構築など専門的な知見を持つ有識者が、文部科学省からの委嘱を受けて、ICT環境の整備に取り組む教育委員会等に対し、電話等による助言や訪問による支援を行う制度でありまして、今後、ネットワークシステムを見直す場合などに活用を検討してまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて3点目、小学校は2020年度、中学校は2021年度からプログラミング教育の必修化がスタートしましたが、どのような学習内容を期待するのか、お伺いします。
新学習指導要領では、小学校でのプログラミング教育は、明確に教材や学習項目が定まっているわけではないので、各学校の裁量に任せている部分があります。そのため、中学校でのプログラミング教育でどのような学習事項を取り上げるのか、継続学習といった観点から調整が難しくなっています。さらに、小学校で外国語教育が導入されるのは3年生からで、タイピング入力を考えると、ローマ字入力はまだまだ先になるように思います。
中学校では、技術・家庭科でのプログラミング内容が拡充、倍増したことを考えると、外国語教育にはALTが各校に配置されているように、情報、プログラミング教育においても同様の教育配置が望ましいと考えますが、白江教育長にお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) まず、小学校段階に求められるプログラミング教育は、論理的思考力や創造性、問題解決能力などのプログラミング的思考を育む教育であり、身近な生活におけるコンピューターの活用や問題解決の手順についての気づきが学習の狙いとなります。
本市におきましては、学習指導要領に例示されている5年算数科「正多角形と円を調べよう」、6年理科「電気の性質や働き」等でプログラミング学習を行っております。また、中学校技術・家庭科の技術分野におけるプログラミング教育につきましては、社会におけるコンピューターの役割や影響の理解、簡単なプログラム作成などについて学習を進めております。それらの授業におきましては、専門スタッフである県教委派遣の情報教育特別非常勤講師の制度を活用して、子どもたちの学習効果を上げているところであります。
今後とも、実践を重ねていくことで効果的な学習法を確立し、Society5.0の時代を生きる児童生徒に必要な力を育成していきたいと考えております。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて4点目、児童生徒の目の健康への影響を配慮しながらGIGAスクール構想を進めるには、学校でどのような対策を講じるべきなのか、お伺いいたします。
小中学校にデジタル端末が配備され、本年度から学校での活用が本格化しますが、気がかりなのは目の健康への影響です。2019年度の学校保健統計調査によると、裸眼視力が1.0未満の小学生は3割を超え、中学生は6割近くに上り、いずれも過去最多、多くが近視と見られる結果が公表されました。今後、文部科学省は、小中学校の近視の現状を把握するため初の大規模実態調査を進めて、この結果を踏まえ、学校と家庭が連携し、視力を守る対策を強化していきたいとしています。
2020年度砺波市学校保健会の調査結果でも、裸眼視力が1.0未満の小学生の割合は、男子34.4%、女子37.0%と高く、中学生の割合は、男子60.8%、女子69.7%の結果で、約7割近くに上がっています。
今後、デジタル教科書の本格導入に向けた議論も進められており、子どもたちの健康をどのようにして守るのか、そのために教育委員会として学校にどのような対策や方向性を示されるのか、構教育委員会事務局長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 構教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 構 富士雄君 登壇〕
○教育委員会事務局長(構 富士雄君) 本市では、今年度から、1人1台のパソコン端末を活用する授業が本格化したところでありまして、議員御発言のとおり、今後、児童生徒の目の健康を守っていく必要があると考えております。中でも、文部科学省作成の「端末利用に当たっての児童生徒の健康への配慮等に関する啓発リーフレット」に基づき、タブレットを見るときは目から30センチメートル以上離して見る、また30分に1回はタブレット画面から目を離し、20秒以上遠くを見るなどを指導しているところであります。
また、現在行われております全国的な調査結果を注視するとともに、専門家の意見を参考に、児童生徒の目の健康を守る指導に努めてまいります。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて、大きい項目の2つ目として、学校バリアフリー化の推進についてお伺いします。
公立の小中学校のバリアフリー化を求める改正バリアフリー法が4月に施行されました。これは、障害のある子を含む全ての子どもたちが共に学べる環境整備を急ぎたいとする内容のものです。校舎は大半が2階建て以上で、理科室や音楽室、図書室といった特別教室が複数の階に点在しています。そのため、人的なサポートがなければ、障害のある子どもが教室間を安全に移動するのは難しい状況にあります。
県内公立小中学校のエレベーター設置率は、今年3月末時点で38.8%です。砺波市は58.3%、12校中7校が設置済みと高い割合にありますが、文部科学省が2025年度までの整備目標を策定していることから、残り5校の早期設置を検討する必要があります。
多目的トイレの設置率は、校舎内においては12校全てに設置されていますが、体育館においての設置は12校中3校と、未整備の学校が多い状況となっています。学校は学びの場であると同時に、災害時の避難所としての役割を考えても早期の設置が必要です。
そこで1点目、2021年改正バリアフリー法に合わせた教育環境の整備について、学校が災害時における避難場所としても位置づけられることから、今後の整備見通しについて、構教育委員会事務局長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 構教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 構 富士雄君 登壇〕
○教育委員会事務局長(構 富士雄君) 改正バリアフリー法が本年4月に施行され、既存の公立小中学校の施設におきましてもバリアフリー化に努めなければならないとされました。
このことにより、文部科学省では、令和7年度末までの5年間に、緊急かつ集中的に整備を行うための目標を示しており、中でもエレベーターにつきましては、要配慮児童生徒が在籍する全ての学校に整備することとしているほか、車椅子使用者用トイレについては、避難所に指定されている全ての学校に整備することなどとされております。
そこで、本市学校施設のバリアフリーの状況につきましては、全国の整備状況に比べて整備が進んでいる状況ではありますが、障害の有無にかかわらず、全ての児童生徒が一緒に学べる教育環境をつくることに加えまして、全ての学校を避難所に指定しておりますことから、国の目標に掲げますように、今後、大規模改修時に合わせて未整備部分のバリアフリー化に努めてまいります。
私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて2点目、新学習指導要領に基づき、小学校で2020年度から、中学校で2021年度から心のバリアフリー教育が実施されますが、市としてどのような取組を考えているか、教育委員会にお伺いします。
現在、学校では、交流事業や共同学習といった心のバリアフリーに関する授業を実施していますが、これから全ての学校が継続的に実施し、取組のノウハウを共有するとともに、教育委員会として福祉部局や社会福祉法人、関係団体と連携したネットワーク形成が必要となります。
今後、学校の施設設備面でのバリアフリー化を着実に進めながら心のバリアフリー化をどのようにして進めるのか、白江教育長にお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 心のバリアフリーとは、様々な心身の特性を持つ全ての人々が相互に理解を深めようとコミュニケーションを取り、支え合うことであります。
学校におきましては、障害者基本法及び学習指導要領に基づき、障害のある子どもとない子どもの交流や共同学習の機会を設け、共に尊重し合いながら協働して生活していく態度を育むようにすることが必要であります。
本市では、これまでも、小中学校の子どもと特別支援学校に通う子どもとの居住地校交流や、通常級と特別支援級の子どもとの交流学習、車椅子サポート体験、高齢者疑似体験、障害を持つ方の講演会などを通して子どもたちの他者理解を深めてまいりました。
また、誰もが暮らしやすい社会をつくろうとする心を育てるためには、引き続き関係事業に取り組むとともに、関係団体とも連携して、心のバリアフリー教育を推進してまいります。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて、大きい項目の3つ目として、令和3年大雪被害についてお伺いします。
本市の除雪体制は、1月9日に除雪対策本部から雪害対策本部へ移行して、市建設業協会に緊急協力要請をし、市職員の幹線道路の圧雪除去作業や、県と連携し市街地の車道拡幅及び除排雪作業が実施されました。
72時間降雪量が138センチメートルを記録したことは、統計開始以来最大でしたが、今後の防災や危機管理対策には、この想定外の災害にも対応できる社会システムを構築する必要があるとして、3月定例会で夏野市長は、各地区の除雪委員会や除雪受託業者の皆さんから聞き取り調査を行って検証を進め、次年度には道路除雪実施計画の一部見直しか充実させていきたいと答弁されました。
また、産業建設常任委員会では、交互散水、実質散水する時間が半分であったことや、車の攪拌効果が発揮できなかった点について、今後検討していく必要があるとの建設水道部長の答弁でした。
そこで1点目、令和3年大雪被害から生じた課題や問題点などを総括し、次年度に向けた具体的な解決策を夏野市長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 市長 夏野 修君。
〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 今回の大雪時におけます課題や改善点などの総括につきましては、2月から4月にわたり地区除雪委員会や除雪委託業者及び砺波市建設業協会の方々などと意見交換を行い、除雪作業における課題や問題点、意見等を集約し、検証作業を行ったところであり、その結果につきましては、6月7日の全員協議会で議員の皆さんに具体的に説明させたとおりでございます。
まず、前提として、特に今回の大雪は、過去に例を見ない短時間に集中的な降雪で、除雪作業自体に通常以上の大幅な時間を要する状況となったことが1つであります。オペレーターの方にお伺いしますと、一周回ってきたら元の木阿弥だったということで、やってもやっても追いつかないという状況、そこにスタック車両が入って、それの救出等をしていると、普通なら1時間ほどで回れるものが3時間、4時間かかってしまう、それでまた雪が降ってしまうということですから、除雪作業自体も大変だったということが1つであります。
また2つ目には、これはいろいろ調べて分かったんですが、国において、県中央部の富山―高岡間の交通確保優先のため、国道8号の集中除雪を行うために、通常は国道156号の除雪に従事する業者の一部まで動員された結果、国道156号の除雪作業に大幅な遅れや支障が生じ、大規模な交通渋滞が発生したため、国道につながる県道や幹線市道においても道路の交通に大きな支障が受けたことがあるということも、まずは御理解いただきたいと思います。県の中央部の交通最優先というのはよく分かるわけですが、本来計画していたとおりの除雪が国道156号はできなかったことが、渋滞の波及のもとになったということも御理解いただきたいと思います。
こういった状況の中ではありますが、特に除雪委員会の方に御尽力いただいていろいろやっていただいたわけですが、先ほど申し上げましたとおり、市道におきましてはこの短期集中的な大雪で除雪作業が追いつかず、通行車線の確保ができなかったり、圧雪路面となったことによるスタック車両の多数発生、また交差点部の交通の確保や歩道除雪の対応の遅れなど、様々な問題が生じたところであります。
また、消雪路線につきましても同様に、集中した降雪により消雪の効果が十分に発揮されなかった、水が出る勢いよりも雪の降る勢いが大きいということと、また交通が止まったことによる、先ほども御紹介がありました攪拌効果なども出なかったということで、車線が十分に確保されなかったことから、特に市街地において交通障害が発生し、大きな問題となったところであります。
さらに、市民の皆さんに対しましては、殺到する問合せや苦情対応に追われまして、除雪に伴う通行止めや交通渋滞などの道路情報がタイムリーに提供できなかった面もございます。
こうしたことも踏まえ、今後、通常レベルを超える大雪が予想される場合には、例えば日中除雪の実施や――これも課題が多いわけですが――委託先の自主判断によります除雪出動、また除雪オペレーターや除雪機械の確保について、国道、県道の道路管理者であります国や県をはじめ、市建設業協会との連携を図るほか、消雪装置の24時間稼働への順次切替えや、市民の皆さんへの情報提供の充実などが大きな課題であると考えております。
これらの課題に対する具体的な解決策に向けた取組につきましては、今回の検証結果を踏まえまして、今後、地区除雪委員会や除雪委託業者、国や県との協議、調整を行い、通常レベルの降雪時とは別に項目を設けて、大雪のときの対応について、今年度の道路除雪実施計画に新たに追加したいと考えております。
一方で、今回のような急激な大雪の際に、通常の降雪時と全く同様の対応をすることは困難であるということは御理解いただけると思います。市民をはじめ道路利用者に対しましては、今後充実される予定であります国や県のライブカメラを活用したリアルタイムな道路情報を確認した上での行動をお願いすることや――これはどういうことかといいますと、「出ないでください」と言っても、どういう状況か分からないで出てしまいますと、まさに先ほど申し上げた状態で、車がもう大変なことになっていると。出てしまってからでは遅いわけで、その前にリアルタイムの情報、これのカメラの増設についても国や県が、特に県は増やすと言っていますので充実するのではないかと思いますので、そういったものを御覧いただくということや、そもそも大雪の際の外出をなるべく控えていただくなど、これは当時も県知事がかなりお願いをしておられました。そういったことなども含めて、行政と市民がそれぞれ対応すべき具体的な対応指針を作成し、大雪のときの備えに万全を期すよう、除雪体制の準備を進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて2点目、各自治振興会から寄せられた要望書を基に、交通インフラの補修、整備を早急に修理すべきだと考えますが、今後の日程をお伺いします。
今年の雪は除雪の出動回数が多かったこともあり、道路施設の破損が多発しました。損壊した道路施設はガードレールやフェンスのほか、歩道と車道の間のブロックなどが見られます。また、チェーンを装着した除雪車両の走行によって道路舗装の損傷も目立っています。
そこで、各自治振興会から寄せられた要望箇所が563か所、うち修繕箇所は253か所、管理対象外修繕箇所は61か所、残りは未修繕箇所249か所と建設水道部から回答がありました。この未修繕箇所249か所の補修、整備を早急に修繕すべきだと考えます。
また、その未修繕箇所の優先順位はどのようにしてつけられるのか、今後の修繕日程について、老松建設水道部長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 老松建設水道部長。
〔建設水道部長 老松 司君 登壇〕
○建設水道部長(老松 司君) 本年1月の大雪に伴い、各自治振興会から要望等がございました安全施設等の修繕箇所につきましては、道路舗装の陥没や防護柵及び道路標識などの損傷等につきまして、現地を確認の上、特に人的被害を及ぼす可能性が高い危険な箇所から速やかに修繕を行っており、その他の箇所につきましては、現場の状況を確認して、順次修繕を進めているところでございます。また、市の道路パトロールにおいて把握いたしました安全施設や舗装等の修繕箇所につきましても、同様に修繕を実施しているところであります。
現時点におきまして、修繕が必要な箇所につきましては全て対応済みであり、議員御指摘の未修繕箇所につきましては、保護柵や舗装等の損傷状況が軽微なものなど、現状において、道路交通の安全上支障のない箇所と判断したものであり、今後の道路パトロールにおいて状況を随時確認し、必要に応じて修繕の対応を行う方針としております。
なお、このことにつきましては、既に各自治振興会に対応方針等を説明し、御理解をいただいているところであります。
以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 最後の質問です。
未修繕箇所249か所のうち、安全・安心に通学するための児童生徒の通学路の補修、整備は最優先と考えます。未修繕箇所にはデリネーターの破損も含まれており、除雪作業の目印としての役割を果たすとともに、車の運転者には道幅減少や、見通しの悪い交差点では道路標識柱としての役割も果たします。また、デリネーターの代替として、降雪時だけスノーポールを設置する合理的なやり方も考えられます。
ぜひ安全・安心な通学路であるために、老松建設水道部長に今後の修繕日程をお伺いし、私の質問を終わります。
○議長(川辺一彦君) 老松建設水道部長。
〔建設水道部長 老松 司君 登壇〕
○建設水道部長(老松 司君) 安全・安心に通学するための児童生徒の通学路の補修、整備につきましては、議員が述べられましたとおり、優先度は高いものであると認識しており、特に歩車道境界の安全確保や、水路等への転落を防止するための縁石や防護柵に加え、運転者の視線誘導の役割を果たすデリネーターは修繕が必要と考えております。
市におきましては、冬期間の道路利用者の視線誘導や除雪オペレーターの円滑な除排雪作業のため、希望する地区に対しまして毎年スノーポールを支給しており、見通しの悪い交差点や除雪作業上必要な箇所に各地区除雪委員会で設置をしていただいているところでございます。
なお、今後の修繕日程につきましては、先ほども申し上げましたとおり、現在修繕を予定している箇所は全て手配済みであり、6月末を目途に完了する見込みでございます。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) この際、換気のため暫時休憩いたします。
午前10時42分 休憩
午前10時44分 再開
○議長(川辺一彦君) 再開いたします。
5番 小西十四一君。
〔5番 小西十四一君 登壇〕
○5番(小西十四一君) まず冒頭、こういう質問の機会をいただきましたこと、ありがたく思っております。砺波市民、そして砺波市の発展のために一生懸命働きますので、今後ともよろしくお願いいたします。
まず、介護の現状と今後の課題についてお伺いしたいと思います。
1点目、砺波市高齢者保健福祉計画による令和7年、令和22年対応に向けた基盤整備の基本的な対応について伺いますが、現状、砺波市高齢者保健福祉計画(第8期計画)を作成され、現在、運用されております。それによると、令和7年には団塊の世代が75歳を超え、市民3人に1人が高齢者となり、65歳以上の介護認定率が23.6%となっております。また、市内における介護老人福祉施設待機者は、平成31年においては182人となっておりますが、令和7年に向けては待機者の増加が見込まれる。したがって、介護施設等の整備が必要と想定されます。
第8期の計画においては、看護小規模多機能型居宅介護、そして定期巡回・随時対応型訪問介護看護、いずれも地域密着型のサービスでございますが、これを整備する計画となっております。
庄東地域にあっては、現在、大空と大地のぽぴー村、庄東デイサービスセンターがあるものの、介護施設は十分な対応とは言えない状況であると思われます。介護の問題は、官民一体となって取り組むことが肝要であると認識しております。
そこで、庄東地域においても、砺波市太田地区にあるものがたりの街のようなものを市が構築して第三セクターに委託すれば、地元住民が住み慣れた場所で、地元住民相互のコミュニケーションが大いに図られ、安心して生活ができると想定される。さらに、地域の発展に寄与することもできると考えておりますが、福祉市民部長の見解をお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 村井福祉市民部長。
〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 第8期砺波市高齢者保健福祉計画につきましては、計画期間を令和3年度から令和5年度までの3か年とし、いわゆる団塊の世代の皆さんが75歳以上となる令和7年、さらには団塊ジュニア世代の皆さんが65歳以上となる令和22年も見据えた介護サービス基盤、人的基盤の整備に向け、具体的な取組内容やその目標を計画に位置づけたところであります。
そこで、この計画における介護保険施設等の整備につきましては、居宅サービスのうち、訪問看護、訪問リハビリを各1か所、地域密着型サービスのうち、看護小規模多機能型居宅介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護を各1か所整備する目標としております。
また、庄東地域の介護サービス整備状況につきましては、議員御発言の施設のほかにも、介護医療院や小規模多機能型居宅介護、2か所のグループホーム等、他の地域と比べても在宅及び居宅サービスは充実していると考えております。
そこで、太田地区のものがたりの街のようなものを庄東地域にという御提案でございますが、ものがたりの街では、できるだけ住み慣れた地域で最期まで暮らしていただくために、医療や介護を生活の場で受けることができ、子どもから高齢者をはじめ、障害を持った方など、市民誰もが利用できる参加型の施設で楽しく安心して過ごせる場所や空間を提供しておられます。
このような施設の役割は今後ますますニーズが高まると思いますが、介護保険制度が始まり20年余りが経過しており、民間事業者では十分な知識と経験を有していることから、今後とも民間事業者での整備運営を行政が支援していくことで考えております。
市といたしましては、重度な要介護状態となっても、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい、医療、介護、予防、生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムを今後とも推進してまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 小西十四一君。
〔5番 小西十四一君 登壇〕
○5番(小西十四一君) それでは、2点目に移ります。
老老介護の件についてお伺いします。
介護年齢が60歳以上の人が62.2%と高くなっております。また、介護の内容では、食事の準備、金銭管理や各種手続、外出の付添い、送迎となっており、介護サービス以外の生活支援体制の充実が必要であると書かれています。
地域においては、民生委員児童委員の声かけや、老人クラブの人たちが訪問して独居老人の話を聞いたり、在宅介護者への休息というか愚痴を聞いて、介護者の憂さ晴らしをしています。
砺波市地域包括支援センターでは、高齢者生活支援サービスとして様々なシーンを想定した問合せを記載した冊子を作成し相談に応じていますが、在宅介護者や民生委員児童委員の皆様にとっては、そんな冊子があることすら知らない人もいるのではないかと思います。ぜひもう一つ上のサービスを目指すためにも、この冊子を該当するお宅や関係者に配布して利用促進してはどうかと考えます。
また、その中にあるメニューの一つで、ほっとなみカフェについては、介護者への唯一の支援メニューであり、広くPRして利用促進を図る必要がある。そのためには、被介護者の扱いを安心して任せられる仕組みとして、総合福祉サービスの中にある介護保険サービスの訪問介護とセットとして実施することにより、介護者が安心して外出できる環境をつくって周知を図ることが肝要と考えます。
また、介護者の休息や情報交換により高齢者虐待の防止にもつながることから、冊子の配布により各種支援の連絡先をPRして、高齢者や介護者への利用促進を図ってはどうか、福祉市民部長に伺います。
○議長(川辺一彦君) 村井福祉市民部長。
〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 地域包括支援センターでは、高齢者の暮らしを地域でサポートするための拠点として、介護だけでなく医療、保健など、様々な領域の関係機関と連携し、高齢者の生活課題に対応しております。
また、本市の高齢者支援サービスや福祉サービスを掲載した「総合福祉サービスのご案内」や「高齢者生活支援サービス」といったパンフレットを作成し、相談に訪れた市民の皆様にお渡ししているほか、民生委員児童委員の皆様やケアマネジャー等、介護事業所の皆様にも配布し、既に情報は提供しているものであり、周知しているものと考えております。さらに、本市ホームページにも掲載し、広く市民の皆さんに周知しております。
次に、議員御質問の老老介護につきましては、高齢化と核家族化の進展、また親と未婚の子どもが同居している世帯の増加により、年々老老介護の割合は高くなってきており、本市におきましても老老介護の困難事例や相談が増加傾向にあります。
老老介護では、介護者側の体力、精神的負担が大きく、介護者が介護できなくなってしまうケースや、介護者の外出の機会が少なくなり閉じ籠もりとなってしまうケースも見られ、老老介護の共倒れとなってしまうリスクがあります。
そこで、老老介護の共倒れとならないためには、早期に状況を把握し、適切な時期にサービスを利用していく、これが重要であります。今後とも、地域、医療機関、介護事業所等と密接に連携し、介護者の心身両面の負担軽減を図る支援を進めてまいります。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 小西十四一君。
〔5番 小西十四一君 登壇〕
○5番(小西十四一君) 大項目2点目、少子化、教員の働き方改革において、中学校のクラブ活動改革についてお伺いいたします。
少子化が進行している現状に加え、一方で教員の働き方改革が進められております。特に、スポーツ人口も少なくなってきている最近では、砺波にも硬式野球クラブチーム「となみ野ボーイズ」が設立されました。これまでは高岡のチームに参加するため、地元の中学校の野球部に入部せず弱体化となっていましたが、となみ野ボーイズができたことによる影響は、今後の推移を見ていく必要があると考えます。
また、剣道に関して言えば、おかげさまで市内4つの中学校に剣道を指導できる先生を配置していただき、各中学校において剣道部が活動できる状態となっておりますが、般若中学校においては女子生徒の人数が2人で、団体戦は5人制なんですけれども、それが組めない状態となっているのが現状です。中学校の全国大会では、中学校単位の参加資格となっており、地域のクラブ活動では全国大会に出場できない状況となっております。
そんな中にあって、今年3月、第44回全日本アンサンブルコンテストが宮崎県で開催され、庄西中学校が見事金賞を取ったといううれしい報告もありました。
しかしながら、中学校における部員数は少なくなっているのが現状です。
中学校における部活動には、各競技特有の特殊性を若いときに身につけることと、生涯に向けた心の育成、同級生との協調やお互いを尊重し合う心の育成と二面性があるため、中学校における部活動には大きな意義があり、とても大切と考えます。
南砺市においては、どの学校は野球、どの学校は剣道のように特化した対応を実施しておりますが、砺波市内における中学校の部活動の実態と今後の取組について、教育委員会事務局長にお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 構教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 構 富士雄君 登壇〕
○教育委員会事務局長(構 富士雄君) 本市の中学校の部活動の実態につきましては、具体的な数値で申し上げますと、生徒数が約660人の出町中学校には、運動部、文化部合わせて21の部が、生徒数約470人の庄西中学校には19の部が、生徒数約100人の般若中学校には6つの部が、そして生徒数約150人の庄川中学校には7つの部があり、生徒数が少ない学校ほど部活動の数が少なく、生徒たちの選択の幅が狭いのが実情でございます。
また、中学校の部活動は、競技等の専門的技能を習得する場であるのみならず、生徒同士が協調し、互いを尊重し合う大切な学びの場でもございます。
今後、生徒数の減少などによりまして、さらに部活動の廃止や統合を検討しなければならなくなった場合には、生徒や保護者の皆さんの御意見をお聞きして慎重に進めてまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 小西十四一君。
〔5番 小西十四一君 登壇〕
○5番(小西十四一君) それでは、2点目をお伺いいたします。
中学校の部活動における各スポーツ団体等との関係についてお伺いいたします。
剣道については、戦後、砺波市庄川町が発祥の地として県下でも認められており、これまで県内で開催された全国大会は、全て砺波市において開催されてきました。砺波市剣道会会員120名としては、スポーツ庁が示した学校の働き方改革を踏まえた部活動改革について、情報を把握し、今後の検討課題と位置づけし、砺波市における剣道を後輩に引き継いでいくため、中学校の剣道部顧問の先生やエキスパートとして部活動に関わっている社会人との具体的な対応策を検討し、実行計画を練っています。
地元のスポーツ団体や文化芸術団体がどこまで関わるのがよいと考えているのか、教育長のお考えを伺います。
○議長(川辺一彦君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) これまでの部活動は、教員による献身的な勤務により支えられてきましたが、部活動指導が教員の長時間勤務の要因となっているほか、特定の種目等の指導経験がない教員にとっては大きな負担となっております。
このようなことから、文部科学省では、持続可能な部活動と教員の負担軽減の両方を実現できる改革が必要との認識の下、休日に教員が部活動指導に携わる必要がない環境を構築することを柱とする改革方針を示したところであります。
その具体的な方策として、休日の部活動を段階的に地域へ移行することが掲げられており、本市におきましては、今年度から、各スポーツ団体や文化芸術団体の皆さんと協議してまいりたいと考えております。
したがいまして、砺波市剣道会をはじめ地域における関係団体の皆さんには、休日の部活動が生徒にとって充実した活動となるよう、御協力をいただきたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 小西十四一君。
〔5番 小西十四一君 登壇〕
○5番(小西十四一君) それでは、大きな3点目、農業におけるスマート農業に向けた市の支援についてお伺いします。
1番目、ICTを利用した農業機械等の購入に対する市の支援施策についてお伺いをしたいと思います。
農業におけるロボット技術やICTを活用したスマート農業に向けた機械等の導入に対する市の支援についてお伺いしますが、まず高齢化が進む中、農業における高齢化も進んでおります。さらに、農地の集約も進み、砺波市においては既に75.8%となっております。集約した農家にとっては基幹作業が複数回となるため、農業機械が生命線となっております。また、直まきや密苗による業務の効率化を図りながら米の生産に取り組んでいるところです。さらに、肥培管理等においても複雑になっており、いかにICTを活用した農機やソフトを利用するかが経営継続に大きく影響を与えている。
また、集約が図られたことにより、大型機械の導入による労力の削減が図られたが、あぜ草や水田内の雑草の扱いが問題となっております。そんな問題にもICTを活用した機械の導入により省力化が可能となっている。さらに、若者や女性の就農にも貢献するものと期待できます。
機械等の導入に対する補助制度について、商工農林部長にお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 島田商工農林部長。
〔商工農林部長 島田繁則君 登壇〕
○商工農林部長(島田繁則君) ICTを活用した農業用機械等の導入に対する補助制度につきましては、国では、強い農業・担い手づくり総合支援事業や担い手確保・経営強化支援事業などの補助制度においてメニュー化されており、ICTの導入に対して優先枠が設定されるなど、積極的にスマート農業機械等の導入を支援しているところであります。
また、県では「次世代につなぐ集落営農」スマート農業支援事業として、若手が役員として参画することや経営継承計画を策定することなど、一定要件を満たす集落営農組織に対し、スマート農業機械等の導入に係る経費を支援するほか、となみ野農協においてもドローンなどの購入費用の一部を支援しているところであります。
本市におきましては、これら国、県事業への上乗せ補助を行っているほか、農業者の経営面での負担軽減の観点から、県農林振興センターと連携し、補助事業採択に向けた指導・助言を行っており、引き続きこれらの取組によりまして、スマート農業機械の導入に向け、継続的に支援してまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 小西十四一君。
〔5番 小西十四一君 登壇〕
○5番(小西十四一君) それでは、2点目、お伺いします。
2018年、砺波市で開催されたねんりんピック剣道競技の挨拶におきまして、市長は冒頭に、砺波市は全国一の種もみの産地であると述べられました。市長にとって種もみは、砺波市のブランドであり、全国に自慢できる商品と認識されていることが分かり、種もみ生産者である私としては、ねんりんピックの全国大会の場で種もみを市長自らPRしていただいたことにありがたく、本当にうれしく思いました。どうもありがとうございました。
種もみ生産において、あぜ草や水田内の雑草、稲体の倒伏は、種もみとしては不合格となりますから、一般の水田以上にきめ細やかな水管理とタイムリーな防除が必要となっています。そのために、ドローンや遠隔操作が可能な水口、大雨時に効果を発揮する水田ダムを構築する遠隔操作可能な落とし水門が有効となっています。
また、自然環境に大きく左右される農業にあって、農家の収入安定を図る収入保険が農家の収入安定に寄与しております。
管理用の装置やドローン購入等への補助について、国、県、市からのものがあると認識しておりますが、市の補助に対する見解を商工農林部長にお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 島田商工農林部長。
〔商工農林部長 島田繁則君 登壇〕
○商工農林部長(島田繁則君) 国や県にはスマート農業機械等への補助事業があり、本市では、これらの事業に併せて、導入に係る費用の一部について、事業ごとに補助率は異なりますが、しっかりと支援をしているところであります。
また、これらに加え、農地整備事業を活用し、平成29年度から種田地区において、農業用施設にICTを活用した自動給水栓等の実証実験が進められ、今年度から本格導入されたところであります。
スマート農業機械等の導入は、農作業の大幅な省力化や作業従事者の負担軽減等に寄与することから、農業従事者の高齢化や担い手不足が深刻化する中で極めて有効でありますが、導入費用やスマート化に応じた作業規模の確保などの課題もあるところであります。
本市といたしましては、スマート農業機械等の導入によって確実に農家所得の向上につながるよう、国や県との一体的な補助事業を継続するとともに、関係機関と連携し、導入に当たっての適切な助言や指導を行うことで支援してまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 小西十四一君。
〔5番 小西十四一君 登壇〕
○5番(小西十四一君) それでは3点目、農業において後継者を育てる立場から、スマート農業への移行が大きく鍵を握ると、今ほどの商工農林部長からもお話があったように有効だと思っておりますが、県等が実施している農業未来カレッジにおいては年齢制限があって、就職していた企業を60歳や65歳で退職した人は該当しないということになっております。
しかしながら、現状、農業をやっている人は、就職していた企業の退職後に家業を継いだ農業者か、または営農法人に雇われて労務提供している人がほとんどです。その人たちは足や腰に何らかの不都合があり、無理な仕事や重いものを持ち上げる等の作業にはついていけないことが間々あります。
一昔前までは、農業は3密ならぬ3K、きつい、汚い、危険と言われながらも、何とか先輩たちが引き継いで現在に至っています。労務提供が高齢化となっているからこそ、現在の農業が継続されているとも言えます。
そんな農業者に対して、機械を利用するための講習会や免許取得の一部助成について実施してはいかがかと、商工農林部長にお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 島田商工農林部長。
〔商工農林部長 島田繁則君 登壇〕
○商工農林部長(島田繁則君) 公益社団法人富山県農林水産公社の農業機械研修センターでは、これまで試験料、テキスト代のみで農業用の大型特殊免許や牽引免許が取得できる研修並びに農業機械の初心者研修を実施してまいりました。
本年5月には、この農業機械研修センターがスマート農業普及センターとして再整備され、従来の免許取得や農業機械の研修に加え、農業経営におけるスマート農業機械の利用に関する知識、技術習得の研修も行うこととしております。また、公益社団法人富山県農林水産公社では、45歳までの青年農業者を対象に、先進技術取得支援事業によりドローン免許などの農業機械等の操作資格取得に対する支援も行っております。
このように、既に多くの研修会や支援事業が行われていることから、本市といたしましては、独自に実施するものではなく、これらの多様な支援制度の活用について周知やアドバイスに努め、スマート農業の導入などを継続的に推進してまいります。
また、議員御発言のとおり、これらの事業の一部には年齢等の要件があることから、対象者の年齢の引上げや機械導入等に対する支援の拡充について、県に対し重点的に要望してまいります。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 小西十四一君。
〔5番 小西十四一君 登壇〕
○5番(小西十四一君) それでは、大きな4点目、デマンドタクシーについてお伺いいたします。
これまでは、庄東地域や雄神地区、さらに今年の10月からは小牧、湯山、落シ、名ケ原に正式導入していくことになっております。今回導入される落シ、名ケ原地区にはさすがに市営バスもなく、高齢者は運転免許証を返納すれば、医者へ行くにはどうすりゃいいがやというような問題を抱えております。
その途中にある湯山、小牧に導入するのは当たり前と考えておりますが、行く行くは市内全域に導入を図るとの方針を聞いておりますが、今後の導入計画について、企画総務部長にお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 畑企画総務部長。
〔企画総務部長 畑 進君 登壇〕
○企画総務部長(畑 進君) デマンドタクシーにおける対象地域の拡大に向けた今後の導入計画につきましては、人口減少や高齢化が進展する中で、持続可能な公共交通体系の確立という観点も踏まえ、現状の市営バス路線の最適化と併せて検討していくことが重要であると考えております。
このような中、このたび市民の代表や市内の交通事業者等で構成される砺波市地域公共交通会議において、令和4年度から令和8年度までの5年間を計画期間とする砺波市地域公共交通計画が今年度中に新たに策定されるところであります。
砺波市地域公共交通計画の策定に当たりましては、市民アンケートによる利用者ニーズを把握するとともに、市営バス及びデマンドタクシー運行における財政効率の検証も踏まえた上で、デマンドタクシーの運行地域の拡大について、本計画に位置づけていく必要があるものと考えております。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 小西十四一君。
〔5番 小西十四一君 登壇〕
○5番(小西十四一君) 最後の質問になりますが、中野地区にあっては、市営バスが中野地区の幹線道である県道砺波庄川線で運行されており、非常に助かっております。
しかしながら、中野地区に限らず、今年の冬のような大雪で、幹線道路まで歩いて出るには、除雪してある道路を選びながら出なければならないと。そして、そのために時間が多くかかり、大変な思いをして幹線道路まで出るんですけれども、そんなときに限ってバスが遅れてくる。到着時間までに早めにバス停に行きますけれども、そんなときに限ってバスが遅れてくる。狭い道路で寒い中、バスが来るまで長時間待たなければならない。
冬場だけのデマンドタクシーの臨時導入について考えられないか、企画総務部長にお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 畑企画総務部長。
〔企画総務部長 畑 進君 登壇〕
○企画総務部長(畑 進君) 冬場の降雪時にバス停までの移動が大変だという御発言につきましては、地域の実情を目の当たりにされた小西議員の率直な御意見であり、今後ますます進展いたします高齢社会での課題の一つであると認識をしているところであります。
しかしながら、市営バス路線において、冬場だけでもデマンドタクシーを臨時運行できないかとの御提言につきましては、タクシー事業者が保有する車両の台数や運転手の確保などの面から、一時期だけ限定して運行地域を増やすということは、現在の運行実態を見ると非常に難しいものと考えております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) この際、換気のため暫時休憩いたします。
午前11時24分 休憩
午前11時27分 再開
○議長(川辺一彦君) それでは、再開いたします。
2番 林 教子君。
〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) おはようございます。林 教子でございます。
初質問で大変緊張しておりますが、議長より発言の許可をいただきましたので、通告に基づき質問と提案をさせていただきます。
まず、大項目の1、新型コロナウイルスワクチン接種についてお伺いいたします。
新型コロナウイルスの感染はなかなか収まらず、不安な思いで日々生活をしている市民も多く見受けられ、また、治療に当たる医療現場では従事者の負担は大きく、心身ともに疲弊していないか、ほかの疾患を抱える患者が受診を控えたりすることにより、受けるべき医療が正常に受けられない状況が発生してはいないかと心配するところであります。
新型コロナウイルス感染症の発症は、ワクチンの接種により約95%抑えるとの報告もあり、接種を希望する市民が早急に接種でき、一日も早く今までの日常を取り戻すことが重要で、皆が待ち望むところではないかと思います。
ここ数週間でワクチン確保の状況が変わり、担当課の皆様も対応に忙殺されているところでの質問となりますが、市民の命と暮らしを守るため、あえてお聞きいたします。
小項目の1、65歳以上の接種の予約方法についてお伺いいたします。
接種の予約方法は、コールセンターに電話をかけて予約をする、もしくはインターネットを使って予約をする2種類でありましたが、高齢者にとってはどちらも難しいものだったと思われます。電話の場合は、なかなかつながらない、インターネットを使ったことがない、操作ができない方がたくさんいらっしゃったはずです。
また、接種するべきかどうかと悩みながら日延べしてしまっている高齢者がいらっしゃるようです。
予約を受け付ける比率は、電話が3割、ネットが7割だったようですが、コールセンターでの受付電話台数は当初4台だったとお聞きし、とても少ないと思いました。
電話予約においては、接種に不安を抱えられる方は、相談をしながらの予約となると、1件当たりの通話時間も長くなり、ほかの方々が電話をかけてもつながらないという状況は安易に想像がつくのではないでしょうか。相談窓口は別に設け、予約は単独にすべきではないでしょうか。
また、インターネットを使っての予約は、操作にたけた若い年齢の方の早期予約につながったのではないかと想像されます。中には、同居家族によって予約ができたという場合もあるかと思いますが、独り暮らしの高齢者、高齢者だけの世帯は予約も大変だったと聞きます。
新たに追加日程が発表され、この経験を踏まえ、年齢別の優先予約も加わりましたが、接種を希望するが予約を自分でできない人たちにおいては、今後どのように呼びかけを対応されますか、お聞かせください。
小項目の2、65歳以上の接種の現状と今後についてお伺いいたします。
5月16日よりワクチン集団接種が砺波まなび交流館で始まりました。5月23日、6月6日の2回にわたり接種会場の様子を見学しましたところ、スタッフの先導により大変スムーズに接種が行われていることが分かりました。個別接種も始まり、集団サテライト会場も設けられ、接種に加速がついてきたようです。
政府は7月接種の完了を考えているようですが、可能でしょうか。また、接種完了目標はどのくらいに設定されているのでしょうか、お聞かせください。
小項目の3、64歳以下の接種の対応についてお伺いいたします。
最近発表された内容では、基礎疾患を有する方、高齢者施設などで従事されている方を優先とし、並行して、砺波市独自の対応として、市内の小中学校の教職員、保育園、認定こども園、幼稚園などに勤務する職員、民生委員児童委員も先行対象に加わり安堵しております。最近では10歳未満の感染も見受けられるようになり、若年層へのワクチン接種も日々検討され、進行しているようですが、まずは周りの感染から子どもを守り、クラスターの発生を防ぐためにも周囲の接種が必要です。
ア、ひとり親家庭の保護者も先行接種の対象に加えてほしいのです。自分が感染者となったとき、子どもを見る人がほかにおらず、どうすべきかと不安に思っておられます。
また、健康センターで働く職員も未接種と聞きました。この接種を安全に行う主軸となって働く方であります。なぜ建物内の市立砺波総合病院に勤務する職員たちと同様の扱いを受けていなかったのかと驚きました。もし接種に関わる職員に感染者が出れば、管理、運営に支障を来すのではないでしょうか。こちらも併せて先行接種をお願いします。
そして、高齢者の接種より規模の大きい人数での集団接種をすることも望みます。ワクチンの確保が確実ならば可能という見方もあるようですが、いかがでしょうか。
政府は、令和4年2月に新型コロナウイルスワクチン接種の完了予定と言っておりますが、砺波市の接種の完了ができるでしょうか、お聞かせください。
イ、ワクチン接種を希望する市民が早急にかつ安全に接種を完了させるために、また新型コロナウイルスにおびえずに暮らせるよう、市民の命と生活を守る対応をどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
村井福祉市民部長。
〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 1項目めの新型コロナウイルスワクチン接種についての御質問にお答えいたします。
まず、1点目の65歳以上の接種の予約方法についての御質問につきましては、県の指導により対象者への接種券の発送を4月26日に統一することとされたため、市では対象者約1万5,000人に一斉に接種券、クーポン券と呼ばれておりますけれども、発送いたしました。その際、接種予約受付については不公平が生じないよう、年齢で区別せず予約受付を開始し、そのため電話が集中してつながらない状態となったものであります。
こういった反省を踏まえて、6月から追加で実施する集団接種の予約受付においては、75歳以上の方から段階的に行うこととしたほか、コールセンターの回線数を10回線に増やして対応することといたしました。
また、市では、登録された独り暮らし高齢者で、ワクチン接種に行きたくても移動手段がなくて行けない方に、ワクチン接種を促進するための移動支援としてタクシー利用券の助成を実施することとしております。
今後、民生委員児童委員やケアマネジャーの皆さんの協力を得て、接種を希望される方の把握を行い、希望される方が接種できるよう努めてまいります。
ワクチン接種には副反応もないとは言えませんので、予診票には接種を希望する欄に自署をいただいておりますので、接種申込みについては、遠方に家族がいらっしゃる場合は、本人に代わって電話またはインターネットによる接種予約も可能ですので、ぜひ本人の意思を確認され、予約いただきたいと考えております。
次に、2点目の65歳以上のワクチン接種の現状と今後についての御質問につきましては、6月13日、昨日現在で、対象者の約4割となる6,230人の方が1回目の接種を終えられたところであります。
また、4月から優先的に実施しています高齢者入所施設では、既に2回の接種を終えている施設もあり、順次、2回の接種を終えられるよう取り組んでいるところであります。
今後は、65歳以上の対象者へのワクチン接種を加速させるため、新たに3つの対応を実施しております。
まず1つ目は、集団接種の1日当たりの接種人数を、これまでの300人から500人に拡大しました。2つ目は、6月26日から毎週土曜日に6回の集団接種日程を追加することで準備を進めております。3つ目は、6月5日からものがたり診療所を集団接種のサテライト会場として設置し、毎週土曜日及び日曜日に計10回の接種を実施しております。現在の予約状況は約8割程度であり、7月末までには希望される高齢者の方が全て接種できるよう取り組んでまいります。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
市長 夏野 修君。
〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 64歳以下の接種の対応についての御質問にまとめてお答えをいたします。
64歳以下と議員はおっしゃいましたが、国では65歳未満というふうに言っていますので、そういった言い方で統一させていただきます。
まず、予約方法及び接種の先行接種につきましては、提案理由でも述べましたように、接種順番については、国が示しております65歳未満で基礎疾患を有する方や、高齢者施設等で従事されている方などの優先接種対象者に加えまして、砺波市独自の先行接種として、児童生徒の安全を守り、クラスターの発生を防ぐため、市内の小中学校に勤務する教員等、次に市内の幼稚園、保育所、認定こども園に勤務いたします保育士等、また高齢者の見守りなど高齢者との関わり合いが多い民生委員児童委員の方々に対して行うということで調整を進めております。
なお、このうち市内の幼稚園、保育所、認定こども園に勤務する保育士等につきましては、先日、県が県西部会場として設置いたしました大規模接種会場での本市の接種枠が示されたことを受けまして、接種の促進とクラスター対策を図るため、県内初の試みとして、砺波市、小矢部市、南砺市の3市で協議して、互いの接種枠を出し合って、それぞれの住所地にかかわらず、勤務地の枠で先行接種することといたしました。
また、65歳未満の対象者が砺波市では約2万5,000人と多いことや、若い世代では高齢者に比べ、かかりつけの医療機関を持たない方が比較的多いということが考えられますことから、これまでの個別接種を継続しながらも集団接種を主とした接種体制にすることを検討しておりまして、イオンモールとなみを会場とした集団接種や、先ほど言いましたサテライト接種会場の設置、また砺波体育センターでの1,500人規模の大規模集団接種を行う予定で準備を進めております。
なお、議員御提案のひとり親家庭の保護者については、家庭内での感染リスクが極めて高く、また子どもへの影響が大きいことから、先ほど述べました教員、保育士、民生委員児童委員の方々の次の先行接種の対象者といたしたいと考えております。そういった順番でやることといたしたいと思っております。
また、集団接種会場で従事する健康センター等の職員は、国の指針では医師、看護師等の医療職員を除き、医療関係者に含まれなかったことから、県が配分する医療枠での接種ができませんでしたが――国ちゃこういうものなんですよね――一般枠で余剰が出た場合の接種者としてリストに挙げられておりますので、先日の集団接種では余剰が出ましたので、既に一部接種を行っております。
今までも、本市をはじめ全国の市区町村では、様々な工夫をしながら準備を進めてきたところでありますが、今後、ワクチン接種を速やかに完了するためには、必要とするワクチンの安定的な配分が不可欠であります。
そうした中で、先日、菅首相が10月から11月にかけて接種を完了すると表明されましたので、今後はワクチンの供給が想定どおりに行われるものと期待はしているところであります。
このような状況を踏まえまして、ワクチン接種がいつ完了するとは、現段階で明確に申し上げることはできませんけれども、首相の発言に沿った形で国がワクチンの配分等について十分に対応していくということを前提とすれば、市としてもその時期までに完了するよう努めてまいりたいと思っています。
これまでも、砺波医師会などの協力を得ながら、国の方針がいろいろ変わる中でありましても、県とも連携してできる限りの現実的な対応をしてきておりまして、これからも接種の速やかな完了に向け、引き続き努力してまいりたいと考えております。
次に、ワクチン接種を安全かつ早急に行い、市民の命と生活を守るための対応についての御質問でありますが、2020年に世界を襲いました新型コロナウイルス感染症は急激に世界中に広がっておりまして、いまだ収束が見通せません。それによりまして、私どもの働き方や暮らし方は一変しまして、多くの人たちの間には閉塞感が感じられているというのが現状であります。
日本では、当初予定していたのは3月だったんですが、3月から遅れて5月からようやくワクチン接種が始まりましたが、ワクチンの確保が不透明な中で、感染力が強い変異株が発生するなど、人々の不安は収まる気配はないということであります。
そうした中で、議員御発言のとおり、市の役割は、市民の皆さんの命と生活を守ることであり、新型コロナウイルス感染症に対応すべく、本市では、医療関係者や市職員等で組織します新型コロナウイルス感染症対策本部をいち早く設置し、これまで感染状況に応じまして既に22回開催しております。関係機関とも協議しながら、具体的な感染防止対策等について取り組んできているほか、十分な感染防止対策の下、商工業関係者とも連携して、経済活性化策にも取り組んできております。
また、今ほど申し上げておりますとおり、希望する65歳以上の方の7月末までのワクチン接種完了に向け、医療従事者など多くの皆さんの御協力により、接種の加速化に鋭意取り組んでいるほか、65歳未満の皆さんについてもできるだけ早期に接種を完了し、一日も早く安心した日常生活や、新しい生活様式の下ではありますが、従来の経済活動が行えるよう努めてきております。
まだまだ出口は見通せませんが、砺波市民の皆さんの命と生活を守るため、市役所を挙げて引き続き全力で取り組んでまいります。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 林 教子君。
〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 大項目の2、子育て支援についてお伺いいたします。
第2次砺波市総合計画の10WAVEプロジェクトの第1項目に子育て応援プロジェクトを掲げ、子育て支援に力を注がれている姿勢がよく分かり、これは大変うれしいことであり、子を持つ親には心強いものであります。
小項目の1、産後ヘルパー派遣事業についてお伺いいたします。
産後の家事、育児支援を行う事業とし、環境の変化や産後の体調が優れないとき、睡眠時間が十分に取れず産後鬱のリスクが高まる一番つらい時期に、気軽に家事や育児の補助を頼める産後ヘルパー派遣事業が今年度より始まりました。
砺波市の対象者は、出生後1年未満の子の親で7回までの利用が可能、1回の利用時間は2時間までということで、県の方針より砺波市は出生後月の延長、利用回数も多く、利用金額も安くはなっているのですが、令和3年4月1日現在、砺波市のゼロ歳児は260名程度であり、予算額が30万円であれば、単純に5人の単胎児と、1人の多胎児の親が7回使用するという計算となり、全体の2.3%のみ使用ということになり、予測数が少ないのではないでしょうか。
母子手帳をもらうときにお知らせされ、あとの案内は砺波市役所のホームページくらいでしょうか。この事業は、親の体の疲れを取ることもさることながら、精神的にも手を差し伸べるために行われるはずです。訪問するヘルパーは業者に委託されていますが、紹介欄を読めば子育て経験のある方を派遣すると書いてありました。つかの間の休息が取れ、よい事業だとは思いますが、できれば広く、たくさんの方に利用いただきたいのですが、いかがでしょうか。
そして、このヘルパー派遣事業は、産後に限らず、就園前の親にも手を差し伸べ、利用者の範囲を広げた制度にしていただきたいと思います。できれば、業者委託だけでなく、家事や育児の補助以外に、保健師などによる訪問をすることで双方の健康状態を見る、心身の相談に乗るという対応があってもよいのではないでしょうか。訪問することにより小さな変化にも気づくことができ、保健師からのアドバイスにより不安が解消され、我が子への愛情を惜しみなく注ぐことができるのではないでしょうか。
小さい子供を抱えて、もしくはほかに兄弟がいる中では、なかなか親が相談に出向くことが難しいと思われます。新型コロナウイルス感染症の心配もありますが、子どもの年齢が低い子育て支援においては、お店型より出前型が必要と思われますが、どのようにお考えでしょうか、お聞かせください。
次に、小項目の2、三世代同居推進事業についてお伺いします。
三世代同居推進事業は、砺波市の地域性にマッチした取組であり、家族がお互いを思いやり、助け合うことができ、また子どもにとっては初めて学ぶ社会が家庭であるため、家庭教育は子育てにおいてとても重要と思われます。
中でも三世代子育て応援給付金給付事業は、対象者がほぼ受給するという事業です。家庭内での子育て、高齢者介護など、世代間で支え合う機能を維持し、核家族化や少子高齢化が進展する中で、人口の減少を抑制するとともに、祖父母世代の生きがいの向上及び孫世代の情操教育の充実を図るため、三世代同居の孫世代のお子さんをゼロ歳から2歳児まで自宅で育児された場合、給付金を贈呈する仕組みです。
この事業は一度の渡し切りでやめず、小学校入学時、中学校入学時という節目にも、その都度、金額や内容を変えても給付を続けて行うべきだと思われます。
給付時の孫が3歳児ですと、祖父母は働く人が多く現役であり、多方面で活躍されていると思います。また、子どもにとっての情操教育の充実は、その先にこそ必要があると思われます。数年の同居で終わらず、その後も続けた世帯に対して三世代同居を応援することが必要ではないでしょうか。長く続けてこそ、家族が助け合い、よさやありがたさが分かり、意義のあることと思われます。早々に3歳児で渡し切りはいかがなものかと思いますが、どのようにお考えでしょうか、お聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
村井福祉市民部長。
〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 私からは、1点目の産後ヘルパー派遣事業についての御質問にお答えいたします。
出産後の母親をサポートする産後ケアのニーズの高まりを受け、今年度新たに県のモデル事業を活用して、産後に家事の支援が必要な家庭にヘルパーを派遣し、家事、育児の支援を行い、安心して子育てができる環境をサポートする事業を実施しております。
この事業では、家族や親族の支援が受けられない家庭に対し、掃除や洗濯、育児補助など家事の支援を行うことを目的としていることから、専門の業者に委託しているもので現在1名の方が申請されております。
県のモデル事業では、対象者を出生後2か月以内としていますが、当市では出生後1年未満まで対象者を広げているところであり、就園前まで対象を広げることにつきましては、今後の利用状況や要望を踏まえて検討してまいりたいと考えております。
また、今年度は事業初年度ということもあり、6人分の予算措置としておりますが、今後の申請の状況により、追加の予算措置も検討してまいります。
次に、保健師や助産師の訪問につきましては、妊娠届時に保健師が妊婦と面談し、妊婦の身体やメンタル面、産後に子育て支援を受けられる状況かどうかや経済的な状況などを聞き取り、必要に応じて妊娠中から医療機関と連携を取りながら相談や訪問を実施しております。
また、産婦訪問や新生児訪問では、コロナ禍で訪問を希望されない場合を除き、保健師や助産師が家庭を訪問し、相談を受けたりアドバイスをしており、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を行っているものであります。
私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
構教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 構 富士雄君 登壇〕
○教育委員会事務局長(構 富士雄君) 私からは、2点目の三世代同居推進事業についての御質問にお答えいたします。
本市におきましては、子育て環境の充実を図るため、積極的に認定こども園の開設などの施設整備を推進しておりますとともに、三世代同居の世帯に対しましては、ゼロ歳児から2歳児までを家庭で育児に努めていただける支援策として、三世代子育て応援給付金給付事業を実施しているものであります。
この事業は、3歳までの乳幼児を祖父母などの協力を得て、家庭で育児をしていただいた場合に、最大で10万円を支給するものでありまして、議員が述べられましたように、祖父母世代の生きがいの向上と子どもの情操教育の充実を目的としております。
そこで、議員からは、小学校や中学校入学時の節目においても、給付金の支給をさらに増やすようにとの御提言でございますが、子どもは3歳になりますと、保育所などの園での集団生活の中で、自分自身のこと以外に仲間や集団における活動を欲するようになります。このため、三世代同居世帯や核家族世帯にかかわらず、家庭内教育と並行して子どもは成長、発達していくものと思っております。
つきましては、三世代同居推進事業として、三世代を対象としたお住まいの支援策などを拡充していくものの、現時点において、三世代子育て応援給付金の支給対象を拡大することについては考えていないところでございます。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 林 教子君。
〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 最後に、大項目の3、ふるさと寄附についてお伺いします。
このふるさと寄附は認知度が高く、砺波市への寄附額は、令和2年度4月が68万5,000円だったのに対し、令和3年度4月では143万8,000円と、前年同月比で寄附金額が75万3,000円も伸びています。また、令和3年2月から3月にかけても納税額がぐんと伸びています。もちろんこれは競争ではありませんし、利益を追求するものでもありません。しかし、人々の関心の高さを物語っていると言えます。
小項目の1、返礼品の募集、周知についてお伺いいたします。
砺波市に寄附をされる人たちは、何かしらゆかりのある方が多いようですが、この制度を使い、もっと砺波市を宣伝しませんか。もちろん、純粋に砺波市に頑張ってと応援を込めて寄附いただくことはありがたいことです。そこで、もう一ひねりし、砺波市の魅力をアピールしませんか。
現在も新型コロナウイルス感染症はなかなか収まらず、巣籠もり、自粛生活も強いられ、ネットを使った消費が伸びています。現在、砺波市役所のホームページを開くと、簡単にふるさと寄附について見ることができますが、ここには返礼品の募集がありません。返礼品の基準は、となみブランド、となみブランドを使用したもの、観光振興、地域産業の活性化に寄与するものなどとなっていますが、現在、砺波市にある事業所や観光業者に募集はされていないのでしょうか。砺波市役所ホームページのふるさと寄附のコーナーをクリックすると、返礼品の使用申請ができるなど、もっと募集をしてみてはどうでしょうか。
小項目の2、返礼品の内容についてお伺いいたします。
現在は県をまたぐ移動は困難な状況ではありますが、ワクチンの接種が行き渡り、新型コロナウイルス感染症の収束が見えてくればどこかへ行こうと考えている方たちに向け、現在登録中の「砺波で素敵な体験を」にある庄川遊覧船乗船券や越中三助焼づくり、チューリップ寄せ植え体験の単独体験ではなく、砺波愛にあふれるとなみ野ガイドボランティアによるガイドツアーをし、さらに宿泊券をつける取組をし、魅力ある砺波市への観光につなげ、砺波のよさ、風光明媚な庄川峡、展望台から眺める散居村、まだまだあります。それらを知ってもらい、ぜひリピーターになっていただきたいと思うのです。
また、宿泊券が選べることにより、久しぶりに故郷へ帰り、砺波を満喫しようと思える人もいるのではないでしょうか。宿泊券は、旅館も選択肢ではありますが、体験ハウス「佐々木邸」を体験していただくのもよいと思います。そして、砺波市のよさが伝わり、住んでみたいにつながらないものかと思われますが、どのようにお考えでしょうか、お聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
畑企画総務部長。
〔企画総務部長 畑 進君 登壇〕
○企画総務部長(畑 進君) 3項目めのふるさと寄附についての御質問にお答えいたします。
まず1点目、返礼品の募集、周知についての御質問につきましては、本市では、ふるさと寄附の返礼品として、となみブランドに指定されている特産品に加え、広く観光振興、地域産業の活性化に寄与するものとして、例えば地酒、曲げガラス、庄川遊覧船乗船券、各種体験などを対象としているところであります。
本市における返礼品は、総務省が定める地場産品基準によるほか、主に砺波の魅力を伝えることができ、となみファンを増やすことのできるものを条件に、安定供給や品質等にも十分配慮し、その供給元等と協議を重ねた上で採用しているところであります。
なお、本年4月には、生粋の庄川鮎をはじめとした10品目を追加したところであり、そのうち4品目は事業者からの提案でありました。
このように、事業者からの申出や提案につきましては、今ほども申し上げました観点を踏まえ、これまでも随時協議、相談をさせていただいていることから、広く一般に募集することは今のところ考えていないものであります。
今後とも、返礼品の充実を図るため、市内の事業者や観光業者などとも連絡を密にするなど、アンテナを高く張りながら日頃からの情報収集に努めてまいります。
次に2点目、返礼品の内容についての御質問にお答えいたします。
新型コロナウイルス感染症の収束後には、国によるGoToトラベル等の再開が期待されるところでありますが、本市といたしましても、宿泊券あるいは宿泊プランを返礼品とすることにつきましては、コロナ禍のため大きな影響を受けている宿泊業への支援の一つの方策であり、今後、関係団体とも十分に連携、協議を行っていく必要があるものと考えております。
なお、となみ野ガイドをはじめとする観光ボランティアにつきましては、限られた人数の方にボランティアとして御協力いただいており、日程の調整がつく限りにおいて行われるものであり、ふるさと寄附の返礼品に定期的に組み込むことは、ちょっとなじまないのではないかと考えているところであります。
また、佐々木邸は、本市に関心をお持ちになり、移住定住を希望する方のための定住体験施設であり、市内の旅館等や民泊を営んでいる方への影響についても考慮する必要があることから、返礼品には適さないものと考えております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) この際、暫時休憩いたします。
午後 0時04分 休憩
午後 1時00分 再開
○議長(川辺一彦君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
通告により発言を許します。
1番 境 佐余子君。
〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) よろしくお願いいたします。
それでは、通告に基づき、市政一般について質問をさせていただきます。
まずは、大きい項目の1つ目、防災についてです。
砺波市の21地区においては、地域の皆さんが、日々、自主的に自分たちの住む場所を守り、育み、多種多様な課題に取り組んでいらっしゃいます。また、特に防災に関しては、地域と行政が共に力を携え、常に備えていかなければなりません。
さて、先月19日の11時頃に、Jアラートの全国一斉情報伝達試験がありました。事前に公民館へ伝達試験の通知があり、私も主事とアラート確認のため待機しておりました。ですが、15分を過ぎても配備されたデジタル無線機が作動しません。そこで、無線機の表示を確認したところ、故障の表示が出ておりました。Jアラートの受信ができなかったことで当地区の無線機の不調が判明したことは、けがの功名ではありましたが、ふだんからこうした防災機器の管理が必要だと改めて感じることでございました。
そこで、小さい項目の1つ目について2つ伺います。
まずは、自治振興会に設置されている防災行政デジタル無線の取扱いについてです。
防災行政デジタル無線が平成29年から地区の拠点施設や自治振興会長宅などに設置されており、昨年には、土砂災害警戒区域を持つ12地区、また、油田、林地区にそれぞれ1台、設置台数が増やされ、情報伝達手段がさらに確保されました。こうした無線機は7年から10年の耐用年数と言われておりますが、私の地区のように不具合が見つかった無線機もあります。
そこで、21地区それぞれにおける機器の保守点検などはどのような形で行われているのか、また、配備された無線を全て使う訓練などの頻度、内容をお聞きします。
続いて、衛星安否確認システム実験に対する地区防災会への技術的支援について伺います。
令和3年度砺波市当初予算の防災対策の中に、衛星安否確認システム実証調査事業の項目があります。内閣府のホームページによりますと、このシステムで避難所の位置や開設の情報、避難者数や被災状況などの把握に役立たせることを想定しています。また、近親者を検索することや、避難所で不足している物資などの情報を収集することも可能となります。この準天頂衛星システム「みちびき」を使った衛星安否確認システムQ-ANPIは、21地区全ての自治振興会に貸与され、貸与期間中にそれぞれの地区でこのシステムを使った訓練も行う予定とのことで、地域の防災面においても、こうしたデジタルトランスフォーメーションがどんどん進められていくのを実感します。
市民がこのQ-ANPIを活用するためには、スマートフォンにみちびき避難所というアプリをダウンロードする必要があります。現段階でもこのアプリをインストールすることは可能で、実際に私も自分の情報を入力してみました。それほど難解な部分は感じませんでしたが、誰もが見たり聞いたりしたことがあるアプリではなく、ダウンロードすること、個人情報を打ち込むことにためらいを感じる方もいらっしゃるでしょう。
本年9月26日日曜日に行われる砺波市総合防災訓練で、このQ-ANPIを使用することになっております。地区防災会では、通常の防災訓練の準備以外に、実証実験のために不慣れな機器を使うこと、このアプリについて詳細な説明が必要なことなどに対して、人員も少ないのに煩雑だとの声も聞かれます。そもそも全ての地区においてデジタル機器の活用にたけた人材が潤沢にあるとは限りません。そして、こうした人材の不足が地区の防災力の格差につながらないようにするためには、自治振興会や地区防災会に対しての技術的なサポートができる人材の支援が必要です。
当局としてこのような支援の策は講じられますでしょうか、お聞きします。
次に、小さい項目の2つ目、避難所のしつらえ方について伺います。
大きな災害が発生すると、住民は、危険な状況から逃れるために、住み慣れた家や地域からの移動が必要となります。また、避難先では、ふだんとは違う不自由な生活になるなど、誰もが多くの困難に直面します。特に、子どもたちはこうした困難な状況の下においては、安心・安全な生活環境、心や体の健康的な発達、遊びや学び、人とのつながりといった様々な権利が侵害されやすくなります。
こうした状況を防ぐために、公益財団法人日本ユニセフ協会では、緊急時における「子どもにやさしい空間」づくりを提唱しています。この「子どもにやさしい空間」というのは、子どもたちが日常に近い活動を続けられる場所で、緊急時に受けやすいマイナスの影響を最小限にとどめる効果があります。分け隔てなく命を守ることは最優先ですが、子どもの環境を守ることも優先されるべきです。
砺波市の防災マニュアルを拝見しておりますと、避難所開設の中で、様々な配慮を必要とされる方への対応はしっかりと計画されており、安心できます。ただ、避難生活が長期化した場合などに、こうした「子どもにやさしい空間」づくりへの対応はどうでしょうか。
今後の防災計画の中に、こうした「子どもにやさしい空間」づくりを整えていく考えはございますでしょうか、お伺いします。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
畑企画総務部長。
〔企画総務部長 畑 進君 登壇〕
○企画総務部長(畑 進君) 1項目めの防災についての御質問にお答えいたします。
まず、1点目の情報の収集と周知のうち、自治振興会に設置されている防災行政デジタル無線の取扱いにつきましては、本市では、携帯型と車載型の移動系デジタル防災行政無線を140台整備し、そのうち59台を各地区に配備しております。これは3年ごとの電池交換の際に、機器の保守点検も併せて実施しているところであります。
また、訓練の際など、機器に不具合があった場合には、その都度点検し、必要に応じて修繕等を行っているところであり、五鹿屋地区の無線につきましては、その後の業者点検により正常に作動することを確認しているところであります。
次に、無線の訓練につきましては、定例訓練といたしまして、毎月第1月曜日と火曜日に、総務課の防災・危機管理班から各地区に対し訓練放送を配信することで、通信状況の確認を行っているところであります。
加えまして、各地区ごとに実施される防災訓練や砺波市の総合防災訓練では、市の対策本部と自主防災会の間で被害想定に基づく実践的な情報伝達訓練を行っているところであり、今後もこれらの取組を継続し、有事に備えてまいりたいと考えております。
次に、衛星安否確認システム実験に対する地区防災会への技術的人材支援についてお答えいたします。
衛星安否確認システム、いわゆるQ-ANPIを運用するには、議員が述べられましたとおり、専用のアプリケーションを携帯端末にダウンロードして操作する必要があります。
このことから、スマートフォンなどのデジタル機器に慣れない方は、用語や機材の名称に片仮名が並び、操作も難しく感じると思いますが、これらを活用する人材を育成することも、災害に強いまちづくりを進める上で大変重要であると考えており、これまでの1回目の説明会では、開発元の企業からも職員を派遣していただくなど、丁寧な説明を行っているところであります。
今後は、各地区へ順次職員を派遣する2回目の説明会を開催することとし、今月は8つの地区で開催を予定しているところであり、引き続き、全ての地区での説明会開催について調整してまいりたいと考えております。
また、これらの説明会では、特定の方だけしか取り扱えないようなことのないように、他のデジタル機器の活用方法の指導も併せて行うなど、技術的支援も行ってまいりたいと考えております。
次に、2点目の「子どもにやさしい空間」への取組につきましては、本市では、子どもたちが安心して安全に過ごせる空間づくりの重要性について認識しているところであり、本市の避難所運営マニュアルでは、「可能であれば、子どもの遊び部屋や勉強部屋を確保し、利用できるようにする」ことを明記しているところであります。
しかし、現在のコロナ禍における避難所では、感染拡大防止のために、その定員を減じるとともに、レイアウトなどもできるだけ他人との接触を減らし、家族の空間を優先するように見直しているところであり、加えまして、親戚宅への避難、車両避難、宿泊施設などへの避難もコロナ禍における避難の方法として推奨しているところであります。
つきましては、コロナ禍においては、BCP、いわゆる業務継続計画を基本として、保育所や認定こども園、小中学校などの学校施設の開設に加え、図書館などの公共施設や公民館など地域の施設も活用しながら、子どもたちの遊びや学び、心や体の健康を支えられるよう、「子どもにやさしい空間」の確保に努めてまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 災害は、時間も場所も人も選びません。人事を尽くして災害に負けない地域づくりに、私たちもそれぞれ常にしっかりと努めていきたいと思います。
変わりまして、大きい項目の2つ目、児童生徒のキャリア教育についてお伺いします。
以前、私が市PTA連絡協議会で母親委員長をしていた際に、キャリアコンサルタントの方を講師に迎え、子どもたちのキャリアについて考える講座を開きました。私を含め参加された皆さんが、子どもの将来に様々な思いがあり、活発な意見交換があったことを思い出します。
子どもの心と体の成長とともに、自分らしい人生を自分で選び、自分の力で生きていくことを親として望んでやみません。そのために大切な学びがキャリア教育です。中でも、実際の職業体験として行われる「14歳の挑戦」事業は、富山県では平成11年度から長く続いています。規範意識や社会性を高め、将来の自分の生き方を考えるという目的の下、自分の近親者や先生以外の大人と多く言葉を交わし、5日間ではありますが、実社会に出て責任を持って仕事を務めるという経験は、ふだんの生活では得難い大きな学びです。
ですが、残念なことに、昨年に続き本年も、新型コロナウイルス感染症の感染防止などの観点から、従来と同様の職業体験は実施できないと報道がありました。保護者からも、せっかくの機会だったのにと残念がる声も届いております。期待の高い事業だったことが分かります。
そこで、小さい項目の1つ目、コロナ禍における「14歳の挑戦」事業についてです。新型コロナウイルス感染症の感染防止のため、これまでどおりの職業体験はできないそうですが、各中学校では、昨年はどのように対応されたのか、また、本年はどのような代替措置を取られる予定なのか、お伺いします。
次は、小さい項目の2つ目、小中学校におけるキャリア教育では、何を大切にし、どんな実践がされているかです。
「14歳の挑戦」事業は、キャリア教育の中でも、特に働くことの意味を理解していくキャリアプランニング能力に重点が置かれていると考えます。
恐らく、大半の人は人生の長い時間を職業人として過ごします。その長い時間を充実したものにするためには、職業や勤労についての知識、理解する力をつけておくべきです。ですが、職業観や勤労観の前に、物事のよしあしについて考える力、自分はどのように生きていきたいのか考える力、自分の住む社会がどうあればよいのかを考える力について、しっかりと時間をかけ、体系的に学び続ける体制が必要なのではないでしょうか。
「キャリア」という言葉については、平成16年のキャリア教育の推進に関する総合的調査研究協力者会議報告書に、「個々人が生涯にわたって遂行する様々な立場や役割の連鎖及びその過程における自己と働くこととの関係付けや価値付けの累積」と書かれています。つまり、生まれて子どもという存在になり、学校に入学して生徒になり、社会に出ると職業人や家庭人になるなど、様々な立場になって自分の時間を生き、その中で、自分はどうやって大人として働いていくのかを学ぶことがキャリア教育ということではないでしょうか。となれば、人生のどのタイミングで家庭を持つのか、子どもをもうけるのかどうかなど、人生設計について考え、学ぶライフプランニングもまたキャリア教育の中において大切な部分になると思います。
そこで、現在、砺波市の小中学校におけるキャリア教育では、何を大切にし、どんな実践がされているのか、お伺いします。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
構教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 構 富士雄君 登壇〕
○教育委員会事務局長(構 富士雄君) 私からは、1点目のコロナ禍における「14歳の挑戦」事業についての御質問にお答えいたします。
昨年度におきましては、新型コロナウイルス感染症への感染防止の観点から、生徒が事業所へ出向いて職業体験を行う従来の方法での実施はかなわず、学校に地域の職業人を招いて講演会を開催するという方法で実施いたしました。
具体的には、その職業を志したきっかけややりがい、働くことの意義などについてのお話を伺い、生徒たちが自身の進路や将来像を考える契機となったところであります。
今年度におきましては、残念ながら、まだ生徒が事業所で職業体験をできる状況ではありませんので、引き続き、地域の経済団体の協力を得て、職業人による講演会を実施する予定であります。
また、可能であれば、企業見学や工場見学も取り入れ、生徒たちが働く現場を少しでも身近に感じられるよう努めたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 私からは、2点目の小中学校におけるキャリア教育に置かれる重点と実践についての御質問にお答えいたします。
本市におけるキャリア教育につきましては、児童生徒一人一人が、将来、社会的、職業的に自立していくための勤労観や職業観を身につけることを目指しております。
小学校では、社会科の地域の安全に関する学習の際に、消防署や警察署の見学に行ったり、産業に関する学習の際に、自動車や文房具等の工場見学を行ったりして、そこで働く人々との関わりから様々な生き方について知り、自分の生き方を考える機会としております。
中学校では、職場体験活動として、社会に学ぶ「14歳の挑戦」事業を実施しておりますが、今年度は、社会人の方の講話など、職場体験の代替活動により、自らの進路や生き方について深く考えることができるように計画しております。
また、進路適性診断カードを活用して、生徒と保護者間での進路についての対話を促すほか、生徒が自らの興味や適性を把握し、自己理解を深められるよう指導しているところであります。
私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 地域の大人が今以上に子どもたちの成長をサポートすることが、子どもたちの地域を思う気持ちの醸成につながればと思っております。
最後に、大きい項目3つ目として、本市におけるデジタル活用について質問いたします。
2018年の調査ですが、アジアのキャッシュレス化において、トップは韓国で86%、日本はたった18%で一番低い比率となっていました。ところが、コロナ禍をきっかけに、現金主義の日本人でも、できる限り非対面、非接触を求められたこともあり、随分現金決済へのこだわりが薄れてきたように思えます。
近年は、第4次産業革命と言われる技術革新において、家から出ずに経済活動をすることが、若い世代のみならず、広く浸透してきています。
そこで、小さい項目1つ目、キャッシュレス決済還元事業について2つ伺います。
4月に行われた砺波市のキャッシュレス決済還元事業においては、QRコード決済PayPayを利用した20%還元事業が実施されたところです。このPayPayによるキャッシュレス決済の利用数と、その利用者のうち、砺波市民がどれだけ利用していたのか、また、現在、PayPayで支払える店舗数をお答えください。
次に、キャッシュレス決済の今後の取組についてです。
政府は、現在20%ほどのキャッシュレス決済の比率を、2025年までに4割程度、将来的には世界最高水準の80%まで進めることを目指しています。
砺波市でも、既に、固定資産税や軽自動車税などの市税や、上下水道料金と閉栓手数料もPayPayで支払うことが可能です。
こうしたキャッシュレス決済のよい点としてよく言われるのが、財布を持たなくていいので手軽だということです。また、財布の中から小銭を出すということは、思いのほか大変なことだということを知っていただければと思います。
手や指を動かしにくい方に伺いますと、レジなどで後ろに人が並んでいると焦りを感じて、財布から小銭を数えて出すことを大変煩わしく感じるそうです。そのため、最初から紙幣を出し、お釣りはポケットやカバンに突っ込んで帰ることもあると聞きました。そんなときにも、手軽なスマートフォンでのキャッシュレス決済が、手間や焦る気持ちを減らすことにつながるかもしれません。であれば、本市のそのほかの窓口業務においても、モバイル決済が可能になればと考えます。
今後のキャッシュレス決済に関してどのように取り組んでいかれるのか、お聞かせください。
続いて、小さい項目の2つ目、デジタルトランスフォーメーションが生み出す地域のつながりについてです。
夏野市長におかれては、市長就任当初に、どこでもWi-Fi事業を打ち出し、公共施設などにおいてフリーWi-Fiスポットを整備されました。昨年度からは、TONAMIまるごと光化ミッションとネーミングされた砺波市光ケーブル化事業に乗り出され、国が提唱する未来社会のコンセプト、Society5.0を見据えた情報通信基盤の整備を図っておられます。
また、3月定例会の中では、山森議員の代表質問の答弁においても、デジタルファーストに陥ることがないよう、あくまでもデジタル化は手段である、そして、市民目線を大切にすると答えていらっしゃいます。
スウェーデンの大学教授、エリック・ストルターマン氏がデジタルトランスフォーメーションを定義しました2004年、その年の総務省情報通信白書を振り返りますと、世帯における情報通信機器の保有率は、インターネット対応型携帯電話が56.5%、それから17年がたった昨年度の世帯における情報通信機器の保有状況では、スマートフォンは83.4%となり、初めて8割を超えました。
インターネット対応型携帯電話という表現が随分古めかしく感じられるほど、スマートフォンは言葉も機器としても生活の中に定着しました。今日、ネット環境の整備、普及が進み、インターネットは身近にあるのが当たり前のようになりました。そして、津々浦々の情報を手軽に手に入れ、それを生活や学習の中で有益に活用しています。これもストルターマン氏の提唱する、デジタル技術が人の生活によい影響を与えるというデジタルトランスフォーメーション像の一つかと思います。
ただ、こうした技術が進んでいきますと、個としての生き方が十分に満たされるために、地域や社会とのつながりを特に必要と感じなくなり、それがひいては地域力の低下につながるのではないかという不安が残ります。
そこで、最後に、今後の砺波市において、デジタルトランスフォーメーションは地域のつながりにどのような効果を生み出すと考えられるか、市長にお伺いしまして、私の質問を終わらせていただきます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
市長 夏野 修君。
〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 私からは、3項目めの本市におけるデジタル活用についてのうち、2点目のデジタルトランスフォーメーションが生み出す地域のつながりについての御質問にお答えいたします。
一般的にデジタルトランスフォーメーションとは、ITの浸透により、人々の生活をあらゆる面でよりよい方向に変化させることであり、国の情報通信白書におきましては、「地方がチャンスをつかむためには、地方においてもデジタル・トランスフォーメーションを進めていく必要がある」と述べておりまして、その前提として、ICTインフラの整備を掲げております。
このようなことから、市長就任当初から、先ほど御紹介もいただきましたWi-Fiフリースポットの整備に努め、昨年度からはTONAMIまるごと光化ミッションを繰り広げており、地域による通信速度格差の是正のため、市内全てのケーブルテレビ網を光化することとし、市民が住所地にかかわらずICTの恩恵が受けられるよう超高速通信網の整備を進めているところであります。
また、これにつきましては、想定よりもできるだけ早くということを事業者にお願いしまして、11月からもう既にオープンするということで、募集が始まっているということでございます。
これからの行政サービスにつきましては、デジタルトランスフォーメーションを進める中で、デジタル技術やデータを活用し、住民の利便性を向上させるとともに、AI等の活用により事務効率化を図ることで、窓口での応対やフェース・ツー・フェースでのサービスをきめ細やかに行うなど、人でしかできない業務に取り組むことが重要であると考えておりまして、先ほど御紹介もありました代表質問での答弁にも、デジタルファーストではなくて、人とのつながりを大事にするんだということを申し上げた次第であります。
一方で、地域におけるデジタルトランスフォーメーションについては、その対象となる分野が、防災、防犯、健康・医療・福祉、また、交通、環境、まちづくりなど多岐にわたりますことから、それぞれの分野において官民協働により地域課題の解決の仕組みづくりが必要となってくると考えております。
議員も御発言がありましたが、デジタル技術が進歩していきますと、個としての生き方が満たされるために、地域や社会とつながる必要がなくなって、地域力の低下につながるのではないかという懸念も確かにあります。
そういったことから、デジタル化で得た成果をどのように日々の生活に生かしていくか、地域に生かしていくかが重要であり、ウェブ会議ではなく、直接人と人が顔を合わせるということが地域力の維持、活性化にとって重要であるということを十分認識することが必要であると考えております。
先般、GIGAスクールでやっている1人1台端末を活用した授業を見学してまいりました。ほとんど画面を見ているのかなというふうに思っていましたら、それはあくまでもツールであって、個々のディスカッションなりコミュニケーションをやっていることについて、相当な時間とポイントを置いておられたということで、そういった意味では安心しました。また、先ほど一部懸念の御質問もありましたが、教員の方々もそこら辺は十分認識して、機械に使われているということは全くなかったと思います。そういった意味では、ツールとして使うということについて、教員も、また児童生徒も十分理解しているのかなというふうに思って安心したところでございます。
また、コロナ禍の中では、地域の伝統の祭りや一体感を高める行事もなかなか思うように実施できる状況ではないということでありまして、高齢化が進む現状を踏まえれば、日頃から地域に住む一人一人が顔を合わせて言葉を交わす、アナログ的な日々の御近所付き合い、地域の付き合いを大事にしていく、例えば、ふれあいいきいきサロンなどの地域活動も充実させていく必要があるというふうに思っています。
また、最近では、常会もLINEグループでやるとか、飲み会までウェブでやるという時代であります。最近よく報道にもありましたが、砺波商工会議所青年部の方々が、夜高のことを子どもたちが忘れないようにということで、学校や保育園等に出向いていろんな活動をされています。これも非常にいいことだなというふうに思います。また、地域の方々が、確かにツールとしては使うけれども、やっぱり地域のものだなということで、そういったつながりを切らさないようにされているということは本当に心強いというふうに思っています。
いずれにしても、こういったことに対してどういった支援がやれるのか、ある意味では従来型のいろんなそういう活動がなくなってしまわないように、デジタル機器を活用するということは必要だと思います。例えば、常会で集まる回数は減るかもしれないけれども、ふだんからそういったウェブなりLINEなりで情報を共有しておくと、心はつながっているよというような、そういったことをしていくことが大切だと思います。また、地域の振興会長なんかからも、そういったことで課題を認識しておられるようであれば御意見などもいただいて、市として何らかの協力をすることがあるということであれば協力していきたいと思います。
地域の部分と行政の部分というのはある意味ちょっと違うということは十分認識しております。ただ、共通するのは、最後は人のつながりということでございますので、御理解いただきたいと思います。
私からは以上でございます。その他につきましては、担当部長からお答えさせていただきます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
畑企画総務部長。
〔企画総務部長 畑 進君 登壇〕
○企画総務部長(畑 進君) 私からは、1点目のキャッシュレス決済還元事業のうち、まず、利用数と内訳についての御質問にお答えいたします。
新型コロナウイルス感染症のための非接触型のキャッシュレス決済の導入及び利用を促進するとともに、地域経済の活性化を図るため、4月に実施したキャッシュレス決済還元事業の利用数につきましては、委託事業者の独自調査では、約5万人の利用があり、そのうち砺波市民の利用は全体の約3割、約1万5,000人であるとのことでありました。
また、利用された店舗数につきましては、事業実施前の約600店舗から約980店舗まで増えたとのことであります。
次に、キャッシュレス決済の今後の取組についての御質問にお答えいたします。
議員御発言のとおり、本市におきましては、キャッシュレス決済として、平成28年度からクレジット決済を市税及び上下水道料に、昨年からスマホ決済をコンビニ納付と併せ、市税及び上下水道料等に実施するなど、キャッシュレス決済の導入を進めてきたところであります。
その上で、本年4月に発足したデジタル化推進班では、現在策定中の砺波市デジタル化推進計画における新しい生活様式への取組といたしまして、さらなる二次元コード(QRコード)を活用したキャッシュレス決済の導入について検討しており、現在、ワーキンググループにおいて、対象業務や導入時期、事業者の選定など、導入に際しての課題の検討作業を行っております。
検討に当たりましては、キャッシュレス決済還元事業の実施によりまして、市民の皆さんや市内の店舗では、これまで以上にキャッシュレス決済が身近になったことや、新型コロナウイルス感染症への対策、利便性の向上の観点を踏まえ、市民の皆さんにとって身近な業務から、できるだけ早期に導入できないかの観点で進めているものであります。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) この際、換気のため暫時休憩いたします。
午後 1時36分 休憩
午後 1時39分 再開
○議長(川辺一彦君) それでは、再開いたします。
4番 神島利明君。
〔4番 神島利明君 登壇〕
○4番(神島利明君) 今回の砺波市市議会選挙で初当選いたしました神島利明でございます。
議長の許可をいただきましたので、通告に基づき、分割方式で質問させていただきます。
質問に入る前に一言述べさせていただきます。私のモットーは、現場第一主義で、市民のお一人お一人の声を大切にし、砺波市のさらなる発展を目指し、全力で取り組んでまいりますので、市長をはじめ市当局の皆様、先輩議員の皆様の温かき御指導と御鞭撻を賜りますよう、改めてよろしくお願い申し上げます。
さて、先般行いました、となみチューリップフェア開会式のブルーインパルス展示飛行で、医療従事者やコロナ禍で大変に苦しんでいる方、また、多くの市民の皆様が勇気をいただいたことに感謝いたします。そこで、関係各位の皆様に改めて御礼申し上げます。誠にありがとうございます。
それでは、1項目めとして、医療福祉の充実としての新型コロナウイルス感染症対策についてお尋ねいたします。
政府は、新型コロナウイルス感染症の変異株などによる全国的な感染拡大に対応するため、3回目となる緊急事態宣言を10都道府県に発出いたしました。6月20日までの期間の延長や、5県にまん延防止等重点措置が適用されるなど、追加対策が取られています。
富山県でも感染者が最多で64人の日もあり、5月21日に感染拡大特別警報が発出され、6月12日に解除になりましたが、まだ厳しい状況が続いています。
こうした取組の中で、今まで以上の感染予防策の実施や医療提供体制の拡充とともに、何よりも市民の安心・安全を第一とし、円滑かつ迅速なワクチン接種を進めることが重要と考えます。新型コロナワクチン接種は、今までにない国を挙げての事業であり、希望する全ての市民が接種できるよう、万全の準備が必要と考えます。
本市では、5月16日日曜日から集団接種、5月25日火曜日から個別接種が始まっています。集団接種会場では大きな問題もなく順調に進んでおり、接種人数も200人、275人、390人と、回ごとに工夫され、増やしています。
私が集団接種会場に伺ったときは、待ち時間もなく、流れもスムーズで、高齢者の方が安心して接種できる環境が整備されていると感じました。医療関係者、スタッフの方には献身的に取り組んでいただき、本当にありがとうございます。
政府が目指しています7月末までの高齢者のワクチン接種の完了に向け、関係各位におかれましては、国からのワクチンの到着の遅れによる計画の見直しや、当初は8月末までの計画で予約も進んでいましたので、8月に予約された方の日程変更の調整を行ったり、また、医療関係者やスタッフの人員確保に日々奮闘され、大変御苦労されておられます。
そこで、1点目の質問は、65歳以上の新型コロナウイルスワクチン接種の現状と今後のスケジュールについてお答えください。
次に、ワクチン管理についてお尋ねいたします。
砺波医師会の会長にお伺いしたところ、ワクチンは、生理食塩水で希釈後6時間以内に接種することになっています。ワクチンを無駄にすることなく万一予約のキャンセル等で余った場合の処置方法について、集団接種会場と個別接種会場で明確に定め、無駄にならないようにお願いいたします。
そこで、2点目の質問は、ワクチンの廃棄ゼロの取組として、集団接種会場、個別接種会場で余ったときの処置方法についてお答えください。
次に、65歳未満のワクチン接種についてお尋ねいたします。
今の予定では、基礎疾患を有する方や高齢者入居者施設の従事者が優先になっていますが、1人で生活ができなく誰かの支援が必要な人、障害児や要介護者などの家族や、また、子どもと接する機会が多い小中学校の教員等へも優先に接種することが必要と考えます。また、対象人数は高齢者の約2倍の人数になりますので、集団接種会場はもっと広い場所が必要になります。砺波体育センターとか、富山県西部体育センターで検討してはいかがでしょうか。
そこで、3点目の質問は、65歳未満の新型コロナウイルスワクチン接種の時期と方法はどのように計画されているのか、具体的なスケジュールについてお答えください。
以上で、1項目めの質問を終わらせていただきます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
村井福祉市民部長。
〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 1項目めの医療福祉の充実としての新型コロナウイルス感染症の感染対策についての御質問にお答えいたします。
まず、1点目の65歳以上の新型コロナワクチン接種の現状と今後のスケジュールの御質問につきましては、先ほど林議員にお答えしたとおりでございます。
次に、2点目のワクチンの廃棄ゼロへの取組として、集団接種会場、個別接種会場で余ったときの処理方法についての御質問につきましては、現在、ファイザー製のワクチンを使用しております。1バイアル当たり――1バイアルというのは1つの瓶にあったものなんですけど――6人分のワクチンを注射器に充塡することとなっております。
接種予約では余剰が出ないよう受付はしておりますが、入院ですとか体調不良、例えば、個別接種への変更など、こういった理由によってキャンセルされた場合にワクチンが余ってしまうことが生じます。厚生労働省が示す実施に関する手引では、キャンセル枠や職域対象者を設けるなど、各自治体の実情により柔軟に対応することが示されているものでございます。
市では、集団接種会場で余剰が出た場合の接種者リストを作成しております。まず、高齢者と接する機会の多い65歳以上の介護ヘルパーや介護相談員、そして、当該集団接種会場に従事する保健師ですとか事務職員としております。
また、個別接種の各医療機関につきましては、当日以降に予約されている方に連絡し、予約の前倒しなどにより対応しているところであります。
また、このようなことが生じないよう、集団接種や個別接種の予約をしている方で接種に行けなくなった場合は、早めのキャンセルをしていただくよう啓発に努めているところであります。
次に、3点目の65歳未満の新型コロナワクチン接種時期と方法はどのように計画されているのか、具体的なスケジュールについての御質問につきましては、こちらも先ほどの林議員にお答えしたとおりであります。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 神島利明君。
〔4番 神島利明君 登壇〕
○4番(神島利明君) それでは、2項目めとしまして、デマンドタクシーの推進拡大についてお尋ねいたします。
平成29年10月から庄東地域、雄神地区での実証実験運用が始まり、翌年の10月から本格運行となり、3年が過ぎました。多少課題もありますが、利用されている方は大変喜ばれています。最大の利点は、安価で自宅から目的地まで行けることです。今後、市内全域に展開するに当たり、現状の課題点を少しでも改善し、利用率アップと市民の皆様がより一層利用しやすいシステムづくりが必要と考えます。
そこで、1点目の質問は、デマンドタクシーの利用率のさらなる向上のため、前日予約から当日予約への改善と運行範囲の拡大についてお答えください。運行範囲の拡大とは、地区内で行われる会場の振興会館やいきいきサロン場、スーパーなどです。
その他の要望としまして、病院へ行くのに運行便を8時に1本追加してほしい、また、高校生の通学用の便を運行してほしいとの声が聞かれます。今後の検討課題として取り入れてください。よろしくお願いいたします。
次に、市内の公共交通機関の整備についてお尋ねいたします。
砺波市のさらなる魅力アップのために、デマンドタクシーを市内全域に展開することが必要不可欠と考えます。定期バスは便数が少なく、利便性が悪い。また、タクシーだと料金が高く、経済的に問題があります。そこでちょうどいいのがデマンドタクシーです。市内のあちらこちらで早期の運行を望む声が聞かれます。
そこで、2点目の質問は、交通弱者の方が安心・安全に暮らせるように、デマンドタクシーの市内全域展開への今後の取組と計画についてお答えください。
次に、高齢者ドライバーの交通事故防止についてお尋ねいたします。
さきの質問でも述べましたように、日常の交通手段としてのデマンドタクシーの充実や利用しやすい公共交通機関の整備を進めることで、運転免許証の返納をある程度促すことができると考えております。
しかしながら、全国で高齢者ドライバーによる重大な交通事故のニュースが後を絶たない中、本市では、高齢者運転免許自主返納支援事業により、積極的に高齢者の運転免許証の返納を進めておられますが、さらに促進するに当たり、新たな取組が必要であると考えます。
そこで、3点目の質問は、今後、さらに運転免許証返納率を上げるための効果的な取組と、高齢者ドライバーが交通事故を起こさないようにするための交通安全対策について、どのように施策展開していかれるのか、その考え方についてお答えください。
以上で、2項目めの質問を終わらせていただきます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
畑企画総務部長。
〔企画総務部長 畑 進君 登壇〕
○企画総務部長(畑 進君) 私からは、2項目めのデマンドタクシーの推進拡大についてのうち、まず、1点目のデマンドタクシー利用率のさらなる向上のため、前日予約から当日予約への改善と運行範囲の拡大についての御質問にお答えいたします。
本市のデマンドタクシーの予約につきましては、正確で安全な運行を行うため、前日の午後3時までに電話予約を受け付け、その予約状況から、翌日の配車及び運行ルートを設定しているところであります。
当日予約による配車及び運行ルートを設定するためには、運行管理システムの導入が必要不可欠であり、現状の利用者数での運行管理システムの導入は費用対効果に乏しく、今後、デマンドタクシーの運行地域の拡大に伴い、導入を検討していくべきであると考えております。
また、運行範囲の拡大につきましては、議員が御要望されます地区自治振興会施設や商業施設につきましては、現状、既に、それらの施設周辺のバス停までが運行範囲となっていることから、利用される方には大きな御負担はないものと考えております。
また、いきいきサロン会場となる自治会の公民館などにつきましては、お住まいの自治会区域内での、まさに御近所への移動であり、デマンドタクシーを利用するための運行範囲の拡大という観点からはなじまないものと考えております。
さらに、朝8時台の便の運行や高校生の通学用の便の運行につきましては、令和2年度の市営バスダイヤ改正時に実施いたしました各地区自治振興会への意見聴取等において、具体的な御要望はいただいておりませんけれども、さきの小西議員への御質問でもお答えいたしましたとおり、本年度策定されます砺波市地域公共交通計画に併せて実施されます市民アンケートの結果や委員の方々の御意見などから、そのような利用ニーズがある場合は、現行ダイヤの組替え等による対応も検討してまいりたいと考えております。
なお、議員御提案の当日予約への改善や運行範囲の拡大を図ることについては、利用者ニーズを踏まえたデマンドタクシーのサービス向上に直結するものではありますが、その一方で、一般のタクシーとの差別化が薄れ、これまでの共存バランスが崩れることもあることから、サービスを見直す際には、タクシー業界をはじめとした関係者との入念な協議が必要不可欠であることも御理解いただきますようお願いいたします。
次に、2点目の交通弱者の方が安全・安心に暮らせるように、デマンドタクシーの市内全域展開への今後の取組と計画についてお答えいたします。
このことにつきましては、さきの小西議員の御質問にお答えさせていただいたとおりであります。
本市といたしましては、御高齢の方など移動に不便を抱える方をはじめ、市民の皆さんが安全で安心して移動できる公共交通体系の確立に向け、今後も引き続き、計画的かつ段階的にデマンドタクシーの運行地域拡大に向けた検討や取組を進めてまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
村井福祉市民部長。
〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 3点目の高齢者の交通事故防止として、運転免許証返納率を上げるための取組と、高齢者ドライバーが交通事故を起こさないようにするための交通安全対策について、どのように施策展開されるのかの御質問にお答えいたします。
高齢者の運転免許自主返納に対する支援事業として、市では、市営バスやタクシー、福祉施設等で御利用いただける支援券か加越能バスの回数券のいずれか2万円分の助成を行っております。
この支援事業は、平成22年度から高齢者の交通事故の防止を図るために実施しており、本年5月末までに、累計としまして1,748人の方が申請されております。
運転免許返納率を上げる取組につきましては、まず、本事業を知っていただくことが重要であることから、広報となみやホームページ等で周知を図るほか、民生委員児童委員の会合等で事業の説明をさせていただいているところであります。今後とも関連がある団体等と連携し、周知を図ってまいります。
次に、高齢者ドライバーの交通安全対策につきましては、市、警察、交通安全協会、自治振興会、各種団体等で連携し、交通事故のない安全な環境を目指す砺波市交通安全対策会議において、本年度中の活動推進重点として高齢運転者対策の推進を決議しております。
具体的な事業としましては、高齢者を対象としたやわやわ運転を推奨するドライビングスクールによる交通安全教育や、安全運転サポートカー、いわゆるサポカーを使った安全教室によるサポカーの普及啓発等、高齢者ドライバーの交通事故防止に向けた各種事業を推進してまいります。
新型コロナウイルス感染症の感染の状況により、例年どおり事業を進めることにも限りがありますが、引き続き、警察や市、交通安全協会等の各種団体と連携を密にしながら各種事業を実施し、高齢者の方々の交通事故防止を図ってまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 神島利明君。
〔4番 神島利明君 登壇〕
○4番(神島利明君) それでは、最後の項目としまして、子育て支援についてお尋ねいたします。
本市では、子ども医療費助成制度により、現在、中学校卒業までの医療費助成になっています。市民から大変感謝されています。さらなる子育て支援として、必要なときに必要な医療を安心して受けてもらい、安心して子育てしてもらうために、高校生までの医療費助成へ拡充してはどうか。
高校生からが、教育費や部活動、そして、定期などの交通費にかかる費用が小中学校に比べると大きくなっていきます。そこで、保護者に対して、経済的負担の目に見えて分かるような政策が必要と考えます。
そこで、1点目の質問は、高校生までの医療費助成への拡充を考えた場合の対象人数と助成金はどのぐらいかかるのか、お答えください。
次に、高校生までの医療費助成についてお尋ねいたします。
この案件は、以前から議会で何度か上がっているもので、県内では滑川市、黒部市、入善町、朝日町、小矢部市、そして、本年10月から魚津市も導入され、少しずつ増えてきている状況であります。砺波市のさらなる魅力アップのために、いち早く取り組む必要があると考えます。安心して子育てができる環境を構築することで、出生率アップにつながると思います。
そこで、2点目の質問は、高校生までの医療費助成の拡充の取組についてお答えください。
次に、障害児の地域交流についてお尋ねいたします。
障害があるということだけで、様々な機会や場所で不平等な扱い、不合理な差別、偏見を受けることがないように、地域交流で障害に対する理解を広めることが重要と考えます。
また、本年度の第3次砺波市障がい者福祉計画の重点的に取り組む施策の中に、「小・中学生の障がい理解への取組み」があります。いろいろな行事で障害児も気楽に参加できる雰囲気、環境づくりに努力し、交流を深めることで、障害への理解を広めることができると思います。
そこで、3点目の質問は、障害のある方の理解を深めるため、支援学校に通学する児童生徒を校区の学校行事に招待し、参加交流できる取組をしてはどうか、お答えください。
障害のある人もない人も、お互いに尊重し、差別のない地域社会を実現することが重要と考えます。誰もが安心・安全に暮らせる砺波を目指し、私自身も邁進してまいります。
以上で、私の質問を終わらせていただきます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
構教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 構 富士雄君 登壇〕
○教育委員会事務局長(構 富士雄君) 私からは、3項目めの子育て支援についての御質問にお答えいたします。
まず、1点目の子ども医療費助成の高校生までの対象者数と拡充した場合の試算についての御質問につきましては、現行の制度において、乳児、幼児、小学生及び中学生の4区分に分けて助成金額を算出しており、高校生を対象とした枠組みでの算出はしていないところであります。
このため、高校生まで拡充した場合の試算につきましては、高校生への助成を行っていないことから、実績の数値がありませんので、体の成長度合いから年齢的に近い中学生の数値を基に算出いたしますが、現在、中学生の3学年における対象者数が1,396人でありますほか、過去5年平均の年間助成金額が2,468万円ほどとなっております。
そこで、4月1日現在の高等学校等における3学年に該当します15歳から17歳までの人口が1,478人となっており、約1,500人弱が対象者となります。
また、助成金額の試算につきましては、中学校の3学年における該当者数が1,396人であり、高校生に該当する人数が約5.9%多いことから、中学生における助成金額といたしましては、人口比率の5.9%を加算し、約2,600万円余りとなるものであります。
次に、2点目の高校生までの医療費助成の拡充の取組の考え方についての御質問につきましては、令和2年2月定例会の境 欣吾議員や11月定例会の山本篤史議員などから御質問をいただいており、これまでも県内市町村との連携を取りながら、県への助成対象年齢の引上げの要望を行うなど、検討してまいりたい旨の答弁をしてきたところであります。
その後、本年1月に発足いたしました県の「ワンチームとやま」連携推進本部におきまして、この子ども医療費助成事業における助成内容の拡充を検討すべきと提案いたしましたことから、現在、県と市町村担当課によります分科会において、医療費助成の対象拡充について議論を行っているところであります。
つきましては、議員御指摘のように先行している市や町もありますが、全県域において助成対象の拡充が議論されておりますので、県の助成対象年齢の引上げについて見極めることが必要であるというふうに考えております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 次に、障害のある方の理解を深めるため、支援学校に通学する児童生徒を校区の学校行事に招待し、参加交流できる取組をしてはどうかの御質問につきましては、本市において、支援学校に通学する児童生徒が、自分が住んでいる校区の児童生徒と交流する居住地校交流事業を実施しております。昨年度は、小学校5校において、支援学校の児童や保護者の希望に応じて、通常の授業で共に学んだり、給食の時間を一緒に過ごしたりするなどの取組をしております。
また、議員御提言の学校行事への参加につきましては、支援学校との調整を図りながら、居住地校交流事業の中で連携して進めております。
このほか、庄東小学校と般若中学校におきましては、学校間の交流として、校区内にあるとなみ東支援学校の児童生徒と、自分で作った自己紹介カードを交換したり、ビデオでお互いの学校を紹介し合ったりするほか、学習発表会への招待などをしているところでございます。
このような交流は、障害のある子どもにとりましては、様々な人々と共に助け合って生きていく力となり、積極的な社会参加につながります。また、障害のない子どもにとりましては、自然に言葉をかけて手助けをしたり、積極的に支援を行ったりする行動や、人々の多様性を理解し、共に支え合う意識の醸成につながるものと考えており、引き続き、交流事業を推進してまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) この際、暫時休憩いたします。
午後 2時15分 休憩
午後 2時24分 再開
○議長(川辺一彦君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
8番 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 議長より発言の許可をいただきましたので、通告に基づき質問します。
1点目に、新型コロナワクチンの優先接種についてお伺いします。
新型コロナウイルス感染症の影響で、サービス産業の活動の活発さを表す第3次産業活動指数の総合指数は、4か月連続の前月比低下となっています。この間の大分類業種の動きを見ると、生活娯楽関連サービスの低下幅が特に大きいことが分かります。
帝国データバンクの調査によると、今月2日時点で新型コロナウイルス関連倒産は1,553件あり、業種別では、飲食関連が259件、ホテル・旅館関連が90件と、非常に高い比率を示しています。
国は、宿泊業についてはGoToトラベル、飲食業についてはGoToイートなどの補助をしてきましたし、当市としても、これらの業種に対して、今まで様々な支援をしてきました。ワクチン接種が開始され、現状では、医療従事者に続き65歳以上の高齢者を優先的に接種が開始されていますが、今後、65歳未満の接種が開始される際には、これらの業種の業績を早期に回復させる面でも、これらの従事者に優先的にワクチンを接種してもらうようにすべきと考えますが、当局の見解をお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 村井福祉市民部長。
〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、飲食業や宿泊業は大きな影響を受けており、国民の多くがワクチン接種を終え、集団免疫を高めることで、通常の飲食や旅行等ができるようになることを望んでいます。
65歳未満の方の接種につきましては、さきの林議員や神島議員の御質問にお答えしたとおりで、市では、国が示している優先接種対象者に加え、児童生徒の安全を守り、クラスターの発生を防ぐため、市内の小中学校に勤務する教員等、市内の保育所、認定こども園、幼稚園に勤務する保育士等、また、高齢者の見守りなど高齢者との関わりの多い民生委員児童委員の皆さんに対して、市独自の先行接種を行うことで調整を進めております。
なお、保育士等については、県が設置した大規模接種会場での本市の接種枠が示されましたので、その中で先行接種することとしています。
飲食業や宿泊業においては、従事者だけでなく、来客者へのワクチン接種が感染リスクの減少につながると考えておりますが、現状では、高齢者や子どもたちへの感染防止を最優先にしております。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) これらの業種は、ワクチン接種がきちんと接種されたとしてもなかなか回復が難しい業種ではないかと考えます。
2点目に、新型コロナワクチン接種のスピードアップのための工夫についてお伺いします。
政府の集計を基に共同通信が算出したデータでは、富山県で1回目の接種を終えた高齢者の割合は12.3%で、都道府県別では32位、2回目の接種は0.6%で35位でした。それぞれ全国平均より0.8ポイント、0.3ポイント低く、人数では、1回目を終えた人は4万1,305人で全国42番目、2回目は1,888人で47番目でした。
県の感染症対策課は、市町村による本格的な接種が他県より遅かったのが理由ではないかと見ているそうです。
なお、県内の医療従事者は、ほぼ1回目の接種を終えていて、全国平均を上回っているとのことです。
当市としては、高齢者に対しては、接種会場まで移動手段がない独り暮らしの高齢者に対し1,000円分のタクシー券を4枚発行し、接種場所まで行けるようにするなど配慮していますが、接種者を増やすためにどのような工夫をしておられるのか、お伺いします。
○議長(川辺一彦君) 村井福祉市民部長。
〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 当市の新型コロナワクチンの接種については、5月16日から集団接種を、そして、5月25日からは個別接種を開始しております。5月中の集団接種は段階的に接種人数を増やしており、本格的な接種は6月から実施しております。
また、これまでの答弁にありましたとおり、集団接種会場の接種体制やレイアウトの見直しによる接種人数の拡充と接種日程の追加、さらに、サテライト会場の設置により接種スピードを加速させることとしており、65歳以上の高齢者のワクチン接種を7月末に終了できるよう取組を進めているところであります。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) ゲームチェンジャーが発動され、早く皆さんが日常の生活を取り戻されることを期待します。
3点目に、日本脳炎接種の見合せにおける市民の周知についてお伺いします。
日本脳炎ワクチンは2社のメーカーが製造していましたが、そのうち1社が令和2年度末より一時的に製造できなくなり、今後、しばらく十分量のワクチンが供給されない状況が続くと予想されます。このため、厚生労働省健康局及び日本小児科学会より、本ワクチンの接種は1回目と2回目を優先し、既に2回あるいは3回接種している場合は、個別通知が既に行われている子どもも含めて、ワクチンが安定供給されるまで接種を見合わせるようにと通達されました。ワクチンが安定供給されるようになるのは令和4年度になる見込みとのことです。
先日、子どもが体調を崩してかかりつけ医へ診察に行った際に、受付で日本脳炎の接種についての簡単な説明があり初めて知ったのですが、接種該当者の保護者への周知をどのようにされるのか、お伺いします。
○議長(川辺一彦君) 村井福祉市民部長。
〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 日本脳炎ワクチンの接種につきましては、予防接種法に基づく定期接種とされており、標準的な接種期間として3歳から4歳に達するまでの期間に2回、4歳から5歳に達するまでの期間に1回、そして、9歳から10歳に達するまでの期間に1回の計4回接種することとされております。
ワクチンにつきましては、議員が述べられているとおり、ワクチンを製造している2社のうち1社のワクチンの製造が一時停止した影響を受け、今年度の前半にワクチンの供給量が大幅に減少し、出荷の調整が行われている状況であります。
これに伴い、最初の3歳から4歳に達するまでの期間の2回の接種を優先することとされており、このことについて、接種該当者の保護者へ周知するため、市広報やホームページに掲載するほか、健康センターで行っております2歳半、3歳半の健診において説明し、また、保育所や幼稚園、認定こども園、小学校を通じて保護者への周知を図ってまいりたいと考えております。
なお、令和3年度の後半からはワクチンが増産される予定であり、令和4年度からは安定供給される見込みとなっております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) しっかり周知をお願いいたします。
続きまして、小中学校の学年だよりの不定期発行による効果についてお伺いします。
今まで、小中学校では、毎月、学年だよりが発行され、子どもを通じて家庭に配付されていましたが、今年度からは毎月の発行はせず、ホームページに活動状況を随時掲載していくとの連絡が、年度初めの学年だよりにありました。そのため、ホームページには毎日のように子どもたちの活動の様子が報告され、保護者にとってはスピーディーに学校における活動を把握できますし、我が家では、子どもと一緒にホームページを見ながら、今日はどんな授業だったかと話す時間が増えた気がしています。保護者には、学校が頻繁にホームページを更新するよう努めていることを知ってもらい、ホームページを定期的に見る習慣を持ってもらう必要があるのではと感じます。
現状では、市内小中学校のうち4小中学校がホームページを充実させ、学年だよりの発行を従来よりも減らしているようです。また、当市のホームページでも、トップ画面から市内各小中学校のホームページへアクセスできるようバナーを貼るなど、工夫をしています。
紙資源の節約と学年だよりを作成する教諭の仕事量軽減が期待できるわけですが、一方で、日々のホームページの更新のために撮影をしたり文章を書く労力と時間が必要になってきます。総合的に保護者へ学校での子どもの状況を伝えつつ、各学校の職員の負担が軽減されればと思うのですが、各小中学校における学年だよりの不定期発行とホームページの充実による効果について、どのように考えておられるのか、お伺いします。
○議長(川辺一彦君) 構教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 構 富士雄君 登壇〕
○教育委員会事務局長(構 富士雄君) 学年だよりは、児童生徒の学校生活の様子について、毎月1回、月初めに発行しているため、各家庭に届く頃には、記載された内容が古くなってしまうなどの状況があります。
そこで、学校生活の様子をできるだけ早く、家庭や地域に広く発信することが効果的であるため、現在、市内の小中学校におきましては、ホームページを活用した情報発信に力を入れているところであります。
また、月の予定につきましては、毎月発行の学校だよりのほか、ホームページにも掲載し、予定に変更があった場合には、必要に応じてホームページやメール等でお知らせをしております。
こうした取組によりまして、運動会の延期など、急な予定変更が生じた場合におきましても、保護者や地域住民に周知できるものと思っております。
このように、ホームページやメール等を活用することで、必要な情報を必要な時期に発信していることから、学年だよりにつきましては不定期発行としている学校もあり、一部、教職員の負担軽減にもつながっているところでございます。
市といたしましては、議員からも御紹介いただきましたが、今年度、市ホームページのトップ画面に市内小中学校をまとめたバナーを設置し、各校のホームページにより一層アクセスしやすくする工夫をしましたことから、各校の日々の閲覧数が増加しているところでございます。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 時代に応じた取組で非常にいい取組だと思います。ほかの学校も追随していただければなというふうに思います。
続きまして、教職員の通知表作成に要する時間を短縮することについて、お伺いします。
昨年の富山県PTA会員大会において、富山県教職員組合が「コロナ×学校の働き方改革 どうすればいいでしょう? 先生の仕事」というテーマで発表した内容では、時間外勤務時間を減らすために5つの提案があり、そのうちの一つに、通知表の発行を年に1回にという提案がありました。
通知表は、法律で定められている書類ではなく、昔からの慣例で、学期ごとに1回ずつ、年3回示されています。通知表に記載されている1、2、3などの評価をつけるために、3から10程度の基礎データを集めたものを3段階評価していますが、それでは実態が分かりにくく、むしろ懇談会で子どものノートや作品の実物を見せたり、テストの点数から努力が必要な面を伝えるほうが分かりやすいとのことです。また、通知表には文章で所見が記載されていますが、懇談会で口頭で伝えれば瞬時にもっと詳しく伝えることができるとのことです。
文部科学省によると、教員が評価に関わる時間は毎月12時間から14時間程度あり、学期末はさらに二、三倍の時間を要しているようです。通知表を年に1回にすることで、毎月7時間程度の勤務時間が短縮されるという試算です。それはあまりにも極端な話とは思いますが、例えば、所見を廃止するだけでもかなりの負担軽減になるのではと思います。
教育長の教育現場の経験を踏まえて、通知表作成に要する時間の在り方について、どのように考えておられるのか、お伺いします。
○議長(川辺一彦君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 通知表は、児童生徒の学習や生活の日頃の頑張り、これからの課題を本人と保護者に伝えることで、今後の意欲の向上を図るものと考えております。
通知表の作成には、日々の様々な記録を集約させており、多くの時間を要しているのが現状でございます。
こうした中、平成29年度に校務支援ソフトを導入したことによりまして、子どもたちの日々の記録を所見に利用できたり、一人一人の子どもの頑張りを複数の教員の目で見取り、集約できたりするほか、蓄積した評価データの集計を処理できることなどから、成績処理の大幅な時間短縮が可能となりました。
また、通知表の所見につきましては、全ての項目について毎学期記載するのではなく、年間で1回記載する項目を決め、できるだけ短文で書くようにすることで、業務軽減を図っております。
いずれにいたしましても、通知表は、学校から子どもたちへの心の籠もった手紙と捉えており、教職員の業務上の負担軽減とのバランスを考慮し、子どもたちの励みとなるような通知表の在り方について、引き続き、検討してまいりたいと思います。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) そのバランスが非常に難しいなというふうに感じています。
3点目に、教育センターの本庁移転に伴う教育委員会の体制強化についてお伺いします。
昨年9月に教育委員会が庄川支所から本庁東別館に移転し、今月1日には教育センターが本庁に移転されました。異動職員は所長、主幹、会計年度任用職員の計3名で、管轄する部署が本庁に集約され、端末を配備した教育総務課と学校現場で活用を進める教育センターが情報共有を図ることが主たる目的とのことですが、適応指導教室は引き続き庄川支所に開設するとのことです。
教育センターは教育総務課と連携を密にし、GIGAスクール構想を推進するとのことですが、今回の教育センターの移転によってどのような効果が期待できると考えておられるのか、お伺いします。
○議長(川辺一彦君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 教育センターの本庁移転につきましては、ICT教育を推進していくため、教育センターが中心となって教員の研修等を実施している一方、1人1台端末やソフトウエアなどの設備、備品等を管理している教育総務課との連携が、これまで以上に強化できました。
あわせて、新しい学びを本格的にスタートするための情報共有等の起点となる体制を整えることができたものと思っております。大変心強く思っております。現場の校長からも好評でございます。
加えて、いじめ、学校生活の悩みなどに対する教育相談や、不規則な生活習慣などへの生徒指導につきましても、連携をすることで、より迅速で効果的な取組ができるものと考えております。
私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 現場の校長はもとより、子どもたちが喜んで学べる環境を整えることが一番大事ではないかなというふうに思います。
続きまして、パワハラ防止対策の義務化における周知についてお伺いします。
2019年5月に改正労働施策総合推進法、通称パワハラ防止対策義務化が成立し、改正法では、大企業においては2020年6月から既に施行されています。
パワハラ防止法により、企業の事業主は、職場におけるパワーハラスメント防止のために雇用管理上必要な措置を講ずることが義務となります。パワハラが常態化されて改善が見られない企業は企業名が公表されることが決定しており、企業イメージが悪化しないためにも、適切な対策を講じることが必要です。
雇用管理上必要な措置の具体的内容としては、事業主によるパワハラ防止の社内方針の明確化と周知・啓発、苦情などに対する相談体制の整備、被害を受けた労働者へのケアや再発防止等が挙げられます。
また、大企業に続き中小企業では、2022年、来年の4月からパワハラ防止対策が義務化されますが、今年3月に大同生命保険が全国の中小企業の経営者約1万人を対象に調査を実施したところ、来年4月からの義務化を知っていたのは僅か39%で、61%の企業は自社が対象になっていることを知らないということが分かりました。会社規模が小さいほど認知度が低く、既に防止措置を講じている企業も35%と低迷しており、周知や啓発に課題があるようです。
一方、富山県内の中小企業においては、パワハラ防止対策が義務化されることを知っている割合が48.7%で、全国平均を9.9ポイント上回り、全国7位だったようです。
当市としては、このような現状を踏まえて、パワハラ防止対策の市民や企業への周知についてどのように考えておられるのか、お伺いします。
○議長(川辺一彦君) 島田商工農林部長。
〔商工農林部長 島田繁則君 登壇〕
○商工農林部長(島田繁則君) 議員御発言のとおり、今回の法改正は、女性をはじめとする多様な労働者が活躍できる就労環境を整備するため、2020年6月からパワハラ防止のための必要な措置が大企業に義務づけられたほか、セクハラ等に関する相談を行った労働者への事業主による不利益な取扱いが禁止されるなど、ハラスメント対策等が強化されたところであります。
この法律では、国が、労働に関し、その政策全般にわたり、必要な施策を総合的に講ずるとされておりますが、地方公共団体の施策として、国のパワハラ防止策を踏まえ、地域の実情に応じた必要な対策を講じていくことが明示されております。
このため、市では、これまでも富山労働局と連携し、広報誌「労働とやま」を活用し、法改正の内容や研修会等の開催案内を市ホームページに掲載するなど、広く制度の周知に努めてきたところであります。
また、議員御発言のとおり、来年4月から中小企業でもパワハラ防止法が義務化され、中小企業にいかに浸透させるかが課題となっていることから、今後も富山労働局や県、また、商工団体とも連携し、引き続き、市のホームページや広報等、様々な広報媒体を活用し、周知に努めてまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 中小企業の実施まで残り1年弱となりましたので、しっかり周知徹底をしていくべきと考えます。
2点目に、市職員の職場におけるパワハラ対策についてお伺いします。
市長は、市役所においては、風通しのいい職場と提唱しています。話し手と聞き手の人間関係によってどう伝わるか、受け取るかが変わるので、コミュニケーション能力の向上が問われるところですが、市職員の職場におけるパワハラ対策はどのように講じておられるのか、お伺いします。
○議長(川辺一彦君) 副市長 齊藤一夫君。
〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕
○副市長(齊藤一夫君) ただいま議員が述べられたとおり、日頃から職員に対しまして、風通しのよい職場づくりがチームで仕事をする上でとても大切であると、折に触れて話をしているところであります。
また、セクハラやパワハラなどのハラスメントのない職場を実現するための指針として、平成29年に砺波市ハラスメント防止マニュアルを策定するとともに、平成22年度より、毎年、所属長を対象に人材育成研修を開催しており、部下に対するコーチングスキルと適正な人事評価の向上にも努めているところであります。
一般的に、パワーハラスメントは職員間の信頼関係が築かれていない場合に見られる傾向があることから、この研修では、部下の話をよく聞く傾聴スキル、実施した業務を評価する承認スキル、新しいチャレンジを誘導する提案スキルなどをロールプレイングで学ぶなど、風通しのいい職場を実践するためのコミュニケーションスキルを磨いているところであります。
本市といたしましては、引き続き研修を行うとともに、職員間のコミュニケーションが図られているか、職場内の雰囲気が重くないかなど、目を配り、パワハラの防止に努めてまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) コミュニケーション能力の向上は、どの人にも必要なスキルではないかと考えています。
最後に、フードロス対策自動販売機の設置についてお伺いします。
フードロスは、国連が2015年に採択したSDGsの目標12、つくる責任、つかう責任を構成するターゲットの一つに挙げており、フードロス対策製品を購入するだけで取り組むことができます。
まだ食べられるのに捨てられるフードロスを減らすため、賞味期限が迫った飲物を通常の半額程度で売る自動販売機が、5月末に本庁敷地内に設置されました。北陸コカ・コーラボトリングでは、フードロス対策を目的とした自動販売機は、1月末に富山市役所、5月頭に南砺市役所に設置したことに次いで、今回で3件目となり、市と北陸コカ・コーラボトリングをはじめとする北陸コカ・コーラグループ及びGRNグループとの間で4月に包括連携協定を締結したことに伴うものとのことです。
自販機の正面上部にフードロス対策自販機と掲げ、コーヒーやお茶など一部の商品を80円で販売しています。これらの商品の多くは賞味期限が短いもので、このような自動販売機がないのが理想ですが、どうしても在庫の偏りで商品が余ってしまうとのことで、商品のラインナップは在庫によって随時変わるようです。
私も先日、この質問をつくるためにと言ってはあれですが、購入してみましたが、まだ半年程度賞味期限があり、非常に安いのでちょっとお得な感じがしました。
この自販機設置における効果としては、当市が北陸唯一の製造拠点となっていることのアピール、自販機設置による市役所への新たな市民の集客効果、SDGsの取組として当市の姿勢を明確にすることなどがあると思いますが、当市におけるこれらの取組について、どのように考えておられるのか、お伺いします。
○議長(川辺一彦君) 畑企画総務部長。
〔企画総務部長 畑 進君 登壇〕
○企画総務部長(畑 進君) 本年5月から市役所南玄関前に新たに設置しておりますフードロス対策自動販売機は、議員御発言のとおり、地方創生とSDGsの推進を図り、本市の目指す将来像の実現や地域の発展、市民サービスの向上を目指すため、北陸コカ・コーラグループ及びGRNグループとの間に締結いたしました、北陸では初めてとなる包括連携協定の取組の一つであり、議員が述べられた効果も期待していたところであります。
先月26日の設置からまだ2週間余りではありますが、従来の自動販売機の4倍以上の販売数があると伺っております。このことは、商品の価格が安いことも大きく影響していることもあるかとは思いますが、市民の皆様にSDGsの取組に対して関心を持っていただくきっかけとなっているのではないかと理解しております。
本市といたしましては、今後も官民連携などの手法も積極的に取り入れながら、引き続き、SDGsの推進に努めてまいります。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) この際、換気のため暫時休憩いたします。
午後 2時58分 休憩
午後 3時00分 再開
○議長(川辺一彦君) それでは、再開いたします。
6番 開田哲弘君。
〔6番 開田哲弘君 登壇〕
○6番(開田哲弘君) 議長より発言の許可を得ましたので、通告に従い質問を行っていきます。
先ほどの選挙で2期目を迎えることができました。この4年間で、僕の大好きな砺波市が、市外の人からも「砺波っていいね」と言ってもらえるよう、議員活動を行っていきます。
それでは、まず最初に、災害時における避難所運営について、2つの質問を行います。
令和2年、内閣府男女共同参画局から、災害対応力を強化する女性の視点という防災・復興のガイドライン案が発表されています。このガイドラインでは7つの基本方針を打ち出しており、この7つを順に紹介してみたいと思います。
1つ目に、平時からの男女共同参画の推進が防災・復興の基盤となる。2つ目に、女性は防災・復興の「主体的な担い手」である。3番目に、災害から受ける影響やニーズの男女の違いに配慮する。4番目に、男女の人権を尊重して安全・安心を確保する。5番目に、女性の視点を入れて必要な民間との連携・協働体制を構築する。6番目に、男女共同参画担当部局・男女共同参画センターの役割を位置付ける。そして、7番目に、要配慮者への対応においても女性のニーズに配慮するとの基本方針が示されています。
この7つの基本方針にのっとり、災害に対し、ふだんから向き合うことが重要になるものと考えます。
砺波市においては、防災士連絡協議会の中で、早くから女性防災士の比率を高くするための行動を起こし、各地区自治振興会で最低2名の女性防災士が必要であるとして、育成に力を注いできました。これは県内でも先端を行く取組であったと感じております。人口の半分は女性であり、女性の視点を反映する防災・復興体制の確立は、間違いなく地域の防災力向上につながります。
発災時から復興に至るまで、女性の視点の重要性については、仙台防災枠組2015-2030においても表記され、防災・復興に関する取組の基本的な考えの一つとして、世界的に共有されています。このことからも、女性は防災・復興の主体的な担い手であるという基本方針の中で、防災・復興に関する意思決定における場面での女性の参画を推進することが求められていると考えられます。
とはいえ、令和元年4月1日現在での地方公共団体における防災会議に占める女性の割合は、都道府県防災会議で16%、市町村防災会議で8.7%となっていました。人口の半分が女性であることを考えますと、まだ足りないのではという感があります。
最初に、砺波市の防災会議における女性比率の現状と今後の目標はどれくらいを考えているのかと、会議の中での女性の参画による防災・復興を考えるに当たって期待する役割はどのように考えているのかを、畑企画総務部長にお伺いします。
次に、避難所は、住んでいる家のことを気にかけながら、そして、周りとの兼ね合いも気にしながら生活する場であります。そのことから、多くの方に気疲れが発生しやすい場所でもあります。そのような環境で避難の要因となった災害が過ぎ去るまでの生活を過ごさなければならず、少しでも過ごしやすくするための配慮は当然必要であり、砺波市においても、女性防災士の育成を通し、避難所の運営に女性の意見を取り入れるということは行ってきています。
そのように女性活用が進む避難所運営ですが、近年は、LGBTと呼ばれる性的少数者をめぐる避難所での対応も考える必要があると認識されてきています。LGBTと呼ばれる方の中には、体が男性でも心は女性、また、体が女性でも心は男性など、出生時に割り当てられた性別と自己認識が違う人も含まれています。
私は、避難所は、困っている全ての人に優しくなくてはならないと考えます。トランスジェンダーと言われる方でも安心して避難する場所として存在しなければいけないと考えています。
では、そのために避難所はどうあるべきか。
LGBTと呼ばれる方に取った共同通信のアンケートでは、避難所に必要なものとして、男女別に限定しないトイレの設置、更衣室や入浴施設の個別利用化、相談窓口の設置ということが挙げられていました。災害時には、このような方々の配慮が必要になってきているわけであります。
SDGsに取り組む中でも、ジェンダー平等の項目は、LGBTについても平等であるという目標であったのではないかと記憶しています。
2つ目の質問は、今後、避難所の運営を考える中で、LGBTなどの性的少数者に対してどのように対応していくのか、畑企画総務部長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
畑企画総務部長。
〔企画総務部長 畑 進君 登壇〕
○企画総務部長(畑 進君) 1項目めの災害時における避難所運営についてのうち、まず、1点目の防災会議の女性比率、今後の目標、女性の役割についてお答えいたします。
さきの3月議会で大楠議員の御質問にお答えいたしましたとおり、防災会議は、災害対策基本法に基づき、県防災会議の組織に準ずることとされておりまして、本市も国や県などの関係機関をはじめ、警察、消防、電気、交通機関などの代表を指定しているところであります。その指定された代表者が男性であることが多いことから、女性の割合が全国平均で8.7%、県内平均で6.2%となっております。本市では、それらを上回る10.0%となっているところであります。
本市といたしましては、女性の参画により、災害避難や避難所運営、備蓄、復旧復興など、女性ならではの視点での御意見をいただきたいと考えていることから、指定機関の長のほかに、例えば、女性がトップで活躍されている女性団体連絡協議会長やボランティア連絡協議会長などに市長が特に必要と認める委員として参加いただくなど、これまでも様々な工夫や努力を重ねてきたところであります。
その結果として、女性の割合が平均より高い10%となっているものでありますが、引き続き、市が掲げる審議会の女性割合目標の30%に届くよう努めてまいりたいと考えております。
次に、2点目のLGBT性的少数者への対応についてお答えいたします。
議員が述べられましたとおり、避難生活においては、性的少数者をはじめとした多様な個性に配慮した避難所運営を行うことは必要であると認識しているところであります。
このことから、本市では、本年3月に改定いたしました砺波市地域防災計画の避難所の運営・避難所従事者の執務要領において、性的少数者の視点に配慮する旨を新たに盛り込んだところであります。
つきましては、先進例の具体的な事例を参考といたしまして、相談窓口の設置、性別に関係なく使えるスペースの設置、男女共用のユニバーサルトイレの設置などを、来る市総合防災訓練において盛り込めないか関係機関と調整してまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 開田哲弘君。
〔6番 開田哲弘君 登壇〕
○6番(開田哲弘君) 次に、大項目の2つ目、市有施設の老朽化に対する取組についてお伺いします。
昨年度、市有施設の状況について視察を行いました。対象は、陸上競技場、砺波総合運動公園管理棟、野球場の視察を行ったときに思ったことが、老朽化が進み、施設の至るところでの雨漏り、コンクリートの剝がれが発生するといった、施設の補修が追いついていない状況を目の当たりにしてしまいました。修繕が必要な状況であるとの認識は、そのとき一緒に視察した、そして、現場を見た議員の多くが感じたことです。
建物は、適したタイミングで補修をすることで、その建物としての長寿命化は図ることができます。今からでも遅くはないと考えています。
では、どうすればいいか。
長寿命化を図るためには、当然、資金が必要となってきます。資金を調達するに当たって、ネーミングライツという仕組みがあります。これは、かつて桜野議員が質問を行っている項目でもあります。競技場やトイレ、今では歩道橋などにも展開されてきている仕組みでありますが、市有の物件に対して企業名や団体名をつける命名権を売買することで、施設の管理費等を賄っていく仕組みとして認知されています。
私は、このネーミングライツに魅力を感じています。私が勤めていた会社でも、会社のアピールをするための広告費等は当然発生していました。看板を立てるとか、チラシを作るとか、新聞とか、テレビとか、ありとあらゆる方法を用いて会社の名前が目につくように仕向けていました。企業がこのように人が集まる場所で広告を出すことは、今の世でも、企業のニーズはそこそこあるものと考えています。
自治体の多くは財政の切り盛りに苦しんでいると感じています。余裕があるところも、昨年から始まったコロナ禍の中で、今後、どのようなことになるか分かりません。
競技施設を整備することが追いつかなくなっていることは、利用者、すなわち市民が不安になる要素ではないかと考えています。さきに述べた体育施設の現況につながっているのは、そういったことに対応する能力がなくなっているに近いのではないかとも考えてしまいます。
私は、ネーミングライツは、民間企業の力を借り、それら施設の長寿命化につながる施策の一つになり得ると考えています。施設の老朽化を防ぐためのネーミングライツに取り組み、その収入を用いて施設の延命に取り組むべきと考えています。
この2つ目の項目での1つ目の質問は、砺波市においては、ネーミングライツをどのように考えているのか、2つ目の質問は、進行する市有施設の老朽化をどのようにして遅らせていくのか、いずれも畑企画総務部長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
畑企画総務部長。
〔企画総務部長 畑 進君 登壇〕
○企画総務部長(畑 進君) 2項目めのネーミングライツについての御質問にお答えいたします。
まず、1点目の市有施設の長寿命化を図るための財源としてネーミングライツに取り組むことについての御質問につきましては、ネーミングライツは、企業にとっては、認知度及びイメージの向上を図ることができ、一方、市にとっては、その対価を得られるという双方にとって有益な効果のある事業であり、本市にとっては、財源確保の一つの方策であります。
一方で、公共施設に対して企業のネーミングをつけることに対する市民の賛否などが課題となることが考えられることから、対象施設の選定方法を含め、市民の意見を聞きながら、今後、検討してまいりたいと考えております。
次に、2点目の市有施設の老朽化への対応についての御質問にお答えいたします。
長寿命化を図るためには、適切な時期に、老朽化の程度や他の部位への影響も考慮し、施設内における優先度をつけて計画的に工事、修繕をする必要があります。
そのため、砺波市公共施設等総合管理計画や砺波市公共施設再編計画を策定し、施設全体の縮減目標や個別施設ごとの方向性、実効性を示しております。
つきましては、公共施設再編計画の中で、方向性が継続の施設につきましては、予防保全の考え方により、優先的に計画的な長寿命化を図るほか、あり方検討の施設につきましては、方針が決定した後に対応を判断してまいりたいと考えております。
また、継続、あり方検討以外の施設につきましては、安全面を重視し、必要な対応を行ってまいります。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 以上をもって、本日の日程を終了いたします。
次回は、明6月15日午前10時から再開いたします。
本日はこれをもちまして散会いたします。
どうも御苦労さまでした。
午後 3時18分 閉議