令和4年6月 本会議 定例会(第4号) 本文

1.会議の経過
 午後 2時00分 開議

○議長(川辺一彦君) ただいまの出席議員は18名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第4号のとおりであります。

                日程第1
          議案第34号から議案第44号まで
○議長(川辺一彦君) これより本日の日程に入ります。
 日程第1 議案第34号 令和4年度砺波市一般会計補正予算(第2号)から議案第44号 砺波市過疎地域持続的発展計画の策定についてまでを議題といたします。

            (各常任委員会の審査報告)
○議長(川辺一彦君) 以上の案件につきましては、各常任委員会に付託してありますので、その審査結果について各委員長の報告を求めます。
 産業建設常任委員会委員長 島崎清孝君。
 〔産業建設常任委員長 島崎清孝君 登壇〕
○産業建設常任委員長(島崎清孝君) 産業建設常任委員会の審査結果とその概要について報告いたします。
 今6月定例会におきまして、当委員会に付託されました議案第34号 令和4年度砺波市一般会計補正予算(第2号)所管部分外3件についてを審査するため、去る6月15日午前10時より、市長をはじめ関係部課長の出席を得て、委員会を開催いたしました。
 初めに、付託案件の審査結果を報告いたします。
 付託案件は、議案第34号 令和4年度砺波市一般会計補正予算(第2号)所管部分、議案第40号 砺波市農村環境改善センター条例の一部改正について、議案第41号 砺波市特定公共賃貸住宅管理条例の一部改正について、議案第43号 庄川水害予防組合規約の変更について、以上、議案4件であります。
 当局から詳細な説明を受け、慎重に審議した結果、付託案件については、それぞれ原案のとおり「可決」することに決したのであります。
 なお、付託案件に関する審議の過程において、次の意見、要望がありましたので申し上げます。
 まず、議案第34号 令和4年度砺波市一般会計補正予算(第2号)所管部分について、商工振興費のうち、地域経済回復事業費に係るプレミアム付商品券発行業務委託料2,700万円については、町なかでの小さな商店の利用が少ないとの指摘があるが、利用促進に向けて対策を講じられたい。
 また、同じく地場産業振興費に係るとなみブランド後継者育成支援補助金120万円について、対象となる庄川挽物木地の育成者及び後継者への支援期間は3年であるが、大切な伝統産業であり、後継者がしっかり育成されることを期待するとの意見、要望がありました。
 次に、園芸振興費のうち、園芸振興対策費に係る園芸収益力強化推進事業補助金60万円については、タマネギの生産振興のため、タマネギ出荷組合2団体への補助金であるが、支援を受ける新規生産者がうまく軌道に乗るように、引き続き注視されたい。
 また、金融対策費のうち、中小企業新型コロナウイルス感染症対応資金等4,208万2,000円については、新型コロナウイルス感染症による影響にとどまらず、売上高の減少や原油価格・物価高騰による経営への影響等にも柔軟に対応されたいとの意見、要望がありました。
 次に、市政一般における審議の過程において、次の意見、要望がありましたので、主なものについて申し上げます。
 来年度に閉館予定の庄川水記念公園内の庄川美術館及び庄川水資料館について、令和3年度の庄川美術館、庄川水資料館2館の事業収入は100万円弱であり、対する経常費用は2,600万円と、令和元年度、令和2年度と同様の数字で推移しており、赤字額が膨らんでいる。こうしたことから、断腸の思いで庄川美術館、庄川水資料館の建屋の存続には幕を引き、将来のためにも新しい人流をつくり出す庄川地域観光振興の拠点となる庄川水記念公園の再生を図るべきとの意見がありました。
 また、第71回となみチューリップフェアを振り返り、バリアフリー化やインクルーシブな公園づくりに努めていただきたい、チューリップステージについては、できるだけ多くの市民にも使っていただけるよう検討していただきたいとの意見、要望がありました。
 以上、審査の結果と意見、要望についてを申し上げ、産業建設常任委員会の報告といたします。
○議長(川辺一彦君) 民生病院常任委員会委員長 山本善郎君。
 〔民生病院常任委員長 山本善郎君 登壇〕
○民生病院常任委員長(山本善郎君) 民生病院常任委員会の審査結果とその概要について、報告いたします。
 今6月定例会におきまして、当委員会に付託されました議案第34号 令和4年度砺波市一般会計補正予算(第2号)所管部分外3件について審査するため、去る6月16日午前10時より、市長をはじめ関係部課長等の出席を得て、委員会を開催いたしました。
 初めに、付託案件の審査結果を報告いたします。
 付託案件は、議案第34号 令和4年度砺波市一般会計補正予算(第2号)所管部分、議案第35号 令和4年度砺波市病院事業会計補正予算(第1号)、議案第38号 砺波市国民健康保険税条例の一部改正について、議案第39号 砺波市病院事業の設置等に関する条例の一部改正について、以上、議案4件であります。
 当局から詳細な説明を受け、慎重に審議した結果、付託案件については、それぞれ原案のとおり「可決」することに決したのであります。
 次に、付託案件に関する意見、質疑、要望の概要について4点、当委員会の所管する市政一般に関する要望項目1件について申し上げます。
 1点目、議案第34号 令和4年度砺波市一般会計補正予算のうち、住民税非課税世帯等への臨時特別給付金事業についての概要と未申請者への対応については、このたびのシステム改修は、令和3年度の全市民の税情報を取り込み、世帯ごとに給付金支給の要件を満たすか確認し、前回の給付金の給付を受けている世帯を今回の対象から外し、新たに支給する世帯のみを対象とした確認書を作成し、給付作業を進めていくものとのこと。また、給付作業を進めていく上で細かな要件があり、改修や検証をするにも多くの時間を要することから予算額は妥当だとのこと。さらに、給付金の支給ミスのないようにするため、チェック体制は、二重支給にならないように、確定の入力をした場合、それ以降は入力できないようになっているとのこと。
 委員からは、支給データについて再度確認し、支給ミスのないように進めていただくことや、未申請者が出ないように対応をしっかり行い、進めていただきたいとのこと。
 2点目、母子保健対策費について、クラウド移行に伴う影響と効果については、自治体クラウドは、デジタル化の推進の中で、情報システムの集約と共同利用を進めることにより、情報システムに係る経費の削減や住民サービスの向上等を図るもので、効果の主なものは、1つには、サーバーや周辺機器の導入が不要となり、コスト削減や運用管理の面でも負担軽減ができることや、全国の自治体でデータの共有ができることで転入転出時に他市町村との連携が容易になるとのこと。なお、影響としては、これまで市独自でシステムをカスタマイズして行っていた独自の運用がかなり制限されるとのことです。
 3点目、予防接種事業費について、償還払いの事務処理対応については、子宮頸がんワクチン接種において、対象期間が令和4年3月31日までに自費で接種された現在17歳から25歳の方が対象となり、令和4年から令和6年までの3年間で償還払いを実施するとのこと。対象者は、子宮頸がんワクチンを3回接種するため、対象者の接種歴から想定したところ、150回分の自己負担による接種が見込まれるとのこと。
 委員からは、申請に必要な書類がない場合でも、母子手帳の接種記録や接種した病院の証明書、ワクチンの接種済証のいずれかが必要となることから、きめ細かく対応していただきたいとのこと。
 4点目、議案第39号 砺波市病院事業の設置等に関する条例の一部改正についてのうち、初診等に係る非紹介患者初診加算料及び再診加算料の引上げ理由とその効果については、令和2年12月に閣議決定された全世代型社会保障改革の方針を受けて、医療機関の外来機能の明確化と医療機関間の連携を推進するため、令和4年度診療報酬改定において、定額負担の下限の額が改められたものとのこと。その効果については、外来患者数は減少するものの、限られた医療資源をより高度な医療に注力できるものであるとのこと。
 委員からは、高度な医療体制を整え、市民の皆様の医療に対する負託に応えていただきたいとのこと等、意見、要望があったところです。
 次に、市政一般における審議の経過においての意見等について申し上げます。
 質問の要旨は、新型コロナウイルス感染症の落ち着きに伴う市立砺波総合病院の業務回復状況についてであります。
 本年2月から、急増する新型コロナウイルス感染症患者対応のため、通常の医療提供体制に支障を来さぬよう、地域の各医療機関の協力を得て行った急を要しない手術、検査などの一部診療制限を本年6月1日に解除した。入院患者数については、現在もまだ診療制限の影響が残っている。外来患者数は、回復傾向にあると考えている。
 また、新型コロナウイルス感染症患者の確保病床数は、県の病床確保計画においてフェーズごとに定められ確保している。現状においては、高齢者施設等におけるクラスター発生の懸念もあることから、県とも協議の上、40床体制を維持している。
 入院患者の面会と病院職員の勤務状況については、現状では収束の見通しが立っていないことや、重症化リスクは低いものの感染力が強いオミクロン株のように無症状者が感染させる場合もあり、院内感染防止を徹底するためにも面会制限は維持していくが、直接面会に代わる対応として、Wi―Fi環境を整備し、タブレット端末を活用したオンライン面会を実施していると。
 職員の勤務状況につきましては、一般診療等通常業務に加え、新型コロナウイルス感染症患者の入院治療・看護、発熱外来、PCR等検査、ワクチン接種、濃厚接触等での職員不在時の対応等、負担は大きくなっているが、毎日の健康調査の徹底や適切な業務配分により、新型コロナウイルス感染症業務に起因する疾患を発症した職員はいないとのこと。
 委員からは、これからも対応については、大いに便宜とさらなる充実策を図っていただきたいとのことでした。
 このほか、5項目の意見、要望がありました。
 以上、審査結果とその概要について申し上げ、民生病院常任委員会の報告といたします。
○議長(川辺一彦君) 総務文教常任委員会委員長 山田順子君。
 〔総務文教常任委員長 山田順子君 登壇〕
○総務文教常任委員長(山田順子君) 総務文教常任委員会の審査結果とその概要について、報告いたします。
 今6月定例会におきまして、当委員会に付託されました議案第34号 令和4年度砺波市一般会計補正予算(第2号)所管部分外4件について審査するため、去る6月17日午前10時より、市長をはじめ関係部課長の出席を得て、委員会を開催いたしました。
 初めに、付託案件の審査結果を報告いたします。
 付託案件は、議案第34号 令和4年度砺波市一般会計補正予算(第2号)所管部分、議案第36号 砺波市過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法の適用に伴う固定資産税の課税免除に関する条例の制定について、議案第37号 砺波市議会議員及び砺波市長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部改正について、議案第42号 財産の取得について、議案第44号 砺波市過疎地域持続的発展計画の策定について、以上、議案5件であります。
 当局から詳細な説明を受け、慎重に審議した結果、付託案件については、それぞれ原案のとおり「可決」することに決したのであります。
 なお、付託案件に関する審議の過程において、次の意見、要望等がありましたので、その概要を申し上げます。
 まず1点目、議案第44号 砺波市過疎地域持続的発展計画の策定については、過疎地域の持続的発展支援に関する特別措置法に基づき指定されるものであり、第2次砺波市総合計画後期計画を上位計画として位置づけ、整合性を図りながら発展計画の策定をするとのことでした。
 また、基本目標の達成・進捗状況については、砺波市総合計画審議会にて御意見をいただくなど、第2次砺波市総合計画後期計画の指標(KPI)も活用し、点検、検証を定期的に行うとのことでした。
 委員からは、総合的かつ計画的な対策を実施するため、スピード感を持って取り組むことや、特別措置法の延長について働きかけることなどの要望もありました。
 2点目、議案第36号 砺波市過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法の適用に伴う固定資産税の課税免除に関する条例の制定については、産業振興促進区域として定める庄川地域における振興すべき業種に係る事業の用に供する設備の取得等をした者に対して、固定資産税の課税を免除する条例を制定するものであり、委員からは、制度の利点を有効に生かし、地域の産業振興につながるよう、条例制定の告知に励んでいただきたいとの要望がありました。
 3点目、保育所費、土地購入費については、(仮称)しょうがわ認定こども園と一般県道本町高木出線の間の用地の購入であり、両敷地間にある用水が大雨により溢水したときに貯水機能を持たせるために購入するとのことでした。
 委員からは、くぼ地であり、園児等の安全を図るための防護柵の設置をする等、安全対策に万全を期されたいとの意見がありました。
 4点目、子育て世帯生活支援特別給付金給付事業費については、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化する中、食費等の物価高騰に直面する低所得の子育て世帯に対し、特別給付金を支給することにより生活の支援を行うものであり、委員からは、申請が必要な方は申請漏れがないよう、周知などを含め対応に努められたいとの意見がありました。
 5点目、文化財保全活用事業費については、奈良時代に東大寺の大仏建立に貢献した古代豪族、利波臣志留志を砺波の偉人として市民に広く知ってもらうことを目的に漫画を制作し、学校での授業や図書館でのワークショップ等で活用するとのことでした。
 委員からは、学校で使用するタブレット端末等からも閲覧ができるよう、デジタル化への対応について提案がありました。
 このほか、市政一般に関しては、砺波市立学校のあり方検討委員会の進捗状況と今後の予定についてや、デマンドタクシーの運行拡大に向けた住民説明会について外5件の意見、要望がありました。
 以上、審査の結果と概要について申し上げ、総務文教常任委員会の報告といたします。
○議長(川辺一彦君) 以上をもって、各委員長の審査結果の報告を終わります。

               (質  疑)
○議長(川辺一彦君) これより、委員長報告に対する質疑に入ります。
 質疑はございませんか。
 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(川辺一彦君) 質疑なしと認めます。

               (討  論)
○議長(川辺一彦君) これより討論に入ります。
 討論の通告がありますので、発言を許します。
 7番 境 欣吾君。
 〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 通告に基づき、議案第38号 砺波市国民健康保険税条例の一部改正についてに対する反対討論を行います。
 提案された議案では、国民健康保険税の基礎課税額に係る課税限度額を63万円から65万円に引き上げ、また、後期高齢者支援金等課税額の上限を19万円から20万円に引き上げようとされています。
 今回の改定案では、軽減措置の対象となる所得基準の引上げもなく、高過ぎる国保に苦しむ市民の層を増やすことにしかならないので、賛成できません。
 国保の負担が高過ぎる原因となっている均等割、平等割の削減を求める全国知事会や諸団体の要望で、今年度から未就学児の均等割が半額に軽減されたことは大変歓迎すべきことです。しかし、この制度の根本的な矛盾は解決するには至っていません。
 例えば、砺波市の場合、仮に40代の方で40代の配偶者と暮らしておられる給与の年収が380万円の御家庭では、2人の就学児を育てておられると国保税負担は39万6,000円余りとなり、同様の御家庭で社会保険、協会けんぽに入っておられる場合の22万5,000円余りの倍近くの負担となります。
 同じ医療サービスを受けるのに、加入保険制度の違いによってこんなに保険料の負担が違うのですが、条例の改正によっては、このことが改善されるわけではありません。上限を引き上げ、高額所得の方にさらなる負担をお願いして制度を維持しようとするものですが、協会けんぽとでは高額所得とされる額が異なります。高過ぎる国保税負担から中間層を救う役割を果たしていた上限の制度ですが、この引上げが繰り返されてきた結果、介護納付分まで含めた上限額は、平成30年には68万円であったものが、今回の改正案では102万円になっています。救われない中間層を増やすだけの結果になっています。
 ちなみに、家族構成などによって税額が違ってくるので厳密な特定はできませんが、この改定で影響を受けるのは、年収が1,000万円前後の御家庭かと思われます。その上限額が102万円になるのに対し、富山県の協会けんぽの上限額は93万8,000円余りであり、しかも、対象となるのは年収1,600万円以上の方々です。
 国民健康保険は所得に占める医療保険の割合が本当に重くなる制度なのです。上限の引上げの前に、まず行うべきことは、国庫負担増による保険料水準の引下げ、均等割、平等割の軽減、見直しです。
 高額な国保の負担義務から少しでも救おうという意味で、上限を引き下げるということはあっても、安易に上限を引き上げることには賛成しかねます。
 以上で反対討論を終わります。
○議長(川辺一彦君) 16番 大楠匡子君。
 〔16番 大楠匡子君 登壇〕
○16番(大楠匡子君) 議長より発言の許可がありましたので、通告書に基づき、議案第38号 砺波市国民健康保険税条例の一部改正について、賛成討論をいたします。
 今回、2年ぶりに国民健康保険税の課税限度額が引き上げられます。内容は、先ほど境 欣吾議員がおっしゃったので言いませんが、総額の課税限度額は102万円となり、家族の構成などにより、一律ではありませんが、今回の課税限度額の引上げにより負担が大きくなる世帯は年間所得が1,000万円前後の方々であり、決して中間層とは言えない。中間層の定義も曖昧なものではありますが、日々の生活に支障を来すような世帯ではないと思うものです。
 また、課税限度額は引き上げられますが、均等割、平均割については上げられませんので、昨年と同じ所得の世帯であれば、国保税は変わらず、負担増とはなりません。1,000万円ほどの所得がない世帯には負担増になるものではなく、負担の大きい中間層を増やすということにはならないのです。
 さらに、県内10市のうち9市においても、今回の定例会において限度額の引上げ改正が行われますし、砺波市の保険料は県内10市中6番目と、真ん中より低い税額となっており、高過ぎるものではありません。
 加えて、今年4月から、子育て世帯の経済的負担軽減の観点から、均等割保険料の5割を公費で負担し、軽減する措置も取られています。
 このことから、国保税の負担が出る世帯も出てきております。
 このような理由から、境 欣吾議員が述べられた内容は、国保税の在り方そのものに対して反対されているものであり、また、負担の大きい中間層を増やすだけの改正であるので反対であるという考え方は間違っており、課税限度額を引き上げるが均等割、平均割の税率を据置きされた今回の砺波市国民健康保険税条例の一部改正について賛成するものです。
 以上、賛成討論といたします。
○議長(川辺一彦君) 7番 境 欣吾君。
 〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 通告に基づき、議案第44号 砺波市過疎地域持続的発展計画の策定についてに対する反対討論を行います。
 提案された計画は、過疎債の活用も念頭に、庄川地域の過疎対策についてまとめられていますが、全面的に反対するわけではありませんが、とりわけ砺波市公共施設等総合管理計画との整合性が強調されていることが、この地域の人口減少対策に足かせになるのではないかと懸念されるので反対します。
 この計画では、砺波市の概況を述べた後、分野別の現況の分析と対策が示してあります。示してある11の分野のうち、移住定住、地域間交流の促進、人材育成、生活環境の整備、教育の振興など、6つの分野で、砺波市公共施設総合管理計画との整合性が掲げられ、公共サービスを建物ではなく機能で捉え、面積を縮減しながら機能は拡充する縮充を目指すとの考え方が貫かれています。
 2019年の5月議会でも質問したように、公共施設の面積を、期限を定めて縮減の目標を数値化した、こういった計画は、本来あるべき公共施設の在り方に対する考えをゆがめ、効率、費用対効果といった観点からの発想が強くなることが危惧されます。
 過疎が問題となる地域には、むしろ逆の発想が必要になることもあると思います。1つの地域が活力を持つには、そこで生活する人たちが日常的に接することのできる多様な行政サービスや生活環境が必要と思います。
 計画案では、これまで庄川健康プラザや健康福祉施設、ゆずの郷やまぶきを整備し、道路や上下水道、学校施設も整備し、農業、観光の振興にも取り組んできたが、顕著な効果が見られないとありますが、一つ一つの取組には課題や改善すべき点もあるのかもしれませんが、方向は間違っていないと思いますし、さらに多面的にこの地域を支えていく施策が重ねられるべきと思います。
 その役割を果たすべき公共施設は、縮充という考えだけではなく、新しい機能もつくり、必要なら面積を増やすこともあり得るという考えで臨むべきではないでしょうか。
 過疎を食い止めるには相応の投資も必要と考えます。
 この計画が進められることが、美術館、水資料館の解体につながることからも、賛成できないということを述べ、この計画案に対する反対討論を終わります。
○議長(川辺一彦君) 15番 川岸 勇君。
 〔15番 川岸 勇君 登壇〕
○15番(川岸 勇君) 通告に基づき、議案第44号 砺波市過疎地域持続的発展計画の策定について、賛成の立場から討論を行います。
 過疎法は、人口の著しい減少により地域社会における活力が低下し、生産機能及び生活環境の整備が必要となる地域に対し、国が総合的かつ計画的な特別措置を講ずることにより、これらの地域が持続的に発展することを狙いとし、昭和45年に制定されました。
 それ以降、これまでに4次にわたる過疎法が制定され、令和3年4月1日に第5次となる過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法が施行されてから、旧庄川町が新たに一部過疎地域として指定を受けたところであります。
 この事業を推進するとなると、過疎地域持続的発展計画書を国等に提出しなければ、特別措置を講じられている有利な財政措置、行政措置、税制措置を受けることができません。
 まちづくり、地域づくりを進める上でも、財源対策は必要不可欠な課題です。特に庄川地域は人口減少が進み、高齢化、少子化、空き家対策と、多くの課題が山積していることからも、ハード・ソフト面の充実に向けた財政支援が望まれます。
 今定例会に提出された砺波市過疎地域持続的発展計画は、第2次砺波市総合計画後期計画に呼応して作成された計画となっており、これにより、過疎地域の過疎債の発行は、国庫補助割合のかさ上げなど補助措置が活用できるなどメリットがあることから、同計画書を策定することに賛成するものであります。
 一方、庄川地域の自治振興会においては、市の公共施設等総合管理計画を契機として、地区の将来像、まちづくりの方向性などについて協議がなされ、新しいまちづくりに向けた議論が広がっているとお聞きしています。
 これからは砺波市過疎地域持続的発展計画を基に、まちづくりについて、行政、住民一体となり、さらに協議を進めることができることからも、同計画を策定することに賛同し、賛成討論といたします。
○議長(川辺一彦君) 以上で討論を終結いたします。

               (採  決)
○議長(川辺一彦君) これより採決をいたします。
 まず、議案第38号 砺波市国民健康保険税条例の一部改正についてを採決いたします。
 お諮りいたします。本案に対する委員長の報告は、原案のとおり可決であります。本案は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
 〔賛成者起立〕
○議長(川辺一彦君) 起立多数であります。よって、本案は委員長の報告のとおり可決されました。
 次に、議案第44号 砺波市過疎地域持続的発展計画の策定についてを採決いたします。
 お諮りいたします。本案に対する委員長の報告は、原案のとおり可決であります。本案は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
 〔賛成者起立〕
○議長(川辺一彦君) 起立多数であります。よって、本案は委員長の報告のとおり可決されました。
 次に、議案第34号から議案第37号及び議案第39号から議案第43号までを一括して採決いたします。
 お諮りいたします。以上の案件に対する各委員長の報告は、原案のとおり可決であります。以上の案件は、各委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
 〔賛成者起立〕
○議長(川辺一彦君) 起立全員であります。よって、以上の案件は、各委員長の報告のとおり可決されました。

                日程第2
        所管事務調査に係る閉会中の継続審査について
○議長(川辺一彦君) 次に、日程第2 所管事務調査に係る閉会中の継続審査についてを議題といたします。
 議会運営委員会及び各常任委員会から、会議規則第111条の規定により、お手元に配付いたしました閉会中の継続審査申出一覧表のとおり、閉会中の継続審査の申出がありました。
 お諮りいたします。議会運営委員会及び各常任委員会からの申出のとおり、それぞれ調査終了するまで、これを閉会中の継続審査とすることに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(川辺一彦君) 御異議なしと認めます。よって、議会運営委員会及び各常任委員会の申出のとおり、それぞれ調査終了するまで、これを閉会中の継続審査とすることに決しました。

○議長(川辺一彦君) 以上で、本定例会に付議されました全案件を議了いたしました。

               閉 会 の 挨 拶
○議長(川辺一彦君) 市長から御挨拶がございます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 6月砺波市議会定例会の閉会に当たりまして、御挨拶を申し上げます。
 今定例会に提案いたしました一般会計補正予算をはじめ、当面必要となってまいりました諸案件につきましては、それぞれ御審議の上、可決をいただき、誠にありがとうございました。
 議会中にいただきました各般の御意見や御要望などにも留意し、今後とも適正で効率的な市政の運営に努めてまいりたいと存じます。
 県内の新型コロナウイルス感染症の感染者数は小康状態が続いているという状況でありますが、こうした中、関係者の御尽力により、庄川観光祭ととなみ夜高まつりが3年ぶりに開催されることに象徴されますように、いまだ収束の見通せないコロナ禍の中にあっても、感染対策を適切に講じつつ、社会経済活動をしっかりと進めていくウィズコロナの取組を引き続き進めてまいる所存であります。
 また、能登地方を震源とする地震や、今後の梅雨前線に伴う豪雨などへの対応につきましても、改めて防災対策を確認してまいりたいと考えております。
 一方、ロシアによりますウクライナ侵略などの影響により、世界規模で原油や穀物等の国際価格が高い水準で推移し、急激な円安が国内の物価高騰に拍車をかけているという状況にあります。
 コロナ禍による影響が依然として続いている中で、燃料や電気・ガス料金、食料品などの生活必需品の高騰が市民生活や地域経済に悪影響を及ぼしつつあるという状況であります。
 本市といたしましても、少しでも市民の生活や経済活動が安心して行えるよう、市を挙げて努めてまいる所存であり、暮らしや地域経済を支え、回復させる取組を、今後も臨時会の開催などを通じ、適時適切に御提案申し上げたいと存じますので、議員各位のより一段の御理解と御協力をお願いを申し上げます。
 結びに、議員各位をはじめ関係各位にお礼を申し上げ、閉会に当たりましての御挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。

               閉 会 の 宣 告
○議長(川辺一彦君) これをもちまして、令和4年6月砺波市議会定例会を閉会いたします。
 どうも御苦労さまでした。

 午後 2時47分 閉会

  地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。

令和    年    月    日

   議    長   川 辺 一 彦

   署名議員   山 森 文 夫

   署名議員   境   佐余子

   署名議員   林   教 子