令和4年8月 本会議 定例会(第3号) 本文

1.会議の経過
 午前10時00分 開議

○副議長(有若 隆君) 川辺議長が所用のため、私、副議長がその職務を行います。
 ただいまの出席議員は16名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第3号のとおりであります。

                日程第1
   市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(一般質問)
○副議長(有若 隆君) これより本日の日程に入ります。
 日程第1 市政一般に対する質問、並びに議案第46号 令和4年度砺波市一般会計補正予算(第4号)から議案第55号 令和3年度砺波市下水道事業会計未処分利益剰余金の処分についてまで、認定第1号 令和3年度砺波市一般会計歳入歳出決算認定についてから認定第9号 令和3年度砺波市病院事業会計決算認定についてまで、及び報告第9号 専決処分の報告についてを議題といたします。
 昨日に引き続き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 3番 向井幹雄君。
 〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 議長より発言の許可をいただきましたので、質問通告書に従い、一問一答方式で質問と提案をさせていただきます。
 大きい項目の1つ目、砺波市野球場の環境整備、スコアボードの改修について伺います。
 となみチューリップスタジアムの愛称を持つ砺波市野球場、プロ野球公式試合が可能な広さと1万人の観客を収容できるスタンドを有した本格的なベースボールゾーンです。近くに高岡砺波スマートインターもあり、車でのアクセスもよく、利便性の高い球場でもあります。
 これからもこの砺波市野球場が、学童、少年をはじめとする市民の競技力向上や生涯スポーツの推進に加え、先日行われた夏の全国高等学校野球選手権富山大会や全国規模の大会誘致など、市の魅力発信にも大きく寄与するものと考えております。
 そこで、砺波市野球場のスコアボードの改修についてお伺いいたします。
 スコアボードは、1992年設置から既に30シーズンが経過し、現在、操作盤等が生産中止となっており、修理が必要となった場合には部品調達ができない状況にあります。あわせて、選手名などが表示できず、プロ野球などの試合を誘致することが難しい施設環境になっています。
 全国高等学校野球選手権富山大会で使用されている球場のスコアボードは、いずれもスタンダードな施設水準になっている選手名の表示など、様々な情報を汎用性の高い全面LED化仕様に切り替えて、既に改修を終えております。
 スコアボードをLED化仕様にすることで、災害時に救済物資の配送拠点とする際の情報ボードとして生かすことができたり、コンサートやスポーツイベント、記念事業におけるオーロラビジョンとしたり、市のPR映像を放映するなど、シティプロモーションに生かせる汎用性の高い野球場にもなります。
 こうした中、砺波市野球場も整備の行き届いた野球場として、県内外からの評判もよく、観客を含めた施設利用者の利便性を高めるためにも早急にスコアボードを改修すべきと考えますが、本市の考えを森田教育委員会事務局長にお伺いいたします。
○副議長(有若 隆君) 森田教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 砺波市野球場は、議員御指摘のとおり、抜本的な設備改修が必要と考えておりますが、事業費も大きいことから、他の施設の改修計画とも調整し、総合計画に改修することとして位置づけております。
 なお、令和2年度末に策定した砺波市スポーツ施設個別施設計画の中では、補助金を活用したスコアボードの改修を計画しており、本年度は、国のスポーツ施設のストック適正化ガイドライン等に基づき、スコアボードの健全度、緊急度の判定に必要な専門的な調査を行っており、改修に向け着実に準備を進めているところであります。
 私からは以上であります。
○副議長(有若 隆君) 向井幹雄君。
 〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて、大きい項目の2つ目、砺波チューリップ公園の整備についてです。
 まず、小さい項目の1つ目、からくり人形の水車小屋のメンテナンスについてお伺いいたします。
 下かけ水車小屋は平野部の農業用水の力を水車の下に受けるもので、この砺波周辺でも昭和20年代までは1集落に数か所必ず設置されており、順番待ちで使用する農家も多かったようです。
 この解説文は、となみチューリップフェアで水車苑周辺のボランティアガイドをしたときの解説であります。そこでは、出町に伝わる出町子供歌舞伎を演じるからくり人形も紹介いたしますが、現在は稼働されていません。
 県外の観光客の方から、からくり人形の水車小屋はどちらですかと問合せがありました。滋賀県の長浜とともに有名な出町子供歌舞伎、からくり人形が見られないことに、それは残念がっておられました。
 現在、砺波チューリップ公園再整備基本計画に基づいて着実に推進されているところではありますが、このからくり人形の保守点検や修繕を加えていただき、ぜひ来年度のとなみチューリップフェアには観光客の方々に楽しんでいただければと願っております。
 本市の考えを構建設水道部長にお伺いいたします。
○副議長(有若 隆君) 構建設水道部長。
 〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 砺波チューリップ公園の子供歌舞伎からくり人形につきましては、水車苑整備計画の一環として平成4年度に整備してから、となみチューリップフェアの入場者をはじめ、多くの方々に、定時に動くからくりを楽しんでいただいてきたところでありますが、落雷により故障してからは動かない状況となっております。また、風や雨が吹き込むあずまや内に設置していることから、寒暖差や紫外線の影響が大きく、30年の時間の経過とともに、駆動装置や人形の部品、衣装等の劣化が著しい状況となっております。
 このようなことから、改めて稼働させるためには、当時設置いたしました専門業者による詳細な点検を実施した上で、修繕や衣装の更新を行う必要があり、新たに設置する場合と同程度の費用がかかるものと考えております。
 一方、砺波チューリップ公園再整備基本計画におきましては、この人形を出町子供歌舞伎曳山会館に移転し、その跡地は休憩所として利用することとしております。
 したがいまして、今後、展示方法や設置場所について、移転先の管理者等と協議し進めてまいります。
 以上であります。
○副議長(有若 隆君) 向井幹雄君。
 〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて、小さい項目の2つ目、五連揚水水車を生かした再生可能エネルギーの活用についてお伺いいたします。
 本市では、環境に優しい循環型社会の形成を目指して、水の持つ位置エネルギーを有効活用して上中野配水場に発電所を設置し、マイクロ水力発電事業を導入することで、年間の発電量約23万キロワット、一般家庭64戸の年間消費電力量に相当する電力を発電、1日に換算すると約650キロワットで、ほぼ砺波市美術館の1日に相当する電力量を発電しています。
 このように、市の持つ豊かな水資源を活用した水力発電の推進については、地球温暖化や2050年カーボンニュートラルの実現、2030年度に温室効果ガスを2013年度から46%削減することを目指す取組として有効な施策であります。
 砺波チューリップ公園内にある水車苑は、らせん水車発祥の地であるということで、平成4年、国から花と緑のモデル地区の指定を受け、設置されました。この周辺は庄川扇状地の扇央で、1キロメートルに対して5メートルの傾斜があり、主要な用水の新又口用水は流速が速く、田植期の増水期には時速12キロメートルにもなり、1日もたたずして富山湾に到着するとのことです。水車苑内を流れる庄川の水は全てこの五連揚水水車小屋でくみ上げられます。
 そこで、この豊かな水資源を生かし、公園内の街灯など環境に配慮した公園として整備することで、再生可能エネルギーの活用について来園者の方々にもPRできないかと考えます。
 また、その電力量に余力があるのであれば、隣接する砺波市美術館への電力配給も視野に入れてみてはどうかと考えますが、本市の考えを構建設水道部長にお伺いいたします。
○副議長(有若 隆君) 構建設水道部長。
 〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 五連揚水水車につきましては、平成4年度に富山県において木製の水車で整備され、本市が譲渡を受け、これまで管理をしてまいりました。その後、水車軸や棚板などの部材の劣化が進んだことから、平成26年度までに全ての水車を耐久性の高いステンレス製の擬木に改修したものであります。
 現在、市内をはじめ、全国各地で小水力発電が行われておりますが、発電設備を整備する場合は、水車と発電設備を同時に整備するケースが一般的であり、既存の水車に発電設備を設置する際には、水車軸をはじめとした改修を行う必要があることに加え、水車に隣接して発電設備を置くスペースが必要となることや発電機を設置することで新たな負荷がかかること、さらには、冬季間は水車を回すための水量確保が難しいことなど、解決すべき課題が多いものと考えております。
 こうした水車を活用した水力発電につきましては、PR効果が高く、公園の魅力向上につながるものと思われますが、水利権などの課題も多いことから、今後、研究してまいりたいと考えております。
 なお、公園での再生可能エネルギーの活用につきましては、砺波チューリップ公園北門の屋根に設置したパネルによる太陽光発電を行っており、災害時に活用できるよう電力を蓄え、北門の照明用電力に利用しているところであり、今後、園内の照明にも利用できないか検討してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○副議長(有若 隆君) 向井幹雄君。
 〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて、小さい項目の3つ目、音楽の流れるトイレの整備についてお伺いいたします。
 砺波チューリップ公園は、花と緑と文化のまち砺波のシンボルゾーンとして、また、となみチューリップフェアのメイン会場として、国内外から多くの観光客が訪れる全国的に有名な公園であるだけでなく、市民の皆さんの憩いとくつろぎの場として利用されています。
 こうした中、本市では今年度、新屋外ステージ、円形花壇、ふわふわドームなど、従来の施設にさらなる工夫をなされ、公園機能をさらに充実させ、質的な向上に努めています。今後も自由に安心して御利用いただけるよう、再整備を推進していただきたいと願っております。
 さて、これは他県の観光地での出来事ですが、公衆トイレの入り口で人感センサーでのBGMミュージックが流れました。地元ゆかりのBGMだったのですが、こうした気配りやおもてなしの心、さらには、利用される皆さんが安心、快適に過ごせるようにという思いで設置されたのではないかと思います。驚きと感動を覚えたエピソードではありますが、こうした機能を砺波チューリップ公園内に設置され、本市をPRできるようなBGMであればよいなと感じました。
 公衆トイレの入り口の機能設置に向けた本市の考えを構建設水道部長にお伺いいたします。
○副議長(有若 隆君) 構建設水道部長。
 〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 砺波チューリップ公園内のトイレの整備につきましては、これまで高齢者や障害者をはじめ、誰もが使いやすいよう機能の充実を図ってきたところであります。
 議員御提言の公衆トイレに入る際に本市をPRできる曲を流せばどうかとのことにつきましては、観光目的で公園を訪れる方へのおもてなしとなることから、利用者に驚きや感動を提供できる効果もあるものと思っております。
 しかしながら、本公園はイベント時だけではなく、様々な時間帯や形態で市内外の不特定多数の方が利用されており、トイレを利用される方の中には、静かな場所を好まれる方、また、使用していることを周りに知られたくない方もおられるのではないかと思われます。
 したがいまして、トイレを利用される方の御意見は様々ではありますが、誰もが利用しやすい環境と機能の充実を図ることが最も重要であることから、現時点では音楽を流す機能の設置は適当ではないと考えているところであります。
 以上であります。
○副議長(有若 隆君) 向井幹雄君。
 〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて、大きい項目の3つ目、上水道の整備についてです。
 まず、小さい項目の1つ目、有収率を上げる施策についてお伺いいたします。
 散居が広がる本市においては、住居が点在しているため、上水道管路延長が約447キロメートルと長くなっており、うち、耐用年数を超えた管路延長が約128キロメートル、老朽管比率が28.6%と、排水施設などの耐震化も含めて、今後の更新等には多額の費用負担が見込まれます。
 現在、平成30年度に策定した砺波市基幹管路耐震化更新計画に基づき、口径の大きい600ミリメートルの水道管から順次更新を進めておられますが、このことにより、口径の小さい配水支管の更新ペースは遅れていきます。このようなことから、経年劣化による亀裂や腐食などの原因により漏水が多く発生するものと心配されます。
 漏水は、地表にあふれ出す地上漏水であれば発見しやすいのですが、地表には現れず、地下に浸透し流れる地下漏水は発見に時間がかかるものと想定されます。また、散居形態が取られた本市では、配水支管は網の目上に埋設されており、地下漏水で小さな漏水であったとしても、漏水箇所が多くあれば、漏水量が多くなることとなります。
 第2次砺波市総合計画後期計画では、現状値の有収率84%から、令和8年には89%に目標値を設定しておりますが、この目標値を高めるために、最大の要因である漏水対策が欠かせないのではないかと考えます。
 本市の考えを構建設水道部長にお伺いいたします。
○副議長(有若 隆君) 構建設水道部長。
 〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 本市における漏水につきましては、散居形態であることから、配水支管のほか、口径50ミリメートル以下の給水管が広範囲に埋設されており、経年劣化等によりまして漏水が発生しているのが現状であります。
 そこで、有収率を上げる施策につきましては、毎年、専門業者による漏水調査を行い、漏水が確認された場合には速やかに修理を行っているところであります。
 しかしながら、議員御発言のとおり、扇状地がゆえに地中に浸透する漏水は発見しづらく、漏水箇所の特定に苦慮しており、大幅な有収率の向上につながっていないことから、令和2年度より漏水事故履歴や夜間の使用水量の少ない時間帯に流れる量の多い地域を集中的に調査するなど、漏水調査の手法を見直し、有収率向上に向けた取組を工夫しております。
 また、漏水が多いと思われる配水支管や給水管の更新につきましては、その工事費用の軽減が図られる道路改良工事や下水道工事の施工に合わせて随時取替えを行っているほか、優先順位をつけて計画的に更新をしているところであります。
 以上であります。
○副議長(有若 隆君) 向井幹雄君。
 〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて、小さい項目の2つ目、AI点検の導入についてお伺いいたします。
 本市の漏水調査は、通常、水道管の上の道路に漏水探知機を聴診器のように当てて、歩きながら漏水している音を聞き取っています。今後、水道管の漏水は断水にもつながるため、未然に防ぐ必要がありますが、調査に膨大な時間、費用を要することがネックになっています。
 全国ではAIを活用した事例として、水道管の劣化、破損を予測するなど新しい調査方法があります。また、県外他市では、人工衛星とAIを活用した漏水調査を取り入れた実例がありました。その方法は、人工衛星が放出した電磁波から得られたデータをAIが分析し、水道の漏れている場所を推定する方法です。その後、漏水探知機という路面に聴診器のような専門の機器を持ち、歩いて聞き取りする路面音調を現地にて実施し、その漏水範囲を絞る調査を行うのですが、路面音調のみなら5年かかる調査を僅か7か月と10分の1近くに短縮でき、あわせて、費用も大幅に削減されたとのことです。
 AIという新しいシステムを導入するためにイニシャルコストはかかりますが、保守、運用などのランニングコストは抑えられるのではないかと感じます。新しい調査方法で早期発見、早期修繕につなげれば、効率的かつ効果的に事業が推進できるのではないかと考えますが、本市の考えを構建設水道部長にお伺いいたします。
○副議長(有若 隆君) 構建設水道部長。
 〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 議員御紹介の人工衛星とAIを活用した漏水調査につきましては、先進的な調査方法であることから、実施自治体からの情報収集を行い、去る5月に専門業者を招いて説明を受けたところであります。
 この調査は、新しいシステムを導入するものではなく、一連の作業を業者に委託して実施するものであることから、イニシャルコストは発生しないものであります。
 また、調査範囲を絞ることによりまして、期間の短縮や費用の大幅な削減が期待できることから、新たな調査方法の一つとして、新年度において実施したいと考えております。
 私からは以上でございます。
○副議長(有若 隆君) 向井幹雄君。
 〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて、大きい項目の4つ目、外国人が暮らしやすい地域社会づくりの推進についてです。
 まず、小さい項目の1つ目、窓口業務のサービス向上についてお伺いいたします。
 令和4年7月、本市の人口のうち、外国人は660名余り、世帯数は400名余りと、県内でも5番目の人口割合です。これから本市としても、増加する外国人が地域社会の構成員として共に生きていくために、外国人が暮らしやすい地域社会づくりの推進が求められます。
 そこで、地域に住む外国人の方々は、母国の文化や違いがあることに加え、地域で生活する上でのルールがそれぞれ異なるため、いまだにごみの分別などの課題がなかなか解決できない現状にあります。
 外国人の方々が地域で生活する中で分からないことがある場合には、日本語が分かる同じ国の人を頼ったり、地域のことをよく知っている外国語の分かる人に聞いたり、職場の人に手伝ってもらうなど、いろいろな方法があります。
 市役所の窓口にあっても、困ることがないように、ごみの分別方法や収集情報など、ごみ処理に関わる外国語表記をするなどして分かりやすい窓口になるように御検討いただきたいと考えますが、本市の考えを村井福祉市民部長にお伺いいたします。
○副議長(有若 隆君) 村井福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) ごみの処分方法につきましては、これまでも砺波広域圏事務組合が作成いたしましたごみ分別便利帳に加えまして、市では家庭ごみの分け方と出し方のパンフレットを作成し、市の広報と一緒に各家庭に配布し、周知を図ってきたところであります。また、市内に居住される外国人向けに外国語表記のパンフレットを作成し、必要とされる方が窓口に来所された際に配付してきたところであります。
 しかしながら、外国語表記のパンフレットは作成から数年が経過しており、その間、ごみの回収方法の変更などに対応していないこともあります。現在、新しいパンフレットの作成を検討しているところであります。
 作成する場合には、市内に居住される外国人の言語に全て対応することはできませんが、国籍ごとの人数等を考慮の上、多くの方が利用される言語のパンフレットを作成し、窓口等で配布するなどして、分かりやすい窓口に努めてまいりたいと考えております。
 以上であります。
○副議長(有若 隆君) 向井幹雄君。
 〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて、小さい項目の2つ目、雇用事業者への情報提供についてお伺いいたします。
 外国人技能実習制度は、日本で技術、知識を学び、帰国してそのスキルを出身国の経済発展に生かす目的で1993年に創設されたもので、本市においても技能実習生を受け入れている事業所があります。
 平素は、市のホームページやSNS、市の広報紙や回覧板などにより情報提供をしていただいていますが、その日本語表記だけの情報では伝わりにくいものがあります。ごみの分別であれば、事業所内での社員教育を通して、技能実習生へそのルールを教えるだけでなく、目的や方法について丁寧に説明し、言葉だけでなく、実際に一緒にごみの分別作業を行うなどの教育が必要になってきます。
 今後、雇用事業者から技能実習生向けに社員教育を推し進めていただくためにも、雇用事業者への情報提供や供給が一層大切になるのではないかと考えますが、本市の考えを村井福祉市民部長にお伺いいたします。
○副議長(有若 隆君) 村井福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 市では、外国人が雇用されている事業所や雇用されている人数、国籍などの把握が難しいことから、砺波商工会議所等と連携して雇用事業所の把握に努め、必要とする事業所に外国語表記のパンフレットを配布してまいりたいと考えております。
 あわせて、事業主に対しましては、パンフレットを活用し、社員教育を進めていただくようお願いするとともに、市のホームページにも掲載し、広く情報提供に努めてまいります。
 私からは以上であります。
○副議長(有若 隆君) 向井幹雄君。
 〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) それでは、最後の質問になります。大きい項目の5つ目、学校教育環境、学校施設管理のためのサポート委員会の充実についてお伺いいたします。
 学校施設は、子供たちの学習、生活の場であり、その広大な敷地面積を有する学校を適切に維持管理を行い、安全性、機能性を確保していくためには、計画的、効率的な長寿命化対策が不可欠になります。
 そこで、本市には小学校8校、中学校4校設置されていますが、うち、出町小学校では人づくり・まちづくり委員会という学校維持管理小委員会、いわゆるサポート委員会が設置されています。この委員会を設置された経緯が、地域住民が主役となって自分たちの学校は自分たちで守っていこうという先人の考え方から、教育委員会や学校の先生方、教育振興会、PTAと工事に携わった設計監理業者や建設、土木、電気、植栽などの施工業者の方々が加わり、連携したサポート委員会として現在も運営をされています。施工業者が関わることで、点検を兼ねて学校の見回りを行い、劣化状況や補修箇所を発見し、専門家の目線で学校側にアドバイスできるなど、破損事故の未然防止にも大変役立っております。
 他校では、教育委員会が学校現場からの故障や破損などの点検報告を受けてから修理や補修を行っており、出町小学校のように施工業者と連携を図ることで、先生方の施設管理面でのサポーターとして定期的に現場確認をしていただき、事故防止にも役立つことと思います。さらには、先生方の負担軽減にも生かされます。
 今後、学校施設の老朽化も懸念されるところ、地域や施工業者と連携した学校管理運営体制の整備充実を図ることで、地域のシンボルとしてきれいな学校で学ぶ子供たちへの後押しにもつながると考えますが、本市の考えを森田教育委員会事務局長にお伺いいたします。
○副議長(有若 隆君) 森田教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 学校施設につきましては、建築基準法に基づく建築物等の安全性や適法性を確保するための点検を3年に一度実施しております。
 また、学校では、日頃から校内を見守り、劣化状況などを含めて点検を行っており、その結果を定期的に教育委員会に報告することになっております。教育委員会では、点検結果に基づき現状を確認しながら、必要な場合は専門的な知見を有する業者と工法を協議した上で修繕を実施しているところであります。
 なお、出町小学校では、現在の校舎の建設時に教育振興会の内部組織としてサポート委員会が設けられたものであり、他の学校では、施設を管理する学校と教育委員会との連携、調整が適切に行われていることから、改めて設置する必要はないものと考えております。
 私からは以上であります。
○副議長(有若 隆君) この際、換気のため暫時休憩いたします。

 午前10時38分 休憩

 午前10時41分 再開

○副議長(有若 隆君) それでは、再開をいたします。
 8番 山本篤史君。
 〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 議長より発言の許可をいただきましたので、通告に基づき、質問をします。
 1点目に、眼科の屈折検査機の導入に伴う効果についてお伺いします。
 当市では、この検査機器を用いた視力検査を2019年4月の3歳6か月児健康診断から県内で初めて対象児全員に実施を開始しており、子供の弱視や斜視の早期発見、早期治療につなげているところです。
 その後、県内では当市の導入事例も参考にし、令和3年度からは全市町村で導入しているとのことです。
 それによって当市では、2019年は356人中52人が要精密検査と判定され、2020年は347人中67人、2021年は317人中40人と判定され、その後の眼科医への受診、治療につながっているとのことです。
 検査機器を導入してから3年が経過しましたが、この導入によってどのような効果があると考えておられるのかお伺いします。
○副議長(有若 隆君) 村井福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 本市では、平成31年4月から3歳6か月児健康診査において、県内でも先駆けて視力検査に屈折検査機器を導入し、就学前に弱視や斜視等の早期発見、早期治療に努めてまいりました。
 検査実施から3年経過しましたが、対象者のうち要精密検査と判定され、要治療となった子供の割合は、令和元年度では16名で対象者の4%、令和2年度は19名で5%、令和3年度では9名で2%となっております。
 なお、導入前は問診ですとか視力検査のみであり、検査判定から要治療となった子供の割合は、この機器導入によりまして4倍近く増えていることから、早期発見、早期治療に一定の効果があるものと考えております。
 以上であります。
○副議長(有若 隆君) 山本篤史君。
 〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 子供たちの将来のためにもしっかり効果が現れている施策ではないかと思います。
 2点目に、歯科健診の促進についてお伺いします。
 政府が6月にまとめた経済財政運営の指針、骨太の方針に、全ての国民に毎年の歯科健診を義務づける国民皆歯科健診の導入に向けた検討をする内容を盛り込むことになりました。
 日本における歯科健診は、現在、高校生までは義務づけられていますが、大学生や社会人は対象になっていません。
 当市においても、30歳と40歳から70歳までは5年ごとに歯周疾患検診を実施していますが、受診率は僅か10%台となっています。
 また、日本歯科医師会が全国の40歳以上の約1万9,000人を対象に行った調査では、残っている歯の数が20本以上ある人は、4本以下の人よりも年間医療費が17万5,900円も低くなるという結果になりました。
 政府が方針を打ち出すことも大事なことですが、当市の医療費を抑制する面でも定期的に歯科健診を行うことをさらに市民に促すことが大事ではないかと考えますが、どのように考えておられるのかお伺いします。
○副議長(有若 隆君) 村井福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 議員御発言のとおり、本年6月に閣議決定されました経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針2022)に、生涯を通じた歯科健診、いわゆる国民皆歯科健診の具体的な検討について明記され、歯科健診を義務づける制度が今後検討されることとなりました。
 現在、市が実施しております歯科検診につきましては、成人の歯周疾患検診を30歳及び40歳からは70歳まで年齢を5歳ごとに刻みまして、節目年齢を設けて実施しております。令和3年度の検診受診率は13.6%でありますが、これとは別に、市民の方が歯科治療の際に自主的に検診を受けられる割合が8%であります。これを含めますと21.6%となり、県内市町村の平均受診率と比べても高い受診率となっているところであります。
 しかしながら、歯周疾患検診を受診されても、その後の歯科治療につながっていない状況が多く見受けられます。市民の健康づくりの基本計画であります砺波市健康プラン21では、症状が進行した歯周疾患を有する者の割合をそれぞれ40歳で25%以下、60歳で45%未満とする目標値を定めておりますが、現状では40歳で58.5%、60歳で68.9%と、目標を満たしていない状況であります。
 市といたしましては、健康な歯を維持することが医療費の抑制につながるという研究結果も示されておりますので、現在実施しております歯周疾患検診の受診率がさらに向上するよう、歯科医師会と連携を強化し、検診の必要性についてPRに努めるとともに、検診から治療に結びつくよう受診者に働きかけていきたいと考えております。
 私からは以上であります。
○副議長(有若 隆君) 山本篤史君。
 〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 私の手元にも先日、歯周疾患検診のはがきが来て受診しました。その後、1か月後ぐらいにまた同じはがきが来ましたので、やはり受診率の低さのために対象者に二度はがきを送って周知しているということが分かりました。引き続き歯周病疾患の受診について促していただきたいと思います。
 最後に、タブレット端末による児童生徒間のトラブルについてお伺いします。
 各小中学校に1人1台配備された学習端末を用いたいじめが、全国の主要109自治体のうち、少なくとも25自治体で47件発生していたことが読売新聞の調査で判明しました。ほかの児童のIDやパスワードを勝手に使用する不正アクセスも3自治体で36件発生しているようです。
 当市としては、子供たちにタブレット使用時のルールについてどのように指導し、また、タブレットを用いたトラブルが発生した際にはどのような対応方針を考えているのかお伺いします。
○副議長(有若 隆君) 森田教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) タブレット端末導入に当たり、各校では、ID、パスワードを人に教えない、あるいは、相手を傷つけたり嫌な思いをさせたりすることは絶対に書き込まないなどの基本的な情報モラルについて指導を徹底しております。
 また、今年度、児童生徒がタブレット端末を家庭に持ち帰るに当たり、使用時のルールについて、各学校において児童生徒が中心となって約束やルールをつくり、自ら考える力を高めております。
 さらに、児童生徒同士がメッセージを送り合うチャット機能を使用する際には、担任、学年主任などの教職員がグループのメンバーとして中に入ることにより、児童生徒同士の悪質なメッセージのやり取りを防ぐように工夫いたしております。
 また、トラブルが発生した際には個別指導を行うとともに、教職員で情報共有し、事例を検証、学校全体で再発防止に向けた工夫と手段を検討することとしております。
 今後も引き続き、児童生徒にタブレット端末の使用目的や活用のよさを考えさせる場を設定するとともに、学校、家庭、市教育委員会等が連携し、正しいタブレット端末の使用について指導してまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○副議長(有若 隆君) この際、換気のため暫時休憩いたします。

 午前10時53分 休憩

 午前10時56分 再開

○副議長(有若 隆君) それでは、再開をいたします。
 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
 10番 山田順子君。
 〔10番 山田順子君 登壇〕
○10番(山田順子君) 議長のお許しをいただきましたので、事前に通告いたしましたとおり、大きく2つの項目について一問一答方式で質問と提案をさせていただきます。
 まず、大きい項目の1、ウイズ高齢総合対策の推進についてお伺いいたします。
 まず初めに、総務省が発表した還付金等詐欺の動向については、令和元年が始まった2019年中の特殊詐欺が明るみになった件数は1万6,836件で、手口別に見ると、オレオレ詐欺が6,697件と前年比で26.8%減少した一方、キャッシュカード詐欺等は3,773件と前年比で179.9%と増加し、特殊詐欺の被害総額は301億5,000万円であったとのことでした。
 このうち高齢期の方について見ますと、被害者が65歳以上である特殊詐欺の件数は、2019年において1万4,043件で占める割合は83.4%に上っています。また、オレオレ詐欺については、被害者の97.4%が65歳以上で、特に80歳前後の女性に被害が多く、キャッシュカード詐欺等については、被害者の93.7%が65歳以上となっています。
 また、誰にもみとられることなく、亡くなった後に発見される孤独死を身近な問題だと感じる60歳以上の人の割合は、「とても感じる」と「まあ感じる」を含めて34.1%であり、これが独り暮らし世帯になると50.8%と5割を超えています。
 今は誰しもいずれは高齢になり、また高齢の方を扶養する等、自分自身のことであったり、あるいは自分の家族であったりと、立場は違いますが、誰にとっても高齢は既に身近になっているという事実があり、それに目を背けては生活できないのではないでしょうか。
 そうであるならば、高齢と共に生きるため、誰しも事前に適切な準備をする必要があると考え、表題のウイズ高齢総合対策の推進をテーマに掲げ意見を述べさせていただくところであります。
 まず、小項目の1、さらに進んだ高齢者援助事業の構築と推進についてお尋ねいたします。
 現在、砺波市では、高齢者等軽度生活援助事業と題し、月2回まで1回当たり3時間を限度として、落ち葉の清掃等の家の周りの手入れ、寝具類等大物の日干し、家屋内の整理整頓、軽微な修繕、除雪等をするという内容で事業を実施しておられますが、その利用状況はどのようになっているのでしょうか。
 作業は、砺波市シルバー人材センターの方がされるのですが、だんだん高齢者の数が増える中、利用料金とシルバー人材センターの方への報酬との差額を補塡する予算の確保は十分でしょうか。
 また、お願いする作業の内容については、特に除雪等は重労働に分類されるものであり、雪が大量に降ったいっときに集中して求められるものであることから、自らも高齢者であるシルバー人材センターの方の体への負担と利用者の方の除雪の依頼にタイムリーに対応できるのか心配されます。
 これまでの高齢者等軽度生活援助事業を、必要に応じ作業内容等をより使いやすい事業に進化させることを提案いたしますが、いかがでしょうか、当局にお伺いいたします。
○副議長(有若 隆君) 村井福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 本市の高齢者等軽度生活支援事業におきましては、例年100名余りの登録者に対しまして、利用者は40名程度となっております。
 これは、利用する必要がなかった場合も多いことですとか、登録されている方の中には要介護認定者もいらっしゃることから、介護保険サービスと併用される方も多く、実際の利用が少なくなっていると思われます。
 議員が心配しておられますシルバー人材センターへの依頼作業は、多くは軽微な庭等の掃き掃除や家の中の片づけなどで、最低限の生活維持に必要な支援であり、作業内容は負担が多いものではありません。
 また、現在の事業に追加してほしいなどの要望はないほか、予算についても十分対応できていると考えており、引き続き現在の制度の普及に努め、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、今後とも推進してまいります。
 以上であります。
○副議長(有若 隆君) 山田順子君。
 〔10番 山田順子君 登壇〕
○10番(山田順子君) 住み慣れた地で人生の最期まで送れるよう、よりよい援助事業になるようお願いいたします。
 次に、小項目の2、市における還付金等詐欺防止対策の推進についてお尋ねいたします。
 どこから個人情報が出回っているのか、私個人のスマートフォンにも有料サイト料金等架空請求、還付金等詐欺、架空訴訟詐欺のSMSが届いたことがあるほか、先日も御当選確認お願いしますと、生活家電や商品券、電子マネーがもらえるというメールが届きましたが、幸い家族に相談して詐欺メールであることが分かり、事なきを得ました。
 一昨年1年間に県内で起きた特殊詐欺被害は49件で、何と被害総額は2年連続で1億円を超えているとのことです。
 このような高齢者の詐欺被害を防止するため、砺波市は通話録音装置を無償で貸与しているところですが、録音していることの通告アナウンスだけで悪質な電話勧誘や振り込め詐欺の被害がどの程度防止できているのかが気になります。また、通話録音装置は光回線には使用できないとのことですが、今は多くの家庭が光回線電話を使っておられます。加えて、近年は、高齢者におかれてもスマートフォンの普及が著しく、固定電話に増してスマートフォンによる悪質な電話勧誘や還付金詐欺等の振り込め詐欺被害が出ております。
 そろそろ通話録音装置の効果を検証し、より実効あるものにするため、相談窓口の強化と周知徹底を含めて対策をブラッシュアップする頃合いではないかと考えますが、いかがでしょうか。
 他の市町村では、特殊詐欺であるオレオレ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺、還付金詐欺等の振り込め詐欺などによる被害の防止を図るため、かかってきた電話番号を表示したりする特殊詐欺などへの対策機能を備えた電話機や周辺機器を購入する人に対して補助金を支給する制度があります。
 砺波市においても、使用する人にもっと選択の幅が広がるよう自由度の高い制度とされたらよいと思うのですが、前問と併せて当局にお伺いいたします。
○副議長(有若 隆君) 村井福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 通話録音装置については、当市では平成27年から無償貸出しを実施しており、本年8月末現在、39台を貸し出しております。
 御指摘のとおり、通話録音装置は光回線の電話には対応しておりませんが、独り暮らしの高齢者はそれ以外の電話を利用されている場合が多いことから、設置できない例は少なく、また、多機能電話を利用されている場合には同一の機能がある場合が多いことから、設定の相談に応じております。
 なお、これまで利用者から特殊詐欺の被害に遭った等の相談はなく、特殊詐欺の抑止や利用者の方の不安の払拭に一定の効果があるものと考えております。
 相談窓口の強化と周知徹底につきましては、ホームページや広報となみ等で注意喚起するほか、行政出前講座等の機会を通じ周知に努めているところであり、警察や防犯協会とも連携し、各種キャンペーン等の機会を捉え、通話録音装置の貸与についても周知を図るなど、引き続き努めてまいります。
 このほか、事前の登録が必要となりますが、砺波警察署が発信しておりますとなみチューリップ安全メールでは、市内における特殊詐欺の発生情報やその手口等をタイムリーに発信するとともに、警察や関係機関等の窓口に相談するよう、その都度案内がされており、そういった登録をされることも御案内しているところであります。
 次に、電話機や周辺機器に関する補助制度等につきましては、先ほど申し上げましたとおり、現在、通話録音装置が一定の効果もあることから、新たに迷惑電話防止機能搭載電話等の購入に係る補助制度の創設は考えておりません。
 市といたしましては、現在実施している通話録音装置貸出し事業以外でも市民の安全・安心に資する有効な施策について、各関係機関と連携しながら調査、研究してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○副議長(有若 隆君) 山田順子君。
 〔10番 山田順子君 登壇〕
○10番(山田順子君) 被害に遭った相談はないとのことで、とても安心しました。引き続き、周知徹底と注意喚起をよろしくお願いいたします。
 次に、小項目の3、健康寿命を延ばすためのさらなる対策の推進についてお尋ねいたします。
 近年、平均寿命は男性81.64歳で世界2位、女性は87.74歳で何と世界一になっています。ちなみに、100歳以上は全国で8万6,510人おられ、この9割が女性であり、富山県には930人おられるとのことです。
 一方、健康寿命は男性72.68歳、女性76.38歳であり、これは健康上の問題で制限を受けることなく日常生活が送れる期間を言います。長生きももちろん大事ですが、やはり何といっても健康寿命がとても大切になってきています。
 今、砺波市では、10歳ほどのこの差を縮めて、人に頼らず生活できるように数々の事業を進めておられ、その一つにいきいき百歳体操があります。現在93グループが実施されており、施設での開催を合わせると100グループ以上になっており、担当課の前向きな取組が感じられるところであります。
 昨今、定年延長や再雇用が進む中、夜間の開催を望む声が聞かれ、当鷹栖地区でも5月12日から公民館活動として実施を呼びかけたところ、32名の申込みがあり、体操に加え、コミュニケーションづくりの機会となり、楽しく活動しているところであります。
 ぜひこの事例を他地区にも紹介され、グループ数を増やされてはいかがでしょうか。また、どのグループも男性の参加が少ないように思いますが、ひと工夫していただきたく、併せて当局にお伺いいたします。
○副議長(有若 隆君) 村井福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 健康寿命対策の推進につきましては、先日の福祉健康大会の講演にもありましたが、本市としましては、身近な場所で継続して行えるいきいき百歳体操のグループ拡大を進めており、6月からは株式会社明治との包括連携協定によるいきいき百歳体操チャレンジ事業を実施しており、新たに2グループの立ち上げにつながっております。
 議員御指摘のとおり、男性の参加率が女性に比べて低いものの、地域によっては徐々に男性の参加も見られておりますが、男性が参加しやすい雰囲気づくりにも努めていただくことが大切であると考えております。
 また、今後は夜間や休日の開催を進めていくほか、秋以降には、新たに男性も取り組みやすいeスポーツの体験会を考えているところであります。
 以上であります。
○副議長(有若 隆君) 山田順子君。
 〔10番 山田順子君 登壇〕
○10番(山田順子君) 早く目標とされております100グループに到達するよう、またよろしくお願いいたします。
 次に、小項目の4、介護予防サポーター協議会の設立についてお尋ねいたします。
 このたび県内のある自治体では、高齢者の介護予防を推進するため、介護予防サポーター協議会を発足されました。この自治体は、2010年から介護予防サポーター養成講座を毎年開催し、これまで10地区に分かれていたサポーターが活動していたが、全体で情報共有を図るため協議会を設立されたとのことです。
 県によると、市町村規模の介護予防を推進する組織は県内初と見られるとのこと、今後、高齢化がますます進む中、このような推進組織は砺波市でも必要と考えますが、当局にお伺いいたします。
○副議長(有若 隆君) 村井福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 議員御提言の介護予防サポーターにつきましては、体操や運動を通じて健康づくりのお手伝いをする目的で、立山町で過日設置されました。
 本市におきましては、ふれあい・いきいきサロンの代表者が行っている活動と内容が類似しているほか、シニア元気あっぷポイント事業では介護施設でのボランティア活動が行われ、地域支援事業として介護予防教室が開催されています。
 いずれの事業の名称の違いはあるものの、同様の活動として既に市民の皆さんの間でうまく運営されており、本市の取組がより先進的であると認識していることから、改めて協議会という組織を設置する必要はないと考えております。
 私からは以上であります。
○副議長(有若 隆君) 山田順子君。
 〔10番 山田順子君 登壇〕
○10番(山田順子君) 砺波市が進んでいるということを聞いてとても安心いたしました。
 次に、小項目の5、高齢者であっても誰一人取り残さない市民DXの構築についてお尋ねいたします。
 政府において、デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針が決定され、目指すべきデジタル社会のビジョンとして、デジタルの活用により、一人一人のニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会、誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化が示されました。
 このビジョンの実現のためには、住民に身近な行政を担う自治体、とりわけ市区町村の役割は極めて重要と考えます。当市においても、まずは自らが担う行政サービスについて、デジタル技術やデータを活用して住民の利便性を向上させるとともに、デジタル技術やAI等の活用により業務効率化を図り、人的資源を行政サービスのさらなる向上につなげていくことが求められます。
 今後、デジタルの社会への定着を図るためには、デジタルへの接触機会を増やし、その価値を実感できるようにするなど、高齢者も含め、全ての人にデジタルの恩恵を受けられる機会を与える、誰一人取り残さないための取組が必要となります。
 今後、誰一人取り残さないデジタル化に必要な取組について、1、利用者である国民にデジタル活用の促進、2、供給者である民間企業、公的分野におけるデジタル化の推進、3、デジタル社会の共通基盤の構築が挙げられます。
 誰一人取り残さないデジタル化の実現に向けては、デジタルリテラシーの向上が必要と考えます。我が国では、端末の操作が難しい、近くに相談できる人がいないという理由でデジタル活用をちゅうちょする人たちが高齢者を中心に存在しています。
 これまでも地方公共団体や地域のパソコン教室等において、これらデジタルに初心者をサポートする取組は行われてきましたが、社会全体にデジタルの定着を図る観点では、より身近な場所で身近な人からスマートフォン等のデジタル機器の利用方法を学ぶことができるデジタル活用支援員のような取組をさらに拡充させる必要があると考えられ、将来に向けて持続可能な対策に発展させていただきたいと思いますが、当局にお伺いいたします。
○副議長(有若 隆君) 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 社会全体のデジタル化が進む中で、インターネットやパソコン、スマートフォン、タブレット端末等のデジタル技術を利用できる人とそうでない人との間で生じるデジタルデバイド(情報格差)は、解決すべき社会的課題となっております。
 そこで、本市では、山本善郎議員の代表質問でもお答えしましたとおり、行政出前講座として、今年度から高齢者向けにスマートフォンの基本的な操作方法などを学べる講習会を開催しているところであります。
 そのような中、議員御指摘のとおり、身近な場所で身近な人からスマートフォンなどのデジタル機器の利用方法を学ぶことのできるデジタル活用支援員のような取組は効果的なものであると思いますが、本市特有の強みである地域力を生かすことで対応できないかと考えております。
 出前講座で学ばれた方が、自分の周りで講座に来られない高齢者などの方々に、専門的でなくても簡単な操作等を伝授していただき、デジタル機器の活用をお勧めするなど、地域力を生かしながらさらなる普及に取り組んでまいります。
 以上であります。
○副議長(有若 隆君) 山田順子君。
 〔10番 山田順子君 登壇〕
○10番(山田順子君) 地域力を生かした普及をぜひまたよろしくお願いいたします。
 次に、大きい項目の2、市民と一体になった市政運営の取組についてお伺いいたします。
 本市を取り巻く厳しい状況を克服し、将来にわたる豊かな砺波市を実現するため、これまでの改革の成果を生かし、新たな価値を生み出す改革に取り組むとともに、都市の成長を実現することで財源を生み出し、市民サービスを拡充する必要があると考えます。あわせて、現役世代が子供を安全で安心な環境の中で育てることができるよう切れ目なく支援することで、現役世代の活力を生み出し、その活力を高齢者にも還元する流れをつくるとともに、真に支援を必要とする高齢者等には徹底して支援を行う必要があります。
 そこで、小項目の1、地域の悩みと要望をすくい上げる機会の強化の取組についてお尋ねいたします。
 先ほど申し上げました市民と一体になった市政運営の取組については、その重要性について異論のないところと思いますが、従来からあります議会報告会、となみーてぃんぐ、各種団体との懇談会等はそれなりの意義があったと承知していますが、参加する人が限られることから、一部の人の声しか聞かれず、偏りがあるのではないかと思われます。
 地域課題に関わる様々な活動主体の自立的な取組を支援し、市民生活の安全・安心を支える地域コミュニティーを活性化させ、自助、共助の力を取り戻すためには、広く多くの市民の意見を集める必要があると思いますが、その実現のため、地域の悩みと要望をすくい上げる機会を強化すべきと考えますが、当局にお伺いいたします。
○副議長(有若 隆君) 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 本市では、これまでも行政出前講座やアンテナ隊による要望並びに課題の把握など、様々な方法で市民の皆さんから御意見をお聞きしております。また、市長への手紙をはじめ、市ホームページのお問合せメールでは、市民の皆さんからいつでもお気軽に率直な御意見を頂戴し、これらの声に真摯に耳を傾け、丁寧にお答えし対応しているところであります。また、各自治振興会や老人クラブ、各種団体からの要望も毎年頂戴しており、要望をすくい上げる機会は十分にあるものと認識しております。
 引き続き、これら様々な機会を通じてより多くの市民の皆様の声を聞きながら、市政運営に取り組んでまいります。
 以上であります。
○副議長(有若 隆君) 山田順子君。
 〔10番 山田順子君 登壇〕
○10番(山田順子君) 次に、小項目の2、これからの砺波市を担う人材の計画的育成についてお伺いいたします。
 世界的にデジタル化が進む中で、市役所においてもDXの推進が避けては通れない現状にあり、今後、デジタル化を進めていくには、組織の内部でもデジタル人材を確保し、システム開発、運用の内製化や調達、発注能力の向上を図る必要があると考えます。
 そのためには、これら組織が人材を確保できるよう人材の流動性を高めることも重要であり、優秀な人材が官民を行き来しながらキャリアアップを図れるよう、環境整備が必要と考えられます。
 また、デジタルトランスフォーメーションを進める上では、デジタル技術を理解する人材のほかに、ビジネスを理解する人材及びビジネスとデジタルをマッチングするデザインする人材が必要と言われています。
 今後、デジタル化された社会において、高度な専門人材だけでなく、これらのビジネスとデジタルの目利きができる一般的なデジタル人材を育成し、各自治体で確保する取組が必要となります。
 そのためには、小学校でのプログラミング教育から大学等における数理、データサイエンス、AI等の高等教育、企業等の組織内教育など、様々な段階で、かつ様々なレベルの人材を育成していく必要があると考えますが、当局にお伺いいたします。
○副議長(有若 隆君) 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) デジタル人材の育成は、中長期的には行政事務をよく知る職員自身がデジタルへの理解を深めていく必要があると考えますが、短期間では習得し切れないスキルや知識があることも事実だと思います。
 本市においては、教育現場では小中学校での生徒1人1台のタブレット貸与などGIGAスクール構想の取組のほか、商工会議所等を通じて県主体のDXに関するセミナーの開催を周知するなど、関係機関と連携しながら人材育成並びにDXの推進に取り組んでいるところであります。
 議員御指摘のとおり、デジタル人材の育成につきましては、小さい頃からのデジタルを活用した学びの機会の提供のほか、地域でのDX推進に向けた企業等の組織内教育など、様々な段階やレベルで必要に応じて育成していかなければならないと考えます。
 今後は、小中学校等を対象としたプログラミング教室や高校生を対象としたITに関する講習会などにより、学習の質を向上させることや市内事業者向けのDXセミナーの拡充など、引き続き関係機関などと連携して様々な機会を通じて継続的にデジタル人材の育成に取り組む必要があると考えております。
 私からは以上であります。
○副議長(有若 隆君) 山田順子君。
 〔10番 山田順子君 登壇〕
○10番(山田順子君) 最後の質問となります。小項目の3、市民が最優先に求める施策を把握するシステムの構築についてお伺いいたします。
 砺波市がこれからも住みやすい都市として発展し続けるためには、合意形成プロセスにおけるさらなる市民参加を推進し、市民の皆様に共感や納得感を持っていただける市政運営を行うことで、市の魅力や市民の皆様の砺波市愛を向上させることが重要なのではないでしょうか。
 そのためには、検討及び構想段階から、市民に向けて積極的に情報を発信した上で幅広く市民参加の機会を提供し、多様な意見を聞き取りながら、広く市民の英知を結集して計画の策定や事業の推進を図っていく仕組みを構築する必要があると考えます。
 市民が参加する市政は、市と市民の皆様との信頼関係の下、計画策定や事業推進の合意形成プロセスへの市民参加を増やすことによる市民の皆様の共感、納得感の高いまちづくりを進めていくことができます。市民の皆様から幅広く意見やアイデアを聴取し、それを反映させながら計画や事業の質の向上や合意形成の円滑化を図っていくことで、結果として市民ニーズを反映した計画の策定及び事業の推進が可能になり、計画や事業の質の向上が見込めるのではないでしょうか。
 当市において、市民が最優先に求める施策を把握するシステムの構築が必要と考えますが、当局はどのようにお考えでしょうか。齊藤副市長にお伺いいたしまして、私からの質問を終わらせていただきます。
○副議長(有若 隆君) 副市長 齊藤一夫君。
 〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕
○副市長(齊藤一夫君) 議員御指摘のとおり、市民の共感、納得感の高いまちづくりを進めていくためには、幅広く市民参加の機会を提供し、多様な意見を聞きながら、計画策定や事業の推進を図ることが重要であると考えております。
 本年度からスタートした総合計画後期計画では、市民の皆さんの意見を集約し、市の施策の優先順位を設け、10WAVE事業を基本に進めております。
 この計画の策定に当たっては、総合計画審議会やとなみーてぃんぐなど、幅広く市民の皆さんの御意見を伺い、合意形成を図ったものであり、共感が得られているものと理解をしております。
 また、地域アンテナ隊制度では、定期的に地区担当の職員が各地区自治振興会の会議に出席し、地域の課題や要望等の把握に努めておりますし、昨年度から実施しておりますmini2(ミニミニ)となみーてぃんぐでは、ふだんなかなか声を上げることができない若い世代と意見交換を行うことで、幅広い世代の御意見やアイデアを施策に盛り込みながら、市民と一体となって施策の推進システムを構築しているものであります。
 近年は、新型コロナウイルス感染症の発生やロシアによるウクライナ侵攻を契機とした物価高騰、さらには、気候変動による大規模災害など、予測できないことが毎年発生をしております。
 今後は、さらにこうした変化にも対応しながら、正確な情報をできるだけ早く提供し、市民と一体となった施策の推進を図る様々な仕組みにより、幅広く市民参加の機会を提供しながら、その中で最優先課題を含め政策決定を行ってまいります。
 私からは以上であります。
○副議長(有若 隆君) この際、換気のため暫時休憩をいたします。

 午前11時33分 休憩

 午前11時36分 再開

○副議長(有若 隆君) それでは、再開をいたします。
 6番 開田哲弘君。
 〔6番 開田哲弘君 登壇〕
○6番(開田哲弘君) おはようございます。議長より発言の許可をいただきましたので、通告に基づき、質問いたします。
 今回は、屋敷林の保全についての質問をいたします。
 本年2月の定例会における民生病院常任委員会の審査報告で、次のような報告がありました。
 グリーンバッグの回収方策は市民に定着しつつあるが、現状のように焼却するのではなく、資源として活用する方向に転換すべきではないか。この問いに対し、市の回答は、グリーンバッグの導入は、屋敷林保全の負担軽減対策として落ち葉や剪定枝等を燃えるごみとして搬出しやすいよう開始したもので、剪定枝等の回収については、グリーンバッグ以外にも剪定枝リサイクル大作戦や軽トラによる戸別回収も行い、新年度からは新たにパッカー車による戸別回収を行うこととしており、それで回収されたものは、一部バーク堆肥等資源化されている。また、グリーンバッグは可燃ごみと一緒に回収し、焼却処分しているが、今後、バイオマス発電での活用も研究していきたいとのことでありました。
 さて、この回答の中で、私が不思議に思った点があります。屋敷林保全の負担軽減対策になっていると、この部分です。
 グリーンバッグの導入は、屋敷林保有者がバッグを購入し、グリーンバッグを燃えるごみの日に出すか、風が吹いた後で大量に掃除しなければいけないときにはクリーンセンターに持ち込むかなど、屋敷林の管理上は負担が増える仕組みなのに軽減とは、屋敷林の掃除をしたことがない人の言葉だなとかがっかりしたからです。
 その一方で、今は野焼きで警察に通報されるほうが大変なので、これを利用するしかないと考える市民も増えたかと想像します。通報されてしまうことによる被害のほうが大変でしょうということからの救いの手ではあるものの、悲しい気持ちになった瞬間でした。
 野焼きの是非については複数の裁判が現在も行われており、その中で強度を増したグリーンバッグは確かにありがたいのですが、少しでも大きいスンバだと穴が空いてしまうこともしばしばあります。当初の期待が大き過ぎたので穴が空いたときのショックはあったものの、破れにくい仕様になっているグリーンバッグの導入はよかったこととは思います。それでもやはり購入することの負担感は残ります。
 屋敷林は空気の浄化装置でもあり、癒やしの緑を常に周囲に提供するものです。屋敷林の所有者は、これを維持するために苦労し、すごく頑張っているということを知ってほしいところです。
 屋敷林を所有する方々は、屋敷林を維持するために様々な取組に励んでいます。お持ちの方は御存じだと思いますが、下草刈り、枝打ち、見かけをよくしたいがための剪定。ただ、これは地面に立ってできる範囲でのことです。屋敷林を形成する生け垣の手入れになってくると、少し高い位置にあるのではしごが必要になります。さらに大きくなったスギの立ち木については、はしごをかけることもできなく、業者にお願いすることになります。私の近所でもスギの大木というのは大分減りました。小学生のときは7軒の家が道路沿いに建っており、それぞれが屋敷林を持っていました。しかし、今は高齢化と管理の大変さからスギの木はほとんど伐採されています。
 市が開催する剪定枝リサイクル大作戦の会場への持込み、グリーンバッグの購入、枝打ちに係る費用の捻出など、これらは全て屋敷林所有者の負担になっています。これらの作業に頑張れなくなると、最後の仕事として屋敷林の伐採を行い、屋敷林のない普通の生活に仲間入りするのです。私にも家族がおり、その家族からは、自分に何かがあったときには、作業ができなくなったときには切ってくれと、そのように言われている次第です。
 そこで、屋敷林を保全するために、他県でどのような施策を取っているのかを調べてみました。注目したのは仙台市の屋敷林。仙台の屋敷林はイグネと呼ばれています。仙台市のイグネの保全対策を見ますと、屋敷林の水平投影面積を計測し、固定資産税に占める割合分を免除するという方法です。水平投影面積というのは、上から見たときの景色になります。屋敷林がかかっている、枝がかかっている部分の土地についての固定資産税を免除するという方法になります。その分で屋敷林の保全に注力してねというメッセージが込められています。これが仙台市だけの事例かと思っていましたが、この方式を採用しているところはほかにもありました。
 そこで、仙台市の事例なんですけれども、これは、屋敷林を保有する人たちにとっては固定資産税が幾分か免除され、その分で屋敷林保存の活動ができるということにつながっています。グリーンバッグも負担にならないし、下草の手入れも頑張れそうになりませんか。
 最初の質問です。紹介した仙台市の例はどのように受け止められるかは分かりませんが、このイグネに対する市の取組方は一考に値するものと考えます。失われた屋敷林はなかなか元には戻りません。それでも、木に囲まれた生活に憧れる方には、類似した仕組みが砺波市でも開発され、実施されることを強く願っています。
 私の1つ目の質問は以上です。商工農林部長の答弁を求めます。
○副議長(有若 隆君) 坪田商工農林部長。
 〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) 本市では、屋敷林の枝打ちに対する補助や剪定枝戸別回収、さらには、グリーンバッグの導入や剪定枝リサイクル大作戦などを他市に先駆けて実施し、効果が上がっているとともに、市民からも高い評価を得ているものと認識しております。
 議員からは、これらの事業が屋敷林の管理面で軽減になっておらず、がっかりしたといった御発言がございましたが、そもそも当該事業の背景につきましては、剪定枝の処分といった課題があり、その処分を軽減する手段として実施しているもので、剪定枝や落ち葉などの掃除の手間を軽減するような趣旨とは異なるものでありますので、その点お間違いのないよう御理解をお願いしたいというふうに思っております。
 また、議員御提言の仙台市の例につきましては、税の公平負担の観点などから容易に導入できるものではありませんし、減額を受けるためには申請手続が必要となることや、例えば、剪定により課税額の変更も行われます。また、保全に対する規制もかかることになり、本市にはなじまないものではないかと考えております。
 本市としては、現在行っている支援策のうちには実証実験中のものもございますので、その結果を踏まえまして、さらにブラッシュアップを図り、市民の軽減に努めてまいりたいと考えております。
 以上であります。
○副議長(有若 隆君) 開田哲弘君。
 〔6番 開田哲弘君 登壇〕
○6番(開田哲弘君) 次に、屋敷林を持ちたいという人を増やす取組についてです。
 屋敷林のよさを知ってもらうには、屋敷林の中で遊んでみなくてはいけないと考えます。屋敷林の保有者で市民に開放してくれる方々を募り、屋敷林の中で散策してもらう体験が必要ではないかと考えます。自治振興会ごと、その下の自治会ごとにそういうスポットがあればよいと考えます。
 今、私の近くに団地ができました。そこに住んでいるお母さん方が私の庭を見て「入っていいがけ」と言われることがあります。何でけって聞いたら、近くに今までこんなところがなかったからという話でした。
 そのように、興味を持たれる方が自由に入れるような感じの仕組みを持ち主に対して仕掛け、そしてその屋敷林の中で遊んだり、小学生や幼稚園児が遊びに来られるような場所として地元につくり上げていくことが、屋敷林への愛着が増すことにつながっていくのではないかと考えます。そして、屋敷林を大事に思い、持ち主のお手伝いをしてくれる仲間づくりの仕掛けにつなげていくべきです。近所の癒やしの場たる屋敷林にするためには、屋敷林の持ち主の寛大な心持ちが大事になります。そのようにして屋敷林での遊びの仕掛けをつくることが得意な方を招き入れ、屋敷林を楽しみの場として開放してくれる方々のネットワークづくりができれば、屋敷林を復活させてみようかと取り組む人が増えるのではないかと前向きな考えをしてしまいます。
 屋敷林復活や利活用が得意な方を交えた交流会など、地区別に開催してはと考えます。屋敷林を維持管理していくための方策の一つとして、当局の答弁を求めます。
○副議長(有若 隆君) 坪田商工農林部長。
 〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) 本市では、小学生を対象に散居景観のよさを伝え、屋敷林の保全について考えるきっかけとしまして、屋敷林親子体験ツアーを開催しております。
 本年度は、先月5日に市内の屋敷林所有者宅にて、20名の参加にて開催したところであり、ひなたと屋敷林の日陰の気温の違いを体感したり、樹木を利用したブランコ遊びなどを行い、参加した親子からは、屋敷林のよさを楽しく体感することができたなどといった声が聞かれております。
 また、市内の様々な団体でも同様の取組を開催されておりまして、市ではこのような活動について事例等をホームページで紹介しておりますので、ぜひ参考としていただければと存じます。
 私からは以上であります。
○副議長(有若 隆君) この際、暫時休憩をいたします。

 午前11時48分 休憩

 午後 1時00分 再開

○議長(川辺一彦君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
 16番 大楠匡子君。
 〔16番 大楠匡子君 登壇〕
○16番(大楠匡子君) 議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、質問と提案をさせていただきます。
 大きい項目の1つ目として、砺波市の魅力アップ施策についてお伺いします。
 まず、地域おこし協力隊の活用についてお伺いします。
 砺波市では、平成27年度から地域おこし協力隊の募集を行い、これまで4人の方が従事され、空き家対策等に取り組んでこられました。
 地域おこし協力隊の意義は、その名のとおり、地域を興す、活性化させるための知恵を絞り、実行する人です。地域の課題を解決するための助っ人であります。
 住みよい砺波市には地域課題も少なく、本来の意味の地域おこし協力隊の活躍の場、課題解決の知恵を出していただく場を提供してくることができなかったように思っています。
 そのような中、栴檀野地区では地元の住民が中心となってせんだんのHILLを立ち上げ、そこを拠点に地域を活性化するための様々な活動を進められています。
 また、先日は東京大学の学生と砺波高校生が、過疎化や高齢化が進む栴檀山地区で地域資源の掘り起こしに取り組み活動の成果を発表しています。砺波市と県と東京大学が連携した取組で、東京大学からは10人、砺波高等学校からは8人が参加し、5泊6日の現地学習で栴檀山地区の課題である夢の平コスモス荘の活性化、地域産業の振興、ICTとデジタル技術の活用促進、移住促進の解決策を検討されました。砺波高等学校から参加された皆さんにとってはよい刺激となり、大変よい活動であったと思っています。
 そこで提案ですが、砺波市の中でも人口減少が進んでいる地区の地域おこしのために地域おこし協力隊を募集してはいかがでしょうか。地域おこし協力隊の報酬は高くないので、募集をかけても集まりにくい状況ではありますが、報酬の低さをものともせず、やってみようというやる気になるのは、やりがいのある仕事であるかどうかだと思います。いかにクリエーティブな仕事内容であるかだと思います。
 砺波市の課題の一つである中山間地の活性化に取り組んでいただくような地域おこし協力隊を募集してはどうかと考えます。齊藤副市長のお考えをお聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 副市長 齊藤一夫君。
 〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕
○副市長(齊藤一夫君) 地域おこし協力隊の活用につきましては、地域活性化の一つの選択肢として効果が期待できるものと認識をしております。
 議員からは市が主体となって地域に派遣することを提言されていますが、市といたしましては、地域等が主体的かつ積極的に地域の活性化に取り組まれる過程で地域おこし協力隊の活用を要望される場合には、決して市からの押しつけとならないように十分配慮し、協力をしてまいりたいと考えております。つきましては、地域からの要望がありましたら、まずは当該制度について御説明をし、情報共有を行った上で、派遣について担当課と協議し、判断していただきたいと考えております。
 なお、地域おこし協力隊の募集につきましては、6月定例会で境 佐余子議員に答弁しておりますが、何をしてもらいたいか、どのような効果を期待するかを明確にした上で、応募される方のスキルや専門的経験を見極め、ミスマッチがないようにすることが重要であり、このことが活動継続の大きな要因となり、ひいては定住の動機づけにもなると考えております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 大楠匡子君。
 〔16番 大楠匡子君 登壇〕
○16番(大楠匡子君) 地域おこし協力隊をうまく活用されて、砺波市の活性化をさらに進めていただきたいと思います。
 次に、庄川水記念公園再整備事業計画策定についてお伺いいたします。
 全国の自治体においては、バブル期に公共施設を建設されるなどして、今、その管理運営に苦慮されている例が多々見られます。また、平成の合併が進められた自治体においては、同じ機能を持つ公共施設の扱いに頭を悩ませておられます。近隣市においても、文化会館の機能を持つ施設が旧町村ごとにあり、その存続が大きな課題となっています。
 公共施設は必要なものではありますが、その維持管理のために少なくない金額の市民の税金が使われています。
 庄川美術館、水資料館は旧庄川町民にとっては大切な情報館であり、資料館ではありますが、美術館という同じ機能を持つ施設が市内に2つあることの必然性について慎重に検討された結果、建物の廃止が決まったわけであり、砺波市の健全な市政運営を進める上での苦渋の決断であると思っています。
 庄川美術館、資料館はなくなりますが、現在、水記念公園の再整備計画が進められています。庄川美術館や資料館に展示されていた作品などを生かして展示される施設の計画であり、とても楽しみであります。新たな庄川地域の宝物もできるわけです。
 これらの再整備計画については、時間をかけていろいろな人の意見を聞いて策定を進められていますが、今後もこのスタンスを守り、よりよい再整備計画案を決定していただきたいと思います。存続を希望する人の思いをしっかり受け止めながらも、今後の砺波市には建物の廃止もやむを得ない選択であることを折に触れて説明されながら、計画の策定を進められるとよいと考えます。今後の進め方について、齊藤副市長にお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 副市長 齊藤一夫君。
 〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕
○副市長(齊藤一夫君) 庄川水記念公園の再整備につきましては、現在、庄川水記念公園再整備検討委員会を設置し、検討を進めているところであります。これまでの進め方につきましては、山本善郎議員の代表質問で市長がお答えしたとおりでありますが、庄川地域や庁内での取組なども含め、お答えをしたいと思います。
 まず、去る8月24日の庁内検討委員会の開催前には、関係課の職員と共に、岩手県紫波町において先進事例として取り組まれておりますオガールプロジェクトを視察し、部局横断的に公園の再整備について検討を進めております。
 再整備検討委員会は、今後、年度内をめどにあと3回開催し、基本計画を策定する予定としておりますが、この委員会の委員には、砺波庄川まちづくり協議会のメンバーも多く含まれております。このため、検討委員会にお諮りする内容は、委員を通じて庄川地域でもしっかりと議論していただくとともに、砺波庄川まちづくり協議会ではその内容について各地区において説明会を開催される予定と聞いており、地域の方々から様々な御意見がいただけるものと思っております。
 議員からは、存続を希望する人たちに施設の廃止はやむを得ない選択であることを説明すればどうかとのことですが、これまでも様々な場において幾度となく御説明を申し上げております。存続を希望する方が施設に対してノスタルジーを感じられることは理解できますが、これからの不透明な時代に、あればよいという安易な選択はできません。
 今後の再整備基本計画の策定や検討委員会の開催につきましては、年度末までとする期限や回数にとらわれることなく、十分に議論を重ね、よりよい公園となるよう取り組んでまいります。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 大楠匡子君。
 〔16番 大楠匡子君 登壇〕
○16番(大楠匡子君) しっかりと議論を重ねて策定をしていただきたいと思います。
 次に、砺波チューリップ公園再整備計画策定についてお伺いします。
 砺波チューリップ公園再整備事業として、これから南門付近の整備に着手されることになります。南門付近は北門と違い、国道359号からかいま見ることができる場所で、砺波チューリップ公園のもう一つの顔であり、玄関口でもあります。
 砺波市民にとって誇るべき公園であり、憩いの場でもある砺波チューリップ公園が、今後さらに市民に親しみを持って利用していただける施設となるよう、愛される公園となるよう、計画策定に当たっては、広く市民の皆さんの意見を聞く場を設けていただきたいと思います。砺波図書館の建設時のように、住民の夢を語ってもらう場を持つことも必要ではないかと考えます。
 南門付近の再整備事業計画策定に当たって、今後どのような方法、どのようなスケジュールで進められるのか、構建設水道部長にお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 構建設水道部長。
 〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 現在、設計を進めております南門や管理棟周辺につきましては、市民の意見を取り入れながら、平成27年3月に策定いたしました砺波チューリップ公園再整備基本計画において、エントランスゾーン及び芝生の広場ゾーンとして位置づけており、門や花壇のほか、芝生広場、屋根つき休憩施設などを整備することとしております。
 そこで、このたびの設計では、既に策定済みの基本計画を基に庁内関係課と意見の調整を図り、設計案を作成しておりまして、具体的には、このエリアがチューリップフェアにおいてどのように活用すべきかを考慮し、その整備内容を検討しているところでございます。
 今後のスケジュールにつきましては、年内を目途に整備内容を固めたいと考えており、この決定に当たりましては、説明会の開催やパブリックコメントの実施など、利用者の意見をお聞きする機会を設ける予定としているところでございます。
 私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 大楠匡子君。
 〔16番 大楠匡子君 登壇〕
○16番(大楠匡子君) 大きい項目の2つ目として、循環型社会の構築と脱炭素に向けた取組についてお伺いいたします。
 まず、太陽光発電設置者への助成についてお伺いします。
 平成16年から太陽光発電システム支援が始められましたが、補助申請者は順調に伸びていたこともあり、平成26年3月に策定された砺波市環境基本計画の中でも、基本目標3-2、省エネルギーや新たなエネルギー資源を推進するまちと定められ、住宅用太陽光発電システム設置について補助を行い、再生可能エネルギーの啓発と活用を進めてこられました。
 平成24年は74件の申請があり、今後10年間の目標を90件と定められていたのに、残念ながら平成27年で補助を打ち切られました。
 まず、太陽光発電に対する補助が打ち切られることになった理由をお聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 村井福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 太陽光発電設備に対する補助制度をやめた理由につきましては、国や県では、太陽光発電システムの市場拡大に伴い、太陽光発電システム導入経費が安価となり、また、余剰電力買取制度があったことから、平成25年度に補助制度を終了しております。
 一方、本市におきましては、国や県の補助制度が終了した後も2年間、市単独事業で補助しておりましたが、国の制度終了や太陽光発電への啓発、普及促進が進みつつあることなどから補助制度を廃止したものであります。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 大楠匡子君。
 〔16番 大楠匡子君 登壇〕
○16番(大楠匡子君) 太陽光発電システムの設備整備費に係る経費が下がったとか、国の制度がなくなったなどという理由のようですが、システム設備整備費が下がったといっても、決して誰でも安易に設置しようと考える金額ではないと思います。
 売電価格は年々下がっていますが、売電しないで電気を自宅で消費する自家消費型も選択肢としてあります。国は2050年カーボンニュートラルの実現に向け、地域脱炭素ロードマップを作成し、屋根置きなど自家消費型の太陽光発電システムの設備整備費に補助金を出すなどの重点対策を進めています。
 太陽光発電を蓄エネすることにより災害時の非常用電源の確保もできます。補助金の復活をぜひ検討していただきたいと思います。
 砺波市の太陽光発電に対する補助金制度の再開について、村井福祉市民部長に答弁を求めます。
○議長(川辺一彦君) 村井福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 2050年カーボンニュートラル実現に向け、太陽光発電の普及は脱炭素対策の一つとして重要と考えております。次期の砺波市環境基本計画策定に当たり考慮してまいりたいと考えております。
 一方で、太陽光発電設備補助制度の再開につきましては、設備整備費用の下支えという考え方もございますが、本市では、太陽光発電の啓発と普及促進を進める趣旨で補助をしておりました。その役割は終えていると考えており、再度補助金を創設することは、現在のところ考えておりません。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 大楠匡子君。
 〔16番 大楠匡子君 登壇〕
○16番(大楠匡子君) 次に、剪定枝とグリーンバッグで回収した落ち葉等の利活用についてお伺いします。
 少子高齢化で屋敷林等の手入れをできなくなった世帯が増えている中、砺波市の誇る景観、散居を守るため、また、環境汚染を起こさないため、屋敷林の処理として剪定枝等を自宅で簡単に燃やせなくなった対策として、砺波市が先進的に進められている春、秋の剪定枝リサイクル大作戦は大変好評であります。
 また、令和2年度から始められた剪定枝の戸別回収も順調に進められており、年々処理量が増えています。今年度から始められたパッカー車による回収を含めると、既に今年度、昨年の処理量を上回っています。小枝や落ち葉等の処理対策として設けられたグリーンバッグも市民に浸透しており、グリーンバッグの販売数も予想を大きく上回っているようです。
 真面目な砺波市民ですので、しっかり決められたことを守って剪定枝や落ち葉等を処理しておられ、市民の意識の高さに本当に敬服いたしております。
 そこで、市民の皆さんからよく聞かれるのですが、今は燃えるごみと一緒に集められ、焼却処分されているグリーンバッグですが、このグリーンバッグで回収したものの利活用はいつから始まるのでしょうか。市では、先進地域の情報を集められたり、近隣の自治体との連携を模索されたりしておられますが、なかなか決定打がないようです。
 現在、剪定枝の処理のほうは射水市と南砺市に運びバーク堆肥として利活用されているようですが、運搬に係る課題もあるようです。砺波市として単独で剪定枝や落ち葉等を利活用できる施設を建設するのは、費用対効果の面からも難しい面があります。
 循環型社会の構築に向けて呉西圏域等でこの問題に取り組むことも必要になっており、砺波市としては、昨年の重点事業に関する要望書から屋敷林の保全と循環型社会の構築についてを明記されていますが、今後の剪定枝と落ち葉等の利活用の見通しについて、村井福祉市民部長にお伺いしまして、私の質問を終わります。
○議長(川辺一彦君) 村井福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 現在、本市では、グリーンバッグで回収した剪定枝や落ち葉は燃えるごみとして処理しておりますが、将来的にはバイオマス発電やバーク堆肥としてリサイクルし、地域に還元していく循環型社会の構築へとつなげていきたいと考えております。
 本年7月には、バイオマス発電やバーク堆肥化に取り組んでいる施設の視察研修を関係する部署の職員等で行っており、リサイクル実現に向けた課題を認識したところであります。
 昨日の山本善郎議員の代表質問にもお答えいたしましたが、幾つかの課題があり、現在のところ、具体的な見通しについては御報告できませんが、課題を抱えている県内の関連する自治体や県とも連携し、引き続き県内外の施設や事例の調査研究を進めるなど、屋敷林の保全と循環型社会の実現に向けてしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) この際、換気のため暫時休憩いたします。

 午後 1時26分 休憩

 午後 1時29分 再開

○議長(川辺一彦君) それでは、再開いたします。
 7番 境 欣吾君。
 〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 議長の許可がありましたので、通告に基づき、質問を行います。
 最初に、世界平和統一家庭連合、旧世界基督教統一神霊協会との関わりの問題について質問いたします。
 世界平和統一家庭連合、いわゆる旧統一教会と関連のある団体と政治家や行政との関わりについて報道されています。
 砺波市においても、旧統一教会の関連団体が主催するピースロードの講演を3回されており、また、会長を鴨野 守氏が務める「となみ野を愛し元気にする会」が作成した「利波臣志留志」のDVDが図書館などに寄贈され、DVD作成の過程では、各種の催しでこの会と散村研究会や市内外の歴史に造詣の深い皆さんとの関わりが持たれています。
 鴨野 守氏は、旧統一教会の関連団体、世界平和連合富山県本部の事務局長であり、旧統一教会の元広報局長、世界日報の元編集委員でもあり、また、この会の役員には旧統一教会で重要な役割を果たしていると考えられる人物が名を連ねています。
 市長もテレビのインタビューに答えておられるように、様々な名称、目的の団体をつくり、巧みに市民に接近してくるのが旧統一教会の特徴です。
 しかし、世界平和統一家庭連合、旧統一教会は、反社会的なカルト集団です。悪質な霊感商法や無理な献金で家庭や人生を破壊された悲惨な事例が報道されていますが、その犠牲は今も続いています。全国霊感商法対策弁護士連絡会がまとめた資料によれば、全国にある弁護団の下に寄せられた相談件数は、1987年から2021年まで2万8,236件、被害額は1,181億円で、これに消費者センターが集計した分を合わせると、相談件数は3万4,537件、被害額は1,237億円となるそうです。
 30年以上にわたって被害者の救済に当たってこられた鬼頭正樹弁護士は、十分に機能する窓口でも統計に表れるのは実際の被害の10分の1で、1兆円を超える憲政史上最大の消費者被害と言える。相談件数も重大で34万件の被害、その周りの家族も考えると100万人以上の被害者が、過去に綿々と見えない形で埋まっていると述べておられます。
 霊感商法は2009年頃に相次いで刑事摘発され、協会の田中会長は、以降、コンプライアンスを徹底してきたなどと述べていますが、全国霊感商法対策弁護士連絡会のまとめによれば、2010年から2021年までの期間にも2,875件の被害相談が寄せられており、事態は変わっていません。
 全国霊感商法対策弁護士連絡会に所属する久保内浩嗣弁護士は、カルト団体は正体を隠して若者を勧誘する、スポーツサークルやゴスペル、ヨガのサークル、SDGsや高齢者支援の活動を行う団体もあり、SNSを駆使して近づいてくる、あだ名で呼び合い本名を知らせないとか、成人がいるのに飲酒、喫煙者がいないとか、恋愛の話がない、ほかの人にサークルの話をすることを禁じるなど、違和感を持つことがあったら、自分1人で調べるのは困難なので、信頼できる人に相談してほしいと述べています。
 政界に接近し、影響力を行使しようとする動きも強めています。協会の機関誌「世界家庭」には関連団体の全国祝福家庭総連合の宋(ソン)会長のメッセージが掲載され、そこでは、主要な活動方針の一つとして、議員教育の推進が位置づけられています。国会議員を通して自らの掲げる政策を実現する意向をあからさまにし、その上で、各地での地域集会、家族集会などに地方議員や国会議員を連結させると述べ、政治家とのパイプづくりの重要性を強調しています。
 重要なことは、これだけ問題が取り上げられ、報道されても、この集団はこれまでの活動の間違いを一切認めず、反省していないことです。世界平和統一家庭連合の田中会長や鴨野氏のテレビ取材の場での発言は、自らの活動の正当性を強弁して開き直るものでした。このような集団の活動が広がり、さらなる犠牲を増やすことがあってはならないと考えます。
 そこで、まずお聞きしたいのは、世界平和統一家庭連合、旧統一教会は、反社会的なカルト集団だと考えますが、市長はどのような団体と認識しておられるでしょうか、考えをお聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 世界平和統一家庭連合に関する今回の一連の報道等で、この集団がこれまでに行ってきた、いわゆる霊感商法や半強制的な献金などにより、多くの家庭やその家族、関係する方々の人生が不幸になったという事実が明らかになってきております。また、これらの被害が過去の事実ではなく、令和の時代となった今でも続いているということを重く受け止める必要があり、現在もなお苦しんでいる人々がいることを改めて認識すべきだと考えています。
 この統一教会については、以前は宗教法人として認識をしておりまして、そのような意味では、政教分離の観点からも行政に宗教活動が持ち込まれることのないよう留意はしてきたところであります。
 加えまして、今回の報道等によりまして、私自身、統一教会につながるこの集団が社会や国民に対し多大な被害をもたらし、また、えたいの知れない大きな不安を抱かせているということに対し強い憤りも感じておりまして、いわゆる反社会的な団体であるとの認識を持っており、今後も一切関わるべきではないと考えております。
○議長(川辺一彦君) 境 欣吾君。
 〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 大変心強い答弁だったと思います。ありがとうございます。
 次に要望したいのは、これまで旧統一教会に関連のある団体と砺波市との関わりがどうであったか、経緯を調査して明らかにしていただきたいということです。
 ピースロードの講演やDVD「利波臣志留志」との関わり、富山大学の斉藤正美講師が雑誌「世界」に寄稿しておられる鴨野 守氏の男女共同参画推進員としての活動などが取り沙汰されていますけれども、これらの経緯を調査し、明らかにしていただきたいと思います。
 さらに、統一教会や関連団体に対する認識を庁内で共有していただきたいと思います。DVDの作成段階から旧統一教会との関係を気にかけていたという関わりのあった方の話があったり、ピースロードについての認識がないという課があったりで、この集団に対して一致した考えで対処していることになっていないのではないかと懸念されます。
 反社会的な団体が入り込む隙がないよう、認識をそろえて対応していただきたいと思いますが、考えをお聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) まず、ピースロードの後援につきましては、令和元年7月に実行委員会が副市長を表敬訪問しまして、事業の説明と併せて、市長にも実行委員になってほしいという形で接触してきたことが始まりであります。令和2年から今年度まで市に対し後援名義の申請がありまして、後で分かりましたけれども、形式上は事業内容が後援要件に合致していたということから、後援を許可してきたというところであります。
 もう一つの実行委員への就任については、後援名義は付与したのですけれども、それについての承諾はしていないんですけれども、勝手に名前を書かれているということで、ほかの市長さんたちも同じ扱いだったということで、結構おかしな話だなということになっているんですが、いずれにしても、当方の承諾のないまま勝手にその実行委員については就任したことになっているということであります。現時点では何もやっておりませんけれども、接触もありません。なお、今年度は事業自体が中止となったということですが、令和2年度、令和3年度においては、事業が完了したという報告で副市長を訪問されてはいます。
 また、御指摘の人物が所属する「となみ野を愛し元気にする会」なるグループが、奈良時代の砺波の歴史についてまとめた「利波臣志留志」と題したDVDを令和2年に制作しています。議員も言われましたけれども、奈良時代の歴史や郷土史について詳しい市内の専門家の方や市の教育委員会にも取材が行われていたということであります。
 次に、男女共同参画推進員として活動した経緯につきましては、推進員を公募した際に自ら応募をしてきまして、平成18年度と平成19年度は公募委員という形で、それから平成20年度には地区からの推薦委員として、合わせて3年間の活動実績があります。当時の担当者に加えまして、一緒にやっておられたほかの推進員の市民の方々にもお伺いしましたところ、男女共同参画推進を啓発するための朗読劇への参加ですとか、その台本制作などに携わっていたものの、特に宗教的な活動をしたり、何かしら勧誘的な行為を行う様子はなかったとおっしゃっています。
 なお、このことについては一時、一部の報道機関では、同氏が推進員として影響を及ぼして、あたかも本市の男女共同参画の施策をゆがめたような報道がされておりましたが、その後、当該報道機関ですとか、また、問合せのあったその他の報道機関にも、改めて当時の活動を記録した動画などの資料が残っていましたので提供いたしました。それで確認を求めたところ、内容を十分に確認されて、現在、これらの報道機関では何ら影響がなかったものと改めて判断されておられます。
 このような集団や人物に対する認識について庁内で共有すべきとの御指摘でありますが、庁内の一部の部署において情報を有しておりましても、巧妙に活動内容や宗教的要素を表に出さないようにしてくるような場合には、そのつながりですとか実態把握ができず、問題視できなかったこともあり、これらの点について、結果として認識が不足していたと反省する点もございます。
 今回のこのことを受けまして、これまでにこの集団や人物との関わりがなかったか全庁的に調査を行ったところ、今ほど申し上げた以外に市としての関わりはなく、今後は市民の皆さんに不安を抱かせないためにも、このような集団が行政に入り込むことがないよう、これまで以上に情報の共有に努めながら庁内一丸となって対応してまいりたいと考えております。
 以上です。
○議長(川辺一彦君) 境 欣吾君。
 〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) ありがとうございます。しっかり対応をお願いいたします。
 次に、カルト集団の被害に遭われた方やその御家族、自分の家族が入会させられているのではないかと心配しておられる方などが相談できる窓口をつくって、広報などで知らせていただくことはできないでしょうか。
 入会してしまった方に単純に言い聞かせて退会させようとしても困難なことが多いと聞きます。また、困っておられても表には出しにくいという面もあります。
 被害があった場合には、その救済につながる、心配があった場合には、調査や対処の仕方につながる窓口をつくっていただきたいと思いますが、考えをお聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) これまで被害を受けてこられた方やその家族、また、声を上げることができず、ずっと悩んでおられた被害者の方々は、全国に同じような境遇にあって、悩みを持っている方がいるということを改めて今回のいろいろな報道で認識をいたしたということでございます。
 そこで、専門の相談窓口を設けて広報などで知らせようという提言でございますが、そもそも相談しているという事実さえ知られたくないという相談者のプライバシー保護の観点からも、市民の皆さんに安心して相談いただけるよう、現在、市の相談窓口として、秘密の保持ですとか守秘義務のあります――これは法律ではっきり書いてありますが――市の消費者生活センターへの問合せや、また、市の社会福祉協議会で弁護士によります無料法律相談についてお知らせをしていきたいと考えています。
 また、国においては、世界平和統一家庭連合をめぐる問題で悪質商法などの被害救済を進めるため、9月5日から30日までの間、専用フリーダイヤルによる合同電話相談窓口を開設して問題に対する相談に集中的に対応するとともに、法務省、警察庁、消費者庁など関係省庁に係る全国の既存のそれぞれの相談窓口においても相互に連携して集中的に対応することというふうにされました。このことについても、市のホームページにももう既に掲載してありますが、市民の皆さんへも周知するとともに、引き続き県とも連携をしてまいりたいと考えております。
○議長(川辺一彦君) 境 欣吾君。
 〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) この問題の最後の質問です。
 世界平和統一家庭連合やその関連団体が政治家や行政に接近し、イベントへの参加や後援を求める大きな理由は、お墨つきをもらうということです。市長や市が関与している催しなら安心という思いを市民に与え、この集団が市民の中に影響力を広げやすい環境をつくるということです。結果として、市民の中に犠牲を広げることにつながります。
 世界平和統一家庭連合やその関連団体の活動に今後一切関与しないことを求めるものですが、考えをお聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 今回のように、世界平和ですとか新型コロナウイルス感染症収束などのスローガンを前面に出しての巧妙な活動に対しては、即座に反対ということは難しいものがあります。その上で、このような手口に気づけず、市民福祉や教育、文化及びスポーツの普及向上に寄与するもので公益性のある内容――今回のピースロードなんかはそうなんですが――ということで、当該団体に対して許可を行ってきたという事実があったことは反省すべき点だと認識をしております。
 今後は、この集団との関連が疑われる団体に対する補助金の交付ですとか、後援名義の使用許可、また、ボランティア団体としての活動申出に対しては、先ほどもありましたが、庁内アンテナを高くして、事業内容が一見制度の趣旨に合致する場合でも、市の行政機関や市教育委員会への関与を一切認めないということで、市民の皆さんが不安を抱くことのないよう努めてまいりたいと思います。そういった意味で、今後一切の関わりは持たないというふうに考えております。
○議長(川辺一彦君) 境 欣吾君。
 〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 次に、大項目の2番目、庄川水記念公園再整備に関わることについて質問をいたします。
 さきの議会で、庄川美術館と水資料館を修繕して使うのと解体するのに要する費用はどれほどと見積もっているかを尋ねた際、一般社団法人自治総合センターの公共施設及びインフラ資産の更新に係る費用に簡便に推計する方法に関する調査研究に基づき試算している。金額は述べられないが、施設維持に係る費用のほうが大きくなるとの試算であるとの答弁でした。このことについてもう少し聞かせていただきたいと思います。
 先日、建築設計をされていた方や施設の水漏れ対策を行っておられる方に同行していただき、庄川美術館を訪ね、雨漏りの指摘の箇所を見させていただきました。屋上にも上がって拝見させていただきましたが、区画によっては30センチメートルほどにも水がたまってプールのようになっているところもありました。雨漏り箇所のちょうど上に当たるところもそういうふうになっていまして、排水溝にたまっているごみをよけると水は勢いよく排出されてきました。このことが雨漏りの原因でないかというのが、同行された方の感想です。この施設の構造から、特別に維持していくのに経費がかかると思われるかと聞きましたが、他の施設と特段に変わらないのではないかとのことでした。
 そこでお聞きしたいのですが、紹介のあった自治総合センターのシステムでは、どのような条件設定で試算を行われたのでしょうか。大規模改修を含む施設の維持とありますが、どのような改修を想定されたのでしょうか。大規模な改修の内容を教えてください。また、どのくらいの維持期間を想定されるのでしょうか。施設の耐用年数までなのか、さらに20年、50年と使い続けることを想定されたのでしょうか、教えてください。森田教育委員会事務局長に答弁をお願いします。
○議長(川辺一彦君) 森田教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) これまで、修繕、解体に要する費用については、大規模改修費の見積りが概算であること、また、資機材高騰の影響、修繕工法等が未確定であることから、数字が独り歩きするとの考えで具体的な数字の公表を差し控えてまいりました。
 しかしながら、一部の方には、施設を改修しそのまま残すほうが解体するより経費的に安くなるため数字を公表しないのではないかとの誤解が見られることから、今回、それぞれを対比した数字をお示しするものであります。
 そこで、2つの施設を廃止、解体した費用と大規模改修し10年間存続した場合の費用の比較については、2つの施設を同時に廃止、解体した場合、解体費が9,200万円、作品移転費につきましては、庄川美術館分が5,170万円、水資料館分が300万円、施設跡地を芝生広場に造成する費用として約1億円を見込み、2施設の廃止・解体費として2億4,670万円を算出しております。なお、解体費につきましては、現在計上していますが、改修し存続した場合もいずれ解体費は必要となります。
 次に、2つの施設を令和6年度以降に改修し10年間存続した場合では、庄川美術館では、指定管理料が6,298万円、大規模改修費が2億6,063万円で、庄川美術館の合計額3億2,361万円を算出しております。水資料館では、指定管理料が2,171万円、大規模改修費が3億748万円で、水資料館の合計額3億2,919万円を算出しており、2施設を存続させる費用は6億5,280万円となりました。
 なお、大規模改修に係る将来費用の算出単価につきましては、自治総合センターの公共施設及びインフラ資産の更新に係る費用を簡便に推計する方法に関する調査研究に基づき算定しております。
 更新費用につきましては、公共施設等の建築物の種類ごとに、同じ建物を新たに建て直した場合に要する費用の6割を大規模改修の費用とする想定として設定されております。
 したがって、大規模改修を具体的に想定したものではなく、外壁であるとか給排水、電気工事などの具体的な工事内容の想定ではないもので、社会教育系の施設では、施設を建て替えた場合、平方メートル当たり40万円の単価となり、その6割、25万円で大規模改修の費用を算出したものであります。
 令和6年度以降、2つの施設を10年間存続させるには、最低6億5,000万円以上の経費が見込まれ、その後も維持管理に相当の費用が将来負担として必要となることを御理解いただきたいと思います。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 欣吾君。
 〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 説明ありがとうございました。
 次に、市民の要望にどのように向き合うのかという、市の姿勢について質問したいと思います。
 先日、庄川美術館・水資料館を活かす会の皆さんが集めた署名を提出し、要望の趣旨を聞いていただきたいとの申入れがなされました。市議会には懇切な対応をしていただきましたが、市側はこれを拒否するという前代未聞の出来事がありました。拒否する理由は、既にこの5月議会で答弁したとおりということで他の説明はありませんでした。
 このように、一方的で乱暴なやり方で活かす会に託された要望を門前払いにするというのは、民主的な市政運営を目指すのであれば、あってはならないことではないでしょうか。活かす会に寄せられた1,500名を超える方の署名や手紙に記して寄せられた声は、賛同を強要して集めたものではありません。施設の存続を真剣に願い、思いを寄せておられる方々がおられるということを理解していただきたいのです。
 かつて、インフルエンザの予防接種に補助をしてほしいと要望する方々が運動に取り組まれ、集めた署名を市当局と議会に提出される場に臨んだことがありますが、その際には、担当課からも職員に来ていただき、丁寧な対応をしていただきました。代表者は誰かとの問合せや文書や署名に不備があるなどといった指摘もなく、ストレートに声を聞いていただけたと、その場に臨んだ方から喜びの感想が語られていました。
 庄川美術館・水資料館を活かす会の皆さんにも同じように対応していただきたいのです。この会の事務局や呼びかけ人の中に明らかに反社会的な活動をしている者がいるというのであれば、警戒されることは理解できますが、そうではありません。想定したのとは違うところから意見が寄せられたとしても耳を傾けるべきではないでしょうか。聞くべき意見は既に聞いて結論を出したのだから、今さら出した結論に異を唱えるような要望は聞く必要がないとして署名の受け取りまで拒否するというのは、民主的であるべき市政の在り方として間違っているのではないでしょうか。問答無用と門戸を閉ざすのではなく、様々な声に耳を傾ける市政であってほしいと思います。
 再度、庄川美術館・水資料館を活かす会からの申入れがあれば、署名を受け取り、話を聞く場を設けていただきたいと思いますが、考えをお聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) まず、最初にお断りをしておきますけれども、これまでも要望の趣旨が市の意向と合うかどうかにかかわらず、要望の趣旨自体が明確であり、正確な事実に基づく署名についてはきちんと受け付けております。
 例えば、これまで境 欣吾議員が関係している要望として、駅前広場・南口駐車場の料金1時間無料を求める要望というものと、先ほど紹介ありました子供のインフルエンザ予防接種に補助を求める要望があります。これらの要望については、添付されていた署名簿の一部に同一筆跡と思われる不適切なものもありましたけれども、要望の趣旨自体は明確、それから誤った事実確認に基づく署名活動ではない、例えば、駐車料金を幾ら上げますということについては間違ったことをおっしゃってなくて、いつからこう上げたいということを言っていますよ、それに対しての意見だということでありましたので、そういったことで受付をしているということでございます。何でもかんでも気に入らないものは受け取らないというようなのは、印象操作の発言だと思います。
 そのうち、駐車場の件についての要望は、単に負担回避を求めるもので受け入れられるものではなくて、当初計画どおり議会の議決を経て料金体系の設定を行ったものであり、その後も利用者の理解も進み、特段の問題もなく、想定どおりの円滑な利用につながっております。
 また、子供のインフルエンザ予防接種の件につきましては、保護者からの要望もあり、若い世代の負担軽減の観点等から実施に踏み切り、要望の趣旨も踏まえて、現在、中学生まで補助していることは御承知のとおりです。
 一方、今回の要望については、署名活動開始から間もない5月に、当時は署名活動グループの窓口とおっしゃっていましたが、水越久男氏、この方は、その後いつの間にか事務局長となったようでございますけれども、その水越氏に対して市では問題点を再三指摘していたにもかかわらず、仲間と相談すると言うのみで何らの対応もなく、その後一方的にこの不適切に集めた署名を含む署名簿を受け取れという対応をされたものです。
 さきの6月定例会でも明確にお答えしているように、署名を求める際に使われているチラシの内容が事実と違うところがあること、例えば、地域や美術関係者の皆さんからの御意見、これは御意見を聞いたときにもいただいたものなんですが、収蔵品の多くを公園内や多くの人が立ち寄る施設に展示するということにしているのに対して、美術館の収蔵品のほとんどがお蔵入りになるとの記述があります。こういったことをはじめ、幾つもの全く事実と反する思い込みだけでの内容となっています。これは何度も指摘しておりますので、改めてまた申し上げませんが、ということでございます。
 そのほかにも、チラシの中に賛同者として名前が掲載されている方からは、掲載そのものに同意していない、とても戸惑っているとの声もお聞きしています。一体どのようにして掲載の同意を得たんでしょうか。
 また、市への署名提出による要望自体についても、そもそも自分は代表者を受けていないということも言われていた方を勝手に代表者として、きちんとその了解を得ずに要望を提出しようとしたり、その要望への出席を断られたその代表者の代わりに副代表者として、砺波市民でもなく、市美術協会員でもなく、美術館友の会員でもない方、先ほど話題になりましたピースロードの活動に作品を提供されるなど積極的に活動されている南砺市の方ですが、その方に依頼して要望書を提出されるなど、その場しのぎの不誠実なやり方と言わざるを得ません。
 また、署名集めの手法も再三指摘していたにもかかわらず、一体誰が責任を持って集めているのか分からないまま続けられており、また、十分な本人への説明がないまま署名を集められたという話も聞こえてきます。中でも、特にひどいケースとして指摘したいのは、よりによって市職員の留守中の自宅に名も名乗らず訪問し、高齢である母親に庄川の施設がなくなるから、とにかく署名してほしいというようなことを言って署名を集め、耳の少し遠いそのお母さんはよく分からないままに、本人の名前じゃないですよ、職員の名前をさせられたという申出がありました。
 このほか、署名の中にはどのように書かせたのか、子供の名前もあるというふうにも聞いています。これらは氷山の一角かもしれません。これでは本当に署名した人の意思なのかどうか。境 欣吾議員が1,500人と言われる署名の中身は、全てとは言いませんが、到底信用できませんし、これらは単に数合わせの行為としか言いようがありません。
 念のために申し上げますが、当方は署名を受け取っておりませんので、これらの情報は名前を使われた本人からの苦情であり、本来は署名グループの方々に伝えられるべきものです。境 欣吾議員は賛同を強要して集めたものではないとのことですが、この一例だけでもずさんなものであることは明白です。
 こうした不適切な手法は、平成30年9月議会で、先ほども紹介しました駅前広場・南口駐車場の料金1時間無料を求める要望に関して、境 欣吾議員が反対討論をされたときにも、自らの主張に多くの支持があるように見せたかったのでしょうか、要望もしていない駅前商店や観光協会も反対しているというような事実と全く違う発言をされ、その発言の誤りを指摘された結果、市議会本会議で公式に謝罪され、議事録にも残っています。今回の署名活動の手法は、以前のこういったやり方と通じるものがあり、全く変わっていません。
 こうしたことから、事実と違うチラシを基に、本人の意思の確認も不適切である今回のずさんな署名活動を基にした要望については受け取れるものではないということです。
 なお、確認の意味で申し上げますが、今後も従来どおり、境 欣吾議員の言葉を借りれば、当局の意に沿うかどうかというような要望の趣旨にかかわらず、正確な内容で、かつ、要望者の意思が明確に示された要望であれば、これまでと同様に要望を受け付けるという姿勢は変わりませんので、念のために申し上げたいと思います。
○議長(川辺一彦君) 境 欣吾君。
 〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 今の答弁についてですけれども、実際に署名を受け取る前に活動のありようを見ていて、声を聞くべき団体ではないということで門前払いをされるということが、市政として問題ではないですかということを申し上げているんです。先ほども言いましたけれども、明らかに反社会的な、いわゆる近づけてはいけない団体が行っている、そういう活動であるならば、そのことをきちんと指摘をし、警戒をされるというのは理解できますけれども、初めからそういうふうな、言わば、市長から見ればそういうふうに見える運動かもしれませんが、運動を一生懸命やっている側から見れば、また景色が違うわけです。話合いの場を設けるというふうなことをぜひ考えていただきたいと思います。
 次の質問に行きます。
○議長(川辺一彦君) そうしてください。
○7番(境 欣吾君) さきの6月議会でいただいた市長答弁の中でどうしても気にかかる点がありましたので、問題と考えることを申し上げ、見解をお聞かせいただきたいと思います。
 市長は答弁の中で、署名をした人たちからは、頼まれたから何となく応じたが、説明を聞いたら、当局の計画どおりに進めてほしいと言っておられたとか、呼びかけ人とされる方からはコメントを求められたが、どんなふうに利用されるかの説明もなく、今は困惑をしていると言っておられるなどと述べておられますが、これは、署名をした方や呼びかけ人になっていただいた方を当局が真意をただしに尋ねられたということではないでしょうか。これは重大なことです。うかつに役を引き受けたり、署名をしたりしたが、当局から問いただされるかもしれないと身構え、萎縮させることにつながるのではありませんか。
 活かす会の呼びかけ人になっていただいた方には、いずれも署名活動についてしっかり説明をし、了解をいただいていると聞いています。当局から尋ねていくということが、尋ねられた方々には大きな圧力になるということを自覚すべきだと考えます。その圧力で揺れる意思表示を捉えて、いいかげんな取組などといって切り捨てるのは、言うことを聞かせる市政になってしまうのではないでしょうか。忖度せずに自由に意見が述べられる環境こそが大切なのではないでしょうか。当局の意に沿わぬ署名をしたり、意に沿わぬ活動に賛意を示した方に直接真意をただすなどということはやってはならないことだと考えますが、見解を伺います。
○議長(川辺一彦君) 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 答弁の前に先ほどの発言でちょっと気になることがあります。
 最初から門前払いしていたような言い方ですが、先ほども言いましたように、答弁をちゃんと聞いてください。5月にちゃんとそういうような課題がありますよ、ちゃんとやってくださいということを水越久男さんに言いました。それを何もしていないということについての責任はないのか、それから、頑張っていれば何をやってもいいのか、そういうふうに聞こえました。
 さて、今回の署名活動については、事実と違う内容が記載されたチラシにより行われたことから、市民の皆さんに対して正確な情報を提供することは、市としては当然のことでありまして、真意をただしたり、圧力をかけるということは全く当てはまらず、的外れな発言だと思います。
 先ほども言いましたけれども、市の担当者が代表者とさせられている方に確認しますと、自分は受けた覚えはないと断言されました。代表者の方に確認するのも駄目なんでしょうかね。その後、このことを市から指摘されたので、署名活動グループは慌ててその方を訪問されまして、どのように説得されたかは分かりませんけれども、代表者として認め印を、言わば後づけで何とかもらってきたというのが実態ではないでしょうか。
 そもそも境 欣吾議員自身も代表者の確認がされていませんよというお話をしたところ、かなり驚いておられたということですから、いかにずさんな話かは推して知るべしではないですか。
 署名活動グループの人が急遽押しかけて、その方に代表を要請した行為は高圧的ではないのでしょうか。いずれにせよ、この方は、要望や記者会見の現場には結局出席されておりませんので、果たして正常な状態で判断されたのか甚だ疑問であります。署名活動グループが説得に行くのはよくて、市が確認に行くのは駄目というのは、典型的な二重規範、ダブルスタンダードと言わざるを得ません。
 8月24日の市長記者会見の中で、先ほども指摘しました庄川地区の方から、家族がよく話を聞かないまま当人以外の名で署名したとの話があることを聞いた記者の方が、その署名活動グループの水越久男事務局長に確認したところ、水越さんは、本人に署名してもらう方針で活動しているので調査すると答えているという記事があるようですが、いまだ調査結果について一切の説明はないようです。
 強権的な手法との指摘については、先ほどから述べているように、これまでも内容が市の方針と合う合わないを問わず、適切に行われている要望については、先ほどちょっと同一筆跡があるとかいろいろありましたが、少々は目をつぶってでも受け付けてきており、その指摘には当たりません。
 境 欣吾議員が加わっている、または支援されているグループがこれまで行ってきている署名活動や代表者への依頼の手法のほうが、常識的な市民活動を逸脱しているように感じざるを得ません。境 欣吾議員が署名活動についてしっかり説明し、了解をいただいていると言いながら、揺れる意思表示などと曖昧な状況を自ら言うのは、そもそも論理矛盾ではないでしょうか。やはり署名活動の手法に問題があったと自覚されているのではないでしょうか。不思議な話であります。
 忖度せずに自由に意見が述べられる環境と言われるのであれば、本人の意思に関係なく、誰かに勝手に名前を書かれるようなことのない、正しく意思が示すことができることをまず大切にしてもらいたいものです。
 改めて、今まで当方から指摘している一連の行為を、言わば棚に上げられて、自分たちが正しいという都合のよい主張することこそ、何度も言いますが、二重規範、ダブルスタンダードで高圧的な行為ではないのか、改めて考えていただきたいと思います。当方の指摘に対し、実態を確認して真摯に答えることがまず大切ではないでしょうか。そういったことも一切せず、論点をすり替えるような発言は、大変残念なものとしか思えません。
○議長(川辺一彦君) 境 欣吾君。
 〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 市民の運動をそういうふうにしか捉えてもらえないことは大変残念だと思います。
 質問を終わります。
○議長(川辺一彦君) 以上で、通告による質問並びに質疑は終わりました。
 これをもって、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を終結いたします。

             議案の常任委員会付託
○議長(川辺一彦君) ただいま議題となっております議案第46号 令和4年度砺波市一般会計補正予算(第4号)から議案第55号 令和3年度砺波市下水道事業会計未処分利益剰余金の処分についてまで、及び認定第1号 令和3年度砺波市一般会計歳入歳出決算認定についてから認定第9号 令和3年度砺波市病院事業会計決算認定についてまでは、会議規則第37条第1項の規定により、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会及び決算特別委員会に付託いたします。

○議長(川辺一彦君) 以上をもって、本日の日程は全て終了いたしました。
 次に、議会の日程を申し上げます。
 明9月7日は産業建設常任委員会を、8日は民生病院常任委員会を、9日は総務文教常任委員会をそれぞれ開催し、付託議案等の審査を行います。
 お諮りいたします。明9月7日から9月12日までの間、議案審査等のため本会議を休会いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(川辺一彦君) 御異議なしと認めます。よって、明9月7日から9月12日までの間は、議案審査等のため本会議を休会することに決しました。
 なお、次回の本会議は、9月13日午後2時から再開いたします。
 本日はこれをもちまして散会いたします。
 どうも御苦労さまでした。

 午後 2時17分 閉議