令和4年12月 産業建設常任委員会 定例会 本文

1.会議の経過
 午前10時00分 開会

(12月定例会付託案件の審査)
○島崎委員長 ただいまから産業建設常任委員会を開催いたします。
 本定例会において当委員会に付託されましたのは、案件6件であります。
 これより、議案第62号 令和4年度砺波市一般会計補正予算(第6号)所管部分外5件について審査をいたします。
 なお、議案に対する当局説明につきましては、議案説明会において説明を受けておりますので、付託案件に対する質疑から始めます。
 それでは、発言される方はどうぞ。
 境委員。
○境委員 道路交通安全施設整備事業費のいわゆる照明灯のLED化、これらいわゆる事業費の財源を一般財源から地方債に組み替えるというふうな提案がありました。これに関わってちょっと質問をさせていただきます。
 本来は、当初予算のときに聞くべき中身も含まれるかと思いますけれども、まずこの照明灯と言われるものは、一般に私たちが防犯灯などでなじんでいるものとは違うというふうに聞いているんですが、そこをちょっと説明していただけますか。
○島崎委員長 菊池土木課長。
○菊池土木課長 一般的な道路照明とはどういうものかということだと思うんですけれども、道路照明につきましては道路の交差点であるとか、そういう暗いところを交通の支障にならないように照らすということで、照度と言って明るさを高めるというような施設でございます。
 一般的に防犯灯、40ワット程度、20ワットとか40ワットが防犯灯と言われているんですけれども、それに比べまして道路照明灯につきましては200ワットから400ワットとか、そういう割と高いワット数のものでございます。
○島崎委員長 境委員。
○境委員 そういう照明灯が必要な箇所というのは、国道や県道や市道や、いろいろな場所にあるというふうに思うんですが、砺波市が管轄をする照明灯というのはどういう範疇に入って、どれくらいの箇所があるのか教えていただけますか。
○島崎委員長 菊池土木課長。
○菊池土木課長 市が管轄するものにつきましては、当然、国道とか県道とかの交差点につきましては、国道が道路照明施設を設けていますけれども、市道との交差点であるとかあるいは、トンネルはございませんけれども、橋とか、そういうようなところに照明灯を砺波市では設置しておりまして、市内全域で大体160基ございます。
○島崎委員長 境委員。
○境委員 これを順次LED化していくというふうな計画で進めておられると思いますが、年度ごとに何か所、どこというふうなことを計画して予算を組んでおられるんだと思うんですが、それでよろしいですか。
○島崎委員長 菊池土木課長。
○菊池土木課長 計画的にということで、これは議会のほうでも御説明1回させていただいてございますけれども、10年に1回、施設を点検しておりまして、1サイクルとしていまして、それに基づきまして支柱とか灯具、そういうものが危険といいますか老朽化しているものについて随時更新しておりまして、今年度については4基の更新をしておりますし、昨年度、令和3年度につきましても4基ということでございまして、これまで平成25年度から更新が必要なところについて随時計画的に更新しておりまして、これまで34基の更新を行っております。
○島崎委員長 境委員。
○境委員 それで、今年やるところを当初予算で計画をされたんだと思うんですが、これを地方債に切り替えるというのは、どういう意味で提案されているのか教えてください。
○島崎委員長 菊池土木課長。
○菊池土木課長 こちらについては組替えということでございまして、当初これは社会資本整備総合交付金事業という交付金事業を、国費を入れているんですけれども、その残りにつきましては一般財源で予定しておりましたけれども、こちらにつきましては起債の借入れを所管します財政課のほうで県との協議によりまして、起債、地方債の借入れの協議が整いましたので、こちらを補正により組み替えるということでございます。
○島崎委員長 境委員。
○境委員 そういう、いわゆる残りの部分について交付税措置がなされるというのは、年度当初には確定していないので一般財源で組むということでしょうか。
○島崎委員長 菊池土木課長。
○菊池土木課長 そのとおりでございます。
○島崎委員長 境委員。
○境委員 このタイミングというか、12月補正で組まれてくるというのは、いわゆる有利な交付税措置を受けられるタイミングを待って執行されたということなんでしょうか。いわゆる工事の時期が年度を随分経過して、今、補正に上がってきているというのはどういう意味なのかなということです。
○島崎委員長 菊池土木課長。
○菊池土木課長 こちらにつきましては、今、発注したからというものではございませんで、既に9月にはもう発注しているんですけれども、今、先ほども申し上げましたとおり、県との起債の借入れの協議が整ったというタイミングであるからということでございます。
○島崎委員長 山本委員。
○山本委員 砺波チューリップ公園再整備事業費についてお伺いします。
 からくり人形の施設をあずまやに変更するということですが、この予算の内訳はからくり人形の撤去費及びベンチの整備でこの程度かかるという解釈でよろしいでしょうか。
○島崎委員長 江上都市整備課長。
○江上都市整備課長 おっしゃるとおり、本予算に計上しておりますのは、からくり人形の一時移設費用及びベンチとしての休憩施設整備費用でございます。
○島崎委員長 山本委員。
○山本委員 休憩施設ということで、非常にいい空間になるんじゃないかなというふうに思いますが、このエリアをどんな空間に今後していきたいかということについてお伺いします。
○島崎委員長 江上都市整備課長。
○江上都市整備課長 今回、からくり人形の空間を休憩施設に改修するということで、まずどういったような整備を行うかということについて若干お話しさせていただきますと、今現在、からくり人形が置いてありますスペースは、4本の柱の内側にからくり人形が置いてありまして、その柱同士をガラスで覆ってあるような格好になっているところでございます。
 この4本の柱につきましては外部の建築士にも見ていただいたんですけど、恐らく屋根を支える柱の一部となっているということで、撤去はまず難しいというような状況の中で、この柱4本を生かしながらどういったふうにベンチを配置できるかということを考えております。
 今回考えておりますのは、その4本の柱の内側に板を引きまして、2メートル四方ぐらいの小上がり的な広めのベンチにすることで、ゆったりと大きな荷物とかも置きながら、小さいお子さんがいる親御さんでも、大きな荷物があって何か広げたりする必要がある場合などにも利用できるような、ゆったりとした空間になるように整備を進めていきたいと考えております。
○島崎委員長 山本委員。
○山本委員 非常に分かりやすい説明であったと思います。
 今回、このように休憩小屋を造るわけなんですが、市民の一部からは砺波チューリップ公園自体にもうちょっとベンチが欲しいという声も聞かれますが、この新たなベンチの設置について、今後の計画は何か考えておられますか。
○島崎委員長 江上都市整備課長。
○江上都市整備課長 ベンチにつきましては、休憩施設に関する御要望も多いことから、これまでもいろいろ整備はしてきているところでございます。
 例えば、これまでやっぱり老朽化したベンチの更新ですとか、昨年もふわふわドームの周りにベンチ5基ですとか、あずまやの下にベンチを設置したりなど進めてきているところでございます。
 今後につきましても、今現在、南門周辺の再整備の計画を今進めているところでございまして、その中で、例えば遊具広場ですとか、芝生広場の中で、ベンチもしくは屋根つきの休憩施設につきましても適切に配置していきたいというふうに考えております。
○島崎委員長 林委員。
○林委員 私からは議案第74号 指定管理者の指定について、施設、夢の平コスモス荘、砺波市夢の平ペアリフト及び夢の平公園、指定管理委託についてお伺いします。
 まず、経営が大変厳しい中、指定管理期間を3年間とした根拠をお聞かせください。
○島崎委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 指定管理を3年と設定した根拠につきましては、大きく分けまして2点ございます。
 まず、1点目としましては、今、指定管理を受けている五谷観光企業組合、こちらの組織におきましては、新型コロナウイルス感染症などの影響や、これまで中心的にリーダーとして担ってきた組合員が亡くなられたり不在になったということもありまして、組合の中での組合員の高齢化、後継者などの問題を抱えているということもございます。
 そこで、コスモス荘の今回新たな指定管理の更新につきましては、5年受けることについては不安があると、負担が大きいというような地元の組合さんからのお申出があったことがまず1点であります。
 それから2つ目につきましては、市のほうとしましては指定管理者を導入する方針としまして、指定管理の期間につきましては施設の目的、そしてその実状に応じたことを勘案して、最も適正な、適した期間に設定するというふうに決めております。
 そこで、先ほど申し上げましたとおり、地元の五谷観光企業組合さんの申入れを尊重いたしまして、大変厳しい状況であるということでありますけれども、短期的な経営の改善を図るということで、3年が適当であるというふうに判断したものでございます。
○島崎委員長 林委員。
○林委員 五谷観光企業組合さんからの要望もあり、そのように設定されたとお聞きしましたが、私などは改革、改善が必要な場合、もう少し中期的に見ることも必要だったのかなと思うのですが、それを五谷観光企業組合さんがそう言われるのであれば致し方ないところがあるのかなと考えます。
 今後、どのように改革、改善を進められていくのか、どのようにお考えであるか、その筋道をお聞かせください。
○島崎委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 今後3年間の指定管理を受けていただいて経営改善を図るという具体的な内容につきましては、これも大きく分けまして3点ございます。
 まず1点目については、人材の強化、人の強化を図らなければならないということで、先般の11月の補正におきまして、地域おこし協力隊ということで、新たな人材を雇用したいということで補正を組ませていただいております。
 この地域おこし協力隊につきましては、副支配人として努めていただくということで、今、募集を早速始めているところでございます。
 11月には既に東京等へ行きまして、新たな人材確保に向けてのアクションを起こしているところでございます。
 それから2つ目でございます。
 2つ目につきましては、経営改善のPT(プロジェクトチーム)の会議を設置するということでございまして、具体的にできることが、この経営改善につきましては待ったなし、早急に改善しなくてはいけないということから、すぐにできることを検討してまいりたいと、確実に実施できることを検討していきたいというふうに考えておりまして、メンバーの中には観光協会であるとか、ホテル、旅館、そういったホテル経営を行っている旅館組合のメンバーがアドバイザーとして加わっていただくなどして、その会議を設けていきたいというふうに考えております。
 それから3点目でございますが、集客の向上の企画、そして営業の強化ということで、現在、新型コロナウイルス感染症の影響もありまして、集客がなかなか望めないところもございますけれども、これまで利用していただいた方をまた再度利用として、リピーターの利用をまた呼び戻すとか、営業力の強化というようなことを図っていきたいということを考えているところでございます。
 中長期的なビジョンとしましては、非常に大事なことでございますので、コロナ禍ではありますけれども、時間をかけての改善はちょっと余裕がないので、目の前のことから早急に課題解決について取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○島崎委員長 林委員。
○林委員 今ほどのお話の中にもありましたが、地域おこし協力隊を募集して、ここで即戦力となって働いていただく方を見つけることはなかなか至難の業なのではないかなと思いますが、御尽力いただき、そのような対象者を見つけていただき、ぜひともこの健全経営がなされるように、今後もアドバイス及び監視をいただきたいと思います。
○島崎委員長 山森委員。
○山森委員 関連してもう少しやりたいなと思っています。
 議案第74号には賛成する立場であります。
 まず、期間の話が出ました。僕は逆に林さんにどうこうということは一つもないんですが、やっぱり3年という緊張感のある中で、ぜひとも臨んでいただきたいというふうに考えております。これはこの辺でいいと思います。
 今、地域おこし協力隊の方を募集して、実際の業務、大変重要な位置に就かれるということを期待しておられるということなんですが、それはそれでいいと思うんです。
 それで、この間、実を言うと、砺波市の観光協会、それから庄川町の観光協同組合と意見交換する場面がありました。同一市内に2つの目的を同じくする協会なんですけれども、ばらばらに活動しているんじゃないかなというふうに思いまして、やっぱり統一したというか、どこかに柱、重なっていてもいいんじゃないかなと思いました。
 そこで、ちょっと関連してなんですけど、コスモス荘は地域おこしの事業には間違いないんですが、業務の内容はやっぱりサービス業だと思うんです。砺波市の中でも旅館だとか温泉という中で、接客だとかいろんな形でサービスに精通したところがあるわけです。そことコスモス荘の交流というか、お勉強会をしていただいて、さらなる経営の強化を図ることも一策でないかなと思うんです。
 その辺のことをどのようにお考えなのか、よりちょっと具体的になりましたけど、その辺のお話を聞きたいと思っております。
○島崎委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 先ほどもちょっと申し上げましたけれども、具体的な改善策としまして、経営改善のPTという会議を設けさせていただくということで、そのメンバーに、今ほど申し上げられました観光協会さんであるとか、ホテル、旅館組合のいろんな経験を持った方、そして幅広いネットワークを持っていらっしゃる方々も加わっていただきまして、そういった方からのアドバイスを受けるなり、どういった手法がいいのかということも含めて経営改善の中に取り込んで進めていきたいなというふうに考えているところでございます。
○島崎委員長 山森委員。
○山森委員 大変すばらしいことだなと思いますし、ぜひともそれを実施していただいて、具現化していただいて、効果を発揮していただきたいと思っております。
○島崎委員長 山本委員。
○山本委員 それでは、市道路線の認定及び廃止についてお伺いしたいと思います。
 まず、単純な質問ですが、今回農道のうち、およそ何メートルが市道になるのかお伺いします。
○島崎委員長 菊池土木課長。
○菊池土木課長 農道につきましては約310メートルが市道となるものでございます。
○島崎委員長 山本委員。
○山本委員 次ですが、この農道を市道にする理由、そして市と恐らく地元とも協議されたと思いますが、市と地元の双方の利点はどのように考えておられますか。
○島崎委員長 菊池土木課長。
○菊池土木課長 まず、農道を市道にする理由につきましては、太田工業団地のサンエツ金属株式会社の庄川第2堤防を挟んで西側になるんですけれども、そちらのほうでサンエツ金属株式会社さんが工場拡張の開発行為を予定されておられます。そこでその開発行為予定地内にあります市道の五郎丸太田線と言うんですけれども、その市道の一部を工場の敷地として一体利用したいという申出がございまして、関係機関、土地改良区や地元自治会、工業団地さんなどと協議の結果、南側に位置します農道を代替として市道とするものでございます。これが理由でございます。
 2点目の利点ということだったと思いますが、そちらにつきましては砺波市を南北に走っております主要地方道高岡庄川線、庄川から太田工業団地の西側になる県道になるんですけれども、そちらのほうから太田工業団地の中にございます太田工業団地線という市道がございますけれども、そちらのほうへアクセスする予定でございまして、そちらのほうのアクセスが向上するという点が、市としましても、地元といたしましても利点になると考えております。
○島崎委員長 ほかにありますか。
 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○島崎委員長 ないようでありますので、付託案件に対する質疑を終結いたします。
 これより付託案件を採決いたします。
 ただいま議題となっております議案第62号、議案第65号、議案第66号及び議案第74号から議案第76号、以上6件を一括して採決いたします。これに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○島崎委員長 御異議なしと認めます。
 お諮りいたします。議案第62号 令和4年度砺波市一般会計補正予算(第6号)所管部分、議案第65号 令和4年度砺波市水道事業会計補正予算(第1号)、議案第66号 令和4年度砺波市下水道事業会計補正予算(第1号)、議案第74号 指定管理者の指定について、議案第75号 指定管理者の指定について、議案第76号 市道路線の認定及び廃止について、以上6件について、原案のとおり可決とすることに賛成の諸君の挙手を求めます。
 〔賛成者挙手〕
○島崎委員長 挙手全員であります。よって、6件の付託案件は原案のとおり可決することに決しました。
 以上で、付託されました案件の審査を終了いたします。
 なお、要望が1件提出されております。
 富山県木材組合連合会会長米澤政幸氏外4名から要望書(公共施設等における木材の利用促進について)が提出されておりますので、御報告いたします。

(市政一般における本委員会の所管事項について)
○島崎委員長 次に、その他といたしまして、市政一般における本委員会の所管事項について、質疑、御意見等はございませんか。
 境委員。
○境委員 公益財団法人砺波市農業公社の問題について、質問をしたいと思います。
 さきの全員協議会で説明があったとおり、実施をされていた各事業が主であった、いわゆる農地の賃貸事業、これが県のほうに移行をするということであったり、いわゆる簿記講座の開催だとか、コシヒカリオーナー制度の問題だとか、それぞれが引き受けてというか、明らかになったりあるいはその事業そのものをなくすということであったりということで、公益財団法人砺波市農業公社が実質的に担う事業がなくなるということで解散を決するということだったかと思います。
 それでまず、この間やってこられた事業で、この事業を行うことによって目標とされていたこと、目的としてこられたことがちゃんと達成されてきたかどうかということについて、どのように総括をしておられるかなということをお聞きしたいんです。
 先日の一般質問で小西議員からもありました、いわゆる耕作放棄地です。都市部でもなかなか解決がつかないという問題があるということも指摘をしておられましたけれども、そういった問題がきちんと見通しが立っているのかどうかということもありますし、もともと農地集積を行うことによって経営の効率化を図って、農業に活路を開くということも目標とされていたと思うのですけれども、そういうことが達成をされてきたというふうに総括をしておられるのか、その辺をお聞きしたいと思います。
○島崎委員長 この件につきましては、事前に当局には一般質問で小西議員が質問されましたので、その答弁を聞いてから質問したいということを事前に申し上げておりますので、よろしくお願いいたします。
 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 公益財団法人砺波市農業公社につきましては今ほど委員が申し上げましたように、全員協議会で粗々これまで取り組んできた内容、そして解散までに至る経緯について説明させていただいたところでございます。
 公益財団法人砺波市農業公社は平成13年の4月から設立されまして、現在に至っていると。
 課題となる目的を十分果たしてきたかということなんですけれども、事業10項目ある中で、それぞれ一つ一つ説明はいたしませんけれども、米の分野ではコシヒカリなどの砺波市の特別栽培米ということのPR、そういった活動は十分果たしてきましたし、ただ、今ほど申し上げられました農地の放棄地、市街地であるとか中山間、こういったことの問題につきましては、公益財団法人砺波市農業公社だけではなくて、国のほうで新たに政策としてつくられました農地中間管理機構、こういったところを今後もっともっと進めていかなくてはならないということで、現在、農地の集積につきましては、砺波市76.3%の集積が進んでいるところであります。
 十分その辺につきましては、各地域の皆さん、農業委員さんをはじめ、農業者の皆さんが努力されて農地の集積、土地改良事業の進められることに併せてそういったことも効率的に進められてきたという実績もございます。
 そういった中で、公益財団法人砺波市農業公社ではそういった集積の一部を担ってきたということでありますが、そういったところは今後も引き続いてやらなくてはいけないんですけれども、公益財団法人砺波市農業公社がなくなっても事業そのものは農地中間管理機構という形の組織の中で行っていくということになりますし、そのほかの事業については、これまで説明させていただいたように、各団体において同じ形で進めていくという事業の整理をさせていただいたところであります。
 そういったところで、20年経過した中で振り返りますと、公益財団法人砺波市農業公社の組織をスリム化して、この組織に頼ることなく事業の効率化を図っていこうということで、公益財団法人砺波市農業公社については解散することになったわけでございまして、今後もこの事業そのものについては、引き続き関係団体と連携して行っていきたいというふうに考えているところでございます。
○島崎委員長 境委員。
○境委員 この公益財団法人砺波市農業公社のホームページを拝見しますと、設立をしたときの趣旨というか、なぜこの公益財団法人砺波市農業公社を立ち上げるのかということについての説明があるわけです。
 その中では、いわゆる認定農業者だとか集落営農組織などを支援しながら農地の集積を図ってきたけれども、農家の意向調査を行うと、経営規模を縮小したいという方の面積のほうが、規模を拡大したいという方の面積よりも多いと。それで、このままでは耕作放棄地がさらに増えてくるのではないかということが懸念をされるということを述べ、農家数が減少している、農業従事者が高齢化をしている、こういうことに対応するために、それこそここに集まってこられた農協だとか、富山県花卉球根農業協同組合だとか、いわゆる総合的な支援策を行って、担い手の育成や農業に創造性、豊かな農村社会の実現をしていくということをしていかなければいけないと、喫緊の課題だということを述べているわけですけれども、こういう思いを持って総合的にいろんなことを施行していくという組織はなくていいのかなと思うわけです。解散するとなくなるわけですよね。
 昨日も小西議員の質問にありました。例えば、有機農法などというのもこれからとても大切な分野になってくると思うんですが、答弁であったとおりです。簡単にはなかなかできないと、様々な困難な問題があるというのはそのとおりだと思うんです。だけど、これにいろいろチャレンジしていくということが必要で、それは農協だけにお任せをしておくとか、どこかにお任せをするということではなかなかできないのではないかなと思うんです。
 質問でもありましたけど、千葉県いすみ市などでは市が音頭を取って、いわゆる有機栽培をいろんな角度から追及して、実践して、学校給食は基本的に全部この有機米で賄うということもやっておられるというふうに聞いているんですが、そういう発信源になるという、知恵の集まる場所ということが必要でないかなと思うんです。
 公益財団法人砺波市農業公社とはダブらないということなのかもしれませんが、設立当初の思いというか、こういうことにかぶってくるんじゃないかなと思うので、これから農業がいろんなものにチャレンジをしていく場所として何か考えておられるのかということをお聞きしたいと思います。
○島崎委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 公益財団法人砺波市農業公社につきましては、設立当初の目的、ホームページに書いてある内容を目的としたということで取り組んでいるわけでありますが、その目的を果たすべきこととして、農業者の代表であるとか、様々な農業関係機関の皆様の御意見、御要望を聞いて事業を取り組んできたところであります。
 農地の耕作放棄地の問題については、これは全国的な大きな問題でありまして簡単に解決するものではございません。公益財団法人砺波市農業公社があったからということですぐ解決するものではございませんし、いろんな農業関係団体と共に、農業者の皆さんのお力を借りながら今後も考えていかなければならない大きな問題であると思っております。
 そういった中で、公益財団法人砺波市農業公社がなくなった後、どういったところで機能を果たす必要があるかということを考えますと、今あります農業者で構成されております砺波市農業者協議会であるとか、市には担い手育成総合支援協議会、担い手を育成するための育成協議会という組織もありますし、あるいは農業部門では砺波市農業技術協議会というような様々な団体、協議会がございますので、そちらのほうで関係機関が一緒に会う機会、いつでも会える、情報交換、連携を取ることを行っておりますので、そちらのほうでそういった役割を今後どうしていくべきかということも考えながら進めていきたいというふうに考えております。
○島崎委員長 境委員。
○境委員 非常に漠然と大きな話になってしまうかもしれませんけど、具体的な取組をやっぱり進めていくことが必要だと思うんです。
 ぜひ、今言われた協議会がそれに当たるのか、またさらにどういうふうにこの協議会に機能してもらうのかという問題はあると思いますけれども、よろしくお願いをしたいなと思います。
○島崎委員長 坪田商工農林部長、今のところは何かございますか。
○坪田商工農林部長 今、農業振興課長が申し上げましたとおり、公益財団法人砺波市農業公社が担っておりました部分につきましては、農地中間管理機構をはじめとして砺波市の農業のあらゆる団体がそういうことを支えていくということでの事業継承を行うと、大本にはとなみ野地域水田農業推進協議会というものもございますので、そういったところでもしっかりと協議をしてまいりたいと考えております。
 また、もう一つありました有機農法の部分につきましては、私どものほうは砺波市としてチャレンジをしていかなければならないという御意見でしたが、チャレンジしないとは言っていないわけでございます。これは、技術的なこととか周囲の問題もあるから、やはりそういったことに気を配りながらやらなければならないので、そういう調整を含めて時間的にかかるのではないかという御答弁を申し上げたので、私どもは決して後ろ向きの話をしているわけではなくて、むしろ水田の保全の関係のためにちゃんと農地・水保全管理支払交付金があるということで、それを御活用いただければしっかりと有機農法も成り立っていくのではないかという提案もさせていただいておりますので、ぜひともその点、また御理解をいただければというふうに思います。
○島崎委員長 山森委員。
○山森委員 今ほど公益財団法人砺波市農業公社の解散に伴う質問があったんですけど、少し切り口を変えてもう少しやりたいと思っています。
 解散についてはいろんな課題があったけれども、大分処理ができたから解散に踏み切ると、こういうようなお話であったというふうに思っています。
 もう少し詳しくといいますか、市に集積の円滑化事業の本部があって、今度は県のほうへ移行するということですよね。本当に現場で悩んでいること、現場の本当の声が、困っていることが本当に処理されていくかどうかということが大変大事なことで、栄前田農業振興課長がおっしゃるように、いろんな協議会、いろんな組織があるからそこで酌み上げるよということなんですけど、これはしっかり機能しないとまず吸い上げられないし、対応が講じられないと思っています。
 少し具体的にお話しさせていただくと、中山間地において、やっぱり耕作放棄がどんどん出ている。また、市街地においても不整形田でそういう状況にあると思っています。
 例えば、ふく福柿とかふく福すいかというのは、まだ、例えば中山間地でそういう耕作放棄ができたときに、そういう現実的に頑張っておられる方のそういう耕作をもう少し伸ばしたほうが、伸ばす方策のほうがより具体的で物事の解決につながるのではないかなというふうに私は思うわけです。
 今までやっていないことをやりましょうと言ったって、それはなかなかできないです。現在やっている、そうやって生計を把握しておられる事業をさらに支援していく、それがやっぱり大事なことではないかと思います。その辺のことについて。
 これは中山間地のほうだけですけど、市街地の周辺においてでもやっぱりそういうことが言えると思うんです。何か支援策があるのではないかと思う。
 この2つ、中山間地のことと市街地の周辺の支援策について、お尋ねしたいと思います。
○島崎委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 中山間の地域におきまして、新たにふく福柿などの作物を作ることでの耕作放棄地を解消してはどうかということにつきましては、現在一生懸命取り組んでいらっしゃるこのふく福柿の生産者については、やはり後継者がいない、人手がいないという大きな課題を持っていらっしゃいます。
 そこで、新たな整備をしてふく福柿を伸ばしていくということにつきましては、現実的に、生産者の確保、採算の合うような体系が取れれば、どなたでもを進めることができるし、やるべき人が現れると思うんですけれども、なかなか柿だけの生産で生計を立てるには大変難しい部分も多くあるのではないかなというふうに考えております。
 現在、中山間地のほうで一生懸命取り組んでいらっしゃる担い手さんにおかれては、幅広く柿だけでなくてスイカや、もちろん水稲、ほかの作物も取組されて、何とか取組されているという現状がございますので、そこに関してはやるべき人が現れるのであれば、砺波市のほうも関係団体と一緒に支援してまいりたいというふうには考えているところであります。新たな支援策ということにつきましては、例えば新規に就農したいという方が現れた際に、農地をまず試験的にやるとかというところの一つの一例として、市街地であるとか中山間地のそういったところをあっせんすることも一つの方法ではないかなというふうには考えているところでありまして、今すぐこれが解決すべき支援策というものは現時点ではないわけでありますが、そこの辺については関係の農業団体の皆さんと取り組んでいきたいと思っております。
 協議会がすぐに役割を果たすかという話もございましたが、末端に農家の方と接する機会の多い、例えば農協さんでしたら営農指導員、県のほうでは改良普及員がいらっしゃいますので、そういった方が直接そういった農家さんの声を吸い上げる機会もありますので、そういった声を連携して情報を共有しながら、今後進めていきたいなというふうに思っております。
○島崎委員長 山森委員。
○山森委員 いろんな諸団体というか農業委員の方、また地元の声を吸い上げて対応していきたいということを課長がおっしゃっていたと思います。確かにそのとおりです。
 今、課長の顎をつまむ話ではないんですが、後継者が現れたらという言葉を2回ぐらいおっしゃったんですが、現れたらといってもなかなか現れないですよね、現実的にね。むしろ、やっぱり現れるような策をどうするかということが大事なことで、これはちょっと嫌みに聞こえるかも分かりませんが、まずは課長のそういう姿勢を前向きにすることが一番の支援策ではないかなと感じているところでありまして、これはもっと課長と私といろいろコミュニケーションの中でそういうことを図っていけば解消されるんだろうと思っております。
 これは大事なことでありますので、しっかりとまたコミュニケーションをよろしくお願いし、いい方向に向かうようにお願いしたいと思います。
○島崎委員長 ほかに質疑、御意見等はございますか。
 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○島崎委員長 ないようでありますので、以上で市政一般における本委員会の所管事項についての質問を終了いたします。
 市長はじめ当局の皆さん、御苦労さまでした。委員の皆さんはしばらくお待ちください。

○島崎委員長 お諮りします。本委員会の審査経過と結果報告の作成については委員長に一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○島崎委員長 御異議がないようですから、そのように決定をさせていただきます。

(閉会中継続審査の申出について)
○島崎委員長 次に、閉会中の継続審査についてお諮りいたします。
 本産業建設常任委員会の所管事項について、閉会中もなお継続して審査する必要がありますので、会議規則第111条の規定により申出することといたしたく、これに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○島崎委員長 御異議がないようですから、そのように決定させていただきます。
 以上で産業建設常任委員会を閉会いたします。
 皆さん、御苦労さまでした。

 午前10時51分 閉会


  砺波市議会委員会条例第29条第1項の規定により署名する。

砺波市議会産業建設常任委員会

   委員長   島 崎 清 孝