令和4年12月 本会議 定例会(第3号) 本文

1.会議の経過
 午前10時00分 開議

○議長(川辺一彦君) ただいまの出席議員は17名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第3号のとおりであります。

                日程第1
    市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(一般質問)
○議長(川辺一彦君) これより本日の日程に入ります。
 日程第1 市政一般に対する質問、並びに議案第62号 令和4年度砺波市一般会計補正予算(第6号)から議案第76号 市道路線の認定及び廃止についてまで、及び報告第10号 専決処分の報告についてを議題といたします。
 昨日に引き続き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 1番 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) おはようございます。
 議長より発言の許可を頂戴しましたので、早速大項目1、介護予防教室などへの参加促進に向けた取組について伺います。
 先日当地区の御長寿を祝う会で久しぶりに顔を合わせた米寿の女性が、会が始まる直前まで楽しそうにお話をしていらっしゃいました。ふだんはお一人でお住まいの方もいらして、人と会ってしゃべったら何か元気な気分になるがいちゃと教えてくださいました。
 本市のふれあい・いきいきサロンやいきいき百歳体操は、10月末現在で95グループ約1,500名の参加があるそうですが、男女別での参加比率は、女性が8割、男性は2割となっています。本市のように男性の集団支援への参加率が低い状況は全国同様であり、介護予防教室などへの男性参加率上昇を調査したある研究結果では、目的の明確化や選択性のあるプログラムが適しており、そこから満足度が向上し継続参加につながっていくと導き出していました。
 そこで小項目1、介護予防教室などへの男女の参加率の偏り解消に向けたこれまでの対策はどのようなものであったかお聞きします。
○議長(川辺一彦君) 村井福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 現状では、介護予防教室に限らず様々な教室等への参加は、男性が女性よりかなり少ない状況となっております。
 理由としましては、定年延長などによりこれまでよりも長く働くようになったこと、また男性は女性よりもコミュニケーションを取ることが苦手な方が多く、そのような方は年をとってから新しい人間関係を築くことも不得手であることがあります。このことは、砺波市シルバー人材センターの会員数や国勢調査の65歳以上の就業状況の男女比からも明確に見てとれます。
 こうした中、本市の介護予防教室では、特に男女にこだわらず広く案内しております。その中で奥さんが参加されている場合には、旦那さんも一緒に参加してくださいと声かけし、徐々にではありますが男性の参加が増えた例もあります。
 また、介護予防教室ではありませんが、雄神地区では女性の方の声かけで多くの男性の方が地域の様々な教室等に参加されています。しかしながら、まだまだ男性の参加が少ないのが実態であります。先ほども触れましたが、男性の場合、外との関わりには消極的になりがちであり、一方プライドがあるので、必要とされていることを意識づけること、また行動を起こすには他者からの誘いと楽しいことが必要と言われています。
 これから人生100年時代を迎えます。男性も取り組みやすく興味を引くeスポーツなど組み合わせながら、引き続き豊富な経験や知識、特技等を社会に生かすことができる活動等、幅広い参加の場を工夫してまいります。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) ありがとうございます。
 今ほどお話もありました次は小項目2、今後の高齢者の新しい生きがいづくりのメニューとしてeスポーツを取り入れていくことについて伺います。
 県は介護予防教室や通いの場を活用し、これまで参加のなかった高齢者への参加促進のためにeスポーツを取り入れ始めました。このeスポーツを活用した介護予防の狙いは、参加者同士がコミュニケーションを楽しみながら脳への刺激、コントローラーなどの操作による集中力増進であるとしています。
 また先月22日、庄東センターで行われたeスポーツ体験会に参加された皆さんは、説明のときから大変興味津々で、ドライビングゲームやリズムに合わせて太鼓をたたくゲームを楽しんでいらっしゃいました。
 話は変わりますが、私が以前参加した高齢者福祉とeスポーツの研修会において、富山県立大学の教授がeスポーツを利用した介護予防について、参加された方の多くは想像以上に楽しいと感じており、その理由として参加者同士の会話が増えたことや競い合うことが理由でないかとの調査結果の説明がありました。
 小項目1でも触れましたが、男性参加率上昇には選択性のあるプログラムの実施がよく、多様なソフトが使えるeスポーツから参加したことの満足度を挙げ、継続参加につなげるツールになるのではないかと考えます。
 令和6年ねんりんピックからeスポーツは正式種目となります。このことから、eスポーツもゲートボールやグラウンドゴルフのように一つの競技として高齢者の生きがい創造につながるものだと認知されたとも言えます。
 これから天候が悪く寒い日が続きますと、どうしても外出を控えてしまうと庄東センターでの体験会に参加していらっしゃった方もおっしゃっていましたが、天候の悪い中でも楽しめ、体力の差に関係なく取り組めるのがeスポーツのよいところでもあります。
 そこで今後、本市の高齢者の新しい生きがいづくりのメニューとしてeスポーツを取り入れることで、集団支援などに参加の少ない高齢者へのきっかけづくりになればと考えます。当局の考えをお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 村井福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 先日、庄東センターで開催されましたeスポーツ体験会は県が希望する団体を募り実施したもので、参加された高齢者の皆さんは興味津々で夢中になって取り組まれている姿が印象的でありました。
 議員御発言のとおり、eスポーツは男性の参加を促したり孫との交流といった世代間交流が考えられることから、市の社会福祉協議会においていきいきサロン等での実用や活用効果等について検討されており、新年度も実施したいと伺っております。
 市といたしましては、引き続き参加者からの感想をお聞きしながらeスポーツの活用を考えていきたいと思っております。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) さて先日、県西部6市の農産物を使った特別給食が小中学校で提供されました。こうした活動から、子供たちは楽しみながら地域の特産品を知る機会につながっています。
 本市はこれまで学校給食における地産地消の推進、厚生労働大臣優秀賞を受賞したとなベジプロジェクトなど食育の推進に取り組んできました。こうした取組を踏まえ、さらに市民の皆さんのシビックプライドの向上と健康寿命の延伸につなげるべく、大項目2は、食育推進全国大会を生かした本市の食育活動のPRと災害時の食育に対する考えについて質問します。
 初めに小項目1、食育推進全国大会inとやまへの出展についてです。
 毎年6月は農林水産省が食育月間とし、食育のさらなる浸透を図るために食育推進全国大会が開催されています。また、来年6月には富山市でも全国大会開催が決まっております。
 何となく食育イコール子供というイメージがあるかもしれませんが、実際はそうではありません。食育は幅広い世代が生活の中で生かす大切な学びです。
 そこで、小項目1のアとして、同大会でのとなみブランドのPRについて伺います。
 この大会においては、食育活動の紹介だけでなく、地元の農林水産物や郷土食の紹介もされるなど、来場者は食にまつわる多様な情報や知識を得ることができます。今年開催された愛知県の全国大会では180団体が参加、2日間で2万3,515人が訪れ、来場者の感想には子連れにもお勧めだが大人も得るものが多く、食育は子供だけのものではないと強く感じたというものもありました。
 本市においては、となみブランドとしてよりすぐりの地域産品があり、多くの来場者が見込めるこの大会に出展することで子育て世代の方や食育に関心のある方へ本市の特産品についてもっと知っていただく好機と捉えます。
 出展されることを前提とした質問ではございますが、食や食育に関心が高い方へ広くPRする方法として、この大会でのとなみブランドをPRすることについて、伺います。
○議長(川辺一彦君) 坪田商工農林部長。
 〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) 来年6月に本県で開催される食育推進全国大会につきましては、本県の豊かな自然に恵まれた多彩な食の魅力やそれを支える農林水産省の営みを県内外に発信することを目的としており、本市も出展する方向で調整を行っておるところでございます。
 出展に当たりましては、議員から御提言いただいたように、本市ならではの食である大門素麺やタマネギ、庄川ゆずなどのとなみブランドの農産物、さらにはそれら生産を支える農業をPRすることを検討しております。
 また、大会コンセプトにもある食育を学ぶ場として、となベジプロジェクトをはじめとした砺波市ならではの取組を紹介するなど、展示内容につきまして、今後、関係機関と調整をしてまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 次に、小項目1のイとして、動画コンテンツでの本市の食育活動のPRについてです。
 この食育推進全国大会は、動画提供すると公式ウェブサイト上でも紹介が可能です。このことで会場に行けない方にもその取組を知っていただくことができます。
 本市では2004年から、市内の小中学生が子供特派員として地元の生産者を取材し、自分たちが感じた食材のよさ、生産者の苦労を同じ世代の子供たちに伝えています。我が家の子供も特派員として取材をしたキノコ農家の方を今でもよく覚えています。
 こうした児童生徒の取組は、広い世代に地産地消のよさを伝える最高のコンテンツであり、自分の住む地域にある食材について目を向けるきっかけにもつながっています。こうしたすばらしいコンテンツをさらに生かし、本市の持つ食を通した魅力発信につなげ、そこから自分たちの住む地域のよさを再確認してもらいたいと考えます。同大会参加の折にはぜひともと考えますが、当局の考えを伺います。
○議長(川辺一彦君) 坪田商工農林部長。
 〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) 食育推進全国大会は、近年はコロナ禍での開催ということもありましてインターネットを活用したオンライン開催やウェブ展示など様々な取組が行われており、本市においても会場の展示だけでなくインターネットを活用した情報発信を積極的に行うことを検討しております。
 議員が述べられました市内の小学校の給食委員が子供特派員として地域の農業者を取材した映像は地産地消や食育の教材として市内の小中学校で使用されており、高い評価を得ていることは承知しております。
 しかしながら、この動画がユーチューブで発信をされ、大会後もウェブ上に子供たちの動画が残ることはプライバシー上の課題もありますので、活用につきましては慎重に検討してまいりたいと思っております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 次に小項目2、今後、本市の防災計画において、災害時の食育をどう位置づけるかについて伺います。
 国は昨年4月、第4次食育推進基本計画を策定しました。この中で、新たに災害時に備えた食育の推進について、地方公共団体は被災者が災害発生時も健全な食生活の実践ができるよう家庭における食料品の備蓄について普及啓発を行うほか、災害時の栄養・食生活支援に関して、その体制や要配慮者への支援体制などに関する地域防災計画への記載やマニュアルの整備等を通じ、関係者が共通の理解の下で取り組めるよう努めるとの記述を加えました。
 こうしたこともあり、私は防災士として先日、食育と防災の関わりについての講座を受けました。その際、ローリングストックは災害用として特別なものを準備するのではなく、ふだんから食べ慣れたものを多めに備蓄しておくこと、災害時は疾患を持つ方などへ食の対応が困難になることを認識しておく重要性を話されました。
 また先月、栴檀山で行われた避難訓練を見学した際には、視察に来られた防災士で岐阜大学の講師の方からも特別な非常食をそろえるのではなく、ふだんから食べているものが防災食になるという認識と、それを意識して生活することが大切だと伺い、やはり防災と食育はつなげて考えておくべきだと感じました。
 今、何十年に一度という災害が多発しています。本市の食育推進計画にあるように、市民一人一人が食に関する体験を重ね正しい知識を取得することは重要であり、危惧される災害発生時の食への対応をどうするか考えておく必要があります。
 そこで、本市の防災計画において、今後、防災と食育の観点をどのように捉え計画に組み込んでいかれるのか、当局の考えを伺います。
○議長(川辺一彦君) 坪田商工農林部長。
 〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) 昨年策定されました国の第4次食育推進基本計画では、災害時の備えとして家庭での食品備蓄を行うことが新たに盛り込まれたところから、本年3月に策定した本市の第3次食育推進計画においても同様の記載を行ったところであります。
 一方、防災計画には、災害時に必要不可欠な最低限の食料、飲料水及び生活必需品は個人で備蓄をするよう基本とし、日頃より自助を意識した準備を行うよう記載をしておるところであります。
 このことから、食育の観点から、改めて防災計画に記載することは重複することから、現状の記載のとおりとしたいと考えているところであります。また、食料備蓄につきましては、広報となみの特集や全戸配布いたしました防災の手引などで啓発を行っておりますが、改めて食育の啓発リーフレットやホームページの食育ページにも記載し、市民に対し改めて食料備蓄等の啓発に努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 大項目3は、今藤議員の代表質問に続きまして、休日の中学校部活動の地域移行について質問します。
 報道等で特集が組まれたこともあり、子育てを終えられた世代の方からも話題に上るなど関心が高まっているのを感じております。部活動の地域移行は、国が進めている施策ではございますが、家族に中学生やこれから中学校へ入るお子さんがいらっしゃる方は、ニュースなどで各地の抱える問題点が取り上げられると砺波はどうだろうかと感じられるようです。
 一方で、ある競技団体の指導者の方からは、うちの競技はもともと指導者もそろっていて今までどおり問題なくやれると思うという頼もしい声も聞いております。
 もともと本市には、中学生の運動系部活動をサポートする総合型地域スポーツクラブ、となみスポーツクラブトライズジュニアiスクールや庄川スポーツクラブアユーズ、NPO法人のSEIBUスポーツクラブなどがあり、これまでも中学生の技術力向上の一部を担っていました。ただ、芸術文化系の部活動においては、外部講師を招いてレッスンを受けることはあっても、地域でサポートする団体がこれまでなかったように思います。
 昨年度の総務文教常任委員会の答弁では、今後、対象団体に概要説明等を行い、意見や課題を聴取するとのことでしたが、そこで小項目1として、これまで行われた部活動の地域移行に向けた意見などの掌握について、概要説明を受けた対象団体とはどのような方々で、皆さんからどのような意見や問題点が出てきたのかお聞きします。
○議長(川辺一彦君) 森田教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 教育委員会では、昨年度から今年度にかけて、市体育協会や市内の各スポーツ競技団体、市文化協会、市芸術協会、市PTA連絡協議会、市中学校長会といった関係団体のほか、部活動指導員、スポーツエキスパート、小中学校教員それぞれに対して地域移行に関する国の方針や本市における新年度からの地域移行の実施方法について説明し、11月の教育委員会定例会では市としての方針を確認したところであります。
 皆様からは、学校施設を利用できないと活動に支障がある、活動場所や指導者の確保、保険加入の事務など担う専門員の配置が必要である、休日の部活動は全員参加でなくてもよいのではないかといった意見が聞かれたほか、指導者と教員が指導方針等を共有できればよいのではないか、指導者の生徒指導力も必要ではないかといった助言など、全体的に実施に向けた前向きな発言が多かったものと受け止めております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 多方面の方にいろいろな御意見をいただいたということでございます。
 そこで小項目2、今ほどお話にもありましたが、部活動の地域移行をサポートするコーディネーターの設置について伺います。
 中学校の部活動は、運動部活動だけでなく文化芸術部活動があり、例えば吹奏楽部を例に挙げますと、練習場所はほぼ学校内、パート練習は各教室に分かれます。休日に校内を使う活動となると外部指導者の方に全てを任せていくのは難しい面もあるのではないでしょうか。
 運動部活動においてもほかの部活動との兼ね合いを考慮し、体育館やグラウンドの使用予定を組む必要があるでしょう。同じ学校の教職員であればそうした打合せがしやすいかもしれませんが、日中勤務されている外部指導者との連絡には難しい場面も予想され、そうした際に学校等の活動を多方面からサポートしてもらえる窓口が必要であると考えます。
 昨日の代表質問への答弁もありましたが、今後進められていく地域移行において、活動を支えるコーディネーター役の配置についてどうしていかれるのかお聞きします。
○議長(川辺一彦君) 森田教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) コーディネーターにつきましては、休日の部活動、地域移行に関する様々な相談窓口となり、中学校と活動の受皿となる実施主体や競技団体、社会教育団体等とのパイプ役としての連絡調整の業務を担うなど休日の部活動運営をサポートしていただくことになっております。
 具体的な業務内容につきましては、活動実施主体の休日における活動場所の確保と利用調整、中学校部活動顧問と地域指導者及びPTAとの連絡調整、地域指導者と生徒の保険加入や指導者謝金支払いに関する業務、地域指導者の発掘や新たな活動主体、実施主体に関する情報収集、その他国や県との連絡調整などであります。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 続きまして小項目3、部活動、地域移行に向けた保護者への説明について伺います。
 来年度から段階的に休日の部活動が地域移行となりますが、このことについて保護者の関心も大変大きいです。
 また、新年度に中学入学を控える小学6年生の保護者にとっても同様であり、ぜひとも丁寧な説明をお願いしたいと思いますが、今後どのような形で保護者の皆さんへの説明を考えていらっしゃるのかお聞きします。
○議長(川辺一彦君) 森田教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 令和5年度からの実施に向けて、現在の小学6年生の保護者の皆様には、各中学校で令和5年1月に開催される入学説明会において休日部活動の地域移行の方針について御説明をする予定としております。
 また、現在の中学1、2年生の保護者の皆様についても、同じく令和5年1月に説明資料をそれぞれ配付し周知を図ってまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 変わりまして大項目4、第2次砺波市環境基本計画の策定に向けた取組について伺います。
 平成26年に策定された砺波市環境基本計画は来年度いっぱいとなり、今年度中に市民アンケートが実施されることとなっています。
 そこで小項目1、計画策定に当たり行われるアンケートの調査方法について伺います。現在の環境基本計画策定の際には約2週間の調査期間に市民2,000通、事業所100通を配布し、郵送で回収する形でアンケートを実施しました。あれから10年ほど経過するわけですが、ライフスタイルの変化やテクノロジーの進化は著しく、アンケート手法なども変えていく必要があるのではないでしょうか。
 今回のアンケートでは期間や回答方法をどのように考えていらっしゃるのかお聞きします。
○議長(川辺一彦君) 村井福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 現在の環境基本計画策定の際に実施いたしましたアンケート調査の市民の方々からの回答率につきましては約34%、事業所からの回答率は約39%でありました。決して高い回答率でないことから、今回実施いたしますアンケートにおきましては、調査期間を約3週間とし、また、回答方法については従来の郵送による回答に加え、ウェブからの回答も可能とすることで回答率の向上を図り、より多くの市民の方々からの御意見等を次期計画に反映させてまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) ぜひ多くの方の意見をその中に取り入れていただければと思います。
 小項目2、プラスチック資源循環促進法への対応について伺います。
 プラスチック資源循環促進法において、市区町村はプラスチックの再商品化、いわゆるリサイクルが努力義務となっています。リサイクルの方法には2通りあり、容器包装リサイクル法に規定する指定法人に委託しリサイクルを行う方法、市区町村が単独または共同してリサイクル計画を作成し、国の認定を受けリサイクル事業者へ委託する方法です。
 現在、本市においては、容器包装リサイクル法に基づいて、家庭からプラスチック容器包装廃棄物を分別収集し指定法人にリサイクルを委託していますが、リサイクルを行う場合、新たにその他プラスチック製品の分別収集や、これまでのプラスチック容器包装廃棄物に加え、その他プラスチック製品もまとめて指定法人に引き渡すことが可能になると伺いました。また、引き渡された分は、容器包装リサイクル法に基づき入札となるため、市が自らリサイクル事業者を見つける必要はないとのことですが、排出するプラスチックの大きさや構成比率などの基準があるとのことです。
 一方、市がリサイクル計画を作成し、国の認定を受けその他プラスチック製品の分別回収リサイクルを行う場合、市が自らリサイクル事業者を見つける必要がありますが、排出するプラスチックの分別基準は市で定めることができるとのことです。
 いずれにしましても、新たに分別回収を行うには、市民の方への周知が必要になってくると考えます。今後、本市におきまして、このプラスチックの回収をどのように考えていかれるのかお聞きします。
○議長(川辺一彦君) 村井福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) プラスチック製容器包装以外のその他のプラスチック製品の分別回収につきましては、現在、国等からの情報収集や再商品化を行っている事業所の視察を行い、令和6年度からの実施について検討を行っているところであります。
 議員御発言のとおり、プラスチックの再商品化の方法には2つの方法があります。それぞれにメリットとデメリットがあることから、それらを十分検討した上で、市民の皆さんや地区役員の方の負担増とならない取組や分別回収に係る経費等も含め総合的に判断し、実施方法を決めてまいりたいと考えております。
 また、分別回収を実施する際には、市民の皆さんに回収方法などについて御理解いただく必要があることから、周知には十分な期間を設け、各地区での説明会やチラシの作成、啓発イベントを実施し周知に努めたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) ぜひ、地域の皆さんが混乱しないように、また長い期間をかけてでございますが、周知等もお願いしたいと思います。
 さて、小項目3でございます。
 公共施設の屋上等を活用する太陽光発電の第三者所有モデルを利用したさらなるCO2削減について伺います。
 近年多発する自然災害や農林水産業にも影響を及ぼす気候変動を抑えるためにCO2を発生させない再生可能エネルギーの利活用が求められています。
 これまで本市においては、図書館では地中熱を活用した空調設備、庁舎の一部や学校、また、砺波チューリップ公園北門に設置された太陽光パネルなどで環境負荷を減らす様々な取組が行われております。
 先日の議案説明会において、砺波チューリップ公園南門周辺再整備計画の説明、そして昨日の代表質問の答弁にもありましたが、南門に太陽光パネルの設置、これは施設の電力としてだけでなく災害時などの電源確保に生かせるのではないかと考えます。
 また、これからは民間と力を携えて環境問題にも取り組んでいくことも大切ではないかと思います。例えば、太陽光パネルの設置方法として、太陽光発電を第三者が所有する方法があります。これは発電業者が施設所有者から建物の屋上敷地などを借り、自らの資金で発電設備を設置するものです。ここで発電された電力は、施設所有者に使用分だけ販売し、メンテナンスは事業者負担となります。
 本市の第2次総合基本計画冒頭に「新たな潮流に対応するとともに、国が進める「2050年カーボンニュートラル」の実現に向け、地域脱炭素は地域の成長戦略であるとの認識を持つ」との一文があることも踏まえ、現在、砺波チューリップ公園南門周辺の再整備においてこうした太陽光パネルの設置モデルを生かし、市の負担を軽減しつつさらなるCO2削減を進めていく手法について、当局の考えをお聞きします。
○議長(川辺一彦君) 構建設水道部長。
 〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 昨日の今藤議員の代表質問において市長からお答えしましたとおり、今後の整備を予定している砺波チューリップ公園南門周辺の再整備事業につきましては、南門や管理棟への太陽光パネル設置を検討しているところでございます。
 議員御提言の太陽光発電設備を第三者が所有する、いわゆるPPAモデルにつきましては、土地や建物の所有者、今回の場合は砺波市となりますが、市と発電事業者との契約を締結し、太陽光発電システムの整備に係る初期投資や運転管理、保守点検などを発電事業者において行うビジネスモデルであります。この契約では、市としての初期費用などのイニシャルコストが必要ないものの、約20年間にわたり一定額を発電事業者に支払うことにより事業者が初期費用を回収することとなるものであります。
 このようなことから、どれくらいの電力需要が見込まれ、それに対して発電設備の容量はどれぐらいが最適なのかなど導入前に十分に検証しておく必要があります。
 また、発電事業者におきましては、ビジネスの一環であることから採算性を考慮し、一定規模以上の設置場所が必要とされており、具体的には2,500平方メートル以上が望ましいとも言われております。
 したがいまして、PPAモデルを採用することにつきましては、太陽光パネルを多く設置できる大規模な施設において検討することが望ましいことから、今回御提言の砺波チューリップ公園の南門や管理棟におきましては、様々な補助金制度を考慮し有効なCO2削減の対策を検討してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) この際、換気のため暫時休憩いたします。

 午前10時38分 休憩

 午前10時42分 再開

○議長(川辺一彦君) それでは、再開いたします。
 2番 林 教子君。
 〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 議長より発言の許可をいただきましたので、通告に基づき一問一答で質問と提案をさせていただきます。
 大きい項目の1、がん検診の受診率向上に向けた取組についてお伺いいたします。
 日本人の2人に1人は、一生のうちに1回はがんと診断されると言われています。2019年の国立がん研究センターの統計では、一生のうちに男性は65.5%、女性の51.2%ががんと診断される確率があり、2019年には約100万人が新たにがんと診断され、2021年には約38万人ががんにより死亡されており、日本人の死因の第1位はがん疾患であります。
 しかし、医療の進歩に伴い、早期の発見により、現在、がんは治療の難しい病気から上手に付き合う病気、場合によって初期であれば完治する病気へと変化しています。
 本市では、第2次砺波市総合計画基本方針「なごやかな暮らしを育む安心づくり」の中に、主要死因及び要介護の原因となる疾病対策として、「がん予防のための健康的な生活習慣の普及啓発を行うとともに、医師会やヘルスボランティア等とも連携し検診受診率の向上を図り、早期発見・早期治療につなげます」と掲げられ、推進もされています。
 また本市では、砺波市国民健康保険において2020年度に特定保健診査の実施率が59.2%、全国812自治団体中2位となりました。2018年、2019年にも全国10位以内に入り、厚生労働大臣よりメッセージをいただくという優秀な実績があります。
 がん検診もより受診しやすい、受診したくなる体制づくりに整備することで、厚生労働省が掲げる受診率50%に近づけることができると考えます。
 人生100年時代、市民が元気に活躍し続けられる社会をつくるためにも、がん検診は大切な役割を果たすと考えます。
 見やすく分かりやすいがん検診の告知の方法についてお伺いします。
 本市のがん検診は年間を通して実施されており、実施の案内は健康カレンダーやホームページ、広報、ツイッターなどを使い積極的に告知をされております。また、ヘルスボランティアによる地区でののぼり旗やポスターの掲示、1歳児歯ブラシ訪問の際には母子保健推進員による子宮がん検診のリーフレットも同時に配布をされ、啓発活動も行われております。
 受診の対象者は、健康センターから配付された受診券に同封された案内または健康カレンダーなどによりがん検診の日時、場所を確認し予約をされていると思われます。しかし、現在配布されているA3両面刷りの健康カレンダーは情報量が多いため文字が小さく探すためには時間を要します。1ページの情報量を抑え、誰が見ても分かりやすくするためには、ガイドブックにする、項目ごとにページを設けるなどの情報の整理をされることで市民が確認しやすい健康カレンダーになると考えます。
 また、なぜがん検診の受診が必要なのかを受診対象者のみならず、あらゆる市民の目につく告知も必要と考えますが、どのようにお考えであるかを重ねてお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 村井福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) がん検診の日程などの告知につきましては、議員御発言のとおり、健康カレンダーや市ホームページ、市広報等を通じて行っているところであります。
 議員御指摘の健康カレンダーにつきましては、例年2月に発行している広報となみ3月号に合わせて各家庭に配布しております。A3判の1枚物で壁に貼りやすいことから目につきやすい反面、情報量が多いため文字が小さくなり見にくくなっているなど課題があります。そのため、令和5年度版からは健康ガイドブックとしてA4サイズ8ページフルカラー印刷の冊子として見やすく分かりやすいものに刷新する予定で準備を進めております。
 また、これらの告知方法以外にも、生命保険会社とタイアップし、会社が発行するチラシにがん検診の情報を掲載していただくなど市の広報媒体以外でも告知しているところであります。
 がん検診の普及啓発活動の成果は一朝一夕に現れるものではなく、継続的な活動が重要と考えており、引き続き様々な機会を捉えて普及啓発を行ってまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 林 教子君。
 〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) レディース検診をさらに受診しやすい体制にする取組についてお伺いします。
 本市で行われているレディース検診は、40歳以上の女性に対し、胃がん、肺がん、大腸がん、子宮がん、乳がんの5大がんの検診をいつ、どれを受けるかと選ばなくとも一度に受診することができ、開催日も日曜であるため、働く女性には休暇を取らずに、あるいは子育て中の女性には家族に子供を預け安心して受診することができると考えます。
 また、この取組は近隣市にはなく、受診者が女性だけであるため、デリケートな検診内容であっても会場内には安心感もあり、本市独自の女性に寄り添う非常に優れた取組であると考えます。
 しかし、開催日は年に1回、定員は90人であるため、予約はすぐに埋まります。市民のニーズに応えるためにも年に2回の開催にしていただきたいと考えます。1回は日曜日、もう1回は平日に行うことで都合のよい日を選び受診をすることができる取組は市民に寄り添う健康づくりにつながると考えますが、どのようにお考えであるかをお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 村井福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 現在実施しておりますレディース検診は、市立砺波総合病院正面玄関周辺に検診バスを配置し実施しており、1回で5つの検診を受診できることから受診しやすく人気のある健診であります。
 しかしながら、実施に当たっては検査項目が多いことなどから、1人当たりに要する検査時間が長く検査できる人数も限られること、また、検診車両の台数や実施可能な会場の確保、人員の手配などにも課題があります。また、女性特有のデリケートな検診であることから、集団検診の会場設営などの面でプライバシーへの配慮が必要になってまいります。
 レディース検診の回数を1回追加し、年2回実施してはという御提言につきましては、今後の受診状況や市民ニーズ等を把握しながら、検診日を自身の都合に合わせやすい人間ドック等の施設検診の促進を含め、より市民の皆さんが受診しやすい検診体制の確保に努めてまいります。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 林 教子君。
 〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 施設で受診する子宮がん検診の助成についてお伺いします。
 子宮頸がんは20歳後半から罹患者が増え、40歳代が最も多いがんです。本市で行われている子宮頸がん検診においては、節目検診に加え重点年齢検診も増やしきめ細かく行われ、検診の大切さを示し受診しやすい体制を整えておられます。
 一方、施設で行われている子宮頸がん検診料は2,800円、子宮頸体がん検診は3,700円と集団で行う検診料と比べ高額になります。40歳以上になりますと重点年齢がなくなるため個人の負担が大きくなります。
 厚生労働省では、子宮頸がん検診は2年に一度受診することを推奨されています。症状がない中で行うのが検診。物価高騰の中でついつい自分の体は後回しとなり受診控えにつながるおそれがあります。40歳以上からの施設検診料の一部が助成されることにより受けやすい検診になると考えますが、どのようにお考えであるかをお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 村井福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) がん検診の一部負担金につきましては、検診に係る委託経費が年々増加することから、令和2年度から段階的に引上げを行い、検診の種別に限らず、今年度からは69歳以下の受診者から一律で3割程度の負担を求めているところであります。
 議員御指摘の子宮がん検診は、その検診内容から他のがん検診と比べ検査費用が高額で、受診者の負担も集団検診でも重く、施設検診ではさらに高額となっています。
 がん検診の目的は予防と早期発見であり、御自身の健康管理についてのことであり、子宮がんの施設検診の自己負担分を公費で追加負担することは、他の施設検診との負担の公平性を担保する観点から難しいものと考えております。
 また、子宮がん検診の受診率は令和3年度で全年齢の23.7%であり、コロナ禍前の平成30年度の33.3%に比べ受診率が低下していることもありますが、自己負担が無料となる節目年齢や重点年齢での受診率も伸びていない状況からしますと、自己負担が高額であることだけが受診控えの理由ではないものと考えております。
 今後とも、節目年齢及び重点年齢の対象者への受診勧奨を行うとともに、自己負担の少ない集団検診とより詳しく子宮頸体部の検査もできる施設検診を自身の状況に合わせて選択していただくよう啓発してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 林 教子君。
 〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 今ほど部長の答弁にもありましたが、子宮頸体がん検診は施設でのみの検診となっております。40歳からはどちらかというと、この子宮体がんのほうの発症率が高くなってまいります。ぜひこの子宮体がんにおいては施設検診必要と思いますので、前向きに検討していただければと思います。
 続きまして、3大がんの検診が半日で完了するセット検診を設ける取組についてお伺いします。
 がん検診を受けない理由の1位は「受ける時間がない」です。であれば、男女に関わらず3大がんである胃がん、肺がん、大腸がん検診を同時に受けることができるセット検診を設けることで、いつ、どこで、何を受診するかと市民は迷うことなく日時を調整すれば、一度の予約でそこへ行けば3つの検診が受けられる、そして半日で終わる、このような受診者に分かりやすくお得感のあるセット検診を設けることで、受診率の向上につながり、市民の健康を守る取組につながると考えますが、どのようにお考えであるかお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 村井福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 現在、集団検診につきましては、胃と大腸がん検診は午前中に、結核・肺がん検診は午後に分けて実施しているところであります。
 令和3年度のがん検診の受診者は、胃がん検診が1,682人、大腸がん検診が2,352人、結核・肺がん検診が4,278人であり、結核・肺がん検診の受診者が多い傾向にあります。
 議員御提言の胃、大腸、結核・肺がんの検診を同時受診できるセット検診は、市民の利便性向上、受診率の向上につながるものと考えられますが、がん検診の対象者が多いことから、同時に実施すると待ち時間が現状に比べ大幅に伸びることが懸念されます。現在実施している集団検診につきましては、コロナ禍の状況であることから3密を回避するための対策として、人数制限をしながら予約制で実施している状況からしますと早急な実施は難しいと思いますが、今後より受診しやすいがん検診の実施に向けて会場の確保や運営方法、市民ニーズ等を検証しながら受診率向上を目指して検討してまいります。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 林 教子君。
 〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 健康寿命延伸のために節目検診の年齢追加についてお伺いします。
 現在、本市で行われている節目検診は、どのがん検診においても60歳までとなっております。60歳定年制の延長も叫ばれる中、健康で活躍いただくためにもぜひ60歳から先の節目検診を設け実施する必要性があると考えますが、どのようにお考えであるかをお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 村井福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 議員御発言のとおり、本市のがん検診の節目年齢は各検診で40歳から60歳までの間に5歳ごとに設定しております。
 がん検診の実施については、厚生労働省が策定したがん対策基本計画において、科学的根拠に基づくがん検診を推進しており、対策型検診として胃、大腸、結核・肺、乳、子宮がんの5つのがん検診を健康増進法に基づき市町村が行う事業としております。
 また、令和3年10月改正された、がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針では、がん検診を特に推奨する年齢を40歳から69歳としています。60歳から先の節目年齢の追加につきましては、昨今の平均年齢の延伸や65歳定年制の義務化もあることから、財源や費用対効果を検証の上、新たに65歳の節目年齢を追加する方向で検討してまいります。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 林 教子君。
 〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 続きまして、大きい項目の2つ目、市庁舎整備についてお伺いします。
 先般行われました砺波市女性団体連絡協議会主催、市長に聞きたい10の質問でも尋ねられましたが、市庁舎整備については市民にとって関心の高い事業と考えます。
 令和3年3月に本市議会の公共施設対策特別委員会が、夏野市長に庁舎整備に関する提言書を提出しております。また、令和3年6月より5回にわたり、学識経験者や市内団体の代表、一般公募で構成する砺波市庁舎整備検討委員会を開催し、庁舎整備に関する基本的な考え方を検討されました。
 ここでは、現庁舎の課題を解決するためには、耐震改修や一部建て替えではなく全面建て替えによる新庁舎の建設が必要であるという一定の整理までは行われたようですが、新庁舎に必要な財源面、また現地を含めた新庁舎の位置に関する考え方などについてはさらなる検討が必要であるとの報告をされています。
 県内では、昭和42年に整備された魚津市役所の新庁舎整備のスケジュールが見えてきました。昭和39年に整備された棟を持つ本庁舎も防災耐震の観点、耐用年数、利便性からも庁舎整備は待ったなしの状況に差しかかってきていると考えます。財源の確保、建設資材の価格高騰など不透明な中での検討となりますが、庁舎の整備は新たなまちづくりの礎になるとも考えます。将来に希望が持てる、しかしながら次世代への負担が膨らまないよう具体的に計画を進め、市民に明示することが重要であると考えます。
 本庁舎の課題である防災機能、耐震性能についてお伺いします。
 現在、本庁舎の位置は、気象現象などからの災害時、降水時、浸水深は0.6メートルに達すると予測されています。また、耐震診断結果によりますと、本庁舎の一部は構造耐震指針が低く、震度6以上の地震が起これば倒壊または崩壊する危険性が高いと判断されております。
 本館には多くの職員が従事されております。本庁舎は災害時には対策本部が設置され指揮を執る場所となり、職員の皆さんは迅速に活動いただく中枢の方々でもあります。職員たちの安全確保が市民の安心にもつながります。本庁舎の安全対策を考えれば、早急に新庁舎建設への対応が必要と考えますが、どのようにお考えであるかをお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 議員が述べられましたとおり、庁舎は多くの市民や職員が利用する施設として、また、大規模な地震災害等の発生時には、防災対策の拠点施設として耐震性の高い庁舎が必要であり、その安全対策は喫緊の課題であることは十分認識しております。
 また、現庁舎の一部は耐震性能が十分に確保されていないことなどを踏まえ、砺波市地域防災計画等に基づき、災害対策本部や防災危機管理を担当する部署を防災危機管理システムと併せて耐震化されております本館の増築棟に一元化いたしまして、災害時等における迅速な対応に取り組むこととしております。
 加えて、大規模災害時における業務継続計画の運用、非常時の電源確保のための整備や電子データのバックアップ体制の強化など可能な限り業務の継続が図られるよう対処をしているところであります。
 しかしながら、耐震性能の不足のほか、老朽化や災害時の対応などの課題を抜本的に解決するためには市民や職員が安心して利用できる新庁舎の建設は必要不可欠と考えており、引き続き庁舎整備に向けた取組を全庁的に進めてまいります。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 林 教子君。
 〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 次に、財源の確保についてお伺いします。
 2015年から積み立てる庁舎整備基金は10億円となり、加えて、本年12月議会の補正予算において令和4年度は1億円から2億円に増額し、庁舎整備基金を積み立てると発表されましたことは大いに評価すべきであります。
 本年度末には庁舎整備基金は12億円となり、合併振興基金8.7億円を合わせまして20.7億円となります。
 しかし、今後の人口減少、少子高齢化が進み、社会保障費の増大も見込まれます。砺波市庁舎整備検討委員会では、耐震改修の場合49.2億円、現地での全面改修であれば48.9億円から50.9億円、移転して新築の場合は用地買収を含むと56.9億円から58.9億円がかかるとの概算を提示されました。
 現在、資材高騰により当初より工事費が増額されることも考えられますが、財政状況の厳しい中、どのように庁舎整備の財源確保をされるのかをお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 議員引用の市庁舎整備検討委員会での概算額は、当時想定される条件の下で試算したものであり、さらに昨今の資材高騰の影響は大きいものと考えられますが、具体的な将来予測は難しく、基本構想前の概算はあくまで総事業費の目安として考えております。
 その上で、庁舎整備の財源につきましては、整備内容に応じて部分的に補助金や交付金の対象となる場合もありますが、いずれも限定的であり、整備内容が定まっていない現状では、ほぼ全てを基金と起債で賄うものと想定しております。
 庁舎整備基金につきましては、これまで毎年度少なくとも1億円を積み立て、財政状況に応じ可能な限り追加での積立てを行ってまいりました。
 今後も同様に積立てを行うこととしておりますが、事業の選択と集中をより一層進め、行政改革による歳出の抑制、税収や新たな財源の確保に取り組み、積立額の増額を図ってまいります。
 起債につきましては、長期に借入れとすることで平準化し、世代間で負担を分け合うこととしますが、償還額が他の歳出を圧迫しないよう借入額を可能な限り圧縮する必要があると考えております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 林 教子君。
 〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 庁舎整備の基本方針についてお伺いします。
 令和3年3月に、本市議会の公共施設対策特別委員会が1年にわたり調査研究をした結果を踏まえ、市庁舎整備に対する提言書を提出しております。「現庁舎は耐震性の不足、施設・設備の老朽化及び狭隘化などの様々な課題があり、庁舎機能の充実と市民への利便性向上などが求められることからも、喫緊の課題として第2次砺波市総合計画後期計画に庁舎整備に向けての基本構想・基本計画を提示されんことを提言する」と明記されています。
 その後、令和3年には、砺波市庁舎整備検討委員会から検討に関する報告をされており、また本年は、当該報告書を受け、砺波市庁舎整備庁内研究会やワーキンググループでのさらなる検討をされていますが、現在、庁舎整備に向けてどのような基本方針をお考えでしょうか。
 特に、私個人といたしましては、市民の最たる関心事は庁舎の位置ではないかと考えますが、現地で建て替えか移転して建て替えかの議論を十分に尽くし、早々にお示しいただきたいと考えますが、どのようにお考えであるかをお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 現在、庁内研究会及びワーキンググループで検討中であることを前提に申し上げます。
 今ほど議員が述べられました現庁舎が抱える様々な課題を踏まえ、具体的にどのような庁舎にすべきかについては、今後策定する基本構想において取りまとめていくことになりますが、現段階では次の3つの庁舎像を基本的な考え方として、今後の新庁舎整備の検討を進めてまいりたいと考えております。
 1つ目として、大規模災害時にも事業継続が可能な安心・安全な庁舎、2つ目として、コンパクトで経済性に優れた機能的で柔軟性の高い庁舎、3つ目として、利用者や環境に優しい庁舎であります。
 次に、庁舎の位置について早々に示してほしいとの御意見ですが、建設場所につきましては必要な規模を確保できる敷地をはじめ、防災、安全面、市民の利便性、事業コストなどの観点から、慎重な比較検討が必要であると考えております。
 その上で、庁舎整備の早期実現性を踏まえ総合的に判断するものと考えており、引き続き位置に関する考え方を整理、検討してまいります。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 林 教子君。
 〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 市内各団体の代表者の声は砺波市庁舎整備検討委員会で聞かれましたが、市民の声はどのような方法で、どのタイミングでお聞きになられるのかをお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) まずは来年度から、地区自治振興会協議会をはじめ、砺波市庁舎整備検討委員会委員の所属団体へ出向き、現在の検討状況等を説明し、意見交換を重ね議論を深めていく必要があると考えております。
 その上で、令和6年度以降の庁舎整備基本構想の策定段階において、パブリックコメントをはじめ地区説明会やSNSを活用したアンケート調査など将来や次世代を担う方々にも幅広く御意見をお聞きできる具体的な方法を今後検討してまいります。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 林 教子君。
 〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 新庁舎が職員にとって安心して効率よく働くことのできる環境となり、子供たちがここで働きたいと憧れの職場に選ばれる庁舎整備になってほしいと考えます。
 最後になりますが、今後の庁舎整備の全体スケジュールはいつ頃お示しされるのかをお伺いし、私の質問を終わります。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 昨年度の砺波市庁舎整備検討委員会からの報告を受け、今年度は庁内研究会等においてさらなる調査検討を進めておりますが、来年度は、今ほど申し上げたとおり、各種団体の会合に出向き、庁内で話し合った方針等について御意見を伺いながら庁舎整備の方向性、あるべき姿などについて議論を深めていきたいと考えております。
 つきましては、現在のところ令和6年度以降の基本構想策定の中で具体的な新庁舎整備の全体スケジュールをお示しできるのではないかと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) この際、換気のため暫時休憩いたします。

 午前11時18分 休憩

 午前11時22分 再開

○議長(川辺一彦君) それでは、再開いたします。
 6番 開田哲弘君。
 〔6番 開田哲弘君 登壇〕
○6番(開田哲弘君) 議長より発言の許可を得ましたので、市政一般についての質問を行います。
 砺波市は、平成17年9月21日に男女平等を基本理念とし、お互いに一人の人間として尊重し合い、あらゆる分野に共に参画し、「こころ豊かで住みよいまち」砺波市をめざすと男女共同参画都市を宣言しました。それから17年の時が経過し、本年3月には砺波市男女共同参画推進計画の第4次計画が発表されました。この第4次計画の冒頭では市長のメッセージが記載されており、ひとりひとりが互いにその人権を尊重しつつ、責任を分かちあい、性別にかかわりなくその個性と能力を十分に発揮することのできる男女共同参画社会の実現は、これからの持続可能な社会の実現のために不可欠であることは明らかであるということに加え、性的少数者いわゆるLGBTQ+及び多様性の理解促進、また、パートナーシップ制度の検討、さらには感染症などへの対応等の視点を新たに加え、この度砺波市男女共同参画推進計画(第4次)を策定したとあります。そして、性の多様性への理解促進等の意識づくり、市民ひとりひとりが個性と能力を十分に発揮し、誰もが夢と希望を持っていきいきと暮らせる男女共同参画社会の実現に向け、引き続き、推進していくと結んでいます。
 このような強い思いで砺波市男女共同参画推進計画が進む中、本年10月31日の富山県知事の会見において富山県パートナーシップ宣誓制度案が発表されました。発表時の資料を見ますと、誰もが多様性を認め合い、性的少数者の方も安心して生活し活躍できる社会の実現と性的少数者の方々の心理的な安全性の向上、生活上の不都合の解消がこの制度導入の目的となっております。
 必要書類を用意し、県職員の前でパートナーシップ宣誓書により宣誓し、宣誓書に自署し、富山県に提出することでパートナーシップ宣誓書受領証が発行され、希望により未成年の子の氏名を付記できるとあります。パートナーシップ宣誓書受領証はカード形式とのことですが、これを提示することで、パートナーは同居家族や家族と同様の扱いで様々なサービスが受けられるようになるとのことであります。この県知事会見の質疑応答では年度内での実施を考えているとの答弁もありました。
 まず、砺波市男女共同参画推進計画第4次計画にも盛り込まれているパートナーシップ制度が、今回富山県のワンチームとやまの施策としてスタートすることについて、市としてはどのように受け止めているか、島田企画総務部長の答弁を求めます。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 現在の社会においては、法的な婚姻によらずパートナーとして生活している方々の不都合や悩みを解消し、行政サービスを充実させるための一助として、このパートナーシップ宣誓制度は非常に重要なものと考えております。
 議員御発言のとおり、今年度スタートした第4次の砺波市男女共同参画推進計画にもパートナーシップ制度の理解促進策の検討を盛り込んでおり、性的少数者、いわゆるLGBTQ+の方々が安心して生活し活躍できるよう、性の多様性への理解を広げる必要性を重視しているところであります。
 県では、本年度中にこの制度を導入予定ということで、これまでも県内市町村に対して制度の説明や協力依頼があったところであり、本市といたしましてもその趣旨に賛同するものであります。
 今後、制度が円滑に運用され、幅広い分野での活用が図られるよう県と連携し、足並みをそろえて取り組んでまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 開田哲弘君。
 〔6番 開田哲弘君 登壇〕
○6番(開田哲弘君) 県が発表する文書では、パートナーシップ宣誓書受領証を活用される場面として3つの例が示されています。1つ目が、パートナーを公営住宅への入居における同居親族として扱うこと、2つ目が、公立病院での病状説明等でパートナーを家族と同様の扱いにすること、3つ目に、県や市町村の行政サービス、民間事業者のサービスでの活用を検討、募集していくこと、これらについて働きかけるとあります。
 明言されているとおり、公営住宅と公立病院については明らかなのですが、それ以外は各市町村で考えなさいということかと思われます。公営住宅については入居の基準で、パートナーと認めた者と定めてしまえばよいでしょうし、公立病院ではコロナ禍の中で制限はあるものの、家族と同様の扱いとなれば面会の時間もできるので、早く実施してほしいと思う方もいるのではないでしょうか。
 砺波市には市営住宅、市立砺波総合病院と、県が示す公営住宅と公立病院のいずれもあるので、こちらに対する対応は早くできるのではと考えます。市営住宅と市立砺波総合病院でのパートナーシップ宣誓書受領証の取扱いについてどのように計画を立てて進めていくことになるのか、島田企画総務部長の答弁を求めます。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 県で発行されるカード形式の宣誓書受領証の活用について、県ではまず県営住宅の入居の際に、同居親族としての扱いが受けられるようにすること、また県立病院においては家族同様の病状説明等が受けられるようにすることとしております。
 性的少数者の方々にとって不都合が生じないよう配慮し、安心して制度を利用いただくため、本市においても市営住宅や市立砺波総合病院において県と同様のサービスを県の制度導入に合わせて開始できるよう、各担当部署において準備を進めてまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 開田哲弘君。
 〔6番 開田哲弘君 登壇〕
○6番(開田哲弘君) 公営住宅と公立病院については県が示すような対応で進められるとのことを得ました。先行してパートナーシップ制度を始めている市町村で実施しているサービス内容を調べてみました。所得課税の証明書、納税証明書、これらの申請交付の手続は同居親族と同様に委任状が不要で、申請可能にしているところが多いように感じます。
 また、医療機関における緊急連絡先の指定とか面会、治療方針の同意とかを可能としているところもあります。母子健康手帳が配偶者と同様に代理申請できるという自治体もあります。
 また、移住支援のための奨励金というところをやっている自治体もありますし、災害弔慰金の支給ということを発表している自治体もあります。
 このように、パートナーとして受けられる、配偶者と同様のサービスとして受けられるようなことを多くの自治体が考え、それに対して取り組んでいます。市が提供できるサービスについて、今後いつから始めるか日程を積み上げ、考え、内容を整理し、そのことについて広く有識者の話を聞くことが必要ではと考えます。
 私は、砺波市の情報発信力は県内一であると思っています。パートナーシップ制度に対する砺波市の行政サービスをどのように企画し、そして発信するのかはとても大事なことで、今後多くのパートナーの方が砺波市に目を向けるきっかけになるかと思います。
 県が実施を望む3つ目の場面、行政サービスでのパートナーシップ宣誓書の取扱いについてどのように対応していくのか、島田企画総務部長の答弁を求めます。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 御紹介いただいたとおり、先行導入している自治体では様々な行政サービスにおいてパートナーシップ制度を活用しています。
 本市においても保育所や放課後児童教室の入所、利用申込みや送迎について適用できないか検討しており、また、宣誓書受領証がなくても要介護認定についてパートナーが代理申請できたり、母子手帳の発行についても委任状があればパートナーに交付できるようになっているなど既に対応可能な行政サービスもございます。
 現在県において、各市町村で活用が可能な場面がどの程度あるか調査している状況であり、その内容が示されれば、県、そして全市町村が足並みをそろえて対応が可能になるものと考えており、具体的な対応方法については今後、県、そして各市町村と連携して進めていくこととなります。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 開田哲弘君。
 〔6番 開田哲弘君 登壇〕
○6番(開田哲弘君) 県内の市町村の様々な考えられる案を今後、対応、足並みそろえて活用していくということが分かりました。
 パートナーシップ制度を導入することで問合せや相談が市に多く寄せられることも考えられます。この制度の相談窓口となる部署をはっきりとさせておく必要があるかと考えます。
 現在、市のパートナーシップ制度についての計画、対応は企画総務部が行っていますが、県の制度が始まった後も企画総務部が継続してその役割を担うのか、また、市民対応ということで福祉市民部になるのかということも気になります。
 制度が始まった途中での対応を変更していくよりも、外部に対しては最初から決めておいたほうがよいと考えます。様々な行政サービスの中でワンストップが求められる中、組織としてパートナーシップの相談窓口にはどの部門がつくのがよいとお考えか、島田企画総務部長の答弁を求めます。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 企画総務部総務課においてこれまでも人権に関する啓発活動等を人権擁護委員の方々と連携して行ってきた経緯があることから、現在、パートナーシップ制度導入に向けては総務課が担当しております。
 制度が導入され、活用できる行政サービスの範囲も徐々に広げていく中で、各種サービスの担当部署も、総務課や福祉市民部のみならず、全ての部署間での連携が必要となることから、庁内全体をまとめて統括し行政サービスをさらに向上させるためには、これまでどおり総務課がパートナーシップ制度の窓口に最もふさわしいと考えております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 開田哲弘君。
 〔6番 開田哲弘君 登壇〕
○6番(開田哲弘君) 全てのことに関して総務課が窓口となるという意味合いで考えればいいのかなとも思います。そうなってくると、今進めようとしている砺波市男女共同参画推進計画(第4次)には54の施策があり、34番目の施策では多様性を認めあう啓発活動と記載されています。これは、外国の方々に加えLGBTQ+の方々に対しての理解を深めることが大事だと考えての施策だと思います。
 この多様性についての意味が分からない市民の方も多いことでしょう。LGBTQ+、性の多様性、こういったことを学び、市民の方に理解を深めていただく場が必要になるのではと考えます。
 このようなLGBTQ+などの多様性を多くの市民に対して知ってもらう啓発活動が今後必要と考えますが、島田企画総務部長にどのように進めていくのかの答弁を求めます。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 制度が導入され、様々な行政サービスに活用できるようになれば、性的少数者の方々にとってはより安心して生活できるようになるわけですが、性的少数者以外の方々にもこの制度のことや性的少数者の方々のことを理解していただくことが重要であります。
 県においては、パートナーシップ制度に対する県民の理解を深めるためのシンポジウムの開催を予定していますので、まずはこのシンポジウムへ多くの市民に参加いただけるよう広報やホームページなどで広くPRしたいと考えております。
 また、本市においても、男女共同参画推進の一環として中学生を対象にコミュニケーションセミナーを開催しており、そのセミナーの中で多様性についての理解を深めております。
 引き続き、多様性を互いに認め合い、誰もが安心して心豊かに暮らせる人権尊重社会の実現に向け、市民の皆さんからも広く御意見をいただきながら、様々な機会を捉えて啓発活動を進めてまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) この際、暫時休憩をいたします。

 午前11時41分 休憩

 午後 1時00分 再開

○議長(川辺一彦君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
 通告により、発言を許します。
 5番 小西十四一君。
 〔5番 小西十四一君 登壇〕
○5番(小西十四一君) 議長に発言の許可をいただきましたので、通告書に基づき質問と提案を一問一答により行いますので当局の答弁を求めます。
 大項目の1項目め、農業環境の整備について伺います。
 砺波市農業農村基本計画の基本方針があり、根幹には国の食料・農業・農村基本法があり、4つの基本理念があります。国の法律を受けて、砺波市農業農村基本計画の基本方針が設定されています。ここでは一つ一つの項目については述べません。砺波市の農業行政は、法律や基本計画に基づき実施されているものと考えております。
 その中にあって、先日、知人宅を訪問した際、知人宅の道路を挟んだ向かいにはセイタカアワダチソウが生えそろった耕地が見受けられました。少し移動すると、近辺には同様に雑草が生えそろった耕地を多数確認しました。いつからこんな状況になったのか、何か困ったことはないのかと尋ねたところ、まず言われたことは、二、三年前から耕作されておらずしばらくは地主が草刈りをしていたが、高齢により最近は放置されている。景観も悪いし害虫の発生など困っているとのこと。よく見るとその耕地は周りをコンクリートで仕切られており、隣接地には住宅がありました。受託者として見れば大変非効率な耕地と判断できました。
 私は過去にも耕作放棄地が増えるのではないかとの質問に対し、当局は各地区の農業委員や地元へ依頼して解消を図るとの回答がありましたが、市街地における耕作放棄地の現実、実態をかいま見る状態となっています。
 そこで、小項目1の農業公社の解散について伺います。令和4年11月11日、農業公社の理事会において、令和5年3月末で解散することが承認されました。農業公社は平成13年4月に、砺波市、となみ野農業協同組合、砺波市球根組合が出資し設立されました。事業内容としては大きく6つの事業を展開してきました。ここではその内容については割愛しますが、解散する理由としては、農地利用円滑化支援事業が農地中間管理機構へ一括承継となったこと、設立から20年が過ぎ事業の効率化を図ったことにより農業公社としての役割を終えても支障はないとのこと、農業公社が実施してきた農業情報の受発信等に関する事業等は引き続き実行していくとのことですが、市街地のみならず農地集積を中間管理機構へ移行するに当たり各種の諸問題があります。
 具体的には、中間管理機構における受委託期間は10年間であり、高齢化している現在の受託者は、受託期間が長いことから再契約を締結することに不安を感じていることが現実となっています。また、市街地における農地は非効率な上、農薬散布等において近隣の住民から苦情があったり、非常に耕作しづらい農地が多数あることも再受託を難しくしている理由となっています。
 今回の一括承継に伴う市街地農地のみならず、農地全体における受委託契約が締結されない耕地について誰が受委託契約について対応していくのか。地主に全てを任せていては耕作放棄地のさらなる拡大に直結していくと考えます。中間管理機構が受託者を探してくれるとは到底考えられません。受託されない土地、これまで農産物を耕作されていた土地の取扱いについて、近隣に住む住民の生活環境改善に係る対応も考慮すべきと考えます。特に市街地における土地については、多面的機能支払交付金の利用はできないことから、何かしらの対応を考慮しなければ地域住民の環境保全確保に問題があると考えます。
 そこで、ア、当該土地を所有している住民にだけ対応を任せるのではなく、本市としても新たな仕組みを考え、市街地のみならず全ての農地における受託者の確保に向けた支援をする必要があると考えるが、当局の答弁を求めます。
○議長(川辺一彦君) 坪田商工農林部長。
 〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) まず議員は、市農業公社が解散されることで受委託を誰が対応するのか御心配をされておりますが、市街地の農地を含めそれら仲介業務は引き続き農地中間管理機構が行っておりますので、改めて御確認をお願いしたいと思います。
 次に、市街地等における耕作放棄地につきましては、これまでも市をはじめ農業委員さんや農業関係者の皆さんにより解消に向けた取組が進められているところでありますが、議員が述べられたとおり、生産効率が悪いことや農薬散布に対し周辺の住民の理解が得られないなど、一旦耕作を止められるとなかなか再開できない現状がございます。
 このような課題を解決するために、さきの8月定例会の山本善郎議員の代表質問でお答えしましたとおり、今後進める人・農地プランの政策に合わせて農業委員さんや農業関係者、地域住民が参加する協議の場を設けることとしており、地域の実情に応じた農地利用や担い手について協議し、地域による課題解決を促してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 小西十四一君。
 〔5番 小西十四一君 登壇〕
○5番(小西十四一君) ただいまの答弁では人・農地プランの話が出ておりますが、人・農地プランだけでは解消に向けて実施するのは非常にちょっと難しいものがあるのではないかなというふうに考えております。
 引き続き、次の質問に移ります。チューリップ作業の作業員提供の支援策について伺います。
 現在、球根機械のレンタル、保守保管等の管理を農業公社が実施していますが、球根機械の取扱いを砺波市球根組合に移管するとのことで、今後、球根機械の改善等によりさらなる作業効率や経費削減に対する本市のさらなる支援が必要と考えております。
 本市の農業農村基本計画の基本方針の2項にある地域資源を生かした特産品への取組に記載されていることを実現するためには、球根植え込み作業や掘り取り作業、さらには水洗い、除根作業など手作業による作業を実施しなければならず、生産者や作業従事者にとっては非常にきつい仕事であることから、作業員の確保に生産者は翻弄されているのが現実であり、作業員が確保できなければ生産を止めることに至ります。
 砺波市におけるチューリップ栽培の特徴は、小規模多品種の生産であり人手を頼りにする部分が多くあり、人手を確保することに生産者が苦労している実態でありますが、農福連携施策やシルバー人材センターの活用等による支援などが考えられますが、当局はどのように考えておられるのか、答弁を求めます。
○議長(川辺一彦君) 坪田商工農林部長。
 〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) チューリップ球根の栽培支援につきましては、ハード整備としてネット栽培機械の開発を進め、微調整ではあるものの今年度には機械化体系が完成する見込みとなっており、従来より格段に省力化されるところであります。
 一方で、議員が述べられましたとおり、チューリップの生産過程には様々な御苦労があることは承知しているところであり、本市では国の直接払交付金に加えまして、ほかの作物には例のない市単独補助として10アール当たり最高で1万5,000円の支援を行っているところでございます。
 また、御存じかと存じますが、今年度富山県ではチューリップ栽培に関しての補助要件の見直しをされました。10アール当たり8,000円の補助が受けられなくなったという事案がございましたが、本市では継続するよう粘り強く要望を行ってまいったところであり、理解を示していただきまして、引き続き支援が受けられるようになったところであります。
 このように、本市としましては、チューリップの生産に対してハード、ソフト両面からできる限りの支援を行っているところであります。また、労働力につきましては、となみ野農協さんではタマネギの収穫に農業専門の人材派遣を行う企業を活用されている例もあります。
 つきましては、今ほど申し上げました補助金を活用するなどして労働力の確保につなげていただくことも一つの案ではないかと考えております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 小西十四一君。
 〔5番 小西十四一君 登壇〕
○5番(小西十四一君) となみ野農業協同組合の人材派遣業務については、これからどんどん進んでいってそういったところに多種多様に活用されることを期待しております。
 続いて、2番目の質問に移ります。耕作放棄地の解消について伺います。
 耕作放棄地解消に向けた有機米の産地づくりについて伺います。現在、食の安心・安全について全世界が神経をとがらせています。日本においても、全国で、各種各業態が事業展開を実施しています。
 農業においても、有機米を作付し、学校給食へ100%提供することを基本にして、有機米の産地化に成功した事例が千葉県のいすみ市にあります。産地化の成功は、市と農協との間で協議会を立ち上げて、両者で産地化に取り組んだことです。有機米は1俵2万3,000円であり、価格の変動がなく、一般米価1俵9,500円と価格も2.4倍であり、農家収入の増収に寄与しています。10アール当たりの収穫量の5俵から10俵と耕作者の技術により反収に差はあるものの、技術習得さえすれば収入増にとても有益と考えます。また、市街地における受託者の確保でも述べたとおり、その一端を有機米の作付をすることにより、よりよい環境の確保ができると考えます。有機農法による畑作、作物を作付すること等による新規就農者に貸し出す取組を実施して耕作放棄地の解消を図ることが可能と考えます。
 本市においても、新たな農業施策として有機栽培米への支援について新しい仕組みを構築し、農業収入向上に向けた施策を実施してはいかがか。当局の答弁を求めます。
○議長(川辺一彦君) 坪田商工農林部長。
 〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) 議員御提言の有機米につきましては、付加価値が高いことは生産者にとってメリットとして挙げられる一方で、除草対策や病害虫対策などの栽培管理の徹底など、農家負担が大きく収量も安定しないなどといったリスクもございます。
 また、市内の担い手農業者は経営規模が大きく大型機械で効率的な農業を行うことで収益を上げる土地利用型農業が中心で転換が難しいことや、有機米の栽培は隣接する圃場に虫や草など悪影響を及ぼすことから隣接者との間にトラブルが多々発生することが見られます。
 このことから、有機米の栽培につきましては、県砺波農林振興センターやとなみ野農協営農指導部門と十分な調整が必要であり、普及には時間がかかるものと見ております。
 その上で、有機米の栽培を行う際には環境保全型農業直接支払交付金制度による支援がありますので、その制度を御利用いただきたいと思います。
 以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 小西十四一君。
 〔5番 小西十四一君 登壇〕
○5番(小西十四一君) 次に移ります。
 新たな耕作作物導入に向けた取組について伺います。
 近年の温暖化に伴い、野菜等の産地が高温により高冷地へ移行しているとのことです。となみ野農協管内においても利賀村等において、キャベツや白菜等の葉物野菜を作付できないか検討しているとのことです。
 山間部における耕作放棄地を、耕作料無料で受託し野菜を作付しているとの新聞情報もあります。中山間において稲作以外の作物が作付されれば、平野部における米の作付面積の目標が上がり、大麦や大豆等の作付が減り、農家収入の増加に寄与すると考えられます。また、新規就農者に対する支援策は、国や県においても実施されており、当市における新規就農者に対する支援策がたくさんあり、本市における新規作物による新規就農が有利であること等を情報提供することによって、新規就農者とのマッチングが可能となると考えられます。当市のホームページやユーチューブ等へ情報発信をして、新規就農者とのマッチングを進められたらどうか、当局の答弁を求めます。
○議長(川辺一彦君) 坪田商工農林部長。
 〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) 水稲の作付面積の配分は、農協や各地区の代表、各農業団体の長で構成される砺波市水田農業推進協議会において地域ごとの事情を酌み取って協議決定されているところであり、米の生産や転作のバランスに配慮をされているものであります。
 議員からの中山間地で園芸作物を作付し、平野部で米を作付することにより、平野部の転作が減り収入が増えるという趣旨の御発言に関しましては、例えば、栴檀野地区や栴檀山地区には収穫量が少なくとも食味が高く評価されている米もあり、誇りを持って米作りをされている中山間地域の農家の皆さんに寄り添っていない、ともすれば自己中心的とも受け取られかねないような御発言ではないかと感じるところでございます。
 また、本市の中山間地では、これまでもユズやふく福柿をはじめとし、現在、カボチャやスイカ、サツマイモなど多くの品目の作付が行われており、市といたしましては米とのバランスを考慮し、特色ある産地化を応援しているところであります。
 また、新規就農に関する情報につきましては、既に市ホームページなどで発信をしておりますし、就農相談があった際にも丁寧に支援内容を説明しておりますので、これまでに引き続き適時適切な情報発信を行ってまいります。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 小西十四一君。
 〔5番 小西十四一君 登壇〕
○5番(小西十四一君) 決して山のほうの、そういった作物についてけちをつけているわけでは毛頭ないので、お間違いないようにお願いしたいと思います。
 次に、大項目2番目、交流人口の増加に向けた施策について伺います。
 小項目の1番目で、砺波市で開催される大会に県外から参加した選手にチューリップフェアの招待券を配布することについて伺います。
 砺波市で開催されるチューリップフェアは、交流人口を増加させる大きなイベントと考えています。そこで、砺波市において開催されるスポーツ大会や文化事業等に参加する県内外からの選手や参加者に翌年開催されるチューリップフェア招待券を参加賞として配布してはどうか。チューリップフェアのPRとなることはもちろん、砺波市のイメージアップと交流人口の増加に寄与すると考えますが、当局の答弁を求めます。
○議長(川辺一彦君) 坪田商工農林部長。
 〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) となみチューリップフェアは、チューリップの産地にふさわしく、また、ほかには見られない上質な会場やサービスをお客様に提供するため、入場料などを財源に開催をしているものであります。
 一方で、招待券は、フェア開催に関し、協賛、協力及び広報などに寄与いただける方に配布しているものであり、例外といたしまして、小西議員さんも出場されました平成30年に開催されたねんりんピック富山において、次期フェアのPRと誘客の意味を込めて選手に配布したことがございますが、誘客効果は少なかったものと推測されます。
 なお、入場の公平性の観点、また入場料などを財源とした運営の適正化の観点から鑑みますと、議員御発言の本市での各種大会参加者に招待券を配布することは必ずしも適当ではないと言えますが、例えば、本市に関係が深い全国レベルの大会や会議などが開催される際には招待券の配布についてその効果を推しはかり、その都度判断してまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 小西十四一君。
 〔5番 小西十四一君 登壇〕
○5番(小西十四一君) 次に、弁財天公園の観光地化に向けた整備計画について伺います。
 庄川舟戸ダム下流には弁財天社が建立されており、過去に庄川が氾濫した際、当該神社が残存したことにより、江戸時代に加賀藩が堤防事業を実施したことに合わせ、弁財天社が建立され現在に至っており、その後、現在の流れに安定した経緯があります。
 庄川の霞堤は、全国に治水策として広く採用され、当時の越中職人が各地へ出向き、治水事業に貢献してきました。そのような歴史ある弁財天社が33年ぶりの御開帳を迎えます。来年7月28日から実施されますが、庄川の右岸流域、左岸流域を問わず、流域の住民が行政エリアを越えて獅子舞が参加し、庄川の安全を祈る祭典です。
 また、当該地域は宿泊施設が多数あり、砺波市としても観光地として有益な地域です。山があり、川があり、公園があり、ダムがある。砺波市の観光地として全国に発信する最良の地域と考えます。
 富山の嵐山と称される地形を考えたとき、弁財天公園を整備することで観光地化への有益性は大きいと考えます。山中にある弁天温泉、紅葉と青い雄神橋、まさに富山の嵐山です。春には夜桜を見るための名所がある宿泊施設が県内にはありますが、その中にあっても、富山県に来たら富山の弁財天と散居村と言われるくらいの環境整備を図り、交流人口の増加を図ってはいかがか。観光地化に向けた弁財天公園の計画について当局の答弁を求めて私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○議長(川辺一彦君) 構建設水道部長。
 〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 弁財天公園につきましては、庄川河川敷に位置することから、河川管理者である国土交通省の占用許可を得ているものであり、公園内で整備する施設は、治水上支障が生じないものや洪水等の緊急時に撤去可能なものとするなどの制約があります。
 このため、公園の施設整備に当たりましては、国の許可が得られる構造や規模で行う必要があることから、にぎわいのある公園とするための比較的大規模な建物や遊具等の整備は困難であると考えております。
 議員御発言の弁財天公園の観光地化につきましては今のところ考えてはおらず、現在、庄川水記念公園において再整備の検討を進めているところであり、その整備方針の一つに「観光・交流の拠点としてにぎわい、市民と来訪者の暮らしをつなげる公園」を掲げていることから、まずは庄川水記念公園の再整備を着実に進め、観光振興に寄与してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) この際、換気のため暫時休憩いたします。

 午後 1時29分 休憩

 午後 1時32分 再開

○議長(川辺一彦君) それでは、再開いたします。
 7番 境 欣吾君。
 〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 議長の許可がありましたので、通告に基づき質問をさせていただきます。
 最初に、松村外次郎記念庄川美術館、水資料館の存続についてお伺いをいたします。
 改めてなぜ両施設を今壊す必要があるのか伺います。当初、雨漏りなどの補修が必要だが施設の特殊な構造のため莫大な経費が必要で、子供たちに負の遺産を残さないようにしたいとのことでした。
 しかし、こちらで建築や雨漏り修理の専門家に見てもらってもこの施設だから特別に高額な修理の経費が必要とは考えられないとのことでした。また、当局の示された施設の維持管理に必要な経費の高額な見積りも、この施設に特化して算出したものではなく国の自治総合センターのシステムによるもので、言わば同規模の同様な施設であれば全国のどの施設でも同程度の額となるといったものでした。この施設だから莫大な経費が必要なわけではないということです。ちなみに昨年度は、この両施設の修理に要した費用はなかったということです。
 この美術館の設立に至る経緯や、果たしてきた役割の独自性について、さきの議会でも述べましたが、毎年この美術館で開かれる県内作家の展示会にだけ出展するという作家さんもおられ、またそれを楽しみに見に来る方もおられると聞きました。現在も、この美術館ならではの貴重な役割を果たしているのです。
 松村外次郎氏は砺波市の生んだ偉大な芸術家であり、時代をしっかりつかみながら、常識に流されずに独自の世界を築き続けました。その業績は現在も活躍する芸術家に大きな影響を与えてきました。松村外次郎氏の名前を聞いたことがないという市民も少なからずおられますが、誇りとするべき宝を共有しようとする努力が足りなかった結果であり大変もったいないことだと思います。
 次の世代に市の存在と併せ豊かな庄川の文化を継承していく上で、この施設はなくしてはならないものと考えます。水資料館が全国的にも貴重な施設であり、砺波平野の暮らしの変遷を学ぶに欠かせない役割を果たすものであることもさきに述べたとおりです。また、庄川地域の皆さんに愛されてきた施設でもあります。地域の皆さんの身近に親しまれてきた文化施設が存続し続けることはとても重要だと思います。
 署名運動の中でこんなことなら合併しなければよかったとの声が聞かれるのは残念なことではないでしょうか。
 先日、この両施設の創立に関わってこられた方から、館内に展示してある作品や施設内にも据えられている像、また単に箱物でなく風景に溶け込む建物をとの思いで設計された施設のありようについても説明を受ける機会がありました。長年にわたって多くの美術館を見てこられた方ですが、周囲の風景と建物とで美しい光景をつくっている世界的にもまれな優れた施設だと語っておられました。晩秋の晴れた日でしたが、遊歩道を歩くと色づいた木々の向こうに紅葉の庄川峡が見渡せ、目の前の美術館や資料館と調和した何とも言えない情緒ある大きな空間がつくられていました。この空間をなくして芝生の広場に変えてしまうなどとは何ともったいないことだろうとつくづく思えてきたものです。
 存続を求めるのは単なるノスタルジーと一言で切り捨てるのは、両施設の持つ大切な役割に対するあまりの無理解だと考えます。耐用年数にも達していないのに急いで壊す理由はないと思います。貴重な施設を生かして進める公園の再整備こそ求めるものであります。改めてこの美術館、資料館を今壊さなければならない理由を伺います。単に美術館と名のつくものは市に2つも要らないということなのでしょうか。答弁を求めたいと思います。
 次に、さきの8月定例会で市長は庄川美術館・水資料館を活かす会の皆さんが集めた署名を受け取らない理由についていろいろ述べられました。このことについて根本的な誤りがあると考えるので、そのことを申し上げ見解を伺います。
 申し上げたいのは、市長であるなら市民の声は、それがどんな立場からのどんな内容のものであれ、まずしっかり聞いて受け止めるというのが本来の立場ではないかということです。
 市民や市の職員に危害を加えようとしている、あるいは建物を毀損しようとしているなど明らかに反社会的な意図が明確であればその申入れを拒否するということはあり得ると思いますが、市長がさきの議会で述べられた署名の受け取りを拒否する理由として述べられたことはそのようなものではありません。
 例えば、会の代表が不明確であるとのことですが、代表をどの方にするのかどのように選ぶかは会の運営の問題であって会に属する人たちで決めることです。市側が署名を受け付けない根拠にはなりません。さきの議会で市長が述べられたそれぞれのことについて、会には会の言い分、主張があるのです。市側の言い分のみを一方通行の議会答弁で述べて済ますというのではなく話合いの場を持つべきです。
 市民には、市政に対する願いを伝える権利、請願権があるのであり、行政にはそれを受け入れる義務があります。憲法の精神、法にのっとった市政運営を望むものですが、市長の見解を伺います。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 庄川美術館、水資料館の存続についての質問のうち、2点目の市民の声に耳を傾ける市政にとの御質問にお答えをいたします。
 この件については、何度もお答えしているとおりでありますが、まず論点を整理したいと思います。今までも何度も答弁したとおり、市への要望書はその内容が市の考え方と異なる方向のものでも受け取ってまいりました。砺波駅の駐車場などはその例です。覚えていらっしゃいますよね。
 今回も従前と同様であります。正確な事実に基づいた要望書については受け取ると、これも何度も申し上げています。ただし、今回の件については、これも今まで何度も指摘してきたとおり、事実と異なる情報を示し、代表者とされた方の同意も得ず、本人の意思と異なるかもしれない署名を本人の知らないところで勝手に書くといったような問題のある署名を根拠に要望される限り、こういった要望は受け取れないのではないでしょうか。
 つまり、このずさん極まりない署名と切り離して要望されるのであれば、市当局として要望は受け取るということです。声を聞かないということは一度たりとも言っておりません。よく答弁を確認していただきたいと思います。
 境議員は、どうも当方の指摘する問題点を軽く考えておられるようです。自分の思いと違う趣旨の署名簿に勝手に知らないうちに名前を書かれること、どなたを代表者にされるかは自由ですが、承諾もしていないのにいつの間にか署名代表者にされるということ、これについては後で了解を取ったとかおっしゃっているようですけれども、とても恐ろしい話じゃないですか。境議員や、今日も来ておられるようですけれども署名集めされた方々の感覚では、こういったことは大したことではないのですね。一般人の感覚からすれば、こういったことはあってはならないことでとても怖いことだというふうに思います。
 二、三か月前に、境議員も発行されております広報誌に、署名集めの関係者からは署名集めの方法には問題がなかったと聞いているという記事が載っておりました。おかしいなと思っておりましたが、今回の質問では少なくとも一部には問題があったような言いぶりに変わっています。偽署名の根拠が出てきて方針転換でもされたのでしょうか。いずれにしてもそんな署名は信ずることなどはできません。議員の言われるところの切に存続を望んで署名された方に礼を欠くのはどちらでしょうか。ずさんな署名と一緒くたにされてしまっているということでその答えは明らかではありませんか。よくお考えいただきたいと思います。根本的な誤りがあるのはどっちでしょうか。そういう点について全く反応なく、同じ主張を繰り返されるというのはいかがなものかと思います。
 それから、先ほどおっしゃいました市民には言う権利がある。おっしゃるとおりです。であれば、境議員が紹介議員となって陳情でも請願でもされたらいかがですか。その上で議会でも議論されたらいいんじゃないでしょうか。そのときに署名を根拠にされるのであれば、私は当局の意見としては一言申し上げさせていただく機会はつくっていただきたいというふうに思っています。
 いずれにしても、こちらの指摘することについて全く聞かずに、会には会の言い分がある。いや、市にも市の言い分があるわけで、それについてはまさに相互の話ですから、あなた方のおっしゃっていることがいかに一般人から見ておかしなことかということについても、一度足元を見られたらいかがでしょうか。
 以上について申し上げて答弁といたします。
 もう一問については、副市長のほうからお答えいたします。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 副市長 齊藤一夫君。
 〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕
○副市長(齊藤一夫君) 1項目めのうち、1点目の施設をなくす根拠はの御質問にお答えをいたします。
 これまでの定例会でも何度も繰り返しお答えをしておりますが、少子高齢化、人口減少は今後ますます進む中で、公共施設等の利用需要を見据えた上で全体の状況を把握し、長寿命化や統廃合、廃止などを計画的に進めていくことは今後の財政運営や将来世代に大きな負担を残さないためにも避けて通れないことであり、現役世代に課された大きな責任と考えております。このことは議員御自身も十分理解をされていることと思っております。
 議員が述べられているように、両施設の創立に関わった方々の思いは理解をしておりますが、他方、庄川地域の方々で構成する庄川水記念公園再整備を考える会では、子供たちが伸び伸びと安全に遊べる場があればよい、小さな子供から高齢者まで楽しめる公園にしてほしいという声もあります。こうした声は境議員には届いていないのでしょうか。
 今回の整備では、ブロンズ像などの作品を公園内に設置することで、これまで美術館に関心がなかった方々も含め、より多くの来園者がいつでも鑑賞できる自然と調和した公園を目指しております。また、水資料館の資料はデジタル化するなどこれからの時代に合った手法も取り入れ、若い方や観光に訪れた人たちにも気軽に庄川の歴史などについて学べる場にしたいと考えております。
 公園が整備されれば子供たちが自然の中で自由に伸び伸びと遊ぶことができ、感性を磨くことにもつながります。また、議員が述べられているように眼下には庄川峡も見られますし四季折々の自然の移り変わりも体感できます。
 現在進めています庄川水記念公園の再整備は、単純に建物の耐用年数で判断する考え方ではなく一体的な整備には複数年を要することから、できるだけ早い段階で判断し実行に移していく考えであります。
 なお、議員は発言の中で、合併後20年近くになろうとしているのに署名運動の中でこんなことなら合併しなければよかったとの発言に触れられていますが、そもそも合併しなかった場合の今の姿が見えなければ比較しようがないのではないでしょうか。何をもってよしあしを判断されるのですか。自分の意に反するものは全て反対ですか。署名運動の呼びかけ人の中には当時合併に向けて心血を注がれ御尽力された方もいらっしゃいます。境議員がこの場でそうした発言をあえて引用されることにはとても違和感を覚えております。今さら合併の是非を述べられるのではなく、将来に向けてもっと建設的な議論をすべきではないでしょうか。ゆでガエルになるのを誰もが望んではおりません。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 欣吾君。
 〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 今の市長の答弁の中で、例えば、受け取ってもいない署名の全てがずさんであるというふうに思えるような発言であるとか代表者の問題についていろいろと話がありました。それらについてはぜひこういうことなんだという話をさせていただきたい。さっきも言いましたけれども、議会の一方的な答弁の中でそれだけで、こちらが言う機会を与えられないというのはとても一方通行で印象がそういうものなんだというふうに思われるようになってしまうというのがまずいと思うんです。
 先ほど話がありました要望、陳情というふうな形でなら話の場を持つというふうに言っていただけたので、ぜひそういう機会を持たせていただきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。
 次の質問に移ります。
 障害者の医療費助成制度について質問をいたします。重度心身障害者医療費助成制度についてでございます。
 この問題については、令和3年11月定例会でも質問をいたしましたが、改めて質問し、要望したいと思います。
 現在、砺波市で行われている重度心身障害者医療費助成制度は、心身障害者等の保健の向上と福祉の増進を図るとして実施されており、医療機関を受診したときの自己負担額の全額または一部を助成するものです。問題は、65歳未満であるならば助成が現物給付で行われており、障害者の方は窓口でお金を支払う必要がないのですが、65歳以上で障害の程度が重度、中度の人が一旦窓口で自己負担分を支払い、領収書を添えて市役所で申請しなければ還付を受けることができない償還払い制度となっていることです。
 老夫婦の御家族や独り暮らしの方、どうして65歳までは必要なかったのに65歳を過ぎると申請に行かなければならなくなるのかなどの声が聞かれてくるのは当然のことだと思われます。
 昨年の11月議会で、65歳以上の方も現物給付にして窓口負担のないようにしてほしいと要望したのに対し、当局からは、今年度から県の「ワンチームとやま」連携推進本部で検討が開始されている、県下で統一することが必要になり、来年度以降も引き続き県が主導となり協議を進めることとなっているとの答弁をいただきました。今年の9月県議会でこの協議の進展についての火爪県議会議員の質問に対し、県としては償還払いを脱却しているとの答弁がなされています。それぞれの自治体の判断に任せるともとれますが、ぜひ65歳以上であっても現物給付となるようにしていただきたいと考えます。どのように考えておられるのかお聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 今の答弁の前に、先ほど境議員が発言された中に大きな誤解があります。前提としては、このずさんな署名と切り離してくださいというふうにお願いしました。それについては聞こえなかったですかね。改めて申し上げますが、このずさんな署名をベースにされていろんな話をされても困りますよという話は申し上げたので、署名と離して陳情、要望されてくるときであれば、市当局はちゃんと聞きますよ。それは今までどおり一緒ですよということです。どうしてそんなに署名にこだわるんですかね。そこをやっぱりよく考えてほしい。ぜひそれについてはもう一度言ったことを確認していただきたいと思いますのでよろしくお願いします。
 それから、全部ずさんとは言っていません。正しい、ちゃんとそういうものがあったことは当然分かります。類推もできます。ただ、こんなひどい例もあるのにそれについては一切、私たちはうまくやっていますよというふうなことだったことについては納得できないということを言っているわけです。それについても自分たちの足元を1回見てみればいいじゃないですか。署名集めた人に聞いてくださいよ。あなたちゃんとこの人に書いてもらったのって聞けばすぐ済むことじゃないですか。そういうことをせずに自分たちの言うことだけ言うのはそれこそ一方通行というんじゃないですか。それについてはよくお考えいただきたいと思います。
 それで、今ほどの2項目めの65歳以上の重度心身障害者医療費助成の制度の現物給付でという御質問でございます。
 これについては、境議員に御指摘されるまでもなく、過去の制度の関係でこういうふうになったということで、実際に対象とされる方にとっては非常に理不尽といいますか、何でこうなっているんだというふうな主張をされるのはよく分かることでございます。それで、これについては、昨年11月議会、先ほども紹介がありましたが、現在、各市町村の担当者で協議を進めているところであります。現在のところ、砺波市としては償還払い方式を現物給付方式に移行することとして調整を進めてきております。県の、先ほどの脱却するとはどういう意味かよく分かりませんが、県も当然絡む話なのであえて言えば、市町村全部と納得できたらという趣旨で言っておられるか分かりませんが、そういうことだと思います。
 ただそれで、当然お分かりだと思いますが、これは砺波市だけができる話じゃないんです。システムとして県の国保連合会、それから高齢者医療広域連合のシステム改修というのはどうしても必要になってきます。やるからにはやっぱり全市町村、県も絡んでやるべきだということで、今、同時期に移行しようということで、これらを待って調整ができてシステム改修ができれば実施に移れるのではないかなというふうに思っています。これについてはその方向で進んでいます。
 あとは時間とシステムの改修にどれぐらいの費用がかかるかということだと思いますので、境議員のおっしゃる趣旨については実現できるものというふうに理解をしております。
 以上です。
○議長(川辺一彦君) 境 欣吾君。
 〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 迅速に進むように御尽力をお願いしたいと思います。
 次の質問に移ります。
 来年10月からインボイス制度が実施されます。民間事業者の取引で売上げが1,000万円以下の免税業者である中小零細企業や農業者、フリーランスなどの人々が取引から除外をされたり消費税相当分が契約額から値引きされるのではといった問題が指摘されています。
 これは民間業者間だけの問題ではなく地方自治体や公益法人との取引でも懸念されることです。
 そこで、砺波市ではこのインボイス制度にどのような考えで対応されようとしているのか質問し要望もしたいと思います。
 市の一般会計は、特例によって課税標準額に対する消費税額と仕入税額控除を同額にみなすとして消費税の納税は免除されますが、特別会計や公営企業会計はそうではなく、民間の取引と同じ事情が生じてきます。インボイス制度が実施されれば取引相手が免税業者の場合、インボイスの発行を求めて課税業者になってもらうか今のままで取引をして仕入税額分を自治体が負担するか、取引を止めて別の課税業者に切り替えるかの厳しい選択が迫られることになります。
 最初にお聞きしたいのは、市の特別会計、企業会計で取引している相手には免税業者はおられるのでしょうか。何人おられ、取扱額は幾らになるのかお答えください。
 次にお聞きしたいのは、免税業者にどう対応されるのかということです。
 国はインボイスの導入に当たって、特別会計、企業会計の取引業者に課税業者となることを要求しないように指導していると聞きますが、砺波市もそのような方針で臨まれるのかお聞きします。制度の導入によって事業者に新たな税負担を求めるなどということはあってはならないと思います。考えをお聞かせください。
 次にお聞きしたいのは、市が業務を委託している指定管理団体の取引についてです。インボイス制度の導入によって生じる事情はここでの取引も同様ですけれども、同じく公益的な仕事を行う免税業者が新たな課税を強いられたり取引から排除されたりすることがあってはならないと考えますが、直接決定する立場にないとしてもどのように対応しようと考えておられるのかお聞かせください。
 さきに述べたとおり、免税業者に新たな課税を求めないならその分を公が負担しなければならず、同額の予算を立てていても事業費が実質目減りするというのがインボイス制度の導入です。零細な事業者や個人事業主、シルバー人材センターに仕事を求める高齢者にまで新たな消費税負担と煩雑な実務を求めるのか。その分を地方自治体や公益法人が負担するのかを迫る理不尽な制度がインボイス制度です。インボイス制度の廃止、中止や延期、シルバー人材センターへの特例を求める意見書が地方議会で採択されていますが、その件数が日を追うごとに増えており、この7月末で423件と聞いています。制度の実態に対する認識が共有されてきた結果であり今後も広がっていくものと考えられます。
 当市もインボイス制度はやめるべきとの声を国に届けるべきと考えますが、見解をお聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 私からは3項目めのインボイス制度への対応についての御質問にお答えします。
 まず、1点目の免税事業者はどれだけかの御質問につきましては、結論から申し上げますと把握しておりません。これは現行制度においては、取引相手が課税事業者か免税事業者かを把握する必要がなく、また本市との取引の多寡や入札資格参加の申請等から課税事業者との推定はできても、逆に少額の取引者について免税事業者と確認できる資料を持ち合わせていないためであります。
 次に、2点目の免税事業者を排除しないことの御質問につきましては、総務省からは地方公共団体の競争入札において、免税事業者であることを理由に競争入札に参加させない、または課税事業者となることを資格要件に定めることは適当でないとの考え方が示されております。本市といたしましても、競争入札に係る契約において、またそれ以外の契約においても課税事業者となることを条件とすることは考えておりません。
 次に、3点目の指定管理団体の対応はの御質問につきましては、インボイス制度導入後の影響として、事業者間の取引において仕入税額控除ができないことを理由に取引価格引下げなどの要請がなされることが考えられます。しかし、取引上優越した地位にある課税事業者が免税事業者と取引を継続するに当たり、仕入税額控除ができないことを理由に価格を下げるよう要請した場合や課税事業者が自己の都合で仕入価格を低く設定し免税事業者が今後の影響を懸念して受けざるを得ないといった事情が認められれば、優越的地位の濫用として独占禁止法上問題となるおそれがあります。
 指定管理者と取引者間は民民の契約となることから市が直接介入することはできませんが、このような問題が生じないよう指定管理者に対し制度に関する周知に加え、今後想定されるトラブルなどについても情報を共有し、新制度へ円滑な移行が行われるよう努めてまいります。
 次に、4点目の国に廃止の要望をの御質問につきましては、インボイス制度は消費税が10%と8%の複数税率となっていることから、事業者が消費税を納める際に仕入税額控除を正確に行うために導入されるものであり、必要な制度であると認識しておりますので国への廃止要望は考えておりません。
 一方で、免税事業者が課税事業者になることを選択すると税負担だけでなく納税のための事務負担が増えるなどの影響が考えられます。このため、インボイス制度開始後6年間は、免税事業者等からの課税仕入れについて、仕入税額相当額の一定割合を仕入税額とみなして控除できる経過措置が設けられています。
 加えて、国は制度開始時のさらなる負担軽減のため、簡易課税の特例などの追加対応を検討していることから、今後の動向を注視するとともに円滑な導入に向けて情報提供に努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 欣吾君。
 〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 最後に、11月の臨時会の産業建設常任委員会でも要望しましたが、飼料や資材、光熱費などの高騰で畜産経営が極めて厳しくなっており、このままではこの産業が砺波市になくなってしまうことさえ危惧されます。飼料や光熱費などの高騰は生産者の責任ではありません。しかも、度外れです。既に国、県からの補助はなされており、砺波市からの支援も決まりましたが、これはこれでありがたいのだが、しかし、焼け石にしずくの声が聞こえてきます。しかし、市の独自財源では限界があると思います。ぜひとも次の点について、国に強く要望していただきたいと思います。
 1、現行の配合飼料価格安定制度では価格高騰分の一部しか補塡されないため、経営を維持できない畜産危機を打開するため、従来の枠組みにとらわれない抜本的な対策を行いコスト上昇分を全額補塡すること。2、畜産経営を維持するためコスト上昇分を価格に転嫁できるよう国が責任を持ってメーカーなど実需者に強く働きかけること。
 国への働きかけを要望して、質問を終わります。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 坪田商工農林部長。
 〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) 4項目めの畜産農家の窮状救済の要望をについての御質問にお答えをします。
 畜産業への支援につきましては、議員のほうからは焼け石にしずくというやゆをされておりますが、本市や国、県においても実施したところであり、さきに行われた全国市長会で、国に対しさらなる支援を行うよう要望したところでございます。
 また、富山県におかれましても、飼料価格の高騰に対応するため、畜産農家への価格補塡などの支援の充実強化を国に対して要望をされておるところであります。
 現在、国では新型コロナウイルス感染症等の対策予備費を活用しての支援が検討されておりますので、本市といたしましては、これらの動向を注視するとともに、今後も引き続き畜産農家に対する支援を強く要望してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 以上で、通告による質問並びに質疑は終わりました。
 これをもって、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を終結いたします。

             議案の常任委員会付託
○議長(川辺一彦君) ただいま議題となっております議案第62号 令和4年度砺波市一般会計補正予算(第6号)から議案第76号 市道路線の認定及び廃止についてまでは、会議規則第37条第1項の規定により、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。

○議長(川辺一彦君) 以上をもって、本日の日程は全て終了いたしました。
 次に、議会の日程を申し上げます。
 明12月14日は産業建設常任委員会を、15日は民生病院常任委員会を、16日は総務文教常任委員会をそれぞれ開催し、付託議案等の審査を行います。
 お諮りいたします。明12月14日から12月18日までの間、各常任委員会における議案審査等のため本会議を休会いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(川辺一彦君) 御異議なしと認めます。よって、明12月14日から12月18日までの間、各常任委員会における議案審査等のため本会議を休会することに決しました。
 なお、次回の本会議は、12月19日午後2時から再開いたします。
 本日はこれをもちまして散会いたします。
 どうも御苦労さまでした。

 午後 2時12分 閉議