1.会議の経過
午前10時00分 開議
○議長(川辺一彦君) ただいまの出席議員は17名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第3号のとおりであります。
日程第1
市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(一般質問)
○議長(川辺一彦君) これより本日の日程に入ります。
日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第1号 令和5年度砺波市一般会計予算から議案第32号 令和4年度砺波市病院事業会計補正予算(第5号)まで、及び報告第1号 専決処分の承認を求めることについてを議題といたします。
昨日に引き続き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
通告により発言を許します。
4番 神島利明君。
〔4番 神島利明君 登壇〕
○4番(神島利明君) 皆様、おはようございます。
議長の許可をいただきましたので、通告に基づき、分割方式で質問させていただきます。
まず初めに、1項目めは、子育て支援の保育についてお尋ねいたします。
急速な少子化が進む中、安心して子供を生み育てることができる社会を実現するためには、子供の健やかな成長を支える質の高い保育サービスの提供と、保育の担い手の確保が重要になっています。
現在、保育現場では日々、未来の宝である子供たちの健やかな成長を願い、保育士さんたちが懸命に取り組んでおられます。
また、通常業務に加え、新型コロナウイルス感染症予防にも努められ、保育現場では徹底した衛生管理を行うなど、こうした業務が常態化しています。
このように、保育士は過重な労働環境に置かれており、また人員が限られているぎりぎりの保育現場ではゆとりもなくなり、精神的、肉体的な負担が大きくなっているのではないかと危惧されます。このことが、近年発生しています園児虐待の要因の一つとして考えられます。
保育士の配置基準の見直しや、加配の職員の配置を図るなどして、保育士が余裕を持って働ける環境を整備することが重要だと思います。
本市の公立保育所、認定こども園では、障害がある園児がいるクラスには、加配の保育所を配置されています。また、配慮が必要な園児の状況を十分に考慮し、必要に応じて加配の職員を配置され、補助されています。この取組は、子供たちや保育士において大変良いものだと思います。
そこで1点目は、保育現場において、配慮が必要な児童に対応するために加配の職員を配置されていますが、現状では、明確な基準がないと伺っています。臨機応変に対応されていて非常に助かっているとの現場の声を伺っています。臨機応変の対応には大変よい面が多いと思いますが、担当者が代わることで対応が変わる場合がありますので、基準を設けてはいかでしょうか。見解を伺います。
2点目は、民間の認定こども園では、職員の加配について、各事業所の判断でされていると認識していますが、民営化が進んでいます認定こども園にも、加配の職員に対しての補助金があれば、保育環境の改善につながると思いますが、いかがでしょうか。見解を伺います。
3点目は、慣らし保育についてお尋ねいたします。
慣らし保育とは、育児休業期間終了時を含め、新規に保育所に入所する児童について、集団生活への適応等を目的として、通常の保育の実施よりも時間を短縮して実施される保育のことです。
慣らし保育は、通常一、二週間程度実施され、その期間児童は、午前中で帰宅しなければならない状況です。保護者が育児休業期間の終了に伴い、職場に復帰した場合でも、午前中で帰宅しなければならなくなり、会社で肩身の狭い思いをすることがあります。
このように、一、二週間程度の慣らし保育の期間中は、通常の勤務形態による就労が困難になることが多いと考えられることから、地域における保育の実情を踏まえた上で、慣らし保育を育児休業終了前に、保育所への入所の決定を行い入所させることや、新たに就職する場合等についても同様に取扱いを行うことができるとなっています。
そこで、本市において、育児休業終了前の慣らし保育について実施されていると伺っていますが、慣らし保育の概要について記載されているものがないように思います。
慣らし保育について明文化したものが必要だと思いますが、いかがでしょうか。見解を伺います。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
森田教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 私からは、1項目めの子育て支援についての御質問にお答えいたします。
まず1点目、保育現場における加配職員の配置についてにつきましては、昨日の山田議員の御質問にお答えしたとおり、国の基準を上回る保育士を配置しており、保育体制の充実を図っているところであります。
障害認定を受けている園児がいるクラスにつきましては、障害の状況を考慮し、加配職員を配置するとともに、配慮が必要な園児がいる場合も、所長、園長、家庭児童相談員と相談し、クラスの人数や状況等によりサポートが必要と判断した場合は、加配職員を配置しております。
議員御提案の配置基準の設定につきましては、幼児期における児童の障害度、配慮の必要性などの判断は非常に難しく、明確な基準を設けて配置するものではないと考えており、引き続き保育ニーズの中で、柔軟かつ適切に対応してまいりたいと考えております。
次に2点目の、民間の認定こども園の加配職員の助成につきましては、民間の認定こども園における職員配置は、運営法人において保育の状況を考慮され、適切に配置されているものと理解しております。
現在、障害児を受け入れている民間施設は、実施委託料に療育支援加算が加算されているところであり、今後とも適切に対応してまいりたいと考えております。
次に、3点目の慣らし保育についてですが、本市においては、年度途中の入所については、状況に応じて、職場復帰より1週間程度前を入所決定日とし、弾力的に慣らし保育を実施しているところであります。
しかしながら、4月入所時の慣らし保育につきましては、一度に入所児童が増えることや職員の配置等の点から、入所決定日を早めることは現状では厳しく、保護者の方にも御理解いただきながら、1週間程度の慣らし保育をお願いしているところです。
議員御提案の慣らし保育の明文化につきましては、年度当初などでの対応が非常に厳しい場合もあることから、保護者の方々のニーズを聞き取りながら随時対応してまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 神島利明君。
〔4番 神島利明君 登壇〕
○4番(神島利明君) 次に2項目めは、放課後児童クラブ運営についてお尋ねいたします。
放課後児童クラブとは、保護者が労働等により、昼間家庭にいない小学校に就学している児童に対し、授業の終了した放課後及び春、夏、冬休みの学校休業日に、家庭に代わる生活の場を確保し、適切な遊びや指導を行うことにより、児童の健全育成を図るとともに、保護者の子育てと仕事の両立を支援することを目的とした事業になります。
この放課後児童クラブの運営は、地域の子供は地域で育てるという考えの下、地域の特徴を生かして、校区内の有志の方によって行われています。
近年、核家族や共働き世帯が増えていることから、安心して子供を預けることができる放課後児童クラブは、保護者にとって大変ありがたいサービスになります。
しかし、各クラブの運営に携わっていただいている支援員や補助員の高齢化に伴い、後継者問題について、困っているところもあります。
そこで、放課後児童クラブの運営に係る専門のコーディネーターを設け、運営や管理について指導や助言ができるようにすることにより、運営に携わっている方の負担が軽減され、継続して地域で子供を育てる環境づくりにつながると思いますが、いかがでしょうか、見解を伺います。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
森田教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 私からは2項目めの放課後児童クラブの運営についての御質問にお答えいたします。
議員御指摘のとおり、各クラブの運営に携わっていただいている役員や支援員におかれては、長きにわたり御苦労いただいていることは認識しており、大変感謝申し上げるところでございます。
各放課後児童クラブとは、代表者会議等を通して、問題点や課題について協議し情報共有しており、指導員からも現場の声を直接聞いていることなどから、専門のコーディネーターを設けることは現在のところ必要ないものと考えております。
今後とも放課後児童クラブ等の運営につきましては、相談連携を密に行いながら、負担の軽減に努めてまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 神島利明君。
〔4番 神島利明君 登壇〕
○4番(神島利明君) 放課後児童クラブで大変困っているところもあると思いますので、また相談に乗ってあげてください。よろしくお願いいたします。
次に、3項目めは、市独自の博物館の来館者の促進についてお尋ねいたします。
市内には、市独自の博物館があり、その中の一つに、庄東小学校3階フロア全体を使用した砺波民具展示室があります。ここには、砺波地方の民具7,500点が収蔵展示されています。
平成29年3月3日、砺波の生活・生産用具として、砺波市が保管する6,900点の民具が、国の重要民俗文化財に指定されました。うち6,000点余りが、砺波民具展示室に展示されています。
砺波の生活・生産用具は、主に明治から昭和30年代までの砺波地方で営まれた、衣食住の暮らしの用具や、農具、職人の用具などの生業に関する用具類を網羅し、体系的に収集、整理された6,900点の民具です。
日本海側、特に北陸地方平野部の典型的な農村の生活や生業を総体的に知ることができます。また、日本列島のほぼ中間に位置するため、東日本と西日本のそれぞれの特徴を有する用具も見受けられます。
今年の1月から、国の重要有形民俗文化財に指定されている砺波の農具や生活用品の使い方を紹介する動画を、国の補助金を活用して制作され、川の力で脱穀機を動かすらせん水車や、もみとごみを分ける唐箕など8つの民具をそれぞれ使う様子を、タブレット端末機でQRコードを読み取り見ることができ、先人たちの暮らしに思いをはせることができます。
この貴重な民具を見ることで、昔の文化を知るいい機会になると思います。
平成27年に開館してから、来館者数はコロナ禍前で年間約2,000人です。砺波市民の方でもまだ多くの方が来館されていないと思います。
そこで、このすばらしい民具展示室に、もっと多くの方に来館してもらうように、市内外にアピールすることと、民具展示室の入り口が分かりづらいので、誰もが分かるような看板を設置してはいかがでしょうか。見解を伺います。
次に2点目は、埋蔵文化財センターについてお尋ねいたします。
埋蔵文化財センターは、展示を通じて考古資料に触れながら、砺波市の歴史と先人の英知を学び、体験や遊びを通じて埋蔵文化財に親しめるミュージアムになっています。
縄文時代には、台地や低地に集落がつくられ、土偶に祈りをささげるなど精神的に豊かな生活を送りました。
奈良時代からは、平野の開拓が進み、東大寺の大仏を造るときに、砺波の豪族、利波臣志留志(となみのおみしるし)は、多くの米を都に送っています。そのことをきっかけに、砺波郡には東大寺の荘園が4つも作られますが、平安時代には衰退しました。
鎌倉時代になると、般若野荘と油田条という2つの大きな荘園がつくられます。荘園を見下ろす丘陵地には、増山城などの城が築かれ、争乱の時代を迎えました。遺跡からの出土品は、それぞれの時代の証人とも言えます。こういった砺波の歴史を知ることができる出土品が、数多く展示されています。非常に貴重な博物館になっています。
また、この施設では、市でも力を入れています増山城のPRの一つに御城朱印があり、それをここで、曲輪の会により販売されています。県外からも多くの方が求めに来られ、非常に好評と伺っています。
しかし、この施設にも休館日があり、そのときに県外から来られた方が、御城朱印を買えなくて、非常に残念な思いで帰られたことがあると伺いました。
そこで、このように砺波の歴史を知ることができる貴重な施設である埋蔵文化財センターを、もっと多くの方に見に来てもらえるように市内外にアピールすることと、御城朱印を埋蔵文化センター以外でも販売することができないか、見解を伺います。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
森田教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 3項目めの文化施設についての御質問のうち、まず1点目の、民具展示室の利用促進についての御質問にお答えいたします。
砺波民具展示室は、平成27年4月に開館して以降、市内小学校のふるさと学習や農業体験のための利用、公民館や高齢者学級の生涯学習の場としての利用などがあり、幅広い年代の方々に御来館いただいております。
一般的に、博物館施設の展示課題として、展示が固定化されることがあり、新しい体験ができない博物館等には、リピーターが少ない傾向にあると言われております。
この展示課題を解消するために、テーマを設定して、民具にスポットを当てる季節の展示を年5回程度行っております。
加えて、今年度には、動画で民具を紹介する解説を導入し、デジタルコンテンツによる新しい学習体系が可能となり、今後も動画による生活用具の解説を拡充し、施設の充実を進めてまいります。
また、これらの展示スタイルを多くの方々に体験していただくよう、今後ともホームページやツイッターなど本市の情報提供ツールを積極的に活用し、広くアピールに努め、来館者の増加を図ってまいります。
なお、入り口が分かりにくいとの御指摘につきましては、昨年末に校舎3階の窓ガラスに、大型の青文字で、博物館のある小学校と掲示し、遠くからでも確認できるようにし、併せて入り口誘導看板を増やすなど、引き続き、民具展示室の利用促進及び情報発信に努めてまいります。
次に、2点目の埋蔵文化財センターの利用促進についての御質問にお答えいたします。
市内の小学校では、ふるさと「となみ」探訪事業といたしまして、毎年6年生が増山城跡や埋蔵文化財センターを訪れ学習体験しており、夏休みには、小学生親子を対象としたオープンデーを開催し、古代体験を行っております。
また、平成29年に増山城跡が、続日本100名城に選定されて以来、コロナ禍前には県内外からの来館者が3,000人近くに達するなど盛況だったことから、今後も増山城跡の魅力を発信することで、関連して埋蔵文化財センターのPRにも努めてまいります。
なお、休館日における御城朱印の販売につきましては、曲輪の会という増山城跡のガイドグループが制作、販売しているものであり、休館日の対応については、関係者と協議していきたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 神島利明君。
〔4番 神島利明君 登壇〕
○4番(神島利明君) 最後に、4項目めは、都市公園の管理について伺います。
市内には都市公園が大小合わせて187か所存在していて、その中の代表的なものに砺波チューリップ公園があります。
砺波チューリップ公園は、以前から新チューリップタワーやチューリップステージ、円形花壇の建設、ステージ前広場の改修などの再整備を進めてきたことにより、より魅力ある公園になりました。
令和5年度から、南門周辺エリアの整備が計画されており、その中に芝生広場やインクルーシブ遊具を設置した遊具広場が検討されています。
芝生広場は、市民の方からも安心して過ごせる芝生があればよいとの声も聞いていましたので、非常によい事業だと思います。
その一方で、ふわふわドームの横に設置してある遊具は、まだ老朽化はしていませんが、さびが発生するなど経年劣化が進み始めています。
またその周辺も、ときには雑草が生い茂っていて、小さい子供が安心して遊べる環境ではないと思います。遊具の管理や除草はされていますが、遊具の長寿命化を図るためにも、塗装などの補修を行ってはどうかと思います。
砺波チューリップ公園は市の代表する公園で、市内外の多くの方が利用される憩いの場であり、市民が誇れる施設になります。
そこで、このすばらしい公園を利用される方が、安心・安全でくつろぎを感じられるように環境を整備することが重要だと思います。
今後、整備をされる芝生広場も含めて、都市公園の維持管理を強化してはいかがでしょうか、見解を伺います。
以上で私の質問を終わらせていただきます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
構建設水道部長。
〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 都市公園の維持管理についての御質問にお答えいたします。
砺波チューリップ公園の維持管理は、指定管理者であります公益財団法人砺波市花と緑と文化の財団において、定期的な除草や樹木の剪定をはじめ、破損した遊具や園路などの軽微な修繕を行っているところであります。
ふわふわドームがあります遊びの広場内に設置の遊具につきましては、塗装が傷みはじめ、さびの発生も確認されており、今年度に実施いたしました公園施設長寿命化計画の更新に伴う現地調査におきましても、塗装の劣化が進んでいることが報告されております。
このため、公園遊具の長寿命化に向けた修繕を進めていくこととしておりまして、議員御指摘の遊具につきましては、取付金具や鋼材などにおいて、今後劣化が進むおそれがありますことから、部材の再塗装等を行い、長く安心して利用いただけるよう努めてまいります。
また、新年度からは、南門周辺の整備を予定していることから、より一層、指定管理者との連携を図り、よりよい公園となるよう維持管理を徹底し、市民に癒やしと安らぎを与えられる空間づくりに努めてまいります。
私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) この際、換気のため暫時休憩いたします。
午前10時31分 休憩
午前10時35分 再開
○議長(川辺一彦君) それでは、再開いたします。
3番 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 議長より発言の許可をいただきましたので、質問通告書に従い、一問一答方式で質問と提案をさせていただきます。
大きい項目の1つ目、公共施設等の持続可能なサービスの提供について伺います。
まず財源確保のため、ネーミングライツ導入へのアプローチについて伺います。
人口減少や経済情勢による財政状況の変化、社会情勢の変化に伴う住民のニーズの変化に合わせて、市有施設の公共サービスも変化していくことが必要となります。
そのため本市では、平成17年度から指定管理者制度を導入し、多様化する住民のニーズに対して効率的に対応するために、民間事業者のノウハウを広く活用するなど有効性を高めています。
今後、将来にわたって持続可能なサービスの提供を継続させていくためにも、老朽化した施設の安全対策や、財政負担の軽減化が図られなければなりません。
そこで、約2年前の令和3年6月定例会において、開田議員が市有施設の老朽化に対する財源確保として、ネーミングライツに取り組むべきとの一般質問がありました。
当局側からは、ネーミングライツは、企業にとって、認知度やイメージの向上が図られるとともに、市にとってもその対価が得られるという双方にとって有益で効果のある事業であります。
一方、公共施設に対して、企業のネーミングをつけることに市民の賛否などの課題があるので、対象施設の選定方法を含めて、今後検討していきたいと答弁されました。
ネーミングライツパートナーへ命名権を売却することで、施設の維持に充てる新たな財源を確保することができるとともに、施設のサービス向上も期待できます。
ぜひ、施設のリニューアル等の機会を捉えて、市財源確保のため、ネーミングライツ導入のアプローチを仕掛けてみてはいかがでしょうか。本市の考えを島田企画総務部長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 市有施設への愛称を付与する権利、いわゆるネーミングライツにつきましては、施設の管理運営のための安定的な財源確保などに有効であることは、県内他市を含め全国的にも取組事例があることは承知しております。
本市におけるネーミングライツの導入検討に当たりましては、財源を生み出すメリットだけでなく、施設名称の変更による地域や住民への影響などを含め、慎重に精査してまいりました。
その結果、高い契約金額や、多くの応募団体が見込める都道府県や大都市の施設に比べ、企業などからの応募が見込みにくいことや高い契約金額を望めない中で、ネーミングライツ導入に伴うパンフレットの刷り直し、また当該施設に係る案内看板の取替えなどの新たな費用の発生も懸念されること。さらには、これまで企業側からの提案もない状況を踏まえ、本市においてはネーミングライツの導入は難しいと考えております。
なお、新たな自主財源の確保の取組につきましては、健全な財政運営を維持していく上で必要なことと考えており、既にホームページバナー広告や指定ごみ袋をはじめ、市が発行する印刷物などにおいて、広告料を得る仕組みを導入しております。
引き続き、企業等のニーズに沿った財源確保の手段を、他の自治体の取組も参考にしながら、様々な観点から検討の上、選択してまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて、砺波市文化会館の耐震補強に伴う整備方針についてお伺いします。
我が国では、これまで平成7年の阪神・淡路大震災、平成16年の新潟県中越地震、平成23年の東日本大震災、そして平成28年の熊本地震などの大地震が発生しています。
このような大地震から自らの生命や財産等を守るために、住宅や建築物の耐震化を図ることが必要になります。
そこで、昭和56年以前の耐震基準により建築された砺波市文化会館について、まずは、平成27年に耐震診断を実施し、耐震性を把握されました。その結果、砺波市文化会館や隣接する砺波市農村環境改善センターの両施設とも、支柱の補強が必要とのことでした。
この文化施設は、文化祭や20歳の式典など地域の晴れの舞台の会場として活用されることが多く、また文化、芸術活動の機会の提供や普及発展のためにも主たる役割を担っています。
利用者数を見ても、令和元年の砺波市文化会館は7万人、コロナ禍の令和3年でも約3万3,000人の方々が、砺波市農村環境改善センターは約1万8,000人余りと多くの方々に利用いただいています。
文化振興の拠点である砺波市文化会館は、耐震化の現状を踏まえ、耐震改修や建て替えなどの検討が必要ではないかと考えますが、本市において今後どのような計画で推し進められるのか、森田教育委員会事務局長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 森田教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 議員御指摘のとおり、砺波市文化会館は耐震改修が必要な施設でありますが、改修する場合、事業費も大きい上、複数年の工期を要することも考えられることから、他の公共施設の改修計画とも調整し総合計画に改修することとして位置づけております。
なお、新年度には文化会館の再整備に向けた協議会を立ち上げ、公共施設再編計画に基づき、専門家や関係団体、施設利用者などから幅広く意見を伺い、将来を見据えた持続可能な施設の在り方や整備の方向性について協議することとしております。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて、省エネと脱炭素化に向けたスポーツ施設のLED化について伺います。
本市では、令和5年度当初予算に、省エネと脱炭素化政策で、市道の水銀灯やナトリウム灯の道路照明灯482基を発光ダイオード、LEDの照明に切り替える予算が組み込まれました。
変更が完了すれば、年間約1,400万円の電気料が約400万円となり、約4分の1に抑えられます。
また国は、令和5年度に公共施設等の脱炭素化の取組を計画的に実施できるよう、新たに脱炭素化推進事業費が計上され、そこに脱炭素化推進事業債を創設して地域の脱炭素の推進を図ります。
こうしたことから、今後、砺波市公共施設等総合管理計画に位置づけながら、計画的にLED化を進められることと思います。
そこで、自治振興会が運営主体になっている市内9か所の地域体育館のLED化について、提案したいと思います。
地域体育館は、市民が日常的にスポーツに参画することができる場として、またスポーツを通じた地域の活性化のために環境整備は欠かせません。
令和3年度の利用状況からも、延べ人数5万4,000人余りで年間300日を超えており、全体でも80%と高い稼働率で、ほぼ毎日のように利用されています。
この地域体育館の電気料を抑えるためにも早期の取替えが期待されますが、LED化の推進計画について、森田教育委員会事務局長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 森田教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 公共施設のLED化につきましては、平成29年12月議会で有若議員の質問でお答えしたとおりであり、交換可能な部分から順次取替えを進めるとともに、新たに整備した施設につきましても、全てLED照明としてきたところであります。
なお、市内の体育施設につきましては順次LED化を進めているところであり、地域体育館におきましても、今後計画的に推進し、省エネと脱炭素化に努めてまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて、大きい項目の2つ目、情報発信力の強化についてです。
まず、協働のまちづくりを推進するための地域アンテナ隊の情報発信について伺います。
地域アンテナ隊は、平成25年から始まりました。各自治振興会とお互いに連絡相談できる存在として、課題、要望、意見などの情報収集を行い、市政に反映されてきました。
当油田地区においても、毎月1回の自治振興会理事会に地域アンテナ隊を派遣されて、情報共有に努められています。
そこで、令和3年からの砺波市行政改革推進計画では、地域アンテナ隊が各自治振興会からの依頼や要望事項に対して迅速に対応できるなど一定の効果を上げているが、これまで以上に市民にとって有益な情報発信、情報提供が求められているとの課題を提示されました。
地域アンテナ隊自らが必要な情報発信、例えばチョイソコとなみの活用などで、各地区の課題解決に向けた助言や必要な情報提供を通じて、より一層の情報の共有化を図り、市民協働のまちづくりを目指すことは大切なことです。
また、コロナ禍の影響から、行事の中止や見直しなど市から自治振興会への依頼事項の洗い出しや見直しによる負担軽減につながることも検討されなければなりません。
地域アンテナ隊が発足した10年前とは地域課題も多様化しています。小規模多機能自治の砺波市にとって、令和5年で11年目を迎える地域アンテナ隊が住民と市役所との連携を進める窓口として、今後の地域アンテナ隊に求められるものは何なのか、本市の考えを島田企画総務部長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 地域アンテナ隊は、正式には砺波市自治振興会連携推進員派遣制度と言いますが、制度概要につきましては、議員御紹介のとおりであります。
各地区自治振興会の皆さんには制度の趣旨を御理解いただき、10年の長きにわたりアンテナ隊を受け入れていただいておりますことに深く感謝を申し上げます。
地域アンテナ隊は、自治振興会の会合の場で地域の皆さんからいただいた御意見など、必要に応じタイムリーに関係課に伝えることで速やかな課題の把握と解決に努めており、各地区と市役所のパイプ役を担っております。
このような中、時代の変化に対応していくこれからの地域アンテナ隊に求められることは、今日まで培われてきた地区それぞれの地域力の維持やさらなる発展に向け、今後とも地域の皆さんとの関わりの中で、目的や課題に見合ったきめ細やかな情報発信や情報提供をタイムリーに行うことであります。
さらには、先ほど申し上げましたが、スピーディーかつ的確に担当部署につないでいくことも大切な任務であり、いつでも頼りにしていただける存在を目指すものであります。
今後とも、各地区自治振興会長の皆さんの御意見、御要望や地域アンテナ隊からの意見も踏まえながら、各地区にとって過度な負担とならないよう配慮するとともに、地域の実情に応じて柔軟な対応が可能となるよう、制度をブラッシュアップし、隊員である職員のさらなる研さんや意識の向上にも引き続き努めてまいります。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて、情報検索のためのAI、チャットボットの導入について伺います。
本市のホームページは、サイトの中で、ディレクトリ階層とリンク階層の最適化を図りながら、より分かりやすくよりタイムリーな情報発信を行い、市民へ確実に情報が届くように、令和4年3月にリニューアルされました。
しかし、ユーザーの目的や用途に応じて、ホームページでの情報量の多さだけで必ずしもサービスの向上につながるかというとそうではなく、少ない情報量であってもユーザーの満足度が高められることもあります。
そこで、ホームページに掲載されている情報の中から、市民が知りたい内容を簡単に見つけられるよう、令和5年度当初予算に、ホームページにAIチャットボットの機能を導入されるようになりました。市民からの問合せも24時間対応できるとのことです。
これにより、市民はこれまで窓口や電話で問い合わせていたきちんと知りたい情報などを、自分の都合のよい時間に確認できるようになります。AIチャットボットの操作自身も簡単で、スマートフォンの普及に伴い、老若男女問わず利用できる点も多いことでしょう。
住民の利便性が飛躍的に向上するAIチャットボットを本市として、この機能をどのように生かされ、市民に周知なされるのか島田企画総務部長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) AIチャットボットの導入につきましては、まずは現在、市への問合せが多い項目を洗い出し、現時点では500個程度のQ&Aを作成し、問合せに柔軟に対応することを想定しております。
議員御紹介のとおり、ホームページのチャットボット機能を利用することで、24時間いつでも受け答えが可能となり、これまでのホームページ上でのキーワード検索とは違い、ふだんの話し言葉と同じようにチャットボットに問い合わせればAIがその言葉を理解し、最適な回答を導き出しますので、利用者の方の満足度が上がるとともに、利便性も向上するものと考えております。
また、これまでの電話問合せとは異なり、問合せ内容をデータとして蓄積することが可能なことから、どのような内容の問合せが多いのか、どのような単語での問合せが多いのかなどをデータ分析することが可能となり、AIチャットボット自身のQ&Aの充実はもとより、ホームページのよくある質問コーナーの充実を図ることで、既存のホームページ記事のさらなる充実といった副次的な効果もあるものと考えております。
そこで、ホームページのこの機能の周知につきましては、広報となみをはじめツイッターなどのSNSやケーブルテレビ、出前講座など様々な広報媒体を使いまして、市民の皆さんへの周知に努めてまいります。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて、大きい項目の3つ目、観光振興対策の推進についてです。
まず、ふるさと納税返礼品の知名度アップの施策について伺います。
2022年のふるさと納税は、件数が2,472件、金額が4,461万円余りで、対前年比増加率が58.6%となっており、返礼品の拡充を進めたことが潜在需要の掘り起こしにもつながったと考えます。
今後、さらに推し進めるために、情報拡散力のあるふるさと納税ポータルサイトに仲介してもらい、広く広告を行うことで認知度のアップを図られなければなりません。
ふるさと納税ポータルサイトは、手続が簡略化されており、スムーズに給付できるように工夫されており、利用者にもメリットがあります。また、ポイント還元を受けられるサイトも多数あり、ためたポイントをふるさと納税や、他の買物でも利用できます。
現在、本市のポータルサイトは、ふるさとチョイス、さとふる、楽天の3社ですが、ふるさと納税の受付窓口となるポータルサイトを追加することは、さらなる寄附額の増加につながるものと見込まれます。
令和5年度当初予算に、情報発信力の強化による寄附額の増加のために、ポータルサイトの提携事業者を増やす予算が組み込まれていました。今後、3事業者を追加予定とのことですが、本市が進めるまちづくりを応援していただける消費者の方々を増やすために、幾つかあるポータルサイトの中からどの事業者を選択なされ、どのような効果を想定なされているのか、島田企画総務部長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 令和5年度から追加する事業者は、ふるなび、ANAふるさと納税、そしてJRE MALLふるさと納税の3事業者であります。
本市において現在利用しているサイトは、いずれも掲載自治体数や返礼品数が多く、したがって、利用者数も多いと考えられる上位サイトでありますが、返礼品数が3位であり、これらに匹敵する認知度の高いサイトであるふるなびをはじめ、今回追加予定の3事業者は特色があり、固定の利用者も多いと考えられるサイトを選択しております。
特に、ANAふるさと納税では、全日空関連でありますので、寄附額に応じてマイルをためることができる特色があり、比較的高所得者の利用が期待できます。また、JRE MALLふるさと納税は、JR東日本が運営をしており、首都圏の利用者が多いと考えますが、これに加え、首都圏の駅などでデジタルサイネージや展示会などによるPRが可能となるメリットがございます。
3事業者いずれのサイトも近年利用が伸びており、広く全国に返礼品の知名度アップが図れることから、寄附者数や寄附額のさらなる増額を期待しております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて、おもてなしガイドを活用した多言語サービスの導入について伺います。
例年春の大型連休に合わせて開かれるとなみチューリップフェアは、約30万人が訪れ、そのうち外国人観光客が1万人ほどを占めていましたが、昨年、新型コロナウイルス感染症の感染拡大で、訪れた外国人は数百人に満たなかったということです。
そこで、訪日外国人の増加に向けたインバウンド集客として、先月、夏野市長や県花卉球根農業協同組合の石田組合長ほか関係者の皆さんと、台湾にある旅行会社や台北市で開かれたチューリップ展で、チューリップフェアや市内観光地への誘客に向け、市の魅力をPRなされました。
ぜひ、市内外の観光客だけでなく外国人観光客の増加も期待し、かつてのにぎわいが戻るすばらしいチューリップフェアになることを願っております。
さて、他市の観光地での取組ではありますが、言語面で困ってしまう外国人も多いため、スマホを活用した多言語対応可能な音声翻訳機などが導入されています。
現在、スマートフォン画面上でアプリが利用できるおもてなしガイドは、日本語音声アナウンスをこのアプリに聞かせると、音声の情報をテキストに表示、日本語が分からない外国人の方へは外国語でテキスト表示できます。
ぜひ、砺波チューリップ公園内において、多言語サービスができる機能をとなみチューリップフェアに導入していただきたいと考えますが、坪田商工農林部長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 坪田商工農林部長。
〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) チューリップフェアでは、これまでも総合案内所において、英語と中国語の通訳による園内アナウンスによる外国人観光客への対応を行っており、会場内のスタッフも必要に応じてスマートフォンの翻訳アプリを活用するなど、コミュニケーションに努めているところでございます。
議員御提言のおもてなしガイドにつきましては、専用に整備された対応スポットにおいてアナウンスされた言葉が観光客御自身のスマートフォンに各言語の文字として表示されるサービスであり、導入には一定の財政負担を伴うものでございます。
翻訳を行うアプリにつきましては数多くありますし、今や無料のアプリでも翻訳の精度はかなり高くなっております。
私自身も先月台湾に出張した際にはアプリを活用しており、不自由を感じないような感じでございました。
このことから、限定したアプリでのサービスがお客様にとってよいことであるか、また費用面について適当であるかといったことなどを調査研究し、総合的に導入の判断をしたいというふうに考えております。
以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて、となみブランドの認知度向上について伺います。
現在、となみブランドの認定は21品目、豊かな自然と文化に育まれた素材と優れた技術や技法から生み出された地域産品を、市内外において販売促進やイメージアップにつながるイベントなどで情報発信し、認知度の向上に努めています。
また今年度は、イベント等の機会を捉え、砺波市の観光に関するアンケート調査を実施され、消費者の関心度を把握されました。このアンケート調査の結果については、となみブランド認定委員会に専門部会を設置して、認知度の向上について協議検討が進められています。
このように、様々な取組をされて認知度の向上に努められていますが、まずは市民がとなみブランドはどのようなものなのか語れるように魅力を浸透させていくことが必要であり、そのことで市民みんながPR大使となってとなみブランドの魅力を評判化させて、伝達、拡散してもらうことができます。
私ごとですが、年末、県外のお世話になった方に、お歳暮としてとなみブランドであるチューリップ切り花を贈呈いたしました。
そのきっかけづくりとして、オリジナルの包装紙やラッピング用紙、市の封筒等の裏面掲載など、市民が意識しなくても何となく目についたり目に留まったりするようなものなどでとなみブランドへの認知度がさらに高まり、砺波市のイメージアップにもつながると考えますが、本市の考えを坪田商工農林部長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 坪田商工農林部長。
〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) 昨年、市民に対して実施いたしましたアンケート調査では、となみブランドを知らない方が19%、知っているが購入したことがないという方が31%という結果になり、市民へのさらなる周知が必要であると考えております。
本市では、ブランドマークのシールやのぼりを作成し、例えばイオンとなみ店と連携したとなみのめぐみフェアや、日本橋富山館におけるとなみブランドなどでの販売促進に活用をしておるところでございます。
また、となみ産業パワー博では、ブランド品目の認定事業者やブランドを生かした営業を考えている方を対象にブランド力アップセミナーを開催するなど、事業者側にもブランドをうまく活用するよう働きかけておるところでございます。
議員御提言のPR方法などにつきましては、市では事業者自身が行う工夫したPR活動を支援する目的でとなみブランド等販売促進支援事業費補助金制度を設けておりますので、この制度を大いに活用してブランドの周知と販売促進を図っていただきたいと考えております。
私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 最後に、大きい項目の4つ目、教育環境整備の推進として、欠席、遅刻など保護者からの発信体制の導入について伺います。
現在、児童生徒の教育安全情報は、各学校から保護者及び自治会など地域の関係者の携帯電話等の電子メールアドレスに一斉配信できるシステムが運用されています。
不審者情報や学校行事、下校時の連絡など迅速な情報伝達によって、保護者からも好評を得ております。
このシステムは、県のシステムを多くの市町村も利用していたものですが、本年度で県の電算システムが一部廃止されることにより、それに伴って学校から保護者への一斉緊急連絡システムを新たに市で導入するための予算が令和5年度当初予算に組み込まれております。
そこで、従来のシステムは学校から保護者へ向けた情報発信のみだったのですが、本市の保育事業で活用されているアプリのように、保護者から学校へ向けた欠席、遅刻連絡の情報発信機能も備えていただけないでしょうか。
この機能を備えることで、先生方の朝にゆとりが生まれて、子供たちと教室で過ごすことができるようになると思われます。
現在、小中学校では、早朝から先生方が当番制などで欠席連絡の受付業務をされており、学校規模や生徒数によっては電話連絡が相当数あるのではないでしょうか。保護者連絡のICT化で先生の負担が軽減されるとともに、保護者からの連絡がスムーズとなり、学校と保護者の両方の利便性の向上にもつながります。
ぜひ、学校と保護者の双方から交信できる体制を整えていただけないか、本市の考えを森田教育委員会事務局長にお伺いし、一般質問を終わります。
○議長(川辺一彦君) 森田教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 学校から保護者に向けた緊急情報につきましては、議員御発言のとおり、従来県のシステムを利用して一斉配信しておりましたが、当該システムが今年度末をもって廃止されることに伴い、新年度から市において新たなシステムを導入することで準備を進めております。
新しいシステムは、学校から保護者に対して休校や登下校時刻の変更、不審者情報などの緊急情報を速やかに伝達するこれまでの機能のほかに、保護者から学校への欠席や遅刻の連絡をスマートフォンやパソコンでも行える機能を追加したものであります。
この機能の追加により、議員御発言の保護者の利便性の向上及び教員の負担軽減に資するものと考えております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) この際、換気のため暫時休憩いたします。
午前11時13分 休憩
午前11時16分 再開
○議長(川辺一彦君) それでは、再開いたします。
8番 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 議長より発言の許可をいただきましたので、通告に基づき質問します。
まず、1項目めに、砺波市立学校の適正規模・適正配置に関する基本的な考え方についてについてお伺いします。
これによれば、適正規模について、適正配置について、適正化に関して特に考慮することについて、適正化の検討の進め方についての4項目で構成されています。
その中の、適正規模についての中の適正化の検討を進める必要がある学校規模についての条件として、小学校で複式学級となる場合、中学校で全学年が1学年となる場合と定義しています。
今後の児童生徒数の推移を見ると、この条件を最も早く満たすのは4年後の2027年度、般若中学校と庄川中学校が該当し、両校で全学年が1学級となり、その後もその状態が続く予定となっています。
そこで、この適正化とは、2027年度以降、庄東地区、庄川地区は小中一貫校となる方向で検討していくという方針なのか、見解をお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 砺波市立学校の適正規模・適正配置に関する基本的な考え方については、議員御発言の特定した地区の学校が小中一貫校になるなどといった具体的な学校の在り方を示したものではなく、今後、学校規模、学校配置の適正化を検討していく上で基準となる考え方を示したものであります。
新年度以降において、庄東地区、庄川地区を含め、市内全域の学校について、この基準となる考え方にのっとり、具体的な方策について検討していきたいと考えております。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 再質問。
○議長(川辺一彦君) 再質問を許します。
○8番(山本篤史君) 特定の学校を示すわけではないと言われましたが、よっぽど急激に生徒数が増えない限りは、現実的にはこの条件に該当することになるというふうに思っております。
ここで言う適正化は、私の解釈する限りでは小中一貫校しか思い浮かばないのですが、確認の面で質問させていただきましたが、もしあるとすれば、ほかにどのような適正化が考えられるのかお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 小中一貫校という方法も確かにございます。あとは義務教育学校もございます。様々な方法があると。もちろん、そのままの状態もあります。という形でいろいろな方法があるものですから、今この時点で、特定のところで必ず小中一貫校になるというところは、今のところ申し上げることはできません。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 様々な方法を検討されるということがよく分かりました。
続きまして、特定分野に特異な才能のある児童生徒への指導、支援策についてお伺いします。
特異な才能を持ちながらも、学校生活に悩みを抱える児童生徒への支援策が、来年度から本格化することになり、文部科学省の有識者会議が、学校現場での対応を求める提言をまとめました。
突出した才能はギフテッドとも呼ばれ、IQ130以上といった基準を設ける国もありますが、日本での明確な定義はありません。
この特性の認知度は広がりつつありますが、教員らが個々の特性を見いだし、効果的な指導、支援につなげられるかが課題になるようです。
文部科学省は、来年度予算の概算請求に関連予算を計上し、教員研修を急ぐ方針のようですが、特異な才能を現場でどのように判断するかは手探り状態のようです。
学校生活に困難を抱える子供らの状況は深刻で、提言に先立って有識者会議が実施したアンケートでは、算数や芸術などで特異な才能のある小学生約500人のうち、28%に不登校やその傾向があったとのことです。
著名人では、アインシュタイン、ビルゲイツ、国内では北野 武などが挙げられ、伸びた才能により世の中の仕組みを変えるほど偉大な功績を残す方となっています。
教員研修をしたからといって、すぐにギフテッドであるとの判断能力が身につくわけではないと思いますが、非常に特異な才能や能力のある子供をどのように見つけ出し、その子の能力を引き出すのかお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 本市においては、小学校の1、3、5年生、中学校の1年生に対して、本人の得意とする学習スタイル等を把握できる検査を実施することで、一人一人の特性を見つけ、その結果を個々の指導に役立てております。
また本年度、教師の授業力向上を目指し、授業の基本的な流れを示したとなみ授業スタンダードを基に、学習者主体の授業づくりに努めるとともに、子供一人一人の実態を見極め、指導に当たってまいりました。
新年度からは、となみ授業スタンダードⅡを基に、自立した学習者が育つ教室を目指します。
子供たちが学習を自己調整しながら主体的に学ぶ過程で、教師は非常に特異な才能や能力を持つ子供のみならず全ての子供において、一人一人の多様な能力、適性、興味関心、性格、学習、経験等を的確に捉えるようにしてまいります。
その上で、子供たちの資質や能力を伸ばしていくよう、個に応じた支援や指導を行うとともに、自己決定できる場を設けたり、認め励ます言葉をかけたりして、子供たち自身が自分のよさや可能性を認識できるようにしてまいります。
議員御発言のとおり、なかなか見つけるのは難しいわけでありますが、そのために取りあえずは、教師の話す時間を減らし、認める時間を増やす、そうしながら、そういった力を高めていきたいというふうに考えている次第であります。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 教師が一方的に教える時代はもう終わったのかもしれません。主体的に子供たちが考えさせるということに重きを置くということがよく分かりました。
2点目に、こども家庭庁発足に伴う当市の子育て環境の変化についてお伺いします。
この4月に、いよいよこども家庭庁が発足します。制度の背景には、深刻な少子化、校内で加速した児童虐待やいじめ問題、貧困問題、親の子育て負担の増加などが挙げられます。
政府が取り組む新たな子供政策の基本理念は6つあり、1つ目には、子供の視点、子育て当事者の視点に立った政策立案、2つ目には、全ての子供の健やかな成長、ウェルビーイングの向上、3つ目には、誰一人取り残さず落ち抜けることのない支援、4つ目には、子供や家庭が抱える様々な複合する課題に対し、制度や組織による縦割りの壁、年度の壁、年齢の壁を克服した切れ目のない包括的な支援、5つ目に、待ちの支援から予防的な関わりを強化するとともに、必要な子供、家庭に支援が確実に届くプッシュ型支援、アウトリーチ型支援に転換、6つ目に、データ、統計を活用したエビデンスに基づく政策立案、PDCAサイクルとなっていますが、物すごく抽象的で分かりにくいと感じます。
そこで、今回の発足に伴い、当市の体制はどのように変化するのか。またそれによって子供たちや我々子育て世代にとって何がどう変わるのか。分かりやすくお願いします。
○議長(川辺一彦君) 森田教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 令和5年4月から、子供を取り巻くあらゆる環境を視野に入れ、子供の権利を保障し、子供を誰一人の取り残さず、健やかな成長を社会全体で後押しするための司令塔としてこども家庭庁が創設されます。
本市では、全国に先駆けてこども課を設置し、子ども・子育て支援の窓口を一本化しておりますが、複数の部署にわたっていたこども政策が横断的に実施されることとなり、取りこぼしのない一体的な支援体制を整えることにつながり、昨今のヤングケアラーなどの貧困等の課題にも速やかに対応できるものと考えております。
これを受け、令和4年12月議会の今藤議員の代表質問でもお答えいたしましたが、本市の支援体制につきましては、全ての妊産婦、子育て世帯、子供の包括的な相互支援等を行うこども家庭センターの設置に向け準備してまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 子育て体制をしっかり整えていることがよく分かりました。
3点目に、学習端末の維持管理費についてお伺いします。
学校で学習デジタル端末が、小中学生に1人1台導入されてはや1年以上が経過し、全国では、端末の故障が一部あるようです。端末を誤って落とすなどの事故により修理費が年間数百万円に上る自治体もあるようで、今後、機器の更新でも、自治体や保護者の負担が生じる可能性があります。
国が2020年度までに小中学生へ端末を配備した際には、1人当たり4万5,000円を自治体に補助しましたが、修理費は対象外となっています。
デジタル端末の修理費についてどのように考えておられるのか。また適切な取扱い方についてどのように指導しておられるのかお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 森田教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 貸与物品である学習者用デジタル端末の保証については、基本的に市が修繕を行い、その費用を負担することとしております。
本市においては、年間20台程度故障が発生しておりますが、修理に日数を要することや学校には一定の予備機があることから、予備機を学校間移動するなどして対応しているところであります。
また、学校における児童生徒みんなで端末を使用する際のルールを決める取組や、年度初めに行う端末の貸与式などを通して大切に取り扱うことへの意識の醸成に努めております。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 今後も子供たちがしっかり使えるよう指導していただきたいと思います。
4点目に、今後の給食についてお伺いします。
新型コロナウイルス感染症対策として、学校給食として依然として黙食が続いていることから、文部科学省は11月29日に、全国の教育委員会に必ず黙食することは求めていないとの通知を出しました。適切な感染対策を取れば、会話も可能としています。
文部科学省の感染対策マニュアルでは、給食時に飛沫を飛ばさないよう机を向かい合わせにしない、大声での会話を控えるといった対策を示していますが、全く会話をしない黙食という言葉を使っていないし、求めてもいないとのことです。
しかしながら、小声で話してもいいよとされていても、話が盛り上がれば大きな声になるのは大人でも当然のことで、それを子供に指導するというのは非常に難しいことではないかと思います。
子供たちにとっては、給食は学校に行く楽しみの一つであり、子供たちの給食時間に対して、なるべく規制をかけず、従来どおりの自然な形に戻すべきではないかと考えますが、当市はどのように考えておられるのか、見解をお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 森田教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 各校では、コロナ禍以前には、児童生徒が食べることに専念できるようにするため、基本的には時間を決めて静かに食べて、一定の時刻になれば会話も可能としておりました。
文部科学省では、学校におけるマスクの着用の考え方の見直しを4月1日からとしていることから、新年度における給食は、適切な換気や机を向かい合わせにしないなどを工夫しながらコロナ禍以前の対応で実施できないか検討してまいります。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 楽しい給食になるよう検討していただきたいと思います。
続いて、新年度予算についてお伺いします。
1点目に、庁内テレワーク推進事業による紙資源の削減についてお伺いします。
新年度予算では、多様な働き方に対応するため、本庁舎勤務の正規職員全員にタブレット端末機を貸与し、ウェブ会議の実施や会議資料のペーパーレス化、テレワークなどの多様な働き方を推進するために1億7,710万5,000円を計上し、150台の通信用端末を確保する計画とのことです。
当市としては、タブレット端末機導入によって、現在と比較してどのような場合に紙を使わないことを想定しているのか。また、それによってどの程度の紙資源の削減を想定しているのかお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 庁内テレワーク推進事業として、タブレット端末機を職員に貸与することは、新しい生活様式を見据えた取組として、テレワークの導入やウェブ会議の推進、将来的には、会議資料のペーパーレス化などを進めるものであります。
そこで現段階では、まずは議会への関係資料をはじめ庁議や調整連絡会議、行政改革庁内会議などの庁内会議においてペーパーレスやウェブ会議とし、これまでの紙ベースの資料をデータで配付し、それをタブレット端末機で確認しながら行うことを予定しております。
また、紙の削減量につきましては、本市では新庁舎建設に向けて徐々にペーパーレスに移行したいと考えており、しばらくは紙ベースと併用しながら試行として取り組み、試行期間における実績を基に削減量を検証してまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 段階的かつ着実に進めていただきたいと思います。
2点目に、新年度予算案のうち、市街地溢水対策水門遠隔化事業についてお伺いします。
現在当市では、市内の水門を28か所管理していますが、ゲリラ豪雨が発生する可能性がある際には、そのうち早急に11か所の水門を市職員4名が2班体制で、直接現場に行き開閉しています。
そこで、3,000万円の予算を組み、県単独事業を40%、残りの60%は緊急自然災害防止対策事業債を用いて、水門を遠隔操作するための環境を整備するものです。
用水の急激な水位上昇が想定される際には、パソコンやタブレット端末機、職員のスマートフォンにダウンロードしてある専用のアプリケーションを用いて水門を遠隔操作することを可能にし、迅速に対応することが可能になるとのことです。
そこで、この事業による効果をどのように考えているのかお伺いします。
また、市内には水門がまだ多数あるわけですが、将来的に遠隔操作できる水門をどの程度設営しようと考えておられるのか、見解をお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 構建設水道部長。
〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 現在行っております用排水路の水門操作につきましては、近年頻発するゲリラ豪雨などによりまして、出町市街地の溢水被害を抑えるため、主管課であります土木課だけではなく、都市整備課や上下水道課、農地林務課など雨水処理に関係する部署の職員によりまして、休日や夜間を問わず、現地において手動で操作をしているものであります。
新年度に実施いたします水門の操作の遠隔化事業につきましては、出町市街地の周辺において、いち早く対応すべき水門について遠隔による操作を可能とするものであります。
その効果につきましては、職員が現地へ出向くことなくオンラインによる操作ができますことから、より迅速な対応が可能となるほか、水門操作を行う職員の安全確保にもつながるものと考えております。
また、将来的に遠隔操作ができる水門の増設につきましては、今ほども述べましたとおり、十分な事業効果が見込まれますことから、さらに事業効果が期待できる主要水門について調査を行い、整備計画を策定の上、順次水門操作の遠隔化を進めてまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 職員の働き方改革にもつながると思いますので、ぜひ計画的に進めていただきたいと思います。
最後に、自転車のヘルメット着用努力義務の周知と、駐輪場の防犯対策についてお伺いします。
2017年から2021年までに、自転車乗車中の事故で亡くなった2,145人の身体の損傷部位を調査したところ、頭部を損傷した人が1,237人と全体の58%を占めることが明らかになったほか、ヘルメットを着用してないときの致死率は、着用しているときと比べて2.2倍も高くなっているそうです。
努力義務は法律で、何々するよう努めなければならないと規定されているものの、罰則はなく、ヘルメットをかぶらずに自転車を運転していたとしても、切符を切られたり刑罰に問われることはないので、ヘルメット着用が急速に広がるとは考えにくいと思われています。
ヘルメットをかぶることの煩わしさや、駐輪した際の手荷物になること、ヘアスタイルが乱れることなどに抵抗感を感じる人もいると思います。
しかし、自転車が関連する事故において、ヘルメットを着用してなかったことが賠償額や過失割合などに不利益に働く可能性があるので、結果としては、自分の身が大事であればヘルメット着用したほうがいいという自己判断に尽きるのではないかと思います。
中学生は自転車通学時に学校指定のヘルメットをかぶる習慣が身についてはいますが、小学生以下の児童や高校生以上の方が対象になると思われます。
引き続き、自転車利用者にヘルメットの装着を促すことが大事ではないかと思いますが、周知についてどのように考えているのかお伺いします。
また、駅などの駐輪場では、自転車籠に置いてあるヘルメットの盗難の可能性が高くなることも想定されます。駐輪場の防犯対策についてどのように考えておられるのかお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 村井福祉市民部長。
〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 自転車のヘルメット着用につきましては、小中学生は以前から学校や保護者の指導によりヘルメットの着用は徹底されておりますが、大人の方の着用率は低い状況となっております。
富山県警では、4月1日からの道路交通法の一部改正に向けて、富山県自転車商業協同組合の協力を得て、自転車販売店でチラシなどにより周知を図られているほか、昨年12月には、自転車の死亡事故を受け、砺波警察署では関係団体と共に現場近くのスーパーでチラシを配布し、ヘルメットの着用の呼びかけを実施しているところでございます。
また、砺波市交通安全協会におきましては、交通安全標語を募集しております。その中で優秀な標語を掲載した懸垂幕を作成し、啓発を行っております。
市といたしましては、市やホームページ等を通じて周知していくとともに、交通安全教室や出前講座など様々な機会を捉えて、警察署、市交通安全協会と連携しながら、ヘルメット着用の重要性や効果を啓発してまいりたいと考えております。
次に、駐輪場での自転車の防犯対策につきましては、警察署では、乗降客が多い砺波駅、油田駅、東野尻駅の各駐輪場を定期的に巡回されているほか、市ではこれまでに防犯カメラを設置するなど抑止効果も図っているところであり、盗難防止に一定の効果があるものと考えております。
今後も引き続き、警察署、市防犯協会及び各地区防犯組合と市が連携して実施しております自転車の鍵かけキャンペーンと併せて、盗難防止対策を継続的に呼びかけてまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) この際、暫時休憩いたします。
午前11時45分 休憩
午後 1時00分 再開
○議長(川辺一彦君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
通告により発言を許します。
7番 境 欣吾君。
〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 議長の許可がありましたので、通告に基づき質問を行います。
最初に、学校給食の無償化を求めて質問をいたします。
今全国では、学校給食費の完全無償化、もしくは一部を助成する自治体が急激に広がっています。2017年に、文部科学省が初めて調査した時点では、給食費を無償にしている自治体は76自治体、全体の4.4%で、その多くが人口1万人未満の町や村での施策でした。
しかし現在は、子育て支援やコロナ禍による家計負担軽減などを目的に、中核市である青森市や東京特別区である葛飾区の例など、人口の多い自治体にも急速に広がっています。
本年、2月22日付の日本農業新聞によれば、2022年に複数月や通年で、給食費の無償化を行った自治体は28%、およそ3割に及ぶと報じています。
富山県でも朝日町、上市町で実施され、魚津市でも半額助成を進める意向と聞いています。コロナ禍で家計の困難が一層強まり、子供の食事を十分に与えられないという深刻な事態が広がっていることが背景としてあるかと考えられます。
砺波市でも子ども食堂の開設が相次ぎました。子ども食堂は、単に食事の提供だけでなく、心の安らぐ居場所をつくるなどの貴重な役割を果たすものと考えますが、子ども食堂を開設された方が、本当はこんなことをしなくてもよい世の中であってほしいのだけどと語っておられたのが印象的でした。
そこで第1番目に要望したいのは、子供たちの誰もが、お金のことを一切心配しないで食に関わる教育を受ける権利が保障されるために、当市でも学校給食の無償化を実現していただきたいということです。
確かに、学校給食法の第11条では、学校給食費は保護者負担と明記されていますが、2018年12月の参議院文教科学委員会で、文部科学省はその答弁で、この規定は給食費の一部を補助したり自治体が全額補助することを禁じるものではないと述べています。
憲法26条では、義務教育は無償であると定め、学校教育法でも第2条で、学校給食は食育であるとしているのですから、本来学校給食は無償であるべきです。ぜひ検討いただきたいと思いますが、考えを伺います。
2番目に、全額無償化には、確かに予算が必要になります。当市では、毎年2億円以上の経費が必要となり、財政的には厳しいものと思います。
そこで、この問題を子育て支援の一環と位置づけ、第2子、第3子以降の子供さんについて無償化するなどのことができないかと伺います。
3番目に、さきに紹介した日本農業新聞の調査では、無償化の財源に新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金、これを充てたという自治体が6割とあります。交付金の打切り後はどうするのかという判断は、自治体によって分かれているようです。
また、同新聞に寄せられた千葉工業大学の福嶋尚子准教授は、財政事情による自治体間格差が広がれば、住む場所を選べない子供の食べる平等が損なわれかねない。費用負担の在り方を考え直すべきときが来ていると述べています。
給食費は、国が責任を持って無償にすべきで、そのための財政措置を国に求めるべきと考えますが、見解をお聞かせください。
この問題の最後に、食材に安全な有機農産物を使っていただくことを要望します。
発達障害を持つ子供たちが急増していることと食べ物との間に関係があるのではないかとの懸念から、学校給食の食材に有機農産物を使用することを求める活動が広がっています。
文部科学省の調査では、2012年には6.5%の児童が発達障害であるとされたのに対し、2019年には10%の児童がそうであるとされ、何らかの形で学校生活への適応に困難を抱えている児童が急激に増えていることが示されています。
環境脳神経科学情報センター副代表、木村―黒田純子氏は、疾病が遺伝因子と環境因子によってもたらされると考えるなら、遺伝子が短期間に急変することは考えにくいので明らかに環境による影響に起因していると述べ、最近になって子供の発達に与える農薬の影響に関する論文が大変増えていると指摘しています。
国際学術誌による国別の人口1万人当たりの自閉症スペクトラム障害の有病率と、OECDの調査による国別の農地の単位面積当たりの農薬使用量との比較では、どちらも韓国と日本が断トツに高い数値を示しており、上位4位までの順序はどちらも同じであることも示し、直接因果関係を示すものではないが、無視しにくい一致だと述べ、とりわけ浸透性が強く残効性もあり、神経毒性の強いネオニコチノイド系の農薬使用について警告しています。
使用基準を守った使われ方をしていても、今ほど述べたような事態があり、安全ではないのだということです。子供たちに与える給食の食材は、予防原則で選ぶべきだと思います。因果関係が科学的に疑問の余地なく明確になっていなくても、有害であるおそれ、可能性のあるものは避けるという原則です。
とりわけ、ネオニコチノイド系の農薬を使用しない食材を給食に用いる取組を要望するものです。
有機食材での給食といっても、様々なハードルがあることは想像できます。まず有機食材そのものが容易に手に入りません。給食を支えるほどの生産には程遠いのが現実と思います。
さきの議会で、小西議員による有機栽培の普及を求めた質問に対し、当局からは技術が容易でないこと、収穫の悪さから採算を確保しにくい、そういった指摘がありましたけれども、自らの体験からもそのとおりだと思います。
しかし全国には、有機栽培技術について実績を積んで、指導・助言を行う団体もあり、そういうところとの協力関係を築きながら活動が進められています。
有機栽培の経験のなかった千葉県いすみ市でも、小面積からの有機米生産に取り組み、4年間で小中学校の給食に使う全ての米を市内生産の有機米にすることに成功しています。
幾らかの財政的な支援と適切な指導が得られるならば、子供たちに安全な食べ物を提供したいと協力を申し出る農家は少なくないのではないでしょうか。時間をかけての取組になるかもしれませんが、給食に有機栽培の農産物を使うことにぜひチャレンジしていただきたいと思いますが、考えをお聞かせください。
森田教育委員会事務局長に答弁を求めます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
森田教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 1項目めの学校給食の無償化についての御質問にお答えいたします。
まず、1点目の学校給食の無償化をの質問につきましては、平成30年12月定例会の境欣吾議員の一般質問で答弁したとおりであり、また、今ほど境 欣吾議員も質問で述べられたとおり、給食費の無償化については、その必要性や他の福祉事業との関係も含めて国レベルで議論、検討していただきたいと考えており、現時点では給食費の無償化を進める状況にはないと考えております。
なお、小学校、中学校の児童生徒の中で、就学が困難な状況にあると認められる場合には、給食費を支援する児童生徒就学支援制度により、経済的弱者の支援をしております。
次に、2点目の第2子、第3子以降の無償化をの質問につきましては、学校給食費の無償化と同様に考えており、現時点では実施する予定はございませんが、子育て支援の一環として取り組む他自治体の状況を参考に研究してまいりたいと考えております。
次に、3点目の、国に要望をの質問につきましては、議員も述べられているとおり、給食費の無償化については国が行うことが適当と考えており、機会を捉えて要望していきたいと考えております。
次に、4点目の食材に安全な有機農産物をの御質問につきましては、議員が述べられましたとおり、有機栽培は、栽培管理等の理由から普及拡大が難しく、また現実的に有機農産物そのものが容易に手に入らない状況があります。
現在、学校給食の食材につきましては、コシヒカリに比べて減肥、減農薬で栽培されたとなみの米の富富富を使用しているほか、野菜等についても砺波農林振興センター、となみ野農協、市及び地元生産者で構成するとなみ野学校給食食材出荷連絡会が中心となって、購入計画に基づいた地産地消を進めているところであります。
今後も引き続き、新鮮な地元野菜等を積極的に取り入れるなど、安全・安心な食材の確保に努めてまいります。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 欣吾君。
〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 次の質問に入ります。
補聴器購入への補助制度を求めて質問いたします。
令和3年6月定例会で、加齢性難聴者に対する補聴器購入時の補助を求めて質問しました。再びこのことについて要望したいと思います。
令和3年の質問の際、世界保健機構(WHO)では41デシベル以上、基本的には聞こえるが、時々人の言うことが聞き取れないといった軽度の難聴レベルから補聴器を使用することを推奨しているが、日本では、障害者手帳を持つ重度、高度の難聴者に対する障害者福祉としての補助制度しかなく、加齢性難聴を医療対象とする欧米に比べて補聴器の所有率が半分程度と極めて低いことを述べました。
認識できる音を減らさないため、早期からの補聴器使用が重要とされることから、補助制度を検討していただきたいと要望しましたが、当局の答弁は、補助制度の前に難聴の予防方法や補聴器の選定の仕方など正しい情報の提供を行うことが大切であり、補助については、県の統一基準が示されることが望ましく、単独では考えられないとのことでした。
そこで、改めてこの問題について要望したいと思います。
確かに、正しい情報が伝えられることは重要で、せっかく購入した補聴器を活用できずに、聞こえることを諦められる方がおられるとしたら残念なことです。そうならないための知識の啓蒙は大いに行っていくべきです。
しかし同時に、現に難聴のある方は、そのための対策を行わなければなりません。慶應義塾大学名誉教授であり日本耳鼻咽喉科学会副理事長でもある小川 郁氏は、2021年に認知症と加齢性難聴と題する論文を発表し、そのまとめで、難聴は認知症の危険因子であり、難聴への介入は認知症の予防法としても有効であることは明らかと述べ、少なくとも軽度認知障害の時点で難聴がある場合は、できるだけ早く補聴器の装用など対策を考える必要があると補聴器の普及が進むことへの期待を表しておられます。
そこで、次の件について要望します。
1番目に、難聴が認知症の危険因子であり、早くからの対処が認知機能の衰えを抑制するのに有効であると言われています。
本人に自覚がなくても、症状の現れに気づき対応ができるように、特定健康診査、後期高齢者健康診査や介護認定の際にも、聴覚機能をチェックするようにしてはいかがでしょうか。難聴についての正しい情報を提供する機会にもなるのではないでしょうか。
2つ目に、補聴器相談医が発行する補聴器適合に関する診療情報提供書を持って認定補聴器販売店で購入すれば、購入費用を医療費控除の対象とすることができます。高額な機器なので、幾分かの助けになります。
販売店に尋ねると、購入者自らが申し出られる場合や販売店から制度を知らせることがあるが、耳鼻科で知らされることはあまりないとのことでした。せっかくの制度なので、広く知らせることにより難聴への早くからの対処につなげることを期待するのですが、市としても周知されることを要望します。
3つ目に、本市でも職員の定年年齢の引上げが行われるように、高齢者の役割が今後ますます広がります。
65歳以上の2人に1人は難聴との調査報告もありますが、難聴が社会的にもますます重要な問題になります。
こういった中で、補聴器購入に補助をする自治体が広がっています。
東京では、23区のうち補助を行っているのが2022年4月現在で14区。港区では対象が60歳以上で、所得制限なし、補助の上限が13万7,000円、課税世帯で2分の1の6万8,500円という画期的な制度が発足しました。
全国で補助を行う自治体が200以上に広がり、県内でも小矢部市が実施をしています。
さきの答弁では、県が統一的な基準を示すべきとのことでしたが、こども医療費補助においても市町村が先行して県の制度を促してきたという経緯もあります。
まず砺波市も実施して、県に必要な支援を求めていくということがあってもよいのではないでしょうか。補聴器購入に対する補助制度を実施できないか、村井福祉市民部長に答弁を求めます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
村井福祉市民部長。
〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 2項目めの補聴器購入への補助制度についての御質問にお答えいたします。
まず、1点目の健康診査などの検査項目に聴覚機能を加えることについての御質問にお答えいたします。
特定健康診査は、高齢者の医療の確保に関する法律に基づき、医療保険者が行う40歳から74歳の被保険者を対象としたメタボリックシンドロームに着目した検診としての位置づけで実施しております。
生活習慣病のリスクを早期に発見し、その内容を踏まえて、運動習慣や食生活などの生活習慣を見直すために特定保健指導を行うことで、糖尿病や高血圧による心疾患など生活習慣病の予防、改善につなげることを目的としております。
検査項目につきましては、必須項目のほか、医師の判断に基づいて検査項目を決めており、それに基づいて実施しております。
また、75歳以上の方の後期高齢者の健康診査は、生活習慣病の重症化予防のみならず、フレイルの予防など自立した日常生活を続けるために、生活機能低下の予防にも重点を置いております。
後期高齢者の健康診査では、高齢者の特性に合わせた質問票を使用しており、その中には、周りからいつも同じことを聞くなどの物忘れがあると言われていますかなど、認知機能に関する自覚の有無を問う質問が含まれており、その回答から認知機能の状況を把握することができます。
また、介護認定の際に調査する項目は、全国統一の調査項目であり、それに従って認定を行っているものです。
議員御提言の聴覚機能を検査項目に加えることにつきましては、現在行っております特定健康診査などの目的とは異なるため、適当ではないと考えております。
次に2点目の、補聴器購入費用の医療費控除について周知をと、3点目の補聴器購入費用への補助をについての御質問につきましては、関連がありますので一括してお答えさせていただきます。
まず購入費用の医療費控除の周知につきましては、補聴器相談医が作成する補聴器適合に関する診療情報提供書の中に医療費控除の対象となることが記載されておりますので、機を捉えて市内の補聴器相談医の方に、対象者への制度周知についてお願いをしてまいります。
また、市内の認定補聴器専門店につきましても、購入者に対する制度周知について、改めてお願いしていこうと考えております。加えまして、税務署等の関係機関とも連携を取りながら、医療費控除制度の周知に併せまして、広く市民に周知してまいりたいと考えております。
次に、補聴器購入費用への補助につきましては、令和3年6月定例会で、境欣吾議員にお答えしたときと市の考えは変わっておらず、市独自の制度につきましてはどのような程度の難聴者にどのような補助を行うかの判断は難しいことから、少なくとも県下で統一された制度が望ましいと考えており、今のところ取り組む予定はないものであります。
しかしながら、難聴による生活のしづらさは確かにあると思われることから、難聴の予防方法や正しい知識の理解などの情報提供を行っていくことが必要であると考えております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 欣吾君。
〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 3つ目の質問を行います。
新型コロナウイルス感染症に関することで幾つか質問し、要望もしたいと思います。
新型コロナウイルス感染症は、季節性インフルエンザなどと同じ5類に移行することが決められ、3月13日からはマスクの着脱も、医療機関など特定の場所以外は個人の判断によるとされました。
このような流れの中で懸念されることは、新型コロナウイルス感染症はもう気にしなくてよいといった考えが広がり、必要な感染対策がおろそかになることです。
5類に分類を移行するとしても、それによってウイルスの感染力が弱くなるわけではありませんし、第8波でも救急車の搬送先が特定できないなど、医療現場の混乱が伝えられました。これまでの波の中で最も多くの死者が出ているとも報道されています。
後遺症の深刻さなどからも、引き続き警戒を強めることが必要であると考えますが、今後どのような点に留意しながら対策をされるのか、当局の考えをお聞かせください。
死亡される方の多くが高齢者であり、持病を持った方や体力のない方を守る対策がとりわけ重要と思います。高齢者施設でのクラスターの発生が頻発しているようですが、ここでの対策が求められます。
県ではこの3月いっぱい、週2回、検査キットを希望する医療・介護施設に無料で配布をしているとのことです。
市内施設において、これを利用した検査は行われているのでしょうか。クラスターの発生を抑えるために、検査は小まめに行われるべきと考えます。
また、年度を越えても定期的に検査を行えるよう検査キットの無料配布を継続するよう県に求めるべきと思いますがいかがでしょうか。考えをお聞かせください。
村井福祉市民部長に答弁を求めます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
村井福祉市民部長。
〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) 3項目めの新型コロナウイルス感染症対策についての御質問にお答えいたします。
まず1点目の、引き続く感染対策の重要性についての御質問につきましては、昨日の小西議員にお答えしたとおりであり、今後、安心した日常生活を送るためにも、引き続き重症者を減らすことを目的としたワクチン接種を国の方針に沿って実施するとともに、国の指針に基づいた基本的な感染対策を徹底することが重要であり、改めて市民の皆さんへの周知を図ってまいりたいと考えております。
次に2点目の、高齢者施設での集中的検査の実施と継続をについての御質問につきましては、厚生労働省の通知に基づき、県が実施要請しております高齢者施設等の集中的検査につきましては、市内事業所の約4分の1に当たる27か所の事業所で実施しており、市直営のヘルパーステーションや居宅介護事業所や地域包括支援センターでも週2回の検査を実施しております。
このように、各介護事業所等では、高齢者への感染予防対策は常々慎重にかつ誠実に対応しており、引き続き感染防止対策を講じながら、高齢者及び介護職員自身の感染防止対策に努めてまいります。
また、お申出の無料検査キットの継続配布につきましては、各介護事業所等で国の要請に基づき実施していることから、今後、感染の状況と国や県の動向を注視してまいります。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) この際、換気のため暫時休憩いたします。
午後 1時30分 休憩
午後 1時33分 再開
○議長(川辺一彦君) 再開いたします。
16番 大楠匡子君。
〔16番 大楠匡子君 登壇〕
○16番(大楠匡子君) 議長のお許しを得ましたので、通告に従い、質問と提案をさせていただきます。
大きい項目の1つ目として、子育て支援についてお伺いします。
まず、児童館機能を持つ施設の整備についてお伺いします。
今定例会に、砺波市児童館条例の一部を改正し、庄川地域の4つの児童館を統合する議案が提出されています。
庄川地域に統合した児童館が整備されることは、子供たちの居場所づくりを含め、子育て支援になるものと思い、整備が待たれるところです。
場所は、現在の東山見保育所を予定されていますが、この場所を選定された理由、そして整備される児童館の概要についてお聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 森田教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 砺波市公共施設再編計画において、庄川地域の児童館については、庄川地域にある児童館を統合し、既存施設にて機能を継続するとしております。
また、諮問機関であります砺波市児童館運営委員会において、庄川の4児童館の運営について議論いただき、利用者等の状況を鑑み、各児童館の機能の統合は必要と考えるとの報告をいただいているところであります。
そこで本年4月には、庄川地域において民間の認定こども園が開所されることに伴い4つの公立保育所が閉所となり、耐震改修工事が管理を完了していること、利用頻度の高い東山見児童館に近いことなどから、廃止後の東山見保育所に4児童館を統合し、その一部を利用して庄川児童館を新たに設置する計画で準備を進めております。
なお、その整備の概要につきましては、まずトイレが園児用であることから、小中学生が利用できるトイレ改修等を行うこととし、10月から開館できるよう諸整備を進めていく予定としております。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 大楠匡子君。
〔16番 大楠匡子君 登壇〕
○16番(大楠匡子君) 統合されることで伸び伸びと遊べる児童館となるようで、たくさんの皆さんに喜んで利用していただけるものと思います。
そこで次に、出町児童センターに代わる児童館機能を持つ施設の整備についてお伺いいたします。
この施設については、他の地域に機能の移転を検討し、継続することとなっており、昨年の12月定例会において、市当局は、児童館運営委員会を開催し、児童センターの方向性について協議いただき、施設の老朽化が進んでいることから、移転を含めた対応が必要である。移転の際には、民間施設への移転や複合した機能を持つ施設の設置等も含め、検討する。また、出町地区以外の方も利用しやすい場所への移転や、環境も考慮願いたいとの意見があったと答弁されていました。
少子化が進む時代ではありますが、だからこそ、子育てに優しい砺波市として子育て支援を担う出町児童センターに代わる児童館の早期の整備が重要であると考えます。
市庁舎の整備計画は、令和6年度には基本構想計画の策定に入る予定となっています。砺波市全体のまちづくり計画という大きな構想を基に、早期に検討に入り、具体的な児童館整備計画を策定していただきたいと考えます。お考えをお聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 森田教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 出町児童センターにつきましては、令和4年12月議会で神島議員の一般質問でお答えしたように、新たに児童館を造ることについては、用地の確保、建設に係る費用などの課題が多くあることから、当面既存施設の安全な利用を図りつつ、有効活用しながら機能移転について検討してまいりたいと考えております。
なお、児童館の整備計画策定の予定はありませんが、新たに整備をする場合には、市民の方々から御意見をいただきながら検討してまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 大楠匡子君。
〔16番 大楠匡子君 登壇〕
○16番(大楠匡子君) いつまでも後延ばしにはできないと思いますので、早めの検討をお願いしたいと思います。
次に、子ども食堂への活動支援についてお伺いいたします。
昨年、砺波市においても、子ども食堂への支援が始まり、それに応えるように市内に次々と子ども食堂が開設されました。
子ども食堂とは、地域住民や自治体が主体となり、子供やその保護者及び地域住民に対し無料または安価で栄養のある食事や温かな団らんを提供するコミュニティーの場を言います。
砺波市内にも満足な食事が取れていない子供、1人で寂しく食事をしている子供が少なくない状況です。
そのような中で立ち上げられた市内の子ども食堂は、温かい御飯をおなかいっぱい食べることができる場所であるとともに、地域の安心できる居場所づくりも目指しています。住みよい砺波市に、このような地域の中の居場所となる子ども食堂は必要であると考えます。
砺波市は、令和5年度の当初予算でも、子ども食堂立ち上げの支援として1か所20万円、2か所分で40万円の予算をつけておられますが、砺波市として、子ども食堂の在り方としてどの程度必要であるとお考えかお聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 森田教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 子ども食堂については、子供の貧困対策、地域の交流拠点として始まったのですが、昨今、子供の居場所づくり、見守りなどへの市民ニーズと子ども食堂への支援が制度化されたことが追い風となり、本市においても4団体が県の子ども食堂に登録をしております。
本市においても、設立支援における制度を整備し、本年度には3団体に設立支援を行っており、新年度においても2団体分の設立支援の予算を計上したところであります。
どの程度必要かとの御質問ですが、子ども食堂の活動を行っていくには、地域住民やボランティア活動を行う組織の力が不可欠であり、また地域の機運醸成が必要であると考えており、今のところ明確な目標数値は設定しておりません。
引き続き、子ども食堂に関する情報など、市ホームページ等で発信し、設立の希望があった場合には積極的に支援してまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 大楠匡子君。
〔16番 大楠匡子君 登壇〕
○16番(大楠匡子君) 先日、栴檀山地区のほうで、お年寄り食堂というようなことも行われておりました。
砺波市の地域力で、いろいろなことがまた広がっていくことが期待できそうです。
さて、立ち上げられた子ども食堂は順調に活動を進めておられますが、地域住民の有志から協力金を集めて活動されている状況です。
この活動が今後も継続して地域の居場所としての役目を果たしていくことができるよう、設立支援だけではなく活動支援もしていただきたいと考えるものです。お考えをお聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 森田教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 議員御提言の活動支援についてですが、利用者への情報提供やフードドライブとの連携などのほか、この活動を継続していただくためにはどのような支援が必要か、活動団体、利用者の声を伺いながら、また近隣自治体の状況なども参考にしながら、その必要性や支援内容について検討してまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 大楠匡子君。
〔16番 大楠匡子君 登壇〕
○16番(大楠匡子君) ぜひ活動支援についての積極的な取組を進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
子ども食堂への活動支援策の一つとして、今ほども答弁にもありましたが、食品ロス対策でもあるフードドライブ事業を定期的に進めていただきたいと思います。
昨年の11月、初めて市内の事業者と市が連携して取り組まれたフードドライブ事業には、たくさんの未使用食品が集まったようです。集まった食品は市内の福祉団体のほか子ども食堂にも配られたようで、子ども食堂の皆さんは大変喜ばれていました。
食品ロス対策にもなり、食べ物を必要としている方々への支援にもなる、このウィン・ウィンの取組であるフードドライブ事業の定期的な実施について、当局の考えをお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 村井福祉市民部長。
〔福祉市民部長 村井一仁君 登壇〕
○福祉市民部長(村井一仁君) フードドライブの取組は、食品ロス、生ごみを削減することや、子ども食堂での利用など有効な活用手段であると考えております。
市内では、昨年スーパー、本年1月には高校で実施されており、取り組まれる団体等も徐々に広がっております。
このようにフードドライブは、自治体だけでなく地域住民、事業所、学校、福祉団体等が様々な機会を捉えて取り組むことができる活動であり、県でもその活動に対して支援を行っております。
本市としましては、引き続き県や社会福祉協議会などと連携しながら、食料の支援を必要とされる方や子ども食堂などの活動支援となるよう、フードドライブのPRや協力を行い、取組の浸透や拡大を図ってまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 大楠匡子君。
〔16番 大楠匡子君 登壇〕
○16番(大楠匡子君) ぜひ積極的な取組を進めていただきたいと思います。
次に、大きい項目の2つ目として、住みよい砺波市をつくるための行政サービスの充実についてお伺いします。
まず、会計年度任用職員の処遇改善についてお伺いします。
通常の事務職員が特別職で任用されていたり、臨時職員が臨時になってなかったり、労働性の高い非常勤職員に期末手当が支給できなかったりなどの課題を解消するために、会計年度任用職員制度が導入されて3年が経過しようとしています。この間、期末手当が増えたのに、給料は大きく上がっていません。社会的な保障体制は整ったのかもしれませんが、これでは働くモチベーションにつながらない状況です。
このような中でも、保育現場で働いておられる方など子育てに関わる仕事をされている会計年度任用職員の方の処遇の改善が必要ではないかと考えるものです。
現在市では、保育士、教諭、保育教諭は、担任業務を行う場合のみ、給与の区分を上げて対応されていますが、このような市独自の処遇改善策をさらに拡充していただきたいと思います。
国が掲げる同一労働同一賃金に少しでも近づけるような取組について、お考えをお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 副市長 齊藤一夫君。
〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕
○副市長(齊藤一夫君) 会計年度任用職員の給与水準は、国において、地方公務員法に基づく職務給の原則、均衡の原則等に基づくこと、さらには、地域の民間企業における同一または類似の職種の状況、職務内容や責任の程度などを勘案し、適切な給与水準を確保するものとされております。
本市におきましても、一定の経験等を考慮し、給与水準に反映するとともに、一方で、民間事業者等の雇用を圧迫することのないように留意しているところであります。
議員御提言の、新たな市独自の処遇改善策の拡充につきましては、昨年2月から保育や介護、医療等の現場に従事する職員に、処遇改善手当等の支給をはじめ恒久的な改善を行っていることから、現時点では市独自のさらなる改善は考えてはおりません。
なお、令和4年12月定例会において、会計年度任用職員の給与に関する条例の一部改正を行ったところであり、正規職員と同様に、国の人事院勧告等に準じた給与表の見直しを行っております。
これにより、新年度予算案におきましては、会計年度任用職員の報酬や給与については、時間当たりの単価等の引上げを行うこととしております。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 大楠匡子君。
〔16番 大楠匡子君 登壇〕
○16番(大楠匡子君) 時間当たりの単価が引き上げられるということで、歓迎したいと思います。
次に、令和5年度から採用される会計年度任用職員の任用期間についてお伺いします。
原則、会計年度任用職員の任用期間は1年となっていますが、最長3年の更新が可能ということで、砺波市においても3年雇用の契約となっていました。
昨年、令和5年度から採用される会計年度任用職員の募集を行われていますが、雇用される立場の方々が安心して業務に携わることができる環境整備として、これまで同様の3年の任用期間が保障されることが望ましいと考えます。
お考えをお聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 副市長 齊藤一夫君。
〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕
○副市長(齊藤一夫君) 職員の募集、採用に当たりましては、地方公務員法第13条の平等取扱いの原則にのっとり、年齢や性別に関わらず平等に機会を与えることが必要であります。
会計年度任用職員の採用に当たりましても、制度導入時から1年の任期ごとに広く募集を行い、選考により採用することを基本とすることが示されております。
このような中、国においては原則2回まで再度の任用を認めていることから、本市におきましても同様に、3年目までは継続して任用を行ってきたところであります。
今後も制度の本旨に従い、3年目となる今年度末までに公募を行い、再度の任用を希望される場合には、従来の勤務実績に基づき、資格の有無や面接の結果を考慮した上で公正に選考してまいります。
なお、3年目の任期期間をあらかじめ保障することが望ましいのではないかとの御提案につきましては、職員の一部に雇用継続への不安があることは承知しておりますが、制度の趣旨から、会計年度任用職員についてはそのような対応は適切ではないと考えております。
以上であります。
○議長(川辺一彦君) 大楠匡子君。
〔16番 大楠匡子君 登壇〕
○16番(大楠匡子君) 令和5年度から任用される方の任期は、3年は適切ではないという御答弁でありまして、残念に思っております。
次に、砺波市役所の適正な職員数と職員配置についてお伺いします。
これまで砺波市においては、行政改革の一環として、職員定数の適正化計画を立て、職員数を順次減らしてこられましたが、砺波市行政改革推進計画の中で、今後は国、県からの権限移譲や事務の複雑化により職員数の適正化が必要となっており、事務量を適正に把握し、職員配置の最適化を図っていくことを定めておられます。AIが進む中でも人的パワーは必要であり、職員の増員も含め、最適な職員数について検討されなくてはいけないと思っています。
そこでまず、今後の職員数の見直しについて、砺波市としての方向性をお聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 副市長 齊藤一夫君。
〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕
○副市長(齊藤一夫君) 職員の配置につきましては、毎年度各課からの業務内容や仕事量、人員配置状況についてのヒアリング等を行い、適正な職員数と費用対効果が最大限に発揮できるよう配意しているところであります。
全国的には新型コロナウイルス感染症対策や、行政の現場におけるデジタル化推進に向けた各種業務のシステム対応などもあり、ここ数年は地方公務員数が微増傾向にあります。
今後人口減少が進み、それに合わせて若い世代の職員確保が難しくなっていく中で、本市におきましてもAIの導入は不可欠と考えておりますが、一方で基礎自治体としての行政サービスの根幹である対面での市民対応は、人的な部分によるものが大きいことからも、引き続きよりよい行政サービスを提供する体制を堅持してまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 大楠匡子君。
〔16番 大楠匡子君 登壇〕
○16番(大楠匡子君) 昨今、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少や、育児や介護との両立など、働く方のニーズの多様化の状況を踏まえ、働き方改革が進められています。
育児休業などで休まれる方が、他の職員の皆さんに気兼ねすることなく育児に専念できるよう、正規職員が育児休業などで長期に休職する場合等の代理職員の配置がスムーズに行われるような職員配置を進めていただきたいと思います。
お考えをお聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 議員が御心配されているように、育児休業取得予定者が取得を気兼ねする雰囲気があるとすれば、改善の必要があると考えております。
令和4年度の職員採用においては、退職者補充の人員採用ではなく、出産による産休や育児休業を取得する職員数を勘案して正規職員を採用してまいりました。
今日では、社会全体で家庭における男性の育児参加推進の観点からも、職員において男性が積極的に育児休業を取得することが推奨されており、雇用する側も同じように、休暇等を取得しやすい環境づくりが不可欠であります。
本市においても、少数ではあるものの男性職員の育児休業取得の実績があり、今後も取得者が増えるものと予想されます。
引き続き、職員が休暇をためらいなく取得できる職場環境を目指して、職員の性別や任用の区別を問わず休暇取得職員が意欲を持って働きやすい職場環境を構築するとともに、新年度から始まります定年延長制度の施行による職員数への影響を見据えながら、持続的かつ安定的に職員を確保し、適正な職員配置を行ってまいります。
私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 大楠匡子君。
〔16番 大楠匡子君 登壇〕
○16番(大楠匡子君) 産休や育休などで休まれる方にもきちんと手当てできるような正規職員が雇用されているということを聞きまして、安心いたしました。このまま行政サービス、しっかり進めていただきたいと思います。
続きまして、最後、大きい項目の3つ目として、花と緑のまちづくりについてお伺いします。
砺波市というと、チューリップフェアというネームバリューが出来上がってきております。砺波市はチューリップのほかにも、花菖蒲、コスモスと1年を通して花を楽しめるまちでもあります。
私たちの誇れるまち砺波市が、花と緑のまちとしてさらに市民の皆さんはじめ、全国の皆さんに知っていただけるようなまちとなるよう3点質問したいと思います。
1つ目は、新たな緑化の担い手育成についてです。
砺波市では、緑化のまち砺波基本戦略、砺波市グリーンプランの中で、基本方針、具体的な目標を定め、緑化活動の活性化重点施策として3つの施策に取り組んでおられます。
その中の一つ、花と緑のまちづくりに取り組む人材の育成として新たな緑化の担い手育成を掲げておられますが、なかなか成果が表れていない現状です。
令和4年度のグリーンキーパー数は310人と、平成27年の実績値328人を下回っております。年齢別の構成も、他の組織団体同様に高齢化している中、各地区の緑化活動の担い手育成は大きな課題となっています。
チューリップ四季彩館では、園芸教室として毎年花と緑のコース全9回を企画され、令和3年度は12人の方が参加されています。
また定年退職後、小矢部園芸高等学校に通い、花苗作りや野菜作りなどのノウハウを学ぶ方も増えています。そのような人材を地区の緑化活動に引き込んでいくことが必要ではないかと考えます。
そのほか市は、緑化促進事業費の中で、花と緑の少年団育成関係補助金に10万円、花と緑の少年団体験学習に5万円をそれぞれ計上されていますが、この補助金を広く市内の小中学校での緑化活動に運用されることで、子供たちに花と緑を愛し守り育てる心を養い、緑化意識の醸成につながるのではないかとも考えます。
新たな緑化の担い手育成について、お考えをお聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 坪田商工農林部長。
〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) 本市では、地区自治振興会ごとに、花と緑の銀行地方銀行が設置されており、グリーンキーパーの皆さんをはじめ、地域の皆さんが精力的に緑化活動に取り組まれております。
その成果といたしまして、富山県花のまちづくりコンクールでは毎年上位賞を受賞されるなど、花と緑のまちにふさわしい結果を残されておりますことは大変誇らしく、敬意を表するところでございます。
これらの活躍の一方で、議員御発言のとおり、グリーンキーパーの高齢化が進み、担い手が減少傾向となっておりますことは認識しているところであります。担い手不足の原因には、花についての専門知識がないこと、長期にわたる花の世話が負担であることなどが挙げられ、県内の花と緑の銀行においても同様の悩みを有していると伺っているところでございます。
本市では、花と緑のフォーラムや、小中学校を対象とした花壇づくり教室等の開催のほか、県の花と緑の銀行が主催する講習会への参加を通じて担い手を育成しているところであります。
引き続き、緑化推進人材の発掘と育成に努めてまいりたいと考えております。
なお、花と緑の少年団関係予算につきましては、団体の活動に対する支援でありますので、議員の御提言とは趣旨が若干異なるものであると考えております。
子供たちの緑化意識の醸成につきましては、これまでと同様に、各学校で取り組まれることと承知しております。
以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 大楠匡子君。
〔16番 大楠匡子君 登壇〕
○16番(大楠匡子君) ぜひとも、新たな緑化の担い手育成、頑張っていただきたいと思います。
次に、砺波チューリップ公園内の緑化整備についてお伺いいたします。
砺波チューリップ公園のハード面の整備は着々と進められています。北門周辺の整備は終了し、これから南門周辺の整備を進められますが、これに合わせて公園内の緑化をさらに進めることが必要ではないかと思います。
市では、令和3年度から花いっぱいパートナー制度を始めておられ、大変好評で、令和3年度は11件、令和4年度も新たに11件の申込みがあり、合計49個の樽プランターが市内各地で育てられています。市内に花が増え、花と緑のまちづくりに役立っていると思います。
今年度も続けて実施されると思いますので、市内にさらに緑化活動に取り組むパートナーが増えることが期待されます。
そこで、花いっぱいパートナー制度事業の拡大を図られてはどうかと考えます。
参加資格に、事業所敷地内のほかに砺波チューリップ公園などに樽プランターを置くことも条件に加えることで、砺波チューリップ公園内の花が増え、フェア以外のときでも公園内で花を楽しめるようになると考えます。
砺波チューリップ公園の指定管理は5年契約でチューリップ四季彩館に委託されていますが、公園内の全ての維持管理費と植栽する花苗などの費用を含んでおり、管理費は4,526万円となっています。
令和5年度に5年目を迎えるようですが、この間、公園内の整備が進み、ふわふわドームが整備されたりステージが新しくなったりして維持管理費は増えていますが、指定管理契約上、整備前と同じ金額での運営となり、花苗などの購入費用に影響が出る懸念があります。
公園を訪れた人に公園内の植栽も楽しんでもらえるよう、花苗代やその管理料の確保のために、指定管理料の見直しなどの対応が必要であると考えます。お考えをお聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 構建設水道部長。
〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 令和3年度から、本市の委託事業として、公益財団法人砺波市花と緑と文化の財団が実施しております花いっぱいパートナー制度につきましては、市内各所の事業所において、花壇プランターを飾ることにより、花と緑に対する意識の高揚と緑化活動の推進を目的としているものであります。
議員からの、砺波チューリップ公園における装飾用に条件を拡大してはどうかとの御提言につきましては、本制度が、事業所の前で花を飾り、それぞれの事業所が適正な維持管理を行うとしていることから、趣旨が異なるものでございます。
また、砺波チューリップ公園の緑化を含めた維持管理につきましては、指定管理者であります公益財団法人砺波市花と緑と文化の財団が、協議協定に基づき、チューリップ球根の植え込みや花壇の植え替えなどを行っているものであります。
しかしながら、昨今の資材費や燃料費の高騰によりまして、締結済みの指定管理料が圧迫されつつありますことから、令和6年度からの新たな協定期間に向けての更新手続におきましては、物価等の上昇に加え、公園の再整備に伴う施設増減等も加味しながら適切に指定管理料の見直しを図ってまいります。
私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 大楠匡子君。
〔16番 大楠匡子君 登壇〕
○16番(大楠匡子君) 令和6年度からは、指定管理料が見直されるということですが、公園内の緑化が少しでも充実されることを期待したいと思います。
最後に、これからの花と緑のまちづくりについてお伺いいたします。
グリーンプランの基本方針の中で、市民が健康で潤いのある生活を営むには、豊かで美しい花と緑に包まれた良好な環境を守り育てていくとともに、レクリエーション、精神的充足や癒やしなど花と緑の持つ機能や効用を積極的に活用していく必要がありますとしています。
バーチャルな社会が進む中で、花と緑の持つ機能や効用の積極的な活用を進めていくことは重要です。
となみチューリップフェアに向けて、フェア会場やその周辺に、チューリップ球根を植えるボランティア活動が進められていますが、この活動にもっともっと市民を巻き込んでいけないかと思うものです。
また、総合計画後期計画の中で、市民が主体となる花と緑のまちづくり活動を推進しますと定めているように、さらに市民と一体となった花と緑のまちづくり施策を進めていくことが必要ではないかと考えます。
花と緑の整備は、観光振興にもつながります。これからの砺波市の花と緑のまちづくりについてのお考えをお聞かせください。
以上で私の質問を終わります。
○議長(川辺一彦君) 坪田商工農林部長。
〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) 花と緑のまちづくり活動を推進するには、市民、事業者、市が協働で施策を進める必要があると認識しております。
このことから、議員御発言のとおり、毎年チューリップフェアの球根の植え込みや掘り取りには、市民や子供たちに参加していただいておりますし、第70回となみチューリップフェアでは、コロナ禍で市内が暗く沈み込んでいる雰囲気を花の力で明るくしようと、花のまち砺波のイメージを高めようと市民の参加を募って作成したチューリッププランターを各地区に配布するとなみまるごとチューリップフェアを実施したところであります。
また、先ほど述べました各地区の花と緑の銀行地方銀行の活動に加えまして、市内106地区で実施しております多面的機能維持支払交付金事業の環境保全活動においても、各団体が工夫を凝らした緑化活動を推進しておられます。
これらの活動は緑化活動の一例ではありますが、今後とも市民憲章にありますとおり、花や緑を愛し、美しいまちをつくり上げられるよう、市民や地域、学校、事業所などと一丸となって努力をしてまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 以上で、通告による質問並びに質疑は終わりました。
これをもって、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を終結いたします。
議案の常任委員会付託
○議長(川辺一彦君) ただいま議題となっております議案第1号 令和5年度砺波市一般会計予算から議案第32号 令和4年度砺波市病院事業会計補正予算(第5号)まで、及び報告第1号 専決処分の承認を求めることについては、会議規則第37条第1項の規定により、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の各常任委員会に付託いたします。
日程第2
松村外次郎記念庄川美術館・庄川水資料館の存続を求める請願書
請願の常任委員会付託
○議長(川辺一彦君) 次に、日程第2 松村外次郎記念庄川美術館・庄川水資料館の存続を求める請願書については、お手元に配付してあります請願文書表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。
日程第3
ミニマム・アクセス米の削減・中止など運用を改め、
生産費を償う価格下支えと食料支援の制度化を求める請願書
請願の常任委員会付託
○議長(川辺一彦君) 次に、日程第3 ミニマム・アクセス米の削減・中止など運用を改め、生産費を償う価格下支えと食料支援の制度化を求める請願書については、お手元に配付してあります請願文書表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。
○議長(川辺一彦君) 以上をもって、本日の日程は全て終了いたしました。
次に、議会の日程を申し上げます。
明3月8日は産業建設常任委員会を、9日は民生病院常任委員会を、10日は総務文教常任委員会をそれぞれ開催し、付託議案等の審査を行います。
お諮りいたします。明3月8日から3月13日までの間、各常任委員会における議案審査等のため本会議を休会したいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(川辺一彦君) 御異議なしと認めます。よって、明3月8日から3月13日までの間、各常任委員会における議案審査等のため本会議を休会することに決しました。
次回の本会議は3月14日午後2時から再開し、委員会審査の結果報告、質疑、討論、採決を行います。
本日はこれをもちまして散会いたします。
どうも御苦労さまでした。
午後 2時17分 閉議