1.会議の経過
午前10時00分 開議
(8月定例会付託案件の審査)
○川岸委員長 ただいまより、昨日に引き続き決算特別委員会を再開いたしたいと思います。
なお、本日の決算特別委員会には、大楠匡子委員から、本日から26日まで静養のため休養したいということでありますので、申し添えいたします。
それでは、総括審査として、証拠書類なども御覧いただきながら、御審議、御意見を賜りたいと思います。なお、この場は総括審査でありますので、決算を総括することを踏まえて御意見等をお願いしたいと思います。
何か御意見等ある方、いらっしゃいますか。
島崎清孝委員。
○島崎委員 それでは、私からは、市税収納についてお伺いいたします。
令和3年度の市税の全体収納率は94.8%ということでありますが、このうち現年度課税分の収納率は前年度比0.2%増の99.5%、これは全国の中核市の平均99.2%を0.3ポイント上回るレベルにあります。
この背景には、職員の皆さんの頑張りはもちろんのことでありますけれども、令和2年度から始まりましたコンビニ納付、あるいはスマホ決済など、納税者が納付しやすい環境を整えたことによるものであると考えております。
一方で、滞納繰越し分の収納率は前年度比1.4%増の9.8%、これは全国の中核市の平均29.7%を19.9ポイントも下回る異常な低さとなっております。
この背景には、高額滞納法人1社の滞納繰越額が7割以上を占めていることによるものでございます。仮にこの法人1社がなければ、現年度課税分が99.7%に、また、滞納繰越し分の収納率は34.5ポイント増の44.3%にもなります。
そこで、今後ますます重要になってまいります自主財源の確保及び税負担の公平性の観点から、見込みがない中で、また、この年を追うごとに雪だるま式に滞納額が増え続けている法人1社の滞納分の措置について、副市長の見解を伺います。
○川岸委員長 齊藤副市長。
○齊藤副市長 今述べられたとおり、固定資産税の収入未済額のうち、1法人による滞納は約2億8,000万円余りとなっており、全体の8割近くを占めております。
この法人に対しては、これまでも関係金融機関と何度も話合いを行いながら納付について協議をしておりますが、この法人が今後、自主再建をするという見込みは、現状では全くないという、金融機関も市も同じような考えを持っております。
詳しいことについては、個人情報の関係もありますが、これまでの滞納の納付状況も含めて少しお話をしますと、この法人と、現在、その法人の一部を借りていらっしゃる法人からは、新型コロナウイルス感染症の前までは毎月定額で税金を一定額納めてもらっていたんですが、コロナ禍の中でこれらの税金については現在未納となっておりますので、この法人に関しての税収は、現在は全くありません。
この後、新型コロナウイルス感染症がなくなって状況が好転した状況で、またその法人に対しては従来どおりの納付を求めていきたいというふうに考えております。
一方、滞納している法人については、温泉部門は廃業しておいでますが、ホテル部門が残っていることから、法人を解散するということができない状況になっています。
ただ、金融機関の方とも話をしていますが、最終的にはその債権の回収はできないだろうという判断をしていますので、法人が解散をする、または、今借り受けていらっしゃる方が購入をされるというような選択があれば納税に近づいていくのかなと思っていますが、現状から見ますと、法人が解散して、市としてそれなりの処分をしていくというのが最も選択肢としてはあり得るのかなというふうに考えております。
○川岸委員長 島崎清孝委員。
○島崎委員 これまでの経緯やこの見込みがもうないという中にあっては、おっしゃるとおりの判断が正しいかなと思っております。
いずれにいたしましても、早い措置をお願いしたいと思います。
そこで、2点目ですけれども、コロナ禍の中で、同様のケースが今後起こり得る可能性というのは否定できません。そこで、今後の対策を伺いたいと思います。
○川岸委員長 齊藤副市長。
○齊藤副市長 事業所、企業の経営については、これからもなかなか厳しいのかなと思っていまして、今言う法人のような経営形態については、多分いいところと悪いところの差がすごく極端になると思っていまして、経営が厳しいところがこれから出てくるのかなということは考えております。
市としては、まず、滞納がたまると納めにくいというか、その前に滞納処分をしながら一定額を納めていただきながら、雪だるま式にならないような方法を考えていく必要があるのかなというふうに思っています。
また、既存の未収金についても回収をしていくという形で取り組んでいきたいと思います。
一方、コロナ禍の中で、なかなか生活困窮の方がいらっしゃるものですから、そういう方については、今、分納という方法を取っていますので、できるだけ日常生活の支障にならないというか、ある程度自分の生活も守りながら分納していただいて、先ほど言いましたように、積もっていかないというか、たまって最後は払い切れないという状況にならないような形で分納をお勧めしていきたいなというふうに思っております。
○川岸委員長 島崎委員。
○島崎委員 次に、意見要望について2点、お話ししたいと思います。
1点目は、コンビニ収納導入効果の客観的な検証についてということでございます。
令和3年度における各納付方法別割合は、率が大きいものから順番に、口座振替が52.9%、金融機関等の窓口納付が33.4%、コンビニ納付が8.9%、スマホ決済が1.7%、クレジットカード納付が0.5%という結果であります。特に、コンビニ納付は開始2年目でありますけれども、当初の予想よりも率が高いと感じております。
このコンビニ納付は、利便性を高める一手段ではありますが、市として直接的なコスト負担を伴うものであるために、コンビニ納付の導入による納期内収納率が低下しますと、督促のはがきの郵送など、要するに職員の業務の効率化やコストを阻害する要因となるわけでありますけれども、これに加えまして、収納率、それから業務委託コストを加味した費用対効果を客観的に検証していく必要があると思いますので、このことを要望したいと思います。
2点目に、口座振替の利用率の向上についてでございます。
全体の納期内収納率に対して、口座振替による場合は、限りなく100%に近い水準を確保できていると思っています。したがって、この納期内納付率の向上のみならず、収納率の向上を図るためにも、現在行っております個人市民税の口座振替の利用促進を、今後においても徹底していくことを要望したいと思います。
以上、この2点について、答弁があればお願いいたします。
○川岸委員長 部長、よろしくお願いします。
○島田企画総務部長 1点目のコンビニ納付につきましては、納付機会の拡大という住民サービスの向上を目的にしているということでございます。費用対効果という観点も配慮して、今後、進めていきたいというふうに思っております。
2点目の口座振替の件でございます。これにつきましては、DXの推進、そして収納率の向上を目的に、現在、口座振替手続をインターネット上でできるように準備を進めているところでございます。3月には供用開始できるのではないかなというふうに考えております。
ということで、引き続き、口座振替の利用推進に努めるとともに、この新規の手続につきましても、周知に努めてまいりたいというふうに考えております。
○川岸委員長 ありがとうございました。今ほど島田企画総務部長から答弁があったんですけれども、それでよろしゅうございますか。
当局側もまた費用対効果を高めるように、またよろしく御協力をお願いしたいと思っております。
このほかに、何か御意見等ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○川岸委員長 御意見が出尽くしたようでありますので、これをもちまして質疑を終結したいと思います。
これより、当委員会に付託されました議案第53号 令和3年度砺波市水道事業会計未処分利益剰余金の処分についてから議案第55号 令和3年度砺波市下水道事業会計未処分利益剰余金の処分について及び認定第1号 令和3年度砺波市一般会計歳入歳出決算認定についてから認定第9号 令和3年度砺波市病院事業会計決算認定についてまでを一括して採決いたします。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川岸委員長 御異議なしと認めます。
お諮りいたします。議案第53号 令和3年度砺波市水道事業会計未処分利益剰余金の処分について、議案第54号 令和3年度砺波市工業用水道事業会計未処分利益剰余金の処分について、議案第55号 令和3年度砺波市下水道事業会計未処分利益剰余金の処分について、認定第1号 令和3年度砺波市一般会計歳入歳出決算認定について、認定第2号 令和3年度砺波市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算認定について、認定第3号 令和3年度砺波市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算認定について、認定第4号 令和3年度砺波市霊苑事業特別会計歳入歳出決算認定について、認定第5号 令和3年度砺波市工業団地造成事業特別会計歳入歳出決算認定について、認定第6号 令和3年度砺波市水道事業会計決算認定について、認定第7号 令和3年度砺波市工業用水道事業会計決算認定について、認定第8号 令和3年度砺波市下水道事業会計決算認定について、認定第9号 令和3年度砺波市病院事業会計決算認定について、以上、議案3件及び認定9件について、原案のとおり可決または認定することに賛成の諸君の挙手を求めます。
〔賛成者挙手〕
○川岸委員長 挙手全員であります。よって、議案3件及び認定9件は、原案のとおり可決または認定することに決しました。
以上で、付託案件の審査は終了いたしました。
お諮りいたします。本委員会の審査経過と結果報告の作成については、委員長に一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川岸委員長 御異議がないようですので、そのように決定させていただきます。
最後に、市長から御挨拶があります。
夏野市長。
○夏野市長 砺波市議会決算特別委員会の閉会に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。
令和4年8月砺波市議会定例会に提案いたしました令和3年度の砺波市一般会計をはじめ、各会計の決算及び関連議案につきましては、本決算特別委員会に付託されまして、慎重審議をいただいた上で、今ほどそれぞれ認定等をいただきました。誠にありがとうございました。
今後、本会議において採決ということになりますが、委員各位には、それぞれ認定いただきますよう、よろしくお願いいたします。
また、審査の過程におきまして、委員各位からいただきました御意見また御提案などにつきましても、十分承知しておりますので、十分それにも配慮しながら、今後より一層の適切な予算執行に努めてまいりたいと存じます。
委員各位には、8月定例会に続き連日の審査で大変だったと思いますが、この間、新型コロナウイルス感染症の感染者は少しずつ減少はしているものの、まだまだ安心はできず、円安ですとかウクライナ情勢によります物価の高騰など、市民の皆様を取り巻く環境は相変わらず厳しい状況であります。そのため、今後も必要な施策につきましては、本会議でも申し上げましたが、適時適切に取り組んでまいりたいと考えておりますので、委員各位のより一層の御理解また御協力もお願い申し上げたいと存じます。
結びになりますが、委員各位及び関係の皆さんに重ねてお礼を申し上げまして、閉会に当たりましての御挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。
○川岸委員長 以上をもちまして、決算特別委員会を閉会といたします。
4日間にわたる審査、委員の皆様、それから当局の皆様、大変お世話になったことを厚く御礼を申し上げ、本当にありがとうございました。今後とも行政のためにひとつ頑張っていただくことをお願いしまして、閉会といたします。ありがとうございました。
午前10時20分 閉会
砺波市議会委員会条例第29条第1項の規定により署名する。
砺波市議会決算特別委員会
委員長 川 岸 勇