令和6年2月 本会議 定例会(第2号) 本文

1.会議の経過
 午前10時00分 開議

○議長(川辺一彦君) ただいまの出席議員は17名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 本日の日程は、あらかじめ配付してあります議事日程第2号のとおりであります。
 本日の日程に入るに先立ち、報告事項を申し上げます。
 今2月定例会に提案されました議案第11号について、地方自治法第243条の2第2項の規定に基づき、議会から監査委員の意見を求めていたところ、配付してありますとおり意見がありましたので御報告いたします。

                日程第1
          議案第21号から議案第26号まで
○議長(川辺一彦君) これより本日の日程に入ります。
 日程第1 議案第21号 令和5年度砺波市一般会計補正予算(第9号)から議案第26号 工事請負契約の締結についてまでを追加議題といたします。

              (提案理由の説明)
○議長(川辺一彦君) 提案理由の説明を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) おはようございます。ただいま追加して提出いたしました議案について御説明を申し上げます。
 議案第21号から議案第25号までにつきましては、令和5年度砺波市一般会計ほか各会計予算の補正を行うものであります。
 まず、一般会計につきましては、歳入歳出それぞれ6億1,412万6,000円を追加し、歳入歳出予算総額をそれぞれ258億1,987万8,000円とするものであります。
 歳出予算補正の主なものといたしましては、
  新たな住民税非課税及び均等割のみ課税世帯支援給付金給付事業費
                    1億1,607万3,000円
  定額減税・調整給付金給付事業費   3億8,199万1,000円
  障害福祉サービス費           5,637万5,000円
  地域経済回復事業費                3,500万円
などであります。
 また、市道改良事業費などにつきましては、事業費の確定などにより減額したところであり、そのほか、当面必要となってまいりましたやむを得ない諸経費について精査の上、計上したものであります。
 これらの財源の主なものといたしましては、国庫支出金のほか、額の確定により普通交付税を増額するものであり、加えて、留保しておりました繰越金を全額充当することなどにより、当初計上しておりました財政調整基金の繰入れを一部取りやめるものであります。
 なお、今後、市税収入の上振れなどが見込まれることから、財政調整基金の繰入れは全額回避できる見通しであります。
 また、繰越明許費補正につきましては、国の補正予算に伴う事業等が本年3月末までに完了しない見込みであるため、やむを得ず翌年度に予算を繰り越すものであります。
 このほか、地方債補正につきましては、それぞれ事業の補正等に伴い、所要額を変更するものであります。
 次に、特別会計及び企業会計につきましては、国民健康保険事業、後期高齢者医療事業、霊苑事業の各特別会計及び病院事業会計について、それぞれ精査の上、所要の補正を行うものであります。
 次に、議案第26号につきましては、スマートインター柳瀬工業団地(第2団地)の造成工事に係る工事請負契約を締結するため、法令の定めるところにより議会の議決を求めるものであります。
 以上をもちまして、本日追加提出いたしました議案の説明といたします。
 よろしく御審議の上、可決をいただきますようお願いを申し上げます。

○議長(川辺一彦君) この際、暫時休憩いたします。

 午前10時04分 休憩

 午前11時20分 再開

                日程第2
    市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(代表質問)
○議長(川辺一彦君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第2 市政一般に対する質問並びに議案第2号 令和6年度砺波市一般会計予算から議案第26号 工事請負契約の締結についてまでを議題といたします。
 これより、市政一般に対する代表質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 18番 山森文夫君。
 〔18番 山森文夫君 登壇〕
○18番(山森文夫君) 議長より発言の許可を得ましたので、自由民主党砺波市議会議員会を代表し、質問通告に従いまして分割質問に入ります。
 質問に先立ち、一言申し上げます。
 1月1日に発生した能登半島地震では、奥能登をはじめ富山県においても甚大な被害が発生しました。この地震によりお亡くなりになられた方々に哀悼の意を表するとともに、被災された方々に謹んでお見舞い申し上げます。
 さて、令和5年度が幕を閉じ、令和6年度が間もなく始まります。4年以上にも及んだ新型コロナウイルス感染症との戦いは5類の共存のステージに移行していますが、この間に少子化は一層加速し、経済再生の取組も道半ばでございます。
 2023年の日本のGDPは、人口が日本の3分の2であるドイツにも抜かれ、4位に後退すると発表されました。深刻化する少子高齢化、国際競争力の低下など我が国が先送りをしてきた課題が先鋭的に現れています。
 こうした不確実な時代において、私たちは将来あるべき砺波市の未来を想定し、市が直面する課題解決につなげる政策を提案するとともに実践することを肝に銘じ、自民会を代表し質問いたします。
 それでは項目1の1として、令和6年度当初予算編成について、夏野市長の基本的な考え方と重点施策について伺います。
 令和6年11月に、本市は砺波市と庄川町との合併から20年の節目を迎えます。一般会計当初予算の規模は、この20年で最大となる234億4,400万円が計上されています。その中で、人件費、扶助費の義務的経費の増大が主な要因であるとのことであり、政策的経費はむしろ減少していると考えられます。
 そこで、新年度の予算編成に当たっては、どのような考え方で、どのような施策に重点を置いて編成されたか、夏野市長に見解を求めます。
 次に項目1の2として、新庁舎建設の財源確保とその後の財政見通しについて伺います。
 日本経済は長く続いたデフレ経済からの脱却が求められ、あらゆる物価の高騰が続いております。一方、少子高齢化、人口減少の中にあっても、社会保障費の増大が続き、老朽化が進む公共施設などの維持管理コストの増加など、財政需要の増加は避けられません。
 そうした中で、新年度からは、新庁舎建設にかかる支出も具体的に始まります。令和4年度に庁内研究会が取りまとめた砺波市庁舎整備に関する報告書によれば、新庁舎の概算面積は8,000平方メートル、想定事業費63億7,000万円とされております。
 これは、現在地での建て替えを仮定した試算であり、建設現場の決定など今後様々な条件が具体化されるに従い、変動するものと承知しています。
 いずれにしても、本市としては最大規模の事業であることは間違いなく、市の財政運営にも少なからず影響のあるものと考えます。
 また庁舎整備基金については、令和4年度末、残高が12億円余り、令和5年度積立て予算の2億円を含めても14億円余りであり、さらなる積立てが必要と考えます。
 そこで、新庁舎建設の財源をどのように確保するのか、そしてその後の財政運営、財政指数への影響をどのように見積もっているのか、市当局の考えについて伺います。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 自由民主党砺波市議会議員会を代表しての山森議員の御質問にお答えいたします。
 まず1点目の、当初予算編成方針と令和6年度重点施策についての御質問につきましては、一部施政方針で申し上げました内容と重複する部分もございますが、御了承いただいた上で答弁をさせていただきます。
 新年度予算編成に当たっての基本方針につきましては、第2次砺波市総合計画に掲げます将来像を目指し、引き続き財政の健全運営の下、本市の豊かさ、暮らしやすさの向上を着実に、さらに力強く推進しようとするものであります。
 中でも第2次砺波市総合計画後期計画5か年で特に重点的に実施すべき施策であります「10WAVEプロジェクト」につきましては、引き続き優先的に予算づけをしたものであります。
 新年度の予算におきましては、特に義務的経費である人件費や扶助費の増加が――これは議員からもおっしゃっていただきましたが――大きかったことから、限られた財源の中でより一段の工夫が必要であり、事業の選択と集中をより一層進め、長期的な視点での経費削減につながる事業や、今日的課題であり全国的に取り組むべき事業でありますGXやDXを推進するための事業等を積極的に展開することにより、市民の皆さんの要望はもとより社会的要請にも応え、本市の持続可能性をより高める事業に重点的に取り組む予算編成を行ったものであります。
 その主な事業を挙げますと、4月に設置いたしますこども家庭センターには家庭児童相談員を増員し、母子保健事業との連携を強化することによりまして、妊産婦、子育て世代、子供に対する一体的な相談支援を提供しまして、子育て環境の充実を図ってまいります。
 次に、GXの推進では、地球温暖化対策実行計画の策定や公共施設再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査を実施するとともに、全ての社会体育施設、主な社会教育施設等の照明灯のLED化や、斎場火葬炉のセラミック化によります燃焼効率の向上により、CO2の削減を図るものであります。
 また、DXの推進では、令和4年度に導入いたしましたスマート窓口対象事務にお悔やみ関連の手続を追加し、市民の利便性の向上並びに来庁時の滞在時間の短縮を図ってまいります。
 さらに、散居村型地域公共交通再編モデル事業として、JR城端線・氷見線の再構築事業、及び市内全域で運行を開始したチョイソコとなみや、これらと連携し最適化を図ります市営バス路線の大幅な再編に取り組み、公共交通を核とした持続可能なまちづくりを進めていくとともに、引き続き、となみ暮らし応援プロジェクトや屋敷林の保全支援、また南門新築工事に着手する砺波チューリップ公園再整備事業など、本市の特色を生かした事業を引き続き進めてまいります。
 また、新たな芽出し事業として、新庁舎整備に向け基本構想を策定することとしており、今回の能登半島地震を踏まえ、建設場所を早期に選定し、併せて整備スケジュールの短縮につながる事業手法の検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に2点目の、新庁舎建設の財源確保とその後の財政見通しについての御質問にお答えします。
 庁舎整備に対する財源につきましては、これまでも後年度に過度な財政負担を強いることのないよう計画的に基金への積立てを行ってまいりました。
 新年度予算には、庁舎整備基金への積立金1億円を計上しておりますが、決算状況を勘案し、財政状況の許す限り、令和4年度、令和5年度と同様に、補正による積立金の増額を検討してまいります。
 加えて、合併振興基金の残高8億7,000万円につきましても、庁舎整備に充当することとしております。
 また、新年度以降に策定いたします基本構想、基本計画の整備内容によっては、省エネや創エネによりまして、建物全体で消費するエネルギーを正味ゼロとする、いわゆるZEB化を支援する補助ですとか、県産材などの利用に係る補助などがあることから、新庁舎建設に活用できる国、県の補助制度等の調査研究も行いまして、財政負担の軽減に努めてまいりたいと考えております。
 その上で、残額につきましては、起債で賄うこととなります。庁舎整備に活用できる起債制度には様々なものが想定されておりまして、例えば、防災対策本部の設置等に係る部分については、後年度の元利償還金に対します交付税措置の高い緊急防災・減災事業債が活用できるものの、一般の執務室等全般に適用できる交付税措置のある起債につきましては、令和2年度をもって事業終了となっております。
 このため、同等の起債制度を創設すること、また、緊急防災・減災事業債については、対象範囲の拡充等柔軟な取扱いが図られるよう、全国市長会を通じて要望しているところであります。
 次に、財政運営への影響でありますが、砺波市庁舎整備に関する報告書で用いました試算では、借入額を39億円、元利均等30年償還、うち3年据置きと仮定しております。
 この前提で平均利率を2%とした場合、4年目以降の毎年の償還額は1億9,000万円近くとなっていきます。ということは、平成27年度から始めました庁舎整備基金における年当たり積立て平均額の1億5,000万円余りを上回るということになりますので、その差額分――4,000万円程度ですが――の事業見直しや、歳出削減の努力が必要となってくると考えております。
 次に、財政指標への影響でありますが、基金以外の財源――借入金39億円ということですが――を全て交付税措置のない起債、これは一般単独事業債というもの等になるわけですが、これで賄うという、非常に厳しい仮定として申し上げます、多分そうはならないんですけど、一番厳しいと考えて申し上げますと、先ほど申し上げたような起債が一部活用できる見込みがありますので、実際より厳しい仮定であるということをお含みおきいただきたいわけですが、まず経常収支比率につきましては、現状高止まりの傾向がございます。庁舎整備に係る公債費の増額によりまして、さらなる押し上げ要因にはつながるとは思っております。
 次に、実質公債費比率につきましては、令和3年度決算の13.1%をピークに当面減少していくものと見込んでおりますが、庁舎整備に係る市債の償還開始後は上昇に転じていくと考えています。
 ただし、これらの整備費の増額や借入れ時の利率の上昇などを織り込んだとしても、実質公債比率への影響は、ピーク時でも数%にとどまると思っておりまして、財政健全化が問題とされる水準になることはないと試算をしております。
 次に、将来負担比率につきましては、令和4年度決算では22.8%でありまして、仮に令和4年度に庁舎整備に必要な額の基金の取崩しと借入れを行うとした場合、80%台に上昇することになりますが、同じく令和4年度の決算値に当てはめますと、大体県内10市の中では比率が高いほうから5番目、大体真ん中ということでございます。
 いろいろ述べてまいりましたが、これらはいずれも財政の健全化に大きな影響を与えるほどではないものの、しかしそうは言いながらも一方で、現状の本市にとって大きな財政出動を伴う事業であることには変わりありませんので、また建築後も長期にわたって償還する必要があるということなどから、引き続き、少しでも有利な財源確保、それから建設費についても可能な限り圧縮していくというふうに努めてまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 山森文夫君。
 〔18番 山森文夫君 登壇〕
○18番(山森文夫君) 次に項目2、能登半島地震を踏まえた砺波市の災害対応及び防災計画・防災体制の見直しについてお伺いいたします。
 県内においても震度5強を観測し、呉西地域の自治体では家屋の倒壊や液状化現象などで非常に多くの被害を受けました。
 砺波市でも観測以来最大の震度5弱を観測し、住宅や公共施設にも被害が発生しました。
 現在そのような中で、災害救助法に基づく被災住宅の相談窓口の開設や被災証明書の発行業務など各種支援施策を進めていただいております。
 そこで、今回の地震に当たり、市においては避難所の開設や被害情報の収集など速やかな対応が必要だったと考えますが、被災発生から市ではどのように緊急対応を進められたのかお伺いするとともに、対応する中で新たな課題が見えてきたものもあったと考えます。市地域防災計画や防災体制、防災訓練などの見直しについて伺います。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 今ほどの市の災害対応、また防災計画や防災体制の見直しについての御質問にお答えいたします。
 まず、避難所の開設や被害情報の収集等の市の対応につきましては、1日の16時10分に砺波市で震度5弱を計測した後、砺波市地域防災計画に基づきまして、第2非常配備といたしまして、各課連絡職員及び地区連絡員が本庁に参集するとともに、16時40分には災害対策本部を設置いたしました。
 情報収集につきましては、災害対策本部の立ち上げに先駆けて、16時30分には砺波消防署から市内消防団全分団に対しましてパトロールを指示したほか、災害対策本部立ち上げ後、各担当課により所管の施設の確認や市内のパトロール等を行い、被災状況の把握に努めました。
 また、各地区自主防災会には、各地区の被害状況調査等を実施していただき、翌1月2日午前中までに報告をいただくなど、発災当初の情報収集に努めたところであります。
 実際、発災直後から警察、消防等と連絡を取りまして、火災が発生していないということ、それから救急の搬送等もないということをかなり早い段階で確認できましたので、そういった意味ではよかったなと思いますし、また、砺波市の場合はライフラインの損傷が全くございませんでした。そういったことで、いろいろ連絡することについても支障がなかったということで、こういう対応ができたということもあるかと思っています。
 次に、避難所の開設につきましては、自主的に避難所を開設された地区もありましたが、7月の豪雨災害により土砂災害が発生いたしました地域は、二次災害の懸念があったことから、1月1日の18時45分には般若、栴檀野、栴檀山、東山見、青島、雄神、それから種田の7地区に避難所の開設を依頼しまして、地区連絡員であります市職員を派遣して、地区の方々と協力して避難所の運営を行いました。
 今回、最大で31名を避難所で受け入れたところでありますが、翌2日には、避難された方々は御自宅の安全を確認され帰宅されたことから、同日2日の12時をもって全避難所を閉鎖いたしました。
 なお、その後も余震が続いたことから、不安に寄り添うという考えの下、各地区自治振興会及び自主防災会に対しまして、砺波市地域防災計画で定める避難所開設基準以下であります震度4であっても、1月末までは指定避難所を開設する備えをするようお願いしたところであります。
 幸い期限まで、本市での震度4の余震の観測はありませんでしたので、避難所の開設自体は、実際にはありませんでした。
 次に、砺波市防災計画や防災体制、防災訓練の見直しにつきましては、今回の震災を受けまして、現在各課から砺波市地域防災計画の見直しについて意見聴取を行い、より速やかに円滑な避難所運営や復旧・復興支援を進められる体制づくりについて検討しているところであります。
 その中で、避難所開設基準について、これまで震度6弱以上の地震を観測した場合、全ての避難所を開設するということにしておりましたが、今回震度5弱を経験し、避難所開設の必要性を痛感したところでありまして、今後は避難所の開設基準を震度5弱以上とし、併せて市職員の配備計画についても見直しを考えております。
 また、既に各地区自治振興会、自主防災会等からの御意見も随時いただいておりますので、改めて各地区自主防災会等へのアンケート調査を行おうと思っております。その調査結果も踏まえまして、地域防災計画の見直しですとか必要な予算措置について検討して、新年度早々に開催いたします砺波市防災会議に諮ってまいりたいと考えております。
 加えて、新年度に庄東地域で開催予定の砺波市の総合防災訓練につきましても、新たに孤立集落の避難訓練を実施することといたしました。
 今回の地震を踏まえまして、今後地区の自治振興会等と具体的な協議を行いまして、必要な訓練内容について、さらに検討を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 山森文夫君。
 〔18番 山森文夫君 登壇〕
○18番(山森文夫君) 次に項目3、魅力ある砺波市のまちづくり、公共交通の在り方について質問いたします。
 昨年末に国土交通省へ申請されたJR城端線・氷見線に係る鉄道事業再構築実施計画が、2月8日に改正地域交通法施行後、全国で初めてとなる大臣認定を受け、沿線住民の積年の願いでありました新型車両の導入や交通系ICカードなど、両線の活性化に向けた取組が本格的に前に進むこととなりました。
 加えて昨年10月、デマンド型乗り合い交通チョイソコとなみが市内全域での運行を開始するとともに、本年4月には市営バスの大規模な路線の再編も予定されているなど、市を取り巻く地域公共交通ネットワークは、ここ数年の間に大きく形を変え、未来に向けて動き出すことになります。
 このように、砺波市地域公共交通計画や城端・氷見線活性化推進協議会によるJR城端線・氷見線沿線地域公共交通計画など各種計画がスピード感を持って進んでいく中、砺波市の公共交通の在り方について、市長の考えをお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 今ほどの公共交通の在り方についての御質問にお答えいたします。
 新年度は、これまで地道に種をまいてきました公共交通の取組が花咲き、プロジェクトとして大きな第一歩を踏み出す本市にとりましては、まさに公共交通元年となるのではないかと考えております。
 まず、JR城端線・氷見線では、鉄道事業再構築実施計画が国の認定を受けまして、新年度からは、交通系ICカードや新型鉄道車両の導入に向けた検討が本格化することになります。
 早ければ2年後の令和7年度には、各駅に交通系ICカード改札機が、また5年後の令和10年度には、新たなデザインの新型車両が整備される見通しであり、通勤通学など地域をまたぐ交通手段として、JR城端線の利便性、快適性が飛躍的に向上するものと期待をされております。
 また、来月4月1日からは、市営バスも新ダイヤによる運行を開始いたします。これまで主に、高齢者の福祉施設等への移動手段として利用されてきました市営バスは、地域からの要望も踏まえまして、朝夕の通勤通学に利用しやすくなるよう、JR城端線と接続をすることを重視したダイヤへと再編することとなります。
 これに合わせまして、市内を走ります民間の路線バスも、市内区間の定期券については市が差額を補填することで、市営バスと同じ1乗車200円を基準とした定期運賃で乗ることができます。
 1回ごとのは普通に払わざるを得ないのですけれども、民間の路線バス事業者と協議したところ、定期だったらできるということで、定期でありますと200円ベースの定期料金になりますので、かなり安くなるということでございます。
 一方で、昨年10月に市内全域運行を開始いたしましたデマンド型乗り合い交通チョイソコとなみは、2月末時点で1,300人以上に利用登録されておりまして、誰でも気軽に自宅から目的地まで移動できることから、家と家が離れた散居村の暮らしに非常に適している新たな交通手段として、広く市民に定着しつつあります。
 新年度からは、新たに利用回数券を導入するなど、チョイソコのさらなる利便性の向上に努めますとともに、市内の店舗や事業所等に協賛いただくことで停留所が設置できますウチマチサポーターズ制度を有料化いたしまして、地域社会を支える持続可能な公共交通として磨きをかけてまいりたいと考えております。
 本市といたしましては、新年度から、鉄道、バス、チョイソコなど地域交通サービスを総動員して、有機的にネットワークを形成いたします「散居村型地域公共交通再編モデル事業」と名づけまして取り組みますとともに、誰もが住み慣れた地域で生涯にわたって便利で豊かに暮らせるよう、公共交通を核とした持続可能なまちづくりを引き続き進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 山森文夫君。
 〔18番 山森文夫君 登壇〕
○18番(山森文夫君) 次に、項目4、住みよいまちづくりについて、3点質問いたします。
 初めの1点は、発達障害に対する療育体制強化と支援について伺います。
 文部科学省の調査によれば、発達障害と推定される子供の数は全国で8.8%にも上り、35人学級のクラスに換算すれば、実に1クラスで3人もの子供が発達障害を抱えているということになります。
 こうした課題が明らかになる一方で、発達障害は外見からは分かりにくく、個人に対する適切な支援が遅れることもあるようです。子供の自己肯定感の低下が不登校につながるケースも多く、対策が急務です。療育や学校現場において支援につなげるための発達知能検査が必要になります。
 そこで、専門家の養成や配置を速やかに実施し、子供たちが支援を受けることができる体制づくりを行うべきであります。つきましては、市の現況をお聞きするとともに、見解を求めます。
 項目4の2番目として、介護人材対策の強化について伺います。
 少子高齢化が進む中で、国の一般歳出における社会保障関連費の割合は50%を超え、制度の持続性に、赤信号がともりつつあります。
 しかしながら、介護分野はいまだに深刻な人材不足の状況にあり、危機的な状況です。加えて、在宅で生活する高齢者を支えるために中核的な役割を担っている介護支援専門員、いわゆるケアマネジャーの職員の高齢化と人材不足が深刻です。
 いまだ国の対応が見通せない中で、ケアマネジャーの不足は待ったなしの状況であり、市としても具体的な支援を検討すべきであります。
 こうした厳しい状況を踏まえ、今後の介護需要の急増に対応するよう、市としても新規就業者や新卒者への対応を含め、介護人材対策を強化すべきと考え、見解を求めます。
 次に、項目4の3番目といたしまして、若年層への住まい支援の拡充について伺います。
 これまで20代から30代の若者世代は、働き盛りで、将来的に賃金が伸びていく見込みがあったことなどから、行政の支援対象として離れた位置にありました。
 しかしながら長期にわたる日本経済の停滞や重い社会保険費の負担などにより、今や多くの若者は、経済的な不安をはじめ厳しい現況に置かれております。
 彼らが夢や希望を持って活躍するためにも、行政がその課題解決に正面から向き合いサポートしていくべきであり、中でも若者全般に対する住まいへの支援、家賃負担の軽減支援は重要であります。
 三世代同居事業を横展開するなど、若年層への住まい確保の支援を抜本的に強化すべきと考えます。見解を求めます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) まず、1点目の発達障害に対する療育体制強化等支援についての御質問にお答えいたします。
 本市の小中学校に在籍する教育的支援を必要とする児童生徒につきましては、微増傾向にあります。
 これまでも就学時健診、それから早期支援コーディネーター、家庭児童相談員などによります就学前の保育施設訪問や学校訪問によって、発達障害児を含めた支援が必要な子供たちの実態把握に努めてきております。
 また、幼児期に発達が気になる子供を早期発見するため、1歳6か月児から3歳6か月児までの半年ごとの健康診査におきまして、年齢に応じた活動や言葉、排せつ、食事、生活習慣などを保護者と一緒に確認するほか、育児の状況や気になる相談などを継続して実施しております。
 その中で、療育について専門の相談を受ける機会が必要なお子さんには、言葉の相談会や発達の相談会、仲よしランドなどへの参加を通じまして保護者に子供の発達に必要な療育を理解いただき、早期支援、早期療育につながるよう努めているところであります。
 その結果、令和2年度の1歳6か月児健診の受診者303名のうち、精神面の要観察130人、要精密検査1名、治療中はゼロでありましたが、同じ受診者の3歳6か月児健診のときには、精神面の要観察75人、要精密検査1名、治療中8人となりまして、早期支援、早期療育につながったものと考えております。
 しかしながら、発達が気になる子供の増加もありまして、現状の療育機関の医師や専門職の人員では、療育機関の利用につながるまでの待機時間が長くなっていることから、県や療育機関など関係機関に対しまして、速やかに支援を受けることができる体制を強化するよう働きかけてまいります。
 市としては早期発見に努めているわけですが、やはりその後のいろんな専門機関の受入れ体制が厳しいということで、引き続き連携してやっていきたいと考えているところであります。
 次に、2点目の介護人材対策の強化についての御質問でございます。
 世界でもまれに見るスピードで高齢化が進みます我が国におきまして、介護人材不足の解消は国を挙げて取り組む重点事業の一つであると考えております。
 介護サービスを提供するために必要なプランを作成し、在宅生活を支えます介護支援専門員、いわゆるケアマネジャー不足のみならず、自宅を訪問して食事の提供などの生活介護や入浴介助等の身体介護を行います訪問介護員――ホームヘルパーですね――それから、デイサービスなどの通所施設や入所者を24時間見守っております入所施設の介護職員など、介護の職種やサービス提供の場面のいずれにおきましても、職員の人材不足は深刻な状況となっております。
 本市では今年度に策定いたします第9期砺波市高齢者保健福祉計画の中でも記載しておりますが、高齢者人口の増加や世帯構成の変化等により、今後も介護サービス需要の増加が予想され、介護人材を安定的に確保していくことがますます重要になっております。
 このような中、国や県におきましては、福祉人材確保対策として、平成24年度以降、介護職員の処遇改善事業に取り組み、報酬改善に特化した加算措置が実施されてきておりまして、来年度の制度改正、報酬改定におきましてもさらなる処遇改善が図られる予定となっております。
 本市といたしましても、これまでも広報となみの特集記事において、介護の仕事についての情報発信を行うほか、介護職員初任者研修助成事業に取り組んでおりますが、どの職種においても新規就労者の確保には苦慮しているのが現状であります。
 今後も中学生の14歳の挑戦等によります職場体験や、介護や福祉関連学校が行います実習体験、ボランティア体験を、若い世代に向けて介護職への興味や福祉全般への理解を持ってもらうためのよい機会と捉えて、人材確保につながるよう介護現場の中で利用者さんとのふれあいなどを通じて、介護に対する理解と魅力発信に、市としても取り組んでまいりたいと考えております。
 次に3点目の、若年層への住まい支援の拡充についての御質問でございます。
 本市では、これまでも移住定住を促進するとともに、新生活をスタートさせるための支援として、住宅取得支援ですとか、家賃支援をはじめとしたとなみ暮らし応援プロジェクト――Team1073(チームとなみ)が結構シンボルとなっていますが――を展開してまいりました。
 その中で、若年層へは結婚新生活支援事業を実施して、新たに住宅を取得したときの費用やアパートなどを借りる費用のほか、引っ越し費用やリフォーム費用を支援しておりまして、今年度は補助対象となる世帯の所得要件を緩和しまして、その支援対象を広げたところ、申請件数も昨年度を大きく上回り、若年層への支援として効果を発揮してきたことから、新年度においても予算額を増額して対応していくこととしております。
 今後も引き続き、結婚新生活支援事業や三世代同居近居推進事業など、若年層の方に砺波市に住みたい、そして住み続けたいと思っていただけるよう、支援内容のさらなる拡充も視野に検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(川辺一彦君) この際、暫時休憩といたします。

 午前11時59分 休憩

 午後 1時00分 再開

○議長(川辺一彦君) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。
 午前に続き、発言を許します。
 18番 山森文夫君。
 〔18番 山森文夫君 登壇〕
○18番(山森文夫君) 次に項目5、砺波市農業の展望について伺います。
 砺波市の農業は、早くから大型農家の農地の集積が進み、米、麦、大豆などを中心に継続的に発展してきました。
 主食用米の消費減少に伴い、生産調整率も40%を超える状況となっています。また、資材や燃料をはじめ、あらゆる物資が値上がりをし、従前の農業構造のままでは先を見通せない状況ではないでしょうか。
 このような中、集落型営農法人、大型法人などにおいては、米一辺倒から脱却し、タマネギ、ニンジン、キャベツ、施設野菜やハウスイチゴなど高収益作物への取組が拡大していますが、まだまだ生産基盤は脆弱であるように感じます。
 また、農業従事者の高齢化や担い手不足、後継者不足、働く世代の雇用延長など根本的な労働力不足により、事業の継続性が危ぶまれる状況にもあります。
 SDGs、持続可能な社会の確立、食料の安全や食料の自給、そして何よりも安心して米づくりに専念できる農業生産基盤の構築を、行政当局、農業関連企業、大型法人や集落営農などの連携の下、砺波市型の農業のグランドデザインの作成が必要と考えます。当局の見解を求めます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 砺波市型農業のグランドデザインの作成についての御質問にお答えいたします。
 農業を取り巻く環境は、議員も御発言のとおり、燃油や肥料、資材等の価格高騰、気候変動や災害の発生などの課題に加え、農業用排水施設の老朽化、さらには人口減少に伴う担い手不足、食料安全保障問題など課題が山積しております。
 国ではこれらの課題や食料、農業及び農村をめぐる諸情勢の変化に対応するため、農業の持続的な発展などの4項目を柱といたしました「食料・農業・農村基本法」の一部改正案が国会に提出されたところであり、法改正後には、具体的な取組の指針となる新たな「食料・農業・農村基本計画」が示されることとなっております。
 本市の農業につきましては、これまでもこの指針を踏まえて策定いたしました「砺波市農業農村基本計画」に基づき、諸施策に取り組んできたところであり、議員が言われますグランドデザインがこの計画と言えるものであります。
 この計画の具体的な成果の一端を申し上げますと、農地の集積率が76.5%と県内でも高い水準となっていることをはじめ、特に園芸振興につきましては、機械化一貫体系により、タマネギなど高収益作物の普及拡大を図るとともに、生産基盤の強化のため、圃場の大区画化、スマート農業の普及、地産地消の拡大、農福連携や農商工連携など着実に成果を上げてきているところであります。
 一方で、将来に向けて、適切な農地の活用や農業経営体を維持していくことが大きな課題となってきております。この課題の解決を図るために、担い手対策を具体的に目に見える形で示す「地域計画」の策定に向けて、昨年から地域農業者や関係機関の皆さんとの検討会を、地域ごとに開催しているところであります。
 本年も引き続き検討を進め、新年度末にはこの地域計画を公表したいと考えております。
 また、JAとなみ野では、国の畑作等促進整備事業を活用し、高収益作物の栽培に適した農地を畑地化するハード整備事業にも取り組まれることとなっており、この成果と課題を共有し、今後の園芸振興施策に生かしてまいりたいと考えております。
 このように、本市では新たな技術や、国が新たに示す指針に対しても柔軟に対応しながら、農業者の経営基盤強化と農業の維持拡大を推進し、ひいては国の食料安全保障にも資することができるように努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 山森文夫君。
 〔18番 山森文夫君 登壇〕
○18番(山森文夫君) 次に項目6、学校規模適正化について、2点質問いたします。
 初めに、学校規模適正化方針の同意を求めることについて、2点目が、提言後、具体的にどのような日程で方針を具体化されるかについてでございます。
 日本の人口は、2004年12月の1億6,993万人をピークとし、急激な減少期を迎え、2050年には1億人を割り込み9,515万人、高齢化率は39.6%となる予想も出ております。
 2023年に生まれた赤ちゃんの数は過去最少の75万8,000人余りとし、初めて80万人を割った2022年から5.1%減り、少子化が一段と進んだとしています。県内でも比較的人口減少率が低いと言われております砺波市ではありますが、残念ながら決して人口減少の例外ではありません。
 このように、次代を担う子供たちの減少は、待ったなしの重大かつ喫緊の課題となっております。
 このような状況を踏まえ、令和4年には、砺波市立学校のあり方提言書がまとめられました。また砺波市教育委員会では、砺波市立学校の適正規模・適正配置に関する基本的な考え方が示されています。
 適正規模の考え方として、望ましい児童生徒数は、小学校、中学校とも1学級当たり20人以上とし、望ましい学級数を、小学校では1学年2学級以上、中学校では1学年3学級以上とするとしています。
 また、適正化の検討が必要となる場合として、小学校が複式学級となるケース、中学校では学年数が1学級となる場合としています。
 さらには、適正化の検討を進める場合の留意点として4点あり、1つ目が、地域コミュニティーへの影響を考慮すること、2、多様な教育方法の検討を行うこと、3番、通学手段の安全と通学路の確保、4番目には、通学区域制度の弾力的な運用としています。
 さて、これまでの経緯や議論を踏まえ、令和6年度中には、学校規模の適正化の方針案を示すと聞いております。その方針について、市民の皆様にどのような方法で説明をし、同意を求めるかについて、また検討委員会からの提言を、具体的にどのような日程で方針を具現化されるかについて、以上2点について、答弁をお願いいたします。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 教育長 白江 勉君。
 〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 1点目の学校規模適正化方針の同意を求めることについて、及び2点目の検討委員会からの提言を具体的にどのような日程で方針を具体化させるのかの御質問につきましては、関連がございますので併せて答弁いたします。
 議員御発言のとおり、令和4年度に市立学校のあり方検討委員会の提言に基づいて、教育委員会が適正規模・適正配置に関する基本的な考え方を定めましたが、将来適正化の検討が必要となる状況が見込まれるようになってきたことから、本年度に適正化を検討する委員会を立ち上げたところであります。
 適正化検討を必要とする場合は、小学校が複式学級となる場合、中学校が全学年1学級となる場合で、将来の児童生徒の推移予測では小学校の複式学級は当面見込まれないことから、小学校は、現時点では適正化の検討は必要ないものと考えております。
 一方中学校では、適正化の検討が必要となる全学年1学級の規模になることが、将来、般若中学校と庄川中学校で見込まれており、この2校について検討するため、地域、保護者等から成る委員会を設け、これまで3回の協議や視察を重ねており、新年度には方向性を示した答申ができるよう協議を進めております。
 今後、方針を示すまでの間、必要に応じて地域や保護者の皆さんを中心に広く情報を提供し、御意見なども伺いながら、委員会で協議し、生徒にとってよりよい教育環境となるよう検討を重ね、答申案をまとめてまいりたいと考えております。
 なお、答申後は、総合教育会議などで意見調整しながら教育委員会で諮ることとしておりますが、地域、保護者などの皆さんにも適正化の方針について丁寧に説明、御意見等を伺いながら、具体的に適正を進めるための計画を策定することとしております。
 その後、適正化の計画を実施するためには、その適正化の方策によって、学校の大規模改修などのハード面の整備が必要であったり、また並行して、遠距離通学に対応する通学手段などについても検証する必要があり、協議する課題も多く想定されることから、相応の準備期間も必要と考えております。
 いずれにいたしましても、適正化に向けて、方針決定後は速やかに実行に移れるようスケジュール感を持ち、早期に学習環境が整うよう適切に進めてまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山森文夫君。
 〔18番 山森文夫君 登壇〕
○18番(山森文夫君) 次に項目7、砺波市子ども・子育て支援事業計画の策定について質問いたします。
 過日、2023年の県内の出生数が公表され、出生数が過去最少の5,859人となったとの報道がありました。ますます進む少子化社会の中で、より子育てがしやすい社会をつくるため、子ども・子育て関連3法が制定され、様々な子育て支援事業が重点施策として展開されています。
 昨年4月にはこども家庭庁の発足と同時にこども基本法が施行され、こどもまんなか社会の実現に向けた基本理念や、施策への子供の意見反映などが定められています。
 昨年6月の市議会定例会の代表質問でも、子ども・子育て支援事業計画の策定について質問しており、その中で、異次元の少子化対策について、その内容も踏まえた計画とする必要があると答弁がありました。
 また、昨年末には国においてこども大綱が策定され、こどもまんなか社会の実現に向けた基本的な方針や重点事項が示されています。
 これらを踏まえ、具体的にどのような事業計画を策定されるのか、答弁を求めます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 教育長 白江 勉君。
 〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 7項目めの砺波市子ども・子育て支援事業計画についての御質問にお答えいたします。
 国のこども大綱の内容を具現化したこどもまんなか実行計画が、本年6月の策定を目途に準備が進められており、示される計画を参考に、今回策定する市の子ども・子育て支援事業計画第3期に盛り込んでいくことを考えております。
 国が策定したこども大綱では、基本理念の一つに、新たに子供、若者の意見表明機会と社会参加機会の確保や意見の施策への反映が加わり、子供、若者の意見を聞き、対話に努めることについて、計画に盛り込むことを求めております。
 また引き続き、質の高い教育、保育の提供のほか、放課後児童健全育成事業、乳児家庭全戸訪問事業、子育て支援センターに関する事業、病児・病後児保育事業、ファミリーサポートセンター事業、妊婦健康診査事業など、これまで実施してきた多くの支援事業について、支援の方法やサービス提供量など利用者ニーズに応じて盛り込んでまいります。
 さらに、子供の貧困対策に関する計画が基本目標に加えられており、子供の貧困が健やかな成長に影響を及ぼさないよう、相談や支援体制、関連機関との連携強化を推進し、国の施策と連携しながら必要な支援が行えるよう、計画に盛り込んでまいります。
 なお、4月にはこども家庭センターを設置することとしており、ヤングケアラーや貧困等の支援が必要な家庭、妊産婦等への対応や相談体制についても計画に盛り込むことにしております。
 この計画の策定に当たっては、市民アンケートを行い、市民ニーズを把握し、砺波市子ども・子育て会議の中で協議を進め、パブリックコメントなど広く意見を求め、新年度に策定いたします。
 私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 山森文夫君。
 〔18番 山森文夫君 登壇〕
○18番(山森文夫君) 次に、項目8、市立砺波総合病院の新興感染症に備えた平時からの取組について伺います。
 令和6年度から施行される各都道府県の第8次医療計画において、国は医療提供体制に関する事項に、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、これまでのいわゆる5疾病・5事業から、新興感染症などの感染拡大時における医療を追加する形で、5疾病・6事業として位置づけることとしました。
 これにより、各都道府県では、地域の現状や課題に即した施策を検討し、感染症対策や医療連携体制の強化を推進していくこととされております。
 そこで、今年度策定される市立砺波総合病院経営強化プランにおいても、新興感染症の感染拡大時に備えた平時からの取組について明記されていますが、市立砺波総合病院ではどのような対策を考えておられるのか、病院長にお尋ねいたします。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 病院長 河合博志君。
 〔病院長 河合博志君 登壇〕
○病院長(河合博志君) 当院における新興感染症に備えた平時からの取組につきましては、新型コロナウイルス感染症のパンデミックを契機に、診療支援センターに開設した発熱外来を今後も常設で運用していくほか、県内の医療機関と感染対策地域連携グループを構成し、感染症に関する情報を有機的に共有し有効活用することで、良質な感染症診療、管理体制の提供をさらに推進しております。
 また、地域の医師会と連携し、感染対策のカンファレンスや訓練を定期的に実施しているほか、開業医を訪問し、感染対策の助言を行う等、地域の感染対策の向上に寄与しているものと考えております。
 一方、院内においては、院内感染対策委員会を中心に、感染対策に関する職員研修会を定期的に実施しており、感染拡大時における対応について職員間で共有を図っているところであります。
 加えて県は、令和6年度以降の対応として、各医療機関と新興感染症等に係る医療提供体制の確保に必要な措置に関する協定を締結することとしており、県からの要請に基づき、迅速に必要となる受入れ病床を確保するなど、当院としてもできる限り対応することとしております。
 引き続き、感染症に関する専門の人材確保と育成、入院病床の確保等の受入れ体制の整備、発熱外来の稼働維持や感染対策資機材の備蓄等の推進に努め、砺波医療圏唯一の感染症指定医療機関として、感染拡大時における医療提供体制を確立してまいります。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山森文夫君。
 〔18番 山森文夫君 登壇〕
○18番(山森文夫君) 次に項目9、市立砺波総合病院の能登半島地震での対応について、3点について伺います。
 1番目として、災害派遣医療チーム(DMAT)の医療支援状況についてです。
 DMATとは、大地震など自然災害だけではなく事故によるものも含めあらゆる災害において多くのけが人を救うため、迅速な医療行為を提供するために、医師、看護師、業務調整員で組織される基本構成4人の災害派遣医療チームのことを指します。
 1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災では、避けられた災害死が500名以上もあったと言われることから、2005年4月に、1人でも多くの命を助けるため、政府が日本DMATを発足させました。
 その後2022年2月からは、新型コロナウイルス感染症の蔓延を受けるなどしたために、新興感染症に対する医療提供もDMATの活動に加えられた経緯があります。
 今回の震災でも、DMATは各地から被災地に急行し、緊急医療行為だけではなく患者搬送や多岐にわたる活動をなさったとお聞きいたしております。
 そこで、このたびの震災対応として、市立砺波総合病院からのDMATチームは、いつどんな規模で派遣され、どのような活動をされたのか、派遣に当たっての問題点も含め、お聞かせいただきたいと思います。
 2番目として、石川県の被災地からの患者の受入れについてお尋ねいたします。
 このたびの能登半島地震において、能登地域の医療機関では、平時における病院業務ではこれまで経験をしたことのない医療体制が求められました。
 一たび被災となると、その規模が大きいほど災害の要素も強く、混乱の中、通常の業務からかけ離れた臨機応変でかつ迅速で柔軟な医療対応が求められると考えます。
 今回の震災におきまして、富山県内の公的病院では、被災地からの患者を受け入れられたとお聞きしています。そこで、被災地での患者受入れ体制はどうであったか、通常の業務に支障はなかったかを伺うものでございます。
 3番目として、今回の地震を受けて、市立砺波総合病院における業務継続計画(BCP)、災害対応について伺います。
 これまで、富山県や砺波市は、災害の少ないところであると言われてきました。確かに長い歴史の中では、比較的災害の少ない場所ではあったかもしれません。しかし、比較的少ないということと災害がないということは全く別物であり、昨年7月の豪雨による災害や、今回の震災の経験から、我々は災害時の対応や備えの重要性をしっかりと学んでおくべきであることは言うまでもありません。
 特に市立砺波総合病院では、災害拠点病院として、平時はもちろんのこと、災害時において爆発的に高まる医療需要に対して求められる役割は、より実践的な業務継続計画(BCP)の策定が大きな課題として存在するのではないでしょうか。
 幸いなことに市立砺波総合病院では、平成26年に病院耐震化整備事業を終えており、災害拠点病院として砺波医療圏での役割を担うべく、施設面での整備がなされております。
 しかしながら、その大きな役割を全うするためには、施設整備だけではなく、組織体制や人的要素が大きな要因となります。
 そこで、災害に対して求められる役割を果たすための組織マニュアルづくりと、病院としての意識の醸成が重要と考えます。このことこそが今回の災害から受けた最も価値のある教訓ではないでしょうか。
 そこで、今回の地震を受け、市立砺波総合病院の業務継続計画(BCP)についてどうあるべきか、病院長の見識をお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 病院長 河合博志君。
 〔病院長 河合博志君 登壇〕
○病院長(河合博志君) 私からはまず1点目の、災害派遣医療チーム(DMAT)などの医療支援についての御質問にお答えいたします。
 今回の災害において、県からの派遣要請に基づき、これまでDMATを3チーム派遣しております。
 1チーム目は、医師2名、看護師2名、業務調整員2名の計6名で編成し、1月2日から1月4日まで、志賀町の病院において患者搬送等の病院支援を行ってまいりました。
 2チーム目は、医師1名、看護師2名、業務調整員1名の計4名で編成し、1月5日から1月7日まで、能登町の総合病院において医療体制確立のため、病院支援を行ってまいりました。
 3チーム目は、医師1名、看護師2名、業務調整員2名の計5名で編成し、2月7日から2月9日まで、金沢市のいしかわ総合スポーツセンターに開設された避難所において、緊急治療、健康管理を行ってまいりました。
 1チーム目の派遣に当たり、資機材の準備に若干の時間を要したことが課題に挙げられますが、2チーム目以降は課題も改善し、円滑に対応することができております。
 当院においては、国、県主催の大規模災害訓練、DMAT技能維持研修に積極的に参加し、災害対応のレベルアップを図っているところであり、引き続き、災害対応に万全を期すように努めてまいります。
 次に、石川県からの患者の受入れ状況についての御質問につきましては、1月1日の地震発生以来、石川県から富山県への要請に伴い、自衛隊の輸送ヘリや車両による被災地からの患者搬送が始まり、当院では5日から順次、石川県の介護医療施設等から患者さんを受け入れており、これまでに約30人を受け入れております。
 その他にも、県内の病院が一時断水し水不足となったことから、透析患者の受入れなどの対応をしたところであります。
 なお、今回の地震による被災地からの患者受入れに際しては、患者さんの状態に応じた医療の提供とともに、状態が落ち着かれた患者さんには適切な医療機関への紹介により、入院診療等の通常業務には特に支障は生じておりません。
 次に、このたびの地震を受けての当院の災害対応についての御質問につきましては、当院では地震を想定した業務継続計画(BCP)を平成29年3月に策定しております。当院におけるBCPは、人命を最大限優先すること、及び寸断なく医療提供を行い、砺波医療圏への医療提供の核となることの2点を基本方針としております。
 地震想定につきましては、邑知潟断層帯を震源とするマグニチュード7.6の直下型地震としており、今回の能登半島地震のような災害が砺波地域で発生した場合におきましても、災害拠点病院として適切に業務を継続できるよう地域全体に波及する被害を想定して策定しております。
 しかしながら、実際にこのたびの地震発生を受け、職員の参集基準や連絡体制など再検討する必要があることから、現在、防災マニュアルを含め、見直しを進めているところであります。
 加えて、昨年7月の豪雨災害を踏まえ、新たに水害に対するBCPも今年度中に策定を目指しているところであり、このような取組を通して、砺波医療圏唯一の災害拠点病院として、災害時におきましても適切な医療を提供できる体制を整えてまいります。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) この際、換気のため暫時休憩いたします。

 午後 1時33分 休憩

 午後 1時37分 再開

     市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(一般質問)
○議長(川辺一彦君) それでは、再開いたします。
 4番 神島利明君。
 〔4番 神島利明君 登壇〕
○4番(神島利明君) 議長の許可をいただきましたので、通告に基づき分割方式で質問させていただきます。
 まず初めに、1月1日に発生しました能登半島地震において、多くの方が大切な命を亡くされ、心よりお悔やみを申し上げるとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げたいと思います。
 それでは1項目めは、防災対策についてお尋ねいたします。
 能登半島地震では、本市で震度5弱の揺れが発生して、多くの方が今までに経験をしたことのない揺れを体験され、非常に恐怖を感じられました。本市では、今回の地震で、他市のような大きな被害はありませんでしたが、本市の指定避難所の5か所で被害が発生し、一時的に使用禁止になっていました。
 もし邑知潟断層帯で地震が発生した場合は、本市では多くの地域で、今回よりもはるかに大きな地震、震度6強の揺れの発生になります。
 そこで1点目は、今回の地震で被害があった箇所も考慮に入れ、全ての指定避難所の安全確保のため再点検が必要と考えますが、いかがでしょうか。見解を伺います。
 次に、災害対応部署の女性職員の配置についてお尋ねいたします。
 地震などの災害時に、避難生活を送る女性や妊産婦、乳幼児用向けの用品について、全国の自治体で備蓄が進んでいないことが内閣府の調査で分かってきました。このことは、災害対応部署に女性職員の配置がされていない自治体が全体の6割を占めているなど、女性ニーズが反映されにくいことが背景にあると考えられます。
 災害時の子供たち、高齢者などの災害弱者への気配りや支援、また避難所は実生活そのもので、その対応能力を持つ女性の視点が必要だと考えます。
 そこで2点目は、本市においても女性視点に立って防災対応を実施するに当たり、女性職員の配置もしくは女性の意見を取り入れやすい環境にすべきと考えますが、いかがでしょうか。見解を伺います。
 次に、災害時のペット避難所についてお尋ねいたします。
 現在ペットの数が15歳未満の子供の数より多くなっています。子供のいる家庭より、ペットを飼育している家庭のほうが多くなり、単なるペットという位置づけを超えて、家族や友人の一員として認識されるようになっています。
 災害時には、ペットと同行して避難されたい方が多いと思われます。しかし現状では、避難所には動物が苦手な方やアレルギーをお持ちの方もおられるので、避難所施設内の同行はできない状況です。
 ペットとの同行避難をスムーズに進めるためには、平常時から受入れ体制を整えることや、飼い主を含めた住民の啓発が必要となっています。大勢の人が共同生活を送る避難所において、ペットに関するトラブルを生じないようにしなければなりません。
 環境省から「人とペットの災害対策ガイドライン」の小冊子が発行されています。この冊子は、飼い主がペットと共に災害を乗り越えるために、どのような対策を取ればよいかを整理したものになります。
 この冊子を多くの飼い主の方に読んでもらったり、日頃から災害に対して準備を進めていただきたく、4月の狂犬病ワクチン案内はがきに人とペットの災害対策ガイドラインのQRコードを追加して発送することになりました。
 また、ペットと飼い主が同行避難することは、動物愛護の観点だけでなく、被災者である飼い主の避難支援という観点からも重要だと考えます。
 そこで3点目は、災害時のペット避難について、各自主防災会で検討されていますが、スペースに限りがあり、大変苦慮されておられます。本市でペットと一緒に過ごせる避難所を開設することはできないでしょうか。見解を伺います。
 次に、小学校の防災教育についてお尋ねいたします。
 昨年の10月に砺波東部小学校で、地域の防災啓発活動の一環として行政出前講座が開催され、参加させていただきました。対象は4年生で、市の防災対策と日常の備えについてと、簡易テント、トイレ、段ボールベッドの設置を行いました。子供たちは生き生きと積極的に参加してくれました。
 訓練することは非常に大事なことです。今回の地震発生時には、子供たちは素早くテーブルの下に潜り込んだが、大人は茫然と立ちすくんでいた人が多かったと聞きました。これは学校で年2回避難訓練を行っている成果だと思います。
 そこで4点目は、小学校で定期的に防災教育を取り入れることで、さらなる防災意識の向上につながり、家庭や避難所で率先して行動できる人材に育つと思いますが、いかがでしょうか。見解を伺います。
 次に、障がいのある方の防災訓練についてお尋ねいたします。
 障がいのある方が災害から身を守り、災害発生後の生活の困難を回避するためには、地域の防災訓練等の行事に参加し、平常時から近隣との関係を築くことが重要とされています。
 本市では毎年、砺波市総合防災訓練と、地区自治振興会での自主防災訓練が開催されています。
 その中には、障がいがある方も参加されていますが、多くの方が一般の方とうまくなじめず、参加を遠慮されています。また、足を運んでみたものの、参加しづらい雰囲気だとの声も伺いました。
 そこで5点目は、障がいがある方を中心とした防災訓練を開催してはいかがでしょうか。見解を伺います。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) まず1点目の、指定避難所の耐震化についての御質問につきましては、砺波市地域防災計画では、指定避難所について、災害種別によって避難所として使用できるかできないかを記載しております。
 その中で、昭和56年以前の建物で、耐震補強が行われていない建物は不適としており、地震時においては、各地区の避難可能な施設の利用をお願いしたいと考えております。
 また、地震時に使用可能としている施設の中で、今回の地震でクラックなどの被害が発生した施設もございましたが、避難所開設に併せ、市との災害時協定に基づき、富山県建築士事務所協議会、富山県建築士会、日本建築家協会北陸支部富山地域会の皆さんに速やかに応急危険度判定を実施いただき、使用避難所の安全性を確認しております。
 そのほかの指定避難所につきましても、所管課において被害がないかどうかなど既に点検を行っており、今後とも指定避難所の災害別避難可能状況の周知を図り、適切な避難行動につながるよう地区防災訓練などの機会にしっかり情報発信してまいりたいと考えております。
 次に2点目の、災害対応部署の女性職員の配置についての御質問につきましては、本市の災害対応担当である総務課防災・危機管理班は、現在男性4名体制でありますが、避難所運営を行う地区連絡員につきましては、地区在住者や出身者を中心に、男女問わず派遣しており、避難所の運営終了後には、改善点などを聞き取るなど女性の視点からの避難所運営にも配慮しているところであります。
 また本市では、平成29年度より女性防災士の育成を強化してきたところであり、令和5年12月末現在で延べ59名を育成し、市防災士協議会の女性会員は総勢61名となり、各地区で活動をいただいておりまして、その活動を通じて御意見をいただいているところであります。
 一方で、災害対応や避難所運営においては、性別のみならず障がい、年齢など様々な視点が必要なものと認識しておりますので、引き続き、地区連絡員や関係課を通じ、様々な立場からの意見を取り入れてまいりたいと考えております。
 なお、職員の配置につきましては、職員からのヒアリングなどを行い、適正などを見極めて行っているものであり、議員の御提言も念頭に多様な意見を取り入れられるよう、引き続き、適正配置に努めてまいります。
 次に3点目の、ペットの避難所についての御質問につきましては、令和5年2月議会で、山田議員にもお答えしておりますが、これまでも各地区自主防災会の皆さんには、避難所運営マニュアルにおいて配慮をお願いするとともに、飼い主の皆さんに対しては、FMとなみで放送している防災コーナーや広報となみなどを活用し、広く周知に努めてまいりました。
 行政主体のペットと一緒に避難できる避難所の開設につきましては、避難所の定員を超える避難者が集中することが予想されるだけでなく、場所の選定や限られた行政職員の中での避難所運営など多くの課題があり、現時点では困難であると考えております。
 今後とも、飼い主の皆さんには、まずは各地区自主防災会で定められたルールで一緒に避難いただきますよう改めてお願いするとともに、避難所生活では、飼い主としての責任と自覚を持った対応が必要となり、しつけや健康管理、備蓄など日頃からの備えが大切なことから、議員御紹介の「人とペットの災害対策ガイドライン」などを活用し、協力を求めてまいります。
 次に4点目の、小学校の防災教育についての御質問につきましては、本市ではこれまでも、小さい頃からの防災教育の重要性を鑑み、校長会などにおいて、防災教育の重要性や出前講座の積極的な利用について説明をしてまいりました。
 今年度の市総合防災訓練では、出町小学校の全面的な御協力の下、防災研修の日として全校児童の登校日として防災訓練に参加いただいたところであり、次年度以降も児童等の参加について調整してまいりたいと考えております。
 また、神島議員にも校区の防災士として御協力いただいた砺波東部小学校のほか、庄川中学校や砺波高等学校においても行政出前講座を行い、避難所開設実習や避難所運営ゲームなどを実施したところであります。
 本市といたしましては、次世代を担う子供たちが、自分の命は自分で守るための力を小さいときから身につけることができるよう、引き続き教育委員会と連携しながら、防災訓練や出前講座等を活用した防災教育を進めてまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 横山福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 私からは、5点目の障がいのある方の防災訓練についての御質問にお答えいたします。
 障がいのある方々の訓練への参加につきましては、これまでも障がい者団体等に促してきてまいりましたが、参加しづらいという思いをお持ちの方が一定数おられます。
 議員御発言の、障がいがある方を中心とした防災訓練の実施につきましては、対象者も限られることから、市の総合防災訓練や各地区で実施されております訓練に比べまして参加しやすい雰囲気がつくれるものと感じております。
 また、これまでは訓練への参加をためらっていた障がいのある方々が新たに参加されることは、防災に対する意識や避難所内のイメージなど、災害が発生した際の対応を考える上で有効なものと考えております。
 しかしながら、障がいの特性などから、多くの人が集まる場所への参加が苦手な方もおられることから、まずは障がい者団体ごとに開催していくことが適切と考えており、新年度において、1つの障がい者団体が開催に向け検討を始められております。
 市といたしましては、障がいの特性についての理解を図るためにもよい機会として捉え、当事者団体以外の方の訓練への参加の検討も含め、この訓練実施に向けて計画の段階から参画してまいります。
 このような訓練の実施により、今後障がいがある方々が、各地区の訓練に参加しやすいきっかけになればと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 神島利明君。
 〔4番 神島利明君 登壇〕
○4番(神島利明君) 次に、2項目めは、福祉センターの利用促進についてお尋ねいたします。
 本市には北部苑、苗加苑、麦秋苑、庄東センターの4つの福祉センターがあります。福祉センターでは昨年の4月から、子供と一緒の場合、保護者の料金が無料となったことや、各センターでいろいろと工夫されたイベントの開催もあり、子供の利用者が約2倍増加していると伺いました。子育て応援施設としての認知度も少しずつ上がってきています。
 しかし、福祉センターの名前に「苑」がついているせいか、いまだに老人の方しか利用できない施設だと勘違いされる方がおられます。
 昨年開催された、砺波高等学校生による砺波市の施策に関する課題研究発表で、子供たちの遊び場が少ないとして、福祉センターの活用が提案されました。その中にも、福祉センターはお年寄りだけの施設のイメージが強く、子育ての応援施設としての認知度が低い状況ですとの発表がありました。
 以前から名称変更を要望していましたが、なかなか難しいとのことで、前進はしていませんでした。しかし、今回の高校生の課題研究発表の折に、名称の変更に対して市長から、認知度を上げるのに、多世代が交流の場として使うセンターの愛称を考えてほしいと生徒に求めておられました。
 そこで、福祉センターの名称変更でなく新たに愛称をつけることで、福祉センターに関心を持っていただき、老人の方しか利用できないイメージを払拭するいい機会になると考えますが、いかがでしょうか。砺波高等学校生からは、アルファベットで「TSUNAGU」との提案が出ています。見解を伺います。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 横山福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 福祉センターの名称変更についての御質問にお答えいたします。
 福祉センターは、高齢者中心の利用を念頭にこれまで運営されておりましたが、近年、子育て世代が利用できる施設が求められるようになってきたことから、昨年4月からは、子供と一緒の保護者の利用を無料とし、さらに子供が興味を持てるイベントも開催するなど、市社会福祉協議会では工夫を凝らした運営をされてきており、その結果、子供や子育て世代の利用は増加してきております。
 このたび、さらに若年層が利用しやすいイメージづくりをするため、愛称をつけたらどうかという御意見を高校生からもいただいており、具体的な提案もございました。
 現在、市社会福祉協議会が指定管理者として運営しております福祉センターについては、3施設全てに「苑」、くさかんむりの苑という文字がついております。
 この名称につきましては、施設の開設時に公募などによって決定した経緯もあり、当時の皆さんの思い入れもあることから変更は難しいと考えておりますが、愛称をつけることについては、気軽に子育て世代や若年層の利用を増やすためにはよいアイデアであると思っております。
 今後、指定管理者である市社会福祉協議会の意向や利用者、地域の方々の意見もお聞きし、愛称について検討してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 神島利明君。
 〔4番 神島利明君 登壇〕
○4番(神島利明君) 次に3項目めは、子育て支援についてお尋ねいたします。
 本市には子育て支援センターが9か所あり、そのうち4か所は17時までとなっており、利用者からは大変喜ばれています。
 市内の子育て支援センターはどこへでも行けますが、発達障害の子供や人とうまく交われない子供を持つ保護者にとっては行きづらいと思われている方もおられます。
 そこで1点目は、発達障害の子供や人とうまく関われない子供も気軽に行けるような子育て支援センターが必要だと思いますが、いかがでしょうか。見解を伺います。
 次に、とやまっ子さんさん広場の推進についてお尋ねいたします。
 とやまっ子さんさん広場とは、地域の人たちやボランティア、NPO法人が子供たちの放課後の居場所をつくり、子育てを応援する県の事業になります。
 放課後の居場所づくりは子供たちにとって非常に重要であり、安心できる場所で過ごすことが求められております。こうした居場所づくりは、子供たちの成長に大きな影響を与えると考えます。
 そこで2点目は、本市においても放課後の居場所の一つとして、とやまっ子さんさん広場の推進が必要だと思いますが、いかがでしょうか。見解を伺います。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 森田教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 3項目めの子育て支援についての御質問にお答えします。
 まず1点目の、発達障害のある子供の子育て支援についての御質問につきましては、現在子育て支援センターは、市内に公立4か所、民間5か所の合計9か所があります。このうち公立施設には保育士と看護師を配置し、子育てや子供の成長に関する相談や支援を行っており、多くの子供たちや保護者に利用いただいております。
 子育て支援センターでは様々なイベントを行っておりますので、その一つとして、作業療法士や心理士等による相談日を設けるなど運営内容を工夫することで、誰でも気軽に参加しやすい環境となるよう調整してまいりたいと考えております。
 なお、民間で発達障害等がある子供の子育て支援センターを開設される場合には、国、県と連携し支援を行ってまいります。
 次に2点目の、とやまっ子さんさん広場の設置についての御質問につきましては、現在市内には子供たちの放課後の居場所として、小学校ごとに校区の地域の皆様が中心となって放課後児童クラブを設けており、また生涯学習・スポーツ課が所管いたします放課後子供教室及び土曜教室も行われており、多くの児童が利用しております。
 現在の利用状況では、新たな放課後の居場所等への取組は必要ない状況と考えており、市としてとやまっ子さんさん広場を設置することは考えておりません。
 なお、NPO法人等の民間で、とやまっ子さんさん広場を開設される場合には、県と連携して支援を行ってまいります。
 私からは以上です。
○議長(川辺一彦君) 神島利明君。
 〔4番 神島利明君 登壇〕
○4番(神島利明君) 次に4項目めは、市営住宅入居時の保証人についてお尋ねいたします。
 国土交通省から、令和2年2月20日に、公営住宅への入居に際しての保証人の取扱いについて、通知文が発行されています。
 その内容は、保証人の取扱いについては、保証人の確保を入居の前提することから転換すべきとしており、住宅に困窮する低額所得者に住宅を提供するといった公営住宅の目的を踏まえると、保証人の確保が困難であることを理由に入居できないといった事態が生じないようにしていくことが必要であると考えています。
 当面引き続き、保証人の確保を入居条件とする事業主体においても、通知の主旨を十分に踏まえ、入居希望者の努力にもかかわらず保証人が見つからない場合には保証人の免除を行う、緊急連絡先の登録をもって入居を認めるなど、住宅困窮者の居住の安定の観点から、特段の配慮をお願いいたしますとなっています。
 本市においても、生活困窮世帯の方で、連帯保証人を見つけることができなくて困っている方がおられると伺いました。
 そこで、市営住宅入居希望者で、どうしても連帯保証人が見つからない場合に限り、連帯保証人の便宜を行い、緊急連絡先の登録をもって入居を認めることができないでしょうか。見解を伺います。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 構建設水道部長。
 〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 市営住宅入居時の保証人制度についての御質問にお答えいたします。
 市営住宅へ入居する際の連帯保証人につきましては、市営住宅の管理運営を持続可能なものにしていくため、入居者の家賃債務の保証や入居者が亡くなった際の手続など、万が一のための保険として、そのリスクに備えている制度であります。
 本市では、令和2年4月から、連帯保証人の人数要件について2名を1名に緩和し、入居しやすくなるよう条例の改正を行ったところであります。
 議員御提言の、連帯保証人の免除につきましては、市長が特別の事情があると認める者として、地震等の災害により被災された方々に適用しておりますので、通常の公募による入居では、引き続き連帯保証人を入居要件としてまいりたいと考えております。
 なお、入居者の方にとりましては金銭的な負担が生じてまいりますが、近年、身寄りのない単身高齢者が増加している現状を踏まえますと、県等において利用されております家賃債務保証業者による保証サービスについて、調査研究をしてまいります。
 私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 神島利明君。
 〔4番 神島利明君 登壇〕
○4番(神島利明君) 最後に、脱炭素の推進についてお尋ねいたします。
 新年度予算の中に、斎場火葬炉の更新工事が含まれています。工事概要は、火葬炉のセラミック化と受電設備の更新となっています。火葬炉をセラミック化することで燃焼効率がアップし、火葬時間が短縮できるとともに、併せて使用燃料も約17%の削減効果が見込まれ、脱炭素への取組になります。
 2030年度の温室効果ガス削減目標は、2013年度比の46%削減になっています。それを目指すにはさらなる推進が必要と考えます。
 政府は、脱炭素社会の実現に向けて、切り札の一つとして、燃焼してもCO2が排出されない水素の供給の拡大を目指しています。
 そこで、現在火葬炉の燃料は灯油を使用していますが、次世代エネルギーとして注目されている水素社会が進んでいくと思われますので、水素燃料にも対応できるように更新すべきと考えますが、いかがでしょうか。見解を伺います。
 以上で私の質問を終わらせていただきます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 横山福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 脱炭素の推進についての御質問にお答えいたします。
 斎場火葬炉の脱炭素化につきましては、現在のれんが積みの火葬炉をセラミック化することにより、脱炭素化を推進することとしております。
 脱炭素化をさらに推進するための水素燃料への対応につきましては、今回更新する火葬炉は、バーナーと燃料の貯蔵設備を改修することにより、灯油から水素燃料へ変換可能な設備を導入するものであります。
 現時点では、水素燃料といいますと身近な燃料として浸透しておらず、加えてコスト面でもかなり割高になることから、今後調査研究が進み、水素燃料の利用分野が広がり、石油や灯油などの化石燃料に代わって一般的に普及されていけば、将来的に水素燃料への転換を図っていければと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) この際、換気のため暫時休憩いたします。

 午後 2時13分 休憩

 午後 2時16分 再開

○議長(川辺一彦君) それでは、再開いたします。
 2番 林 教子君。
 〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 議長より発言のお許しをいただきましたので、通告に基づき質問と提案を行います。
 まずは、CO2削減の推進に向けた取組についてお伺いします。
 2020年10月、政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。排出を全体としてゼロというのは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出量から、植林、森林管理などによる吸収量を差し引いた合計を実質的にゼロにすることを意味しています。
 カーボンニュートラルの達成のためには、温室効果ガスの排出量の削減並びに吸収作用の保全及び強化をする必要があります。
 2021年4月には、2030年度の温室効果ガス排出量を2013年度比で46%削減することを目標としています。
 また、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、世界の平均気温の上昇を1.5度に抑えるためには、温室効果ガスの排出量を2019年に比べて2030年には43%程度、2035年には60%程度削減する必要があるとしています。
 そこで、本市の脱炭素社会構築に向けた取組について、家庭部門におけるCO2の排出量を削減するためについて、まずは運輸に関わるCO2排出量の削減についてお伺いします。
 国土交通省の調べによると、オンライン通販の急速な利用拡大に伴い、宅配便の取扱い個数がここ5年間で9.3億個、率にして23.3%増加しています。2022年度の宅配便の取扱い個数は50億588万個、そのうちトラック運送は49億2,508万個ある一方で、直近の宅配便再配達率は約11.4%と、横ばいの傾向が続いています。
 宅配便の再配達は、CO2排出量の増加やドライバー不足を深刻化させるなど重大な社会問題の一つとなっており、再配達の抑制は、CO2排出量の削減と運輸業界の2024年問題の対応の双方に効果をもたらします。
 運輸業界でも配達日時の事前指定や、コンビニエンスストアでの受け取りサービスなどの対策を進めていますが、家庭に設置された宅配ボックスによる再配達の抑制は、CO2排出量の削減に加えて、ドライバーの働き方改革にも効果が期待されます。
 そこで、宅配ボックスを設置することの有効性などについて、運送業などと連携してPRをするとともに、設置の拡大に向け購入費の一部を本市が助成するなど物流の効率化に向けた取組が必要ではないかと考えますが、どのようにお考えであるかを横山福祉市民部長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 横山福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 宅配ボックスの設置については、県が昨年の7月から9月までの3か月間、中山間地域の家庭にボックスを設置し、再配達の削減効果を検証する実証実験を行ってきたところであります。
 その結果として、再配達の削減率は、平均で47.5%と一定の効果があったほか、物流事業者からも「よく再配達になっていた家庭も宅配ボックスの配送になり助かった」などの配送効率が向上したと評価する意見があったと聞いております。
 また、県が実施した県政モニターアンケートでは、再配達によるCO2排出量の増加やトラックドライバーの不足問題について「問題だと思う」との回答が9割を超えており、そのほぼ全員が「1回での受け取りにできる限り協力している」「今後できる限り協力したい」と回答され、意識の高さがうかがわれます。
 このようなことからも、宅配ボックスの設置が再配達の減少及びCO2排出量削減に効果が期待できることから、今後県や他自治体の取組状況を参考にしながら、導入支援について検討したいと考えております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 林 教子君。
 〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) ぜひ前向きに検討いただき、実行していただきたいと思います。
 引き続き、住宅における断熱性向上に向けた取組についてお伺いします。
 建物からのエネルギー消費量が増加している家庭部門においては、住宅の省エネルギー化を積極的に進めていく必要があり、新築する住宅の対策とともに既存の住宅にも取り組むことが重要です。
 既存住宅の省エネルギー化を進めるためには、住宅のリフォーム時に大規模な断熱改修を促すことが必要であると考えます。
 また賃貸住宅の断熱改修は家主が負担をするのですが、光熱費削減のメリットは居住者が受けるため、なかなか進まない現状にあります。
 そこで、住宅を新築する際に断熱性を高める取組に対し、本市が支援を行う、既存の住宅には断熱改修の後押しをする、家庭での省エネルギー化の促進が必要であると考えます。
 エネルギー価格の高騰が続く中、光熱費も軽減でき、かつ健康で快適な暮らしのためにも、既存の住宅の断熱性向上に対する支援の充実に向け、どのような取組をお考えであるかを横山福祉市民部長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 横山福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 現在国では、カーボンニュートラルの実現に向けて、家庭部門の省エネルギーを強力に推進するため、個人住宅の断熱性の向上に向けた改修や、高効率給湯器の導入、集合住宅での窓断熱改修などに対して支援を行ってきております。
 県においても、住宅の省エネルギー化に対する取組の一環として、既存の一戸建て住宅の省エネ改修を支援する事業を行っております。
 本市では、新年度に策定予定の地球温暖化防止対策実行計画区域施策編において、住宅の省エネルギー化を位置づけ、その取組を推進していくこととしており、これに併せて国や県の補助金等の支援メニューを周知してまいります。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 林 教子君。
 〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 次に、家庭などにおけるエネルギーマネジメントの推進についてお伺いします。
 家庭における太陽光発電による再生可能エネルギーは、繰り返し使え、環境に優しいエネルギーです。しかしながら、天候などにより発電量が変動することから、家庭で無駄なく活用できるような支援や節電行動を後押しすることが重要だと考えます。
 これまで本市は、家庭への太陽光発電システムの設置に対する支援を行ってきましたが、今後は蓄電池の設置を推進し、太陽光発電と蓄電池を組み合わせたエネルギーマネジメントによるエネルギーの効率的な利用を進めるとともに、電気事業者の求めに応じて電力のピークカットを行う取組への支援などを行い、節電効果につなげていくことが重要であると考えます。
 今後、エネルギーマネジメントに取り組む家庭に対する支援の充実を本市が推進されることが必要と考えます。どのようにお考えであるかを横山福祉市民部長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 横山福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) エネルギーマネジメントによる省エネを実現させるためには、電気やガスなどのエネルギーが家庭内のどこでどれだけ使われているかの現状を分析し、改善すべき点を見極めた上で取り組む必要があります。
 一般家庭においては、使用しない照明を消す、使用しない家電のコンセントを抜く、エアコンの温度を調整するなどの基本的な取組のほか太陽光発電システムや蓄電池を設置している場合は、自家消費や放電を組み合わせたエネルギー利用が一般的な取組となります。
 現在、家庭における太陽光発電の設置が進み、再生可能エネルギーへの関心が高まっている中、エネルギーの効率的な利用を推進する上で、蓄電池は有効なものと考えております。
 今般の能登半島地震での検証や、災害時の電源確保といった観点からも、蓄電池は大変有用なものと考えられることから、エネルギーマネジメントを推進する他自治体の事例を参考に、国の交付金等を活用した地域に即した支援策を検討してまいります。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 林 教子君。
 〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) ぜひ、前向きに検討いただきたいと思います。
 続きまして、カーボンニュートラルに向けてお伺いします。
 カーボンニュートラルやSDGsなど、企業や個人に環境への配慮が求められるようになりました。自治体も例外ではなく、環境省では、都道府県及び市町村は、その区域の自然的、社会的条件に応じて温室効果ガスの排出の削減などのための統合的かつ計画的な施策を策定し、及び実施するように努めるものとされています。
 現在、脱炭素社会に向けて、2050年二酸化炭素実質排出量ゼロに取り組むことを表明した地方公共団体が増えており、昨年までに46都道府県、976市区町村が表明をしています。
 世界的に環境に対する意識が高まる中、将来にわたり暮らしやすいまちを次世代に引き継ぐためには、市民、事業者、本市が一体となって地球温暖化対策の推進に取り組む決意が必要と考えていますが、実行することはなかなか容易でないことも認識しています。
 本市において、第2次砺波市環境基本計画を基にカーボンニュートラルを目指し、どのように市民に周知を進めていくのか、また2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロに取り組むゼロカーボンシティの表明をされるのかについて、本市の考えを市長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) このたび作成いたしました第2次砺波市環境基本計画におきましては、脱炭素社会の推進を基本目標の一つに掲げまして、カーボンニュートラルを目指し、温暖化防止対策を進めることとしております。
 そこでまず、カーボンニュートラルを推進するための手始めとして、先ほどのお話にもありましたが、新年度には地球温暖化防止対策実行計画区域施策編を策定いたします。
 この実行計画は、本市全体の温室効果ガス削減目標を定めた上で、実現のための再エネルギー、省エネルギーの導入目標計画を立て、市民、事業者、市が一体となって温室効果ガス削減に取り組む指標となるものであります。
 計画の策定に当たっては、商工業、運輸業、農林業に携わる関係者をはじめ、広く市民の皆さんから意見を伺いながら、削減目標と目標達成に向けた具体的な取組を検討し、その取組を広報となみやSNSを活用し発信し、様々なイベント等の機会を捉えて周知をしてまいりたいと考えております。
 なお、ゼロカーボンシティの表明につきましては、表明すること自体が大切なことではなくて、計画策定の過程の中で、カーボンニュートラルに向けた明確なビジョンと具体的な目標や取組を定めた上で行うことが適切であると考えておりますので、現時点で表明することは考えておりません。
 重ねて申し上げれば、この件に限らず新たな行政課題に対応する際に、例えば何々宣言ですとか、前に境議員からもありました、いわゆる宣言条例の制定をまず行い、気運やあるべき方向を示していくという手法があります。最近はそういったやり方も増えてきているように思います。
 世間の耳目を集めてイメージを先行させていくというこのやり方は、新しい施策への取組姿勢を示すという意味では、活用されている省庁や自治体もありますので一定の効果もあるものと理解しておりますし、また今回のゼロカーボンシティもその一つかもしれません。
 こういったことで、これを全て否定するものではありませんが、実態や具体的な課題の把握も不十分なまま、またそれに対するある程度の施策の積み重ねもないまま、イメージ先行で取組を進めていくことは、市民にとってはかえって分かりにくくなりますし、まずは宣言よりも、先に具体的な事象を前提に進めていくということが大切であろうと考えております。
○議長(川辺一彦君) 林 教子君。
 〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 今、市長がおっしゃったとおり、やはり市民に理解をいただいてからの宣言が私もよろしいと思います。市民に分かりやすく周知いただきたいと思います。
 続きまして、がん患者に対する支援についてお伺いします。
 日本人の死因の第1位はがんです。一生のうちにがんと診断される確率は男性65.5%、女性51.2%と、2人に1人ががんに罹患すると推計されています。
 がんは、全ての人にとって身近な病気であることが分かります。がん患者が住み慣れた地域で安心して療養生活を送るためには、療養の環境を整え、充実させることが重要であると考えます。
 AYA世代に寄り添う支援についてお伺いします。
 AYA世代とは、Adolescent and Young Adultの頭文字を取ったもので、思春期から若年成人の15歳から39歳を指しています。
 日本では、毎年約2万人のAYA世代ががんを発症すると推定されています。年代別に見ると、15歳から19歳が約900人、20歳代は約4,200人、30歳代が約1万6,300人です。
 この年代のがんの診療は、小児及び成人専門の医師、看護師をはじめ多職種が連携して診療を行うことが重要です。また、患者も中学生から社会人、子育て世代などライフステージが大きく変化する年代であり、患者一人一人のニーズに合わせた支援が必要であると考えます。
 また、成人のがんに比べて情報が少なく、見つけることが難しいなど不安を抱く人も少なくありません。
 市立砺波総合病院には、がん相談支援センターがありますが、AYA世代に絞った相談窓口を設け、少しでも患者や家族の不安を解消することが必要であると考えます。どのようにお考えであるかを病院長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 病院長 河合博志君。
 〔病院長 河合博志君 登壇〕
○病院長(河合博志君) 当院は、地域がん診療連携拠点病院の指定を受け、がん診療や相談支援の体制整備に積極的に取り組んでいるところであります。
 議員御指摘のとおり、AYA世代のがん患者さんは、就学、就職、結婚、出産、子育てなどライフイベントに直面する際には不安感も大きく、患者さん本人はもとより、その御家族を含めた支援が求められます。
 当院におけるがんの相談支援体制につきましては、がん相談支援センターを設置し、専門知識を有する医師や専門看護師が相談に応じているところであり、相談件数につきましては、令和4年度は、がん相談支援センター全体では911件のうちAYA世代のがん患者さん等からの相談は16件、本年度は12月までに639件のうち27件の御相談を受けております。
 このほか、がん相談支援センターではがんサロンを定期的に開催し、AYA世代を含めたがん患者さんや御家族の語り合いの場を提供しています。また、状況に応じて富山県がん総合相談支援センター等を御紹介し、連携を図っています。
 AYA世代に特化した相談窓口につきましては、現在の体制で十分対応できているものと考えているところであります。
 引き続き、がん相談支援センターの活動の中で、AYA世代患者の診療とサポートに当たることとし、今後も患者さん一人一人に適した治療環境が整えられるように努めてまいります。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 林 教子君。
 〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 引き続き、支援をよろしくお願いいたします。
 次に、20歳未満では小児慢性特定疾患による支援制度があります。20代から30代のAYA世代のがん患者は、介護保険制度が適用されず、在宅サービスを利用する際の経済的な負担や家族が介護をする負担は大きいと考えられます。
 自分で自分らしく安心して日常生活を送るためにも、AYA世代のがん患者の介護保険制度と同様の仕組みを構築するよう国に強く要望いただき、AYA世代のがん患者への在宅療養支援が進むよう、本市においては先駆けて、かかる費用の一部を助成することを考えますが、AYA世代のがん患者に対する在宅療養支援について、横山福祉市民部長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 横山福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 本市におけるAYA世代のがん患者は年間1名から2名であり、入院治療よりも在宅療養を希望される方が多く、がんの進行や予後によって在宅サービスを利用されております。
 この世代は、医療費の負担が3割で治療費が高額となることから、がんの進行で離職により収入が減った場合は、経済的な負担や不安が大きいものと思われます。
 国においては、AYA世代のがん患者への在宅療養支援につきましては、第4期がん対策推進基本計画に基づき、小児、AYA世代のがん患者の療養環境についての実態把握を行い、診断時からの緩和ケア提供体制や在宅療養環境等の体制整備について、関係省庁が連携して検討することとしております。
 また県では、県がん総合相談支援センターと関係機関が連携し、多様なニーズに応じた相談支援の実現に向けて取り組むとしております。
 本市といたしましては、患者のQOLの向上、生活の質の向上に資するため、国や県の動向を注視し、それぞれの方針に基づき、適切に対応してまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 林 教子君。
 〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 患者さんの人数は少ないことは分かりますが、同じ療養をするなら、眠るときは自宅の天井を見て眠りに就きたい。それは患者の本当の気持ちではないかと思います。引き続き御支援いただきたいと思います。
 次に、アピアランスケアについてお伺いします。
 アピアランスケアとは、がんやその治療に伴う外見の変化に起因する身体・心理・社会的な困難に直面している患者とその家族に対し、診断時からの包括的なアセスメントに基づき、多職種で支援する医療者のアプローチであると定義していますが、広く一般的には、医学的、整容的、心理社会的支援を用いて、外見の変化に起因するがん患者の苦痛を軽減するケアと表現しています。
 もちろん、治療で外見が変化したら必ずアピアランスケアを行わなければならないということはありません。治療により変化した外見であっても、御自身が気にならなければそのままで過ごしても何ら問題はありません。そういう方もたくさんいます。
 しかしながら、がんやがん治療により、脱毛、肌色の変化、皮疹、つめの変化、手術痕、部分欠損などで外見に変化が起こる場合があります。外見が変化することで、他人との関わりを避けたくなったり外出をしなくなったり、今までどおりの生活が送りにくくなる方もみえます。がんに罹患する前のように、地域で自分らしく生活するために、がんの生存率上昇や通院治療が可能となるに伴い、日常生活と治療を両立させることも重要です。
 アピアランスケア外来についてお伺いします。
 市立砺波総合病院の看護外来にはアピアランスケア外来があり、専門知識を持った看護師による相談を受けることができます。しかしながら、市立砺波総合病院のホームページで見つけることは困難であります。
 それぞれの悩みに沿った必要な情報を専門の看護師が対応され、直接患者や家族に提供する重要な外来であり、患者のみならずこのような外来を持つことを市民に伝えることも大切であると考えますが、病院事務局長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 嶋村病院事務局長。
 〔病院事務局長 嶋村 明君 登壇〕
○病院事務局長(嶋村 明君) 当院の患者さんを対象とする看護外来のうち、アピアランスケア外来につきましては、令和4年6月に開設し、専門知識を有する専門看護師及び認定看護師がその相談に応じているところであります。
 アピアランスケアに関する相談につきましては、がんやその治療に伴う外見変化によるつらさや不安をお持ちの患者さんに寄り添うケアを行っているところであり、令和4年度は81件、今年度は12月までに69件の相談を受けております。
 アピアランスケア外来の周知につきましては、これまでも当院のホームページ、病院広報誌「おあしす」及び広報となみに掲載を行ってまいりました。
 今後は、令和7年度に緩和ケア病棟の開設を控えていることもありまして、アピアランスケア外来を含めましたがん診療に関する情報が、一体的でより分かりやすいものとなるよう、ホームページの掲載方法等を工夫してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 林 教子君。
 〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) がん患者補正具購入費用助成事業についてお伺いします。
 本市では、既にがん患者に対する補正具の購入費用を助成する事業が行われています。一定の条件を全て満たせば、ウィッグ、かつらや乳房の補整具の購入に対し、上限額を設けて購入費用の2分の1を助成しています。
 これはがん患者にとってありがたいことであり、前向きに生活を送る一助になると考えます。
 しかしながら、この事業のネーミングが重々しく感じられます。他市を見ますと、アピアランスケアという表記を使い、その前後に内容の説明をされている自治体もあります。
 さきに質問をしましたが、市立砺波総合病院では、アピアランスケア外来があります。それに併せてがん患者補正具購入費用助成事業の表現を変えて、ケアに対する一体感を持つことも大切ではないかと考えます。横山福祉市民部長にお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 横山福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 本市では、令和3年度から、がん患者の心理的負担等を軽減するため、ウィッグまたは乳房補正具を使用する方へ、購入費用の一部助成を始めております。
 事業名が重々しく、表現を変え一体感を持つことにつきましては、アピアランスケアという用語は、国の第4期がん対策推進基本計画では、がんとの共生の分野において、医学的、整容的、心理社会的支援を用いて外見の変化を補完し、外見の変化に起因するがん患者の苦悩、苦痛を軽減するケアとされております。国の計画には記載があるものの、アピアランスケアという言葉がまだまだ一般的ではないことから、がん患者補正具購入費用助成事業の名称変更は適切ではなく、併記する方向で検討してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 林 教子君。
 〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) では次に、補正具の選択肢を増やすことについてお伺いします。
 本市において、脱毛に対する助成の対象は、頭皮保護用ネットを含むウィッグだけでありますが、最近では帽子を着用される姿を見かけることがしばしばあります。
 また個人差はありますが、抗がん剤の副作用として脱毛が起こるなど、一過性で済む場合もあります。その際にはウィッグのレンタルという方法もあります。
 それぞれのがん患者の心に寄り添い、患者自身に合った選択肢ができるアピアランスケアが行われるためにも、帽子、ウィッグのレンタルも助成の対象になることを考えます。
 そして、この事業が長く続くことをお願いし、横山福祉市民部長にお伺いをし、私の質問を終わります。
○議長(川辺一彦君) 横山福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 本市では、がん患者の脱毛に対する助成は、頭皮保護用ネットを含むウィッグの購入のみとしており、その実績数は令和3年度及び令和4年度が各20件、本年度は2月末現在で8件となっております。
 ケア帽子やウィッグのレンタルを助成対象とすることにつきましては、ウィッグは、毎日直接肌につけるものであることから、御自身の物として所有したいという意向が強いものと考えております。
 なお、ケア帽子に助成を行っている県内自治体があることは承知しているものの、現時点では助成対象を増やすことは考えておりませんが、今後市立砺波総合病院のがん支援センターからの情報収集をするなど、がん患者のニーズを調査してまいります。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) この際、暫時休憩いたします。

 午後 2時52分 休憩

 午後 3時05分 再開

○議長(川辺一彦君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
 6番 開田哲弘君。
 〔6番 開田哲弘君 登壇〕
○6番(開田哲弘君) 通告に基づき、分割方式により市政一般の質問を行います。
 私からは、鳥獣対策についての質問をいたします。
 鳥獣対策として、砺波市で実施しているのは電気柵の設置、侵入防止用のグレーチングの設置、そしてハンターによる猟銃を使った駆除、箱罠などによる捕獲が対策として実施されます。それを行うハンターについて、砺波市内にハンターがどれくらいいるのかなということなどを庄川町の銃砲店さんにお話を聞いてきました。
 砺波市の鳥獣被害対策実施隊に参加するハンター、この実施隊に入って駆除をするには、狩猟免許や鉄砲所持許可などが必要になるということです。しかしこれを取得するのにも相当時間がかかること、また、警察とかいろんな役所への届出もあり、その煩雑さがあるということで、ハンターの方、その猟の資格を持っている人がなかなか育っていないという実情があるという話を聞きました。
 砺波市の実施隊では、当然隊員の確保を目指しているのですが、例えば、猟銃を取得するとなると、ものによっては10年という期間が必要となります。熊やイノシシなどを撃つためにはライフル銃が必要になってきます。しかし、このライフル銃を取るには10年以上かかってしまうとのことです。また、銃やガンスコープなどの機材をそろえるのにも相当のお金がかかるという話でございました。
 このような状況の中、ハンターを養成するというところに何か力をかけることはできないだろうかということを考えました。
 かつて砺波市では、防災士を養成することに取り組んでおりました。ハンターの養成にしても、同じようなことはなかなかできないかなとは思いますが、少なくとも養成することのスキルは、市でも持っているのではないかと思っています。
 まず最初に、ハンターの養成に積極的に関与する必要があると感じておりますが、市が各地区から人員を選出してもらい、主導して養成に取り組むことはできないのでしょうか。坪田商工農林部長の答弁を求めます。
 次に、猟師を目指してもらうためには、実際に猟に触れ、現場を見て学んでいってもらうことも必要です。猟師を目指す方たちに、鉄砲が10万円から20万円前後するよとか、弾1発に2,000円するよとか、そういう話から入っていくとどうしてもやる気はそがれますし、免許を取るのにもお金がかかるよという話もなかなかできないかと思います。
 なので、養成をしていくためのプログラムが必要で、勉強会を開いたり、現場を見たりなどが必要になるのではと思います。
 このように、寄り添いながら計画を立案し、助言もしながら、猟師を養成することが必要ではないかと考えます。
 ハンターの養成については、砺波市としてどのように関わっていったらよいかを考える必要があると考えます。鳥獣被害を未然に防ぐためにも、持っていなくてはいけない鉄砲のスキルを正しく習得しておかないと、事故を起こしてしまうかもしれません。
 今年の冬は雪が大変少なく、熊の活動なども早まると言われております。砺波市でも市養成ハンターのプログラムを考えていくことが大事ではないかと思います。坪田商工農林部長の見解を求めます。
 3点目に、免許を取るまでの費用も当然そうですが、実際、猟銃、銃弾などがないと熊や鳥やイノシシなどの対策は難しいと思います。猟銃自体もある程度のお金はかかりますし、銃弾などのお金もかかります。
 例えば、実施隊として呼ばれたときに、それらについての補助は十分になされているのでしょうか。もし十分にされているとなれば、そういったこともアナウンスすると、ハンターになってもいいかなという人が増えるかもしれません。そういった補助についての部分をどのようにお考えでしょうか。
 4点目に、基本的に人が住む近くに現れた熊やイノシシなどは、なかなか生かしたままに捕獲というのは難しいかと思います。
 ただ一方で、個体数を維持していくための学習放獣というやり方があるとも聞いています。人里に来ることはとても怖いことなんだよということを学習させて、山に返していくということが行われています。
 この学習放獣というのは、捕らえた熊を山に返すということで、人里から離れたところまで持っていって放獣するということらしいのですが、こういった取組までも考えたほうがいいのか、取りあえず危害を与えるおそれがあるということで、駆除してしまったほうがいいのかということについては、市としてはどのようなお考えをお持ちでしょうか。坪田商工農林部長の答弁を求めます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 坪田商工農林部長。
 〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) 昨年の熊出没数の増加に伴いまして、人身被害の発生が相次いだことを背景に、昨年の11月に砺波市地区自治振興会協議会から熊等の鳥獣対策に対する要望を受けたところであり、これらを踏まえまして、新年度予算では猟銃免許取得や放任果樹の伐採などの鳥獣対策予算を拡充して計上しているところでございます。
 そこで1点目の、各地区からハンターを選出することについての御質問につきましては、猟銃免許取得の前提には人材確保が必要であることから、その要望時に、候補となる人材を各地区自治振興会から推薦をいただくことを確認したところであります。今後開催される自治振興会協議会の場において、候補者の推薦を依頼したいと考えております。
 次に2点目の、ハンターの養成についての御質問につきましては、猟銃免許の取得に必要な講習会等は、免許の発行者である富山県が開催されており、本市では、砺波市鳥獣被害対策実施隊になられた方に向けた実射演習会を開催しておるところであります。これら講習会等を通じて、引き続き人材の養成に努めてまいりたいと考えております。
 次に3点目の、猟銃、銃弾などへの助成についての御質問につきましては、これまでも出動時や実射演習会で使用した銃弾の購入費用は全額補助しているところであり、引き続き補助を行うこととしております。
 また、鳥獣捕獲等の活動をされた場合には、出動内容に応じた必要手当を支給しているところであり、今のところ増額の予定はございません。
 次に、4点目の個体群を維持するための学習放獣への取組についての御質問につきましては、本市では熊の捕獲は行っておらず、イノシシの捕獲檻に誤って入った場合に、放獣時の危険回避、また出没地への回帰を防止するため駆除をしているところであり、引き続き同様の対応としたいと考えております。
 なお、現在国において熊を指定鳥獣に追加し、被害の防止と個体数の調整を図ることを検討されており、本市としましても国の動向を注視しつつ、熊被害防止対策に努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) この際、換気のため暫時休憩いたします。

 午後 3時14分 休憩

 午後 3時18分 再開

○議長(川辺一彦君) それでは、再開いたします。
 10番 山田順子君。
 〔10番 山田順子君 登壇〕
○10番(山田順子君) 議長のお許しをいただきましたので、事前に通告いたしましたとおり大きく3つの項目について、若干の質問と提案をさせていただきます。
 まず大項目の1、能登半島地震の教訓を踏まえた防災対策の推進についてお伺いいたします。
 誰もが新しい年の平穏と幸せを願うおめでたい元日の午後4時10分頃にマグニチュード7.6、最大震度7の能登半島大地震が発生し、能登半島を中心に多くの建物が倒壊し、大規模火災も発生いたしました。
 日を追うごとに甚大な被害が次第に明らかになり、テレビや新聞等での痛ましい報道に、胸を痛めております。
 あの日以来の新聞等もずっと保管しており、読み返すたびに胸がいっぱいになり、不幸にもお亡くなりになられました方々に哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
 富山地方気象台は2月14日、1月の地震状況を発表し、能登半島地震の発生以降、富山県内の震度観測点で震度1以上を観測した地震は、速報値で182回を数えたとのことでありました。内訳は、震度5強が1回、震度4が6回、それから震度3が13回、震度2が47回、震度1が115回。182回のうち180回が能登地方を震源とした地震とのことでありました。
 同気象台によりますと、能登半島地震の発生から1か月以上続き、県内での地震発生数は穏やかに減少しているものの、活動は依然として非常に活発と言われています。
 今まで安全で安心な富山県砺波市と言われてきましたが、決して人ごとではなくなり、このたびの地震を教訓に見直していくべきことが多々あると思い、次の7点について質問をさせていただきます。
 まず1点目、地区防災計画策定の促進についてお伺いいたします。
 砺波市で唯一地区防災計画を策定しておられました太田地区が、今回の地震を受け、計画を見直しされるとお聞きいたしました。太田地区の取組については、防災意識が高く、地区防災計画に基づき自主的に行動していると市は高く評価されており、前向きで熱心な取組に感心しております。
 地区防災計画については全国的に進んでおらず、地区住民の自助や共助による地域防災力の向上を図るために、モデル地区として3地区を増やされるとのことでありますが、氷見市では先月26日、地震の経験や反省点を反映させ、これまでの3地区に加え新たに8地区が策定し提出され、22地区のうち10地区が完了されたとのことでありました。
 災害はいつやってくるか分かりません。このたびの地震を教訓に、砺波市でも早急に全地区で策定されたらよいと思うのですが、今後の進め方についてお伺いいたします。
 また、策定の際には丁寧な指導が必要と考えますが、ぜひ対応していただきたく、島田企画総務部長にお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 地区防災計画は、災害時に自分の地区を自らで守るため、日頃からの準備や役割分担などを地区住民が自ら作成する行動計画で、地区の自然特性や社会特性に応じて地区ごとに異なる地区主体の防災計画であり、現在市内では、太田自主防災会で策定されております。
 また議員御発言のとおり、新年度におきましては、要望のありました庄下、栴檀山、青島の3地区において計画の策定が予定されております。
 本市では、これまでも自助、共助の重要性について周知しており、地区の皆さんが主体となって議論し、住んでいる皆さんが自らで策定するという過程が、地区の自助、共助の力をさらに強固なものとすると考えておりますので、市内全地区において地区防災計画の策定を進めていただけるよう、引き続き、各地区自主防災会などへ働きかけてまいりたいと考えております。
 なお、策定の際には、これまでと同様、各種相談に丁寧に対応していくとともに、費用面では、防災に関する専門家の講師派遣費用や計画書の印刷製本費など、策定に係る経費について支援してまいります。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山田順子君。
 〔10番 山田順子君 登壇〕
○10番(山田順子君) 災害が少ない県の弱点は、少ないがゆえの末端の防災意識の希薄さではないかとの声もあります。
 地震対策の優先度は、家の安全対策、安全な場所への避難計画、それから被災生活のための備蓄です。これら自助についてもしっかりと指導していただきたいと思います。
 2点目、避難誘導の見直しと指導についてお伺いいたします。
 現在の避難行動については、震度6以上の発生の対応となっています。しかし今回の震度5弱で、もうすごい揺れを感じ、実際にどうしたらよいのか分からず、うちでは小学校5年の孫の掛け声でシェイクアウト訓練は実施したのですが、本当に中途半端な行動になっていたのではないかと反省しております。
 特に震度4での自主避難所の設営などの対応と重なって、皆さんにも混乱があったように思いました。
 改めて、避難行動や連絡体制、また集合場所や避難所の設置基準、安否確認等を見直し、スムーズな行動ができるようフローチャートを策定するなど、市民に分かりやすく的確に知らせることが必要だと考えますが、当局にお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 避難所の開設から各地区での連絡体制、安否確認方法などにつきましては、これまでも各地区自主防災会が主体となり、地区での話合いを通して流れを定めていただいており、各地区の自主防災訓練などにおいて、随時改善していただいているところであります。
 今回の地震を受けて、各地区において必要な対応について検討されると伺っており、引き続き担当課において適宜相談に応じるなど、寄り添った支援をしていきたいと考えております。
 なお、個人や家族での地震等発災直後の対応や、避難する際の非常持ち出し物品のリスト、避難場所などにつきましては、これまでも防災となみや市ホームページ、FMとなみや行政出前講座等で随時情報を発信してまいりました。
 また、防災となみについては新年度に改定予定であり、その中では、地震時の行動計画についても既に簡易なフローチャートで示しておりますが、より分かりやすいものとなるよう工夫し、全戸配布してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山田順子君。
 〔10番 山田順子君 登壇〕
○10番(山田順子君) 災害は常に不意打ちです。いざというときにパニックにならないように、しっかりとした避難行動の確認や、自宅の安全対策についても改めて御指導いただきたいと思います。
 3点目、防災士の育成と、受講しやすい講習日の設定についてお伺いいたします。
 日頃より防災士の皆様方には、地域の防災リーダーとして熱心に取組をされておられますことに心より敬意を表します。
 このたびの元日からの能登半島地震の対応については、自治振興会の区長交代時期でもあったことや、任期も1年交代の常会がほとんどで、慣れない方が多い中、災害の伝達がスムーズでなかったように感じられました。
 各地区自主防災会の役員も、ほとんどが振興会役員、区長、各種団体長、防災士等で構成されておられると思いますが、ずっと継続して活動していただける防災士の方の役割はとても重要なことと改めて感じました。
 地域の防災リーダーとなる防災士を育成し、地域防災力の要となる自主防災組織の活動の支援活性化と防災力の強化を図ることは大変重要なことと考えます。防災士の育成と増員のための受講しやすい講習日の設定について、当局にお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 防災士育成の講習につきましては、現在、日本防災士機構に認証された富山県が実施している研修への参加が必要であり、各地区自主防災会に日程を情報提供し、参加者を募集しております。
 受講しやすい講習日の設定につきましては、これまでも県において、各市町村の要望等を踏まえ、会場や開催日の見直しなどをしていただいており、今年度につきましても研修会の開催を2回から4回に増やし、資格取得を希望する方が受講しやすいように配慮していただいております。
 引き続き、県の研修会を活用することとしており、さらに受講しやすい環境を整えていただくようお願いしてまいります。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山田順子君。
 〔10番 山田順子君 登壇〕
○10番(山田順子君) 次に4点目、液体ミルクの備蓄についてお伺いいたします。
 以前から、液体ミルクの備蓄についての質問をしておりましたが、高額なことや保存期間が短いことから、ドラッグストアと災害協定して備蓄の対応をしていくとのことでありました。
 しかし今回の地震では、液体ミルクの不足が問題となっていました。ドラッグストアでは飲料水等も売り切れて大変な状況の中、果たして液体ミルクの確保は大丈夫なのでしょうか。
 いざというときのためには、やはり実物の備蓄をしておくべきではないかと考えます。液体ミルクは保存期間が1年程度であり、期限が近づいたときは使用されている方に配布してあげたら、砺波市の優しい子育て支援につながるのではないかと考えますが、当局にお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 液体ミルクにつきましては、今年度より備蓄しており、現在、液体ミルクと粉ミルクを合わせて市の備蓄計画に基づく必要量を充足しております。
 なお、市備蓄品の量につきましては、あくまで自宅が倒壊するなどにより、生活必需品を持参できない場合を想定した必要最低限の計画としておりますので、これまでと同様、流通備蓄も含めた対応を考えております。
 また、期限が近づいたものの配布については、液体ミルクは、議員が申されたように保存期間が短く、翌年新たに購入した場合、前年に備蓄していたものは既に賞味期限が近づいており、摂取管理が徹底できないことから、乳児が摂取することを考えると、配布は適さないものと考えております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山田順子君。
 〔10番 山田順子君 登壇〕
○10番(山田順子君) 地震のショックで、本当に母乳の出が悪くなった方もおいでると聞いております。ミルクは本当に赤ちゃんの生命に関わる大事なものでございます。備蓄していただきまして、対応ありがとうございました。
 それでは5点目、防災となみ改定に伴う全戸配布についてお伺いいたします。
 前回の改定から5年が経過し、このたびの地震の教訓も含め、改定すべき内容が多々あるように思います。
 また昨今、外国人労働者や観光客も多い中、今回、災害時の外国人の安全の確保のために英語版を作成されることは、とても重要なことと考えます。作成の際には、特に自助、共助についての説明を分かりやすく明記しておく必要があり、特に自主避難時に持参すべき非常持ち出し袋の内容確認、3日間の非常食や水の確保、寝具類等の持参など、自助について分かりやすく記載していただきたいと思います。
 県外の方から見れば、富山県はまだまだ危機感がなく人ごとだなとのことを聞き、反省しきりでありました。分かりやすい防災となみの配布により、市民の皆さんの防災意識がより一層高まるように期待しているところですが、配布についての今後のスケジュールや記載内容等について、当局にお伺いいたします。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 「防災となみ」につきましては、平成30年度に改定し、全戸配布を行っておりますが、その後5年が経過する中で、避難情報などの見直しや新たに掲載すべき情報の追加、また今回の能登半島地震の経験も踏まえ、先ほども申し上げましたが、新年度に改定し、全戸に配布する予定としております。
 今後のスケジュールにつきましては、効果的な周知を図るため、新年度の市総合防災訓練の実施時期である9月を目途に、配布の準備を進めてまいります。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山田順子君。
 〔10番 山田順子君 登壇〕
○10番(山田順子君) 次に6点目、となみ子育て防災ハンドブックの見直しと子育て世帯への配布についてお伺いいたします。
 となみ子育て防災ハンドブックについては、乳幼児などの子供を持つ家庭向けに、災害への備えや災害が発生したときの対処法などをまとめ、令和3年9月に3,000冊が配付されたのですが、現在はホームページに掲載されているだけだと思います。
 防災訓練を行っても、子育て世代の参加はなかなか難しく、あまり参加がありません。このたびの地震により内容を見直され、再度発行していただき、出生届時にはもちろん、乳幼児健診等のときなどに配布し、防災についてのアドバイスをされてはいかがでしょうか。提案いたします。
○議長(川辺一彦君) 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) となみ子育て防災ハンドブックにつきましては、令和3年9月に作成し、未就学児のいる世帯へ郵送配布するとともに、母子手帳交付時などにお渡ししていたものであり、現在は市ホームページに掲載し、スマートフォン等で見ていただけるようになっております。
 内容につきましては、災害時における基本的な備えや家庭での備蓄、子育て中の家庭で役立つ防災知識などの情報であることから、今後、防災となみの改定に伴い、基本的な部分での変更が必要となった場合には併せて改定をしてまいります。
 なお、現在本市では、子育て支援アプリ「となみっ子なび」を活用し、妊娠から出産、子育てまでの情報を対象者の皆さんに発信していることから、日常的に子育て世代の皆さんがとなみ子育て防災ハンドブックを御覧いただけるよう、このアプリと連携をしております。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山田順子君。
 〔10番 山田順子君 登壇〕
○10番(山田順子君) 子育てハンドブック、本当に内容がすばらしいです。新しい皆さんにまたPRしてくださるようよろしくお願いいたします。
 それでは次に7点目、大地震時に倒壊しないための木造建物の耐震化の促進と耐震診断相談会の実施についてお伺いいたします。
 現在、耐震化はなかなか進んでおらず、耐震化診断の件数は、令和3年度15件、令和4年度13件、令和5年度は1月末時点で12件となっている現状でございます。
 ところが今回の地震により、皆さんの耐震化への関心が高まってきていますが、どこに相談すればよいか分からないとの声を聞きました。
 例えば、市役所正面など市民に分かりやすい場所に耐震診断の相談コーナーを設けて対応していただいたら耐震化が進むと考えますが、構建設水道部長にお伺いいたしまして、大項目1の質問を終わります。
○議長(川辺一彦君) 構建設水道部長。
 〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 本市では、住宅に関する相談の機会としまして、毎月第4土曜日にとなみ散居村ミュージアムにおいて、市内の建築関係者等によります住宅に関する相談所を開催されておりまして、住宅の新築、増改築、木造住宅の耐震改修など様々な相談に対して無料で対応をしていただいております。
 また、市として耐震化に関する市民からの相談に対しましては、都市整備課が窓口となっているほか、行政出前講座を活用し、職員が自治会等へ出向きまして、支援制度などを説明しております。
 議員からの、市役所正面など市民に分かりやすい場所に耐震診断の相談コーナーを設けてはどうかとの御提言につきましては、現状の住まいに関する相談所や都市整備課において耐震化の相談をしていただくことが、継続性を考えますとふさわしいことから、引き続き市ホームページや広報となみなどを活用しまして、積極的にお知らせをしてまいります。
 私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 山田順子君。
 〔10番 山田順子君 登壇〕
○10番(山田順子君) この件について御存じない方もたくさんおいでいますので、ぜひ、広報やホームページで分かりやすいように、市民にお伝えをしていただきたいと思います。
 次に大項目の2、帯状疱疹ワクチン接種について、2点お伺いいたします。
 健康センターにおかれましては、日頃より市民の健康づくりに熱心に取り組んでいただいておりますことに心より感謝申し上げます。
 まず1点目、50歳以上の者に対する帯状疱疹の知識の普及啓発についてお伺いいたします。
 最近、帯状疱疹に罹患される方が多くおられるのを耳にいたします。新型コロナウイルス感染症にかかった人がかかりやすいとの説もあるようです。
 私もですが、帯状疱疹については加齢に伴う免疫機能の低下等、知識を知らない人も多くいらっしゃるように思っております。
 昨今また新型コロナウイルス感染症の流行の兆しもある中、帯状疱疹についても詳しく理解する必要があるのではないでしょうか。
 帯状疱疹について普及啓発し、その上でのワクチン接種の推進についても周知していただきたいと思います。横山福祉市民部長にお尋ねいたします。
○議長(川辺一彦君) 横山福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 現在、国の厚生科学審議会において、帯状疱疹ワクチンの定期化についての議論が行われております。
 その中で、疾病の蔓延状況、重症度の観点から、帯状疱疹は他人への感染はまれであるが、80歳までに人口の3分の1が発症するとも言われ、発症者は多いとされております。
 しかしながら、多くの場合は軽症で、抗ウイルス薬による治療が可能であり、また70歳代が発症のピークで、帯状疱疹後の神経痛は80歳以上の方に発症のピークがあることが分かってきております。
 加えて、ワクチンの有効性、安全性、費用対効果の観点からは、有効性の持続期間は報告によりばらつきがあることや、新たにワクチンが開発されたことから、生ワクチンに関する有効性の持続期間等の評価、組換えワクチン、不活化ワクチンに関する有効性、安全性、費用等の評価が必要であるとの方針が示されたことから、今後の国の定期接種化等への動向を注視してまいります。
 これらのことからも、本市といたしましては、議員御発言の普及啓発やワクチン接種の推進につきましては、現段階では考えておりません。
 なお帯状疱疹は、疲労、ストレス、加齢などで体の免疫が低下したときに起こりやすくなると考えられております。免疫を高め、健康に過ごしていただくことが重要であり、規則正しい生活習慣や十分な睡眠、休養、適度な運動などを行うことが必要であることを周知してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山田順子君。
 〔10番 山田順子君 登壇〕
○10番(山田順子君) 今言われたことを、ぜひまた市民の皆さんに分かりやすく説明するような方法を取っていただきたいなと思っております。
 次に2点目です。今ほど言われましたが、接種率向上のための予防接種の助成についてお伺いいたします。
 ワクチン接種を進める方法の一つは、やっぱり費用の助成があると思います。調べてみますと、助成額は3,000円から1万円強と様々でございますが、210余りの自治体で助成されております。県内でも3自治体が助成されているところであります。
 砺波市でも帯状疱疹にかからないように、ワクチン接種を進めるための助成について考えていただきたく当局にお伺いいたしまして、大項目2の質問を終わります。
○議長(川辺一彦君) 横山福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) ワクチン接種の助成につきましては、今ほどの御質問にお答えしましたとおり、今後の国の定期接種化等への動向を注視していることから、現段階では考えていません。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 山田順子君。
 〔10番 山田順子君 登壇〕
○10番(山田順子君) 続いて大項目3、空き家対策のさらなる推進についてお伺いいたします。
 8月議会、それから12月議会に空き家対策の質問をさせていただきましたところ、令和6年度の当初予算の新規の取組として、2件予算計上していただきましたことを本当にありがたく思っております。
 それでは、被災者に貸し出す空き家改修の取組についてお伺いいたします。
 能登半島地震の被災者支援の利用の受入れなどで積極的に支援をする考えを示され、石川県の被災者についても、市営住宅や市内の空き家で受け入れ、また長期間を見据えて、氷見市や高岡市のほか能登地域からの受入れにも対応するとされました。
 氷見市では、被災者に貸し出す空き家の改修補助に取り組み、所有者が改修する際、300万円を上限に助成するとのことであります。また、空き家バンクを通して中古物件の流通を促すために不動産業者に報酬を支払うもので、報酬は登録1件に当たり10万円、成約時には20万円となっているとのことであります。
 砺波市もこれを参考にされまして、空き家バンクへの登録を勧められ、被災者に貸し出すように考えられてはいかがでしょうか。横山福祉市民部長にお伺いいたしまして、私からの質問を終わらせていただきます。
○議長(川辺一彦君) 横山福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 本市では、空き家の所有者からの申出によりまして、今回の地震により被災された方の仮住まいとして提供できる空き家の登録が9件ありまして、その中には既に市の空き家情報バンクに登録済みの物件が1件含まれております。
 議員御紹介の、他市の支援についてでございますが、仮設住宅が不足したために緊急的に住居を準備するため、空き家を改修して活用した事業でありまして、現在は既に終了したと伺っております。本市とは被災状況が異なり、その主旨も異なるものと考えられることから、同様の空き家の改修補助や流通を促す支援を行うことは考えておりません。
 しかしながら、今回、空き家の提供を申し出ていただいた所有者の方には、市の空き家情報バンクに登録すれば、空き家を購入される方や借りる方には改修支援や家賃支援があり、また空き家を貸し出す側にも空き家改修のメリットがあることから、この機会に空き家情報バンクへの登録を促してまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 以上をもって、本日の日程を終了いたします。
 次回は、明3月8日午前10時から再開いたします。
 本日はこれをもちまして散会いたします。
 どうも御苦労さまでした。

 午後 3時55分 閉議