平成18年6月 本会議 定例会(第3号) 本文

1.会議の経過
 午前10時00分 開議

◯議長(江守俊光君) ただいまの出席議員は22名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第3号のとおりであります。

                  日程第1
     市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(一般質問)

◯議長(江守俊光君) これより本日の日程に入ります。
 日程第1 市政一般に対する質問、並びに議案第51号から議案第57号まで、平成18年度砺波市一般会計補正予算(第1号)外6件について、及び報告第3号から報告第7号まで、専決処分の承認を求めることについて外4件についてを議題といたします。
 昨日に引き続き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 5番 瘧師富士夫君。
  〔5番 瘧師富士夫君 登壇〕

◯5番(瘧師富士夫君) 議長のお許しを得ましたので、通告に基づき順次質問いたします。
 昨年は、市内の学校において、ごく一部ではありましたが、少年の問題行動、反社会的行為が見受けられるようになり、子どもを取り巻く社会環境の変化の中で、生徒指導について今後どう取り組んでいかなければならないか、議論が集中したところでございます。
 その結果、対処療法としては、よりきめの細かい生徒指導の推進役、関係機関のパイプ役として中学校に生徒指導連絡調整員の配置がされました。
 また、将来にわたり社会生活の基盤づくりとなる取り組みとしては、幼保小中の一貫した社会規範の訓育、すなわち「みんなで育てよう 砺波っ子」で示された指標のもとに、学校、家庭、地域の子どもとかかわるすべての者が心を1つにして、市民運動を展開していこうというものでありました。砺波市PTA連絡協議会が提示した愛の一声運動、生活習慣の改善という行動目標とともに、この運動を砺波市全域に浸透させていくことを願うものであります。また、それに向けてPTA会員である私も微力ながら努力していく所存でございます。
 しかし、その運動が追いつかないほど、青少年の問題行動は絶えることなく次々と新たな芽が生まれてきています。非行、いじめ、不登校、引きこもりなど、その原因の多くは、幼児期からの成長段階に応じたしつけや基本的な生活習慣がなされていないということや、健全な親子関係が築かれていないということにあると思われます。
 ただ、別の見方をすれば、思春期にある子どもたちは、身体的、精神的発達のアンバランス、情緒不安定、大人社会への反発、性的関心の高まりなど、一生の間で最も変化の著しい状態にあることも事実であります。それはむしろ成長の段階では健全な状態にあると言えますが、人間関係がこじれたり、感情をコントロールできないと、問題行動に発展するおそれがあります。子どもの兆候に気づいたときは、逃げずに正面から向かい合う親となるよう、家庭での支援が必要であるということは言うまでもないことでございますが、学校の内外、大人の目の届かないところで影響し合うことが多々ありますから、すべて家庭環境の問題と一くくりにしては一向に解決できないのではないかと思います。
 そこで、解決策として、学校の授業で実践できる思春期の心の教育を申し上げるわけであります。
 思春期の問題行動を防ぐためのライフスキル教育を実践する学校が増えています。もともとはアメリカで考案された喫煙・飲酒・薬物乱用防止のプログラムでしたが、後に、いじめや暴力、不登校など、思春期の問題全般に有効とされ、アメリカ以外でも広く取り入れられていますし、日本では日本の学校用に合うようにつくり直されています。
 ライフスキルとは、日常生活で生じるさまざまな問題に対処する能力をいいます。問題行動の基本的な原因はこのライフスキルの未熟さにあると考え、対人関係やストレス処理、意思決定などの力を向上させることを目指すものであります。対象年齢は概ね10歳から15歳、小学4年生から中学3年生とされています。ブレーンストーミング、ロールプレーイング、ボランティア体験など、参加型の学習が中心で、子どもたちに自信をつけさせ、自尊心を育て、生きる力の土台づくりをしていきます。私も一度模擬授業を拝見したことがありますが、楽しく温かい雰囲気に会場が包まれていたことを覚えています。抽象的な講義を聞くのではなく、体で覚えることが子どもを授業に引きつけさせるのだと思いました。
 ライフスキル教育は年間30時間以上も使うプログラムですから、実践している学校の多くは総合的な学習の時間を利用しています。そもそも総合的な学習の時間は、問題解決の過程を通して生活に役立つ学力を身につけさせようということがねらいでありますから、ライフスキル教育と重なる部分が多いはずであります。そこで、砺波市にも導入される学校があってもよいのではないかと御提案申し上げる次第でございます。
 もちろん、これを導入するには、教える側が基礎となる考えを十分に理解し、模擬授業などで周到に準備した上で地道に積み重ねていかないとあまり効果は期待できないと考えます。
 問題行動の解決法の一つとして御提案を申し上げました。教育長の御所見を伺います。
 さて、学校教育の枠を超えて総合的な学習の時間に取り入れられているのが「社会に学ぶ14歳の挑戦」であります。砺波市内4中学校の2年生全員が、5日間の勤労体験を通して、ルールを守ること、頑張り抜くこと、お世話になった人への感謝など、生きる力を核とした多くの教育効果を可能にするものであります。
 インターシップと称して大学生や高校生が企業の就業体験をするものとは若干趣が違うようであります。私個人としては、早いうちから職業意識を根づかせるという直接的な効果を期待するよりも、生きていくためのもっと大事なものを中学生の段階で感じてほしいのであります。それは、自分と地域社会との結びつきであります。自分と家庭、自分と地域、自分と大人という人間関係の中で、自分たちはここでみんなに守られて生きているんだと実感が持てることが重要ではないかと思うのであります。
 就業機会から完全に取り残されてしまった若者が急増し、大きな社会問題になっています。フリーターや失業者の場合もありますが、深刻なのは、何もしていない、何をしたらいいかわからない状態、いわゆるニートの問題であります。ニートについては、一概に個人の問題のみとは言い切れない部分がありますが、やはり自分と社会の関係を実感できないことが一因としてあるのではないかと思います。そういう意味では、義務教育の段階でささやかながらも勤労体験をすることは、まさに思春期に必要な心の教育であり、今考えられる唯一のニート予防策かもしれません。教育長に改めて、この事業の目的、意義についてお聞きしたいと思います。
 平成11年から開始されたこの事業は、地域の事業所、施設の皆様の協力をもって、砺波市全体で取り組む息の長い事業として定着してきました。県内では受け入れ先の事業所を確保できない学校がある中で、砺波市の事業所の皆様には、業務多忙な秋の開催にもかかわらず協力をいただいていることに深く敬意を表する次第でございます。
 この事業は、事業所との事前打ち合わせや生徒への事前指導、さらに事後研修が大切かと考えますが、授業日数の少ない中でどのように対応されておられるのか、また、生徒の事業先決定にはどのように配慮されているのか、8回目となる今回にはどのような特色があるのかお答えいただきたいと思います。
 続いて、教育環境の整備について質問いたします。
 まず、小学校の英語教育について、小学校英語の必修化について申し上げます。
 小学校の英語教育について検討してきた中教審外国語専門部会は、この3月末、全国一律に小学校で英語を実施する必修化を提言し、正式に認められる見通しとなりました。
 韓国や中国などアジア諸国が既に小学校英語を必修化しており、今や英語は国際共通語になりつつあるということから、日本としても、次代を担う子どもたちに早くから英語に親しませ、コミュニケーション能力をつけさせようというのがねらいであります。
 現在既にほとんどの小学校で総合学習の時間に英語活動が取り入れられていますが、授業時間数や学習内容にばらつきがあります。砺波市を例にしても、担任を補助する英語指導者が、中学校採用のALTを充てる学校もあれば、国際交流員であったり、地域の英語に堪能な方であったりとまちまちであります。このようなばらつきを改め、中学入学時に共通の基盤が持てるよう、機会均等の重要性を必修化のよりどころとしたようであります。
 小学校英語には親の期待が大きいのであります。文部科学省が行った意識調査では、英語必修化に賛成する回答が67%に上っています。問題なのは、小学校から始めたからといって、英語が使えるようになるかということです。現在の日本の英語教育は、中学、高校で相当な時間をかけているにもかかわらず、なかなか物にならないのが現実であります。私もその物にならなかった一人であります。もっとも、私の場合は、英語が話せないからといって生活に困ることはございません。
 今回の審議報告では、成績をつける教科としないということです。5年、6年生は週1時間程度、全国共通の学習内容を設定する、3、4年生は総合学習、1、2年生は特別活動の時間に充てるというものであります。必修化という割には授業数が少ないこともありますが、新たに時間を英語に割くとなれば他の教科が圧迫されるという問題が出てくるように思います。
 また、中教審では、賛成、反対と、議論が伯仲しました。そして、賛成者にも反対者にも共通した意見としては、国語力を向上させるということでありました。平成14年から完全週5日制となり、授業数が削減された中で英語を始めなくてならない、国語も充実させよと来れば、学校現場は大変であります。これらを想定して、私は、平成16年6月定例会におきまして、小学校にもALTの配置を要望した次第でございます。
 国際化教育特区の認定を受けた黒部市は、中学卒業時に自分の考えや地域を紹介できる英会話能力を身につけるという目標を掲げ、指導員を大幅に増員し、この春から小中学校で英会話科の授業をスタートさせました。課題をどう克服されていかれるのか注目されるところであります。
 今回の小学校英語の必修化について、砺波市教育委員会ではどのように受けとめられておられるのか、また、必修化に向けて今後どのように準備されるのかお尋ねしたいと思います。
 次に、学校2学期制について申し上げます。
 先ほどから申し上げているように、今、学校側にはさまざまな課題が求められているわけであります。きめの細かい生徒指導、心の教育、小学校英語など、数え上げれば枚挙にいとまがないのであります。また、週6日制時代から行ってきた学校行事は、スリム化を図ることはできても減らすわけにはまいりません。
 最も大きな課題とは、学校完全週5日制が導入された平成14年以降、授業日数をどう確保していくかであります。富山市の小中校長会、市教委は、市内の全小中学校で、今年の夏休みを3日間短縮し、2学期の始業を試験的に早めることにしました。ゆとりを持って授業日数を確保するには、夏休みの短縮を試みるしかないと結論したのであります。
 ここで言うゆとりとは、児童生徒や教員がゆっくりとのんびりした時間を過ごすという意味ではありません。児童生徒が1つの課題にじっくりと向き合い、深く考える時間を保障することであります。
 このゆとりを生み出すために、夏休み短縮からさらに踏み込んで、1つの学期を長期化する発想があります。いわゆる学校3学期制から2学期制への移行であります。つまり、年度を4月から10月前半までの1学期と翌3月までの2学期に区分するわけであります。夏休みを短縮し、1学期と2学期の間に5日程度の秋休みを設けるのが一般的であります。授業日数が減少した現在の3学期制のもとでは、1月から3月までの3学期は学期として機能しにくい状況にあるのかもしれません。
 現在、富山県内の公立小中学校で2学期制を採用する学校はありませんが、お隣の石川県金沢市では平成16年度から一斉導入していますし、新潟県でもモデル校方式で試行する自治体が幾つもあります。最も先駆的なのは宮城県仙台市で、週5日制が開始された平成14年に、小学校122校、中学校63校、すべての学校で導入されております。ちなみに、平成16年度の文部科学省の調査では、全国で2学期制を導入する公立校は、小学校が9.5%、中学校が10.6%という結果であります。
 2学期制に期待されるメリットとしては、主に次のことが挙げられます。
 1つ目に、始業式、終業式や教員の評価業務、長期休業前後の短縮授業などが少なくなることで、授業時間数を今よりも最大30時間程度多く充てることができ、指導の充実と基礎基本の定着を図ることができる。
 2つ目に、1つの学期が長くなることで、長期的な視点で子どもたちを見詰めることができ、学習の達成度や一人一人の生活の様子などを的確に評価し、きめ細かい指導ができる。また、相対評価から絶対評価の重視へと転換された意義が生かされる。
 3つ目に、長期休業を学期の途中に位置づけることで、長いスパンによるゆとりある学校生活や学びの連続性が可能になる。また、長期休業の弾力的な運用と有効活用を図ることにより、柔軟な教育課程の編成が可能になり、特色ある教育、特色ある学校づくりが期待できる。
 4番目として、2学期制の導入に際して教職員が自分の勤める学校の教育活動を見直すことで、意識改革と学校改革を推進するきっかけとなる。
 このようなことが期待されるわけであります。
 2学期制の導入で懸念されるのは、これは特に中学校に言えることですが、定期テストの回数が減るということであります。1回のテスト出題範囲が広くなりますと、子どもたちが負担を感じてテスト勉強をあまりしなくなるのではないかということです。
 しかし、この点については市内学校の実例によって杞憂にすぎないと見るべきであります。現に、砺波市内のある学校ではかなり以前に中間テストを廃止しております。その分、単元が終了した時点でテストを実施し、その結果に基づいて次の指導に生かすという工夫をしておられます。つまり、テストがあるから勉強するという考え方からふだんから勉強するという考え方に改められているのであります。
 学校3学期制は、明治時代から始まった伝統的な学期制であります。学校を取り巻く地域に深く根づいているのは確かでありますし、夏休み、冬休みの前に通知表が渡されることは、1つの区切り、季節感として各家庭に浸透しております。私は、2学期制に踏み込めない大きな理由は、この伝統的慣習にあるのではないかと思います。
 この問題については、砺波市でも教育委員会及び小中校長会で十分に内部検討されておられることと思います。これまでの経過や今後の方向性について報告をいただきたいと思います。
 以上、堀田教育長に明快な答弁をお願い申し上げまして、質問を終わります。

◯議長(江守俊光君) 答弁を求めます。
 教育長 堀田良男君。
  〔教育長 堀田良男君 登壇〕

◯教育長(堀田良男君) 瘧師議員の御質問にお答えをいたします。
 思春期の心の教育について、総合的な学習時間にライフスキル教育を導入したらどうだろうかということでございますが、豊かな心の概念は大変幅広うございます。そうした心を生み出す手法もしたがって多様になるということです。旧の砺波市教育委員会では、平成8年度から各小中学校2校ずつ、2年間の時間をかけて心の教育研究指定を実施して、実践的な研究を行ってまいりました。新市になってもこれを継続していっております。ライフスキルすなわち生活技能は、知育、徳育、体育、人間形成の基礎部分を構成する生きる力を学ぶためのであります。市内の小中学校の一部で、朝の会や学級活動の時間にこのライフスキルを実施しております。今後は、その効果や成果を踏まえて、総合的な学習の時間にライフスキルプログラムが導入できないか、小中学校と検討して、御質問の意に沿っていきたいと思っております。
 2点目、「社会に学ぶ14歳の挑戦」事業の目的、意義についてでございます。
 今年度で8回目となる本事業の目的や意義は、議員さんが提言されているように、子どもたちの心の中に、地域の中でありがとうという気持ちを醸成して、働くことのとうとさや勤労の意欲を高めることであります。今年も、10月2日月曜日から6日の金曜日まで5日間、市内4中学校2年生465名が市内約120の事業所でお世話になることになっております。一口で120事業所とは申しますが、これは大変な御迷惑をおかけすることになるわけでございます。御協力を賜ります事業所に対して深く感謝を申し上げるものであります。
 そこで、今年度の目標は忍耐です。豊かな心を持ちながら忍耐してその仕事をやり遂げる。そういうことを事業所の皆様方にお伝えして、社会のルールや働くことの厳しさを、そして喜びを現場でしっかり教えてやっていただきたいとお願いをしております。
 そこで、どうしてその場所を決めるのかということでございます。これは、事前研修では事業の概要を子どもたちにお話をします。その後、生徒たちは先輩や周辺の情報を入れて、自分なりの考えを持つようになります。そこで第二次調査を行います。その第二次調査をもとにして配属先を決定していきます。これには保護者の意向も当然入ってまいります。
 それから、事後研修では、生徒がまず事業所でお世話になった方々へ感謝のお手紙を出す。これを実行することによって、自分たちが5日間お世話になったことへの反省にもなるわけです。
 また、アンケート調査も行いまして、それを整理して次年度につないでいくと、こういうことで進めていきたいと思っております。
 それから、2点目の教育環境の整備の中の小学校の中での英語の必修化の問題でございます。
 昨年の3月末に小学校の英語の必修化の方向が文部科学省から示されましたが、議員が御指摘のように大変多くの問題があります。中でも大きなのは、今までは話す、聞く程度だけであったものが、そこに読む、書くという学習活動が入ってきました。そうなりますと、中学校との連携、つなぎ、これをどうするのか。それから、そこまで来ますと、英語をしっかり指導する教員の資質ということが問題になってきます。その教員の養成をどうするのか。この2点が大きな問題ですけれども、他県で成功している例や、あるいは小中一貫した大枠のカリキュラム。今までは中学はきちっとできておったんですけども、小がそれについていなかったということで、今回はそれをつなげて、いわゆる9年間のカリキュラムというものをつくらなきゃいかんということですね。そのために、専門的なアドバイザー、これらをいかに導入していくか。英語教員の指導も含めて、そういうことで大変な準備が必要だということを教育委員会としては認識しております。
 しかし、議員の御質問の中にもありましたように、その基礎、基盤となるのは、日本の文化、歴史、そして心情、これらの習得や表現がおろそかであっては、それは砂上の楼閣ということになるわけです。真の国際化というのは、自分の国のことをしっかり学び、そして自分の国の歴史や文化というものが、よその皆さんに対して十分話ができる。そういう国民であることが国際化の基盤だと思っております。
 今後の国の方針や学習指導要領の改訂、県教委の考えなども入れながら検討していきたいと考えております。
 なお、ALTをもっと小学校にも広げていったらどうかということでございますが、これにつきましては、今年度からALTとの契約の中に小学校への指導も入れて少しは広げていきたいと思いますが、完全にはまだいきませんけれども、今までよりも勤務要件を拡大していきたいと考えております。
 次、学校2学期制のことでございますが、平成15年に富山県小学校長会では、2学期制の問題等について検討をしました。同時に、砺波市内の小中学校長会でも、全国的な動向はどうなっているのか、利点、それから都合の悪い点はどこだろうかということを議論いたしました。
 結果としまして、早急に取り組む時期ではないという結論が出ております。確かに、夏休みという長期期間を活用した学習や、趣味の充実というメリットは考えられるところでありますが、3学期制につきましては、議員が御指摘になりましたように、慣習というものがあります。いわゆる生活リズムや保護者の考え、地域の人々、そういうものが定着をしているということ。そして、四季のある日本の風土に合致してめり張りがあるというとらえ方もあります。このように2学期制の効能には長所や短所があることから、教育委員会としましては、学校や保護者、地域の意見を聞きながら、全国的な動き、県内の状況に対して、小中学校長と連携しながら慎重に検討してまいります。
 そして、このことは単に砺波市だけでは動きにくいわけでございまして、少なくとも県西部の市町村が足並みをそろえて行うことによって効果が出るのではないかと思いますので、県西部の市町村の教育長会等ではこのことを打ち出してみたいと思っております。
 以上でございます。

◯議長(江守俊光君) 4番 岡本晃一君。
  〔4番 岡本晃一君 登壇〕

◯4番(岡本晃一君) 私は、砺波市の入札制度について、提案と質問をいたします。
 昨年から、公正取引委員会と検察は、談合の摘発を強化しております。国レベルの主な談合事件として、橋梁談合、成田空港談合、水門談合、防衛施設庁談合、汚泥施設談合と、次々に摘発されております。
 汚泥処理施設の建設工事では、入札前に自治体などが予定価格を決めるが、技術的に専門性が高いため、自治体などは複数のメーカーに見積もりを依頼する。平均見積額の七、八割に予定価格を設定するのが一般的な仕組みだと言われています。メーカー各社はこれを悪用し、高額な見積もりを出すことで自治体などが決める予定価格をつり上げる二重談合を行っておりました。
 今年1月施行の改正独占禁止法では、公正取引委員会に家宅捜索、証拠の差し押さえが可能な犯則調査権を与え、自主的に申し出て調査に協力した企業の課徴金減免制度も新設しました。これまで東京高検のみが可能だった独占禁止法違反罪での起訴も、全国の地検で可能となりました。最近規制緩和がどんどん進んでいく中で、企業はそれに比例して法令の遵守が強く求められているという背景があります。
 最近の砺波市における入札について、談合の結果落札したかしなかったかは別にして、あの入札は談合が行われていたのではないかと私には思われるものが多々あるように見受けられます。
 また、落札業者が倒産するという事態もしばしば発生しています。このような事態になったとき、金銭的な損害はなかったかもしれませんが、時間的な損失ははかり知れないものがあります。そして、大変な手数がかかることも明白であります。
 砺波市の入札制度は大変で公正で平等な方式でありますが、したたかな建設業者に談合が行われやすい状況にあると思われます。市当局も談合がやりにくい方策を次々に打ち出していくべきだと思います。
 一番大切なことは、砺波市として高い誇りを持って、価格と品質を重視した入札業務に当たることだと思います。今までも落札企業の品質に対して評価されておりましたが、もっと大胆に評価をすべきだと考えております。
 ここで、私の提案ですが、入札参加資格企業の選定において、過去、砺波市に対する態度、工事のできばえ等を勘案し、不良、不適格業者を排除するねらいから、次のような業者は入札参加資格を与えない。
 1、市の要望に対して市の意向を受け入れなかった企業。
 2、過去の工事において、品質がよくなかった企業。
 3、過去の工事において、納期が遅れたり、約束が守られなかった企業。
 4、過去の入札に際し、真摯に取り組んでいないと見受けられる企業。まじめに積算せずに入札した企業。
 1に該当する企業は、市の意向が受け入れられるまで入札参加資格を剥奪する。
 2、3、4、に該当する企業は入札停止2年間とする。
 このようにして少しずつ不適格な企業をふるい落として、適切な入札制度に持っていくべきだと考えております。しかし、いつまでも違法行為を続けているようであれば、砺波市も、いつまでも砺波市関連企業だけでなく、もっと間口を広げ、大手、中堅の建設業者を少しずつ入札に参加させて、条件つき一般競争入札に持っていくべきだと思います。
 落札した企業は、当然その履行を金融機関が保証し、先に述べた4つに該当する不適格企業を絶対に下請、孫請として仕事をさせないことを誓約させて、工事契約を結ぶべきだと考えています。
 それから、砺波市の指名委員会についてですが、議会の承認が必要な案件では、議会から2名くらい入ってやる方がよいのではないかと考えています。決して行政執行権を侵すつもりはありませんが、これについてはどのようにお考えでしょうか、質問いたします。
 少し唐突な提案に思われるかもしれませんが、談合を防止するためには大胆な手法が必要と考えられます。
 この6月1日より、富山市は、富山市発注の路上工事において、市民が不満度などを投票できる不満投票を試行しました。市民の厳しい目を意識することで工事の精度を高め、品質の確保や工期の短縮を図ることを目的にしていると考えられます。
 このように、全国の自治体はいろいろ工夫を凝らしております。
 また、民間では、電子入札を利用して、画面に刻々と表示される入札価格、10万円刻みでじりじりと値が下がる展開が続いた後、1社が思い切った安値を提示する。他社はそれ以上の追随をあきらめた。これは、逆オークションの勝負がついた瞬間です。最低価格下げ幅、入札停滞時間などのルールを設けて、逆オークションで民間では究極の安値を競っている状況にあります。
 砺波市も独自の入札制度を考えて、談合を退けるよう研さんしていただきたいと思っております。
 談合は市民の貴重な税金のむだ使いであり、重大な犯罪行為であります。応札企業の監視とあわせ、不断の改革が必要だと思っております。
 以上、私の提案について、どのようにお考えかを質問いたします。

◯議長(江守俊光君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念鉄夫君) 岡本議員にお答えをいたします。
 今、あちこちで談合問題が取りざたされております。その意味での入札制度についての質問でございます。
 談合防止については、常にそのことを業者にも申し上げておるわけでありますが、岡本議員のおっしゃるように、なかなか根が絶ちにくい状況もあるようでございます。このことにつきましては、一種の改革ということで対処していかなければならないと、このように思っております。
 砺波市としては、入札制度はどこの市町村よりも厳正に行っておるつもりでございます。少し御批判もあったようでございますが、我々としては厳正に対応しておるところでございます。
 最初に提案されました不適格業者の排除であります。監督員の指示に従わなかったり、あるいは工事の品質や工期に問題がある場合には、請負工事等の指名業者の選定基準に基づき指名しないことになっております。今後ともこの基準に従いまして運用してまいりたいと、こう思っております。
 請負契約をしますと、契約書があるわけです。随分長い文言がございます。こちらは専門でございますから、そのことを十分了知した上で対応いたしております。近ごろの請負業者はマンネリ化して、内容もあまり読まないかもしれない。ただし、相当の契約文書がございますから、それに従わない場合にはきっちり排除していくということになろうと思いますので、その点、御理解いただきたいと思います。
 それから、入札に対する取り組みでございますが、3,000万円以上、その工事につきましては、入札の際、積算内訳書を、提出を求めております。これをチェックすることによって真摯に取り組んでいないなと思われるものについては、これは注意を喚起してやめてもらいます。そんなことなども行っておるわけでございます。
 それから、請負業者が指名停止中、下請として契約しない、そのことは大事だと思いますが、ただし、これは少し明文化がされておりませんので、これらのことにつきましては、入札指名委員会等で明文化するように指導したいと思います。提案でございますが、そのように思っております。
 もちろん、指名業者は入札には入れませんが、ただし、入札でとった場合に、指名停止中の業者もおるわけですね。それにつきましては、おっしゃるとおり明文化して、指名停止の業者を入れない、入れさせないと、下請には入らないという枠はめをやっぱりしておかなければいけないと、こうは思っておるところでございます。
 それから、一般競争入札。普通は一般競争入札でいいんだろうと思うけれども、ただ、地域というのもありますから、一般競争入札で全国どこからでもという時代はもう少し早いのかなと、私はそう思っています。そのことをまず理解していただきたいと思いますし、それから、今そのような形をとりますと、どちらかといいますと大企業が入り込んでくる可能性があります。そうすると地方の業者というのはどうなるのかということも、やっぱり公共団体としては少し考えなきゃいかんのである。オール経済優先でやるということが本当に正しいのかどうか、それは岡本さんも御理解いただけると思いますが、私は、やっぱり条件つき指名等々をすべきではないかなと、こう思っております。
 その点はこれから議論もあると思いますが、その議論をしていきたいと思いますが、当面は今のやり方が一番ベターだと私は思う。電子入札であったり一般競争入札、言い方としては正しいのだろうけれども、そうそうやれるかなというのが実は心配なんです。
 だから、その辺はもう少し議会とも議論をいたしたいと思いますが、いずれにしても大企業が入ってまいりますと、それは簡単に押さえられますから、そうすると地方の発展というものが成るのかどうか、地方で物品を集めて、地方の人夫を使って、そして立派につくっていただける、そういう経済システムが完全につぶれるのではないかという気がいたしますので、その辺のところが、何遍も申し上げますけれども、慎重に対応しなければならないと思います。
 ただし、近ごろの大企業は随分評判が悪いですから、どちらかというとあちこちの大企業が指名停止の時代を迎えておりますので、そのことはあんまり心配しなくてもいいのかもしれませんけれども、御提案のようなことにつきましては、もう少し時間をかけて議論をさせていただきたい。行く行くはそういう時代が来るかもしれません。だけど、弱肉強食というのがございますから、本当にいいのかどうか、十分皆さんとひとつ議論をさせていただきたいと思います。
 それから、指名委員会に議会も入れたらどうかと。これは、岡本さんも御存じのように、遠慮しながら発言のようでございますが、市は執行機関で議会は議決機関、これははっきりしていますので、執行機関の中に執行者の形で入ってくるのはいかがなものか。それよりも、監督権限がございますし、もし問題なら百条委員会もつくっていただいて議論をして、おまえらのやり方はおかしいと、これはいいと思うんですね。監督監査権限。したがいまして、議会からも、監査員、行っていますので、そこで問題があるとすれば指摘をしてもらうというのが、これは地方自治法上のルールだと、私はそう思っています。
 したがいまして、その辺を混同することにしますと、ちょっと批判も出てくるのではないですかね。私は、混同すべきものではないと、今の法律上は、そのように思っておりますので、せっかくの提案でありますが、このことについては、執行機関と議決機関、別々だよ、ただし、議決機関の中には監査もありますし、指導もありますし、監督もございますから、それで発揮をしてもらいたいと、このように思っておるところでございます。
 いずれにしましても、厳しい体制で指名委員会をやっておりますし、議論もしております。入札制度につきましては、いろいろ適正化のこともございまして、意を用いておるわけでありますが、予定価格の事前公表なんていうのは、いち早く砺波市がやったわけでございます。したがいまして一発入札という時代であります。ほかのところみたいに、今、オークションで、だんだん上がり、だんだん下がり、そういうだんだん下がりということではなくて一発で勝負していますので、それに届かないものはもうだめなんですから、あるいはまた、届かないでいいかげんになると、今後、次から指名しません。予定価格がぱんと来ましたらそれ以下の問題、そこで競争してもらうということですから、時間的にもそうロスがございませんし、だんだん上がる、だんだん下がる、どこかのやみ市のような状況では、私は公的な立場としてはやるべきではないと思って、砺波市はいち早く事前公表をとったところでございます。
 その他いろいろ課題もありますし、問題もございますので、その点は十分に注意をしながらこれから対処してまいりたいと、このように思っております。
 以上でございます。

◯議長(江守俊光君) 3番 村岡修一君。
  〔3番 村岡修一君 登壇〕

◯3番(村岡修一君) ただいま議長さんからお許しをいただきましたので、通告に従い、市政一般について質問させていただきます。
 初めに、この場に立ちますと、ちょうど1年前一般質問したときのことを思い出し、初心を忘れずの気持ちで質問に入りたいと思います。
 最初に、砺波青少年の家問題について質問させていただきます。
 御承知のとおり、昭和55年に、青少年が自然に親しみながら、規律正しい集団宿泊生活や各種活動を通じて心身を鍛え、自主性や社会性を身につけ、道徳や情操を養っていく目的で建設されました。しかし、財政面や利用者の減少、建物の老朽化を理由に、昨年12月、県行政改革推進委員会での第一次提言では、3施設の青少年の家と少年自然の家2施設の計5施設のうち3施設を廃止するという厳しい提言でありました。
 その理由として、第1点目には、今日の少子化時代を反映し、近年利用者数が減少してきている。
 2点目に、利用者数に応じて施設の再編、縮小をすべきであり、県としては2施設が適当である。
 3番目に、現有施設については、建物の老朽化や地域バランス、利用状況等を考慮しながら、今後継続して検討していくとのことでありました。
 先の3月定例会において、先輩の福島議員から存続への力強い質問があり、安念市長さんからは、施設の目的、重要性や今後の利活用について前向きに検討していきたいとの答弁がありました。
 こうした中、先般、新聞報道として、県は、存続か廃止か、既に各市へ打診をしたと。あわせて施設の有効活用が図れないか調査に入ったとの内容で報道がありました。
 また、7月に開催される県行政改革推進会議では廃止予定の3施設が具体的に提言される運びとなっており、県はこれらの意見をもとに廃止候補を決める際の参考にしたいとの内容でありました。これに対し、打診を受けた各市の反応は、無償貸与であるなら、あるいは、建設の古い順に廃止されるのが順当であり、地元での活用策を図りたいなどの意見が出ているとお聞きしております。
 参考までに、平成16年度の調査では、二上青少年の家は、昭和44年に建設、利用者数は1万6,063人、管理費は人件費を含め年間1億1,600万円、年間の収入が2,400万円で、県の持ち出し負担額は9,200万円であります。
 黒部青少年の家では、昭和48年に建設され、利用者数が1万3,831人、管理費が1億2,490万円、収入は2,100万円、県負担金は1億400万円となっております。
 砺波青少年の家は、昭和55年に建設され、利用者数が1万6,528人、管理費は1億530万円、そして収入が3,190万円、県の持ち出しが7,400万円となっているそうであります。
 呉羽少年自然の家は、昭和50年に建設され、利用者数は1万9,150人であり、管理費は8,068万円、県負担額は8,100万円となっており、利賀少年自然の家では、昭和55年に建設をされ、利用者数は1万5,900人、管理費は年間1億300万円、収入は680万円であり、県持ち出し負担額は9,600万円となっており、廃止を前提とした財政面、利用者数の減少、建物の老朽化など、砺波青少年の家は、他の4施設に比べ、内容的には問題はないと思われます。
 今日、青少年の家や少年自然の家の果たすべき重要な役割と使命として、少年の事故や事件への防止、あるいは人間関係の養成など、大変重要であると考えられることから、私は強く存続を希望するものであります。
 そこでお尋ねしますが、1点目として、砺波市へは県から打診があったのかどうか。
 2点目として、あったのならばそれはいつごろであったのか。
 3点目として、これに対し砺波市としてどのような見解を示されたのか。
 以上3点について、堀田教育長さんにお尋ねをいたします。
 次に、安川城跡の周辺の環境整備と市文化財指定について質問をさせていただきます。
 6月17日に私は、地元公民館の文化学習部と般若老人連合会高齢者学級、そして庄東かがやき教室の3つの共催事業による地域めぐりで安川城跡へ行ってきました。参加者は小学生から老人会までの方も含め総勢60人で、片道1時間30分のコースでありました。市民にとっては、安川城跡は初めて耳にする名称ではないかと思います。
 そこで、砺波市史で調べてみましたところ、所在地は、和田川左岸の浅谷、塩谷の両集落の南方にそびえる城山、標高190.2メートルの山上に築かれた城であると言われており、旧砺波市内では最も高いところに位置する山城であります。名称の由来は、地名である浅谷村に隣接することから別名浅谷城や鬼が城の名称で当時はよく知られていたと記されております。城主は当時の般若之郷荘官黒田太左衛門であったとも伝えられております。現在も当時の歴史を思い起こす意味で、安川地内には、徳大寺実通が祭ってある親王塚や公郷塚など、数多くの名所旧跡が現在も存在しております。
 また、今回の地域めぐりの参加者全員で古くなった標柱を新規に取りかえる記念すべき機会にもめぐり会うことができ、貴重な一日でありました。
 そこでお尋ねをいたします。
 このような貴重な歴史と郷土愛から、隠れた文化財産を管理し後世に継承していくことも我々の大切な使命ではないでしょうか。近くに砺波青少年の家もあることから、安川城址を結ぶ散策やハイキングコースにも最適だと思われます。
 また、案内板や休憩ベンチの設置など、ぜひこの機会に周辺の環境整備と市指定文化財にお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。教育長さんのお考えをお聞かせください。
 最後に、5月31日に実施されましたチャレンジデーinとなみ2006について、少し触れさせていただきたいと思います。
 チャレンジデーは毎年5月の最終日曜日に実施されており、住民を対象に、午前0時から午後9時までの21時間内に、1人15分以上継続してスポーツや運動を行い、住民参加率を競うものであります。
 砺波市では、昨年11月に第1回実行委員会設立検討委員会を立ち上げ、今回初めての挑戦でありました。対戦相手は徳島県三好市で、人口3万4,100人、世帯数は1万3,160世帯。三好市は、18年3月に4町2村が合併して誕生した新しい市であります。砺波市の当初目標は65%と掲げておりましたけれども、午後9時の最終結果では、砺波市が62.6%。三好市が52.2%で、三好市を10.4%上回って勝利することができました。おかげさまで私の般若地区もラジオ体操やウオーキングによる早朝参加率で見事金賞を受賞することができ、体育振興会の役員として地区民ともども大変喜んでおります。同時に、所期の私の目的を果たすことができ安堵しております。初めてのチャレンジであり、成果、反省、今後の課題等につきましては、次に質問されます同僚の今藤議員からあると思いますので重複は差し控えますが、次年度実施の際は今年度以上高い参加率を目指すよう、私も全力で頑張りたいと思います。
 そして、このチャレンジデーが砺波市民が一丸となって参加できるスポーツイベントになるよう期待し、私の質問を終わります。

◯議長(江守俊光君) 答弁を求めます。
 教育長 堀田良男君。
  〔教育長 堀田良男君 登壇〕

◯教育長(堀田良男君) 村岡議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、1点目の、砺波青少年の家の存続について、県の行政改革推進会議の提言後の、その後の状況でございます。砺波、二上、黒部の各青少年の家は富山県厚生部に所属しております。呉羽、利賀の少年自然の家は県教育委員会に所属しております。以上の5施設はいずれも県の管理であり、県の行政改革推進会議の提言がどういった内容になっているのかというのは、砺波市並びに砺波市教育委員会では新聞報道で知るのみでございます。したがいまして、今のところ、砺波青少年の家の存続問題についての打診は、富山県からはありません。
 2点目、これに対し市としての見解でありますけれども、砺波青少年の家の存続運動につきましては、先の3月議会で福島議員が御質問になりました。それに対して答弁をさせていただきましたけれども、今回もう一度簡単に御説明を申し上げますと、砺波青少年の家における共同宿泊プログラムは、自然体験を核とした大切な活動であると認識しております。それは、児童生徒の自然体験、野外活動、そして文化的活動等が少なくなってきている現状、少子化の現状、今だからこそこれが大切であります。したがって、自然に親しんだり、集団活動で友情や人間関係を深めたり、マナーやルールを学んだりする心豊かなたくましい青少年育成にとって、極めて、極めて大切な役割を持っているのがあの施設でございます。
 一方、砺波市、地元としましても、中間山間地を活性化する意味からも、夢の平、頼成の森、千光寺、増山城、そして今御質問にありました城山など、連携を図る事業を砺波青少年の家での研修プログラムに折り込めるよう提案をしていきたいと思っております。
 今後とも、砺波市における県有財産の重要なものの一つでございます。そういう位置づけのもとに存続に向けての積み重ねを続けてまいりたいと思っております。
 ここで、私ごとになりますが、30年ほど前から呉羽少年自然の家、利賀少年自然の家、国立立山少年自然の家の建設、運営に約15年間にわたって携わってきました。それが、児童数が減ったから等々の理由でこの灯を消すというのは、これは重大な問題です。それで、私は過日の富山県教育長会議でこれを教育長に迫りました、そういうことでいいのかと。そこで、当の教育長は、意味は十分わかると、同感だと、したがって、もとへ戻してもう一遍検討するよう強く申し上げると、こういう言質をいただきました。そういうことを申し伝えておきます。
 2点目、安川城跡の整備と文化財指定の御質問でございます。この城址は塩谷部落の南100メートル余りの砺波市安川と栃上の境界にまたがる通称城山、御指摘のとおりでございます。城の規模は4ヘクタール程度で、増山城よりも小さいですね。15世紀の半ばごろ築城され、16世紀の後半、増山城の落城とともに消失したとされております。そこで、最近地元の有志の方がこの城跡に赴かれて高齢者学級、子どもかがやき教室等との共催事業で現地散策に取り組まれるなど、郷土文化の認識を深められておりますことはまことに望ましいことだと思っております。この史跡は、砺波市の文化財には指定されておりません。しかし、富山県の城郭調査、そういうのが行われているんですね。その対象の場所になっております。これらも含めて、今後は砺波市文化財保護委員会の方、地元の方などの話をいろいろ聞かせていただいて対応をさせていただきます。
 3点目、チャレンジデーinとなみ2006の成果と反省、今後の課題等でございますが、チャレンジデーinとなみ2006につきましては、各地の自治振興会、公民館体育振興会、市内の事業所、学校など、多くの方々の関係者の御協力を得まして、それぞれの工夫を凝らして取り組んでいただきました。結果、先ほどお話がありましたように、砺波市内では3万950人三好市は1万7,000人、割合では約10%抜きました。これで勝利ということです。このチャレンジデーに市民の6割の方が参加していただいたということは、スポーツや運動の日常化への働きかけのきっかけにしたいというふうにして始めたこのチャレンジデーの成果が幾らかは実ったと、そういうふうに考えております。
 しかし、このイベントを実施するに当たりまして、市全体が取り組んだのが初めてでございます。旧庄川町では何回か取り組んである程度なれておられます。初めてやったのでいろいろ問題があったと聞いております。これらの問題に対して協議を重ねながら、その地区独特のことを展開されたというところもたくさんございます。何といってもこれによって、その地区の一体感の醸成、これができたということが一番うれしいことです。私も朝参加をしました。いつも顔を見ないおばあちゃんやおじいさんとも顔を見て、おお、元気かというふうに。それが非常にうれしゅうございました。来年5月の最終日は5月30日でございます。ごみゼロの日でございます。このごみゼロをひっかけながら、環境美化と関連しながら実施できないかといろいろ各課とも連絡調整をしていきたいと思っております。
 さらに、高齢者の体力づくり等、関係各課とも連携をとって、健康意識を高めていきたいと思っております。
 したがいまして、チャレンジデーにつきましては、市民の理解を得ながら、来年度も、その以降も実施して、市民の健康づくりと各地に設けられております地域体育館等の施設利用の促進を図っていきたいと思っております。
 以上でございます。

◯議長(江守俊光君) 2番 今藤久之君。
  〔2番 今藤久之君 登壇〕

◯2番(今藤久之君) お許しをいただきましたので、質問通告書に基づき、質問と意見を述べさせていただきます。
 まず、市立砺波総合病院についてお尋ねいたします。
 現在、病院事業を取り巻く環境は、医師、看護師など病院スタッフの慢性的な不足に始まり、医療法の改正、終末期医療に関する問題や退院後の受け皿の問題などなどと大変難しいものとなってきております。
 そんな中、杉本病院長が本年4月より就任なさったわけでありますが、その際に、病院機能充実のため、8項目の目標を掲げられました。1、医師の確保と診療科の整備及び業務の見直し、2、健診センターからの患者紹介と患者情報の整備、3、在宅医療に対する診療所や訪問看護ステーションとの連携強化、4、病診連携及び病病連携の促進強化、5、病院機能改善のための日本医療機能評価機構の再受審、6、病院運営の密閉性の払拭と情報共有化の院内体制、7、業務改善と効率化に対する職員一人一人の意識改革、8、医師及び医療従事者などの資質向上のため、教育研修病院としての機能強化の8項目なのですが、本当にすばらしいことであると思います。
 そして、また、同時に、自治体病院の努めとして、健康、福祉、医療の3つの柱を挙げておられます。
 そこで、まずお伺いいたします。この3つの柱をバランスよく実施するための院長のお考えをお聞かせください。
 次に、急性期病院、拠点指定病院としての取り組みについてお尋ねいたします。
 厚生労働省は、日本の医療提供体制の特徴として、人口当たりの病床数が多い、平均在院日数が長い、人口当たりの医療従事者数が欧米諸国と比較して遜色のない水準である、病床当たりの医療従事者数が少ないという4つを挙げております。厚生労働省は、平均在院日数を短縮することで、必然的に病床数が減少し、その結果、病床数当たりの医療従事者を相対的に上げることで、欧米との医療提供体制の格差を縮小しようと考えているものと思われます。
 それは、厚生労働省が2001年9月に発表しました急性期病床の将来数の試算からも見てとれます。試算は5種類出ております。
 試算A、現状の入院受療率を基礎とした受療率見込み及び将来人口による試算で100万床、試算B、先進諸国における全病床数に占める急性期病床数の割合による試算で60万床、試算C、先進諸国における人口当たりの病床数による試算で50から60万床、試算D、現状の入院回数を基礎とし、平均在院日数を15日とした試算で63万床、試算E、現状の入院回数を基礎とし、平均在院日数を10日とした試算で42万床、となっております。
 これらから類推するところ、現在約90万床あると言われている一般病床のうち、厚生労働省がどの範囲をもって急性期病床数として試算を出しているのかは定かでないのですが、病院数、病床数の大幅な削減は避けられないと言わざるを得ません。患者に選択してもらえない医療機関は存続できない。まさに病院生き残りの時代であると言えるようであります。
 さて、平均在院日数の短縮化でありますが、1996年の平均在院日数が43.7日であるのに対して、2004年では36.3日と、この8年間で7.4日間も短縮されております。地域医療の中心的な役割を担う急性期病院は、平均在院日数14日以内を目標としているようであります。この平均在院日数短縮という命題の解決のためにも、ケアとコストの効率化のためにも、クリニカルパスの推進は非常に重要であろうと思われます。当院におけるクリニカルパスの推進状況についての御答弁をお願いします。
 次に、地域医療連携についてお伺いいたします。
 厚生労働省では、機能分担を行い、各医療機関がおのおのの得意な領域を担い、それ以外は他の医療機関とパートナーシップを組んで患者を診ることを推進しております。その推進のために、診療報酬制度の中で、病診連携を促進する点数配分を実施しております。診療所が病院に患者を紹介するケース、あるいは病院が診療所に患者を紹介するケース、そして、当院においては、院長のおっしゃる8項目の中にも、病診連携、病病連携の促進強化、あるいは健診センターからの患者紹介と患者情報の整備を挙げておられます。1つの病院で治療が完結するのではなく、地域完結型医療が求められる昨今の状況下で、当院における病診連携、病病連携の取り組みについて、院長の御答弁をお願いいたします。
 次に、病院機能評価の再受審についてお伺いいたします。
 これもまた院長の8項目の中に入っておりますが、近年、病院の第三者評価が進んでおります。本年4月17日に行われました病院事業特別委員会においても、院長は来年2月に日本医療機能評価機構の認定証を再審の予定であることを表明なさいました。同機構は、厚生労働省、日本医師会、日本病院会などの医療関係団体が1995年に出資、設立した財団法人で、病院機能評価事業、医療情報サービス事業、医療事故防止事業などを行っており、非常に権威もあり、全国のすぐれた病院においてはその認定証は必須のものであるとお聞きいたしております。4月24日現在、全9,077病院中2,030病院がその認定を受けております。現在当病院においては複合Bのバージョン3という認定であるが、来年2月の再受審ではバージョン5の認定を目指すとのことであります。病院は、第三者の評価を受けることにより、客観的に自らの姿を把握でき、認定証取得という目標が病院全職員のモチベーションを上げることにもつながり、まことに結構なことであると私は考えておりますが、この複合Bのバージョン3であるとかバージョン5であるとかの区分や意味が大変わかりにくいのであります。
 そこで、この認定証の持つ区分と意味、そして再審に臨む意気込みや取り組み状況をお伺いいたします。
 続いて、医師、看護師の確保についてお尋ねいたします。
 全国どこの病院においても、慢性的と言っても過言ではないほどに、医師不足、看護師不足が現状であろうと思います。
 先日、私は当院発行の臨床研修看護師募集案内のパンフレットを拝見いたしました。そのパンフレットの中で、この制度の経緯について説明がなされておりました。要約、抜粋をさせていただきますと、医療の現場は高度化、複雑化し、看護職は多くのことを学ばなくてはならないこと、新卒の看護師は自分の能力と求められる能力のギャップに悩み、医療事故への不安を抱き、看護師としての自信さえも失うことがあること、現場では新人研修をさまざまな工夫で行っているが、現状では新卒看護師を1人のスタッフとしてカウントするので研修には限界があること、看護師研修生を職員の数とは別枠で採用し、研修していくことを病院独自でできないかと考え、臨床に強い看護師育成のために導入した制度であることとあります。本当にすばらしい制度であると思います。臨床看護師にとっても、病院にとっても、研修期間はお互いに負担がありますが、その後については両者に大きなメリットがあるのではないかと期待を寄せております。
 さて、一方医師の確保でありますが、医師の確保のためには、まず研修医の確保であろうと考えます。平成16年4月から新医師臨床研修制度がスタートしました。新制度で最も特筆すべきところは、病院側が研修プログラムの内容を公開し、これを研修希望者が受けたいプログラムに応募し、研修病院側も研修希望者を選ぶことができるマッチング方式と言われる募集の方法の採用であろうと思われます。研修医の来ない病院はその存亡が危ぶまれるということになるのであります。
 そこで、平成16年以降の研修医受け入れ状況と、今後どのようにして優秀な研修医を多数確保するお考えであるのか、そしてまた、看護師を含めた病院スタッフの確保をどのようになさっていかれるお考えをお持ちなのかをお聞きいたします。
 続いて、終末期医療についてお尋ねいたします。
 現代は多様な価値観や道徳観が存在し、個人によって、それこそ人の数だけ異なる考え方がある社会であります。人命の尊重と患者の意思の尊重、あるいは告知という大変難しい問題がそこにあります。
 本年4月に当病院において、医師など11名の委員構成により、終末期医療検討委員会が発足されたとお聞きいたしております。
 5月17日に富山県公的病院長協議会で合意された末期がん患者の治療に関しての申し合わせ事項について今後検討されるとお聞きいたしておりますが、いつごろまでに、どのような形で当院における終末期医療の方針を決定していかれるのかをお聞かせください。
 次に、市民の健康、体力づくりについて質問をさせていただきます。
 どうも今回は質問内容が重なるようであります。
 さて、去る5月31日にチャレンジデーinとなみ2006が開催されました。これは、毎年5月の最終水曜日に世界中で実施されている住民総参加型のスポーツイベントで、人口規模がほぼ同じ自治体間で、午前0時から午後9時までの21時間に15分以上継続してスポーツや運動を行った住民参加率を競い合うというユニークなイベントであります。地域住民に日常生活の中でわずかな時間を使ってスポーツや運動をしていただくきっかけをつくり、スポーツの日常化、健康意識の高揚、市民の一体感の醸成ができるよう、楽しみながらチャレンジデーに取り組むといった趣旨でありました。
 砺波市としては初めての参加となり、各地区がそれぞれに工夫を凝らし、参加率の向上に努めたようであります。結果として、砺波市の参加率が62.6%、対戦相手の徳島県三好市の参加率が52.2%となり、見事に勝利をおさめました。
 対戦相手に敗れた自治体は相手自治体の旗を庁舎のメーンポールに1週間掲揚すると、これもまたユニークな計らいですが、我が砺波市の旗が三好市庁舎に1週間はためいたようであります。
 楽しみながら取り組むという趣旨も見事に果たしたように思っております。
 このようなイベントは継続することが大切ではないかと考えるものです。そこで、チャレンジデーinとなみ2006の総括と今後もこのイベントを継続される予定があるのかをお伺いいたします。
 最後に、市民の健康、体力づくりについてお尋ねいたします。
 生活の基本は健康であります。現代の日常生活は体を動かす機会も少なく、栄養の偏りや食の過剰摂取、ストレスなどの影響で青少年の体力低下の問題が生じてきております。体力づくりは健康の基本であり、推進を図らねばならない重要な施策であります。継続的な体育振興やスポーツは、日課となるのが望ましいと考えます。現在、子どもたちの体力づくり施策として、幼稚園や保育所への実技指導をスポーツ主事や体協指導員が行っているとお聞きいたしておりますが、その活動状況と今後についてお聞かせください。
 そして、総合型地域スポーツクラブの支援と育成についてもあわせて御答弁をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

◯議長(江守俊光君) 答弁を求めます。
 教育長 堀田良男君。
  〔教育長 堀田良男君 登壇〕

◯教育長(堀田良男君) 今藤議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、市民の健康、体力づくりのうちのチャレンジデーinとなみ2006につきましては、先ほどの村岡議員さんの御質問と重なる部分がございますが、1つ、2つつけ加えさせていただきますとすれば、まず、あれだけのイベントを行うときの組織体のあり方と、その組織体の活動の状況だと思います。大変御迷惑をおかけしましたけれども、砺波市内の各種団体長六十数名の方に数回お集まりいただきまして、事前打ち合わせをさせていただきました。その推進委員会の委員長が、市長が先頭に立ってこのイベントの重要性を説いていただいたわけです。何回か私も同席しましたけれども、会場の雰囲気が非常にやわらかいんです。いわゆるスポーツのよさですね。したがって、質問が大変たくさん飛び交います。これに対して市長自身がお答えになって、事の必要性を説いていただきました。それと、副委員長の体育協会長が、これはぜひとも勝とうと。勝つという言葉はきついんですけれども、勝つんだよということを厳しくおっしゃった。それは参加ということですね。勝つということは参加ということです。この2人の各種団体長に対する檄がこれだけの結果を招いたのではないかと私は陰ながら喜んでおりますので、この席で御紹介をさせていただきます。
 2点目の、市民の健康、体力づくりの施策、その中で、園児、幼児の体力づくりの支援事業につきましては、平成16年度から「ホップステップジャンプ」の呼び名で実施して、今年で3年目になります。現在、市内の幼稚園、保育所に在籍する4、5歳の子どもさんに対して、砺波市教育委員会の職員やスポーツ専門員が直接に出向いて、1年間に約200回程度の直接指導を行っております。
 さらに、本年度からは、指導者、すなわち幼稚園、保育所の先生方に対して、その必要性とその実技、何でこの運動が子どもさんに大切なんだろうということを説明しながら、動きを指導しております。
 近年、子どもたちの体力低下が強く叫ばれております。この事業の趣旨は子どもたちの体力向上にありますけれども、それよりもまず大切なことは、子どもたちが本来持っている運動をしたい、遊びたいという気持ちを引き出すことです。しかし、社会の変化によって子どもたちの遊びの嗜好は大きく変化しました。すなわちインドア型、電子型に変わっていっております。
 さらに、また、子どもたちが被害者となる犯罪の増加によって、戸外遊びが危険だと、そういう枠が締められてきております。これが運動遊びの縮小に拍車をかけております。大変困ったことでございます。
 このような現状の中で、私たちが今進めているこの事業の果たす役割は大きいものがあります。
 また、人間の運動能力、運動神経が発達するのは、この幼児、保育所、幼稚園から小学校の前半までと言われております。この時期に子どもたちに多くの楽しい運動遊びを体験させることは、運動好きの子どもたちがよりたくさん育ってくれるものと考えております。
 幼いころから友達と運動遊びを体験することによって、人間同士のかかわりが増す。いわゆる切れる、そういうことが少しでも減ってくれればと。子どもたちの運動能力や体力につながることを期待して、今後とも継続していきます。
 次に、総合型地域スポーツクラブの支援と育成についてでございますけれども、現在、砺波市内の総合型スポーツクラブ、すなわち会員制のスポーツクラブは、平成14年6月に設立されました富山県西部体育センターを拠点とするSEIBUスポーツクラブ、平成16年3月に設立されました庄川スポーツクラブアユーズ、そして今年の2月に設立されましたとなみスポーツクラブトライズ、この3つがございます。合計1,600名の会員がスポーツ活動を展開しております。各クラブでは、それぞれの特徴を生かして、住民のニーズに合った定期的、継続的な教室や講座を開設して、スポーツの競技力の向上、健康づくりが図られております。
 そこで、この会員制スポーツクラブの最大の問題は、会員の増と自主財源で運営できる組織体制づくりです。今後とも体育スポーツ関係者と協力しながら、あらゆる機会を通して市民にスポーツクラブ教室、講座などのPRをして、イベント情報なども提供しながら会員の拡大に努めていきたいと思っております。
 以上です。

◯議長(江守俊光君) 答弁を求めます。
 病院長 杉本立甫君。
  〔病院長 杉本立甫君 登壇〕

◯病院長(杉本立甫君) 今藤議員の御質問の、自治体病院の務めとして、健康、福祉、医療の連携施策についてお答えいたします。
 議員御指摘のとおり、病院事業を取り巻く環境は大変厳しいものとなっております。そのような中で、議員が述べられましたように、私は4月に病院職員を前に8つの目標を挙げて協力を求めました。少し補足いたします。
 第1番目の項目の医師の確保につきましては、以前17名いた内科医師が、現在13名に減っております。その中でも特に呼吸器内科医の確保を重点項目として、大学に働きかけております。何とか今年10月か、遅くても来年3月には補充されるものと思います。
 さらに、病院の根幹をなす診療科、特に内科、外科、整形外科などの充実を図りたいと考えています。
 2番目、3番目の項目につきましては、健康センターからの患者紹介や、診療所や訪問看護との連携の件につきましては、香川県の三豊総合病院がうまく機能しており、それらを参考にして、当院で治療を終えられた患者さんをいかに在宅で療養ができるようにするか、開業医や訪問看護ステーションと連携をとって、在宅での治療を進めていきたいと考えています。
 4番目の項目です。病診、病病連携については、地域医療連携室を中心に、開業医の訪問や医療圏内の病院と定期的に会合を開くなど、より一層の連携をとっています。
 5番目です。医療機能評価機構の再受審につきましては、来年2月の再受審に万全を期したいと考えています。
 6番目です。病院運営の密閉性の払拭につきましては、今までだれがどこで決めたかわからないという意見があったので、情報の共有化を図り職員に周知したいと思います。
 7番目、業務改善と職員の意識改革につきましては、元気に仕事ができるよう、職員にアイデアを出してもらっています。
 最後の研修病院としての機能強化につきましては、臨床研修病院として単独型初期研修医が現在11名、歯科研修医が1名、それぞれ当院で研修をしております。また、来年度から看護師の研修制度を独自に立ち上げるため、今、その研修生を募集しているところでございます。
 このように、問題が多岐にわたっておりますが、当院は健康センターが院内にありますので、この利点を生かし、地域と連携をとりながら健康、福祉、医療を3本の柱とした地域包括医療を推進していくつもりでございます。
 次に、クリニカルパスの推進状況についてお答えします。
 クリニカルパスは、患者さんが入院から退院されるまでの期間の治療内容を記した、いわゆる診療のスケジュール表であります。特定の疾患や特定の手術、検査ごとに決められた治療内容が標準化された様式になっており、一般的にクリニカルパスを使用することにより、計画性のある標準的医療の提供が期待され、コストの削減や入院期間の短縮など、さまざまなメリットがあると言われております。
 当院におきましては、平成11年にクリニカルパスを採用するため、院内に委員会を立ち上げ、現在も月1回の委員会活動を行い、クリニカルパスの推進に努めております。
 現在約80の疾患についてクリニカルパスが使用されております。
 さらに、定期的に各診療科の活動を発表するクリニカルパス大会を院内で行い、職員全体でクリニカルパスに対しての意識向上に向け取り組んでいるところであります。
 患者様の症状は必ずしも一定ではなく、すべての医療に対してクリニカルパスを使用するというわけにはいきませんが、よりよい医療を提供するため、今後ともクリニカルパスの推進に努めてまいりたいと思います。
 次に、病診連携、病病連携についてお答えします。
 平成2年3月に現在の地域医療連携室の前身である地域医療室が発足し、現在、スタッフは、医師1名、看護婦2名、事務員1名の計4名で構成されています。その業務内容は、病診連携、病病連携が主な業務で、具体的には、病院における人的資源及び施設機器資源を開業医の先生や地域の病院に利用していただくための訪問、オープンベッドの管理運営、患者紹介率の向上や医療機器利用紹介業務、さらに開業医との合同カンファランスの開催などに取り組んでいます。
 また、当院からの退院患者様がスムーズに在宅療養などに移れるように、開業医の先生、地域の病院、訪問看護ステーションと連携をとりながら、退院に向けた話し合いを行っています。
 いずれにいたしましても、議員御指摘のとおり、1つの病院で治療が完結するのではなく、この地域全体で患者様を支えていく地域完結型医療を推進していくことが大変重要だと考えています。
 次に、医師、看護師の確保についてお答えします。
 医師確保につきましては、今回の市長提案理由のとおり、昨年途中で退職された小児科医、産婦人科医、耳鼻咽喉科医、循環器内科医につきましては今年4月にそれぞれ補充確保されましたが、呼吸内科医、消化器内科医、呼吸外科医が大学の人事異動などにより不足しており、今年10月もしくは来年の3月までにそれぞれ確保したいと考えております。
 しかし、新医師臨床研修制度の導入などにより、大学から地域の病院への派遣をしていた医師を引き上げることにより医師不足となり、当院にとっても非常に厳しい状態にあります。
 さて、議員お尋ねの平成16年度以降の当院の研修医受け入れ状況につきましては、平成16年度は単独型4名、大学協力型3名の計7名、平成17年度は単独型6名、大学協力型2名の計8名、平成18年度は単独型のみ5名でございます。また、本年度からは歯科研修医1名が研修を行っております。
 このような状況の中、当院で2年間の研修を終えた医師が当院後期研修医として、麻酔科、病理科にそれぞれ1名が勤務しており、医師確保に向けての新しい流れができつつあるのではないかと思っております。
 今後優秀な研修医を確保するためには、指導に携わる65名の当院指導医の研さんや研修内容の充実、さらには受け入れ環境の整備並びに待遇改善を図っていくことが重要と考えております。
 次に、看護師の確保につきましては、議員が今述べられたとおりでありまして、当院で臨床に強い看護師を育成することや、派遣研修により認定看護師も育成し、看護師が自信を持って働ける、また、コーメディカルが働いてみたくなる、そのような環境づくりが重要だと考えております。
 次に、終末期医療につきましては、昨日の嶋村議員にお答えしたとおりですが、なるべく早い段階で当院の方針を決定したいと考えております。
 以上でございます。

◯議長(江守俊光君) 答弁を求めます。
 病院事務局長 島田正広君。
  〔病院事務局長 島田正広君 登壇〕

◯病院事務局長(島田正広君) 今藤議員の御質問の医療機能評価機構の認定証再審についてお答えします。
 病院機能評価を受審する際には、自分の病院の機能が適切に評価できるように、おのおのの病院機能に応じて受審種別の分類がなされております。当院は一般病院と精神病院との機能をあわせ持つ病院ですから複合病院となり、また、病床数が200床以上の病院に該当することから種別Bに分類され、その結果、認定は複合病院種別Bとなっております。評価につきましては、まず大きな7つの領域の分類がありまして、その下に60の大項目、それから178の中項目、さらには579の小項目に分かれておりまして、その分類項目ごとに評価、審査されます。
 平成14年の初受審当時は、いわゆるバージョン3でありましたが、この評価項目が順に改定されてきた経緯がありまして、現在ではバージョン5となっているところであります。
 受審に当たりまして、現在職員により評価項目ごとに自己調査や現況調査を実施しており、必要に応じて順次業務改善に努めているところであります。
 今後の日程につきましては、11月までに評価機構に対しまして審査調査票や病院資料を提出し、来年1月ごろ審査日の決定通知がなされ、2月には訪問審査を受ける予定であります。
 機能評価の効果につきましては議員御指摘のとおりでありますが、再受審によって当院がさらに質の高い医療を提供できるよう、全職員が一丸となって取り組んでいきたいと考えております。
 以上でございます。

◯議長(江守俊光君) この際、暫時休憩いたします。

 午前11時55分 休憩

 午後 1時 3分 再開

◯議長(江守俊光君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
 21番 前田喜代志君。
  〔21番 前田喜代志君 登壇〕

◯21番(前田喜代志君) 私は3点について質問したいと思います。
 第1点目は、下水道への未接続が小河川の汚染を進めていないかということで、具体的には2つほどお伺いしたいと思います。
 既に下水道の工事が完了しているのに未接続になっている状況と課題についてでございますが、この未接続対策をどう進めていくかという点でございます。
 下水道の人口普及率は平成17年度末で何%になるのか。下水道が完備した地域でまだつなげていない家屋はどれだけあるのか。そのうち面整備完了後3年以上経過したエリアの家屋はどれだけあるのか。
 また、未接続の事業所はどの程度あるか。個人家屋の未接続も問題ですが、事業所はもっと問題かと思います。水を使う量も多いし、小河川の水質汚濁への影響も大きいのではないか。市としては水質汚濁への影響をどうとらえているのか。1日50トン以上の水を使う事業所で未接続のままとなっている大口の事業所数はどうか。つなげてもらうためにどうしたらよいか。大変厳しい予算を組んでいる中で、下水道事業を重点施策として推進してきているのに、せっかく面整備をしてもつないでいただけなかったら投下した税金が生かされないままになりますので、接続促進対策をこれまで以上に強化していただきたい。この接続促進対策をどのように行っているのか。今後の強化策をどのように考えられているか。
 以上、下水道に関連してでございます。
 第2点目は、少子化対策について伺いたいと思います。
 御承知のとおり、今、国の方では、厚生労働省という省が1つございます。従来は厚生省と労働省になっておりまして、今は頭が1つになっているという中で、この厚生労働省の調べた結果で言えば、女性が生涯に産む子供の数を示す合計特殊出生率が1.25になってしまった、東京は0.98、1.0を切ってしまったということで、それぞれ過去最低を更新しております。政府がエンゼルプランなどの少子化対策に乗り出してから既に11年経過をしておりますが、低下傾向は全くとまらないでおります。
 このほどまとめていただいた第1次の砺波市総合計画の基本構想の素案によれば、2005年には我が国の人口が自然減に転じるなど、日本の少子化が急速に進んでいます。「この少子化の流れに歯止めをかけるため、出生率回復に向けた子育て支援をはじめ、非婚化、晩婚化に対する取組など少子化対策の強化、推進が求められています。」と書かれております。
 出生率の低下傾向に加え、非婚化、晩婚化に少子化の要因がある。こういうとらえ方をしておられるわけですが、これへの対策強化、推進が、そして必要であると、こういう整理でございます。
 そこで、問題は、これでは今までどおり少子化対策は全然進まないというふうに私は考えるので、以下の質問をしたいと思っております。
 それは、少子化の要因のとらえ方の問題ですね。出生率の低下傾向や非婚化、晩婚化は少子化のある意味では全く表面的な要因としてそのとおりなわけでありますけれども、これを深くえぐり出して、本当の要因はどこにあるかなと、そのことを見なければ的を射た対策にはならないのではないか。現代の若い人たちの置かれている社会背景をしっかり見ておく必要がある。
 昨年11月には、総務省が発表しております労働力調査詳細結果というのがございます。これによりますと、非正規労働者は1,500万人を超え、全労働者の32.9%に上っている。女性では51.7%になる。2人に1人以上が非正規の労働者になっていると。そして、15歳から24歳の若年層、これが46%を占めていると。この層のフリーター化にさらに拍車がかかっている。あるいは、パート、アルバイト、派遣、請負、契約社員など、雇用の多様化の名のもとに、労働者の非正規化が極度に強まってしまった。
 特に、この厚生労働省2003年度の派遣事業所調査というのがあります。これで明らかなとおり、236万人に上る派遣労働では、新卒派遣と言われるように、若年層において急増しております。企業のリストラや合理化によって、全世代で最も就業時間の長い30代男性の週60時間以上働く人の割合、94年の19%から04年の23%へと急増していることなど、このように見てくると、就業構造の変化、これが若者の経済的自立を大きく困難にさせてきたし、バブル崩壊後の雇用環境の悪化が子育て世代を直撃していることがわかります。出生率の低下傾向や非婚化、晩婚化の奥底にこのような社会背景のあることを見なければ、実効の上がる対策は全くできないと言えます。
 厚生労働省です。少子化対策を旧厚生省がやっていると。労働対策は旧労働省がやっているわけですが、労働省が成してきたことは、労働法の改悪なわけです。どんどん規制緩和を進めるということをやって、働く人にとっては非常に働きづらい職場、雇用環境が日本中にでき上がってしまった。同じ厚生労働省で少子化に拍車をかけることをやってきたというのが現実なんですね。片方では次世代支援だというようなことを言っている。もう片方では少子化になって当たり前のような施策を国において進めてきたということが言えるわけです。
 また、一方では男女共同参画社会の取り組みがありました。この進みぐあいはどうだったかということも問われると思います。
 民間の子育て支援策などに関する調査において、未就学児を持つ父親2,000人に聞いた。父親の子育て優先度では、仕事と家事・育児を同時に重視したいと、こう希望している人が51.6%もあるのに対して、現実にはどうかと。25.9%の人しか仕事と家事・育児を同等に重視できていないんだという。また、一方では、仕事などに専念したい、どちらかといえば仕事を優先したいと希望している人を合わせて30.1%であるのに対して、現実はどうか。65.2%の人が家事よりも仕事というふうになっている。夫婦で子育てをしたい、子どもとの時間を大切にしたいという意識が広がってはいるけれども、現実とのギャップは大変な大きいものがあるということが、このデータからもわかります。
 こうした希望と現実との乖離のもとで、夫の家事・育児参加についての妻の期待度を7,771人に調査した国立社会保障・人口問題研究所の調査結果があります。1歳未満の子どもがいる家庭で育児のほとんどを妻任せにしている夫が8割を超えていると、少子化が進む中、夫の育児参加がほとんど進んでこなかった実態が浮き彫りになっております。同研究所は、育児への夫の参加が進んでいない、夫の帰宅時間が遅いなど、夫が育児に参加しやすい社会環境になっていないことも背景の一つだと分析しております。
 市の総合計画では、以上見てきたような観点に立って組み立てをぜひお願いしたいと思うわけですが、どうお考えでありましょうか。
 もう一つは、先ほど取り上げておられましたニート対策を初め、若者の非正規雇用の増大に着眼をして、民間事業所への協力をしっかり要請していく、こういうことが必要ではないかという点でございます。
 若い人たちが引きこもりやニートになる理由は必ずしも一様ではありませんけれども、ましてニートの場合は、個人の労働意欲や家庭、教育の問題というよりは、むしろ経済格差が加速的に拡大してきた今日の日本社会のありようのあらわれと言えないでしょうか。バブル崩壊後、不況の長期化から、職場では、欠員不補充はもとより、リストラとともに新規採用が抑制されてきました。安定した雇用が若者に提供されにくくなってきたこと、これがニート増大の主要な原因なわけであります。
 今、出生率を反転させるどころか、低下をとめることすらできていないのはなぜなのか。自治体が懸命に少子化対策に取り組んできたから、まだ出生率が1.25に踏みとどまっていただけではないかとも言えるわけです。少子化の社会背景を変えない限り、一自治体の少子化対策はどれだけやってもこれ以上実効が上がらないのではないか。こういう疑問にぶつかります。自治体のみならず、市民にも事業者にも責務としての少子化対策を考えていただき、特に民間の理解をいただき、これへの協力を要請していくことが課題です。そして、これの啓発について商工会議所などとも連携をいただいて、若者世代の雇用環境の改善、ニート対策、若者の非正規雇用を改めていく民間の姿勢をしっかり持ってもらう。こういう取り組みの推進が強く求められると思います。この点、いかがでしょうか。
 最後に、自殺予防に向けた総合的な対策について伺いたいと思います。
 社会生産性本部によりますと、最近の3年間の企業における心の病は約6割の企業で増加している。そして、この心の病による1カ月以上の休業者は66.8%の企業に存在している。こういう数字が出ております。自殺による悲しみの連鎖を食いとめられていないこの日本社会の現状は本当に異常と言えないでしょうか。
 警察庁の発表によれば、昨年の自殺者が8年連続で3万人を超えたとしておりますけれども、日本で自殺する人の数は1日に何と90人になるわけです。
 砺波市ではこの3年間だけでも49人の方が自殺でとうとい命をなくしておられます。交通事故で亡くなった方は16人ですから、交通事故の3倍を超えています。これらの点について、平成14年3月定例会で林議員も質問しておられました。その当時は、砺波市では年に7人、8人という、こういうレベルだったわけですが、いよいよ砺波市でも自殺の人数ははるか増大の傾向を示してきていると、こういう状況でございます。
 特に近年は、過労続きで自殺に追い込まれる、こういうケースが増えてきております。追い詰められた末の死。人はだれしも傷ついた自分自身を癒す力を持っています。どんなにつらく苦しい体験をしても、やがてその体験の意味を自らの人生の中に受け入れて、傷ついた自らを再生させながら生きていくだけの力を内に秘めております。しかしながら、時によっては社会が人からこの再生する力さえ奪ってしまうことがあります。社会における私たち自身の命のあり方に直結する問題であり、自殺を食いとめる自治体発の施策を進め、もっと生き心地のよい社会に変えていくことができないか。そこで、相談窓口をもっと増やしていただいて、これにかかわる人たちのネットワークをもっと強くしていただけないか。こういう点でございます。一向に減ることのない自殺に追い込まれていく人、その未遂者、あるいはその家族を、自殺で亡くした遺族の方、これらの方々への対応など、個人を対象にした対策、そして、自殺に追いやっている社会のありように対する効果的な対策、こういうものを検討していかなければなりません。
 自殺の要因となる心の悩みや借金、ドメスティック・バイオレンス、いじめなどなどに関する相談窓口を身近なところにもっと増やし、地域における相談の窓口をうんと広げていく。どこかの窓口に助けの手を伸ばせば、相談者が確実に救われていく。そういう連携のとれるネットワークができないか。
 また、ネットワーク構成員と信頼関係を築けるつなぎ役としてメディエーターを配置し、その相談者に継続してかかわれる体制をとれないか。精神科医や弁護士、民間ボランティア、学校関係者、行政担当者など、自殺の問題に取り組んでいる人たちをしっかりつなぎあわせ、関係者で支援ネットワークを立ち上げられないか。
 例えば、自殺未遂した人が救急に運ばれたとき、そこに精神科医の連携がとれれば、外科的治療と同時に精神的なケアを受けることができ、その自殺未遂の原因が借金を苦にしてのことであれば弁護士と連携を図ることもできる。こういう早期解決への道が開ける。ある家族が自殺で身内を亡くしたときでも、警察と心理カウンセラーが連携して現場に赴くことができれば、遺族の心のケアも並行して進められます。後追い自殺の予防にもなるわけです。
 そこで、いろんな意味で情報発信や普及啓発をもっと強化いただきたいという点でございます。民生児童委員への自殺予防対策研修に取り組んで、住民が抱えるいろんな悩み、うつの問題、ストレスの問題など、心の健康問題にどのように対応したらよいのか、あるいは地域の自殺対策力を向上させるにはどうしたらよいのかなど、大いに話し合い、自殺に強い地域につくり上げていく。こういう点で砺波市ではどうでしょうか。
 また、住民自身が参加できる各種教室の開催の機会を増やすなど、情報発信、普及啓発の強化にぜひとも力を入れていただきたいのであります。
 以上、3点にわたり質問し、当局の答弁を求める次第でございます。

◯議長(江守俊光君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念鉄夫君) 前田議員にお答えいたします。
 まず、第1点目は、下水道事業につきまして、生活排水や工場等から排出される汚水が速やかに浄化されて、住居環境の向上することが欠くことのできない、そういう状況であるということでございます。そのことの趣旨も述べられたところでございます。特に砺波野は田園空間のすばらしい散居景観を保有いたしております。これを保全するためにも、御意見のように下水道の接続が何よりも大切だと思います。おかげさまで住みよさランキングも上位に位置いたしております。これも高く評価をされておりますが、衛生面などを考えますときに、この下水道の接続充実が何より大切だと思いますし、推進に努めたいと思っております。
 下水道の接続は、今申しましたとおり、努力はいたしておりますが、なかなか率直に、お金の問題もあるようでございますが、接続していただけないというのが現状でございます。早く接続することによって補助金も出したりしております。その辺の理解も求めることが大切ではないかと思っておるところでございます。そのように私は推進することをお約束申し上げたいと思っております。詳細な接続の状況等につきましては建設水道部長から申し上げたいと思います。
 次に、少子化の要因についてどうとらえておるかというお尋ねでございます。
 前田議員からも詳細な内容が報告されましたが、私からも少し申し上げておきたいと思います。
 厚生労働省の人口動態統計によりますと、少子化に関する指標の一つとされます特殊出生率、この30年間に全国的に低下の一途をたどっておるところでございます。2005年には国が1.25、県でも1.33、最低の記録だそうであります。当市においては1.56人となる見込みでございます。その要因というのは、1つは初婚年齢、結婚の年齢が、男性では29.8歳、女性では28歳と、いわゆる晩婚化が進んでいる状況にあります。したがいまして、出生率も数少なくなるという状況にあるのではないかと、このように思っておるところでございます。
 さて、行政的に早く結婚しなさいという要請もなかなか難しいところでございます。これは社会全体が支える形で後押ししないといけないということが、第1点、私はあるような気がいたします。
 もう一つは、いよいよ結婚しても、昔のように同世帯で、親の夫婦、それから若夫婦、それぞれ同居世帯のときはそれなりに支えていただいたということでありますが、これも、今、独立志向といいますか、核家族化といいますか、そういう実態になっておるということでございます。したがいまして、エンゼルプランでいろいろ力説はしておりますけれども、なかなかプランニングがうまく浸透しない、そういう状況にあるような気がいたします。
 ただ、市の場合、国や県よりも高い数字でございますが、これは、伝統的な砺波のよさといいますか、風習といいますか、そういうものがあるのではないかと私は思います。
 一方、砺波の人は保守的でかたいというような説もありますが、このことについては、よい習慣が残っておりまして、じゃ、ひとつ、子どもを、面倒を見るよというおばあちゃんがたくさんおられるのではないか。その意味での出生率も国や県よりも高いような気がいたします。そのことをみんなで支えるような体制づくりが大切ではないかと思っておるところでございます。
 いずれにしても、まだ晩婚化はいい方で、結婚をしないという宣言をする女性もおるようでございます。この場で失礼ですが、いささか遺憾に思うところであります。それが国民かと言いたいぐらいです。それが市民かと言いたいぐらいです。ちょっと言い過ぎかもしれませんが、そのような方も実におられるわけですね。全体を支えてこの国をどう支えていくかというバックボーンがないような気がする。ぜひ、そういう意味で、少し出しゃばるかもしれませんが、そういった人たちについてもみんなで議論をして、そのことを解消してもらって、いい家庭づくりをするような雰囲気づくりが何より大切ではないかと、このように思っております。
 一方、やっぱり経済不安もあるように私は思います。そのことをどう支えるかということであります。国は、大分前はいわゆる児童手当があったんですね、2人、3人とおられると。ただし、国自身が切ってしまったんですよ。今、少し、そのことを大事だと思って実施する時代になりました。しかも年齢も延長するようになりましたが、国はそういうミステークもあったと私は思う。そういう意味で、少しだと思いますけれども、経済支援があることが、本人も少しはお金がちょうだいできる。経済だけではないんですけれども、できるというような安定感がある方がいいと私は思っております。
 そこで、率直に申し上げますと、この地方自治体では、前田さんがおっしゃるように、何かせいと言われても難しいと思う。いずれにしても、私は、国の労働政策にあると、このように思っております。
 国もようやく子ども園をこの間から認定いたしました。やっとですよ。それで、保育所、従来措置であったんです。保育所をつくると保育料をもらう。措置が来たわけです。児童福祉法に基づいて金はちゃんと措置しなさい。不足する分は市の方から出しましたね。ただし、今度、一般財源化でしょう。そういう形で見放す労働行政はいささか問題だろうと私は思う。
 その辺の議論があったのかどうかわかりませんが、一般財源化で、一般財源が全部くれるならいいでしょうけれども、4兆円あったものが3兆円になるわけですから、その辺は、いかに財政が厳しいからといって、子育てについて国が放棄するような、そういう形のことはいかがなものかと。
 市町村は一生懸命保育園、保育サービスをやっておると私は思う。目いっぱい、定員以上来ておりますので、いわゆる職員も、これは臨時でありますけれども来ていただいたり、あるいは居残りもあったり早朝もあるものですから、どうしても雇用しなければいけないということで、随分市費も投入をいたしております。そのことを考えるときに、国の労働政策というのはまた間違ってきたのではないか、そのことも原因ではないかと、私はこのように思うところでございます。
 そういう意味で、若い夫婦にとっても1つの経済政策が多分にあるようでございますし、それから、近ごろパートが多い、それよりも何よりも、正社員になってでも、競争原理がそれぞれ働くようですね。時間的な制約があって、しかも競争、競争で、そのような形になりますから、だんなさんが行って面倒を見よう、そういう時間もだんだん失われてきている実態があるようです。
 このことを見るときに、労働環境については民間の方々も理解をしていただきたい。このように思うところであります。本当に経済優先でパートが多いんですけれども、正社員にしてでもそのような形で家庭で子育てについて協力できないという実態があるのではないか。そのことは民間も御協力していただけないと、やっぱり安心して産み育てるということができないのではないかと、私はそのように現代の労働構造のゆがみがあるような気がいたします。その意味では若い人たちも不安を取り除けない、そのような気がいたします。
 したがいまして、私ども市町村としては、今の現象をとらえて、一生懸命子育てをやる、ついてはお子さんを産んでください、少子化対策、皆さん協力しましょうという雰囲気をつくると同時に、あとは、市町村でできることは一生懸命やりたいと思うんですけれども、私は、1つには、国政、しっかりやってほしい、そんなことを思うわけでございます。
 そのような雇用環境について、民間にも協力を求めたいと思うわけでございます。
 少子化対策については、今日新聞に出ておりました。やっと新聞で報道されておりますけれども、子育て少子化対策ということで出ておりました。ただし、末尾を見ますと、財源も明確でないし、方針が今出たと。内閣がかわりますから、この次の内閣、その次の議会、ただし、この議論はどうなるのか、まだまだほど遠い状況だと私は思う。本当に必要だったら今議会で立ち上げて、前から議論されておったのですから、そのことに対する対策と財源を見るべきだと私は思う。確かに300人以上の企業については産休あるいは産後の休暇等々を認めないと公表するとまで言われておるようでありますが、そんなもの、当たり前のことですよ。そのことをしっかりして規制をしないと、到底じゃないが、それは企業も協力してくれないと思う。そうした場合にどのような手当てができるか。それはやっぱりやらなきゃできないと私は思う。
 ただし、私は、国ばかりに要請じゃなくて、地方もそのような雰囲気づくりをして、我々も保育所を初めとして子育て支援に頑張りたいと、このように思っておるところでございます。これから、国の方策が出たようでございますけれども、もう少し時間がかかるような気がいたします。その間、地方にできることはやりたいと思いますが、今日は国に対する批判だけ申し上げて恐縮でありますけれども、御理解をいただきたいと思っております。市長会でもそのことを申し上げております。御理解をいただきたいと思います。
 それから、若者の雇用環境改善であります。
 これは少子化と関連しておると私は思いますので、それなりに若者の自立挑戦プランというのを実は掲げておりまして、1つは、先ほどもありました、学校時代から、仕事に対する姿勢、それを現実的に勉強してもらうというようなことで、14歳の挑戦などもございますが、まずは県と連携をして、今の雇用状況、それらについての話し合いをしていると。なかなか難しい問題もございますが、若者が本当にこの仕事がいいなという、そういう企業を地方に分散してほしいと思う。今、就職したくても、やっぱり自分の性格に合わない、そういうことが多分にあるようです。そうすると、就職しない青年たちがうろうろするような状況であります。これも今問題視されておりますが、いずれにしてでも魅力の感ずるような企業があってそこで働いてもらう、そういう施策をしなければいけないと思います。
 もう一つは、先ほど言いましたように、保育サービスの充実、これは市町村でありますけれども、支援をしていくと。
 次世代育成支援行動計画では、皆さんにも伝えておりますが、育児休暇あるいは休業、そういったことも実は書いておりまして、つくるに当たりまして、会議所とか、あるいは商店街とかの皆さんも来ていただいてつくり上げておりますけれども、この話になると、会議所で議論したり、商店街で議論されたりしているのかどうか、つくり上げるときはみんながそうだそうだということを言っていただいて文書に書きしたためるんですが、それほど言っていただけないのが現状であります。もちろんこちらの指導も悪いかもしれませんが、そういう意味で、エンゼルプラン等をつくった場合には、責任を持ってそれぞれが担当担当でやっていただきたい気がしておるわけです。なおまた、総合計画でもこのことを示しておるわけでございます。
 いずれにしましても、若者の雇用等々につきましても、きのう国民生活白書が出たんですね。若者のニーズといいますか、希望する職種がない。例えば正社員になってでも転職を考える若い者。そういう状況であります。これは国が書いているんですよ、私が言っているんじゃなくて。それと、バブル崩壊後正社員の採用を控えるという企業、大企業を初めとして出てきている。これは国の国民生活白書。きのう出たようでありますが、新聞に載っておりますので紹介いたしますけれども、国自身もこのことを分析して白書に出ておるわけであります。これらを含めましてこの後の対策が講じられるのではないかと、私はこのように思っておるところでございます。
 いずれにしてでも、全国市長会等、それぞれ分科会、私はこの分科会に入っておりませんけれども、このことのために、市の、いわゆる市長会の立場としては、税制の優遇を言っています。だから、企業でも産休をとらせたり、育児休業をしたり、あるいは時間短縮した場合に労働省に報告するときには税制の優遇をしてやらな、それはもう言うことを聞かんぞ。そんなことなどを含めて、そういう措置を今提案いたしておるところでございます。
 大変難しい話でございまして、前田議員から質問があって解説があったような御意見でございましたので、私からも私の思いを羅列させていただいて、この項の答弁といたします。
 なお、自殺予防等々については、先日自殺対策法が出たわけであります。まだ細部については流れておりませんけれども、いずれ市町村が窓口になると思う。特に住民対応ではございますからなると思います。その意味で、民生部の方で議論をしておるようですから、当面の考え方等々につきまして、部長からお答えを申し上げます。
 以上であります。

◯議長(江守俊光君) 答弁を求めます。
 福祉市民部長 小西竹文君。
  〔福祉市民部長 小西竹文君 登壇〕

◯福祉市民部長(小西竹文君) 前田議員の、自殺予防に向けた総合的な対策についてお答えいたします。
 自殺は、本人にとってこの上ない悲劇であるだけでなく、家族や周囲の者にもはかり知れない大きな悲しみや困難をもたらすものでございます。
 また、働き盛りを失うことは社会全体にとっても大きな損失となり、効果的な予防対策を講ずることは重要なことでございます。
 近年の自殺の原因、動機は、警視庁自殺の概要によりますと、健康問題が最も多く、次いで経済・生活問題、家庭問題、勤務問題の順となっております。中でもうつ病の割合が高いと報告されており、自殺は精神疾患と強い因果関係があると示唆されております。
 市では、平成14年4月から、精神保健福祉関係業務の一部が市町村に移管されたことを受けて、新たに居宅介護事業や相談事業を実施しております。毎月2回精神保健福祉士による心の健康相談を行い、平成17年度は24人の相談や家庭訪問を行ってまいりました。うつ病や統合失調症を中心に対応をしております。
 また、砺波地域産業保健センターでは、医師会が中心になり精神科の開業医が企業へ出向き直接相談を受けたり、メンタルヘルスコーナーとして毎月2カ所の医療機関で相談会を開催し、働き盛りの人たちの心の健康相談を実施しており、効果を上げております。
 さらに、砺波厚生センターでは、引きこもりを中心に心の健康相談を実施するとともに、困難事例の検討会や指導、助言を行うなど、医療機関とのネットワークを大切にして精神保健の向上に努めております。
 なお、砺波地域精神保健福祉推進協議会では、関係機関が緊密に連携をとり、特にうつ病に関する予防対策の推進や、家族、地域、職場での支援体制の強化、環境づくりなど、社会全体で対策を講じてまいりたいと考えております。
 今後とも、広報やケーブルテレビでの啓発普及活動、各事業所、関係機関へのポスター、チラシの配布を通し、自殺予防の相談会への参加を幅広く呼びかけてまいりたいと存じます。
 以上でございます。

◯議長(江守俊光君) 答弁を求めます。
 建設水道部長 藪田康男君。
  〔建設水道部長 藪田康男君 登壇〕

◯建設水道部長(藪田康男君) 前田議員さんの、下水道への未接続が河川の汚染を進めていないかについての、最初に未接続対策をどう進めていくのかについて答弁をいたします。
 公共下水道事業では主に出町・油田地区、特定環境保全公共下水道事業では庄下・南般若地区、農業集落排水事業では庄東4地区と雄神地区が供用開始されていますが、これらの地区を合わせた人口普及率は平成17年度末で58.1%となっております。
 参考までに、当市の処理人口における水洗化率につきましては、平成17年度末で、全体で78.3%となっております。また、処理世帯9,051世帯のうち水洗化率78.3%に当たる7,087世帯が接続されており、1,964世帯が未接続となっております。これらの世帯で下水道事業が完了してから3年以上経過した地区の水洗化率につきましては85.0%となっており、公共下水道事業区域では389世帯、特定環境保全公共下水道事業区域では441世帯、農業集落排水事業区域では195世帯の合わせて1,025世帯が未接続となっております。
 次に、事業系の未接続の状況について答弁します。
 下水道整備区域内には全体で約1,800軒の事業所があり、そのうちの72.2%、約1,300軒の事業所が接続しております。この1,800軒のうち日量50トン以上の排水量の事業所は13軒ありますが、61.5%に当たります8軒が接続しており、残りの5軒については、便所、台所、洗面所などが接続されており、工場排水は未接続となっておりますが、除外施設を設置して排水されております。
 下水道への接続促進につきましては、昨年度下水道の整備が完了しました庄下・南般若地区に対して、下水道推進協議会と協議をしながら自治会ごとの水洗化率をお知らせし、接続への協力をお願いいたしております。
 また、未接続世帯及び事業所につきましては、接続依頼文書の配付や接続アンケート調査を実施し、職員による積極的な臨戸訪問を行って、早期に接続の向上を図ってまいります。
 広報活動といたしましては、ホームページの充実、次代を担う子どもたちへの環境教育、副読本の配布及び市の広報など、あらゆる機会を通じて、水洗化の向上、下水道事業、公衆衛生の向上及び公共用水域の水質保全の必要性について広報に努めております。
 また、今年度は、下水道の日であります9月10日には、産業フェアにあわせて下水道の役割などについて啓発する予定になっております。
 以上でございます。

◯議長(江守俊光君) 1番 大楠匡子君。
  〔1番 大楠匡子君 登壇〕

◯1番(大楠匡子君) お許しを得ましたので、通告に従い質問をさせていただきます。
 4月21日から17日間の日程で行われた第55回記念2006となみチューリップフェアは、連休中の後半天候にも恵まれ、昨年より2万5,000人多い31万5,000人の入場者でにぎわいました。19年ぶりのチューリップナイターの実施や観光圃場の充実などが入場者数の増加につながったようです。開幕当初は例年にない春の寒さで開花が遅れたチューリップも、5月3日には満開となり、7日の閉幕が惜しまれました。
 また、公園内にはチューリップをモチーフとしたチューリップ風車などの遊具が新設され、訪れた子どもたちが歓声を上げ楽しんでいたようです。
 駐車場への誘導も例年よりはスムーズに行われ、渋滞による待ち時間が減ったとも聞いております。
 フェアを盛り上げたいという関係者の方々の熱意ある取り組みの成果が出たと思っています。
 そこで、今年度のチューリップフェアを顧みましてお伺いします。
 入場者の内訳として県内外の地域別の入場者の概数、県外からの入場者数の近年の動向、また、年齢別の入場者数について、わかる範囲でお聞かせください。
 会場内では外国語が頻繁に聞かれ、外国からの来場者も増えているのを感じました。富山空港からの利便性が高い砺波市ですので、今後ますますアジア系の外国人の来場者が増えるものと思います。
 また、東海北陸自動車道が開通することにより、中京圏からの誘客もさらに見込まれるものと思います。
 今月10日に開館したとなみ散居村ミュージアムを取り込んだ観光ルートがこれから計画されていくものと思いますが、外国人観光客などの誘客も含め、入場者の動向を踏まえた今後の取り組みについて、お考えをお聞かせください。
 次に、フェアを盛り上げる市民の取り組みについてお尋ねします。
 今年度フェアに協力した市民ボランティアの延べ総数は約3,000人と聞いています。球根植え込みに約600人、観光案内に約250人、誘導案内に約1,800人、清掃、花管理に約350人という内訳となっています。たくさんの方の協力でフェアを盛り上げていただいていると感謝いたしております。
 今後もシャトルバスで観光ボランティアの方にバスガイドをお願いするなど、市民のさまざまなボランティアでフェアを盛り上げていただきたいと望むものです。
 昨日市長さんも答弁の中でお話しされました藤原正彦氏が書かれた『国家の品格』に、日本人に足りないのは自国に対する誇り、自国の文化、伝統を理解し愛することが大事であるとありますように、これからのチューリップフェアをもっともっと盛り上げていくために必要なのは、市民が砺波市を、チューリップフェアを誇りに思う気持ちではないかと思っています。自慢できるフェアにし、市民自らも行きたいと思うフェアにしていきたいと考えるのです。
 今年美術館では来館者参加型イベント「星に願いを」というロマンチックな催し物を企画され、先月26日のイベントには約200人の市民が集まり、美術館の前庭はさながら光の散居村となりました。このような市民参加型のイベントが市民レベルで取り組まれることが今後も望まれます。
 そこで、お伺いします。
 昨年6月にチューリップフェア市民研究会を設立させ意見交換をされていますが、今年のフェアにどのように生かされたのでしょうか。具体的にお教えください。
 また、このフェア市民研究会を発展させ、チューリップ栽培の歴史などについて学びながら「市民が楽しむチューリップフェア」を合言葉にフェアの企画について考えるフェア市民参画会とし、公募の委員を募集されてはいかがでしょうか。
 そして、このフェア市民参画会とフェア実施本部が一緒に実働部隊として携わっていかれるといいと思うのですが、お考えをお聞かせください。
 関連して、フェアを盛り上げているチューリップ踊りについてお伺いいたします。
 古くは庄下婦人会がチューリップ農場のあぜ道で踊ったのが始まりと聞いていますが、昭和42年から市の連合婦人会が協力され、民謡街流しとして砺波駅前からチューリップ公園まで踊られるようになり、現在は公園内だけで踊られています。平成12年に高波幼稚園の園児がフェアで踊ったのをきっかけに、翌平成13年の50回記念フェアから踊りの輪を子どもたちにも広げ、会員の子どもたちも浴衣姿で一緒に踊るようになり、観光客に喜ばれています。
 踊りは日本の文化の一つであり、このチューリップ踊りや庄川音頭も砺波市の誇るべきものの一つだと考えるものです。
 チューリップ踊りとして踊っている新砺波音頭とチューリップばやしはどちらも砺波市の風物詩を歌詞にしてありますし、踊りのしぐさにもチューリップを植える動作がつけてあるそうです。かつてはこのチューリップ踊りも小学校の運動会の種目の一つにあったと記憶していますが、現在は市内の小中学校で行っているところはありません。庄川小学校では庄川音頭を運動会の種目とし、親子で踊っているようですし、先日行われた庄川観光祭においても、庄川中学校の女生徒たちが踊りの輪に加わっていました。庄川音頭のようにチューリップ踊りも、子どもたちや広く市民に受け継いでもらいたいものです。
 そこで、砺波の文化を大事にするという観点から、チューリップ踊りや庄川音頭の伝承について提案いたします。
 1つ目に、市内の幼稚園、保育所や、小中学校で踊る機会をつくることを提案します。運動会の親子競技でもいいでしょうし、学習発表会のような機会でもいいのではないでしょうか。また、クラブ活動の一つとして位置づけることもできるのではないでしょうか。
 2つ目に、砺波市の民謡踊りのコーナーを郷土資料館の一角に設けられることを提案します。
 各種踊りのCDやビデオを収蔵し、貸し出しを行う場所とし、歌詞をパネルとして掲示しておくといいのではないでしょうか。
 砺波市の民俗の学習拠点となっている郷土資料館にコーナーを設けることで、踊り文化が伝承されていくものと考えますが、お考えをお聞かせください。
 次に、子育て支援の一環として、事業所内保育についてお伺いします。
 2005年の国の合計特殊出生率は、今ほどの市長さんの答弁にもありましたように、過去最低を更新し、1.25となりました。富山県は1.33、砺波市はさらに高い約1.55と、全国平均を上回ってはいますが歯どめはかかっていません。平成17年版少子化社会白書の子育て女性の意識調査結果によりますと、少子化対策として重要なものの1位は経済的支援の充実で69.9%となっています。その後、保育所を初めとした子どもを預かる事業の拡充、出産、育児のための休業、短時間勤務、出産、子育て退職後の再就職支援と続きます。
 また、2005年版の厚生労働白書によると、富山県の25歳から39歳の女性雇用者に占める正規職員の割合は64%台で全国トップ、15歳以上の人口に占める女性の就業率も51.5%で全国4位の水準となっています。このような女性の就業率が高い風土の中で有効な子育て支援策は何かとなると、やはり、働く女性のための子どもを預かる保育事業の拡充や育児休業、短時間勤務、再就職支援が重要となってきます。
 砺波市においては公立保育所の充実も図られ、幼稚園における夏休み期間のお預かりも今年度から五鹿屋・東野尻地区でも実施されるなど、子育て支援に対する制度は整ってきています。
 一方、県内では、高岡市のアイランド美容院や八尾の株式会社高松メッキなどで新しく事業所内保育に取り組まれ、平成18年4月現在、県内に30カ所の事業所内保育所ができています。
 先般、八尾の高松メッキの事業所内保育所を見学してきました。女性の従業員は20%程度ですが、細かい手仕事のため若い女性が多い職場で、優秀な女性従業員に早く仕事に復帰してほしくて始めた取り組みだということでした。
 このように、事業所内保育を実施しているところは若い女性従業員が多い企業に見られ、企業が人材確保のために努力している実態がありました。
 市内においては、平成18年5月現在、砺波総合病院と医療法人社団寿山会に設置されており、昨年までは砺波サンシャイン病院やケアポート庄川内にも設けられていました。どちらも保育所というよりも託児所的な役割を果たしているようですが、産休明けから預かってもらえるとか、病気になった場合もすぐ様子を見に行くことができたり、母乳を飲ませに抜け出すことができたりするなど融通がきき、利用者には喜ばれているようでした。
 私の個人的な意見としては、育児休業をとれる期間は自分で子育てし職場に復帰するのが子どもにとっても親にとっても望ましいと考えるものですが、育児休業の制度がなかったり、あってもとれない人やとらない人が多い現状、事業所内保育所の設置や短時間勤務制度の実施などが事業所に求められます。
 現在事業所内保育を行っている総合病院は県からの補助金を、寿山会は21世紀職業財団からの助成をもらっていますが期限があるようです。市としてこのような事業所内保育所に支援されることや、短時間勤務制度の導入を働きかけることを望むものでありますが、お考えをお聞かせください。
 次に、病後児保育についてお伺いいたします。
 病後児保育とは、日常保育所に通所している児童などが病気の回復期で集団保育の困難な期間、病院または診療所にて一時的に預かる事業です。児童はかなり回復しているのですが、まだ他人にうつすおそれがあり、保育所に預けるのはためらわれる時期であります。思い切って仕事を休めればいいのですが、今の雇用状況ではなかなか休みを続けてとることは難しい現状であります。
 県内では、昨年入善の個人病院内などで病後児保育などを行うところができました。市の次世代育成支援行動計画の後期計画の中で1カ所の設置を検討するとなっていますが、現在の社会情勢にかんがみ、前倒しで推進されることを望むものであります。お考えをお聞かせください。
 最後に、今年4月からの障害者自立支援法施行に絡み幾つかお伺いいたします。
 この法律は、身体障害、知的障害、精神障害という障害の種別にかかわらず、必要とするサービスを利用する仕組みを一元化し、より利用しやすくするため、施設や事業を再編するとしていますが、市としてどう取り組まれるお考えでしょうか。
 現在、砺波市内には、知的障害者の通所授産施設が3つ、精神障害者の通所授産施設が1つ、精神障害者のグループホームが1つあり、市はこれらの施設に積極的な助成をされておられます。実際問題、障害の種別により、施設、事業の内容は異なってくるので、それぞれの障害に適した施設が必要なのです。
 そこで、お伺いします。
 自立支援法の趣旨でもある、障害者が自立した生活を営むためのステップとして、障害者が協力して地域の中で集団生活を行う施設グループホームが必要となっているのですが、市内に知的障害者のためのグループホームはありません。早期に整備されることを望みたいと思いますが、当局のお考えをお聞かせください。
 次に、砺波市障害者福祉計画についてお伺いいたします。
 先般、第1次砺波市総合計画の基本構想、基本計画の素案がまとまったということで説明を受けたところでありますが、この総合計画の地域福祉の分野を推進するための基本計画、砺波市地域福祉計画も本年3月に策定されています。総合計画は障害者全般に対する計画となっており、現在策定中の具体的な施策を推進するための個別計画、砺波市障害者福祉計画に障害の種別ごとのより具体的な計画が盛り込まれることと思っております。
 このような計画策定にそれぞれの障害者代表が参画する仕組みがないのが残念です。アンケートだけでは伝わらない障害者自身の声がもっと計画に反映されるよう、計画策定メンバーに入れてほしいという声もあります。
 ついては、策定メンバーが障害に対する認識をより深める上でも、それぞれの障害者代表が計画策定に参画する場を設けることは意義があると考えますが、当局のお考えをお聞かせください。
 次に、障害者が自立した生活を行う上で欠かせないボランティア育成についてお伺いいたします。
 平成18年4月現在、砺波市内には99団体のボランティアグループが登録されています。
 また、砺波市地域福祉計画によりますと、ボランティアに参加したことがある人は53.8%で、そのうち22.8%が環境関係の活動、21.4%が高齢者関係、5.9%が青少年関係で、障害者関係は5.0%にとどまっています。
 また、ボランティア活動に参加したことがない人が46.2%と半数近くを占めるのにも驚きました。参加しない理由は、「仕事や家事で忙しい」が47.4%と最も多く、「どこで活動しているかわからない」が20.5%を占めていました。ボランティア活動の中心となっている人々は固定化し、高齢化も進んでいます。
 また、複数の団体に籍を置いている人が多いのも実情で、ボランティア団体数は決して多いものではありません。
 障害者をお持ちの親御さんは、日常生活や就労作業を行うときの活動を支援してくれるボランティアが足りないと感じておられます。
 現実に市内には障害者を対象としたボランティア団体は3つしかありません。折しも団塊世代の定年を間近に控え、仕事や家事で忙しくない人が大量に出てくるものと予想されます。この機会に新たな生きがいの一つとして地域のボランティア活動に目を向けていただくよう、社協が中心となった各種ボランティア講座の開催が必要となっています。
 昨年、出町地区福祉推進協議会と社会福祉協議会がタイアップして、ボランティア出前講座「地域防災力アップをめざして自分たちにできることを考えよう」を企画されました。すばらしい取り組みであると考えます。
 そこで、提案いたします。
 これからの地域福祉を担っていくのは、地域の人々の力です。地域の福祉力アップのためにも、地域の福祉推進協議会と連携したボランティア出前講座を各地区ごとに行われてはどうでしょう。お考えをお聞かせください。
 さらに、障害者のボランティアに関心を持っていただくために、社会福祉大会などで障害者とのふれあい活動を企画されてはどうでしょうか。社会福祉大会はボランティアフェスティバルも同時開催し、毎年盛大に催されているのですが、ボランティアの高齢化、固定化などの要因でややマンネリ化しているようです。もっとたくさんの人にボランティア活動に興味、関心を持っていただけるような、新しい企画が必要になっています。
 例えば、講師を知名度の高い人にするとか、参加すると防災マップがもらえるなどの特典があるとか、障害者とふれあいダンスをするなどの取り組みを考えられてはどうでしょうか。お考えをお聞かせください。
 以上、ボランティアに関心を持ち、携わってくれる人が増えるのを期待し、私の質問を終わります。

◯議長(江守俊光君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念鉄夫君) 大楠議員にお答えをいたします。
 私からは、チューリップフェアについての誘客、その計画と取り組み、それから2点目は市民参画の取り組み等について、私の考え方を申し上げたいと思います。
 幾つかの提案もいただきましたが、それは参考にさせていただきたいと思います。
 チューリップフェアの企画につきましては、毎年皆さん方の御意見をちょうだいいたしております。そして長い歴史があるわけであります。55回を迎えたわけでございます。最初は園芸試験場の片隅に少しチューリップを植えて、ござを敷いて、寒い中ビールを飲んで、チューリップフェアを開催した覚えがございます。その後、私も携わってまいりましたが、試験場を、五鹿屋、荒高屋、鹿島、そこらにお願いして用地を確保しました。実はそれにも携わったわけであります。したがいまして、あそこを県から譲り受けたときには、それなりに感無量でありました。ただし、それは庄川用水の西側だけでございますからそう大きくないんですけれども、これが全体がフェアの会場になると思ったら、本当は感無量でありました。
 そこで、皆さんにも少し喜んでいただいて、本当にチューリップフェアらしくなりました、それだけのスペースができたのですから。ただし、議会の要請もあって、市民の皆さんの御要望もあって、せっかくの大イベントだということでございまして、さらに拡張、拡大したいということであります。これも大変でございましたが、おかげさまで、当時の建設省、公園というのは、チューリップ公園であったり、あるいは中村でございましたら中村公園とかという地名をつける公園が多かったんですね、都市公園でも。私ども、提案をして持っていったときに、砺波のチューリップ公園という提案をしたんです。随分いいということでお褒めをいただいて、あのときに5億の債務負担していただきました、どんどんやれということで。それで拡大をして、その後、ふるさと創生で、五連水車、1億円で、もう少しかかったんですけれどもつくり、あの周辺は国土庁の補助金が入っております。そんなことで拡大をし、その後、川辺、岡部とそれぞれ、美術館であるとか、四季彩館であるとか、エリアを広げてきたわけでございます。
 ただし、このエリアは約8ヘクタールであります。キューケンホフの4分の1であります。
 いずれにしても、今、樹木が随分伸びましたので、少し形態がよく似てまいりましたけれども、まだまだグローバル化の時代ではそんな大きいものではない。日本に発信をすれば日本一のチューリップ公園だと私は思っておりますが、世界に視野を広げた場合には、キューケンホフの4分の1ですから、グローバル化の時代、さてこれでいいのかと、そういう提案も実は幾つか出ておるんですが、それは今の希望として、お互いにそんなことも思いながら後世に託していただきたいなというのが私の考え方でございます。その意味では、どんどんこれからも御意見をちょうだいして整備をしていきたいと、このように思っております。
 さて、今年は、御意見にもございましたように、開花時期は随分みすぼらしかったものであります。この間の花ショウブも開花のときは2割と申し上げましたけども、1割ほどの開花かなと。これから咲くと思いますけれども、今年は自然現象によって全部遅れておりますが、おかげさまで5月ではすばらしい花になりましたので、皆さんに満足いただいたのではないかと、このように思っております。
 いずれにしてでも、入場者数を拡大することが大切だと思っております。富山―上海便もできましたので、富山と提携をしながらタイアップして中国への誘客キャンペーンもしていただきました。私が行ったんじゃないですけれども、そのように誘客のキャンペーンもしていただきました。
 なおまた、御意見もございましたように、東海北陸自動車道ができますので中京圏からも今後お見えになると思います。
 なおまた、これも提案がございました散居村ミュージアムを1つの輪として、だからあそこにも少しはチューリップの花壇を設けなきゃいかんと思っておりますが、そんな形で融合していきたいと思います。
 なお、大切なのは水公園との関係であります。今はおかげさまで、木工まつり、シャトルバスで行っています。皆さん、喜んでいただいている。ただ、要は、道路周辺にいわゆるさくつけの圃場があれば何よりいいのではないか。そのことの手だてもこれからしていきたいと思います。そのことによって、お客さんたちも喜んでいただく。そのことが口コミですばらしいよということをおっしゃっていただくと、テレビ、新聞でも大いにやっていただいておりますけれども、そういう実感のこもった気持ちを友達や先輩や後輩に伝えていただくことが何より大切かなと、こう思っておりますので、その上でできれば滞在型のチューリップフェアになればと、こう実は思っております。
 ただし、台湾が結構今年来てくれました。これは滞在型であります。したがいまして、中国語のパンフレット、台湾語でなければわからんということもございましたので、台湾語のパンフレットもつくりました。したがいまして、これらについてはいささか滞在型の観光にもなったのではないかと、このように思っておりますので、この辺のところをまた皆さんの御意見を聞きながら、お客さんが多数来ていただけるような対応をしてまいりたいと思っております。
 それから、フェアに対する市民参加、おっしゃるとおりでございまして、多くの市民に支えられております。
 私は、一番いいのは、小学生の子どもたちが自ら植えて、そしてそれを掘り取って、またそれを学校へ持っていって自分たちの花壇に植える、そういう意味でのボランティア型の参加をしていただいて、勉強にもなるし、いいことだと思います。
 それから、幾つかの花壇といいますか、植え込みでありますけれども、グループの皆さんが花壇づくりをしていただいております。毎年競争して皆さん全部パーツが当たらないようなことになりますけれども、そういうことも大切だと思います。ちょこちょこ水やりに来たり眺めたりすることが大変ふさわしいやり方だと、こう思っておりますので、もう少し箱を、パーツを増やしたいなと、こう思っております。
 今年は水車苑等々でも随分刈り込んだわけですが、あそこをそういう形のものにすれば、皆さんも競って植えつけをし、自ら草むしりもしていただいて、自分のつくった花壇を大切にしてもらうことにつきましてはありがたいと思うし、そのついでにごみも拾ってもらうというようなことがあればいいのではないかと、こう思っておるところでございまして、そのような意味で、市民にいずれにしても携わってもらう、それが何より大切だと思いますし、チューリップ公園は市のものでなくて市民のものだと、そういう認識をしていただきたいと思う。参加型という意味では、そのことが大切ではないかと。そのことによってさらに盛り上がりがあると、私はこのように思っておるところであります。
 幸い今年も大勢来ていただきました。おかげさまで来ていただきましたが、中には問題もあるんです。この間、手紙がうちに来ました。せっかくのいいチューリップフェアだけど、感じの悪かったことを申し上げますということで、駐車場、それは市でやっている駐車場じゃないんですね。呼び込みがひどいし、そして、無理矢理まあ拡声器がついていたりするんでしょう。民間でやっておられる。また、100円高い。ぼろくそにこれは言われているんです、市内から。この人たちにひとつ協力してほしいと思う。これも参加型で、市の大行事だからと思って、お客さんに対するサービスと、お金は別としてでももっとやっぱり穏やかにお迎えをしていただけないものかなと、こんなことを思っています。1人や2人じゃないんですよ。じきじきおわびの手紙を出したりして、その人には来年も来るようにチケットぐらい送れと、こう指示してございますけれども、そういう協力性のない市民も実はおるんです。ぜひこのことを皆さんでもひとつ認識していただいて、協力を求めるようにしていただきたいと思います。
 参加型、参加型といって片一方で一生懸命足を引っ張る参加もありますので、そんなことのないようにしたいと、私はそう思っております。ぜひその点では御協力を賜りたいと思っております。
 その他の細かい質問もいろいろございましたが、助役以下担当部長から申し上げたいと思います。
 以上であります。

◯議長(江守俊光君) 答弁を求めます。
 助役 藤森栄次君。
  〔助役 藤森栄次君 登壇〕

◯助役(藤森栄次君) 大楠議員さんの大きな2番目、子育て支援につきまして私からお答えをいたします。
 事業所内保育、いわゆる認可外保育所につきましては、御指摘のとおり砺波市内で平成17年度には4カ所の保育所がございました。しかし、現在は2カ所になっております。1カ所は市立砺波総合病院、もう一カ所はあおい病院でございます。これらの事業所内保育所につきましては、いずれも病院内に設置されまして、看護師等の職員確保を大きな目的に設置されているものでございます。
 一方、市といたしましては、市内に12カ所の保育所を配置し、生後6カ月からの乳幼児保育を初め、朝夕の延長保育、さらには一時保育等により、保護者ができるだけ働きやすく、預けやすい保育環境づくりを進めておるところでございます。
 このことから、事業所内保育所につきましては事業所が現行の助成制度を活用され独自に運営されるものと考えており、市からの助成は現在は考えておりません。
 なお、子どもさんにとっては乳幼児期にできるだけ母親と一緒にいることが大切であると考えておりまして、事業所に対しまして産後休暇や育児休業等の取得を進めていただくように働きかけるとともに、国等についても、事業所への支援につきまして、市長会を通じて働きをかけているところでございます。
 以上、私からの答弁といたします。

◯議長(江守俊光君) 答弁を求めます。
 福祉市民部長 小西竹文君。
  〔福祉市民部長 小西竹文君 登壇〕

◯福祉市民部長(小西竹文君) 大楠議員の子育て支援についてのうち、病後児保育についてお答えいたします。
 病後児保育は、在宅へ看護師等を派遣する派遣型と、受け入れ施設を設置する施設型の2通りがございます。議員御指摘のとおり、砺波市では次世代育成支援行動計画の後期計画の中で、施設型について拠点方式で1カ所の設置を検討するとしております。設置に際しては、施設整備や看護師の確保及び協力医療機関との連携が必要であることから、拠点保育所での実施に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。
 なお、設置の前倒しにつきましては、今後の利用希望等の推移を見守りながら対応していきたいと考えております。
 次に、障害者の支援についてお答えいたします。
 障害者自立支援法は、障害者が住みなれた地域で安心して自立した生活を送ることができるように、社会参加と就労支援に重点を置いて制定されたものでございます。
 知的障害者のグループホームは、在宅生活が困難ですが、日常の生活援助を受けながら数人のグループによる共同生活ならできるという方に対しまして、日中は作業所や事業所に通いながら、自立した生活を行っていこうという施設でございます。
 現在、砺波地域にある知的障害者のグループホームは、福祉法人が運営しております施設、南砺市に1カ所、小矢部市に1カ所がございます。
 障害者自立支援法に基づく障害程度区分の判定状況と知的障害者入所施設の動向を勘案しながら、障害者の地域での自立した生活に向けて、その必要を検討していきたいと存じます。
 次に、障害者福祉計画の策定について申し上げます。
 策定委員のメンバーの中に障害者自身がかかわっていないのではないかという御指摘でございました。
 この障害者福祉計画は、障害者自身の自立と共生を目指した障害者施策の今後の方向性を示す計画でございます。当初17年度中の計画策定を目指しておりましたが、障害者自立支援法に基づく施策の整合性を図るために、やむを得ず18年度に策定することになったわけでございます。
 策定委員については、昨年度に地域福祉計画、高齢者保健福祉計画を策定された同じ委員の皆さんに策定していただくことにしております。
 策定委員会は公募委員2名を含む16人の委員で組織されており、市民福祉に造詣の深い方々でございます。委員には障害者団体を代表して1人加わっておられます。そのほか、福祉団体や市民団体の代表、学識経験者の方々であります。
 また、策定に向けた取り組みでは、障害者の皆さんの意向を伺うためのアンケートや、障害者団体の皆さんとの意見交換の機会も設けたいと考えております。
 次に、ボランティアの育成について申し上げます。
 地区の福祉推進協議会と市の社会福祉協議会との連携によるボランティア講座は、ボランティアの力で地域課題に取り組んだり、ボランティアを発掘したりする事業でございます。地区の事情に応じて行ってきたこの事業は、昨年度それぞれの地域での取り組みを終えましたので、一定の理解が得られたと考えております。
 本年度から少し視点を変えまして、地区単位から市全体を対象に、在宅福祉、視聴覚障害、災害救援に関するボランティアの必要性と役割につきまして、広く市民の関心と理解を高めるために、傾聴ボランティア、点訳ボランティア、災害救助ボランティアの養成する講座を計画しております。地区から要請があればいつでもボランティアコーディネーターを派遣して出前講座なども開いていきたいと思いますし、呼びかけてまいりたいと考えております。
 受講者の皆さんにはボランティア登録をしていただき、今後のボランティア活動に参加してもらえるようにするとともに、情報提供にも努めてまいりたいと存じます。
 次に、若い世代にボランティアへの関心を持ってもらうための仕掛けや、ボランティアフェスティバルのマンネリ化についての御提案をいただきました。
 市では、社会福祉協議会を通じて、市内の小中学校や高校、養護学校に対して、普及活動を事業を行っております。今後とも学校と連携をとりながら、活動内容の点検を行い、事業成果が上がるように努めてまいりたいと考えております。
 確かに、ボランティアフェスティバルは例年内容が大きく変わってはおりません。より多くの方々にボランティア活動に興味、関心を持っていただけるよう、実行委員の皆さんと工夫しながら本年度事業を企画してまいりたいと存じます。
 なお、私も団塊の世代でございますので、地域に戻りましたらボランティアに一生懸命参加していきたいと思っております。
 以上でございます。

◯議長(江守俊光君) 答弁の順番を間違えましたのでお許しいただきます。
 答弁を願います。
 教育長 堀田良男君。
  〔教育長 堀田良男君 登壇〕

◯教育長(堀田良男君) 私の方からは、チューリップフェアへの市民参画についてのうちの、チューリップ踊りの伝承、普及についてでございます。
 砺波市の無形文化財には、県の指定となっている出町子供歌舞伎曳山と、市の指定となっている五ケ種ちょんがれ踊りとがあります。このような文化伝承のために、市内の幼稚園、保育所や小学校で、チューリップ踊りに取り組んだらという御提案でございます。
 小中学校の場合は総合学習の時間に郷土砺波を知るという観点からさまざまな取り組みが行われております。そのチューリップにまつわる活動の中でチューリップ踊りの存在が出てくるものと理解しておりますが、総合学習は多様な取り組みをすることが原則でありますので、これを一律に実施するという指示を出すというようなことは少し無理があるように思われます。しかし、市内の小中学校では、それぞれの学校の判断で、例えば砺波東部小学校のえんじゃら踊り、これを運動会で披露する、あるいは、庄川小学校の庄川音頭を親子一緒に踊る。非常に睦ましい風景を見せていただくことがありました。
 このようにして、学校側の判断というところに任せなければならないんですけれども、文化財を、文化を大切にするという、そういう雰囲気づくりのために間接的な指導はしていきたいと思っております。
 先ほど市長が五十数年前のことをおっしゃられましたように、あの当時のチューリップフェアは、本当に市の職員の努力と小中学生でもってつくり上げたようなものじゃないかと思います。私たちは教員でございましたので、子どもたちを連れて草むしり、それとこの踊りです。雨が降ろうと関係なく、にぎわいを演出した思い出があります。そういうことからいって、ぜひともやっぱりこの踊りは、五十数年たちますと文化財の薫りがしてきます。伝承していきたいものだと思っております。
 したがって、郷土を育むという観点から、小さいときからチューリップ踊りに親しむことは非常に大切なことでございます。そこで、幼稚園、保育所で指導できるか検討するとともに、各地域では、婦人会、公民館活動の中で、大人と子どもが一緒になってこのチューリップ踊りに取り組んでいただけるようにお願いをしてまいりたいと思っております。
 次に、御提案の郷土資料館に砺波市の民謡コーナーを設けることにつきましては、郷土資料館設置目的の一つに、民俗文化の知識を深めるためと明記されております。このことから、郷土資料館の活動の中に民謡も含まれているものと理解しております。今後は、郷土資料館でこの関係の調査、資料収集などに努めるとともに、民謡コーナーの設置につきまして検討してまいります。
 先ほど、文化協会が民謡保存の皆さんとこのことについて話し合いをしておりましたら、ぜひやろうと、ぜひやらせていただきたいと、こういう力強い御支援もいただいております。したがって、ある範疇の中で民謡等の雰囲気を醸し出すことができないか、検討をしてまいりたいと思っております。
 以上でございます。

◯議長(江守俊光君) 答弁を求めます。
 商工農林部長 堀 秋博君。
  〔商工農林部長 堀 秋博君 登壇〕

◯商工農林部長(堀 秋博君) 私からは、チューリップフェアの入場者の状況、市民研究会の意見反映などについて御答弁をいたします。
 まず、今年のチューリップフェアの入場者の内訳等の実績につきましては、会期中に実施いたしました1,800人のアンケート調査結果に基づき紹介をさせていただきたいと思います。
 まず、入場者の地域別内訳につきましては、富山県を含む北陸地域が31%と最も多く、次いで東海地域が24%、関西地域が20%となっております。以下、関東、信越方面となっております。
 県別では、富山県が13%、石川県が12%、愛知県が10%の順であります。
 年齢別では、50歳代の27%が最も多く、次いで60歳代の22%、40歳代の14%と続いています。
 入場者の動向といたしましては、近年、関西、関東からの観光客が増加しておる傾向でございます。
 また、チューリップフェア以外の訪問する観光ルートといたしましては、合掌づくりが25%、雪の大谷が19%、兼六園が15%という結果が出ており、近隣観光地とセットになったツアーが多いように感じられます。
 以上がアンケート調査からの主な結果でございます。
 そのほか、海外からの観光客も年々増えてきており、団体で来場された今年の海外観光客は2,000人余りとなっております。
 シャトルバスガイドにつきましても、前回に引き続きボランティアの方々に木工まつり線に添乗していただき、御協力をいただきました。今後もさまざまな面でボランティアの方々にチューリップフェアを支えていただきたいと存じております。
 次に、チューリップフェア市民研究会からの提案事項のうち、今年のチューリップフェアで実施しました主なものを御紹介いたします。
 まず、観光宣伝につきましては、PR用のDVDを制作し、キャンペーン等で活用いたしました。
 会場の花につきましては、フリチラリアやスイセン、ヒヤシンスなどの、チューリップ以外の花を取り入れるとともに、品種名の紹介や、花壇の花や、色や形、香りなどの系統別に分け、来場者にわかりやすい展示をいたしました。
 催事につきましては、ボランティアによる花びら染め体験の実施や、第55回記念事業としてチューリップナイターの開催や、子ども向けのキャラクターショーを実施いたしました。
 市民参加、ボランティアにつきましては、従来の業務にフェア会期前の清掃や観光客への写真撮影を加えていただきました。
 特産品の開発につきましては、チューリップの花首を再活用したフラワーバスケットや、観光客が写した写真をその場でプリントアウトしたはがきを制作していただきました。
 施設整備につきましては、チューリップタワーのさくを高くして安全を確保したことや、外国語併記の案内板やパンフレットを制作いたしました。
 そのほか、料金の改定や庄川美術館との連携、庄川温泉郷とのタイアップによる抽せん会を行うなど、市民研究会からの提案に基づき実施したところであり、今後ともいろいろな方からの御意見を参考にしながら、より市民に愛されるチューリップフェアの運営に努めてまいりたいと存じております。
 以上でございます。

◯議長(江守俊光君) 以上で、通告による質問並びに質疑は終わりました。
 ほかに質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(江守俊光君) 質疑なしと認めます。
 これをもって、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を終結いたします。

                議案の常任委員会付託

◯議長(江守俊光君) ただいま議題となっております議案第51号から議案第57号まで、平成18年度砺波市一般会計補正予算(第1号)外6件について、及び報告第3号 専決処分の承認を求めることについては、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の各常任委員会に付託いたします。

                  日程第2
 出資法の上限金利の引き下げ等、「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに
 関する法律」及び「貸金業の規制等に関する法律」の改正を求める請願書外3件

               請願の常任委員会付託

◯議長(江守俊光君) 次に、日程第2 出資法の上限金利の引き下げ等、「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」及び「貸金業の規制等に関する法律」の改正を求める請願書外3件は、お手元に配付してあります請願文書表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。

◯議長(江守俊光君) 以上をもって、本日の日程はすべて終了いたしました。
 お諮りいたします。明6月22日から6月27日までの6日間は、議案審査等のため休会いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(江守俊光君) 御異議なしと認めます。よって、明6月22日から6月27日までの6日間は、議案審査等のため休会することに決しました。
 なお、次回の本会議は6月28日午後2時から開会いたします。
 本日はこれをもちまして散会いたします。
 どうも御苦労さまでございました。

 午後 2時44分 閉議