平成18年9月 本会議 定例会(第3号) 本文

 1.会議の経過
 午前10時00分 開議

◯副議長(林 忠男君) ただいまの出席議員は21名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第3号のとおりであります。

                 日程第1
    市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(一般質問)

◯副議長(林 忠男君) これより日程に入ります。
 日程第1 市政一般に対する質問、並びに議案第58号から議案第68号まで、平成18年度砺波市一般会計補正予算(第2号)外10件について、認定第1号から認定第9号まで、平成17年度砺波市一般会計歳入歳出決算認定について外8件について、及び報告第8号から報告第9号まで、専決処分の承認を求めることについて外1件についてを議題といたします。
 昨日に引き続き、市政一般に対する質問並びに提出議案に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 5番 瘧師富士夫君。
  〔5番 瘧師富士夫君 登壇〕

◯5番(瘧師富士夫君) 議長のお許しを得ましたので、通告に基づき順次質問いたします。
 まず、みんなで支え合う地域福祉活動の推進について質問します。
 砺波市は近隣自治体からうらやむ声が聞こえてくるほど、緩やかに人口増加を続けております。数年後には5万人を突破するのは確実であると推計されております。
 これにつきましては、転入人口が転出人口を上回る社会増によるところが大きいようであります。
 年齢別の人口比率を見ますと、14歳以下の年少人口の割合は、他の自治体同様に年々減少しており、平成18年4月1日現在年少人口は15%であり、65歳以上の高齢者比率22.2%を7.2ポイント下回っております。
 また、出生率の減少傾向に歯止めがかからない全国的な状況の中で、やはり砺波市も同様であります。
 世帯分離による核家族化、高齢者世帯やひとり暮らしの高齢者の増加、ひとり親世帯の急増など、家族形態の変化は地域社会に新たな課題を生み出しています。
 家族介護者の減少による老老介護、高齢者の自立の問題、障害者の社会参加の難しさ、育児力の低下による引きこもり、児童虐待など、切実な問題がどこの地域でも起こり得る身近な問題となってまいりました。
 このような福祉課題を解決していくには、公的な福祉サービスの適切な利用の推進とともに、これまで以上に地域力を生かした、住民相互の手による地域福祉活動を展開していくことが必要であります。
 この冬の大雪のさなか、若林地区では自治振興会が中心になり、ひとり暮らし高齢者宅の屋根の雪おろし作業が行われました。まさに地域力が発揮された典型であろうと思いますし、本年3月に策定された砺波市地域福祉計画で掲げた、「互いに助け合い励まし合う温かい町をつくります」というこの基本理念そのものであります。
 砺波市地域福祉計画の目的は、地域福祉を推進する新しい体制を築くことにあるとしておりますが、私は、地域福祉の推進は地域住民の主体的な参加が大前提であることから、住民一人一人の意識改革が大きなテーマではないかと考えるわけであります。
 福祉を特定の人に対する公費の投入として考えるのではなく、福祉活動を通じて地域を活性化させようとする、積極的な視点が必要ではないかと思います。
 さて、砺波市の地域福祉の推進役を担うのが砺波市社会福祉協議会であります。
 現在市内21地区に地区福祉推進協議会が組織され、福祉課題に対する連絡会、生活支援事業など、地区の福祉ニーズに合った地域総合福祉推進事業が行われています。
 現在の取り組み、ふれあい型は、地域の福祉情報の提供や住民意識の向上、地域リーダーの育成など、どちらかといえば地域福祉の土台づくり、組織づくりに重点が置かれていますが、今後は個別支援を目指すケアネット事業に切り替えていく必要があると言われています。
 ケアネットとは、要支援者に応じて生活上のニーズを地域全体のニーズとしてとらえ、その人らしい生活ができるように、保健、医療、福祉サービス関係者及び近隣者でチームを組織し、支援を受ける方の同意を得て、個別援助を行うものであります。
 チームの編成は、要支援者個々に応じてメンバー構成され、主な支援内容としては、見守り、声掛がけ、買い物支援、ごみ出し、通院付き添いなどがあります。
 ケアネット活動は、要支援者が特別な存在というのではなく、一般の人々と対等な存在として、普通の生活が送れる社会を築くという、社会福祉の最も重要な理念であるノーマライゼーションを実現するために、住民の意識改革を促す活動になると期待されています。
 平成17年度より砺波市社会福祉協議会より指定を受けて、既に高波地区と鷹栖地区でケアネット事業に取り組まれておられます。何事もスタートするには相当なエネルギーを要するわけですが、モデル地区であるこの2地区の事例をここでお知らせいただき、あわせて、今後全地区でケアネット事業が取り組まれるよう、現在普及指導に奔走されている中で、各地区の反応はいかがなものでありましょうか、お尋ねしたいと思います。
 ひとり暮らしのお年寄りや障害を持つ方、子育て中の母子家庭にとって、心強い存在となるのが民生委員、児童委員であります。
 地域の身近な相談相手となり、行政との最初の相談窓口としての役割を担うだけでなく、各地区福祉推進協議会の重要構成メンバーであり、本来の職務に加え、各地区のさまざまな組織に名を連ね多忙な日々を送られております。地区で行事が開催されれば民生児童委員にお呼びがかかるという具合であります。
 もちろんケアネット活動においても、チーム構成の中心的な役割を担われることは間違いないところでございます。
 今後高齢者世帯が増加し、支援の必要な世帯が多くなりますと、民生委員1人当たりの職務が増大し、より多様化、高度化していくように予想されます。
 地域福祉活動を推進していく中で、民生児童委員の支援を今後どのように進めていかれるのかお聞きしたいと思います。
 また、地域で児童、妊産婦の相談、援助を行い、児童福祉に関する事項を専門的に担当するのが主任児童委員であります。こちらの方も、核家族化、ひとり親世帯の増加にあわせ、ニーズの増大が予想されるところであります。
 現在砺波市内には6つのブロックにそれぞれお二人ずつ職務に当たっておられますが、主任児童委員自身が居住する地区については状況を把握しやすい、関係機関、民生児童委員との連携も密に行われるということですが、他地区についてまではなかなか同じようにいかないという本音が聞こえてまいります。
 砺波市地域福祉計画によれば、地域福祉を進める上での地域とは、砺波市の場合、統合前の旧小学校単位のような身近な範囲であるべきとしています。ケアネット事業の要支援者には、子育てに不安な母親も対象となりますので、今後は主任児童委員も各地区に1人は配置されるべきでないかと思います。
 これについては、厚生労働省が定める配置基準がございますが、福祉市民部長の所見を伺います。
 続きまして、地域防犯活動の支援についてお尋ねします。
 かつて日本人が世界に誇れるものは何かというアンケートの問いかけに対して第1位に挙げられたことは治安のよさでありました。
 最近では、日本人の暮らしの中に求められるものとして治安が上位にランクされるような時代になりました。当たり前のように享受してきたことが今や自ら実現させなくてはならない、皮肉にもそれだけ住民に治安、防犯の意識が高まりつつあると言いかえられるのかもしれません。
 特に最近の幼児、児童をねらった凶悪犯罪が多発していることが、どこの地域でも起り得るごく身近な問題としてとらえられたのだと思います。現在では富山県内すべての小学校区に自主防犯団体が組織され、活動の様子が毎日のように新聞報道されております。
 私が住む小学校区においても、以前は限られた十数名のボランティアによるパトロールでしたが、今年の5月からはそのメンバーの増員に加え小学校PTA全会員による当番制を実現させて、防犯の輪を広げてきました。地域住民が自分たちの地域に関心を持ち、結束力を高めることが、犯罪に対して大きな抑止力になると期待しております。
 そして、去る7月25日、砺波市防犯協会の主催で、砺波市警察署において市内19団体の防犯パトロール隊の連絡協議会が設立され、あわせて会員研修会が開催されました。
 自主的な活動を行う団体同士で緊密な連携を図り、情報を共有化していくことができれば、各団体の活動がより活性化されるものと思います。
 さて、私は昨年12月の定例会で、富山県安全なまちづくり推進本部から指定を受けた、砺波市安全なまちづくり推進センターの運営について質問を申し上げた次第でございます。その時点でのお話では、市内で活動中の自主防犯団体に対して活動用品を支給する支援事業を主に、迅速かつ効果的な支援活動を実施していく、押しつけ的な活動とはせず、あくまでも側面からの支援であり、現時点では細かいブロック分けは行わずに、市全体を1つの活動とする予定であると答弁をいただいたはずでございます。
 しかし、ことしの5月、市の生活環境課から各地区に、砺波市安全なまちづくり推進センター地区支部設立の依頼があり、各地区で地区支部の代表者が選任されたところ、7月に入って今度は地区支部の活動規約及び役員名簿提出の依頼が参りました。提出期限までに検討する時間の余裕がないことを承知の上で、規約の作成については砺波市の規約に準ずるものであってもよいとのことでした。代表者の中には、あまり実効性のある組織ではないと判断された方もいらっしゃったのではないでしょうか。
 そこで、この砺波市安全なまちづくり推進センター地区支部の具体的な役割について、また、地区防犯組合との相違点についてお聞きしたいと思います。
 私の地元では、現在自治振興会を中心に自主防災組織の立ち上げの準備をしております。そこへもってきて、この安全なまちづくり推進センター地区支部設立の依頼があったものですから、自主防災の組織づくりに戸惑いが生じたわけであります。やむなく地区防犯組合の役員名簿をそのままスライドした形で、安全なまちづくり推進センター地区支部の役員名簿としたのが実情であります。
 自主防犯団体、地区防犯組合、地区パトロール隊、自主防災団体等と連携して、より積極的な活動の推進を図るというきれいなうたい文句はよろしいのですが、主催管轄が違っても、各組織の中で働く人は同じであるケースが多いのではないでしょうか。地域団体の組織づくりで一番困るのは、どの組織についても同じ人が名を連ねてしまいがちなことです。つまり、設立時に地区の役職についておられる方、いわゆる自治会長、各種団体の役員、幹部などであります。役職にない方には選任の話を持っていくための説得力がないわけであります。
 私は、特に福祉や環境などの分野についてまちづくりを考えた場合、主役となるのはやはり地域に住む住民一人一人であり、安心して暮らせる住みよい町の実現には、地域コミュニティーの自立があればこそと思っております。しかし、このように地域に似通った組織が乱立することが、かえって自主的な活動の足かせになるのではと危惧するものであります。
 今後は、真に実効性のある活動を推進するために、組織の整理、統合を図られてはと提案申し上げる次第でございます。
 このことについて、福祉市民部長の所見を伺います。
 最後に、住宅用火災警報器の設置について質問いたします。
 消防法の改正により、すべての住宅に住宅用火災警報器の設置が義務づけられました。新築住宅については平成18年6月1日から、既存住宅については平成20年5月31日までに設置が必要であります。
 これまで、個人の住宅における火災予防は自己責任分野として消防法の適用対象とされてきませんでしたが、近年住宅火災による死者数が急増しており、亡くなった方の6割が逃げ遅れによるものでありますし、過半数が65歳以上の高齢者であるということから、今後の高齢化の進展を見据えてのことと認識するわけでございます。
 消防団員である私たちには、消防団員は率先して住宅用火災警報器を取りつけるようにと、団長からの指導があります。そのように心がけたいと思っております。しかし、費用は自己負担でありますし、市場価格というのは後になればなるほど低価格化するのが常でありますので、なかなか地区住民に周知啓発するまでには至りません。住宅用火災警報器にはどんな種類があるのか、取りつけたことによる低減効果、設置効果を考慮した上でどこへ取りつければよいのか、また、設置してからの取り扱い、ひとり暮らしの高齢者世帯への対応等について、安全で安心なまちづくりを目指す砺波市であれば、行政からのわかりやすい説明が必要ではないかと思います。
 例えば、火災警報器の実物数種類を地域住民の目にしやすい公民館などに展示されてみてはいかがでしょうか。既に周知に回られておられるかもしれませんが、今後どのような啓発方法をとられるのか、また、設置義務化をいいことに悪質な訪問販売など不適正な販売が横行することが心配されますが、その対策についてもお聞きしたいと思います。
 以上でございます。

◯副議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 企画総務部長 吉田俊和君。
  〔企画総務部長 吉田俊和君 登壇〕

◯企画総務部長(吉田俊和君) 瘧師議員の御質問にお答えをいたします。
 私からは、住宅用火災警報器の設置についてでございます。
 かつては個人住宅の火災予防に関する規制はなかったのでありますが、平成17年における住宅火災による死者数は、全国で1,223名に上っております。そして、御指摘のとおり、このうちの半数を65歳以上の高齢者が占め、逃げ遅れによる死者が6割と最も多くなっているようでございます。
 こうした状況の中で、住宅用火災警報器を設置した東京都のモデル地区では火災による死者が3分の1に減少したことなどから消防法が改正されまして、一戸建て住宅や共同住宅等において住宅用火災警報器の設置を義務づけた法整備が行われたところでございます。
 これを受けまして、砺波広域圏事務組合では、火災予防条例の一部を改正されまして、住宅防火対策として、新築住宅では本年6月1日から、既存住宅では平成20年5月31日までに警報器の設置が義務づけられたところでございます。
 そこで、当市でも警報器の設置普及を図るため、広報となみへの掲載、そして、消防団員の御協力を得まして、チラシの全戸配布、そして、事業所での訓練時等を含めまして、加え、となみ衛星通信テレビ等のマスメディアも活用しながら周知を図っているところでございます。
 また、当市はもとより消防本部のホームページも使いまして、啓発に努めているところでございます。
 今後とも、自治振興会、あるいは各種団体への器具持参での出前講座の実施や、ケーブルテレビなどを活用いたしまして、さらなる啓発に努め、住宅防火活動を推進してまいりたいと考えているところでございます。
 また、御指摘のとおり、この住宅用火災警報器の設置義務に便乗した悪質な手口による販売も懸念されますので、設置の啓発活動にあわせて注意を喚起いたしているところでございます。
 今後とも広報活動の強化や情報収集を図りまして、悪質な不正販売につきましては、警察や県の消費者センターとも連絡をとりながら対応してまいりたいと存じております。
 以上でございます。

◯副議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 福祉市民部長 小西竹文君。
  〔福祉市民部長 小西竹文君 登壇〕

◯福祉市民部長(小西竹文君) 瘧師議員のみんなで支え合う地域福祉活動についてお答えいたします。
 最初に、ケアネット事業の普及について申し上げます。
 地域の人々が住みなれた地域で暮らし続けたい要支援者に対して、日ごろから自分のできる範囲での声かけや除草や除雪など、生活上のなかなか行き届かない作業を支え合って行うという活動がケアネット事業でございます。
 この事業を本年度モデル的に鷹栖地区や高波地区で行っていただいており、ひとり暮らし高齢者や要支援者の方々から大変感謝されております。
 当市では、こうしたケアネットを、砺波市社会福祉協議会の活動を通して、市内全域に張りめぐらそうと考えております。そのため、全地区の地区福祉推進協議会の役員の皆様に、地域福祉の推進とケアネット事業の必要性について説明会を開いてまいりました。説明会では、要支援者の把握方法と、プライバシーの問題や買い物支援の際に起こる金銭問題など、具体的なテーマに対する解決策についても話し合われております。
 要支援者の困り事を把握するために、十分な話し合いを行った上で、ケアネット活動を展開すべきではないかと、意見交換が行われたところであります。
 今後は、各地区の実情に合った要支援者に対する個別支援活動に取り組めるよう、地区住民の話し合いの場や組織体制づくりに向けて、民生児童委員を中心に活動が展開されることになっております。
 議員御指摘のように、民生児童委員の役割の重要性はますます高まっております。民生児童委員がお互いに情報を共有し、先進地域の事例研修などを通して、多様化する課題の解決に向けた活動ができるよう支援してまいりたいと考えております。
 次に、民生児童委員及び主任児童委員の支援について申し上げます。
 主任児童委員の役割は、担当地区を持たず、地域全体の児童福祉に関する事項を専門的に行っております。その業務を通じて、地区担当の民生児童委員の活動に協力することを任務としております。
 当市では、出町東部、南部、北部、庄東、庄川のブロックごとに2人ずつで、合計12人の主任児童委員が配置されております。地区担当の90人の民生児童委員の活動に協力をしていただいているわけあります。
 また、民生児童委員の役割は、担当する地域内での個別の具体的な援助、児童健全育成、子育て支援などの活動を担当していただいております。
 このように、地区内の児童、妊産婦に関する相談、援助などの個別援助は、民生児童委員が主体的にかかわっております。主任児童委員は地区を超えた困難事例を中心に扱い、地区担当の民生児童委員の活動を側面から支える役割を担っております。
 議員御提案の主任児童委員の各地区1人配置は、厚生労働省が定める配置基準によって県知事が任命することや、主任児童委員の役割からも実現は難しいと存じますので、どうか御理解を賜りますようお願いを申し上げます。
 次に、地域防犯活動の支援のうち、市安全なまちづくり推進センター地区支部の役割について申し上げます。
 市推進センターは、防犯パトロール隊など市民の自主的な防犯活動を支援していく立場から、押しつけではなく、自発的に発足された活動団体に必要な活動用品の助成支援を実施してまいりました。今後もこの方針で実施してまいります。
 推進センター地区支部は、地域における自主パトロール隊の活動の活性化を図るため、市推進センターを初め、地区内の関係機関との連絡、情報交換をその役割としております。
 パトロール隊は地区自治振興会が中心になり、防犯組合、自治振興会、PTA、婦人会などで結成されております。自治振興会自身が地区の連絡調整機関の役割も果たしているので、議員御指摘のとおり、地区支部と地区防犯組合との活動が重なるところもございます。
 砺波市安全まちづくり推進センターは県条例を受けて設置したものであります。富山県推進本部と連絡調整をとりながら支援を実施しておりますが、本年6月、県から地区支部を小学校区単位に設置するよう要望がありましたので、小学校区ごとにお願いをしたところでございます。
 当市には複数の自治振興会にわたる小学校が6校あり、これらの小学校区での地区支部設置により自治振興会や自主パトロール隊との情報交換を密にし、より広域的な活動と効果を期待しているものでございます。
 また、地区防犯組合は各地区において防犯活動を担っておりますが、他の地区との活発な連絡、情報交換活動はあまり行われておりません。ここに、推進センター地区支部と相違点があるように考えております。
 次に、防犯・防災組織の整理統合について申し上げます。
 防災組織も防犯組織も、実際に活動を担うのは地域住民であり、むやみに組織をつくることは自主活動の足かせになるおそれがあると、そういうことは認識しております。しかしながら、自主防災組織や防犯組織はおのずからその目的があり、活動の中で重なる点があるのもやむを得ないことではないかと思います。
 当市といたしましては、地域住民が混乱なく参加でき、それぞれの組織が本来の役割を発揮できるよう、関係課、関係機関と調整をしながら支援を行ってまいりたいと存じます。
 以上でございます。

◯副議長(林 忠男君) 4番 岡本晃一君。
  〔4番 岡本晃一君 登壇〕

◯4番(岡本晃一君) 小泉政権が誕生以来ずっと改革路線を推し進めております。地方に税源を移すなど、国と地方の税財政改革、いわゆる三位一体改革を行いましたが、税源そのものに乏しい自治体は、いくら税源を移譲されても税収が増えない状況にあります。
 戦後60年日本の復興のために大変役に立ったシステムでも、現在では整合性がとれなかったり、弊害が目立つようになったものは、私は大胆に新しい方式に切りかえていくべきだと思います。
 砺波市にとっても、今までのように国からの交付金や補助金はあまり期待ができなく、だんだん減少するのではないかと思っています。
 時代が変わっていくのだから、当然市の行政のあり方も変わっていかねばなりません。今までと同じ発想では今後の市政運営が立ち行かなくなるときが来ると思います。
 そこで、私の提案ですが、これからの市の市政運営に民間的な考え方を導入していくべきではないかと思います。
 1番は、市職員の意識改革だと思います。今までの画一的、横並び的、前例踏襲型の発想から、新しい独創的な発想へ、いかにしてより高度で高品質なサービスを低コストで市民に提供できるかを常に考える意識改革が大切だと思います。
 市管理職に対して、成果主義を導入したらと考えております。仕事や問題解決に成果のあった管理職を対象に、ある程度の額を賞与に上乗せしたり、昇進や昇格に反映させてはいかがと考えています。
 予算は使い切るものという官の常識がありますが、市職員にコストを抑えて予算を残すことの大切さを、一部例外を除いて徹底的に教えてほしいと思います。
 2番は、入札制度の改革だと思います。節約する、財源を残すという面では大きな効果があると思います。今までの指名競争入札制度をやめて、制限つき一般競争入札制度に持っていくべきだと考えています。
 砺波市、砺波市議会の意向に反した企業、でき上がりの品質が劣悪だった企業、納期が守られなかった企業、経営上問題があると思われる企業などは除外するという意味で制限つきとしました。当然予定価格と入札参加者の事前公表を廃止すべきです。落札価格の相場や競合相手がわからなければ、各企業は、自社の能力やほかの仕事の受注状況などを勘案して、それぞれが戦略的な価格を出さざるを得なくなり、競争の原理が働くようになると思います。そして、談合の防止になると思います。
 ある程度の利益が保証されないと低品質のものが供給されると談合業者は力説しますが、コンプライアンス、法令遵守の意識の低い企業こそ淘汰されるべきものと思います。
 入札が厳しくなっても、業者は損をしないように、資材調達などで工夫しているはずです。こうした経験を積むことで競争力も高まり、強い体質の企業に生まれ変わるものと思います。
 電子入札制度がありますが、これのいい点は入札業者と担当職員が一切顔を合わせることや接触がないことだと聞いています。
 これらのことについてどのようにお考えでしょうか、質問いたします。
 次に、指定管理者制度についてお尋ねします。
 指定管理者制度が発足して約6カ月経過いたしました。その後、指定管理者に任された施設は順調に推移しているのでしょうか。
 以前より期待以上の柔軟な対応で、またサービスもよくて、大変好評の施設がありますか。また、サービスや管理が悪くなっている施設がありますか。私の耳には、管理が以前より悪くなって、やはり前の市の管理の方がよかったという声も入ってきていますが、現状はどのようになっているのでしょうか。どのようにとらえておられるのでしょうか。
 指定管理者制度において、民間の事業者を選んだ瞬間に役所の役割は終わったと考えておられるわけではないでしょうね。事業者を選んだ後は、市当局のモニタリング、監視こそ肝心だと思っています。サービスの低下などが見受けられたら、即刻指摘すべきだと思っています。市当局のモニタリングによって指定管理者制度の施設の質の確保とサービスの継続性を保って、市民の利便性を向上させていただきたいと思っています。
 最後に、上水道の鉛管更新事業についてお尋ねいたします。
 上水道課では、鉛管更新事業として、平成14年度に鉛管使用件数及び使用延長の調査を行い、そのうち公道の分岐箇所からメーター器までの間に鉛管を使用している箇所すべての水質検査を行い、検査結果により水道法に規定されている水質基準を超えているものについては、平成15年度から順次更新を行っておられます。
 そこで、現在の進捗状況と今後の見込み、あわせて、調査の結果水質基準を超えていなかったものやメーター器以降に鉛管を使用しているものの更新についてどのような対策をお考えかお伺いします。
 以上で質問を終わります。

◯副議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念鉄夫君) 岡本議員にお答えをいたします。
 前段、税収はなかなか増えないだろうと。地方は厳しいだろうと。おっしゃるとおりであります。
 つきましては、民間的な発想で役所も進むべきではないかということで、そのとおりだと思っております。
 そこで、市の管理職員に対しての成果を導入したらどうか。仕事を一生懸命やっておる、やっていない、そのことの意味だと思いますが、そういう提案もございました。職員につきましての昇任等につきましては、勤務評定がございます。多くの項目がございます。それは、担当課長、部長、そして助役、私の方へ来るわけでありますが、そのような勤務評定をやっておりまして、そのことによって昇任したり昇格したりいたしておりますので、その点では、おっしゃるように、年功序列という形ではございません。そのことを申し上げておきたいと思います。
 なお、期末・勤勉手当等については、従来とも生活給だと言われておりますので、これを、生活給をカットするわけにはまいりません、今の法体系では。ただ、勤勉手当につきましては、勤務成績に基づき支給することになっておるわけでございますが、仮に成績が悪いとすればカットします。カットした分については成績のいいところに持っていくということですが、ただ、これは、職場における甲乙をつけますと、いわゆる職場が混乱するんですね。そこまで混乱させていいのかどうか、事金銭ですからね。持ち場持ち場によって仕事の内容が違いますよ。日曜日、土曜日出なきゃいかん職員、夜交渉に行く職員、それから、介護の職員、目立たないんですけれども、それぞれ努力しています。したがいまして、なかなかこの辺の判断、それを、もちろん休みが多かったり、悪いことをしたり、近ごろ飲酒運転をやった、これはばっさりやりますけれども、そんなわけになかなかいかないというのが私どもの立場でございます。
 そのことを考えて、今、新しく人事院勧告が出てまいりました。その中でうたわれておるのは、人事評価制度、今構築されております。だから、昇給、昇格にしても随分難しくなりました。改革といいながら難しい制度が出ましたので、また職員が1人余計に要るような制度が出てまいりましたのでちょっと困っておりますけれども、いずれにしても、人事評価制度が今言われております。人事院を初めとして、国、県、市町村、公務員と言われるそういう職場にある者についての評価制度の構築が今進められておりますので、それもやっぱり民間の物の考え方ではないかと、このように思っております。
 ただし、民間の場合、もうかったらどーんと期末手当を上げる。そんなことはできませんので、いずれにしてでも、評価制度が出てまいりますので、これらの改正に従いまして検討していただきたいと、このように思っております。
 いずれにしてでも、能率を上げるときにはチームワークが大事であります。チームワークを欠如までして甲乙をつけるのは、恐らく、甲乙をつけましたら、課長や部長に白い目で見られて、仕事もスムーズにいかないと思う。私は、民間的な発想を入れることの気持ちはわかるんですが、もう金銭で段階をつけるというのはちょっと難しい。ただ、人事院が言っております人事評価制度、今新しく考えられております。難しいんですけれども、考えられておりますが、それが導入された段階では私どもも考えていきたいと、このように思っております。
 それから、次は、予算を残すことについてであります。
 従来、執行率が悪いということは予算を残す。議員の皆さんでも、何でこんなもの、でかい予算残してという話が実はあったんですよ。官の思考じゃなくて、議員さんそのものが、せっかく、おまえ、議決してやったのに、何じゃ、こんなもの、予算を残して。残るんですよ。残さないかんですよ。その発想で私は今進めておりますので、ただ、議会の皆さん方からそのように執行残がどうのこうの言われますと、みんな使うという形になると思う。それがまた逆に成績主義になるかもしれません。今、逆転ですね。そうじゃない。1つの事業があったら、シビアに計算をして、そして残していくというのが、今の時代だと私は思います。そのことを思って、これからも、いわゆる予算は使い切るものではないということを徹底させていきたいと思っておるところでございますので御理解をいただきたいと、このように思っておるところでございます。
 その他の質問につきましては助役及び担当部長からお答えしますが、岡本議員さんに特に申し添えておきますけれども、先般、岡本議員さんが市長室に立ち寄られました。例の舟券売り場の問題でございます。市長、知っておるかと。私は十分に把握していないんだけど、情報だけ入ってきておりましたので、お聞きをしておりました。岡本議員さんは地元であります。私は今9月議会で、地元議員なるがゆえに青少年育成や教育の立場から反対を議場で訴えられるのかと思って、実は期待をしておりましたが、若干心残りでございます。その点、申し添えておきたいと思います。
 以上でございます。

◯副議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 助役 藤森栄次君。
  〔助役 藤森栄次君 登壇〕

◯助役(藤森栄次君) 私からは、第2番目の入札制度についての御質問にお答えをいたします。
 財源を節約する観点から制限つきの一般競争入札を導入してはどうかという意見でございますが、制限の内容によりましては現行の指名競争と応札業者が変わらない状態となり、制限を緩やかにすると市外の業者が落札することが想定されます。そうした中で、市内業者の育成、地域経済の振興も行政の大きな課題でございまして、現段階で制限つきとはいえ一般競争入札を採用することは難しいのではないかと考えているところでございます。
 ただし、今般のように市内業者の皆さんがそろって辞退されるような事案も発生しておりますので、競争原理をより強化する手法の1つとして研究をしてまいりたいと考えているところでございます。
 また、予定価格と指名業者の事前公表をやめるべきとの御意見がございましたが、予定価格を公表することと落札率には必ずしも因果関係はないと思われますし、談合防止のため、指名業者は事前には公表しておりませんので、そうしたことで当面は現行制度で進めてまいりたいと考えているところでございます。
 また、制限つき一般競争入札とし、不当な業者や能力が劣る業者は市の入札から排除すべきとの御意見についてございますが、このことにつきましては、去る6月定例会におきまして岡本議員さんの御質問にお答えいたしましたように、問題がある場合は請負工事等指名業者選定基準に基づき指名をしないこととしているところでございまして、法令等にのっとりまして厳正に対処してまいりたいと考えているところでございます。
 また、最後の電子入札制度についてでございますが、電算システムが高額であることや小規模な業者では負担が大きいことなどから、現段階では導入する予定はございませんが、当市と規模の似通った団体の先進例などを研究してまいりたいと考えております。
 なお、電子入札を導入すれば談合がなくなるというものではないと言われておりますので、申し添えておきます。
 以上でございます。

◯副議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 企画総務部長 吉田俊和君。
  〔企画総務部長 吉田俊和君 登壇〕

◯企画総務部長(吉田俊和君) 私からは、指定管理者制度の導入に関する御質問にお答えを申し上げます。
 本制度の導入につきましては、対象となる公共施設172施設のうち、従来から管理委託していた施設を中心に69施設において導入し、その他は直営としたものでございます。
 本制度に移行後、ようやく半年を迎えたところでございまして、十分な評価ができる状況にはございませんが、概ね順調に推移しているというふうに感じとっているところでございます。
 この機会に二、三事例を申し上げてみますと、まず、文化会館におきましては、利用者の利便を向上させるため、利用希望者との協議によって休館日においても弾力的に開館をしたりすることで、利用者の増、そして収入増につながっていると聞き及んでおります。
 また、チューリップ四季彩館や美術館におきましては、子ども連れの親子に対し子どもの利用料が無料になる子育て家庭応援優待制度を導入をいたしまして御好評をいただいているということも承っております。
 いずれも、従来では条例等に拘束されていたものが、この制度の導入により指定管理者の裁量で実施できるようになったものでございまして、利用料、開館日、利用時間等について、より柔軟な対応が行われているように感じ取っているところでございます。
 しかしながら、まだ通年ベースの検証ができない状況にありますので、議員御提言のモニタリング等を行いながら、維持管理、運営状況、そして利用状況、成果等を把握いたしまして、本制度導入の趣旨が生かされるよう努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◯副議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 建設水道部長 藪田康男君。
  〔建設水道部長 藪田康男君 登壇〕

◯建設水道部長(藪田康男君) 岡本議員さんの上水道の鉛管更新事業について答弁をいたします。
 鉛管対策につきましては、平成15年4月から、厚生労働省が定める水質基準が、世界保健機構の基準に合わせ、1リットル当たり0.05ミリグラム以下から0.01ミリグラム以下に改定されました。これを受けまして当市では平成14年度に鉛管の使用実態について調査したところ、公道での使用件数は約3,100件ありました。3,100件のうち漏水修理や老朽管布設がえ工事などで更新を行った348件を除く2,752件全件につきまして、平成15年度から今年度までの4カ年で水質検査を行い、その結果、水質基準値を超えるものは260件ございました。
 水質基準値を超えるものにつきましては、平成15年度から順次更新を行い、平成17年度までの3カ年で約6割に当たる161件の更新を終え、残りの99件につきましては、今年度及び平成19年度において更新を終える予定でございます。
 水質基準を超えなかったものにつきましては、現在は実際の使用には問題はありませんが、厚生労働省では鉛管の早期全廃を指導しており、今後の更新計画について、その手法などについて検討してまいります。
 家庭内での使用状況につきましては、当時の市の指導により宅内での使用はないと考えておりますが、今後鉛管の使用が確認された場合につきましては、メーター器以降の給水装置の管理者である所有者または使用者の負担で更新を行っていただけますよう指導してまいります。
 以上でございます。

◯副議長(林 忠男君) 3番 村岡修一君。
  〔3番 村岡修一君 登壇〕

◯3番(村岡修一君) ただいま議長さんのお許しをいただきましたので、通告書に従い、市政一般について質問をいたします。
 最初に、安全・安心なまちづくりの観点から3点質問させていただきます。
 最初に、急患センターの設置についてお尋ねします。
 昨年9月定例会において、安念市長さんは、砺波医療圏の第一次救急体制について、現在配置されている南砺市の急患センターのあり方や、在宅当番医制の機能、砺波総合病院の緊急体制の強化などを総合的に検討し、住民ニーズに対応した体制を確立する必要性を表明されました。
 そこで、私は、小児科急患センターの横に急患センター設置を要望したいと思います。
 参考までに砺波医療圏小児急患センターの概要についてお話ししますと、近年全国的に小児救急医療、時間外診療の重要性が高まっています。これは、時間外でも小児科専門医の診察を受けたいという患者側の要望と、小児科医の絶対数の不足による過重労働という2つの要素が相まって、小児緊急医療の危機という形でとらえられているからです。砺波医療圏内でも、公的病院と開業医師を合わせても小児科専門医は10名に満たず、個々の医療施設単独ではとても十分な小児時間外診察は行えません。
 そこで、砺波医師会を中心に、県内小児科医師が一致協力して地域住民の要望にこたえることを目的に砺波医療圏内の小児時間外診察体制を構築し、これを遂行するため、平成16年6月、砺波医療圏小児急患センターが開設されました。
 小児急患センターの実績資料では、特に午後8時から11時までの診療調査では、受診者数、診療日数、1日当たりの受診者数、診療報酬額等について調査いたしましたところ、いずれも受診者数では3,000人前後、そして診療日数では304日以上、また、1日当たりの受診者数は10人前後、そして診療報酬額では2,500万円以上ということで、非常にその役割と使命が果たされていると思います。
 以上の状況から、私は急患センターの設置が必要不可欠と思います。昭和57年4月に開設以来20年余りを経過していますが、1日当たりの診療患者数の減少から本年4月以降休館状態となっている南砺市の急患センターにかわり、新たな急患センター設置を期待するものです。幸い設置に向け現在広域圏事務組合と医師会との間で協議が進められ、今月中にも一定の方向が決定されるとお聞きいたしております。ぜひともこの機会に小児急患センターの横に急患センター設置を決定していただきますよう強く要望するものであります。安念市長さんの考えをお聞かせください。
 次に、初期消火に大切な消火栓と防火水槽の設置について、お尋ねをいたします。
 先般実施されました平成18年度砺波市総合防災訓練は風水害と火災を想定した訓練で、自衛隊、消防署、そして庄川地区住民の協力のもと、成功裏に終了いたしました。
 また、高波地区での自主防災組織結成を受け、昨年から各地区に次々と自主防災組織が立ち上げられ、防災に対する住民意識が徐々に浸透し、関心が高まってきております。
 こうした中、砺波市の火災発生件数は、8月現在で4件発生しており、昨年比較ではマイナス3件となっております。私の地区において、去る7月2日未明、2軒全焼という大変痛ましい火災が発生いたしました。幸いけが人や人命火災に至らなかったものの、1つ間違えばと思うと胸が痛くなります。
 地区では、常日ごろから火災予防に向け、農家が密集する箇所に消火栓や防火水槽の設置を要望してはどうかとの声から、今年5月に消防署へ要望書を提出したところでありますが、設置計画や優先順、費用もかかるなど等の諸般の事情で非常に難しいとの回答でありました。
 幸い先に開催された広域圏議会において、安念市長は希薄地域の解消に向け庄東地区に庄東出張所を新設するとの考えを表明され、安堵いたしております。
 また、今回の火災発生では用水の水不足から初期消火が遅れたのではとの声も聞かれています。これを教訓に、厳しい環境の中ですが、当地区に消火栓か防火水槽の設置を強く要望するものでありますが、当局の考えをお聞かせください。
 あわせて、計画見直しの本年、今後の設置計画をお聞かせください。
 次に、和田川共同用水路の安全性について再度お尋ねします。
 和田川共同用水路が建設されてはや三十数年の月日が経過いたしました。自然災害への防災意識が高まる今日、私は昨年9月定例会でこの件について質問をし、今回2度目の質問となります。
 そのときの市当局の回答内容は、和田川共同用水路は維持管理を富山県企業局で行っており、即刻県に対し調査を申し入れるとのことでした。現在、庄東振興協議会で協議を重ね、県や国へ提案をいたしております国道359号砺波東バイパス事業での段丘通過工法にも深く関係していることから、安全性に関して調査依頼をされたのかどうか、お尋ねをいたします。
 次に、本年4月制度導入されました指定管理者制度について質問をさせていただきますが、先ほど同僚の岡本議員が質問され、私の質問内容と全く相違がなかったことに、ちょっと残念ですが、今回は割愛をいたします。
 最後に、国道359号砺波東バイパス事業の早期着工への御理解と御支援をお願いしたいと思います。
 事業概要は、平成4年都市計画決定で、栴檀野芹谷から高道間、約6.1キロメートルのバイパス整備事業であります。工事は高道から順次整備が進められており、現時点での最大の焦点は新湊庄川線から芹谷橋までの中の30メートル高低差の河岸段丘通過工法であります。
 平成14年以降4年間この大きな問題であり、通過工法をめぐって庄東振興協議会では慎重審議議論を重ねてまいりました。そして、昨年5月、河岸段丘の上下の地域住民の生活への影響や沿線の活用を考慮した共同用水路の下を通る中間案を提案し、県や国への要望活動を行ってまいりました。しかし、7月4日の国土交通省への要望の際には、担当部長より図面による机の上だけの議論は一辺倒になるとの指摘を受け、類似現場を紹介するから皆さん方で一度視察をして検討をしてほしいと。その後、紹介現場を、8月14日に協議会全員と東般若・栴檀野地区の住民参加で現地を視察し、8月20日には般若地区住民42名参加で同じルートを視察実施いたしました。その結果を30日に市役所で開催した協議会で意見集約し、報告書を作成して、9月5日に富山県と国土交通省北陸地方整備局へ再提案書を提出してきました。当局から、財政上大変厳しい、工事費負担の3割が県負担になる、完成後の維持管理がどうかとの理由で、地元の要望に対し難色を示している姿勢に困惑しております。
 国道建設はこの地域にとって百年の大計であり、県道や市道を平面交差とし、庄東地域全体の自然環境を守り、地域の活性化を図るとともに、次世代によかったと喜ばれる道路建設に向け、私たち庄東に住む住民総意のあかしであります。後世に悔いを残さないためにも、長い目でこの事業を粘り強く要望していく覚悟でありますので、どうか安念市長さんには、庄東振興協議会で要望しております提案に沿った形での早期着手への実現に向け、県や国に対し、ともに要望していただくよう力強い答弁をいただきますようお願いする次第であります。あわせて議員各位の御理解、御支援を重ねてお願いいたしまして、私の質問を終わります。

◯副議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念鉄夫君) 村岡議員にお答えいたします。
 まず、急患センターの設置についてでございます。
 急患センターにつきましては、福野町にありました。今南砺市福野でありますけれども、利用者がもう少ないんですね。広域圏で実はドクターにお願いをして、そこで全部支払いをしているわけですね。閉鎖状態と言ってもいいくらい、皆さんの税金を集めてそのような状態の中に支払いをするというのは、これはもう到底じゃないがしかられるということで、実は休止をしたわけです。広域圏事業でありますが、そういうこともございまして、何とか急患センターをつくりたいと知恵を絞ってまいりました。病院長ともよく相談をいたしました。
 今、小児急患センターについて評価をいただきましたし、よく調査をしていただきました。そのとおりです。随分皆さんに喜んでいただいております。やっぱり急患というのは、安心できるドクター、そういう施設が近くにあると随分違うと思う。その意味で、交渉というよりも説明をしてきたんです。ところが、南砺市、何でもかんでも砺波市に持っていくのかと、実はそういう概念がありまして、なかなか了知してくれません。私は、人の命を預かる、そういう業務ではないか、利用者がおるではないか、そのことを説得してまいりました。砺波市内の医師会はもろ手を挙げて賛成していただいております。あとは、小矢部、南砺の医師の皆さんにある程度御協力をいただいております。
 ただ、行政側からそのような思いがあるものですから、即刻広域圏事業というのは、あったやつがなくなるんですからそういう心情だと思うけども、利用、活用してもらわなきゃいけませんので、何とか今、広域圏事務組合、それから小西部長も努力をしていただいて、今月末には何とか方向が出ます。もしまだそういう意味で砺波市に設置を反対するのでございましたら、私の首をかけてやりたいと思う。少し遅れるかもしれませんが、それは命に代えられないんですよ、急患センターは。その思いで今進めておりますので、御理解をいただきたいと思います。
 いずれにしましても少し遅れました。遅れた責任は私にあるかもしれませんが、横やりも入っておることを御理解いただきたいと思います。
 いずれにしても、医師会の御協力が何より大切だと思って今交渉をいたしておりますが、何とか9月末には方向が出ると思います。
 そこで、おっしゃるように、小児急患センターの隣に内科増設という形の急患センターを設けたいと思います。そういうこともございます。一旦緩急といいますか、あればすぐ隣に、それこそ病院のセンターがございますから、急患を受け入れますので、そういう意味で合理的に対処できるのではないかと、このように思っておるのでございますが、ぜひ皆さん方の御協力を賜りたいと、このように思っておるところでございます。
 それから、次に、国道359号東バイパスの整備でございます。
 この道路につきましては、皆さんも御承知のように、金沢―富山間を結ぶ最短の国道でございます。金沢は全部できました。小矢部市はまだ十分拡幅はできておりませんが、おかげさまで砺波市内は、今、太田まで行っています。これを早く貫通しないと意味がないわけでございます。
 特に般若地区、栴檀野における通過交通のあり方については、実は4年間議論しているんですね。何とか議論をまとめまして、今、村岡さんがおっしゃったような方向で進めております。ただし、県庁が少し難癖をつけておるようであります。
 おっしゃるとおり、道路は利用者が使いやすいということが大事でしょう。だから、あんまり勾配が上がっても困ります。中学生も自転車で行きますから、やっぱり緩やかな勾配。勾配があるのは仕方ないと思うが、緩やかな勾配。そして、安心できる道路。しっかりした歩道をつけてもらう。トンネルがあるとしたら電気もつけてもらう。そういう安心感のある道路。一方ではトンネルをつくるといったらなお不安でないかと言う。そんなことを言ったって、山田へ行ったらちゃんとあるじゃないの、婦中町に行ったらありますよという話もしているんですが、電気をつけることによって安心なトンネルもできるのではないかと思います。
 そして、そういう意味での利便性と、何よりも大切なのは地域コミュニティーが結び合う。栴檀野と栴檀山と遮断するんじゃなくて、徳万と安川を遮断するんじゃなくて、そういうコミュニティーが連携しやすいように、こんなことを思いまして、庄東4地区の皆さん、振興会、議会の皆さん、あるいは土地改良区の皆さん、主要幹部に寄っていただいて議論をして、今おっしゃるとおり結論が出たわけであります。
 ただし、お金がないとかあるとかいうことで、難癖を少しつけられておるようでありますが、おっしゃるとおり、地元が議論をして地元が一丸となってその方向で進むんだったら、私も一生懸命頑張りたいと思っております。
 大変地元の皆さんに御苦労いただいたこと、本当に敬意を表したいと思っておるところでございます。村岡議員は私に対する質問でありますけれども、それよりも、今難癖をつけておられるのは1つの政治活動だと思います。行政でも行きとどまりますから、政治活動だと思います。その意味で村岡議員の双肩にかかっているんじゃないかと。村岡議員に政治生命を挙げて頑張ってもらいたい。逆に私からあなたに対して要望しておきます。しっかりしっかりやってください。私もやります。そして、いい道路をつくろうじゃありませんか。
 以上、お答えして答弁といたします。

◯副議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 助役 藤森栄次君。
  〔助役 藤森栄次君 登壇〕

◯助役(藤森栄次君) 村岡議員さんの和田川共同用水の安全性についての問題でございますが、御指摘のとおり昨年の9月議会でも御答弁申し上げましたが、そのとき以来、県企業局に対しまして整備点検等につきましてお願いに参っております。県企業局の対応といたしましては、定期的に毎年3月に水路の状況を調査されており、必要なところは補修しているというところでございます。このことにつきましては、先ほど市長さんあるいは村岡議員さんも申されましたように、国道359号線の砺波東バイパス事業の段丘通過工法の協議の際にも確認をいたしているところでございます。
 以上で私からの答弁といたします。

◯副議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 企画総務部長 吉田俊和君。
  〔企画総務部長 吉田俊和君 登壇〕

◯企画総務部長(吉田俊和君) 私からは、消火栓・防火水槽設置について申し上げます。
 消火栓及び防火水槽の整備につきましては、消防庁が定めました消防水利の基準に基づきまして整備計画を立て、順次整備をいたしているところでございます。
 現在当市には、消防水利といたしまして796基が整備済みでございます。うち、消火栓が662基、防火水槽が130基、そしてプールが4カ所となっております。
 そこで、今後の計画についてでございますが、平成18年度から平成22年度まで、5カ年の消防施設整備計画では、消防水利13基が予定をされております。うち、消火栓が10基、防火水槽が3基ということでございます。
 そこで、この中で御要望の般若地区での計画でございますが、消火栓を1基、防火水槽を1基、設置する予定となっているとのことでございます。
 以上でございます。

◯副議長(林 忠男君) 1番 大楠匡子君。
  〔1番 大楠匡子君 登壇〕

◯1番(大楠匡子君) お許しを得ましたので、通告に従い質問をさせていただきます。
 質問に先立ちまして、今月1日の定例会見で安念市長が場外舟券売り場建設計画に対して賛成すべきものではないという考えを表明されたことに対して深く敬意を表したいと思います。
 さて、過日、厚生労働省の人口動態統計速報で、今年1月から6月の赤ちゃんの出生数が前年同期比で1万1,618人増加したといううれしいニュースが流れました。赤ちゃんというものはその存在そのものが私たち人間の希望であると感じている者の一人として大変喜ばしく感じたのでありますが、今後出生率が回復に向かうかどうかについての見通しはまだまだ明るくないようです。少子高齢化が進む中、青少年の健全育成が大きな社会問題となっていますが、子どもたちの心は今も昔も、まるで水分をたっぷり含んだ粘土のように柔軟性に富み、小さな働きかけによっても大きな変化が生まれやすいものです。しかし、その可塑性の高さが裏目に出ることもあり、たった1~2カ月のうちに別人のようにすさみ、言葉遣いや顔つきまで変わってしまうこともあります。
 子どもたちは、大人社会の矛盾を冷静に見ています。自分なりの考え方を持ち、客観的に眺められるようになる思春期の子どもたちに、親や社会は試されているのです。粘り強く子どもに向かい続けられるか、どこまで本気か。大人が真剣に子どもと向き合うことで子どもは変わります。そして、子どもとの心が通い合うのです。子どもを知ろうと真剣になればなるほど、子どもは自分を認めてもらっていると感じ、心のうちを開いてくれます。問題行動を起こしている子どもたちもしかりです。直接子どもに触れ、子どもの思いを真剣に聞き、気持ちを理解する。そうすることにより、子どもたちが本当に何を求めているのかが見えてくるのです。私たち大人は、真摯な態度で青少年の健全育成について考えていかなくてはいけないのです。
 そこで、青少年健全育成に絡み、3点の質問をさせていただきます。
 1点目に、ボートピアの建設計画についてお伺いいたします。
 社会を取り巻く環境が目まぐるしく変わる中で、少年による相次ぐ凶悪犯罪は後を絶たず、最近は身近な者への殺意へとその方向を内に変えつつあります。そんな中、砺波市内の子どもたちは、市の木、杉のようにすくすくと成長しているのでありますが、いかんせん児童生徒の不登校や問題行動は後を絶ちません。どうしてでしょうか。
 1つの要因として、子どもたちを取り巻く環境の大きな変化が挙げられます。砺波市が北陸高速道路のおかげで発展してきた面は否めませんが、交通の便がいい砺波インター付近に、青少年健全育成にふさわしくない建物も次々とできていきました。そして、それに引き寄せられるように、好ましくない人々が市内に入ってきています。このことが、子どもたちに大きな影響を与えているのです。そして、今、その地域に、場外舟券売り場、ボートピアが進出しようとしています。皆さんは場外舟券売り場というとどのような建物を想像されるでしょうか。宝くじ売り場のような小さな建物を連想される方も多いのではないでしょうか。計画によりますと、施設の規模は2階建てで、延べ約1,980平米の大きな建物です。中には競艇の様子を中継する大きなスクリーンと観客席、16の舟券発売場にレストランなどが入るようで、利用客数を1日最大700人と見込んでいます。平日の昼間からギャンブルに興じる人たちはどんな人たちでしょうか。決して好ましい人たちばかりではありません。私は、家庭生活を守る面からと青少年の健全育成の面から、強くこのボートピア建設計画に反対するものです。
 経済不況が続く近年、自殺者が増加しています。社会が不安定なのが一番の原因でしょうが、ギャンブルにはまり自殺した人も多いと聞いています。市内にも、パチンコにはまり、田んぼを1枚ずつ手放したあげく、消費者金融に手を出し、多額の借金を抱えた人もいるようです。1人の女性として、母親として、夫や子どもたちが近くにできた舟券売り場に通い、ギャンブルにはまったらどうしようかと真剣に心配するものです。この思いは、市内の家庭の主婦の多くが感じているものです。ギャンブルが原因で家庭が崩壊し、それが離婚につながり、そして子どもが非行に走るという例もあります。市長さんも教育長さんも常々家庭教育の重要性をおっしゃっておられるように、子どもの健全な育成に欠かせないのは家庭の力です。父親と母親の愛情です。その基盤が崩れることのない社会にしなくてはいけないのです。家庭生活を脅かす不安の種は、砺波市には要らないのです。
 該当自治会においては、実際に関東地区のボートピアの見学を行われ、とんでもない施設だということで建設には反対するという意見をまとめられたようです。その理由を、不潔な感じがし、異様な雰囲気を感じる、中学校や高校への通学路であり、子どもたちへの影響が大きいとしています。子どもたちは環境に順応する力が大きく、言いかえれば、悪いことに染まりやすいところがあります。風紀の悪い建物は要りません。青少年健全育成都市宣言をした砺波市にギャンブル施設は要らないのです。市には、平成15年に制定した、砺波市青少年健全育成のための建築等の規制に関する条例もあります。安念市長も、市で定めた条例の趣旨に基づき、賛成すべきものではない、条例には場外舟券発売場を明示していないが、住民に対する迷惑がある、青少年の健全育成を阻害する建物でないかと思うとおっしゃっておられます。この市長さんの態度表明を大変うれしく、心強く思っております。
 私を初めとする女性たちは、このボートピア建設問題に大変関心を示しており、県内の幾つかの自治体においても建設の話があったがいずれの自治体でも住民を中心にノーを突きつけてきた、砺波市でも絶対受け入れてほしくないという声がたくさん寄せられています。実際、女性で構成する各種の団体がボートピア建設問題に反対する意思を示しています。
 地方財政が厳しい折、売り上げの一部を地元へ還元するといううまい話に揺れている方々もおられるようですが、売上金は年々減少しているようですし、何よりギャンブルに頼ったまちづくりしても人づくりにはなりません。今後も、地元自治会はもとより、市と市議会も足並みをそろえ、青少年の健全育成を阻害する建物が建設されることのないよう、場合によっては条例を一部改正するなどして監視の目を光らせていかなくてはいけません。市長並びに市議会の皆様の御理解を賜りたいと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。
 2点目として、児童生徒の不登校と問題行動についてお伺いします。
 文部科学省のまとめでは、平成17年度間の長期欠席者、年間30日以上の欠席者のうち、不登校を理由とする児童生徒数は12万2,000人で、4年連続して減少しているという結果が報告されました。
 しかし、少子化で児童生徒数が大幅に減る中では当然のことで、小学校では2万2,709人で昨年とほぼ同比、中学校では9万9,546人で昨年同期比0.02%の微増という現状です。この中で、富山県では、小学生で6人増しの184人、中学生で31人増しの767人となり、2年ぶりに増加に転じており、砺波市で把握している人数は小中合わせて19人となっています。
 きのうの寺井議員の質問に対する答弁にもありましたが、不登校対策としては担任教諭を中心に家庭訪問が重ねられ、学校へ行けない子どもたちの居場所として適応指導教室が県内各地に設けられています。適応指導教室は引きこもりを防ぐ有効な場であり、選任指導員が配置され、子どもたちの悩みに適切なアドバイスをしたり、学習指導をしたりしています。
 現在、富山県内には市町立の11教室が設置されているのですが、不登校児童生徒の2割程度が通っているにすぎません。子どもたちの心の悩みは複雑で、学校以外なら行けるという簡単なものではありませんし、市内に1カ所しかないため、遠方から通うには家族の負担が大きいということもあるので、一概にはこの数字を低いとは言えないと思いますが、教室の場所や雰囲気に改善の余地があるところもあるようです。
 砺波市の適応指導教室は勤労青少年ホーム内の1階にあります。教室は小ぢんまりとした部屋で、各学校にある保健室のような雰囲気があります。また、日中も人の出入りがある施設なので、子どもたちは自然とホームを利用する一般の人とふれあうことができるなど、適した施設ではあると思いますが、少し狭いかなというのが難点のようです。現在5人の子どもたちが通級していますが、指導員の方々の働きのおかげで通級する子どもたちは少しずつ増えているようです。
 また、広域圏での受け入れもされているようであり、通級する生徒児童の増加が見込まれます。教育関係者ではない指導員の存在も大きい役割を果たしていると聞いています。今後、指導員の増員と、指導教室を1部屋増やすことが必要になってくるのではないかと思いますが、教育長のお考えをお聞かせください。
 次に、不登校への早期対応ときめ細やかな支援を行うための適応指導教室を核とした地域ぐるみのネットワーク事業、砺波地域スクーリング・サポート・ネットワーク事業、SSN事業についてお伺いします。
 昨年の11月、臨床心理士で庄川小中学校のスクールカウンセラーである山藤菜穂子先生を講師に、保護者、学校への支援のための講演会をされましたので、私も参加させていただきました。大変わかりやすいお話だったのですが、学校関係の参加者が少ないのが気になりました。PR不足だったのでしょうか。学校が大好きな子どもたちの心を大事にするためにも、学校に行きたくなくなるような要因をつくらないようにしなくてはいけません。今年度から市内の中学校すべてにスクールカウンセラーが配置されたこともあり、今まで以上に不登校の児童生徒への早期の支援ができるようになったようですが、カウンセラーと教師の連携を深めることも新たな課題の1つとなっているようです。学校関係者とのネットワークづくりを今後どのように進められるお考えか、また、今年度のSSN事業の概要についてお聞かせください。
 さて、市の教育委員会においては、「みんなで育てよう砺波っ子」をキャッチフレーズに、社会規範の訓育について実態調査を行われ、それを「五本ゆびのめあて」としてまとめられました。この目当てのもと、地域、家庭、学校が連携して次世代を担う子どもたちを育てていかねばなりません。市内の小中学校において大なり小なり問題行動を起こしている児童生徒に、親はもちろん、学校、地域も真剣に向き合うことから始めたいと思うものですが、今年度の問題行動に関する現状とその対応についてお聞かせください。
 3点目に、放課後児童クラブについてお伺いいたします。
 放課後児童クラブというのは、共働きの家庭など、保護者が昼間家庭にいない児童に対し、適切な遊びと生活の場を授業の終了後に学校の余裕教室などを利用して与え、その健全な育成を図ることを目的としているものですが、県の児童家庭課の資料によりますと、県内で平成11年度に80カ所であったものが平成17年度には156カ所となり、現在163カ所に設置されています。設置主体は94.3%が市町村となっており、設置場所は、学校の余裕教室が50%、学校敷地内の専用施設が8.2%、児童館と公民館がそれぞれ12.0%と、約6割が学校内での実施となっています。砺波市でも各校区の要望にこたえ現在6カ所で行われていますが、利用者は増加しており、東部校下のれんげクラブが66名、北部校下のひよどりハウスが56名、鷹栖校下の鷹の子ホームが31名、庄南校区が23名、南部校下南部の家が31名、東山見チャレンジクラブが33名などという現状です。指導員の方々には、元気あふれる子どもたちが年々増える中、常に温かい親心で接しておられ、頭が下がるものです。
 この夏休み中に、私は北部のひよどりハウスと東部のれんげクラブにボランティアに行きました。両クラブとも昨年に比べ人数が増加したのに子どもたちの様子が落ちついていたので理由を尋ねたところ、今年からゲーム機とカードの持ち込みを禁止したということでした。子どもたちは、暑い中を物ともせず外遊びしたり、室内で木片をドミノに見立てて遊んだりしていました。
 また、れんげクラブでは大人の方が6名で対応されており、外へ遊びに行く児童にも十分目が行き届いていて、子どもたちも安心して遊べる様子でした。話を聞くと、6名のうち指導員は4名であとの2人は保護者だということでした。今年から、クラブの様子を保護者に理解してもらう意味も含め、保護者の方が年間2回クラブのお手伝いをすることを条件とされたそうです。とてもいい試みだなと感心しました。親御さんは、クラブの様子、我が子の様子を見ることにより、子どもたちの遊びや友達関係についてより理解を深めることができますし、また、今まで預けっ放しだった親御さんがクラブの活動に理解を示し、協力的になっておられる傾向もあるようです。
 さて、この活動もれんげクラブが設置されてから来年で10年を迎えます。今申しましたようにソフト面の整備はできてきたようですが、これからの利用者数増加に対して施設の整備というハード面の問題が深刻になっています。実際、ほとんどのクラブがそれぞれの施設内で預かれる最高の人数に近くなっています。
 また、出町児童館があるからということで設置が見送られている出町校区の放課後児童クラブ設置の要望も出てきているようです。
 全国的に放課後の子どもたちの安全が問題視されてきており、子育て支援策の1つとしてもニーズはますます高まるものと予想されます。
 今年の5月9日、文部科学省と厚生労働省の放課後対策事業の連携が示されました。基本的な方向性は、教育委員会が主導して、福祉部局との連携のもとに、地域子ども教室推進事業、文部科学省と、放課後児童健全育成事業、厚生労働省を、一体的あるいは連携して実施する放課後子どもプランを創設する、教育委員会が主導することにより、学校が従来より積極的にかかわることが期待されるなどとなっています。
 安心・安全面からも、学校が従来より積極的にかかわることは歓迎されるものです。しかし、管轄が分かれているものが連携して事業を行うことに不安を感じていたのでありますが、昨日市長さんから子育て支援の担当部署を来年度から一元化するための準備を進めているという話を聞き、明るい展望を持ったものであります。
 このような流れの中、今後の人数増加に対する対応と、出町校区における設置見通しも含め、放課後児童クラブの充実について、どのように対応していくお考えかお聞かせください。
 以上、子どもたちのきらきら輝く笑顔が広がる砺波市となることを願い、私の質問を終わります。

◯副議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念鉄夫君) 大楠議員にお答えいたします。
 青少年健全育成につきまして自説を申されたわけでございますが、私からボートピア建設について考えを示せということでございます。先般記者会見がございまして、その質問に答えたところでございます。そのことについて、議員からも今述べられたとおりでございます。ボートピアは、総務大臣が人口あるいは財政などを考慮いたしまして、競艇を運営する市町村が開設する場外舟券売り場であると聞いておるところでございます。
 さて、ボートピアを設ける場合には、少し調べさせたわけでありますけれども、当該、この舟券売り場のその位置、それから構造、設備、国土交通省の告示で定める基準に適合するものであること。そして、当該場外舟券売り場の所在の管轄をする地方運輸局を経由して、国土交通省の確認が必要になってくると聞いております。
 そこで、その申請は、構造、設備の概要書のほか、設置する場所、2キロ範囲内にある文教施設、医療施設、それらを全部明記して書かなきゃいかんことになっておるようであります。しかも、地元の調整をとるという、そういう書類を添付しなけりゃならないということであります。地元の調整をとるということは、1つは地元自治会の同意書、地元自治体の首長の同意書、ついては私の同意書、並びに、地元自治体の議会が反対決議を行っていないときには、図面を出して申請することができるということであります。関係自治体に対する説明も行われたようでございます。市には特別説明もございませんし、したがいまして意見を表明することは適切でないと思いましたが、いろいろ報道の範囲内で私が新聞記者各位に述べたところでございますので、御理解をいただきたいと思います。
 報道されました建設地、いわゆる予定地でありますが、半径2キロ以内に文教施設、医療施設があります。だから、教育論、青少年育成論、言うまでもなく法的手続では問題が私はあると。教育論、青少年教育論は大事なんですが、それ以前にもう問題があるんですよね。それを私が同意をする、しない、法的な問題がありますから、当然私が反対するのは当たり前だと思います。もちろん、議論としては、地元が同意したりする、地主が売ったりするところがあると思いますけれども、私はそのようにして、地元がどうあろうと、まずそういう施設であるという原点に立てば、これはもう私は反対せざるを得ないと。大型スクリーンがどうの、お客さんがどうの、言うまでもございませんので、私はそういうことです。
 もう一つは、岡本議員さんにこの間質問されました。道路が狭い。五番街、意外と入ってくる。どうしたこっちゃと。市長、何かせいと。もう迷惑をかけているんですよ、幾つか。だから、生活環境に悪影響があることは間違いない。だから、そういう意味ではこの同意を求められても同意できない。まず法的にそういう問題がありますし、生活環境の問題からあって、私は反対をいたします。それで、先般も、婦人団体の皆さん、大勢参られまして、反対要請がありました。私は、そのとおり、皆さんも逆にしっかりしてくださいと激励をしておきました。
 以上、私からボートピアに対するお答えといたします。あと、教育長、福祉市民部長からお答えいたします。
 以上であります。

◯副議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 教育長 堀田良男君。
  〔教育長 堀田良男君 登壇〕

◯教育長(堀田良男君) 大楠議員の青少年の健全育成の御質問の2点目、児童生徒の不登校と問題行動の現況と対応についてでございます。
 砺波市内の不登校の児童生徒数はここ数年横ばいで推移しております。このことにつきましては、昨日寺井議員さんからの御質問にお答えしましたとおりでございます。これらの問題に対応するために、適応指導教室ひよどりは平成6年4月、勤労青少年ホームの一室を借りて開設し、現在に至っておるものでありますが、御指摘のとおりに、近年、適応指導教室の生活相談員が、家庭と学校の連携を深める、このために大変努力をしていただき、常時5ないし6名の児童生徒が通級しております。学年も、6年生、中学2年、3年と多感な成長期であるので、場所的にちょっと狭くなっております。そして、勤労青少年のホーム利用者が使用しない時間の空き部屋をやりくりして対応しているのが現状でございます。
 また、生活指導相談員の方も、非社会的な子どもたちに学習の機会を与えて、早く学校に復帰させるよう懸命に努力をしております。しかし、1人週3日の勤務で2名の配置では、学校との情報交換、保護者への相談業務や子どもたちの指導に限界が出ているところでございます。施設的な問題は、これは大変な予算が必要となりますので、この問題解決には研究と検討が必要であると考えております。
 一方、生活指導相談員も、多学年の児童生徒の指導をするために、勤務する時間や人材の増員なども含めて、指導内容を検討しているところでございます。
 次に、スクールカウンセラーと教職員の連携についてでございますが、子どもの人権と健やかな成長を願って、砺波市の教育センターにおいて市内全教職員を対象とした特別支援教育研修を8月に実施したところであります。このように、教職員の現任研修を通じてネットワークの強化を図ることにしております。
 御質問の、今年度の砺波地区スクーリング・サポート・ネットワーク、SSNの事業概要は、砺波地区3市の適応指導教室が連携をして、不登校児童の集団生活に対する適応や自立の基礎を育むことを目的に活動しております。幾つか挙げます。その1つは、年2回企画委員会を開いて担当者が事業計画を練り上げます。2つ目には、各学校の心の相談員と適応指導教室担当者が研究協議会を2回開催しております。その3つ目には、保護者と子どもを支援する事業として、専門家による保護者対象の講演会を1回、それから、子どもたちを対象とした体験交流活動を2回実施しております。
 次に、児童生徒の問題行動の現状であります。夏期の休業が終了した8月末では、市内の児童生徒による大きな問題行動はなく、各学校とも、2学期が順調にスタートしたところであります。特に市内の中学校では、9月4日に一斉に運動会を実施し、猛暑の中、活気あふれる活動が展開されたところであります。
 ところで、新年度ももはや半分を経過しようとしております。今年からは、生徒指導に関する嘱託職員を2名配置し、関係機関からの情報を収集し、学校にそれをお伝えし、巡回をしております。生徒指導を主とした教頭会議を月1回行って情報交換をし、生徒指導の支援体制を強化したところであります。その効果が、徐々にではありますが、あらわれたのか、落ちついた学校環境が整いつつあると見ております。しかし、子ども同士の人間関係がうまくいかない、規範意識が薄れている、このような児童生徒に対してはより一層の配慮と手厚い指導が大切であることは議員御指摘のとおりでございます。
 子どもの生活リズムを整える基盤は、家庭環境により、これにかかわることが多いと言われます。子どもの心がすさむことは、子どもの成長に大きな影響を及ぼすことは、大人の我々が理解すべきであります。
 ところで、市内の一中学校で行われている、保護者が中心となった朝のあいさつ運動や、各小学校区での子どもの安全見守り隊などの市民活動は、地域、家庭、学校が連携し、子どもたちを見守る具体的な行動であり、この場をかりまして深く感謝を申し上げるものです。
 今後とも、「みんなで育てよう砺波っ子“五本ゆびのめあて”」、これをキーに、地域、家庭、学校が連携し、子どもを育てる環境づくりの市民運動を盛り上げてまいりたいと思っております。
 以上でございます。

◯副議長(林 忠男君) 答弁を求めます。
 福祉市民部長 小西竹文君。
  〔福祉市民部長 小西竹文君 登壇〕

◯福祉市民部長(小西竹文君) 大楠議員の、放課後児童クラブの充実についてお答えいたします。
 放課後児童クラブにつきましては、昨年南部小学校下に設置し、現在6カ所で実施しております。未設置校下は、出町小学校下、庄東小学校下の2カ所となっております。
 運営形態は、市直営の庄川小学校下以外は、民生児童委員、自治振興会、公民館を中心とした地元の運営委員会に委託しているところでございます。御指摘のように、近年利用希望者が増加し、その対応に苦慮しております。
 施設整備については、放課後子どもプランの動向を見ながら、児童の安全面を第一に考えて学校敷地内で整備したいと考えております。また、出町小学校下では、現在出町児童館を放課後児童クラブ的な使用で行っておりますが、学校から離れていること、敷地が狭いことなど、さまざまな問題があります。放課後児童クラブの設置につきましては、地域の子どもは地域で守ると、それを前提に、今、出町地区の関係者と協議をしているところでございます。
 次に、放課後子どもプランにつきましては、これまで教育委員会と福祉部局で連携しつつも二元的に実施されておりました。利用事業の実施場所や運営方法をできる限り一元化し、効率的、総合的な放課後対策事業を展開するために、教育委員会が中心になりまして福祉部局の協力のもとで事業を推進することを基本とすると発表されております。しかし、まだ詳細が明らかになっておりませんので、今後明らかになった時点で、教育委員会と連携をとりながら、よりよい放課後児童クラブとなるように進めていきたいと考えております。
 以上でございます。

◯副議長(林 忠男君) この際、暫時休憩いたします。

 午後 0時 2分 休憩

 午後 1時00分 再開

◯議長(江守俊光君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
 2番 今藤久之君。
  〔2番 今藤久之君 登壇〕

◯2番(今藤久之君) 発言の許可をいただきましたので、質問通告書に基づき、質問と意見を述べさせていただきます。
 地方自治体の財政を考察するに当たり、三位一体改革と平成の大合併の影響は大変大きいものがあります。三位一体改革は、国と地方の仕事の分担を再検討し、地方への税源移譲と財政再建を同時進行させる改革で、補助金、地方交付税、税源移譲を一体的に見直すというものでありました。
 しかし、平成17年においては、3兆円の移譲、4兆円の削減に見られるように、地方に財政支出の削減を押しつける形となっており、中央から地方へと地方を尊重するとはいっても、地方分権推進とはなかなかいかないのが現状であろうと思います。
 平成の大合併スタート前の平成11年3月末には3,232の市町村がありましたが、平成の大合併後、平成18年4月では1,820市町村となり、そのうち、財政力指数1.0以上の財政上自立をしている市町村は133しかありません。残りのほとんどの自治体、約92.7%の自治体では、地方交付税や補助金なしではやっていけないのが実情であります。
 その地方交付税ですが、自治体の歳入不足分を十分に満たす額が担保されていることや、自治体の自主性を損なわないことが必要であるべきものなのですが、それらが今後も充足されるとは思えないものであります。これらのことをかんがみますと、歳出を抑える努力をするのは当然のことでありますが、一方で自主財源の確保に努めることが急務であります。
 そこで、まずお伺いいたします。自主財源の確保という見地から、一般的には、収入率の向上、滞納の解消、市税減免規定の見直し、受益者負担の適正化、未利用地、未使用施設の活用、処分等が挙げられますが、現在砺波市における自主財源確保に向けての市長の御見解と施策についてお聞かせください。
 私は、今定例会前に幾つかの議会資料を受け取りました。その中の1冊に、砺波市監査委員による平成17年度砺波市一般会計・特別会計歳入歳出決算及び基金運用状況審査意見書がありました。
 財政力指数であるとか、経常収支比率であるとか、全国の多数の自治体がそうであるように、砺波市の財政状況の厳しさを再認識いたしました。
 審査の意見として少し引用させていただきますと、「今日求められているものは、多様な価値観や地方の個性に根差した豊かさの実現である。国が定めた基準に沿って画一的な形成を続けていたら、地方自治体の未来は暗い。地方の創意と工夫による個性が競争する時代である。砺波市の自由と責任において、真の地方分権への歩みを続けられるよう望むものである。」とあります。まことに同感であります。
 先ほど、自主財源の確保という観点から、一般的に言われている幾つかの例を挙げてみましたが、意見書にもうたわれておりますように、地方の創意と工夫による新しい施策が必要ではないでしょうか。本議会でも何度か議論のあったものですが、民間広告の導入を提案いたします。市の広報、各種パンフレット、封筒は言うに及ばず、図書館の貸出期限表や、美術館、チューリップフェアの入場券に至るまで、およそ市で使う紙のものはすべて広告媒体となり得ます。そのほかにも、ホームページや市営バスの車体広告なども広告媒体として有効であろうと考えます。過去の答弁を拝見いたしますと、規則、要綱、要領を定める必要のあること、広告内容などの審査をしなくてはならないこと、予想される広告収入の少ないこと、地方自治法との問題があること、さらに調査研究を行うこととおっしゃっておられます。確かに、いずれも簡単に解決できることでないのは承知いたしておりますし、大した収入にもならないのかもしれません。しかし、本当に大切なことは、不必要な歳出を減らし自主財源を確保するという姿勢ではないでしょうか。その一環として、市独自の税金として、例えばレジ袋税などという法定外税導入の考え方もあるかもしれません。増収対策として民間の広告を導入することに対して、市長の御見解をお願いいたします。
 次に、上下水道料金についてお伺いいたします。
 旧砺波市の水道事業は、北陸で最初の水道として大正12年9月1日に通水を開始し、今月1日をもって満83歳の誕生日を迎えました。当時の計画給水人口が3,500人でありましたが、数々の変遷を重ね、17年度は4万9,700人の計画給水人口と、実に当時の14倍以上の規模となっております。
 一方、旧庄川町の水道事業は、昭和39年に創設され、現在に至っております。
 また、下水道事業は、旧砺波市が昭和59年に事業着手、平成3年より一部供用開始。
 一方、旧庄川町は、昭和60年に事業着手、平成4年に供用開始となっております。
 水道料金体制においても、旧砺波市での水道使用料金は口径別料金制で加入金は口径別料金であるのに対して、旧庄川町では、口径別、用途別料金制で、加入金は口径に関係なく一律同額であり、水量料金単価も異なっております。
 さらに、下水道使用料金においても、汚水の分類方法、単価、あるいは下水道単位負担金についても異なり、全体として10%程度の差異があるものであります。
 新聞報道によりますと、8月28日に開かれました砺波市行政改革市民会議においても市町合併による上下水道使用料などの1市2制度解消について質問がなされ、市側も負担公平の原則からも一本化を進めたいと答えられたようであります。
 合併協議会の調整内容を見てみますと、上水道については「水道使用料及び加入金(分岐負担金)については、それぞれ現行のまま新市に引き継ぎ、漸次調整するものとする。」、また、下水道については、「下水道使用料、受益者負担金等及び受益者負担金前納報奨金については、それぞれ現行のまま新市に引き継ぎ、新市において漸次調整するものとする。」とあります。
 平成16年11月1日に旧庄川町と旧砺波市が合併し新砺波市が誕生して、早いものでやがて2年の月日が経過しようとしております。漸次という言葉の意味をここで議論するつもりではありませんが、やはり1市2制度の解消は可能な限り早急に進める必要があると思います。
 上水道の水源が、旧砺波市では砺波広域圏水道事業所からのものであり、旧庄川町ではそのほとんどを地下水などの自己水源を利用していること、また、下水道においては単位負担金決定の経緯もあることは理解しております。しかし、立米当たりの給水原価は年々安くなってきておりますし、平成17年度砺波市水道事業・工業用水道事業会計決算書を見てみましても、当年度純利益は9,478万1,319円となっております。また、16年度においても、4月から10月までの旧砺波市の純利益が4,681万7,752円、旧庄川町が1,533万8,465円、合併後の11月から3月までの純利益が4,305万9,130円で、これらを合計しますと1億521万5,347円となり、ここ2年間は純利益1億円前後の黒字決算となっております。
 上下水道は市民にとって重要なライフラインでもあり、インフラの1つでもありますので慎重を要する作業ではありますが、このことは1市2制度解消にとって追い風であり、私は料金統一のよい機会ではないかと考えるものであります。
 そこで、上下水道料金の一本化について市長の現時点での御見解といつごろどのような方法で行われるお考えであるのかをお尋ねいたしまして、今回の質問を終えさせていただきます。

◯議長(江守俊光君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念鉄夫君) 今藤議員にお答えいたします。
 始めに、自主財源の確保についての御質問であります。
 現在の三位一体改革の進め方は、議員が述べられたとおりでございます。地方分権という、それを推進する方向ではなくて、国の債務を転嫁するための改革と言わざるを得ないと思っております。
 したがいまして、どこの地方自治団体も財政は大変厳しい状況でございます。おっしゃるとおりであります。
 そうした中で、地方自らの力で自治を推進するためには自主財源を確保することが大切だと述べられておりますが、このことは大変難しいことでございます。大変重要でありますが、今、いろんな法制度がございますから、何か一言、増税もみたいな、ありましたが、その制度につきましては全部認可制でございますし、そう簡単にはいかない。堀田議員にも述べたとおりでございます。そうすることによって歳出削減をしようと、このこともまた政府の考え方に一致することでございます。
 歳出削減については、まず合併をやりました。議員さんも少なくなったわけですよ。あるいは、各種委員を削減されたわけです。職員定数も少なくし、給料も実は下げております。その意味で、歳出削減、その他の事業も削減せよということなのかどうなのか、私は疑問に思います。やれることについては、一生懸命進めておるところでございます。
 いずれにしてでも、この厳しい状況の中で、福祉事業等々につきましてはなおまだ押しつけられております。富山県までも、少しもとに戻ったようですが、医療費を削減しようと思って提案をしたのです。絶対的に反対をいたしてまいりました。そういう形で、守りの政治、地方自治体も一部あるのではないか。私はそう思って、皆さんのお力添えによって対応してまいりたいと思います。
 そして、その中で、皆さんに元気づける、そういうことをしていかなければならないと、このように思っております。
 きのうも申し上げましたが、その意味で、中小企業の育成であったりすることが法人市民税の増にもつながりますし、景気浮揚、それがあれば、個人市民税も、私は増えると予想をしております。
 おかげさまで、砺波市は今、少しずつですが上向きでございますので、その点、大事な財源だと思って支出に対処させていただくということではないかと思います。何もかもカットということになりますと、市民も、私は大変だと思うし、それぞれ責任ある立場として努力するのが大切ではないかと、このように思っております。
 自主財源の安定的確保には、いろんな角度から考えなければいけないと思います。そのような考え方を申し上げておきたいと思います。
 いずれにしても、随分厳しい時代を迎えたということを申し上げておきたいと思っておるところでございます。
 次に、上水道料金の一元化、一本化について、これも堀田議員に実は説明を申し上げたところでございます。
 基本的な考え方は、1市2制度を解消したいというのが本音でございます。今、調整をこれから進めなければならないと思っております。
 ただ、それぞれの料金については、ずっと歴史があるんですよ。旧庄川町は庄川町で議論されて条例化ですから、それなりの議論をされてきた推移があるんですよね。砺波市は砺波市で議論をしていただいて、相当の議論があって今日決まっているわけです。それを簡単に一本化と言われても、今藤さん、急いては事を仕損じるということもありますからそう慌てなくてもいいのでございまして、先般の行革では、将来一本化しなきゃいかんと、ただし、段階がありますよという話をしておったのでございます。そのことについては調整をしてまいりたいと、このように思っておるところでございます。
 なお、黒字があるからこの際ということですが、今、石綿管がまだ全部終わっておりませんし、ようやく見通しがつきました。それから、この後、きのうも質問がありましたが、耐震化の問題があるんですね。ライフラインですから、それらについてもう少し調整をして設備投資をしなけりゃいけません。そんなことなどをいろいろ考えておりまして、それらを含めての、いわゆる資金計画を作成した段階でいきたいと思います。庄川町は不安定な水源もあるんですね。これを安定的な水源にしてあげたいと、そのように今進めておりますね。これらをある程度きちっとしたものにしないといけないと思います。
 したがいまして、そのことがある程度見通しがつけば、私はせめて3年たったらそんな作業をして、議会の皆さんとも協議をしていきたいと。
 ただし、そのときは値上げじゃなくて値下げという形での調整を私はすべきだと、このように思っておるところでございます。
 何か、話を聞いておりますと、砺波市側の要望、この間の行革はそうじゃなくて、かえって庄川町側からの一本化を言われているんですよ。今藤さんが言われると、恐らく庄川町の皆さんに反発を食いますよ。そうじゃなくて、それも理解した上で、砺波市側の物の考え方じゃなくて、全体のライフラインをどうするか、それをきちっとして資金計画を立てて調整をする。そんなことを思っております。
 そのことについては、議会の皆さんにもよくお話をして作業を進めさせていただきたいと、こんなことを実は思っておりますので、その点、御理解をいただきたいと思っておるところでございます。
 広告料については前にも質問があって、私、答えましたが、事務的に企画総務部長から申し上げたいと思います。
 終わります。

◯議長(江守俊光君) 答弁を求めます。
 企画総務部長 吉田俊和君。
  〔企画総務部長 吉田俊和君 登壇〕

◯企画総務部長(吉田俊和君) 私からは、民間広告の導入について申し上げたいと存じます。
 このことにつきましては、今ほど市長が申しましたとおり、何度が市長答弁があったところでございます。
 そこで、近年、新たな財源確保の手段といたしまして、公共施設や広報などに民間企業等の広告を掲載する自治体が見受けられることは当方も承知をいたしております。
 ちなみに、平成17年の民間のアンケート調査によりますと、回答があった全国1,613自治体のうち約6.5%の104自治体がホームページに有料広告を掲載しているとの結果が出ているようでございます。
 また、同年度の市区町村広報広聴活動調査におきますと、広報誌に有料広告を掲載している自治体は、約12%の232団体という結果がございます。
 ごらんのとおり、全国的に見ましても、公的なホームページや行政広報誌などに商業広告を掲載することには、若干の問題があるという指摘があるようでございます。
 そういったふうなこともございまして、まだ取り組んでいる自治体が極めて少ない状況にあることを御確認いただきたいと思います。
 加えまして、ホームページにつきましては、広報誌と異なりまして、広報内容の変更が随時可能になること、あるいは、悪質なサイトなどのリンクが加わる可能性があること、つきましては、取扱基準、監視体制に大変大きな課題があるという新たな問題も提起をされております。
 また、既に実施をしている自治体にいろいろ情報をお聞きするわけでございますが、広報などに企業広告を掲載することにつきましては、対象となる業者あるいは業種等におのずと制限が加わることに相なりますので、広告がなかなか集まらないという状況を承っております。
 スケールメリットの乏しい地方都市におきましては、労が大変多くて益が大変少ないという評価を耳にいたしているわけでございます。
 つきましては、本件について引き続き関心は持ち続けたいというふうに思っておりますが、目下のところ消極に解しているところでございます。
 以上でございます。

◯議長(江守俊光君) 19番 山森文夫君。
  〔19番 山森文夫君 登壇〕

◯19番(山森文夫君) 議長から指示がございましたので、通告要旨に基づき質問をいたします。
 私は、先の6月定例会において、活力ある産業政策の推進として、砺波市内、庄川左岸に第2のインターチェンジの建設について質問いたしました。
 引き続き、今定例会におきましてでも、若干の質問と提案を申し上げます。
 先の質問に対する市長の答弁は、インターチェンジの設置は、進出する企業にとり、原材料の調達や製品の輸送に甚大な効果をもたらすとともに、迅速な経済効果が可能になることで、インターチェンジ周辺には商業施設やオフィス、生産工場が張りつき、一大拠点を形成するとありました。
 また、県西部地域の一部にも建設に向けた期待もあり、情勢を見守りたいとのことでもありました。
 インターチェンジ設置の効果につきましては、現砺波インターチェンジ周辺を見れば一目瞭然であり、今後さらに上昇傾向にあります。このことからも、新インターチェンジを庄川左岸に建設することにより、既に立地された企業の生産拡大はもとより、新たな企業誘致にも弾みがつき、県西部地域全体の産業発展につながるものであります。
 しかしながら、これまで施設整備を進めてきました日本道路公団が民営化された現在、建設に要する費用は、要望者、いわゆる地方団体がその費用を大きく賄うことになります。
 ここで、平成15年に供用開始した富山市の開発型富山西インターチェンジについて申し上げます。総事業費約47億円のうち16億円、35%が道路公団が負担し、料金所や管理棟を建設しております。
 また、富山市は開発者として第三セクター富山ウエスト株式会社を立ち上げ、構成メンバーとして隣接する工業団地の企業や近隣市町村の参加を募り、実施に踏み切りました。
 砺波市といたしましてでも、富山ウエスト株式会社の手法をさらに進化され、近隣の自治体と強力なスクラムを組み、北陸新幹線の開通、新高岡駅の建設や、東海北陸自動車道全線開通するこの時期こそ、将来への投資として実施に向け御尽力をお願いするものであります。
 時代の潮流は、地域間の競争は旨とはするが、むしろこれからは地域間の成熟した応援、受援、共同体制とすることが、その地域をより大きく発展することにつながるものと考えます。
 砺波市にとり庄川左岸第2インターチェンジの建設は、交流人口の増加や雇用の創出、企業誘致の課題も大きく好転し、将来の行政運営にとって最も重要である自主財源の確保や財政の健全化に大きく貢献することと信じ、市長の所見を伺います。
 次に、庄川地区山林の地籍調査の実施について申し上げます。
 山林は言うまでもなく、木材の供給のみならず、自然災害の防止や、良質な水源を育み、さらに地球温暖化防止となる二酸化炭素を吸収し自然環境を保つなど、人間が生活する上で欠かすことができないさまざまな機能を有しております。山林の荒廃が深刻化している現状にあって、山林の働きを維持していくには、植栽、下刈り、間伐、枝打ちなど、山林管理を適切に行うことが大切であります。
 また、山林は市民が自然と共生していくための共有財産である認識に立ち、積極的な山林振興策を展開する必要があると存じます。
 そうした中で、富山県では平成19年度より、県民税納入者1人当たり、1年間500円の森林環境税の導入に踏み切りました。森林を県民の財産として県全体で支え、次世代に引き継いでいくことといたしました。
 今後、森林の適正な保全管理を行っていく上で、県民と山林所有者双方の理解を得ることが必要であります。
 そのような社会現況下ではありますが、庄川地区の山林の地籍調査は明治時代の地租改革時に作成されたものであり、精度も低く、必ずしも現状と一致するものではありません。
 地籍調査とは、国土調査法に基づき、主に市町村が主体となり、1筆ごとの土地所有者、地番、地目、境界、面積を正確に調査し、世界測地系という新しい方法で測量するものでございます。
 なお、この地籍調査の費用負担は、国、県の補助もあり、市の負担は交付税措置も含めますと5%程度の負担となるようであります。
 そこで、私は、山林への関心が薄らぐ中で、所有者が自分の土地に愛着を持ち、山林の振興にいま一度目が向くように、また山林が持つ機能を維持していくためにも、地籍調査の実施を申し上げるものでございます。
 ここに森林組合が実施しました組合員に対するアンケート調査について御紹介申し上げます。
 自分の山林の場所や境界を知っていますか。「場所も境界も知っている」が27%、「場所は知っているが境界は知らない」51%、どちらも知らない方が20%であります。
 かつては土地の境界を示す目印や約束事が周知されていましたが、時代とともに目印がなくなり、境界に関する記憶が失われたりしています。今後、高齢化に伴い、境界問題は一層複雑化することが予想されます。70代や80代の方々が亡くなる前に団塊の世代に引き継ぐべきと考えます。
 2番目の設問といたしまして、境界がわからない場合、費用をかけても調べたいかということでありますが、知りたい方が23%、「金額による」46%、知りたいと思わない方が13%であります。金額にもよりますが、約7割の方が知りたいと思っておられます。
 3番目、家族の方と山林へ出かけたことがありますか。「行ったことがある」49%、「自分だけで行った」23%、「家族のだれも行ったことがない」が12%であります。山林の所在場所は地番だけではなかなかわかりにくいものです。次世代に正確に伝えるためにも、家族で現地に行くことが重要だと思われます。
 いろいろ申し上げましたが、特に山村部では登記簿の土地の面積や形状が現地と合わない場合も多く、境界の確認や公図の訂正については個人個人では限界があり、地域全体での境界確認が必要です。そして、所有者が山林に入り、財産の確認や山林の公益的機能の保全の観点に立ち、正確で精度の高い土地情報を後世に残すべきと考えます。
 以上で、山林の地籍調査事業の取り組みについて伺います。
 続きまして、健常者の福祉ゾーン設立の提案について申し上げます。
 このことだけではわかりにくいと思いますので、平易にお話をさせていただきます。
 過日9月3日、砺波市総合防災訓練が庄川中学校周辺を中心にし大々的に開催され、多くの市民の方が参加され、火災や水害に対する防災意識を高めたところであります。
 その訓練の中で、河川に取り残された釣り人をヘリコプターで救助する場面を思い起こしてください。多くの市民が堤防の上から広々としたあのすばらしい開放的な空間をどのように感じられたでしょう。あの空間を自分のものにしてみたい、また、羽があったらあそこまで飛んでいってみたいと思われた人もあったでしょう。私はそのような気持ちの中で心を弾ませ、御提案を申し上げます。
 母なる川庄川が飛騨の山々から流れ出、庄川峡を築き、小牧ダムや合口ダムを経て砺波平野を形成いたしております。その扇のかなめとも言える場所に、庄川嵐山を後ろに配し、前面には緩やかにカーブした桜堤と松並木を景勝地とした、社会福祉協議会が管理するやまぶき荘、教育委員会が管轄する勤労者体育館、そして、都市整備課が管理する庄川パットゴルフ場が視野に広がります。一級河川庄川を合口ダムから河口まで見ても、これだけの景勝地はありません。春には新緑に映える雄大な庄川嵐山を見ては勇気づけられ、夏には川のせせらぎに心を和み、この地こそは自然環境に溶け込んだ市内有数の健康を体感できる健常者の福祉ゾーンであると考えます。
 市民一人一人が健康の大切さを自覚し、自分の健康は自分で守る、介護に頼らない健康づくりが必要であります。
 この恵まれたエリアを、団塊の世代の御夫婦や家族連れ、また若いカップルが市内全域から集い、憩うゾーンにしていただきたく、現在、社会福祉協議会、教育委員会、都市整備課の3部署で管理しておられますが、この管理運営を一元化することで総合的な見地から見直し、総合計画基本構想に基づく、生涯を通じた心身の健康づくり、気楽に楽しく運動できる環境整備が絵にかいたもちにならないように、管理する側も利用する市民も実践できる組織体制としていただきたく切望し、市長の所見を伺います。
 以上で質問を終わります。

◯議長(江守俊光君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念鉄夫君) 山森議員にお答えをいたします。
 まず、先の議会で提案をいたしましたインターチェンジの関係でございます。
 熱心な御意見、そのとおりだと思っております。特にインターチェンジのもたらす効果は極めて大きいと思っております。商業施設であったり、オフィスであったり、あるいは生産工場も進出することによって雇用の拡大にもなると思います。
 なおまた、背後地にはすばらしい景観もありますので、そういう意味での観光振興にもつながると、私はそのように思っております。
 このインターチェンジによる効用につきましては、述べられたとおり砺波のインターチェンジがそのようにもたらしておりますし、背後に大きい町もつくられたわけであります。その面から言いますと、でき得れば、あんまりお金がかからなければつくりたいなというのが本音であります。
 なおまた、インターチェンジは、交通アクセスさえよければいいというものではございませんので、今申しました多くの企業を配置する、そういうことから考えますときに、周辺の土地利用、そういう全体像が必要になってくると私は思います。幸い想定されている地域につきましては砺波市側というよりも北側に向かっての広がりがございますからそのことを念頭に置くわけでありますが、それらの土地利用などを描いていくことが大切ではないかと思います。
 御意見もございましたように、富山西インターチェンジについては総事業費が47億円。膨大な金額でございます。市の財政規模からは簡単なわけにはいきませんので、先の質問につきましては、趣旨には賛同するけれども消極的な答えになったわけでございます。
 ついては、近隣市、すなわち高岡市でありますけれども、タイアップすることが肝要であると、私はそう認識をいたしました。そのことは、県西部地域全体の発展と、将来展望を見据えながら、いろいろの角度から調査研究をする必要が、まずは調査研究することが必要だろうと思っております。
 それで、過日、橘高岡市長と意見交換をする機会がございました。率直に言いますと、私の応接室であります。前から何度か、山森議員がおっしゃらない先から、言われてなお勇気づけられたんですけれども、インターチェンジの提案をしてまいりました。ついては、高岡市長さんから、両市での事務レベルで研究会をつくってみたらどうかと、前向きの返事をいただきました。早速高岡市の都市計画課が事務局となるということで連絡をいただきました。
 先般、非公式ではございますけれども、第1回の会議を開催させていただきました。したがいまして、お金がないだけじゃございませんので、何とか見通しが少し立ったのではないかと私は思っています。
 砺波市も積極的にこの計画に参画をしてまいりたいと思います。大変な作業でございます。このインターチェンジを希望を持って対応してまいりたいと、このように存じておる次第でございますので、ぜひ議会の応援をお願い申し上げたいと、このように存じております。
 次に、健常者の福祉ゾーンのことでございます。
 先般、砺波市総合防災訓練には庄川地区の皆さんに多数御出席をいただいて、なおまた、議会を初め、自衛隊、建設業協会、各関係団体も出場いただいて、本当にありがたくお礼を申し上げたいと思います。
 なお、景観等についても熱っぽく話されたわけですが、御意見のとおりだと思います。私の友達も来まして、小牧ダムについては随分感心しておりました。これは文化的遺産だよという話をしておりまして、圧倒されたようでございます。我々はさほど感じないんですが、他の町村から来ますと、随分すばらしいこのダムについて、しかもその背景がいいということですね。感嘆をしておりましたので、このダムに映る四季折々の景色など、そして、おっしゃるように、砺波嵐山、堤防の桜並木、松並木、これらの緑、それで、おっしゃいましたパットゴルフ場の緑、あるいは弁財天、いろいろ景観がございますが、これを大事な福祉ゾーンにせいと、こういうことです。
 そのとおりだと思いますが、私はもう一つ広く考えて、鉢伏も夢の平も、そして牛岳も考えて、福祉健康ゾーンという形のマップをつくったらどうかなと。水記念公園もございますけれども、私は、東山見や、あるいは雄神にも歴史的な史跡がたくさんあると思う。それを含めた、これまであったかもしれませんが、少しそのことを調査して、マップづくりをして、それからおっしゃるような一本化をするなり何なり考えなきゃいかんのではないかと。まず、そういう意味での立場で、私は、健康を含め、そして福祉を含めたマップづくりをまずしたらいいのではないかと。
 おっしゃるとおり、今、管理については、福祉協議会であったり、パットゴルフ場についてはやむを得ず直営にしたりして、それぞれ管理体制が違っております。一元管理をすることも必要ですが、まず大きい意味でのベースづくりをしたいと思っております。その意味で少し勉強させていただきたいと思いますが、その上で、ポイントポイント、ある程度の施設が必要かもしれません。今のままの体制ではいけませんので、せめて雨宿りの場所だとか、あるいは便所だとか、いろいろ考えなきゃいけないと思います。そうしないと、どこでも、言葉は悪いけど、放尿するような観光地ではいかんと思う。そのことを含めてまずマップづくりをしてやってベースをつくって、必要なものについては、一挙にできないと思いますが、年次計画、総合計画の中にも少ずつ取り組んで、皆さんに喜んでもらえる、健常者の福祉ではなく健康ゾーン、それこそ子どもから大人まで、あるいは地域の皆さん、砺波に来られたら少し行ってみようかというような形の誘導できるものを考えなきゃいかんと。そんなことを実は思ったりしております。
 つきましては、関係団体や提案のあった山森議員さん各位の意見もいただいて、検討させていただきたいと、そのように思っております。
 この質問に対して、私はもう一歩広い意味での構想を、そのときにはマップづくりをやった上で、少しずつ整備をさせていただくと、そのことが必要ではないかと、こんなことを実は思っておりますので、御理解を賜りたいと思います。
 地籍につきましては、助役からお答えします。
 以上であります。

◯議長(江守俊光君) 答弁を求めます。
 助役 藤森栄次君。
  〔助役 藤森栄次君 登壇〕

◯助役(藤森栄次君) 山森議員さんの地籍調査について御答弁申し上げます。
 御指摘のとおり、山林は地球規模での自然環境の維持保全に欠かすことのできないものでございまして、また、身近には砺波平野の命の源である庄川の水源を涵養する意味から守っていかなければならないものと考えております。
 近年の林業の衰退によりまして山林に対する関心が薄れ、放棄されていくことになれば環境破壊につながるとともに、約3,500ヘクタールと言われる市内の山林の資産価値が失われてしまいます。
 そこで、かつて山林を守ってまいりました古老の皆さんが健在なうちに地籍調査を行い、新しい世代に山林に対する関心を少しでも持ってもらい、個人の財産として管理していただくことは重要なことだと考えております。
 そこで、今後集落単位など一定の範囲で地籍調査の実施に対する機運が盛り上がれば、市といたしましても、国等に補助を要望し、計画的に調査を実施してまいりたいと考えているところでございます。
 私からは以上でございます。

◯議長(江守俊光君) 21番 前田喜代志君。
  〔21番 前田喜代志君 登壇〕

◯21番(前田喜代志君) 私は、がん対策をどう進めたらよいかという点について、3点にわたり質問をいたします。
 日本経済の高度成長期から一転してバブルが崩壊をし、このころから国でも地方でもハードからソフトへと言われるようになってまいりました。今ほどは超ハードなお話もあったわけですが、この医療の分野は全く別世界を歩んできたのではないか、このように思っております。
 昨今のがん対策はどうかと。やはりハードに重点が置かれる傾向にあるのではないか。大変残念に思っています。
 私は、がん対策をこれまで以上に充実させるとすれば、ソフト施策の推進にもっと重点を置くべきであると、このように考えております。
 ある大学病院で1年間に亡くなられたがん患者、その死因調査の結果を調べた。何と80%の方が全くがんと関係のない死因で亡くなっておられる。一番多いのは肺炎で亡くなっておられる。そういう感染症。なぜこのような結果が現われてくるのか。その理由は、抗がん剤や放射線治療などによって人体に備わっている免疫力をも破壊してしまう、そういうリスクを抱えるからだというふうに言われております。
 例えば抗がん剤。医薬品の添付文書にははっきりと細胞の毒と書かれております。抗がん剤は猛毒物質なわけです。この毒の薬をがん患者に投与するわけです。がん細胞をしっかりと攻撃するわけですけれども、攻撃してはいけない細胞もやっつけてしまう。その結果、髪の毛が抜け落ちたり、造血機能をも破壊してしまう。そのために赤血球が激減をする。患者の衰弱をうんと進行させてしまう。血小板が破壊され内臓出血を起こす。多臓器不全で死亡してしまう。最悪はリンパ球、リンパ球そのものを破壊する。その中でも、がん細胞と戦っているナチュラルキラー細胞まで、抗がん剤や放射線治療はせん滅をしていくことになる。だから、抗がん剤は皮肉なことに、がんの応援剤、増がん剤にすぎない。こう言われているお医者さん、現役のがん専門医がたくさんあらわれてまいりました。
 そこで、がん患者を救うベストの医療法はどうなのかとなるわけですが、今、笑いの免疫学が注目を集めています。この笑いの免疫学について、筑波大学の村上和雄名誉教授は、漫才を聞かせることで23個の遺伝子が変化するんだと、こういうことを論証されております。食後に漫才を聞いて笑うだけで血糖値上昇を約40%抑えられる。これはインスリン注射よりも高い効果があった。リウマチ患者さんを笑わせると特効薬を服用する以上の改善効果が見られた。アトピー治療でも、笑った患者さんの90%に改善が見られたのに対し、笑わなかった患者さんは10%しか治らなかった。
 がんを治す力はだれにでも備わっております。最大の力を発揮しているのがこのナチュラルキラー細胞。この細胞は3時間の大笑いで6倍にも増えると言われます。さらに、笑うとストレス値は軽減し、中性脂肪は減少、脳血流は増加した。また、5秒間笑うだけで酸素の取り込み量は深呼吸の2回分にもなる。心拍数は落ちついて、30分のお笑い番組は腹筋運動12回に相当する。10分笑うと記憶力は20%もアップする。
 このように、笑うことが自らに備わった自然の治癒力を目覚ましいほどパワーアップする。このように論証されております。
 笑いは人類に備わった究極の防衛システムだったということを明らかにしておられるわけです。毒をもってがん患者の治療に挑む時代は終わらせなければなりません。
 私は、以上のことから、最初にがん予防検診事業についてまず伺います。
 がんの早期発見にPETを使えばいい、こういうところが出てまいりまして、次々と導入するところがあります。しかし、一番星とか二番星を見つけて治療していくというのがこれまで、ところがPETを使えば満天の夜空が見えてくるぞと、こういうことなのかもしれませんが、小さなポリープは生まれては消え、生まれては消え、健康な人でも毎日ポリープは3,000個、5,000個生まれていると言われているわけです。これまでよりも小さなポリープも把握できたら、実は健康とみなしていた人でもがん患者ではないかと疑われることになりますね。機械の売り込みに狂奔するメーカーの論理に惑わされてはなりません。私は、従来どおりの検診方法でがん検診は十分だと思っております。
 問題は、受診率が低い。50%という地区もあります。60%台のところも随分あります。このがん検診を受けていない人をどう少なくするかということが一番の課題ではないか。低い受診率の地区を重点的に、受診率向上に向けた普及啓発活動、これをしっかりやることが最大のがん対策であるというふうに思うわけです。市はどのような改善策を考えておられますか。
 次に、がん死亡率引き下げ策について伺います。
 今、がんの中でも胃がん、肺がん、肝臓がんの死亡率が高いが、その原因はどこにあるか。市民自分自身が自分の生活を再点検してみる、そういう根本的な取り組みを進める必要があるのではないか。
 倉敷市のすばるクリニックというのがあります。そこの伊丹院長は、日本のがん医療の現場ではキラー細胞を強くすることを目的とした治療は全く行われていない、それは厚生労働省が承認していないからだ、このように指摘をされて、しかし、キラー細胞を強くするためにだれでも日常生活の中で簡単にできることがわかってきた。そして10の方法を提案されております。1つは、毎日七、八時間の睡眠ととる。2、心身両面でのストレス、過労を避ける。3、心配、不安、悲しみ、こういうものはなるべく短く乗り越えていく。4、憂うつ感が長く続くとき、専門医に相談し早い回復を図る。5、適度な運動を毎日、少なくとも週に3回実行していく。6、趣味など好きなことに打ち込む。7、キラー細胞ががん細胞を食いつぶす、そのイメージトレーニングをしっかりやる。8、おもしろいことがなくてもいつも笑顔を心がける。9、楽しく笑う。10、プラス思考で考える。こういう10の方法です。
 さらに、伊丹院長は、生きがい療法5つの指針、これも提唱されております。これは、病気、ストレス、困難などに上手に対処する方法です。免疫力によい影響を与えていく、そのために、心理学的要点として、自分が主治医のつもりで病気や困難の克服に向けて積極的に取り組むこと、2、日一日一日の生きる目標に懸命に取り組む、3つには、人のためになることを実行する、4つには、不安、死の恐怖はそのままにして、今できる最善を尽くしていく、5、死を自然現象の1つだと理解し、今できる建設的な準備だけはしておく、こういう5つの点を挙げておられます。水や空気や毎日のお食事、それらを含めて衣食住の生活環境改善を進めていくことで、随分がんの治療効果が上がるよ。農薬づけや添加物だらけの食品を毎日食べていていいのか。シックハウスの化学住宅に住んでいるようなことでいいのか。こういう問題提起ですね。矛盾いっぱいの生活スタイルをチェックしていくだけで、その生活環境改善の療法も大変有効であると、このように指摘しておられます。
 これらのこともぜひ参考にいただいて、ハードよりもソフト、もっと対応できる保健師を確保して、生活最低限の保健指導を強化していくことで、がんの発症そのものを抑える、発症してもがんとしっかり向き合って生きていける、そういう体制を築くことでがん死亡率は確実に引き下げていけるのではないか。
 市はどのような対策を検討されているか。
 最後に、抗がん剤治療について病院長に伺います。
 国は平成16年に第3次対がん10か年総合戦略を、昨年の8月にはがん対策推進アクションプラン2005をまとめられました。私は、国はギアチェンジが必要ではないかと思っています。きのう嶋村議員からもこのことについて取り上げられましたが、実は、国の新年度予算、161億円もがん対策に使う。そのうちの半分は何に使われるか。がんの、抗がん剤の治療実験をやりましょうと。こういう新しいがん医療技術の開発振興にその半分以上の83億円を充てるというんですよ。ソフトにはわずかずつなんですよ。こういうことで本当にいいのかと。ギアチェンジが必要であるということで、以下のことを申し上げていきたいと思っています。
 がんの治療は、抗がん剤、放射線治療、手術の三大治療がとられてきた。1年間にがんで亡くなられた方が30万人を超えるという今日の状況。がんで亡くなったのではなくて、実は三大治療法で亡くなられているのではないかということが言われているわけです。
 自ら抗がん剤を拒否したがんの専門医、その方のことが『がん患者として長期生存する医者たち』の中に書かれております。余命3カ月とのがん宣告から生還した住友記念病院理事長の内藤康弘医師です。
 精密検査の結果大腸がんで余命3カ月の重症と診断され、即手術を受けたが転移している可能性があって、予防のため放射線治療と抗がん剤治療を主治医に勧められた。しかし、彼は、過去多くのがん患者に抗がん剤と放射線治療を処方してきたにもかかわらず、自分が末期がんになってどうしてもその2つの治療法を受け入れられなかった。これらの治療に苦悶する悲惨な患者たちの姿が内藤医師の脳裏に浮かんできて仕方がない。悩んだ末に、それでも抗がん剤を拒否し、放射線のみ受けることにされました。
 ところが、放射線治療の照射の待ち時間の待機、末期がんへの恐怖を募らせ、末期がんと闘おうという意欲がぐらついてくる。絶望的な気分になった。放射線治療室に向かうたびに命が縮む思いであった。このことをその本の中に書いておられます。
 そして、予想どおりの副作用。吐き気、下痢、食欲減退、体重低下、物すごい倦怠感。そこで、主治医が再び抗がん剤を勧める。それにきっぱり断ったというわけです。
 多くの患者に抗がん剤を投与してきたその医師が、医師自らは、さほど抗がん剤はきかない、よく知っておられる。ですから、患者には使うが自分には投与されたくないという本音が書かれているわけです。抗がん剤を打つことで、髪の毛が抜けたり、がりがりにやせたり、火に油を注ぐように悲惨な姿になっていくからというふうに続いて書いておられます。2度の開腹手術を受けたが、今、野菜が多目の食事をきちんととる。毎朝いい目覚めのために夜更かしをしない。不安、恐怖に襲われたとき、精神安定剤を心の支えにした。そして、それから13年、精神力で生き抜いてこられたわけです。
 彼の病院へ今、末期がんの患者が救いを求めてやってくると言われます。治療方針は、末期がん患者の体力と免疫力をダウンさせる抗がん剤と放射線治療は一切行っていない。末期がんと闘うためには患者さんの精神力こそが最も重要だと明確にしておられます。
 このように、がんになったお医者さん、がん専門医が説いておられます。
 また、真弓小児科医院というのがあります。そこの真弓院長は、がんは身内細胞ですと、抗がん剤はできるだけ使わない。がんをたたくのは身内を殺すマイナス部分があり、ケース・バイ・ケースで十分に理解し、適材適所に使わないと危険だ。抗生物質などと同じで、がんをたたくプラスと、味方細胞を殺す、免疫力を落とす、そのマイナス部分の両方を勘案しないといけない。ケースを間違えると抗がんのプラスよりも免疫力を落とすマイナス部分が生じてくる。極端な場合、がんに抗がん剤が勝っても免疫力を落として患者は死んでしまう。
 抗がん剤を無差別にどんながんにでも使うのは間違いで、その典型はクレスチンとピシバニール。10年ぐらい使われた末に薬効見直しで無効になった。その年商は数千億円と言われてきた。すさまじい金額です。どんながんにも使えると言われて使われてきたわけです。しかし、使うことでマイナスになった患者の方がはるかに多い。医療費のむだもそうです。
 肺がん抵抗剤イレッサも典型的な抗がん剤です。300人以上が副作用で亡くなられているといいます。一人一人の患者を考えないでマニュアル的にやると非常に危険ですと述べられているわけです。
 そして、抗がん剤の有効性の判定について、抗がん剤4週間で腫瘍が縮んだりということになればこの抗がん剤は有効であるとみなしてきた厚生労働省のこれまでのやり方について、局所が縮小したかどうかのみを考えるのはあまり意味がない。今のがん治療は最終的に免疫改善、ホルモンバランス改善とかに対する考慮がほとんどない。本当のがん治療にならない。局所だけたたくのは限界です。わずか4週間では有効性など判定できませんよとその本に述べておられます。
 皮肉にも、がん専門医が自分ががんになったとき抗がん剤を拒否して、自らは代替療法を選択している、笑えない医療現場の現状があります。
 砺波総合病院でも、これらの代替療法を選択できるような取り組み、ぜひお願いしたいと思います。本当のことをがん患者や家族と話し合える相談支援室を設けて、がん治療に患者やその家族がどう向き合えばよいか、時間をかけて本当のことを話し合いしてもらいたい。そして、最終的な治療法を選んでいただきたい。ぜひ患者本位のがん治療が砺波でもより進むように、がん治療にどのような方針で臨まれるか伺いたいのであります。
 以上申し上げ、質問を終わります。

◯議長(江守俊光君) 答弁を求めます。
 病院長 杉本立甫君。
  〔病院長 杉本立甫君 登壇〕

◯病院長(杉本立甫君) 前田議員御質問の抗がん剤治療についてお答えいたします。
 まず、その先に、がん患者ではがんが発生した場合には免疫機能は既に落ちております。ですから、それを1つ頭にとどめてください。それから、ナチュラルキラー細胞そのものが増えますと、それによってまた疾患を起こす場合があります。ですから、単に免疫機能を上げるだけでは決してそううまくいかない。それをコントロールするTセル、それからBセルというほかの免疫細胞がまたかなり重要な意味を持ちますので、そういうことも頭にお含みおきの上、あとの答弁を聞いていただければ幸いかと思います。
 では、まず、当院での抗がん剤治療の考え方、使用実態について申し上げます。
 一般的にがん治療は、まずがんの発生した臓器での部位、広がり、深達度、細胞の種類、転移の有無、それから合併症などによって治療法が異なっております。
 特に、進行度を正しく診断できないと適切な治療が行われないことになります。
 例えば、私が治療しています肝臓がんでは、もとの肝臓が肝硬変があるかないかで治療法が既に異なります。また、腫瘍の大きさ、個数、それから肝臓にできた部位によっても治療法が変わります。肝がんの場合、抗がん剤を使わない治療法としては、ラジオ波焼灼術、外科的手術、放射線療法などがあります。
 一方、抗がん剤を使用する治療としては、肝動脈塞栓術、それから動注化学療法があります。
 それから、肝硬変がかなり進行していた場合、治療すると生存期間が短くなる可能性が高い場合は、がんに対しては治療をしない、保存的な、何も治療しないという選択肢を持っております。
 ただ、最近では、進行肝がんに対する動注化学療法でも、抗がん剤の適正な使用により、生存期間が間違いなく延びてきております。
 がん治療におきましてはがんの進行度に合わせて適切な治療法を選択することが大事で、抗がん剤も適切な使い方を行えば非常に効果があると思います。
 さらに、白血病や悪性リンパ腫のような抗がん剤が治療の主体をなしている病気もありますので、抗がん剤治療を否定すべきものでないと考えております。
 要は、いかに患者さんと家族に、その病気の進行度、それに合わせた治療法を提示し、その治療法による効果、副作用、生存期間などについてしっかりとインフォームド・コンセントを行い、その中で最良の治療法を選択するかにかかっていると考えています。
 次に、代替療法につきましては、まず1つ、保険がきかない、それから効果が科学的にはいまいちはっきりしないという問題もありますが、患者さんが希望されれば相談の上使用することも考えたいと思っております。
 相談室につきましては、現在緩和ケアチームが緩和医療、支援を行っていますが、対象ががん患者全例とはいっておりません。緩和ケアチームなどを拡大し、そのような笑いを使って免疫を増幅するようなということも考えてみたいと思っております。
 以上です。

◯議長(江守俊光君) 答弁を求めます。
 健康センター副所長 藤澤まゆみ君。
  〔健康センター副所長 藤澤まゆみ君 登壇〕

◯健康センター副所長(藤沢まゆみ君) 前田議員の、1、がん予防検診事業について、受診率向上に向けた改善策についてお答えいたします。
 当市のがん予防検診は、胃がん、乳がん、子宮がん、肺がん、大腸がん、前立腺がんの6種類を集団検診で実施しております。一部子宮がんについては施設検診もあわせて実施しております。対象者は40歳以上の職場などでがん検診を受ける機会のない方で、子宮がん検診は20歳以上となっております。
 平成16年度の老人保健法による市町村別健康診査受診率マップによると、砺波市の各種がん検診の受診率は、胃がん29.1%、子宮がん21.4%、肺がん62.1%、乳がん23%、大腸がん30%と、すべての検診で県平均を上回っておりますが、地区によって受診率に差があることは認識しております。
 現在、受診率の向上を目指して、5年ごとの節目年齢対象者、過去数年未受診者への個別通知、日曜日検診の実施などを行っております。
 さらには、ホームページやケーブルテレビによるPRはもちろん、特に受診率の低い地区への対応策といたしましては、健康ボランティアの皆さんによる啓発普及、地域での健康教育の開催などで、がん予防に関する意識の高揚を図るための啓発活動にも力を入れております。
 しかしながら、すぐには受診率の向上には結びつかない現状もあります。
 今後は、健康センター3階の健診センターでの2方向乳がん検診や子宮がん検診、胃内視鏡検査の実施など、受診しやすい体制整備が必要であると考えております。
 また、去る9月9日から10日に開催されました砺波産業フェアパワー博でも健康相談コーナーにおいてがん検診のPRをいたしましたが、今後も産業保険センターなどとの連携を強化し、職域でのがん検診の受診向上に努めたいと考えております。
 次に、がん死亡率の低減策について、死亡率が高いがんの原因と対策についてお答えいたします。
 当市の死亡原因の第1位を占めるがんの中でも上位を占めているのは、胃がん、肺がん、肝臓がんです。
 胃がんの発生は毎日の食生活に関係があると言われております。特に食塩の摂取がかぎを握っており、塩分摂取を減らし、バランスのとれた食生活に心がけるなど、いわゆる生活習慣病の予防に留意することが大切であると考えます。また、最近ピロリ菌が胃がんの原因の1つであるとも言われておりますが、いずれにいたしましても早期に発見することが重要であり、胃内視鏡検査やバリウムによる胃がん検診の受診が大切であると考えています。
 また、肺がんの死亡は増加の一途をたどり、がん死亡率のトップになっております。肺がんはたばこと大きな関係があり、喫煙者の肺がんの発生率はたばこを吸わない人の約4倍から10倍とも言われております。本年6月に制定されたがん対策基本法のがん予防の推進にも示されているように、今後は、喫煙者数の減少を図ると同時に、喫煙者に対する喀たん検査を徹底し、昨年度実施したヘリカルCT検診を進めていくことも必要であると考えます。
 さらに、肝臓がんは消化器にできるがんとして近年増加しているがんの1つです。肝臓がんはB型・C型肝炎ウイルスに持続感染し、慢性肝炎や肝硬変へと進行した人がハイリスクグループに入ります。当市では基本健康診査の中で肝機能検査、肝炎ウイルス検査を実施しており、治療を早期に開始し、継続されるよう勧めております。
 以上、死亡率が高いがんについて、原因及び対策について述べましたが、一般的には毎日をよい生活習慣で過ごすことが肝心であると考えております。
 今後も、生活習慣病予防対策を重点的に実施するとともに、各種検診の受診率の向上に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◯議長(江守俊光君) 以上で、通告による質問並びに質疑は終わりました。
 ほかに質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(江守俊光君) 質疑なしと認めます。
 これをもって、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を終結いたします。

          議案の常任委員会並びに決算特別委員会付託

◯議長(江守俊光君) ただいま議題となっております議案第58号から議案第68号まで、平成18年度砺波市一般会計補正予算(第2号)外10件について、認定第1号から認定第9号まで、平成17年度砺波市一般会計歳入歳出決算認定について外8件について、及び報告第8号 専決処分の承認を求めることについては、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の各常任委員会並びに決算特別委員会に付託いたします。

◯議長(江守俊光君) これをもって、本日の日程はすべて終了いたしました。
 お諮りいたします。明9月13日から9月19日までの7日間は、委員会審査等のため休会いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(江守俊光君) 御異議なしと認めます。よって、明9月13日から9月19日までの7日間は休会することに決定いたしました。
 なお、次回の本会議は9月20日午後2時から開会いたします。
 本日はこれをもって散会いたします。
 どうも御苦労さまでした。

 午後 2時22分 閉議