1.会議の経過
午前10時00分 開議
◯議長(松本君) これより本日の会議を開き、直ちに日程に入ります。
◯議長(松本君) 日程第1 決算審査特別委員会の設置についてを議題といたします。
お諮りをいたします。平成15年度に属する砺波市各会計の決算を審査をするため、10名の委員をもって構成する決算審査特別委員会を設置することにいたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(松本君) 御異議なしと認めます。よって、10名の委員をもって構成する決算審査特別委員会を設置することに決しました。
続いて、委員の選任についてお諮りいたします。
ただいま設置することに決定されました決算審査特別委員会委員の選任については、委員会条例第6条第1項の規定により、指名いたしたいと思います。
決算審査特別委員会委員に
1番 瘧 師 富士夫 君
3番 福 島 洋 一 君
5番 井 上 五三男 君
7番 飯 田 修 平 君
9番 柴 田 智 君
11番 江 守 俊 光 君
13番 石 田 隆 紀 君
15番 村 中 昭 二 君
17番 山 岸 銀 七 君
19番 前 田 喜代志 君
以上、10名を指名いたしたいと思います。これに御異議ござませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(松本君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしました10名の諸君が決算審査特別委員会委員に選任されました。
◯議長(松本君) 日程第2 市政一般に対する質問並びに議案第50号から議案第72号まで、平成16年度富山県砺波市一般会計補正予算(第2号)外22件、及び報告第11号 専決処分の承認を求めることについてを議題といたします。
これより、市政全般対する代表質問並びに提出議案に対する質疑を行います。
通告により発言を許します。
18番 宮木文夫君。
〔18番 宮木文夫君 登壇〕
◯18番(宮木君) お許しを得ましたので、私は自由民主党砺波市議会議員会を代表いたしまして、本定例会に上程されました議案と当面する諸問題4点についてお伺いをいたします。
まず第1点は、歴史と伝統のある砺波市50年余の回顧について、安念市長にお伺いをいたします。
本年4月、砺波市制発足50周年式典が文化会館で大勢の市民参加の中、開催されました。また、「庄川と散居に広がる 健康フラワー都市」を目指し、11月1日に庄川町と砺波市が合併することが現実となりました。あと数えること48日となりました。
砺波市制50年と7カ月の歴史に一応のピリオドが打たれます。その間、初代市長五島円右衛門氏を初め、時の市議会議員の方々、多くの市民の方々の砺波市勢発展と活性化、市民生活向上と安定のため、日夜努力の歴史であったと推測をいたします。
我が砺波市の議会を振り返ってみても、あるときは激論を交わし、汗と涙の結晶であり、また、あるときは感動と歓喜の歴史であったと思います。長く砺波市の歴史を育んでいただいた先人の方々に深甚なる感謝を申し上げます。
ここで、安念市長にお伺いをいたします。
あなたも砺波市制発足当時から市の職員を歴任され、砺波市制最後の市長として市政を担当されました。砺波市制50年の思い出、回顧をお聞かせ願いたいと思います。
第2点のお伺いは、新生砺波市政の執行者、新市長についてお伺いをいたします。
今、砺波市民と庄川町民の間に少しの不安と大きな望み、期待を背負って11月1日に合併の運びとなり、あと50日を切りました。新生砺波市の誕生が間近になってきました。これまでの道のりでは、県で推進してきた合併プランは、砺波広域圏1市5町4村でありました。それに対して、安念市政は市民の声に耳を傾け、我々市議会とともに十分議論の上、1市1町、砺波市と庄川町を選択、勇断されました。我々議会も心から賛辞をお送りいたします。
さて、あと48日で新生砺波市の誕生であります。条例では首長、即ち市長の選挙は合併発足50日以内に行うこととなっております。安念市政の誕生は平成10年1月から担当され、その間「ダイナミック砺波」を旗印に数多くの行政手腕を発揮されました。固定資産税の見直し、水道料金の定額化、下水道マップの見直し、市長への手紙、砺波総合病院の改修、ミニ体育館の新設、未就学児の医療費の無料化等々、数え上げると枚挙にいとまがありません。某紙の全国住みよさランキング上位をキープされ、市民の皆さんも安念市政を高く評価し期待をしております。
いよいよ新生砺波市の誕生であります。新市長の誕生であります。安念市長には市政担当6年10カ月の経験と手腕があります。市民の多くは引き続き新生砺波市政の執行者、かじ取りを望む声が大であります。安念市長、今こそ勇気と決断を持って新生砺波市長選に臨まれることと思います。安念市長の決意のほどをお聞かせ願いたいと思います。
第3点目は、引き続き新市政を担当していただくものとして、新生砺波市の展望とビジョンについてお伺いをいたします。
新生砺波市の人口4万9,200人余り、5万人都市となる日もそう遠くはないと思います。安念市長が常々提唱されました市民の皆さんに目の届く政治、市民の皆さんに光が届く政治、そして小回りのできる政治が5万人都市像と、私たちも同感の思いであります。「花香り、水清く、風さわやかなまち 砺波」をまちづくり理念とし、「庄川と散居に広がる 健康フラワー都市」を築くため、市民の皆さんとともに努力したいと、提案理由の説明にも言われました。新生砺波市の永遠の繁栄と栄光のために、多くの諸問題も山積していることと思います。
日本政府は、経済財政運営と構造改革の早期取り組みを進めたいと言っている中、「三位一体」改革のもと、地方政治は財源的にも不況に立たされると思います。その中において、新生砺波の財政対策、福祉政策、教育課題、環境問題、農工商業の取り組み、サービス業の拡大等々、骨格的なビジョンプランをお聞かせ願いたいと思います。
第4点目は、働く場の確保について提案とお伺いをいたします。
新生砺波市5万市民の暮らしと生活安定のため欠くことのできないのが、働く場をもっと確保することだと思います。砺波市は住みたいまちだ、住みよいまちだと、人々が寄り集まってくるようなまちづくりが理想であり、望ましいと思います。
そのため、歴代市長は努力し汗をかき、第1工業団地から第4工業団地へと推移してきたところであります。その結果、工業生産出荷指数も年々上昇してきております。しかし、これで満足とはだれも思っていません。幸い我が国経済もようやく国内民間需要が伸びてきていると言われております。景気回復が続くと見込まれているところでございます。
我が自民党砺波市連合支部における本年度の活動方針の中に、工業用水の確保と新規工業団地の開発と推進を最重点事項として取り上げています。今こそ第5工業団地の確保であります。庄川と散居に広がる新生砺波市であります。母なる川庄川があります。きれいな水が流れ、散居の里には多くの美田があり、豊富な水をたたえております。市長の提案説明にもありましたように、地下水の涵養対策であります。そのきれいな水を生かし活用すべきと提案をいたします。
富山県では地下水のくみ上げ制限もありますが、上田、米原両県議会議員を交えて、県にも根気強く何度も何度も交渉し、その改善を図るべきと思います。
もう1つの方策は、庄東丘陵地の開発であります。広大な土地があります。観光的開発もよし、工場誘致もよし、休養地的な利用もよし、何か利用活用すべきと思います。
今や地域間競争時代と言われて長く歳月がたちました。市民一人ひとりが工場誘致のセールスマンであり、もちろん市当局の職員一人ひとりがセールス的自覚を持たなければなりません。市民一丸となって働く場を確保し、豊かな住みたい新生砺波市を育んでいこうではありませんか。安念市長の新生砺波市の執行者としての展望とビジョンをお聞かせ願います。
長く続いた砺波市議会先輩議員多くの方々に心から感謝を込め、私の代表質問を終わります。ありがとうございました。
◯議長(松本君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 宮木議員の自民会を代表しての御質問にお答えをいたします。
御質問の中には私への評価もいただきました。議員各位、市民の方々の御協力によりまして、市長という重責を担わせていただいているものと、このように思い深く感謝を申し上げたいと思います。
初めに、砺波市のこれまでの50年を振り返って、回想についてお尋ねでございます。
現在、砺波市は昭和27年4月に1町5村により第1次合併を行い、その後、数次にわたりましての合併がございまして、今日の市域となったところでございます。
市制施行が昭和29年4月で、今年でちょうど50年を迎える節目の年となりました。第2次、第3次の合併について、私も思い起こすわけでございますが、当時の議会の皆さん、市の担当の皆さんあるいは課長の皆さんまでも、それぞれ御苦労された思いがございます。
現在、砺波市は昭和32年9月に若林村が分村して合併をされました。そのことも随分厳しい合併であったように思う次第でございます。しかしながら、砺波市へ編入したいという住民の希望を受け入れまして、温かく迎え入れたわけでございます。そして全体で人口が3万7,000人ちょっとございました。その後、昭和48年には経済の活性化等がございました。そんな関係もあったと思いますが、若者たちが東京、大阪へどんどん出てまいりまして、3万4,000人まで減少したところでございます。その後増加に転じまして、平成9年にはおかげさまで4万人を突破することになり、今日4万2,000人を数える元気な砺波市になったと、このように私は思っております。その間、社会基盤の整備や市民福祉の充実、教育文化の振興、産業経済の発展、代々の市長や代々の議会の各位の皆さん、そして先人の皆さん方の御努力によってこのように躍進をしたと、このようにまず回顧をいたしておるところでございます。
特に、私がいろいろ担当してまいりました業務が印象的に残るわけでございまして、このことについて回顧の一端を申し上げたいと思います。
昭和37年からのいわゆる農業基本法が出て、農業改善事業にいち早く県内で取り組みました。農村基盤整備を全域的にその後進めたわけでございます。その後、北陸自動車道、砺波インターの開通でございますが、私はこの線引きの作業にも加わったわけでございます。その後、国道156号あるいは国道359号を初めとして、道路網を議会の皆さんと一緒になって整備をしたことが思い出されるわけでございます。
なお、工業等の振興等につきましては、まず、太田工業団地、私も酒を担いで1軒1軒農地の買収に当たった覚えがございますが、その後、2次、3次、4次と団地形成をして、おかげさまで全部売れたわけでございます。その面では大変幸せであったと思います。
なお一方、市街地につきましては、区画整理事業が昭和40年代から始めれました。なかなか大変でした。それぞれ土地の権利の問題もございます。いろいろ相続の問題もございます。隣同士の関係もございました。随分苦労いたしました。おかげさまでそのような区画整理が進むことによって、付近の皆さんもいいもんだと、いい町になったということで、多くの皆さんがこの事業に参画をしていただいて、町の広がりが、実はできたわけでございます。その後、下水道事業でございましたり、あるいは上水道の拡張も実はあったわけです。第7次拡張計画というのは大々的に大きい計画でございましたが、これらを成し遂げてきたわけでございます。
区画整理が進むと同時に大型店舗等が、こんな4万人の都市でありますけれども、幾つも進出してきたわけでございます。そんなこともございまして、にぎやかになったとこのように思っております。その裏には環境整備がございました。広域圏事業ではございましたが、ほとんどが砺波市が負担をするという形での大型ごみ処理施設もつくりました。その後、ダイオキシン対策でさらにまた投資をしたということでございます。そんなことなどで環境整備も、その裏に皆さんの御協力によってでき上がったと、このように思っております。
なお、医療福祉の面では砺波圏域内の中核病院としての市立砺波総合病院がございます。数次にわたります増改築がございましたが、今回おかげさまで議会の皆さんの御協力によりまして、全面的な増改築ができて、中核病院になったということを誇りに思っております。
なお、この間、大きい問題として学校統廃合がございました。裁判沙汰にもなりました。私も裁判所へ何度か出てまいりました。ただし、そのこともお互いに理解をしていただいて、義務教育施設の建設がそれぞれでき上がったことを思っておるところでございます。これらを踏まえて皆さんの御協力によりまして、先ほどもお話の中にございましたが、全国住みよさランキングで高い評価をいただいておるということでございます。これもひとえに皆様方の御協力と深く感謝を申し上げて回顧といたしたいと、このように思っております。
さて、今私たちを取り巻く社会はそんな甘いものではございません。国際化が進んでおります。情報化も進んでまいりました。そして何よりも少子高齢化という時代を迎えておるわけでございます。21世紀は地方自治法がその姿を変えるという時代ではなかろうかということで、合併特例法が出たわけでございます。その潮流の中で議会と市民の皆さんの御協力をいただいいて、お話にもございましたように、庄川町との合併を目の前にしたわけでございます。このことにつきましては、本当に皆さん方随分議論された、そのことを深く感じておるわけでございます。
なおまた、この50年の間に財政的にも随分苦しい時代がございました。再建団体になろうという一歩手前でございました。そのときに私に当時の市長が、「お前財政を担当しろ」と、借金をする仕事を毎日やっておりました。何とか御協力をいただいて乗り切ることができたことを、今回想の一端として思う次第でございます。
いずれにしましても、このことも市民の皆さんの御協力があったからだと、このように思っておる次第でございます。これからはそのような苦労のあったことを回顧しながら、さらに希望を持って歩んでまいりたいと、このように思っておる次第でございます。
以上、回顧の一端を申し上げた次第でございます。
次に、新市の展望、課題について申し上げます。
本来ならば、新市長が申し上げる事柄だろうと、このように思います。新市建設計画づくりにかかわってまいりました立場から申し述べてみたいと、このように思います。
今日、我が国では、これまでの制度や枠組みにとらわれないで、新しいあり方が問われております。この背景には先ほども申しましたように、少子高齢化や国際化の進展、あるいは男女共同参画社会の推進、それから地球環境の保全等の対応が言われております。また、国民の価値観やライフスタイル等の多様化、高度情報化の進展等がございます。また、産業構造の変革や分権型社会づくりのための地方行政の改革も、実は言われておるわけでございます。これは地方の潮流として市民生活に大きな影響を及ぼし、今後ますますこの度合いを深めることが予想されることから、先見性をもって対処することが必要であろうと、このように思っておるところでございます。
こうした状況を踏まえまして、自治体を取り巻く状況はさまざまな課題を背負い、中央集権型行政機構から地方分権型の行政機構へ、また官民一体となったパートナーシップのまちづくりの構想を目指していくものだと、このように思っております。いわゆる連携によります人づくり、まちづくりを展望して政策づくりをしなければならないと、このように思います。
そこで、新市のまちづくりの課題を整理してまいりますと、合併協議会でも先ほど申しましたような展望に立って協議されてまいりました。まず、健康福祉面では心身の健康づくりがございます。それから長寿社会を迎えましたので、高齢者保健福祉の充実をしていかなければならない。また障害者の自立を支援する福祉でなければならない。なおまた、少子化に対応する子育て環境、そしてこれらをみんなで支える福祉活動が必要だと、このように思って、第1の柱は健康と福祉に焦点を合わせたわけでございます。
第2の柱は、教育、文化、スポーツであります。何よりも学校教育の充実であります。そしてさらには生涯学習を推進する、そういう行政でなければならないと思っております。そして心と体を育むスポーツの振興、そして伝統文化やいわゆる芸術活動の振興も合わせて行わなければならないと思います。なおまた、近ごろ特に言われております青少年の健全育成、そのためには家庭の教育力の充実を訴えていく必要があると、このように思っております。さらには、国内外との多様な交流を推進するということで、第2の柱は一貫して教育を柱としたわけでございます。
次に、生活環境都市基盤では、おかげさまですばらしい庄川町と合併することになりました。清流庄川を抱えております。そして砺波全体が有名な散居村でございます。この景観保持を生活環境では進めなければならないと、このように思っております。そのためには、さらに循環型社会の形成を訴えていくということも必要でしょう。そして中心市街地を軸とした基盤整備もさらに行う必要があると思います。
なお、その上には、さらに通信基盤等々が情報化を活用した、そういう基盤づくりも必要だろうと、このように思っておるところでございます。いずれにしても、皆さんが住む住環境、そして安心して暮らせるこの地域、その構築のために柱立てをしたわけでございます。
次に、農林、商工観光、労働分野におきましては、この基盤となります従来から進めてまいりました農業づくりを、さらにさらに展開をする。米が安くなりました。放棄田も出ます。それではこの郷土が守られません。ついては農業振興によるベースづくりをしなければいかん。特徴ある花であったり、あるいは特に砺波市の場合は、球根産地でございますが、こういう花卉のブランド化、園芸化、そして主要作物の増進ということを、この際考える必要があろうと思います。
次は、にぎわいのある商工業の振興であります。
なおまた、伝統産業等、特に庄川町等についてはすばらしい伝統産業があるわけですから、これらを育成し、そして発展に結びつける、そういう施策も必要だろうと思います。したがいまして、自然、文化、食をそれぞれいざなう魅力ある観光のまちとしていきたいと、こう思っておるところでございます。
次に、先ほども若干述べられておりましたが、雇用環境の整備をするために、工業立地等を進めることが必要だろうと、そのような意味で企業誘致の推進を図っていこうと、このように思っておりますし、なおまた、地産という時代を迎えました。そのことも大事にして柱立てをしていきたいと、こう思っておるところでございます。
いずれにしましても、これらを進めるためには、提案でもございましたように、皆さんで協働でやる、いわゆる住民と行政が協働してやる、そういうまちづくり体制をする必要があろうと思います。ついては、これらを推し進める財政という問題もございます。この財政の健全化を図りながら、皆さんに対する経費負担を軽減して、財政の硬直化を招かないための施策を行ってこそ、初めて今申し上げましたそれぞれの施策が成り立つものと、このように思っております。ついては、この裏には行政改革等厳しくやらなければいけないのではないかと、このように考えておるところでございます。
いずれにしても、課題は多くございます。今その一端を申し上げたわけですが、さらに議会の皆さんからいろいろ御提案があろうかと思いますけれども、それらを含めまして、多くの市民とも議論をいたしまして、進めたいと思います。
いずれにしましても、私はこの砺波、庄川にはすばらしい人材と資源があると、このように思っておりますので、これらを活用し、皆さん方のお力をかりて、この新市を形成すべきだと、このように理解をいたしております。そのことが今申されましたように、「庄川と散居に広がる 健康フラワー都市」と、このように将来像を掲げたわけでございますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
いずれにしましても、新市誕生まで私自身も最善を尽くしてまいりたいと、そのように思っておりますので、御支援、御協力をお願い申し上げたいと、このように存じております。
次に、企業誘致について申し上げます。
当市では、就労の場の確保と税収の拡大を進める上で、これまで先ほども若干申し上げましたが、太田の工業団地を初めといたしまして、以来、4次、東般若第4工業団地を造成して、おかげさまで完売をさせていただいて、どこかの市のように団地が売れなくて、財政が苦しむということはございません。幸い皆さんの御協力によりまして、そういう不良債権がないということだけ御理解をいただきたいと思います。
こうした取り組みの中で、おかげさまで製造品目が、20年前と比べますと、物価高もございますが、約4倍になっております。県内第4位になる工業進出、そのような意味では顕著であると、このように思っております。この20年前はもう9市のうち、本当に少なかったのですが、今おかげさまで県内第4位になったということでございます。
ただし、市内の工業における従業者数につきましては低位でございます。これもおっしゃるとおり企業誘致を進めることによって雇用の安定を図るということが何より大切だと、このように思っております。
工業出荷額だけは大きいのですけれども、市内の従業員数につきましては、少ないというそういう逆現象がきております。その意味では市内の皆さんが働いて、市内の皆さんが所得を得て、そのことが財政安定につながるということでございますので、ぜひそのことを考えていきたいなと、こう思っております。
先般、工業高校に問い合わせました。就職率100%であります。市内の企業からぜひ新採をほしいんだという要望もございまして、お願いする立場ではございませんが、そっとお願いをしておきました。どうにか何十人か市内に張りつきましたが、子供たちの志向がどうも地元志向でないんです。みんな都会へ行きたいという志向があるようです。親元を離れて出て行きたいという志向があって、なかなかとめられないというのが現状のようでございます。その意味では、青少年時代から砺波はいいところだということを教えなければいかんのではないかと、先生方にもそのことを申し上げて、パンフレットも送っておきましたが、そのような対策もこれから必要ではないかと、こんなことを思っておるところでございます。
それから、いわゆる工場誘致等につきましては、おかげさまでまだ貫通はしておりませんけれども、東海北陸自動車道が目の前に貫通をみております。なおまた砺波平野というすばらしい環境もございます。したがいまして、いわゆる公害のないそういう企業等につきまして、全面的にお願いをしていくという、そういう姿が大事だろうと、このように思っております。
なおまた、水の話も出てまいりました。県の基準につきましては、1つの井戸について2,000トンという抑制を実はしております。抑制される気持ちはわかります。確かに地下水は有限であります。ついては、地球全体を守る、この地域を守るという意味では、この地下水の保全というものも大切だろうと思います。しかしながら、従来ありました企業等についてはもっと取っておるわけですから、ぜひそのことも緩和していただきたいというのは、私の気持ちでございます。
いずれにしても、県の規制があることは宮木議員も承知のことだと思いますが、なかなかこの殻を破れないのが現状でございます。しかしながら、これに対応してこのたび湧水地をつくりまして、そして涵養をするという施策をしたわけでございます。これからも先ほど私が提案いたしましたように、地下水を涵養をするという立場に立って、この地下水を取らせていただくという方向転換をしなければいけないんではないかと、私たちはそのように思っておりますので、その節はまたよろしくお願いいたしたいと、このように思っております。
次に、庄東丘陵地の開発等につきましては、国道359号東バイパスが着々進んでおりますが、いわゆる庄東地域の開通が平成19年と予定されております。このような恵まれたアクセスがございますので、私は脚光を浴びるものと、このように思っております。つきましては、適地がございましたら、御指導をいただければありがたいと思います。
なお、第5工業団地の問題もございましたが、前の議会でも申し上げましたように、今手だてはしております。地主の皆さんにも理解をいただいておりますし、地元の皆さんにも了解をいただいておりますので、即この造成をするということになりましたら、そのような手だてをしてまいりたいと、このように計画をしておることを申し上げておきたいと思います。
なお、中山間地についても企業の進出があればということでございます。私は確かに先般フランスへ行きましたときに、中山間地を利用される企業団地がございました。その意味では理想の企業団地ができるように思います。ただし、庄東の中山間地というのは、私は砺波市にとって大事な宝庫だと思う。緑をとってみてもすばらしい緑があります。何よりも私は団地形成というよりも、これを林業活動であろうと、いろんなアクセス道路であろうとつくりまして、守るということがまず原則であるのではないか。ただし、静かなところで本当に高密度な企業等があるとすれば、私はそれは地元の皆さんと協力して配置をすることを考えますけれども、基本的にはこの庄東丘陵地帯というのはすばらしい環境にあると思いますので、まず、何よりも保存をすると、その上に立ってアクセス道路等をつくっていきます。これからもつくりたいと思いますが、そこでいい地域があるとするならば、私はそのような気持ちを持って対処するということであります。
もう1つ嫌なことは、嫌とは言いませんけれども、和田川水源が実はあるわけであります。これにつきましては、少しネックになると思う。水源ですから立派なんですが、この水源とのつながりが出てまいりますので、いろいろ問題点があると思います。そのこともひとつ考えて、あの重要な緑の宝庫を大事にするというような考え方があると思います。
かえって別の意味で、いわゆる皆さんが森林浴をしたり、レクリエーションをしたり、そういう意味での開発というのがあってもいいのではないだろうかと、私はそんなことを思っておりますので、これから皆さんとともに道路等の整備をしながら、知恵を絞ってまいりたいと、このように思うわけでございます。いずれにしましても、企業誘致につきましては、継続的でかつ根気よく進めることが必要だろうと、このように思っております。
新市組織の中で庄川町との話し合いの中には、新しくこの担当部署、窓口を設けることにいたしております。まだ決定ではございませんが、そのような話し合いをしております。しかし、それはそれとして、職員一人ひとりが砺波市のPR塔として頑張ること、また、議会の皆さんにもこのすばらしい地域を宣伝してもらうこと、そのことが何より大切ではないかと、このように思いまして、お願いをするところでございます。
さて、末尾になりましたが、御質問の2番目にありました私の身の振り方についてでございます。宮木議員からは、新しい砺波市の市政運営について期待を込めてお尋ねでございます。ありがたい気持ちでいっぱいでございます。
今、地方自治の流れは、先ほども申し上げましたように、地方分権であります。そして住民自治を目指すものであると、このように私は考えております。この11月の庄川町と合併することによりまして、さらに自治能力を高めること、行財政基盤の強化と同時に効率化を図ることを議論してまいりました。庄川町民も含めた市民と協働による新しい砺波市のまちづくりを進めなければならないと、先ほども新市の展望等の課題の中で申し上げましたが、そのように思っておるところでございます。
ついては、新砺波市の建設方針でございます新市まちづくり計画を実行しなければならないと思います。先ほどは若干申し上げましたが、本当に進めるという、そういう体制が必要だろうと、このように思っております。
私は、常々市民の目線で市民が主役の政治を進める、そして公正で清潔な市政、市民参画の市政、地方分権の推進を掲げて、今日市政の運営をしてきたつもりでございます。この政治生命は、今後とも変わることはございません。ただし、市民の評価はいろいろとあると、このように存じておる次第でございます。
今、市議会の自民会の代表質問という形で市民の皆さんの思いも含めながら期待を込めて、新市市長選挙への決意を尋ねていただきました。この発言を重く受けとめておきたいと、このように存じております。しかし、市民の信頼と協力が何より大切なことでございます。ぜひこのことについて応援がなければ出馬することはできないと、このように思っております。
先日、先輩から、お前は大分丸くなったな、しかしまだ頭が高いぞ。それも一つの特徴かな。庄川とうまくやれや、今、君は合併の土壌をつくって種をまいた。せめて双葉になって青々するぐらいまで汗をかけやと、叱責を受けながら支援をいただきました。
私は、後援者からも決意の催促をいろいろ受けておりますが、今後援会では集約中ということでございます。本日の宮木議員の発言を受けて、浅学の身でありますけれども、御支援をいただければ命をかけて市民奉仕に尽力してまいりたいと、このように存じております。何とぞ議員各位並びに市民各位の御支援を賜りますようお願いを申し上げて、宮木議員の自民会を代表しての質問にお答えいたします。ありがとうございました。
◯議長(松本君) これより市政一般に対する質問並びにただいま議題となっております案件に対する質疑を行います。
通告により発言を許します。
9番 柴田 智君。
〔9番 柴田 智君 登壇〕
◯9番(柴田君) お許しをいただきましたので、私は通告に従い、市政一般に対する質問と要望をさせていただきます。
平成の合併は国の施策として地方分権を唱え、住民が自ら地域の将来を考え、自分の子や孫のために何をすべきかという視点で考える自己決定、自己責任で自分たちのふるさとを守っていく「地方の時代」を提唱しています。私は多くの研修に臨み、初めは砺波広域圏を視野に入れた10万人都市を目指したときもありましたが、最終的には住民の皆様方の小さくてもよい、お互いが合併してよかったと思える合併を推進してきました。
安念市長は、17地区へ熱意を持って市民の皆様と意思の把握に当たられました。その結果、歴史に残る合併という大事業を協議していくことから、幅広い視点で議論を展開する必要のため、両市町より議会議員、学識経験者、各界の代表者と住民に開かれた会議の場として、平成15年4月1日に法定合併協議会を設立し、平成16年4月2日合併協定調印式、6月18日県議会で合併関連議案決議、7月1日には総務省公示、合併効力発生、8月16日には第16回合併協議会では新砺波市市章が、両市町民の3,000件のアンケートにより、イラストレーター斉藤勉氏のデザインが採用されたところであります。
合併協議会の報告では、現在まで条例整備進捗状況として条例174、進捗率100%、事務事業調整項目2,155、第17回で残りの調整で終了と聞いております。地域のコミュニティー活動としての振興会、公民館行事、各種協議会等、両市町の住民の手で新しく組織され、受け継がれていくことを確認したところであります。
さて、砺波市・庄川町合併協議会から提出されました新市まちづくり計画、新市建設計画における合併特例債事業等について、平成16年から平成26年まで10年間を見据え、どのような手法をもって地域の発展と住民福祉の向上を図られるのかお伺いいたします。
安念市長には、新市誕生、そして引き続き手腕を発揮していただけることと、私は思っております。本来は、新市砺波市長としてお答えいただきたいのでありますが、合併を控えたタイミングもありますので、これまでの4万2,000人の砺波市政をリードしてこられました市長としての抱負、理念を差し支えなければ範囲内でお聞かせ願いたいと思います。
次に、これからの企業誘致の取り組みにつきましては、先日坂城テクノセンター、亀山市のサンヨー電気工場誘致状況等を研修してまいりました。各訪問先では行政と県がスクラムを組んで、時には市長と県知事が隠密の状態で企業に出向き、誘致にこぎつけた事例も聞いてまいりまいた。サンヨー電気亀山工場誘致には多額の金額が投資されたと聞いておりますが、関連企業を誘致することで投資額の回収ができるとのことでありました。
現在、市内には4工場団地に22社が立地稼働しておりますが、産業の構造が変化したときには工場がついていけないときなど、行政としての指導、対応策などできていると思っております。さらに砺波市を中心に、高岡オフィスパーク、小矢部市フロンティアパーク、南砺地域を中心とする企業間格差競争の中で、県を巻き込んでの企業誘致合戦が今後とも大変進むように思っております。行政は住民を巻き込み、行政の元気のあるときこそ環境を重視しながら、現工業団地拡大に手を打つべきかと思っております。
企業誘致の見直しにつきましては、今日的不況のあおりで、市内では不幸にも閉店や倒産を余儀なくされた地所が数多く見受けられます。買いたいが後の固定資産税等を考えたら、なかなか手が出ない状況と聞いております。現在の固定資産税率を変えることができませんので、せめて固定資産額の半額という減免措置を足腰が強くなるまでの3年から5年間をめどに緩和することができないかお伺いいたします。
次に、3年後予想される団塊の世代の元気な退職者が、平成19年から毎年750人、その後、6年間で4,300人が年金受給までの間、生活支援の立場からも個人個人の技術、巧みを生かした作業所的な職場が必要となってきます。この現象は全国的規模のために、第3次産業等を考慮した企業誘致が必要となってきますので、行政としてのお考えをお伺いいたします。
次に、市内における2人から50人規模の中小企業やハイテクミニ企業団地への育成、業績向上への指導について、行政としてどのような取り組みをなされているのか、企業の技術がありながら営業力が弱い2人から3人の企業について、行政としてどのような指導をなされているのかお尋ねいたします。
次に、農業への取り組みについて、9月7日夜、台風18号は8月30日夜に最接近しました台風16号とほぼ同じコースをたどり、「ここ数年で最も風が強い台風」として、富山市では最大瞬間風速42.7メートルを記録するなど、台風の被害は北海道、近畿、中四国を中心に死者32人、行方不明14人、負傷者数は900人を超え、8日午後3時には宗谷海峡付近で温帯低気圧に変わりました。
市内の被害としては、水田の2,700ヘクタールの3%の80~100ヘクタールの稲が倒れ、大豆では761ヘクタールにフェーン現象によるはだずれが7割に起き、光合成に問題が出てきそうであり、現在さやは半分ほどになっておりますし、粒が小さいのではないかと心配されております。サトイモ、リンゴを初めとする果実の落果被害はどれだけであったか、今後の対策としてお尋ねいたします。
次に、砺波市の特産物対策について、特にチューリップ、サトイモ、白ネギ、千石豆等生産者は年々高齢化し、体力の限界を理由にやめざるを得ない状況と、猫の目のように変わる農業方針の中で、後継者を育てていくことができないのが今日の状況であります。このようなときこそ農業公社が支援に当たるべきと思っております。高齢化対策についてお伺いいたします。
次に、集団営農組織につきましては、17地区それぞれ中核営農、集団営農組織化され、多いところでは6組織もあり、生産規模拡大に大変苦慮している地区もあると聞いております。農協では1支店1農場の取り組みを考え、転作カウントや拠出金等国からの細かい仕組みの受け皿を1カ所にまとめ、事務の合理化や消耗品削減に取り組みたいとのことであります。砺波市水田農業推進協議会の現状はどのように推移しているのか、また、行政当局の取り組みをお尋ねいたしまして、質問とさせていただきます。
◯議長(松本君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 柴田議員にお答えをいたします。
まず、お尋ねでありました新市建設に当たっての考え方を示せということでございます。建設計画の議論について携わった一人といたしまして、このことを申し上げたいと思います。
従来、別々でまちづくりをしてまいったところでございます。今度は一緒になるわけでございますが、従来の砺波市の総合計画、庄川町の総合計画、それらを一致することがまず基本であります。ただし、舞台が大きくなりましたから、エリアも大きくなりましたので、それを調整するということでのまちづくりを進めてきました。それを先ほど代表質問でも申し上げました5つの項目にして調整をさせていただいたことでございます。このことは十分御承知のことと存じております。
そして、これらに対する理想等の話がございましたが、いずれにしても、最善の姿をどうするかというのが、私は理想だと思います。その場合には表題を掲げるだけではございませんで、裏に財源というのがございます。もう1つは、体制があります。市民感情がございます。そのことをどう調整していくかということであります。
当初はまず何よりも、砺波市と庄川町の人間関係、これはもう基本だと思う。何事をやるにしても行政と市民が協働する。そのことが砺波市民と庄川町民が意思が一致する、そのことを建設計画のベースに置くべきだと、このように理解をしております。
先ほど申し上げましたように、砺波市の総合計画が年次的にあります。庄川にもありました。それらを調整してつくり上げますが、これをもう1つ、エリアが大きくなるということも考えながら、調整をするというのが、私は重要であると思いまして、柱立てをあのような5つにしたわけでございます。そして第1の柱が、「笑顔あふれる福祉都市」と、このように決めさせていただいたわけでございます。
なお、これらについての特例債をどう活用するかということでございます。まず、重要なことは新市になりましても、地方自治法上総合計画を立てなさいというのが条文にあるわけですから、今合併協議会でいろいろ柱立てをしました。それは移行するに当たってどうしても必要でございます。ただし、新市になりますと、もう1つ、この柱立てを肉づけをしなければいかんと思います。新しい議会でそのことを議論していただいて、肉づけをするということになりますので、その点ではちょっとその後の問題は言いにくいんですけれども、今話し合いの中で進めておりますことは、まず、基本的な理念に立ちまして、両市町を連絡する市道、それから県道は事業主体ではございませんが、県道の整備をやらなければいけません。これはぜひお願いしたいと思います。
今回、中沖知事さんの砺波市と南砺市に重点を置いてやろうという、そういう意思表示がございます。だから、私どもがお願いをしておる県道整備について、私は予算づけをされたものと、こう理解をいたしております。その受け入れをしなければなりません。県道でございますけれども、市町村が負担をしなければならない。それに対応することを考えていきたい。市道等については直接私どもの仕事でございますが、これらについてはそのように進めさせていただきたい。ただし、道路等については地主の皆さんの御協力をいただかないと進みませんので、ぜひその面ではこの該当する地主の皆さんの御協力をお願いしたいと、このように思っております。
それから、バス等について前の議会でも議論があったところでございますが、両市町を結びますバスレーン、先般予算にも載せましたが、今調査をしていただいてコンサルタントから明示をしていただくことになります。あとは国土交通省の陸運の許可をいただいて、この連絡調整するバス路線を進めたいなと、当面はそんなことを思っております。なおまた、市庁舎等、この庁舎もそうでありますが、特に庄川町の庁舎等についての改修、関連いたします電算システム等の整備をいち早くやらなければならないと、このように思っております。そのことによって基本的な一体感がまずできるのではないかと、このように思っております。
その後の特例債の特徴的なものを申し上げますと、これも両市町で協議をさせていただきました。1つは、東部小学校の大規模改修であります。これはもう私どもの総合計画でもあったわけですから、これを特例債を使ってやろうと。なるべく財源を特例債を使うことによって削減をしていくというので、大きい事業でございますから、この点御協力をいただきたい。
もう1つは、北部の総合福祉施設であります。これらにつきましても、ぜひ用地も買収しましたし、議会の皆さんも御理解いただいておりますが、特例債でやろうと。まず高齢化社会を迎えましたので、そこで対処をするということになります。
それから、庄川町からのお話がございました庄川市民プラザの整備をいたしたいということでございますので、これも両市町で話し合いの中でやろうということになっておりますので、その点御理解をいただいて、まず、福祉、教育関係を早期に進めたいというのが、私の考え方でございますので、御理解をいただきたいと、このように思っておる次第でございます。
あと、特例債を使う計画等をいろいろ示しておりますが、今御存じのように「三位一体」の議論であります。補助金カットの時代であります。税源移譲はまだ明確になっておりません。補助等については地方6団体、何とか、かんとか反対もあったようでありますが、提案をいたしました。ボールが投げられてキャッチをして、それを打ち返したわけでありますが、そのことで税源移譲がどうなるか、そのことも実は心配でございますので、本当に今私どもが計画しておるものを、皆さん理解していただいてやってくれるかどうか、その点心配な面がございますが、努力をしていきたいと、このように思っておるところでございます。合併した途端に赤字だというようなことを言っても恥ずかしい話ですから、財政バランスもよく考えながら進めていきたいと、このように思う次第でございます。
ただしもう1つは、合併したから、この格好のいい合併特例債で物をつくると、それだけだけの合併ではございません。この際に住民サービスを十分徹底する、合併してよかったなと、そういう機運を出さないといけないと思います。そのことをお聞きになったわけでございませんが、裏には物をつくって、特例債を使うということではなくて、その前に合併してよかったなという意味では、職員一丸となってサービスを徹底するということを、私は思っております。そのような理解で今後進めさせていただきたいと、このように思います。
いずれにしましても、平成17年度以降につきましては、速やかに議会の皆さんで議論をしていただいて、この総合計画策定に取り組んでいただきたいと、このように思っておる次第でございます。この答弁につきましては、担当者ではございませんので、苦慮したわけでございますが、話し合いの方向として取り決めましたことを述べさせていただいたわけでございます。
なお、私に対する期待について深く感謝を申し上げて答弁といたします。
その他の質問につきましては、助役、産業建設部長からお答えをいたします。
以上でございます。
◯議長(松本君) 答弁を求めます。
助役 野村泰則君。
〔助役 野村泰則君 登壇〕
◯助役(野村君) 柴田議員から企業誘致について3点の御質問がございました。
1点、これからの企業誘致の取り組みについて。2点、元気な定年退職者に対する働く場所の提供について。3点、中小企業とハイテクミニ企業団地の育成、業績向上への計画について答弁をいたします。
砺波市では、バブル経済が崩壊した後、業績の悪化等から数社の企業、工場が閉鎖をされ、一部には競売物件として公示されたものがあることは承知をいたしております。しかし、一方では、新たな設備投資を進められている企業もありますので、少し明るい兆しが見え始めてきているのかというふうに推察をいたしております。したがいまして、議員御提言の競売物件を取得された企業への固定資産税を軽減すればどうかという御意見でありますけれども、税の公平性という面から見ますと、これらのものに対する税を減免するというのは、市民の一般の皆様方には御理解が得にくいということではないかというふうに思っております。やはり、これは企業誘致条例に基づく対応をしたほうがいいんじゃないかというふうに思っておるわけであります。
次に、定年退職者が年金受給までのつなぎについては、御意見としては理解はできるところでございますけれども、本来行政的には就職の場のあっせんにつきましては、地域の総合雇用サービス機関でありますハローワークのほうがその機能を発揮すべきものというふうに考えておるわけであります。
なお、砺波市といたしましては、高年齢の就労機会を支援するために、45歳以上65歳未満の離職者が再就職に向けて、新たな技術を取得しようとする場合に教材費の一部を支給し、再就職が容易となるように援助をしているところでございます。
また、高齢者を含めた雇用の拡大を図るために、市といたしまして、緊急雇用創出特別基金事業に取り組んでおります。本年度におきましては、13事業で約30名の雇用の創出を目指しておるわけであります。今後とも制度の普及、PRを積極的に行い、雇用の拡大に努めてまいりたいと考えておるわけであります。
次に、中小企業者への行政指導の現状についてでありますけれども、砺波市におきましては、行政としては直接的な経営指導は実施いたしておりません。しかしながら、中小企業の経営の安定、拡大の面からは、小口事業資金などの融資制度を継続的に行うとともに、融資保証料の2分の1を助成しまして、中小企業の育成を図っているなど、側面から援助をしておるわけであります。
一方、砺波商工会議所内の中小企業の相談所におきましては、所定の研修を受けた専任の職員が中小企業への経営診断や指導、助言をいたしております。砺波市といたしましては、企業の診断、指導として補助金を交付いたしております。
また、ハイテクミニ企業団地につきましては、入居者間で運営協議会を組織していただいておりまして、商工会議所が指導しております。企業間の融和やあるいは開発製品を紹介するなど、各社一体となった販路に取り組んでもらっておるわけであります。いずれにいたしましても、今後とも商工会議所と連携をいたしながら、企業誘致や企業の業績向上の支援に努めてまいりたいと考えておるわけであります。
以上でございます。
◯議長(松本君) 答弁を求めます。
産業建設部長 藪田康男君。
〔産業建設部長 藪田康男君 登壇〕
◯産業建設部長(藪田君) 柴田議員さんの農業の取り組みについての、最初に台風16号による農作物の被害ですが、水稲においては強風により全倒伏した面積が5ヘクタール、倒伏度が4割から6割の圃場面積が30ヘクタールでありました。また、大豆についてはフェーン現象により全圃場において茎や葉が枯れる被害がありました。果樹のリンゴにおいては、3本の倒木、枝の損傷を受けたものが1本ありました。なお、柿には被害がございませんでした。
次に、台風18号の被害状況でございますが、水稲については、コシヒカリ作付面積2,739.6ヘクタールのうち、全倒伏した面積が100ヘクタールあり、また、ほとんどの圃場では倒伏度が4割から6割の被害を受けた状況であります。大豆につきましては、栽培面積761.5ヘクタールのうち、茎や葉の損傷を受けた面積が約500ヘクタールありました。果樹のリンゴにつきましては、落果したものが2割、約2トンの被害でありました。柿につきましては、倒木15本、枝の損傷25本で、全体の2割の被害でありました。ブドウには被害がありませんでした。なお、その他の施設園芸作物につきましては、現在調査中であります。
この台風による被害に対して、今後の対策といたしましては、まず、水稲においては晴天時に刈り取り作業を進めるとともに、農業共済制度では品質補償方式加入者においては、品質及び収量について農家所得が補償されるところであります。また、今年度から制度化されました担い手経営安定対策により、担い手農家で制度加入の方には、稲作減収補てんがあるところであります。
次に、大豆においては、強風により茎や葉への損傷があったことから、今後の登熟に影響し、大粒比率の低下などが心配されるところであります。また、大豆栽培の損傷が心配されるところでありますが、農業共済センターにおいてこの被害状況につきましても、共済の対象になるのか、現在調査中であります。大豆の減収に対しましても、共済加入者に対し補てんがあるものであります。
果樹においては、落果や倒木、枝の損傷により収量への影響が心配されますので、収穫物及び樹体については農業共済の対象となることから、詳細な被害状況についても現在調査中であります。今回の大きな被害に遭われた農家の方は、県の経営支援策が確立された時点で対応してまいります。
次に、農産物生産者の高齢化対策について申し上げます。
議員が述べられましたように、市では水田農業ビジョンにも位置づけたチューリップを初め、サトイモ、白ネギ、千石豆の特産作物の振興を進めているところであります。しかしながら、生産者は年々高齢化し、現状を確保することさえも厳しい状況でございます。
平成13年4月に設立されました農業公社では、チューリップを中心とした球根圃場の作業受託や機械レンタル事業の展開を実施し、球根生産農家の労働力の軽減の一助となっているところであります。
また、議員御指摘のように、今後は、新規担い手確保や意欲ある農業者育成のため、農業公社を活用し、退職者の方々を対象とした農業体験や農地あっせんなど、地域農業の発展と地域社会の活性化に寄与するよう、公社事業の充実強化の展開を図っていきたいと思います。
次に、集団営農組織の現状について答弁をいたします。
現在、法人営農組織は17組織、集落営農組織は45組織あります。4月から始まりました米政策改革大綱により、集落営農組織の設立に向けて協議されました地区や中核農業者が中心となり進められる地区など、地区の水田農業について地域のリーダーや担い手づくりが進められようとしております。
集団営農組織化推進には農業の経営性や効率性が必要であり、議員御指摘のように、地域によっては新たな集団営農組織化が困難となる地域もあることから、必要に応じ普及センターの指導を得ながら支援してまいりたいと考えております。
また、JAとなみ野が提唱しております一村一農場については、議員御指摘のように一地区一農場への統合合併構想がありますが、このことにつきましても、今後さらに関係機関とともに協議しながら、将来に向け砺波市の農業を守っていきたいと思います。
以上でございます。
◯議長(松本君) 7番 飯田修平君。
〔7番 飯田修平君 登壇〕
◯7番(飯田君) お許しをいただきましたので、通告に従い、3項目について順次質問させていただきます。
まず、ユニバーサルデザインによる施設づくりの考え方についてでございます。
第1点目に、旧出町小学校跡地周辺における生涯学習拠点施設整備の基本構想について質問いたします。
先月、埼玉県騎西町の生涯学習センター施設を視察してまいりました。この生涯学習センターは、町民から強い要望のあった町立図書館と老朽化した中央公民館の複合化を図り、今日の高度で多様な学習ニーズに対応しようと建設された生涯学習拠点施設で、1階には図書館と多目的ホール、2階には生涯学習関連の研修室や活動スペースが整備された複合施設であります。この施設のコンセプトは利用者である町民全体の施設であること。また、わかりやすくだれにでも使いやすい施設、そして施設内外へ楽しさの伝わる施設であることなどであり、何よりも年齢や障害の有無にかかわらず、だれにでもやさしく利用しやすいユニバーサルデザインに対応した施設となっていることであります。
そこで、この施設について少し紹介しますと、1階は南北2つの駐車場に対して、2つの玄関が設置され、この2つの玄関は敷地内に整備された遊歩道とつながりを持つとともに、道路からの来館者やバスによる来館者に最も便利な位置になっています。また、外部との間に壁をつくらない建物構成で、施設の外を通る人から中がよく見え、自然に施設内部へ導かれるようなつくりとなっております。2階はできる限りの開口部が設置され、活動やにぎわいが外部から見えることが大切にされており、また、中央吹き抜け空間を中心に1階と2階の一体感をつくり出しています。
さて、砺波市では既に平成5年度において、「出町文教ゾーン土地利用構想」を策定し、出町小学校移転跡地において新図書館を含めた生涯学習センター的な施設づくり計画を発表しております。これを受けて平成13年6月に生涯学習計画検討委員会を立ち上げ、高度な情報化時代における砺波市の生涯学習拠点施設として、生涯学習センターはどうあるべきか、出町小学校移転跡地を含めた出町文教ゾーン一帯の有効利用について、この2つのテーマについて2年間にわたり議論され、その結果を「出会い、ふれあい、学び合い」と題して提言されております。この内容については、大変すばらしいものであり、先に述べましたユニバーサルデザインを既に基本的に先取りした提言であり、だれにもやさしい施設づくり、環境づくりを目指すものであると思います。同時に市民の皆さんの熱い思いが感じられます。私はこの提言を決して画餅に帰してはならないと思います。
今後の生涯学習のあり方、拠点施設としての生涯学習センターの位置づけ、また、各文教施設との導線等せっかくのすばらしい文教ゾーンでありますから、すべての砺波市民のためのデザイン、ユニバーサルデザインの徹底を図りながら、具体的な議論と積極的な方向づけをすべき時期と考えているところであります。
今年度は旧校舎を臨時的な生涯学習施設として利活用しようと取り組まれているところですが、これはあくまで遊休施設の暫定活用であります。新市建設計画における合併特例債事業としても、生涯学習センター建設事業が取り上げられております。近年、図書館の老朽化、市民の多様な学習ニーズの増大、中心市街地の活性化対策など、課題解決のための要請は日増しに強くなってきているところであります。
そこで、生涯学習拠点施設としての生涯学習センターはどうあるべきなのか、そして出町文教ゾーン一帯の有効利用について、すべての人が学ぶ喜びを享受し、いつでも、だれでも自由に利用可能な施設として、どのような整備をされるのか、基本的な考え方をお示し願いたい。あわせて今後の整備計画についてもお伺いしたいと思います。
この件につきましては、前田議員、稲垣議員とそれぞれ質問をされ、安念市長のお考えを伺っております。非常に難しい課題も山積しておるわけでございますが、新市建設計画の途上、ここであえて安念市長の基本的な考え方について、前向きなお答えを期待し質問いたします。
2点目に、北部地区総合福祉施設の整備事業での基本的な考え方についてお伺いします。
この整備事業については、「7月に整備検討委員会を設置し、これまで2回の委員会を開催し、検討していただいているところであり、今後意見を取りまとめていただき、年内に基本設計を策定したい」と市長は提案理由の中で述べられております。
まだ検討段階で無理な質問になろうかと思いますが、現時点での検討委員会の意見内容と高齢者、障害者に対応した建物及び設備のユニバーサルデザイン化の基本的な考え方についてお聞きしたいと思います。
さて、昨年10月、秋田市の福祉複合施設を視察してまいりました。この施設の特色は、保育所、知的障害者通所授産施設、知的障害者及び老人デイサービスセンター、高齢者生活支援ハウス、そして地域交流スペースを一つ屋根の下に建設し、建物の中をそれぞれの利用者はもちろんのこと、地域住民が分け隔てなく共存し、自由に行き来しているというものであります。つまりここで特筆すべきは、これらの施設ごとの機能の一体化活用と土地の有効利用を図るとともに、高齢者や障害者、そして21世紀を担う子供たちが世代を超えて相互に理解し合い、さらには周辺地域の人々と交流を重ねることにより、福祉の理想であるノーマライゼーションの実現を目指していることであります。
北部地区においては、既に「北部こども園」として幼・保一体型の取り組みがされており、保育所も一つ屋根の下という考え方は現実的ではありませんが、例えば、子供たちがこのような地域交流スペースでの高齢者や障害者と日ごろから接する機会を持つことで、思いやりやいたわりの心を持った子供たちが育ってくれるのではないかと思います。
建物の中をそれぞれの利用者や地域の皆さんが分け隔てなく自由に行き来でき、自然な交流が芽生えてくるような施設、これこそ真に求められる福祉施設であり、今後の地域福祉の推進を目指すことになると思います。この北部地区の福祉施設整備事業の中で、福祉複合施設として整備する考えがあるのかどうか、あるとすればその基本的な考え方について、また、今後の地域福祉のあり方も含めてお尋ねしたいと思います。
第2項目目に、景観計画の策定についてお伺いします。
まず、今日の景観保護に向けた取り組みと、市民の意識について質問いたします。
夢の平から展望する散居景観は、だれもが息をのむくらい美しく、四季折々に、また時間の経過とともに神秘的と感じられるくらいに際立った景観を演出してくれます。この美しい景観は先人から受け継いだ貴重な財産であり、私たちふるさとの原風景として愛着と誇りを持って次代に引き継がなければなりません。しかしながら、近年の住宅団地の造成や農業の停滞、生活様式の変化による散居村の減少などにより、この豊かな恵みはどんどん失われつつあります。今こそ地域住民、企業、行政が一体となって、景観保護に向けたより積極的な取り組みが求められていると思います。
県、砺波市における景観保護に向けた取り組みは、今日までハード、ソフト両面でいろいろな施策がなされてきたところですが、それに対する市民の意識はどの程度変わってきたのか、この景観保護に向けた市民への意識づけの観点から、これまでの取り組みの成果についてどのように評価されているのかお聞きしたいと思います。
次に、景観法に基づく、今後の景観計画策定の取り組みについて伺います。
今年6月に公布された景観法は、都市、農山漁村等における良好な景観の保全を規定し、そのための努力を国民や事業者、行政に義務づけたものとなっております。市町村による景観計画の作成については、行政と住民とが協働して取り組む場として景観協議会を設置し、住民合意によるきめ細やかな景観に関するルールづくりによる景観協定を結ぶことができるとされております。
景観計画の区域については、農地の形質変更等の規制、耕作放棄地対策の強化等が盛り込まれており、これらの規制は私権の制限を伴うだけに、行政と住民、事業者の相互の連携、協力が重要なポイントであり、景観協定に際してはその趣旨を十分に認識しなければなりません。しかも、景観法は罰則規定が盛り込まれることになっております。昨年文化庁は、砺波平野の散居村を「極めて地域色豊かで身近な存在、日本人のふるさとや心の原風景にも通じる文化遺産」と位置づけ、重要な文化的景観として選定し、保存の重要性を強調しております。しかし、散居村は砺波平野全体にわたって家屋が点在しており、それぞれが地域住民の生活の場であります。
今回の景観法案の枠の中で散居景観の保護を考えるということになりますと、文化庁の追い風があったとしても、生活を営む地域住民のコンセンサスが得られるのかどうか。私は、住民合意によるルールづくりには、困難な課題が山積していると思います。このすばらしい散居景観保護のために、行政と住民等が今後どのように取り組めばいいのか大変難しい課題でありますが、そのために知恵を絞らなければならないと思います。景観法案に基づく景観計画の策定については、市長の率直なお考えをお聞きしたいと思います。
3項目目に、ケーブルテレビの諸問題について伺います。
最初に、ケーブルテレビの加入率について質問いたします。
平成13年初めCATVが整備され、ほぼ同時期に砺波市コミュニティー番組が放映されて丸3年になります。この間、加入率の向上が最大の命題としてあり、そのためのいろいろな取り組み、対策がなされてきました。議会においてもたびたび質問し、議論をしてきたところであります。しかしながら、笛吹けど踊らずで30%に満たない状況がずっと続いてきました。ところが今年になっての加入率は7月末で36%と、昨年同期より7ポイント向上したと聞いております。いろいろと御苦労された結果であり、評価したいと思います。反面、今後の加入増については、いろいろな面でもっともっと努力を強いられるだろうことは容易に想像がつきます。
そこで、今回の加入率を7ポイント押し上げた要因について、どのように分析されているのか、今後の加入率アップにつなげられる位置づけの中でお聞かせいただきたいと思います。
次に、ケーブルテレビの市場調査について伺います。
昨年12月のケーブルテレビ市場調査の結果報告書を見させていただきました。これは加入者、未加入者それぞれにアンケート調査をされたもので、それぞれの立場で市民の率直な意向を反映した、つまり、回答者が思っていることを率直に回答できる質問内容であり、実態を反映した大変評価のできるものとなっていると思います。この調査結果からケーブルテレビのさらなる加入率アップのための新たな手だてが見えてくると思います。そこで今回のこの市場調査の意義についてお聞かせください。
ところで、私は、今後は砺波市のコミュニティー番組の構成、内容について市場調査をする段階にきているのではないかと思います。加入率は低迷していてもケーブルテレビのコミュニティー番組は、実際見たことがあるぞという視聴者はもっともっといらっしゃると思います。アンケートの設問内容など、難しい課題もあろうかと思いますが、番組構成、内容についていろいろな要望を手に入れることになります。実際に見ている市民の皆さんの声をどんどん取り入れることこそ、既設コーナーのマンネリ化を防ぎ、内容の充実、市民が見たいと思うおもしろさにつなげることができるのではないでしょうか。このことについてのお考えもお聞きしたいと思います。
3点目に、砺波市のコミュニティー番組の実績と今後の課題について質問します。
コミュニティー番組の放送時間は60分、その中でいろいろな番組が企画編成されており、番組構成はかなり盛りだくさんなものとなっています。第1回放送時からみますと、随分充実してきていますが、市民にもっと親しみを持っていただくためには、まだまだ課題が多いように思います。そこで、コミュニティー番組の制作をする中で、市民の目線をどのようにとらえて企画編成をされているのでしょうか、現状をお聞かせ願いたいと思います。
また、放送サイクルについては、毎週金曜日に番組を切りかえて放送されております。1週間同じ内容のものを放送し続けるということですから、いつも同じ内容でおもしろくないといったり、例えば、「地区だより」にしても後回しの地区はその内容が古くなり、魅力が薄れてしまうことにもなります。これもいろいろな制約を考えての取り組みだと認識をしておりますし、確かにメリットもあると思います。しかし、市民の見たいという気持ちの足かせになっているとすれば、今後見直すことも必要になってくると思います。この放送サイクルについてのお考えをお尋ねします。
以上、3点について質問をします。
◯議長(松本君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 飯田議員にお答えをいたします。
まず、ユニバーサルデザインによる施設づくりであります。御意見もっともでございます。お尋ねの旧出町小学校跡地につきまして、生涯学習拠点施設整備構想が示されました。出町の皆さんが中心になって学識者も入れましてつくられた構想でございます。ありがたく承ってきたところでございます。
6月議会で、稲垣議員さんにもこの質問にお答えをしたところでございます。砺波市生涯学習施設計画検討委員会という形で議論をされまして、述べられましたように「出会い、ふれあい、学び合い」というキャッチフレーズで生涯学習施設を提言をいただいたものでございます。随分、奥深くまで勉強されて、あちこちの施設も見てこられたようでございまして、すばらしい提言だと思って感謝をいたしておるわけでございます。
今市民の学び志向といいますか、そのことが随分流通をしております。あるいはお年寄りの皆さんは、福祉施設ではなくて、そういう学習施設の憩いの場がほしいと、これもそのとおりだと思います。その意味では多くの機能を有する施設づくり、もちろん図書館も言われておりますが、そういうこともおっしゃっておられまして、いろいろ勉強されたことについて喜んでおります。
なお、周辺の道路計画、今雨が降りますと浸水するわけですが、あそこを開発しますと、そういう意味での浸透池といいますか、貯水池といいますか、そういうものを考えておられますし、そういう意味での調整池といいますか、できれば緑もあってもいい、木もあってもいいというようなことでございまして、総合的に考えていただきました。特に今からは駐車場であります。そのことをどう配置をしていくか、いろいろ提案をしていただいておりまして、それなりに参考にしております。随分大規模な構想でございますので、うまく財源が伴うかどうかちょっと心配でございますが、私が今ここで言うべき問題ではないと思いますけれども、とにかく立派な計画で真摯に受けとめていくべきだと、こう思っておるわけでございます。
なおまた、名目上は特例債適用事業ということで進めておりますので、その点は御理解をいただきたいと、こう思っておりますが、先ほども述べましたように、三位一体の絡みでどのようなことになるのか、借金の補助金を減らすのは、適債事業でありながら地方財政計画で借金計画も抑えようという一面もございます。といいますのは、適債事業等々につきましては、後から面倒をみてやるという有利な起債ですから、それはやっぱり抑えてくるのではないかと、こう思っております。やるとすれば、私は2年間ぐらいかからなければいかんな、設計を含めて3年ぐらいかかるのではないかと思っております。できれば早くやって、そういう拠点的な機能を進めるのが重要だと思いますが、裏にはそういう財源もあるということで御理解をいただきたいと、このように思っております。
いずれにしても、そのことを考えながら新市で考えていただきたいと、今計画されておりますことをベースにして前向きに進める必要があると、このように思っておるところでございますので、その点よろしくお願いしたいと思います。
なおまた、今それの補完事業ではございませんけれども、遊休施設があるわけですが、これを放置するというわけにはいかないと思いまして、9月にはオープンできると思いますが、改修をしていただきまして、ふれあいセンターとして利活用していただきたいと思って整備をしております。したがいまして、前々あった小学校でございますから、おっしゃるようなユニバーサルデザインというわけにはまいりませんけれども、これらの建設したものについてどう利用していただけるのか、その実態も把握していきたいなと、こう思っております。
立派なものをつくって利用するのは当たり前でございますが、今の既存施設をどう利用し活用し、そしてどういう人たちが利用するか、その実績を私は見極めたい、そのことによって新しい(仮称)生涯学習センターを建設するときにも、そのことを参考にしてスペース等を考える必要があるのではないかと、こう思っておりますので、その点御理解をいただきたい。このことについてはいろいろ施設を見学されたようでございます。さらに他市町村にもすばらしいモデル的な施設があると思いますが、それらの施設を参考にしていきまして、特におっしゃるような普遍的な施設といいますか、ユニバーサル施設というものを考えて参考にしていきたいと、このことを申し上げておきたいと思います。
次に、北部の総合福祉施設整備の基本的な考え方について、おっしゃるとおりユニバーサルデザイン化をするのは当たり前だと思う。特に福祉でありますから、高齢者を迎えますので、そのような考え方を十分把握していかなければいけないと、このように思っております。
今、地元の皆さんを含めて有識者で整備検討委員会を進めております。もちろん整備検討委員会だけではございませんので、それを土台にして、いずれまた議会の皆さんにも議論をしていただきたい、私はそうあるべきだと、このように思っております。
特に、異世代交流の場という考え方が一つございます。老人福祉施設に間違いないんですが、いわゆる異世代交流、そういう場であるということを私は認識しております。もちろん高齢者がおりますので福祉という一面がございますが、若い人との交流の場、これはこれから必要なことではないか、こう思っておりますので、それらを考える施設づくりをしなければならない、このことを思っております。
なお、福祉等につきましては、デイサービスであったり、短期入所であったり、あるいは機能回復訓練するようなそういう場でもあったりする必要があると思います。したがいまして、これらと同時に子供たちのふれあい、先ほど言いました異世代、子供たち、中年層、壮年層、そして老人という異世代交流の場、それが何より大切ではないかということを私は思っておりますので、その意味で御理解をいただければありがたいと、このように思う次第でございます。
銘打って北部福祉総合センターですが、裏には異世代の交流センターでもあると、私はそのように思っておりますので、どう意義づけられるかわかりませんけれども、そのように思います。ぜひ御指摘ございますように、ユニバーサルデザインを取り入れることは当然だと思いますので、そのように思っております。
なおまた、地域の皆さんにかわいがってもらわなければいかんと、その意味でも地域の皆さんに自分たちで参画する施設づくり、そのことを議員の皆さんに申し上げておきます。皆さんが提案することは、行政に参画するんだよと、そしたら皆さんが利活用せんならんがよと。でき得ればNPOみたいものをつくって、自分たちで運営してもいいよというような構えをしてくださいと、このように、できるかできないかわかりませんが、どうも砺波はまだまだNPO等につきましては、幼児期といいますか、できにくい場面でございますけれども、ぜひそんな気持ちで提案してくださいということを申し上げております。
設計した段階では、また飯田議員の専門分野を教えていただくように、御指導していただくようにお願いをいたしたいと、このように思っております。
次に、景観計画の策定であります。
今日の景観等につきましては、随分国でも議論をされて景観法ができたことは御承知のとおりだと思います。さて、市民意識はどうか、まだ私は理解されていないと。新聞報道にもございますし、私どももまだPR不足でございますので、この景観法等についてはまだ理解されていない一面があると思います。そのことについては重要なことでございますから、これから十分PRをして、この砺波平野に広がる美しい散居形態、これらを次世代に残しておくことが、私ら行政の責任であると、このようにも認識いたしております。
そんなことから、議会の皆さんも議論していただきまして、景観だけではなくて、環境をよくしようということで、「花と緑のまちづくり条例」であったり、それから開発行為等がございましたら、緑化協定を結んでもらう、あるいは結婚や出生や新しく住宅を新築された皆さんには記念樹を交付して、ぜひ植えてくださいと、あるいは生垣補助等についても、こんな例はどの市町村にもないんじゃないかと思いますけれども、とにかく緑を大事にしてもらうという形での補助事業もしておるわけでございます。
なおまた、先般からカイニョを守ろうということで、散居景観を生かした地域づくり協定も結ばれておりまして、結構数は多いんですよ。ただし、集落数が多いものですから、何か少ないような感じもございますけれども、結構皆さんに認識を持っていただいておりますし、あるいは歴史、文化、景勝、住宅融資ということで、いわゆる住宅金融公庫からも融資を受けられる制度もございます。これらを十分PRをしていきたいと、このように思っておるところでございますので、いずれにしましても、まだ十分な景観法等についての意識づけができていないというのが現状かなと思って反省をしておるところでございますが、行政としては今後このことについては十分取り組んでまいりたいということをお約束したいと思います。
それから、景観計画策定についてでございます。
近ごろは、経済性や機能性といいますか、自分の生活のためにというか、そんなもので、広い意味での美しさ、あるいは環境等、そういう一面がだんだんなくなってきたのではないかという気がいたしております。したがいまして、この景観計画策定というのは、私は意義があるような気がいたします。ぜひこういった意味でこの景観計画をつくろうという地域にあっては、私は支援をしていきたいと、このように思っております。
特に、この景観法につきましては、砺波地方の散居村形態が緑の涵養で評価をされております。この保存のためにも、私は公布されたような気がしております。これは勝手な解釈でございますけれども、そのように認識をいたしておるわけでございます。
そこで、景観法に基づく保全地域をどうするかということは大変難しいことでございます。一つ指定しますと、規制が全部あります。先ほど工業誘致の話もありましたが、一切工業誘致はできません。一切異物的な建物もできません。色彩までチェックされるということであります。したがいまして、前にも高田議員からも指摘があったので、そんなことを考えろということもございましたが、完全に財産権を犯すことになるのです。だから最後はけんかして裁判になる、そんなもの一々裁判を受けて立つというわけになかなかいかないのではないか。そのときには自分たちでこの地域を守ろうということで、固い意思があるとすれば、その所有者全体の調印をしていただいてやることが大事ではないかと、こう思っております。
なかなかそこで難しいんですが、幸い富山県の景観法ができましたので、この景観法では少し緩いんですね。これに乗っかっていましばらくいくべきではないか。ただし、例えば中野のこの地区はやろうということでしたら、大いに私は支援をしてまいりたいと、そう思っております。ただし、財産権が制約されますから、分家ぐらいならいいと思いますよ。しかも、木も植えます。生垣もやりますということでしたら、これはいいと思いますけれども、やあ弱った、これは人に売らんならんということになって、どこかの会社や企業が来て異物なものが建ちますと、その地域はバランスが崩れますし、制約がありますから、随分財産権の問題が出てくるのではないかと思います。いずれにしましても、このPRをして、そして緩やかな規制という立場で、皆さんで同意をしてやる地域、そういうものがあっても、私はいいと思う。その場合には私ども行政としては支援できるのではないだろうか、このように実は思っております。
いずれにしましても、伝統的なすばらしい散居形態というのは何とか守りたいという気持ちは十分飯田議員同様、私は持っておりますが、ただ、そういう意味での、なかなか法律を適用して、先ほどおっしゃったように罰則もあるよということから考えると、なかなか難しい一面があるということです。すばらしいことなんですけれども、県の景観法等々で規制されておる程度なら、指導、助言をして守っていくということではないかと思っています。ただし、この法律に基づいて市町村で、「はい、ここです」というのは難しい。ただ、皆さんがわかったぞと、全部判こを押して出していただいて、そのエリアを決めたら、それはそれで私は応援していきたいと思います。そんなことを思います。
そこで、私は、この景観法の精神を皆さんに訴えて、できるだけ今のすばらしい散居形態を守るというのが行政でやる手かなと、この景観法の趣旨を皆さん理解して、そのようにみんなが協力し合うというような体制づくりが何よりも、その方法しかないんではないかと、こんなことを実は思っておるわけでございます。確かに、以前からこのことについて議論のあったところでございますが、私は財産の制約等があってなかなか困難ですよというのが、私のほうの考え方でございましたので、そのことを申し上げておきたいと、このように思います。
最後に申し上げますが、当面はこの景観法の趣旨を十分PRをして、でき得ればみんなですばらしい郷土を守ろうと、こういうことで努力をさせていただきたいと、今後の新市になってからも恐らく議論のあるところでございましょうけれども、お互いにそのことを理解し合って、いい郷土をつくり上げていくということに終始したいなと、このように思っておりますので、よろしくお願いいたします。
ケーブルテレビ等につきましては、総務部長からお答えいたします。
以上でございます。
◯議長(松本君) 答弁を求めます。
総務部長 吉田俊和君。
〔総務部長 吉田俊和君 登壇〕
◯総務部長(吉田君) それでは、私からケーブルテレビ関係についてお答え申し上げたいと存じます。
まず、ケーブルテレビの加入率につきましては、直近の8月末現在で36.5%まで伸びてきております。その要因につきましては、まず、加入金が半額となりました市町村合併推進特別キャンペーンが大きく働いたものというふうに存じております。さらには日常的に御協力いただいております自治振興会を中心といたしました各地区の区長さん方の御協力、そしてアテネオリンピックの特需、加えまして未加入者の40%を訪問いたしました市場調査やコミュニティー番組の拡充などが考えられるのではないかと思っております。ただ、10月末でこの特別キャンペーンが終わることに相なります。つきましては、今回のような高い伸びが持続するのはなかなか難しいのかなというふうには思っております。
ただ、一方では、10月から新たにデジタル放送が始まりますので、これらの条件に最も適したケーブルテレビのPRを行い、あわせまして、市場調査の結果などを参考にいたしまして、広域圏事務組合とも協議をしながら、引き続き加入促進を図ってまいりたいというふうに思っております。
次に、評価をいただいておりますケーブルテレビの市場調査についてでございます。
本件につきましては、国の緊急雇用対策の交付金を受けまして、加入者の20%、数量的には600件、未加入者の40%、3,200件を対象にいたしまして、地区別に調査結果が把握できるように実施をしたものでございます。これによりまして、視聴者の要望、さらには未加入者の理由等が一部明らかになったようでございます。御紹介をしてみますと、視聴者の皆さんが新たに見たい番組といたしましては、文化会館での講演、あるいは市議会本会議の中継、産地直売情報等が挙げられているようでございます。また、未加入者の多くの方々からは、加入金や利用料の高さの指摘が御意見としてございます。これらの世帯につきましては、条件が変われば加入をしたいという結果が見えているわけでございます。
反面、現状の情報量で満足をしているという消極的な回答も意外と多く見られたということでございます。しかしながら、3,000件を超える未加入世帯を訪問できたことよりまして、ケーブルテレビのPRにも一定の効果があったものというふうに推察をいたしております。
なお、ケーブルテレビ事業につきましては、御存じのとおり当市の単独事業ではございませんので、これらの調査結果を広域圏事務組合等関係機関とも共通認識をしながら、加入促進に活用してまいりたいというふうに思っております。
最後に、コミュニティー番組について申し上げたいと存じます。
番組の制作に当たりましては、今ほど触れましたケーブルテレビ市場調査の見たい番組アンケートの結果でありますとか、あるいは視聴者からの直接的な御意見、地区特派員の提言等を参考にいたしまして、企画を行っております。さらにこれらの意見をもとにいたしまして、砺波市コミュティー放送等企画委員会という組織がございます。この中で内容の検討、さらには充実を図っているところでございます。
今、御案内のとおり庄川町との合併が目前でありますが、市場調査の意味合いも含めまして、より一層番組に新鮮味を持たせるよう、市民の意向把握に努めまして、みんなでつくって、みんなで映る、みんなの番組となっていきますように、そして地区特派員を中心とした市民との協働作業を通じまして、市民生活に資する明るい楽しい番組づくりに努めてまいりたいというふうに存じております。
そこで、放送サイクルについてのお尋ねをいただいたわけでありますが、御案内のとおり放送サイクルにつきましては、金曜日に切りかえを行いまして、1週間連続で放送させていただいております。これにつきましては、一般的に視聴が高いのはどうしても週末になるということで、この時期を目がけて新たな情報を提供をするということにいたしているわけであります。
なお、コミュティー放送につきましては、ニュース性を追求するよりも、むしろコミュニティーの活性化を図ることが一義的な課題であろうかということで、リピート放送ではございますが、少しでも見る機会を多く担保いたしまして、家庭での会話が弾んで、知人や友人、そして地域へのコミュニケーションの広がりが見られるメリットを逆に生かしてまいりたいというふうに思っております。
なお、ケーブルテレビ市場調査によりますと、加入者の9割の方がこの番組を視聴されているというふうな結果も出ておりまして、大変心強くありがたく思っております。
また、地上波放送におきましても、1週間のサイクルを採用しているのが主でございます。つきましては、視聴者になじみがあり、多くのコミュニティー放送がこのような手法を採用いたしておりますことを御理解願いたいというふうに思います。
なおまた、地区特派員の意見交換も行っておりまして、放送サイクルを短縮することの御提案も、実はこちらからも申し上げておりますが、当面制作にかかる負担が増大をするというようなことなどもございまして、慎重な意見が多いのが現状でございます。
つきましては、今までいろいろと議論と検討を重ねてきているわけでございますが、当面は現行どおり1週間のサイクルで放送させていただきながら、さらに深めてまいりたいというふうに思っているところでございます。
以上で答弁を終わらせていただきます。
◯議長(松本君) この際暫時休憩をいたします。
午後 0時05分 休憩
午後 1時02分 再開
◯議長(松本君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問を続けます。
5番 井上五三男君。
〔5番 井上五三男君 登壇〕
◯5番(井上君) お許しを得ましたので、通告に従い市政一般について質問をさせていただきます。
質問の前に、関係各位に一言お礼を申し上げます。
日本経済も大変厳しい状況がまだ続いており、そして青少年による痛ましい事件、台風による災害があった中、アテネオリンピックでの日本選手の大活躍により史上最多のメダルラッシュは、我々に新たな希望と勇気と元気を与えてくれました。
私ごとで恐縮でございますが、4月30日に最初の議員協議会が開かれてから、早いもので4カ月半が経過いたしました。振り返りますと、5月の臨時会、6月の定例会、各常任委員会、7月の行政視察、本省への陳情、参議院選挙、8月には1期自民会の行政視察、総務病院常任委員会の行政視察のほか、各種会議、各種行事等に出席、参加させていただき、そして、今回9月定例会まで、その間全くわからない中、いろんなスケジュールをこなし、無事に庄川の清流に乗って今日まで議員活動ができましたのも、ひとえに市民の皆さん、議会、先輩議員、そして市当局の皆さんの御指導、御協力のたまものと感謝を申し上げまして、砺波市制50年の歴史の最後の9月議会の質問をさせていただきます。
初めに、福祉関係の質問をさせていただきます。
今、我が国の総人口が緩やかに減少に向かい、かつ低経済成長時代で景気もまだ完全に回復できず厳しい行財政運営を強いられる中、あと1カ月半で新市がスタートいたします。
新市まちづくりの将来像「庄川と散居に広がる 健康フラワー都市」を目指して、私たちは「お互いに健康で支えあうまち」「安心して暮らせるまち」を新市の将来像としております。
将来像の実現に向けての5つの基本方針の中で、1番目に「笑顔があふれる福祉都市の実現を目指す」となっておりますが、現状は、少子高齢化や核家族化が進み、家庭・地域・社会のあり方が大きく変化する中で、市民が生涯を通じて健康増進を図り、生きがいを持って笑顔で暮らせるよう、保健・福祉・医療それぞれの環境を整備し、また高齢者や障害者等が分け隔てなく社会参加でき、さらに地域では、子供たちの健やかな成長を見守ることができる「次世代育成支援等支えあいのある地域づくり」を推進することが必要となってきます。
砺波市における高齢化(満65歳以上)の状況を県、国と比較してみますと、昭和55年では砺波市が13.0%でございましたが、平成2年では砺波市が16.6%、富山県が15.1%、国が12.0%。平成12年では砺波市が20.3%、富山県が20.7%、国が17.2%。今年の平成16年4月1日現在では、砺波市が21.3%、富山県が22.7%、国が19.2%と急激に伸びてきております。少子化の進行によりこのまま人口減が進むと、2010年代半ばには4人に1人が高齢者になるという超高齢社会が到来すると予測されます。
そこで、砺波市の今年4月1日現在のデータでは、満65歳以上の高齢者は8,917人です。その内訳は、65歳から74歳が4,556人、75歳から84歳が3,190人、85歳以上が1,171人です。そして、その中にねたきり老人数が152人、ひとり暮らし老人数が306人となっているのが現状でございます。
また、老人医療費の助成状況を見ますと、平成14年度と比較しまして、平成15年度は受給者数は若干減っておりますが6,260人、医療費は39億6,184万5,000円、3.7%の増でございます。それから年間1人当たりの医療費は、平成15年度が63万2,883円、これは6.6%の増でございます。これも、年々医療費が増えてきております。
一方、介護保険給付実績を見ますと、平成15年度では、居宅サービス(訪問介護等)は7億1,123万5,000円、これは平成14年度から見ますと13.3%増加しております。それから、施設サービス(福祉施設、保健施設でのサービス)は、14億1,702万円で、平成14年度よりも3.6%伸びております。トータルしますと、22億2,019万5,000円ということで、全体的に平成14年度よりも7%伸びておりまして、非常に伸びてきております。こんな調子で医療費・介護保険給付がどんどん増えていきますと、介護の必要な高齢者世帯における負担が大きくなり、かつ市の行財政運営にも大きな影響が出てきます。
今、核家族化が進み、元気な高齢者の方々の実情はと言いますと、ひとり暮らしの高齢者、夫婦で暮らしている高齢者、同居しておりまして日中だけひとり暮らしの高齢者、夫婦で暮らしている高齢者。こういった中で、ふだんの生活内容はと言いますと、一日中家にいる高齢者、車の運転ができないのでどこにも行けない高齢者。また、車の運転はできるけど一人ではどこへも行きたくないという高齢者。相談事・悩み事があっても話す人、場所がない高齢者。このように、いろいろな高齢者の方々がおられます。また、中にはわざわざ車に乗せてもらって、知らない施設・場所で、知らない人の中に入って話をしたくない、遊びたくないという高齢者の方々も多くおられるわけです。
そこで、痴呆症でもなく、介護を受けなくてもよく、病気でもない元気な高齢者の方々こそ身近な憩いの場が必要だと思いますが、いかがでしょうか。そういう意味で、各地区に公民館類似施設は、砺波市内で、平成15年度現在では144カ所あります。この公民館類似施設と各地区にあります学校教育施設、社会教育施設の体育館、グラウンド等を有機的につないで、もっともっと有効利用して高齢者の健康づくりと生きがいづくりの各地区の拠点にしていただきたい。そのためには、当局がソフト面で各地区へ積極的にプランづくりから参加していただき、そしてマンネリ化にならないよう、長く継続できるようなプランを指導していただき、健康で生き生きとした暮らしの実現のために、高齢者と地域のふれあいを促進するために、スポーツ・レクリエーション活動と、高齢者が豊かな経験、知識、技能を生かして生きがいを持って生活ができるよう、老人クラブ・各種サークル活動を積極的に指導、支援、促進をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。お尋ねいたします。
またハード面では、予算の関係もありますが、施設内容を十分検討していただき、試験的に市内何カ所かでの地区公民館類似施設にお風呂の設置をしていただきたいのです。なぜかと言いますと、市内の高齢者の方々の意見を聞きましたところ「歩いて行ける近いところで、皆と軽スポーツ、講演会、研修会、法話等の終了後にお風呂に入って昼食を食べ、いろんな人の話を聞き、また自分の話も聞いてもらい、ストレスも解消してすっきり楽しくリフレッシュして、心も体も健康で元気な年寄りでおりたい」というお話を聞き、そのためにも、ぜひ憩いの場にお風呂の設置をしていただき、一日でも長く、元気で人の世話にならないよう頑張っていただければ、老人医療・介護保険が少しでも減額が期待できるのではないか。「笑顔あふれる福祉都市」を目指していくためにも、市当局の温かい御回答をよろしくお願いいたします。
次に、核家族化が進んで、元気な高齢者だけの世帯にほかの悩みが出てきております。特に、砺波市内の商店、出町の中心市街地商店街が郊外大型店進出により空洞化しつつあり、また各地区の商店もその影響を受け徐々に後退してきております。日常生活上必要な買い物が簡単にできなくなった。といいますのも、買い物に行くのに車が多く怖くて歩いても行けない、自転車はなお怖い、車の運転もできないとこぼしておられ、高齢者の方々は、これからどうして生活をしていけばよいのか危倶されておられます。特に食については、新鮮でおいしい食料品がなかなか買いに行けなくなったと心配されているのが現状でございます。
また、以前に、出町中心商店街に買い物に行って、雨が降ってきて雨宿りするところもない。またトイレに行きたくなっても駅まで遠いし、また知り合いもいない。どこへ行って頼もうかと本当に弱ったというお話を思い出し、今の郊外の大型店では問題ありませんが、中心商店街では大変心配です。
そこで提案ですが、今日までの発展に尽くされた先輩、高齢者の皆様方のために、出町中心市街地の空き店舗を利用して高齢者の方々の拠点にし、高齢者の方々の交流の場、憩いの場にできないでしょうか、そこへ行けば何とかなるという安心感、安堵感の出る場にしていただきたい。市が積極的に参加して市民の皆様にアピールをし、うまく運用して、地元の高齢者の方、また他地区から出てこられた高齢者の方々が、だれでも気軽に下足のまま立ち寄って休んでいただき、お互いの情報交換もでき、何より安心して買い物ができ、他の用事もでき、それによって多くの元気な高齢者の方々が中心市街地に足を運んでいただければ、少なからず市街地の活性化の役に立つとともに、高齢者の健康づくりにもなると思いますがいかがでしょうか。市当局の前向きの御回答をよろしくお願いいたします。
次に、8月に総務病院常任委員会で群馬県の公立富岡総合病院、太田市それから桐生市と3カ所の行政視察をさせていただきました。その中で、太田市の一部を紹介させていただき、質問をさせていただきます。
東洋経済新報社2004年版の住みよさランキングの中から、8項目ほど比較させていただきます。住みよさランキングは砺波市が9位、太田市は74位でございます。人口は砺波市が4万2,000人、太田市が14万3,091人。昼間の人口比率は砺波市が99.01%でほとんど人口と一緒でございます。太田市は107.77%ということで、15万4,000人ほどということで1万人弱増えております。一般会計は、砺波市が176億円、太田市は479億円。財政力指数は、砺波市が0.56、太田市は0.91。製造品出荷額、砺波市は1,835億円、太田市は何と1兆4,911億円というすばらしい数字でございます。乗用車保有台数(1世帯当たり)は、砺波市は2.01台で全国で2位でございます。太田市は1.73台で52位。1世帯当たり延べ面積は、砺波市は184平方メートルで全国で4位、太田市は94.2平方メートルで444位。39項目の中からこの8項目の簡単な比較をしましたが、財政力指数、製造品出荷額に大きな差が出ております。
そこで、清水太田市長は独特の手法にて太田市を活性化されておられます。特に、太田市役所を太田市サービス産業株式会社に置きかえて、小さな市役所で大きなサービスを提供する理念で、市長は社長に、職員は社員という立場になって、気持ちを新たにして市民の目線で考える。質の高い行政サービスをする。経営資源を有効に活用する。そしてその成果を検証して改善するという、現場でのTQC(トータル・クオリティ・コントロール)手法を取り入れた経営方針を立てられ、社員にハッパをかけて、自ら行政改革に取り組んでおられました。現在、安念砺波市長が市政に厳しく取り組んでおられる姿が、私は同じだと思いますがいかがでしょうか。
また、太田市は、行政改革に42項目取り組まれて大きな成果を上げられた中で、4項目をこれから申し上げます。1つ、広告入り窓口封筒を、市内企業の広告協賛を得て実施されておられます。それから公用車への広告の掲載、これは、バス、軽自動車、乗用車等に企業の広告を掲載しておられます。それから3つ目には、定期人事異動に係るFA制度の導入、同一事務、業務5年以上の主任クラスの異動先の優先権が得られるということです。これについては、私もある市役所の方にお聞きしましたら「中堅サラリーマンのマンネリ化を防止するとともに、自主性、積極性を養って所内が非常に活性化できた」と言っておられましたので、ぜひ検討していただきます。4つ目には、職員採用試験の1次試験におけるディベート方式の導入でございます。今までの、学力重視・学歴重視から人物重視をするようにしたということで、よく考えて討論することが基本で、その担当場所での問題について、人の話をよく聞いて、よき判断をして、はっきりと問題について説明をする能力が必要であるとの発想から実施されまして、これについては「学科試験に比べより広い教養力が必要とされ、自己主張、発言力、説得力等の全人的な能力を試すことができ、よい人材の確保ができた」とお聞きいたしました。
そこで、1番から4番について今後ぜひ検討していただき、取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上、福祉、行革の質問について、市長、市当局の明快な御答弁が、金、銀、銅いずれかのメダルか期待いたしまして、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。
◯議長(松本君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 井上議員にお答えをいたします。
最初に、新議員として種々活動をされて、そのことにつきまして御質問にもあったわけでございます。いろいろご意見もございましたが、随分研さんされたと、このように思って敬意を表したいと思います。特に福祉面につきましても、いろいろ提案があったわけでございます。述べられましたように、新市建設計画でも第1の柱として健康福祉都市を計画いたしております。このことについては、何度も申し上げたところでございます。なお幾つか提案もありましたが、参考にさせていただきたいと思いますが、細部については、民生部長から考え方等についてお答えを申し上げたいと思います。
さて、行革の問題であります。
太田市長の清水聖義さんについては、よく存じております。3年ぐらい前ですか、太田市へ勉強に行かせました。今申された事項等、報告をいただきました。助役を置かないとか、いろいろ画期的な提案も受けました。私どもも報告を受けて幾つか議論をしてまいりました。私は、確かにISO等については必要だと。議会でも質問があったのです。ただ、ものすごく金がかかるんです。人も要るんです。だから、コスト計算からいうとどちらが正しいのかなというのは疑問であります。したがいまして、ISO取得で前向きの姿勢でいきましたけれども、お金の問題と人の問題がございまして、終始そこへ有能な人材を配置したほうがいいのかどうか、少し疑問に思いました。もう一つ、ISOを批判するわけではございませんが、ものすごい多くの業者がおられて、どのルートでどうなっているのかよくわかりません。コンサルタントに聞きましてもあいまいでございます。そのこともございまして、実はISOの精神を大事にして、我々は行革をやろうじゃないかということであります。そのことをまず申し上げておきたいと思います。
確かにユニークな提案がございまして、今申しました助役を置かない。清水さんは独裁的な一面もあるのかなと。近ごろ収入役を置かないというのはあります。その意味で、市長独裁でいいのかどうか。やはり女房役というのは要るのではないかと、私はそう思っています。皆さんはどのようにお考えかしれませんが、そのような考え方を持ちました。
土曜日も日曜日も営業します。今、国では土曜日、日曜日休みにしようということです。私は40年前アメリカにいました。土曜日、日曜日、サービス産業を除いて全部休みでありました。それは、家庭重視であります。もちろん宗教的な問題もあるでしょう。日曜日の午前中は教会へ集まって、教会で飯を食べて、世間話をして、そしてこれからの展望を開く。土曜日は子供を中心にして野外活動をやったり、子供たちが入っているサークルの応援等々やりますから、その意味で家庭重視もこれから重要性があると思いますから、私ところの職員にだけ「土曜日、日曜日は出てこい」と言うのは、私は無理だと思う。ただし、サービス部門についてはそれは必要だろうと思う。
したがいまして、相談業務等々につきましては、平日でありますけれども、時間延長等してやろうと、このように思っております。これから改革の時代ですから、そのことも一部重要だと思うけれども、それぞれの家庭をやはり重視してやらないと、いわゆる悲惨な事件等起こっておるわけですから。今、家庭教育、家庭重視を考えなければいけない時代ではないか。改革、改革、改革で、そしてサービスのいい一面がありますけれども、それを無視するような地域社会であってはならないのではないかという気がいたしておりますので、これもいろいろ議論しました。
広報等につきましては、新聞折り込みでありますね。これも検討してまいりました。ただし、新聞屋というのは何軒も何種類もあるわけです。1カ所にすれば安く上がるかもしれません。ただし、うちは金がかかっても1戸1戸全部持たせてやろうという広報形態ですから、私はこの太田市のやり方は逆に批判したいと、そんなことを思ったりしております。
確かに、まだまだ幾つかユニークな提案をされています。参考にしていきたいと思いますけれども、その面では子育て支援を補ったり、こども園をつくったりするのは、優先的ではないかということで、改革としてやったわけです。あるいは、太田市はあまりやっていないのですけれども、ぱっと入札制度を変えました。談合するような体質を排除するために、予定価格を公表するというのは画期的です。県内でも早くやりましたので、その面では、予定価格はあいつが言ったのではないか、こいつが言ったのではないか。課長からしゃべったのではないかという疑問は全然ございません。画期的な制度改革だと、私はそう思っております。
井上議員がおっしゃったように「太田市はいっぱいやっておるけれども、お前は何もやっておらんがではないか」ということもございますので、あえて申し上げますけれども、審議会制度については公募制をやっていますし、まだ幾つかうちもいろんなことをやっておりますので、その点私は太田市に負けないと思う。ただしユニークな市長であることは間違いございません。したがいまして、いろいろ参考にさせていただきたいと思います。
そこで、提案のありました3つ、4つ、これ全部批判になりますけれども、申しわけございませんが、私はあまり参考にしたくないと、こう思っております。
まず、第1点の広告であります。調べて見ますと、せいぜい180万円か200万円ほどのお金なんです。そこで私どもも検討しました。袋に何々会社と入れると、行政と癒着しているのではないか、150万円や200万円の金でそのように思われると困る。そこで、仮に入札制度としますと、恐らく混乱しましょう。例えばパチンコ屋を入れろと言われると、これは絶対だめなんです。いやなんです。ただし、皆さん平等で取り扱いしなきゃいけません。そうすると、どんな業者がいいのか。そうしますと、恐らく議員さんあたりでもクレームがつくと思う。それは検討したんです。そこでお金が何千万円入るというのならまた話は別ですが、調べて見るとせいぜい200万円から300万円の話です。それで、公用車に「何々会社、何々」という形で本当にいいのかどうか。私はその点オーソドックスな考え方をしておりますので、このことについてはいかに財源があって、あるいは改革の一部かもしれませんが、たいした金でもないのに、皆さんで議論していただいて「あいつとこいつと、何やら市のあれをやっている。ちょっとお前談合しておるがでないか」と思われても困りますので、その面では私は窓口の封筒等は考えませんし、公用車等についても、もっと別の意味のPR「ポイ捨てをするな」とか「環境を大事にしよう」とか「ごみは分別しましょう」とかいう、そういうPRは必要だろうと思いますが、会社の名前まで入れていいのかどうか。皆さんでまた議論していただきたいのですけれども、そのように思っております。
確かに、調査しますと、全国的には3,200ある市町村で90ぐらいは採用しておるようです。そこは平穏なところで、別にクレームのつかないようなところではないかなと、こう私は思っております。その点で御理解いただければありがたいと、こう思っておるところでございます。
いずれにしても、行政と特定業者がそのようなかかわりを持つというのは、疑問や抵抗感というのは、市民にも私はあると思う。ぜひそのことを御理解いただきたいと思っておるわけでございます。
スポンサー問題については以上にいたしまして、FA制度導入でございます。
前にもFAとはおっしゃらなかったんですが、希望のところへ職員を配置したらどうかという提案は確かにありました。私も、一時そんなことを思ったんです。「僕はこういうことをやりたい」おそらく意欲を持って私は働いてくれると思う。ただ、市の職員というのは、私は10年間はいろんな仕事を勉強してもらわなければいかん。いかに自分が専門性で「この仕事が」ということで来られたかもしれませんが、市の職員とするならば、10年、15年は多くの勉強をしていただきたい。3年ずつおっても、3回回転すればもう10年近くになるんです。いずれ3つか4つの部署を勉強することによって、市の大局が全部わかると思う。ぜひそういう体制をとっていただきたい。今言われたのは主任クラスのことを言われたようでございますが、その上に立って主任クラスになるわけです。そこで、主任クラスにFAという形で、皆さんに行きたいところを募集するわけです。そうするとある部署に固まった場合に、その人を切る、切ったら私は悲観に思うと思う。それよりも、職場の管理者等の皆さんの意見を聞いて、今評価制度をやっておりますので、その中で課長、部長からの提案がございますので、それを参考にして意欲のあるところへぶつけることが大切ではないかと、このように思います。
いずれにしても、職員はどこへどう向かおうと、それをこなしていく能力がなければ、いかに専門家であっても、そういうベースがなければいけないと、こんなことを実は思っております。確かに議会でも、堀田議員だったか提案をしてくれましたけれども、そういう趣旨は脳裏に置きながら配置転換をすることが大切だろうと、このように思っておるところでございます。
いずれにしても、ある程度希望に沿うという趣旨はよくわかりますが、なかなか希望を満たすというのは困難な一面もあるということでございますので、御理解をいただきたいと思う。一時そのことも考えましたが、泥をかぶったり、あるいは交渉事だったり、「そんながならいやわ」という職員は、実はおるんですよ。「おら、この間に一生懸命財政を勉強したい」という人もおります。「私は社会教育へ行って飛んだりはねたりしたい」という職員もおります。しかし、私は職員は交渉であったり、汗をかいたり、泥をかぶったりするところで勉強することが基本ではないかと、このように思っておることを御理解をいただきたい。
いずれ、公務員制度も変わります。評価制度も変わってまいります。これらを参考にしながら、いい人事回転をしなければいけない、このように思うところでございます。ただ、もう何カ月しかない私でございますから、こんなことを言うのは恐れ入りますけれども、その気持ちだけをきょう申し上げておきたい。
それから、新規採用職員につきましては、その気持ちはよくわかります。いわゆるディベートというのは、集団討論という形でしょう。それは、今あちこちで採用されておりますが、ただし、具体的に、今公務員3人か4人とると、百何十人来るんです。これを無差別に集団討論ということで3つぐらいとる。到底ではないが至難の技です。やはりまず基礎的な学力テストをして、上位にあった者については、採用が仮に3人であるとすれば、3~4倍第1次試験でとります。そこで、これまでは1対1の面接でありましたが、それでは比較にならないということで、今は集団面接をやっています。この後どうなるかわかりませんよ。その意味で、集団面接をすることによって、その人の意欲と発言能力等を勘案するということをしておりますので、今おっしゃるような集団討論方式というのはなかなか困難だと、時間的にも困難だということを申し上げておきたいと思います。いずれにしても、有為な人材をどのようにして集めるかということでございますので、今おっしゃった趣旨を検討して進めさせていただければありがたいと、このように思っておるところでございます。
いずれにしましても、そのことにつきましては、新市で考えられることでございます。職員にはまず行政全体を把握して、その上に立って意欲のある人間に育てる。これは、各職場でのディスカッション、職場での研修等に重点を置いて、課長、部長が判断いたしますので、そういう方向で登用していくということが大切ではないかと、このように思っておるところでございます。
せっかくの質問でございますが、メダルまでいきませんでしたが、その気持ちだけメダルだと思っておりますし、なおまた、住みよさランキング等々、いかに改革しても市民全体が頑張ることによって、住みよさランキングは上がりますから、市民の皆さんがちゃんとメダルを持っていると、こんな気持ちでおりますので、市民の意向を重視していきたいと、このように思っております。
以上でございます。あとは民生部長からお答えいたします。
◯議長(松本君) 答弁を求めます。
民生部長 小西竹文君。
〔民生部長 小西竹文君 登壇〕
◯民生部長(小西君) 井上議員の、これからの高齢者福祉についてお答えいたします。
まず、元気な高齢者の方々の身近な憩いの場につきましては、現在、地域公民館や老人憩いの家など、地域住民が集まりやすい場所を利用して「ふれあいいきいきサロン」を設置いたしまして、健康教室や趣味講座の開催、ゲームやレクリエーション、健康チェックの実施など、地域ごとにさまざまな活動が行われております。現在、市内53カ所で実施されております。本年度は、新たに7カ所ほど設置する予定でございます。議員御指摘のとおり、自宅の近くにある地域公民館などでの高齢者のつどいは、仲間を集めた健康づくりや生きがいづくりに大変有効であり、今後とも多くの方々に利用していただきたいと考えております。
高齢者の健康づくりや生きがいづくりの地区拠点につきましては、整備されました地区体育館を初め、小中学校体育館、社会体育施設などが利用されております。また、多くの地区で設立されている体育振興会や、地区公民館などが実施しております3世代交流事業は、地域のコミュニケーションづくりにも大変よいことであり、さらに輪を広げていきたいと存じております。
なお、地区公民館類似施設は、地域で建設し地域で運営されている施設でございますから、お風呂を直接市が設置するということは困難でございます。市内では、現在社会福祉協議会で運営しております麦秋苑、苗加苑、庄東センターなどに浴室がございますので、そちらの方を御利用いただきたいと思います。新たに計画中の北部地区総合福祉施設では、整備検討委員会で浴室も検討されております。地域の高齢者の憩いの場としても整備してまいりたいと存じております。
次に、市街地の空き店舗の利用につきましては、北電砺波営業所跡地の建物を借りた生きがいセンターにおいて、レクリエーションや趣味の活動の場を提供しております。年間を通しまして、1日平均25名の方々が利用されているところでございます。
空き店舗の利用につきましては、従来からも指摘されているところでございます。その利用方法につきましては多方面にわたると考えられますので、関係課と一緒に検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
◯議長(松本君) 4番 稲垣 修君。
〔4番 稲垣 修君 登壇〕
◯4番(稲垣君) 先の6月定例議会に引き続き、お許しを得ましたので、通告に従い市政一般について2項目の質問並びに若干の要望、意見を述べさせていただきます。
まず最初に、新砺波市の防災対策についてお尋ねいたします。
申し上げるまでもなく、政治、行政の最大にして最低限の使命は、国は国民の、自治体は住民の生命、身体、財産を守ることであります。「豊かで住みよいまち」とか「健康で文化的なまち」である以前に、何よりも大切なことは、住民が「安全に暮らせるまち」「安心して住めるまち」でなければなりません。
まず第1は、合併後の災害への備えについてであります。
先般、砺波市防災会議の「砺波市地域防災計画書」並びにその「資料編」を拝見いたしました。あわせて184ページにわたる大変立派なものでございますが、内容はあくまでも現在の砺波市を対象とするものであり、厳密にはこの10月31日をもって失効し、また砺波市防災会議も再編されることと思います。
そこで、いささか心配になるのは、合併直前あるいは直後に地震や火災、台風などの大規模災害が発生した場合、新砺波市として迅速で適切な対応がとれるのかということでございます。重箱の隅をつつくように思われるかもしれませんが、こと防災については一日の空白も許されないことは言うまでもありません。この点につきまして、庄川町の防災計画とのすり合わせ等、現状はどのようになっているのか、御説明を願います。
第2は、新砺波市の中長期的な災害対策に対する基本的な姿勢についてであります。
結論から申し上げますと、これまでの砺波市の災害対策は、雪と火に少々偏っていたのではないかと、私には感じられます。「となみ21世紀プラン」の環境、生活基盤に関する主要事業を見ても、雪対策と消防が重点となっております。無論、砺波市の歴史の中で、豪雪と大火が特別な意味を持っていることは否定いたしません。38・56豪雪、また2度にわたる出町大火が大きな被害をもたらしたことを忘れたわけではありません。しかし、当時と現在とでは状況がかなり違ってきています。融雪装置が随分と普及し、また除雪能力も大幅に向上いたしております。そして、何よりも地球温暖化の影響からか、このところずっと暖冬が続いております。
火事の心配も同様であります。今日、建物の耐火、防火性は確実に向上し、また消防力も、機械化の進歩、広域化により、着実に向上いたしております。もちろん、冬には雪は降ります。そして毎年火事も発生いたします。決して油断してもよいというわけではありませんが、日ごろの防災に対する市民意識も高く、ある程度安心のできる体制が整ってきているのではないでしょうか。
問題は、これらに比較して地震や風水害への具体的、行動的な対策が市民の目には見えにくいということであります。何となく安心なような、不安なような、そしてよくわからない、そんな曖昧模糊とした状態に置かれているのではないでしょうか。
御承知のとおり、今年7月新潟と福井での局地的な集中豪雨によって、両県は甚大な被害をこうむりました。九州や四国ではなく、まさにお隣、近県でのことであります。
テレビで被害の様子を見ながら、改めて豪雨災害の怖さを痛感するとともに、もし富山だったら、砺波だったらと思い、背筋が寒くなったものであります。
また、今年は特に台風の多い年でありますが、このたびの18号は県内でも猛威を振るい、富山市で最大瞬間風速42.7メートルの観測史上最強を記録し、県内各地でも多数の重軽傷者、家屋の一部損壊、倒木、農作物等に大きな被害を与え、重ねて自然災害の怖さを見せつけられたところでございます。
さて、県はこの9月の補正予算案の中で、約11億6,000万円の防災対策費を提案しております。その中の豪雨災害対策では、「洪水ハザードマップ」の基礎資料となる浸水想定区域図の作成に向けての予備調査を実施するとのことでありますが、率直なところ、今さらという感じがしてなりません。いずれにせよ、このような災害を異常気象によるものだとか、何十年、何百年に一度のことと、安易に片づけてはならないということであります。異常気象も2年、3年と続けば通常となってしまい、何十年、何百年に一度という基準も根拠のないものとなってしまいます。大切なことは、今後も異常が続くことを前提に備えをしないと、本当の災害対策として機能していかないのではないかと私は考えます。このような状況を踏まえ、砺波市も合併を期に、地震や風水害を重点とした総合防災対策、防災計画を根本から見直すよい機会と考えますが、いかがでしょうか。
そこで、防災対策について、私の意見を若干述べさせていただきます。
今後、自治体の防災対策、計画においては、情報の管理が大きなウエートを占めてくるものと考えております。情報管理といえば、つい何でもかんでも隠して外部に漏らすなという話に聞こえがちでありますが、私の言う情報の管理とは、市当局が必要かつ十分な知識・情報を、適切な時期に適切なルート、適切な内容で市民に提供できる体制を構築することであり、あわせて、市民の情報が市当局に随時フィードバックされる仕組みの構築であります。それらの情報を共有することこそ、行政と市民の相互信頼と連帯意識をより強固なものにすることと確信いたしております。
「市民が主役のまちづくり」という精神は、何も平常時に限ったものではありません。むしろ、防災時、災害時にこそ生かされるべきものであり、「助けてもらう」という姿勢から「みんなで立ち向かう」という姿勢こそ、今後何よりも必要不可欠な要素であると考えます。
さて、行政と市民を直接結ぶ情報媒体でありますが、地域防災計画の中では、市の広報車やサイレン、そして県の高度情報通信ネットワークまで、さまざまな媒体が列記されております。しかし、現実にはエフエムとなみや砺波ケーブルテレビなどの地域民間メディアが最も頼りになるのではないかと私は考えます。ただし、懸念されるのは、災害時において民間メディアが実際有効に機能するかという点であります。事前の契約、演習、訓練等、さらには新南砺市との検討や調整も必要になるかと思われますが、いかがでしょうか。
次に、行政と市民を間接的に結ぶ組織的な情報ネットワークですが、メディアによる一方的な情報伝達だけではなく、個別に具体的な指示や依頼を伝える仕組み、また逆に情報をフィードバックする仕組みも欠かすことができません。
これらについては、各地区の自治振興会や公民館が消防署の補助的な役割を果たすべきなのでしょうが、現状は時間的、人員的にもおのずと限界があります。加えて、地域や地元企業からのボランティアを募集し、防災リーダーとして養成するのも一考かと思いますが、いかがなものでしょうか。
以上、防災対策について長々と申し上げましたが、私自身の取り越し苦労であればと心に願いつつ、市制50年、今や砺波市は「住みよさ」「暮らしやすさ」の点で全国トップクラスの評価を得るに至りました。無論、現状に満足することなく努力を継続すべきは言うまでもありません。今後、新砺波市の50年は、さらに地域ぐるみの防災体制のもと、「災害に強い安全なまち」でも日本一を目指していくべきではないかと考えますが、いかがなものでしょうか。安念市長のお考えをお聞かせ願います。
それでは、取り急ぎ第2の項目に移らせていただきます。
第2の項目は、市立砺波総合病院の運営についての要望でございます。
まず、このたびの病院増改築事業の竣工、まことにおめでとうございます。
さて、私は総務病院常任委員会の1年生メンバーとして鋭意勉強中の身でありますが、総合病院に対する市民の関心は非常に高く、多くの方からいろいろと意見が寄せられております。その中でも、一般外来土曜日診療を望むサラリーマンを初め、各方面からの声が多く、私といたしましては安易に賛成も反対もできず、正直返答に窮しているところでございます。病院内でも検討課題の一つになっているようでありますが、まずは、医師を初めとする要員の確保、さらには収益とコストのバランスが大きな問題と思われます。私は、地域の自治体病院の果たすべき役割、使命は何かという根本から考えるべきではないかと思います。
「地域に開かれ、地域住民に親しまれ、信頼される病院」こそが、砺波総合病院の経営理念であります。だからといって、採算を度外視して過度のサービスを提供する必要もありません。逆に、すべての面で民間的経営感覚、発想を導入し、収益性を最優先すべきという意見にもどこか無理を感じます。恐らく、運営責任者である病院長のお悩みもさぞかしと存じます。
思うに、自治体病院の運営は単独で考えるべきものではなく、その地域医療全体のバランスを考慮し運営されるべきものではないかと私は考えます。要するに、自治体病院こそ最もフレキシブルに運営されなければならないのではないかと私は考えます。例えば、週半ば水曜日の午後を休診にし、土曜日の午前中を一般外来診療とすることは可能なのではないでしょうか。そうすれば、入院患者の土曜日受け入れも可能となり、空きベッド対策にもつながります。その場合、領域外とは存じますが、早期発見・早期治療につながるミニドック、日帰りドックのための健康センターの健診機能も視野に含め、御検討願います。
話は一方的となりましたが、私の期待としては、常に柔軟な思考と姿勢を持って、とりあえず月に1日でも2日でもよいです。ニーズの高い内科、整形外科から土曜日診療を実施されてはいかがかと考えますが、現状での問題点を含め、小杉病院長の率直なお考えを期待し、ここに私の質問を終わります。
◯議長(松本君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 稲垣議員にお答えをいたします。
災害に対する御心配のあまりに、細部提案を含めての質問でございました。熱心に調べられたことにつきまして、敬意を表したいと思います。
その防災対策でございます。
近年は、全国的に地震や風水害、大規模災害が発生いたしております。今年になりましてから台風も何度か上陸をいたしました。7月の新潟・福島災害、あるいは福井の災害等があって、人命も失われたと聞いております。なおまた、9月5日、6日には紀伊半島沖にも地震があったわけでございます。この台風16号、18号につきましては、富山県に接近いたしまして、農業災害は若干ございましたけれども、さしたる被害もなかったわけで喜んでおるわけでございます。
ただ、議員も御承知のとおり、この砺波平野東部には地震発生の可能性が高いといわれます高清水(たかしょうず)断層がございます。そのこともございまして、防災訓練におきましては、地震災害を想定して毎年行っておるところでございます。本年は、県の防災訓練がございました。少し変更になりましたが、そのこともございまして、兼ねてこの砺波の防災訓練も行いたいと、こう思っております。
述べられましたように、防災行政というのは、市民の生命、財産を守るための最も重要な行政任務であると、このように思っております。案外関心が少ないのが現状でありますけれども、行政は常にこのことを念頭に置かなければならない。昨夜も豪雨がありました。若干でございますが、あちこちで溢水の状況もございました。おかげさまで職員も出てくれまして、すぐ連絡をして調整をし、浸水のところにつきましては、防除にも行っておるわけでございます。そのように、職員にもこのことを徹底させていただいております。
さて、庄川町との合併、その時点で空白ができるのではないかという御心配でございます。このことにつきましては連絡調整を密にしなければなりませんが、まず消防団の統合であったり、あるいは防災行政無線の周波数の統合であったり、いろいろ協定をしなければならない問題、一元化しなければならない問題は、事前に協議をさせております。そして、新市発足と同時に、これらの諸規定等につきましては、職務執行者が11月1日に全部判を押すことになっております。そのように、規則条例整備を行ったところでございます。先般も合併協議会でも報告いたしましたが、ほぼ100%に近い条例規則をつくり上げましたので、ただ新市でございますので11月1日にそれぞれ判を押して、その後、議会の承諾を得るという形での報告事項になるかと思いますが、進めさせていただいておるわけでございます。したがいまして、31日までは砺波市の今の防災計画マニュアル等は生きておりますし、1日からは新市になりました統合、整合性を持ったものを決裁をするということでございますので、空白が生じないようにいたしておるわけでございます。
マニュアルにつきましても、今それぞれ持っておりますマニュアル等についても調整をさせておりますので、職務執行者の体制の中でそれらを進めるということになっております。なおまた、少し遅れると思いますが、全世帯につきましては、この防災計画につきまして、市民生活ガイドブックを配布することになっております。そこにも記載してございます。例えば、「避難するところはここですよ」というようなことの指示を書いたものを出したいと思っております。そのことをまず申し上げておきたい。したがいまして、合併時には空白が起きないということでございます。
次に、防災計画上、地震、火災、水害、雪害等の幾つかの問題がありますが、おっしゃるとおり、従来豪雪等についての脅威感があります。これについては、いろんな事業、例えば大型ブルドーザーを買ってくれというような話、あるいは火災等についてはあちこちで発生をしておりますので、それらに対する予防策等については、確かに今ニーズは多いのでその対応はしております。
今、常備消防は広域圏体制でございますが、消防本部が中心になってそのことを進めておりますが、おっしゃるように、地震等につきましては案外皆さん心配しておられないようですが、これは何よりも複合的な災害になりますので、重要なことだと認識しております。御存じのように、阪神・淡路大震災等につきまして、その問題があったわけです。これは地震で崩壊する、火事が起こる、水がなくなる、インフラ等の問題、ライフラインの問題、全部かかってくるわけですから、このことに対してどうするのかというのは、先ほど言いましたように防災訓練等で幾つかのメニューを持ってやらせていただいておりますので、おっしゃるとおり、このことについては、我々ももう少し気を配って、住民とも提携しながら進めなければならない、このように思う次第でございます。
なお、浸水等の問題、きのうも若干あったわけですが、このことについては県が中心になりまして「浸水対策アクションプログラム」をつくりまして、幾つか整備をしてまいりました。例えば、幹線水路が増水するわけですから、壁のかさ上げをやったり、あるいは水門を早くとめるための気象情報をキャッチしながら、すぐとめる。きのうもちょっと遅かったのではないかと思いますけれども、そのようなことを用水管理者、これは市が管理しておりませんので、管理者の許可がないととめるわけにまいりません。そういったところとの連携部分を逐次進めることによって、溢水対策も十分防止できるのではないかと、こんなことを思っております。
このことについても、幾つかマニュアルを持っておりますので、職員によく徹底をしていただいて、きのうも出てくれましたが、すぐ出動する態勢、そして地下道等については水がたまったわけですから、すぐ消防でかいてもらいました。そんなことなどをしておりますので、おっしゃる気持ちは十分わかりますので、その気持ちで対処しなければならないと、このように思っております。
なお、新市の防災計画につきましては、先ほど言いましたように空白期間を置きませんけれども、今申し上げましたことをさらに細かくディスカッションして、どうスピーディーに対処するか、そういう計画をつくっていくことが大切だと、このように思っております。ハザードマップにつきましては、国土交通省が持っておるのです。例えば、庄川の大河川についてのハザードマップは持っています。ただし、先般の新潟や福井は、小河川がやられたわけです。県がそのハザードマップを持たなかったんです。県管理のハザードマップをつくるようにということで、やっと今度予算が出て、おっしゃるとおり遅きに失したという状況であります。ただ、これまで特別災害がなかったのでしょうけれども、新潟・福井を参考にされて大枚予算化をされたようでございます。いわゆる浸水想定図がなければ、私どももその浸水想定図を見て、どこに避難しなさいということが市町村の任務ですから、浸水するところへ避難場所を持っていても意味がないわけですから、県管理のハザードマップは、やはり大事です。大きい庄川のハザードマップはそれなりにございます。それらを想定したものはございますが、今県が予算化をしたというのはそこでございますので、ぜひ早くやっていただきたい。そのためには、我々もデータづくりの資料、材料を大いに提供していかなければならない、このように思っておるところでございます。
それから、防災情報のことにつきましても重要なことでございます。今情報化でございますので、いろんな情報があると思います。提案でもございましたが、CATVやFMを使うということも必要でございましょう。これらにつきましては、県管理のものもございますし、相手は会社であったりしますので、その辺の提携はしなければいけません。何よりも考えなければいけないのは、それぞれ電力、電気であります。これはこの間の災害を見ますと、何千戸、何万戸が停電ということになりますと、言うこと聞かんがです。したがいまして、これから衛星を使った無線の時代、携帯電話の時代だと私は思っております。その意味で、おっしゃるような避難場所等の防災災害情報を、どうこれから構築していくか、それがまた重要なことだと思います。
いずれにしても、御意見のございましたことにつきましては、十分参考にしていきたいと、このように思っております。
なおまた、インフラの問題等々がございます。電気が何よりでありますが、まず最初に命にかかわるのは水だと思います。その意味では、私どもの上水道、あるいはこの原水を供給しております広域水道企業団等々にもそのことをよく知らしめていかなきゃいかんと思います。
もう一つ、命とかかわりがあるのは隣近所だと思います。昔は隣の家というのは大事にしておったものですが、近ごろ都市化現象といいますから、あまり隣戸班とか町内会とか、立派なところもありますけれども、新しくでき上がった団地等については十分なコミュニケーションがとれていないところがあると思います。したがいまして、精神的なことになると思いますが、このことを十分理解をしていただいて、隣同士仲良くする、連絡もしようというような体制づくり、簡単にいうと隣戸班といいますか、隣組といいますか、そのことの協調が大事だと思います。今も、自主防災組織というのは20ぐらいございます。それぞれ歴史的な経緯がございまして、自分たちで守ろうという集落の体制がございます。あるいは、防災、約240ぐらいあると聞いておりますけれども、これらについてもこれからこのことを理解をしてもらって、そして若い世代に認識を新たにしてもらうという意味のPR等していかなければいけないのではないかと、私は思っております。
ぜひ、自主防災制度、隣戸班等、仲良くするそういう体制づくりをしていただいて、でき得ればその皆さんのリーダーの育成をしていかなければいかんと思います。幾つか消防団を回りますと、自主防災組織がございますので、そこへも顔を出すことがございますが、これもちょっと高齢化しております。昔火事で焼けてこんなことがあったという認識で組織を持っておられますけれども、ちょっと若い人に認識が不足しているといいますか、そういうこともございますので、ぜひそのための啓発をしなければいけないのではないかと、このように思っております。
いずれにしても、「災害は忘れたころにやってくる」とございますが、「災害はいつでもやってくる」という認識で、行政に携わる立場の者が認識をしておかなければならないと、このように思っておるところでございます。
せっかくの防災等の御質問、提案もございました。十分参考にさせていただいて、周知徹底して、市民の財産、生命を守るという最低限の仕事だけは守り続けていきたいものと、このように思っております。ありがとうございました。
◯議長(松本君) 答弁を求めます。
病院長 小杉光世君。
〔病院長 小杉光世君 登壇〕
◯病院長(小杉君) 稲垣修議員の貴重な御意見と質問に対して、フレキシブルな頭で検討してきたことを踏まえまして、お答えをしたいと思います。
病院の一般外来、土曜診療についての御質問でございますが、お答えいたします。
自治体病院の使命の一つとして、地域住民の医療を確保することは非常に大切なことと認識しておりまして、この観点から、この間救急医療や一般医療を確保するとともに、地域の医療水準の向上に努めてまいりました。しかしながら、近年では国の考え方もございますが、医療資源を有効に活用する目的のために、患者様方の大病院志向を解消すべく、入院を中心とする病院、それから外来を中心とする診療所とするための機能分化施策が打ち出されております。病院の外来診療に対する診療報酬点数は、低減化や包括化が一層進められているのが現状でございまして、専門性の低い一般外来患者さんがどんどん増えますと、逆に必ずしも収益向上につながらないような変化になっております。これが現状でございます。
議員御質問の、外来の混雑緩和と住民サービスの提供につきましては、御存じのとおり診療所が土曜日に開院していることから、当院では土曜日の一般外来診療はすることなく、患者様納得の上でのかかりつけ医との紹介関係、あるいは、連携と予約制度の徹底により、紹介患者の受け入れを中心とした外来診療体制を確立し、初診及び紹介患者様は午前中に集中する、再診患者様は午後の専門外来診察に分離するような混雑解消対策を検討しておりまして、それによってサービス向上に努めていきたいと考えています。
また、CTスキャンあるいはMRIなどの放射線画像診断や内視鏡検査等、高度な医療機器の利用や、診療所(開業医)などからの紹介に関しましては、人員的な問題はありますけれども、今後土曜日の利用、受け入れについて積極的に検討していきたいと考えております。
なお、6月議会でもお話ししましたが、地域に開かれ、地域住民に親しまれ、信頼される病院という当院の理念に基づきまして、さらにそれを推進するために地域回りなどの機会を得まして、市民の皆様の御意見、御要望を直接拝聴させていただいて、それに対応したいと考えています。
以上でございます。
◯議長(松本君) 3番 福島洋一君。
〔3番 福島洋一君 登壇〕
◯3番(福島君) お許しをいただきましたので、私は通告に基づき、砺波健康センターの充実と、もっと広くPRしてほしいことと、また無医村対策の件2件につきまして、質問と要望をさせていただきます。
まず、50年の歴史を刻まれました砺波市議会の最後の会議に質問の機会をいただき、まことに光栄に存じます。
私も含め、自分の体のこと、健康状態のこと、そして自分の身体を維持するために行動を起こすこと等、あまりにもむとんちゃくで、自分なりに勝手ないい方にしか解釈しないのが人間のさがでないでしょうか。犬の散歩にはつき合ってでも、自分のことになると何もしない。いわゆる目的意識がないからでしょう。砺波市の65歳以上の高齢化率は、平成15年の統計で8,875人であります。21.3%を占める現状と、今後の福祉の観点からも、老若男女を問わず、自分の健康への意識の高揚、運動する意義をしっかり認識し、少しでも老い、ぼけの状態の回避を図ることが、今後の介護行政が掲げる問題であろうかと思います。
その思いで、私が経験しましたことを踏まえ、どんなことであろうと運動し、いかに血流を促すことが自分自身の健康のために大切なことかを訴え、砺波市健康センターの充実と、砺波市民にもっとしっかりとセンターの活動内容のPRをお願いするものであります。
私が初めて健康づくりに目覚めましたのは、とやま健康パークで平成12年度経営者健康づくり体験セミナーいわゆるTHPセミナーに参加する機会があったからであります。THPとは、トータル・ヘルスプロモーション・プランの略称でありまして、労働安全衛生法の規定に基づいた「事業所における労働者の健康保持増進のための指針」による「働く人を対象とした心と体の健康づくり」のことであります。従来の健康診断では、疾病の早期発見、早期治療に重点が置かれ、健康診断で異常なしの人が健康管理の指導の部分から除外されることが少なくありませんでした。しかし、異常のない人の中にも、高血圧や糖尿病といういわゆる生活習慣病の予備群と思われる人が数多く含まれております。
生活習慣病は、その名のとおり長期間に及ぶ生活習慣の偏りを背景として起こるものであります。したがって、今異常のない人であっても、偏りの少ない生活習慣を維持することが生活習慣病の予防には欠かせません。ライフスタイルの偏りに着目し、その偏りが増大することや、その結果として健康障害の発生を防ぐことを目的としており、そのため、健康測定によって各人の健康状態やライフスタイルを把握し、その結果に基づいて運動指導、メンタルヘルスケア、栄養指導及び保健指導が実施されます。ただし、スタッフから理想的なライフスタイルを一方的に押しつけるのではなく、各人がたくさんある健康づくりメニューの中から、関心を持って実施できるものを見つけ出せるよう、指導してくれるシステムであります。
以上のように、このセミナーは健康診断データをもとに、食事・運動・休養について医師や専門スタッフからアドバイスをしてもらい、健康スタジアムでの講義や実践を通して、自分自身にあった健康づくりを見つけ出すためのものでありました。
私が体験したその内容は、まず富山県健康増進センターにおいて健康度測定を行いました。胸部X線、身体計測、尿検査、骨密度、血圧、安静時心電図、ゆらぎ測定、血液検査、肺機能、眼底、聴力、視力、診察と、1日ドック並みの健診を受け、健康パークに移動し、運動負荷試験(血圧計、心電図計を体につけて専用自転車で目標の心拍数になるまでの持久力を測定するもの)、最大酸素摂取量、上体起こし回数、握力、垂直跳び、長座位体前屈、全身反応時間、閉眼片足立ちなどの体力測定を受け、事前に提出してあります100項目以上の問診表にて、食習慣、栄養素等摂取状況の把握、食事のバランス、食塩・砂糖の摂取内訳、休養状態、休養の評価、自律神経バランスの評価に至るまで出てまいります。
そのデータをもとに、施設で行う運動メニュー、施設に来れない場合の家庭での運動メニューが示されます。いよいよ実践に入るわけでありますが、私の場合、家庭用では目標心拍数毎分110拍とし、50%の強さでの25分のウオーキング、腰痛予防体操を7動作15回ずつ1セット、腹式呼吸法、家庭入浴がテーマになりました。健康パーク内での施設におきましては、50%の強さでの水中ウオーキングが35分間、マシン運動7つの器具で20回が1セット、疲労回復コース温泉・サウナに入浴し、ボディソニック等が課せられました。
施設の場合、事前に身長、体重、体脂肪率、血圧の測定をし、ストレッチ、自転車こぎを心拍数毎分120拍にセットし、30分トレーニングコースで汗を流します。この消費エネルギーが約200キロカロリー、このエネルギーを食べ物に置きかえますと、御飯茶わん1杯であります。また、ビールにしまして中瓶1本であります。ショートケーキになりますと、たったの3分の2個であります。それほどのものにしかなりません。汗を一生懸命かいた割にはさほどエネルギーが消費しないことを、身をもって体験するいい機会でありました。いかに運動って大変だなと実感せざるを得ません。その後プールに入り、水中ウオーキングを35分間、たまに横に水着で入るお風呂がございますので、一休みしながら頑張ってまいりました。上がりは、施設内の温泉につかりリフレッシュして、帰るときにもう一度体重、血圧など一式を測定し、記録して帰るわけでありますが、上下の血圧の10~15ダウンが見られ、いかに運動し血流を促すことが、血管の掃除をし、血の流れがスムーズになり、ひいては血圧を下げることに貢献しているかを身をもって感じる結果になりました。3カ月の期間フリーで施設が使えるコースでありましたので、その間に水中ウオーキング、水泳の習慣づけができました。その後、砺波温水プールに通う動機にもなりましたし、朝のウオーキングの習慣づけにもなりました。運動をする機会を、単にダイエットのため、体を鍛えるとかでなく、いかに血管の中の掃除をし、血液をよどみなく流すことが自分の体にとって大切かを、皆さん一人ひとりが自覚して、そしてその意識づけをだれがするかであります。そのことを行政サイドで大いにPRしていただきたいところであります。
介護保険は、法律で5年後の制度見直しがうたわれております。来年がその時期となり、一部報道によりますと、厚生労働省が検討している見直しの内容によりますと、まずサービスの再編、介護度が比較的軽い「要支援」「要介護1」に対しては、筋力強化や食事改善指導などの介護予防のためのメニューを新設する。その一方で、炊事や簡単な家事援助は原則としてサービスの対象から外されそうな方向とのこと。一番利用度の多い部分を切るようなことになりますと、ようやく介護が受けられそうになった人の気持ちを踏みにじることになりますので、できることならばそうならないことを願う一人であります。
それらを判断しますと、40代になったら本人の自覚で生活習慣病を予防する運動を起こし、せっかく砺波健康センターに立派な健康診断設備が整い、スペースもあるようですので、体力測定の設備、そしてシステムが構築されること、ひいてはそのことが市民の健康増進のためになればと思うものであります。もしくは、砺波西部体育館の体力測定システムを連動することができないかと思うものであります。
先ごろ、民生文教常任委員会での横浜市スポーツ医科学センターでの視察の内容がスポーツ版人間ドックとうたった、スポーツプログラムサービス(SPS)と称するサービスを、350万人横浜市民のスポーツ支援、18区の区ごとにあるスポーツセンターの中心施設として市民サービスの場に支援活動している実態をかいま見たときに、そしてまた4人に1人が高血圧である今の日本の状態を見たとき、いかに自分自身がそのことに気づくか。気づかせるPRをし、データをもとに、ウオーキングでもいい、血液を全身駆けめぐらせ、血管の詰まりをなくするための運動の習慣づけをしてもらうことが、ひいては介護保険にかかわる要素を先延ばしにできることであろう思います。
また、自民会1期生の視察で北海道の厚真町を訪れ、でき上がったばかりの厚真町総合ケアセンター「ゆくり」を視察しました。その「ゆくり」の意味は、町民にいつでも気軽に訪れてもらい、「ゆっくり」と自分の体力や症状に合わせて利用し、いつまでも健康でいてほしいとの願いが込められておりました。
施設は高齢者のためのパワーリハビリテーションに対応した最新の機器を導入し、トレーナーの指導によって弱くなった筋力を回復させたり、低下を防ぐ努力をされ、カラオケ機器での音楽療法、歩行姿勢をビデオによって分析する装置、流水プールでの訓練、介護実習室、介護用品の展示指導などの姿を見たときに、今後の介護行政のあり方を見た気がしました。
ただし、サービスの休館日が日曜日なのはなぜか。お役所くささがにじんでいて気になりました。なぜならば、日曜日に孫の面倒を親に任せて家族に送ってもらい、施設を利用しようと思うお年寄りも必ずいるはずであります。その人たちに元気になってもらうことが一番でなかろうかなと思ったからであります。
民間におきましては、2、3年前までは日曜日が休みでありました住宅メーカー、そしてまた自動車ディーラー等が、お客様の見地に立ち、生き残りをかけた営業形態に立った日曜日営業に変化しているからであります。
砺波市に戻しますが、既に西部体育センターと砺波健康センターの連携も一部スタートしております。明るく楽しい健康的な生活を送るために、「ヘルシーアップandいきいき教室」が企画されておりますが、知らない人が大半です。行政サイドでもっとバックアップしていただきたいとあえて申し上げるとともに、健康センターでの健康診断、日帰りミニドック、一泊ドック等、一般市民にまだまだ知られていないように思われます。市民が自分の体のことをもっと認識し、健康と運動のかかわりを理解し、健康保持に努める環境を構築するためにも、そして6月議会の安念市長さんの答弁にもありましたように、合併協議会のこれからの新市のまちづくりアンケートの中で一番心配なのが健康だと、そして老後の福祉をどうするかであったことから、健康と福祉に力点を置き、そこに柱を置いてまちづくりをすることが大切だと認識され、そのように計画を立てておられるそうでありますが、それらを含め当局の考えをお尋ねします。
次に、無医村対策についてお尋ねします。
庄東地区の東般若地域や栴檀野地域には診療所がなく、栴檀山地域につきましては、厚生労働省の補助事業で僻地医療拠点病院として、砺波総合病院が年間80日弱の巡回診療を行っているだけと聞いております。般若地域には診療所と療養型病院がそれぞれ1カ所ありますが、医師が高齢なことや初期医療に対する積極性に不足する感があるのが現況であります。
病診連携による紹介医療システムが推進される今日、当地区では家族の車に乗せてもらい、紹介状なしで大病院の診察を受けざるを得ない状況にあります。紹介状がないことは、病状把握の諸検査に時間を要し、おのずと長く待たねばならず、大きなハンディを負うことになります。送迎を頼む家族に気兼ねをしながら出かける、ひいては無理に我慢をしてしまった結果、重大な症状になっていたなど、よい方向には進展いたしません。このようなことを防止するため、庄東地区に、ぜひともかかりつけ医機能を充足するための診療所の設置をお願いするものであります。
地区の健康診査一つをとりましても、庄東地区から一番近いところで柳瀬の「ながいクリニック」であります。結核・肺がん検診の場合は、検診車が来ますので地元で検診を受けることができますが、庄東地区の65歳以上の人口高齢化率は、平成15年度末で般若が27.0%、東般若が30.5%、栴檀野が29.2%、栴檀山が38.8%となり、砺波市全体が21.3%でありますから、飛び抜けて高いのが現状であります。
地区民、特にお年寄りがゲートボールをしていらっしゃる姿を見ますと、頼もしいものがあります。歩くことや、自転車に乗り2~3キロ移動することは苦にならない方たちでありますが、車が運転できません。また、自転車で特に砺波大橋を渡るなんて危険きわまりない状態であります。薬をもらいに行って交通事故に遭ったなど、とんでもないことになるおそれさえ感じられます。特別ぐあいの悪い人は、家族の車で砺波総合病院等に診察に出かけますが、簡単な治療、投薬は家族に気兼ねせずに自由に受けたいのが心情であります。東般若地区でも、診療所設置に向けていろいろ検討しておりますが、いまだ先が見えません。サテライト方式の診療所の設置を切にお願いするものであります。
◯議長(松本君) 答弁を求めます。
市長 安念鉄夫君。
〔市長 安念鉄夫君 登壇〕
◯市長(安念君) 福島議員にお答えをいたします。
まず、私からは無医村地域の対策についてでございます。
かつて合併時の昭和30年代には、市内全域にわたって開業医、診療所、特に国保の診療所でございましたが、開設をされておりまして、地域住民の健康管理を担っておられました。しかし、昭和40年代、人口の減もございましたが、診療所はそれぞれ独立をされ、個人経営になりました。それはいいんですけれども、主力は人口の多いところへ移動するというような状況でございまして、国保直営診療所は徐々に廃止をして、独立された皆さんも診療所を閉鎖された経緯もあるわけであります。その被害と言ったら言葉は悪いんですけれども、東般若であったり栴檀野であったりしているわけでございます。そういう歴史的な経緯をまず御承知をいただきたい。
ドクターが少ないかといえば、そうでもない。総合病院を別にいたしましても、実は5、6カ所市街地形成する場所に新しく開業されました。その意味では、住みよさランキングでもドクターの数とか病院の数がカウントされますので、砺波市は医療に関してはそう不足しておるとは思っておりませんので、その面ではありがたいと、こう思っております。
ただ、福島議員がおっしゃるように、「なくなったものをどうするがや」ということでありまして、このことは随分悩んでおられると思います。
砺波総合病院につきましては、中核病院として重複もしております。私の計算から言いますと、せいぜい遠くても20分ぐらいだろうと思います。その意味で、市内のどこからも病院へ行けると。なお、緊急等については常に配置をしておりますので、その面では住民全体の健康管理は別として、救急病院としての体制づくりはしておると思います。その点では、ほかの市町村以上にいいんではないかと思います。
ただ、栴檀山のことについて述べられましたが、これは、特別厚生労働省が僻地医療、総合病院が僻地医療の拠点病院ということで認定をいただいております。ついては、栴檀山が県が指定します無医地区の認定をいただいておるわけですから、認定をいただいた以上、補助金をもらって中核病院ですから、僻地へ出向くというスタイルになっております。この栴檀山があるからそんなことを何かできんかという話ですが、認可をいただけないと到底できないわけでございまして、そのことの趣旨をまず説明しておきたいと、こう思っております。したがいまして、栴檀山等については、巡回診察をさせていただいております。僻地というのは随分かわいそうなところですが、医療の面については随分プラスになっておるということでございます。そういうことで、あまり栴檀山をねたまんがにしてほしいと、このように思っておる次第でございます。
無医地区の対象につきましては、その地区が概ね半径4キロメートル以内に50人以上が居住をしていること、そして病院、医療機関とのつながりが薄いと、そのことを県がいろいろ計算をして指定をするわけですから、東般若、栴檀野等につきましては、大変申しわけないんですけれども、その枠にないということで、残念でございますけれども、認定をしていただけないということでございます。
また、地域には高齢者がおられるんですけれども、一診療所と一病院があるわけです。このことも、ネックになると言えばこれはまた失礼なんですが、それがあるという規定があるのですから、ちょっとその辺がなかなか認定されない一要因でもあるということでございます。したがいまして、庄東地区、特に東般若に診療所を設けろと言われても、これは設置はなかなかできない。もちろん、県の指定がないと、今申し上げたような僻地診療等々の措置ができないということを御理解いただきたいと思います。
なお、東般若につきましては、前々から診療所の設置について御苦労されておるようでありますが、ぜひ民活で、話し合いで設置されるように期待をいたしておるところでございます。ぜひそういうことになればいいと思っております。
東般若だけでございませんで、栴檀野もございますし、昔の村からいえば1つ、2つではないわけでございます。東般若がどうのこうのということになれば、皆そのようにおっしゃると思いますが、そのように考えていただきたい。
ただ、私は太田の者ですから太田のことを申し上げますと、太田の直営診療所が最後まで直営診療所で残りました。一時苦しいことがございました。村から全部銭を集めて、維持管理を今日までしたという歴史的な経緯がございます。幸い、高田さんという先生がおられて、熱心に地区回りもしていただいて、診療所を維持管理してきたということがございますので、そのこともあまりねたまんがにしてほしい。そういう歴史的な経緯があるということを御理解いただきたいと、このように思っておる次第でございます。
そこで、診療所のないところについては、確かに今、胃がんと肺等については集団検診をやっておりまして、出向いております。これは、指定されておりますから出向いておりますが、私は今おっしゃいました基本検診、今度合併します庄川町にもあるんですが、いわゆる僻地に近いようなところの60歳以上の皆さんが、自転車というのはかわいそうですから、できれば医師会とも協議して、基本検診だけでもできないかなと、今そう考えています。これがうまくいくとすれば、集まっていただいて、基本検診をやっていただいて、そこでいろんな検診をしますので、そこで早期発見できるものでしたらそのようにした方が、より健康管理という面ではよいのではないかと、このように思っております。
私は、健康を第一の柱に掲げる立場から、診療所のないところその他につきましては、出向いてそういう方法をとればどうかなということを、今思っております。庄川とのバランスもございますが、ぜひ検討してまいりたいと、このように思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。私も相談を受けておりますので気持ちはよくわかりますが、なかなか喜んで東般若、栴檀野へ行ってやろうかという医者が見つからないのが現状でございます。このことを申し上げておきたいと、このように思っておるところでごさいます。
なお、健康センターについては随分詳しく説明をされました。その利用とPR等、あるいは機械・器具等の話も出てまいりましたが、提案等については参考にさせていただきたいと思いますが、具体的には民生部長からお答えいたしますので、よろしくお願いいたします。
以上でございます。
◯議長(松本君) 答弁を求めます。
民生部長 小西竹文君。
〔民生部長 小西竹文君 登壇〕
◯民生部長(小西君) 福島議員の砺波市健康センターの充実についてお答えいたします。
健康センター3階で実施している健康診断、日帰りドック、ミニドックなどの利用者へのPR方法といたしましては、ケーブルテレビでの内容紹介や市広報を使って行っているところでございます。
利用実績につきましては、1日当たりの利用者数は毎月増えてきております。7月では1日当たり18人となっており、8月末までの利用者数は1,118人で、着実に増えてきております。今後ともメディアなどを活用いたしまして、利用促進を図りたいと考えております。
また、体力測定の設備を加えて活用方法をPRしてはどうかという質問でございましたが、3階健診センターでは健診後の生活習慣病予防対策といたしまして、健診結果に基づき専門家の運動指導、保健指導を行い、利用者へのPRを図っているところでございます。各種体育施設との連携につきましては、県西部体育センターを利用いたしまして、糖尿病事後教室のメニューの中で、アクアビクスやウオーキングを取り入れ、連携を図っているところでございます。また、ヘルスボランティア養成講座、健康づくり栄養教室では、体力測定やアクアビクスなどを積極的に取り入れて行っているところでございます。今後とも、各種学級や講座におきまして、運動メニューの大切さを働きかけていきたいと存じております。
以上でございます。
◯議長(松本君) 以上をもって、本日の日程を終了いたします。
次回は、明9月15日、午前10時から開会いたします。
本日はこれをもって散会いたします。
どうも御苦労さまでございました。
午後 2時55分 閉議