平成13年9月定例会(第3号) 本文

1.会議の経過
 午前10時02分 開議

◯議長(村中君) これより本日の会議を開き、直ちに本日の日程に入ります。

◯議長(村中君) 日程第1 市政一般に対する質問、並びに議案第53号から議案第61号まで、平成13年度富山県砺波市一般会計補正予算(第3号)外8件、及び報告第8号 専決処分の承認を求めることについてを議題といたします。
 通告に基づき、順次発言を許します。
 1番 林 忠男君。
  〔1番 林 忠男君 登壇〕

◯1番(林君) 痴呆症高齢者支援対策とケアマネジャーについて、通告に従いまして質問をいたします。
 民家を改造した小規模で家庭的な雰囲気が特徴の、痴呆の人が穏やかに過ごせる託老施設が今注目されております。半数以上で介護保険が使える施設で、砺波市では平成10年7月に開設されました。施設名は、在宅痴呆老人等通所デイホーム「さざんか」です。小さな庭がよく見え、また施設の裏には小さな農園もあり、ナス、キュウリなどが植えてあり、庭に面した窓からにぎやかな話し声が聞こえてきます。民家を借りて月曜日から金曜日までの午前8時30分から午後5時30分まで、デイサービス(日帰り介護)が行なわれています。
 施設が設置された当初は、新規登録者数が6名、稼働日数21日、利用延べ人数男性3名、女性46名で、1日平均利用者数は2~3人、1日の利用負担金は昼食代400円、利用料200円で計600円です。
 平成10年12月では、利用延べ人数は男性9名、女性75名であり、1日平均利用者数は4.4人となっております。事業としては、7月には七夕祭り、フルーツ白玉づくり、9月には敬老会、10月には夢の平コスモス見学会や地元の祭り見学(獅子舞や太鼓)、11月には福野菊祭り、やなぜ苑の文化祭見学、保育所の発表会見学、12月には年忘れお楽しみ会、しめ飾りづくり、1月にはリハビリ体操の指導、かるた大会で保育所との交流、2月には節分、3月には桜餅づくり、雛祭り、お涅槃参拝など、このように痴呆のお年寄りに合った多くの企画で取り組まれております。
 平成11年9月では利用延べ人数は99名にもなり、1日平均利用人数は5人となりました。平成12年1月では登録者数は19名であり、10月では利用延べ人数も148名で、1日平均利用人数も7名となっている状況でありました。平成12年度登録者数は月平均で15.3人で、新規登録者数は年で5名、稼働日数は20日、利用延べ人数は月平均122名と利用者が年々増えております。
 ボランティアのスタッフは委託1名(常勤)、パート3名で、痴呆の方が対象であるため、送迎はほとんどが家族送迎で行なわれております。福祉バスの停車場もありますが。
 介護指導内容は、畑づくり、手芸、おやつづくり、健康相談、健康チェック、介護者教室などがあるが、歌を歌ったり、たまには散歩に出かけたり、ある程度自由に過ごすことができます。
 また一方では、大規模な施設でよく見られるように、一緒に同じ作業や入浴というようなケアはありません。普通の民家の利用であるため、介護者もいて家族のような雰囲気があって、利用者にとっては安心で、励ましにも自然に受け入れられるような利点があるのではないかと感じています。このような託老所は全国に1,300カ所以上もあり、増加傾向であります。
 平均寿命が伸び痴呆の発生率が高まる年齢は75歳以上の高齢者と言われ、痴呆の人のリハビリは30分たつとリハビリをしたこと自体を忘れてしまうため、積み重ねができず難しく、むしろ生活の中で楽しい時間を継続することを重点にやっていくことが一番よい方法だと言われております。自宅で介護することは、家族の肉体的、精神的な負担が特に大きいことや、徘徊や危険な行為を防ぐために目を離せなかったり、夜寝ないで騒ぐ昼夜の逆転があったりするためです。
 今、砺波市内における老人性痴呆者数は、イ.寝たきりかつ痴呆症者は24名、ロ.痴呆症者(動ける人)40名、在宅登録者(寝たきりなど福祉金対象者はイ、ロを含めて)は184名となっております。このような事柄から、痴呆症高齢者が今後年々増えると考えられ、支援対策の必要性を感じております。
 1.痴呆の予防と早期の適切な対応はどうなるのか。2.痴呆の進行を可能な限り抑止する対策はどのように考えているのか。3.医療対策として、老人性痴呆疾患の整備及びアルツハイマー病の治療研究はどうなっているのか。4.福祉対策として、NPO法人痴呆対応デイサービスの整備は考えているのか。5.砺波市内に第2の施設を考えてはどうか。以上、5項目についてお尋ねをいたします。
 次に、ケアマネジャーについてお尋ねをいたします。
 ひとり暮らしをしていた老人が介護プランを作成したケアマネジャーに殺害され、預金を引き出された事件がありました。ケアマネジャーは介護保険制度の中心的な役割を担う重要な存在であり、立場を悪用した今回の犯罪は制度の根幹を大きく揺るがしかねないものがあると感じ、特に許すことのできない事件であったと思います。
 ケアプランは、介護保険で介護サービスを利用したいと思っているサービスを自ら選んで介護サービス計画を作成しなければなりません。ケアプランは自分でつくることもできますが、いろいろな条件や自分に合ったサービスを組み合わせることや、どこからサービスを購入するかなどを自分で決めるのは容易ではなく、そこでこれについて専門知識と情報を持つケアマネジャーに作成依頼をし利用されています。
 ケアマネジャーの仕事の内容は、要介護認定に必要な家庭訪問調査や、介護サービスを受ける人とサービス提供関係施設との調整などがあり、在宅介護支援センター、特別養護老人ホーム、老人福祉施設、介護療養型医療施設が主な職場であり、資格は保険、医療、福祉の実務経験の上に、都道府県の実施する介護専門資格試験に合格などが必要条件であることから、大変な仕事であることをよくわかっていただけると思います。
 今回の場合は、たまたまプラン作成の過程で資産状況が多額の預貯金を持っておられることなど、個人プライバシーを知り得る立場を利用して起きた事件でありました。介護保険制度は、サービス利用者と信頼関係の上で成り立っているということは言うまでもなく、だからといって良心だけに頼っていては制度としては心もとなく感じられ、弱い立場のお年寄りの財産を守るための枠組みや利用者への安心を保障するシステムが必要であります。お年寄りの財産管理は、介護保険制度がスタートする以前から大きな課題とされ、いろいろと対応策がなされておりますが、介護者への生活支援員の活用が有効になされているのか、利用件数などはどのくらいあるのか、また制度の周知が十分に行き届いているのかをお尋ねをいたします。
 また、ケアマネジャーの支援については、行政、事業者、地域が一体となってもっとよりよい方法はないか考え直す必要があるのではないかと思いますが、当局はどのようにお考えなのか。また、対策はどのようになっているのかお尋ねをし、当局の明快な答弁を期待いたしまして私の質問を終わります。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 林議員にお答えをいたします。
 高齢化社会を迎えまして、痴呆性老人のことについて随分詳しく調査をされ、その支援対策やケアマネジャー等の福祉関係職員等につきましての御質問でございます。
 私から、痴呆性老人通所デイホーム「さざんか」等のような施設をもう一つつくったらどうかということについてお答えを申し上げたいと思います。
 介護保険の適用を受けております痴呆性高齢者共同施設としては、グループホームと言われているものに砺波市内で「スマイル」というのがございます。そのほか圏域内に3施設があるわけでございます。これは介護保険対象施設でございます。
 なお今後、今計画をいたしておりますのは、介護保険組合の立場から言いまして、城端に1カ所、小矢部に1カ所、砺波に1カ所予定をされておりますことを把握をいたしておるわけでございます。ただ、林議員がおっしゃいましたように、「さざんか」等につきましては介護保険対象外の通所ホームでございます。でき得ればこのような通所ホームの方が、言い方は悪いんですけれども、安上がりになるわけでございまして、なおまたこのような痴呆性老人を抱える家庭としても随分喜ばれておると聞いておるところでございます。
 そこで、私ども介護保険組合といたしましても、14年に高齢者保健福祉計画を見直しをするわけでございます。その中で、先ほど申し上げました予定等について明確に進めていくということになると私は思う。ただし、今、林議員のおっしゃるように、介護保険というものを利用する施設と、そうじゃなくて本当に通所ホームとしてわずかの経費を出して預かってもらう、そういう施設とがあるわけです。できれば行政的には「さざんか」のような施設がいいんではないかと、このように思っております。
 そこで、定数等につきましても調査をされたわけですが、おっしゃるようにこれから多くなると想定をいたしております。御存じのように高齢化が進んでまいりますと、どうしても痴呆性老人というのは増えてくるのではないかと、このように思っておりますので、これから最終的に保健計画でございます調査と、さらにもう一方の実態調査もいたしまして、このような施設づくりをした方がよいのではないかと、このように思います。
 ただし、これらの施設につきましては、付近の皆さんの同意や、あるいは幸い今、林議員がおっしゃったように、いい施設がちょうどあったものですから、家主の御理解をいただいて活用しておりますけれども、そういうやっぱり場所というものを皆さんに選んでいただくといいますか、提供していただくということと、付近の皆さんの同意が要るわけでございます。そんなことなど、確かに多くなっていくことについては私もよくわかりますし、そのような対応をこれからしなければいけないのではないかと思います。貴重な御意見をいただきましたので、検討をさせていただきたいと、こう思っております。
 なお、専門的事項等についてお尋ねでございますので、あとは民生部長からそれぞれお答えをいたしたいと思います。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 民生部長 津田俊祐君。
  〔民生部長 津田俊祐君 登壇〕

◯民生部長(津田君) 林議員の痴呆性高齢者支援対策についてのうち、4点についてお答えをいたします。その後、ケアマネジャーの支援についても2点お答えを申し上げます。
 まず、痴呆の予防と早期対応についてでございます。
 介護予防生活支援事業の一環として、痴呆症の予防、そして早期発見と早期対応につきましては、広く市民に理解していただくため、高齢者学級や老人クラブ等に呼びかけをいたしまして、痴呆症予防教室を開催しているところであります。この中身は、専門医師による講演、これは総合病院の先生をお願いしておりますが、そうした講演や、あるいは音楽療法を取り入れた運動、それから老化の進行を抑える食事などのメニューを用いておりますが、現在10地区からその申し込みがあるところでございます。
 次に、痴呆の進行の抑止対策でございますが、痴呆症の進行を防止するには、この原因といたしましては、動脈硬化とか、あるいはアルツハイマーとかいろいろ原因があると言われておりますが、その痴呆症という疾患を、家族あるいは一般の社会の方が十分に理解していただいた上で高齢者に対して適切な対応をすることが重要であると言われております。予防対策といたしましては、昨年開設いたしましたひとり暮らし老人等の閉じこもり防止などの生きがいセンター事業、それから家族で介護することが困難なときには、市が開設している在宅痴呆老人等通所デイホーム「さざんか」や、寿山会が経営しておりますグループホームがこの痴呆の進行抑制等の受け皿となっておるところでございます。
 また3番目に医療対策についてでありますが、現在のところ、医学的な専門的な見解を聞いておりますと、医学的なメカニズムは十分解明されていないと言われておりますが、富山県では、医療対策として老人性痴呆疾患センターの整備充実やアルツハイマー病等の治療研究を予算化し実施されております。また県では、痴呆性老人出現率と生活状況の把握を行い、痴呆性高齢者支援対策推進の基礎資料とするために、5年ごとに老人性痴呆実態調査を実施しておりまして、今年がその年に当たります。市といたしましても、協力しながら現状の実態把握に努めたいと考えておるわけでございます。
 次に、福祉対策でございますが、NPO法人等による痴呆対応デイサービスの整備につきましては、砺波地方介護保険計画に基づき実際に希望があれば国の補助を活用して支援をしていきたいと考えております。現在のところはございませんが、そういうことでございます。
 続きまして、ケアマネジャーについての御質問にお答えをいたします。
 まず、第1点の生活支援員についてでございます。
 御指摘のとおり、過日新聞報道がなされたところでありますが、高齢者の財産管理などの対応として、高齢者や知的障害者、精神障害者の権利擁護にかかわる相談に応じる地域福祉権利擁護事業を砺波市社会福祉協議会で実施し、制度の周知にも取り組まれておるところであります。
 事業内容といたしましては、福祉サービス利用援助、定期訪問、それから金銭管理サービス、財産保全サービスなどの支援がありまして、社会福祉協議会で働く専門員1名、生活支援員1名が相談に応じておるわけであります。現在のところ市内では2件の利用がございます。ケアマネジャーにとっても大変有効な制度と思うわけでありまして、今後徐々にこうした生活相談員の利用が増加するのではないかと考えておるわけでございます。
 また次に、ケアマネジャーの支援についてでございますが、御指摘のとおり、ケアマネジャーの責任は大変重大であると、重いものがあるということでございます。県では、有資格者を対象に現任研修を主催してその質の確保に努めているところであり、当市としても参加をいたしておるということであります。
 また、砺波地方介護保険組合圏域では、砺波地方に住所を有する居宅介護支援事業所、そうしたところに所属する介護支援専門員を会員として砺波地方居宅介護支援事業者連絡協議会を組織しておりまして、会員の資質の向上と相互の連絡調整及び交流を図り、年4回の研修等を通じて情報交換等を行ないながら研修に努めて、事故防止等の全体のレベル向上に努めておるということでございます。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 17番 前田喜代志君。
  〔17番 前田喜代志君 登壇〕

◯17番(前田君) 4点にわたりまして一般質問をいたしたいと思います。
 第1点目は、自転車のリサイクルについてでございます。
 これまで放置自転車対策としていろいろ手を打っていただいておるところでありますが、本来はやっぱり使えるうちは資源であるというような観点が必要であります。「捨てればごみ、生かせば資源」と言われておるわけですが、捨てた後の事後対処方式よりも、自分の自転車をこの社会でまだまだ役立たせたい、その気持ちを酌む事前の対処方式で自転車のリサイクルを推進できないか、このことでございます。
 春、卒業式が終わって新年度が始まるこの時期に、それぞれの駅に置いたままの放置自転車がたくさん寄ってくると。あらかじめ市内の高等学校の御協力をいただいて、リサイクルに協力いただける生徒の意向を調査をし、学校もしくは生徒会でリサイクルに協力したい、こういう取りまとめをいただく。そして、学校や生徒の都合に合わせて引き取れる日時とか場所、これを詳細に打ち合わせを進めていけば、生徒さんの方も卒業して愛用してきた自転車を駅でほったらかしにして次のステップへ進むという気まずい思いをせずに、最後に自分の自転車ももう一回役に立たせられるという機会に自分も協力できたと、こういう思いで新しいステップに進んでもらった方がどれだけいい体験になるか、そんなことが思われます。
 ぜひとも協力いただける自転車があればできるだけ協力を求め、その台数を確保して市の施設や公的な施設で活用するとか、あるいは市民の皆さんに競売にかけるとか。もっとたくさん台数を確保できれば、国際親善にも役立てることもできます。人口の集中しているような都会では、南米であるとか、アフリカであるとか、こういう国々に毎年何百万という台数の自転車を送っておられます。ぜひそういう各自治体の先進事例にも学びながら、自転車のリサイクルに一工夫いただきたいと存じます。
 第2点目は、環境指針の策定についてでございます。
 ISOの取得について砺波市議会でも議論をされてきたわけですが、大変経費がかかるのでその精神だけ生かさせてもらいたいといういう方向で今日まできたわけですが、人類の存続の基盤である地球環境が本当に損なわれつつある、かけがえのない地球環境を子孫にどう引き継いでいくか、持続可能な発展への努力が求められております。そのためには、環境負荷のより少ない資源循環型社会を一日も早く地域から築き上げていくことが課題になっているわけでございます。
 3月の定例会では、環境行政全般にわたる砺波市の基本計画が必要ではないかということをただしたわけでございますが、市長からは、「環境指針ということで検討してみたい」という答弁でございました。砺波市自らが豊かな自然と環境を守り、これを将来世代へ継承していく、地球環境問題にも率先して取り組み行動していく、その継続的な改善姿勢を明確に打ち立てて早く実践に移していくことが求められておるわけであります。この環境指針の策定については、今年度はどのような準備を進めていかれるか、市長の御所見を伺いたいのでございます。
 第3点は、これまでの市民参加のあり方について一つの改善を求めたいと思って質問させていただきます。
 地方分権の時代、市民と行政の関係のあり方について、何回となくここで取り上げさせていただいておるわけですが、行政を住民への一方的なサービスの提供者、このようなとらえ方はもう一回改めて考え直す必要があると思うわけであります。自治体をサービスの単なる提供者とみなしてしまえば、自治体も企業並みに砺波市株式会社というような発想で効率や利益を追求するのは当然という論理が一緒にそのまま自治体に入り込むわけであります。
 一方で住民の方も、住民は単にサービスの受け手である、住民はお客様であると、こういう考え方だけになっていきますと、本来の地方自治がお役所任せになってしまう。これからの自治体というのは本当にどうあるべきか。地方分権推進委員会でもこの自治の確立についてさまざまな角度から提言されておるわけでありますが、住民はよいサービスを安く提供してくれることを期待するだけのお客さんではなく、これからはサービスの内容やその量や質や、したがって行政のあり方全体に対してどういう行政をつくるかということ自身を住民自らが決定づけていく、こういう自治の姿。21世紀はこの最初の10年の間にもっともっとその点で行政と住民の間の協働、力を合わせて一緒につくり上げていくというそういう自治の姿を目指していくことが大事な課題になっていると思うわけであります。協働型の自治体づくりを進める、このことが行政改革の中でも一番の柱にならなければならないと思う次第でございます。
 これまでの市民の参加方式は、有識者の皆さん、市民活動団体の代表、一般公募市民による皆さんにお集まりをいただいた中で計画づくりへの参加、あるいは市長への手紙やホームページ、そういったものが用意されて、市民の間の苦情、意見、提言などを受けとめるシステムができてまいりました。市民の参加の機会という点では、総合計画づくり、分野別の計画づくり、個別の計画づくりなど、大方計画段階への参加、これがほとんどでございます。今ほど議題になりました介護保険、この介護保険制度につきましては、事業の執行過程、事業の評価過程への参加にも道が開かれております。今後はこのように行政のそれぞれの分野で執行過程でも評価の過程でも、市民の参加、参画に道を開いていただきたい。そうしていくことによって、市民の行政に対する信頼感、あるいは満足感、市民としての責任感などの向上に確実につながっていくと思うわけであります。総体として参加、参画の機会をもっともっと増やしていく、市民の参加であふれた自治体にしていく。市民が運営主体の一つの事業体、これが砺波市役所だと、こう感じとれるように。地方分権から真の意味での地方自治の確立へ、したがって市民と一体化した自治体の時代へ進んでいくこと。私は、今、市町村合併という大きな波をかぶることになるかもしれないだけに、今後の市民参加の方式について、課題になっている行政改革の軸に据えていただきたいと思うのでございます。
 最後に、市町村合併についてお伺いいたします。
 まず第1に、住民の皆さんに正しい分析資料の提供を求めたいという点であります。
 住民は何よりも行政のお客さんではなくて、政策の決定者です。ましてこの合併問題は、住民の皆さんの意思で決めていただくということでございますだけに、正しい分析資料の提供を求めたいわけであります。
 広報8月号、9月号で、「みんなで考える市町村合併のこと」について掲載がございました。特に今回の9月号につきましては、右側のページに「期待される効果」、左側のページに「心配される課題」ということで見やすく整理をされて掲載ございましたが、私はこの内容に少なからず疑問を持ったわけであります。
 一例を申し上げれば、合併によって期待される効果の2番目には、「規模の拡大によって介護保険や国民健康保険などの安定的運営に資する」、こういうことが砺波市の広報に載っていたわけですね。今、介護保険につきましては、12市町村で運営が既にされております。仮に12市町村が1つの市になったところで、規模の拡大によって安定的運営に資するということには全くならない。既に安定的運営に資していると言った方がいいかもしれませんね。国民健康保険の方はどうか。県内でも砺波市の水準というのは、1人当たりの療養費では、周辺市町村のそれよりも群を抜いている。圏域内ではこれに福岡町あたりが続いている、こういう現状ですね。規模拡大で国民健康保険の運営はどうなるか。安定的運営に資するほどの効果を本当に期待できるか。むしろ私は重荷を担ぐことになっていくのではないか。歳入面でも歳出の面でもそのことが言えないか。「期待される効果」の欄に書くのではなくて、「心配される課題」の欄にむしろこの国民健康保険の問題なんかは取り上げられなければならなかった、このように感じたわけです。
 また、一部事務組合の統廃合に触れられておりますけれども、圏域内の一部事務組合というのはそれぞれいろいろな形態がございますし、構成市町村にも若干違いがございます。合併の組み合わせによっては、必ずしも一部事務組合の統廃合という効果は期待できないのでございます。したがって、合併後も一部事務組合というのは十分に活用して圏域内で効果的な執行に当たらなければならないと思うわけであります。右側に書いてしまったのは、やっぱりここでも問題だったのではないか。砺波市民に市町村合併がどのような影響を与えていくか。市民に誤解を与えるような情報の流し方、市民が読み取り方によっては早合点をしてしまうというような流し方、これでは本当の意味で真剣な合併論議ができません。そして、富山県中どこの広報に載せても通用するような一般論を載せても、これも仕方がないのであります。ぜひ正しい分析資料の提供を求めたい。
 ここでもうちょっと触れたいのは、特に合併問題は住民生活、地方自治体のあり方の根幹にかかわる重大問題でありますだけに、すべての住民に、これからの時代、自治の主体足り得るかということを突きつけていると思います。自治体が市町村合併で本当にどうなっていくか。合併による住民にとってのメリットは何か、デメリットは何か。具体的な提示や合併構想に伴う新しい市と類似の都市の現在、あるいは現在の砺波市との比較、あるいは合併しなかった場合の砺波市の状況、この比較検証をもとに住民の間で真剣な議論がなされなければ、本当に望ましい今後の砺波市の歩みを見つけることもできないと思います。最大の影響を受けるのは、首長でも、議員でも、経済界でもありません。主権者である住民自身だからです。住民にとって十分な判断材料となる正しい情報の提供と説明、本当の意味で住民の意思決定への参画を促す、このことがこの合併問題でも本当に問われているわけです。
 県の要綱では、合併によって行財政基盤の強化を図るとしていますが、具体的に砺波市を考えてみますときに、本当に合併によって財政状況が解決されていくのだろうか。「新しい市」では現在の砺波市よりも果たして財政力が好転していくだろうか、悪化するのではないか。合併特例債など地方財政措置は期間限定でございます。期限の後にどのような見通しを持てるでしょうか。市のエリアが広がったからそれで行財政基盤が強化できる、これは全くイコールではないわけであります。少子・高齢化の進行が進んでいるから、だからこれも合併への方向を出さなければならん、こんなような資料の出し方にもなっているわけですが、「新しい市」というものを考えるときに、現在の砺波市から見て高齢化率はどうか。ぐんと合併によって高くなるのではないか。少子化もぐんと進むのではないか。道路の整備にしても、砺波市の現在の整備率よりも「新しい市」の整備率は少し下がっていくのではないか。このように一つ一つ合併の効果というものを本当に考えてみるときに、不安材料をたくさん見出せはするが、具体的な安心材料はなかなか見つからないというのが現状なんです。
 第2点目は、合併は果たして最善の選択かどうか。選択肢は合併以外にないというのは本当のことか。私は、合併で行政との顔の見える関係が希薄にならないか、この点が大変に心配です。行政にとっての個々の地域と住民の問題の比重が軽くなるのではないかということです。もともとその地域全体の問題であったものでも、合併後は特定地域の問題でしかなくなり、地域の利害や要望が反映されにくくなります。
 また、合併で専門職を雇えるとも言われていますが、考えられている程度の多様化、高度化なら、5万人に満たない砺波市でも他市よりも先進的に対応してきた事例があります。首長のやる気や議会の判断、住民要求次第で何とでもなることではないでしょうか。
 さらに、合併は確実に規模を拡大しはしますが、この規模拡大という方向が自治体本来の役割、本文に照らしてよりよい選択なのかどうか、これがそもそも問題です。電子自治体に発展していくとしても、効率性なり利益なりを追い求めることが自治体の目的ではありません。地域住民の生活基盤を維持し充足するための自治体です。規模が広がり合併効果で人員削減が可能と言われますけれども、本来の役割を職員も議員も減らす中で果たして担い続けていけるでしょうか。住民の行政に対するコントロールを弱めることになるのです。「最善の選択」ととても思えないわけであります。砺波市にとって本当はどうか、この点をしっかりと伺いたいのであります。
 今、器のありようを最優先するのではなく、地域の事情や特色に基づいた我が自治の確かな展望を確立できるかどうか、ここにすべての核心があるのではないか。合併は新しい自治体の創設です。生活基盤や地域コミュニティーの形成、自治の手法などに大きくかかわる問題であります。住民の間の話し合いでより高い自治をつくっていくよという、この観点こそ大事にしていただきたいと思うわけであります。
 以上で質問を終わります。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
 〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 前田議員にお答えをいたします。
 まず私から、環境指針づくりについてお答えをいたしたいと思います。
 近年、私たちを取り巻く環境問題は、御意見にもありましたように、地球の温暖化、廃棄物問題などは市民の日常生活に起因するものであり、今私たちは、一人一人が被害者であると同時に加害者であると言ってもいいのではないかと思います。そのような自覚のもとで環境への負荷を低減することが大切ではないかと、このように存じておる次第でございます。
 国も新時代を迎え、そして地球環境等についての意識も高まり、そのことが環境省という独立省庁をつくったわけでございまして、今努力をされておるところでございます。
 富山県においても、平成7年に、皆さん御承知だと思いますけれども、環境基本条例が制定され、平成10年から10年間を対象にして環境基本計画が位置づけられておるわけでございます。このような長期的な大綱等がございますけれども、私は見直しを初め、少しずつでございますけれども、内部の検討をされなければいけないのではないかと。また、そのように市町村も対応することが大事だと、このように思っておるところでございます。我々としては、行政と事業者と市民が連携協力して、いわゆる循環共生を大事にして、そして環境指針を策定するということになろうと思います。
 そこで、今、県の環境基本計画が、先ほど申し上げましたように、見直すということを聞いております。それに準じまして、砺波市も今新しくリサイクル法も先般できたわけです。それから分別収集なども行なっておりますし、これらのごみ処理等のデータも踏まえまして、いろいろそういった材料、資料を取り寄せまして、今準備をいたしておるところでございます。
 私は前にも申し上げましたように、ISOの環境基準値なども参考にしたらどうかと申し上げておりまして、これからは新しい時代を迎えますので、みんなが住みやすい、そういう村づくり、まちづくりのために、先般策定いたしましたとなみ21世紀プランに、その柱の一つとして出しております。そのことから、皆さんにも申し上げております「散居に広がる 快適都市 となみ」と、このように重要な位置づけをしたわけでございます。したがいまして、いろいろ県の今の指針の見方の調整、我々もそれに相呼応し、自らの材料、資料もデータ化をして、その指針に準備を進めておるわけでございます。したがいまして、今後とも意見をいただければありがたいと、このように存じておる次第でございます。
 次に、前田議員の理論でございますけれども、市民の参加方式の改善ということで提案がございました。十分提案を承ったわけであります。
 確かに自治体が一方的なサービスを提供する、そういう時代ではないと。提供するということになると、市民側から役所任せになる、そんなような気がいたします。そこで、確かに安上がりのサービスを住民が求めることになりますから、そのことだけが要求されるという体制があるのではないか。したがいまして、おっしゃるように、市民もそれに参画するということは大切なことではないかと思います。一つの改革になると思いますけれども、従来の役所パターンでなくて、みんながつくり上げる役所という理解をしていただく時代ではないかと思います。
 そこで、御存じのように、総合計画をつくるときにはその方式を私は十分とったつもりであります。まだまだ前田議員から言われるとそうではないということになるのかもしれませんが、市民参加でまちづくりをしていただくということで、素案から現実計画、そして文書づくりまでそれぞれ手伝っていただいた、そのことが一つのこれからの行政のあり方ではないかと、そのように思っております。
 なおまた、このような計画プランづくりには、そのような方式をとると。従来は職員が原稿を書いて、審議会を設けてそこの中で読んでいただいて、議論があれば修正して、「はい、できました」という時代で私はないと思う。自ら要求されることを自分で出して、そして自ら執筆をして、専門用語等についてはまた別といたしましても、そのようになれば計画そのものも生きた計画になるのではないか、そのような時代にこれから進む必要があると思います。
 先般、ある研修会でも、例えば一つのごみ処理の問題でも、みんなでやろうじゃないかという発想ができた場合には自分たちも負担しようという、そういう体制づくりができたという話を聞きました。ボランティアの皆さんの中でもそのような意見もございました。それが本当の真の地方自治ではないかと、こんなことを思っておりますので、言われる理論についてはよく理解をできるわけでございます。
 なお、事業執行や事業評価もしたらどうかと。介護保険等の例も出されたわけでございます。確かに市民参加をすることによって責任の共有となると思います。したがいまして、そのような今行われているような介護保険の、いわゆるケアマネジャー等民間サイドでやることによって、そのことが成果が上がるし、言葉は悪いんですが、安上がりになる面も私はあろうかと思います。十分そのことについては受けとめておきたいと思いますが、ただし本当の内容になりますと、守秘義務や全体の奉仕者という立場も実はございます。したがいまして、行政すべてのセクションでそのことが当てはまるかどうか。プライバシーの問題もあります。だから、参加することによって、具体的に言うなら戸籍を見せてくれという話、いろいろ出てくると思います。ただしそれは参加型であって、本当にそのことを見せれるかというと、それはやっぱり私は問題だと思う。
 それから執行等につきましてでも、これをやろうまいかということで決まった、決まる段階で我々は参加するからということで自ら設計し、そして施工もさせてくれというようなおかしなことになってもいかんのではないか。そのことはやっぱりどこかで区切らないと、言われるように参加型で、そして執行もあるいは評価もということになりますと、私はちょっと自治としてはそぐわない一面もあるのではないかと思いますので、その面は各セクションではいかないよということを御理解いただきたいと、このように思っておるところでございます。
 言われることについては御理解をいただきたいと思いますし、確かにそのような方向でいくならば、私は情報公開をとった意味もございますし、そして特にお願いしたいのは、協働型のまちづくり、その趣旨については重く受けとめてまいりたいと、このように存じておる次第でございます。
 次に、市町村合併についての議論であります。
 少し長くなるかもしれませんが、お許しをいただきたいと思います。
 まず第1点は、広報8月号、9月号についての分析資料等については批判もございました。ただし私は、載せないよりも載せた方が大切ではないかと。各市町村がそのようにとらえておるかどうか知りませんが、オープンにして出す。そして今の前田議員のような意見もどんどん承りたい。その意味では逆に反響があったのではないか、そのことをまず御理解をいただきたいと思います。
 なおまた、詳細にわたって国民健康保険事業を取り上げられたわけでございます。確かに高齢化、過疎化を迎えている皆さんと合併するとなれば、それは負担増もあり得ることは目に見えて私もわかります。そのような懸念もございます。ただ私は、財政論だけで合併するのではないよということを先般齊藤議員さんにもお答えしたところでございます。いわゆるそのことについては、まず基本的には、財政だけじゃなくて、みんながオールトータルでいいんではないかというそういう議論も一方では出てくるのではないか。市民は主権者でございますから、市民の皆さんで議論していただく。その場合に資料を出します。前田議員からこの資料はまだ悪いということになるかもしれませんが、私は出さないよりもどんどん出した方がいいのではないか。そして分析していただいて、あれも出せ、これも出せという議論をしていただくことによって、皆さんが議論集中になるのではないか。ぜひ主権者に対して私はどんどん資料を出していきたいと、このように思うわけでございますので、資料についてはそのように考えておるわけでございます。
 なお、県のいろいろのパターンがございまして、材料としては、県のおっしゃるようないわゆる市町村でパターンづくりがありましたので、その内容については、広範囲になりますけれども、今いろいろ資料を取り寄せておるわけでございます。ぜひそのことを比較検討していただきたいと思います。今、国保の例が出ましたが、あそこの国保税が高い、あそこの村の医療費は物すごい高いよというのは出てくるんですから、そうするとその議論というのは出てきますので、大いに分析をしていただきたい、このように思うわけでございます。少し広範囲になりますけれども、それを出してまいりたいと、こう思っております。
 そこで、合併は最善の選択かというような質問でございます。
 市町村合併特例に関する法律では、財政面の優遇をまずうたっております。ただし私は、何度も申し上げますが、財政のみで考えるべきではないのではないか。これを考えますと、交付税が来る、あるいは特例債が来るという反面、経費は高くなるという計算にもなりますから、財政だけで引き寄せるという、そのものの考え方については、何度も申し上げますが、私はあんまり好きではございません。
 ただ、今回の合併という方向を目指すときに出てきたのは、御存じのように市町村計画、いわゆる周辺部も含めて市町村計画を立てなさいよというのが一つございます。それから、住民の皆さんに直接意見を聞く地域審議会も設置をするということになりますので、一般論としては自主的な市町村合併が期待されるのではないかということをまず私は思っております。
 それから、もう一つ言えることは、先般齊藤議員にも申し上げましたように、住民の皆さんの立場からして、例えば境界等についてのボーダレスというのは現実あるわけですね。いわゆる買い物や通勤やあるいは通学やそういう生活圏、それから経済圏、つまりよく言われる定住圏という考え方をまず持つべきではないかなと、こう思います。
 それからもう一つは、合併パターンをいろいろ前田議員も想定されておると思いますが、県が一つのパターンを出したからそれにかたくなに思うこともないんではないかと、私はそんな気がいたします。その辺は議会の議員の皆さんも議論をしていただくということが大切ではないかと思います。おっしゃるとおり、大きくなればみんながよくなるか、必ずしもそうではないような気がします。本当に福祉サービスが山まで行く届くかどうか、そんなことも私は心配される一面だと、このように思います。したがいまして、そのパターンに私はとらわれることなく議論をする必要があるのではないかと、こう思っております。
 私は、第2次合併からずっと砺波町の職員になり砺波市役所に勤務をしてきたわけですが、昭和30年代、国体が終わった33年後半から40年後半、約10年間、実は厳しい課題もありまして大変苦しい市政運営であったわけであります。そのことを経験いたしております。ただしその後半世紀たちまして、先般のシティランキングで評価されるように、私に言わせると、都市としては全国第1位になったわけです。そのことは、栴檀山や栴檀野の丘陵地を含め、そして広がりのある田園空間もあって、散居村もあって、そして真ん中に出町という市街地があって、全体が構成することによって力を分けていたのではないか。そして皆さんの努力によって今日のような評価があったのではないか。したがいまして、広い意味での展望を持って議会の皆さんも議論すべきではないか。国保税がどうの、損するの、プラスするのと、それも議論として必要でしょう。だから材料を見て議論していただくと。そうじゃなくて、もう一つ過去を振り返って、17町村が合併をして、その間苦労もあった、努力もあった、停滞したこともある、ただしそれが皆さん努力することによって今日全国的に評価された、そのことも一つ展望として踏まえて議論されるべきではないかと、私はそのように思います。ぜひこれからも合併のメリットや懸念事項もございますが、具体的にはそういう思想も持って議論をしていただくことが大切ではないかと、このように思うわけでございます。
 以上、私の思いを申し上げて、御批判もあろうかと思いますが、今後重要な課題でございますので議論をしていただくようにお願いを申し上げて、私の答弁といたします。
 なお、自転車のリサイクル等については民生部長からお答えいたします。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 民生部長 津田俊祐君。
  〔民生部長 津田俊祐君 登壇〕

◯民生部長(津田君) 前田議員の自転車のリサイクル等についての御質問にお答えをいたします。
 御質問の放置自転車や不要となった自転車をリサイクルにという点につきましては、全く同感でございます。現在、家庭等で不要になった自転車や、あるいは市で回収した放置自転車につきましては、クリーンセンターとなみに持ち込まれまして、すべて処分されるのではなく、再利用できるものについては修理しリサイクルされておるわけであります。このリサイクル自転車は平成5年から実施されておりますが、昨年度では年間約60台ほどをリサイクルいたしております。毎月希望者の入札方式で競売されており、売れ残りはほぼないというようでございます。
 御質問では、あらかじめ市内の高等学校に自転車のリサイクルを呼びかけ引き取ってはどうかとのユニークな提案であり、放置自転車対策の一法だろうとは思うわけでありますが、環境にやさしい社会をつくるためにも、例えば高等学校卒業後は使える自転車を家庭内で多いに利用して活用していただくことも必要ではないかと考えるところでございます。
 また、駐輪場での自転車乗り捨て放置につきましては、高等学校等にも呼びかけを行なうなど、1台でも多くそのようなことがないよう啓発いたしたいと考えておるわけであります。
 先ほどもお話しいたしましたが、不要になった自転車はクリーンセンターとなみに持ち込んでいただきますと、すべてを処分するのではなく、修理を加えて再利用できるものはリサイクルいたしており、また市の行政サービスといたしましては、「ゆずります・もとめます」コーナーもありますので、御利用いただければと思うわけでございます。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 17番 前田喜代志君。
  〔17番 前田喜代志君 登壇〕

◯17番(前田君) 自転車のリサイクルについて民生部長に再度お願いしたいわけですが、放置自転車を見つけて、そして札を下げたり、そしてそれを国道の下へ持ってきて保管したりという、こういう事務に一生懸命当たるよりは、放置自転車が1台も生まれない社会を先につくる努力をした方が絶対に教育的な効果も上がるし、今、環境基本計画をつくっていこうという精神からしても、放置されれば対応しますよという後手に回るようなこれまでのやり方はやっぱり改めていくべきだと、こういうことから言っているわけですが、放置されれば対応はしますよという答弁でしかないようにも聞こえるわけで、再考をお願いしたいと。この点は民生部長どのようにお考えか。いや、それは捨てられたものは対応するということでいいんだということなのか。やっぱり学校で一生懸命、小学校、中学校、高校と環境問題を学習してきておるわけですね。その卒業のときに自転車をほったらかして終わっていくというのでは、何の教育だったのかということを本当に思うわけで、もう一度答弁を聞きたいと思います。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 民生部長 津田俊祐君。
  〔民生部長 津田俊祐君 登壇〕

◯民生部長(津田君) 前田議員さんは積極的に放置自転車をなくするために、処分を考えるんじゃなくて、前向きに放置されないような教育の問題でないかなというふうにもお聞きしたわけでございますが、やはりこれはその自転車の所有者本人の心の問題でもございます。そうしたこともあるわけでありますが、例えば駅前に放置された自転車の大半は実は盗まれたケースであるということもございます。そうしたモラルの低下にも問題があるというわけでございまして、これは本人の心と、それから社会全体の教育、そういうことにもつながっていくのではないかと思うわけであります。そうしたことで、リサイクル自転車の活用ということにつきましては、やはり環境にやさしい社会をつくるという意味からも大変重要かと思っておるわけでございます。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 14番 西尾英宣君。
  〔14番 西尾英宣君 登壇〕

◯14番(西尾君) 日本共産党の議員として、市政の諸問題についてお伺いいたします。
 初めに、ニューヨーク、ワシントンなど、アメリカの都市で11日朝、死傷者数千人に上ると見られる史上最悪の同時多発テロ事件が起きました。人命を無差別に奪うテロは、いかなる理由や背景があろうとも、絶対に許されない卑劣な犯罪行為である。国際正義と人道の名において強い怒りを込めて糾弾するものです。テロの犠牲となった多数の人々とその家族の皆さんに心から哀悼の意を表するとともに、多くの負傷者と救命・救援活動に携わっている関係者の方々にお見舞いを申し上げます。事件の真相解明とともに、テロ根絶を目指し、軍事力による制裁、報復ではなく、法と理性に基づいて問題の解決が図られることを切に求めるものです。
 介護保険実施から1年6カ月が経過しました。厚生労働省も安念市長も「おおむね順調に推移している」と言っています。確かに介護保険サービスの利用者数と利用料は増えており、全体として理解が浸透し制度は定着しつつあるように見えます。しかし、ヘルパー不足、施設が足りない、特別養護老人ホームの待機者を50名も抱えている状況です。介護保険法のねらいは、入浴や排泄、食事などの援助をして、介護者の負担を軽減することではなかったでしょうか。
 油田地区の93歳の高齢者は、今年の暑さに弱ってついに歩けなくなりました。2時間おきの排泄の介助、食事も部屋に運んで食べさせなければならないようになって、家族は気の休まるときがなくなりました。8月20日に何かサービスを利用したいと相談し、9月に入りホームヘルプサービスをお願いしたところ、9月7日に「市のヘルパーはいっぱいです。民間に頼んでください」という返事が来ました。しかし、家族は市のヘルパー派遣を望んでいます。この方だけなのか。いろいろの人に聞くと、砺波市は9月より福祉的派遣を除き新規は受け付けない。いつまで待てばよいのかも示さず、これではホームヘルパーを増やさない姿勢であると受けとめざるを得ないのであります。ヘルパーの人員も増やさずに今の人数で福祉的派遣もできるのでしょうか。
 砺波市は保健と福祉がタイアップしてホームヘルプサービスを提供していました。介護保険が導入されても、ホームヘルプサービスは市が指定事業者になってきめ細かな質の高いサービスを提供していますから、大変好評です。他の多くの自治体では、社会福祉協議会や民間委託しましたから、ほとんどがパートや研修も満足に受けない、慣れない人が回っていますから、市民の評判が大変悪い。それに比べて砺波市のヘルプサービスは極めてよく、市民は市のヘルプサービスを望んでいます。市の担当者は、「今日では民間のヘルパーもおられますから、民間にお願いしてください」と述べておられます。市民の願いである砺波市のよいヘルプサービスを受けたいという気持ちをどのように考えておられますか。ホームヘルパーが足りないのであれば増やすことではないですか。
 サービスの質やヘルプサービスの要望を見越して、砺波市高齢者保健福祉計画にはホームヘルパー11年度目標47名となっているではありませんか。現在は砺波市には常勤ヘルパー24名、登録ヘルパー12名が働いておられます。ひとり暮らしの80歳以上の高齢者世帯178名、民生委員にお世話になっているひとり暮らし登録者274名のうちヘルパー利用者60名にもなっていない現状で、200名近くの人たちはいずれホームヘルパーにお世話にならなければならないと推察されるのであります。
 介護保険法は、サービス事業者も選べると鳴り物入りで始まりましたが、指定事業者として住民の利用希望にどのように応えられるのですか。ホームヘルパー増やさなくして福祉的派遣にも応えることはできないのではないですか。安念市長の見解を求めます。
 砺波市のデイサービス、ショートステイは満床状況であり、対策が求められています。やなぜ苑の今年の2月のショートステイの利用は20床、毎日が満床で断っている状況とうかがわれます。他の町でもいっぱいであるときがよくあります。ケアマネジャーに伺うと、深刻な状況であり対策を急がなければならないと訴えておられます。北部に総合的な老人福祉施設が検討されていますが、今日の深刻な状況打開のためにも、ホームヘルパーやケアマネジャー、市民の声をよく聞いて、小規模な特別養護老人ホーム、ショートステイ、デイサービスもできる施設を計画されたい。
 介護保険は、当初から危惧されていた矛盾が浮き彫りになってきました。介護保険による重い負担で保険料や利用料が払えない人たちへの対策について考えていかなければならないと指摘してまいりました。砺波地方では低所得者対策として、第1段階の0.5から0.4の減額はありますが、年金額1万5,000円以下の普通徴収の滞納は、12年度分は126件、49万円、13年度220件、73万円、収納率は12年度94%、13年度は87%という実態です。このような方に「介護保険料を滞納すると」という滞納者への罰則文書を送られているのであります。(実物提示)
 10月より満額徴収、保険料が2倍になりますから、深刻な事態です。市民からは、「ひとり暮らしで収入もない。月額ではわずかでも1年にすれば大きい」「医療費も上がり、年金も減り、生活は厳しくなる一方で大変。2倍にでもなったら払えない」「寝たきりになって要介護5、息子らに迷惑かけたくないと介護保険サービスを使っていない」という声がありました。7月末には「10月より保険料の全額通知書」を送付すると、100件以上の苦情の電話があったと聞いています。
 富山大学の竹川教授は、「介護保険料が市民税納付などを基準に5段階にしか分かれていないことや、低所得者対策は不十分、収入が少ない人ほど負担が大きいという逆進性が強い制度であり、苦情や問い合わせが多いのは当然で、見直しが必要です。ドイツでは所得の1.7%と定率で苦情はない」と述べておられます。
 3月議会で私の質問に対する安念市長の答弁では、「第1段階、第2段階はわずかで、第3段階以上が多く、低所得者の滞納が多いということではない」と答えられました。私はむしろ収入がなく支払いが大変な第1段階、第2段階の非課税世帯の人たちへの温かい手を差し伸べていくことが必要ではないですか。金額にしまして120万円です。議員が中国へ全員で行かれましたが、4人分で済むではありませんか。国民健康保険税の減免要綱にありますように、失業や病気、生活困窮者の人たちへの減免が必要であります。収入もなくひとり暮らしのお年寄りが寝たきりにでもなったら、だれがお世話をするのですか。介護保険料や利用料の減免条例の制定を強く求めます。
 次に、国民健康保険問題について伺います。
 戦後最悪の不況、米価は下がり、商店街も大型店の進出により不振、リストラにより失業者は激増、国民健康保険税が支払えない家庭が年々増えています。当市においても、5年前は304件7,400万円が、今日では388件9,400万円にも増えています。当市は、納税相談により短期保険証を今年も50件発行しています。国保税の減免については、近年は1年間で1~2件という状況ですが、昨年の所得により税額が決定されますから、病気や失業、事業の廃止などによる滞納が増加していると思われます。減免要綱を市の広報で知らせたり、窓口に減免申請書を配置し、市民にわかりやすいようにしていくことの改善を行い、適用できやすいようにすることを強く求めるものです。
 昨年4月1日施行の改正国民健康保険法により、被保険者証の返還請求が義務化されました。1年以上の国保税を滞納している世帯に対して保険証を取り上げ、資格証明書を交付する。資格証明書では保険証ではありませんから、病気になると医療費を窓口で全額払わなければならなく、お金がないと病院にかかれないことになります。国は特別の事情があるときは対象外にすると規定しています。砺波市単独医療費助成制度の対象者、心身障害者、ひとり親家庭、乳幼児医療費助成制度の対象者も除外すべきとなっています。当市としての資格証明書発行についての見解を求めます。
 国保の決算では、黒字2億5,000万円、単年度でも4,400万円の黒字、積立基金3億円の残高になっています。今後も医療を受けられない人をつくらないためにも、減免要綱の適用とともに国保税の引き下げも検討されたい。
 次に、就学前児童に対する医療費助成の問題について伺います。
 これからの我が国を背負って立つ子供たちが健やかに育つために、就学前の医療費について保険診療による負担額を助成するようになったことで、若いお母さん方から大変喜ばれています。県の助成制度に加えて、砺波市においても独自の判断で対象年齢を引き上げました。県、市の財政負担により、予算書では1億1,700万円計上されています。市内の病院にかかると現物給付ですが、市外の病院では保護者が医療機関の窓口で一旦自己負担分を支払い、後で書類をそろえて市に申請をして払い戻しを受ける償還払いになっています。これに対して国は、「現物給付にすると安易に子供を医療機関にかからせる保護者が増え、結果的に医療費が増える。市町村独自の判断で多くの経費を要する事業を実施している分まで国庫で負担するのは、公平分配の観点から好ましくない」との見解を示し、現物給付をしている市町村の国民健康保険事業への国庫負担金を減額しています。0歳のみ県下一円現物給付でありますから、未就学まで現物給付にすることが求められています。
 我が国の女性が一生に生む子供の数は過去最低の1.34になるなど、少子化は深刻な状況になっており、子供が病気になったとき、市内は現物給付、市外は償還払いというのは問題です。
 今年の6月22日の参議院本会議において、乳幼児医療費の国庫助成など出産育児にかかる経済的負担の軽減、小児医療、母子保健など医療体制の整備が全会一致で決議されています。当市においても、1億1,700万円の財政負担のことを考えると、国の制度として実現するように関係機関へ働きかけることを求めるものです。
 最後に、市の職員の超過勤務の問題について伺います。
 厚生労働省は、サービス残業解消に向けた通達を出しました。(実物提示)通達は、労働時間管理の責務が使用者にあることを明確にしています。労働者の自主申告を名目にしてサービス残業になっている面も具体的に規制する画期的な内容です。働かせても賃金は払わないというサービス残業は、明白な違法行為であり犯罪です。財界系のシンクタンク社会経済生産性本部は、サービス残業をなくすることによって90万人の雇用が増えると試算しています。サービス残業など長時間労働は、過労死や過労自殺の原因ともなっています。今回の通達は、自主申告制の不適正な運用に伴い、割り増し賃金の未払いや過重な長時間労働といった問題が生じていると指摘し、使用者が労働者の日々の始業・終業時刻を確認し記録することを明記しています。
 これは、ある企業に出された出勤簿です。(実物提示)この出勤簿というのは、朝ここに判こを押して、帰るときには何時に帰りましたよとここに書いて判こを押すと。時間外がないときには「0」とここに書きます。出勤簿は改正されました。これは7月から改正されたものです。
 当市において、サービス残業問題の通達によりどのように改善されたのか伺います。
 サービス残業をさせた使用者に対して、労働基準法では「6カ月以下の懲役」と定めた明確な犯罪行為であります。労働者の自覚もありますが、サービス残業は横行しています。私は、残業のときは残業日誌を備え、残業をした時間、業務内容などを明確にされることを提案いたします。
 次に、超過勤務の実態を見ますと、12年度の市の職員は4万6,000時間、1人当たり120時間、病院では6万6,000時間、1人当たり117時間と残業をしておられます。残業をゼロにしたら260万人の雇用が増えると、社会経済生産性本部が計算しています。完全失業率が過去最高の5%と深刻な社会問題を砺波市において解決していくためにも、超過勤務を減少させる方向で改善していくことです。市の職員の超過勤務をなくすることで30名、病院でも40名の職員を採用することができると思われます。市民のサービスのために、すべての超過勤務を決して否定するものではありませんが、計画的に減少させていくことが求められています。芸術やスポーツ、読書に励み、健康な体でこそ市民のための仕事ができるのではありませんか。サービス残業をなくして超過勤務を計画的に減少していくことを求めて、私の質問といたします。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 西尾議員にお答えをいたします。
 まず、介護保険等につきまして、その充実、あるいは低所得者対策についてでございます。
 ヘルパー等のことにつきまして、あるいはベッド数のことについて、数字的に申し上げますので、後ほど民生部長からお答えをいたします。
 私から、低所得者対策についてお答えをいたします。
 介護保険組合は12市町村で構成をしておりまして、今私が責任者ということで、皆さんと協議しながら実は運営をいたしております。したがいまして、今のお尋ねに対してどのように答えればいいのか、市長なのか、理事長なのか、戸惑っておるわけでございます。とにかく介護保険というのは、いわゆる皆さんで構成をしております。したがいまして、私の一存でものが判断できない、そのことをまず御理解をいただきたいと思います。
 そこで、今、収入未済のことについてお触れになったわけでございますが、調査をするところによりますと、今、西尾議員もおっしゃったように、未納率がございます。ただし、よく見ますと、一番所得の低い1段階の滞納者はおりません。それから2段階も議論されておりますが、25人おられる。これは砺波市だけですよ。それから3段階以上が66人と。したがって、所得のある方が実は滞納が多いわけでございます。
 そこで、この中身を見てみますと、リストラ等で会社から国保へ移動したり、従来は会社からの天引きでありますけれども、それが年金から天引きできない1年間があるわけですね。これは法の欠陥だろうと私は思う。したがいまして、この天引き制度については制度上の問題があって、皆さんがうっかりしておられるのではないかと。したがいまして、事情を説明に行きますと理解をしていただけるようです。先般も手厳しいはがきが来ました。天引きがこうなっているということですが、ただし制度が従来の本法則にいっていなかったものですから、その間コンピューターが作動していない、前のものがいっていると。御存じのように、保険料は今年の10月から本格的に取るわけですが、従来は半額であったり、あるいは半年は出さなくてもいいというような制度があったものですから、その面で、言葉は悪いかもしれませんが、うっかりミス、これはこちらにもありますし、向こうにもありますし、コンピューターのせいでもある。ただし総体的に見ますと、私は制度上の問題があったのではないかと。だから、西尾議員がおっしゃるように、そんなにびっくりした未収ではないのではないかと、このように実は思っております。ただし、気持ちはよくわかりますので、そのような気持ちについては温かい対応をしていかなければいけないのではないかと、このように思っております。気持ちは十分酌み取っていきたいと思います。
 それから、保険料滞納者についてはペナルティーをかけるのではないかと、こういうことでございますが、法律の趣旨はそのとおりであります。ただし、砺波市ではサービスを受けておられる方で、未納者は1人もおられません。法律の趣旨は、それもかけるなというのは、私は理論的に合わないと思う。やっぱり今の法律ですから、保険料を出して受給を受けるというのが本当のやり方でないでしょうか。保険料を出さないでペナルティーもかけるなと、これはやっぱり理不尽ではないでしょうかね。そのことまでも西尾議員は言われないと思いますけれども、そのような法律行為がありますので、担当とするものについてはそのようにお示しをする。滞納があったらペナルティーがありますよと、これはやっぱり親切のつもりで申し上げておりますので、その点、西尾議員御理解をいただきたい思います。
 それから、確かに10月からは本格的に取ります。取りますけれども、砺波の介護保険組合につきましては、御存じのように、低所得者等につきましては基準額を抑えておりますので、これは県内どこにもないと思いますよ。だから、そのような気持ちを含めて、これからも収納対策に取り組んでまいりたいと、このように思っておる次第であります。
 それからこれにつきまして、介護サービスの制度等についての御意見もございましたが、例えば老齢福祉年金受給者は支払いの限度が頭打ちで1万5,000円しかもらわないよと。幾つもサービスを受けたと、受けたけれども、負担は1万5,000円ですよということを決めておりますので、これは福祉政策として決めておりますことは西尾議員も御理解いただいておると思います。
 なおまた、やなぜ苑等につきましては、低所得者の利用者について減額する制度もやなぜ苑そのもので持っておりますので、活用願いたいと思います。
 そのようなことで、私どもとしては、低所得者対策については意を用いておると、このように理解をいたしておるわけでございますので、何とぞあんまりカッカとしからないで御理解をいただいたいと、このように思うわけでございます。
 それから、国民健康保険税等につきましては、議会の皆さん方の御協力をいただきまして減税をやったわけでございます。なお、景気低迷によりまして、確かに加入者が高齢化しております。それからまた、収納率も低下をしておるのが現実でございます。その辺、心配をいたしておるわけでございます。
 それで私は、このような国保体制を築くときには、逆にソフト事業を考えなきゃいかんということで皆さんに声を大にして、「第1次検診、基本検診をやってください。早期発見をしてください」と、そのように今申し上げておるわけでございます。おかげさまで受診率も向上しておりますし、それから例えば老人クラブであったり、母親クラブであったりするところについては健康体操、保健婦の皆さんや、体育指導員の皆さんを動員をしてそういう運動もしてもらうと、こんなことなども進めることが私は大切ではないかと。そして、そういう予防という意味で力を入れなきゃいけないと。今度の議会でもお願いをしておりますけれども、インフルエンザの予防注射もそういう意味で予算に載せておりますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。そのことが国保財政の安定につながる、このように思うわけでございますので、これからも御協力をいただきたいと思います。
 そして、もっともっと安くせい、安くせいという話でございますが、先ほど前田議員もおっしゃったように、砺波市はほかの町村よりも安いつもりでございます。それをまだ安くせいと。今度決算で金が残ったじゃないかと、こうおっしゃいますけれども、ただ心配なのは、どういう状況になるかわかりませんが、例えばインフルエンザがバッと猛威を振るいますと、一気に何億円という金が要るわけです。そのときにどうするかということで、これはやっぱり少しぐらい基金を持たせていただかないと、行政執行者担当者としては心配でなりません。そのこともひとつ西尾議員、理解をしていただきたいと思うわけです。
 先般も新聞でお読みになったと思いますが、厚生労働省は、国保担当者会議、今後の医療費の増嵩から、あるいはリストラ等の関係で、健保から国保へ移ってくる、そのデータがもうシュミレーションされておるようです。相当の失業者が出ることも予想されております。そのことを踏まえてのシュミレーションから、国保税を上げなさいという示唆があったわけです。各社全部取り上げておりましたが、そのことなどもございますが、私は、砺波市の場合は今の現状で考えたいと、このように思っておりますので、この点御理解をいただきたいと思います。
 次に、就学前児童等の医療費についてお答えをいたします。
 このことにつきましては、議会の要請もございまして、就学前児童まで拡大をして皆さんに喜んでいただいておるわけでございます。そこで2つ御指摘があったようでありますが、1つは、このことについて国の制度化をしなさいということでございます。そのとおりであります。これは全く西尾議員と私は意見が一致します。いわゆる少子化対策の一番重要なところは、安心して生み育てるというところがあります。したがいまして、国はこのことについて制度化する。ちょっぴりした補助金じゃなくて、私は少なくても就学前まで入院・通院まで全部面倒見る、そういう体制がつくられないと、私は少子化の問題というのは解決しないと思う。その意味では全く西尾議員と一緒であります。
 ただ、支払い方法につきまして、いろいろ償還払い方式、現物払い方式がございます。私の方の市は、ほかの町村よりも市内については全部現物払いをさせております。そこで、総合病院を含め市内の医師会の皆さんの協力をいただいてこのように実施をさせておるわけです。ただ、県外等々につきましては、そこまで手が伸びておりません。それから事務的な問題もございます。したがいまして、特殊なものでございましたら相談をしながらさせていただきたいと、こう思っております。気持ちはよくわかりますが、今の支払い方法で御理解をいただきたい。このことについては西尾議員から反発があると思いますが、ただし県外等の相手の医療機関との問題もあります。そんなことなどもあって、全部西尾議員がおっしゃるようなことをしますということはちょっと言い切れない。ただ、もしそういうことでございましたら、十分相談に乗って進めさせていただければと、このように思うわけでございます。
 その他の質問につきましては、助役、民生部長からお答えをいたします。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 助役 今井 烈君。
  〔助役 今井 烈君 登壇〕

◯助役(今井君) 西尾議員の御質問のうち、市職員の超過勤務についてお答えをいたします。
 まず最初に、サービス残業撤廃通達による改善施策についてでございます。
 近年の経済低迷から労働環境の悪化が懸念されるところから、本年4月に厚生労働省は労働基準法に基づいて、労働時間の適正な把握のための使用者が講ずべき措置に関する基準という通達を出したところでございます。当市では、自己申告による超過勤務をしておりません。通達事項は今まで遵守してきているというふうに理解をしておるわけでございます。何も先ほど通達の配布版が小さくて見えなかったからこういうふうに冷たく言うわけじゃございませんので、ひとつよろしくお願いをしたいと思います。
 次に、サービス残業根絶のための対策として、いわゆる残業日誌の創設をしたらどうかということでございます。
 当市では、超過勤務をするに当たりましては、帳票に具体的な業務内容などを記載をいたしまして、所属長の命令で就業いたしまして、終業時には宿直員に提出をしておるわけでございます。いわゆる第三者による時間の確認を行なってきておるわけでございます。したがいまして、議員御提案の残業日誌というものを新たに設けなくても、現行制度を的確に運用をしていくことによって十分に対応ができるんでないかというふうに考えるわけでございます。これは大変大きく見させていただきましたけれども、現行で十分に対応できると、こういうふうに思うわけでございます。
 次に、残業を少なくし新規の雇用の拡大に向けてそういうふうな努力をすればどうかという御提案についてお答えをいたします。
 この御提案は、現下の雇用情勢を考えますときに示唆に富んだ御提案であるかとは思うわけでございますが、行政組織というのはただでさえ今肥大化傾向にあるわけでございまして、聖域なき厳しい行財政改革を進めなければならないと。議員の御質問の中にもございましたが、その超過勤務時間の定員でしますと30名を増加せよということでございます。30名増加いたしますと、数字の上では残業が解消することになるわけでございますけれども、そのような増員をいたしましても、いわゆるイギリスの評論家でありますところのパーキンソンが言いました「パーキンソンの法則」によりますと、「役人というのは、部下を増やすことに熱中して仕事の重要さとは無関係に役人の数が増える」というようなことが言われておるわけでございます。このようなことは決してあってはならないことでございまして、数をそういうぐあいに増やしましても、残業が根絶するということは、数字の上ではゼロになるかもしれませんが、やはり同じようにして残業が生じるのではないかというふうに思いますので、賛同しかねるわけでございます。
 御指摘のとおり、サービス残業はあってはならないことでございまして、職場の管理者に対しまして、職員間に業務の偏りが生じないよう十分に業務の進捗状況を把握いたしまして、恒常的な残業を生じないように、そして職員の健康管理に努めてまいるよう指導してまいりたいと思うわけでございます。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 民生部長 津田俊祐君。
  〔民生部長 津田俊祐君 登壇〕

◯民生部長(津田君) 西尾議員の介護保険実施後の問題点と課題のうち、在宅介護の充実についての御質問にお答えをいたします。
 まず、介護保険の指定事業者として住民の利用希望に応え市民のヘルパーの増員が必要ではないかという御指摘でございます。
 現在、市内のホームヘルプサービス事業者は202名、派遣時間が3,517時間となっております。利用者の内訳は、介護保険対象の訪問介護、いわゆるホームヘルプサービス利用者が180名、介護保険適用から外される障害者や援護が必要な自立高齢者等の福祉利用者が22名の合計202名であります。
 また、これを担うヘルパーの数でありますが、市に所属の常勤及び登録ヘルパーが35名、民間4社に所属の常勤及び登録ヘルパーが37名、合わせて72名がヘルプサービスに携わっているという状況でございます。平成12年度から介護保険法が導入されましたので、基本的には47名ということが介護保険事業計画の方で計画されておるという状況で変わってきておるところでございます。
 この介護保険適用のホームヘルプサービスにつきましては、砺波市のヘルパーステーションの利用者数は微増でありますが、訪問の回数とか時間が伸びておりまして、その分、市のヘルパーの現有体制ではかなり限度に近いということは現状であります。しかしながら、ヘルパー業務は介護保険法施行後、措置から保険適用となり、介護保険そのものが民間参入を見込んだ制度となっておるわけであります。せっかく市内に根拠を持って積極的にヘルプサービス事業に携わって市民に貢献するという民間事業者がおられるわけでありますから、その育成支援もまた大事であると認識しているところでございます。
 また、実際に民間事業者のサービスを受けておられる利用者からの不満等も、現在のところは私の方では聞いておらないわけであります。こうしたことで、民間を含めた各指定事業者はともによりよいサービスの提供に日々努めているところでございますので、御理解をいただきたいと思うところでございます。
 次に、デイサービスの利用者につきましては、3年間の比較で申し上げますと、延べ利用者で17.9%増の2,116人でありますが、今年4月にオープンした民間センター「アイリスケアセンター砺波」等ではまだ余裕があるという状況でございます。
 次に、ショートステイの利用者でありますが、議員御指摘のように、やなぜ苑につきましては稼働率が高く、延べ利用者数が12.6%増の340日となっておりますが、圏域内の他の施設ではまだ余裕があるという状況でございます。
 また、市内で新規整備が予定されております民間特養ホームには20床のショート用ベッドが併設されると聞いておりますので、今後、民間施設の活用も念頭に入れたことで対応していきたいと考えておるわけでございます。
 次に、国民健康保険の問題と課題ということでございますが、まず未納世帯の周知と納付相談についてでございます。
 国民健康保険につきましては、御存じのとおり、被保険者全体の相互扶助で成り立つ社会保険制度でありまして、その財源となる国保税の収納確保は制度を維持する上で、また被保険者間の負担の公平を図るという観点からも欠かすことのできないところでございます。このようなことから、未納世帯の対応につきましては、納入推進のために納付相談の機会を設定いたしまして、この納付相談の場で納税者の実情をよく聞き、分割納入等納入しやすい方法などについて相談を行いまして、国保税の納入について御理解をいただくことに努めておるわけであります。今、御指摘の減免等の取り扱いを含めた納付相談につきましては、国保税の納入状況等に併せて今後とも適宜実施し、収納確保に向けて取り組みたいと考えておるわけでございます。
 次に、資格証明書の発行についてでございます。
 この資格証明書につきましては、何でもかんでも画一的に発行するということではございません。平成12年4月に介護保険制度が導入されたのを機会に、国保税の滞納者に対する実効的な対策を講ずる観点から、資格証明書の交付義務化等の措置が講じられたわけでございます。義務化されたということであります。
 当市におきましても、この10月の国民健康保険被保険者証の更新時期にあわせまして、この資格証明書を初め、短期被保険者の交付を通じて納付相談の機会を多く持ちまして国保税の収納確保を図りたいと考えておるわけであります。資格証明書の被交付者は医療機関で受診されたときに、一旦医療費の全額を医療機関へ支払っていただき、その後、市の窓口で保険給付の支払いの申請手続をお願いする償還払い方式となっておるわけであります。このようなことから資格証明書の交付に当たりましては、その趣旨をよく御理解いただくとともに、適用除外規定もございますので、納付相談の機会にはそうしたことを周知しながら、被保険者に対しまして国保制度の趣旨を十分理解していただくよう努めていきたいと考えておるわけでございます。よろしくお願いいたします。

◯議長(村中君) 14番 西尾英宣君。
  〔14番 西尾英宣君 登壇〕

◯14番(西尾君) 私は、3点について再質問をいたします。
 1つは、ホームヘルパーについて民間でやればどうかということでございますが、私は、砺波市の介護保険の対象にならない人たちへの生活支援が必要な人については、保健福祉事業として実施するものがこの計画によると47名です。現在砺波市の常勤ヘルパーは24名、そのうち実際に回っている人は21名、登録ヘルパーは12名ですから、私はこの砺波市高齢者保健福祉計画に基づいてもホームヘルパーが10名足りないのではないかということを指摘して、この件についてどのような思いで砺波市高齢者保健福祉計画をつくられたのかお伺いしたいと思います。
 それから減免の必要性ですけれども、安念市長は、第1段階はゼロで第2段階は25名であるからという御答弁でございましたけれども、私は第2段階の人たち、住民税が世帯全員非課税ですね、この人たちにこそ温かい目を向けていかなければならない。この人たちが滞納になると、結局保険給付率が9割から7割に減額されます。高額介護サービス費なども支給されなくなると。私は法違反をしなさいと言っているのではないんです。この人たちにどうしたら、収入もないのに保険料が払えない人というのがいまだに25名、去年から今年にかけて。この人たちは収入はなくても食べていかなければならないから、深刻な状況になっておると思います。ですから、罰則文書を送ることも一つの道ですけれども、この人たちがなぜ支払えないのだろうかというきめ細かな対策こそ必要なのではないですか。この方たちは本当に寝たきりになると介護サービスが受けられなくなるということになりますから、深刻な事態が起きると思います。
 それから時間外の問題ですけれども、この厚生労働省の通達では、労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置として、1つに始業・終業時刻の確認及び記録なんですよ。使用者は労働時間を適正に管理するために、労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、これを記録するとなっているんです。ですから私はそういう面で、管理者は何時に帰ったということをやっぱりはっきりとさせなければならないのではないかと。宿直の人に任せてよろしいのかどうなのか、私は疑問ですね。そういう面で、これはある企業ですけれども、帰った時間をちゃんと書いて、所属場長の判こを毎日もらうことになっているんですよ。(実物提示)厚生労働省の通達趣旨からしてこのようになっているので、今井助役はこの厚生労働省の通達を読まれたのかどうなのか。私は本当に読んでないのではないかということを疑問視せざるを得ません。
 以上です。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 西尾議員の再質問にお答えをいたします。
 介護保険法の趣旨からいいますと、いわゆる民間参入もしてくださいという趣旨があることは西尾議員も御承知だと思います。したがいまして、企業として砺波に進出してこられたわけです。私どもとしてはやっぱり企業も育成するというのが必要であると思いますし、先ほど前田議員からもおっしゃったように、民間が行政に参入する、そういう時代だという認識をまず持っていただきたい。したがいまして、使ってもみないで民間はだめだということじゃなくて、いわゆるホームヘルパー、あるいはケアマネジャー、介護にかかっては民間と一緒にやりなさいというそういう趣旨がございますので、その意味で今こちらの方があいていますよと。そこで悪かったら十分文句を言ってもらうということでいかがなものでしょうか。1つは、介護保険というのは民間も参入ですよと。したがいまして、行政の一翼を民間も入ってくださいという新しい考え方の法律ですから、それをまず念頭に置いていただいて、そしてうちの方の言葉遣いが悪かったのかもしれませんけれども、ぜひ民間のヘルパーも使っていただくと、確かにいいサービスが受けられるのではないかと。ぜひそういうことをやっていただいて、それがだめでしたらまた御相談に幾らでも乗りますし、そのような措置をするように考えていただきたい。ぜひそういうことでこのヘルパー等については御理解をいただきたいと思います。
 それから減免問題でありますが、今指摘のあった第2段階は確かに未納の方がおられます。ただし、第2段階でも納入されている方はあるんですよ、いいですか。西尾議員の気持ちはわかりますけれども、納入されない人のことをおっしゃいますけれども、ただし低所得者でありますけれども、ちゃんと納付されている方もあるということですよ。それを考えていただかないと、何か銭を出さん者ばかり優遇されるような、それはおたくの党の趣旨に逆に反するんじゃないか。それをしなくても、2段階の皆さんでもちゃんと出しておられるんです。
 そこで、調査をさせました。私は人の厄介にならないという頑固なじいちゃんがおられます。だから出さないんだと。いかに説明しても。それは古風で立派だと思いますが、そんな人もおられますし、確かにあなたのおっしゃったように金のない人もおられるんでしょうけれども、中には実態的には「おまえのところの役所の世話になるかい」と、こういう人も現実おられるわけですから、そのこともひとつ念頭に入れて、22人が出さなんだから何かしろというのはいかがなものか。その辺は私の答えが間違っておれば議会の皆さんとまた相談をしますけれども、そのようなことも踏まえて考えていただきたいなと、このように思うわけでございます。納得いったかどうか知りませんが、そういう背景もあるということを理解をしていただきたいと、こう思います。
 なお、あとのもう一つ超勤等につきましては、助役からお答えいたします。

◯議長(村中君) 答弁を求めます。
 助役 今井 烈君。
  〔助役 今井 烈君 登壇〕

◯助役(今井君) 西尾議員の超過勤務に関しますところの再質問にお答えをいたします。
 いわゆるサービス残業撤廃の通達で言っておるところの諸帳票の件でございますけれども、確認の件でございます。私も大きなものをつくって持ってきてお見せすればいいのかもしれませんが、それは後ほど当市のものをお見せいたしますけれども、始業時にはこういう仕事をするということを所属長の命令、判こをもって始業いたします。それに課長がずっと一緒に着いておれませんので、終わったときには一応宿直のところで確認をいたします。そこで判こを押します。なお、翌日その仕事につきましては、総務課の人事担当のところでそのことを確認したという判こを押します。それをなお所属長が確認をしておりますので、残業日誌は必要ございません。
 また、先ほども言いましたように、厚生労働省の通達についても遵守しておりますので、御理解いただきたいと思います。
 以上でございます。

◯議長(村中君) 以上で、通告による質問並びに質疑は終わりました。
 ほかに質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(村中君) 質疑なしと認めます。これをもって市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を終結いたします。
 ただいま議題となっております議案第53号から議案第61号まで、平成13年度富山県砺波市一般会計補正予算(第3号)外8件、及び報告第8号 専決処分の承認を求めることについてにつきましては、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の各常任委員会並びに決算審査特別委員会に付託いたします。
 これをもって本日の日程はすべて終了いたしました。
 お諮りいたします。15日から20日までの6日間は、委員会審査等のため休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(村中君) 御異議と認めます。よって、15日から20日までの6日間は休会することに決定いたしました。
 なお、次回の本会議は9月21日午後2時から開会いたします。
 本日はこれをもって散会いたします。どうも御苦労さまでした。

 午後 0時09分 閉議