平成12年9月定例会(第2号) 本文

1.会議の経過
 午前10時01分 開議

◯議長(堀田君) これより本日の会議を開き、直ちに日程に入ります。

◯議長(堀田君) 日程第1 決算審査特別委員会の設置についてを議題といたします。
 お諮りいたします。平成11年度に属する砺波市各会計の決算を審査するため、9名の委員をもって構成する決算審査特別委員会を設置することにいたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(堀田君) ご異議なしと認めます。よって、9名の委員をもって構成する決算審査特別委員会を設置することに決しました。
 続いて、委員の選任についてをお諮りいたします。
 ただいま設置することに決定されました決算審査特別委員会委員の選任につきましては、委員会条例第6条第1項の規定により、指名いたしたいと思います。
   1番  林   忠 男 君
   3番  齊 藤 源 秋 君
   5番  江 守 俊 光 君
   7番  池 田 昭 作 君
   9番  藤 井 外志男 君
  11番  村 中 昭 二 君
  13番  山 岸 銀 七 君
  17番  前 田 喜代志 君
  19番  松 本 恒 美 君
 以上、9名を指名いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(堀田君) ご異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしました9名の諸君が、決算審査特別委員会委員に選任されました。

◯議長(堀田君) 日程第2 市政一般に対する質問並びに議案第64号から議案第73号まで、平成12年度富山県砺波市一般会計補正予算(第3号)外9件を議題といたします。
 これより、市政全般に対する質問並びにただいま議題となっております案件に対する質疑を行います。
 通告により、発言を許します。
 11番 村中昭二君。
  〔11番 村中昭二君 登壇〕

◯11番(村中君) お許しをいただきましたので、私は通告に基づき市政一般に対する質問と一部要望をさせていただきます。
 まず、生涯学習の推進策についてお尋ねをいたします。
 社会教育の充実策、また生涯学習の推進事業の手段として、学校施設等の開放ということで、市内の小学校の体育館等の市民一般に対する夜間開放が行われており、活発な活動がされております。「市民一人一スポーツ」の名のもとに進められていることにつきましては、大変に喜ばしいことであります。
 今年は特に2000年国体が富山県で開催されるということで、先日は夏季大会の一部のボウリング大会が私たちのこの砺波市でも開催されましたが、大変良い成績で上位入賞でありました。
 近年、砺波市内には、県の西部体育館をはじめ市の温水プールや高道の勤労者体育館、油田に体育館が建設されまして、特に屋内で行われる競技は、市民の老若を問わず、大変身近にスポーツに接することができる条件が整ったと思います。高齢化が進んでいる今日、老人の皆さんがスポーツにいそしまれることは、健康増進にもつながるわけでございまして、強く推し進めていただきたいと思いますが、国体後の施設の管理や運営について、またスポーツ振興策について、当局のご所見をお尋ねいたします。
 先に申しました既設の公共建物等の一般への開放については、小学校体育館等の使用は夜間が大部分なのに、ほとんどの施設に外灯や外部に照明がついていないのが現状であります。これらを利用する方々の利便性を考えると、また防犯のうえからも、最近は年少者のかかわる事件が多く、夜間の学校や幼稚園、保育所は非行者のたむろの場所となる場合が多いとのことであります。多くの人々が利用される場所でもございますので早急に対応が必要と思いますが、飯田教育長のお考えをお尋ねいたします。
 次に、(仮称)北部保育所が現在建設中でございます。この工事は来春完成して、新学期から北部幼稚園と一緒になった合併型施設として供用されることになっておりますが、現在の工事の進捗率は予定どおりに進んでいるのか。また、市内では初めての幼保合併施設ということで、その運営を注目されているかと思いますが、この点についても太田民生部長にお尋ねをいたします。
 また、現在の北部幼稚園の教室は、園児数100余名に対して充分な対応ができていないと聞いておりますが、この件についてもお尋ねをいたします。
 次に、生活環境の整備の促進を図るということでお尋ねをいたします。
 現在、砺波市北西部地区(約100世帯、400余名の住む地域)に上水道の幹線の配管がされていないところがあります。したがって、上水道が引かれていないのであります。今後このような地区にどのように対応されていくのかお尋ねするものであります。
 これらの地域は地下水が浅いので、浅井戸用のホームポンプの使用で対応されていますが、落雷時に揚水ができないとか、また数年前には、ある町でドライクリーニング店が薬液を土に埋めたという事件がありましたが、この時には、これらの井戸水の水質検査をされたと聞いております。今また産業廃棄物の終末処理場を管理型に移行されている時でもあります。人体に影響を及ぼす重金属が地下水を汚染するのを除去するのが目的でありますライフラインと言われるこれらの整備について、安念市長のご所見をお伺いいたします。
 また、現場で対応されている老水道部長にお尋ねをします。この他に水道の未整備地区があるのか、また地域住民の要望はどうか、工事を行うとすれば補助対象になるのか等についてお尋ねをいたします。
 次に、除雪車配備に対する補助金制度の見直しについてお尋ねをいたします。
 このたび砺波市では、歩道等の除雪のできるロータリー除雪車を購入されまして、通学路等の除雪をされて、通学児童や市民の皆さんの利便を図るわけでありますが、大変に喜ばしいことと受けとめております。
 この除雪車の作業範囲は、各小学校を単位として配備されて、複数の地区を超えて校下の歩道が除雪されるわけであります。定められた時間内の作業の完了が待たれるところでありますが、その他の学校等への対応をどのように考えておるのかをもお尋ねをいたします。
 さて、本題の除雪車購入補助金制度についてでありますが、一地区2台までを対象としておりますが、現在複数の地域では2台以上の台数を稼働しているのが現実であります。理由は、その地域内の市道の延長が長くて、深夜から作業を始めないと市民の通勤時間までに除雪が完了しないためであります。深夜の作業は昼の勤めに大変こたえるので、オペレーターの後継者のなり手がないので、作業車の台数を増やして、作業時間の短縮を図るためでもあります。早朝からの作業でその目的が達成できるようなシステムづくりが大切であり、みんながその要望に応えられるように仕向けることが大事なことと思います。現行の地区一律の制度を改めて、市道の延長距離を加えた補助率が必要と思うわけでありますが、当局の答弁を求めます。
 次に、農業対策についてお尋ねいたします。
 今、稲作の収穫の真っ最中であります。しかも作柄は良く、今年の米は豊作ということでありまして、大変結構なことであります。しかし、一部に政府が今年の政府米の買いつけを在庫が多いので行わないとのことで、自主流通米の価格が大変に値下がりし、困ったことになっております。一俵60キログラム当たり1万3,000円から1万5,000円とも言われております。3割近い転作を行ったうえでのこの価格であります。田園都市という我が砺波市としては、大変な痛手であります。砺波市の農業の今後が心配されます。現在、農業に直接携わる皆さんの収支経済性は大変厳しいものがあることは、私から改めて申し上げるまでもなく、収入減になっております。
 ここで私の申し上げたいのは、稲作専門家ぞろいの中核農家や営農組合の皆さんもさることながら、兼業農家を対象に行政が推進されてきた集落営農の指導と兼業農家への今後の対応をどのように考えておられるのか、また推進されていくかを、野村産業建設部長にお尋ねをいたします。
 次に、養豚場からの悪臭の発生についてお尋ねいたします。
 国道359号築造当時、いろいろ話題になり完成した経緯があるわけですが、養豚畜舎周辺の住民から現在なお苦情が出ているのでありますが、当局の対応についてお尋ねをいたします。建設当時、においが強いということでありましたが、公害防止協定等はできていなかったのかお尋ねするものであります。
 先日の夏季国体の折に、全国から多くの選手や役員を迎えていたのですが、会場前の道路でも、風に臭いが乗ってきていたのは、誠に残念に思いました。
 次に、来年、平成13年度のチューリップフェアから、フェアの運営が花と緑の財団に移行して行われるとのことでございますが、来年はチューリップフェアが始まって以来50回目の節目の年でもありますが、新しい企画等が盛り込まれての財団への移行か、またメリットがあるとすれば何かを安念市長にお尋ねをいたしまして、私の質問を終わります。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 村中議員にお答えをいたします。
 まず冒頭に、生涯教育についてのご質問でございます。後ほど詳細には教育長からお答えをいたしますが、私の若干の所感を申し上げておきたいと思います。
 皆さんご承知のように、今、4年に一度のオリンピックが開催をされております。先般も、野村選手、田村選手が金メダルをとって、日本国民が大喜びをしたわけでございます。その他、サッカーあるいはソフトボール、幾つかの団体競技も良いスタートをして、日本選手が頑張っておることについては、大変うれしく存じておるわけでございます。
 そこで、私は、特に生涯教育について申し上げたいんですが、水泳で富山から荒瀬君が出場することになりました。荒瀬君の専任コーチは、東野尻出身の加藤さんでございます。加藤さんが小さい時からめんどうを見たということで、先般お会いしてお話を聞きました。
 荒瀬君というのは、小さい時にずいぶん体が弱かったようです。そこで、水泳をしたらという話がございまして、加藤君のところへ来たようです。それが真面目に健康のために一生懸命泳いだようです。それが高校で芽が出て、筑波大学へ進学をされたわけですが、今年1年休学をして、加藤君のもとで一生懸命練習することによって、オールジャパンでいい成績をおさめて、今、加藤さんと一緒にシドニーに行っておられます。
 私の言いたいのは、そういう意味で、生涯教育の中にもすばらしい選手が生まれてくるということを思いますので、その意味では、底辺の皆さんに呼びかけて、スポーツをすることは、心の豊さを持って自分の体も鍛え、そのことが随分いい選手になるということでございますので、そのベースを行政としては守りたい、こんなことを思っておりますので、私どもも意を用いてまいりたいと存じておるわけでございます。
 さて、まず水道の事業でございます。
 議員指摘されたとおりでございます。現在、未加入の皆さんも北部地区におられるようでございます。今、浅井戸でございますけれども、地下水を使用しておられて、特に水道の必要性を感じておられないと思いますが、ご指摘にもございましたように、停電時やポンプの故障などがございますと、心配があるのではないか。特に私が心配するのは保健衛生上の問題でございまして、水道でございましたら安全なのになと、こんなことを実は思っているわけでございます。
 順次下水道も整備をし、農薬等につきましも環境面を考えてずいぶん配慮されてきたわけでございますが、しかし、水道は地下水の汚染ということの心配がなく、水質面でも安心でございますので、私は関係者がそれぞれご同意されるならばお勧めをいたしたい、このように思っております。そういう意味で、私は保健衛生の面からぜひ促進を進めたいと思っておりますので、この推進策等につきましては、水道部長からお答えをいたしたいと思います。
 次に、除雪車の補助制度等についての見直しをおっしゃいました。
 除雪のことにつきましては、皆さん方のご意見も多いわけでございます。特に歩道除雪等につきましては、小学校への通学路の確保などにも重点を置きたいと思いまして、今回も提案をいたしておりますけれども、新たに小型のロータリー除雪車2台、歩行型の除雪車1台を増強いたしまして、林、般若、五鹿屋地区に配備をして、北部小学校、庄東小学校、南部小学校周辺の歩道除雪を地域ぐるみで行っていただくように計画をいたしております。
 この地域ぐるみの除排雪につきましては、地元の皆さんに随分ご協力をいただいておりまして、感謝をいたしておるわけでございます。この地域ぐるみでの除雪につきましては、これらについての補助金交付要綱を設置しておりまして、今日まで8つの地域の除雪機械13台を補助いたしているところであります。この補助要綱では、地区2台までとうたっております。
 今、村中議員からも指摘がございましたように、除雪機械の能力はあっても、時間帯の問題がございます。それから、オペレーターの関係もございます。その意味で、おっしゃるとおり除雪延長を、短いところでは2キロから3キロ、長いところで20キロぐらいやっていただいている。そうすると、どうしても時間がかかって格差が生ずるというような状況でございますので、でき得ればこのことも考慮に入れまして、時間的な問題もございますので、補助要綱を見直していくべきではないか。従来、1地域2台と申し上げておりましたが、子供たちは学校に行かなければいけませんので、そのことを考えて見直しをしてまいりたいと思っておりますので、もう少し検討をさせていただきたい、このように思っておる次第でございます。
 それから、農業問題につきましては、おっしゃるとおり価格低迷から経営などいろいろ心配のある面であります。同感でございますが、細部につきましては部長からお答えを申し上げます。
 そこで、チューリップフェアにつきましてのお尋ねでございます。
 チューリップフェアの運営につきましては、フェア検討委員会を開催をいたしまして提案をしていただきました。そのことにつきましては、議会でも説明を申し上げてきたところでございます。一つは、任意団体のチューリップフェア推進協議会から砺波市花と緑の財団に移管するということでございまして、提案理由でも申し上げておりますが、そのことが会計上もすっきりしますし、議会にも報告する義務がございますので、このことは市民にも報告できるという状態になることをまずご理解いただきたいと思います。
 従いまして、花と緑の財団と砺波市の共同開催とすることでございまして、財団では事業計画や執行をしていただく。市は、もちろん市立の公園でございますので、公園の花壇の設置や施設整備を担当するということになろうかと思っております。
 なお、これらの運営をサポートするために、各分野からも出ていただいて企画委員会などを設けていただく。なお、近ごろ言われるように、民間サイドの活力を活用することも大事だろう。このように思いまして、実行委員会も組織をしてまいりたいと思います。
 なお、既存のチューリップフェア推進協議会は、解散するのではなくて、今申しましたように、市民の皆さんの協力をいただくという立場でご協力を賜りたい。いずれにしましても市内最大のイベントでございますので、市民ぐるみで実施してまいりたい、このように思います。
 なお、明年は50回のチューリップフェアでございます。今のところテーマは「21世紀に誇る花のメッセージ」というスローガンで、4月25日から5月6日まで12日間開催したいと存じておるところでございます。
 なお、これも議会でもご報告を申し上げましたが、その記念事業といたしまして、オランダ風車の設置、記念誌の発刊、フラワー都市交流の総会を順番が回ってまいりましたので開催をいたしたい、このように思っている次第でございます。
 いずれにしても、広域観光ということで広くお客さんを集めていただいて砺波市の紹介をしたいと思っておりますし、花で楽しんでいただきたい、このように思っているわけでございます。
 また、公園近くでは大型のチューリップ畑を計画しておりますが、運動公園近くに、幸い地主の皆さんのご協力を得て、第2会場として紹介してまいりたいと思っている次第でございます。
 私からは以上お答えを申し上げまして、あと、教育長、担当部長からお答えを申し上げます。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 村中議員の質問にお答えしたいと思います。
 その先に、質問の要点を3つというふうに受けとめております。私、申し上げますから、ご確認いただきたいと思います。
 1つは、生涯学習の推進策ということ、2番目には、幼稚園の教室数の不足をどう考えているのかということ、3番目には2000年国体後のスポーツ振興についてどのように考えているのかということ、この3点でよろしゅうございますか。
 それでは、第1点からお答えいたします。
 学校施設については、これまでも体育館の夜間開放など身近な生涯学習の施設として開放しております。さらに、今後は、特別教室や余裕教室などについても、地域コミュニティや生涯学習の拠点として、その有効活用を計画的に推進する必要があると考えております。また、そのような開かれた学校づくりをしていくことが、学校と家庭、地域社会などとの信頼関係や協力関係を築くための有効な手段となるであろうと考えております。
 学校や幼稚園などにおける外灯照明については、ご指摘のとおり、体育館以外の夜間開放を考慮したものとはなっておりません。今後は、学校長などの意見も聴取しながら、必要に応じ外灯などの整備を進めるとともに、夜間開放などの施策の推進の際には、さらに整備をしてまいりたいと存じております。
 なお、学校、幼稚園などの周辺の照明などについては、必要に応じ、防犯灯として各地区で整備していただければ、その電気料については市のほうが負担をするというふうになっております。
 第2点の、幼稚園の教室数の不足でございますが、現在のところ、遊戯室を教室に改造して、不足数に対応してまいろうかと考えております。改造の方法にはいろいろありますが、間仕切りのような改造によって、遊戯室として使う時には、それを片づけることによって遊戯室としても使えるというふうな、可変的な可動式のものを考えていけばいいのではないかと考えております。
 3点目に、2000年国体後のスポーツ振興といたしましては、過日、国体後のスポーツ振興について各種スポーツ団体の代表にお集まりいただきまして協議をしていただき、提言も受けておりますので、体協とも協議をしながら、具体的な対応を進めていく計画になっております。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 民生部長 太田勇二君。
  〔民生部長 太田勇二君 登壇〕

◯民生部長(太田君) 村中議員の質問にお答えをいたします。
 北部保育所の工事の進捗と今後の運営等についてでございます。
 まず、(仮称)北部保育所の建設につきましては、4月中旬着工以来、気候にも恵まれまして、順調に工事が推移をいたしております。8月末現在で約15%の進捗状況となっております。現在は基礎工事を終え、土間工事及び躯体部の施工にとりかかっており、明年の3月15日完成を目指します。
 次に、施設の運営につきましては、幼稚園と保育所の施設を供用化する施設であることから、幼稚園、保育所双方の職員とも時差勤務を行うなど同様の勤務形態とし、また幼児等につきましても、幼稚園、保育所合同で実施してまいりたいと考えております。また、管理につきましても一体の施設として管理をしてまいりたいと思います。明年4月の保育所の開設時に向けまして、保護者の方々のご理解もいただきながら、幼保一元化に向け、今後とも教育委員会等とも充分協議を図りながら、運営に万全を期するよう努めてまいりたいと思います。
 以上です。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 野村泰則君。
  〔産業建設部長 野村泰則君 登壇〕

◯産業建設部長(野村君) 村中議員の農業対策についての中の集落営農推進について、砺波市の今後の農業形態について、中核農家、法人組織の育成だけでなく、集落営農も大切な経営体であり育成支援強化が必要であると思うがどのように考えるかという質問でございました。
 当市の営農体制は、現在、中核農家、法人営農組織により、農用地の約28%を担っておるわけであります。また、集落営農組織は24組織が活動しておりまして、農用地の約15%を担っている現状であります。近年の自主流通米価格の下落、米消費の減退、また農業機械施設の維持などのコストが高くなるなど、米依存度の高い当市の農業にとっては、経営環境はますます厳しいものとなっております。一層のコスト低減を図っていくことが重要であると考えているわけであります。
 当市ではこれまで、中核農家、営農組合などの担い手のおられない地域で、集落営農の取り組みを推進してきたところでありますが、今後とも地域の実態に即した営農体制の整備を図っていくことが重要であり、コスト低減に向けた支援策や、集落営農では共同利用から協業経営、そして法人化への展開等、ソフト面からの支援策を推進してまいりたいと考えているわけであります。
 次に、養豚場問題について、悪臭に対する周辺住民の苦情と行政の対応について、現状はどうなっているか、また国体期間中の対応はどうであったかというご質問でございました。
 大辻地内の養豚場は、平成10年に繁殖豚舎、飼育豚舎が完成し、既に完成済みでございました浄化槽と併せ、本格的に稼働に入ったところであります。本施設の適正な管理運営について、県の畜産課、農業改良普及センター、西部家畜保健衛生所等関係機関とその指導を行ってまいったところでありますが、なかなか経営者の理解が得られないところもあり、必ずしも適正な管理・使用がなされていない現状であります。これらのことなどから、不快な臭いが周辺地域や、気候によっては他地域まで漂うなどの苦情が入ってきております。
 市といたしましては、これまで消臭剤の投与の増量をすることや、付近の水田に養豚場に集まるカラスの被害等がありまして、カラスの駆除と侵入防止の実施を講ずるとともに、その都度、養豚施設の適正な管理・使用について再三にわたって強く申し入れしてきたところでありますが、消臭剤の大幅な増量については、肉質への影響を理由に受け入れてもらうことができませんでした。しかしながら、カラスの侵入防止については対応していただいたところであります。
 また、国体が近づく8月31日に、周辺の自治会代表者に集まっていただき、悪臭対策を協議し、養豚業者へは、期間中は特に豚舎ピットでの引き抜き間隔を短くすること、そして水洗いを徹底するように指導したところであります。
 悪臭対策につきましては、この結果を踏まえて9月下旬に再度、養豚業者、養豚経営者を交えて、関係自治会長等の会議を開催し、今後の対応策を見極めてまいりたいと思っております。
 養豚経営者への指導等について、県においては環境対策、経営支援策等を継続的に実施されるよう働きかけるとともに、市としても勧告等法的措置を視野に入れながら対応をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 水道部長 老 壽一君。
  〔水道部長 老 壽一君 登壇〕

◯水道部長(老君) 村中議員さんの水道事業に関してのご質問にお答えいたします。
 公表されておりますデータによりますと、我が国の水道事業は、生活水準の向上や社会経済の成長とともに飛躍的な進展を遂げ、今日では普及率が96.3%に到達し、快適な国民生活のための必要不可欠な社会資本として、極めて重要な役割を担っています。当市も、直近の平成11年度末では97.3%となっております。
 申すまでもなく水道事業は、未普及地の解消と併せ、安全で良質な水源を確保し、低廉で正常な水道水を安定的に供給していく使命を持っております。富山県としても、現在、未普及地域の解消を図る県民皆水道を課題として、重点的に取り組んでおります。
 未加入地域についての現状はというお尋ねでございますが、現在、水道の未加入者は1,147人、317戸と、市内全地区にわたっております。この中では、若林地区、林地区、高波地区の一部に約100戸が未加入となっております。未加入となっている理由でございますが、長年地下水が豊富なために水道がなくても不自由はない、水道布設には経費がかかる、あるいは下水道事業と同時施工により経費節減を図るためその時期を待っている、などが考えられます。
 当市としましての今後の見通しと推進策につきましては、水道は市民生活の最も重要なライフラインとしての役割を持っていますが、先ほど市長も述べましたが、近年、いろいろな社会的要因により地下水汚染も懸念され、停電、井戸枯れ、ポンプの故障等も考えられることから、災害に強い水道水の布設が急務となっております。先ほどの若林地区、林地区、高波地区にまたがっての未加入者に対しては、健康面、安全度や非常時での上水道の必要性を積極的にPRしてまいりたい。
 また、整備手法といたしましては、101人以上の加入者が条件でありますが、水道未普及地域解消事業として国庫補助の対象事業に該当いたすと思います。しかし、同時に高額の個人負担をお願いすることになりますので、数年先を目標年次として計画を立て、単年度負担の軽減を図ることも考えていかねばならないと思います。近々には関係地区への説明会を実施いたしまして、地域全体の盛り上がりを期待して、関係者と充分に話し合い、ご同意が得られれば事業の実施を進めてまいりたい。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) 8番 石田隆紀君。
  〔8番 石田隆紀君 登壇〕

◯8番(石田君) お許しを得ましたので、通告に従い、市政一般の中で、新食料農業基本計画に関する質問と提案をさせていただきます。一部村中議員の質問と重なる部分もございますが、よろしくお願いしたいと思います。
 8月26日付の北日本新聞に、「豊作で初めての青刈り」と題して、米価格下落防止のために減反と同額助成をすると、農林水産省の方針が25日に出されたと報じています。
 新聞記事から、農林水産省は、25日、2000年産米の作柄がおおむね良好で豊作が見込まれることなどから、米価格の下落を防ぐ目的で、成育中の主食用水稲を収穫前に刈り取る青刈りを実施する方針を明らかにしました。減反対応などでは計画的な青刈りはしばしば行われるが、豊作が理由で青刈りされるのは、農林水産省が生産調整を始めた1970年以来初めてとなります。
 既に稲が実り始め、青刈りができない地域もあることから、数量の割り当ては行わないで、生産者に自主的な青刈りを呼びかけ、減反での青刈りと同額の10アール当たり4万3,000円を助成する方針ですが、9月14日になって7万3,000円の支払いに変更して、家畜の飼料としての利用が義務づけられているようです。農家にとって収穫直前の水稲には、必要経費の半分以上が費やされています。減反での青刈りと同額では、農家が進んで取り組めるでしょうか。難しい問題と思いますし、飼料としての加工が条件では、さらに難しいと思います。
 民間調査会社の米穀データバンクが9月6日発表した2000年産水稲の8月末作柄予想によりますと、全国平均の作況指数は105の豊作となる見通しで、昨年産の101を大きく上回ることは確実で、2000年産自主流通米の落札価格は、既に前年同期と比べ大幅に下落しており、当初の見込みを上回る豊作見通しで、一段と市況が低迷する可能性が迫ってきていると報じています。最近の報道では、富山県東部は104、西部は103と言われています。
 今年のとなみ野農協が支払う米価、仮渡し価格は、60キログラム当たり、1等ハナエチゼンで1万3,000円、1等コシヒカリで1万5,000円、2等はそれぞれ1,000円安となりますが、これには稲作経営安定対策補てん金相当額が含まれています。さらに、限度数量以外の超過米買入価格がまだ決まっていないようですが、稲作経営安定対策補てん金を含まない金額での仮払いをするようです。
 8月27日付の北日本新聞に、「米価低迷にどう対応しますか」と題して、JA富山中央会長の談話が記載されています。
 その中に、12年産の販売環境をどう見ているのかに対し、外国から輸入しているミニマムアクセス分が安いため国産米を圧迫しているようだ。結果として政府米が売れ残り、12年産の買い入れができない状況になりつつある。政府米が自主流通米市場に流れ込めば、自主流通米の価格低下は避けられず、大規模にやっている農家ほど打撃が大きい。規模によっては、収入が高校卒の新社会人より低いケースも出てくると書かれています。
 12年産の厳しい状況を受けて、13年産の生産調整についてはどう取り組むかの問いに、現在、ほぼ3割の減反をやっている。これ以上の拡大は限界という声が圧倒的だ。米の価格維持のためには、さらに減反を拡大しなければという声も一部ではあるようだが、たとえ13年一年限りの緊急的な措置をしても、これ以上減反を拡大すれば、自主流通米でなく、農協を通さない計画外流通に回す農家が増えると予想され、そうなれば価格はさらに大変な事態になる。転作の大豆、麦の栽培を本格化させ、現状の減反を維持していくことが大切だと記されています。
 今後、農業はどのような姿を目指すべきかに対して、減反を緩和するような方向は見えず、米づくりの環境は厳しいだろう。圃場の大規模化も河川などの地形上の限界があり、幾ら大規模にやっても米価が低迷するのでは経営が成り立たない。集落内や複数の人が互いに協力し合う昔の「結」のような集落営農方式でやっていくしかないのではないか。国産食料の米づくりを業として経営ベースでやることは、理想としては掲げられても、現状は厳しく、収穫営農方式なら簡単には崩れはしないし、農地の維持にもつながる。こうした取り組みには国、県の支援が必要になると言い、「大規模農家ほど打撃、集落営農方式に活路」と大見出しで記されています。
 今まで申し上げたことは新聞記事から取り上げたものですが、砺波市の現状はどのようになっているのでしょうか。先日来より米の収穫作業をしていますが、今年の作柄は平年と比べると大変良く、くず米が少ない分だけ収量があるようです。しかし、カメムシの被害が目立ち、米の品質が良くないようです。このことから、今年は農家にとって豊作貧乏の年になるのではないでしょうか。収入が少なくなり、経費が上回る事態になりかねないような現状になっています。このようなことから、耕作放棄田がますます増えるのではないでしょうか。自家消費米や縁故米だけの生産を目的に、作業のしやすい圃場のみの作付へと進んでいくのではないかと思われます。
 JA富山中央会長の談話の中に、集落営農を進め、結で作業を進めるのがこれからの農業のあり方ではないかと提言されていますけれども、ただで働いて米の生産をしなければならない時代ではないのです。採算が合わないものはだれも取り組まないのではないでしょうか。
 JAの対応が依然として変わっていないのが疑問です。米の価格が下がったにもかかわらず、販売経費の引き下げもなく、何ら改革もしないのは問題です。何のための農協合併だったのかわかりません。
 次に、アグリとなみ21構想と21世紀プランについてお伺いします。
 来年度の転作面積が100万ヘクタールとなるようです。耕作面積の約3分の1を転作しなければなりません。これは来年度限りとのことですが、新たな問題が出てきますがどのような対応をしていくのか。米の値段が安くて食味のいいものが流通の主流となりつつある中では、収量の多い栽培のしやすい品種に変わるのではないでしょうか。水稲直播栽培の普及も進むのではないでしょうか。今後の課題として、踏み込んだ対応が必要と思います。集落営農を進めるにしても、担い手農家を育てなければなりませんし、転作作物の収益を上げる対応もしなければなりませんし、稲作生産コストの低減をも考えなければなりません。結で作業を進めるためにはどのようにすれば良いのか、集落内で協議をしてより良い方向を目指してもらうかが今後の課題と考えます。
 また、中核農家や専業農家にとっては、経営理念をしっかりと身につけてもらうことも必要です。さらに、借地の年貢対応も今後見直さねばなりません。米価の低下で年貢代が下がり、各地の土地改良賦課金と用水費の賦課金が年貢代を上回るところも出てくるのではないのか、一度調べてみるべきと思います。
 終わりに、農業公社に関してお伺いします。
 転作田の有効利用を目的に、農地や管理作業のあっせん事業をする他、農産物の販売や農産加工のできる施設の設置を行うことが今後必要と思います。これからは地元の新鮮な野菜や農産加工食品が喜ばれる時代と思われます。夕市やおふくろの店、100円の店、ふれあい市などが結構利用されている現在、転作田の収益を少しでも上げるためには、専用の集荷販売所と簡易加工貯蔵施設の設置をして、学校給食や病院の給食にも利用していただけるように指導取り組みを願うところです。
 新食料農業基本計画が制定されて間もないのに、豊作というためにいろいろと問題が出てきました。当市としても取り組める問題もあると思いますが、先にも申し上げました幾つかの問題に関して安念市長の考えをお伺いして、質問を終わります。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 石田議員の質問にお答えをいたします。
 農業専門家の石田議員から、多くの課題が提起をされたわけでございます。どのようにお答えをすればいいのか、私の所管を含めて申し上げたいと思います。
 今ご指摘がございましたように、豊作になりました。減反、そして青刈り、いろいろ新聞でも出ておりまして、それらに対するご批判もございました。そして、幾つかの要望も申されたわけでございます。
 まず、現状はどうかということでございますので、若干の整理をさせていただきたいと思いますが、9月11日に北陸農政局富山統計情報事務所から発表のあった作柄概況では、作況指数が県西部で103の「やや良」と見込まれるということでございまして、おっしゃるとおり豊作の状況であります。ただ、ご指摘もございましたように、価格のことを考えますと、経営不安が想定されるところであります。
 ただ、このことにつきましては、一つの市町村で解決できるものではございません。従いまして、いろいろ課題の提起があったわけでございますから、要請すべきことがございましたら、私は行政として行動することをお約束を申し上げたい、このように思うわけであります。
 そこで、価格等につきましてのご心配もございまして、若干JA等の批判もあったわけでございますが、私はJAさんもご苦労されているのではないかと思っております。在庫米、古古米なども抱えておられるようでございます。その意味で、中間集荷業者として販売促進などに苦慮されている一面もあるように存じております。ご批判はご批判として、生産者の立場から言いますと、そのような一面もあろうかと思いますが、さらに農協さんにも販売促進等のご努力をお願いを申し上げたい、このように思うわけでございます。
 豊作貧乏になりますと、中核農家が大打撃だ。さて、どうするのか。中央会長もおっしゃっておられたわけでございますが、私は中核農家そのものも、このような時代ですから、もっとコスト低減等を進めていただきたいと思う次第でございますし、年貢の問題もあったわけですが、恐らくこのことについては若干の流動性が出てくると思います。これらにつきましては、農業委員会等が仲立ちをして、議論をして指導されると思いますが、貸しても借りてもお互いに苦慮される事態ではないか。その辺の調整をどうするか。幸い、農業委員会でいろいろ議論していただけるものと、このように思います。
 そこで、砺波市の立場といたしましては、大規模経営体の中核農家と法人営農組織によりまして、現在の28%をカバーしていただいているわけです。集落営農組織では15%です。従いまして、この現状から考えますと、今申しましたように、借りても貸しても、お互いにその辺の調整を考えざるを得ないのではないかという気がいたします。
 そこで、行政としてはどんな手を打てるのか。なかなか予測のつかない大きい問題でございますので、その点、私の立場としては、石田議員には明確にお答えできないわけです。ただ、今申しましたように、まず調整作業をすることと同時に、大規模あるいは営農集団にしてでも、結の話は別として、コスト低減などを考えなければいけないのではないか、このように思うわけでございます。
 コスト低減の中で一番ウエートが高いのは農業機械だと思います。その意味で、この点をどう行政としてカバーしてあげられるのか。これは後ほど申し上げますが、農業公社等で一つのリース方式もございましょうし、そんなことなどもこれから考えるべきだと思っております。
 特に転作問題について申されたわけでございますが、明年はさらに減反の拡大が報道されております。これは、新聞を読みますと、もう農林省と全中とが約束したような書き方でございます。ただし、これは米価下落に歯どめをかける、そういう趣旨のようでございます。しかしながら、今よりもさらに拡大した減反が出てまりますので、末端の市町村としてはどう指導したらいいのか苦慮するところでございますが、今の立場としては、麦、大豆が本作でございますし、私どもがお願いをいたしておりますチューリップ球根などにも目を向けていただいて、転作に協力をしていただく。そして、なるべくなら作付しない田んぼがないような、そういうことを望むわけでございます。いずれにしても大変難しい状況でございますので、そのことを私の所感として申し上げておきたいと思います。
 次に、アグリとなみについてどうしているのかということでございます。
 これも先にお答えいたしましたが、食料・農業・農村基本法が新しくできましたので、それらの趣旨にのっとりまして、従来ありました計画を見直すということでございます。ただ、随分情勢が変わってまいっておりまして、現下ではいろんな材料、資料を取り寄せておるわけでございますが、見直しをしてまいりたいと思っております。
 ただ、見直しと言いましても、一つの目標を掲げなければいけません。その目標については、経済動向がものすごく変わってまいりますので、どう数値を置いていけばいいのか、見通しとしては大変難しい問題もございます。いずれにしましても、従来は10年スパンで考えてきたわけですが、変化の激しい時代ですから、10年を目標としてでも、総合計画のようにローリング計画をしなければいけないのではないか、このように思っております。といいますのは、生産調整を3年間固定するよという考え方であったわけですが、この豊作によって来年はもっと増やしますと言ったら、国の情勢、経済情勢、米価の情勢から変わってくるわけですから、そのような意味で流動的な一面もこれから考えざるを得ない、このように思っております。
 そのようにして、従来は10年スパンですが、目標は10年に置きますけれども、常に刻々変化をせざるを得ないのではないか。それから、中核農家、営農集団等の動向も私は変わると思う。それぞれ独自でおやりになっている自己完結型にしても、従来は伸び伸びと自己完結型でおやりになっておりました。健康農業などと言われておりまして、多くの機械を取り入れて、一から十まで設備投資をしておったのが、この米価によってどうはね返るか。かえって集落営農や中核へ流れるのではないか。いかに年貢が安くなろうと高くなろうと、そういう一面もあるような気がします。その辺の数値をどうとらえていくのか、専門家の石田議員のご指示をいただければありがたい、このように思うわけでございます。
 次に、農業公社等につきましては、従来私が提唱しております。今準備をいたしておりますが、今の農業状況の中で、まず1点は、放棄田が出るのではないか。それでは地球環境というのは守られない。農業の位置づけというもの、農村の位置づけというもの、緑を大事にしていくという立場から考えても、そのようなバックアップをまずしていきたいということ。それから、今若干申し上げましたが、少し投資はかかりますけれども、機械のリースなどもこれから考えなければいけないのではないか。例えば球根の機械なんていうのは、3日ほど使ったら必要ないわけですから、その意味で、公社を持っていて貸し出しをするということでコスト低減をしないと、オランダの攻勢が物すごくひどいわけですから、それに勝つ時には、なかなか価格では勝てませんけれども、品質で勝つ。ただし、コストを低減するという場合には、そういうものなども一農家でなかなか持つことができないし、球根生産を拡大する時にはそのようなことも考えるべきではないか。今いろいろ考えておりますが、ご提言のありましたことなど、いろいろ進めてまいりたい。
 もう1つは、農地を守るという立場で、農地流動化の問題もございますし、もう1つは、大事な田んぼにどーんと住宅も来るというようなこともございまして、市町村としてはなかなか指導できませんが、そこで、せっかく売りたいということになったら、例えば売りたいというところをこっちへ持ってきて、こっちはここで農業を続けるんだというような相対の世話役活動もすべきではないか。その面、行政としてはなかなか入りにくいわけですから、半官半民で構成する公社でございますので、そのような仲立ち、世話役、そんなことも私は大事だと思っておりますので、そういう意味での農業公社づくりしてもらいたい。計画をいたしましたら、ぜひまたご指導いただければありがたい、このように思うわけでございます。
 最後に申し上げますが、このような経済変動、高度経済成長になりましてありがたい一面がございますが、安定した農業計画というのは、今の実態からまいりますとなかなか難しい問題があります。そうかといって放置するわけにはまいりません。私が言いたいのは、このような経済の活性化の中で、また活性化を試行するために、今IT論争なんかを一生懸命言っているわけです。これに予算をつけようという話を言っておりますが、農業については霞が関で全然議論されていない。私は、砺波市長としては若干憤慨でございます。そのことを皆さんも念頭に置いて、これから行動の展開などをすべきではないか、こんなことを所感として思いますので申し上げたわけでございます。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) 7番 池田昭作君。
  〔7番 池田昭作君 登壇〕

◯7番(池田君) お許しをいただきましたので、通告に基づき、当面の砺波市政について若干の質問をいたします。
 まず第1点は、第7次砺波市総合計画の策定に当たり、基本的な考え方について、市長、教育長並びに関係部長にお尋ねをいたします。
 20世紀最後の年になりましたが、今時代の潮流は、少子・高齢化、人口減少の時代、環境の時代、高度情報化、ネットワークの時代、知恵と技術の時代と言われるごとく、社会経済システムの広範囲な分野で大変な転換期を迎える時期となりました。この時に当たり、真にすばらしい21世紀砺波市のまちづくり基本計画を策定することは、今日的な大きな課題であると考えます。
 さて、基本構想の根幹となる人口指標の設定についてであります。これにつきましては、これまで先輩議員からいろいろな質問、ご提案があり議論されてきたところでございますが、いよいよ計画策定時期となりましたので、改めて問題提起をしてみたいと思います。
 今、砺波市は、毎年300人から400人程度の人口増加となっておりますが、この状態は当分続くのではないでしょうか。すなわち市街地周辺の土地区画整理の推進、東海北陸自動車道等の完成後は道路交通網も充実し、生活、就業の拠点として、今後も転住者が増えるものと考えられます。
 さて、県の調査によりますれば、本年8月1日現在の砺波市の人口は4万770人とみておりますが、前回平成7年の国勢調査から見て、この約5年間に2,239人が増加しております。この増加数は、もちろん県内市町村ではトップの数字であります。ちなみに高岡市、新湊市、魚津市、氷見市、小矢部市などは、逆に減少しているのであります。
 また、出生数から死亡数を差し引きいたしました人口の自然増加は、昭和46年から平成11年までの30年間、マイナスにならなかったのは、砺波市、小矢部市、黒部市の3市のみであり、他の6市は自然増減の部門でも減少しているのであります。なお、砺波市は、平成10年10月から11年10月まで1年間の自然増加数は70人、率にして1.8%は、県内市部ではもちろんトップであります。
 次に、同じくこれまで1年間の転入、転出による社会動態を見ますと、差引人口増加となったのは、市部では砺波市の303人、滑川市129人、黒部市98人と続き、逆に富山市928人、高岡市572人、魚津市226人などと減少しているのであります。
 もう1つ、年齢階層別に見て、35歳未満の若い層の人口比率は、県内平均が38.9%でございますが、砺波市は40.6%で、県平均や類似都市より高く、若年層の人口が多いように見られます。
 また、統計情報研究開発センターの資料によりますれば、砺波市は10年後には約3,000人弱の人口増加を推計いたしております。
 なお、これから実施されようとしております杉木土地区画整理事業の計画では、最終的に人口が1,500人余の増加を想定しておるのであります。
 以上の観点から、人口指標の設定は4万4,000人~5,000人ぐらいと考えても良いのではないかと思いますが、いかがでございましょうか。
 次に、人口問題とも関連いたしましますが、庄東地域の整備対策であります。
 丘陵地で、自然環境が良く、大変魅力的な要素の多いところでありますが、現実は人口減少が続いており、小中学校の児童数は、往年の3分の1にもなろうとしているのであります。
 そこで、均衡ある地域づくりの観点からも、庄東丘陵地帯に市営住宅の建設あるいは住宅地の造成などを真剣に考えてみなければならないと思います。この地は、国道359号が整備され、富山市や高岡市まで30分で行ける通勤生活圏に入っており、立山、庄川、散居村などの景観が一望でき、自然環境のすばらしい住み良い住宅地になると考えられます。ご存じのとおり、この庄川右岸上流、庄川町三谷には町営住宅が、下流、高岡市中田地内には住宅団地、分譲地、市営住宅などが造成されております。その点から、庄東地区は、将来、住宅地としても魅力あるところと推察されます。
 前回6月定例会で吉澤議員が代表質問で述べられたように、この地は地価が安く求めやすいと思われますので、砺波型の住宅、家庭菜園、庭木などが植栽できる広い高級宅地が求められるのではないでしょうか。
 また、極端な児童生徒の減少地帯として、住宅団地の造成を進めることが重要かと考えます。併せて県民公園頼成の森、増山城、夢の平スキー場等の観光資源を生かし、さらには、先ほどの住宅地としての整備、レクリエーション施設等を設置することが必要かと考えられますが、安念市長のご所見を承りたいと存じます。
 次に、少子化を緩和する具体的な対策についてお伺いします。
 少子化に対する具体的な対応となれば、間口が広く、なかなか対応の仕方が難しいところですが、まずは子供を生み育てやすい環境をつくることであり、また出産、育児に伴う経済的な支援をすることではないでしょうか。すなわち子供を支援するという狭義の少子化対策ではなく、まず安心して子供を生み育てる環境づくりが必要なのでありますが、これは企業、地域、家庭、行政がスクラムを組んでやらなければならない大きな社会問題でもあります。すなわち地域全体で子育ての重要性を啓発するとともに、親の育児不安の解消、男女がともに子育てを担っていくという意識の啓発に努めなければなりません。また、保護者が働きながらゆとりを持って子育てができるよう、労働時間の短縮、育児休業制度の普及促進や再就職、再雇用の啓発は、行政が積極的に支援する施策をとるべきであると考えます。
 新聞報道によりますと、現在の長時間労働社会が少子化の要因の一つでもあるとして、ある銀行員の例を挙げ、朝8時に出社し夜8時まで働く毎日となっており、定時の5時45分に帰れたのは入社して10年目でこれまでに10回にもならないと言い、もしいつも定時に帰宅できたら、育児にも協力できるし、もう一人子供が欲しいねと妻に話しかけることができると告白をしているということであります。このように、現在の長時間労働が、子育てだけでなく、生活のあらゆる分野に大きな影響を与えていることを重視しなければならないと考えます。
 次に、経済的な支援についても、国家的な少子化対策の問題ですから、積極的に児童手当の拡大を図ることや、幼稚園授業料、保育料等の大幅な軽減策を総合計画で強く打ち出すでべきではないか。地域全体としての環境づくりと、経済的な支援対策について、民生部長のお考えをお聞かせください。
 次に、第6次総合計画に対する目標達成度についてお尋ねをいたします。
 平成8年から12年までの第6次後期実施計画のまちづくりの施策大綱によりますれば、第1章「うるわし散居のなかに花と緑の活力に満ちたふるさと砺波の基盤づくり」という項目から、第9章「担いあうまちづくり」まで、事業費総額437億5,000万円で進められてきたのでありますが、これまでの進捗状況はどのようになっているのでありましょうか。わかれば、項目的に実績金額でお答えを願いたいと思います。
 次に、児童生徒の健全育成対策を総合計画の中でどう取り組んでいかれるのかをお尋ねいたします。
 今、世情を震撼させている低年齢児の凶悪犯罪に関連して、家庭、学校の両面から対策が求められているのでありますが、先般も、「県子ども政策県民会議」の意見として、「子育てに自信のない親が多いので、子供に対する施策と同時に親に対する施策も必要である」と提起されております。また、「親が子供に信頼されていないので、親子関係づくりの支援をするべきである」などの意見が出され、具体的には今の親対策として、家庭教育や父親講座などの充実、将来の親対策として、中学・高校生の保育実習の強化、地域とのかかわり対策として、自治会や公民館との連携が必要との意見が強かったということであります。
 さらに、国の教育改革国民会議でも、奉仕活動等、教育のあり方について議論されているということですが、一番大事なことは、親が子供に積極的にかかわることであり、子供に対する施策と同時に親に対する施策が必要であると言われております。
 これらの指摘のとおり、私は、今度の総合計画の中で教育問題は大きな一つの目玉であると思っておりますが、言われております教育制度改革、学習要領の改訂、学級編成なども大きな課題でありますが、まずもって子供の基本的な育て方に対し、今の親、将来の親に対する対策を明確に打ち出し、併せて子育ては地域全体の責任として、地域が主体となって対応することを計画で取り上げていただきたいのであります。
 また、児童生徒の健全育成につきましては、生涯教育、学校教育、家庭教育のそれぞれの分野から提起されると思いますが、ばらばらに対応するのではなく、地域の公民館などが主体となって、統一して行動がとれるよう企画されたいのであります。
 その他、健全育成対策としていろいろあると思いますが、飯田教育長のご見解を承りたいと存じます。
 次に、高齢者生活福祉センター構想を総合計画の中に盛り込むべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 今年4月に介護保険が始まり、特養に入所している高齢者で、自立、要支援などと認定され、退所しなければならなくなった方や、独立して暮らすことに不安のある高齢者の受け皿として期待されているのが、高齢者生活福祉センターと呼ばれる施設であります。国はこれまでの10年間にゴールドプラン計画で、全国に400カ所の建設を目指しておりました。今後さらに2004年度までに1,800カ所に増やす計画になっておるということてありますが、ひとり暮らしになっても住み慣れた場所から転々とせず、安心して暮らせる集合住宅が必要であるとして、今後は老人保健施設との併設を認めるなど、設置条件を緩和する方向を打ち出しています。
 さて、市内にはひとり暮らしの老人が263人、老人保健施設利用者が105人おられることなどを見て、このような施設が今後求められてくるのではないでしょうか。民生部長のご所見をお聞かせください。
 次に、介護保険制度の運用状況についてお尋ねいたします。
 高齢者福祉の充実を図ることを目的に、本年4月から介護保険制度がスタートしたのでありますが、施行後5カ月間の運営状況はどのようになっているのでありましょうか。新聞報道によりますれば、介護市場の拡大をにらんで参入した事業者が、予想したほどに利用者が集まらず、廃止または休業した事業所が全国で830件にも上ると言い、特に夏場はショートステイが増えたりして利用が減ったことを告げております。
 ついては、砺波市内の利用実態はどういう状況になっているのでありましょうか、8月末までの状況について、当初計画と比較してどういう推移を示しているのか、具体的にお聞かせをいただきたい。
 次に、介護保険と老人医療費の問題ですが、介護保険制度の開始により、老人保健施設、療養型病床群のうちの長期療養部門、訪問介護ステーション、療養型リハビリなどが医療から介護保険に変わったのでありますが、この5カ月間にどのような変化があったのか。また、老人保健医療事業特別会計及び国民健康保険事業特別会計で、医療費に若干でも減少傾向があらわれたのかどうか、ご説明をいただきたいと思います。
 最後に、在宅サービスの対応状況についてお尋ねいたします。
 在宅サービスは、介護保険によって対応されるものと、これまでどおり福祉サービスとして実施されるものに分かれるわけでありますが、具体的に訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、訪問リハビリテーション、デイサービス、通所リハビリ、福祉用具貸与などについて、実態のほどをお聞かせいただきたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 池田議員にお答えをいたします。
 まず、第7次総合計画に当たりましての人口指標についてのご意見でございます。
 随分調査をされて、詳細に述べられたわけでございます。それはそれとして受けとめていきたい。結論的には、人口4万4,000~5,000人というお言葉を使われたわけですが、そのような設定をしたらどうかということでございます。
 確かに総合計画は人口と土地利用がフレームだと思います。先ほど石田議員に申し上げましたが、経済状況の変動というのはなかなか著しいし、土地の動向、人口の動向というのは、今の状況ではなかなか設定が難しい一面もございます。しかしながら、おっしゃるとおりこれはフレームでございますので、その方向性だけは必要だと、このように認識をいたしております。従いまして、私どもといたしましては、いろいろ統計から考えて推計値として数字を出してまいりたい、このように思っております。そのことについてちょっと詳しく申し上げたいと思います。
 当市の出生数は、第2次ベビーブームの期でありました昭和49年、569人をピークにして、昭和55年には500人を割り込んだわけであります。平成4年では315人まで落ち込んでおります。出生数の動向がそのようにだんだん落ち込みつつあるということを、まずご理解いただきたいと思います。近ごろは、新しい住宅も増えまして、400人前後と伸びてきている。大変ありがたいことでございます。ただし、平成10年の432人をピークに、また減退をしているようであります。一方、亡くなられる方につきましては、ここ30年来、300人前後でございまして、近年は微増の傾向にございます。結果として、自然増は、池田議員もおっしゃったように、他の市から見ますと良いわけでございますが、昭和63年以降100人を割り込んでおりまして、平成11年度の自然増は50人にとどまっておるわけです。しかし、他の市町村よりも良いということをうれしく思っているわけでございます。
 次は社会増でありますが、転入者が、平成2年、10年ぶりに1,000人を超えました。その意味で増加傾向にありますが、平成9年度の1,642人をピークにして、少し伸びが鈍化をいたしておるわけでございます。このことについても、喜ばしいことと思っております。また、転出者は、過去25年来1,000人前後で推移しておりましたが、前年度の平成11年度は1,200人転出されております。結果といたしましては、平成元年以来社会増が続いておりまして、平成9年度の521人増をピークにして、伸びが若干ずつ鈍化をしているという状況でございます。これもありがたいことでございます。
 そこで、トータル的には、昭和63年を除きまして、過去25年間増加し続けておりますが、平成8年度の566人増をピークに伸びが鈍化しております。ちなみに昨年度(平成11年度)では317人増となっておるわけでございます。そのように砺波市はおかげさまで順調に、多くはございませんが、人口増ということでございます。
 ただ、国や県は、人口の推計をいたしておりますが、絶対人口が減少期に入っていることは、どの資料も書いておるわけでございます。今後の人口増については、期待がなかなか困難だと、このように言わざるを得ないと思っております。
 従いまして、先般の6月議会の自民会代表質問でもお答えをいたしましたが、この際、人口に関する目標値は設置しないで、先ほども申しましたように、いろんな数値を出して、長いスパンを考えて、推計値として4万3,500人程度を想定したらということを考えておりまして、いずれ皆さん方に詳細説明を申し上げたい、このように思います。
 なお、池田議員から申されたように、日本統計協会によりますと、2010年(平成22年)の当市の人口を約4万3,000人と推計をいたしております。従いまして、我がほうの推計値はそれよりも500人多いわけでございます。そのように考えていることを申し上げておきたいと思います。
 次に、庄東地域の整備対策でございます。
 庄東地域の魅力につきましては、私も同感でございます。新しく中山間地に進出されてきた人もおられるようでございます。自然環境は申すに及ばず、道路網や下水道、特に下水道については、栴檀山もいずれ実施をしていただけると思いますが、整備も終わりました。そのような形で、住居環境も極めて良好だと思っております。さらに、国道、県道、あるいは安川栃上線などの市道がそれぞれ整備をしてまいりますと、新しい住居あるいは店舗を求められてこの地域に進出されるのではないか、そのように期待をいたしておるわけでございます。
 池田議員もおっしゃったように、低廉な地価でもございます。今日的な利便性のスケールは、市街地に近いという地理的なものよりも、これからは意識的に環境や時間の問題に変わってくるのではないか。そんなことを考えますと、庄東地域は随分クローズアップされるのではないかと期待をいたしています。
 従いまして、民間開発業者の皆さんも一、二相談があるようでございますが、そういう誘導策もしていきたいと思います。ただし、せっかく自然環境のいいところでございますから、乱開発と言われるような開発であってはならない。従いまして、これらにつきましては、地元住民の皆さんともよく協議をして、同意を得たうえで誘導策をとるべきではないか、このように思っております。
 その意味で、行政のなすべきことは、立派な頼成の森もございまして、花しょうぶ祭りも行っておりますが、さらに県に要請して充実していただくとか、あるいは和田川の広場を活用することや、従来から私が申し上げておりますように夢の平の整備や増山城跡の整備、今一生懸命調査をいたしておりますが、その上に立っていろいろ構想を立てることによって、自然環境を生かしながら、おっしゃるような開発を行為を進めさせていただければ、すばらしい地域になるのではないかと思っておりますので、何かとまたご指導いただければありがたい、このように思っておる次第でございます。
 その他の質問につきましては、教育長、担当部長からお答えをいたします。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 池田議員ご質問の児童生徒の健全育成対策についてお答えいたします。
 いずれの時代にあっても、青少年の健全育成は、社会が存続発展していくうえで最も大きなテーマでありました。特に今日のような少子化社会においては、次代を担う青少年の育成は、21世紀の日本の社会を確固としたものとするための基盤づくりであり、そのような意味で、社会全体で取り組むべき課題であると考えております。
 現在、総理大臣の私的諮問機関である教育改革国民会議が打ち出している小中学生、高校生のボランティア義務化についても、子供の人格形成を学校だけに求めるのではなく、家庭や地域社会、企業、さまざまな団体など、社会の構成員すべてが積極的に青少年育成の一端を担うべきであるという観点からの議論であると理解しております。
 また、親の教育力の向上という点からは、これまでの行政の家庭内の教育のあり方に関与することは、慎重であった姿勢を見直し、かつての地域社会が担っていた親の子育てを支援する機能を再構築し、充実させていくことが望まれております。
 そのような意味で、議員ご指摘のとおり、子育ては地域全体の責任として、地域が主体となって取り組む仕組みづくりが大切でございます。
 次期総合計画の中では、学校、家庭、地域社会が一体となって力を合わせて子供たちを育成していくための施策の導入とその充実を打ち出したいと考えております。
 本年度から、地域の青少年活動のコーディネーターとして、青少年育成地域推進員を委嘱したり、地区公民館に青少年地域活動事業の委託をしており、それらを含め個々の施策については現在検討を重ねておりますが、理念としては、学校教育、家庭教育、地域社会の連携、これを教育行政の根幹の一つといたしたいと考えております。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 総務部長 桂 政樹君。
  〔総務部長 桂 政樹君 登壇〕

◯総務部長(桂君) それでは、私のほうから、現総合計画の達成度についてのお尋ねにお答えをいたします。
 ご承知のとおり、現在の第6次総合計画につきましては、平成7年度に修正計画が策定されておりまして、その実施期間は平成8年度から12年度までの5カ年間となっております。従いまして、まだ最終年度の平成12年度が残されておりますので、昨年度(平成11年度)までの中間的なものでございますが、その進捗状況について金額ベースで申し上げてみたいと思います。
 まず、トータルベースでありますが、全体計画額が、先ほど池田議員もおっしゃいました437億5,000万円でありまして、その実績は平成11年度まででありますが、470億9,000万円となっております。進捗率では既に107.6%となっております。
 以下、現計画の施策大綱別に申し上げてみたいと存じます。
 まず第一章の「うるわし散居のなかに花と緑の活力に満ちたふるさと砺波の基盤づくり」では、計画額74億8,000万円に対しまして、実績額は90億6,000万円でありまして、121%の進捗状況であります。ここでは、国道バイパス整備事業の推進、公営住宅建設事業の前倒し、CATVの整備事業の促進等があります。
 次いで、第2章の「豊かな暮らしを支えて21世紀を開く産業づくり」では、計画額の25億7,000万円に対しまして、実績額33億円と、129%の進捗率となっております。ここでは、勤労者体育施設の整備や商業近代化補助事業等の事業が主なものであります。
 次いで、第3章の「競い合う次代の農林業づくり」では、45億7,000万円の計画に対しまして、実績は43億7,000万円と、96%の進捗状況となっております。ここでは、主なものを申し上げますと、農業集落等への助成事業、中山間地総合整備事業の新設、さらには林業基盤整備のオガ粉工場の建設補助等があります。なお、進捗率が100%を切っております低下の要因といたしましては、カントリーエレベーター建設の見直しがあったものであります。
 次いで、第4章の「人と自然の調和した生活環境づくり」では、計画額54億7,000万円に対しまして、69億8,000万円の実績で、進捗状況は128%となっております。ここでは、常備消防の広域化、JR砺波駅の整備事業等が主なものであります。
 次いで、第5章「健康で生きがいのある暮らしづくり」では、135億8,000万円の計画に対しまして、実績は147億8,000万円と、進捗率は109%であります。ここでは、高齢化能力活用センターや保育所の増改築事業、児童クラブ開設事業、さらには訪問看護ステーションの開設事業等があります。なお、健康づくりセンター建設事業につきましては、総合病院の改築に伴いまして、先送りとなっております。
 次いで、第6章の「ふるさとを愛し世界に開かれた人づくり」では、計画額67億9,000万円に対しまして、実績は50億6,000万円で、75%にとどまっております。ここでは、出町小学校の建設が予定されておりましたが、2年間先送りとなったものであります。
 次いで、第7章の「となみ野に根ざした文化づくり」では、12億4,000万円の計画に対しまして、実績額は17億1,000万円と、進捗率は138%となっております。ここでは、美術館建設事業、増山城跡発掘調査等であります。
 次いで、第8章の「魅力ある観光地とレクリエーション、丘の夢づくり」では、計画額16億2,000万円に対しまして、実績額12億1,000万円で、75%の進捗率であります。ここでは、チューリップ四季彩館建設事業や夢の平周辺整備事業でありますが、夢の平レクリエーション地帯整備事業の一部が先送りとなったものであります。
 次いで、第9章「担いあうまちづくり」では、計画額約4億3,000万円に対しまして、実績が6億1,000万円で、進捗状況142%となっております。ここでは、情報提供機能の充実といたしまして、インタービジョン整備等を実施をいたしております。
 現計画の進捗状況は以上の概要でありますが、事業が進められる段階で、社会環境の変化に対応すべく新規に取り組んだ事業や、あるいは一部前倒しで実施した事業もありますが、事業の見直しや財源の問題で先送りした事業もあるわけでございます。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 民生部長 太田勇二君。
  〔民生部長 太田勇二君 登壇〕

◯民生部長(太田君) 池田議員の質問にお答えをいたします。
 まず、少子化を緩和する具体策でございますが、議員ご指摘のとおり、少子化に歯どめをかけるためには、社会全体が一丸となって安心して生み育てることのできる環境づくりを進めていくことが、大変重要な要素となっております。児童育成計画でもうたっておりますように、家族や社会全体の協力のもとに、協力し合って子育てを行うという意識啓発に努めるとともに、平成13年度に(仮称)北部保育所に開設予定をいたしております子育て支援センターにおいて総合的な育児等に対する相談を行うなど、具体的な施策の検討を進めてまいりたいと考えております。
 育児休業制度や再雇用制度の普及啓発につきましては、最近の雇用情勢ではなかなか企業も対応に苦慮しているものと考えますが、子育て支援のためには、働きながら育児できる雇用環境の整備が最も必要と考えますので、制度の一層の普及について、監督官庁へ強く働きかけてまいりたいと思います。
 現在の保育料につきましては、同時入所の場合はいずれかの児童を半額、第三子以降の児童の場合はすべて半額とする軽減措置を実施しておりますが、今後は軽減規定の拡大など、保育所運営費等の負担などの拡充について、国へ強く要望してまいりたいと存じます。
 次に、高齢者生活福祉センターの建設についてでございます。
 高齢者福祉センターは、高齢者のデイサービスセンターに併せて10人程度の居住部門を整備した施設を言い、従来は過疎地域等一定の地域のみで設置が認められておりました。県内では、平、利賀、山田村の3カ村に1カ所ずつございます。議員ご指摘のとおり、厚生省では、要介護認定で自立要支援と判定された施設を対象とする高齢者の受け皿として整備要件を大幅に緩和をするとともに、都道府県単位の整備計画を作成することといたしております。施設の整備については、厚生省の施設要件の緩和状況や整備計画、近隣の既存施設の状況等を充分把握をするとともに、県を含む関係機関とともに調整協議を図りながら、充分研究をしてまいりたいと考えております。
 次に、介護保険制度の運営状況についての3点についてお答えをいたします。
 まず、認定申請件数は8月末現在で1,069件、介護保険組合による実認定者数は939人となっております。そのうち自立が18人おりますが、自立認定者を除いた介護保険サービス対象者は921人で、内訳は、施設入所者が259人、在宅対象者が662人となっております。介護保険組合では、当初、砺波市分の認定申請予想件数は1,100と見込んでおりましたので、現在の申請件数は1,069件で、ほぼそれに近い計画件数となっております。
 次に、老人医療費等の動向について申し上げます。
 この制度による医療費等への影響については、4月医療費分から6月診療分まで、実績を3カ月分申し上げたいと思います。
 まず、老人医療事業特別会計の医療費等につきましては、老人保健施設、療養型病床群等の施設の医療費等が介護保険に移行いたしましたので減少しています。4月分が、2億6,625万9,000円、前年度対比3,336万2,000円の減の11.1%の減となっております。5月分が2億6,245万円、前年度対比2,935万3,000円の減、10.1%の減。6月分が2億6,167万1,000円、前年度比3,805万円の減、12.7%の減ということで、3カ月で月平均11.3%の減となっております。
 次に、国民健康保険事業特別会計の医療費等については、ほとんど介護保険へ移行しないこととなります。診療報酬の改定によりまして、4月からは0.2%の引き上げがありました。近年の経済状況から、社保から国保へ被保険者が移動しまして、増加となっております。そういった点で、1人当たりの医療費が増嵩いたしております。4月診療分を見ますと1億2,679万2,000円、前年度対比が296万6,000円の2.3%の減となっておりますが、先ほど申し上げましたように、そういった被保険者の1人当たりの増、あるいはまた診療稼働日数が一日少ないためと考えられると思います。5月分が1億4,235万7,000円、前年度比2,187万3,000円の増となっておりまして、18.2%の増でございます。6月分が1億4,689万8,000円、前年度比1,452万円の増、11.0%の増となっております。
 最後に、住宅サービスの対応状況についてでございます。
 在宅サービスの介護に係る介護保険適用分として、一般福祉サービスの実態についてでございますが、まず介護保険の適用在宅サービス662名でございますが、4月から7月までの3カ月について実績を申し上げます。訪問介護が5,713回、訪問入浴介護が66回、訪問看護が698回、訪問リハビリテーションは0、デイサービスは7,176回、通所リハビリテーションは9,061回、福祉用具の貸付利用は38件となっております。
 次に、介護保険の認定で自立とされた在宅高齢者及び障害者への福祉サービスといたしまして、延べの実績を申し上げますと、訪問介護(ヘルプサービス)は18人の170回、デイサービスは17人の214回、福祉用具の貸し付けは138件となっております。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) この際、暫時休憩いたします。

 午後 0時01分 休憩

 午後 1時02分 再開

◯副議長(藤井君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問を続けます。
 6番 松本 昇君。
  〔6番 松本 昇君 登壇〕

◯6番(松本君) お許しを得ましたので、先に通告いたしましたことにつき、要望と見解をお尋ねを申し上げます。
 第1番目、農業関係について及び農業用排水路の維持管理の対応についてお尋ねをいたします。
 先ほど来、幾たびも挙げられておりますが、アグリとなみ21が発表されて数年経過しておりますが、特に農業を取り巻く経済情勢は低迷に伴い進歩がなく、本年度の米価についても大変論議をされておりますが、昨年度の1万5,000円をかろうじて確保するために、価格調整資金を取り崩して仮渡しをするというようなことが行われております。現在、3割減反、青刈りとか、先ほども論議されておりましたが、耳慣れない言葉が発表されておりますが、農家は価格維持のための名目で協力いたしてきましたが、政府指導と言われてばかをみたのは農家だけではなかろうか、かように思っております。企業でも、3割生産カットでは、経営は大変困難かと思われます。市場は需要と供給の原理において価格設定が行われておりますが、JAも営業マン不在で販売努力が足りないのではないかというような一方的な意見も出ております。農業団体並びにお役所においても、一丸となって砺波米のPRに努力すべきではなかろうかと思います。先ほど市長の見解にもありましたが、一市町村ではどうにもならないということでございますが、どうにもならないということを放っておいては、あと大変なことになりますので、この際、皆さんの力をお願い申し上げたいと思います。市長の見解をお伺いいたします。
 なお、地域農業も高齢化によって大変担い手不足ということが各地で言われております。転作については適地適作の圃場確保とか、代名詞だけは大変にいいことでございますが、圃場確保をするというのは、先ほど来、農業公社の話もございましたが、土地その他機械を確保して公社においてコストダウンを図っていただかないと、なかなかできないというのが現状でなかろうかと思っております。特に当地の特産であるチューリップの維持も大変かということでございます。球根は連作がきかないということで、なかなか圃場を確保することが困難であると言われております。減反に伴う特産物の奨励も良いことでございますが、何においてでも当地は適地適作、庄川扇状地の特有性を有効に考慮願いたいと思います。
 農家経済低迷の中で、農家、農協、組合離れと言われている中で、合併問題がクローズアップされております。農家、組合員のための組織が、組合存続の目的で組合員を無視した状態で合併が進められておるというような不平不満の声が多くあります。例えば端末の生産組合を利用し活動をなさっております。災害時の地震、雷、火事に対する保険についても、近隣の方が班長として回られますので、義理的に推薦者の顔を立てるということで入っておられるということでございます。地震、災害時の対応、雷対応について、家具保険に加入しておれば対応できるということでございますが、更生とか掛け捨て短期とか区別されているようでございますが、これも、低迷した農家経済でございますので、一本化を切に願って、安くしていただきたいということでございます。農家負担の軽減も考えていただき、悪いツケだけが農家に回るというような不平不満の声が出ておりますので、これが相互扶助の精神で発足された組織かと、農家の方が不信感を抱いております。
 短期、長期保険と言わずに、保険の一本化に対応にしていただき、安い掛金で最大の保険を希望いたしております。組織の存続を求めるだけでなく、農家の存続を特に行政の立場から考えていただき、篤とご協力をお願い申し上げます。
 農家経済の低迷から、砺波散居の維持確保も大変困難な状態で、地域によっては無計画に開発が進み、混住化が早いテンポで行われております。特に宅地開発地区においては、大変な問題を起こしております。都市開発課の行政指導において、雨水対策として調整池の設置を義務づけ指導されておりますが、調整池からの排水は既存の農業用排水路を利用し、約100φ程度のビニール管で時間差調整をされ、排水されているのが現状でございます。そのため、豪雨時期には計画の計算どおりに排水はできず、問題が多く発生しております。そのたびに農業農家対非農家、新しくできた団地の方との対立がクローズアップしているのが、各地の問題でございます。
 農業用排水の確保と統一された圃場整備に伴う土地改良施設の改修を余儀なくされるために、維持管理につきましては受益者(農家)のみが負担ということになっております。公平平等の原理から言っても、大変に不合理があると言わざるを得ません。行政の立場から、両者が協調して進める発想に立っていただきたく思います。
 また、今後の事業としては、田園空間整備事業が農林省、県直轄工事で、13億円ほどの予算で実施されるということでございますが、上流側の立場、下流側の土改とも充分検討討議されることが大切であり、関連土改との調整を計画検討され、受益者農家、そして土改だけの負担でなく、地域ぐるみで取り組む議論が大切かと思いますので、行政の徹底したご指導をお願いを申し上げます。
 今後、土改の合併、土地改良法の改正も近く政府に提案されるとのニュースもあり、地域の実情に合わせた取り組み指導を目指して対策をお願いいたしたいと思います。特に権限強化と将来構想を併せて、検討をお願いを申し上げます。
 提案といたしまして、乱開発を防ぐためには、今から遅いかもしれませんが、線引きも一つの方法かと思われます。一方では、自然環境や景観など、砺波の散居村の維持を考慮し、保全のための規制を強化することも一つの方策かと思っております。
 市長の最初の答弁にあったかと思いますが、2000年ベストシティランキング4位という砺波市においては、エクスバーが58.75というすばらしい評価をいただいております。これについては、快適性、経済力、成長力というように、偏差値がほとんど58.75というエクスバーを確保しておりますので、特定用途制限地域を創設されるのもまた一つの方法かと思いますが、当局の見解をお尋ねいたします。
 次に2番目、少子化と今後の対応と新エンゼルプランについてお尋ねを申し上げます。
 昭和50年以来、出生率がエクスバー2人を切り、現時点ではエクスバー1.38人という一貫した低下傾向にあります。このまま少子化が進めば、将来の国民生活、国民生産にも深刻な影響を及ぼすことは明らかであり、少子化の進行に伴って学校教育関係の危機という未曾有の事態が到来し、子育てをしていくということが大変困難となる事柄を、先ほどから何度も言われますとおり、地域社会から取り除く政策が特に必要であると思われます。経済的、心理的に地域社会全体で支える必要が重ねて大切であろうと思っております。
 次に、重複するところもあるかと思いますが、第7次砺波市総合計画の中で、新エンゼルプランについてどのように計画をされているかお尋ねを申し上げます。
 まず1番目、保育サービス等子育て支援についてでございます。
 低年齢児(0歳~2歳)の保育所受け入れの拡大でございます。なお、未就学児医療の対応につきましては、6月議会において提案されたとおり、本議会で決議され、10月1日から実施されるという市長の言葉を聞いておりますので、大変結構なことかと思います。ただし、多様化する地域ニーズに対応し、先ほどからも言われておりますとおり、延長保育、休日保育などの問題に対する対応すること、在宅児を含めた子育て支援、放課後児童クラブの推進など、いろいろ取り巻く問題がたくさんあると思います。
 なお、児童クラブの活動拠点である計画につきましては、当地区でいいますと、東部小学校には本年度の予算で対応していただき、地域ハウスができております。
 2番目は、仕事と子育ての両立のための雇用環境の整備についてでございます。
 仕事と子育ての両立のための雇用環境をつくるというのは、行政だけではできないと思いますが、育児休業を取りやすくして、先ほど何回も言われますとおり、職場復帰をしやすくするということでございます。国内景気は一部回復して明るさを取り戻していると言われながら、リストラの代名詞が先に走っております。企業による雇用リストラは景気の回復を阻害しているとのリポートもありますので、行政、企業、商工会が一体となり、英知を結集され取り組んでいただけることを篤とお願いいたします。子育てをしながら働き続けることができる地域環境の社会を構築するのが我々の使命であろうと思いますので、当局の見解をお尋ねいたします。
 3番目は、地域で子供を育てる教育環境の整備をするということで、先ほど来から家庭教育というような話も出ておりますが、地域ぐるみで家庭教育の支援をするということでございます。例えば「家庭教育24時間電話相談」を設置するなど、学校においても子供が地域の人々と交流し社会環境に触れる機会をつくる。現在行われております「14歳の挑戦」の実施も、やはり今後継続していただくことが大切であろうと思いますが、以後の見解をお尋ねいたします。
 4番目、子供たちが伸び伸びと育つ教育環境の実現でございます。平成14年度から完全週休5日制実施の対応でございますが、放課後児童対策、学習指導要領の改訂、児童クラブの設備利用の拡大など、いかようにされるのかお尋ねをいたします。
 5番目は、教育に伴う教育負担の軽減。先ほどからいろいろ言われますが、小さい子供たちにも育英奨学事業の拡充を図る。先ほど言われたとおり、保育所の保育料の軽減、幼稚園児の奨励事業なども考えてはいかがかと思います。
 6番目には、住まいづくりやまちづくりによる子育ての支援。児童館の設置でございますが、児童館の役割を果たす場所、今後の建設計画に対して対応があるかないか、子育て支援センターの設置でございます。ゆとりある住生活の実現、仕事や社会活動をしながら子育てができる環境の整備、安全な生活環境や遊び場の確保、これは開発行為に伴う公園の設置でございますが、面積の拡大を望むものでございます。
 まず第1に、何はともあれ考えられることは、子育て世代の経済負担の緩和について、税制面でも一番優遇していただくことが大切であると思われます。意識の問題では、真の意味での男女共同参画社会を実現することが大事であると思います。子育ては、先ほど言われますとおり、地域だけ、家族だけに任せるのではなく、社会全体の問題として認識を明確に持つことが大きな力になると思われます。子育ては、本来の持つ楽しみ、将来の希望を託すことが大切であると思いますので、よろしくご配慮のほどをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

◯副議長(藤井君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 松本議員にお答えをいたします。
 農業につきましての要望、見解を求められましたので、先ほど石田議員にも申し上げましたので、若干重複するかもしれませんけれども、お答えを申し上げたいと思います。
 まず、米価についての見解が述べられました。私はどうにもならないという見解を述べたわけでございますが、いずれ国・政府でもいろいろ指導があろうかと思いますが、当面のところ明確にお答えできない現状をご理解いただきたい、このように思っております。
 新聞紙上によりますと、政府・与党と全国農協中央会で検討されておるようでございます。総合米対策で新方式が考えられ、それが青刈りであったり、いろいろ対策があるようでございます。
 いずれにしましても、本年の豊作予想、米の消費が減退していることで、先安感があるのが現実だと思います。本年の富山県産コシヒカリは、昨年の入札段階での比較を見ますと、さらに低下が予想されております。そのことを考えます時に、明確に答えられないというのが現状でございます。
 また、米価が下落いたしますと農業を続けることができないという石田議員の指摘もございまして、私もそれには同感でありますが、かといってそれでいいのかどうか。農業の広域性というものを充分考えて、政府や農協、我々も考えなければいかんわけですけれども、新しい補償方式なども考えられていいのではないか、新しい施策を導入されてもいいのではないかというように思うわけであります。
 市場経済ということにつきましては理解をいたします。しかしながら、私は第一次産業の持つ重要性を国民全体が認識しなければならないのではないか、このように思って、先ほど霞が関の話を申し上げたわけでございます。そういう意味で、なかなか市町村では、このことについての対応がないということでご理解をいただきたい、このように思います。
 さて、そこで手をこまねいておってもいけないわけでございますので、農業を続ける段階では、まずコスト低減を考えるべきではないか。自己完結型と言われる皆さんも、恐らく放棄するような時代が発生するように思われてならないわけでございます。そのことを我々としては考えて、アグリとなみ21の計画を立てる段階で充分留意をしてまいりたい、このように思っておるところでございます。
 そこで、提言がございましたチューリップ圃場等につきましてもそのように考えておりますし、農協さん、県の球根組合さんあるいは市の球根組合の皆さんに寄っていただいていろいろ議論をして、農地等の確保を依頼されております。そこで、今回、地主の皆さんの了解も得たようでございますので、チューリップフェアに兼ねて大圃場をつくって、皆さんにそれを見てもらう。見てもらって、なるほど砺波のチューリップはきれいだという宣伝をして、そして購買意欲につなげるという手もあると思います。フェアはお祭りと観光だけではなくて、生産にも結びつけるために、大規模な栽培団地をつくってまいりたいと思っておりますのでご協力を賜りたい、このように思うわけでございます。
 次は、農協合併等の若干の批判もございましたし、共済制度と短期と長期の保険等についてのご意見もございました。
 農業共済制度というのは、ご承知のように、農業災害補償法に基づく農家の不安を解消するための共済制度でございますので、これはJAのように経済行為を発揮して農家の皆さんのためのという気持ちは一緒でございますけれども、経済行為とそうでない補償制度というものについての区分がございますので、一概に合併というわけにまいらないのではないかと思いますし、保険制度につきましては、昭和38年の「38協定」というのがございまして、農林省が指導することによって、JAさんには長期、共済組合につきましては短期、そのように示されて今日まで至っておりまして、それぞれの歴史があるわけでございます。従いまして、これを一括をするというのはいかがなものかというように感じておるわけでございます。
 なお、私も共済組合の管理者でございますので、運用に当たりましてはそれぞれ調整をさせていただくということでございます。
 もう一度申し上げますと、共済組合のほうは農業災害補償法に基づく一種の行政手段でございます。それとJAという立場でございますので、一緒にしたらどうか、あるいは保険も統一にしたらどうかということでございますが、今のところ困難だと思っております。
 また、共済組合の合併等につきまして、農家のためにならないのではなかろうかというようなご批判もございました。今申しましたように、共済制度はあくまで行政手段でございますので、今の議会をそれぞれ持つことが必要なのかどうか、いろいろ市町村長の皆さんとも協議した結果、農家負担の軽減を考えて、広域圏との統合ということになったのでございますので、その点は充分ご理解をいただきたい。このことは、かえって農業者のための利益確保になるのではなかろうか、安心していただけるのではなかろうか、このように考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。
 次に、農業用排水等のことにつきましてご質問でございますが、議員が質問されるとおり、土地改良制度では、用水管理等につきましては、組合員がそれぞれ負担をしておられるわけでございます。今の農業用排水路は、農業生産面だけの役割ではなくて、地域のいろんな機能を発揮しております。いわゆる多機能といいますか、そういう意味で多くの機能を発揮していると思っております。従いまして、今の経済社会状況を見ましても、土地改良区だけが維持管理をするというのは容易でないと思いますし、農家だけに負担をかけるのは大変厳しい状況だと、このように認識いたしております。
 法律改正というのは、ここ10年ぐらい前から言われておりますけれども、まだ進んでおりません。現状は、私も農林省の皆さんに申し上げるのですが、混住社会でありますし、もともと農家であった人たちが今非農家に変わりつつある。そのことを考えますと同時に、この人たちの安全のため、あるいは上流からごみが流れてくるなど、いろいろ農業以外の要因もありまして、いわゆる用水土地改良区の負担というのが多くなってきているわけです。特に大きい用水等については安全策を設けなさいという指導もございます。これらも農家負担になっておりまして、私はその面では大変申しわけない、そういう気持ちさえ持っておるわけでございます。その意味で、早く法改正をしていただいて、地域の皆さんが少しでも負担をしていただいて、土地改良区の負担軽減をしてほしい、このように思うわけでございます。
 新しく国営で造成されました農業水利施設を管理する土地改良区の管理体制の整備強化につきましては、公的な部分については、国あるいは県も連動いたしますけれども、負担するように言われてきております。少しずつですが、これは非農家が負担するのではなくて、県、市町村がそれをカバーするということでございます。市税でも若干カバーするという制度が生まれるようでございます。県もそのような関係で、県営事業等の水利事業についても、管理費の一部を支援するということになるようでございます。農家負担の軽減につながることから、市もそれに相呼応すべきではないかと思っております。まだ要綱、規則その他はつくっておりませんけれども、そのように今方向は流れておるということを申し上げておきたいと思います。
 なお、新規に庄西用水土地改良区が抜本的に用水改修という計画を持っておられます。これにつきましても、新しく防災型という形で進めるようでございます。そうしますと、国、県の補助の他に、市町村もそれに応えるということになるようでございますので、そのような方向に進むものと理解をいたしておるわけでございます。
 次に、すばらしい農業地帯の維持をするために特定用途地域をつくったらどうかというご提案でございます。片一方は農振地域がございまして、それなりに農地を守ろうという思想がございます。そこで、今おっしゃいます、地域の良好な環境を保つということで、制限すべきところについては制限をしようという方向がございます。しかし、確かにその法律の趣旨はよくわかりますけれども、特定用途地域を設定いたしますと、個人のそれぞれの財産を制限することになります。売りたくても売れない。あるいは半強制的に、この地域はこういうことになったから売ってもよろしゅうございますよという形になります。そうしますと、税のほうも少し変わるような気もいたします。いわゆる新しい都市計画区域を設けるような形になりますから、それが一つの用途になりますと、そのようなことも加わってくるのではないかなということが想定されます。まだその面は明確ではございませんが、いずれにしても個人の財産を制限するわけですから、住民の理解が必要でございます。
 私は、裏を返して言いますならば、規制緩和の時代ですから、あんまり規制をして位置づけをするというのはいかがなものかという気はいたします。ただし、付近の皆さんが、そんなものは必要ない、あるいはそれは迷惑だということについては、農振法がありますからそれで守れるわけでございますので、余りにも網をかけ過ぎるのはどうかなということを実は今思っておりますので、ご理解をいただきたいと思っておる次第でございます。
 その他の質問につきましては、教育長、民生部長からお答えをいたします。

◯副議長(藤井君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 松本議員ご質問の少子化の今後の対応と新エンゼルプランの関係についての中で、3番目、4番目、5番目の3点についてお答えいたします。
 先ほどの池田議員の質問にもお答えしたとおり、青少年の育成には、地域全体の責任の中で地域が主体となって取り組む仕組みづくりが大切であると考えております。そのために、議員も先ほど申されましたように、昨年度から、県下に先駆けて、市内全3中学校で「14歳の挑戦」に取り組み、市内の事業所の多大な協力のもとに実施してまいりました。本年度についても、既に130を超える事業所の申し出を受けており、11月初旬に実施すべく準備を進めているところであります。
 また、本年度から、地域の青少年活動のコーディネーターとして、青少年育成地域推進員23名を委嘱するとともに、子供たちが自然体験やボランティア体験などさまざまな活動を体験できるように、地区公民館に青少年地域活動事業を委託して実施してまいります。
 さらに、このほど国の子どもプランの一環で子どもセンター事業の採択を受けたので、本年度後半から実施する予定です。これは市内や近隣市町村における家庭教育や青少年を対象とする事業などの情報を集め、関連の情報誌やインターネットなどで情報提供をしようとするものであります。
 今後も、青少年は地域社会から育むという視点に立ち、これらの諸事業を充実させるとともに、学校、家庭、地域社会が一体となって子供たちを育成していくための施策を導入し、その充実を図ることで、地域の教育機能の向上に努めるものでございます。
 次に、4番目の質問でございます。
 子供たちが伸び伸びと育つ教育環境の実現、完全週5日制実施の対応ということですが、まず完全週5日制の実施は、家庭や地域社会での生活時間の比重を増やし、さまざまな体験など主体的に活動したり、自分を見つめ思索するなど、自分の時間を増やしていくゆとりを確保するためのものであり、この趣旨が生かされるためには、家庭や地域社会の教育力の充実が重要でございます。地域のさまざまな団体などと連携して、土曜日や日曜日における活動の場や、機会と情報の提供など、学校外活動のさまざまなプログラムを提供できるよう努めるとともに、土曜日や日曜日に保護者が家庭にいない子供に対する配慮についても検討してまいりたいと思っております。
 次に、子供たちは、社会全体にゆとりを確保する中で、学校、家庭、地域社会が相互に連携して、子供たちに生きる力を育むため、新学習指導要領では、授業時数の削減や地域の人材活用、地域でのさまざまな体験活動などを重視しております。
 5番目に、教育に伴う経済的負担の軽減ということでございますが、幼稚園事業については、幼稚園就園奨励事業として、低所得世帯の就園を奨励するための授業料免除措置と、多子奨励策として第3子以降の園児の授業料を減免する措置等を実施しているところでございます。
 以上でございます。

◯副議長(藤井君) 答弁を求めます。
 民生部長 太田勇二君。
  〔民生部長 太田勇二君 登壇〕

◯民生部長(太田君) 松本議員の質問にお答えをいたします。
 まず、保育サービス等の子育て支援についてでございます。
 低年齢児保育につきましては、来年、北部保育所の建設新設に伴いまして、これまで受け入れを行っている他の保育所分も含めると、需要に応えるものと考えております。
 今後は、保育の質の向上に努めてまいりたいと思います。
 また、延長保育、休日保育等につきましては、雇用形態の多様化に伴い、少なからず要望があるところでありますが、さらに需要等を充分に調査いたしまして、実施方法等について検討を進めてまいりたいと思います。
 在宅児の子育て支援につきましては、先に池田議員にもお答えいたしましたとおり、平成13年度の開設を予定いたしております子育て支援センターにおいて、相談業務、遊び場の提供、子育てサークルの育成・指導などを行ってまいりたいと考えております。
 また、放課後児童クラブ対策につきましては、今後要望等がありましたら、空き教室等を利用しながら、順次対応をしてまいりたいと思います。
 次に、雇用環境の整備についてでございますが、育児休業制度や再雇用制度、再就職希望登録者支援事業等につきましては、その普及拡充について、新エンゼルプランにおいて示されておるとおり、現在国においても検討を進めているところであり、その結果を踏まえて対応してまいりたいと存じます。
 次に、保育料の軽減につきましては、先に池田議員にお答えしたとおりでございますが、今後とも保育所運営分担金等の拡大について、さらに国へ強く要望してまいりたいと思います。
 最後に、住宅環境の改善等についてでございますが、新エンゼルプランでは、居住環境の改善、ファミリー向けの良質な賃貸住宅の供給、融資制度の拡充など施策が進められているところでありますが、これにつきましてもさらに検討が進められているところでありますので、その結果を踏まえて、市といたしましても、どのような形での施策が必要か充分検討し、研究してまいりたいと存じます。
 以上でございます。

◯副議長(藤井君) 3番 齊藤源秋君。
  〔3番 齊藤源秋君 登壇〕

◯3番(齊藤君) お許しを得ましたので、通告に従い、市政一般について2点、市長並びに教育長にお伺いします。
 1点目は、庄川河川敷の整備促進についてであります。
 庄川河川敷の有効利用対策については、かねて建設省、県当局の格別のご配意により、平成9年度に庄川環境整備基本構想が策定され、スポーツゾーン、ファミリーレクレーションゾーン、水辺交流ゾーンと目的別の地域を設けて検討され、第7次総合計画に組み入れられると伺っております。ついては、スポーツゾーンにグラウンドゴルフ専用競技場を設置してほしいことと、水辺交流ゾーンの整備促進についてお伺いします。
 砺波平野をつくり上げてきた庄川は、広く砺波地区民の生活を潤してきましたが、中でも砺波市民に生活水を恵み、作物のかんがい用水、アユなどの淡水魚を育んできた他、砂や砂利、石を生活資材として供給し、私どもの暮らしに多大な恩恵を与えてくれました。しかし、過去には大規模な氾濫や洪水を繰り返し、人々に大きな災害を与えた川でもあります。
 調べてみますと、昭和5年の小牧祖山ダム、昭和14年の合口ダム完成の他、上流には次々とダムが設けられて、昭和36年の御母衣ダムが完成したことによって、川を流れる水量も減り、河川内には広い緑地帯ができ、これを有効利用するために、現在、河川敷にはサッカー、ラグビー、野球、ソフトボールが楽しめる広場が整備され、広く市民に親しまれ利用されておりますことは、誠に喜ばしくありがたく思っております。
 グラウンドゴルフはルールが簡単で、子供から高齢者まで男女を問わず楽しめるスポーツなので、砺波市内にも年々会員が増え、2000名余りの愛好者が、県内各地に先駆けて、指導あるいは普及等に努めておるところでございます。砺波市グラウンドゴルフ協会では、私もその会員の一人でございますが、年間を通じて数多くの各種大会や毎月2回の練習会など、精力的に活動を進めております。
 聞くところによりますと、明年度には全国グラウンドゴルフ大会が富山県で開催されることや、平成18年度には全国スポーツレクリエーション大会が富山県で開催される予定と伺っております。この際には約3,000名の選手役員が来市され、総合運動公園一帯で競技が展開されるものと思いますが、何としても河川敷にもう一つ競技場が必要と考えております。「市民一スポーツ」を推奨する上からも、常時1,000人規模による競技や練習ができる県内第一号施設としての公認専用グラウンドゴルフ場を、庄川左岸河川敷体育館駐車場上流付近に、ぜひ設置してほしいとの意見が多くございます。ご所見をお伺いいたします。
 次に、水辺交流ゾーンの整備促進についてお尋ねします。
 庄川の清らかな水と砂、石をふんだんに利用して大小の水の流れをつくり、魚や昆虫が育つ大規模の水辺交流パークの設置は、市民の憩いの場となる他、児童生徒の情操教育のうえからも、ぜひ必要な施設と考えます。現在の子供たちは、プール以外での水遊びや、淡水魚を手にした経験はほとんどありません。まして川砂や小石の上を素足で歩き、川水に手足を濡らすことなども、できなくなってきております。私たちが子供のころに体験しました川での泳ぎや魚とりができ、大小さまざまな美しい川石に触れ、若アユのはねる姿に感動する子供や若人を育む水辺交流ゾーンの造成が急務であると考えます。砺波市民を育んでくれた庄川の水、石、魚にふれあうことから、水資源を大切にする心を芽生えさせたい、そんな夢がかなえられる水辺交流パークの一日も早い実現を望んでおります。
 次に、児童生徒の登校状況と教育相談の現況等についてお伺いします。
 2学期が始まり、市内3,700名余りの児童生徒は元気に登校していることと思いますが、今年の夏は大変暑く、9月3日まで連続37日の真夏日や、38°Cを超えた全国一の暑い日が幾日も記録されるなど、富山地方気象台観測以来2番目に長い年に並んだ記録的な猛暑に見舞われ、ぐったりした日々を過ごした子供もいたのではないかと思われます。
 しかし、この美しい田園空間のとなみ野で暮らしている子供たちは、家庭や地域、友達などとのきずなを深め、楽しい思い出を幾つもつくり、暑さにめげずたくましく成長していたことと思いますが、健康で有意義な夏休みを過ごすことができたでしょうか。
 富山県内で昨年度、年間30日以上連続して休む中学生の長期欠席者が1,048人、全生徒に占める割合は2.88%、このうち不登校は780人で、若干減ったものの傾向は変わらず、小学生の長期欠席者は476人で、全児童に対する割合は0.76%、不登校児童は156人でやや減少傾向であると言います。
 ちなみに、砺波地区12市町村の平成11年度長期欠席者は、小学生で15人、全児童に対する割合は0.17%、中学生が92人で1.73%、平成10年度より小学生で14人、中学生で4人減少しているというのは、教育現場の皆さんの指導の賜物かと思います。
 不登校や不登校傾向の児童生徒が市内にごく少数なのは大変良いことと思いますが、連続して休まなくても、ときどき登校したり休んだりする不登校傾向の子供は、かなり多いのではないかと推測しております。
 不登校傾向になるきっかけは、学業不振やいじめ、教師との関係、クラス替え、転校、進路問題、家庭内不和などさまざまであります。家庭内の人間関係で問題を抱えてしまうケースが多かったものの、最近はごく普通の家庭でも不登校傾向の子供が生ずると言います。自分のことを相手がどう思っているかと悩み、しきりに気にする子供が増えているのは、ごく少数の子供社会や大人社会の希薄な人間関係の中で育ったからだという学者もいます。私は、児童生徒が元気に登校し、友達や教師と楽しく生活するには、黙って苦しみや思いを聞いてくれる大人、すなわち明るく振る舞える学校の教師や団らんの機会を大切にしている家族が、子供の話に耳を傾けアドバイスすることが最も大切と考えています。
 夏休みの生活、学期初めの児童生徒の登校状況と生徒指導、不登校傾向と教育相談の現況についてお伺いいたします。
 2学期も、先生方の指導のもと、どの子も楽しい学校生活が過ごせますよう祈念して、私の質問を終わります。

◯副議長(藤井君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 齊藤議員にお答えをいたします。
 庄川河川敷の整備促進等についてでございます。
 このことにつきましては、何度か議会でも議論をさせていただいております。少し整理をして申し上げたいと思います。
 まず、グラウンドゴルフ競技の専用コートをつくりなさいということでございます。
 生涯スポーツとして多くの皆さんが参加をされて楽しんでおられますし、多くの大会を経て県大会、全国大会にも参加をされておることは承知をいたしております。この競技につきましては、若者から高齢者まで、あるいは男女を問わず実施できる素晴らしい競技だと、私はそのように思っておるわけでございます。市内の施設としては、総合運動公園の芝生広場なども活用されております。また、河川敷のサッカーあるいはラクビーグラウンドなども活用されておるということを聞いておりますし、昨日は中村の多目的グラウンドでも、大勢の皆さんで楽しんでおられたことを聞いております。
 私は、グラウンドゴルフというのは、そのようにどこでも気軽にだれでもが楽しめる、どういう場づくりでも、正式の何メーターから何メーターというコートづくりでないということを聞いておりますので、小中学校のグラウンドでもよろしゅうございますし、大いに活用できるのではないか、このように思っております。従いまして、率直に申し上げますけれども、当面、専用グラウンドをつくる気はございません。それぞれ施設は不足していないと思っておりますので、どこも気軽に活用していただければありがたいと思うわけでございます。趣旨はよくわかりますが、そのように思います。
 それから、もう一つ考えておりますのは、広域圏の終末処理場を今整備しております。上を全部芝生広場にしたいということで、広域圏の皆さんとも協議をして、一応理解をいただいております。ただし、養生期間がございますので、建設したらすぐ使えるというものではございません。少し養生していただいて、後は上をそういう形で使っていただく。普通のコートのように何メーターから何十メーターの幅、こちらがゴールでこっちがラインだということでないようでございますので、緑地をつくれば充分活用できるのではないかと思いますので、その点ではしばらく待っていただきたい。
 グラウンドゴルフの皆さんから陳情もいただいております。その趣旨については認識をいたしておるところでございます。
 次に、水辺ゾーン等の早期促進でございます。
 庄川の水辺空間の環境整備につきましては、齊藤議員が述べられたとおりでございまして、平成9年に基本構想を策定して、庄川河川敷の空間活用をお願いをいたしておるところでございます。
 いろいろご意見がございました。私も同感でございますし、私も庄川べりに住んでおりましたから、子供の時分はおっしゃるような体験をしてまいりました。そのことはすばらしいことでございまして、私事でございますけれども、暇があれば孫と一緒に庄川べりへ行くといういいレクリエーションをいたしております。ぜひ皆さんも活用をしていただければありがたい。ただし、学校では余り川のほうへ行くなということのようなことでございますか、親御さんやおじいちゃんがついて行くことについては大変いいことではないか。あそこには昆虫もたくさんおりますし、川原グミや川原イチゴや、いろいろすばらしい植物もございますので、その面ではその空間を活用する、その意味でこれからも皆さんにそのように宣伝をしてまいりたい、私はそう思っております。水と親しむ水辺交流空間という形で、そのような造成を進めさせていただきたい、このように思っております。
 柳瀬地先の緑地公園もつくらせていただきました。あるいは高速道路の下に、芝生は生えてございませんが、東保地内に広場をつくっていただきました。それぞれ建設省直轄でお願いをして進めさせていただいております。その後、皆さん方の要望もございまして、マラソンコース、ジョギングコースをつくったらどうかという、これは議会の提案でもございまして、早速そのことにつきまして計画を立てて、今提出してございます。おかげさまで、そのことについては、管理者でございます建設省も了知をしていただいております。
 ただし、これをやるにつきましては、低水護岸を先につくってかかる。空き地を使うわけですから、水衝部についての低水護岸が必要でございますので、一挙にはなかなかつくれないわけですが、順次進めたいということで、体協、陸連の皆さんにも協力していただいて、コースづくりを図面に落として、今提出してあるわけでございます。おおむねこの点についてはご理解をいただいておりますが、建設省は、まず災害復旧をしなきゃいかん、軟弱堤防を先にしなきゃいかん、予算は少しあってもそのようにやっております。また、桜づつみ事業、完成間近でございますけれども、一部まだ残っていますが、この計画の進捗も図らなければいかんということで、多くの難題を申し上げておりますが、これらが優先されますので、なかなか一挙にはいかないというのが状況でございます。
 いずれにしましても、この趣旨については同感でございますので、これからも要望してまいりたい、このように思っております。
 以上でございます。

◯副議長(藤井君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 齊藤議員の質問について、2点についてお答えいたします。
 第1点は、学期初めの生徒指導ということ、第2点は、不登校傾向の子供の教育相談という2点でございます。
 まず第1点でございますが、夏休み中においては、生徒指導の徹底や各家庭での適切な指導などのおかげで、特に大きな事故もなく、無事2学期を迎えたということを、9つの幼稚園、10の小中学校の校長及び園長から報告をいただいております。
 その次に、長期休業明けでの生活リズムの変化による新たな不登校などが発生しないよう、学校での一人一人の状況を把握し的確な指導に努めるよう、学校へお願いをしてございます。
 次に、不登校傾向にあった児童生徒にとっては、新たな気持ちで登校するきっかけをつかむ機会にもなり得るので、保護者との連絡を密にし、一人一人の状況に応じた適切な指導と援助に努めておるところでございます。
 次に、不登校傾向の子供の教育相談でございますが、議員申されたように、当市における不登校傾向の児童生徒は、11年度の調査では、砺波地区12市町村の傾向とほぼ同じ状態を示しております。
 ただ、学校現場や教育相談関係の皆さんの努力のおかげで、本年度1学期中不登校であった児童生徒のうち、小中学校各1名ずつ、都合2名の子供が夏休み中に回復し、2学期から登校するようになりましたことと、ここ数年、横ばいの状況にあった長期欠席児童生徒が、本年は中学校でかなりの減少となっております。
 不登校の原因では、小学校では、学校嫌い、無気力など本人自身の問題と併せて、家庭における養育上の問題点も原因の一つと考えられております。また、中学校でも無気力など本人自身の問題がほとんどで、授業がわからないからというのが、そのうち3名含まれております。友人関係をうまく調節できないことなども原因と考えられ、ここ数年、不登校の原因としてはほとんど変わっていない現状でございます。
 次に、不登校傾向及び不登校の児童生徒の対策としまして、まず担任の家庭訪問の実施を常に行うことが1つ。
 次に、学校内で情報や資料を共通理解したり、保護者の意見を聞いたりしながら、学校内で全体として対策を考えるということ。
 次に、生徒理解を中心とした積極的な生徒指導及び一人一人の先生方がカウンセリングマインドに徹した指導に心がけるように努めております。
 次に、適用指導教室での相談指導を実施しております。この適用指導教室での生活指導員による教育相談の件数は、11年度は来所、電話相談、家庭訪問等20件ございました。なお、生活指導員が学校へ出かけて行って児童生徒の様子を観察する学校指導は20件ございます。それから、12年度1学期には来所・電話相談、家庭訪問等が5件あり、学校訪問は17件実施しております。
 この適用指導教室は、学校へは行けないが適用指導教室までは来られるという児童生徒を、その場で生活相談をしたり、授業の補習をしたりということで、原則として午前中それらのお子さんの面倒を見ているわけですが、この訪問相談員の2名の人は、その他に午後からは学校や家庭に出かけて行って、相談に乗っているということでございます。
 その他には、富山県教育総合センター、砺波教育事務所、砺波教育センターに、それぞれ教育相談員や生徒指導教育相談協力推進員が配置されておりまして、これらの方々によって、不登校をはじめさまざまな教育相談に対応しているところでございます。
 次に、中学校での不登校の減少については、平成10年度から各中学校に配置している心の教育相談員が生徒たちの気軽な相談相手となっていることも、効果を上げていると考えられます。
 次に、全国的に、小学校高学年や中学生の約8割が、学校へ行くのが嫌だとかつらいという登校回避感情を持ったことがあるという調査結果が出ております。このことから、登校回避行動、つまり学校へ行くのを避けるという回避の行動の兆しの早期発見など、一人一人の状況を把握し的確に指導するとともに、楽しい活動、わかりやすい授業の展開や好ましい人間関係と連帯意識の高揚を図るなど、不登校の発生防止に今後とも努めてまいりたいと思っております。
 以上です。

◯副議長(藤井君) 2番 柴田 智君。
  〔2番 柴田 智君 登壇〕

◯2番(柴田君) それでは、お許しを得ましたので、先に通告いたしました事項についてお尋ねとお願いを申し上げます。
 つけ加えておきますが、午前、午後の各議員とのラップ事項がありますので、お許しをいただきたいと思います。
 第1点目として、東海北陸自動車道の開通に伴う小矢部東インターと砺波市のつながりについてお尋ねをいたします。
 東海北陸自動車道は、小矢部砺波ジャンクションから愛知県一宮市の一宮ジャンクションまで結ぶ総延長約185キロメートル、今月30日には五箇山・福光インター間16.3キロメートル、また10月7日は荘川・飛騨清見インター間18.9キロメートルが開通し、それにより全体の8割が開通いたします。
 平成15年度から次期5カ年計画内に、残る飛騨清見・五箇山間を含めた全線開通を目指し、世界最大の掘削機トンネルボーリングマシーンをもって、籾糠山を1カ月200メートルから300メートルずつ掘り、開通に3年半がかりの工事が9月7日に発進したところであります。
 高規格幹線道路につきましては、平成10年12月に東海北陸自動車道能越フォーラムで、パネリストとして、安念市長は広域圏理事長として発表されて以来、平成12年6月議会まで、市民にはわかりやすいご答弁を毎回いただいているところであります。
 私は、小矢部東インターを中心に2キロ以内にある第2工業団地を含め、能越自動車道の流通基地として、環日本海時代として、東海中部圏、近畿圏の製品に地場製品を加えて、ロシア、韓国、朝鮮、中国、台湾、東南アジアへ輸出し、輸入製品にも手を加え、東海・近畿圏に商品をおろし、流通機構の中継地点としての役割が、まだまだ手法としてあると思いますが、安念市長には広域圏のリーダーとして小矢部市と交流を深めていただき、小矢部東インターを能越自動車道の関所として重視していただきたいと思います。
 次に、流通基地を中心とする第5工業団地の整備と砺波ハイテクミニ企業団地への進出企業の受け入れにつきましては、砺波市の持つ豊かな水と豊かな労働力、安価な土地があり、小矢部東インターから主要地方道福光福岡線のアクセス道路を中心に考えていただき、砺波ハイテクミニ企業団地の入居者の皆さんも2年経過され、日増しに実力をつけられ、使用承認期間後には事業拡大のために工業敷地を求められると思いますし、市外流出を避けるためにも、工業団地整備をお願いいたします。
 なお、平成11年度の予備調査を踏まえ、平成12年度の通産省の工場適地調査の実施に向け、県との協議報告もお聞かせ願いたいと思います。
 次に、若者に魅力ある企業誘致とアクセスの確保につきましては、砺波小矢部線神島地内で3月上旬には通勤ラッシュ時に6台の車両横転事故があり、幸いにも人身事故がなくよかったものの、アクセス整備のお願いと製造品出荷額向上のためにも、若者に魅力ある企業誘致を図り、市外に就業を求める若者を食いとめるためにも、新工業団地の整備をお願いいたします。
 2項目目、北部地域の活性化につきましては、8月1日に陳情いたしましたとおり、北部地域には総合的な福祉施設もなく、住宅団地も増加し、人口の増加と住民の高齢化が急速に進む中、既存の施設を利用するにも、距離的な不便さに加えて、既存施設の利用度も高く、充分活用できないという不満の声もあります。
 施設としては、自分の健康保持を行政に任せるのではなく、健康づくりには自己責任の考えを深めていく強い高齢者をつくり上げ、社会参加ができるケア施設の併設。
 次に、神戸市東灘区に、手水の会のボランティア20人と日勤ヘルパーが午前6時、午後6時の交代をし、身寄りのないひとり暮らしの人たちを、レベルが違っていても助け合うグループホームで、亡くなるまで見届ける施設がありました。日本でも、現在2カ所だけだそうです。砺波市にも、デイサービスセンターに併設し、現在275人の方で何人かのひとり暮らしの老人の方が、会話もなく寂しい毎日を過ごしていらっしゃるのではないでしょうか。10人程度の入居を目標に施設を考えていただきたい。
 次に、雨水排水対策として、水辺環境を活用した親水空間の整備について。
 北部地区には、砺波市内を流れる一級河川黒石川、上黒石川、岸渡川、山王川、荒俣川、各河川とも、断面が小さいことに加え、施設の老朽化が進んでおります。河床が洗掘されている箇所や土砂の堆積などにより、降雨出水時に排水不良のため、下流域では床下浸水等の大きな浸水被害が発生してまいりましたが、今年は、空梅雨気候のため、幸いにも被害がありませんでしたが、早急に農林水産省の補助事業により、田園空間整備事業の水辺環境を活用した親水空間の整備、農村の都市化等、農業用排水施設の機能低下の回復と、農村地域の被害を防止するために、洪水調整池等の排水施設の整備と、農業用排水施設の改良と併せて、一体的に行う田園地域防災型事業の取り組みをしていただきたいと思います。
 次に、落雷被害から回避する研究所の設置につきましては、北部地域、高波、若林、林、鷹栖、南砺地方にかけて、畦畔ブロック、用水溝、工場、病院等公共施設への被害届が増加しています。最近、家屋の焼失もあり、多くの家庭ではテレビ、電話、冷蔵庫、ボイラー等、落雷による被害を受けています。現状では、稲妻と音の間隔を判断し行動に移っている状況です。
 今回、平成12年8月9日の雷について、高岡・砺波地区の落雷を北陸電力雷観測システム資料によりますと、2000年は8月20日まで、これは砺波・高岡地区のデータでございますが、8月9日だけで754回、富山・立山地区では1,500回、魚津・入善地区では380回と、1日の落雷数最高のデータが出ております。
 落雷回数としましては、1994年には、砺波・高岡地区は1,738回、1995年には806回、1996年には820回、1997年には708回、1998年には1,081回、1999年には1,042回、2000年8月20日までは1,858回となり、月別では夏の雷が圧倒的に多く、7~8月が一番多く発生しております。
 砺波広域農業共済事務組合での当日の取り扱いも200件を超え、火災焼失を含めますと5,000万円以上の支払いとの答えでありました。砺波広域圏では、全戸にケーブルテレビ網の整備を進めています。家電製品、OA機器などにICが組み込まれています。行政として雷被害防止の出前講座、広報紙等で対策を知らせ、住民の暮らしに役立ててほしいと思います。
 最後に、雷被害から市民の財産を守るために、国、県、電力会社に呼びかけ、財団方式で雷研究所の設置を要望し、一般質問を終わります。

◯副議長(藤井君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 柴田議員にお答えをいたします。
 東海北陸自動車道の開通に伴いまして、流通基地あるいは工業団地をつくったらどうかということでございます。このことにつきましては、何度か議会でも議論をされたところでございますが、私の意見を申し上げてお答えをしたいと思います。
 砺波市は、ご承知のように高速道路が交差した交通の要衝だと認識いたしております。この要衝を利用しての活性化については、砺波の場合、概ね順調にきておるのではないかと思っております。これもひとえに地元の皆さん、市民の皆さんの協力があって、土地区画整理事業などをさせていただいたということではないかと思います。その意味で、商圏の広がりなど都市化現象の広がりというものが生まれてきたと思っております。これからますます経済効果があるのではないか、このように理解をしておるところでございます。
 柴田議員もおっしゃいましたように、道路ができることによって、広くロシアや韓国や中国との貿易も始まるのではないか。富山はその意味では大陸の表玄関、県知事もおっしゃっているわけですが、環日本海の主要な場になるのでないか、このように期待をいたしておるわけでございます。
 そこで、流通基地等の重要性を述べられました。そして、小矢部市とも仲良くせよということでございます。それはそのとおりだと思いますが、ただ、私は小矢部東インターを基点にして流通基地を砺波市につくれとおっしゃっても、これは無理な話で、要望があれば、例えばそれに対するアクセス道路で砺波市の関係についてはこうですよというのは、いわゆる砺波小矢部線を整理すること──これも問題があるんですが、整備をするという意味での協力を申し上げておきたい、私はそのように思います。
 これを利用して流通基地をつくったらということでございますけれども、その場合に、少し離れるわけですから、意味があるのかどうか調査をしなければいけませんし、小矢部市地内でつくられるのだったら、私は協力いたしますけれども、私のほうでは設置はできないということを申し上げたいと思います。
 いずれにしましても、少し離れたところで便利だからという情報等があれば、議員さんからもそういう情報が入れば、そのような対応をしたいと思います。ただし、今いろいろ規制がございますので、そんなに簡単に農地転用など下りませんし、地元の調整などもございますので、言われる意見はよくわかりますけれども、そう簡単には進まない、このように思っておるところでございます。
 また、若林さんには工業団地もつくらせていただきました。その間、大変ご協力もいただいたし、ハイテクミニ団地も設置をしていただいておるわけでございます。その関係で、アクセス道路の問題も、おっしゃったとおり充分ではないと思います。幹線となるのは砺波小矢部線だろう。このことについては速やかに、今陳情もしておりますし、県にお願いをしているところでございますので、いずれさらにプッシュをして、整備の方向に進めさせていただきたいと思うわけでございます。
 そこで、流通団地というご意見もございました。その気持ちもよくわかります。ただし、流通団地をいろいろ調べさせてみましたが、今、製造・卸・小売という時代ではなくなってしまった。商業関係者もおられると思いますが、製造直、あるいは企業によってはコンピューター制御によって情報を直送という時代だということを聞いております。大型ショッピングセンターあたりは、さらにそのことで生死をかけておるようでございますから、そのような卸だとか流通団地という時代が少し進んだのではないかと思っております。
 ただし、若林には、トラックヤードといいますか、基地と言いますか、幾つかございます。ただ、嫌なことに、近ごろ、夏暑いものですから、エンジンをかけっ放しでうるさいという公害も言われておりますし、あんな団地なら要らんわという話も実はあるので、その辺は充分気をつけていかないと、地域に迷惑をかけるような流通団地であってはいけないということを思います。
 だから、1つは、流通規模が変わったということを認識しなければいけない。もう1つは、地域にかわいがられる団地でなければいけないのではないか。このように思いますので、これは少し一考を要することではないかと思います。
 従いまして、工業団地につきましては、先端技術産業といいますか、先ほど言葉にもありましたICとか、あるいは高機能な機械装置だとか、あるいはデザインの関係だとか、そういう意味で近ごろは感性の産業と言われる、そういうものを誘致すべきではないか、こんなことなどを実は思っております。これらもいろいろ網を張って情報を吸収して、そのように対処をする。その場合には、地域の皆さんに同意をいただく。そのことについては、下流の問題もございます。そういう人たちのご理解をいただくことによって団地形成ができると思いますので、ぜひその場合にはご協力をいただきたい、このように思うわけでございます。
 ぜひその面で、これからも網を張って、進めさせていただきたいと思います。
 なお、工業適地の問題については、今いろいろ調査をしておりまして、どこでどの地点ということは申し上げられませんが、転用との兼ね合いで、実は県と協議をしております。なかなか難問でございます。
 その1つは、富山県自身が工業用地をたくさん抱えて、売れないで困っている。ただし、内陸の時代だ。しかも、感性豊かな企業ということを言っておりますので、大規模な臨海工業地帯のようなものはひとつも考えておりません。従いまして、それは違うんだと、このように申し上げております。ただし、転用等の兼ね合いも含めて、県自身も売れない用地をたくさん持っていますから、そんなに市町村に「わかった」という形で言ってくれません。ちょっと県に対して反発するようですが、そのような形で県は規制をかけておりますことを申し上げておきたい。
 ただ、工業団地の気持ちはわかりますし、そのことによって就労が良くなりますから、若者たちにも働く場ができますので大変うれしいことですが、なかなかそうは至っていないという状況ではないか。いろいろいい情報が皆さん方にございましたら、ご連絡いただければ、即刻計画等を進めさせていただくということを申し上げておきたい、このように思うわけでございます。
 次に、北部地域の活性化について、私は1点だけ申し上げたいと思います。
 北部地域での福祉施設整備については、どなたからだったかいろいろ質問のあったところで、議会でも私が答弁を申し上げておったところでございまして、総合計画に位置づけていきたいと思います。
 具体的にはどんなものがふさわしいのか。議員さんも提案されたわけでございますが、高齢者のこれからの動向、民間の動向が、特養であればいいのか、あるいはケアハウスであればいいのか、デイサービスであればいいのか、近ごろ言われております高齢者生活福祉センター整備というのがありますので、こんなことも視野に入れながら検討してまいりたい、このように思うわけでございます。
 ただ、憩いの場だけを設置するというのでは、私は意味がないと思います。常設的にそういう施設があることによって、そしてそこに緑地もある、環境もいい、そして水の問題も、海水の問題も、問題ないというような場でなければいけない。このようなことを思っておりますので、これから充分検討させていただきたい、このように思っております。
 その他の質問につきましては、助役、産建部長からお答えをいたします。
 以上でございます。

◯副議長(藤井君) 答弁を求めます。
 助役 今井 烈君。
  〔助役 今井 烈君 登壇〕

◯助役(今井君) 柴田 智議員のご質問のうち、北部地域の活性化対策について、落雷被害から回避する研究所の設置についてのご質問にお答えをいたします。
 砺波地方に落雷が非常に多く発生するということでございまして、小矢部市の倶利伽羅峠から砺波、婦中町へ抜けるところに雷の通る道があると、昔から言われてきておるわけでございます。年間の雷雨日数につきましては、気象庁が昭和29年から10年間にわたりまして全国調査をされたわけでございますけれども、実は全国的にも砺波地方はそういう日数が最も多い、年間35日というデータが出ているわけでございます。このことは、相当日数はたっておるわけでございますけれども、変わらないものというふうに推測されるわけでございます。そのように、昔から雷の多い地方であると言われていることは、議員のご質問にもございましたように、データ的にも裏づけがされておるということでございます。
 議員のご質問にもございましたが、近年は各家庭や企業などにOA機器や家電製品が多く入っておりまして、それに伴いまして雷の被害が非常に増加しておるわけでございます。この対策といたしましては、議員のご提言にもございましたけれども、市民の皆様に自衛をしていただくということで、市の広報紙や、要請があれば出前講座というようなことで、私どもよりもむしろ北陸電力さん等にもお願いをいたしまして、専門家が出まして、落雷に対する予備知識を持ってもらう。一番いいのは、雷が鳴ったらコンセントを切ってもらう、そんなようなことが大変必要ではないかと思いますので、そのような講座等も必要であれば開いていきたいと思っておるわけでございます。
 それから、もう一つのご提言がございました、財団法人等での落雷研究所の設置ということでございます。このことも、国とか電力会社とか、そういう関係者でつくってもらうように要請したらどうかということでございますが、特に落雷の多い我が地方といたしましては、大変貴重なご意見だと思うわけでございます。このようなことにつきましては、北陸電力さんとかNTTさんとかいろいろございます。皆さん方と充分に相談をしながら、そういう研究機関設置の国等への働きかけにつきましても、充分に研究をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◯副議長(藤井君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 野村泰則君。
  〔産業建設部長 野村泰則君 登壇〕

◯産業建設部長(野村君) 柴田議員のご質問のうち、若者に魅力ある企業誘致とアクセス道路の確保についてご答弁を申し上げます。
 能越自動車道の小矢部砺波ジャンクションから福岡ICまでが平成8年3月に、福岡ICから高岡ICまでが本年7月に開通し、交通量も次第に増加しているところでございます。また、東海北陸自動車道につきましては、福光ICから五箇山ICまでが今月30日に、来月7日には清見ジャンクションから荘川ICまでが開通予定であり、交通量もさらに増大すると予想されるところでございます。
 能越自動車道の小矢部東ICから砺波市街地へのアクセスは、主要地方道砺波小矢部線が主になるものと考えられます。このため、平成7年に当市と小矢部市とで本路線の整備促進期成同盟会を設立し、富山県をはじめとし関係機関にその整備を要望してまいったところでございますが、今後とも本同盟会を主体に要望整備を働きかけてまいりたいというふうに思っております。
 それから、もう一つのご質問であります。雨水排水対策として、水辺環境を活用した親水空間の整備についてでございます。
 用水は、農業生産の面だけでなく、地域用水機能や生態系の保全等、多面な機能を有しているわけでございます。近年、都市化等に伴い、降雨時における農業用排水路の溢水被害が続発していることから、本年7月16日に市長が谷農林水産大臣に、農家負担の少ない田園地域防災型事業の創設を要望しているところでございます。早期に制度化されるよう、県とともに、今後とも強く要望してまいりたいと思っております。
 それから、現在、庄西用水の改修計画を県に要望しておりますけれども、下流側の一級河川では、上流側の計画用排水量を受け入れる流下能力がない状態のため、県に対して一級河川の改修を要望しているところでございます。
 田園空間整備事業の砺波地区での親水空間の整備につきましては、上流部で構想をいたしているものでございます。
 それと、杉木土地区画整理事業におきましては、雨水調整池機能を整備する計画がされておりまして、その中に緑地や生物が成育・育成できる空間、いわゆるビオトープ空間の創造を推進されるよう協議をいたしていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。

◯副議長(藤井君) 以上をもって、本日の日程を終了いたします。
 次回は、明9月19日午前10時から開会いたします。
 本日はこれをもちまして散会いたします。
 ご苦労さまでした。

 午後 2時42分 閉議